【表紙】
| 【提出書類】 | 半期報告書 |
|---|---|
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条の5第1項の表の第3号 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2026年9月29日 |
| 【中間会計期間】 | 2026年度中 (自 2026年1月1日 至 2026年6月30日) |
| 【会社名】 | フランス相互信用連合銀行(BFCM) |
| (Banque Fédérative du Crédit Mutuel) | |
| 【代表者の役職氏名】 | 最高経営責任者 (Chief Executive Officer) エリック・シャルペンティエール (Éric Charpentier) |
| 【本店の所在の場所】 | フランス、ストラスブール67000、リュ・フレデリック-ギヨーム・ライフアイゼン4 (4 rue Frédéric-Guillaume Raiffeisen - 67000 Strasbourg, France) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 犬 島 伸 能 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 JPタワー 長島・大野・常松法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03-6889-7000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 早 瀬 雄 大 弁護士 丹 羽 智 也 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 JPタワー 長島・大野・常松法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03-6889-7000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当事項なし |
注
| 1. | 本書に別段の記載がある場合を除き、本書における「ユーロ」及び「EUR」とは、フランス共和国を含む特定の欧州連合加盟国の法定通貨を意味する。株式会社三菱UFJ銀行が提示した2026年8月17日現在の対顧客電信直物売買相場の仲値は1ユーロ=184.23円であった。本書において記載されているユーロ金額の日本円への換算はかかる換算率によって便宜上なされているもので、将来の換算率を表するものではない。 |
|---|---|
| 2. | 本書の表の計数が四捨五入されている場合、合計は必ずしも計数の総和と一致しない。 |
| 3. | 将来予測に関する記述 本書に含まれる記載は、将来予測に関する記述を含んでいる。「信じている」、「意図している」、「予想している」、「考えている」、「見積もっている」、「予測している」、「~の可能性がある」、「計画している」、「~であろう」、「企図している」、「期待している」、「目的としている」、「将来」及び「~に違いない」といった用語並びに類似の表現は、見通しの記載を明確にすることを意図しており、これらの記載は将来の事象に関する当半期末現在の当行の予想及び仮定に基づくものである。 これらの記載は実際の結果がかかる記載において明示又は黙示されたものと異なることとなるようなリスク、不確実性その他の要因を伴うものである。 |
| 4. | 本書において以下の表現は、文脈上別の解釈を必要とする場合を除き、以下に記載する意味を有する。 |
定義
| 「当行」、「発行会社」又は「BFCM」とは、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル(Crédit Mutuel Alliance Fédérale)内の持株会社であるフランス相互信用連合銀行(BFCM)(Banque Fédérative du Crédit Mutuel)のことである。 | |
|---|---|
| 「BFCMグループ」とは、BFCM及びその子会社を意味する。2026年6月30日現在、BFCMはクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル内の持株会社である。 | |
| 「クレディ・ミュチュエル・グループ」とは、ネットワークの統括機関であるコンフェデラシオン・ナシオナル・デュ・クレディ・ミュチュエル(Confédération Nationale du Crédit Mutuel)(CNCM)の下に参集しているクレディ・ミュチュエル・アグリコル・エ・ルーラル(Crédit Mutuel Agricole et Rural)の連合体及び18の地域連合体からなる4つの地域グループである。「クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル」はその中でも最も重要なグループである。 | |
| 「クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル」(旧「クレディ・ミュチュエル・CM11グループ」)とは、BFCMの連結範囲並びにクレディ・ミュチュエルの地元共同銀行、クレディ・ミュチュエルの14の連合体及びケス・フェデラル・ド・クレディ・ミュチュエル(Caisse Fédérale de Crédit Mutuel)で構成される相互銀行部門のことを意味する。クレディ・ミュチュエルの14の連合体とは、クレディ・ミュチュエル・サントル・エスト・ユーロップ(Crédit Mutuel Centre Est Europe)、クレディ・ミュチュエル・シュデスト(Crédit Mutuel Sud-Est)、クレディ・ミュチュエル・イル-ド-フランス(Crédit Mutuel Île-de-France)、クレディ・ミュチュエル・サヴォワ-モン・ブラン(Crédit Mutuel Savoie-Mont Blanc)、クレディ・ミュチュエル・ミディ-アトランティック(Crédit Mutuel Midi-Atlantique)、クレディ・ミュチュエル・ロワール-アトランティック・エ・サントル・ウエスト(Crédit Mutuel Loire-Atlantique et Centre Ouest)、クレディ・ミュチュエル・デュ・サントル(Crédit Mutuel du Centre)、クレディ・ミュチュエル・ノルマンディ(Crédit Mutuel Normandie)、クレディ・ミュチュエル・ドフィネ-ヴィヴァレ(Crédit Mutuel Dauphiné-Vivarais)、クレディ・ミュチュエル・メディテラネ(Crédit Mutuel Méditerranéen)、クレディ・ミュチュエル・アンジュー(Crédit Mutuel Anjou)、クレディ・ミュチュエル・マッシフ・サントラル(Crédit Mutuel Massif Central)、クレディ・ミュチュエル・アンティーユ・ギュイヤンヌ(Crédit Mutuel Antilles-Guyane)及びクレディ・ミュチュエル・ノール・ユーロップ(Crédit Mutuel Nord Europe)をいう。 | |
| 「CFCM」とは、フランス、ストラスブールのケス・フェデラル・ド・クレディ・ミュチュエルを意味し、BFCMの91.54%を所有する。 | |
| 「FCM」とは、フェデラシオン・デュ・クレディ・ミュチュエル(Fédération du Crédit Mutuel)を意味する。FCMは連合体内の全てのCCMが加盟を義務づけられている団体であり、連合体の主要な方針及び戦略を決定する方針決定組織であり、またCCMの代表及び支配を体系化するものである。 | |
| 「CIC」とは、BFCMの子会社である、クレディ・アンデュストリエル・エ・コメルシアル(Crédit Industriel et Commercial)を意味する。 | |
| 「CCM」とは、ケス・ド・クレディ・ミュチュエル(Caisses de Crédit Mutuel)を意味する。 | |
| 「CRCM」とは、ケス・レジオナル・ド・クレディ・ミュチュエル(Caisse Régionale de Crédit Mutuel)を意味する。 |
第一部 【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
2026年6月29日提出のBFCMの有価証券報告書(以下「有価証券報告書」という。)の「第一部 企業情報/第1 本国における法制等の概要」に記載されている内容については、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
以下は経営成績の概要であり、「第一部 企業情報/第6 経理の状況/1 中間財務書類」に記載の当行の中間連結財務情報と併せて参照すべきものである。
BFCMグループ(連結ベース)
資産-IFRS
| (単位: 百万ユーロ) | 2026年 6月30日 | 2025年 6月30日 | 2024年 6月30日 | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 現金及び中央銀行への預け金 | 74,868 | 75,012 | 89,527 | 73,812 | 86,190 |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 47,700 | 41,077 | 40,318 | 36,975 | 39,653 |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 57,614 | 46,814 | 40,731 | 46,536 | 44,421 |
| 償却原価で測定する金融機関等への貸出金及び債権 | 64,439 | 61,836 | 62,355 | 62,360 | 61,897 |
| 償却原価で測定する顧客への貸出金及び債権 | 382,203 | 343,888 | 337,790 | 352,115 | 342,285 |
| 未収還付税 | 800 | 780 | 949 | 1,214 | 1,002 |
| 繰延税金資産 | 881 | 858 | 914 | 787 | 1,005 |
| 経過勘定及び その他の資産 | 8,557 | 7,077 | 9,642 | 9,055 | 8,682 |
| 資産合計 | 803,916 | 732,747 | 728,428 | 741,473 | 734,840 |
負債及び株主資本-IFRS
| (単位: 百万ユーロ) | 2026年 6月30日 | 2025年 6月30日 | 2024年 6月30日 | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中央銀行からの 預り金 | 9 | 15 | 31 | 12 | 18 |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | 33,548 | 26,847 | 24,964 | 21,686 | 26,643 |
| 償却原価で測定する金融機関等に対する債務 | 55,952 | 50,404 | 48,730 | 43,477 | 46,031 |
| 償却原価で測定する顧客に対する債務 | 313,941 | 287,627 | 290,913 | 295,688 | 295,099 |
| 償却原価で測定する負債証券 | 175,389 | 158,853 | 161,008 | 162,398 | 163,710 |
| 未払税金 | 460 | 425 | 452 | 375 | 450 |
| 繰延税金負債 | 674 | 478 | 452 | 610 | 481 |
| 未払勘定及びその他の負債 | 12,656 | 12,010 | 16,747 | 14,734 | 12,671 |
| 発行済保険契約負債 | 142,304 | 129,868 | 121,374 | 134,530 | 125,190 |
| 引当金 | 2,953 | 3,285 | 2,743 | 3,063 | 2,918 |
| 償却原価で測定する劣後債 | 12,787 | 13,593 | 12,675 | 13,357 | 13,180 |
| 株主資本合計 | 50,477 | 46,698 | 43,732 | 48,825 | 45,203 |
| 負債及び株主資本合計 | 803,916 | 732,747 | 728,428 | 741,473 | 734,840 |
(注)
2024年12月31日現在において、以下の再分類が行われている。
■ CICのロンドンの拠点において計上された、財政状態計算書上「償却原価で測定する負債証券」から「純損益を通じて公正価値で測定する金融負債」へ2,030百万ポンド(2,448百万ユーロ)の再分類
■ 「発行済保険契約-負債」から「引当金」へ5百万ユーロの再分類
損益計算書-IFRS
| (単位: 百万ユーロ) | 2026年 6月30日 | 2025年 6月30日 | 2024年 6月30日 | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 純収益 | 7,401 | 6,549 | 6,178 | 13,137 | 12,370 |
| 営業総利益/(損失) | 3,540 | 3,144 | 2,970 | 6,508 | 6,103 |
| 営業利益 | 2,436 | 2,363 | 2,171 | 4,823 | 4,296 |
| 税引前利益/(損失) | 2,475 | 2,402 | 2,210 | 4,811 | 4,338 |
| 法人税 | -685 | -764 | -496 | -1,351 | -926 |
| 当期純利益 | 1,789 | 1,638 | 1,714 | 3,461 | 3,412 |
| 当期純利益 - 非支配持分 | 201 | 191 | 189 | 401 | 397 |
| グループに帰属する当期純利益 | 1,588 | 1,447 | 1,524 | 3,060 | 3,015 |
2【事業の内容】
有価証券報告書の「第一部 企業情報/第2 企業の概況/3 事業の内容」に記載されている内容については、以下に記載の事項を除き、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
1.1 クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの組織
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの組織は、協同組合銀行としての地位と、顧客及び会員に最も近い地域での立ち位置を反映している。
地域に根ざしたネットワークは、地域、地方、国の各段階において、従業員及び選出された構成員の関与をより一層高めることで、顧客及び構成員の利益に最もかなう、高度な対応力と支援体制を実現している。これにより、意思決定の経路の短縮、リスクの適切な分散、品質管理が可能となる。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの各階層は、補完性の原則に従って運営されている。すなわち、構成員に最も近いレベルにある地域金庫が真の地域密着型の担い手として機能し、その他のレベルは、地域金庫だけでは担うことのできない任務を遂行する。
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<> <img width={612} height={818} id="図 1" src="/images/S100Z4QS/0102020_bfcm_2609h_image001.jpg" /> </>
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1.2 2026年度上半期の事象
2026**年1月
OLB****の買収完了及びドイツにおける事業拡大
2026年1月2日、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、BFCM傘下の持株会社タルゴ・ドイツ・GmbH(TARGO Deutschland GmbH)を通じて、オルデンブルクランデスバンク(Oldenburgische Landesbank)(OLB)の全株式を取得した。
この大規模な取引は、2024-2027年度戦略計画「相互・パフォーマンス・連帯」と完全に整合するものである。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、欧州、特に同グループにとって第2の国内市場であるドイツにおいて、バンカシュアランス・モデルを展開する方針である。
タルゴバンク(TARGOBANK)は、ドイツにおける民間資本系銀行として第10位の規模となり、タルゴバンク、OLB、バンクハウス・ニールマイヤー(Bankhaus Neelmeyer)の各ブランドのもと、400超の支店ネットワークを通じて480万人の顧客にサービスを提供し、資産合計は810億ユーロ(2025年末時点の合算数値)に達している。
本買収に伴うガバナンス変更により、タルゴバンクの親会社であるクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの戦略と整合性を保ちながら、両行の戦略の最適なすり合わせが図られている。
タルゴバンクの専属保険会社であるACMドイツ
2025年7月にドイツ連邦金融監督庁(BaFin)の承認を受けた後、アシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエル(Assurances du Crédit Mutuel)のドイツ子会社であるACMドイツは、2026年1月1日よりタルゴバンクの専属保険会社となった。
法人顧客向けの新ブランド「CIC CIB」の展開
コーポレート市場における事業拡大方針の一環として、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、法人向け銀行業務及び資本市場業務におけるグループのあらゆる専門性を結集した新ブランド「CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキング」を立ち上げた。
CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキングは、チーム、ノウハウ、専門知識を単一ブランドの下で集約することで、フランス及び海外子会社における法人向け銀行業務、資本市場、アセットサービスの各分野での提案力・提供力を強化する。
2026**年2月
電子請求分野で認定プラットフォームの資格を取得
クレディ・ミュチュエル及びCICの銀行ネットワークに共通する技術プラットフォームであるユーロ-アンフォルマシオン(Euro-Information)は、技術的留保事項の解消段階を首尾よく完了し、フランス公共財政総局(DGFiP)から認定プラットフォームの資格を取得した。
これにより、クレディ・ミュチュエル及びCICの両ネットワークは、事業者顧客及び企業顧客に対し、このプラットフォームを基盤とする、安全で安定的な電子請求ソリューション「HBS e-invoicing」を提供できるようになった。同ソリューションは、両銀行ネットワークのオンラインバンキングアプリに完全に統合されている。
エリオ・ソリューションズ(Hellio Solutions)のフランス事業買収に向けた独占交渉を開始
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、自社の成長を加速させるとともに、全ての顧客に一貫したサービスを提供することを目的として、フランスのエネルギー管理分野の主要企業であるエリオ・ソリューションズのフランス事業の買収に向け、同社との独占交渉に入った。このプロジェクトは、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの戦略計画「相互・パフォーマンス・連帯」に基づくもので、2027年までに100,000名の顧客による住宅の省エネ改修を支援することを目標としている。
2026**年3月
コフィディの欧州戦略を体現する新たなブランド・アイデンティティ
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの子会社であるコフィディ・グループは、主力ブランドの新ロゴを発表した。フランスで開始され、コフィディが展開する9カ国で順次導入されているこの新たなブランド・アイデンティティは、成長と変革に向けた戦略的なフェーズを支えるものである。これは、持続的な成果、優れた顧客関係、及び責任を基盤とする同社のポジションを、明確に体現している。
2026**年6月
コーポレート・ガバナンスの変更
ケス・フェデラル・デュ・クレディ・ミュチュエルの取締役会は、ダニエル・バール会長の推薦に基づき、エリック・プティガンの後任としてクロード・ケストネールを最高経営責任者(CEO)に任命した。アンヌ・ソフィー・ヴァン・フーヴは引き続き最高執行責任者(COO)を務める。
3【関係会社の状況】
有価証券報告書の「第一部 企業情報/第2 企業の概況/4 関係会社の状況」に記載されている内容については、以下に下線で示した箇所を除き、当該半期中において本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
BFCM****の親会社
2026年6月30日現在、BFCMは、以下の親会社を有している。親会社の詳細は、以下のとおりである。
| 2026年6月30日現在 | |||||
| 親会社の名称 | 設立場所及び 事業場所 | 資本金 (千ユーロ) | 主要な事業の 内容 | 親会社が保有するBFCMにおける議決権の割合 (%) | BFCMとの 関係 |
| CFCM | ストラスブール、フランス | 5,458,531 | 銀行業 | 91.54 | ダニエル・バール氏が取締役会会長を務める |
| ケス・ロカル・ド・クレディ・ミュチュエル FCM CEE、FCM SE、FCM IdF、FCM SMB、FCM MA、FCM C、FCM DV、FCM LACO、FCM M、FCM N、FCM A、FCM AG, FCM MC, FCM NEのメンバー | サントル・エスト・ユーロップ、シュデスト、イル-ド-フランス、サヴォワ-モン・ブラン、ミディ-アトランティック、サントル、ドフィネ-ヴィヴァレ、ロワール-アトランティック・サントル・ウエスト、メディテラネ、ノルマンディ、アンジュー、アンティーユ・ギュイヤンヌ、マッシフ・サントラル及びノール・ユーロップ、フランス | - | リテール・バンキング | 0.22 | クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・ド・クレディ・ミュチュエル・ シュデスト | シュデスト、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.19 | ジェラール・コルモルシュ氏が会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| フェデラシオン・ドゥ・クレディ・ミュチュエル・サントル・エスト・ユーロップ | サントル・エスト、フランス | - | 銀行業 | 0.00 | ダニエル・バール氏が取締役会会長を務める |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ イル-ド-フランス | イル-ド-フランス、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.48 | ルネ・カレル氏が会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ サヴォワ-モン・ブラン | サヴォワ-モン・ブラン、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.01 | ジャン・ルイ・メートル氏が会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ ミディ-アトランティック | ミディ-アトランティック、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.08 | ニコラ・アベール氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ロワール-アトランティック・エ・サントル・ウエスト | ロワール-アトランティック・エ・サントル・ウエスト、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 2.19 | アラン・ボイ氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・フェデラル・クレディ・ミュチュエル・メーヌ・アンジュー・エ・バス・ノルマンディ | メーヌ・アンジュー・バス・ノルマンディ、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 1.37 | BFCMと当該親会社はIT及び保険契約を締結している ファブリス・シコ氏がCEOを務める |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・サントル | サントル、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.92 | ダミエン・リーヴェンス氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ノルマンディ | ノルマンディ、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.37 | フィリップ・ガリエンヌ氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・アンジュー | アンジュー、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.53 | フィリップ・タフロー氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・アンティーユ-ギュイヤンヌ | アンティーユ-ギュイヤンヌ | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.01 | パトリック・オッシュ氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・メディテラネ | メディテラネ、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.23 | ベルナール・ダルビエ氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ドフィネ-ヴィヴァレ | ドフィネ-ヴィヴァレ、ヴァランス、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.02 | ティエリー・ルブレ氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・ノール・ユーロップ | ノール、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 1.33 | ルク・ワイナン氏が取締役会会長を務める 2022年1月1日からクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・レジオナル・クレディ・ミュチュエル・マッシフ・サントラル | サントル、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.00 | フレデリック・ランチョン氏が取締役会会長を務める クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに属する |
| ケス・フェデラル・クレディ・ミュチュエル・オセアン | シュド・ブルターニュ、フランス | 変動資本を有する共同組合 | 銀行業 | 0.52 | BFCMと当該親会社はIT及び保険契約を締結している マルティーヌ・ガイユ氏が取締役会会長を務める |
BFCM****の子会社
2025年12月31日現在、BFCMは以下の子会社を有している。主要な子会社の詳細は、以下のとおりである。
| 2025年12月31日現在 | |||||
| 子会社の名称 | 設立場所及び 事業場所 | 資本金 (千ユーロ) (2024年12月31日) | 主要な事業の 内容 | BFCMが保有する子会社における議決権の割合 (%) | BFCMとの 関係 |
| 1)子会社(50%超を保有) | |||||
| クレディ・ミュチュエル住宅貸出金SFH(旧CM-CIC・カバード・ボンド)、SA | パリ、 フランス | 220,000 | 銀行ネットワーク事業 | 100.00 | リファイナンスを行う特別目的事業体 A.サーダ氏が会長及びBFCM取締役会メンバーを務める |
| SIM(ソシエテ・ダンベスティスマン・メディア) (旧EBRA)、SAS | ウードモン、 フランス | 542,267 | IT、ロジスティクス及び持株会社向けサービス業 | 100.00 | 新聞社及びその子会社の経営権を有する持株会社 |
| クレディ・ミュチュエル・イモビリエ(旧アタラクシア)、SAS | オルヴォー、 フランス | 51,760 | 不動産業 | 100.00 | BFCMが会長を務める 代表はF.デショッド氏 |
| バンク・ユーロペエンヌ・デュ・クレディ・ミュチュエル(BECM, SAS) | ストラスブール、 フランス | 134,049 | 銀行ネットワーク事業 | 96.08 | N.ターシス氏(執行委員会会長)が代表を務める(BFCMはBECMの株式の96.1%を保有している)。 |
| クレディ・アンデュストリエル・エ・コメルシアル、SA | パリ、 フランス | 612,000 | 銀行ネットワーク事業 | 93.74 | D.バール氏が会長を務める エリック・シャルペンティエール氏が最高経営責任者を務める |
| コフィディ・グループ(旧コフィディ・パルティシパシオン)、SA | ヴィルヌーヴ・ダスク、フランス | 112,658 | 金融サービス業 | 99.99 | コフィディ・グループの子会社を通して展開される消費者金融、支払ソリューション、借入金償還及び銀行業 D.バール氏が会長を、A.サーダ氏が副会長を務める |
| ファクトフランスSAS | パリ、フランス | 507,452 | ファクタリング事業 | 100.00 | ゼネラル・エレクトリックから買収したフランスにおけるファクタリング事業 |
| タルゴバンク・ドイチュラント・Gmbh | デュッセルドルフ、ドイツ | 625,526 | 銀行ネットワーク事業 | 100.00 | タルゴ・ドイチュラント・Gmbhの全株式をCM・アクイジシオン・Gmbhから取得した D.バール氏及びA.サーダ氏が取締役会メンバーを務める |
| ミュチュエル・アンヴェスティスマン・SA | ストラスブール、 フランス | 930,000 | 持株会社 | 90.00 | BFCMと共にCICの株式を保有している |
| CM・コション・アビタ・SA | ストラスブール、 フランス | 310,037 | 銀行ネットワーク事業 | 100.00 | リファイナンスを行う特別目的事業体 |
| グループ・デ・ザシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエル、SA | ストラスブール、 フランス | 1,241,000 | 保険会社 | 49.62 | GACMの子会社を通して展開される保険事業 BFCMは監事会のメンバーであり、A.サーダ氏がその代表を務める。 D.バール氏は監事会監事である |
| ベオバンク | ブリュッセル、 ベルギー | 333,782 | 銀行ネットワーク事業 | 51.00 | クレディ・ミュチュエル・ノール・ユーロップ及びその子会社の買収に伴うもの |
| ノール・ユーロップ・リース(アクテア・イモビリエ・リース) | リール、 フランス | 35,091 | 不動産リース | 100.00 | クレディ・ミュチュエル・ノール・ユーロップ及びその子会社の買収に伴うもの |
| ラ・フランセーズ・グループ、SAS | パリ、フランス | 83,627 | アセット・マネジメント | 60.05 | ラ・フランセーズ・グループは、BFCM のアセット・マネジメント専門センターである。2024年5月以来の持株会社体制で、マルチスペシャリスト・モデルのもと、8社の第三者資産運用会社の資本を保有している。 |
| ペイサーフ | ストラスブール、 フランス | 32,000 | 金融サービス業 | 51.00 | ペイサーフは、プルーデンス規制・破綻処理庁(ACPR)から第三者からの資金の収集を代行する支払機関として認可を受けた支払機関である。 |
| 2)関連会社(10%から50%を保有) | |||||
| 環境・連帯革新ファンド(Fonds Révolution Environnementale et Solidaire) | パリ、フランス | 769,354 | 環境負荷に配慮したサステナブル・ファンド | 34.13 | 環境・連帯革新ファンドはBFCMとGACMが保有している。 |
| CM・リアル・エステート・リース・SA | パリ、 フランス | 64,399 | 銀行ネットワーク事業子会社 | 45.94 | 不動産リース事業にかかわる |
| バンク・ド・チュニジー | チュニス、 チュニジア | 270,000 (千チュニジア・ディナール) | 銀行ネットワーク事業 | 35.33 | A.サーダ氏が取締役会メンバーを務める |
BFCMは、2026年6月30日に終了した年度におけるBFCMの連結総収益(連結消去後)の10%超を占めた子会社(GACM、CICグループ、タルゴバンク・グループ及びコフィディ・グループ)を有している。
4【従業員の状況】
(1)BFCMグループの状況(連結ベース)
| 2026年6月30日現在 | |
| 事業分野 | 従業員数(名) |
| リテール・バンキング | 30,031 |
| 保険 | 3,782 |
| コーポレート・バンキング及び資本市場 | 1,904 |
| アセット・マネジメント及びプライベート・バンキング | 3,290 |
| プライベート・エクイティ | 180 |
| テクノロジー、ロジスティクス及びメディア | 9,993 |
(注)上記の数は当期末における従業員の総数である。
(2)BFCMの状況(非連結ベース)
2026年6月30日現在
| 従業員数(注) |
|---|
| 101名 |
(注)上記の数は当半期末における従業員の総数である。
(3)労働組合との関係
2026年6月30日に終了した最近の1事業年度の間に、BFCMの連結範囲の従業員数に著しい増減はなかった。BFCMの連結範囲においては、従業員又は労働組合との間に特記すべき事項はない。
第3【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
有価証券報告書の「第一部 企業情報/第3 事業の状況/1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている内容については、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
2【事業等のリスク】
以下に記載のあるリスク要因は、BFCMより発行されるサムライ債への投資についてのBFCMの考える主要なリスクであるが、本社債の元利金又は本社債に関する元利金はその他の理由で支払不能になることがある。BFCMは、以下の記載が本社債の保有に関するリスクを完全に網羅しているとは表明していない。
本社債の購入を検討している投資家は自身の財政状況及び投資目的、本書に記載のある全ての情報並びに特に以下に記載のリスク要因を踏まえ慎重に検討した上で投資の判断をするべきである。
BFCMはクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル内の子会社である*。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、相互銀行グループであり、クレディ・ミュチュエルの14連合体(サントル・エスト・ユーロップ、シュデスト、イル**-ド-フランス、サヴォワ-モン・ブラン、ミディ-アトランティック、ロワール-アトランティック・エ・サントル・ウエスト、サントル、ノルマンディ、ドフィネ-*ヴィヴァレ、メディテラネ、アンジュー、マッシフ・サントラル、アンティーユ-ギュイヤンヌ及びノール・ユーロップ)のメンバーであるクレディ・ミュチュエルの地域金庫が含まれている。
*BFCMグループ全体は、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルに含まれている。同様に、BFCMグループは事実上、クレディ・ミュチュエルの14連合体が負担するリスクを含むクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルが負担するリスクと同じリスクに晒されている。*
リスク要因(EU OVA)
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルには、クレディ・ミュチュエルの銀行、連合体及びCFCMで構成される「規制関連範囲」並びにBFCM及びその全ての子会社で構成される「BFCMの連結範囲」が含まれる。
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、そのリテール・バンキング、保険、コーポレート・バンキング、資本市場、プライベート・バンキング及びプライベート・エクイティ業務に関連する多くのリスクに晒されている。グループは、その業務に関連するリスクを特定し、測定するためのプロセスを設定している。このプロセスにより、グループは、少なくとも年に1回は最も重大なリスク・マップを作成することができる。リスク・マッピングは、グループの取締役会による承認を得るために提出される。
下記は、グループのリスクに重大な影響を与え得る主な要因である。主要なリスクは、各カテゴリー内の冒頭に記載されている。
1.グループの銀行業務及び保険業務に関するリスク
1.1 信用リスク
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルにより、その主要なリスクは信用リスクである。総エクスポージャー(オン・バランスシート、オフ・バランスシート、デリバティブ及びレポ取引)は、そのほぼ全てが信用リスクに晒されており、その金額は2025年12月31日現在約9,330億ユーロである。
カウンターパーティーの種類別のエクスポージャーの詳細については、有価証券報告書の「第一部 企業情報/第5 提出会社の状況/3 コーポレート・ガバナンスの状況等/(1)コーポレート・ガバナンスの概要/① コーポレート・ガバナンスの状況/2.8.3.5 条件変更されたエクスポージャー(EU CRB-d)」の「表32:正常及び不良エクスポージャー並びに関連する引当金(EU CR1)」及び「表28:非金融企業(業界別)に付与された貸出金及び前渡金の信用度(EU CQ5)」を参照のこと。
そのエクスポージャー構造が要因となり、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは経済環境の悪化の影響を強く受けやすい。したがって、経済情勢が予想以上に急激に悪化した場合、グループの信用リスク・エクスポージャーに以下に記載する4種類の重大な影響を及ぼす可能性がある。
a. 2020年以降、一連の危機(新型コロナウイルス、ロシア・ウクライナ間の紛争、エネルギー危機、気候危機、フランスにおける政治危機)により、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルが主要市場とする2つの市場であるフランスとドイツでは、企業の債務不履行が急増している。危機の拡大により、カウンターパーティーによる契約上の義務の不履行に関連した**債務不履行が増加する可能性があり、この場合、損益計算書における引当金の大幅な増加が必要となる。**その結果、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの不良債権及び係争債権の比率は、2026年6月30日現在3.3%で、2025年12月31日から変化はなかった。貸出金総残高(オルデンブルクランデスバンク(OLB)を連結対象としたことに伴うテクニカルな影響を調整した後)に対する顧客リスク費用は、2026年6月30日現在、39ベーシスポイントであった(2025年度末は33ベーシスポイント)。グループは、正常貸出金及び不良債権の引当金のバッファーとして、2026年6月30日現在121億ユーロ(2025年度末は115億ユーロ、2024年度末は111億ユーロ)を計上しているが、十分ではない可能性がある。
b. 住宅用不動産貸出金は主にフランス国内におけるものであり、顧客貸出金残高(純額)の50%を占め、2026年6月30日現在2,830億ユーロ(2025年12月31日現在2,680億ユーロ)であった。断熱性能の低い住宅に関する規制の発効と気候リスクの増大(洪水の頻発等)を背景に、担保として差し入れられた資産の価値が悪影響を受け、返済困難時に貸出金の元本及び利息の額をカバーするには小さすぎる可能性があり、その場合、多額の追加引当金が必要となる。フランスのネットワークにおける住宅ローンのリスク費用は、2026年6月30日現在0.04%(2025年度は0.02%)であり、過去の危機時には0.10%に達したこともある。
c. **グループの最大顧客の1つ又はそれ以上が債務不履行に陥った場合、グループの収益性が低下する可能性がある。**クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、主にフランスにおいて、特定の国家、取引銀行又は大企業グループに対して比較的高い単一のエクスポージャーを有しており、これらの一部は公的機関が実施する支援策(すなわち、政府保証融資)から恩恵を受けている。これらのカウンターパーティーは、主に変動金利で借入を行っているため、金利の上昇や経済環境の悪化による影響を受け、返済が困難になる可能性がある。国家及び類似機関等(2025年度末は1,730億ユーロ(2024年度末は1,830億ユーロ))については、グループは主にフランス(1,260億ユーロ)(主にユーロ・システムの加盟銀行であるフランス銀行(Banque de France)(530億ユーロ))及びフランス預金供託公庫(Caisse des dépôts et consignations)のリスク(530億ユーロ超。規制貯蓄口座預金の集中化制度により、フランスにおいてソブリン・リスクとみなされている。)のエクスポージャーに晒されている。国家以外では、2025年12月31日現在、300百万ユーロ(純利益の10%未満に相当)を上回るオン・バランスシート及びオフ・バランスシート上の単一のエクスポージャーは、銀行に関してはカウンターパーティー5行で45億ユーロ、企業に関してはカウンターパーティー68社で約470億ユーロであった。これらのカウンターパーティーのうち複数が同時に格下げ又は債務不履行となる可能性は排除できず、その場合、グループの収益性に影響が及ぶと考えられる。
d. 支払能力比率の分母を構成する加重リスク資産の増加。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル内の信用リスクの合計エクスポージャーの64%には内部格付が付されており、かかる格付の質は、バーゼルⅢに基づく信用リスク関連資本要件の計算結果や、その結果として、グループの支払能力比率に影響を及ぼす。したがって、経済状況の急激な悪化によるポートフォリオの全部又は一部の格付の低下は、グループの支払能力比率の低下をもたらすと考えられる。
1.2 保険業務に関するリスク
銀行・保険業者として、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、金融コングロマリットの監督に関する指令2002/87/EC(FICODとして知られている。)に基づく追加的な監督の対象となっている。
グループ・デ・ザシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエル(GACM)はグループの保険子会社の持株会社であり、保険子会社は、主にグループの銀行ネットワークを通じて自社の生命保険・損害保険商品を販売している。
グループの保険事業の比重から判断すると、経済・金融環境が急速に悪化した場合、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの収益性及び支払能力に影響を及ぼす可能性がある。
GACMは、GACM及びそのフランス内外の保険事業体が、現地の規制に準拠し、GACM及びその事業体のガバナンスの枠組み及び全体的な戦略と整合性を保ちながら適用すべき原則を定めたリスク管理方針を有している。
保険業務に関する主要なリスクは、以下のとおりである。
a. 引受リスク
引受リスクは、貯蓄保険、老後保険、貸付保険、積立保険、損害保険、医療保険に関係するものである。事業によって、さまざまなリスクが対象となり得る。
・ 生命保険引受リスク:死亡率、解約、寿命、大災害、費用、改定、能力喪失/障がい
・ 損害保険引受リスク:請求の過小評価、大災害及び解約
・ 健康保険引受リスク:能力喪失/障がい、長寿、医療費/入院、解約、死亡、大災害、費用及び改定
GACMの管理するポートフォリオは主に個人で構成されるため、リスクの集中度は低い。
これらのリスクは全て、価格設定と引当リスク管理プロセス、及び引受損失が株主資本に及ぼす影響を限定することによってGACMの事業体の収益及び支払能力を保護するように設計された再保険プログラムを通じてきめ細かく管理されている。
上記の保険引受リスクは、事業体別及び事業分野別にモニターされている。
各事業部門の保険金請求の水準は、様々な技術的指標(新規契約高、解約率、保険金対保険料率、保険金請求頻度等)と同様にモニターされている。
GACMの生命保険事業体における貯蓄ポートフォリオについても、解約、資産配分のスイッチング、保険金請求、グロスの新契約保険料の水準を対象に、定期的にモニタリングしている。
b. 市場リスク
市場リスクとは、ポートフォリオを構成する金融商品の価格及び利回りの変動から生じ得る損失のリスクのことである。
保険市場リスクは、株式市場の下落、信用リスク、金利の上昇又は低下、流動性、不動産、インフレ、集中、外国為替等、さまざまなリスクで構成されている。
市場リスクは、限度額制度や資産分散ルールを通じてきめ細かく管理されている。リスク管理方針には以下も含まれる。
・ 主要なものと考えられる一定の金融リスク(金利リスク、株式リスク、信用リスク等)の個別管理
・ これらのリスクの同時発生から事業体を保護することを目的とした、リスクの全体的分析
GACMに影響を及ぼす主な市場リスクは、以下のとおりである。
株式リスク
株式や類似資産の価値の下落は保険会社の財務諸表、バランスシート及び支払能力に影響を及ぼす可能性がある。
株式リスクは、株式の損益分岐点等、さまざまな指標を用いてモニタリングしている。
金利リスク
貯蓄・老後保険事業にとって金利リスクとは、上昇リスク(金利の慣性力により、保険会社が支払う料率が市場水準を下回り、解約につながる可能性)、又は低下リスク(資産利回りの低下により、保険会社が最低保証料率を支払えなくなる可能性)である。
高水準の剰余参加条項(PPE)により、金利上昇リスクへのエクスポージャーは軽減されている。
信用リスク
信用リスクとは、発行体が債務不履行に陥り、債務を返済できなくなるリスクのことである。このリスクは、債券ポートフォリオが政府発行体と民間発行体で十分に分散しており、信用度も高いため、依然として限定的である。
信用リスクは、限度額制度及びカウンターパーティー(又は再保険会社)の選定に関する一連のルールによって管理されている。
c. オペレーショナル・リスク及びコンプライアンス・リスク
オペレーショナル・リスクとは、以下に起因する不備又は不履行から生じる損失のリスクである。
・ 内部手続の不履行
・ 人的要因
・ コンピューター・システムの不具合
・ 法的リスクを含む外部事象
オペレーショナル・リスクには、サイバーセキュリティ、データ品質、コンプライアンス違反及び法的リスクが含まれる。
事業継続方針が策定されている。この方針は、GACMが採用した戦略、及び重大インシデント発生時に実施される危機管理システムを記述したものである。
GACMには、事業継続計画(BCP)と、ユーロ-アンフォルマシオンがテストした災害復旧計画(DRP)がある。
リスク・マッピングは、発生したリスクを特定、評価及び測定するために使用される。
サイバーセキュリティ・リスクに関しては、GACMはクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのリソースを利用しており、ISMS(情報セキュリティ管理システム)の認証を受けたガバナンス及びリスク低減策を実施している。
データの品質に関しては、GACMは厳格な方針を定め、ガバナンス、フロー・マッピング、辞書、及び管理・報告システムを定めている。
最後に、コンプライアンス違反のリスクを管理するため、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのコンプライアンス部及び協力関係にある子会社と連携し、主要なコンプライアンス機能の周辺に組織を設置し、各事業部門に対応するネットワークを設けている。
d. サステナビリティ・リスク
サステナビリティ・リスクとは、環境、社会又はガバナンス(ESG)上の事象や状況であって、発生時にGACMの業績や評判に、実際又は潜在的に重大な悪影響を及ぼす可能性があるものを指す。同リスクには、気候リスク及び生物多様性リスクが含まれる。
GACMは、主に損害保険事業と資産ポートフォリオを通じてサステナビリティ・リスクに晒されている。
グループは、定期的に更新されるESG方針を有しており、同方針によってグループの資産に係るサステナビリティ・リスク及び自らの投資が及ぼす環境への影響又は社会への影響を考慮することができる。
環境への影響又は社会への影響の大きい一定の活動へのエクスポージャーや支援を制限するため、GACMは、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの方針に合わせたセクター別方針を適用している。
さらに、GACMは、2030年までに直接保有する企業の株式及び社債で構成される投資ポートフォリオによるカーボンフットプリントを削減することを約束している。
最後に、GACMの株主エンゲージメント方針では、GACMが投資先企業においてどのように株主権を行使する意向であるかを定めている。
2.グループの活動及びマクロ経済環境に関する財務リスク
財務リスクとは、市況の変化が流動性リスク、金利リスク及び市場リスクに及ぼす影響に関連したリスクである。
2.1 流動性リスク
流動性リスクとは、金融機関が何時でも合理的な価格でコミットメントを履行できる能力をいう。そのため、短期的、中期的及び長期的な財源の不足により、現金の純流出を吸収できないことは、流動性リスクへのエクスポージャーを生じさせる。
流動性リスクは、様々な期間で顕在化し、複数の要因に反応する可能性があり、そのため適切で差別化された管理が必要である。
流動性リスクに関連する主なリスク要因は、以下のとおりである。
a. **流動性の急激かつ大量の流出
**グループは、その原因が顧客との関係(預金の流出、オフ・バランスシート上の引き出し)であるか、又は資本市場(マージンコール、追加担保差入義務、債務買戻し等)であるかにかかわらず、流動性の急激かつ大量の流出に対応できなければならない。このリスクをカバーするため、グループは、欧州中央銀行を中心とする中央銀行への預け金、高品質の有価証券及び中央銀行によるリファイナンスの対象となる民間セクターの負債証券から構成される流動性準備金を有している。この準備金の金額は、2026年6月30日現在1,433億ユーロである。この短期的なリスクは、LCRを用いて管理されているが、2026年上半期の平均水準は150%を超え、規制上の最低要件を平均で300億ユーロ超上回っている。
**b. コマーシャル・ギャップの不均衡な展開
**ユニバーサル・バンクとして、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは融資市場及び貯蓄市場の両方で活発に業務を行っている。預貸率が100%を超えるクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、構造的には借り手であり、バランスシートのバランスをとるために市場ファイナンスを利用している。預貸率の上昇、ひいてはコマーシャル・ギャップ(貸出金と顧客預金の差)の増大は、外部リファイナンスに対する依存度を高め、これにより流動性リスクに対するエクスポージャーを拡大させる可能性がある。
リスクアペタイトの範囲内で預貸率(グロス及びCDC集中管理控除後)をモニタリングし管理することで、グループは流動性リスクへのエクスポージャーをコントロールすることが可能になる。2027年度末までに集中管理前の110%という戦略計画の目標前後に預貸率を維持するための施策が定期的に実施されている。2026年6月30日現在、同比率は112.4%であった。グループは、目標を達成するために、顧客に提供する商品ラインナップ及びその価格設定に引き続き注意を払う必要がある。
**c. 金利変動がバランスシート構造に対して及ぼす影響
**金利環境及び中央銀行の金融政策は、銀行預金に相当な影響を及ぼし、バランスシートの歪みにつながる可能性がある。2022年及び2023年のように金利が急速に上昇する局面では、銀行は預金の急増に直面するが、特に規制商品については、より高いコストを伴う。これに対し、低金利環境では、顧客は株式、貯蓄・老後保険又はミューチュアルファンド等、より高い利回りの投資を求める可能性があり、銀行預金からの流出につながる可能性がある。銀行は、預金を守るため、その後、主として定期預金の金利を引き上げることにより戦略を調整する。この取組みの一環として、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、新たな預金者を呼び込むために、より高い金利を提供する預金キャンペーンを定期的に実施している。
バランスシート上の主要な資金調達源として、2022年末以降、銀行預金の動向が注視されており、市場金利や予想の変化を反映した価格の調整は、残額の綿密なモニタリングにより行われている。
**d. 市場リファイナンスの利用可能性の低下
**地政学的緊張が高まり、金融セクターが不確実性に覆われる環境では、中長期的なリファイナンスの利用が困難になる可能性がある。
2026年には、中東での戦争により金融市場に新たな緊張が生じた。信用スプレッドの拡大、インフレ圧力及び中央銀行の慎重な姿勢により、資金調達コストが上昇した。しかしながら、市場は流動性を維持し、BFCMは重大な問題なく2026年の計画を進めることができた。
さらに市場では、フランス国内及びフランスの金融機関に生じ得る緊張が、予算法案の採決と2027年春に予定される大統領選挙の双方に関連して、すでに意識され始めている。フランス国債(OAT)/ドイツ国債(Bund)スプレッドは再び拡大しており、フランスの政治情勢をめぐる投資家の懸念の強さを示している。こうした不確実性は、2027年におけるフランスの銀行の資金調達コストに重しとなる可能性がある。このリスクを踏まえ、BFCMは引き続き強い警戒姿勢を維持し、より安定した市場環境でリファイナンスを確保するため、2027年の調達計画を可能な限り早期に前倒しして実施する。
これと同時に、一部の大手テクノロジー・グループ(米国のクラウド大手等)は、人工知能の開発に関連する投資ニーズに資金を供給するため、相当な金額の社債を最近発行し、又は発行する可能性がある。この動きにより、機関投資家を呼び込もうとする資本市場の発行体間の競争が激化する可能性がある。
e. 流動性の過度な変換
前記リスクへのエクスポージャーを最小限にするため、資産と負債の満期を適切にマッチングさせ、バランスシートの満期変換に注視する必要がある。安定調達比率(NSFR)は、このバランスを1年の期間で確保するものである。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのNSFRは、2026年3月31日現在115.0%であり、安定した余剰資金は741億ユーロであった。
f. BFCM格付の大幅な悪化
BFCMはクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの主たる発行会社であることから、グループを代表して格付を取得している。BFCMの長期(上位優先)債務の格付は、フィッチ・レーティングス(Fitch Ratings)ではAA-ネガティブ(2026年7月7日に確認)、ムーディーズ(Moody's)ではA1ネガティブ(2026年5月26日に確認)、S&Pグローバル・レーティング(S&P Global Ratings)(この格付機関による格付はクレディ・ミュチュエル・グループ及びその主たる発行会社に対するものである。)ではA+安定的(2025年12月8日に確認)であった。
これらの信用格付の引き下げは、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのリファイナンスに影響を及ぼす可能性がある。信用度の低下を反映し、資金調達がより困難になる可能性があり、また投資上の制約によって、一部の投資家を締め出すことになる。リファイナンスに係る相対的なコストも即座に上昇し、この悪化は一定の業務や相対契約における担保拠出義務の増大をもたらす可能性がある。
2025年に、フランスのソブリン格付は、財政状況の悪化見通し及び政治的不確実性を理由として、格付機関により引き下げられた。しかしながら、BFCMの格付は、強固な資本基盤及び満足できる資産の質により、変更されなかった。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、2025年のリファイナンス計画を全て完了し、2025年末のプレファンディング発行を通じて2026年計画の一部を前倒しで実施することができた。2026年6月末現在、リファイナンス計画の約80%が完了していた。
g. **担保の不利な変動
**資本市場業務の多くは、恒久的に(保証金、当初証拠金)か、又は評価の変動に応じて、担保の設定を必要とする。市場の不利な変動、格下げ(前記参照)、又は一定の市場参加者が課す制約の厳格化は、使用する流動資金を一時的又は恒久的に増加させる。
流動性準備金を構成する中央銀行の適格担保は、金融政策運営の変更(ヘアカットの引上げや一定の資産の適格性終了等)の影響を受ける可能性がある。したがって、一部の企業向け民間債権(ACCコーポレート)が非適格となったのに続き、フランス銀行は2025年12月19日でPGE(prêt garanti par l’État-政府保証融資)の適格性を終了することを決定した。これらの変更により、流動性準備金はわずかに減少した。
2.2 金利リスク
金利リスクとは、金利の変動が銀行の金融所得及び資産価値に及ぼす影響を指し、受取利息及び支払利息の収益性、並びに資産及び負債の評価に影響を及ぼす。このリスクは、銀行勘定で測定され、取引勘定は除外される。
金利リスクに関する主要なリスク要因は以下のとおりである。
**a. 過大な金利変換
**クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの顧客業務は、固定金利の長期貸出を行っているため、金利上昇に対するリスクを有しているが、これは顧客の資金によって補填されるものではない。このリスクは、承認されたリスク選好フレームワーク内にエクスポージャーを維持するために必要なヘッジ取引を測定する資産負債管理によって管理されている。
6つの規制上のシナリオに従って決定されるクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのバランスシートの現在価値(EVE)感応度は、普通株式等Tier 1資本の閾値15%を下回っている。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、金利カーブ全体が200ベーシスポイント上昇する局面に対して感応的であり、2026年6月30日現在の普通株式等Tier 1資本に対するEVE感応度はマイナス7.58%である。1年後及び2年後の純利息マージンの感応度は、複数の内部シナリオに加え2つの規制上のシナリオ(SOT MNI)に基づいて算定される。SOT MNIのマイナス200ベーシスポイントのシナリオでは、2026年6月30日現在、Tier 1資本比でマイナス2.64%の感応度を示しており、当該水準はグループが定める閾値及び規制上の限度の双方に適合している。
**b. 金利の急激な上昇
**2022年から2023年にかけて欧州で見られたような急激な金利上昇は、金利変動が銀行のバランスシートの各項目に一様には反映されないリスクを明らかにした。貸出面では、金利上昇を反映するのは新規貸出に限られ、既存貸出の期限前返済は減少する。一方、預金面では、預金通帳口座等の預金商品では金利引上げ効果が及び、定期預金金利も再び魅力を増すため、低利又は無利息の預金からより有利な商品への資金移動が大規模に生じる。これにより純利息マージンは圧迫されるが、金利スワップがヘッジとして機能することで、新たな金利環境がバランスシート全体に十分反映されるまでの間、その影響は抑制される。もっとも、足元では金融市場に一定の強靱性が見られるとはいえ、2026年初頭から続く中東での戦争を背景とする不安定で先行きの読みにくい地政学的環境のもと、インフレリスクが存在するため、金利が再び上昇する可能性は高い。
**c. 市場金利の波及に対する障壁:規制金利及び上限金利
**前述の市場金利の変動リスクに加え、市場金利が顧客に波及することを妨げる要因の影響がこのリスクに加わる。貸出金については、上限金利に関する制約及びその調整頻度によって、市場金利と顧客向け価格設定との間に歪みが生じる可能性がある。例えば、2022年にECBは数回にわたり急ピッチで利上げを実施した。その結果、商業銀行は直ちにリファイナンス・コストの上昇に直面した。これに対し、上限金利は数か月間据え置かれた後、徐々に再調整されたため、銀行の商業マージンは大幅に縮小した。預金金利も複数の制約を受けている。規制預金の金利は、公的機関によって様々な間隔で調整され、市場状況の変化を反映する傾向のある計算式が使用されているが、常にそれに従うとは限らない。規制預金金利の最終決定は、フランス財務省に委ねられている。国が定める規制貯蓄金利は、銀行間市場金利とは異なる動きをする場合があり、これにより資金調達コストと投資収益との間にミスマッチが生じる。
**d. イールドカーブの歪みリスク
**銀行のバランスシート構造は、イールドカーブの非平行シフトに敏感である。例えば、短期金利の上昇によるイールドカーブのフラット化、さらには逆イールド化は、純利息マージンの大幅な圧縮を招く。銀行のビジネスモデルが短期で調達し長期で貸し出すものであることを踏まえると、純利息マージンがマイナス化する可能性もある。
2.3 市場リスク
市場リスクとは、金利、証券価格、外国為替レート又はコモディティ価格等の市場パラメーターの不利な変動から生じる価値損失のリスクである。市場リスクは、CICコーポレート&インスティテューショナル・バンキング(CIC CIB)の資本市場業務、資産負債管理業務及びグループの管理会社のアセット・マネジメント業務を含む銀行の複数の事業分野の活動に関係する。保険業務に対する市場リスクの影響については、前記の「1.2 保険事業に関わるリスク」に記載した。
ALM業務に対する市場リスクの潜在的な影響は、前記のとおりである。アセット・マネジメントに係るリスクは、この事業分野が受領する手数料が、管理資金の評価(市場により決定される。)に応じて変化するという事実によるものである。
グループの資本市場業務は、以下の数種類のリスクに晒されている。
a. 経済見通しの悪化は、取引される資本証券及び負債証券の発行会社の健全性を反映すると考えられる金融市場に悪影響を及ぼすこととなる。譲渡可能有価証券の評価額が減少し、評価のボラティリティは高まる。一部の市場では流動性が低下する可能性がある。長期にわたる変動(特に資産価格の下落)は、特に市場の流動性が低下する中でポジションの売却が困難になった場合に、CIC CIBの資本市場業務を重大な損失のリスクに晒す可能性がある。
金融市場のボラティリティは不利な影響を及ぼし、リスク資産の是正につながり、グループにとって損失を生み出す可能性がある。特に、ボラティリティの水準が上がれば、グループが一部のポジションをヘッジするのが困難となり、又はそのための費用がかかるようになる可能性がある。
投資事業分野は、特に景気回復を見込んで、株式市場の評価が上がり、社債の発行会社の格付の質が上昇すると判断していた場合には、金融市場の厳しい環境の影響を受ける。
商品事業分野の実績も、市況の低迷から悪影響を受ける。仲介業務からの手数料は、取引評価額の低下に比例して減少する。同様に、発行市場における取引数(新規公募、増資及び債券発行)が減少すれば、手数料は直ちに減少する。
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル内の第三者に代わって運用されるファンドが運用結果で競合他社を下回る場合、顧客の資金引き出しが増加する可能性があり、その場合同業務の収益に影響が及ぶことになる。
b. フランスでは、2026年初頭も政治的不安定及び財政的不安定が続き、成長は低迷し、第1四半期のGDPは予想外に0.1%減少した。この状況に加え、中東の緊張によるエネルギーショックの影響により、債券市場のボラティリティが高まった。
10年物フランス国債利回りは大きく変動し、5月に約3.90%でピークをつけた。フランス国債/ドイツ国債間のスプレッドは70~85ベーシスポイントの範囲で推移した。2026年上半期において、ECBは金融緩和サイクルを終了し、6月17日に主要金利を25ベーシスポイント引き上げ、預金金利を2.25%、リファイナンス金利を2.40%、限界貸出ファシリティ金利を2.65%とした。この決定は、エネルギー価格の上昇に起因するインフレ圧力に対抗することを目的としたものであった。
海外では、2026年上半期は、トランプ政権下での貿易摩擦の継続と段階的な関税引上げ、そして何より、長期的な影響の見極めがなお難しい原油ショックをもたらしたイラン紛争に特徴づけられた。これらの要因により市場のボラティリティは高まり、世界経済の成長見通しは下方修正され、欧州のインフレ率も上昇した。ただし、AIへの巨額投資は、とりわけ米国で引き続き景気を支えた。世界全体の成長率は、上半期を年率換算して約3.0%となり、ユーロ圏は低調(通年では0.8~0.9%成長を見込む)、米国は約2.3%で底堅く、中国は約4.6%であった。
FRBは、インフレ及び貿易・地政学政策の影響を見極める中で、上半期中、3.50~3.75%の範囲で政策金利を据え置いた。
こうした環境下でも、株式市場は高値圏を維持し、iTraxx MainやiTraxx Crossoverといったクレジット指数のスプレッドもきわめてタイトなままである。
このような状況の中で、CIC CIBの資本市場部門は2026年上半期の純収益296百万ユーロ、税引前利益171百万ユーロとなった。第2四半期に生じた事象にもかかわらず、業績は堅調かつ安定していた。
CIC CIBの資本市場部門が晒されている市場リスクは低水準である。CIC CIBの資本市場業務に割り当てられた資本は755百万ユーロであり、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの規制資本全体(2025年12月31日現在、708億ユーロ)の1.1%に相当する。
2026年6月30日現在、この割当額のうち628.7百万ユーロが使用されていた。2026年上半期、トレーディング勘定のヒストリカルVaR(1日、99%)は、グループ平均で3.6百万ユーロであった。VaRの水準が低いのは、過去の分析における収益ボラティリティが低下したことを反映している。グループのトレジャリー部門は、2026年度に140百万ユーロの総資本割当を有しており、前事業年度と同額である。最後に、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、その他全ての自己勘定業務(一定のグループ子会社の発展を支援する取引の一環としてUCIを主に含む。)のために245百万ユーロの総資本割当を有している。
3.グループの事業運営に関するリスク
3.1 戦略及び事業リスク
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、2024-2027年度戦略計画「相互・パフォーマンス・連帯」の進展を続けている。この計画には、収益、費用及び収益性に関する財務目標が含まれている。これらの内部目標は、特に経済環境・商業環境に関する仮定に基づくものである。したがって、現下の不確実性及び緊張を伴う環境は、これらの目標の達成を複雑化させるおそれがあり、特に本項に定義するリスク要因の一つ又は複数が発生した場合にはその可能性が高まる。
気候・環境リスク(物理的リスクと移行リスクの両方)は、経済当事者に影響を及ぼし、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの活動、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクは、信用リスク、オペレーショナル・リスク及び市場リスクの悪化要因となる。これらのコストの増加により、顧客の債務不履行、コストの増加、資産価値の低下や事業分野の収益性の低下を通じて、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルが銀行業務及び保険業務の両方において多額の損失を被る可能性がある。
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの事業は、経済融資の重要な担い手として、事業展開国の政治、マクロ経済や金融環境に影響を受けやすい。
現在の環境は、不確実な経済見通し、多方面にわたる地政学的緊張、保護主義傾向の高まりによって特徴づけられており、これらはグループの事業、コスト、リスク水準、税負担、最終的には収益性に影響を及ぼす可能性がある。
信用格付は、市場で活動するクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの事業体のリファイナンス費用及び流動性に影響を及ぼす。外生的又は内生的な原因による格付の大幅な低下は、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの市場における流動性及び競争力に重大な悪影響を及ぼし、資金調達コストを増大させ、資本市場へのアクセスを制限し、又は発行される社債の市場価値に影響を及ぼす可能性がある。
同様に、非財務格付の低下は、グループのイメージや評判、特にポートフォリオを構築するためにこれらの格付を利用する投資家の間で影響を及ぼす可能性がある。格付が著しく低下した場合、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの事業体が発行する証券に対する投資家の関心に不利な影響を与える可能性がある。
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、全ての市場、事業分野、並びに商品・サービスにおいて激しい競争に直面している。欧州の金融サービス市場は成熟しており、商品・サービスに対する需要は全体的な経済発展と相関関係にある。この状況は、グループが直面する競争の激化と複雑性を増大させている。この競争は、提供される商品及びサービスの品質、価格、販売チャネル、商品・サービスに適用される多様かつ拡大する規制の制約、ブランドの評判、及び市場が認識するグループの財政的安定性等、多岐にわたる要因によって左右される。さらに、強力な非銀行系競合他社の台頭が競争圧力を増大させている。
新たな利用方法(特に決済)及び新技術が、業界を変化させ、顧客が商品及びサービスを消費する方法を変えている。こうした新技術の出現による影響を明確に評価することは依然として困難であるが、その利用の発展は、グループの事業分野の利用方法、プロセス及び競争環境を変化させている。そのため、グループは、競争力を維持し、技術パフォーマンス及びイノベーション能力を維持するとともに、固有のアイデンティティを守り、特にドイツを中心とする欧州での拡大を続けることに取り組んでおり、市場ポジションを維持し、利ざやと業績を拡大することを目指している。
最後に、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルが事業を行う規制環境は、その事業や戦略的意思決定に影響を及ぼす。この規制環境については、専ら規制環境について記載する項である、半期報告書の「第一部 企業情報/第3 事業の状況/3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析/1 2026年上半期の経済環境及び規制環境/1.2 規制環境」に記載されている。
3.2 破綻処理制度の実施に関するリスク
規制は、フランス通貨金融法第L.511-31条において言及する対策を適用した後に、グループ及びその全ての関係会社の中心的組織であるCNCMが債務不履行に陥った場合又はその可能性がある場合に、重要な機能の継続性を確保し、連鎖リスクを回避し、資本を増強し、又はクレディ・ミュチュエル・グループの存続可能性を確保することを目的として、クレディ・ミュチュエル・グループに関する倒産手続を開始する権限を、破綻処理当局に与えている。これらの権限は、損害が(一定の例外はあるものの)、債権の優先順位に従って、最初に資本性金融商品の減損又は転換によって負担された後、その他Tier 1及びTier 2資本性金融商品の保有者、フランス通貨金融法典第L.613-30-3条第5項においてその他Tier 1又はTier 2資本性金融商品として言及されるもの以外の劣後債権の保有者によって負担され、次に非上位優先社債権者によって負担され、最後に上位優先社債権者によって負担される形で行使されなければならない。
破綻処理当局は、発行会社又はクレディ・ミュチュエル・グループの破綻処理ツールを実施する広範な権限を有しており、これには、第三者若しくは承継機関への事業の全面的若しくは部分的な譲渡、当該機関の資産の分離、負債性金融商品の上場停止若しくは取引停止、規制資本性金融商品の全部若しくは一部の減損、新規持分証券の発行による規制資本性金融商品の希薄化、負債性金融商品の全部若しくは一部の減損若しくは持分証券への転換、負債性金融商品の条件の変更(支払利息の満期及び/若しくは金額の変更並びに/若しくは支払の一時的な停止を含む。)、上場及び金融商品の取引承認の停止、管理職の解任、又は特別取締役の選任等が含まれる。
発行会社は、クレディ・ミュチュエル・グループ内部の財務上の連帯メカニズムの対象となっている。返済は全額、かかる財務上の連帯メカニズムが実施されるかというリスクに晒されることに注意を払う必要がある。
緊急時計画又は連帯措置の実施が中心的組織の関係会社(発行会社を含む。)の回復を促すのに不十分な場合、又はかかる緊急時計画の実施若しくはCNCMが行う措置が、健全性要件の遵守を回復させるのに不十分であることが、客観的証拠により予め示唆される場合には、クレディ・ミュチュエル・グループの破綻処理は、全体ベースで決定される。実際に、連帯メカニズムの実施は、クレディ・ミュチュエル・グループの関係会社の合併を伴う。
財政的困難が立証された期間において(すなわち、①欧州中央銀行が、連結ベースで決定されたクレディ・ミュチュエル・グループの破綻リスク(「破綻している又は破綻する可能性が高い」、すなわちFOLTF原則)について、単一破綻処理委員会に警告したとき、②単一破綻処理委員会が、規則(EU)806/2014号(「SRMR(単一破綻処理規則)」として知られている。)第18.1条に従い、又は国家連帯メカニズムに定めるとおり、連結ベースでのクレディ・ミュチュエル・グループのFOLTFを宣言した場合、③緊急時計画又はこのメカニズムの枠内でCNCMが実施した対策が、破綻しているグループの回復を促すのに十分でないとき、又は④かかる緊急時計画の実施若しくはCNCMが行う措置が、健全性要件の遵守を回復させるのに不十分であることが、客観的証拠により予め示唆される場合)、CNCMは、適宜、監督機関又は破綻処理機関の要請に従い、連帯に関連してこれらの機関が従う目的及び原則を遂行する完全な権限を有する。
財政的困難が立証された期間において、又は破綻処理の段階においては、CNCMの関係会社間の連帯関係に制限はない。
発行会社又はクレディ・ミュチュエル・グループについてこれらの手段及び権限を実行することにより、重大な構造的変化が生じる可能性がある。
CNCMがその全ての関係会社の合併を要求されれば、債権者は、同順位の債権者となったCNCMの他の関係会社と競争関係となる可能性がある。事業の一部を譲渡した後に、当該債権者は、保有するローンの減損又は転換が行われなくても、残りの事業又は資産では債権者の全員又は一部が保有する請求権を十分に満たすことができない金融機関に対する債権を保有することとなる。
CNCMが破綻処理の開始時に全ての関係会社を合併していない場合、破綻処理機関は、他の破綻処理戦略(事業の譲渡、承継機関、資産の分離又はCNCMの全ての関係会社の組織的「ベイルイン」)を検討する可能性がある。破綻処理機関が組織的「ベイルイン」を適用すれば、CNCMの関係会社の流動性並びに全ての資本性金融商品及び適格債務は、損失を相殺し、CNCMの関係会社の資本を増強するために使用される可能性がある。この場合、価値の減額措置や適格負債の転換は、裁判所による清算における債権者の順位に従って行われる。「ベイルイン」は連結レベルの必要資本に基づくものだが、事業体ごとに比例ベースで適用される。つまり、同じクラスの全ての株主と債権者に対して、ネットワーク内の法的発行主体であるかにかかわらず、同じ減損・転換率が適用される。
したがって、上記の権限行使は、部分的又は全体的な資本損失のリスクに投資家をさらすことになる。
3.3 オペレーショナル・リスク
規則(EU)575/2013号第4条第52項に基づき、オペレーショナル・リスクは、不適切な若しくは不備のある内部プロセス、人員及びシステム、又は外部的事由に起因する損失又は利得のリスクと定義されており、法的リスクを含む。
2014年11月3日付命令は、オペレーショナル・リスクには、発生の確率は低いが影響の大きい事象からのリスク、上記の規則(EU)575/2013号第324条に定義する内部及び外部不正のリスク、及びモデル・リスクが含まれると述べている。
2014年11月3日付命令は、モデル・リスクとは、ある金融機関が、原則として内部モデルのアウトプットに基づいて行った決定の結果として、かかるモデルの策定、実施又は使用における誤りのために被る可能性のある潜在的損失のリスクであるとしている。
このように定義されたオペレーショナル・リスクには、戦略リスク及び風評リスク(イメージ)は含まれない。
規則(EU)第575/2013号第4条(52の4)において、ITリスクとは、ネットワーク及び情報システムの利用に関連する、合理的に特定可能なあらゆる状況であって、これが現実化した場合、デジタル環境又は物理的環境において悪影響を生じさせることにより、ネットワーク及び情報システム、テクノロジーに依存するあらゆるツール若しくはプロセス、業務及びプロセス、又はサービス提供の安全性を損なうおそれのあるものをいう。
ACPR(1)は、ITリスクを、不適切な組織体制、情報システムの障害、又は情報システムのセキュリティ不足に起因して生じる損失リスクと定義している。情報システムには、機関の情報処理に充てられるあらゆるシステム機器、ネットワーク、ソフトウェア、データ及び人的資源が含まれる。
この定義にはサイバーセキュリティ・リスクが含まれるが、これに限定されない。
2014年11月3日付政令は、以下のとおり定義している。
・ 第10条(as):ITリスク:「情報システムの組織、運用、変更又はセキュリティに影響を及ぼす不備又は障害に起因する損失リスク。ITリスクはオペレーショナル・リスクである。」
・ 第10条(at):情報システムのセキュリティ:「データ及びIT資産の秘密性・完全性・可用性を保護すること。特に、それらの真正性、責任追跡性、責任及び信頼性を確保するためのもの。」
・ 第10条(ak):オペレーショナル・インシデント又はセキュリティ・インシデント:「情報システムの適正な機能又はセキュリティを損ない、又は損なうおそれのある、予期せぬ事象又は一連の事象。」
オペレーショナル・リスクに関連する主要なリスク要因は、以下のとおりである。
a. グループが直面する法的リスク。2026年6月30日現在、法的リスクは70.5百万ユーロで、総損失額の55.1%を占めた。
b. 悪意ある行為はグループにとって重大なリスクであり、特に決済手段に関わる詐欺が顕著である。2026年6月30日現在、これらの悪意ある行為(詐欺、窃盗等)は33.8百万ユーロで、総損失額の26.4%を占めた。
c. 労務紛争。2026年6月30日現在、5.6百万ユーロで、総損失額の4.4%を占めた。
保険回収分控除後のクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの損失実績総額は、127.9百万ユーロであり、2026年上半期の純収益の1.30%相当であった。
___________________
(1) 出典:「2019年1月 IT risk, ACPR Discussion Paper」
3.4 事業中断リスク
オペレーショナル・リスク管理プログラムの一環として、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、保護措置を規定し、緊急事態の深刻度を抑える緊急時・事業継続計画(EBCP)を実施している。現行の規則(2014年11月3日付命令、2021年2月25日付命令により改正)に従い、EBCPは、人的資源、施設、IT及び通信システム、並びに重要な第三者(アウトソーシング、デジタル・オペレーショナル・レジリエンス法(DORA)、及び単一破綻処理委員会の意味における重要な機能)の利用不能又は深刻な中断をもたらす災害が発生した場合に、不可欠と考えられる業務プロセスの継続性を確保するために講じるべき措置及び実施するために必要な資源を記載したものと定義することができる。
上記の利用が困難になれば、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの事業が部分的又は完全に停止し、停止の範囲に応じてその利益が減少する結果を招く可能性がある。同様に、顧客がクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの提供するサービスにアクセスできなくなれば、その財政状態に悪影響を及ぼす。このような状況で直接的な費用が生じるほか、必然的に事業継続のための取決めについて調整を要することとなり、追加の費用が生じる。
2026年上半期には事業中断につながるような事象は発生しなかった。
3.5 ESGリスク
気候リスク
気候変動に関連するリスクは、信用リスク、オペレーショナル・リスク、財務リスク(市場リスク、流動性リスク)等、既存のリスクに加わるものである。これらのリスクは、風評リスクや法的責任リスクと関連する可能性もある。したがって、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、気候変動により、以下のリスクに晒されている。
・ 物理的リスク。気候変動(異常気象の頻度の増加及び気候の緩やかな変化を含む。)の財務的影響を指す。
・ 移行リスク。低炭素で環境的に持続可能な経済への適応プロセスの結果、金融機関が直接的又は間接的に被る可能性のある財務上の損失。例えば、移行リスクは、気候政策や環境政策が比較的急に導入されること、技術的な進歩、又は市場行動や市場の嗜好の変化等によって生じる可能性がある。
a. クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルは、特に以下の結果を招く物理的リスクに影響を受ける可能性がある。
・ 取引相手に対する直接的な物理的影響(資産の毀損/破壊、労働条件の悪化)及び間接的な影響(インフラの毀損/破壊、生産チェーンの混乱等)。これらの影響は、経済的影響(修繕費用、生産性の低下、生産量、収入の減少等)を生じさせ、その結果、付加価値及び/又は富の損失、債務不履行及び破綻の確率の増大が生じ、特に不動産担保の価値低下に関連して、個人を含む信用リスクが増大する。
・ グループのインフラ及び/又は従業員に対する請求の増加により、オペレーショナル・リスクが増大する。
・ 市場リスクを深刻化させる市場予想の反転(有価証券の感応度の高さによる急激な再評価、ボラティリティの上昇、キャピタル・ロス)
・ 保険金支払請求額とそれに伴う保険金支払額の増加(保険会社の収益性の低下)、再保険コストの増加、及び会社の資産ポートフォリオに対する間接的な影響により、保険業務に関するリスクが増大する。
b. クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルは、以下の結果を招く移行リスクに影響を受ける可能性がある。
・ モデルや商品を適応させる必要性、企業に対する顧客や投資家の態度の変化、生産チェーンの混乱、提供商品の生産条件の変化。これらにより、市場シェアの喪失、資金調達能力の低下、インプットや生産ツールの価格変動、生産量の減少、完成品やサービスに対する需要の変化が生じる。またその結果、企業にとっては、コスト増加、収益や付加価値の減少が生じ、債務不履行の確率が高まり、企業破綻のリスクが高まる可能性がある。
・ 不動産部門への影響(エネルギーコストの上昇につながる炭素税の引き上げ、改修工事を必要とする低エネルギー効率建物に関する新基準の実施等)。これらの結果、債権者の債務不履行の確率が高まり、個人の債務不履行リスク(担保価値の低下)が高まる可能性がある。
・ 銀行が融資した顧客に関する深刻な紛争が生じた場合、又はコミットメント違反が生じた場合の法的責任を問われるリスク、及び評判を損なうリスク(気候リスクに対する社会の認識の高まり、新たな規制及び銀行の自主的なコミットメントにも関連するもの)
・ クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルが、環境/気候政策に対して十分な行動を取っていないとみなされた場合に生じる顧客の喪失
・ 低炭素に対応していない資産の評価損(資産の陳腐化(座礁資産)、借入コストの変動、金融資産の急激な再評価を意味する。)
・ 以下に関連した流動性リスクの増大
・ 顧客貸出金ポートフォリオの質の悪化(この悪化は、長期的に収益性及び財務力に悪影響を及ぼし、最終的には好条件でのリファイナンス能力に影響を及ぼす可能性がある)
・ 投資ポートフォリオに対する投資家の圧力
・ 保有する社債又は政府債(特定の気候関連のコミットメントに適合しないもの)の減損
・ 顧客の預金引き出し(イメージ悪化の場合)
・ 保有する金融証券の評価減による保険会社の収入減
・ ソルベンシー(リスク加重資産の増加)及び営業利益率(利ざやの減少)に対するリスク
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、2024-2027年度新戦略計画「相互・パフォーマンス・連帯」の一環として、エコロジー及び社会的転換のベンチマークとなる銀行となることを目指している。したがって、顧客に対するこの目標の展開とESGリスクの管理は、設定したコミットメントと戦略目標を達成するための成功要因の一部である。適切なシステムを実施するためには、これまで着手してきたプロセスの変更を継続し、独自のITツールを開発し、質の高い社内外のデータを用いて専用のモニタリング指標を強化する必要がある。
ESGリスクのモニタリングは年々改善しており、特に、分析手法及び分析体制の強化、並びに、より包括的なレポーティングの整備を通じて、その改善が進んでいる。こうしたレポーティングは、利用可能なデータの増加とデータ収集の進展に支えられている。ESGリスクは、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのリスク管理の枠組み(有価証券報告書の「第一部 企業情報/第5 提出会社の状況/3 コーポレート・ガバナンスの状況等/(1) コーポレート・ガバナンスの概要/①コーポレート・ガバナンスの状況」の「2.3 リスク管理(EU OVA及びEU OVB)」に記載)に完全に統合されている。グループが定めた目標を達成できなかった場合、グループの評判に悪影響が及ぶ可能性がある。
さらに、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、そのセクター別方針により、介入の範囲を定義し、社会、ガバナンス及び環境への影響(気候リスクを含む。)が最も重大な分野において事業を遂行するための基準を設定することが可能となっている。このため、企業、投資及び保険のポートフォリオ全てについて、セクター別方針に適うエクスポージャーを監視して、気候リスクに最も影響を受ける可能性のあるエクスポージャーの当初の測定値を提供している。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルには、石炭、鉱業、炭化水素、民間原子力エネルギー、防衛・安全保障、航空・海運・道路部門におけるモビリティー、農業及び住宅用不動産(フランス国内に所在する物件)、森林破壊及びたばこという複数のセクター別又はテーマ別の方針がある。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの気候戦略に関する情報は、有価証券報告書の「第一部 企業情報/第3 事業の状況/2 サステナビリティに関する考え方及び取組」の「2 ESRS E1 - 気候変動」」に記載されている。
自然関連リスク
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、気候リスクに加え、自然関連リスクを含むその他の環境リスクについても検討している。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、生物多様性及び生態系、水資源及び海洋資源、並びに汚染に関連するリスクに注目している。これらのうち、グループの財務業績に影響を及ぼし得るリスクは全て、有価証券報告書の「第一部 企業情報/第5 提出会社の状況/3 コーポレート・ガバナンスの状況等/(1)コーポレート・ガバナンスの概要/①コーポレート・ガバナンスの状況」の「2.18.1 ESGリスクの定義」に記載のとおり、以下のとおり、2種類に分類される。
a. クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルは、自然関連の物理的リスクの影響を受ける可能性がある。
第一に、生態系の調整サービスの劣化により、気候関連の物理的リスクが増幅され得る。第二に、生態系の供給サービスは、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの取引相手に直接的な影響を及ぼし得る。例えば、生態系の調整サービスの喪失は、以下のような銀行リスクの増加につながる可能性がある。
・ 企業収益性の低下(例:サプライチェーン、生産又は流通の混乱によるインフレ)や、家計所得・健康への影響(主として水・空気の調整サービスを通じた影響)により、デフォルト確率が上昇すること。
・ 気候調整サービス又は水循環サービスの劣化に伴い、財物損害が増加すること。この場合、オペレーショナル・リスクや保険事業の収益性に影響が及ぶ可能性がある。
・ とりわけ資源・商品が利用不能となることによる金融市場のボラティリティの拡大。この場合、市場リスクが増大する可能性がある。
b. 移行リスクに関して、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルは、以下の要因により影響を受ける可能性がある。
・ 環境移行に関する施策(規制、消費者選好、適応コスト等)の実施により、特定の事業セグメントの収益性が低下し、デフォルト確率又は資産価値に影響が及ぶこと。
・ 環境課題に対する関心の高まりにより、提供するファイナンスを通じてレピュテーション・リスク及び責任リスクが増大し、その結果、訴訟提起又は市場シェアの喪失につながり得ること。
・ より環境配慮型のプレーヤー及び資産への投資家の選好・要請が強まることにより、流動性リスクが増大し得ること。
これらのリスク要因の大きさは、地理的・業種的な多様性と、環境リスク要因間の相互作用の双方に応じて異なる。
社会・ガバナンス・リスク
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、また、社会・ガバナンス・リスクが自社の財務業績にどのような影響を及ぼし得るかを分析している。このため、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは2024年以降、社会・ガバナンス課題に関連するリスクの棚卸しを実施している。このリスク・マッピングは、特にCSRD(企業サステナビリティ報告指令)に関する作業と関連して、毎年更新される。加えて、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、リスク・プロファイルに対する社会・ガバナンス・リスク(直接的及び間接的リスクの双方)のマテリアリティを評価している。
a. クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルは、以下の例を通じて、社会リスクの影響を受ける可能性がある。
・ 社会的慣行に起因する経済パフォーマンスの低下:社会的に不適切な慣行を有する企業は、労働力の不適切な管理(高い離職率、採用難、人材流出、ストライキ、マネジメント上の問題等)、コンプライアンス・コスト(労働法、新たな規制等)、又は社会的慣行に関連する法的措置に起因する制裁により、財務上の困難に直面し得る。こうした慣行は当該企業の財務業績や収益創出能力に影響し、その結果として債務返済能力を低下させ、信用リスクが拡大する。この点は、労働基準が緩い一部の国、又は事業特性上これらのリスクにより晒されやすい一部のセクターにおいて、特に当てはまり得る。
・ 社会関連規制の不遵守が企業の財務業績に影響する可能性:制裁金・過料、訴訟等。社会保険料の未納、職場の安全衛生基準の不遵守等の社会的義務を果たさない場合、多額の罰金や金銭的制裁につながり得る。また銀行は、例えば差別、職場でのハラスメント、労働条件違反等を理由として法的措置の対象となり得る。これらの訴訟に伴う法的コストは、従業員に支払うべき補償に関連するコストに加えて、多額となる可能性がある。
b. ガバナンス・リスクについては、特に以下により、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのビジネスモデルが影響を受ける可能性がある。
・ 銀行ガバナンスの不備により、新たな規制や基準への準拠が困難となること。規制枠組み(例:サパンII法、AML/CFT、欧州銀行監督機構による内部ガバナンス、職業上の行為・倫理、税務透明性に関するガイドライン)に違反した場合、金銭的制裁や補償コストにつながり得る(不遵守リスク及び法的リスク)。
・ コーポレート・ガバナンス評価が低い企業は、(格付機関により)格付が引き下げられる可能性があるほか、より持続可能な代替策へと顧客が流れることで顧客を失い得る。これにより財務損失が生じ、その結果、顧客格付(内部格付)の悪化及びデフォルト確率の上昇につながり得る。
4.その他のリスク
EMTNの目論見書記載の社債要項に定義された用語及び表現は、別段の規定がない限り、本項において同一の意味を有するものとする。
政府による監督及び発行会社の規制
フランス及び欧州の規制の枠組み
銀行規制
グループはプルーデンス規制・破綻処理庁(Autorité de Contrôle Prudentiel et de Résolution)(ACPR)、AMF及び欧州中央銀行(ECB)による広範な規制及び監督を受けている。また、単一破綻処理メカニズム(SRM)及び単一破綻処理基金の枠組みにおいて金融機関及び一定の投資会社の破綻処理に関する統一的な規則及び手続を定める2014年7月15日付の欧州議会及び欧州連合理事会規則(EU)806/2014号(SRM規則)(その後の改正を含む。)は、EUによる数多くの主要な銀行指令及び規則(SRM規則を含む。)を2019年5月20日付の規則(EU)2019/877号(SRM Ⅱ)により改正することを提案する、欧州委員会が2016年11月23日に発出した複数の法案に従って、単一破綻処理委員会(SRB)及び国内の破綻処理当局に破綻処理の集中権限を委託した。SRM Ⅱは、金融機関及び投資会社の損失吸収能力及び資本再構成能力に関してSRM規則を改正しており、2019年6月7日に欧州連合官報で公表され、2019年6月27日に施行され、2020年12月28日から適用されている。
2025年6月、欧州連合理事会及び欧州議会は、2023年4月に欧州委員会が提案した、EUの既存の危機管理及び預金保険(CMDI)の枠組みを調整し、さらに強化するための立法パッケージ(この提案には、SRMの改正案等が含まれていた。)について、政治的合意に達したと発表した。2026年3月5日、欧州連合理事会はCMDI提案について第一読会で合意し、同年3月26日には欧州議会もこの新たな枠組みを承認した。BRRD(以下に定義する。)、SRM規則及び預金保証制度指令を改正するCMDI枠組みは、2026年4月20日に公表された。加盟国は、2028年5月11日までに、BRRD(以下に定義する。)及び預金保証制度指令の改正に適合するために必要な措置を採択し、公表しなければならない。この立法パッケージが実施されれば、この改革により、当局は、規模やビジネスモデルを問わず、破綻した銀行について、広範な手段を用いて秩序ある市場からの退出を実現できるようになる。特に、破綻した銀行から健全な銀行へ預金者を移転することなどにより、銀行危機時に預金者を保護するため、業界拠出型のセーフティネットの利用を促進することを目的としている。こうしたセーフティネット(預金保証制度や破綻処理基金)の利用は、引き続き第1の防衛線である銀行の内部損失吸収力を補完するものにとどまらなければならない。
この立法パッケージにより、債権ヒエラルキーの修正も実施されることになる(詳細は「EUの銀行破綻処理及び再生」を参照のこと。)。
SRBは、国内当局(ACPRを含む。)と緊密に連携しながら、国際的な金融機関及び銀行グループ、並びに、BFCMのような、ECBの直接監督下にある、又はユーロ圏内の国内の監督当局の直接監督下にある金融機関及び銀行グループに係る破綻処理計画及び破綻処理に係る決定の準備を担当している。ACPRは、今後も、SRBの指示に従って破綻処理計画を実施する責任を有する。しかしながら、2015年1月1日以降、破綻処理計画に関するACPRの一定の権限は、SRBにすでに移転済みである。SRMは2016年1月1日から完全に運用されている。
グループに適用される銀行業に関する法令は、銀行及びその関係会社が従事する可能性のある業務について規定するものであり、銀行及びその関係会社の安全性及び健全性を維持し、リスクへのエクスポージャーを制限するために策定されている。また、グループはマーケティング及び販売活動について規定する金融サービスに関する法令に準拠しなければならない。過去の金融危機は、金融サービス業界の規制をより強化する結果を招いており、引き続き強化されることになる可能性がある。立法者、政府、規制当局、諮問グループ、事業者及び専門家の団体、並びに国内、欧州及び国際レベルの様々な委員会は、過去の金融危機を受けて一連の政策を採択又は提案している。現在までに採択されているか、又は採択の可能性がある政策には、資本及び流動性に関する要件の厳格化、金融取引に対する課税、商業銀行が実行可能な業務の種類の制限(特に自己勘定取引及び投資並びにプライベート・エクイティ・ファンドの所有)又は一定の活動に関連する新たなリング・フェンス要件、一定の種類の財務活動又は商品(デリバティブ等)に対する制限、一定の負債性金融商品の強制的な減額又は持分証券への転換、再生及び破綻処理制度の拡充、改訂されたリスク加重手法(特に保険事業に関するもの)、並びに強力な規制機関の新設(前記のような、一定の監督機能のECBへの移転を含む。)が含まれる。こうした監督業務には、金融機関に対するEUの一般的な銀行業規則に定められた全ての健全性要件を確実に遵守させること、監督調査(ストレス・テストを含む。)を実施すること、また、これらを踏まえて、必要とみなせばより厳しい健全性要件を金融機関に課すこと、安定したコーポレート・ガバナンスの実践及び自己資本比率の評価プロセス(最低自己資本規制要件、従業員の報酬に関する方針が一定のリスク管理方針と両立し得るようにする要件、並びに一定のマネー・ロンダリング防止方針、顧客確認及び監査統制手続に従う要件等)を課すこと、並びに破綻処理計画に関して監督業務を実施すること(例えば、ACPRの議長は、財政難に陥った金融機関の株主に対して、当初の出資を超える金額の当該金融機関に対する資本提供を求めることができる。)が含まれる。
最低自己資本比率、流動性比率及びレバレッジ比率
発行会社のような金融機関は、最低自己資本比率に係る要件を遵守しなければならない。こうした要件に加えて、発行会社のような金融機関に適用される主な規制として、リスク多様化及び流動性、金融政策、持分投資に係る制限、及び報告要件に関するものがある。本書提出日現在、発行会社又はその子会社は、営業を行っている様々な国において、関連する監督当局が設定した手続に従って特定の規制比率に係る要件を遵守している。
金融機関の事業へのアクセス並びに金融機関及び投資会社の健全性の監督に関する2013年6月26日付の欧州議会及び欧州連合理事会指令2013/36/EU(CRD Ⅳ)並びに金融機関及び投資会社の健全性要件に関する2013年6月26日付の欧州議会及び欧州連合理事会規則(EU)575/2013号(CRR。CRD Ⅳと合わせて、CRDパッケージ)は、バーゼルⅢ改革を実施する規制であるが、これにより金融機関の自己資本基準の強化及び最低流動性基準の設定を目的とした新しい資本及び流動性要件が設定された。CRRは、(後日効力を生じた一部の規定を除き)2014年1月1日に、フランスを含む全ての欧州連合加盟国で直接適用されるようになった。CRD Ⅳは、(2016年1月1日から適用されている資本バッファーの規定を除き)2016年1月1日に効力を生じており、2014年2月20日付の銀行改革(Ordonnance portant diverses dispositions d'adaptation de la législation au droit de l'Union européenne en matière financière)並びに2014年11月3日付の複数の政令(décrets)及び命令(arrêtés)により、フランス法に基づき施行された。
欧州委員会が2016年11月23日に発出した、CRDパッケージを含むEUの主要な指令及び規制を改正する複数の法案に続き、免除事業体、金融持株会社、複合金融持株会社、報酬、監督方法及び権限、並びに資本保全方法に関してCRD Ⅳを改正する、2019年5月20日付の指令(EU)2019/878号(CRD Ⅴ)、並びに、レバレッジ比率、安定調達比率、自己資本の基準、適格債務、カウンターパーティー信用リスク、市場リスク、中央清算機関へのエクスポージャー、集団投資事業へのエクスポージャー、大口エクスポージャー、報告及び開示要件に関してCRRを改正する、2019年5月20日付の規則(EU)2019/876号(CRR Ⅱ)は、2019年6月7日に欧州連合官報(Official Journal of the European Union)で公表され、2019年6月27日に施行された。CRD ⅤはCRR Ⅱの一定の規程を実施する政令第2020-1635号によりフランス法に組み入れられた。CRR Ⅱは、一定の例外を除き、2021年6月28日以降適用されている。
CRD Ⅳに基づいて、フランスの金融機関は、その信用リスク、市場リスク、カウンターパーティー・リスク及びオペレーショナル・リスクを担保するため、最低自己資本を維持することが求められる。2014年1月1日以降、CRRに従って、発行会社のような金融機関は、最低比率として、8%の総自己資本比率、6%のTier 1資本比率及び4.5%の普通株式等Tier 1比率(それぞれ、金融機関の関連ある適格規制資本をリスク加重資産であるリスク・エクスポージャー合計で除して算出する。)を維持することが求められている。
本項において「適格規制資本」には、①最低普通株式等Tier 1比率に関しては、普通株式等Tier 1資本(実質的に株式資本、株式払込剰余金及び利益剰余金)を含み、②最低Tier 1比率に関しては、普通株式等Tier 1資本及びその他Tier 1資本(一定の要件を満たす下位劣後債)、並びに③最低総自己資本比率に関しては、Tier 1資本及びTier 2資本(一定の要件を満たす下位劣後債)が含まれる。最低総自己資本比率を計算するために、リスク・エクスポージャー合計又はリスク加重資産には、信用リスク、市場リスク、オペレーショナル・リスク及び他の一定のリスクを考慮する金額が含まれる。様々な区分のリスク加重資産は、標準化された手法か、該当する銀行当局によって承認された内部モデルのいずれかを用いて、又は2つの手法の組合せにより計算される。
さらに、フランスの金融機関は、カウンターシクリカル・リスク及びシステミック・リスクを担保するための、全ての金融機関に適用される2.5%の資本保全バッファーを含む、一定の普通株式等Tier 1バッファー要件を遵守しなければならない。2025年9月に金融安定化高等評議会(Haut Conseil de Stabilité Financière)(HCSF)が確認したとおり、カウンターシクリカル・バッファー比率は1.0%である。
さらに、関連規制当局は、監督上の検証及び評価プロセス(SREP)及びストレス・テストを毎年実施すると予想されている。これに関して関連規制当局は、銀行に対し、特定のリスクに対処するために最低限の要件を超える資本を保有すること(いわゆる「第2の柱」の要件)を求める権限を有し、さらに、より一般的には、追加的な流動性要件や、場合によっては他の規制上の措置を課す権限を有している(後記「監督措置」を参照のこと)。
CRR Ⅱに基づいて、フランスの金融機関は、連結ベースで、リスクの集中(ratio de contrôle des grands risques)に関する一定の制限を満たさなければならない。フランスの金融機関の単一の顧客(及び関係機関)に対する貸出金及び一定のその他のエクスポージャー(risques)の割合の総額は、金融機関のTier 1資本の25%、また一定の金融機関に対するエクスポージャーについては、その金融機関のTier 1資本の25%と150百万ユーロのうちいずれか高額な方を超過することはできない。一部の個別エクスポージャーは、特定の規制要件の対象となることがある。
フランスの金融機関は、それぞれ、各月末に、一定の短期及び流動資産の加重合計と短期負債の加重合計の比率を算出するよう求められている。この流動性比率(coefficient de liquidité)は常に100%を超えていなければならない。フランスの金融機関は、関連規制当局に申し出ることで、かつ一定の状況下において、流動性リスクの算定について「先進的」手法を選択することができる。先進的手法の下では、金融機関は流動性リスクを判断し、その短期のコミットメントを履行するため常に十分な流動性を確保するために、内部手法を使用することができる。CRR Ⅱは、流動性規制を導入しており、これにより金融機関は、その合計額が30暦日の期間にわたる重大なストレス状況において生じ得る純流動性流出を担保する流動資産を保有することを求められる。流動性カバレッジ比率(LCR)は、段階的導入期間を経て、現在完全に適用されている。加えて、バーゼル委員会の提言に基づき、CRR Ⅱは、通常の状況とストレス状況の両方における1年間の資金需要を満たすのに十分な安定調達額を保有するよう金融機関に指示する、最低水準を100%と設定された拘束力のある安定調達比率(NSFR)を導入した。2021年6月28日以降適用されているこの要件は、短期のホールセール資金調達への過度の依存に対処し、長期資金調達リスクを軽減することを目的としている。
CRRに基づいて、各金融機関は、2015年1月1日から開始した当初観察期間を経て、2018年1月1日から欧州連合理事会及び欧州議会が実施する水準でレバレッジ比率を維持するよう求められている。レバレッジ比率は、各金融機関のTier 1資本を総エクスポージャー量で除したものと定義される。CRR Ⅱに基づいて、レバレッジ比率は3%に設定されている。
バーゼルⅢの最終規則をEUで実施する欧州議会及び理事会規則(EU)2024/1623(CRR Ⅲ)、並びに欧州議会及び理事会指令(EU)2024/1619(CRD Ⅵ)は、特に、①必要資本の算定に用いる内部モデルが、それらのリスクを過小評価しないようにするために、信用リスク、オペレーショナル・リスク及び市場リスクに関する測定手法の調整を導入すること、②リスク管理の一環として、環境及び持続可能な成長に関連するリスク(ESGリスク)を体系的に特定、開示及び管理することを金融機関に求めること、並びに、健全性の枠組みにおけるESGリスクをさらに重視するために、国レベルの監督当局による気候に関する金融機関の定期的なストレス・テストを導入すること、③現地の監督当局の監督権限と監督手段をさらに調和させ、監督枠組みの下で課せられる可能性のある制裁を強化することを目的としている。CRD Ⅵは、2025年4月30日付フランス法第2025-391号に基づき、2026年4月8日付政令第2026-255号によってフランス国内法に導入され、同政令は2026年4月9日付の官報に掲載された。同政令は、とりわけ、ACPR及びECBの監督権限及び制裁権限を強化し、健全性規制の枠組みにESGリスクを組み込み、重要な取引について事前通知義務を導入するとともに、第三国に本店を有する金融機関の支店がフランスにおいて業務を行うことができる条件を明確化している。
さらに、自己資金及び適格債務の最低基準の一部に関する2024年4月11日付指令(EU)2024/1174号及びBRRD(以下に定義する。)及びSMR規則を改正する指令(デイジー・チェーン指令)が、2024年5月12日に発効した。デイジー・チェーン指令は、主に、一定の条件に従うことを条件として、破綻処理当局に連結ベースで内部自己資本及び適格債務の最低基準(MREL)を設定する権限を与え、「清算事業体」に対する特定のMRELの取扱いを導入している。
上記の措置を全て遵守すること及び要件の追加により、発行会社及び/又はグループの関連ある業務の連結ベースの収益及び利益の減少、一定の事業及び資産ポートフォリオの削減又は売却、並びに資産価値の減損につながるおそれがある。
実質破綻時の損失吸収及び破綻処理
EUの銀行破綻処理及び再生
2014年5月15日において、欧州議会及び欧州連合理事会は、金融機関及び投資会社の再生及び破綻処理に関するEU全体に及ぶ枠組みを制定することを定めた指令を採択した。すなわち、金融機関及び投資会社の再生及び破綻処理の枠組みを定める2014年5月15日付の欧州議会及び欧州連合理事会指令2014/59/EU(BRRD)である。
2013年7月26日付の銀行業務の分離及び規制に関するフランス法(loi de séparation et de régulation des activités bancaires)(SRAB法)は、当初の草案の時点で既にBRRDの実施を実質的に見込んでいた。その後、2015年8月20日付フランス政令第2015-1024号(Ordonnance n°2015-1024 du 20 août 2015 portant diverses dispositions d’adaptation de la législation au droit de l’Union européenne en matière financière)(2015年8月20日付政令)は、フランス法をBRRDの最終版に適合させるために、SRAB法を改正(とりわけ、フランス通貨金融法典(Code monétaire et financier)第L.613-48条以下に定められた、金融機関に適用される危機の回避及び管理措置)する様々な規定を導入し、同法を補足した。加えて、フランス国内でのBRRDの実施をさらに進めるため①再生計画、②破綻処理計画及び③金融機関又は組織の破綻処理の実行可能性を評価する基準に関する2015年8月20日付政令の規定を実施する、2015年9月11日付の3つの命令(décret et arrêtés)が2015年9月20日に公表された。
BRRD及びSRM規則(前記「フランス及び欧州の規制の枠組み」/「銀行規制」を参照のこと。)の目的は、金融の安定を確保し、納税者の被る可能性のある損失を最小限に抑え、倒産又は清算手続の前に、予防策として金融危機に対処するための共通の手段と権限を関係当局に提供することにある。当局(フランスにおいては、関連破綻処理当局により、ACPR又はSRBのうち該当する方)に付与される権限は、①潜在的問題のリスクを最小限にするための予備的措置及び計画(準備及び予防)、②初期段階にある問題が生じた場合に倒産回避のため会社の状況悪化を初期段階で阻止する権限(初期介入)、及び③会社の倒産が一般の利害に影響する場合に、重要な機能を保全し、納税者が損失に晒されることを最大限に制限しながら、秩序ある方法で会社を再建又は事業縮小するための明確な手段、の3つのカテゴリーに大きく分けられる。
最後に、2016年12月9日付法第2016-1691号により、優先証券(例えば、発行会社の場合は、本優先社債等)及び劣後証券(発行会社の場合は、本劣後社債等)の特定の順位を変更することなく、上位優先証券(発行会社の場合は、本上位優先社債等)及び非上位優先証券(発行会社の場合は、本非上位優先社債等)間の優先(chirographaires)証券の優先順位が導入され、金融機関の裁判上の清算(liquidation judiciaire)における債権者の優先順位が変更された。
EUによる数多くの主要な銀行指令及び規則(BRRDを含む。)を改正することを提案する、欧州委員会が2016年11月23日に発出した複数の法案に従って、金融機関及び投資会社の損失吸収能力及び資本再構成能力に関してBRRDを改正する2019年5月20日付の指令(EU)2019/879号(BRRD Ⅱ)が、2019年6月7日に欧州連合官報で公表され、2019年6月27日に発効した。
BRRD Ⅱは、銀行部門における破綻処理制度の実施に関する2020年12月21日付政令第2020-1636号(本政令)を通じて、フランスにおいて施行されている。特に、本政令により、倒産において資本に由来する債権の順位がCRRに定義する自己資本(CRR自己資本)に由来しないその他の債権より下位であることを確保するために、国内破産法を修正するよう加盟国に求めるBRRD Ⅱ第48条(7)が施行された。この規定は本政令により国内法制化され、倒産手続においてフランスの金融機関に適用される債権者の順位を規定する規則が修正された。かかる規定の発効前に発行された発行会社の劣後債務及び下位劣後債務については、その全部又は一部がCRR自己資本として認識されているか、認識されてきた場合には、契約上の順位が維持される。
フランス通貨金融法典第L.613-30-3条Ⅰ第5項は、2020年12月28日以降、金融機関のCRR自己資本以外の負債は、CRR自己資本と同順位とすることはできないと言明している。
その結果、フランス通貨金融法典第L.613-30-3条Ⅰ第5項に準拠して、劣後債務の中の新たな順位が設定され、2020年12月28日以降発行される発行会社の劣後債務及び下位劣後債務は、それらが完全に発行会社のTier 2資本性金融商品又はその他Tier 1資本性金融商品を構成しなくなった場合は、発行会社のTier 2資本性金融商品又はその他Tier 1資本性金融商品より上の順位となることとなった。
したがって、発行会社のいかなる行為もなしに、また本劣後社債等又はその他の本社債の所持人の同意を得ることなしに、本劣後社債等は、EMTN目論見書記載の社債要項の地位条項に規定されるとおり、Tier 2資本性金融商品として認識されている限りは適格劣後社債等として順位付けられ、Tier 2資本性金融商品として認識されなくなった場合は自動的に不適格劣後社債等として順位付けられることとなる。
本政令の施行日前に発行会社が発行した全ての劣後債又は下位劣後債のうち、発行会社のCRR自己資本として全部又は一部が認識されているもの又は認識されていたものは、その契約条件に従い、発行会社のTier 2資本性金融商品又は追加的Tier 1資本性金融商品のいずれかに該当するものとして順位付けられており、かつそれらが残存する限り、引き続きその順位を有する。2025年6月、欧州連合理事会及び欧州議会は、2023年4月に欧州委員会が提案したCMDI枠組みと称する立法案(同提案には、とりわけ、BRRD、単一破綻処理メカニズム規則(SRM規則)及び2014年4月16日付の預金保証制度に関する欧州議会及び理事会指令2014/49/EUの改正案が含まれていた。)について、政治的合意に達したと発表した。2026年3月5日、欧州連合理事会はCMDI提案について第一読会で合意し、同年3月26日には欧州議会もこの新たな枠組みを承認した。BRRD、SRM規則及び預金保証制度指令を改正するCMDI枠組みは、2026年4月20日に公表された。加盟国は、2028年5月11日までに、BRRD及び預金保証制度指令の改正に適合するために必要な措置を採択し、公表しなければならない。この立法パッケージが実施されれば、この提案により、当局は、規模やビジネスモデル(小規模な地方銀行を含む。)を問わず、破綻した銀行について、広範な手段を用いて秩序ある市場からの退出を実現できるようになる。特に、破綻した銀行から健全な銀行へ預金者を移転することなどにより、銀行危機時に預金者を保護するため、業界拠出型のセーフティネットの活用を促進することを目的としている。こうしたセーフティネット(預金保証制度や破綻処理基金)の利用は、引き続き第1の防衛線である銀行の内部損失吸収力を補完するものにとどまらなければならない。この立法パッケージは、EU全体における預金者保護の基準をさらに調和させるとともに、公的機関(すなわち、病院、学校、地方自治体)及び一定の類型の顧客資金(すなわち、投資会社、決済機関及び電子マネー機関に預託された顧客資金)にも預金者保護を拡大するものである。
この立法パッケージにより、債権ヒエラルキーの修正も実施されることになる。既存のルールでは、預金者の順位を3段階に分類し、当該順位に基づき債権が破綻処理事案で評価される。付保預金及び預金保証制度の対象となる債権は、一般家庭及び中小企業の非付保預金より上位とされ、一般家庭及び中小企業の非付保預金はその他の非付保預金より上位とされている。フランスを含む加盟国の過半数では、中小企業及び自然人からの適格預金ではない非付保預金は、上位優先負債性金融商品(本上位優先社債等)の保有者等のその他の通常の無担保債権と同一順位である。
この立法パッケージが欧州連合理事会及び欧州議会の間で合意されたとおりに実施された場合、上位優先負債性金融商品(本上位優先社債等)は、発行会社の預金と同順位ではなくなり、全ての預金者の債権に対する支払権に劣後することとなる。
破綻処理
BRRD及び本政令並びにSRM規則に基づき、関連破綻処理当局は、関連破綻処理当局が下記の事項を認めた場合には、金融機関が実質破綻時に達したとみなされた時(後記「資本性金融商品の減額及び転換」を参照のこと。)に、かかる金融機関についての破綻処理手続を開始することができる。
(a)BRRD第32条(4)に基づき、(客観的な要素を根拠として)金融機関が破産している又は破産するおそれがあると認めた場合(下記の状況を含む。)
①金融機関が、継続的な認可の要件に、かかる認可の取消が正当化されるような方法で違反するか、又は近い将来に違反するおそれがある場合(金融機関が自己資本の全て又はそのうちの相当額を枯渇させる損失を被ったか、又は損失を被るおそれがあるという理由による場合を含むが、これに限定されない。)
②金融機関の資産が自己の負債を下回ったか、又は近い将来に下回るおそれがある場合
③金融機関が、債務又はその他の負債の支払期限が到来した時に、かかる債務又は負債を支払うことができないか、又は近い将来できなくなる場合
④金融機関が臨時の公的財政支援を要求した場合(加盟国の経済の著しい混乱を是正し、金融の安定性を維持するために、欧州委員会の公的支援枠組みの下で最終承認を得ることを条件として、支払能力のある機関に対して特別な公的財政支援が提供される場合に適用される限定的な例外事由に服する。)
(b)私的整理によって破産を回避する合理的な見込みがない場合
(c)資本性金融商品に関する場合を除き、破綻処理手続が公共の利益のため必要である場合
ベイルイン手法(後記「ベイルイン手法」を参照のこと。)に加え、BRRD及びSRMは、破綻処理当局に対し、金融機関又は一定の場合にはそのグループに関してその他の破綻処理措置を実施する広範な権限を付与する。かかる権限には、当該金融機関の事業の売却、資産の分割、負債証券に関し、債務者である当該金融機関の置換又は代理、負債証券の条件の変更(満期及び/若しくは未払利息額の変更並びに/又は支払の一時停止の要求を含む。)、資本性金融商品の減額又は持分証券への転換(後記「資本性金融商品の減額及び転換」を参照のこと。)、並びに金融商品の上場廃止及び金融商品取引の承認の取消が含まれるが、これらに限定されない。
かかる権限により、発行会社の事業の全部若しくは一部の譲渡、又はその資産の分割後、本社債権者が(資本性金融商品の減額及び転換が行われない場合でも)、発行会社の全ての若しくは一部の債権者(本社債権者を含む。)の債権を支払うには不十分な事業若しくは資産しか残存していない発行会社の債権者として残される可能性もある。
SRM規則は、SRBが破綻処理計画を支援するために使用することができる単一の破綻処理基金(単一破綻処理基金)の設定を定めている。単一破綻処理基金は、発行会社等の重要な銀行に関してBRRDに従い実施された国内の破綻処理基金に代わるものである。この単一破綻処理基金は、銀行からの拠出金が財源である(かかる拠出金は、各銀行の債務(自己資本及び付保預金を除く。)の額に基づいており、リスク調整されている。)。
また、BRRDには、上記破綻処理手段を可能な限り最大限に課し、かつ実施した上で、金融の安定性を維持しつつ、追加の財務安定化手段によって臨時の公的支援を提供できる欧州連合加盟国向けの権利が、最後の手段として定められている。この権利は、公的資本支援と暫定的な公的保有という手段から成る。このような臨時の財務支援は、EUの公的支援枠組みに従い提供されなければならない。
BRRD及びSRM規則の下では、損失吸収及び資本再構築に対する拠出の最低金額(全債務(自己資本を含む。)の8%)が、減額、転換その他を通じて株主、資本性金融商品の所持人及びその他の適格債務の所持人により行われるまでは、いかなる支援も利用することができない。
BRRD Ⅱでは、限られた期間について、破綻処理当局は、一定の状況(金融機関が破産している又は破産するおそれがある場合を含む。)において、金融機関が当事者である契約に従って支払及び引渡義務を停止する権限を有すると定められている。
これらの権限が将来どのように実行され、また発行会社及び/又はグループ並びに本社債にどれほどの影響を及ぼすかは依然として不透明である。したがって、BRRD又はSRM規則の発行会社及び/又はグループ並びに本社債権者への影響の全貌を評価するのは未だ不可能であり、フランスの破綻処理当局又はその他の関連破綻処理当局によって取られる実際の又は想定上のいかなる措置も、本社債権者の権利、本社債への投資の価格若しくは価値及び/又は発行会社が本社債に基づく債務を弁済する能力に対し、悪影響を与えないという保証はない。
加えて、現在BRRDに定められている権限及びフランス通貨金融法典におけるその実施は、発行会社を含む金融機関及び大手投資会社(CRDパッケージに基づき当初の出資金として730,000ユーロの保有が義務付けられた会社をいう。)の運営方法に対して、また、一定の状況下においては、債権者の権利に対して影響を及ぼすことが予想される。
資本性金融商品の減額及び転換
資本性金融商品は、破綻処理手続に関連して、又は、以下に記載するその他特定の場合において、破綻処理手続を伴わずに若しくはそれに先だって、減額され又は株式若しくはその他の持分証券へと転換されることがある。これらに関連する資本性金融商品には、普通株式等Tier 1商品、本劣後社債等のその他Tier 1及びTier 2商品が含まれる。
関連破綻処理当局は、以下の状況下(いわゆる「実質破綻時」)においては資本性金融商品を減額し、又は株式若しくはその他の持分証券へと転換しなくてはならない。
①破綻処理手続が開始される前に、破綻処理の条件が満たされたと判断された場合
②適切な当局が、関連ある資本性金融商品に関してかかる権限が行使されなければ、金融機関又はそのグループがもはや存続可能ではないと判断した場合
③金融機関が臨時の公的財政支援を要求した場合
資本性金融商品の元本金額は、前記「破綻処理」の(a)ないし(c)に記載される条件が満たされる場合にも、破綻処理手続に関連して減額され、又は株式若しくはその他の持分証券へ転換されることがある。
前記①ないし③に記載される条件の1つ以上を満たす場合には、普通株式等Tier 1商品がまず減額され、債権者に譲渡され、又は、かかる金融機関が破綻処理を開始しその純資産の額がプラスである場合には他の資本性金融商品及び適格債務の転換によって著しく希薄化される。一旦これが生じると、他の資本性金融商品(まずその他Tier 1商品、次に本劣後社債等のTier 2商品)は減額されるか又は普通株式等Tier 1商品若しくはその他の商品(これらについても減額の可能性がある。)へと転換される。
発行会社は、監督の目的上、本劣後社債等をTier 2商品として取り扱い、クレディ・ミュチュエル・グループのレベルでの連結ベースのMREL比率に含めることを意図している。
関連破綻処理当局が資本性金融商品(本劣後社債等の劣後負債商品を含む。)について破綻処理手続とは関係なく又は破綻処理措置と組み合わせて減額/転換権限を行使することにより、本劣後社債等につき全額(すなわちゼロへの)若しくは一部の減額又は普通株式若しくはその他の持分証券への転換がもたらされる可能性がある。
加えて、発行会社の財政状態が悪化した場合、関連破綻処理当局による減額/転換権限の存在又は実際の行使(ベイルイン手法(後記「ベイルイン手法」を参照のこと。)及びその他の破綻処理措置の存在又は実際の行使と共に)により、本社債の市場価格又は価値が、当該権限がない場合よりも急速に下落することとなる可能性がある。
さらに、資本性金融商品の全額若しくは一部の減額、新株発行による資本性金融商品の希薄化、Tier 1及びTier 2に該当する追加の資本性金融商品(適格劣後社債等)の全額若しくは一部の減額又は追加の資本性金融商品(適格劣後社債等)の持分証券への転換等の一定の権限は、金融機関が特別な公的財政支援を必要とする場合には、欧州委員会の公的支援枠組みに基づき、各国政府当局による破綻処理手続(及びBRRDの枠組み)外で行使される可能性がある。
ベイルイン手法
前記「破綻処理」の項目に記載されるとおり破綻処理手続が開始された場合、BRRD及びSRM規則において関連破綻処理当局に付与される権限には「ベイルイン手法」が含まれる。これにより関連破綻処理当局は破綻時に金融機関のベイルイン可能債務を減額し又は持分証券に転換することができる。ベイルイン可能債務(本優先社債等の優先無担保債並びに2020年12月28日以降発行された本劣後社債等のようなその他の劣後債務(それらが完全にTier 2資本性金融商品を構成しなくなった場合)及び2020年12月28日以降発行された下位劣後債務(それらが完全にその他Tier 1商品を構成しなくなった場合)を含む。)は、かかる破綻処理手続の結果として損失を完全に吸収する。関連破綻処理当局がベイルイン可能債務についてベイルイン手法を行使することが可能になる前に、前記「資本性金融商品の減額及び転換」に記載される優先順位に従って、資本性金融商品が最初に減額又は持分証券若しくはその他の商品に転換されなければならない。これが生じた後に、ベイルイン手法が以下のとおりベイルイン可能債務の減額又は転換のため利用可能となる。①通常の倒産手続における債権ヒエラルキーに従って、資本性金融商品を除く劣後負債商品(2020年12月28日以降発行された本劣後社債等が完全にTier 2資本性金融商品を構成しなくなった場合、及び2020年12月28日以降発行された下位劣後債務が完全にその他Tier 1商品を構成しなくなった場合を含む。)が減額又は普通株式等Tier 1商品に転換され、また②その他のベイルイン可能債務(本優先社債等を含む。)は通常の倒産手続における債権ヒエラルキーに従って、減額又は普通株式等Tier 1商品に転換される(この目的において発行会社の場合は、本非上位優先社債等が本上位優先社債等に劣後する。)。
上記の結果として、(Tier 2資本性金融商品として適格な)本劣後社債等の全額が破綻処理手続の開始前に減額又は転換されていない場合であっても、関連破綻処理当局が破綻処理の一環としてベイルイン手法を実施することを決めた場合、かかるTier 2資本性金融商品(本劣後社債等の商品を含む。)の元本金額が最初に全額減額又は持分証券に転換されなければならない。さらに、以前にTier 2資本性金融商品(本劣後社債等の商品を含む。)から転換された普通株式等Tier 1商品も、ベイルイン手法の適用の結果として減額される可能性がある。
ベイルイン手法の行使により、本社債につき全額(すなわちゼロへの)若しくは一部の減額又は普通株式若しくはその他の持分証券への転換がもたらされる可能性もある。
加えて、発行会社の財政状態が悪化した場合、ベイルイン手法の存在又は実際の行使(その他の破綻処理措置及び関連破綻処理当局による減額/転換権限(前記「資本性金融商品の減額及び転換」を参照のこと。)の存在又は実際の行使と共に)により、本社債の市場価格又は価値が、当該権限がない場合よりも急速に下落することとなる可能性がある。
フランスの破綻処理当局のその他の権限について
フランス通貨金融法典(政令により改正済)はまた、例外的な状況において、一般的なベイルイン手法が適用される場合、フランスの破綻処理当局は、特に以下のいずれかの場合には、減額権限又は転換権限の適用から一定の負債を除外し又は一部除外することができるものと定めている。
(a)合理的な期間内に、その負債に対しベイルインの処理を行うことが不可能な場合
(b)破綻処理下にある金融機関の重要な機能及び中核事業分野の継続性を維持するために、かかる除外が極めて必要かつ相応な場合
(c)金融市場インフラを含む金融市場の機能に著しい障害を来し、欧州連合加盟国の経済に深刻な混乱を生じさせるような悪影響が広範囲に及ぶ事態を回避するために、除外が極めて必要かつ相応な場合
(d)負債に対して通常のベイルイン手法が適用された場合、かかる負債がベイルインの適用から除外された場合と比較して他の債権者が被る損失が上回るような価値の破壊を招来する場合
したがって、フランスの破綻処理当局が、ベイルイン可能債務又は一定の種類のベイルイン可能債務を除外し又は部分的に除外すると決定した場合、除外されていないその他のベイルイン可能債務に対して実施される元本の減額又は株式への転換の程度は、上記の適用除外措置がとられたことを考慮して増額されることがある。その結果として、かかる除外された債務により負担されるはずであった損失が、他の債権者に全額転嫁されない場合には、フランスの「破綻処理・預金保証基金」(Fonds de garantie des dépôts et de résolution)又はその他欧州連合加盟国の同様の処理制度が、破綻処理下にある金融機関に対して、①ベイルイン可能債務により吸収されていない損失を補塡し、かつ破綻処理下にある当該金融機関の純資産額をゼロに回復させ、かつ/又は②当該金融機関による資本再構成を目的として、破綻処理下にある当該金融機関の株式、その他の持分証券若しくは資本性金融商品を取得するために、一定の上限(かかる提供金額が当該金融機関の包括的債務の5%を超えないよう設定された上限を含む。)の下、資金の提供を行う。なお損失が出る場合、最終段階として、一定の条件に従い、追加的安定化策による臨時の公的財政支援が取られる。このような臨時の財政支援は、EUの公的支援枠組みに従い提供されなければならない。
法令により改正されたフランス通貨金融法典も、フランスの破綻処理当局が、資本性金融商品及び負債の区分に応じて異なる転換率を適用することができると規定している。ただし、異なる転換率が適用される場合、適用される破産法に基づき優先負債とみなされる負債に適用される転換率は、劣後負債に適用される転換率よりも高くなければならない。2017年7月11日付のEBAガイドライン「ベイルインにおける債務の株式への転換率」(EBA/GL/2017/03)は、負債の種類ごとに異なる債務から株式への転換率の設定時期及び設定方法を明確にし、破綻処理当局が転換率を設定する際に考慮すべき基準、特に評価情報の考慮方法を提案している。
自己資本及び適格債務の最低基準
ベイルイン手法が仮に必要となる場合にその有効性を確保するため、2016年1月1日以降、発行会社等のフランスの金融機関は、フランス通貨金融法典第L.613-44条に従って、常に、MRELを満たさなければならない。MRELの目的は、秩序ある破綻処理を可能とすべく十分な損失吸収力を確保し、それにより公的資金に頼ることなく重要な機能の継続を確実にすることである。
BRRDの第45条(2)により、欧州委員会には、欧州銀行監督機構(EBA)による基準の草案の提出の後、また規則(EU)1093/2010号の第10条から第14条に従って、MRELを設定する方法に関する評価基準を定める委任法を採択する権限が与えられる。EBAを設立する規則(EU)1093/2010号の第10条(1)に従って、欧州委員会は、当該条項に定められる特定の手続を考慮しEUの利益のために必要な場合には、基準の草案を一部のみ又は変更を加えた上で、承認することができる。
2016年5月23日に、欧州委員会は、BRRDを補完する、MRELを設定する方法に関する基準を特定する技術的規制基準である委任規則を採択した。
さらに、適用可能となった場合、CRR Ⅱは、とりわけ、金融安定理事会の最終的な国際基準に基づき2015年11月9日に公表したタームシートに効力を与え、「自己資本及び適格債務最低基準」に適用される要件を修正する。現在及び新規の内容両方の実施、発行会社及び/又はグループ等の金融機関へのそれらの適用又はそれらに基づく措置の実施は現時点では不明確である。
加えて、関連破綻処理当局が発行会社及び/又はグループによる破綻処理可能性に障害が存在し得ると判断した場合、より高いMREL要件が課される可能性がある。
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1. 2026年上半期の経済環境及び規制環境
1.1 経済環境
2026****年上半期:ホルムズ海峡の封鎖により世界経済が試練に直面
2026年上半期は、米国とイランの紛争激化に大きく左右され、これが世界経済と金融市場における地政学的不確実性の主な要因となった。軍事攻撃、エネルギー供給の混乱やホルムズ海峡をめぐる緊張により、原油価格は急騰し、主要経済圏の大半でインフレ圧力が再燃した。こうした状況のもと、各中央銀行は慎重な姿勢をとった。FRBとイングランド銀行は、全体としては持ちこたえているもののエネルギーショックで弱含んだ経済活動と、再び上向いたインフレとの間で難しい判断を迫られ、政策金利を据え置いた。欧州中央銀行(ECB)は6月、3年ぶりに政策金利を引き上げた。もっとも、6月に米国とイラン間で覚書が署名され、ホルムズ海峡の通航が再開されたことを受けて、エネルギー価格は下落に転じた。並行して、貿易摩擦もなお続き、とりわけ米国では、トランプ政権が複数の司法上の逆風に直面しながらも保護主義的な戦略を追求し続けた。中国では、金融・財政当局の支援を背景に経済活動は比較的堅調を維持し、中国政府は中東の緊張の解決において自らの外交的影響力を強めようとした。
米国とイランの対立に大きく左右された2026年上半期
米国では、2026年上半期は主としてイランとの緊張の激化とその後の段階的な緩和に特徴づけられ、これが金融市場にとって地政学的不確実性の主な要因となった。米軍によるイランのインフラや港湾を標的とした攻撃、地域のエネルギー施設に対するイランの報復、またホルムズ海峡の再開通をめぐる不確実性が、原油価格の急騰を招き、インフレ圧力を再燃させるとともに、米国債利回りの上昇を後押しした(10年物利回りは上半期を通じて約25ベーシス・ポイント上昇)。その結果、個人消費支出(PCE)物価指数は5月にかけて徐々に上昇し、プラス4.1%に達した。これを受けてFRBは、景気減速への懸念がくすぶる中でも慎重姿勢を維持し、政策金利を3.50~3.75%に据え置く一方で、より引き締め寄りのメッセージを発した。FRBをめぐる話題の中心は、ケビン・ウォーシュ氏のFRB議長就任であった。初の記者会見を受け、市場では同氏はより引き締め的な金融政策を志向する人物と受け止められた。
米国とイランの間で、和平合意への道を開き、ホルムズ海峡における石油輸送の再開を可能にする覚書が公表されたことは、エネルギー市場の緊張やインフレ期待の緩和に寄与した可能性がある。通商面では、ドナルド・トランプ氏の保護主義政策は、米国の最高裁判所が広範な関税措置の一部を無効と判断したことで大きな逆風を受けたが、これにより貿易摩擦が終結したわけではない。トランプ氏は代替的な関税を課すため、他の立法手段や制度を引き続き活用し、カナダやメキシコとの自由貿易協定(USMCA)を更新しない意向も示した。第1四半期の成長が冴えず、労働市場にも一時的な弱さが見られたものの(後者はFIFAワールドカップ開催といった例外的要因を追い風に半期末に持ち直した。)、企業景況感調査は良好な方向を維持し、米国株式市場も底堅さを示した。中東情勢の緊張局面で大きく調整した後、S&P500は企業業績の堅調さ、とりわけ人工知能関連テクノロジー株に対する投資家の根強い熱意に支えられた。
中東の地政学的緊張を受け、ECBは利上げを再開
ユーロ圏では、年初には経済活動は底堅さを保っていたが、その後、中東における地政学的緊張が成長見通しを悪化させるとともに、インフレ圧力を再燃させ、欧州の国債利回りの上昇を招いた。ホルムズ海峡の封鎖とエネルギー価格の急騰を受け、ユーロ圏のインフレ率は加速し、5月にはプラス3.2%に達した。一方で、春先には経済活動に息切れの兆しが見られ、成長の鈍化や、PMI(購買担当者景気指数)が縮小圏へ低下したことがそれを示している。インフレ圧力を受け、ECBは6月の金融政策会合で政策金利を25ベーシス・ポイント引き上げた。通商面では、米国との関係は引き続き、ドナルド・トランプ氏の政策をめぐる不確実性に左右された。トランプ大統領のグリーンランドをめぐる領土的野心や、新たな関税導入をめぐる緊張により、米国と欧州連合の間のターンベリー貿易協定の批准は遅れた。同協定は、原則として欧州産品に課される関税の上限を15%とするものである。年初は堅調に始まったものの、欧州株式市場は、欧州が中東紛争やエネルギー価格の影響をより強く受けやすいことから大きく下落したが、その後は緊張の緩和を受けて持ち直した。
スイス経済は、スイスフラン高と地政学的な不確実性に圧迫されながらも底堅さを維持
スイスでは、2026年初め、サービス業の好調さと、依然として非常に落ち着いた水準のインフレ率(5月はプラス0.6%)に支えられ、経済活動は一定の底堅さを示した。しかし、スイスフランは安全資産とみなされているため、イランとの紛争の初期には上昇したものの、その後は紛争前の水準に戻った。この動きは、輸出企業や製造業の競争力の重しとなった。この点については、スイス国立銀行(SNB)のマルティン・シュレーゲル総裁も直近の金融政策会合で強調している。こうした状況のもと、SNBは政策金利を0%に据え置く一方、物価安定を損なうおそれのあるスイスフランの過度な上昇を防ぐため、外国為替市場への介入を行う意向を改めて示した。
エネルギーショックと地政学的環境の悪化で脆弱化したフランス経済
フランスでは、政府が年初に2026年度予算を成立させたことで予算面の不確実性が後退し、10年物のフランス国債(OAT)とドイツ国債(Bund)スプレッドは一時的に縮小した。しかし、経済活動は依然として脆弱なままだった。2025年末には底堅い成長を示していたものの、その後は中東紛争とエネルギー価格の急騰が徐々にフランス経済の重しとなった。PMI調査ではサービス部門の著しい悪化が示された一方、製造業が受けた恩恵は、イランでの戦争によるサプライチェーンの混乱に備えた企業の在庫積み増しによる一時的なものにとどまった。その結果、第1四半期の経済成長率は、消費、投資、とりわけ輸出の減少に押され、マイナスとなった。同時に、エネルギー価格の上昇を受けてインフレ率は再び上向き、5月にはプラス2.4%に達したが、なおユーロ圏全体の水準は下回った。財政事情が悪化する中、政府は、エネルギーショックと景気減速の影響を最も受けやすい部門を対象とした複数の支援策を打ち出した。
政治的緊張と金融政策をめぐる不透明感に特徴づけられた、英国の2026年上半期
英国では2026年上半期、経済活動には強弱が入り交じり、インフレ率は依然として目標を上回り、政治的緊張も高まった。サービス部門の持ち直しに支えられて年初は比較的堅調だったが、その後は成長が徐々に減速した。雇用者数の減少や失業率の上昇が示すように、労働市場は引き続き脆弱だった。インフレ率は春にかけて鈍化したものの、中東の地政学的緊張やエネルギー価格の上昇を背景に、引き続き警戒対象となっていた。こうした状況の下、イングランド銀行は上半期を通じて政策金利を据え置く一方、インフレリスクに対してはより引き締め寄りの姿勢を示した。英国国債利回りは、イランと米国の紛争の初期にはインフレ懸念から、その後は政治的不安定化を背景に上昇した。実際、上半期を通じて政治情勢は明らかに悪化した。複数の論争、労働党内で深まる対立、及び地方選での敗北によって立場が弱まっていたキア・スターマー氏は、最終的に首相を辞任した。党首後任候補である労働党のアンディ・バーナム氏(グレーター・マンチェスター市長)は、自らが率いる可能性のある新政権の財政・経済政策をめぐる投資家の懸念を払拭できず、そのことが英国国債利回りの高止まりと市場の警戒感の強まりにつながった。
地政学的な不透明感の中でも中国経済は底堅さを維持
中国の2026年上半期は、当局による経済支援の継続に特徴付けられた。中国人民銀行は年初、緩和的な金融政策を維持する方針を確認した。経済活動は全体として底堅く、第1四半期の成長率はプラス5%に達し、春にかけて製造業関連の指標も徐々に改善した。これは、内需の持続的な弱さ、不動産部門の困難、依然として低迷する家計心理を、外需が補ったためである。インフレ率は、エネルギー価格の上昇に伴う小幅な上昇はあったものの、引き続き落ち着いた水準にとどまった。最後に、米中関係には緊張緩和の兆しもみられ、上半期中に両国間の通商協議が再開され、ドナルド・トランプ氏と習近平氏の会談も行われた。
コモディティ市場では、中東の地政学的緊張を背景に、エネルギー市場の大きな変動が上半期を通じて目立った。ホルムズ海峡を経由する輸送の混乱と湾岸諸国でのエネルギー生産への支障を受け、第1四半期には価格が急騰し、ブレント原油は1バレル=100ドルを超え、欧州のガス価格も大幅に上昇した。第2四半期には、米国とイランの間で交渉が始まり、停戦が成立し、さらに海峡の通航再開を可能にする議定書が調印されたことで、相場は落ち着きを取り戻した。ブレント原油は1バレル=73ドル前後、欧州のガス価格は1MWh=43ユーロまで低下した。年初には米国の政策金利引き下げ期待を背景に大きく上昇していた金価格も、イランでの戦争開始後には反落した。これは、中央銀行による金融引き締め観測の高まりに加え、ドル高進行を受けて自国通貨を防衛するため、中央銀行が金の買い入れを停止したためである。
1.2 規制環境
規制は、市場の安定性、金融機関の健全性、及び消費者保護に貢献している。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルが事業を行っている国々や欧州の、及び国際的な規制環境は、マクロ経済環境、技術開発、及び新たなリスクの出現(特に気候変動に関するもの)に適応するために絶えず変化している。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの各事業部門のチームは、自社の活動が規制に準拠するよう確保し、このような規制の変化への対応に全力を尽くしている。
2026年年初における顕著な事象は、引き続き政治的、地政学的に不安定な状況(中東紛争により状況悪化)と、特に米国との貿易摩擦である。このため、特にレジリエンスの課題を考慮することが重要となっている。
バーゼルⅢ改革の最終決定に伴う健全性枠組みの変化及びソルベンシー・リスクに対する規制上のアプローチ
バーゼル委員会が定めた最終的基準に由来し、バーゼルⅢとして知られる規則は、2025年1月1日から段階的に施行されている。CRR Ⅲとして知られる2024年5月31日付規則(EU)2024/1623は、欧州連合の全加盟国に直接適用される。欧州銀行監督機構(EBA)は、技術的実装基準(ガイドラインと勧告)の作成を担当し、2025年初頭からその基準案に関する諮問を開始した。CRD Ⅳとして知られる2024年5月31日付指令(EU)2024/1619は、2026年4月8日付命令第2026-255号によりフランス国内法化された。FRTB(トレーディング勘定の抜本的見直し)として知られる、市場リスクに関する新たな規則は、欧州連合がその適用を2027年1月1日まで延期することを決定したため、同日に発効する。ただし、6月初旬に欧州委員会は、委任法令を通じて実施を2029年12月31日まで延期することを提案した。欧州議会及び欧州連合理事会が3ヶ月以内に異議を申し立てない限り、この提案は発効する。
信用リスクに関して言えば、この改革により標準的手法の下での信用リスクに対する自己資本要件の計算パラメータが更新され、より正確で詳細なものになる。
同指令はまた、市場リスクに対する標準的手法を変更し、オペレーショナル・リスクに関連するRWA(1)の算定に標準的手法を用いることを求めている。
資本フロア(アウトプット・フロア)の段階的発効により、自己資本要件は標準的手法と内部手法の両方に基づいて決定しなければならず、最終的に標準的手法に基づいて算出された金額の72.5%を下回ってはならない。
流動性リスクについては、2025年6月17日付規則(EU)2025/1215により、自己資本要件に関するCRR規則において定めるとおり、特定の証券取引に適用される安定調達係数(NSFR)が確立された。当初、これらの安定調達要件は2025年6月28日から引き上げられる予定であった。
EBAは5年ごとにこれらの軽減された要件の維持の妥当性を再評価する予定であり、結果としてこれらの要件は引き上げ又は引き下げとなる可能性がある。
オペレーショナル・リスクについては、EBAは、複数のガイドラインの改訂による規制枠組みの変更を開始した。この目的を達成するため、EBAは2025年に諮問を行った。これに該当するガイドラインは、第三者サービスプロバイダーに関連するリスクの管理、健全性上の連結範囲に含まれる付帯的サービス会社の定義、及びリテール・バンキング商品の監督・ガバナンス整備へのESG問題及びグリーンウォッシング・リスクの組み込みに関するものである。
2026年初頭、欧州委員会は欧州の銀行セクターの競争力に関するパブリック・コメントの募集を開始した。この意見募集は報告書の基礎となるものであり、欧州の銀行の安定性を損なうことなく欧州の健全性規則を簡素化する方法を特定することを目的としている。欧州中央銀行(ECB)及び欧州銀行監督機構(EBA)も、特に報告機関による情報開示に関して、手法を簡素化する方法についての議論を開始した。EBAはまた、特に信用リスクに関する規則の簡素化についての議論を開始した(2026年2月に公表されたディスカッション・ペーパー)。
これと同時に、2025年下半期に、EBAは金融機関の内部ガバナンスに関するガイドラインの更新についてパブリック・オピニオンを募集した。EBAが提案した改訂版は、特に経営体の構成員の職務と機能の正式決定及び利益相反の防止と管理における要件を強化するものである。
EBAが2025年に関して行ったEU全体にわたるストレス・テストの結果は、2025年8月1日に公表された。このストレス・テストは、現在の不安定な地政学的環境及びマクロ経済環境における欧州の銀行セクターのレジリエンス評価を目的として行われた。悪化シナリオでは、地政学的緊張の大幅な悪化と、それに伴うコモディティ及びエネルギーの価格上昇、各国政府による保護主義的措置の実施を想定している。このストレス・テストの結果、欧州の銀行が極めて高いレジリエンスを有していることが確認された。2026年については、ECBは、地政学的リスクに焦点を当てたストレス・テストの実施を発表した。このストレス・テストの一環として、銀行は普通株式等Tier 1(CET 1)資本を少なくとも300ベーシス・ポイント悪化させる可能性のある地政学的シナリオを特定しなければならない。このストレス・テストの結果は2026年夏に公表される予定である。
最後に、2025年11月、ECBは同年度中に実施した監督上の検証・評価プロセス(SREP)の結果を公表した。この結果によれば、観測された指標は前年度と比べて概ね安定していたことがわかった。ECBは、信用リスク、内部ガバナンス、自己資本規制、オペレーショナル・リスクを指摘した。同時に、ECBは2026年~2028年の健全性上の優先事項を公表した。ECBは特に地政学的リスクを重視し、第一に地政学的リスクやマクロ経済の不確実性に対するレジリエンス、第二に情報通信技術(ICT)における事業のレジリエンスと能力の強化を優先事項としている。
さらに、2025年に開始されたECBの健全性SREPの改革は2026年も継続しており、より的を絞った、効果的で透明性があり、現在のリスクに適応した監督を目指している。この見直しにより、主要なリスクに焦点を当てたより簡潔な決定が下され、気候リスク、環境リスク、及び地政学的リスクへの考慮が強化されることになる。さらに、2026年6月末、EBAはESGリスク及び情報通信技術(ICT)関連リスクに関する規定を盛り込むことで、各機関の規模・特性に見合った、より機関別のアプローチを可能にすることを目的として、監督上の検証及び評価プロセス並びにストレス・テストに関するガイドラインを更新した。
___________________
(1) リスク加重資産
気候リスクとESGリスクの管理要件
ECBは、2025年から2027年にかけての監督上の優先事項の一つとして、気候関連リスクと環境リスク(C&E)の管理について引き続き検討している。CRD Ⅵ/CRR Ⅲ改革では、銀行に対して、期限付きの目標を伴う移行計画の策定を要求している。2025年1月、EBAはESGリスクの管理に関するガイドラインを公表し、これは2025年11月に公表されたESGリスクシナリオ分析に関するガイドラインで補完された。EBAは、商品の監督とリテール・バンキング商品のガバナンスの整備に関するガイドラインの改訂(ESG問題とグリーンウォッシングのリスクを反映させるため)に関するパブリック・オピニオンを募集した。2026年6月末に実施予定のEBAの監督上の検証及び評価プロセス(SREP)及びストレス・テストに関するガイドラインの更新には、ESGリスクに対処する規定が盛り込まれている。銀行、金融市場、保険に関する欧州監督機構合同委員会(ESAs合同委員会)は、2026年1月初旬にESGストレス・テストに関するガイドラインを公表した。
欧州委員会は、「Fit-for-55」パッケージが示唆する移行リスクに関連して、金融セクターの中期的なレジリエンスを評価するため、2023年から2024年にかけてストレス・テストを実施することを、欧州の3つの監督機関に義務付けていた。このストレス・テストの結果は2024年11月に公表され、欧州の銀行のレジリエンスが比較的高いことを実証する一方で、マクロ経済ショックと結びついた悪化シナリオの潜在的な破壊的影響を示した。
オムニバスⅠとして知られる2026年2月24日付指令(EU)2026/470は、CSRD(企業サステナビリティ報告指令)及びCS3D(企業のサステナビリティ及び人権に関するデュー・ディリジェンス指令)を改正し、企業の規制負担を軽減することで、これらの指令の実施を容易にし、競争力を強化するものである。
2023年12月にフランス国内法化されたCSRDは、サステナビリティ報告の質と比較可能性の強化を目的としている。同指令は、2017年のNFRD(非財務報告指令)に代わるもので、非財務業績報告に関して企業が遵守しなければならない新たな義務が含まれている。その施行は当初2025年に予定されていたが、企業報告の簡素化措置の採用と新規定の実施を可能にするため、2年間延期された(ただし、2024年度の情報開示を対象として2025年から第1波の対象となる企業(金融機関を含む。)は、CSRDを直ちに適用しなければならない。)。オムニバスⅠ指令により、その適用範囲は従業員1,000人超かつ収益450百万ユーロ超の企業に限定された。
CS3Dとして知られる2024年6月13日付指令(EU)2024/1760は、取引先や下請け業者との関係を含め、企業活動から生じる悪影響を緩和するための措置を講じることを要件とし、欧州企業に企業デュー・ディリジェンスの義務を課している。その実施期限は1年延長され、2027年7月26日までとなり、オムニバスⅠ指令により、その適用範囲は従業員5,000人超かつ収益15億ユーロ超の企業に限定された。
これらの簡素化措置に加えて、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)の改革も現在検討中である。
同時に、欧州委員会は、温室効果ガス排出量の削減目標へのコミットメントを維持し、2025年2月に、2040年までに排出量を90%削減するという目標に関する勧告を発表した。2050年までのカーボンニュートラル達成という最終目標は変更されていない。
2023年末に諮問に付されたSFDR(サステナブルファイナンス開示規則)の規定は、特にその適用を簡素化し、全ての文書(ファンド名に関するESMAガイドライン、CSRDなど)の間の整合性を確保するために改訂される予定である。欧州委員会は2025年11月に改訂案を発表した。欧州連合理事会は2026年6月に同提案に対する立場を採択した。改訂案はその後欧州議会に提出され、機関間交渉(「トリローグ」)が開始される前に欧州議会でも投票に付される予定である。
2026年6月末、EBAは商品の監督とガバナンスに関するガイドラインを更新し、ESG要件及びグリーンウォッシング・リスクへの対応を強化した。
特定の技術に関する事業のレジリエンスとリスク管理
情報通信技術(ICT)の利用は、企業のサービス品質と業務効率の向上につながる。しかしながら、かかる技術の重大性とその統合は、特有のリスクを生み出す。したがって、銀行は、ITシステム、サードパーティ・サービス、及び革新的技術に対する業務の依存度の高まりに起因する脆弱性及びリスクに警戒する必要がある。
2025年1月17日から適用されているデジタル・オペレーショナル・レジリエンス法(DORA)規制は、デジタル・オペレーショナル・レジリエンスに関する規制の枠組みを構築するものであり、金融機関は情報通信技術に関連するいかなる深刻な業務上の混乱にも耐え、対応し、回復できることを保証しなければならない。この規制には、その実施を支援するいくつかの規制技術基準(RTS)が付帯しており、金融セクターの機関に課される義務の内容を具体的に定めている。この法的枠組みは、欧州連合にレジリエンスの強化を迫る地政学的安全保障リスクの観点から、今後変化していく可能性がある。このため、欧州委員会は2025年3月に危機への備えに関するEU戦略を発表した。
人工知能に関する調和規則を定めた2024年6月13日付規則(EU)2024/1689は、EUにおける人工知能利用の法的枠組みを確立するものであり、人工知能の利用を希望する銀行に対し、人工知能ツールのリスク水準に応じた分類と、その利用に伴うリスクの軽減措置の適用を要件としている。その目的は、人工知能の使用が欧州市民、特にその健康、安全、基本的権利の尊重に害を及ぼさないようにすることである。潜在的なリスクにより容認できないとみなされるAI慣行の禁止に関する規定は、2025年2月に施行された。欧州委員会は、デジタル・オムニバス規則に関する提案の一環として、2025年末に、リスクの高いAIシステムに関する規則(EU)2024/1698の一部規定の発効の延期を提案した。欧州委員会の提案が採択された場合、これらの規定は当初の予定より16ヶ月遅れの2027年12月まで発効しない。この提案に関する政治的合意が2026年5月に発表された。
コンプライアンスと顧客保護
2023年5月、欧州委員会はリテール投資に関する一連の施策を提案した。これらの施策は、リテール投資戦略指令として知られる改正「オムニバス」指令で構成されている。この指令は、既存の規則(MiFID Ⅱ指令、DDA指令、UCITS指令、AIFM指令、及びソルベンシーⅡ指令において規定され、PRIIPs規則を改正する改正規則で補完される)を改訂するものであり、以下を目的とする多くの施策について規定している。
・ 投資商品・サービスに関する個人投資家への情報提供の改善
・ 標準化された表示や用語を課すことによるコストの透明性と比較可能性の向上
・ 詐欺的な商慣行からの個人投資家の保護
・ 金融アドバイザーの高い専門資格の維持
・ 助言なしに行われた販売に対する誘因報酬の禁止等による投資商品の販売における潜在的な利益相反の是正
最後に、販売業者の報酬は、より厳格なセーフガードとより高い透明性要件に従うものとなる。リテール投資戦略に関する交渉は2026年上半期も継続した。
遠隔で締結される金融サービス契約に関する2023年11月22日付指令(EU)2923/2673は、金融商品及び金融サービスの遠隔販売に適用される法的枠組みを刷新するものである。特に、同指令は、消費者にとって不利な選択を誘導しないオンラインインターフェースの設計を企業に求めるものである。この指令は、2026年1月5日付命令第2026-2号によりフランス国内法化された。新たな規則は2026年6月19日から適用されている。
消費者金融契約に関する2023年10月18日付EU指令2023/2225は、2025年9月3日付命令第2025-880号により国内法化された。同指令は、契約前の情報提供の改善、貸手と仲介業者向けの新たな行動規則の導入、及び信用コストと金利に関するより厳格な枠組みの規定によって、借手の保護を強化するものであり、消費者金融規則の適用範囲を全ての銀行当座貸越に拡大する。
2025年11月6日付法律第2025-1058号は、銀行詐欺の防止に特化したものであり、特に疑わしいIBAN(国際銀行口座番号)に関する全国的データベースの構築を定めている。この仕組みは2026年5月に運用が開始された。
マネーロンダリング及びテロ資金供与防止(AML/CFT)は、このテーマに関する第6次欧州指令と2つの欧州規則からなるAMLパッケージが2024年に公表されるとともに、大きな変化を遂げた。
この立法パッケージには、欧州のAML/CFT対策機関(AMLA)の設立が含まれている。欧州マネーロンダリング対策機関を設立する規則は、その組織と任務を定めている。その任務には、最もリスクの高い金融機関に対する直接的な監督と、各国の監督当局による監督を通じたそれ以外の機関に対する間接的な監督が含まれる。2024年6月に発足したこの新たな機関は、金融情報機関の間の情報交換を調整しながら、規制の一貫した適用を確保する責任を担っている。この機関は段階的に運用を開始し、2028年1月1日から直接監視の任務を遂行していく予定である。
最後に、2027年7月10日から適用される単一規制を含むパッケージは、民間部門におけるマネーロンダリング及びテロ資金供与防止の義務を強化するものである。この規制は、例えば暗号資産に関連する活動に対する新たな義務を定めている。また、この規制は、とりわけ、高リスク顧客(富裕層個人顧客)という新たなカテゴリーを導入したり、政治的影響力のある人物の定義の対象を拡大したりすることで、顧客及び実質的保有者に対するデュー・ディリジェンスの義務を強化している。
ウクライナでの戦争が要因となり、2026年上半期にEUはロシアに対する新たな制限措置を採択した。これにより、2026年4月にロシアに対する第20次制裁が採択された。ベラルーシに対する追加措置も採択された。
資産の回収と没収に関する2024年4月24日付指令(EU)2024/1260は、EUにおける凍結及び差押措置の効果を高め、被害者の補償を迅速化するものである。
金融市場:暗号資産市場の規制と中央清算機関に適用される枠組みの強化、及び証券化の法的枠組みの見直し
デジタル資産規制に関しては、MICAとして知られる2023年5月31日付規則(EU)2023/1114が、2024年12月30日に発効した。同規則は、暗号資産の発行及び暗号資産に関連するサービスの提供に関する法的枠組みを定め、大半の事業者を認可制度の対象としている。また、同規則は、暗号資産の移転のトレーサビリティについて規定し、AML/CFT及び顧客保護の観点での義務を導入している。
指令(EU)2024/2994及び規則(EU)2024/2987を含む欧州市場インフラ規則(EMIR)3パッケージは、とりわけEUの清算システムの魅力とレジリエンスの向上を目的としている。第三国に設立された清算機関がEU域内で清算サービスを提供する可能性は残されるものの、一定の閾値を超える清算機関に対しては、EU域内に設立された中央清算機関に稼働口座を開設する義務が導入される。
保険セクターに対する規制
保険セクターにおいて、顧客の要件やニーズに対して不適切な契約を販売することは、監督当局にとって中心的な懸念事項である。欧州委員会は、リテール投資戦略オムニバス指令に係る提案により、投資性保険商品の販売における利益相反をより適切に防止するという目標を追求している。販売業者は、顧客の利益が尊重されていることを証明しない限り、手数料という形で報酬を得ることができなくなる。
同時に、2024年にACPRは、2つの指針を公表した。保険商品の監督とガバナンス(POG)指針(特に費用対効果の観点に関するもの)、及び助言義務を遂行し、かつ個別の推奨サービスを提供するための顧客情報の収集に関する指針である。
その他の主な規制プロジェクト
進行中又は準備中の規制プロジェクトは、今後数年間にわたり、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの業務に重大な影響を及ぼす可能性がある。
・ 欧州のFIDA(金融データアクセス)規制案は、金融セクターの他の企業や金融情報サービスプロバイダーとの間で金融データの共有を確立することを目的としている。このプロジェクトは2025年初頭に三者協議の段階に入り、欧州委員会、欧州議会、欧州連合理事会の各機関がそれぞれ意見を表明している。このイニシアチブは金融セクターにとって重要な問題であり、最終的な文言に関する政治的合意は未だに形成されていない。データの共有は、顧客が契約した金融商品や金融サービスに関連するあらゆるデータを対象としており(オープンファイナンス)、決済口座関連のデータに限定されている現在のオープンバンキング規制よりも範囲が広がることになる。
・ 決済サービスに関するPSD3指令案及び欧州決済サービス規則案(PSR)は、欧州の決済市場における競争水準の向上、詐欺対策の強化、ユーザーの権利強化、オープンバンキングサービス(金融機関が収集したデータを他企業と共有すること)の競争力の向上を目的としている。これらの草案については2025年末に政治的合意に達しており、2026年には最終的に採択が可能となる見込みである。
・ デジタルユーロの導入に関する欧州委員会の計画。この計画については金融セクターの関係者と当局の間で議論が続いており、欧州委員会は2023年に一連の法案を提出した。欧州連合理事会は2025年12月にこの法案について意見を表明しており、欧州議会の経済・金融委員会(ECON)は2026年6月に同提案を承認した。同時に、欧州中央銀行は当該システムの運用方法の詳細について作業を行っている。デジタルユーロ発行の決定は、法案が採択、公表されて初めて可能となる。
・ 2025年12月に欧州委員会が提案した市場統合・監督パッケージ(MISP)は、貯蓄・投資連合(SIU)構想の一環であり、金融商品の欧州単一市場の確立を目的としている。この目的のため、加盟国間の残存する規制上の障壁を除去し、ESMA(欧州証券市場監督局)の下で金融市場の欧州レベルの監督を確立するための措置が提案されている。
2.BFCMの業務及び連結業績
以下に記載の増減率は、特段の記載が無い限り前年度同期比の数値である。
2.1 連結損益計算書の分析
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年6月30日 | 変動 | 連結範囲を同一として比較した場合の変動 |
| 純収益 | 7,401 | 6,549 | +13.0% | +6.9% |
| 一般営業費 | -3,861 | -3,405 | +13.4 % | +6.6 % |
| 営業総利益/(損失) | 3,540 | 3,144 | +12.6% | +7.3% |
| リスク費用 | -1,103 | -782 | +41.2 % | +23.7 % |
| 確定済リスク費用 | -1,000 | -733 | +36.4 % | +26.6 % |
| 未確定リスク費用 | -104 | -49 | 2.1倍 | -19.9 % |
| 営業利益 | 2,436 | 2,363 | +3.1% | +1.8% |
| その他の資産及びECC(1)に係る純損益/のれんの変動 | 39 | 39 | -0.8 % | -1.6 % |
| 税引前利益 | 2,475 | 2,402 | +3.0% | +1.8% |
| 法人税 | -685 | -764 | -10.3 % | -11.9 % |
| 当期純利益 | 1,789 | 1,638 | +9.3% | +8.1% |
| 非支配持分 | 201 | 191 | +5.3 % | +5.3 % |
| グループに帰属する当期純利益 | 1,588 | 1,447 | +9.8% | +8.1% |
| (1) ECC=持分法適用会社=持分法適用会社の当期純利益に対する持分相当額 | ||||
純収益
2026年6月30日現在、BFCMの純収益は、銀行ネットワーク及びコンシューマー・ファイナンスが引き続き成長したことにより、2025年度上半期比13.0%増(連結範囲を同一として比較した場合は6.9%増)の7,401百万ユーロであった。
リテール・バンキングの収益は、フランス及びベルギーの銀行ネットワークの高い寄与、OLBの初度連結、並びにコンシューマー・ファイナンスに牽引され、20.4%増加した。この改善の実現は、純利息マージンの増加及び手数料の増加によるものである。
純収益に対する保険事業の寄与は、831百万ユーロ(1.1%増)であり、損害保険及び生命保険を含む全ての事業分野が成長に貢献した。
アセット・マネジメント及びプライベート・バンキングは、純収益が全体で1.7%増となり、両事業が貢献した。アセット・マネジメントは純流入により1.1%増、プライベート・バンキングは手数料が堅調に増加したことにより2.2%増であった。
CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキングは、2025年6月比で純収益が若干減少し、641百万ユーロであった。
プライベート・エクイティ事業の総収益は、2025年度上半期を下回ったものの、171百万ユーロと堅調を維持した。
一般営業費及び営業総利益
2026年度上半期の一般営業費は、13.4%増のマイナス3,861百万ユーロであった。連結範囲を同一として比較し、非経常項目を除く場合、増加率は2.7%増に留まった。
シザース効果はわずかにプラスとなり、費用収益比率は52.2%とほぼ同水準を維持した。連結範囲を同一として比較し、非経常項目を除く場合、50.0%であった。
営業総利益は12.6%増の3,540百万ユーロであった。
リスク費用及び営業利益
2026年6月30日現在、リスク費用はマイナス1,103百万ユーロであった。
その内訳は、確定済リスク費用(ステージ3)に対する引当金マイナス1,000百万ユーロ、正常貸出金(ステージ1及び2)に対する未確定リスク費用(将来のリスクに対する引当金)マイナス104百万ユーロであった。
2026年6月30日現在、確定済リスク費用は36.4%増加となった。この大幅な増加は、銀行ネットワーク及びコンシューマー・ファイナンスにおけるリスク費用の増加に加え、OLBの初度連結が重なった結果によるものである。連結範囲を同一として比較した場合は26.6%の増加であった。これは、2025年度上半期において、ある市場案件が正常先区分へ復帰したことに伴う戻入れの効果があったためである。当上半期中、銀行ネットワークは、複数の市場案件(中堅企業)及び中小企業セグメントにおけるリスクの増大により悪影響を受けた。コンシューマー・ファイナンスは、依然として確定済リスク費用の大部分(60%)を占めている。専門事業分野の確定済リスク費用はマイナス28百万ユーロと低水準であった。
税引前利益
収益の増加がリスク費用の増加を相殺した。税引前利益は前年度同期比3.0%増の2,475百万ユーロであった。
当期純利益
法人税(2025年度上半期のマイナス764百万ユーロに対して2026年度上半期はマイナス685百万ユーロ)は、課税ベースの一部変更に伴う利益に対する特別税の軽減により、プラスの影響を受けた。BFCMは、2026年6月30日時点で139百万ユーロの追加税負担を負っている。
当期純利益は9.3%増の1,789百万ユーロであった(連結範囲を同一として比較した場合は8.1%増)。
事業分野別業績の分析
以下の活動は、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの組織構造に対応するものである。「第一部 企業情報/第6 経理の状況/1 中間財務書類/注記2「事業分野別及び地域別損益計算書の分析」及び注記3「連結の範囲」」を参照のこと。これらの注記では、採用された事業区分の集約が示されている。
リテール・バンキング
リテール・バンキングの純収益は、20.4%増(連結範囲を同一として比較した場合は11.4%増)の5,329百万ユーロであった。一般営業費はマイナス3,009百万ユーロで、13.0%増(連結範囲を同一として比較した場合は4.4%増)と純収益の増加率を下回った。リスク費用はマイナス1,076百万ユーロに増加した。そのうち、マイナス972百万ユーロは確定済リスク費用に関するものであった(35.7%増、連結範囲を同一として比較した場合は25.7%増)。未確定リスクに関する費用はマイナス105百万ユーロであった。
リテール・バンキングの当期純利益は、13.2%増(連結範囲を同一として比較した場合は10.8%増)の853百万ユーロであった。
保険
保険業務純収益は1.1%増加した。自己資本ポートフォリオにおける金融所得の増加は、保険引受収益の減少によって一部相殺された。損害保険は、保険料の引き上げ及び自動車保険の事故発生率の低下に支えられ、回復が続いた。生命保険では、保険金支払備金の再評価に伴う利益(戻入益)が2025年に比べて縮小した。
一般営業費(マイナス90百万ユーロ)は、契約に帰属しない費用のみであった。
当期純利益への寄与は、2025年6月末比6.9%増の529百万ユーロであった。
アセット・マネジメント及びプライベート・バンキング
両事業の純収益合計は、双方が好調に寄与したことにより、1.7%増の678百万ユーロとなった。内訳としては、アセット・マネジメント事業が、純流入に支えられて1.1%増、プライベート・バンキング事業が、手数料の順調な増加により2.2%増となった。
一般営業費は2.2%増のマイナス509百万ユーロであり、そのうちプライベート・バンキングが3.1%増、アセット・マネジメントが1.2%増となった。リスク費用はマイナス14百万ユーロであった。
当期純利益は、121百万ユーロであった(2025年度上半期は129百万ユーロ)。
CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキング
2026年1月1日より、CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキング(CIC CIB)は、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルのコーポレート・バンキング及び資本市場(商取引及び投資業務)に関する全ての専門知識を単一ブランドに統合した。
2026年6月30日現在、CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキングの純収益は641百万ユーロであり、2025年6月末比1.6%の若干減であった。一般営業費は抑制されていた(5.9%増)。リスク費用は、2025年6月の純戻入れに対し、主に2つの市場案件に対する引当金によりマイナス13百万ユーロと極めて低い水準にとどまった。
その結果、税引前利益は、2026年6月末現在367百万ユーロに減少した(2025年6月末の418百万ユーロ)。当期純利益は、2026年6月末時点で280百万ユーロと同水準を維持した。
プライベート・エクイティ
財務面では、2026年度上半期に、フランス国内外の約40件の案件に205百万ユーロを投資した。売却額は193百万ユーロであった。このバランスの取れたアプローチは長期的にも明らかであり、過去3事業年度で16億ユーロ超が各地域に投資され、同額が持分投資の売却を通じて回収された。
2026年度上半期の当期純利益に対する寄与は129百万ユーロであった。
2.2 2026年度上半期の活動における変動
2026年6月末現在、顧客預金残高合計は3,144億ユーロで、2025年12月31日比6.3%増であった。連結範囲を同一として比較した場合、預金残高は若干減少した。仲介預金は上半期中に972億ユーロに増加し、住宅ローン貯蓄契約及びリヴレ・ブリュ(Livret Bleu)・リヴレ・A(Livret A)預金通帳口座の減少を部分的に相殺した。上半期の当座預金口座残高は1,476億ユーロであった。
貸出金残高は、OLBの初度連結が要因となり6ヶ月間で8.5%増の3,822億ユーロであった。連結範囲を同一として比較した場合は1.5%増であった。
貸出金残高全体の35%を占める住宅貸出残高は1,354億ユーロに増加した。連結範囲を同一として比較した場合、コンシューマー・ファイナンスは3.7%増、設備投資用貸出金残高は2.9%増、リースはほぼ横ばいの0.4%増であった。
2.3 算定方法に関する注記
セグメントの変更
- 2026年1月1日より、コーポレート・バンキング及び資本市場事業は単一名称「CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキング」に統合された。したがって、各専門事業分野のセグメント別損益計算書の内訳は以下のとおりである。
「専門事業分野」セグメントにおける事業分野の詳細 - 過去の表示:
| 2025年12月31日 | アセット・マネジメント及びプライベート・バンキング | コーポレート・ バンキング | 資本市場 | プライベート・エクイティ | 専門事業分野合計 |
|---|
新規表示:
| 2026年6月30日 | アセット・マネジメント及びプライベート・バンキング | CIC・コーポレート&インスティテューショナル・バンキング | プライベート・エクイティ | 専門事業分野合計 |
|---|
- OLBの連結化に伴い、「リテール・バンキング」事業分野の表示が更新され、「うちドイツ国内のリテール・バンキング」の新しい列が追加された。
「リテール・バンキング」セグメントにおける事業分野の詳細 - 過去の表示:
| 2025年12月31日 | 銀行ネットワーク | コンシューマー・クレジット | 事業分野の子会社 | リテール・バンキング合計 |
|---|
タルゴバンクの主要事業体の内訳及びOLBの事業体の連結状況を示す新規表示:
| 2026年6月30日 | 銀行ネットワーク | コンシューマー・クレジット | 事業分野の子会社 | リテール・バンキング合計 | うちドイツ国内のリテール・バンキング |
|---|---|---|---|---|---|
| うちタルゴバンクの事業体 | タルゴバンクのコーポレート・バンキング オルデンブルクランデスバンクAG | タルゴバンクのリテール | ドイツにおけるファクタリング及びリース ウェザー・ファンディングS.A.(Weser Funding S.A.) | タルゴバンクのコーポレート・バンキング オルデンブルクランデスバンクAG タルゴバンクのリテール ドイツにおけるファクタリング及びリース (Weser Funding S.A.) |
連結範囲を同一として比較した場合の変動
連結範囲を同一として比較した場合の変動は、2026年6月30日現在、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの連結範囲に追加された事業体、すなわちオルデンブルクランデスバンク(OLB)、ウェザー・ファンディングSA(リテール・バンキング・セグメント)、及びトランサトランティック・プライベート・ウェルスLLC(Transatlantique Private Wealth LLC)(アセット・マネジメント及びプライベート・バンキング・セグメント)の数値を除外して算出されている。
BFCM
| (単位:百万ユーロ) | 実績 2026年6月30日 | 連結範囲の変動 | 2026年6月30日 連結範囲の変動を除く | 実績 2025年 6月30日 | 変動 | 連結範囲を同一として比較した場合の変動 |
| 純収益 | 7,401 | 399 | 7,001 | 6,549 | 13.0% | 6.9% |
| 一般営業費 | -3,861 | -233 | -3,629 | -3,405 | 13.4% | 6.6% |
| 営業総利益/(損失) | 3,540 | 167 | 3,373 | 3,144 | 12.6% | 7.3% |
| リスク費用 | -1,103 | -136 | -967 | -782 | 41.2% | 23.7% |
| 営業利益 | 2,436 | 31 | 2,405 | 2,363 | 3.1% | 1.8% |
| その他の資産及びECC(1)に係る純損益/のれんの変動 | 39 | 0 | 38 | 39 | -0.8% | -1.6% |
| 税引前利益 | 2,475 | 31 | 2,444 | 2,402 | 3.0% | 1.8% |
| 法人税 | -685 | -12 | -673 | -764 | -10.3% | -11.9% |
| 当期純利益 | 1,789 | 19 | 1,770 | 1,638 | 9.3% | 8.1% |
| (1) ECC=持分法適用会社=持分法適用会社の当期純利益に対する持分相当額 | ||||||
リテール・バンキング
| (単位:百万ユーロ) | 実績 2026年6月30日 | 連結範囲の変動 | 2026年6月30日 連結範囲の変動を除く | 実績 2025年 6月30日 | 変動率 | 連結範囲を同一として比較した場合の変動 |
| 純収益 | 5,329 | 396 | 4,933 | 4,427 | 20.4% | 11.4% |
| 一般営業費 | -3,009 | -231 | -2,778 | -2,662 | 13.0% | 4.4% |
| 営業総利益/(損失) | 2,320 | 166 | 2,155 | 1,765 | 31.5% | 22.1% |
| リスク費用 | -1,076 | -136 | -940 | -801 | 34.4% | 17.4% |
| 営業利益 | 1,244 | 29 | 1,215 | 964 | 29.0% | 26.0% |
| その他の資産及びECC(1)に係る純損益/のれんの変動 | -1 | 0 | -1 | 0 | 有意差なし | 有意差なし |
| 税引前利益 | 1,243 | 30 | 1,213 | 964 | 29.0% | 25.9% |
| 法人税 | -390 | -12 | -379 | -211 | 85.4% | 79.9% |
| 当期純利益 | 853 | 18 | 835 | 753 | 13.2% | 10.8% |
| (1) ECC=持分法適用会社=持分法適用会社の当期純利益に対する持分相当額 | ||||||
2.4 クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの事業体との取引
2026年6月30日現在、BFCMの連結営業総利益には、BFCMの連結範囲に含まれないクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル傘下の事業体(主に地域金庫及びCFCM)との間で実施された取引に関連するマイナス378百万ユーロの損失が含まれている。
これらの取引に係る純支払利息は、2026年6月30日現在プラス135百万ユーロであった(2025年6月30日現在のマイナス31百万ユーロ)。
正味手数料収入はマイナス10百万ユーロであった。これらの事業体が計上したその他の活動に係る純費用は、2026年6月30日現在マイナス384百万ユーロであった(2025年度上半期はマイナス221百万ユーロ)。一般営業費は、2026年6月30日現在マイナス119百万ユーロであった(2025年6月30日現在マイナス97百万ユーロ)。
2026年6月30日現在の、BFCMの連結範囲に含まれないクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル傘下の事業体に対する融資残高は323億ユーロであった。
2.5 最近の動向と見通し
報告期間後の事象
火災:クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは顧客及び構成員を支援するための緊急措置を強化(1)
火災発生以来、クレディ・ミュチュエル、CIC、及びアシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエルの現地チームは、影響を受けた構成員、顧客及び保険契約者への支援に当たっている。事態の深刻さを踏まえ、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、被害を受けた全ての地域において対応を継続しつつ、緊急対応体制を強化しており、これにはクレディ・ミュチュエル(14の提携連合体)及びCICの銀行ネットワーク、並びにアシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエルが連携して参加している。この支援は、以下の具体的な金融措置という形で実施されている。
・ クレディ・ミュチュエル及びCICによる被災した個人向け緊急措置(ローン返済期限の繰延べ、及び15,000ユーロの無利子「Coup de pouce(緊急支援)」融資の実施を含む)。
・ 保険契約者に対する支援強化
・ 事業者、企業及び農業・林業関係者向け支援策(事業者向け15,000ユーロの当座貸越枠を含む。)。
経済的、財政的及び社会的影響がなお不確実であることから、現時点ではクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル及びその子会社への正確な影響を評価することは不可能である。
既に実施されている緊急措置に加え、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル財団(2)は、被災した生態系の復元と将来のリスク軽減に向けた予防策の強化を目的として、社会的配当を財源とする3年間で3百万ユーロの行動計画を開始することを決定した。
___________________
(1) プレスリリース:火災
(2) プレスリリース:クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル財団
見通し
2026年度上半期の業績は、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの多角化された事業モデルの強靱さと戦略計画「相互・パフォーマンス・連帯」の有効性を裏付けるものである。
2024~2027年戦略計画の終了まで18か月となる中、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、人的要素、技術力と欧州における多角化を柱とする同計画の目標を改めて確認した。
3 クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの財政状態
3.1 財政状態計算書
財政状態計算書の構成は、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル・グループのコマーシャル・バンキング業務及び今後数年間のうちに適用される新たな規制上の要件に対応することを目的として、その財務体制を強化するためにグループが講じた以下を含む措置を反映している。
・ クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、預金を通じた顧客への貸出金の比率を高めているが、この変化は、近年展開されている戦略の延長線上にある。2026年6月30日現在の預貸率は、112.4%であった。
・ クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの流動性リスクは、集中リスク管理システムを基盤としてBFCMが管理するシステム「リスクと自己資本-第3の柱」(有価証券報告書の「第一部 企業情報/第5 提出会社の状況/3 コーポレート・ガバナンスの状況等/(1)コーポレート・ガバナンスの概要/①コーポレート・ガバナンスの状況」に記載)に基づき厳格に管理されている。
資産
概要 グループの連結資産は、2026年6月30日現在合計10,057億ユーロであった(2025年12月31日現在9,429億ユーロ)。
この増加は主としてOLBの買収によるものであり、これに次いで顧客向け貸出残高の増加によるものである。
顧客への貸出金及び債権 顧客への貸出金及び債権は、2026年6月30日現在5,707億ユーロであった(2025年12月31日現在5,392億ユーロ)。連結範囲を同一として比較した場合の増加率は1.2%にとどまった。2025年12月31日現在、取得したOLB各社の顧客向け貸出金及び債権は250億ユーロであった。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産には、主に債券及びその他の負債証券372億ユーロ及び政府証券195億ユーロが含まれる。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産 損益を通じて公正価値で測定する金融資産には、売買目的で保有する金融商品(デリバティブを含む。)及び取得日にグループが損益を通じて公正価値で測定すると指定した一定の金融資産(プライベート・エクイティ事業が保有する証券を含む。)が含まれる。当該資産は、各決算時に公正価値で再評価される。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の合計額は、2026年6月30日現在482億ユーロであった(2025年12月31日現在375億ユーロ)。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、2026年6月30日現在、グループの資産合計の5%を占めた。
金融機関への貸出金及び債権 金融機関への貸出金及び債権は、要求払預金、銀行間貸出金及び買戻条件付き有価証券から構成される。金融機関への貸出金及び債権は、2026年6月30日現在合計737億ユーロであった(2025年12月31日現在731億ユーロ)。
保険業活動の金融投資 2026年6月末現在の保険業活動の金融投資は、1,518億ユーロであった(2025年12月31日現在1,445億ユーロ)。
負債(株主資本を除く。)
概要 2026年6月30日現在のグループの連結負債(株主資本を除く。)は、2025年12月31日現在8,726億ユーロから6.9%増の9,330億ユーロであった。負債には、2026年6月30日現在123億ユーロ(2025年12月31日現在は129億ユーロ)の劣後債が含まれる。2026年度における株主資本を除く負債の増加は、主にOLBの顧客に対する債務が連結範囲に含まれたことによるものである。
顧客に対する債務 顧客に対する債務は主に、要求払預金、定期預金、規制貯蓄預金及び買戻契約で構成されている。顧客に対する債務は、2026年6月30日現在5,074億ユーロであった(2025年12月31日現在4,868億ユーロ)。連結範囲を同一として比較した場合、預金残高はほぼ同水準(0.3%減)であった。2025年12月31日現在、買収されたOLB事業体の顧客に対する債務は220億ユーロであった。
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(売買目的保有)の合計額は、2026年6月30日現在335億ユーロであった(2025年12月31日現在217億ユーロ)。
金融機関に対する債務 2026年6月30日現在の金融機関に対する債務は、2025年12月31日と比較して94億ユーロ増の398億ユーロであった。
償却原価で測定する負債証券 負債証券は、譲渡性預金証書及び発行済社債で構成されている。2026年6月30日現在の負債証券は、2025年12月31日比8.0%増の合計1,757億ユーロであった。
保険契約に関連する負債 保険契約に関連する負債は、2026年6月30日現在1,418億ユーロであった(2025年12月31日現在1,340億ユーロ)。
連結株主資本
グループに帰属する連結株主資本は、2026年6月30日現在704億ユーロであった(2025年12月31日現在681億ユーロ)。増加分は主に繰越純利益及び買収したOLBの事業体の初度連結によるものであった。
非支配持分は、2025年12月31日現在の2,189百万ユーロから2026年6月30日現在は2,240百万ユーロに増加した。
3.2 流動性及びリファイナンス
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの資金管理は、慎重なルールに基づいており、市場資金への効果的なアクセス体制を備えている。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、公募債及び私募債の形式で主要な国際市場の投資家にアクセスすることを可能にする多様な発行プログラムを有している。これらのプログラムは、規制比率に準拠し、厳しいストレス・シナリオに耐えうる十分な流動性準備金によって補完されている。
2026年6月末現在の市場で調達した外部資金合計は、2025年12月末の1,531億ユーロ比4.7%増の1,598億ユーロであった。
2026年6月末現在の短期金融市場の資金(1年未満)は、2025年12月(465億ユーロ)比11.1%の計画的増加により合計518億ユーロであった。この増加は、年初の地政学的危機に起因する市場の混乱による潜在的影響をカバーするのに十分な水準で資金残高を安定させることを目的としている。かかる資金が全市場調達資金に占める割合は32%であった。
2026年6月末現在の中長期(MLT)資金は、2025年12月末比の若干(1.8%)増の合計1,080億ユーロであった。2026年度上半期にクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは、MLT資金を135億ユーロ調達した(そのうち20億ユーロは2025年度リファイナンスプログラムによる事前調達である。)。調達は主にBFCM名義で行われたが、住宅不動産を担保とするカバードボンドを発行する子会社であり、AAA格付のクレディ・ミュチュエル住宅貸出金SFH(Crédit Mutuel Home Loan SFH)名義でも行われた。MLT資金の77%はユーロ建てで、残りは外貨建て(主に米ドル及び英ポンド)で調達しており、投資家基盤の適切な分散を裏付けるものである。
公募と私募が占める割合は、それぞれ79%と21%である。2026年度上半期に調達された中長期資金の平均満期は、2025年の5.9年からやや長期化し6.1年であった。
2026****年度上半期中のリファイナンスプログラム
2026年度のMLT資金調達計画は、160億~180億ユーロ(うち30億~50億ユーロが非上位シニア債又はTier 2債)に設定された。
2026年6月末時点でBFCMは135億ユーロを調達しており、これは目標の中間値である170億ユーロの79%に相当する。公募債発行額合計106億ユーロで、その通貨別及び形式別内訳は以下のとおりである。
・ 75億ユーロ
・ 22.5億米ドル(19億ユーロ相当)
・ 7.5億英ポンド(8.6億ユーロ相当)
・ 3億豪ドル(1.7億ユーロ相当)
・ 1.9億スイスフラン(1.8億ユーロ相当)
(公募債を通じた)調達資金の最大割合はユーロ建て(71%)で、次いで米ドル(ユーロ換算で18%)、英ポンド(ユーロ換算で8%)であった。公募債(リファイナンス総額の79%)の形式別内訳は以下のとおりであった(ユーロ換算)。
・ 44億ユーロの上位シニア債(調達額全体の41%)
・ 32.5億ユーロの担保付シニア債(調達額の31%)
・ 22.5億ユーロの非上位シニア債(調達額の21%)
・ 7.5億ユーロのTier 2債(調達額の7%)。
2026年7月1日から7月15日の間に、BFCMは37億ユーロの債券を発行した。その内訳は、23.5億ユーロの上位シニア債(うち7.5億ユーロはグリーンボンド)及び13億ユーロの非上位シニア債(米ドル建)であり、リファイナンス総額は172億ユーロに達した。
LCR****及び流動性バッファー
連結ベースのクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの流動性に関する状況は、以下のとおりである。
・ 12ヶ月ローリング平均LCRは、2026年6月末現在158.5%であった(2025年12月末現在165.9%)。
・ 平均HQLA(質の高い流動性資産)は1,038億ユーロで、そのうち63%が中央銀行(主にECB)への預け金である。
2026年6月30日現在の連結ベースの流動性準備金合計の内訳は、以下のとおりである。
| クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル(単位:10億ユーロ) | 2026年6月30日 |
|---|---|
| 中央銀行への預け金 | 62.0 |
| LCR証券(LCRヘアカット後) | 38.9 |
| そのうちHQLA(レベル1)証券 | 33.0 |
| その他の適格中央銀行資産(ECBヘアカット後) | 42.4 |
| 流動性準備金合計 | 143.3 |
流動性準備金は、今後12ヶ月のうちに満期となる市場資金の大部分をカバーしている。
MREL(自己資本及び適格債務最低基準)
クレディ・ミュチュエル・グループは、MRELの通知を受領している(1)。
2026年6月30日現在、クレディ・ミュチュエル・グループの外部MREL要件は、グループのリスク加重資産(TREA(2))の21.27%(2025年12月31日現在の3.91%のCBR(3)を含めると25.18%)、レバレッジ比率エクスポージャー(LRE)の6.77%に設定されている。
劣後MREL要件は、リスク加重資産の13.60%(CBRを含めると17.51%)、LREの6.77%に設定されている。
クレディ・ミュチュエル・グループの株主資本と適格負債の合計は、2025年12月時点でMRELを大幅に上回っていた。
MREL比率+CBRカバレッジ:リスク加重資産(TREA)の38.93%
MREL比率:LREの15.24%
劣後MREL比率+CBRカバレッジ:リスク加重資産(TREA)の27.78%
劣後MREL比率:LREの10.88%
___________________
(1) 中心的組織(コンフェデラシオン・ナシオナル・デュ・クレディ・ミュチュエル(CNCM))、BFCMを含むその関連事業体及びそれらの全ての子会社で構成される破綻処理グループの段階において、連結ベースで適用される。
(2) TREA:総リスク・エクスポージャー額
(3) CBR: 複合バッファー要件
3.3 支払能力及び資本管理(1)
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの株主資本は、2026年6月30日現在合計726億ユーロであった(2025年12月31日現在703億ユーロ)。余剰金により約20億ユーロ増加した。
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルは強固な自己資本比率を有し、2026年6月30日現在の推定普通株式等Tier 1(CET1)比率は19.4%であった(2025年12月31日現在は19.7%)。
2026年6月30日現在の推定Tier 1比率は19.4%で、推定総支払能力比率は21.8%であった(2025年12月31日現在22.1%)。2026年6月30日現在のCET1比率の低下は、主に、2026年1月2日付でOLBがクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの健全性監督上の連結範囲に算入されたことによるものであった。
規制自己資本CET1は、2026年6月30日現在の純利益の計上及びOLBの買収代金の支払いにより、651億ユーロに増加した。
リスク加重資産(RWA)は2026年6月30日現在3,352億ユーロであった(2025年12月31日現在は3,200億ユーロ)。RWAの増加は、主に信用リスクにおけるOLBのリスク加重資産の取り込みによるものであり、残りは上半期中の事業活動に牽引された貸出金残高の自律的成長に起因する。
リスク加重資産に対する収益率(RoRWA)は、2026年6月30日時点で2.7%の水準に達した。
___________________
(1) 記載の比率は、バーゼルⅣの経過措置を含む2025年1月1日適用のCRR3/CRD6ルールに基づいて算出した、2026年6月30日時点の推定値である。
3.4 外部格付
クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル及びクレディ・ミュチュエル・グループの格付を発行する3つの格付機関は全て、その財務的安定性とビジネスモデルの適切性を認めている。
| 長期/短期カウンターパーティー** | 発行体/長期上位優先社債 | 見通し*** | 短期上位 優先社債 | スタンドアローン格付**** | 直近の公表日 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| S&Pグローバル・レーティング(1) | AA-/A-1+ | A+ | 安定的 | A-1 | a | 2025年12月8日 |
| ムーディーズ(2) | Aa3/P-1 | A1 | ネガティブ | P-1 | a3 | 2026年5月26日 |
| フィッチ・レーティングス*(3) | AA- | AA- | ネガティブ | F1+ | a+ | 2026年7月7日 |
* 「発行体デフォルト格付」はAA-でネガティブの見通しである。
** カウンターパーティー格付は、以下の格付機関の格付を示している。S&Pグローバル・レーティングのレゾリューション・カウンターパーティー、ムーディーズのカウンターパーティー・リスク格付及びフィッチ・レーティングスのデリバティブ・カウンターパーティー格付である。
*** 見通しは、S&Pグローバル・レーティングの発行体信用格付(ICR)の見通し、ムーディーズの無担保優先債務の見通し、及びフィッチ・レーティングスの発行体デフォルト格付(IDR)の見通しに対応するものである。
******スタンドアローン格付は、S&Pグローバル・レーティングのスタンドアローン評価(SACP)、ムーディーズの調整後ベースライン信用リスク評価(Adj. BCA)及びフィッチの存続性格付に対応している。
(1) S&Pグローバル・レーティング:クレディ・ミュチュエル・グループの格付
(2) ムーディーズ:クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル/BFCM及びCICの格付
ムーディーズの格付において、2024年12月17日付で一定のグループの商品の格下げが実施された:カウンターパーティー・リスク・レーティング(Aa3へ)、カウンターパーティー・リスク評価(Aa3(cr)へ)、非優先預金(A1へ)、優先シニア債務(A1へ)
(3) フィッチ・レーティングス:クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル(クレディ・ミュチュエル・グループの中心企業)の格付
2025年3月20日に発表されたOLB(オルデンブルクランデスバンク)の買収は、3つの格付機関から好意的に受け止められた。同取引は、全ての必要な許認可を取得した後、2026年1月2日に実行された。その後、2026年1月7日にムーディーズは、グループからの支援が見込まれるため、OLBの調整後BCA格付を2段階引き上げa3(従来baa2)とした。
タルゴバンク、ACMドイツ及びOLBにより、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルはドイツにおけるユニバーサル・バンキング及び保険の全事業分野をカバーしている。この取引はクレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの事業多角化をさらに強化するものであり、CET1への限定的な影響を伴うものの、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル又はクレディ・ミュチュエル・グループの資本スコアに関する格付機関の評価を変更する可能性は低い。
3.5 クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの代替的業績指標
代替的業績指標(API)-AMF一般規則第223-1条/ESMAガイダンス(ESMA/20151415)
| 標題 | 定義/計算方法 | 比率の使用理由 |
|---|---|---|
| 費用収益比率 | 連結損益計算書の項目に基づいて計算される比率 一般営業費(連結損益計算書の項目である「その他一般営業費」及び「有形固定資産及び無形資産の減価償却費、償却費及び引当金繰入額の変動」の項目の合計)と「純収益」の比率 | 銀行の業務効率の測定 |
| 貸出金残高に関連する全体的な顧客リスク費用(%又はベーシスポイントを単位として表記される) | 平均総貸出金残高に関連し連結財務書類注記に記載の顧客リスク費用 | 財政状態計算書上の信用コミットメントの割合としてリスクレベルを評価することが可能になる。 |
| リスク費用 | 公表された連結損益計算書の「カウンターパーティー・リスク費用」の項目 | リスクレベルの測定 |
| 顧客への貸出金 | 連結財政状態計算書の資産の部の項目である「償却原価で測定する顧客への貸出金及び債権」の項目 | 貸出金に関する顧客活動の測定 |
| 確定済リスク費用 | 減損資産(S3):注記「カウンターパーティー・リスク費用」 | 確定済リスク(不良債権)のレベル測定 |
| 未確定リスク費用 | 12ヶ月の予想損失(S1)+全期間の予想損失(S2):注記「カウンターパーティー・リスク費用」IFRS第9号の適用 | 未確定リスク(正常貸出金)のレベル測定 |
| 顧客預金、会計上の預金 | 連結財政状態計算書の負債の部に記載される「償却原価で測定する顧客に対する債務」の項目 | 財政状態計算書の資金源の観点からの顧客活動の測定 |
| 貯蓄型保険商品 | グループの顧客が保有する生命保険商品 -管理データ(保険会社) | 生命保険の観点からの顧客活動の測定 |
| 金融貯蓄、カストディで保管されているマネージド貯蓄 | 顧客が保有している又はカストディ(証券口座、UCITS等)で保有されている財政状態計算書に計上されない貯蓄 -管理データ(グループ企業) | オフ・バランスシートの資金の観点からの代表的な活動の測定(生命保険を除く。) |
| 貯蓄合計 | 会計上の預金、貯蓄型保険商品及び銀行貯蓄商品の合計 | 貯蓄の観点からの顧客活動の測定 |
| 一般営業費:営業費、管理費用 | 公表された連結損益計算書の項目である「その他一般営業費」及び「有形固定資産及び無形資産の減価償却費、償却費及び引当金繰入額」の合計 | 一般営業費のレベル測定 |
| 純利息マージン、純利息収益、純受取利息 | 連結損益計算書の項目に基づいて計算される。 利息の受取額と利息の支払額の差 -利息の受取額=公表された連結損益計算書の項目「受取利息及び類似収益」 -利息の支払額=公表された連結損益計算書の項目「支払利息及び類似費用」 | 代表的な収益性の測定 |
| 預貸率:コミットメント係数 | 連結財政状態計算書の項目から計算される比率:顧客預金に対する顧客への貸出金合計の割合として示される比率 | 外部リファイナンスへの依存度の測定 |
| 資産利益率(ROAA) | 資産合計に対する平均利益率は、当期純利益を2年間の平均資産合計で割って算出される比率 | ROAAは、銀行の業績指標であり、使用された資産に関連する利益を測定するものである。 |
| 合計カバレッジ比率 | 規制に基づいてデフォルトと認識される残高総額(S3個別減損を受けた債権の総額)に対する信用リスクに係る引当金(S1、S2及びS3減損)の比率を算出することで決定される。 | このカバレッジ比率は、残高総額に関連する最大残余リスクを測定するものである。 |
| 不良債権に係るカバレッジ比率 | 信用リスクに係る引当金(S3減損)の、規制に基づいてデフォルトと認識される残高総額(S3個別減損を受けた債権の総額)に対する比率を算出することで決定される。 | このカバレッジ比率は、デフォルト(「不良債権」)に陥った貸出金に関連する最大残余リスクを測定する。 |
| 貸出金総額に占める不良債権比率、貸倒懸念債権及び係争債権-CDL率 | 顧客への貸出金総額に対する個別減損(S3)を受けた債権総額残高の比率(連結財務書類の注記「顧客への貸出金及び債権」に基づき計算:債権総額+ファイナンス・リース) | 資産の質に関する指標 |
**
**
業績指標(API)、財務書類との調整
(単位:百万ユーロ)
| 費用収益比率 | 2026年6月30日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|
| 一般営業費 | -5,603 | -5,026 |
| 純収益 | 9,801 | 8,768 |
| 費用収益比率 | 57.2% | 57.3% |
| 調整後費用収益比率(1) | 2026年6月30日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|
| 一般営業費(1) | -5,176 | -5,034 |
| 純収益(1) | 9,402 | 8,775 |
| 費用収益比率(1) | 55.0% | 57.4% |
| 当期純利益/平均規制対象資産(RoRWAA) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|
| 当期純利益(非支配持分を含む) | 2,085 | 4,218 |
| 平均規制対象資産(RWAA) | 323,888 | 317,186 |
| 当期純利益/平均規制対象資産-年換算 | 1.3% | 1.3% |
| 預貸率 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|
| 顧客への貸出金純額 | 570,746 | 539,232 |
| 顧客預金 | 507,833 | 486,795 |
| 預貸率 | 112.4% | 110.8% |
| 不良債権のカバレッジ比率 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|
| 不良債権の減損引当金(S3) | -8,832 | -8,310 |
| 個別減損債権総額(S3) | 19,217 | 18,259 |
| 不良債権のカバレッジ比率 | 46.0% | 45.5% |
| 不良債権比率 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|
| 個別減損債権総額(S3) | 19,217 | 18,259 |
| 顧客への貸出金総額 | 582,872 | 550,700 |
| 不良債権比率 | 3.3% | 3.3% |
| 貸出金残高に関するリスク費用総額(2) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|
| 顧客リスク費用総額(2) | -1,075 | -1,785 |
| 顧客への平均貸出金総額(2) | 548,903 | 544,477 |
| 貸出金残高に関する顧客リスク費用総額(2) | 39 | 33 |
| 純利益/平均規制資産(ROAA) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|
| 当期純利益 | 2,085 | 4,218 |
| 平均資産 | 937,547 | 937,547 |
| 総資産利益率(ROAA) | 0.44% | 0.45% |
___________________
(1) 連結範囲を同一として比較し、非経常項目を除く場合
(2) 連結範囲を同一として比較した場合
4【重要な契約等】
2026年上半期中に、BFCMは通常の業務で締結する契約以外に重要な契約を締結していない。
5【研究開発活動】
該当事項なし。
第4【設備の状況】
1【主要な設備の状況】
有価証券報告書の「第一部 企業情報/第4 設備の状況/2 主要な設備の状況」に記載されている内容については、以下に下線で示した箇所を除き、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
2026年6月30日現在のBFCMの主要な設備(フランス国内外における主要な支店及び連結子会社)は、以下のとおりである。
| 2026年6月30日現在 | |||||||
| 事務所名 | 所在地 | 設備の 内容 | 土地の帳簿 価額 (百万ユーロ) | 建物の帳簿 価額 (百万ユーロ) | その他 有形資産の 帳簿価額 (百万ユーロ) | 従業員数 (名) | |
| 提出会社 | BFCM(本部) | ストラスブール、 フランス | 事務所 | 0 | 0 | 0 | 101 |
| フランス国内における提出会社の連結 子会社 | GACM及びその他33の子会社 | フランス | 事務所 | 342 | 770 | 648 | 29,616 |
| フランス国外における提出会社の連結 子会社 | タルゴバンクAG&Co及びその他34の子会社 | ドイツ、ルクセンブルク、スイス及び その他の国 | 事務所 | 77 | 135 | 676 | 14,705 |
2【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| 2026年6月30日現在 | ||
| 授権株数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) |
| 未発行の授権株式はない。(注) | 34,302,302 | 該当なし。(注) |
(注) フランスでは、取締役会決議により発行され得る授権株式の概念は存在しないが、株主総会は、取締役会に対して株式又は持分証券の発行に際し、その金額及び期間を決定する権限を、一定の範囲内で与えることができる。
②【発行済株式】
| 2026年6月30日現在 | ||||
| 記名・無記名の別及び額面・無額面の別 | 種類 | 発行済株式総数(株) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 記名式 額面金額50ユーロ | 普通株式 | 34,302,302 | - | 普通株式は、完全議決権株式であり、権利に何ら限定のない、BFCMにおける標準的な株式である。 |
| 計 | - | 34,302,302 | - | - |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
| 2026年6月30日現在 | ||||||
| 年月日 | 種類 | 発行済株式総数 | 資本金 | |||
| 増減数 (株) | 残高 (株) | 増減額 | 残高 | |||
| 2026年 1月1日 から2026年 6月30日 | 額面金額 50ユーロの普通株式 | 0 | 34,302,302 | 0ユーロ 0円 | 1,715,115,100ユーロ 315,975,654,873円 | |
| (注1) | 2026年5月7日の取締役会において、額面50ユーロの株式1,632,720株を発行し、上限81,636,000ユーロの増資を行うことが決定された。1株あたり1,228ユーロの株式払込剰余金を加え、新株1株あたりの価格は1,278ユーロとなる。この増資は、4名の株主の参加のもと、2026年7月30日に実施された。 | |||||
| (注2) | 2026年4月30日の株主総会において、CICが集団投資事業に関する預託業務の全事業をBFCMに譲渡することに対する対価として、CICの株主に対し、額面50ユーロの新株12,595株を発行する増資が決議された。この増資は、譲渡契約に規定された前提条件が充足された後、10月に実施される予定である。12,595株のうち、11,736株はCICの株主であるBFCMに割り当てられ、自己株式として保有されることとなる。 | |||||
(4)【大株主の状況】
2026****年6月30日現在のBFCMの株式資本の分布
| 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数 (株) | 発行済株式総数に対する 所有株式数の割合(%) |
| CFCM | ストラスブール 67913、リュ・フレデリック-ギヨーム・ライフアイゼン4、セデックス09、フランス | 31,399,912 | 91.54 |
| CRCM・デュ・ロワール・アトランティック・エ・ド・サントル・ウエスト | ナント CS14003、リュ・ド・リュー 10、セデックス1、フランス | 752,608 | 2.19 |
| CFCM・ド・メーヌ-アンジュー・エ・バス-ノルマンディ | ラヴァル 53083、ブルバール・ヴォルネイ 43、フランス | 468,327 | 1.37 |
| CRCM・デュ・ノール・ユーロップ | リール 59800、プラス・リシェベ 4、フランス | 455,015 | 1.33 |
| CRCM・デュ・サントル | オルレアン 45920、リュ・デュ・フォーブル・マドレーヌ 105、プラス・ド・ユーロップ、フランス | 315,440 | 0.92 |
| CRCM・ダンジュー | アンジェ 49006、プラス・モリエール 1、フランス | 180,574 | 0.53 |
| CFCM・オセアン | ラ・ロシュ-シュル-ヨン 85001、リュ・レアンドル・メルレ 34、フランス | 177,478 | 0.52 |
| CRCM・ディル-ド-フランス | パリ 75439、リュ・ド・ラ・ロシュフコー 18、フランス | 164,292 | 0.48 |
| CRCM・ド・ノルマンディ | カーン 14052、リュ・デュ・11 ノベンブレ 17、フランス | 127,614 | 0.37 |
| CRCM・メディテラネ | マルセイユ 13267、アヴェニュ・デュ・プラド 494、フランス | 78,825 | 0.23 |
| 2026年6月30日現在の10大株主の小計 | 34,120,185 | 99,47 | |
| その他の株主 | 182.117 | 0.53 | |
| 合計 | 34,302,302 | 100.00 | |
2【役員の状況】
有価証券報告書の「第一部 企業情報/第5 提出会社の状況/3 コーポレート・ガバナンスの状況等/(2)役員の状況」に記載されている内容については、以下を除き、有価証券報告書の提出日後、本半期報告書提出日までに報告すべき変更はなかった。
取締役会の構成の概要
| 2026年9月1日現在 | ||
| 男性の人数 | 女性の人数 | 女性の比率 |
| 7名 | 7名 | 50% |
有価証券報告書の提出日後、本半期報告書提出日までに以下の1名が取締役に加わった:
| クロード・ケストネール (Claude Koestner) | ||
| 56歳 1970年4月28日生まれ | 主な専門分野及び経歴の概要 クロード・ケストネールは1996年にCIC・エストに入社し、リテール代理店グループのアシスタント・ディレクター及びディレクターを務めた後、2000年に事業マネージャー、2004年には法人代理店ディレクターに就任した。2010年には大企業部門の責任者を務め、2014年に最高執行責任者に任命された。2016年から2020年まではCIC・エストの最高経営責任者を務め、2017年にはCICの副最高経営責任者を兼任した。2020年には、BECMの執行委員会会長にも任命された。2024年以降、CICの最高執行責任者を務めており、特にネットワーク運営、リテールバンキング、及び5つの地方銀行(CIC・ノール・ウエスト、CIC・ウエスト、CIC・エスト、CIC・シュドゥエスト、CIC・リヨネーズ・ド・バンク)の管理を担当している。2026年6月、CFCMの最高経営責任者-執行役員に任命された。クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラルの複数の監督機関において役職を兼任しており、特にCFCMのCEOとしての役割に関連する職務を担っている。 | |
| ケス・フェデラル・ド・クレディ・ミュチュエルの常任代表、取締役 就任:2026年 任期満了:2028年 | |
| 2026年6月30日現在在任中のその他の役職 | |
| 最高経営責任者 | |
| ケス・フェデラル・ド・クレディ・ミュチュエル | |
| 最高執行責任者 | |
| クレディ・アンデュストリエル・エ・コメルシアル | |
| CFCMの常任代表、取締役 | |
| フェデラシオン・デュ・クレディ・ミュチュエル・サントル・エスト・ユーロップ | |
| バンク・フェデラティブ・デュ・クレディ・ミュチュエル | |
| 執行委員会のメンバー | |
| グループ・デ・ザシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエル | |
| 執行委員会の委員長 | |
| バンク・ユーロペエンヌ・デュ・クレディ・ミュチュエル | |
| 取締役会会長 | |
| バンク・CIC・シュドゥエスト | |
| クレディ・ミュチュエル・ファクタリング | |
| 監事会会長 | |
| CCLS | |
| BECMの常任代表、運営委員会のメンバー | |
| ユーロ-アンフォルマシオン |
| 過去5事業年度に任期が満了した役職 |
|---|
| 会長及び最高経営責任者 |
| バンク・ユーロペエンヌ・デュ・クレディ・ミュチュエル・モナコ |
| 最高経営責任者 |
| CIC・エスト |
| 副最高経営責任者 |
| クレディ・アンデュストリエル・エ・コメルシアル |
| 運営委員会のメンバー |
| ユーロ-アンフォルマシオン・テレコム |
| CICの常任代表、運営委員会のメンバー |
| ユーロ-アンフォルマシオン |
| 取締役会会長 |
| クレディ・ミュチュエル・リーシング |
| バイユ・アクテア |
| ファクトフランス |
| 監事会副会長 |
| クレディ・ミュチュエル・エクイティ |
| CICの常任代表、監事会監事 |
| バンク・トランサトランティック |
| グループ・デ・ザシュランス・デュ・クレディ・ミュチュエル |
| CICOVALの常任代表、取締役会メンバー |
| クレディ・ミュチュエル・アンヴェストモン・マネージャー |
| ACM・ヴィ・SAMの常任代表、取締役会メンバー |
| ACM・ヴィ・SA |
| 監事会副会長 |
| クレディ・ミュチュエル・イモビリエ |
クロード・ケストネール氏は、2026年6月24日に取締役に選任され、その任期は2028年に満了する予定である。
クロード・ケストネール氏はBFCM株式を所有していない。
BFCMの取締役会は14名の取締役と3名の無議決権取締役を含む、合計17名の非執行役員で構成されている。2026年上半期、BFCM取締役は、無議決権取締役であるミシェル・コヒャー氏、ジャン-ミシェル・フィンデル氏及びフィリッペ・ルプレイデュール氏の任期満了並びに取締役であるエリック・プティギャン氏及びフィリップ・タフロー氏の任期満了を正式に確認した。また、BFCMの取締役会は、カテリン・ランブリン-メシエン氏を副会長に、クロード・ケストネール氏をCFCMの常任代表に任命した。
第6【経理の状況】
1.本書記載の当行及びその子会社(以下「BFCMグループ」と総称する。)の邦文の中間連結財務書類は、国際会計基準審議会が公表し、欧州連合が採用した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)(IAS第34号)に準拠して作成された原文(仏語)の要約中間連結財務書類(以下「原文の中間財務書類」という。)の翻訳をもとに作成したものである。IFRSと日本において一般に公正妥当と認められている会計原則、会計慣行及び表示方法との間の主な相違点に関しては、「3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
BFCMグループの原文の中間財務書類(仏語)の日本における開示は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第328条第1項の適用を受けるものである。
2.原文の中間財務書類(仏語)は、財務書類の監査を担当する法定監査人である、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号。その後の改正を含む。)第1条の3第7項に規定されている外国監査法人等をいう。)であるカーペーエムジェー エス ア及びプライスウォーターハウスクーパース フランスからの監査は受けていないが、フランスの専門的基準に準拠したレビューを受けている。
3.原文の中間財務書類(仏語)はユーロで表示されている。「財務諸表等規則」第331条の規定に基づき「円」で表示されている金額は、2026年8月17日現在の株式会社三菱UFJ銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値、1ユーロ=184.23円の為替レートで換算された金額であり、IFRSに準拠して「円」を表示通貨として財務諸表を作成するために換算されたものではない。金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。なお、円換算額は単に便宜上表示されたものであり、ユーロ額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。円換算額は、四捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
4.円換算額並びに「2 その他」及び「3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」の記載事項は、当該事項における原文の中間財務書類(仏語)への参照事項を除き、原文の中間財務書類(仏語)には含まれていない。
1【中間財務書類】
要約連結財務書類
BFCMグループ2026年6月30日連結財務書類
財務書類は未監査だが、限定的レビュー済み
連結財政状態計算書(資産)
| 2026年6月30日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2026年6月30日(百万円)(注) | 2025年12月31日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2025年12月31日 (百万円)(注) | 注記 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 現金及び中央銀行への預け金 | 74,868 | 13,792,932 | 73,812 | 13,598,385 | 4 | |||
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 47,700 | 8,787,771 | 36,975 | 6,811,904 | 5a | |||
| ヘッジ手段のデリバティブ | 1,175 | 216,470 | 1,079 | 198,784 | 6a | |||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 57,614 | 10,614,227 | 46,536 | 8,573,327 | 7 | |||
| 償却原価で測定する有価証券 | 6,360 | 1,171,703 | 6,153 | 1,133,567 | 10a | |||
| 償却原価で測定する金融機関等への貸出金及び債権 | 64,439 | 11,871,597 | 62,360 | 11,488,583 | 10b | |||
| 償却原価で測定する顧客への貸出金及び債権 | 382,203 | 70,413,259 | 352,115 | 64,870,146 | 10c | |||
| 金利リスク・ヘッジ対象ポートフォリオの再測定による調整 | -479 | -88,246 | -400 | -73,692 | 6b | |||
| 保険事業の金融投資 | 152,510 | 28,096,917 | 145,248 | 26,759,039 | 13a、13b | |||
| 発行済保険契約-資産 | 1 | 184 | 5 | 921 | 13 | |||
| 保有再保険契約-資産 | 259 | 47,716 | 245 | 45,136 | 13 | |||
| 未収還付税 | 800 | 147,384 | 1,214 | 223,655 | 14a | |||
| 繰延税金資産 | 881 | 162,307 | 787 | 144,989 | 14b | |||
| 経過勘定及びその他の資産 | 8,557 | 1,576,456 | 9,055 | 1,668,203 | 15a | |||
| 売却目的保有非流動資産 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
| 持分法適用会社に対する投資 | 974 | 179,440 | 951 | 175,203 | 16 | |||
| 投資不動産 | 59 | 10,870 | 56 | 10,317 | 17 | |||
| 有形固定資産 | 2,648 | 487,841 | 2,558 | 471,260 | 18a | |||
| 無形資産 | 1,103 | 203,206 | 480 | 88,430 | 18b | |||
| のれん | 2,244 | 413,412 | 2,242 | 413,044 | 19 | |||
| 資産合計 | 803,916 | 148,105,445 | 741,473 | 136,601,571 | ||||
連結財政状態計算書(負債)
| 2026年6月30日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2026年6月30日 (百万円)(注) | 2025年12月31日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2025年12月31日 (百万円)(注) | 注記 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中央銀行からの預り金 | 9 | 1,658 | 12 | 2,211 | 4 | |||
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | 33,548 | 6,180,548 | 21,686 | 3,995,212 | 5b | |||
| ヘッジ手段のデリバティブ | 2,790 | 514,002 | 2,733 | 503,501 | 6a | |||
| 償却原価で測定する負債証券 | 175,389 | 32,311,915 | 162,398 | 29,918,584 | 11a | |||
| 償却原価で測定する金融機関等に対する債務 | 55,952 | 10,308,037 | 43,477 | 8,009,768 | 11b | |||
| 償却原価で測定する顧客に対する債務 | 313,941 | 57,837,350 | 295,688 | 54,474,600 | 11c | |||
| 金利リスク・ヘッジ対象ポートフォリオの再測定による調整 | -24 | -4,422 | -17 | -3,132 | 6b | |||
| 未払税金 | 460 | 84,746 | 375 | 69,086 | 14a | |||
| 繰延税金負債 | 674 | 124,171 | 610 | 112,380 | 14b | |||
| 経過勘定及びその他の負債 | 12,656 | 2,331,615 | 14,734 | 2,714,445 | 15b | |||
| 売却目的保有非流動資産関連の負債 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
| 発行済保険契約-負債 | 142,304 | 26,216,666 | 134,530 | 24,784,462 | 13c、13d | |||
| 引当金 | 2,953 | 544,031 | 3,063 | 564,296 | 20 | |||
| 償却原価で測定する劣後債 | 12,787 | 2,355,749 | 13,357 | 2,460,760 | 21 | |||
| 株主資本合計 | 50,477 | 9,299,378 | 48,825 | 8,995,030 | 22 | |||
| グループに帰属する株主資本 | 45,398 | 8,363,674 | 43,850 | 8,078,486 | 22 | |||
| 資本金及び関連剰余金 | 6,568 | 1,210,023 | 6,568 | 1,210,023 | 22a | |||
| 連結剰余金 | 36,591 | 6,741,160 | 33,788 | 6,224,763 | 22a | |||
| その他の包括利益累計額(未実現又は繰延損益) | 651 | 119,934 | 434 | 79,956 | 22b、22c、 22d | |||
| 当期純利益/(損失) | 1,588 | 292,557 | 3,060 | 563,744 | ||||
| 株主資本-非支配持分 | 5,079 | 935,704 | 4,976 | 916,728 | ||||
| 負債及び株主資本合計 | 803,916 | 148,105,445 | 741,473 | 136,601,571 | ||||
(注)「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第331条の規定に基づき1ユーロ=184.23円の為替レートで換算された金額であり、IFRSに準拠して「円」を表示通貨とする財務書類を作成するために換算されたものではない。
連結損益計算書
| 2026年6月30日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2026年6月30日 (百万円)(注) | 2025年6月30日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2025年6月30日 (百万円)(注) | 注記 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 受取利息及び類似収益 | 14,933 | 2,751,107 | 14,617 | 2,692,890 | 24 | |||
| 支払利息及び類似費用 | -10,782 | -1,986,368 | -11,235 | -2,069,824 | 24 | |||
| 手数料(収益) | 2,529 | 465,918 | 2,389 | 440,125 | 25 | |||
| 手数料(費用) | -747 | -137,620 | -743 | -136,883 | 25 | |||
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純損益 | 264 | 48,637 | 839 | 154,569 | 26 | |||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純損益 | 35 | 6,448 | 16 | 2,948 | 27 | |||
| 償却原価で測定する金融資産の認識の中止から生じる純損益 | 0 | 0 | 2 | 368 | 28 | |||
| 発行済保険契約に係る収益 | 4,116 | 758,291 | 3,901 | 718,681 | 29、29a | |||
| 発行済保険契約に係る費用 | -3,406 | -627,487 | -3,170 | -584,009 | 29、29a | |||
| 保有再保険契約に係る収益及び費用 | -79 | -14,554 | -67 | -12,343 | 29 | |||
| 発行済保険契約に係る金融収益又は金融費用 | -4,834 | -890,568 | -2,992 | -551,216 | 29 | |||
| 保有再保険契約に係る金融収益又は金融費用 | 3 | 553 | 3 | 553 | 29 | |||
| 保険事業に係る金融投資による純利益 | 4,969 | 915,439 | 3,115 | 573,876 | 29b | |||
| その他の活動に係る収益 | 629 | 115,881 | 659 | 121,408 | 30 | |||
| その他の活動に係る費用 | -232 | -42,741 | -784 | -144,436 | 30 | |||
| 純収益 | 7,401 | 1,363,486 | 6,549 | 1,206,522 | ||||
| うち保険事業に係る純利益 | 770 | 141,857 | 789 | 145,357 | 29、29a、29b | |||
| 一般営業費 | -3,594 | -662,123 | -3,231 | -595,247 | 31、31a、31b、31d | |||
| 有形固定資産及び無形資産の減価償却費、償却費、及び引当金の変動 | -267 | -49,189 | -174 | -32,056 | 31、31c | |||
| 営業総利益 | 3,540 | 652,174 | 3,144 | 579,219 | ||||
| カウンターパーティー・リスク費用 | -1,103 | -203,206 | -782 | -144,068 | 32 | |||
| 営業利益 | 2,436 | 448,784 | 2,363 | 435,335 | ||||
| 持分法適用会社の純利益に対する持分 | 31 | 5,711 | 37 | 6,817 | 16 | |||
| その他の資産に係る純損益 | 2 | 368 | 0 | 0 | 33 | |||
| のれんの価値の変動 | 5 | 921 | 1 | 184 | 34 | |||
| 税引前利益 | 2,475 | 455,969 | 2,402 | 442,520 | ||||
| 法人税 | -685 | -126,198 | -764 | -140,752 | 35 | |||
| 当期純利益 | 1,789 | 329,587 | 1,638 | 301,769 | ||||
| 当期純利益-非支配持分 | 201 | 37,030 | 191 | 35,188 | ||||
| グループに帰属する当期純利益 | 1,588 | 292,557 | 1,447 | 266,581 | ||||
| 一株当たり利益 | 46.30ユーロ | 8,530円 | 42.17ユーロ | 7,769円 | 36 | |||
| 希薄化後一株当たり利益 | 46.30ユーロ | 8,530円 | 42.17ユーロ | 7,769円 | 36 | |||
(注)「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第331条の規定に基づき1ユーロ=184.23円の為替レートで換算された金額であり、IFRSに準拠して「円」を表示通貨とする財務書類を作成するために換算されたものではない。
連結包括利益計算書
| 2026年6月30日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2026年6月30日 (百万円) (注) | 2025年6月30日 (百万ユーロ) | (レビュー 対象外) 2025年6月30日 (百万円) (注) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 当期純利益 | 1,789 | 329,587 | 1,638 | 301,769 | ||||
| 純損益に振り替えられる可能性のあるその他の包括利益: | ||||||||
| 為替換算調整勘定 | 63 | 11,606 | -203 | -37,399 | ||||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の再評価-負債性金融商品 | 0 | 0 | 116 | 21,371 | ||||
| 純損益に振り替えられる可能性のある資産に係るヘッジ手段のデリバティブの再評価 | 9 | 1,658 | 0 | 0 | ||||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する保険事業の金融商品の再評価 | 140 | 25,792 | 27 | 4,974 | ||||
| 純損益に振り替えられる可能性のあるその他の包括利益における保険契約の再評価 | -172 | -31,688 | 51 | 9,396 | ||||
| 純損益に振り替えられる可能性のあるその他の包括利益における再保険契約の再評価 | -1 | -184 | 2 | 368 | ||||
| 関連会社の未実現又は繰延損益に対する持分 | 0 | 0 | -2 | -368 | ||||
| 純損益に振り替えられる可能性のあるその他の包括利益合計 | 37 | 6,817 | -9 | -1,658 | ||||
| 純損益に振り替えられることのないその他の包括利益: | ||||||||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の再評価-期末現在保有している資本性金融商品 | -13 | -2,395 | 35 | 6,448 | ||||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する保険事業の資本性金融商品の再評価 | 85 | 15,660 | -15 | -2,763 | ||||
| 純損益に振り替えられることのない変動手数料保険契約の再評価の影響 | 5 | 921 | -6 | -1,105 | ||||
| 公正価値オプションで測定する金融負債の自己の信用リスクに関連する再評価差額 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
| 非流動資産の再評価 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
| 確定給付制度に係る数理計算上の差異 | 128 | 23,581 | -16 | -2,948 | ||||
| 純損益に振り替えられることのないその他の包括利益に対する持分法適用会社の持分 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
| 純損益に振り替えられることのないその他の包括利益合計 | 204 | 37,583 | -2 | -368 | ||||
| 純利益及びその他の包括利益 | 2,031 | 374,171 | 1,626 | 299,558 | ||||
| うちグループ帰属分 | 1,806 | 332,719 | 1,413 | 260,317 | ||||
| うち非支配持分 | 225 | 41,452 | 214 | 39,425 | ||||
その他の包括利益に関連する項目は税引後の金額で表示されている。
(注)「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第331条の規定に基づき1ユーロ=184.23円の為替レートで換算された金額であり、IFRSに準拠して「円」を表示通貨とする財務書類を作成するために換算されたものではない。
2【その他】
(1)後発事象
支払能力を評価する際に重要な当行に特有の最近の事実
2026年6月30日に終了した中間事業年度の財務書類の2026年8月6日の公表以降、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル及びBFCM(連結)の支払能力に影響を与える可能性のある、クレディ・ミュチュエル・アリアンス・フェデラル及びBFCM(連結)の財務上又は事業上の状況に重大な事象は、生じていない。
(2)訴訟
2026年6月30日時点で入手可能な事実及び情報に基づき評価した、BFCM及びその連結子会社全体の財政状態、収益性や活動に重大な影響を及ぼす可能性のある、又は最近重大な影響を及ぼした紛争の財務的影響は、「第一部 企業情報/第6 経理の状況/1 中間財務書類」注記20aに記載の引当金を通じてBFCMの連結財務書類に計上されている。
係争中の紛争解決に悪影響を及ぼす可能性があるため、個別引当金の構成要素や金額に関する詳細情報は開示されていない。
過去12ヶ月間において、BFCMの財政状態や収益性に重大な影響を及ぼす、又は及ぼす可能性のある他の司法手続、行政手続、又は仲裁手続は存在しない。しかしながら、司法手続や行政手続の結果は本質的に不確実なものである。
3【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
日本の会計原則とIFRSとの相違
添付のBFCMグループの連結財務諸表は、欧州連合が採択したIFRSに準拠して作成されている。これらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則(以下「日本の会計原則」という。)とは、いくつかの点で異なる。直近期の財務諸表に関する主な重要な相違点は以下のとおりである。
(1) 連結の範囲
IFRSでは、連結財務諸表には、報告会社及びグループによって支配されている会社(一定の特別目的事業体を含む。)(すなわち子会社)の財務諸表が含まれている。
IFRS第10号に基づき、以下の要件をすべて満たす場合に支配を有するものと判断される。
・投資先に対してパワーを有している。
・投資先への関与から生じる変動リターンにさらされている、若しくは変動リターンに対する権利を有している。
・投資先のリターンの金額に影響を与えるようなパワーを、投資先に対して行使することができる。
企業が他の企業体に対して支配できるパワーを有しているか否かを判断するにあたり、他者により保有されているものを含め、実質的な潜在的議決権の存在を考慮している。
日本では、実質支配力基準により連結範囲が決定され、支配を有する会社の財務諸表は連結される。財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて他の企業の意思決定機関を支配している場合には、親会社は当該他の企業に対して支配を有しているといえる。
特別目的会社については、「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」において、特別目的会社が、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立され、当該特別目的会社の事業がその目的に従って適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認め、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定され連結の対象となっていない。
(2) 会計方針の統一
IFRSでは、連結財務諸表は、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、統一的な会計方針を用いて作成される。グループのメンバーが、同一環境下で行われた同一の性質の取引等に関して連結財務諸表で採用している会計方針とは異なるものを使用している場合、連結財務諸表作成時に適切な修正が行われる。
日本の会計原則では、連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計処理の原則及び手続は、原則として統一しなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社等の財務諸表がIFRS又は米国会計基準(US GAAP)に準拠して作成されている場合は、一定の項目の修正(のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など)を条件に、これを連結決算手続上利用することができる。
関連会社については、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」により、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、投資会社(その子会社を含む。)及び持分法を適用する被投資会社が採用する会計処理の原則及び手続を原則として統一することと規定されている。ただし、実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外関連会社については、実務対応報告第18号で規定される在外子会社に対する当面の取扱いに準じて行うことができる。
(3) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法
IFRSでは、取得企業は、次の(a)が(b)を超過する額として測定される取得日時点ののれんを認識する。
(a) 次の総計
(ⅰ) 譲渡対価(通常は取得日における公正価値)
(ⅱ) 被取得企業のすべての非支配持分の金額
(ⅲ) 段階的に達成される企業結合の場合には、取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日における公正価値
(b) 取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の取得日における正味の公正価値の金額
IFRSでは、IFRS第3号に基づき、非支配持分の測定について次の2つの方法のうちいずれかの方法の選択適用が認められている。
・非支配持分を取得日に公正価値により測定する(いわゆる、全部のれんアプローチ)。
・非支配持分を被取得企業の識別可能資産の純額の価値に対する非支配持分割合相当額により測定する(いわゆる、購入のれんアプローチ)。
日本では、のれんは取得原価が取得した資産及び引き受けた負債に配分された純額に対する持分相当額を超過する額として算定される(いわゆる、購入のれんアプローチ)。子会社の資産及び負債は取得日において公正価値により測定され、非支配持分は取得日における純資産の公正価値の非支配持分割合相当額により測定される(いわゆる、全部時価評価法)。
(4) のれんの償却
IFRSでは、のれんは償却されず、年1回若しくは事象や状況の変化が減損の可能性を示唆する場合はより頻繁に、減損テストが実施される。
日本では、のれんは20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって定額法その他の合理的な方法により規則的に償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。ただし、金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。
(5) 金融商品の分類と測定
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に基づき金融商品は以下のように分類及び測定される。
・負債性金融商品に対する投資
負債性金融商品に対する投資は、事業モデルと契約上のキャッシュ・フロー特性に基づいて以下の3つの測定区分に分類される。
(1)償却原価:契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で金融資産が保有されており、かつ、対象となる金融資産の契約上のキャッシュ・フローが元本と利息の支払のみ(以下「SPPI」という。)からなる場合
(2)その他の包括利益を通じて公正価値(FVOCI):契約上のキャッシュ・フローの回収及び売却の両方により目的が達成される事業モデルの中で金融資産が保有されており、対象となる金融資産の契約上のキャッシュ・フローがSPPIからなる場合
(3)純利益を通じて公正価値(FVPL):金融資産が上記のいずれにも該当しない場合
・資本性金融商品に対する投資
資本性金融商品に対する投資は純損益を通じて公正価値で測定される。しかし、当初認識時に、売買目的で保有されていない資本性金融商品の公正価値の変動を、その他の包括利益に表示するという取消不能な選択をすることができる(OCIオプション)。
その他の包括利益に表示された金額を事後的に純損益に振り替えてはならない。しかし、企業が利得又は損失の累計額を資本の中で振り替えることはできる。
IFRS第9号では、一定の場合に使用可能な取消不能のオプションとして、金融資産又は金融負債を当初認識時に「損益を通じて公正価値で測定する」項目に分類することができる。
・金融負債
金融負債は、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(売買目的負債及び公正価値オプション)又は償却原価で測定する金融負債に分類される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産及び金融負債は以下のように測定される。
・ 売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は損益認識される。
・ 満期保有目的の債券は取得原価又は償却原価で測定される。
・ 売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券(「その他有価証券」)は、時価で測定し、時価の変動額は、a) 純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書へ計上される、若しくは、b) 個々の証券について、時価が取得原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。市場価格のない株式等は取得原価で測定する。
・ 貸出金及び債権は取得原価又は償却原価で測定される。
・ 金融負債は債務額で測定される。ただし社債については償却原価法に基づいて算定された価額で評価される。
・ IFRSで認められる公正価値オプションに対応する規定はない。
(6) 金融資産の減損
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に基づき、減損に関する規定は償却原価及びFVOCIで測定された金融資産、リース債権及び一部の貸付コミットメント並びに金融保証契約に適用される。
損失評価引当金は、金融商品の「信用リスクが当初認識時以降に著しく増大」しているかどうかを判断し、判断結果に応じて測定する。
(1) 信用リスクが当初認識時以降に著しく増大していない金融商品:「12ヶ月の予想信用損失」の金額で損失評価引当金を測定する。
12ヶ月の予想信用損失は、全期間の予想信用損失の一部分であり、債務不履行が報告日の12ヶ月以内(又は、金融商品の予想存続期間が12ヶ月未満である場合には、それより短い期間)に発生する場合に生じることになる全期間のキャッシュ不足額を、当該債務不履行が発生する確率で加重したものを表す。
(2) 信用リスクが当初認識時以降に著しく増大している金融商品:「全期間の予想信用損失」の金額で損失評価引当金を測定する。
全期間の予想信用損失は、当該金融商品の存続期間にわたるすべての生じ得る「債務不履行」事象から生じる「予想信用損失」を表す。当初認識時に、今後12ヶ月以内に生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(ECL)(12ヶ月のECL)に対して減損評価引当金(コミットメント及び保証の場合は負債性引当金)を計上することが求められる。その後、信用リスクが著しく増大した場合、当該金融商品の予想期間にわたり生じ得るすべての債務不履行事象から生じるECL(全期間のECL)に対して評価引当金(若しくは負債性引当金)を計上することが求められる。
日本では、市場価格のない株式等以外の有価証券(売買目的有価証券を除く。)について、時価が帳簿価額を下回って著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損損失を認識する。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合、回復可能性が裏付けられる場合を除き、減損損失を認識する。また、減損損失の戻入は認められない。
貸出金及び債権については、債務者の財政状態及び経営成績等に応じて債権を3つ(一般債権、貸倒懸念債権及び破産更生債権等)(金融機関では5つ)に区分し、区分ごとに定められた方法に従い貸倒見積高を算定する。
(7) 金融資産の認識の中止
IFRSでは、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受取る契約上の権利が消滅した場合、又は、金融資産が譲渡され、かつ、その譲渡が認識の中止の要件を満たす場合にのみ、金融資産の認識は中止される。譲渡においては、報告企業は、(a)資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を移転すること、又は(b)資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を留保するが、そのキャッシュ・フローを第三者に支払う契約上の義務を引受けること(一定の要件を満たす場合)、のいずれかが要求される。譲渡が行われた後、企業は、譲渡した資産の所有に係るリスク及び経済価値がどの程度留保されているかを評価する。実質的にすべてのリスク及び経済価値が留保されている場合は、その資産は引続き財政状態計算書に計上される。実質的にすべてのリスク及び経済価値が移転された場合は、当該資産の認識は中止される。実質的にすべてのリスク及び経済価値が留保も移転もされない場合は、企業はその資産の支配を引続き留保しているかどうかについて評価をする。支配を留保していない場合は、当該資産の認識は中止される。一方、企業が当該資産の支配を留保している場合、継続的関与の程度に応じて、引続きその資産を認識している。
日本では、金融資産の財務構成要素ごとに、支配が他に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(8) 金融商品の分類変更
IFRSでは、企業は、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、影響を受けるすべての金融資産を分類変更しなければならない。金融資産を分類変更する場合には、企業は分類変更日から将来に向かって分類変更を適用しなければならない。
日本では、売買目的有価証券又はその他有価証券から満期保有目的の債券への分類変更は認められていない。
(9) ヘッジ会計
IFRS第9号が2018年1月1日から適用となっているが、ヘッジ会計についてIAS第39号を継続適用することも認められている。Crédit Mutuelグループは、IAS第39号の規定を維持することとしている。
IFRSでは、IAS第39号に基づき、下記のタイプのヘッジ関係が認められている。
公正価値ヘッジ-公正価値ヘッジにおいては、ヘッジ手段の利得又は損失は純損益に認識されている。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象に関する利得又は損失は純損益に認識され、ヘッジ対象の帳簿価額が調整されている。
キャッシュ・フロー・ヘッジ-デリバティブ金融商品が、認識された資産若しくは負債又は発生の可能性の高い予定取引からのキャッシュ・フローの変動のヘッジとして指定される場合、ヘッジ手段の利得又は損失の有効部分は、その他の包括利益に認識され、また非有効部分は、純損益に認識されている。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ-在外営業活動体に対する純投資をヘッジしている場合、有効なヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に認識されている。非有効部分については、純損益に認識されている。
日本では、デリバティブ取引について、会計基準により定められたヘッジ会計の要件を満たす場合には、原則として、「繰延ヘッジ会計」(時価評価されているヘッジ手段に係る損益又は評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法)を適用し、ヘッジ対象である資産又は負債に係る相場変動等を会計基準に基づき損益に反映させることができる場合には、「時価ヘッジ会計」(ヘッジ対象である資産又は負債に係る相場変動等の損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法)を適用できる。
(10) 退職後給付
IFRSでは、IAS第19号に基づき、数理計算上の差異はその他の包括利益で即時認識し、その後の期間において純損益に組み替えることは認められない。また、過去勤務費用は、その全額を純損益で認識する。さらに確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて利息純額を算定する。
日本では、確定給付退職給付制度について、退職給付債務から年金資産の額を控除した額を退職給付に係る負債として計上する。なお、数理計算上の差異は、原則として各期の発生額について、平均残存勤務期間以内の一定の年数で按分した額を毎期費用処理する。また、当期に発生した未認識数理計算上の差異は税効果を調整の上、その他の包括利益を通じて純資産の部に計上する。過去勤務費用は、原則として各期の発生額について、平均残存勤務期間以内の一定の年数で按分した額を毎期費用処理する。また、当期に発生した未認識過去勤務費用は税効果を調整の上、その他の包括利益を通じて純資産の部に計上する。
(11) 有給休暇引当金
IFRSでは、IAS第19号に基づき、有給休暇引当金を計上することが要求されている。
日本においては、該当する規定はない。
(12) リース
IFRSでは、IFRS第16号「リース」に基づき、借手はリースをファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に区分せず、単一の使用権モデルに基づいて、原則として、すべてのリースについて使用権資産とリース債務を財政状態計算書で認識(オンバランス)し、以降、使用権資産は減価償却され、リース債務に係る支払利息は実効金利法を用いて損益計算書に認識される。また、使用権資産については、IAS第36号「資産の減損」を適用して、使用権資産が減損しているかどうかを判定する。例外として、一定の短期リース及び少額資産のリースについては、免除規定(オフバランス)を選択できる。
日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に従い、借手はリースをファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に区分する。ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるが、解約不能リース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね75%以上又は解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件を借手が現金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90%以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定され、通常の売買取引に係る方法に準じて、リース物件及びこれに係る債務をリース資産及びリース債務として借手の財務諸表に計上する。ただし、少額(リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下の所有権移転外ファイナンス・リース)又は短期(1年以内)のファイナンス・リースについては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。
また、オペレーティング・リース取引とは、ファイナンス・リース取引以外のリース取引をいう。オペレーティング・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。
なお、日本においては、2024年9月13日に企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」が公表された。当該基準では、IFRSと同様に、借手のリース取引をファイナンス・リースまたはオペレーティング・リースに分類するのではなく、借手のすべてのリース取引について使用権資産およびリース負債が計上され、使用権資産から減価償却費が、リース負債から利息費用が計上されることになる。当該基準は、2027年4月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められている。
(13) 無形資産及び有形固定資産の減損
IFRSでは、各報告日において有形固定資産又は無形資産の減損の兆候の有無について評価している。そのような兆候が存在する場合、企業は当該資産の回収可能価額及び減損損失を見積っている。のれんについては、年1回若しくは事象や状況の変化が減損の兆候を示す場合はより頻繁に、減損テストが実施される。無形資産(のれんを除く。)又は有形固定資産に係る減損損失の戻入は、回復の都度、認識されている。ただし、増加した帳簿価額は、減損損失計上前の帳簿価額を超えてはならない。なお、のれんに係る減損損失の戻入は行われない。
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産の減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額(資産の経済的残存使用年数と20年のいずれか短い期間に基づく)が帳簿価額を下回ると見積られる場合において、回収可能価額(正味売却価額と使用価値(継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い方の金額)と帳簿価額の差額につき減損損失を計上する。減損損失の戻入は認められない。
(14) 引当金の計上基準
IFRSでは、以下の要件すべてを満たす場合に認識しなければならない。
・企業が過去の事象の結果として現在の債務(法的又は推定的)を有している。
・当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高い。
・当該債務の金額について信頼できる見積りができる。
貨幣の時間価値による影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値としなければならない。
日本では、以下のすべてを満たす場合に認識しなければならない。
・将来の特定の費用又は損失である。
・その発生が当期以前の事象に起因する。
・発生の可能性が高い。
・その金額を合理的に見積もることができる。
引当金の割引計算について該当する基準はない。資産除去債務は割引現在価値で算定する。割引率は、貨幣の時間価値を反映した無リスクの税引前の利率である。
(15) コミットメント及び実行手数料
IFRSでは、当初認識時において、ローン・コミットメントが、純損益を通じて公正価値で測定すると指定されている場合(公正価値オプション)、現金又は他の金融商品の引渡し又は発行での純額決済が可能なローン・コミットメントに該当する場合、又は市場金利を下回る金利で貸付金を提供するコミットメントの場合、公正価値で評価される。
上記以外は、IFRS第9号の(当初認識時の)適用範囲から除外されている。ただし、この場合でも、当初認識後はIFRS第9号の減損の要求事項が適用される。
当初認識後は、貸出コミットメントが、公正価値オプションとして指定されている場合、又は、現金又は他の金融商品の引渡し又は発行での純額決済が可能なローン・コミットメントに該当する場合には、純損益を通じて公正価値で測定する。
市場金利を下回る金利で貸付金を提供するコミットメントの場合、「IFRS第9号5.5項の減損の定めに従って算定した損失評価引当金の金額」と「当初認識額からIFRS15の原則に従って収益に認識された累計額を控除した金額」のいずれか大きい額で測定される。
上記以外のローン・コミットメントは、IFRS第9号の減損の要求事項が適用される。
日本では、ローン・コミットメントはオフバランス取引である。当座貸越契約(これに準ずる契約を含む。)及びローン・コミットメントについて、貸手である金融機関等は、その旨及び極度額又は貸出コミットメントの額から借手の実行残高を差し引いた額を注記する。
コミットメント及び実行手数料は、発生主義に基づき、当期に対応する部分を収益として認識する。
(16) 保険契約
IFRSでは、IFRS第17号「保険契約」において当該基準の範囲に含まれる保険契約の認識、測定、表示及び開示に関する原則が定められている。
日本では、保険契約の会計処理を取り扱う会計基準はなく、金融商品に該当すれば「金融商品会計に関する実務指針」により会計処理することになる。一方保険会社には「保険業法で定められた会計」としての保険会計が適用される。
(17) 財務諸表における表示及び開示
国際会計基準審議会(IASB)は、損益計算書の改善に焦点を当てた、財務諸表の表示および開示に関する新たな基準であるIFRS第18号を公表した。
IFRS第18号では、以下に関連する主要な新しい概念が導入されている。
・損益計算書の構造
・財務諸表外で報告される特定の損益に関連する業績指標(すなわち、経営者が定義した業績指標)について、財務諸表において要求される開示
・基本財務諸表または注記に適用される集約および分解に関する原則の改善
当該基準は、2027年1月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められている。
日本では、業種により差異があるが一般原則としては、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益を段階利益として表示する。
第7【外国為替相場の推移】
BFCM及びBFCMグループの中間財務書類の表示に用いられた通貨(ユーロ)と本邦通貨との間の為替相場は、国内において時事に関する事項を掲載する2つ以上の日刊新聞紙に当該半期中において掲載されているため、記載を省略する。
第8【提出会社の参考情報】
BFCMは、当該半期の開始日から本半期報告書提出日の間において、金融商品取引法第25条第1項各号に掲げる下記の書類を関東財務局長に提出している。
| 提出書類 | 提出年月日 |
|---|---|
| 有価証券報告書 | 2026年6月29日 |
| 臨時報告書 (金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項及び第2項第1号の規定に基づき提出するもの) | 2026年9月8日 |
| 発行登録書(募集) | 2026年9月11日 |
| 発行登録書(売出し) | 2026年9月11日 |
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第1【保証会社情報】
該当事項なし。
第2【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第3【指数等の情報】
該当事項なし。