| 【表紙】 | |
|---|---|
| 【提出書類】 | 半期報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条の5第1項の表の第3号 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2026年9月29日 |
| 【中間会計期間】 | 自 2026年1月1日 至 2026年6月30日 |
| 【会社名】 | クレディ・アグリコル・エス・エー (Crédit Agricole S.A.) |
| 【代表者の役職氏名】 | 最高経営責任者代理 ジェローム・グリヴェ (Jérôme GRIVET, Deputy Chief Executive Officer) |
| 【本店の所在の場所】 | フランス、セデックス、モンルージュ、92127、 合衆国広場 12番地 (12, place des États-Unis 92127 Montrouge Cedex France) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 小 林 穣 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6775-1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 安 藤 紘 人 弁護士 河 田 健 太 郎 弁護士 佐 野 美 由 香 弁護士 鈴 木 勇 人 弁護士 小 林 伸 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6775-1107 03-6775-1656 03-6775-1673 03-6775-1459 03-6775-1477 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当事項なし |
(注1) 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」、「€」または「EUR」は欧州経済通貨同盟に参加している欧州連合の加盟国の統一通貨を、「米ドル」はアメリカ合衆国の法定通貨を、「円」または「日本円」は日本国の法定通貨を指すものとする。本書において、別段の記載がある場合を除き、便宜上記載されている日本円への換算は、1ユーロ=182.59円の為替レート(2026年8月10日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場仲値)により計算されている。
(注2) 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「当行」、「クレディ・アグリコル・エス・エー」および「CASA」は、クレディ・アグリコル・エス・エーを、「クレディ・アグリコル・エス・エー・グループ」はクレディ・アグリコル・エス・エーおよびその連結子会社を指す。また、「クレディ・アグリコル・グループ」および「クレディ・アグリコル・ネットワーク」は、フランス通貨金融法典第R.512-18条に従い、クレディ・アグリコル・エス・エー、地域銀行および地区金庫を指す。「当行グループ」は、文脈により、「クレディ・アグリコル・エス・エー・グループ」または「クレディ・アグリコル・グループ」もしくは「クレディ・アグリコル・ネットワーク」のいずれかを指す。「本社債」は、当行が発行する社債を指す。
(注3) 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
(注4) 将来予測に関する記述
本書に含まれる記載は、将来予測に関する記述を含んでいる。「信じている」、「意図している」、「予想している」、「考えている」、「見積もっている」、「予測している」、「~の可能性がある」、「計画している」、「~であろう」、「企図している」、「期待している」、「目的としている」、「将来」および「~に違いない」といった用語ならびにこれらに類似する表現は、将来予測に関する記述であることを明確にすることを意図している。これらの将来予測に関する記述は、将来の事象に関する本書の日付現在の当行の予想および仮定に基づくものである。
かかる将来予測に関する記述は、リスク、不確実性その他実際の結果と将来予測に関する記述において明示または黙示される記述との相違を生じさせる要因による影響を受ける。
第一部 【企業情報】
第1 【本国における法制等の概要】
2026年1月1日から2026年6月30日までの6ヶ月間(以下「当該半期」または「当該中間会計期間」という。)に、本国における会社制度、当行の定款等に規定する制度、外国為替管理制度および課税上の取扱いについて、以下の事項を除き、2026年5月27日提出の有価証券報告書(以下「有価証券報告書」という。)の記載事項に重要な変更はなかった。変更箇所は、下線を引いた部分である。
1 会社制度等の概要
(1)提出会社の属する国・州等における会社制度
(A)以下の記載は、当行を含む上場株式会社に適用されるフランス商法の主要な規定の概略である。
h)経営
(ⅰ) 取締役会および最高経営責任者
(前略)
2011年1月27日付の取締役会および監督委員会における男女の均衡ある代表ならびに職業的平等に関する法律第2011-103号(Loi n°2011-103 du 27 janvier 2011 relative à la représentation équilibrée des femmes et des hommes au sein des conseils d'administration et de surveillance et à l'égalité professionnelle)(随時の改正を含む。)により、(ⅰ)上場会社および(ⅱ)3連続事業年度において、平均250人以上の正社員を雇用し、純売上高または貸借対照表の合計が50百万ユーロ以上である非上場会社の取締役会における、各性別の取締役の構成員の最低人数が定められている。したがって、また、フランス商法第L.225-18-1条および第L.22-10-3条に従い、2017年1月1日以降、かかる会社の取締役会における女性または男性の取締役の比率は40%を下回ってはならない。当該取締役会が8名以下の取締役で構成される場合、かかる取締役のうち男性(場合により女性)の数が他の性別の取締役の数を2名より多く超えないように取締役会を構成するものとする。当該規定に違反して行われた任命で、取締役会の構成における不正を是正しないものは、無効とされる。2024年10月15日付政令番号2024-934は、ジェンダー・バランス要件を従業員代表取締役および従業員株主を代表する取締役に拡大するものであり、2026年1月1日から2027年1月1日までの間に段階的に施行されている。
(中略)
・毎年3月1日に、前年度の上級管理者(cadres dirigeants)および経営機関(instances dirigeantes)における男女比を示す統計を発表すること。かかる統計は、会社のウェブサイトで公表するものとし、ウェブサイトがない場合には、会社の従業員に何らかの手段で伝達しなければならないと定められている。また、2023年3月1日以降、かかる統計はフランス労働・連帯省(ministère du travail et des solidarités)のウェブサイトでも毎年公表されている。
(中略)
フランス法に基づき、株式会社の取締役会における従業員代表取締役の最低人数が定められている。取締役会には最低1名(取締役が8名までの取締役会について)または2名(取締役が8名を超える取締役会について)の従業員代表取締役が含まれなければならない(フランス商法第L.225-27-1条および第L.22-10-7条)。かかる要件は、2連続事業年度において、フランスに登記上の事務所を有する直接または間接の関連会社と合わせて少なくとも1,000人の正社員を有するか、すべての関連会社(直接または間接を問わない。)と合わせて少なくとも5,000人の正社員を有する、フランス国内または国外に登記上の事務所を有する株式会社に適用される。下記(2)の、フランス商法第L.225-27条ないし第L.225-34条および第L.22-10-6条ないし第L.22-10-7条に従い、従業員代表取締役2名の選任について定める当行定款第11条を参照。
(中略)
(E)フランスにおける政府による金融機関の監督および規制
最低資本要件およびレバレッジ要件
最低資本要件
(中略)
フランスの金融機関はまた、カウンターシクリカルおよびマクロ健全性システミック・リスクをカバーするためのその他の普通株式等Tier 1バッファーを遵守しなければならない。機関に固有のカウンターシクリカル資本バッファー比率は、機関の関連する信用エクスポージャーが所在するかまたは適用される法域で適用されるカウンターシクリカル資本バッファー比率の加重平均である。フランスに所在する信用エクスポージャーのカウンターシクリカル資本バッファー比率は、金融安定高等評議会(Haut Conseil de la Stabilité Financière(HCSF))により設定された。フランスに所在する信用エクスポージャーのカウンターシクリカル・バッファー比率は、(2026年6月にHCSFによって確認されたとおり、またHCSFによって2024年1月2日より0.5%から引き上げられて)1.0%である。
(中略)
最低レバレッジ要件
(中略)
・最低レバレッジ比率要件:CRR規則に従い、各機関は、機関のTier 1資本をエクスポージャー基準の合計で除した比率として定義される3%の最低レバレッジ比率を維持することが求められている。2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループの段階的レバレッジ比率は5.5%であり、クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの段階的レバレッジ比率は3.7%であった。
・最低レバレッジ・バッファー要件:G-SIBである各機関は、最低レバレッジ比率を上回るバッファー要件(レバレッジ比率の算出に用いられたG-SIBのエクスポージャー基準の合計に、適用あるG-SIBバッファー率の50%を乗じた比率(すなわち、2026年1月1日からは1.5%)に相当する。)を遵守しなければならない。
(中略)
(2)提出会社の定款等に規定する制度
以下の記載は、フランス法の一定の条項における本書の日付現在までの当行の定款の規定の要約である。かかる当行の要約された情報に関する記載は完全なものでなく、そのすべてにつき当行の定款を参照することが必要である。定款は2026年8月27日に最終更新された。
(中略)
株式
(a)資本金(定款第6条)
当行の資本金は9,173,707,035ユーロであり、1株当たり額面金額3ユーロの当行の株式(以下「株式」という。)3,057,902,345株からなり、そのすべてが全額払込済みである。
(後略)
第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
最近3中間連結会計期間および最近2連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移
利益の推移
要約損益計算書
| (百万ユーロ) | 2024年6月30日(限定レビュー) | 2025年6月30日(限定レビュー) | 2026年6月30日(限定レビュー) | 2024年12月31日(監査済) | 2025年12月31日(監査済) |
|---|---|---|---|---|---|
| 収益 | 13,602 | 14,263 | 14,357 | 27,181 | 28,079 |
| 営業総利益 | 6,312 | 6,572 | 6,506 | 12,286 | 12,451 |
| 当期純利益 | 4,273 | 4,882 | 4,212 | 8,154 | 8,053 |
| 当期純利益-当行グループの持分 | 3,731 | 4,213 | 3,727 | 7,087 | 7,074 |
事業活動
| (十億ユーロ) | 2024年6月30日(限定レビュー) | 2025年6月30日(限定レビュー) | 2026年6月30日(限定レビュー) | 2024年12月31日(監査済) | 2025年12月31日(監査済) |
|---|---|---|---|---|---|
| 資産合計 | 2,232.9 | 2,314.4 | 2,462.2 | 2,309.8 | 2,374.3 |
| 顧客に対する貸出金および債権 | 528.7 | 546.4 | 583.7 | 548.1 | 559.2 |
| 顧客に対する債務 | 845.2 | 869.6 | 906.2(1) | 868.1 | 902.9(1) |
(注1) 本注記に記載されている金額は、特定の取引相手先の金融機関に対する債務と顧客に対する債務との分類上の誤りを訂正したものを反映している。この訂正により、2025年12月31日現在、8,396百万ユーロが金融機関に対する債務から顧客に対する債務に再分類された。
事業部門別利益
当期純利益(損失)-当行グループの持分への寄与
| (百万ユーロ) | 2024年6月30日(1)(限定レビュー) | 2025年6月30日(2)(限定レビュー) | 2026年6月30日(3)(限定レビュー) | 2024年12月31日(4)(監査済) | 2025年12月31日(5)(監査済) |
|---|---|---|---|---|---|
| LCL | 393 | 336 | 381 | 790 | 663 |
| 国際リテール・バンキング | 486 | 483 | 464 | 836 | 876 |
| 資産収集 | 1,453 | 1,781 | 1,565 | 2,876 | 3,232 |
| 専門金融サービス | 329 | 263 | 124 | 625 | 332 |
| 大口顧客 | 1,416 | 1,474 | 1,480 | 2,448 | 2,735 |
| コーポレート・センター | (346) | (124) | (287) | (489) | (764) |
(注1) クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの保険業務の統合時における「内部マージン」に関連する影響は、コーポレート・センター部門に認識された。保険契約の分配により発生した費用の調整の影響は、収益に対して-422百万ユーロ、営業費用に対して+422百万ユーロであった。
(注2) クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの保険業務の統合時における「内部マージン」に関連する影響は、コーポレート・センター部門に認識された。保険契約の分配により発生した費用の調整の影響は、収益に対して-425百万ユーロ、営業費用に対して+425百万ユーロであった。
(注3) クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの保険業務の統合時における「内部マージン」に関連する影響は、コーポレート・センター部門に認識された。保険契約の分配により発生した費用の調整の影響は、収益に対して-440百万ユーロ、営業費用に対して+440百万ユーロであった。
(注4) クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの保険業務の統合時における「内部マージン」に関連する影響は、コーポレート・センター部門に認識された。保険契約の分配により発生した費用の調整の影響は、収益に対して-832百万ユーロ、営業費用に対して+832百万ユーロであった。
(注5) クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの保険業務の統合時における「内部マージン」に関連する影響は、コーポレート・センター部門に認識された。保険契約の分配により発生した費用の調整の影響は、収益に対して-862百万ユーロ、営業費用に対して+862百万ユーロであった。
2 【事業の内容】
以下の事項を除き、有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
規制資本比率
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの段階的普通株式等Tier 1比率は11.3%、段階的Tier 1比率合計は13.1%、段階的ソルベンシー(Tier 1およびTier 2)比率全体は16.8%であった。
同じ日付現在、クレディ・アグリコル・グループの段階的普通株式等Tier 1比率は17.2%、段階的Tier 1比率合計は18.4%、段階的ソルベンシー(Tier 1およびTier 2)比率全体は21.0%であった。
「段階的」比率は、将来の期間に段階的に導入される予定である規制要件が適用となった時点でこれらの要件を考慮する。
3 【関係会社の状況】
有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
4 【従業員の状況】
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの状況
当行は当該半期末日時点における従業員数を開示していない。2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・エス・エー・グループが雇用していた従業員数は89,685名(常勤従業員)であった。
第3 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループのリスク要因
本章の記述は、クレディ・アグリコル・グループの構造を前提として、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループがさらされる主要なリスク、ならびにクレディ・アグリコル・エス・エーの株式およびその他の有価証券の保有に関連する主要なリスクについて記載したものである。下記「リスク管理」は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループのリスク選好、ならびにこれらのリスクを管理するためのシステムについて記載している。
以下において使用される用語「クレディ・アグリコル・エス・エー」は、親会社(すなわちクレディ・アグリコル・グループの親会社であり上場会社)としてのクレディ・アグリコル・エス・エー、およびフランス商法(Code de Commerce)第L.233-3条の意義における同社の直接的または間接的なすべての連結子会社(以下「子会社」という。)を指す。
以下において使用される用語「クレディ・アグリコル・グループ」は、クレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)、フランス商法(Code de Commerce)第L.233-3条の意義における同社の直接的および間接的な連結子会社、ならびにクレディ・アグリコル地域銀行(「地域銀行」)、地区金庫、またそれらの直接的および間接的子会社で構成される組織を指すものと定義される。
クレディ・アグリコル・グループおよびその事業に関するリスク要因
クレディ・アグリコル・グループの事業に特有のリスクについては、本項1.1. 信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク、1.2. 財務リスク、1.3. 業務リスクおよび関連リスク、1.4. クレディ・アグリコル・グループが業務を行う環境に関するリスク、1.5. クレディ・アグリコル・グループの戦略および取引に関するリスク、ならびに1.6. クレディ・アグリコル・グループの構造に関するリスク、の6つのカテゴリに分けて説明を行う。
6つのカテゴリのそれぞれにおいて、発生確率および潜在的影響を評価した上でクレディ・アグリコル・グループが目下非常に重要であると判断したリスクを第一に説明する。しかしながら、目下重要性が高くはないと判断されているリスクであっても、将来発生すればクレディ・アグリコル・グループに重大な影響を与えるおそれがある。これらのリスク要因については、以下に述べる。
1.1 信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク
A)クレディ・アグリコル・グループは取引相手先の信用リスクにさらされている
顧客および取引相手先の破産リスクは、クレディ・アグリコル・グループがさらされる主要なリスクの1つである。信用リスクは、取引相手先が債務を履行することができなくなり、当行の帳簿におけるかかる債権の帳簿価額がプラスで計上されている場合に、クレディ・アグリコル・グループの連結財務書類に影響を与えるというものである。取引相手先は、銀行、金融機関、事業会社もしくは商事会社、政府およびその各種機関、投資ファンド、または個人のいずれもあり得る。取引相手先の債務不履行水準は、特に欧州において、経済の不確実性を背景にさらに上昇する可能性があり、クレディ・アグリコル・グループは、不良債権や貸倒懸念債権に備えて多額の費用や引当金を計上する必要が生じて、収益性に影響が及ぶおそれがある。
クレディ・アグリコル・グループは、担保、保証の取得、クレジット・デリバティブ取引の締結およびネッティング契約の締結といったリスク軽減手法を用いて信用リスクに対するエクスポージャーの低減を図っているが、これらの手法が、対象となる取引相手先の債務不履行から生じる損失を相殺する上で必ずしも有効であるとは限らない。さらに、クレディ・アグリコル・グループは、信用リスク・ヘッジを提供する者(デリバティブにおける取引相手先等)による債務不履行リスク、または担保の価値喪失リスクにさらされている。また、これらの手法がヘッジするのは、クレディ・アグリコル・グループ全体の信用リスクのうち一部のみである。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、取引相手先の債務不履行リスクに対して大きなエクスポージャーを有している。
2026年6月30日現在、信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク(希薄化リスクおよび決済不履行リスクを含む。)に対するクレディ・アグリコル・エス・エーのエクスポージャーは、リスク軽減措置前で1,971十億ユーロであった。この内訳は、小口顧客15%、企業32%、政府21%ならびに金融機関および投資会社26%である。また、クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる信用リスクおよびカウンターパーティー・リスクに関するリスク加重資産(RWA)ならびに信用評価調整(CVA)は、2026年6月30日現在、それぞれ326.6十億ユーロおよび26.1十億ユーロであった。当該期末、貸出金および債権のうち債務不履行となったものは、総額15.9十億ユーロであった。
2026年6月30日現在、信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク(希薄化リスクおよび決済不履行リスクを含む。)に対するクレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーは、リスク軽減措置前で2,361十億ユーロであった。この内訳は、小口顧客35%、企業35%、政府20%ならびに金融機関および投資会社5%である。また、クレディ・アグリコル・グループがさらされる信用リスクおよびカウンターパーティー・リスクに関するリスク加重資産(RWA)ならびに信用評価調整(CVA)は、2026年6月30日現在、それぞれ549.1十億ユーロおよび26.6十億ユーロであった。当該期末において、貸出金および債権のうち債務不履行となったものは、総額30.1十億ユーロであった。
B)貸倒引当金の大幅な増加、またはクレディ・アグリコル・グループの貸出金および債権勘定における損失リスク予想の変化は、業績および財務状態にマイナスの影響を与えるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループは、貸出業務に関連して、貸出金および債権勘定に関する実際のまたは潜在的な損失(損益勘定に「リスク費用」として計上される。)を反映するため、貸倒費用を必要に応じて定期的に計上する。クレディ・アグリコル・グループ全体のかかる資産減損引当金のレベルは、過去の発生損失の評価、行われた貸出しの金額および種類、業界基準、経済情勢、ならびに各種貸出金の回収可能性またはすべての当該資産に集合的に適用されるシナリオに基づく統計的手法に関するその他の要因に基づいている。クレディ・アグリコル・グループは適切なレベルの引当金を確保するよう努めてはいるが、貸出業務により不良資産が増加した結果、または市況の悪化、もしくは特に現在のマクロ経済および地政学的に不確実な環境における特定の国もしくは産業部門に影響を有する要因等、(マクロ経済的または産業部門別の変化等)その他の理由により、将来の貸倒れに備えて繰入額の増加を余儀なくされることがある。さらに、過去数年に見られた価格ならびにエネルギーおよびコモディティの供給力に関する緊張は、現在では緩和されつつあるが、到達した価格水準は、一部の顧客セグメント(中小企業、専門家)またはこれらの資源の価格もしくはその変動性に特に左右されやすい融資を受けた事業部門(フランスの農業部門、農業食品産業、コモディティの生産およびトレーディング、エネルギー集約型産業、自動車)の収益性およびキャッシュ・フローを悪化させるなど、そのソルベンシーに依然として影響を与えるおそれがある。最後に、フランスの建設活動、特に住宅建設の急激な減速と、比較的低水準での活動が長期間続いていることで、建設および公共事業部門で事業を展開する顧客の収益性とキャッシュ・フローに悪影響が生じる可能性がある。貸倒引当金が大幅に増加した場合、減損していない貸付勘定に内在する損失リスクに関するクレディ・アグリコル・グループの見積りが大幅に修正された場合、またはこれに関して計上された引当金を超過する貸倒損失が発生した場合、クレディ・アグリコル・グループの経営成績および財務状態はマイナスの影響を受けるおそれがある。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの貸付残高、債権および債務証券の総額は、1,279十億ユーロであった。信用リスクに関しては、準備金、累計減損および関連する調整金額は、10.4十億ユーロであった。2026年度上半期におけるクレディ・アグリコル・エス・エーの残高に対するリスク費用の割合(1)は、38ベーシス・ポイントであった。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループの貸付残高、債権および債務証券の総額は、1,594十億ユーロであった。信用リスクに関しては、準備金、累計減損および関連する調整金額は、23.5十億ユーロであった。2026年度上半期におけるクレディ・アグリコル・グループの残高に対するリスク費用の割合は、30ベーシス・ポイントであった。
(注1) 残高に対するリスク費用の割合は、連続する最近4四半期に計上されたリスク費用を、最近4四半期の期首現在の平均残高で除して計算される。
C)産業および商業企業債務の質の低下はクレディ・アグリコル・グループの業績にマイナスの影響を与えるおそれがある
債務者企業の信用度は、主として経済の不確実性の増大、および特定の部門においては経済大国の貿易政策に関するリスクから、著しく低下するおそれがある。現在の信用度の悪化傾向が続く場合、クレディ・アグリコル・グループは、資産の減損費用を計上し、または企業債務ポートフォリオの価値を償却しなければならないことがあり、そうなればクレディ・アグリコル・グループの収益性および財務状態に重大な影響が生じることになる。
2026年6月30日現在、産業および商業企業、すなわち金融・保険業、公務および国防、義務的社会保障、ならびに管理・支援サービスを除く部門に対するクレディ・アグリコル・エス・エーの総エクスポージャーは289.6十億ユーロ(うち8.1十億ユーロは債務不履行)で、このうち5.3十億ユーロは累積減損損失であった。
2026年6月30日現在、産業および商業企業、すなわち金融・保険業、公務および国防、義務的社会保障、ならびに管理・支援サービスを除く部門に対するクレディ・アグリコル・グループの総エクスポージャーは463.7十億ユーロ(うち15.1十億ユーロは債務不履行)で、このうち12.9十億ユーロは累積減損損失であった。
D)クレディ・アグリコル・グループは大きなエクスポージャーを有する部門に影響を与える事象によりマイナスの影響を受けるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループの信用エクスポージャーは、包括的な顧客重視のユニバーサル・バンキング・モデルの活動により、極めて多岐にわたる。クレディ・アグリコル・グループは、主に、地域銀行、LCL、クレディ・アグリコル・イタリアのネットワークを通じて、リテール・バンキングを展開している。さらに、クレディ・アグリコル・グループは、特定の事象が、クレディ・アグリコル・グループが大きなエクスポージャーを有する特定の部門に対して過度に大きな影響を与える可能性がある、というリスクにさらされている。たとえば、住宅ローンや個人向け融資のための借入れを行う世帯を含む小口顧客の債務者は、失業率の持続的な上昇によって弱体化する可能性がある。公共部門の債務者は、国および地方の財政政策ならびに予算の配分の影響を受けることがある。これらの部門が不況に陥った場合、クレディ・アグリコル・グループの収益性および財務状態はマイナスの影響を受けるおそれがある。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エー全体の商業貸出ポートフォリオに占める小口顧客の割合は25%、すなわち305.4十億ユーロであった。クレディ・アグリコル・エス・エーの商業貸出のうち、23%は(地方自治体を含む)公共部門の債務者に関するもので、約283.8十億ユーロであった。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループ全体の商業貸出ポートフォリオに占める小口顧客の割合は44%、すなわち868.5十億ユーロであった。クレディ・アグリコル・グループの商業貸出のうち、16%は(地方自治体を含む)公共部門の債務者に関するもので、約308.8十億ユーロであった。
E)他の金融機関および市場参加者の健全性および行動はクレディ・アグリコル・グループにマイナスの影響を与えるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループが資金調達、投資およびデリバティブ業務を行う能力は、他の金融機関または市場参加者の健全性の悪化により、マイナスの影響を受けるおそれがある。金融サービス機関は、トレーディング、決済、取引相手先、資金調達またはその他の関係により、相互に関連している。その結果、1つまたは複数の金融サービス機関による債務不履行、またはその噂もしくは懸念、または金融サービス業界全般の信頼の喪失は、市場全体の流動性の縮小につながる可能性があり、さらなる損失または債務不履行を引き起こすおそれがある。クレディ・アグリコル・グループは、ブローカーおよびディーラー、商業銀行、投資銀行、ミューチュアル・ファンドおよびヘッジ・ファンド、ならびにクレディ・アグリコル・グループが定期的に取引を実行する他の法人顧客等、金融業界の多数の取引相手先に対して金融エクスポージャーを有している。これらの取引の多くは、クレディ・アグリコル・グループに、債務不履行または財政難の場合の信用リスクを負わせる。また、クレディ・アグリコル・グループの信用リスクは、保有する担保を処分できない場合、または支払うべき貸出金もしくはデリバティブ・エクスポージャーの全額を下回る価格で清算された場合、高まる可能性がある。
2026年6月30日現在、金融機関および関連事業体である取引相手先に対するクレディ・アグリコル・エス・エーの総エクスポージャーは合計520.6十億ユーロ(クレディ・アグリコル・グループの内部業務の枠組みの中で主に地域銀行に関するもの)で、このうち491.7十億ユーロは内部格付に基づく手法を用いていた。
2026年6月30日現在、金融機関および関連事業体である取引相手先に対するクレディ・アグリコル・グループの総エクスポージャーは合計118.7十億ユーロで、このうち89.9十億ユーロは内部格付に基づく手法を用いていた。
F)クレディ・アグリコル・グループは、業務を行う国に集中するカントリー・リスクおよびカウンターパーティー・リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループは、カントリー・リスク、すなわち当行グループが業務を行う国の経済、金融、政治または社会の状況が当行グループの財務利益に影響するリスクにさらされている。クレディ・アグリコル・グループはカントリー・リスクを監視し、財務書類に計上される公正価値調整額およびリスク費用においてこれを考慮している。しかしながら、政治またはマクロ経済の環境が大幅に変化すると、クレディ・アグリコル・エス・エーは、追加の繰入れを行い、または財務書類上で従前評価減されていた金額を超える損失を計上しなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・グループは、絶対値では、特にフランスおよびイタリアにおいてカントリー・リスクにさらされている。これらの国々の経済状況や政治情勢の悪化、あるいは主要取引相手先との関係悪化は、クレディ・アグリコル・グループに影響を与える可能性がある。さらに、クレディ・アグリコル・グループは、OECDに加盟していない国々に対しても大きなエクスポージャーを有しており、これらの国々は先進国ではさほど見られない武力衝突、政情不安、予測困難な規制および課税、収用リスクならびにその他のリスク等、様々なリスクにさらされている。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの商業貸出は、フランスが569.8十億ユーロ、イタリアが181.4十億ユーロで、同時点におけるクレディ・アグリコル・エス・エーの総エクスポージャーのそれぞれ46%および15%を占めていた。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループの商業貸出は、フランスが1,290.3十億ユーロ、イタリアが179.7十億ユーロで、同時点におけるクレディ・アグリコル・グループの総エクスポージャーのそれぞれ66%および9%を占めていた。
2026年6月30日現在、当行グループの内部格付による格付がBを下回る国々における、差入プロテクション(すなわち、輸出信用保険、保証金、担保有価証券等)控除後のクレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの顧客(取引相手先としての銀行を含む。)に対する商業貸出は、西欧の国々(イタリア、ギリシャ、キプロス、アイスランドおよびアンドラ)を除くと、合計87十億ユーロであった。
また、クレディ・アグリコル・グループは、以下の直接的または間接的なエクスポージャーにより、損失を被るおそれがある。
■ 中東地域における、差入プロテクション(すなわち、輸出信用保険、保証金、担保有価証券等)控除後の累積商業貸出は、2026年6月30日現在、21.7十億ユーロに達した。2026年6月30日現在、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール向けが同地域における貸出額の90%を占めていた。
■ ウクライナにおいては、2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・ウクライナの商業貸出は、884百万ユーロであった。そのうち784百万ユーロがオンバランスシートに計上されており、現地で調達されたものである。商業活動は2024年に始まった回復基調が継続した(2023年度末現在の商業貸出は総額728百万ユーロ、2024年度末現在は総額790百万ユーロ、2025年度末現在は総額852百万ユーロ)。これらのエクスポージャーに対するリスクは、2026年6月30日現在、72百万ユーロに設定されている。
■ ロシアにおいては、ロシア・ウクライナ紛争が始まって以来、クレディ・アグリコル・CIBは、ロシア企業に対するすべての融資、および同国におけるすべての商業活動を停止している。2026年6月30日現在、紛争が継続している状況において、この子会社は活動の停止を継続しており、現地の規制上および法律上の義務、ならびに国際制裁措置を遵守しながら、(商業活動、従業員、リスクのあるエクスポージャーに係る)撤退計画を進めた。2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・CIB・レベルで計上されたエクスポージャーは1十億ユーロ未満であった。
G)クレディ・アグリコル・グループは市場活動においてカウンターパーティー・リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループは、有価証券、通貨、コモディティおよびその他の市場活動において取引相手先が債務不履行に陥った場合に、損失を被る可能性がある。クレディ・アグリコル・グループが債務証券のポートフォリオ(マーケット・メイキング業務に関するものを含む。)を保有する場合は、発行体の信用度が低下するリスク、または不履行リスクにさらされている。トレーディング業務の一環としてクレディ・アグリコル・グループは、取引相手先が取引の決済義務を履行できないリスクにさらされている。クレディ・アグリコル・グループのデリバティブ業務も、取引相手先の債務不履行リスク、およびかかる債務不履行が発生した場合に支払うべき金額に関する大きな不確実性にさらされている。クレディ・アグリコル・グループは多くの場合、これらのリスクに対処するため担保を取得したり補償請求権を行使したりすることがあるが、これらは完全な保全を確保するには不十分である可能性があり、クレディ・アグリコル・グループは、1つまたは複数の主要な取引相手先が破綻したことにより、重大な損失を被る可能性がある。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーのデリバティブおよび繰延決済取引におけるカウンターパーティー・リスクに相当し、第3の柱において示されているリスク加重資産(RWA)は、8.3十億ユーロであった。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループのデリバティブおよび繰延決済取引におけるカウンターパーティー・リスクに相当し、第3の柱において示されているリスク加重資産(RWA)は、8.2十億ユーロであった。
1.2 財務リスク
A)可視性の欠如、短期金利への上昇圧力、長期金利の上昇に関連するリスクにより、クレディ・アグリコル・グループの収益性および財務状態は影響を受ける可能性がある
2026年2月28日に始まった中東における戦争と、これに起因するエネルギー価格の高騰により、インフレが急激に再加速した。5月には、米国の物価上昇率が前年度比4.2%(2026年2月は2.4%)、ユーロ圏では3.2%(2026年2月は1.9%)に達し、それぞれ2023年4月および2023年9月以来の水準となった。これに対し、中央銀行は、金融政策における引き締めスタンスをより強化することとした。米国連邦準備制度理事会は、緩和サイクルを中断し、2025年12月以降、金利を据え置いている。ECBは、1年間の現状維持を経た後、2026年6月に中央銀行の政策金利を25ベーシス・ポイント引き上げた。
高い不確実性を背景に、基調的インフレが制御不能に陥ることを防ぐため、中央銀行は警戒を続けるものと予想されている。米国連邦準備制度理事会は、2026年度を通じて金利を据え置き、年度末にはフェデラル・ファンド金利の上限を3.75%とする見通しである。この現状維持の中立シナリオには、現在、明らかな上振れリスクが存在し、次の動きが実際には利上げとなる可能性も少なからずある。あらかじめ定められた利上げ軌道を確約しないECBの柔軟なアプローチは、インフレおよび成長の見通しを取り巻く不確実性の高さを反映したものである。ECBは当年度においてさらに利上げを行い、預金金利を2.50%まで引き上げる可能性がある。
インフレ率の上昇および金融引き締め予測により、戦争の開始以来、市場金利は急上昇しており、この傾向はユーロ圏よりも米国においてより顕著である。イールド・カーブも大幅に平坦化した。エネルギー価格がインフレ率の低下を妨げず、その後金融緩和が行われると仮定する「不完全な正常化」のシナリオでは、金利(スワップ)は一時的に下降傾向となる可能性がある。米国では、10年物米国財務省証券の金利が、期間プレミアムの大幅な上昇を経て、今夏に予想されるピークを過ぎた後、2026年度末までに4.55%近くになる見込みである。ユーロ圏では、10年物ドイツ国債の利回りが回復し、2026年12月には3.20%のピークに達すると予想される。これにより、フランスおよびイタリアの利回りは4%を大幅に下回る水準となる見込みである。
6月中旬に米国とイランの間で覚書が締結されたことで、こうした段階的な正常化およびインフレ減速のシナリオを想定することが可能となっている。ただし、交渉が失敗し、状況がさらに悪化するリスクは依然として存在する。かかるリスクが、エネルギー価格のさらなる高騰へとつながり、インフレ率の低下を妨げ、経済活動への打撃がより深刻化する可能性がある。その場合、中央銀行が金融政策をさらに強化し、その結果、金利が上昇し、イールド・カーブがさらに平坦化する可能性がある。
リスクフリー・レートの上昇は、債務負担が最も重いソブリン発行体にとって不利に働き、かかる発行体のスプレッドの拡大につながる可能性がある。特に、フランスで大統領選挙が近づくにつれ、対立候補の予算案に対する投資家の懸念が高まることで、リスク・プレミアムが上昇する可能性がある。
金利の上昇および金利の期間構造の変化により、家計の投資配分におけるトレードオフに変化が生じる可能性がある。家計は、銀行預金と引き換えに、生命保険への投資を引き続き拡大する可能性がある。加えて、インフレ率や短期金利のさらなる上昇は、規制貯蓄口座(特に、その60%がフランス預金供託公庫に集中管理されているLivret A貯蓄口座およびLDDS(持続可能な開発と連帯に基づく貯蓄口座(Livret de développement durable et solidaire)))の魅力を高め、要求払預金の資金流出リスクが生じる可能性がある。短期金利に運用成績が左右されるマネー・マーケット・ファンドへの資金流出が進むと、銀行の流動性に対する緊張が一段と高まる可能性がある。
最後に、金利の上昇は貸出業務を減速させており、長期金利の上昇はモーゲージ貸付の回復にとって大きな障害となっている。フランスの金利がさらに上昇すると、住宅用不動産市場のトレンドが変化する可能性がある。
このような状況において、クレディ・アグリコル・グループは、経営資源のコスト増によって業績が著しく変化することを予想している。費用と収益は、重大な不確実性にさらされるであろう。
B)イールド・カーブに不利な変化があると、クレディ・アグリコル・グループの連結収益または収益性に影響を与える可能性がある
ある期間にクレディ・アグリコル・グループが得る純利息収入は、当該期間における全体の連結収益および収益性に重大な影響を与える。金利は、クレディ・アグリコル・グループが制御し得ない数々の要因に左右される。市場金利の変動は、利付資産に課される利息および負債に対して支払われる利息に対して、異なる影響を有する。利回りが低下すると、クレディ・アグリコル・グループの貸出業務による純利息収入およびその経済的価値の両方が減少する可能性がある。
資本の経済価値分析
2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する主要な分野において金利(1)が200ベーシス・ポイント低下した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの経済価値(2)には1.2十億ユーロのプラスの影響が生じる。反対に、クレディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が200ベーシス・ポイント上昇した場合、3.6十億ユーロのマイナスの影響が生じることになる。
2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が200ベーシス・ポイント低下した場合、クレディ・アグリコル・グループの経済価値には4.7十億ユーロのプラスの影響が生じる。反対に、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が200ベーシス・ポイント上昇した場合、14.1十億ユーロのマイナスの影響が生じることになる。
これらの影響は、今後30年間で段階的に廃止される貸借対照表に基づいて計算される。つまり、将来の生産は考慮されず、貸借対照表上のポジションの変化による動的な影響は含まれない。金融機関以外の契約満期のない預金(要求払預金および貯蓄勘定)の平均残存期間は5年に制限されている。使用される貸借対照表には、金利リスクに関する規制(欧州銀行監督機構が定義する監督上の異常値テスト、SOTによる評価手法)を遵守した自己資本および持株は含まれない。
(注1) 使用される金利ショックは、規制シナリオの経済価値分析(すなわちユーロ圏および米国では+/-200ベーシス・ポイント、スイスでは+/-100ベーシス・ポイント)、および純利息収入分析(+/-50ベーシス・ポイントの均一なショック)に相当する。
(注2) 株式および固定資産を除く現在の貸借対照表の正味現在価値
純利息収入分析
提示された計算結果は、+/-0.5%の金利変動に対する純利息収入の感応度を示している。フランス国内リテール・バンキングにおける貸付残高および顧客金利の変動に関する前提条件は、クレディ・アグリコル・グループが開発したモデルに基づくものである。これらのモデルを用いることで、SOTの前提条件に基づく計算と比較して感応度は大幅に低下する。たとえば、金利が低下することで、無利息の要求払預金からの(他の利回り商品への)代替率は低下するが、その分、要求払預金の残高の増加によって影響は相殺される。
2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が50ベーシス・ポイント低下した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの純利息収入は1年目に0.3十億ユーロ、2年目に0.1十億ユーロ、3年目に0.2十億ユーロ減少する。反対に、クレディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が50ベーシス・ポイント上昇した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの純利息収入は1年目に0.3十億ユーロ、2年目に0.2十億ユーロ、3年目に0.3十億ユーロ増加する。
2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要分野における金利が50ベーシス・ポイント低下した場合、クレディ・アグリコル・グループの純利息収入は1年目に0.4十億ユーロ減少し、2年目と3年目はほぼ横ばいとなる。反対に、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要分野における金利が50ベーシス・ポイント上昇した場合、クレディ・アグリコル・グループの純利息収入は1年目に0.4十億ユーロ増加し、2年目はほぼ横ばい、3年目は0.2十億ユーロ増加する。
2つのアプローチの間では、感応度は逆になる。金利が上昇するとクレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの経済価値は低下するが、純利息収入は増加する。
金利が上昇した場合に経済価値が低下するのは、将来の満期日において固定金利負債よりも固定金利資産のほうが一般的に多いためである。
したがって、金利が上昇した場合、固定金利資産のマイナスの感応度は、固定金利負債のプラスの感応度によって完全には相殺されない。
反対に、負債には金利上昇の影響を受けにくいまたは全く受けない株式や小口顧客資金(要求払預金および規制貯蓄)が含まれているため、金利が上昇すると、金利変動に対する更新後の資産の感応度が更新後の負債のそれよりも高くなるため、純利息収入は増加する。資産/負債の感応度については、純利息収入のシミュレーションで考慮される更新がストックを過大に補填している。
会計の観点からヘッジが効果的でないことが判明した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの業績は、金利変動(上昇および低下両方)の影響を受ける可能性がある。
また、フランスの政治的不確実性は、中長期的な市場資源コストを増加させ、純利息収入に影響を与える可能性がある。
C)市況が悪化すると、クレディ・アグリコル・グループの保険、資産運用、資産サービシング、ブローカレッジ業務およびその他の業務による収益は減少するおそれがある
2025年度の市場環境の特徴は、不確実な市場における顧客のリスク回避であった。このような環境にもかかわらず、活動の多様性と、市況に適応したソリューションで顧客をサポートできたことにより、クレディ・アグリコル・グループの資産運用および資産管理、保険ならびに資産サービシング業務からの収益は、2025年度に増加した。2026年6月末時点で、これら3つの事業分野での活動によって生み出された収益(1)は、それぞれクレディ・アグリコル・エス・エーの収益の18%、11%、7%、クレディ・アグリコル・グループの収益の12%、7%、5%を占めていた。クレディ・アグリコル・グループは、クレディ・アグリコル・アシュランスを通じたフランスの大手保険会社である(2)。アムンディの運用資産は2026年6月30日現在2,581十億ユーロで、クレディ・アグリコル・アシュランスの運用資産は2026年6月30日現在392十億ユーロであった。
しかしながら、金融市場が低迷している状況下において、資産運用、資産管理、保険ならびに資産サービシングからの収益は、マイナスの影響を受ける可能性がある。資産運用および資産管理業務にとっては、収益の一部は、運用資産額および当該資産の取引に関連する受取報酬および手数料に基づく、運用報酬に直接関連している。市場が低迷すると、運用資産の総価値は下落し、運用手数料からの収益の減少につながる可能性がある。保険会社にとっては、市場の低迷は株式や債券等の金融商品の投資価値の下落につながり、保険会社の収益に影響を与える可能性がある。最後に、金融サービス業務からの収益も、資産運用会社の顧客ポートフォリオの価値の低下によってマイナスの影響を受ける可能性がある。
その上、金融情勢および経済情勢は、クレディ・アグリコル・グループが証券引受、財務アドバイザリー業務ならびにその他の法人営業および投資銀行業務を提供する取引の数および規模に影響を与える。したがって、クレディ・アグリコル・グループの収益(これらのサービスの受取報酬および手数料を含む。)は、クレディ・アグリコル・グループが関与する取引の数および規模に直接関連しており、市場活動の低下によって大きな影響を受け得る。
さらに、市況の悪化がなくても、クレディ・アグリコル・グループの集団投資の引受けおよび生命保険商品の実績が市場を下回った場合、引出しが増加してインフローが減少することによってクレディ・アグリコル・グループが資産運用および保険業務から受け取る収益も減少する。
(注1) コーポレート・センター部門を除く。
(注2) 出所:L'Argus de l'assurance、2025年12月12日(2024年末時点のデータ)
D)クレディ・アグリコル・グループの有価証券ポートフォリオおよびデリバティブ・ポートフォリオの帳簿価額ならびにクレディ・アグリコル・グループの自己債務を調整した場合、当期純利益および株主持分に影響が生じるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループの有価証券、デリバティブおよび一部のその他の資産の帳簿価額、ならびに貸借対照表上の自己債務は、各財務書類の作成日付で調整される。帳簿価額調整額は、とりわけクレディ・アグリコル・グループの自己債務に内在する信用リスクおよび債券・株式市場における価値の変動を反映している。調整の大部分は、一会計期間中のクレディ・アグリコル・グループの資産または負債の公正価値の変動に基づいて行われ、変動は損益計算書か、または株主資本に直接計上される。損益計算書に計上された変動は、その他の資産の公正価値の逆の変動によって相殺されない範囲で、クレディ・アグリコル・グループの連結当期純利益に影響する。公正価値調整は、すべて株主資本に影響し、その結果としてクレディ・アグリコル・グループの自己資本比率にも影響する。公正価値調整は一会計期間につき計上されるが、これはその後の期間に追加の調整を要しないことを意味しない。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーが保有する発行済債務証券は、総額133.5十億ユーロであった。信用リスクによる蓄積された減損、準備金およびマイナスの公正価値調整合計は、179百万ユーロであった。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループが保有する発行済債務証券は、総額190.5十億ユーロであった。信用リスクによる蓄積された減損、準備金およびマイナスの公正価値調整合計は、219百万ユーロであった。
また、クレディ・アグリコル・アシュランスは、負債コミットメント、特に保険契約者に付与された保証(主としてユーロ建ての契約および個人向けリスク保険。2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.7 保険部門のリスク」の項を参照。)に対応する債券ポートフォリオを保有しており、これによっても損益計算書または株主資本に直接計上される帳簿価額調整が発生する。
E)クレディ・アグリコル・グループは市場価額の変動および様々な市場パラメータの変動に関連するリスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループの事業は、金融市場の状況によって重大な影響を受け、フランス、欧州、およびクレディ・アグリコル・グループが業務を行う世界中のその他の地域における現在のおよび予想される将来の経済情勢によって影響を受ける。市場、経済または地政学的状況が悪化すると、金融機関の業務環境は厳しくなるおそれがある。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、金利、株価、外国為替、債券発行(クレディ・アグリコル・グループの債券を含む。)に適用されるプレミアムおよび石油の価格の変動といったリスクに大きくさらされている。
クレディ・アグリコル・グループは、これらのリスクに関する潜在的損失を測定するためにバリュー・アット・リスク(VaR)モデルを使用している(詳細は2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.5 市場リスク」の項を参照。)。
2026年6月30日現在、VaRはクレディ・アグリコル・エス・エーとクレディ・アグリコル・グループ両レベルで13百万ユーロであった。
クレディ・アグリコル・グループは、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.5 市場リスク-Ⅲ.市場リスクの測定および監督方法」および「2.5 市場リスク-Ⅳ.エクスポージャー」にそれぞれ記載および定量化されているとおり、極端なシナリオにおける潜在的なエクスポージャーを定量化するためのストレス・テストも行っている。これらの方法は、将来の市況とは大きく異なる可能性のある仮定または過去のアプローチに基づいている。したがって、極端なシナリオにおけるクレディ・アグリコル・グループの市場リスク・エクスポージャーは、定量化手法によって予測したエクスポージャーを上回るおそれがある。
クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる市場リスクに関するリスク加重資産(RWA)の合計は、2026年6月30日現在11.7十億ユーロであった。
クレディ・アグリコル・グループがさらされる市場リスクに関するリスク加重資産(RWA)の合計は、2026年6月30日現在12.6十億ユーロであった。
さらに、クレディ・アグリコル・グループは、ソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームを通じた投資家の協調行動によって特定の発行体または特定の商品の株価を吊り上げることで生じる市場の潜在的ボラティリティの影響を受けやすい。これらの活動は、クレディ・アグリコル・エス・エーの株式がターゲットであるか否かにかかわらず、評価に関する不確実性を生み、予測不可能な市況につながり、クレディ・アグリコル・グループおよびその取引相手先に悪影響を及ぼす可能性がある。
F)クレディ・アグリコル・グループは株式保有に関連して損失を被ることがある
クレディ・アグリコル・グループは、主として上場株式のマーケット・メイキングおよびトレーディング活動に関連して、ならびにプライベート・エクイティ業務、ならびに特定の企業に対して支配権を行使し、その戦略に影響を与える目的で戦略的に株式を取得する取引に関連して、保有する株式の価値低下リスクを負う。戦略的持分の場合、クレディ・アグリコル・グループの支配度は限定的である場合もあり、当該事業体の他の株主または経営陣との意見の相違により、クレディ・アグリコル・グループの当該事業体の方針に対する影響力にマイナスの影響が生じる可能性がある。クレディ・アグリコル・グループの保有する株式の価値が大幅に下落した場合、クレディ・アグリコル・グループは、連結財務書類に公正価値調整額または資産減損費用を計上しなければならないことがあり、その場合に経営成績および財務状態にマイナスの影響が生じるおそれがある。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは資本性金融商品を91.8十億ユーロ保有しており、うち38.7十億ユーロは純損益を通じて公正価値で記録されていた。また、46.8十億ユーロは売買目的で保有され、6.3十億ユーロは資本を通じて公正価値で認識されていた。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループは資本性金融商品を96.4十億ユーロ保有しており、うち40.8十億ユーロは純損益を通じて公正価値で記録されていた。また、46.8十億ユーロは売買目的で保有され、8.8十億ユーロは資本を通じて公正価値で認識されていた。
G)クレディ・アグリコル・グループは、金利および為替レートの変動に関連する損失のリスク、ならびに借換市場の低迷が長期化した場合の流動性資源の減少リスクを抑制するために、資産および負債の適切な管理を確保しなければならない
クレディ・アグリコル・グループは、資産と負債の間で満期、金利または通貨が一致しないリスクにさらされている。クレディ・アグリコル・グループの資産および負債の多くは支払時期やフローが変動する可能性があり、不確定である。クレディ・アグリコル・グループは、資産と負債に係るリスクの監督、モデル化およびヘッジのために各種プロセスを実施し、流動性リスク、金利リスク、外国為替リスクの管理手続の一環として資産・負債ギャップに厳しい制限を設けている。しかしながら、これらの資産と負債の不一致に起因する潜在的損失を排除する上でこれらの措置が十分に有効である、という確証はない。
流動性リスクに対しては、より厳格な監督と分散を重視した資金源の管理が求められる。一方、借換市場が閉ざされた場合、クレディ・アグリコル・グループでは多額の余剰流動性準備金および規制流動性比率に依拠することができるため、クレディ・アグリコル・グループはあらゆる種類の流動性危機にも長期間にわたって対処することができる。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループは以下を計上した。
■ 流動性準備金は全体で475十億ユーロと非常に多額であり、このうち165十億ユーロは非常に質の高い有価証券で、中央銀行に即座に拠出したり、資産を売却せずに中央銀行との買戻条件付契約に利用したりできる。
■ LCR(流動性カバレッジ比率-流動性リスク特性の短期的回復力を確保するための規制上の健全性比率)は136%(1)であり、規制上の最低ライン100%より高く、また2028年度中期計画に基づく目標である110%から130%を上回っている。
■ NSFR(安定調達比率-流動性リスク特性の長期的な信頼性を確保するための規制上の健全性比率)は、規制上の最低ライン100%より高く、2028年度中期計画に基づく目標110%から120%に沿ったものである。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは以下を計上した。
■ LCRは141%であり、規制上の最低ライン100%を上回っている。
■ NSFRは、規制上の最低ライン100%を上回っている。
クレディ・アグリコル・グループ全体の流動性準備金は一括管理されているため、クレディ・アグリコル・エス・エーの必要額は、前述の2026年6月30日現在の475十億ユーロの準備金で賄われる。
(注1) 2026年6月末現在の平均LCR
H)クレディ・アグリコル・グループのヘッジ戦略はすべての損失リスクを排除できるわけではない
クレディ・アグリコル・グループが事業に伴う各種リスク・エクスポージャーをヘッジするために用いる商品または戦略が有効でない場合、クレディ・アグリコル・グループは損失を被るおそれがある。これらの戦略の多くは、過去のトレーディング・パターンおよび相関関係に基づいている。たとえば、クレディ・アグリコル・グループが資産のロング・ポジションを保有している場合、過去の実績としてショート・ポジションの変動がロング・ポジションの価値変動を相殺してきた資産のショート・ポジションを取ることで、当該ポジションをヘッジすることができる。しかしながら、将来のあらゆる市場環境における、またはあらゆるリスクタイプに対するリスク・エクスポージャーに対しては、クレディ・アグリコル・グループは部分的にしかヘッジされず、またこれらの戦略もかかるリスク・エクスポージャーの軽減策としては十分に有効ではない可能性がある。たとえば、ボラティリティや市場構造の急な変化等、予想外の市場の動きがどのようなものであれ、クレディ・アグリコル・グループのヘッジ戦略の効果を減少させる可能性がある。さらに、ヘッジが効果的でなかったことに起因する損益の計上方法によっては、クレディ・アグリコル・グループが公表する業績の変動性が高まる可能性がある。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループ両レベルでの、クレジット・デリバティブの形で購入したプロテクションの想定元本は3.5十億ユーロ(2025年12月31日現在は1.6十億ユーロ)で、ショート・ポジションの想定元本はゼロ(2025年12月31日現在も同じ)であった。
1.3 業務リスクおよび関連リスク
クレディ・アグリコル・グループの業務リスクおよび関連リスクには、法令違反リスク、法的リスクおよび業務委託サービスから発生するリスクが含まれる。
2023年度半ばから2026年度半ばまでの期間におけるクレディ・アグリコル・エス・エーの業務リスクの発現は、次のように分類される。「実行、受渡しおよびプロセス管理」分野は業務損失の39%、「顧客、商品および取引慣行」分野は業務損失の30%、「外部不正行為」分野は業務損失の23%を占めた。その他の業務リスクの発現は、雇用および安全性業務(3%)、内部不正行為(4%)、ならびに事業の中断およびシステム障害(1%)に分類できる。
また、クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる業務リスクに関するリスク加重資産(RWA)は、2026年6月30日現在59.9十億ユーロであった。
2023年度半ばから2026年度半ばまでの期間におけるクレディ・アグリコル・グループの業務リスクの発現は、次のように分類される。「実行、受渡しおよびプロセス管理」分野は業務損失の39%、「顧客、商品および取引慣行」分野は業務損失の25%、「外部不正行為」分野は業務損失の27%を占めた。その他の業務リスクの発現は、雇用および安全性業務(4%)、内部不正行為(3%)、事業の中断およびシステム障害(1%)、ならびに物的資産に対する損害(1%)に分類できる。
また、クレディ・アグリコル・グループがさらされる業務リスクに関するリスク加重資産(RWA)は、2026年6月30日現在88.9十億ユーロであった。
A)クレディ・アグリコル・グループは不正リスクにさらされている
不正とは、特に法律、規制または内部ルールに違反することで行われる、個人または組織に損害を与え、有形または無形の利益を得ることを目的とする犯罪であり、意図的な行為である。
不正行為は、クレディ・アグリコル・グループにとって損失であり、多大なコストがかかる。業務上の損失や評判の失墜という影響以外にも、今日では不正行為は、マネー・ロンダリングおよび/またはテロリストの資金調達スキームの一部となるおそれがある。特定の不正行為は、マネー・ロンダリング、不正融資、不正行為の対策を担うフランスの情報機関であるTracfinに対し、疑わしい取引として報告の対象となることがある。このような観点から、ガバナンス、予防、検知および処理の強化が不可欠である。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの不正行為による損害は、不正発覚時点において、過去3年間の平均で106百万ユーロであった。
不正行為による損害は、主に消費者金融およびリテール・バンキング分野に集中しており、その形態としては、身分証明や文書にかかる不正行為および支払手段の不正使用が挙げられる。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループの不正行為による損害は、不正発覚時点において、過去3年間の平均で172百万ユーロであった。
不正行為による損害は、主に消費者金融およびリテール・バンキング分野に集中しており、その形態としては、身分証明や文書にかかる不正行為および支払手段の不正使用が挙げられる。
B)クレディ・アグリコル・グループは自行および第三者の情報システムの安全性および信頼性に関するリスクにさらされている
テクノロジーはフランスの銀行業務の中心をなし、クレディ・アグリコル・グループは引き続き、顧客との長期的な関係の一環としてそのマルチチャネル・モデルを展開し続けている。これに関連して、クレディ・アグリコル・グループはサイバー・リスクにさらされている。これは、企業、その従業員、取引相手および顧客に重大な損失を与える目的で、データ(個人、銀行/保険、技術または戦略的データ)、手続およびユーザーを操作しようと電子的に犯された悪意ある行為および/または不正行為に起因するリスクである。サイバー・リスクは、業務リスクの分野において最優先事項となっている。企業のデータ資産は、新たな、複雑かつ進化する脅威にさらされており、かかる脅威はあらゆる企業、特に金融機関の企業の財政および評判に重大な影響を与えるおそれがある。サイバー攻撃の背後にある犯罪集団がますます高度化していることから、規制当局および監督当局は、この分野におけるリスク管理の重要性を強調し始めている。
大多数の他行と同様、クレディ・アグリコル・グループは、業務の遂行において当行グループの通信システムおよび情報システムに大きく依存している。これらのシステムのセキュリティ障害または妨害または侵害が発生すれば、顧客関係管理、総勘定元帳、預金、債権回収および/またはローン組成システムの障害または中断につながるおそれがある。たとえば、仮にクレディ・アグリコル・グループの情報システムに短時間でも障害が発生した場合、ある顧客のニーズに適時に応えられず、したがって事業機会を失うおそれがある。同様に、クレディ・アグリコル・グループの情報システムが一時的に停止した場合、バックアップ回復システムおよび危機管理計画を有していたとしても、情報の検索および照合に巨額の費用を要するおそれがある。クレディ・アグリコル・グループは、かかる障害または中断が起こらない、または仮に起こったとしても適切に対処できる、と保証することはできない。障害または中断が発生すれば、財務状態および経営成績にマイナスの影響が生じるおそれがある。
クレディ・アグリコル・グループは、決済代理人、為替市場、清算機関、預託機関、またはクレディ・アグリコル・グループが証券取引を実行または支援するために使用するその他の金融仲介機関もしくは外部のサービス・プロバイダーのいずれかに機能障害または中断が発生するリスクにもさらされている。また、クラウド・データ保管会社等、外部の情報技術サービス・プロバイダーに障害が発生するリスクもある。顧客との相互接続性が高まり、クレディ・アグリコル・グループは、顧客の情報システムに機能障害が発生するリスクにも、これまで以上にさらされる可能性がある。またクレディ・アグリコル・グループの通信システムおよび情報システム、ならびにその顧客、サービス・プロバイダーおよび取引相手先の通信システムおよび情報システムは、サイバー犯罪またはサイバー・テロにより障害または中断に直面する可能性がある。クレディ・アグリコル・グループは、自行もしくは他者のシステムの障害もしくは中断が発生しない、または仮に発生したとしても適切に解決できる、と保証することはできない。
2023年度半ばから2026年度半ばまでの期間において、業務およびシステム障害のリスクによる業務上の損失は、クレディ・アグリコル・エス・エーの業務上の損失全体の1.4%を占めた。同期間における、クレディ・アグリコル・グループの業務およびシステム障害のリスクに起因する業務上の損失は、業務上の損失全体の1.2%を占めた。
C)クレディ・アグリコル・グループのリスク管理政策、手続および手法は、未知または予想外のリスクに対するエクスポージャーを実際に削減するため有効かつ十分ではない場合があり、重大な損失につながるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループのリスク管理政策、手続、テクニックおよび戦略は、予想されるあらゆる経済環境および市場構成において、リスク・エクスポージャーの効果的な削減を保証できない可能性がある。これらの手続および手法は、一部のリスク、具体的にはクレディ・アグリコル・グループがこれまで特定または予測していないリスクに対して、有効ではない可能性がある。クレディ・アグリコル・グループがリスク管理に使用する定性的ツールおよび測定基準の中には、過去に見られた市場およびプレーヤーの行動または経済変数のデータに基づくものがある。クレディ・アグリコル・グループは、リスク・エクスポージャーを評価する際、かかる市場行動のデータに統計的およびその他の手法を適用している。かかる手法および測定基準は、クレディ・アグリコル・グループの将来のリスク・エクスポージャーを予測できない可能性がある。そのようなリスク・エクスポージャーは、たとえば、統計的モデルにおいて、予測または正しく評価できなかった要因または前例のない市場の動きから発生するおそれがある。このことはリスク管理能力を限定化し、業績に影響する。したがって、クレディ・アグリコル・グループの損失は、過去に基づく測定で予測したものを大幅に上回るおそれがある。
また、現行のIFRS基準に基づく予想信用損失等、クレディ・アグリコル・グループがリスクを見積もる際に使用するプロセスのいくつかは、複雑な分析と、不正確な評価につながるおそれのある要因の両方に基づいている。クレディ・アグリコル・グループが使用する定性的モデルおよび定量的モデルはいずれも包括的ではない可能性があり、クレディ・アグリコル・グループに重大なまたは不測の損失が発生するおそれがある。これまで重大な問題は確認されていないが、リスク管理システムは、不正を含む運用上の障害リスクにもさらされている。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの業務リスクに対応するために必要な健全性資本要件は、それぞれ4.8十億ユーロおよび7.1十億ユーロであった。このエクスポージャーは、CRRⅢの要件に従い、標準的計測手法(SMA)を用いて全面的な評価が行われている。
D)クレディ・アグリコル・グループの評判が損なわれた場合、クレディ・アグリコル・グループの事業にマイナスの影響が生じるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループの事業は、法令遵守および倫理行動に関する確固たる評判の維持に大きく依存している。クレディ・アグリコル・グループが、法令違反または類似もしくは関連する問題に関する法的手続の当事者となり、または悪評の対象となった場合、クレディ・アグリコル・グループの評判に影響が及び、事業にマイナスの影響が生じるおそれがある。これらの問題は、具体的には、利益相反の可能性のある不適切な取引の可能性、法律上および規制上の要件の不正確な監視の可能性、競争に関する問題、倫理問題、社会的および環境的責任、マネー・ロンダリング、情報セキュリティ政策、ならびに販売およびトレーディング慣行等が含まれるが、これらに限定されない。
クレディ・アグリコル・グループは、特に社会的および環境的責任の観点から、第三者が作成または送信するデータに依存する場合があり、当該第三者のデータに対する信頼性の保証が確立していない状況では、当該分野における特定のリスクにさらされる可能性がある。また、クレディ・アグリコル・グループの評判は、従業員の不正行為、金融仲介機関による詐欺もしくは横領または第三者プロバイダー、外部代理人および下請業者によるその他の行為や不正行為もしくは過失によっても損なわれるおそれがある。クレディ・アグリコル・グループの評判が損なわれれば、事業損失となり、利益および財務状態に影響が生じるおそれがある。これらの問題に適切に対処できなければ、さらなる法的リスクが生じ、訴訟や紛争の件数が増加し、クレディ・アグリコル・グループに罰金または規制上の制裁が科されるおそれがある。
評判リスクは、クレディ・アグリコル・グループにとって重要な要素である。クレディ・アグリコル・グループの法令遵守部門およびクレディ・アグリコル・グループの関連会社の法令遵守部門がこれを管理しており、同部門は特に、制限なく、マネー・ロンダリングの防止、テロ組織への資金供与対策、不正および贈収賄の防止、禁輸および資産凍結義務の遵守、ならびに顧客データの保護に関して、法令違反リスクを未然に防ぎ、統制する。
E**)クレディ・アグリコル・グループは、法的手続、仲裁手続または規制手続の結果、より多額の損害賠償金または罰金を支払うリスクにさらされている**
クレディ・アグリコル・グループは、過去に重大な法的手続(集団訴訟を含む。)、仲裁手続および規制手続の当事者となっており、今後もなる可能性がある。これらの手続においてクレディ・アグリコル・グループに対して不利な決定がなされた場合、多額の損害賠償金、罰金および違約金を支払わなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・グループが当事者となっている法的手続および規制手続には、市場ベンチマークの操作に関する通謀、国際制裁違反、統制不足およびその他の事項に関する問題が含まれる。クレディ・アグリコル・グループは、多くの場合、十分な防御手段を有するが、法的手続または規制手続の結果が最終的には有利なものであっても、自らの利益を守るために多額の費用を負担し、多くのリソースを充当しなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーにおいて進行中の法的手続、仲裁手続または行政手続に伴うリスクの変化に関するさらなる情報は、「リスク管理」、「5. クレディ・アグリコル・エス・エーの法的リスクの変化」の項を参照。
事業部門として組織された法務部門は、主に2つのことを目標としている。民事、懲戒または刑事を問わず、紛争および債務を引き起こし得る法的リスクを統制すること、ならびに事業体が業務を遂行できるよう必要とする法的サポートを提供することである。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの法的リスク引当金は合計150百万ユーロ、クレディ・アグリコル・グループは344百万ユーロであったが、これに対して2025年12月31日時点では、それぞれ151百万ユーロ、321百万ユーロであった。
F)クレディ・アグリコル・グループは、その業務が国際的であることから、法的リスクおよび法令遵守リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループは、その業務が国際的であることから、外国事業に内在するリスクにさらされている。具体的には、クレディ・アグリコル・グループが事業を行う各国における業務に適用される複数の、大抵は複雑な法令(現地の銀行法令、内部統制および開示の要件、データの機密性に関する制約、欧州、米国および現地のマネー・ロンダリング防止および贈収賄防止法令、国際制裁ならびにその他の規則および要件等)を遵守する必要があることなどが含まれる。これらの法令に違反した場合、クレディ・アグリコル・グループの評判が損なわれ、訴訟が提起され、民事罰則もしくは刑罰が科され、または事業に重大なマイナスの影響が生じるおそれがある。
たとえば、2015年10月、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクは、米国経済制裁の対象国との米ドル建て取引に関して調査を行っていた米国連邦およびニューヨーク州の当局と、合意に達している。この合意の対象となる事象は、2003年から2008年までに行われた。米国連邦およびニューヨーク州の当局の調査に協力していたクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクおよびクレディ・アグリコル・エス・エーは、合計787.3百万米ドル(692.7百万ユーロ相当)の罰金を支払うことに同意した。
これらの法令を確実に遵守するための手続が導入され、継続的に改善が図られてはいるものの、クレディ・アグリコル・グループのすべての従業員、サービス・プロバイダーまたは請負業者がその方針に従う、またはかかるプログラムがすべての違反を防止するのに十分である、と保証することはできない。クレディ・アグリコル・グループの方針に違反した取引が特定され、罰則が科されることになる可能性は排除できない。またクレディ・アグリコル・グループは、国際的な業務を有する一部の事業体については出資のみを行っており、直接的または間接的に支配しているとは限らないため、当行グループの内部方針および手続の遵守を求めるのは一層困難になる可能性がある。
2025年12月31日現在クレディ・アグリコル・グループは、46ヶ国において業務を行っていた。この範囲には、親会社としてのクレディ・アグリコル・エス・エー、およびクレディ・アグリコル・グループの子会社と支店が含まれる。ただし、売却目的および非継続事業、ならびに持分法適用会社は含まれない。2025年度中、クレディ・アグリコル・エス・エーの収益(連結会社間の処分を除く。)の67%、およびクレディ・アグリコル・グループの収益(グループ内取引に係る処分を除く。)の76%は、主要な2ヶ国(すなわちフランスおよびイタリア)から生じたものであった。
1.4 クレディ・アグリコル・グループが業務を行う環境に関するリスク
A**)**金利の上昇および/または大幅な変動と一層著しい経済減速は、クレディ・アグリコル・グループの事業活動、業務および財務業績にマイナスの影響を及ぼす可能性がある
不確実性が高く対立の多い世界経済環境に加え、地域・国家の動向には、インフレ率と金利を押し上げ、成長率を押し下げるリスクがかなり潜んでいる。
■ 新型コロナウイルスによる危機とそれに続く地域的な武力紛争は、国際安全保障上の懸念や、主権、戦略的分野の保全および敵対的な権力、単一のサプライヤーに依存しないための主要な供給源の維持といった課題を明確に浮かび上がらせた。加速する気候変動への挑戦と相まって、国家の産業戦略の進展、保護貿易主義の台頭、および関税の賦課は、グローバル・バリュー・チェーンの経済的再構成をもたらしている。こうした動きは、構造的なものであり、さらなる価格の緊張を生み、関係する経済セクターやプレーヤーを不安定にする可能性が高い。
■ 気候変動による事象(干ばつ、山火事、洪水、あるいは厳冬など)は、供給にかかる困難を引き起こし、世界的な貿易を混乱させ、深刻な物価上昇圧力をもたらす可能性もある。
■ 米国において、同国は今やエネルギー純輸出国であるため、中東紛争の影響はインフレに対しては目に見えているものの、限定的となるだろう。トランプ政権の経済課題(減税、規制緩和)は、インフレ率が上昇しているにもかかわらず引き続き堅調に成長しており、中東紛争によるマイナスの影響を相殺するだろう。このシナリオは、リスクを伴う。すなわち、米国の中央銀行の政策金利の引締めは、世界の他の地域の金融政策を制約する可能性があり、保護貿易主義は世界経済の成長に不利な影響を与え、財政変動、とりわけ人工知能(AI)関連企業についての株式市場の高値評価に対する投資家の不信感は、米国および世界の金融の安定性に対してリスクとなり得る。
■ より一般的には、地政学的な動向や対立(ウクライナ戦争や中東紛争、中国と米国間、または世界経済において大きな影響力を持つ他の国家間の緊張など)は、世界経済、とりわけ貿易やサプライ・チェーンにリスクをもたらし、その結果、(特にコモディティや重要部品の)価格や実際に入手可能な数量にまで影響を及ぼす。
■ ユーロ圏の基準シナリオは、経済は中東紛争に関連したインフレ局面によって成長が減退するが、景気後退は起こらないと想定している。インフレ率は、2027年秋までに、ECBの目標に向かって徐々に低下し、金利は高止まりすると予想されている。しかしながら、ユーロ圏は、たとえば(新型コロナウイルス危機時のような)供給の混乱や、(ウクライナ戦争勃発または中東紛争時のような)エネルギー価格の急騰といった事態が発生した場合、輸入インフレ圧力にさらされるリスクに依然としてさらされている。さらに、ユーロ圏は、インフレ・リスクに伴い、成長率の低迷シナリオが現実化するリスクにさらされている。基本シナリオに伴うリスクは、実に悲観材料である。景気停滞のシナリオは、中東紛争のさらなる激化、米国との貿易摩擦の激化、輸出市場の縮小、競争圧力の増大、中国の輸出先が欧州連合へシフトすること、民間部門の信頼感の悪化、そしてドイツの財政刺激策がより漸進的に実施されることになるといった、様々な形で現実化する可能性がある。
■ 最後に、より具体的には、フランスでは、経済成長の鈍化と財政状況の悪化を背景に、あらゆる政治的、経済的、社会的な動向が、フランス国債利回り(Obligation Assimilable du Trésor 、OAT)および民間の貸出金利を押し上げ、変動性を高める可能性がある。不確実性は、経済主体が様子見の姿勢を取る要因にもなり得るため、経済活動に弊害をもたらすことが考えられる。
したがって、インフレ・リスクの上昇(特に上流部門におけるリスク)により、とりわけ、ECBは中央銀行の政策金利をさらに引き上げ、その結果金利が上昇をし、家計の購買力を低下させ、企業にとっての状況を悪化させる可能性がある。このことは企業倒産件数の増加につながり、失業率の上昇を招くおそれがある。特に不動産セクターは、金利に非常に敏感であり、不動産ローンの金利がさらに上昇すれば、不動産セクターにとって打撃となる。(特に成長の鈍化を考慮すると)金利が上昇し、経済主体の信認が低下すれば、危機が深刻化し、経済により広範な影響を与えるおそれがある。こうした様々な要因は、クレディ・アグリコル・グループの顧客の債務不履行リスクを増大させるだけでなく、金融不安や金融市場の低迷のリスクも増大させ、クレディ・アグリコル・グループの事業活動やリスク費用に影響を与える。
より一般的には、成長の鈍化、金利の急激な上昇や金利水準の高止まりは、経済活動に影響を与える一部の主要なプレーヤー、特に負債を多く抱える主体に困難をもたらす可能性がある。債務返済が困難になり、債務不履行に陥れば、市場に大きなショックを与え、システミックな影響を及ぼすおそれがある。大規模なショックによって弱体化した、より読みにくい状況では、重要なプレーヤーの困難に関連するような出来事は、クレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーとショックのシステミックな影響によっては、クレディ・アグリコル・グループの財務の健全性を損なう可能性がある。
B**)**不利な経済・金融条件は、クレディ・アグリコル・グループおよびクレディ・アグリコル・グループが事業展開する市場にこれまでも影響を及ぼしており、今後も影響を及ぼす可能性がある
クレディ・アグリコル・グループが業務を行う市場の景気が悪化すれば、次に述べるいずれか1つまたは複数の影響が生じるおそれがある。
■ 経済情勢がより不利になれば、クレディ・アグリコル・グループの顧客の事業および業務に影響を与え、収益が減少し、貸出金およびその他の債権のデフォルト率が上昇するおそれがある。
■ 実際のまたは予測される経済情勢に対応して採用されたマクロ経済政策は、意図しない効果を有することがある。これらは、金利および為替レート等の市場パラメータに影響を及ぼす可能性が高いことから、クレディ・アグリコル・グループの事業のうち市場リスク・エクスポージャーの大きなものに影響が生じるおそれがある。
■ 金融市場によるリスク(特に政治的・地政学的リスク)を過小評価し、全般的なまたは特定の事業分野における経済情勢を過度に楽観視して、無分別な利益の追求がなされると、資産価格バブルを引き起こし、情勢が好ましくなくなったり、リスク回避傾向が明らかになったりした場合に調整の影響を増幅させるおそれがある。
■ 経済の広範な混乱(2008年の世界金融危機、2011年の欧州ソブリン債務危機、2020年の新型コロナウイルスによる危機、または2022年のウクライナ戦争とそれが引き起こしたエネルギー危機等)は、特に市場の流動性がなくなると特定のカテゴリの資産を見積り市場価額でまたは価額にかかわらず処分できなくなるため、クレディ・アグリコル・グループのすべての業務に深刻な影響を与えるおそれがある。
■ より一般的には、国際経済リスクまたは地政学的リスクは、国、セクター、バリュー・チェーン、企業ひいては当行の事業に対して急激に発現し、短期的または長期的に重大なマクロ経済的影響を与える可能性がある。たとえば、ウクライナ戦争の帰趨、中東紛争の展開を巡る不確実性、および米国と中国間、または世界経済に大きなウェイトを占める他の国家間での緊張の高まり(特に技術分野における経済のデカップリング(切り離し)への志向)により、複数のシナリオが生まれ、貿易戦争や制裁、台湾周辺や南シナ海における軍事的緊張、またさらには核リスクといった、数々のリスクが誘発されるおそれがある。
■ 債券、株式およびコモディティの価格の下落は、特にトレーディング、投資銀行および資産運用からの収益等、クレディ・アグリコル・グループの事業のかなりの部分に影響を与えるおそれがある。
■ より一般的には、不確実性が増したり市場が大きく混乱したりすると、ボラティリティが高まる可能性がある。これにより、クレディ・アグリコル・グループの債券、外国為替、コモディティおよび株式市場におけるトレーディングおよび投資活動、ならびにその他の投資におけるポジションに重大な悪影響がもたらされるおそれがある。近年、金融市場は大規模な混乱とボラティリティを経験しており、これらは再発生する可能性があり、クレディ・アグリコル・グループは重大な損失を被るおそれがある。このような損失は、スワップ、フォワード、先物、オプションおよび仕組商品など、クレディ・アグリコル・グループが利用する多くのトレーディングおよびヘッジ手段に拡大する可能性がある。さらに、金融市場のボラティリティによって、トレンドの予測や効果的なトレーディング戦略の実施が困難になっている。
不確実性は引き続き高い中、経済情勢がさらに悪化すると、企業の財政難や破綻が増加し、失業率は再び上昇を始め、顧客のデフォルト率が上昇するおそれがある。経済、地政学および気候の不確実性が増せば、リスク資産の評価、危機に陥った国の通貨、およびコモディティの価格に、次のような大きなマイナスの影響が生じるおそれがある。
■ 未曾有の外生的ショックが相次ぎ、経済状況の評価が困難であった場合、中央銀行の進める金融政策が適切ではない可能性がある。金融緩和が遅れたり慎重であったり、反して早期の金融引締に踏み切ったりする場合、過度に制限的な政策となり、経済活動の深刻な後退が引き起こされる可能性がある。
■ 政治的および地政学的状況-葛藤が増し緊迫化している-によって不確実性が増し、リスク全体のレベルが上昇する。緊張が高まった場合または潜在リスクが実現した場合、結果として市場が大幅に変動したり経済にマイナスの影響が生じたりするおそれがある。
■ フランスにおいては、政治的、経済的または社会的状況が一層著しく悪化した場合に信頼感が大幅に損なわれるおそれがある。そうなれば、一方では家計が万一に備えて消費を減らして貯蓄を増やそうとし、他方で企業は投資を先延ばしにする可能性がある。このことは、経済成長と民間債務の質に悪影響を及ぼす。民間債務は欧州の他国よりも増加している。
■ フランスにおいては、成長率の鈍化および多額の公的債務を背景に、政治的および経済的な不確実性に社会的緊張が相まって、信頼感および投資家にマイナスの影響が生じ、金利のさらなる上昇ならびに政府、企業および銀行の借換費用の一層の増加を引き起こすおそれがある。また、銀行および保険会社のソブリン・ポートフォリオにも損失を生じさせるおそれがある。たとえば、フランスのソブリン・リスクに対するクレディ・アグリコル・エス・エーのエクスポージャーは、2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの信用リスクおよびカウンターパーティー・リスクに対するエクスポージャーの3.2%に相当する63.6十億ユーロであった。フランスのソブリン・リスクに対するクレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーは、2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループの信用リスクおよびカウンターパーティー・リスクに対するエクスポージャーの3.1%に相当する73.2十億ユーロであった。
現在の経済バランスと金融バランスは脆弱で、不確実性は高いままである。このため、経済または金融の変化を予測したり、大幅に悪化した場合にどの市場が最も重大な影響を受けるかを判断したりすることは困難である。(フランス、欧州、または世界のいずれであれ)経済情勢または市況が悪化し、またはより著しく不安定になった場合、クレディ・アグリコル・グループの業務は混乱し、結果として事業、業績および財務状態に重大なマイナスの影響が生じるおそれがある。
C**)**クレディ・アグリコル・グループは厳しく規制された環境で業務を行っており、その収益性および財務状態は現行の法律および規制の変化によって重大な影響を受けるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループは、事業を展開する各法域において、厳格な規制および多くの監督制度を遵守しなければならない。
たとえば、かかる規制は具体的には以下に関連する。
■ 金融機関に適用される規制および健全性要件。これには、適正資本、最低資本、流動性、リスクの分散およびリスク加重比率に関する要件、またガバナンス、持株および報酬に関する制約にかかる健全性規則が含まれ、特に以下によって定義されるが、これらに限定されない。
- (ⅰ)金融機関および投資会社の健全性要件に関する規則2013年6月26日付の欧州議会および理事会規則(EU)第575/2013号(随時の改正または補足を含む。)。
- (ⅱ)金融機関の業務への参入および金融機関と投資会社の健全性の監督に関する2013年6月26日付欧州議会および理事会指令2013/36/EU号(随時の改正また補足を含む。)をフランス法に置き換えたもの。
これらの規制に基づき、クレディ・アグリコル・エス・エーのような金融機関、およびクレディ・アグリコル・グループなどの銀行グループは、最低自己資本比率、リスクの分散と加重比率および流動性、金融政策、報告、内部モデルの使用に関する規則、株式投資の制約に関する要件を遵守しなければならない。2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの普通株式等Tier 1資本(CET1)比率は11.3%、クレディ・アグリコル・エス・エーの合計比率は16.8%であった。同日時点での、クレディ・アグリコル・グループの普通株式等Tier 1資本(CET1)比率は17.2%、クレディ・アグリコル・グループの合計比率は21.0%であった。
■ 銀行の再生および破綻処理に適用される規則は、以下によって定義されるが、これらに限定されない。
- (ⅰ)金融機関および投資会社の再建および破綻処理の枠組みを策定する2014年5月15日付欧州議会および理事会指令第2014/59/EU号(随時の改正または補足を含む。)をフランス法に置き換えたもの。
- (ⅱ)単一破綻処理メカニズムおよび単一破綻処理基金の枠組みにおいて金融機関および一部の投資会社の破綻処理に関する統一規則および統一手続を定める2014年7月15日付欧州議会および理事会規則(EU)第806/2014号(随時の改正または補足を含む。)。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、ECBの監督下に置かれており、ECBに対して、適用規則に従って毎年クレディ・アグリコル・グループ再建計画を提出している(詳細は2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理」の項を参照。)。
■ 金融商品(クレディ・アグリコル・エス・エーが発行する株式およびその他の有価証券を含む。)に適用される規則、ならびに財務報告、情報開示および市場濫用に関するルール(市場濫用に関する2014年4月16日付欧州議会および理事会規則(EU)第596/2014号(随時の改正または補足を含む。))。特にクレディ・アグリコル・グループの透明性および報告に関する義務を強化するものである。
■ 中央銀行および規制当局による金融、流動性、金利ならびにその他の政策。
■ デリバティブ、証券ファイナンス業務、マネー・マーケット・ファンド等、特定の種類の取引および投資について規定する規則(店頭デリバティブ、中央清算機関および取引情報蓄積機関に関する2012年7月4日付欧州議会および理事会規則(EU)第648/2012号(随時の改正または補足を含む。))。
■ 取引プラットフォーム、中央決済機関、中央証券預託機関および証券決済システム等、市場インフラ規制。
■ 企業の社会的責任(CSR)に関する適用法令。以下の情報開示に関する要件を強化するものである。
- (ⅰ)持続可能性に関して、関係機関の活動によるCSR問題への影響、ならびにかかる問題が当該機関の業績および財務状態にどのように影響するか把握できるよう、特に、ただしこれに限定されることなく、特定の種類の事業体の年次財務諸表、連結財務諸表および関連報告書に関する2013年6月26日付欧州議会および理事会指令第2013/34/EU号に基づくもの。(特に、特定の大規模企業およびグループによる非財務情報および多様性情報の開示に関する2014年10月22日付欧州議会および理事会指令2014/95/EU号、ならびにより最近では企業サステナビリティ報告に関する2022年12月14日付欧州議会および理事会指令(EU)2022/2464号(「CSRD」)による随時の改正または補足を含む。)
- (ⅱ)銀行グループのファイナンスまたは経済活動がどのようにそしてどの程度、環境的に持続可能とみなされるかに関して、持続可能な投資を促進するための枠組みの構築に関し、タクソノミー規則として知られる、2020年6月18日付欧州議会および理事会規則(EU)第2020/852号に基づくもの(特に、環境的に持続可能な経済活動に関して、また開示義務を遵守するための方法を規定する指令2013/34/EU号第19a条または第29a条の対象となる企業が開示すべき情報の内容および提示について規定する2021年7月6日付委員会委任規則(EU)2021/2178号による随時の改正または補足を含む。)。
- (ⅲ)金融サービス部門の持続可能性、また特に持続可能性リスクとプロセスにおける持続可能性に対する重大な悪影響への考慮、および様々な金融商品の持続可能性に関連する情報の開示に関して、随時の改正または補足を含む、2019年11月27日付欧州議会および理事会規則(EU)2019/2088号(「SFDR」)に基づくもの。
ただし、これらのCSR規制は定期的に変更される可能性があり、特に複数の立法および規制案を含む「オムニバスパッケージ」の採択に関連して、クレディ・アグリコル・グループに影響を与える可能性があり、これらのパッケージの中には、既に採択され、適用されているものがある。
■ クレディ・アグリコル・グループが業務を行う法域における税金および会計に関する法律。
■ 内部統制、マネー・ロンダリングの防止およびテロリストへの資金供与との闘い、リスク管理およびコンプライアンスに関するルールおよび手続。
これらの措置のいくつかの結果、クレディ・アグリコル・グループはとりわけ、新たな要件を遵守するため業務の一部の規模を縮小した。これらの措置によって法令遵守費用も増加しており、今後も増加する可能性が高い。また、これらの措置の一部により、クレディ・アグリコル・グループは資金調達のうち資本および(シニア債より費用のかかる)劣後債務からなる部分を増やすことを義務付けられるなど、クレディ・アグリコル・グループの資金調達費用も大幅に増加する可能性がある。
これらの規制を遵守しない場合、クレディ・アグリコル・グループに大きな影響を及ぼすおそれがある。すなわち、規制当局による大幅な介入および罰金、国際制裁、戒告、評判の悪化、業務の強制的一時停止、または極端な場合は営業許可の取消し等である。また、クレディ・アグリコル・グループが事業を拡大し、または既存事業の一部を継続する能力も、規制上の制約から大幅に制限される可能性がある。
さらに、近年、金融環境全般に数多くの変化(一部は恒久的)をもたらしこれを強化するため、法的措置および規制措置が施行されており、または可決もしくは改正される可能性がある。これらの措置の狙いは世界的な金融危機の再発を防ぐことであるが、かかる新たな措置により、クレディ・アグリコル・グループおよびその他の金融機関が業務を行う環境は大きく変わっており、今後も変わり続ける可能性がある。よって、これまでに採用され、または今後採用される可能性のある措置には、より厳しい資本要件および流動性要件(特にクレディ・アグリコル・グループのような世界規模の金融機関およびグループを対象とするもの)、金融取引に対する課税、一定水準を超える従業員報酬に対する上限設定または課税、商業銀行が行うことのできる業務の種類に関する制限(自己勘定取引および投資、ならびにプライベート・エクイティ・ファンドおよびヘッジ・ファンドの投資および保有の禁止または制限)、一部の業務に関するリングフェンス規制、スワップ取引を認められている事業体の種類に関する制限、一部の業務またはデリバティブ等の金融商品に対する制約、破綻処理時における特定の債務証券の強制的な元本削減または株式転換、ならびにより一般的には、再建および破綻処理制度の強化、新たなリスク加重方法(特に保険事業に関するもの)、内部モデルの利用に関する新たなルール、定期的なストレス・テスト、監督当局の権限強化、ならびに環境・社会・企業統治(ESG)リスクの管理のためのルールの新設、ならびに特に持続可能性要件に関する情報開示のためのルールの新設などが含まれる。
クレディ・アグリコル・グループが業務を行う銀行および金融部門に関する措置はさらに修正、拡充または強化されたり、新たな措置が導入されたりする可能性があり、クレディ・アグリコル・グループに適用される規制制度の予測可能性にさらなる影響が出て、早急な履行を求められることでクレディ・アグリコル・グループにおいて多額の資金が動員される可能性が高い。また、これらの新たな措置が導入されれば、クレディ・アグリコル・グループに対する制約が強まり、既存の規制状況に応じて前述のクレディ・アグリコル・グループによる取組みを強化する必要が生じる可能性がある。
また、一般的な政治環境は銀行および金融業界にとって不利に進展しており、立法府および規制当局はさらなる圧力を受け、貸付およびその他の金融業務ならびに経済に対して不利な影響を与える可能性があるにもかかわらず、規制措置を強化してきた。
新たな法的措置および規制措置が未だ確定していないことから、その規模および範囲は概して予測不可能であり、クレディ・アグリコル・グループに与える実際の影響を予測することも不可能であるが、その影響は非常に重大となるおそれがある。
1.5 クレディ・アグリコル・グループの戦略および取引に関するリスク
A)クレディ・アグリコル・エス・エーは2028年度中期計画において設定された目標を達成できない可能性がある
2025年11月18日、クレディ・アグリコル・エス・エーは、欧州を席巻する銀行、リーダーであり、新技術への移行を牽引する先駆者となることを目標に掲げ、2028年度までの新たな中期計画「ACT2028」(以下「2028年度中期計画」)を発表した。大きな課題に直面する状況において、クレディ・アグリコル・エス・エーは、自社の強みを活かして事業展開を加速させ、変革を深化させており、これらの野心的取組みは全チームの結束によって支えられている。
2028年度中期計画では、加速化がロードマップの中核に据えられている。クレディ・アグリコル・エス・エーは、事業領域を拡大し、フランスにおける地位を強化すると共に、欧州とアジアで新たな成長の原動力を開拓したいと考えている。目標は、2028年度までに当行グループの顧客数を60百万人に増やし、預金残高を約3,500十億ユーロ、30十億ユーロ超の収益を達成することであり、そのうち約60%は海外事業によるものである。この加速を推進する5つの柱は、フランス国内のリテール・バンキング分野におけるリーダーシップの強化、欧州における当行グループの事業展開モデルの拡大、アジアにおける足場の強化、プライベート・マーケットにおける機会を獲得し決済、回収、キャッシュ・フロー管理サービスの提供を加速させること、そして変革を促す推進役としての地位を確立することである。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、2028年度までに費用収益比率を55%未満に抑え、成長の加速と高い業務効率の維持という目標を達成するために、変革を戦略計画の中核に据えている。この変革は、以下の4つの主要分野に基づくものである。市場投入までに要する時間を短縮し、人工知能(AI)とデータを活用して顧客獲得と効率化の推進を図ること。将来に備え、イノベーションを強化すること。リスク管理の高い基準を維持すること。そして、パフォーマンスと機能横断的な協働の基盤としての信頼を醸成すること。
当行グループの結束力は、分散型モデルと、共通の価値観および共有されたレゾンデートルを軸とした事業部門の団結に基づいており、中期計画の目標達成における大きな強みである。事業部門を当行グループの関係銀行の「ビジネスパートナー」として動員し、事業部門間の一貫性と連携を強化することで、相乗効果が増幅される。結束力を高めるために特定された施策の中でも、各事業部門は特に、リテール銀行の顧客獲得の取組みを支援し、銀行顧客向けの革新的なソリューションを開発することに注力している。
2028年度中期計画には、費用収益比率、純利益、自己資本利益率、自己資本水準、および配当性向に関する複数の財務目標が含まれている。これらの財務目標は、主として内部計画および資源の配分のために設定されたもので、経済情勢およびクレディ・アグリコル・エス・エーの事業部門の業務に関する数々の仮定に基づいている。財務目標は、将来の業績の見積りまたは予測ではない。クレディ・アグリコル・エス・エーの実際の業績は、本項の別の箇所に記載した1つまたは複数のリスク要因が発生した場合など複数の理由から、これらの目標とは異なる可能性が高い。たとえば、クレディ・アグリコル・エス・エーは、2028年度中期計画に設定された以下の目標の達成を目指している。2028年度の純利益-当行グループの持分が8.5十億ユーロを超えること。2024年度(プロフォーマ)から2028年度までの平均年間収益成長率が年率3.5%を超えること。2028年度の費用収益比率が55%未満となること。2028年度の有形自己資本利益率(ROTE)が14%を超えること。期間を通して、クレディ・アグリコル・グループ全体のCET1比率目標が17%を超えることに対し、CET1比率を約11%に最適化して管理すること。2028年度中期計画では、クレディ・アグリコル・エス・エーの配当分配方針として、50%の現金配当を行い、2026年度以降は中間配当を実施することも盛り込んでいる。
より一般的には、2028年度中期計画の成功は、クレディ・アグリコル・グループの各事業体で展開される、様々な範囲にわたる多数の取組みに基づいている。2028年度中期計画で設定された目標の多くは達成可能と見込まれているが、どの目標が達成され、どの目標が達成されないかを予測することはできない。また、2028年度中期計画には、重要な投資についても記載されているが、2028年度中期計画で掲げた目標が最終的に達成されない場合には、期待されるリターンを下回る可能性がある。このため、クレディ・アグリコル・エス・エーが2028年度中期計画で掲げた目標の全部または一部を達成できない場合、その財務状態および業績に重大な悪影響が生じる可能性がある。
さらに、責任あるコミットした企業として、クレディ・アグリコル・グループは各種トランジションを加速させており、環境移行経済のリーダーとなることを目指している。当行グループは、ネットゼロへの道筋を改めて確認し、気候変動対策戦略を強化すると共に、市場で最も幅広い責任投資の選択肢を提供している。当行グループは気候変動への適応における主要プレーヤーとしての地位を確立しようとしており、専用の銀行サービスを開発し、新たな予防措置を講じる事業部門を立ち上げ、循環型経済を推進している。最後に、当行グループは自然保護のために革新的な取組みを行い、資源を動員している。
2028年度に向けた目標は、持続可能な住宅や必要不可欠なサービス(医療、移動手段、再生可能エネルギー)へのアクセスを促進し、農業および農産食品分野における転換を支援することによって、地域の活性化と適正な移行への当行グループの影響力を高めることである。具体的な取組みには、90対10のグリーン・ローン対ブラウン・ローンの貸付残高比率、240十億ユーロのトランジション・ファイナンスの実施、法人・投資銀行業務における1十億ユーロのサステナブル・ファイナンス収益の達成、そして60万戸の住宅へのエネルギー改修プロジェクトの支援などが含まれる。
最後に、人口動態の変化という課題に直面する中、当行グループは市場で最も幅広い商品・サービスを提供しており、資産承継、退職後の生活設計、また高齢者や介護者の支援のための革新的な商品・サービスを開発し、大規模な世代間移転における信頼されるパートナーとなることを目指している。目的は、顧客のあらゆる資産管理ニーズを支援し、2028年度までにフランスにおける団体向けおよび個人向け年金資産分野での第一人者となり、欧州の退職貯蓄へのインフローを加速させて75十億ユーロを超える純インフローを達成し、「クレディ・アグリコル・サンテ・エ・テリトワール」事業部門を通じて高齢化に適応するためのソリューションを提供することである。
これらのESGへのコミットメントを遵守できなければ、クレディ・アグリコル・グループ、ひいてはクレディ・アグリコル・エス・エーの評判が損なわれ、その事業に悪影響が及ぶ可能性がある。さらに、特定のESGデータの新しい性質が信頼性の追加作業を必要とするため、設定した目標を達成するための軌道が再計算され、時間の経過と共に変化する可能性がある。
B)保険金請求と、保険商品の価格設定および準備金の設定に使用した仮定との間に不一致が生じた場合、また保険料率および課税額が急上昇した場合、保険事業に悪影響が及ぶおそれがある
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・アシュランスの業績はクレディ・アグリコル・エス・エーの24%、クレディ・アグリコル・グループの18%を占めていた(1)。
クレディ・アグリコル・アシュランスは、地政学的環境に伴う不確実性、公的・民間債務の増加、インフレ圧力、自然気候現象の激化と頻発化、そしてAIやサイバー犯罪に関連するリスクの増大といった状況の中で、引き続き戦略を適応させている。リスク特性は、市場リスクと保険リスクが大半を占めている。
クレディ・アグリコル・アシュランスは、貯蓄/退職年金保険事業において、フランス国内および海外の両方で、ユーロ建ての(保険)支払に対して契約者に優遇的な繰延利益分配を提供した。フランスでは、クレディ・アグリコル・アシュランスは、利益分配準備金(provision pour participation aux bénéfices - PPAB)の変動を最適化している。2026年6月30日現在、PPABは6.5十億ユーロ(2025年12月31日現在は6.3十億ユーロ)に達し、数年にわたって保険契約者への支払利率を引き上げることが可能になった。また、保険契約者がリスクを負担するユニット・リンク契約は、2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・アシュランスの運用資産の32.0%を占めていた(前年同期比1.9ポイント増)。最後に、クレディ・アグリコル・アシュランスの2026年6月30日現在の年間解約率(2)は4.1%であった。
損害保険および個人向け保障(死亡および身体障害保険/債務返済保険/団体保険)事業において、クレディ・アグリコル・グループの事業体からの保険収益は、商品の価格設定および引当金の設定に使用した仮定が、発生した損失と一致しているかどうかに大きく依存する。たとえば、これらの仮定は、死亡率または罹患率、保険契約者の行動、および保険金の請求頻度とコストの変化に関するものである。クレディ・アグリコル・アシュランスおよびCAMCAは、保険金請求および自社商品から生じる将来の収益性について、経験および専門的データに基づいて数理計算上の見積りを提供している。しかしながら、発生する損失は、価格設定や引当金の算定に使用された仮定よりも大きくなる可能性がある。クレディ・アグリコル・アシュランスにとって、このリスクは主に死亡および身体障害保険/債務返済保険/団体保険ならびに損害保険の業務に関わるものである。保険契約者に対して支払われたクレディ・アグリコル・アシュランスの給付が、価格設定および引当金算定の前提となった仮定を上回る場合、クレディ・アグリコル・アシュランスの営業利益および財務状態は影響を受ける可能性がある。
特に損害保険事業に関しては、クレディ・アグリコル・アシュランスは、この事業の収益性を反映するコンバインドレシオ(3)を公表しており、100%を超えると技術的に不採算であることを示す。2026年6月30日現在、フランス国内の損害保険事業のコンバインドレシオは100.0%であった。クレディ・アグリコル・アシュランスが、たとえばインフレが原因でその引当金を積み増す必要が生じた場合、またはクレディ・アグリコル・アシュランスの損害率が予想を上回った場合、その比率は上昇し、営業利益は一時的に減少する。損害保険契約は毎年見直される。
(注1) コーポレート・センター部門を除く当期純利益-当行グループの持分
(注2) 1月1日以降の償還の年換算額を、事業年度開始時の対応する引当金と比較したもの
(注3) 割引および再保険を除くフランス(パシフィカ)の損害保険のコンバインドレシオ:(請求実績+諸経費+受取報酬および手数料)を総収入保険料で除したもの
C)不利な事象は、クレディ・アグリコル・グループの複数の事業に同時に影響する可能性がある
クレディ・アグリコル・グループの主要な業務はそれぞれ固有のリスクにさらされ、異なる市場サイクルに属しているが、不利な事象がクレディ・アグリコル・グループの複数の業務に同時に影響する可能性はある。たとえば、金利が低下すると、貸出金の利鞘、利回りおよび結果として資産運用商品の受取報酬および手数料、ならびに保険子会社の投資利益率に同時に影響する。金融市場全般が長期的に低迷し、かつ/またはマクロ経済状況も悪化した場合、クレディ・アグリコル・グループの貸出業務における債務不履行リスクが増加したり、証券ポートフォリオの価値が下落したり、受取報酬および手数料を創出する業務における収益が減少したりするなど、複数の形でクレディ・アグリコル・グループに影響を与える可能性がある。また、クレディ・アグリコル・グループが業務を行う主要な市場の規制環境や税務環境が悪化した場合、クレディ・アグリコル・グループの事業に影響を与え、またはその利益に過度の課税がなされる可能性がある。その場合、クレディ・アグリコル・グループは、本来であれば業務の多角化を通じて達成できたはずの利益を実現できなくなる可能性がある。ある事象が複数の業務にマイナスの影響を与える場合、クレディ・アグリコル・グループの業績および財務状態に対する影響は一層重要となる。
D)クレディ・アグリコル・グループは環境・社会・企業統治リスクにさらされている
環境・社会・企業統治(ESG)リスクは、ダブルマテリアリティの原則に従い、クレディ・アグリコル・グループに対して2通りの影響を与え得る。第一に、クレディ・アグリコル・グループの業務が生態系に与えるプラスまたはマイナスの影響を反映する社会および環境マテリアリティ。第二に、生態系がクレディ・アグリコル・グループの各事業部門に与える影響を反映する財務上のマテリアリティである。
第一の分野では、クレディ・アグリコル・グループは、特にESGに関して、公的なコミットメントの遵守に関連して評判リスクにさらされる可能性がある。すなわち、これらの義務が果たされていないと第三者が判断した場合に異議を申し立てられるなど、クレディ・アグリコル・グループは反論を受けることになるおそれがある。
財務上のマテリアリティによって、ESGリスク要因はクレディ・アグリコル・グループの事業体の取引相手先に影響する場合があり、結果として間接的にクレディ・アグリコル・グループに影響する可能性がある。このため、ESGリスクは、既存のリスクのその他主要なカテゴリ、特に信用リスク、ならびに市場リスク、流動性リスクおよび業務リスクにも影響を与えるリスク要因とみなされる。
しかしながら、これらのリスクは、主として信用リスクを通じて顕在化する可能性がある。たとえば、クレディ・アグリコル・グループに含まれる事業体が温室効果ガスを排出する業務を行う事業に対して貸出しを行った場合、当該子会社は、自己の債務者に対する規制または制限が強化されるリスクを負い、これにより後者の事業モデルおよび融資された資産の価値にマイナスの影響が生じる可能性がある(収益の急激な減少等)、というリスクを負う。このような結果は、より低炭素な経済への移行を加速する技術革新、または最終消費者の行動の変化(移行の資金調達のためのレバレッジ比率の上昇)の結果としても生じる可能性がある。同様に、これらの悪影響は、自然災害などの物理的なリスク事象だけでなく、気候モデルの長期的な変化(干ばつ、洪水、海面上昇などの事象の頻度と影響の増加)に関連して、クレディ・アグリコル・グループに含まれる事業体の取引相手先の業務パフォーマンスにマイナスの影響を与える可能性がある。このように、クレディ・アグリコル・グループの事業体の取引相手先のいずれかが環境要因(たとえば温室効果ガスの排出、生態系の汚染につながる産業事故の際の生物多様性へのダメージに対する規制の不遵守等)または社会および企業統治要因に関する論争の対象となった場合、クレディ・アグリコル・グループは評判リスクに直面する可能性がある。気候変動に対処するため、移行の制約が加速し、深刻な気候現象の激しさおよび資源保護を巡る懸念が増す中、クレディ・アグリコル・グループは実際に、戦略目標を達成し、損失を回避し、評判リスクを制限するため、業務および取引相手先の選定を的確に適合させていかなければならない。
E)クレディ・アグリコル・グループは、法人営業および投資銀行子会社と共に、高い信用格付を維持しなければならず、これができなければその事業および収益性はマイナスの影響を受けるおそれがある
信用格付は、クレディ・アグリコル・グループの流動性および金融市場で活動するそのメンバーである事業体(主として法人営業および投資銀行子会社である、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンク)の個別の流動性に重要な影響を有する。これらの信用格付が大幅に引き下げられると、クレディ・アグリコル・グループまたはクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの流動性および競争力に重大なマイナスの影響が生じ、借入費用が増加し、キャピタル・マーケッツの利用が制限され、クレディ・アグリコル・グループのカバード・ボンド・プログラムにおける、もしくは一部のトレーディング、デリバティブおよび担保付融資契約における特定の双務規定に基づく義務を発生させ、または債券の市場価額にマイナスの影響が生じるおそれがある。
クレディ・アグリコル・グループが市場投資家から長期資金を無担保で調達する費用、およびクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの当該費用は、それぞれの信用スプレッド(満期が同じ政府債の債券投資家に対して支払われる金利を超過する金額)に直接関連しており、かかる信用スプレッドはそれぞれの信用格付にある程度左右される。信用スプレッドが拡大すると、クレディ・アグリコル・グループ、またはクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの資金調達費用は大幅に増加する可能性がある。信用スプレッドの変動は継続的で、市場と連動し、時には予測不可能でかつ不安定な変動に左右される。信用スプレッドは、発行体のソルベンシーに対する市場の認識によっても影響を受ける。また信用スプレッドは、クレディ・アグリコル・グループまたはクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの債務証券に連動するクレジット・デフォルト・スワップの取得費用の変動によって影響を受ける可能性があり、かかる費用は、かかる証券の信用度ならびにクレディ・アグリコル・グループおよびクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの制御し得ない数々の市場要因の両方に影響される。
2026年6月30日現在、依頼した格付機関3社のうち、ムーディーズ、S&Pグローバル・レーティングおよびフィッチ・レーティングスによるクレディ・アグリコル・エス・エーの長期発行体格付は、それぞれA1(見通しは安定的)、A+(見通しは安定的)およびAA-(見通しは安定的)である。
非財務格付は、ポートフォリオ組成の際にこれらの格付を利用する投資家をはじめとする利害関係者に対するクレディ・アグリコルのイメージに影響を与える可能性がある。格付が大幅に引き下げられた場合、クレディ・アグリコル・エス・エーが発行する有価証券に対する投資家の関心に悪影響を及ぼす可能性がある。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの非財務格付は、サステイナリティクス(17.7)、ISS ESG(C+)、S&Pグローバル(63)およびCDP(A)で、維持または改善した。
F)クレディ・アグリコル・グループは激しい競争に直面している
クレディ・アグリコル・グループは、あらゆる金融サービス市場において、ならびにその商品およびサービス(リテール・バンキングの業務を含む。)において、激しい競争に直面している。例示すれば、この業務に関して、フランスの地域銀行は25%を超える市場シェアを占めている(1)。
欧州の金融サービス市場は成熟しており、金融サービス商品に対する需要は、ある程度、全体的な経済の動きに関連している。この環境における競争は、提供される商品およびサービス、価格設定、販売システム、顧客サービス、ブランド認知度、財務的健全性の認識、および顧客のニーズに応えるために資金を使う意思があるか、といった多くの要因に基づいている。統合により、クレディ・アグリコル・グループのように、保険、貸出および預金受入からブローカレッジ業務、投資銀行および資産運用サービスまで、多岐にわたる商品を提供し得る多数の企業が生まれている。
また、個別のもしくはより柔軟な規制、または規制上の健全性比率に関するその他の要件の対象となる新たな競合企業(革新的な技術ソリューションを利用するものを含む。)も市場に現れつつある。技術の進歩および電子商取引の成長により、ノンバンク機関が従来は銀行商品であった商品およびサービスを提供し、金融機関およびその他の企業が電子証券取引を含む電磁的方法およびインターネットを利用した金融ソリューションを提供できるようになっている。これらの新たな企業はクレディ・アグリコル・グループの商品およびサービスの価格に下方圧力をかけており、これまで従来の金融機関が独占し、安定していた分野において、市場シェアを獲得する可能性がある。また、特に支払分野や日常的な銀行業務における新たなアプリケーション、ならびに取引処理を容易にするブロックチェーンのような新技術が、金融部門、および顧客の銀行サービス購入方法を徐々に変えつつある。規制の枠組みが策定途上であるような、かかる新技術の出現による効果を予測することは困難であるが、その使用が増えることで、銀行および金融業界の勢力図は塗り替えられる可能性がある。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、システムを適応させ技術的影響力を強化し、現在の市場シェアおよび業績レベルを維持することで、フランスおよび業務を行うその他の主要な市場における競争力を維持するよう努めなければならない。
(注1) 家計向け信用市場の25.2%。
1.6 クレディ・アグリコル・グループの構造に関するリスク
A)クレディ・アグリコル・ネットワークのいずれかの構成機関が将来財政難に陥った場合、クレディ・アグリコル・エス・エーは、かかる構成機関を支援するため、クレディ・アグリコル・ネットワークの資金(自己資金を含む。)を結集しなければならない
クレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)は、フランス通貨金融法典第R.512-18条に従い、クレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)、地域銀行および地区金庫、ならびに関連機関としてクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクおよびBforBankを含むクレディ・アグリコル・ネットワーク(以下「ネットワーク」という。)の中央機関である。
フランス通貨金融法典第L.511-31条に規定された法定財務支援メカニズムに基づき、クレディ・アグリコル・エス・エーは、ネットワークの中央機関として、ネットワークの各構成機関およびネットワーク全体の流動性およびソルベンシーを保証するために必要なあらゆる措置を取らなければならない。この結果、ネットワークの各構成機関は、この法定財務支援メカニズムから恩恵を受け、これに貢献もする。フランス通貨金融法典の一般規定は、この内部財務連帯の法的メカニズムに必要とされる業務上の措置を定めた内部規定に置き換えられている。具体的には、クレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)が窮状に陥る可能性のあるネットワークの構成機関を支援することで中央機関としての役割を果たすことができるように設計した、銀行の流動性およびソルベンシー・リスクのための基金(fonds pour risques bancaires de liquidité et de solvabilité-FRBLS)を設立した。
クレディ・アグリコル・エス・エーは現在、ネットワークの構成機関を支援するためにFRBLSを活用しなければならない可能性が高い状況は認識していないが、将来においてもこの基金を利用する必要がない、という保証はない。その場合、FRBLSの資金が不十分であれば、クレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)は、中央機関としての責務において、自己資金および必要に応じてネットワークのその他の構成機関の資金を結集することで、かかる不足を補わなければならない。
この義務の結果、ネットワークの構成機関が深刻な財政難に陥りそうな場合、かかる財政難の原因となった事象は、クレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)の財務状態、および財務支援メカニズムに基づき支援を頼られるネットワークのその他の構成機関の財務状態に影響を与えるおそれがある。
2014年、欧州連合指令第2014/59号により欧州の銀行危機管理枠組み(「銀行再建・破綻処理指令-BRRD」として知られる。)が採択され、2015年8月20日付フランス法令第2015-1024号(Ordonnance no. 2015-1024 portant diverses dispositions d’adaptation de la législation au droit de l’Union européenne en matière financière)によりフランス法に適用され、単一破綻処理メカニズムおよび単一破綻処理基金の枠組みにおいて金融機関および一部の投資会社の破綻処理に関する統一規則および統一手続を定める2014年7月15日付欧州規則第806/2014号の規定を踏まえてフランス法が改定された。2019年5月20日付指令(EU)第2019/879号(「BRRDⅡ」として知られる。)はBRRDを修正し、2020年12月21日付フランス法令第2020-1636号によりフランス法に適用された。
この枠組みは、銀行危機を回避および解決するための措置を含むもので、金融の安定を維持し、破綻すれば経済に著しい影響を与える機関の業務、サービスおよび営業の継続性を保証し、預金者を保護し、かつ、公的金融支援の活用を可能な限り回避または制限することを目的としている。これに関連して、単一破綻処理委員会を含む欧州破綻処理当局は、金融機関もしくは同機関が所属するグループの全部または一部の破綻処理に関して必要なすべての措置を講じるため大きな権限を与えられている。
協同組合銀行グループについては、破綻処理当局が「拡張シングル・ポイント・オブ・エントリー」(「拡張SPE」)による破綻処理戦略を好むため、破綻処理ツールはクレディ・アグリコル・エス・エー(親会社)のレベルおよび関連機関レベルで同時に適用される。この点において、およびクレディ・アグリコル・グループの破綻処理の場合において、クレディ・アグリコル・エス・エー(中央機関としての立場において)およびそのすべての関連機関を合わせた範囲が、全体で拡張シングル・ポイント・オブ・エントリーとみなされる。以上のこと、およびネットワーク内に存在する財務支援メカニズムを考慮すると、ネットワークの構成機関は、個別に破綻処理することはできない。
破綻処理当局は、ある金融機関が破綻したもしくは破綻する可能性が高い、さらなる民間の措置により相当の期間内に破綻を回避する合理的な見込みがない、破綻処理措置が必要である、および上記の破綻処理の目的を達成するためには清算手続では不十分である、と判断した場合、当該機関の破綻処理手続を開始することができる。
破綻処理当局は、当該機関の資本を再構成し、または存続可能性を回復することを目的に、下記の1つまたは複数の破綻処理ツールを使用することができる。破綻処理ツールは、株主(株式、相互株式、協同投資証券、協同組合証券)がまず損失を負担し、次にその他の債権者が損失を負担するように実施されなければならない。ただし、これらの株主またはその他の債権者が法律上、または破綻処理当局の判断により、ベイルインから除外されていないことを前提とする。またフランス法は、特定の破綻処理ツールまたは決定が実施された場合の保護措置を定めている。たとえば、破綻処理中の機関の出資者および債権者は、当該機関がフランス商法(Code de commerce)に基づく法的清算手続において清算されていれば彼らが被ったであろう損失を上回る損失を被ってはならない、という原則がある(フランス通貨金融法典第L.613-57-Iに定められた「いかなる債権者も通常の倒産手続よりも不利な扱いを受けない」原則)。このため、投資家は、破綻処理において受ける待遇が、当該機関が通常の破産処理手続の対象となっていれば受けていたであろう待遇よりよくない場合、補償を請求する権利を有する。
破綻処理当局がクレディ・アグリコル・グループの破綻処理開始を決定した場合、当局はまず、損失を吸収するためCET1証券(株式、相互株式、協同投資証券、協同組合証券)の額面金額、その他Tier 1証券およびTier 2証券の元本を削減し、場合によってその他Tier 1証券およびTier 2証券を株式に転換する(1)。その後、破綻処理当局がベイルイン・ツールの使用を決定した場合、かかるベイルイン・ツールはその他の債務証券に適用され(2)、損失を吸収するためこれらの証券の一部もしくは全部の元本が削減され、または株式に転換される。
破綻処理当局は、中央機関およびその関連機関について、協調的な方法で、元本削減または転換措置、および場合によってベイルインの実施を決定することができる。その場合、かかる元本削減または転換措置、および場合によりベイルイン措置は、当該事業体および損失の原因に関係なく、ネットワークのすべての事業体に適用される。
破綻処理における債権者の順位は、当該破綻処理の実施日現在有効なフランス通貨金融法典第L.613-55-5条の規定に定められている。
清算において同順位のまたは同一の権利を有する株主および債権者は、彼らがクレディ・アグリコル・グループのどの事業体の債権者であるかに関係なく、平等に扱われる。
このベイルインはクレディ・アグリコル・グループの資本再構成も目的としており、その範囲は連結レベルの株主資本要件に基づく。
したがって、このとき投資家は、クレディ・アグリコル・グループの破綻処理手続が実施された場合、株式、相互株式、協同投資証券および協同組合証券の保有者ならびにネットワーク構成機関が発行または実行する債務証券の保有者が、彼らがどの事業体の債権者であるかに関係なく、自己の出資金の全部または一部を失うという重大なリスクがあることを認識しなければならない。
破綻処理当局が利用できるその他の銀行破綻処理ツールは、基本的に、当該機関の業務の全部もしくは一部を第三者または継承機関に処分すること、および当該機関の資産を分離することである。
この破綻処理枠組みは、フランス通貨金融法典第L.511-31条に規定され、同法典第R.512-18条に定めるとおりネットワークに適用される、法定財務支援メカニズムには影響しない。クレディ・アグリコル・エス・エーは、このメカニズムが、実際は破綻処理措置より前に働くものと考えている。
したがって、クレディ・アグリコル・グループに対して破綻処理手続が実施されることは、ネットワークの1つまたは複数の構成機関の破綻、ひいてはネットワーク全体の破綻を法定財務支援メカニズムによって救済できなかったことを意味する。
(注1) フランス通貨金融法典第L.613-48条および第L.613-48-3条。
(注2) フランス通貨金融法典第L.613-55条および第L.613-55-1条。
B)地域銀行が付与する1988年保証の実際のメリットは、清算前に適用される破綻処理制度の実施により、制限される可能性がある
BRRD/BRRDⅡにより規定された破綻処理制度は、すべての地域銀行が連帯してそれぞれの資本、準備金および利益剰余金を上限として行うクレディ・アグリコル・エス・エーの債券保証(以下「1988年保証」という。)の実際の効果を制限する可能性がある。
この破綻処理制度は、フランス通貨金融法典第L.511-31条に規定され、破綻処理措置の実施より前にネットワークに適用される、法定財務支援メカニズムには影響しない。
しかしながら、クレディ・アグリコル・グループに対して破綻処理措置が適用されると、1988年保証の実施条件の発生が制限されるおそれがある。なぜなら、1988年保証は、クレディ・アグリコル・エス・エーの資産が清算または解散の終了時に債務をカバーするには不十分であると判明した場合に限り、要求することができるからである。この制限により、クレディ・アグリコル・エス・エーの債券保有者および債権者は、1988年保証が提供する保護の恩恵を受けられない可能性がある。
リスク管理
以下の各項に記載するリスクの管理および監督のための組織、原則および方法は、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理」に詳述されている。
クレディ・アグリコル・エス・エーが負う主要なリスクの種類は、信用リスク、市場リスク(金利リスク、外国為替リスクおよび価格リスク)、構造的バランスシート管理リスク(金利リスク全般、外国為替リスクおよび流動性リスク)ならびに法的リスクである。
2026年度上半期に生じた主な変化は、財務書類に対する注記3.2(「第6-1-(3) 要約中間連結財務書類に対する注記」)に経緯が記載された重要と考えられるユーロ圏におけるソブリン・リスクを除き、以下のとおりである。
1.信用リスク
信用リスク管理のための原則、手法および体制は、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.4 信用リスク」に詳述されている。2026年度上半期において、重要な変更は生じなかった。
Ⅰ. エクスポージャーおよび集中
Ⅰ.1. 信用リスクのエクスポージャー
2026年6月30日現在、信用リスクのエクスポージャーの貸借対照表およびオフバランスシート双方における総帳簿価額は、クレディ・アグリコル・エス・エーにおいては1,519十億ユーロ(2025年12月31日現在の1,487十億ユーロと比較し、当該期間において2.1%増加)であり、クレディ・アグリコル・グループにおいては2,287十億ユーロ(2025年12月31日現在の2,246十億ユーロと比較し、当該期間において1.8%増加)であった。これらのエクスポージャーの総価格調整額は、クレディ・アグリコル・エス・エーにおいては、(2025年12月末現在の11.4十億ユーロと比較して)2026年6月末現在は11.6十億ユーロであり、クレディ・アグリコル・グループにおいては、(2025年12月末現在の24.9十億ユーロと比較して)2026年6月末現在は25.5十億ユーロであった。
Ⅰ.2. 集中
地域別および産業部門別の信用リスク集中の分析は、クレディ・アグリコル・グループ内部取引および買戻し条件付契約の一環としてクレディ・アグリコル・エス・エーが差し入れた担保を除く商業貸付に関するものである。これらのコミットメントは、クレディ・アグリコル・エス・エーにおいては、(2025年12月31日現在の1,204十億ユーロと比較して)2026年6月30日現在では1,242十億ユーロであり、クレディ・アグリコル・グループにおいては、(2025年12月31日現在の1,922十億ユーロと比較して)2026年6月30日現在では1,968十億ユーロであった。この範囲には、とりわけ、主にバリュー・アット・リスク(下記「市場リスク」を参照。)において監視されるデリバティブ商品および保険会社により保有される金融資産は除かれる。
地域別分散 - クレディ・アグリコル・エス・エー
| エクスポージャーの地域 | 2026年6月 | 2025年12月 |
|---|---|---|
| アフリカおよび中東 | 3% | 3% |
| 中央・南アメリカ | 2% | 2% |
| 北アメリカ | 8% | 8% |
| アジアおよびオセアニア(日本を除く。) | 5% | 5% |
| 東欧 | 2% | 2% |
| 西欧(イタリアを除く。) | 15% | 14% |
| フランス(リテール) | 15% | 15% |
| フランス(リテールを除く。) | 31% | 32% |
| イタリア | 15% | 15% |
| 日本 | 5% | 6% |
| 合計 | 100% | 100% |
地域別分散 - クレディ・アグリコル・グループ
| エクスポージャーの地域 | 2026年6月 | 2025年12月 |
|---|---|---|
| アフリカおよび中東 | 2% | 2% |
| 中央・南アメリカ | 1% | 1% |
| 北アメリカ | 5% | 5% |
| アジアおよびオセアニア(日本を除く。) | 3% | 3% |
| 東欧 | 1% | 1% |
| 西欧(イタリアを除く。) | 10% | 9% |
| フランス(リテール) | 37% | 38% |
| フランス(リテールを除く。) | 28% | 29% |
| イタリア | 9% | 9% |
| 日本 | 3% | 4% |
| 合計 | 100% | 100% |
産業部門別分散 - クレディ・アグリコル・エス・エー
| 産業部門 | 2026年6月 | 2025年12月 |
|---|---|---|
| 航空/宇宙 | 2% | 2% |
| 農業および食品加工 | 2% | 2% |
| 保険 | 2% | 1% |
| 自動車 | 4% | 3% |
| その他銀行以外の金融 | 6% | 5% |
| その他産業 | 2% | 2% |
| その他運輸 | 2% | 2% |
| 銀行 | 2% | 2% |
| 木材/紙/梱包 | 0.5% | 0.5% |
| 建設および公共工事 | 2% | 2% |
| リテール/消費財産業 | 2% | 2% |
| その他 | 4% | 4% |
| 電力 | 5% | 5% |
| 不動産 | 3% | 3% |
| 重工業 | 3% | 3% |
| IT/テクノロジー | 2% | 2% |
| 船舶 | 2% | 2% |
| メディア/出版 | 0.5% | 0.5% |
| 石油およびガス | 3% | 4% |
| 健康管理/薬剤 | 1% | 1% |
| 非商業サービス/公共部門/地方自治体 | 23% | 25% |
| 電気通信 | 3% | 2% |
| 観光/ホテル/飲食店 | 1% | 1% |
| 公共事業 | 0.5% | 0.5% |
| リテール・バンキング | 25% | 25% |
| 合計 | 100% | 100% |
産業部門別分散 - クレディ・アグリコル・グループ
| 産業部門 | 2026年6月 | 2025年12月 |
|---|---|---|
| 航空/宇宙 | 1% | 1% |
| 農業および食品加工 | 3% | 3% |
| 保険 | 1% | 1% |
| 自動車 | 3% | 2% |
| その他銀行以外の金融 | 4% | 3% |
| その他産業 | 1% | 1% |
| その他運輸 | 1% | 1% |
| 銀行 | 1% | 1% |
| 木材/紙/梱包 | 0.5% | 0.5% |
| 建設および公共工事 | 1% | 1% |
| リテール/消費財産業 | 2% | 2% |
| その他 | 3% | 3% |
| 電力 | 3% | 3% |
| 不動産 | 4% | 4% |
| 重工業 | 2% | 2% |
| IT/テクノロジー | 1% | 1% |
| 船舶 | 1% | 1% |
| メディア/出版 | 0% | 0% |
| 石油およびガス | 2% | 2% |
| 健康管理/薬剤 | 1% | 1% |
| 非商業サービス/公共部門/地方自治体 | 16% | 17% |
| 電気通信 | 2% | 2% |
| 観光/ホテル/飲食店 | 1% | 1% |
| 公共事業 | 0.5% | 0.5% |
| リテール・バンキング | 44% | 45% |
| 合計 | 100% | 100% |
Ⅰ.3. 貸出金および債権のエクスポージャー
減損した貸出金および債権の内訳は、連結財務書類に対する注記3「信用リスク」(「第6-1-(3) 要約中間連結財務書類に対する注記」)に記載されている。
Ⅱ. リスク費用
クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク費用およびリスク費用に影響を与える変動の詳細は、連結財務書類に対する注記4.9(「第6-1-(3) 要約中間連結財務書類に対する注記」)に記載されている。
Ⅲ. IFRS第9号の適用
Ⅲ.1. 信用リスク測定
経済および地政学的な不確実性を背景に、当行グループは、今後のマクロ経済予測を引き続き定期的に見直し、信用リスクの見積りを判断する。
2026****年6月に適用されたマクロ経済シナリオに関する情報
当行グループは、IFRS第9号に基づく引当金のパラメータの算定において、2029年度までの予測を含む4つのシナリオを使用した。これらのシナリオは、ペルシャ湾における軍事衝突の勃発の後、2026年4月に策定または見直された。2月28日に始まった米国およびイスラエルによるイランに対する合同の攻撃は、イランによる報復を受け、ホルムズ海峡の事実上の封鎖(原油取引の32%、石油製品取引の16%、LNG取引の20%)および(米国に次いで世界第2位のLNG生産国である)カタールにおける液化天然ガスの生産停止を招いた。
4つのシナリオは、ペルシャ湾における紛争の展開に関する様々な想定に基づいており、かかる紛争が継続する期間およびその結果は、エネルギー価格および供給状況、(現在および予測される)インフレ、成長率、金融政策ならびに金利と密接に関係している。
これらの各シナリオには重み付けがなされている。中立シナリオには、その安定性を反映して50%超の重み付けがなされているが、常に重大なリスクおよび不確実性が存在するため、不利なシナリオついても比較的高い重み付けがなされている。
第一のシナリオ:「中立」シナリオ**(**加重比率60%)
このシナリオでは、ペルシャ湾における紛争の急速な「正常化」を想定せず、代わりに石油およびガスのインフラの破壊を伴う、ホルムズ海峡の段階的かつ不完全な形での再開を前提としている。石油およびガス価格は下落してきているものの高止まりしており、海上輸送は停滞している。この慎重なシナリオに基づき、成長の見通しは、欧州を含む石油およびガスの純輸入国およびペルシャ湾からの供給への依存度が高い国々(日本、インド、韓国およびフィリピンなど)において特に悪化した。
米国では、たとえば、関税により既に助長されているインフレにエネルギー価格の上昇が重なったとしても、経済活動は引き続き好調であると予想されている。成長率は、(2025年の2.1%に続き)2026年に2.2%に達すると予想されている一方、総インフレ率は、以前の予測である2.5%と比較して、(2025年の2.7%に続き)2026年において平均3.1%および2027年において2.5%と予想されている。
ユーロ圏では、2022年と異なり、エネルギー不足または国際価格に対する脆弱性の高さの観点からはエネルギー・リスクはない。同地域は、中東における軍事衝突前に存在していた緩やかなディスインフレの路線からは外れてしまった。世界のエネルギー市場における価格の高騰/変動性の高まりに直面し、(輸出市場および国内市場の双方における)競争力が損なわれつつあり、外部からの制約がますます顕著になってきている。エネルギー価格およびインフレによるショック(その二次的効果は限定的とみなされている。)に加えて、投資の加速という軍事衝突前のシナリオとは相容れない、金融/財政状態の引締めの中で不確実性が高まっている。それにもかかわらず、民間部門の堅調な経済状態および財政状態が、一部の国(特にドイツ)においておおむね中立的であった財政のスタンスが拡張路線に近づいていることと相まって、2026年において0.8%および2027年に1.1%の成長をもたらすと予想されている。
インフレの持続および景気後退は、「わずかに不利な」シナリオに格下げされた。
第二のシナリオ:「わずかに不利」なシナリオ(加重比率25%)
このシナリオでは、ペルシャ湾における紛争の激化および拡大を想定している。価格の上昇により不均衡が解消されるとする中立シナリオとは異なり、このストレス・シナリオでは、当行はサプライ・チェーンの混乱(輸送の長時間化、不足)およびエネルギー価格に対するより深刻なショックを想定している。
緊迫した世界情勢の中、当行はリスク回避の増加も想定している。株価のバリュエーションが非常に高くなると、リスク回避は金融市場の突然の下落として現れる。すなわち、顧客が様子見の姿勢を取り、貯蓄を優先する(生産コストおよびインフレの一時的な急上昇、投資の低下および安全資産の優先傾向により消費の落込みが拡大する。)ことにより、株式市場の低迷およびソブリン・スプレッドと企業スプレッドの拡大につながる。
インフレショックおよび予想される成長に対するショックを考慮して、ECBは、(中立シナリオのとおり)2026年に金融引締めを実施する。その後、2027年に金融緩和を開始するが、景気後退に対処し、欧州資産(国債を含む。)に対する懸念を軽減させるために量的手段は取らない。しかし、無リスクの金利は低下し、最も脆弱な国債に対する非常に強い圧力が伴う。(特にフランスおよびイタリアにおける)国家財政の状況を考慮すると、国家の財政対応は限定的であり、EUは共通の財政資源を動員しない。最後に、米国連邦準備制度理事会によるより積極的な金融緩和の結果、ユーロはドルに対して上昇した。
第三のシナリオ:「有利」なシナリオ(加重比率10%)
これは、「急速な正常化」のシナリオである。このシナリオは、ペルシャ湾における軍事衝突の早期解決により、石油価格が下落し、ホルムズ海峡の正常な通行が再開することを想定している。1バレル当たりの石油の平均価格は、2025年の平均を引き続き上回っている一方、中立シナリオにおいて2026年および2027年に予想されていた水準を10米ドル近く下回っている。
ユーロ圏では、インフレ率は、5月にわずかに低いピークに達した後、2026年末に1.8%まで急速に低下するが、年間平均では2.2%になる。ECBは、予測を補強するため、単一の「予防的」利上げ(25ベーシス・ポイント)を実施する。これにより、2025年後半に策定され、2026年4月に当時入手可能な経済データおよび財務データ(2025年度第4四半期および2026年度第1四半期)を用いて精緻化された中立シナリオに回帰することができる。
第四のシナリオ:「極めて不利」なシナリオ(加重比率5%)
このシナリオは、2025年6月に策定され、貿易摩擦および地政学的緊張が悪化することを想定し、米国政府による関税のさらなる引上げという仮説が維持された。米国国際貿易裁判所の判決を受け、米国政府は鉄鋼、アルミニウム、自動車、医薬品、半導体等の主要部門に対する関税を大幅に引き上げる姿勢を示した。また、一律関税の導入について議会の承認も求めた。適用される関税率は20%前後であった。
主要な貿易相手国は、輸出規制(中国による戦略的輸出の抑制)や、報復関税の賦課(中国とEU)という対抗措置をとった。EUは米国からのLNGの輸入拡大について確約を拒んでおり、米国政府はこれに対抗してLNG輸出量に制限を設けた。当行は、交渉のための期間である2026年上半期にわたってガス価格が2倍に上昇すると想定した。最後に、地政学的緊張により、特定の主要な海上輸送ルート(パナマ運河、マラッカ海峡、スエズ運河)が部分的に封鎖され、輸送時間が長期化して、サプライ・チェーンの断続的な混乱が発生した。
貿易摩擦、インフレの再燃、金融引締めおよび資金調達コストの上昇に関連するショックは、信頼低下、貯蓄の増加および投資の減少につながった。経済成長に深刻な影響が出た。特定の財政状況に対する懸念の悪影響を受け、国債利回りは著しく上昇した。株式市場は急落した。
4つのシナリオにおける主要なマクロ経済変数の変化の詳細
| (%) | 参考 | 中立シナリオ | わずかに不利 | 有利 | 極めて不利 | ||||||||||||
| 2025年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 | |
| ユーロ圏 | |||||||||||||||||
| 実質GDP-年平均変動 | 1.5 | 0.8 | 1.1 | 1.2 | 1.2 | 0.2 | (0.9) | 1.5 | 2.2 | 1.2 | 1.3 | 1.3 | 1.3 | (2.0) | (1.8) | 1.5 | × |
| 失業率-年平均 | 6.3 | 6.4 | 6.4 | 6.3 | 6.3 | 6.5 | 7.0 | 6.8 | 6.5 | 6.2 | 6.1 | 6.0 | 6.0 | 7.0 | 7.9 | 7.8 | × |
| インフレ率(HICP)-年平均 | 2.1 | 3.1 | 2.1 | 1.9 | 1.9 | 5.7 | 5.6 | 0.0 | 2.2 | 2.2 | 1.8 | 1.8 | 1.8 | 4.7 | 3.1 | 2.6 | × |
| フランス | |||||||||||||||||
| 実質GDP-年平均変動 | 0.9 | 0.9 | 0.9 | 1.2 | 1.2 | 0.3 | (0.6) | 1.4 | 2.0 | 1.3 | 1.2 | 1.1 | 1.1 | (1.2) | (1.5) | 1.8 | × |
| 失業率-年平均 | 7.7 | 8.0 | 7.9 | 7.7 | 7.7 | 8.2 | 8.5 | 8.1 | 7.9 | 7.9 | 7.7 | 7.6 | 7.5 | 8.3 | 8.9 | 8.7 | × |
| インフレ率(CPI)-年平均 | 0.9 | 2.1 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 4.3 | 4.8 | 0.1 | 1.5 | 1.0 | 1.1 | 1.4 | 1.8 | 3.1 | 2.1 | 2.0 | × |
| 基調的インフレ-年平均 | 1.2 | 1.8 | 2.1 | 1.7 | 1.7 | 5.5 | 7.5 | 0.3 | 1.8 | 1.5 | 1.5 | 1.8 | 2.2 | 4.5 | 3.2 | 3.0 | × |
| 10年物フランス国債(OAT)-年度末 | 3.6 | 4.0 | 3.8 | 3.6 | 3.6 | 3.3 | 2.6 | 3.1 | 3.1 | 3.3 | 3.6 | 3.5 | 3.5 | 5.2 | 4.2 | 4.0 | × |
中立シナリオのパラメータを基準とした、IFRS第9号に基づく引当金(ステージ1およびステージ2の予想信用損失)の計算におけるマクロ経済シナリオの感応度分析
| シナリオを100%変更した場合の予想信用損失の変動(範囲はクレディ・アグリコル・エス・エー) | |||
| 中立シナリオ | わずかに不利なシナリオ | 有利なシナリオ | 極めて不利なシナリオ |
| -4% | 13% | -14% | 54% |
| シナリオを100%変更した場合の予想信用損失の変動(範囲はクレディ・アグリコル・グループ) | |||
| 中立シナリオ | わずかに不利なシナリオ | 有利なシナリオ | 極めて不利なシナリオ |
| -6% | 14% | -17% | 47% |
この中立シナリオのパラメータに基づき定義された予想信用損失の感応度は、現地の将来予測に基づき調整される可能性があり、必要に応じて感応度が減少または増加する可能性がある。
ステージ1/ステージ2およびステージ3の内訳
(地理または特定の事業部門に関する)現地特有の状況を考慮するため、当行グループの一部の事業体は、中央レベルで策定したマクロ経済シナリオを、特定の仮定(地域別将来予測)によって補っている。
2026年6月末日現在、現地の経済前提を考慮すると、クレディ・アグリコル・エス・エーにおける正常貸出金および減損した貸出金(ステージ1/ステージ2)に対する引当金は引当金合計の33%を占める一方、債務不履行債権(ステージ3)に対する引当金は67%を占めた。
ステージ1およびステージ2のエクスポージャーに起因するリスク費用の割合はマイナス14%(純戻入ポジション)であったのに対し、ステージ3(リスクおよび費用を含む。)に係る割合は114%であった。
2026年6月末日現在、現地の経済前提を考慮すると、クレディ・アグリコル・グループにおける正常貸出金および減損した貸出金(ステージ1/ステージ2)に対する引当金は引当金合計の41%を占める一方、債務不履行債権(ステージ3)に対する引当金は59%を占めた。
ステージ1およびステージ2のエクスポージャーに起因するリスク費用の割合は7%であったのに対し、ステージ3(リスクおよび費用を含む。)に係る割合は93%であった。
信用リスクの著しい悪化がなくなったことを評価する際に使用する基準
これは、ステージ2への該当を決定する基準と対称である。財政難による貸出条件緩和によってこれが適用される場合、著しい悪化がなくなったということは、財務書類注記に記載された方法(財政難による貸出条件緩和の状況を終了する条件を示した、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第6-1 財務書類-(3) 連結財務書類に対する注記」に記載の注記1.2「会計方針および会計原則」の「金融商品」の項を参照。)に従って猶予期間が適用されたことを意味する。
Ⅲ.2. 予想信用損失の動向
期間中の予想信用損失残高の構造の変化については、連結財務書類に対する注記3.1(「第6 経理の状況-1 中間財務書類-(3) 要約中間連結財務書類に対する注記」)に記載されている。
下記の記述は、償却原価で測定する金融資産(顧客からの貸出金および債権)の範囲に関するものである(クレディ・アグリコル・エス・エーの損失の価値調整額の84%およびクレディ・アグリコル・グループの損失の価値調整額の約90%に相当する。)。
貸借対照表上の顧客貸出金の構造- クレディ・アグリコル・エス・エー
2026年度上半期に顧客貸出金残高が24.6十億ユーロ増加し(4.3%増)、当期においてクレディ・アグリコル・エス・エー内の与信動向は改善した。この成長を牽引したのは、大口顧客(18.7十億ユーロ、9.7%増)、それに続くリテール・バンキング(2.1十億ユーロ、0.9%増)、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(1.6十億ユーロ、1.5%増)、そしてその他の業務(2.1十億ユーロ、8.7%増)だった。
当期中、ポートフォリオ構成については、顧客貸出金残高が13.8十億ユーロ増加し(2.8%増)、現在では顧客ポートフォリオ全体の85.9%(2025年度末と比較して128ベーシス・ポイント低下)を占めているにもかかわらず、最も格付の高いポートフォリオ(ステージ1)は減少した。ステージ1の貸出金の増加は、主に大口顧客(18.3十億ユーロ増、当事業部門の貸出金総額の86.8%を占め、110ベーシス・ポイント上昇)に関係するものである一方、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(3.4十億ユーロ減、当事業部門の貸出金の79.1%を占め、436ベーシス・ポイント低下)およびリテール・バンキング(3.2十億ユーロ減、貸出金総額の87.2%を占め、206ベーシス・ポイント低下)のステージ1の貸出金は、絶対的また相対的に減少した。
ステージ2の貸出金は9.4十億ユーロ増加し(15.9%増)、顧客ポートフォリオ全体に占める割合が11.56%(2025年度末と比較して116ベーシス・ポイント上昇)まで上昇した。この増加は、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(5.1十億ユーロ増)とリテール・バンキング(5.1十億ユーロ増)に集中している一方、大口顧客のステージ2の割合は低下した(0.9十億ユーロ、3.5%減)。
債務不履行の貸出金(ステージ3)は当期中に大幅に増加し(10.2%増、1.4十億ユーロ増)、現在では顧客ポートフォリオ全体の2.50%を占めている(2025年度末と比較して14ベーシス・ポイント上昇)。この動向は主に、大口顧客に関係するものであり、そのステージ3の貸出金は1.2十億ユーロ増加し(48.8%増)、当事業部門の貸出金の1.77%を占める(2025年度末と比較して46ベーシス・ポイント上昇)。
貸借対照表上の顧客貸出金の構造- クレディ・アグリコル・グループ
2026年度上半期に顧客貸出金残高が31.0十億ユーロ増加し(2.5%増)、当期においてクレディ・アグリコル・グループ内の与信動向は改善した。この成長を牽引したのは、大口顧客(18.6十億ユーロ、9.7%増)、それに続くリテール・バンキング(8.9十億ユーロ、1%増)、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(1.7十億ユーロ、1.5%増)、そしてその他の業務(1.8十億ユーロ、7.4%増)だった。
当期中、ポートフォリオ構成については、顧客貸出金残高が15.3十億ユーロ増加し(1.4%増)、現在では顧客ポートフォリオ全体の85.9%(2025年度末と比較して92ベーシス・ポイント低下)を占めているにもかかわらず、最も格付の高いポートフォリオ(ステージ1)はわずかに減少した。ステージ1の貸出金の増加は、主に大口顧客(18.3十億ユーロ増、当事業部門の貸出金総額の86.8%を占め、110ベーシス・ポイント上昇)に関係するものである一方、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(3.4十億ユーロ減、当事業部門の貸出金の79.1%を占め、437ベーシス・ポイント低下)およびリテール・バンキング(1.4十億ユーロ減、貸出金総額の86.3%を占め、100ベーシス・ポイント低下)のステージ1の貸出金は、絶対的また相対的に減少した。
ステージ2の貸出金は13.8十億ユーロ増加し(10.2%増)、顧客ポートフォリオ全体に占める割合が11.77%(2025年度末と比較して82ベーシス・ポイント上昇)まで上昇した。この増加は、リテール・バンキング(9.4十億ユーロ増)とパーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(5.1十億ユーロ増)に集中している一方、大口顧客のステージ2の割合は低下した(0.9十億ユーロ、3.5%減)。
債務不履行の貸出金(ステージ3)は当期中に増加し(7.3%増、2十億ユーロ増)、現在では顧客ポートフォリオ全体の2.30%を占めている(2025年度末と比較して10ベーシス・ポイント上昇)。この動向は、大口顧客およびリテール・バンキングに関係するものであり、大口顧客のステージ3の貸出金は1.2十億ユーロ増加し(48.8%増)、現在では当事業部門の貸出金の1.77%を占め(2025年度末と比較して46ベーシス・ポイント上昇)、リテール・バンキングのステージ3の貸出金は0.8十億ユーロ増加し(4.3%増)、現在では当事業部門の貸出金の2.23%を占める(2025年度末と比較して7ベーシス・ポイント上昇)。
予想信用損失の変動- クレディ・アグリコル・エス・エー
2026年度上半期の減損損失は、全ステージにわたり103百万ユーロ増加(1.1%増)した。変化は事業部門によって異なり、リテール・バンキングは107百万ユーロ増加(2.5%増)し、大口顧客は64百万ユーロ増加(3%増)したが、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティの78百万ユーロの減少(2.6%減)によって部分的に相殺された。全体として、全ステージにわたるカバレッジ比率(予想信用損失総額を貸出残高全体で除した引当率)は1.64%で、2025年度末と比較して5ベーシス・ポイント低下した。
最も格付の高い取引相手先(ステージ1)については、予想信用損失は当期の間に53百万ユーロ減少し(5.2%減)、ステージ1のカバレッジ比率(ステージ1の予想信用損失総額をステージ1の貸出残高で除した引当率)は、2025年度末の0.20%と比較して0.19%であった。この減少には、相反する動きが隠れている。リテール・バンキングは47百万ユーロ減少(9.8%減)し、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティは17百万ユーロ減少(4.8%減)したが、大口顧客の13百万ユーロの増加(7.9%増)によって部分的に相殺された。
減損ポートフォリオ(ステージ2)の予想信用損失は、38百万ユーロ減少した(1.7%減)。この減少は、大口顧客(117百万ユーロ、18.1%減)に集中しているが、リテール・バンキング(44百万ユーロ、4.1%増)とパーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(31百万ユーロ、5.5%増)によって部分的に相殺されている。したがって、ステージ2のカバレッジ比率は、2025年度末の3.87%から3.29%に低下した(58ベーシス・ポイント低下)。特にパーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティ(101ベーシス・ポイント低下して3.21%)とリテール・バンキング(88ベーシス・ポイント低下して4.38%)で低下が見られた。
債務不履行貸出金(ステージ3)のカバレッジ比率は、引当金が193百万ユーロ増加した(3.1%増)にもかかわらず、対象となる貸出金が大幅に増加(10.2%増)したため、2025年度末の46.9%から43.9%に低下した(303ベーシス・ポイント低下)。主にこの引当金の増加を牽引したのは、168百万ユーロの増加(13.0%増)を記録した大口顧客とリテール・バンキング(110百万ユーロ、4.1%増)であった。カバレッジ比率の低下は、十分な担保が付された貸出金の債務不履行により、大口顧客(39%、1,238ベーシス・ポイントと急落)に集中している。
予想信用損失の変動- クレディ・アグリコル・グループ
2026年度上半期の減損損失は、全ステージにわたり521百万ユーロ増加(2.3%増)した。変化は事業部門によって異なり、リテール・バンキングは522百万ユーロ増加(3.1%増)し、大口顧客は64百万ユーロ増加(3%増)したが、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティの78百万ユーロの減少(2.6%減)によって部分的に相殺された。全体として、全ステージにわたるカバレッジ比率(予想信用損失総額を貸出残高全体で除した引当率)は1.80%で、2025年度末から横ばいであった。
最も格付の高い取引相手先(ステージ1)については、予想信用損失は当期の間に346百万ユーロ減少し(13.7%減)、ステージ1のカバレッジ比率(ステージ1の予想信用損失総額をステージ1の貸出残高で除した引当率)は、2025年度末の0.24%と比較して0.20%であった。この減少には、相反する動きが隠れている。リテール・バンキングは340百万ユーロ減少(17.1%減)し、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティは17百万ユーロ減少(4.8%減)したが、大口顧客の13百万ユーロの増加(7.9%増)によって部分的に相殺された。
減損ポートフォリオ(ステージ2)の予想信用損失は、大幅に増加した(530百万ユーロ、8%増)。この増加は、リテール・バンキング(610百万ユーロ、11.3%増)によるものであるが、大口顧客(117百万ユーロ、18.1%減)によって部分的に相殺されている。したがって、パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティのカバレッジ比率の急落(101ベーシス・ポイント低下して3.21%)にもかかわらず、ステージ2全体のカバレッジ比率は、2025年度末と比較してわずかに9ベーシス・ポイント低下して4.82%となった。
債務不履行貸出金(ステージ3)のカバレッジ比率は、引当金が337百万ユーロ増加した(2.6%増)にもかかわらず、対象となる貸出金が大幅に増加(7.3%増)したため、2025年度末の48.4%から46.2%に低下した(212ベーシス・ポイント低下)。主にこの引当金の増加を牽引したのは、168百万ユーロの増加(13.0%増)を記録した大口顧客とリテール・バンキング(252百万ユーロ、2.7%増)であった。カバレッジ比率の低下は、十分な担保が付された貸出金の債務不履行により、大口顧客(39%、1,238ベーシス・ポイントと急落)に集中している。
2.市場リスク
管理システムならびに市場リスクの測定および監督の方法は、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.5 市場リスク」に記載されている。
Ⅰ. 主な変更
2026年度上半期において、市場リスクの監督システムの組織およびバリュー・アット・リスクの測定方法に重要な変更は生じなかった。
Ⅱ. エクスポージャー
Ⅱ.1. バリュー・アット・リスク
クレディ・アグリコル・エス・エーの分散効果考慮後のバリュー・アット・リスクには、当行グループの様々な事業体間の分散の効果が含まれている。このバリュー・アット・リスクは、2026年6月末現在で、2025年度末の水準(9百万ユーロ)と比較して増加し13百万ユーロとなった。この変動は、主にリスク要因の多様化による影響の低下によるものである。
下表は、主要なリスク要因別に分類された、2026年1月1日から6月30日までの期間におけるクレディ・アグリコル・エス・エーの資本市場活動に関するバリュー・アット・リスクの推移を示している。
クレディ・アグリコル・エス・エーの資本市場活動によるリスク・エクスポージャーの推移
| バリュー・アット・リスク(99%、日次)2026年1月1日から6月30日まで | |||||
| (百万ユーロ) | 最小 | 最大 | 平均 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 |
| 金利 | 4 | 13 | 8 | 6 | 6 |
| クレジット | 3 | 6 | 4 | 5 | 3 |
| 外国為替 | 3 | 9 | 4 | 4 | 7 |
| 株式 | 2 | 5 | 3 | 4 | 5 |
| コモディティ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| クレディ・アグリコル・エス・エーのバリュー・アット・リスク | 6 | 16 | 10 | 13 | 9 |
| 相殺の影響* | -9 | -7 | -13 | ||
* リスク要因間の分散による利益
Ⅱ.2. ストレス・バリュー・アット・リスク(99%、日次)
ストレス・バリュー・アット・リスクは、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの範囲について計算される。下表は、2025年12月31日から2026年6月30日までの期間における、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの資本市場活動に関する規制ストレス・バリュー・アット・リスクの推移を示している。
| (百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 最小 | 最大 | 平均 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| ストレス・バリュー・アット・リスク | 31 | 23 | 34 | 28 | 32 |
規制要件に従って、SVaR(ストレス・バリュー・アット・リスク)は週ごとに算出されている。
ストレス・バリュー・アット・リスクは2026年度上半期において、平均28百万ユーロとなり、2025年度(平均25百万ユーロ)から増加した。
Ⅱ.3. IRC(自己資本賦課)に関する資本要件
IRCは、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの線形のクレジット・ポジションの範囲で(すなわちコリレーション・ポートフォリオを除いて)計算される。下表は、2025年12月31日から2026年6月30日までの期間における、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの資本市場活動に関するIRCの推移を示している。
| (百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 最小 | 最大 | 平均 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| IRC-自己資本賦課 | 263 | 263 | 256 | 333 | 252 |
Ⅱ.4. CVA(信用評価調整)に関する資本要件
CRRⅢ改革に基づく、CVAリスクの最低資本要件を算出するためのBA-CVA方式の適用が、2025年1月1日以降有効になっている。
下表は、2025年12月31日から2026年6月30日までの期間における、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの資本市場活動に関するCVAの推移を示している。
| (百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 最小 | 最大 | 平均 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| CVA-信用評価調整 | 656 | 656 | 688 | 672 | 628 |
Ⅱ.5. プルーデンス評価に関する資本要件
下表は、2025年12月31日から2026年6月30日までの期間における、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの資本市場活動に関するプルーデンス評価に関する資本要件の推移を示している。
| (百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 最小 | 最大 | 平均 | 2025年12月31日 |
|---|---|---|---|---|---|
| プルーデンス評価 | 1,080 | 997 | 1,080 | 1,039 | 882 |
| うち、市場活動 | 873 | 857 | 873 | 865 | 744 |
3.資産および負債管理
資産および負債管理の監視のシステムは、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.6 資産および負債管理」に記載されている。
資産および負債管理に関して2026年度上半期中に生じた主な変更は、流動性データに関連しており、これらは下記に記載されている。
Ⅰ. 2026年6月30日現在の流動性バランスシート
流動性状況に関する説明
2026年6月30日現在、当行グループの流動性バランスシート残高は1,773十億ユーロであり、安定した資産に対する安定した資金源の余剰は、2025年12月末から10十億ユーロ減少して184十億ユーロとなった。
2026****年6月30日現在のクレディ・アグリコル・グループの流動性バランスシート
<> <img width={548} height={409} id="図 1" src="/images/S100Z38T/0103010_casa_2609h_image001.jpg" /> </>
(注1) グループ事業体がリテール・ネットワークを通じて発行する上位優先債を含む。
(注2) 内部管理に従って、フランス預金供託公庫の中央管理を含み、一部の資産サービシング預金を除く。
2026年6月30日現在の長期債務は342十億ユーロであり、2025年12月末から18十億ユーロ増加した。
これには以下が含まれる。
■ 担保付優先債務101十億ユーロ
■ 上位優先債務174十億ユーロ
■ 非上位優先債務45十億ユーロ
■ Tier 2有価証券22十億ユーロ
クレディ・アグリコル・グループの長期債務の変動(2)
<> <img width={548} height={439} id="図 2" src="/images/S100Z38T/0103010_casa_2609h_image002.jpg" /> </>
(注1) 想定元本 会計上の観点(ソルベンシーの健全性調整を除く。)
(注2) 額面金額の総額
Ⅱ. クレディ・アグリコル・グループの流動性準備金の推移
当行グループの割引後の流動性準備金(市場価格)は、2026年6月30日現在、2025年12月31日現在から10十億ユーロ減少して475十億ユーロとなった。
流動性準備金は、トレジャリー資産以外の短期債務の2倍超に相当した。
この流動性準備金の変動は、主に以下の要因によるものである。
■ 有価証券ポートフォリオ(HQLAおよび非HQLA)の4十億ユーロの増加
■ 中央銀行預け金の15十億ユーロの減少
■ 中央銀行に差入済みの担保非設定資産の1十億ユーロの増加
また、クレディ・アグリコル・グループは引き続き、(ECBからの融資を受けた後)即時利用可能な準備金の維持に努めた。中央銀行により利用可能な非HQLA資産は、割引後合計129十億ユーロとなった。
2026****年6月30日現在のクレディ・アグリコル・グループの流動性準備金
<> <img width={650} height={503} id="図 3" src="/images/S100Z38T/0103010_casa_2609h_image003.jpg" /> </>
(注1) 流動性カバレッジ比率を遵守する資金を得るための中央銀行のリファイナンスの対象となる債権
(注2) 割引後利用可能な流動市場証券(時価評価)
(注3) 現金(4十億ユーロ)および法定準備金(11十億ユーロ)を除く。
2026年6月末現在、流動性準備金は475十億ユーロであり、以下を含む。
■ ECBによる割引後、中央銀行のリファイナンス・オペに利用可能な資産129十億ユーロ。
■ 中央銀行預け金(現金および法定準備金を除く。)138十億ユーロ。
■ 割引後の証券ポートフォリオ208十億ユーロ。内訳は、市場性のあるHQLA証券(165十億ユーロ)およびその他の市場性のある証券(割引後43十億ユーロ)であった。
クレディ・アグリコル・グループの流動性リスク管理および統制システムが設定した制限をクレディ・アグリコル・エス・エーの各子会社および地域銀行に割り振ることで、現地の流動性リスクが準備金によって適切にカバーされていることが保証される。
Ⅲ. 規制比率
2014年3月以降、ユーロ圏の金融機関は、EBA(欧州銀行監督機構)の定めるところに従い、監督当局に対して流動性カバレッジ比率(LCR)を報告することを義務付けられている。LCRの目的は、流動性危機が30暦日継続した場合にプライベート・マーケットにおいて容易かつ即時に現金化可能な、抵当権の設定されていない適格流動資産(HQLA)を十分保有していることを保証し、銀行の流動性リスク特性の短期的な回復力を強化することである。
2018年1月1日以降、金融機関が義務づけられるLCRの基準は100%となっている。
| 2026年6月30日現在(期末)の数値 (十億ユーロ) | クレディ・アグリコル・ グループ | クレディ・アグリコル・ エス・エー |
|---|---|---|
| 流動性バッファー | 311.7 | 273.6 |
| キャッシュ・アウトフロー純額合計 | 227.3 | 190.1 |
| 流動性カバレッジ比率(LCR) | 137.1% | 143.9% |
クレディ・アグリコル・グループの12ヶ月間の平均LCRは、2026年6月末現在135.7%であった。これは、2028年度中期計画目標である110%から130%の範囲を上回っている。
クレディ・アグリコル・エス・エーの12ヶ月の平均LCRは、2026年6月末現在141.3%であった。
また、2021年6月28日以降、ユーロ圏の金融機関は、EBA(欧州銀行監督機構)の定めるところに従い、監督当局に対して安定調達比率(NSFR)を報告することを義務付けられている。NSFRは、金融機関が中長期的な資産を調達するのに十分な「安定した」(すなわち、当初満期が1年超の)資金源を有することを確保することを意図している。
2021年6月28日以降、金融機関が義務づけられるこの比率の基準は100%となっている。2026年6月末現在、クレディ・アグリコル・グループのNSFRは引き続き100%を上回っており、規制要件を満たすとともに中期計画目標である110%から120%の範囲内にある。2026年6月末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーのNSFRは引き続き100%を上回っており、規制要件を満たしている。
Ⅳ. 2026年度上半期の****借換戦略および状況
2026年度上半期は、中東における重大な地政学的ショックの影響を受けた環境にもかかわらず、債券発行者にとって借換環境は概ね良好であった。市場では年初、米国連邦準備制度理事会による最大150ベーシス・ポイントの利下げが予測に織り込まれていたが、2月28日に米国およびイスラエルがイランに対して軍事行動を開始したことで、この見通しは不透明となった。ホルムズ海峡の混乱により、ブレント原油は1バレル当たり118米ドルまで上昇し、インフレ圧力が再燃した。ユーロ圏のインフレ率は、紛争の最盛期に3.2%のピークに達して2年半ぶりに目標の2%を超えたが、外交努力が効果をあげて6月には2.8%まで低下した。各国の中央銀行は迅速に対応した。ECBは2023年以来初めて利上げを行い、6月の会合で預金金利を2%から2.25%に引き上げた一方、ケビン・ウォーシュ氏が率いる米国連邦準備制度理事会は政策金利を3.50~3.75%に据え置き、インフレリスクに対する断固たる姿勢を示した。
プライマリー市場では、当上半期は2つのテーマが支配的であった。1つ目は、ハイパースケーラーが世界で最も活発な債券発行体の1つとなり、その発行規模は急速に拡大し、様々な通貨建てで発行額が過去最高を更新したことである。2つ目は、金融機関による発行があらゆる資本形態において引き続き堅調であったことである。当年度上半期の発行額は約450十億米ドルで、2025年度上半期と比較して5%増加した。その大半を非上位優先債券が占め、カバード・ボンドが僅差でこれに続いた(2025年度上半期と比較して26%増)。欧州の銀行はまた、相対的評価が魅力的であることと資金調達源の多様化を求めて、ドルおよび英ポンド市場においてかなり活発な動きを見せた。
発行環境は、当期間を通じて良好な状態が続いた。金利上昇に伴う魅力的な絶対収益に支えられて、新規発行に対する投資家の需要は旺盛であった。地政学的緊張が高まる中、投資家の選好は最もディフェンシブな商品および短期債券へと移った。緊張が緩和するにつれてこの傾向は変化し、高利回り商品の供給が過剰になり、新規発行プレミアムは急激に縮小した。信用スプレッドは当初拡大したが、6月末には年初来の最低水準まで縮小した。しかしながら、夏が近づくにつれ、評価が押し下げられている状況下で、投資家はより選別的な姿勢を取った。
全体として、欧州の金融機関は当上半期に年間資金調達プログラムの70%を完了した(2025年度上半期は65%)。これは、債券市場の底堅さおよび借換条件の魅力の両方を反映しており、発行体は年度の最初の6ヶ月間で資金調達計画の大きな割合を実行することができた。
4.業務リスク
業務リスクの管理および監視のシステムは、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理」に記載されている。
2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.8 業務リスク-Ⅲ.エクスポージャー」に記載の業務損失のバーゼル・リスク・カテゴリ別内訳およびリスク加重資産については、以下のとおり更新されている。
Ⅰ. 業務損失のバーゼル・リスク・カテゴリ別内訳(2023年度半ば-2026年度半ば)
<> <img width={642} height={701} id="図 4" src="/images/S100Z38T/0103010_casa_2609h_image004.jpg" /> </>
過去2年半の間に検知された業務リスクのエクスポージャー特性は、概して、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの主要な活動を反映している。
・ 2025年度および2026年度は、処理エラー(管理の監視の不備、処理または受渡しの不備、会計報告書の誤り、規制上および健全性規制上の不備、データ入力エラー)に関連する、取引実行、受渡しおよびプロセス管理に関するリスクが主要なリスク源となり、主要な活動分野におけるエクスポージャーが増加した。
・ 顧客、商品および商業慣行のカテゴリに対するエクスポージャーが大きく、特に、高利貸しおよび金利に関する規制および法令の不遵守に関するリスク、商品やサービスが顧客のニーズに合わないリスク、助言が得られないリスク、助言業務の遂行に関する紛争のリスクならびに顧客関係に関連するその他の要因のリスクが特徴である。
・ 外部不正行為に対するエクスポージャーは高水準で横ばいとなっており、主に支払手段に関わる詐欺(電子バンキング詐欺)および国境を越えた業務上の信用リスク(文書の偽造、文書の改ざん、債務者の意図的な失踪)に関係している。
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの業務リスクに対するエクスポージャーを軽減するため、事業体またはグループ・レベルで是正および防止行動計画が策定された。
Ⅱ. 業務リスクに関するリスク加重資産および資本要件
下表は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの範囲における資本要件およびリスク加重資産を示している。
| SMA方式を用いたアプローチ (百万ユーロ) | 2026年6月30日 | |
| 資本要件 | リスク加重資産(RWA) | |
| クレディ・アグリコル・エス・エー | 4,791 | 59,886 |
| クレディ・アグリコル・グループ | 7,115 | 88,938 |
5.クレディ・アグリコル・エス・エーの法的リスク****の変化
クレディ・アグリコル・エス・エーは、通常の業務において、定期的にフランス国内外の様々な機関による訴訟手続ならびに情報提供の要請、調査、統制およびその他の規制または司法手続の対象となっている。認識された引当金は、決算日時点で経営陣が保有する情報を考慮した最善の判断を反映したものである。
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその完全連結子会社における主要な法的手続および税務手続については、2025年度の経営報告書に記載されている。
本書に記載された例外的事象および訴訟のうち、2026年度第1四半期に文書A01において更新されたものからの進展は、以下のみである。
・「CAバンク・ポルスカ」の項の第2段落。
・「クレディ・アグリコル・オート・バンク」の項の最終段落。
訴訟および例外的事由
外国資産管理室(OFAC)
2015年10月、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社であるクレディ・アグリコル・CIBは、米国経済制裁の対象国との米ドル建て取引に関して調査を行っていた米国およびニューヨークの当局と、合意に達した。この合意の対象となる事象は、2003年から2008年までに行われた。
米国およびニューヨークの当局の調査に協力していたクレディ・アグリコル・CIBおよびクレディ・アグリコル・エス・エーは、合計787.3百万米ドル(すなわち692.7百万ユーロ)の罰金を支払うことに同意した。この罰金は既存の準備金から支払われたため、2015年度下半期の会計には影響していない。
米国連邦準備制度理事会およびニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)との合意は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBが行った。米国財務省の外国資産管理室(OFAC)との合意は、クレディ・アグリコル・CIBが行った。またクレディ・アグリコル・CIBは、コロンビア特別区連邦検事局(USAO)およびニューヨーク郡地方検事局(DANY)と、それぞれ3年の訴追延期合意(DPA)も締結した。
2018年10月19日、USAOおよびDANYとの2件の訴追延期合意は3年の期間が満了し、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクはDPAに基づくすべての義務を履行した。さらに、米国連邦準備制度理事会は、2026年3月25日に同行に対する業務停止命令を解除した。
クレディ・アグリコルは、国際制裁に係る法律に関する内部手続およびその遵守プログラムを引き続き強化し、米国およびニューヨークの当局と、本国の規制当局である欧州中央銀行およびフランスの金融健全性規制監督・破綻処理機構(ACPR)と、ならびに世界ネットワークにおける他の規制当局と、今後も十分に協力していく。
EURIBOR/LIBORおよびその他の指数
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社であるクレディ・アグリコル・CIBは、多くの銀行間金利に寄与する者として、複数の当局より情報提供の要請を受けている。これは、(ⅰ)多くの通貨におけるLibor(ロンドン銀行間取引金利)、Euribor(欧州銀行間取引金利)およびその他特定の市場指数の計算、ならびに(ⅱ)これらの金利および指数に関連する取引についての調査の一環である。これらの要請は、2005年から2012年までの複数の期間にわたっている。
当局に対する協力の一環として、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社であるクレディ・アグリコル・CIBは、議論の相手であった様々な当局、特に米国の当局-DOJ(司法省)およびCFTC(商品先物取引委員会)-に要請された情報を収集するための調査を行った。それ以来、これらの当局からクレディ・アグリコル・エス・エーまたはクレディ・アグリコル・CIBに対する要請はない。
さらに、クレディ・アグリコル・CIBは現在、LiborおよびEuriborの両方について、フロリダ州検事総長による調査を受けている。それ以来、当該当局からクレディ・アグリコル・CIBに対する要請はない。
調査および和解手続の不調を経て、欧州委員会は2014年5月21日、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBに対し、Euriborに関するデリバティブの競争を阻止、制限または歪曲する目的および/もしくは効果を有する合意または協調行動について、異議申立書を送達した。
2016年12月7日付の決定において、欧州委員会は、ユーロ建て金利デリバティブのカルテルに参加したとして、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBに合わせて114,654,000ユーロの制裁金を科した。クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBは、この決定に異議を申し立て、欧州一般裁判所に対して決定の無効を訴えた。2023年12月20日、欧州一般裁判所は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBに対する制裁金を110百万ユーロに減額し、申し立てられた行為の一部を棄却する判決を下したが、決定の無効を訴えた主張のほとんどを退けた。クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBは、この決定に対して2024年3月19日に欧州司法裁判所に上訴した。欧州委員会もまた、欧州一般裁判所の決定の取消しを求める上訴を行った。
オサリバンおよびタベラ
2017年11月9日、イラクにおけるテロ攻撃によって負傷しまたは殺害されたと主張する人々(またはその家族もしくは遺産管理人)が、米国ニューヨーク州連邦地方裁判所に対し、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社であるクレディ・アグリコル・CIBを含む複数の銀行に対する訴状を提出した(「オサリバンⅠ」事件)。
2018年12月29日、同じ個人集団が、57名の新たな原告を加えて、同じ被告に対して別の訴状を提出した(「オサリバンⅡ」事件)。
2018年12月21日、別の個人集団が、同じ被告に対して訴状を提出した(「タベラ」事件)。
かかる3件の訴状は、クレディ・アグリコル・エス・エー、クレディ・アグリコル・CIBおよびその他の被告が、イランおよびその代表者と共謀して米国の制裁に違反し、米国の反テロリズム法およびテロ支援者制裁法に反してイランの企業と取引を行った、と主張して損害賠償を求めているが、その金額は明らかにしていない。
「オサリバンⅠ」事件では、裁判所は2019年3月28日に訴状を却下し、2020年2月25日に原告の訴状修正の申立てを却下し、2021年6月29日に原告による控訴を認める終局判決を求める原告の申立てを却下した。2023年11月9日、裁判所は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・CIBが当事者ではない3件の米国の反テロリズム法関連訴訟(フリーマン対HSBCホールディングスPLC(第14-cv-6601号事件(ニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所))(「フリーマンⅠ」事件)、フリーマン対HSBCホールディングスplc(第18-cv-7359号事件(ニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所))(「フリーマンⅡ」事件)およびスティーブンス対HSBCホールディングスplc(第18-cv-7439号事件(ニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所)))の特定の申立ての判決が出るまで、「オサリバンⅠ」事件の手続を保留した。
2020年4月6日、「オサリバンⅡ」事件は「オサリバンⅠ」事件の判決が出るまで保留され、2023年12月20日にかかる保留は延長された。
「タベラ」事件も、2019年2月19日以来保留されている。2023年11月8日、かかる保留は「フリーマンⅠ」、「フリーマンⅡ」および「スティーブンス」事件の特定の申立ての判決が出るまで延長されており、これらの申立ての一部はまだ完全に解決されていない。当該保留は2026年4月23日にさらに延長された。
CACEIS****ジャーマニー
2019年4月30日、CACEISジャーマニーは、バイエルンの税務当局から、2010年に多数の顧客に還付された配当税の払戻しを求める申立てを提起された。
この請求額は312百万ユーロであった。これに伴い、148百万ユーロの利息(年率6%で計算)の支払も求められた。
CACEISジャーマニー(CACEISバンク・エス・エー)は、この請求に何ら根拠が見られないため断固として争う姿勢である。CACEISジャーマニーは、この請求の実体を争うため税務当局に不服を申し立て、実体に関する手続の結果が出るまで支払を猶予するよう求めた。利息148百万ユーロの支払猶予は認められたが、312百万ユーロの払戻猶予は却下された。CACEISバンク・エス・エーは、この却下の決定につき不服を申し立てた。却下の決定は拘束力を有するため、CACEISバンク・エス・エーは312百万ユーロを支払ったが、上訴が行われたことを考慮して、その勘定に同額の債権を計上した。2022年11月25日付の決定において、ミュンヘン税務当局は本案に関するCACEISバンク・エス・エーの上訴を棄却した。2022年12月21日、CACEISバンク・エス・エーは、ミュンヘン税務当局の上記の決定および上記の配当税払戻請求に対して、ミュンヘン租税裁判所に提訴した。CACEISバンク・エス・エーは、その主張に確信を持っており、会計上の変更は一切行っていない。
CA****バンク・ポルスカ
2007年から2008年にかけて、CAバンク・ポルスカおよび他のポーランドの銀行は、スイス・フラン(CHF)建てまたはCHFを指数としてポーランド・ズウォティ(PLN)建てで返済されるモーゲージ・ローンを提供した。ポーランドの国の通貨(PLN)に対するCHFの為替相場が大幅に上昇したことで、借り手のローン返済額が大幅に増加した。
裁判所が、銀行が適用為替レートを一方的に決定することを認めるこれらのローン契約の条項は不公正であると判断していることから、銀行に対して訴訟が提起されている。
2022年5月、CAバンク・ポルスカは、借り手から提起された訴訟に対し、裁判外の和解プログラムを開始した。
H2O****ファンド保有者による訴訟
2023年12月20日および26日、「コレクティフ・ポルトゥールH2O」として知られる団体の会員が、H2O AM LLP、H2O AMユロップSASおよびH2O AMホールディングに対して直接申し立てた実質的な訴訟の一部として、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズおよびKPMGオーディットとともに、CACEISバンクに対する訴訟をパリ経済活動裁判所に提起した。その後、BPCE、ナティクシス・エス・エーおよびKPMGエス・エーが訴訟の対象に加えられた。
原告は、H2Oグループの会社が運用するファンドの投資口の保有者(その資産の一部は2020年にサイドポケットに分離された。)およびこれらのファンドを表章するユニット・リンク保険契約に投資した生命保険証券の保有者である。
訴訟が開始されて以来、当初6,077名だった原告の数は、任意参加による増加と取下げによる減少を経て、現在は8,000名ほどである。
原告は、当該ファンドが分離された結果被ったと信じている損失に関して、H2Oグループおよび他のすべての被告が連帯して賠償責任を負うとの判決を求めている。
請求額も訴訟の過程で変更され、現時点では約610百万ユーロとなっている。
原告は、CACEISバンクが共同被告と連帯責任を負うことを求める中で、CACEISバンクが当該ファンドのカストディアンとして注意義務に違反したと主張している。
2026年4月17日付の決定により、パリ控訴裁判所第一所長は、パリ経済活動裁判所の複数の裁判官に回避事由が存在することを理由に、本件をボビニー商事裁判所に移送することを決定した。
また、2025年12月17日の決定において、AMF制裁委員会は、H2Oが運用する7つのファンドのカストディアンとしての役割において一定の管理を怠ったとして、CACEISバンクに対し3.5百万ユーロの制裁金を科し、警告を発した。しかしながら、制裁委員会は決定の中で、「これらの不備により、H2O側がその義務を一部履行していないことを早期に発見することができなかったものの、ファンドの受益者が被った可能性のある損害の原因は、不適格な有価証券に投資するというH2O側の決定にあるという事実に変わりはない」と述べている。
この決定は最終的なものではない。CACEISバンクはこれに対してフランス国務院に控訴を提起している。
クレディ・アグリコル・オート・バンク
2026年3月30日、英国の金融行為規制機構(FCA)は、2007年4月6日から2024年11月1日までの間に自動車ローン契約を締結した借り手に対する補償計画の最終基準を公表した。FCAによると、この計画の対象となるのは、信用仲介業者である自動車販売店の報酬条件により、借り手と借り手の取引金融機関との間に不公正な関係を生じさせたおそれのあるすべての契約である。この公表は、2025年度第4四半期にFCAが実施した公開協議を受けたものである。
当該補償計画は、CAコンシューマー・ファイナンス・エス・エーが完全所有するクレディ・アグリコル・オート・バンクの完全子会社であるCAオート・ファイナンスUK、およびクレディ・アグリコル・オート・バンクと自動車メーカーのフェラーリが共同で所有するフェラーリ・ファイナンシャル・サービシズUKに特に関連する。
他の貸付機関と同様に、CAオート・ファイナンスUKは、FCAの補償計画の最終基準に異議を申し立てることを決定し、管轄裁判所において手続を開始した。2026年6月29日に開かれた予備審問において、当該裁判所は、最終判決が出るまで当該補償計画を停止することを正式に命じた。
依存の可能性
クレディ・アグリコル・エス・エーは、いかなる産業、商業または金融の特許、ライセンスまたは契約にも依存していない。
6.法令違反リスク
法令違反リスクの予防および統制については、2026年5月27日提出の有価証券報告書の「第一部-第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-2.リスク管理-2.10 法令違反リスク」に記載されている。
バーゼル3第3の柱に基づく開示
1. 第3の柱に基づく開示
クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの段階的適用ベースの主要な指標(EU KM1)
以下の主要な指標の表は、規則(EU)第2019/876号(CRRⅡ)および規則(EU)第2024/1623号(CRRⅢ)によって改正された規則(EU)第575/2013号第447(aからg)条および第438(b)条により要求される情報を提供するものであり、機関のソルベンシー、レバレッジおよび流動性についての規制上の健全性比率の概要ならびにそれらの関連するインプット・コンポーネントおよび最低要件から構成されている。
なお、以下に示すソルベンシーおよびレバレッジについての規制比率を構成する金額には、期間中の利益剰余金が含まれていることに留意されたい。IFRS第9号の適用およびハイブリッド債務証券に関する経過措置は、もはや適用されない。
| EU KM1-段階的適用ベースの主要な指標(百万ユーロ) | 2026年 6月30日 | 2026年 3月31日 | 2025年 12月31日 | 2025年 9月30日 | 2025年 6月30日 | |||
| 利用可能な自己資本(金額) | ||||||||
| 1 | 普通株式等Tier 1(CET1)資本 | 49,019 | 49,172 | 49,298 | 48,190 | 48,331 | ||
| 2 | Tier 1資本 | 56,827 | 57,087 | 57,186 | 56,545 | 56,592 | ||
| 3 | 資本合計 | 72,931 | 73,100 | 72,200 | 71,832 | 72,338 | ||
| リスク加重エクスポージャー金額 | ||||||||
| 4 | リスク・エクスポージャー合計金額 | 434,832 | 432,648 | 419,172 | 413,574 | 405,665 | ||
| 4a | フロア適用前のリスク・エクスポージャー合計金額 | 434,832 | 432,648 | 419,172 | 413,574 | 405,665 | ||
| 自己資本比率(リスク加重エクスポージャー金額の割合) | ||||||||
| 5 | 普通株式等Tier 1比率(%) | 11.27% | 11.37% | 11.76% | 11.65% | 11.91% | ||
| 5a | 該当なし | |||||||
| 5b | フロア適用なしのリスク・エクスポージャー合計金額を考慮した普通株式等Tier 1比率(%) | 11.27% | 11.37% | 11.76% | 11.65% | 11.91% | ||
| 6 | Tier 1比率(%) | 13.07% | 13.19% | 13.64% | 13.67% | 13.95% | ||
| 6a | 該当なし | |||||||
| 6b | フロア適用なしのリスク・エクスポージャー合計金額を考慮したTier 1比率(%) | 13.07% | 13.19% | 13.64% | 13.67% | 13.95% | ||
| 7 | 総自己資本比率(%) | 16.77% | 16.90% | 17.22% | 17.37% | 17.83% | ||
| 7a | 該当なし | |||||||
| 7b | フロア適用なしのリスク・エクスポージャー合計金額を考慮した総自己資本比率(%) | 16.77% | 16.90% | 17.22% | 17.37% | 17.83% | ||
| 過剰なレバレッジ・リスク以外のリスクに対処するための自己資本の追加要件(リスク加重エクスポージャー金額の割合) | ||||||||
| EU 7d | 過剰なレバレッジ・リスク以外のリスクに対処するための自己資本の追加要件(%) | 1.65% | 1.65% | 1.65% | 1.65% | 1.65% | ||
| EU 7e | うち、CET1資本を構成するもの(パーセント・ポイント) | 0.93 | 0.93 | 0.93 | 0.93 | 0.93 | ||
| EU 7f | うち、Tier 1資本を構成するもの(パーセント・ポイント) | 1.24 | 1.24 | 1.24 | 1.24 | 1.24 | ||
| EU 7g | 自己資本の監督上の検証・評価プロセス要件合計(%) | 9.65% | 9.65% | 9.65% | 9.65% | 9.65% | ||
| 複合バッファー要件および資本全体の要件(リスク加重エクスポージャー金額の割合) | ||||||||
| 8 | 資本保全バッファー(%) | 2.50% | 2.50% | 2.50% | 2.50% | 2.50% | ||
| EU 8a | 加盟国レベルにおいて特定されたマクロ健全性またはシステミック・リスクによる保全バッファー(%) | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | ||
| 9 | 機関独自のカウンターシクリカル資本バッファー(%) | 0.68% | 0.67% | 0.67% | 0.66% | 0.63% | ||
| EU 9a | システミック・リスク・バッファー(%) | 0.14% | 0.14% | 0.15% | 0.18% | 0.16% | ||
| 10 | グローバルなシステム上重要な機関のバッファー(%) | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | ||
| EU 10a | その他のシステム上重要な機関のバッファー(%) | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | ||
| 11 | 複合バッファー要件(%) | 3.32% | 3.32% | 3.32% | 3.34% | 3.30% | ||
| EU 11a | 資本全体の要件(%) | 12.97% | 12.97% | 12.97% | 12.99% | 12.95% | ||
| 12 | 自己資本の監督上の検証・評価プロセス要件合計を満たした後に利用可能なCET1(%) | 5.83% | 5.94% | 6.33% | 6.22% | 6.49% | ||
| レバレッジ比率 | ||||||||
| 13 | エクスポージャー基準の合計 | 1,527,974 | 1,492,920 | 1,463,016 | 1,455,554 | 1,444,853 | ||
| 14 | レバレッジ比率(%) | 3.72% | 3.82% | 3.91% | 3.88% | 3.92% | ||
| 過剰なレバレッジ・リスクに対処するための自己資本の追加要件(エクスポージャー基準の合計の割合) | ||||||||
| EU 14a | 過剰なレバレッジ・リスクに対処するための自己資本の追加要件(%) | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | ||
| EU 14b | うち、CET1資本を構成するもの(パーセント・ポイント) | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | ||
| EU 14c | レバレッジ比率の監督上の検証・評価プロセス要件合計(%) | 3.00% | 3.00% | 3.00% | 3.00% | 3.00% | ||
| レバレッジ比率バッファー要件および全体的なレバレッジ比率要件(エクスポージャー基準の合計の割合) | ||||||||
| EU 14d | レバレッジ比率バッファー要件(%) | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | ||
| EU 14e | 全体的なレバレッジ比率要件(%) | 3.00% | 3.00% | 3.00% | 3.00% | 3.00% | ||
| 流動性カバレッジ比率 | ||||||||
| 15 | 適格流動資産(HQLA)合計(加重値-平均) | 283,629 | 283,614 | 284,695 | 283,440 | 286,301 | ||
| EU 16a | キャッシュ・アウトフロー-加重値合計 | 295,808 | 292,853 | 293,961 | 295,757 | 297,345 | ||
| EU 16b | キャッシュ・インフロー-加重値合計 | 94,941 | 91,790 | 91,802 | 93,087 | 94,864 | ||
| 16 | キャッシュ・アウトフロー純額合計(調整額) | 200,867 | 201,063 | 202,160 | 202,670 | 202,481 | ||
| 17 | 流動性カバレッジ比率(%) | 141.29% | 141.11% | 140.94% | 139.96% | 141.51% | ||
| 安定調達比率 | ||||||||
| 18 | 利用可能な安定調達合計 | 1,093,649 | 1,078,032 | 1,074,471 | 1,062,715 | 1,045,230 | ||
| 19 | 安定調達要件合計 | 948,916 | 945,624 | 943,379 | 931,843 | 919,544 | ||
| 20 | 安定調達比率(%) | 115.25% | 114.00% | 113.90% | 114.05% | 113.67% | ||
注:現行版の規則(EU)第575/2013号(CRR)第412条から第415条の要件に従い、上記の表の平均LCRは、観察期間中に報告された過去12ヶ月間の月末の比率の算術平均に対応している。
2. 資本の構成および管理
バーゼル3合意およびその最終化の枠組み内で、規則(EU)第2019/876号(「CRRⅡ」として知られる。)および規則(EU)第2024/1623号(「CRRⅢ」として知られ、銀行業界では通称「バーゼル4」)によって改正された2013年6月26日付欧州議会および欧州理事会規則(EU)第575/2013号(自己資本規制、「CRR」として知られる。)に基づき、該当する金融機関(特に信用機関および投資会社)は、健全性情報を開示しなければならない。当該情報は、ウェブサイト(https://www.credit-agricole.com/en/finance/finance/financial-publications)に掲載されている。
適正資本の規制的観点については、ソルベンシー比率およびレバレッジ比率の監視により確保されている。これらの各比率から、リスクまたはレバレッジ・エクスポージャーに対する規制資本の額が分かる。クレディ・アグリコル・エス・エーは、ソルベンシーに加えて、クレディ・アグリコル・グループのための破綻処理に関する比率(MRELおよびTLAC)も管理している。
2.1 ソルベンシー比率
2026****年6月30日現在の規制資本
規制資本(簡易版)
| 規制資本(簡易版)(百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | ||
| 段階的適用 | 完全実施 | 段階的適用 | 完全実施 | |
| 資本金および剰余金 | 31,760 | 31,760 | 31,843 | 31,843 |
| 利益剰余金 | 45,245 | 45,245 | 41,740 | 41,740 |
| その他の包括利益 | (2,522) | (2,522) | (2,995) | (2,995) |
| 当期純利益(損失) | 3,727 | 3,727 | 7,074 | 7,074 |
| 株主持分-当行グループの持分 | 78,211 | 78,211 | 77,662 | 77,662 |
| (-)資本として計上されたAT1証券 | (8,020) | (8,020) | (8,143) | (8,143) |
| 適格非支配株主持分 | 5,100 | 5,100 | 4,791 | 4,791 |
| (-)予想配当金 | (1,725) | (1,725) | (3,419) | (3,419) |
| (-)健全性フィルター | (514) | (514) | (301) | (301) |
| うち、健全性評価 | (1,264) | (1,264) | (1,036) | (1,036) |
| (-)規制上の調整 | (19,742) | (19,742) | (18,961) | (18,961) |
| のれんおよび無形資産 | (19,690) | (19,690) | (18,912) | (18,912) |
| 一時差異によらない将来の収益性に依拠する繰延税金資産 | (52) | (52) | (49) | (49) |
| 内部格付に基づくアプローチによる予想損失に関する信用リスクの調整における不足分 | - | - | - | - |
| 不良エクスポージャーに対する不十分なカバレッジ(第1の柱および第2の柱) | (418) | (418) | (397) | (397) |
| 基準を超える額 | (2,590) | (2,590) | (740) | (740) |
| その他のCET1要素 | (1,281) | (1,281) | (1,192) | (1,192) |
| 普通株式等Tier 1(CET1) | 49,019 | 49,019 | 49,298 | 49,298 |
| その他のTier 1(AT1)証券 | 7,995 | 7,995 | 7,933 | 7,933 |
| その他のAT1要素 | (188) | (188) | (46) | (46) |
| Tier 1資本合計 | 56,827 | 56,827 | 57,186 | 57,186 |
| Tier 2証券 | 15,946 | 15,946 | 14,900 | 14,900 |
| その他のTier 2要素 | 159 | 159 | 113 | 113 |
| 資本合計 | 72,931 | 72,931 | 72,200 | 72,200 |
| リスク加重エクスポージャー合計金額(RWA) | 434,832 | 434,832 | 419,172 | 419,172 |
| CET1比率 | 11.27% | 11.27% | 11.76% | 11.76% |
| Tier 1比率 | 13.07% | 13.07% | 13.64% | 13.64% |
| 総自己資本比率 | 16.77% | 16.77% | 17.22% | 17.22% |
明確にするため、資本構成要素の表の完全版(EU CC1およびEU CC2)は、以下のウェブサイトから閲覧可能である。
https://www.credit-agricole.com/en/finance/finance/financial-publications
2.2 レバレッジ比率
規制の枠組み
レバレッジ比率は、Tier 1資本をレバレッジ・エクスポージャー基準で除したものと定義されている。すなわち、デリバティブ、当行グループの関連会社間の取引、証券金融取引、分子から控除された項目、およびオフバランスシート項目について修正再表示した、オンバランスシート資産およびオフバランスシート資産である。
2019年6月7日付の欧州連合官報における欧州CRRⅡ規則の公表以降、レバレッジ比率は、2021年6月28日から適用ある第1の柱の最低要件に従っている。
規則(EU)第2024/1623号(CRRⅢ)の採択により、以下の要素が確認または強化されている。
■ 最低レバレッジ比率要件は3%である。
■ 2023年1月1日より、グローバルなシステム上重要な機関(G-SII)、すなわちクレディ・アグリコル・グループに対して、事業体のシステミック・バッファーの半分と定義されたレバレッジ比率バッファーが追加されている。
■ 最後に、レバレッジ比率バッファーの要件を遵守しない場合は、分配制限および最大分配可能額の算出(L-MDA)が課せられることになる。
2026****年6月30日現在のレバレッジ比率
以下は、規則(EU)第2024/1623号(CRRⅢ)によって改正された規則(EU)第575/2013号(CRR)第451条の開示要件を満たすものである。
CRRⅡ規則は、マクロ経済状況により認められる場合には、特定の中央銀行のエクスポージャーを全体のレバレッジ比率エクスポージャーから除外することができる、と定めている。この除外を適用するには、機関は調整後レバレッジ比率が3%を超えていなければならない。
LRCom:レバレッジ比率-共通開示(EU LR2)
| LRCom:レバレッジ比率-共通開示(EU LR2)(百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | |
| 貸借対照表上のエクスポージャー(デリバティブおよび証券金融取引を除く。) | |||
| 1 | 貸借対照表上の項目(デリバティブおよび証券金融取引を除くが、担保を含む。) | 1,637,445 | 1,591,070 |
| 2 | 適用ある会計基準に従い貸借対照表の資産から控除されたデリバティブに差し入れられた担保の総額 | 487 | 435 |
| 3 | (デリバティブ取引に関して差し入れられた委託証拠金用の売掛資産の控除) | (13,099) | (13,716) |
| 4 | (資産として認識される証券金融取引に基づく買入有価証券の調整) | - | - |
| 5 | (貸借対照表上の項目に対する一般的な信用リスク調整) | - | - |
| 6 | (Tier 1資本の決定において控除される資産金額) | (23,965) | (20,910) |
| 7 | 貸借対照表上のエクスポージャー合計(デリバティブおよび証券金融取引を除く。) | 1,600,867 | 1,556,878 |
| デリバティブ・エクスポージャー | |||
| 8 | SA-CCRデリバティブ取引に関連する再調達コスト(すなわち、適格委託証拠金の控除後) | 31,007 | 27,887 |
| EU-8a | デリバティブの除外:簡易版標準的アプローチに基づく再調達コストへの寄与 | - | - |
| 9 | SA-CCRデリバティブ取引に伴い将来発生し得るエクスポージャーへの追加額 | 71,287 | 63,540 |
| EU-9a | デリバティブの除外:簡易版標準的アプローチに基づく将来発生し得るエクスポージャーへの寄与 | - | - |
| EU-9b | 原エクスポージャー手法により決定されたエクスポージャー | - | - |
| 10 | (顧客に関してクリアリングされた取引のエクスポージャーから除外されるCCPレグ)(SA-CCR) | (666) | (1,952) |
| EU-10a | (顧客に関してクリアリングされた取引のエクスポージャーから除外されるCCPレグ)(簡易版標準的アプローチ) | - | - |
| EU-10b | (顧客に関してクリアリングされた取引のエクスポージャーから除外されるCCPレグ)(原エクスポージャー手法) | - | - |
| 11 | 売却されたクレジット・デリバティブの調整後の有効な想定元本 | 34,927 | 24,969 |
| 12 | (売却されたクレジット・デリバティブの調整後の有効な名目上の差異および追加控除) | (24,153) | (17,214) |
| 13 | デリバティブ・エクスポージャー合計 | 112,403 | 97,230 |
| 証券金融取引(SFT)に対するエクスポージャー | |||
| 14 | 売上として計上された取引の調整後の証券金融取引の総資産(相殺計上を除く。) | 458,491 | 470,199 |
| 15 | (証券金融取引の総資産からの支払額および受取額純額) | (271,246) | (276,332) |
| 16 | 証券金融取引の資産へのカウンターパーティーの信用リスクに対するエクスポージャー | 11,868 | 10,520 |
| EU-16a | 証券金融取引の除外:CRR第429e条第5項および第222条に基づくカウンターパーティーの信用リスクに対するエクスポージャー | - | - |
| 17 | 代理人による取引に対するエクスポージャー | - | - |
| EU-17a | (顧客に関してクリアリングされた証券金融取引のエクスポージャーから除外されるCCPレグ) | - | - |
| 18 | 証券金融取引に対するエクスポージャー合計 | 199,114 | 204,387 |
| その他のオフバランスシートのエクスポージャー | |||
| 19 | オフバランスシートのエクスポージャーの想定元本総額 | 435,179 | 393,587 |
| 20 | (同等額のクレジットへの転換のための調整) | (260,919) | (230,666) |
| 21 | (Tier 1資本の決定において控除される一般引当金およびオフバランスシートのエクスポージャーに関連する特定引当金) | - | - |
| 22 | その他のオフバランスシートのエクスポージャー | 174,260 | 162,921 |
| 除外されるエクスポージャー | |||
| EU-22a | (CRR第429a条第1項(c)および(ca)に基づきエクスポージャー基準合計から除外されるエクスポージャー) | (430,043) | (431,365) |
| EU-22b | (CRR第429a条第1項(j)に基づき除外されるエクスポージャー(オンバランスシートおよびオフバランスシート)) | (113,531) | (112,437) |
| EU-22c | (公的開発金融機関(またはユニット)の除外されるエクスポージャー-公共部門への投資) | - | - |
| EU-22d | (公的開発金融機関(またはユニット)の除外されるエクスポージャー-プロモーショナル・ローン) | - | - |
| EU-22e | (非公的開発金融機関(またはユニット)による除外されるパス・スルー型プロモーショナル・ローンのエクスポージャー) | - | - |
| EU-22f | (輸出信用から生じた除外される保証付き部分のエクスポージャー) | (15,096) | (14,599) |
| EU-22g | (除外されるトライパーティ・エージェントに預託された担保超過分) | - | - |
| EU-22h | (CRR第429a条第1項(o)に基づき除外されるCSD/金融機関のCSD関連サービス) | - | - |
| EU-22i | (CRR第429a条第1項(p)に基づき除外される特定機関のCSD関連サービス) | - | - |
| EU-22j | (事前融資または中期貸出金のエクスポージャー金額の控除) | - | - |
| EU-22k | (CRR第429a条第1項(da)に基づき除外される株主に対するエクスポージャー) | - | - |
| EU-22l | (CRR第429a条第1項(q)に基づき控除されるエクスポージャー) | - | - |
| EU-22m | (除外されるエクスポージャー合計) | (558,670) | (558,401) |
| 資本およびエクスポージャー基準の合計 | |||
| 23 | Tier 1資本 | 56,827 | 57,186 |
| 24 | エクスポージャー基準合計 | 1,527,974 | 1,463,016 |
| レバレッジ比率 | |||
| 25 | レバレッジ比率(%) | 3.72% | 3.91% |
| EU-25 | レバレッジ比率(公共部門への投資およびプロモーショナル・ローンの除外による影響を除く。)(%) | 3.72% | 3.91% |
| 25a | レバレッジ比率(中央銀行準備金の一時的な適用除外による影響を除く。)(%) | 3.72% | 3.91% |
| 26 | 規制上の最低レバレッジ比率要件(%) | 3.00% | 3.00% |
| EU-26a | 過剰なレバレッジ・リスクに対処するための自己資本の追加要件(%) | 0.00% | 0.00% |
| EU-26b | うち、CET1資本を構成するもの | 0.00% | 0.00% |
| 27 | レバレッジ比率バッファー要件(%) | 0.00% | 0.00% |
| EU-27a | レバレッジ比率全体の要件(%) | 3.00% | 3.00% |
| 経過措置の選択および関連するエクスポージャー | |||
| EU-27b | 資本測定の明確化に向けた経過措置の選択 | 経過措置 | 経過措置 |
LRSum:会計上の資産およびレバレッジ比率エクスポージャーの調整(要約)(EU LR1)
| 適用金額(百万ユーロ) | 2026年6月30日 | |
| 1 | 公表された財務書類に基づく資産合計 | 2,462,227 |
| 2 | 会計上連結されているが、健全性の連結範囲には含まれない事業体の調整 | (462,047) |
| 3 | (リスク移転の認識のための運用要件を満たす証券化エクスポージャーの調整) | (526) |
| 4 | (一時的に除外される中央銀行のエクスポージャーの調整(該当する場合)) | - |
| 5 | (適用ある会計基準に従い貸借対照表に計上されるが、CRR第429a条第1項(i)に基づくエクスポージャー基準合計からは除外される信託資産の調整) | - |
| 6 | 取引日会計に基づく金融資産の正常売買の調整 | - |
| 7 | 適格な現金プーリング取引の調整 | - |
| 8 | デリバティブ金融商品の調整 | (242,701) |
| 9 | 証券金融取引(SFTs)の調整 | (259,377) |
| 10 | オフバランスシート項目の調整(すなわち、オフバランスシートのエクスポージャーから同等額のクレジットへの転換) | 175,614 |
| 11 | (健全性評価調整ならびにTier 1資本を減少させた特定引当金および一般引当金の調整) | - |
| EU-11a | (CRR第429a条第1項(c)および(ca)に基づくエクスポージャー基準合計からは除外されるエクスポージャーの調整) | (430,043) |
| EU-11b | (CRR第429a条第1項(j)に基づくエクスポージャー基準合計からは除外されるエクスポージャーの調整) | (113,531) |
| 12 | その他の調整 | 398,359 |
| 13 | エクスポージャー基準合計 | 1,527,974 |
LRSpl:貸借対照表上のエクスポージャーの内訳(デリバティブ、証券金融取引および適用除外エクスポージャーを除く。)(EU LR3)
| CRRに基づくレバレッジ比率のエクスポージャー(百万ユーロ) | 2026年6月30日 | |
| EU-1 | 貸借対照表上のエクスポージャー合計(デリバティブ、証券金融取引および除外されたエクスポージャーを除く。)、うち: | 1,095,729 |
| EU-2 | トレーディング勘定のエクスポージャー | 137,713 |
| EU-3 | 銀行勘定のエクスポージャー、うち: | 958,017 |
| EU-4 | カバード・ボンド | 8,593 |
| EU-5 | ソブリンとみなされるエクスポージャー | 269,132 |
| EU-6 | ソブリンとみなされない地域政府、国際開発金融機関、国際組織および公共部門団体に対するエクスポージャー | 7,619 |
| EU-7 | 機関 | 27,405 |
| EU-8 | 不動産に係る抵当権により担保されたエクスポージャー | 148,660 |
| EU-9 | 小口顧客に対するエクスポージャー | 126,059 |
| EU-10 | 企業 | 262,411 |
| EU-11 | 債務不履行時エクスポージャー | 13,063 |
| EU-12 | その他のエクスポージャー(株式、証券化およびその他債権以外の資産など) | 95,074 |
3. リスク加重資産の構成および変化
3.1 リスク加重資産の概要
CR4、CR5、CR7-AおよびCR7の表において、地方行政機関のエクスポージャーおよび公的機関のエクスポージャーの一部は、ACPRの許可に従い、フランスのソブリンとみなされている。内部格付においては、当該エクスポージャーのデフォルト率は0であるため、リスク加重資産=0となる。これにより、リスク加重資産は約4十億ユーロの減少となった。
3.1.1 リスクタイプ別リスク加重資産(OV1)
信用リスク、市場リスクおよび業務リスクに関するリスク加重資産は、2025年12月31日現在が419.2十億ユーロであったのに対して、2026年6月30日現在は434.8十億ユーロであった。
| (百万ユーロ) | リスク・エクスポージャー合計金額(TREA) | 自己資本要件合計 | |||
| a | b | c | d | ||
| 2026年6月30日 | 2026年3月31日 | 2025年12月31日 | 2026年6月30日 | ||
| 1 | 信用リスク(カウンターパーティー信用リスク(CCR)を除く。) | 326,647 | 320,872 | 316,058 | 26,132 |
| 2 | うち、標準的アプローチ | 166,872 | 166,100 | 163,716 | 13,350 |
| 3 | うち、基礎的IRB(F-IRB)アプローチ | 66,891 | 65,430 | 57,422 | 5,351 |
| 4 | うち、スロッティング・アプローチ | - | - | - | - |
| EU 4a | うち、簡易リスク加重アプローチに基づくエクイティ | - | - | - | - |
| 5 | うち、先進的IRB(A-IRB)アプローチ | 88,189 | 84,760 | 89,372 | 7,055 |
| 6 | カウンターパーティー信用リスク-CCR | 17,427 | 17,369 | 16,873 | 1,394 |
| 7 | うち、標準的アプローチ | 4,611 | 4,817 | 4,416 | 369 |
| 8 | うち、内部モデルに基づく方法(IMM) | 8,263 | 7,523 | 7,470 | 661 |
| EU 8a | うち、CCPに対するエクスポージャー | 375 | 1,033 | 1,048 | 30 |
| 9 | うち、その他のCCR | 4,178 | 3,996 | 3,939 | 334 |
| 10 | 信用評価調整リスク-CVAリスク | 8,689 | 9,246 | 8,396 | 695 |
| EU 10a | うち、標準的アプローチ(SA) | - | - | - | - |
| EU 10b | うち、基礎的アプローチ(F-BAおよびR-BA) | 8,689 | 9,246 | 8,396 | 695 |
| EU 10c | うち、簡易アプローチ | - | - | - | - |
| 15 | 決済リスク | 3 | 3 | 4 | 0 |
| 16 | 非トレーディング勘定における証券化エクスポージャー(キャップ後) | 10,508 | 11,746 | 10,730 | 841 |
| 17 | うち、証券化-IRBアプローチ | 2,887 | 2,762 | 2,509 | 231 |
| 18 | うち、証券化-ERBアプローチ(内部評価アプローチを含む。) | 5,627 | 7,481 | 5,694 | 450 |
| 19 | うち、証券化-標準的アプローチ | 2,007 | 3,352 | 3,780 | 161 |
| EU 19a | うち、1,250%/控除 | (13) | (1,848) | (1,252) | (1) |
| 20 | ポジション、外国為替およびコモデティ・リスク(市場リスク) | 11,672 | 13,501 | 12,093 | 934 |
| 21 | うち、代替的な標準的アプローチ(A-SA) | - | - | - | - |
| EU 21a | うち、簡易版標準的アプローチ(S-SA) | 3,744 | 5,017 | 4,315 | 300 |
| 22 | うち、代替的な内部モデルアプローチ(A-IMA) | 7,928 | 8,484 | 7,778 | 634 |
| EU 22a | 大規模エクスポージャー | - | - | - | - |
| 23 | トレーディング勘定および非トレーディング勘定の分類変更 | - | - | - | - |
| 24 | 業務リスク | 59,886 | 59,632 | 55,017 | 4,791 |
| EU 24a | 暗号資産に対するエクスポージャー | - | - | - | - |
| 25 | 控除基準を下回る金額(加重比率250%) | 16,747 | 16,173 | 16,469 | 1,340 |
| 26 | 適用される資本フロア(%) | - | - | - | |
| 27 | フロア調整(暫定キャップ適用前) | - | - | - | |
| 28 | フロア調整(暫定キャップ適用後) | - | - | - | |
| 29 | 合計 | 434,832 | 432,370 | 419,172 | 34,787 |
3.1.2 事業セグメント情報
| 2026年6月30日現在 (百万ユーロ) | 信用リスク | 信用 リスク | 信用評価調整 リスク | 業務 リスク | 市場 リスク | リスク 加重資産 合計 | ||
| 標準的アプローチ | IRBアプローチ(1) | CCPデフォルト・ファンドへの寄与 | ||||||
| フランス国内リテール・バンキング | 8,451 | 43,887 | - | 52,338 | 27 | 7,465 | 1 | 59,833 |
| 国際リテール・バンキング | 38,393 | 8,569 | - | 46,962 | 23 | 6,016 | 38 | 53,040 |
| 資産収集および保険 | 39,356 | 1,584 | - | 40,939 | 364 | 14,220 | 178 | 55,701 |
| 専門金融サービス | 54,444 | 20,362 | - | 74,806 | 32 | 6,934 | 9 | 81,781 |
| 大口顧客 | 25,299 | 83,631 | 251 | 109,181 | 8,242 | 17,546 | 8,571 | 143,541 |
| コーポレート・センター | 20,733 | 9,626 | - | 30,359 | - | 7,705 | 2,874 | 40,937 |
| リスク加重資産合計 | 186,676 | 167,659 | 251 | 354,585 | 8,689 | 59,886 | 11,672 | 434,832 |
(注1) 事業部門により、先進的IRBまたは基礎的IRBアプローチ
| 2025年12月31日現在 (百万ユーロ) | 信用リスク | 信用 リスク | 信用評価 調整 リスク | 業務 リスク | 市場 リスク | リスク 加重資産 合計 | ||
| 標準的アプローチ | IRBアプローチ(1) | CCPデフォルト・ファンドへの寄与 | ||||||
| フランス国内リテール・バンキング | 8,096 | 43,901 | - | 51,997 | 21 | 6,837 | 2 | 58,857 |
| 国際リテール・バンキング | 32,137 | 12,923 | - | 45,060 | 13 | 5,359 | 45 | 50,478 |
| 資産収集および保険 | 37,477 | 1,649 | - | 39,126 | 283 | 13,046 | 163 | 52,619 |
| 専門金融サービス | 54,933 | 18,823 | - | 73,756 | 89 | 6,046 | 10 | 79,901 |
| 大口顧客 | 24,578 | 78,679 | 911 | 104,169 | 7,989 | 16,462 | 8,472 | 137,092 |
| コーポレート・センター | 21,316 | 8,241 | - | 29,558 | - | 7,266 | 3,401 | 40,225 |
| リスク加重資産合計 | 178,538 | 164,217 | 911 | 343,666 | 8,396 | 55,017 | 12,093 | 419,172 |
(注1) 事業部門により、先進的IRBまたは基礎的IRBアプローチ
3.1.3 リスク加重資産の動向
下表は、クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク加重資産について、2026年度上半期における変動を表したものである。
| (百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 外国為替 | 基本的 変化 | 保険の 持分法 適用価額 | 範囲 | 手法および規制の変更-CRRⅢ | 手法および規制の変更-その他 | 2026年度に おける 変動合計 | 2026年6月30日 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 信用リスク | 343,666 | 1,663 | 11,549 | 726 | 185 | 379 | (3,582) | 10,919 | 354,585 |
| うち、株式リスク | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| CVA | 8,396 | - | 293 | - | - | - | - | 293 | 8,689 |
| 市場リスク | 12,093 | - | 330 | - | - | - | (751) | (421) | 11,672 |
| 業務リスク | 55,017 | - | 4,616 | - | 253 | - | - | 4,869 | 59,886 |
| 合計 | 419,172 | 1,663 | 16,788 | 726 | 438 | 379 | (4,333) | 15,660 | 434,832 |
クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク加重資産は、2026年6月30日現在、合計434.8十億ユーロとなり、当期中に15.7十億ユーロ(プラス3.7%)増加した。
事業部門(為替の影響を含む。)の貢献は、プラス18.4十億ユーロとなった。これには、大口顧客部門におけるプラス9.4十億ユーロ、国際リテール・バンキングおよびフランス国内リテール・バンキングにおけるプラス3.7十億ユーロ、専門金融サービス部門におけるプラス3.5十億ユーロならびに資産収集部門におけるプラス2.1十億ユーロのリスク加重資産の増加が含まれる。コーポレート・センター部門の貢献は、マイナス0.3十億ユーロであった。加えて、保険の持分法適用価額の変動は、リスク加重資産にプラス0.7十億ユーロの影響を与えた。
M&Aによるリスク加重資産のプラス0.4十億ユーロの増加は、その大部分が2026年度上半期に完了したLCLによるミレの買収に関連するものである。
手法および規制の影響は、マイナス4.3十億ユーロの好影響をもたらした。これには、信用リスクにおけるマイナス3.6十億ユーロおよび市場リスクにおけるマイナス0.7十億ユーロが含まれる。
2 【事業等のリスク】
上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている事項を除き、有価証券報告書の「第一部 企業情報-第3 事業の状況-3 事業等のリスク」の記載事項に重要な変更はなかった。
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)【業績等の概要】
下記「(3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照。
(2)【生産、受注及び販売の状況】
該当事項なし。
(3)【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
クレディ・アグリコル・グループ
当行グループの活動
当該四半期において、当行グループの商業活動は、新規顧客獲得のペースが非常に活発であり、すべての事業部門において引き続き堅調であった。2026年度第2四半期において、当行グループは、リテール・バンキングにおいて580,000人の新規顧客を獲得し、うち420,000人がフランス国内、160,000人が国外(イタリア、ポーランド、エジプトおよびウクライナ)においてであった。
2026年6月30日現在、リテール・バンキングのオンバランスシート預金は846十億ユーロに達し、フランスおよびイタリアにおいて前年度比で1.1%増となった(地域銀行およびLCLが1.2%増、イタリアが0.3%減)。貸付残高は合計904十億ユーロであり、同地域において前年度比で2.1%増となった(地域銀行およびLCLが2.0%増、イタリアが2.6%増)。フランスにおいて、住宅ローンの取扱額は、2025年度第2四半期と比較して、全体で10%増となった(地域銀行が12%増、LCLが2%増)。法人セグメントにおいても、活動は引き続き好調に推移し、2025年度の同期間と比較して8%増となった。イタリアでは、競争の激しい市場において住宅ローンが増加し、法人向けローンの取扱額が引き続き堅調であったことから、取扱額は堅調であった。
資産運用において、純インフローは、とりわけパッシブ運用(ETFおよびインデックス・ソリューション)およびアクティブ運用の債券・クレジット戦略による中長期インフローに支えられ、高水準に達した(24十億ユーロ増)。第三者販売にも好調な勢いが見られた。保険において、貯蓄/退職年金の総インフローは、11.8十億ユーロとなった(2025年度第2四半期と比較して19%増)。純インフローは過去最高の6.1十億ユーロ増に達し、ユーロ建てとユニット・リンクの両方の商品でプラスとなった。損害保険において、業績は、価格変更、連結範囲の変更による影響およびポートフォリオの成長(2026年6月末現在18.2百万件、前年度比7.3%増)により支えられた。全体として、資産運用および貯蓄における運用資産は3,290十億ユーロに達し(前年度比13.3%増)、うち資産運用が2,581十億ユーロ、生命保険が392十億ユーロ、資産管理が317十億ユーロであった。
専門金融サービス部門は、堅調な事業活動を報告した。CAPFMの取扱額は、パーソナル・ファイナンスとモビリティの両方に牽引され堅調であり、2025年度第2四半期と比較して3.2%増の12.8十億ユーロに達した。消費者金融残高は124.3十億ユーロに増加した(2025年6月末と比較して2.8%増)。しかしながら、進行中の自動車市場の低迷は、中古車販売を圧迫した。CAL&Fにおいては、リースの取扱額は、フランス国内においては不動産リースおよび再生可能エネルギーにより、国外においてはメルカ・リーシングの統合により牽引され、2025年度第2四半期と比較して15.2%増加した。ファクタリングにおいては、取扱額は国外においては堅調であったものの、フランス国内においては減少傾向となった。
大口顧客部門における勢いは、当該四半期においても依然として力強かった。法人営業および投資銀行事業の収益は、2025年度第2四半期と比較して4.4%増加し、1,780百万ユーロに達した。資本市場および投資銀行事業の収益は、ストラクチャード・エクイティおよびECM業務の好調な業績による投資銀行業務(外国為替の影響を除き63.8%増)に牽引され、933百万ユーロに増加した(2025年度第2四半期と比較して8.5%増)。FICCの業績は、高い比較基準に対して安定しており、とりわけ中央銀行のバランスシートの縮小を背景としたトレジャリー商品の業績不振が収益に影響を与えている。ファイナンス業務の収益は847百万ユーロとなり(2025年度第2四半期と比較して0.3%増)、ストラクチャード・ファイナンスは3.8%増、アセット・ファイナンスは運輸部門の堅調な伸びを受け増加した。商業銀行事業は、外国為替の影響を除き安定的であった。
最後に、資産サービシングは、新規顧客の獲得、デグルーフ・ピーターカムの事業の統合およびプラスの市場効果に支えられ、高水準の預り資産(6,190十億ユーロ)および管理資産(3,871十億ユーロ)を維持した。2026年度の市場のボラティリティの増大を背景に、決済実行高は大幅に増加した。
AI****の変革の加速
クレディ・アグリコルは、「ACT2028」戦略計画のIT投資計画の3年間で500百万ユーロを投資し、うち150百万ユーロをAI企業の資本金として充て、人工知能関連の変革を加速させている。
この意欲は、共有技術基盤の開発および運用ならびに従業員の生産性向上および顧客とのやり取りの充実を図る産業用エージェントプラットフォームの展開を専門とする企業であるクレディ・アグリコル・アーティフィシャル・インテリジェンスの設立にとりわけ反映されている。パフォーマンス、欧州の技術主権および倫理的なAIという原則に基づき、このアプローチは、当行グループ全体の利益のために、AIを変革および効率性をもたらす集合的な手段にすることを目指している。
当行グループの業績
2026****年度第2四半期において、クレディ・アグリコル・グループの当期純利益-当行グループの持分は、営業総利益の堅調な増加(25.8%増)に牽引され、2025年度第2四半期と比較して7.8%増加し、2,778百万ユーロとなった。アムンディ米国の連結除外に係るキャピタル・ゲインに関連するベース効果を除くと(1)、当期純利益-当行グループの持分は22.4%増加した。
(注1) 2025年度第2四半期におけるアムンディ米国の連結除外に係るキャピタル・ゲインに関連する当期純利益-当行グループの持分へのプラス307百万ユーロの影響
クレディ・アグリコル・グループ-2026年度第2四半期および2026年度上半期の****損益計算書
| (百万ユーロ) | 2026年度 第2四半期 | 2025年度 第2四半期 | 変動2026年度 第2四半期/2025年度 第2四半期 | 2026年度 上半期 | 2025年度 上半期 | 変動2026年度 上半期/ 2025年度 上半期 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 収益 | 10,880 | 9,638 | +12.9% | 20,880 | 19,364 | +7.8% |
| 営業費用 | (6,143) | (5,872) | +4.6% | (12,176) | (11,864) | +2.6% |
| 営業総利益 | 4,737 | 3,766 | +25.8% | 8,704 | 7,500 | +16.1% |
| リスク費用 | (862) | (840) | +2.7% | (1,822) | (1,575) | +15.7% |
| 持分法適用会社 | 183 | 198 | (7.3%) | 454 | 375 | +21.2% |
| その他の資産に係る純利益 | (11) | 452 | n.m. | 16 | 456 | (96.6%) |
| のれんの変動額 | - | 0 | n.m. | - | 0 | n.m. |
| 税引前利益 | 4,047 | 3,576 | +13.2% | 7,352 | 6,756 | +8.8% |
| 所得税 | (1,080) | (648) | +66.6% | (2,101) | (1,648) | +27.5% |
| 非継続事業または売却目的保有事業からの純利益 | - | (0) | n.m. | - | 0 | n.m. |
| 当期純利益 | 2,967 | 2,928 | +1.3% | 5,251 | 5,108 | +2.8% |
| 非支配株主持分 | (189) | (352) | (46.2%) | (376) | (545) | (30.9%) |
| 当期純利益-当行グループの持分 | 2,778 | 2,577 | +7.8% | 4,875 | 4,564 | +6.8% |
| 費用収益比率(%) | 56.5% | 60.9% | -4.5pp | 58.3% | 61.3% | -3.0pp |
2026****年度第2四半期において、収益は、地域銀行の純利息収益の非常に大幅な増加(2025年度第2四半期と比較して38%増)の恩恵を受け、2025年度第2四半期と比較して12.9%増加し、合計10,880百万ユーロとなった。営業費用は、前年度比で4.6%増加し、マイナス6,143百万ユーロとなり、これにより8.3パーセント・ポイントの正のジョーズをもたらした。その結果、営業総利益は、2025年度第2四半期と比較して25.8%増加し、4,737百万ユーロとなり、費用収益比率は、2025年度第2四半期と比較してマイナス4.5パーセント・ポイントの改善を見せ、56.5%となった。
信用リスク費用は、2025年度第2四半期と比較して2.7%増加し、マイナス862百万ユーロとなった。この数値は、現在処分中の少数の案件の技術的遷移を含め、合計マイナス128百万ユーロの繰入額となった債務不履行貸出金(ステージ3)に対する繰入額純額マイナス866百万ユーロおよび正常貸出金(ステージ1および2)に対する戻入額純額プラス27百万ユーロからなる。その他のリスクについても、マイナス24百万ユーロの繰入額純額があった。引当金レベルは、いくつかの加重経済シナリオを考慮し、感応度の高いポートフォリオに一律調整を適用することにより決定された。2026年度第2四半期の加重経済シナリオは、中立シナリオ(フランスのGDPは2026年度にプラス0.9%、2027年度にプラス0.9%)、不利なシナリオ(フランスのGDPは2026年度にプラス0.3%、2027年度にマイナス0.6%)および極めて不利なシナリオ(フランスのGDPは2026年度にマイナス1.2%、2027年度にマイナス1.5%)により更新された。連続する4四半期間における残高に対するリスク費用(1)は30ベーシス・ポイントであり、四半期の年換算(2)では28ベーシス・ポイントであった。
税引前利益は、2025年度第2四半期と比較して13.2%増の4,047****百万ユーロとなった。これには、183百万ユーロの持分法適用会社による寄与が含まれる。当該期間において、法人所得税は、66.6%増のマイナス1,080百万ユーロとなった。
非支配株主持分控除前の当期純利益は、前年度比1.3%増の2,967百万ユーロとなった。非支配株主持分は、アムンディ米国の連結除外に関連するキャピタル・ゲインおよびCACEISにおけるサンタンデールの非支配株主持分の取得により162百万ユーロ増加した。
2026****年度上半期における当期純利益-当行グループの持分は、2025年度上半期における4,564百万ユーロと比較して6.8%増、アムンディ米国の連結除外に係るキャピタル・ゲインに関連するベース効果を除くと14.5%増の4,875百万ユーロであった。
収益は、2026年度上半期において、2025年度上半期と比較して7.8%増の合計20,880百万ユーロとなった。
営業費用は、2025年度上半期と比較して、2.6%増のマイナス12,176百万ユーロとなった。費用収益比率は、2026年度上半期において58.3%となり、2025年度上半期と比較して、マイナス3.0パーセント・ポイントの改善を見せた。
営業総利益は、2025年度上半期と比較して16.1%増の合計8,704百万ユーロとなった。
当該上半期におけるリスク費用は、マイナス1,822百万ユーロとなり、うち、正常貸出金に対するリスク費用(ステージ1および2)がマイナス132百万ユーロ、債務不履行貸出金(ステージ3)に対するリスク費用がマイナス1,620百万ユーロ、その他のリスクがマイナス70百万ユーロであり、これは2025年度上半期と比較して15.7%の増加であった。
2026年6月30日現在、リスク指標はクレディ・アグリコル・グループの資産およびリスク・カバレッジ水準の質の高さを裏付けている。債務不履行貸出金比率は2.3%と低水準であった。貸付損失引当金は、2026年6月末現在22.8十億ユーロ(地域銀行は13十億ユーロ)となり、うち41%は正常貸出金の引当(地域銀行は47%)であった。貸付損失引当金の慎重な管理により、クレディ・アグリコル・グループは、2026年6月末現在78.4%(3)の債務不履行貸出金の全体のカバレッジ比率を計上することができた。
その他の資産に係る純利益は、2026年度上半期において、アムンディ米国の連結除外に関連するキャピタル・ゲインを含め2025年度上半期の456百万ユーロに対して16百万ユーロとなった。非継続事業および非支配株主持分控除前税引前利益は8.8%増加し、7,352百万ユーロとなった。法人所得税は、27.5%増のマイナス2,101百万ユーロとなった。
したがって、非支配株主持分控除前当期純利益は2.8%増加した。非支配株主持分は、2026年度上半期において、アムンディ米国の連結除外に係るキャピタル・ゲインに関連するベース効果の影響により、30.9%減のマイナス376百万ユーロとなった。
(注1) 連続する4四半期間における残高に対するリスク費用(単位はベーシス・ポイント)は、過去4四半期間のリスク費用を各4四半期の期首の平均残高で除して算出。
(注2) 年換算での残高に対するリスク費用(単位はベーシス・ポイント)は、当該四半期のリスク費用に4を乗じてから当該四半期の期首の残高で除して算出。
(注3) 技術的遷移の対象となる貸出金の処分後のクレディ・アグリコル・グループのカバレッジ比率の推計は、2026年6月末現在79.5%。
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地域銀行
顧客獲得総数は、合計300,000人の新規顧客が増加した。要求払預金をメイン口座として利用している顧客およびデジタルツールを利用している顧客のシェアは引き続き増加した。信用市場シェア(貸付総額)は22.9%となり(2026年4月末現在、出典:フランス銀行)、2025年4月と比較して0.2パーセント・ポイント増加した。貸出金の取扱額は引き続き堅調であり、2025年度第2四半期と比較して11.7%増の住宅ローンおよび4.1%増の専門市場に牽引され、2025年度第2四半期と比較して7.5%増加した。住宅ローンの平均取扱率は3.08%(1)に達した。全体のストックの貸出金利は前年度比で14ベーシス・ポイント改善した。貸出金残高は、2026年6月末現在合計665十億ユーロとなり、すべての市場において増加し、前年度比で2%増加した。
顧客資産は前年度比で3.6%増加し、2026年6月末現在957十億ユーロに達した。この増加は、614十億ユーロに達した(前年度比1.3%増)オンバランスシート預金および生命保険における堅調なインフローの恩恵を受け343十億ユーロに達した(前年度比8.1%増)オフバランスシート預金に牽引されたものである。オンバランスシート預金の市場シェアは前年度と比較して増加し、20.5%となった(出典:フランス銀行、2026年4月末現在のデータ、2025年4月と比較して0.1パーセント・ポイント増)。損害保険加入率(2)は、2026年6月末現在45%であり、引き続き増加した(2025年6月末と比較して0.8パーセント・ポイント増)。決済手段については、カード枚数は前年度比で2%増加し、プレミアムカードの在庫の割合も前年度比で3パーセント・ポイント増加し、全カードの21%を占めた。
(注1) 2026年4月から5月の平均取扱率。
(注2) 加入率-家計保険、自動車保険、医療保険、法律保険、すべての携帯電話保険または個人傷害保険。
顧客資産および貸出金残高(十億ユーロ)
| 顧客資産 (十億ユーロ) | 2024年6月 | 2024年9月 | 2024年12月 | 2025年3月 | 2025年6月 | 2025年9月 | 2025年12月 | 2026年3月 | 2026年6月 | 変動2026年6月/2025年6月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 有価証券 | 46.8 | 48.4 | 47.8 | 49.3 | 49.3 | 50.2 | 49.8 | 49.5 | 51.4 | +4.1% |
| ミューチュアル・ファンドおよびREIT | 29.6 | 31.0 | 30.3 | 32.3 | 32.8 | 33.9 | 34.3 | 34.7 | 36.6 | +11.5% |
| 生命保険 | 219.8 | 222.2 | 226.9 | 231.0 | 235.0 | 238.2 | 244.1 | 247.6 | 254.8 | +8.4% |
| オフバランスシート資産 | 296.2 | 301.6 | 305.0 | 312.6 | 317.2 | 322.3 | 328.1 | 331.8 | 342.7 | +8.1% |
| 要求払預金 | 201.2 | 200.1 | 199.0 | 196.8 | 200.8 | 203.7 | 204.9 | 202.6 | 205.9 | +2.6% |
| 住宅購入貯蓄スキーム | 93.5 | 91.3 | 90.7 | 87.7 | 85.7 | 84.3 | 84.1 | 81.4 | 79.0 | (7.9%) |
| 通帳式口座 | 207.6 | 209.6 | 215.8 | 218.0 | 219.5 | 220.6 | 224.3 | 224.2 | 223.7 | +1.9% |
| 定期預金 | 99.3 | 100.3 | 100.4 | 100.6 | 100.2 | 100.7 | 102.7 | 104.5 | 105.2 | +5.1% |
| オンバランスシート資産 | 601.5 | 601.3 | 605.9 | 603.2 | 606.1 | 609.3 | 615.9 | 612.6 | 613.9 | +1.3% |
| 合計 | 897.8 | 903.0 | 910.9 | 915.7 | 923.3 | 931.6 | 944.1 | 944.4 | 956.6 | +3.6% |
| 預金通帳式口座 (十億ユーロ)* | 2024年6月 | 2024年9月 | 2024年12月 | 2025年3月 | 2025年6月 | 2025年9月 | 2025年12月 | 2026年3月 | 2026年6月 | 変動2026年6月/2025年6月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Livret A | 85.8 | 86.9 | 90.2 | 91.3 | 92.0 | 91.9 | 93.7 | 93.5 | 93.2 | +1.3% |
| LEP | 24.5 | 24.9 | 26.4 | 26.7 | 25.6 | 25.9 | 26.8 | 27.0 | 26.8 | +4.7% |
| 持続可能な開発に係る通帳式口座 | 43.1 | 43.4 | 44.6 | 45.1 | 45.5 | 45.4 | 46.0 | 45.9 | 45.6 | +0.4% |
| 相互株主の通帳式口座 | 15.3 | 15.9 | 16.6 | 17.6 | 18.5 | 19.2 | 19.6 | 20.0 | 20.3 | +9.4% |
* 顧客金融商品を含む。フランス預金供託公庫に一元化される前のLivret A、持続可能な開発に係る通帳式口座およびLEPの残高。
| 貸出金残高 (十億ユーロ) | 2024年6月 | 2024年9月 | 2024年12月 | 2025年3月 | 2025年6月 | 2025年9月 | 2025年12月 | 2026年3月 | 2026年6月 | 変動2026年6月/2025年6月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 住宅ローン | 390.4 | 391.0 | 392.0 | 392.3 | 393.6 | 395.6 | 397.7 | 399.0 | 401.5 | +2.0% |
| 消費者金融 | 23.6 | 23.9 | 24.3 | 24.2 | 24.6 | 24.9 | 25.4 | 25.3 | 25.7 | +4.4% |
| 中小企業 | 122.4 | 124.1 | 125.8 | 126.6 | 127.1 | 127.6 | 129.1 | 130.7 | 130.9 | +3.0% |
| 小規模企業 | 29.9 | 29.8 | 29.6 | 29.5 | 29.4 | 29.3 | 29.4 | 29.4 | 29.5 | +0.2% |
| 農業融資 | 46.8 | 47.2 | 46.6 | 47.1 | 47.8 | 48.0 | 47.5 | 48.1 | 49.0 | +2.4% |
| 地方自治体 | 30.8 | 29.7 | 29.5 | 29.0 | 29.1 | 29.0 | 29.3 | 28.7 | 28.4 | (2.6%) |
| 合計 | 644.0 | 645.8 | 647.8 | 648.8 | 651.7 | 654.4 | 658.5 | 661.2 | 664.9 | +2.0% |
2026****年度第2四半期における地域銀行の連結収益(SASリュ・ラ・ボエスィの配当金を含む。)は、2025年度第2四半期と比較して12.9%増の6,239百万ユーロとなった。収益は、純利息収益の大幅な増加(2025年度第2四半期と比較して38%増)、保険における堅調な受取報酬および手数料ならびに毎年第2四半期にSASリュ・ラ・ボエスィにより支払われている配当金の増加の恩恵を受けたポートフォリオ収益の増加(2025年度第2四半期と比較して11%増)に牽引された。営業費用は、統制された範囲内で増加した。費用収益比率は、2025年度第2四半期と比較してマイナス4.8パーセント・ポイント改善した。リスク費用は、前四半期と同様にマイナス389百万ユーロとなった。リスク費用/未払額(四半期の年換算)は、引き続き23ベーシス・ポイントの統制された水準にとどまった(2026年度第1四半期と比較して2ベーシス・ポイント減)。地域銀行の連結純利益は、2025年度第2四半期と比較して24%増の2,938百万ユーロとなった。
地域銀行による****当期純利益-当行グループの持分への寄与は、2026年度第2四半期において、2025年度第2四半期と比較して3.5倍の634百万ユーロとなった。
受取****報酬および手数料の内訳
| (百万ユーロ) | 2024年度第2四半期 | 2024年度第3四半期 | 2024年度第4四半期 | 2025年度第1四半期 | 2025年度第2四半期 | 2025年度第3四半期 | 2025年度第4四半期 | 2026年度第1四半期 | 2026年度第2四半期 | 変動 2026年度第2四半期/2025年度第2四半期 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サービスおよびその他の銀行取引 | 230 | 231 | 238 | 243 | 237 | 232 | 232 | 245 | 232 | (2.0%) |
| 有価証券 | 76 | 77 | 77 | 87 | 77 | 79 | 86 | 96 | 84 | +9.0% |
| 保険 | 885 | 890 | 850 | 1,043 | 912 | 916 | 1,018 | 1,025 | 954 | +4.6% |
| 口座管理および決済手数料 | 550 | 562 | 553 | 561 | 560 | 553 | 575 | 554 | 566 | +1.2% |
| その他の顧客活動による収益(1) | 119 | 125 | 111 | 113 | 108 | 110 | 121 | 104 | 108 | (0.8%) |
| 合計(1) | 1,859 | 1,886 | 1,829 | 2,046 | 1,894 | 1,890 | 2,033 | 2,024 | 1,944 | +2.6% |
(注1) 地域銀行の子会社が挙げた収益であり、すなわちリース取引およびオペレーティング・リース取引の報酬および手数料である。
2026**年度上半期における収益(SASリュ・ラ・ボエスィの配当金を含む。)は、2025年度上半期と比較して増加した(11%増)。営業費用は2.3%増加し、その結果、当該上半期における営業総利益は、23%の増加となった。リスク費用は801百万ユーロとなり、地域銀行の当期純利益-当行グループの持分(SASリュ・ラ・ボエスィの配当金を含む。)**は、2025年度上半期と比較して23%増の3,350百万ユーロとなった。最後に、2026年度上半期における地域銀行によるクレディ・アグリコル・グループの業績への寄与は1,056百万ユーロ(2025年度上半期と比較して2倍)となり、収益が7,603百万ユーロ(13%増)およびリスク費用がマイナス795百万ユーロ(11%増)となった。
クレディ・アグリコル・グループのソルベンシー**(十億ユーロ)**
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | |
|---|---|---|
| 資本金および剰余金 | 32.4 | 33.1 |
| 利益剰余金 | 116.0 | 109.1 |
| その他の包括利益 | (2.4) | (2.8) |
| 当期純利益(損失) | 4.9 | 8.8 |
| 株主持分-当行グループの持分 | 150.9 | 148.1 |
| (-) 予想配当金 | (0.8) | (1.7) |
| (-) 資本として計上されたAT1証券 | (8.0) | (8.1) |
| 適格非支配株主持分 | 3.9 | 3.8 |
| (-) 健全性フィルター | (2.1) | (1.7) |
| うち、プルーデンス評価 | (2.9) | (2.5) |
| (-) のれんおよび無形資産の控除 | (20.7) | (19.6) |
| 一時差異によらない将来の収益性に依拠する繰延税金資産 | (0.1) | (0.1) |
| 内部格付に基づくアプローチによる予想損失に関する信用リスクの調整における不足分 | 0.0 | 0.0 |
| 基準を超える額 | 0.0 | 0.0 |
| 不良エクスポージャーに対する不十分なカバレッジ(第2の柱) | (1.5) | (1.5) |
| その他のCET1要素 | (3.0) | (4.7) |
| 普通株式等Tier 1(CET1) | 118.5 | 114.6 |
| その他Tier 1(AT1)証券 | 8.0 | 7.9 |
| その他のAT1要素 | 0.1 | 0.1 |
| Tier 1合計 | 126.6 | 122.6 |
| Tier 2証券 | 15.9 | 14.9 |
| その他のTier 2要素 | 1.7 | 1.3 |
| 資本合計 | 144.2 | 138.7 |
| リスク加重資産 | 687.8 | 662.7 |
| CET1比率 | 17.2% | 17.3% |
| Tier 1比率 | 18.4% | 18.5% |
| 総自己資本比率 | 21.0% | 20.9% |
クレディ・アグリコル・エス・エーのソルベンシー**(十億ユーロ)**
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | |
|---|---|---|
| 資本金および剰余金 | 31.8 | 31.8 |
| 利益剰余金 | 45.2 | 41.7 |
| その他の包括利益 | (2.5) | (3.0) |
| 当期純利益(損失) | 3.7 | 7.1 |
| 株主持分-当行グループの持分 | 78.2 | 77.7 |
| (-) 予想配当金 | (1.7) | (3.4) |
| (-) 資本として計上されたAT1証券 | (8.0) | (8.1) |
| 適格非支配株主持分 | 5.1 | 4.8 |
| (-) 健全性フィルター | (0.5) | (0.3) |
| うち、プルーデンス評価 | (1.3) | (1.0) |
| (-) のれんおよび無形資産の控除 | (19.7) | (18.9) |
| 一時差異によらない将来の収益性に依拠する繰延税金資産 | (0.1) | 0.0 |
| 内部格付に基づくアプローチによる予想損失に関する信用リスクの調整における不足分 | 0.0 | 0.0 |
| 基準を超える額 | (2.6) | (0.7) |
| 不良エクスポージャーに対する不十分なカバレッジ(第2の柱) | 0.0 | 0.0 |
| その他のCET1要素 | (1.7) | (1.6) |
| 普通株式等Tier 1(CET1) | 49.0 | 49.3 |
| その他Tier 1(AT1)証券 | 8.0 | 7.9 |
| その他のAT1要素 | (0.2) | 0.0 |
| Tier 1合計 | 56.8 | 57.2 |
| Tier 2証券 | 15.9 | 14.9 |
| その他のTier 2要素 | 0.2 | 0.1 |
| 資本合計 | 72.9 | 72.2 |
| リスク加重資産 | 434.8 | 419.2 |
| CET1比率 | 11.3% | 11.8% |
| Tier 1比率 | 13.1% | 13.6% |
| 総自己資本比率 | 16.8% | 17.2% |
財務の堅実性
クレディ・アグリコル・グループのソルベンシー水準は、欧州のグローバルなシステム上重要な銀行の中でも最高レベルである。
クレディ・アグリコル・グループの自己資本比率は規制要件を大幅に上回っている。2026年6月30日現在、当行グループの普通株式等Tier 1(CET1)比率は**17.2%**で、規制上の最低要件を6.8パーセント・ポイント上回る十分なバッファーを有している。
前四半期と比較してCET1比率は0.1パーセント・ポイント上昇した。この変動は主に以下を反映している。
-有機的な資本形成に関連するプラス21ベーシス・ポイントの影響。これは当期純利益-当行グループの持分(AT1の利息費用控除後)に相当し、事業部門の有機的成長を含む。
-分配に関連するマイナス7ベーシス・ポイントの影響。
-M&Aに関連するマイナス14ベーシス・ポイントの影響。これにはバンコBPMへの出資比率の引上げに関係するマイナス10ベーシス・ポイントが含まれる。
-地域銀行によるクレディ・アグリコル・エス・エー株式の取得に関連する、マイナス12ベーシス・ポイントの影響。
-方法論およびモデル化の影響によるプラス28ベーシス・ポイントの影響。これは特に、地域銀行の範囲におけるリスク加重パラメータの更新の恩恵を受けたものである。
-最後に、その他の包括利益(OCI)および様々な要因によるマイナス3ベーシス・ポイントの影響。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、クレディ・アグリコル・グループの中央機関として、クレディ・アグリコル・グループ内の資本循環の柔軟性とともに、内部の法的連帯メカニズムの恩恵を十分に受けている。2026年3月31日現在のクレディ・アグリコル・エス・エーの普通株式等Tier 1(CET1)比率は11.3%で、規制要件を2.5パーセント・ポイント上回るバッファーを有していた。
当該四半期におけるCET1比率の変動は、以下の複数の要因を反映している。
-有機的な資本形成に関連するプラス31ベーシス・ポイントの影響の恩恵を受けた。これは当期純利益-当行グループの持分(AT1の利息費用控除後(プラス44ベーシス・ポイント))に相当し、事業部門の有機的成長(マイナス13ベーシス・ポイント)を含む。
-分配はマイナス22ベーシス・ポイントの影響を与えた。これには2026年度第2四半期における1株当たり0.31ユーロの配当引当金が含まれる。
-また、M&Aは当該比率にマイナス41ベーシス・ポイントの影響を与えた。これは主に、バンコBPMへの出資比率を29.3%に引き上げたこと(マイナス33ベーシス・ポイント)およびミレの買収(マイナス4ベーシス・ポイント)によるものである。
-最後に、方法論の影響によりプラス10ベーシス・ポイントの影響を受け、また、有価証券ポートフォリオの未実現損益(OCI)の変動および他の様々な要因によりプラス12ベーシス・ポイントの影響を受けた。
2026年6月末、クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク加重資産は、2026年3月末と比較して2十億ユーロ増の435十億ユーロとなった。当該四半期におけるこの増加は、主に事業部門の成長(プラス5.5十億ユーロ)によるものであるが、方法論の影響が有利に働きほぼ完全に相殺された。当該四半期における事業部門の有機的成長は、主に、専門金融サービス部門(プラス2.8十億ユーロ)およびリテール・バンキング部門(プラス2.0十億ユーロ)に集中していた。
クレディ・アグリコル・グループのリスク加重資産は、2026年6月末現在688十億ユーロとなり、当該四半期を通じてほぼ変動しなかった。事業部門の成長によるプラス7.0十億ユーロおよび主にバンコBPMへの出資比率の引上げに関連したM&Aの影響によるプラス3.5十億ユーロの増加は、方法論の影響が有利に働き完全に相殺された。
クレディ・アグリコル・グループの財務構造
| クレディ・アグリコル・グループ | クレディ・アグリコル・エス・エー | |||||||
| 2026年6月30日現在 | 2026年3月31日現在 | 2026年6月30日現在の 規制要件 | 2026年6月30日現在 | 2026年3月31日現在 | 2026年6月30日現在の 規制要件 | |||
| CET1比率(1) | 17.2% | 17.1% | 10.4% | 11.3% | 11.4% | 8.7% | ||
| Tier 1比率(1) | 18.4% | 18.3% | 12.2% | 13.1% | 13.2% | 10.6% | ||
| 総自己資本比率(1) | 21.0% | 20.8% | 14.7% | 16.8% | 16.9% | 13.0% | ||
| リスク加重資産(十億ユーロ) | 688 | 688 | 435 | 433 | ||||
| レバレッジ比率 | 5.5% | 5.6% | 3.75% | 3.7% | 3.8% | 3.0% | ||
| レバレッジ・エクスポージャー(十億ユーロ) | 2,287 | 2,246 | 1,528 | 1,493 | ||||
| TLAC比率(リスク加重資産に対する比率)(1)(2) | 27.3% | 27.0% | 22.9% | |||||
| TLAC比率(レバレッジ比率のエクスポージャーに対する比率)(2) | 8.2% | 8.3% | 6.75% | |||||
| 劣後MREL比率(リスク加重資産に対する比率)(1) | 27.3% | 27.0% | 21.2% | |||||
| 劣後MREL比率(レバレッジ比率のエクスポージャーに対する比率) | 8.2% | 8.3% | 6.17% | |||||
| 合計MREL比率(リスク加重資産に対する比率)(1) | 31.6% | 31.5% | 26.8% | |||||
| 合計MREL比率(レバレッジ比率のエクスポージャーに対する比率) | 9.5% | 9.7% | 6.17% | |||||
| 分配制限の適用基準(十億ユーロ)(3) | 41 | 41 | 11 | 11 | ||||
(注1) 2026年6月30日現在適用される監督上の検証・評価プロセス要件で、(a)クレディ・アグリコル・グループについての2.5%の資本保全バッファー、1.5%のG-SIBバッファー(2024年11月27日付のACPRからの通知に従い、2026年1月1日以降適用されている。)、0.78%のカウンターシクリカル・バッファーおよび0.09%のシステミック・リスク・バッファー、ならびに(b)クレディ・アグリコル・エス・エーについての2.5%の資本保全バッファー、0.68%のカウンターシクリカル・バッファーおよび0.14%のシステミック・リスク・バッファーから成る複合資本バッファー要件を含む。
(注2) クレディ・アグリコル・グループは、年次の破綻処理の実行可能性の評価の一環として、2026年度のTLAC要件を遵守するために上位優先債務を使用するという資本要件規制(CRR)第72b条第3項に規定される可能性を引き続き放棄することを選択した。
(注3) 複合資本バッファー要件に違反した場合。2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの分配可能資源は45.5十億ユーロであり、これには32.4十億ユーロの分配可能準備金および13.1十億ユーロの資本剰余金が含まれる。
クレディ・アグリコル・エス・エーについて、分配制限の適用基準は、MDAの適用基準(1)(2026年6月30日現在251ベーシス・ポイント、すなわち11十億ユーロのCET1資本)である。クレディ・アグリコル・エス・エーは、L-MDA(レバレッジ比率バッファー要件の適用基準)およびM-MDA(MREL要件の適用基準)のいずれも対象となっていない。
(注1) 複合資本バッファー要件に違反した場合。2025年12月31日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの分配可能資源は45.5十億ユーロであり、これには32.4十億ユーロの分配可能準備金および13.1十億ユーロの資本剰余金が含まれる。
<> <img width={650} height={441} id="図 8" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image002.jpg" /> </>
(注1) CRDⅤに従い、機関は複合バッファー要件(資本保全バッファー、カウンターシクリカル・バッファーおよびシステミック・バッファーから成る。)を満たさなければならない。これを満たさない場合、銀行は最大分配可能額(MDA)を計算しなければならない。実際の比率と対応する規制要件との差が最も小さいものが、最大分配可能額(MDA)適用基準である。第2の柱ガイダンス(P2G)は、かかる提言に実際にまたは潜在的に対応できなかったとしても分配額に自動的に影響することはないため、含まれない。クレディ・アグリコル・エス・エーはL-MDA要件の対象となっていない。
クレディ・アグリコル・グループについて、分配制限の適用基準は、2026年6月30日現在、L-MDAの適用基準である。クレディ・アグリコル・グループは、L-MDAの適用基準を178ベーシス・ポイント上回るバッファー、すなわち41十億ユーロのTier 1資本を計上した。
<> <img width={650} height={464} id="図 7" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image003.jpg" /> </>
(注1) CRDⅤに従い、機関は複合バッファー要件(資本保全バッファー、カウンターシクリカル・バッファーおよびシステミック・バッファーから成る。)を満たさなければならない。これを満たさない場合、銀行は最大分配可能額(MDA)を計算しなければならない。実際の比率と対応する規制要件との差が最も小さいものが、最大分配可能額(MDA)適用基準である。第2の柱ガイダンス(P2G)は、かかる提言に実際にまたは潜在的に対応できなかったとしても分配額に自動的に影響することはないため、含まれない。2023年1月1日以降、グローバルなシステム上重要な機関(G-SII)は、レバレッジに関する第1の柱の最低要件に加えて、G-SIIバッファー比率の50%に相当するレバレッジ比率バッファー要件も満たさなければならない。レバレッジ比率バッファー要件は、Tier 1資本のみで満たすものとする。L-MDA適用基準は、クレディ・アグリコル・グループ全体のレバレッジ比率要件の適用基準に等しい。MDA適用基準とL-MDA適用基準のうち低い方が分配制限の基準を決定する。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・グループのTLAC比率およびMREL比率は要件を大幅に上回っている(1)。クレディ・アグリコル・グループは、M-MDAの適用基準を440ベーシス・ポイント上回るバッファー、すなわち30十億ユーロのCET1資本を計上した。同日現在、M-MDAの適用基準は、TLAC比率と対応する要件との差に一致する。2028年度中期計画の目標は、クレディ・アグリコル・グループのTLAC比率を、適格上位優先債務を除くリスク加重資産の27%程度で維持することである。
(注1) クレディ・アグリコル・グループは、年次の破綻処理の実行可能性の評価の一環として、2026年度のTLAC要件を遵守するために上位優先債務を使用するという資本要件規制(CRR)第72b条第3項に規定される可能性を引き続き放棄することを選択した。
<> <img width={650} height={453} id="図 6" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image004.jpg" /> </>
(注1) クレディ・アグリコル・グループは、年次の破綻処理の実行可能性の評価の一環として、2026年度のTLAC要件を遵守するために上位優先債務を使用するという資本要件規制(CRR)第72b条第3項に規定される可能性を引き続き放棄することを選択した。
(注2) CRDⅤに基づき、リスク加重資産に対する比率としてのTLAC要件のグラフの上部に表示されている複合バッファー要件(CBR)は、2.5%の資本保全バッファー、1.5%のG-SIBバッファー(2024年11月27日付のACPRからの通知に従い、2026年1月1日以降適用されている。)、0.78%のカウンターシクリカル資本バッファーおよびクレディ・アグリコル・グループについて2026年6月30日現在0.09%に設定されているシステミック・リスク・バッファーを含む。
<> <img width={650} height={770} id="図 5" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image005.jpg" /> </>
流動性および資金調達
流動性は、クレディ・アグリコル・グループ・レベルで測定される。
顧客預金は多様でかつ細分化されており、2026年6月30日現在1,176十億ユーロ(2026年3月と比較して安定的)となった。
2026****年6月30日現在の当行グループの流動性準備金(市場価額、割引後(1))は475十億ユーロ(2026年3月31日と比較して安定的)となった。これには中央銀行預け金から有価証券準備金への再割当が含まれる。
-中央銀行預け金の14十億ユーロの減少
-HQLA証券ポートフォリオの10十億ユーロの増加
-非HQLA証券ポートフォリオの4十億ユーロの増加
流動性準備金は、短期債務(トレジャリー資産控除後)の2倍超に相当した。
また、クレディ・アグリコル・グループは引き続き、(ECBの融資の償還後)即時利用可能な準備金の維持に努めた。中央銀行により利用可能な非HQLA資産は、割引後合計129十億ユーロとなった。
(注1) 2024年12月以降、流動性準備金を構成する有価証券は、流動性ストレス時における証券の換金価値を最も適切に反映させるため、特異なストレス(以前のシステミック・ストレス)を割り引いた後に評価される。
<> <img width={650} height={449} id="図 4" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image006.jpg" /> </>
(注1) 割引後(時価評価)
(注2) 現金(3十億ユーロ)および法定準備金(11十億ユーロ)を除く。
2026年6月30日現在1,773十億ユーロであった当行グループの流動性バランスシートは、安定した資金調達源が安定的な資金使途を184十億ユーロ上回っている(当該四半期を通じて18十億ユーロ減少)ことを示している。
<> <img width={650} height={460} id="図 3" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image007.jpg" /> </>
(注1) 当行グループの事業体がリテール・ネットワークを通じて発行した上位優先債務を含む。
(注2) 内部管理に従い、2026年度第2四半期に114十億ユーロ(2026年度第1四半期は113十億ユーロ)であったフランス預金供託公庫の中央管理を含み、一部の資産サービシング預金を含まない。
長期債務は、2026年6月30日現在、342十億ユーロであり、2026年3月末と比較して5十億ユーロ増加した。これには以下が含まれる。
-担保付優先債務101十億ユーロ(4十億ユーロ増加)
-上位優先債務174十億ユーロ(1十億ユーロ増加)
-非上位優先債務45十億ユーロ(1十億ユーロ増加)
-Tier 2証券22十億ユーロ(1十億ユーロ減少)
<> <img width={650} height={426} id="図 2" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image008.jpg" /> </>
(注1) 想定元本の帳簿価額(健全性ソルベンシー調整を除く。)
(注2) 額面金額の総額
金融機関は、2018年1月1日からは100%に設定されている、流動性カバレッジ比率の基準に従わなければならない。
2026****年6月30日現在の平均流動性カバレッジ比率(連続する12ヶ月間に基づき算出)は、クレディ・アグリコル・グループが136%(85十億ユーロの余剰を表す。)、クレディ・アグリコル・エス・エーが141%(83十億ユーロの余剰を表す。)であった。なお、クレディ・アグリコル・グループの流動性カバレッジ比率は、2028年度中期計画の目標範囲である110%から130%を上回っている。
さらに、2026年3月31日現在、クレディ・アグリコル・グループおよびクレディ・アグリコル・エス・エーの安定調達比率は、それぞれ**119%および114%**であった。
当行グループは、投資家基盤および商品に関する市場アクセスを十分に多様化させることで、中長期の借換えについて引き続き慎重な方針に従っている。
2026****年6月30日現在、当行グループの主な発行体は、市場を通じて20.4十億ユーロ(1)相当の中長期債務調達を行い、クレディ・アグリコル・エス・エーは、そのうちの76%を発行した。
クレディ・アグリコル・エス・エーを除く当行グループは、特に以下の金額を計上した。
・クレディ・アグリコル・アシュランスが、750百万ユーロの2036年12月満期Tier 2満期一括償還債および750百万ユーロの制限付Tier 1ノンコール10.75年永久債を発行した。
・クレディ・アグリコル・パーソナル・ファイナンス・アンド・モビリティが、以下の発行を行った。
-クレディ・アグリコル・オート・バンク(CAAB)を通じたEMTN発行(650百万ユーロ)
-アゴスを通じた証券化(0.8十億ユーロ)
-リーシーズを通じた証券化(200百万ユーロ)
・クレディ・アグリコル・リーシング・アンド・ファクタリングが、リックスバイル・エス・エーを通じた証券化により0.5十億ユーロを調達した。
・クレディ・アグリコル・イタリアが、1.0十億ユーロのカバード・ボンドを発行した。
・クレディ・アグリコル・ネクスト・バンク(スイス)が、総額200百万スイス・フランの担保付優先債務の形式による2本のトランシェを発行し、そのうち100百万スイス・フランはグリーン・ボンドの形式であった。
(注1) 買戻しおよび償却前の総額。
クレディ・アグリコル・グループ-2026年6月30日現在のプライマリー市場における中長期の発行(1)
| 担保付資金調達 | 無担保資金調達 | ||||||
| カバード・ ボンド | 証券化 | 上位優先債務 | 非上位優先債務 およびTier 2 | AT1/ 制限付Tier 1 | |||
| クレディ・アグリコル・エス・エー資金調達計画 | |||||||
| クレディ・アグリコル・エス・エー | 2.0十億ユーロ (米ドル、豪ドル、日本円およびスイス・フラン建て) | 9.9十億ユーロ (ユーロ、米ドル、英ポンド、日本円、豪ドルおよびシンガポール・ドル建て) | |||||
| CA HL SFH | 1.5十億ユーロ (ユーロおよびスイス・フラン建て) | ||||||
| CA PS SCF | 1.6十億ユーロ (ユーロ建て) | ||||||
| FCT CAアビタ(RMBS) | 500百万ユーロ (ユーロ建て) | ||||||
| CAアシュランス | 750百万ユーロ (ユーロ建て) | 750百万ユーロ (ユーロ建て) | |||||
| CAオート・バンク | 650百万ユーロ (ユーロ建て) | ||||||
| ABSのビークル | 1.5十億ユーロ (サンライズ2026-1(2)、FCT CAリーシング(3)およびリーシーズ(4)を通じて) | ||||||
| CAイタリア | 1十億ユーロ (ユーロ建て) | ||||||
| CAネクスト・バンク | 200百万スイス・フラン (スイス・フラン建て) | ||||||
(注1) 買戻しおよび償却前の総額。
(注2) アゴス(CAPFMが61%所有)が組成したイタリアの消費者ローンの証券化。
(注3) リックスバイル・エス・エー(CAL&Fが100%所有)が組成したフランスの設備リース債権の証券化。
(注4) リーシーズ(CAPFMが50%所有)が組成した私募証券化。
2026****年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、市場を通じて15.5十億ユーロ相当(1)(2)を調達した。
6月末現在、当行は15.5十億ユーロ相当の調達を行っており、このうち、7.9十億ユーロは非上位優先債務、2.0十億ユーロはTier 2債務、2.0十億ユーロは上位優先債務および3.6十億ユーロは担保付優先債務であった。資金調達は、以下を含む様々な形式および通貨で行われた。
・2.5十億ユーロ(3)
・4.75十億米ドル(4.4十億ユーロ相当)
・1.40十億英ポンド(1.6十億ユーロ相当)
・221十億日本円(1.2十億ユーロ相当)
・0.72十億シンガポール・ドル(0.5十億ユーロ相当)
・2.25十億豪ドル(1.3十億ユーロ相当)
・0.4十億スイス・フラン(3)(0.4十億ユーロ相当)
6月末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは資金調達計画の79%(3)をユーロ以外の通貨で発行している。
2026年度の中長期市場資金調達プログラム(2)は18十億ユーロに設定されており、その内訳は、上位優先債務または担保付優先債務が6十億ユーロ、非上位優先債務またはTier 2債務が12十億ユーロである。
当該プログラムは、2026年6月30日現在86%が完了しており、その内訳は以下のとおりである。
・3.6十億ユーロ相当の担保付優先債務
・2.0十億ユーロ相当の上位優先債務
・7.9十億ユーロ相当の非上位優先債務
・2.0十億ユーロ相当のTier 2債務
(注1) 買戻しおよび償却前の総額。
(注2) AT1の発行を除く。
(注3) 担保付優先債務を除く。
<> <img width={650} height={426} id="図 1" src="/images/S100Z38T/0103050_casa_2609h_image009.jpg" /> </>
(注1) 買戻しおよび償却前の総額。
(注2) AT1の発行は資金調達計画から除かれている。
(注3) 3ヶ月Euriborに対する加重平均期間および再提示スプレッド。
4 【重要な契約等】
有価証券報告書および本半期報告書「第6 経理の状況-1 中間財務書類-(3) 要約中間連結財務書類に対する注記-注記2」および「注記11」に記載されている事項を除き、当該半期において、当行の通常の業務において締結された契約以外の重要な契約はなかった。
5 【研究開発活動】
該当事項なし。
第4 【設備の状況】
1 【主要な設備の状況】
該当事項なし。
2 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
① 【株式の総数】
| 授 権 株 数 | 発行済株式総数 | 未発行株式数 |
|---|---|---|
| (注) | 3,025,902,350株 (2026年6月30日現在) | (注) |
(注) フランス法上、未発行の授権株式という概念はない。しかしながら株主から取締役会への委託により発行される株式という概念がある。当行の株主は、一定の額および期間において新株または持分証券を発行する権限を取締役会に与えることができる。
② 【発行済株式】
| 記名・無記名の別及び額面・無額面の別 | 種 類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内 容 |
|---|---|---|---|---|
| 記名式 (1株の額面金額3ユーロ) | 普通株式 | 3,025,902,350株 (2026年6月30日現在) | ユーロネクスト・パリ | 議決権に制限のない株式 |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の状況】
最近の資本金の推移
| 取引の日および種類 | 資本金の額(ユーロ) | 株式数 |
|---|---|---|
| 2021年6月30日現在の資本金 | 9,276,058,473 (1,693,715,516,585円) | 3,092,019,491 |
| 2021年12月14日 従業員向け増資 | +64,668,300 (+11,807,784,897円) | +21,556,100 |
| 2021年12月31日現在の資本金 | 9,340,726,773 (1,705,523,301,482円) | 3,113,575,591 |
| 2022年3月10日 株式の消却による減資(1) | -263,019,723 (-48,024,771,223円) | -87,673,241 |
| 2022年6月30日現在の資本金 | 9,077,707,050 (1,657,498,530,260円) | 3,025,902,350 |
| 2022年8月30日 従業員向け増資 | +49,975,098 (+9,124,953,144円) | +16,658,366 |
| 2022年12月31日現在の資本金 | 9,127,682,148 (1,666,623,483,403円) | 3,042,560,716 |
| 2023年1月13日 株式の消却による減資(2) | -49,975,098 (-9,124,953,144円) | -16,658,366 |
| 2023年6月30日現在の資本金 | 9,077,707,050 (1,657,498,530,260円) | 3,025,902,350 |
| 2023年8月31日 従業員向け増資 | +80,506,923 (+14,699,759,071円) | +26,835,641 |
| 2023年12月31日現在の資本金 | 9,158,213,973 (1,672,198,289,330円) | 3,052,737,991 |
| 2024年1月26日 株式の消却による減資(3) | -80,506,923 (-14,699,759,071円) | -26,835,641 |
| 2024年6月30日現在の資本金 | 9,077,707,050 (1,657,498,530,260円) | 3,025,902,350 |
| 2024年11月6日 従業員向け増資 | +45,386,031 (+8,287,035,400円) | +15,128,677 |
| 2024年12月31日現在の資本金 | 9,123,093,081 (1,665,785,565,660円) | 3,041,031,027 |
| 2025年1月13日 株式の消却による減資(4) | -45,386,031 (-8,287,035,400円) | -15,128,677 |
| 2025年6月30日現在の資本金 | 9,077,707,050 (1,657,498,530,260円) | 3,025,902,350 |
| 2025年8月28日 従業員向け増資 | +68,658,573 (+12,536,368,844円) | +22,886,191 |
| 2025年11月14日 株式の消却による減資(5) | -68,658,573 (-12,536,368,844円) | -22,886,191 |
| 2025年12月31日現在の資本金 | 9,077,707,050 (1,657,498,530,260円) | 3,025,902,350 |
| 2026年6月30日現在の資本金 | 9,077,707,050 (1,657,498,530,260円) | 3,025,902,350 |
(注1) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約2.8%に相当する87,673,241株の自己株式を消却して減資を行った。
(注2) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約0.5%に相当する16,658,366株の自己株式を消却して減資を行った。
(注3) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約0.9%に相当する26,835,641株の自己株式を消却して減資を行った。
(注4) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約0.5%に相当する15,128,677株の自己株式を消却して減資を行った。
(注5) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約0.75%に相当する22,886,191株の自己株式を消却して減資を行った。
2026年6月30日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの資本金は合計9,077,707,050ユーロであり、それぞれ額面金額3ユーロで、3,025,902,350株であった。
(4)【大株主の状況】
(2026年6月30日現在)
| 株主 | 株式数 | 資本金割合(%) | 議決権割合(%) |
|---|---|---|---|
| SASリュ・ラ・ボエスィ | 1,921,090,370 | 63.49 | 63.50 |
| 自己株式 | 417,264 | 0.01 | - |
| 従業員(従業員株式保有制度) | 204,022,526 | 6.74 | 6.74 |
| 投資家 | 900,372,190 | 29.76 | 29.76 |
| 合計 | 3,025,902,350 | 100.00 | 100.00 |
2 【役員の状況】
以下の事項を除き、有価証券報告書の記載事項に変更はなかった。
女性役員の比率
| 人数 | 比率 | |
|---|---|---|
| 取締役会における比率(2026年6月30日現在) | 22人中9人 | 約41% |
| 業務執行委員会における比率(2026年6月1日現在) | 17人中6人 | 約35% |
| 経営委員会における比率(2026年8月1日現在) | 41人中6人 | 約15% |
エリック・カンポ氏が2026年1月1日に当行の業務執行委員会を退任した。
ジャン-ジャック・バルベリス氏、セルマ・ドリッシ氏、ギヨーム・ルサージュ氏およびジャン-ベルナール・マス氏がそれぞれ2026年6月1日、同年3月1日、同年3月31日および同年6月1日に当行の経営委員会を退任した。
ギヨーム・オティエ氏、カンタン・ゲリノー氏、ゲオルク・オルシッチ氏およびファニー・ウュルツ氏がそれぞれ2026年8月1日、同年3月2日、同年4月1日および同年4月1日に当行の経営委員会メンバーに選任された。
新任の会社役員
ギヨーム・オティエ
・BforBankの最高経営責任者、1977年9月生まれ
当初選任日:2026年6月1日
任期満了日:-
経歴:
ギヨーム・オティエ氏は、2005年に財務総局においてキャリアを開始した。同氏は、2008年から2011年まで労働・雇用・職業訓練・社会的対話大臣のアドバイザーを務めた。2011年から2017年までは、BNPパリバにおいてプライマリー債券市場のフランス保険責任者およびグループ業務執行委員会の書記を務めた。同氏は、2017年にバンキング・パートナーシップ担当取締役としてメイユールトーに入社し、その後最高経営責任者代理となった。同氏は、2018年から2024年までメイユールトーの最高経営責任者を務めた。2024年以降、同氏は機関投資家、チームリーダーおよびビジネスエンジェルのアドバイザーを務めている。
48歳の同氏は、エコール・ポリテクニーク、国立統計・行政経済学院(ENSAE)および国立行政学院(ENA)の卒業生である。
カンタン・ゲリノー
・クレディ・アグリコル・エス・エーの最高サステナビリティ&インパクト責任者、1992年1月1日生まれ
当初選任日:2026年3月2日
任期満了日:-
経歴:
カンタン・ゲリノー氏は、2016年にフランス財務省の部門責任者代理としてキャリアを開始し、第三次産業および住宅競争政策を担当した後、保険会社および仲介業者を担当した。2021年、同氏は産業担当大臣代理のインダストリー4.0、欧州、地域および魅力向上のアドバイザーに任命された。2022年、同氏は保険会社および仲介業者部門責任者として財務省に復帰した。2023年、同氏は補佐官代理としてエネルギー移行省に入省し、2024年初頭に農業・食料主権大臣代理の補佐官となった。2024年秋、同氏は生態系移行・エネルギー・気候・リスク予防大臣の補佐官となり、その後、生態系移行・生物多様性・森林・海洋・漁業大臣の補佐官となった。同氏は2026年にクレディ・アグリコル・グループに入社した。
カンタン・ゲリノー氏は、橋・水・森林のエンジニア(Corps des Ingénieurs des Ponts, des Eaux et des Forêts)のチーフ・エンジニアであり、エコール・ポリテクニークの卒業生である。
ゲオルク・オルシッチ
・クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの欧州(フランスを除く)担当上級地域役員、イベリア担当上級国外役員、1963年3月4日生まれ
当初選任日:2021年9月1日
任期満了日:-
経歴:
ゲオルク・オルシッチ氏は、1988年にスペインにおいて市場業務のキャリアを開始し、その後1990年にサンタンデール・グループのキャピタル・マーケッツ部門に入社した。同氏は、1995年にニューヨークのサンタンデール・インベストメント・セキュリティーズに移り、当初は株式部門に従事していたが、後の1998年にはラテンアメリカのコーポレート・ファイナンス(ECMおよびM&A)責任者となった。2001年、同氏は欧州のコーポレート・ファイナンス責任者としてスペインに戻り、2009年に欧州の法人営業および投資銀行責任者となった。2010年、同氏はバンキング&コーポレート・ファイナンスのグローバル責任者として事業部門全体を統括するよう任命され、2021年1月にサンタンデール・グループのシニア・アドバイザーとなった。
ゲオルク氏は、2021年9月1日に欧州(フランスを除く)担当上級地域役員としてクレディ・アグリコル・CIBに入社した。同氏は、マドリードを拠点とし、イベリア担当上級国外役員も務めている。
ゲオルク氏は、ウィーン大学経営学部の卒業生であり、スタンフォード大学のエグゼクティブ・プログラムを修了している。
ファニー・ウュルツ
・アムンディのジェネラル・マネージャー代理、顧客グループ責任者、アジア地域会長、1976年7月31日生まれ
当初選任日:2026年5月18日
任期満了日:-
経歴:
ファニー・ウュルツ氏は、ステート・ストリート銀行においてキャリアを開始し(1999年)、その後KPMG監査法人に勤務した。同氏はまた、シュローダー・インベストメント・マネジメントにおいて機関投資家および販売業者を担当する販売部門に勤務し(2001年-2003年)、その後フィデリティ・インベストメンツにおいて販売担当アソシエイト・ディレクターを務めた(2003年-2008年)。同氏は、クレディ・アグリコルにおいて以下の数多くの役職を歴任した。すなわち、クレディ・アグリコル・シュヴルーの事業開発責任者(2008年)、上場投資信託(ETF)販売責任者(2011年)、ETF・インデックス・スマートベータ事業部門のグローバル販売責任者(2013年)、その後ETF・インデックス・スマートベータ事業部門担当取締役(2016年)、販売・プライベート・バンク部門およびパッシブ・オルタナティブ運用事業担当取締役(2021年)、アムンディのグローバルにおける販売業者およびプライベート・バンク顧客担当部門ならびにETFおよびパッシブ運用事業部門担当取締役(2021年)、アムンディ・グループの経営委員会および業務執行委員会のメンバー(日本を除くアジアならびにスペインおよびスイスにおけるアムンディの子会社の統括を担当し、その後アジアにおけるアムンディの事業活動の統括を担当)(2024年)である。ファニー氏は、2026年5月にアムンディの最高経営責任者代理、顧客部門担当取締役およびアジア地域社長に任命された。
第6 【経理の状況】
1. クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの要約中間連結財務書類は、国際会計基準審議会が公表した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成された。クレディ・アグリコル・エス・エー・グループが採用した会計原則、会計手続および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められるものとの間の主な相違点に関しては、下記「3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
2. クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの要約中間連結財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第328条第1項に基づいて提出されている。クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの要約中間連結財務書類は、会計監査人による監査は受けていないが、フランスで適用されている専門的基準に準拠した会計監査人によるレビューを受けている。
3. クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの原文の要約中間連結財務書類(仏語)はユーロで表示されている。財務諸表等規則第331条の規定に基づき「円」で表示されている金額は、2026年8月10日現在の株式会社三菱UFJ銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値、1ユーロ=182.59円の為替レートでユーロ表示額から換算された金額である。金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。なお、円換算額は単に便宜上表示されたものであり、ユーロ額が上記のレートで円に換算されたことまたは換算されることを意味するものではない。円換算額は四捨五入されているため、合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
4. 円換算額ならびに「2 その他」および「3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」の記載事項は、当該事項における原文の中間財務書類への参照事項を除き、クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの原文の中間財務書類には含まれていない。
1【中間財務書類】
連結財務書類は、一般的枠組み、連結財務書類自体および財務書類に対する注記から構成されている。
(1) 一般的枠組み
事業体の法律上の概要
2001年11月29日に開催された臨時株主総会以降、当行の名称はクレディ・アグリコル・エス・エーである。
当行の登記上の事務所は、フランス、セデックス、モンルージュ、92127、合衆国広場 12番地である。
登記番号:ナンテール商業・会社登記簿番号 784 608 416
NAFコード:6419Z
クレディ・アグリコル・エス・エーは、一般の会社法、より具体的にはフランス商法(Code de commerce)第Ⅱ編に準拠し、取締役会を有するフランスの公開会社(Société Anonyme)である。
クレディ・アグリコル・エス・エーはまた、フランス通貨金融法典(CMF-Code monétaire et financier)、より具体的には同法典第L.512-47条以下の規定を遵守しなければならない。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、1984年11月17日に相互信用金庫の区分における認定金融機関として免許を受けた。そのため、当行は、銀行の監督機関、より具体的にはフランスの金融健全性規制監督・破綻処理機構(ACPR)および欧州中央銀行により監督される。
クレディ・アグリコル・エス・エーの株式は、ユーロネクスト・パリにおいて取引されており、クレディ・アグリコル・エス・エーは、適用される株式市場規則、特に開示義務に関する規則を遵守しなければならない。
相互的な基盤を有する銀行
地域銀行により完全所有されるSASリュ・ラ・ボエスィは、クレディ・アグリコル・エス・エーの資本金の過半数を保有している。SASリュ・ラ・ボエスィの株式は地域銀行のネットワーク外に譲渡されてはならない。また、地域銀行間でのこれらの株式の取引は、とりわけ取引価格の決定方法を定めた流動性契約に従うものとする。これは、地域銀行間の株式処分およびSASリュ・ラ・ボエスィの増資の双方を網羅している。
クレディ・アグリコル全国連合(FNCA)は、地域銀行のための協議機関および代表機関として機能し、また、地域銀行の会議を開催する。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、クレディ・アグリコル・ネットワークの中央機関である(フランス通貨金融法典第R.512-18条により定義される。)ため、フランス通貨金融法典(第L.511-31条および第L.511-32条)の規定に従い、クレディ・アグリコル・エス・エーは、密接なネットワークを維持し、また、関連する金融機関の適切な機能を確保し、かかる金融機関に適用されるすべての法令の遵守を確実に行うために、かかる金融機関に対して管理上、技術上および財務上の監督を行う責任を負う。そのため、クレディ・アグリコル・エス・エーは、ネットワーク全体および当行の関連機関各々の流動性およびソルベンシーをとりわけ確保するために必要なあらゆる手段を講じることができる。
(2) 要約中間連結財務書類
(ⅰ) 損益計算書
| 2026年6月30日 | 2025年6月30日 | ||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |
| 受取利息および類似収益 | 4.1 | 26,745 | 4,883,370 | 28,506 | 5,204,911 |
| 支払利息および類似費用 | 4.1 | (18,582) | (3,392,887) | (21,075) | (3,848,084) |
| 受取報酬および手数料 | 4.2 | 7,736 | 1,412,516 | 7,016 | 1,281,051 |
| 支払報酬および手数料 | 4.2 | (2,958) | (540,101) | (2,621) | (478,568) |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益/(損失) | 4.3 | 10,401 | 1,899,119 | 6,857 | 1,252,020 |
| 売買目的保有資産/負債に係る純利益/(損失) | 1,815 | 331,401 | 4,812 | 878,623 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定するその他の金融資産/負債に係る純利益/(損失) | 8,586 | 1,567,718 | 2,045 | 373,397 | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益/(損失) | 4.4 | 122 | 22,276 | (105) | (19,172) |
| 純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品に係る純利益/(損失) | (4) | (730) | (308) | (56,238) | |
| 純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に係る分配(配当金) | 126 | 23,006 | 203 | 37,066 | |
| 償却原価で測定する金融資産の認識中止により生じた純利益/(損失) | 4.5 | (19) | (3,469) | (33) | (6,025) |
| 償却原価で測定する金融資産から純損益を通じて公正価値で測定する金融資産への分類変更により生じた純利益/(損失) | - | - | - | - | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から純損益を通じて公正価値で測定する金融資産への分類変更により生じた純利益/(損失) | - | - | - | - | |
| 保険収益純額(1) | 5.2 | (9,249) | (1,688,775) | (4,723) | (862,373) |
| 保険収益 | 8,388 | 1,531,565 | 7,393 | 1,349,888 | |
| 保険サービス費用 | (6,541) | (1,194,321) | (5,562) | (1,015,566) | |
| 保有している再保険契約に係る収益または費用 | (146) | (26,658) | (91) | (16,616) | |
| 保険金融収益または保険金融費用 | (10,958) | (2,000,821) | (6,426) | (1,173,323) | |
| 保有している再保険契約に係る保険金融収益または保険金融費用 | 28 | 5,113 | 23 | 4,200 | |
| 保険に関する金融投資に係る信用リスク費用 | (20) | (3,652) | (60) | (10,955) | |
| その他の業務収益 | 4.6 | 1,182 | 215,821 | 1,284 | 234,446 |
| その他の業務費用 | 4.6 | (1,021) | (186,424) | (843) | (153,923) |
| 収益 | 14,357 | 2,621,445 | 14,263 | 2,604,281 | |
| 営業費用 | 4.7 | (7,219) | (1,318,117) | (7,061) | (1,289,268) |
| 有形固定資産および無形資産の減価償却費、償却費および減損 | 4.8 | (632) | (115,397) | (630) | (115,032) |
| 営業総利益 | 6,506 | 1,187,931 | 6,572 | 1,199,981 | |
| リスク費用 | 4.9 | (1,013) | (184,964) | (855) | (156,114) |
| 営業利益 | 5,493 | 1,002,967 | 5,717 | 1,043,867 | |
| 持分法適用会社の純利益持分 | 396 | 72,306 | 77 | 14,059 | |
| その他の資産に係る純利益/(損失) | 4.10 | (13) | (2,374) | 456 | 83,261 |
| のれんの変動額 | 6.6 | - | - | - | - |
| 税引前利益 | 5,876 | 1,072,899 | 6,250 | 1,141,188 | |
| 法人所得税 | 4.11 | (1,664) | (303,830) | (1,368) | (249,783) |
| 非継続事業からの純利益 | - | - | - | - | |
| 当期純利益 | 4,212 | 769,069 | 4,882 | 891,404 | |
| 非支配持分 | 485 | 88,556 | 669 | 122,153 | |
| 当期純利益-当行グループの持分 | 3,727 | 680,513 | 4,213 | 769,252 | |
| 1株当たり利益(2) | 6.9 | 1.148ユーロ | 210円 | 1.305ユーロ | 238円 |
| 希薄化後1株当たり利益(2) | 6.9 | 1.148ユーロ | 210円 | 1.305ユーロ | 238円 |
(1) 保険収益純額として表示されている項目は、注記5.2「保険事業の特徴」に記載のとおり、費用控除後の投資収益および保険金融収益または保険金融費用で構成されている。
(2) 超劣後債に係る利息は除き、非継続事業または売却目的保有事業からの純利益を含む利益に相当する。
(ⅱ) 当期純利益およびその他の包括利益/(損失)計算書
| 2026年6月30日 | 2025年6月30日 | ||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |
| 当期純利益 | 4,212 | 769,069 | 4,882 | 891,404 | |
| 退職後給付に係る数理計算上の差益/(差損) | 4.12 | 92 | 16,798 | - | - |
| 金融負債の自己の信用リスクの変動に起因するその他の包括利益/(損失) | 4.12 | (48) | (8,764) | (203) | (37,066) |
| 純損益に組替えられることのない資本性金融商品に係るその他の包括利益/(損失) | 4.12 | 231 | 42,178 | 306 | 55,873 |
| 純損益に組替えられるその他の包括利益に認識される保険金融収益または保険金融費用 | 4.12 | 11 | 2,008 | (81) | (14,790) |
| 純損益に組替えられることのない税引前その他の包括利益/(損失)(持分法適用会社を除く。) | 4.12 | 286 | 52,221 | 21 | 3,834 |
| 持分法適用会社の純損益に組替えられることのない税引前その他の包括利益/(損失) | 4.12 | 2 | 365 | - | - |
| 純損益に組替えられることのないその他の包括利益/(損失)に係る法人所得税(持分法適用会社を除く。) | 4.12 | (16) | (2,921) | 18 | 3,287 |
| 持分法適用会社の純損益に組替えられることのないその他の包括利益/(損失)に係る法人所得税 | 4.12 | 1 | 183 | - | - |
| 非継続事業からの純損益に組替えられることのないその他の包括利益/(損失) | 4.12 | - | - | - | |
| 純損益に組替えられることのないその他の包括利益/(損失)(税引後) | 4.12 | 272 | 49,664 | 40 | 7,304 |
| 為替換算調整勘定に係る利益/(損失) | 4.12 | 197 | 35,970 | (1,252) | (228,603) |
| 純損益に組替えられる可能性のある負債性金融商品に係るその他の包括利益/(損失) | 4.12 | 711 | 129,821 | (101) | (18,442) |
| ヘッジ手段のデリバティブに係る利益/(損失) | 4.12 | (25) | (4,565) | (11) | (2,008) |
| 純損益に組替えられるその他の包括利益に認識される保険金融収益または保険金融費用 | 4.12 | (748) | (136,577) | 416 | 75,957 |
| 純損益に組替えられるその他の包括利益に認識される、保有している再保険契約に係る保険金融収益または保険金融費用 | 4.12 | (5) | (913) | (22) | (4,017) |
| 純損益に組替えられる可能性のある税引前その他の包括利益/(損失)(持分法適用会社を除く。) | 4.12 | 129 | 23,554 | (970) | (177,112) |
| 持分法適用会社の純損益に組替えられる可能性のある税引前その他の包括利益/(損失)、当行グループの持分 | 4.12 | 122 | 22,276 | (226) | (41,265) |
| 純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益/(損失)に係る法人所得税(持分法適用会社を除く。) | 4.12 | 16 | 2,921 | (76) | (13,877) |
| 持分法適用会社の純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益/(損失)に係る法人所得税 | 4.12 | - | - | - | - |
| 非継続事業からの純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益/(損失) | 4.12 | - | - | - | - |
| 純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益/(損失)(税引後) | 4.12 | 267 | 48,752 | (1,271) | (232,072) |
| その他の包括利益/(損失)(税引後) | 4.12 | 540 | 98,599 | (1,233) | (225,133) |
| 当期純利益およびその他の包括利益 | 4,752 | 867,668 | 3,651 | 666,636 | |
| うち、当行グループの持分 | 4,200 | 766,878 | 3,061 | 558,908 | |
| うち、非支配持分 | 552 | 100,790 | 590 | 107,728 | |
(ⅲ) 貸借対照表-資産
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | ||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |
| 現金および中央銀行預け金 | 150,272 | 27,438,164 | 164,844 | 30,098,866 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 6.1 | 706,782 | 129,051,325 | 643,557 | 117,507,073 |
| 売買目的保有金融資産 | 441,842 | 80,675,931 | 396,317 | 72,363,521 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定するその他の金融商品 | 264,940 | 48,375,395 | 247,240 | 45,143,552 | |
| ヘッジ手段のデリバティブ | 15,070 | 2,751,631 | 16,360 | 2,987,172 | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 3-6.2 | 242,115 | 44,207,778 | 233,996 | 42,725,330 |
| 純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品 | 235,796 | 43,053,992 | 227,981 | 41,627,051 | |
| 純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 | 6,319 | 1,153,786 | 6,015 | 1,098,279 | |
| 償却原価で測定する金融資産 | 3-6.3 | 1,245,608 | 227,435,565 | 1,220,678 | 222,883,596 |
| 金融機関に対する貸出金および債権 | 563,314 | 102,855,503 | 570,119 | 104,098,028 | |
| 顧客に対する貸出金および債権 | 583,724 | 106,582,165 | 559,235 | 102,110,719 | |
| 債務証券 | 98,570 | 17,997,896 | 91,324 | 16,674,849 | |
| 金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整 | (3,406) | (621,902) | (3,352) | (612,042) | |
| 当期税金資産および繰延税金資産 | 5,602 | 1,022,869 | 5,445 | 994,203 | |
| 未収収益およびその他の資産 | 49,819 | 9,096,451 | 44,465 | 8,118,864 | |
| 売却目的保有非流動資産および非継続事業 | - | - | - | - | |
| 資産である発行した保険契約 | 5.2 | 121 | 22,093 | 49 | 8,947 |
| 資産である保有している再保険契約 | 5.2 | 1,008 | 184,051 | 1,155 | 210,891 |
| 持分法適用会社に対する投資 | 9,030 | 1,648,788 | 7,140 | 1,303,693 | |
| 投資不動産 | 6.5 | 9,725 | 1,775,688 | 9,838 | 1,796,320 |
| 有形固定資産 | 10,519 | 1,920,664 | 10,311 | 1,882,685 | |
| 無形資産 | 3,426 | 625,553 | 3,415 | 623,545 | |
| のれん | 6.6 | 16,536 | 3,019,308 | 16,406 | 2,995,572 |
| 資産合計 | 2,462,227 | 449,578,028 | 2,374,307 | 433,524,715 | |
(ⅳ) 貸借対照表-負債および株主持分
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | ||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |
| 中央銀行からの預り金 | 1,034 | 188,798 | 227 | 41,448 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | 6.1 | 470,605 | 85,927,767 | 423,914 | 77,402,457 |
| 売買目的保有金融負債 | 359,180 | 65,582,676 | 318,995 | 58,245,297 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債 | 111,425 | 20,345,091 | 104,919 | 19,157,160 | |
| ヘッジ手段のデリバティブ | 22,550 | 4,117,405 | 23,660 | 4,320,079 | |
| 償却原価で測定する金融負債 | 6.4 | 1,378,435 | 251,688,447 | 1,365,625 | 249,349,469 |
| 金融機関に対する債務(1) | 178,065 | 32,512,888 | 177,616 | 32,430,905 | |
| 顧客に対する債務(1) | 906,203 | 165,463,606 | 902,936 | 164,867,084 | |
| 債務証券 | 294,167 | 53,711,953 | 285,073 | 52,051,479 | |
| 金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整 | (7,660) | (1,398,639) | (8,355) | (1,525,539) | |
| 当期税金負債および繰延税金負債 | 4,371 | 798,101 | 3,915 | 714,840 | |
| 未払費用およびその他の負債 | 66,175 | 12,082,893 | 60,972 | 11,132,877 | |
| 売却目的保有非流動資産および非継続事業に係る負債 | - | - | - | - | |
| 負債である発行した保険契約 | 5.2 | 409,535 | 74,776,996 | 388,355 | 70,909,739 |
| 負債である保有している再保険契約 | 5.2 | 106 | 19,355 | 108 | 19,720 |
| 引当金 | 6.7 | 3,517 | 642,169 | 3,851 | 703,154 |
| 劣後債務 | 6.8 | 26,618 | 4,860,181 | 26,171 | 4,778,563 |
| 負債合計 | 2,375,286 | 433,703,471 | 2,288,443 | 417,846,807 | |
| 株主持分 | 86,941 | 15,874,557 | 85,864 | 15,677,908 | |
| 株主持分-当行グループの持分 | 78,211 | 14,280,546 | 77,662 | 14,180,305 | |
| 資本金および資本剰余金 | 31,760 | 5,799,058 | 31,843 | 5,814,213 | |
| 利益剰余金 | 45,245 | 8,261,285 | 41,740 | 7,621,307 | |
| その他の包括利益 | (2,521) | (460,309) | (2,995) | (546,857) | |
| 非継続事業に係るその他の包括利益 | - | - | - | - | |
| 当期純利益/(損失) | 3,727 | 680,513 | 7,074 | 1,291,642 | |
| 非支配持分 | 8,730 | 1,594,011 | 8,202 | 1,497,603 | |
| 負債および株主持分合計 | 2,462,227 | 449,578,028 | 2,374,307 | 433,524,715 | |
(1) 本表に表示されている金額は、特定の取引相手について、金融機関に対する債務と顧客に対する債務との分類誤りを修正した結果を反映している。この修正により、2025年12月31日現在において8,396百万ユーロが金融機関に対する債務から顧客に対する債務に組替えられている。
2 【その他】
(1) 後発事象
上記「1 中間財務書類-(3) 要約中間連結財務書類に対する注記-注記2」および「注記11」を参照。
(2) 訴訟
2026年6月30日現在、「第3-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-法的リスク」以外に、当行は重要な訴訟に関与していない。
3 【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
日本基準とIFRSとの連結会計原則の相違
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの連結財務書類は、欧州連合が採択したIFRSに準拠して作成されている。これらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則(以下「日本の会計原則」という。)とは、いくつかの点で異なる。直近期の財務書類に関する主な相違点は以下のとおりである。
(1) 連結の範囲
IFRSでは、連結財務書類には、持株会社およびグループによって支配されている会社(一定の特別目的事業体またはストラクチャード・エンティティを含む。)(すなわち子会社)の財務書類が含まれている。
投資者は、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合には、投資先を支配している。
企業が他の企業を支配しているか否かを判断するにあたり、他の企業により保有されている潜在的議決権を含め、実質的な潜在的議決権の所有およびその影響を考慮している。共同支配企業に対する持分は、持分法を適用して認識する。クレディ・アグリコル・エス・エーが重要な影響力および共同支配を及ぼす企業についても、IAS第28号に従い、持分法を適用している。
ただし、一定の要件を満たす投資企業に該当した場合には、上述の連結処理に代え、投資企業が保有する投資を公正価値で測定し、その変動を純損益で認識する。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に従い、実質支配力基準により連結の範囲が決定され、支配を有する会社の財務書類は連結される。他の会社の財務上、営業上または事業上の意思決定機関を支配している場合には、親会社は当該他の会社に対して支配を有しているといえる。
日本ではまた、特別目的会社については、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立されており、当該特別目的会社の事業がその目的に従って遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認められ、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定される。
共同支配企業は、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に従い、持分法を用いて会計処理される。
(2) 会計方針の統一
IFRSでは、連結財務書類は、類似の状況における同様の取引や事象について、統一的な会計方針を用いて作成される。グループのメンバーが、類似の状況における同様の取引や事象に関して連結財務書類で採用している会計方針とは異なるものを使用して財務書類を作成している場合、連結財務書類作成時に適切な修正が行われる。(IAS第28号、IFRS第10号)
日本では、連結財務書類を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社および子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社の財務書類がIFRSまたは米国会計基準(US GAAP)に準拠して作成されている場合、および国内子会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務書類を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合には、一定の項目の修正(のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など)を条件に、これを連結財務書類の作成に利用することが当面の間認められている。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」および実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」において、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、投資会社および持分法を適用する被投資会社が採用する会計方針は、原則として統一することと規定されている。ただし、実務対応報告第24号により、在外関連会社および国内関連会社についても、実務対応報告第18号で規定される在外子会社および国内子会社に対する当面の取扱いに準じて行うことができる。
(3) 企業結合
IFRSでは、IFRS第3号「企業結合」に従い、事業とみなされるためには、取得には、一緒にアウトプットを創出する能力に著しく寄与するインプットと実質的なプロセスが含まれていなければならない。まだアウトプットを創出していない創業期の企業も含めてインプットと実質的なプロセスが存在するかどうかを評価するためのフレームワークが設けられている。アウトプットを伴わない場合でも事業であるためには、組織化された労働力が必要である。
また、IFRS第3号において、企業結合は取得法で会計処理することが要求されている。取得者は、被取得者の支配を獲得した取得日に、のれんとは区別して、取得した識別可能な資産および引き受けた負債を公正価値で連結財務書類に計上する。取得原価は、取得日の公正価値で測定された移転された対価および被取得企業の全ての非支配持分の総計により測定される。発生した取得関連コストは費用処理される。
日本では、企業会計基準第21号に従い、「事業」とは、企業活動を行うために組織化され、有機的一体として機能する経営資源をいい、「企業結合」とは、ある企業またはある企業を構成する事業と他の企業または他の企業を構成する事業とが1つの報告単位に統合されることと定義されている。企業結合は原則としてパーチェス法により会計処理され、企業結合の対価は取得日の時価で測定される。外部のアドバイザー等に支払った特定の報酬・手数料等の取引関連費用は、発生時の事業年度の費用として処理される。
(4) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法
IFRSでは、取得企業は、次の(a)が(b)を超過する額として測定される取得日時点ののれんを認識する。
(a) 次の総計
(ⅰ) 通常、取得日における公正価値による測定が要求される移転された対価
(ⅱ) 下記に従って測定された被取得企業のすべての非支配持分の金額
(ⅲ) 段階的に実施される企業結合の場合には,取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日における公正価値
(b) 取得した識別可能な資産および引き受けた負債の取得日における正味の金額
IFRS第3号では、非支配持分の測定について次の2つの方法のうちいずれかの方法の選択適用が認められている。
(ⅰ)非支配持分を取得日に公正価値により測定する(いわゆる、全部のれんアプローチ)。
(ⅱ)非支配持分を取得した識別可能な純資産に対する比例持分割合相当額により測定する(いわゆる、購入のれんアプローチ)。
日本では、のれんは取得原価が取得した資産または引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される(いわゆる、購入のれんアプローチ)。子会社の資産および負債は支配獲得日における時価により測定され、非支配株主持分は支配獲得日における純資産の時価の非支配株主持分割合相当額で計上される(いわゆる、全面時価評価法)。
企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」に基づき、非支配株主持分は純資産の部に計上される。企業会計基準第22号に基づき、当期純利益には非支配株主に帰属する部分も含め、当期純利益に非支配株主に帰属する当期純利益を加減して、親会社株主に帰属する当期純利益を表示する。
(5) のれんの償却
IFRSでは、のれんは、年1回もしくは事象や状況の変化が減損の可能性を示唆する場合はより頻繁に、減損テストが実施されるが、償却されない。(IAS第36号)
日本では、企業会計基準第21号に従い、のれんは20年以内のその効果が及ぶ期間にわたり定額法その他の合理的方法により償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。
(6) 段階取得
IFRSでは、段階取得による企業結合の場合、取得企業は取得前に保有していた被取得企業に対する持分を取得日の公正価値により再評価し、再評価差額は純損益またはその他の包括利益で認識する。さらに、取得企業が被取得企業への持分の価値の変動をその他包括利益に認識していた場合には、その認識額については取得企業が従来から保有していた持分を直接処分する場合に求められる会計処理と同じ基準により認識される。
日本では、企業会計基準第21号に従い、連結財務書類上、支配を獲得するに至った取引のすべてについて、企業結合日の時価で取得原価を測定する。当該取得原価と、支配獲得までの個々の取引の原価合計との差額は損益として計上する。
非支配持分の測定については、「のれんの当初認識と非支配持分の測定方法」を参照のこと。
(7) 金融商品の分類および測定
(金融資産)
IFRSでは、金融資産の管理に関する企業の事業モデルおよび、金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じるという特性(以下「SPPI要件」という。)に基づき、原則として下記(a)~(c)のいずれかの事後測定が行われる金融資産に分類される(IFRS第9号「金融商品」)。
(a)償却原価測定
契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有し、かつSPPI要件を満たす金融資産
(b)その他の包括利益(以下「OCI」という。)を通じて公正価値で測定(以下「FVOCI」という。)
契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的とする事業モデルの中で保有し、かつSPPI要件を満たす金融資産
(c)純損益を通じて公正価値で測定(以下「FVPL」という。)
上記(a)または(b)以外の金融資産。これらの金融商品は、売買目的保有金融資産または売却を主目的とする金融資産で構成されるポートフォリオに分類される。
上記の原則的分類に対し、下記の2つの例外が認められている:
- 公正価値オプション
会計上のミスマッチを除去または大幅に低減することとなる場合には、当初認識時に金融資産をFVPL 測定するという取消不能の指定が可能である。
- OCIオプション
純損益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品に対する投資について、当初認識時に公正価値の事後の変動をOCIに表示するという取消不能の選択を行うことが可能。ただし、投資の売却時において、累積されたOCIを当期の損益に計上すること(以下「リサイクリング」という。)は認められない。
(金融負債)
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債、一定の金融保証契約、公正価値オプションの指定を行った金融負債等の例外を除き、償却原価により事後測定する金融負債に分類される(IFRS第9号)。
公正価値オプションを適用した金融負債について、自己の信用リスクの変動に起因する公正価値の変動はその他の包括利益に表示しなければならない。ただし、この処理が純損益における会計上のミスマッチを創出または拡大する場合は、負債の信用リスクの変動の影響を含む全ての利得または損失を純損益に表示しなければならない。
預金および貯蓄は償却原価で分類および測定される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融負債は以下のように測定される。
- 売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は損益認識される。
- 個別財務書類においては、子会社株式および関連会社株式は、取得原価で計上される。
- 満期保有目的の債券は取得原価または償却原価で測定される。
- 売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券(その他有価証券)は、時価で測定し、時価の変動額は、純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書へ計上される。
- 市場価格のない株式等は取得原価をもって計上する。
- 貸付金および債権は取得原価または償却原価で測定される。
- 金融負債は債務額で測定される。ただし社債については償却原価法で評価される。
- IFRSで認められる公正価値オプションに関する会計基準はない。
金融商品の時価の算定方法に関する詳細なガイダンスおよび開示に関して企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第31号「時価の算定に関する会計基準の適用指針」が適用されている。
(8) 金融資産の減損
IFRSでは、償却原価測定およびFVOCI測定の金融資産、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づく取引により発生した契約資産、IFRS第16号において規定されるリース債権、純損益を通じて公正価値で測定しないローン・コミットメント、ならびに金融保証契約に係る予想信用損失に対して、損失評価引当金を認識する(IFRS第9号)。
各報告日において、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を12ヶ月の予想信用損失の金額で測定する(ステージ1)。金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、企業は残存期間にわたる予想信用損失を認識する(ステージ2)。金融資産について、見積将来キャッシュ・フローに悪影響を及ぼすような債務不履行事由が1つ以上発生して信用減損金融資産となった場合、企業は残存期間にわたる予想信用損失を認識するとともに、損失評価引当金調整後の金額に対して実効金利を適用する(ステージ3)。その後、信用減損金融資産ではなくなり、かつ、その改善を信用減損金融資産となった後に発生した事象に客観的に関連付けることができる場合、当該金融商品はステージ2に再分類され、その後、もはや金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している状態に該当しない場合にはステージ1に再分類される。
金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうかを判定するにあたっては、予想信用損失の金額の変動ではなく、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生リスクの変動を用いて行う。
予想信用損失を測定する際に考慮すべき最長の期間は、企業が信用リスクにさらされる最長の契約期間(延長オプションの行使による期間を含む。)を使う。
使用部分と未使用部分を含む金融商品について、予想信用損失は、契約上の通知期間ではなく、企業が信用リスクにさらされる期間にわたり測定される。
金融商品の予想信用損失は、下記を反映する方法で見積もる。
(a) 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される偏りのない確率加重金額
(b) 貨幣の時間価値を反映する方法
(c) 過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
日本では、企業会計基準第10号に従い、債権の貸倒見積高は、債務者の財政状態および経営成績等に応じて、「一般債権」、「貸倒懸念債権」、「破産更生債権等」に区分し、それぞれに応じて定められた方法により算定する。
満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式ならびにその他有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差額は当期の損失として処理する。
減損損失の額は当期純損益に認識される。減損損失の戻入は認められない。
(9) 金融資産の認識の中止
IFRSでは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅し、または、金融資産が譲渡され、かつ、その譲渡が認識の中止の要件を満たす場合、金融資産の認識は中止される。譲渡においては、報告企業は、(a)資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を移転すること、または(b)資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を保持するが、そのキャッシュ・フローを第三者に支払う契約上の義務を引受けること(一定の要件を満たす場合)、のいずれかが要求される。譲渡が行われた後、会社は、譲渡した資産の所有に係るリスクおよび経済価値をどの程度保持しているかを評価する。実質的に全てのリスクおよび経済価値を保持している場合は、その資産は引続き貸借対照表に計上される。実質的に全てのリスクおよび経済価値が移転された場合は、当該資産の認識は中止される。実質的に全てのリスクおよび経済価値が保持も移転もされない場合は、会社はその資産に対する支配を引続き保持しているかどうかについて評価をする。支配を保持していない場合は、当該資産の認識は中止される。一方、会社が当該資産に対する支配を保持している場合、継続的関与の範囲に応じて、引続きその資産の認識を継続することとなる。(IFRS第9号)
日本では、企業会計基準第10号に従い、金融資産の財務構成要素ごとに、契約上の権利に対する支配が第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(10) 金融商品の分類変更
IFRSでは、当初分類の決定後は、分類変更は、企業が金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、認められる。金融資産を分類変更する場合には、企業は分類変更日から将来に向かって分類変更を適用しなければならない。
金融負債については、分類変更してはならない。
日本では、売買目的有価証券またはその他有価証券から満期保有目的の債券への分類変更は一般に認められず、売買目的有価証券からその他有価証券への分類変更については、限られた状況においてのみ認められている(企業の経営者が外部の事業環境の変化または経営管理方針の変更によりトレーディング業務の廃止を決定した場合には、当該企業は売買目的として分類した有価証券をすべてその他有価証券に分類変更することができる。)。
(11) ヘッジ会計
IAS第39号に基づき、下記のタイプのヘッジ関係が認められている。
公正価値ヘッジ-公正価値ヘッジにおいては、ヘッジ手段の利得または損失は純損益に認識される。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象に関する利得または損失は純損益に認識され、ヘッジ対象の帳簿価額が調整される。
キャッシュ・フロー・ヘッジ-デリバティブ金融商品が、認識された資産もしくは負債または発生の可能性の高い予定取引からのキャッシュ・フローの変動のヘッジとして指定される場合、デリバティブの価値の変動は、ヘッジの有効部分については個別の勘定を通じてその他の包括利益に認識され、最終的な非有効部分はすべて純損益に認識される。その他の包括利益に認識されたデリバティブに係る利得または損失は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが発生した時点で純損益に再分類される。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ-在外営業活動体に対する純投資をヘッジしている場合、有効なヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に認識される。非有効部分については、純損益に認識される。
なお、ヘッジ会計中止の例外規定として、法律や規制により、デリバティブ(ヘッジ手段として文書化されている場合)のカウンターパーティが、CCP(中央清算機関)に変更された場合は、既存のヘッジ会計の継続が認められる(改訂IAS第39号)。
IFRS第9号では、ヘッジ会計についてIAS第39号を継続適用することも認められている。当グループは、IFRS第9号のヘッジ会計に関する部分を適用せずIAS第39号を継続適用している。
日本では、企業会計基準第10号に従い、デリバティブ取引について、会計基準により定められたヘッジ会計の要件を満たす場合には、原則として、「繰延ヘッジ会計」(時価評価されているヘッジ手段に係る損益または評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法)を適用する。ただし、その他有価証券をヘッジ対象とするヘッジ取引については、「時価ヘッジ会計」(ヘッジ対象である資産または負債に係る相場変動等の損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する。)を適用することもできる。
(12) リース
IFRSでは、IFRS第16号「リース」に基づき、借手のリース取引について、リースの対象である資産が利用可能になった日に貸借対照表に認識される。借手は、使用権資産とともに負債側にリース負債を計上し、使用権資産は契約の見積期間にわたり当該資産を使用する権利、またリース負債は同期間にわたるリース料の支払義務を表す。リース負債は、リースの計算利子率が容易に算定できる場合は、リース料を当該利子率で割り引いた現在価値で表す。リースの計算利子率が容易に算定できない場合には、追加借入利子率が使用される。リース開始日以降、使用権資産は減価償却され、リース負債に係る支払利息は損益計算書に認識される。また、借手はIAS第36号「資産の減損」を適用して、使用権資産が減損しているかどうかを判定する。
借手は、短期リース(当初の期間が12ヶ月以内)およびリースの対象である資産の新品である時点での価値が少額であるリースについて、貸借対照表に認識せず、対応するリース料を定額法で損益計算書に計上する処理ができる。
日本では、企業会計基準第13号に基づき、借手のリース取引はファイナンス・リースおよびオペレーティング・リースに分類され、ファイナンス・リース取引は、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行い、オペレーティング・リース取引は、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるが、解約不能リース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね75%以上または解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件を借手が現金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90%以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定され、通常の売買取引に係る方法に準じて、リース物件およびこれに係る債務をリース資産およびリース債務として借手の財務書類に計上する。オペレーティング・リースでは支払リース料をリース期間にわたって費用計上する。また、借手は、以下のリース取引は、賃貸借処理できる。
・リース期間が1年以内のファイナンス・リース取引
・重要性が乏しい減価償却資産について、購入時に費用処理する方法が採用されている場合で、リース料総額が、重要性が乏しい減価償却資産に適用した基準額以下のリース取引
・所有権移転外ファイナンス・リースで、企業の事業内容に照らして重要性の乏しい、リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下のリース取引
日本においては、2024年9月13日に企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」が公表された。当該基準では、IFRSと同様に、借手のリース取引をファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類するのではなく、借手のすべてのリース取引について使用権資産およびリース負債が計上され、使用権資産から減価償却費が、リース負債から利息費用が計上されることになる。当該基準は、2027年4月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められている。
(13) 退職後給付
IFRSでは、IAS第19号は、確定給付制度について、確定給付債務(DBO)の現在価値と制度資産の公正価値の差額として算定される確定給付負債純額を貸借対照表に全額計上することを要求している。数理計算上の差異を含む確定給付負債純額の再測定は、発生時にその他の包括利益で認識し、その後の期間において純損益に振り替えてはならない。過去勤務費用は、費用として即時認識されなければならない。
日本においても、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に従い、連結財務書類においては、年金資産控除後の退職給付債務の全額が貸借対照表に計上されている。過去勤務費用および数理計算上の差異の発生額のうちその期に費用処理されない部分は、貸借対照表のその他の包括利益累計額に計上される。これらはその後の期間にわたって費用処理され、当期純利益を構成する。
(14) 有給休暇引当金
IFRSでは、改訂IAS第19号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求されている。
日本においては、該当する規定はない。
(15) 無形資産および有形固定資産の減損
IFRSでは、各報告日において当該報告企業は、有形固定資産または無形資産の減損の兆候の有無について評価する。そのような兆候が存在する場合、企業は当該資産の回収可能価額および減損損失を見積もる。のれんについては、年1回および減損の兆候がある場合はいつでも、減損テストが実施される。無形資産(のれんを除く。)または有形固定資産に係る減損損失の戻入は、回復の都度、増加した帳簿価額が減損損失計上前の帳簿価額を超えない範囲で認識される。なお、のれんに係る減損損失の戻入は行われない。(IAS第36号)
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産の減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額(20年を超えない合理的な期間に基づく)が帳簿価額を下回ると見積られる場合において、回収可能価額(正味売却価額と使用価値(継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い方の金額)と帳簿価額の差額を減損損失として認識する。減損損失の戻入は認められない。
(16) 引当金の計上基準
IFRSでは、引当金は、以下の要件すべてを満たす場合に認識しなければならない。
(a) 企業が過去の事象の結果として現在の債務(法的または推定的)を有している。
(b) 当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高い。
(c) 当該債務の金額について信頼性のある見積りができる。
貨幣の時間価値による影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値としなければならない。
日本では、以下の全てを満たす場合に引当金を認識しなければならない。
- 将来の特定の費用または損失に関連している。
- その発生が当期以前の事象に起因する。
- 発生の可能性が高い。
- その金額を合理的に見積ることができる。
日本において、引当金の割引計算について該当する基準はない。資産除去債務は割引価値で算定する。割引率は、貨幣の時間的価値を反映した税引前のリスクフリーレートである。
(17) コミットメントおよび実行手数料
IFRSでは、IFRS第9号に従い、市場金利を下回る金利で貸付金を提供するコミットメントは、当初公正価値で認識される。かかるローン・コミットメントは、当初認識後は、公正価値で測定するものを除き、(i)「IFRS第9号の減損の定めに従って算定した損失評価引当金の金額」(未使用のローン・コミットメントに係る信用損失は、ローン・コミットメントの保有者が貸付を受けた場合に企業が返済を受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、実際に受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローの差額の現在価値により測定する。)と、(ii)「当初認識額からIFRS第15号の原則に従って収益に認識された累計額を控除した額」のいずれか大きい額で測定される。
かかる場合、ディスカウントは、銀行業務純益に影響を与える支払利息を表す勘定における貸付金(名目価額から差し引かれる。)に関して認識される。かかるディスカウントは、後に貸付金の実効金利に組み込まれ、市場価格に反映される。
日本では、ローン・コミットメントの未実行残高を注記し、手数料は発生主義に基づき、当期に対応する部分を純損益に計上する。
(18) 金融保証
IFRSでは、IFRS第9号に従い、金融保証契約については公正価値で当初認識し、IFRS第9号の減損規定に従って算定した損失評価引当金の金額と、当初認識額からIFRS第15号に基づき認識された収益の累計額を控除した金額とのいずれか高い方の金額で事後測定する。
日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より時価で貸借対照表に計上することは求められていない。銀行の場合には、第三者に対して負う保証債務は偶発債務として額面金額を支払承諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承諾見返勘定に計上し、貸倒見積高の算定対象としている。
(19) 保険契約の特徴
IFRS第17号「保険契約」は、当該基準の範囲に含まれる保険契約の認識、測定、表示及び開示に関する原則を定めている。
(a)IFRS第17号は、保険契約は金融商品とサービス契約の両方の要素を組み合わせたものであると捉えている。
(b)IFRS第17号は、多くの保険契約は長期間にわたり相当な変動性を伴うキャッシュ・フローを生成するという考えに基づき、これらの要素に関して有用な情報を提供するために以下のようなアプローチをする。
(ⅰ)将来キャッシュ・フローを現在価値で測定することと、契約に基づいてサービスが提供される期間にわたって利益を認識することとを組み合わせる。
(ⅱ)保険サービス損益(保険収益の表示を含む)を保険金融収益または費用と区分して表示する。
(ⅲ)すべての保険金融収益または費用を純損益に認識するのか、それとも当該収益または費用の一部をその他の包括利益に認識するのかの会計方針の選択を、企業がポートフォリオのレベルで行うことを要求する。
日本においては、保険契約の会計処理を取り扱う会計基準はなく、金融商品に該当すれば「金融商品会計に関する実務指針」(日本公認会計士協会会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」)により会計処理することになる。一方保険業には「保険業法で定められた会計」としての保険会計が適用される。保険業とは、「人の生存または死亡に関し一定額の保険金を支払うことを約し保険料を収受する保険、一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約し保険料を収受する保険その他の保険で、第3条第4項各号または第5項各号に掲げるものの引受けを行う事業をいう。」とされている。
(20) 保険契約の定義
IFRSにおいて、保険契約とは、一方の当事者(発行者)が、他方の当事者(保険契約者)から、所定の不確実な将来事象(保険事故)が保険契約者に不利な影響を与えた場合に保険契約者に補償することに同意することにより、重大な保険リスクを引き受ける契約である。再保険契約とは、ある企業(再保険者)が他の企業に対し、当該他の企業が発行した1つまたは複数の保険契約(基礎となる保険契約)から生じる保険金について補償するために発行する保険契約である。
IFRS第17号においては、直接連動有配当保険契約および直接連動有配当保険契約以外の保険契約がある。
日本においては、保険契約とは、保険契約、共済契約その他いかなる名称であるかを問わず、当事者の一方が一定の事由が生じたことを条件として財産上の給付(生命保険契約及び傷害疾病定額保険契約にあっては、金銭の支払に限る。)を行うことを約し、相手方がこれに対して当該一定の事由の発生の可能性に応じたものとして保険料(共済掛金を含む。)を支払うことを約する契約をいう。
(21) 保険契約の範囲
IFRS第17号においては、以下のものに適用しなければならない。
(a)当該企業が発行する保険契約(再保険契約を含む)
(b)当該企業が保有する再保険契約
(c)当該企業が発行する裁量権付有配当投資契約(企業が保険契約も発行する場合)
日本においては、以下の保険契約が保険会計の範囲である。
- 損害保険契約-保険契約のうち、保険者が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約するものをいう。
- 傷害疾病損害保険契約-損害保険契約のうち、保険者が人の傷害疾病によって生ずることのある損害(当該傷害疾病が生じた者が受けるものに限る。)をてん補することを約するものをいう。
- 生命保険契約-保険契約のうち、保険者が人の生存または死亡に関し一定の保険給付を行うことを約するもの(傷害疾病定額保険契約に該当するものを除く。)をいう。
- 傷害疾病定額保険契約-保険契約のうち、保険者が人の傷害疾病に基づき一定の保険給付を行うことを約するものをいう。
(22) 保険契約の測定
IFRSにおいては、IFRS第17号の適用範囲に含まれる契約は、3つのモデルを用いて測定される。
(a) 一般モデルまたはビルディング・ブロック・アプローチ(BBA、Building Block Approach)モデル:デフォルトの測定モデルである。
(b) 変動手数料アプローチ(VFA、Variable Fee Approach)モデル:直接連動有配当保険契約に強制的に適用される。
(c) 保険料配分アプローチ(PAA、Premium Allocation Approach)モデル:一定の基準を満たした場合に選択できる単純化されたモデルである。
日本においては、保険会社は、毎決算期において、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金・支払備金を積み立てなければならない。
(23) 財務諸表における表示及び開示
国際会計基準審議会(IASB)は、損益計算書の改善に焦点を当てた、財務諸表の表示および開示に関する新たな基準であるIFRS第18号を公表した。
IFRS第18号では、以下に関連する主要な新しい概念が導入されている。
- 損益計算書の構造
- 財務諸表外で報告される特定の損益に関連する業績指標(すなわち、経営者が定義した業績指標)について、財務諸表において要求される開示
- 基本財務諸表または注記に適用される集約および分解に関する原則の改善
当該基準は、2027年1月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められている。
日本基準においては、業種により差異があるが一般原則としては、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益を段階利益として表示する。
第7 【外国為替相場の推移】
日本円とユーロとの間の為替相場は、当該半期において、2紙以上の日刊新聞紙に掲載されているため、本項の記載を省略する。
第8 【提出会社の参考情報】
当行は、当該半期の開始日から本半期報告書提出日の間において、金融商品取引法第25条第1項各号に掲げる下記の書類を関東財務局長に提出している。
| 書 類 | 提出日 |
|---|---|
| 2025年9月29日付半期報告書の訂正報告書 | 2026年1月14日 |
| 2024年4月5日付発行登録書の訂正発行登録書 | 2026年1月14日 |
| 発行登録追補書類 | 2026年1月16日 |
| 発行登録書 | 2026年4月6日 |
| 有価証券報告書 | 2026年5月27日 |
| 2026年4月6日付発行登録書の訂正発行登録書 | 2026年5月27日 |
| 発行登録追補書類 | 2026年5月29日 |
| 臨時報告書(企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項 および同条第2項第1号の規定に基づく) | 2026年6月12日 |
| 有価証券届出書 | 2026年6月12日 |
| 2026年4月6日付発行登録書の訂正発行登録書 | 2026年6月12日 |
| 2026年6月12日付有価証券届出書の訂正届出書 | 2026年6月23日 |
| 2026年6月12日付臨時報告書の訂正報告書 | 2026年6月24日 |
| 2026年6月12日付臨時報告書の訂正報告書 | 2026年8月31日 |
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第1【保証会社情報】
該当事項なし。
第2【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第3【指数等の情報】
該当事項なし。