| 【表紙】 | |
|---|---|
| 【提出書類】 | 半期報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条の5第1項の表の第3号 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2026年9月18日 |
| 【中間会計期間】 | 自 2026年1月1日 至 2026年6月30日 |
| 【会社名】 | LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH Moët Hennessy Louis Vuitton) |
| 【代表者の役職氏名】 | セシル・カバニス (Cécile Cabanis)最高財務責任者 (Chief Financial Officer) |
| 【本店の所在の場所】 | フランス、パリ、75008、モンテーニュ通り22番地(22 avenue Montaigne - 75008 Paris - France) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 岡 知 敬 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6775-1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 河 田 健 太 郎 弁護士 酒 寄 里 彩 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6775-1000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当事項なし。 |
| (注1) | 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」、「€」または「EUR」は欧州経済通貨同盟に参加している欧州連合(以下「EU」という。)の加盟国の統一通貨を、「米ドル」はアメリカ合衆国の法定通貨を、「円」または「日本円」は日本国の法定通貨を指すものとする。本書において、別段の記載がある場合を除き、便宜上記載されている日本円への換算は、1ユーロ=179.86円の為替レート(2026年8月3日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場仲値)により計算されている。 |
|---|---|
| (注2) | 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「当社」、「LVMH」、「LVMHグループ」および「当グループ」はLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンおよびその連結子会社を指す。 |
| (注3) | 表中の合計は四捨五入されていない数値に基づいているため、これらの合計と、四捨五入された各要素の数値の合計との間には不一致がある可能性がある。 |
| (注4) | 将来予測に関する記述 本書に含まれる記載は、将来予測に関する記述を含んでいる。「信じている」、「意図している」、「予想している」、「考えている」、「見積もっている」、「予測している」、「~の可能性がある」、「計画している」、「~であろう」、「企図している」、「期待している」、「目的としている」、「将来」および「~に違いない」といった用語ならびにこれらに類似する表現は、将来予測に関する記述であることを明確にすることを意図している。これらの将来予測に関する記述は、将来の事象に関する本書の日付現在の当社の予想および仮定に基づくものである。 かかる将来予測に関する記述は、リスク、不確実性その他実際の結果と将来予測に関する記述において明示または黙示される記述との相違を生じさせる要因による影響を受ける。 |
| (注5) | 当グループおよび当社の事業年度は暦年である。 |
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
2026年6月19日付で提出した有価証券報告書(以下「2025年度有価証券報告書」という。)に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
2【外国為替管理制度】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
3【課税上の取扱い】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
以下の表には、表示期間/日における事業運営に関する主要な指標の一定の推移が記載されている。
| 2026年 | 2025年 | 2024年 | |||||
| 6月30日現在 | 12月31日現在 | 6月30日現在 | 12月31日現在 | 6月30日現在 | |||
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 38,644 | 80,807 | 39,810 | 84,683 | 41,677 | ||
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 8,691 | 17,755 | 9,012 | 19,571 | 10,653 | ||
| 店舗(単位:数) | 6,217 | 6,283 | 6,313 | 6,307 | 6,194 | ||
| 純利益(単位:百万ユーロ) | 6,019 | 11,222 | 5,915 | 12,958 | 7,564 | ||
| 純利益(グループ持分)(単位:百万ユーロ) | 5,697 | 10,878 | 5,698 | 12,550 | 7,267 | ||
| 1株当たり純利益(グループ持分)-基本的(単位:ユーロ) | 11.52 | 21.86 | 11.43 | 25.13 | 14.55 | ||
| 営業活動による正味キャッシュ・フロー(単位:百万ユーロ) | 7,647 | 18,874 | 7,881 | 18,924 | 7,284 | ||
| 営業投資(単位:百万ユーロ) | 2,061 | 4,567 | 2,360 | 5,531 | 2,728 | ||
| 営業フリー・キャッシュ・フロー(a)(単位:百万ユーロ) | 4,100 | 11,333 | 4,032 | 10,478 | 3,130 | ||
| 1株当たり配当額(b)(単位:ユーロ) | 5.50(c) | 13.00 | 5.50 | 13.00 | 5.50 | ||
| 純負債(d)(単位:百万ユーロ) | 8,245 | 6,857 | 10,176 | 9,228 | 12,158 | ||
| 資本(単位:百万ユーロ) | 69,694 | 68,949 | 66,875 | 69,287 | 66,480 | ||
| 純負債/資本比率(単位:%) | 11.8% | 9.9% | 15.2% | 13.3% | 18.3% | ||
(a) 「営業フリー・キャッシュ・フロー」の定義については、要約中間連結財務書類の連結キャッシュ・フロー計算書を参照のこと。
(b) 支給対象者に適用される税制の影響を除く、当該事業年度の総支払額。
(c) 2026年12月3日に支払われる。
(d) 「リース負債」および「非支配持分の買取契約」を除く。内訳は要約中間連結財務書類の注記19.1を参照のこと。
2【事業の内容】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
3【関係会社の状況】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
4【従業員の状況】
2026年6月30日に終了した6ヶ月間において、当グループにとって重要な労働力および労使関係の推移は発生していない。
第3【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
本項に含まれる将来予測に関する記述は、2026年6月30日現在の予測である。
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、以下に記載の事項を除き、当該半期中に重要な変更はない。
ハイライト
2026年上半期のハイライトは以下のとおりである。
・当該半期中の堅調な業績。
・第2四半期における成長の加速。
・為替のマイナス影響を除いた経常的事業活動による利益の増加。
・営業利益率を22.5%の高水準で維持。
・4.1十億ユーロの堅調なキャッシュ・フロー。
・ワイン&スピリッツ事業の回復の兆し。
・ファッション&レザーグッズ事業の緩やかな成長による第2四半期における売上収益のオーガニックな成長への回復。
・ジュエリー事業におけるティファニーおよびブルガリの優れた業績。
・セフォラの持続的な成長。
1. ワイン&スピリッツ事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 収益(単位:百万ユーロ) | 2,598 | 5,358 | 2,588 |
| うち、シャンパンおよびワイン | 1,424 | 3,087 | 1,397 |
| うち、コニャックおよびスピリッツ | 1,173 | 2,272 | 1,190 |
| 販売量(単位:百万ボトル) | |||
| シャンパン | 25.8 | 60.1 | 25.2 |
| コニャック | 38.4 | 74.6 | 37.1 |
| その他スピリッツ | 10.4 | 20.4 | 9.6 |
| スティルおよびスパークリングワイン | 32.6 | 61.9 | 31.8 |
| 地域別売上収益(単位:%) | |||
| フランス | 8 | 8 | 7 |
| 欧州(フランスを除く。) | 19 | 21 | 19 |
| 米国 | 32 | 32 | 35 |
| 日本 | 6 | 7 | 6 |
| アジア(日本を除く。) | 19 | 16 | 17 |
| その他市場 | 16 | 16 | 16 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 582 | 1,016 | 524 |
| 営業利益率(単位:%) | 22.4 | 19.0 | 20.3 |
ハイライト
2026年上半期のワイン&スピリッツ事業グループは好調であった。地政学的な環境や貿易摩擦にもかかわらず、ワイン&スピリッツメゾンは、中国におけるコニャックや欧州におけるシャンパン、特にプレステージ・キュヴェを含む多くの市場で回復の兆しを見せ始めた。厳格なコスト管理に加え、ブランド力とイノベーションは、引続き当該事業グループの中核的な戦略上の優先事項だった。
モエ・エ・シャンドンは、フォーミュラ1グランプリレースの公式シャンパンとしての2回目のシーズンを開始した。ドン ペリニヨンは、ヴィンテージ2017、ロゼヴィンテージ2010およびプレニチュード2 2008という3種類の新しいヴィンテージを発売した。芸術的創造を祝う新たなマーケティングプラットフォームは、グッゲンハイム・ビルバオ美術館でティルダ・スウィントンを起用したパフォーマンスによる後押しを受けた。ヴーヴ・クリコは、マダム・クリコによるブレンド・ロゼ・シャンパンの先見的な発明から200周年を記念して、ラ・グランド・ダム2018ロゼを発表した。ミラノデザインウィークでは、メゾンは、デザイナーのインカ・イロリによる鮮やかな色彩のボトルホルダーとギフトボックスのコレクションであるチェイシング・ザ・サンを公開した。ルイナールは、この歴史的なキュヴェの100周年を記念し、近年発見された1926年ヴィンテージのボトル18本というヘリテージの至宝を公開した。カロリーヌ・フィオが、メゾンの新たなセラーマスターに就任した。クリュッグは、セラーマスターのジュリー・カヴィルと作曲家マックス・リヒターによる先駆的なコラボレーション「エヴリー・ノート・カウンツ(Every Note Counts)」を発表し、2008年収穫の3つのアイコニックなキュヴェを紹介した。
シャンドンでは、最新のイノベーションであるシャンドン・スプリッツ・コレクションで有望な初期成果が得られた。これは、天然の素材を用いて造られたすぐに楽しめる3種のスプリッツで構成され、その中には低アルコールのものも複数含まれている。プロヴァンス・ロゼワイン、ミニュティー、シャトー・デスクラン、およびシャトー・ガルペが堅調な勢いを維持して市場シェアを獲得したが、これはポートフォリオのシナジーおよび特に米国を中心とした国際的な流通拡大に牽引された。シャトー・デスクランは、ウィスパリング・エンジェル・キュヴェの20周年を迎えた。クラウディー・ベイでは、アイコニックなソーヴィニヨン・ブラン・キュヴェが中国で力強い成長を示した。ジョセフ・フェルプスは、フリーストーン・シングル・ヴィンヤード・ピノ・ノワールおよびシャルドネ・キュヴェを発売し、成長を継続した。
ヘネシーは、中国旧正月向けに発売した限定品に支えられ、当該限定品は中国およびその他のアジア各国で引続き大きな成功を収めた。メゾンは、ヘネシーのアイコニックな*V.S.*ボトルを使用した、すぐに楽しめるカクテルのシリーズという非常に革新的な新商品を米国で発売することにより、創造力を示した。ヘネシーは、音楽および文化との長年のつながりに従って、バッド・バニーの最新アルバムおよびワールドツアーを支援した。
ハリソン・フォードを起用した「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・スコットランド」キャンペーンの成功を受け、グレンモーレンジィは、このコラボレーションをさらに強化し、俳優自身が選定したウイスキーをハリソン・フォード限定版として発売した。アードベッグは、アードベッグ10年カスクストレングスの純粋な力強さを打ち出した。優れたホスピタリティの証として、アードベッグ・ハウスは「英国およびスコットランドの最高の宿泊施設」に選出された。
見通し
ワイン&スピリッツメゾンは、今後数ヶ月に向けて、決意と現実的な姿勢をもって取り組んでいる。非常に熱心なチームに支えられ、メゾンは引続きコストを管理し、消費者需要を喚起するためにブランドの魅力向上への投資を継続することに注力する。事業グループは、メゾンの優れたクラフツマンシップ、ポートフォリオを構成する製品の卓越した品質、および強力な小売ネットワークを活用し、主要カテゴリーにおけるリーダーシップを確固たるものにする。
2. ファッション&レザーグッズ事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 18,146 | 37,770 | 19,115 |
| 販売地域別売上収益(単位:%) | |||
| フランス | 7 | 7 | 7 |
| 欧州(フランスを除く。) | 18 | 19 | 18 |
| 米国 | 18 | 18 | 18 |
| 日本 | 10 | 11 | 11 |
| アジア(日本を除く。) | 38 | 35 | 36 |
| その他 | 9 | 10 | 10 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
| 事業別売上収益(単位:%(総売上収益に対する割合)) | |||
| リテール事業 | 95 | 95 | 94 |
| ホールセール事業 | 5 | 5 | 6 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 6,195 | 13,209 | 6,636 |
| 営業利益率(単位:%) | 34.1 | 35.0 | 34.7 |
ハイライト
ファッション&レザーグッズ事業グループの事業活動は、中東での紛争の影響があったものの、徐々に改善した。メゾンおよびそれぞれのコレクションの魅力を高め、新たな創造的エネルギーを取り込み、製品、店舗および顧客体験におけるイノベーションを推進することを目的とした取組みは、引続き積極的に進められ、成果を上げた。
ルイ・ヴィトンは、モノグラムの130周年を祝い、メゾンのアイコニックなスピーディ、キーポル、ノエ、アルマ、ネヴァーフルの各バッグを称えた。複数の限定コレクションでは、モノグラム・エンブレムを含むかつてメゾンの歴史あるトランクを包んでいたキャンバスを現代的に再解釈したアイコニックなパターンが再び取り上げられた。記念の一環として開業したポップアップストアであるルイ・ヴィトン・ホテルも、ロンドンのメイフェア地区の中心部にオープンした。ファッションショーでは、旅の精神と、メゾンと芸術および文化との長年の結び付きが表現された。ジュラ地方からパリへ向かった若き日のルイ・ヴィトンの旅に着想を得たルーヴルでのショーに続き、ニコラ・ジェスキエールは、パリとニューヨークの対話としてクルーズコレクションをマンハッタンのフリック・コレクションで発表した。ファレル・ウィリアムスは、ガラス張りの住宅を中心に置いて作られたセットで、ファッション、建築およびデザインを巧みに融合させた秋冬ショーを手がけ、サーフ文化を取り入れたダンディな美を特徴とする2027年春夏コレクションを発表した。当半期中の取組みとしては、カラーブロッサムジュエリーコレクションの新作発売や、ウォッチメイキングの未来を形づくる新しい才能を支援する第2回ルイ・ヴィトン ウォッチ プライズの授賞式が挙げられる。新店舗は、メゾンの魅惑的な世界を巡る没入型の旅によりラグジュアリー体験を再定義し、旅行の芸術を再構築するとともに、地域文化を称え、厳選された魅力的な美食を提供した。こうした特別な空間には、メゾンルイ・ヴィトン 北京三里屯およびLV ザ・プレイス ソウルが含まれ、いずれも優れた業績を上げた。ルイ・ヴィトンおよびモナコは、フォーミュラ1 ルイ・ヴィトン モナコグランプリにより、両者が共有する歴史に新たな1章を刻んだ。メゾンは、リジェネレーション2030プログラムによりサステナビリティへの取組みの新たな段階に到達し、また、ユニセフとのパートナーシップ10周年も祝った。
クリスチャン・ディオールは、ジョナサン・アンダーソンのもとで、創造的なヘリテージと現代性を融合させた。アンダーソンは、ムッシュ ディオールのレガシーを大胆かつ繊細に再解釈し、自身の美的なビジョンを表現した。1月から店舗で展開されている同氏の最初のデザインは、非常に好評であった。ムッシュ ディオールがデザインしたドレスに着想を得たシガールバッグは、3月に発売され、大きな成功を収めた。ポール・ポワレに敬意を表したアンダーソンのメンズ冬コレクションは、ロダン美術館で公開された。同美術館は、彫刻のような立体感および繊細に流れるひだを中心に自然を讃えるボタニカルなテーマの同氏初のオートクチュールコレクション、さらにアンダーソンのデザインとムッシュ ディオールの歴史的作品およびマグダレン・オドゥンドの彫刻を並べた展覧会「フォルムの法則」の舞台でもあった。ウィメンズ冬コレクションがパリでの生活に着想を得ていた一方で、アンダーソンの最初のクルーズコレクションは、ロサンゼルス・カウンティ美術館で、ディオールがハリウッドと共有してきた豊かな歴史を想起させる映画的な雰囲気で発表された。ヴェネツィアでは、ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌがデザインを担当したディオリッシマ高級ジュエリーコレクションの新作発表イベントが大きな成功を収めた。店舗ネットワークにおけるハイライトとしては、日本で東京のバンブーパビリオンと、建築家の藤本壮介が設計した壮麗なファサードを特徴とする大阪のハウス オブ ディオールの新店舗という2つの大型店の開業が挙げられる。
ロロ・ピアーナは、ミラノで秋冬*ノマディック・リヴェリ(遊牧民の夢想)*コレクションを発表し、メゾンのテキスタイルのもたらす豊かな感覚体験と卓越したクラフツマンシップを示した。レザーグッズのラインは、エクストラ・ソフティバッグにより拡充した。ロロ・ピアーナは、ピアッツァ・ディ・シエナ国際障害飛越競技選手権などの馬術競技や、ジラリア・レガッタおよびトレ・ゴルフィ・レガッタといったセーリング競技への関与に示されているように、その歴史に忠実にスポーツ界との密接な結び付きを維持した。メゾンは、ミラノデザインウィークにおいて、最高級のクチュールと同じ厳密な細部へのこだわりで仕立てられた一連の特別なスカーフを表現するインスタレーションを通じて、その特徴であるアート・オブ・リビングを発信した。同メゾンは、オーストラリア初の店舗をシドニーにオープンした。
セリーヌは、ウィメンズコレクションの創造的刷新を継続し、メゾンならではの上品さを体現するアイテムを再解釈した。マイケル・ライダーがデザインを担当した初のメンズコレクションは6月に発表された。当半期中のその他のハイライトとしては、メゾンで最も人気のあるレザーグッズのデザインを紹介するイベントや、上海に没入型ポップアップストアである「エテ・セリーヌ」をオープンしたことが挙げられる。
フェンディは、マリア・グラツィア・キウリがデザインを担当した初のコレクションを公開し、同氏は、自身のファッションに対するビジョンを、2名の著名なイタリア人アーティストのビジョンと融合させた。バゲットバッグの最新版は、ミラノデザインウィークでの発表が成功し、その後ニューヨークおよび上海でイベントが開催された。
ロエベでは、ジャック・マッカローおよびラザロ・ヘルナンデスの指揮のもと、新たな創造力を示した。アマソナ180バッグの新作は、メゾンの180周年を記念して、アイコニックなデザインを再解釈したものである。まだ、メゾンは、パリのサントノレ通りにカサ ロエベの新店舗をオープンした。また、スペイン代表サッカーチームとのパートナーシップも締結した。
ジバンシィは、サラ・バートンが率いる創造的刷新を継続した。ウィメンズ秋冬ショーは、報道関係者および顧客の双方から温かく迎えられた。また、6月には、サントロペに季節限定ストアをオープンした。
ケンゾーは、その歴史を振り返り、讃え、髙田賢三が50年前に最初の店舗をオープンしたパリのヴィクトワール広場に回帰した。6月に発表されたNIGOがデザインしたコレクションも、その歴史に着想を得たものである。
ベルルッティは、次世代のシャドウスニーカーを発売した。メゾンの業績は、アレッサンドロやファストトラックなどのその他のアイコニックなシューズデザインのほか、アンジュール・ドゥ・ポッシュやペリプルを含むレザーグッズの新作によっても押し上げられた。
リモワは、エッセンシャルラインにおいてオレンジ&マゼンタコレクションを発売した。その他のハイライトとしては、サステナブルで修理可能なスーツケースの一生における様々な章を描く、新たな「フォー・ア・ライフタイム・オブ・ライヴズ(For a Lifetime of Lives(人生のあらゆる旅路に))」マーケティングプラットフォームと、ミラノのヴィア・ヴェッリに新たな旗艦店をオープンしたことが挙げられる。
プッチは、そのイタリアのヘリテージを再確認し、シチリア島シラクーサのグロッタ・デイ・コルダリを劇的な背景に、カミーユ・ミチェリがデザインを担当した春夏コレクションを発表した。
5月には、LVMHによるマーク・ジェイコブスの売却に関して、WHPグローバルとの間で合意が成立した。
見通し
最上級に魅力的なコレクションおよび最高品質の製品を生み出すという決意のもと、LVMHのメゾンは、今後も創造性および熟練のクラフツマンシップを追求していく。2026年、ルイ・ヴィトンは、イノベーションの精神と、デザインや店舗を通じた卓越性の追求に注力する予定である。メゾンは、文化的ビジョンを発信し続け、顧客のために夢と唯一無二の体験を生み出していく。クリスチャン・ディオールは、ミラノのモンテ・ナポレオーネ通りにハウス オブ ディオールの新店舗をオープン予定であり、ジョナサン・アンダーソンの創造的なビジョンおよびインパクトのあるコミュニケーション施策により注目度を高めている。ロロ・ピアーナは、ウィーン中心部の店舗の改装オープン後、東京表参道に新店舗を開店する。セリーヌは、当年度下半期にシルクにフォーカスしたイベントを開催し、ビバリーヒルズのロデオドライブ旗艦店を移転することを予定している。フェンディは、7月のローマでのファッションショーでオートクチュールに回帰するとともに、大阪心斎橋地区に旗艦店をオープンすることを予定している。ロエベは、アイコニックなレザーグッズラインの推進および選択的なネットワーク拡大に引続き注力していく。ベルルッティは、店舗ネットワークの向上を積極的に進める。リモワは、オリジナルラインに新色インクブルーを投入し、「クラフテッド・フォー・ユー(Crafted for You)」パーソナライズサービスを拡大することを予定している。
3. パフューム&コスメティクス事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 3,914 | 8,174 | 4,082 |
| 販売地域別売上収益(単位:%) | |||
| フランス | 10 | 10 | 9 |
| 欧州(フランスを除く。) | 21 | 22 | 20 |
| 米国 | 17 | 19 | 19 |
| 日本 | 5 | 5 | 5 |
| アジア(日本を除く。) | 32 | 29 | 31 |
| その他 | 15 | 15 | 16 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 417 | 727 | 425 |
| 営業利益率(単位:%) | 10.6 | 8.9 | 10.4 |
ハイライト
パフューム&コスメティクスメゾンは、製品のイノベーションにおける卓越性の追求とセレクティブ・リテーリング戦略に引続き投資している。当年度上半期において事業グループの旗艦ブランドの業績は好調に推移し、その地位を強化した。
パルファン・クリスチャン・ディオールは、堅調な業績を上げ、セレクティブ・リテーリング戦略を維持しながら、戦略的市場における主導的地位を確固たるものとした。フレグランスでは、ジャドール インテンスの発売によりさらに充実したアイコニックなジャドールラインおよびディオール アディクトの新規フレグランス製品コレクションによって牽引された。キュイール サドルおよびディオール パラダイスの発売により、ラ・コレクション・プリヴェはさらなる発展を遂げた。メイクアップでは、ディオール フォーエヴァーファンデーションのイノベーションの世界的成功に加え、ディオール アディクトおよびバックステージシリーズの勢いから恩恵を受けた。スキンケアは、厳選された希少なグランヴィル ローズの抽出エキスから生まれたレ ネクター デクセプションを発表したプレミアムラインであるディオール プレステージに牽引された。パルファン・クリスチャン・ディオールは、イタリアにおいて、タオルミーナのグランド・ホテル・ティメオおよびヴェネツィアのホテル・チプリアーニに新たに2軒の高級スパを開設し、ウェルネス分野への展開をさらに拡大した。「世界をより幸せで美しい場所にする」という目的を指針として、メゾンは意欲的なサステナビリティ関連イニシアティブを積極的に推進し、その実施において実効性および卓越性の確保に細心の注意を払った。
ゲランは、製品カテゴリー全体にわたり好調に推移した。フレグランスの成長は、製品コレクションを活性化させたアクア アレゴリア ペルレの発売とラール エ ラ マティエールが牽引する高級香水ラインにおける直近の取組みによって押し上げられた。スキンケアでは、アベイユ ロイヤルラインの基盤強化とプレミアムラインのオーキデ アンペリアルの非常に好調な実績を背景に、引続き勢いを増した。メイクアップは、ルージュ ジェの販売加速およびキスキスの再発売の成功に牽引され、堅調に成長した。メゾンは、世界最大の高級セーリングヨット(クルーズ帆船)であるオリエント エクスプレス コリンシアンに新たなスペースを開設し、スパネットワークを拡充した。
パルファム ジバンシィは、特にオードパルファムとそのフレグランス最新作に牽引されながらランテルディの発展に注力し、これは市場における独自の地位をさらに確固たるものとした。メイクアップは、プリズム リーブルライン内のセラム プライマーファンデーションにおける最新のイノベーションにより拡充された。ベネフィットのイノベーションの勢いは、瞬く間に人気を博したザ ポアフェッショナル ディガンカーの発売に象徴された。メゾンは、新形状のチーク製品を通じて製品ラインを拡大しながら、ティンデット・ブロウジェルであるドリーム シーン ブロウ グレイズのアイブロウケア分野における主導的地位を強化した。メゾン フランシス クルジャンは、アイコニックな香水バカラ ルージュ540の発祥を辿るドキュメンタリー作品であるアイコンを発表した。メゾンのパリ店では、V-Scentテクノロジーを駆使し、バーチャルリアリティ体験を通じて香りを楽しむ「レ サンス デュ パルファム」と称するサービスを提供した。ロエベ パルファムは、ランドスケープシリーズのアイレ スティレサ エリクシールの発売をはじめとするイニシアティブにより、その価値向上戦略を一層確かなものとした。アクア ディ パルマは、創業110周年を記念してコロニア イル プロフーモ ミレジマートを発売し、その嗅覚的アイデンティティと、卓越したクラフツマンシップおよびイタリア流ライフスタイルの美学へのコミットメントを改めて示した。ボンジョールノオードパルファムは、世界各地でさらなる成功を収めた。ケンゾー パルファムは、フラワー バイ ケンゾーの伝説的なフレグランスを再解釈したル ルージュ フラワーを発売した。オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーは、特に2つのスキンケア新製品であるボーム・ネトワイヤン・スゥペールファンとパット ドゥ サヴォンの発売により後押しされた。フェンティ ビューティーは、特に欧州、中国、インドにおいて、海外展開を継続した。フレッシュは、その最もアイコニックな製品を引続き展開した。具体的には、米国ではローズ ディープ ハイドレーション フェイスクリームとソイ フェイス クレンザーを、アジアではコンブチャ エッセンスとブラックティーを展開した。
見通し
当年度下半期において、LVMH傘下のメゾンは、その戦略どおり、それぞれ独自のポジショニングを強化し、かつ活力に満ちた創造性を表現することに注力する。パルファン・クリスチャン・ディオールは、アイコニックなラインの強力な訴求力、イノベーションの加速、そして一層高度なリテーリング戦略を引続き十分に活用する。ディオール クチュールとの結びつきを深めることで、メゾンは、伝説的なブランド名の魅力とジョナサン・アンダーソンによる新しい創造的ビジョンを原動力に、その訴求力を一層高めていく。ゲランは、フレグランスのラインアップを引続き拡充する。パルファム ジバンシィは、ランテルディに革新的な新作を投入し、フレグランスブランドとしてのジバンシィのクチュールの伝統との相乗効果をさらに強化すると共に、同様の方向性で、特にリップ分野を中心にメイクアップラインを再構築する。ベネフィットは、複数の大型イノベーションを通じて、ファンデーション分野における地位の強化を目指す。メゾン フランシス クルジャンは、ウード製品ラインのフレグランスの認知度向上に向けた特別なイニシアティブを実施する。ロエベ パルファムは、クラフテッド コレクションに新たに5種類のフレグランスを追加する。アクア ディ パルマは、数量限定の夏向けフレグランスとしてベルガモット ラ スプンニャトゥーラを発売する。ケンゾー パルファムは、ユニセックス向けオードパルファムのロー アンブレの発売により恩恵を受ける。オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーは、ロンドンの高級百貨店セルフリッジズへの新規出店およびソウルの新店舗開設により、国際展開をさらに拡大する。フレッシュは、製品ラインを拡充するため、当年度下半期に大きなインパクトを伴うイニシアティブを開始予定である。
4. ウォッチ&ジュエリー事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 5,225 | 10,486 | 5,090 |
| 販売地域別売上収益(単位:%) | |||
| フランス | 4 | 4 | 4 |
| 欧州(フランスを除く。) | 14 | 15 | 14 |
| 米国 | 23 | 24 | 23 |
| 日本 | 13 | 12 | 13 |
| アジア(日本を除く。) | 31 | 29 | 30 |
| その他の市場 | 15 | 16 | 16 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 831 | 1,514 | 762 |
| 営業利益率(単位:%) | 15.9 | 14.4 | 15.0 |
ハイライト
ウォッチ&ジュエリー事業グループは、力強い成長を遂げた。その優先事項は引続き、各メゾンのアイコニックな製品ラインの革新・開発およびその販売における卓越性の追求に置かれた。専門知識の管理および製造設備の最適な展開も、重要な優先事項であった。
ティファニー・アンド・カンパニーは、優れた業績を達成した。価値向上戦略の一環として、メゾンは引続きアイコニックな製品ラインへの投資を成功裏に進め、とりわけハードウェアおよびノットは共に極めて力強い勢いを維持した。これらのアイコニックな製品ラインに加え、16ストーンおよびバード オン ア ロックの両コレクションも非常に有望な業績結果を示し、メゾンの力強い創造性と高まる訴求力を示した。ナタリー・ポートマンは、メゾンのすべてのアイコニックな製品ラインについて、ティファニー・アンド・カンパニーの新たなグローバルブランドアンバサダーに就任した。4月にニューヨークで発表されたブルーブック 2026*:ヒドゥン ガーデンハイジュエリーコレクションは、非常に大きな反響を呼んだ。これは、メゾンの卓越した創造性、初代デザイナーであるジャン・シュランバージェから受け継いだ貴重な遺産、そして比類なきクラフツマンシップの品質を反映するものである。ウォッチおよびタイム オブジェコレクションにおけるイノベーションは、LVMHウォッチウィークの期間中およびブルーブック*の発表時に温かく迎えられ、ティファニーによるジュエリーウォッチ分野への再参入が実現した。小売ネットワークの継続的な刷新と新店舗コンセプトの展開の継続により、対象店舗は堅調な成長を遂げた。
ブルガリも非常に優れた業績を収めた。芸術の多様な分野に着想を得た、メゾンのクラフツマンシップの最高傑作であるエクレティカハイジュエリーコレクションの発売により、過去最高の売上収益を計上した。ブルガリ エターナルコレクションの第1弾であるヴィミニは、1940年代のアイコニックなモデルを再解釈したものである。メゾンのセルペンティコレクション向けに新規コミュニケーションキャンペーンが発表され、デュア・リパとジェイク・ギレンホールが新たにグローバルブランドアンバサダーに起用された。ウォッチズ&ワンダーズの見本市で発表された新作ウォッチ、とりわけオクト フィニッシモ 37mm、ビー・ゼロワン、ブルガリ トゥボガス ゴールド&スティールのジュエリーウォッチ、さらに限定版のブルガリ アイコンズヴァニティケースは、メゾンの豊かな創造性を示した。芸術および現代デザインの世界との長年のつながりを改めて強く示すべく、ブルガリはヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展に独占パートナーとして参加し、アーティストのロータス・L・カンによる特別な新作インスタレーションを展示した。
ショーメは、ビー ドゥ ショーメおよびジョゼフィーヌコレクションを展開し続けた。新しいハイジュエリーコレクション、ジャーニー スルー ネイチャーの発売成功に合わせて、メゾンはアンヴォルカプセルコレクションを発表し、カンヌ国際映画祭で高い注目を集めた。また、ショーメは、サステナビリティに取り組む姿勢を改めて示すべく、倫理的に調達され、かつ追跡可能なゴールドを用いた製品ラインの拡充を進めた。
フレッドは、8ヶ国で開催された「ヘリテージ ランデブー」展により創業90周年を祝し、そのアーカイブから250点超の作品を披露した。全仏オープンテニストーナメントとの継続的なコラボレーションのほか、メゾンはフォース10ライズおよびシャンス アンフィニの新規デザインにより、旗艦コレクションの拡充を進めた。
レポシは、ロンドンのハロッズ内に新ブティークをオープンした。メゾンは、ヴァンドーム広場での出店40周年を祝うために、その最もアイコニックなコレクションを販促する複数のイニシアティブを開始した。
タグ・ホイヤーは、クロノグラフ分野における専門性を示し、フォーミュラ1とのパートナーシップを通じてブランド認知を高めた。新たに発表された複数のデザインには、主要な自社開発イノベーションが盛り込まれていた。すなわち、潮位計付特別仕様のシーファーラーエディションを含むカレラ クロノグラフ グラスボックス 42mmと、画期的な柔軟構造によりさらなる精度と耐久性を実現したモナコ エバーグラフである。また、再解釈されたモナコ スピード12もモナコグランプリで披露された。
ウブロは、異なる素材の融合の探求を継続し、ブランドアンバサダーであるノバク・ジョコビッチ、キリアン・エムバペ、ウサイン・ボルトとのコラボレーションにより、3つの限定モデルを発表した。過去10年間にわたりUEFAチャンピオンズリーグのオフィシャルタイムキーパーを務めてきたメゾンは、2025年-2026年シーズンの決勝戦においてこのパートナーシップを祝い、同記念のために特別にデザインされた特別コレクターズエディションのウォッチを披露した。
ゼニスは、精度の追求を具現化した相補的な2つの製品として、G.F.J.コレクションおよびクロノマスター スポーツ スケルトンに、2つの新作を発表した。このイノベーションの勢いは、独立系時計製造業者との初コラボレーションとなったNH WATCH株式会社と共同設計したG.F.J.キャリバー135の発表につながった。
レペ1839は、卓越した機械式タイムピースの水準をさらに高め続け、ゲッコーとベリータンク レーサーという2つの新作を通じて、遊び心溢れる独創性を示した。
見通し
ウォッチ&ジュエリーメゾンは、今後もその地位を一層強化し、アイコニックな製品ラインおよび小売ネットワークの拡充に集中的に投資する方針である。ティファニー・アンド・カンパニーは、特に今後予定される大きなインパクトをもたらすイニシアティブの対象であるバード オン ア ロックを中心とするアイコニックな製品ラインの展開、および店舗ネットワークの刷新を通じて、価値向上戦略を引続き推進する。これらの取組みは、訴求力を支える重要な要素である職人の創造性と専門性を紹介する特別イベントおよびマーケティング・キャンペーンを通じて打ち出される予定である。ブルガリは、エクレティカコレクションの販促を世界各地で開催される複数のイベントにおいて継続すると共に、上海においてカレイドス展を開催する。小売ネットワークは今後も拡大を続け、複数の新規出店と大規模な改装が予定されている。ショーメは、ジョゼフィーヌコレクションの販促を継続するほか、オンラインストアを新設しながらも特に日本および中東において実店舗ネットワークの拡充を続ける。フレッドは、新たなハイジュエリーコレクションとしてムッシュ フレッド ゴールドライトを発表する。レポシは、ヴァンドーム広場における自らの歴史的な存在感を引続き称揚する。タグ・ホイヤーは、マドリードで開催されるスペイングランプリにおいて、フォーミュラ1とのパートナーシップを継続し、コルノルにケース製造施設を新設する。
5. セレクティブ・リテーリング事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 8,406 | 18,348 | 8,620 |
| 販売地域別売上収益(単位:%) | |||
| フランス | 11 | 11 | 11 |
| 欧州(フランスを除く。) | 14 | 13 | 12 |
| 米国 | 45 | 45 | 45 |
| 日本 | 1 | 1 | 1 |
| アジア(日本を除く。) | 9 | 11 | 12 |
| その他の市場 | 20 | 19 | 19 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 893 | 1,780 | 876 |
| 営業利益率(単位:%) | 10.6 | 9.7 | 10.2 |
ハイライト
セフォラは好調に推移し、その強力なブランド力と有効なビジネスモデルを改めて示した。大半の市場では引続き堅調に成長し、とりわけ北米および欧州で高い伸びを示した。中国では業況が徐々に改善した。一方、中東では、地政学的な状況にもかかわらず、事業は非常に底堅く推移した。
すべての製品カテゴリーの業績は、好調な勢いに牽引された。その各カテゴリーが増収を達成し、スキンケアおよびヘアケアが特に好調であった。独占ブランドも引続き大きく貢献し、セフォラの差別化戦略と商品選定戦略の有効性を裏付けた。ブランドポートフォリオは拡充を続け、欧州ではグロウェリーおよびメリット、オーストラリアではアワーグラスを独占的に発売し、中国では11のCビューティーブランドを迎え入れたほか、北米および英国ではマーク ジェイコブス ビューティーを発売した。ロードも北米および英国で大きな成功を収め続けた。韓国ブランドのオリーブヤングとは、革新的なKビューティーブランドの促進を目指してパートナーシップを締結した。2026年に30周年を迎えるセフォラ コレクションは、全市場で優れた業績を達成した。
メゾンは引続き小売ネットワークへの投資を進め、顧客体験の向上およびオムニチャネル戦略の推進に取り組んだ。この拡大は、当年度上半期に75店舗を新規開業したことや、クロアチアおよびベルギーへの市場参入が成功したことに反映されている。上海では、5月にアイコニックな旗艦店を再オープンし、没入型の感覚体験を提供する新たな空間を提供することで大きな成功を収めた。オンライン売上高は、店舗販売の堅調な勢いと共に増加した。OpenAIとのパートナーシップの一環として、米国においてセフォラアプリがChatGPTに統合され、新たな顧客層との接点を拡大し、かつ消費者行動における新規トレンドの最先端に立とうとするメゾンの意欲が改めて示された。
またセフォラは、F1アカデミーとのパートナーシップや、「セフォリア」イベントの世界ツアーの継続をはじめとする各種のコラボレーションおよび国際的な取組みを通じて、コミュニティの拡大とブランド訴求力の向上を継続した。直近にサンパウロで開催された「セフォリア」イベントには4,000人超が来場した。
ル・ボン・マルシェは、芸術・文化を融合させた魅力的な「リテールテイメント」戦略に支えられ、独自性の高い品揃えに焦点を当てた差別化戦略により、再び売上収益の増加を記録した。この勢いは、年間を通じて開催された多彩な展示会にも表れている。ラ・グランド・エピスリー・ド・パリは、これらのイベントに合わせて、フランス各地から厳選した最高級の食の特産品を提供した。当グループはまた、ラ・サマリテーヌの組織体制および製品ラインアップの強化も進めた。
DFSは、大中華圏地域における事業を中国旅游集团中免股份有限公司に売却した。さらに、ロサンゼルスおよびサンフランシスコ空港のコンセッション事業をデューティー・フリー・アメリカズへ、またDFS沖縄をアボルタへ売却する契約を締結した。
見通し
セフォラは、限定ブランドの拡充、新規投入および選択的なコラボレーションを通じて、引続き差別化戦略を推進する。当年度下半期には、欧州にロードが、また北米およびアジアの各店舗に韓国ブランドのオリーブヤングが順次上陸予定である。メゾンはさらに、毎年有望な欧州の新興ブランド1社を表彰する初のアワード「セフォラ・プライズ」の創設を発表した。セフォラは、戦略的市場に注力し続けながら、成長余地の大きい国々での存在感を一層高め、オムニチャネルモデルに対する投資とより個別化された顧客体験に対する投資を継続していく。
ル・ボン・マルシェは、独自の品揃えの向上に注力し、新たなロイヤリティプログラムを開始する。9月にはスーパージャポン特別展を開催し、来場者を独創的で型にはまらない世界へと誘う没入型体験を提供する。
上記「第2 企業の概況-2 事業の内容」および下記「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」も参照のこと。
2【事業等のリスク】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
本項に含まれる将来予測に関する記述は、2026年6月30日現在の予測である。
1. 連結財務書類に関するコメント
売上収益の内訳
四半期ごとの売上収益の変動
<> <img width={253} height={314} id="図 1" src="/images/S100Z2R3/image001.jpg" /> </>
(a) 為替変動が外貨建てで報告する企業の売上収益に及ぼす影響および連結範囲の変更による影響を判断するために使用される原則は、下記「為替変動および連結範囲の変更による影響の判断に関するコメント」に記載されている。
(b) 2026年第1四半期の影響はごくわずかである。
2026年6月30日現在、連結売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと、2025年上半期から2%増加し、開示数値では3%減の38,644百万ユーロとなった。
特に米ドル、日本円および韓国ウォンなど、当グループの多くのインボイス通貨が対ユーロで平均的に下落した結果、5ポイントのマイナスの影響を受けた。また、2026年3月にDFSの大中華圏地域における事業を中国旅游集团中免股份有限公司に売却したことに伴う連結範囲の変更により、1ポイントのマイナス影響を受けた。
インボイス通貨別売上収益
| (単位:%) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| ユーロ | 20 | 21 | 21 |
| 米ドル | 28 | 29 | 28 |
| 日本円 | 8 | 8 | 8 |
| 香港ドル | 3 | 3 | 3 |
| その他の通貨 | 41 | 39 | 40 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
インボイス通貨別売上収益の内訳は、2025年上半期に対して次のとおり変動した。米ドルおよびユーロの寄与は、各1ポイント下落し、それぞれ28%および20%となった。日本円および香港ドルの寄与は、それぞれ8%および3%と横ばいであった。「その他の通貨」の寄与は、2ポイント増加し、41%となった。
販売地域別売上収益
| (単位:%) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| フランス | 8 | 8 | 8 |
| 欧州(フランスを除く。) | 17 | 18 | 17 |
| 米国 | 25 | 26 | 25 |
| 日本 | 8 | 8 | 8 |
| アジア(日本を除く。) | 29 | 26 | 28 |
| その他の市場 | 13 | 14 | 14 |
| 合計 | 100 | 100 | 100 |
販売地域別では、当グループの売上収益に対するアジア(日本を除く。)の相対的寄与は、1ポイント増加して29%となり、「その他の市場」(特に中東を含む。)の寄与は、1ポイント減少して13%となった。フランス、欧州(フランスを除く。)、米国および日本の相対的寄与は、それぞれ8%、17%、25%および8%と横ばいであった。
事業グループ別売上収益
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| ワイン&スピリッツ事業 | 2,598 | 5,358 | 2,588 |
| ファッション&レザーグッズ事業 | 18,146 | 37,770 | 19,115 |
| パフューム&コスメティクス事業 | 3,914 | 8,174 | 4,082 |
| ウォッチ&ジュエリー事業 | 5,225 | 10,486 | 5,090 |
| セレクティブ・リテーリング事業 | 8,406 | 18,348 | 8,620 |
| その他の活動および消去 | 356 | 671 | 315 |
| 合計 | 38,644 | 80,807 | 39,810 |
事業グループ別の当グループの売上収益の内訳は、比較的大きな変化はなかった。ワイン&スピリッツ事業の寄与は、1ポイント増加して7%となった。一方、ファッション&レザーグッズ事業の寄与は、1ポイント減少して47%となった。パフューム&コスメティクス事業、ウォッチ&ジュエリー事業、セレクティブ・リテーリング事業および「その他の活動」の寄与は、それぞれ10%、13%、22%および1%と横ばいであった。
ワイン&スピリッツ事業の売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと5%増加した。当該事業グループの売上収益は、為替レートによるマイナス5ポイントの影響を受け、開示数値では横ばいであった。ワイン&スピリッツ事業のメゾンは、ほとんどの市場で回復の兆しが見られ始め、特に中国におけるコニャックや欧州におけるシャンパンでその傾向が顕著だった。
ファッション&レザーグッズ事業の第2四半期の売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと増加し、特に米国では急激な伸びを見せた。当半期の売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと1%減少し、開示数値では5%減少した。クリスチャン・ディオール・クチュールは、ジョナサン・アンダーソンの初コレクションが好調なスタートを切ったことで、成長が加速した。ロロ・ピアーナとリモワは、目覚ましい業績を達成した。
パフューム&コスメティクス事業の売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと横ばいであり、開示数値では4%減少した。アジア(日本を除く。)および日本では、当該期間中にプラスの成長を記録した。
ウォッチ&ジュエリー事業の売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと9%増加し、開示数値では3%増加した。当該事業グループは、ブルガリおよびティファニーの象徴的なラインの成功に牽引され、好調な業績を記録した。
セレクティブ・リテーリング事業の売上収益は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと5%増加した。為替レートによるマイナス5ポイントおよび連結範囲の変更(DFSの大中華圏地域における事業を中国旅游集团中免股份有限公司に売却したことに関連)によるマイナス3ポイントの影響を受け、売上収益は、開示数値では2%減少した。セフォラは、引続き持続的な成長を達成した。
種類別売上収益
店舗の地域別内訳は以下のとおりである。
| (単位:店舗数) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| フランス | 533 | 539 | 543 |
| 欧州(フランスを除く。) | 1,253 | 1,255 | 1,245 |
| 米国 | 1,237 | 1,232 | 1,222 |
| 日本 | 511 | 520 | 508 |
| アジア(日本を除く。) | 1,832 | 1,905 | 1,991 |
| その他の市場 | 851 | 832 | 804 |
| 合計 | 6,217 | 6,283 | 6,313 |
当グループが直営店(ECサイトを通じた売上を含む。)で生み出した総売上収益の割合は、当期において約78%であり、2025年上半期から横ばいであった。
経常的事業活動による利益
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 38,644 | 80,807 | 39,810 |
| 売上原価 | (12,708) | (27,279) | (13,200) |
| 売上総利益 | 25,936 | 53,528 | 26,610 |
| マーケティングおよび販売費 | (14,392) | (29,914) | (14,732) |
| 一般管理費 | (2,876) | (5,934) | (2,889) |
| ジョイント・ベンチャーおよび関連会社による利益/(損失) | 23 | 75 | 23 |
| 経常的事業活動による利益 | 8,691 | 17,755 | 9,012 |
| 営業利益率(単位:%) | 22.5 | 22.0 | 22.6 |
当グループの売上総利益は、2025年上半期と比較して3%減少し、25,936百万ユーロとなった。売上総利益の対売上収益比率は、2025年上半期から0.3ポイント増加し、67.1%となった。
マーケティングおよび販売費は、開示数値では2%減少、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと2%増加し、14,392百万ユーロとなった。これらの費用の対売上収益比率は37.2%となり、2025年上半期から0.2ポイント増加した。
マーケティングおよび販売費のうち、メゾンのリテール・ネットワークの拡大に関連する費用は、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと3%の増加となった。広告宣伝費は売上収益の11.3%となり、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと横ばいであった。
一般管理費は、開示数値では横ばい、連結範囲の変更および通貨の為替変動による影響を除くと2%増加し、合計2,876百万ユーロとなった。一般管理費は売上収益の7.4%となった。
事業グループ別経常的事業活動による利益
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| ワイン&スピリッツ事業 | 582 | 1,016 | 524 |
| ファッション&レザーグッズ事業 | 6,195 | 13,209 | 6,636 |
| パフューム&コスメティクス事業 | 417 | 727 | 425 |
| ウォッチ&ジュエリー事業 | 831 | 1,514 | 762 |
| セレクティブ・リテーリング事業 | 893 | 1,780 | 876 |
| その他の活動および消去 | (228) | (491) | (211) |
| 合計 | 8,691 | 17,755 | 9,012 |
当グループの営業利益率は対売上収益比率で22.5%となり、2025年上半期から横ばいであった。当グループの経常的事業活動による利益は、為替変動によるマイナスの影響により、2025年6月30日から4%減少し、8,691百万ユーロとなった。
経常的事業活動による利益の変動
<> <img width={340} height={246} id="図 2" src="/images/S100Z2R3/image002.jpg" /> </>
(a) 為替変動が外貨建てで報告する企業の売上収益に及ぼす影響および連結範囲の変更による影響を判断するために使用される原則は、下記「為替変動および連結範囲の変更による影響の判断に関するコメント」に記載されている。
為替変動は、2025年上半期と比較して、経常的事業活動による利益に合計686百万ユーロのマイナスの影響を及ぼした。当該合計は、以下の3つの要素によって構成される。
(ⅰ)当グループ会社の輸出入売上収益および仕入高に対する為替変動の影響
(ⅱ)様々な通貨に対する商業的エクスポージャーをヘッジする、当グループの方針による正味の影響の変化
(ⅲ)ユーロ圏外の子会社による経常的事業活動による利益を連結することに対する為替変動の影響
ワイン&スピリッツ事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 2,598 | 5,358 | 2,588 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 582 | 1,016 | 524 |
| 営業利益率(単位:%) | 22.4 | 19.0 | 20.3 |
ワイン&スピリッツ事業の営業利益率は、対売上収益比率で22.4%となり、2025年上半期から改善した。これは、11%増の582百万ユーロに達した経常的事業活動による利益に牽引されたものである。
ファッション&レザーグッズ事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 18,146 | 37,770 | 19,115 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 6,195 | 13,209 | 6,636 |
| 営業利益率(単位:%) | 34.1 | 35.0 | 34.7 |
ファッション&レザーグッズ事業の営業利益率は、対売上収益比率で34.1%と高比率を維持したが、経常的事業活動による利益は6,195百万ユーロとなり、2025年上半期から7%減少した。これは主に、為替変動によるマイナスの影響によるものである。
パフューム&コスメティクス事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 3,914 | 8,174 | 4,082 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 417 | 727 | 425 |
| 営業利益率(単位:%) | 10.6 | 8.9 | 10.4 |
パフューム&コスメティクス事業の営業利益率は、対売上収益比率で10.6%となり、2025年上半期から改善が見られた。経常的事業活動による利益は417百万ユーロで、2%減少した。
ウォッチ&ジュエリー事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 5,225 | 10,486 | 5,090 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 831 | 1,514 | 762 |
| 営業利益率(単位:%) | 15.9 | 14.4 | 15.0 |
ウォッチ&ジュエリー事業の営業利益率は、対売上収益比率で15.9%となり、2025年上半期から改善が見られた。これは、9%増の831百万ユーロに達した経常的事業活動による利益に牽引されたものである。
セレクティブ・リテーリング事業
| 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 | |
|---|---|---|---|
| 売上収益(単位:百万ユーロ) | 8,406 | 18,348 | 8,620 |
| 経常的事業活動による利益(単位:百万ユーロ) | 893 | 1,780 | 876 |
| 営業利益率(単位:%) | 10.6 | 9.7 | 10.2 |
セレクティブ・リテーリング事業の営業利益率は、対売上収益比率で10.6%となり、2025年上半期から改善が見られた。これは、2%増の893百万ユーロに達した経常的事業活動による利益に牽引されたものである。
その他の活動
「その他の活動および消去」の経常的営業損失は、2025年6月30日現在の211百万ユーロの損失と比較して228百万ユーロとなった。この項目には、本社経費に加え、ホスピタリティ部門、メディア部門、ロイヤル・ヴァン・レントのヨットおよび当グループの不動産事業の業績が含まれる。
損益計算書のその他の項目
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|
| 経常的事業活動による利益 | 8,691 | 17,755 | 9,012 |
| その他の営業収益および営業費用 | 23 | (656) | (14) |
| 営業利益 | 8,714 | 17,099 | 8,998 |
| 正味金融収益/(費用) | (112) | (401) | (435) |
| 法人所得税 | (2,583) | (5,476) | (2,648) |
| 非支配持分前純利益 | 6,019 | 11,222 | 5,915 |
| 非支配持分 | (322) | (344) | (217) |
| 純利益(グループ持分) | 5,697 | 10,878 | 5,698 |
「その他の営業収益および営業費用」は、2025年上半期における14百万ユーロの純費用と比較して、23百万ユーロの純収益となった。
当グループの営業利益は、2025年上半期から3%減少し、8,714百万ユーロとなった。
2026年6月30日現在の「正味金融収益/(費用)」は、2025年上半期の435百万ユーロの純費用と比較して、112百万ユーロの純費用となった。この項目には、以下の費用が含まれている。
・純金融負債の費用総額。当該費用は、2025年6月30日現在の211百万ユーロに対して192百万ユーロとなり、主に負債残高の減少により、19百万ユーロのプラスの変動となった。
・IFRS第16号に基づき認識されるリース負債の利息。これは前年の278百万ユーロの費用と比較して261百万ユーロの費用となった。
・その他の金融収益および金融費用。これは、2025年上半期における55百万ユーロの純収益と比較して、340百万ユーロの純収益となった。この金額には、前年の194百万ユーロの費用に対して、89百万ユーロの外国為替デリバティブのコストに関連する費用が含まれている。また、売却可能金融資産の公正価値の調整額は、2025年上半期における270百万ユーロの純収益と比較して、447百万ユーロの純収益となった。
2026年上半期における当グループの実効税率は、30.0%であり、2025年上半期から0.9ポイント減少した。これは主に、フランスで適用される追加課税の対象となる所得の変更によるものである。
非支配持分に帰属する利益は、2025年上半期における217百万ユーロと比較して、合計322百万ユーロとなった。この合計には、主にモエ ヘネシーおよびDFSにおける非支配持分に帰属する利益が含まれている。
純利益のグループ持分は、合計5,698百万ユーロであった2025年上半期から横ばいの、5,697百万ユーロとなった。これは売上収益の14.7%であった。
為替変動および連結範囲の変更による影響の判断に関するコメント
為替変動による影響は、ユーロ以外の機能通貨を有する企業の当事業年度の財務書類を、前事業年度の為替レートで換算し、その他の修正は行わずに判断される。
連結範囲の変更による影響は、以下に基づき判断される。
・当事業年度の取得については、当事業年度の売上収益から、当事業年度中に取得した企業の当初連結時の売上収益を差し引く。
・前事業年度の取得については、当事業年度の売上収益から、取得した企業が前事業年度において連結されていなかった月に計上した売上収益を差し引く。
・当事業年度の処分については、当事業年度の売上収益に、前事業年度に売却した企業が当事業年度において連結されなくなった月に計上した売上収益を加算する。
・前事業年度の処分については、当事業年度の売上収益に、売却した企業が前事業年度に計上した売上収益を加算する。
経常的事業活動による利益は、これらと同じ原則に従って修正再表示されている。
2. 連結財政状態計算書に対するコメント
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 無形固定資産 | 41,891 | 41,444 | 447 |
| 有形固定資産 | 30,408 | 29,728 | 680 |
| 使用権資産 | 14,987 | 14,860 | 127 |
| その他の非流動資産 | 8,006 | 7,826 | 181 |
| 非流動資産 | 95,293 | 93,858 | 1,434 |
| 棚卸資産 | 24,184 | 22,659 | 1,525 |
| 現金および現金同等物 | 6,803 | 8,794 | (1,990) |
| 売却目的で保有する資産(a) | 2,074 | 2,796 | (722) |
| その他の流動資産 | 13,414 | 13,930 | (516) |
| 流動資産 | 46,476 | 48,179 | (1,703) |
| 資産 | 141,769 | 142,037 | (268) |
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 資本 | 69,694 | 68,949 | 744 |
| 長期借入金 | 13,041 | 12,418 | 622 |
| 非流動負債に含まれるリース負債 | 13,509 | 13,384 | 125 |
| その他の非流動負債 | 17,021 | 16,869 | 152 |
| 非流動負債 | 113,265 | 111,621 | 1,643 |
| 短期借入金 | 7,444 | 7,925 | (482) |
| 流動負債に含まれるリース負債 | 2,752 | 2,634 | 118 |
| 売却目的で保有する資産に関連する負債(a) | 1,025 | 1,616 | (591) |
| その他の流動負債 | 17,284 | 18,240 | (956) |
| 流動負債 | 28,504 | 30,416 | (1,911) |
| 負債および資本 | 141,769 | 142,037 | (268) |
(a) 売却目的で保有する資産および売却目的で保有する資産に関連する負債は、2026年1月に公表され、当半期中に実施されたDFSの撤退計画によるものであった。
LVMHの2026年6月末現在の連結貸借対照表は、総額141.8十億ユーロとなり、2025年12月31日時点から0.3十億ユーロ減少した。
無形固定資産は、総額41.9十億ユーロとなり、2025年度末時点から0.4十億ユーロ上昇した。当期中のこの変動は、主に0.5十億ユーロの為替変動による影響を要因とし、特に米ドルからユーロへの為替レートの変動に起因する。
有形固定資産は、0.7十億ユーロ上昇し、当期末現在で総額30.4十億ユーロとなった。この変動は、特に当期中の減価償却費および処分を控除後の0.3十億ユーロの投資の影響(投資に関する詳細については「連結キャッシュ・フロー計算書に対するコメント」を参照のこと。)ならびに0.3十億ユーロの為替変動のプラスの影響によるものであった。
使用権資産は、総額15.0十億ユーロとなり、2025年12月31日時点から0.1十億ユーロ上昇した。この変動は、主に2026年1月1日から2026年6月30日までの間の為替変動による0.2十億ユーロおよびリース負債の割引による0.1十億ユーロのプラスの影響に起因するものであった。減価償却費を控除後の新規リースは0.2十億ユーロのマイナスの影響をもたらした。店舗リースは使用権資産の78%を占めた。
2026年6月30日現在のその他の非流動資産は、8.0十億ユーロとなった。この0.2十億ユーロの増加は、主に繰延税金資産の0.1十億ユーロの増加および非流動資産に含まれる売却可能金融資産の市場価値の0.1十億ユーロの増加によるものであった。
棚卸資産は、主に減損引当金の正味変動額および為替変動によるプラスの影響(0.3十億ユーロ)を含む事業活動(1.2十億ユーロ)により、当期中において1.5十億ユーロ上昇した。「連結キャッシュ・フロー計算書に対するコメント」も参照のこと。
その他の流動資産は、0.5十億ユーロ減少し、総額13.4十億ユーロとなった。当期中の流動資産および非流動資産に含まれる売却可能金融資産の市場価値の増加(それぞれ0.4十億ユーロおよび0.3十億ユーロ)によるプラスの影響は、特にデリバティブの価値の減少(0.4十億ユーロ)、税金債権の0.5十億ユーロの減少および売掛金の0.4十億ユーロの減少によって相殺された。
IFRS第16号に基づいて計上されたリース負債は、2025年12月31日時点と比較して0.2十億ユーロ上昇した。これは、新規リースの純増による0.1十億ユーロの減少および為替変動による0.3十億ユーロの増加によるものであった。
その他の非流動負債は、総額17.0十億ユーロとなり、2025年度末時点の16.9十億ユーロから0.2十億ユーロ上昇した。この変動には、非支配持分の購入コミットメントに係る負債(6.4十億ユーロ)の増加による0.1十億ユーロの影響が含まれており、これらのコミットメントを測定するために使用される測定基準の変更(0.3十億ユーロ)に伴うものであったが、非支配持分の購入による0.2十億ユーロの影響により相殺された。この変動には、0.1十億ユーロの繰延税金負債の増加も含まれていた。
最後に、その他の流動負債は1.0十億ユーロ減少し、17.3十億ユーロとなった。この変動は、主に当グループの事業の変更および為替変動による営業債務の減少(0.3十億ユーロ)に伴うものであった。
純金融負債および資本
| (単位:百万ユーロまたは%) | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 長期借入金 | 13,041 | 12,418 | 623 |
| 短期借入金およびデリバティブ | 7,406 | 7,940 | (534) |
| デリバティブ考慮後の総借入金 | 20,447 | 20,358 | 89 |
| 現金、現金同等物および流動資産に含まれる売却可能金融資産 | (12,202) | (13,502) | 1,300 |
| 純金融負債 | 8,245 | 6,857 | 1,388 |
| 資本 | 69,694 | 68,949 | 745 |
| 純金融負債/資本比率 | 11.8% | 9.9% | 1.9ポイント |
2026年6月末現在の資本の総額は69.7十億ユーロとなり、2025年度末時点から0.7十億ユーロ上昇した。配当の分配後の当半期の純利益は、この変動に2.1十億ユーロのプラスの影響を与え、特に米ドルの対ユーロ相場における為替変動は、0.8十億ユーロのプラスの影響を与えた。一方、LVMH株式の買い越しは、1.7十億ユーロのマイナスの影響を及ぼした。
2026年6月末現在の純金融負債は8.2十億ユーロで、資本の総額に対する比率は11.8%となり、2025年度末時点の9.9%と比較して1.9ポイント上昇した。
2026年6月末現在のデリバティブ考慮後の総借入金は20.4十億ユーロとなり、2025年度末時点と比較して0.1十億ユーロ上昇した。これは、2026年2月に2つの債券トランシェを総計1.5十億ユーロで発行したことに起因するが、2020年に発行し、当期中に満期を迎えた債券に係る1.3十億ユーロの返済により相殺された。短期譲渡可能債務証券-ユーロ建ておよび米ドル建てのコマーシャル・ペーパー(NEU CPおよびUSCP)-の発行残高は、当期中、0.2十億ユーロ上昇した。2026年6月30日現在の現金、現金同等物および流動資産に含まれる売却可能金融資産は、総額12.2十億ユーロとなり、2025年度末現在の13.5十億ユーロから1.3十億ユーロ減少した。その結果、純金融負債は当半期中に1.4十億ユーロ増加した。
2026年6月30日現在、当グループは12.2十億ユーロの現金、現金同等物および流動資産に含まれる売却可能金融資産に加え、総額10.8十億ユーロの未使用の承認済クレジット・ラインを利用することができた。後者の金額は、2026年6月末現在で5.6十億ユーロとなった短期譲渡可能債務証券(NEU CPおよびUSCP)プログラムの発行残高を上回った。
3. 連結キャッシュ・フロー計算書に対するコメント
| (単位:百万ユーロ) | 2026年6月30日 | 2025年6月30日 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 運転資本変動前の営業活動によるキャッシュ・フロー | 12,055 | 12,287 | (233) |
| 正味金融債務費用:支払利息 | (139) | (104) | (35) |
| リース負債:支払利息 | (252) | (269) | 17 |
| 税金支払額 | (1,571) | (2,043) | 472 |
| 運転資本の変動 | (2,446) | (1,990) | (456) |
| 営業活動による/(に使用した)正味キャッシュ・フロー | 7,647 | 7,881 | (235) |
| 営業投資 | (2,061) | (2,360) | 298 |
| リース負債の返済 | (1,486) | (1,489) | 4 |
| 営業フリー・キャッシュ・フロー(a) | 4,100 | 4,032 | 67 |
| 金融投資および連結投資の購入/売却 | 259 | (93) | 352 |
| 資本関連取引 | (5,978) | (5,366) | (612) |
| ファイナンス業務前のキャッシュ・フローの変動 | (1,619) | (1,427) | (192) |
(a) 「営業フリー・キャッシュ・フロー」は、連結キャッシュ・フロー計算書において定義されている。これには、営業活動による正味キャッシュ・フローに加え、当グループがいずれも営業活動の構成要素とみなす営業投資およびリース負債の返済が含まれる。
当半期の運転資本変動前の営業活動によるキャッシュ・フローは、総額12,055百万ユーロとなり、主に営業利益の減少により、前年度時点の12,287百万ユーロから233百万ユーロ減少した。
純金融負債およびリース負債に係る税金および利息の支払い後ならびに運転資本変動後の営業活動による正味キャッシュ・フローは、2025年上半期の7,881百万ユーロと比較して、7,647百万ユーロとなった。
正味金融債務に係る支払利息は、前年度の104百万ユーロと比較して、139百万ユーロの正味キャッシュ・アウトフローとなった。この変動は主に、2026年上半期の社債の利息の増加および投資収益の減少を反映したものである。
営業活動に係る税金支払額は1,571百万ユーロとなり、利益の変動に伴い、2025年上半期に支払われた2,043百万ユーロを472百万ユーロ下回った。
2026年6月末現在の運転資本の変動は、2,446百万ユーロの現金需要を生み出し、2025年上半期を456百万ユーロ上回った。2026年における運転資本の変動は、主に棚卸資産(1,412百万ユーロ)の増加によるものであった。買掛金およびその他債権債務の減少により、それぞれ450百万ユーロおよび1,040百万ユーロの追加の資金需要が発生した。これらの影響は売掛金(415百万ユーロ)の減少により一部相殺された。主にファッション&レザーグッズ事業、ワイン&スピリッツ事業およびパフューム&コスメティクス事業が当グループの現金需要に貢献した。在庫の変動は、在庫水準を管理するための継続的措置と特にワイン&スピリッツ事業、ファッション&レザーグッズ事業およびセレクティブ・リテーリング事業において、将来の需要予測に対応するための措置とのバランスを反映したものである。
営業投資(処分控除後)は、2026年上半期に2,061百万ユーロの流出となり、2025年上半期の2,360百万ユーロの流出と比較して298百万ユーロ減少した。有形固定資産の購入には、主に当グループのブランド(とりわけルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、ティファニーおよびセフォラ)による小売ネットワークへの投資が含まれており、パルファン・クリスチャン・ディオール、シャンパンメゾンおよびヘネシーによる生産設備への投資ならびに当グループの慈善事業および本社に関連する投資も含まれていた。
2026年上半期におけるリース負債の返済総額は1,486百万ユーロとなり、2025年上半期における1,489百万ユーロと比較して横ばいとなった。
2026年上半期の「営業フリー・キャッシュ・フロー」(注1)は、4,100百万ユーロの純流入となり、2025年6月末と比較して67百万ユーロ増加した。
当半期中において、非流動資産に含まれる売却可能金融資産は、主にDFSの事業売却に関連して、259百万ユーロの流入を生み出した。
資本関連取引は、5,978百万ユーロの流出を生み出した。この金額の一部である3,706百万ユーロはLVMH SEにより当半期中に支払われた2025事業年度の最終配当金(自己株式に帰属する金額を除く。)から生じたものであり、加えて111百万ユーロは当グループ会社間で支払われた配当金に係る税金から生じ、175百万ユーロは連結子会社の非支配持分に対して支払われたものであった。その他資本関連取引は、1,987百万ユーロの追加の流出となった。これは主に、当半期中に実施されたLVMH株式の取引および329百万ユーロの非支配持分の取得によるものである。
したがって、営業活動、投資活動および資本関連取引に関連するすべての取引後に発生した資金需要は、総額1,619百万ユーロとなった。貸付金および借入金ならびに流動資産に含まれる売却可能金融資産に関連するファイナンス業務は、当半期において198百万ユーロの純流出を生み出した。為替変動が現金残高に及ぼした36百万ユーロのプラスの影響を考慮すると、当期末現在の現金残高は、2025年度末時点と比較して1,781百万ユーロ減少した。2026年6月30日現在の現金残高は、6,578百万ユーロとなった。
(注1) 「営業フリー・キャッシュ・フロー」は、連結キャッシュ・フロー計算書において定義されている。これには、営業活動による正味キャッシュ・フローに加え、当グループがいずれも営業活動の構成要素とみなす営業投資およびリース負債の返済が含まれる。
4【重要な契約等】
該当事項なし。
5【研究開発活動】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、当該半期中に重要な変更はない。
第4【設備の状況】
1【主要な設備の状況】
「第6 経理の状況-1 中間財務書類-要約中間連結財務書類注記-注記6」を参照のこと。
2【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。当グループにとって重要な設備計画はない。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| 授 権 株 数 | 発行済株式総数 | 未発行株式数 |
|---|---|---|
| (注) | 495,811,080株(2026年6月30日現在) | (注) |
(注) フランス法上、未発行の授権株式という概念はない。しかしながら株主によって授権された株式の発行という概念がある。当社の株主は、一定の額および期間において新株または持分証券を発行する権限を取締役会に与えることができる。
②【発行済株式】
| 記名・無記名の別及び 額面・無額面の別 | 種 類 | 発行数 | 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 | 内 容 |
|---|---|---|---|---|
| 当社の株式は、株主の選択により記名式または無記名式で発行される(1株の額面金額0.30ユーロ) | 普通株式 | 495,811,080株(2026年6月30日現在) | ユーロネクスト・パリ | 議決権に制限のない株式(注) |
(注) この495,811,080株のうち、248,162,267株は二重議決権を付与されている。
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
「第6 経理の状況-1 中間財務書類-要約中間連結財務書類注記-注記16.2」を参照のこと。
(4)【大株主の状況】
| (2026年6月30日現在) | ||||
| 株主 | 株式数 | 議決権数(a) | 株式資本の割合(%) | 議決権の割合(a)(%) |
| アルノーファミリーグループ | 248,924,855 | 492,093,218 | 50.21 | 66.39 |
| その他の株主 | 246,886,225(b) | 249,168,276 | 49.79(b) | 33.61 |
| 合計 | 495,811,080 | 741,261,494 | 100.00 | 100.00 |
(a) 株主総会で行使可能な総議決権数。
(b) 自己株式2,711,853株(株式資本の0.55%)を含む。
2【役員の状況】
2025年度有価証券報告書に記載された事項について、2025年度有価証券報告書の提出日後本書提出日までに、重要な変更はない。
第6【経理の状況】
a.LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン・エス・イー(以下、「当社」という。)及び連結子会社(以下、あわせて「当グループ」という。)の原文の要約中間連結財務書類は、国際会計基準審議会(以下、「IASB」という。)が公表し、欧州連合(以下、「EU」という。)が採択した国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成されている。当グループが採用した会計原則、会計慣行及び表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められるそれらとの間の主な相違点に関しては、下記「3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
本書記載の当グループの要約中間連結財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)第328条第1項の規定の適用を受けている。
b.当グループの原文の要約中間連結財務書類は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規定されている外国監査法人等をいう。)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号。)第193条の2第1項第1号に規定されている監査証明に相当すると認められる証明を受けていない。
c.当グループの原文の要約中間連結財務書類はユーロで表示されている。財務諸表等規則第331条の規定に基づき「円」で表示されている金額は、2026年8月3日現在の株式会社三菱UFJ銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値である1ユーロ=179.86円の為替レートでユーロ表示額から換算された金額であり、金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。なお、円換算額は単に便宜上表示されたものであり、ユーロ額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。円換算額は四捨五入されているため、合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
d.円換算額及び「2 その他」並びに「3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」の記載事項は、原文の要約中間連結財務書類には含まれていない。
1【中間財務書類】
要約中間連結財務書類
連結損益計算書
| (百万ユーロ、1株当たり利益を除く。) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 24 | 38,644 | 80,807 | 39,810 |
| 売上原価 | (12,708) | (27,279) | (13,200) | |
| 売上総利益 | 25,936 | 53,528 | 26,610 | |
| マーケティング及び販売費 | (14,392) | (29,914) | (14,732) | |
| 一般管理費 | (2,876) | (5,934) | (2,889) | |
| ジョイント・ベンチャー及び関連会社からの利益/(損失) | 8 | 23 | 75 | 23 |
| 経常的事業活動による利益 | 24 | 8,691 | 17,755 | 9,012 |
| その他の営業利益/費用 | 25 | 23 | (656) | (14) |
| 営業利益 | 8,714 | 17,099 | 8,998 | |
| 正味金融債務費用 | (192) | (348) | (211) | |
| リース負債に係る利息 | (261) | (553) | (278) | |
| その他の金融収益/費用 | 341 | 500 | 54 | |
| 正味金融収益/(費用) | 26 | (112) | (401) | (435) |
| 法人所得税費用 | 27 | (2,583) | (5,476) | (2,648) |
| 非支配持分前純利益 | 6,019 | 11,222 | 5,915 | |
| 非支配持分 | 18 | (322) | (344) | (217) |
| 純利益(グループ持分) | 5,697 | 10,878 | 5,698 | |
| 1株当たり純利益(グループ持分)-基本的(ユーロ) | 28 | 11.52 | 21.86 | 11.43 |
| 算定の基礎となる株式数 | 494,587,155 | 497,650,238 | 498,439,266 | |
| 1株当たり純利益(グループ持分)-希薄化後(ユーロ) | 28 | 11.51 | 21.85 | 11.42 |
| 算定の基礎となる株式数 | 494,957,592 | 497,976,118 | 498,738,112 |
| (百万円) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 24 | 6,950,510 | 14,533,947 | 7,160,227 |
| 売上原価 | (2,285,661) | (4,906,401) | (2,374,152) | |
| 売上総利益 | 4,664,849 | 9,627,546 | 4,786,075 | |
| マーケティング及び販売費 | (2,588,545) | (5,380,332) | (2,649,698) | |
| 一般管理費 | (517,277) | (1,067,289) | (519,616) | |
| ジョイント・ベンチャー及び関連会社からの利益/(損失) | 8 | 4,137 | 13,490 | 4,137 |
| 経常的事業活動による利益 | 24 | 1,563,163 | 3,193,414 | 1,620,898 |
| その他の営業利益/費用 | 25 | 4,137 | (117,988) | (2,518) |
| 営業利益 | 1,567,300 | 3,075,426 | 1,618,380 | |
| 正味金融債務費用 | (34,533) | (62,591) | (37,950) | |
| リース負債に係る利息 | (46,943) | (99,463) | (50,001) | |
| その他の金融収益/費用 | 61,332 | 89,930 | 9,712 | |
| 正味金融収益/(費用) | 26 | (20,144) | (72,124) | (78,239) |
| 法人所得税費用 | 27 | (464,578) | (984,913) | (476,269) |
| 非支配持分前純利益 | 1,082,577 | 2,018,389 | 1,063,872 | |
| 非支配持分 | 18 | (57,915) | (61,872) | (39,030) |
| 純利益(グループ持分) | 1,024,662 | 1,956,517 | 1,024,842 | |
| 1株当たり純利益(グループ持分)-基本的(円) | 28 | 2,072 | 3,932 | 2,056 |
| 算定の基礎となる株式数 | 494,587,155 | 497,650,238 | 498,439,266 | |
| 1株当たり純利益(グループ持分)-希薄化後(円) | 28 | 2,070 | 3,930 | 2,054 |
| 算定の基礎となる株式数 | 494,957,592 | 497,976,118 | 498,738,112 |
**
**
連結包括利益計算書
| (百万ユーロ) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| 非支配持分前純利益 | 6,019 | 11,222 | 5,915 | |
| 換算差額 | 847 | (3,489) | (3,216) | |
| 純損益に振り替えられた金額 | 1 | 6 | 1 | |
| 税効果 | - | - | - | |
| 16.5、18 | 848 | (3,483) | (3,215) | |
| 外貨建将来キャッシュ・フローのヘッジに係る価値変動 | (141) | 789 | 611 | |
| 純損益に振り替えられた金額 | (332) | (298) | (41) | |
| 税効果 | 104 | (120) | (139) | |
| (370) | 371 | 431 | ||
| ヘッジ手段の非有効部分の価値変動(ヘッジ費用を含む。) | (167) | (62) | 66 | |
| 純損益に振り替えられた金額 | 91 | 194 | 107 | |
| 税効果 | 17 | (32) | (42) | |
| (58) | 101 | 131 | ||
| 純損益に振り替えられる可能性がある、資本に認識された利得及び損失 | 420 | (3,011) | (2,653) | |
| 葡萄栽培用地の価値変動 | 6 | - | 21 | (1) |
| 利益剰余金に振り替えられた金額 | - | - | - | |
| 税効果 | (1) | (7) | - | |
| (1) | 14 | (1) | ||
| 従業員給付債務:数理計算上の利得/損失から生じる変動 | 29 | 89 | 27 | (2) |
| 税効果 | (21) | (6) | - | |
| 68 | 21 | (2) | ||
| 非流動資産に含まれる売却可能金融資産の価値変動 | 9 | (63) | 44 | (67) |
| 税効果 | 1 | (1) | - | |
| (62) | 43 | (67) | ||
| 純損益に振り替えられることがない、資本に認識された利得及び損失 | 5 | 77 | (69) | |
| 資本に認識された利得及び損失合計 | 425 | (2,934) | (2,722) | |
| 包括利益 | 6,444 | 8,288 | 3,193 | |
| 非支配持分 | (350) | (211) | (96) | |
| 包括利益(グループ持分) | 6,094 | 8,077 | 3,097 |
| (百万円) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| 非支配持分前純利益 | 1,082,577 | 2,018,389 | 1,063,872 | |
| 換算差額 | 152,341 | (627,532) | (578,430) | |
| 純損益に振り替えられた金額 | 180 | 1,079 | 180 | |
| 税効果 | - | - | - | |
| 16.5、18 | 152,521 | (626,452) | (578,250) | |
| 外貨建将来キャッシュ・フローのヘッジに係る価値変動 | (25,360) | 141,910 | 109,894 | |
| 純損益に振り替えられた金額 | (59,714) | (53,598) | (7,374) | |
| 税効果 | 18,705 | (21,583) | (25,001) | |
| (66,548) | 66,728 | 77,520 | ||
| ヘッジ手段の非有効部分の価値変動(ヘッジ費用を含む。) | (30,037) | (11,151) | 11,871 | |
| 純損益に振り替えられた金額 | 16,367 | 34,893 | 19,245 | |
| 税効果 | 3,058 | (5,756) | (7,554) | |
| (10,432) | 18,166 | 23,562 | ||
| 純損益に振り替えられる可能性がある、資本に認識された利得及び損失 | 75,541 | (541,558) | (477,169) | |
| 葡萄栽培用地の価値変動 | 6 | - | 3,777 | (180) |
| 利益剰余金に振り替えられた金額 | - | - | - | |
| 税効果 | (180) | (1,259) | - | |
| (180) | 2,518 | (180) | ||
| 従業員給付債務:数理計算上の利得/損失から生じる変動 | 29 | 16,008 | 4,856 | (360) |
| 税効果 | (3,777) | (1,079) | - | |
| 12,230 | 3,777 | (360) | ||
| 非流動資産に含まれる売却可能金融資産の価値変動 | 9 | (11,331) | 7,914 | (12,051) |
| 税効果 | 180 | (180) | - | |
| (11,151) | 7,734 | (12,051) | ||
| 純損益に振り替えられることがない、資本に認識された利得及び損失 | 899 | 13,849 | (12,410) | |
| 資本に認識された利得及び損失合計 | 76,441 | (527,709) | (489,579) | |
| 包括利益 | 1,159,018 | 1,490,680 | 574,293 | |
| 非支配持分 | (62,951) | (37,950) | (17,267) | |
| 包括利益(グループ持分) | 1,096,067 | 1,452,729 | 557,026 |
**
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連結財政状態計算書
| 資産 (百万ユーロ) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| ブランド及びその他の無形資産 | 3 | 23,331 | 23,129 | 25,043 |
| のれん | 4 | 18,561 | 18,315 | 18,365 |
| 有形固定資産 | 6 | 30,408 | 29,728 | 29,403 |
| 使用権資産 | 7 | 14,987 | 14,860 | 15,724 |
| ジョイント・ベンチャー及び関連会社への投資 | 8 | 1,225 | 1,214 | 1,259 |
| 非流動資産に含まれる売却可能金融資産 | 9 | 1,967 | 1,891 | 1,640 |
| その他の非流動資産 | 10 | 977 | 983 | 1,150 |
| 繰延税金 | 3,837 | 3,738 | 4,092 | |
| 非流動資産 | 95,293 | 93,858 | 96,676 | |
| 棚卸資産及び仕掛品 | 11 | 24,184 | 22,659 | 23,090 |
| 営業債権 | 12 | 3,941 | 4,332 | 4,257 |
| 法人所得税 | 595 | 758 | 581 | |
| その他の流動資産 | 13 | 3,480 | 4,132 | 4,638 |
| 流動資産に含まれる売却可能金融資産 | 14 | 5,399 | 4,708 | 4,157 |
| 売却目的で保有する資産 | 2 | 2,074 | 2,796 | - |
| 現金及び現金同等物 | 15 | 6,803 | 8,794 | 8,176 |
| 流動資産 | 46,476 | 48,179 | 44,899 | |
| 資産合計 | 141,769 | 142,037 | 141,575 |
| 負債及び資本 (百万ユーロ) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| 資本(グループ持分) | 16 | 68,095 | 67,472 | 65,295 |
| 非支配持分 | 18 | 1,599 | 1,477 | 1,580 |
| 資本 | 69,694 | 68,949 | 66,875 | |
| 長期借入金 | 19 | 13,041 | 12,418 | 12,454 |
| 非流動負債に含まれるリース負債 | 7 | 13,509 | 13,384 | 14,128 |
| 非流動負債に含まれる引当金及びその他負債 | 20 | 3,484 | 3,546 | 3,494 |
| 繰延税金 | 7,121 | 6,993 | 7,172 | |
| 非支配持分の買取契約 | 21 | 6,416 | 6,331 | 7,015 |
| 非流動負債 | 43,571 | 42,672 | 44,263 | |
| 短期借入金 | 19 | 7,444 | 7,925 | 9,927 |
| 流動負債に含まれるリース負債 | 7 | 2,752 | 2,634 | 2,784 |
| 営業債務 | 22 | 7,906 | 8,223 | 7,736 |
| 法人所得税 | 1,407 | 828 | 1,193 | |
| 流動負債に含まれる引当金及びその他負債 | 22 | 7,970 | 9,190 | 8,797 |
| 売却目的で保有する資産に関連する負債 | 2 | 1,025 | 1,616 | - |
| 流動負債 | 28,504 | 30,416 | 30,437 | |
| 負債及び資本合計 | 141,769 | 142,037 | 141,575 |
| 資産 (百万円) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| ブランド及びその他の無形資産 | 3 | 4,196,314 | 4,159,982 | 4,504,234 |
| のれん | 4 | 3,338,381 | 3,294,136 | 3,303,129 |
| 有形固定資産 | 6 | 5,469,183 | 5,346,878 | 5,288,424 |
| 使用権資産 | 7 | 2,695,562 | 2,672,720 | 2,828,119 |
| ジョイント・ベンチャー及び関連会社への投資 | 8 | 220,329 | 218,350 | 226,444 |
| 非流動資産に含まれる売却可能金融資産 | 9 | 353,785 | 340,115 | 294,970 |
| その他の非流動資産 | 10 | 175,723 | 176,802 | 206,839 |
| 繰延税金 | 690,123 | 672,317 | 735,987 | |
| 非流動資産 | 17,139,399 | 16,881,300 | 17,388,145 | |
| 棚卸資産及び仕掛品 | 11 | 4,349,734 | 4,075,448 | 4,152,967 |
| 営業債権 | 12 | 708,828 | 779,154 | 765,664 |
| 法人所得税 | 107,017 | 136,334 | 104,499 | |
| その他の流動資産 | 13 | 625,913 | 743,182 | 834,191 |
| 流動資産に含まれる売却可能金融資産 | 14 | 971,064 | 846,781 | 747,678 |
| 売却目的で保有する資産 | 2 | 373,030 | 502,889 | - |
| 現金及び現金同等物 | 15 | 1,223,588 | 1,581,689 | 1,470,535 |
| 流動資産 | 8,359,173 | 8,665,475 | 8,075,534 | |
| 資産合計 | 25,498,572 | 25,546,775 | 25,463,680 |
| 負債及び資本 (百万円) | 注記 | 2026年6月30日 | 2025年12月31日 | 2025年6月30日 |
|---|---|---|---|---|
| 資本(グループ持分) | 16 | 12,247,567 | 12,135,514 | 11,743,959 |
| 非支配持分 | 18 | 287,596 | 265,653 | 284,179 |
| 資本 | 12,535,163 | 12,401,167 | 12,028,138 | |
| 長期借入金 | 19 | 2,345,554 | 2,233,501 | 2,239,976 |
| 非流動負債に含まれるリース負債 | 7 | 2,429,729 | 2,407,246 | 2,541,062 |
| 非流動負債に含まれる引当金及びその他負債 | 20 | 626,632 | 637,784 | 628,431 |
| 繰延税金 | 1,280,783 | 1,257,761 | 1,289,956 | |
| 非支配持分の買取契約 | 21 | 1,153,982 | 1,138,694 | 1,261,718 |
| 非流動負債 | 7,836,680 | 7,674,986 | 7,961,143 | |
| 短期借入金 | 19 | 1,338,878 | 1,425,391 | 1,785,470 |
| 流動負債に含まれるリース負債 | 7 | 494,975 | 473,751 | 500,730 |
| 営業債務 | 22 | 1,421,973 | 1,478,989 | 1,391,397 |
| 法人所得税 | 253,063 | 148,924 | 214,573 | |
| 流動負債に含まれる引当金及びその他負債 | 22 | 1,433,484 | 1,652,913 | 1,582,228 |
| 売却目的で保有する資産に関連する負債 | 2 | 184,357 | 290,654 | - |
| 流動負債 | 5,126,729 | 5,470,622 | 5,474,399 | |
| 負債及び資本合計 | 25,498,572 | 25,546,775 | 25,463,680 |
2【その他】
(1)後発事象
該当事項なし。
(2)訴訟および規制手続
上記「1 中間財務書類-要約中間連結財務書類注記-注記31」を参照のこと。
3【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
当グループの連結財務書類は、EUが採択したIFRSに準拠して作成されている。これらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則(以下「日本基準」という。)とは、いくつかの点で異なる。直近期の財務書類に関する主な相違点は以下のとおりである。
(1) 連結の範囲
IFRSでは、連結財務書類には、持株会社及びグループによって支配されている会社(一定の特別目的事業体又はストラクチャード・エンティティを含む。)(即ち子会社)の財務書類が含まれている。
投資者は、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合には、投資先を支配している。
企業が他の企業を支配しているか否かを判断するにあたり、他の企業により保有されている潜在的議決権を含め、実質的な潜在的議決権の所有及びその影響を考慮している。共同支配企業に対する持分は、持分法を適用して認識する。
ただし、一定の要件を満たす投資企業に該当した場合には、上述の連結処理に代え、投資企業が保有する投資を公正価値で測定し、その変動を純損益で認識する。
日本基準では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に従い、実質支配力基準により連結の範囲が決定され、支配を有する会社の財務書類は連結される。他の会社の財務上、営業上又は事業上の意思決定機関を支配している場合には、親会社は当該他の会社に対して支配を有しているといえる。
日本基準ではまた、特別目的会社については、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立されており、当該特別目的会社の事業がその目的に従って遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認められ、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定される。
共同支配企業は、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に従い、持分法を用いて会計処理される。
(2) 会計方針の統一
IFRSでは、連結財務書類は、類似の状況における同様の取引や事象について、統一的な会計方針を用いて作成される。グループのメンバーが、類似の状況における同様の取引や事象に関して連結財務書類で採用している会計方針とは異なるものを使用して財務書類を作成している場合、連結財務書類作成時に適切な修正が行われる。
日本基準では、連結財務書類を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社の財務書類がIFRS又は米国会計基準(US GAAP)に準拠して作成されている場合、及び国内子会社が指定国際会計基準又は修正国際基準に準拠した連結財務書類を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合には、一定の項目の修正(のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など)を条件に、これを連結財務書類の作成に利用することが当面の間認められている。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」において、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、投資会社及び持分法を適用する被投資会社が採用する会計方針は、原則として統一することと規定されている。ただし、実務対応報告第24号により、在外関連会社及び国内関連会社についても、実務対応報告第18号で規定される在外子会社及び国内子会社に対する当面の取扱いに準じて行うことができる。
(3) 企業結合
IFRSでは、IFRS第3号「企業結合」に従い、事業とみなされるためには、取得には、一緒にアウトプットを創出する能力に著しく寄与するインプットと実質的なプロセスが含まれていなければならない。まだアウトプットを創出していない創業期の企業も含めてインプットと実質的なプロセスが存在するかどうかを評価するためのフレームワークが設けられている。アウトプットを伴わない場合でも事業であるためには、組織化された労働力が必要である。
また、IFRS第3号において、企業結合は取得法で会計処理することが要求されている。取得者は、被取得者の支配を獲得した取得日に、のれんとは区別して、取得した識別可能な資産及び引き受けた負債を公正価値で連結財務書類に計上する。取得原価は、取得日の公正価値で測定された移転された対価及び被取得企業の全ての非支配持分の総計により測定される。発生した取得関連コストは費用処理される。
日本基準では、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に従い、「事業」とは、企業活動を行うために組織化され、有機的一体として機能する経営資源をいい、「企業結合」とは、ある企業又はある企業を構成する事業と他の企業又は他の企業を構成する事業とが1つの報告単位に統合されることと定義されている。企業結合は原則としてパーチェス法により会計処理され、企業結合の対価は取得日の時価で測定される。外部のアドバイザー等に支払った特定の報酬・手数料等の取引関連費用は、発生時の事業年度の費用として処理される。
(4) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法
IFRSでは、取得企業は、次の(a)が(b)を超過する額として測定される取得日時点ののれんを認識する。
(a) 次の総計
(ⅰ) 通常、取得日における公正価値による測定が要求される移転された対価
(ⅱ) 下記に従って測定された被取得企業のすべての非支配持分の金額
(ⅲ) 段階的に実施される企業結合の場合には,取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日における公正価値
(b) 取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の取得日における正味の金額
IFRS第3号では、非支配持分の測定について次の2つの方法のうちいずれかの方法の選択適用が認められている。
1)非支配持分を取得日に公正価値により測定する(いわゆる、全部のれんアプローチ)。
2)非支配持分を取得した識別可能な純資産に対する比例持分割合相当額により測定する(いわゆる、購入のれんアプローチ)。
日本基準では、のれんは取得原価が取得した資産又は引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される。子会社の資産及び負債は支配獲得日における時価により測定され、非支配株主持分は支配獲得日における純資産の時価の非支配株主持分割合相当額で計上される。
企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」に基づき、非支配株主持分は純資産の部に計上される。企業会計基準第22号に基づき、当期純利益には非支配株主に帰属する部分も含め、当期純利益に非支配株主に帰属する当期純利益を加減して、親会社株主に帰属する当期純利益を表示する。
(5) のれんの償却
IFRSでは、のれんは、年1回若しくは事象や状況の変化が減損の可能性を示唆する場合はより頻繁に、減損テストが実施されるが、償却されない。(IAS第36号)
日本基準では、企業会計基準第21号に従い、のれんは20年以内のその効果が及ぶ期間にわたり定額法その他の合理的方法により償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。
(6) 段階取得
IFRSでは、段階取得による企業結合の場合、取得企業は取得前に保有していた被取得企業に対する持分を取得日の公正価値により再評価し、再評価差額は純損益又はその他の包括利益で認識する。さらに、取得企業が被取得企業への持分の価値の変動をその他包括利益に認識していた場合には、その認識額については取得企業が従来から保有していた持分を直接処分する場合に求められる会計処理と同じ基準により認識される。
日本基準では、企業会計基準第21号に従い、連結財務書類上、支配を獲得するに至った取引のすべてについて、企業結合日の時価で取得原価を測定する。当該取得原価と、支配獲得までの個々の取引の原価合計との差額は損益として計上する。
非支配持分の測定については、「のれんの当初認識と非支配持分の測定方法」を参照のこと。
(7) 金融商品の分類及び測定
(金融資産)
IFRSでは、金融資産の管理に関する企業の事業モデル及び、金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じるという特性(以下「SPPI要件」という。)に基づき、原則として下記(a)~(c)のいずれかの事後測定が行われる金融資産に分類される(IFRS第9号「金融商品」)。
(a)償却原価測定
契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有し、かつSPPI要件を満たす金融資産
(b)その他の包括利益(以下「OCI」という。)を通じて公正価値で測定(以下「FVOCI」という。)
契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的とする事業モデルの中で保有し、かつSPPI要件を満たす金融資産
(c)純損益を通じて公正価値で測定(以下「FVPL」という。)
上記(a)又は(b)以外の金融資産。これらの金融商品は、売買目的保有金融資産又は売却を主目的とする金融資産で構成されるポートフォリオに分類される。
上記の原則的分類に対し、下記の2つの例外が認められている:
・公正価値オプション
会計上のミスマッチを除去又は大幅に低減することとなる場合には、当初認識時に金融資産をFVPL 測定するという取消不能の指定が可能である。
・OCIオプション
純損益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品に対する投資について、当初認識時に公正価値の事後の変動をOCIに表示するという取消不能の選択を行うことが可能。ただし、投資の売却時において、累積されたOCIを当期の損益に計上すること(以下「リサイクリング」という。)は認められない。
(金融負債)
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債、一定の金融保証契約、公正価値オプションの指定を行った金融負債等の例外を除き、償却原価により事後測定する金融負債に分類される(IFRS第9号「金融商品」)。
公正価値オプションを適用した金融負債について、自己の信用リスクの変動に起因する公正価値の変動はその他の包括利益に表示しなければならない。ただし、この処理が純損益における会計上のミスマッチを創出又は拡大する場合は、負債の信用リスクの変動の影響を含む全ての利得又は損失を純損益に表示しなければならない。
預金及び貯蓄は償却原価で分類及び測定される。
日本基準では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産及び金融負債は以下のように測定される。
・売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は損益認識される。
・個別財務書類においては、子会社株式及び関連会社株式は、取得原価で計上される。
・満期保有目的の債券は取得原価又は償却原価で測定される。
・売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券(その他有価証券)は、時価で測定し、時価の変動額は、純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書へ計上される。
・市場価格のない株式等は取得原価をもって計上する。
・貸付金及び債権は取得原価又は償却原価で測定される。
・金融負債は債務額で測定される。ただし社債については償却原価法で評価される。
・IFRSで認められる公正価値オプションに関する会計基準はない。
金融商品の時価の算定方法に関する詳細なガイダンス及び開示に関して企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第31号「時価の算定に関する会計基準の適用指針」が適用されている。
(8) 金融資産の減損
IFRSでは、償却原価測定及びFVOCI測定の金融資産、IFRS第15号に基づく取引により発生した契約資産、IFRS第16号において規定されるリース債権、純損益を通じて公正価値で測定しないローン・コミットメント、並びに金融保証契約に係る予想信用損失に対して、損失評価引当金を認識する(IFRS第9号「金融商品」)。
各報告日において、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を12か月の予想信用損失の金額で測定する(ステージ1)。金融商品に係る信用リスクが当初認識後に著しく増大している場合には、企業は残存期間にわたる予想信用損失を認識する(ステージ2)。金融資産について、見積将来キャッシュ・フローに悪影響を及ぼすような債務不履行事由が1つ以上発生して信用減損金融資産となった場合、企業は残存期間にわたる予想信用損失を認識すると共に、損失評価引当金調整後の金額に対して実効金利を適用する(ステージ3)。その後、信用減損金融資産ではなくなり、かつ、その改善を信用減損金融資産となった後に発生した事象に客観的に関連付けることができる場合、当該金融商品はステージ2に再分類され、その後、もはや金融商品に係る信用リスクが当初認識後に著しく増大している状態に該当しない場合にはステージ1に再分類される。
金融商品に係る信用リスクが当初認識後に著しく増大しているかどうかを判定するにあたっては、予想信用損失の金額の変動ではなく、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生リスクの変動を用いて行う。
予想信用損失を測定する際に考慮すべき最長の期間は、企業が信用リスクにさらされる最長の契約期間(延長オプションの行使による期間を含む。)を使う。
使用部分と未使用部分を含む金融商品について、予想信用損失は、契約上の通知期間ではなく、企業が信用リスクにさらされる期間にわたり測定される。
金融商品の予想信用損失は、下記を反映する方法で見積もる。
(a) 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される偏りのない確率加重金額
(b) 貨幣の時間価値を反映する方法
(c) 過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
日本基準では、企業会計基準第10号に従い、債権の貸倒見積高は、債務者の財政状態及び経営成績等に応じて、「一般債権」、「貸倒懸念債権」、「破産更生債権等」に区分し、それぞれに応じて定められた方法により算定する。
満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式並びにその他有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差額は当期の損失として処理する。
減損損失の額は当期純損益に認識される。減損損失の戻入は認められない。
(9) 金融資産の認識の中止
IFRSでは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅し、又は、金融資産が譲渡され、かつ、その譲渡が認識の中止の要件を満たす場合、金融資産の認識は中止される。譲渡においては、報告企業は、(a)資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を移転すること、又は(b)資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を保持するが、そのキャッシュ・フローを第三者に支払う契約上の義務を引受けること(一定の要件を満たす場合)、のいずれかが要求される。譲渡が行われた後、会社は、譲渡した資産の所有に係るリスク及び経済価値をどの程度保持しているかを評価する。実質的に全てのリスク及び経済価値を保持している場合は、その資産は引続き貸借対照表に計上される。実質的に全てのリスク及び経済価値が移転された場合は、当該資産の認識は中止される。実質的に全てのリスク及び経済価値が保持も移転もされない場合は、会社はその資産に対する支配を引続き保持しているかどうかについて評価をする。支配を保持していない場合は、当該資産の認識は中止される。一方、会社が当該資産に対する支配を保持している場合、継続的関与の範囲に応じて、引続きその資産の認識を継続することとなる。(IFRS第9号)
日本基準では、企業会計基準第10号に従い、金融資産の財務構成要素ごとに、契約上の権利に対する支配が第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(10) 金融商品の分類変更
IFRSでは、当初分類の決定後は、分類変更は、企業が金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、認められる。金融資産を分類変更する場合には、企業は分類変更日から将来に向かって分類変更を適用しなければならない。金融負債については、分類変更してはならない。
日本基準では、売買目的有価証券又はその他有価証券から満期保有目的の債券への分類変更は一般に認められず、売買目的有価証券からその他有価証券への分類変更については、限られた状況においてのみ認められている(企業の経営者が外部の事業環境の変化又は経営管理方針の変更によりトレーディング業務の廃止を決定した場合には、当該企業は売買目的として分類した有価証券をすべてその他有価証券に分類変更することができる。)。
(11) ヘッジ会計
IAS第39号に基づき、下記のタイプのヘッジ関係が認められている。
公正価値ヘッジ-公正価値ヘッジにおいては、ヘッジ手段の利得又は損失は純損益に認識される。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象に関する利得又は損失は純損益に認識され、ヘッジ対象の帳簿価額が調整される。
キャッシュ・フロー・ヘッジ-デリバティブ金融商品が、認識された資産もしくは負債又は発生の可能性の高い予定取引からのキャッシュ・フローの変動のヘッジとして指定される場合、デリバティブの価値の変動は、ヘッジの有効部分については個別の勘定を通じてその他の包括利益に認識され、最終的な非有効部分はすべて純損益に認識される。その他の包括利益に認識されたデリバティブに係る利得又は損失は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが発生した時点で純損益に再分類される。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ-在外営業活動体に対する純投資をヘッジしている場合、有効なヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に認識される。非有効部分については、純損益に認識される。
なお、ヘッジ会計中止の例外規定として、法律や規制により、デリバティブ(ヘッジ手段として文書化されている場合)のカウンターパーティが、CCP(中央清算機関)に変更された場合は、既存のヘッジ会計の継続が認められる(改訂IAS第39号)。
IFRS第9号では、ヘッジ会計についてIAS第39号を継続適用することも認められている。当グループは、IFRS第9号のヘッジ会計に関する部分を適用せずIAS第39号を継続適用している。
日本基準では、企業会計基準第10号に従い、デリバティブ取引について、会計基準により定められたヘッジ会計の要件を満たす場合には、原則として、「繰延ヘッジ会計」(時価評価されているヘッジ手段に係る損益又は評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法)を適用する。ただし、その他有価証券をヘッジ対象とするヘッジ取引については、「時価ヘッジ会計」(ヘッジ対象である資産又は負債に係る相場変動等の損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する。)を適用することもできる。
(12) リース
IFRSでは、IFRS第16号「リース」に基づき、借手のリース取引について、リースの対象である資産が利用可能になった日に貸借対照表に認識される。借手は、使用権資産と共に負債側にリース負債を計上し、使用権資産は契約の見積期間にわたり当該資産を使用する権利、またリース負債は同期間にわたるリース料の支払義務を表す。リース負債は、リースの計算利子率が容易に算定できる場合は、リース料を当該利子率で割り引いた現在価値で表す。リースの計算利子率が容易に算定できない場合には、追加借入利子率が使用される。リース開始日以降、使用権資産は減価償却され、リース負債に係る支払利息は損益計算書に認識される。また、借手はIAS第36号「資産の減損」を適用して、使用権資産が減損しているかどうかを判定する。
借手は、短期リース(当初の期間が12ヶ月以内)及びリースの対象である資産の新品である時点での価値が少額であるリースについて、貸借対照表に認識せず、対応するリース料を定額法で損益計算書に計上する処理ができる。
日本基準では、企業会計基準第13号に基づき、借手のリース取引はファイナンス・リース及びオペレーティング・リースに分類され、ファイナンス・リース取引は、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行い、オペレーティング・リース取引は、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるが、解約不能リース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね75%以上又は解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件を借手が現金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90%以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定され、通常の売買取引に係る方法に準じて、リース物件及びこれに係る債務をリース資産及びリース債務として借手の財務書類に計上する。オペレーティング・リースでは支払リース料をリース期間にわたって費用計上する。また、借手は、以下のリース取引は、賃貸借処理できる。
・リース期間が1年以内のファイナンス・リース取引
・重要性が乏しい減価償却資産について、購入時に費用処理する方法が採用されている場合で、リース料総額が、重要性が乏しい減価償却資産に適用した基準額以下のリース取引
・所有権移転外ファイナンス・リースで、企業の事業内容に照らして重要性の乏しい、リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下のリース取引
(13) 退職後給付
IFRSでは、IAS第19号は、確定給付制度について、確定給付債務(DBO)の現在価値と制度資産の公正価値の差額として算定される確定給付負債純額を貸借対照表に全額計上することを要求している。数理計算上の差異を含む確定給付負債純額の再測定は、発生時にその他の包括利益で認識し、その後の期間において純損益に振り替えてはならない。過去勤務費用は、費用として即時認識されなければならない。
日本基準においても、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に従い、連結財務書類においては、年金資産控除後の退職給付債務の全額が貸借対照表に計上されている。過去勤務費用及び数理計算上の差異の発生額のうちその期に費用処理されない部分は、貸借対照表のその他の包括利益累計額に計上される。これらはその後の期間にわたって費用処理され、当期純利益を構成する。
(14) 有給休暇引当金
IFRSでは、改訂IAS第19号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求されている。
日本基準においては、該当する規定はない。
(15) 無形資産及び有形固定資産の減損
IFRSでは、各報告日において当該報告企業は、有形固定資産又は無形資産の減損の兆候の有無について評価する。そのような兆候が存在する場合、企業は当該資産の回収可能価額及び減損損失を見積もる。のれんについては、年1回及び減損の兆候がある場合はいつでも、減損テストが実施される。無形資産(のれんを除く。)又は有形固定資産に係る減損損失の戻入は、回復の都度、増加した帳簿価額が減損損失計上前の帳簿価額を超えない範囲で認識される。なお、のれんに係る減損損失の戻入は行われない。(IAS第36号)
日本基準では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産の減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額(20年を超えない合理的な期間に基づく)が帳簿価額を下回ると見積られる場合において、回収可能価額(正味売却価額と使用価値(継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い方の金額)と帳簿価額の差額を減損損失として認識する。減損損失の戻入は認められない。
(16) 引当金の計上基準
IFRSでは、引当金は、以下の要件すべてを満たす場合に認識しなければならない。
- 企業が過去の事象の結果として現在の債務(法的又は推定的)を有している。
- 当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高い。
- 当該債務の金額について信頼性のある見積りができる。
貨幣の時間価値による影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値としなければならない。
日本基準では、以下の全てを満たす場合に引当金を認識しなければならない。
- 将来の特定の費用又は損失に関連している。
- その発生が当期以前の事象に起因する。
- 発生の可能性が高い。
- その金額を合理的に見積ることができる。
なお、引当金の割引計算について該当する基準はない。
(17) コミットメント及び実行手数料
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、市場金利を下回る金利で貸付金を提供するコミットメントは、当初公正価値で認識される。かかるローン・コミットメントは、当初認識後は、公正価値で測定するものを除き、(i)「IFRS第9号の減損の定めに従って算定した損失評価引当金の金額」(未使用のローン・コミットメントに係る信用損失は、ローン・コミットメントの保有者が貸付を受けた場合に企業が返済を受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、実際に受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローの差額の現在価値により測定する。)と、(ii)「当初認識額からIFRS第15号の原則に従って収益に認識された累計額を控除した額」のいずれか大きい額で測定される。
かかる場合、ディスカウントは、銀行業務純益に影響を与える支払利息を表す勘定における貸付金(名目価額から差し引かれる。)に関して認識される。かかるディスカウントは、後に貸付金の実効金利に組み込まれ、市場価格に反映される。
日本基準では、ローン・コミットメントの未実行残高を注記し、手数料は発生主義に基づき、当期に対応する部分を純損益に計上する。
第7【外国為替相場の推移】
ユーロと本邦通貨との間の為替相場は、最近6ヶ月間において、国内において時事に関する事項を掲載する2以上の日刊新聞紙に掲載されているため、本項の記載を省略する。
第8【提出会社の参考情報】
当該事業年度の開始日から本書提出日までの期間において提出された書類および提出日は以下のとおりである。
有価証券報告書および添付書類 提出日:2026年6月19日
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第1【保証会社情報】
該当事項なし。
第2【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第3【指数等の情報】
該当事項なし。