| 【表紙】 | |
| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条第1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2026年6月29日 |
| 【事業年度】 | 自 2025年1月1日 至 2025年12月31日 |
| 【会社名】 | オレンジ |
| (Orange) | |
| 【代表者の役職氏名】 | 財務・業績及び開発担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント ローレント・マルティネス |
| (Executive Vice President Finance, Performance and Development, Laurent Martinez) | |
| 【本店の所在の場所】 | フランス共和国 92130イッシー・レ・ムリノー、ケ・デュ・プレジダン・ルーズベルト111 |
| (111, quai du Président Roosevelt, 92130 Issy-les-Moulineaux, France) | |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 上 田 真 嗣 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番2号 大手門タワー 西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6250-6200 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 和 田 萌 楓 弁護士 下 川 佳 奈 子 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番2号 大手門タワー 西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03-6250-6200 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当事項なし |
注1 本報告書において、別異に記載された場合及び文脈上別異に解釈される場合を除き、下記の用語は下記の意味を有するものとする。
| 「オレンジSA」又は「当社」 | 子会社を含まない親会社のオレンジ |
| 「オレンジ」又は「当グループ」 | 親会社のオレンジ及びその連結子会社 |
| 「EU」 | 欧州連合 |
| 「当社株式」 | 1株当たり額面4ユーロの当社普通株式 |
| 「フランス」又は「フランス政府」 | フランス共和国 |
注2 本報告書に記載の「ユーロ」は欧州連合に属する諸国の単一通貨を、「円」は日本国の通貨をそれぞれ指すものとする。本報告書において便宜上記載されているユーロから日本円への換算は、1ユーロ=184.23円(2026年5月1日現在の株式会社三菱UFJ銀行公表による対顧客電信売・買相場の仲値)により、計算されている。
注3 本報告書中の表で計数が四捨五入されている場合、提示されている合計は表示された計数の総和と必ずしも一致しない。
注4 本報告書には、第一部、第2「3 事業の内容」「3.1 電気通信サービス市場の主要な変化」、「3.2 オレンジのグループ戦略」及び「3.3 営業活動」、第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(特に「1.1 概要」)、第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「財務目標」並びに第3「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」における記述をはじめとする、将来予測に関する記述が含まれている。
オレンジは、これらの記述が合理的な前提に基づいているものであると信ずるが、将来予測に関する記述は、様々なリスクと不確実性によって左右される。また予測される事態が発生するか否か、設定された目標が実際に達成されるか否かといったことについては、確約することはできない。
オレンジの実際の業績を設定された目標とは大幅に異なる結果とさせる可能性がある重大要素は、第一部、第3「3 事業等のリスク」に記載されている。法律上、特にフランス金融市場庁(Autorité des Marchés Financiers)(AMF)の一般規則第223-1条以下に基づき必要とされる場合を除き、オレンジは、将来予測に関する記述を更新する義務を負わない。
注5 ウェブサイトへの参照記載は、追加情報が取得できる範囲を示すだけのために含まれている。いかなるウェブサイトに記載された情報も、本報告書に組み込まれているものではない。
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社は株式会社(société anonyme(S.A.))であり、これは、ストック・コーポレーション又は公開有限責任会社と同種の法人である。
当社に適用がある法的枠組みは、主としてフランス商法第2編に規定がある。また、当社は1990年7月2日のフランス法第90-568号(1996年7月26日の法第96-660号及び2003年12月31日の法第2003-1365号により改正)の規定に服する。後者の改正は、特に、フランス政府による民間投資家への持分の譲渡を認める規定を含んでいた。
以下は、当社を含む株式会社に適用されるフランス商法の主要規定の概略である。
株式会社の公募による設立には定款を作成して、創立総会の承認を受けなければならない。定款は株式会社が登録されることになる商事裁判所書記官室に提出される必要がある。
定款は株式会社の準拠する根本規則を定めた文書である。定款には特に株式会社の商号、存続期間、登録事務所の所在地、目的、資本金の額、授権株数及び株式の譲渡性につき制限があればかかる制限を定めることを要する。
a) 資 本 金
株式会社の最低資本金は37,000ユーロである。株式について異なる種類を設けることができ、また、会社は無議決権株式と優先株式を発行することができる。
株式の所有は、会社の株主名簿への登録(記名株式の場合)によって又は金融仲介業者の実質株主の個々の口座への記帳(無記名株式の場合)によって表章される。フランス国外で流通する株式は、ユーロクリア・フランスが発行する株券により表章される。かかる株券はフランス国外に限り、有効である。
株式を譲渡するためには、株主は場合に応じて会社又は金融仲介業者に対して譲渡指図を行わなければならない。定款中に引受権に関する規定を置くか株主間契約によるかいずれかによらない限り、既存株主間の株式の譲渡に制限を加えることはできない。
株主総会の承認により、会社は、最大10%の自己株式を取得することができる。株主総会は、以下のような株式買戻制度の条件及び目的を定めなければならない。すなわち、(a)会社の資本を減少させる場合、(b)利益分配プラン又は株式オプション制度に基づき従業員に対して交付する株式を供給する場合、又は(c)金融サービス提供者との間で締結された流動性契約を通して株式の流動性を確保する場合である。
フランス商法は次のような株式の会社間の相互保有を禁止している。すなわち、もしある会社が他の会社の株式を10%以上直接所有している場合、当該他の会社は前者の会社の株式を所有することができない。さらに、会社がその子会社又はその支配する会社を通じて間接的に自己株式の処分権限を有する場合、それらの株式について議決権行使は認められない。
株主の責任は所有株式の額面金額を限度とする。
b) 株式資本の増減
会社の株式資本は、金銭若しくは現物出資により、又は留保利益の資本組入れにより、臨時株主総会の決議をもって増加することができる。臨時株主総会はまた、一定の期間と金額の範囲内で取締役会に対し株式資本を増加する権限を授権できる。株主はその資本出資を増加させる義務を負うものではない。
株式資本を減少させるためには、株式を消却するか又は額面金額を引き下げることを決議する臨時株主総会を開催することを要する。
c) 株式転換可能な証券の発行
取締役会は臨時株主総会の授権により、その所持人が転換、交換、償還、ワラントの呈示又はその他の方法で会社の株式資本の一部を表章する既発行又は新規発行の証券をいつでも又は特定の日に取得することのできる証券を発行することができる。
d) 経 営
フランス商法は有限責任会社の株主に企業の統治について2種類の選択肢を認めている。
・ 単一の機関(取締役会)による統治。但し、最高経営責任者の地位には、取締役会会長又は別の取締役又は取締役でない者のいずれも就くことができる。
・ 監査役会及び執行役会(又は執行委員会)からなる二層制機構による統治。
オレンジは、取締役会及び最高経営責任者を設置する。2022年1月28日に、取締役会は取締役会会長及び最高経営責任者の地位を分離することを決定した。
(a) 取締役会
株式会社の取締役会は、通常3人以上18人以内の取締役からなる。
加えて、公開株式会社の資本のガバナンス及び取引に関連する2014年8月20日付のフランス政府命令No.2014-948に従い、取締役会は、フランス政府の会社に対する直接又は間接の株式保有の割合に応じて、フランス政府により任命された取締役も含まなければならない(従業員により選任された取締役は、かかる計算の上では取締役の総数に含まれない。)。かかる規則に従い、公共部門は、取締役会における3人の代表(政令により任命される1人の代表及びフランス政府により提案された株主総会により任命される2人の取締役)を引き続き有する。
取締役はフランス人若しくは外国人又は法人でもよいが、法人の場合はその常任代表者として自然人を指定しなければならない。
取締役は、最長任期6年で株主総会において選任される。取締役は株主により事前の通知、理由の開示又は補償なしに解任されうる。
従業員により選任された取締役は他の取締役と同一の権能及び権限を有するものとする。かかる取締役は最長任期を6年間として選任されるものとし、任務の懈怠が立証された場合において、裁判所の命令によってのみ解任される。
会社が取締役に金銭を貸し付けることは厳しく禁止されている。また、いかなる会社も取締役のために当座貸越をしてはならず、また債務を保証してはならない。この規制は役員、会社の常任取締役、またその配偶者及び相続人並びに仲介人にも適用される。
会社とその取締役の1人との間のいかなる契約も、その締結前に、取締役会により承認されなければならず、かかる議題について当該取締役は投票できない。フランス法はさらに、かかる契約の締結直後、会社の監査役からの特別報告の提出があったときは、かかる契約を定時総会に承認のために提出することを要求している。
取締役会は会社の事業戦略を策定し、かかる戦略の実行を監視する。取締役会は会社を経営する全権限を有し、かかる権限は会社の目的及び株主総会に法律上認められた権限による制約を受ける。決議は出席取締役の多数決により承認される。可否同数の場合は定款に別段の定めがない限り会長が決定権を有する。定足数は取締役の総数の半数である。
取締役会会長は、取締役会を代表し、その手続の取りまとめと進行を行い、その手続を株主総会に報告する。
(b) 最高経営責任者(CEO)
会社の総括経営は、取締役会会長(その場合は、取締役会会長兼最高経営責任者の役職にある。)又は取締役会が指名し最高経営責任者の役職にある他の者により執行される。取締役会は、総括経営の執行について、これら2つの方法のうちいずれにするかを決定する。
最高経営責任者は第三者との関係で会社を代表し、経営管理について責任を負う。最高経営責任者は、会社の目的による制限並びに株主総会及び取締役会に法律上認められた権限に服しながら、会社の名前において行為する広汎な権限を有する。最高経営責任者の提案により取締役会は1人又は複数(5人を上限とする。)の最高経営責任者代行を任命することができる。
e) 株式に付帯する権利
(a) 株主総会
株主は総会を通じて会社に対する支配権を行使する。総会には定時株主総会及び臨時株主総会の2種類がある。
定時株主総会
定時株主総会は、定款変更以外の一切の決議を行うために招集される。定時株主総会は、少なくとも年に1回、各事業年度末から6ヶ月以内に(又は延期の場合、裁判所命令により定められた期間内に)、かかる事業年度の法定財務書類及び連結財務書類を承認するために招集される。第1回招集の場合は、会議は、議決権を有する株式の少なくとも5分の1に係る株主が出席している、委任状により代理されている又はリモートで投票している場合のみ、有効に審議する。第2回招集の場合は、定足数の要件はない。決議は、出席株主、委任状により代理された株主又はリモートで投票した株主が有する票の過半数によりなされる。
臨時株主総会
フランス商法第L.225-36条の規定に従い、臨時株主総会のみが、定款の一切の規定を変更する権限を有する。準備金、利益又はプレミアムの資本組入による増資に適用される法的規定に従って、臨時株主総会は、第1回招集においては、議決権を有する全株式の少なくとも4分の1(第2回招集においては5分の1)に係る株主が出席している、委任状により代理されている又はリモートで投票している場合のみ、有効に審議する。第2回招集の場合の定足数に達しなかった場合、第2回会議は、招集された日から2ヶ月以内の日に延期されうる。同様の条件の下で、第2回会議では、出席株主、委任状により代理された株主又はリモートで投票した株主の3分の2の多数により決議が行われる。
定款により複数の種類株式が定められている場合は、臨時株主総会の承認がなければ複数の種類株式の権利内容に変更を加えることができない。さらに関係する種類の株式の株主の種類株主総会により当該決議が承認されなければならない。株主の全員一致の承認がなければ株主総会において既存株主の経済的責任を加重することはできない。
(b) 議 決 権
一般に株式の議決権の数は、保有する株式の発行済株式に対する割合に比例しなければならない。1株は少なくとも1個の議決権を有する。但し、実体経済の回復を狙った2014年3月29日法(フロランジュ法)は、少なくとも2年間同一の保有者により記名の形で登録されている全ての株式について、2016年4月3日から2倍の議決権を付与する。これは、かかる法律の効力が発生した後に、定款が修正され、この適用から外れた場合を除く。
直接又は間接的に保有する上場会社の株式又は議決権の全株式又は議決権総数に占める割合が5%、10%、15%、20%、25%、30%、3分の1、50%、3分の2、90%及び95%を上回り又は下回ることとなる株主又は共同して行為する株主グループは、会社及びAutorité des Marchés Financiers(AMF)にその旨(保有株式総数、保有議決権数及び将来において株式の割当を受ける権利を有する転換社債等の数)を通知しなければならない。また、10%、15%、20%又は25%超を保有する場合には、AMF及び会社に対して、今後6ヶ月間の保有意図の申告がなされることを必要とする。かかる通知を怠った場合、正規な通知が行われた後2年間は、当該水準を超える株式について議決権を行使できない。かかる通知義務に違反した場合、会社の会長、株主又はAMFの請求により、商事裁判所は当該株主の全部又は一部の議決権を最長5年間停止することができ、刑事罰及び罰金を課す場合もある。
上場会社の株主間契約で、株主譲渡について優先的取り決めがあるものはAMFに開示されなければならない。
AMFの規制上、一定の場合においてAMFが認めた免除が得られるときを除き、(i)発行済株式又は議決権の3分の1を上回る株式を取得しようとする者及び(ii)すでに発行済株式又は議決権の3分の1以上2分の1以下を保有する者であって、1年以内に会社に対する持分を発行済株式又は議決権の2%以上増加した者は、会社の残りの株式を取得することを目的として、公開買付を行わなければならない。
(c) 配 当
配当及び利益処分は株主により承認されなければならない。それらは利益を上回ることはできない。さらに、各年、純利益の最低5%を、法定準備金の残高が資本金の名目額の10%に達するまで、同準備金に組入れることを要する。定款により第1回の配当を決めることができる。株式会社は中間配当を支払うこともできる(「(2) 提出会社の定款等に規定する制度」を参照のこと。)。取締役会が、中間配当の支払い、その金額及び支払日について決定する。
(d) 清 算
会社の清算の場合は、全負債及び清算費用支払後の残余金は株主の間でそれぞれの持分に応じて分配される。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
当社の登記事項及び登録番号は第2「2 沿革」を参照のこと。
以下の情報は、当社の株式資本に関する重要な情報の要約と、適用あるフランス法及び当社定款の重要な規定である。
a) 事業目的
フランス国内及び国外における当社の事業の目的は、特にフランス郵便及び電気通信法に従っており、以下の通りである。
・ フランス国内外においてあらゆる電気通信サービスを提供すること。
・ 公共サービスに関連する業務、中でも、必要に応じて、ユニバーサル電気通信サービス及び義務的サービスを提供すること。
・ 上記サービスを提供するために必要なあらゆる公共電気通信ネットワークを構築、開発、運営し、またこれらネットワークとフランス国内外における他の公共ネットワークとの相互接続を確保すること。
・ その他一切のサービス、設備、端末機器及び電気通信ネットワークを提供し、また音響映像サービス、特にラジオ、テレビ及びマルチメディア放送サービスの配給のための全てのネットワークを構築し、運営すること。
・ 全ての不動産及び事業資産を創設、取得、賃借又は運営すること、また上記事業目的内の全ての建造物、事業資産、工場、作業所を賃借し、設置し、運営すること。
・ 上記事業目的に関連する全てのプロセス及び特許を取得、購入、運営又は譲渡すること。
・ 上記事業目的に関連しうる全ての取引につき、新会社の設立、出資、証券若しくは法人に対する権利の引受又は購入、利益参加、合併、提携その他の手段を通じて直接的又は間接的に参加すること。
・ より一般的に、上記事業目的若しくはこれに類似若しくは関連する目的又は当社の事業拡大に資すると考えられる全ての目的に直接的、間接的あるいは全体的、部分的の如何を問わずに関連する全ての同業者間取引、商取引及び金融取引、又は動産若しくは不動産関連の取引に参加すること。
b) 経営及び管理機関に関する規定
(a) 取締役会
第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(2) 役員の状況」を参照のこと。
定款第13条の規定により、取締役会は最少で12人、最多で22人により構成される。
2008年5月27日の株主総会により変更された定款に従い、各新取締役は4年の任期で任命される。
取締役の選任については、「(1) 提出会社の属する国・州等における会社制度」「d) 経営」「(a)取締役会」を参照のこと。
(b) 取締役会会長
取締役会内規の第1条は、会長の役割及び義務を規定している。
会長は取締役会を代表しており、異常事態を除き、取締役会の名の下に行動及び発言する権限を持っている唯一の人物である。会長は、取締役会の仕事を整理し、及び導き、良好な統治の原則に沿って法人の効率的な経営を確保する。会長は経営統括と協力し、取締役会と当社の株主との間で連絡をとり、当社の財務情報の質を監視する。取締役会会長と最高経営責任者の役割が分割されている場合、会長は、経営統括と密接に協力し、公的機関、当グループの主要な提携先、及び主要な顧客とのフランス内外における高レベルな関係において、当社を代表することも可能である。この場合、会長は、最高経営責任者により当グループの事業に関連する重要な出来事及び状況を定期的に伝えられ、取締役会及びその委員会に提供する必要のある情報を最高経営責任者に要求することもできる。会長は、取締役会及び監査委員会の仕事の準備をするために、法定監査人と会うこともできる。会長は、内規において規定された条件に基づき、取締役会の委員会の会合に出席することができる。
郵便公役務の組織及びフランス テレコムに関する1990年7月2日のフランス法第90-568号の第29-1条及び第29-2条により、取締役会会長は、当社が雇用する公務員を指名し管理する権限も有する。2022年における機能の分化以降、会長はこの権限を最高経営責任者に委任することを決定した。
当社の定款に従い、取締役会会長は70歳まで在任することができる。会長が在任中にこの年齢に達した場合、取締役会会長が任期満了するまで必要な職務を遂行できるように、年齢制限が延長されるものとする。
(c) 統括管理
法律及び当社の定款に従い、最高経営責任者は、当社の名において行為する広範な権限を付与されている。最高経営責任者は、これらの権限を、当社の目的の制限の範囲内で、かつ法律及び取締役会内規によって明示的に付与された権限に従って、行使する。最高経営責任者は、かかる業務について、経営委員会及び最高経営責任者代行らの助力を受けている。
取締役会内規の第2条は、当社が以下を行う前に、最高経営責任者は取締役会の事前の承認を取得しなければならないと定めている。
・ 連結範囲内の1取引当たり200百万ユーロを超える投資又は投資の引き揚げで、かつ合計連結エクスポージャー額が、当該投資に係る取締役会の事前の承認を超えるもの。
・ 当グループの主な地理的地域における主要な複数年度の技術プログラム(FTTH、5G等)に基づく新規の投資(通信スペクトルの取得を除く。)で、1年当たりの平均額が、かかる年度中に予算が計上された当グループの資本的支出の2.5%を超えるもの。
これに加えて、連結収益の10%以上にあたる地域における、当グループによる通信スペクトルの取得は、取締役会に対する事前の提示の対象である(なお、競売において入札できる最大額は取締役会が定める。)。
投資又は投資の引き上げは、場合によっては、かかる子会社の統治組織による独立した検査の対象にとどまる。
さらに、当社の戦略ガイドラインの範囲外に当たり、かつ20百万ユーロを超える取引に係る投資又は投資の引き揚げは、まず最初に取締役会の承認を得なければならない。かかる場合、取締役会は、当該取引に関する重要な新たな展開の情報を提供されていなければならない。
最高経営責任者はまた、取締役会により決定された上限内で、担保書、裏書若しくは保証書を発行するため、又は当社が社債若しくは類似の有価証券を発行し、又はシンジケート・バンク・ローンを手配するために、取締役会からの承認を毎年取得しなければならない。
経営委員会は最高経営責任者に報告を行い、当グループの運営に責任を持つ。同委員会はオレンジの戦略を策定し、取締役会の承認を得て、その実施に関する優先事項を設定する。同委員会は、当グループに共通する以下の優先分野を監視する。
・ 商業、財務及び業務実績。
・ 人事。
・ 企業の社会的及び環境的責任。
・ ブランド、スポンサーシップ及び顧客経験。
・ イノベーション、研究、技術実現手段、インフラ。
・ 影響力。
・ リスク管理:監査、管理、リスク、セキュリティ、保険及びコンプライアンス。
c) 各種類の既存株式に付帯する権利、優先権及び制限
オレンジは、普通株式のみを発行している。各株式は、その株式に係る資本の額に応じて、保有者に企業の収益及び資産の一部分の権利を付与する。さらに、各株式は、法及び定款の規定に従い、保有者に投票する権利及び株主総会において代表される権利を付与する。1株の株式の保有は、法律上、定款及び株主総会決議の遵守を当然に伴う。
定款には、オレンジの株主に対して2倍又はそれ以上の議決権を定める規定はない。しかし、法律に従い、登録株式の形で少なくとも2年間同一の保有者により保有された全ての株式について、2倍の議決権が付与される。
株主は、当社の資本への出資の限度内における損失にのみ責任を負う。
配当の支払い
株主総会で承認をうけた配当金支払の条件は、株主総会、又は当該総会がこれを行わない場合は取締役会が決定する。しかし、現金配当は、裁判所の延長命令がない限り、事業年度終了後最長9ヶ月以内に支払われなければならない。定時株主総会は、法的要件を条件として、各株主に支払配当金の全て又は一部について、現金又は株式での配当支払のいずれかを選択する権利を付与することができる。
事業年度中又は事業年度末に作成され、かつ法定監査人に監査された貸借対照表が、当社が前事業年度の終了時以後に必要な減価償却、償却及び引当金の認識後、並びに、繰越損失(もしあれば)及び留保利益を含む法律又は定款により要求される準備金への割当金の合計額の控除後、利益を得たと示す場合、当該事業年度の財務書類の承認前に中間配当を支払うことができる。かかる中間配当の金額は、かかる方法で決定された利益の金額を超えることができない。
支払期日から5年後以内に請求されなかった配当は、フランス国家に帰属する。
株式の売却及び移転
株式は、適用のある法及び規制の規定に従って、自由に移転できる。株式は、株式口座に登録され、口座から口座への振替指図によって移転される。
d) 株主の権利を修正するために必要な措置
株主の権利は、法により認められているように修正されうる。フランス商法第L.225-36条の規定に従い、臨時株主総会のみが、定款の一切の規定を変更する権限を有する。但し、臨時株主総会は、株式併合から生じた適切に執行された処置の場合を除き、株主の責任を加重することはできない。
e) 株主総会への参加及び株主総会の招集に関する規則
上記「(1) 提出会社の属する国・州等における会社制度」「e) 株式に付帯する権利」を参照のこと。
株主総会へのアクセス及び参加並びに株主総会における投票権
株主総会は、会議の5営業日前の真夜中(パリ時間)までに、株主(又は株主がフランス居住者でない場合、株主の口座を有する仲介業者)の名前で口座に株式が登録され、これにより株主総会への出席権が確立された、全額払込済の株式に係る全ての株主により構成される。
株式は、当社により維持される口座に株主自身の名前で、又は権限のある仲介業者により維持される無記名株式口座に、上記に規定された期限までに登録されていなければならない。
取締役会は、必要と判断した場合、株主に対して株主総会出席票を交付し、会議の際に出席票を提示することを要求することができる。
テレビ会議又は法及び規制の条件に従った個人を特定できるその他の通信手段を通して参加する株主は、株主総会の定足数及び過半数の計算において、出席したものとみなされる。取締役会は、法的及び規制上の要件に従い、特に、個人特定の手段の有効性を確認して、株主総会の参加及び株主総会におけるこれらの株主の票をまとめる。
いかなる株主も、法及び規制の要件に従い、リモートで投票し、又は、株主の選択する他の自然人若しくは法人に代理権を付与することができる。株主は、法及び規制の要件に従い、投票用紙又は委任状を、紙媒体で又は電磁的な手段を通して、株主総会前日の午後3時(パリ時間)までに送付することができる。伝達方法は、会議通知及び招集通知において、取締役会により規定される。
定款で規定された期限までに、当社によって株主に提供された投票用紙によってリモートで投票した株主は、会議に出席した又は会議において代理されたものとみなされる。
リモート又は委任状による投票用紙及び出席証明書は、適用のある法及び規制において規定された条件の下で、電磁的方式で適切に署名することにより、記載することができる。このために、投票用紙は、株主総会の主催者により開設されたウェブサイトにおいて、直接記入し、及び電磁的方式で署名することができる。
フランス居住者でない株主は、法的要件に従って株主総会に参加することができる登録仲介業者により、株主総会において代表されることができる。
株主総会の通知
株主総会は、取締役会により、又は、取締役会がこれを行わない場合、法定監査人若しくはこのために権限を与えられた者により招集される。会議は、本店又は招集通知に記載されたその他の場所において開催される。法により規定された例外はあるが、通知は、株主総会の少なくとも15日前になされなければならない。株主総会が必要な定足数の不足により審議できない場合、第2回会議及び、適用される場合は、第2回延会が、第1回と同様の方法で、会議の少なくとも10日前までに招集されなければならない。
フランス非居住者の代理
フランスの非居住者である株主は、当該株主の代理人として登録名義人となっている仲介業者を株主総会における代理人とすることができる。但し、当該仲介業者は以下の要件を満たしていることを条件とする。
・ 共同口座又は複数の専有口座の形態による当該仲介業者の登録を、オレンジの適格口座運営機関に対して行っていること。
・ 適格口座運営機関において1又は複数の口座を開設する際に、法の定める条件に従い、他人の代理として株式を保有する仲介業者であることを宣言していること。
・ 議決権行使の対象となるフランス非居住者の身元情報を、オレンジ又は適格口座運営団体の要請により開示することを表明していること。
上記要件をみたす仲介業者は議決権を行使することができ又は一般委任状を受領している株式につき委任状を送付することができる。但し、仲介業者が登録されていない場合又は議決権行使若しくは委任状の対象となるフランス非居住者の身元情報が開示されていない場合は、かかる議決権行使若しくは委任状は有効とされない。
フランス非居住者による当社株式の保有
フランス商法上、フランス非居住者又はフランス国外の株主がフランス法人の証券を保有し又は議決権を行使することに対する制限はない。
フランス通貨金融法に基づき、EUの居住者以外の者がフランス法人の支配権を取得するときは事前の承認は不要である(但し、防衛及び公衆衛生上等の注意を払うべき一定の経済分野への投資は例外である。)。但し、フランス非居住者は、フランス法人の資本又は議決権の33 1/3%以上(取得した者の意図、取得した者の取締役を選任する権限、取得した者へのかかる法人の経済的な依存度等の一定の要因を考慮して、支配権を構成する場合は、これより低い割合)を取得するときは、これに関する行政届出をフランス当局に対して行わなければならない。上記は、全ての株主に適用される株式保有の開示及びその他の事項に関する、フランスの様々な法律上及び規制上の要件(及び当社の定款の定め)に追加されて適用されるものである。
f) 法定監査人
当社の計算書類は法令に従って選任され、職務を遂行する2人の法定監査人により監査される。
代理法定監査人は、拒否、欠員、辞任、死亡の場合に現職の法定監査人に代わって任命されることがある。
g) 年次計算書類及び連結計算書類
取締役会は当社の活動に関する正しい帳簿書類を作成し、法令及び取引に関する標準的慣行に従い年次計算書類及び連結計算書類を作成する。
2【外国為替管理制度】
現在のフランス為替管理規制の下では、オレンジがフランス非居住者に対して送金することができる支払額の制限はない。但し、外国為替管理に関する法律及び規制は、フランス居住者が非居住者に対して行う全ての資金の支払い又は移転(配当支払等)が、権限のある仲介機関により取り扱われることを要求している。フランスでは、全ての登録銀行及び実質的に全ての金融機関が、公認仲介機関である。
3【課税上の取扱い】
以下は、フランスの非居住者で、かつフランス内で行う営業に関連して当社株式を保有していない者である当社株式の所持人による当社株式の保有及び処分に関する重要なフランス税法の取扱いの一般的要約である。かかる要約は本報告書提出日現在効力を有する法律に基づいており、今後の適用あるフランス税法又は二重課税防止に係る租税条約の変更に服する。
以下の記述は、概要を示すのみのものであり、当社株式の購入又は保有に関する全ての税法上の効果を完全に分析又は列記したものではない。
当社株式の購入を予定している投資家は、当社株式の保有と処分に関する税法上の取扱いについては、自らの税務顧問に相談されたい。
3.1 配当に対する課税
フランスの国内法上、フランスの会社は、通常25%の源泉徴収税を非居住法人に対して支払われる配当から控除し、12.8%の源泉徴収税を非居住者個人に対して支払われる配当から控除しなければならない。「配当」という用語には、会社が配当可能準備金を有する場合、株式資本剰余金からの分配が含まれる。但し、株主が非協力国又は領域としてリストに記載された管轄に設立され又は居住している場合は、フランスの会社により支払われる配当には通常、75%のより高い源泉徴収税率が適用される。さらに、株主の税務上の居住地にかかわらず、非協力国又は領域に所在する金融機関に開設された銀行口座に配当金が支払われる場合、75%の源泉徴収税が適用される(適用可能な二重課税防止に係る租税条約のより有利な規定の対象となる。)。
一定の非居住者は、1995年3月3日に署名された「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とフランス共和国政府との間の条約」及びこれを改正する2007年1月11日に署名された「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とフランス共和国政府との間の条約を改正する議定書」(以下、併せて「日仏租税条約」という。)並びにこれをさらに改正する2017年6月7日に署名された「税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約(MLI)」に基づき、配当に対する軽減源泉徴収税率の適用を受ける。
すなわち、日仏租税条約の規定によって定義された、日本に居住する、法によって認められた受益者は、配当支払日までに所定の会計手続をとることにより、当社から支払われる配当に適用される源泉徴収税の限度税率が最大10%に軽減される。
3.2 資本利得税
フランスの国内法上、フランスの課税上フランスの居住者ではない株主(非協力国又は領域の居住者を除く。)は、直前5年間のいずれかの時点において当社の利益に対する権利の25%以上を単独で又は共同で有していた(間接的な保有を含む。)場合を除き、一般に当社株式の処分によって生じた資本利得についてフランスの租税を課せられない。
株式保有割合にかかわらず、株主が非協力国又は領域において設立され又は居住する場合、当社株式の譲渡から発生した資本利得には通常、75%の税率が適用される。
さらに、日仏租税条約のもとでは、以下が成り立つ。
・ 日仏租税条約の規定により定義された日本国の居住者である株主は、調査中の課税期間の間のいずれかの時点において、関係者と共同して、25%以上の当社の株式資本を有し、かつ、当該株主がかかる期間の間に当社の資本の5%以上に相当する数の当社株式を処分した場合、当社株式の譲渡から得られた資本利得について、フランスの租税を課せられる可能性がある。
・ 同条約の規定により定義された日本国の居住者である株主は、当社株式の譲渡から得られた資本利得について、譲渡された株式が、フランスにおいて当該株主が有する恒久的施設に属する事業資産の一部を構成するものである場合、フランスの租税を課せられる可能性がある。
3.3 贈与税及び相続税
贈 与 税
贈与は、基本的に相続の場合と同様の税制に服する(下記参照のこと。)。
相 続 税
故人がフランス居住者であったか否かにかかわらず、フランス非居住者が相続により取得したフランス法人の株式には、フランスの相続税(droits de succession)が課せられる。納税義務は、状況に応じて相続人、受贈者又は受遺者に課される。
フランスは、遺産及び贈与に係る課税についていくつかの条約を結んでおり、かかる条約によれば締約国の居住者は一定の要件を充足することにより課税の免除又は税額控除を受けることができるが、日本との間にかかる条約は存在しない。
3.4 不動産資産税
Impôt sur la fortune immobilièreとして知られるフランスの不動産資産税は、impôt de solidarité sur la fortuneとして知られるフランスの資産税に代わり、その効力は2018年1月1日に発生した。これは、フランスの居住者か非居住者かを問わず、個人にのみ適用される。
但し、フランスの不動産資産税は、当社株式資本の10%未満を直接又は間接に所有する非居住者の個人投資家が保有する当社株式には適用されない。
3.5 金融取引税及び株式譲渡に係る登録税
フランス一般税法第235条 ter ZDに従い、一定の有価証券の購入には、2025年4月1日以降に実行された取引については0.4%、それより前に実行された取引については0.3%の税率でフランスの金融取引税が適用される。但し、発行者の時価総額が、課税年度の前年の12月1日時点で10億ユーロを超えていることを条件とする。時価総額が2025年12月1日時点で10億ユーロを超えている会社のリストは、2025年12月17日に、フランス税務当局のオフィシャル・ガイドラインにおいて公表されており、オレンジは、2025年12月1日時点で時価総額が10億ユーロを超えていた会社として当該リストに含まれている。したがって、オレンジの株式の購入は、かかる税金の対象である。
3.6 日本における課税
第8「2 実質株主に対する株式事務」「(8) 本邦における配当等に関する課税上の取扱い」を参照のこと。
4【法律意見】
オレンジのグループ・ジェネラル・カウンセルであるCédric Testut氏により、下記の趣旨の法律意見書が提出されている。
(1) 当社は、フランス法に基づき株式会社(société anonyme)として適法に設立され、有効に存続しており、本報告書に記載の通り事業を遂行し、財産を所有する完全な権限と能力を有する。
(2) 同氏の知悉する限りにおいて、本報告書に記載されているフランス共和国の法律に関する記述は、全ての重要な点につき真実かつ正確である。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1) 最近5連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移
連結損益計算書に関する指標
| 国際財務報告基準に基づく数値 (単位:百万ユーロ。但し、1株当たり金額を除く。) | 2025年12月31日に 終了した年 | 2024年12月31日に 終了した年(2) | 2023年12月31日に 終了した年(1) | 2022年12月31日に 終了した年(1) | 2021年12月31日に 終了した年 |
| 収益 | 40,396 | 40,260 | 39,678 | 39,127 | 42,522 |
| 営業利益(3) | 3,422 | 5,116 | 4,731 | 4,789 | 2,521 |
| 金融費用(純額) | (1,254) | (1,066) | (1,168) | (904) | (782) |
| 連結当期純利益 | 1,139 | 2,902 | 2,892 | 2,617 | 778 |
| 親会社の株主に帰属する当期純利益 | 538 | 2,350 | 2,440 | 2,146 | 233 |
| 1株当たり当期純利益(基本)(4) | 0.14 | 0.82 | 0.85 | 0.73 | 0.00 |
| 1株当たり当期純利益(希薄化調整後)(4) | 0.14 | 0.82 | 0.85 | 0.73 | 0.00 |
(1) 2023年12月及び2022年12月の数値は、オレンジ・スペインとMásMóvilの結合に関連したIFRS第5号の適用に伴い遡及的に修正されている。
(2) 2024年12月31日現在の数値は、オレンジ・スペインとMásMóvilとの企業結合に関連してIFRS第5号が適用されたことを反映している(連結財務書類に対する注記3を参照のこと。)。
(3) うち、2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響額が1,633百万ユーロ(連結財務書類に対する注記1.3を参照のこと。)。
(4) 2025年において、GEPPを除外した場合、基本的及び希薄化後1株当たり利益は0.61ユーロとなる(このうち、0.59ユーロは継続事業に係るものであり、0.02ユーロは非継続事業に係るものである。)。
連結包括利益計算書に関する指標
| 国際財務報告基準に基づく 数値(単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日に 終了した年 | 2024年12月31日に 終了した年 | 2023年12月31日に 終了した年 | 2022年12月31日に 終了した年 | 2021年12月31日に 終了した年 |
| 当期包括利益合計 | 1,025 | 2,558 | 2,578 | 2,537 | 1,267 |
連結財政状態計算書に関する指標
| 国際財務報告基準に基づく数値 (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 現在 | 2024年12月31日 現在 | 2023年12月31日 現在 | 2022年12月31日 現在 | 2021年12月31日 現在 |
| 無形固定資産(純額)(1) | 33,268 | 33,556 | 38,873 | 38,059 | 39,132 |
| 有形固定資産(純額) | 31,903 | 30,421 | 33,193 | 31,640 | 30,484 |
| 総資産 | 107,415 | 103,874 | 110,052 | 109,650 | 108,071 |
| 正味金融債務(2) | 22,526 | 22,482 | 27,002 | 25,298 | 24,269 |
| 親会社の株主に帰属する資本 | 29,739 | 31,773 | 31,825 | 31,784 | 32,341 |
(1) のれん及びその他の無形資産を含む。
(2) 正味金融債務の構成要素は、連結財務書類に対する注記13.3に記載されている。
連結キャッシュ・フロー計算書
| (単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 |
| 営業活動 | |||||
| 営業活動により生じたキャッシュ 純額(a) | 10,780 | 10,195 | 12,054 | 11,235 | 11,236 |
| 投資活動 | |||||
| 投資活動に使用したキャッシュ純額(b) | (6,442) | (1,460) | (7,008) | (10,448) | (5,976) |
| 財務活動 | |||||
| 財務活動に使用したキャッシュ純額(c) | (875) | (5,726) | (5,465) | (3,343) | (4,834) |
| 現金及び現金同等物の変動額(純額) (a)+(b)+(c) | 3,463 | 3,009 | (419) | (2,556) | 427 |
| 現金及び現金同等物の変動額(純額) | |||||
| 期末残高における現金及び現金同等物 | 12,167 | 8,766 | 5,618 | 6,004 | 8,621 |
従業員数
| 当グループ合計 | 2025年 12月31日 現在 | 2024年 12月31日 現在 | 2023年 12月31日 現在(1) | 2022年 12月31日 現在(1) | 2021年 12月31日 現在 |
| 従業員数-期末実働従業員 | 123,503 | 126,909 | 130,566 | 129,832 | 139,698 |
(1) MásOrangeの設立により、またIFRS第5号に従って、2023事業年度及び2022事業年度のデータ(実績ベース及び比較可能ベース)は、遡及的に修正されている。
(2) 最近5事業年度に係る主要な経営指標等の推移(単体のデータ)
| 項目名 | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 | 2023年12月31日 | 2022年12月31日 | 2021年12月31日 |
| 事業年度末株式資本 | |||||
| 株式資本(単位:ユーロ) | 10,640,226,396 | 10,640,226,396 | 10,640,226,396 | 10,640,226,396 | 10,640,226,396 |
| 発行済普通株式数(単位:株) | 2,660,056,599 | 2,660,056,599 | 2,660,056,599 | 2,660,056,599 | 2,660,056,599 |
| 当事業年度の事業及び当期純利益 (単位:百万ユーロ) -符号ルール:収益/(費用) | |||||
| 収益(VAT除く。) | 21,409 | 21,956 | 22,326 | 22,487 | 22,689 |
| 税引前、従業員利益分配前、並びに減価 償却費、償却費及び引当金控除前利益 | 4,975 | 6,259 | 4,841 | 5,707 | 5,325 |
| 法人税 | 50 | 81 | (24) | (198) | (334) |
| 従業員利益分配 | (69) | (104) | (106) | (121) | (115) |
| 税引後、従業員利益分配後、並びに減価 償却費、償却費及び引当金控除後利益 | 3,518 | 2,787 | 2,036 | 1,974 | (1,905) |
| 分配利益 | 1,994 | 1,994 | 1,915 | 1,861 | 1,862 |
| 1株当たり利益(単位:ユーロ) | |||||
| 税引後及び従業員利益分配後利益 (減価償却費、償却費及び引当金控除前) | 1.86 | 2.34 | 1.77 | 1.97 | 1.83 |
| 税引後、従業員利益分配後、並びに減価 償却費、償却費及び引当金控除後利益 | 1.32 | 1.05 | 0.77 | 0.74 | (0.72) |
| 1株当たり配当金 | 0.75 | 0.72 | 0.72 | 0.70 | 0.70 |
| 従業員(単位:従業員数を除き、百万ユーロ) | |||||
| 当事業年度の平均従業員数 (フルタイム従業員及びこれに類する者) | 47,883 | 50,073 | 53,074 | 57,907 | 61,941 |
2【沿革】
会社の名称
オレンジ
登録地及び登録番号
ナンテール商業・会社登録 380 129 866
APE(主な事業)コード: 6110Z
設立年月日及び存続期間
オレンジは1996年12月31日に、フランス会社法に従って、存続期間を99年として設立されたフランスの*株式会社(société anonyme)*である。早期解散又は存続期間の延長がない限り、当社は2095年12月31日にその期間が満了する。
登記上の住所
フランス共和国、92130イッシー・レ・ムリノー、ケ・デュ・プレジダン・ルーズベルト111
事業発展上の主要な出来事
オレンジは、フランスの既存の電気通信事業者である。当グループの起源は、郵便電信電話省である。1991年にフランス テレコムと改名され、1996年12月31日、フランス テレコムは、société anonyme(株式会社)になった。1997年10月、フランス テレコムの株式は、パリ及びニューヨークの証券取引所に上場し、これにより、フランス政府は、公衆及び当グループの従業員に対して、その株式の25%を売却することが可能となった。その後、公共部門は、その持分を53%まで徐々に減少させた。2004年から2008年の間に、公共部門はさらに26%の資本を売却し、2014年及び2015年に、再び4%の資本を売却した。2023年12月31日現在、フランス政府は、直接に又はBpifrance Participationsと共同して、株式資本の22.95%を保有していた。オレンジは、2024年、米国預託株式(ADS)のニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を廃止し、米証券取引委員会(SEC)への登録解除は2025年1月16日に発効した。
1990年代以降、フランス テレコムの活動分野及びその規制環境及び競争環境は、重大な変化を経験した。規制緩和及び競争の激化を背景に、当グループは、当該期間にわたって様々な戦略的投資を行った。これらは、特に、移動体通信事業者のオレンジPlc及びそのブランド(1994年に設立された。)の取得、並びにポーランドの既存事業者であるTelekomunikacja Polskaへの支配的出資を含んでいた。
2005年以降、当グループはスペインの移動体通信事業者であるアメナを、次いで2015年に固定回線事業者のジャズテルを買収することにより、スペインに戦略的に事業を拡大した。
当グループは、すでに進出している市場に重点を置き、価値創出につながる買収を選択的に行う方針を追求している。この戦略は、当グループが歴史的に拠点を持つアフリカ及び中東の新興市場(特にカメルーン、コートジボワール、ギニア、ヨルダン、マリ及びセネガル)において、エジプトのモビニルの買収(2010年)、モロッコのメディ・テレコムの買収(2015年)、さらに最近ではアフリカの多数の事業者(リベリア、ブルキナファソ、シエラレオネ及びコンゴ民主共和国)の買収(2016年)を通じて遂行された。
また、かかる戦略は、英国における事業活動をEE社のブランドの下で結合させたドイツ テレコムとのジョイント・ベンチャー(2010年)及び2016年のEE社の売却、並びにオレンジ・スイス(2012年)、オレンジ・ドミニカーナ(2014年)、オレンジ・アルメニア(2015年)及びテレコム・ケニア(2016年)の売却にもつながっていた。
オレンジがコンバージェンス戦略を実施している欧州では、この方針はテレコム・ルーマニア・コミュニケーションズの買収、オレンジ・ルーマニアによるオレンジ・ルーマニア・コミュニケーションズの吸収合併、ルーマニア政府による統合後企業への持分の維持(2024年)、オレンジ・ベルギーの過半数持分の強化(2021年)、及びベルギーの事業者であるVOOの買収(2023年)につながった。2024年、オレンジとMásMóvilは、オレンジ及びMásMóvilの株主が共同支配する、出資比率50対50のジョイント・ベンチャーであるMásOrangeを設立した。IFRS第5号に基づき、取引が完了するまでは非継続事業とみなされるスペインにおける当グループの活動は、2024年第2四半期以降、持分法を用いて当グループの勘定に連結される。過去のデータは再表示されている。2025年12月、オレンジは、MásOrangeの全ての持分を取得するための拘束力のある契約を、Lorcaとの間で締結したと発表した。本契約を通じ、オレンジは共同株主によって保有される資本の50%を取得する(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。2025年はまた、10月に、Altice Franceの活動の大部分を対象とした、Bouygues Telecom及びFree-Iliadとの拘束力のない共同提案が行われたことで特徴付けられた年でもあった。2026年1月初旬に、デュー・デリジェンス業務が開始された。
企業向けサービスの一環として、2000年のイクアントの買収以降、オレンジは、デジタル転換におけるグローバル・プレイヤーになるという戦略を追求し続けており、Business & Decision及びBasefarm(2018年)、SecureLink及びSecureData(2019年)、マイクロソフトの技術を専門とするサービス会社であるExpertime(2023年)などの、特にクラウド・サービス及びサイバー・セキュリティの分野における対象を絞った複数の買収、並びにキャップジェミニとの出資比率50対50のジョイント・ベンチャー及びマイクロソフトとの提携による、「信頼されるクラウド」プラットフォームであるBleuの立ち上げ(2023~2024年)を通じたサービスへのシフトを加速してきた。2023年、オレンジ・ビジネスの医療系子会社で、フランスにおける医療データ相互運用のリーダーであるEnovacomは、医療専門家向けのソリューションの開発を専門とする2社のフランス企業、NEHS Digital及びXperisを取得した。2024年パリ・オリンピック及びパラリンピック競技大会の公式電気通信事業者として、オレンジはそのネットワーク及び運営チームの専門知識の力を証明した。この競技大会を視聴できるようにした唯一の事業者として、当グループはイノベーションを増大させ、完璧な放送を実現した。2025年、Orange Cyberdefenseは、サイバーセキュリティ・インテグレーション及びマネージド・セキュリティ・サービスにおける専門性で知られるスイス企業のensecを取得した。さらに、オレンジ・ビジネスは、Orange Cyberdefenseの防衛・安全保障部門との相乗効果のもと、防衛及び民間・国内安全保障に特化した新部門を設立することによって、国家へのコミットメントを強化した。
オレンジは、戦略的資産の支配を保持しつつ、固定回線及び移動体通信インフラの価値を最適化し、発展させるとともに強化することを目指す。2021年、当グループは、移動体通信塔を共有し、それらの価値を向上させ、管理を最適化する責任を担う、当グループの欧州TowerCoであるTOTEMを設立した。2025年1月、オレンジとVodacomは、コンゴ民主共和国の農村地域における移動体通信ネットワークへのアクセスを改善し、ジョイント・ベンチャーが所有するアクティブ及びパッシブ・インフラを当初20年間の主要テナントとして共有するためのジョイント・ベンチャーを設立した。光ファイバーの展開を支援するために、当グループは、長期投資家と提携し、欧州でFiberCosを設立した。すなわち、2021年にはフランス及びポーランドで、2025年末までにはMásOrange、ボーダフォン・スペイン、及びシンガポールの政府系ファンドであるGIC Private LimitedによるFiberCo ≪PremiumFiber≫ の設立を通じてスペインで、さらに、ポーランドにおいては、オレンジ・ポルスカ及びAPGグループによるNexera(ポーランドのFiberCo)の共同買収に関する予備的合意の発表をもって設立した。
2006年に、オレンジは、当グループが事業を展開した大半の国において、インターネット、テレビ及び携帯電話の各サービスについて当グループの主力ブランドとなった。2013年には、当社は、オレンジという名称を採用し、かかるオレンジ・ブランドの下、フランスにおいてあらゆる種類の電話サービスを提供している。かかる方針の下、当グループの欧州及びアフリカのほとんどの子会社によるオレンジ・ブランドの段階的な採用が続いた。世界の企業向けサービスは主にオレンジ・ビジネスのブランドで提供されている。
2023年2月に当グループは、「Lead the Future」戦略計画を発表した。オレンジが再びコア・ビジネスに集中するためのこの計画に沿って、オレンジは2023年6月末に、フランス及びスペインにおけるリテール・バンキング市場からオレンジ・バンクを徐々に撤退させる意向を表明した。2024年に開始された手続は、2025年12月15日に、フランス金融健全性監督破綻処理機構(Autorité de contrôle prudentiel et de résolution - ACPR)からの銀行ライセンス撤回の通知という結果に至った。当グループはまた、OCS及びオレンジ・スタジオの全ての株式を、2024年1月にCanal+グループへ売却した。2025年6月、オレンジ・ポルスカは、Orange Energia(電力再販事業)をFortumに売却し、2025年12月、オレンジ・ビジネスは、Ocean事業(企業及び地方自治体向けの車両フリート、機械及びトラック事業)をShiftmoveに売却した。さらに、2026年3月末、オレンジは、グローブキャストの売却の可能性を視野に入れ、投資ファンドであるVerdosoとの間で排他的な参加協定に調印した(第6「3 その他」「(1) 後発事象」を参照のこと。)。
2023年初頭に開始されたLead the Future計画は、その目的を完全に達成した。2026年2月、当グループは、戦略の次章となるTrust the Futureを導入した(「3 事業の内容」「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。)。
3【事業の内容】
オレンジは、世界の主導的な電気通信事業者の1つである。当グループは、個人、企業及びコミュニティに対し、信頼できる接続性及び革新的なサービスを提供することにより、日々のデジタル生活において信頼されるパートナーとなることを目指している。2025年末現在、オレンジは、26ヶ国にわたり340百万人の顧客(MásOrangeを含む。)を接続しており、404億ユーロの収益をあげている。
信頼される事業者として、オレンジは超高速ブロードバンド・ネットワークの卓越性を活かし、欧州、アフリカ及び中東においてデジタルインフラを展開している。オレンジ・ビジネスブランドの下、当グループは、企業のネットワークの変革に加え、AI、信頼性の高いクラウド及びサイバー・セキュリティ分野においても支援を行っている。また、オレンジは卸売市場においても主要プレイヤーであり、当市場は、世界有数の通信インフラを有するとともに、海底ケーブルの敷設及び運用に関する重要な能力を有している。献身的なイノベーターとして、オレンジは700人の研究者を擁し、11,000件の特許ポートフォリオを保有している。
2026年2月に、当グループは、信頼を基盤として次なる成長フェーズを切り開くための新たな戦略フェーズである「Trust the Future」を導入した。
3.1 電気通信サービス市場の主要な変化
通信サービス市場全体は、以下の主要な動向に特徴付けられる。事業セグメントにおける特定の市場動向については「3.3 営業活動」に記載され、国内市場の規制動向については第3「事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」に記載されている。
接続性及びデジタル・サービスに対するニーズが世界中で増大し続ける中、事業者は、地政、経済及び規制環境の激動の中で、自らを変革する必要に迫られている。こうした状況は、不透明な経済環境(成長の鈍化、労働供給のショック、財政の脆弱性、脆弱な金融市場)、地政学的緊張の高まり(政治的分極化、保護主義の高まり、欧州、アフリカ及び中東での武力紛争)、特にアフリカ及び中東地域に影響を与えている人口動態の変化や移住の動き、気候災害、通信事業者間及び通信業界以外からの新規参入者との競争の激化、サイバー脅威の規模、そして安全保障・主権・持続可能性の課題に対応するために市場の規制を目指す欧州の規制の変化などに特徴付けられる。
利用の増加及び新たな顧客の期待
既存のネットワークの容量増加及び利用可能な画面の多様化(コンピューター、スマートフォン、タブレット、コネクテッドTV、拡張現実メガネ及びヘッドセット)により、利用が増加している。ネットワークはこの新たな負荷を吸収する能力だけでなく、動画ストリーミング、ゲーミング、クラウド、共同作業ツールといったフローの新たな特性にも対応していく必要があり、即時性、同時性、モビリティが求められる。5G技術の発達により、企業にとっての新たな利用方法(生産時間の最適化、遠隔機械操作、予知保全など)及びB2C顧客にとっての利用方法(接続機器、没入型ビデオ、Web 3.0、クラウドゲームなど)の出現が促進された。没入型技術(メタバース)、Web 3.0、及び生成AIは、新たな顧客経験の機会を創造する。インターネット通信量の増加は、基本的サービス(教育、健康、金融、レジャーなど)のデジタル化の拡大に起因している。接続性に対するニーズは、個人にとっても企業にとっても必須となっており(テレワーク、電子商取引、サービスのデジタル化、アプリなど)、デジタル・サービス及びコンテンツに対する需要は、欧州においても、非常に若い人口構造を有する(「デジタル・ネイティブ」)アフリカ及び中東においても増大している。企業にとっては、接続性及びサービスが向上することにより、生産性と競争力も向上する。カバー率及び顧客経験の継続性に加えて、安全なオンデマンド接続に対するニーズ(ユーザー数及びユーザーの使用形態に応じて)が増大している。企業のデジタル転換によって、企業は新たなサイバー脅威に晒されている。サイバー・セキュリティは、個人、企業、及び政府などにとってのニーズになっている。これまで以上に、顧客は信頼性と耐性に優れたネットワークと個人データの保護を期待し、事業者との信頼関係の重要性を強調している。デジタルアクセスにおける不平等を減らすため、顧客は、最も恵まれない人々に加えて、初めてのユーザーにとってアクセスしやすいサービスを期待している。
ネットワーク展開
利用の着実な拡大を受けて、事業者は引き続き将来の超高速ブロードバンド(光ファイバー、5G、衛星)に投資して、それらの容量及びカバー率を拡大し、効率化を進める必要がある。これを可能とするのは、ネットワーク機能の仮想化や自動化、オンデマンドで管理・設定が可能な「サービスとしての」接続性ソリューションの出現、そしてデータ及びAIの利用である。組織が自らのデジタル転換をステップアップしつつある中、アプリ及びデータ統合ソリューションがアプリ及びAIの展開の重要な要素となっている。通信事業者は、オープン・プラットフォーム・アプローチを通じて、かつ、自身のモデルにAIを統合することにより、自社ネットワークの変革を進めている。デジタル技術は主権に関わる課題も深刻化させていることから、主な経済プレイヤーは主要な技術(クラウド&エッジ、サイバー・セキュリティ、衛星配置(気候災害及びセキュリティ災害への耐性が強いブロードバンド接続ソリューション、携帯端末への直接衛星接続(ダイレクト・トゥ・セル))、AI、量子)を通じて、主権的な通信ソリューションを実施するに至っている。情報システムのデジタル化、複雑性、及び相互依存が拡大していることからサイバー攻撃のリスクも増大しており、その規模と深刻度も激化している。資産に対する損害(嵐、洪水、熱波、ケーブル窃盗などが起きた後の)が増大しており、接続性を回復する緊急対応が求められている。事業者は、事業継続性を確保するため、自社ネットワークの信頼性及び事業プロセスの回復力に投資する必要がある。ますます量が増大するデータを保管するには、クラウド・インフラ及びデータセンターへの投資が必要となる。
欧州のネットワーク投資では、光ファイバーの展開、4G移動体通信ネットワークのパフォーマンス向上、及び5Gの展開を通じた超高速ブロードバンド・アクセスに重点が置かれている。アフリカ及び中東のインターネット・アクセス・ネットワークの展開は、主に、4G及び5G移動体通信ネットワークの展開並びに大都市の対象地域では光ファイバーの展開を通じて実施されている。光ファイバーの展開は、遠隔地向け衛星サービスにより補完されている。
電気通信産業の転換
欧州では、規制による制約(公定料金、複雑な合併・統合救済措置)及び競争(低コスト、価格戦争)が、依然として非常に厳しい。通信事業者間の競争、並びにGAMAM(1)及びその他のデジタルプレイヤー(ダイレクト・トゥ・デバイス・サービスを提供する低軌道衛星コンステレーション事業者、eSIMの導入に牽引された新たな非通信事業者、新興企業、及びアフリカのWaveなどのFinTech企業)との競争も激化しており、従来型の通信事業者に対する圧力が高まっている。欧州におけるネットワーク容量の50%超がGAMAMによって使用されており、公正な価値の共有が疑問視されている。スマートフォン・メーカーとデジタル・サービス・プロバイダーはそれらを差別化するための事業者の能力に挑戦している。オーバーザトップ(OTT)サービス・プロバイダーは、企業対企業取引(B2B)と海外卸売での音声の代替に重点を置いている。主要なデジタル市場プレイヤーもまた、新たなデータセンター並びにB2B及び卸売市場で推進している国際ネットワークを構築することで、自社所有のインフラの開発を加速させている。同時に、中国のネットワーク及びスマートフォン・プロバイダーは、セキュリティ及びソブリン・リスクによってますます回避されるようになっている。
こうした状況を背景に、通信業界の変革が加速している。
事業及び介入分野を多様化させ、セキュリティ技術におけるイノベーションを強化し、地上波通信インフラ及び海底ケーブルのレジリエンスを向上させることが不可欠である。AIは、通信事業者がネットワークをよりスマートにし、ひいてはより効率的にすることを可能にする。生成AIの出現は、経営効率及び顧客経験を改善させ、それによって仕事の進め方に変化を起こすため、真の革命を意味する。AIは、競争手段であるとともに、新たな収益源でもある。
従業員の採用に関しては、物理的インフラ管理志向の従業員よりもマルチスキルでソフトウェア開発志向の強い従業員に対する需要が高い。チーム・ロイヤルティを醸成し、新しい技術革命に必要なデジタル・スキルを伸ばすため、事業者は、従業員研修に投資しており、従業員の魅力を高めようとしている。
欧州の電気通信市場は競争が激しく、高度に細分化されており、市場の成熟及び収益性への圧力により成長率は低迷している。収益性という課題に対して、事業者は、規制と競争という2つの制約を受けながらも、料金の引き上げを模索している。競合よりも優位に立つため、通信事業者は低価格又は高付加価値のサービスで差別化を図り、高成長地域(アフリカ、中東)への事業多角化を進めている。事業者は、2G、3G及び銅線ネットワークを廃止しなければならず、自社ネットワークのプール及び共有を追求している。中には、自社インフラの全て又は一部を金融ファンド又はインフラ企業(TowerCo)に移管しようとしている事業者さえいる。通信会社間の提携(API、テレコクラウド)及びRAN共有プロジェクト(パッシブ/アクティブ・インフラ)件数の増加に伴い、「コーペティション」イニシアチブが増加の一途をたどっている。通信事業者はその効率化プログラムを加速させており、また、欧州における国内統合を通じて相乗効果を生み出そうとしている。ネットワークのレジリエンスを向上させ、サービスの継続性を確保するための衛星技術の統合を考慮すると、2027年の欧州の衛星周波数帯の割当は極めて重要な問題である。欧州委員会のレベルでは、規制の枠組みの変更が、世界的な大手企業に対抗して欧州事業者の競争力を強化するとともに国境を越えたサービスの展開を容易にすることを目的として、競争規則を緩和し、電気通信セクターの統合を後押しする可能性がある。
(1) GAMAM: グーグル、アップル、Meta、アマゾン及びマイクロソフトをいう。
責任あるデジタル技術に向けた取組
使用の増加と持続可能性の課題との矛盾を解消するため、事業者は、顧客をより持続可能な慣行へと導き、エコシステムを変革する上で果たすべき役割を有している。事業者は、自身のネット・ゼロ・カーボン目標を達成するための取組を強化し、希少資源の利用を制限し、重要な原料へのアクセスについて戦略的に考え(入手困難性及び地政学的リスクに起因)、さらに生物多様性を保護する必要がある。温室効果ガス排出量を削減する手段には、エネルギー費用を削減するための、エコに責任を持つデジタルソリューションの利用(エネルギー効率の高いネットワーク)、再生可能エネルギー、及び循環経済(電子廃棄物削減技術)の発展が含まれる。規制環境は厳しさを増しており、CSR基準はサプライヤー又は製品の選択において一層重要な役割を果たすようになっている。
デジタル・セクターは、温室効果ガス排出量の削減を促進する独自の能力も備えている。ネットワーク・インフラ及びサービス・プラットフォームのおかげで、事業者は企業及び政府向けにより良い資源管理(エネルギー、レアメタルなど)に特化したソリューションを創造する上で特に有利な立場にある。事業者は、社会及び社会全体の観点からも果たすべき役割を有している。すなわち、事業者は、あらゆる人(農村地域の居住者、障がい者、高齢者など)がアクセスできるネットワーク及びプラクティスを用意しなければならないだけではなく、新しい技術を採用し、徹底したデータ保護で信頼を醸成し、イノベーションに伴い激しさを増す社会的リスク(ハラスメント、依存など)を防止することにおいて、自社の様々なオーディエンスを支援しなければならない。
欧州のデジタル技術規制の変化
こうした大きな変化を背景に、欧州の規制はデジタル転換を支援し、主権に関する問題に対処するように進化している(第3「事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」「1.1.2 有効な又は検討中の欧州共同体法の主要文言」を参照のこと。)。
欧州連合は、電子通信に関する規制を統一するため、共通の法的枠組みを定めている。それは、加盟国に対して拘束力を有し、各国の規制当局はこれを履行しなければならない。2018年12月20日付の指令により制定されたこの欧州電子通信コードの国内法化は、現在、全ての欧州連合加盟国で実施されている。
このコードは、数多くの電気通信セクター別文言(国際ローミング、オープン・インターネット、車両からの自動緊急通報システム(eコール))により補足されているが、その一部は2025年中に協議又は修正の対象となった。特に、2025年6月13日から9月16日の間に、欧州委員会は、欧州間の固定回線及び移動体音声通話のコール・ターミネーションの単一上限料金に焦点を当てた公開協議を実施し、2025年12月17日に、欧州間通信に関する規則の導入を採択した。これにより、任意の事業者は、欧州間通信(通話及びSMS)に対し、国内の小売料金を適用することが可能となる。
このコードは、2025年末から2026年初頭に、一部を簡素化するための「デジタル・オムニバス」と呼ばれる提案を通じて、欧州デジタル・エコシステム(プライバシー、サイバー・セキュリティ、サイバー・レジリエンス、デジタル市場、人工知能など)を対象にしたより一般的な文章によっても補完されている。
最後に、特に、欧州電子通信コードを置き替えるために、デジタル・ネットワーク法(「DNA」)案が2026年1月21日に公表された。この規制案の公表後に欧州の立法採択手続が実施される予定で、規制案の最終採択は2027年中に実施され、その後2028年上半期に発効することが見込まれている。
とりわけ、この規制案では、営業権の有効期間を無期限とすることが提案されており、それは移動体通信スペクトルの割当ルールにおける大きな進展を意味し、長期予測可能性が成立する条件を作り出している。但し、この規制案は、超高速固定回線ブロードバンド・ネットワークへのアクセスに関する規制の大幅な変更を提案しているものではなく、市場分析ラウンドと同様に、「重大な市場支配力」を持つ事業者(SMP事業者)に不利に働く規制の非対称性は維持される。したがって、この文章は、欧州電気通信事業者の要求を完全に満たすわけではなく、また、大手プレイヤーがネットワーク費用を負担する義務(「公平な共有」)を提案するものでもない。
3.2 オレンジのグループ戦略
3.2.1 Lead the Future 2023-2025戦略計画のレビュー
2023年から2025年の期間を対象に、2023年2月に開始された戦略計画は、その目的の全てを達成した。過去3年間にわたり、オレンジは、より強靭に、より簡素に、そしてより効率的になるために自社の活動を積極的かつ成功裏に変革してきており、当グループは、自社の財務及び非財務コミットメントを実現してきた。価値創造へ注力することで、急速に変化する電気通信及びデジタル市場におけるオレンジのリーダーシップは強化された。
より強靭に
この成功戦略により、オレンジは、事業を展開する地域全てで主導的な地位を強化できており、顧客満足度の主要な指標であるネット・プロモーター・スコア(NPS)では16ヶ国で主導的な地位を得ている。オレンジは、近年、インフラに関してリーダーシップを強化してきており、欧州では光ファイバー(FTTH)の展開をほぼ完了させ、接続可能世帯は59百万世帯となり、全体の地域では、接続可能世帯は100百万世帯(ジョイント・ベンチャー及びFiberCosを含む。)となっている。当社はアフリカ及び中東で2桁成長を達成しており、また、Orange Cyberdefenseは引き続き市場シェアを獲得し、その高度な技術を強化している。当グループは、特に、ベルギー、ルーマニア及びスペインで市場を統合し続けてきた。オレンジは、MásOrange(スペインにおける主要な事業者)を設立済みで、2026年に同社の完全な買収を完了する予定であり、これにより、スペインはオレンジにとって欧州第2位の市場となる。当グループは、当グループにとって最大の市場であるフランスで、統合機会を積極的に追求している。「Orange is there(オレンジはそこに存在する)」というオレンジの新たなシグネチャーは、オレンジ・ブランドのパワーを拡大してきた。2026ブランド・ファイナンス・グローバル500報告書によれば、オレンジ・ブランドは約189億ドルの価値を有すると見積られており、欧州の電気通信セクターにおいて最も価値あるブランドの1つとなっている。また、オレンジは、持続可能な成長も追求しており、ESG格付機関により優れたスコアが付与されている(MSCI:BBB、Sustainalytics:低リスク、ISS:プライムB、EcoVadis:プラチナ)。
より簡素に
この戦略計画により、オレンジは、OCS及びオレンジ・スタジオの売却並びにオレンジ・バンクの欧州事業の停止によって、自社の事業を合理化し、自社の活動をコア・ビジネスに再注力することが可能となった。また、当グループは、自社のプロセスを簡素化し、機敏性と効率性を高めるため、オレンジ・ビジネスのグローバルな変革に着手するとともに新しいビジネス・モデルを実施しており、グローバルなスケールを維持しつつ現地の自律性を促進している。
より効率的に
3年間で、当グループは自らの約束を上回る成果を実現しており、財務業績はこの変革を反映した結果となっている。
3年間で、当社は、以下を含む財務目標を達成した。
・ 全部込みフリー・キャッシュ・フローが12億ユーロ増加(2022年度比74%増)。
・ 配当金が2022年度比で7%増加。
・ 総株主還元率が2022年度比で82%増加。
同時に、オレンジは、非常に強固なバランスシートを維持しており、純債務/調整後EBITDA報告額(EBITDAaL)倍率は1.8倍となっている。
環境に関して、当グループは、2025年度に温室効果ガスのスコープ1及び2の排出量を49.3%削減しており、当期末までに2025年度の当該排出量を2015年度比で30%削減するという目標を上回った。また、2025年度に温室効果ガスのスコープ3の排出量を16.4%削減しており、当該排出量を2018年度比で14%削減するという目標も上回った。デジタル・セクターにおける温室効果ガスの3つのスコープの総排出量は2020年度比で24.5%削減されており、オレンジが2030年に設定している45%の削減目標に向けて順調に進んでいる。
デジタル・インクルージョンに関して、当グループのデジタル・サポート及びトレーニングの受益者は、2021年から2025年の間に3.3百万人増加して目標を上回っており、2030年までに6百万人増加させるという目標に向けて順調に進んでいる。
多様性に関して、経営陣ネットワークにおける女性の割合が2025年に36%に達し、当該割合を35%とする当グループの目標は1年前倒しで達成された。
当グループは、価値創造に関する取組に再注力することで、急速に変化するグローバル・デジタル市場において自社の地位を強化した。Lead the Future 2023-2025及びその戦略的イニシアチブの成功は、今後数年間の基盤を築いた。
3.2.2 Trust the Future 2026-2028目標
オレンジは、Lead the Future 2023-2025計画の全ての目標を達成して、今後5年間の新たな章を開こうとしている。
デジタルの複雑性とリスクが増大し、かつ、接続性が不可欠であり続ける世界において、Trust the Futureは、信頼を当グループのサービス及び営業モデルの中核を成す、競争上の優位性と位置付けている。オレンジは、いつでも利用可能な接続性のための、信頼されるパートナーとしての自社の役割を強化するとともに、新たな成長フェーズを切り開くためにより広範なデジタル・サービスを提供する予定である。
この計画は、自社の強固な顧客基盤を活用するための3つの目標(顧客との親密性、革新的成長及びエクセレンス・アット・スケール)を軸に展開され、人々、社会及び地球に対する強固なコミットメントを基礎としている。
Trust the Futureを通じて、当グループは、収益性の高いB2Cサービス及び信頼されるビジネス・ソリューションの成長を加速させていく。自由に使えるあらゆる種類のツールと、規律ある投資アプローチ、AI主導の効率化及び自社のチームの献身性とが相まって、この計画は、キャッシュ・フロー及び1株当たり利益(EPS)の力強い成長を牽引していく。激しい競争が続くフランスの市場では、オレンジは、効率化に関する取組を加速させながら、産業用銅線廃止プロジェクト実行の一環として本格的な光ファイバー・ネットワークへの移行を進めている。
2026年上半期にMásOrangeの再統合が予定されており、これにより当グループの特性(2)は大幅に強化される見込みである。
その目標は、いつでも利用可能な接続性の提供に留まらず、革新的なデジタル・サービスの提供も行い、今日も明日も、人々、組織及びコミュニティへのサービスでデジタル・ライフの信頼されるパートナーであり続けることである。
(2) Trust the Futureの2028年目標は全て、特に明記しない限り、完全所有のMásOrangeを含んでいる。
Trust the Future:3つの行動目標
デジタルの複雑性とリスクが増大し、かつ、接続性が不可欠であり続ける世界では、AIがあらゆるセクターに変革を起こす中、サービス品質、セキュリティ及び簡素化に関する期待が急速に高まっている。そのため、信頼が決定的な選択基準になりつつある。Trust the Futureは、信頼できるネットワーク、組み込まれたサイバー・セキュリティ、信頼できるデータ及びAIプラクティス、並びにシームレスなユーザー経験による、信頼という点でのオレンジの優位性を活かしている。
信頼は、当グループが未来を築いていく際の基盤である。
この戦略は、3つの主要な戦略目標(顧客との親密性、革新的成長及びエクセレンス・アット・スケール)を軸に展開されていく。
顧客との親密性
「ベスト・イン・クラス」経験から、より親密で、よりカスタマイズされた、そしてより予測的な関係性へと移行することで、当グループは、自社の2つの主要な強み(顧客基盤とブランド力)をより有効に活用していく。顧客との親密性により、当グループは、自社の顧客基盤を拡大し、解約率を低下させ、顧客ロイヤルティを強化することが可能となる。
・ 特に、アフリカ及び中東(同地域では、人口が増加し続け、スマートフォン、データ及び固定回線光ファイバーの採用も拡大し続けている。)及び、欧州諸国の普及率の低いセグメントにおいて(コンバージェンス及びFTTHを加速させることにより)、自社の顧客基盤を拡大し続ける。2028年までに、オレンジは、固定回線及び移動体通信の新規顧客を約40百万人増加させることを目指す。
・ トップのNPS及び刷新されたロイヤルティ・プログラムを通じて、ロイヤルティを高め、解約率を低下させる。オレンジは、欧州諸国において解約率を最大3ポイント改善させようとしている。
・ スマート・クロスセルを促進し、顧客価値管理(CVM)を向上させる、次世代デジタル・アプリ、AIを搭載したデジタル・アシスタント及びマーケットプレイスを通じて、顧客との有意義なインタラクションを増やす。
革新的成長
オレンジは、全ての市場で、接続性に留まらず急成長を遂げるサービスの展開を加速させていく。当グループは、収益性の高い急成長を遂げる小売及び企業向けサービスに投資し、2028年までにこれらのサービスの収益を10億ユーロ増加させる(2025年度比)ことを目指している(内訳は以下の通り。)。
・ 当グループは、自社の経験及び良好な実績(欧州(フランス及びスペインを含む。)におけるサイバー・セキュリティ、ホーム・サベイランス、オレンジ・トラベル、国際送金、アフリカ及び中東におけるモバイル・マネー及びMax it)に基づき、接続性に留まらないB2Cサービスを展開していく。当グループは、この2桁成長のサービス・ポートフォリオに関して、2028年までに収益を500百万ユーロ増加させることを目指している。
・ オレンジ・ビジネス及びOrange Cyberdefenseは、サイバー・セキュリティにおけるリーダーシップを強化し、信頼されるクラウド・ソリューション及び信頼できるAIサービスを展開させていく。両社は、防衛及び健康などの特定のバーティカルへの投資も実行していく。当グループは、信頼されるB2Bサービスで、2028年までに収益を500百万ユーロ増加させることを目指しており、また、Orange Cyberdefenseは、2030年までに20億ユーロの収益を達成することを目指している。
オレンジは、一部の同業他社とは異なり、自社のインフラの大半で支配権を保持している。当グループは引き続き、価値を創造する自社独自のインフラ資産を管理し、他の卸売事業者への販売を通じて当該資産の収益化を進めていく。
エクセレンス・アット・スケール
オレンジは、当グループの規模を活かして自社の技術面でのリーダーシップと効率性を強化することで、業務の卓越性を達成しようとしている。
・ オレンジのマルチローカル・モデルは独自の強みであり、グローバルなグループのリーチと自国に深く根差したチームの機敏性とを組み合わせている。
・ オレンジは、次世代ネットワーク(光ファイバー、4G、5G)でリードしており、AIを通じて効率性を高め、かつ、衛星技術などの補完的なソリューションによりレジリエンスを強化していく一方で、欧州において2G、3G及び銅線を廃止して、自社のインフラを最新化し続けていく。
・ オレンジは、デジタル・サービスの市場化までの時間を早める共有プラットフォームを使用して、当グループ全体で自社の革新的能力及び共有された高度な技術を利用できるようにする。オレンジは、例えば調達において、相互化した業務効率性を強化し、10億ユーロの節約を見込んでいる。当グループは、4つの領域(顧客インタラクションの100%をAIで強化することを目指す目標を設定して高度にカスタマイズされたインタラクションを開発するための顧客経験、複数のユースケース(ネットワーク稼働停止時間を短縮するためのツールの使用を含む。)をカバーするネットワーク管理、業務効率性を改善するための内部プロセス、並びに顧客価値管理(CVM)及びB2B LLMソリューションなどの新たな収益機会の開拓)でAIの使用を強化し、日々のあらゆる業務においてAIの使用をさらに拡張していく。
2028年までに、オレンジは、AIを通じて600百万ユーロ超の価値(3)を創造し、eCapex/収益割合を約14%とすることを目指している。
(3) これに対し、2025年には300百万ユーロ超の価値創造が達成されている(価値は留保された又は増加した収益として定義されており、営業費用及びeCapexの総節約額は特定のユースケースに基づき算定されている。)
持続可能な価値創造を指針とする
当グループの戦略目標(顧客との親密性、革新的成長及びエクセレンス・アット・スケール)は、収益増加に拍車をかけ、「EBITDAaL - eCapex」指標の成長を牽引する。当グループは、2025年から2028年の間に営業キャッシュ・フロー・マージンが2ポイント改善することを見込んでいる。
2026年上半期に予定されているMásOrangeの完全な再統合により、現金生成能力が大幅に強化される見込みである。有機的キャッシュ・フローは2028年までに2桁成長を達成して約52億ユーロとなる見込みであり、一方で、全部込みフリー・キャッシュ・フローは有機的キャッシュ・フローを上回るペースで成長する見込みである。当グループは、新しい価値創造指標である調整後1株当たり利益を導入しており、同指標は、2025年から2028年の間に約10%(CAGRベース)成長することが見込まれている。
当グループの資本配分ポリシーは、持続可能な価値創造によって牽引されていく。
eCapex/収益割合は、2028年までに約14%へと減少する見込みである。
魅力的な株主還元は、引き続き優先事項である。2026事業年度の配当金(4)は、1株当たり0.79ユーロ(2027年に支払われる。)へとさらに増額される予定であり、2028事業年度の配当金に関しては0.85ユーロが新たな下限となる。一方で、当グループは、2028年度末時点で純債務/EBITDAaL割合を2倍程度とする中期目標に向けて段階的にレバレッジを解消しており、強固なバランスシートを維持する予定である(フランスにおける潜在的な統合の影響を除く。)。
合併及び買収に関して、市場の統合(特に、フランスにおけるオプショナリティ)及び選択的ボルトオン型買収(特に、サイバー・セキュリティ並びにアフリカ及び中東において)が優先事項となる。
(4) 株主の承認を得ることを条件とする。
当グループの戦略のコーナーストーンである、人々、社会及び地球に対するコミットメント
従業員に関して、オレンジは、変化の激しい環境にチームが適応できるようにするため、スキル、エンプロイアビリティ及びリーダーシップに投資し続けていく。エンゲージメントは依然として強固で、従業員の81%がオレンジで働くことに誇りを持っている(2026年1月の年次エンゲージメント調査)。
社会に関して、当グループは、2030年までに全ての国で階層的保護サービス(B2C/B2Bサイバー・セキュリティ及び若者に特化したソリューション)を利用可能にすることに焦点を当て、デジタルトラストを全ての人に拡張しようとしている。また、当グループは、とりわけオレンジ・デジタル・センターを通じて、2030年までに、2021年と比較して新たに6百万人に対しデジタル技術を使用する際の無料サポートも提供する予定である。
地球に関して、オレンジは、自社の環境政策の道筋(すなわち、2020年との比較で2030年までに全てのスコープで温室効果ガス排出量を45%削減し、エネルギー効率、脱炭素化及び循環経済のイニシアチブ、並びに頻発化し激甚化する気象現象に対処するための各国毎の適応計画を通じて、2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成する。)を反復する。
3.2.3 当グループの2028年の財務目標
Trust the Futureは、収益性の高い持続可能な成長を促進することを目指しており、Lead the Future計画と比較してキャッシュ・フローの生成を加速させている。
2026年の財務目標は、第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「財務目標」に記載されている。
2028年の目標は以下の通りである。
| 2028年(MásOrangeを含む。)(1) | |
| EBITDAaL(2) | 2025年から2028年のCAGRは概ねプラス3% (3) |
| eCapex/収益割合 | 約14% |
| 有機的キャッシュ・フロー | 約52億ユーロ(2025年から2028年のCAGRは12%) |
| 配当金 | 配当金の累進的増加。 2028年の新たな下限は0.85ユーロ (2029年に支払われる。) |
| 純債務/EBITDAaL | 中期的に約2倍 |
(1) 2026年の事業の完了を条件とする。
(2) 前年比(比較可能ベース)。
(3) CAGR:年平均成長率。
Trust the Futureは、全ての部門で具体的な行動をもたらしていく。
フランスの成熟市場で、Trust the Futureは、今後3年間にわたり安定した小売サービス(PSTN(5)を除く。)を提供することを目指す。当グループは、総額800百万ユーロの銅線関連収益の減少を補うため、野心的な効率化計画を実施している。この計画は、2025年から2028年の期間にわたり年平均成長率(CAGR)ベースでEBITDAaLの「安定的成長」をもたらす。当該期間にわたるEBITDAaLの「安定的成長」と300百万ユーロ超のeCapexの減少を組み合わせることで、「EBITDAaL - eCapex」指標は着実に増加していく。当グループは、2025年から2028年の期間に営業キャッシュ・フロー(「EBITDAaL - eCapex」)がCAGRベースで3%超増加すると見込んでいる。
アフリカ及び中東では、当グループは、今後3年間にわたる収益の平均成長率(2025年から2028年のCAGR)は1桁台後半になると予想している。この成長を受けて、EBITDAaLの成長率も1桁台後半になる見込みである。EBITDAaLの高い成長と収益との比較で横ばいのeCapexとの組み合わせは、アフリカ及び中東部門の営業キャッシュ・フロー(「EBITDAaL - eCapex」)が1桁台後半の成長率(2025年から2028年のCAGR)を達成することを可能にする。
欧州では、オレンジは、サービス収益の成長率を1桁台前半、EBITDAaLの成長率を1桁台前半から半ばと予想している。また、eCapex/収益割合は、投資に関する厳格な規律により、14%にまで減少することが予想される。その結果、営業キャッシュ・フロー(「EBITDAaL - eCapex」)は、2025年から2028年の間に、CAGRベースで1桁台後半の成長が達成される見込みである。
オレンジ・ビジネスでは、信頼されるソリューション及び効率性向上のための継続的なポートフォリオの調整により、EBITDAaLが徐々に安定化することが見込まれている一方、Orange Cyberdefense(この事業セグメントに統合された。)は、2030年までに20億ユーロの収益目標を掲げて勢いを加速しようとしている。
MásOrangeに関して、当グループは、収益の成長率を1桁台前半から半ば、EBITDAaLの成長率を1桁台前半と予想しており、約12%のeCapex/収益割合を加味すると、営業キャッシュ・フロー(「EBITDAaL - eCapex」)における2025年から2028年のCAGRの成長率は1桁台半ばから後半になると予想される。350百万ユーロ超の相乗効果がすでに達成されており、相乗効果に関する目標はこれまで通り最低500百万ユーロとする。2026年上半期に予定されている完全な再統合により、当グループの特性及び現金創出は強化される。
(5) Public Switched Telephone Network(公衆交換電話網)。
財務実績
| 顧客 | 非財務実績 |
| 事業セグメント別分布 |
3.3 営業活動
オレンジは、B2C及びB2Bの顧客、並びにその他の第三者(卸売事業の一環として、通信事業者、ハイパースケーラー、大手インターネット及びコンテンツ・プロバイダー)に対して、通信インフラ、固定回線及び移動体通信、データ伝送を含む幅広い接続サービスに加え、モバイル・ファイナンシャル・サービスやサイバー・セキュリティ・サービスなどのその他の付加価値サービスも提供している。当グループは、26ヶ国において事業者として営業している。接続性の供給者としての役割に加えて、当グループは、主にデジタル業務分野のソリューション、セキュリティ及び業務プロセスの改善における、企業向けサービスも提供している。その開発に対する世界的なアプローチの一環として、当グループは、自社の接続性サービスを活用して住民の不可欠なニーズをカバーすることを目的として、一部のサービス(金融、エネルギー、保健、教育)に対するアクセスも提供する。
連結財務書類中のセグメント情報との一貫性を保つため、当グループの事業を事業セグメント毎(又はグループセグメント毎)に以下に記載する。それは、フランス、欧州、アフリカ及び中東、オレンジ・ビジネス、TOTEM、海外通信事業及びシェアード・サービス並びにモバイル・ファイナンシャル・サービスである。
オレンジの様々な事業セグメントにおける2025年の業績及び主要な経営指標は、第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」において詳述されている。事業セグメントの実績及び目標は、「3.2 オレンジのグループ戦略」にも記載されている。
特に記載されていない限り、本項目に記載された市場シェアは、売上高ベースの市場シェアに関するものであり、顧客に関連するデータは、コネクテッド・デバイス専用SIMカード(Machine to Machine(M2M))を含まない。
3.3.1 フランス
オレンジは、フランスの既存電気通信事業者である(第2「2 沿革」「事業発展上の主要な出来事」を参照のこと。)。その事業の大半はオレンジSAによって実施され、同社はオレンジ・グループの親会社でもある。
フランス事業セグメントには、フランスの(6)個人及び従業員50人未満の企業(7)向けの全ての固定回線及び移動体通信サービス、並びに卸売サービスが含まれる。従業員50人超の企業向けに展開された活動並びにコンテンツ活動及びモバイル・ファイナンシャル・サービスの活動は、本報告書の「3.3.4 オレンジ・ビジネス」、「3.3.6 海外通信事業及びシェアード・サービス」及び「3.3.7 モバイル・ファイナンシャル・サービス」で、それぞれ扱われている。
(6) フランス本土、海外県及び海外領土。
(7) それぞれB2C及び中小企業向け市場。
市 場
フランスの電気通信市場は、ブロードバンド顧客の95%超及び移動体通信顧客の93%を有する主要な事業者4社に支配されている。オレンジは、その市場でリーダーの地位を維持している。
フランスの高速及び超高速固定回線ブロードバンド市場では、オレンジの市場シェアは2025年第3四半期に38.3%と安定しており、顧客数で、第2位のFree、第3位のAltice-SFR、第4位のBouygues Telecomを上回った(情報源:オレンジの見積り)。
移動体通信市場では、オレンジは、2025年第3四半期に推計30.3%の市場シェアを有しており、競合他社のAltice-SFR、Bouygues Télécom及びFree(移動体通信顧客数で、それぞれ、第2位、第3位及び第4位)並びに全てのMVNOを上回った(情報源:ARCEP及びオレンジの見積り)。
フランス市場は特に低コストのサービスに関して激しい競争が続いており、こうした状況が2025年の同市場の小売収益に希薄化効果を与えた。2025年の最初の9ヶ月間で、電気通信事業者の小売市場の収益は、2024年の最初の9ヶ月間と比較して1.6%減少しており(情報源:ARCEP、2025年第3四半期)、固定回線収益と携帯電話収益において2つの明確に異なるトレンドが生じた。
2025年の最初の9ヶ月間で、高速及び超高速固定回線ブロードバンドの収益は、2024年の最初の9ヶ月間と比較して1.9%増加した(情報源:ARCEP、2025年第3四半期)。固定回線ナローバンド電話の収益は、銅線ネットワーク回線数の恒常的減少の結果として減少傾向が継続した一方、固定回線ブロードバンド電話収益は、アクセス数の増加によって成長が継続した。この増収を牽引したのは、フランスにおけるFTTHの急速な発展であった。2025年第3四半期末において、26.3百万件の顧客アクセスがFTTHに接続されており、2024年第3四半期末での前年同期比が3.0百万件の成長であったのに対し、前年同期比で2.7百万件の成長となっている(情報源:ARCEP、2025年第3四半期)。2025年9月末現在の固定回線の加入者数は1.0%増加した(前年同期は0.7%増)。
2025年の最初の9ヶ月間の小売移動体通信サービスの収益は、移動体通信の加入者数が増加した(2025年9月末現在1.1%増(前年同期と同一水準))にもかかわらず、2024年の最初の9ヶ月間と比較して3.2%減少した(情報源:ARCEP、2025年第3四半期)。
このような状況の中、オレンジは引き続き、ネットワークの品質及び顧客基盤のロイヤリティの観点におけるリーダーシップを活かしながら、付加価値のある革新的なサービス(Orange Cybersecure、5G@Home、Saferphone、ダイレクト・トゥ・デバイスなど)を提供し、規律ある商業戦略を追求する。
実際、オレンジは日々のカスタマーサポートチームの尽力のおかげで、2026年、「個人向け通信ソリューション」部門で2度目、そして「法人向け通信ソリューション」部門では5年連続で「カスタマーサービス・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。この二重の快挙は、顧客満足がオレンジにとって最優先事項であることを改めて示している。同時に、ARCEPはFTTHネットワークの品質(光ファイバー・ネットワーク 2025年品質調査書)についても高く評価し、ARCEPの調査においてオレンジは、利用者から最も評価の高い事業者として選出された(出典:ARCEP顧客満足度調査書 - 2025年版)。
オレンジ・フランスの活動
オレンジ・フランスの主な中核事業は、B2C及び中小企業向け市場における固定回線電話、ブロードバンド及び超高速ブロードバンドのインターネット並びに携帯電話サービスの提供である。その戦略は、固定(光ファイバー)及び移動体通信ネットワーク(4G及び5G)の帯域の拡大、新たなサービスの販売促進及び新たな成長分野の獲得に加えて、顧客関係の転換を継続することにも基づいている(「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。)。
移動体通信
オレンジは、B2C移動体通信市場のサービスを、通信とインターネット接続に関して最低限を求めている顧客から、最高性能のスマートフォンを望むとともにフランスと国外の双方において大量のデータ通信を行う顧客まで、全ての顧客をカバーする複数の範囲に分割している。オレンジ・ブランドが提供するサービスは9つで、そのうち6つが5G技術に対応している。
オレンジは、エントリー・レベルの市場を含む全ての市場セグメントに参加している。オレンジ・ブランドに加え、オレンジ・フランスはSoshブランドの下で、コミットメントも電話機器もない、インターネットのみで利用可能な数種類の移動体通信のサブスクリプションを魅力的な価格で提供している。
オレンジは、「インターネット+移動体通信」割引を通じた複数回線プランの開発を伴うファミリー特化戦略を継続している。「インターネット+移動体通信」サービスは、従来の移動体通信及び固定回線ブロードバンド・サービスと同じラインアップで利用でき、同一レベルのサービスを含んでいる。
オレンジは、プリペイド・サービスが減少し続ける中、B2C及び中小企業向け市場のサービスのセグメント化により、引き続き加入者基盤を拡大できている(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.3.1.5 追加情報 - フランス」を参照のこと。)。同時に、オレンジのネットワークをホストとするMVNO顧客基盤は、2025年12月末現在で合計1.2百万顧客となり、2024年末からわずかな増加となった。
固定回線電話及びインターネット
オレンジは、B2C固定回線ブロードバンド市場のサービスを5つの主要なカテゴリーに分割している。
・ インターネット、固定電話及びテレビを含むシンプルなサービスを求める顧客向けのスペシャル・シリーズ・ライブボックスファイバー。
・ 基本的なインターネット及びテレビのサービスを求める顧客を対象とするライブボックスサービス。
・ 最高速とプレミアム・テレビの経験を望む顧客のニーズを満たすライブボックス・アップ。
・ プレミアムWi-Fiサービスを追加したライブボックス・マックス。2024年10月に、オレンジはこのサービスを、速度8Gbit/sとしてアップデートした。
・ 固定電話を含まず、インターネット及びテレビを提供する5Gボックス。
また、2018年よりSoshが固定回線ブロードバンド市場でサービスを開始しており、インターネット専用の、契約期間の縛りのない低価格サービスを受けられるようになった。
オレンジとSoshのブロードバンド・インターネットへのアクセス・サービスは、可能な地域ではFTTH技術を利用して、それ以外の地域ではADSLで提供されている。オレンジは、B2C、プロフェッショナル及び中小企業を含む範囲において、2025年末現在合計10.4百万人超の加入者を有し、FTTHアクセス販売数において市場首位である。
フル・アンバンドリング、卸売サブスクリプション及び第三者インターネット・サービス・プロバイダーへのNaked ADSL接続の卸売が堅調に拡大する中、従来型電話サービス事業の収益は減少が続いている。
2020年11月27日から、オレンジは固定回線ネットワーク及び電話サービスへの接続を含むユニバーサル・サービスの提供を担当する事業者ではなくなった(第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」「1.2.3 固定回線電話、ブロードバンド及び超高速ブロードバンド・インターネットに関する規制」を参照のこと。)。
オレンジはまた、ウェブサイト上で広告活動を展開しており、ユニーク・ビジターは1ヶ月当たり29.8百万人を超える(情報源:Médiamétrie - 2025年10月におけるフランスでのネット視聴者総数)。
卸 売
Orange Wholesale France(OWF)は、インフラ、接続性、固定回線及び移動体通信ネットワーク・ソリューション、並びにフランスにおける卸売サービスを販売している。そして、OWFは、オレンジ・フランス及び最終顧客のために、これらのサービスを第三者の事業者から購入している。オレンジの高度な技術は、フランスのこの市場においてよく知られている。当グループの主な競合相手は、他のネットワーク事業者、並びにXPFibre、Altitude Infra及びAxioneなどのインフラ事業者である。
OWF事業にはARCEPの規制を受ける事業者向けの相互接続サービス並びに卸売サブスクリプション及び通信サービス(ADSL及び光ファイバー)(第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」「1.2.3 固定回線電話、ブロードバンド及び超高速ブロードバンド・インターネットに関する規制」を参照のこと。)、並びに超高速ブロードバンド光ファイバーのネットワークのマーケティングが含まれる。
銅線ネットワークへのアクセスのアンバンドリングは、本ネットワークの段階的な廃止(下記「ネットワーク」を参照のこと。)により、構造的に減少した。オレンジの光ファイバー・ネットワークは、回線リース又は回線の協調融資の2種類の方法により第三者事業者に販売される。協調融資には、経常的な保守費用に加え、第三者事業者への基本投資が必要である。協調融資関連の収益は、2020年に急増した後、2021年以降は減少している。これは、ネットワークの大部分ですでに協調融資が実行済みだったことが主な理由である。協調融資の支払いをオレンジが受領する時期は、光ファイバーの開発及び投資ファンドの方針に関連して、第三者事業者の購入戦略に大きく依存しているということである。
最後に、2011年以降、オレンジは自社の2G及び3Gネットワークで、Free Mobileに全国ローミング・サービスを提供してきた。このサービスは、2028年まで有効な新規契約の対象である(第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」「1.2.2 携帯電話規制」「インフラの共有」を参照のこと。)。
販 売
2025年、オレンジ・フランスは、オレンジのオンラインストア(orange.frで利用可能)及びSosh(Sosh.fr経由)では完全デジタル顧客経験を実現してデジタル開発戦略を推進しており、Soshサービスはデジタル・チャンネルのみで利用可能である。2025年、デジタル・チャンネルによる販売は31%で、2024年と比べて11%減少した。
販売するサービスの種類別の専用カスタマーコールセンターは、販売の16%を占めた。この数値は2024年の同期間と比較して1%のわずかな上昇である。
フランス全体の小売店舗のネットワークは、2025年末時点で571の店舗から成る。小売店舗は、販売の47%を占めた。このチャンネル経由の取引量は、オレンジ・ブランドの販売増加に牽引され、2024年比で7%増加した。
最後に、直接マーケティング、戸別訪問、及び複数事業者ネットワークを含むその他の経路による販売数量は、2024年と比べて2%減少した。それらは、全体の販売量の5%を占めた。
オレンジは、モバイル機器分野において商業的に成功した「RE」プログラム(修理、改修、旧機器の回収)並びに、店舗及びオフィスでのエネルギー・コスト削減、車両の電動化など、二酸化炭素排出削減プログラムに引き続き注力している。オレンジはまた、ネットワークのエネルギー・コスト削減及び利用頻度の低い一部の機器や古いアプリの廃止を進める「グリーンIT」計画にも力を入れている。
ネットワーク
オレンジの商業的リーダーシップは、固定回線及び移動体通信ネットワークにおけるリーダーシップに部分的に基づいている。
オレンジは2025年も引き続き、着実なペースで光ファイバー・ネットワークを展開した。フランスにおいて、当グループは、同年中に新たに0.9百万ヶ所近くの施設にオレンジFTTHを提供した。2025年12月末時点で、42.5百万ヶ所の施設がオレンジの光ファイバーに接続可能であり、これには、オレンジの自社ネットワーク及び第三者のネットワークに展開された光ファイバーが含まれている。高速及び超高速ブロードバンドのサブスクリプション及び展開に関する観測レポート(Observatoire des abonnements et déploiements du haut et très haut débit)(情報源:ARCEP、2025年第3四半期)によれば、フランスにおける全接続可能施設のうち20百万ヶ所超(すなわち、47%超)が、インフラ事業者としてのオレンジ(自前のインフラ)に接続可能性を依存している。このデータは、パブリック・イニシアチブ・ネットワーク(PIN)地域において、Orange Concessionsによって構築及び運営されるネットワークは考慮に入れていない(以下を参照のこと。)。
2022年1月31日、オレンジは銅線ネットワーク廃止計画をARCEPに提出した。ARCEPは、2022年2月7日から2022年4月4日までの公開相談の計画を公表し、さらに、2022年7月29日に、オレンジが当計画に対して加えた説明及び調整に関するQ&A文書を公表した。この計画は、2025年1月の最初のトライアル及びロット1の技術的な廃止を経て、実施されている最中である。2026年は、2026年1月にロット2から始まり、25,000超の町及び20百万の施設で商業上の廃止の規模拡大が行われ、かつ、2030年までにネットワークが完全に閉鎖されるまで、技術的な廃止が引き続き段階的に拡張される予定である。
移動体通信ネットワークに関しては、4G展開が継続し、フランス人口のカバー率は依然として99%(ARCEPにおける用語の定義に基づく非常に良好なカバレッジが94%、良好なカバレッジが5%を占める。)であり、Bouyguesと並び、フランスでいまだ最高の4Gカバー率となっている(情報源:ARCEP)。2026年1月1日現在、オレンジはフランス内で32,327の認可を受けた4Gサイトを有する(8)(情報源:Observatoire ANFr(フランス国立周波数庁観測所)、2026年1月1日)。
5Gに関しては、2026年1月1日現在、フランスでは53,718の5GサイトがANFrの認可を受けており、そのうち31,918のサイトは技術的に3.5GHz周波数で運営されていた。オレンジはこのうち13,523ヶ所のサイトを運営している(情報源:Observatoire ANFr(フランス国立周波数庁観測所)、2026年1月1日)。2016年11月以降、欧州連合加盟国のスペクトル管理者は、5G導入の主要な帯域として3.5GHz帯域を使用することを推奨している。
2022年3月、オレンジは、当グループが存在する欧州連合の全ての国において、2030年までに2G及び3G移動体通信ネットワークから撤退することを発表した。
(8) 海外県及び海外領土を除くフランス本土。
Orange Concessions
オレンジは2021年11月以降、農村地域での光ファイバー展開及びインフラ強化を支援するために、Orange Concessionsという事業体を通じて、インフラ及び地域開発において高く評価されている長期投資家と提携している。Orange Concessionsは、オレンジとLa Banque des Territoires(Caisse des Dépôts et Consignations)、CNPアシュアランス及びEDF Investで構成されるHINコンソーシアムにより50/50の比率で所有されている。このジョイント・ベンチャーは、当グループの財務書類において、関連会社及びジョイント・ベンチャーとして認識されている(連結財務書類に対する注記11を参照のこと。)。
Orange Concessionsは22のパブリック・イニシアチブ・ネットワーク(PIN)を通じ、フランス本土及びフランスの海外領土の両方において、地方自治体との契約に基づき光ファイバー・ネットワークの設計、建設、及び運営を取り纏めており、オレンジを主要な産業パートナーとして位置付けている。Orange Concessionsは、全ての商業事業者(ISP)にマーケティング支援を提供し、事業者が最終顧客に光ファイバーを提供できるようにしている。
2025年12月31日現在、Orange Concessionsは光ファイバーに接続可能な4.2百万超の施設を運営しており、ネットワーク上に2.4百万世帯を超えるエンドユーザーを有している。2026年までに、同ジョイント・ベンチャーは、4.9百万近くの施設を運営し、それによってパブリック・イニシアチブ・ネットワークにおける主導的なインフラ事業者となることが期待されている。
2030年までに歴史的な銅線ネットワーク・サービスが廃止となる一環として、光ファイバー・ネットワークが引き継がれ、現在ではOrange Concessionsを通じて、農村地域で最も広く展開されている固定通信インフラとなっている。
3.3.2 欧 州
フランス外では、当グループは欧州の7ヶ国で営業し、現地の状況を踏まえ、子会社の強みを活かしてコンバージェンス戦略を実行している。
・ ポーランドでは、当グループは既存事業者であり、固定回線では第1位、移動体通信では第2位である。
・ ベルギー及びルクセンブルクでは、当グループが、パートナーシップを通じたコンバージェンス・サービスを開始し、VOO SAを取得した。
・ 当グループが移動体通信セグメントのリーダーである、その他の中欧諸国(ルーマニア、スロバキア及びモルドバ)では、光ファイバーの展開及びその提携又は買収を通じてコンバージェンス・プレイヤーになっている。
・ スペインでは、当グループは持分法適用のパートナーシップである、MásMóvilとのジョイント・ベンチャーを設立している。
3.3.2.1 ポーランド
当グループは、2000年に既存事業者のTelekomunikacja Polska(オレンジ・ポルスカと改名)の持分を取得し、それ以降ポーランドで営業している。2006年に、オレンジは、移動体通信事業の単独ブランドになり、2012年には、ポーランドで当グループが提供する全ての固定回線電話サービスの単独ブランドにもなった。オレンジは、ワルシャワ証券取引所に上場されているオレンジ・ポルスカの株式の50.67%を保有している。
ポーランドには、オレンジ、Tモバイル(ドイツ テレコムが全所有)、Polkomtel(Cyfrowy Polsatグループが所有し、Plusのブランド名で営業を行う。)及びP4(2020年末以降Iliadが所有しており、Playのブランド名で営業を行う。)の4つの大手携帯電話事業者が存在する。2025年末現在、これら4社の携帯電話事業者はポーランドのSIMカードの総数の97%を占め、オレンジは市場シェア30%で市場首位であった(情報源:オレンジの見積り)。
固定回線ブロードバンド市場においても、オレンジは首位で、2025年末の市場シェアは25%である(情報源:オレンジの見積り)。主な競合は、他のコンバージェンス事業者(Play、Tモバイル及びCyfrowy Polsat)並びにケーブルテレビ事業者(主にVectra)のみである。
ポーランドの電気通信市場は極めて競争が激しく、比較的細分化されたままである。価格は依然として主要な検討事項であるが、大手プレイヤーは、近年、とりわけ移動体通信市場において、ビジネス・モデルを価値重視戦略へと段階的に移行させてきた。このアプローチは、高インフレ、欧州連合のベンチマークと比較して低い電気通信サービス価格、及び金融ネットワーク投資の必要性によって促進された。
過去数年間で、コンバージェンスは、新たな住宅顧客獲得において主要な要素となっている。オレンジ・ポルスカがこの統合アプローチを開発し、その後、同アプローチはあらゆる移動体通信事業者に採用されてきた。これは、オレンジ・ポルスカの光ファイバー・ネットワークの設置、光ファイバー・ネットワークの展開に投資する専門の卸売事業者の登場(例えば、Swiatłowod Inwestycje、Fiberhost、Nexera又はPolski Swiatłowod Otwarty)、欧州連合の共同出資光ファイバー展開プログラム(POPC、EFDD又はNRRP)、及び市場の統合により可能となった。
コンバージェンス戦略の広範な採用は、固定回線プレイヤーと移動体通信プレイヤー間の統合も加速させてきた。移動体通信事業者のPlus(Cyfrowy Polsat)及びPlayの2社が、固定回線専門会社のNetia(主要な固定回線代替事業者)及びUPC(最大手ケーブル事業者)をそれぞれ買収した。ポーランドでは、小規模な地場の光ファイバー事業者がいまだに数百社存在しており、これらの事業者はオレンジ・ポルスカ及びその他の大手プレイヤーにより統合される可能性が高い。近年、オレンジ・ポルスカは、これらの事業者のうち7社を買収済みであり、約200,000の接続可能世帯という光ファイバーのプレゼンスを確保している。この統合プロセスは今後も続く見通しである。
さらに、2021年、Play及びPolsat Plusグループは、移動体通信インフラを、スペインを拠点とするインフラ投資家であるCellnexに売却した。これらの取引は、新たなプレイヤーの参入を促進し、その結果、こうしたプレイヤーは、ポーランドで移動体通信インフラ市場の大きなシェアを獲得した。
ポーランドにおけるオレンジの活動
2025年3月、オレンジ・ポルスカは、2025年から2028年の新たなLead the Future戦略を発表した。Lead the Futureは、オレンジ・ポルスカを収益性の高い持続可能な商業主導型の成長軌道に乗せた、.Grow計画の成功裏の終結に続くものである。この新たな計画を通じて、オレンジ・ポルスカは、信頼、比類なき接続性及び統合デジタルソリューションを足場として市場リーダーシップを強化していく。
キャッシュ・フローの大幅な増加をもたらし、株主に持続可能な価値創造を提供するため、Lead the Futureは、オレンジ・ポルスカの収益性の高い成長軌道を維持し、かつ、業務効率を高めることを目指している。この目標は、より野心的かつ新たな中期財務目標及び一貫した配当政策に反映されている。
これらの目標を達成するため、オレンジ・ポルスカは、自社の実証済みの価値創造戦略を強化するとともに、とりわけ新しいデジタル・ツール及びAIを通じて、重要な新しいイニシアチブを導入する。Lead the Future計画は、以下の4つの戦略的柱を基礎としている。
・ 高い収益性を伴いながら成長する:ベスト・イン・クラスの収益性の高い成長を達成するため、自社の実証済みの価値戦略を強化し、新規顧客を惹きつけ、増加するデジタルソリューションへの需要を満たす。
・ ネットワークの卓越性を高める:資産の収益化を促進しながら、スマートかつ効率的な方法で商業的成長を支援するため、オレンジ・ポルスカの優れたネットワーク及びインフラを強化する。
・ 変革し、革新する:比類なき顧客経験を提供し、さらなる効率性とコスト削減を実現するため、当社の事業のやり方を根本的に変革する。
・ 行動を起こすチームを力付ける:コミットメントと決意を持って同計画を牽引する触媒として機能する、新しいスキル及び起業家精神をチーム内で育む。
2025年、コンバージェンスは、住宅市場における主要な成長の推進力であり、顧客の信用及び顧客ロイヤルティを獲得し、維持することを可能とした。オレンジ・ポルスカは、手頃な価格での固定回線サービスと移動体通信サービスの両サービスを含む基本パッケージを通じて、自社のコンバージェンス・サービスに注力し続けた。当該パッケージは、拡張することにより、より高速の固定回線インターネット速度、追加のSIMカード、強化されたテレビ・コンテンツ及びその他の付加価値サービスを加えることができる。
コンバージェンス・サービス顧客数は2025年も引き続き増加し、1.86百万人に到達、現在固定回線ブロードバンドへの総アクセス件数の74%を占めている。こうした成長は、光ファイバー・サービスの売上が好調であることに支えられた。光ファイバーの顧客は、固定回線ブロードバンド顧客基盤の59%を占めており、2024年末比で5ポイントの増加となった。オレンジ・ポルスカは、一部のプレイヤーの積極的な数量重視の戦略による激しい競争環境の中でも、この力強いパフォーマンスを達成した。
数年間にわたり、オレンジ・ポルスカの事業戦略は、「more for more(価値に見合う価格)」の原則に従いサービスの価格を調整することによって、顧客基盤の成長及びARPOの成長とのバランスを維持することに焦点を合わせてきた。オレンジ・ポルスカは、2025年にこのアプローチを維持し、そのため、住宅市場における移動体通信サービスの料金を引き上げた。
オレンジ・ポルスカは引き続き、B2B市場において顧客のデジタル転換の優先パートナーとしての地位を強化した。電気通信市場の全ての事業向けセグメントにおけるリーダーとして、ICT分野で幅広いスキルを有するオレンジ・ポルスカは、ポーランドの全てのセクターの事業に対して、完全なデジタル転換ソリューションを提供する独自の立場を築いている。市場の成長鈍化をよそに、2025年のIT及び統合サービスの収益は、統合及びライセンス再販契約に牽引されて、成長軌道に戻り、14%増加した。
オレンジ・ポルスカは、新たなLead the Future計画の主要な原動力である卸売事業において力強い成長を報告した。オレンジ・ポルスカは、自社の資産を収益化する目的で、大手移動体通信事業者の1社と、移動体通信塔への光ファイバー接続の提供に関する重要な契約を締結した。この契約は、今後数年間で大きな利益を生み出すことが見込まれる。
2025年に、オレンジ・ポルスカは、将来の効率性を改善するため、自社内部の変革も加速させた。また、電気通信及びデジタル・サービスの提供に関する、自社の戦略の焦点を絞り直す取組の一環として、オレンジ・ポルスカは、電力再販子会社のOrange Energiaの資本100%をFortumに売却する取引を完了した(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
2025年に、オレンジ・ポルスカは、とりわけ、電力の100%を再生可能資源由来とする目標を達成し、かつ、スコープ1及び2の二酸化炭素排出量を2020年から93%削減したことで、自社のESG目標に関しても大きな進展を遂げた。オレンジ・ポルスカは、新技術の責任ある安全な利用に関するワークショップ、及び教師向け無料研修を提供するレッスンAIプログラムの開始などの社会的イニシアチブにも注力した。2025年だけで、約223,000人がオレンジ・ポルスカのデジタル教育プログラムから恩恵を受けた。
ネットワーク
固定回線
Lead the Future戦略に沿って、オレンジ・ポルスカは、自社のFTTHカバレッジを拡張し続け、2025年末までに、接続可能世帯はほぼ10百万世帯に達した。前年度と同様に、光ファイバーの展開は、主に他の事業者との卸売契約により支えられた。オレンジ・ポルスカの最大の卸売パートナーは、オレンジ・ポルスカが50%の持分を保有するSwiatłowod Inwestycjeである。2025年末現在、オレンジ・ポルスカは、60社を超える事業者のインフラを6百万世帯のために使用している。
オレンジ・ポルスカの自社ネットワークの構築は、欧州資金の使用を伴うプロジェクトに限定されている。過年度に、オレンジ・ポルスカは、ポーランドのデジタル・オペレーショナル・プログラム(Program Operacyjny Polska Cyfrowa - POPC)の一環として、約480,000世帯を光ファイバーに接続した。また、オレンジ・ポルスカは、欧州デジタル開発基金プログラム及び国家復興レジリエンス計画(NRRP)の一環として、2024年から2026年の間に、約150,000世帯を光ファイバーに接続する計画である。当該世帯のうち約88,000世帯は、2025年末までにすでに接続されている。
オレンジ・ポルスカが50%所有するFiberCoのSwiatłowod Inwestycjeは、2021年に開始した投資プログラムを完了し、接続可能世帯は2.4百万世帯に達した。Swiatłowod Inwestycjeは、ポーランドの最大手卸売FTTHネットワーク事業者であり、完全なオープン・モデルに基づき事業を行っており、全ての固定回線ブロードバンド・アクセス・プロバイダーへの平等かつ無差別なアクセスを確保している。同社は、全ての大手移動体通信事業者を含む20社超の小売事業者に対し、積極的にサービスを提供している。2025年末現在、同社は、自社のネットワーク上で770,000人分の加入者線を有している。同プログラムの成功を踏まえ、オレンジ・ポルスカは、投資の次のフェーズ(すなわち、2026年から2028年の間に500,000世帯の増加、及び2029年から2032年の間に200,000世帯の増加)に関してパートナーと合意に達した。2025年に、Swiatłowod Inwestycjeは、債務を借り換え、同投資計画の第2フェーズの資金を確保するため、37億ポーランドズロチを調達した。
さらに、2025年12月に、オレンジ・ポルスカとAPGグループ(ABP年金基金の資産運用会社)は、その光ファイバー・ジョイント・ベンチャーであるSwiatłowod Inwestycjeの事業を拡張するため、Nexeraの共同買収に関する仮契約を締結した。ポーランドの主要なFiberCosの1社であるNexeraは、約800,000世帯をカバーするFTTHネットワークを有している。同社の地理的立地は、Swiatłowod Inwestycjeの地理的立地を補完し、かつ、Swiatłowod Inwestycjeの地理的事業拠点の拡大を加速させ、これにより、加入世帯は2028年までに約3.7百万世帯に達することが見込まれる(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
移動体通信
データ通信量の急増及び顧客ニーズに対応して、オレンジ・ポルスカは、自社の移動体通信ネットワークを展開し続けており、これにより、ネットワーク容量を拡大し、最新技術を導入している。2024年に帯域C帯の専用スペクトル帯域の競売が遅延し、また、2025年第1四半期に700MHz帯域の競売が遅延したことで、ポーランドにおける5Gネットワークの展開は遅れた。2025年末現在、オレンジ・ポルスカの5Gネットワークは、ポーランドの人口の約84%をカバーしている。
オレンジ・ポルスカでは、自社の無線ネットワーク最新化プログラム(既存機器を、最新の技術規格に従ったエネルギー効率のより優れたソリューションに交換)が終了間近である。
2025年に、オレンジ・ポルスカは、とりわけ非都市部においてネットワーク容量を増やし、データ・サービスの品質を改善するため、3Gを廃止し、空いたスペクトル帯域を4Gに割り当てている。
3.3.2.2 スペイン(持分法適用のパートナーシップ)
オレンジ・グループは、1998年の電気通信市場の自由化以降、スペインで営業している。当初は固定回線電話市場で営業を行い、2006年にオレンジ・ブランドを採用する前に、携帯電話事業者のアメナを2005年に買収した。2015年に固定回線電話事業者のジャズテルを買収し、オレンジは、ジャズテルの光ファイバー・サービス地域を通じてコンバージェンス・サービスでの地位を確立した。2021年、オレンジ・スペインはブランド・ポートフォリオを統合して、オレンジ、ジャズテル及びSimyoに重点を置いた。2022年、オレンジとMásMóvilは、スペインでの事業を統合する契約に署名し、この合意により、オレンジとMásMóvilの両社が平等に共同支配し、統合後の企業において両社に平等の統治権が付与される会社であるMásOrangeを2024年3月に設立することが可能となった。2024年第2四半期時点で、オレンジ・スペイン及びその子会社は、完全な連結から除外されており、MásOrangeの利益は欧州セグメントの関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)として認識されている(連結財務書類に対する注記3.2及び11を参照のこと。)。
2025年12月12日、オレンジは、Lorcaとの間で、MásOrangeの完全な所有権を取得するための拘束力を持つ契約を締結した。これは、Lorcaが保有するスペインのジョイント・ベンチャーの残りの持分50%を現金42億5,000万ユーロで取得することにより実行される。この取引は、慣習的な規制当局の承認を受けること、及びその他の取引完了条件を満たすことを前提に、2026年上半期に完了する予定である。この取引が完了した時点で、MásOrangeは、当該取得の完了中又は完了後に借り換えられる必要のある特定の債務を含め、オレンジの財務書類において完全に連結されることになる。
市 場
スペイン市場は、欧州の中でも最も競争が激しい市場の1つである。事業者4社が競合しており、各事業者が多くの自社ブランドを展開している。これらに加えて、複数のMVNO及びホワイトラベルが存在する。
MásOrange(+O)は、「顧客数においてスペイン最大の通信事業者」(移動体通信及び固定回線)で、市場の収益シェアを約30%有し、ハイエンド・セグメントにおいて、広範な5Gネットワーク(カバレッジ90%)と、スペイン人口の約99%を網羅する約32百万件のFTTH接続を有し、テレフォニカの唯一の競合企業である。
テレフォニカは市場の収益シェアの約50%を占め、支配的な地位を維持している。Movistarブランドを用いて、主にハイエンドの住宅向けセグメントで積極的に展開し、プレミアム・コンテンツ及びB2Bセグメントにおける優位性を活用している。
ゼゴナに買収されたボーダフォンは、顧客シェアの約18%を占めている(規模としては固定回線ブロードバンド市場の14%及び移動体通信市場の19% - 出所:CNMC、2025年9月)。
Digiはテレフォニカのネットワークを利用し、市場で最も低いコンバージェンスの初期価格を提供しており、市場で最も積極的な企業の1つで、ほぼ3年間にわたってポータビリティの大多数を獲得している。
2025年、スペイン市場は顧客数において引き続き成長を見せた。
スペインにおけるオレンジの活動
特に競争の激しいスペイン市場に関して、MásOrangeの2025年の優先事項は、価値管理への注力、B2Bセグメントの開発、及び革新的サービスの提供を通じて成長を強化することであった。ブロードバンド・ネットワーク品質に関する同社のリーダーシップも、主要な差別化要因であった。
MásOrangeは、完全な市場カバー率を通じて価値を創出し続けている。このことは、オレンジがMovistarの唯一最大の競合他社であるプレミアム・セグメント(5G、サッカー)でのオレンジ・ブランドについて特に当てはまる。オレンジは、固定回線及び移動体通信ネットワーク並びに費用構造を順応させる能力により、エントリー・レベル及びミッド・レンジのセグメントでも事業を拡大している。
MásOrangeの第2の成長の推進力は、特にエネルギー、保険、顧客金融、ホーム・セキュリティといった新しいサービス及びイノベーションにある。これは、ネットワーク品質、顧客満足度、デバイス販売、テレビ・サービス及び隣接サービスを通じてロイヤルティを構築する、顧客価値管理に基づく重要な戦略的要素である。
最終的に、MásOrangeは、特に重要顧客及び行政機関において、B2Bの成長も加速させた。MásOrangeは、5G SAネットワークの利用及びプライベート5Gネットワークの構築を可能にするエリクソンとの提携などを通じ、B2B顧客のために革新を継続している。
ネットワーク
2025年、MásOrangeは5Gネットワークの展開を継続し、カバー範囲は人口の90%に達した。2025年末時点で、MásOrangeは自社で19百万のスペインの世帯にFTTH接続を提供し、第三者との契約により約32百万世帯へのアクセスも確保できるようになった。
2025年12月4日、MásOrange、ボーダフォン・スペイン及びGICは、スペイン最大の光ファイバー会社であるPremiumFiberの設立を完了した(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。この契約に基づき、各当事者の保有持分は、MásOrangeが58%、ボーダフォン・スペインが17%、GICが25%となっている。MásOrange及びボーダフォン・スペインは、この新設ジョイント・ベンチャーに対し、約12百万世帯及び5百万人の顧客を拠出しており、当該ネットワークはMásOrange及びボーダフォン専用のネットワークとなる。また、MásOrange及びボーダフォン・スペインは自らがPremiumFiberにもたらしたネットワークの保守・運用もそれぞれ行う予定である。
3.3.3 アフリカ及び中東
オレンジ・グループは、アフリカ及び中東の18ヶ国で事業を展開しており、そのうち16ヶ国では支配株主持分を保持し、2ヶ国(チュニジア及びモーリシャス)では、少数株主持分を保有している。その活動の一部は、サブグループ(ソナテル及びコートジボワール)で構成されている。オレンジは、移動体通信市場と固定回線電話市場の両方に加え、金融サービスでも事業を展開している。
移動体通信市場は主にプリペイド市場であり、データ及びデジタル利用の加速的な発展が主要な推進力となっている。オレンジは4Gの展開戦略を推進しており、アクセス・ネットワークのアップグレードと拡張のために、全ての国で投資を行っている。今まで対象外であった中央アフリカ共和国において年初に4Gライセンスを取得し、2025年末に最初のオファーを商用開始したことにより、オレンジ・グループは現在、アフリカの全範囲をカバーしている。5Gは2022年に初めて展開され、その展開は2025年も継続され、2030年末までにほぼ全域をカバーするように加速する予定である。
固定回線ブロードバンド市場では、オレンジは特に光ファイバーの展開を加速させている。2025年末の顧客数は2百万人であり、前年と比べて33.8%増加した。
競争の激化をよそに、当グループは、現在47百万人の月間ユーザー(前年比18%増)を有するオレンジ・マネーの成功により、モバイル・フィナンシャル・サービス・セクターで成長し続け、革新的な利用及びサービス(QRコード決算、バーチャル・マスターカード又はビザカードが新たに3ヶ国で開始されたことなど)の多様化を活用して取引量を拡大している(20%増)。コートジボワール、セネガル及びギニアで事業を行っているオレンジ・バンク・アフリカの成長が、100%デジタルの預金及びクレジット・ソリューションを通じてこのサービスの提供を補完している。
デジタル・サービスでは、オレンジはアフリカ及び中東において、デジタル通信事業者のベンチマークになることを目指している。当該セクターは、長年にわたり当グループの成長を推進しており、当グループの戦略を構成する重要な要素であり続けている(「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。)。このデジタル戦略は、2023年11月に5ヶ国(カメルーン、セネガル、マリ、ブルキナファソ、ボツワナ)で最初に導入されたモバイル・スーパー・アプリ「Max it」が主導しており、その後、2026年第1四半期までにセクター全体を通じて導入される。これは、地域社会の需要に応えてサービスを多様化するという当グループの戦略の好例である。2025年末時点で、16ヶ国でスーパー・アプリの展開が始まり、毎月23百万人超のアクティブ・ユーザーが利用している。スーパー・アプリは単なるアプリではなく、誰もがアクセスできるサービス・ポータルであり、日常生活を楽にし、さまざまなニーズを満たすように設計されている。通信機能、オレンジ・マネーによるモバイル決済及び送金ソリューション、並びにデジタル・コンテンツと革新的なデジタル・チケットを提供するeコマース・ユニバースという、3つの重要なサービスを1つのスマートフォン・インターフェースに集約している。サービス・ユニバースは、2025年のミニアプリとSVOD TVの発売のほか、特にゲーム、オレンジ・エネルギー、健康、保険及び教育を通じて、徐々に完成している。
厳しい地政学的状況に加えて、アフリカ及び中東事業セグメントの諸国では、サービス品質や環境基準の遵守に関する規制が厳しくなり、税負担も高くなる傾向にある。
当グループは、2025年末現在、アフリカ及び中東で稼働している50のODC(9)及び412の促進されたスタートアップ企業、並びに従業員の結束を奨励するためのEngage for Changeプラットフォームを通じて、同大陸においてもデジタル・インクルージョン・アプローチを継続している。
(9) オレンジ・デジタル・センター
3.3.3.1 ソナテル・サブグループ
ソナテル・サブグループは、オレンジの傘下ブランドとして、5ヶ国で事業を展開している。セネガルでの事業は1997年にさかのぼり、2002年にマリで国際展開を開始した。また、ギニア、ギニアビサウ(2007年に事業開始)、シエラレオネ(2016年にAirtel Sierra Leoneを買収)でも事業を展開している。オレンジ・グループは、ソナテル・サブグループの42.33%を所有し、株主間契約に基づいて支配権を保有している(連結財務書類に対する注記20を参照のこと。)。ソナテルは、西アフリカ地域証券取引所(Bourse Régionale des Valeurs Mobilières - BRVM)に上場している。
当グループには、国によって、2社又は3社の競合他社が存在する。セネガルのYas(2024年11月に立ち上げられたFreeに代わるブランド)及びExpresso(Sudatelグループ)、マリのSotelma/Malitel(マリ政府が2024年にMaroc Telecomグループの株式を取得)及びAlpha Telecom(Planor-Monacoテレコム・インターナショナル・コンソーシアム)、ギニアのMTN(ギニア政府により100%取得)及びCellcom、ギニアビサウのTelecel(2024年にMTNを買収)、並びにシエラレオネのSierratel(現存の事業体)、Africell、QCell及びOne(新たに参入した5G単一事業者)である。
ソナテル・サブグループは、サービス品質を強化し、増大するデジタル・サービスへの需要を満たすため、主要なネットワーク・インフラ・プロジェクト(光ファイバー、4G+、及び5Gパイロット・プロジェクトを含む。)を引き続き展開した。
ソナテル・サブグループは、サービスのイノベーション、高付加価値デジタル・サービス(FinTech、コンテンツ、クラウド、サイバー・セキュリティ)の開発及び厳格な営業費用管理を通じて、収益の増加及び収益性を強化し続けている。
目標の1つは、機敏性及び従業員の経験を向上させるために、プロセスの自動化、人工知能及び従業員のスキル開発を通じて内部のデジタル化を加速させることである。
献身的な事業者として、ソナテル・サブグループは、国際的なベスト・プラクティスに従って、二酸化炭素排出量の削減、デジタル・インクルージョンの促進、及び現地の起業家精神の支援に焦点を当て、同サブグループの5ヶ国でCSR及びESGイニシアチブを強化している。
3.3.3.2 コートジボワール・サブグループ
コートジボワール・サブグループは、オレンジの傘下ブランドとして、3ヶ国で事業を展開している。2016年以降、その事業は、コートジボワール、ブルキナファソ及びリベリアの、62百万人超の居住者を抱える地理的領域にわたり展開されてきた。オレンジ・グループは、コートジボワール・サブグループの資本の72.5%を所有している。
2025年に、コートジボワールのサブグループは、当該3ヶ国のパフォーマンスの結果、収益が10.4%増加した。オレンジは、コートジボワール、ブルキナファソ及びリベリアにおける移動体通信市場のリーダーである。リベリアにおいて、オレンジは、第3四半期に自社のリーダーシップを強化した。
上記3つの事業体は、各市場で次の主要な競合他社に直面している。コートジボワールのMTNとMoov Africa、ブルキナファソのMoov AfricaとTelecel、及びリベリアのMTNである。
モバイル・マネーに関して、オレンジは、ブルキナファソにおけるリーダーであり(数量及び金額ベースで)、リベリアにおいても数量ベースでリーダーの地位を獲得している。コートジボワールの市場は、強い競争圧力にさらされている。しかしながら、オレンジ・マネーが実施した対応計画は、2025年の使用状況と金額の両面で、成長トレンドを確認した。
移動体通信データと共に主要な成長の推進力であるFTTHは、引き続き好調に推移した。オレンジは、2025年末現在、コートジボワールで361,000人超の光ファイバー顧客、ブルキナファソで130,000人超の顧客を有している。
2025年に、同サブグループの事業は、複数のトレンドを特徴とする環境において進展を見せた。コートジボワールでは、販売イニシアチブの強化及びより厳しい規制枠組みにより市場が構成された。また、ブルキナファソのセキュリティ状況、リベリア・ドルの下落、及びリベリアにおけるデータ価格の下落もパフォーマンス全体に影響を及ぼした。
2022年12月以降、BRVMに上場している同サブグループは、2025年に3回目の統合年次報告書を公表した。
オレンジ・コートジボワールは、社会的責任を自社の成長モデルの中心に据えており、財務業績とデジタル・インクルージョンを両立させるとともに、自社の環境フットプリントを削減している。このアプローチは、特に、利害関係者との定期的な対話、並びにオレンジ・コートジボワールのガバナンス及び戦略指針に対する、利害関係者の期待を考慮する措置を基礎としている。これらの期待に応えるには、持続可能なパフォーマンスの実現に向けて自社の事業、投資及びイノベーションを結集することが必要となる。
デジタルの平等及び環境への配慮はCSR戦略の柱であり、これは、起業家精神、金融インクルージョン及びエコロジカル・トランジション・イニシアチブに反映されている。
2025年に、オレンジ・コートジボワールは、持続可能な開発への自社のコミットメントに関してLUCIE認証ラベルを取得した。
同社は、野心的な行動計画を通じて排出量削減の取組を継続しており、この計画の実施により、ISO 14001及びISO 50001認証を維持することができた。
オレンジ・コートジボワールは、5年連続で、自社の全ての利害関係者に対する影響に関するソーシャル・レポートを発行した。
2025年の大統領選挙及び議会選挙期間中に観察された同国の政治的安定性は、事業の継続性とマーケット・オペレーターの信頼を維持することに寄与した。
3.3.3.3 北アフリカ・中東諸国
エジプト
オレンジ・グループは、1998年の通信事業者であるMobinilに対するOrascom及びMotorolaとのパートナーシップを通じて、エジプトの通信市場に参入した。その後、オレンジ・グループのプレゼンスは徐々に高まり、オレンジはその過半数株主となっている。2016年のリブランディングにより、全てのサービスがオレンジ・ブランドの下で販売されるようになった。2018年に、オレンジ・エジプトは、カイロ証券取引所への自社株式の上場を廃止した。
オレンジ・エジプトは、同市場でボーダフォンに次ぐ第2位の移動体通信事業者であり、Etisalat及びWE(テレコム・エジプト)を上回っている。
2025年のエジプトのマクロ経済環境は、構造的及び地政学的な課題と、力強く成長する電気通信市場を今なお特徴とする状況を背景に、徐々に安定化する兆しが見られた。こうした状況の中、オレンジ・エジプトは、力強い成長トレンドと高い収益性により、自社の営業モデルの健全性を改めて示した。このパフォーマンスは、特にデータ・モバイル及びモバイル・マネーのセグメントにおける数量と金額の両面での堅調な収益トレンド、さらには、業務の効率化と有効性の両面に関する厳格な価値創造規律によるものである。
2025年に、オレンジ・エジプトは、当グループのカーボン目標に対するオレンジ・エジプトの貢献度を高めている125GWhのグリーン証書の更新、アラブ世界で最も人気のある歌手の一人であるAmr Diabを起用した印象的な通信キャンペーンの実施、重要なICTプロジェクトの実用的な実施とともに、自社の5G及び関連商業サービスを開始した。
モロッコ
オレンジ・グループは、Médi Telecomにおける少数株主持分を取得して、2010年にモロッコの通信市場に参入した。同社はMéditelのブランドとして事業を展開していたが、オレンジが持分を資本金の49%に増資した後、2015年7月に当グループの連結子会社となった。2016年末以降は、全てのサービスがオレンジのブランドとして取引されている。
2025年までに、当グループは、数量ベースで33.7%の移動体通信市場シェアを有しており(情報源:ANRT(Agence Nationale de Regulations des Télécommunications) - 国家電気通信規制局 - 2025年第3四半期)、オレンジ・モロッコは同国第2位の移動体通信事業者となっている(既存の通信事業者であるMaroc Telecomに後れを取っているが、Inwiを上回っている。)。
絶え間ない競争を特徴とし、かつ、GDPを下回る成長の市場において、オレンジ・モロッコは、特にデータ及び固定回線電話などの戦略的セグメントにおいて、自社の顧客基盤及び収益の着実な増加により堅固なレジリエンスを示した。
2025年は、移動体通信と固定回線の両ネットワークの卓越性に牽引されて業績の面で記録的な年となっており、また、ベスト・ネットワーク・パフォーマンスによりnPerf賞で第1位を獲得したことで記憶に残る年となる。Brahim Diazと協力して実施されたオレンジ・クーラ・タレント・プログラムの成功、及び「パーソナル・コミュニケーション・ソリューション」部門と「コーポレート・コミュニケーション・ソリューション」部門で「カスタマー・サービス・オブ・ザ・イヤー・モロッコ2025」に9回連続で選ばれたことも、同事業者の力強いパフォーマンスを表している。
また、オレンジ・モロッコは、同国のデジタル転換の加速化に関して言えば、特に、5G開始の成功、ナドールの陸揚げステーションへのメデューサ海底ケーブルの到達、並びにアフリカ及び中東地域最大のオレンジ・グループ・データセンターである新たなTier IIIデータセンターの開始により、同国の国内外の接続性を統合することで、主要なプレイヤーとしての自らの地位を再び確立した。最後に、2025年アフリカ・ネーションズカップ(CAN)の組織における主要な技術パートナーとして、同事業者は、同国の国際的な影響及びモロッコのデジタル・エコシステムの構築に関して自社の重要な役割を確認した。
ヨルダン
オレンジ・グループは、2000年に既存の通信事業者であるJordan Telecomとのパートナーシップを通じて、ヨルダンの通信市場に参入した。同社は、オレンジが持分を資本金の51%に増加した後、2006年に当グループの連結子会社になった。2007年末以降、全てのサービスがオレンジのブランドとして取引されている。Jordan Telecomは、2003年以降、アンマン証券取引所に上場している。
オレンジ・ヨルダンは、Zainに次ぎ、またUmniahを上回る形で、国内第2位の移動体通信事業者となっており、固定回線ブロードバンドにおいて首位となっている。
2025年に、絶え間ない競争と複雑な地政学的環境を今なお特徴とする環境において、オレンジ・ヨルダンは力強いパフォーマンスを維持し、市場における自社の地位を強化することができた。同子会社は、自社のサービス・ポートフォリオの再設計、及びヨルダン初となる固定回線及び移動体通信コンバージェンス・サービスの開始に牽引され、光ファイバー・セグメントにおける自社のリーダーシップを維持するとともに、移動体通信セグメントにおける挑戦者としての地位を確認した。オレンジ・マネーの事業活動は着実に成長しており、同社の明白なリーダーシップが確認された。
オレンジ・ヨルダンは、同国の最も安全で持続可能なデータセンターの開始、及びヨルダン初のB2C衛星サービスの開始などのイニシアチブを構築することにより、自社の差別化戦略を継続した。
チュニジア
オレンジ・チュニジアは、2009年7月にライセンスを取得した後、2010年5月に活動を開始した。オレンジ・グループはそのパートナーであり、資本金の49%を保有している。
オレンジの2025年第3四半期の移動体通信市場シェアは数量ベースで26%であり(情報源:INT報告書、2025年第3四半期)、オレンジは、Ooredoo(リーダーの地位を維持)とTunisie Telecomに次ぐ第3位に位置している。
制限的な規制の変更及び競争の激化を特徴とする市場環境において、オレンジ・チュニジアは、2025事業年度にレジリエンスを示した。このパフォーマンスは、2025年に大幅な成長を牽引し、かつ、今後も将来の成長の重要な推進力であり続ける5Gの商用サービス開始の成功と、持続的な変革及び最新化プロジェクトに支えられた。
2025年10月、オレンジ・チュニジアは、ビゼルトの陸揚げステーションで新たなメデューサ海底ケーブルを迎え入れ、これは、同国の国際的な接続性の向上及びグローバルなデジタル経済への統合において重要なマイルストーンとなった。
3.3.3.4 中央アフリカ及びアフリカ南部の国々
コンゴ民主共和国
オレンジ・グループは、2011年にコンゴ・チャイナ・テレコムの買収を通じてコンゴの通信市場に参入した。2016年に、オレンジは、Tigoブランドとして運営されていたMillicomグループのコンゴの子会社を買収した。
オレンジRDCは、移動体通信において数量ベースでVodacom(市場リーダーの地位を維持)に次ぐ第2位に位置しており、エアテルとAfricellを上回っている。
2025年初めに、M23反政府勢力が北キヴ州と南キヴ州の地域で支配地拡大のための攻撃を再開したことで、大規模な人口の強制移動、人道危機、地域の緊張を引き起こし、国際的な圧力が生じて脆い停戦に至った。しかしながら、オレンジRDCは、自社の従業員の安全を守り、かつ、自社のライセンス条件を引き続き遵守しながら、当該地域での事業の継続性を何とか確保した。Brutus Diakitéは、2025年10月1日付でオレンジRDCの最高経営責任者に任命された。
オレンジRDCは、2025年に、非カバレッジ地域で無線通信施設を共有するため、Vodacomと共同でジョイント・ベンチャー(EsengoTowers)を正式に立ち上げた。
カメルーン
オレンジ・グループは、1999年に電気通信セクターが自由化されて以来、カメルーンに進出している。当初Mobilisブランドとして開始した全てのサービスは、2002年からオレンジ・ブランドとして販売されている。
オレンジ・カメルーンは数量ベースで最大手の移動体通信事業者であり、MTNとCAMTELを上回っている。
2025年のオレンジ・カメルーンの収益の成長は、成長率が20%を超えた移動体通信データ・サービスに牽引された。
2025年は、同共和国大統領が再選され、様々なカメルーン当局による、規制、法律及び税金関連事案の調査が急増した年であった。
ボツワナ
オレンジ・グループは1998年からボツワナに進出しており、2003年からはオレンジ・ブランドとして活動している。当グループは同社の73.68%の株式を保有している。
2025年に、オレンジ・ボツワナは、リーダーとしての地位をさらに強化し、Mascom及びBe Mobileを上回った。
ダイアモンドの収益の減少に起因する景気減速が、消費者の購買力及び電気通信市場の価値に影響を及ぼした。当局は、エネルギー補助金を廃止する措置にも着手し、これにより電気料金は30%値上がりした。
オレンジ・マネーのサービスは大成功を収め、オレンジ・ボツワナの収益の27%及び収益成長の54%を占めた。
マダガスカル
オレンジ・グループは1998年からマダガスカルに進出し、2003年からはオレンジ・ブランドとして活動している。同グループは同社の87.94%の株式を保有している。
オレンジは、既存事業者のYas(旧Telma)及びエアテルに次ぐ同国第3位の移動体通信事業者である(情報源:GSMA)。
2025年のオレンジ・マダガスカルの収益の成長は、28%近い成長率となったマネー・サービスに牽引された。
2025年に、Z世代は、水不足・停電、汚職及び同共和国大統領に対する大規模な抗議を開始し、大統領の国外逃亡及び暫定軍事政権の発足に至る政治危機を引き起こした。
オレンジ・マダガスカルは、首都アンタナナリボを同国北西部の沿岸部の町マジュンガと繋ぐ595キロメートルの光ファイバーケーブルの山岳地帯での敷設を成功裏に完了し、沿岸部の町マジュンガとタマタヴ(様々な海底ケーブルが首都タナナリヴを経由して陸揚げされる場所)を繋ぐ光ファイバー・バックボーンを確立することが可能となった。
11月に、オレンジ・マダガスカルは、オレンジとオレンジ・マネーのサービス分野を統合するスーパー・アプリのMax itを開始した。
オレンジ・マダガスカルの新最高経営責任者のAminata Ndiayeが2025年11月1日付で任命された。
中央アフリカ共和国
2025年に、オレンジ・中央アフリカ共和国は、TelecelとMoovに先んじて中央アフリカ市場でのリーダーシップをさらに強化した。
2025年には高い成長率(19.0%)を記録した。堅調な財務実績は、音声サービス収益の力強い成長並びにオレンジ・マネー・サービスの開発及びモバイル・データ・サービスにおける強い成長に支えられた。
オレンジ・中央アフリカ共和国は、2025年に4Gを成功裏に開始した。中央アフリカ共和国は、アフリカ及び中東地域においてこの技術を展開する最後の国となった。
新たなデータセンターを建設するため、オレンジ・中央アフリカ共和国は、首都バンギの中心地に土地を取得した。
モーリシャス
オレンジ・グループは、オレンジが資本の40%を保有する既存の事業者であるモーリシャス・テレコムとのパートナーシップを通じて、2000年からモーリシャスに進出している。
モーリシャス・テレコムは、モーリシャスにおけるインターネット及び固定通信サービスにおいてDCLを、移動体通信サービスにおいてEmtel及びMTMLを抜いてリーダーである。
この通信事業者は、固定回線及びモバイルの音声及びデータ・サービスを包括的に提供している。この事業者はまた、MyTサービスを通じてコンバージェンス・サービス(音声、IP及びTV)も提供している。2012年に4Gとモバイル決済サービスを開始した最初の通信事業者であるモーリシャス・テレコムは、2013年に光ファイバー・ネットワーク(FTTH)を開始し、現在では国内のほぼ全ての家庭と企業をカバーしている。モーリシャス・テレコムは、2021年に5Gを開始した最初の通信事業者でもあった。
モーリシャス・テレコムの主な成長要因の1つはコンテンツであり、特にプレミアム・コンテンツに投資する戦略により、同社は市場のリーダーとしての地位を強化することができる。
モーリシャス・テレコムは、光ファイバー海底ケーブルによる国際接続も提供している。
Veemal Gungadinは、2025年4月にモーリシャス・テレコムの最高経営責任者に任命され、モーリシャス・テレコムをアジアとアフリカを繋ぐ担い手にするための新たな戦略計画を開始した。
3.3.3.5 モバイル・ファイナンシャル・サービス
オレンジ・マネー
アフリカ及び中東地域では、オレンジ・マネーは、月間アクティブ顧客数(47百万人(前年比18%増))と収益(前年比18%増)の両面で、力強い成長ペースを維持した。
ユーザー基盤の拡大並びにサービスの多様化(とりわけ、国際送金、及び物理的/オンライン決済)に牽引されて、取引金額も1,960億ユーロへと急増した(前年比20%増)。
オレンジ・バンク・アフリカ
2020年以降、オレンジ・バンク・アフリカは、オレンジ・マネー口座に数秒で入金されるTik Takローンにより、銀行業界に革命をもたらしてきた。このサービスは、銀行口座の有無にかかわらず、全ての人がアクセスでき、金融及びモバイルの使用の自動分析に基づいている。
現在、3.1百万人超の顧客がTik Takを使用しており、WAEMU地域(10)での口座開設の記録を打ち立てている。コートジボワールのオレンジ・バンク・アフリカは、2019年から2023年の間に同国の銀行金利を20%から32%に12ポイント引き上げることに貢献した。
コートジボワール及びセネガルでは、オレンジ・マネーのネットワークとの緊密な相乗効果を活用してオレンジ・バンクが開始され、このことが顧客ロイヤルティの構築と取引量の増加に寄与した(融資額は1,045.5百万ユーロ、預金口座への預金額はほぼ約944百万ユーロとなっている。)。
(10) 西アフリカ経済通貨同盟
3.3.4 オレンジ・ビジネス
オレンジ・ビジネス(旧企業向け)事業セグメントには、フランスの主要顧客、地方自治体及び50人超の従業員のいる企業並びに世界中の多国籍企業に対する電気通信サービス及びデジタル・サービスが含まれる。
オレンジ・ビジネス・ブランドの下で事業を行っているオレンジは、事業のデジタル転換を支援する世界的な大手プロバイダーである。インフラ事業者、技術インテグレーター及び付加価値サービス提供者として、オレンジ・ビジネスは、顧客のデジタル転換の実行及び通信プロジェクトの実施を支援するためのフルラインアップのサービス・ポートフォリオ(接続性、モノのインターネット、クラウド、AI、アプリ開発)を提供している。ネットワーク及び接続性における専門能力の精密さをグローバル・デジタル・ソリューション・インテグレーターの機敏性と組み合わせて、オレンジ・ビジネスは自社の国際的プレゼンスと各地でのアプローチとのバランスを取りながら、顧客がデータ及びサービス・プラットフォームを通じてデジタル、ネットワーク及びクラウドを最大限に利用するのを支援している。Lead the Futureを通じて、オレンジ・ビジネスは、ネットワークとデジタル・サービス間の境界線が消えつつある市場の新たな現実に順応するため、自社のモデルを大きく変革している(「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。)。
オレンジ・ビジネスは、事業者として期待される信頼性とパフォーマンスの水準を活かして、クラウド・コンピューティング及びデータに関する意欲的な買収方針を通じて、ITサービスの拡大を推進している。これは、2018年のBusiness & DecisionとBasefarmの買収、2022年のExelusの買収、さらには2023年のExpertime(マイクロソフトの技術を専門とするサービス会社)の買収につながった。これらの企業はオレンジ・ビジネスの変革の一環としてデジタル・サービスに配置され、AI、クラウド、データ、コンサルティングの専門性を加速させる実質的な牽引役となった。2024年初頭には、マイクロソフトと提携して、キャップジェミニとの出資比率50対50のジョイント・ベンチャーの一部として「トラスト・クラウド」プラットフォーム、Bleuが立ち上げられた。2023年、オレンジ・ビジネスの医療系子会社であり、フランスにおける医療データ相互運用における市場リーダーでもあるEnovacomは、当グループがサービス提供を加速させることを計画しているセクターの医療専門家向けソリューションの開発を専門とする2社のフランス企業、NEHS Digital及びXperisを取得した。オレンジをそのコア事業に再注力させるLead the Future計画に沿って、オレンジ・ビジネスは、2025年12月に、そのOcean事業(法人及び地方自治体向けの車両フリート、機械及びトラック)をShiftmoveに売却した。
2018年、オレンジは、高水準の内部サイバー・セキュリティを確保すると同時に、この戦略分野におけるオレンジの商業活動を発展させるために、サイバー・セキュリティ活動をOrange Cyberdefenseに統合した。Orange Cyberdefenseは、オレンジの従来型セキュリティ専門技術及びインフラを、Atheos及びLexsi(それぞれ2014年及び2016年に買収)のそれらに相当するもの、SecureData及びSecureLink(いずれも2019年に買収)のそれらに相当するもの、並びにスイス企業、SCRT及びTelsys(2022年に買収)のそれらに相当するものと結合した。2025年に、Orange Cyberdefenseは、ITセキュリティ統合及びマネージド・セキュリティ・サービスにおける専門知識で知られるスイス企業のensecを買収した。これらの買収によって、Orange Cyberdefenseは12の欧州諸国でのプレゼンスを確保した。
市 場
4年にわたる地政学的変化及び経済変動を特徴とする複雑な環境において、企業のデジタル転換が続いている。こうした状況を背景に、企業は、政策及び規制上の制約と競争力、レジリエンス及び収益性を維持するための投資の必要性との間で上手く舵取りをしなければならない。同時に、一段と成熟した技術がアメリカ及び中国の多国籍企業の支配力を強めており、主権の問題が欧州のプレイヤーに新たな機会を提供してはいるものの、欧州のプレイヤーはしばしば第二義的役割に追いやられている。この経済的二極化は、地政学的分断と結びついており、戦略的競争及び気候変動などのグローバルなリスクにより加速され、国外のガバナンス及び国内外の企業が取るべき方向性を複雑にしている。
マクロ経済レベルでは、2025年はこのトレンドが続いた。世界経済は緩やかながらも底堅い成長を示しており、IMFは3.2%の成長を予想している。新興市場及び「テック」に牽引されたこの成長は、貿易上の緊張及び経済の転換により阻害された。欧州では、インフレ率は約2%と安定しているものの、強弱交錯した経済状況が続いており、中でもフランスは不確実な事業環境により成長が阻害されている。
こうしたトレンドは、デジタル及び電気通信市場に直接的に反映されている。
・ デジタルに関しては、このトレンドは減速方向である。欧州では、デジタル市場の成長は、2025年に約2%のプラス成長となったものの、現時点で、4年にわたる低迷が続いている。フランスにおいてさえ、成長率は若干の低下を示した(2%減)。2桁成長が当たり前であったサイバー・セキュリティ市場でさえ、成長率は8%にまで低下した。
・ 電気通信に関しては、変化が大きく、2025年には金額ベースで6%減少した。この減少は、2つの要因(すなわち、1つには、銅線から光ファイバー(FTTH、FTTE)へと、競争がより激しい市場への移行が起きて価格が低下していること、そして、もう1つには、高付加価値利用において使用量ベースの請求モデル(NaaS、SASE)並びに、ユーザー及び顧客経験に焦点を当てたプラットフォームへの移行が起きていること)によるものであった。
2025年は、2つの重要な技術的ブレークスルー(AI及び量子)が起きた年でもあった。AIは多くの産業で普及しつつあるものの、AIの使用が産業化されているケースは10%未満に留まる。量子は、差し当たって準備が必要な中期的な脅威である。しかしながら、2025年の共通のテーマは、強まりつつある主権の影響であった。この原則は、全てのレベル(技術、認証、エコシステム)で適用され、欧州の資金提供により支援されている。
すなわち、2025年は、転換点となる年であったと思われる。2025年は、強靭で信頼できるデジタルの未来の輪郭が示されたが、それは地域毎に分断された未来である。課題は、新技術が変革をもたらす可能性及び新技術が段階的に採用される現実を考慮しながら、新技術の恩恵を取り込むことである。
特定のサイバー・セキュリティ・サービス市場において、オレンジは、欧州最大級の広範なフットプリントを誇る主要なプレイヤーとしての座を占めている。オレンジは、この統合市場において必要なクリティカル・マスを保有し、かつ現地の顧客をその全ての地域においてサポートする能力を保有している。2025年に13億ユーロの収益を計上したオレンジは、この成長市場であるサイバー・セキュリティにおいて欧州におけるトップ企業になるという目標を掲げている。オレンジ・ビジネスは、Orange Cyberdefenseの防衛・安全保障分野との相乗効果の下、新しい防衛・安全保障部門を設立することで主権へのコミットメントを強化した。
オレンジ・ビジネスの事業
オレンジは、パッケージ化又はオーダーメイドされたもの、及び統合、管理された又はクラウドのような様々な方法を使用するものを含む幅広い製品及びサービスを提供し、主要な課題(接続性、モビリティ、プロセスの能率化、顧客とのやりとりのスムーズさ及びプロジェクトのサポート)を中心に構成されているビジネスのデジタル転換を導くように設計されている。
オレンジは、そのサービスのポートフォリオを4つの主要な種類の製品及びサービスを中心に構成した。
・ 固定回線電話(従来型及びIP)。
・ 携帯電話サービス。
・ 一定のサービス保証水準を含むネットワークサービス(移動体通信及び固定回線接続、データ伝送、ハイブリッド・ネットワーク、固定回線及び移動体通信のコンバージェンス・サービス)。
・ クラウド・ソリューション、デジタル及びデータ・ソリューション、サイバー・セキュリティ・ソリューション、インテリジェント・モビリティ・ソリューション、一体型コミュニケーション及び連携サービス並びに顧客サービス及びコンサルティングを含むIT及び統合サービス。
・ B2B顧客が取り入れている、クラウド・ソリューション(仮想化、「aaS(as a Service)」ソリューションの開発及びビジネス・モデルを含む。)。オレンジ・ビジネスは自らを、パブリック・クラウドとプライベート・クラウドの両方において、マルチクラウド環境の端から端まで、最も重要なものを含めた、顧客の様々なアプリケーションの構成要素の調整及び構築が可能なインテグレーターとして位置付けている。オレンジ・ビジネスは、自社のインフラ(70のデータセンター)及び2,500人の専門家に加えて、マイクロソフト・アジュール、グーグル・クラウド、アマゾンウェブサービスといった主要な業界プレイヤーとの提携戦略を展開している。この提携戦略は、ネットワーク機能に対するソフトウェアベースのアプローチによって実現されたもので、オレンジはこのアプローチについて4年にわたり先駆者として知られている。
・ 子会社であるBusiness & Decision並びにそのデータ・インテリジェンス及びデジタル・ソリューションにおけるエキスパートを含むデジタル&データ・ソリューションは、システム、ビジネス・アプリケーション及びアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)の統合及び供給、並びにビッグ・データ、データ解析及び人工知能の顧客のためのデジタル・ソリューションの設計で構成されている。子会社であるEnovacomを通じて、オレンジはまた、デジタル転換の課題に対応するために医療プレイヤーに対してカスタマイズされたソリューションを提供している。
・ セキュリティ・オペレーション・センターから監督されている、管理及び統合された又はクラウドモード(安全な職場環境及びインフラ、サイバー・セキュリティ、経営及びガバナンス)におけるインフラ及びユーザーをカバーするサイバー・セキュリティ・ソリューション。その3,000人超のエキスパート及び36ヶ所の検出センターのおかげで、世界中に自由に使うことができる複数のオレンジ・ビジネスの拠点も有するOrange Cyberdefenseは、世界中の中小企業、現地当局、又は多国籍企業のいずれのためにも、リスクにさらされているインフラの安全を守る上でオレンジの30年に及ぶ経験を活かしている。
・ 移動体通信技術のみではなく、IoT(モノのインターネット)にも基づいたスマート・モビリティ・ソリューション。
・ 一体型コミュニケーション及び連携サービス(トリプル・プレイ又はクアドラプル・プレイでの電話、メッセージング及びビデオ会議ソリューションの相互運用性を含む。)。
・ 最後に、顧客へのアドバイス及びサービスは、次に掲げる広範な領域でのニーズ分析、ソリューション・アーキテクチャー、展開から敷設までの支援、ユーザー訓練並びにサービス及びソリューションの管理を含む。オールIPへの切り替え、Machine to Machine及びモノのインターネットの採用、サービス品質の監督及び管理、クラウド・インフラ・ソリューションへの切り替え、企業のデジタル転換。
オレンジ・ビジネスは、顧客のニーズを重視した4つの戦略的価値提案(SVP)を軸に、サービスや製品のポートフォリオを大幅に簡素化した。
・ デジタル・インフラ:クラウド、接続性、サイバー・セキュリティ分野で10,000人を超える有数の専門家及びパートナーが、オレンジ・ビジネスの顧客に対してデジタル・インフラの計画、設計、展開及び運営を支援する。
・ 従業員経験:持続可能なデジタル・ワークプレイス・ソリューションを通じ、オレンジ・ビジネスの顧客における従業員経験を向上させ、生産性を高め、協働を促し、新たな才能を惹きつける。
・ 顧客経験:オレンジ・ビジネスの顧客のエコシステムを通じたやり取りを取り纏めることで、当該顧客が提供する顧客経験を変革し、より多くの価値とイノベーションを生み出す。
・ 業務経験:資産、プロセス、従業員ツール、及び製品の持続可能なデジタル化を通して産業活動を変革及び最適化し、プラスの影響を生み出す。
これらのサービスはまた、セクター横断的な事業ソリューション(金融、交通、エネルギー、政府及び公共セクター、地理位置情報及びフリート管理)を展開するために利用されている。
オレンジは、パートナーとのエコシステムの構築を、自社の成長及びイノベーション戦略の中心に据えている。このアプローチは、プラットフォームの開発を通じて、内部変革からゴー・トゥ・マーケット戦略に至るまでのあらゆるレベルで、自社の成長を支える動的なネットワークを構築することを目指している。
オレンジ・ビジネスのパートナーシップ・アプローチは、CSRの課題を取り込んだ多次元的なアプローチとなっており、以下の複数の主要領域に焦点を当てている。
・ 技術(市場において最高のイノベーションにアクセスし、共に最新のソリューションを構築するため)。
・ セクターの専門知識(各業界の固有の課題に対処するサービスを開発するため)。
・ 主権(健康、防衛又は産業などの最も要求の厳しい顧客の期待に沿った形でソリューションのセキュリティとコンプライアンスを保証する、信頼される提携関係を構築するため)。
・ 地理的なプレゼンス(現地市場の固有の性質にサービスを適合させ、かつ、各地域への影響力を強化するため)。
・ 販売(パートナーのネットワークを通じて、商業上のリーチを拡張し、製品の販売を加速させるため)。
最終的に、これらのエコシステムは、オレンジにとって単なる成長の推進力ではない。エコシステムは、オレンジ・ビジネス、そのパートナー及びその顧客の変革がお互いを強化する好循環を生み出し、共有される持続可能な価値を創造する。これらのエコシステムは、オレンジ・ビジネスが2024年パリ・オリンピック競技大会で成し遂げた仕事を反映している。
3.3.5 TOTEM
オレンジの欧州におけるTowerCoであるTOTEMは、2021年11月1日に設立された。オレンジは、フランス及びスペインにおける主要なパッシブ移動体通信インフラ資産をこの子会社に移転した。この独立経営事業体の設立により、オレンジは、持続可能な開発及び社会的責任に積極的にコミットしながら、自社の移動体通信インフラの価値創造を強化することが可能となる。
欧州のTowerCo市場の主要なプレイヤーであるTOTEMは、自社が事業を展開する地域で、27,000のアンテナ塔、平屋根、及びその他の移動体通信施設を管理している。同社は、インフラ共有ソリューションを、移動体通信事業者のアンテナ及び移動体通信ネットワーク機器向けに提供するだけでなく、企業及び機関の伝送要件のためにも提供している。また、地方自治体と緊密に連携し、新たな施設建設に対する依頼への対応並びに都市及び農村地域の接続性を改善する特定の移動体通信網ソリューションの提供を行っている。
2025年の活動及び見通し
わずか数年で、TOTEMは、フランス及びスペインの電気通信分野で主要なプレイヤーとなっており、インフラ・プーリングにより、大半の農村地域でのカバレッジを含め、移動体通信、IoT、LORA、カメラ、GPSなどのカバレッジを拡張することが可能となっている。
・ TOTEMは、2025年に、フランスで105棟の「ニュー・ディール」移動体通信施設を建設し、これにより、同国で最もサービスが不十分な地域での移動体通信カバレッジが改善し、全ての事業者がインフラを利用できるようになっている。
・ TOTEMは、UNICO 5G(欧州基金)プログラムに基づき、農村地域の数百の施設で5Gの展開を支援することにより、又は光ファイバー・バックホールの展開を通じて、スペインにおける5Gカバレッジの拡張に貢献した。
TOTEMは、以下の主要なプロジェクトを通じて、フランス及びスペインで自社の事業を引き続き展開した。
・ 接続性へのニーズの急増を支えるため、新しい施設を建設した(2025年にフランスで新たに450棟の施設を建設)。これは、特に、グランド・パリ・エクスプレス地下鉄15号南線の複数事業者のカバレッジ、又はスタジアム及びショッピング・センター(オルレアンのCO’MET、ランス及びストラスブールのスタジアム、リールのZenith及びGrand Palais)などの人口過密施設のカバレッジなどの旗艦プロジェクトを通じて、最新世代5Gの展開の一環として行われた。
・ TOTEMは、大規模事業者とコロケーション契約を締結することにより、自社の施設の価値創造を強化した。
・ スペインの都市部及び観光地のカバレッジを改善するため、数百のスモール・セルを展開した。これは、通信量の多い地域の接続性の改善に寄与した。
・ TOTEMは、Vantage Towers、オレンジ・フランス、O2テレフォニカ、及びザールラント応用科学大学(htw saar)と共に、欧州初のクロスボーダー5G高速道路回廊の1つを構築するための先駆的な協働を発表した。「5Gアウトバーン・トゥ・オートルート」(5G A2A)と呼ばれるこの野心的なプロジェクトは、フランスのメッスの各都市からドイツのザールブリュッケンまでの60キロメートルに及ぶ区間を結ぶプロジェクトである。この取組は2025年初めに開始し、2027年末までに完了する予定であり、革新的な協働プロジェクトに対するTOTEMのコミットメントを示している。このプロジェクトは、「コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティ・デジタル」プログラムによる欧州連合からの資金援助を受けており、また、フランスのグラン・テスト地域圏による支援も受けている。
・ 2025年10月に、Point One Navigationに代わって、オレンジと共に欧州最大の高精度GPSポジショニング・ネットワークの展開を発表した。フランス及びスペインにおけるTOTEMの500の施設でPoint Oneの先進的なGNSS補正局を提供することで、TOTEMは、インフラ・プーリングにより、自社がロボット工学のコネクテッド機器、拡張無人搬送車、モノのインターネット(IoT)、安全なメッセージング又はデータ収集プレイヤーにも対応できることを明らかにした。
CSRコミットメント及び持続可能な開発
TOTEMは、責任あるTowerCoとして、脱炭素化を自社の企業戦略の中心に据えており、自社のインフラをプールすることがその産業界にとって正しいことを示した。
フランスにおいて:
・ 早くも2024年に、TOTEMは、CO2eq排出量の削減義務を自社のサプライヤー契約に盛り込んだ。当該コミットメントをより適切に管理するため、運用監視システムが2026年に展開される予定である。フランスでは、特に、開発者及び保守会社との契約に関して、契約によるCO2eq排出量の監視が一般化することが予想される。
・ 2025年以降、TOTEMは、最大手サプライヤー向けの法的拘束力を持つ進捗計画を取得することを目的として、オレンジ・グループの「ネット・ゼロ・カーボンのパートナー」プログラムに参加している。
・ 新施設の設立による二酸化炭素の影響を定量化することで、TOTEMは、顧客の二酸化炭素排出量を削減するために、資産のプーリングを優先するよう促したいと考えている。
・ TOTEMは、自社のパートナーと共同で、四半期毎に無害廃棄物を監視しており、また、自社の契約要件及び全ての廃棄物を対象にした防止計画も更新してきた。
・ TOTEMは、生物多様性に影響を及ぼすインシデントに関する検討事項を契約条項に盛り込み、2026年より定期的に更新する。
・ また、TOTEMは、EcoVadisの評価に備えて準備を行っており、2026年にISO 14001の認証プロセスを開始する予定である。
スペインにおいて:
・ Iberdrolaと締結した契約により、TOTEMが顧客のために購入するエネルギーの100%が再生可能由来となっている。
・ オングリッドのエネルギー消費を削減するため、数百の施設に太陽光パネルが設置された。
・ 2025年に、TOTEMは、DeltaCom Groupとのパートナーシップを通じて、自社初の二酸化炭素排出量分析を実施し、自社の電気通信インフラ及び機器の循環経済を促進した。
・ TOTEMは、ISO 14001及びISO 9001認証を取得済みであり、また、ISO 45001も取得の過程にある。
・ TOTEMは、サイトの監視を容易にするだけでなく、空調設備の使用を遠隔で制御して電力消費を削減すること、及び電池を管理してパフォーマンスを最適化することも可能にするスマート・サイトを展開することにより、自社のインフラのレジリエンスを強化した。
2025年12月31日時点でのサイト数は26,883拠点で、TOTEMの入居率は1サイト当たり1.46共同テナントとなり、前年比から0.04ポイント上昇した。これは、2026年までに1.5共同テナントを達成する目標と合致している。
3.3.6 海外通信事業及びシェアード・サービス
海外通信事業及びシェアード・サービスのセグメントの営業活動には以下のものが含まれる。
・ Orange Wholesale部門の海外業務は、通信事業者及びデジタル・コンテンツ・プロバイダーやサービス・プロバイダーに対して、卸売サービスにおいて広範なラインアップを提供することにある。これらには、海底インフラ、陸上インフラ、衛星インフラを通じた国際接続、IPトランジット、コンテンツ配信ネットワーク、ローミング・サービス、音声及びメッセージング・サービス並びに「as a Service」の提供が含まれる。
・ 海底ケーブルの研究、敷設、修理及び保守を専門とし、海底インフラの継続性及び展開を確保する上で重要な役割を果たしている、オレンジ・マリン及びElettra(船舶所有者であり、当グループの完全所有子会社でもある。)の活動。
・ コンテンツにおける活動。
フランスの事業者に販売されたサービスは、「3.3.1 フランス」に記載されている。コンテンツ配信事業については、以下にて簡潔に記載されているが、同事業の収益は、フランス、欧州並びにアフリカ及び中東セグメントの収益に含まれている。
このセグメントにはまた、当グループのその他の横断的活動が含まれ、特に研究及びイノベーション(第3「6 研究開発活動」を参照のこと。)、リース物件の再構成、及び事業本部を含むサポート及び共有活動も含まれる。
3.3.6.1 海外通信事業の活動
Orange Wholesaleの事業モデルの転換
卸売事業は2つの潮流の影響を受けている。まず、銅線及び音声市場に関連する従来型の事業が予想通り縮小傾向にあることだが、その影響は価格改定によって一部緩和されている。もう1つは、利用の急増、大規模なAI、IoT、クラウド及びデータセンターの発展、そして主権、レジリエンスやデジタル・インクルージョンといった課題によって牽引される、接続ニーズの拡大に関する成長の推進力である。
卸売事業は、相互運用ニーズ並びにインフラ及びネットワークのプーリングに対応しており、高額な投資コストを伴いながら、収益性の向上及び展開の加速を目指している。
ネットワークの転換により、効率化及び成長の面で新たな機会が生まれている。ネットワーク運用の自動化やネットワーク制御機能の段階的な仮想化(ネットワークの「プログラマビリティ」及び「ソフトウェア変革」又は「ソフトウェア化」)により、ネットワークを新たな顧客ニーズに迅速に適応させることができる。この変革により、先進的な接続性ソリューションを、時にリアルタイムで、as a Serviceとして提供することが可能となる。この新たなインフラ及びサービスの構成により、特に生成AIの登場に関連するような市場の混乱をオレンジが予測することが可能となる。
Orange Wholesaleは、ネットワークの仮想化に関して、イノベーション・ポリシーをステップアップさせた。多くの機能やサービスは、現在では分離され、ソフトウェアを通じて遠隔で管理されている。これにより、顧客のニーズやネットワークの運用状況に応じて、通信速度の調整、経路の選択・変更、バックアップ経路の有効化、セキュリティ・サービスの提供によるレジリエンスの確保、障害を現場に出向くことなくリアルタイムで検知して対応すること、さらにチケットの状況や対応状況、請求内容を顧客が確認できるビューの提供などが可能になる。AIの構成要素が徐々に導入されることで、ネットワークはクラウドやスマートフォンのように簡単にカスタマイズできるようになりつつある。
ネットワークのソフトウェア化の持続的な進展により、Orange Wholesaleはその産業モデルを見直し、100%購入のアプローチからバランスの取れた製造・購入戦略へと移行することが可能となった。Orange Wholesaleは、今や、ネットワーク機能の領域で競争できるスキルを有しており、長年の外部委託の期間を経て、特にこの領域において、社内開発能力が強化されている。この移行の1つの事例は、VoIPプラットフォーム、交換機、ファイアウォールなどのオープン・ソース・ネットワーク機能の開発である。これらのオープン・ソース機能の構築及び展開、並びにAPIを経由したインターフェースの標準化により、単一プロバイダーへの依存度が低い柔軟かつ相互運用可能なエコシステムを構築することが可能となる。
このインフラ及びこれらのサービスを導入して、電気通信事業者からの需要だけではなく大手インターネット及びコンテンツ・プレイヤーからの需要にも対処するため、Orange Wholesaleは、当グループにとって投資利益が見込まれる場合には、単独又は第三者とのパートナーシップにより(例えばダーク・ファイバーや海底ケーブルのプロジェクトなど)投資を行っている。ますます多様化した資金調達源(欧州連合)も求められている。
Orange Wholesaleは、持続可能性を戦略の中心に据えており、特に、利害関係者に影響を及ぼす以下の2つの重要な環境課題に関して、当該戦略を自部門のプロセス及びガバナンス機関に段階的に統合してきた。
・ 2023年以降、Orange Wholesaleは、そのインフラのライフサイクル全体(建設から解体、そして保守に至るまで)をカバーする脱炭素化ポリシーを採択した。Orange Wholesaleは、その市場の脱炭素化を加速させるため、この経験及び推進力を顧客及びその他の利害関係者のための機会につなげている。自社ネットワークのプーリングという原則を戦略の中心に据えることで、電気通信事業者やハイパースケーラー顧客向けに並行するネットワークの建設、運用、及び維持を回避できるようにし、各社の脱炭素への取組を支援している。
・ Orange Wholesaleは、気候レジリエンスにおいて評価を受ける経験を積んできた。気候ハザードが激化及び頻発化し、より予測しにくくなっている状況を背景に、同部門は、自身のニーズに対してだけなく、顧客のニーズに対しても人的及び財務的影響を抑え、新たなビジネス機会を創出する、気候変動適応計画を策定することに注力している。
同ブランドは設立されてから2年弱であるが、この地位と、本格的な変革が起きている卸売市場のニーズを満たすソリューションを革新し提供する能力は、独立した市場観察者に評価され、2025年にOrange Wholesaleは、そのサービス全体に対し以下のような主要な賞を獲得して「グランド・スラム」を達成した。
・ CCグローバル最優秀卸売事業者賞。
・ グローバル・コネクティビティ最優秀グローバル・データ・コネクティビティ・プロバイダー賞。
・ ワールド・コミュニケーション最優秀卸売事業者賞。
海外通信事業者の事業
海外通信事業の活動には、海外の卸売サービス及びデジタル・コンテンツ・プロバイダーやGAMAM向けサービスの販売、ローミング契約の交渉・締結、海外並びに長距離ネットワーク(陸上、海底、衛星)の展開、保守、近代化及び監視が含まれる。さらに、オレンジ・マリン及びElettra Tlcは、船舶所有者で、オレンジ・グループの完全子会社であり、世界各地でこのセクターの全ての事業者向けに海底ケーブルの展開、保守、修理を行うために、7隻の船を保有している。卸売市場は、世界的な卸売業者、多国籍小売業者(オレンジを含む。)及び地域的な業者又は専門家の3つの業者カテゴリーで構成されている。
卸売市場の顧客基盤は音声市場専門業者(電話専門店、プリペイド・カード販売店)、国内の固定回線及び移動体通信の小売業者(MVNOを含む。)、インターネット・サービス及びコンテンツのプロバイダー並びにOTT(オーバーザトップ)企業を含む多様な関係者によって構成される。海外通信事業者はまた、お互いに卸売トラフィックを販売する。ハイパースケーラーは、インフラ及び海外の接続ニーズに対して、電気通信事業者を利用している。
Orange Wholesaleは、海外市場で幅広い接続性ソリューションを顧客に提供している。同部門の事業は、大規模な長距離ネットワーク・インフラ及び700件超のローミング契約を基礎としている。オレンジが小売市場及び卸売市場両方に同時に存在することは、当グループが、その資産を促進し、小売業者のニーズに特に十分に適したソリューションを展開できることを意味している。
ローミング・サービス及び国際音声の価値全体(卸売及び小売)を維持し、成長させるため、Orange Wholesaleは、以下を実行している。
・ B2C及びB2B顧客の地域及び性質並びに規制及び技術について市場動向を分析し、これら2つの事業ラインの新たなビジネス・モデル(eSIM、5GSA、IAなど)の到来を予測する。
・ 現地の状況を考慮しながら各国のプレゼンテーション(価値提案の販売から業務上のゴー・トゥ・マーケットに至るまで)を支援することにより、各国が自国の小売ローミング及び国際音声に関する戦略を構築し、実施する際のサポートを行う。
・ より一般的に言えば、規制の側面、技術開発及びビジネス・モデルに関するベスト・プラクティス、ベンチマーク及び市場インサイトを共有することにより、これら2つの製品ラインの小売戦略において子会社を後押しし、サポートする。
・ グローバルな小売及び卸売の観点を用いて、当グループ、地域及び国レベルでこれらの領域におけるオレンジの財務業績を監視し、分析する。
Orange Wholesaleは、全ての市場セグメントにおいて価値を最大化することを目指す以下の4つのボックスのマトリクスを基礎とする、当グループのトラベル・コネクティビティ戦略を採用している。
小売ローミング
その目標は、オレンジがB2C市場で事業を行う20ヶ国超の340百万人の顧客(MásOrangeを含む。)がローミングを行う際に、当該顧客により生み出される収益を持続可能にすることである。
これを実現するため、子会社は、大容量のローミング・サービスを手頃な価格で展開している。2024年のポーランドとルーマニアに続いて、スロバキア、モロッコ及びチュニジアも2025年にサービスを開始した。同様のサービスは、2026年に当グループの他の子会社においても開始される予定である。
小売eSIM
オレンジ・トラベルは、海外旅行者に対し、その事業者に関係なく、eSIMをデータ又はデータ/音声/SMSパッケージと組み合わせるプリペイド・コネクティビティ・サービスを提供している。このサービスは、オレンジ・トラベルのアプリケーションであるtravel.orange.comを使い、パートナーを通じて約200箇所の目的地で利用できる。
また、子会社は、それぞれの国において、観光客に対し空港などの重要な場所でSIM/eSIMを提供し、自国の事業者のローミング・サービスを使用する予定がなく、かつ、旅行前にeSIMを購入していない観光客を捉えている。
卸売eSIM
小売戦略が旅行用eSIMの購入を希望する旅行者を捉えることである場合、Orange Wholesaleは、特定の卸売サービスを持つ事業者などのその他のプレイヤー(MVNO及び旅行用eSIMプレイヤーを含む。)をサポートする。
卸売ローミング
Orange Wholesaleは、移動体通信事業者及びeSIMプレイヤーが自身のローミング・サービスを構築し、顧客の期待に最善の形で応えられるよう、技術実現手段を彼らに提供している。
最後に、Orange Wholesaleは、ローミング・オペレーションズ・センター(ROC)である、アビジャンを本拠とする共有サービス・センター(当グループの子会社に、そして今では外部顧客にもサービスを提供している。)を通じて専門的なサービスの提供を展開している。
海外及び長距離ネットワークの展開
Orange Wholesaleは、地上、海底又は衛星のいずれかを問わず、長距離海外ネットワークの設計、展開、監督、保障及び保守を行う。当グループは、考え抜かれた投資戦略をもって、この海外インフラの規定及び供給を行い、設計段階から運用までのネットワーク及びサービスの構築、並びに詐欺及びサイバー攻撃からの防御に関わっている。当グループは、展開を予想し、ますます機敏かつ柔軟になるソリューションを利用して、ネットワークを新たな技術及び新たに発生するニーズに適応させることで刷新するために全力で取り組む。Orange Wholesaleは現在、転送容量が最大40倍で1メガバイト当たりエネルギー・コストが大幅に低い新世代の海底メガケーブルを使用している。
利用の変化、技術的な変革、そして顧客のより高速で高品質な通信への期待の高まりに直面して、オレンジはネットワーク及びその事業を行う方法を進化させ、ネットワークのソフトウェア化戦略を展開している。これは、かつては物理的な介入を必要としていた全ての機能及びサービスを分離し、ソフトウェアを用いて遠隔で管理できるようにすることを必要とする。この徹底的な変革により、顧客が自身のネットワーク及びサービス(フロー管理、ルート管理、請求管理、インシデント管理など)をリアルタイムで管理できるようにするClickデジタル・プラットフォームを通じて、オレンジは「as a Service」ソリューションを顧客に提供することが可能となる。
ネットワークへのAIの統合は、誤警報やサイバー攻撃を検知し、ネットワークのモジュール性やレジリエンス(負荷の計画、ピーク時の管理、監視支援、バックアップ経路の管理など)を最適化することで障害リスクを防ぎ、修復案件の自動処理によってサービス品質を向上させるとともに、カーボン・インパクトも制御する。AIを使用するEtherneticsソリューションの導入に伴い、Orange Wholesaleは8ヶ所の国際ポイント・オブ・プレゼンスにおいてエネルギー消費を約20%削減した。
オレンジは、海底ケーブルの分野に深く関与している点で独特である。40を超えるシステムが世界中に存在しており、オレンジは、海底ケーブルの設計、展開及び運営段階から関与している。複数の海底ケーブルを所有又は共同所有しており、海底リンクの世界最多投資者のうちの1つである。これにより、大西洋横断通信の増加や、海外の領土及び部門におけるインターネット接続のニーズに対し、特に欧州連合からの補助金の支援を受けて対応が可能となった。2025年は、強靭で安全、かつ超高速のブロードバンド接続を提供するアルバ、マルティニーク、フロリダ(米国)間を結ぶ1,900キロメートルのCELIA(Caribbean ELIte Alliance)プロジェクトの展開が開始されたことに加え、カリブ地域の既存のディープ・ブルー・ワン(2025年7月に運用を開始した)及びカナワ・ケーブルへの関与にも特徴付けられている。マルセイユを起点に欧州とシンガポールの全長21,700キロメートルを結び、アジアと欧州間のデジタル回廊における増大するニーズに応えるプロジェクトであるSea-Me-We 6ケーブルは、引き続き敷設が進められている。2025年10月、Medusaのケーブルはマルセイユに到達し、メデューサ海底ケーブル・システムの事業者との関係の一環として、また欧州委員会の支援を受け、チュジニアのビゼルトへの敷設を開始した。同ケーブルは2025年11月初めにビゼルトで陸揚げされ、モロッコの陸揚げは12月16日に行われた。
グローバルかつインクルーシブな接続性を確保するため、オレンジは、衛星戦略も活用している。60年の経験を通じて、オレンジは、26の国及び地域で地上ステーションを有し、また、フランスのベルスネ=アン=オットで世界テレポート連合によりTier-4に認定されたテレポートを有しており、ゲートウェイ及び地上接続性ソリューションを提供することが可能となっている。マルチ軌道パートナーとの協働により、オレンジは、世界の全ての地域をカバーするため、補完的なソリューションを自社の地上及び海底ネットワークに提供している。オレンジは、自社の衛星インフラ及び能力を使用して、孤立する可能性がある農村地域又は危機に瀕した農村地域を接続しており、自社のサービスのレジリエンスを強化するとともに、グローバルな情報格差の軽減に積極的に貢献している。2025年に、Orange Wholesaleは、その事業者顧客向けに、コア・ネットワークと中継アンテナ間の衛星リンク伝送ソリューションのライブスペース・モバイル・バックホールを開始し、移動体通信サービスの継続性を確保している。
また、オレンジは、Eutelsatに代わってゲートウェイを構築してきており、運用も行っている。同ゲートウェイは2025年11月5日に開始され、マルティニーク島のラマンタンで14のLEOアンテナを提供している。衛星コンステレーション事業者に代わって行われるこうしたテレポート分野の前例のないプロジェクト管理及び業務管理は、多様化の成功を示す1つの事例である。当グループの卸売活動は、以下を基礎としている。
・ シームレスな国際的なネットワーク並びに世界中のポイント・オブ・プレゼンスでの音声及びデータを支援するIPXプロトコル・ネットワーク(第3「技術用語集」を参照のこと。)。
・ 177の諸国における末端ユーザーとの専用のIPルートによる世界的ネットワーク、200超のインターネット・サービス・プロバイダーとの接続及び100超の諸国における単一IPネットワーク・ホップでの接続性。
・ 99.999%のネットワーク利用可能性、年中無休・24時間集中化されたネットワーク監視。
オレンジ・マリン及びElettra Tlc
船舶の所有者及び当グループの完全所有子会社であるオレンジ・マリン及びElettra Tlcは、ケーブル敷設船6隻の船団、海底ケーブル敷設の新たなルートを調査する船舶1隻、3つの海洋基地並びに海底機器の設計及び製造のための作業場を保有している。この業務は19世紀から続いており、2025年末時点で、これらの船舶は、オレンジ及び第三者用に、300,300キロメートルを超える光ファイバーケーブルを敷設しており、1,200回超の海底リンクの修理を行い、その一部は6,000メートル近い深さに敷設されている。
イノベーション及び卓越性を目的として、オレンジ・マリン及びElettra Tlcは、2023年のソフィ・ジェルマンの就役に加え、既存船舶2隻を置き換えるための新しいケーブル敷設船2隻の注文(2025年に署名済み)が履行されれば、世界最新の船団を保有することになる。
プロジェクト・エンジニアリングから海底ケーブルの敷設及びメンテナンスに至るそのノウハウは、世界的に認められている。これにより、全ての海洋により効率的な次世代ケーブルの敷設が行われている時代において、当グループが世界レベルで主要な戦略的役割を果たすことが可能になる。
全体として、2025年は忙しい年で、以下を含む複数の特筆すべきプロジェクトが成功裏に完了した。
・ 太平洋横断TPUケーブルの敷設。
・ フランス、チュニジア及びモロッコ間のメデューサ・ケーブルの最初の区間の敷設。
・ イタリア本土、サルディーニャ島及びシチリア島間のユニティレノ・ケーブルの敷設。
・ 直近で運用が開始された(2023年にサービス開始)海底ケーブル敷設船「ソフィ・ジェルマン」の実績は、二酸化炭素性能に関して性能目標を達成している。
当グループのネットワークの詳細については、第4「設備の状況」「2 主要な設備の状況」「オレンジのネットワーク」を参照のこと。
Orange Wholesale Internationalのサービス
音声サービス
音声サービス・ソリューションによって、世界中の事業者が、年中無休・24時間体制の技術サポート付で、1,400を超える接続先に顧客の電話を国際間で伝送することが可能になる。Orange Wholesaleはこの市場におけるリーダーである。
グローバル・ローミング・サービス
移動体通信サービス・ソリューションに関して、Orange Wholesaleは、700件超のローミング契約から成るポートフォリオ、200社超の移動体通信事業者との直接的な接続、並びにメッセージング・サービスの提供を可能にする広範な接続性により、グローバル・ローミングを提供している。従来の事業者顧客に対しすでに販売されているこれらのサービスは、2025年のオレンジ・トラベルのサービス開始により、ローミング・スポンサーを通じて仮想移動体通信事業者(MVNO)に、そして今ではeSIMを経由してB2C顧客にも拡張されてきた。
メッセージング・サービス
Orange Wholesaleは、移動体通信事業者、ブランド及びアグリゲーターが、A2P(app to person)テキスト・メッセージを世界中で安全に送達及び請求する上での信頼のおけるパートナーである。
インターネット及び伝送サービス
オレンジのデータ及びIPネットワークには陸上、海底及び衛星システムが含まれ、全てが結びついて広大なグローバル・ネットワークを作り上げている。Orange Wholesaleは、そのインターネット・ネットワークにより、インターネット・サービス・プロバイダー及びコンテンツ・プロバイダーのニーズに対応する調整可能ソリューションを提供している。Orange Wholesaleは、欧州、アフリカ及び中東において、コンテンツやソーシャル・ネットワークのグローバル企業といった主要顧客に採用・評価されている、信頼性の高いCDNサービスを提供する欧州初の事業者である。
デジタル・サービス
Orange Wholesaleは、単一インターフェース上での音声及び移動体通信データ・サービスの管理が可能となるマルチサービスを事業者に提供している。2024年に、Orange Wholesaleは、新しい接続性ソリューションの発注、ビッグ・データ分析、インシデント管理、請求などのサービスを一元化することで、顧客が自ら接続性要件をリアルタイムで設定できるようにするプラットフォームのClickを開始した。また、これらのサービスはAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を経由して共有され、アクセス可能であり、例えば、パートナーのビジネス・ツールにこれらのサービスを統合することが可能となっている。
セキュリティ及び不正防止サービス
顧客の事業の価値を保護するため、Orange Wholesaleは、高度で、強固であり、絶えず進化する監視システムを持つソリューションを提供している。これらのソリューションは、本人確認情報及びプライバシーの保護並びにネットワーク、移動体通信及び音声通信の保護をカバーしている。
不正防止及びセキュリティ・サービスのポートフォリオは、音声、インターネット及び移動体通信サービス・ソリューションを活用している。こうしたサービスには、監査、発見及び保護機能並びに分析報告書の提供が含まれている。また、ポートフォリオには、サイバー犯罪の危険への対処に明確に焦点を合わせたサービスが含まれており、Orange Wholesaleの顧客は、こうしたサービスの一部を自身の顧客に再販できるようになっている。DDoSプロテクト・プレミアム・ソリューションが2025年に開始されており、オレンジ・バックボーンに組み込まれ、かつ、複数のグローバル・ハブに広まったシステムを通じて、ボリューム型又はアプリケーション層分散型サービス拒否(DDoS)攻撃を無効化することが可能となっている。
3.3.6.2 コンテンツ活動
オレンジは、自社の光ファイバー及び収束サービスを強化するため、コンテンツ(テレビ/動画、音楽、ゲーム、ライフスタイル)のアグリゲーター及び配給者としての自社の戦略を継続している。このアプローチは、サービス・プロバイダー及び権利保有者とのパートナーシップの進展に主に依拠している。
欧州では、オレンジは、ライブ・チャンネル、ストリーミング・サービス、最新のセットトップボックス及びテレビ・アプリケーションをスマート・テレビ上で組み合わせる魅力的なテレビ・サービスを通じて、コンバージェンス事業者としての地位を強化している。
顧客の期待に沿い続けるため、オレンジは、2025年にフランス、ポーランド、ルーマニア及びベルギーで、カスタマイズ可能な新しいテレビ・パッケージを開始した。これらのパッケージは、従来のテレビ・チャンネルの長所と市場で最も魅力的なストリーミング・プラットフォームを取り込んでいる(Netflix、Disney+、HBO Max及びCANAL+とのパートナーシップを含む。)。
また、オレンジは、ポーランド、ベルギー及びモルドバにおけるサービスの開始、並びにその他の国における新しいオペレーティング・システム(とりわけ、フランスにおけるWebOS、Vidaa及びTitan)への拡張を通じて、全てのスクリーンでコンテンツ・アクセス(スマート・テレビ上での直接的なアクセスを含む。)を加速させることによりユーザー経験に革新を起こしている。
ポーランドでは、とりわけ「CANAL+スーパー・スポーツ」及び「Polsatスポーツ・プレミアム」パッケージの開始に支えられ、2025年末にテレビ顧客の数が節目となる1百万人に達し、オレンジは全てのプレミアム・スポーツ・コンテンツの集約・配給を行う最大手事業者としての地位を獲得している。
アフリカ及び中東では、コンテンツがオレンジのマルチサービス戦略において中心的な位置を占めており、地域の責任ある事業者としての役割を強化している。現在16ヶ国で展開されているスーパー・アプリのMax itにとって、コンテンツが主軸である。コンテンツをさらに強化するため、オレンジは、13ヶ国でMax itテレビを開始し、中でも2026年アフリカ・ネーションズカップ(CAN)の試合を提供している。
モロッコでは、オレンジは、初の5Gサービス(プレミアム・コンテンツ(動画、音楽、ゲーム及びデジタル読書)を含む。)のYOMAX 5Gを開始した。これには、オレンジ・グループの契約において取り決められたSVoDサービスViuが含まれている。
オレンジは、Spotifyとの配給パートナーシップを5ヶ国目となるコートジボワールに拡張しており、今年度以降、コートジボワールでのサービスにSpotifyが組み込まれている。若手音楽アーティストを支援し、売り出すため、オレンジ・ミュージック・タレント・プログラムがSpotifyとの協力の下、新たに9ヶ国で開始された。
3.3.7 モバイル・ファイナンシャル・サービス
モバイル・ファイナンシャル・サービス部門は、オレンジ・バンクの事業を含んでいる。オレンジ・マネーの活動は、引き続き地理的セクター(特にアフリカ及び中東)に牽引され、オレンジ・バンク・アフリカの活動は、2024年1月1日からアフリカ及び中東の地理的セクターに関連付けられている(「3.3.3 アフリカ及び中東」を参照のこと。)。
オレンジ・バンク
フランスでは、2025年は、銀行事業からの撤退が完了し、雇用保護計画(PSE)が継続的に実施された年であった。
銀行免許取消しの実施
フランス健全性監督破綻処理機構(Autorité de contrôle prudentiel et de résolution - ACPR)の認可部と連携して、銀行免許取消しのプロセスが2024年に開始し、2025年2月20日付で欧州中央銀行(ECB)に取消申請がなされた。
ECBは、本件を検討した後、2025年6月17日に、条件付きでOrange OBKの銀行免許取消しを認可する旨を同社に通知した。
2025年12月15日、Orange OBKは、法定監査人の最終証明書をACPRに送付し、同日付で現行の銀行免許を取り下げる旨を通知した。Orange OBKに名称変更された同社は、現在、商業会社となっている。
また、スペインの支店は、2025年4月に閉鎖された。
ポスト・バンキング・プログラムの開始
2025年の銀行免許の取消し及びPSEの実施に関連して、同社は、各当局、旧顧客及び旧従業員に対する残存義務の遵守を確保することを目的として、重要な「ポスト・バンキング」プログラムを開始した。
3.4 組織構造
オレンジSAは、オレンジ・グループの親会社であり、フランスにおけるグループ活動の大部分も担っている。2025年12月31日現在のオレンジ・グループの主な連結事業体のリストは、連結財務書類に対する注記20に記載されている。当グループの組織構造は、経営委員会の構成の中に反映されている(第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(2) 役員の状況」「(iii) 経営委員会」を参照のこと。)。
| 地理的事業部門 ・ オレンジ・フランス ・ オレンジ・欧州(オレンジ・フランスを除く。) ・ オレンジ・アフリカ及び中東(MEA) | 横断的事業部門 ・ オレンジ・ビジネス ・ Orange Cyberdefense ・ Orange Wholesale(1) ・ モバイル・ファイナンシャル・サービス | 横断的部門 ・ コミュニケーション ・ 企業の社会的責任 ・ ファイナンス、パフォーマンス及び開発 ・ 経営統括/戦略 ・ ジェネラル・セクレタリアット ・ グループセキュリティ ・ 人事 ・ イノベーション |
(1) 卸売海外ネットワークとTOTEMの部門を統合し、2023年4月に創設された。
4【関係会社の状況】
連結財務書類に対する注記20「主な連結会社」を参照のこと。
5【従業員の状況】
企業の従業員の特徴
当グループの従業員
| 期末時点における地理的領域別の実働従業員数の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | ||||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | ||
| フランス | 67,648 | 54.8% | 70,771 | 55.8% | 73,263 | 53.4% | |
| その他の欧州諸国 | 25,260 | 20.4% | 26,255 | 20.7% | 32,852 | 24.0% | |
| アフリカ | 23,035 | 18.7% | 22,157 | 17.5% | 21,828 | 15.9% | |
| 南北アメリカ | 1,083 | 0.9% | 1,117 | 0.9% | 2,383 | 1.7% | |
| アジア太平洋 | 6,477 | 5.2% | 6,609 | 5.2% | 6,768 | 4.9% | |
| グループ合計 | 123,503 | 100% | 126,909 | 100% | 137,094 | 100% | |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
持続可能性報告書においては、過年度に関するプロフォーマ情報は作成されていない。
| 期末時点における性別別の実働従業員数の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | |
| 女性 | 43,578 | 35.3% | 44,998 | 35.5% | 49,684 | 36.2% |
| 男性 | 79,925 | 64.7% | 81,911 | 64.5% | 87,410 | 63.8% |
| グループ合計 | 123,503 | 100% | 126,909 | 100% | 137,094 | 100% |
| 期末時点における性別別及び契約別の実働従業員数の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | |
| 正社員契約 (正社員) | 121,242 | 98.2% | 124,876 | 98.4% | 134,654 | 98.2% |
| うち、女性 | 42,773 | 35.3% | 44,197 | 35.4% | 48,666 | 36.1% |
| うち、男性 | 78,469 | 64.7% | 80,679 | 64.6% | 85,988 | 63.9% |
| 有期契約 (臨時社員) | 2,261 | 1.8% | 2,033 | 1.6% | 2,440 | 1.8% |
| うち、女性 | 806 | 35.6% | 801 | 39.4% | 1,017 | 41.7% |
| うち、男性 | 1,455 | 64.4% | 1,232 | 60.6% | 1,423 | 58.3% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
退職者数及び離職率
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | |
| 退職した従業員数 | 10,309 | 10,916 | 11,553 |
| 離職率(退職した従業員を含む。) | 8.3% | 8.1% | 8.6% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
団体交渉の適用範囲と社会対話
| 2025年 | 2024年 | |
| 団体交渉の適用範囲の割合(期末時点における、連結実働従業員総数に対する割合) | 97.5% | 97.4% |
| 団体交渉の適用範囲の割合 地理的領域 | 期末時点の連結実働従業員総数に対する割合 | 期末時点の労働者代表の対象となっている従業員の割合 |
| フランス | 100% | 100% |
| その他の欧州諸国 | 89.4% | - |
| アフリカ | 98.5% | - |
| 南北アメリカ | 99.9% | - |
| アジア太平洋 | 98.7% | - |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
多様性指標
性別の多様性
| 経営陣ネットワークにおける 性別別の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | ||
| 従業員数 | 経営陣ネットワークに属する実働従業員数に対する割合 | 従業員数 | 経営陣ネットワークに属する実働従業員数に対する割合 | 経営陣ネットワークに属する実働従業員数に対する割合 | |
| 女性 | 420 | 36.0% | 423 | 35.6% | 34.1% |
| 男性 | 746 | 64.0% | 764 | 64.4% | 65.9% |
| 合計 | 1,166 | 100% | 1,187 | 100% | 100% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、経営陣ネットワークにおける当グループの従業員の100%を対象としている。
年齢の多様性
| 年齢区分別の実働従業員の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | |
| 30歳未満 | 13,848 | 11.2% | 14,853 | 11.7% | 17,246 | 12.6% |
| 30歳以上49歳以下 | 62,696 | 50.8% | 64,578 | 50.9% | 74,864 | 54.6% |
| 50歳以上 | 46,959 | 38.0% | 47,478 | 37.4% | 44,984 | 32.8% |
| グループ合計 | 123,503 | 100% | 126,909 | 100% | 137,094 | 100% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
職場における平等
| 報酬-オレンジSA(1) | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
| 平均月間総報酬(単位:ユーロ) | 5,168 | 5,064 | 4,855 |
| 男性 | 5,247 | 5,149 | 4,942 |
| 女性 | 5,032 | 4,922 | 4,708 |
(1) 本指標は、報酬の全ての要素である、物価スライド制の総給与又は基本給与、追加給与、金銭手当、変動報酬(営業、経営、販売)、業務上の特別手当及び引当(労働時間、激務、移動)、任務に関連する特別手当及び引当、並びに家族状況に関連する特別手当及び引当を考慮している。
オレンジSAの実働従業員の平均勤続年数は、2025年において23.5年である。
第3【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
第2「3 事業の内容」「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。
財務目標
2026年について、MásOrangeの潜在的な連結化(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)を除外し、また、連結範囲の変更とは無関係に、オレンジは以下の財務目標の達成を目指す。
・ 比較可能ベースにおけるEBITDAaL(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5.2 EBITDAaL」を参照のこと。)の約3%の増加。
・ 売上高に対する経済的Capex(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5.4 eCapex」を参照のこと。)の比率を約15%とする。
・ グループ全体で有機的キャッシュ・フロー(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5.6 通信事業による有機的キャッシュ・フロー」を参照のこと。)は約40億ユーロとする。
・ そして通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5.9 通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合」を参照のこと。)は、中期的に約2倍とする。
2026年以降の見通し及び目標の詳細については、第2「3 事業の内容」「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。
配当金に関しては、第5「2 配当政策」を参照のこと。
これらの目標は、電気通信サービス市場の主要な変化及び当グループ戦略(第2「3 事業の内容」「3.1 電気通信サービス市場の主要な変化」「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。)の説明、並びに各種事業セグメントの市場の内容を含む当グループの営業活動(第2「3 事業の内容」「3.3 営業活動」を参照のこと。)の説明に記載された仮定に基づいている。
これらの目標は、過去の財務情報と比較可能ベースで編集・作成されており、当グループの会計方針と一致している。
これらの将来予測に関する記述は多くのリスク及び不確実性の影響を受け、これによって、実際の結果は、将来予測に関する記述において予測された結果と著しく異なる可能性がある。最も重要なリスクは、「3 事業等のリスク」に記載されている。
本項目に記載されている将来に関する事項は、2025連結事業年度末現在において判断したものである。
通信事業の規制
オレンジ・グループが事業を行う国々において、オレンジ・グループは、主として通信ライセンスの取得及び更新と関連して電気通信製品やサービスの提供に適用される様々な規制上の義務を遵守し、電気通信市場における効果的な競争を維持することを目指す関連する規制当局による監督に従わなければならない。また一部の国では、オレンジは、関連する市場において優越的地位にあったことから、特定の規制上の制約も受けている。電気通信セクターの規制に関連するリスクは、「3 事業等のリスク」「3.2 法的リスク」に記載されている。
1.1 欧州連合
1.1.1 法的枠組み及び規制枠組み
欧州連合は、電気通信に関する規制の統一するために共通の法的枠組みを定めている。それは加盟国に対して拘束力を有し、各国の規制当局はこれを履行しなければならない。
2018年12月20日付指令(EU)2018-1972は欧州電子通信コードを制定した。このコードは、2002年のテレコム・パッケージに基づく4つの主要な指令を改正し、集約するものである。
・ 電気通信ネットワーク及びサービスのための共通規制枠組み。
・ 電気通信ネットワーク及びサービスの承認。
・ 電気通信ネットワーク及び関連施設へのアクセス及び相互接続。
・ 電気通信ネットワーク及びサービスに関するユニバーサル・サービス及びユーザーの権利。
さらに、2018年12月11日付規則(EU)2018-1971により、欧州電子通信規制者団体(BEREC)を設置する2009年11月25日付規則(EC)1211-2009が廃止され、置き換えられた。
この法的枠組みは、セクター別文言(国際ローミング、オープン・インターネット等)及び欧州デジタル・エコシステム向けのより一般的な文言(プライバシー保護、サイバーレジリエンス等)により補足されている。
その後、2024年上半期に、欧州委員会は「欧州のデジタルインフラニーズにどのように対応するか?」と題された白書に関して、業界(加盟国、市民社会、産業界、学界)の利害関係者との協議を行った。欧州委員会は2026年1月21日、欧州議会及び理事会への報告書の採択及び公表をもって、欧州電子通信コードの運用に関する見直しを完了した。デジタルネットワークに関する規則案(通称:デジタルネットワーク法、DNA)は、当該コードを置き換え、AI、クラウド、宇宙及びその他の革新的な技術が果たす役割を考慮し、耐性のある先進的なデジタル・インフラのイノベーション及び投資を刺激する現代的な簡潔で統一性の高い法的枠組みを作ることを目的としている。
1.1.2 有効な又は検討中の欧州共同体法の主要文言
欧州電子通信コード
欧州電子通信コードは、2018年12月20日に施行された。国内法化は、現在欧州連合の全加盟国において効力を有している。
当該コードには、極めて高度な接続ネットワークの展開及び採用を支援する規制目標が含まれており、これは、規制目標を投資へのサポート向けに焦点を変えて欲しいというオレンジの目的と一致している。これにはまた、超高速ブロードバンド・ネットワークの開発及び導入、並びに競争の構築に関する目標も盛り込まれている。
加えて、以前の枠組みに関して著しい市場支配力を有する事業者に課されたアクセス義務に適用される規則がプラスの方向に調整された。
・ アクセス義務については、小売市場の競争問題に対処するため、関連する固定回線アクセス・インフラのみに対象を絞るべきである。
・ 当該コードは、極めて高度な接続性ネットワークへの共同投資を促進するものである。優越的地位にある事業者は、特定の規定に準拠した共同投資サービスを行っている場合、その優越的地位に関する措置から適用除外される可能性がある。共同投資者のみが当該ネットワークのフル・キャパシティへアクセスできる。その他の事業者は、卸売アクセスの質に関して、自身がかつて当該ネットワークの展開を行った際と同じ質を享受することができる。この文脈では、国内規制当局は、当該措置について欧州委員会からの承認を得る必要がある。
・ また、当該コードでは、卸売事業者モデル(小売市場には存在しない。)について、市場の優越性がある場合であっても特定の措置から適用除外とすることによって同モデルを支持している。
さらに、加入者にサービスを提供している固定回線アクセス・インフラへのアクセスに係る義務は、当該インフラの複製が技術的に実現不可能である、又は経済的に合理性がない場合、全ての事業者に対称的に課されることがある。このような義務は欧州委員会とBERECの共同拒否権の対象である。
移動体通信サービスに必要な無線周波スペクトルの割当に関しては、当該コード、加盟国間の協調及び協力を向上させるためにデザインされた欧州規則(最小20年のスペクトル・ライセンスの見通しを含む。)を強化している。この実施、及び特にスペクトル・キャパシティの割当は、依然として欧州から軽度の監督を受けるのみであり、国内問題のままである。「小規模エリア無線アクセス・ポイント」の展開及び5Gスペクトルの可用性スケジュールを促進する規定も採択された。
通信サービスの規制に関しては、末端ユーザーの保護を目的とした大半の義務は、インターネット・アクセス・サービス及び公共番号計画リソースを使用したサービスが対象であり、サービス・プロバイダーとは無関係である。番号計画とは無関係の個人間通信サービスやシグナル転送サービスといったその他のサービスは、限られた数の義務のみが適用されている。
しかしながら、欧州内通話及びSMSの競争市場に関する規制が規則(EU) 2018/1971によって導入されており、通話は1分当たり0.19ユーロ(税抜き)、SMSは1件当たり0.06ユーロ(税抜き)の上限が課されている。これは2019年5月15日から適用されており、2024年4月29日のギガビット・インフラ法(GIA)に基づき、2028年末まで維持される(下記を参照のこと。)。
ユニバーサル・サービス義務に関して、当該コードは、ユニバーサル・電話サービス提供の原則を廃止するとともに、手頃なインターネット・アクセス・サービスを確実に利用できるよう加盟国に求めており、万一、市場において上記条件に基づく当該サービスが提供されていないと加盟国が判断したとしても、潜在的指定の原則を維持する一方で、加盟国の立証責任を重くする。ユニバーサル・サービスのための資金調達システムは、依然として加盟国の管理下にあり、公的資金又はセクター別に提供された資金で賄われる。加えて、当該コードは、手頃な移動体通信サービスの提供を含むユニバーサル・サービス義務を拡大する機会も提供している。
当該コード及びBERECに関する規則によって、新たに欧州の規制当局が設立されることはない。しかし、当該コードにより、末端ユーザーの権利を完全に標準化する原則が採用され(但し、例外がある。)、アクセス規則及びスぺクトルに関して欧州委員会が行使する支配力が強化される。
しかし、当該コードの国内法化及び実務上の実施は、市場の規制(規制緩和)においてもスペクトル・ライセンスの期間においても、調和が著しく欠如していた。
デジタルネットワーク法(DNA)立法案
デジタルネットワーク法(DNA)立法案は、2026年1月21日に公表された(1)(2)。これは、欧州電子通信コード、BEREC規則、無線スペクトル政策プログラム、オープン・インターネット規則の主要部分を置き換え、4つの法的手段を単一の直接に適用可能な規則に統合することを目的としている。DNAは、デジタル・セクターにおける新たなガバナンスのルールを定義することを目指しており、域内市場の強化を目的として、通信に関する欧州の規制枠組み(超高速固定回線ブロードバンド・ネットワークへのアクセス規制、移動体通信及び衛星通信のスペクトル割当)の進化が特にその対象となっている。欧州議会及び理事会における通常立法手続が進行中であり、2027年下半期に最終採択される可能性があり、新法は2028年上半期に発効すると予想されている。
この法案による欧州委員会の意図は以下の通りである。
・ 接続性に関する単一市場の強化:本規制案は、欧州連合全体での一層の法的調和を確実にする。汎欧州サービスの運営及び提供を円滑化するため、DNAは特に、欧州連合レベルでの衛星スペクトル認可を導入する。
・ IP相互接続、通信効率化及びその他の新興分野に向けた自主的エコシステム協力メカニズムの導入によって、広範なデジタル・エコシステムにおけるイノベーションを刺激する。
・ 耐性及び準備の強化:DNAは、自然災害並びに無線ネットワーク及び信号への外国からの干渉といった増大するリスクに対処するため、欧州連合レベルでの備えの計画を導入する。さらに、共通の汎欧州衛星通信選定メカニズムには、セキュリティ及び耐性の基準が組み込まれる。
何よりも、具体的には、欧州委員会が公表した規則案は、移動体通信スペクトルの割当規則において重要な進展を示している。運用権の有効期間を無期限とするか、又は自動更新付きの最低40年に制限することを提案することで、長期的な予測可能性の条件を整えている。また、規制枠組み内に衛星ネットワークを導入することも計画している。しかし、本規則案は、超高速固定回線ブロードバンド・ネットワークへのアクセス規制について、大幅な変更を提案していない。「重大な市場支配力」を持つ事業者(SMP事業者)に対する非対称的な規制を維持しており、市場分析の一環として国内市場の競争性を判断する3つの基準に基づく現行のテストも維持される。また、対称的なルールも強化される。さらに、その文言は加盟国における銅線ネットワークの閉鎖に関する条件及び運用について厳格な枠組みを定めており、これは既存事業者に課されることになる。消費者の権利又はオープン・インターネットに関する規定については、目立った変更も実質的な簡素化も見られない。
(1) https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/proposal-regulation-digital-networks-act-dna
(2) https://ec.europa.eu/newsroom/dae/redirection/document/123753.
関連市場
2020年12月18日、欧州委員会は、勧告(EU)2020/2245を採用し、各国の規制当局が市場分析を行わなければならず、それによって事前規制の対象となる可能性のある商品及びサービスの2つの関連市場を特定した新たな勧告を発表した。
・ 市場1/2020:特定の場所でローカル・アクセス卸売の提供(以前、勧告2014/710/ECでは市場3a/2014)。
・ 市場2/2020:特定の場所で提供される卸売高品質アクセス(以前、勧告2014/710/ECでは市場4/2014)。
2024年の夏にこの指令を修正するための調査が開始され、欧州委員会は2025年6月17日から9月26日までの期間に、対象を限定した公開協議を実施した。
その協議における争点として、光ファイバーが広く普及し、銅線が減少又は技術的な廃止の過程にある現状を踏まえ、加盟国市場における卸売アクセスの規制変更に特に焦点が当たった。BERECは、2025年9月30日に欧州委員会の協議に対する見解を公表した(3)。それによれば、特に市場1/2020(卸売ローカル・アクセス)及び市場2/2020(卸売専用キャパシティ)の規制緩和には正当な理由がない。また、これらの市場は多くの加盟国において、当該コード第67条 (1)(a)、(b)及び(c)で言及されている3つの基準のテスト(すなわち、高水準かつ一時的でない参入障壁の存在、実効的な競争に向かう傾向の欠如、競争法の相対的な効率性及び補完的な事前規制の有用性)を満たしている。BERECによれば、この状況は事前規制の維持を正当化する。したがって、これらの市場を勧告(EU)2020/2245から除外することは時期尚早と考えられる。欧州委員会は、アクセスに関するDNAの文言が最終決定され次第、その結論を公表する意向であると述べている。
(3) Document BoR(25)146, https://www.berec.europa.eu/en.
通話着信料金
参照文言
当該コードでは、固定回線着信及び携帯電話接続料金は、各国規制当局が決定することを中止し、欧州経済地域(EEA)の全ての国に対し、欧州委員会が決定することを規定している。この規定は欧州事業者の欧州国における通話着信に関するものである。
これに関連して、2021年7月1日に施行した委託法令(EU)2021/654により、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在下記の通り設定された。
・ 固定回線の通話着信料金は1分当たり0.07ユーロセント。
・ 携帯電話接続料金は1分当たり0.2ユーロセント。
2025年6月13日から9月16日に、欧州委員会は、欧州内の固定電話及び携帯電話の通話着信料金に対する単一上限価格(通称:「ユーロレート」)(4)を定める委任規則の見直しに関して、対象を絞った公開協議を実施した。欧州委員会は、本委任規則の影響及び通話着信市場の動向について、オレンジを含む電気通信セクターの利害関係者からの意見を求めた。BERECは2025年10月6日、欧州委員会の協議に対する見解を公表し(5)、特に、欧州内の固定回線(1分当たり0.07ユーロセント)及び携帯電話(1分当たり0.2ユーロセント)の通話着信料金について、現行の最大料金を維持することに賛成であると述べた。この立場は、欧州委員会のコスト・モデル(6)の結果のほか、末端ユーザーに課される過度な価格水準など、事業者に課される具体的な困難の証拠がないことに基づいている。この点に関して、BERECは、事業者のコストをモデル化する際に用いられる仮定の現実性について、特に小規模市場で事業を行う事業者について、特に注意を払うべきであると指摘した。
協議を経て、欧州委員会は2026年1月21日、現在実施されている規則の維持を支持する結論を下した報告書(7)を公表した。これは、欧州内での通話着信の安定を意味する。欧州委員会は、固定回線着信及び携帯電話接続の現行水準が、簡素化を意図した規制枠組みの中で事業者のコストを実効性のあるものに維持することを確実にし、法的不確実性を打ち消すことになる点を考慮した。しかし欧州委員会は、通話着信の水準について、特に携帯電話接続の水準について、将来的に調整が行われる可能性を排除できないと指摘した。これは、Axon Partners Groupが策定して2025年7月に公表されたコスト・モデル(下記を参照のこと。)で定義されるように、単位コストが低下傾向にあるためである。
また、2025年12月17日、欧州委員会はEU域内通信に関する実施規則(EU)2025/2592も採択した。これは、事業者がEU域内通信(通話及びSMS)に国内の小売料金を自主的に適用することを可能にするものである。本規則は、詐欺対策を含む、その適用に関する技術面・運用面の条件も定めている。本規則は、2029年初頭に発効する義務化制度に先立ってEU域内通信に国内料金を適用することを決定した事業者向けに、枠組みを提供する。したがって、これは現時点では法的義務ではない。EU域内通信における料金の引き上げを廃止する義務は、欧州委員会が2027年に実施する影響評価を経て2029年に向けたGIAにおいて設定された。
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(5) Document BoR (25) 138, available at https://www.berec.europa.eu/en.
(7) https://ec.europa.eu/transparency/documents-register/detail?ref=SWD (2026)18&lang=en
通話着信料金の上限設定に関するコスト・モデルの更新
2025年7月、欧州委員会は、欧州連合域内におけるローミング及び音声通話着信に関する移動体通信コスト・モデルの定期更新を完了した。このモデルは2018年に初めて開発されたもので、その調査はAxon Partners Groupに委託されており、欧州委員会による上限の改定の可能性を見据えて、EU/EEA諸国における移動体通信サービス提供のコストを算出するものである。
事業者から提供されたデータに基づき、2025年7月22日、欧州委員会は、欧州連合におけるローミング・サービス並びに音声及びデータ着信料金のコストに関する改訂調査の全結果(8)を公表した。これらの結果は、Axon Partners Groupが開発及び更新し、欧州委員会が2024年12月18日に公表した移動体通信コスト・モデル(9)に基づいて得られたものである。このモデルの目的は、EU域内(音声)通話着信料金及び規制対象ローミング・サービスの卸売価格に適用される最大料金の評価及び改定の可能性について、欧州委員会に情報を提供することにある。
この調査は、5Gネットワークの展開加速並びにユーザーの需要及び利用パターンの急速な変化など、最近の市場動向を反映している。更新されたモデルは、欧州委員会の以下の2つの主要な規制分野における継続的な作業に対する技術的貢献となる。
・ ローミングに関する規則(EU)2022/612に基づく上限卸売ローミング価格の監視。
・ 委任規則(EU)2021/654の見直し。
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欧州内の国際ローミング及びEU加盟候補国
オープン・インターネット・アクセスに対する規則を定める2015年11月25日付規則(EU)2015/2120(いわゆる電気通信単一市場又はTSM)は、欧州連合内における国内料金と国際ローミング料金との差異の解消を目的としており、卸売ローミング市場に関する規則を定める規則(EU)531/2012を改正する2017年5月17日付規則(EU)2017/920は2022年6月30日に失効した。
欧州連合内の公衆移動体通信ネットワークにおけるローミングに関する新たな規則(EU)2022/612は、2022年7月1日に10年の期間で発効した。
この規制は
・ 2032年6月30日までの卸売価格の新たな上限を設定。但し、当該規則に定められた条件に基づく見直しは妨げない。
・ 音声:2025年から1分当たり0.019ユーロ
・ SMS:2025年からSMSメッセージ1件当たり0.003ユーロ
・ データ:
| 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 | 2027年から 開始 | |
| 2ユーロ/GB | 1.8ユーロ/GB | 1.55ユーロ/GB | 1.3ユーロ/GB | 1.1ユーロ/GB | 1ユーロ/GB |
・ 訪問先の欧州連合内の国で同じ条件が利用できる場合、ローミングで提供されるサービスの品質が、国内市場で提供されるものと同一であることを要求する(技術的に不可能でない限りにおいて)。
・ BERECによる緊急サービス及び付加価値サービスへのアクセス方法に関するデータベースの作成を規定する。
・ 特に料金、高額料金のリスク、及び緊急サービスへのアクセス方法に関する、エンドユーザーに対する透明性の向上を要求する。
2022年12月12日、BERECは、規則(EU)2022/612によって導入された変更、特に、ローミング中に提供されるサービスの品質に関連するルールを含めた小売りローミング(10)に関する改訂ガイドラインを公表した。
当該規則第21条に基づき、欧州委員会は2025年6月25日、当該規則の実施状況に関する評価報告書(11)を公表した。この報告書は、特に当該規則の適切な実施、その適切な機能、消費者の満足度、卸売料金の継続的な引き下げ、M2M/IOT向けの恒常的ローミングを管理する規制の導入の正当性の欠如を明らかにしている。卸売料金の上限は、後の段階で新たな評価の対象となるものであり、欧州委員会はそのような上限を再検討しないと述べている。
また、EU加盟候補国に関して、いくつかの措置が講じられてきた。各イニシアチブにおいてオレンジを含む欧州の事業者は、以下を支援するため、個別にいくつかの自主的なコミットメントをしている。
・ 2022年半ば(12)から2025年12月31日まで、この例外的な期間にあるウクライナ及びその市民に対する、割引された卸売ローミング料金及び通話着信料金。
・ 2024年1月から2025年12月31日まで、モルドバ(13)に対し通話及びデータの料金上限に沿った小売プランの導入。
・ 西バルカン6ヶ国については、2023年下半期より(14)、料金上限に沿ったデータ小売プランの導入(15)。
EU加盟プロセスの一環として、及びロシア主導の戦争の結果としてこれらの国々が置かれている例外的な状況を踏まえ、ウクライナ及びモルドバは2026年1月1日より欧州においてRoam Like At Home (RL@H)の恩恵を受けている(16)。これは、一方では欧州及びウクライナの事業者が、他方では欧州及びモルドバの事業者が、これらの国々の間の通話、SMS及びデータ・ローミングに関して欧州の義務を遵守しなければならないことを意味する。さらに、ウクライナについては、その例外的な状況を踏まえ、オレンジを含む複数の欧州通信事業者が、RL@Hの実施期間中及び2027年3月4日まで(更新の可能性あり)(17)、ウクライナ市民の利益のための新たなコミットメントを尊重することを個別に自主的にコミットしている。
最後に、2026年2月25日、欧州委員会は、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、モンテネグロ、北マケドニア及びセルビアを国内料金でEUのローミング制度に統合するため、これら諸国との交渉開始を欧州理事会に提案した(18)。欧州理事会は、この交渉権限の提案を承認する必要がある。協議は始まったばかりであり、欧州理事会がこの提案を承認すれば、欧州委員会は西バルカン6ヶ国それぞれとの二国間交渉を開始できる。妥結すれば、その協定により、各国はEUとの間でRoaming Like at Home(RLAH)制度の恩恵を受けることができるようになる。
(10) Document BoR (22) 174, https://www.berec.europa.eu/en.
(11) https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/commission-report-review-roaming-market-0.
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charges
(14) https://www.rcc.int/news/838/bregu-eu-western-balkans-roaming-reductions-in-force
and-ukraine-as-of-2026/.
(17) https://ec.europa.eu/newsroom/dae/redirection/document/118233.
(18) https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/fr/ip\_26\_474
オープン・インターネット規制(TSM)
2015年11月25日付規則(EU)2015/2120は、オープン・インターネットへのアクセス(通称:通信単一市場、TSM)に関する措置を定めており、特に欧州連合域内におけるオープン・インターネットを確保するための規則を規定している。当該規則は、インターネット・アクセス・サービスを提供する際、プロバイダーは、差別、制限又は干渉を行うことなく、また、送信者及び受信者、アクセス又は配布された内容、利用又は提供されたアプリケーション又はサービス、並びに利用された装置に関係なく、全ての通信を平等かつ区別、制限又は干渉なしに取り扱う旨を定めている。
2019年4月30日現在、欧州委員会は、オープン・インターネット・アクセスに対する規則(EU)2015/2120の規定(純中立)(19)の実施に関する報告書を公表した。同委員会は、市場開発の観点から、TSMの原則は適切なものであり、かつ、イノベーション・ドライバーとしてインターネットを促進することで末端ユーザーを効果的に保護しているとの結論を下した。同委員会は、事業者が純中立を定める規制を正しく適用し、かつ、国内の規制当局が罰金を課したことはほとんどない点を指摘した。同委員会は、この規則に何らかの修正を加えることは提案していない。
BERECは、2020年6月16日、オープン・インターネット・アクセスに対する規則の実施に関するガイドラインを公表した(20)。これは以下のような特定の点を明確にしている。
・ 規制範囲は相互接続とエンドユーザーサイドのネットワーク終端点の間の部分に限定されており、この結果、端末装置は終端点以外に設置されている場合は範囲外となっている。
・ 5Gスライシング技術が規制と融和性を持つ可能性。
2022年6月15日、欧州連合の裁判所による裁定を受け、BERECは、ゼロ・レーティングの慣行がTSMに準拠していないことを明確にしたガイドラインの更新版(21)を発行した。
2023年4月28日、欧州委員会は、オープン・インターネット・アクセスに対する規則(EU)2015/2120の規定の実施に関する報告書を公表した(22)。この報告書の内容は、当該規則のアプローチが、末端ユーザーの権利保護と欧州連合内の競争的なデジタル単一市場を育成する必要性との間の不可欠なバランスを引き続き確保していることを示している。
2026年1月21日、欧州委員会は、ネット中立性に関する規則の主要条項をDNAにおいて変更しないことを提案した。
(19) https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?qid=1557236522800&uri=CELEX %3A52019DC0203.
(20) Document BoR (20) 112, available at https://www.berec.europa.eu/en.
(21) Document BoR (22) 81, available at https://www.berec.europa.eu/en.
access
ギガビット接続勧告
2024年2月6日、欧州委員会は、ギガビット接続の規制的促進に関する勧告(EU)2024/539を採択した。この勧告は、次世代アクセス・ネットワーク(NGA)への規制されたアクセスに関する2010年9月20日付勧告2010/572/EU、並びに競争の促進及びブロードバンド投資環境の強化に向けた一貫した非差別義務及び原価算定方法(NDCM)に関する2013年9月11日付勧告2013/466/EUを置き換えるものである。その目的は、アクセスの促進及び超大容量ネットワーク(VHCN)の採用を特に重視しながら、勧告を更新し、欧州電子通信コード(EECC)と整合させることである。
この勧告は、市場分析に基づいて重大な市場支配力を持つ事業者に各国規制当局が課すアクセス義務について「一貫した効果的な実施」を促進するための共通アプローチを定めている。
この勧告は、各国規制当局に対して拘束力を持たないが、各国規制当局が欧州電子通信コードに定められた手続に基づき市場分析案に関する意見を求めた場合、欧州委員会はこの勧告を適用することになる。
ギガビット・インフラ規制(GIA)
ギガビット電子通信ネットワークの展開コストの削減措置に関する2024年4月29日付規則(EU)2024/1309(通称:ギガビット・インフラ法、GIA)は、2024年5月11日に発効し、2025年11月12日から直接適用される。しかし、特定の条項の適用日は、より遅い日まで、最も遅い場合で2026年5月12日まで延期されている。
GIAは、規則(EU)2015/2120を修正し、高速電気通信ネットワークの展開コストの削減措置に関する2014年5月15日付指令2014/61/EU(通称:ブロードバンドコスト削減指令、BCRD)を廃止するものであり、欧州連合域内における実施の不一致及び非効率性を指摘した2018年6月27日(23)公表の欧州委員会の報告書の結論に従っている。
GIAは、超高度接続性ネットワーク(VHCN)にのみ焦点を当てており、欧州連合が設定した2030年接続性目標を達成するためのルールを整合させる。GIAは、システムを有効に調和させる(行政上の認可の簡素化、均一化及び加速化により、光ファイバー及び5Gを展開する行政上の負担及び費用を軽減させることを含む。)ことにより欧州連合内で5G及び光ファイバー・ネットワークの展開を促進することを意図している。市場での立場にかかわらず、全ての利害関係者に適用される対称的なルールを定めている。
主な措置は以下の通りである。
・ 規制範囲を拡大し、固定回線及び移動体通信ネットワークの展開(公共部門インフラの追加を含む。)のために動員することができる物理インフラの多数の所有者(通信事業者ではない。)をカバーする。
・ 通信事業者が規制されたインフラにアクセスする際の価格決定の取り決めの詳細。これらの料金に関する義務(「公正かつ合理的な」条件を通じて課せられる。)は依然として、過度な価格を実際に阻止しない一方で、かかった費用の全額の回収を保証するものではない。
・ 5G及び光ファイバー・ネットワークを展開するための認可手続に関して、欧州委員会により当初提案された暗黙の合意の原則は、現時点で、次の2つの可能性(すなわち、手続の遅延に起因する損害に対する補償の仕組み、又は裁判所若しくは監督当局への訴えの可能性)のうちのいずれかが提案された場合、加盟国にとって任意となる。
・ 物理インフラに関する透明性要件(特に事業者及び公共部門向け)を、単一の情報提供窓口において報告すること。
・ 認可を得るための必須条件として建物にアクセス・ポイントを備え付ける義務を伴う、建物の内部に光ファイバーを敷設するための特別規定(新しい建物及び改修される建物に関する認可申請に伴う義務)。
また、2018年12月11日付の規則(EU)2018/1971に基づき、EU域内の住宅用顧客向け国際通話の小売上限価格(現在、通話1分当たり0.19ユーロ(税抜き)、及びSMS1件当たり0.06ユーロ(税抜き)に設定されている。)が2028年末まで維持される。2029年1月1日から、GIAは、住宅用サービスの国内価格に関してEU域内通話の小売価格を揃えることを定めている。
欧州委員会は、2025年6月17日から2025年9月30日まで、GIA第3条(24)の適用に関して対象を絞った公開協議を実施した。これは、既存の物理インフラ、特に事業者(通信及び非通信)、公的機関、及び加盟国が規定する場合の民間商業ビルの所有者が保有又は管理するものへのアクセスに関する問題を扱っている。欧州委員会は、これにより、同条文の適用に関する指針を定義することを目指している。特に、「公正かつ合理的な」基準(価格条件、物理インフラへのアクセス提供、アクセス拒否の根拠を含む)並びに紛争解決を担当する国内機関の手続の原則及び規則について示している。
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個人データの保護
欧州における個人データの保護は、個人データの処理に係る個人の保護及びかかるデータの自由な移動に関する2016年4月27日付規則(EU)2016/679(通称:一般データ保護規則、GDPR)によって規定されている。
GDPRに加え、電気通信セクターでは、電子通信セクターにおける個人データの処理及びプライバシーの保護に関する2002年7月12日付指令2002/58/EC(通称:プライバシー及び電子通信指令、eプライバシー指令)の規定も適用される。欧州委員会は、この文書の改正に着手し、2017年に規則案を公表したが、2025年にこれを撤回した。したがって、メタデータ管理に関するeプライバシー規則は引き続き適用され、電気通信セクターはその不利益を受け、結果的に他のデジタル事業者、特にビッグテックを含む大手テクノロジー企業と比較して、さらなる制約に直面している。
データガバナンス法(DGA)
欧州データガバナンス法(DGA)に関する2022年5月30日付規則(EU)2022/868は、2023年9月24日より施行されている。このデータガバナンス法は、欧州のデジタル主権を強化するため、データ交換の明確な枠組みを確立する一方で、欧州連合域内における個人データ及び非個人データ両方の共有を促進することを目指している。その役割は、新しい認証制度やデータ仲介業者サービスを創設することにより、特定のデータへのアクセス、共有、再利用を責任を持って規制することである。DGAは、データ共有を管理する信頼に基づくデータ仲介業者という新しい重要な機能を取り入れている。欧州委員会は、2025年11月19日付デジタル・オムニバス・パッケージにその改正案を盛り込んだ(下記を参照のこと。)。
データ法
データの公平なアクセス及び使用に関する統一規則に関する2023年12月13日付規則(EU)2023/2854(データ法)は、2025年9月12日から適用されている。データ法は、特に産業データを中心に、よりアクセスしやすく、活用しやすくすることで、欧州連合内における競争力のあるデータ市場の育成を目指すとともに、データ主導のイノベーションを促進することを目的としている。この目的を達成するために、データ法ではデータへのアクセスと公正な利用に関する統一ルールが定められ、誰がどのデータを、どのような条件のもとで利用できるかを明確にしている。欧州委員会は、2025年11月19日付デジタル・オムニバス・パッケージにその改正案を盛り込んだ(下記を参照のこと。)。
デジタル・サービス法(DSA)及びデジタル市場法(DMA)
欧州委員会は2020年末に2つの規制を公表した。1つ目は電子商取引指令(通称:デジタル・サービス法、DSA)を更新するもので、個人の保護を強化するものである。2つ目は、デジタル・セクター全体における市場の競争可能性及び公正性を確保するための規則を確立するものであり、必須プラットフォーム・サービスの利用企業及びエンドユーザーのためのものである(通称:デジタル市場法、DMA)。
デジタル・サービス法(DSA)
デジタル・サービスの単一市場に関する2022年10月19日付規則(EU)2022-2065(通称:デジタル・サービス法、DSA)は、2022年11月16日に発効し、指令2000/31/EC(電子商取引指令)を修正し、消費者を商品、サービス及びコンテンツと結び付ける仲介業者の義務を更新した。その主な目的は、オンライン上の違法コンテンツの拡散、誤解を招く情報又はその他のコンテンツが社会にもたらすリスク、及び偽情報の拡散に対抗することにある。しかしながら、電子通信事業者に関する限り、DSAは、電子商取引指令と比較すると限定的な変更しか加えていない。
DSAに基づくオレンジの主な義務は、インターネット・アクセス及びクラウド・ストレージの提供等の仲介サービス提供者としての立場に関わるものである。この種の仲介業者の主な義務は以下の通りである。
・ 違法なコンテンツを削除又はブロックする命令に対応する。
・ 違法コンテンツについて仲介業者に報告する方法を末端ユーザーに提供する。
・ 当局に透明性報告書を提供する。
さらに、「2030年消費者アジェンダ」(25)の一環として、欧州委員会は、DSAの不備の可能性を現在調査している。この点に関して、デジタル公正法(DFA)に向けた新たな立法イニシアチブが予定されている。
(25) https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip\_25\_2730
デジタル市場法(DMA)
デジタル・セクターにおける競争可能かつ公正な市場に関する2022年9月14日付規則(EU)2022/1925(通称:デジタル市場法、DMA)は、2022年11月1日に発効し、2023年5月2日より適用されている。同規則は、指令(EU)2019/1937及び(EU)2020/1828(デジタル市場規制)を修正したものである。
DMAは、ゲートキーパーとして機能するオンライン・プラットフォームに対して、事前規制枠組みを導入している。2023年、Alphabet、アマゾン、Apple、ByteDance、Meta及びMicrosoftは、欧州委員会に指定された最初のゲートキーパーとなった。これらの企業は、2024年3月初旬から新たな義務を遵守しなければならなかった。それ以来、Meta/WhatsAppのメッセージング・サービスと第三者メッセージング・サービスとの相互運用性要件など、いくつかの実施措置が公表されている。
2025年7月3日、欧州委員会は、2026年5月3日までにDMAを見直すための公開協議を開始した。欧州委員会は3年毎にこの見直しを行うことが義務付けられている。
人工知能法(AI法)
2024年6月13日付規則(EU)2024/1689は、人工知能に関するリスクに基づく統一ルールを定めている(通称:人工知能法、AI法)。これは、AIのユースケースの規制にリスクベースのアプローチを導入するものである。2025年2月以降、欧州ではいくつかのユースケースが現在禁止されている。2025年8月以降、汎用AIモデルには義務が課されている。2026年8月に、高リスクAIユースケースに関する規定及び透明性に関する規定が施行される。しかし、これらの施行日は、2025年11月19日に欧州委員会が提案したデジタルAIオムニバス・パッケージ(下記を参照のこと。)のために変更される可能性がある。
ネットワーク及び情報システムセキュリティ指令(NIS2)
2022年12月14日付指令(EU)2022/2555(通称:ネットワーク情報セキュリティ指令2、NIS2)は、欧州連合全体で高水準のサイバー・セキュリティを確保するための措置に関するものである。この指令は、電気通信及び情報通信技術(ICT)サービスのプロバイダーであるオレンジ・グループにも適用される。また、欧州におけるサイバー・セキュリティを強化するために以前の2016年の指令を置き換え、対象となる組織の数を大幅に拡大し、サプライチェーンにおけるセキュリティの強化など、サイバー・セキュリティ・リスクを管理する措置に対応している。これらの措置は、各事業体の経営陣が確認し、監督する必要がある。また、NIS2は重大なセキュリティ・インシデントの通知を義務付け、各加盟国により重要とみなされる事業体に対しては、最大でグローバルの売上の2%に相当する多額の罰金や業務停止措置を課すことを定めている。
2024年10月17日付実施規則(EU)2024/2690は、2024年11月11日に施行された。これは、サイバー・セキュリティ・リスク管理措置に関連する技術的及び方法論的要件に関して、当該指令の意味において重要又は重要性が高いとされる事業体へのNIS2の適用に関する規則を定めている。さらにこの規則は、クラウドコンピューティング・サービス・プロバイダー、データセンター・サービス・プロバイダー、コンテンツ配信ネットワーク・プロバイダー、マネージド・セキュリティ・サービス・プロバイダー並びにオンライン・マーケットプレイス・プロバイダーを含む複数の事業者に関して、インシデントが重大とみなされるケースを明確にしている。
2026年1月20日、欧州委員会は、簡素化措置及びサイバー・セキュリティ法(26)との整合化に関する指令案を公表した。この提案は、管轄規則を簡素化し、ランサムウェア攻撃に関するデータ収集を効率化し、国境を越える事業体の監視を容易にすることを目的としている。
cybersecurity-act.
重要事業体レジリエンス指令(CER)
重要事業体のレジリエンスに関する2022年12月14日付指令(EU)2022/2557(通称:CER)は、加盟国に対し以下の3つの主要な義務を課している。
・ 国家戦略の策定。
・ 重要事業体がさらされているリスクの評価。
・ 重要事業体の特定。
また、加盟国はこれらの規定を確実に適用するために管轄当局を指定し、重要事業体のレジリエンスに関する国境を越えた情報交換のための単一窓口を設置しなければならない。
一方、重要事業体は、自らのリスクを評価し、レジリエンスを確保するために適切な技術面、セキュリティ面、及び組織面の措置を講じなければならない。これらの措置は具体的な計画に盛り込まれることがあり、管轄当局へのインシデントの適時通報の仕組み及びセンシティブな役割又は戦略的システムへのアクセス権を持つ従業員の身元調査を含める必要がある。
最後に、本指令は、1つの加盟国によって指定され、かつ少なくとも6つの加盟国で同様のサービスを提供している重要事業体について、「欧州連合にとっての特別な重要性」を認識する。
金融セクター向けのデジタル・オペレーショナル・レジリエンス法(DORA)
金融セクターのデジタル・オペレーショナル・レジリエンスに関する2022年12月14日付規則(EU)2022/2554(通称:デジタル・オペレーショナル・レジリエンス法、DORA)は、2025年1月17日から適用されている。DORAは、NIS2の要件を個別セクター向けに適用したものであり、広義の金融事業体の情報通信技術(ICT)リスク及びデジタル・オペレーショナル・レジリエンスに関する包括的な枠組みを導入している。
DORAは、特に金融セクターにおけるICTリスク管理を監督するため、管轄当局の権限を強化し、域内市場の健全性と効率性を保護し、その秩序ある機能を促進する。DORAは、金融機関によるICTリスク管理、ICTインシデント報告、デジタル・オペレーショナル・レジリエンス・テスト、ICT利用に関連するリスク管理という4つの基本的な柱を対象としている。DORAに基づくオレンジの義務は、主にEU内の金融事業体に対する不可欠なIT又はテクノロジーのサービス提供に関連している。これには、クラウド及びセキュリティサービス・プロバイダー、サイバー・セキュリティ・コンサルタントが含まれ、その一部はDORAの意味におけるかかる事業体の不可欠な又は重要な機能をサポートするものとみなされる可能性がある。また、DORAは重大なセキュリティ・インシデントの通知を義務付け、多額の罰金(最大でグローバルの1日当たり売上の1%)を課すことを定めている。
本項目で取り上げたいくつかの規制と同様に、サプライチェーン全体を通じて耐性を確実に強化するため、テクノロジーの発展、過去のインシデント及び新たな脅威に合わせて、ICTリスク管理枠組みの定期的な評価、見直し、適応が求められる継続的改善のプロセスを確立しなければならない。
サイバーレジリエンス法(CRA規制)
デジタル要素を有する製品に対する水平的サイバー・セキュリティ要件に関する2024年10月23日付規則(EU)2024/2847(通称:サイバーレジリエンス法、CRA)は、2026年6月11日(製造業者の報告義務について)、2026年9月11日(インシデント報告義務について)、2027年12月11日(その他の義務について)から適用される。
サイバーレジリエンス法は、デジタル要素(ハードウェア及びソフトウェア)を含む製品に対して水平的サイバー・セキュリティ要件を規定しており、製品の設計段階から意図された利用に至るまで適用される。CRAは、欧州連合内で市場に投入されるか供用されるデジタル製品に関して、欧州連合のサイバー・セキュリティ水準を引き上げることを目的としている。
CRAはより安全な開発手順を確立し、これらの製品における脆弱性について当局への通知を義務付け、購入時又は製品ライフサイクル中にユーザーに詳細な情報提供を行うことを義務化している。CRAは、ソフトウェア製品を搭載する製品(ライブボックス、セットトップ・ボックス、スマートフォンなど)の設計者及び販売業者であるオレンジに適用される。また、CRAは、オレンジが自社ネットワークなどで利用するデジタル製品のサプライチェーンにおけるサプライヤーの義務の強化にも寄与するはずである。CRAは、義務の非遵守に対して、グローバルの年間収益の最大2.5%の制裁金を定めている。
サイバー・セキュリティ法(CSA)
ENISA(欧州連合サイバー・セキュリティ機関)及び情報通信技術サイバー・セキュリティ認証に関する2019年4月17日付規則(EU)2019/881(通称:サイバー・セキュリティ法、CSA)は、欧州連合において高水準のサイバー・セキュリティ、サイバーレジリエンス及び信頼を達成することを目指している。これは特に、情報通信技術(ICT)の分野において欧州連合内でICT製品、ICTサービス、及びICTプロセスに対して適切なレベルのサイバー・セキュリティを確保することを目的として、欧州サイバー・セキュリティ認証スキームの確立に向けた枠組みを定めている。
2026年1月20日、欧州委員会は以下を提案した。
・ 欧州連合のICTサプライチェーンのセキュリティを強化するためのサイバー・セキュリティ法(27)の見直し。
・ 欧州のサイバー・セキュリティ規則(28)との調整を簡素化し、欧州連合全体で共通した高水準のサイバー・セキュリティを確保するための措置に関する2022年12月14日付指令(EU)2022/2555(NIS2、上記を参照のこと。)を修正する指令の提案。
その最終採択は、公開から少なくとも18ヶ月後に行われる見込みであり、その時点で全加盟国は1年以内にこれを国内法化する必要がある。その目的は、欧州連合のセキュリティに対するリスクがあると認定されたサプライヤーが提供する全ての機器及び資材を、5G移動体通信、衛星、及び固定回線ネットワークから排除することにある。欧州の接続サービス・プロバイダーは、こうした高リスクのプロバイダーからのいかなる種類の機器も部品も、自社のネットワークで利用、設置又は統合する権利を失い、グローバルの収益の7%に相当する罰金が適用される。さらに、高リスクな機器又は資材のサプライヤーは、標準化機関、欧州の認証申請、特定の入札及び欧州の資金提供プログラムから排除される。
(27) https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/proposal-regulation-eu-cybersecurity-act.
cybersecurity-act
デジタル・オムニバス提案(デジタル・オムニバス・データ&AI)
2025年11月19日、欧州委員会はデジタル・オムニバス規制(29)に関する2つの提案を提示した。その目的は、一方でデータ及びサイバー・セキュリティに関連する複数の文言について、技術的な変更を加えて実施を簡素化すること(デジタル立法枠組みの簡素化)、他方で人工知能に関して同様の措置を講じることにある。データ及びサイバー・セキュリティに関する規則案は、DGA、データ法、GDPR及びeプライバシー(クッキー)の特定の規定を簡素化し、サイバー規定で定められた報告措置を簡素化することを提案している。AIに関する措置パッケージは、特にAI法の特定の規定を修正し、とりわけ、標準化作業がまだ完了していないことを踏まえ、高リスクAIに関連する規定の施行日を延期することを提案している。これら2つの文言は、従来の欧州の通常立法手続の対象であり、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、議論が行われている。
(29) https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/œuri=CELEX:52025PC0836 及び https://eur-lex.europa.eu/legal-
content/EN/TXT/œuri=CELEX:52025PC0837を参照。
車両の自動緊急通報(eCall)
2018年以降、欧州連合内の乗用車及び軽商用車には、車両が重大な事故に巻き込まれた場合に無料の緊急通報番号112に自動的に発信するeCallシステムの搭載が義務付けられている。2015年4月29日付規則(EU)2015/758は、この要件を自動車製造会社に課しており、2G及び3Gに基づく方式の利用のみを対象としている。移動体通信ネットワークの進展を踏まえ、自動車製造会社とEUの緊急サービスに課された要求は、パケット交換ネットワーク(4G及び5G)における移動体通信の将来的なサポートにまで拡大され、これを実施するために2つの新しい委任規則が適用されることとなった。
・ 2024年2月14日付委任規則(EU)第2024/1180号は、自動車製造会社に対し、2027年1月1日からeCallシステムにおけるパケット交換型移動体通信への対応を義務付けている。
・ 同様に、2025年7月23日付委任規則(EU)2025/1871は、EU加盟国の緊急サービスに対し、2026年1月1日からパケット交換型移動体通信ネットワークを通じて送信されるeCall通話を受信できるようにシステムをアップグレードすることを義務付けている。
緊急通信サービス(eCallを含む。)をサポートする一般的な義務は、欧州電子通信法典の下に位置付けられている。
欧州委員会は、特定のEU加盟国において全ての2G及び3Gネットワークが廃止された際に接続できなくなるeCall既搭載車両のためにeCallと同様の機能を維持する可能性を検討する調査を委託した。代替デバイス及び2030年まで2G又は3Gネットワークの稼働を維持することを加盟国に促すためのガイドラインに関するこの調査は、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、まだ発表されていない。また、欧州委員会はeCall及びIoT/M2M接続をサポートするため、2030年まで2G又は3Gネットワークの運用を維持する可能性について、関係する利害関係者との協議を行った。
欧州委員会は、移動体通信ネットワーク事業者に対してそのような義務を課す法的手段を有していないが、各国規制当局が希望する場合、1社以上の国内の移動体通信ネットワーク事業者に対して2030年まで2G/3Gネットワークの運用維持を義務付けることを支援するため、指針を提供する意向である。2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、この指針は発表されていない。
2026年1月21日、欧州委員会は、技術的進展によりサービスの提供が終了する場合、事業者が末端ユーザーに対し少なくとも2年前までに通知する義務をDNAに導入することを提案した。
児童性的虐待の防止及び管理(CSAM)
2022年5月11日、欧州委員会は、未成年の性的虐待の防止及び撲滅するための規制を定める規則案(通称:児童性的虐待コンテンツ、CSAM)を公表した。この提案は、欧州連合内でサービスを提供するホスティング・サービス・プロバイダーや対人通信サービス・プロバイダー(従来型の電気通信サービス・プロバイダー、ソーシャルメディア、クラウド・サービス、Meta/WhatsAppのようなメッセージング・サービスなど)に対して、既知及び新たに発見された児童ポルノ及びグルーミング・コンテンツの検出、報告、削除に関する要件を定めている。CSAMの提案により生じる義務は、従来の電気通信サービス及びクラウドなどのホスティング・サービス・プロバイダーであるオレンジに影響を及ぼす可能性がある。
欧州議会は2023年11月22日に、交渉開始に向けたマンデートを採択し、従来型の電気通信サービス・プロバイダーは概ね免除とするものの、クラウド・ストレージ・プロバイダーは免除とはしないという意見を発表した。
欧州連合理事会が2025年11月26日に交渉姿勢について合意に達したため、欧州委員会、議会、理事会の三者協議が2025年末に開始された。2026年に予想されている三者協議の結果により、オレンジのどのサービスが影響を受けるかが決まる。欧州理事会の立場では、事業者は依然としてリスク評価及び軽減手続の適用を求められる。各国当局の管理下で、各サービスを高リスク、中リスク又は低リスクに分類し、必要な軽減措置を特定するリスク分類システムが導入される。オレンジのインターネット・アクセス・サービスは、違法コンテンツの遮断に関してデジタル・サービス法で規定されているものと同様の差し止め命令の対象となる。番号非依存型個人間通信サービス(チャット及びメッセージングサービス)の提供者に適用され、児童ポルノ対策として自主的な措置を講じることを認める一時的な免除は維持される。現行の免除は2026年4月3日まで延長される。
決済サービス規制(PSR)
2023年6月28日、欧州委員会は、域内市場の決済サービスに関する新たな規制案(通称:決済サービス規制、PSR)を公表した。PSR草案は、決済サービス・プロバイダーの権利及び義務を規定する規則を確立する。また、同草案には、事業者による決済サービス・プロバイダーとの連携の改善、並びに「スプーフィング」などのアイデンティティ盗用を含む不正取引の防止及び検知に関する規定も盛り込まれている。
欧州の共同立法機関は、2025年11月に暫定的な政治的合意に達したが、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、交渉の最終文言はまだ公表されていない。電子通信サービス・プロバイダーに対する新たな義務が盛り込まれている。特に、プロバイダーは、eプライバシー指令及びGDPRを遵守しつつ、アイデンティティ盗用を防止するために、発信番号表示の認証、電子メール・セキュリティプロトコルを含め、自社サービスがアイデンティティ盗用詐欺に利用されることを検知及び防止するための適切な組織的及び技術的措置を講じることが求められる。顧客向けの情報提供及び啓発キャンペーンの実施とともに、アイデンティティ盗用対策として決済サービス・プロバイダーとの協力措置も想定されている。交渉された文言は現在、最終化の過程にある。本作業は2026年第1四半期末までに完了すると予想されている。その後、当該文書は、欧州連合官報で公表される前に欧州理事会及び議会の正式承認が必要であり、これは2026年夏以降になる可能性がある。
2026年1月21日、欧州委員会は、DNA草案において、エンドユーザーを不正行為から保護するための措置に関する技術的及び法的勧告の発出を目的として、BERECに対し、欧州連合域内の情報及び慣行を収集するよう要請した。
1.2 フランス
1.2.1 法的枠組み及び規制枠組み
法的枠組み
フランスにおける電気通信セクターは、主にフランス郵便及び電気通信法(CPCE(Code des Postes et des Communications Electroniques))と、欧州指令又は欧州規則に基づく電子商取引、情報社会、消費者保護及び個人データ保護に関連する法規定の適用を受ける。
欧州電子通信コードは、2021年5月26日の政府命令2021-650並びに2021年8月31日の実施政令2021-1136及び2021年9月30日の実施政令2021-1281により国内法化された(但し、欧州連合の経済及び金融法に適応するための諸規定に関する2020年12月3日付の法律により国内法化された、ユニバーサル・サービスに関連する規定(下記を参照のこと。)及びネットワークカバー率の地理的調査に関連する義務を除く。)。消費者側に関する一部の規定もまた、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在最終規則が待たれる状況である。
オレンジ・グループが製作又は提供するオーディオビジュアル通信サービスは、このセクターに適用される個別の規則の適用を受け、1986年9月30日付の通信の自由に関する法律第86-1067号の適用を受けている。
規制当局
フランスの郵便、電気通信及び出版流通規制当局(ARCEP)は、1996年7月26日付の法律によって設けられた独立行政組織であり、電気通信、郵便セクター及び出版流通に係る全国的な規制を担っている。電気通信セクター内において、ARCEPの主要な使命は、問題の市場に存在する事業者に対する規制を定義することである。準拠していない事業者には制裁を科す権限を持ち、特にネットワーク・アクセス及び相互接続に関する技術的条件や価格条件に関する事業者間の紛争を裁定する力を持っている。ARCEPは、スペクトルと番号資源の割当も行っている。ARCEPはまた、ユニバーサル・サービス義務への拠出金の規模を決定し、当該拠出金の交付の仕組みの監督も行っている。
フランス競争政策局は、開かれた市場競争の確保と公共経済政策の遵守の確保を担当する独立行政機関である。同局は、電気通信を含め、全ての事業セクターを管轄する。同局は、反競争的行為に対する制裁権限と共に諮問権限も有している。また、合併・買収の監督にも責任を負っている。
ANFr(国立スペクトル庁(Agence nationale des fréquences))は、無線周波スペクトルの利用の計画、管理及び規制と、特定の無線通信施設の設置の調整を担当する。周波数スペクトルは、11の規制当局(国家の諸機関、ARCEP、ARCOM(Autorité de régulation de la communication audiovisuelle et numérique - 視聴覚及びデジタル通信規制局))によりカバーされている。ARCEPとARCOMは、それぞれが規制するスペクトルの利用者への割当を管掌している。
2021年10月25日付のデジタル時代における文化的著作物へのアクセスの規制及び保護に関する法律2021-1382に基づき設立されたARCOM(Autorité de régulation de la communication audiovisuelle et numérique-オーディオビジュアル・デジタルコミュニケーション規制当局)、は、2022年1月1日付でCSAをHadopi(*Haute autorité pour la diffusion des œuvres et la protection des droits sur Internet-*インターネットにおける著作物の頒布及び権利の保護に関する高等機関)と合併させた。ARCOMは、オーディオビジュアル通信の自由を保護し、デジタル時代における文化的著作物へのアクセスの規制及び保護を保護する。
1.2.2 携帯電話規制
スペクトル
フランス本土における主要なオレンジのスペクトル割当
| 700MHz | ・ 2015年12月、10MHz二重の権限が20年間付与された(使用は2015年から2035年の間)。 |
| 800MHz | ・ 2012年1月、超高速移動体通信ブロードバンドの展開に関して、10MHz二重の権限が20年間付与された(2012年~2032年)。 |
| 900MHz | ・ 2018年12月、8.7MHz二重の権限が10年間更新された(2021年~2031年)。 |
| 1,800MHz | ・ 2018年12月、20MHz二重の権限が10年間更新された(2021年~2031年)。 |
| 2.1GHz | ・ 2018年12月、14.8MHz二重の権限が10年間更新された(2021年~2031年)。 |
| 2.6GHz | ・ 2011年10月、超高速移動体通信ブロードバンドの展開に関して、4Gサービス用に20MHz二重の権限が20年間付与された(2011年~2031年)。 |
| 3.4-3.8GHz | ・ 2020年11月、時分割二重(TDD)モードにおける90MHzスペクトル・ブロック(3,710-3,800MHz)の15年間(5年延長の可能性がある。)の利用権限が与えられた(2020年~2035年)。 |
注意:当該スペクトルは2011年5月以降に付与されたものについて(又は以前に付与された周波数については2016年5月以降)は技術的に中立であり、ARCEPは中立化の要請に反対しない可能性がある。
2025年10月13日から2026年1月9日まで、ARCEPは、首都フランスにおける将来の移動体スペクトルの割当の準備を目的として、「フランス本土における将来の移動体スペクトル割当に関する課題」をテーマとする大規模な公開協議を実施した。現在、フランスの4つの移動体通信事業者が使用している全てのスペクトル帯域は、2030年1月から2035年12月の間に順次有効期限を迎える予定である。
さらにARCEPは、2030年から2032年の間に登場する6Gを含む移動体ネットワークの新たなスペクトラル需要に対応するため、本公開協議の枠組みにおいて、市場参加者に対する新たなスペクトラルの割当可能性についても検討を行うことを希望した。「デバイス・トゥ・デバイス(Device-to-Device:D2D)」、すなわち衛星を通じた移動体通信アクセスについても取り上げられた。
オレンジは、2026年1月9日に本公開協議に回答した。
ニュー・ディール
全国(特に農村地域)において移動体通信のカバー範囲の拡大を確実にする目的で、2018年1月14日、政府、ARCEP及び移動体通信事業者4社(オレンジ、SFR、Bouygues Telecom及びFree Mobile)の間で締結された契約は、事業者の要請によって、900MHz、1,800MHz及び2.1GHzスペクトル帯域の権限を修正する結果となり、修正には競売の不実施と安定的な料金とともに、カバー率拡大に対するコミットメントの義務化、これらのスペクトル帯域を10年間で再配分する手続の開始が含まれる。
2018年7月3日のARCEPの決定(決定2018-0682)により、2021年より前の期間におけるニュー・ディールに基づくカバー範囲へのコミットメント(下記参照のこと。)が、修正された権限に基づいて直ちに適用される。2021年以降の事業者の義務及びコミットメントについて、2018年12月に以前の権限失効日より10年間にわたり付与された新たな権限(決定2018-1392)に盛り込まれた。
5G
フランス本土における3.4-3.8GHz帯域
3,490-3,800MHz帯域における5Gスペクトルの割当に関する手続の終了時、ARCEPが発行したスペクトル利用権限は2020年11月18日に適用された。オレンジに割り当てられたスペクトルは3,710-3,800MHz帯域にあり、すなわち、時分割二重(TDD)モードにおける90MHzブロックである。スペクトルは15年間割り当てられ、ライセンシーが延長条件に同意すれば5年間延長される可能性がある。オレンジに割り当てられたスペクトルの合計価格は854百万ユーロである。この合計価格の支払いは、任意のコミットメントと引き換えに最低競争価格で取得した50MHzブロックの金額350百万ユーロについては15年間にわたる。また、主要競売段階で取得した40MHzブロックに関する504百万ユーロは4年間にわたる。2023年11月11日の官報において、政府は、事業者がフランス本土の3.5GHz帯域を利用した場合に支払われるべき料金の残余固定部分の支払いを延期する政令(30)を公表した。同政令は、残余固定部分の支払いスケジュールを以下の通り変更している。
・ 最低競売価格で取得された50MHzブロックに関して支払われるべき280百万ユーロの残高は、8年間にわたる8回の均等分割払いに分けられ、2028年11月1日より毎年支払いが行われる。
・ 競売の主要な段階において取得された40MHzブロックに関して支払われるべき126百万ユーロの残高は、3年間にわたる3回の均等分割払いに分けられ、2026年1月1日、2027年1月1日及び2028年1月1日に支払いが行われる。
義務は以下の通り。
・ 3.5GHz帯域におけるスペクトルを利用した施設の展開(すなわち、2022年末に3,000施設、2024年末に8,000施設、2025年末に10,500施設)。このうち、2024年末まで及び2025年末に展開される施設の25%は、人口過密地域以外の農村地域及び工業区域に設置されなければならない。
・ 2030年末までに全ての施設で5Gサービスを広範に利用できるようにする。この義務は3.4-3.8GHz帯域又は他の帯域のいずれかを用いて達成することができる。
・ 2022年末までに施設の75%、2024年末までに施設の85%、2025年末までに施設の90%、そして2030年末までに施設の100%について、1セグメント当たり240Mbits/s以上のスピードを提供。
・ 2025年末までに主要高速道路(約17,000キロメートル)、2027年末までに主要幹線道路(約55,000キロメートル)をカバー。移動中の車両向けに、上記の2種類の道路に関して5Gサービス及び100メガビット毎秒のダウンロード速度を提供する。
・ 2023年末から、差別化されたサービスを提供する設備(すなわち、同一の移動体通信ネットワーク上でのサービスのパフォーマンス又は品質が異なる複数のサービスが共存)。
・ 2020年12月31日からの、IPv6(インターネット・プロトコル・バージョン6)ネットワーク・プロトコルのアクティブ化。
さらに、オレンジは50MHzブロックを最低競売価格で取得するためにコミットメントを行った。これは、発行された権限の中では義務となった。
・ 2023年末より、オレンジは3.5GHz帯域を使用している施設に、移動体通信ネットワーク上で固定回線インターネット・アクセス・サービスを提供できるようにしなければならない。遅くとも2026年7月には認可が失効する、固定回線アクセス無線ネットワークから固定回線インターネット・アクセス・サービスを受ける現地のユーザーに対して代替ソリューションを提供するため、オレンジは超高速ブロードバンド固定無線アクセス・サービス及び超高速ブロードバンド固定回線卸売アクセス・サービスを提供する必要がある。
・ 差別化された商業サービスの提供を導入することに伴い、オレンジは、「バーチカル」(31)(電子通信サービスの末端ユーザー)からのサービス提供の合理的な要請に応じる必要がある。
・ オレンジは、屋内カバレッジに関して、民間セクター企業、協会及び公共部門組織の要請に応じる必要がある。
・ 最後に、オレンジは、仮想移動体通信事業者(MVNO)のためにホスティングを提供し、かつ、ネットワーク障害及び計画された展開について透明性を確保している必要がある。
オレンジは、2024年7月23日から2024年11月4日に行われた「フランス本土における3,410‐3,490MHz帯域及び3.8‐4.2GHz帯域のスペクトルの割当」に関する公開協議に対して回答した。Arcepは協議で、3,410‐3,490MHz帯域のスペクトルを移動体通信事業者に割り当てる可能性について検討した。
(30) ARCEPによって付与された、スペクトラム・ライセンスの保有者によって支払われる、無線スペクトラム・ライセンス料にかかる、2023年11月10日付政令2023-1033(2007年10月24日付政令2007-1532の改正)。
(31) 用語「バーチカル」は、あらゆる分野の民間セクター企業及び公共部門組織を意味する。
26GHz帯域
政府及びARCEPは、2019年1月、パートナーに開かれた、オープン・ウィンドウによる実験プラットフォームの設立を要求した。こうした状況において、オレンジはこの帯域の技術的見通し及びサービスの見通しを調査するために、実験を行った。ARCEPは、利用ケースとエコシステムがまだ確立中の、この「ミリ波」帯域についての知識を深めるための実験的枠組みを維持している。
3.8-4.2GHz帯域
2021年10月、政府は産業用5Gに関してPhilippe Herbert氏からの報告書を委託した。2022年3月に公表された同報告書では、フランスにおける産業用5Gの展開についての勧告が概説された。さらに、同報告書を受け政府及びARCEPは実験的窓口を開設することとなり、2022年3月よりいずれかの業種(移動体通信事業者を含む。)の産業用プレイヤー向けに3.8**-**4GHz帯域へのアクセスが付与される。これは2023年にも反復された。
オレンジは、2024年7月23日から2024年11月4日に行われた「フランス本土における3,410-3,490MHz帯域及び3.8‐4.2GHz帯域のスペクトルの割当」に関する公開協議に対して回答したが、これは3.8‐4.2GHz帯域をバーティカルに割り当てることを目的としていた。
2025年6月2日から7月2日にかけて、ARCEPはフランス本土における3.8-4.2GHz帯域のスペクトル割当提案に関する公開協議を実施した。規制当局は、このスペクトルを「バーチカル」(産業、ヘルスケア、エネルギー事業者、自治体など)に割り当てる計画であった。オレンジは、この公開協議に対しても回答した。
この公開協議に対する反応を受け、ARCEPは、2025年12月19日、フランス本土における3.8-4.2GHz帯域のスペクトルの利用に関する認可の割当に向け、産業用5Gの利用のための受付の開始を発表した。
2Gの段階的廃止
フランス本土では、2Gは2026年1月1日から段階的に廃止される計画である。
海外の割当
レユニオン及びメイヨットの部門
2022年5月24日、レユニオン及びメイヨットの地域への5Gスペクトルの割当に関する競売の後、ARCEPは700MHz帯域のうちの10MHz周波数、並びにレユニオンの3.5GHz帯域のうちの100MHz及びメイヨットの700MHz帯域のうちの10MHzについて15年間、すなわち2037年5月23日までのオレンジの認可を、5年間の延長の可能性と併せて発行した。オレンジは、これらの認可に基づき義務を遵守しなければならない。すなわち、
・ 2025年5月1日までに7つの事前に定義された地域をカバーし、地域において2サイトを利用可能とすること(個々の状況に応じ、18ヶ月以内に、これらの2サイトに展開)。
・ 2027年5月24日現在で、移動体通信ネットワーク・サイトの少なくとも50%から、かつ、いかなる場合も、少なくとも10サイトからの、700MHz帯域中のスペクトルを利用した超高速ブロードバンド移動体通信アクセスの供給。
・ 屋内カバレッジを提供する目的で、遅くとも(レユニオンにおいて)2024年5月23日及び(メイヨットにおいて)2025年5月23日までに、互換性のある機器を通じてその全てのサービスに適用される、Wi-Fiを利用した音声及びSMSオプションを導入
・ 2022年11月23日までに、2018年2月22日付のARCEP決定2018-0169の規定に従い特定及び公表された地域において、移動体通信ネットワークで固定回線インターネット・アクセス・サービスを提供すること(32)(特に、8メガビット毎秒以上のダウンロード速度でインターネット・サービスへの固定回線アクセスを利用できない敷地向け。)。
・ 最後に、2027年5月24日現在で、オレンジは3.4-3.8GHz帯域中のスペクトルを利用して、5W超の電力を有するサイトの少なくとも50%から、かつ、いかなる場合も、少なくとも50サイトからの、移動体通信アクセスを提供しなければならない。
決定No.2024-0881により、2024年4月30日にArcepはレユニオンにおける900MHz帯域のスペクトルの利用に関する認可を発行した。この認可は2037年5月23日に失効する。手続において、5年の延長が可能とされている。オレンジは、これらの許可に付随する義務(特に、遅くとも2028年5月1日までに高速ブロードバンド移動体通信アクセスの提供及び、高速道路型の道路や主要な接続路を走行する車両で利用可能な移動体無線電話サービスの提供)を遵守する必要がある。
2024年7月17日、政府はレユニオンの1,800MHz及び2.1GHz帯域、並びにメイヨットの900MHz、1,800MHz及び2.1GHz帯域でスペクトルを割り当てる手続を開始した。この競売は、2024年12月17日に実施された。
レユニオンについて、Arcepは2024年12月19日、オレンジへのスペクトルの割当を発表した。
・ 1,800MHz帯域で金額は1,088,000ユーロ。すでにある3MHzに加え、2025年5月1日から17MHzデュプレックス。
・ オレンジは2025年5月1日から2.1GHz帯域で、すでに保有している5MHzのデュプレックスに加えて、10MHzのデュプレックスを無償で取得した。
スペクトルの利用には以下の義務が伴う。
・ 優先領域と特定された領域について、利用可能になった施設への展開義務。
・ 1,800MHz帯域、2.1GHz帯域で認可を受けた事業者に対し、移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%において、1,800MHz帯域では1,800MHzのスペクトルを用い、2.1GHz帯域では2.1GHzのスペクトルを用いて超高速ブロードバンド・アクセスを提供するネットワークの展開義務。
・ 領土のレユニオンにおける人口カバー率の義務については、以前の割当手続で発行された帯域ですでにスペクトル認可を有する成功した候補者に対して、2025年5月1日まで有効であるか、2025年4月30日に失効となるかにかかわらず、前回の割当で定められた同様のカバレッジ義務の遵守。さらに、各ライセンス保有者はそれぞれの移動体通信ネットワークを通じて遅くとも2030年5月1日までに人口の95%、遅くとも2035年5月1日までには人口の99%に移動体無線電話サービスを提供することが求められている。
メイヨットについて、Arcepは2024年12月19日、オレンジへのスペクトルの割当を発表した。
・ 900MHz帯域:オレンジは2025年5月1日から10MHzデュプレックスを無償で取得した。
・ 1,800MHz帯域:オレンジは、2025年5月1日から、すでに保有している20MHzのデュプレックスに加えて、5MHzのデュプレックスを無償で取得した。
・ 2.1GHz帯域:オレンジは、2025年5月1日から、すでに保有している14.8MHzのデュプレックスに加えて、5.2MHzのデュプレックスを無償で取得した。
スペクトルの利用には以下の義務が伴う。
・ 事前に特定された領域をカバーする義務。
・ 利用可能になった施設への展開義務。
・ ネットワークの共有の義務。
・ 900MHz帯域、1,800MHz帯域、2.1GHz帯域で認可を受けた事業者に対し、移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%において900MHz帯域では900MHzのスペクトルを用い、1,800MHz帯域では1,800MHzのスペクトルを用い、2.1GHz帯域では2.1GHzのスペクトルを用いて超高速ブロードバンド・アクセスを提供するネットワークの展開義務。
・ 主要な道路1及び2における車両内のカバー義務。
・ 領土のメイヨットにおける人口カバー率の義務については、以前の割当手続で発行された帯域ですでにスペクトル認可を有する成功した候補者に対して、2025年5月1日まで有効であるか、2025年4月30日に失効となるかにかかわらず、前回の割当で定められた同様のカバレッジ義務の遵守。さらに、各ライセンス保有者はそれぞれの移動体通信ネットワークを通じて遅くとも2030年5月1日までに人口の95%、遅くとも2035年5月1日までには人口の99%に移動体無線電話サービスを提供することが求められている。
サイクロン・チドが通過した後、ARCEPは2025年2月6日、メイヨットにおける1,800MHz、2.1GHz、2.6GHz帯域のスペクトルについて、超高速ブロードバンド・インターネット・アクセスの迅速な復旧を可能とするため、移動体通信事業者による利用を一時的に無償で認可した(決定2025-0215)。オレンジの認可は、1,800MHz及び2.1GHz帯域については2025年4月30日に失効しており、2.6GHz帯域については2028年2月20日に失効する。
レユニオンにおける1,800MHz及び2.1GHz帯域、並びにメイヨットにおける900MHz、1,800MHz、2.1GHz帯域のスペクトル割当手続の最終結果は、2025年3月11日にARCEPによって公表された。2025年3月20日、ARCEPは、事業者による当該スペクトルの利用に関する認可を無償で発行した。このうちオレンジに関するものは、メイヨットで900MHz、1,800MHz、2.1GHz帯域のスペクトルを利用して一般に開放された移動無線ネットワークを構築及び運用することをオレンジに認可する決定No.2025-0548、並びにレユニオンで1,800MHz及び2.1GHz帯域のスペクトルを利用して一般に開放された移動無線ネットワークを構築及び運用することをオレンジに認可する決定No.2025-0551である。
メイヨットについて。
・ 900MHz帯域の有効期限は2037年5月23日である。
・ 1,800MHz帯域及び2,100MHz帯域の有効期限は2036年11月21日である。
レユニオンについては、1,800MHz及び2,100MHz帯域の有効期限は2036年11月21日である。
メイヨットでは、ARCEPが2025年4月17日にオレンジに3.4-3.8GHz帯域のスペクトル利用に関する無償ライセンスを付与した。これは、2025年4月17日付ARCEP決定No.2025-0749に関係し、オレンジに対し、メイヨットで一般に開放された移動無線ネットワークを構築及び運用するために3.4-3.8GHz帯域(3,420-3,540MHz)のスペクトルを利用することを認可するものである。
・ 有効期限は2040年4月17日である。
2025年7月10日から9月26日にかけて、ARCEPは、メイヨット及びガイアナでスペクトルを割り当てるプロジェクトに関する協議を実施した。この公開協議に対し、オレンジはメイヨットにおける2.6GHz帯域の権利を2028年以降に延長することを要請した。3.4-3.8GHz帯域(3,660-3,680MHz帯域の20MHz)については、オレンジは中期的な位置づけを推奨している。また、オレンジは、2.6GHzTDD及び3.8-4.2GHz帯域、並びにL帯域が移動体通信事業者にとって利用可能かどうか質問している。
(32) 認可保有者の移動体通信ネットワークによってカバーされ、かつ施設(居住用建築物、オフィス)が少なくとも8Mbit/sのダウンロード速度によるインターネット・サービスへの固定回線アクセスを有していない地域。
西インド諸島-ガイアナ地域:ガイアナ、サン・マルタン島及びサン・バルテルミー島
2022年9月末、政府は、認可の割当に対する条件に関する政令を公表することにより、ガイアナ及び北部諸島(サン・マルタン島及びサン・バルテルミー島)における5Gスペクトルの割当手続を開始した。
・ ガイアナについては、割当は、700MHz帯域(領土全体)並びにレジーナ及びオウアナリを除く沿岸自治体のみに対する3.4-3.8GHz帯域に関連する。
・ サン・マルタン島及びサン・バルテルミー島においては、割当は、これら各領土に対する700MHz及び3.4-3.8GHz帯域、並びにサンバルテルミー島における900MHz及び2.1GHz帯域に関連する。
割当手続は2023年7月に完了した。ARCEPは、2023年7月25日に当該帯域のスペクトル・ライセンスを落札者に付与した。オレンジは以下の認可を受けた。
・ ガイアナ:利用期間15年(すなわち、2038年7月24日まで(5年間延長のオプション付))の700MHz帯域の10MHzデュプレックス及び3.5GHz帯域の60MHz。
・ サン・マルタン島及びサン・バルテルミー島:利用期間15年(すなわち、2038年7月24日まで(5年間延長のオプション付))の700MHz帯域の10MHzデュプレックス及び3.5GHz帯域の100MHz。
・ サン・バルテルミー島:2.1GHz帯域の5MHzデュプレックス(2025年4月30日まで)。
ガイアナでは、オレンジは、その認可に基づき、以下の義務を遵守しなければならない。
・ 6つのあらかじめ特定された地帯及び利用可能となった場所の4つの地帯のカバー義務。
・ 2028年7月24日時点で、移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%、いかなる場合でも少なくとも5施設から、700MHz帯域のスペクトルを利用して、超高速ブロードバンド移動体通信アクセスを供給。
・ 2018年2月22日付のARCEP決定2018-0169(33)の規定に従い、特定及び公表された地域において、遅くとも2024年1月24日までに移動体通信ネットワーク上で固定回線インターネット・アクセス・サービスを提供する。(特に、8メガビット毎秒以上のダウンロード速度でインターネット・サービスへの固定回線アクセスを利用できない敷地向け。)
・ 3.4**-**3.8GHz帯域で移動体通信アクセスを提供するネットワークを展開し、2028年7月24日以降は移動体通信ネットワーク施設の少なくとも40%から、いかなる場合でも少なくとも15施設から、遅延が5ミリ秒以下で10MHzシンプレックスの1ブロック当たり100メガビット毎秒以上の最大ダウンロード速度(理論値)を可能にする。
・ 遅くとも2026年1月24日までに、屋内カバレッジを提供するため、互換性のある機器を通じてその全てのサービスに適用される、Wi-Fiを利用した音声及びSMSオプションを導入する。
サン・マルタン島及びサン・バルテルミー島(「北部諸島」)に関して、オレンジは、その認可に基づき以下の義務を遵守しなければならない。
・ サン・マルタン島の5つのあらかじめ特定された地帯及びサン・バルテルミー島の3つの地帯のカバー義務。
・ 2028年7月24日時点で、移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%、いかなる場合も少なくとも2施設から、700MHz帯域のスペクトルを利用して、超高速ブロードバンド移動体通信アクセスを供給する。
・ 3.4**-**3.8GHz帯域の移動体通信アクセスを提供するネットワークを展開し、2028年7月24日以降は各領土において移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%から、いかなる場合も少なくとも2施設から、遅延が5ミリ秒以下で10MHzシンプレックスの1ブロック当たり100メガビット毎秒以上の最大ダウンロード速度(理論値)を可能にする。
・ 2018年2月22日付のARCEP決定2018-0169(34)の規定に従い、特定及び公表された地域において、遅くとも2024年1月24日までに移動体通信ネットワーク上で固定回線インターネット・アクセス・サービスを提供する。(特に、8メガビット毎秒以上のダウンロード速度でインターネット・サービスへの固定回線アクセスを利用できない敷地向け。)
・ 遅くとも2026年1月24日までに、屋内カバレッジを提供するため、互換性のある機器を通じてその全てのサービスに適用される、Wi-Fiを利用した音声及びSMSオプションを導入する。
2024年には、領土のガイアナ(900MHz、1,800MHz、2.1GHz)、サン・バルテルミー島及びサン・マルタン島(900MHz、1,800MHz、2.1GHz)におけるスペクトル認可の更新に関する割当手続も実施された。この競売は、2024年12月17日に実施された。
ガイアナについて、Arcepは2024年12月19日、オレンジへのスペクトルの割当を発表した。
・ 900MHz帯域:2025年5月1日から、すでに保有している0.4MHzのデュプレックスに加えて、2,052,066ユーロで9.6MHzのデュプレックス。
・ 1,800MHz帯域:2025年5月1日から、すでに保有している6MHzのデュプレックスに加えて、400,104ユーロで14MHzのデュプレックス。
・ 2.1GHz帯域:オレンジは、2025年5月1日から、すでに保有している4.8MHzのデュプレックスに加えて、10.2MHzのデュプレックスを無償で取得した。
スペクトルの利用には以下の義務が伴う。
・ 優先領域と特定された領域について、利用可能になった高所への展開義務。
・ 900MHz帯域、1,800MHz帯域、2.1GHz帯域で認可を受けた事業者に対し、移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%において900MHz帯域では900MHzのスペクトルを用い、1,800MHz帯域では1,800MHzのスペクトルを用い、2.1GHz帯域では2.1GHzのスペクトルを用いて超高速ブロードバンド・アクセスを提供するネットワークの展開義務。
・ 領土のガイアナにおける人口カバー率の義務については、以前の割当手続で発行された帯域ですでにスペクトル認可を有する成功した候補者に対して、2025年5月1日まで有効であるか、2025年4月30日に失効となるかにかかわらず、前回の割当で定められた同様のカバレッジ義務の遵守。さらに、各ライセンス保有者はそれぞれの移動体通信ネットワークを通じて遅くとも2030年5月1日までに人口の80%、遅くとも2035年5月1日までには人口の85%に移動体無線電話サービスを提供することが求められている。
サン・マルタン島では、2024年12月19日付のArcepのプレスリリースでオレンジへのスペクトルの割当が発表された。
・ 900MHz帯域:2025年5月1日から5MHzデュプレックス。
・ 1,800MHz帯域:すでにある10MHzに加え、2025年5月1日から5MHzデュプレックス。
・ 2.1GHz帯域:すでにある5MHzに加え、2025年5月1日から5.2MHzデュプレックス。
サン・バルテルミー島では、2024年12月19日付のArcepのプレスリリースでオレンジへのスペクトルの割当が発表された。
・ 900MHz帯域:2025年5月1日から5MHzデュプレックス。
・ 1,800MHz帯域:すでにある10MHzに加え、2025年5月1日から10MHzデュプレックス。
・ 2.1GHz帯域:すでにある5MHzに加え、2025年5月1日から10MHzデュプレックス。
スペクトルの利用には以下の義務が伴う。
・ サン・バルテルミー島で利用可能になった施設への展開義務。
・ 超高速ブロードバンド・アクセスを提供するネットワークの展開義務。
・ サン・マルタン島の主要な道路1及び2における車両内のカバー義務。
・ 領土のサン・バルテルミー島及びサン・マルタン島の各島における人口カバー率の義務。
・ 優先領域と特定された領域について、サン・バルテルミー島で利用可能になった施設への展開義務。
・ 900MHz帯域、1,800MHz帯域、2.1GHz帯域で認可を受けた事業者に対し、移動体通信ネットワーク施設の少なくとも50%において900MHz帯域では900MHzのスペクトルを用い、1,800MHz帯域では1,800MHzのスペクトルを用い、2.1GHz帯域では2.1GHzのスペクトルを用いて超高速ブロードバンド・アクセスを提供するネットワークの展開義務。
・ サン・マルタン島における主要道路1及び2の車両内のカバー義務は、特に車両内でのデータ利用の大幅な増加を背景に、主要道路での移動体通信カバー範囲を改善することを目的としている。
・ 領土のサン・バルテルミー島及びサン・マルタン島の各島における人口カバー率の義務については、以前の割当手続で発行された帯域ですでにスペクトル認可を有する成功した候補者に対して、2025年5月1日まで有効であるか、2025年4月30日に失効となるかにかかわらず、前回の割当で定められた同様のカバレッジ義務の遵守。さらに、各ライセンス保有者はそれぞれの移動体通信ネットワークを通じて遅くとも2030年5月1日までに人口の95%、遅くとも2035年5月1日までには人口の99%に移動体無線電話サービスを提供することが求められている。
ガイアナ、サン・バルテルミー、サン・マルタンにおける900MHz、1,800MHz、2.1GHz帯域のスペクトル割当手続の最終結果は、2025年3月11日にARCEPによって公表された。2025年3月20日、ARCEPは事業者に対し、このスペクトルの利用に関する認可を発行した。これは、オレンジがガイアナで900MHz、1,800MHz、2.1GHz帯域のスペクトルを利用して一般に開放された移動無線ネットワークを構築及び運用することを認可する決定No.2025-0537、並びにオレンジがサン・バルテルミー及びサン・マルタンで900MHz、1,800MHz、2.1GHz帯域のスペクトルを利用して一般に開放された移動無線ネットワークを構築及び運用することを認可する決定No.2025-0545に関するものであった。
これらの各種認可については、有効期限は2036年11月21日である。
2025年7月10日から9月26日にかけて、ARCEPは、メイヨット及びガイアナでスペクトルを割り当てるプロジェクトに関する協議を実施した。これに対し、オレンジは、事業者に追加のリソースを提供するため、ガイアナにおいて3.4-3.8GHz帯域を再編することを提案している。ガイアナにおける3.8-4.2GHz帯域の将来的な利用可能性は、依然として未解決の課題である。
(33) 認可保有者の移動体通信ネットワークによってカバーされ、かつ施設(居住用建築物、オフィス)が少なくとも8Mbit/sのダウンロード速度によるインターネット・サービスへの固定回線アクセスを有していない地域。
(34) 認可保有者の移動体通信ネットワークによってカバーされ、かつ施設(居住用建築物、オフィス)が少なくとも8Mbit/sのダウンロード速度によるインターネット・サービスへの固定回線アクセスを有していない地域。
西インド諸島-ガイアナ地域:マルティニーク島及びグアドループ島
グアドループ島及びマルティニーク島におけるスペクトルの割当手続に関する特に初回決定案についてのARCEPの2020年及び2021年の公開協議(2021年下半期に開始された協議)に対する反応を受け、ARCEPは政府の要請に応じてその案を修正する決定を下した。より最近、ARCEPは、グアドループ島及びマルティニーク島において900MHz、700MHz及び3.4**-**3.8GHz帯域のスペクトルをどのように割り当てるかについて、2023年10月27日から12月12日までの間、公開協議を開催した。
2024年5月8日にマルティニーク島及びグアドループ島で700MHz、900MHz、3.4-3.8GHz帯域の割当手続が開始された後、2024年12月19日にArcepは海外領土でのスペクトルの割当について競売の結果を発表した(Arcepのプレスリリース)。オレンジが取得したスペクトルの詳細は以下の通りである。
・ マルティニーク島の3.5GHz帯域で100MHz。
・ グアドループ島の3.5GHz帯域で100MHz。
・ マルティニーク島の700MHz帯域で5MHzのデュプレックス。
・ グアドループ島の700MHz帯域で5MHzのデュプレックス。
・ マルティニーク島の900MHz帯域で10MHz。
・ グアドループ島の900MHz帯域で10MHz。
マルティニーク島:
・ 700MHz及び900MHz帯域:4,005,000ユーロで718‐723MHz及び773**-778MHz、905-915MHz及び950-**960MHz。
・ 3.4-3.8GHz帯域:16,000ユーロで3,520-3,620MHz。
グアドループ島:
・ 700MHz及び900MHz帯域:8,405,687ユーロで708-713MHz及び763-768MHz、895-905MHz及び940-950MHz。
・ 3.4-3.8GHz帯域:16,000ユーロで3,520-3,620MHz。
ARCEPは、マルティニーク及びグアドループにおける700MHz、900MHz、3.4-3.8GHz帯域のスペクトル割当手続の最終結果を公表した。このスペクトルの利用に関する認可は、2025年2月18日付決定No.2025-0123によって事業者に対して発行された。同決定は、オレンジに対し、マルティニーク及びグアドループで700MHz、900MHz、3.4-3.8GHz帯域のスペクトルを利用して一般に開放された移動無線ネットワークを構築及び運用することを認可するものである。
同認可の有効期限は2040年2月17日である。
グアドループ島及びマルティニーク島の1,800MHz及び2.1GHz帯域のスペクトル認可の更新について、割当手続は2024年にも実施された。この競売は、2024年12月17日に実施された(Arcepのプレスリリース)。
グアドループ島:
・ 1,800MHz帯域:オレンジは2025年5月1日から、すでに保有している5MHzのデュプレックスに加えて、500,145ユーロで15MHzのデュプレックスを取得した。
・ 2,100MHz帯域:オレンジは15MHzのデュプレックスを取得したが、要求された量よりも利用可能なスペクトルの量が多いため、入札はなかった(割当段階はまだ実施されていない)。
マルティニーク島:
・ 1,800MHz帯域:オレンジは、2025年5月1日から、すでに保有している5MHzのデュプレックスに加えて、15MHzのデュプレックスを取得した。金額:500,178ユーロ。
・ 2,100MHz帯域:オレンジは15MHzのデュプレックスを取得したが、要求された量よりも利用可能なスペクトルの量が多いため、入札はなかった(割当段階はまだ実施されていない)。
割当には以下の義務が伴う。
・ 事前に定められたゾーンで2028年までにネットワークをカバーする義務。
・ 超高速ブロードバンド・アクセスを提供するネットワークの展開義務。
・ 領土のグアドループ島及びマルティニーク島の各島における人口カバー率の義務。各ライセンス保有者は、それぞれの移動体通信ネットワークを通じて遅くとも2030年5月1日までに人口の95%、遅くとも2035年5月1日までには人口の99%に移動体無線電話サービスを提供することが求められている。以前の割当手続で発行された帯域ですでにスペクトル認可を有する成功した候補者に対して、2025年5月1日まで有効であるか、2025年4月30日に失効となるかにかかわらず、前回の割当で定められた同様のカバレッジ義務の遵守。さらに、各ライセンス保有者はそれぞれの移動体通信ネットワークを通じて遅くとも2030年5月1日までに人口の95%、遅くとも2035年5月1日までには人口の99%に移動体無線電話サービスを提供することが求められている。
グアドループ及びマルティニークにおける1,800MHz及び2.1GHz帯域のスペクトル割当手続の最終結果は、2025年3月11日にARCEPによって公表された。2025年3月20日、ARCEPは、事業者に対して当該スペクトルの利用に関する認可を発行した。このうちオレンジに関するものは、オレンジがグアドループ及びマルティニークで1,800MHz及び2.1GHz帯域のスペクトルを利用して一般に開放された移動体無線ネットワークを構築及び運用することを認可する決定No.2025-0540である。
同認可の有効期限は2036年11月21日である。
オレンジは、グアドループ島、マルティニーク島、サン・マルタン島、サン・バルテルミー島及びガイアナにおいて、2025年12月31日から2Gの移動体通信ネットワークの接続技術を段階的に停止する予定である。
携帯電話のカバー範囲
ニュー・ディール
ニュー・ディールに基づき、事業者は以下にコミットメントした。
・ 「対象を絞ったカバー」計画によりフランス本土のカバー率を拡大し、各事業者が新たに5,000地域(うち、大半は事業者間で共有されている。)をカバーすることを可能とし、これからは事業者により全額支払われることとなる既存のプログラム(「都市中心部の不感地域」、「800の戦略地域」、及び「フランス・モバイル」プログラム)を取り替えること。
・ 電力定格が5Wを超える4Gを、2020年末までに全ての事業者自身の移動体通信局へ導入し、かつ、2020年末までに「都市中心部の不感地域」プログラムにおける当該通信局の75%(2022年末までにこの水準を100%へ高める。)へ導入することにより、超高速ブロードバンドへのアクセスを一般化すること。
・ 主要道路と鉄道路線が4Gでカバーされるよう交通経路のカバーを加速させること。契約は、地方の鉄道のカバーに関する規定も提供する。
・ 次の2つにより、建物内での受信を改善すること。すなわち、2019年末までに互換性のある携帯電話を持つ顧客の80%に対してWi-Fiを通した音声及びSMSのサービスによる恩恵をもたらすという目標の下、これらのサービスの利用を段階的に可能にすること、及び、希望する公開企業及び個人に対し、妥当な料金で、各建物での屋内の複数事業者によるカバーの改善を可能にするサービスを提供すること。
・ 全国(特に農村地域)で受信品質を改善すること。事業者の義務には、「良好な受信地域」を有するという新たな業務基準が適用される。これは、「大半のケースでは建物外で、また一部のケースでは建物内で通話及びSMSの交換が可能であること」と定義されている。
これらの義務は、現行の権限、及び新たに割り当てられた10年間の900MHz、1,800MHz及び2.1GHz帯域の権限に記載されている。
フランス本土で4G受信地域を展開・提供する義務(ニュー・ディールによって生じる義務を含む。)
| (人口に対する割合) | 2017年 1月 | 2019年 10月 | 2020年 12月 | 2022年 1月 | 2022年 12月 | 2023年 10月 | 2024年 1月 | 2025年 12月 | 2027年 1月 | 2030年末 |
| 地域鉄道網 (各地域における鉄道内のカバー率(鉄道線路に対する割合)) | 60% | 80% | ||||||||
| 地域鉄道網 (鉄道内における全国的なカバー率(鉄道線路に対する割合)) | 60% | 80% | 90% | |||||||
| 地域鉄道網 (鉄道線路に沿った全国的なカバー率(鉄道線路に対する割合)) | 90% | |||||||||
| 優先高速道路 (高速道路に対する割合(車両外部)) | 100% | |||||||||
| 優先高速道路 (高速道路に対する割合(車両内部)) | 100% | |||||||||
| 「不感地域」プログラムの都市中心部(1) | 75% | 100% | ||||||||
| 超高速移動体通信ブロードバンド・サービスがある(3)優先展開地域(2)において | 40%(800MHz) | 90% (800MHz) 50% (700MHz) | 92% (700MHz) | 97.70% (700MHz) | ||||||
| フランスの各県において | 90% | 95% | ||||||||
| フランス本土全体 | 60% | 75% | 98% | 99.60% |
(1) 人口の1%及び3,300の都市中心部。
(2) 人口の18%、国の63%。
(3) 展開された機器により理論上の最大速度60Mbpsが可能になる場合、事業者は超高速移動体通信ブロードバンド・サービスを提供する義務を果たしている。
また、事業者は、ARCEPによって定められた「良好な受信地域」という条件の下、遅くとも2024年3月までに人口の99.6%、2028年3月には99.8%に対してモバイル無線電話サービスを提供する義務を負っている。
オレンジは、Arcepが定めた「良好なカバレッジ」条件のもとで、2024年3月末までに人口の99.6%に対して移動体無線電話サービスを提供する義務を果たした(2024年第2四半期の音声/SMSの「良好なカバレッジ」率は99.7%)。
2019年6月、ARCEPはニュー・ディールにおいて定められた全ての義務をカバーする、オレンジに対する制裁手続を開始した。手続は進行中のままであり、当局(ARCEP)に対して定期的な展開状況の報告が行われた。
2025年12月末現在、オレンジの4Gカバー率は、2024年末の同国人口の99.8%及び同国の95.8%に対し、それぞれ99.9%、95.8%となっている。
公式通知
「移動体通信のニュー・ディールに関する義務のフォローアップの一環として、Arcepは事業者にそれぞれの義務の遵守を求める複数の決定を公表し、その一部は2019年序盤に出された。これらの決定は2024年2月1日に公表され、SFRに対して5件、オレンジに対して3件、Bouygues Telecomに対して2件、Freeに対して2件である。」
インフラの共有
ニュー・ディール契約には、ネットワークの共有(対象を絞ったカバー契約の一部として施設に4つの事業者全てが存在しているアクティブ共有を含む。)に関する条項が含まれている。移動体通信局の共有契約は、アクティブ共有される予定の施設で4Gを展開するため、2019年7月にネットワーク事業者4社間で締結された。この契約は、「都市中心部の不感地域プログラム」の施設、及びニュー・ディールの対象を絞ったカバー計画の一環として展開される新たな施設に対して段階的に実施されている。
ARCEPは、フランス本土におけるFree Mobileとオレンジとの間のローミング契約の2022年7月27日付の修正を認める意見を2022年12月8日に表明した。当該修正の内容は、国内ローミング終了期間を2025年12月31日までに延長し、一方でローミングの顧客が利用できる最大アップロード及びダウンロードのスピードを384Kbpsに維持するものである。
2025年5月5日、オレンジとFree Mobileは「オレンジ・フランスのサービス終了ネットワークに関するローミング契約」と題する新たな契約をARCEPに提出した。この契約は、2026年1月1日から2028年12月31日までの期間にオレンジの2G/3Gネットワーク上でFree Mobileにローミング・サービスを提供する条件を定めている。
ARCEPに提出された新契約は、Free Mobileの3Gネットワークの計画的な停止を見据え、オレンジの2G及び3Gネットワークにおけるローミング・サービスの提供期間を延長するものである。
1.2.3 固定回線電話、ブロードバンド及び超高速ブロードバンド・インターネットに関する規制
規制枠組み
2024-2028年の期間におけるブロードバンド及び超高速固定回線ブロードバンド市場の分析
2023年12月18日、ARCEPは2024-2028年の期間における固定回線ブロードバンド及び超高速固定回線ブロードバンド市場の分析枠組みの中で新たな決定を採用した。
ARCEPは、固定回線ブロードバンド及び超高速固定回線ブロードバンド市場の非対称規制(35)を定義している。
・ 個別の土木工事市場。
・ 市場「1」(受動的サービス(以前の市場3a))。
・ 市場「2」(特定のB2Bサービス(以前の市場4))。
最後に、決定No.2023-2804により、欧州委員会の所見を考慮するため、ARCEPは、稼働した大衆市場サービス(以前の「市場3b」 - DSLビットストリーム・サービス)に関する現在の市場分析の決定を1年間延期した。ARCEPは、決定No.2024-2663において、価格設定枠組みを2026年3月31日まで延長することにより、3b市場における現行の枠組みを明確化した。
ARCEPは、2020年に採択された、FTTHネットワークを通じて全ての事業者に適用される対称光ファイバー規制の枠組みを変更していない。
規制の変更は、以下の3つの主要な目標に焦点を合わせている。
・ 長年利用されてきた銅線ネットワークから光ファイバーへの切り替えの支援。
・ FTTHネットワークを固定回線インフラに関する新しいベンチマークとする投資優遇規制の継続。
・ B2B市場の強化。
(35) すなわち、重要な影響力を行使する事業者としてオレンジだけに適用される。
2024-2028年の期間における卸売サービスの規制に関する現在の規制枠組み
「土木工学」市場分析に対する決定2023-2801は、ネットワーク展開に向けた全ての土木工学インフラをカバーしている新たな関連市場を定義し、オレンジを重要な影響力を行使する事業者として指定している。したがって、オレンジは土木工学インフラ(光ファイバー・ループ及びリンクのための土木工学)並びに関連するリソース及びサービス(加入者接続ノード/光ファイバー接続ノードホスティング・サービス及びLFOサービス(36))へのアクセスに関する合理的な要請は認めなければならない。
市場「1」分析に対する決定2023-2802は銅線及び光ファイバー・ローカル・ループ・ネットワークへのアクセスの関連市場を再定義し(新しい「土木工学」市場を考慮するため)、オレンジを重要な影響力を行使する事業者として指定している。そのため、オレンジは銅線ローカル・ループ・ネットワーク並びに関連するリソース及びサービス(アンバンドリング・サービス)へのアクセスに関する合理的な要請は認めなければならない。
市場「2」分析に対する決定2023-2803は、B2B市場に向けた銅線及び光ファイバー・ネットワークに対する高品質の活性化されたアクセスの関連市場を維持し、オレンジを重要な影響力を行使する事業者として指定している。したがって、オレンジは、銅線及び光ファイバー・ネットワーク(ビジネスDSLサービス/FTTOサービス(37))への高品質の活性化されたアクセスに関する合理的な要請を認めなければならない。
サービスを開始した銅線及び光ファイバーに関する市場3bの分析決定No.2023-2804は、前回の市場分析サイクルにおける決定No.2020-1447を1年延長するとともに、特にアンバンドリング料金の推移を踏まえて評価されたビットストリーム・アクセス・サービスの料金の推移を反映し、料金枠組みを改正するものである。
市場分析決定No.2024-2663は、サービスを開始した銅線及び光ファイバーに関する市場3bの規制解除につながった。但し、移行期間として2026年3月31日までの間は、銅線サービスに関して従来の料金枠組みが維持される(決定No.2023-2804)。
これらの決定ではオレンジに透明性、無差別、サービス品質、参照サービスの公表、価格コントロール及び会計処理の分離の義務を課している。
(36) 第3「技術用語集」を参照のこと。
(37) 第3「技術用語集」を参照のこと。
固定回線及び超高速ブロードバンドネットワークに関連するその他の規制規定
Bouygues Telecomは、2021年10月、CCF(câblage client final-最終顧客ケーブル敷設)接続の稼働コストに対する拠出金の還付に関するオレンジとの紛争の和解について、ARCEPに訴状を提出した。
Bouygues Telecomは、オレンジのFTTHサービスにおいて実施されている、回線が新たな民間事業者によって承継された場合に、与えられたCCF接続への拠出金がそれを売却する民間事業者に還付される仕組みについて異議を申し立てた。Bouygues Telecomは、ARCEPに、今後について、回線が廃止された場合に拠出金が還付されるよう、支払トリガー事象を変更することを求めた。Bouygues Telecomは、返金額の計算式も修正するよう要求した。2022年3月29日付で採択された紛争の和解決定2022-0682において、ARCEPは、還付金の支払トリガー事象の変更に関する、認められたBouygues Telecomの当初の要求を支持する裁定を下した。しかし、ARCEPは、Bouygues Telecomが要求した特定の計算式に同意しなかった。
この決定の実行に当たり、2022年6月1日に、オレンジはBouygues Telecomに、非常に人口が密集した地域におけるFTTH回線へのアクセスを変更する契約を提案し、Bouygues Telecomとの交渉を開始した。この契約は、2026年2月11日にBouygues Telecomによって署名され、2025年7月1日に遡って効力が発生した。
2022年6月2日、オレンジはARCEPの決定をパリ控訴裁判所に控訴し、決定の破棄を請求した。
2025年3月4日の判決において、パリ控訴裁判所はこの控訴を却下した一方で、重複事象はオレンジの責任ではなく、「インフラ事業者(IO)、商業事業者(CO)、下請業者の間で共有」される原因によるものであると認めた。本件は現時点で終結している。
FTTHの展開の管理
L.33-13条に基づく、AMII区域におけるオレンジによるコミットメント
2018年初めにオレンジは、CPCE第L.33-13条に従い、3,000近くの地方自治体におけるFTTHの展開に関するコミットメント提案を正式に決定した。オレンジは、AMII(Appel à Manifestation d’Intention d’Investissement - 投資勧誘)ゾーンのFTTH展開について、以下を確実にすることを提案した。
・ 2020年末時点で住宅及び営業所の100%を接続可能又はオンデマンド接続可能にする(オンデマンド接続可能な設備を最大8%含み、第三者の反対がある場合を除く。)。
・ 2022年末時点で住宅及び営業所の100%を接続可能にする(第三者による反対がある場合を除く。)。このようなコミットメント提案では、2018年5月末のオレンジとSFRが合意に達した取り決めが考慮された。当該取り決めにより、SFRのためにオレンジは236の自治体から撤退することになった。
オレンジ(及びSFR)に提案されたコミットメントは、2018年7月26日にフランス政府に受理された(38)。2022年3月、2019年に開始された制裁手続の一環として、ARCEPはオレンジに、遅くとも2022年9月末までにL.33-13コミットメントの最初のマイルストーン(上記で言及したマイルストーン(i))を達成することを求める正式通知を送達した。
2023年11月7日、オレンジがAMIIゾーンにおいて光ファイバーを展開するというコミットメントの最初の期限を守っていないとして(2018年に設定されたマイルストーン(i))、Arcepはオレンジに26百万ユーロの金銭的罰金を課した。
この決定に対し、オレンジは2023年4月21日にフランス国務院に上訴したが、2024年10月28日付の決定No.490686により、国務院は、オレンジに対して26百万ユーロの罰金を課したArcepの決定を支持した。
オレンジはL.33-13条に基づくコミットメントに関する2022年マイルストーン(2018年になされたコミットメントの2回目のマイルストーンを参照のこと。)を更新するためAMII地帯における新たな展開のコミットメントを表明した。ARCEPの助言的意見(39)を受けて、オレンジのコミットメントの条件を取り入れた政府の命令(40)が2024年3月14日付で公表された。このコミットメント案は、以下の要素に基づいている。
・ 2025年までに、AMIIエリア全体で1,120,000施設(接続可能施設のうち、遮断/拒絶の施設を含め98.5%を占める。)を接続可能にする。
・ 2024年までに、FTTHカバー率が最低の55自治体間協力ゾーン周辺の140,000施設を接続可能にする。
・ 3ヶ月以内に、残りの全ての建物で、拒否のケース及び例外的に建設が困難なケースを除き、オンデマンド接続が可能となることを宣言する。
・ 6ヶ月以内に、銅線ネットワークの廃止前にオレンジの顧客からのオンデマンドの接続要請に対処するためリテールサービスを提案する。
2024年末のコミットメントに関して、2023年9月から2024年末までの間に、オレンジはFTTHのカバー率が最も低い55の都市部において、追加で218,000施設を接続可能な状態にした(2024年末までに140,000施設というコミットメントに対して156%の達成率)。
2025年末のコミットメントについては、オレンジはこれを履行し、割り当てられた期間内に1.12百万ヶ所の施設を接続可能にした。
また、ARCEPの正式通知決定は、商業事業者によるオンデマンド接続可能要請の対象となっている建物の少なくとも80%を6ヶ月以内に接続可能にするコミットメントに関するものであった。実際には、2025年初め以降に出された要請について6ヶ月以内に80%を処理するという目標に沿い、これまでにオンデマンド接続可能要請の対象となっていた4万7,800棟の建物を2025年10月末までにFTTH接続可能とするよう、オレンジに対して正式な通知が行われた。オレンジはコミットメントを履行した。
(38) 2018年7月31日付官報で公表された政令。
(39) L.33-13条に基づいてオレンジが提案したコミットメントに関し、電気通信担当の大臣の要請により発行されたArcepの 2024年1月23日付の意見No.2024-0070
(40) 2024年3月14日の命令で、フランス郵便及び電気通信法L.33-13条に基づき、オレンジ社の提案したコミットメントを受け入れるもの(Legifranceより)
AMEL(Appels à manifestation d’engagements locaux-ローカル・コミットメントの請求)及び「株式」による展開
2017年12月、政府はローカル・コミットメント(AMEL)の表明を求める手続の開始を発表した。この手続を通じて、現在のAMII区域外で民間出資によるFTTH接続を展開する意思のある事業者が特定される。
オレンジは、ロトエガロンヌ、ビエンヌ、ドゥーセーブル及びオートビエンヌの各フランス当局に対し、AMEL手続の一環としてL.33-13条に関してコミットメントを表明した。(AMEL3条ロトエガロンヌ、ビエンヌ、ドゥーセーブル及びオートビエンヌ)
FTTHネットワークの完了
決定2010/1312で課された完了義務に基づき、全インフラ事業者は、シェアード・アクセス・ポイントの展開から合理的な期間内に(決定理由によって2年から5年の間)シェアード・アクセス・ポイントの背面領域にある全ての住宅及び専門設備を接続可能にしなければならなかった(拒否された場合を除く。)。
ARCEPは、オレンジに対し、サービス開始後5年超経過したが、求められている完了率に達していないシェアード・アクセス・ポイントのリストを毎回添えて、完了させる義務を1年以内に遵守しなければならない旨の正式通知を出した。
Arcepは2024年5月28日に意見No.2024-1081-RDPIで、オレンジに光ファイバー一般家屋敷設通信システムのネットワークを非常に密集した地域外で完了させる義務を遵守するよう通知した。
2025年4月8日、ARCEPは、光ファイバー一般家屋敷設通信システム(FTTH)の展開完了義務の実施手続を明確化する新たな勧告を公表した。この文書は、公開協議を経て作成されたものであり、光ファイバーの広範な展開及び銅線ネットワークの段階的な廃止という文脈に位置づけられる。この勧告は以下のトピックを取り上げている。
・ 地域のニーズ、特に地元の企業及び機関の光ファイバーへのニーズを満たすための、対象を絞ったアプローチの実施。この方法は、適切なカバーを確保するために、所有者又は管理者との意思疎通に基づくものである。
・ 住居用及び事業用施設の定義の明確化:文言は「通常の住居用施設」の概念を明確化し、共同住宅(学生寮や高齢者向け居住施設など)をこのカテゴリーから除外する一方、特定の住宅としてのそれらの接続について規定している。
・ 拒否、遮断、商業上の凍結の管理:この勧告は、定期的なリマインダー、代替解決策の模索を含め、拒否、遮断、商業上の凍結に対処するために事業者に求められるデュー・デリジェンスを定めている。
・ オンデマンド接続可能な施設及び意欲の概念:ARCEPは、ネットワークを完全なものとするためには、アクティブな銅線回線(又は非アクティブな期間が24ヶ月未満)を有する住宅ユニット又は業務用施設が、オンデマンド接続可能として残されるべきではないと指摘している。
・ 新しい建物の接続:勧告は、共有アクセスポイントが利用可能になった後に建築許可が発行された場合、その建物は新しいとみなされると定義している。
銅線ローカル・ループへのアクセスに対する価格枠組み
2023年12月14日、ARCEPは、2024年及び2025年のフル・アンバンドリングの価格枠組みを定義付ける決定2023-2821を採択した。この決定は、オレンジの規制に基づく会計処理から求められるコストに基づくものではなく、共有ローカル光ループ・ネットワークのボトムアップ・コスト・モデルに基づく料金の上限を設定する。
・ 完全にアンバンドリングされたアクセスに関して、毎月発生する料金の上限は、2024年及び2025年は9.20ユーロ(IFERを除く。)。
・ IFERを含む料金は2024年1月から6月まで11.27ユーロで、2024年5月28日に2024年7月から12月については11.12ユーロとするよう改定された(意見No.2024-1105)。
・ 2025年のIFERを含む料金は、課税制度の変更に基づいて決定され、2025年7月に料金の変更が予定されている。
市場1の分析の決定2023-2821は、銅線ローカル・ループに関する価格統制の取り決めについても定めている。ARCEPは、光ファイバーの展開及び銅線ネットワークの廃止を考慮し、コスト志向の救済措置を維持することは、2024~2028年ラウンドに関して一部の領域ではもはや理にかなっていないとの決定を下した。したがって、ARCEPは、現在のラウンドに関して以下の3つのアクセス・カテゴリーを特定した。
・ 決定2023-2821で設定された価格で、コスト志向が維持されるアクセス。
・ 競争環境の変化を反映したアクセスで、かつ、以下のいずれかに該当するアクセス。
・ 銅線ローカル・ループへのアクセスに関する価格統制義務を維持することがもはや正当化されないアクセス。
・ コスト志向の義務を維持することはもはや正当化されないが、特定された競争水準を考慮し、過剰でない価格設定の義務を課すことが適切と思われるアクセス。
「過剰でない」ゾーンの価格については、オレンジは、2023年6月23日にARCEP議長宛の書簡にて価格案を提示した。この提案は、その後、全ての利害関係者との公開協議に諮られた。オレンジは、毎月発生するアクセス料金(IFERを除く。)について、2024年は9.95ユーロ/月、2025年は10.70ユーロ/月とする提案を行った。2025年1月21日に新たな書簡が送付され、その中でオレンジは、2026年から2028年の期間にわたって2025年の料金を維持することにコミットした。
オレンジは、価格義務が廃止されたゾーンでは自由に価格を設定することができる。但し、ARCEPは、オレンジが「過剰でない」ゾーンよりも高い価格を請求した場合、価格再現性テストを実施する計画である。
IFERに関しては、フランス郵便、電気通信及びメディア配信規制当局(ARCEP)の2025年5月6日付決定No.2025-0824により、2025年7月から2026年6月までの期間におけるネットワーク事業者に対する定額税(IFER)の最大単価が、1ペア当たり月額2.89ユーロと定められた。
オレンジの土木工学インフラへのアクセスに関する経済状況:決定2017-1488の修正
2023年12月18日、ARCEPは、オレンジの土木工学インフラへのアクセスに関する経済状況を定義する決定2023-2820を採択した。
この決定では、オレンジの土木工学インフラへの価格決定アクセスに使用される銅線及び光ファイバー・アクセス数に関する参照年が変更されている。2024年の価格が一旦設定されると、所与のY年の価格については、計算にはY年の暫定アクセスが使用され、Y-2年末に記録されたアクセスは使用されない。但し、時間の経過に伴う平準化が適用されており、その提案を受け入れる事業者については、2年間にわたり徐々に値上げされる。したがって、2024年及び2025年のローカル・ループ土木工学へのアクセスに関する参照サービスの価格は、この2年間に現地の光ループに割り当てられた現地のローカル・ループ土木工学原価を回収するように計算された。
・ 2024年の価格については、決定の第1条に規定された参照年の変更に伴い生じる値上げのうち、最大でも4分の3のみを計算に入れる。
・ 2025年については、2025年の全ての予測原価及び以前のインデントを適用することにより2024年の価格から回収することができなかった2024年の予測原価の部分を算入する。
Netalisは、オレンジの土木工学インフラへのアクセス条件に関して、Arcepにオレンジに対する紛争解決の申立てを行い、併せて暫定措置の申請も提出した。
決定No.2024-1429-RDPIにより、Arcepは2024年6月25日付でこの適用に関する要求を棄却した。
特に当局は、交渉の失敗が具体化していないことを理由にNetalisの申請は受理できないというオレンジの主張を受け入れた。
この決定を無効にするため、複数の事業者がフランス国務院に上訴した。
2024年11月14日の決定No.491751により、フランス国務院はColt Technology services、Eurofiber France、Ielo-Liazo-Services、Lumen Technologies France、及びCelesteのArcepのオレンジのローカル・ループの土木工学インフラへのアクセスに関する経済状況の決定に対する上訴を棄却した。
銅線ネットワークの閉鎖
2020年12月の市場分析の決定により確定した枠組みに従い、2022年1月、オレンジは、銅線ネットワーク廃止計画案をARCEPに提出した。ARCEPは2022年2月7日から4月4日までの間、同計画案を公開協議に諮った。
2022年7月29日、ARCEPは、オレンジが銅線閉鎖計画に加えた説明及び調整に関する質疑応答形式の文書を公表した。
オレンジの銅線ネットワーク廃止計画に関連する規制枠組みの調整が、2023年12月14日付ARCEPの市場1の分析の決定No.2023-2802に定義された。これには、例外(第三者の拒否、オンデマンド接続可能)を考慮した商業上の廃止の基準緩和及びデータ共有義務が含まれる。
6つの町ではトライアルが実施され、商業上の廃止は2022年3月31日、技術上の廃止は2023年3月31日に実現した。この結果は2023年10月に発表された。162の町を対象とする廃止に向けた第1弾の取組が2022年12月13日に開始され、商業上の廃止は2024年1月31日に、技術上の廃止は2025年1月に実施された。西インド諸島-ガイアナ地域の3つの町では、2025年6月13日に技術上の廃止が行われた。162の町を対象とする廃止に向けた第2弾の取組が2023年6月28日に開始され、商業上の廃止は2025年1月27日に、技術上の廃止は2026年1月27日に実施された。64の町では、基準が満たされなかったため、商業上の廃止が延期された。したがって、その商業上の廃止は2026年1月31日に、技術上の廃止は2027年1月31日に延期された。
2023年第1四半期末以降、人口密度が非常に高い地域(ヴァンヴ及びレンヌの町)でトライアルが実施された。商業上の廃止は2024年3月31日に実施され、技術上の廃止は2025年3月31日に実施された。
オレンジは2023年1月に全国的な商業上の廃止を開始し、これは2026年1月31日まで継続される。345の町及び2,707の追加の町については、2024年10月、その後2025年2月に延期され、商業上の廃止は2027年1月31日となる。
2023年6月28日に開始された、廃止に向けた第2弾の取組は162の町を対象としており、商業上の廃止は2025年1月27日、技術上の廃止は2026年1月27日である。64の町は基準を満たさなかったため、商業上の廃止は延期された。したがって、その商業上の廃止は2026年1月31日に、技術上の廃止は2027年1月31日に延期された。
2024年1月に開始された、廃止に向けた第3弾の取組は2,145の町を対象としており、商業上の廃止は2026年1月31日、技術上の廃止は2027年1月31日である。
2025年1月に開始された、廃止に向けた第4弾の取組は6,849の町を対象としており、商業上の廃止は2026年1月31日、技術上の廃止は2028年1月31日、2028年5月31日、2028年10月31日の3つの期限に分けて段階的に実施される。
廃止に向けた第5弾の取組は2026年1月に開始され、10,470の町を対象としている。2026年1月31日現在で、7,971の自治体で商業上の廃止が行われた。残りの町は、商業上の廃止の一連の規制基準に基づき、2027年1月31日又は2028年1月31日に廃止を行う。
技術上の廃止の3つの期限は以下となる。2029年1月31日、2029年5月31日、及び2029年10月31日。
B2C及びB2B市場向け卸売サービスのサービス品質
新ラウンド(2024年-2028年)に向け2023年12月に採択された市場分析の決定において、ARCEPは、企業向けの卸売銅線サービス(アンバンドリング)についてオレンジが満たすべき最低限のサービス品質基準を維持した。
2021年4月、ARCEPは、卸売銅線サービスのサービス品質に関連する2018年9月の制裁手続を延長し、企業向けの卸売サービスに関する制裁手続を終了した。
2020年12月に採択された、FTTHサービスの対称規制に関する決定2020-1432において、ARCEPは、2023年初から、特に企業向けサービスの品質が強化されたサービスに関し、各インフラ事業者が卸売FTTHサービスについて尊重すべき最低サービス品質基準を導入した。
固定回線電話に関する規制
ユニバーサル電話サービス
オレンジは、最後の3年の指定期間が満了した2020年11月27日以降、ユニバーサル・サービス事業者ではなくなった。
1.3 スペイン
1.3.1 法的枠組み及び規制枠組み
2022年6月9日、議会は、接続性の計画、デジタル・インフラ及び5G技術の推進を含む様々な国家計画の適用において、電気通信セクターを司る法律の改正を承認した。
欧州電子通信コードの国内法化(41)は、2022年6月28日付の電子通信法を修正する法律によって実施され、同法は2022年6月30日に施行されたが、一部の規定は12ヶ月後の2023年6月30日に適用された。
電気通信セクターは、2007年7月3日付の競争原則の実施に関する法律15-2007の対象でもある。
2013年6月4日付法律3-2013によって設立された公正市場取引委員会(CNMC)は、電気通信及び競争問題の規制当局を含む異なる経済セクターの規制当局を統一する。同委員会は、ナンバリング・プラン及び事業者間の紛争の解決について責任を負う。
経済・デジタル変革省(42)は、認可の管理、スペクトルの割当、及び消費者と優越的地位を有していない事業者との間の紛争の解決を所管している。
(41) EU指令2018-1972
(42) 経済・デジタル変革省(Ministerio de Asuntos Económicos y Transformación Digital)は、2020年2月に経済企業省(Ministerio de Economia y Empresa(MINECO))に取って代わった。
1.3.2 携帯電話規制
スペクトル
MásOrangeに割り当てられる国内のスペクトル及びライセンスの失効年の概要
| 700MHz | 800MHz | 900MHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2.6GHz | 3.5GHz | 26GHz |
| 10MHz二重 (2041年) | 10MHz二重 (2041年) | 10MHz二重 (2040年) | 20MHz二重 (2038年)+4.8MHz二重(2040年) | 3x15MHzFDD +5MHz(TDD) (2040年) | 20MHz二重 (2040年) | 70MHz二重 (2040年) 70MHz (2048年) | 400MHz (2043年) |
オレンジ内部の情報源。
携帯電話接続サービスの提供が現在、有効競争の環境にあることを確認したため、CNMCは、移動体通信事業者に課していた義務を2023年5月5日以後撤廃した。
2G及び3Gネットワークの閉鎖
MasOrangeは、2027年12月31日をもって、国内全域での3G移動体通信ネットワークの運用を終了する。但し、2Gネットワークは特定の緊急サービスに利用されているため、当面は運用を継続する。その終了は2030年12月31日に予定されている。
5Gネットワーク
2021年7月にスペインで実施された700MHz帯域のスペクトル競売の一部において、MasOrangeは2x5MHzの2つのブロックを350百万ユーロで取得した。期間は20年で、20年の延長が可能である。
2022年12月、MasOrangeは26GHz帯域において400MHzを20年間取得し、さらに20年の延長が可能である。
2024年3月にMásOrangeが設立されたことを受けて、CNMCは3.5GHz帯域で1事業者当たり140MHzの制限(スペクトラル制限)を課した。その結果、MásOrangeは20MHzをDIGIに、20MHzをテレフォニカに移転した一方、10MHzはスペイン政府に返却した。さらに、MásOrangeは1,800MHz帯域と2,100MHz帯域でも20MHzをDIGIに売却した。
不感地帯の移動体通信カバー範囲及びスペクトルの共有
2024年5月17日、MásOrange、テレフォニカ及びボーダフォンは、農村地域に住む末端ユーザーに100Mbpsの移動体通信ブロードバンドを提供するため、700MHz帯域でのスペクトル共有契約に署名した。各事業者は700MHz帯域で2x10MHzを保有しており、そのスペクトルを合わせると合計30MHz二重となり、100Mbpsの速度で5G接続を提供することになる。
このスペクトラル共有契約は、国家補助プログラムである「5G Unico Redes」によって支援された。このプログラムでは544百万ユーロが配分され、居住者が10,000人未満で、最低50Mbpsの4G接続が存在しない農村地域において、5Gに対応する10,000の移動体通信局を導入するために使用され、この支援は90%が公的資金によって賄われた。この水準の公的資金との共同資金調達を実現するため、事業者は補助を受ける施設が100Mbpsを実際の速度で提供することを確保する必要があった。スペクトルを合わせることで、これらの移動体通信事業者はネットワーク・インフラの公的共同資金調達を取得するために必要な速度を実現できた。
1.3.3 固定回線電話、ブロードバンド及び超高速ブロードバンド・インターネットに関する規制
ユニバーサル・サービス
2024年11月、スペイン政府はユニバーサル・サービスの将来についての公開協議を開始した。経済・デジタル変革省は、以下の理由からユニバーサル・サービス義務の終了を提案した。
・ FTTHネットワークによるカバー範囲の拡大。
・ 800MHz帯域のライセンス要件のため、居住者が5,000人を下回る都市で最低30Mbpsの移動体通信のカバー率。
・ 欧州連合の出資による衛星接続が最大価格35ユーロで100Mbpsまで提供されていること。
事業者の間では、ユニバーサル・サービスの終了についての同意があったものの、経済・デジタル変革省は現地当局からの圧力により方針を変更した。
しかし、2025年及び2026年のユニバーサル・サービスの提供を担う事業者を指定するための公共調達に関して、2024年11月29日から12月16日に新たな公開協議が始まった。ユニバーサル・サービスを提供する事業者がいなかったため、CNMCは勅令424/2005により承認された「電子通信サービス、ユニバーサル・サービスの提供条件及び利用者保護に関する規則」の第38条に基づき、2025年1月15日に当該サービスを2025年及び2026年に関してはテレフォニカに再割当することを発表した。
2025年11月14日から12月3日まで、同省はユニバーサル・サービスについて新たな協議を実施した。これは、市場における技術、経済及び競争に関する展開(2025年5月にテレフォニカが銅線の廃止を発表)を踏まえてこの種の義務に関する意見を収集することを目的としている。また、社会的料金提供の全事業者への義務付けなど、2022年一般電気通信法によって導入された変更点も含まれた。
卸売ブロードバンド・アクセス市場
2024年12月、CNMCは卸売アクセス市場の再検討を開始した。2024年12月22日から2025年2月22日までの公開協議を経て、CNMCは、複数インフラ競争を理由としてアクセス市場1/2020及び3B/2014の完全な規制緩和を提案した。この提案は2025年7月10日、欧州委員会から好意的な見解を得た。2025年8月13日、CNMCはその意思決定の最終版を発表し、事前義務の6ヶ月後の撤廃を命じた。
同時に、CNMCは1/2020市場からパッシブインフラ・アクセス(PIA)を分離し、これを別途規制することを提案している。このセグメントは光ファイバーの展開に対する主要な障害である。規制されたアクセスはテレフォニカの競合他社にとって重要である。分析の結果、CNMCはPIA市場が競争的ではなく、テレフォニカが優越的地位を有していると考えている。2024年12月から2025年2月までの公開協議を経て、テレフォニカは自社のコミットメントを提案し、CNMCはこれを評価するため、2025年4月17日から2025年5月16日まで公開協議を実施した。規制当局はまだ決定を発表していないため、現行の規制義務は引き続き有効である。
固定回線通話着信市場
2025年12月11日、CNMCは卸売固定回線における通話着信市場の規制を緩和する決定を採択した。この決定は2025年10月9日に欧州委員会に通知され、同委員会はこれに同意した。CNMCは、2020年以降65%と推定される固定回線音声通話通信量の継続的な減少を指摘した。テレフォニカは、41%の市場シェアを有する、依然として優越的地位を占める事業者であり、次いでMasOrangeが29%を占めている。また、規制当局は、全ての加盟国に対し1分当たり0.07ユーロセントの固定卸売着信料金を定める委任規則(EU)2021/654に基づき、このセグメントにおいて過度な価格上昇のリスクはないと指摘した。現在事業者に課されている全ての義務は、決定の日から6ヶ月以内に失効する。
参照サービス
NEBA(ビットストリーム)
2023年4月27日、CNMCは、NEBA卸売ブロードバンド・サービスの間接的アクセス・ポイント(PAI)キャパシティに関して事業者が2年間にわたり支払う必要のあった新価格を引き下げた(平均で年間10%)。PAIキャパシティの現行価格(2023年)は、1.97ユーロ/Mbpsから1.75ユーロ/Mbpsに低下した(11.17%の低下)。2024年の承認価格は1.61ユーロ/Mbpsである(8%の低下)。2026年2月14日以降、卸売高速ブロードバンド・アクセス市場の規制緩和により、このオファーは有効ではなくなる。
MARCO(土木工学へのアクセス)
2025年6月12日、CNMCはパッシブインフラ・アクセスについて、平均で11%(経常的)及び14%(非経常的)の値上げを承認した。例:サブダクト1キロメートル当たり月額46.50ユーロ-51.67ユーロ(+11.1%)。一部の非経常的料金も同様に引き上げられた。欧州委員会は、現在のコストに合わせて調整されたボトムアップモデルに基づく評価に依拠するCNMCのアプローチを批判し、EUギガビット勧告(2024/539)に沿ったトップダウンのRAB指数化手法の利用を推奨した。
1.4 ポーランド
1.4.1 法的枠組み及び規制枠組み
オレンジの事業活動はいくつかの法律の適用を受けている。
・ 欧州連合の2018年の電子通信コードを国内法化した2024年7月12日付の電子通信に関する法律は、2024年11月9日に施行された。2007年2月16日付の競争及び消費者保護に関する法律。
・ 通信ネットワーク及びサービスの開発に関する2010年5月7日付の法律。これは、公的資金によって資金調達されている通信及びその他の技術インフラへのアクセスを規定している。この法律は、2019年8月30日に改訂及び修正が行われ、ブロードバンド電子通信ネットワークの展開コストを削減する措置に関する指令2014/61/EUを国内法化したものである。
2015年11月に創設されたのち、政府の内閣改造の結果、2020年11月6日に首相府に組み込まれたデジタル省(Ministerstwo Cyfryzacji, MC)は、2023年4月20日に再び独立した組織となった。同省は、通信ネットワーク及びサービスの開発を支援し、固定回線高速ブロードバンド・ネットワークの構築を調整するとともに、ITUなどの業界団体と協力している。
電気通信局(UKE)は、特に、電気通信規制とスペクトル管理に加え、放送サービスに関する特定の機能を担当する。この当局の新長官であるプシェミスワフ・クナ氏は、2025年9月26日にセイム(ポーランド国会、下院)によって任命・選出された。彼の任期は5年である。
競争及び消費者保護当局(UOKiK)は、競争法の適用、企業合併の管理及び消費者保護を担当する。
デジタル省は、土木工事規制に関する欧州指令、2024年ギガビット・インフラ法(GIA)を国内法化するため、2024年電気通信法改正案に関する公開協議を開始した。この指令は、特に人口密度がそれほど高くない地域における技術インフラへのアクセスの改善を目的としている。ポーランドの国家レベルでは、ポーランドにおいて、既存のアクセス規則を改善し、現行のアクセス規則の明確化に一層の重点を置くことが目的である。
参考までに、オレンジ・ポルスカには、ダクトへの対称的なアクセス及び参照サービスという義務が課されている。この協議は2025年10月17日に終了した。オレンジ・ポルスカは、ポーランド情報技術及び通信会議所(PIIT)を通じて意見を提出した。
2026年1月、セイム(ポーランド議会)、及びこれに次いでセナト(上院)が、2025年1月23日付の欧州連合のNIS2指令を国内法化するため、サイバー・セキュリティ法(KSC)を変更する修正を採択した。この修正は、5Gツールボックスの導入及び5Gネットワークでの利用が制限又は禁止される可能性のある高リスクの売り手という概念の導入を規定している(政府が1社以上のサプライヤーを高リスクと特定した場合、事業者は7年以内にその機器を撤去する必要がある。)。修正案に付属する文書によると、「提案されている修正の一部はNIS2の範囲を超えているが、現在の地政学的状況及びサイバー・セキュリティの技術開発状況を考慮すると、その全体的な実施の確保に必要」である。2026年2月19日にポーランド共和国のカロル・ナヴロツキ大統領によって署名されたこの修正は、2026年4月に発効することが予想されている。しかし、ナヴロツキ大統領はまた、一部の規定、特に高リスクプロバイダー、セキュリティ命令、及び行政制裁に関する規定の審査を求めて、この修正を憲法裁判所に持ち込んだ。もし裁判所がこれらの規定を違憲と判断した場合、それらは適用されなくなる。
1.4.2 携帯電話規制
スペクトル
オレンジに割り当てられるスペクトル及び失効年の概要
| 700MHz | 800MHz | 900MHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2.6GHz | 3.6-3.8GHz |
| 10MHz二重 (2040年) | 10MHz二重 (2031年) | 7MHz二重 (2029年) | 10MHz二重 (2027年) | 15MHz二重 (2037年) | 15MHz二重 (2031年) | 100MHz (2038年) |
内部の情報源。
3G
2023年第3四半期に開始された3G移動体通信ネットワークの廃止は、2025年11月に完全に終了した(作業の進捗を示す図は、 https://www.orange.pl/medias/omni/lp/b2c/pozostale/Mapa.pdfを参照のこと。)。
5G
700MHz帯域
この帯域のスペクトル割当に関する競売は、2025年第1四半期に行われた。2025年初めにウクライナが国境地域の6つのテレビ送信機の調整作業を行ったおかげで、ポーランド東部におけるスペクトル帯域の干渉問題は大幅に軽減された。
2025年1月27日に最初の入札が行われ、2025年3月25日に競売が終了した。競売価格は60%引き下げられ、1ブロック当たり356百万ポーランドズロチ(約85百万ユーロ)となった。オレンジ・ポルスカは、700MHz帯域の2つのブロックを712百万ポーランドズロチ(約167百万ユーロ)で購入した。ライセンスには、カバー義務(地域、世帯、国道、県道、鉄道路線及び国境検問所)並びにサービス品質(速度及び遅延)が含まれている。本国家ライセンスは2025年6月3日に発行され、15年後の2040年に失効する。
3.4-3.8GHzスペクトル帯域
2023年6月23日、UKEはこれらの帯域においてスペクトルを割り当てる競売を開始した。公開協議を経て、規制当局はスペクトルのオファーを80MHzから100MHzに拡大することを決定し、最終的に15年間の有効期間を持つ4つの100MHzブロックを提案した。競売価格は450百万ポーランドズロチのまま据え置かれた。競売は2023年10月18日に実施された。19億ポーランドズロチ(約422.30百万ユーロ)を上回る資金が調達された。オレンジ・ポルスカは、100MHzを487百万ポーランドズロチ(約110百万ユーロ)、すなわち最低入札価格を8.2%上回る価格で確保した。
26GHz及び42GHz帯域
2018年の公開協議において、UKEは、このスペクトル帯域の現在の利用可能性が、固定無線接続の既存利用のために限定的であり、この帯域の一部は依然として軍が保有していることを指摘した。2020年の協議では、事業者がUKEに対し、需要及びスマートフォンの台数が十分である間、2022-2023年までスペクトル割当を延期するよう要請した。2024年1月18日、UKEはこれらの帯域におけるスペクトル割当に関する公開協議を再開した。それにもかかわらず、事業者は延期を望んでいることを示し、規制当局に対し、これらの割当を2026年又は2027年まで延期するよう求めた。
2025年12月18日、UKEは26GHz帯域(24.3-27.3GHzの範囲)におけるスペクトル割当の実現可能性及び最適な時期に関する協議を開始した。協議期間は2026年1月31日までである。
インフラの共有
オレンジ・ポルスカとTモバイル・ポルスカの間の2011年からのネットワーク共有契約が2016年12月に4Gに拡大された。2018年5月22日にオレンジ・ポルスカとTモバイル・ポルスカは、900MHz及び1,800MHz帯域のスペクトルの共有を終了すると決定した。
1.4.3 固定回線電話、ブロードバンド及び超高速ブロードバンド・インターネットに関する規制
非競合的と定義されるエリアにおけるオレンジの固定回線サービスに関する事前規制は、卸売サービスにのみ関連している。
ポーランドにおける固定回線卸売アクセス市場の段階的な規制緩和(市場1/2020及び3b/2014)
2019年10月22日、UKEは、固定回線ローカル・アクセス(WLA、市場1/2020)及び大衆市場向け製品の中央アクセス(ビットストリーム)(市場3b/2014)に関する卸売市場について決定を採択した。規制当局は、市場開発及び競争激化によりこの2市場の追加の規制緩和が正当化されたと述べている。したがってUKEは、規制緩和対象地域の数を市場1/2020については51の町、市場3b/2014については151の町に拡大することを決定した。対象世帯は、総数約14.6百万世帯のうち約6百万世帯であった。
2025年7月17日から8月16日まで、UKEは固定回線ローカル・アクセス(WLA、市場1/2020)及び大衆市場向け製品の中央アクセス(市場3b/2014)の卸売市場における完全な規制緩和について、新たな公開協議を実施した。
2025年11月14日、UKEはこの決定案を欧州委員会に通知した。欧州電子通信コード第32条に基づき、欧州委員会は2025年12月11日に承認を与え、2025年12月29日に公表した。欧州委員会は、そのコメントの中で、ブロードバンド・セグメントを含め、国家レベルで有効競争を維持するために事業者の実効的な能力に特に注意を払うよう勧告した。この実現のためには、ネットワークへのアクセスを購入する事業者が、公正な競争を可能にするアクセス製品を利用できなければならないと、欧州委員会は考えている。自社のインフラに投資する事業者は、ネットワークを拡張することで、拡大に対して残存する障壁を克服できなければならない。これには、ギガビット・インフラ法の規定の効果的な執行が必要である。
2026年1月21日、UKEは決定及び通知により、ポーランドにおける固定回線卸売サービスへのアクセスの規制緩和の実施を確認した。これは、市場1/2020及び3b/2014の完全自由化の最終段階である。オレンジ・ポルスカは、これらの市場において優越的地位を有する事業者として指定されなくなったため、特定の義務の対象ではなくなった。但し、代替事業者からユーザーを保護するため、オレンジ・ポルスカは既存顧客に対して規制対象の卸売アクセスを2年間維持しなければならない。UKEは引き続き市場を監視し、必要に応じて規制を再導入する可能性がある。
固定回線市場に対する参照サービス
2026年1月21日の固定回線卸売市場の規制緩和以降、規制対象の参照サービスには固定回線通話着信のみが含まれる。
過去数年間にOPLの規制対象参照サービスは数多くの変更の対象となり、その全てが規制当局(UKE)によって検証されてきた。
1.5 オレンジ・グループが事業を行うその他のEU諸国
1.5.1 ベルギー
法律及び規制の枠組み
BIPT(ベルギー郵便電気通信庁)は、2025年5月5日から6月3日まで、公開協議を実施した。これは、ギガビット電子通信ネットワークの展開コストを削減する措置に関する規則(EU)2024/1309(「ギガビット・インフラ法」、上記「1.1.2 有効な又は検討中の欧州共同体法の主要文言」を参照のこと。)を実施し、規則(EU)2015/2120を修正し、指令2014/61/EUを廃止する規則案についてのものである。閣僚評議会は2025年7月18日に法案草案を承認し、国務院、通信・放送省庁間委員会、及び協議委員会に意見を求めるため送付した。
5月の協議に続き、BIPTは2025年7月、「光ファイバー対応」建築物の技術仕様を定める勅令案(GIA第10条第4項)に関する第2回協議を開始した。回答の締め切りは9月22日とされていたため、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、依然として評価中である。
スペクトル
オレンジに割り当てられるスペクトル及び失効年の概要
| 700MHz | 800MHz | 900MHz | 1,400MHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2.6GHz | 3.6GHz |
| 10MHz二重 (2042年) | 10MHz二重 (2033年) | 10MHz二重 (2022年) | 30MHz (2040年) | 15MHz二重 (2022年) | 15MHz二重 (2042年) | 20MHz二重 (2027年) | 100MHz (2040年) |
オレンジ内部の情報源。
2022年1月14日、規制当局であるBIPT(ベルギー郵便電気通信庁)は、5G並びに既存の2G及び3Gスペクトル(900MHz、1,800MHz及び2,100MHz)に、700MHz、1,400MHz、及び3,600MHz帯域のスペクトルを割り当てる手続の一環として、申請の募集を開始した。2022年6月21日、BIPTは競売の主要な段階を終了した。
オレンジは、700MHz周波数帯域における2x10MHz、3.6GHz周波数帯域における100MHz、900MHz周波数帯域における2x10MHz、1,800MHz周波数帯域における2x15MHz、及び2,100MHz周波数帯域における2x15MHzを、総額322百万ユーロで取得した。様々なスペクトル・ブロックのポジショニングは、競売を必要とせず、事業者間で確定された。使用権は、2040年5月に失効する3.6GHz帯域スペクトルを除き、20年間有効である。700MHz及び3.6GHzライセンスの開始日は、2022年9月1日であった。新規の900、1,800及び2,100MHzライセンスの開始日は、2023年1月1日である。このスペクトルの既存のライセンスは、2022年12月31日まで延長され、競売の結果を受けて事業者が新たなスペクトル・ポジションを導入することを可能にした。
2022年7月20日、5G 1,400MHz周波数帯域における90MHzスペクトルを20年の期間で割り当てる追加の競売が終了した。オレンジは、30MHzを70百万ユーロの価格で取得した。このライセンスは、2023年7月に発効した。
一部のスペクトルを新規参入者のために留保したことが、新たな利害関係者の参入につながった。Citymeshは、DIGIとの連合を形成し、新規参入者用に留保されたスペクトル(700MHzにおける2x5MHz、900MHzにおける2x5MHz、1,800MHzにおける2x15MHz、及び2,100MHzにおける2x5MHz)、並びに3.6GHz帯域における50MHzを取得した。一方、NRB社は、3.6GHz帯域内の20MHzのスペクトルを取得した。NRBはその後、スペクトル上限の引き上げを受けて、このスペクトルをプロキシマスに売却した。
2.6GHzのライセンスの延長
2025年1月7日、BIPTは2,600MHz帯域の現行のスペクトル・ライセンスを追加で5年延長した。この決定は、2024年に実施された長期的な協議の結果として下された。その間、規制当局はライセンスの有効性を調整するためのいくつかのシナリオを検討したが、それはCitimesh Airのみが2035年まで有効な2×15MHzのライセンスを保有していたからである。最終的には勅令で認められる最大延長期間を付与することを決定した。Telenet、プロキシマス、Citimesh及びオレンジ・ベルギーが保有するライセンスは、本来は2027年6月30日に失効する予定だったが、6.7百万ユーロの一括料金で2032年まで延長された。
26GHz帯域
2023年9月、BIPTは、ベルギー市場における26GHz帯域への需要の存在を評価するための協議を再開した。2019年4月の前回協議において、市場参加者は、この帯域を利用して将来5Gサービスを提供することに関心を示していなかった。
2025年8月5日、オレンジ・ベルギーは、26GHz帯域のスペクトル利用権を縮小すること(当初のブロックの上部56MHzのデュプレックスに割当を限定すること)、及びこの帯域における残りの利用権を少なくとも1年間、2026年12月31日まで延長することを要請した。BIPTは、2025年11月20日に両方の申請を承認した。
2025年9月10日、BIPTは、26GHzのスペクトルの最低競売価格に関する法律の修正、並びにこの帯域における公衆及びプライベート・ネットワークのライセンス枠組みに関する2つの勅令草案について、公開協議を開始した。2026年1月8日に公表された協議の結果を受け、提案された条件の下では現時点での需要不足を示す結果が示されたため、BIPTは手続を一時停止することを提案している。(https://www.bipt.be/operators/publication/communication-of-6-january-2026-regarding-the-26-ghz-bandを参照のこと。)
衛星ネットワークが利用するスペクトルの管理
2025年7月25日から31日まで実施された公開協議を受け、BIPTは、2025年10月28日、衛星ネットワークが利用する無線スペクトルの管理に関する勅令案を公表した。現在、衛星サービスの認可手続はスペクトル帯域毎に異なり、事業者もBIPTも衛星ネットワークによる無線スペクトルの利用に関する包括的な情報を有していない。この情報の欠如は、BIPTの無線スペクトルの効果的な管理能力、及び規則違反又は干渉の発生時の介入能力を阻害する結果をもたらす。この状況を是正するため、BIPTの勅令案は、ベルギーにおいて衛星による電子通信サービスを提供する事業者に対し、追加の通知義務を課すものとなっている。2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、同案は正式署名を待っている。
通話着信料金
2024年7月23日に、BIPTは卸売固定回線及び携帯電話接続市場における規制緩和の決定を発表した。
インフラ共有
移動体通信
2019年11月22日、オレンジ・ベルギー及びプロキシマスは、移動体通信ネットワークの計画、展開及び管理のために両当事者によって共同所有される、50対50のジョイント・ベンチャーの設立を規定する、移動体通信アクセス・ネットワーク共有契約を締結し、。この契約は、2G、3G、4G及び5G移動体通信技術を全国レベルでカバーする。これらの事業者はアクティブインフラ及びパッシブインフラを共有するが、スペクトルは共有しない。この契約は、ネットワークを最適化し、エネルギー消費を削減し、展開コストを削減する。この契約はベルギーにおける5Gの展開を加速するが、本件に対し、2019年11月19日にTelenetによって、ベルギー競争当局(BCA)に異議が申し立てられた。最終的に、2022年12月23日、BCAは、オレンジとプロキシマスの間の契約は競争に悪影響を及ぼさないという根拠により、Telenetの請求を却下した。
固定回線
2023年1月30日、オレンジ・ベルギーとTelenetは、固定回線サービスに関する2件の商業卸売契約に署名した。この契約の発効は、VOO株式の75%から1株少ない持分のオレンジ・ベルギーによる買収に関連する取引が完了することが条件とされた。この契約により、他方当事者の固定回線ネットワークへのアクセスが15年間にわたり提供され、双方のネットワーク領域において現行のハイブリッド光ファイバー同軸技術と将来の光ファイバー一般家屋敷設通信システム技術の両方がカバーされる。したがって、オレンジ・ベルギーは、VOO及びBrutéléのハイブリッド光ファイバー同軸ネットワーク並びにワロン及びブリュッセル首都圏地域の将来の光ファイバー一般家屋敷設通信システム・ネットワークへの卸売アクセスをTelenetに提供する。この結果Telenetは卸売顧客となっており、ネットワークの普及を拡大させ、現代化投資の利益率を向上させている。
2025年7月25日、オレンジ・ベルギーとプロキシマスは、ワロン地域における光ファイバーの展開を共同で加速させるための覚書に署名した。その目的は、中・低密度地域にある約1.4百万の世帯及び企業にギガビット接続を提供することにある。大都市では、両事業者は引き続きそれぞれのネットワークを独自に展開する一方、中密度地域では、プロキシマスがユーロファイバーとのジョイント・ベンチャーであるユニファイバーを通じて、600,000の世帯及び企業への光ファイバー接続の展開を継続し、段階的にオレンジ・ベルギーの顧客を引き継ぐ。最後に、人口密度の低い地域では、オレンジ・ベルギーとプロキシマスが協力し、約200,000の世帯及び企業向けに光ファイバー一般家屋敷設通信システム(FTTH)を展開する。プロキシマスはオレンジ・ベルギーの光ファイバー・ネットワークにアクセスを有することになり、オレンジ・ベルギーはプロキシマスの光ファイバー・ネットワークにアクセスを有することになる。人口密度が最も低い地域では、プロキシマスは、オレンジ・ベルギーのハイブリッド光ファイバー同軸(HFC)ネットワークを通じてサービスを提供し、ギガビットのカバー範囲をワロン地域全体に広げることが可能になる。この協力により、ワロン地域の世帯の約70%がFTTHへのアクセスを持つようになる。ベルギー競争当局(BCA)は7月31日、BIPTと緊密に連携し、本合意に関する調査を開始した。この調査は、特に関係するネットワーク事業者間の競争の減少、及び通信サービス・プロバイダー間の競争に悪影響を及ぼすリスクに焦点を当てている。その結果は、ベルギー規制当局による次回の市場分析において決定要因となる。
同様に、ベルギー競争当局(BCA)は、一方でプロキシマスとその子会社Fiberklaarが、他方でTelenetとその子会社Wyreが提出したコミットメントについて、2025年10月15日から11月21日まで、公開協議を実施した。これは、フランダース地方の中密度地域における光ファイバー・ネットワークの展開を共同で行うこと、及び郊外においてプロキシマスの顧客をWyreのケーブル・ネットワークに移行させることに関する合意の文脈におけるものである。この協議は、2024年7月26日にBCAが開始した調査の一環であり、関係事業者間のインフラ競争が低下するリスク、及び通信サービス・プロバイダー間の競争に悪影響を及ぼすリスクを評価することを目的としている。BCAの懸念に対処するため、プロキシマス/Fiberklaar及びTelenet/Wyreは、BCA及びBIPTに対し、様々なコミットメントを提出した。それは、フランダース地方の中密度地域における光ファイバー・ネットワークの展開加速、カバー範囲の拡大、及び公正、合理的で非差別的なコスト条件の下で全てのネットワークへの長期的なアクセスを顧客に提供することである。10月15日に開始された公開協議は、これらの提案されたコミットメントについて、様々な市場参加者の意見を求めることを目的としている。2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、この市場テストの結果はまだ明らかになっていない。
2025年11月18日にこの協力に関して連邦議会で行われた公聴会において、BCA(Autorité belge de la Concurrence、ABC/Belgische Mededingingsautoriteit、BMAとも呼ばれる。)及びBIPTは、提案されたコミットメントに基づき、概ね好意的な見解を示した。
VOO SAの戦略的統合の完了並びにVOO SAの固定回線ネットワークからOrange Netcoへの資産及び負債の移管
2025年10月1日の臨時株主総会における株主の全会一致の承認を受け、VOO SAは解散した。これは、業務の合理化、ネットワーク資産の最適化、及び将来の成長に向けた準備を行う長期計画の最終段階である。VOO SAの解散は、同社が法人としては存在しなくなることを意味する。固定回線ネットワーク活動に関連する資産及び負債は、オレンジ・ベルギーが完全所有する直接子会社であるOrange Netcoに移管される。顧客サービスや商業活動などのその他の活動は全てオレンジ・ベルギーSAに移管される。
ケーブル卸売ブロードバンド市場
電気通信規制当局会議(CRC)(43)によって2017年7月に開始された卸売ケーブル・ブロードバンド市場に関する再調査の一環として、CRCは2018年6月29日に新しい決定を公表した。ケーブル・ネットワークへの規制対象アクセス及びプロキシマス光ファイバー・ネットワークへの規制対象アクセスに関係する各種参照サービスの決定は、BIPT又はCRCにより下されている。
さらに、CRCはブロードバンド及び放送市場に関する新たなレビューを開始した。この作業では、ワロン地域及びブリュッセル地域に展開する事業者Vooをオレンジ・ベルギーが買収したこと、並びに様々な事業者間で締結された、又は締結が見込まれている各種合意が考慮される。
2023年10月10日、BIPTの理事会は協力によるFTTHネットワークの展開に関するコミュニケーションを公表した。
BIPTは、2つのFTTHネットワークの同時展開が、特に人口密度がそれほど高くない地域において、投資利益率に重大な影響を与えることを確認している。したがって、BIPTは、以下の特徴が満たされることを条件に、特に、FTTHの協力及び/又はFTTH共同投資イニシアチブを受け入れている。
・ (卸売サービスに関して)第三者に開放されている。
・ 透明性及び非差別の原則を遵守している。
・ 小売市場での効果的な競争を確保する卸売料金の実現。
・ 協力がない場合に想定されるものと最低でも同じ速度及び範囲を確実にカバーすること。
2024年5月15日、BIPTは各事業者が光ファイバーの展開に関する協力に向けた交渉を行っていると発表し、交渉の進捗については関係当事者と定期的にフォローアップを行うと述べた。交渉が大幅に進展した場合、BIPTはこれを考慮に入れるために市場分析プロジェクトに関する協議を延期する予定である。
2024年7月26日、Wyreとプロキシマス及びTelenetとFiberklaarは、フランドルにおける光ファイバー・ネットワークの展開に向けた将来的な協力の可能性について覚書を締結した。この合意については現在、ベルギー競争当局及びBIPTが確認を行っている。
2025年7月25日、プロキシマスとオレンジは、同国南部における同様の覚書に署名したことを発表した。
協力覚書の発表の文脈において、BIPTは、事業者がBIPT及び競争当局が提示した条件を満たす最終合意に達した場合、少なくとも当該協力の対象地域では、卸売ブロードバンド市場の規制は必要なくなる可能性が高いと示唆した。
(43) CRCは、IBPT、CSA、Mediensat及びVRMで構成されている。
サービス中断に対する補償
2024年5月3日のベルギーの法律は、不可抗力の場合を除き、電子通信サービスが8時間超連続して完全に中断した場合、末端ユーザーの利益となる自動補償メカニズムを導入した。この措置は、特に電話及びインターネット接続サービスに適用される。この規定に対し、プロキシマスは、欧州電子通信コード(指令(EU)2018/1972)、特に末端ユーザーの保護に関する第102条から第115条に規定される最大限の調和の原則に反していることを理由に異議を申し立て、これにはオレンジ・ベルギー及びWyreが加わった。
2025年12月11日の判決No.166/2025において、ベルギー憲法裁判所はこの訴えを却下した。同裁判所は、サービスの利用可能性が最大限の調和の範囲内にあることを認めたものの、8時間を超える停止など、時折生じる利用不能の一部の状況は、欧州コードによって完全にはカバーされていないと判断した。これに基づき、同裁判所は、ベルギーの立法府が、自動補償メカニズムを伴う補完的な国内措置を採用する余地を保持していると判断した。
また、同裁判所は、欧州連合司法裁判所への質問の付託を拒否し、欧州連合法の解釈について重大な疑義は存在しないと判断した。
関係事業者は、この解釈が域内市場の分断リスクを招き、欧州の調和という目的を損なうものだと考えている。
1.5.2 ルーマニア
法律及び規制の枠組み
道路インフラへのアクセスに関する参照料金の改定
2024年10月16日、ルーマニア通信監督規制庁(ANCOM)は、電気通信ネットワークを敷設するための特定の種類の物理的道路インフラへのアクセスに関する参照料金を設定する草案の決定について、公開協議を開始した。インフラ法(No.159/2016)に従い、ネットワーク事業者は、通信機器及びネットワークの敷設のために、各自が所有又は管理する道路インフラへのアクセスを提供する必要がある。提案された参照料金は、当事者間での交渉において参考として使用される。
Huaweiが申請した5Gネットワークの開発への参加許可の却下
2024年2月29日に採択された決定により、ルーマニア政府は国家5Gネットワーク開発へのHuaweiによる参加許可申請を却下した。これは、ルーマニア国防最高評議会(CSAT)による機密及び否定的な意見を受けた決定である。この決定は、国家の安全保障及び防衛に対する潜在的なリスク、脅威、脆弱性に関する関連国家機関による評価に基づいて行われた。ルーマニアの移動体通信ネットワーク事業者は、2026年6月11日以降Huaweiが提供する5G機器をコア・ネットワークで使用することを停止し、2028年6月11日以降ネットワークの残りの部分(無線アクセスネットワーク、RAN又は通信輸送)での使用を停止する必要がある。
スペクトル
オレンジに割り当てられるスペクトル及び失効年月日の概要
| 700MHz | 800MHz | 900MHz | 1,500MHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2.6GHz | 3.4-3.8GHz |
| 10MHz二重 (2047年12月) | 10MHz二重 (2029年4月) | 10MHz二重 (2029年4月) | 40MHz (2047年12月) | 20MHz二重 (2029年4月) | 14.8MHz二重 (2031年12月) | 20MHz二重 (2029年4月) | 115MHz(2025年12月) +160MHz(2047年12月) |
オレンジ内部の情報源。
オレンジは、2018年8月14日に2K Telecomが3.5GHz帯域における2x10MHzブロックの2025年までの割当について行った民間の競売において、3.35百万ユーロで追加のスペクトルを獲得した。
ANCOMは、2022年9月19日に、700MHz、1,500MHz、2,600MHz及び3,400-3,800MHz帯域における555MHzをカバーする、5Gに対するスペクトル割当プロセスを開始した。
ANCOMは、2022年11月15日に、オレンジ・ルーマニアに700MHz帯域における2x5MHzの2ブロック、1,500MHz帯域における5MHzの全8ブロック、及び3,400-3,800MHz帯域における10MHzの16ブロックを、264.6百万ユーロの価格で割り当てた。700MHz及び1,500MHz帯域においては、ライセンスは2023年1月1日から25年間有効となり、3,400-3,800MHz帯域においては、2026年1月1日から22年間有効となる。
オレンジ・ルーマニアは、2024年1月22日に、2024年6月から900MHz及び2.1GHz帯域で3Gネットワークを段階的に廃止するが、4G/5Gテクノロジーではこれらのスペクトル帯域を引き続き利用すると発表した。移行プロセスには約2年を要する見込みである。
ANCOMは2025年10月8日、ボーダフォン・ルーマニア、Digi Romania、テレコム・ルーマニア・モバイル・コミュニケーションズに対し、新たなライセンスを発行した。この決定は、ボーダフォン・ルーマニアSAがテレコム・ルーマニア・モバイル・コミュニケーションズSA(TKRM)の単独支配権を取得し、一方Digi Romania SAがTKRMの特定の資産(通信塔、インフラ及び機器を含む。)及びプリペイド携帯電話サービス・ベースを回復する取引の完了を受けたものである。Digi Romaniaは、TKRMが保有していた900MHz、1,800MHz、2,100MHz、及び2,600MHz帯域における以下の無線スペクトル・サブ帯域の利用権を保有することになる。
・ 895-900/940-945MHz。
・ 1,770-1,785/1,865-1,880MHz。
・ 1,940-1,950MHz/2,130-2,140MHz。
・ 2,500-2,510/2,620-2,630MHz。
スペクトル使用ライセンスの有効期限は、2029年4月5日及び2031年12月31日である。TKRMは、自社のスペクトル使用ライセンスにおける残りのスペクトル・カバー義務を維持し、Digi Romaniaは新たな無線スペクトル資源に関連するカバー義務を引き受ける。
また、ANCOMは以下を承認した。
・ 当該帯域における無線スペクトル利用権の再編を可能にするための、事業者に属する特定のスペクトル帯域の一時的(1ヶ月から2ヶ月の期間)な共有。
・ TKRMは、2025年12月1日から2029年4月5日まで、900MHz帯域の2×5MHzスペクトル帯域のうち2×2MHz(893-895MHz/938-940MHz)の利用権をDigi Romaniaにリースした。
スペクトル価格設定
ANCOMは、ANCOM決定No.645/2022に基づき、700MHz、800MHz、900MHz、及び3,400-3,800MHz帯域のスペクトルの一時的な料金の引き下げについて、2025年4月14日から22日まで公開協議を実施した。この引き下げは、2022年に実施された競争的選定手続の参加者、及びその時点で保有していた無線スペクトルのポートフォリオにのみ適用される。この措置は、当該料金引き下げを定める際に立法府が規定した適用性について、無線スペクトルに関わる主体間で法的基準の解釈に相違が生じることを回避することを目的としている。
卸売ブロードバンド市場
3a及び3b市場の分析の第3ラウンドにおいて、2020年10月19日、ANCOMは、小売ブロードバンド市場では効果的な競合が行われ続けており、したがって2つの卸売市場に義務を課すべきではないと確認した。欧州委員会はこれらの結論を承認したが、一方で市場をモニターすることを提案した。
市場分析の第4弾の一環として、ANCOMは2025年3月14日から6月13日まで、Digi Romania SAを固定位置でのローカル・アクセス市場における強力な事業者として指定し、その結果として6,288の地域におけるアクセスを再規制するプロジェクトに基づき、公開協議を実施した。この協議を経て、2025年10月23日、ANCOMは卸売アクセス市場の規制に関する2つの決定案を公表した(1つは関連市場及び競争状況の特定に関するもの、もう1つはDIGIのSMP指定及びその義務に関するものである。)。これらの決定に基づき、DIGI Romania SAは初めて、自社のネットワークへの物理的アクセスを提供し、5,894の地域でVULAアクセスを付与することが求められる。
最終的にANCOMは、2025年1月9日、固定回線ローカル・アクセス市場の分析計画を欧州委員会に通知し、5,894の農村地区においてDIGI Romaniaを強力な事業者(SMP)として特定した。
・ インフラ・アクセス義務:Digi Romaniaは、定められた方法に従い、第三者事業者が自社の光ファイバー・ネットワークにアクセスすることを許可しなければならない。
・ 透明性義務及び参照サービスの公表:事業者は、義務の発効から4ヶ月以内にアクセス参照サービス(ARO)を作成し公表しなければならない。
・ 非差別義務:Digi Romaniaはインプットの同等性(EoI)の原則を適用し、第三者事業者に付与されるアクセス条件(料金、期限、品質)が、自社の小売サービスに適用されるものと厳密に同一であることを確保する。当該事業者は、アクセスを要請するあらゆる当事者と誠実に交渉することが求められる。
・ 公正価格設定義務:卸売アクセス料金は、欧州基準に沿った透明性が高いコストベースの方法に従って算出される。
・ パフォーマンス指標及び補償の実施義務:Digi Romaniaは、不履行の場合の補償(SLG)を伴うサービス品質(SLA)条件を設定し、受益事業者に対し、測定可能かつ罰則対象の契約上のサービス水準を保証しなければならない。
しかし、2026年2月7日に公表された回答において、欧州委員会は、ANCOMによる決定案の採択を最大2ヶ月間保留することを選択した。これは、当該措置のEU法及びEECC第3条の目的(特に投資の促進)との整合性について「重大な疑念」があるとして、当該コード第32条第4項に基づく「フェーズII」と呼ばれる詳細な調査を実施するためであった。こうした状況下で、欧州委員会は市場の利害関係者に対し、2026年2月27日までに意見を提出するよう呼びかけた。その後、欧州委員会はBERECの意見を考慮し、2026年4月7日までに最終決定(留保の解除又はプロジェクトの撤回)を行う。
2022年7月26日に開始された高品質アクセス市場(市場4/1014 - 市場2/2020)に関する公開協議を受け、ANCOMは、同市場が依然として競争的であり、競争条件に変化がないことを確認した。この理由により、同市場は規制緩和されたままである。欧州委員会は2022年10月6日、提案された決定を承認した。
コール・ターミネーション市場
2023年9月25日、ANCOMは固定回線及び移動体通信ネットワークにおける音声コール・ターミネーションサービスの規制義務の廃止に関する協議を開始した。この協議の終了時(2023年10月23日に終了)に、規制当局は、市場は十分な競争状態にあり、価格は欧州単一料金に関する委託法令の適用を受けるとの結論を下した。2024年1月30日、ANCOMはその決定書草案を欧州委員会に提出し、欧州委員会は同草案を2024年2月22日に承認した。
ANCOMは2024年3月12日(44)、固定回線及び移動体音声通話のコール・ターミネーション市場(それぞれ市場1/2014及び市場2/2014)に対する事前規制を撤廃することを決定し、音声通話コール・ターミネーションの事前規制を解除するまで、2025年3月に終了する1年間の移行期間を設けた。この移行期間中は、市場において顕著な影響力を持つ事業者に対して以前に課されていた義務は引き続き有効となる。
(44) 固定回線ロケーションで提供される音声通話接続サービス及び移動体通信ロケーションで提供される音声通話接続サービスに対応する電気通信セクターの関連市場並びに既存の個別の義務の廃止に関する決定No.147/2024は、2024年3月18日付のルーマニア官報第224号に掲載され、掲載日より発効した。
モバイル衛星通信サービス
ANCOMは、2027年からのモバイル衛星通信(MSS)サービスのための1,980-2,010MHz及び2,170-2,200MHzのスペクトル帯域の使用に関する公開協議を、2024年11月29日から2025年1月15日まで実施した。この協議の目的は、事業者のInmarsat Ventures SE及びEchostar Mobile Limitedに付与されている現在のライセンスが2027年半ばに失効することから、これらのスペクトル帯域の割当に関する将来の指針を定めることにある。寄せられた回答は、この問題に関する欧州の協議の文脈において、ルーマニアによる公式な立場の策定に寄与する。
1.5.3 スロバキア
法律及び規制の枠組み
スペクトル
2025年時点でオレンジに割り当てられたスペクトル及び失効年の概要(45)
| 700MHz | 800MHz | 900MHz | 1,500NHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2.6GHz | 3.4-3.8GHz | |
| 10MHz二重 (2040年) | 10MHz二重 (2028年)+10MHz二重 (2048年) | 10MHz二重 (2028年)+10MHz二重 (2048年) | 20MHz (2049年) | 20MHz二重 (2040年) | 20MHz二重 (2026年)+15MHz二重 (2048年) | 30MHz二重 (2026年)+20MHz二重 (2048年) | 60MHz (2025年) +100MHz (2045年) |
内部の情報源。
(45) 2025年6月のスペクトル割当に続き、表に示されている本マルチ帯域競売の対象ライセンスの有効期限は、本競売で取得されたブロックに対応している。800MHz帯及び900MHz帯における2つの10MHzブロック(有効期限は2048年12月31日)、続いて1,500MHz帯の20MHzブロック(有効期限は2048年12月31日)である。
800/900/1,800/2,100/2,600MHzマルチ帯域の競売
900MHz及び2,100MHzのスペクトル帯域の競売準備手続は、2023年8月21日から2023年9月21日までに行われた、競売の背景や条件に関する市場の意見を収集するための公開協議の対象となった。手続は、2024年3月19日に規制当局によって中断された(46)。900MHz帯域及び2,100MHz帯域は、実質的に2025年に実施されるマルチ帯域の競売で扱われる予定であった。
2025年1月16日から2025年2月17日まで(47)、規制当局(RU)は、800MHz、900MHz、1,800MHz、2,100MHz、2,600MHzFDD、及び26,900MHzTDD帯域をカバーするマルチ帯域の競売について、正式な公開協議を実施した。
このマルチ帯域の競売自体は、2025年6月3日から7月5日まで行われ、506百万ユーロ超で終了した。この中には、オレンジ・スロベンスコ(OSK)が全帯域のブロックを取得するために投資した146百万ユーロが含まれている。但し、2,600MHz TDD帯域は例外であった(その唯一の50MHzブロックはSlovak Telekomが取得し、同社は2.1GHz帯域でも追加のブロックを取得した。(48))。特に、事業者4社が取得した800MHz帯域の各20MHzの価格は、非常に激しい競争により最低競売価格の2倍を上回る70百万ユーロに達した。
同時に、オレンジ・スロベンスコは、900MHz帯域の20MHzも最低競売価格の34百万ユーロで取得した。全体として、大手事業者3社(オレンジ・スロベンスコ、Slovak Telekom、O2 Slovakia)は、類似した特性を有しており、2,600MHzTDD帯域を除く全ての帯域において、比較的類似したスペクトル保有量となっている。国内移動体通信市場に4番目かつ最後に参入したSWANは、1,500MHz、2,100MHz、及び2,600MHz FDD帯域のスペクトルに加えて、同社初の低スペクトル・ブロック(1GHz未満)を900MHz帯域で10MHz取得したが、900MHz帯域でブロックの取得はなかった。競売終了時点での競争環境は、比較的均衡しているように見える。
割り当てられたスペクトルの有効期間は20年間(2029年1月1日から2048年12月31日まで)だが、例外として1,500MHz帯域は即時利用可能であり、2,100MHz帯域は現行のライセンスが失効する2026年9月8日から利用可能となる。割り当てられたブロックに対する支払いは、2025年から2028年にかけての分割払いとなる。
スペクトル割当に伴う主な義務は、以下に関するものとなっている。
・ 2029年から2033年末までのカバー要件(カバー人口の割合、又は設置済み基地局数として)。
・ 800MHz帯域で少なくとも2ブロック、900MHz帯域で少なくとも2ブロックを取得した事業者について、2029年1月から最長2033年12月まで国内ローミングを提供する義務。
・ スペクトル取引及び処分に関する制限。
vynosom-vsetky-frekvencie-su-predane.html
rekordnym-vynosom-vsetky-frekvencie-su-predane/vysledky-elektronickej-aukcie.pdf
3.4-3.6GHz帯域
2019年8月、オレンジは、2つの20MHz結合スペクトル・ブロック(3,470MHz-3,490MHz/3,570MHz-3,590MHz)においてSlovanetから合計40MHzを取得した。このライセンスは2025年まで有効である。
26GHz、29GHz、10GHz、4GHz、174-230MHz、0-30GHz帯域に関する協議及び700MHzライセンスの修正
26GHzのライセンス(49)
スロバキアの規制当局(RU)は、26GHz帯域のスペクトル利用に対する事業者の現在の関心を把握するため、24.25-27.5GHz帯域のスペクトル割当に関する公開協議を2025年7月29日に開始した(終了は2025年9月1日)。同局は、2025年9月、この選定手続の目的を達成するためには電子競売が最も適切であると結論付けた。競売は、スペクトルの特定ブロックに対してリアルタイムでの入札提出を可能にする形式で実施され、選定プロセスにおいて参加者に柔軟性及び透明性を提供する。
(49) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/17#dokumenty
29GHz帯域(50)
スロバキアの規制当局(RU)は、29GHz帯域(27.9405-28.4445GHz及び28.9485-29.4525GHz)のスペクトル利用計画の付属書類に対する修正案に関する公開協議を2025年9月24日に開始した(終了は10月24日)。これは、ポイント・ツー・ポイント・リンク向けの固定回線サービス(FWA)に対するスペクトル割当方法の変更に関するものである。29GHz帯域は、各28MHzの18のデュプレックス・チャンネルに分割されており、デュプレックス・ギャップは1,008MHzである。18のチャンネルのうち、6つがオレンジ・スロベンスコ、Slovak Telecom、及びO2に割り当てられ、各社は2×28MHzのブロックを受け取り、28MHzのガードチャンネルを設けた。割当条件には選定又は入札の手続は規定されておらず、譲渡、権利のレンタル、又はスペクトルの共有は認可されていない。スペクトル計画はRUによって実施される。
(50) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/18#dokumenty
10GHzのライセンス(51)
スロバキアの規制当局(RU)は、2025年11月19日、10GHz帯域(10,150-101,050MHz)のスペクトル競売の一環として、入札の募集を開始した。規制当局は、固定回線無線アクセス(FWA)向けに地域的に有効なライセンスを発行する。各競売は、チャンネル1から8(8×7MHz)で構成される56MHzのデュプレックス・ブロックを対象とし、ブロック当たりの開始価格は12,000ユーロである。競売は2026年1月12日に開始される予定である。10,150-10,300MHz及び10,500-10,650MHz帯域のスペクトルは、従来、FWAアクセスの提供を目的とした固定回線地上システム(FWS)向けの、非調和10GHz帯域のスペクトルとして割り当てられていた。RUは、地域事業者が利用できるよう、このスペクトルを地区レベルで再割当することを望んでいる。
(51) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/19#dokumenty
4GHzのライセンス(52)
スロバキアの規制当局(RU)は、低・中出力無線ブロードバンド・システムによる3,800-4,200MHz帯域(4GHz帯域)のスペクトル割当及びローカル利用に関する公開協議を2025年12月15日に開始した(2026年1月30日まで)。現在、この帯域は固定回線又は移動体通信サービスにはほとんど利用されていないが、3,400-3,800MHz帯域はすでに移動体通信事業者によって利用されており、4,200-4,400MHz帯域は航空電波高度計によって利用されている。利用は、厳格にローカル・ネットワークに留保され、TDD方式により、基地局毎の個別認可及び5MHzブロックへの分割に基づいて行われる。当局は、まず競売を使用せずに3,900-4,000MHz帯域のスペクトルを段階的に割り当て、残りを特定の利用に留保するか、又はガードバンドとして利用する計画である。ライセンスの期間は10年となる。回答では、このスペクトルに対する市場の関心、割当方法、上限の水準、事業者当たりの最小帯域幅、サブ帯域の留保の可能性、及びガードバンドと同期バンドのいずれを選択するかについて、規制当局に報告しなければならない。
(52) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/20#dokumenty
174-230MHz帯域(53)
スロバキアの規制当局(RU)は、地上デジタル放送向けの174-230MHzVHF帯域におけるスペクトル割当に関する公開協議を2025年12月15日に開始した(2026年1月31日まで)。FMスペクトル帯域(87.5-108MHz)がほぼ飽和状態にあることを踏まえ、その目的は、スロバキアにおけるDAB(デジタル・オーディオ放送)の条件を整え、2015年から運用が開始され、現在75.9%のカバー率を有するDABネットワークの普及の加速を容易にすることにある。同局は、特に技術規格の選定、地域及び全国のマルチプレックスの数及びマルチプレックス毎の計画容量、アナログの継続又は廃止、並びに早ければ2026年にも可能性がある付与手続について、関係当事者の意見を求めている。
(53) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/21#dokumenty
0-30GHz帯域(54)
スロバキアの規制当局(RU)は、衛星放送局の運用に向けた0-30GHz帯域のスペクトル利用に関する一般認可案(No.VPR - 01/2025)について、2025年4月1日から5月2日まで公開協議を実施した。その中で、規制当局は当該スペクトル帯域の利用に関する技術的条件を通知している。規制当局は、衛星事業者Skyloが当該一般認可プロジェクトに支持を表明したことを明らかにした。
(54) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/13#dokumenty
700MHzライセンス(55)
スロバキアの規制当局(RU)は、700MHzの調和スペクトル帯域におけるスペクトル利用に対する個別認可の修正に関する公開協議を2025年7月16日に開始した(2025年8月18日まで)。義務の1つは、2025年12月31日時点でのトンネル、国道、高速道路、及び鉄道回廊における5Gのカバーに関するものである。同局は、道路及び鉄道トンネルに対するカバー義務の廃止を求める事業者の要請を取り上げず、全てのトンネルをカバー義務から除外する要請も拒絶したが、鉄道回廊の限られた数のトンネル及び区間について、5Gカバー義務の期限を2028年12月31日まで延長することに同意した。
(55) https://portal.teleoff.gov.sk/konzultacne-miesto/15#dokumenty
700MHz及び3.4-3.8GHz帯域における過去の5G競売
2020年11月23日、スロバキア規制当局(RU)は700MHz及び900MHz帯域における5Gスペクトルの競売結果を発表した。
合計で82.4MHzが競売にかけられ、700MHz帯域では2x30MHz、900MHz帯域では2x4.2MHz及び1,800MHz帯域では2x9MHzから構成されていた。700MHz帯域のライセンスは2040年12月31日までの20年間有効である。これに関連して、オレンジは700MHz周波数帯域の2x10MHzを33.6百万ユーロで取得した。
2022年3月1日、スロバキア規制当局(RU)は、3.4-3.8GHz帯域に関して、使用期間が2025年から2045年までのライセンスの入札を開始した。2022年5月6日、スロバキア規制当局(RU)は競売の結果を公表した。オレンジ・スロベンスコは、100MHzを16百万ユーロの価格で取得した。これらのライセンスは、2025年9月1日から2045年12月31日まで有効となる。
3Gの段階的廃止
2024年2月22日、オレンジ・スロベンスコは3Gネットワークの終了に着手した。スロバキアに残る唯一の3G事業者はO2で、同社も2025年末までにネットワークを終了させる予定である。この決定により、オレンジの競業他社であるSWANはオレンジ・スロベンスコと締結した国家ローミング契約による恩恵を受ける。
卸売ブロードバンド及び超高速固定回線ブロードバンド市場
スロバキアの規制当局は、3a及び3b市場の分析の第3ラウンドを完了し、2018年1月19日に市場3a及び3bについての決定を公表した。規制当局は以下の方法で規制を緩和した。
・ 市場3aにおいて、ローカル銅線ローカル・ループにおけるアンバンドリングを維持する一方でローカル・サブループのアンバンドリングを除外すること、及びNGAサービスの規制的義務を経済的再現性試験及びインプットの技術的同等性に制限すること。
・ 市場3bにおいて、規制価格に代えて、2Pサービス及びマルチキャストIPTV卸売アクセス・サービスの経済的再現性試験を課すこと。
2018年10月17日、スロバキア規制当局は固定回線の物理的インフラ(土木)へのアクセスに関する料金の上限を公表した。月額手数料の上限は、後にスロバキア規制当局により修正され、ダクトへのアクセス(1メートル当たり月額0.218ユーロ)、HDPEチューブ(1メートル当たり月額0.092ユーロ)、マイクロチューブ(1メートル当たり月額0.087ユーロ)である。これにより、インフラに関するアクセス料金は大幅に引き下げられる。関連市場2(旧市場4)に関して、スロバキア規制当局は2024年6月に第5回目の市場分析サイクルを完了した。これは、2019年8月に完了した第4回目の市場分析サイクルに続くものである。
スロバキア規制当局は関連市場2、すなわち以前の関連する市場4(卸売専属の容量)は、競争性があり、引き続き規制の対象外とすると結論付けた。欧州委員会はこの提案を追加のコメントを出さずに受け入れた。
スロバキア規制当局は2026年に市場分析の見直しを開始する可能性がある。
NIS2指令を国内法化する法案の採択
2024年10月2日、スロバキア政府は、欧州NIS2指令(「EU全域における共通の高水準のサイバー・セキュリティのための措置に関する指令」)を国内法化するため、サイバー・セキュリティ法(サイバー・セキュリティに関する法律No.69/2018を改正する政府法案)を修正する法案を採択した。同法案は2024年12月13日に議会で採択され、2025年1月1日に施行された(56)。その文言(57)は通信事業者に対して新たな義務を課しており、これには不遵守に対する罰則も含まれる。その後、2025年9月1日に2つの政令が施行された。1つはセキュリティ措置(58)に関するもの、もう1つは報告義務(59)に関するものである。
(57) https://www.slov-lex.sk/ezbierky/pravne-predpisy/SK/ZZ/2018/69/
(58) https://www.slov-lex.sk/ezbierky/pravne-predpisy/SK/ZZ/2025/227/vyhlasene\_znenie
(59) https://www.slov-lex.sk/ezbierky/pravne-predpisy/SK/ZZ/2025/226/20250901.html
法の更新:重要インフラの耐性及びDORAに関する法律
重要事業体の耐性に関する欧州指令(EU)2022/2557の国内法化(60)は、議会での承認及び大統領による署名を経て、2025年1月1日より施行されている(法律No.367/2024)。金融セクターのデジタル運用レジリエンスに関する欧州規則(EU)2022/2554(DORA)(61)(上記「1.1.2 有効な又は検討中の欧州共同体法の主要文言」を参照のこと。)は、金融機関にサービスを提供する、及び/又は重要事業者として指定された通信事業者にも関係し、欧州当局に対する運用データの提供義務を伴う。
(60) https://eur-lex.europa.eu/eli/dir/2022/2557/oj
(61) https://eur-lex.europa.eu/eli/reg/2022/2554/oj
電気通信法(ZEK)
インターネット・ポータビリティに関する新しい政令が、2025年1月に施行された。さらに、全てのユーザー及び障がいのあるユーザーに関係するサービス品質指標に関する政令が、2025年7月1日から施行されている(62)。さらに、障がいのあるユーザーのためのアクセシビリティ措置に関する政令が2026年1月1日に施行される(63)。電子通信法(ZEK)の修正が2025年11月12日に施行された。これは、特に、GIAの導入、オンライン比較ツールの導入、営業電話の管理、及び事業者が規制当局に料金を報告する義務に関するものである。
(62) https://www.epi.sk/zz/2025-65
(63) In the process of being renewed.
ブロードバンド展開に対する公的支援
RUは、2030年までに全ての人々に、特にサービスが十分に届いていない地域において、ギガビット接続を確保することを目指すスロバキア国家ブロードバンド計画(NPŠP)の技術面について、通信利害関係者の意見を求めるため、公開協議(2025年7月10日まで)を実施した。2024年に実施された調査では、94の町において国家補助の対象となる約101,000件の住所が特定され、市場機能不全のリスクに応じて分類された。14,474件の住所をカバーする4つの介入ゾーンが提案されている。この国家補助は、パッシブインフラ(光ファイバー、FWA)を対象とし、アクティブ機器に対する民間投資の奨励を目的としている。但し、アクセス・ネットワークでは少なくとも4社の事業者、復旧ネットワーク及び移動体通信ネットワークでは6社の事業者が資金を提供するネットワークの共有が必要である。RUは、各種アクセス・サービス(光ファイバーのレンタル、VULA、ビットストリーム・アクセス、及びFWA向けパッシブインフラのレンタル)に対する卸売上限価格を設定することを提案している。事業者は、20年の期間にわたり、これらの価格を尊重することを約束しなければならない。さらに、投資・地域開発・情報化省(MIRRI)及びスロバキア政府は、不感地域をカバーするために112百万ユーロを割り当てる計画を立てていたが、そのうち当初カバーの確保に充てられていた88百万ユーロは、特に防衛関連の他のプロジェクトに再配分される。
ブロードバンド・ネットワーク建設に対する国家補助に関する規則の公開協議
投資・地域開発・情報化省は、規制当局と協力し、ブロードバンド・ネットワーク建設に対する国家補助に関する規則について、公開協議を2025年11月7日に開始した(終了は12月10日)。この協議は、「不感地域」、すなわち十分なギガビット接続が欠如している地域におけるブロードバンド展開に対する公的資金の枠組みを定める。同省は、対象費用の最大50%の資金を共同で提供し、新たにカバーされる住所1件当たり2,000ユーロを上限とすることを提案している。補助を受けるネットワークは、EU規制に従い、公正かつ非差別的な条件の下で、卸売アクセス(ビットストリーム、VULA、及びブラックファイバーのレンタルを含む。)を提供しなければならない。さらに、共同資金提供を受けるアクセス・ネットワークは、少なくとも3者の他の関係当事者にアクセスを提供し、その容量の少なくとも50%を利用可能にしなければならない。本協議は、これらの「不感地域」のマッピングを検証又は精緻化し、補助金受領者に課される卸売義務に関するフィードバックを収集することを目的としている。「不感地域」の変更に関する具体的な意見の提出期限は2025年12月1日であった。
1.5.4 ルクセンブルク
法律及び規制の枠組み
ルクセンブルクの電子通信市場は、ルクセンブルク規制機関(ILR)によって規制されている。同庁は、欧州連合電子通信コードを定める、2018年12月11日の欧州議会及び理事会指令(EU)2018/1972を国内法化した2021年12月17日の法律に基づき業務を行っている。
スペクトル
オレンジに割り当てられるスペクトル及び失効年の概要
| 700MHz | 800MHz | 900MHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2,600MHz | 3,500MHz | |
| 2×10MHz (2035年) | 2×10MHz (2027年) | 2×9.8MHz (2027年) | 2×25MHz (2027年) | 2×14.85MHz (2033年) | 2×20MHz (2027年) | 110MHz (2035年) |
固定回線ブロードバンドの卸売市場
ILRは2025年に卸売アクセス市場を再分析し、市場1/2020及び市場3b/2014については事前の規制を維持すべきだと結論付けた。公開協議(2025年5月-6月)の期間に、規制当局はPOSTの強力な立場を確認し、アクセス義務及び料金上限の維持を提案した。この指針は、卸売アクセスの恩恵を受けているオレンジ及びその他の事業者にとって好ましいものである。2025年9月の欧州委員会の肯定的な意見を受け、ILRの最終決定は2026年第1四半期になると予想されている。
加重平均資本コスト(WACC)
ILRは、2025年10月31日から12月5日まで、関連市場において強力であると特定された事業者の規制対象製品及びサービスに適用される加重平均資本コスト(WACC)を設定する規則案について、公開協議を実施した。
この文脈において、規制当局は、2026年から2030年の期間のレートを4.45%から4.89%に引き上げることを提案している。
国内での協議を経て、ILRは2026年1月6日に欧州委員会に対し規則案を通知し、欧州委員会はこれを受諾した。しかし、2026年2月26日に公表された最終決定において、ILRは最終的に4.75%のレートを採用した。
1.6 オレンジ・グループが事業を行う非EU諸国
1.6.1 モルドバ
法律及び規制の枠組み
2022年6月22日以降、モルドバは正式に欧州連合の加盟候補国となっている。加盟交渉は2024年6月25日から進行中であり、同国は現在、EUの法令体系の採用を進めている。オレンジ・モルドバの活動は、欧州電子通信コードを国内法化した2025年3月5日の法律によって規制されている。この法律は2025年4月10日に施行された。
電気通信に関するこの新しい法律の採択により、モルドバ共和国がEUのRoam Like At Homeローミング・ゾーンに組み込まれる道が開かれた。2025年7月25日に採択されたEU加盟諸国政府の決定により、モルドバは2026年1月1日からこのゾーンに統合される。
スペクトル
オレンジに割り当てられるスペクトル及び失効年の概要
| 800MHz | 900MHz | 900MHz(e-GSM) | 1,500MHz | 1,800MHz | 2.1GHz | 2,600MHz | 3,600MHz | |
| 2×20MHz (2029年) | 2×10MHz (2029年) | 2×5MHz (2029年) | 40MHz (2050年) | 2×25MHz (2029年) | 2×14.8 MHzFDD+ 1×5MHzTDD (2023年) | 2×20MHz (2027年) | 100MHz (2050年) |
オレンジ内部の情報源。
5Gのマルチ帯域の競売
2025年1月14日の競売を経て、オレンジ・モルドバは、1,500MHz帯域のFDDにおいて1×5MHzのスペクトル・ブロック8つと、3,600MHz帯域で1×100MHzのスペクトル・ブロック1つを11,950,017ユーロで取得した。これらのライセンスは25年間付与される(例外として、900MHz及び2.6GHz帯域は2029年11月6日まで有効)。
2025年9月23日、ANRCETIは、マルチ帯域の競売の一環として、移動体通信ライセンスの割当に向けた入札の募集を開始した。ANRCETIは、44のスペクトル・ブロックを以下のスペクトル帯域で売却する予定である:700MHz、1,500MHz、2,300MHz、2,600MHz、3,600MHz、及び26GHz。関心のある当事者は、2025年11月6日までに入札を提出するよう呼びかけられた。オレンジ・モルドバは参加しないことを決定した。
固定回線ブロードバンドの卸売市場
2023年12月23日、ANRCETIは、ローカル・ループのアンバンドリング及びビットストリーム・アクセスに関する関連市場について、2014年の欧州委員会の勧告(市場4及び市場5)に基づく決定を採択した。いずれの場合も、規制当局は既存の事業者であるMoldtelecomに以前課されていた義務、特に卸売料金のコスト指向性を単に繰り返したものである。規制は全土を対象としているが、ANRCETIは競争レベルが高まっていることを理由に、26都市を是正措置の適用から除外することを決定した。
アフリカ及び中東地域におけるライセンスの更新
以下の表は、オレンジが事業を行うアフリカ及び中東において2025年12月31日現在保有しているライセンスの種類と失効期限を示したものである。
| 現在のライセンスの満期日 | ライセンスの種類 | |
| ボツワナ | 2036年12月 | 5Gスペクトル |
| ボツワナ | 2036年12月 | 4Gスペクトル |
| ボツワナ | 2036年1月 | 4G TDDスペクトル |
| ボツワナ | 2033年9月 | 2G-3Gスペクトル及びネットワーク |
| ボツワナ | 2033年9月 | サービス及びアプリケーション |
| ボツワナ(1) | 2028年8月 | 4Gスペクトル |
| ボツワナ(2) | 2037年12月 | 4Gスペクトル |
| ブルキナファソ(3) | 2035年5月 | 固定回線、移動体通信2G - 3G - 4G |
| カメルーン | 2030年1月 | 2G - 3G - 4G |
| コートジボワール(4) | 2032年4月 | グローバル(2G - 3G - 4G) |
| エジプト | 2031年10月 | 2G - 3G - 4G、 固定回線仮想ライセンス |
| エジプト | 2026年7月 | 固定回線 |
| エジプト | 2030年4月 | インターネット |
| エジプト | 2039年10月 | 5G(技術中立性) |
| ギニアビサウ | 2025年4月*** | 3G |
| ギニアビサウ | 2026年5月 | 4G |
| ギニアビサウ | 2027年1月 | 2G |
| ギニア | 2029年3月 | 2G - 3G - 4G |
| ヨルダン | 2039年5月* | 2G(900) |
| ヨルダン | 2041年6月* | 3G(2,100MHz) |
| ヨルダン | 2040年9月* | 4G |
| ヨルダン | 2043年9月* | 4G(2,600MHz) |
| ヨルダン | 2048年1月* | 5G(3,500MHz) |
| ヨルダン | 2039年5月 | 固定回線 |
| ヨルダン | 2038年12月 | インターネット |
| リベリア | 2030年7月 | グローバル(2G - 3G - 4G) |
| マダガスカル | 2038年12月 | グローバル(固定回線、移動体通信2G - 3G - 4G) |
| マリ | 2032年7月 | グローバル(2G - 3G - 4G) |
| モロッコ | 2029年8月(64) | 2G |
| モロッコ | 2031年12月 | 3G |
| モロッコ | 2035年4月 | 4G |
| モロッコ | 2036年4月 | 固定回線 |
| モーリシャス | 2026年11月 | 2G - 3G - 4G |
| モーリシャス | 2026年11月 | 固定回線 |
| 中央アフリカ共和国** | 2039年11月 | グローバル(2G - 3G - 4Gモバイル及び固定回線) |
| コンゴ民主共和国 | 2031年10月 | 2G - 3G |
| コンゴ民主共和国 | 2038年5月 | 4G |
| コンゴ民主共和国 | 2040年9月 | 固定回線インターネット、TDDスペクトル |
| コンゴ民主共和国 | 2041年8月 | 固定回線FTTX |
| コンゴ民主共和国 | 2041年8月 | 本土の光ファイバー |
| セネガル | 2034年8月 | グローバル(2G - 3G - 4G) |
| セネガル | 2038年11月 | 5G |
| シエラレオネ | 2031年7月 | 2G - 3G |
| シエラレオネ | 2034年3月 | 4G |
| チュニジア | 2034年7月 | グローバル(2G - 3G) |
| チュニジア | 2031年3月 | 4G |
| チュニジア | 2039年11月 | 5G |
情報源:国家規制当局からのデータ。
(1) 2,500-2,600MHz帯域に割り当てられたスペクトル。
(2) 1,800MHz帯域に割り当てられたスペクトル。
(3) 以前のライセンス2つに取って代わり、発効日は2020年5月である。
(4) グローバル:事業者が利用可能な技術を全て利用することにより固定回線及び移動体通信の両サービスを提供することを認めるライセンスの種類をいう(国によってグローバル・ライセンスに4G技術は含まれない。)。
* 2022年8月に署名された契約は、ライセンス期間の10年間の延長を保証している。
** 2024年11月7日に4Gの更新及び15年の期間延長。
*** 2G、3G、及び4Gのライセンス更新は、新たな統一ライセンス制度への移行の一環として交渉が進められている。
(64) 更新作業中
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
本項目に記載されている将来に関する事項は、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において判断したものである。
2.1 非財務リスクの管理枠組み
2.1.1 企業の社会的責任(CSR)ガバナンス
組織
内規に従い、取締役会は、経営統括からの提案に基づき、社会、社会的及び環境に関する複数年の戦略的指針を決定する。経営統括はまた、行動計画及び工程表の形で、この戦略の実施方法を取締役会に提示する。取締役会は、得られた結果について年次ベースで報告を受ける。経営委員会は、社会、社会的及び環境に関する事項について、年に数回、作業セッションを設けている。経営委員会及び取締役会はまた、持続可能性報告書、警戒プラン及びその実施、並びにオレンジの事業及びサプライチェーンにおける現代の奴隷と人身取引に関する宣言を審査する。これらの文書は全て、取締役会により承認される。
経営統括は、サステナビリティに関する野心を策定し、表明するとともに、それが生み出す価値を示し、環境及び社会の軌道を導くための運営モデル及び内部ガバナンスを実施し、並びに当グループにおいて当該アプローチを実行に移すためのCSR文化及びスキルを開発するに当たり、当グループの企業の社会的責任(CSR)部門に依拠している。同部門のディレクターは、経営委員会の構成員として、この業務について、定期的に経営委員会に報告するとともに、GCSER委員会(GCSERC-第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「取締役会の委員会」を参照のこと。)を通じて、取締役会に報告している。したがって、取締役会は、行動計画の進捗状況、各種プログラム、方針及びこれらに関連する目標について、定期的に報告を受けている。さらに、当グループの非財務リスク及びその管理枠組みは、監査委員会により審査されている。
経営統括は、ステークホルダーの期待に沿って、オレンジにとっての主要な影響、リスク及び機会を特定するため、当グループのCSR部門に依拠している。
当グループのCSR部門は、以下の3つの部門から構成されている。
・ 気候変動への適応及び移行に関する計画を統括し、エネルギー管理を含む当該事項に関する当グループのコミットメントをモニタリングするとともに、その他の環境事項に関する情報を提供する環境部門。
・ デジタル・インクルージョン、機会均等及び人権の尊重に関する当グループの野心を推進する社会部門。
・ 当グループの戦略的CSR指針を定義し、及び実施するとともに、CSRに関する諸課題(持続可能性報告書、警戒義務)についての当グループの各種義務の遵守を確保し、当グループ内におけるCSRスキルの特定及び育成を図り、ステークホルダーの期待(ステークホルダーとの対話)を特定し、及びこれを反映させ、並びに当グループのデジタル・トラスト戦略を定義するCSRガバナンス及びトラスト部門。
当グループのCSR部門は、特に、グループ監査、統制及びリスク管理部門(DACRG)と連携している(第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「グループ監査、統制及びリスク管理」を参照のこと。)。同部門は、特に、経営委員会においてリスクに特化したセッションの際に他の部門から提示される非財務リスクに関する作業、及び当グループの評価方法論に依拠している。また、同部門は、当グループのリスク管理アプローチを各事業体に展開するための当グループの方法論を用いるとともに、各部門の内部統制レビューに参加している。
当グループのCSR部門は、各種の社会及び環境プログラムの調整及びモニタリングに関して、当グループの財務報告基準、プロセス及び情報システムを活用しつつ、グループ財務部門と緊密に連携している。同部門は、予測演習(予算及び戦略計画)を通じて、戦略計画におけるCSRコミットメントに関連する軌道、目標及び財務上の影響を監督している。同部門は、各部門及び各事業体内のCSRマネージャーのネットワーク、支援機能ネットワーク(財務、購買及び物流、イノベーション及び戦略)、並びに警戒プランの実施を担当する者に依拠している。この監督の実施を強化するため2023年初頭に設置されたサステナブル・ファイナンス部門は、当グループの財務・業績及び開発担当の執行取締役に報告している。
当グループのCSR上の課題及びコミットメントを全ての従業員が自らのものとして理解し、担うこと
当グループのCSRの目標及びコミットメントの達成には、企業の変革が必要であり、全ての従業員の貢献が求められる。これを受けて、オレンジは、チームにおいてCSRに関する一般的な文化を醸成し、必要不可欠なCSRスキルを確保するため、意識啓発及び研修プログラムを導入している。
これらのCSR研修プログラムは、次の3つの目的を軸として構成されている。
・ 責任ある及び包摂的なアプローチの課題について、全ての従業員の意識を高めること。
・ 全ての従業員がそれぞれの業務において行動を起こせるように、事業の取組にCSRスキルを組み込むこと。
・ 環境分野の専門家のスキル向上を確保すること。
CSR研修へのアクセスは、全ての従業員が利用可能な専用ポータルを通じて提供されており、当該ポータルは、環境、ダイバーシティ及びインクルージョン、倫理及びコンプライアンス、並びに責任ある実践の4つのカテゴリーを軸に構成されている。
CSRに関する一般的な意識向上研修
全てのオレンジの従業員が、CSRに関する課題及び当該分野におけるオレンジのコミットメントを自らのものとして理解できるよう、数多くの研修コースがオンラインで提供されている。これらの研修は、基礎的な内容については7言語で受講可能であり、オレンジの炭素排出量、職場におけるジェンダー平等、警戒義務、デジタル・アクセシビリティ、循環経済、倫理及びコンプライアンス、持続可能なビジネスモデルなど、幅広いテーマを網羅している。
事業別の追加的な研修
CSRに関する「事業」向け研修ポートフォリオは、全ての従業員が各自の業務において行動を起こせるよう、事業の取組にCSRスキルを組み込むことを目的としている。
これには、例えば、非財務の軌道の報告及び管理において重要な役割を担う財務管理職種向けの研修、製品及びサービスを設計するチーム向けのエコデザインに関する研修、よりエネルギー効率の高いソリューションを構築するためのITアーキテクト、開発者及びインテグレーター向けのソフトウェア・エコデザイン研修、あらゆる購買プロセスに適用されるCSR基準について学ぶための、購買担当者及び購買申請者向けの責任ある購買に関する研修、並びに、持続可能な開発を価値創出の実質的な原動力とするための、マーケティング部門向けの革新的かつ持続可能なビジネスモデルに関する研修などが含まれている。
また、上級管理職の研修にも特別な配慮がなされている。
上級管理職の変動報酬及び持続可能なファイナンス手段へのCSR指標の組込み
サステナビリティ課題に関するマネジメントの枠組みの一環として、オレンジは、従業員の変動報酬(第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」「3 経営委員会の構成員の報酬」を参照のこと。)及び一部の資金調達手段に、環境、社会及び社会的目標に関する主要な指標を組み込んでいる。これらの取組により、当グループは、サステナビリティ目標の達成に向けた関与を強化することが可能となっている。
サステナビリティ連動型ファイナンス・フレームワークに組み込まれている主要な持続可能な業績指標は、オレンジによってモニタリングされており、当事業年度においては以下の通りであった。
| 主要業績評価指標 | 実績 |
| デジタル分野におけるスコープ1及び2のCO2eq排出量の絶対的削減 | 2015年比で2025年に49.3%削減 |
| デジタル分野におけるスコープ3のCO2eq排出量の絶対的削減 | 2018年比で2025年に16.4%削減 |
| デジタル分野におけるスコープ1、2及び3のCO2eq排出量の絶対的削減 | 2020年比で2025年に24.5%削減 |
| 経営陣ネットワークにおける女性の参画 | 2025年における経営陣ネットワーク内の女性比率36% |
| デジタル・スキルの習得支援を受けた受益者数 | 2021年から2025年までの累計で3.3百万の受益者 |
これらの主要業績評価指標は、持続可能性報告書(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)の不可欠な一部を構成しており、そのため、オレンジの法定監査人による監査を受けている。
2.1.2. 非財務課題に係る内部統制に関する個別の手続
内部統制の手続は、実施されている方針及び措置と併せて、当グループがリスク・マッピング及びその警戒プランにおいて特定したリスクの軽減に寄与する(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。サステナビリティ課題に特有のリスク評価方法は、ダブル・マテリアリティ評価並びに影響、リスク及び機会(IROs)の特定に関する専用の項において詳細に定められている。当該評価は、一方では会社全体のリスク管理プロセスに、他方では警戒義務に係るリスク管理プロセスに完全に組み込まれており、当グループのリスク・マッピング及び警戒義務リスクのマッピングが、その主要な構成要素を成している。持続可能性報告書において、当グループは、ダブル・マテリアリティの分析により特定された非財務課題に対応するリスク及び影響並びにそれらに係る統制環境、特に、それらに対処するための方針及び行動計画を提示している。
2.1.3 当グループのセキュリティ・ポリシー
オレンジの存在意義は、セキュリティに関して、包括的で、有益かつ分かりやすいアプローチを構築することについて、従業員、顧客及びステークホルダーに対するコミットメントに体現されている。
リスクを管理するため、グローバル・セキュリティ・マネジメント・システム(GSMS)が整備されている。これは、以下の機能別方針を実施するための、セキュリティ並びに人的及び財務的資源を組織化するための枠組みを提供するものである。
リスクに基づくアプローチを用いて、オレンジ・グループのグローバル・セキュリティ方針(Global Security Policy:GSP)は、当グループの戦略目標と整合した主要なセキュリティ原則を定義するとともに、商業的な提供内容に付加価値をもたらすものである。同方針は、当グループが事業を展開する各地域における法令及び規制を遵守し、国際的な基準及びガイドラインと整合した実務を採用している。セキュリティの目的は、人、特に従業員を保護すること、当グループの情報及び顧客データ、その提供内容、製品及びサービス(電気通信サービス、金融商品及び金融サービス等)、その事業プロセス、並びにIT及びNetworks(ITN)インフラを含む全ての無形資産及び有形固定資産を保護することにある。
GSPは、各ガバナンス機関により定められた取り決めに従い、オレンジSA及び子会社を含む当グループの全ての事業体に適用される。当該方針は、権限委譲を受けた経営委員会構成員及び各事業体の取締役によって実施され、これらの者は、必要な資源を配分することにより、当該方針を実装する。そのために、彼らは、最高セキュリティ責任者(Chief Security Officer:CSO)及びIT及びネットワーク・セキュリティ責任者を任命する。また、これらの者に対して目標を設定する。効率性を継続的に追求する観点から、各事業体は、行動計画を策定し、実施及びモニタリングすることにより、当該原則を業務上適用する。当該方針の原則からの逸脱は、免除手続を通じて正式化される。定期的な評価チェック(技術的及び組織的なセキュリティ監査、目標の進捗管理等)は、各事業体レベル及びグループ・レベルの双方において実施され、リスク・マッピングの更新に活用される。グループ・セキュリティ部門は、その所管範囲において、方針が適用されていることを確保する。また、共有サービス及び専門性の集約の導入を提案し、当グループが目標を達成できるよう、それらが実装されることを確保する。透明性が高く、機能的なGSPは、全ての関係者によって利用されており、orange.comのウェブサイトに掲載されている。
人、資産、情報及び環境の安全を確保するための仕組みは、持続可能性報告書において説明されている。特に、当グループのグローバルな保護方針については詳細に、また、個人データ保護方針については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されている。
2.1.4 サイバー・セキュリティ管理の枠組み
リスク管理及び戦略
重要なサイバー・セキュリティ・リスクを評価、特定及び管理するため、オレンジは、企業情報及び個人データの双方を対象とする一般的なデータ・セキュリティの枠組みを整備している(1)。
(1) これは、グループ・セキュリティ方針(一般的な枠組み文書)、グローバル・セキュリティ・マネジメント・システム及びグループ・セキュリティ・スタンダード(特定のセキュリティ要件に関する詳細情報)から構成される。
この枠組みは、国際的に認知された基準に基づいて運用されているグローバル・セキュリティ・マネジメント・システム(以下「GSMS」という。)の一部として、オレンジの全体的なリスク管理アプローチに組み込まれている。GSMSの目的は、特にサイバー脅威に関連するリスクを管理及び評価することにより、セキュリティを継続的に改善することである。グループ・セキュリティ方針は、GSMSの中核的な構成要素である。同方針は、オレンジの事業セクターに向けた各種のセキュリティ・ガイドライン及び戦略的目標とともに、リスクに基づくアプローチを定めている。
オレンジのサイバー・セキュリティ・リスク管理は、グループ・セキュリティ部門(以下「SECD」という。)によって実施されている。同部門は、オレンジのサイバー・セキュリティ・リスク・プロファイルのパラメータを定義し、主要なサイバー・セキュリティ課題に関する分析を経営陣に提示する責任を負っている。SECDを通じて、グループ・セキュリティ方針(GSP)の実施状況は、適切に適用及び遵守されていることを確保するため、定期的に評価及びモニタリングされている。SECDはまた、当グループの主要なサイバー・セキュリティ・リスクを特定する責任を負っている。これらのリスクは、リスクに特化したセッションにおいて経営委員会に提示され承認されるとともに、監査委員会にも提示される。オレンジの子会社におけるサイバー・セキュリティ・インシデント管理に関する規則は、SECDによって定められている。事案に応じて、SECDはオレンジの子会社と連携し、特定のインシデントを直接管理することができる。必要に応じて、SECDは、状況に応じ、特定のインシデントを経営委員会、又は場合によっては取締役会に報告することがある。
従業員はまた、データ・セキュリティの原則及び個人データ保護に関するコンプライアンス要件の双方を対象とする各種の意識向上セッション及び社内研修モジュールを通じて、サイバー・セキュリティ上の課題及びリスクについて周知されている。
オレンジはまた、サイバー・セキュリティ・リスク管理プログラムの評価、改善、実施及びモニタリングを支援するために、サービス提供者を活用する場合がある。オレンジは、これらのサービス提供者の利用に関連するサイバー・セキュリティ上の脅威に係るリスクをモニタリング及び特定するためのプロセスを整備している。SECD内の専任チームが、第三者のサイバー・セキュリティ・リスクの評価を担当している。当グループは、サイバー・セキュリティに関するレビューを実施し、サプライヤーに対してサイバー・セキュリティに関する契約上の保証を求めている。
2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において、当グループは、2025年の開始以降に発生し、オレンジの事業戦略、事業活動の結果若しくは財政状態に重要な影響を及ぼした又は及ぼす可能性が高いサイバー・セキュリティ・インシデントについて、認識していない。サイバー・セキュリティ上の脅威に関連するリスクに関する詳細については、「3 事業等のリスク」「3.1 事業活動に関するリスク」を参照のこと。
ガバナンス
SECDは、サイバー・セキュリティ・リスクのモニタリングについて日常的な責任を負っている。また、SECDは、サイバー・セキュリティ・リスク・マッピング、リスク軽減計画及び関連指標、セキュリティ目標、当グループの各エンティティが実施した自己評価の結果、並びにSECDが実施した技術的及び組織的なサイバー・セキュリティ監査の所見を、定期的に経営委員会に提示している。
SECDは、拡大版セキュリティ・グループ・マネジメント委員会(以下「GCS」という。)の議長を務めており、同委員会は、オレンジの全体的なサイバー・セキュリティ戦略及びレジリエンスを検討するため、定期的に開催されている。
経営委員会は、SECDから定期的な報告を受けている。サイバー・セキュリティ・リスクに関する報告は、監査委員会にも提示されている。監査委員会は、リスク監視ツールの有効性、当グループが直面する主要なリスク及び講じられている予防措置を含め、当グループのリスクを定期的に評価している。監査委員会は、その分析を取締役会に提出し、取締役会は改善を提案することができ、また、提案された措置の実施を監督している。
取締役会は、サイバー脅威に関連するリスクの監視を含め、リスク管理を監督する責任を負っている(2)。
(2) オレンジの取締役会の内規(https://gallery.orange.com/\_h/mhdPYI)を参照のこと。
2.1.5 2025年警戒プラン
当グループは、親会社及び発注会社の警戒義務に関する2017年3月27日付フランス法律第2017-399号の適用を受けている。その結果、オレンジは、警戒プランを策定し公表するとともに、当グループ自身の事業活動並びにサプライヤー及び下請業者におけるその展開の効率的な実施について報告することが求められている。
以下に示す警戒プラン及びその有効な実施に関する報告は、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」又は当社の2025年のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの第1章「当グループ及びその事業の概要」に記載されたサステナビリティ情報を参照する場合がある。
警戒プランの取組は、グループ各国のチームの関与を通じて実施されており、ステークホルダーと緊密に連携し、責任ある取組に向けてサプライヤー及び下請業者に支援を提供している。
記載されたガバナンス機関は、ガイドライン及びプロセスの遵守を確保するとともに、結果について報告を行っている。
2.1.5.1 ガバナンス委員会
ガバナンスは、当グループのガバナンス機関並びに各事業体又は各部門のガバナンス機関の関与に基づいている(第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「取締役会の委員会」を参照のこと。)。
・ グループCSR部門は、当グループの警戒プラン、その実施されるべき措置並びに警戒プラン及びその報告書の作成を定義し、かつ、効果的に実施する責任を負う。
・ 各事業体又は各部門は、現地での実施に責任を負い、グループレベルでプランを担当する者を支援するため、連絡担当者を任命する。当該連絡担当者は、自らの管轄範囲内の行動並びに自らに報告する子会社に関する行動を調整し、警戒プランの展開状況及びその有効性について、該当する現地のガバナンス機関(取締役会、経営委員会又はマネジメント委員会)に報告する。
全ての事業体及び部門からの拠出に基づき、警戒プラン及びその報告書が作成され、当グループの経営報告書に含められる。これらは、当グループの全ての執行取締役及びオレンジの最高経営責任者から構成される経営委員会、並びに当グループのGCSER委員会(GCSERC)に提示された後、取締役会により承認され、定時株主総会により承認される。
2025年の警戒プランは、以下の日付に当グループのガバナンス機関に提示された。すなわち、2025年1月20日に経営委員会に、及び2025年2月12日にGCSERCに提示された。
2.1.5.2 組織
当グループの警戒プラン及びその連絡担当者ネットワークの実施責任者
当グループのCSR部門は、警戒義務管理者を任命した。この役割を遂行するに当たり、警戒プランのロールアウト・マネージャーは、当グループの各子会社及び各部門に任命された警戒義務の連絡担当者によるネットワークの支援を受けている。
警戒プランのロールアウト・マネージャーは、年間を通じて当該ネットワークの調整を行う。同責任者は、連絡担当者のスキル向上の取組を支援し、業務上の情報に関する報告の調整を行うとともに、特定の現地事情、直面している制約及び早期警戒の兆候を把握する。また、同責任者の役割には、当事者意識を醸成することに加えて、警戒義務の管理における課題及び全ての従業員が関与する必要性を改めて周知することも含まれる。
事業体及び各部門に配置された連絡担当者のネットワークは、警戒義務に係るリスクの監督及び警戒プランの現地展開においても、重要な役割を果たしている。同担当者らは、人事、セキュリティ、購買、CSRなど全ての関係部門と連携し、関連する管理枠組みに基づいてリスクが管理及び監視されていることを確認しなければならない。調整役としての役割は、警戒システムにおいて重要である。
この二層構造は、警戒義務に関する事項について、全ての地理的地域及び事業活動を対象とするとともに、業務運営上の卓越性を確保することを目的としており、その結果、警戒プランの効果的な展開に寄与するものである。
欧州並びにアフリカ及び中東におけるスポンサー
2023年以降、警戒プランに基づく取組を監督し、当該プランに関連する課題を当該地域内の各事業体において提起するため、当グループのアフリカ及び中東地域にスポンサーが任命されている。当該スポンサーは、各事業体のエグゼクティブ・メンバーと緊密に連携して活動している。
当該スポンサーは、全体的な組織及びガバナンスの枠組みの規定、各事業体による警戒プランの適切な実施の確保、必要な研修ツールの定義及び開発、並びに子会社への支援の提供について責任を負う。
その結果、アフリカ及び中東地域では、より高い賛同と理解が得られ、その結果として警戒プランの管理がより適切に行われるようになり、同地域は成熟を遂げている。2025年には、欧州地域においてもスポンサーが任命された。
貢献者
警戒義務の連絡担当者は、日常業務においてリスク・マネージャーから支援を受けており、同マネージャーは、リスク管理に関する確立された専門性を提供している。両者の協働及び調整は、現地のマッピングにおいて、警戒義務に関連するリスクを適切に管理するために不可欠である。
また、最高気候責任者も、環境分野における当該システムの管理に積極的に関与している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
当グループ・レベルでは、警戒プランのロールアウト・マネージャーが、業務の集約を図るため、当グループの監査・内部統制・リスク管理部門(DACRG)、購買・サプライチェーン部門(GPS)、法務部門、人事部門、安全部門及びCSR部門と緊密に連携している。その目的は、支援部門による事業ライン・リスクの管理と、事業体及び各部門によるオペレーショナル・リスクの管理との整合性を一層高めることにある。2026年のロードマップでは、リスク管理に係る内部プロセスの最適化及び簡素化を目的として、この協働をさらに強化することが示されている。
2.1.5.3 リスク管理
評価方法
リスク評価は、「重大性」と「発生確率」という2つの要素に基づいて行われる。各要素は、下記の図に示す通り、それぞれ3つの基準から構成されている。
評価を円滑に行い、当該取組を客観的かつ信頼性の高いものとするため、警戒義務の連絡担当者は、以下の評価支援ツールを使用している。
・ 5段階の評価グリッドを用いて、重大性に関する3つの基準を評価している。これらの評価グリッドは、警戒義務に関連する各リスク毎に設定されている。
・ 発生確率の算定に用いられる国の状況については、主要なコンサルティング会社であるVerisk Maplecroftの専門的知見に基づく。これらの分析は、国連及びOECDの基準に基づき、人権の状況に関連する国のリスクの水準を把握し、当該分野における警戒を高めるために使用されている。
その後、重大性及び発生確率の評価結果は、下記の通り、マトリクス上に位置付けられる。当該マトリクスでは、重大性が主要な判断要素とされ、企業は最も重大なリスクに対応しなければならない。濃いオレンジ色のゾーン(重大性及び発生確率がレベル3を超えるもの)に位置付けられたリスクは、重要リスクとみなされ、優先的に対応しなければならない。
ネットリスク及びグロスリスク
本報告書では、管理システムの導入前、すなわち「グロス」アプローチに基づく警戒義務リスクに関する評価を示している。これは、重大性並びに「突発性」及び「国の状況の性質」という発生確率の基準に基づき、当グループの事業活動に係るエクスポージャーを測定するものである。
反対に、「ネット」リスクは、社内に整備されている管理システムを考慮したものである。社内における警戒義務の管理を目的として、警戒義務の関係者は、残余評価に基づいて判断を行うことが求められる。
時間軸
リスクは、以下の時間範囲に基づいて評価されている。
・ 長期 ― 今後10年以内又はそれ以降に発生するもの。
・ 中期 ― 今後5年以内又は3年以内に発生するもの。
・ 短期 ― 当該年内又は直近6ヶ月以内に発生するもの。
警戒義務に係るほとんどのリスクは、特定の地理的地域において、負の影響がすでに生じている又はいつでも生じうることから、短期の観点で分析されている。
連結
同一のリスクであっても、当グループの異なる地理的地域及び主要な事業分野によって、同一の方法で評価されるわけではない。このため、オレンジは、警戒義務に係るリスク分析を、以下に基づいて構成することを選択した。
・ B2Cネットワーク通信事業者の事業について、アフリカ・中東、欧州及びフランスの3つの地理的地域。
・ オレンジ・ビジネス・セグメント。
・ Orange Cyberdefense・セグメント。
・ Orange Wholesaleの事業。
・ 横断的な部門から構成される第三次産業活動。
地理的地域又は主要な事業分野毎の連結作業では、各リスクについて、当該範囲内に含まれる事業体、国又は部門による全ての評価を集約している。報告されたデータが単一の評価水準に収束した場合には、その評価が連結に用いられるが、事業体間で評価が相違する場合には、定性的、定量的又は状況に応じた基準に基づき、当該範囲を担当する執行取締役が裁定を行う。
人の健康、安全及びセキュリティ分野におけるリスクの評価及び優先順位付け
以下に示すリスク・マトリクスは、人の健康及び安全の観点における、オレンジのグロス・リスク分析の概要を示したものである。
| オレンジの組織体制 | |||||||
| オレンジ・フランス | オレンジ・ヨーロッパ(フランスを除く。) | オレンジ・アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス | Orange Wholesale | Orange Cyberdefense | 横断的部門 | |
| 健康、安全及びセキュリティ | |||||||
| 会社の通常の事業過程における活動 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 安全指示の不遵守 | ●○ | ●○ | ●● | ○○ | ●○ | ○○ | ●○ |
| 事業変革 | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ |
| カスタマー・リレーション・サービスにおける言葉による攻撃又は身体的な攻撃 | ●○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 職場におけるハラスメント、性差別及び暴力 | ○○ | ○○ | ●○ | ●○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 高リスク地域への移動又は居住 | ○○ | ○○ | ●● | ●● | ●○ | ○○ | ●○ |
| 突発的な外生事象に起因する危機的状況 | ●○ | ●○ | ●○ | ●● | ●○ | ●● | ●○ |
| 機密性の高いサービスの障害 | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●● | ●● |
●● グロス・リスク ― 高
●○ グロス・リスク ― 中
○○ グロス・リスク ― 低
人権分野におけるリスクの評価及び優先順位付け
以下に示すリスク・マトリクスは、人権の観点における、オレンジのグロス・リスク分析の概要を示したものである。
| オレンジの組織体制 | |||||||
| オレンジ・フランス | オレンジ・ヨーロッパ(フランスを除く。) | オレンジ・アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス | Orange Wholesale | Orange Cyberdefense | 横断的部門 | |
| 人権 | |||||||
| 強制労働又は人身取引 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 不適切な労働条件 | ○○ | ●○ | ●○ | ●○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 児童労働 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 若年層の精神的健康及び身体的健康への被害 | ●○ | ●○ | ●● | ○○ | ○○ | ○○ | ●○ |
| 結社の自由及び団体交渉権の侵害 | ●○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 差別 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 表現の自由の侵害 | ○○ | ○○ | ●○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| プライバシーの侵害 | ●● | ●● | ●● | ●● | ○○ | ●● | ●● |
●● グロス・リスク ― 高
●○ グロス・リスク ― 中
○○ グロス・リスク ― 低
環境分野におけるリスクの評価及び優先順位付け
以下に示すリスク・マトリクスは、環境の観点における、オレンジのグロス・リスク分析の概要を示したものである。
| オレンジの組織体制 | |||||||
| オレンジ・フランス | オレンジ・ヨーロッパ(フランスを除く。) | オレンジ・アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス | Orange Wholesale | Orange Cyberdefense | 横断的部門 | |
| 環境 | |||||||
| 気候変動及び温室効果ガス排出 | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ○○ |
| 汚染 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 水資源及び海洋資源 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 生物多様性及び生態系 | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
| 天然資源及び廃棄物の管理 | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ●○ | ○○ |
●● グロス・リスク ― 高
●○ グロス・リスク ― 中
○○ グロス・リスク ― 低
2.1.5.4 サプライヤー及び下請業者
警戒義務に係るリスクに関するオレンジのサプライヤー及び下請業者の管理は、契約上及び業務上双方を含む一連の措置に基づいて行われている。
以下の図は、当該仕組み全体の包括的な概要を示すものであり、詳細については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。
2.1.5.5 内部通報及び報告メカニズム
オレンジは、「Hello Ethics(3)」と呼ばれる内部通報システムを整備しており、当該制度は、当グループの全ての従業員及びパートナー、サプライヤー、バリューチェーンにおける労働者並びにあらゆる外部ステークホルダーに開放されている。当該制度は、オレンジのウェブサイト(www.orange.com)、当グループのイントラネット、サプライヤー向けのオレンジ専用ウェブサイト及びサプライヤー行動規範のほか、一般の検索エンジンを通じて、インターネット上で利用することができる。
(3) https://helloethics-orange.integrityline.com/
また、現地規制への対応として、当グループの各事業体が独自の内部通報システムを設けている場合もある。これらは、通常、電子メールアドレスによって構成されている。詳細については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。
2.1.5.6 警戒プランの展開に関する指標
警戒プランの展開状況は、システムのカバレッジ水準を示すとともに、現地レベルにおけるシステムの有効性を評価することを可能にする。
オレンジは、以下の3つの基準に基づいて、同計画の展開状況を評価している。
・ 各事業体及び部門における警戒プランの責任者の任命又は指定。
・ 各事業体及び部門における警戒プランの現地実施及びそのマッピング。
・ 事業体及び各部門のガバナンス機関(経営統括又は取締役会)による、当該マッピング及び関連する行動計画の承認。
| 警戒プランの実施 | 2025 | 2024 | 2023 |
| 事業体レベルにおける警戒プランの責任者の任命又は指定(連結収益における割合(%)) | 100% | 96% | 98% |
| 事業体におけるグループ・マッピングの現地実施(連結収益における割合(%)) | 100% | 91% | 92% |
| 警戒義務の一環として策定された事業体の行動計画についての、事業体のガバナンス機関による承認(連結収益における割合(%)) | 97% | 87% | 90% |
2025年には進捗が見られたが、その一部は、警戒プランの展開に向けて、アフリカ及び中東地域の各国において関係者の動員、支援及び意識向上を図るために講じられた施策によるものである。
2.2. 影響、リスク及び機会
2.2.1 環境問題の影響、リスク及び機会
2.2.1.1 ESRS E1 気候変動
環境問題に関して、オレンジは、気候変動への適応、気候変動の緩和及びエネルギー管理に関連する重要な影響、リスク及び機会(IROs)を特定した。
| ESRS(サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| オレンジにとっての重要事項:気候変動 | ||||
| 気候変動の緩和 | オレンジの温室効果ガス排出が生物に及ぼすマイナスの影響 | 目的を達成できないことによる評判リスク及びオペレーショナルリスク | 顧客の脱炭素化を支援し、その活動のレジリエンスを高める機会 | ・ ビジネスモデルへの影響:収益構成(設備販売)、コスト削減及びビジネス機会 ・ 超高速ブロードバンドの拡張戦略、インフラ開発戦略及びオレンジ・ビジネスの変革戦略への影響 |
| エネルギー | エネルギー関連の緊張により一時的に供給が途絶えるリスク | ・ ビジネスモデルへの影響:主としてコストの増加(全ての活動) ・ ネットワークの拡張及び品質戦略並びにアフリカ・中東地域における成長支援戦略への影響 | ||
| 気候変動への適応 | 気候関連のハザードに起因するインフラの劣化によるマイナスの影響 | オペレーショナルリスク並びに復旧及び適応に係るコストの増加リスク | 顧客の脱炭素化を支援し、その活動のレジリエンスを高める機会 | ・ ビジネスモデルへの影響:収益の減少(接続サービス)及びコストの増加(インフラ) ・ 超高速ブロードバンドの拡張戦略並びにネットワークの品質及びサービスエクセレンス戦略への影響 |
気候変動の緩和
移行計画の策定におけるいかなる不備又はその実施が不十分である場合には、温室効果ガス排出量への影響は中長期的に現実的かつ不利なものとなり、オレンジがその目標を達成できないことは、異常気象の発生頻度及び強度が増加し、オレンジのビジネス関係を超えて、自然及び人間に対してマイナスの影響を及ぼす可能性がある。オレンジは、自らの活動及びビジネス関係の活動により、2040年までにネット・ゼロ・カーボンとなるという目標を達成できないリスクを負っており、オレンジが環境移行に取り組む主体として認識されない場合、評判への影響(顧客、金融セクターからの信頼の喪失及び雇用主としての魅力度の低下につながる可能性がある)を負う。また、オレンジが入札に応札する際に温室効果ガス排出削減目標が選定基準の一部となりうること、又はBtoB顧客若しくは卸売市場のオペレーター、あるいは投資家によって評価されうることから、そのリスクは運営上又は財務上のものとなる可能性もある。
脱炭素化計画の成功を確実なものとするため、オレンジは購買及び事業運営の規模を縮小すること並びにそれらの購買及び事業運営における温室効果ガス排出原単位を低減することからなる二本柱のアプローチを採用している。この戦略は、3つの優先的な行動分野に焦点を当てている。
・ エネルギー。エネルギー消費を最小化するためのエネルギー効率行動計画の実施(ネットワークの近代化、ネットワークプーリング、省エネルギー技術の展開、ケーブル敷設船の近代化、不動産における炉の近代化)及び、使用されるエネルギーを脱炭素化するための行動計画の実施(風力及び太陽光発電の電力購入契約(PPA)、太陽光発電所、ネットワーク拠点における太陽光発電の利用による自家消費、再生可能エネルギーの原産地証明書の購入、車両フリートの電動化)。
・ サプライヤー・エンゲージメント。購買量を削減するための業務効率化に関する行動計画の実施(ネットワークにおいて実施されるオンサイト作業の最適化、設備の耐用年数延長)及び購買を脱炭素化するための行動計画の実施(サプライヤーとの共同エンゲージメント・プログラム(パートナーに対するネット・ゼロ・カーボンプログラム)、入札における環境基準)。
・ 循環経済。新規設備よりも温室効果ガスの排出が少ない再生機器の顧客向け販売を拡大するための行動計画(REプログラム)の実施及び購買における再生機器の利用拡大(オレンジ・サステイナブル・アンド・サーキュラー・アンビション・フォー・リサーティフィケーション・プログラム―OSCAR)及び機器の製造に再生材料を使用することに関するサプライヤーとの行動計画の実施(パートナーに対するネット・ゼロ・カーボンプログラム)。
最後に、オレンジは、残余の温室効果ガス排出量を緩和するため、自然に基づく炭素吸収プロジェクトに資金を拠出している。
ビジネスモデルにおける活動は当グループの温室効果ガス排出量に寄与していることから、これらを削減するための行動計画が策定されている。これらの削減計画は、設備販売など特定の収益の構成に影響を与える可能性があるほか、特定のコスト削減(購買量の削減、設備のエネルギー効率の向上、保守コストの最適化、インフラの共同利用等)をもたらすことにより、ビジネスモデルに影響を及ぼしうる。また、当該計画は、当グループのネットワーク近代化戦略及び超高速ブロードバンド・ネットワークの拡張戦略にも影響を及ぼす(再生材料及び再生機器の使用、設備寿命の延長)。
さらに、通信サービス事業者としての立場から、オレンジは、顧客の環境フットプリントの削減又は悪天候に対するレジリエンスの向上を支援するサービス(主としてオレンジ・コンサルティング及びSofrecomの子会社を通じたコンサルティング及び監査)やソリューション(主としてオレンジ・ビジネスを通じて提供)を顧客に提供することができる。これは、IT&インテグレーションサービス及びコンサルティングサービスに関連する販売活動における事業機会を意味している。この事業機会は、オレンジ・ビジネスを次世代のコネクティビティ・ソリューション分野のリーダーとして位置付けるというオレンジの戦略的指針に完全に合致するものである。
エネルギー
顧客数、端末台数及び利用量の増加により、オレンジにおいては能力及び成長戦略を適応させる必要があることから、又、顧客においては端末の利用及び電気通信サービスへのアクセスを確保する必要があることから、オレンジ及び顧客双方でエネルギー及びインフラ需要が増大している。こうした状況に加え、地政学的緊張が高まる環境に直面している。例えば、オレンジは、マージンを圧迫する可能性のあるエネルギーコスト上昇のリスクや、事業の継続性を確保するために必要なエネルギー供給の調達が一時的に困難となるリスクを認識している。
エネルギーコストが上昇した場合、当グループの全ての活動が影響を受ける可能性がある一方で、エネルギー消費削減に向けた行動計画やエネルギー効率化プログラムに伴うコスト削減の効果を享受できる可能性もある。
したがって、エネルギー需要の管理は、事業継続性を確保するとともに、超高速固定及び移動体通信ブロードバンドネットワークの拡張並びにこれらのネットワークの卓越性及び品質に関する戦略的な野心を支えるために不可欠であり、また、エネルギーへのアクセス及びその管理が主要な課題であるアフリカ・中東における成長を支援するためにも不可欠である。
さらに、オレンジは、電力へのアクセスが確保されていない地域において、信頼性が高く低炭素な電力へのアクセスを促進するため、サブサハラ・アフリカにおいてサービスのポートフォリオ(Orange Energie)を展開している。
気候変動への適応
気候変動は、激甚な気候ハザードの増加の要因となっており、オレンジの物理的インフラが劣化し、短期的には顧客に対して実質的な重要な影響が現実に生じ、中長期的には潜在的な重要な影響が生じる可能性がある。この悪影響は、サービスの継続性の中断又は品質の低下という形で現れ、自然災害が発生した場合に、事業継続性が公的機関による被災者支援の体制構築を支えるものであることから、より一層深刻なものとなる。
このため、オレンジは、インフラのレジリエンスを強化するための設備投資の増加(冗長化ソリューションの実施、損傷時における設備の交換、事業活動の継続性を確保するための負荷遮断装置の導入等)のリスクを負っている。また、オレンジは、気候変動にインフラ及び事業活動を適応させることができない場合には、復旧コスト、訴訟の発生及びその他のオペレーショナルリスク(業績、健康及び安全)に関連する財務リスクも負っている。
信頼性が高く、レジリエントで有用なネットワークを展開し、運用することは、ビジネスモデルの中核を成すものであり、ネットワーク及び顧客向けサービスの品質による差別化、並びに超高速固定及び移動体通信ネットワークの拡張を継続するというオレンジの戦略を支えている。
インフラの劣化及びそれに伴う事業の中断は、主たる収益源である接続サービスの販売における収益の減少を招くとともに、信頼性が高くレジリエントなネットワークを構築・運用するためのコスト(投資)の増加につながることから、オレンジのビジネスモデルに影響を及ぼす可能性がある。
このため、オレンジは、時間軸に応じた二段階のアプローチを取っている。
・ 現在のハザードに対応するため、オレンジは、全ての国内及び国際ネットワークについて事業継続計画を策定している。オレンジは、継続的改善の原則に基づき、特に衛星技術を含む利用可能な全ての技術を活用するとともに、当グループが事業を展開する全ての国においてベストプラクティスを共有している。
・ 気候変動による将来のハザードの変化を予測するため、オレンジは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が策定した気候シナリオに基づき、2050年までを見据えて、自社のインフラ及び従業員が気候関連ハザードにさらされる状況についての将来予測分析も実施している。この分析は、脆弱性を理解し、地域毎の適応計画を策定するための不可欠な基盤を提供するものである。場合によっては、インフラのレジリエンスを向上させることが設備の冗長化につながり、これは緩和計画に反することとなる。この相互依存関係には、包括的なアプローチが必要とされる。
2.2.1.2 ESRS E5 循環経済
オレンジは、循環経済の発展及び強化に関連する重要な影響、リスク及び機会(IROs)を特定している。循環経済は、温室効果ガス排出量の削減、天然資源に関する供給リスクの低減、及びそれらの採取及び加工過程における環境影響(廃棄物の発生及び処理)の低減に寄与している。
| ESRS(サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| オレンジにとっての重要事項: 活動に起因する資源の枯渇 | ||||
| 資源の使用を含む資源の投入 | 天然資源管理による生物への悪影響 | 天然資源の供給が途絶するリスク | ・ ビジネスモデルへの影響:コネクティビティ活動における収益の減少及び機器販売における収益構成の変化 ・ 固定及び移動体通信ネットワークを拡張する戦略への影響 | |
| オレンジにとっての重要事項: 事業活動から生じる廃棄物 | ||||
| 廃棄物 | 廃棄物の発生及びその処理が生物に及ぼす悪影響 | ・ ビジネスモデルへの影響:機器販売の構成の変化 ・ 固定及び移動体通信ネットワークの拡張戦略への影響 | ||
資源の流入
オレンジのサービス提供は、固定及び移動体通信ネットワーク設備の使用並びに固定及び移動体通信端末の販売に基づいており、これらの端末の製造には、地球上の賦存量が限られている重要金属の使用が必要である。短期及び中期において、こうした圧力が特定の天然資源に及ぼす悪影響は現実のものである。この結果、重要材料の供給が断続的に途絶するリスクが生じ、これは、オレンジがネットワークの展開及び近代化のために使用する設備又は顧客に提供するための設備の生産に影響を及ぼす可能性がある。
設備(インフラ又は顧客向け機器)の生産に対するいかなる影響は、固定及び移動体通信機器の販売に関連する収益に直接的に影響を及ぼしうるとともに、設備に依存するオレンジのネットワークのカバレッジ及び品質の約束に基づく接続サービスの販売に関連する収益に間接的に影響を及ぼしうる。
同様に、これは、超高速の固定及び移動体通信ブロードバンドを拡張する当グループの戦略並びにインフラ分野における長期的な業界のステークホルダーであり続けるという志向にも影響を及ぼしうる。
このため、オレンジは、この制約を緩和することを目的として、設備の耐用年数及びその利用の延長を支援している。ネットワーク設備の再利用を最大化するため、オレンジは、子会社が中古設備を売買できる社内マーケットプレイスを整備しており、また、再生設備を購入する機会を創出するために産業パートナーと協働している。設備販売事業においてオレンジは、再利用、交換時期の延期、修理サービスの利用及び再生端末の販売を通じて、顧客が設備の寿命を延ばすことを奨励している。
顧客の設備の寿命の延長を促進するこの取組は、ビジネスモデルに影響を及ぼしており、設備販売に関連する収益構成の歪み並びに再利用及び再生に関連するコスト削減をもたらしている。
廃棄物
再利用できない寿命末期の電子機器は有害廃棄物に該当し、その処理は廃棄物の発生現場において常に稼働しているとは限らない専用のチャンネルに基づいて行われている。これは、短期・中期・長期的に、環境や住民の健康に潜在的なマイナスの影響を及ぼす可能性がある。
オレンジの廃棄物の予防及び管理に関する取組は、自社の機器及び顧客の機器の使用期間を延長すること(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)及び寿命末期の機器の処理を最適化することに基づいている。そのため、オレンジは、自社所有の機器及び顧客所有の機器の双方について回収手続を実施するとともに、専用の経路を通じた廃棄物の回収を最大化するための方針を整備している。また、廃棄物関連データのトレーサビリティの向上にも取り組んでいる。
顧客の機器の耐用年数を延長し、当該機器を回収するというこの方針は、ビジネスモデルに影響を及ぼしており、機器販売に関連する収益構成の歪み並びに再利用及び再生に関連するコスト削減をもたらしている。
これは、超高速の固定及び移動体通信ブロードバンドの展開を拡大するという当グループの戦略にも影響を及ぼす可能性がある。
2.2.2 社会及び社会的課題に関する影響、リスク及び機会
2.2.2.1 ESRS S1 自社の労働力
自社の労働力について、オレンジは、複数のリスク、マイナス及びプラスの影響、並びに1つの重要な機会を特定している。
| ESRS(サブ・サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| オレンジにとっての重要事項: スキル及びキャリア開発 | ||||
| トレーニング及びスキル開発 | 新たな役割に向けた従業員の雇用可能性及びキャリア開発を向上させるための、スキルの開発及び強化によるプラスの影響 | 事業継続性や当グループの戦略展開を確保するためのスキルを持たないリスク | 魅力的なキャリアパスを提供することで人材を引きつける機会 | ・ 全ての事業活動の遂行及び戦略の展開を自社の従業員に依存していることによる、ビジネスモデル及び戦略への直接的な影響 |
| オレンジにとっての重要事項: 従業員エンゲージメント | ||||
| 適切な賃金、安定した雇用、労働時間及びワーク・ライフ・バランス | エンゲージメントの欠如による生産性の低下及び雇用主としての魅力度の低下のリスク | ・ 全ての事業活動の遂行及び戦略の展開を自社の従業員に依存していることによる、ビジネスモデル及び戦略への直接的な影響 | ||
| 多様性 | インクルーシブで公正な職場環境を促進する方針及び実務慣行による、従業員へのプラスの影響 | ・ 全ての事業活動の遂行及び戦略の展開を自社の従業員に依存していることによる、ビジネスモデル及び戦略への直接的な影響 | ||
| オレンジにとっての重要事項:健康、安全及びセキュリティ | ||||
| 健康及び安全 | 従業員の身体的及び/又は精神的健康への害(職業上の事故、紛争地域、気候関連の危険等)によるマイナスの影響 | 職業上の事故や病気による欠勤により生産性が低下するリスク、評判リスク、及び個人の安全が侵害された場合に罰則を受けるリスク | ・ 全ての事業活動の遂行及び戦略の展開を自社の従業員に依存していることによる、ビジネスモデル及び戦略への直接的な影響 | |
| オレンジにとっての重要事項: 個人データの保護 | ||||
| プライバシー | 従業員の個人データのセキュリティが侵害された場合における財務リスク | ・ 全ての事業活動の遂行及び戦略の展開を自社の従業員に依存していることによる、ビジネスモデル及び戦略への直接的な影響 | ||
スキル及びキャリア開発
ビジネス変革及びスキルニーズの急速な変化(AI、サイバー・セキュリティ、データ、クラウド化、仮想化など)の文脈において、オレンジは、事業継続性及びグループ戦略の展開に必要なスキルを有していないという重要なリスクを特定した。このリスクは、競争の激しい採用環境における雇用主としての魅力度の欠如、又は従業員のスキルを開発するためのプログラムが存在しないことによって説明されうる。
オレンジの規模、国際的なプレゼンス及びビジネス分野の多様性は、候補者を惹き付けて採用する機会であると同時に、従業員の育成及び定着を図る機会ともなっている。オレンジは、多様なバックグラウンドを有する人材にとって魅力的なキャリアパスを備えており、責任あるポジションや技術・デジタル分野の役割における女性の登用、及び若手人材の採用を含む、意欲的な方針を推進している。
内部において、これら全てのプログラム及び方針は、従業員の雇用可能性を高め、新たな役割においてキャリアを発展させるために、従業員のスキルの開発及び強化に対してプラスの影響を及ぼしている。
従業員エンゲージメント
従業員エンゲージメントは、オレンジの持続可能な業績にとって重要である。仕事に対する関係性の社会的変化(意義の追求、柔軟性、テレワーク)や、より良いワーク・ライフ・バランスへの期待を背景に、オレンジは、候補者の期待に応えられない場合に雇用主としての魅力度が低下するという外部の重要なリスク、及び従業員のエンゲージメント低下により生産性が低下するという内部リスクを特定している。
オレンジは、文化及びリスニング・プログラム並びに賃金の公平性及び適切な賃金の保証を基盤として、公平かつインクルーシブな職場慣行を推進している。これらの慣行は差別と闘い、インクルージョンを促進し、経営陣ネットワークにおける女性の代表比率を当グループ全体の比率と整合させることを目指している。これらのプログラムは、当グループの各地域で数年にわたり展開されており、従業員に対して実質的なプラスの影響をもたらしている。
職業における健康、安全及びセキュリティ
従業員に対するマイナスの影響は、従業員の身体的及び/又は精神的健康を害する可能性のある複数の要因に起因している。具体的には、労働環境に影響を及ぼすおそれのある気候関連ハザードの発生頻度及び暴力性の高まり、紛争地域への滞在、又は労働災害である。これらの影響は、従業員の健康、安全及びセキュリティに関する不備が生じた場合には、オレンジにとって有罪判決、コンプライアンス費用などを含む財務上及び評判上のリスクとして顕在化し、また、労働災害又は従業員の健康及び安全に関連する欠勤による就業停止の増加が生じた場合には、生産性の低下による経済的リスクとして顕在化する。
オレンジは、職業上のリスクからの保護に関する文化を強化する必要性、及び安全で平穏な労働条件を通じて信頼を強化する必要性を確信している。
個人データの保護
従業員の個人データの保護に何らかの失敗が生じた場合に被る財務リスクは、顧客及びエンドユーザーの個人データの保護に失敗した場合と併せて記載されている。
上記で言及した事項及びIROsに関連して、自社の労働力における生産性、スキル、エンゲージメント又は信頼が低下した場合、全ての事業及び地域においてビジネスモデルに影響を及ぼし、さらに、全ての柱にわたりオレンジの戦略にも影響を及ぼす可能性がある。これは、これらの全てが事業運営において労働力に依存しているためである。
このため、オレンジは、所在地を問わず、全てのオレンジの事業体及び子会社に適用される「人権」方針を採択している。また、オレンジは、人、組織の俊敏性及びプロセスの簡素化に重点を置いた新たな企業モデルの下で、自社の戦略の展開を支援している。この新たな企業モデルには、スキル開発に関する行動計画及び共通の価値観を中核とする企業文化プロジェクトが伴っている。これは、グループのDNA及び将来に対するビジョンを反映している。この戦略は、プラスの影響を最大化し、リスクを抑制することを目的としている。
2.2.2.2 ESRS S2 バリューチェーンにおける労働者
オレンジは、バリューチェーンにおける労働者に関して、重要な負の影響を1件特定している。
| ESRS(サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| オレンジにとっての重要事項:バリューチェーンにおける労働条件及び人権 | ||||
| 労働条件 | バリューチェーンにおける労働者の人権が尊重されないことによる負の影響 | ・ ネットワークを運用し、サービスを販売するためにバリューチェーンにおける労働者に部分的に依存している事業モデルへの影響 ・ ネットワーク及びサービスの卓越性及び品質に関する戦略への影響 | ||
オレンジは、バリューチェーンにおける労働者に関して、人権が尊重されていないことが、短期・中期及び長期において実際に重要な影響を及ぼすと特定している。この影響は、オレンジのサービス提供者及びサプライヤー、並びにそれらのサプライヤーにも及び、強制労働、児童労働、労働者の身体の完全性の侵害、健康的な労働環境に対する権利、適正な賃金、個人の自由及び結社の自由の不尊重、並びに、本人及びその家族の基本的なニーズや教育を満たすために、尊厳をもって賃金が支払われる権利の不尊重といった、あらゆる分野に関係している。オレンジはまた、非連結のオレンジ事業体の従業員を含め、人の健康及び安全の尊重を重要な事項として特定している。
事業モデルは、固定ネットワーク及び移動体通信ネットワークの展開・運用と、デジタル・サービスの販売という両面において、バリューチェーンにおける労働者に部分的に依存している。
オレンジの戦略は、ネットワーク分野における先行性及びリーダーシップを基盤とし、ネットワーク及びカスタマーサービスの卓越性と品質による差別化を目指すものであり、責任ある契約上の枠組みを通じて信頼関係を構築してきたサプライヤー及びパートナーに一部依拠している。
この枠組みを実行するに当たり、オレンジは、バリューチェーンにおける全ての労働者に適用される「人権」方針、人権、労働、環境及び腐敗防止の分野における国連グローバル・コンパクトの原則への支持、契約手続及び高リスクのサプライヤーに対する評価、並びに自社単独又は同業他社と共同で実施する現地監査を活用している。
2.2.2.3 ESRS S3 影響を受けるコミュニティ
オレンジは、影響を受けるコミュニティに関して、重要性のあるリスクを1件特定している。
| ESRS(サブ・サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| オレンジにとっての重要事項:デジタル・インクルージョン及び平等 | ||||
| セキュリティに関連する影響 | 地域住民の受容が得られないことにより生じる、ネットワークの展開又はその完全性に関する運用上のリスク | ・ 事業モデルへの影響:収益の低下(移動体通信の接続サービス)及びコストの増加(復旧、手続) ・ 移動体通信ネットワークの品質における卓越性、超高速ブロードバンドの拡大及びインフラ開発に関する戦略への影響 | ||
オレンジは、電磁波の放射を理由として、地域コミュニティに関する1つのリスクを特定している。地域コミュニティとは、オレンジの移動体通信アクセスネットワークのインフラ(アンテナ)の周辺に居住する住民を指す。これらの住民が、最適な運用条件に基づくネットワークの展開に反対する可能性があり、場合によっては既存のインフラを損傷させることもありうる。その結果、オレンジにコストが発生し、そのブランドイメージに悪影響を及ぼすおそれがある。
アンテナの劣化や新規アンテナ設置への反対は、オレンジの移動体通信ネットワークのカバレッジ及び品質に変化をもたらす可能性がある。これは、オレンジの事業モデル(移動体通信ネットワークの展開・運用、及び当該ネットワークに基づく接続サービスの販売に一部依拠している。)に影響を与えるおそれがある。さらに、これに関連する手続やメディア報道も、移動体通信ネットワークの展開・運用及び接続サービスの販売に影響を及ぼす可能性がある。
移動体通信ネットワークの展開又はその完全性に関わるこのリスクは、当グループの戦略に影響を与える可能性がある。その場合、当グループは、オレンジのネットワークの品質及びカバレッジに関する約束や、超高速ブロードバンド移動体通信ネットワークを拡大するという目標を達成できなくなり、また、子会社TOTEMを通じてインフラの収益化を図る戦略(TOTEMが保有する移動体通信局を第三者事業者に賃貸すること)にも不利益を及ぼすこととなる。
このような状況を踏まえ、オレンジは、移動体通信インフラの展開に当たり、地域住民との協議を特に重視している。
2.2.2.4 ESRS S4 顧客及びエンドユーザー
オレンジは、顧客及びエンドユーザーに関して、複数の重要なリスク、機会、負の影響及び正の影響を特定している。
| ESRS(サブ・サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| デジタル・インクルージョン及び平等 | ||||
| オレンジにとっての重要事項:デジタル・インクルージョン及び平等 | ||||
| 製品及びサービスへのアクセス並びに非差別 | 電気通信サービスへのアクセスを通じて、人々及び地域の社会経済的発展を促進する正の影響 | 地域に根ざした事業者としての機会 | ・ 事業モデルへの影響:顧客の獲得及び維持(接続サービス及び機器の販売) ・ アフリカ及び中東における成長戦略を含め、当グループの戦略を支える企業の社会的責任への影響 | |
| デジタル・トラスト | ||||
| オレンジにとっての重要事項:個人データ保護及びサイバー・セキュリティ | ||||
| プライバシー | エンドユーザーの個人データのセキュリティ侵害により、エンドユーザーのプライバシーに生じる負の影響 | エンドユーザーの個人データのセキュリティ侵害が発生した場合における、評判上及び財務上のリスク | 信頼される事業者としての機会 | ・ 事業モデルへの影響:収益の低下(信頼の低下)、コスト(制裁金)及び事業機会 ・ サイバー・セキュリティにおけるリーダーシップ戦略への影響 |
| オレンジにとっての重要事項:児童を含む利用者の健康及びウェルビーイング | ||||
| 児童の保護 | 過度なスクリーン使用及び不適切なコンテンツへの接触による、児童及び若者の健康及びウェルビーイングに対する負の影響 | 信頼される事業者としての機会 | ・ 事業モデルへの影響:収益の低下(信頼の低下)及び事業機会 ・ 当グループの戦略を支える社会的責任への影響 | |
| オレンジにとっての重要事項:サービスの継続性 | ||||
| プライバシー、表現の自由及び情報へのアクセス 個人の安全 | 危機発生時、紛争時又は国家当局の要請によりサービスの劣化又はネットワークの障害が生じることによる、利用者への負の影響 | サービスの劣化又はネットワークの障害に起因する、評判リスク又は事業喪失のリスク | ・ 事業モデルへの影響:収益の減少(接続サービス) ・ ネットワークの卓越性及び品質による差別化戦略への影響 | |
| オレンジにとっての重要事項:責任あるマーケティング及び情報提供の慣行 | ||||
| 責任あるマーケティングの慣行 | 提供内容及びサービスの透明性が欠如した場合における、評判リスク及び顧客喪失のリスク | ・ 事業モデルへの影響:収益の低下(サービス及び機器のマーケティング) ・ サービスの卓越性による差別化戦略への影響 | ||
デジタル・インクルージョン及び平等
オレンジは、デジタル・サービスへのアクセスがない遠隔地のコミュニティに対し、短期・中期及び長期にわたって、経済的及び社会的な統合の促進、雇用の創出、地域のステークホルダーへの支援、並びに地域の経済的及び社会的発展を高める地域の取組を通じて、前向きな影響を及ぼしている。
オレンジは、地域に根ざした事業者として、エネルギー、健康、教育及び金融活動へのアクセスなど、接続性を補完する包摂的なサービスを提供している。これらは、地域の社会経済的発展や、インフラが不足している遠隔地コミュニティのエンパワーメントを支えるとともに、雇用の拡大にもつながっている。こうしたサービスは、オレンジにとっての事業機会となっている。
デジタル・デバイドを解消するため、オレンジは、以下の取組を行っている。
・ 地理的なデジタル・カバレッジの拡大を目的として電気通信インフラへの投資を行うとともに、Orange Wholesaleの戦略の柱である共同利用を通じて、事業者である顧客がインフラの展開及び運用に伴う財務的負担を大幅に軽減できるようにし、サービスが十分に行き届いていない地域の人々に対する接続性へのアクセスを促進している。
・ 経済的に脆弱な状況にある人々(不安定な世帯又は高齢者、若者、難民等)に対し、手頃な価格の端末、提供内容及びサービスを提供している。
オレンジは、障がいのある人々や高齢者、又は脆弱な立場にある人々のニーズに対応するため、適合した製品及びサービスに加え、流通チャネルやカスタマーサービスを含む適合した顧客体験を提供することに取り組んでいる。
これらの行動の持続可能な性質は、デジタル技術から遠く離れている人々(BtoCの顧客及び起業家の双方)に対する支援を通じても確認することができる。すなわち、当グループが事業を展開する全ての国に存在するオレンジ・デジタル・センターのネットワークを主として活用し、情報提供、研修及びエンパワーメントを行っている。
オレンジの事業モデルは、接続性の提供を基盤としており、この接続性によって実現されるインクルージョンは、当グループのイメージやブランドの魅力度、顧客ロイヤルティに影響を与え、最終的には収益にもつながっている。
オレンジの戦略には、意欲的な社会的責任方針に基づく新たな企業モデルが伴っている。当グループは、ネットワーク展開における先行性及びネットワーク分野でのリーダーシップを活かし、持続可能な価値を創出するとともに、デジタル技術を通じてデジタル・インクルージョンとエンパワーメントを推進している。またオレンジは、アフリカ及び中東における成長戦略を有しており、これは、オレンジ・マネーなど、接続性を補完するサービスの開発によって一部支えられている。
デジタル・トラスト
個人データ保護及びサイバー・セキュリティ
オレンジは、従業員、顧客及びサービスの利用者、サプライヤー、パートナー及び下請業者、さらには社会全体にとって、データセキュリティ、個人データの保護及びプライバシーが最も重要な課題であると特定している。
個人データのセキュリティ侵害が発生した場合に生じる負の影響に関するオレンジの責任は、その従業員、契約関係にある第三者、顧客から委ねられた全てのデータに加え、重要インフラ提供者として活動する場合には社会全体から委ねられた全てのデータにまで及ぶ。オレンジのネットワークを通じて送信されるデータ又はそのインフラに保存されているデータが失われ、又は開示された場合には、短期・中期及び長期にわたる実質的な影響が生じる。これは顧客のプライバシー権の侵害に当たり、顧客の事業に重大な支障を及ぼすおそれがあり、さらに身代金要求につながる可能性もある。
オレンジに委ねられたデータのセキュリティ侵害が発生した場合、オレンジの評判が損なわれ、顧客からの信頼を失うおそれがあることが、オレンジにとってのリスクとなる。これにより、顧客、パートナー又はサプライヤーを失う可能性があり、収益の減少を通じて事業モデルに直接的な影響を及ぼしうる。さらに、特にデータ保護に関する法令及び規制に違反した場合には、多額の制裁金を科される可能性もある。
信頼は極めて重要である。これが、オレンジがデジタル・トラストを約束とすることを目指し、また、欧州におけるサイバー・セキュリティのリーダーとなることを目的として、サイバー・セキュリティ分野での地位の強化に戦略的に注力している理由である。オレンジは、そのサービスの利用者の個人データの保護及びプライバシーの尊重を促進するため、3つの方法によりあらゆる努力を行っている。すなわち、個人データのセキュリティ、これらのデータの利用に関する透明性、及びこれらのデータに対する利用者の権利の尊重である。
児童を含む利用者の健康及びウェルビーイング
オレンジは、オンライン製品又はサービスが過度又は不適切に利用された場合、利用者の身体的及び精神的健康に対して、短期・中期及び長期にわたる潜在的な影響が生じうると特定している。特に、脆弱な存在と考えられ、スクリーン利用を自ら制御することが難しい場合がある児童において、その影響は顕著である。児童の利用は、不適切なコンテンツへの接触又はサイバー・ハラスメントにさらされる可能性がある。
オレンジの事業モデルは接続性の提供及びオンラインコンテンツへのアクセスに基づいているため、利用者がサービスを利用するに当たって抱く信頼は、当グループの収益に影響を及ぼす。
このことから、オレンジが掲げるデジタル・トラストの約束は、意欲的な社会的責任方針によって支えられている。
オレンジは、児童のデジタル上の保護及び家族への支援に長年取り組んできており、児童を特に重視している。その一環として、デジタル技術の責任ある利用に関するガイドを一般に提供するとともに、特に#ForGoodConnectionsの取組を通じて、こうした利用に関する啓発活動及び研修を積極的に実施している。
「個人データ保護及びサイバー・セキュリティ」並びに「児童を含む利用者の健康及びウェルビーイング」の2つの事項に関して、オレンジは、信頼される事業者としての市場機会を見いだしており、これは、全てのBtoC、BtoB及び事業者である顧客の拡大するニーズに対応するものである。インフラのセキュリティ確保及び個人データ保護のためにオレンジが培ってきた専門性とリソースにより、オレンジは、特にオレンジ・ビジネス及びOrange Cyberdefenseを通じて、企業向けのサイバー・セキュリティ・ソリューションを提供している。加えて、オレンジは、詐欺やサイバー攻撃から顧客がより適切に自らを守れるよう支援するオファー及びサービスを提供している。また、特に親が児童をオンライン上で保護するための選択肢をより多く持てるよう、利用者のニーズに応じたサービスのオファーを設計している。
サービスの継続性
技術的又は気候関連の危機、紛争の発生、又は電気通信サービスの監視に関する当局からの要請への対応などにより、ネットワークの中断を含む電気通信サービスの品質低下が生じた場合、全ての利用者が影響を受ける可能性がある。この影響は、短期・中期及び長期にわたって実際に生じうるものである。
その結果、オレンジは、ブランドイメージが損なわれるリスク及び事業を失うリスクにさらされている。
これらの状況においては、事業モデルの基盤である接続サービスの事業活動が特に影響を受ける可能性があり、その結果、収益が直接的に減少するおそれがある。
これは、信頼を損なうことで、インフラ及びカスタマーサービスに関してオレンジが掲げる卓越性及び品質の目標の達成を阻害し、ひいてはオレンジの戦略にも影響を及ぼすおそれがある。
この目的の達成に向けて、オレンジは、気候変動への適応計画を推進するとともに、定期的に見直しが行われる事業継続計画に基づいて対応しており、さらに、技術分野における表現の自由及びプライバシーの権利の尊重を確保することを目的とするグローバル・ネットワーク・イニシアチブ(GNI)の原則に従っている。
責任あるマーケティング及び情報提供の慣行
オレンジは、責任あるマーケティング及び情報提供の慣行が守られず、顧客の不満を招いた場合には、売上高の減少やブランド価値の低下につながりうる、オレンジのイメージ毀損のリスクがあると特定している。
オレンジの事業モデルは、サービス及び機器の販売活動を基盤としており、信頼が低下した場合には、これらの活動が影響を受け、収益が直接的に減少するおそれがある。
これは、サービスの卓越性及び品質、並びにそれに伴う信頼による差別化という当グループの戦略的な目標の達成にも影響を及ぼすおそれがある。
オレンジは、倫理的で、信頼性が高く、透明性及び包摂性を備えた情報を顧客に提供することを目的として、これらの原則をコミュニケーション活動、マーケティング慣行及び顧客対応に反映させるため、特に「責任あるコミュニケーション・コード」を採用している。
2.2.3 事業活動に伴う影響、リスク及び機会
オレンジは、事業行為に関して、重要性のあるリスクを1件特定している。
| ESRS(サブトピック) | 影響 | リスク | 機会 | オレンジのビジネスモデル及び戦略との相互関係(Lead the Future) |
| オレンジにとっての重要事項:ガバナンス、ESG文化及び倫理的な事業活動 | ||||
| 汚職及び贈収賄並びに政治的関与及びロビー活動 | 汚職又は事業倫理に関する規制遵守違反が生じた場合における、財務上及び評判上のリスク | ・ 事業モデルへの影響:収益の低下(サービス及び機器のマーケティング) ・ サービスの卓越性戦略及び社会的責任への影響 | ||
オレンジは、事業倫理に違反した場合、特に、その従業員による又は従業員に関係する汚職が発生した場合には、評判が損なわれるリスクや、財務的な制裁金を科されるリスクに直面している。
オレンジの事業モデルは、サービス及び機器の販売活動を基盤としているため、汚職行為が発生すると、これらの活動が損なわれ、収益が直接的に減少するおそれがある。
これらと同一の汚職行為は、オレンジのリーダーとしての地位、卓越性に関するその野心、及び社会的責任に導かれた企業モデルに疑義を生じさせることにより、戦略にも影響を及ぼす可能性がある。
これらのリスクに対応するため、オレンジは、倫理規程の周知徹底を図り、従業員の意識向上に取り組むとともに、自社の事業活動を対象とする管理体制を構築している。また、サプライヤー行動規範を通じて、契約関係にある取引先に対しても管理・統制を行っている。
このような事業行為は、サプライヤー及び下請業者との関係において社会的責任の原則を組み込むことを目的とした、持続可能な投資及び責任ある購買方針によっても支えられている。また、オレンジは対話を奨励し、契約上の約束を遵守しており、特に地域経済及び中小企業に重点を置いている。
オレンジは、代表活動において透明性を確保して行動するとともに、政治団体への資金提供を禁止する倫理規程の枠組みに従って行動している。
2.3 オレンジがコミットしている社会的責任の分野
オレンジは、不確実で絶えず変化する世界で事業を展開しており、顧客及び全ての利害関係者の期待はますます高まっている。地政学、気候、主権及び資源に関連する現在及び将来の課題が複雑化する中で、当グループは、事業の長期的な経済的、社会的及び環境的持続可能性を確保する必要がある。
このため、オレンジは、経済、環境、社会及び規制に関する課題を先取りし、これらに適応するための積極的な姿勢を取っている。こうしたアプローチは、利害関係者の声に丁寧に耳を傾けることを基盤としており、その期待に応えるためのコミットメントとして反映されている。
全ての人に責任あるデジタル世界への鍵を提供する信頼されるパートナーであるという目的に導かれ、当グループは、不可欠なデジタル・サービスの提供者として、個人と地域を結ぶ持続的なつながりの構築者として、地域経済を加速させる存在として、そして進歩を牽引する持続可能なイノベーションの推進者として、「Orange is there」であることを日々実証している。
オレンジは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を枠組みとして位置付けるとともに、その中から、自社の影響が最も大きく、特に取組を重点的に進めたい6つのSDGsを特定している。
SDGsアイコン9:産業と技術革新の基盤をつくろう
SDGsアイコン10:人や国の不平等をなくそう
SDGsアイコン12:つくる責任、つかう責任
SDGsアイコン13:気候変動に具体的な対策を
SDGsアイコン16:平和と公正を全ての人に
SDGsアイコン17:パートナーシップで目標を達成しよう
戦略計画「Lead the Future」の延長線上にあり、かつ新たな戦略計画「Trust the Future」に示されている通り、オレンジは、利害関係者に対して正の影響と持続可能な価値を創出することを目標としている。
・ 顧客に対しては、接続性及び信頼されるデジタル・サービスを提供する。
・ 社会に対しては、全ての人がデジタル技術を活用して行動できるようにし、デジタルをインクルージョン及び機会均等を促進するための手段とする。
・ 地球に対しては、オレンジの環境負荷を低減し、2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成することを目指す。
・ 従業員に対しては、刺激的な学習及び能力開発の機会を創出する。
このような価値創出モデルを、従業員、サプライヤー、投資家及びその他の利害関係者とともに構築することが、移行を成功させる上で不可欠である。
こうした野心を実現するため、オレンジは以下の目標を掲げている。
| 指標 | 2025の進捗 | 2025の目標 | 2030の目標 | 2040の目標 | |
| 環境 | デジタル分野のスコープ1及び2の温室効果ガス排出量(2015年比)(SBTi) | -49.3% | -30% | ||
| デジタル分野におけるスコープ3の温室効果ガス排出量(2018年比)(SBTi) | -16.4% | -14% | |||
| デジタル分野における3スコープ合計の温室効果ガス排出量(2020年比) | -24.5% | -45% | -90% | ||
| 温室効果ガス排出量(ネット) | ネット・ゼロ・カーボン | ||||
| 回収されたWEEE及び電池の、認可された処理事業者への移送割合 | 100% | ||||
| デジタル・トラスト | BtoB市場でサイバー・セキュリティ・サービスを提供している国の割合 (オレンジが事業者として展開している国) | 100% | |||
| BtoC市場でサイバー・セキュリティ・サービスを提供している国の割合 (オレンジが事業者として展開している国) | 100% | ||||
| BtoC市場で児童向けデジタル保護サービスを提供している国の割合 (オレンジが事業者として展開している国) | 100% | ||||
| デジタル・インクルージョン及び平等 | 2021年以降にデジタルスキル習得支援を受けた受益者数(累計、百万) | 3.3 | 2.5 | 6 | |
| 社会 | 経営陣ネットワークにおける女性比率 | 36% | 35% | ||
このような体系的なアプローチは、イノベーションと責任が、より公正で、包摂的、倫理的で、安全かつ持続可能なデジタル世界を築く未来において、オレンジの長期的な存続性とレジリエンスを確保することに貢献している。
2.4 環境
2.4.1 ガバナンス
オレンジの内部ガバナンスは、当グループの様々な環境事項を対象とすることを目的としている。
2.4.1.1 環境事項に関する内部ガバナンス機関
気候変動への適応及び緩和、並びにその他のサステナビリティ事項に関する環境事項について、オレンジは、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されたガバナンスに依拠している。
温室効果ガス排出目標の事業部門別内訳は、予算策定プロセス及び戦略計画の不可欠な一部を構成しており、そのモニタリングは、オレンジSAの取締役会の監督の下、監査委員会及びGCSERCの活動を通じて、経営委員会によって実施されている。
2024年以降、当グループの各事業部門は、グループの執行取締役(財務、パフォーマンス及び開発担当)が署名した予算枠組みのレターにおいて、当該部門の範囲に関するスコープ1及びスコープ2の温室効果ガス排出量並びにエネルギー消費量について、絶対値ベースの枠組みを受領している。戦略計画を策定するため、2025年に初めて、当グループの各事業部門は、エネルギー消費量に関する枠組みに加えて、2026年及び2030年を対象とするスコープ1、2及び3の全ての温室効果ガス排出量に関するカーボン枠組みを、財務予測プロセスに関する情報と同時に受領した。
グループ投資委員会は、提出されるプロジェクトについて、その影響を評価するため、体系的に、環境への影響の提示を求めている。また、炭素吸収プログラムの下で計画されている投資を承認し、モニタリングしている。
オレンジの環境に関する取組のモニタリングは、グループCSR部門内の環境及びエネルギー移行部門の責任であり、以下の各種委員会の活動に基づいて行われている。
・ 環境戦略及び環境プログラムの進捗は、気候変動の緩和及び適応計画、並びに循環経済に貢献する各種プログラムの見直し、優先順位付け及び資源配分を行う経営委員会に対して、定期的に提示されている。2025年には、経営委員会に対して3回報告された。
・ 2023年6月に権限が見直されたエネルギー調達委員会(ESC)は、最高経営責任者が議長を務め、同氏が不在の場合には、グループの執行取締役(財務、パフォーマンス及び開発担当)がこれを務める。グループ環境及びエネルギー移行部門が事務局を務めている。同委員会は隔月で開催され、電力購入契約(PPA)を承認する。ESCはまた、エネルギー購入に関する財務的及び技術的枠組みを示し、各国の供給ポートフォリオの構成におけるPPAと環境属性証書(再生可能エネルギー保証原産地証書)とのバランスについて勧告を行う。
・ グループ調達及びサプライチェーン部門が議長を務める責任ある調達委員会は、オレンジの購買に適用される拘束力のある環境コミットメント及びサプライヤーに対する最低要件を承認すること並びにそれらの実施を監督する責任を負っている。また、規制変更が適切に予見され、購買プロセスに組み込まれていることを確保する役割も担っている。
これら3つの意思決定を行う委員会は、環境及びエネルギー移行部門及びオレンジ・イノベーション部門の直接の監督下に置かれる運営委員会であるエネルギー行動計画(EAP)委員会によって補完されている。同委員会は、当グループのエネルギー消費量の80%超を占めるネットワーク及び情報システムにおけるエネルギー効率を担当している。同委員会は、事業部門間の調整を行い、エネルギー管理に関する当グループの既存のガバナンスを強化するとともに、プログラムの統制、展開及びグループ全体でのモニタリングを可能にしてきた。また、各事業体がエネルギー効率向上のための手段を実施することを確保している。
2.4.1.2 ESRS 2 GOV-3 インセンティブ制度におけるサステナビリティ関連業績の統合
オレンジは、自社の目標の達成に直接関連する環境基準を、経営陣の年次及び複数年の変動報酬に組み込んでいる。
2.4.1.3 グループ内における環境コミットメントの展開:専任連絡担当者のネットワーク
オレンジの環境コミットメントは、同社のビジネスモデルの中心的な柱の1つである。2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成するという目標は、当グループが事業を展開する国々における全ての事業体及び子会社が、このコミットメントについてそれぞれの役割を担うことを求めている。
中央レベルでは、2023年に設立された環境及びエネルギー移行部門が、環境及びエネルギーの2分野についての監督(戦略的計画、方針、報告、パフォーマンス分析)を担っている。同部門は、各事業体及び事業ラインに配置された約90人の環境連絡担当者から成るネットワークにより支えられており、事業部門長を通じてこれを統括している。
各事業部門及び各国は、必要な変革を実施するため、マネジメント委員会に対する環境問題の広報担当者を任命している。当該各担当者は、自らのマネジメント委員会を代表して、担当範囲における環境事項に関連するプロジェクトのロードマップの調整を行う。当該各担当者の役割は、各事業体及び各国において、環境戦略を定義し、展開し、伝達し、実施し、及び適応させることである。最高気候責任者の役割も、このダイナミクスの一部を構成している。
2.4.2 環境戦略
環境へのコミットメントは、事業変革を推進する要因の1つとなっており、デジタルは、地球規模の環境問題の管理において役割を果たしている。
そのパフォーマンス及び持続性を確保するため、オレンジは、全ての関係者が直面している環境問題への取組において、自らの役割を果たすことを目指している。同社の環境戦略は、サステナビリティ戦略の3つの柱である「緩和」「適応」及び「支援」に基づいている。
・ 「緩和」とは、オレンジが、自社の活動を管理し、サプライヤーを選定し、サプライヤーと提携し、また顧客向けに影響の小さいソリューションを開発することにより、バリューチェーン全体にわたって自社の活動が環境に与える影響を最小化することを意味する。
・ 「適応」とは、気候関連のハザードの頻度及び激しさが増大している場合でも、オレンジが、従業員及び下請業者の従業員を保護し、顧客及び地域社会に提供されるサービスのレジリエンスに貢献するために、ネットワークインフラ及び業務プロセスを適応させることを意味する。
・ 「支援」とは、オレンジが、顧客及び社会がオレンジと同様の緩和及び適応の課題に直面していることを認識し、サービスの提供を通じて、これらの課題への対応を支援できることを意味する。
2.4.3 気候変動に関連するインパクト、リスク及び機会の管理
オレンジは、デジタル利用の力強い成長を背景として、環境を保全するため、リスク及びインパクト・マネジメントについて積極的なアプローチを採用している。オレンジが自ら引き起こした可能性がある、又は実際に引き起こしたと考えられる環境への潜在的又は実際の損害については、同社の警戒プランにおいて対応されている。
気候戦略は、「緩和」及び「適応」という2つの柱に基づいている。
・ 「緩和」の側面では、産業革命前と比較して気温上昇を+1.5℃に抑制するという気候変動抑制の責任をオレンジが担い、将来世代にとって地球の居住可能性を維持するための健全な条件を保全することを目的としている。当グループの優先事項は、自社の二酸化炭素排出量を削減することであり、そのためにオレンジは誓約を表明している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 「適応」の側面では、地球温暖化が進行する世界において、顧客及び人々に対するサービスのレジリエンスを強化することを目的としている。当グループの優先事項は、気候リスクへの適応であり、オレンジのインフラ及び従業員が気候ハザードにさらされている状況についての分析が行われている。この分析は、地域レベルの適応計画を策定するための重要な基礎を提供している。
緩和の取組を行っているものの、気候はすでに変化しており、今後も変化し続けるため、企業及びそのバリューチェーンに影響を与えうる、より極端な気象事象が発生することになる。さらに、緩和政策(税制、規制、エネルギー生産システムの変革)を規律するルールは、厳格化される可能性が高い。目標を達成するために、緩和計画は、資源消費の削減などの手段を準備するが、資源に制約が生じた場合、企業のリスクを軽減する。一方で、インフラのレジリエンスを向上させることは、設備の冗長化につながり、緩和計画とは相反する。この相互依存関係は、包括的なアプローチを必要とする。経済主体及び公共主体による全ての緩和計画は、気候変動を抑制し、それにより必要となる適応の規模を限定することを目的としている。
オレンジは、パリ協定の枠組み及びIPCC(4)が策定した枠組に沿って取組を進めている。これには、産業革命前と比較した平均気温の上昇が+1.5℃に抑制されるか否かに応じた3つのシナリオと、2030年、2040年及び2050年という3つの時間軸が含まれている。
(4) 気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)。
2.4.3.1 温室効果ガス排出削減計画
オレンジの削減計画は、自社の活動及びバリューチェーンの活動に伴う温室効果ガス排出量を管理することを目的としている。
本計画の策定は、2024年4月に経営委員会に提示されたことを契機として開始された取組の成果である。これは、事業部門とともに反復的に行われた作業であり、炭素コスト算定についてはオレンジ・イノベーションの支援を受け、財務チームが体系的に関与した。本取組の進捗は、2024年9月、2024年12月及び2025年7月に経営委員会に提示された。
本計画は、以下に基づいている。
・ 本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.3.3 気候変動に関連する方針及び行動計画」に記載された方針。
・ 本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.4.1 E1-4-気候変動の緩和に関連する目標」に記載された目標。オレンジは、温室効果ガス排出削減に関する責任を全面的に担うというコミットメントを再確認しており、2025年及び2030年の中間目標を設定した上で、2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成することを目標としている。オレンジの温室効果ガス排出削減に関するコミットメントは、2024年5月にSBTiによって承認され、2030年に向けた産業革命前比+1.5℃の軌道及びネット・ゼロ・カーボンと整合しているものとして分類された。
・ 適切に実行されることを確保するために整備された内部ガバナンス。その管理体制は本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.1.1 環境事項に関する内部ガバナンス機関」に定義されている。
・ 企業戦略への統合。すなわち、本計画は、2026年から2030年までの期間の戦略計画の一部を構成し、財務計画と整合しており、経営委員会によって承認されている。温室効果ガス排出への関与が最も大きいオレンジの事業部門(フランスを除く欧州、フランス、アフリカ及び中東、オレンジ・ビジネス並びにOrange Wholesale)には、2026年の予算及び2030年の戦略計画において、財務目標と並行して、それぞれの活動に特有の排出削減目標が設定されている。これらの事業部門は、2026年については予算の一環として、2030年については戦略計画の一環として、それぞれの温室効果ガス排出目標を受領している。これらの事業部門別目標は、以下に詳述されるモデリングを反映している。
・ 当社の2025年のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントのセクション4.2.2.2.2で言及された行動計画。
オレンジは、パリ協定のベンチマークから除外される活動には関与していない。
温室効果ガス排出削減計画の成功を保証するため、オレンジは、スコープ1、2及び3の排出量の測定及び評価並びに活動別の変動についての理解に依拠している。これにより、運用上の脱炭素化に向けた行動を明確にすることが可能となる。温室効果ガス排出の運営管理のためには、ツール、プロセス及びガバナンスの実装も必要である。
2030年に向けた暫定的な温室効果ガス排出削減計画
2030年までの温室効果ガス排出量を計画し、必要な脱炭素化の手段を有効化させるための方法は、第一に、排出量の変化の算定に基づいており、この算定は、活動の発展(事業インパクト)に結び付いており、サービス単位に対する炭素集約度の比率として表される。これは、脱炭素化の手段を有効化させない場合の温室効果ガス排出量の変化の算定を必要としており、これにより、脱炭素化とは無関係に、事業の成長又は減少の効果を織り込むことが可能となる。この変化は、排出量を約16%増加させる結果となると見積もられている(上記グラフの「事業による影響」バー)。この変化を織り込んだ後、排出量を削減するための様々な運用上の手段が、3つの主要な補完的分野に分けて適用される。
・ エネルギー性能の継続的改善及び脱炭素化されたエネルギーの供給
・ サプライチェーンを脱炭素化するためのサプライヤーとの積極的な協働
・ 全ての機器及びサービスについての循環経済の発展
1. エネルギー
エネルギーの構成要素について、オレンジは、2030年戦略計画における地域別のこれらのカテゴリーの予測に基づいて、ネットワーク、情報システム、建物及び車両の消費量の変化をモデル化している。この消費量は、オレンジの現在の再生可能エネルギーのキャパシティを考慮に入れつつ、当グループの様々な地域における様々なエネルギー源の排出係数に基づいて、温室効果ガス排出量として表される。排出量の変化は、事業に関連する排出量の変化に反映されている(上記グラフの「事業による影響」バー)。
これを踏まえ、オレンジは、エネルギー消費量を削減するためのエネルギー効率改善行動による潜在的な効果及び再生可能エネルギーの利用拡大による潜在的な効果を見積もっている。エネルギー効率の効果の見積りは、オレンジのサプライヤーと一体とされる特定された機器に関する単位当たりの効果を、戦略計画で予定されている展開に基づいて全ての事業に移転することにより算定される(ネットワークにおける省エネルギー機能の展開、ネットワーク現代化プログラム、建物の暖房現代化プログラム、車両フリートの電動化プログラム、ケーブル敷設船団の現代化)。エネルギー消費量の減少は、節減されるエネルギーの種類及び消費国に応じて温室効果ガス排出量の削減をもたらす(当該国の電力ミックスの温室効果ガス排出係数を考慮するため)。再生可能エネルギーの利用による温室効果ガスの効果は、戦略計画で予定されているプログラムに従って算定される。すなわち、自家消費の展開(拠点における太陽光の利用)、アフリカ及び中東における太陽光発電所、欧州における電力購入契約(PPA。再生可能エネルギー生産インフラに由来するエネルギーの購入のための長期契約)並びに欧州及びアフリカ及び中東並びにオレンジ・ビジネス向けの証書の購入である。
オレンジにより講じられたエネルギーに関するアクションは、温室効果ガス排出削減の主たる要因であり、2020年の排出量について約11%の改善が見込まれている(上記グラフの「低炭素エネルギー及び省エネルギー」バー)。
最後に、オレンジは、事業を行っている国々における電力ミックスの炭素集約度の変化についての予測モデルに依拠している。このモデルは、パートナーであるCarbone 4グループとともに2024年に構築されたモデルに基づき、国際エネルギー機関の2025年の数値で更新されたものである。現行の予測が電力の漸進的な脱炭素化を見込んでいることから、オレンジの行動とは別の部分で、オレンジにとっての改善が示されている(上記グラフの「電力ミックスの脱炭素化」バー)。この改善は、事業を行う国々の電力グリッドからのオレンジ自身の消費(スコープ2)及び顧客の消費(スコープ3、販売した製品の使用)の双方に関連している。これは、2020年の排出量の4%と見積もられている。
2025年及び2026~2030年の期間において、オレンジは、エネルギーに係る支出及びアクティブ機器の更新に関し、当グループの計画された営業費用及びCapexの金額を、年当たり300百万ユーロから400百万ユーロと見積もっており、これは、再生可能エネルギー開発プロジェクト(拠点における太陽光の利用、太陽光発電所、PPA、ESCO、発電源証明書)並びによりエネルギー効率の高いネットワーク及びデータセンターにも寄与する。これらの投資は、業務効率の目標により推進されており、自社の温室効果ガス排出の影響の低減にも資する。
排出削減のみに独占的に関連し、関連するオペレーショナル・ベネフィットを伴わない費用は、当グループ・レベルでは引き続き限定的である。これは、2025~2030年の期間において、発電源証明書の購入に充当される営業費用の8百万ユーロと見積もられている。
2. サプライヤー・エンゲージメント
サプライヤーの構成要素について、オレンジは、戦略計画におけるこれらのカテゴリーの予測に基づいて、物品及びサービスの購入の変化をモデル化している。これらの購入は、カテゴリーに応じて、貨幣モデル(温室効果ガスとして表される営業費用及びe-Capex)又は物量モデル(温室効果ガスとして表される機器製造)を用いつつ、様々なカテゴリーの排出係数に基づいて、温室効果ガスとして表される。同一のモデルが、進捗の報告及び計画策定のために用いられる。排出量の変化は、事業に関連する排出量の変化に反映されている(上記グラフの「事業による影響」バー)。
これを踏まえ、オレンジは、サプライヤーの関与からの脱炭素化に関する潜在的な改善を見積もっている。オレンジは、物品又はサービスのカテゴリー別(IT及びネットワーク機器、IT及びネットワーク・サービス、移動端末、カテゴリー別の顧客機器)に、サプライヤーの(貨幣的又は物量的)排出係数の改善を見積もっている。カテゴリー別のサプライヤーの脱炭素化の軌道を明確にするに当たって、オレンジは、CSR共同アライアンス(JAC)(炭素削減プログラムのイニシアチブ)の活動及び、オレンジ・イノベーションが主要サプライヤーと数年にわたり行ってきた議論から得られた自身の専門的分析に依拠した。見込まれる改善は、Partner to Net Zero Carbonプログラムを含むサプライヤー・エンゲージメント・プログラムの進捗に応じて、契約において形式化される。加えて、オレンジは、特に、包装の削減及び低排出の輸送手段の利用拡大(とりわけ航空輸送の利用減少)という観点で、貨物輸送の変化を見積もっている。
見込まれる改善は、2020年の排出量の約7%である(上記グラフの「バリューチェーンの脱炭素化」バー)。
3. 循環経済
循環経済の構成要素について、オレンジは、顧客が使用するものを含むネットワーク及びIT機器の再生利用及び寿命延長並びにエコデザインからの潜在的な改善を見積もっている。顧客への販売又はリースのための再生機器(REプログラム、セットトップボックスの再生)の利用、又はネットワーク及びITシステムのための購入(再認証プログラムによるオレンジ・サステナブル・サーキュラー・アンビション(OSCAR))は、再生プロセスが新規機器の製造よりも著しく排出集中的でないため、温室効果ガス排出量を削減する。オレンジの専門家は、過去の知見に基づいて機器のカテゴリー別に改善を見積り、これを、オレンジの様々な事業体の戦略計画に示された機器の販売、リース又は購入についての予測に適用している。機器の寿命延長は、名目上の軌道において非常に保守的にモデル化されており、まだ改善はわずかである。これは、追加の改善のための1つの道筋である(下記の追加手段を参照)。機器のエコデザインは、サプライヤー・エンゲージメントの構成要素(上記参照)においてすでに織り込まれている機器の製造及び輸送に関連する温室効果ガス排出量の削減、エネルギーの構成要素(上記参照)においてすでに織り込まれているオレンジの機器のエネルギー消費量の削減並びにオレンジが顧客に販売又はリースする機器のエネルギー消費量の削減に反映されている。この最後の点は、販売又はリースされた機器のスコープ3のカテゴリー(カテゴリー3.11及び3.13)におけるオレンジの温室効果ガス排出量の削減に反映されている。減少を見積もるため、オレンジは、モデル別の見込消費量の減少をモデル化し、当グループの様々な地域におけるエコデザイン・モデルの展開を計画し、改善に関わりのある国々における電力ミックスの予測排出係数を適用した。
見込まれる改善は、2020年の排出量の約1%である(上記グラフの「循環経済」バー)。
温室効果ガスの軌道に対するオレンジの各事業部門の貢献
2020年から2025年にかけて、オレンジは、デジタル・セクターにおいて、温室効果ガス排出量の総量を、6.5百万メートルトンから4.9百万メートルトンへと、すでに約25%削減してきた。2026年から2030年の期間については、特定された主要な手段により、この取組を継続し、事業活動に伴う温室効果ガスの増加を相殺することが可能となる。オレンジの戦略計画において現時点で想定されている手段の活用は、2020年比で温室効果ガス排出量を32%削減することに寄与する見込みである。
オレンジのサプライチェーンを除いて、脱炭素化のための各手段に係る営業費用及び投資費用は、排出削減計画で示された軌道を支えるため、当グループの各事業体の予算及び財務計画に計上され、資金手当がなされている。これらの費用は、財務チーム及びCSRチームによって定量化及び特定が行われており、2025事業年度から2030事業年度までの財務予測サイクルの一環として、当グループの財務ツールにおいて報告されている金額と整合するよう確保されている。加えて、特定された各項目と会計基準との相関を確保するため、当該項目と会計基準とのマッピングが実施された。適用された方法論は、オレンジの業務運営における緩和手段に適合したものであり、当グループの二酸化炭素排出量の削減に寄与する対象費用の定義、炭素ドライバーの単位費用及び配分ルールの文書化を含む。
残余のギャップを解消するための、バリューチェーンにおける追加的な手段
2020年比で45%削減という当グループの目標を達成するため、バリューチェーンにおける追加的な手段の特定が進められている。追加的な脱炭素化の機会については、それらが追求されるべきか否かを判断するため、財務、温室効果ガス及び業務運営上の影響の観点から特定及び定量化が行われている。これらの作業は「Nursery」プログラムに集約されている。2020年の排出量の約3%に相当する温室効果ガス排出量のさらなる削減機会がすでに特定されており、現在、コア・ネットワークのクラウド化、顧客向けセットトップボックスのエコデザイン、及び機器の使用期間の延長といった施策について、実施に向けた影響評価が行われている。
2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成することを目的とする、残余排出量の相殺
2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成するという目標の下では、2020年比で排出量を90%削減することが求められ、残余の10%の排出量については、自然を基盤としたプロジェクトからの炭素クレジットによって相殺される。
固定化された排出量
現時点では、オレンジは、自社の固定化された排出量について正式な分析を行っていない。しかし、オレンジの耐用年数の長いインフラは、当グループ全体として見ると、温室効果ガスの排出が少ない又は排出していない。具体的には、使用時に温室効果ガスを排出しないパッシブ・インフラ(土木工学及びケーブル)に加え、使用時に電力及び暖房用エネルギーを消費するため温室効果ガスを排出する建物(総排出量の2%)並びに使用時に温室効果ガスを排出する船舶(総排出量の1%未満)から成っている。
2.4.3.2 気候変動への適応計画
オレンジの適応計画は、当グループの環境・エネルギー移行部門及び監査、統制及びリスク管理部門が共同で責任を担い、当グループの戦略、セキュリティ、ファイナンス、パフォーマンス及び開発、人事、イノベーション並びに保険の各部門と連携し、かつ、専門の外部企業の支援を受けて、当グループ全体を横断する形で進められている。
適応の観点では、オレンジは、2024年に物理的な気候リスクへの適応を優先した。これは、オレンジのインフラ及び従業員が気候ハザードに対してどの程度さらされ、どのような脆弱性を有しているかについての分析に基づくものである。これらの状況が2030年、2040年及び2050年の各時間軸でどのように変化するかについては、最も悲観的なシナリオ(SSP5-8.5)を含むIPCCの気候シナリオに基づいて把握されており、リスク管理の枠組みの一環として現地の適応計画を準備する上で不可欠な基盤となっている。オレンジは、特に、専門企業が提供するシミュレーション・ツール並びにリスク特定及び能力開発の取組に関する同社の支援を活用している。オレンジがネットワークを運営する11ヶ国にまたがる、オレンジの最も戦略的な1,000超の拠点及び事業エリアにおいて、リスク・エクスポージャーの変化に関する分析が実施された。こうした拠点又は地域毎の変化に関する情報を踏まえ、オレンジは、グループ・レベルで段階的に適応計画を策定していく予定である。
2.4.3.3 気候変動に関連する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 行動計画 |
| 気候変動の緩和(温室効果ガス排出) | オレンジの温室効果ガス排出が生物に及ぼす負の影響 目標未達の場合に生じうる評判リスク及びオペレーショナル・リスク | エネルギー及び環境方針 グループ調達方針 | 脱炭素化に向けた行動は、主に以下の2類型に整理される。 ・ オレンジの事業遂行に用いられる製品及びサービスの使用量を削減すること ・ これらの製品及びサービスの炭素集約度を低減すること 以下のプログラムに基づき行動計画を実施している。 ・ エネルギー:エネルギー効率化プログラムを通じた削減及び供給の脱炭素化 ・ サプライヤーの脱炭素化:環境課題への取組を考慮したサプライヤーの選定、ネット・ゼロ・カーボンに向けたパートナープログラムの展開、サプライヤーとの作業部会及びエコシステム内での作業部会への参加 ・ 供給の脱炭素化:流通フローの二酸化炭素排出量測定及び同フローの炭素影響を削減する計画の実施 ・ 循環経済:顧客機器及びオファー並びにIT及びネットワーク機器に対する取組 ・ その他:顧客構内での現地作業における業務効率性の改善、従業員向けの取組(社内コミュニケーション、意識向上、研修)、環境マネジメント・システムの展開 ・ 自然の炭素吸収プロジェクトへの資金提供 |
| エネルギー購入 | エネルギーに関連する緊張リスク(一時的な供給途絶) | エネルギー及び環境方針 グループ調達方針 | ・ 価格及び供給を確保することによるエネルギー購入の管理(欧州におけるPPA(電力購入契約)の締結、再生可能エネルギー源からのエネルギー生産、電力容量先物) ・ エネルギー要素に関するガイドラインの提供 |
| 気候変動への適応 | インフラの劣化による負の影響(気候関連ハザード) オペレーショナル・リスク並びに復旧及び適応コスト増加のリスク | 環境及びエネルギー方針 事業継続及び危機管理方針 | ・ リスクの特定 ・ コストの分析 ・ 事業継続及び危機管理方針の展開 ・ 適応計画の定義及び展開 |
| 気候変動の緩和及び適応 | 顧客の脱炭素化を支援し、その活動のレジリエンスを高める機会 | 環境及びエネルギー方針 | ・ 気候変動に関連する提供及びサービスのカタログの開発及び提供 ・ 環境コンサルティング及び監査活動の提供 ・ アフリカ及び中東におけるエネルギーサービスの提供 ・ 極端な気象事象に対応するためのサービスの提供 ・ より持続可能なインフラを事業者に提供すること |
当グループは、環境戦略を実施するため、下記に記載する方針を、対外的及び対内的に公表するとともに、オレンジの各事業体に適用されるガイドラインを策定しており、これらは、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されたガバナンスに従って運用されている。
気候変動に関連する6つのIROに係る管理枠組みは、環境及びエネルギー方針、グループ調達方針、事業継続方針並びに危機管理方針を基に構築されている。
環境及びエネルギー方針並びにガイドライン
(5) 環境方針へのリンク: https://gallery.orange.com/en/element?id=410209
本方針は、CSRを担当する当グループの執行取締役の支持の下で署名されており、オレンジの全ての事業活動に適用される。当グループが事業を展開する全ての地理的地域において実施され、各地域の特性に応じて適切に調整されている。従業員、顧客、サプライヤー、パートナー、業界団体及び地域社会を対象としている。
環境及びエネルギー方針は、気候変動に関する3つの業務運営上のガイドラインに区分される。
エネルギー要素に関するガイドライン
環境及びエネルギー方針に加え、オレンジは、欧州地域の全ての事業体とエネルギー購入に関するガイドラインを共有している。これらのガイドラインは、電力市場の動向を踏まえて定期的に更新されており、エネルギー調達委員会(ESC)(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)の監督の下で、コストの管理及び当グループの電力消費の脱炭素化という二重の課題に対応した電力購入方針を定めている。
「環境主張」に関する原則を定めたガイドライン
オレンジは、環境目標に沿って製品及びサービスの環境パフォーマンスを継続的に向上させるとともに、そのパフォーマンスを公正かつ透明な形で報告することを目指している。こうした方針の下、オレンジは2023年末に、当グループのマーケティング及びコミュニケーションに関わる各コミュニティ向けに、環境主張に関する7つの原則を策定した。これらの原則は、グリーンウォッシングを回避しつつ、製品及びサービスの価値提案を高めることを目的としている。また、当グループ全体の全ての事業体における環境コミュニケーションの一貫性を高めることを狙いとしている。これらの原則は、規制及び当グループのコミットメントを理解し、これらを遵守するための明確で実務的なガイドとなるものである。原則の起草には、コミュニケーション及び法務の各事業部門が関与しており、これらの部門が原則のモニタリングを担っている。
反グリーンウォッシュ委員会は、環境主張に関するオレンジの原則が当グループの全ての事業体で遵守されることを確保するため、2025年初めに設置された。また、規制及び当グループのコミットメントの変更に応じて、これらの原則が定期的に更新されることも担保している。同委員会は、コミュニケーション、法務及びCSRの各部門の代表者に加え、フランス、欧州、アフリカ及び中東、並びにオレンジ・ビジネスの各事業部門の代表者で構成されており、必要に応じて随時開催されるほか、少なくとも年2回は正式に開催されている。
炭素吸収の構成要素に関するガイドライン
炭素吸収の構成要素に関するガイドラインは、炭素隔離に加えて、生物多様性の保全及び地域社会の社会経済的発展に対する共通便益をもたらす自然プロジェクトに資金提供を行うというオレンジのコミットメントを詳細に示している。オレンジが資金提供するファンド及びプロジェクトをモニタリングする各委員会に加え、すでに承認された委任の枠組みを超えるコミットメントについて判断を行うグループ投資委員会が、これらのガイドラインが当グループ全体で適切に適用されることを担保している。炭素クレジットの創出に資するファンド及びプロジェクトへの資金提供は、グループ投資委員会により承認されている。
オレンジは、関係する事業体とこれらのガイドラインを共有し、当該プロジェクトの目標、課題及び選定基準に加え、これらのプロジェクトから創出される炭素クレジットの会計上の取扱いについても示している。
グループ調達方針
グループ調達方針は、環境転換に関する課題を踏まえ、「オレンジの社会的及び環境的コミットメントの実施への貢献」と題するセクションにおいて、事業活動の脱炭素化をその使命に組み込んでいる(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。同セクションでは、購買及び調達に関する意思決定に環境基準を組み込むことに加え、社内ソリューションの活用、再利用、再生機器の使用などの代替案を検討することで購入の妥当性を見直すこと、さらに、エネルギー分野においては、脱炭素化されたエネルギー及び再生可能エネルギーの購入を拡大することが求められている。
グループ調達方針は、責任ある調達に関するコミットメントによって具体化されており、これらのコミットメントは、オレンジのサプライチェーンに関わる影響、リスク管理及び機会の創出を推進するものとなっている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
グループ事業継続及び危機管理方針
環境及びエネルギー方針に加え、オレンジは、気候変動への適応に関連するIROの管理枠組みを下支えするものとして、事業継続方針及び危機管理方針の2つの方針を整備している。これらはグループ・セキュリティ方針の中核を成すものであり、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されている。
2.4.3.4 環境コンプライアンスに関するリスク管理
環境マネジメント・システム
環境リスク及び環境影響の低減という目標に向け、当グループは、主要な事業展開国において、2015年版ISO 14001に準拠した環境マネジメント・システム(EMS)を段階的に導入している。本規格は、事業者が自らの事業活動による環境影響を管理するための組織の在り方を定めたものである。当グループは、特に、ステークホルダー・エンゲージメントを通して、また、製品のライフサイクル全体を通じて自社の事業活動が及ぼす影響を考慮することにより、本規格を組み込んでいる(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
2025年末時点では、当グループのISO 14001認証を取得している全ての組織が、更新監査又は監視監査を首尾よく通過した。2025年における当グループのISO 14001認証の対象範囲は活動全体の74%となり、フランスにおける認証率の向上を背景に、比較可能ベースで2024年から10ポイント拡大している。
さらに、オレンジ・フランス及びオレンジ・セネガルは、全てのITシステム及びネットワーク活動についてISO 50001認証を取得しており、オレンジ・コートジボワールは、全ての事業活動について同認証を取得している。
「グループISO 14001認証率」指標は、ISO 14001認証を取得している全ての対象範囲における電力消費量を、当グループ全体の電力消費量で割った比率である。
この指標は、当グループの連結対象となっている事業体又は事業部門の範囲に基づいて算定されている。
フランスにおけるオレンジとは、オレンジ・フランス及びフランス国内のオレンジ・ビジネスの各事業体を指す。
オレンジ・フランスは、フランス本土における全ての事業活動、製品及びサービスについて、完全な認証を取得している。
2025年末時点でISO 14001の認証を取得済みである連結事業体
| 連結事業体 | 認証取得範囲 |
| フランス国内のオレンジ | 事業活動の91% |
| オレンジ・ポルスカ | 事業活動の100% |
| オレンジ・ルーマニア | 事業活動の100% |
| オレンジ・スロベンスコ | 事業活動の100% |
| ソナテル | 事業活動の50% |
| オレンジ・マリ | 事業活動の100% |
| オレンジ・コートジボワール | 事業活動の100% |
| オレンジ・エジプト | 事業活動の100% |
| オレンジ・マリン | 事業活動の100% |
| オレンジ・ビジネス・インターナショナル | 事業活動の16% |
2.4.3.5 環境リスクに関する引当金
連結財務書類注記9.7を参照のこと。
2.4.4 気候変動に関連する目標及び指標
2.4.4.1 E1-4 - 気候変動の緩和に関連する目標
当該セクターにおける主要なプレイヤーとして、オレンジは、より責任あるデジタル世界を構築することに意欲的である。オレンジは、産業革命前の時代と比較して平均的な地球温暖化の軌道を+1.5℃とすること、並びに2040年までにデジタルセクターにおいてネット・ゼロ・カーボンとなるという目標を掲げる国連グローバル・コンパクトの署名者である(6)。
(6) 本コミットメントは、電気通信事業及びSIサービス(オレンジ・マネーなどの隣接サービスを含む。)を対象とし、エネルギーの再販売を伴う多角化事業並びに純粋な銀行業務は除外される。
この目的のため、オレンジは、自社の温室効果ガス排出量、電力消費に関連する間接的な排出量、及びサプライヤーによって上流で発生し、顧客によって下流で発生する排出量を削減すること、並びに炭素吸収プロジェクトへの資金提供を通じて残余排出量を吸収することにコミットしている。
同社のコミットメントは、温室効果ガスプロトコル(温室効果ガスプロトコル)におけるスコープ1、スコープ2及びスコープ3(7)に関連するものである。このため、当グループは、2025年及び2030年におけるマイルストーンを含む「ネット・ゼロ・カーボン2040」ロードマップを策定した。当該ロードマップは、企業の気候目標を評価する国際的な科学的基準であるSBTi(Science-Based Targets initiative)により、2024年5月に検証された。
(7)スコープ1、2及び3には、当グループの事業活動並びにその利害関係者(サプライヤー、従業員、顧客)の事業活動が含まれる。定義については、「技術用語集」を参照のこと。)
この目標を達成するため、当グループは、以下の中間目標を自ら設定している:
・ 2015年の水準と比較して、2025年までにスコープ1及びスコープ2の温室効果ガス排出量を30%削減すること。
・ 2018年の水準と比較して、2025年までにスコープ3の温室効果ガス排出量を14%削減すること。
・ 2020年の水準と比較して、2030年までに三つ全てのスコープにおける温室効果ガス排出量を45%削減すること。
基準年は、基準年と目標年との間を10年とするために定められており、これはSBTiが設定する最大期間である。スコープ3については、2018年がデータを入手可能であった最も早い年であった。さらに、電気通信事業は循環的ではなく、排出の要因となる事業ドライバーに年毎の大きな変動をもたらさない。例えば、2020年から2023年までの期間において、当グループのエネルギー消費量はほぼ同一であり、その差異は1%未満であった。スコープ3については、2020年から2023年までの排出量は、平均値から最大でも5%の乖離にとどまり、段階的な減少を示している。
これらの中間目標は、温室効果ガス排出量の総量を削減することを前提としている。そのため、これらの目標は、炭素吸収プロジェクトによるマイナス排出を考慮することなく達成されなければならない。これらは、ネット・ゼロ・カーボンの達成状況を測定するための算式として用いられる純排出量の算定においてのみ考慮される。
これらの中間目標は、デジタルセクター向けの国際的な方法論に沿って策定された。情報通信技術セクターが世界の気候に与える影響の推計は、ITUの取組に基づくものであり、SBTi、GSMA、GeSI及び国際エネルギー機関と共同で実施され、オレンジが多大な貢献を行っている。この取組により、科学的勧告に適合し、産業革命前の時代と比較して気温上昇を1.5℃に抑制するために、当該セクターが従うべき温室効果ガス排出削減経路を説明する文書が公表された(8)。オレンジも参加しているネット・ゼロ・イニシアチブ(9)は、2019年2月に企業向けの標準を正式に定めた。
(8) https://www.itu.int/ITU-T/recommendations/rec.aspx?rec=14084
(9) https://www.net-zero-initiative.com
この枠組みに従い、オレンジのアプローチは、以下に依拠している:
・ 優先事項として、スコープ1、スコープ2及びスコープ3における温室効果ガス排出量を可能な限り最大限削減すること。
・ 2040年におけるスコープ1、スコープ2及びスコープ3の残余排出量に相当し、かつ基準年における総排出量の10%を超えない数量について、炭素吸収への貢献を行うこと。
目標の設定に当たって、利害関係者は関与していない。
上記の目標に対する進捗状況を定期的にモニタリング及び評価するために整備された仕組みについては、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)
オレンジは、例えば、他のセクターにおける温室効果ガス排出量を削減する製品及びサービスを販売することにより、そのスコープ外における排出回避にも貢献する意向である。これらの回避された排出量は、オレンジが公表するデータには含まれていない。他のセクターにおける同社の製品及びサービスの利用による炭素への影響を評価するため、当グループは、国際標準であるITU L.1480を使用する予定である。オレンジは、そのスコープ外で回避された排出量についての目標は設定していない。
2025年及び2030年の目標に関するスコープ1、スコープ2及びスコープ3の結果及び交点
| セクター | 単位 | 遡及 | % N/N-1 | % N/基準年 | マイルストーン及び目標年 | |||||||
| 基準年 | 比較可能べース | N | 2025 | 2030 | 2040 | |||||||
| 2023 | 2024 | 2025 | ||||||||||
| スコープ1及び2 | 2015 | 2025 vs 2015 | ||||||||||
| スコープ1及びスコープ2からの温室効果ガスの総排出量(マーケット基準) | デジタル | 二酸化炭素換算トン | 1,678,297 | 981,036 | 1,030,064 | 851,608 | -17% | -49.3% | -30.0% | SBTi/1.5 | ||
| スコープ3 | 2018 | 2025 vs 2018 | ||||||||||
| スコープ3からの温室効果ガスの総排出量(マーケット基準) | デジタル | 二酸化炭素換算トン | 4,849,838 | 4,742,048 | 4,330,724 | 4,054,932 | -6% | -16.4% | -14.0% | SBTi/1.5 | ||
| スコープ1、スコープ2及びスコープ3 | 2020 | 2025 vs 2020 | ||||||||||
| スコープ1、スコープ2及びスコープ3からの温室効果ガスの総排出量(マーケット基準) | デジタル | 二酸化炭素換算トン | 6,498,199 | 5,723,084 | 5,360,789 | 4,906,540 | -8% | -24.5% | -45.0% | -90.0% | SBTi/1.5 | |
スコープ1及びスコープ2に関する報告のカバレッジ率は、オレンジの2025年の連結エネルギー営業費用の99%である。
スコープ3に関する報告のカバレッジ率は、2025年に処分されたOrange Energiaを除き、オレンジの2025年の連結売上高の100%である。
2015年と比較すると、同年は、デジタルセクターにおいて2025年までにスコープ1及びスコープ2のマーケットベースの温室効果ガス排出量を30%削減するというオレンジの目標の基準年であるが、オレンジは当該目標を上回る達成をしている。これらの排出量は、2025年に温室効果ガス851,608メートルトンに達し、エネルギー消費の管理及び再生可能エネルギー源からの電力の継続的な使用に関連して実施された行動計画により、49%減少した。2025年と2015年との間における温室効果ガス826,689メートルトンの減少は、以下の三つの要因により説明される:
・ 当グループのエネルギー消費量が11%減少した一方で、主としてサービスの継続性及び品質を確保するために発電機で燃料油を使用したことにより、アフリカ・中東地域におけるエネルギー消費量が52%増加したことにより緩和された、エネルギー消費量の変化に関連する22,615メートルトンの増加。
・ オレンジのエネルギー方針により、再生可能エネルギー源からの電力の割合が増加したことに関連する、501,651メートルトンの減少。
・ 一部の国におけるエネルギーミックスの改善により生じた電力排出係数に関連する、347,653メートルトンの減少。
2018年と比較すると、同年は、デジタルセクターにおいて2025年までにスコープ3のマーケット基準の温室効果ガス排出量を14%削減するというオレンジの目標の基準年であるが、オレンジはこの目標についても上回る達成をしている。これらの排出量は、2025年に温室効果ガス4,054,932メートルトンに達し、実施された行動計画により16%減少した。2025年と2018年との間における温室効果ガス795,000メートルトンの減少は、主として以下の二つの要因により説明される:
・ ネットワークの展開が継続しているにもかかわらず、特に、欧州におけるモバイルネットワーク及びフランスにおける光ファイバー展開が最終段階に入ったこと、並びにアフリカ・中東地域における展開を背景として、サービスの購入並びにネットワーク及びIT投資が減少したことに関連する、504,000メートルトンの減少。
・ 新規スマートフォン(製造段階)の購入の減少及びその脱炭素化に関連する、216,000メートルトンの減少。
但し、重要性は低いものの、以下の要素についても言及すべきである。CPEの購入の減少による51,000メートルトンの減少がある一方で、使用に関連する29,000メートルトンの増加があったこと、貨物輸送による35,000メートルトン、従業員の移動による49,000メートルトン、及び上流のエネルギーによる59,000メートルトンの減少、並びにテレビの販売に関連する33,000メートルトン超の増加である。
2020年と比較すると、同年は、デジタルセクターにおいて2030年までにスコープ1、スコープ2及びスコープ3のマーケット基準の温室効果ガス排出量を45%削減するというオレンジの目標の基準年であるが、これらの排出量は、2025年に温室効果ガス4,906,540メートルトンとなり、24%減少した。2025年と2020年との間における温室効果ガス1,600,000メートルトンの減少は、主として以下の四つの要因により説明される:
・ 消費されるエネルギーの減少及び脱炭素化に関連する、600,000メートルトンの減少。
・ サービスの購入並びにネットワーク及びIT投資の減少に関連する、548,000メートルトンの減少。
・ その他のサービスの購入の減少に関連する、268,000メートルトンの減少。
・ 顧客機器(スマートフォン、ボックス等)の購入及び使用の減少に関連する、156,000メートルトンの減少。
2.4.4.2 E1-4 - 気候変動への適応に関連する目標
適応計画の分析及び正式化は、現在も展開段階にある。展開率はモニタリングされているが、オレンジは、目標を定義しておらず、又は適応計画の有効性をモニタリングするためのグローバル指標を定めていない。
2.4.4.3 E1-5 - エネルギー消費及びエネルギーミックス、並びにE1-6 - スコープ1、スコープ2及びスコープ3の温室効果ガスの総排出量並びに温室効果ガス排出量の合計
→ 開示要件E1-5 ― エネルギー消費及びエネルギーミックス
| エネルギー | セクター | 単位 | 2025 | 2024 比較可能ベース | % N/N-1 | 2023 比較可能ベース | |||||||
| フランス(OFR) | その他の欧州諸国 | MEA | OB | OW | TOTEM | 企業 | グループ | グループ | グループ | グループ | |||
| 自社の事業活動に関連するエネルギー消費量の合計 | 全て | MWh | 1,931,811 | 1,168,868 | 1,413,542 | 80,432 | 136,254 | 2,192 | 121,458 | 4,854,557 | 5,017,348 | -3% | 5,232,677 |
| 化石エネルギー源からのエネルギー消費量の合計 | 全て | MWh | 158,755 | 153,415 | 889,533 | 50,514 | 133,564 | 2,192 | 121,458 | 1,509,431 | 1,702,972 | -11% | 1,741,595 |
| エネルギー消費量合計に占める化石エネルギー源の割合 | % | 8% | 13% | 63% | 63% | 98% | 100% | 100% | 31% | 34% | 33% | ||
| 原子力エネルギー源からのエネルギー消費量の合計 | 全て | MWh | 1,081,435 | 13,840 | 431 | 4,795 | 1,826 | - | - | 1,102,325 | 1,292,228 | -15% | 1,553,218 |
| エネルギー消費量合計に占める原子力エネルギー源の割合 | % | 56% | 1% | 0% | 6% | 1% | 0% | 0% | 23% | 26% | 30% | ||
| 再生可能エネルギー源からのエネルギー消費量の合計 | 全て | MWh | 691,621 | 1,001,613 | 523,579 | 25,123 | 865 | - | - | 2,242,800 | 2,022,148 | 11% | 1,937,864 |
| エネルギー消費量合計に占める再生可能エネルギー源の割合 | % | 36% | 86% | 37% | 31% | 1% | 0% | 0% | 46% | 40% | 37% | ||
| 再生可能エネルギー源から購入又は取得した電力、熱、蒸気又は冷却の消費量 | MWh | 691,621 | 995,344 | 500,165 | 24,929 | 735 | - | - | 2,212,793 | 1,985,918 | 1,899,775 | ||
| 自家発電による非燃料系再生可能エネルギー源の消費量 | MWh | - | 6,270 | 23,413 | 194 | 129 | - | - | 30,007 | 36,230 | 38,089 | ||
| スコープ1のエネルギー消費量 | 全て | MWh | 45,400 | 102,262 | 241,271 | 18,419 | 133,419 | 2,192 | 121,458 | 664,421 | 732,043 | -9% | 735,516 |
| スコープ2のエネルギー消費量 | 全て | MWh | 1,886,411 | 1,066,606 | 1,172,271 | 62,013 | 2,835 | - | - | 4,190,136 | 4,285,305 | -2% | 4,497,161 |
| うち電力 | MWh | 1,859,034 | 1,042,391 | 1,172,271 | 61,822 | 2,835 | - | - | 4,138,354 | 4,231,086 | 4,436,327 | ||
| エネルギー生産量 | |||||||||||||
| うち非再生可能エネルギーの生産量 | MWh | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | ||
| うち再生可能エネルギーの生産量 | MWh | - | 6,270 | 23,413 | 194 | 129 | - | - | 30,007 | 36,230 | 38,089 | ||
| ISO14001認証対象範囲(電力消費量) | % | 74% | 64% | 60% | |||||||||
エネルギー消費及びエネルギーミックスの方法論に関する注記
データセンター、建物及び店舗で使用されるエネルギーは、IT機器、空調設備、UPS(無停電電源装置)等を含む建物の全てのシステムをリアルタイムで測定及び制御するオンライン管理ツールを用いて算定されている。
ネットワークのモバイルサイトに関連する燃料油又は電力の消費量は、事業体に応じて、オレンジのサイトに設置された監視システム又はメーターにより、平方メートル単位又は直接GWh単位で収集されている。データがm3で収集される場合には、温室効果ガス・プロトコルに基づくm3からGWhへの換算係数が適用される。
エネルギー消費量は、エネルギー供給会社から提供される請求書に基づいて算定されている。特に年度の第4四半期については、推計される場合があり、又は財務データを物理データに外挿することにより算定される場合がある。
第三者オペレーターとネットワークを共有し、技術的環境が共有されている場合には、オレンジが自社サイト向けに購入した電力のみが記録される。この取扱いは、当該共有が概ね均衡している性質を有することによるものである。
エネルギー源別のエネルギー消費量の内訳
ESRSは、エネルギー源別のエネルギー消費量の内訳を求めている。この内訳は、各エネルギー種別(再生可能、原子力及び化石)について消費された体化電力の割合を、それぞれの「自社」消費量(化石エネルギー源:スコープ1エネルギー、オレンジ固有の再生可能エネルギー源)に加算することにより算定されている。
体化電力とは、電力購入契約(PPA)、サイトの太陽光化、原産地保証証書の購入等に起因するオレンジ固有の再生可能エネルギー源からの電力消費量を控除した後の、電力消費量の合計として定義される。
各国における再生可能エネルギー、原子力エネルギー及び化石エネルギーの割合は、2025年に更新された国際エネルギー機関(IEA)のデータに基づいて算出されている。
→ 開示要件E1-6 ― スコープ1、スコープ2、スコープ3及び温室効果ガス排出量合計の総排出量
| 柱A (NZI)/スコープ1+2+3の温室効果ガス総排出量 | セクター | 単位 | 2025 | 2024 比較可能ベース | % N/ N-1 | 2023 比較可能ベース | |||||||
| フランス(OFR) | その他の欧州諸国 | MEA | OB | OW | TOTEM | 企業 | グループ | グループ | グループ | グループ | |||
| スコープ1 | |||||||||||||
| スコープ1からの温室効果ガスの総排出量 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 8,702 | 38,255 | 214,159 | 4,804 | 38,249 | 2,162 | 31,830 | 338,160 | 350,581 | -4% | 325,510 |
| スコープ1の割合 規制対象の排出量取引制度からの温室効果ガス排出量 | % | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | ||||
| スコープ2 | |||||||||||||
| スコープ2からの温室効果ガスの総排出量(ロケーション基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 76,778 | 367,704 | 568,736 | 12,124 | 112 | - | - | 1,025,455 | 1,104,385 | -7% | 1,063,777 |
| スコープ2からの温室効果ガスの総排出量(マーケット基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 68,443 | 24,023 | 410,096 | 10,774 | 112 | - | - | 513,447 | 679,483 | -24% | 655,526 |
| スコープ1及びスコープ2 | |||||||||||||
| スコープ1及びスコープ2からの温室効果ガス排出量(ロケーション基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 85,480 | 405,959 | 782,895 | 16,928 | 38,361 | 2,162 | 31,830 | 1,363,615 | 1,454,966 | -6% | 1,389,287 |
| スコープ1及びスコープ2からの温室効果ガス排出量(マーケット基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 77,144 | 62,278 | 624,255 | 15,578 | 38,361 | 2,162 | 31,830 | 851,608 | 1,030,064 | -17% | 981,036 |
| うちデジタルセクター | デジタル | 二酸化炭素換算トン | 77,144 | 62,278 | 624,255 | 15,578 | 38,361 | 2,162 | 31,830 | 851,608 | 1,030,064 | -17% | 981,036 |
| スコープ3 | |||||||||||||
| スコープ3からの温室効果ガスの総排出量(ロケーション基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 1,309,727 | 977,625 | 924,965 | 637,190 | 60,022 | 32,916 | 180,866 | 4,123,312 | 4,371,476 | -6% | 4,833,436 |
| スコープ3からの温室効果ガスの総排出量(マーケット基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 1,316,586 | 918,077 | 909,114 | 637,346 | 60,027 | 32,916 | 180,866 | 4,054,932 | 4,330,724 | -6% | 4,742,048 |
| うちデジタルセクター | デジタル | 二酸化炭素換算トン | 1,316,586 | 918,077 | 909,114 | 637,346 | 60,027 | 32,916 | 180,866 | 4,054,932 | 4,330,724 | -6% | 4,742,048 |
| 3.1 物品及びサービスの購入 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 748,624 | 422,186 | 292,528 | 482,052 | 34,964 | 20,889 | 106,936 | 2,108,179 | 2,227,496 | -5% | 2,889,078 |
| 3.2 固定資産 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 349,840 | 213,596 | 243,572 | 25,714 | 13,474 | 10,482 | 53,235 | 909,913 | 1,028,688 | -12% | 784,629 |
| 3.3 エネルギー:上流(マーケット基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 41,030 | 27,266 | 146,219 | 3,799 | 6,882 | 458 | 6,951 | 232,604 | 268,262 | -13% | 308,550 |
| 3.4 上流の輸送及び配送 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 7,091 | 9,169 | 8,174 | 6,241 | - | - | - | 30,675 | 30,091 | 2% | 30,006 |
| 3.5 事業活動から発生する廃棄物 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 57,426 | 19,268 | 1,830 | 149 | 2,270 | 816 | - | 81,759 | 73,666 | 11% | 58,758 |
| 3.6 出張 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 5,183 | 1,657 | 1,161 | 2,296 | 817 | 57 | 3,114 | 14,286 | 14,867 | -4% | 14,548 |
| 3.7 従業員の通勤 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 41,306 | 10,492 | 25,163 | 30,995 | 1,620 | 213 | 10,629 | 120,418 | 131,080 | -8% | 148,218 |
| 3.9 下流の輸送及び配送 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 12,045 | 1,703 | 702 | - | - | - | - | 14,449 | 14,295 | 1% | 15,545 |
| 3.11 販売した製品の使用 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 3,155 | 52,723 | 83,559 | 63,062 | - | - | - | 202,499 | 165,925 | 22% | 144,804 |
| 3.13 リース資産の使用 | 全て | 二酸化炭素換算トン | 50,886 | 160,017 | 106,208 | 23,038 | - | - | - | 340,149 | 376,355 | -10% | 347,912 |
| スコープ1、スコープ2及びスコープ3 | |||||||||||||
| スコープ1、スコープ2及びスコープ3からの温室効果ガスの総排出量(ロケーション基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 1,395,207 | 1,383,584 | 1,707,861 | 654,118 | 98,384 | 35,078 | 212,696 | 5,486,927 | 5,826,441 | 6,222,722 | |
| スコープ1、スコープ2及びスコープ3からの温室効果ガスの総排出量(マーケット基準) | 全て | 二酸化炭素換算トン | 1,393,730 | 980,354 | 1,533,369 | 652,924 | 98,388 | 35,078 | 212,696 | 4,906,540 | 5,360,789 | 5,723,084 | |
| うちデジタルセクター | デジタル | 二酸化炭素換算トン | 1,393,730 | 980,354 | 1,533,369 | 652,924 | 98,388 | 35,078 | 212,696 | 4,906,540 | 5,360,789 | 5,723,084 | |
| 一次データを用いて算定されたスコープ3の割合 | % | 79% | |||||||||||
| 純売上高当たりの温室効果ガス排出量合計(ロケーション基準) | 二酸化炭素換算トン | 0.00014 | |||||||||||
| 純売上高当たりの温室効果ガス排出量合計(マーケット基準) | 二酸化炭素換算トン | 0.00012 | |||||||||||
| 温室効果ガス強度の算定に使用した純売上高 | ユーロ | 40,396,196,664 | |||||||||||
| 純売上高(その他) | ユーロ | ||||||||||||
| 純売上高合計(財務書類計上額) | ユーロ | 40,396,196,664 | |||||||||||
スコープ1及びスコープ2に関する報告のカバレッジ率は、オレンジの2025年の連結エネルギー営業費用の99%である。
スコープ3に関する報告のカバレッジ率は、2025年に処分されたOrange Energiaを除き、オレンジの2025年の連結売上高の100%である。
→ バリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の分布
概要 - スコープ1、2、3からのエネルギーと温室効果ガス排出量
以下の分析は、別途記載がない限り、デジタル分野に関するものであり、比較可能な基準に基づいて体系的に提示されている。(10)
(10) MDR-M(方法論に関する注記)を参照のこと。
スコープ1及び2
デジタル分野におけるオレンジのスコープ1及び2のマーケット基準による温室効果ガス排出量は、2015年比で2025年までに30%削減するという目標の基礎となるものであり、2025年には851,608メートルトンに達し、当社の2025年のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントのセクション4.2.2.2.2.1に記載の通りの行動計画の結果として、2024年と比較して17%減少した。
2025年と2024年の間におけるマーケット基準の温室効果ガス排出量の178,456メートルトンの増加は、以下の3つの要因によって説明される。
・ エネルギー消費量及びその構成の変化による影響は+8,812メートルトンであった。ネットワークの継続的な展開によるアフリカ及び中東地域での消費量の8%の増加並びに、マリ、カメルーン、ボツワナ及びマダガスカルにおけるエネルギー危機の際、サービスの継続性及び品質を確保するために発電機を使用したことから、エネルギーミックス(電力と燃料)の歪みが生じたにもかかわらずグループ全体のエネルギー消費量は3%減少した。
・ オレンジのエネルギー政策による、再生可能資源からの電力の比率の拡大によるものが-112,631メートルトン(フランスにおける再生可能資源からの電力+174GWh、ポーランドで+149GWh、ボツワナで+29GWh)。
・ 一部の国におけるエネルギーミックスの改善により減少し(-74,638メートルトン)、その結果スコープ2の排出係数に変更が生じた(モロッコ:2025年は675、2024年は755、セネガル:2025年は487、2024年は549、フランス:2025年は41、2024年は64)。一方で、他の国においてはエネルギーミックスの悪化が見られた(マリ:2025年は528、2024年は435、ヨルダン:2025年は474、2024年は377)。
当グループのスコープ1及び2の拠点ベースの温室効果ガス排出量は、2025年に1,363,615メートルトンとなり、2024年から6%減少した。
2025年における当グループのスコープ1及び2のエネルギー消費量は4,855GWhであった(2024年比-3%)。この消費量には、4,138GWhの電力が含まれる。このうち、1,571GWhは再生可能資源からの電力であり、これは様々なオレンジのプログラムの実施によるもので、電力消費量全体の38%に相当する。この割合は、2024年と比較して9ポイント上昇した。
技術分野別の概況
「IT及びネットワーク」分野では、2020年の世界的なパンデミック以降に加速した事業のデジタル化の進展により、今年も通信に大きな影響が生じた。ネットワーク上の通信の急増は、エネルギー消費に直ちに直接的な影響を与えるものではないが、通信を吸収するためにネットワークの容量を拡大する必要が生じた場合には影響を及ぼす(特にモバイル・アクセス・ネットワークへの影響が大きい)。2025年には、「IT及びネットワーク」分野は、当グループのエネルギー消費量全体の84%、スコープ1及び2の温室効果ガス排出量の79%を占めた。エネルギー消費量は、2024年と比較して2%減少した。エネルギー消費量の抑制は、新たなネットワークの展開及び通信の増加にもかかわらず、Green ITNプログラムの下で実施された行動計画の結果である。エネルギー消費量の抑制に加え、このスコープにおける温室効果ガス排出量は、再生可能資源からの電力の比率の増加(ポーランド、フランス、ボツワナ)により、2024年比で18%減少した。2025年には、2015年以降に実施された取組により、電力1,432GWh、燃料油137百万リットルの消費、及び100万メートルトンを超える温室効果ガスの排出が回避された。
以下の表は、オレンジがエネルギー効率を改善するために実施した様々なプログラムによる温室効果ガス削減量を示している(これらの行動を実施しなかった場合のベースラインシナリオとの比較による影響。基準年:2015年)。
→ 開示要件 E1-3 ― 気候変動に関する方針に関連する行動及び資源
| 2025年 | 2024年 | |
| 達成された温室効果ガス排出削減量(メートルトン) | 1,074,823 | 1,109,740 |
| 2030年 | ||
| 期待される温室効果ガス排出削減量(メートルトン) | 1,500,000 | 全ての方法を合算 |
「建物」分野は、2025年において当グループのエネルギー消費量の10%、スコープ1及び2の温室効果ガス排出量の12%を占め、いずれも2024年と比較して、それぞれ13%及び19%減少した。排出量の減少は、主としてフランス、ポーランド及びルーマニア、並びにオレンジ・ビジネスにおける削減によるものであり、これらの組織では、床面積の削減、建物のエネルギー性能の改善、ひいては温室効果ガス排出量の削減を目的として、多くの取組が継続的に実施されている。建物に関連するエネルギー消費の変化は、2015年と比較して大幅な減少(2015年から2025年にかけて44%減少)を示しており、占有建物の床面積削減を含め、長年にわたり実施されてきたプログラムの有効性を反映している。なお、「建物」分野には、船舶フリートのスコープも含まれている。当該活動について実施された行動計画(環境負荷の低いケーブル敷設船フリートの近代化、新たな航路設定手続、陸上電源の利用)の結果、消費量及びそれに伴う温室効果ガス排出量は、それぞれ6%及び7%と大幅に減少した。
「業務用車両の使用」分野は、2025年において当グループのエネルギー消費量の6%、スコープ1及び2の温室効果ガス排出量の9%を占め、いずれも2024年と比較して、それぞれ8%及び8%減少した。オレンジは、車両フリートの削減、フリートに占める電動化車両の比率の引き上げ(2025年におけるフランスでは56%)、出張の抑制並びに集合型及び共有型の移動手段の促進を目的とした行動計画の展開を継続している。車両に関連するエネルギー消費の変化は、2015年と比較して大幅な減少(2015年から2025年にかけて36%減少)を示しており、長年にわたり実施されてきたプログラムの有効性を反映している。
再生可能エネルギーの開発
再生可能資源からの電力の使用は、スコープ1及びスコープ2における温室効果ガス排出量を削減するために不可欠である。2025年末時点で、オレンジは自社の取組の結果、当グループの電力消費量の38%を再生可能資源からの電力で賄った。これは、比較可能ベースでの2024年の29%に対するものである。再生可能電力は、電力購入契約(PPA)、市場で購入された原産地保証(アンバンドル)、太陽光発電所及びオレンジ自身の活動又はエネルギーサービス会社(ESCo)の活動を通じたネットワーク又は商業拠点の太陽光化に由来する。2025年におけるその総量は1,571GWhであった。オレンジが事業を展開する国々における電源構成の変化を加味すると、当グループは2025年に電力需要の54%を再生可能エネルギーからの電力で満たした。これは、比較可能ベースでの2024年の48%に対するものである。
| 単位 | 2025年 | 2024年比較可能ベース | 2023年 比較可能ベース | ||||||||
| フランス(OFR) | その他の欧州諸国 | MEA | OB | OW | TOTEM | 企業 | グループ | グループ | グループ | ||
| 国内ミックスによる再生可能電力の比率 | % | 23% | 2% | 17% | 25% | 26% | 0% | 0% | 16% | 19% | 18% |
| オレンジの再生可能電力の比率 | % | 14% | 94% | 28% | 15% | 5% | 0% | 0% | 38% | 29% | 26% |
| 総電力消費量に占める再生可能電力比率の合計 | % | 37% | 96% | 45% | 41% | 30% | 0% | 0% | 54% | 48% | 44% |
再生可能エネルギー源からの電力の割合に関する報告のカバー率は、オレンジの2025年連結エネルギー営業費用の99%である。
当グループが消費するエネルギーの約70%は、低炭素エネルギー(再生可能エネルギー源及び原子力エネルギー)であり、フランスにおいては原子力エネルギーの比率が特に高く(56%)なっている。
オレンジは、欧州(フランスを含む。)において、既知の価格での長期の再生可能電力契約(PPA)の利用を優先している。したがって、2025年において、当グループはPPAから685GWhを消費しており、これはこの地域における電力消費量の24%を占めるものであり、2024年(442GWh)と比較して55%の大幅な増加である。
オレンジは、アフリカ及び中東地域においても、例えばヨルダンにおいて太陽光発電所を活用した発電プログラムを展開している。この地域では、拠点における太陽光発電の利用は110GWh(うち80GWhはエネルギーサービス会社(ESCo)経由)を占めており、これは同地域の電力消費量の9%に相当する。これは、2024年(92GWh)と比較して19%増加している。
さらに、一部の事業体は、プロバイダーから原産地保証(GO)証明書を購入することにより、電力供給に再生可能資源からのエネルギーを使用している。その結果、オレンジは、欧州(フランスを含む)において544GWh、すなわち電力消費量の19%(2024年は466GWh)を、またアフリカ及び中東地域において155GWh、すなわち電力消費量の13%(2024年は127GWh)を有している。
スコープ1及びスコープ2における主な排出国の概要
主要なエネルギー消費国及び温室効果ガス排出国に関しては、以下の通りである。
・ フランス(2025年において当グループのエネルギー消費量の42%、スコープ1及びスコープ2のマーケット基準による温室効果ガス排出量の13%を占める)においては、2025年のエネルギー消費量が2024年比で10%減少した。これは主として、メーターの設置により、異常な消費をより迅速に特定することが可能となったことによる測定精度の一層の向上、効率改善のための行動(スタンバイモードの使用及び移動体通信ネットワークの更新)、並びに、農村地域のカバーを有するモバイル拠点数の増加、4Gの継続的な展開及び5Gの段階的な立ち上げにもかかわらず、レガシー・ネットワークの廃止が進められたことによるものである。2024年と比較して、建物のエネルギー消費量は25%減少し、車両のエネルギー消費量は12%減少した。過去3年間にわたり、商業用建物の暖房に使用されている燃料油ボイラーを停止するための行動計画が実施されており、2024年から2025年の期間に29基及び17基のボイラーが停止された。温室効果ガス排出量は、エネルギー消費量の減少、オレンジのプログラムによる再生可能資源からのエネルギーの増加(2025年は256GWh、2024年は82GWh)及びフランスの排出係数の大幅な低下(2025年は41、2024年は64)を反映して、大幅に(39%)減少した。
・ ポーランド(2025年における当グループのエネルギー消費量の11%、スコープ1及び2のマーケット基準による温室効果ガス排出量の3%を占める)においては、エネルギー消費量は2024年と比較してわずかに減少(2%)した。この減少は、旧式の銅及びATMネットワークに関する廃止計画の継続によるネットワーク及び情報システムのエネルギー消費管理(2%減)、電力消費を制御及び管理するためのビッグデータソリューションを用いたエネルギー効率の行動計画、夜間における移動体通信ネットワークのスタンバイモードの利用、及びフリークーリングの設置による技術環境のアップグレードによって説明される。建物及び車両におけるエネルギー消費量は、それぞれ1%増加し、3%減少した。温室効果ガス排出量は77%と大幅に減少したが、これは主として、オレンジのプログラムによる再生可能資源からのエネルギーが、2024年の339GWhに対し、2025年には488GWhに増加したことによる。
・ エジプト(2025年における当グループのエネルギー消費量の8%及びスコープ1及び2のマーケット基準の温室効果ガス排出量の14%を占める)においては、2025年のエネルギー消費量は7%増加したが、これは主としてネットワークにおけるエネルギー消費量の増加(+6%)によるものである。温室効果ガス排出量の8%の増加は、129GWh分の原産地保証(GO)証明書の更新にもかかわらず、主としてネットワーク及び情報システム分野におけるエネルギー消費量の増加によるものである。
・ モロッコ(2025年における当グループのエネルギー消費量の5%及びスコープ1及び2のマーケット基準の温室効果ガス排出量の18%を占める)においては、2025年のエネルギー消費量は、ネットワーク及び情報システム分野の消費量の増加により、2%増加した。温室効果ガス排出量の9%の減少は、主として、電力の排出係数における好転した変化(2024年の755に対し2025年は675)による当該国のエネルギーミックスの改善によるものである。
スコープ3
2025年において、また、比較可能ベース(11)において、オレンジのデジタル事業からのスコープ3の温室効果ガス排出量(マーケット基準)は、2025年に4,054,932メートルトンとなった。これは、SBTIにより承認された、2018年比で2025年に14%削減するというOrangeの目標の算定基礎となるものであり、当社の2025年のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントのセクション4.2.2.2.2.2、4.2.2.2.2.3及び4.2.2.2.2.4において説明されている行動計画の結果として、比較可能ベースで、2024年と比較して6%、2018年の基準年と比較して16%減少した。
(11) MDR-M(方法論に関する注記)を参照のこと。
これらの発展は、設備及びサービスの購入量の減少(特に、最終段階に入りつつあるフランスにおける光ファイバー展開の減速による。)並びに購入と供給に関して業界と連携して実施されている行動計画(業界と協働し、サプライヤー及びエコシステムを巻き込み、オレンジの温室効果ガス排出量の削減に取り組むもの)、循環経済(エコデザインのアプローチ、顧客向け機器の使用期間の延長、機器の再利用、顧客向け機器及びネットワークにおける再生品機器の使用、REプログラム及びOSCARプログラム)及びサプライチェーンに関する行動計画(物流フローの二酸化炭素排出量の測定及びフローの炭素影響を削減するための計画)の結果である。
・ カテゴリー3.1「購入された商品及びサービス」は、2025年におけるスコープ3温室効果ガス排出量全体の52%を占めており、2024年と比較して5%、2018年の基準年と比較して28%減少した。2018年と比較すると、この減少は、サービスの購入が26%減少したこと及び固定型の顧客向け機器の購入が35%と大幅に減少したことによって説明される。これには、特に、新しい有線顧客構内機器(CPE)の購入の削減及び新しいモデルの炭素集約度の低下により、Livebox、セットトップボックス等のCPEの購入が25%減少したこと、特にフランス及びその他の欧州諸国(ポーランド、ルーマニア及びスロバキア)において新しいスマートフォンの購入台数が減少したことに関連する、スマートフォンの購入が49%減少したことによって説明される。
・ カテゴリー3.2「固定資産」は、2025年におけるスコープ3温室効果ガス排出量全体の22%を占めており、2024年と比較して11%減少した一方、2018年の基準年と比較して8%増加した。これらの増加は、主として、ネットワークに関する購入の増加、特にアフリカ及び中東地域(モロッコ、セネガル、マリ及びエジプト)における増加によるものである。
・ カテゴリー3.11及び3.13「販売及びリースされた商品の使用」は、2025年におけるスコープ3温室効果ガス排出量全体の13%を占めており、2024年と比較して横ばいであった一方、2018年の基準年と比較して20%増加した。この増加は主として、欧州と比べてより炭素集約度の高い電力ミックスを背景として、アフリカ及び中東地域、特にモロッコ、セネガル、エジプト及びボツワナにおけるCPEの使用が拡大したことよるものである。また、とりわけギニア、モロッコ、ヨルダン及びコートジボワールにおいて固定ネットワークと同等のモバイルネットワークを通じてパーソナルコンピュータでのインターネット利用を可能とするモバイル・ブロードバンド(MBB)機器の販売台数が大幅に増加したことによるものである。
・ カテゴリー3.3「燃料及びエネルギー関連活動」は、2025年におけるスコープ3温室効果ガス排出量全体の6%を占めており、2024年と比較して13%減少し、また2018年の基準年と比較して20%減少した。これらの動向は、エネルギー効率に関する行動計画によって推進されたエネルギー消費量の削減、エネルギー供給の脱炭素化及び拠点における太陽光パネルや太陽光、風力によるPPAの利用によって直接的に説明される。これは、再生可能エネルギーに係る上流段階のエネルギー排出係数が、当グループの大多数の国における国内電力システムの排出係数よりも低いことによるものである。
・ その他のカテゴリーは、2025年におけるスコープ3温室効果ガス排出量全体の6%を占めており、2024年と比較して1%、また2018年の基準年と比較して17%減少した。特に、従業員の移動に関連する温室効果ガス排出量(カテゴリー3.6及び3.7であり、スコープ3温室効果ガス排出量全体の3%を占める)が2018年の基準年と比較して27%減少し、上流及び下流の貨物輸送に関連する温室効果ガス排出量(カテゴリー3.4及び3.9であり、スコープ3温室効果ガス排出量全体の1%を占める)が2018年の基準年と比較して44%減少した。
エネルギーセクター
2025年において、エネルギー部門では、ポーランドにおけるOrange Energiaに対応するスコープ3の温室効果ガス排出量(マーケット基準)は、6ヶ月間の事業活動において、2025年に37,185メートルトンに達した。
二酸化炭素排出量評価方法に関する注記
スコープ1、2及び3のエネルギー消費量のモニタリング及び温室効果ガス排出量の評価に用いられる指標は、社内の方法論ガイドの対象となっており、その主要な原則、適用範囲及び報告方法は以下に記載されている。当該ガイドは、部門や事業と協議し、外部の専門会社による方法論的支援の下、当グループのCSR部門によって作成された。これは、グループ・レベルにおける評価に加え、各事業体、国、地域及び事業におけるスコープ1、2及び3を評価する際の参照資料として機能することを目的としている。このガイドは、方法論上の決定が行われる都度、定期的に更新される。
一般原則
オレンジは、スコープ1、2及び3の温室効果ガス排出量の算定に当たり、温室効果ガスプロトコル(12)により策定された方法論に従って評価を行うことを選択している。適用可能な場合には、これらの方法論を、国際電気通信連合(ITU)の基準、特にITU L.1420及び電気通信事業者向けスコープ3温室効果ガス排出量ガイド(2023年に公表されたITU、GSMA及びGeSIの共同刊行物)によって補完している。毎年、評価の作成に際し、グループCSR部門は、温室効果ガスプロトコルの推奨事項からのあらゆる乖離を特定し、分析している。
(12) www.ghgprotocol.org
スコープ3の評価は、温室効果ガスプロトコルに定められた15の全カテゴリーを対象としている。方法論に関する注記には、評価対象としたカテゴリーの概要並びに、その他のカテゴリーを評価対象外とした理由が示されている。
対象となるカテゴリーについて、下半期又は第4四半期の活動データが存在しない場合に当該データを最適に推計するための具体的な推計ルールが、「スコープ3の収集及び算定手続」において定められている。
グループCSR部門の責任の下で行われる非財務データの収集及び指標の算定は、現在「SENSO」と呼ばれる新たなツールにおいて実施されており、特定の手続の対象となっている。
SENSOは下記の事項を可能とする。
・ 炭素換算量の算定に当たり、内部及び外部の活動データ源から直接、データを収集し、特にスコープ3について、可能な限り最適な排出係数及び算定方法を考慮した、より堅牢な算定を実施すること。
・ 活動データ及び排出係数について、より良好なトレーサビリティを確保するとともに、排出量を様々な観点から分析し、特に事業体及び部門レベルにおける削減軌道を導くこと。
・ 非財務データの監査に必要となる証跡を保存し、提供すること。
・ 温室効果ガス排出量削減のための方法の特定及び実施を促進するとともにオレンジ・イノベーションにより行われているモデリングとの整合性を促進すること。
環境スコープに関するリポジトリは、マスターデータ管理(MDM)ソリューションを用いて管理されており、これは、財務分野及び環境分野の間で共有される単一のデータソースを取得し、当該データのライフサイクルをより適切に管理することを目的としている。エネルギー消費量とスコープ1、2及び3を算定するために用いられる指標は、MDMに完全に統合されており、内部管理上のニーズに対応するためのものと、標準化された外部報告上のニーズに対応するためのものという、2つの異なる階層で構成されている。
報告の頻度
主要な指標は、事業体レベルで四半期毎に報告の対象となっており、当グループにとって重要性が低い指標又はデータ収集がより複雑な指標については、半年毎又は年次で報告される。
・ エネルギー消費データは、各エンティティのレベルで四半期毎に収集されている。
・ スコープ1及びスコープ2の温室効果ガス排出量評価は、専用のツールで中枢チームのレベルで四半期毎に実施される。
・ スコープ3に関連する温室効果ガス排出量の算定に必要な活動データは、グループCSR部門により、当グループの全ての事業及び事業体と連携しつつ、半年毎に、あるいは一部のカテゴリーについては四半期毎に収集している。特定の推定ルールは、関連するカテゴリーについてデータがない場合に、第2四半期又は第4四半期の活動データを最適に推定するために定義されている。
組織の範囲と活動範囲
オレンジは、温室効果ガスのスコープ1、2、及び3について、温室効果ガス排出量を温室効果ガスプロトコルの「財務管理」手法を用いて評価することを選択した。したがって、2025年12月31日時点において当グループによって財務的に連結されている全ての子会社は、スコープ1、2及び3の評価に含まれる。
温室効果ガス排出量に関する当グループのコミットメントはデジタルセクターを対象としている。したがって、例外として、2025年に処分された子会社であるポーランドのOrange Energiaポーランドについては、当該事業がデジタルセクターとは大きく異なるエネルギーセクターに属する事業であることから、当グループのスコープ3に関するコミットメントの組織的範囲から除外されている。さらに、Orange Energiaは2025年6月末に当グループの連結範囲から除外されたため、E1-5表及びE1-6表には、Orange Energiaに関連する情報は一切含まれていない。当該子会社のスコープ3.3に関する情報(6ヶ月間を対象として評価されたもの)は、特定の「エネルギーセクター」に関する段落において詳細に記載されている。当年度においては、「o/w デジタルセクター」の小計は、グループ合計と完全に一致している。
したがって、2025年については、特段の記載がない限り、表示されているデータは、連結財務書類の全範囲を対象としている。報告の対象となる範囲は、スコープ1、2及び3の各指標表の下にそれぞれ明示されている。
エネルギー消費量については、重要性の閾値が適用されており、2025年におけるエネルギー支出が100,000ユーロを超えた全ての事業体のデータが収集されている。
地域暖房ネットワークという特定のケースについて、自らの地域ネットワークにおける暖房/冷房のエネルギー消費量を報告している事業体は、オレンジ・フランス、オレンジ・ポルスカ、オレンジ・ルーマニア、オレンジ・モルドバ及びオレンジ・ビジネスである。この指標は、他の事業体にとって無関係又は重要ではない。
冷媒漏出の具体的な事例:冷媒漏出の報告を受けている事業体は、オレンジ・ポルスカ、オレンジ・ルーマニア、及びオレンジ・ベルギーである。この指標は、他の事業体にとって無関係又は重要ではない。
スコープ3の温室効果ガス排出量の特定のケースについては、物理的な活動データが入手できない場合又は関連性がない場合(特にカテゴリー3.1及び3.2の一部)には、オレンジが財務連結ツールからの金銭的データを使用しているため、対象範囲は当グループの全ての事業体を対象としている。
報告方法
全ての環境関連報告(E1及びE5)は、いくつかのデータポイントを除き、専用の非財務情報システム(SENSO)に基づいて行われている。
第4四半期に関する数値については、公表に必要な期限内にデータが入手できない場合、推計されることがある。提示されている数値は、主としてエネルギー消費量及び廃棄物に関するものであり、スコープ3を除き、オレンジの直接的な管理下にあるものに対応している。
方法論の変更、及び最終的な数値の受領後に行われる重要な影響を伴うデータの更新は、比較可能ベースで算定されている。報告書において調整された過年度のデータについては、以下の段落(「比較可能な基準」)において説明されている。
当グループは、エネルギー消費量及び温室効果ガス排出量を、オレンジ・フランス、欧州地域(フランスを除く。)、アフリカ及び中東地域、オレンジ・ビジネス、TOTEM、Orange Wholesale及びコーポレート機能の区分別に提示している。
比較可能な基準
2025年のスコープ1及び2の温室効果ガス排出量目標の基準年である2015年度の過年度データについて、アフリカ及び中東地域におけるエネルギー消費量に関し、軽微な修正が行われた。
2015年(2025年の目標の基準年)について従前に開示されていたデジタルセクターにおけるスコープ1及び2の温室効果ガス排出量(マーケット基準)は、1,676,912メートルトンであった。2025年に設定された比較可能な2015年基準値である1,678,297メートルトンの温室効果ガス排出量は、アフリカ及び中東地域におけるエネルギー消費量の軽微な調整を反映したものであり、その影響は温室効果ガス排出量にして1,384メートルトンの増加である。
2.4.5 資源の流入及び廃棄物に関する影響、リスク及び機会の管理
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 行動計画 |
| 事業活動による資源の枯渇 | 天然資源の管理が生物に及ぼす負の影響 天然資源の供給が途絶するリスク | 環境及びエネルギー方針 | ・ 顧客向け機器及びサービスに関する取組を実施すること(エコデザインのアプローチ、責任ある利用、携帯電話の回収及び再生機器の販売、固定機器の回収及び再生、修理) ・ IT及びネットワーク機器に関する取組を実施すること(再利用、再生機器の購入、耐用年数の延長) ・ 循環経済の原則を発展させるため、サプライヤー及び同業他社と協力すること ・ 建物において循環経済を確立すること ・ 重要金属に対する影響の測定を採用し、リスクを評価すること |
| 事業活動に伴う廃棄物 | 廃棄物の発生及び処理が生物に及ぼす負の影響 | 環境及びエネルギー方針 | ・ 廃棄物関連データのトレーサビリティを改善すること ・ サービス提供者を選定し、廃棄物処理ルートを促進すること ・ 廃棄物の回収及び処理プロセスを改善すること ・ 廃棄物管理プロセスを改善するため、サービス提供者、同業他社及び欧州の組織と協力すること ・ WEEE廃棄物及び電池に関するガイドラインを整備すること |
資源利用及び循環経済に関する3つのIROに係る管理体制は、環境及びエネルギー方針並びに廃電気電子機器(WEEE)及び廃電池の処理に関するガイドラインを基礎としている。これらの方針は社外及び社内に公表されており、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.1.1 環境事項に関する内部ガバナンス機関」に記載されたガバナンスに従い、オレンジの各事業体に適用されている。
環境及びエネルギー方針
環境及びエネルギー方針(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.3.3 気候変動に関連する方針及び行動計画」を参照のこと。)は、オレンジの事業活動及びサービス(温室効果ガス排出量及び天然資源)による環境への影響を低減すること、循環経済の原則の展開を通じて重要金属の供給者に係る供給上の課題に対する依存度を低減すること、並びに新たなサービスの開発を行うことにより、オレンジの事業モデルの(経済的、環境的及び社会的)サステナビリティを支援することを目的としている。また、同方針には、廃棄物の管理を含む、オレンジの事業活動による影響の緩和に関する要素が含まれている。
循環経済に適用されるこれらの原則は、以下の4つの分野を中心に構成されている。
・ 機器の使用期間の延長及びエコデザインの推進:オレンジは、温室効果ガス排出量、天然資源の消費及び重要金属への依存を低減するため、IT及びネットワーク機器並びに顧客向け端末の使用期間の延長を目指している。これには、機器のエコデザイン、修理、再利用及び再生、並びに責任ある利用に関する顧客の意識向上が含まれる。このアプローチは、廃電気電子機器(WEEE)の発生抑制にも寄与する。
・ 使用済み機器の回収及び処理:オレンジは、環境への影響を低減し、原材料の再生及びリサイクルに関する市場の動向を促進するため、耐用年数を終えた機器及び端末の回収及び処理に取り組んでいる。廃棄物に関するガイドラインは、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.5 資源の流入及び廃棄物に関する影響、リスク及び機会の管理」「廃電気電子機器(WEEE)及び廃電池の処理に関するガイドライン」に詳述されている。
・ ビジネスモデルの転換:オレンジは、デジタル産業における循環経済の取組を持続的に発展させるため、サプライヤー及び同業他社を含む自社エコシステムの関係者と連携している。
・ マーケティングにおけるイノベーション:オレンジは、市場ニーズに応え、自社の競争優位性を高める機会を捉えるため、新たなサービスを開発している。
本方針の運用面での実施は、経営委員会の統括の下、循環経済の各プロジェクトに固有の業務委員会の取組を踏まえ、業務部門が担っている。
廃電気電子機器(WEEE)及び廃電池の処理に関するガイドライン
欧州の廃棄物ヒエラルキーの概念に沿って、オレンジの廃棄物の防止及び管理に関する取組は、自社のニーズ及び顧客のニーズの双方について、廃棄物を廃棄物としないこと、機器の使用期間を延長すること、及びリサイクルを優先的に選択することにより耐用年数終了時の処理を最適化することに基づいている。エネルギー回収及び管理型処分を含むその他の回収手段については、あくまで最後の手段として位置付けられている。
・ リスク管理及び当グループによる適用法令の遵守。
・ 機器の回収及び処理に関する具体的なコミットメント。
・ 業績の最適化を目的とした管理モデル。
本ガイドラインは、当グループの全ての事業体を適用対象としている。その実施は、当グループCSR部門によるモニタリングを通じて管理されており、同部門は、各事業体への周知も担っている。また、非財務報告の枠組みにおいて、その有効性及び展開状況について経営委員会に報告している。
当該ガイドラインは、再生資源の使用拡大を含め、バージン資源の使用を段階的に廃止すること、又は再生可能資源の持続可能な調達及び使用については、特段の定めを置いていない。
2.4.6 資源の流入及び廃棄物に関する目標及び指標
2.4.6.1 E5-3 - 資源利用及び循環経済に関する目標(資源の流入に関連)
オレンジは、2025年において初めて資源利用に関する定性的及び定量的な分析を行った。そのため、2025年の持続可能性報告書において、資源の流入に関連する目標を設定する段階には至っていない。
循環経済については、オレンジは、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」「2.4.6.5 E5-事業体固有-循環経済」において開示している事業体固有の指標に対応する目標を設定していない。
2.4.6.2 E5-3 - 資源利用及び循環経済に関する目標(廃棄物に関連)
オレンジは、とりわけWEEE指令を通じて、回収及び処理に関する目標を定める欧州規制を遵守している。
オレンジは、欧州及び各国の規制に従い、WEEE及び電池が適切な処理を受けることを確保するため、新たなモニタリング指標を導入している。オレンジの目標は、当グループの範囲において、2030年までに回収されたWEEE及び電池の100%を、認可を受けた処理事業者に引き渡すことである。当該目標に対応する報告は、2026年から実施される。
2.4.6.3 E5-4 - 資源の流入及び流出
セクター別の基準が存在しないことから、資源の流入に関する情報は新たな取組であり、オレンジにとって重要性のある製品及び構成要素を特定するため、業界エコシステムに一部依拠した分析が必要となる。オレンジは2025年に、2024年のデータを基に、資源への影響について初めて評価を実施した。
当グループの事業特性及びダブル・マテリアリティ分析の結果を踏まえ、生物由来材料及び包装は重要性がないと判断されている。重要金属を含有する電子機器のフローのみがモデル化されている。
開示要件E5-4 - 資源の流入
| 資源の流入 | 単位 | 2025年 当グループ |
| 機器の総重量 | トン | 12,975 |
| CPEの総重量 | トン | 8,765 |
| スマートフォンの総重量 | トン | 1,441 |
| ネットワーク及びITの総重量 | トン | 2,769 |
| 重要金属の総重量 | トン | 3,502 |
| 主要金属の総重量 | トン | 3,495 |
| 二次金属の総重量 | トン | 7 |
| 微量金属の総重量 | トン | 0 |
2025年において、モデリングの対象範囲に含まれる機器の質量ベースでの流入量(下記「MDR-M 流入及び流出」を参照のこと。)は、約13,000メートルトンに達し、その内訳は、CPEが68%、スマートフォンが11%、ネットワーク及びIT機器が21%であった。
当該機器に含まれるアルミニウムを含む重要金属は、約3,500メートルトンと見積もられており、その大部分は主要金属で構成されている(99.8%。このうち、アルミニウム単独で74%)。二次金属(0.20%)及び微量金属(0.01%)の割合は極めて小さい。
本モデリングの初期的な結果からは、2030年までの期間において、重要金属価格の変動に起因するオレンジの経済的リスクは低いことが示唆されている。一方で、地政学的問題や、特に中国からの重要金属の輸出規制により、機器の供給確保が主な課題となっている。また、これらの金属を含む廃棄物をリサイクルによって回収することは、今後さらに詳細に検討すべき機会である。
MDR-M - 流入及び流出
2025年に初めて導入された本アプローチは、当該モデリングの初版を確定した時点では2025年第4四半期の全てのデータが入手できていなかったことから、2024年に係る物理的及び財務的フローに関する最新データに基づいている。データ収集プロセス(その処理の自動化を含む。)の継続的な改善により、2026年又は2027年に、報告年度に係る流入量の数値を開示することが可能となる。
本モデリングの結果には、電子機器に含まれる金属組成に関するデータの欠如又は信頼性のあるデータの不足を主因とする、大きな不確実性が伴っている。現時点では、製造業者は自社機器に含まれる金属組成を提供できておらず、また、製造業者自身も、ティアn-1、n-2等のサプライヤーから調達している従属部品の組成を把握していない。そのため、オレンジは、最良の場合でも、(例えば、研究所に提供した顧客構内機器(CPE)に関する)実験室分析、ADEMEのデータベース等、又は文献調査により収集された情報に依拠している。同様に、オレンジは、流入量に占める再生金属の割合を把握することができていない。しかしながら、現時点では、再生材料のコストは依然としてバージン材料のコストを上回っているため、プラスチックを除き、機器に含まれる再生材料の割合は、無視できる程度であるか、又はゼロに近い。
製造業者は、規制上求められる場合には、これらのデータを提供できるようになる見込みであり、特に、欧州におけるデジタル製品パスポートの導入が、その契機となる(2030年以前には導入されない。)。評価モデルについても、金属構成比の仮定が開示され次第これを更新することで、今後段階的に進化し、報告範囲の拡大及び不確実性の低減を図る。
適用範囲
現時点において、大量の機器の流入及びその金属組成に関するモデリングは、以下の適用範囲を対象としている。
・ 顧客構内機器(CPE):Livebox、テレビ用セットトップボックス、Wi-Fiリピーター。
・ 顧客向け機器:スマートフォン。
・ ネットワーク及びIT機器:BBU(ベースバンド・ユニット)、RRU(リモート・ラジオ・ユニット)。
以下の機器については、金属組成に関するデータが不足しているため、適用範囲には含まれていない。
・ 顧客向け機器:スマートテレビ、Flybox、Airbox、ゲートウェイ衛星。
・ ネットワーク及びIT機器:光回線終端装置(OLT)、光ファイバーケーブル、サーバー、スイッチ、ルーター。
これらの除外による影響は、製造業者から金属組成に関するデータが提供されていないため、現時点では評価が困難である。
資源の流入に関するモデリングは、地理的及び組織的な範囲として、オレンジ・フランス、欧州地域(フランスを除く。)、アフリカ及び中東地域並びにオレンジ・ビジネスを対象としている。
重要金属の流入及び流出のモデリング
本モデリングでは、上記の図に示されている通り、機器の全ての流入及び流出並びにその金属組成を考慮している。本報告書では、オレンジにとって潜在的に重要と位置付けられる流入のみを開示している。
BBU及びRRUの流入量は正確には把握されていないため、オレンジは、当該流入量については、サプライヤー(Nokia、Ericsson)に応じて、2024年の新規サイト展開数又はサイトの再構築数(例えば、5G技術の追加)に、サイト当たりの平均RRU数及びBBU数を乗じて算定するものであると仮定している。
オレンジにとって重要と特定された14種類の金属に、アルミニウム(リサイクル可能性が高く、欧州連合において重要と認識されている。)を加えた金属は、主要金属、二次金属及び微量金属の3区分に分類されている。
主要金属は、アルミニウム、銅、ケイ素、リチウム、コバルト及びスズである。二次金属は、銀、タンタル、イットリウム及び金である。微量金属は、ジスプロシウム、プラセオジム、ガリウム、ゲルマニウム及びインジウムである。
各重量は、機器の種類及び金属の種類毎に、次の算式に基づいて算定されている。
・ 機器重量: 購入した機器の台数 × 機器の単体重量。メートルトンで示される数量は、当グループの各事業体から回収された物理的数量に対応している。重量は、主要な各機器区分毎の平均重量である。
・ 金属重量:機器の台数 × 当該機器の金属組成(部品表(BOM)。機器1台当たりグラム又はキログラム)。BOMは、当グループのイノベーション部門により提供されており、外部の研究所で実施された分析、又はADEME、ライフサイクル分析データベース、製造業者若しくはその他の既存の公的情報源のデータに基づいている。
2.4.6.4 E5-5 - 廃棄物
| 廃棄物 | 単位 | 2025年 | 2024年比較可能ベース | % N/ N-1 | ||||||
| フランス(OFR) | 欧州(フランス以外) | MEA | OB | OW | TOTEM | 当グループ | 当グループ | 当グループ | ||
| 処分を回避した重量ベースの総量 | トン | 45,812 | 17,742 | 1,980 | 144 | 1,731 | 1,276 | 68,684 | 62,849 | 9% |
| 処分を回避した有害廃棄物の総量 | トン | 17,358 | 2,183 | 898 | 40 | 275 | 62 | 20,815 | 21,704 | -4% |
| (うち)再利用のための準備 | トン | 123 | 29 | 17 | 1 | 0 | 0 | 171 | 84 | 105% |
| (うち)リサイクル | トン | 4,350 | 2,028 | 877 | 11 | 179 | 61 | 7,506 | 6,448 | 16% |
| (うち)その他の回収作業 | トン | 12,884 | 125 | 4 | 28 | 96 | 1 | 13,138 | 15,172 | -13% |
| 処分を回避した非有害廃棄物の総量 | トン | 28,455 | 15,559 | 1,081 | 104 | 1,456 | 1,214 | 47,869 | 41,145 | 16% |
| (うち)再利用のための準備 | トン | - | 69 | 111 | 0 | - | 0 | 179 | 114 | 58% |
| (うち)リサイクル | トン | 26,834 | 14,581 | 923 | 74 | 1,041 | 1,080 | 44,533 | 34,202 | 30% |
| (うち)その他の回収作業 | トン | 1,621 | 910 | 48 | 30 | 415 | 134 | 3,157 | 6,830 | -54% |
| リサイクルされなかった廃棄物 | トン | 18,890 | 1,487 | 309 | 75 | 641 | 384 | 21,786 | 28,097 | -22% |
| リサイクルされなかった廃棄物 | % | 38% | 8% | 15% | 47% | 34% | 25% | 30% | 41% | -28% |
| 処分に回された重量ベースの総量 | トン | 4,262 | 355 | 129 | 16 | 130 | 248 | 5,140 | 5,897 | -13% |
| 処分に回された有害廃棄物の総量 | トン | 524 | 51 | 27 | 5 | 6 | 14 | 628 | 423 | 48% |
| (うち)焼却 | トン | 32 | 6 | 27 | 1 | 0 | - | 66 | 66 | 1% |
| (うち)埋立て | トン | 267 | 0 | - | 1 | 0 | - | 268 | 292 | -8% |
| (うち)その他の処分作業 | トン | 225 | 45 | - | 3 | 6 | 14 | 294 | 65 | 352% |
| 処分に回された非有害廃棄物の総量 | トン | 3,737 | 303 | 102 | 12 | 124 | 234 | 4,512 | 5,474 | -18% |
| (うち)焼却 | トン | - | 59 | 8 | 2 | - | - | 69 | 55 | 25% |
| (うち)埋立て | トン | 3,737 | 173 | 95 | 4 | 124 | 174 | 4,307 | 5,111 | -16% |
| (うち)その他の処分作業 | トン | - | 71 | - | 5 | - | 60 | 137 | 308 | -56% |
| 発生した廃棄物総量 | トン | 50,074 | 18,096 | 2,109 | 160 | 1,861 | 1,525 | 73,824 | 68,746 | 7% |
| 有害廃棄物の総量 | トン | 17,882 | 2,234 | 925 | 45 | 280 | 76 | 21,443 | 22,128 | -3% |
| 放射性廃棄物の総量 | トン | - | - | - | - | - | - | - | - | |
廃棄物に関する報告のカバレッジ率は、オレンジの連結事業体に係る2025年の収益の82%である。
2025年には、排出量の増加、高い回収率、及びトレーサビリティ最適化に向けた継続的な取組により、廃棄物管理が着実に改善した。これらの行動は、廃棄物の循環性を強化するとともに、特に成熟度がなお発展途上にある地域において規制遵守を確保することを目的としており、サステナビリティ及び環境責任に対するオレンジのコミットメントを示している。また、適用範囲や実施施策に加え、廃棄物の発生量は事業活動と直接的に相関するため、過年度との比較は困難であるが、重要な事象に関連して一部の区分では大きな変動が見られた。
2025年に当グループが排出した廃棄物は73,824メートルトンで、2024年比7%増となった。この増加は、適用範囲の拡大に伴うトレーサビリティの向上を反映している。なお、当グループの廃棄物総量の71%を占める非有害廃棄物の増加(2024年比12%増)が、増加の主因である。
非有害廃棄物
これらの非有害廃棄物のうち、当グループの廃棄物の相当な割合(54%)を占めるケーブルは、2025年から2024年にかけて34%の大幅な増加を記録した。特に、銅の撤去作業が進行中であるフランス(+18%)及びルーマニア(+92%)において増加が顕著であり、また、大規模な海底ケーブルの廃止作業に続くオレンジ・マリンにおいても増加が見られた。
有害廃棄物
一方で、木製電柱及びネットワーク用電池に由来する廃棄物の減少により、有害廃棄物は2024年比で3%減少し、当グループの廃棄物全体の29%を占めている。但し、この減少は2024年に見られた減少ほど大きなものではなく、これは、専門用途及びネットワーク用の廃電気電子機器(WEEE)を含むその他の有害廃棄物が増加しているためであり、特に、サービス・プロバイダーにおける、プロセスの継続的なデジタル化を通じたコンプライアンス対応に関連している。木製電柱は引き続き有害廃棄物の最大の要因であり、この区分の59%を占め、そのうち92%はフランスで発生している。
廃棄物量は、規制体制及び産業プレイヤーの組織体制と密接に関連しており、当グループの廃棄物量のそれぞれ3%及び0.1%を占めるアフリカ及び中東地域並びにオレンジ・ビジネスの国際事業において、その成熟度はより低い状況にある。廃棄物に関する報告の質及び網羅性を高めるため、オレンジは、自社の方針及び運用手続を活用し、廃電気電子機器(WEEE)及び電池の回収を改善するとともに、その信頼性を高めている。
当グループが発生させた廃棄物の93%は回収されており(有害廃棄物では97%)、70%がリサイクルされている(2024年比で11ポイント増)。この背景には、ルーマニアにおいてケーブルが100%リサイクルとして扱われていることが主に挙げられる。これらの比較的高い比率は、特に欧州において、主要な排出経路の特定及びトレーサビリティに関する継続的な取組を行いながら、有能で信頼性の高いパートナーと協働するというオレンジの戦略を反映したものである。
一部の廃棄物には特定の処理が必要である。木製電柱及び一部の有害廃棄物については、その組成上の理由から、常にリサイクルできるとは限らないため、これに該当する。これは、全体のリサイクル率に直接的な影響を及ぼすが、リサイクルは依然として当グループの優先事項である。木製電柱を除外した範囲における有害廃棄物のリサイクル率は75%である。
事業者のパフォーマンスは、これらの成果を左右する重要な要素であり、廃棄物の収集から耐用年数終了時に至るまでのトレーサビリティを確保するため、十分に詳細な情報を提供できる能力も、これに含まれる。製品の最終処理に関してより正確な報告を要求するCSRDについて、この点はなお一層重要である。回収された廃棄物の処理に関する報告内容を精緻化するため、2024年に事業者と実施した集中的な取組は、欧州の多くの国では成果を上げ始めているものの、ルーマニア、ベルギー及びエコ組織全体においては、求められる報告水準と現行の市場慣行との間に依然として大きな隔たりがあり、引き続き対応すべき課題となっている。
廃棄物を発生させる部門の概要
・ フランスは、当グループにおける最大の廃棄物発生国であり、総量の約70%を発生させている。ケーブル(非有害廃棄物の82%)及び木製電柱(有害廃棄物の65%)が最大の量を構成している。木製電柱に係る廃棄物が19%減少したのは、ファイバー展開の減速により、交換が必要となる電柱の数が直接的に減少したことによるものである。これに対し、他の有害廃棄物は増加しており、主として、ネットワーク保守作業及び、2026年の2G停止を前にした旧式電池の交換に関連している。これらのネットワーク活動に関連する影響に加え、プロセスのデジタル化並びに回収及び処理事業者の慣行の変更が、特定された量の増加に寄与した。2025年において、電池のトレーサビリティ及び技術拠点から生じる有害廃棄物についてTrackdéchetsプラットフォームを使用したことにより、事業者が報告するデータの識別及び透明性に大きな乖離が生じた。最後に、エコ組織により設置された新たなインターフェースの使用により可能となった業務用WEEEの報告の信頼性向上も、特定された量の増加に寄与した。同時に、顧客向け機器の回収キャンペーンによりWEEEは増加したが、再生の実績は高水準であった。
・ 欧州地域(フランスを除く。)は、当グループの廃棄物の25%を占めており、ルーマニア及びポーランドにおける銅の廃止に伴うケーブル廃棄物の増加(+69%)が、同地域における廃棄物増加の主因となった。廃止作業はまた、架空送電網の保守及び木製電柱の解体(+17%)にも影響を及ぼし、新たな金属製電柱の廃棄物流の発生をもたらしている。これに対し、2024年にそれぞれ完了したベルギー及びルーマニアにおける事業体の統合に関連する主要拠点の閉鎖により、商業拠点に関連する非有害廃棄物は37%減少した。
・ アフリカ及び中東地域は、当グループの廃棄物の3%を占めており、廃棄物処理設備の成熟度が低いことから、オレンジは、社内のWEEEクリーン・プログラムを通じて、適切な回収及び処理の解決策を提供している。
・ その他の部門の割合は5%未満であり、オレンジ・ビジネス、Orange Wholesale及びTOTEMは、それぞれ当グループの廃棄物の0.2%、2.5%及び2.1%を占めている。
MDR-M廃棄物
オレンジは、廃棄物及びその処理方法に関連する全ての用語について、ESRSの定義に準拠している。
報告されている廃棄物量は、オレンジの倉庫に保管されなくなり、したがって搬出された回収済みの廃棄物に対応している。これにより、報告データを、廃棄物管理事業者から提供される証憑と直接関連付けることができる。
オレンジは、廃棄物が、金銭的取引の有無を問わず、回収から処理までのトレーサビリティを確保するために必要な全ての書類を提供することができ、かつ当該廃棄物が処理されたことを証明できるサービス・プロバイダー又は認可を受けた外部組織に付託された時点で、処理されたものとみなしている。
一部の国では、廃棄物処理の責任は公的機関が担っており、当該機関が事業者の一覧を選定するとともに、そのリサイクル慣行を保証している。エジプト及びヨルダンにおけるオレンジの廃棄物がその例である。
オレンジの廃棄物のトレーサビリティ及び最終処理に関して、サービス・プロバイダーから期待される情報(処理される廃棄物の種類、対応する処理コード、処理証明書等)を、適時に入手することは、引き続き困難である。
適用範囲
2025年末時点において、オレンジは、子会社別に特定された廃棄物に関する詳細なマッピングを実施していた。「廃棄物」に関する報告のカバレッジ率は、当グループの2025年の収益に対する割合として表示されている。
2025年の報告については、2000/532/EC指令のリストに基づき、適用範囲に係るいくつかの変更を行った。
・ オレンジ・ビジネス:その結果、報告対象範囲は同部門の収益の約40%をカバーするに至っている。Basefarm(ノルウェー及びスウェーデン)、Enovacom、Expertime、Orange Cyberdefenseといった新たな事業体が報告対象に含められたことが、確認された廃棄物量の増加につながっている。初めての連結ベースでの報告は重要な前進であるものの、廃棄物流を網羅的に把握するための連結作業は継続中である。なお、2024年についてはプロフォーマ情報は作成されていない。一部の処理率が把握できなかったことから、推計に当たっては、他の事業体の取組や過去データが用いられている。フランスにおけるオレンジ・ビジネスのデータは収集されている。但し、EEE及び電池については、正確な対象範囲を確定するための調査が現在も進められている。
・ TOTEM:TOTEMフランスについては、2024年が、デベロッパーとともに報告体制が構築された最初の年であった。当時、一部のデータは統合されていたものの、これらはTOTEMの活動に直接関連するものではなく、同一プロジェクトに関与する第三者の活動に関するものであった。2025年に実施された詳細な分析により、TOTEMフランスに関する有害廃棄物の報告内容を明確化することが可能となった。信頼性向上に向けた取組は、特に屋内活動の一環として発生する廃棄物について、引き続き進められている。また、TOTEMフランスの活動は、極めて重要ではあるものの一過性のプロジェクトに大きく依存していることから、循環的である点にも留意する必要がある。2025年には、移動体通信局の解体に関する大規模プロジェクトにより、非有害廃棄物が急増した。一方で、当事業年度においてアスベスト除去プログラムが実施されなかったことが、有害廃棄物の減少の要因となっている。TOTEMスペインにおいても、報告の連結に関して意義深い取組が行われているが、建設セクターにおいて報告に関する成熟度が依然として限定的な下請事業者への依存が大きい。2024年はTOTEMスペインにとって初めての報告年度であった。デベロッパーによる廃棄物量の報告では大きな進展が見られたものの、処理方法の透明性については、2026年に向けて引き続き優先的に対応すべき課題となっている。
・ 卸売(オレンジ・マリン):船舶上で業務に従事するサービス・プロバイダーから新たなデータを取得したことで、報告の信頼性が向上した。また、新しい報告システムの導入により報告対象範囲が拡大され、海洋基地に寄港しない船舶から生じる廃棄物についても、報告に含まれるようになった。
・ オレンジ・ベルギー:ネットワークデータの連結に向けた取組により、現在では適用範囲全体をカバーすることが可能となった。その結果、報告されている廃棄物量は、サービス・プロバイダーから取得したデータに基づくものとなっており、実際に発生した量を過大評価する傾向のあった、従前用いられていた推計値に代わるものとなっている。
・ 中東及びアフリカ(MEA)地域:従前の年度と同様に、収益への寄与が最も大きい国を優先対象としており、その結果、対象範囲はMEA部門の収益の約70%を占めている。廃棄物に関する報告の大半は、固定資産から除去される機器(木製電柱、ケーブル、WEEE、移動体アクセスネットワーク機器等)に関連している。サービス・プロバイダーに引き渡された廃棄物量には、過年度分が含まれる場合がある。アフリカ及び中東地域では、規制体制や地域の処理ルートの成熟度が低いことが、撤去後の廃棄物及びその処理状況のモニタリング品質に引き続き影響している。コートジボワールでは、現在、「廃棄物」に関与する全ての主体がデータを報告しているが、報告のタイムラインはなお改善の必要があり、特に第4四半期については、行政活動に関連するデータが不足しているため、依然として不完全な状態にある。カメルーンでは、技術系廃棄物管理チェーン全体(特定、分類及び事業者への移転方法)にわたる詳細な取組が実施され、より包括的な報告が可能となっている。
推計
廃棄物量については、サービス・プロバイダーから情報を適時に得られなかった場合、第4四半期のデータは推計により算定された。フランス、ベルギー、スロバキア、ルクセンブルク及びTOTEMフランスが、これに該当する。
廃棄物の処理率については、測定値が存在しない場合、オレンジは推計値を用いており、まず、事業者から得られる詳細な情報を優先し、これがない場合には、より国際的に展開している事業者からの情報(入手可能な限り最新の処理比率又はコード)を優先している。後者も利用できない場合には、オレンジは、市場における信頼性の高い情報源及びアクセス可能な限り最新の情報源(環境省、Eurostat、国内の主要処理事業者等)を使用している。
例えば:
・ フランス:紙、段ボール、プラスチック、金属、ガラス、木材、コンクリートなどの「その他の非有害廃棄物」を扱う主要なサービス・プロバイダーで一般的に用いられている処理コードと、廃棄物の種類との対応関係を整理したクロスリファレンス表を連結した。
・ アフリカ及び中東地域:オレンジは、フランスに処理施設を持ち、欧州との連絡網を有し、欧州のパートナーと同様の技術を用いる2社の現地事業者から提供された情報に依拠した。これらの比率は、オレンジ・カメルーン(撤去プロセスが期限内に完了しなかった。)に用いられた。
・ 欧州地域:対象国における各種廃棄物に適用される処理に関する主要情報を提供することを目的とした文書を更新した。データは、複数の情報源からの市場データを集約する欧州統計局(Eurostat)に由来する。データは2022年のものであり、多くの廃棄物について2年毎に更新されているが、WEEE及び電池については2023年の新たな比率に係る情報を取得した。欧州の大半の国では、事業者からのデータ取得に成功している。同文書は、ルーマニア及びTOTEMスペイン、並びに慣行が異なる(追加費用を伴う)ノルウェー及びスウェーデンにおけるオレンジ・ビジネスの事業体に用いられた。
2.4.6.5 E5 - 事業体固有 - 循環経済
| 循環経済 | 単位 | 2025年 | 2024年比較可能ベース | % N/N-1 | ||||
| フランス(OFR) | 欧州(フランス以外) | MEA | OB | 当グループ | 当グループ | 当グループ | ||
| 携帯電話の回収 | % | 38.7% | 15.1% | 14.8% | 25.3% | 29.0% | -12.6% | |
| 再生携帯電話の販売 | % | 7.2% | 1.7% | 4.6% | 4.4% | 4.6% | ||
| 固定型顧客機器(CPE)の回収 | % | 72.7% | 88.6% | 50.6% | 70.5% | 74.2% | 65.5% | 13.3% |
循環経済に関する報告のカバレッジ率は、以下の通りである。
・ 携帯電話の回収率については、オレンジの連結事業体に係る2025年の携帯端末販売による小売収益の87%。
・ 再生携帯電話の販売率については、オレンジの連結事業体に係る2025年の携帯端末販売による小売収益の100%(フランス及びその他の欧州諸国の範囲)。
・ 固定機器(顧客構内機器(CPE))の回収率については、オレンジの連結事業体に係る2025年のプラン内及びプラン外アクセスによる小売収益の69%。
携帯電話の回収
2025年において、携帯電話の回収率は当グループ全体で25%に達し、2024年比で4ポイント低下した。
しかしながら、欧州地域とアフリカ及び中東地域では動向に差が見られる。
欧州(フランス及びその他の欧州地域)では、2025年の回収率は27%となり、4ポイント上昇した。これは、買戻しプログラムの効果により、フランスで6ポイント、欧州全体で3ポイントの増加があったためである。2025年には、同地域で1.350百万台超の携帯電話が回収され、2024年比で12%増となった。携帯電話の販売は、2025年において2024年比で7%減少しており、継続的な減少傾向にある。2008年以降、24百万台を超える携帯電話が回収されている。
アフリカ及び中東地域では、携帯電話の回収率は15%であるが、5ヶ所の工房のうち2ヶ所の閉鎖により、14ポイント低下した。
欧州レベルでは、買戻しによる携帯電話の回収は、回収された携帯電話全体の約73%を占めている。
再生携帯電話の販売
2025年において、再生携帯電話の販売率は、当グループ全体(欧州の範囲のみ)で4.6%に達し、2024年比で0.2ポイントのごくわずかな増加となった。この成長は、新品端末の販売が減少し、再生端末の販売がより堅調になったことに起因する。
固定機器の回収
2025年の固定機器の回収率は、当グループ全体で74.2%となり、2024年比で約9ポイントと大きく上昇した。但し、2025年には、フローのトレーサビリティ向上や4つの業務プロセスを考慮したこと(方法論に関する注記を参照のこと。)により対象範囲が拡大しており、2024年との比較は難しい。2024年においては、顧客による契約解約又は不払を理由としたオレンジによる契約解除プロセスに関連するフローのみを考慮していた。
2025年には約6百万台の固定機器が回収され、過去5年間では約19百万台が回収された。
MDR-M - 事業体固有 - 循環経済
循環経済(CE)KPI委員会
循環経済に関する各指標は、SENSOツールで連結された事業体データを用いて四半期毎に報告されている。これらの結果は、循環経済KPI委員会が分析し、承認する。同委員会は、四半期報告書及び指標のモニタリング・ダッシュボードを作成し、これを経営委員会に提出している。同委員会は、当該指標が定義されている循環経済プロジェクトの実施及びモニタリングを担う当グループ各事業体の代表者で構成されている。
携帯電話の回収
欧州範囲(フランスを含む。)
回収率は、当該年度中に回収された使用済携帯電話の総数を、同年度中にBtoC及びBtoB市場で販売された新規携帯電話(スマートフォン及びフィーチャーフォン)の総数で除した比率として定義されている。
回収された携帯電話は、価値がある携帯電話(個人データを安全に消去し、再生プロセスを経て再利用可能なもの)と、陳腐化した携帯電話(商業的価値を有さず、廃棄物として扱われ、認可を受けたリサイクル・ルートに送られるもの)の双方を含む。
使用済携帯電話は、以下の様々な取組を通じて回収されている。
・ 顧客からの使用済携帯電話の買戻し。
・ 金銭的取引を伴わないエコ市民型の回収(店舗及びイベントや学校等における単発の取組として実施)。
・ リース契約終了時における携帯電話の回収。
・ アフターサービス(故障、オンライン販売からの返品等)を通じた携帯電話の回収。
携帯電話の販売及び回収に関するデータは、各事業体がSENSOツールにおいて四半期毎に収集し、その後、循環経済KPI委員会が分析及び承認する。
アフリカ及び中東の範囲
アフリカ及び中東地域では、携帯電話の回収は、前述の各種取組を通じて各事業体が実施するか、又は、ブルキナファソ、カメルーン及びコートジボワールにおいてEmmaüs Internationalと連携して設置された回収及び選別工房によって行われている。
これら3工房における回収率は、当該年度に回収された廃棄物を携帯電話台数に換算した総数を、同年度の新規携帯電話の販売総数で除した比率として定義される。なお、回収率の算定においては、廃棄物150gを携帯電話1台に相当するものとしている。
携帯電話廃棄物は、小規模な修理業者から回収されており、価値のある材料(電子基板)と価値のない材料(回収不可能なものとしてのプラスチックや電池等)という観点では、携帯電話の組成を反映している。
当該データは、Emmaüs Internationalの運営責任者から、アフリカ及び中東地域におけるオレンジの代表者に提供されている。
回収率算定に用いる新規携帯電話の販売データは、オレンジ・イノベーションが集約したデータ(スマートフォン及びフィーチャーフォン)に基づいており、各事業体がデータを提供できない場合には、推計により算定されている。
これら3工房における携帯電話廃棄物の回収率(携帯電話台数に換算したもの)は、前述の通り各事業体が実施する回収に係る回収率に加算される。
また、携帯電話の買戻しやエコ市民型回収といった事業体固有の取組は、依然として規模が小さく臨時的なものにとどまっているが、アフリカ及び中東地域において責任ある事業者としての取組を強化する上で重要な手段となっている。
全てのデータは、アフリカ及び中東地域の代表者がSENSOの内部ツール内のファイルに四半期毎に入力し、その後、循環経済KPI委員会が分析及び承認する。
再生携帯電話の販売
再生携帯電話の販売率は、当該年度に再生された携帯電話の総数を、同年度にBtoC及びBtoB市場で販売された新規携帯電話及び再生携帯電話の総数(スマートフォン及びフィーチャーフォン)で除した比率として定義される。
同指標は、フランスを含む欧州地域のみを対象とする。
データは、各事業体がSENSOの内部ツールにおいて四半期毎に収集し、その後、循環経済KPI委員会が分析及び承認する。
顧客構内機器の回収
顧客構内機器(CPE)とは、リース契約の下で顧客構内に設置される機器をいう。これには、ルーター(Livebox)、セットトップボックス、光回線終端装置(OLT)、Wi-Fiリピーター及びモバイル・ブロードバンド(MBB)機器が含まれる。これらの機器は、陳腐化した時点で、再利用又はリサイクルを目的として回収される。
CPEの回収率は、回収されたCPEの数量を、回収されるべきCPEの総数量で除した比率として定義されている。
同指標は、フランスを含む欧州地域、アフリカ及び中東地域の一部の国(ヨルダン、セネガル)並びにオレンジ・ビジネスに適用される。
回収対象となる数量は、以下の4つの業務プロセスに由来する。
・ 顧客による契約解約又は不払を理由としたオレンジによる契約解除。
・ アフターサービスにおける交換。
・ 移行(顧客契約の変更、陳腐化した機器の一斉交換)。
・ オンライン購入後における顧客の撤回。
回収率は、報告対象期間(第n四半期)と実際の回収期間(第n-1四半期)との間に1四半期のラグを設けて算定されている。これにより、物流や再生パートナーからのデータ報告に必要な時間を考慮することができる。
各四半期のデータは、当グループのサプライチェーンがSENSOツール及びリバース・ホーム・ダッシュボードで収集し、その後、循環経済KPI委員会が分析及び承認する。
2.5 人的資本
2.5.1 自社の労働力
オレンジは、ダブル・マテリアリティ分析において、自社の労働力に関し、3つの影響、4つのリスク及び1つの機会を特定している。これらの影響は体系的なものであり、オレンジの全ての従業員に関係する。従業員の身体的及び精神的健康が害されることによる負の影響から、労働災害又は疾病による欠勤に起因する生産性低下のリスク、並びに、個人の安全が侵害された場合における評判リスク及び制裁金のリスクが生じている。
自社の従業員の人権に関する重要な影響及びリスクを特定するため、当グループは、警戒アプローチの下、全ての従業員を対象に、地域別に人権尊重に関するリスクの特定を行っている。これには、とりわけ、強制労働や児童労働など、労働条件に関連するリスクが含まれている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
2025年には、強制労働及び児童労働に関して重大なリスクが認められた国として、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国、ギニア、カメルーン、マリ、ギニアビサウ、ブルキナファソ、マダガスカル、シエラレオネ、リベリア、コートジボワール、セネガル、ヨルダン、モロッコ、エジプト及びボツワナが挙げられる。また、強制労働のみについて重大なリスクが認められた国は、モルドバ及びルーマニアである。
人事機能は、当グループの人的資本の育成に関する課題に対応するため、複数の主要な手段に依拠している。
2.5.1.1 スキル開発に関連する影響、リスク及び機会の管理
2.5.1.1.1 研修及びスキル開発に関連する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| スキル及びキャリア開発 | 新たな役割に向けた従業員の雇用可能性及びキャリア開発を向上させるため、スキルを開発・強化することによる正の影響 事業の継続及び当グループの戦略の展開を確保するために必要な能力が不足するリスク 魅力的なキャリアパスを通じて人材を惹き付け、確保する機会 | スキル開発方針 人材マネジメント方針 ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針 | ・ 雇用及びスキルの管理 ・ My Skillsデジタル・プラットフォームの展開 ・ 従業員のスキル開発 ・ 雇用主としての約束の推進 ・ 人材マネジメントプログラムの展開 ・ 女性向けの施策及びプログラムの実施 |
事業の継続性及び戦略の展開を確保するために必要なスキルを有していないという重要なリスクを回避するとともに、人材の採用、育成及び定着の機会を追求し、新たな役割に向けた従業員の雇用可能性及びキャリア開発を向上させるためにスキルを開発・強化することによる正の影響を活用するため、オレンジは、当グループの全ての従業員に適用される3つの方針、すなわち、スキル開発方針、人材マネジメント方針、及びダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針に依拠している。
スキル開発方針
オレンジのスキル開発方針は、従業員の専門性を高めるとともに、開発プログラムを当グループの戦略目標と整合させることを目的としている。具体的には、スキル需要を見据えることに加え、必要な研修計画(アップスキリング)に重点を置き、従業員が現在の職務で活用しているスキルを補完する能力を習得できるようにするとともに、新たな職務を遂行するために必要なスキルを習得できるようにしている(リスキリング)。同方針は、習得スキルが企業のニーズに適合することを確保しつつ、従業員の能力と雇用可能性を確保し、キャリアの発展機会を提供することを目的としている。同方針は、他の全ての当グループ方針と同様に、当グループのイントラネット上で全員が閲覧可能である。この先取り型の取組により、オレンジは将来の課題に継続的に対応できる体制を整えている。
スキル開発は、マネージャーの責任であると同時に、従業員自身の責任でもある。人事機能は、主に、彼らをエンパワーメントするプロセスやツールへのアクセスを提供することで支援を行っている。
共通のデジタル「Orange Learning」プラットフォームにより、当グループの多くの従業員は研修リソースを利用でき、これは、必要に応じて地域のツールで補完することが可能である。対象別のコミュニケーションは、企業のニーズに合致する研修プログラムへ従業員を支援し、導いている。
スキル開発方針の実施は、当グループのスクールのディレクター及び各部門のラーニング&ディベロップメント担当ディレクターを毎月集めるグループレベルのガバナンスに依拠している。また、戦略的スキル研修の時間数及び従業員満足度などの業績指標を通じてモニタリングされている。
人材マネジメント方針
当グループの人材マネジメント方針は、卓越性と包摂性という二重の目的を有している。同方針は、全ての従業員を対象として、共通のベンチマークを提示するとともに、ツール、基準及び当グループ全体の連結カレンダーを導入している。また、業績及びポテンシャルの評価、並びに個別育成計画の策定を含んでいる。さらに、人材プールの育成及び構造化されたサクセッション・プランを整備することにより、重要ポジションの充足に向けた準備を容易にしている。当グループは、部門又は就業国を問わず、当グループの全ての従業員に同一の評価及び支援の原則が適用されるよう取り組んでいる。
グループ人材マネジメント部門は、同方針をグループ全体で展開する責任を担い、業績指標に基づき、年1回経営委員会へ報告を行っている。その際、部門レベルのガバナンス機関及び人材マネジメントの専門スタッフに依拠している。各組織及び各地域において同方針の現地展開を担う人材マネージャーのコミュニティは、週次で会合を開催している。
さらに、同方針には、当グループの個人データ保護方針を遵守する、全ての有用な主要データを集約する人材マネジメント・ツールが整備されている。
オレンジは、これまでに締結した協定を通じて、ジェンダー平等に関する法的義務を遵守することを約束している。フランスにおいては、オレンジは、経済及び職業上の平等を加速することを目的とし、大企業の上級経営層及び統治機関における男女均衡を義務付ける、2021年12月24日付法律第2021-1774号、いわゆる「Rixain法」に従って行動している。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針
オレンジが事業を展開する国々において、当グループは、130を超える異なる国籍を代表する従業員の多様な人材及びスキルの恩恵を受けている。
当グループのダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針の目的は、従業員が自身の個性を強みに転換できる、信頼に基づく包摂的な環境を促進することにより、企業の集合的なパフォーマンスの向上を支援することにある。
同方針は2009年に策定され、性別、社会的又は民族文化的背景、年齢、健康状態又は障がい、性的指向、家族状況に関係なく、全ての従業員の包摂し、多様性の推進を掲げている。
2023年10月には、当グループ全体に適用される方針として改定され、経営委員会の承認を受け、人事担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントにより署名され、支持された。
同方針は、次の3分野に関する指針を定めている。
・ 職場におけるジェンダー平等。これには、特に技術及びデジタル分野の職務に就く女性の比率の向上、女性による責任ある地位への平等なアクセス、同等の職務に対する同一賃金、差別及び暴力との闘い、並びにワーク・ライフ・バランスが含まれる。
・ 機会の平等。これは、民族文化的及び社会的出自、年齢、障がい及び神経多様性、性的指向及びジェンダー・アイデンティティ、又は宗教的若しくは労働組合上の意見に関して、公平な立場を促進するものである。
・ デジタルの平等。これには、責任ある包摂的な人工知能の開発、特にイノベーション分野におけるデジタル職種における多様なバックグラウンド、並びに従業員のデジタルツールへのアクセスが含まれる。
同方針は、内部のプロセス、ツール、環境及び労働条件が、ワーク・ライフ・バランスを維持しつつ、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを促進することを確保している。また、これらの価値を社内外において推進するとともに、従業員が社会的に関与すること(ロールモデル又はメンターとして活動すること等)を奨励し、従業員のエンゲージメント及びウェルビーイングを強化している。従業員は、当グループのイントラネット上において、同方針を閲覧することができる。
同方針の実施は、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン部門によりグループレベルで組織されており、同部門は、同方針の適用を担う現地リエゾン担当者のネットワークを調整している。これらの担当者は、それぞれの所管範囲における事業体での実施を調整し、各国の地域特性に合わせて適応させている。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針の策定に当たり、オレンジは、従業員及び労働組合といった社内の利害関係者のニーズを踏まえるとともに、候補者(期待の把握)、規制当局(フランスの「Rixain法」等)、NGO及び各種団体(社会的課題の評価)といった社外の利害関係者についても調査を実施した。
オレンジにおける職場でのジェンダー平等に関するグローバル協定
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針の主要原則に従い、当グループは2019年に、職場におけるジェンダー平等、差別及び暴力(ハラスメントを含む。)との闘い、並びにワーク・ライフ・バランスに関するグローバル協定をUNIグローバルユニオンと締結した。同協定は、「オレンジは、国連グローバル・コンパクトへのコミットメント、世界人権宣言に定められた原則、並びに当グループが事業を行う国々において適用される国際労働機関の基準に沿って、国際的なグループとして企業の社会的責任を発展させている」旨を明記している。
同協定は、各事業体に適用される方針の主要原則を実務面で実装するとともに、地域毎の評価を可能とし、適切な行動計画を策定するための、構造化された現地の社会的対話に基づくモニタリング枠組みを確立することを目的としている。
当該協定では、全ての国における賃金格差の統一的な測定、差別問題に関する管理職及び人事担当者向け研修、現地団体との連携、意識向上のための取組及びこれらのテーマに関するコミュニケーションなど、展開されるべき複数のリソースを規定している。
同協定は指標を通じてモニタリングされ、当該指標は年次でUNIグローバルユニオンに報告される。各国においては、現地委員会がこれらの指標を管理しており、これにより、各国の状況に適応する積極的かつ参加型のアプローチに寄与している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
2.5.1.1.2 研修及びスキル開発に関連する目標
方針の適切な実施及び行動計画の影響を評価するため、オレンジは、2025年までに経営陣ネットワークにおける女性比率を35%とする目標を設定した。
オレンジは、同目標が設定された年である2020年における、企業全体の女性比率が35%であったことを参照した。同目標については利害関係者と協議が行われ、職場におけるジェンダー平等に関するグローバル協定の一環としてモニタリングされている。また、同目標は、同社の一部の従業員に係る年次変動報酬の構成要素ともなっている。
2.5.1.2 従業員エンゲージメントに関連する影響、リスク及び機会の管理
2.5.1.2.1 従業員エンゲージメントに関連する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| 従業員エンゲージメント | 包括的かつ公平な職場環境を促進する方針及び実務が従業員に与える正の影響 エンゲージメントの欠如による生産性の低下のリスク及び雇用主としての魅力の低下のリスク | 報酬及び福利厚生方針 ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針 タレントマネジメント方針 | ・ 文化の醸成及びリスニング・プログラムを策定すること ・ 報酬の公平性を確保すること ・ 全ての従業員に対する平等及びインクルージョンを促進すること ・ 当グループのコミットメントを対外的に促進すること |
報酬及び福利厚生方針
当グループの報酬及び福利厚生(C&B)方針は、オレンジが従業員にどのように報酬を支払うかについての原則及びルールの一式を確立することを目的としている。本方針は、従業員、最高経営責任者、所管の人事部門並びに報酬及び福利厚生担当の取締役を対象としている。本方針は、内部的な公平性、透明性、規制遵守及び予算管理の側面が考慮されることを確保しつつ、魅力度、定着及び動機付けという課題に対応するために、従業員の報酬を体系化するものである。
当グループにおいて人事部を担当するエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント(経営委員会メンバー)は、本方針の署名者であり、経営統括による本方針の実施に責任を負っている。
オレンジの報酬及び福利厚生に関する原則は、公平性及び無差別という価値に基づくものであり、特定の市場慣行及び規制上の要件を考慮した上で、各地域の報酬及び福利厚生方針を通じて、当グループの全ての部門、子会社及び事業体において実施されるよう設計されている。その適用については、必要に応じて、現地のガバナンス(報酬委員会、取締役会、株主総会)の承認を受ける場合がある。また、ガバナンス機関(独立取締役、少数株主)及び/又は国内法令により求められる場合には、本方針はそれに応じて調整される可能性がある。
当グループの各国及び各事業体において本方針を展開するための手続については、年次でフォローアップが行われており、その概要が経営委員会に報告されている。
報酬及び福利厚生方針は、オレンジがその労働者にどのように報いるかを定義する以下の5つの原則を定めている。すなわち、集団としての業績を重視すること、個々の貢献を認識すること、重要なスキルを惹き付け及び維持すること、帰属意識を強化すること、並びに公平性を尊重することである。
現地レベル(国又は事業体)では、これらの原則は、各従業員に適用される具体的な報酬条件として規定されており、固定報酬、変動報酬、(該当する場合には)短期又は長期の報酬、福利厚生及び現物給付が含まれる。
これら5つの原則は、金銭的及び/又は非金銭的なプログラムから構成されている。これらは、地位、性別、勤続年数又は役職にかかわらず、オレンジの全ての従業員に適用される。また、当グループの全ての事業体及び地域において、競争力があり、魅力的で、かつ公正な報酬及び福利厚生方針を確保するための指針を提供するものである。
これらの原則は、オレンジの全ての事業体において調和の取れた形で展開されることを確保するため、体系化された枠組み及びツールに基づいて実施されている。この枠組み及びツールには、公正な差別化を可能とする各職位別の給与テーブル、年次の給与及び変動報酬の増額、人事部長及び事業部長で構成される調整委員会、並びに報酬ベンチマークが含まれる。
報酬及び福利厚生に関する原則及びルールは、報酬及び福利厚生を担う事業部門のネットワーク並びに当該部門の人事部長と共同で策定された。一方で、各地域の報酬及び福利厚生方針は、当該地域におけるオレンジの事業活動の課題に応じた内容となっており、現地のトップマネジメント及び所管の人事部門によって設計されている。
当グループの報酬及び福利厚生方針は、従業員に対する明確性及び透明性へのコミットメントにも基づいている。そのため、オレンジは、各従業員が、様々なコミュニケーション・チャネル及び文書リソースを通じて、明確かつ包括的な情報にアクセスできるよう確保している。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針及びタレントマネジメント方針
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針及びタレントマネジメント方針は、従業員エンゲージメントの欠如に起因する生産性低下や、労働条件に起因する雇用主としての魅力度低下といった重要なリスクへの対応であるとともに、包括的かつ公平な職場環境を促進する方針及び取組が従業員にもたらす正の影響への対応でもある。これらの方針については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されている。
2.5.1.2.2 研修及びスキル開発に関する目標
オレンジは、報酬及び福利厚生、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン並びにタレントマネジメント方針を適用する一環として、雇用主としての魅力度の低下及び従業員のエンゲージメント低下という重要なリスクから自らを保護するとともに、包括的な職場環境を促進する取組が従業員にもたらす正の影響を継続的に発展させることを目的に、2025年に複数の行動計画を展開した。
オレンジは、各行動に関連するリソースを特定する体系的なプロセスを有しておらず、これらの情報については一部のみを開示している。
2.5.1.3 健康及び安全に関する影響、リスク及び機会の管理
2.5.1.3.1 健康及び安全に関する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 行動計画 |
| 労働衛生、安全及びセキュリティ | 従業員の身体的及び精神的健康に対する被害による負の影響(労働災害、紛争地域、気候関連の危険など) 労働災害又は疾病による欠勤に起因する生産性低下のリスク、並びに個人の安全に関する違反が生じた場合の評判リスク及び制裁リスク | 労働衛生安全方針 グループ・セキュリティ方針 | ・ 労働衛生安全マネジメントシステムの実施 ・ 当グループの全地域における従業員の意識向上 ・ 気候変動が従業員に及ぼす影響の予測 ・ 3年毎に実施される労働条件及びストレス調査(オレンジSA)の結果の活用 ・ 当グループの変革の支援 |
オレンジの労働衛生及び安全に対するコミットメントは、これに伴う責任及び関連する財務上・法的リスクを踏まえ、経営統括によって担われている。オレンジの方針は、従業員又はパートナーであるかを問わず、個人の身体的又は精神的健康に対して、オレンジの事業活動又は同社の発展を支援するために実施される変革が及ぼしうる影響を抑制することを目的としている。
環境移行に関する要請の高まり、技術の変化、就業期間の長期化、職種の変化、新たな就労組織形態の発展、及び個人の新たな志向が進む中で、オレンジは、労働上のリスク防止に関する文化を一層強化する必要があると考えている。
労働衛生安全方針
2023年に人事部を所管する当グループのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントが署名した方針メモにおいて、世界保健機関(WHO)の勧告及び国際労働機関(ILO)の条約を踏まえ、オレンジは、当グループの成功及び持続可能性を確保する上で、当グループの全ての従業員を対象とする労働衛生安全(OHS)に関する事項が最優先事項であることを明確にした。以下の3つの方針ガイドラインは、当社の2025~2030年戦略及び当グループのCSRアプローチと整合している。
・ 安全で平穏な労働環境を通じて、信頼を強化すること。
・ ベストプラクティスを標準化し、共有することにより、従業員の労働条件及びウェルビーイングを改善するための取組の実効性を高めること。
・ 主たる予防の文化(原因及びリスク要因の低減による)を強化することにより、卓越性を目指すこと。
このコミットメントは、2014年11月に全ての従業員を対象として労働組合との間で締結されたグローバル安全衛生協定と整合しており、これに基づくものである。当該協定は、労働衛生安全、職場における生活の質及び一般的な健康保護の観点から、当グループにおける行動の共通基盤を定めるものである。労働衛生安全分野における社会的対話を含め、全てのステークホルダーの関与による参加型アプローチに基づき、当該協定には、注意義務に関する法律及び2018年付のISO 45001国際規格に先立って策定された、オレンジのパートナー及び下請業者に特有の労働衛生安全方針に関して求められる特段の注意喚起も盛り込まれている。
本方針は、従業員の安全の確保、健康の保護及び職場における生活の質の向上を目的とするものである。本方針は、当グループの全ての地域における当グループの各事業部門及び子会社の全ての従業員に加え、全てのステークホルダー、パートナー、下請業者、並びに当グループの活動又はオレンジとの関係を通じて影響を受ける可能性のある全ての人を対象としている。
この目的を達成するため、本方針は、健康、安全、生活の質及び労働条件(QLWC)に関する3年間のロードマップにおいて定められた4つの主要な目標に整理されている。これらの目標は定期的に見直され、調整及び強化がなされることがある。
・ 労働衛生安全マネジメントシステム(OHSMS)を実施する。
・ 共通の原則を全ての対象に適用する。
・ パフォーマンス指標をモニタリングし、当該指標に関する開示を行う。
・ 定期的な従業員の聴取を実施する。
本方針の実施は、当グループレベルでは健康安全予防部門が調整を行っている。各事業部門、子会社及びそれらを構成する各組織における実務上の実施に際しては、それぞれの法令及び地域の状況を考慮するとともに、管理職、従業員及びその代表者からの定期的なフィードバックの収集並びに、それらのニーズ及び期待の分析を優先している。
当グループの各事業体は、必要に応じて、育児や介護を担う従業員などがより良いワーク・ライフ・バランスを実現できるよう支援する従業員支援プログラムを整備することや、公衆衛生に関するプログラムを支援することが可能である。また、是正措置については、各事業部門が実施しており、人事部門及び法務部門を動員し、必要に応じて、フランスにおける事例のように専任の組織も活用している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
本方針及びその展開に資する各種コミュニケーション資料については、専用のイントラネットサイトが整備されている。当該イントラネットサイトは、予防専門家、人事担当の取締役及び役員、管理職など、労働衛生安全及びQLWCに関与するステークホルダーが利用できるようになっている。特に、本方針は動画により紹介されており、当該動画は、従業員向けの安全、衛生及びQLWCに関するオンボーディング・モジュールに順次組み込まれている。
これらの原則は、フランスの規制上の概念に照らした労働衛生安全又は強化された予防に関する当グループの手段義務及び結果義務に関わるものであり、当グループレベルで従業員代表と交渉されたグローバル安全衛生協定にも反映されている。
グループ・セキュリティ方針
当グループのセキュリティ方針には、個人の安全に関する項目が含まれている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
2.5.1.3.2 健康及び安全に関する目標
オレンジは、健康及び安全に関する重要なリスクの管理に係る行動計画の完了について、2025年持続可能性報告書において目標を開示していない。それにもかかわらず、オレンジは、同方針及び行動計画の実効性を測定するため、労働災害度数率(理論上の労働時間100万時間当たりの休業を伴う労働災害件数)などの指標を用いている。
2.5.1.4 プライバシーに関する影響、リスク及び機会の管理
2.5.1.4.1 プライバシーに関する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 行動計画 |
| 個人データの保護 | 従業員の個人データのセキュリティ侵害が生じた場合における財務リスク | 個人データ保護方針 オレンジ憲章:従業員の個人データを保護するための5つのコミットメント | ・ オレンジ憲章の配布 ・ 個人データ保護に関する研修の提供 ・ AIの責任ある利用に関する研修の提供 |
従業員の個人データの保護が確保されなかった場合に発生しうる重要な財務リスクの管理枠組みは、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載された個人データ保護方針を基礎としている。
さらに、オレンジは2024年に、従業員が自らに関するデータの取扱いについての権利を行使できるよう、当グループ全体に適用される憲章において5つのコミットメントを明文化した。これらのコミットメントは、機密性、説明責任、尊重、比例性及び透明性である。
2.5.1.4.2 プライバシーに関する目標
当該課題の性質及び従業員の個人データ保護に関してオレンジが現在採用している手続を考慮すると、オレンジは、従業員の個人データの保護が確保されなかった場合に生じうる重要な財務リスクに関する目標を開示しておらず、また、2025年持続可能性報告書において当該リスクに関する指標も開示していない。
2.5.1.5 自社の労働力及び労働者代表との関与に関するプロセス
オレンジは、現地で適用される規則及び慣行に基づき当グループ各社で実施されている社会的対話に加え、国際的な社会的対話のためのツールを整備し、継続的な社会的対話を維持している。
オレンジ-ユニ・グローバル・ユニオン・アライアンス
オレンジでは、ユニ・グローバル・ユニオン国際労働組合連合に加盟する各国の労働組合がアライアンスとして組織されており、これがユニ・オレンジ・グローバル労働組合アライアンスである。2025年には、オレンジにおいて活動する欧州及びアフリカの約20の労働組合が同アライアンスに参加した。実際、オレンジは、電気通信セクターを含むサービス部門において150ヶ国で20百万を超える労働者を代表するユニ・グローバル・ユニオンと、長年にわたり質の高い対話を継続してきている。
2018年に署名された共同宣言(「ドゥアラ宣言」)は、ユニ・オレンジ・グローバル労働組合アライアンスの運営を定めるとともに、グローバルな社会的対話の重要性を再確認するものである。同宣言では、オレンジ・マネジメントとオレンジ・ユニ・グローバル労働組合アライアンスとの間で年2回の正式な会合を開催することが規定されており、2025年には実際にこれが行われた。
これらの会合は、グローバル協定の展開に関する進捗を確認する場となっている。また、人工知能及びその潜在的な影響など、グローバルな関心事項について率直な議論を行うことも可能としている。
オレンジは、ユニ・グローバル・ユニオンと3つのグローバル協定を締結している。これらの協定はいずれも、オレンジ各社の全ての従業員に適用される原則を定めるものである。
・ 基本的社会権に関するグローバル協定(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)
・ グローバル健康・安全協定(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)
・ オレンジにおける職場でのジェンダー平等に関するグローバル協定(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)
欧州労使協議会
オレンジ欧州労使協議会は、2004年4月14日付の協定に基づき設立された。同協議会は、欧州連合及び欧州自由貿易連合(EFTA。ノルウェー及びスイスを含む。)における当グループの従業員を代表している。現在、18ヶ国から23人の従業員代表で構成されている。
同協議会は、経済、財務及び社会に関する事項について議論及び社会的対話を行う場である。当グループの全ての会社、又は少なくとも2つの加盟国に所在する2社以上に関係する事項を対象としている。経営陣は、労働条件又は雇用条件に影響を及ぼす可能性のある欧州レベルでの重要な決定について、欧州の従業員代表に対し、情報提供及び協議を行っている。
当該協定では、同協議会は少なくとも年3回開催されることとされている。実際には、変革プロジェクトの国際化により、これを上回る頻度で開催されている。2025年には、同協議会は7回開催された。
世界労使協議会
オレンジ世界労使協議会は、2010年6月23日付の協定により設立された。同協議会は、オレンジが事業を展開し、かつ従業員数が400人を超える全ての地域における当グループの従業員を代表している。現在、27ヶ国から選出された34人の従業員代表により構成されている。
同協議会は、国境を越える影響を有する経済、財務及び従業員関連の事項について情報交換を行うことを可能とする社会的対話の場である。また、当グループの戦略及び課題を共有することを可能としている。同協議会は、オレンジのCSR(企業の社会的責任)の開発戦略の一環である。世界労使協議会の代表者1人は、決議に関する議決権を有することなく、オレンジの取締役会の一部会合に参加している。
世界労使協議会は、少なくとも年1回開催されている。必要に応じて臨時会合が開催されることもある。会合は、人事を担当する当グループのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントが議長を務める。2025年6月には、最高経営責任者による戦略説明を伴って、同協議会が開催された。
地域の社会対話
欧州労使協議会及び世界労使協議会は、いずれも、現地の規制に基づいて設置及び運営されている国内の代表機関に代わるものではない。
フランスにおける社会対話に関しては、2025年にUESオレンジの企業社会経済委員会(CSEC)が22回開催され、主に、定期的な情報協議会(戦略、企業の経済的及び財務的状況、社会政策、雇用及び労働条件)に加え、健康及び安全に関する討議、並びにグループの組織及び構造の変更を主な対象とする臨時の情報協議会が行われた。
当グループのフランスにおける従業員を有する子会社で構成されるフランス労使協議会は、2025会計年度に4回開催され、当グループの財務状況、事業及び雇用の動向に関する情報が取り上げられた。
2.5.1.6 自社の労働力に対する負の影響を是正するためのプロセス及び懸念を提起するためのチャネル
オレンジは、当グループの全ての従業員が、人権及び基本的自由、並びに人の健康及び安全を重大に侵害する行為又は状況について通報できるよう、内部通報制度「Hello Ethics」を整備している(詳細については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
従業員に対しては、研修やコミュニケーション・キャンペーン(電子メール、イントラネット、事業所内掲示など)を通じて、Hello Ethics及び各地域の制度に関する情報が定期的に提供されている。フランスでは、オレンジは、従業員に追加のシステムを提供している。これは、全ての従業員及びオレンジの求人への応募者を対象とした外部のフィードバック及び助言サービスを提供するものである。差別の被害を受けたとみなされる従業員又は応募者は、本サービスに連絡することで、状況の説明、自己の権利に関する法的助言の取得及び必要に応じて対応支援を受けることができる。
また、オレンジはフランスにおいて、職場におけるあらゆるハラスメント、セクシズム及び暴力(HSVT)を予防、検知及び対応するための包括的な制度を導入している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
オレンジは、従業員の健康及び安全に対する負の影響について、予防的なアプローチを採用している。事案が確認された場合には、現地の法令に従って対応される。
2.5.1.7 自社の労働力に関する指標
2.5.1.7.1 企業の従業員の特徴
当グループの従業員
| 期末時点における地理的領域別の実働従業員数の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | |
| フランス | 67,648 | 54.8% | 70,771 | 55.8% | 73,263 | 53.4% |
| その他の欧州諸国 | 25,260 | 20.4% | 26,255 | 20.7% | 32,852 | 24.0% |
| アフリカ | 23,035 | 18.7% | 22,157 | 17.5% | 21,828 | 15.9% |
| 南北アメリカ | 1,083 | 0.9% | 1,117 | 0.9% | 2,383 | 1.7% |
| アジア太平洋 | 6,477 | 5.2% | 6,609 | 5.2% | 6,768 | 4.9% |
| グループ合計 | 123,503 | 100% | 126,909 | 100% | 137,094 | 100% |
オレンジ・グループが2025年、2024年、及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
持続可能性報告書においては、過年度に関するプロフォーマ情報は作成されていない。
オレンジは78ヶ国で事業を展開しており、2025年12月末時点の実働従業員数は123,503人で、そのうち55%がフランスに所在していた。
| 期末時点における性別別の実働従業員数の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | |
| 女性 | 43,578 | 35.3% | 44,998 | 35.5% | 49,684 | 36.2% |
| 男性 | 79,925 | 64.7% | 81,911 | 64.5% | 87,410 | 63.8% |
| グループ合計 | 123,503 | 100% | 126,909 | 100% | 137,094 | 100% |
| 期末時点における性別別及び契約別の実働従業員数の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| ・ | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 |
| 正社員契約 (正社員) | 121,242 | 98.2% | 124,876 | 98.4% | 134,654 | 98.2% |
| うち、女性 | 42,773 | 35.3% | 44,197 | 35.4% | 48,666 | 36.1% |
| うち、男性 | 78,469 | 64.7% | 80,679 | 64.6% | 85,988 | 63.9% |
| 有期契約 (臨時社員) | 2,261 | 1.8% | 2,033 | 1.6% | 2,440 | 1.8% |
| うち、女性 | 806 | 35.6% | 801 | 39.4% | 1,017 | 41.7% |
| うち、男性 | 1,455 | 64.4% | 1,232 | 60.6% | 1,423 | 58.3% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
2025年12月末時点において、121,242人が正社員契約を締結しており、これは全労働力の98.2%に相当する。
正社員契約の従業員数は2,261人であり、当グループレベルでは11.2%増加した。2025年末時点で全労働力の1.8%(2024年比で0.2ポイント増)を占めるこの追加的な労働力は、わずかなものである。
また、主としてフランスにおいて、3,631人のワークスタディ契約下にある若年層が労働力を補完しており、オレンジは、引き続き若年層の融合に対するコミットメントを維持している。
これらの情報は、連結財務書類に対する注記6「従業員給付」に記載されている財務書類の情報と整合している。
MDR-M - 方法論に関する注記
本労働力データは、月末日時点で「連結資産」としてみなされる従業員と一致するものであり、共同事業の従業員も表している。
実働従業員とは、有期契約か正社員契約かどうかや、勤務時間制度(短時間勤務かフルタイム勤務か)を問わず、現在雇用されており、臨時休職中(非実働:長期病気休暇、休職、無給休暇など)ではない従業員をいう。考慮される実働従業員は、事業の財務連結比率の水準までである。ワークスタディ契約(見習い契約及び専門化契約)は含まれない。
これらの従業員は、様々な分析ライン(性別、契約形態、地理的領域など)に従って分類される場合がある。
フランスの従業員は、グループ全体の従業員数(従業員数50,000人以上、全従業員数の10%以上)のかなりの割合を占めているため、個別に表示している。
データは、理解しやすくするため、該当する場合には従業員数及びパーセンテージで開示される。持続可能性報告書において、過年度分のプロフォーマ情報は作成していない。
当該情報は主として人事情報システムから取得し、当グループの財務情報システムのデータにより補完及び比較される。この情報は月次で収集・更新されている。
退職者数及び離職率
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | |
| 退職した従業員数 | 10,309 | 10,916 | 11,553 |
| 離職率(退職した従業員を含む。) | 8.3% | 8.1% | 8.6% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
2025年の当グループにおける正社員契約の従業員の恒久的な離職者数は10,309人となり、2024年比で5.6%(607人)減少した。離職率は8.3%であった。
MDR-M - 方法論に関する注記
「事業体を離職した従業員数」という指標は、離職、定年退職、解雇、契約終了、死亡及び一時的な入社/退社の件数を合計したものである。
本指標の対象は、正社員契約の実働従業員に限定されている。非実働従業員の離職は含まれない。
「離職率」は、確定的な離職の総数(辞職、定年退職、解雇、契約終了、死亡及び一時的な入社/退社)を前年度の正社員契約従業員数で除して算出される指標である。同指標は、定年退職を含んでいる。
2.5.1.7.2 団体交渉の適用範囲と社会対話
| 2025年 | 2024年 | |
| 団体交渉の適用範囲の割合(期末時点における、連結実働従業員総数に対する割合) | 97.5% | 97.4% |
| 団体交渉の適用範囲の割合 地理的領域 | 期末時点の連結実働従業員総数に対する割合 | 期末時点の労働者代表の対象となっている従業員の割合 |
| フランス | 100% | 100% |
| その他の欧州諸国 | 89.4% | - |
| アフリカ | 98.5% | - |
| 南北アメリカ | 99.9% | - |
| アジア太平洋 | 98.7% | - |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
フランスでは、実働従業員の100%が団体交渉協定の対象となっている。
また、フランスにおいては、全従業員の100%が従業員代表(地域代表又はCSEC代表)によって代表されている。本指標は、フランスの労働力の81%を占めるオレンジSAの範囲のみに基づくものである。フランスのその他の範囲については情報が入手できていない。
このほか、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の通り、オレンジの従業員については、欧州労使協議会(欧州グループ労使協議会)による代表に関する協定が締結されており、加えて、全ての従業員を対象とするグループ機関も設けられている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
MDR-M - 方法論に関する注記
団体交渉協定には、団体協約を含む、全社ベース及び企業間の全ての協定が含まれる。適用率は、団体交渉協定の適用対象となる従業員を実働従業員の総数で除した比率であり、総従業員に対する割合として開示される。なお、当グループの全ての従業員は、契約形態(正社員契約若しくは有期契約)の別又は勤務時間制度にかかわらず、ユニ・グローバル・ユニオンと締結した枠組協定の対象となっている。
労働組合代表制に関する指標はフランスについて開示している。同指標は、従業員代表(労働組合代表又は地域代表)の適用を受ける従業員の割合を示している。地域代表の人数は、社会対話に関する協定に基づき、4年毎に交渉により決定される。
2.5.1.7.3 多様性指標
性別の多様性
| 経営陣ネットワークにおける 性別別の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | ||
| 従業員数 | 経営陣ネットワークに属する実働従業員数に対する割合 | 従業員数 | 経営陣ネットワークに属する実働従業員数に対する割合 | 経営陣ネットワークに属する実働従業員数に対する割合 | |
| 女性 | 420 | 36.0% | 423 | 35.6% | 34.1% |
| 男性 | 746 | 64.0% | 764 | 64.4% | 65.9% |
| 合計 | 1,166 | 100% | 1,187 | 100% | 100% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、経営陣ネットワークにおける当グループの従業員の100%を対象としている。
経営陣ネットワークにおける女性の比率は、2025年に36%となり、2025年末を目標として2020年に設定された目標の達成が確認された。これは、主としてWomen Upなどの特定のプログラムを通じて、責任ある地位のためのタレント・プールに供給できるよう、新進タレントの中でも女性に特別な注意を払ったことによって達成されたものである。
MDR-M - 方法論に関する注記
性別の多様性に関するデータは、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」において定義される当グループの従業員数に基づいている。
CSRDの要件に従い、オレンジは「トップマネジメント」について、その従来の定義を適用することを選択している。これは、当グループにおいて「エグゼクティブ及びリーダー」経営陣ネットワークの一部として定義されており、当グループ内で重大な責任を伴う職位を有する管理職を含む。当該データは、人数及び割合として報告されている。
年齢の多様性
| 年齢区分別の実働従業員の内訳 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | |||
| 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | 従業員数 | 連結従業員数に対する割合 | |
| 30歳未満 | 13,848 | 11.2% | 14,853 | 11.7% | 17,246 | 12.6% |
| 30歳以上49歳以下 | 62,696 | 50.8% | 64,578 | 50.9% | 74,864 | 54.6% |
| 50歳以上 | 46,959 | 38.0% | 47,478 | 37.4% | 44,984 | 32.8% |
| グループ合計 | 123,503 | 100% | 126,909 | 100% | 137,094 | 100% |
オレンジ・グループが2025年、2024年及び2023年の各事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の100%を対象としている。
当グループの実働従業員数は多世代で構成されており、従業員の2人に1人は30歳から49歳の年齢層に属している。平均年齢は安定しており、当グループの全従業員では44.4歳(2024年は44.2歳)であるが、フランス(47.6歳)と海外(40.5歳)との間には差が見られる。
2.5.1.7.4 十分な賃金
オレンジの全ての従業員には、適用されるベンチマークに沿った十分な賃金が支払われている。
MDR-M - 方法論に関する注記
十分な賃金は、当グループ・レベルで定義されている。各事業体は、自らの地域における最低限の十分な賃金水準を満たすことが求められている。「十分な」賃金は、Fair Wage Networkの方法論を用いて決定されており、同ネットワークは2025年11月にオレンジに認証を付与している。
2.5.1.7.5 研修及びスキル開発に関する指標
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | |
| 従業員1人当たりの平均研修時間数 | 20.4 | 22.5 | 21.1 |
開示されている2025事業年度の当グループのデータは、当グループの連結従業員の99%を対象としている。
開示されている2023事業年度及び2024事業年度の当グループのデータは、当グループの連結従業員の98%を対象としている。
2025年の研修率は、過去数年の平均と整合している。2024年からの変化は、2025年に従業員が受講した研修の内容及び期間が異なっていたことによるものである。
MDR-M - 方法論に関する注記
当該データは、年間の平均人員数に基づいて報告されており、勤務時間区分(フルタイム又はパートタイム)にかかわらず、有効な無期雇用契約及び有期雇用契約に関連している。休業中のフランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)、ワークスタディ契約(見習い契約及び専門化契約)並びに研修生は除外されている。
研修に関して開示されている当グループのデータは、2種類の報告に基づいている。1つは、現在世界中の全ての子会社に展開中の当グループのOrange Learningツールを通じた報告であり、もう1つは、Orange Learningに加えて各子会社が自らの情報システムを用いて行う月次報告である。
従業員1人当たりの研修時間数は、研修時間数を年間の実働従業員の月平均人数で除して算出された平均値である。
2.5.1.7.6 健康及び安全に関する指標
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | |
| 監査済みの健康及び安全マネジメントシステムの対象となっている従業員の割合(期末時点の登録従業員数に対する割合) | 67% | 59% | N/A |
| 労働災害又は職業性疾病による死亡事故件数 | 3 | 1 | 5 |
| 当社の職場における下請業者に係る労働災害又は職業性疾病による死亡事故件数 | 1 | 2 | 5 |
| 休業を伴う労働災害件数 | 516 | 569 | 492 |
| 労働災害発生頻度率(休業を伴う労働災害及び死亡に至った労働災害を含む。)(100万理論労働時間当たりの休業を伴う労働災害及び死亡に至った労働災害の件数) | 2.46 | 2.67 | 2.46 |
オレンジ・グループが2025事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の96%を対象としている。
オレンジ・グループが2024事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の95%を対象としている。
オレンジ・グループが2023事業年度について開示したデータは、当グループの連結従業員の84%を対象としている。
2023年に署名されたグループ健康・安全及びQLWC方針は、当グループ各社が、国際規格ISO 45001に準拠するよう、労働衛生安全マネジメントシステム(OHSMS)を段階的に適応させることを促している。2025年末時点で、12ヶ国に所在する19の事業体がISO 45001の認証を取得している。OHSMSの対象となっている従業員数は増加している。本指標は、外部機関による監査を受けたOHSMSを有している、又はISO 45001若しくはこれと同等の規格に基づき認証を受けていると報告した事業体に属する従業員数を、当グループの従業員総数に対する割合として算定している。本指標の改善を支援するため、2024年末にギャップ分析プログラムが開始され、2025年及び2026年を対象としている。
2025年には、オレンジSAにおいて、在宅勤務日に自宅で発生した死亡事故が3件開示された。
2024年に急増した後、オレンジSAの範囲における労働災害件数は大幅に減少した(2024年比-16%、2023年比-9%)。当該範囲で発生した事故のうち、30%は転倒事故(滑倒、つまずき、高所又は階段からの転落)、21%は物品の取扱い及び運搬、20%は突発的な体調不良に関するものであった。子会社においては、2024年と比較して横ばいであった。
MDR-M - 方法論に関する注記
当該データは、勤務時間区分にかかわらず、記録されている無期雇用契約及び有期雇用契約に関連している。事故に関するデータには、見習い契約及びインターンシップ契約も含まれている。
これらのデータは、当グループ及び各事業体レベルで導入されている情報システムに基づいており、オレンジSAの場合は自動的に連結され、子会社については四半期ベースで報告されている。
各事業体が報告する事故は、各国・地域の法令に準拠している。
労働災害件数は、勤務時間区分(パートタイム又はフルタイム)にかかわらず、また事故が発生した就労形態(在宅勤務、出張又は業務上の派遣)にかかわらず、被災者数に対応している。この件数には、居住地と就業場所との間を移動する際に発生した通勤災害は含まれていない。
労働災害発生頻度率は、休業を伴う労働災害(死亡事故を含む。)の件数を、就労時間数の総量に対する割合として算定したものであり、時間数を百万時間単位で表示している[(休業を伴う労働災害件数/就労時間数) × 1,000,000]。
現時点では、休業を伴わない事故についての連結ベースでの把握は困難である。将来的に、休業を伴う事故及び休業を伴わない事故の双方を含む発生頻度率のモニタリングを可能とするため、行動計画が展開されている。健康及び安全に関するデータ、特に労働災害に関するデータは、事故の再評価後に年度間で変更される可能性がある。各事業体から提出されるデータ、特に事故データ及びOHSMSの状況は、主として申告に基づくものである。
2.5.1.7.7 報酬に関する指標
| 男性の賃金に対する割合 | 2025年 | 2024年 |
| 未調整のジェンダー賃金格差 | 4.1% | 4.4% |
対象範囲:オレンジSA
最も高額な報酬を受け取る者の年間総報酬額と、全ての従業員の年間総報酬額の中央値との比率は、第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」「1.2 2025年に役員に支払われた又は分配された報酬額」において示されている社内報酬比率と同一である。
MDR-M - 方法論に関する注記
使用されている給与の概念は、フランスの電子給与申告制度(Déclaration Sociale Nominative - DSN)の概念である。
これは、フルタイム雇用を基準として算定された、実働の無期雇用契約に基づく従業員に対して当該年度中に支払われた総報酬の全ての要素から構成されている。具体的には、指数連動の総支給給与又は基本給、付加的給与、金銭給付、変動報酬(商業、マネジメント、販売)、職務に関連する賞与及び手当(労働時間、困難業務、モビリティ)、赴任に関連する賞与及び手当、並びに家族状況に関連する賞与及び手当である。
当該指標は、男性の平均賃金に対する割合として表示されている。
2.5.1.7.8 インシデント、苦情及び重大な人権侵害
| 2025年 | |
| 当グループの従業員に関する懸念を提起するためのチャネルを通じて提出された苦情件数 | 59 |
| うち、差別に関するインシデントに係る苦情件数 | 51 |
| うち、重大な人権問題に係る苦情件数 | 0 |
| うち、その他の苦情(健康及び安全) | 8 |
| うち、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」、ILO「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」又はOECD「多国籍企業行動指針」が遵守されていない事案の件数 | 0 |
オレンジの認識する限り、オレンジの従業員によって、OECD「多国籍企業行動指針」に基づく国内連絡窓口に対して申し立てられた苦情はない。
2025年については、現在使用しているツールから得られる情報の粒度が十分でないため、オレンジは、差別及び人権に関するインシデントに関連する罰金又は制裁金の総額を提供することができない。本件については、今後の年度において当該情報を公表できるよう、分析が進められている。
MDR-M - 方法論に関する注記
Hello Ethicsは、重大な人権侵害並びに職場における差別、ハラスメント、性差別及び暴力のインシデントを含む、法令、規則、方針及び手続の違反を報告するために使用されている。本制度は、インターネットを通じて、社外及び社内の双方から利用可能である。
オレンジは、Hello Ethicsを通じて収集された内部通報の受領件数の総数及びその分野別内訳を、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」において開示している。
当グループの従業員に係るものとみなされるインシデントとは、調査前の段階において内容に相当性があると判断された状況(したがって、カスタマーサービスに係る苦情、重複又は内容のない若しくは無関係な通報を除く。)であって、オレンジの従業員が加害者と申し立てられているものをいう。
ここで提供されているデータは、Hello Ethicsを通じて収集された通報及びフランス固有の制度にのみ関連しており、当グループ内で展開されているその他の制度は考慮していない。
2.5.2 バリューチェーンにおける労働者
ダブル・マテリアリティ分析の一環として、オレンジは、バリューチェーンにおける労働者に関して1つの重要な影響を特定している。この負の影響は、バリューチェーンにおける労働者の人権が尊重されていないこと(強制労働及び児童労働、健康及び安全、労働時間、十分な賃金並びに結社の自由の不尊重)に関連するものである。
特定された影響は、地理的な所在及び事業セクターに起因して、一部のサプライヤーについては構造的なものと考えられる。オレンジの事業活動は、長く複雑な国際的生産チェーンと直接的に結び付いており、その中で人権侵害が発生する可能性がある。
オレンジは、その警戒アプローチの一環として、当グループが直接又は間接の買手として関与する国におけるリスクを評価するため、Verisk Maplecroftツールを使用している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。この分析により、オレンジのサプライヤーの相当部分が集中しており、かつ人権保護の制度が多様に存在する、特に感受性の高い特定の地理的地域が明らかになっている。
オレンジは、強制労働及び児童労働の側面を含め、バリューチェーンにおける労働者の区分が負の影響を受ける可能性が高いサプライヤーの事業セクターも特定している。これは、例えば、サプライヤー及び下請業者の従業員並びに、オレンジの拠点で働いているが当グループ自身の従業員数には含まれない者であって、以下のセクターに属する者に関係する。
・ バリューチェーン上流における採掘、ネットワーク関連業務、警備及び保守。
・ バリューチェーン下流における流通、使用済機器の処理及びコールセンター業務。
ジョイント・ベンチャーで働く従業員の種類については、特定された重要な影響との関係で、特に特定されていない。
2.5.2.1 -バリューチェーンの労働者に関連する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| バリューチェーン内の労働条件及び人権 | バリューチェーンにおいて労働者の人権が尊重されていないことに関連する負の影響 | グループ人権方針 グループ調達方針 責任ある調達に関するオレンジのコミットメント | ・ バリューチェーンにおける人権の尊重に関するオレンジの期待が考慮されることを確保すること:サプライヤー行動規範及びCSR条項 ・ 労働者の人権の尊重に関する事項について、サプライヤーを評価及び監査すること ・ 人権に関する知識の向上及びサプライヤーへの支援 ・ インクルーシブかつ責任ある購買の促進 |
重要な負の影響に係る管理の枠組みは、グループ人権方針及びグループ調達方針に加え、責任ある調達に関するオレンジのコミットメントに基づいて構築されている。
グループ人権方針
人権方針の一環として、オレンジはバリューチェーンにおける従業員を含む全ての利害関係者に対する人権に関するコミットメントを記載している。これは全ての人権を対象としている。(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)
当グループは、世界中に数千のサプライヤー及び下請業者を有しており、その主な所在地は欧州、アジア及びアフリカである。オレンジは、社内においても、またサプライヤー及び下請業者との関係においても、人権を尊重するとのコミットメントを改めて確認している。当グループの人権方針の重点分野の1つはビジネス慣行であり、倫理、人事、購買及び人権に関する運用方針、並びにUNIグローバルユニオンとの間で締結された協定などの存在が示されている。これらは、バリューチェーンにおける人権保護の原則の尊重及び侵害が生じた場合の是正を規律している。
最後に、オレンジは、毎年、現代奴隷及び人身取引との闘いに関する声明を公表し、これらのリスクに対抗するために講じている措置を明らかにしている。責任ある連帯型の購買の活用は、社会に正の影響をもたらし、人権を尊重する主体の発展を支援するための、オレンジの取組の1つである。
グループ調達方針
2024年に、オレンジは、執行取締役(財務、パフォーマンス及び開発担当)及びグループ調達及びサプライチェーン担当の取締役により署名された、新たなグループ調達方針を採択した。本方針は2025年に更新された。その主な目的は、当グループの業績評価、サプライヤー関連リスクに対する保護並びに当グループの社会及び環境に関するコミットメントの履行を継続的に改善することである。本方針の一環として、オレンジは、主として、全てのサプライヤー、下請業者及びパートナーに対して期待する人権に関するコミットメント及びその尊重について記載している。
このため、オレンジは、サプライヤーに対し、自社のCSR基準を遵守し、これを自らの購買プロセスに適用することを求めている。これは特に、グループのサプライヤーがサプライヤー行動規範を遵守し、法令を遵守することを契約上の要件とするとともに、グループの枠組み契約及びもっぱらローカルな契約にCSR条項を組み込むことにより、これを行っている。
グループ調達方針は、全てのグループ事業体に適用される。各国及び各事業体の購買チームは、その所管範囲における本方針の実施について責任を負っている。
グループ調達方針の主な内容は、サプライヤー向け購買ポータル(13)を通じて、全てのオレンジの利害関係者に公開されている。新たなグループ調達方針は、その適用の影響を受ける全ての労働者に対して周知されている。
(13) https://fournisseurs.orange.com/en/our-group-sourcing-policy/
調達方針における責任ある購買の構成要素の実施は、全てのグループ事業体及び子会社を対象として、責任ある調達委員会により監督されている。本委員会は、特にCSR条項、サプライヤー行動規範及び責任ある調達に関するオレンジのコミットメントを通じて、購買プロセス及び契約へのCSR要件の統合を確保している。
このため、責任ある調達委員会の目的は、以下の通りである。
・ オレンジの購買に適用されるCSRの義務化、及び特に人権の尊重の観点からオレンジのサプライヤーに課す最低限の要件を検証すること。
・ グループCSR部門とGPS部門の共同行動を通じて、これらのコミットメントの実施を支援する。
・ 主要業績評価指標と実施された措置の有効性を追跡することにより、これらのコミットメントの適切な実施を監視する。
・ CSR規制の変更が予測され、購入プロセスに統合されていることを確認する。
この委員会の役割には、責任ある購買に関する研修を通じて購入者にCSR文化を周知・浸透させることの支援、並びにサプライヤーの評価及び監査を通じたCSRリスク管理の支援も含まれる。
オレンジの責任ある購入の取組
グループ調達方針は、ISO 20400規格の原則に基づき、2025年に更新された責任ある調達に関するコミットメントを通じて明確化されている。これらのコミットメントはまた、世界人権宣言、ILO基準、OECD条約などの国際基準、国連グローバル・コンパクトなどのオレンジのコミットメント、2006年及び2014年に国際労働組合連盟UNIグローバルユニオンと締結した協定に基づいている。
グループ調達方針に従い、オレンジの責任ある調達に関するコミットメントは、以下の主要な目的に重点を置いている。
オレンジの責任ある調達に関するコミットメントは、CSR条項を通じた契約において正式化されており、当該条項はサプライヤー行動規範(グループ及び現地サプライヤー)を参照している。したがって、これらのコミットメントは、全ての子会社及び事業体、購買及びサプライチェーン活動、並びにオレンジとドイツテレコムの合弁会社であるBuyInに委任された購買に対しても全てのそのサプライヤー及び下請業者との関係において適用される。オレンジの責任ある調達に関するコミットメントの主要なポイントは、グループ調達方針と同様に、サプライヤー向け購買ポータル及びオレンジのイントラネットを通じて、全てのオレンジの利害関係者に対して公開されている。
2.5.2.2 負の影響を是正するためのプロセス及びバリューチェーンの労働者が懸念を提起するための窓口
本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されているHello Ethicsシステムは、バリューチェーンの労働者を含む、全ての利害関係者を対象としている。したがって、彼らは自分たちの懸念を表明し、彼らが被害者又は目撃者である場合には欠点を追跡する機会がある。
Hello Ethicsの認知度はオレンジサプライヤーのウェブサイトでのプロモーション及びサプライヤー行動規範への言及によって保証されている。それにもかかわらず、オレンジは現在、バリューチェーンの全ての労働者がHello Ethicsの知識を持っており、懸念を提起するためにそれを信頼していることを確認できていない。
Hello Ethicsに加え、オレンジ及びJACの他のメンバーは、CSRリスクに特にさらされている拠点における労働者の意見を把握することを目的として、調査(モバイルワーカー調査)を実施している。これにより、当該拠点が過去に一度も監査を受けていない場合には監査実施の要否を判断し、すでに監査を受けている場合には是正措置の実施状況を検証する。
当該拠点の敷地内に掲示されたポスターを通じて配布されるQRコードにより、サプライヤーの従業員は、この内部通報システムについて情報提供を受けるとともに、労働条件、健康及び安全に関する調査に匿名で回答することが可能となっている。
2025年に、JACの一環として、オレンジは携帯電話製造拠点における労働者を対象に5件の調査を実施した。これらの調査は、特に回答率が少なくとも30%に達した場合に、全体的な状況の概観を一般的に提供するものである。
過去2年間において、労働者から最も頻繁に提起された問題は、過度な労働時間、若年労働者の労働、健康及び安全、並びに賃金及び報酬であった。これらの調査に関する報告書は工場管理者に提供され、当該情報を考慮して労働者の労働条件を改善することができるようにされている。
加えて、オレンジは、UNIグローバルユニオン国際労働組合連盟との対話を構築しており(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)、これにより、バリューチェーンにおける参加労働者の代表者とともに、是正プロセスについて把握し、これに参加することが可能となっている。
オレンジは、警戒プランを通じて特定された負の影響を防止又は軽減するための行動計画の効果性及び有効性を評価する。しかしながら、オレンジは、現実の負の影響への寄与が生じた場合における是正措置の有効性を評価するためのグループの手続を、まだ定義していない。
2.5.2.3 バリューチェーン労働者に関する目標
オレンジは、バリューチェーンの労働者に係る負の影響に関連する目標を設定していない。オレンジは、新規契約(又は契約更新)におけるCSR条項の導入を監視する指標を使用して、行動計画の有効性を測定している。この指標は、同一期間に締結された契約の総数に対して、当該年度中にCSR条項を含めて締結された新規契約の割合に対応するものである。
この指標は、当グループ事業体が年次報告書で報告したデータから計算される。
| 2025 | 2024 | 2023 | |
| CSR条項を含む締結済契約の割合 | 87%(1) | 90%(2) | 95%(3) |
(1) オレンジ及びBuyInの2025年連結収益の96%を占める範囲で収集されたデータ。
(2) 当グループとBuyInの2024年の収益の82%以上を占める範囲で収集されたデータ。
(3) 当グループ、BuyIn及びオレンジ・バンクの2023年の収益の94%以上を占める範囲で収集されたデータ。
2.5.3 顧客と末端ユーザー、影響を受ける地域社会
2.5.3.1 データ・セキュリティ及び個人データ保護
2.5.3.1.1 ガバナンス
取締役会は、サイバー脅威及び個人データの保護に関連するリスクの監視を含め、リスク管理の監督に責任を負っている。
リスク報告書は毎年監査委員会に提出され、同委員会は、リスク監視ツールの有効性、当グループが直面する主要なリスク及び講じられた予防措置を含め、当グループのリスクを定期的に評価している。監査委員会は、その分析を取締役会に提出する。取締役会は、改善を提案することができ、また、提案された措置の実施を監督している。
2020年に、オレンジの取締役会及び経営委員会は、データセキュリティの構成要素、特に個人データ、その状況及び当グループの目標について検証した(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。2024年に行われた決定の結果として、セキュリティ方針の実施状況のモニタリングは、毎年、経営委員会及び取締役会に提示されなければならない。
当グループのセキュリティ部門は、サイバー・セキュリティ・リスクの監視について責任を負っている。同部門はまた、サイバー・セキュリティ・リスク分析、リスク軽減計画、セキュリティ目標、オレンジの各事業体における自己評価の結果、セキュリティに関する主要業績評価指数及びサイバー・セキュリティ監査の所見を、定期的に経営委員会に提示している。さらに、同部門は、各事業体の全てのセキュリティ担当ディレクターから構成されるグループセキュリティ委員会(GSC)の議長を務めており、同委員会は、オレンジの全体的なサイバー・セキュリティ戦略及びレジリエンスを検討するために定期的に開催され、特に、セキュリティ方針の実施状況、セキュリティ基準に定められた要件の遵守状況及び新たなセキュリティ方針の公表を監視している。
グループレベルでは、経営委員会は、個人データの保護に関する取組を調整するため、グループデータ保護責任者(DPO)も指名した。事務総長直轄の当グループ法務部内の専門部署のサポートを受けながら、グループDPOは、各種の法的枠組みの実施を確保している。
2.5.3.1.2 データ・セキュリティ及び個人データ保護に関する方針
| オレンジにとっての重要事項 | 影響、リスク、機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| デジタル・トラスト | |||
| 個人データ保護及びサイバー・セキュリティ | 個人データのセキュリティが侵害された場合における、エンドユーザーのプライバシーに対する負の影響 エンドユーザーの個人データのセキュリティが侵害された場合における、評判及び財務上のリスク | グループ・セキュリティ方針 個人データ保護方針 人権方針 | ・ 個人データ保護プログラムを展開すること:実務、AI/データプロジェクト及びネットワークAPIに関する継続的改善計画、公的機関に対する意見表明。 ・ サイバー・セキュリティプログラムを展開すること:データ・セキュリティの管理、当グループの重要及び不可欠な資産並びに内部サイバー格付に関するプログラム、NIS2指令の遵守、監査及び認証。 ・ 個人データの保護及びサイバー・セキュリティに関する意識向上及び研修 |
個人データのセキュリティ侵害が発生した場合における、プライバシーに対する負の影響並びに評判及び財務上のリスクに関連するマネジメントの枠組みは、セキュリティ方針、個人データ保護方針及びグループ人権方針の三つの方針に基づいている。これらの方針は、オレンジの全ての顧客、そのサービスの利用者及びその従業員の個人データに適用される。
これらは、オレンジの利用者、従業員及び顧客のデータ保護及びセキュリティに関するニーズ、並びに規制当局及び当局、特に個人データの保護又はネットワークのレジリエンスを所管する当局の要件を満たしている。これらは、当グループの全ての地域及び事業に適用され、当グループの全ての従業員、サプライヤー及びパートナーを対象としている。
グループ・セキュリティ方針
グループ・セキュリティ方針は、個人、特に従業員、当グループの情報及び顧客データ、そのオファー、製品及びサービス(通信サービス、金融商品及びサービス等)、そのビジネスプロセス、並びにIT及びネットワーク・インフラストラクチャを含む、全ての無形資産及び有形固定資産の保護を対象としている。
グループ・セキュリティ方針は、リスクベースのアプローチを用いて、当グループの戦略的目標と整合した主要なセキュリティ原則を定義するとともに、当グループが事業を行う地域における超国家的及び国内の法令及び規制の遵守を求め、国際的な基準及びガイドラインと整合した実務を採用している。セキュリティは、経時的に監視されており、「予測、防止、保護、評価」のループに基づく継続的改善プロセスの一部を成している。
行動の指針として、当グループは、情報セキュリティに関するISO 27001及びリスク評価に関するISO 27005などの国際規格を適用している。これらの基準は、グループ全体で共通の枠組みを提供することにより、事業体レベルでのセキュリティ管理の強化に寄与している。この枠組みは、サイバー・セキュリティの高度な共通水準を確保するための措置に関する2022年12月14日付指令(EU)2022/2555(ネットワーク及び情報セキュリティ指令2、NIS2)における要件に対応している。
グループ・セキュリティ方針はまた、当グループにおけるセキュリティの体制、セキュリティ部門の役割並びにセキュリティに関する各事業体及び各個人の責任を定めている。
同方針は、経営委員会の構成員及び各事業体の取締役によって遵守されなければならず、これらの者は、必要な資源を配分することにより同方針を実施する。方針の原則からのいかなる逸脱は、適用除外の手続を通じて正式化される。
各事業体の取締役は、その所管範囲におけるセキュリティについて責任を負っている。これらの取締役は、必要な手段及び資源を投入することにより、目標の達成を確保している。そのために最高セキュリティ責任者及びIT及びネットワーク・セキュリティ責任者に依拠してセキュリティを調整しており、これらの者はグループガバナンスにより定められた目標を実施するため、緊密に連携している。セキュリティ評価は、少なくとも年1回、当該事業体の経営陣に提示された後、グループ・セキュリティ部門に送付される。この評価には、リスク・マッピング、進行中の行動計画の状況、発生したあらゆるセキュリティ・インシデント、監査、実施された研修及び配分された資源が含まれる。当グループにとって不可欠な(重要かつ重大な)資産のオーナーシップを保証する事業体の取締役は、リスクが特定され、マッピングされ、対処されることを確保している。
2025年に、セキュリティ方針における複数の項目が更新され、特に事業継続管理が更新された(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
この方針は、www.orange.com(14)のオレンジのウェブサイトにおいて、全ての利害関係者が利用できるようにされている。オレンジは、この方針を従業員の間で周知するとともに、特にCyber Readyプログラムを通じて、意識向上及びトレーニング活動を実施している。この方針は、パートナー及びサービスプロバイダーの間でも推進されている。リスクベースのアプローチに従い、サプライヤーとの契約にはセキュリティ条項が含まれている。
(14) オレンジのグループセキュリティ方針: https://gallery.orange.com/en/element?id=411907%23state=146c6b4c-2071-472f-829b-a1044ca116ea&session\_state=92dc0b42-79f1-4192-9f2f-09ae30d6b1e7&iss=https %3A %2F %2Fauth.keepeek.com %2Fauth %2Frealms %2Fmastermedia&code=9a30525f-21ce-419f-aee9-44f7c8bd945e.92dc0b42-79f1-4192-9f2f-09ae30d6b1e7.e434ff80-c33f-43d3-b862-7d4e8f9b47ca#iss=https %3A %2F %2Fauth.keepeek.com %2Fauth %2Frealms %2Fmastermedia
個人データ保護方針
個人データ保護方針は、合法性及び正当性、透明性及び公正性、データの最小化、データの正確性、ストレージの制限、セキュリティ、個人の権利の尊重(アクセス権、訂正権、削除権、制限権、異議申立権、ポータビリティの権利)及び設計によるプライバシーの個人データ保護原則を定めている。同方針は、ガバナンス、文書化及びサービス提供者の評価について概説するとともに、個人データ保護の文化を促進している。また、個人データの国際転送と管轄当局によるデータへのアクセスについて、オレンジがどのように管理しているかを明らかにしている。同方針は、オレンジが自らの事業体により直接実施する場合であるか、又はパートナー若しくはサービスプロバイダーに委託する場合であるかを問わず、また、従業員、顧客及びサービス利用者といったデータ主体の区分を問わず、オレンジが行う全ての個人データ処理を対象としている。
この方針は2024年12月に更新された (15)。
(15) 個人データの保護に関するオレンジの方針: https://gallery.orange.com/en/element?id=410212%23iss=https %3A %2F %2Fauth.keepeek.com %2Fauth %2Frealms %2Fmastermedia#iss=https %3A %2F %2Fauth.keepeek.com %2Fauth %2Frealms %2Fmastermedia
個人データ保護方針は、オレンジの最高経営責任者(CEO)の責任の下で実施され、委任により、各事業体では取締役の責任の下で実施され、取締役はリスクが適切な管理枠組みでマッピングされ、対処されることを保証する。
グループDPOは、社内のデータガバナンス委員会に参加するとともに、DPO及び連絡担当者のネットワークを統括している。
個人データ保護プログラムの運用上のモニタリングは、グループ・セキュリティ部門及び当グループの法務部門内の個人データ及びセキュリティ部門によって実施されており、同部門はまた、各種の法的枠組みの実施を確保している。
本方針の適用は、セキュリティ方針に基づいて監査され、専任の内部監査チームが、その割当を通じて、当グループのコンプライアンス、有効性、効率性を評価し、継続的な改善のための観察と提言を行うことにより、当グループが適切な管理体制を維持するよう支援する。
オレンジは、世界中の全ての当グループ事業体とその全ての従業員が上記の原則を適用し、欧州の一般データ保護規則(GDPR)など、オレンジが事業を展開する国で適用される様々な現地規制を遵守することを約束する。規制の枠組みは存在するか、開発中の状態であり、場合によっては一部の地理的地域のみを対象としている場合がある。そのため、オレンジは、現地の規制に準拠し、全ての国で適用されるグローバルなアプローチを採用している。このアプローチは、AIの倫理的で責任ある使用に対するアプローチと同様に、予測的措置と変更監視を統合する。
2024年、オレンジは、全ての利害関係者にwww.orange.comに関する個人データ保護方針へのアクセスを許可することで、方針の透明性を高めることを目指した。本方針は、2021年から施行されている当グループの個人データ保護方針を補完するものである。
さらに、影響を受ける可能性のある利害関係者向けに、特定のバージョンの方針が開発されている。そのため、オレンジはエンタープライズの顧客向けにバージョンを作成し、orangebusiness.comのウェブサイトで公開している。それは、各国の商用サイト上のサービスの顧客及びユーザー向けのバージョンと、従業員向けのバージョンである。
オレンジは、意識向上及びトレーニング活動を通じて、従業員の間で個人データ保護の文化を促進しており、また、適用される法令の下で特定の義務を負うパートナー及びサービスプロバイダーに対しても同様に促進している。加えて、オレンジは、全てのグループ契約に適用されるサプライヤー行動規範に、「データのセキュリティ及び保護」に関する条項を盛り込んでいる。
グループ人権方針
オレンジは、グループ人権方針において、顧客及びユーザーのデータ及びデジタルIDを保護し、プライバシーと表現の自由の権利を制限しないというコミットメントを改めて表明している。この方針については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に詳述されている。
したがって、オレンジは、世界人権宣言第12条、欧州連合基本権憲章、欧州評議会条約第108号及び第108+号、並びに個人データ保護手続を導くECOWAS補足法に明記された原則を実施している。
さらに、オレンジは、表現の自由及びプライバシーに関する責任ある枠組みを促進するための原則及びガイドラインをICT産業に提供する、グローバルネットワークイニシアチブ(GNI)のマルチステークホルダー・プラットフォームのメンバーである。このメンバーシップを通じて、また他のメンバーと同様に、当グループは、個人のセキュリティの保護、アイデンティティの保護、及び利用者の表現の自由を促進するため、これらの原則を尊重し、実施することを誓約している。
2.5.3.1.3 データ・セキュリティ及び個人データ保護に関連する目標
オレンジは、個人データ及びサイバー・セキュリティに関連する影響及びリスクに結び付いた目標を特定しておらず、また、2025年の持続可能性報告書において、その行動計画の有効性及び実効性に関する指標を開示していない。
2.5.3.2 利用者の身体的及び精神的健康
2.5.3.2.1 電磁波
電波に関するファクトシート
移動体通信ネットワークの技術及びその展開は、増え続けるモバイル機器の利用に対応するため進化しており、これにより、一般住民(新たな固定送信機を通じて)又は利用者(新たなモバイル機器の使用又は新たな行動様式の取り入れを通じて)のいずれについても、電波の電磁波への曝露が潜在的に増加する可能性がある。この電波の電磁波への曝露の増加は、アンテナ設置場所の近隣に居住する人々の間で健康への懸念を高めるおそれがある。
このような状況の下で、並びにその電子通信ネットワークを設置及び運用するに当たり、オレンジは、厳格な法的及び規制の枠組みに従って行動している。同社は、電波及び健康に関する方針に沿って、新技術の安全で責任ある効果的な展開を保証するため、自社の業界において認知されたベスト・プラクティスに従っている。
2025年において、デジタル利用の変化、5Gの大規模な展開及び将来世代の超高速ブロードバンドネットワークに向けた準備、並びに健康、環境及び利害関係者との対話に関する社会の期待の高まりを踏まえ、オレンジは、2007年に定められた電波及び健康に関する当グループの5つの原則を更新した。この新たな版は、2007年の創設時のコミットメントを維持しつつ、それらを拡充し、現代的な課題に適合させている。
新たな2025年方針の原則は、以下の通りである:
・ オレンジは、責任ある方法で自社の移動体通信インフラを展開し、運用する。すなわち、電波への曝露に関する地域の規制を厳格に遵守し、自社ネットワークによって生じる曝露レベルを定期的に監視し、並びに、極秘の施設の近傍におけるアンテナの設置に特別の注意を払う。
・ オレンジは、電波に関する明確で透明性のある情報を提供する。すなわち、店舗及びオンラインで販売される携帯電話について比吸収率(SAR)を掲示し、オレンジのサイト(16)において電波への曝露を低減するための情報、専門家の見解及び助言へのアクセスを提供し、並びに、フランスのCité des Télécoms(17)における常設展示を通じて、科学的な仲介及びワークショップを実施する。
(16) オレンジ・グループの電波に関するウェブサイト:https://www.orange.com/en/whats-up/impact-radio-waves-lowdown
(17) プレムール=ボドゥーに所在するCité des Télécoms: https://www.cite-telecoms.com/en/
・ オレンジは、利害関係者との対話に取り組む。すなわち、アンテナを設置する前に地方自治体及び/又は住民との協議を実施し、地域社会から提起された懸念に対応し、並びに、欧州及び各国当局が主催する対話委員会及び協議に参加する。
・ オレンジは、自社の従業員及びサービス提供者を保護する。すなわち、アンテナ設置場所で作業する従業員に対して安全規則を適用し、並びに、供給業者が自社の労働者の健康及び安全を保証することを求める購入契約の条項に安全要件を組み込む。
・ オレンジは、責任ある研究及びイノベーションのアプローチを実施する。すなわち、無線周波数に関する学術研究プロジェクトに対して資金的支援及び技術的専門知識を提供し、曝露測定方法に関する国際国際電気標準会議(IEC)、欧州及び国内の標準化作業に貢献し、並びに、健康及び生物多様性に関する独立した研究を支援するため、モバイルネットワークの利用に関する技術データ又は匿名化されたデータを提供する。
・ オレンジは、責任あるマーケティング及びコミュニケーションのアプローチを採用する。すなわち、非常に幼い子ども向けに特別に設計されたモバイル機器を販売せず、また、自社のモバイル提供物のプロモーションにおいて非常に幼い子どもを対象としない。
本方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を含む、地域社会に適用される国際的に認知された基準と整合している。
本方針は、当グループの全ての子会社及び地域、並びに、下請業者及びインフラの展開及び保守において協働する事業体を含む全ての利害関係者に適用される。
本方針の実施は、電波及び健康委員会により、グループ・レベルで監督されている。当該委員会は、グループCSR部門を長として、グループ・レベルで本方針の実施を監督する。同委員会は、指針を定め、本方針の適用状況を追跡し、継続的な科学的及び規制上のモニタリングを確保し、並びに、警戒に関する注記を作成する。当該委員会は、弁護士、渉外専門家、技術専門家、2人のCSR専門家(グループ及びフランス)並びにアフリカ及び中東地域及び欧州地域の代表者から構成されている。
電波及び健康に関する方針は、オレンジのウェブサイトに掲載されている(18)。
(18) https://gallery.orange.com/element?id=510198
2.5.3.2.2 児童を含む利用者の健康及びウェルビーイング
オレンジは、そのダブル・マテリアリティ分析において、過度なスクリーン利用及び不適切なコンテンツへの接触が、児童及び若者の健康及びウェルビーイングに対して負の重要な影響を及ぼすことを特定した。
オレンジは、社会人口学的特性、環境及びデジタル技術への習熟度に基づき、特に影響を受けうる複数の利用者プロファイルを定義している。しかし、国連の定義によれば、児童(18歳まで)及び若者(15歳から24歳まで)は、ソーシャル・ネットワークの影響、情報過多、睡眠不足及び不適切なコンテンツへの接触など、スクリーンに関連するリスクに特に脆弱である。197ヶ国が批准した児童の権利に関する条約(1989年)は、無差別及び発達の権利といった基本原則を強調している。
2012年、ユニセフは、特にデジタル環境において、企業が児童を保護することを支援するための10の原則を策定した。オレンジは、デジタル上の課題に直面する児童の権利及びウェルビーイングを確立するためのこのイニシアチブの一員である。当グループは、その製品及びサービスの利用が、それらの利用に関する正確で利用しやすい情報の必要性を生じさせると考えている。これは、児童及び若者が、健康、プライバシー又はマーケティング及び販売戦略の影響に特にさらされているためである。これらは、オレンジが販売する製品及びサービスの性質に関連するシステミックな影響である。
2.5.3.2.2.1 児童を含む利用者の健康及びウェルビーイングに関する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| デジタル・トラスト | |||
| 児童を含む利用者の健康及びウェルビーイング | 過度なスクリーン使用及び不適切なコンテンツへの接触による、児童及び若者の健康及びウェルビーイングに対する負の影響 | デジタル時代における児童の権利及び保護に関する方針 人権方針 | ・ 親及び児童向けの保護及び管理ツールを提供すること ・ 児童、親、教育関係者及び従業員に対する啓発、情報提供及び研修を行うこと ・ オンライン児童虐待との闘いに貢献すること ・ 業界のイニシアチブ及び研究機関に参画すること ・ 公的意思決定者に対して意見を表明すること |
過度なスクリーン利用及び不適切なコンテンツへの接触に関連する重要な負の影響に関する管理枠組みは、グループ人権方針及びデジタル時代における児童の権利及び保護に関する方針という2つの方針に基づいている。
グループ人権方針
十分な知識に基づくデジタル市民権の促進は、オレンジの人権方針における重要な重点事項である。同方針は、良好なデジタル慣行に関する教育及び啓発を通じて、各利用者のデジタル上の権利及び義務を明確にすることを目的としている。また、テクノロジーの利用は、人々の基本的人権を尊重し、身体的又は精神的健康の観点を含め、その全体的なウェルビーイングに寄与するものでなければならないことを強調している。
オレンジは、その人権方針(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)を通じて、特に長時間のスクリーンへの曝露、認知的過負荷及びデジタル・サービスへの依存の影響に関連する、潜在的な健康への影響を抑制するため、バランスの取れた利用形態及びデジタル技術の影響に対する理解を促進している。同方針は、児童、高齢者並びに身体的、精神的又は認知的障がいを有する人々を含む、脆弱な人々を保護する必要性を強調している。
デジタル時代における児童の権利及び保護に関する方針
オレンジのデジタル時代における児童の権利及び保護に関する方針は、同社の人権方針の延長に位置付けられている。児童の固有の権利及びデジタル技術のリスクに対する脆弱性を認識することにより、オレンジは、発達の途上にある児童が、長時間のスクリーンへの曝露及び年齢に不相応なコンテンツの影響により、より影響を受けやすいことを認識しており、これが適切な保護措置を講じる正当性となっている。
オレンジの児童の権利及び保護に関する方針は、同社の志向を強化し、特定された新たな課題に対応するため、2025年に改定された。この更新には、以下が含まれる。
・ サイバー・ハラスメントとの闘いの強化
・ 従業員に対する啓発の実施(従業員自らが予防及び啓発に関与することを目的とする。)
・ オンライン児童虐待との闘いの明確な統合
これらの変更は、当該方針の5つの基本原則を補完し、強化するものである。
・ オレンジは、オンライン活動の保護ツールの利用を提案し、促進している。このため、オレンジは、児童の年齢に基づくペアレンタル・コントロールやスクリーン時間管理などの仕組みを提供している。2025年以降、当グループは、主として支援体制の提供、デジタル環境における安全な空間の創出並びにフランスにおける無料の3018ホットラインなどの無償の被害者支援サービスの促進及び/又は共同資金提供を通じて、サイバー・ハラスメントと闘うためのツール及びパートナーシップの開発を強化している。
・ オレンジは、親、児童、教育関係者及び従業員に対し、デジタル世界を理解するための手掛かりを提供している。オレンジは、利用に関する助言、ワークショップ及び教育用リソースを提供している。2025年以降、この取組は、当グループの全ての地域における従業員向け研修を含むものへと拡大されている。さらに、オレンジは、関係当局及び専門団体と連携して啓発及び予防の取組を展開することにより、オンライン児童虐待との闘いを積極的に支援している。
・ オレンジは、その商業、マーケティング及びコミュニケーション戦略が児童保護の権利を尊重することを確保している。当グループは、サービス及びコミュニケーションにおいて幼い子どもを対象とすることを控え、家族向けサービスを提供するとともに、責任あるコミュニケーションのための厳格なガイドラインを適用している。
・ オレンジは、デジタル技術を機会均等のための手段とすることに取り組んでいる。オレンジは、#SuperCoders、Cité des Télécoms財団のワークショップ及びオレンジ・デジタル・センターのコーディング・スクールなどのプログラムを通じて、児童にテクノロジーを紹介している。また、当グループは、技術職及びデジタル関連職における女性比率の向上に取り組むとともに、不利な立場にある若者の教育並びに自閉スペクトラム症のある児童向けの教育ツールの開発を支援している。
・ オレンジは、児童労働に関して、国際労働機関及びユニセフの「子どもの権利とビジネス原則」の原則を尊重することを確保している。オレンジは、そのバリューチェーン全体において児童労働の使用を禁止するとともに、この点に関してサプライヤー及びパートナーを監督する取組を行っている。
デジタル時代における児童の権利及び保護に関する方針は、オレンジの事業範囲全体に適用され、全ての地理的地域における全ての子会社及び全てのステークホルダーを包含している。
同方針は、CSRを所管する執行取締役により支持され、署名されており、同氏はその実施に責任を負っている。
当グループの各事業体における同方針の管理及び展開は、児童の権利及び保護委員会に基づいて行われている。同委員会は、当グループの全ての地域から、児童の保護及びCSRを担当するオレンジのマネージャー並びに、渉外、規制、マーケティング及びコミュニケーションの専門家を集めたものである。
デジタル時代における児童の権利及び保護に関する方針は、複数の枠組み、基準及び参照イニシアチブに準拠している。これらには、児童の権利に関する国際条約、世界中の児童のウェルビーイング向上を企業が支援するためのユニセフの「子どもの権利とビジネス原則」ガイド、並びに児童の基本的権利を支持する国連グローバル・コンパクトが含まれる。
同方針は、オレンジのウェブサイト(www.orange.com)(19)で公開されている。
2.5.3.2.2.2 児童を含む利用者の健康及びウェルビーイングに関する目標
過度なスクリーン利用及び不適切なコンテンツへの接触による負の影響に関連して、オレンジは、事業者として事業を行っている各国において、少なくとも1つの児童向けデジタル保護サービスを提供することにより、顧客及び利用者を支援することを目指している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。当該目標は、各国において顧客向けに提供されているサービスの拡充が確実に図られていることを確認するためにモニタリングされている。当該目標に対応する報告は、2026年から実施される予定である。
2.5.3.3 信頼される事業者
オレンジは、そのダブル・マテリアリティ分析において、顧客のデジタル・ライフにおける高まりつつあるセキュリティ及び信頼のニーズに対応するための市場機会を特定した。当該機会は、BtoB、BtoC及び事業者向けという、同社の全ての市場に関係する。
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| デジタル・トラスト | |||
| 個人データ保護及びサイバー・セキュリティ 児童を含む利用者の健康及びウェルビーイング | 信頼される事業者としての機会 | ・ BtoC顧客向けに、デジタル・ライフにおける高まりつつあるセキュリティ及び信頼のニーズに対応する新たなオファー及びサービスを開発すること ・ BtoB顧客向けに、デジタル・ライフにおける高まりつつあるセキュリティ及び信頼のニーズに対応する新たなオファー及びサービスを開発すること | |
信頼される事業者としての機会に関連する目標
信頼される事業者としての機会に関連して、オレンジは、デジタル技術に伴う脅威及びリスクへの対応において、顧客及び利用者を支援することを目指している。オレンジは、各国において、BtoC顧客向けに少なくとも1つのサイバー・セキュリティ・サービス及びBtoB顧客向けに少なくとも1つのサイバー・セキュリティ・サービスを提供することにより、主なリスク、すなわちサイバー攻撃及び詐欺に対応するための手掛かりを提供している。児童に関するリスクは特有であることから、オレンジはまた、各国において、家族向けに少なくとも1つの児童向けデジタル保護サービスを提供することを目指している。
このため、オレンジは、2030年末に向けて、以下の3つのデジタル・トラスト目標を設定している。
・ BtoBサイバー・セキュリティ・サービス:オレンジが事業者として、BtoB市場において、そのカタログに少なくとも1つのサイバー・セキュリティ・サービスを提供している国の割合を100%にすること
・ BtoCサイバー・セキュリティ・サービス:オレンジが事業者として、BtoC市場において、そのカタログに少なくとも1つのサイバー・セキュリティ・サービスを提供している国の割合を100%にすること
・ 児童向けデジタル保護サービス:オレンジが事業者として、そのカタログに少なくとも1つの児童向けデジタル保護サービスを提供している国の割合を100%にすること
これらの目標の対象範囲は、オレンジが事業者として、BtoC市場及びBtoB市場において提供する商業サービスを対象としている。Orange Cyberdefenseのチームにより直接販売されるサイバー・セキュリティ・サービスは含まれない。
サービスは、以下の通り定義される。
・ サイバー・セキュリティ・サービスは、サイバー攻撃や詐欺に起因する漏えい、侵害又は不正利用から、顧客及びその個人データを保護することを目的としており、サイバー・セキュリティ・ソリューションを含む。
・ 児童向けデジタル保護サービスは、急速に変化するデジタル環境において、児童が安全に成長できるよう、特に過度なスクリーン利用、不適切なコンテンツ及びサイバー・ハラスメントのリスクから保護するための手段を、親に提供するものである。
これらの目標については、各国における顧客向けサービスの拡充が着実に進んでいることを確認するため、モニタリングが行われている。なお、当該目標に係る報告は、2026年から実施される予定である。
さらに、これらの目標は、当該サービスに関する顧客満足度の分析や、調査を通じたデジタル保護に関するオレンジのブランド・イメージのモニタリングによって補完されている。
目標の設定に当たっては、ステークホルダーの関与はなかった。
2.5.3.4 デジタル・インクルージョン
オレンジは、そのダブル・マテリアリティ分析において、電気通信サービスへのアクセスに関連する正の影響、すなわち、地域の社会経済的発展の促進、地域の関係者への支援、社会的つながり及び職業的統合を特定するとともに、これらの正の影響から生じる、地域に根差した事業者としての機会を特定した。
オレンジは、その製品及びサービスの全ての消費者及びエンドユーザーに対して重要な影響を有しているが、その一部は特定のプログラムの恩恵を受けている。
・ 女性:男性と女性のインターネット利用の格差は依然として存在しており、特に中所得国及び低所得国では、2024年末時点で、モバイル・インターネットを利用していない女性が男性より14%多かった(20)。デジタル技術を活用して、女性のエンパワーメント及び労働市場への統合を目的とした対象を絞った取組を行うことにより、女性は正の影響を受けている。
(20) https://www.gsma.com/r/wp-content/uploads/2025/06/The-Mobile-Gender-Gap-Report-2025.pdf
・ 児童及び若者:このように、オレンジは、デジタル技術を通じて、あらゆる背景を持つ若者が雇用を見つけることを支援している。デジタル技術は、実践を通じた学習のためのコンテンツ及び方法を提供することにより、教育における機会均等の促進に寄与している。また、需要の高い分野(クラウド、データ、AI、サイバー・セキュリティ)における研修及び専門化コースへのアクセスも提供している。2030年までに、サハラ以南のアフリカでは、デジタル技能を必要とする230百万の雇用が創出される可能性がある(21)。
(21) Ousmane Diagana及びRomuald Wadagni「雇用及び成長を促進するためのアフリカのデジタル革命の加速(Accelerating Africa’s digital revolution to boost jobs and growth)」世界銀行、ブログ、2025年11月17日、https://blogs.worldbank.org/en/voices/accelerating-africa-s-digital-revolution-to-boost-jobs-and-growth
・ 障がいのある人々:世界保健機関によれば、世界全体では約5人に1人が障がいのある人であるが、障がいのない人々と比べてデジタル技術の利用が少なく、そこから得られる機会の恩恵も小さい。14ヶ国で実施された最近のGSMAの調査によると、障がいのある人々のうち、モバイル・インターネットを利用している人の割合は6%から49%であったのに対し、障がいのない人々では35%から85%であった。また、障がいのある人々は、スマートフォンへのアクセスも限定的であった(22)。オレンジは、全ての人のニーズに対応する製品及びサービスを適応又は創出するための取組を継続している。
(22) GSMA「モバイル分野における障がい者格差に関する報告書2025年版(The Mobile Disability Gap Report 2025)」、https://www.gsma.com/solutions-and-impact/connectivity-for-good/mobile-for-development/wp-content/uploads/2025/07/GSMA-The\_Mobile-Disability\_Gap\_Report-2025.pdf.
・ 高齢者:行政手続、医療へのアクセス及び銀行サービスなど、公的サービスのデジタル化が進展する状況において、デジタル・サービスへのアクセスは、高齢者の権利の十分な行使及びウェルビーイングにますます影響を及ぼしている。これらのサービスにアクセスし、かつ安全に利用するために必要不可欠なスキルを高齢者が有することは極めて重要である。このため、オレンジは、特に欧州の子会社において、高齢者のエンパワーメント並びにオンライン・セキュリティ及びプライバシーに関する意識向上に取り組んでいる。
より一般的には、オレンジの製品、サービス及びプログラムは、地域の関係者及び地域の取組を支援することにより、地域の社会経済的発展に貢献している。電気通信インフラの展開に向けた取組並びに製品及びサービスの提供を通じて、オレンジは、雇用及び技能開発、起業並びに経済的及び文化的生活への全ての人々の参加を促進している。多くの地域における主要な雇用主としての地位及び顧客である経済主体としての立場は、地域経済の成長を生み出すと同時に、当グループにとっての成長機会も創出している。
2.5.3.4.1 デジタル・インクルージョンに関する方針及び行動計画
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| デジタル・インクルージョン及び平等 | |||
| デジタル・インクルージョン及び平等 | 電気通信サービスへのアクセスを通じて、人々及び地域の社会経済的発展を促進する正の影響 地域に根ざした事業者としての機会 | 人権方針 | 接続と装備: ・ インフラの展開を通じたデジタル・デバイドの解消 ・ 手頃な価格のサービス及び端末の提供 ・ 障がいのある人々のニーズへの対応 情報提供、研修及びエンパワーメント: ・ 新技術及び責任ある利用に関する幅広い層への情報提供 ・ デジタル技術に関する個人への支援及び研修:オレンジ・デジタル・センターのプログラムの中核的役割、職業的統合、Hello Womenプログラム、インターネットの自律的利用、保護及び責任ある利用の強化、教育支援 社会経済基盤の発展: ・ デジタル・インクルージョンに関連する持続可能な開発目標を達成するため、地域のステークホルダーとの官民パートナーシップを動員すること ・ 接続性、利用状況及び社会経済的発展の関連性に関する研究プロジェクトの実施 接続性を補完するインクルーシブなサービスの提供: ・ 権利者を尊重しつつ、地域言語におけるAIの開発を加速すること ・ 金融インクルージョンを通じた自立の実現 ・ 可能な限り多くの人々に対するエネルギー・インクルージョンを通じた活動の展開 ・ 医療サービスへのデジタル・アクセスの提供 起業の支援: ・ 革新的起業 ・ 地域起業 ・ 社会的連帯経済(SSE) |
当グループの人権方針には、デジタル市民権に関する要素が含まれている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。同要素は、インクルージョン、エンパワーメント及び機会均等に関連する正の影響を具体的に対象としている。
オレンジは、全ての人々の社会的及び経済的発展のために活用されうるデジタル技術という考え方を支持している。人々が責任あるデジタル市民として行動し、基本的権利を行使し、技術が指数関数的な速度で発展するますますデジタル化された世界において成長していくためには、意識及び信頼をもって行動するための手段が提供されなければならない。このアプローチは、人々の電気通信サービスへのアクセスがもたらす正の影響を発展させることを目的としている。
機会均等の要因としてのデジタル・インクルージョンに関する行動計画を体系化するため、オレンジは、GSMAが策定した有意義な接続性(23)の枠組みに依拠している。同枠組みは、国際連合の取組、特に国際電気通信連合(ITU)によるユニバーサルかつ有意義な接続性(24)に関する取組を基盤としている。同枠組みは、接続性を実現する5つの要素、すなわち、インフラ、手頃な価格、端末へのアクセス、スキル、及び最後にセキュリティ及びデータ保護を定義している。
(23) https://www.gsma.com/newsroom/
(24) ユニバーサルかつ有意義な接続性、https://www.itu.int/itu-d/sites/projectumc/home/aboutumc/#/fr
2.5.3.4.2 デジタル・インクルージョンに関する目標
デジタル・インクルージョンに関連する重要な正の影響に関連して、オレンジは、2025年末までに2.5百万人に対して無償のデジタル研修及びワークショップを提供すること(2021年から2025年までの累計)並びに、2021年から2030年までの間に6百万人に提供することを目標として設定している。これらのプログラムの恩恵を受ける人数は、本目標の達成に寄与しており、目標達成に向けた進捗の軌道は、当グループのCSR部門によりモニタリングされている。
当該目標は、複数の側面を考慮したアプローチにより、グループ・レベルで定義された。すなわち、調査及びベンチマーク(25)、2021年に実施されたオレンジの子会社及び財団の取組の棚卸し、並びに、これらの取組を統合し、当グループの目標に確実に貢献させるための、中央集権的かつ能動的なアプローチである。
(25) 例えば、GSMAの調査又はWorld Benchmark Digital Allianceによるデジタル・インクルージョン報告書「デジタル・インクルージョン・ベンチマーク」を参照のこと。
受益者は、以下の通り定義される。
・ 対面又はオンラインを問わず、期間又は形式にかかわらず、オレンジがデジタル技能の習得を支援した個人又は組織をいう。これには、ワークショップ、研修コース又はMOOC、ウェビナー、ハッカソン、マスタークラス等が含まれる。受益者には、オレンジ固有のプログラムの恩恵を受ける人々並びにオレンジのパートナー及びオレンジ財団が提供するプログラムの恩恵を受ける人々のほか、支援を受けたスタートアップなどの組織も含まれる。
・ 受益者は、各プログラムの参加者1人に相当し、同一人物が複数の受益者として計上される場合がある。
・ オレンジは、受益者数への算入が可能なプログラムの一覧を作成している。プログラムの選定基準は、学習者がオレンジ又はそのパートナーによる支援を受けていることである。
・ ルーマニアのDigitaliadaプラットフォームを通じた研修の受益者として現在計上されている全ての人々のうち、一定の推計割合のみが実際に研修の恩恵を受けており、その他の人々は当該プラットフォーム上で1回又は複数回の単発の行動のみを行ったにとどまっているとされている。受益者が当該プラットフォームをどのように利用しているかについて、より深い理解を得るための取組が進められている。
2025年においては、受益者数の算定に関する定義に変更はなかった。
| 2021年以降にデジタル技能の習得を支援した受益者数 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2030年 目標 |
| グループ合計 | 850,000 | 668,000 | 890,680 | |
| グループ累計合計 | 1,799,000 | 2,467,000 | 3,358,000 | 6,000,000 |
2025年においては、合計で890,680人の受益者が、オレンジ、その財団又はそれらのパートナーに所属するファシリテーター及びトレーナーから支援を受けた。
進捗の軌道は当グループの想定と整合しており、2025年における累計到達人数は3.358百万人となっている。
さらに、オレンジは、インクルージョン及び機会均等に関連する機会に係る目標を特定しておらず、2025年の持続可能性報告書において、行動計画の有効性及び実効性に関する指標を開示していない。
2.5.3.5 サービスの継続性
気候災害及び悪意のある行為の増加に加え、不確実な世界的な地政学的状況を背景として、ネットワークの劣化及び中断が、利用者にとって、より頻繁に発生する可能性がある。これらは、例えば計画的な作業のために予定される場合もあるが、多くの場合は計画外であり、気候災害、技術的な不具合、悪意のある行為(ハッキング、機器の盗難)又は政府からの要請に起因するものである。
このため、オレンジは、そのダブル・マテリアリティ分析において、以下を特定した。
・ ネットワークの劣化及び中断に起因する負の影響:当該負の影響は、ネットワークへのアクセスが阻害されうることから、当グループの全ての顧客が影響を受ける可能性がある。局所的なネットワークの劣化又は中断が発生した場合には、一部の顧客が直接的な影響を受ける可能性があり、広範囲にわたる中断又は気候災害が発生した場合には、社会全体(顧客、市民、緊急サービス、企業、機関)が一時的にネットワークへのアクセスを失う可能性がある。電力供給事業者を含む他の主体が関与する重大な危機が発生した場合には、緊急サービス及び医療サービスが適切に機能しないおそれがあり、脆弱な立場にある人々又は緊急事態にある人々に影響を及ぼす可能性がある。これは、個別的かつ非システミックな事象に関連する影響である。
・ ネットワークの劣化又は中断に関連する評判及び財務上のリスク:当該リスクは、ネットワークの劣化又は中断に起因する負の影響から生じるものである。復旧までの所要時間、暫定的な解決策の提供可能性及び情報提供の質は、このリスクの抑制に寄与する。
オレンジは、ネットワークが全ての人々の生活に不可欠であることを認識しており、利用者のネットワークへのアクセスを回復させるため、可能な限り迅速に行動するとともに、必要に応じて一時的なネットワークアクセスのための解決策を提供し、状況及び復旧までの所要時間について、明確かつ透明性をもって情報提供を行うよう、あらゆる努力を行っている。
政府からの要請については、特定のプロセスの対象となっている。国内の安全及び国家防護(サイバー防衛)上の理由又は税務上の透明性に関する理由により、当局からの要請に基づき、活動の停止、通信の傍受又は顧客データへのアクセスの許可が行われる場合がある。これらの事象は、当該国の選挙を巡る状況によって増幅される可能性がある。文書化された要請が存在しない場合、当該要請は、表現の自由を阻害するリスク及び個人の安全に対するリスクをもたらす。
オレンジは、その警戒アプローチを通じて、人権の尊重に関して内在するリスク、特に表現の自由に関連するリスクを特定している。当該評価は、当グループが事業を行う国において実施されており、コンサルティング会社であるVerisk Maplecroftの分析に基づいている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| デジタル・トラスト | |||
| サービスの継続性 | 危機発生時、紛争時又は国家当局の要請によりサービスの劣化又はネットワークの障害が生じることによる、利用者への負の影響 サービスの劣化又はネットワークの障害に起因する、評判リスク又は事業喪失のリスク | 事業継続及び危機管理方針 人権方針 | ・ 事業継続及び危機管理方針を展開すること ・ 危機をより的確に予測すること ・ 気候変動に適応すること ・ 政府からの命令に対応すること |
ネットワークの劣化又は中断に関連する重要な影響並びに重要な評判上のリスク又は事業喪失のリスクの管理枠組みは、事業継続方針、危機管理方針及び人権方針に基づいている。
事業継続及び危機管理方針
当グループのセキュリティ方針の中では、事業継続管理及び危機管理に特に重点が置かれており、その目的は、顕在化したリスクの影響に対してオレンジが備えること並びに事業継続計画及び危機管理計画を文書化することである。グループ・セキュリティ部門は、セキュリティ方針の展開に責任を負っている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
気候危機及び悪意のある行為の増加を受け、オレンジは、対応力及び有効性を向上させるため、近年、事業継続管理及び危機管理の体制を強化してきた。
オレンジは、これらの方針を、当グループ内の従業員向けに内部で利用可能としている。
事業継続方針
事業継続方針は、以下の原則を定めている。
・ 経営統括の確認を得た上で、重要な事業活動を特定すること。
・ 重要な資産(特に、拠点、ネットワーク構成要素、ITアプリケーション及び従業員)を特定すること。
・ 中断後の事業継続及び災害復旧に関する要件を決定するため、事業影響分析(BIA)を実施すること。
・ 事業継続計画(BCP)、災害復旧計画(DRP)並びにその他のバックアップ拠点起動計画及び危機管理計画を含む、継続性確保のための解決策を策定すること。
・ 復旧計画に関連する訓練及び計画をテストすること。
各事業体の全ての事業領域は、事業継続の対象となる。但し、各事業体は、重要な事業活動のグループ、すなわち、オレンジのコア・ビジネス(電気通信サービス及び製品並びにモバイル・ファイナンシャル・サービスの提供、ネットワーク及びITの管理、販売及びアフターサービスにおける顧客対応)に関連する活動、並びに重要な支援活動(財務、人事管理、物理的及びデータのセキュリティ、サプライヤー管理並びに法務支援を含む。)を優先することができる。
事業継続管理は、リスク・マッピング及び当該リスクへの対応方法に関する事業ラインのマネージャーによる意思決定に基づいており、リスク・マネージャーの支援を受けて実施されている。事業継続管理の専門家は、事業部門が運用面で実装を行うに当たり、方法論的な支援を提供している。
事業継続管理には、ISO 22301が適用される。電気通信規制当局又は当局は、認証を要求していない。しかしながら、オレンジ・ベルギー及びオレンジ・ポルスカは、ISO 22301の認証を取得している。欧州の重要事業体レジリエンス指令及びネットワーク及び情報セキュリティ2指令は、電気通信事業者に適用される。したがって、事業継続管理方針は、これらの指令を考慮して2025年に更新され、関連する要件は、当グループの全ての事業体に適用されるセキュリティ基準に定められている。
危機管理方針
危機管理方針は、以下の原則を定めている。
・ 危機のレベル及び危機の各段階(警戒から、分類、動員及び危機が終息するまでの管理)を定義すること。
・ 危機の全段階にわたって危機対応を組織すること。
・ 当グループと各事業体との間における危機管理を組織すること。
・ 危機対応に関する訓練及び計画をテストすること。
オレンジの全ての事業体は、危機管理計画及び手続を実装することにより、本方針を遵守しなければならない。
危機管理方針は、2024年パリ・オリンピック及びパラリンピック競技大会において得られた経験を活用し、当グループ全体の体制を強化することを目的として、2026年初頭の更新に先立ち、2025年に再構築された。
人権方針
グループ人権方針において、オレンジは、顧客及びユーザーのデータ及びデジタル・アイデンティティを保護し、プライバシーと表現の自由の権利を制限しないというコミットメントを改めて表明している。この方針については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に詳述されている。
さらに、いかなる状況においても、従業員の安全を最優先とすることは、オレンジの原則の1つである。この目的のため、当グループは、同社が参加しているグローバル・ネットワーク・イニシアチブ(GNI)の原則及びグループ・セキュリティ方針に依拠している。同方針の目的の1つは、人々、特に従業員を保護することである。本方針については、本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されている。
2.5.3.6 責任あるマーケティング及び情報提供に関する慣行
オレンジは、ダブル・マテリアリティ分析の過程で、オファー及びサービスの透明性が欠如した場合に、重要な評判リスク及び顧客喪失のリスクが生じうることを特定した。
オレンジは、消費者(BtoC)及び法人(BtoB)にサービスを提供している。BtoC市場では、顧客経験及びオペレーション(CXO)部門が、現地の事業体及びその他の部門と連携しつつ、当グループの全ての地域における顧客経験に関する戦略に責任を負い、その監督を担っている。BtoB市場では、顧客経験は、CXOと連携して、Orange Businessが管理している。オレンジは、各国における顧客経験を評価するため、年次レビューを実施している。これらのレビューでは、当グループのビジョンを共有し、改善ソリューションを特定することを目的として、CXO部門と現地経営陣との間で協議が行われる。レビューは、行動に関する提言を行うため、データ及びベンチマークに基づいて実施される。提言は、行動計画を管理するため、四半期毎の会合においてフォローアップされる。CXO部門は、顧客経験の各側面における事業体の位置付けを分析し、顧客経験ディレクター間でベスト・プラクティスを共有している。
| オレンジにとっての重要事項 | 影響・リスク・機会 | 方針 | 主な行動計画 |
| デジタル・トラスト | |||
| 責任あるマーケティング及び情報提供に関する慣行 | オファー及びサービスの透明性が欠如した場合の重要な評判リスク及び顧客喪失のリスク | 責任あるコミュニケーションコード 環境主張に関するグループ原則 データ及びAI倫理憲章 グループ顧客経験戦略 | ・ 新たなオファーの設計 ・ アフリカ及び中東地域におけるオファー及び情報の透明性の向上 ・ 海外における移動体通信オファーの透明性の向上 ・ 業務運営における卓越性の標準の達成 |
オファーの透明性が欠如した場合における重要な評判リスク及び顧客喪失のリスクに対する管理の枠組みは、責任あるコミュニケーションコード、環境主張に関するグループ原則、データ及びAI倫理憲章並びに顧客経験方針という4つの方針に基づく。
責任あるコミュニケーションコード
オレンジは、当グループの全ての子会社に適用され、特に広義におけるコミュニケーション、マーケティング及び顧客関係を担う各チームを対象とする責任あるコミュニケーションコードを策定している。
責任あるコミュニケーションコードは、尊重及び透明性という価値観を反映しないコミュニケーション行為を防止することを目的としている。発信される情報は、ステレオタイプや差別を避けた尊重ある内容であり、利用者の多様性を表し、複数のチャネルを通じてアクセス可能で、障がいのある人々にとってもアクセス可能であり、かつ、オレンジが事業を展開する国々の文化に適合したものでなければならない。また、情報は透明性があり簡潔であることが求められ、オファー及び料金は、明確で判読しやすい形で提示されなければならない。誤解を招く又は曖昧な用語や、意図的な省略は排除されなければならない。絶えず変化する世界において、これらのコミュニケーションに関する規則は、オレンジの社会的、社会全体及び環境に関するコミットメントを支える基盤となっている。責任あるコミュニケーションコードは、オレンジのウェブサイト(www.orange.com)上のCSRメディア・ライブラリーにおいて公開されている。
環境主張に関するグループの原則
製品について発信される環境情報の透明性及び信頼性を確保する目的で、マーケティングチームは、当グループのCSR部門が定める「環境主張に関する7つの原則」に拠ることができる(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
データ及びAI倫理憲章
オレンジは、顧客体験の刷新、意思決定の質の向上及び業務効率の向上を目的として、データ及び人工知能(AI)の活用をイノベーション戦略の中核に位置付けている。持続可能な価値の創出及びAIに対する信頼の強化のため、当グループは、AIに固有の倫理的、社会的及び環境的課題が、そのライフサイクル全体にわたり確実に統合されるようにしている。
2021年3月、オレンジは、独立性、中立性、専門性及び多様な経歴を基準として選定された11人の外部有識者で構成されるデータ及びAI倫理協議会を設置した。同協議会は、オレンジの価値観を体現するとともに、当グループ及びそのバリューチェーンにおけるAIの開発が、オレンジの目的に整合した倫理的で信頼性のある枠組みを尊重することを確保することを目的とする倫理憲章を策定している。この枠組みは、倫理に関する欧州及び国際的な勧告に基づき、規制上の義務を上回る内容であり、グループ人権方針(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)においても言及されている。当該憲章は2022年に経営委員会により承認され、www.orange.comで公開されている。
例えば、本憲章の原則の1つでは、オレンジが、使用しているAIソリューションの仕組みについて透明性があり理解しやすい形で説明するとともに、顧客に対する明確な責任の連鎖を確立することが求められている。当社はこれらのコミットメントを着実に履行しており、その一例として、生成AIシステムを活用して顧客の業務効率の最適化を図る法人向けのLive Intelligenceソリューションについて、本憲章に準拠していることを検証している。
データ及びAI倫理憲章の原則の実施については、主要な事業部門におけるデータ及びAI倫理委員会に加え、データ及びAI倫理協議会が監督している。同協議会は、付託されたユースケース及び倫理的課題を分析するとともに、経営委員会に対して助言的意見を提示している。
本憲章の展開に当たっては、倫理協議会の事務局の監督の下、特定のガバナンス体制が整備された。この体制は、各種ツール、AI倫理に関する研修プログラム、専用の手続、並びに部門及び各国に配置された倫理専門家のコミュニティを基盤としている。
このガバナンス体制は、憲章が全ての活動において考慮されることを確実にするとともに、取組の有効性をモニタリングし、Impact AIなどの社内外のタスクフォースを含め、ベストプラクティスを蓄積及び共有することを目的としている。
最近の取組の中で、オレンジは、AIプロジェクトに伴う環境的及び社会的リスクを評価するための質問票を導入し、実務の具体的な改善につなげている。こうした倫理的かつ持続可能なアプローチはAIサプライヤーの管理にも拡張されており、2025年以降、倫理評価の実施及び特定の契約条項の実施が行われている。
最後に、このガバナンス体制により、オレンジは欧州AI規制の適用を先行して見据えることが可能となった。2024年9月、当社はAI協定に署名しており、同協定は、企業がガバナンス戦略を定義し、AIシステム及びリスクを把握するとともに、責任ある技術開発に向けた従業員の意識向上を図ることを奨励するものである。このガバナンス体制のモニタリング及び本憲章の実施状況は、6ヶ月毎にデータ及びAI倫理協議会に提示されている。
当グループの顧客経験戦略
オレンジは、顧客の声に注意深く耳を傾け、期待を先取りし、迅速に対応することで、顧客に最良のサービスを提供することを目指している。この戦略は、明確で透明性があり、顧客に適したオファーを基盤とし、利用者のニーズに応えるサービス品質及び高品質な顧客関係を備えている。これは、当グループの全ての地理的地域において円滑な顧客対応を実現するため、デジタルチャネルと物理的チャネルを組み合わせた、オレンジの重要な差別化要因となっている。
オレンジの顧客経験(CX)戦略は、顧客経験の質を高めつつ、価格に対する価値についての顧客の認識を向上させることを目的としている。
本戦略の全体的な目的は、(i)ブランドの価値提案を体現すること、(ii)顧客経験の質を高めること、及び(iii)デジタル・ユーザー経験を向上させること、という3つの戦略的柱に基づいている。特に、オファーの透明性が欠如した場合に生じうる評判リスク及び顧客離れのリスクを最小限に抑えることを目的とした、2つのテーマに対応している。
・ オファーの簡素化:これは、オレンジのCX戦略における重要な要素である。オンラインやアプリなどデジタルで提供されることを前提として設計されたオファーを提供することを目的としており、その結果、オファーの数は必然的に限定され、選択、申込み及び管理が容易なものとなる。この目標の推進に当たっては、「simple and easy to deal with」及びカスタマージャーニー満足度に関する指標が活用されている。
・ 透明性はCX戦略のもう1つの中核的な側面である。オレンジは、請求書の透明性を確保し、隠れた請求の回避に取り組んでいる。具体的には、料金及びサービスに関する明確な方針を定め、顧客が契約内容及び支払内容を正確に把握できるようにしている。また、価格、オファーの利用条件及び変更事項について明確かつ定期的に情報発信を行っている。オファーの透明性及び信頼に関する顧客満足度は、欧州地域及びアフリカ・中東地域においてサンプリングによりモニタリングされている。提供情報の明確さに関する顧客の声は、実務の改善に反映されている。
本戦略は、全ての地理的領域におけるオレンジのBtoC事業全体を対象としている。オファー及びネットワークに関する経験、顧客接点(オンライン、アプリ、店舗、コールセンターなど)、経験の円滑性(簡素性及び迅速性)、並びに社会的及び環境的責任などを含む、顧客経験のあらゆる側面に適用される。
本戦略は、多数の調査を通じて把握された顧客の期待や、当グループの各地域及び子会社が置かれている競争状況並びに市場環境を踏まえ、当グループの全ての顧客経験ディレクター及び地域ディレクター(欧州、アフリカ・中東)と共同で策定され、承認された。運用面での実施責任は、各子会社の顧客経験ディレクターが担っている。また、本戦略は、当グループ内(各地域、戦略部門など)においても広く共有されている。
顧客経験及びオペレーション(CXO)部門は、子会社における運用面での展開を支援するための各種プログラムを実施している。具体的には、デジタル加速プログラム、顧客経験レビュー、及び顧客にとって最も重要で、オレンジが差別化された経験を提供できる瞬間を特定するシグネチャー・モーメントなどが含まれる。
2.5.3.7 人権及び基本的自由
2.5.3.7.1 グループ人権方針
グループ人権方針は、オレンジの人権に関するコミットメントを支えるグローバルな枠組みを定めるものである。
同方針は、取り扱う課題が部門横断的であることから、目標別ではなくテーマ別のアプローチを採用し、以下の5つの優先事項に重点を置いている。
・ デジタル市民権の推進:電気通信サービスへの平等なアクセスを提供し、デジタル・インクルージョンをオレンジの社会的コミットメントの柱の1つとするとともに、倫理的、包括的かつ責任あるイノベーションの実現に取り組む。
・ プライバシー及び表現の自由のための取組:顧客のデータ及びデジタル・アイデンティティを保護し、デジタル・データ利用に伴うリスクに関する認識を高めるとともに、プライバシー及び表現の自由に対する権利を制限しない。
・ 差別の禁止及び機会均等のための取組:個人の多様性の尊重を促し、社内外において機会均等を推進する取組を展開する。
・ 適切な労働条件を確保し、全幅の信頼を持って事業を行う:当グループが事業を展開する全ての国において、安全で健康的な労働環境を全従業員に提供し、全ての活動においてサプライヤー、下請業者、影響を受けるコミュニティ、消費者及びエンドユーザーを含む人権の尊重を確保するとともに、誠実性、廉潔性及び公正性をもって事業を遂行する。
・ 人権及び環境の全体的なアプローチを提唱するため、オレンジの事業活動に伴う環境影響を緩和し、地域社会の健康に悪影響を及ぼさないよう確保する。
人権の尊重を確保し、これを推進する責任は、当グループのCSR部門が担っている。運用面での実施は、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針、健康及び安全方針、個人データ保護方針、サプライヤー行動規範などの関連する運用方針及び文書を通じて、グループ人事部門、グループ調達部門、ジェネラル・セクレタリアット、事業部門などの各組織が連携し、部門横断的に行っている。これらの取組は、地域毎の規定によって強化される場合がある。
グループ人権方針は、所在地を問わず、オレンジの全ての事業体及び子会社に適用されるとともに、自社の労働力、バリューチェーンにおける従業員、影響を受けるコミュニティ、並びに消費者及びエンドユーザーを含む、全ての関連ステークホルダーを対象としている。
本方針は、当グループの最高経営責任者により前文が付され、署名されており、その内容及び実施状況は、関連する優先的なモニタリング指標と併せて、2024年9月に経営委員会に報告され、その後、同年11月にGCSER委員会(GCSERC)に提示された。本方針に基づくコミットメントは、当グループの最上位レベルで支持されており、各子会社の最高経営責任者が、それぞれの事業体において本方針の原則を適用する責任を担っている。
当グループの人権方針は、以下の国際基準に準拠している。
・ 世界人権宣言。
・ 経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約。
・ 市民的及び政治的権利に関する国際規約。
・ 女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する国際連合条約、児童の権利に関する国際連合条約、障がい者の権利に関する国際連合条約及びあらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際連合条約。
当グループの従業員、バリューチェーンにおける労働者、顧客及びエンドユーザーに関する全ての方針は、企業向けに策定された勧告を踏まえ、かつそれらの文書に示された原則、「ビジネスと人権に関する国際連合指導原則」、「多国籍企業に対するOECDガイドライン」、「国際連合グローバル・コンパクトの原則」並びに「労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」を尊重して策定されている。
グループ人権方針は、当グループが加盟している国際機関及び国内機関、並びにGSMA、ITU、JAC、Global Network Initiative(GNI)などの業界内で有効とされる機関の原則を尊重している。
グループ人権方針は、現代奴隷に関する法令(現代奴隷法)、警戒義務法並びにユニ・グローバル・ユニオンと締結された社会的権利に関する国際協定にも準拠している。また、当グループの従業員及びバリューチェーンにおける労働者に関する各方針においては、人身取引、強制労働又は義務的労働及び児童労働を一切使用しないことが明確に定められている。
グループ人権方針は、社内ステークホルダー(方針に掲げられた各テーマを担当する事業体)との協議を通じて策定されるとともに、人権及びその組織への影響に関する専門知見を有する社外ステークホルダーとも議論が行われた。この文脈で又は一般的若しくは専門的なシンクタンク及び先進的なラボとの対話を通じて提供された協議や議論は、同方針に定める5つの優先事項の運用上の実施を示す行動計画の重要な基盤となっている。人権方針はwww.orange.comにて公開されている。2024年3月の公表に合わせて、グループ内の各事業体において複数回の説明会が実施された。
オレンジは、企業活動における人権の尊重を推進する国際及び国内の団体(国際連合グローバル・コンパクト、国際労働機関(ILO)など)、並びに業界内の団体(GSMA、ITU、JAC、Global Network Initiative(GNI)など)が主催するマルチステークホルダー型のワーキンググループに積極的に参画している。こうした継続的な対話は、人権に関する課題の特定や重要性評価を補完するとともに、当グループの考え方や立場を発信することにも役立っている。
2.5.3.7.2 自社の労働力に関する人権
グループ人権方針に加え、オレンジは、2006年12月に、ユニ・グローバル・ユニオンと、基本的な社会的権利に関するグローバル協定を締結している。
基本的な社会的権利に関するグローバル協定の内容
本協定は、基本的人権の尊重に関するオレンジのコミットメントを定めるものであり、オレンジの各事業体に所属する全ての従業員に適用される。また、本協定には、以下の事項が含まれている。
・ 国際労働機関(ILO)の基本条約の適用の一環として、オレンジは、強制労働、現代奴隷及び人身取引の防止に特段の注意を払うこと、児童労働及び搾取を禁止すること、差別の防止に取り組むこと、労働安全衛生を確保すること、並びに結社の自由及び団体交渉の原則を尊重することへの義務を負う。
・ あらゆる形態の義務的労働及び強制労働の防止並びに児童労働の禁止の観点から、オレンジは、あらゆる形態の強制労働又は義務的労働(26)の使用を非難し、これを禁止するとともに、当該国において義務教育が修了する年齢未満の児童の雇用、又はいかなる場合でも15歳未満の児童の雇用、また、重労働又は危険な業務については18歳未満の児童の雇用を禁止している(27)。
(26) 強制労働に関して、ILO第29号条約及び第105号条約
(27) 就労に関する最低年齢に関して、ILO第138号条約及び第182号条約
・ 非差別の観点及び基本原則として、オレンジ・グループは、雇用関係に関するあらゆる事項において、いかなる差別も行わない。特に、能力に基づいて男女を採用するとともに、全ての人を尊厳を持って非差別的に扱い、年齢、社会的出自、家族状況、ジェンダー、性的指向、障がい、政治的・労働組合上及び宗教的意見、並びに、現実のものであるか推定に基づくものであるかを問わず、民族集団又は国民への帰属又は非帰属(28)を尊重して接している。こうした非差別のテーマは、その後2019年にオレンジにおける職場の平等に関して締結されたグローバル協定においてさらに具体化されており、同協定は、差別との闘いに対する当グループのコミットメントを改めて確認するとともに、そのための行動手段(意識向上、研修、通報制度及びその処理)を明らかにしている。
(28) 差別に関するILO第111号条約
・ 健康、安全及び労働条件の面において、オレンジは、従業員の健康及び労働条件の確保に常に努めるとともに、現地法令を遵守して従業員に対する医療ケアを確保している。また、本協定に基づき、オレンジの全ての事業体において管理された医療ケア方針を実施するとのコミットメントは、2014年に、オレンジの従業員の健康及び安全に関して別途交渉され締結されたグローバル協定の交渉及び署名によって補完された。
・ 社会的対話及び労働組合組織との関係に関して、オレンジは、従業員が結社の自由、代表を受ける権利及び自ら選択した労働組合に加入する権利を有することを認めている(29)。
(29) 結社の自由及び団結権の保護に関する1948年のILO第87号条約
協定の実施
基本的な社会的権利が実効的に尊重されるよう、オレンジ及び/又はユニ・グローバル・ユニオンは、以下の取組を実施している。
・ オレンジが締結した協定に基づき、新たな国が当グループの範囲に統合される場合には、経営陣及びユニ・グローバル・ユニオンが共同で労働組合教育を提供する。
・ 本件に関して予定されている会合における直接対話、又は特に、グループ会社における団体交渉事項のエスカレーションに関する質問の場における直接対話(本協定に規定された紛争解決条項)を行う。
・ 当グループの事業体の従業員が利用可能なHello Ethics内部通報制度を実施しており、これにより、人権及び結社の自由、又は個人の健康及び安全に対する侵害について通報することを可能にしている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
この最初の協定は、健康及び安全並びに職場における平等に関する、その後の2つの協定を交渉するための基礎となった。これら3つの協定は、特に当グループが拡大する場合において、オレンジの各事業体に共通する基盤を構成している。
是正処置
調査により、自社の従業員の人権に対する侵害が発生したことが確認された場合には、その是正は各地域の人事部門が担う。例えばフランスでは、職場におけるハラスメント、セクシズム又は暴力(HSVW)に関する通報専用の電子メールアドレスを全ての従業員が利用可能である。また、HSVWの専門担当者を対象とした「職場におけるハラスメント、セクシズム又は暴力に関する通報の取扱いのための行動枠組み」を定めた文書が整備されており、当該文書には、事案の取扱いの全過程において従うべき手続について、各段階毎に特定の管理者を指定した上で、極めて包括的な説明が記載されている。この行動枠組みは、法令、規制及び判例の動向、並びに対応を担当する現地関係者からのフィードバックを踏まえ、定期的に見直されている。
2.5.3.7.3 バリューチェーンにおける労働者の人権
本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されている人権方針の一環として、オレンジは、バリューチェーンにおける労働者を含め、全てのステークホルダーに対する人権に関するコミットメントを示している。
さらに、基本的な社会的権利に関するグローバル協定(上記本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)には、バリューチェーンで働く従業員に関する規定も盛り込まれている。これを適用するため、オレンジは以下の取組を実施している。
・ 本件に関して予定されている会合における直接対話、又は特に、下請業者による社会的権利の尊重に関するエスカレーション(例えば、新型コロナウイルス感染症のパンデミック時に、下請業者が自らの従業員の保護をどのように確保していたかに関する事項)に関する質問の場における直接対話(本協定に規定された紛争解決条項)を行う。
・ 購買の面では、サプライヤー行動規範及び契約に組み込まれたCSR条項により、結社の自由、児童労働の不使用、非差別、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、並びに奴隷労働及び強制労働の不使用に関する義務が、サプライヤーに対して改めて示されている(サプライヤー行動規範及びCSR条項を参照のこと。)。また、事前評価又は監査を通じて、サプライヤーがこれらの原則を遵守していることが確認されている。
・ Hello Ethics制度により、バリューチェーンにおける労働者は、人権及び結社の自由、又は個人の健康及び安全に対する侵害について通報することが可能となっている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
バリューチェーンにおける労働者を関与させたステークホルダー・ダイアログの仕組みは、本協定に基づきユニ・グローバル・ユニオンの代表者を通じて行われる直接対話及び、JAC監査の一環としてオレンジが実施するモバイルワーカー調査に基づいている。JAC監査において特定された全ての負の影響は、是正措置計画を通じてモニタリングされ、是正されている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。また、CSR条項により、サプライヤー行動規範又は国際的な人権枠組みに対する違反を認識した場合には、当グループのサプライヤーは、オレンジに通知し、当該違反を是正するためにあらゆる適切な手段を講じるとともに、当該違反が停止されたことをオレンジに通知することが求められている。
2.5.3.7.4 消費者及びエンドユーザーの人権
本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載されている人権方針の一環として、オレンジは、全ての顧客及び市民社会全体に対して、人権に関するコミットメントを示している。
さらに、当グループは、権利保有者を含む全てのステークホルダーとの継続的かつ体系的な対話に基づいて、その取組を進めている。また、グローバル・ネットワーク・イニシアチブ、国連グローバル・コンパクト、JAC、ILO、GSMA並びにフランスの団体であるEntreprises pour les Droits de l’Homme(人権のためのビジネス)といった連合にも依拠している。
2.5.3.7.5 当グループにおける重大な人権インシデント
オレンジは、当グループ・レベルにおいて、「ビジネスと人権に関する国連指導原則」、ILOの「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」並びに「多国籍企業に関するOECDガイドライン」を支持し、これらを遵守しているが、全てのステークホルダーについて、これらの原則のエンド・ツー・エンドでの遵守状況をモニタリングするプロセスは有していない。
しかし、オレンジは、警戒アプローチを通じて、全ての従業員及びサプライチェーンにおける労働者の人権尊重に関するリスク、特に、強制労働や児童労働といった、健康及び安全並びに労働条件に関連するリスクを特定している。この評価は、当グループが事業を展開する国々において実施されており、Verisk Maplecroftによる分析に基づいている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。これらの分析は、国連及びOECDの基準に基づき、人権の状況に関連する国別リスクの水準を把握し、警戒を強化するために活用されている。
また、人権侵害のインシデントは、複数の方法により報告されている。インシデントの把握は主としてHello Ethicsツールに基づいており(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)、加えて、サプライチェーンにおける人権侵害については、オレンジが実施する現地でのJAC監査を通じても記録され、是正措置を伴うレビューの対象となっている(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。2025年には、これらのチャネルを通じて、児童労働(1件)、健康及び安全(3件)、過度な労働時間(1件)という3つの分野で、合計5件の重大な人権侵害インシデントが報告された。さらに、公に知られたインシデントについては、重大と分類される場合にはガバナンス機関が対応し、その詳細は機密として取り扱われている。
2.6 事業行動
コーポレート・ガバナンス
第1「1 会社制度等の概要」「(2) 提出会社の定款等に規定する制度」「b) 経営及び管理機関に関する規定」「(c) 統括管理」及び第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「当事業年度中の取締役会及び委員会活動」を参照のこと。
2.6.1 事業倫理の運用上のガバナンス
当社の複数のレベルにおいて確立されたガバナンスは、倫理的不正行為のリスクを管理することに寄与している:
・ 取締役会レベルでは、ガバナンス・企業の社会的及び環境責任委員会(GCSERC)の直接的な関与を通じて行われている。同委員会は、当グループ内における腐敗防止プログラムの展開の進捗状況を、特に、「サパンII」法として知られる、透明性、腐敗との闘い及び経済生活の近代化に関する2016年12月9日付フランス法2016-1691並びに非財務情報の公表に関する2017年7月19日付政府政令2017-1180に基づく措置の実施の文脈において、監督している。2025年には、GCSERCによるレビューは11月19日に実施された(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 経営委員会レベルでは、特に、当グループのチーフ・コンプライアンス・オフィサーがメンバーとして参加し、投資プロジェクトについての自身の分析を提供できるようにしている、グループ投資委員会とともに行われている。
リスク管理の運用体制は、複数のレベルから構成されている:
・ 2012年に設置された当グループのコンプライアンス部門は、2025年3月12日付のオレンジの最高経営責任者の決定により認められた。当該部門は、オレンジのセクレタリー・ジェネラルに報告する当グループのチーフ・コンプライアンス・オフィサーの責任の下で活動している。当該チームは、グループ全体にわたるコンプライアンス・プログラムの設計、展開、調整及び管理を担当している。
・ 「倫理及びコンプライアンス」ネットワーク。これは、事業部門(経営委員会のメンバーにより任命される)並びに各国(各国のCEOにより任命される)の倫理アドバイザー及びチーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)から構成されている。CCOは、必要に応じて利用可能なコンプライアンス・オフィサー(CO)のネットワークを有している。
・ これらのネットワークは、その業務を遂行するために、グループ監査、コントロール及びリスク管理部門並びにグループ法務部門の専門性及びリソースに依拠している。
Afep-Medefコードの勧告に従い、取締役会及び経営委員会のメンバーは、年次の利益相反申告書を完成させている。
新たな事業モデルの下で、経営委員会は倫理及びコンプライアンス・プログラムについて直接的な可視性を有している。すなわち、オレンジのコンプライアンス・ディレクターは、少なくとも年1回、コンプライアンス・プログラムのレビュー、行動計画及びHello Ethicsグループ内部通報制度のレビューを提示している。加えて、オレンジのコンプライアンス・ディレクターは、毎年、当グループ全体で検出され、監査、統制及びリスク管理部門(DACRG)とともに監督される案件管理プロセスの一環として取り扱われた、腐敗、地位の悪用又は内部不正に関する全ての申立て又は疑義について、最高経営責任者に対して説明を行っている。2025年には、この説明は2025年7月17日に行われた。オレンジの最高経営責任者は、この報告書の要約を監査委員会に提示している。
2.6.2 オレンジの倫理及びコンプライアンス・プログラム
2.6.2.1 倫理及びコンプライアンスのアプローチ
腐敗が生じた場合における財務上及び評判上のリスク管理の枠組みは、オレンジ倫理憲章により支えられた倫理的アプローチに基づいている。このアプローチは、尊重、誠実性、品質及びチームスピリットという、4つのコミットメントに基づいている。倫理憲章は、利害関係者に関する行動原則及び、従業員のその職業上の活動における行動を導くべき個人の行動原則を定めている。これらは、世界人権宣言に定められた基本原則、並びに国際労働機関(ILO)及び経済協力開発機構(OECD)による基本原則、及び社会的責任に関してオレンジが行っているコミットメントと同一の基本原則を反映している。特に、当該憲章は、腐敗及び地位の悪用に対するゼロ・トレランスの原則を確認しており、当グループの全ての事業体に適用される。
腐敗リスクの防止及び検出は、2000年代初頭から実施されている、この倫理的な事業行動アプローチの一部を成している。このプログラムは、各種の規制、特に米国海外腐敗行為防止法(FCPA)、英国贈収賄法及びフランスの「サパンII」法に準拠するため、定期的に強化されている。
非倫理的行為のリスク及びコンプライアンス不遵守(不正、腐敗及び地位の悪用並びに事業倫理の全ての違反)のリスクを管理するための包括的なアプローチは、オレンジの全ての活動、特に利害関係者との関係に組み込まれている。これは継続的改善を目的としており、トーンの設定、ガバナンス、リスク分析、方針及び手続、意識啓発及び研修、並びに統制という6つのステップを中心に構築されている。
オレンジのコンプライアンス・プログラムは、以下に基づいている:
・ グループ方針に関する強固なコミットメント。これは、オレンジの最高経営責任者により支持されており、特に、2003年に初版が採択されたグループ倫理憲章の改訂版としてのサプライヤー行動規範及びデータ及びAI倫理憲章(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)によって支えられている。経営幹部及び管理職により主導される「トップの姿勢」は明確である。責任及び誠実性に対するこのコミットメントは、グループ倫理憲章及びその腐敗防止ポリシーに明示されており、定期的かつ公に再確認されている。
・ 事業体の複数のレベルにおいて確立されたガバナンスが、リスクの管理に寄与している(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 主要なリスクを特定し、管理行動を定義し及び展開することを目的として、当グループ、子会社及び関連事業体のレベルで実施される、腐敗及び地位の悪用のリスクの分析。腐敗リスクの分析(リスク・マッピング及び関連する行動計画)は、オレンジのアプローチにおける不可欠なステップである。リスク・マッピングは、事業部門レベルで取りまとめられ、その後グループ・レベルで取りまとめられ、最終的に経営委員会により承認される。
・ 以下を含む、各地域の状況に適合させたグループの方針及び手続:
・ 腐敗防止ポリシー(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 第三者の不正及びコンプライアンスに関するデュー・ディリジェンス手続(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 受領又は提供されるいかなる利益も規律する贈答及び招待に関する規則。設定された閾値の超過についての申告及び管理者の承認を追跡するための専用アプリが展開されていること。
・ 利益相反の防止及び管理に関する指針原則。
・ 不正、内部手続の無効化、腐敗及びこれらの行為のロンダリングの防止及び検知において役割を果たしうる会計統制のシステム。
・ 当グループの内部通報制度及び毎年モニタリングされる各地の内部通報制度(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 倫理及び腐敗防止に関する研修及び意識向上プログラム(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
・ 実施された施策の有効性を評価し、改善分野を特定するための定期的な統制措置(内部監査、プロジェクトレビュー等)。
・ 様々な情報源(内部監査、苦情、不正検知、内部通報制度等)から生じる、腐敗、地位の悪用又は内部不正に関する申立て又は疑義を特定するケース管理プロセス。
本コンプライアンス・プログラムは、当グループの内部統制システムの一環として、及び当グループの内部監査が実施する監査によってモニタリングされている。これはまた、統制環境の監査及び財務書類の認証の一環として、法定監査人にも提示されている。
これは、GCSERCの業務に関する報告を通じて、毎年、取締役会において見直されている。
2.6.2.2 腐敗防止ポリシー
事業倫理違反が生じた場合、及びより具体的には、従業員による又は従業員に対する腐敗が生じた場合における、金銭的制裁のリスク並びにその経営陣の責任が追及されるリスクをより適切に管理するため、オレンジは腐敗防止ポリシーを実施している。本方針の目的は、当グループの全ての労働者に対し、その活動の枠組みにおいて尊重されるべき原則、及び腐敗又は地位の悪用を示唆しうるため禁止されるべき行為の枠組みを提供することである。
本腐敗防止ポリシーは、1997年のOECD贈賄防止条約及び2003年の国連腐敗防止条約に従って定められている。また、いわゆる「サパンII法」の要件を満たしている。したがって、本腐敗防止ポリシーは、同法第17条の意味における「行動規範」に相当するものである。さらに、米国海外腐敗行為防止法(FCPA)及び英国贈収賄法の要件も満たしている。
本方針は、当グループ及びその子会社全体に展開され、又は適合されている。本方針は、全てのオレンジの労働者に適用され、また、当グループが関与する全ての利害関係者(企業、下請業者、パートナー、コンサルタント又は当グループのために、若しくはオレンジのために活動する仲介者)によって尊重されなければならない。腐敗防止ポリシーに違反した場合、当グループのいかなる従業員も、内部規程に定められた懲戒処分の対象となる。
オレンジの腐敗防止ポリシーは、腐敗及び地位の悪用の犯罪の定義を含み、腐敗及び地位の悪用に対するゼロ・トレランスの原則を確認している。また、腐敗及び地位の悪用を防止及びこれらと闘うための措置、並びに本方針の管理方法を定めている。
子会社又は事業体のマネジメント委員会は、腐敗防止ポリシーが、その事業を行う国又は国々の法的及び倫理的義務に適合していること、並びにその管理下にある全ての者がこれを遵守していることを確保する責任を負う。オレンジ及び子会社の取締役会は、少なくとも年1回、腐敗防止プログラムの有効性を評価する。チーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)及びコンプライアンス・オフィサー(CO)は、それぞれの管轄範囲において、本方針の展開プログラムを監督し、その有効性をモニタリングする責任を負う。
本方針は、「オレンジ・グループの腐敗防止に関する指針」によって補完されている。さらに、各事業体又は子会社は、特に、現地の法令及び規制により求められる適合に関して、本方針を補完することができる。
オレンジは、グループ・イントラネット及び子会社のイントラネット等の社内情報ツールを基礎として、腐敗防止、内部通報制度及び利益相反の防止に専用のセクションを設け、腐敗防止ポリシーを周知している。
腐敗防止ポリシーは、オレンジのウェブサイト(www.orange.com)及びオレンジのサプライヤー向けウェブサイトからもアクセス可能である。
2.6.2.3 デュー・ディリジェンス手続
オレンジは、不正及び不遵守のリスクに関して第三者の状況を評価するための、リスクに基づく特定のプロセスを定義しており、これをパートナー、仲介者及びBtoB顧客に適用している。これは、「リスクがある」パートナーの分析に重点を置き、以下の2段階で実施される:
・ まず、「国」及び「パートナー」の基準を用いて、パートナーの全体的なリスク水準の事前評価が行われる。当該評価に基づき、4段階(低、中、高、非常に高)のいずれかのリスク評価が付与されうる。
・ 次に、各リスク水準に適合した一連の統制が適切なデュー・ディリジェンスを構成し、これにより潜在的なレッドフラッグを特定すること、及び当該パートナーと契約を締結するか否かに関する経営陣の意思決定に資するための勧告を発出することが可能となる。
これは定期的に更新及び精緻化され、当グループ及びその子会社全体に展開されている。これは「プロジェクト・レビュー」の対象となっており、これにより、特に対象を絞った研修を通じて、各部門又は各国における実施状況を正確にモニタリングし、改善分野を特定することが可能となっている。
2.6.2.4 グループ内部通報制度
2000年代初頭、オレンジは、当グループの全ての従業員に開かれた内部通報制度を設置した。この制度は年々強化されており、現在では、パートナー、サプライヤー、バリューチェーンにおける労働者、又はその他の外部ステークホルダーにも開かれている。本制度は、実施前に従業員代表機関に提示されており、また、「サパンII」法、「企業注意義務」及び「Waserman」(後者は、内部通報者の保護に関する欧州指令をフランス法に移植するもの)に適合させるため、定期的に調整されている。
Hello Ethicsと呼ばれるこの制度は、当グループの腐敗防止ポリシー、倫理規程、若しくは会計、内部統制及び監査に関する方針及び手続に反する行為若しくは状況であって、法律若しくは規制に明白かつ重大に違反するもの、又は人権及び基本的自由、個人の健康及び安全若しくは環境を重大に侵害するものを報告するために使用することができる。
Hello Ethicsは、オレンジのウェブサイト(www.orange.com)、当グループのイントラネット及び公開検索エンジン(30)を通じてアクセスすることができる。また、専用の電子メールアドレスの方式による、各国子会社のローカルシステムによって補完される場合がある。
(30) https://helloethics-orange.integrityline.com/
従業員は、研修及びコミュニケーション・キャンペーン(電子メール、イントラネット、事業所内ポスター等)を通じて、Hello Ethics及びローカルシステムに関する情報提供を定期的に受けている。
通報は、当グループ又は子会社の手続に従って処理される。すなわち、受領確認、通報の受理可能性の審査並びに通報者の身元及び関係者の秘密を全過程を通じて尊重しつつ、権限を付与されたチームによる処理である。本手続は、当グループのイントラネット及びHello Ethicsプラットフォーム上で閲覧可能である。
通報を受領及び処理する権限を有する者は、公平かつ秘密を保持して行動する義務を負う。オレンジは、関係者のマネジメント・ラインから独立した専門チームを有しており、正当な通報、不正又は腐敗の疑いがある場合に、マネジメント又はコンプライアンス上の要請により、内部調査を実施する。当該調査チームは、必要に応じて当グループの統括管理部門の人員を含み、少人数で、適切に権限を付与され、強化された秘密保持義務の下に置かれている。同チームは、法律及び規制に従って調査を実施する。
オレンジの腐敗防止ポリシーは、従業員である内部通報者の保護を特に規定している。内部通報手続は、法令上の内部通報者の定義を満たす個人に対し、法令の規定に従って、以下の保護を提供する。
・ オレンジは、利害関係なく、かつ誠実に、自己の個人的に知り得た事実を報告したことを理由として、いかなる従業員も、処罰、解雇、又は直接若しくは間接を問わず、いかなる差別的措置を受けないことを確保することを約束する。
・ オレンジはまた、通報を収集するために実施される手続が、当グループの内部通報制度を通じて収集された通報者の身元及び情報を、適用される法令に従い、厳格に秘密として保持することを確保することを約束する。
Hello Ethicsにおいて収集された分野別内部通報アラートの内訳
| アラートの種類(全ての発信元。質問を除く。) | 2025年 |
| 倫理違反、不正、腐敗、その他の法令違反 | 19% |
| ハラスメント、性差別、差別、職場における暴力(HSVW) | 11.9% |
| 環境 | 0.6% |
| 人権及び基本的自由 | 1.5% |
| 健康及び安全 | 1.7% |
| 個人データ | 0.2% |
| 顧客からの苦情 | 23.3% |
| 人事 | 7.3% |
| その他 | 12% |
| 該当なし | 22.5% |
2025年は、Hello Ethicsで受領したメッセージ総数が2024年と比較して26%増加し、具体的には、通報が478件で質問が86件であった。
留意すべき点として、特に、Hello Ethicsの対象範囲に関連するアラートの割合が35%(対して2024年は31%)に上昇した一方で、顧客からの苦情、人事、その他又は該当しないメッセージに関連する比重は、65%と依然として大きかった点がある。
2.6.2.5 認識向上及び研修制度
2.6.2.5.1 研修ツール及び教材
2015年以降、オレンジは、全ての従業員を対象として、倫理及び腐敗リスク防止のテーマに関する研修モジュールを開発してきた。
2018年以降、オレンジは、当グループ全体を対象とし、研修内容の充実及び更新を確保するため、複数のオンライン研修モジュールを開発してきた。これらは、社内で設計された内容又はオレンジの状況及び規則に適合させたマーケットについての内容である場合がある。30~60分の研修モジュールは、通常、複数の言語で提供されている。これらには、最後に最終評価用の質問票が含まれている。
主として最もリスクにさらされている従業員を研修するために設計されたこれらのモジュールは、事業体により、より広範な対象者向けにも使用されている。
2025年には、「ビジネス倫理:正しい意思決定を行う」と題するeラーニング・コースが、経営委員会の要請により、当グループの全ての従業員を対象とする必須の優先研修として広く展開された。特に、オレンジの倫理規程、倫理的ジレンマの状況及び従業員に期待される行動が提示されている。
一般的なモジュールに加え、以下に関する特定のモジュールが開発されている。
・ 顧客関係における倫理(主な対象は営業チーム及び保守技術者)
・ 経済制裁及び貿易管理にさらされる者(例えばサプライチェーン)向けの、貿易管理規則並びに国際的な経済制裁プログラムの遵守
・ 利益相反の防止
取締役会の一部のメンバー、特に従業員代表取締役は、当グループの従業員に提供されているものと同一の研修を受講している。その他の取締役会メンバーは、事業リーダー又は経営幹部として、又は公共部門の代表として、別途担っている職務により、事業行動及び腐敗防止に関して期待される全ての研修の恩恵を受けている。
2.6.2.5.2 オレンジ倫理&コンプライアンスデー
この年次の社内イベントの目的は、倫理及びコンプライアンスのテーマに関する認識を高めることである。これは、各部門及び各国において、CCO、CO及び倫理の専門家により、CEO若しくはCCOからのビデオメッセージ又は電子メール、研修セッション、ポスター、ゲーム、コンテスト、社内又は社外の専門家との意見交換及び討論など、多数のローカルな取組を生み出している。オレンジ本社で開催される会議は、当グループ全体にライブ配信され、3言語(英語、アラビア語及びポーランド語)で吹き替えられている。録画は、教育目的で、当グループの社内ウェブサイト上で全ての従業員がオンラインで視聴可能である。倫理&コンプライアンスデーのレビューは正式に文書化されている。
第13回オレンジ倫理&コンプライアンスデーは、2025年10月1日及び2日に開催された。
2.6.2.5.3 機密性の高い職務及び分野の特定
腐敗リスクに最もさらされている個人を特定することの支援として、コンプライアンス・オフィサーに対しては、機密性の高い職務又は分野に関する勧告も提供されており、これは当該個人に優先的に研修を行うことを目的としている。これらの勧告には、機密性の高い職務、分野又は活動の一覧が含まれている。
例えば、公的機関及び行政と関わる従業員、賃貸人及び所有者(例えばアンテナ設置のため)と関わる従業員、地方自治体及び選挙で選ばれた公職者と関わる従業員、慈善団体、NGO及び協会と関わる従業員、事業仲介者、商業及び非商業の代理人と関わる従業員、合併・買収及びジョイント・ベンチャーを担当する従業員、並びに流通パートナー及び間接販売業者と関わる従業員である。
| 2025年 | 2024年 | |
| G1-3 21 b 研修プログラムによりカバーされているリスクのある職務の割合 | 96.4% | 95% |
2.6.2.6 経済制裁プログラムの遵守
2013年、当グループは、事業及び国際的な発展を確保するため、経済制裁プログラムを採択し、2022年にこれを更新及び強化した。当グループは、変化する環境並びに多数の進化する経済制裁プログラム及び禁輸措置の存在を引き続き注意しており、特に、パートナー、サプライヤー及び顧客との関係について、コンプライアンスのデュー・ディリジェンスを実施している。
経済制裁及び貿易管理委員会は、当グループに適用される国際規制の変更を分析し、それに応じて既存の内部制度を調整し、当グループの当該リスクへのエクスポージャーを評価することを目的としたレビューを監督している。
2025年は、特に、ロシア及びベラルーシに対して、欧州連合、米国及び英国により制定された経済制裁及び輸出管理の強化、並びにこれに関連するコンプライアンス行動計画の同時的な強化が特徴的であった。
経済制裁プログラムの遵守は、当グループの監査・統制・リスク管理部門により、内部監査の対象とされている。
2.6.2.7 競争法の遵守
オレンジは、当グループの各事業体が事業を行う国において有効な法令及び規制上の義務を遵守して、商業上の取組を確立している。
オレンジは、競争当局により定義された関連する期待及び指針原則を満たすことを目的として、競争法の遵守に関する方針を実施している。このため、オレンジの全ての事業の遂行において、公正な競争の原則を遵守することが、当グループの倫理規程に含まれている。
競争規則の遵守に関する方針は、グループ法務部門の取組を中心として構築されている。同部門の恒常的な使命は、全てのステークホルダーが法的要件を理解し、これを遵守することを確保するため、当グループの全ての事業体において競争規則に関する意識向上を図ることである。同時に、グループ法務部門は、競争上のリスクに特にさらされている事業体に対して、これらのリスクの管理及び適切な予防措置の実施を支援する観点から、事業体固有のコンサルティングサービスも提供している。
このように、当グループは、オレンジがその市場において直面する課題に特有の、様々な研修及び支援ツールを組み込んだ、競争規則に関する意識向上プログラムを策定している。当該プログラムは、ジェネラル・セクレタリアットの法務及び規制チームが、全ての事業運営体と高いレベルで統合され、密接に関与している点を活用するものである。グループ法務部門は、全ての地理的市場において、会社の意思決定のあらゆるレベルに関与又は代表されている。
様々な研修及び意識向上のためのツールの中で、当グループの全ての従業員は、特に当グループの研修ポータル(Orange Learning)で提供されている「Antitrust for All」研修コースを通じて、競争法に関する最低限の知識基盤にアクセスすることができる。
この一般研修コースは、当グループの全ての従業員に対し、以下についての意識向上を目的としている。
・ 競争規則遵守に関するオレンジのプログラムの存在、目的及び内容。
・ 競争規則の意味及びその実務上の適用範囲。
・ 事業の遂行においてこれらの規則を遵守することの重要性及び利点。
・ これらの規則の遵守に関して助言を求める、又は疑問若しくは不明点を提起するために利用可能な内部の仕組み。
グループ法務部門は、同部門が支援する全ての事業運営体に対して一次的な支援を確保するため、当グループの全ての弁護士を対象とした年次研修コース(「Antitrust Academy for Legal」プログラム)も実施している。この包括的なアプローチは、グループ法務部門が直接関与することにより補完されており、同部門は、当該プログラムが一貫性を有し、競争規則の最新動向に即したものとなるよう確保している。
全ての従業員区分が必ずしも同一水準の情報提供を受けるわけではなく、各水準は、対象となる事業体に応じて調整されている。このため、特にリスクへの曝露度が高い一部の事業運営体(卸売、技術及びネットワーク、営業チーム等)を対象とした研修コースも用意されている。これに伴い、事業ライン又は事業範囲毎に分類された、特定の研修コース、ガイドライン及び文書を取りまとめたカタログが、法務部門のチームにより、当グループのイントラネット上で提供されており、定期的に更新されている。
グループ法務部門は、事業運営体又はそれらを支援する現地法務部門によって検知されうる反競争的行為に関するあらゆる通報を受け付ける、主要かつ中央の窓口である。
この直接的な経路に加え、オレンジの全ての従業員は、グループ内部通報制度(本「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)を利用することができる。競争法に関する通報がこの経路を通じてなされた場合、グループ・コンプライアンス部門は、完全かつ必要な遵守を確保するため、当該案件を直接法務部門に付託する。
当グループの全ての地域において、当グループの各チームは、実施すべき規則及びプロセスについて定期的に情報発信を行うとともに、同一水準の遵守を確保するため、現地チームを支援している。
2.6.2.8 税務方針
オレンジは、その事業の性質上、多くの国に資産及び従業員を有している。オレンジは、事業を行う各国の法令に従い、当該各国において税金及び公課を納付している。オレンジは、連結財務書類に対する注記において、地理的地域別又は税務連結グループ別の税金の内訳に関する情報を含め、営業税及び賦課金の支払額に関する情報を3事業年度にわたり開示している(連結財務書類に対する注記10「税金」を参照のこと。)。また、年次の税務透明性報告書(31)においても、当該情報を公表している。
(31) Orange Gallery Governance:https://gallery.orange.com/en/home
当グループの税務に関するアプローチは、以下の3つの基本原則に基づいている。
・ 各国の法令を遵守すること。
・ OECDの原則、すなわち「多国籍企業及び税務当局のための移転価格ガイドライン」を遵守すること。
・ 実務を定期的に評価し、市場における既存のソリューションと比較することにより、その妥当性を確保すること。
オレンジは、複雑かつ不透明な構造を用いることを含め、いかなる形であれ、税金及び公課の支払いを回避しようとするものではない。オレンジは、当グループが利害関係を有する国のリストを公表している(連結財務書類に対する注記20「主な連結会社」を参照のこと。)。
財務・業績及び開発担当の最高経営責任者に直属するグループ税務取締役の下には、専任のチームが置かれている。オレンジは、グループ税務取締役の監督の下、税務専門職向けの倫理規程を導入しており、当グループに参画した時点で税務専門職に周知している。この倫理規程は、当グループの全ての税務専門家に適用され、全ての税務取引を対象としている。また、同規程では、「オレンジ・グループの税務専門家は、専門的、誠実、客観的かつ適法な分析に基づくことを前提として、オレンジ・グループにとって最も有利な税務上の選択肢を提案することができる」と明記されている。
税務プロセスについては、毎年レビューが行われている(第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「財務内部統制に関連する作業」を参照のこと。)。当該統制プロセスは、オレンジSA及び主要な子会社を対象としている。これらの取組の結果、2025事業年度については満足すべき結論が得られている。
3【事業等のリスク】
本報告書に記載されている情報に加え、投資を行おうとする者は、投資決定をする前に以下に述べるリスクを慎重に考慮されたい。オレンジは2025連結事業年度末現在において、これらのリスクは、(i)その事業、財政状態、利益、イメージ、評判若しくは見通し又は(ii)その利害関係者に重大な悪影響を及ぼす可能性があると考える。さらに、いまだ認識されていない、又は2025連結事業年度末現在、オレンジが重大であると考えていない他のリスク及び不確実性によって類似の悪影響が生じることがあり、これらのリスクが現実化した場合には、投資家が投資した額の全部又は一部を喪失する可能性もある。
これらのリスクの重要性の評価は、経時的に安定する基準に基づく。それらは、オレンジが実行している軽減方針の結果を考慮に入れている。これらの方針を実施した後であっても、当グループのレベルで依然、重要とみなされるリスクだけを下記に記載している。第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「グループ監査、統制及びリスク管理」を参照のこと。
本項目では、オレンジに関するリスクを、以下の3つのカテゴリーに分けて示す。
・ オレンジの事業活動に関する事業リスク(3.1を参照のこと。)。
・ 法的性質を有するリスク(3.2を参照のこと。)。
・ 金融リスク(3.3を参照のこと。)。
これらのカテゴリーは、重要性の順に表示されているわけではない。しかしながら、事業等のリスクは、各カテゴリー内において、2025連結事業年度末現在におけるオレンジの判断に従い重要度の高いものから順次記載する。本項目に記載されている将来に関する事項は、2025連結事業年度末現在において判断したものである。オレンジは、とりわけ外部的又は内部的現象の場合に、それらの相対的な重要性に対する考え方をいつでも変更する可能性がある。
リスクについては、以下に示すように、本報告書の他の項目においても詳しく検討されている。
・ 規制に関するリスク及び規制圧力については、第2「3 事業の内容」「3.1 電気通信サービス市場の主要な変化」、第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」及び連結財務書類に対する注記18「訴訟」を参照のこと。
・ 当グループが関与している訴訟に関するリスクについては、連結財務書類に対する注記10「税金」及び注記18「訴訟」を参照のこと。
・ 当グループのサステナビリティに関するリスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。
・ 金融リスクについては、下記の箇所を参照のこと。
・ 主要活動における回収可能額及びその額に影響する特定のリスク要因を決定するために用いる主要な仮定については、連結財務書類に対する注記7。
・ 資産の減損については、連結財務書類に対する注記7及び8。
・ デリバティブについては、連結財務書類に対する注記13.8。
・ 金利リスク、外国為替のリスク、流動性リスク、約款、信用リスク並びにカウンターパーティ・リスク及び株式市場のリスクの管理については、連結財務書類に対する注記14。
さらに全般的な観点に立った、オレンジ・グループ内におけるリスク管理の方針は、経営報告書の不可欠な一部を成す、第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「活動及びリスク管理枠組み」で検討されている。
3.1 事業活動に関するリスク
オレンジは、増加しているサイバー攻撃並びにシステム及びデータの侵害にさらされる可能性がある。
| 高●●● |
当グループの事業活動には、顧客、従業員、サプライヤー及びパートナーのデータを含むセンシティブなデータ及び/又は個人データを管理することが含まれる。保護システムにもかかわらず、特にサービスの変更中に、そのようなデータの利用不能、損失、暴露又は改変などの特定のリスクが残っている。デジタル転換は、リスクへのエクスポージャー(API、ポータル、クラウド、第三者ソリューション、生成AI)を高めており、外部委託、新しい分野の開拓、国際的緊張も、同様にエクスポージャーを高めている。脅威は、オレンジ内部及び外部パートナーの両方による、悪意のある行為又は錯誤によって生じる可能性がある。
オレンジへの影響
それらのリスクが実現した場合、開示又は変更データの所有者が損害を被り、当グループが賠償責任を負い、その目的の遵守に疑問が呈され、そのイメージ及び評判が重大な影響を受け、さらにその業績にも影響が生じる可能性がある。
管理システム
オレンジは、データ・セキュリティ及びプライバシー保護を監督し、専任連絡担当役員のネットワークを調整する強固なガバナンスに依存している。セキュリティ及びデータ保護ポリシーは、定期的に更新される。また、当グループは、広範な啓発活動(研修及びキャンペーン)、危機対応訓練、事業継続計画及び災害復旧計画(BCP/DRP)の展開、並びに内部監査を行っている。脅威インテリジェンス、分析及び共有に関し、セキュリティ部門とOrange Cyberdefenseの間の調整が強化された。
より開放され分断化されたエコシステムへの移行は、非電気通信アクターにオレンジのサービス及びネットワークのバリューチェーンのシェアの拡大をもたらす。
| 高●●● |
競争は激化しており(OTT、インターネット大手、SDWAN/クラウド、低価格オファー、LEO衛星及びダイレクト・トゥ・デバイス・サービス)、従来型の事業者への圧力を高めている。ネットワークの開放によって電気通信事業者ではない企業がサービスを提供できるようになり、そのためオレンジが取り残されたり破壊的技術の文脈で他のプレイヤーが管理する第三者のインフラへの依存が高まったりする可能性がある。
オレンジへの影響
新規参入者及びコンバージェンス・サービスの出現、新しい用途の先取りができないこと、不十分なビジネスモデル並びに顧客の満足を得られないことによってこれまでの収益を失うことは、市場シェアの喪失につながる可能性がある。オレンジがイノベーションへの追随、差別化、及び高品質の顧客経験の提供をできなければ、その全体的な競争上の地位が弱まる可能性がある。地政学的な不安定性及び国際的緊張も、事業の不確実性を高める可能性がある。
管理システム
本戦略計画は、フランス本土のEutelsatとの提携による衛星ソリューションなどの新規オファー、並びに自動化、ネットワーク仮想化、及び新規オファーの開発を加速する「ネットワーク統合ファクトリー」の導入などのイニシアチブによって、ネットワークの卓越性及び顧客経験を促進する。顧客経験の個人化(Orange Cybersecure)、機敏な価格決定、ロイヤルティ・プログラム、及びサービスの合理化により、当グループの競争力が強化されている。最後に、オレンジは、特に5Gスタンドアローン(5G SA)、ネットワーク・セグメンテーション、デジタル・プラットフォーム(Evolution Platform、Clickなど)の実装、及びTOTEMやオレンジ・マリンなどのインフラの高価値化などの分野で、革新的なソリューションを開発するためにパートナーシップを検討している。
特定の重要なサプライヤーの集中、外部委託利用の増加及び供給の緊張は、オレンジの活動に重大なリスクをもたらす可能性がある。
| 高●●● |
オレンジは、ネットワーク・インフラ、情報システム、移動体通信機器及びエネルギー供給を含む複数の主要分野で、限られた数の重要なサプライヤーに依存している。こうした集中は、当グループを、不足リスクやパートナーによる一方的な意思決定にさらしている。この脆弱性は、生産が地理的に集中し、強力な分野横断的競争にさらされている重要な電子部品(半導体、プロセッサー、メモリ)において特に顕著であるため、オレンジは供給リードタイムの長期化及びコスト増加というリスクの増大にさらされている。このリスクは、地政学的緊張及び商品価格の変動によって強化され、供給をコスト上昇や断続的な途絶に対して脆弱にする。ハイパースケーラーへの依存度の高まりや、人工知能向けの大規模言語モデル(LLM)の集中的な利用などといったその他の要因も、この脆弱性をさらに増幅する。最後に、輸出体制の影響及びデジタル主権の要件は、この依存の管理をさらに複雑化させ、オレンジのシステムのセキュリティ及びコンプライアンスに影響を与える。
オレンジへの影響
オレンジが特定の主要なサプライヤーに依存することによって、その事業及び収益性が重大な影響を受ける可能性がある。パートナーによるビジネス慣行の変更、パートナーとの紛争、又はサプライチェーンの欠陥は、サービス又はマーケティングの中断、計画の遅延及びコスト上昇につながる可能性がある。加えて、サプライヤーの管理が脆弱であるという認識は、オレンジの評判を損ない、顧客及びパートナーからの信頼に影響を与える可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するために、オレンジは、サプライヤーの多様化、選定及び評価の厳格なプロセス、並びに地政学的及びマクロ経済的監視を適用している。同時にオレンジは、コストを最適化し、耐性を強化するために、プーリング及び標準化を促進することを目的としたPhenixプログラムを通じて、購入の変革を開始した。購入者の訓練、サプライヤーへの依存度及びCSR慣行を評価するための体系的なコンプライアンス・レビュー、並びに均衡が取れ、拘束力のある契約規定が、このシステムを補完している。オレンジはまた、機器の寿命及び利用を延長する方針を追求し、社内マーケットプレイスを含め、再生機器の利用を推進している。
オレンジの幅広い事業地域及びその活動範囲のために、オレンジは地政学、マクロ経済、規制及び評判に関するリスクにさらされる可能性がある。
| 高●●● |
地政学的な緊張と危機は、規制の不一致やエネルギーの価格変動を背景にオレンジのビジネス環境及び事業(中東欧、中東)に重くのしかかっており、コンプライアンス、競争力、及び顧客の購買力を悪化させている。当グループが特定の不安定な地理的領域に存在していることは、不利な公的決定(税金及び規制圧力、保護主義、脅迫)や、特定の文脈において、フランス国との関連性に関連する評判リスクに、当グループをさらしている。アフリカ及び中東地域においては、これらのリスクに加えて地域固有の課題が存在する。すなわち、西アフリカ経済通貨同盟(WAEMU)諸国の金融サービスの相互運用性、共有インフラへの依存、衛星統合及びサービスのカバー範囲と継続性を保証するための地上ネットワークの拡張である。
オレンジへの影響
一部の政府により導入される保護貿易政策によって、投資決定において予想されていた収益性が達成できなくなる可能性がある。さらに、当グループが活動している国々における暴力及び紛争の激化によって、人々の安全及び健康が影響を受け、事業の中断及びネットワーク運用コストの増加につながる可能性がある。政権の交代及び政治の不安定性は、現地経済のプレイヤーを弱体化させ、オレンジの顧客基盤及びその収益創出能力に影響を与える可能性もある。最後に、一部の地域における、フランス政府のイメージから連想される否定的な認識によって、顧客及びパートナーからの信頼が損なわれる可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するために、オレンジは法的、外交的、及び地政学的な監視システムを構築し、出張及び個人安全ポリシーを定期的に調整している。紛争状況の管理を強化するために締結された、健康・医療目的帰国の専門機関とのパートナーシップは継続している。緊急事態に対応するために危機対策本部が設置されており、投資判断には、検証委員会に付議される前に、リスク分析が組織として必要となる。同時に、オレンジは、動向をより的確に予測し、インシデント管理を円滑化するために、当グループが存在する各国の国家当局との強化された対話を継続している。
技術的移行及びインフラ・プーリングによって、オレンジが大規模なサービス中断にさらされる可能性がある。
| 高●●● |
電気通信は今では企業及び社会にとって不可欠であり、その技術的変革(2Gや銅線などの旧技術の廃止、5G SA、FTTR、海底ケーブル及びテレポートの展開)は性能を向上させる一方で、主要な障害発生点を生み出している。プラットフォームを介したプーリング、無線インフラの共有(RAN共有)、高いエネルギー依存性、及び自動化と人工知能の利用の増加は、大規模な中断を引き起こす可能性のある新たなリスク(停電又はアルゴリズム・エラー)をもたらす。
オレンジへの影響
サービスの中断は、顧客の健康及び安全並びに、当グループが極めて重要な事業者であることから、国家の主権に影響を与える可能性がある。そのような出来事は、オレンジに法的責任を生じさせ、通信量及び収益の減少に加え、財務の悪化を引き起こす可能性がある。大規模なインシデントが発生すると、当グループの評判が著しく損なわれる可能性があり、それによって当グループの市場での地位及び新規顧客を獲得する能力に影響を与える可能性もある。
管理システム
これらのリスクを軽減するために、オレンジは事業継続計画(BCP)及び危機管理ポリシーを実施しており、重大な出来事に対応する専任部門を設置するとともに、経営層を巻き込んだ定期的なシミュレーションを実施している。当グループは、専任の監督体制によりネットワークやサービスの可用性を監視し、災害復旧テスト(DRP)及び復旧演習を実施し、形式化された危機コミュニケーション及び顧客情報手順を適用している。これらのシステムは、重要インフラの耐性と継続性を保証することを目的として、移行計画(銅線の廃止及び2Gの廃止)及び、最も脆弱な顧客向けの個別の支援策によって補完される。
オレンジ及びその利害関係者の一部は、気候変動に関連する物理的リスク及び移行リスクにさらされる可能性がある。
| 高●●● |
オレンジの技術インフラへの影響(インフラの脆弱性に関する項目を参照のこと。)のほか、気候変動が当グループの顧客及び従業員、並びにより一般的には住民全体の健康及び経済状況を悪化させる可能性があり、特にアフリカ及び中東地域においては、当グループの主要市場に影響を及ぼす移住の流れをもたらす可能性がある。
オレンジへの影響
慢性的及び急性的な気候ハザードへのエクスポージャーが変化することにより、従業員及びパートナーの業務プロセスや労働条件に影響が生じる可能性がある。異常気象は、オレンジのデジタル・インクルージョンへのコミットメントを危うくし、当グループがその電気通信サービスで販売する製品に使用する、又は直接使用する原材料の入手可能性及びコストに影響を与える可能性がある(競争及び規制された市場に関する項目を参照のこと。)。さらに、炭素税の導入のような規制の変更も、当グループの事業に影響を与える可能性がある。
管理システム
オレンジは、専門企業と連携したプロジェクトを立ち上げており、気候ハザードに対する自社のエクスポージャーが中期・長期・超長期的にどのように変化するかを把握するためのシミュレーション・ツールを開発した。これにより、これらの時間軸において脆弱性を地域毎に特定し、全地域にわたってローカルな適応計画を段階的に策定することが可能になり、気候変動に対する戦略拠点の耐性を高めるとともに、自社及び下請業者の従業員を保護することができる。
自社の環境への影響を減らすオレンジの取組は、そのバリューチェーン及び利用形態や技術の急速な進展により、達成できない可能性がある。
| 高●●● |
オレンジは、環境フットプリント及びそのバリューチェーンの環境フットプリントを削減するため、2040年までのネット・ゼロ・カーボンの達成にコミットしている。循環経済の原則の実行、エネルギー消費の管理、及び再生エネルギーの利用又は二酸化炭素吸収源への投資は、このアプローチに全面的に貢献する。しかし、このコミットメントは、そのサプライヤー及び下請業者(スコープ3)がオレンジに供給する製品及び機器のカーボンフットプリントを削減する上で遭遇する困難によって、危機に瀕する可能性がある。同様に、デジタル利用の進化、特に通信量の増加とAIの台頭は、その軌道を妨げる可能性がある。
オレンジへの影響
軌道からの一時的な逸脱は、追加コスト(エネルギー効率、再生可能電力)をもたらす可能性があり、スコープ3に対するより多くの努力を必要とする場合や、気候基準を組み込んだ特定の入札においてペナルティー又は減点のリスクにさらされる可能性がある。また、ESG格付又は持続可能な資金調達の利用に影響が及ぶ可能性もある。重大な逸脱又は反復的な逸脱が発生した場合、オレンジが改善措置、監査及びコミュニケーションコストを伴う評判リスクにさらされる可能性がある。
管理システム
オレンジの戦略計画には、明確な環境へのコミットメント及び「責任あるデジタル世界」に焦点を当てた目標が含まれており、当グループの活動の大部分は、ISO 14001認証取得環境マネジメントシステムを有している。オレンジは、そのネットワークの一部を再生可能資源由来の電力で供給し、その機器を最新化することでエネルギー消費を削減し、さらに店舗における中古ネットワーク機器(OSCAR Program)及びリサイクルされた(「Re」)機器の提供を通じて、循環経済を積極的に推進する。また、当社グループの環境経営には、エコデザインやPartner to Net Zero Carbonプログラムを通じたスコープ3パートナーの脱炭素化を促す仕組みも含まれており、これは特に、契約的かつ測定可能な進捗計画を通じて、当グループの目標達成に向けて当社とともに戦略的サプライヤーを参画させることを目的としている。最後に、炭素指標の表示により、人工知能(AI)の観点から、よりエネルギー効率の高い選択肢を採用することが可能になる。
離職、職務の変化、及び特定の種類の専門性に対する圧力が、主要な技能を引き付け、維持し、及び育成するオレンジの能力を制限する可能性がある。
| 高●●● |
毎年、かなりの数の従業員が、当グループを去っているが、フランスでは、キャリア終盤の非常勤雇用契約から恩恵を受けている。2025年初頭に雇用及びキャリアパス計画に関する新協定(gestion des emplois et des parcours professionnels - GEPP)が締結されたことに伴い、「高齢従業員非常勤雇用制度」により、完全年金受給まで残り5年の従業員が、早期退職の恩恵を受けることができるようになった。これにより、今後数年間において、確定的な離職が増加すると予想される。オレンジは、特に高度な専門性を必要とする職種において、スキルの移転を事前に確保し、サイバーセキュリティ、クラウド、AI、5G SA、セキュリティなど、会社を変革するために必要となる主要スキルを従業員が習得することを効果的に支援するために、このような離職を予想しておかなければならない。
オレンジへの影響
必要なスキルがなければ、利害関係者へのデジタル支援を提供するという当グループの取組は、持続することがより困難になる可能性がある。
管理システム
戦略計画は、従業員の専門性を強化し、主要なスキルに投資することを目的としている。人材並びに学習及び開発ポリシーが導入されており、雇用及びキャリアパス計画から生まれたメカニズムによって、将来のニーズを予測することが可能になっている。同時に、当グループのビジネスモデルの進化により、コーポレート機能レベルで資源のプーリング及び最適化に向けたプロジェクトが明確化されている。最後に、AIの社内ユースケースの増加と「GenAI Acceration」ワークショップにより、ガバナンスと責任あるAI利用の枠組みの中で、当グループ内のチームの文化変容を加速させることができる。
激しい競争と市場規制により、オレンジの価格及び利益率への圧力が強まる可能性がある。
| 高●●● |
インフレに見舞われた期間においては、顧客が一部のプレミアム・サービスの必要性を疑問視する可能性があり、オレンジによるサービスの値上げは、その市場に影響する技術的及び社会的混乱に鑑み、その利益率を維持するには不十分であった可能性がある(「3.1 事業活動に関するリスク」「より開放され分断化されたエコシステムへの移行は、非電気通信アクターにオレンジのサービス及びネットワークのバリューチェーンのシェアの拡大をもたらす。」を参照のこと。)。この状況は、欧州市場、特にフランスにおける、激しい競争と不安定な価格動向によって悪化している。最後に、それらの価格及び市場の一部を規制するセクターの規制当局及び競争当局の決定は、必ずしも常にオレンジのサービスの公正な評価を認めるわけではない。
オレンジへの影響
特定の地理的地域で依然としてインフレが顕著である現在の厳しい経済状況では、オレンジの収益及び利益率を圧迫する可能性がある。その価格モデルを考慮すれば、オレンジが負担する可能性のあるコストの上昇分全てを転嫁できるかは不透明である。
管理システム
これらのリスクを軽減するため、オレンジは規制監視を設置し、フランス及び欧州レベルの職能団体のいくつかに出席しており、これと並行して、地域のデジタル計画を取り巻く議論にも参加している。より広く見れば、当グループは、価格ポリシーにおいて機動性を維持することを目指しており、サービスの効率化を継続しており、財務パフォーマンス・プログラムから良好な成果を得た。
人工知能(生成AIを含む。)の採用が、オレンジをガバナンス、コンプライアンス、及び倫理上のリスクにさらす可能性がある。
| 高●●● |
人工知能(AI)のユースケースが増加するにつれて、責任あるAIに関する顧客、当局、及び社会からの期待が絶えず高まっている状況で、オレンジのエクスポージャーが増加している。これらの課題には、権利保護、特にバイアスの回避及びプライバシーの尊重、並びに厳格なコンプライアンス要件に基づいて、AIの処理が説明可能で、透明性があり、かつ追跡可能であることを保証することを含む「高リスクAIシステム」分類などの規制を順守する義務が含まれている。
オレンジへの影響
欠陥があれば、制裁、訴訟、事業損失、並びにオレンジのイメージ及び評判への損害につながる可能性がある。
管理システム
オレンジは、データ・AI委員会を設置し、責任あるAIポリシーを実施している。当グループはAIシステムの一覧表及び登録簿を保持しており、全てのユースケースが影響評価及び定期的な管理の対象となっている。システムのライフサイクル全体を通じて、文書化及びトレーサビリティが要求される。また、オレンジは「信頼できる」クラウド・モデル及びサービスのプロバイダーに対する強化されたデュー・デリジェンスも実施している。チームは、GenAI Accerationプログラムの一環として、専用かつセキュアな環境で大規模にトレーニングを受けている。最後に、モデルの環境面での透明性は、Live Intelligence企業向けの生成AIへのアクセスのためのターンキー・ソリューションの範囲に統合されたフットプリント指標によって保証されている。
オレンジの内部及び外部リスク要因は、人々(従業員及び下請業者)の健康、安全、及びセキュリティに悪影響を与え、それによってオレンジの事業、イメージ、及び評判に悪影響が及ぶ可能性がある。
| 高●●● |
当グループの活動の性質と地理的位置を考慮すると、オレンジの従業員及びその下請業者は、国際紛争、社会的緊張の高まり、及び特定の社会的動向により、職務遂行中に健康、安全、及びセキュリティ上のリスクにさらされている。さらに、より恒常的なハイブリッド勤務環境においては、社会的孤立の状況や特有の組織的制約が、労働安全衛生に直接的又は間接的な影響を及ぼしうる。最後に、当グループの変革プログラム、交流の仮想化の加速、デジタルツールの進化により、肉体的又は精神的障害につながりうる心理社会的リスクへのエクスポージャーが高まる可能性がある。
オレンジへの影響
そのようなリスクは、当グループの戦略の実行を遅らせ、その事業運営を途絶させるとともに、オレンジのイメージ及び評判に影響をもたらす可能性がある。
管理システム
職場における健康、安全、生活の質に関する当グループのコミットメントは、2014年11月21日のグローバル企業安全衛生協定に沿った当グループの戦略の一部である。それらは、ISO 45001に基づく労働安全衛生マネジメントシステムによって裏付けされており、定期的に監査を受ける。予防及び労働衛生サービスによって、従業員は企業内医師を利用することが可能であり、心理的な支援も提供されている。世界労働安全衛生デー(4月28日)及び世界メンタルヘルス・デー(10月10日)に合わせて、コミュニケーション・キャンペーンが、当グループ・レベルで開催されている。労働安全衛生及び予防に特化したイントラネット・サイトが用意されている。避難訓練は定期的に企画されている。適切な支援を確保するために、変革プロジェクトの一環として影響評価が実施される。適正な労働環境を含む人権尊重の問題に関して子会社を支援するために、フランス法によって要求される警戒プランも導入されている。
オレンジの技術インフラは、意図的又は偶発的な損傷及び自然災害に対して脆弱である可能性がある。
| 高●●● |
オレンジの技術インフラは、悪意のある行為、事故、及び自然災害にさらされており、これらがサービスの中断につながる可能性がある。この脆弱性は、銅線ネットワークの段階的な廃止とともに増加しており、これには盗難や破壊行為の増加が伴い、依然としてこの技術に依存している顧客へのサービス中断という追加リスクをもたらすとともに、多額の修理費用やセキュリティ費用を発生させ、移行プロセスの収益性を圧迫している。また、このエクスポージャーは、海底ケーブルの陸揚げステーション、テレポート、及びデータセンターといった、顧客の期待が高い中で停止がサービス継続性に大きな影響を及ぼす可能性がある当グループの重要拠点にも及んでいる。
オレンジへの影響
インフラへの損害は大幅なサービス中断を引き起し、オレンジの顧客だけでなく、当グループの評判及び財政状態にも影響を与える可能性がある。さらに、こうした損失に対する保険補償が縮小される可能性があり、その結果、オレンジは、重大なコストを負うことになる可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するため、オレンジは、当グループ内の専任連絡担当役員のネットワークを含む、事業継続及び危機管理プログラムを実施している。また、保護システムの有効性を確保するために、戦略的サイトのセキュリティを定期的にチェックし、監査を実施するとともに、自己評価を実行している。これらの資産は、気候変動適応プログラムの一環として、強化された分析の対象となっている。さらに、オレンジは、物的損害及び営業の損失を保険でカバーしており、2024年からは、専属再保険会社によって補完している。
高い接続性のニーズに直面する中で、オレンジは、資源が制約された状況下において、サービス品質を改善しつつ展開を加速させる必要に迫られる可能性がある。
| 高●●● |
オレンジは、固定回線及び移動体通信ブロードバンド並びに超高速ブロードバンド・ネットワークの展開を加速し、用途の変化、デジタル・インクルージョンの目標並びに中央政府及び自治体の期待に応えるために、そのサービス品質を向上させなければならない。2025年には、この要件は、特に光ファイバー及び5G SAの展開の加速、2Gの廃止に向けた準備、旧来の銅線ネットワークの廃止、及び衛星ソリューションの統合に反映される。しかし、オレンジの投資能力及び実行能力は、オレンジ及びその下請業者の資源の利用可能性によって依然として制約を受けている。
オレンジへの影響
オレンジがコストとリードタイムを管理することによって対応できない場合、その収益、イメージ、評判、及び競争上の地位に影響が及ぶ可能性がある。長期的には、これが新たな顧客を引き留め又は引き付け、その市場シェア又は価格を維持するためのオレンジの能力を制限する可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するために、オレンジは、当グループ及び現地投資委員会の監督の下で戦略目標を優先した投資方針を実行している。当グループは、インフラの近代化(フランスの光ファイバー計画、5Gの展開)並びにリソースの最適化及び特定のサプライヤーへの依存度の低減に向けたネットワーク及びインフラの共有イニシアチブを展開している。さらに、サービス品質及びネット・プロモーター・スコア(NPS)の管理が強化されており、テクノロジーの移行及び廃止中において、これを安全な体験とし、中断を限定するために、特別なカスタマー・サポートが提供されている。
アフリカにおけるモバイル・ファイナンシャル・サービスは、オレンジをセクター特有のリスク及び相互運用性の枠組みに対するリスクにさらす可能性がある。
| 高●●● |
モバイル・ファイナンシャル・サービスでは、オレンジは、産業特有のリスク(マネーロンダリング及びテロ資金供与対策(AML/CFT)、並びに制裁プログラムの遵守)並びに特にセンシティブなオペレーショナル・リスク(詐欺、サイバー攻撃及びサービス中断)にさらされている。また、国内及び地域の相互運用性枠組みの変化に対するエクスポージャーもあり、これによって技術的要件及びコンプライアンス要件が課され、情報システムの複雑な移行につながる可能性がある。
オレンジへの影響
これらのリスクの顕在化は、オレンジのイメージ及び評判に悪影響を与え、規制上の制裁及び財務上の損失につながるとともに、サービスの継続性を妨げ、最終的にはオレンジの収益並びに顧客及びパートナーからの信頼に影響を与える可能性がある。
管理システム
強化されたコンプライアンス及び管理体制(監視、管理、KYC/AML、及び不正防止)が構築されており、これには、新たなサービスの検証委員会、及びこれらの活動に合わせて調整された方針、基準、及び監督システムの適用を確保するガバナンスが含まれる。
オレンジは、腐敗又は企業倫理を遵守しない行為のリスクにさらされる可能性がある。
| 中●●○ |
強化された汚職防止システムにもかかわらず、オレンジのグローバルなプレゼンスと広範なエコシステムは、オレンジに直接的又は間接的に関係しているプレイヤーから生じる汚職、不正な影響力行使、及び不正のリスクにオレンジをさらしている。
オレンジへの影響
当グループが法的責任を有し、オレンジの利益、サービス品質及び/又は評判が悪影響を受ける可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するために、オレンジは、グループ最高コンプライアンス責任者及びコンプライアンス責任者の専用ネットワークによって主導される、強固なガバナンスを備えたコンプライアンス及び倫理システムを展開している。当グループは、汚職に対するゼロ容認へのコミットメントの一環として、内規に統合された「サパンII」として知られるフランスの法律に従い、汚職防止方針及び指針、並びに当グループ全体に適用される贈答品及び接待方針を適用している。汚職リスクの特定及び評価は、システムを改善するための行動計画を含むマッピングを通じて正式に決定され、従業員の意識づけは、必須のオンライン研修及び年次倫理・コンプライアンスデーを含む定期的なイニシアチブによって確保される。管理システムの詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。
オレンジの活動の範囲、国際的なプレゼンス、事業上の関係により、当グループは、人権及び基本的自由の侵害、並びに適切な労働条件の違反にさらされる可能性がある。
| 中●●○ |
当グループ、そのサプライヤー及び下請業者の活動は、世界の多くの地域で行われている。一部のサプライチェーン(紛争鉱物)と現地当局からの要求(活動の停止、通信傍受、データへのアクセス)は、警戒プランが存在していても、人権侵害に結びつく可能性がある。
オレンジへの影響
これらの状況が顕在化した場合、影響を受ける人々に害を及ぼし(表現の自由、プライバシーの尊重)、当グループの評判を損ない、オレンジ又はそのパートナーを法的責任にさらし、法律上、規制上、及び財務上のリスクを生じさせる可能性がある。
管理システム
オレンジは、継続的にそのシステムの堅牢性を監視し、活動指針の公表及び更新、NGOとの提携、サプライヤーにおける意識啓発、契約要件の取り込み、当局からの要求の管理、警戒プランの実施及び監視を行っている。
オレンジの事業活動の範囲及びネットワークの相互接続によって、当グループは、電気通信に特有の数多くの技術的不正行為のリスクにさらされる可能性がある。
| 中●●○ |
オレンジの通信サービスは不正のリスクにさらされており、その管理と検出は、技術の複雑化、ネットワークの仮想化、及び新サービス(特に5G SA)の開始の加速によって拡大している。同時に、大量のデータ処理及び人工知能は、攻撃の脅威及びベクトル(ディープフェイク、スミッシング、なりすまし及びソーシャル・エンジニアリングを含む個人情報窃盗)の範囲を広げている。
オレンジへの影響
深刻な詐欺行為は、収益及び収益率の低下や提供するサービスの品質悪化につながる可能性がある。オレンジのイメージ及び評判が損なわれ、顧客及びパートナーからの信頼に影響を与える可能性がある。さらに、修正のための投資及びセキュリティの強化が必要になることから財務に重大な影響が発生し、当グループの長期的な成長見通しに悪影響を及ぼす可能性もある。
管理システム
これらのリスクを低減するために、オレンジは、顧客確認(KYC)システム及びアクセス制御を強化し、通信量制御によって補完された不正管理及び異常検出システムを展開し、新製品及びサービスの発売前の検証を行い、カスタマー・リレーション担当チームのトレーニングを行い、パートナーに対するデュー・デリジェンスを実施するとともに、特に中小企業向けMicro-SOC(継続的なモニタリング、脅威検出、アラート、及びインシデント対応支援)を通じて、サイバー監視の提供を拡大している。
電磁場への暴露及び特定の不適切なデジタルの利用は、健康及び社会に有害な影響をもたらし、オレンジの評判リスクを生み出す可能性がある。
| 中●●○ |
多くの当局(世界保健機関(WHO)及びフランスの食品環境労働衛生安全庁(Anses)を含む。)は、これまで、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)により推奨される限度を下回る電磁場にさらされることによる健康上のリスクは一切証明されていないとの見解で一致しているが、それにもかかわらず、公衆の懸念は依然として存在している。同様に、接続デジタル機器の偏在性は、過剰利用又は不適切なコンテンツ及びオンライン・ハラスメントにさらされることにより、不適切な利用につながる場合がある。利用者、特に若年成人及び児童への悪影響は、身体的及び心理的なものとなる可能性がある。さらに、生成人工知能(GenAI)などの新たな技術の利用は、当グループがまだ十分に把握していないヒューマン・リスク及び社会的リスクをもたらす。
オレンジへの影響
電波に関連する健康リスクは、オレンジの事業、ブランド・イメージ、評判及び当グループの収益に重大な悪影響を及ぼし、デジタル社会の発展を著しく阻害する可能性がある。このような状況は、実際であれ認識上のものであれ、顧客数と利用の減少、法的紛争の増加、追加費用、及びサービス品質の低下につながる可能性がある。加えて、デジタル技術の不適切な利用が、特に若者への心理的リスクを生み、それによってオレンジの評判が悪化する可能性もある。いずれにせよ、当グループが法的責任を有するとされ、オレンジの収入、利益、サービス品質、イメージ及び評判が悪影響を受ける可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するために、オレンジは、デジタル技術の責任ある利用、及びSaferPhoneなどの保護ソリューションによって家庭と連携することで一般利用者を保護することに重点を置いた体制を構築している。また、当グループは、子供の年齢に合わせた助言、リソース、及びワークショップを提供する責任あるデジタル教育プログラム(#ForGoodConnection、フランスの保護者向けスペース「Bien Vivre le Digital」、及びその他の国の同等プログラム)も実施している。電波については、オレンジは、ICNIRPに基づく規制上の制限を厳格に遵守しており、一般向けの分かりやすい情報公開を維持している。
3.2 法的リスク
オレンジの事業は、高度に規制された市場において行われており、その事業活動及び利益は、本質的に域外適用のものを含む法律上又は規制上の変更によって、又は政府政策上の変更によって著しい影響を受ける可能性がある。
| 高●●● |
オレンジが事業を行うほとんどの国々において、オレンジは、その事業活動を行うために主としてライセンスの取得及び更新と関連して製品やサービスの提供に関連する多くの厳格な要件を遵守しなければならない。オレンジはまた、自身の規制上の義務及び効果的な市場の競争を維持することを目指す当局による監督、並びに一部の国々では、オレンジは、固定回線電気通信市場においてこれまで優越的地位にあったことによる追加の制約に従わなければならない。
オレンジへの影響
オレンジの事業及び利益は、いくつかが本質的に域外適用である法律上若しくは規制上の変更、又は以下の事項に関連する政治当局、規制当局又は競争当局によって行われる決定を含む政府政策上の変更によって著しい影響を受ける可能性がある。
・ 不利益な条件における、固定回線又は移動体通信事業者のライセンスの変更若しくは更新、さらには取消し。
・ オレンジが完全には保有していない、(主に、ローミング又はインフラ共有に関連する)ネットワークにアクセスする条件又は光ファイバーのような新しいネットワークを展開する条件。それにより新たなプレイヤー、展開の遅れ、並びに紛争、罰金及び価格圧力の潜在的増加による付加的制約によりオレンジが事業を行うことがさらに困難になる。
・ 電気通信会社における新しい税金の導入又は既存の税金の増加(各国のカーボンニュートラル目標の達成を促進するための税(例えば使用や携帯端末購入への課税)の導入を含む。)。
・ 合併政策及び消費者法。
・ 会社の非財務的義務。
・ データ・セキュリティ。
・ 為替規制、国際的な資金の流れの監督並びに経済制裁に関する法律及び規制などの関連する遵守規制。このような変化、展開又は決定によって、当グループの収益及び利益が著しい悪影響を受ける可能性がある。規制上のリスクについてのさらなる情報については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「通信事業の規制」を参照のこと。
管理システム
これらのリスクを軽減するため、オレンジSAには規制監視、機関同士の関係、並びに広報、財務、コンプライアンス及び法務を担当するチームがあり、彼らは、関連する地理的領域を問わず、当グループが行っている事業に影響を与える政策、規制又は競争各当局による法制又は規制変更及び決定の監視及び分析に特化している。この組織は、当グループが電気通信事業者として事業を行っている主な国々にあり、これらの問題の一部及び当グループの利益の擁護に特化した部署又は連絡担当役員を有する。必要な場合彼らは、様々な地理的領域に支援を提供するオレンジSAのチームと協力する。
オレンジは、訴訟に定期的に関与しており、これらの結果は、利益、財政状態又はイメージ及び評判に重大な悪影響を与える可能性がある。
| 中●●○ |
オレンジは、一般的に、また事業を行う全ての国々において、そのパートナー、サプライヤー、下請業者及び顧客との関係及び活動に関連する、適用のある規制及び事業者ライセンスの諸条件を、全ての重要な点において遵守していると考える。しかし、オレンジは、かかる問題を通常取り締まることとなっている監督当局や司法当局の判断を予測することはできない。加えて、オレンジは、(とりわけフランスにおいては、)事業を行う一部の市場で秀でた地位を有しているため、競合他社や規制当局との法的手続に関与することが多く、オレンジに対して行われる請求は、非常に重大なものとなることがある。過去には、カルテル行為又は優越的地位の濫用に対して数千万ユーロ、さらには数億ユーロもの罰金が当グループに課せられた。同様に、特に、多くのパートナー、サプライヤー及び下請業者との関係により、オレンジは、環境、従業員関連、又は社会的問題に関する不足を主張する市民社会からの様々な利害関係者による訴訟リスクの高まりにさらされている。例えば、コンプライアンスに違反した条件で採取された希少鉱物を含むことが判明した製品をオレンジが販売していた場合、これが実際に起こる可能性がある。最後に、当グループはまた、非常に大きな金額がからむ商事紛争に関与している。訴訟の結果は、本質的に予測できないものである。欧州競争当局に示される手続については、法的に規定されている罰金の最高金額は、違反した会社(又は場合により、当該会社が属するグループ)の連結収益の10%である。
オレンジへの影響
オレンジが、事業を行う国の管轄当局から、適用される規制の違反に基づき、賠償若しくは罰金の支払い、又は特定の事業活動の一時的な中断を命じられた場合、その財政状態及び利益は、著しい悪影響を受ける可能性がある。法的措置は、気候変動の影響を制限することを意図した対策への資金提供を、オレンジに対し強制することを目的としている可能性もある。このような行動はオレンジのイメージ及び評判に大きな損害となりうるとともに、その財政状態に悪影響を与える可能性がある。
管理システム
これらのリスクを軽減するため、オレンジは、実施されている規制の変更を法律及び税制のアドバイザーの助力を得て常に把握し、かつ契約書を定期的に更新し、確実に現地の要件に適応させている。潜在的な環境的、社交的又は社会的欠陥に関しては、当グループは、活動及びリスク管理枠組みに依拠している。この枠組みは、当グループの経営統括が主導し、企業の社会的責任部門、サステナブル・ファイナンス部門、セキュリティ部門及びコンプライアンス部門の貢献を得て、特に当グループの監査、統制及びリスク管理部門が調整している(第5「3 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「活動及びリスク管理枠組み」を参照のこと。)。オレンジ及びその主要子会社も、特に商事、規制及び競争的性格の訴訟の管理を担当するチームを有している。グループ・レベルでは、関連するリスクを必要に応じて会計処理上の引当金として確実に考慮に入れるため、請求及びコミットメント委員会が当グループの重要な訴訟及び契約上のコミットメントの精査を担当している。この委員会は、財務書類に対する注記における、重要な訴訟に関する情報の検証の役目も担っている(連結財務書類に対する注記18「訴訟」を参照のこと。)。
3.3 金融リスク
資産減損のリスク
経済的、政治的又は規制的環境に影響を及ぼす変化は、特にのれんを中心とした資産減損を引き起こす可能性がある。
| 中●●○ |
オレンジが関与した主たる法的手続については、連結財務書類に対する注記10「税金」及び注記18「訴訟」に記載されている。これらの現在継続中の法的手続の一部又は全部は、その進展具合や結果次第では、オレンジの利益や財政状態に重大な悪影響をもたらす可能性がある。
2025年12月31日現在、買収を受けてオレンジが認識したのれんの総価値は、270億ユーロであった。
のれん、固定資産並びに関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分を含む長期資産の簿価は、利用された仮定と異なる環境における変化に感応性がある。経済環境や買収時に採用された前提・目標に影響するような継続的で重要な不利な変化を伴う出来事や状況が発生した場合、オレンジは、これらの資産が減損したと認識する。
過去5年間にわたり、オレンジは、ルーマニア、スペイン、コンゴ民主共和国及びヨルダンにおける投資の重大な減損を認識した。2025年12月31日現在、エンタープライズCGU(1)について、332百万ユーロののれんの減損が計上されている。のれんの減損の累計額は、70億ユーロであった(特定の場合において、のれんをその簿価に含む、関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分の減損を除く。)。
(1) キャッシュ・ジェネレーティング・ユニット。
オレンジへの影響
今後、経済、政治又は規制上の環境に影響を及ぼす新たな出来事や不都合な状況はオレンジが資産の現在価値を見直すことを促し、オレンジの利益に悪影響を及ぼす可能性のある、追加的な減損が発生する可能性がある。さらに、連結範囲の変更又は子会社の新規株式公募の場合、特定の子会社の価値は、金融市場(株式市場又は債券市場)の変化により影響を受ける可能性がある。
のれん並びに回収可能額(特に主要な仮定及び感応性)に関するさらなる情報については、連結財務書類に対する注記7「減損損失及びのれん」及び注記8.3「固定資産の減損」並びに「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.2 グループの業績及び資本的支出の分析」を参照のこと。
管理システム
半年毎にのれん及び当グループの予算プロセスを監視する手続によって、この資産クラスに関する減損損失に関連する損失のリスクを監視及び予測することができる。
信用格付のリスク
オレンジの信用格付に変更が生じた場合、債務コストが増大し、オレンジが必要とする調達金の獲得が制限される場合がある。
| 中●●○ |
格付機関によるオレンジの信用格付は、オレンジのコントロールが及ばない要因、つまり電気通信業界全体又はオレンジが事業活動を行う一定の国又は地域に影響を与える状況に基づいて定まる部分がある。オレンジの信用格付は、特に、経済若しくはセグメントの状況の変化、当グループの持続的な業績の悪化又はその株主構造若しくは負債水準の変化の結果、いつでも格付機関によって変更されうる。オレンジの信用格付の長期間に及ぶ多段階での引き下げは、オレンジの融資条件に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
オレンジへの影響
オレンジの格付が変更されると、債務コストが増加し、場合によっては、当グループの事業活動に必要な資金調達の手段が限定される可能性がある。
管理システム
オレンジは、格付機関と定期的な対話を維持しており、多様な資金調達源に基づき、業務及び財務上の債務と支払期日を一致させた資金調達計画を策定する。
流動性リスク
オレンジの利益及び見通しは、資本市場の利用条件が厳しくなった場合、影響を受ける可能性がある。
| 中●●○ |
オレンジは、その資金を主に債券市場から調達している。マクロ経済環境の非常に好ましくない変化により、オレンジは借入金に適用される市場金利及び/又はスプレッドの上昇により、通常の資金調達手段の利用が制約されるか、財務コストが大幅に高くなる可能性がある。長期的な期間金融市場を利用できない場合、及び/又は、合理的な条件で銀行融資を受けることができない場合、それがオレンジに対して重大な悪影響を及ぼす可能性がある。当グループは、特に、特定の計画を実行できない可能性又は利用可能な現金の相当な部分を、その負債の利息の支払い又は返済、投資の損失又は株主に対するリターンに割り当てることを強制される可能性がある。
オレンジへの影響
いずれの場合においても、オレンジの利益、キャッシュ・フロー、より一般的には、最良の条件で資金調達源を選択する上でのその財政状態や財務の柔軟性に悪影響が及ぶ可能性がある。
管理システム
オレンジは、中期債の期日及び短期の変動に対応するため、最低限のレベルの中央流動性を常に維持している。オレンジSAは、迅速に利用できる資金源(「EMTN」債券プログラム、Neuコマーシャル・ペーパー(譲渡可能欧州コマーシャル・ペーパー)及び未引出のシンジケート型クレジット・ファシリティ)を有しており、その財務の健全性から選別したカウンターパーティーとの慎重な投資ポリシーを維持している。
市場リスク
金利リスク
オレンジの事業活動は、金利の変化により影響される可能性がある。
| 低●○○ |
オレンジは、その業務において、その大半の資金を資本市場(特に債券市場)から取得しており、銀行信用はほとんど利用していない。その流動負債の大半は固定金利であるため、オレンジが有する短期的な金利上昇へのエクスポージャーは限定的である。当グループは、依然として将来の資金調達に対する持続的かつ継続的な金利上昇にさらされている。金利変動へのエクスポージャーを制限するために、オレンジは金融商品(デリバティブ)を利用しているが、当社は、そのような金融商品によって実行された取引が完全にエクスポージャーを制限することも、適切な金融商品が合理的な条件で利用可能であることも保証することはできない。
オレンジへの影響
オレンジが金融商品を利用できない場合、又は、その金融商品戦略が効果的ではないことが判明した場合、そのキャッシュ・フロー及び利益が悪影響を受ける可能性がある。さらに、金利変動に対するヘッジ手段のコストは、市場流動性、銀行のポジション、及びより広く、マクロ経済の状況(又はそれが投資家によってどう認識されているか)に連動して、増加する可能性がある。
管理システム
オレンジは、主にオレンジSAのレベルで、資本市場を通じて資金調達を行っており、銀行借入はほとんど利用していない。突然の金利変動に対応するため、オレンジは、ヘッジのためのデリバティブによるものを含め、固定金利債務の割合を高く維持している。
金利リスクの管理及び当グループの金利変動に対するポジションの感応度の分析については、連結財務書類に対する注記14.1「金利リスク管理」に記載されている。
外国為替リスク
通貨市場は、経済及び地政学的状況によって、激しく変動する可能性があり、オレンジは外国為替リスクにさらされる可能性がある。
| 低●○○ |
オレンジが大きな為替リスクにさらされている主な通貨は、ポーランドズロチ、エジプトポンド、米ドル、ヨルダンディナール及びモロッコ・ディルハムである。特定の通貨の平均為替レートの期間内の変動は、当該通貨建の収益及び費用に重大な影響を及ぼす可能性があり、それらは、オレンジの業績に影響を及ぼす可能性がある。さらに、オレンジ・グループはその他の通貨圏、特にアフリカ及び中東で事業を行っている。この地域における国々の通貨の下落は、当グループの連結収益及び利益に影響を及ぼす。
オレンジへの影響
連結財務書類を作成する際、海外子会社の資産及び負債は、事業年度の決算日レートによってユーロに換算される。外国為替レートの大きな変動は、連結貸借対照表、資産及び負債並びに資本に潜在的に重大な金額でマイナスの影響を及ぼす可能性があるばかりでなく、これらの子会社を売却した場合において純損益にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。
管理システム
国々の規制環境が許せば、また特定の場合を除いて、外国為替リスクはオレンジSAのレベルで対応している。オレンジは、事業上の外国為替リスクを具体化の可能性に基づきカバーし、金融上の外国為替リスクは交換可能通貨に対して組織的にカバーしており、一方で資産に対する外国為替リスクは現地通貨債務ポリシーの対象となっている。
為替リスクの管理及び当グループの為替レート変動に対するポジションの感応度の分析については、連結財務書類に対する注記14.2「為替リスク管理」に記載されている。
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
本項目は、オレンジの将来予測に関する記述を含む。かかる将来予測に関する記述は、多くのリスク及び不確実性にさらされており、これによって、実際の結果は、将来予測に関する記述において期待されたものと著しく異なる可能性がある。最も重要なリスクは、「3 事業等のリスク」に詳述されている。本項目に記載されている将来に関する事項は、2025連結事業年度末現在において判断したものである。
2024年におけるMásOrange設立の影響
オレンジは2024年3月26日、MásOrange(オレンジとスペインのMásMóvilのジョイント・ベンチャー、連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)の設立により、オレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権を喪失した。本取引と合わせて、またIFRS第5号「売却目的で保有される非流動資産及び非継続事業」の原則に従って、(スペイン事業セグメントを構成する)オレンジ・スペイン及びその子会社は、2024年の連結損益計算書において非継続事業として取り扱われる(連結財務書類に対する注記1.1を参照のこと。)。
MásOrangeに対する投資は2024年3月26日以降、持分法を用いて会計処理されているため、ジョイント・ベンチャーの業績は当該日以降、欧州セグメントの関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)に含まれている(連結財務書類に対する注記11を参照のこと。)。
表示データに関する情報
以下の説明は、IFRS(国際財務報告基準、連結財務書類に対する注記2を参照のこと。)に従って作成された連結財務書類に基づいている。
比較可能ベースのデータ、リース調整後EBITDA(「EBITDAaL」)、調整後連結当期純利益、調整後1株当たり純利益、経済的Capex(「eCapex」又は「経済的Capex」)、「EBITDAaL - eCapex」指標、通信事業による有機的キャッシュ・フロー、通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー、正味金融債務、通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合及び通信事業のROCE(使用資本利益率)は、IFRSによって定義されていない財務指標である。かかる指標の算出に関する詳細情報及びオレンジ・グループがこれらの指標が読者にとって役立つと考え、これらの指標を利用する理由については、「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
実績ベースのデータ(「金融用語集」を参照のこと。)は、当期の連結財務書類に記載された過年度の期間に関連するデータである。実績ベースのデータから2024事業年度の比較可能ベースのデータへの変換は、「1.5.1 比較可能ベースのデータ」に記載されている。
以下のセクションで説明するセグメント情報(連結財務書類に対する注記1を参照のこと。)は、特に明記がない限り、その他のセグメントに関する取引を消去する前に理解されるものである。
特に明記しない限り、表のデータは小数点抜きの百万ユーロ単位で表示される。特定の場合においては、この表示が表における合計及び小計の重大ではない差異につながることがある。さらに、提示されている変更は、千ユーロ単位のデータに基づいて計算が行われている。
1.1 概 要
1.1.1 財務データ及び従業員情報
グループ業績データ
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| 収益 | 40,396 | 40,022 | 40,260 | 0.9% | 0.3% |
| EBITDAaL(1) | 12,470 | 12,013 | 12,109 | 3.8% | 3.0% |
| 通信事業 | 12,522 | 12,162 | 12,227 | 3.0% | 2.4% |
| 通信事業によるEBITDAaL/収益 | 31.0% | 30.4% | 30.4% | 0.6pt | 0.6pt |
| モバイル・ファイナンシャル・サービス | (51) | (150) | (119) | 66.0% | 57.2% |
| 営業利益(2) | 3,422 | 5,347 | 5,116 | (36.0)% | (33.1)% |
| 通信事業 | 3,503 | 5,579 | 5,511 | (37.2)% | (36.4)% |
| モバイル・ファイナンシャル・サービス | (80) | (233) | (396) | 65.6% | 79.7% |
| eCapex(1) | 6,208 | 6,231 | 6,425 | (0.4)% | (3.4)% |
| 通信事業(スペインを除く。) | 6,206 | 6,229 | 6,257 | (0.4)% | (0.8)% |
| eCapex(スペインを除く。)/通信事業の収益 | 15.4% | 15.6% | 15.5% | (0.2pt) | (0.2pt) |
| スペイン(3) | - | - | 166 | - | N/A |
| モバイル・ファイナンシャル・サービス | 2 | 1 | 1 | 45.3% | 45.3% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 7,343 | 6,634 | 6,830 | 10.7% | 7.5% |
| 通信事業(スペインを除く。) | 7,341 | 6,632 | 6,661 | 10.7% | 10.2% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資(スペインを除く。)/通信事業の収益 | 18.2% | 16.6% | 16.5% | 1.6pt | 1.6pt |
| スペイン(3) | - | - | 168 | - | N/A |
| モバイル・ファイナンシャル・サービス | 2 | 1 | 1 | 46.6% | 46.6% |
| 平均従業員数(フルタイム従業 員及びこれに類する者(4)) | 116,734 | 119,193 | 119,270 | (2.1)% | (2.1)% |
| 従業員数(期末実働従業員(4)) | 123,503 | 126,795 | 126,909 | (2.6)% | (2.7)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) うち、2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響額が1,633百万ユーロ(連結財務書類に対する注記1.3を参照のこと。)。
(3) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
(4) 「金融用語集」を参照のこと。
グループ当期純利益及び1株当たり純利益
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースの データ |
| 営業利益 | 3,422 | 5,116 |
| 金融費用(純額) | (1,254) | (1,066) |
| 法人税 | (1,070) | (1,355) |
| 連結当期純利益 - 継続事業 | 1,097 | 2,695 |
| 連結当期純利益 - 非継続事業(1) | 42 | 207 |
| 連結当期純利益(2) | 1,139 | 2,902 |
| 親会社の株主に帰属する当期純利益 | 538 | 2,350 |
| 非支配持分に帰属する当期純利益 | 601 | 552 |
| 親会社の株主に帰属する1株当たり純利益(ユーロ)(3) | 0.14 | 0.82 |
| 調整後連結当期純利益(4) | 3,094 | 3,280 |
| 親会社の株主に帰属する調整後1株当たり純利益(ユーロ)(4) | 0.86 | 0.95 |
(1) 2024年については、MásOrangeの設立に伴い、オレンジが2024年3月26日まで有していたオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したことによって発生した純利益及びキャピタル・ロス(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。2025年については、取引完了後の偶発的対価に相当する利益で、オレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失した結果として2024年に認識したキャピタル・ロスが、これにより減少した(連結損益計算書を参照のこと。)。
(2) うち、2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響額が1,244百万ユーロ(連結損益計算書を参照のこと。)。
(3) 基本的及び希薄化後1株当たり純利益(連結損益計算書及び連結財務書類に対する注記15.7を参照のこと。)。
(4) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
主な指標
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベース のデータ |
| 通信事業による有機的キャッシュ・フロー(1)(2) | 3,653 | 3,259 |
| うち、継続事業 | 3,653 | 3,372 |
| うち、非継続事業(スペイン)(3) | - | (113) |
| 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー(1)(2) | 2,793 | 2,875 |
| うち、継続事業 | 2,793 | 2,992 |
| うち、非継続事業(スペイン)(3) | - | (117) |
| 通信事業のROCE(1)(4) | 3.3% | 6.9% |
| うち、2025年のGEPP契約の影響(5) | (2.2)% | 6.9% |
| うち、2025年のGEPP契約の影響を除く。 | 5.5% | 6.9% |
| 正味金融債務(1)(6) | 22,526 | 22,482 |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 2024年については、2024年3月26日(オレンジが独占的支配権を喪失した日)までのオレンジ・スペイン及びその子会社を含むデータ(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭及び連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)。
(3) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。2024年のキャッシュ・フローは、2024年1月1日から3月26日までのものである。
(4) 2024年の通信事業のROCEは、2024年3月26日のオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権の喪失について調整されており、(i)オレンジ・スペイン及びその子会社の2023年12月31日現在のNOAを除き、(ii)MásOrangeの2024年12月31日現在のNOAの50%を含む調整後NOAにより算出されている。
(5) 2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響。
(6) 連結財務書類に対する注記13.3を参照のこと。
オレンジ・グループの金融債務に関するリスクについての詳細情報は、「3 事業等のリスク」「3.3 金融リスク」を参照のこと。
1.1.2 2025年業績の要約
2025年の収益は合計40,396百万ユーロで、2024年から実績ベースで0.3%、比較可能ベースで0.9%増加(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)した。比較可能ベースで、374百万ユーロの収益増加は、小売サービス(B2C及びB2B、「金融用語集」を参照のこと。)の2.2%(675百万ユーロ)増加が卸売サービスの3.9%(229百万ユーロ)減少によって部分的に相殺されたことによる。比較可能ベースでは、2024事業年度と比較して、次の通りであった。
・ アフリカ及び中東諸国が引き続き成長の主な要因であり、4つの成長の推進力が安定して増加した(移動体通信データ・サービスは18.6%、固定回線のみブロードバンド・サービスは18.4%、オレンジ・マネーは18.0%、全ての活動のB2Bは10.4%の増加)ことから、収益は前年比12.2%(918百万ユーロ)増加した。
・ フランスの収益は、卸売サービスの構造的な減少(6.5%減、すなわち286百万ユーロの減少)及び従来型電話(公衆交換電話網又はPSTN)の減少傾向により、2.1%(すなわち377百万ユーロ)減少した。PSTNを除く小売サービス(B2C及びB2B)の伸び率は、依然として競争が激しい市場において0.6%増(すなわち68百万ユーロ増)であった。商業活動は、特に光ファイバーが過去最高の年(アクセスの増加は2022年以降最高)であったことから、好調であった。
・ 欧州諸国の収益は、主として小売サービス(B2C及びB2B)が3.0%増加したことにより、2.2%(156百万ユーロ)増加した。
・ オレンジ・ビジネスの収益の減少傾向(4.8%減、すなわち367百万ユーロの減少)は、引き続き固定回線のみのサービス(7.6%減、すなわち223百万ユーロの減少)の減少に関連したものであった。Orange Cyberdefenseの収益の伸びは堅調だった(6.8%増、すなわち80百万ユーロの増加)が、IT及び統合サービスの収益は、厳しい情報技術市場において2.3%(すなわち86百万ユーロ)減少した。
商業活動について、当グループは、2025年12月31日時点のコンバージェンス・サービス顧客が9.3百万顧客(1.9%増)と、欧州(フランスを含む。)におけるトップ・コンバージェンス事業者としての地位を維持した。移動体通信サービスは、全世界で272.8百万件のアクセス(7.8%増)を達成した。固定回線サービスは、全世界で合計38.1百万件のアクセス(0.6%減)があり、うち16.5百万件は、依然として力強く成長している超高速ブロードバンド・アクセスであった(前年比13.0%増)。
2025年のEBITDAaLは合計12,470百万ユーロで、2024年から実績ベースで3.0%、比較可能ベースで3.8%増加(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)した。比較可能ベースでのこの457百万ユーロのEBITDAaL増加は、アフリカ及び中東諸国の2桁増の業績(13.9%増)並びに欧州(3.2%増)及びフランス(0.9%増)の成長に牽引された。困難なマクロ経済や市場環境にもかかわらず、オレンジ・ビジネスのEBITDAaLの傾向は引き続き改善した(2024年の8.4%減に対して2025年は6.3%減)。2025年の通信事業のEBITDAaLは12,522百万ユーロ(比較可能ベースで3.0%の増加)で、2つの期間の間、通信事業のEBITDAaLが収益に占める割合は0.6ポイント改善した。この増加は、過去3年間の当グループの目標である600百万ユーロの純節約額を達成することを可能にした、持続的な業務効率化取組の結果であった。
2025年の営業利益は合計3,422百万ユーロで、2024年から実績ベースで33.1%、比較可能ベースで36.0%減少(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)した。比較可能ベースでの営業利益の1,925百万ユーロの減少は、主に2025年に(i)2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約に関連する費用1,633百万ユーロ(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)、(ii)フランスの銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費368百万ユーロ(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)、及び(iii)オレンジ・ビジネスに関連するのれんの減損332百万ユーロ(連結財務書類に対する注記7を参照のこと。)を認識したことによる。
2025年の連結当期純利益は1,139百万ユーロで、2024年から1,762百万ユーロ減少した。これは、主に(i)2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約に関連する費用、(ii)フランスの銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費、及び(iii)オレンジ・ビジネスに関連するのれんの減損による。2025事業年度、親会社の株主に帰属する当期純利益は538百万ユーロで、親会社の株主に帰属する1株当たり純利益は0.14ユーロであった。
2025年の調整後連結当期純利益(「1.5.3 調整後連結当期純利益及び調整後1株当たり純利益」を参照のこと。)は3,094百万ユーロで、2024年から186百万ユーロ減少した。2025事業年度、親会社の株主に帰属する調整後当期純利益は2,458百万ユーロで、親会社の株主に帰属する調整後1株当たり純利益は0.86ユーロであった。
2025年の経済的Capexは6,208百万ユーロで、2024年から実績ベースで3.4%、比較可能ベースで0.4%減少(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)した。2025年の経済的Capexが通信事業の収益に占める割合は15.4%で、2024年から0.2ポイント低下した。2025年、当グループは、全世界でFTTHに接続可能な65.5百万世帯(前年比9.0%増)の顧客を有し、FTTHアクセス基盤は15.4百万アクセス(前年比14.0%増)に達し、その主導的地位を確かにした。
2025年の有形固定資産及び無形資産への投資は7,343百万ユーロで、2024年から実績ベースで7.5%、比較可能ベースで10.7%増加(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)した。比較可能ベースで、有形固定資産及び無形資産への投資の増加は、主に通信ライセンスに関連する費用の増加によるものであった。
2025年の通信事業による有機的キャッシュ・フローは3,653百万ユーロで、2024年から394百万ユーロ増加した(オレンジが排他的支配権を喪失した日付である2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。)。これは、主に実績ベースで継続事業の通信事業によるEBITDAaLが295百万ユーロ増加したことによる。
2025年の通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローは2,793百万ユーロで、2024年から82百万ユーロ減少した(オレンジが排他的支配権を喪失した日付である2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。)。これは、主に2つの期間の間の通信ライセンス支払額増加の影響による。
2025年12月31日現在の正味金融債務は、22,526百万ユーロであった。通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務倍率は、前年から低下し、2025年12月31日現在で1.80倍であった。
配当金に関しては、第5「2 配当政策」を参照のこと。
1.1.3 主な出来事
Trust the Future、オレンジの新しい戦略計画
2026年2月、オレンジは、新たなTrust the Future戦略計画を発表した。Trust the Future戦略計画の詳細については、第2「3 事業の内容」「3.2 オレンジのグループ戦略」を参照のこと。
フランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(GEPP)に関する契約
2025年2月、オレンジ・グループの経営陣は全会一致で、労働組合代表との間でフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約に署名した。本契約は、フランスにおける当グループ内の職業とスキルの進化を支援することを目的とするものであり、2025年から2027年の期間に適用される。
本契約は、激しく変化する経済、競争、技術の中で当グループの挑戦を実現するために、労働力、専門性、スキルに関するニーズを予想することを可能にするものである。オレンジは、フランスにおいて2027年までに社外から6,000人を恒久的な契約で雇用し、また2027年まで年間最低2,600人の就労・就学両立型学生をトレーニングすることを目指している。さらに、当グループはすでにフランスにおいて毎年1百万時間超のトレーニングを従業員に提供しており、「オレンジ・パースペクティブ」と呼ばれる新たな内部専門職再訓練プログラムを開始した。縮小する業務に従事している従業員に対して、本契約は「モビリティ休暇」プログラム(社外への移動のための任意のリスキリング・プログラム)も提供する。さらに、オレンジは2025年から2028年に「テイク・ア・ブレイク(congé de respiration)」休暇や任意のフランスの「高齢従業員非常勤雇用制度」(TPS)などその代表的な複数のプログラムを一新した。
2025年、本契約により、1,244百万ユーロの費用(税金控除後)が連結損益計算書で認識された(連結損益計算書を参照のこと。)。その主な内訳は以下の通りである。
・ 新たなTPS制度(受益者数は約6,200人と推定)に係る費用1,549百万ユーロが、特定の人件費として表示された(連結財務書類に対する注記6を参照のこと。)。
・ モビリティ休暇プログラム(受益者数は約400人と推定)に係る純費用83百万ユーロが、事業再編プログラム費用として表示された(連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)。
・ 確定給付債務純額に係る支払利息純額である費用44百万ユーロ(連結財務書類の注記6を参照のこと。)。
・ 繰延税金利益433百万ユーロ(連結財務書類の注記10.2を参照のこと。)。
フランスにおける銅線ネットワークの廃止
オレンジは2022年2月、フランスにおける銅線ネットワークの運営を2030年までに終了(廃止)する意向を表明した。廃止とは、ネットワークの技術的な停止を意味し、これにより関連するサービス及び機器の運営が停止される。
2020年度から2023年度にかけて実施された実験段階を経て、2025年度には銅線ネットワークを段階的に停止する実装段階が開始した。これは複数の地理的領域(「ロット」として知られている)に分けて段階的に拡大される。1つ目のロットにおける廃止は、2025年1月31日にARCEPによる検証を経て、歴史的な銅線ネットワーク廃止の実装段階へのトリガーとなり、発表されていた同技術の終了を確定させた。
銅線ネットワークの残存耐用期間(すなわち2030年まで)にわたって減価償却される解体対象資産に相当するエントリーとして、解体義務の最善の推定である1,676百万ユーロの引当金が当グループの2025年下半期財務書類に計上された。これに関して2025年に計上された減価償却費及び償却費は368百万ユーロであった(連結財務書類に対する注記8を参照のこと。)。
業務効率化計画目標の達成
当グループは2025年も引き続きコストを綿密に管理した。当グループは、2023年2月に公表したLead the Future戦略計画に沿って、2022年末時点で120億ユーロの確定コストベース(ベルギーの通信事業者VOOの統合後)に対し、2023年から2025年の間に約600百万ユーロの純節約額を達成した。
債券発行
2025年、当グループは、額面合計7,500百万ユーロの債券を発行した(償還は合計2,437百万ユーロ。連結財務書類に対する注記13.5を参照のこと。)。
2025年末及び2026年初めに、オレンジは、(i)2025年11月に5つのトランシェで額面合計50億ユーロの債券(オーダーブック全体は200億ユーロ超)、及び(ii)2026年1月に5つのトランシェで額面合計60億米ドルの債券(8倍超のオーバーサブスクライブ)の発行に成功した(連結財務書類に対する注記19を参照のこと。)。これらの債券発行は、オレンジの特性の強靭さ、その戦略計画に対する市場の信頼、MásOrangeの統合により始まる新たな章を示した。
オレンジは、これらの発行代金を一般的な会社目的のために使用する予定であり、これには、Lorcaが持つMásOrangeの50%持分のオレンジによる買収及び/又はその場合には特定のMásOrangeの金融負債の借換えを含む可能性がある(下記「資産ポートフォリオの変更」を参照のこと。)。
資産ポートフォリオの変更
当グループは、コア事業に関する活動の見直しの一環として、銀行事業、ポーランドにおける電力再販事業、及びオレンジ・ビジネスのフリート管理事業を廃止した。当グループはまた、サイバー・セキュリティ事業を強化し、欧州において大規模な再編プロジェクトを開始した。
オレンジ・バンクの欧州における事業終了
Orange OBK(旧オレンジ・バンク)は、2023年に発表された欧州のリテール・バンキング市場から撤退する計画に沿って、着手した以下の作業を完了した。
・ (i)残余資産の処分(合計198百万ユーロの残余投資ポートフォリオの処分を含む。)、及び(ii)Raisinプラットフォーム(預金者がオンラインで出資できる投資を掲載しているプラットフォーム)の閉鎖及び定期預金の満期前返還による、銀行の残余負債の処分(連結財務書類に対する注記17.1を参照のこと。)。
・ Anytime事業(専門家及び団体を対象にした口座管理及び決済サービスのデジタル・プラットフォーム)の売却、及び2025年5月に署名された覚書に従って2026年1月1日に実施された従業員のCrédit Coopératif への移管
・ 2025年12月15日に発効した、フランス健全性監督破綻処理機構*(Autorité de contrôle prudentiel et de résolution* - ACPR)による銀行免許取消(連結財務書類に対する注記17.1を参照のこと。)。この措置は、オレンジ・バンクの銀行事業を公式に閉鎖するものである。当該会社(Orange OBKに名称を変更)は、銀行事業の停止に関連した義務を果たすための商業会社として存続している。
・ その情報システムの廃止の開始。
社会的側面では、2023年に開始した従業員退職制度は2025年に加速し、従業員は徐々に退職している(連結財務書類に対する注記5.3及び17.1を参照のこと。)。
オレンジ・ポルスカによるOrange Energia(電力再販事業)の売却
2025年6月、オレンジ・ポルスカは、電力再販子会社Orange Energiaの資本の100%をFortumに売却する取引を完了した。この売却は、通信及びデジタル・サービスの提供に完全に注力するオレンジ・ポルスカの戦略に沿ったものである。
オレンジ・ビジネスによるOcéan事業(フリート管理事業)の売却
2025年12月、オレンジ・ビジネスは、そのOcéan事業をShiftmoveに売却する取引を完了した。Océanは、企業及び地方自治体を対象にした、オレンジ・ビジネスの車両、機械及びトラックのフリート管理事業である。この取引案は、オレンジ・ビジネスが自社の事業ポートフォリオの焦点を絞り直し、自社の戦略的優先順位に沿って投資を最適化する戦略を継続的に遂行していることの一例である。
スペインにおける事業者の完全な所有権を取得するために、Lorcaが持つMásOrangeの持分50%を取得する拘束力のある契約
2025年10月、オレンジは、MásOrangeジョイント・ベンチャーの全ての資本(オレンジ・スペイン及びMásMóvilの事業統合後、すでに当グループによって50%が保有されていた。)(連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)を取得する意向を発表した。
2025年12月、オレンジは、MásOrangeの価値を85億ユーロと評価し、Lorcaとの間でMásOrangeの持分50%を42.5億ユーロの現金で取得する拘束力のある契約に調印した。
この取引は、欧州における当グループの2番目に大きな市場であるスペインでのオレンジの地位を強化することを目指すものである。
同取引は、慣習的な規制当局の承認を受けることを条件として、2026年上半期に完了すると見込まれている(連結財務書類に対する注記1.1を参照のこと。)。
MásOrange、ボーダフォン・スペイン及びGICによるPremiumFiber(スペインにおけるFiberCo)の設立
2025年8月、MásOrange、ボーダフォン・スペイン及びGIC(投資ファンド)は、スペインで光ファイバー会社(FiberCo)を設立し、MásOrangeが58%、ボーダフォン・スペインが17%、GICが25%を保有する契約に調印した。
2025年12月の取引完了を受けて、新会社(PremiumFiber)は事業を開始し、スペイン最大の光ファイバー事業者となった。MásOrange及びボーダフォン・スペインは、12百万超の世帯をカバーする光ファイバー・ネットワークを、PremiumFiberを通じて共同で稼働しており、5百万近い顧客がPremiumFiberのネットワークを使用することになる。同ネットワークは2つの事業者の専用であり、彼らはそれぞれが提供したインフラの維持及び運営も行う。
オレンジ・ポルスカ及びAPGグループによるNexera Holding(ポーランドにおけるFiberCo)の共同買収に関する契約
2025年12月、オレンジ・ポルスカとAPGグループ(ABP年金基金のアセットマネージャー)は、その光ファイバー・ジョイント・ベンチャーであるSwiatłowod Inwestycjeを拡大するための、Nexeraの共同買収に関する予備契約に調印した。
Nexeraはポーランドの有力なFiberCoの1つであり、約800,000世帯をカバーするFTTHネットワークを有している。その営業地域はSwiatłowod Inwestycjeのそれを補完し、同社の営業地域拡大を加速させ、加入世帯は2028年までに約3.7百万世帯に達すると見込まれている。
取引完了時には、Nexeraはオレンジ・ポルスカが50%、APGグループが50%の共同保有となり、Swiatłowod Inwestycjeと同様、両社が同社を共同で支配することになる。第2段階として、オレンジ・ポルスカ及びAPGグループは、NexeraをSwiatłowod Inwestycjeに合併させる。
買収は約15億ポーランドズロチ(2025年12月31日時点で約4億ユーロに相当)の企業価値に基づいて評価されており、まだ規制当局による通常の認可待ちである(連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)。
Orange CyberdefenseによるEnsecの買収
2025年7月、Orange Cyberdefenseは、コンサルティング、ITセキュリティ統合及びマネージド・セキュリティ・サービスの専門性で知られるEnsec(チューリッヒに拠点を置くスイスのサイバー・セキュリティ企業)の持分100%を取得した。的を絞ったこの買収は、Orange Cyberdefenseのスイスにおける既存のプレゼンスを強化することにつながり、また、グローバルなサイバー・セキュリティの担い手としてのOrange Cyberdefenseのポジションと合致するものである。
Nethysのオレンジ・ベルギー持分に関するプット・オプションの一部行使
2025年9月、Nethys(オレンジ・ベルギーの少数株主)は、オレンジが付与したオレンジ・ベルギーの持分に関するプット・オプションを、170百万ユーロ(利息を含む。)で一部行使した。2025年10月の取引完了後、オレンジはオレンジ・ベルギーの持分76.3%(それまでは69.6%)を保有している。Nethysは、オレンジ・ベルギーの残り持分約4%に関してプット・オプションを保有している(連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)。
これら株主間の取引は資本に計上され、主に親会社の株主に帰属する株式と非支配持分に帰属する株式の間の資本の配分を変える。
Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジによるフランスにおけるAltice事業の大半を取得する拘束力のない共同オファー
2025年10月14日、Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジは、フランスのAlticeグループから一連の事業を取得することを目的とした交渉を始めるための、拘束力のない共同のオファーを提出したことを発表した。このオファーはSFRの資産の大半をカバーしているが、特にIntelcia、UltraEdge、XP Fibre及びAltice Technical Servicesの持分並びにフランスの海外県・地域圏におけるAlticeグループの事業は除外している。
このオファーは、フランスにおけるAlticeグループ関連資産の企業価値合計170億ユーロに対するものであり、Altice France全体の推定暫定企業価値を210億ユーロ超としている(オファーの対象でない一部の資産、すなわち、Intelcia、UltraEdge、XP Fibre及びAltice Technical Servicesの持分並びにフランスの海外県・地域圏におけるAlticeグループの事業については、一般公開されている情報及びアナリストの調査刊行物における推定に基づく。)。
Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジは、対象とする事業を以下の通り分割する予定である。
・ B2B事業は、主にBouygues TelecomとFree-iliadグループによって引き継がれる。
・ B2C事業は、Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジ間で共有される。
・ その他の資産及び資源(特にインフラ及び周波数)は、人口密度が高くない地域のSFRの移動体通信ネットワーク(Bouygues Telecomが引き継ぐ。)を除き、Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジ間で共有される。
価格及び価値の配分は、Bouygues Telecomが約43%、Free-iliadグループが同30%、オレンジが同27%である。
2025年10月15日、Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジは、10月14日に提出された彼らの拘束力のない共同オファーを拒絶するAlticeグループの決定について協議し、彼らのオファーを維持した。彼らは、Alticeグループ及びその株主と、このプロジェクトを今後どのように進めることができるかを共に評価するために、建設的な対話をすることを望んだ。
2026年1月22日、Bouygues Telecom、Free-iliadグループ及びオレンジで構成されるコンソーシアムは、フランスにおけるAlticeグループ通信事業の大半を買収する可能性に関してAlticeグループと引き続き議論していくことを確認した。2026年1月初め、デュー・デリジェンス作業が開始された。2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において、取引の法的及び財務上の条件については合意されていない。このプロセスが何らかの合意につながるとは限らず、いずれにせよ関係当事者のガバナンス機関の承認及び慣習的な条件を満たすことが必要になる。
コア・ビジネスの活用
顧客経験
2025年、オレンジは、顧客サービス、光ファイバー、移動体通信サービスの分野で同社が提供する高品質の顧客経験で評価された。
フランスでは、オレンジは「個人向け通信ソリューション」及び「法人向け通信ソリューション」部門で「2025年カスタマーサービス・オブ・ザ・イヤー」に再び選ばれた。オレンジは、「個人向け通信ソリューション」部門では2回目、「法人向け通信ソリューション」部門では5年連続で、「カスタマーサービス・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。「カスタマーサービス・オブ・ザ・イヤー」は、1社当たり3,000近くの基準(テストされるチャネルによって異なる。顧客サービスの場合の基準は、電話、チャット、Eメール、ソーシャルネットワーク、ウェブ・ブラウジング。)を評価することで顧客向けサービスの質を認定する、独立した機関によって授与される賞である。
フランスの光ファイバーについて2025年4月3日にARCEP(1)が発表した調査では、光ファイバー加入者の満足度においてオレンジが1位となっている。オレンジは満足度の全ての面で最高評価の事業者であるが、そのうち、家庭のインターネット接続の品質、インターネット・ボックスの品質及び信頼性、及びテレビ・サービスの信頼性の3つは最も重要である。オレンジは、同調査において5年連続で1位となった。
オレンジは、移動体通信サービスの品質についてフランスでの主導的地位を再び確認した。これで15回連続となる。2025年11月20日にARCEPによって発表された移動体通信サービスの品質に関する2025年調査では、オレンジは、全ての利用及び地域を対象とする、調査対象258指標のうち251指標で単独1位又は同率1位となった。これらの結果は、あらゆる場所でまたその全てのB2C及びプロ顧客に対して信頼できる高性能の接続性を提供することへの、チームの継続的なコミットメントを反映している。顧客にとって、これらの結果は、シームレスで信頼性が高い経験、つまり、高品質の電話、速いテクスティング、並びに安定した高性能なウェブ表示及びデータ利用(混み合った環境での利用や、全ての交通手段での移動中の利用を含む。)につながる。
ベルギーでは、2025年11月に、Ookla Speedtest調査でオレンジは「ベスト5Gネットワーク」賞を受賞した。オレンジは、平均156.37 Mbpsのダウンロード・スピードにより、ストリーミング、ブラウジング、ダウンロードを問わず、非常にスムーズな経験を提供している。オレンジは、90%超のシェアを維持することによって、ブリュッセル、アントワープ、ヘント、ルーヴェンなどの都市において支配的な地位を築いている。
Orange Wholesaleも2025年、そのサービス全体について、いくつかの主要な賞を独立した市場オブザーバーから授与された(第2「3 事業の内容」「3.3.6 海外通信事業及びシェアード・サービス」を参照のこと。)。
そのような実績は、オレンジの顧客サービスに与えられた信頼を示すものであり、持続的かつ的を絞った投資によるものである(第2「3 事業の内容」「3.2.1 Lead the Future 2023-2025戦略計画のレビュー」及び第4「2 主要な設備の状況」「オレンジのネットワーク」を参照のこと。)。
(1) Autorité de régulation des communications électroniques, des postes et de la distribution de la presse(フランス電子通信・郵便・出版流通規制機関)。
ネットワークへの投資
オレンジは、2025年もそのネットワークのパフォーマンスを向上させる取組を続けた。
光ファイバーの広範な展開
オレンジは、欧州(フランスを含む地理的欧州)において最も広範かつ高度なインフラを運用しており、世界中でFTTHに接続可能な世帯は65.5百万世帯(自社インフラ上の36.2百万世帯を含み、ジョイント・ベンチャー及びFiberCoを含むと100百万世帯)に達している。
フランスでは、銅線ネットワークの廃止(2030年までに完了予定)及び銅線ネットワークの光ファイバーへの移行が始まったことから、FTTHネットワークの展開は安定したペースで継続している。オレンジは、2025年末時点で、オレンジの光ファイバーに接続可能な42.5百万世帯、及び10.4百万人の顧客を有しており、その主導的地位を確立した。オレンジは、国内市場でこの閾値を超えた欧州で最初の事業者である。
FTTHの展開は欧州(フランス及びスペインを除く。)でも続いており、オレンジは欧州で、2025年末時点で接続可能な16.8百万世帯(ポーランドの9.9百万世帯を含む。)と2.9百万顧客(ポーランドの1.7百万顧客を含む。)を有している。スペインでは、PremiumFiber(FiberCo)が接続可能な合計32.0百万世帯(6.9百万の顧客を含む。)を有している。
アフリカ及び中東では、2025年末時点で、当グループは、セネガル、モロッコ、コートジボワール、ヨルダン、ブルキナファソ、マリ、エジプト、コンゴ民主共和国、リベリア、シエラレオネ、及びギニアにおいて6.2百万世帯をFTTHに接続している。オレンジは、その光ファイバーの展開を加速し、2025年12月末時点で2.0百万顧客を獲得した。
移動体通信アクセス・ネットワーク
2025年、オレンジは、21百万の5G顧客(フランスの7.4百万人、フランスを除く欧州諸国の11.7百万人、アフリカ及び中東の1.9百万人)を含む、272.8百万人の移動体通信顧客を有していた。
2023年のスペインとベルギー、2024年のフランスに続いて、すでに5Gノンスタンドアロン(NSA)を展開しているその他の欧州諸国は、2026年から5G SAの運用を開始する。
アフリカ及び中東でも、5Gの展開は5ヶ国(ボツワナ、ヨルダン、セネガル、エジプト及びモロッコ)で継続された。
海外ネットワーク
2025年9月、オレンジとSynamediaは、特にストリーミング市場が2030年までに50%超の伸び率で成長すると予測されているアフリカ及び中東において、コンテンツ・プロバイダーがそのサービス提供対象を容易に拡大することを可能にするため、ネットワークのソフトウェアライゼーション及びCDN(コンテンツ配信ネットワーク)の展開に関して提携することを発表した。オレンジは、中東及びアフリカにおいて最も広範かつ信頼性が高いCDNネットワークの1つを運用しており、世界的なコンテンツ・プロバイダーが安全に、コスト効率よく、また現地規制に従って成長することを可能にしている。
海底ケーブル
オレンジは、世界的な接続性を確保するために、海底ケーブルの巨大なネットワークを所有及び運営している。
2025年は、アルバ、マルティニーク、フロリダ(米国)間で強靭、安全かつ超高速のブロードバンド接続を提供する1,900キロメートルに及ぶCELIA (Caribbean Elite Alliance)プロジェクトの構築を開始した年である。2025年10月、オレンジは、メドゥーサ海底ケーブルをマルセイユのインフラで陸揚げし、国際的な接続及び地中海地方のデジタル・ダイナミズムに対するコミットメントを示した。この陸揚げにより、オレンジは、欧州のデジタル主権及び、現在、世界中をつなぐ17の海底ケーブルが接続する世界のデジタル・ハブとしてのマルセイユの地位を強化した。2025年末時点で、アイルランドを欧州大陸とつなぎ、フランス、スペイン、及びポルトガルで陸揚げする約3,500キロメートルに及ぶPiscesケーブル敷設のための海洋調査作業を開始した。Equinix、MDM及びオレンジによって実行されるこのプロジェクトは、アイルランドのデジタル接続及びEUデジタル・グローバル・ゲートウェイ戦略の目的を支援するものであり、欧州連合のコネクティング・ヨーロッパ・ファシリティから多額の資金が提供されている。
2025年11月、オレンジは、欧州、アフリカ及び中東のための海底ケーブル・ネットワークの強靭さを強化するために、2隻の新たな海底ケーブル敷設船を建造することを発表した。これらの新しい船には、燃料消費及び二酸化炭素排出量を現在の船より20%削減する、最新テクノロジーを組み込む予定である。それらの船は、オレンジ・マリンによって設計・製造された、海底ケーブルの切断、検査、埋設を可能にする水中遠隔操作無人探査機(ROV)も装備する予定である。この戦略的投資は、世界のインターネットの強靭さ及び安全性を確実にするための鍵になる。
衛 星
オレンジの衛星戦略は、主に、特に農村地帯やサービス提供が難しい地域における接続性を向上させることや、企業や専門セクター向けのサービスを開発することに重点を置いている。同戦略は、衛星ソリューションを地上及び海底ネットワークと統合して最適なサービスを提供することによって、ネットワークの補完性を強化することを目指している。オレンジは、強固な通信ソリューションを提供するために、衛星テクノロジーを専門とするプレイヤーと協力している。
2025年6月、オレンジとEutelsatは、EutelsatのOneWeb衛星コンステレーションによって低軌道(LEO)衛星通信におけるオレンジの地位を強化するパートナーシップを発表した。この新たな合意は、EutelsatのLEOソリューションを通じてオレンジの衛星接続サービスを強化し、ブロードバンド、低レイテンシー、強靭さ及び主権を兼ね備えることで、その居場所に左右されずに専門家や政府顧客のニーズを満たし、同時に移動体通信事業者のバックホール・サービスを支援することを目指している。オレンジは、デジタル・インクルージョン・アプローチの一環としてサービスの継続性及び強化された安全保障を確保する。したがって、企業は、最も複雑な環境や最も遠隔又はサービスが不十分な地域であっても、世界中で重要なサービスにアクセスすることが可能である。
2025年10月、オレンジ・ビジネスは、EutelsatのOneWeb衛星サービスをそのSafetyCaseソリューション(非常用の通信ユニット)に統合することを発表した。この大きな動きは、停電や地上ネットワークの障害が生じた場合であっても、緊急及び警備サービス、地方自治体、非常に重要な事業者、並びにエッセンシャル企業のために、独立し信頼性が高く強靭な通信の継続性を確保するものである。SafetyCaseユニットはフランスで設計及び製造されたもので、危機の際に地上で音声、データ及びビデオを復元するために作られた、頑丈でエネルギー自給自足の通信装置である。それらの装置によって、利用可能なネットワークのインテリジェント・ハイブリダイゼーションが行われ、1つ以上のWi-Fi接続バブルを瞬時に構築する。
2025年11月、オレンジとEutelsatは、マルティニークで、Eutelsatの衛星ゲートウェイをホスティングする新たなテレポートも開始した。この戦略的プロジェクトは、カリブ海地域においてOneWebコンステレーションの衛星カバレッジを強化することを目指している。ラモンタンに位置するテレポートは、Eutelsatのためにオレンジによって構築及び運用されており、14のLEOアンテナをホスティングし、サービス提供が難しい地域にサービスを提供し、その世界でのカバレッジを拡大している。テレポートは、レイテンシーの低い接続を提供し、居住者や企業並びに軍及び海洋関係者に恩恵を及ぼし、それによって地域の魅力を高めている。このプロジェクトは、より強靭、迅速かつインクルーシブなカバレッジを提供するための共同戦略アプローチの一部である。Eutelsatは、その地上ステーション・ネットワークを足場として、その他の地域への信頼できる解放的な接続を確保するために、テレポートをカリブ海に設置することを選択した。カリブ海地域は、地上と海上いずれにおいても、カバレッジがときに制限されるという、その独特の地形を理由に選択された。この地域での存在を強化することによる目標は、特にこれらの隔離された地域において、顧客の間で高まっている接続ニーズを満たすことである。この拡張されたインターネット・アクセスは、あらゆる状況で連続した通信を確保することによって、プレジャーボートの安全及び管理も向上させる。
2025年3月、オレンジとTelesatは、Telesatのライトスピード陸揚げステーションが、フランスのベルスネ=アン=オットにあるオレンジのテレポートでホスティングされる複数年のパートナーシップに署名した。同パートナーシップは、Telesatのポイント・オブ・プレゼンス(PoP)への地上接続の提供も含まれている。
2025年12月、オレンジは、「ダイレクト・トゥ・デバイス」テクノロジーを使用して、B2C衛星テクスティング・サービスを提供する、欧州初の事業者となった。「メッセージ衛星」は、移動体通信又はWi-Fiサービスが利用できない時に、フランス本土の顧客が衛星を通じてテキストメッセージやそのジオロケーションを送受信することを可能にするサービスである。今のところ、同サービスはフランス及び36ヶ国で利用可能である。2026年のプロ顧客やB2B顧客向けの商業サービス開始は、市場で最も包括的で高性能の一連の接続ソリューションを提供することによって、ネットワーク及びフランスにおけるオレンジの主導的地位を強化する。非地上ネットワーク(NTN)事業者であるSkyloとのパートナーシップに基づいて、このサービスはオレンジの5G及び5G+顧客が利用でき、当初はグーグル・ピクセル9又は10スマートフォンを所有している顧客に独占的に提案される予定である。その後、新たなサービス及び他の装置が「メッセージ衛星」と互換性を持つようになる。
2025年、オレンジは、ウォリス・フツナ諸島の既存衛星インフラを第2世代テクノロジーで置き換え、オレンジが高性能接続サービスを提供することを可能にするイニシアチブも進めた。
以上の通り、当グループは、そのイノベーション及びテクノロジーの多様化能力に基づいて、顧客全てにサービスを提供するために、固定回線、移動体通信、海底、衛星接続ソリューション全て揃ったポートフォリオを提供する戦略を進めている(第4「2 主要な設備の状況」「2.3 国際ネットワーク」を参照のこと。)。
インフラの活用
ネットワークの共有
オレンジは2025年も、費用を最適化しサービスの展開を加速するために、インフラのプールを継続した。
MásOrange、ボーダフォン・スペイン及びGICによるPremiumFiber(スペインのFiberCo)の設立
2025年8月、MásOrange、ボーダフォン・スペイン及びGIC(投資ファンド)は、スペインで光ファイバー会社(FiberCo)を設立し、MásOrangeが58%、ボーダフォン・スペインが17%、GICが25%を保有する契約に調印した。2025年12月の取引完了を受けて、新会社(PremiumFiber)が事業を開始し、スペイン最大の光ファイバー事業者が生まれた(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
オレンジ・ポルスカ及びAPGグループによるNexera Holding(ポーランドにおけるFiberCo)の共同買収に関する契約
2025年12月、オレンジ・ポルスカとAPGグループ(ABP年金基金のアセットマネージャー)は、その光ファイバー・ジョイント・ベンチャーであるSwiatłowod Inwestycjeを拡大するために、Nexera Holding sp. z o.o.(Nexera)を買収する予備契約に調印したことを発表した(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
オープン・イノベーション
オレンジは、700人近い研究者を有しており、研究をイノベーション戦略の中心に置き、技術的トレンドをユーザーに結び付けることによって価値を生み出すオープンなアプローチを進めている。オレンジは2025年、Mobile World Congress、Viva Technology及びOrange OpenTechの各トレード・ショーにおいて、当グループのオープン・イノベーションの優先事項を発表した。
VivaTechでのオレンジ
VivaTechトレード・ショーの創設パートナーであるオレンジは、その共同イノベーション・エコシステムからの60を超える新興企業の宣伝、並びに多数のデモンストレーション及び講演を実施している。6月に開催された2025年のショーでは、オレンジは、以下の3つのテーマを中心としたイノベーションも宣伝した。
・ 信頼されるビジネス:オレンジ・ビジネスは、プロセスを最適化し、企業により安全でより効率的なサービスを提供することを目指すイノベーションである、安全な量子ネットワーク・コンフィギュレーションのシミュレーション、移動体通信アプリ向けの生成AI、セキュリティが破られた場合の新機能を装備する接続、クラウド及びサイバー・セキュリティ・サービス・プラットフォームを提示した。
・ 信頼されるネットワーク:このイノベーションは、効率性とセキュリティを改善し、新たなビジネスを生み出すネットワーク・テクノロジーの利用にハイライトを当てている。それらは、これらのイノベーションを十分に活用する強靭かつ効率的なネットワークの重要性を示している。
・ 信頼される経験:通信事業者におけるイノベーションは、セキュリティ、コンサルティング及びアクセスしやすさに関するニーズを満たすソリューションを提供する一方で、ユーザーの経験を豊かなものにする。
オレンジのイノベーション戦略はオープン・イノベーションに基づくものであり、テクノロジーと通信の世界を統合するために、新興企業、開発者、学術機関、産業パートナーとの協働を奨励している。オレンジがVivaTechで示したのはこのビジョンであり、オレンジがそのエコシステムと共有するものである。
Orange OpenTech 2025
2025年11月、オレンジは、その旗艦イベントであり、オープンで共同のイノベーションを専門とするOrange OpenTechの第3回目のために、自社のイノベーション・エコシステムをパリ近くのオレンジ・ガーデンズ・キャンパスに集めた。これは、最新のイノベーションを公開する機会である。
2025年のこのイベントは3日間続き、オレンジのエコシステム全体(従業員、産業パートナー、新興企業、顧客、研究者及びメディア)が一堂に会して、テクノロジーが将来の主要な課題(テクノロジー主権、サイバー・セキュリティ、デジタル・インクルージョン及びエネルギー効率性)の解決にどのように役立つかを検討した。それは、オレンジの科学的な優秀性を示すもので、デモンストレーションの3分の1は同社の研究者の研究から直接生じたものであった(「6 研究開発活動」を参照のこと。)。人工知能(AI)や量子テクノロジーがイノベーションに関する課題の中心に数学的及び物理科学を据える時、オレンジは、市場での独自の差別化手段として、その研究を活用している。最も複雑な量子テクノロジーから倫理的AIアルゴリズムまで、また適応ネットワークを含め、オレンジの研究は、直接当グループのサービスに情報提供し、その業績を支えている。
「Unleash the Value」といううたい文句のもと、このイベントは、広範囲なカンファレンス・プログラムを提供し、オレンジ並びにそのテクノロジー・パートナー及び新興企業による、5つのテーマに焦点を当てた45を超える新たなデモンストレーションを実施した。
・ 「テクノロジーへの信頼」は、リスクを予想し、信頼を構築するために開発された、オレンジ及びそのパートナーによるサイバー・セキュリティ・イノベーションを宣伝した。
・ 「人間のためのネットワーク」は、ネットワークを監督し、ネットワークに接続する人々のためにネットワークの管理及び成果に革命をもたらしている、これまでに展開されたイノベーション及び将来を見据えたイノベーションを提示した。
・ 「直感的な経験」は、ユーザーの経験をまず優先するオレンジのインクルーシブでアクセス可能なテクノロジーへのコミットメントを示した。
・ 「ホーム・シンプル・ホーム」は、ライブボックスがホーム及びファミリー・アプリ・プラットフォームに変わるというオレンジの家庭に関するビジョンを示した。
・ 「エンパワーリング・ビジネス」は、特に専門AIエージェントを通して業界実務をリアルタイムでより信頼性が高いものにするAIにより、ビジネスの成果をまったく新しいものに変えた。
この直近のイベントには4,000人超が訪れ、特にオレンジのソーシャルネットワーク上では過去最高のエンゲージメントが集まり、テクノロジー及び通信エコシステムの最有力イベントとしてのその地位を改めて示した。
Mobile World Congress
人工知能の広範な採用、固定回線、移動体通信及び衛星ネットワークのハイブリダイゼーション、サイバー・セキュリティ及び主権への要求の高まりなど、テクノロジー変革がかつてないペースで加速する中、接続性はデジタル経済の重要な戦略的基盤である。
バルセロナで毎年3月に開催されるMobile World Congress(MWC)2025において、オレンジは、ネットワーク世界のリーダーとしてのその役割を示した。2025年3月、「コネクティビティ・アンド・ビヨンド」をうたい文句に、オレンジは、インテリジェントで、責任ある、オープンで、ソフトウェア化された、そしてますます予測能力が高まるネットワークの力を確認した。2026年3月、オレンジは、新たな利用機会を開拓し、社会へのプラスの影響を生み出すことができる、制御され、インテリジェントで、責任ある接続性像を明らかにした。最近発表した戦略的計画であるTrust the Futureに沿って、オレンジはMWC26で、双方向デモンストレーションによって、ネットワークがどのように重要な利用を支え、ニーズを予想し、信頼を強化することができるインテリジェント・プラットフォームになるかを示した。訪問者の行程は、以下の2つの補完的な分野で構成されていた。
・ 「接続性の改革」は、早期山火事検出、水漏れなどのインシデントのリアルタイム検出、空港などの重要施設におけるセキュリティ業務の最適化、ドローン及びリアルタイムAI搭載イメージ分析によるインフラ維持、地上、海及び空を接続する複合型エコシステム内での衛星及び地上インフラの連携などのデモンストレーションにより、テクノロジーの優秀性とインフラの進化を示した。
・ 「接続性を超える」は、アフリカ及び中東においてMax itスーパー・アプリに統合されたマルチリンガル音声インタフェース、専門的な大規模言語モデル(LLM)を通してデジタル・サービスの利用を容易にすること、フィールド・プロフェッショナルの事務的な管理業務を自動化する、移動体通信ネットワークのまさしく中心に埋め込まれたAIアシスタント、接続された家のインテリジェント・サービス・オーケストレーション・プラットフォームに変身したライブボックス(エネルギー管理を含む。)、デジタル・ライフにおいて家族を保護するように設計された革新的サービスの統一プラットフォーム、電話中に企業の身元を表示し、信用を強化し、詐欺を防止することを可能にする安全なソリューションなど、この優秀性がどのように具体的、有益かつ人間中心のソリューションにつながるかを示した。
AIの加速
2025年、いくつかの進歩が、この分野でのオレンジの地位を強化した。
2025年2月、オレンジとMistral AIは、人工知能に関する共同パートナーシップを発表した。この戦略的パートナーシップは、欧州におけるAIの開発を加速し、AIの能力を向上させ、イノベーションを後押しし、オレンジの顧客に新たな強化されたソリューションを提供することを目指している。
AIのために最高のネットワーク・インフラを設計するという野心を共有することにより、オレンジとMistral AIの研究開発チームは、オープン・イノベーションの精神に基づいて作業している。彼らは、大量で大規模な世界的AI利用が通信ネットワークに及ぼす影響を共同で精査している。彼らは、将来のネットワークを構築し、接続性及びGPUの利用可能性の課題に対処するためのテクノロジー・ロードマップを作成する。その目標は、全ての顧客による高度なAIソリューションへのシームレスかつ効率的なアクセスを確保することである。
2025年は、ユーザー間のインタラクションを強化するために広範なデータ(音声、データ、画像等)を統合・分析するオムニモーダルAI到来の年である。このような状況で、オレンジのインフラは進化し、優れたネットワーク品質とリアルタイムに近い最小のレイテンシー(待ち時間)を実現していく。これは、即時のインタラクション及び判断を可能にするエージェンティックAIへの道を開くものである。
研究プロジェクトに加えて、この共同研究は、現在のネットワークの性能を高めるためにAIを使用することに焦点を当てている。オレンジは、Mistral AIの先進テクノロジーをそのインフラに統合することによって、例えば、そのネットワークや予測的維持・修理ソリューションにおけるインテリジェント通信量管理を最適化する。Mistral AIのAIを用いることにより、効率性や競争力が高まり、さらに新たなカスタマイズされたサービスが生み出される。
オレンジは、自社の信頼されたインフラにおいてOpenAIの新たなオープンウェイト・モデルを展開しており、その顧客のデータをさらに安全にし、最先端の主権AIソリューションに対して高まる需要に応えている。オレンジは、フランスの大規模な地域クラウド・データセンターから小型のローカルサーバーやエッジサイトまで、様々な環境でこれらのモデルを柔軟に展開することができる。オレンジは、事業を展開する環境でのコントロールを維持することによって、欧州、アフリカ及び中東全体で極秘データを保護し、多様かつ変化する国内規制を遵守しつつ、26ヶ国全てにおいて現地ベースでAIワークロードを管理することができる。
OpenAIとの共同研究は、オレンジの責任あるAIに対するコミットメントを支え、計算能力、データ及び電力の必要量を減らしつつ、高い性能を確保している。また、AIによりアフリカ全体のデジタル・インクルージョン及びイノベーションも促進している。OpenAIのgpt-ossモデルの利用と、それらを微調整する当グループの専門知識を一体化することで、AIモデルに複数のアフリカの言語を取り込む、オレンジの先駆的イニシアチブが加速する可能性がある。これによって、アフリカ大陸18ヶ国におけるオレンジの顧客が、顧客サポート、営業及びマーケティング担当者と現地の言語で自然にやりとりすることが可能になる。将来、オレンジは、地方自治体による公共サービスのための利用について、これらのカスタマイズされたAIモデルを無料で開放し、オープンソース化する予定である。
オレンジ・ビジネスの変革及びサイバー・セキュリティの強化
2025年12月31日時点で、オレンジ・ビジネスの変革・簡素化計画は継続している(「1.1.3 主な出来事」及び連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)。
オレンジをそのコア事業に再集中させるLead the Future計画に沿って、オレンジ・ビジネスは2025年12月、Ocean事業(法人及び地方自治体向けの車両フリート、機械及びトラック)をShiftmoveに売却した。
2025年、Orange Cyberdefenseは、ITセキュリティ統合及びマネージド・セキュリティ・サービスにおける専門性で知られるスイス企業のensecを買収した(第2「3 事業の内容」「3.3.4 オレンジ・ビジネス」及び「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
オレンジ・ビジネスによる新防衛・安全保障部門の設立
2025年6月、オレンジは、防衛及び国家安全保障に特化した新たな部門を設立し、オレンジ・ビジネス内に統合した。新たな防衛・安全保障部門(Direction Défense & Sécurité - DD&S)は、強靭な接続性ソリューションの展開、民間及び軍のネットワークのハイブリッド化、機密データのホスティング、緊急通信システム、人工知能並びにサイバー・セキュリティといったいくつかの主要課題に対処するために、Orange Cyberdefenseの防衛・安全保障部門と協力して、当グループの主権コミットメントを強化し、既存事業を発展させることを目指している。
この戦略的決定は、戦略的計画に沿ったものであり、主権の利害関係が高い、戦略的垂直性にオレンジの焦点を当てるものである。またこの決定は、オレンジ・グループがその業務の卓越性を活かしてフランス及び欧州の防衛・安全保障当事者を支援する意思を示すものでもある。
アフリカ及び中東諸国における成長の追求
アフリカ及び中東諸国は、その4つのエンジン、移動体通信データ、固定回線ブロードバンド、オレンジ・マネー及びB2Bのおかげで例外的な成長を実現し続けている(第2「3 事業の内容」「3.3.3 アフリカ及び中東」及び「1.3.3 アフリカ及び中東」を参照のこと。)。
戦略的パートナーシップは、2025年において同地域におけるオレンジの能力を強化した。
risingSUDとのパートナーシップ
2025年6月、オレンジ・アフリカ及び中東とrisingSUDは、フランスにおいてアフリカ及び中東の新興企業の設立及び成長を促進するために提携した。このパートナーシップにより、オレンジは、アフリカ及び中東の新興企業の国際化に向けた支援を強化し、アフリカ大陸における起業家エコシステムを成長させることへのコミットメントを改めて確認している。同パートナーシップは、アフリカ及び中東の17ヶ国(並びに欧州の8ヶ国)で展開されているオレンジ・デジタル・センターのネットワークを活用する。このネットワークは、誰もが無料で利用できるエコシステムである。このパートナーシップにより、プロジェクト開発から資金調達まで、また海外パートナーとのネットワークを含め、アフリカ及び中東のより多くの新興企業がrisingSUDの専門知識から恩恵を受けることができる。
FinTech企業であるJUMOとのパートナーシップ
2025年6月、オレンジ・マネー・グループとJUMOは、銀行サービスを受けられない人々に向けたマイクロクレジットに焦点を当てた、アフリカにおける金融インクルーシブを成長させるパートナーシップを発表した。このパートナーシップは、安全なモバイル・クレジット申請や低リスク返済についてのJUMOのデータ解析及びAI専門知識を活用する。それは、オレンジ・マネーのサービスを拡張して、銀行サービスを受けられない人々向けの追加のマイクロクレジット・ソリューションを取り入れることを目指している。オレンジ・マネーの顧客は、預金口座や担保を必要とすることなく、そのモバイル機器を通して安全にクレジットを申請することができるようになる。このパートナーシップは、金融インクルージョンを最新のテクノロジーと結合する能率的なユーザー経験を提供するものである。
責任ある効率的なビジネス・モデル
ガバナンス
2025年5月、オレンジは、当グループの経営委員会について以下の変更を発表した。
・ Jérôme Hénique氏が2025年6月1日付でオレンジ・フランスのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者に任命された。同氏は、同日付でオレンジ中東及びアフリカ(オレンジMEA)の取締役会にも加わった。
・ Yasser Shaker氏がオレンジ中東及びアフリカの取締役会との合意により、2025年7月1日付で、オレンジ中東及びアフリカのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者に任命された。
2025年12月、オレンジは、Guillaume Poupard氏を、2026年2月1日付でグループ・チーフ・トラスト・オフィサーに任命することを発表した。デジタル主権の高まりや信頼に関する課題など、急速に変化する地政学的な状況において、この任命は、これらの分野においてその戦略及び成長の野心を強化することへの当グループのコミットメントを反映している。
オレンジの持続可能性へのコミットメント
2025年の持続可能性目標は上回った(「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
1.2 グループの業績及び資本的支出の分析
当グループの事業の年次変化を追跡するために、比較可能な手法、連結の範囲及び比較可能期間の為替レートによる財務データを示すことを目的に、前期について比較可能ベースのデータが表示されている(「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
2024事業年度の実績ベースから比較可能ベースへのデータ変換に含まれる変動は、以下の通りである。
・ 外国為替変動(主にエジプトポンド、米ドル、ギニアフラン、ヨルダンディナール、ポーランドズロチに関係)。
・ 連結範囲の変更及びその他の変更(主に(i)2025年6月30日のOrange Energiaの売却、(ii)2024年1月31日のOCS及びオレンジ・スタジオの売却、(iii)2024年のオレンジ・バンクのローン・ポートフォリオの売却、(iv)2024年3月26日にオレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したこと、並びに(v)2024年3月26日のMásOrangeの持分法会計適用に関係)。
2024事業年度の実績ベースから比較可能ベースへのデータ変換は、「1.5.1 比較可能ベースのデータ」に記載されている。
1.2.1 グループの収益
1.2.1.1 収 益
| セグメント別のグループの収益 | 2025年 | 2024年 比較可能ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| フランス | 17,473 | 17,850 | 17,798 | (2.1)% | (1.8)% |
| 欧州(スペインを除く。) | 7,263 | 7,107 | 7,101 | 2.2% | 2.3% |
| アフリカ及び中東 | 8,427 | 7,509 | 7,683 | 12.2% | 9.7% |
| オレンジ・ビジネス | 7,325 | 7,693 | 7,777 | (4.8)% | (5.8)% |
| TOTEM | 728 | 709 | 709 | 2.6% | 2.6% |
| 海外通信事業及びシェアード・サービス | 1,219 | 1,287 | 1,292 | (5.3)% | (5.7)% |
| 消去 | (2,039) | (2,134) | (2,100) | ||
| グループの収益 | 40,396 | 40,022 | 40,260 | 0.9% | 0.3% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
| サービス別のグループの収益 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 小売サービス(B2C及びB2B)(2) | 30,998 | 30,323 | 30,498 | 2.2% | 1.6% |
| コンバージェンス・サービス | 6,910 | 6,704 | 6,691 | 3.1% | 3.3% |
| 移動体通信のみのサービス | 11,634 | 10,983 | 11,101 | 5.9% | 4.8% |
| 固定回線のみのサービス | 8,239 | 8,463 | 8,497 | (2.6)% | (3.0)% |
| IT及び統合サービス | 4,215 | 4,173 | 4,208 | 1.0% | 0.2% |
| 卸売サービス | 5,667 | 5,896 | 5,914 | (3.9)% | (4.2)% |
| 機器の販売 | 2,784 | 2,813 | 2,792 | (1.0)% | (0.3)% |
| その他の収益 | 948 | 991 | 1,056 | (4.3)% | (10.2)% |
| グループの収益 | 40,396 | 40,022 | 40,260 | 0.9% | 0.3% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 「金融用語集」を参照のこと。
2025年、オレンジ・グループの収益は総額40,396百万ユーロで、2024年から実績ベースで0.3%、比較可能ベースで0.9%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、当グループの収益が2つの期間の間に374百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ 移動体通信のみのサービスが5.9%(651百万ユーロ)増加した。これは、データ・サービスの成長、オレンジ・マネーの業績及びモバイル音声サービスに牽引され、アフリカ及び中東諸国で移動体通信サービス(プリペイド及び契約)が急激に増加したことに関係している。
・ コンバージェンス・サービスが3.1%(206百万ユーロ)増加した。これは、フランス、ポーランド及びベルギーにおいて、価値の成長及びコンバージェンス・サービス顧客数の増加の双方を背景に事業が堅調に推移したことによる。
・ 影響度は低いが、IT及び統合サービスの1.0%(すなわち42百万ユーロ)の増加。欧州諸国(主にポーランド及びルーマニア)の回復がオレンジ・ビジネス事業の減少を上回り、また、影響度は低いが、アフリカ及び中東諸国の成長もオレンジ・ビジネス事業の減少を上回った。
これらプラスの変動は、以下によって部分的に相殺された。
・ 卸売サービスの3.9%(すなわち229百万ユーロ)の減少。これは、(i)主にフランスにおける減少(銅線ネットワークのアンバンドリング収益の減少傾向、光ファイバー・ネットワーク(パブリック・イニシアチブ・ネットワーク又はPIN)の建設減少、及び移動体通信及び固定回線相互接続の減少(土木工学及びホスティング収益の増加並びに第三者通信事業者にリースされたFTTH回線の増加により部分的に相殺された。))、並びに(ii)影響度は低いが、海外卸売サービスの減少による。
・ 固定回線のみのサービスの2.6%(すなわち224百万ユーロ)の減少。これは、主に(i)オレンジ・ビジネスの固定回線のみのサービスの減少(データ・サービスの減少及び音声サービスの減少)、及び(ii)フランスにおける固定回線のみのナローバンド・サービス(従来型電話)の減少傾向によるものであり、(iii)アフリカ及び中東諸国の固定回線のみのブロードバンド・サービスの増加によって部分的に相殺された。
・ その他の収益の4.3%(すなわち43百万ユーロ)の減少。これは、主にフランスにおける減少(2024年パリ・オリンピック競技大会関係のコンテンツ収益の反対効果で、銅線ケーブルの廃止による収益の増加によって部分的に相殺された。)による。
・ 機器の販売の1.0%(すなわち29百万ユーロ)の減少。これは、主に(移動体通信機器契約の終了による)オレンジ・ビジネスの減少である。
事業セグメント別収益の変動に関する分析については、「1.3 事業セグメント別の見直し」で詳述している。
1.2.1.2 通信事業のアクセス件数
| 通信事業のアクセス件数 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:千。期末時点。) | |||||
| コンバージェンス・サービス | |||||
| コンバージェンス・サービス顧客数 | 9,312 | 9,135 | 9,135 | 1.9% | 1.9% |
| 移動体通信サービス | |||||
| 移動体通信サービスへのアクセス件数(2) | 272,801 | 253,004 | 253,004 | 7.8% | 7.8% |
| うち、コンバージェンス・サービス顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 16,309 | 15,836 | 15,836 | 3.0% | 3.0% |
| 移動体通信のみのサービスへのアクセス | 256,492 | 237,169 | 237,169 | 8.1% | 8.1% |
| うち、契約顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 103,103 | 94,626 | 94,626 | 9.0% | 9.0% |
| プリペイド顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 169,698 | 158,378 | 158,378 | 7.1% | 7.1% |
| 固定回線サービス | |||||
| 固定回線サービスへのアクセス件数 | 38,095 | 38,314 | 38,314 | (0.6)% | (0.6)% |
| 固定回線小売サービスへのアクセス | 26,898 | 26,569 | 26,569 | 1.2% | 1.2% |
| うち、固定回線ブロードバンドへのアクセス | 22,933 | 21,896 | 21,896 | 4.7% | 4.7% |
| うち、超高速固定回線ブロードバンドへのアクセス | 16,499 | 14,594 | 14,594 | 13.0% | 13.0% |
| うち、コンバージェンス・サービス顧客による固定回線サービスへのアクセス | 9,312 | 9,135 | 9,135 | 1.9% | 1.9% |
| 固定回線のみへのアクセス | 13,621 | 12,761 | 12,761 | 6.7% | 6.7% |
| 固定回線ナローバンドへのアクセス | 3,965 | 4,673 | 4,673 | (15.1)% | (15.1)% |
| 固定回線卸売サービスへのアクセス | 11,197 | 11,745 | 11,745 | (4.7)% | (4.7)% |
| 通信事業の移動体通信及び固定回線アクセス件数(2) | 310,896 | 291,318 | 291,318 | 6.7% | 6.7% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 仮想移動体通信事業者(MVNO)のアクセスを除く。
1.2.2 グループのEBITDAaL
本項目は、「1.5.2 EBITDAaL」及び連結財務書類に対する注記1に表示された表示調整に従った費用タイプ別の当グループの収益からEBITDAaLへの変換を表示している。
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| 収益 | 40,396 | 40,022 | 40,260 | 0.9% | 0.3% |
| 外部購入費(2)(3) | (16,389) | (16,514) | (16,644) | (0.8)% | (1.5)% |
| その他の営業収益及び費用(2)(3) | 442 | 439 | 491 | 0.7% | (10.0)% |
| 人件費(2)(3) | (8,302) | (8,397) | (8,417) | (1.1)% | (1.4)% |
| 営業税及び賦課金(2)(3) | (1,873) | (1,731) | (1,770) | 8.2% | 5.8% |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | (116) | (160) | (160) | (27.6)% | (27.6)% |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費(3) | (1,430) | (1,381) | (1,383) | 3.6% | 3.4% |
| 使用権資産の減損(3) | (4) | 1 | 1 | N/A | N/A |
| ファイナンスアセットに係る債務の利息(4) | (11) | (17) | (17) | (33.2)% | (33.2)% |
| リース負債の利息(4) | (243) | (250) | (252) | (2.7)% | (3.3)% |
| EBITDAaL(1)(4) | 12,470 | 12,013 | 12,109 | 3.8% | 3.0% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 「金融用語集」を参照のこと。
(3) 調整後データ(「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び連結財務書類に対する注記1を参照のこと。)。
(4) ファイナンスアセットに係る債務の利息及びリース負債の利息は、セグメントEBITDAaLに含まれている。これらの利息は、セグメント営業利益から除外され、連結財務書類における金融費用(純額)に含まれている(連結財務書類に対する注記1.3及び1.4を参照のこと。)。
2025年のオレンジ・グループのEBITDAaLは、総額12,470百万ユーロとなり、2024年と比較して、実績ベースで3.0%、比較可能ベースで3.8%の増加となった(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
2025年の収益に対する通信事業のEBITDAaLの割合は31.0%となり、2024年と比較して、実績ベース及び比較可能ベースで0.6ポイント増加した。
比較可能ベースでは、当グループのEBITDAaLは、2つの期間の間に457百万ユーロ(すなわち3.8%)増加した。これは主に以下によるものであった。
・ 収益が0.9%(すなわち374百万ユーロ)増加した(「1.2.1.1 収益」を参照のこと。)。
・ 調整後外部購入費(「金融用語集」を参照のこと。)の0.8%(すなわち125百万ユーロ)の減少。これは以下による。
・ 調整後その他の外部購入費(資産計上された費用を除く。)の減少は、(i)特に業務効率化計画の一環である費用抑制プログラムに関係する、経費、コールセンター外注費用及びその他の外部サービスの減少、及び(ii)影響度は低いが、第三者への再販のためのネットワーク構築費用及び再販のためのその他の購入費用の減少(フランスの光ファイバー・ネットワーク及び2024年パリ・オリンピック競技大会に関係する費用の反対効果)によるものである。
・ その他のネットワーク費用及びIT費用(資産計上された費用を除く。)の減少。
・ 上記は、主にオレンジ・マネー及び通信事業の成長に関連したアフリカ及び中東諸国における小売手数料の増加による、販売費用、機器及びコンテンツ費用(資産計上された費用を除く。)の増加によって部分的に相殺された。
・ 調整人件費(「金融用語集」を参照のこと。)の1.1%(すなわち95百万ユーロ)の減少で、特に、(i)(主にフランスのオレンジ・ビジネス及び欧州諸国における)2つの期間の間の平均従業員数(フルタイム従業員及びこれに類する者)の減少、及び(ii)欧州におけるオレンジ・バンク事業の廃止(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)によるものであり、(iii)フランス及び国外の従業員賃金に関する政策の効果によって部分的に相殺された。
・ 上記は、主にアフリカ及び中東諸国(事業の成長及び特定の国における税負担の増加に起因)において、調整後営業税及び賦課金(「金融用語集」を参照のこと。)が8.2%(すなわち142百万ユーロ)増加したことによって部分的に相殺された。
1.2.3 グループの営業利益
本項目は、「1.5.2 EBITDAaL」及び連結財務書類に対する注記1に表示された表示調整に従った費用タイプ別のEBITDAaLから当グループの営業利益への変換を表示している。
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ |
| EBITDAaL(1) | 12,470 | 12,013 | 12,109 |
| 重要な訴訟 | (7) | (24) | (24) |
| 特定の人件費(2) | (1,540) | (40) | (40) |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | 183 | 86 | (279) |
| 事業再編プログラム費用(2) | (382) | (190) | (193) |
| 取得及び統合費用 | (18) | (13) | (13) |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | (7,005) | (6,330) | (6,348) |
| 買収の影響 | - | (2) | (2) |
| のれんの減損 | (332) | - | - |
| 固定資産の減損 | (1) | (14) | (14) |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資 利益(損失) | (202) | (406) | (348) |
| ファイナンスアセットに係る債務の利息の消去(3) | 11 | 17 | 17 |
| リース負債の利息の消去(3) | 243 | 250 | 252 |
| 営業利益(2) | 3,422 | 5,347 | 5,116 |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) うち、2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の営業利益への影響額が合計1,633百万ユーロ(連結財務書類に対する注記1.3を参照のこと。)。
(3) ファイナンスアセットに係る債務の利息及びリース負債の利息は、セグメントEBITDAaLに含まれている。これらの利息は、セグメント営業利益から除外され、連結財務書類における金融費用(純額)に含まれている(連結財務書類に対する注記1.3及び1.4を参照のこと。)。
2025年のオレンジ・グループの営業利益は総額3,422百万ユーロとなり、2024年に対して実績ベースで33.1%、比較可能ベースで36.0%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、当グループの営業利益は2つの期間の間に1,925百万ユーロ減少した。これは、主に以下による。
・ 2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(GEPP)に関する契約に関係する費用1,633百万ユーロを2025年に認識したこと(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。うち、(i)フランスにおける新しい高齢従業員非常勤雇用制度(TPS、フランスの高齢従業員の雇用に関する契約に関連するプログラム、連結財務書類に対する注記6を参照のこと。)に関する費用が1,549百万ユーロ(特定の人件費として表示)、及び(ii)モビリティ休暇プログラム(連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)に関する純費用が83百万ユーロ(事業再編プログラム費用として表示)である。
・ 固定資産の減価償却費及び償却費の674百万ユーロ増加。これは、(i)主にフランスにおいて、第1に銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費368百万ユーロを2025年に認識したこと(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)、第2に光ファイバー・ネットワークの展開の影響、及び(ii)影響度は低いが、アフリカ及び中東諸国におけるネットワークへの継続的な投資及び新規ライセンスの取得による。
・ オレンジ・ビジネスに関連するのれんの減損332百万ユーロを2025年に認識したこと。この減損は、主に割引率の上昇、競争圧力の高まり、及び2024年12月31日時点で使用されていた事業計画の下方修正(連結財務書類に対する注記7を参照のこと。)を反映している。
・ 上記は、(i)EBITDAaLの増加457百万ユーロ(「1.2.2 グループのEBITDAaL」を参照のこと。)及び(ii)主にMásOrangeジョイント・ベンチャーの純利益持分の改善158百万ユーロによる関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)の改善204百万ユーロ(連結財務書類に対する注記11を参照のこと。)によって部分的に相殺された。
1.2.4 グループの当期純利益
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 営業利益(1) | 3,422 | 5,116 |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く。) | (1,087) | (1,043) |
| ファイナンスアセットに係る債務の利息(2) | (11) | (17) |
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | 271 | 375 |
| 為替差(損)益 | (3) | (43) |
| リース負債の利息(2) | (243) | (252) |
| その他金融費用(純額)(1) | (181) | (87) |
| 金融費用(純額)(1) | (1,254) | (1,066) |
| 法人税(1) | (1,070) | (1,355) |
| 連結当期純利益 - 継続事業 | 1,097 | 2,695 |
| 連結当期純利益 - 非継続事業(3) | 42 | 207 |
| 連結当期純利益(1) | 1,139 | 2,902 |
| 親会社の株主に帰属する当期純利益 | 538 | 2,350 |
| 非支配持分に帰属する当期純利益 | 601 | 552 |
| 調整後連結当期純利益(4) | 3,094 | 3,280 |
(1) うち、2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の連結当期純利益への影響額が合計1,244百万ユーロ(連結損益計算書を参照のこと。)。
(2) ファイナンスアセットに係る債務の利息及びリース負債の利息は、セグメントEBITDAaLに含まれている。これらの利息は、セグメント営業利益から除外され、連結財務書類における金融費用(純額)に含まれている(連結財務書類に対する注記1.3及び1.4を参照のこと。)。
(3) 2024年については、MásOrangeの設立に伴い、オレンジが2024年3月26日まで有していたオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したことによって発生した純利益及びキャピタル・ロス(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。2025年については、取引完了後の偶発的対価に相当する利益で、オレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失した結果として2024年に認識したキャピタル・ロスが、これにより減少した(連結損益計算書を参照のこと。)。
(4) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
1.2.4.1 継続事業による連結当期純利益
2025年の継続事業による連結当期純利益は1,097百万ユーロで、2024年の2,695百万ユーロから1,597百万ユーロ減少した。この減少は、(i)実績ベースで営業利益が1,694百万ユーロ減少したこと、(ii)影響度は低いが、金融費用が188百万ユーロ減少したことを反映しており、(iii)法人税が285百万ユーロ減少したことによって部分的に相殺された。
2つの期間の間の188百万ユーロの**金融費用(純額)**の減少(連結財務書類に対する注記13を参照のこと。)は、主に以下による。
・ 特に金利低下による投資リターンの低下による、正味金融債務に支出する資産の(損)益の減少。
・ 特にフランスにおける新しい高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)及び銅線ネットワークの廃止(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)に関連した引当金費用の増加を2025年に認識したことに関係する、その他金融費用(純額)の減少。
・ 主に新たな負債の発行による総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く。)の増加(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
・ 上記は、為替差(損)益の改善によって部分的に相殺された。
2つの期間の間の285百万ユーロの法人税の減少(連結財務書類に対する注記10.2を参照のこと。)は、主に以下による。
・ うち、2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)に関係する433百万ユーロの繰延税金利益を認識したこと。
・ 上記は、(i)主にこれらの事業体の純利益の増加から生じたアフリカ及び中東諸国における法人税の123百万ユーロの増加、(ii)主に(繰延税金資産の回収可能性に関する事業予測修正の好ましい結果を反映した)ベルギー子会社の157百万ユーロの繰延税金利益を2024年に認識したことの反対効果に関連する、他の子会社(英国を除く。)の法人税の127百万ユーロの増加、及び(iii)2025年財政法に基づいてフランスで導入された特別賦課金に関連した45百万ユーロの追加費用によって部分的に相殺された。
1.2.4.2 非継続事業による連結当期純利益
非継続事業による連結当期純利益は、オレンジ・スペイン及びその子会社に関係するものである(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭及び連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)。
2025年の非継続事業による連結当期純利益は42百万ユーロとなり、2024年の207百万ユーロに対して、165百万ユーロ減少した。
・ 2025年については、非継続事業による連結当期純利益で認識された利益は取引完了後の偶発的対価に相当し、オレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失した結果として2024年に認識したキャピタル・ロスが、これにより減少した。
・ 2024年については、非継続事業による連結当期純利益は、オレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したことによる、オレンジが独占的支配権を喪失した日である2024年3月26日までの純利益及びキャピタル・ロスに相当する。
1.2.4.3 連結当期純利益
2025年のオレンジ・グループの連結当期純利益は1,139百万ユーロで、2024年の2,902百万ユーロから1,762百万ユーロ減少した。この減少は、(i)継続事業による連結当期純利益が1,597百万ユーロ減少したこと、及び影響度は低いが(ii)非継続事業による連結当期純利益が165百万ユーロ減少したことによる。
2025年の非支配持分に帰属する当期純利益は、2024年の552百万ユーロに対して601百万ユーロであった。非支配持分に帰属する当期純利益を考慮すると(連結財務書類に対する注記15.6を参照のこと。)、2025年の親会社の株主に帰属する当期純利益は538百万ユーロで、2024年の2,350百万ユーロから1,812百万ユーロ減少した。
1.2.4.4 調整後連結当期純利益
2025年のオレンジ・グループの調整後連結当期純利益は3,094百万ユーロで、2024年の3,280百万ユーロから186百万ユーロ減少した。実績ベースでは、この減少は、主に以下による。
・ 調整後法人税の298百万ユーロの増加。この大部分は、(i)(主にこれらの事業体の当期純利益の増加から生じた)アフリカ及び中東諸国法人税の123百万ユーロの増加、(ii)ベルギー子会社の157百万ユーロの繰延税金利益を2024年に認識したことの反対効果(連結財務書類に対する注記10.2を参照のこと。)、及び(iii)2025年財政法に基づいてフランスで導入された特別賦課金に関連する45百万ユーロの追加費用に関連している。
・ 固定資産の調整後減価償却費及び償却費が298百万ユーロ増加したこと。これは、主に(i)フランスにおける光ファイバー・ネットワークの展開の影響、及び(ii)アフリカ及び中東諸国におけるネットワークへの継続的な投資及び新規ライセンスの取得による。
・ 調整後金融費用(純額)の97百万ユーロの増加。これは、主に(特に金利低下による投資リターンの低下による)正味金融債務に支出する資産の(損)益の減少による。
・ 上記は、(i)実績ベースでのEBITDAaLの増加361百万ユーロ、及び(ii)(主にMásOrangeジョイント・ベンチャーの純利益持分の改善158百万ユーロによる)関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)の改善146百万ユーロによって部分的に相殺された。
1.2.5 グループの包括利益
当グループの連結当期純利益から当グループの連結包括利益への変換は、連結包括利益計算書に記載されている。
1.2.6 グループの資本的支出
| 有形固定資産及び無形資産へのグループの投資 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| eCapex(1) | 6,208 | 6,231 | 6,425 | (0.4)% | (3.4)% |
| 当グループ(スペインを除く。) | 6,208 | 6,231 | 6,259 | (0.4)% | (0.8)% |
| スペイン (2) | - | - | 166 | - | N/A |
| 固定資産の売却額の消去(3) | 522 | 250 | 251 | 108.6% | 108.1% |
| 通信ライセンス | 593 | 32 | 35 | N/A | N/A |
| ファイナンスアセット(4) | 21 | 120 | 120 | (82.8)% | (82.8)% |
| 有形固定資産及び無形資産へのグループの投資(5) | 7,343 | 6,634 | 6,830 | 10.7% | 7.5% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
(3) 経済的Capex(eCapex)に含まれる固定資産の売却額の消去。
(4) ファイナンスアセットは、中継銀行によって融資され、IAS第16号の有形固定資産の定義の基準を満たしたフランスのセットトップ・ボックス(STB)を含む(連結財務書類に対する注記8.5を参照のこと。)。
(5) 連結財務書類に対する注記1.5及び8を参照のこと。
2025年のオレンジ・グループの有形固定資産及び無形資産への投資は7,343百万ユーロで、2024年から実績ベースで7.5%、比較可能ベースで10.7%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、当グループの有形固定資産及び無形資産への投資は2つの期間の間に709百万ユーロ増加した。この増加は、主に(i)通信ライセンスに関する費用が560百万ユーロ増加したこと、及び(ii)影響度は低いが、その他の有形固定資産及び無形資産への投資の149百万ユーロの増加による。
当グループの金融投資(「金融用語集」を参照のこと。)については、連結キャッシュ・フロー計算書及び「1.4 キャッシュ・フロー、持分及び金融債務」に記載されている。
1.2.6.1 資本的支出
1.2.6.1.1 経済的Capex
2025年のオレンジ・グループの経済的Capexは、6,208百万ユーロとなり、2024年から実績ベースで3.4%、比較可能ベースで0.4%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
2025年の経済的Capexが通信事業(2024年3月26日に事業を終了したスペインを除く。)の収益に占める割合は15.4%で、2024年から実績ベース及び比較可能ベースの両方で0.2ポイント減少した。
比較可能ベースでは、当グループの経済的Capexは、2つの期間の間に23百万ユーロ減少した。これは主に以下に起因するものであった。
・ 主にフランス(特に光ファイバー経済モデルに関係する資産ローテーションに関係)のオレンジ・ビジネス(事業の再編及び継続的な変革計画に関連)、及び、影響度は低いが、シェアード・サービス(不動産資産の最適化の一環で実施された不動産の売却を伴う)における固定資産の売却の増加。
・ 近年の巨額の投資を受けた、フランスの固定回線ネットワーク(特に土木工学及び銅ローカル・ループ)及び移動体通信ネットワーク両方に関係する資本的支出の減少。
・ 上記は、(i)ファイナンスアセットの変更(有形固定資産及び無形資産への投資でも認識されている。)に関連する、フランスにおけるリース用電話機器、ライブボックス及び顧客の敷地に設置された機器に関連した経済的Capexの増加、(ii)事業の成長を支援するための、アフリカ及び中東諸国における固定回線及び移動体通信ネットワークへの投資(展開及び能力増強のための投資)の増加、及び(iii)主にフランス並びにアフリカ及び中東諸国におけるIT関連資本的支出の増加によって部分的に相殺された。
一部の投資、特に光ファイバーの展開については、当グループの投資は、第三者事業者から受けた協調融資と経済的Capexを削減する補助金の恩恵を受けている。
2025年12月31日現在、当グループが有するFTTHに接続可能な世帯は、フランスの42.5百万世帯、欧州諸国(スペインを除く。)の16.8百万世帯、アフリカ及び中東諸国の6.2百万世帯を含め、全世界で65.5百万世帯(前年比9.0%増)となっている。全ての超高速ブロードバンド・ネットワーク(FTTH及びケーブル・ネットワーク)に接続可能な世帯総数は、2025年12月31日現在、67.9百万世帯である。
1.2.6.1.2 通信ライセンス
通信ライセンスへの資本的支出(連結財務書類に対する注記8.4を参照のこと。)の合計は、以下の通りである。
・ 2025年については、593百万ユーロで、主にポーランドで184百万ユーロ、エジプトで159百万ユーロ、スロバキアで147百万ユーロ、及びモロッコで52百万ユーロの5Gライセンス取得に関するものであった。
・ 2024年については、実績ベースで35百万ユーロであり、これは主に中央アフリカ共和国(CAR)における23百万ユーロの4Gライセンス取得に関するものであった。
通信ライセンスに関連する資本的支出には、通信ライセンスの獲得及び更新並びに関連するスペクトル手数料の資産計上が含まれる(連結財務書類に対する注記8.4及び16.1を参照のこと。)。通信ライセンスは、一部のケースで、連結損益計算書に営業税及び賦課金として認識される年間手数料を発生させる場合がある(連結財務書類に対する注記10.1を参照のこと。)。
1.2.6.2 投資コミットメント
投資コミットメントは、連結財務書類に対する注記16及び17.4で説明されている。
1.2.6.3 投資計画
オレンジは引き続き主にコア・ビジネスを中心とした投資を続け、持続可能な価値創出を組織的に最大化することを目指す。また、オレンジは、各プロジェクトが二酸化炭素排出量削減目標の達成に寄与することを確保するためのツールを展開することによって、持続可能性へのコミットメントを強化する。
固定回線ネットワークについて、自社のインフラ又は協調融資若しくは最適化されたリースを通して第三者ネットワークを使用するかを問わず、光ファイバーの展開は継続する。フランスにおいて、オレンジは、銅線の段階的な廃止を踏まえて必要な網羅性を確保するため、引き続き光ファイバーの展開に先行投資する(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。オレンジはまた、フランスにおいて、人口が少ない地域におけるパブリック・イニシアチブ・ネットワーク(PIN)のFTTH接続をまとめる、Orange ConcessionsのFiberCoに今後も頼る予定である。欧州では、光ファイバー・ネットワークへのアクセスは、スペイン(PremiumFiberのFiberCo設立による。「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)やポーランド(NexeraのFiberCoの買収提案による。「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の事例のように、今後もジョイント・ベンチャーを含むパートナーシップを通して拡大する。また、帯域幅拡大のためのXGPONテクノロジー並びにネットワーク・セキュリティ及び仮想化への投資は、2026年に完了する。
移動体通信ネットワークに関して、当グループは、2030年までに全ての欧州諸国で2G及び3Gネットワークの段階的廃止を可能にするために、引き続き4G及び5Gネットワークを展開していく。オレンジは、移動体通信インフラの展開を最適化するために、適切である場合は常に、ネットワーク共有契約を締結していく予定である。また、オレンジは、TOTEM(当グループの欧州のTowerCo)を通じて欧州におけるパッシブ移動体通信インフラの展開も継続する。
アフリカ及び中東地域では、オレンジは、高成長市場について固定回線ネットワーク・インフラ(FTTH)及び移動体通信ネットワーク・インフラ(4G/5G)の展開への投資を維持する。この取組は、地域における主要デジタル・パートナーとしてのオレンジの地位(Max itアプリを通じたデジタル及び金融サービスに関するものを含む。)を強化することを目指すものである。
企業向けサービスに関して、オレンジ・ビジネスは、情報技術への投資を加速することで変革を続けていく。オレンジ・ビジネスは、主にオレンジが株主であるBleuとのパートナーシップを通じて、価値を創出するサービス・オーケストレーターになるために、クラウド、データ、生成AI、サービス統合、及びサイバー・セキュリティに事業を拡大し続ける。
当グループは、接続性に対する需要の増大に応えるため、必要に応じて、当グループ及び第三者顧客の能力要件を満たすため海底・地上ケーブル・プロジェクトへの投資を継続する。また、オレンジ・マリンは、欧州、アフリカ及び中東におけるデジタル・インフラを確保するために、そのケーブル敷設船の船団を近代化する。当グループは、Orange Wholesaleを通じて、主要な国際的接続性プロジェクトに助言する役割も果たす。最後に、危機的状況又は遠隔地域における独立した回復力のある通信のために、当グループは、衛星通信ソリューションを提供するための、投資及びパートナーシップ構築を続ける。
第2「3 事業の内容」「3.2 オレンジのグループ戦略」及び「6 研究開発活動」も参照のこと。
1.3 事業セグメント別の見直し
当グループの事業の年次変化を追跡するために、比較可能な手法、連結の範囲及び比較可能期間の為替レートによる財務データを示すことを目的に、前期について比較可能ベースのデータが表示されている(「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
2024事業年度の実績ベースから比較可能ベースへのデータ変換に含まれる変動は、以下の通りである。
・ 外国為替変動(主にエジプトポンド、米ドル、ギニアフラン、ヨルダンディナール、ポーランドズロチに関係)。
・ 連結範囲の変更及びその他の変更(主に(i)2025年6月30日のOrange Energiaの売却、(ii)2024年1月31日のOCS及びオレンジ・スタジオの売却、(iii)2024年のオレンジ・バンクのローン・ポートフォリオの売却、(iv)2024年3月26日にオレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したこと、並びに(v)2024年3月26日のMásOrangeの持分法会計適用に関係)。
2024事業年度の実績ベースから比較可能ベースへのデータ変換は、「1.5.1 比較可能ベースのデータ」に記載されている。
以下の表は、2025事業年度及び2024事業年度について比較可能ベースで、並びに2024事業年度について実績ベースで、オレンジ・グループのセグメント別の主要業績データ(財務データ及び従業員情報)を示している。
セグメント情報の詳細については、連結財務書類に対する注記1を参照のこと。
| 12月31日に終了した事業年度 (単位:百万ユーロ) | フランス | 欧州(3) | アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス |
| 2025年 | ||||
| 収益 | 17,473 | 7,263 | 8,427 | 7,325 |
| EBITDAaL(1) | 6,429 | 2,028 | 3,306 | 577 |
| 営業利益 | 1,769 | 483 | 2,209 | (277) |
| eCapex(1) | 3,077 | 1,142 | 1,428 | 279 |
| スペイン以外 | 3,077 | 1,142 | 1,428 | 279 |
| スペイン(2) | - | - | - | - |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 3,406 | 1,559 | 1,645 | 383 |
| スペイン以外 | 3,406 | 1,559 | 1,645 | 383 |
| スペイン(2) | - | - | - | - |
| 平均従業員数 | 39,452 | 20,234 | 15,415 | 29,415 |
| 12月31日に終了した事業年度 (単位:百万ユーロ) | フランス | 欧州(3) | アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス |
| 2024年 - 比較可能ベースのデータ(1) | ||||
| 収益 | 17,850 | 7,107 | 7,509 | 7,693 |
| EBITDAaL(1) | 6,372 | 1,965 | 2,902 | 616 |
| 営業利益 | 3,266 | 323 | 1,910 | 296 |
| eCapex(1) | 3,115 | 1,176 | 1,292 | 324 |
| スペイン以外 | 3,115 | 1,176 | 1,292 | 324 |
| スペイン(2) | - | - | - | - |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 3,379 | 1,243 | 1,330 | 327 |
| スペイン以外 | 3,379 | 1,243 | 1,330 | 327 |
| スペイン(2) | - | - | - | - |
| 平均従業員数 | 40,687 | 20,906 | 14,904 | 30,084 |
| 12月31日に終了した事業年度 (単位:百万ユーロ) | フランス | 欧州(3) | アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス |
| 2024年 - 実績ベースのデータ | ||||
| 収益 | 17,798 | 7,101 | 7,683 | 7,777 |
| EBITDAaL(1) | 6,393 | 1,950 | 2,979 | 624 |
| 営業利益 | 3,289 | 369 | 1,966 | 303 |
| eCapex(1) | 3,101 | 1,336 | 1,324 | 323 |
| スペイン以外 | 3,101 | 1,170 | 1,324 | 323 |
| スペイン(2) | - | 166 | - | - |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 3,365 | 1,404 | 1,363 | 326 |
| スペイン以外 | 3,365 | 1,236 | 1,363 | 326 |
| スペイン(2) | - | 168 | - | - |
| 平均従業員数 | 40,708 | 20,932 | 14,894 | 30,150 |
| 12月31日に終了 した事業年度 (単位:百万ユーロ) | TOTEM | 海外通信 事業及び シェアード・ サービス | 通信事業 消去 | 通信事業 合計 | モバイル・ファイナンシャル・ サービス | グループ 消去 | グループ 合計 |
| 2025年 | |||||||
| 収益 | 728 | 1,219 | (2,035) | 40,400 | - | (4) | 40,396 |
| EBITDAaL(1) | 369 | (187) | 0 | 12,522 | (51) | (1) | 12,470 |
| 営業利益 | 245 | (927) | 0 | 3,503 | (80) | (1) | 3,422 |
| eCapex(1) | 165 | 115 | - | 6,206 | 2 | - | 6,208 |
| スペイン以外 | 165 | 115 | - | 6,206 | 2 | - | 6,208 |
| スペイン(2) | - | - | - | - | - | - | - |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 165 | 184 | - | 7,341 | 2 | - | 7,343 |
| スペイン以外 | 165 | 184 | - | 7,341 | 2 | - | 7,343 |
| スペイン(2) | - | - | - | - | - | - | - |
| 平均従業員数 | 202 | 11,663 | - | 116,381 | 353 | - | 116,734 |
| 12月31日に終了 した事業年度 (単位:百万ユーロ) | TOTEM | 海外通信 事業及び シェアード・ サービス | 通信事業 消去 | 通信事業 合計 | モバイル・ファイナンシャル・ サービス | グループ 消去 | グループ 合計 |
| 2024年 - 比較可能ベースのデータ(1) | |||||||
| 収益 | 709 | 1,287 | (2,129) | 40,026 | - | (4) | 40,022 |
| EBITDAaL(1) | 366 | (59) | 0 | 12,162 | (150) | 1 | 12,013 |
| 営業利益 | 248 | (464) | 0 | 5,579 | (233) | 1 | 5,347 |
| eCapex(1) | 157 | 166 | - | 6,229 | 1 | - | 6,231 |
| スペイン以外 | 157 | 166 | - | 6,229 | 1 | - | 6,231 |
| スペイン(2) | - | - | - | - | - | - | - |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 157 | 198 | - | 6,632 | 1 | - | 6,634 |
| スペイン以外 | 157 | 198 | - | 6,632 | 1 | - | 6,634 |
| スペイン(2) | - | - | - | - | - | - | - |
| 平均従業員数 | 199 | 11,747 | - | 118,527 | 666 | - | 119,193 |
| 12月31日に終了 した事業年度 (単位:百万ユーロ) | TOTEM | 海外通信 事業及び シェアード・ サービス | 通信事業 消去 | 通信事業 合計 | モバイル・ファイナンシャル・ サービス | グループ 消去 | グループ 合計 |
| 2024年 - 実績ベースのデータ | |||||||
| 収益 | 709 | 1,292 | (2,095) | 40,264 | - | (4) | 40,260 |
| EBITDAaL(1) | 367 | (85) | 0 | 12,227 | (119) | 1 | 12,109 |
| 営業利益 | 250 | (666) | 0 | 5,511 | (396) | 1 | 5,116 |
| eCapex(1) | 157 | 183 | - | 6,423 | 1 | - | 6,425 |
| スペイン以外 | 157 | 183 | - | 6,257 | 1 | - | 6,259 |
| スペイン(2) | - | - | - | 166 | - | - | 166 |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 157 | 215 | - | 6,829 | 1 | - | 6,830 |
| スペイン以外 | 157 | 215 | - | 6,661 | 1 | - | 6,663 |
| スペイン(2) | - | - | - | 168 | - | - | 168 |
| 平均従業員数 | 199 | 11,715 | - | 118,598 | 672 | - | 119,270 |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
(3) 欧州セグメントの収益、EBITDAaL、営業利益及び平均従業員数に関係するデータは、2024年3月26日時点で事業を廃止したオレンジ・スペイン及びその子会社を除外している(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭及び連結財務書類に対する注記1を参照のこと。)。2024年3月26日から持分法適用事業体であるMásOrangeジョイント・ベンチャーの当期純利益持分は、欧州セグメントの営業利益で認識されている。
1.3.1 フランス
| フランス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 17,473 | 17,850 | 17,798 | (2.1)% | (1.8)% |
| EBITDAaL(1) | 6,429 | 6,372 | 6,393 | 0.9% | 0.6% |
| EBITDAaL/収益 | 36.8% | 35.7% | 35.9% | 1.1pt | 0.9pt |
| 営業利益 | 1,769 | 3,266 | 3,289 | (45.8)% | (46.2)% |
| eCapex(1) | 3,077 | 3,115 | 3,101 | (1.2)% | (0.8)% |
| eCapex/収益 | 17.6% | 17.4% | 17.4% | 0.2pt | 0.2pt |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 3,406 | 3,379 | 3,365 | 0.8% | 1.2% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資/収益 | 19.5% | 18.9% | 18.9% | 0.6pt | 0.6pt |
| 平均従業員数 | 39,452 | 40,687 | 40,708 | (3.0)% | (3.1)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
1.3.1.1 収益 - フランス
| フランス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 17,473 | 17,850 | 17,798 | (2.1)% | (1.8)% |
| 小売サービス(B2C及びB2B) | 11,250 | 11,303 | 11,303 | (0.5)% | (0.5)% |
| コンバージェンス・サービス | 5,394 | 5,268 | 5,268 | 2.4% | 2.4% |
| 移動体通信のみのサービス | 2,286 | 2,347 | 2,347 | (2.6)% | (2.6)% |
| 固定回線のみのサービス | 3,570 | 3,689 | 3,689 | (3.2)% | (3.2)% |
| 固定回線のみのブロードバンド・サービス | 3,102 | 3,098 | 3,098 | 0.1% | 0.1% |
| 固定回線のみのナローバンド・サービス | 469 | 590 | 590 | (20.6)% | (20.6)% |
| 卸売サービス | 4,103 | 4,389 | 4,337 | (6.5)% | (5.4)% |
| 機器の販売 | 1,416 | 1,419 | 1,419 | (0.2)% | (0.2)% |
| その他の収益 | 704 | 738 | 738 | (4.6)% | (4.6)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
2025年のフランスの収益は、2024年と比較して、実績ベースでは1.8%、比較可能ベースでは2.1%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、フランスの収益が2つの期間の間に377百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ 卸売サービスの減少。これは、主に(i)銅線ネットワークのアンバンドリング収益の減少、(ii)光ファイバー・ネットワーク(パブリック・イニシアチブ・ネットワーク(PIN))の構築減少、及び(iii)新たなRCSプロトコルのSMS及びMMS収益への影響及び取扱量の減少による、移動体通信及び固定回線相互接続収益の減少によるものであるが、(iv)第1に(2024年3月1日のオレンジ・ローカル・ループの土木工学インフラへのアクセス料金の引き上げに伴う)土木工学及びホスティング収益の増加、第2にFTTH回線の第三者通信事業者へのリースの増加によって部分的に相殺された。
・ 固定回線のみのナローバンド・サービスの減少。これは、従来型電話の収益減少傾向並びに固定回線のみ及びコンバージェンス超高速ブロードバンド・サービス(FTTH)への顧客の移行による。
・ 移動体通信のみのサービスの減少。これは、2つの期間の間に12ヶ月移動体通信のみのARPO(「金融用語集」を参照のこと。)が4.5%減少したことの影響によるものである。
・ その他の収益の減少。これは、2024年パリ・オリンピック競技大会の反対効果に関係するコンテンツ収益の減少によるものであり、銅ケーブル廃止による収益増加によって部分的に相殺された。
・ 上記は、コンバージェンス・サービス収益の増加によって部分的に相殺された。この増加は、コンバージェンス・サービス顧客当たりの移動体通信回線数の増加及び追加的サービスの増加に牽引され、2つの期間の間に12ヶ月コンバージェンスARPO(「金融用語集」を参照のこと。)が2.0%増加したことによる。2025年12月31日現在、フランスにおけるコンバージェンス・アクセス基盤は6.0百万顧客であった。
移動体通信、固定回線及びコンバージェンス・アクセス基盤の変動については、「1.3.1.5 追加情報 - フランス」に記載されている。
1.3.1.2 EBITDAaL - フランス
2025年、フランスのEBITDAaLは、2024年から実績ベースで0.6%、比較可能ベースで0.9%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、フランスのEBITDAaLが2つの期間の間に57百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ 外部購入費の減少。これは、主に(i)(光ファイバー・ネットワーク又はPINの構築の減少に伴う)第三者への再販のためのネットワーク構築費用及び関連機器購入の減少、(ii)その他のネットワーク費用及びIT費用の減少、(iii)主に小売手数料の減少並びに広告、販売促進及びスポンサー費用の減少による、販売費用、機器及びコンテンツ費用(資産計上された費用を除く。)の減少、(iv)業務効率化計画の一環としての費用抑制による。
・ 人件費の減少。これは、主に2つの期間の間に平均従業員数(フルタイム従業員及びこれに類する者)が減少したことによる。
・ 影響度は低いが、(i)その他の営業収益及び費用の増加、及び(ii)ファイナンスアセット(中継銀行によって融資されたセットトップ・ボックス)の減価償却費及び償却費の減少。
・ 上記は、(i)収益の377百万ユーロの減少、及び(ii)影響度は低いが、(特に光ファイバーに関連した新規リースの開始による)使用権資産の減価償却費の増加によって部分的に相殺された。
1.3.1.3 営業利益 - フランス
2025年のフランスの営業利益は、2024年と比較して、実績ベースでは1,520百万ユーロ、比較可能ベースでは1,496百万ユーロ減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、フランスの営業利益が2つの期間の間に1,496百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ 特定の人件費1,052百万ユーロ及び事業再編プログラム費用63百万ユーロを2025年に認識したこと。これは、主に2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)に基づく新しい高齢従業員非常勤雇用制度(TPS、連結財務書類に対する注記6を参照のこと。)及びモビリティ休暇プログラム(連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)に関係する。
・ 固定資産の減価償却費及び償却費が556百万ユーロ増加したこと。これは、主に(i)銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費368百万ユーロを2025年に認識したこと(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)、及び光ファイバー・ネットワーク展開の影響による。
・ 上記は、(i)EBITDAaLが57百万ユーロ増加したこと、及び(ii)2024年において、年次減損テストでOrange Concessionsに関する47百万ユーロの減損損失を、関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)で認識したことによる反対効果(連結財務書類に対する注記11.1を参照のこと。)によって部分的に相殺された。
1.3.1.4 経済的Capex - フランス
2025年、フランスの経済的Capexは、2024年から実績ベースで0.8%、比較可能ベースで1.2%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、フランスの経済的Capexが2つの期間の間に37百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ (特に光ファイバー経済モデルに関係した資産ローテーションに関連した)固定資産の売却増加並びに固定回線ネットワーク(特に土木工学及び銅線ローカル・ループ)及び移動体通信ネットワークへの投資減少。
・ 上記は、(i)ファイナンスアセットの変更(有形固定資産及び無形資産への投資でも認識されている。)に関連する、リース用電話機器、ライブボックス、顧客の敷地に設置された機器に関連した経済的Capexの増加、並びに(ii)IT関連資本的支出の増加によって部分的に相殺された。
1.3.1.5 追加情報 - フランス
| フランス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:千。期末時点。) | |||||
| コンバージェンス・サービス | |||||
| コンバージェンス・サービス顧客数 | 6,002 | 5,940 | 5,940 | 1.1% | 1.1% |
| 移動体通信サービス | |||||
| 移動体通信サービスへのアクセス件数 | 22,466 | 22,018 | 22,018 | 2.0% | 2.0% |
| うち、コンバージェンス・サービス顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 10,543 | 10,303 | 10,303 | 2.3% | 2.3% |
| 移動体通信のみのサービスへのアクセス | 11,923 | 11,715 | 11,715 | 1.8% | 1.8% |
| うち、契約顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 21,551 | 21,161 | 21,161 | 1.8% | 1.8% |
| プリペイド顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 915 | 856 | 856 | 6.8% | 6.8% |
| 固定回線サービス | |||||
| 固定回線サービスへのアクセス件数 | 24,549 | 25,446 | 25,446 | (3.5)% | (3.5)% |
| 固定回線小売サービスへのアクセス | 13,763 | 14,084 | 14,084 | (2.3)% | (2.3)% |
| うち、固定回線ブロードバンドへのアクセス | 12,392 | 12,277 | 12,277 | 0.9% | 0.9% |
| うち、超高速固定回線ブロードバンドへのアクセス | 10,433 | 9,291 | 9,291 | 12.3% | 12.3% |
| うち、コンバージェンス・サービス顧客による固定回線サービスへのアクセス | 6,002 | 5,940 | 5,940 | 1.1% | 1.1% |
| 固定回線のみへのアクセス | 6,390 | 6,338 | 6,338 | 0.8% | 0.8% |
| うち、固定回線ナローバンドへのアクセス | 1,371 | 1,807 | 1,807 | (24.1)% | (24.1)% |
| 固定回線卸売サービスへのアクセス | 10,786 | 11,362 | 11,362 | (5.1)% | (5.1)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
1.3.2 欧州
| 欧州 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 7,263 | 7,107 | 7,101 | 2.2% | 2.3% |
| EBITDAaL(1) | 2,028 | 1,965 | 1,950 | 3.2% | 4.0% |
| EBITDAaL/収益 | 27.9% | 27.6% | 27.5% | 0.3pt | 0.5pt |
| 営業利益 | 483 | 323 | 369 | 49.3% | 30.7% |
| eCapex(1) | 1,142 | 1,176 | 1,336 | (2.9)% | (14.5)% |
| 欧州(スペインを除く。) | 1,142 | 1,176 | 1,170 | (2.9)% | (2.4)% |
| eCapex(スペインを除く。)/収益 | 15.7% | 16.6% | 16.5% | (0.8pt) | (0.8pt) |
| スペイン(2) | - | - | 166 | - | N/A |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 1,559 | 1,243 | 1,404 | 25.5% | 11.1% |
| 欧州(スペインを除く。) | 1,559 | 1,243 | 1,236 | 25.5% | 26.1% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資(スペインを除く。)/収益 | 21.5% | 17.5% | 17.4% | 4.0pt | 4.1pt |
| スペイン(2) | - | - | 168 | - | N/A |
| 平均従業員数 | 20,234 | 20,906 | 20,932 | (3.2)% | (3.3)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
1.3.2.1 収益 - 欧州
| 欧州(スペインを除く(2)。) | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 7,263 | 7,107 | 7,101 | 2.2% | 2.3% |
| 小売サービス(B2C及びB2B) | 5,269 | 5,117 | 5,089 | 3.0% | 3.6% |
| コンバージェンス・サービス | 1,516 | 1,436 | 1,423 | 5.5% | 6.5% |
| 移動体通信のみのサービス | 2,176 | 2,189 | 2,180 | (0.6)% | (0.2)% |
| 固定回線のみのサービス | 977 | 992 | 991 | (1.5)% | (1.4)% |
| IT及び統合サービス | 600 | 500 | 494 | 20.0% | 21.3% |
| 卸売サービス | 831 | 819 | 814 | 1.5% | 2.1% |
| 機器の販売 | 1,068 | 1,081 | 1,049 | (1.2)% | 1.8% |
| その他の収益 | 95 | 91 | 150 | 4.8% | (36.4)% |
| 収益 | 7,263 | 7,107 | 7,101 | 2.2% | 2.3% |
| うち、ポーランド | 3,098 | 2,969 | 2,957 | 4.3% | 4.8% |
| うち、ベルギー及びルクセンブルク | 1,963 | 1,994 | 1,994 | (1.5)% | (1.5)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
2025年、欧州諸国の収益は、2024年から実績ベースで2.3%、比較可能ベースで2.2%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、欧州諸国の収益が2つの期間の間に156百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ (i)主にポーランド及びルーマニアにおけるIT及び統合サービスの増加、並びに(ii)コンバージェンス・サービスが主にポーランド(前年比9.2%増)及びベルギー(前年比3.8%増)で増加したこと。これは、欧州諸国におけるコンバージェンス顧客基盤の増加(前年比3.6%増)及びこれら2ヶ国における12ヶ月コンバージェンスARPOの増加の両方による。
・ 上記は、(i)主に2つの期間の間に固定回線のみのナローバンド・アクセス基盤が減少したことに関連する、固定回線のみのサービスの減少、(ii)主に、競争的圧力に起因する12ヶ月移動体通信のみのARPOの減少によるベルギーにおける移動体通信のみのサービスの減少、及び(iii)ほとんどの国での機器の販売の減少によって部分的に相殺された。
移動体通信、固定回線及びコンバージェンス・アクセス基盤の変動については、「1.3.2.5 追加情報 - 欧州」に記載されている。
1.3.2.2 EBITDAaL - 欧州
2025年の欧州諸国のEBITDAaLは、2024年と比較して、実績ベースでは4.0%、比較可能ベースでは3.2%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、欧州諸国のEBITDAaLが2つの期間の間に63百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ 収益の156百万ユーロの増加、並びに、影響度は低いが、(i)営業税及び賦課金の減少並びに(ii)ネットワーク運営及び維持外注費用の減少。
・ 上記は、(i)主にポーランドにおけるIT及び統合サービスの成長に関連した販売費用、機器及びコンテンツ費用の増加、(ii)主にポーランドにおける人件費の増加、及び(iii)特にルーマニアにおけるIT及び統合サービスの成長による第三者への再販のためのネットワーク構築費用の増加によって部分的に相殺された。
1.3.2.3 営業利益 - 欧州
2025年の欧州諸国の営業利益は、2024年と比較して、実績ベースでは114百万ユーロ、比較可能ベースでは159百万ユーロ増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、欧州諸国の営業利益が2つの期間の間に159百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ (i)MásOrangeジョイント・ベンチャー(持分法適用事業体、連結財務書類に対する注記11を参照のこと。)の純利益持分が158百万ユーロ改善したこと、及び(ii)EBITDAaLの63百万ユーロの増加。
・ 上記は、(i)主にポーランドにおける固定資産の減価償却費及び償却費の増加、及び(ii)オレンジ・ポルスカのバイタリティ・プログラム退職制度に関連した費用及び引当金34百万ユーロによるポーランドにおける事業再編プログラム費用の増加(連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)によって部分的に相殺された。
1.3.2.4 経済的Capex - 欧州
2025年、欧州諸国の経済的Capexは、2024年から実績ベースで14.5%、比較可能ベースで2.9%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、2つの期間の間に欧州諸国の経済的Capexが34百万ユーロ減少したことは、主に(i)ルーマニアにおける資産売却の増加及びポーランドにおける欧州の投資補助金の増加によるものであり、(ii)ポーランドにおける光ファイバー(FTTH)及び土木工学への投資増加によって部分的に相殺された。
1.3.2.5 追加情報 - 欧州
| 欧州(スペインを除く(2)。) | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:千。期末時点。) | |||||
| コンバージェンス・サービス | |||||
| コンバージェンス・サービス顧客数 | 3,310 | 3,195 | 3,195 | 3.6% | 3.6% |
| うち、ポーランド | 1,855 | 1,785 | 1,785 | 4.0% | 4.0% |
| ベルギー及びルクセンブルク | 689 | 668 | 668 | 3.1% | 3.1% |
| 移動体通信サービス | |||||
| 移動体通信サービスへのアクセス件数 | 42,287 | 40,177 | 40,177 | 5.3% | 5.3% |
| うち、コンバージェンス・サービス顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 5,765 | 5,533 | 5,533 | 4.2% | 4.2% |
| 移動体通信のみのサービスへのアクセス | 36,522 | 34,644 | 34,644 | 5.4% | 5.4% |
| うち、契約顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 34,140 | 31,555 | 31,555 | 8.2% | 8.2% |
| プリペイド顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 8,148 | 8,622 | 8,622 | (5.5)% | (5.5)% |
| うち、ポーランド | 20,131 | 18,608 | 18,608 | 8.2% | 8.2% |
| ベルギー及びルクセンブルク | 8,659 | 7,869 | 7,869 | 10.0% | 10.0% |
| 固定回線サービス | |||||
| 固定回線サービスへの アクセス件数 | 7,002 | 7,086 | 7,086 | (1.2)% | (1.2)% |
| 固定回線小売サービスへのアクセス | 6,591 | 6,703 | 6,703 | (1.7)% | (1.7)% |
| うち、固定回線ブロードバンドへのアクセス | 5,515 | 5,437 | 5,437 | 1.4% | 1.4% |
| うち、超高速固定回線ブロードバンドへのアクセス | 3,984 | 3,727 | 3,727 | 6.9% | 6.9% |
| うち、コンバージェンス・サービス顧客による固定回線サービスへのアクセス | 3,310 | 3,195 | 3,195 | 3.6% | 3.6% |
| 固定回線のみのサービスへのアクセス | 2,205 | 2,242 | 2,242 | (1.6)% | (1.6)% |
| うち、ポーランド | 2,945 | 2,892 | 2,892 | 1.8% | 1.8% |
| ベルギー及びルクセンブルク | 1,068 | 1,047 | 1,047 | 1.9% | 1.9% |
| うち、固定回線ナローバンドへの アクセス | 1,076 | 1,266 | 1,266 | (15.0)% | (15.0)% |
| 固定回線卸売サービスへのアクセス | 410 | 383 | 383 | 7.3% | 7.3% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
1.3.3 アフリカ及び中東
| アフリカ及び中東 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 8,427 | 7,509 | 7,683 | 12.2% | 9.7% |
| EBITDAaL(1) | 3,306 | 2,902 | 2,979 | 13.9% | 11.0% |
| EBITDAaL/収益 | 39.2% | 38.6% | 38.8% | 0.6pt | 0.5pt |
| 営業利益 | 2,209 | 1,910 | 1,966 | 15.7% | 12.4% |
| eCapex(1) | 1,428 | 1,292 | 1,324 | 10.5% | 7.8% |
| eCapex/収益 | 16.9% | 17.2% | 17.2% | (0.3pt) | (0.3pt) |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 1,645 | 1,330 | 1,363 | 23.7% | 20.7% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資/収益 | 19.5% | 17.7% | 17.7% | 1.8pt | 1.8pt |
| 平均従業員数 | 15,415 | 14,904 | 14,894 | 3.4% | 3.5% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
1.3.3.1 収益 - アフリカ及び中東
| アフリカ及び中東 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 8,427 | 7,509 | 7,683 | 12.2% | 9.7% |
| 小売サービス(B2C及びB2B) | 7,681 | 6,799 | 6,936 | 13.0% | 10.7% |
| 移動体通信のみのサービス | 6,508 | 5,776 | 5,904 | 12.7% | 10.2% |
| 固定回線のみのサービス | 1,067 | 940 | 955 | 13.5% | 11.7% |
| IT及び統合サービス | 105 | 82 | 77 | 28.0% | 37.7% |
| 卸売サービス | 606 | 590 | 612 | 2.8% | (1.0)% |
| 機器の販売 | 97 | 85 | 96 | 14.8% | 1.0% |
| その他の収益 | 43 | 36 | 39 | 18.1% | 11.3% |
| 収益 | 8,427 | 7,509 | 7,683 | 12.2% | 9.7% |
| うち、ソナテル・サブグループ(2) | 2,931 | 2,665 | 2,707 | 10.0% | 8.3% |
| コートジボワール・サブグループ(3) | 1,824 | 1,647 | 1,652 | 10.7% | 10.4% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) ソナテル・サブグループ:セネガル、マリ、ギニア、ギニアビサウ及びシエラレオネの事業体。
(3) コートジボワール・サブグループ:コートジボワール、ブルキナファソ及びリベリアの事業体。
2025年のアフリカ及び中東諸国の収益は、2024年と比較して、実績ベースでは9.7%、比較可能ベースでは12.2%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、アフリカ及び中東諸国の収益が2つの期間の間に918百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ 移動体通信のみのサービスの増加。これは、(i)前年比17.3%増加して2025年12月31日現在で90.8百万顧客となった4G顧客基盤に牽引されて、前年比18.6%増加したデータ・サービスの成長、(ii)主にアクティブ顧客基盤の増加(18.3%増)に起因して、オレンジ・マネーの収益が18.0%増加し、2025年には787百万ユーロとなったこと、並びに(iii)音声サービスの成長によって牽引されたものである。移動体通信のアクセス基盤は、前年比で7.9%増加した。
・ 固定回線のみのブロードバンド・サービスの増加(前年比18.4%増)により、固定回線のみのサービスが増加した。固定回線のみのブロードバンド・アクセス基盤は、2025年12月31日現在、前年比21.8%増の4.8百万に達した。
・ 影響度は低いが、基本的にエジプトにおけるIT及び統合サービス、卸売サービス及び機器の販売の成長。
1.3.3.2 EBITDAaL - アフリカ及び中東
2025年のアフリカ及び中東諸国のEBITDAaLは、2024年と比較して、実績ベースでは11.0%、比較可能ベースでは13.9%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、2つの期間の間にアフリカ及び中東諸国のEBITDAaLが404百万ユーロ増加したことは、主に収益が918百万ユーロ増加したことによるものであり、それは(i)主に(オレンジ・マネー及び通信事業の成長に伴う)小売手数料の増加による販売費用、機器及びコンテンツ費用の増加、(ii)特定の国での事業の成長及び財政圧力に関係した営業税及び賦課金の増加、(iii)全ての国での通信量の増加及び継続的なネットワーク展開によるその他のネットワーク費用及びIT費用の増加、並びに(iv)事業の成長に関連した人件費、サービス手数料及びオペレーター間費用並びにその他の外部購入費の増加によって部分的に相殺された。
1.3.3.3 営業利益 - アフリカ及び中東
2025年、アフリカ及び中東諸国の営業利益は、2024年から実績ベースで12.4%、比較可能ベースで15.7%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースでは、アフリカ及び中東諸国の営業利益は、2つの期間の間に300百万ユーロ増加した。これは主にEBITDAaLの404百万ユーロの増加により説明することができるが、ネットワークへの継続的な投資及び新規ライセンスの取得を主因とする固定資産の減価償却費及び償却費の増加により部分的に相殺された。
1.3.3.4 経済的Capex - アフリカ及び中東
2025年のアフリカ及び中東諸国の経済的Capexは、2024年と比較して、実績ベースでは7.8%、比較可能ベースでは10.5%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースでアフリカ及び中東諸国の経済的Capexが2つの期間の間、136百万ユーロ増加したことは、(i)ほとんどの国で、事業成長を支援するための移動体通信ネットワークへの投資(展開及び能力増強のための投資)が増加したこと、(ii)ITインフラ及びサーバーへの投資の増加、及び(iii)超高速ブロードバンド固定回線ネットワーク(FTTH)への投資の増加による。
1.3.3.5 追加情報 - アフリカ及び中東
| アフリカ及び中東 | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:千。期末時点。) | |||||
| 移動体通信サービス | |||||
| 移動体通信サービスへのアクセス件数 | 173,718 | 161,014 | 161,014 | 7.9% | 7.9% |
| うち、契約顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 13,082 | 12,114 | 12,114 | 8.0% | 8.0% |
| プリペイド顧客による移動体通信サービスへのアクセス | 160,636 | 148,900 | 148,900 | 7.9% | 7.9% |
| うち、ソナテル・サブグループ(2) | 40,418 | 40,978 | 40,978 | (1.4)% | (1.4)% |
| コートジボワール・サブグループ(3) | 37,630 | 34,647 | 34,647 | 8.6% | 8.6% |
| 固定回線サービス | |||||
| 固定回線サービスへのアクセス 件数 | 5,807 | 4,910 | 4,910 | 18.3% | 18.3% |
| 固定回線小売サービスへの アクセス | 5,807 | 4,910 | 4,910 | 18.3% | 18.3% |
| うち、固定回線ブロードバンドへのアクセス | 4,832 | 3,968 | 3,968 | 21.8% | 21.8% |
| 固定回線ナローバンドへのアクセス | 974 | 942 | 942 | 3.4% | 3.4% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) ソナテル・サブグループ:セネガル、マリ、ギニア、ギニアビサウ及びシエラレオネの事業体。
(3) コートジボワール・サブグループ:コートジボワール、ブルキナファソ及びリベリアの事業体。
1.3.4 オレンジ・ビジネス
| オレンジ・ビジネス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 7,325 | 7,693 | 7,777 | (4.8)% | (5.8)% |
| EBITDAaL(1) | 577 | 616 | 624 | (6.3)% | (7.5)% |
| EBITDAaL/収益 | 7.9% | 8.0% | 8.0% | (0.1pt) | (0.1pt) |
| 営業利益 | (277) | 296 | 303 | N/A | N/A |
| eCapex(1) | 279 | 324 | 323 | (14.0)% | (13.6)% |
| eCapex/収益 | 3.8% | 4.2% | 4.1% | (0.4pt) | (0.3pt) |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 383 | 327 | 326 | 17.0% | 17.5% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資/収益 | 5.2% | 4.3% | 4.2% | 1.0pt | 1.0pt |
| 平均従業員数 | 29,415 | 30,084 | 30,150 | (2.2)% | (2.4)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
オレンジ・ビジネスの変革及び簡素化に関する計画は、2025年12月31日現在においても進行中であった(「1.1.3 主な出来事」及び連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)。
1.3.4.1 収益 - オレンジ・ビジネス
| オレンジ・ビジネス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 7,325 | 7,693 | 7,777 | (4.8)% | (5.8)% |
| 固定回線のみのサービス | 2,715 | 2,938 | 2,958 | (7.6)% | (8.2)% |
| 音声サービス(2) | 673 | 770 | 773 | (12.7)% | (13.0)% |
| データ・サービス(3) | 2,042 | 2,167 | 2,186 | (5.8)% | (6.6)% |
| IT及び統合サービス | 3,698 | 3,784 | 3,828 | (2.3)% | (3.4)% |
| 移動体通信サービス及び機器(4) | 912 | 971 | 990 | (6.1)% | (7.9)% |
| 移動体通信のみのサービス | 687 | 715 | 716 | (4.0)% | (4.0)% |
| 卸売サービス | 17 | 21 | 40 | (19.0)% | (57.5)% |
| 機器の販売 | 209 | 235 | 235 | (11.2)% | (11.2)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 音声サービスには、(i)従来型音声サービス(公衆交換電話網又はPSTNアクセス)、(ii)ボイスオーバー・インターネット・プロトコル(VoIP)製品、(iii)電話会議サービス、(iv)コールセンターへの着信通信量、及び(v)音声サービスの運営に関するネットワーク機器の販売を含む。
(3) データ・サービスには、(i)オレンジ・ビジネスが依然として提供する従来型データ・ソリューション(フレーム・リレー、トランスレル、リース用回線、ナローバンド)、(ii)一定の成熟度に達したIP-VPN(インターネット・プロトコル仮想パーソナル・ネットワーク)などのサービス及び衛星又は光ファイバーアクセスなどのブロードバンド・インフラ製品、(iii)衛星テレビ放送サービス、(iv)Business Everywhereローミング・サービス、並びに(v)データ・サービスの運営に関するネットワーク機器の販売を含む。
(4) 移動体通信サービス及び機器の販売には、(i)移動体通信のみのサービス、(ii)他の通信事業者に請求される着信移動体通信B2B通信量に対応した卸売サービス、及び(iii)移動体通信機器の販売を含む。
2025年、オレンジ・ビジネスの収益は、2024年から実績ベースで5.8%、比較可能ベースで4.8%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、オレンジ・ビジネスの収益が2つの期間の間に367百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ 固定回線のみのサービスの減少。これは、(i)データ・サービス技術の変革に向けた全般的傾向によるデータ・サービスの減少、及び(ii)主にフランスにおける従来型固定回線電話の減少傾向の影響を受けた音声サービスの減少両方から影響を受けている。
・ 統合サービスの減少(前年比6.4%減)の影響を受けたIT及び統合サービス、並びにクラウド・サービスの減少(前年比8.0%減)。2つの期間の間に、Orange Cyberdefenseの収益においてサイバー・セキュリティ・サービスが6.8%増加して、2025年に1,252百万ユーロとなった(Orange Cyberdefense内)。
・ 移動体通信サービス及び機器の減少。これは、大規模な移動体通信機器契約が2024年に認識されたことの反対効果及びローミング収益の減少による。
1.3.4.2 EBITDAaL - オレンジ・ビジネス
2025年のオレンジ・ビジネスのEBITDAaLは、2024年と比較して、実績ベースでは7.5%、比較可能ベースでは6.3%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、オレンジ・ビジネスによるEBITDAaLが2つの期間の間に39百万ユーロ減少したことは、収益が367百万ユーロ減少したことによるが、そのほとんどはEBITDAaLの算出に含まれる、以下の営業費用の減少によって相殺された。(i)その他の営業費用の減少(その他の営業利益控除後)、(ii)主に音声通信量及びローミングの減少によるサービス手数料及びオペレーター間費用の減少、(iii)特に平均従業員数(フルタイム従業員及びこれに類する者)の減少に関連した人件費の減少、(iv)主に機器の販売の減少による販売費用及び機器費用の減少、(v)複数のIT機器リース終了による使用権資産の減価償却費及び償却費の減少、及び(vi)その他の外部購入費の減少。
1.3.4.3 営業利益 - オレンジ・ビジネス
2025年のオレンジ・ビジネスの営業利益は、2024年と比較して、実績ベースでは579百万ユーロ、比較可能ベースでは573百万ユーロ減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、オレンジ・ビジネスの営業利益が2つの期間の間に573百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ 2025年に332百万ユーロののれんの減損を認識した。この減損は、主に割引率の上昇、競争圧力の高まり、及び2024年12月31日時点で使用されていたものからの事業計画の下方修正(連結財務書類に対する注記7を参照のこと。)による。
・ 特定の人件費165百万ユーロを2025年に認識したこと。これは、主に2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)に基づく新しい高齢従業員非常勤雇用制度(TPS、連結財務書類に対する注記6を参照のこと。)に関係する。
・ オレンジ・ビジネス再編計画に関係する再編費用108百万ユーロを2025年に認識したこと。これは、主にサービス及び機器の段階的廃止並びに関連する事業に関係する施設の閉鎖に関係する(連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)。
1.3.4.4 経済的Capex - オレンジ・ビジネス
2025年、オレンジ・ビジネスの経済的Capexは、2024年から実績ベースで13.6%、比較可能ベースで14.0%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、オレンジ・ビジネスの経済的Capexが2つの期間の間に45百万ユーロ減少したことは、主に、事業の再編及び継続的な変革計画に関連して固定資産の売却が増加したことによって説明でき、それはデジタル・サービス変換プロジェクトへの投資増加によって部分的に相殺された。
1.3.4.5 追加情報 - オレンジ・ビジネス
| オレンジ・ビジネス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:千。期末時点。) | |||||
| 移動体通信サービス | |||||
| フランスの移動体通信サービスへのアクセス件数(2) | 34,330 | 29,796 | 29,796 | 15.2% | 15.2% |
| 固定回線サービス | |||||
| フランスの固定回線サービスへのアクセス件数 | 737 | 872 | 872 | (15.5)% | (15.5)% |
| 固定回線小売サービスへのアクセス | 737 | 872 | 872 | (15.5)% | (15.5)% |
| うち、固定回線ブロードバンドへのアクセス | 193 | 214 | 214 | (9.8)% | (9.8)% |
| 固定回線ナローバンドへの アクセス | 544 | 658 | 658 | (17.3)% | (17.3)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 契約顧客。
1.3.5 TOTEM
| TOTEM | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 728 | 709 | 709 | 2.6% | 2.6% |
| EBITDAaL(1) | 369 | 366 | 367 | 0.9% | 0.6% |
| EBITDAaL/収益 | 50.7% | 51.5% | 51.7% | (0.9pt) | (1.0pt) |
| 営業利益 | 245 | 248 | 250 | (1.3)% | (1.8)% |
| eCapex(1) | 165 | 157 | 157 | 5.1% | 5.1% |
| eCapex/収益 | 22.6% | 22.1% | 22.1% | 0.5pt | 0.5pt |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 165 | 157 | 157 | 5.0% | 5.0% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資/収益 | 22.6% | 22.1% | 22.1% | 0.5pt | 0.5pt |
| 平均従業員数 | 202 | 199 | 199 | 1.2% | 1.2% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
1.3.5.1 収益 - TOTEM
| TOTEM | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 728 | 709 | 709 | 2.6% | 2.6% |
| 卸売サービス | 728 | 709 | 709 | 2.6% | 2.6% |
| その他の収益 | - | - | - | - | - |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
2025年、TOTEMの収益は、2024年から実績ベースと比較可能ベースでそれぞれ2.6%増加した。
TOTEMの収益が2つの期間の間に19百万ユーロ増加したことは、主にホスティング収益が前年比1.6%増加したこと、及び新規テナントのための作業及び調査活動が増加したことによる。
2025年12月31日現在、TOTEMは、26,883サイト及び39,250人のアクティブな利用者を有しており、すなわち、1サイト当たりの利用者数は1.46人となっている。
1.3.5.2 EBITDAaL - TOTEM
2025年、TOTEMのEBITDAaLは、2024年から実績ベースで0.6%、比較可能ベースで0.9%増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、TOTEMのEBITDAaLが2つの期間の間に3百万ユーロ増加したことは、主に(i)収益の19百万ユーロの増加、不動産関連費用の減少、ネットワークの運営・維持費用の減少によるものであり、(ii)(新規テナントのために実施された作業及び調査活動によってもたらされた)第三者への再販のためのネットワーク構築費用の増加、及び使用権資産の減価償却費及び償却費の増加によって部分的に相殺された。
1.3.5.3 営業利益 - TOTEM
2025年、TOTEMの営業利益は、2024年から実績ベースで1.8%、比較可能ベースで1.3%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、TOTEMの営業利益が3百万ユーロ減少したことは、固定資産の減価償却費及び償却費の増加によるものであり、EBITDAaLが3百万ユーロ増加したことによって部分的に相殺された。
1.3.5.4 経済的Capex - TOTEM
2025年、TOTEMの経済的Capexは、2024年から実績ベースと比較可能ベースでそれぞれ5.1%増加した。
TOTEMの経済的Capexが2つの期間の間に8百万ユーロ増加したことは、主にフランスにおける新たな移動体通信基地局の建設に関係する投資の増加、及びスペインにおけるFTTT(ファイバー・トゥ・ザ・タワー)投資の増加による。
1.3.6 海外通信事業及びシェアード・サービス
| 海外通信事業及びシェアード・サービス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 1,219 | 1,287 | 1,292 | (5.3)% | (5.7)% |
| EBITDAaL(1) | (187) | (59) | (85) | (216.1)% | (119.4)% |
| EBITDAaL/収益 | (15.3)% | (4.6)% | (6.6)% | (10.8pt) | (8.7pt) |
| 営業利益 | (927) | (464) | (666) | (99.8)% | (39.3)% |
| eCapex(1) | 115 | 166 | 183 | (30.7)% | (37.1)% |
| eCapex/収益 | 9.5% | 12.9% | 14.2% | (3.5pt) | (4.7pt) |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 184 | 198 | 215 | (7.1)% | (14.5)% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資/収益 | 15.1% | 15.4% | 16.6% | (0.3pt) | (1.6pt) |
| 平均従業員数 | 11,663 | 11,747 | 11,715 | (0.7)% | (0.4)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
1.3.6.1 収益-海外通信事業及びシェアード・サービス
| 海外通信事業及びシェアード・ サービス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 収益 | 1,219 | 1,287 | 1,292 | (5.3)% | (5.7)% |
| 卸売サービス | 797 | 849 | 851 | (6.2)% | (6.4)% |
| その他の収益 | 422 | 438 | 441 | (3.6)% | (4.3)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
2025年、海外通信事業及びシェアード・サービスの収益は、2024年から実績ベースで5.7%、比較可能ベースで5.3%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、海外通信事業及びシェアード・サービスの収益が2つの期間の間に69百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ 卸売サービスの53百万ユーロの減少。これは、主に音声通信量及びメッセージング・ソリューションの減少傾向によるもので、データに関係するサービス及びローミング管理サービスの増加によって部分的に相殺された。
・ その他の収益の16百万ユーロの減少。これは、主に当グループのイノベーション部門による特許及び知的財産権収益を2024年に認識したことの反対効果によるものであり、ソフレコム(コンサルティング及び土木工事会社)の収益増加によって部分的に相殺された。
1.3.6.2 EBITDAaL-海外通信事業及びシェアード・サービス
2025年の海外通信事業及びシェアード・サービスのEBITDAaLは、2024年と比較して、実績ベースでは102百万ユーロ、比較可能ベースでは128百万ユーロ減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、海外通信事業及びシェアード・サービスのEBITDAaLが2つの期間の間に128百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ その他の営業収益の減少(その他の営業費用控除後)及び収益の69百万ユーロの減少。
・ 上記は、(i)主に(卸売サービスによる収益の減少に伴う)相互接続費用の減少による外部購入費用の減少並びに広告、販売促進及びスポンサー費用の減少、(ii)(主にフランスにおける当グループの不動産投資売却プログラムによる)使用権資産の減価償却費及び償却費の減少によって部分的に相殺された。
1.3.6.3 営業利益-海外通信事業及びシェアード・サービス
2025年の海外通信事業及びシェアード・サービスの営業利益は、2024年と比較して、実績ベースでは261百万ユーロ、比較可能ベースでは463百万ユーロ減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、海外通信事業及びシェアード・サービスの営業利益が2つの期間の間に463百万ユーロ減少したのは、主に以下による。
・ 特定の人件費322百万ユーロを2025年に認識したこと。これは、主に2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)に基づく新しい高齢従業員非常勤雇用制度(TPS、連結財務書類に対する注記6を参照のこと。)に関係する。
・ EBITDAaLの128百万ユーロの減少。
1.3.6.4 経済的Capex - 海外通信事業及びシェアード・サービス
2025年の海外通信事業及びシェアード・サービスの経済的Capexは、2024年と比較して、実績ベースでは37.1%、比較可能ベースでは30.7%減少した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、海外通信事業及びシェアード・サービスの経済的Capexが2つの期間の間に51百万ユーロ減少したことは、主に当グループの不動産資産最適化の一環で実施されたフランスにおける大規模な資産処分、及び特定部門への投資減少によって説明することができる。
1.3.7 モバイル・ファイナンシャル・サービス
| モバイル・ファイナンシャル・ サービス | 2025年 | 2024年 比較可能 ベースのデータ(1) | 2024年 実績 ベースのデータ | 比較可能 ベースのデータの 増減率 | 実績 ベースのデータの 増減率 |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |||||
| 銀行業務収益純額(NBI)(2) | 8 | 12 | 46 | (37.1)% | (83.0)% |
| 銀行の与信リスクに係る費用(3) | (0) | (7) | (9) | (92.7)% | (94.8)% |
| 営業利益 | (80) | (233) | (396) | 65.6% | 79.7% |
| eCapex(1) | 2 | 1 | 1 | 45.3% | 45.3% |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 2 | 1 | 1 | 46.6% | 46.6% |
| 平均従業員数 | 353 | 666 | 672 | (47.0)% | (47.5)% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) その他の営業収益として認識された銀行業務収益純額(NBI)(連結財務書類に対する注記1.3、1.4及び4.2を参照のこと。)。
(3) その他の営業費用において認識された銀行の与信リスクに係る費用(連結財務書類に対する注記1.3、1.4及び5.2を参照のこと。)。
Orange OBK(旧オレンジ・バンク)は、2023年に発表された欧州のリテール銀行市場から撤退する計画に沿って、2025年に着手した作業を完了した(「1.1.3 主な出来事」及び連結財務書類に対する注記5.3及び17.1を参照のこと。)。
フランス健全性監督破綻処理機構(Autorité de contrôle prudentiel et de résolution - ACPR)による銀行免許取消しが、2025年12月15日に発効した。この手続により、オレンジ・バンクの銀行事業は公式に廃止され、同社はそれ以降商業会社になり、Orange OBKに名称変更した(連結財務書類に対する注記17.1を参照のこと。)。
1.3.7.1 営業活動-モバイル・ファイナンシャル・サービス
モバイル・ファイナンシャル・サービスに関するセグメント情報(営業利益、有形固定資産及び無形資産への投資)は、連結財務書類に対する注記1.3、1.4及び1.5に表示されている。
2025年、モバイル・ファイナンシャル・サービスの営業利益は、2024年から実績ベースで316百万ユーロ、比較可能ベースで153百万ユーロ増加した(「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。
比較可能ベースで、モバイル・ファイナンシャル・サービスの営業利益が2つの期間の間に153百万ユーロ改善したのは、主に以下による。
・ 銀行事業の廃止による、EBITDAaLの算出に含まれる営業費用(主に人件費、IT費用及び経費)の減少。
・ 2つの期間の間の、銀行事業の廃止に関連する再編費用の減少による事業再編プログラム費用の減少(連結財務書類に対する注記5.3を参照のこと。)。
1.3.7.2 資産、負債及びキャッシュ・フロー-モバイル・ファイナンシャル・サービス
モバイル・ファイナンシャル・サービスに関するセグメント情報(資産、負債及びキャッシュ・フロー)は、連結財務書類に対する注記1.6、1.7及び1.8に表示されており、モバイル・ファイナンシャル・サービスの事業(金融資産及び負債)は、連結財務書類に対する注記17に記載されている。
Orange OBKは、欧州のリテール銀行市場から撤退する計画(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)に従って、また2024年のフランス及びスペインにおけるローン・ポートフォリオ売却によって、2025年事業年度中に満期未到来の投資ポートフォリオを処分した(連結財務書類に対する注記17.1を参照のこと。)。2025年12月31日現在、Orange OBKには、重要でないローンのみ残っている。
2024年12月31日現在、フランス及びスペインにおけるOrange OBKの顧客の全ての口座は閉鎖されている。2025年、インターネット・プラットフォームであるRaisin(預金者がオンラインで出資できる投資を掲載しているプラットフォーム)から集められた預金(定期預金から成る。)は全て満期前に返還された。
モバイル・ファイナンシャル・サービスの事業に関連するリスクのさらなる情報については、「3 事業等のリスク」「3.3 金融リスク」を参照のこと。
1.4 キャッシュ・フロー、持分及び金融債務
財務書類の透明性を確保し、通信事業とモバイル・ファイナンシャル・サービスの事業の業績を切り離すために、分析及び財務コメントを分離してこれらの2つの事業領域を反映させている。したがって、「1.4.1 通信事業の流動性とキャッシュ・フロー」及び「1.4.2 通信事業の金融債務及び流動性ポジション」は通信事業について扱い、「1.3.7 モバイル・ファイナンシャル・サービス」は当グループの銀行事業を対象としている。
1.4.1 通信事業の流動性とキャッシュ・フロー
1.4.1.1 通信事業による有機的キャッシュ・フロー及び全部込みフリー・キャッシュ・フロー
通信事業による有機的キャッシュ・フロー及び全部込みフリー・キャッシュ・フローは、IFRSによって定義された財務指標ではない。これらの指標の算出に関する詳細情報及びオレンジ・グループがこれらの指標を使用する理由については、「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
連結キャッシュ・フロー計算書のように、下記の表で表示されている通信事業による有機的キャッシュ・フロー及び全部込みフリー・キャッシュ・フローは、独占的支配権を喪失した2024年3月26日までのオレンジ・スペイン及びその子会社のキャッシュ・フローを含み(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)、持分法によるスペインのMásOrangeジョイント・ベンチャーのキャッシュ・フローを考慮していない(連結財務書類に対する注記11を参照のこと。)。
| 通信事業による有機的キャッシュ・フロー及び全部込みフリー・キャッシュ・フロー(1) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | ||
| 通信事業のEBITDAaL(2024年3月26日までスペインを含む。)(1) | 12,522 | 12,532 |
| うち、継続事業 | 12,522 | 12,227 |
| うち、非継続事業(スペイン)(2) | - | 305 |
| 通信事業のeCapex(2024年3月26日までスペインを含む。)(1) | (6,206) | (6,423) |
| eCapex買掛債務の増加(減少)(3) | (154) | (43) |
| 運転資本需要の減少(増加)(4) | 113 | (243) |
| 利息支払額及びデリバティブに対する金利の影響(純額) (配当金受取額控除後)(5) | (741) | (736) |
| 法人税支払額(6) | (1,138) | (1,058) |
| その他の営業項目(7) | (744) | (770) |
| 通信事業による有機的キャッシュ・フロー(1) | 3,653 | 3,259 |
| うち、継続事業 | 3,653 | 3,372 |
| うち、非継続事業(スペイン)(2) | - | (113) |
| 通信ライセンスの支払額(8) | (640) | (263) |
| 重要な訴訟に係る支払額(受領額) | (50) | 54 |
| 劣後債のクーポン(9) | (169) | (175) |
| 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー(1) | 2,793 | 2,875 |
| うち、継続事業 | 2,793 | 2,992 |
| うち、非継続事業(スペイン)(2) | - | (117) |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
2024年については、2024年3月26日(オレンジが独占的支配権を喪失した日)までのオレンジ・スペイン及びその子会社を含むデータ(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
(2) MásOrangeの設立により、2024年3月26日に終了した事業(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
2024年におけるEBITDAaL(連結財務書類に対する注記1.4を参照のこと。)及び2024年1月1日から同年3月26日までのキャッシュ・フロー。
(3) 投資助成金の前受けを含む。
(4) 「金融用語集」を参照のこと。
(5) (i)2025年の244百万ユーロ及び2024年の254百万ユーロのリース負債に係る利息支払額(2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。)、並びに(ii)2025年の11百万ユーロ及び2024年の17百万ユーロのファイナンスアセットに関連する債務に係る利息支払額を除く(連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)。
(6) 2024年は、その他の営業項目に再分類された、2017事業年度及び2018事業年度のデジタル商品に関連したVAT及び電子通信サービスに対する税金滞納額の査定に関する法的紛争に関連した70百万ユーロの還付金を除く。
(7) (i)フランスの「高齢従業員非常勤雇用制度」(TPS)、並びに事業再編プログラム費用に関連する支払い、(ii)リース負債及びファイナンスアセットに関する支払債務の返済、(iii)営業税及び賦課金に関する受取債権及び支払債務の変動、並びに(iv)非資金性影響額の消去を含む。
(8) 主に(i)2025年のポーランド、エジプト、ルーマニア及びスロバキアにおけるライセンス並びに(ii)2024年のポーランド、ヨルダン、フランス及びルーマニアにおけるライセンスに関連する支払い(連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)。
(9) 「1.4.3 持分」及び連結財務書類に対する注記15.4を参照のこと。
1.4.1.1.1 通信事業による有機的キャッシュ・フロー
2025年の通信事業による有機的キャッシュ・フローは、実績ベースで3,653百万ユーロ(2024年は3,259百万ユーロ)(オレンジが独占的支配権を喪失した2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)であった。
通信事業による有機的キャッシュ・フローが2024年から2025年に実績ベースで394百万ユーロ増加(オレンジが独占的支配権を喪失した2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。)したのは、以下による。
・ 非継続事業の通信事業による有機的キャッシュ・フローを2024年に認識したことの反対効果、マイナス113百万ユーロ。
・ 継続事業の通信事業による有機的キャッシュ・フローが281百万ユーロ増加したこと。これは主に、通信事業のEBITDAaLが実績ベースで295百万ユーロ増加したこと(「1.2.2 グループのEBITDAaL」を参照のこと。)による。
1.4.1.1.2 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー
2025年の通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローは、実績ベースで2,793百万ユーロ(2024年は2,875百万ユーロ)(オレンジが独占的支配権を喪失した2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)であった。
通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローが2024年から2025年に実績ベースで82百万ユーロ減少(オレンジが独占的支配権を喪失した2024年3月26日までオレンジ・スペイン及びその子会社を含む。)したのは、以下による。
・ 非継続事業の通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローを2024年に認識したことの反対効果、マイナス117百万ユーロ。
・ 継続事業の通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローが199百万ユーロ減少したことは、主に(i)通信ライセンスの支払いが380百万ユーロ増加したこと(認識されたライセンス支払いについては「1.2.6.1.2 通信ライセンス」を参照、また連結財務書類に対する注記1.8及び8.4を参照のこと。)、及び(ii)重要な訴訟に係る支払額(受取額)が104百万ユーロ増加したことによるものであり、(iii)通信事業による有機的キャッシュ・フローが281百万ユーロ増加したことによって部分的に相殺された。
1.4.1.2 通信事業によるキャッシュ・フロー
通信事業によるキャッシュ・フローは、連結財務書類に対する注記1.8に表示されている。
| 通信事業によるキャッシュ・フロー計算書の要約(1) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | ||
| 営業活動により生じた正味キャッシュ・フロー | 11,553 | 11,410 |
| 投資活動に使用したキャッシュ純額 | (7,004) | (3,001) |
| うち、オレンジ・スペイン及びその子会社の持分証券の売却(譲渡現金控除後) | 15 | 4,423 |
| 財務活動に使用したキャッシュ純額 | (795) | (5,618) |
| 現金及び現金同等物の現金変動額 | 3,753 | 2,791 |
| 期首残高における現金及び現金同等物 | 8,434 | 5,504 |
| 現金及び現金同等物の現金変動額 | 3,753 | 2,791 |
| 現金及び現金同等物の非現金変動額 | (62) | 139 |
| 期末残高における現金及び現金同等物 | 12,125 | 8,434 |
(1) 連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。
1.4.1.2.1 営業活動(通信事業)により生じた正味キャッシュ・フロー
営業活動(通信事業)により生じた正味キャッシュ・フローは、実績ベースにおける2024年の11,410百万ユーロに対し、2025年は11,553百万ユーロであった。
2025年にオレンジは、運転資本需要を管理する方針を実行した。運転資本需要の変動への(i)受取債権の売却プログラム、並びに(ii)商品・サービス及び固定資産に関する特定のサプライヤーへの債務の支払期間の延長による影響は、連結財務書類に対する注記4.3及び5.6にそれぞれ記載されている。
| 営業活動(通信事業)により生じた正味キャッシュ・フローの変動(2025年と2024年の比較) | |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |
| 2024年の営業活動により生じた正味キャッシュ・フロー | 11,410 |
| 通信事業による営業収益の増加(減少)(1) | (2,008) |
| うち、2025年のGEPP契約の影響(2) | (1,633) |
| うち、2025年のフランスにおける銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費(3) | (368) |
| うち、2025年のオレンジ・ビジネスに関連するのれんの減損(4) | (332) |
| うち、その他 | 325 |
| 運転資本需要の変動 | 356 |
| 営業税及び賦課金支払額の減少(増加) | (23) |
| 利息支払額及びデリバティブに対する金利の影響(純額)(配当金受取額控除後)の減少(増加) | 13 |
| 法人税支払額の減少(増加) | (150) |
| 営業収益及び表示のために組替えられた項目に含まれる非資金項目の変動(5) | 1,956 |
| フランスにおける高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)(6) | 1,545 |
| うち、固定資産の減価償却費及び償却費(継続事業) | 667 |
| うち、のれんの減損 | 332 |
| その他 | (588) |
| 2025年の営業活動により生じた正味キャッシュ・フロー | 11,553 |
(1) 実績ベースでの継続事業の通信事業による営業収益。
(2) 2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響。
(3) 「1.1.3 主な出来事」及び連結財務書類に対する注記8を参照のこと。
(4) 「1.2.3 グループの営業利益」及び連結財務書類に対する注記7を参照のこと。
(5) 表示のために組替えられた項目は、営業利益に含まれ、別途上述されている営業税及び賦課金の消去を含む。
(6) 連結財務書類に対する注記6.2.3を参照のこと。
営業活動(通信事業)により生じた正味キャッシュ・フローは、2024年から2025年の間に実績ベースで143百万ユーロ増加した。これは主に以下に起因するものであった。
・ 2つの期間の間の運転資本需要の変動額356百万ユーロ。これは、主に2024年3月26日にオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したこと(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)の反対効果226百万ユーロによる。
・ 上記は、特にアフリカ及び中東における事業体の業績の伸びを反映した、法人税支払額の150百万ユーロの増加によって部分的に相殺された。
2024年は、非継続事業の営業活動により生じた正味キャッシュ・フローへの正の寄与額は105百万ユーロで、1四半期分の事業活動に相当するものであった(連結キャッシュ・フロー計算書を参照のこと。)。
1.4.1.2.2 投資活動(通信事業)に使用したキャッシュ純額
投資活動(通信事業)に使用したキャッシュ純額は、実績ベースにおける2024年のマイナス3,001百万ユーロに対して、2025年はマイナス7,004百万ユーロとなった。
| 投資活動(通信事業)に使用したキャッシュ純額 | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ。) | ||
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却)(1)(5) | (7,000) | (6,729) |
| 有形固定資産及び無形資産の購入の支払額(1) | (7,485) | (7,000) |
| 有形固定資産及び無形資産の購入 | (7,320) | (6,709) |
| eCapex(2) | (6,206) | (6,423) |
| 固定資産の売却額の消去(3) | (522) | (251) |
| 通信ライセンス | (593) | (35) |
| 固定資産債務の増加(減少)(4) | (164) | (291) |
| 有形固定資産及び無形資産の売却の受領額(5) | 485 | 270 |
| 持分証券の取得及び売却(6) | (25) | 4,382 |
| 持分証券の取得(6) | (128) | (113) |
| 持分証券の売却(6) | 103 | 4,496 |
| オレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権の喪失(7) | 15 | 4,423 |
| OCS及びオレンジ・スタジオの売却(7) | (4) | (67) |
| その他の売却 | 92 | 140 |
| 投資及びその他の金融資産のその他の減少(増加)(8) | 20 | (654) |
| 投資活動に使用したキャッシュ純額 | (7,004) | (3,001) |
(1) 固定資産債務の変動額控除後。さらに、ファイナンスアセットは、取得時に正味キャッシュ・フローに影響を及ぼさない(「1.2.6 グループの資本的支出」並びに連結財務書類に対する注記1.5及び8.5を参照のこと。)。
(2) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(3) 経済的Capex(eCapex)に含まれる固定資産の売却額の消去。
(4) 投資助成金の前受けを含む。
(5) 受取債権及び固定資産売却の前受金の変動控除後。
(6) (i)子会社(取得現金又は譲渡現金控除後)における、(ii)関連会社及びジョイント・ベンチャーにおける、並びに(iii)公正価値で測定された、持分証券。
(7) 連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。
(8) うち、2024年には、2017事業年度及び2018事業年度のデジタル商品に関連するVAT及び電子通信サービスに対する税金滞納額の査定に関する法的紛争に関連してフランス金融検察局(Parquet National Financier-PNF)によって差し押さえられた312百万ユーロ(連結財務書類に対する注記10.3を参照のこと。)が含まれている。
投資活動(通信事業)に使用したキャッシュ純額が2024年から2025年に実績ベースで4,003百万ユーロ増加したのは、主に以下による。
・ MásOrange設立の一環で2024年にオレンジ・スペイン及びその子会社を4,423百万ユーロ(譲渡現金控除後)で売却したことを認識したことの反対効果(連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)。
・ 有形固定資産及び無形資産の購入額(売却額)が271百万ユーロ増加した。この増加は、主に以下による。
・ 継続事業について、(i)通信ライセンスの支払いが380百万ユーロ増加したこと(認識されたライセンスに支払いについては「1.2.6.1.2 通信ライセンス」を参照、また連結財務書類に対する注記1.8及び8.4を参照のこと。)、及び、影響度は低いが、(ii)有形固定資産及び無形資産のその他の購入及び売却の支払額(及び受領額)の増加。
・ 上記は、2024年3月26日にオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失したことの反対効果220百万ユーロによって部分的に相殺された。
・ 上記は、主に(i)当グループの積極的な現金管理方針、及び(ii)2017事業年度及び2018事業年度のデジタル商品に関連するVAT及び電子通信サービスに対する税金滞納額の査定に関する法的紛争に関連してフランス金融検察局(Parquet National Financier - PNF)が2024年に312百万ユーロを差し押さえたことの反対効果(連結財務書類に対する注記10.3を参照のこと。)により、投資及びその他の金融資産が2024年に654百万ユーロ増加したことの反対効果によって部分的に相殺された。
1.4.1.2.3 財務活動(通信事業)に使用したキャッシュ純額
通信事業の財務活動に関連した正味キャッシュ・フローは、実績ベースにおける2024年のマイナス5,618百万ユーロに対し、2025年はマイナス795百万ユーロであった。
| 財務活動(通信事業)に関連した正味キャッシュ・フロー | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | ||
| 中期及び長期債務の変動(1) | 4,369 | (1,193) |
| 中期及び長期債務の発行 | 7,783 | 1,244 |
| 中期及び長期債務の償還及び返済 | (3,414) | (2,437) |
| リース負債の返済 | (1,493) | (1,494) |
| 当座借越及び短期借入金の増加(減少) | (36) | (258) |
| 債務連動金融資産の減少(増加) | (426) | 81 |
| 正味デリバティブに係る為替レートの影響 | 33 | (6) |
| 劣後債の発行(償還)及びその他の関連手数料(2)(3) | (476) | (4) |
| 劣後債のクーポン(2)(3) | (169) | (175) |
| 自己株式の収益(購入)(2) | (11) | (8) |
| 資本の増加(減少)(4) | 2 | (247) |
| 非支配持分の資本の増加(減少) | 2 | 3 |
| 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービスの資本の増加(減少) | - | (250) |
| 支配の取得又は喪失を伴わない所有持分の変動(4) | (161) | (24) |
| 配当金支払額(2) | (2,427) | (2,290) |
| 親会社の株主への配当金支払額(3) | (1,994) | (1,915) |
| 非支配持分への配当金支払額 | (433) | (375) |
| 財務活動に使用したキャッシュ純額 | (795) | (5,618) |
(1) 連結財務書類に対する注記13.5及び13.6を参照のこと。
(2) 連結財務書類に対する注記15を参照のこと。
(3) 「1.4.3 持分」を参照のこと。
(4) 連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。
通信事業の財務活動に関連した正味キャッシュ・フローは、2024年から2025年の間に4,823百万ユーロ減少した。これは主に以下に起因するものであった。
・ 中長期債務の発行、償還及び返済の5,562百万ユーロの変動(連結財務書類に対する注記13.5及び13.6を参照のこと。)。2025年、当グループは、額面合計7,500百万ユーロの債券を発行した(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。オレンジは、これらの発行代金を一般的な会社目的のために使用する予定であり、これには、Lorcaが持つMásOrangeの50%持分のオレンジによる買収及び/又はその場合には特定のMásOrangeの金融負債の借換えを含む可能性がある(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)。
・ 影響度は低いが、(i)2024年に当グループが引き受けたオレンジ・バンクの増資250百万ユーロの反対効果、及び(ii)当座借越及び短期借入金の変動。
・ 上記は、(i)当グループの債券をヘッジする目的で利用されたデリバティブの公正価値の変動を反映して(連結財務書類に対する注記13.8及び14.5を参照のこと。)、預金及びその他の債務連動金融資産(主に現金担保純額)が変動したこと(2024年の81百万ユーロの減少に対し、2025年は426百万ユーロの増加となった。)、並びに(ii)2025年に実施された劣後債の買入れ(発行及びその他の費用控除後)の影響として476百万ユーロが計上されたこと(連結財務書類に対する注記15.4を参照のこと。)により、部分的に相殺された。
1.4.2 通信事業の金融債務及び流動性ポジション
オレンジ・グループの金融債務に関するリスクについてのさらなる情報は、「3 事業等のリスク」「3.3 金融リスク」を参照のこと。
1.4.2.1 正味金融債務
正味金融債務(連結財務書類に対する注記13.3を参照のこと。)及び通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合は、IFRSによって定義されていない財務指標である。かかる指標の算出に関する詳細情報及びオレンジ・グループがこれらを利用する理由については、「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。オレンジにより定義され使用される正味金融債務には、この概念に関連しないモバイル・ファイナンシャル・サービスの事業は考慮されていない。
| (12月31日現在) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 正味金融債務(1)(2) | 22,526 | 22,482 |
| 通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合(1) | 1.80 | 1.84 |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 単位:百万ユーロ。
正味金融債務は、2024年12月31日から2025年12月31日までほぼ安定していた。
| 正味金融債務の変動(2025年と2024年の比較) | 減少/(増加) |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | |
| 2024年12月31日現在の正味金融債務 | (22,482) |
| 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー(1) | 2,793 |
| 連結範囲の変更の影響額(純額) | (14) |
| 劣後債の発行(償還)及びその他の手数料(2) | (476) |
| 親会社の株主への配当金支払額(2) | (1,994) |
| 非支配持分への配当金支払額 | (433) |
| その他の金融項目(3) | 80 |
| 正味金融債務の減少(増加) | (43) |
| 2025年12月31日現在の正味金融債務 | (22,526) |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
また、「1.4.1.1 通信事業による有機的キャッシュ・フロー及び全部込みフリー・キャッシュ・フロー」及び連結財務書類に対する注記1.8も参照のこと。
(2) 「1.4.3 持分」及び連結財務書類に対する注記15を参照のこと。
(3) (i)ファイナンスアセットに係る債務の変動、並びに(ii)外国為替変動及びデリバティブ、期日未到来の未払利息並びに償却原価の変動を含む。
1.4.2.2 金融債務の管理及び流動性ポジション
通信事業の金融資産、負債及び金融費用(純額)並びに市場リスクの情報及び通信事業の金融資産及び負債の公正価値は、それぞれ連結財務書類に対する注記13及び14に記載されている。
2025年12月31日現在、通信事業の流動性ポジションは21,186百万ユーロで、2026年の総金融債務の返済義務を超えている。2025年12月31日現在、通信事業の流動性ポジションは、(i)信用枠から引出し可能な6,016百万ユーロ、(ii)12,125百万ユーロの現金及び現金同等物、並びに(iii)3,045百万ユーロの公正価値の投資(連結財務書類に対する注記14.3を参照のこと。)から成る。
1.4.2.3 市場リスク及び金融商品に対するエクスポージャー
金利リスク、外国為替リスク、流動性リスク、信用リスク及びカウンターパーティ・リスク、商品リスク(エネルギー契約)、株式市場リスク並びに財務比率及びサステナビリティ・パフォーマンスのコミットメントの管理に関しては、連結財務書類に対する注記14に記載されている。
金融市場から生じるリスクに関する詳細は、「3 事業等のリスク」「3.3 金融リスク」を参照のこと。
1.4.2.4 オレンジの信用格付
オレンジの信用格付は、当グループの財務方針並びにリスク管理方針、特にソルベンシーリスク及び流動性リスクを評価するのに使用される追加の全体的な業績指標である。投資家が行う分析の代わりにはならない。格付機関は、付与した格付を定期的に見直す。格付の変更は、将来の資金調達費用に影響を与え、又は流動性にアクセスする可能性がある(連結財務書類に対する注記14.3を参照のこと。)。
2025年12月31日現在、オレンジの債務格付は、以下の通りである。
| オレンジの信用格付 | スタンダード&プアーズ | ムーディーズ | フィッチ・レーティングス |
| (2025年12月31日現在) | |||
| 長期債務 | BBB+ | Baa1 | BBB+ |
| 見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
| 短期債務 | A-2 | P-2 | F2 |
金融市場に関するリスク及び当社の信用格付の変遷に関する詳細な情報は、「3 事業等のリスク」「3.3 金融リスク」を参照のこと。
1.4.3 持 分
2025年12月31日現在、フランス国は(直接又はBpifrance Participationsと協力して)、オレンジSAの株式資本の22.95%及び議決権の29.04%を保有していた。当グループの従業員は(当グループの貯蓄制度又は登録形式で)、オレンジSAの株式資本の8.15%及び議決権の13.28%を保有していた(連結財務書類に対する注記15を参照のこと。)。
オレンジによる配当金の支払いは、以下の通り行われた(連結財務書類に対する注記15.3を参照のこと。)。
・ 2025年における、(i)2024事業年度の1株当たり0.45ユーロの配当金残高及び(ii)2025事業年度の1株当たり0.30ユーロの中間配当金の支払い。
・ 2024年における、(i)2023事業年度の1株当たり0.42ユーロの配当金残高及び(ii)2024事業年度の1株当たり0.30ユーロの中間配当金の支払い。
さらに、オレンジは、劣後債の発行以来、そのクーポンの支払いを延期する権利を行使してこなかったため(連結財務書類に対する注記15.4を参照のこと。)、当該債券保有者に対し、以下の金額で報酬を支払った。
・ 2025年は169百万ユーロ。
・ 2024年に175百万ユーロ(資本に計上された164百万ユーロ及び短期借入金として再分類された10百万ユーロを含む。)。
2025年の劣後債に関する取引の後、2025年12月31日現在の当グループの劣後債発行残高は、4,500百万ユーロであった(連結財務書類に対する注記15.4を参照のこと。)。
資本管理については、連結財務書類に対する注記14.8に記載されている。持分の変動は、連結財務書類の「連結株主持分変動計算書」及び連結財務書類に対する注記15に記載がある。
1.4.4 通信事業のROCE
通信事業のROCEは、IFRSによって定義されていない財務指標である。通信事業のROCEの算出及びオレンジ・グループがこの指標を使用する理由の詳細については、「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
通信事業のROCEは、2024年の6.9%に対して2025年は3.3%であった。
| 通信事業のROCE(1) (12月31日現在。) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 通信事業のROCE(1)(2) | 3.3% | 6.9% |
| うち、2025年のGEPP契約の影響(3) | (2.2)% | - |
| うち、2025年のGEPP契約の影響を除く。(2) | 5.5% | 6.9% |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) フランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約の影響及びオレンジ・ビジネスに関連するのれんの減損を除くと、2025年のROCEは6.1%である。
2024年の通信事業のROCEは、2024年3月26日のオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権の喪失について調整されており、(i)オレンジ・スペイン及びその子会社の2023年12月31日現在のNOA6,939百万ユーロを除き、(ii)MásOrangeの2024年12月31日現在のNOA2,556百万ユーロの50%を含む調整後NOAにより算出されている。
(3) 2025年については、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の税引後営業利益(NOPAT)への影響額1,211百万ユーロ。
2024年12月31日から2025年12月31日までに、通信事業のROCEは、主に税引後営業利益(NOPAT)の減少により3.6ポイント低下した。NOPATの減少は、主に(i)2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響(税引後)、(ii)オレンジ・ビジネスに関連するのれんの減損332百万ユーロを2025年に認識したこと(連結財務書類に対する注記7を参照のこと。)、(iii)銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却が2025年に及ぼした影響(税引後)(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)、及び(iv)2025年財政法に基づきフランスにおいて導入された特別法人税の調整後営業利益への影響による。
1.5 IFRSによって定義されていない財務指標
オレンジは、本報告書において、国際財務報告基準(IFRS)に従って公表されている財務指標に加えて、IFRSによって定義されていない財務指標を公表している。以下に記載されているように、これらの数値は、補足的な情報として示されているものであり、IFRSによって定義されている財務指標に代わるものではなく、それらと混同されてはならない。
1.5.1 比較可能ベースのデータ
投資家が当グループの事業の年間変動を追跡できるようにするために、前期についての比較可能ベースのデータが示されている。実績ベースのデータから比較可能ベースのデータへの変換では、当事業年度の業績はそのままとし、前事業年度の対応する期間の業績については、比較対象期間について、比較可能な算出方法、連結範囲及び為替レートにより財務データが表示されるように再表示している。オレンジは、事業に対する本質的な影響を抽出するために、算出方法、連結範囲及び為替レートの変動が主要な経営指標に及ぼす影響について、その詳細を提供する。再表示の際には、当期に用いられた算出方法及び連結範囲、当期の連結損益計算書に用いられた平均為替レートを、前事業年度の対応する期間のデータにも適用する。
オレンジの経営陣は、これらの比較可能ベースでの指標を表示することは、これらの指標は当グループが営業活動を監視するために内部で使用するものであるため、適切であると考えている。比較可能ベースの変動は、有機的な事業の変化をより反映している。
比較可能ベースのデータは、IFRSによって定義される財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある。比較可能ベースのデータは、単なる追加的な情報として提供されており、当グループの前事業年度又は過去の期の実績データの分析に代わるものとしてみなされるべきではない。
1.5.1.1 グループ
下記の表は、オレンジ・グループの2024事業年度主要営業データについて、実績ベースから比較可能ベースへの転換を表示している。
| 2024事業年度/グループ (2024年12月31日現在、単位:百万ユーロ) | 収益 | EBITDAaL(1) | 営業利益 | eCapex(1) | 有形固定資産及び無形資産への投資 | 平均従業員数 |
| 実績ベースのデータ | 40,260 | 12,109 | 5,116 | 6,425 | 6,830 | 119,270 |
| 外国為替変動(2) | (174) | (67) | (52) | (28) | (29) | - |
| エジプトポンド(EGP) | (85) | (37) | (26) | (18) | (19) | - |
| 米ドル(USD) | (68) | (21) | (18) | (4) | (5) | - |
| ギニアフラン(GNF) | (35) | (20) | (17) | (5) | (5) | - |
| ヨルダンディナール(JOD) | (20) | (8) | (4) | (4) | (4) | - |
| ポーランドズロチ(PLN) | 45 | 12 | 5 | 7 | 7 | - |
| その他 | (11) | 7 | 8 | (4) | (3) | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更 | (64) | (29) | 282 | (166) | (168) | (77) |
| Orange Energiaの売却(3) | (34) | 3 | 3 | - | - | (20) |
| OCS及びオレンジ・スタジオの売却(4) | (4) | 2 | 173 | - | - | - |
| オレンジ・バンクのローン・ポートフォリオの売却(4) | - | (31) | 163 | - | - | - |
| オレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権の喪失(4)(5) | - | - | - | (166) | (168) | - |
| MásOrangeの持分法会計処理(4)(5) | - | - | (58) | - | - | - |
| その他 | (26) | (3) | 1 | 0 | 0 | (57) |
| 比較可能ベースのデータ | 40,022 | 12,013 | 5,347 | 6,231 | 6,634 | 119,193 |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 2024事業年度と2025事業年度の平均為替レートでの外国為替変動。
(3) 「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。
(4) 連結財務書類に対する注記3を参照のこと。
(5) 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。
2024事業年度の実績ベースから比較可能ベースへの転換に含まれる変動は、以下の通りである。
・ 2024事業年度と2025事業年度の平均為替レートでの外国為替変動。
・ 連結範囲の変更(連結財務書類に対する注記3を参照のこと。)及びその他の変更。主に以下を含む。
・ 2025年6月30日のOrange Energia(欧州セグメント)の売却(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)(比較可能ベースで2024年7月1日に発効)。
・ 2024年1月31日のOCS及びオレンジ・スタジオの売却(海外通信事業及びシェアード・サービス・セグメント)(比較可能ベースで2024年1月1日に発効)(連結財務書類に対する注記3を参照のこと。)。
・ フランス及びスペインにおけるオレンジ・バンクのローン・ポートフォリオの売却(比較可能ベースで2024年1月1日に発効)(モバイル・ファイナンシャル・サービス・セグメント、連結財務書類に対する注記3.1を参照のこと。)。
・ 2024年3月26日にオレンジがオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権を喪失(欧州セグメント)(比較可能ベースで2024年1月1日に発効)(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」及び連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。)。
・ 2024年3月26日のMásOrangeの設立及び持分法を用いた投資の認識による、MásOrangeの持分法投資利益(欧州セグメント)(比較可能ベースで2024年1月1日に発効)(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭及び連結財務書類に対する注記11を参照のこと。)。
1.5.1.2 セグメント
下記の表は、オレンジ・グループ各セグメントの2024事業年度主要営業データについて、実績ベースから比較可能ベースへの転換を表示している。
| 2024事業年度/セグメント (2024年12月31日現在、単位:百万ユーロ) | 収益 | EBITDAaL(1) | 営業利益 | eCapex(1) | 有形固定資産及び無形資産への投資 | 平均従業員数 |
| フランス | ||||||
| 実績ベースのデータ | 17,798 | 6,393 | 3,289 | 3,101 | 3,365 | 40,708 |
| 外国為替変動(2) | - | (1) | (1) | - | - | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | 52 | (20) | (23) | 14 | 14 | (21) |
| 比較可能ベースのデータ | 17,850 | 6,372 | 3,266 | 3,115 | 3,379 | 40,687 |
| 欧州 | ||||||
| 実績ベースのデータ | 7,101 | 1,950 | 369 | 1,336 | 1,404 | 20,932 |
| 外国為替変動(2) | 40 | 11 | 6 | 6 | 7 | - |
| ポーランドズロチ(PLN) | 45 | 12 | 5 | 7 | 7 | - |
| その他 | (5) | (1) | 1 | (1) | (0) | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | (34) | 4 | (52) | (166) | (168) | (26) |
| Orange Energiaの売却(4) | (34) | 3 | 3 | - | - | (20) |
| オレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権の喪失(5)(6) | - | - | - | (166) | (168) | - |
| MásOrangeの持分法会計処理(5)(6) | - | - | (58) | - | - | - |
| その他の変更(3) | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | (6) |
| 比較可能ベースのデータ | 7,107 | 1,965 | 323 | 1,176 | 1,243 | 20,906 |
| アフリカ及び中東 | ||||||
| 実績ベースのデータ | 7,683 | 2,979 | 1,966 | 1,324 | 1,363 | 14,894 |
| 外国為替変動(2) | (172) | (76) | (56) | (32) | (33) | - |
| エジプトポンド(EGP) | (85) | (37) | (26) | (18) | (19) | - |
| ギニアフラン(GNF) | (35) | (20) | (17) | (5) | (5) | - |
| 米ドル(USD) | (25) | (6) | (3) | (4) | (4) | - |
| ヨルダンディナール(JOD) | (20) | (8) | (4) | (4) | (4) | - |
| その他 | (7) | (5) | (6) | (1) | (1) | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | (1) | - | - | - | - | 11 |
| 比較可能ベースのデータ | 7,509 | 2,902 | 1,910 | 1,292 | 1,330 | 14,904 |
| オレンジ・ビジネス | ||||||
| 実績ベースのデータ | 7,777 | 624 | 303 | 323 | 326 | 30,150 |
| 外国為替変動(2) | (42) | (2) | (2) | (2) | (2) | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | (41) | (6) | (5) | 3 | 3 | (66) |
| 比較可能ベースのデータ | 7,693 | 616 | 296 | 324 | 327 | 30,084 |
| TOTEM | ||||||
| 実績ベースのデータ | 709 | 367 | 250 | 157 | 157 | 199 |
| 外国為替変動(2) | - | - | - | - | - | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | - | (1) | (1) | - | - | - |
| 比較可能ベースのデータ | 709 | 366 | 248 | 157 | 157 | 199 |
| 海外通信事業及びシェアード・サービス | ||||||
| 実績ベースのデータ | 1,292 | (85) | (666) | 183 | 215 | 11,715 |
| 外国為替変動(2) | (1) | 1 | 1 | (0) | (0) | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | (4) | 25 | 201 | (17) | (17) | 32 |
| OCS及びオレンジ・スタジオの売却(5) | (4) | 2 | 173 | - | - | - |
| その他の変更(3) | (0) | 23 | 28 | (17) | (17) | 32 |
| 比較可能ベースのデータ | 1,287 | (59) | (464) | 166 | 198 | 11,747 |
| モバイル・ファイナンシャル・サービス | ||||||
| 実績ベースのデータ | - | (119) | (396) | 1 | 1 | 672 |
| 外国為替変動(2) | - | - | - | - | - | - |
| 連結範囲の変更及びその他の変更(3) | - | (31) | 163 | - | - | (6) |
| オレンジ・バンクのローン・ポートフォリオの売却(5) | - | (31) | 163 | - | - | - |
| その他の変動(3) | - | 0 | (0) | - | - | (6) |
| 比較可能ベースのデータ | - | (150) | (233) | 1 | 1 | 666 |
(1) 「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」及び「金融用語集」を参照のこと。
(2) 2024事業年度と2025事業年度の平均為替レートでの外国為替変動。
(3) セグメント間の内部再編の影響(グループ・レベルでは影響なし)を含む。
(4) 「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。
(5) 連結財務書類に対する注記3を参照のこと。
(6) 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。
1.5.2 EBITDAaL
EBITDAaL(又は「リース調整後EBITDA」として表示されるもの)は、(i)固定資産の減価償却費及び償却費、企業結合による影響、のれん及び固定資産の減損、関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)控除前、(ii)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の利息後、並びに(iii)重要な訴訟、特定の人件費、固定資産の見直し、投資及び事業ポートフォリオ、事業再編費用、買収・統合費用並びに、該当がある場合、収益及び/又は費用に関連して体系的に特定されたその他の特定の事項の影響について調整した後の営業利益に対応している(連結財務書類に対する注記1.9を参照のこと。)。
EBITDAaL及び連結当期純利益の間の調整は、次に示す通りである。
| 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ | |||||
| (12月31日現在。 単位:百万ユーロ) | 調整されたデータ | EBITDAaLの 表示調整(1) | 連結損益計算書 | 調整されたデータ | EBITDAaLの 表示調整(1) | 連結損益計算書 |
| 収益 | 40,396 | - | 40,396 | 40,260 | - | 40,260 |
| 外部購入費 | (16,389) | 1 | (16,388) | (16,644) | (5) | (16,649) |
| その他の営業収益 | 930 | - | 930 | 944 | 26 | 970 |
| その他の営業費用 | (488) | (29) | (517) | (453) | (67) | (519) |
| 人件費 | (8,302) | (1,538) | (9,840) | (8,417) | (40) | (8,458) |
| 営業税及び賦課金 | (1,873) | 5 | (1,868) | (1,770) | (1) | (1,771) |
| 固定資産、投資及び事業売却 (損)益 | - | 184 | 184 | - | (279) | (279) |
| 事業再編費用 | - | (327) | (327) | - | (134) | (134) |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | (116) | - | (116) | (160) | - | (160) |
| 使用権資産の減価償却費及び 償却費 | (1,430) | 2 | (1,428) | (1,383) | (0) | (1,383) |
| 使用権資産の減損 | (4) | (61) | (65) | 1 | (49) | (48) |
| ファイナンスアセットに係る債務の利息(2) | (11) | 11 | N/A | (17) | 17 | N/A |
| リース負債の利息(2) | (243) | 243 | N/A | (252) | 252 | N/A |
| EBITDAaL | 12,470 | (1,509) | N/A | 12,109 | (281) | N/A |
| 重要な訴訟 | (7) | 7 | N/A | (24) | 24 | N/A |
| 特定の人件費 | (1,540) | 1,540 | N/A | (40) | 40 | N/A |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | 183 | (183) | N/A | (279) | 279 | N/A |
| 事業再編プログラム費用 | (382) | 382 | N/A | (193) | 193 | N/A |
| 取得及び統合費用 | (18) | 18 | N/A | (13) | 13 | N/A |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | (7,005) | - | (7,005) | (6,348) | - | (6,348) |
| 買収の影響 | - | - | - | (2) | - | (2) |
| のれんの減損 | (332) | - | (332) | - | - | - |
| 固定資産の減損 | (1) | - | (1) | (14) | - | (14) |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失) | (202) | - | (202) | (348) | - | (348) |
| ファイナンスアセットに係る債務の利息の消去(2) | 11 | (11) | N/A | 17 | (17) | N/A |
| リース負債の利息の消去(2) | 243 | (243) | N/A | 252 | (252) | N/A |
| 営業利益 | 3,422 | - | 3,422 | 5,116 | - | 5,116 |
| 金融費用(純額) | (1,254) | (1,066) | ||||
| 法人税 | (1,070) | (1,355) | ||||
| 継続事業の連結当期純利益 | 1,097 | 2,695 | ||||
| 非継続事業の連結当期純利益(3) | 42 | 207 | ||||
| 連結当期純利益 | 1,139 | 2,902 | ||||
| 親会社の株主に帰属する 当期純利益 | 538 | 2,350 | ||||
| 非支配持分に帰属する当期純利益 | 601 | 552 | ||||
(1) 表示調整は、セグメント情報において確認された特定の勘定項目(連結財務書類に対する注記1を参照のこと。)を連結損益計算書において表示される営業利益及び費用の勘定項目に再配分するものである。
(2) ファイナンスアセットに係る債務の利息及びリース負債の利息は、セグメントEBITDAaLに含まれている。これらの利息は、セグメント営業利益から消去され、連結財務書類における金融費用(純額)に含まれている。
(3) オレンジ・スペイン及びその子会社に関する純利益を含む(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
オレンジの経営陣は、EBITDAaL指標が(i)当グループの業績及びセグメント業績の管理及び評価、並びに(ii)当グループの投資及び資源配分戦略の実施を目的に、当グループによって内部で使用される主要な業績評価指標であることから、当該指標を表示することは適切であると考えている。EBITDAaL、又はオレンジの競合他社が使用する類似の経営指標は、しばしば開示される指標であり、アナリスト、投資家及びその他電気通信産業の関係者らによって幅広く使用されている。
EBITDAaLは、IFRSによって定義される財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある。これらは、あくまで追加的な情報として提供されており、営業利益又は営業活動により生じた正味キャッシュ・フローに代わるものとしてみなされるべきではない。
1.5.3 調整後連結当期純利益及び調整後1株当たり純利益
調整後連結当期純利益は、連結当期純利益から、(i)重要な訴訟、特定の人件費、固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し、事業再編費用、並びに買収・統合費用による影響控除前、(ii)企業結合に起因する影響控除前、(iii)減損テストに関連して認識した減損損失控除前、(iv)企業結合に関連した、その他の有形固定資産及び無形資産の減価償却費及び償却費並びに減損損失控除前、(v)フランスの銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費及び償却費並びに減損損失控除前、(vi)非継続事業による連結当期純利益控除前、(vii)該当する場合は、利益及び/又は費用に関連するかを問わず、体系的に特定されたその他の特定の事項の控除前、(viii)かかる調整が金融費用(純額)及び法人税に与える影響を考慮して連結純利益を再表示するものである。
調整後1株当たり純利益(ユーロ建て表示)は、(i)1株当たり純利益(100万ユーロで表示)の計算に使用する劣後債のクーポンによる影響を控除後の親会社の株主に帰属する調整後当期純利益を、(ii)当期の発行済普通株式の加重平均株数(100万株で表示)で除して計算する。
以下の表は、連結当期純利益から調整後連結当期純利益への変換、並びに調整後1株当たり純利益の計算を示している。
| (12月31日現在、単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 連結当期純利益 | 1,139 | 2,902 |
| 非支配持分に帰属する当期純利益 | 601 | 552 |
| 親会社の株主に帰属する当期純利益 | 538 | 2,350 |
| 重要な訴訟(1) | 7 | 24 |
| 特定の人件費(1) | 1,540 | 40 |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し(1) | (183) | 279 |
| 事業再編プログラム費用(1) | 382 | 193 |
| 取得及び統合費用(1) | 18 | 13 |
| 買収の影響 | - | 2 |
| 減損テストに関連して認識した減損損失(2) | 332 | - |
| 企業結合に関連した、その他の有形固定資産及び無形資産の減価償却費及び償却費並びに減損損失(3) | 91 | 100 |
| フランスの銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費及び償却費並びに減損損失(4) | 368 | - |
| 非継続事業による連結当期純利益(1)(5) | (42) | (207) |
| 金融費用(純額)調整の影響 | 91 | - |
| 法人税調整の影響 | (649) | (66) |
| 連結当期純利益に対する調整 | 1,955 | 378 |
| 非支配持分に帰属する当期純利益に対する調整 | 35 | 16 |
| 親会社の株主に帰属する当期純利益に対する調整 | 1,919 | 362 |
| 調整後連結当期純利益 | 3,094 | 3,280 |
| 非支配持分に帰属する調整後当期純利益 | 636 | 568 |
| 親会社の株主に帰属する調整後当期純利益(a) | 2,458 | 2,712 |
| 劣後債のクーポンの影響(b)(6) | (169) | (176) |
| 親会社の株主に帰属する調整後当期純利益(劣後債のクーポンの影響を考慮して再表示) (c) = (a) + (b) | 2,288 | 2,535 |
| 発行済普通株式の加重平均株数(100万株で表示)(d)(6) | 2,658 | 2,659 |
| 親会社の株主に帰属する調整後1株当たり純利益(ユーロ) (c)/(d) | 0.86 | 0.95 |
(1) 連結財務書類に対する注記1.3及び1.4を参照のこと。
(2) 連結財務書類に対する注記7及び11を参照のこと。
(3) 連結財務書類に対する注記8.2を参照のこと。
(4) 連結財務書類に対する注記8及び「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。
(5) 連結財務書類に対する注記3.2を参照のこと。
(6) 連結財務書類に対する注記15.7を参照のこと。
オレンジの経営陣は、調整後当期純利益の表示は、非反復的又は継続的な業務に関係せず基本的な業績の分析を歪め、当期純利益及び1株当たり純利益の事業年度間の変動の理解しやすさ及び比較可能性を制限する可能性がある、特定の項目を同指標が除外することから、当社の当該事業年度の財務業績及び収益性をより良く反映するために重要であると考えている。
調整後連結当期純利益及び調整後1株当たり純利益は、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似のタイトルの指標と比較できない可能性がある。同指標は追加情報としてのみ提示されるものであり、連結当期純利益及び1株当たり純利益に代わるものとはみなされるべきではない。
1.5.4 eCapex
eCapex(又は「経済的Capex」)は、有形固定資産及び無形資産への投資から、通信ライセンス、解体対象資産、ファイナンスアセット、企業買収を通じて取得した資産を除き、固定資産の売却額を控除したものである。
以下の表は、連結財務書類に対する注記1.5に表示されている有形固定資産及び無形資産への投資からeCapexへの変換を示している。
| eCapex(1) (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 有形固定資産及び無形資産への投資 | 7,343 | 6,830 |
| ファイナンスアセット | (21) | (120) |
| 固定資産の売却額 | (522) | (251) |
| 通信ライセンス | (593) | (35) |
| eCapex | 6,208 | 6,425 |
(1) 2024年については、2024年3月26日(オレンジが独占的支配権を喪失した日)までのオレンジ・スペイン及びその子会社を含むデータ(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
オレンジの経営陣は、eCapexが(i)通信ライセンスへの投資(かかるライセンス取得は、事業投資の日々の監視対象の一部ではない。)及びファイナンスアセット(取得時に正味キャッシュ・フローに影響しない。)に対する投資を含んでいないこと、及び(ii)主に光ファイバー経済モデルに関連した資産入れ替えという観点から、固定資産の売却額を除外することにより実際の投資額をより正確に測定できることから、当該指標を表示することは適切であると考えている。当該指標は、資源配分にあたって、当グループの各事業セグメントへの投資の利用の事業効率を測定することを目的に、当グループによって内部で使用される指標である。
eCapexはIFRSによって定義される財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある。eCapexは、あくまで追加的な情報として提供されており、有形固定資産及び無形資産への投資に代わるものとしてみなされるべきではない。
1.5.5 EBITDAaL - eCapex
「EBITDAaL - eCapex」指標は、EBITDAaL(「1.5.2 EBITDAaL」を参照のこと。)からeCapex(「1.5.4 eCapex」を参照のこと。)を差し引いた額に対応する。
オレンジの経営陣は、「EBITDAaL - eCapex」指標を表示することは、これらが(i)当グループの業績及びセグメント業績の管理及び評価、並びに(ii)当グループの投資及び資源配分戦略の実施を目的に、当グループによって内部で使用される主要な業績評価指標であるため、適切であると考えている。
「EBITDAaL - eCapex」指標はIFRSによって定義される財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある。これは、あくまで追加的な情報として提供されており、営業活動により生じた正味キャッシュ・フロー及び投資活動に使用したキャッシュ純額の分析に代わるものとしてみなされるべきではない。
1.5.6 通信事業による有機的キャッシュ・フロー
通信事業による有機的キャッシュ・フローは、営業活動により生じた正味キャッシュ・フローから(i)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の返済並びに(ii)固定資産未払金の変動分の控除後の有形固定資産及び無形資産の購入及び販売額を引き、(iii)通信ライセンスの支払い及び重要な訴訟の支払額(及び受領額)を除いたものを意味する。
以下の表は、通信事業に関して、営業活動により生じた正味キャッシュ・フローから連結財務書類に対する注記1.8に表示されている通信事業による有機的キャッシュ・フローへの変換を示している。
| 通信事業による有機的キャッシュ・フロー(1) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | ||
| 営業活動(通信事業)により生じた正味キャッシュ・フロー | 11,553 | 11,410 |
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却) | (7,000) | (6,729) |
| リース負債の返済 | (1,493) | (1,494) |
| ファイナンスアセットに係る債務の返済 | (98) | (136) |
| 通信ライセンスの支払額の消去 | 640 | 263 |
| 重要な訴訟に係る支払額(受領額)の消去 | 50 | (54) |
| 通信事業による有機的キャッシュ・フロー | 3,653 | 3,259 |
(1) 2024年については、2024年3月26日(オレンジが独占的支配権を喪失した日)までのオレンジ・スペイン及びその子会社を含むデータ(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
オレンジの経営陣は、通信事業による有機的キャッシュ・フローは、当グループが、特に、当グループの通信事業全体を通じてキャッシュ(重要な訴訟に係る支払額(受領額)及び通信ライセンスの取得に関連する支払額といった当グループが制御できず、また、毎年大幅に変更しうる主な項目は除く。)を有効活用できているかを測る指標として、当該有機的キャッシュ・フローを表示することは適切であると考えている。当該有機的キャッシュ・フローは、特に、金融費用、法人税及び運転資本需要の変動の影響を含んでいるため、「EBITDAaL - eCapex」(当グループの業績及びセグメントの業績を管理及び評価し、かつ、当グループの投資及び資源配分戦略を実施するために当グループ内で使用している。)よりも包括的な指標である。このことから、オレンジは通信事業の主要な業績評価指標としてこの指標を採用した。この指標は、電気通信セクターの企業によって一般的に使用されている。
通信事業による有機的キャッシュ・フローはIFRSによって定義される財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある。この指標は追加情報としてのみ提示され、営業活動により生じた正味キャッシュ・フロー及び投資活動で使用されたキャッシュ純額の分析に代わるものとはみなすべきではない。
1.5.7 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー
通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローは、営業活動により生じた正味キャッシュ・フローから(i)有形固定資産及び無形資産の購入及び売却(固定資産債務の変動額控除後)、(ii)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の返済、並びに(iii)劣後債のクーポンの支払いを控除したものである。
以下の表は、通信事業に関して、連結財務書類に対する注記1.8に記載されている通り、営業活動により生じた正味キャッシュ・フローから通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローへの変換を示している。
| 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー(1) (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 営業活動(通信事業)により生じた正味キャッシュ・フロー | 11,553 | 11,410 |
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却) | (7,000) | (6,729) |
| リース負債の返済 | (1,493) | (1,494) |
| ファイナンスアセットに関連する債務の返済 | (98) | (136) |
| 劣後債のクーポンの支払い | (169) | (175) |
| 通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フロー | 2,793 | 2,875 |
(1) 2024年については、2024年3月26日(オレンジが独占的支配権を喪失した日)までのオレンジ・スペイン及びその子会社を含むデータ(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭を参照のこと。)。
オレンジの経営陣は、通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローを表示することは、当グループの通信事業を通して現金を創出する能力を全体的に測定するにあたって重要であると考えている。オレンジの経営陣は、この指標は劣後債のクーポンの支払い、並びに、重要な訴訟に関して支払った(及び受け取った)金額及び通信ライセンスの獲得に関する支払いなど、コントロールできず、次の年には大きく変動することがある主要項目を含むことから、通信事業による有機的キャッシュ・フローよりも包括的な指標であると考えている。そのため、オレンジは通信事業の主要な業績評価指標としてこの指標を採用している。この指標は、電気通信セクターの企業によって一般的に使用されているものである。
通信事業による全部込みフリー・キャッシュ・フローはIFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある。この指標は追加の情報としてのみ提示され、正味キャッシュ・フローの分析に代わるものとみなすべきものではない。
1.5.8 正味金融債務
オレンジにより定義され使用される正味金融債務には、この概念に関連しないモバイル・ファイナンシャル・サービスの事業は考慮されていない。正味金融債務は、(i)金融負債(営業活動に係る未払金(年度末決算日レートでユーロに換算される。)を除き、デリバティブ金融商品(資産及び負債)を含む。)から、(ii)支払われた現金担保、現金及び現金同等物並びに公正価値での金融資産を差し引いた額で構成される。また、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、正味金融債務に含まれる金融商品は、将来のキャッシュ・フローなど、正味金融債務に含まれない項目のヘッジのために設定される。その結果、その他の包括利益に計上されたこれらの満期日を迎えていないヘッジ金融商品に関連する部分は、この一時差異を相殺するために総金融債務に加えられている。
正味金融債務の内訳は、連結財務書類に対する注記13.3に表示されている。
正味金融債務は、当グループにより使用される財政状態の指標の1つである。正味金融債務は、頻繁に開示される指標である。正味金融債務は、アナリスト、投資家、格付機関及び欧州のあらゆる事業セクターにおけるほとんどのグループによって幅広く利用されている。
正味金融債務は、IFRSによって定義されている財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性があり、あくまで追加的な情報として提供されており、資産及び負債の全ての分析に代わるものとしてみなされるべきではない。
1.5.9 通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合
通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合は、過去12ヶ月について計算された通信事業のEBITDAaL(「1.5.2 EBITDAaL」を参照のこと。)に対する当グループの正味金融債務(「1.5.8 正味金融債務」を参照のこと。)の割合として計算される。正味金融債務(オレンジにより定義され使用される。)には、この概念に関連しないモバイル・ファイナンシャル・サービスの事業は考慮されていないため、通信事業のEBITDAaLで除される。加えて、連結範囲の変更が期末現在の当グループの正味金融債務に重大な影響を及ぼす場合には、過去12ヶ月の当該事業体のEBITDAaLを考慮して、通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合の計算は調整が行われる。
以下の表は、正味金融債務の通信事業のEBITDAaLに対する割合の算出を示している。
| (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ |
| 正味金融債務(a) | 22,526 | 22,482 |
| 通信事業のEBITDAaL(b) | 12,522 | 12,227 |
| 通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合(a/b) | 1.80 | 1.84 |
オレンジは、通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合を、当グループの負債を返済する能力を測定し、さらに広げて、その財務の健全性を測定するために、使用している。かかる割合は、電気通信セクターの会社で共通して使用されている。
通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合は、IFRSによって定義される財務指標ではなく、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある。
1.5.10 通信事業のROCE
通信事業の使用資本利益率(ROCE)は、前事業年度の税引後営業利益(NOPAT)の前事業年度の純営業資産(NOA)に対する割合である。
・ 前事業年度の税引後営業利益(NOPAT)は、以下のものに対応する。
・ 継続営業について、(i)リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息、並びに(ii)金融費用(純額)(リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息を除く。)の法人税への影響について調整後の法人税(親会社であるオレンジSAの税務を管轄するフランスにおいて適用される税率に基づいて算出された法人税の費用)を控除した営業利益である。
・ 非継続事業については、非継続事業による連結当期純利益。
・ 前事業年度の純営業資産(NOA)は、(i)資本及び(ii)金融負債並びに短期及び長期デリバティブ負債(ファイナンスアセットに関連する債務を除く。)から、(iii)金融資産並びに短期及び長期デリバティブ(資産)並びに現金及び現金同等物(モバイル・ファイナンシャル・サービスへの投資を含む。)を控除したものである。
以下の表は、通信事業のROCEの算出を示している。
| 通信事業のROCE (12月31日現在。単位:百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 実績ベースのデータ | |
| 通信事業の営業利益(1) | 3,503 | 5,511 | |
| リース負債に係る利息(1) | (243) | (251) | |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | (11) | (17) | |
| N事業年度の継続事業に関する通信事業の調整後営業利益 | (a) | 3,249 | 5,243 |
| 通信事業の法人税(1) | (b) | (1,054) | (1,385) |
| 金融費用(純額)(リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息を除く。)の税に対する理論的な影響の消去 | (362) | (206) | |
| フランスの法定税率(2) | (c) | 36.13% | 25.83% |
| 金融費用(純額)(リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息を除く。) | (d) | (1,001) | (797) |
| 金融費用(純額)(1)(3) | (1,255) | (1,065) | |
| リース負債に係る利息の消去(1)(3) | 243 | 251 | |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1)(3) | 11 | 17 | |
| 金融費用(純額)(リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息を除く。)の税に対する理論的な影響 | (e) = - (c) × (d) | 362 | 206 |
| N事業年度の継続事業に関する通信事業の調整後法人税 | (f) = (b) - (e) | (1,416) | (1,591) |
| N事業年度の継続事業に関する通信事業の税引後営業利益(NOPAT) | (g) = (a) + (f) | 1,833 | 3,652 |
| N事業年度の非継続事業に関する通信事業の税引後営業利益(NOPAT)(4) | (h) | 42 | 207 |
| N事業年度の通信事業の税引後営業利益(NOPAT) | (i) = (g) + (h) | 1,875 | 3,858 |
| うち、2025年のGEPP契約の影響(12) | (1,211) | - | |
| うち、2025年におけるGEPP契約の影響を除く。 | 3,086 | 3,858 | |
| N-1年12月31日現在の通信事業の資本(5) | (j) | 36,440 | 36,040 |
| N-1年12月31日現在の通信事業の金融負債合計(ファイナンスアセットに関連する債務を除く。)(6) | (k) | 35,065 | 35,827 |
| 通信事業の金融負債合計(6) | 35,404 | 36,238 | |
| ファイナンスアセットに関連する債務の消去(7) | (339) | (411) | |
| N-1年12月31日現在の通信事業の金融資産合計(モバイル・ファイナンシャル・サービスへの投資を含む。)(8) | (l) | (15,320) | (11,524) |
| 通信事業の金融資産合計(8) | (13,810) | (10,204) | |
| モバイル・ファイナンシャル・サービスへの投資(9) | (1,510) | (1,320) | |
| N-1年12月31日現在の通信事業の純営業資産(NOA) | (m) = (j) + (k) + (l) | 56,185 | 60,343 |
| 2023年12月31日現在のオレンジ・スペイン及びその子会社の純営業資産(NOA) | (n) | - | (6,939) |
| 2024年12月31日現在のMásOrangeの純営業資産(NOA)の50%(10) | (o) | - | 2,556 |
| 2024年のMásOrangeの設立に関して調整された通信事業の純営業資産(NOA) | (p) = (m) + (n) + (o) | 56,185 | 55,961 |
| 通信事業のROCE(11) | (i) / (p) | 3.3% | 6.9% |
| うち、2025年のGEPP契約の影響(12) | (2.2)% | - | |
| うち、2025年におけるGEPP契約の影響を除く。 | 5.5% | 6.9% | |
(1) 連結財務書類に対する注記1.3及び1.4を参照のこと。
(2) 親会社であるオレンジSAの税務を管轄するフランスの法定税率(2025年財政法に基づいてフランスで導入された特別賦課金を含む。)(連結財務書類に対する注記10.2を参照のこと。)。
(3) 連結財務書類に対する注記13.2を参照のこと。
(4) オレンジ・スペイン及びその子会社に関する純利益(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の冒頭及び連結損益計算書を参照のこと。)。
(5) 連結財務書類に対する注記1.7を参照のこと。
(6) 通信事業の金融負債合計:通信事業の金融負債(短期及び長期)及びデリバティブ負債(短期及び長期)(連結財務書類に対する注記13.1を参照のこと。)。
(7) 連結財務書類に対する注記13.3を参照のこと。
(8) 通信事業の金融資産合計:通信事業の金融資産(短期及び長期)、短期及び長期のデリバティブ(資産)並びに現金及び現金同等物(連結財務書類に対する注記13.1を参照のこと。)。
(9) 連結作業において消去されたモバイル・ファイナンシャル・サービスへの持分証券。
(10) 連結財務書類に対する注記11.1を参照のこと。
(11) 2024年の通信事業のROCEは、2024年3月26日のオレンジ・スペイン及びその子会社の独占的支配権の喪失について調整されており、(i)オレンジ・スペイン及びその子会社の2023年12月31日現在のNOAを除き、(ii)MásOrangeの2024年12月31日現在のNOAの50%を含む調整後NOAにより算出されている。
(12) 2025年、2025年2月に署名されたフランスにおける雇用及びキャリア・パス・プラン*(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels* - GEPP)に関する契約(「1.1.3 主な出来事」を参照のこと。)の影響。
オレンジの経営陣は、通信事業のROCEを表示することは、当グループの通信事業に投資された資本に関連して長期的価値を創出する能力を全体的に測定する(営業利益の創出に寄与すると考えられる要素及び調整後税金費用の算出を含む。)にあたって重要であると考えている。これは、事業の収益性及び資産ローテーションを通じた資本の戦略的配分の有効性を測定することを目的として、資源配分のパフォーマンスを監視し、進めるために当グループが内部で利用している指標である。そのため、オレンジは、通信事業の主要な業績評価指標としてこの指標を採用している。この指標は、電気通信セクターの企業によって一般的に使用されているものである。
通信事業のROCEはIFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある。この指標は追加の情報としてのみ提示され、営業利益並びに営業資産及び負債の分析に代わるものとみなすべきものではない。
1.6 追加情報
未認識の契約コミットメント
未認識の契約コミットメントは、連結財務書類に対する注記16及び17.4に記載の通りである。
5【重要な契約等】
「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」及び第6「3 その他」「(1) 後発事象」を参照のこと。
6【研究開発活動】
情報通信技術(ICT)セクターでは、プレイヤー数の増加、新しい経済モデルの出現及び破壊的技術の登場に象徴されるように、大きな変化が生じつつあり、オレンジ・グループにとって、イノベーションは成長の重要な推進力となっている。当グループは2025年に研究及びイノベーションへの取組を促進するために585.7百万ユーロ(すなわち、収益の1.4%)を投入した。この金額には、人件費並びに新商品及びサービスの研究及びイノベーションに関連する営業費用及び資本的支出が含まれる。
6.1 研究及びイノベーション
価値創造を重視したイノベーションは戦略的計画の中核であり、その全ての柱に資するものであるが、特に当グループの中核事業における将来的な成長分野を特定することに寄与している。当グループは、次世代のソリューションやサービスを設計するために技術的ブレークスルーを取り入れ、そのインフラ及びネットワークを通じて自己改革を行っている。その結果、人工知能(AI)とともにクラウドを採用することで、通信の中核業務の構築及び運用の在り方が抜本的に変革されている。オレンジは、自らをテクノロジーと通信のコンバージェンスを牽引する存在として位置づけ、未来のソリューションとサービスを設計するために最良のイノベーションを取り込んでいる。当社の目標は、インテリジェント・ネットワーク・インフラを通じて、テクノロジーを誰もが利用可能で、効率的かつ説明責任を果たせるものにすることである。オレンジの戦略は、破壊的で再現可能、かつスケールアップされたビジネスモデルの登場に基づくAIの統合、及びオープン・プラットフォーム・アプローチを通じて、通信事業者の従来の事業を変革することを目指している。この重大な変革は、スキル、文化、開かれた姿勢という観点でオレンジの進化につながっている。この取組を通じて、オレンジは、業務効率の改善を実現するテクノロジーの開発、アクセス可能で効率的かつ責任ある新しいサービスの提供、及び顧客経験の向上に尽力している。企業、第三者事業者、B2Cといった全顧客に価値を提供することがオレンジの目標である。
さらに、倫理とサステナビリティという基本的な価値観が、イノベーションの観点におけるオレンジの行動の指針となり、これは以下のように主要な課題に対処する上で有効である。
・ 環境面では、イノベーションは、エネルギー、サプライヤー、循環経済、人工知能という4つの重点領域を活用することで、事業活動が気候に与える影響を引き続き低減している。
・ アクセシビリティの観点では、オレンジはこの課題を継続的に製品とサービスに組み込んでおり、ウェブサイト、モバイルアプリ及びデジタル文書を対象とする100件のアクセシビリティ宣言を作成した。
・ デジタル・インクルージョンに関しては、2025年に補聴器メーカーWidexとのパートナーシップが締結された。これにより、フランスの顧客は幅広いスマートフォンと互換性があり、設定可能な機器の恩恵を受けられるようになった。
オレンジの研究及びイノベーション活動は、オープン・イノベーション戦略の枠組みの下でも展開されている。このアプローチは、トレンドを捉え、独創的な解決策を見出すとともに、当グループのパートナーのスキル及び貢献を活用することを目的としている。これは、現在及び将来の技術的課題に対応し、効率性、影響力及び経済的便益の向上に向けて、当グループのイノベーションモデルを変革する上で重要な要素となっている。当グループは、開かれた、責任のあるインクルーシブなイノベーション・モデルを推進している。戦略的パートナー(制度的主体、その他の事業者、企業、新興企業、開発者など)をイノベーション戦略に取り込むことにより、当グループは異なる視点を取り入れ、高付加価値サービスを共創することで、顧客の多様なニーズにより的確に応えることができる。ネットワークを開放し、APIを共有することによって、ダイナミックなエコシステムを促進し、全ての人のために価値を生み出すイノベーションの大きな可能性を引き出し、その実現を加速させている。最後に、オレンジ・ベンチャーズによる新興企業への投資の成功、オレンジFabとオレンジ5Gラボのアクセラレータの活用、並びに協働研究及びイノベーション・システムの多様性により、オレンジ・グループはわずか数年でオープン・イノベーションのモデルとなることができた。
このオープン・イノベーション戦略が、Orange OpenTechにおいて大きな注目を集めた。2025年のイベントでは、「Unleash the value」の旗の下、オレンジのエコシステム全体(従業員、産業パートナー、新興企業、顧客、研究者及びメディア)が3日間にわたって一堂に会し、テクノロジーが将来の主要な課題(技術主権、サイバーセキュリティ、デジタル・インクルージョン及びエネルギー効率性)の解決にどのように役立つかを検討した。4,000人を超える来場者、存在感の高まりを見せるB2B顧客及び同イベントの真のスポンサーである複数の主要パートナーの存在を背景に、Orange OpenTechは、テクノロジー及び通信エコシステムにおける代表的イベントとしての地位を確立した。
このイノベーションの動向の中心において、当グループは研究を戦略の主要な柱としている。その結果、オレンジはフランスのデジタル研究分野における主要な民間プレイヤーとなっている。この研究は、オープン・アプローチに基づいて、技術動向とユーザーのニーズを結びつけることで価値を生み出し、イノベーション・プロセス全体の起点となっている。それは、主要な社会の課題に対応しつつ、技術の進歩を顧客向けの具体的なソリューションに転換する上で、重要な役割を果たしている。研究者たちは、よりエネルギー効率の高いネットワーク、倫理的かつインクルーシブなAIアルゴリズム、及び全ての人がアクセス可能なデジタル・サービスといった、人間の進歩を促進するためのデジタル技術に取り組んでいる。このアプローチは、科学的厳格さ、倫理及び責任を統合し、将来の技術的選択肢と新しいソリューションの設計の両方を対象とする。110人の博士課程及びポスドク課程の学生を含む700人の研究者という人的資本、11,000件を超える特許群、並びに多くの著名な産業界及び学術界のパートナーを擁することで、オレンジは、断固としてオープンで協働的な研究を推進しており、これにより、自らの能力を拡大し、最先端のテーマに取組、相互補完的な専門性を結集し、人材を惹きつけ、イノベーションの最前線にとどまることを可能にしている。この「オープン・リサーチ」アプローチは、継続的かつスケーラブルなイノベーションを確保するための実験及びパートナーシップを促進している。
当グループには、主要な機関や世界クラスの人材と協力し、60件を超えるフランス及び欧州の共同プロジェクトに貢献してきた長い伝統がある。2025年には、オレンジは著名な研究所や大学と、60件を超えるパートナーシップ契約を締結した。また、2025年に、オレンジは、以下との間においても、新たな戦略的パートナーシップを締結した。
・ エコール・ポリテクニーク。人工知能及び共同サイバーセキュリティにおけるセンター・オブ・エクセレンスの創設並びに、AI及びサイバーセキュリティに関する学術研究講座の設置を含め、信頼できるデジタル・ソリューションの出現の加速を目的とする。
・ Climate Impulse。オレンジは、ノンストップで排出ゼロの世界ツアーの一環として最も効率的なルートを確定するために、自社の接続性及び高度なAIの専門知識を提供している。
オレンジの研究は、以下にも関連している。
・ b<>com研究技術機関。
・ 3つの共同研究所:IO/lab(INRIAと共同、ネットワーク機能の仮想化)、CREMANT(ニース大学と共同、アンテナ)、及びLab’Optic(ブルターニュ地方の諸大学と共同、光ファイバーの測定及びベンチ試験)。
・ 3つの競争クラスター。150を超える産業界及び学術界の利害関係者を結集するImages & Networksクラスターの議長を務めることを含む。
・ 「学習及び市場」に関するINRIA財団との研究講座を含む、5つの研究講座への資金提供。
研究は、複数の技術分野で大きな進歩をもたらした。主要な成果には、Orange OpenTech 2025及びViva Technology 2025で紹介されたセキュアな量子技術であるOrange Quantum Defenderの開発及び展開が含まれる。リヨンとマルセイユの間で実施された50G PON技術の最初の実地試行は、オレンジが当該技術の将来的な展開に向けた専門性を具備し、準備が整っていることを実証した。これらの成果は、特に量子技術、次世代ネットワーク、及びサイバーセキュリティ・ソリューションの分野において、研究及び技術革新のリーダーを担うというオレンジのコミットメントを示している。
この動向に沿って、オレンジは、AIの分野において、指標となるプレイヤーとなることを目指している。すなわち、データ保護とデジタル主権を保証しつつ、社会的・技術的・倫理的課題に応えるソリューションを通じて価値を創出する、責任あるインクルーシブなAIを追求している。これは、環境及び社会的懸念事項を最初から取り入れたAIを開発することを伴う。
2025年に、オレンジはオープン・ウェイト・モデルを活用するために、OpenAIとのパートナーシップを強化した。この協働的なパートナーシップはとりわけ、特にアフリカにおいて、現地の言語に対応した、柔軟で責任あるインクルーシブなAIソリューションを提供することを可能にしている。オレンジが利用するさまざまなLLMモデルは、業務効率を最適化し、顧客体験及びスマート・ネットワークにおけるイノベーションへの道を開きつつ、環境負荷の低減も追及するAIソリューションの開発が可能であることを意味する。オレンジは、Mistral AIともパートナーシップを締結した。この協業の一環として、オレンジは、ネットワーク・インフラの開発並びに通信管理及び予知保全の最適化にAIを活用する可能性を検討するとともに、顧客向けの革新的なサービスの開発に取り組んでいる。また、Codestralのようなソリューションによって、信頼性の高い生成AI及びLive Intelligenceの提供を強化するとともに、企業に対してデータ主権を保証している。最後に、この協業により、オレンジは欧州におけるAIの主要プレイヤーとしての地位を確立し、リアルタイムなインタラクションとより高い競争力のための最先端技術を統合する存在となっている。
2025年には、エージェンティックAIの分野での進歩が加速し、人間と機械の間のコ・インテリジェンスが促進された。Orange OpenTech 2025において、オレンジは、セキュリティ、業務効率、ネットワーク及びコネクテッド・デバイス管理を改善し、業務プロセスを簡素化するために、エージェンティックAIをどのように利用できるかを示す、開発中のプロジェクトを紹介した。
最後に、事業の変革を支援し、AIの課題に備えてチーム体制を整えるため、オレンジは2025年に、全従業員を対象とした意識醸成及び研修の取組として、初回のAI BoostCampを実施した。2026年1月末時点で、60,000人の従業員が生成AIの研修を受け、100,000人が、当グループのセキュアなマルチLLM生成AIソリューションであるDinootooを使用していた。これらの結果は、責任あるインクルーシブなデジタル未来に向けて、当グループ従業員によるAIの採用を促し、新たなスキルの習得を後押ししようとする意欲を示している。
オレンジのイノベーションへの野心は、最終的には、顧客に提供される接続性の卓越性を絶えず要求することに反映されている。高品質な接続を提供することは重要である。検証段階及び/又は開発段階にあるイノベーションとは主に、企業向け及びB2C顧客向けのネットワーク・セキュリティ・ソリューション、「2040年にネット・ゼロ・カーボン」というコミットメントを組み込んだソリューション、カスタマイズされたネットワークサービス、そして顧客がネットワークやサービスに容易にアクセスできるようにするための取組に関連している。5G技術は、このような動向の表れである。5G技術は、移動体通信の接続速度を向上させ、既存の4G施設にスマート・5Gアンテナを設置することで4Gよりも4~5倍速い平均速度を実現する。4Gよりもエネルギー消費が少ないこの技術は、2040年までにネット・ゼロ・カーボンを達成するというコミットメントを実現するための重要な要素である。2023年、スペインとベルギーが5G SAネットワーク(スタンドアローン)を開通し、2024年にフランスがそれに続いた。すでに5G NSA(ノンスタンドアローン)が整備されているその他の欧州諸国は、2026年から5G SAを稼働させる予定である。5G SAは、末端ユーザーのためのアップロード・スピードに関するパフォーマンスの向上と、遅延の軽減をもたらす。5Gネットワークを仮想的に複数の異なる論理的ネットワーク(スライス)に切り分けるネットワーク・スライシングによって、異なる水準の品質とセキュリティを提供することで、重要な用途又は特定のニーズに対して、特定のスライスを割り当てることができる。5G SA及びネットワーク・スライシングによって、オレンジはインダストリー、IoT、遠隔医療、エンターテインメントサービス等の特定のユースケースに対応するよう、様々な移動体通信プライベート・ネットワーク・ソリューションを進化させ、事業者ネットワークを活用することができる。2021年に立ち上げられたオレンジ5Gラボ・イニシアチブは、新たなビジネスモデル、プロセス、製品、及びサービスの実験を行うという、このロジックの一環を成している。世界中の19ヶ所のサイトからなるネットワークは、経済プレイヤーが5Gの機会、価値及び有用性をより良く理解できるよう促進している。その開設以来、3,700近い企業、新興企業又は地方自治体が、オレンジ5Gラボを利用した。そのうち275社の企業は、特に、高度なプライベート5Gネットワーク及び/又はエッジ・コンピューティング機能の恩恵を受ける環境で、ユースケースのテストにおける支援を受けた。
ネットワーク管理を最適化し、4Gや5Gなど、より安全性、回復力、エネルギー効率が高い現代技術に移行するために、オレンジは、2025年から2030年の間にフランス及び当グループが事業を行う全ての欧州連合加盟国で、2G及び3Gネットワークを段階的に廃止することを発表した。2024年のスロバキアに続き、2025年にはベルギー、ルクセンブルク、ルーマニア、及びポーランドで3Gが廃止された。2G及び3Gの無線周波数は4G及び5Gネットワークのキャパシティ及びカバー率向上のために再利用されている。2024年にフランスで導入されたVoLTEにより音声品質が向上し、処理能力の拡大、遅延の改善及びセキュリティの強化を実現したことで、ほとんど全てのサービスに大きな影響を与えることなく、移動体通信での顧客体験が改善されている。将来的に5G SAにより、ミッド・レンジのIoTに適応した5Gの簡易版であるRedCap(Reduced Capability)又は拡張現実及び仮想現実のマルチメディア・サービスのパフォーマンスを最大化するための最適化など、他のサービスをホストすることが可能となる。
接続に対する多様化し続けるニーズに対応するため、オレンジは接続されたメーター、スマート・ビルディング、物体トラッキングの課題に対応するため、欧州でLoraWAN及びNB-IoTを活用したIoTネットワークの展開も継続している。これらの技術は、オレンジの4Gネットワークを利用するLTE-Mなどのその他のLPWA(省電力かつ長距離)技術と統合することができる。遅延をより精密に制御する、より大きな帯域へのニーズは、現在では企業向けに提供される5G SAネットワークに依存することができ、これらはオンサイトでも移動中でも利用可能である。企業向け市場では、オレンジは「スマート・オペレーション」や「スマート・エコ・エネルギー」などのサービスを通じて、企業やコミュニティのIoT活用の民主化を支援している。
2021年以降、オレンジは未来のネットワーク及びアンビエント・コネクティビティに関する複数の取組を開始している。それはより多用途性、安全性、強力さ、回復力に優れ、環境への影響を抑制するよう設計されたネットワークを利用する。ソフトウェア・ネットワーク、エッジ・コンピューティング、仮想化及びAIのような、成熟度が増した主要技術は、顧客のニーズにより対応し、サービスや故障にリアルタイムに、自動的かつ自律的に適応できる、新しい時代のコネクティビティを可能にしている。例えば、2023年と2024年にルーマニアでボーダフォンとともにオープンRANに関する研究が実施され、続いて2025年にフランスでも実施された同研究は、今後数年間、オレンジによるさらに大規模な展開の計画を可能にする、オープンRANの従来のRANに匹敵する能力を確認するものであると思われる。オレンジはまた、他の事業者及び電気通信産業とのいくつかの取組に参加して、オープンで相互運用可能な、欧州のオープンRAN及びTelcoクラウドソリューションの出現を支援している。
技術的性能に加え、オレンジは、ネットワーク開発に関連した社会及び環境に関する期待を考慮する取組を前進させている。オレンジは、未来のネットワークに関する市民及び企業との社会的対話を開始し、その結果は、2025年に欧州の機関、プロジェクト・パートナー、及びARCEPに対して提示された。オレンジは2025年に開始された欧州の旗艦プロジェクトであるSUSTAIN-6Gのテクニカル・ディレクターでもあり、同プロジェクトは、主要なバーティカル分野で6Gの環境、社会、経済の持続可能性を体系的に評価する枠組みを構築することを目的としている。
断固として協働的なイノベーション戦略に常に導かれているオレンジは、APIを通じて、オンデマンドかつリアルタイムで、従量課金モデルにより、自社ネットワークを第三者アプリに開放することを選択した。これにより、オレンジは、アプリのイノベーションに向けた大きな可能性を解き放つとともに、事業の成長と機敏性のためにネットワークをインテリジェントなプラットフォームに変革する能力を実証した。その目的は、革新的かつセキュアな高価値ソリューションを提供することである。念のため付け加えると、オレンジは、Linux Foundationの一部であるCAMARAオープンソース・コミュニティの主要なプレイヤーであり、世界中の開発者コミュニティに対するネットワークAPI提供を加速することを目的とした(Ericsson及び電気通信セクターの大手企業と協力して設立された)Adunaジョイント・ベンチャーの創設メンバーでもある。魅力的なオファーの創出とネットワークの収益化のために、オレンジは、Mobile World Congress 2025で発表したOrange LiveNet BUを立ち上げることにより、引き続きネットワークAPIに対するアプローチを発展させた。
同時にオレンジは、設計からリサイクルまで、機器の環境負荷を低減するためのイノベーションの努力を継続している。フランスにおいて、新たなライブボックス7は、次世代のインテリジェントWi-Fiを統合し、不要な時に5 GHz帯を自動的に無効にすることによって、最大30%の消費電力を削減する。さらに、ライブボックスSは、ライブボックス5モデルから再生された電源ユニットを搭載している。オレンジによって設計され、ライブボックスSに取り入れられた光ペンシル技術は、家庭での光ファイバーの敷設を容易にし、当該世帯がすでに光ファイバー接続を備えている場合には、技術者の必要性を回避できる。また、ライブボックスSは、接続部を識別するために役立つ凸状の表示により、視覚障害者にとって使いやすいように設計された。
また、オレンジは、インフラ(ネットワーク及びデータセンター)及び顧客機器のエネルギー効率化に関する取組も継続した。Green ITNプログラムは、すでにネットワーク及び情報システムの運用に関連するエネルギー消費を大幅に削減し、主要ネットワーク・サプライヤーのサービス提供、機器及びサービスに関連する排出量の削減に貢献している(「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。また、オレンジは、引き続き移動体通信局の太陽光発電化を進め、現地サプライヤーとの長期契約を通じて再生可能エネルギーの調達を拡大した。
オレンジは、研究、オープン・イノベーション、そしてスマートかつエネルギー効率の高いインフラの展開を組み合わせるとともに、有用かつ責任あるイノベーションを戦略の中心に据えることで、よりエネルギー効率が高く、より利用しやすく、高付加価値のデジタルを全ての利害関係者にもたらす触媒としての役割を確かなものにした。
6.2 基準
オレンジは、通信事業者が自らの事業を発展させられるような標準の策定を促進するために、国内外の標準化団体に積極的に参加している。これらの標準は、異なるネットワーク間の相互運用(相互接続やローミング)、そして異なるメーカーやソフトウェア配信者から提供される補完的な機器間の相互運用(統合)を可能にするための技術的基盤を定めている。また、標準化は既存の技術がどのように動作し、進化するかに加え、新たに登場する技術について技術的に特定することにより、サービス及び製品に対する新たなニーズにも対応している。標準化エコシステム全体により、事業者及び産業界の参加者が世界的なコンセンサスの中で足並みを揃えることが可能となる。オレンジが様々な団体で行っている取組は、あらゆる利害関係者によって提案されるイノベーションの恩恵を受けると同時に、オレンジが他社の独自の産業ソリューションからの独立性を確保し、オレンジのソリューションのコストを低減する上で重要である。
オレンジは現在、標準化団体(インターフェース、プロセス、ツールを詳細に定義する団体)及びオープン・ソースのコミュニティ(コラボレーティブ・ソフトウェア開発コミュニティ)の両方において影響力のある事業者である。標準化団体及び国際交流フォーラムは非常に多く存在するが、オレンジは貢献する団体を慎重に選択している。
標準化におけるオレンジの取組は、当グループの関心に関わる様々な分野を対象としている。
・ 無線アクセス(セルラー、Wi-Fi、ストリーミング)及びコア・ネットワーク。
・ 固定回線アクセス(転送とアクセス)及びホーム・ネットワーク。
・ マルチメディア・サービス、機器、SIMカード及びセキュリティ。
・ インフラ(ネットワーク、クラウド)及び企業向けサービス。
・ 新しいエコシステム。
・ 国内及び海外の関係者(政府、欧州委員会、制度機関)の制度的関係。
主な目的は、オレンジの戦略の一部を形成する優先事項を採用するためにTelcoエコシステムを主導することである。こうすることでオレンジは、自社の技術的要件がサプライヤーの商用ソリューションに確実に反映されるようにし、顧客に革新的なネットワークやサービスを提供できるようにすることで、バリューチェーンにおける魅力的なポジションを確保している。
標準化の取組は、従業員の専門知識やスキルも向上させ、当グループの知的財産を支える特許の開発機会を提供するとともに、それらが標準に組み込まれることによってさらに価値を高める可能性を生み出す。
最後に、標準化におけるオレンジの影響力に関連する認知は、当グループの世界的なブランドイメージにとって重要な要素であり、戦略的パートナーシップやアライアンスの道を切り開いている。
例えば、2025年に、オレンジは6Gに関する標準化前の作業に貢献し、ETSI(欧州電気通信標準化機構)傘下の3GPP(3G Partnership Project)によって組織された準備作業委員会で多数の提案を立案した。オレンジは、産業パートナー(販売者及びその他の事業者)と協力することで、6Gの技術仕様の対象となる作業項目の定義及び検証を行った。
したがって、当グループの主要な課題は、スペクトル効率及びエネルギー効率の向上、6G及びクラウド・ネイティブ専用アーキテクチャーの原則、並びに極めて高いレベルのネットワーク及びデータセキュリティなど、6G標準に関する作業の基礎として受け入れられている。オレンジは、6Gの最初のバージョンの完成スケジュールを遅らせるよう働きかけることに成功し、今後は、可能な限り既存のインフラ及びハードウェアを再利用しつつ、移動体通信ネットワークをソフトウェアのアップグレードを通じて進化させるべきであるという合意形成に成功した。
6.3 知的財産及びライセンス供与
知的財産及びライセンス供与の部門は、当グループの無形資産の1つであるオレンジの特許ポートフォリオを保護及び管理するとともに、その価値を高めている。また、ソフトウェアの価値も引き出している。知的財産及びライセンス供与は、オレンジを学術及び産業パートナーと差別化する資産である。その役割はまた、知的財産に関連する紛争が起きた場合に当グループの利益を守ることである。
・ 2025年12月31日に、オレンジ・グループは、そのイノベーションを保護する11,000件を超える特許又は特許申請のポートフォリオをフランス内外で有していた。その価値を最大化するため、特許の一部は、業界規格(NFC、MPEG Audio、Wi-Fi、HEVC、5G、ニューラルコーディング、VVC、VP9-AV1等)に関連する特許の特許群を通して、ライセンスを受けている。価値の最大化は、移動体通信ネットワークのエンジニアリング・ツール等のソフトウェアにも関係するものである。
・ 2025年には、標準化(5G、コーディング、ビデオ等)に対する主要な技術的貢献を含め、294件の新たな発明が特許を取った。これらの発明は、主にフランス国内外にある当グループのイノベーション研究センターに由来している。
・ オレンジはフランスで、INPI 2025年ランキングで9位にランクインしている(出所:INPI 2025年ランキング)。
2025年には、知的財産権ライセンス部門が、研究イノベーションを産業パートナーによって使用されるソリューションに転換する技術移転プログラムを設立した。
6.4 資本投資
情報技術のイノベーションに対する熱心かつ主要な投資家として、オレンジ・グループは、以下の2つの重要な補完的な投資経路、すなわちオレンジ・ベンチャーズ及びオレンジ・デジタル投資を通じて同分野への財務コミットメントを行った。このような投資は、利益を生み出すだけでなく、当グループのイノベーションを継続し、戦略的、技術的及び/又は商業的パートナーシップを構築し、イノベーション・エコシステム内並びに顧客及びその他の利害関係者との間における当グループのイメージアップを図るものである。
・ 当グループが完全所有するオレンジ・ベンチャーズ:2020年末現在、オレンジは、350百万ユーロの予算で新会社のオレンジ・ベンチャーズを設立することにより、自社のベンチャー・キャピタル活動を強化した。オレンジ・ベンチャーズは、オレンジの既存事業分野(接続性、サイバー・セキュリティ、データAI、デジタル・エンタープライズ又は革新的な金融サービス等)の急成長企業へ投資している。
オレンジ・ベンチャーズは、当グループのインクルージョン及び二酸化炭素排出量削減目標に沿って、e-health、気候及び循環経済の分野の革新的な企業にも投資を行う。
オレンジ・ベンチャーズは、新興企業をその全ての成長段階(アフリカ及び中東のシード段階から欧州及び米国のより成熟した段階に至るまで)において、各資金調達ラウンドにつき最大20百万ユーロのユニット投資を通じて支援している。
オレンジ・ベンチャーズは、当グループの運用内の顧客とイノベーション能力を共有するため、最多数のサービスに関してますますデジタル化され、責任が重くなる世界への移行、及びオレンジと新興企業との間で相乗効果を生み出すことを推進する将来の技術的な旗手の出現を促す役目を果たしている。
・ 当グループの完全所有であるオレンジ・デジタル・インベストメントは、オレンジ外部の運用会社が管理する投資ファンドに主に投資している。こうした投資は、新たな課題、特に2040年までのオレンジのネット・ゼロ・カーボン達成へのコミットメントに対応する上でも役に立ってきた。過去20年間で、当グループは以下の通り約350百万ユーロ超の投資コミットメントを行ってきた。
・ パブリシス・グループとのパートナーシップの枠組みの中で設立される、アイリス・グロースV、アイリス・ベンチャーIV及びアイリス・ネクスト・ファンド及び3つのオレンジ・パブリシス・ベンチャーズ・ファンド(グロース、グローバル及びアーリー・ステージ)、並びにRaise Investissement、Raise Ventures及びRaise Seed for Goodの各ファンド。
・ いくつかの「テーマ型」ファンド。Robolution Capital、デジタルモビリティ及び持続可能なモビリティに注力するEcomobility Ventures、デジタルヘルスに注力するDigital Health 2、拡張現実に注力するVenture Reality Fund 2及びB2Bのグロース・エクイティに注力するMove Capitalを含む。
・ 主にアフリカでの投資に焦点を合わせた次の3つのファンド:Partech Partnersが運用するPartech Africa I及びII、並びにFrench-African Fund (AfricInvest)。
・ 2つの投資ファンド、Paris-Saclay Seed FundとSeedcamp IV。シード・キャピタル・フェーズの新興企業に投資している。
当グループはまた、カーボン・クレジットを対価とした、環境における炭素隔離プロジェクトに資金提供することを目的とする、2つの自然資本ファンドにコミットしている。
用語集
技術用語集
API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース):ヒューマン-マシン・インターフェースと類似の方法でプログラム同士が相互に作用することを可能にするコンピュータ・プログラミング・インターフェース。
ARCEP:Autorité de régulation des communications électroniques, des postes et de la distribution de la presse(フランスの電気通信、郵便及び印刷媒体の規制当局)。
ビットストリーム:既存有力事業者により活性化されたブロードバンド接続を代替的事業者が貸し出すことを可能にする卸売サービス。代替的事業者は、この方法により、彼らがアンバンドル・アクセスを提供しない地域で小売ブロードバンド・サービスを提供できる。
クラウド・コンピューティング:ローカル・サービス又はユーザーのワークステーションに従来から置かれた電子データの保存及び処理のためのリモート・サービスの使用を伴う概念。
CS3D(企業サステナビリティデューデリジェンス指令):特定の企業に対し、社会的権利及び環境を尊重することを徹底する義務を設定するEU指令案。その義務には、パリ協定に沿った気候変動に対する闘い、及び、損害に対する全面的な責任(被害者への補償を含む)が明示的に織り込まれている。また、企業は、苦情処理制度を導入し、定期的にデューデリジェンス方針の有効性を監視することも求められる。
CSRD(企業サステナビリティ報告指令):企業サステナビリティ報告に関して、規則(EU) No.537/2014、指令2004/109/EC、指令2006/43/EC及び指令2013/34/EUを修正する、2022年12月14日付の欧州議会及び理事会指令(EU)2022/2464。この指令は、営利会社のサステナビリティ情報の公表及び認証、並びに環境、社会及びコーポレート・ガバナンス責任に関する2023年12月6日付の政府命令2023-1142によって、オレンジがフランス法管轄に移行した結果、2024事業年度報告について2025年からオレンジに適用される。
EESC(経済・社会・環境評議会):市民社会の代表者(雇用者、労働組合、団体)によって構成される、フランスの憲法によって定められた評議会。そのフランス立法プロセスにおける役割には、任意の、又は強制的な諮問がありうる。この評議会は、職能団体に国を代表する権限を与え、経済活動における様々な利害関係者間の対話を促進する。
DSL(デジタル加入者線):「交換電話網」(PSTN)の加入者と接続されている銅線を使って、デジタル・パケットをブロードバンドで伝送することを可能にする技術。
DSLE(企業向けDSL):1ヶ所以上のDSL地域におけるブロードバンド・データ転送サービス。一連の「エンド」施設を中央施設に接続し、事業者によるB2B顧客へのインターネット/イントラネット・アクセス・サービス開発を可能にする。
DWDM(高密度波長分割多重方式):光ファイバー上での波長の多重化によるデジタル伝送技術で、長距離ネットワークにおける超高速ブロードバンド(最高10ギガビット毎秒)の情報転送を可能にする。
カーボン・ロックイン:企業の主要資産又は製品が、その耐用期間中に発生させる可能性がある将来のGHG排出量の見積り。
FTTx(光ファイバー敷設通信システム):異なる方法による光ファイバー接続形式の総称。
・ FTTH(光ファイバー一般家屋敷設通信システム):事業者の光接続ノード(OCN)と加入者の家庭を直接結ぶ、B2C及び中小企業向け光ファイバー・リンク・サービス。トリプル・プレイ・サービスに対応する超高速ブロードバンド転送を保証し、共有ローカル・ループ、保証されない非対称速度(ダウンロードの速度がアップロードの速度を上回る)、限定的サポート、及び復旧時間保証(GRT)なしという特性を持つ。
・ FTTE(光ファイバー企業向け敷設通信システム):プーリング・ポイントと企業との間の専用光ファイバー、専門の法人サポート及びGRTを提供するB2Bサービス。
・ FTTO(光ファイバーオフィス敷設通信システム):より高品質のサービス及びセキュリティ水準(光接続ノードから企業までの専用光ファイバー、対称で保証された速度によってビジネス・アプリケーションの適切な動作が可能、GTRによりインシデント発生時の迅速な再接続を保証)を持つB2Bサービス。
フルMVNO:自身のコア・ネットワーク部品及び自身のアプリ・プラットフォームを運営するMVNO(仮想移動体通信事業者)であり、ホスト事業者に無線容量を賃貸している。
光ループ及びリンクのための土木工学:オレンジのローカル・ループ及び光ファイバー・ネットワークのための土木工学及びエアー・アシスト・サービス。新たな超高速ブロードバンド・ネットワークの展開を支援するため、オレンジはその施設(ダクト及びエアー・アシスト)を事業者に開放することを決めた。これによって事業者は、自身の光ケーブルを敷設し、オープン・アクセス光ファイバー・ネットワークを展開することができる。
Gbit/s又はギガビット毎秒:伝送ネットワーク上で1秒間に10億(10の9乗)ビット(BInary digiT - デジタル・システムで使用される2進コード化(0又は1)された情報要素)が転送される速度。
GHGプロトコル:持続可能な開発のための経済人会議(WBCSD)及び世界資源研究所(WRI)によって開発された、民間部門及び公共部門事業からの温室効果ガス排出量の測定、報告及び管理の枠組みを確立する国際プロトコル。このプロトコルは、GHG排出量を3つの「スコープ」に体系化している。スコープ1は直接排出量、スコープ2は購入又はその他の方法で取得された電力、蒸気、暖房又は冷房による間接エネルギー排出量、スコープ3はその他の間接排出量を対象としている。
GNI(グローバル・ネットワーク・イニシアチブ):インターネット及び電気通信企業、人権及び報道の自由の団体、投資家、並びに学術機関の世界的な提携であり、ユーザー・データの共有、コンテンツの検閲及び通信の制限を求める政府からの圧力に対抗し、企業が表現の自由及びプライバシーの権利を尊重することを支援する。
Go又はギガオクテット:メモリ容量を導く計算に使用される単位。各単位が10億オクテットに相当する(1オクテットは8ビットからなるコンピュータ・コーディングの単位)。
GPON(ギガビット受動光ネットワーク):受動FTTH光ネットワーク・アーキテクチャー。競合するポイント・トゥ・ポイントFTTHアーキテクチャーとは区別される。ビデオ・オーバーIP(IPTV)等のオンデマンド放送に利用される。XGS-PONは、より高速(10ギガビット毎秒)な対称データ転送をサポートするパッシブ光ネットワークの規格である。それは、ギガビット対応PON(又はG-PON)規格群の一部である。G-PONは、ギガビットPON又は1ギガビットPONを表す。「XGS」の「X」は数字の10を表し、「S」は「対称」を表す。XGS-PONは、10ギガビット対称PONである。
GSMA(GSMアソシエーション):世界220の国及び領土の800社近い携帯電話事業者と製造会社を代表する業界団体。GSMAは携帯電話の規格の決定及び公表に関与する。
IMS(IPマルチメディア・サブシステム):VoIP、VoLTE及びVoWi-Fiを含む、固定回線及び移動体通信音声サービス並びにマルチメディア・サービスを提供する、標準化されたIPベースのネットワーク・アーキテクチャー及び技術。
IP-VPN:「仮想プライベート・ネットワーク(VPN)」を参照のこと。
IPX:異なる技術間の相互運用を可能にする相互接続サービスで、これにより異なる携帯電話、固定回線電話及びインターネット事業者に加入している顧客間のIPベースの通信の安全な交換が可能となる。
JAC(ジョイント・アライアンス・フォーCSR):大手多国籍情報通信技術(ICT)サプライヤーの製造施設におけるCSR実行の検証、評価及び開発を目指す電気通信事業者の連合。JACのメンバーは、世界のICTサプライチェーンの様々なレベルにおける長期的なCSRの実行を進展させるために、リソース及びベスト・プラクティスを共有する。
LAN(ローカル・エリア・ネットワーク):同一の場所にある同一の事業体のワークステーション又はパソコンを、他の場所にある他のローカル・ネットワークに相互接続させ公衆ネットワークにリンクさせることを可能にするネットワーク。
LoRaWAN(長距離ワイド・エリア・ネットワーク):コネクテッド・デバイスが少量のデータをナローバンドで交換することを可能にし、オブジェクトが使用するエネルギーを削減する通信プロトコル。
FOL:光ファイバー・リンク。
LLM(大規模言語モデル):巨大なデータセットに基づき訓練された大規模なパラメーターを有する言語モデル。文章を認識及び生成することができる人工知能(AI)プログラム。LLMは、機械学習より具体的には「トランスフォーマー・アーキテクチャー」と呼ばれる種類のニューラル・ネットワークに依存している。
LTE(長期エボリューション):第4世代移動体通信ネットワーク基準(4G)のための技術的仕様を生み出した3GPPの中で展開された基準。拡張して、LTEはいわゆる第4世代の移動体通信システムも指す。
LTE-M(LTEフォー・マシン):ゲートウェイなしに、モノのインターネット機器を4Gネットワークに接続できる技術。
M2M又はMachine to Machine:1つ又は複数の通信ネットワークを通じて、中央制御システム(サーバー)と任意の種類の機器との間でなされる機械間の情報交換のこと。
MEA(アフリカ及び中東):アフリカ及び中東地域。
メタバース:没入体験を共有することができる、リアルタイムの、共同で利用する持続的な3D空間のシミュレーションを提供するオンライン・サービス。
MPLS(マルチプロトコル・ラベル・スイッチング):ネットワークの速度及び効率性を改善し、求められる品質の水準により事前に定義されたパスに従って、ルーターが情報を転送できるようにするデータ転送技術。
多重化:複数の情報を単一の伝送チャンネル上で同時に伝送する技術。
ネットゼロ・イニシアチブ:Ademe、フランスの環境連帯移行省及びフランス企業21社の支援の下、企業であるCarbone 4によって主導されるプロジェクトであり、カーボン・ニュートラリティに貢献する、参照のための枠組みを組織に提供する。
NFC(ニア・フィールド・コミュニケーション):約10センチメートルの距離までのデバイス間で情報の交換ができる、短距離及び高周波数のワイヤレス通信のための技術。
NGN(新世代ネットワーク又は次世代ネットワーク):IPベースの音声及びデータ・ネットワークに関する総称的な考え方。単純なネットワークへの接続を提供するというアプローチから顧客へのサービスを開発するという新たなアプローチへの転換を可能にする。
NGA:新世代アクセス。
SCN:加入者接続ノード。
OCN(光接続ノード):事業者が加入者のアクセスを始動させるためのアクティブ機器が設置されている光ファイバー・ネットワークの集中ポイント。
SDGs(国連による持続可能な開発目標):持続可能な開発目標は、貧困を終わらせ、地球を守り、世界中の全ての人々の日常生活を改善しつつ、それらの人々により明るい未来を与えることを求める世界的な行動要請である。目標達成のための15ヶ年計画を定める持続可能な開発のための2030アジェンダの一環として、2015年に、17項目の持続可能な開発目標が全ての国連加盟国によって採択された。
IMO:国際海事機関は、海運の安全及び保安、並びに船舶による海洋汚染及び大気汚染の防止に対する責任を負う国際連合の専門機関である。IMOは、海上輸送の安全、保安及び環境パフォーマンスを確保するための国際基準を設定する。
効率的な事業者:規制当局が事業者により販売される卸売及び小売のサービスの価格を負担費用に適合させることを要求する際に、かかる価格の規制に関連して用いられる考え方。ある事業者の実際の費用が、非効率であるがゆえに本来あるべき水準よりも高いことが判明した場合は、価格を決定するために使用される価格の根拠から、該当する超過費用が差し引かれる。
OTT(オーバーザトップ):インターネット上のオンデマンド・ビデオサービス等のサービスを、通信ネットワーク事業者のインフラを利用して、当該ネットワーク事業者が同サービスを提供していない場合に提供する放送事業者をいう。
**移動体通信ネットワークの共有:**移動体通信ネットワークを構成する機器の全部又は一部に関する複数の事業者間のプーリング。以下の異なる種類のインフラ共有が存在する。
・ パッシブ共有:事業者間のパッシブインフラのプーリング。パートナーはマスト、敷地又は技術環境(電力供給、空調)を共同で使用するが、各事業者は自身のアクティブなネットワーク機器を展開する。
・ アクティブ共有:パッシブインフラ共有に加え、事業者間のアクティブ要素(基地局機器、基地局コントローラー、伝送リンク)のプーリング。
PPA(電力購入契約):電力(再生可能電力であることが多い)の生産者と消費する法人の間で交わされる、仲介者として電力供給会社が介在しない、電力の直接販売に関する契約。
統合デジタル通信網(ISDN):データ、音声及びビデオなどの統合化された情報の伝送のためのデジタル・ネットワーク。オレンジでの商品名はNumérisである。
仮想プライベート・ネットワーク(VPN):B2B顧客のみが利用可能な公衆ネットワーク上のリソースセット。
**シームレス・ネットワーク:**他の1社又は複数社の事業者又はサプライヤーの資源を使うネットワーク事業者又はサービス・プロバイダーが提供する電気通信サービスで、場所にかかわらず接続の中断なく同一のネットワークにアクセスしているとの印象をユーザーに与えるもの。
交換電話網(PSTN):電話機器、加入者線、回路及び交換機から構成される音声転送ネットワーク。一定のデータ・サービスにアクセスする際にも使用される。
ISDN:「統合デジタル通信網」を参照のこと。
ローミング:加入している業者のネットワークではなく、他の事業者のネットワーク上で携帯電話サービスを利用すること。典型的な例としては、海外で他の事業者のネットワークから携帯電話を利用することが挙げられる。
SBTi(科学的根拠に基づく目標イニシアチブ、「SBTイニシアチブ」ともいう。):2015年に、COP21を背景として設立された、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所及び世界自然保護基金の間のパートナーシップであり、企業による温室効果ガス(GHG)排出量の削減を支援する集団的アプローチを講じる。
スコープ1、2及び3(温室効果ガス排出範囲):
・ スコープ1:オレンジの活動に直接関連する排出(機器、建物等)。
・ スコープ2:オレンジのエネルギー消費(電気)に関連する間接的排出。
・ スコープ3:その他の間接的排出(従業員の移動、製品の輸送並びにオレンジの顧客及びサプライヤーからの排出)。
シグナリング・システム7(SS7):通信自体に使用されるネットワークとは異なるネットワークによってデジタル形式で転送される電話通信を管理(接続及び切断、保守及び監督、料金請求)するために必要な情報交換。
スライシング:又はネットワーク・スライシング。5Gネットワークを独立して動作する部分毎に実質的に切り分け、顧客のニーズに応じた様々なレベルの移動体通信ネットワーク・パフォーマンスを提供すること。
SS7:「シグナリング・システム7」を参照のこと。
ストリーミング:インターネット上のビデオ画像の放送及びリアルタイムの継続した視聴を可能にする技術。
グリーン・タクソノミー:サステナブル投資を促進する枠組みの確立に関連し、規則(EU)2019-2088を修正する、2020年6月18日付の欧州議会及び理事会規則(EU)2020/852。EUグリーン・タクソノミーは、環境的に持続可能な経済活動を特定する分類体系である。ある活動が適格であり、タクソノミーに沿っているとみなされるためには、以下の6つの目標のうち少なくとも1つに大きく貢献しつつ、他の5つに重大な損害を与えず、最低限の人権及び労働者の権利の保護を遵守しなければならない。6つの環境目標は、気候変動の軽減、気候変動への適応、水及び海洋資源の持続可能な利用及び保護、循環経済への移行、汚染の防止及び管理、並びに生物多様性及びエコシステムの保護及び回復である。
コール・ターミネーション(相互接続料金又は通話料金):1つの電話事業者が、他の事業者のネットワークを超えて通話先へ電話の会話を伝送するために、かかる他の事業者に毎分支払う金額。これらの料金は規制されている。
ICT(情報通信技術):情報の処理及び伝送(主に計算、オーディオビジュアル、マルチメディア、インターネット及び電気通信)に利用される技術。
トリプル・プレイ:インターネット接続、電話、テレビ・チャンネル・パッケージを含むブロードバンド加入パッケージ。
ITU(国際電気通信連合):情報通信技術部門の開発に関する国連の専門機関。ITUは、世界の無線周波数帯及び衛星軌道を割り当て、ネットワークと技術がシームレスに接続することを保証する技術標準を開発する。
UMTS(ユニバーサル移動体通信システム):1.9GHzから2.2GHzの周波数帯域におけるブロードバンド通信(理論上の対称速度は最大2Mbit/s)を可能とする第3世代(3G)の携帯電話の規格。
VDSL(超高速ビットレートDSL):xDSLと同じ技術に基づく技術。VDSLの信号は、音声電話と同時に、かつこれを妨害することなく、ペアの銅線により伝送される。VDSLは超高速を可能にする。
ボイスオーバー・インターネット・プロトコル(VoIP):IP技術を利用した音声の転送サービス。
VPN:「仮想プライベート・ネットワーク」を参照のこと。
VSAT(超小型地球局):直径3メートル以内の双方向の衛星放送受信アンテナを使用し、地上資源をほとんど必要としない衛星通信技術。VSATは、電話又はインターネット・アクセスのための通信ネットワークを小さな敷地に接続することに使用される。
Wi-Fi(ワイヤレス・フィデリティ):2.4GHzの波長の電波を使用する無線装置を、11Mbit/s(802.11b標準)又は54Mbit/s(802.11g標準)で接続する技術。イーサネット・プロトコルを拡張して無線サービスも含めることにより、Wi-Fiは会社及び個人に、数十メートルに及ぶ距離の範囲でネットワーク上の複数のコンピュータ又は共有デバイスを無線で接続する能力を提供する。
xDSL:「DSL」を参照のこと。
金融用語集
調整後連結当期純利益:(i)重要な訴訟、特定の人件費、固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し、事業再編費用、並びに買収・統合費用による影響控除前、(ii)企業結合に起因する影響控除前、(iii)資産の減損テスト中に認識した減損損失控除前、(iv)企業結合に関連した、その他の無形資産及び有形固定資産の減価償却費及び償却費並びに減損損失控除前、(v)フランスの銅線ネットワークの解体対象資産に関する減価償却費及び償却費並びに減損損失控除前、(vi)非継続事業による当期純利益控除前、(vii)該当する場合は、利益又は費用のいずれに関連するかを問わず、体系的に特定されたその他の特定の事項の控除前、(viii)かかる調整が金融費用(純額)及び法人税に与える影響を考慮して再表示された連結純利益である。調整後連結当期純利益は、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
**調整後1株当たり純利益:**調整後1株当たり純利益(ユーロ建て表示)は、(i)1株当たり純利益(100万ユーロで表示)の計算に使用する劣後債のクーポンによる影響を控除後の親会社の株主に帰属する調整後当期純利益(該当する定義を参照のこと。)を、(ii)当期の発行済普通株式の加重平均株数(100万株で表示)で除して計算する。調整後1株当たり純利益は、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
平均従業員数(フルタイム従業員及びこれに類する者):報告期間中の実働従業員の平均数で、勤務時間により比例換算している。正社員契約及び有期契約の両方を含む。
運転資本需要の変動:運転資本需要の変動は、以下により構成される。
・ 営業のための運転資本需要の変動。これは、(i)総棚卸資産の変動、(ii)総売掛金の変動、(iii)その他の商品及びサービスの買掛金の変動及び(iv)その他の顧客との契約資産及び負債の変動により構成される。
・ 営業を除く運転資本需要の変動。これは、その他の資産及び負債(営業税及び賦課金に関する債権債務を除く。)の変動を含む。
販売費用、機器及びコンテンツ費用:「外部購入費」を参照のこと。
コンバージェンスARPO:当期のコンバージェンス・サービスからの顧客1人当たりの平均収益(サービス当たりの平均収益(ARPO))は、(i)当該期間中に顧客に請求した、顧客のコンバージェンス・サービスからの収益(IFRS第15号に従い、機器補助金の配分による影響額を除く。)を、(ii)同期間中のB2Cコンバージェンス・サービスの顧客数の加重平均で除して計算する。顧客数の加重平均は、当該期間中の月次平均値を平均したものである。月次平均値は、月初と月末の顧客数の算術平均による。コンバージェンスARPOは、コンバージェンス・サービス顧客1人当たりの月間の収益額で表示する。
コンバージェンス・サービス:「収益」を参照のこと。
比較可能ベースのデータ:当期と比較可能な算出方法、範囲及び為替レートで表示した前期のデータ(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5.1 比較可能ベースのデータ」を参照のこと。)。実績ベースのデータから比較可能ベースのデータへの変換は、直近の事業年度の業績はそのままとし、前事業年度の業績については、比較対象期間について、比較可能な算出方法、範囲及び為替レートにより財務データが表示されるように調整した上で再表示している。再表示の際には、直前の事業年度に用いられた算出方法及び連結範囲、直前の事業年度の連結損益計算書に用いられた平均為替レートが、前事業年度の対応する期間のデータにも適用されることとなる。比較可能ベースにおける変化により、有機的な事業の変化を反映させることが可能になる。比較可能ベースのデータは、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他グループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
実績ベースのデータ:当期の連結財務書類で報告されている、過去の期間に関するデータ。
EBITDAaL - eCapex:EBITDAaL(この用語の定義を参照のこと。)からeCapex(この用語の定義を参照のこと。)を引いたもの。「EBITDAaL - eCapex」指標は、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他グループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
EBITDAaL又は**「リース調整後EBITDA」**:(i)固定資産の減価償却費及び償却費、企業結合による影響、のれん及び固定資産の減損、関連会社及びジョイント・ベンチャーの持分法投資利益(損失)控除前、(ii)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の利息後、並びに(iii)重要な訴訟、特定の人件費、固定資産の見直し、投資及び事業ポートフォリオ、事業再編費用、買収・統合費用並びに、該当がある場合、収益及び/又は費用に関連して体系的に特定されたその他の特定の事項の影響について調整した後の営業利益(連結財務書類に対する注記1.9を参照のこと。)。EBITDAaLは、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他グループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
eCapex又は「経済的Capex」:有形固定資産及び無形資産への投資から、通信ライセンス、解体対象資産、ファイナンスアセット、企業買収を通じて取得した資産を除き、固定資産の売却額(連結財務書類に対する注記1.5を参照のこと。)を控除したもの。eCapexは、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他グループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
経済的Capex:「eCapex又は「経済的Capex」」を参照のこと。
機器の販売:「収益」を参照のこと。
外部データ:考慮される範囲の内部フローの消去後のデータ。
外部購入費:外部購入費には次の営業費用が含まれ、IFRS第16号の適用範囲に含まれるリースが除外されている(連結財務書類に対する注記5.1を参照のこと。)。
・ 販売費用、機器及びコンテンツ費用:売却した端末及びその他の機器のコスト、小売手数料等、広告費、販売促進費、宣伝費及びリブランディング費用並びにコンテンツ費用。
・ サービス手数料及びオペレーター間費用:ネットワーク費用及び相互接続費用。
・ その他のネットワーク費用及びIT費用:技術的運用及び保守に関する下請負費用並びにIT費用。
・ その他の外部購入費:資産計上された商品及びサービス手数料の控除後の経費、不動産費用、転売用建築費、機器及びその他の在庫供給購入費、コールセンター下請負費用及びその他の外部サービス。
金融投資:(i)投資有価証券に対する(取得現金控除後の)現金支払額、(ii)関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資、(iii)公正価値で評価された、持分証券の購入、並びに(iv)支配の取得を伴わない所有持分の変動を含む金融投資。
固定回線のみのブロードバンドARPO:当期の固定回線のみのサービスの顧客1人当たりの平均収益(サービス当たりの平均収益(ARPO))は、(i)当該期間中に小売ベースで販売された、固定回線のみのブロードバンド・サービスからの収益(IFRS第15号に従い、機器補助金の配分による影響額を除く。)を、(ii)同期間中の固定回線のみのブロードバンド・サービスの顧客数の加重平均で除して計算する。顧客数の加重平均は、当該期間中の月次平均値を平均したものである。月次平均値は、月初と月末の顧客数の算術平均による。固定回線のみのブロードバンドARPOは、固定回線のみのサービスの顧客1人当たりの月間の収益額で表示する。
固定回線のみのサービス:「収益」を参照のこと。
通信事業の全部込みフリー・キャッシュ・フロー:通信事業の全部込みフリー・キャッシュ・フローは、営業活動により生じたキャッシュ純額から(i)有形固定資産及び無形資産の購入及び売却(固定資産債務の変動額控除後)、(ii)リース負債及びファイナンスアセットに係る債務の返済、及び(iii)劣後債のクーポンの支払いを控除したものである(連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)。通信事業の全部込みフリー・キャッシュ・フローは、IFRSによって定義されていない財務指標であるため、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
IT及び統合サービス:「収益」を参照のこと。
人件費:賃金及び従業員給付費用(資産計上された費用を除く。)、従業員利益分配費用、並びに株式報酬に関する費用(連結財務書類に対する注記6.1を参照のこと。)。
移動体通信のみのARPO:当期の移動体通信のみのサービスの顧客1人当たりの平均収益(サービス当たりの平均収益(ARPO))は、(i)当該期間中に小売ベースで販売された、移動体通信のみのサービスからの収益(IFRS第15号に従い、Machine to Machine及び機器補助金の配分による影響額を除く。)を、(ii)同期間中の移動体通信のみのサービスの顧客数(Machine to Machineを除く。)の加重平均で除して計算する。顧客数の加重平均は、当該期間中の月次平均値を平均したものである。月次平均値は、月初と月末の顧客数の算術平均による。移動体通信のみのARPOは、移動体通信のみの顧客1人当たりの月間の収益額で表示する。
移動体通信のみのサービス:「収益」を参照のこと。
正味金融債務:オレンジにより定義され使用される正味金融債務では、かかる概念に関連しないモバイル金融サービスの事業を考慮しない。正味金融債務は、(i)金融負債(営業活動に係る未払金(決算日レートでユーロに換算)を除き、デリバティブ金融商品(資産及び負債)を含む。)から、(ii)支払われた現金担保、現金、現金同等物及び公正価値での金融資産を差し引いた額で構成される。また、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、正味金融債務に含まれる金融商品は、将来のキャッシュ・フローなど、正味金融債務に含まれない項目のヘッジのために設定される。したがって、その他の包括金利に計上されたこれらの満期日を迎えていないヘッジ金融商品の要素は、この一時差異を相殺するために総金融債務に加えられている(連結財務書類に対する注記13.3を参照のこと。)。正味金融債務は、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他グループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
純営業資産(NOA):「通信事業のROCE」を参照のこと。
税引後営業利益(NOPAT):「通信事業のROCE」を参照のこと。
NOA(純営業資産):「通信事業のROCE」を参照のこと。
NOPAT(税引後営業利益):「通信事業のROCE」を参照のこと。
従業員数(期末実働従業員):報告期間の末日において働いている従業員の数。正社員契約及び有期契約の両方を含む。
営業税及び賦課金:フランスのCET(Contribution Économique Territoriale - 地域経済税)及びIFER(Imposition forfaitaire sur les entreprises de réseaux - ネットワーク企業の定額税)、スペクトルの料金及び電子通信サービスに課される賦課金を含む税金及び賦課金(連結財務書類に対する注記10.1を参照のこと。)。
通信事業からの有機的キャッシュ・フロー:通信事業の範囲内において、営業活動により生じたキャッシュ純額から(i)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の返済並びに(ii)固定資産未払金の変動分の控除後の有形固定資産及び無形資産の購入及び販売額を引き、(iii)通信ライセンスの支払い及び重要な訴訟の支払額(及び受領額)を除いたもの(連結財務書類に対する注記1.8を参照のこと。)に相当する。通信事業からの営業活動における有機的キャッシュ・フローは、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他グループが使用する類似の名称の指標とは比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
その他の外部購入費:「外部購入費」を参照のこと。
その他のネットワーク費用及びIT費用:「外部購入費」を参照のこと。
その他の営業費用:「その他の営業収益及び費用」を参照のこと。
その他の営業収益及び費用:その他の営業費用控除後のその他の営業収益。その他の営業収益及び費用は、以下により構成される。
・ その他の営業収益:主に銀行業務収益純額(NBI)、売掛金の回収に関連する収益、施設の賃貸及びフランチャイズ店の収益、税額控除及び補助金、特定の非連結会社に請求しているブランド・ロイヤルティ及び管理報酬、ネットワーク共有コストの再請求、訴訟からの収益並びに回線障害に関連する収益(連結財務書類に対する注記4.2を参照のこと。)。
・ その他の営業費用:主に、訴訟、通信事業からの売掛金に係る引当金及び損失、銀行の与信リスクに係る費用、ユニバーサル・サービス費用、営業為替損並びに買収及び統合費用(連結財務書類に対する注記5.2を参照のこと。)。
その他の営業収益:「その他の営業収益及び費用」を参照のこと。
その他の収益:「収益」を参照のこと。
**通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合:**通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合は、過去12ヶ月について計算された通信事業のEBITDAaL(該当する定義を参照のこと。)に対する当グループの正味金融債務(該当する定義を参照のこと。)の割合として計算される。通信事業のEBITDAaLに対する正味金融債務の割合は、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
小売サービス(B2C及びB2B)の収益:コンバージェンス・サービス、移動体通信のみのサービス、固定回線のみのサービス並びにIT及び統合サービスの収益(これらの定義を参照のこと。)の合計。小売サービス(B2C及びB2B)の収益は、卸売(通信事業者向けサービス)、機器の販売及びその他の収益(これらの定義を参照のこと。)からの収益を除く特定の範囲の全収益を合算したものである。
小売サービス(B2C及びB2B):「小売サービス(B2C及びB2B)の収益」を参照のこと。
通信事業の使用資本利益率(ROCE):「通信事業のROCE」を参照のこと。
収益:収益(連結財務書類に対する注記1.2及び4.1を参照のこと。)には、以下が含まれる。
・ コンバージェンス・サービス:小売ベースでB2C顧客に販売されたコンバージェンス・サービスからの収益(機器の販売(この定義を参照のこと。)を除く。)が含まれる。コンバージェンス・サービスは、少なくとも1つの固定回線ブロードバンド・アクセス(FTTx、ケーブル、xDSL、4G固定回線/基地局固定型5G固定回線等)及び移動体通信音声プランの組み合わせと定義される。
・ 移動体通信のみのサービス:小売向け移動体通信のみのプランからの収益(主に発信(音声、SMS及びデータ)。コンバージェンス・サービス及び機器の販売(これらの定義を参照のこと。)を除く。)。
・ 固定回線のみのサービス:固定回線のみのサービスの収益には、小売ベースで販売された収益(コンバージェンス・サービス及び機器の販売(これらの定義を参照のこと。)を除く。)が含まれる。これらには、(i)ナローバンド固定回線サービス(従来型固定回線電話)、(ii)固定回線ブロードバンド・サービス及び(iii)事業ソリューション及びネットワーク(フランスを除く。フランスの多くの事業ソリューション及びネットワークは、オレンジ・ビジネス・セグメントに下支えされている。)が含まれる。オレンジ・ビジネス・セグメントについては、固定回線のみのサービスに係る収益には、音声及びデータ・サービスの運用に関連するネットワーク機器の販売が含まれる。
・ IT及び統合サービス:一体型コミュニケーション及び連携サービス(ローカル・エリア・ネットワーク及び電話、助言、統合、プロジェクト管理)、ホスティング及びインフラ・サービス(クラウド・コンピューティングを含む。)、アプリ・サービス(顧客関係管理及びその他のアプリ・サービス)、セキュリティ・サービス、ビデオ会議サービス、Machine to Machine事業関連のサービス(オフライン)、並びに上記の製品及びサービスに関連した機器の販売を含む収益。
・ 卸売サービス:(i)(特に、移動体通信の着信、ビジターのローミング、ネットワーク共有、国内ローミング及び移動体通信仮想事業者(MVNO)を含む)通信事業者向け移動体通信サービス、(ii)他の通信事業者向け固定回線サービス(特に、国内相互接続、海外卸売サービス、高速及び超高速ブロードバンド・アクセス・サービス(光ファイバー・アクセス、電話回線のアンバンドリング、xDSLアクセスの販売)、並びに卸売市場における電話回線の販売を含む。)、並びに(iii)通信事業者への機器の販売を含む収益。
・ 機器の販売:固定回線機器及び移動体通信機器の販売((i)IT及び統合サービスの提供に関連する機器の販売、(ii)オレンジ・ビジネスセグメントにおける音声及びデータ・サービスの運用に関連するネットワーク機器の販売、(iii)通信事業者への機器の販売、並びに(iv)外部の販売業者及びブローカーに対する機器の販売を除く。)。
・ その他の収益:その他の収益には、特に(i)外部の販売業者及びブローカーに対する機器の販売、(ii)ポータルによる収益、オンライン広告収益、当グループの複数の活動にまたがる収益、(iii)銅線ケーブルの廃止による収益、並びに(iv)その他の様々な収益が含まれる。
通信事業のROCE:通信事業のROCE(使用資本利益率)は、前事業年度の税引後営業利益(NOPAT)の前事業年度の純営業資産(NOA)に対する割合である。
・ 前事業年度の税引後営業利益(NOPAT)は、
・ 継続事業については、(i)リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息、並びに(ii)金融費用(純額)(リース負債に係る利息及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息を除く。)の法人税への影響について調整後の法人税(親会社であるオレンジSAの税務を管轄するフランスにおいて適用される税率に基づいて算出された法人税費用)を控除した営業利益である。
・ 非継続事業については、非継続事業による連結当期純利益である。
・ 前事業年度の純営業資産(NOA)は、(i)資本、及び(ii)金融負債並びに短期及び長期デリバティブ負債(ファイナンスアセットに係る債務を除く。)から(iii)金融資産、流動及び非流動のデリバティブ(資産)、並びに現金及び現金同等物(モバイル・ファイナンシャル・サービスへの投資を含む。)を控除したものである。
通信事業のROCEは、IFRSによって定義されていない財務指標であり、他のグループが使用する類似の名称の指標と比較できない可能性がある(「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.5 IFRSによって定義されていない財務指標」を参照のこと。)。
サービス手数料及びオペレーター間費用:「外部購入費」を参照のこと。
法定データ:考慮される範囲の内部フローの消去前のデータ。
賃金及び従業員給付費用:「人件費」を参照のこと。
卸売サービス:「収益」を参照のこと。
第4【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.2.6.1 資本的支出」及び連結財務書類に対する注記16「未認識の契約コミットメント(通信事業)」を参照のこと。
2【主要な設備の状況】
以下の記述に併せて、連結財務書類に対する注記8.2「減価償却費及び償却費」、注記8.4「その他の無形資産」及び注記8.5「有形固定資産」も参照のこと。
オレンジのネットワーク
電気通信セクターでは、人工知能に関連した利用の増加と、途切れのない接続や要件の厳しいアプリケーションに対応する差別化されたサービス品質への需要の高まりを背景に、大規模な変革が進行している。オレンジにとって、ネットワークは2023年に立ち上げた「Lead the Future」計画の中核をなす戦略資産であり、同計画は、当グループが事業を行う欧州、アフリカ及び中東の26ヶ国における堅牢かつ革新的なインフラを活かし、世界中の法人顧客にサービスを提供することを目的とする。オレンジは、光ファイバーと移動体通信アクセス(5G、4G。銅線、3G及び2Gは段階的に廃止されている。)並びに通信を統合して転送する転送ネットワークに依存するネットワークの信頼性、セキュリティ及び耐性を確保するために、投資を継続している。その対象にはデータ管理及びルーティングを担う中央ネットワークのほか、ネットワーク及びITリソースを管理するオペレーション・サポート・システム(OSS)が含まれる。
Orange Wholesaleは、オレンジのネットワークの利用可能な機能を、第三者顧客(通信事業者、ハイパースケーラー、並びに主要なインターネット及びコンテンツ・プロバイダー)に販売する。また、Orange Wholesaleは、当該プロジェクトが当グループにとって価値を生み出すものである場合、第三者のために投資し、市場における「ピュア・プレイヤー」(FiberCo、TowerCoなど)のように、インフラ管理を専門化する。
当グループのそのネットワーク、特にOrange Wholesaleへの投資(品質を維持すること(ケーブル、マスト及び寿命に達したその他の機器の交換)を除く。)は、以下の様々な面でネットワークを改善し、その資産を強化するために計画されている。
・ 超高速固定回線及び移動体通信ブロードバンド(FTTH及び4G/5G)の発展、データ転送容量の増加及び接続待ち時間の削減。これらの投資は、移動無線ネットワーク及び家庭用インターネット接続から衛星及び海底ケーブルに至るまで、全てのネットワークに関係するものである。
・ 古い技術(アナログ電話、銅線ネットワーク、2G及び3G)から新しい技術への利用の移行。
・ 気候変動がインフラ、従業員、及びサプライチェーンに与える影響を考慮に入れた、ネットワーク制御機能の段階的な仮想化(新規のサービス及び用途により早く適応できるようにするネットワークの「プログラミング可能性」及び「ソフトウェアライゼーション」)。これは、物理的介入を必要としていた全ての機能及びサービスを段階的に分解し、ソフトウェアを遠隔的に使用して管理することを意味しており、それにより速度の調節、ルートの変更などを可能にする。
・ 人工知能の利用によって、顧客との関係を強化し、ネットワーク診断及び保守を改善するネットワーク運用の自動化。
・ 偽障害警告の特定、ネットワークのモジュール性及び耐性の最適化、サービス品質の改善、さらにカーボン・インパクトの制御を可能にする、ネットワークの構成要素へのAIの段階的な統合。アクションにつながるインサイトは、ネットワーク障害をリアルタイムに特定、分析、予想する統合デジタル・ツインの利用を可能にする。
ネットワークは、非常に広範である。各国において、それらは、(i)アクセス・ネットワーク(固定回線及び/又は移動体通信)、(ii)IP伝送ネットワーク及び転送ネットワーク、並びに(iii)コントロール及びサービス・ネットワーク((iv)に補足される。)、(iv)国際ネットワークに分類される。
アクセス・ネットワークは、各顧客(B2C又はB2B)をつなぎ、顧客のために転送されたデータの1次レベルの集約を提供する。IP伝送及び転送ネットワークは、アクセス・ネットワークを相互に接続し、また、関係国のその他の事業者のネットワーク、さらには国際ネットワークとも接続する。アクセス、伝送ネットワーク及びIP転送ネットワークを駆動するコントロール及びサービス・ネットワークは、人と人をつなぎ、サービス(音声、テレビ、インターネット・アクセス及びデータ)を管理する。国際、地上、海底及び近年では衛星による各種ネットワークが、全てのサービス、音声及びデータ(それらの各サーバーは異なる大陸に置かれる場合が多い。)のグローバルな接続性を提供している。
本項目で使用されるいくつかの技術用語を定義している用語集については、本報告書の「技術用語集」に掲載している。
これら全てのネットワークに共通する機能は、容量の継続的な拡大である。使用は拡張し続けており、通信量は当グループの全てのネットワークで増加している。今後数年間にわたって続くこの増加に備え、当グループは容量及び性能の拡大を目的としてネットワークへの投資を行っている一方で、最適化及びプーリングに関するツールの導入により、エネルギー効率を管理し、その環境への影響を軽減している。
エネルギー管理とは別に、オレンジのネットワークにおけるライフサイクルの各段階では、持続可能性がその仕様に組み込まれている。
・ エコデザイン・アプローチは、最適な環境及び社会フットプリントを持つ通信ネットワークの構築を可能にする。
・ プーリングの可能性は、特に過剰な構築の回避及び運用上の介入のグルーピングによって、通信関係者の環境及び社会フットプリントを制限することを可能にする。
・ ライフサイクル分析は、復旧、破壊的技術(旧来技術(銅線、2G、3G)の廃止を含む。)、及び旧式化した設備の管理の影響を予測することを可能にする。
2.1 アクセス・ネットワーク
固定回線アクセス・ネットワーク
アナログ・アクセス及びADSL/VDSLブロードバンド・アクセス
銅線アクセスは1対の銅線で構成されており、個人顧客を集約ポイントに接続し、分配及び転送ネットワークを経由してローカル・スイッチへのアクセスを提供する。アナログ音声サービス及びブロードバンド・アクセス・サービスを提供するために使用される。
オレンジは、B2C、B2B及び卸売市場にアナログ音声アクセス・サービス及びデータを提供するために、フランス、ポーランド及びルーマニア並びにアフリカ及び中東(コートジボワール、ヨルダン及びセネガル)の様々な国々における、銅線アクセス・ネットワークを運用している。
カバー範囲を補完するために、オレンジはまた、第三者事業者のネットワークを利用してこれらの同様のサービスを提供している(ベルギー、スロバキアなど。)。
銅線アクセスに基づくネットワーク及びサービスの利用は、ユーザーが超高速ブロードバンドへ移行しているため、次第に減少している。当該ネットワーク及びサービスは、高品質のサービスを維持している一方で、この利用の減少に対処するために常に最適化されている。フランスでは、銅線ネットワークによるサービス(電話及びインターネット)の段階的終了のスケジュールを策定した(詳細については、第2「3 事業の内容」「3.3 営業活動」「3.3.1 フランス」を参照のこと。)。
・ 2018年末以降:新規アナログ音声電話線(PSTN)の販売終了。
・ 2022年以降:地理的領域毎に銅線ネットワークを段階的に廃止し、2030年までに当該ネットワークを完全に廃止する計画を実行。
・ 2026年1月以降:大多数の領域における、全ての事業者に対する銅線サービスのマーケティングの終了。
超高速ブロードバンド光ファイバー・アクセス
オレンジは、パッシブ光ネットワーク(PON)として知られるポイント・ツー・マルチポイント・ネットワーク・アーキテクチャーを利用し、10年以上にわたりFTTHアクセス・ネットワークを展開してきた。このアーキテクチャーは、パッシブ光ファイバーに基づいており、同一の光ファイバー上で複数の技術及び複数の超高速ブロードバンド・アクセスをプールすることができる利点を有している。
これらのFTTHアクセス・ネットワークは、超高速ブロードバンド・サービス(G-PON技術(1)を利用する最大通信速度2Gbit/sのサービス、及びXGS-PON技術(2)を利用する最大通信速度10Gbit/sのサービス)の提供を可能としている。
(1) G-PON:ギガビットPON
(2) XGS-PON:10ギガビット対称型PON
大半のサービスは現在G-PON技術を利用したものであり、XGS-PON技術を利用するサービスはスペイン(2022年以降)とフランス(2023年以降)で利用可能となっている。
常に最先端を行くオレンジは、2025年10月、将来の帯域需要に対応するため、速度を現行の5倍にする50G-PON技術の性能を実証し、フランス初の成果を上げた。既存のネットワークと互換性を持つこの技術的進歩は、将来的に企業及び個人による利用を改善するものである。
2024年2月にオレンジが自社FTTHファイバー・ネットワーク上で実施した実験において、最大50Gbit/sの様々な速度を有する複数の技術(50G-PONシステム)が、同じ利用可能な光ファイバー上で共存できることが示された。その他の固定回線アクセス技術と比較して、FTTHアクセス・ネットワーク・サービスは、帯域幅、応答時間及びエネルギー効率に関してパフォーマンスが改善している。
オレンジは、16ヶ国でFTTH接続を提供しており、展開されたアクセスの件数において欧州のリーダーである。
・ フランスにおいて、FTTHネットワークの展開は、2007年に開始された。2011年及び2012年において、オレンジは、その展開を加速させるため、他の通信事業者との間で共有契約を締結した。2025年は、着実なペースで展開が続き、オレンジはリーダーシップを強化した。2025年末現在、合計42.5百万世帯がオレンジの光ファイバーへ接続可能となった(うち、24.3百万が自社分であり、これにはOrange Concessionsを通じたものも含まれる。)。
・ 欧州(フランス及びスペインを除く。)におけるFTTHネットワークの展開も継続しており、2025年末現在、オレンジは、接続可能な合計16.8百万の世帯を有しており、うち、9.9百万世帯はポーランドである。
・ アフリカ及び中東では、2025年末までに、当グループは、セネガル、モロッコ、コートジボワール、ヨルダン、ブルキナファソ、エジプト、コンゴ民主共和国、リベリア、シエラレオネ及びギニアにおいて、6.2百万世帯をFTTHに接続している。
オレンジは、フランス及びポーランドの主要な2ヶ国で固定アクセス・ネットワークを共有しており、オレンジは第三者を介在させることで、FiberCosを通じてその他の事業者とこの共有の取組を継続することをその戦略としている。2021年、オレンジは長期投資家と共同でOrange Concessionsを設立した。地方自治体のためにFTTHネットワークを展開しかつ運用するフランスの主要事業者であるOrange Concessionsは、24のパブリック・イニシアチブ・ネットワーク(PIN)を運用している。これは、2024年末現在で、4百万世帯が光ファイバーに接続可能で、接続済み顧客は2百万超に及び、かつFTTH接続は2026年までに4.6百万件近くとなることを意味している(第2「3 事業の内容」「3.3 営業活動」「3.3.1 フランス」を参照のこと。)。ポーランドでは、オレンジは株式の半数を保有するFiberCoを設立し、2.4百万回線に達することを目標としている(第2「3 事業の内容」「3.3 営業活動」「3.3.2 欧州」を参照のこと。)。2025年12月、MásOrange、ボーダフォン・スペイン及びGICはスペイン最大の光ファイバー企業であるPremiumFiberの設立を完了した(第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」及び第2「3 事業の内容」「3.3 営業活動」「3.3.2.2 スペイン(持分法適用のパートナーシップ)」を参照のこと。)。スペインにおいて、合計32.0百万の世帯がPremiumFiber FiberCoに接続することができる。
高性能ファイバー・ネットワークに加えて、オレンジのライブボックス7は最新世代のWi-Fi規格であるWi-Fi 7を取り入れている。オレンジはこの規格に大きく貢献し、Wi-Fi接続を必要とするオレンジの全顧客の既存家庭用機器との後方互換性を保護している。
無線及び衛星固定回線アクセス
特定の欧州及びアフリカの国において、固定回線サービスは、銅線及び光ファイバー・ネットワークの他、4G/LTE及び現在は5Gを通じて提供されている。
銅線、光ファイバー及び無線アクセスに加えて、光ファイバーが敷設できない地域では、住宅用固定回線アクセス及び衛星テレビ・サービスが宇宙設備のレンタルを通じて販売されている。
2023年以降、オレンジは、EutelsatコネクトVHTS衛星を通じて、フランス本土で衛星サービスを提供してきた。このサービスによって最も離れた地域のB2C及び法人顧客が、超高速ブロードバンド経験(理論的には最大通信速度200Mbit/sのダウンストリーム及び最大通信速度15Mbit/sのアップストリーム)の恩恵を光ファイバー・サービスの価格で受けることができるようになる。2025年初め、同じKonnect VHTS衛星を利用して、信頼性が高くアクセス可能なインターネット接続をアフリカ及び中東地域の国々に提供するため、Eutelsatとの同様のパートナーシップを発表し、最初にヨルダン、コートジボワール、セネガル、コンゴ民主共和国で接続を提供した。
2024年、オレンジ・ベルギーはNordnetとの協働で「Orange Satellite」を発表し、ブロードバンド接続サービスを拡充した。この新たなソリューションのおかげで、HFC(ハイブリッド・ファイバー同軸)又は光ファイバー接続を利用できないベルギーの顧客(B2C顧客、中小企業、一部のB2B顧客を含む。)は、どんな遠隔地でもブロードバンド・インターネットにアクセスすることができる。Orange Satelliteは、その低い二酸化炭素排出量と完全電気推進で注目されているEutelsat Konnect VHTS衛星に依拠している。
移動体通信アクセス・ネットワーク
GSM(2G)、UMTS(3G)、LTE(4G)及び5Gアクセス・ネットワークが、容量の大きいコンテンツ(オーディオ、写真及びビデオ)の送受信を容易にすることができる、平均スピードが数十Mbit/sに及び、状態が最善のときは最大数百Mbit/sに及ぶ音声及びデータ通信サービスをサポートしている。当グループは、B2Cの電気通信サービスを提供している各国で移動体通信ネットワークを展開している。同ネットワークは、全ての国でGSM、UMTS及びLTE技術を支援しており、また、欧州及びMEA地域のいくつかの国では5Gの支援も行っている。当グループは2025年から2030年の間にフランス及び当グループが事業を行う全ての欧州連合加盟国で2G及び3Gネットワークを段階的に廃止する予定である。2G及び3Gの段階的廃止により、オレンジはネットワーク管理を最適化し、4Gや5G等、より安全性、回復力、経済及びエネルギー効率が高い技術に移行することができる。現在、2G及び3Gに利用されている無線周波数は都市部と農村地域の両方のキャパシティと4G及び5Gネットワークのカバー率向上のために再使用される。
5G技術は、移動体通信サービスへの接続速度を向上させ、既存の4G施設にスマート・アンテナが設置されることで4Gよりも1.5~2倍早い平均速度を実現する。現在、オレンジの5Gは、欧州における、オレンジが事業を展開する全ての国(スペイン、フランス、ベルギー、ルクセンブルク、ポーランド、ルーマニア、スロバキア及び直近ではモルドバ)でノンスタンドアロン版(NSA)で(言い換えると、5Gスペクトルに基づくが、4Gコア・ネットワーク及び追加の4Gアンカー周波数帯域で)市場投入されている。5Gは、その他のネットワークを補足するものとして、4Gの需要が大きい都市部と経済活動が活発な地域で最初に展開された。現在、ほとんどの欧州諸国において、全国規模で展開されている。アフリカ大陸においては、複数の国(ボツワナ、ヨルダン、セネガル、チュニジア、エジプト及びモロッコを含む。)が5G NSAをすでに商業的に開始している。
5G SA(スタンドアローン)は、4Gとは無関係に動作し、事業者の新規データセンターにおいてクラウド・モードで運用される仮想化された次世代の5Gコア・ネットワークを有している。5G SAは、待ち時間を改善すると同時に、「ネットワーク・スライシング」技術を利用してユーザーのニーズに沿ってネットワーク及びサービス品質を適応させる。事業者ネットワークはもはやモノリシックではなく、複数の論理的ネットワーク(スライス)をサポートし、そのそれぞれが、独自のパフォーマンス及びセキュリティ特性に応じた専用のリソースを有し、それによって、様々な種類の顧客(B2C、B2B、産業キャンパスなど)、サービス・バーティカル、又は様々な通信のカテゴリー(ゲーミング、動画など)の要求をより適切に満たすことを可能にしている。スライシングに加えて、オレンジはMPN(モバイル・プライベート・ネットワーク)と呼ばれる5Gプライベート・ネットワーク構築のオプションを提供している。これによって、ネットワークの完全な分離が可能になるだけでなく、特に物流プラットフォームや大規模イベントの運営時に必要な高度な機敏性を実現する。オレンジは、スペインのバレンシア港、2024年パリ・オリンピック、2025年のローラン・ギャロスでプライベート5Gネットワークに関するその専門性を実証した。5G SAの実装には、特定のコア・ネットワークの展開が必要となる。このコア・ネットワークの設定に必要となるコストと時間を制限するために、2025年以来、Orange Wholesaleは、そのインフラ及び世界中のポイント・オブ・プレゼンスを基盤として、「サービスとしての5Gコア・ネットワーク(5G CNaaS)」を提供している。
2023年、スペインとベルギーが5G SAネットワークを開通し、2024年にはフランス及びベルギーにおいて法人向けに開始された。2025年には、スロバキア、ポーランド及びルーマニアで展開が開始された。
2024年末、スライシングを実装した初の5G SAサービスの提供がフランスによって開始された。5G+ホーム・サービスは、安全な、遅延効率の高い、固定無線アクセス(FWA)を提供し、全国的に展開されたスライスに実装されている。2025年、オレンジ・フランスは5G SA経験を確実に向上させるため、5Gスペクトルの帯域保証を備えたB2B及びB2C向けプレミアム・スライスを展開した。オレンジ・ベルギーも、自社の事業者ネットワークにおいて、スライシングを利用した初の企業サイト向けの5G移動体通信ネットワーク・ソリューションを展開し、スペインはすでにB2C顧客向けに商用開放されている自社の5G SAネットワークにおいて、初のスライス展開の実験を行っている。
ネットワーク容量の進化の面において、最も重要な前進は、移動体通信サービス向けの6GHz高域の配分となる予定であり、5G又は6G用途の、事業者へのスペクトル配分を倍増させる。このスペクトルは、2023年にWRC(世界無線通信会議)によって世界的に承認されており、欧州の規制当局であるCEPTによって認証されれば、欧州において確立される。オレンジは、この配分を見込んでおり、屋内のマクロセルラー受信範囲向けの6GHzの有効性を証明する実験を実施した。
ダイレクト・トゥ・デバイス(D2D)テクノロジーによる非地上ネットワークと移動体通信ネットワークの統合により、オレンジ・フランスはSkyloとのパートナーシップを通じて、欧州の通信事業者として初めて、スマートフォンでの衛星経由のSMS送受信サービスをそのB2C及びB2B顧客に提供した。
エネルギー効率の面では、従来以上に効率的なトランスミッターの利用に加え、オレンジはいわゆる「エクストリーム」スタンバイ・モードを導入し、非アクティブなトランスミッターの電力消費を最小化し、最大10Wまでに抑えることを可能にした。
環境への影響及び営業費用を削減するため、オレンジはすでに、無線通信施設の63%超をパートナー又はTowerCoと共有している。共有は、「パッシブ」(マスト又は平屋根に限定)と「アクティブ」(マスト又は平屋根及びアクティブ機器)のいずれかに該当しうる。以前は2G/3G/4G技術と関わっていたこの性質の共有には、現在5Gが含まれる。過剰な構築を回避し、それ故に環境的な持続可能性に貢献するパッシブ共有は、当グループのほぼ全ての国で実装されている。アクティブ共有は、以下の国で主に採用されている。
・ ポーランド(移動体通信アクセス・ネットワークのほぼ全てで)。
・ フランス(ニュー・ディール・プログラムに関する2,000の新しいサイトを含む不感地域の4Gカバー範囲で)。
・ ベルギー。この国ではアクティブ移動体通信アクセス・ネットワーク共有契約が2019年に締結された。2つのネットワークを統合する作業が2021年末に始まり、今後数年の間に実行される。
・ ルーマニア(農村地域の複数のサイトで、都市地域のサイトにも拡大)。
ここ数年間、オレンジは、自社のRANをオープンRAN及びソフトウェアライゼーションへと移行させてきている。2020年には早くも、初のクラウド・ネイティブ・ネットワークが、Pikeoイニシアチブを通じて、フランスで、次いでスペインでもテストされた。同イニシアチブはオープンRANのいくつかの利点を実証した(すなわち、一方では、オープン・インターフェースが異なるベンダーからの無線送信機及びプロセッサーを統合することを可能にする。他方で、ハードウェアとソフトウェア間の分離は、統合サーバー上で仮想化されたRAN機能を展開することを可能にする)。このようにして、オレンジは、自動化及びCI/CDの利点並びに「ゼロ・タッチ・ネットワーク」コンセプトを説明でき、ソフトウェアの展開及び更新等のネットワーク管理プロセスを高速化させた。これが品質と運用効率を向上させ、営業費用を低減させていくだろう。これらの初めての取組は、自社ネットワークの自動化においてレベル4(TMフォーラムによって定義された)を達成するというオレンジの目標に向けた重要なステップである。このために、不可欠な構成要素は、最終的にオープンRANだけでなく、従来型RAN、コア・ネットワーク及び転送も管理することができる、サービス管理・オーケストレーション(SMO)である。オレンジにとってのSMOの目的は、統一された、マルチドメイン、マルチベンダー・プラットフォームを整備し、自社ネットワーク全体において一貫した体験を保証することである。SMOは、ユーザー・パフォーマンス又はネットワークのエネルギー効率を改善するために、AIMLベースのアプリがネットワークを最適化することを可能にするモジュール、インテリジェント・コントローラーRANも組み込む。2023年半ば、オレンジは、世界で初めて、ネットワークをボーダフォンと共有し、ルーマニアの農村地域で商業ネットワーク・パイロットを通して初の4GオープンRAN基地局を起動させ、これは2024年半ばに実質的な2Gゾーンに拡張した。以降、オレンジはフィールド実験を拡大し、フランス都市部でSamsungのオープン仮想化4G及び5G RANのパイロットを実施し、2026年には50ヶ所に拡大する予定である。Ericssonの仮想化5G RANのパイロットも同じくフランスで実施され、2025年11月に初の通話を行った。これも高度な自動化機能の評価を目的とする。MWC 25ではNokia及びAWSと共同でデモを行い、仮想化ネットワークのインテリジェントな自動化管理におけるハイパースケーラーの潜在能力を実証した。
2021年末、当グループは欧州のTowerCoであるTOTEMを設立した。フランス及びスペインの27,000のサイトのパッシブ移動体通信インフラ・ポートフォリオを有しており、2026年に入居率1.5の達成を目指している(第2「3 事業の内容」「3.3 営業活動」「3.3.5 TOTEM」を参照のこと。)。
エネルギー節約、再生可能エネルギー及び二酸化炭素
2025年、当グループは、以下の措置を通じて、増加する通信量及び広大なカバー範囲を背景に、Lead the Future戦略プログラムで定めた目標を達成すべく、エネルギー消費及びそれに関連する温室効果ガス排出量(スコープ1及び2)を抑制するためのエネルギー行動計画を引き続き実行した。
・ 新施設及び新規容量の展開においては、消費を最適化し、製品ライフサイクル(採取、製造、利用、廃棄)全体にわたって恩恵をもたらすエコデザインを採用した最新世代のモジュールを利用する構成を選択する。
・ エネルギー節約機能を最大限利用して、通信量が少ない又は全く発生していない時には移動体通信及び固定回線ネットワーク機器の消費を最小化する。
・ アフリカ及び中東ではESCo(エネルギー・サービス会社)及び太陽光発電所、欧州ではPPA(電力購入契約)及びソーラー・オン・グリッド・ソリューションを通じて、再生可能エネルギーの利用を最大化する。
・ ネットワーク共有と共有インフラの開発、RANとサーバー構成の簡素化、過剰設備の回避、未使用機器の撤去、2G/3G及び銅線ネットワークの廃止を通じたリソース利用の最適化、データセンターと戦略拠点でのエネルギー消費の測定と最適化に取り組む。
・ 技術環境向けデータ収集ソリューションを展開し、施設全体の消費を最適化するため人工知能及び機械学習アルゴリズムに基づくツールを利用する。
・ パッシブ及びアクティブなインフラ共有を最大化する。
エネルギーに関連する温室効果ガス排出量以外に、2025年の注目すべき出来事としては、ネットワークの活動に関連する温室効果ガス排出量(全てのスコープを合算)、及び特に上流及び下流の間接的排出量(つまり、スコープ3)の包括的な調査があった。上位サプライヤーらとの協力を通し、オレンジはこれらの排出量の特性を明らかにし、以下のように潜在的な削減の源泉を特定した。
・ ネットワーク設備製造チェーンの脱炭素化計画。
・ ネットワーク設備の耐用年数の延長。
・ 循環経済の利用(リユース、改修、及びリサイクル)。
・ 例えば、自動化及びプーリングによる、ネットワーク運用の削減。
2.2 国内伝送ネットワーク並びにIP転送及びコントロール・ネットワーク
オレンジは、オレンジがB2C顧客を有している各国において、以下の通り階層型であるネットワークを運営している。
伝送ネットワーク
伝送ネットワークは主に地上及び海底の光ファイバー、並びに主にアフリカ及び中東の国々で展開される無線リレー・システムから構成されている。このようなネットワークは、固定回線、移動体通信B2C、B2B及び卸売向けサービスの音声及びデータ通信に対応している。光リンクに関してオレンジが選定する機器製造業者が提案する技術は、1波長当たり最大800Gbit/sのスピードを達成することを可能にしており、高密度波長分割多重方式(DWDM)技術はファイバー1本当たり50Tbits/sのキャパシティを可能としている。オレンジは、より柔軟かつプログラム可能な転送ネットワークを取得するために高度化された光機能の利用における、世界的なリーダーのうちの1つである。2025年、オレンジは、フランスのパートナーであるEkinopsと共同で、マルセイユとボルドーの間のオレンジの長距離ネットワークにおいて、実際の状況の下で757キロメートルにわたる800 Gbit/s(ギガビット毎秒)の光伝送試験を実施し、成功した。
IP転送ネットワーク
IPネットワークは、伝送ネットワークへ接続されたルーターで構成される。フランスでは、B2C顧客向けにデータを管理するネットワークに加え、事業に特化したIPネットワークも運用中である。このネットワークの主な目的は、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)上での内部データ交換のために企業のフランスの拠点を接続すること、及びその企業にインターネット接続を提供することである。これは、企業向けのボイスオーバーIP転送も提供する。2024年以来、オレンジは、それらを共用化するために、B2B向けに専用で運用していたIPネットワークをB2C向けネットワークへと統合するプロセスに着手し始めた。
コントロール・ネットワーク
コントロール・ネットワーク(シグナリング・ネットワークとも言う。)は、通話及びデータの接続、携帯電話の位置データの更新、ローミング及びSMSを管理する。このネットワークは、例えば、5Gを管理するための新しい基準へアップグレードされている。
音声サービスネットワーク
固定回線事業を営んでいる国々において、オレンジは、アナログ音声サービス及びISDNデジタル・サービスを提供するために、交換電話網(PSTN)を運用している。これらのネットワークは、その利用が減少しているため、最適化され続けている。フランスでは、オレンジは、2018年末にアナログ音声サービスの販売を終了し、2023年末よりIP技術を用いた音声サービスのみの利用が可能な最初の区域を発表した。
オレンジはまた、多くの国々で、IMS(IPマルチメディア・サブシステム)技術を利用した、B2C用及びB2B用の固定回線VoIPネットワークを展開した。
2015年まで、移動体音声通信量は全て、各国の移動体通信ネットワークにより交換モードで管理されていた。2015年において、オレンジは、VoLTE(VoIPオーバーLTE)及びVoWi-Fi(移動体通信ボイスオーバーWi-Fi)サービスを提供するために、移動体通信IMSインフラを欧州の国々において展開した。2021年末現在、VoLTE及びVoWi-Fiは、当グループの欧州ネットワーク全てで展開されており、アフリカ及び中東の数ヶ国で展開されている。
2025年初めに、特にフランス及びスペインにおいて、5G無線及び新たな5G SAコアによって直接サポートされた初の音声サービスの展開が始まった(VoNR (Voice over New Radio))。現在、全ての5G展開について、携帯電話は、ユーザーが音声通話を行う時に4Gネットワークに戻っている。
2.3 国際ネットワーク
地上ネットワーク
国際地上ネットワークは、海底ケーブルを通じて接続された、以下の4つの主要なネットワークで構成される。
・ 欧州ネットワーク。フランスにおいて2012年4月から展開を開始し、フランクフルト、ロンドン、バルセロナ及びマドリード並びに海底ケーブル・ステーションにおけるサービスを含むように拡大されている。
・ 欧州の最も戦略的なルートの1つである北米ネットワーク。Telegeographyによれば、「大西洋横断ルートは、通信速度890Tbpsの国際帯域幅が利用され、依然として圧倒的に最大の大陸間ルートである。同ルートは、世界で2番目に通信量が多い太平洋横断ルートの2倍の通信量である。」(出典:Telegeography’s Transport Networks Research Service)
・ 2024年4月にマルセイユでのケーブルのランディングによって始まった、SEA-ME-WE4、SEA-ME-WEA5及びSEA-ME-WE6海底ケーブルによって提供されるシンガポールのアジア・ネットワーク。
・ 汎アフリカ初のバックボーンであるDjolibaは、2020年11月にサービスを開始した。このインフラは、海底ケーブルとつながった地上光ファイバー・ネットワークを基礎としているため、西アフリカから安全な国際的接続性を提供している。この新たなバックボーンは、ブルキナファソ、コートジボワール、ガーナ、ギニア、リベリア、マリ、ナイジェリア及びセネガルの8ヶ国をカバーしている。
2023年、オレンジは、Airbus、CNRS、クリプトネクスト・セキュリティ、フランス民間航空総局、オレンジ、ソルボンヌ大学、テレコム・パリ、タレス、タレス・アレーニア・スペース、コートダジュール大学、ベリクラウド、ウェリンクで構成されるFranceQCIコンソーシアムのコーディネーターに任命された。このプロジェクトは、デジタル欧州プログラムの一環で、欧州連合(EuroQCI)のために安全な量子通信インフラを展開する目標に対するフランスにおける重要な寄与であり、将来の欧州量子情報ネットワーク(QIN)への道を開くものである。本プロジェクトは2025年12月に調査結果を提出した。
衛 星
オレンジは、衛星通信を利用し、オレンジ・ビジネスの地上又は海上のB2B顧客向けVSAT(超小型衛星通信地球局)サービスを提供し、アフリカの孤立した移動体通信の地域を接続し、その他の事業者とのIP又は音声接続を提供している。これらのサービスを提供するために、オレンジは衛星事業者(Eutelsat、Intelsat、SES、Arabsat、Telesatなど)からレンタルした宇宙施設を使用する。オレンジはEutelsat/One Webなど、新たな低軌道衛星(LEO)コンステレーションが送信する機能の利用を可能にするパートナーシップを締結し、それによって地方や遠隔地域の事業者のほか、オレンジ・ビジネスの顧客に向けた、モバイル・バックホールを中心とする、回復力があり遅延の少ないサービスを強化している。2025年3月初めに、Telesatとオレンジは、ベルスネ=アン=オット(フランス)にあるオレンジの通信ネットワーク拠点にTelesat Lightspeed Gatewayを設置し、パリにある彼らのポイント・オブ・プレゼンスと地上接続する取り決めに同意した。さらに、オレンジは、低軌道(LEO)のTelesat Lightspeedサービスを企業や通信事業者向けサービスのグローバル・ポートフォリオに統合することを可能にする、容量に関するコミットメントにも署名した。
2024年、290基の衛星のマルチ軌道コンステレーション、IRIS2プロジェクトは、新たな欧州連合のシステムを開発、展開及び運用する、SpaceRISEコンソーシアム(3)によって承継された。同プログラムは、欧州連合のグローバル・ゲートウェイ戦略に関する欧州委員会の提案に関連している。同プログラムは、欧州のあらゆる場所で手頃なインターネット・アクセスの提供を可能にし、北極地方、アフリカ等の戦略的権益を有する地理的領域において安全で主権的な接続を提供するものである。このコンソーシアムには、衛星通信事業者3社(Eutelsat、SES及びHispasat)が参加し、オレンジはAirbus、Thales、Arianespace、その他のパートナーとともにプロバイダーとして位置づけられている。オレンジは特に、移動体通信ネットワークがそれ自体で衛星と通信できるようにする5G NTN(非地上ネットワーク)サービスに取り組んでいる。
(3) 衛星による耐性、相互接続及びセキュリティのためのインフラ。
オレンジは、GSMA標準化団体である3GPPにおいて、この発展、及び衛星業界と電気通信エコシステムの間のコンバージェンスを監視している。欧州のレベルにおいて、オレンジはスペクトルに対するCEPTの作業に参加し、5G Stardust及び6G NTNのテーマに関する複数の提携プロジェクトに貢献している。
オレンジは2025年初め、SESの第二世代中軌道(MEO)衛星システム、O3b mPOWERを用いるNuanuaプロジェクトの開始を発表した。このイニシアチブは、ウォリス・フツナ諸島の既存衛星インフラをSESの最高水準のO3b mPOWERテクノロジーで置き換え、オレンジが高性能の接続性サービスを提供できるようにすることを目指している。既存のインフラよりもはるかに高い速度を提供することができる衛星ソリューションのおかげで、Nuanuaは、信頼性が高く、持続可能で、高性能な接続性ソリューションを地域に提供し、既存の海底ケーブルによる接続性を補完する。
さらに、2025年3月初め、オレンジ中東及びアフリカ並びにEutelsatは、隔離された地域をブロードバンド・アクセスによって接続し、それによって同地域のデジタル・インクルージョンを強化する戦略的パートナーシップを発表した。オレンジは、最高水準のブロードバンド・テクノロジーを提供するEutelsat Konnect衛星を利用して、信頼性が高くアクセス可能なインターネット接続を提供する。地域の全ての国に段階的に拡大することを目指しており、最初にヨルダン、コートジボワール、セネガル、コンゴ民主共和国で接続が提供される。このパートナーシップは、民間個人(B2C)及び企業(B2B)両方に合わせて調整された、安全で、信頼性が高く、高パフォーマンスの接続を保証するサービスを提供することを可能にするものである。固定回線、移動体通信、及び衛星テクノロジーの補完的性質は、隔離された地域への接続を実現し、ブロードバンドを提供して、それらの地域において高まるインターネット・アクセスへのニーズを満たす。
市場で最も完全かつ効率的な接続性のラインアップを継続的に提供するため、オレンジはフランス本土で「Satellite Message」を開始した。非地上ネットワーク(NTN)事業者であるSkyloとのパートナーシップに基づき、ダイレクト・トゥ・デバイス・テクノロジーを使用するこの新たなサービスは、移動体通信又はWi-Fiのカバーがない場合でも、現時点でフランス及びその他36ヶ国で衛星経由のSMSの送受信と位置情報の共有を可能にする。
海底ケーブル
国際通信量の大幅な増加及び競争の激しい市場に対処するために、オレンジは、海底ケーブルへの投資水準を維持しており、顧客のニーズに応えるべくネットワークを拡張し続けている。ケーブル敷設に必要な投資コストは多額に上るため、これらの投資は、様々な関係者(事業者、民間企業及びGAMAM)と協働で、かつ、様々な形態(コンソーシアム、使用権の購入、伝送能力レンタルなど)を活用して、また、デジタル分野におけるコネクティング・ヨーロッパ・ファシリティ・プログラムに基づく欧州連合の助成金などの資金源の恩恵によって実施される。
オレンジは、北大西洋、カリブ海、欧州-アジア及び欧州-アフリカの様々なルートをカバーする40を超える海底ケーブル及びコンソーシアムにおける投資家である。
2025年のその他のハイライトとしては、事業者のMedusa Submarine Cable Systemとの提携による、かつ欧州委員会の支援を受けた、フランスとチュニジア間を結ぶオレンジの新たなMedusaケーブルがマルセイユとビゼルテに到達したことが挙げられる。さらに2025年は、2Africa海底ケーブルの展開が完了した年となった。その長さは45,000キロメートルを超え、立ち上げは各国で順次発表される。このケーブルは、アフリカ、アジア及び欧州の33ヶ国をつなぐ予定である。そのシステムの主要部分で最大180テラビット毎秒と評価されているこのケーブルは、アフリカの各地でキャパシティを増強してインターネットの信頼性及びパフォーマンスを向上させるとともに、中東において急速に拡大するキャパシティへの需要を補完する。
最後に、2025年には以下の2つの新たな海底ケーブルの展開が継続した。
・ オレンジは、フランス領ギアナ及びトリニダードの接続性の改善を実現するためにディジセルのDeep Blue Oneケーブルの運用開始を発表した。
・ オレンジが深く関与しているSEA-ME-WE6コンソーシアムは、2024年4月のマルセイユでの陸揚げ以降も、その歩みを進めた。21,000キロメートルに及ぶこのケーブルは、シンガポールとマルセイユをつなぐ予定であり、中東4ヶ国(オマーン、UAE、カタール、バーレーン)にサービスを提供しているケーブルに接続される予定である。
・ カリブ海地域では、同地域を米国とつなぐCELIAプロジェクトの展開が開始された。カリブ海欧州領土ケーブル・セグメントは、欧州連合のCEF2によって共同出資されている。
2.4 ネットワーク機能の仮想化
通信事業者は、ネットワーク機能の仮想化という、大きな技術的変革の中核にある。簡単に言えば、通信ネットワークは、様々なネットワーク機能(コア・ネットワーク、シグナリング、IMSなど)を統合し、それらを連携させることで、最終顧客に接続サービスを提供するものとみなすことができる。この変革以前、事業者はこれらのネットワーク機能を、ソフトウェア及びハードウェアを含む設備の形態で購入していた。ネットワーク機能の仮想化は、ソフトウェアとハードウェアの分離を可能にし、それによってネットワークをプログラミング可能かつ自動化可能なものとした。現在、事業者は、ネットワーク機能をソフトウェアとして購入しており、これらのネットワーク機能を実施するために、クラウドベースのインフラを必要としている。このクラウドはネットワーク機能に特化しているため、Telcoクラウドと呼ばれている。
このソリューションは、そのTelcoクラウドの制御及び中立性を保証し、それによってあらゆるサプライヤーのソリューション展開を可能にする。
200の仮想ネットワーク機能が世界各地の数千台のサーバーを使った80のクラウド・インスタンスでホスティングされている。4G/5Gの移動体通信コア・ネットワークだけでなく、SD-WANや固定回線電話といった固定回線ネットワークの全ての通信サービスを網羅している。
Orange Telco Cloudのクラウド・ネイティブ実装を開発するために、オレンジは、主権的でオープン・ソースに基づくアプローチを選択した。例えば、オレンジは、Linux Foundation Europeが主催するオープン・ソース・プロジェクトSylvaの創設メンバーの1社である。2022年に創設されたSylvaは、エコシステム全体に対し5本の基本的な柱(性能、自動化、セキュリティ、100%オープン・ソース及び環境問題の尊重)を満たすTelcoクラウドを提供するために、事業者、サプライヤー、インテグレーターなどといった市場関係者がリソースをプールすることを可能にする。
2020年以来、オレンジの国際・長距離ネットワークは、卸売及び法人顧客向けにとどまらず、B2C顧客向けに提供するネットワークサービスにも柔軟性、敏捷性及びモジュール性を提供しつつ、サービス品質及び持続可能性を改善するために、クラウド・インフラを全面的にソフトウェア化した。オレンジ・フランスは自社のネットワークでも同じことを行った。コンテナ化及びハードウェアとソフトウェアの分離を行うOrange Wholesaleの革新的なアプローチは、オープンソース・プラットフォームであるODOS(Orange Disaggregated Open Switch)を基盤とし、サービスの質とサステナビリティを大幅に向上させながら基幹的インフラを制御する能力を示している。
2.5 ネットワーク統合ファクトリー
Network Integration Factory(NIF)は、オレンジがネットワーク機能のテスト及びライフサイクルを自動化するために導入した新しいアプローチである。その主な目的は、ますます複雑化する技術、セキュリティ・リスク及びTTMの課題に対応するため、運用を単純化及び加速することである。
NIFは、オレンジがネットワークの更新を、はるかに効率的に試験及び展開することを可能にする。変更の実装に数ヶ月も要することなく、今や数日で、さらには数時間でこれを実施することができる。この速さによって、オレンジは顧客のニーズに迅速に応えることが可能になる。
NIFには、オレンジと顧客の双方にとって数多くの利点がある。第一に、更新及び展開の速さによって、企業が新たなサービスを記録的な短時間で提供できるようになる。第二に、定期的な試験の統合によってセキュリティが強化され、セキュリティの問題がユーザーの懸念となる前に検出し、是正することが可能になる。機器のバージョンアップの頻度を高める能力により、セキュリティも向上する。
さらに、反復的なタスクを自動化することによって、オレンジのチームはより付加価値の高い作業に集中し、時間とお金を節約することができる。最後に、変更を適用する前に試験することによって、NIFは予期せぬサービス停止を回避することに役立ち、より良好な顧客経験を保証する。
ネットワーク統合ファクトリーは、ネットワーク機能の統合及びデプロイ向けの自動化チェーンを実装する産業用製品を開発した。この自動化チェーンは、仮想化ネットワーク機能の種類にかかわらず、オレンジの全ての子会社と共有され、全ての製造会社に利用されている。自動化チェーンは、2023年にベルギー及びスペインで展開され、2024年にはフランス及びスロバキアで、2025年にはポーランド、ルーマニア、フランス領のカリブ、ギアナ及びレユニオンで展開された。
ベルギー及びスペインでの最初の本番環境での展開によって、オレンジが「GitOps」モードで5Gモバイル・コアのネットワーク機能を自動化する能力を有しており、当該進化が手動で実施される場合には数週間を要するのに対し、数時間のうちにデプロイが可能となることが証明された。当面の目的は、こうした展開を生かして、この機能を利用している当グループのその他の国においても、かかる自動化されたデプロイを再現することである。
モデルを汎用化すること及びネットワーク統合ファクトリーのサービス・カタログ上のネットワーク機能の数を可能な限り増やすことを目的として、固定回線アクセス、トランスポート及びRANの各ドメインのネットワーク機能に関して自動化の取組が開始され、又は継続された。ネットワーク統合ファクトリーは、検証活動の完了に要する時間を4日から30分に短縮するため、B2B及び卸売要件のルーター及びスイッチの自動試験ソリューションもオレンジ・フランスに提供してきた。オレンジ・マリンに海底ケーブル・ファイバーの自動試験ソリューションが納入され、ケーブル敷設時のファイバー修理時間の短縮と故障の検知により、船舶の稼働停止時間が抑制された。
2.6 ネットワーク機能の開放
オレンジは、敏捷性及びプログラミング可能性を高めるため、ネットワーク設計を垂直モデルから、水平モデルに転換した。この変化により、ネットワークAPIと呼ばれるアプリ・プログラミング・インターフェースを通じて、オレンジのネットワークはそのエコシステムに開放された。MWC(モバイル・ワールド・コングレス)2023以来、オレンジは、ネットワーク・リソースへの単純かつ安全なアクセス(利用しやすく、オンデマンド、リアルタイム、従量課金モデル)を保証するために最も適切なAPIを第三者アプリに実装することに取り組んでいる。オレンジは、ネットワークAPIのアクセスと利用を簡素化するオープンソース・イニシアチブであるCAMARAによる国際API標準化のパイオニアとして、CAMARAをその戦略に統合することによって、開発者経験を改善し、ネットワークAPIの公開を加速している。こうしたアプローチは、電気通信セクターのイノベーションを支えながら、ネットワークを企業の成長と機敏性を促進するインテリジェントなプラットフォームに変革する能力を実証している。
オレンジは2025年2月のOrange LiveNet Business Unitの立ち上げを通じて、ネットワークAPIの開発と収益化の主要プレイヤーとしての役割を強化した。Orange LiveNetは、ネットワークAPIを基盤として、プラットフォームベースのアプローチを通じて魅力的なパッケージを開発者と企業に提供し、ネットワーク機能への安全なアクセスを提供している。オレンジは、Linux Foundationのオープンソース・プロジェクトで、GSMAの支援を受けて全世界で70を超える事業者グループが支持するOpenGatewayを通じたイニシアチブであるCAMARA APIカタログの開発を加速することを目指している。
Orange LiveNetは、オレンジの主要市場で、パートナーと開発者がOrange Developerポータルを通じてアクセスできるネットワークAPIサービスのポートフォリオを構築している。このサービスはOrange Developer上の新しいデジタル・パスウェイを通じてアクセスでき、商用ネットワークAPI上での「従量課金制」を可能にするとともに、API PlaygroundやAPI Sandboxといった開発者の学習を促進するツールを提供し、アプリの試験を迅速に実施できるようにしている。
オレンジはまたAduna、Infobip、Nokia Network as Code、IPificationといったアグリゲーターのマーケットプレイスでのAPIの再公開に向けて、パートナーシップを通じたマーケティングを加速している。さらに、Ericsson及びその他10社のティア1事業者との協働で誕生した企業であるAdunaとのジョイント・ベンチャー案件が2025年7月に完了し、世界的規模でAPIへのアクセスを簡素化するプロセスを継続している。
こうしたイニシアチブは、今後数年間のネットワークAPIの開発を加速させる基盤を作り、第三者開発者が事業者のデータを使って顧客経験を向上させるアプリを作成することを可能にする。
Orange Wholesaleによる2024年のClickの発売は、オレンジのネットワークのソフトウェアライゼーション及びAPIzationを象徴するものである。Clickは、顧客が自らリアルタイムで接続サービスを立ち上げることを可能にする。
2.7 ネットワークの耐性
サービスの継続性を保証するネットワークの耐性は信頼される事業者としてのオレンジの目的に不可欠な要素である。オレンジのネットワークの耐性へのアプローチは以下に重点を置いている。
・ 最も防災性に優れた構造を選ぶことによる予知。これには将来の気候条件とそれに伴う気象事象の予測が含まれる。
・ 破壊の可能性を予知及び吸収し、システム自体の変化(新技術の導入や外部の変化)に適応する方法を策定し、破壊に耐え、衝撃を受けた後早急に復旧する能力を強化するシステムの能力の評価。
オレンジ・ネットワークの耐性は以下を基盤としている。
・ 部分的な機能停止が発生した場合に最低限のサービスを確保するため、ループ状に構築された又は多様な物理経路と整合する伝送及び転送ネットワーク。
・ 個別単位の不具合を補完するため、様々なレベル(サイト、エネルギー・チェーン、機器及びサーバー)での冗長性。
・ 検知し、最初の冗長性及び多様化のメカニズムを実行するための予測能力と予防能力。歴史的にこれらの能力はネットワークの堅牢性と呼ばれる。
・ 混雑又は過負荷の制御メカニズムを含む、防衛メカニズムを有する吸収能力。
・ 事故が顧客に提供するサービスに与える影響を軽減する調整能力。
・ 通常機能を回復させる修復能力。
・ 気候変動がインフラ、従業員、及びサプライチェーンに与える影響の考慮。
・ 固定ネットワークの一部の光化及び埋設。
・ 気候イベントが発生した場合の運用継続計画。
・ オレンジから主要な事業者顧客に対するサービス保証の継続性。
・ 弱信号を検出し、予防メンテナンスを改善する警告を通してオレンジの国際ネットワークを監視し、インシデント管理を最適化するための人工知能の利用。
特に、Ifremer及びFiberSCOPEプロジェクトにおいて、インテリジェント海底監視システムの実装を地震学、海洋学、及び音響源のポジショニング(船舶、AUVなど)の研究に利用するために、展開済みの既存の光ファイバー・ケーブルを利用した光ファイバーセンシングの実験が進行中である。これらのセンサーによって収集される新たなデータは、沿岸の人々のリスクをより適切に予見するために、水中の危険(津波、地滑り、地震など)のより高精度な分析を可能にする。動作及びインフラのリスクを見極める光信号の伝播特性のおかげで、このアプリは大地の動き、及びインフラに対する物理的脅威をより適切に予見すること、さらには気候変動に関連するリスクを予見することさえ可能にする。
3【設備の新設、除却等の計画】
第3「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「1.1.3 主な出来事」「コア・ビジネスの活用」、「インフラの活用」、「1.2.6.3 投資計画」を参照のこと。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| (2025年12月31日現在) | ||
| 授権株数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) |
| 該当なし* | 2,660,056,599 | 該当なし* |
* フランス法上、授権株という概念は存在しないが、株主総会はその時々に一定の範囲で、新株の発行に関する権限を取締役会に対して与えることができる。
発行済株式数
2025年12月31日現在、オレンジSAの株式資本は10,640,226,396ユーロであり、額面価格4ユーロの株式2,660,056,599株に分割される。過去2事業年度において、株式資本の増資が行われることはなかった。
増資を行うための授権
2025年5月21日のオレンジSA株主総会において様々な財務上の権限が承認され、株式又はその他の証券の発行を通じて増資する権限が取締役会に付与された。当該株式又はその他の証券には、優先引受権(株式公開買付、証券の買付等)の有無があり、特定の条件(当社株式の株式公開買付期間を除く、上限額等)が付される。
2025年5月21日のオレンジSA株主総会はまた、当グループの貯蓄制度の構成員のために増資を行う権限を取締役会に委任した。
2026年5月19日の株主総会では、再度取締役会に増資を行う新たな権限を付与することが求められる。
②【発行済株式】
| (2025年12月31日現在) | ||||
| 記名・無記名の別及び額面・無額面の別 | 種類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 記名式又は無記名式額面株式(額面4ユーロ)* | 普通株式 | 2,660,056,599 | ユーロネクスト・パリ** | 該当なし |
* 当社株式の株主は記名式又は無記名式のいずれかを選択することができる。
** 当社株式の主要な取引市場は、ユーロネクスト・パリ(Euronext Paris)であり、当社株式は同取引所に1997年10月20日から上場されている。それ以前には、当社株式に関する公開取引市場は存在しなかった。当社株式は、「CAC40インデックス」(ユーロネクスト・パリに上場されている40銘柄で構成される主要ベンチマーク指数)に組入れられている。
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
| 年 月 日 | 発行済株式総数(株) | 資本金(ユーロ) | |||
| 増減 | 残高 | 増減 | 残高 | ||
| 2021年12月31日 | 0 | 2,660,056,599 | 0 | 10,640,226,396 | |
| 2022年12月31日 | 0 | 2,660,056,599 | 0 | 10,640,226,396 | |
| 2023年12月31日 | 0 | 2,660,056,599 | 0 | 10,640,226,396 | |
| 2024年12月31日 | 0 | 2,660,056,599 | 0 | 10,640,226,396 | |
| 2025年12月31日 | 0 | 2,660,056,599 | 0 | 10,640,226,396 | |
| * | 新株予約権の残高及び新株予約権の行使により発行する株式の発行価格については、連結財務書類に対する注記6.3「株式報酬」を参照のこと。 | ||||
(4)【所有者別状況】
| 2025年12月31日 | 2024年12月31日 | 2023年12月31日 | |||||||
| 所有者 | 株式数(株) | 資本 割合 | 議決権 割合 | 株式数(株) | 資本 割合 | 議決権 割合 | 株式数(株) | 資本 割合 | 議決権 割合 |
| Bpifrance Participations(1) | 254,219,602 | 9.56% | 8% | 254,219,602 | 9.56% | 8.02% | 254,219,602 | 9.56% | 8.06% |
| フランス政府 | 356,194,433 | 13.39% | 21.04% | 356,194,433 | 13.39% | 21.09% | 356,194,433 | 13.39% | 20.88% |
| 公共部門合計 | 610,414,035 | 22.95% | 29.04% | 610,414,035 | 22.95% | 29.11% | 610,414,035 | 22.95% | 28.94% |
| 当グループ従業員(2) | 216,752,649 | 8.15% | 13.28% | 220,209,506 | 8.28% | 13.18% | 211,259,433 | 7.94% | 12.73% |
| 自己株式 | 1,456,848 | 0.05% | 0.00% | 1,836,000 | 0.07% | 0.00% | 2,429,143 | 0.09% | 0.00% |
| 浮動株(3) | 1,831,433,067 | 68.85% | 57.68% | 1,827,597,058 | 68.70% | 57.71% | 1,835,953,988 | 69.02% | 58.33% |
| 合計 | 2,660,056,599 | 100% | 100% | 2,660,056,599 | 100% | 100% | 2,660,056,599 | 100% | 100% |
(1) OSEO、CDC Entreprises、FSI及びFSI Régionsの結合に起因する、企業向け公的金融及び投資グループ。
(2) 当グループの貯蓄制度の一環として、特にオレンジ・アクション及びオレンジ・アンビション国際ミューチュアル・ファンドを通じて、又は記名式の従業員によって直接保有されるものを含む。
(3) 当社に共有された、2025年12月19日付の閾値届出書(届出書番号225C2169)に基づき、BlackRock, Inc.が保有する株式資本の5.69%及び議決権の4.76%を含む。
オレンジ株式に投資している当グループの貯蓄制度の公共部門(フランス政府及びBpifrance Participations)及びオレンジ・アクション・ミューチュアル・ファンドは、2年超の期間にわたり保有した記名式株式について2倍の議決権を有する(第1「1 会社制度等の概要」「(2) 提出会社の定款等に規定する制度」「c) 各種類の既存株式に付帯する権利、優先権及び制限」を参照のこと。)。
2025年12月31日に、フランス政府とBpifrance Participationsは、資本の22.95%及び株主総会における議決権の29.04%(2倍の議決権を考慮)を共同で保有していた。
2025年12月31日現在、当グループの貯蓄制度のミューチュアル・ファンドは、当社資本の7.54%及び株主総会における議決権の12.35%相当のオレンジ株式へ投資している。ミューチュアル・ファンドを管理する規則では、ファンド資産として保有される証券に付帯する議決権は当該ファンドの監査役会が行使する旨規定している。監査役会が当該保有者の事前の意見を収集しなければならないケースに関する規則について明示的な言及がない場合、監査役会は、フランスの通貨金融法第L.214-164条に従い、株式公開買付又は交換オファーに対して、ファンド資産として保有される証券を取得するかどうかを決定する。
オレンジが認識する限りでは、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、フランス政府、Bpifrance Participations及び当グループの従業員(特にオレンジ・アクション・ミューチュアル・ファンドを通じて)以外で、直接的又は間接的に5%超の資本又は議決権を保有する株主は1名のみであった(BlackRock, Inc.:株式資本の5.75%及び議決権の4.81%。AMF届出書(届出書番号226C0185)を参照のこと。)。
(5)【大株主の状況】
| (2025年12月31日現在) | |||
| 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数 (株) | 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%) |
| フランス政府 | 経済・財政・産業省国庫局(Direction du Trésor du Ministère de l'Economie, des Finances et de l'Industrie) フランス共和国 75572 パリ セデックス 12、ベルシー街139 | 356,194,433 | 13.39 |
| Bpifrance Participations | フランス共和国 94710 メゾン=アルフォール セデックス、ジェネラル・ルクレール通り27/31 | 254,219,602 | 9.56 |
| 当社グループの従業員 | フランス共和国 75015 パリ ブルバール・パスツール90 (グループ従業員株式ファンド及び「オレンジ・アクション」及びオレンジ・インターナショナルを通して行動) | 216,752,649* | 8.15 |
| 計 | - | 827,166,684 | 31.10 |
(1) 当社は上場されているため、当社の株主は、株式資本の5%超を保有しない限り、公知となることはない。5%超を保有する場合、かかる株主は、保有株式数及び当社の株式保有に係る意図を公表することとなっている。
(2) フランス政府とBpifrance Participationsは、株主総会における議決権の29.04%(2倍の議決権を考慮)を共同で保有している。
* 当グループの貯蓄制度の一環として、特にオレンジ・アクション及びオレンジ国際ミューチュアル・ファンドを通じて、又は記名式の従業員によって直接保有されるものを含む。
2【配当政策】
2024事業年度について、2025年5月21日の株主総会で、1株当たり0.75ユーロの配当金の分配が決定された。この配当金は、二つの段階で配分された。0.30ユーロの中間配当が2024年12月5日に支払われ、1株当たり0.45ユーロの残高が2025年6月5日に株主総会で現金で支払われた。
2025年7月28日の取締役会は、2025事業年度において、1株当たり0.30ユーロの中間配当を支払うことを決定した。当該支払いは2025年12月4日に現金で行われた。
オレンジは、株主総会の承認を条件に、2025事業年度に1株当たり最低0.75ユーロの配当金を支払うことを見込んでいる。当該配当額には、2025年12月に支払われた0.30ユーロの中間配当が含まれている。
過去の配当金の支払い
| 事業年度 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
| 1株当たりの配当金(単位:ユーロ) | 0.75 | 0.72 | 0.70 | 0.70 | 0.70 + 0.20 |
過去3事業年度に分配された配当額は、以下の通りであった。
| 事業年度 | 株式数(自己株式を除く。) | 1株当たり配当額(ユーロ) | 40%の税額控除対象である配当の割合 |
| 2022年 | 2,659,411,292 | 0.70 | 100% |
| 2023年 | 2,659,811,187 | 0.72 | 100% |
| 2024年 | 2,658,475,519 | 0.75 | 100% |
第1「1 会社制度等の概要」「(2) 提出会社の定款等に規定する制度」「c) 各種類の既存株式に付帯する権利、優先権及び制限」も参照のこと。
3【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
オレンジは、当グループの規模に釣り合い、適応したガバナンス組織を構築しており、この組織はパワーバランスを確保する一方、効率性及び成果を目指している。
2022年1月28日に、取締役会は、取締役会会長と最高経営責任者の地位を分離することを決定した。取締役会は、独立取締役であるChristel Heydemann氏をオレンジの最高経営責任者として2022年4月4日付で任命した。Stéphane Richard氏は、株主総会が同氏の後任の取締役としてJacques Aschenbroich氏を選任した2022年5月19日まで非独立取締役であり、引き続き非執行役員会長を務めた。株主総会後、取締役会は、Aschenbroich氏を非執行役員会長として選任するために会合を行った。同氏の取締役会会長としての任期は2026年5月19日に終了した。2026年5月19日の株主総会で、同氏は独立取締役に再任された。
2026年5月19日、取締役会はFrédéric Sanchez氏を取締役会会長に任命した。
経営委員会は、Christel Heydemann氏を含む13人で構成されている。このうち女性が5人で男性が8人である。
取締役会は15人で構成されており、従業員、リファレンス・シェアホルダーとしてのフランス政府、すなわち従業員株主その他全ての株主を含む、全ての利害関係者を代表している。
取締役会は当社の方針を決定し、法に定める権限を有する。取締役会は、その意思決定を支援する次の3つの委員会にサポートされている。監査委員会、ガバナンス・企業の社会的及び環境責任委員会(GCSERC)、戦略及び技術委員会(STC)。各委員会は独立取締役が委員長を務めている。
監査委員会は、会計及び財務報告の手続について、財務報告の処理並びに内部統制及びリスク管理システムの効率性、並びに該当する場合、内部監査を監視することに責任を負っている。企業サステナビリティ報告指令(以下「CSRD」という。)がフランス法に施行されて以来、監査委員会はサステナビリティの側面を含めてモニタリングを拡張し、サステナビリティ情報ミッションの認定の達成を追跡する必要がある。
取締役の任命については、第1「1 会社制度等の概要」「(2) 提出会社の定款等に規定する制度」「b) 経営及び管理機関に関する規定」「(a)取締役会」を参照のこと。
コーポレート・ガバナンス・コードの参照
オレンジは、2022年12月付のAfep-Medefの上場会社コーポレート・ガバナンス・コード(オレンジ、Afep及びMedefのウェブサイトで確認できる。)を参照している。当社は、当社が、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において、Afep-Medefコードの勧告を遵守していることをここに宣言する。
独立取締役
取締役の独立性に関する年次評価が、GCSER委員会(GCSERC)の提案に基づき、2026年2月18日の取締役会において実施された。取締役の独立性を評価するに際し、取締役会はAfep-Medefのコーポレート・ガバナンス・コードの基準を全て考慮した。かかる基準には、取締役が独立していると判断されるためには、次の事項のいずれにも該当しなければならない旨が記載されている。
・ 過去5年以内に以下のいずれかに該当しないこと。
・ 当社の従業員又は業務執行役員。
・ 当社の連結子会社の従業員、業務執行役員又は取締役。
・ 親会社又は親会社の連結子会社の従業員、業務執行役員又は取締役。
・ 当社が取締役会において直接的若しくは間接的に役職を占めている会社又は従業員がかかる役職に任命され若しくは現在若しくは過去5年以内に当社の業務執行役員を務めていた者が取締役を務める会社の業務執行役員であってはならないこと。
・ 顧客、サプライヤー、商業銀行、投資銀行又はアドバイザーで、以下のいずれかに該当しないこと。
・ 当社又は当グループにとって重要な者。
・ 当社又は当グループが事業について重要なシェアを占める者。
オレンジ又は当グループとの関係の潜在的な重要性の評価は、取締役会で議論されなければならない。かかる評価において使用される質的及び/又は量的基準(継続性、経済的依存度、排他性等)はコーポレート・ガバナンスに関する報告書に明示的に記載されなければならない。
・ 取締役又は役員と近親の家族関係があってはならないこと。
・ 過去5年以内に、当社の法定監査人になっていないこと。
・ 12年超の間、当社の取締役でないこと。この基準に従い、独立取締役は、かかる12年間の期間が到来した日にその地位を喪失する。
Afep-Medefコードは、独立性基準に関して各取締役の地位についての概要表を表示するよう勧告している。したがって、当該基準に関しては、GCSERCによる分析が実施済みであり、同概要表は本項目末尾に表示されている。
公共部門を代表する取締役、並びに従業員によって選任された又は従業員株主を代表する取締役は、その定義上、Afep-Medefコードに基づき独立とみなされることはできない。さらに、取締役兼最高経営責任者であるChristel Heydemann氏は、同氏のオレンジ内における執行役としての役割により、非独立であるとみなされる。
非執行役員会長を含む独立しているとみなされる取締役について、GCSERCは、最初に、本報告書を作成する際に行われた年次宣言(潜在的な利益相反の項目を含む。)を、次いで、オレンジ・グループとその取締役又はその取締役を雇用している企業(又はその取締役が任期を有している企業)との間のあらゆる事業関係をレビューした。
GCSERCはまた、当社の取締役が任期を有する上場企業との事業取引量及びパートナーシップの性質についても検討した。取締役会会長の地位が最高経営責任者の地位から分離されている場合の、取締役会会長の独立性に付随する重要性を鑑み、GCSERCは、当社と、2025年に資金の流れに関与していたBNP Paribas SAとの間の取引関係について再度審査した。その資金の流れは、同委員会による取締役会会長の独立性に関する過去の審査に疑問を生じさせる可能性はない。オレンジ・バンクについては、この問題が当事業年度において議論された際に、会長は議論に参加しておらず、投票しなかったことに留意する必要がある。
この審査は、当該企業の一部が、通常の事業過程において、又はオレンジ・グループ全体において重要性のない金額で、オレンジ・ビジネスの「法人向け」通信サービスの顧客である、又は当グループのサプライヤーであることも示していた。
取締役会は、当該事業関係の性質及び程度、並びに上記の各取締役が行った独立性の宣言に照らして、これらの既存の関係はオレンジ・グループ及びいずれかの取締役又は当該取締役が所属する各グループ若しくは事業体のいずれにおいても重大でないとみなした。したがって取締役会は、これらの関係は上記の各取締役の独立性を損なうおそれがあるものではないと結論付けた。
かかる議論の後、Valérie Beaulieu氏、Anne-Gabrielle Heilbronner氏、Jacques Aschenbroich氏、Alexandre Bompard氏、Gilles Grapinet氏、Momar Nguer氏及びFrédéric Sanchez氏、つまり、取締役の構成員14人中、7人が、Afep-Medefコードの基準に基づき独立とみなされ、従業員株主を代表する取締役の職は現在空席となっている(最後の任期は2024年5月22日に開催されたオレンジの株主総会の閉会をもって失効した。新たな任命プロセスが開始され、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において係属中の司法手続の対象となっている。)。
Afep-Medefコードに基づき、独立取締役の割合を計算する際に考慮されない、従業員により選任された又は従業員株主を代表する取締役を除くと、当該役職が充足された場合、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において、取締役会は、取締役会の3分の2に近い11人中7人の独立取締役を有しており、Afep-Medefコードの推奨を大きく超える割合である。
以下の表は、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在におけるAfep-Medefコード(第10.4条)に規定された独立性基準に関する各独立取締役の状況を示している。
| 取締役の独立性 | Jacques Aschenbroich氏 | Valérie Beaulieu氏 | Alexandre Bompard氏 | Anne-Gabrielle Heilbronner氏 | Gilles Grapinet氏 | Momar Nguer氏 | Frédéric Sanchez氏 |
| 基準1:過去5年間において、過去も現在も従業員、取締役又は役員ではない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準2:相互取締職を有していない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準3:重要な事業関係を有していない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準4:取締役又は役員と近親の家族関係がない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準5:過去5年間に当社の法定監査人になっていない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準6:12年超の間、当社の取締役になっていない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準7:非業務執行役員としての地位を有している - 変動報酬を現金、株式又は当社の業績に関係する報酬として受領していない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 基準8:主要株主の地位を有している - 当社の支配に関わっていない。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
取締役及び役員の役職の詳細な一覧表は、「(2) 役員の状況」「(iv) 取締役及び役員の役職」に記載されている。
筆頭独立取締役(Lead Director)
取締役会内規は、取締役会がGCSERCの提案に応じて、独立取締役の中から筆頭独立取締役を任命することを規定している。同一の人物が取締役会会長兼最高経営責任者である場合は、筆頭独立取締役を任命しなければならない。
筆頭独立取締役が任命された場合の筆頭独立取締役としての権限は、当社定款の第15.1条(取締役会会長が欠席の場合の取締役会の招集及び議長)及び筆頭独立取締役の責務も定義している内規の第10条に定義されている。
取締役会会長と最高経営責任者との地位が分離されて以降、取締役会はこの選択肢を利用しない選択をした。
多様性及び男女バランスのとれた代表の原則の適用
取締役会は、その構成員資格において、特に取締役会の多様性及び男女バランスのとれた代表に関して法的規定の遵守を徹底している。
2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において、取締役会は、14人の取締役のうち、合計5人が女性であった。従業員株主を代表する取締役は、様々な紛争により、現在は空席となっている。
2011年1月27日付のフランス「コペ・ジマーマン」法により、大企業は取締役会及び監査役会の女性比率を40%以上とすることが義務付けられており、オレンジはこの規則を遵守した。しかし、上場企業取締役のジェンダーバランスの改善に関する2022年11月23日付指令(EU)2022/2381(「Women on Boards」指令)により、取締役会における性別の多様性を考慮する方法が変更された。同指令は2024年10月15日付政府命令2024-934に基づき、フランス法に国内法化された。オレンジに関しては、2026年1月1日より同改正法が適用され、2026年6月30日現在、バランスのとれた代表の要件を遵守しなければならない。同指令は取締役会における2つの取締役グループを特定しており、バランスのとれた代表の要件が別々に適用される。
第1プールは株主総会で任命された取締役(省令により任命された取締役及び従業員株主を代表する取締役を含む。)で構成され、取締役の各性別について40%の最低閾値を満たすことが義務付けられる。このプールは現在、女性5人と男性6人で構成され、女性の比率は45.45%となり、性別の多様性の要件を満たしている。
第2プールは、オレンジの定款第13.1条及び第13.2条の規定により、従業員を代表する取締役及び従業員によって選任された取締役3人(従業員を代表する取締役、又はDRE)で構成される。2025年7月30日付政令2025-744の履行に伴う変更は以下の通りである。
・ 従業員を代表する取締役のプールにおける各性別の代表者の最低人数を設定する(従業員を代表する取締役が3人の場合、これにより各性別の代表者は最低1人に設定される。)。
・ 従業員を代表する取締役の任命に関して、男女バランスのとれた代表の要件を満たすことを定款の規則として定める。
・ 従業員を代表する取締役が欠員となった場合の補充に際して従うべき手続を定める。
・ 取締役会の構成が男女バランスのとれた代表の要件を満たさないとき、取締役候補の選定に際して取締役会が従わなければならない手順を詳細に定める。
オレンジでは、定款に沿って、従業員を代表する取締役3人を任命するために2025年11月に実施した選挙の結果、2人の管理職従業員と1人の非管理職従業員の3人の男性が選出された。2025年7月30日付政令(上記を参照のこと。)は2026年1月1日現在、従業員を代表する3人の取締役のうち、少数の性別から少なくとも1人選出することを義務付けている。
男女バランスのとれた代表の要件は、もはや従業員を代表する取締役の法的枠組みに沿っていないため、このプールの構成の変更を可能にするプロセスを設定しており、取締役会はこうした進展を反映させるためオレンジの定款の修正を株主総会に諮る予定である。
さらに、フランス商法第L.22-10-10条及びAfep-Medefコードに従い、当社の内規(下記「取締役会内規」を参照のこと。)の第13条は、取締役会及びその委員会の構成における多様性に関しては年齢、国籍、適格性及び職歴などの指標も参照する旨を規定している。
こうした規定は、取締役会で提示されるプロフィールが多様である必要性に関する、2025年末に実施された取締役会及びその委員会の業務の評価において表明された取締役の期待にも合致する。
その他の情報
裁判所の決定及び破産
当社が知る限り、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、過去5年間において、いずれの役員も以下に該当しなかった。
・ 詐欺の罪で有罪になっている。
・ 破産、管財人の管理又は清算手続の対象となっている。
・ 上場会社の管理機関、経営機関若しくは監査機関の構成員を務めること、又は上場会社の経営若しくは業務管理に関与することについて、裁判所から資格を剥奪されている。
家族関係
当社が知る限り、当社の取締役及び役員の間、取締役及び役員と経営委員会の構成員との間に家族関係はない。
利益相反
当グループのウェブサイト(www.orange.com)におけるメディアライブラリ経由で入手可能な、取締役会内規(下記「取締役会内規」を参照のこと。)第16条に従い、各取締役は、当グループ内の企業との間の利益相反につながる可能性のある状況にある場合には、取締役会会長及び筆頭独立取締役が任命された場合には、その旨取締役会会長及び筆頭独立取締役に報告する必要がある(上記「筆頭独立取締役(Lead Director)」を参照のこと。)。
加えて、内規第16.3条は、利益相反が生じうる取締役が関係する状況においては、当該取締役は、対応する決議に対する投票を控えなければならないと規定している。
さらに、当社の取締役及び役員には、ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントを作成する過程で毎年、並びに就任時及び任命された場合には、利益の相反又は離反の状況(潜在的であっても)の有無に関する宣言が求められている。GCSERCは、2026年2月11日の会合で、取締役及び役員による年次宣言(上記「独立取締役」を参照のこと。)を確認した。
当社が知る限り、2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在において、取締役又は役員の、オレンジに関する職務と個人の利益又はその他の職責との間に、利益相反のおそれはない。
当社が知る限り、当社の2025年のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントのセクション6.2.1.2で言及された株主間契約を例外として、主要株主、顧客、サプライヤー、又はその他第三者との間に、取締役会の構成員又は役員がそれぞれの取締役会又は当社の経営統括に任命された合意又は契約は存在しない。
取締役会内規
2003年、取締役会は、その運営及びその委員会の運営のための指針及び手続を規定した、内規を採用した。内規は、ウェブサイト(www.orange.com)におけるメディアライブラリタブから入手可能である。
内規は、取締役会及び会長兼最高経営責任者のそれぞれの責任(その権限の制約を規定する。)、その他詳細を規定する。内規は、取締役会の各委員会の構成、権限及び運営手続に適用される規則についても規定する。
内規は、取締役に提供される情報及び取締役会に適用される規則についても規定する。
当社の内規は取締役会によって数回更新され、当社のガバナンスの変化を反映してきた。直近の修正は、GCSERCの勧告に基づき、2024年6月13日付法律2024-537(「Attractiveness」法)の条項に関連して、2025年7月28日の取締役会において行われ、これによって取締役会は審議をより柔軟な方法で遂行することができるようになる。
取締役会の委員会
取締役会は、3つの特別委員会の助言によりサポートされている。その役割は、取締役会における議論のための情報提供をすること及びその決定の準備を補助することである。これらの委員会は必要に応じて開催され、その権限及び運営手続は、取締役会内規に定められている。Afep-Medefコードに従い、独立取締役には大きな責任が与えられている。オレンジはまた、各委員会が、少なくとも1人の公共部門を代表する取締役及び少なくとも1人の従業員又は従業員株主を代表する構成員から恩恵を受けることが重要であると考えており、委員会の業務において異なる意見を考慮に入れることを可能にする(「GCSER委員会」を参照のこと。)。
したがって、全ての委員会の会議に自由に参加することができる会長を除く全ての取締役は、取締役会が協議・決定した選択に基づき設置された委員会の構成員を務める。
2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在における取締役会の委員会の構成
| 設置年 | 委員長 | 構成員 | |
| 監査委員会 | 1997年 | Gilles Grapinet氏(1)(2) | Valérie Beaulieu氏(1) Sébastien Crozier氏 Céline Fornaro氏 |
| GCSER委員会(GCSERC) | 2003年 | Anne-Gabrielle Heilbronner氏(1) | Anne Lange氏 Momar Nguer氏(1) Pierre Chaussoneaux氏 |
| 戦略及び技術委員会(STC) | 2022年 | Frédéric Sanchez氏(1) | Alexandre Bompard氏(1) Vincent Gimeno氏 Bpifrance Participations (Thierry Sommelet氏) |
(1) 独立取締役。
(2) 監査委員会の財務専門家。
監査委員会
監査委員会の構成は、Afep-Medefコードの勧告及び取締役会内規の規定を遵守している。そのため、取締役会内規に従い、監査委員会は、取締役会により任命された、少なくとも3人の構成員を有する。少なくとも3分の2の構成員が、独立でなければならない(但し、従業員により選任された取締役又は従業員株主を代表する取締役は、考慮されない。)。監査委員会の委員長は、独立取締役の中から選出される。
取締役会は2023年5月23日の会合において、GCSERCの勧告に基づき、同日開催された株主総会において独立取締役に新たに選任されたGilles Grapinet氏を監査委員会委員長及び財務専門家に任命した。
監査委員会には役員はおらず、その構成は、会計書類・財務書類の作成・管理に関する調査に対応するための特別委員会の設置に関するフランスの商法第L.821-67条の規定も遵守している。
CSRDが国内法化されたことを受けて、2024年1月1日に発効したフランス商法の改正の主な内容は以下の通りである。
・ 監査委員会は今後、サステナビリティに対する新たな責任を負う。同委員会は、財務報告プロセス及び情報開示のモニタリングを拡張してサステナビリティの側面を取り入れ、必要な場合は、それらの完全性を確保するための勧告を行う必要がある。
・ サステナビリティ報告に関して、監査委員会は、内部統制及びリスク管理システム、並びに該当する場合は内部監査機能の有効性を監視しなければならない。
・ 当委員会は、サステナビリティ報告に関する保証の結果を定期的に取締役会に報告し、この作業が財務報告及びサステナビリティ報告の完全性にどのように貢献したかを説明する必要がある。
監査委員会は毎年、当社のリスク・マッピング、特にリスク管理システムの有効性、当グループが直面している主要なリスク、並びに不正の防止及び検出メカニズムに関する、経営統括による説明も受ける。さらに、同委員会は、指定された法定監査人を任命するよう勧告し、選定プロセスを構築し、さらに、法定監査人の選定及び報酬条件に関して取締役会へ理由を付した勧告書を提出する。同委員会は、法定監査人の任務の遂行を監視し、必要な場合は法令又はオレンジのルールにより禁止されていないサービス(財務書類の認証を除く。)の提供の承認を行う。同委員会は、株主総会による選任を求めて指名される、サステナビリティ情報を認証する独立した第三者に関する勧告も行う。同委員会はまた、取締役会内規第2条に規定された基準に適合した全ての投資又は売却プロジェクトの調査を行い、かつ、それに関連する取締役会の審議を行う。また、監査委員会は、付託された権限の範囲に該当するとみなす事項に関してあらゆる監査又は内部/外部レビューの実施を要請することができる。
最後に、監査委員会委員長は特別の役割が課されており、委員会の職務の遂行、並びに法定監査の結果及びこれが財務報告の完全性に寄与した方法、監査委員会がこのプロセスで果たした役割について取締役会へ定期的に報告を行う。監査委員会委員長は、何らかの困難に直面した場合は直ちに取締役会へ通知するとともに、監査委員会の協議の概要を提出する。
監査委員会の責任は、取締役会内規の第7条に詳述されている。
監査委員会内における財務についての専門的知識
監査委員会の構成員は、財務又は会計についての専門的知識を有し又は得ることが要求されている。また、当該委員会は、フランス商法第L.821-67条の規定に従い、財務、会計又は法定監査の分野において特定の専門知識を有する者(「財務専門家」)を少なくとも1人は含んでいる必要があり、かつ、独立した立場でなければならない。
2023年5月23日の取締役会中、Gilles Grapinet氏を、主に同氏の財政監察官(Financial Inspector)としての役割、同氏の首相の経済及び財務アドバイザー並びに経済・財務・産業大臣の首席補佐官としての過去の役割、並びにWorldlineの最高経営責任者としての経験を理由に、監査委員会の財務専門家に任命した。
GCSER委員会
取締役会内規に従い、GCSER委員会(GCSERC)は、取締役会により任命された、少なくとも3人の構成員を有する。その議長は独立取締役の中から選任される。
その構成は、Afep-Medefコードの勧告に準拠しており、3分の2の独立取締役を有している(従業員又は従業員株主を代表する取締役を除く。かかる取締役はこの計算に含まれていない。)。
この委員会(かかる設置は、Afep-Medefコードによって勧告されている。)の主要領域における責務は、任命及び報酬、企業の社会的及び環境的責任並びにガバナンスである。GCSER委員会は特に、取締役、及びより一般的に役員の、任命及び再任、並びにそれらの役員の報酬について責任を負う特別委員会の権限を行使する。かかる領域において、GCSER委員会は、特に、取締役会及び会長、並びに必要があれば最高経営責任者に対して、提言する責務を有する。同委員会は、最高経営責任者の要請により、グループ経営委員会への任命、及びこれらの新たな構成員の報酬を算定するための条件について、又は新たな業績連動株式制度(LTIP)が発生した場合に、自身の意見を求められる。また、同委員会は、後任者計画に関して、任期が失効するとき及び特別の注意を要する局面のためのプロセスが整備されていることも確保する。最後に、同委員会は、務める職位の数に関するAfep-Medefコード第20条に規定された基準を取締役会構成員が満たしていることを継続的に検証する。
GCSER委員会は、当グループの戦略に沿って、当グループの利害関係者との対話に基づく人材並びにCSR政策の主要な論点を検証するとともに、当グループが社会及び環境問題について公表する全ての情報(CSRDに従い要求される報告を含む。)に基づく、当グループのサステナビリティ、社会及び環境責任政策の、政策、主要な論点及び結果、並びに主要なサステナビリティの影響、リスク及び機会(IROs)についても、監査委員会と連携して検証する。また、年に1度、倫理実務の実施に係る当グループの幅広い行動に関する倫理委員会の報告書を検証し、当グループのコンプライアンス・プログラムの展開についての報告を受ける。
GCSERCの責任は、取締役会内規の第8条に詳細が定められている。
戦略及び技術委員会
取締役会内規に従い、戦略及び技術委員会(STC)は、取締役会により任命された、少なくとも3人の構成員を有する。
戦略及び技術委員会は、特に、複数年にわたる重要な投資計画、当グループにより締結された主要な技術提携、当グループのイノベーション及び研究における戦略的方針並びにかかる観点からの成果を検証する。
STCの責任は、取締役会内規の第9条に詳細が定められている。
特別委員会
取締役会内規第5条の規定により、取締役会は、当社の事業に関連する一定の技術的問題及び/又は利益相反に関係しうる問題で、取締役会がその見解を示し又は決定を行うことが期待されているものに関して、当社の経営統括と協議してかかる事項を検証するために、特別委員会の設置を決定することができる。第5条は、2018年12月5日の取締役会の要請に応じ、利益相反がないことを条件に取締役が当該委員会へ参加できるように修正された。
取締役会は、同委員会の独立取締役の中から選ばれた者を委員長として任命する。
当事業年度において、取締役会は、2025年4月23日の会合において、フランス及びスペインの主要なM&Aプロジェクトに関する交渉の監視を目的とする特別委員会の設置を決定した。同委員会の構成員は、監査委員会委員長のGilles Grapinet氏、及び戦略及び技術委員会委員長のFrédéric Sanchez氏の2人の独立取締役、並びに公共部門を代表する取締役のCéline Fornaro氏である。
最後に、取締役会は、GCSERC委員長のAnne-Gabrielle Heilbronner氏、戦略及び技術委員会委員長のFrédéric Sanchez氏及びAlexandre Bompard氏のいずれも独立取締役である3人と、公共部門を代表する取締役であるCéline Fornaro氏で構成する特別委員会を2025年7月28日に設置した。同委員会は取締役会会長の任期満了を見据え、後継者選定に重点を置いている。GCSERCに対する特別委員会の勧告は、取締役会の議論又は投票に不参加であったFrédéric Sanchez氏の不在中に行われた。
取締役会及びその委員会の業務の定期評価
取締役会及びその委員会の運営は、社内の自己評価と専門コンサルタントを擁する独立会社の協力による外部評価を通じて毎年評価される。
2025年下半期、GCSERCは、各取締役との個々の面談を外部コンサルタントに外部委託する一方で、取締役会事務局が、取締役会の運営に特化したセクション及び取締役が委員を務める委員会の運営に関するセクションで構成されるアンケートを担当する形で、取締役会が評価を実施することを提案した。
個人面談を行うために取締役会が任命した外部の評価者は、評価者のスキル及びパリ市場に上場している発行者に関する知識が広く認められているため、GCSERCによる審査の後に選任された。当該評価者の独立性に疑義を生じさせる可能性のある利益相反はこの審査の間に発見されなかった。
取締役会は2026年2月18日の会合において、この最新の評価の結果に関するGCSERCの報告書をレビューした。
全ての取締役は、個別に面談を受け、アンケートに回答した。
要約すると、外部の評価者のレポートによれば、全体として取締役は、取締役会の運営は前回の評価から改善しており、貢献度が高まり、よりやりがいのあるものになったと考えている。特に以下の点を挙げている。
・ 取締役会は全体として、戦略的課題を整理し支援する手続を継続的に進展させた。
・ 国際的なセミナーの企画は、取締役会内部における、より円滑かつ協働的な活動に寄与する。
・ 取締役会会長と最高経営責任者の二人体制は成熟度が高まり、重要な資産となっている。取締役の大多数は、この体制をさらに2年間維持することを望んでいる。
・ 説明に費やす時間が短縮され、議論及び討論の時間的な余裕が生まれた。
・ ベンチマークを用いる業績分析が大きく進歩した。
当事業年度において、取締役は以下の主な強みについて指摘した。
・ 独立取締役のみが出席するセッションを含む、エグゼクティブ・セッションの定期的な開催。
・ 取り上げるテーマに応じて、執行取締役及び経営統括のその他構成員の定期的な関与。
・ CSRの問題に関しては、取締役会は概ね適切な情報を入手し、専門のトレーニングを受けていると考えている。
・ 各委員会委員長による質の高い報告に促進され、取締役会全体が委員会の資料を閲覧できる体制によって強化される、委員会及び取締役会の間における業務の効果的な調整。
・ 戦略プロセスは、準備、ガイドラインについての議論及び実行に関して良好であるとみなされた。
・ 会議の多数開催、模範的な出席率、周到な準備を特徴とし、有意義かつ質の高い意見交換を促進する、卓越した水準のエンゲージメント。
提言の面では、以下の内容を含む、いくつかの提案が行われた。
・ 取締役会資料を早い段階で取締役に開示する。
・ 新任取締役の採用に備えて、取締役の選任プロセスをより明確化する。
・ 技術の劇的変化のリスク及び新たな成長機会を精査する。
・ 新規事業統合プログラムの監視を向上させる。
・ 主権に関する問題をより深く掘り下げて調べる。
・ 特に取締役会に求められる要件に関連して、取締役の報酬を市場慣行に一致させる。
最後に、この評価は、取締役会の全構成員が行った実際の貢献を評価するために利用され、取締役会構成員は各々、個別の報告を受け取った。
活動及びリスク管理枠組み
オレンジのリスク管理及び内部統制システムは、経営統轄及び取締役会の権限下にある全ての従業員によって実施される組織、手続及び管理システムにより構成される。リスク管理及び内部統制システムは、運用目的及び戦略目的の達成について営業目標を満たしていること、適用される法令の遵守並びに財務及び非財務情報の信頼性を合理的な範囲で保証するよう設計された。
実施されている措置は、特に、運営機関及び審議機関の意思決定プロセス、並びに法定監査人による運営プロセス及び統制の透明性について、並びに、金融規制当局の権限強化、腐敗との闘いの強化及び警戒プランの実行に関する投資家にとっての透明性について(特に、「サパンII」として知られる、透明性、汚職との闘い及び経済生活の近代化に関する2016年12月9日付フランス法2016-1691並びに親会社及び発注会社の注意義務に関するフランス法2017-399から生じる義務)、並びに最後に、非財務報告及びサステナビリティについてオレンジが開示を求められる情報について(特に、環境、社会及びガバナンス(ESG)事項に関する情報の開示に関して事業者の義務を強化する「企業サステナビリティ報告指令(Corporate Sustainability Reporting Directive)」又は「CSRD」として知られる指令(EU)2022/2464から生じる義務)、フランス及び海外において経時的に厳格化されてきた、オレンジの義務を充足するためのものである(「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。
活動及びリスク管理枠組みは、経営統括によって監督されている。同枠組みは、経営委員会及び監査委員会に提示されている(「取締役会の委員会」を参照のこと。)。特に当グループの監査、統制及びリスク管理部門(DACRG)が当グループの企業の社会的責任部門、サステナブル・ファイナンス部門、グループ・セキュリティ部門(SECD)及びコンプライアンス部門の貢献とともに同システムを調整している。当該システムは、持続的な改善プロセスの一環として当グループ全ての事業体で展開されている。
活動及びリスク管理枠組みは、統制に関する以下の3つのラインに組織化された機能横断的かつ協力的な体制を基礎としている。
・ 第1ラインは、業務上の製品及びサービスを提供し、第2ラインの要求に沿って業務上のリスクを管理する。
・ 第2ラインは、当グループのリスク管理及び内部統制システムを定義、展開、調整及び評価し、さらに専門知識と支援を提供する。
・ 第3ラインは、独立した客観的な保証を提供する。
以下の図表は、様々なプレイヤーとそれらの相互関係を示しており、第2ラインに貢献する支援機能においてその他のプレイヤーに関係するグループ監査及びリスク管理部門の中心的役割について強調している。
オレンジにおいて:リスク管理のガバナンス
さらに、当グループの統括監察部門は、当グループの最高経営責任者に直接報告するとともに、専ら同最高経営責任者の要請に基づき、当グループの全ての事業体に影響を及ぼす事項について調査を実施し、経営統括が改善に向けた意思決定を行うことを可能にする提言を行っている。統括監察部門は、統括管理(内部調査)及び内部監査の働きについて情報を与えられる一方、これらの情報を要求することもできる。当グループの統括監察官は、当グループの投資委員会の委員を務める。
最後に、取締役会の監査委員会は、Afep-Medefコードに従って従業員関係及び環境リスクにさらされているかの確認をするほか、指令2006/43/EC及び2014/56/EUに従い、とりわけ財務目的の内部統制及びリスク管理システムの有効性の監視を担当している。さらに、サステナビリティに関する情報の開示及び認証に関してCSRDを国内法制化した2023年12月6日付フランスの政府命令の適用によって、取締役会は、2024年2月14日の会合において、GCSERCの勧告に基づき(「取締役会の委員会」を参照のこと。)監査委員会に非財務報告プロセス(持続可能性報告書)の監視責任を委ねることになった。
グループ監査、統制及びリスク管理
監査、統制及びリスク管理(ACR)憲章は、グループ監査、統制及びリスク管理部門(DACRG)のガイダンスに基づくACRコミュニティの任務の枠組み並びに当社の目標達成のための総合的な保証のアプローチ(ACRの機能とその他統制に関する第2ラインの機能との間の調整)を定義している。当該憲章は、統制に関する第3ラインにおける主体としてのその作用における内部監査の独立性を繰り返し主張している。
DACRGは、当グループの財務・業績及び開発担当の執行取締役の権限に基づいている。単一の組織の中に以下の機能を兼ね備えている。すなわち、内部監査、リスク管理、統括管理及び内部調査、与信管理、内部統制、詐欺並びに収益保証である。
本部門の役割は、内部監査の独立した性質を維持しつつ、当グループのリスク管理を担う他のチームとの協同により、専門家チームを利用して、革新的なアプローチを協調して構築し、事業部門と緊密に活動し、その問題に取り組む、経営統括のためにリスク及び機会の最適なバランスを提供する総合的な保証を提供することを目的として、当グループの活動リスク管理システムを全体として定義、展開、管理及び評価することである。
当グループの課題及び戦略の中核として、DACRGは、その総合的な保証のアプローチを通じて、事業の開発をサポートしている。この目的を達成するため、DACRGの役割は、収益の保護(収益保証及び顧客リスク管理を通じて)、詐欺の管理(防止、発見及び対処)、統制に関する2つ目のラインに対するサポートの提供であり、リスク管理の改善と価値の創出に対するソリューションを提供しつつ、ガバナンスの強化を図ることである。
リスク管理及び内部統制の継続的改善のプロセスは、例えば、以下を含む状況に反映されている。
・ 詐欺防止プロセスの更新。その統制モジュールは、定期的に配布及び評価される。
・ 当グループの主要なリスクとの監査職務のマッチング。
・ 事業体が当グループの期待する統制の慣習及び水準に関連して自身を位置付けられるよう、主要な事業をカバーし、自己評価プロセスに付随する、定義された方針及び慣習の普及。
・ チームの行為の有効性を改善するための大量のデータを分析する手続及び人工知能に基づく手続の策定及び実施。
DACRGは、複数の部署と協力して、経営委員会の構成員と共にACR評価の実施を調整する。これらは、統制システムが有効であることについての保証を提供することを目的としている。主要なリスクが特定され、その潜在的影響を軽減するために適切な措置が開始され、かつその監督が行われている。ACR評価は、運営管理上の部門とリスク管理に係る機能の総合的な保証アプローチの一環として行われる。
DACRGは、実施された行動を可視化し、当グループの取組の有効性についてのフィードバックを提供するために、GRCソリューション(ガバナンス、リスク及びコンプライアンス)を活用している。
DACRGの活動は、IFACI(Institut français de l'Audit et du Contrôle Interne、フランス監査及び内部統制機関)及びAMRAE(Association pour le Management des Risques et des Assurances de l'Entreprise、フランス企業リスク及び保証協会)が推進するベスト・プラクティスに準拠している。
グループ内部監査
当グループの内部監査チームは、約50人の資格ある監査人を有している。彼らは、当グループに属する事業体全てのシェアード・サービスとして働いており、主たる部分がフランスに所在している。当グループの内部監査は、ITシステム、ネットワーク及び金融サービスを専門とする専門家を含む。当グループの内部監査は、地域の監査チームと協力し、そのガバナンス規則に従う。つまり、監査計画の共有、勧告のフォローアップ、合同監査及び方法論の交換を行う。これは、主として完全所有していない通信事業子会社(特に欧州においてはオレンジ・ポルスカ及びオレンジ・ベルギー、アフリカにおいてはソナテル・グループ及びオレンジ・コートジボワール・グループ)が関係する。当グループの内部監査、オレンジ・ポルスカの内部監査、オレンジ・コートジボワールの内部監査及びソナテル・グループの内部監査は、フランスの内部監査の専門的基準に従い、IFACI(Institut Français de l’Audit et du Contrôle Internes、フランス監査及び内部統制機関)による毎年の認証の対象となる。
グループ監査憲章は、グループ内部監査の権限、範囲及び運用ルールを明記しており、現地の監査チームとの機能的結び付きを規定している。
その職務上において監査委員会の委員長、又は経営統括から問題が当グループの内部監査に直接照会される場合がある。グループ監査の責任者は経営委員会及び監査委員会に直接情報を提供することができる。
毎年、監査計画は経営委員会が是認し、監査委員会の承認を受ける。主要な業績と調査結果を記載した年次報告書も経営委員会、次いで監査委員会に上程される。
オレンジ及びドイツ テレコム間の合弁事業であるBuyInは、オレンジ・グループ及びドイツ テレコム・グループの内部監査部門が共同して監査を行っている。
内部監査がその職務を遂行し、当グループの有効性と効率を評価しつつ、かつ当グループにおける継続的な改善アプローチの一部としての見解及び勧告を出すことによって、当グループにおける適切な管理システムを持続することが可能になる。内部監査業務から生じた勧告は組織的に監視され、当グループの部門及び子会社による行動計画の作成及びその実行を引き起こす。これらの監査の職務の遂行には、管理システムの組織的評価の一部として、特に子会社の内部統制システムの循環監査による当グループの内部統制部門の要請により行われる業務が特に含まれる。内部監査は、監査職務の結果及び推奨によって、リスクの特定、評価及び対処のプロセスにも貢献している。
リスク管理
当グループのリスク管理部門は、総合的な保証の枠組みの中で、戦略を定義し、リスク管理のアプローチを主導している。この目的を達成するため、以下を行っている。
・ 同部門は、経営委員会のため、リスクの特定、評価及び優先順位付けのプロセスを調整している。
・ 同部門は、特に当グループの内部統制並びに事業体及び子会社からのリスクマネージャー及び内部統制者のネットワークからの支援の下に、対応する行動計画がフォローアップされていることを確保している。
・ 同部門は、当グループ内の事業体が全ての種類のリスクをマッピングすることを支援する。
・ 同部門は、予想シナリオを示し、望ましくない出来事の原因及び結果を分析することで、危機管理に貢献する。
・ 同部門は、戦略計画に関連するリスクについて、当グループの戦略部門と協力して予想する。
リスクは潜在的なイベントとして定義されており、それが生じた場合、オレンジ若しくはオレンジのいずれかの事業体による使命の遂行、コミットメントの達成若しくは目的の達成が妨げられ、又は、オレンジの従業員、資産、利益若しくは財政状態、環境、若しくは事業体若しくは当グループの評判に影響が及ぶおそれがある。
リスクは複数の情報源から特定され、経営陣と事業会社の両方の見解が考慮される。原因及び結果の分析は、リスクの説明を精緻化する。コンテキスト分析は、リスクを異なる状況に応じて特徴付けることを可能とする。いずれの分析も、それぞれ、リスク発生の可能性と影響度に影響を及ぼす。マッピングは、可能性よりも影響度を優先することによりリスクを説明している。
当グループの各部門は、その所掌範囲内のリスクを少なくとも年1回特定し、評価している。このマッピングは、管理システムの基盤を構成し、内部統制を強化することを目的とした行動計画の策定につながる。重要な出来事のリスト、リスクの変化及び行動計画のモニタリングは、部門毎のACR評価の過程で検証される。
グループ・レベルでは、リスクは経営委員会により監視される。少なくとも1年に1度、全体のリスク管理の結果は同委員会に検証され、監査委員会による特別会議において取締役に上程され、主なリスクは、関連する執行取締役出席の下議論される。このプロセスには、第3「3 事業等のリスク」に記載された全てのリスクの評価が含まれている。
内部統制
当グループの内部統制部は、当グループ全体に適用される標準的手法(必要最低基準)を定義し、展開することにより、オレンジにおける内部統制戦略を策定し、牽引する。その目的は、特に、継続的な改善アプローチを通じて、リスクをカバーするために必要な行動計画が確実に実施されるように、管理システムの質に関する合理的な保証を提供することである。
同部門は、部署及び事業体において内部統制に関わる者と調整を行い、活動の管理に関する支援及び助言を提供している。地方の内部統制部門の目的は、事業体が、事業体のニーズ及び当グループの基準の両方に合致する効果的な内部統制システムを構築し、維持できるように、事業体の事業マネージャーを支援することである。この目的のため、地方の内部統制部門は、自身の組織内で当グループの活動及びリスク管理統制ガイドラインを適用し、それらの実効性を測定する(自己評価又は運用テスト)。さらに、自己評価の結果を確認し、実施された行動計画の実効性を確保するための作業を行っている。
オレンジは、国際的に認められた2013年米国トレッドウェイ委員会組織委員会(COSO)方式に依拠している。
当グループの内部統制は、CSRDの要件の実施における利害関係者として、サステナブル・ファイナンス部門及び当グループの企業の社会的責任部門とともに、活動の管理におけるその他の第2ラインの機能を支えている。こうした協力と調整の組み合わせが、導入済みの全てのシステムを活用し、強化することを可能にする。
内部統制の取組内容は、経営委員会、次いで監査委員会に上程される。
詐欺及び収益保証
電気通信業界における収益認識は、データの捕捉に基づいて行われ、これには、アクセス・ネットワークの様々な要素(利用のサポートと徴収)、ITシステムを通じた評価(顧客基盤のサポート及び個別項目の評価)、並びに会計及び金融システムを通じた記録(財務書類の作成支援)が含まれる。この技術的・商業的構造の複雑性により、オレンジは、当グループの詐欺及び収益保証(GFRA)部門を通じて、独自の収益保護戦略を開発することとなった。同戦略は、リスクを中心に考慮してプロセス全体を概観することにより、顧客への請求の基礎となる個別の要素の正確な測定、実体化、包括化及び評価を確実にする手法にサポートされる。
GFRAは、当グループの戦略を決定し、詐欺行為の防止及び発見のためのアプローチも決定する。この戦略の展開をサポートするため、GFRAは、内部統制及びリスク管理部門のチーム並びに他の中央及び事業会社のチームと非常に緊密に活動する。
オレンジは、詐欺行為を管理するために、リスク分析及び予測に基づいたアプローチを使用している。GFRAは、既存及び新規の詐欺リスクと共に、詐欺に関する新たな立法行為を継続的に監視する。これによりオレンジは、反詐欺戦略を適宜に適合させることができる。GFRAは当グループの最新の詐欺リスク・マッピングを保管するが、このマップは、この分野で予想される全てのリスク(例えば財務書類に含まれる詐欺、技術(サイバー)詐欺、なりすまし及びソーシャル・エンジニアリングによる詐欺、VAT未納詐欺、マネーロンダリング並びにテロ資金調達等)をカバーする。
オレンジは、主要なリスクを構成しそうな詐欺が発生する可能性を減少させるため、予防統制を実施している。
予防措置は100%の効果となることはできないため、当グループはまた、詐欺事件の発見のための統制の枠組みを決定している。これらの統制により特定された詐欺の事件又はその疑惑は、法律及びオレンジの倫理原則に従い、調査及び対処される。
オレンジは、詐欺リスクを管理し収益を効果的に保護するためには、詐欺の費用及び収益の損失は事業体レベルで管理され、主なものは分析、処理し、最新の動向を認識するため当グループのレベルで連結されなければならないと考える。
当グループの財務情報の発生に関して、GFRAによって決定されるアプローチは、経営陣により犯された詐欺又は財務書類の詐欺等のこの分野における関連するリスクを含んでいる。
詐欺行為の発見は、GFRA並びに当グループの事業体における地域の詐欺発見に関する専門家を駆使し、経営陣の責任で行われる。
当グループは内部通報システムを設定している。当該システムは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に提示されている。
内部詐欺行為が著しく疑われる場合には、検査は通常、専門的なサービス、特に統括管理に託される。検査サービスは事実の具体性を立証する責任を負う。内部詐欺行為があった場合、当社経営陣が懲罰を決定する。発見された全てのケース(内部又は外部の詐欺行為)において、法的、民事若しくは刑事的な結論は、当グループの法務部門に相談した後に検討される。
継続的な改善プロセスの一部として、詐欺事件は、管理及びとるべき方法を改善し、それによって類似の事件をよりよく予防及び発見するため、GFRAによって分析される。
詐欺行為の防止及び発見に関する報告書は、経営委員会により少なくとも年に1度検証され、監査委員会による会議に上程される。
具体的な財務内部統制手続
具体的な財務内部統制手続は、会計情報及び財務情報の作成及び処理並びに関連する内部統制に関する作業に関連している。加えて、保険契約は特定のオペレーショナル・リスクを財務コミットメントに変換している。
会計書類・財務書類の作成及び処理に関する具体的な内部統制手続
当グループの経理部門、グローバル・サービス・フォー・パフォーマンス(シェアード・サービス・センター)及び当グループの統制部門は、全部門が当グループの財務・業績及び開発担当の執行取締役に報告を行い、内部統制システムにおいて決定的な役割を担っている。
当グループの経理部門、グローバル・サービス・フォー・パフォーマンス(シェアード・サービス・センター)及び当グループの統制部門は、以下の主要な義務及び責任を負う。
・ 当グループの連結財務書類並びにオレンジSA及び特定のフランスにおける子会社の法定財務書類を、金融市場の要求及び法律上の義務の期限までに作成すること。
・ 当グループにおいて採用される会計方針に従って、当社の真実かつ公正な概観を提供する財務書類が作成されることを確保すること。
・ 連結財務書類及び法定財務書類の報告を作成すること、並びに、決算の財務コミュニケーションに必要な書類及び経営委員会に対するマネジメント報告の概要を作成すること。
・ 毎月及び四半期毎の報告サイクルを管理し、経営陣が定期的に当グループの業績を測ることを可能にすること。当グループの会計及び経営方法、手続並びに基準を策定し、実行すること。
・ 当グループの会計及び経営情報システムに関し、必要な変更を特定し、実行すること。
より一般的に、会計情報・財務情報の内部統制は、以下の要素から組織される。
・ ディスクロージャー委員会。
・ 当グループの会計及び統制機能。
・ 統一された会計及びマネジメント報告。
・ 当グループ全体に共通する会計基準及び方法。
ディスクロージャー委員会
ディスクロージャー委員会は、当グループの財務・業績及び開発担当の執行取締役の権限下で業務を行う。同委員会は、当グループの最高会計責任者が委任により委員長を務めており、会計、法務、内部監査、経営管理、投資家向け広報及びコミュニケーション分野における部門長が参加している。同委員会は、当グループの財務情報及び非財務情報の、完全性、正確性、適用法規及び認知された慣行の遵守、一貫性並びに品質を保証する。同委員会は、当グループ全体を対象に定義された、規制情報の作成及び検証の手続の枠組みの中でこの任務を遂行する。したがって同委員会は、当社が、当グループの財務書類及び非財務書類に関連して発信する定例的な情報を審査する。それには、連結財務書類、年次及び半期毎の財務報告書、AMFに提出されるユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント(経営報告書及び持続可能性報告書を含む。)並びに財務情報を含む全てのプレスリリース及び機関投資家への説明が含まれる。さらに、同委員会は主要上場子会社の財務コミュニケーションも検査する。同委員会は、2025年に会合を14回、開いた。
統一された会計及びマネジメント報告
当グループの事業体全ては、当グループのマネジメント及び運営サイクルの一部であり、それは3つの基本的な構成要素を有する。
・ 予測プロセス(計画、予算及び定期的な内部予測)。
・ 当社の法定財務書類及び当グループの連結財務書類の作成プロセス。
・ マネジメント報告手続。
予測プロセス(計画、予算及び定期的な内部予測)
当グループの予算手続には、内部予測の定期的な更新及び経営陣の密接な関与が要求される。それは、当グループの全ての国、部門、事業単位及び子会社に適用される。
予算は、組織内の各レベルにおいて、当グループの目標を反映しなければならない。予算は、第4四半期に毎年作成され、当グループの統治組織に上程され、承認される。予算目標の達成を目的として資源の分配を決定するために、追加の予測がその年の間に作成される。
予算関係書類は、以下のものからなる。
・ 特に主な活動並びに収益、費用予測及び計画された販売イニシアチブに関する詳細な分析についての要約した意見と一体となった財務データ一式。
・ 本質的な投資。
・ 非財務目的に対応する目標。
・ リスク及び機会の分析。
予算手続の一環として、各部門は、業績評価指標を作成し分析する。予算は、当グループの月次報告の参照用として使用されるため、月別に分類される。
当グループはまた、全ての国及び部門について複数年計画を策定し、当グループのために中期的な財政軌道を立案している。
当社の法定財務書類及び当グループの連結財務書類の作成手続
オレンジの財務書類は、以下の原則に従って作成されている。
・ 5月末及び11月末における事前決算。
・ 見積りの予測及び複雑な会計処理の取扱い。
・ 決算手続及びスケジュールの様式化。
このように、連結資料の入力に至るまでの必要な会計及び財務情報の作成プロセスを記録することは、全ての関係者に共通する枠組みを提示する。その結果、経理及び管理機関における内部統制が強化されることとなる。
各決算の手続及び合意されたスケジュールを特定した、連結部門からの指示は、当グループに配付され、その後子会社にも配付される。
連結資料は、月毎に、IFRSに従い、当グループの事業体により用意され、当グループの連結及び報告ツールに入力される。
法定財務書類に適用される現地規則が両立する場合には、その後の修正を最小限に留めるために、当グループの原則が優先される。しかしながら、事業体がその法定財務書類の中で当グループの原則と一致しない原則を適用し、それらが収益及び資産の評価に大きく影響を与える場合には、当該事業体は一貫性を持たせるために調整を行う。
それぞれの事業体は、法定財務書類及び当グループの基準の間の会計処理法の識別、定期的な算定並びに差異の調整に責任を負う。
当グループの認識されていない契約上のコミットメントの識別及び評価は、法務部門及び財政部門が緊密に協力して作成する年次の特定の報告書によってカバーされる。その財務状態に重要な影響をもつ可能性がある、当グループの重要な訴訟は、請求及びコミットメント委員会に注意を向けさせる。
マネジメント報告手続
報告手続は、財務統制及び情報に関するシステムの主要な一部である。報告手続は、当グループの経営統括を監視、統制及び運営するための好ましいツールとなっている。当グループの各レベルにおける月例分析と組み合わせられて、予測データを伴う会計情報の突合は、作成される情報の質及び信頼性に貢献している。かかる運営原則は、経営管理部門及び経理部門により確立され、当グループの全ての事業体及び組織の各レベル(事業単位、部門及び当グループ全体)において、適用されている。
当グループの報告の内容及び関係文書は、当グループの目的の達成状況を監視するために使用され、規則正しく矛盾しないよう定められている。報告のために使用される財務データは、主に当グループの連結及び報告ツールから抽出されており、報告の様式は統一されている。報告は、各国の統制部門の担当長により有効性が認められる。
かかる報告は、当グループの経営及び業績指標を監視することを可能とし、以下のものから構成される。
・ 財務指標及び経営指標を含む各四半期の2ヶ月目及び3ヶ月目における報告、事業セグメント、国及び事業ライン別の主な変更の特定。
・ 会長兼最高経営責任者及び経営委員会に、当グループの主要経営指標並びに主要な出来事及び注意事項を報告することを目的とする四半期毎のダッシュボード。
経営委員会レベルの事業評価は、当グループの財務・業績及び開発担当の執行取締役の職権の下で、国毎に組織される。かかる事業評価の目的は、事業の運営を行うことである。これらは、四半期毎に最高経営責任者、当グループの財政部門、事業部門又は国における最高経営責任者及び財政部門、並びに人事部門を招集する。これらの評価は、様式化及び標準化された報告に基づいて行われる。これらの報告のための情報収集は、当グループの報告指針に従い、事業部門又は国毎に行われる。
グループ全体の会計基準及び方法
予測された及び実際の連結財務書類を作成するために、当グループは統一された原則を選択した。当該原則には以下の事項が示されている。
・ レファレンスの枠組み、会計方法、並びに連結ルールの一貫性。
・ 報告フォーマットの標準化。
・ 当グループ内で共通したITコンソリデーション及び報告ツールを利用すること。
当グループの経理部門が、当グループのIFRSに従った会計方針の定義及び配布に責任を負っている。当該部署はまた、当グループの会計マニュアル、決算指針及び情報又はトレーニング会議を通じて、基準の変更を監視し、体系的な及び構造化された方法でIFRSに基づく当グループの会計方針を形成する。
このシステムは、様々な国及び部門において基準連絡担当役員の設立により補足されている。このシステムは、地域毎の会計問題を特定し、部門、国、事業体及び経理部門における当グループの会計方針を配布し、当グループの会計方針の適切な適用に責任を負う従業員を教育する必要性を考慮することを担当するネットワークを構成する。
財務内部統制に関連する作業
オレンジは、当グループの内部統制の指導の下、最低基準制度を導入するとともに、内部統制システムを強化することにより、リスクの高い領域を重点的に対象としている。
オレンジが評価した財務書類作成のための内部統制システムの業務効率については、大きな欠点は見つからなかった。オレンジは、強固な財務内部統制システムを維持している。
当事業年度中の取締役会及び委員会活動
取締役会の活動
取締役会は2025年に11回開催された。取締役会会議の総出席率は96.4%であった。取締役報酬の割当及び支払方法に関する情報は、「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」「2.1 2025年の活動に対して支払われた又は割り当てられた報酬額」に記載している。通常の取締役会会議は約3時間続き、その後、経営統括の出席しないエグゼクティブ・セッションが規則的に開催される。独立取締役のみが出席するエグゼクティブ・セッションが2回行われた。
通常、各会議に先立ち、その作業と協議の準備のために1つ又は複数の取締役会委員会の会議が開かれる。各委員会で議論された内容は、当該委員会委員長により取締役会に報告される。
当社の活動期間の通常段階(営業成績、四半期業績、中間及び法定財務書類のレビュー、予算レビュー、リスク要因、役員報酬の設定など)を監督することに加え、取締役会は、MásOrangeのネットワーク・インフラの使用を拡大するために、スペインにおいてネットワークに焦点を当てたMásOrangeとボーダフォン・スペインとの間のジョイント・ベンチャーを発展させるためのプロジェクトを継続することに議論の大部分を割いた。このジョイント・ベンチャー、PremiumFiberは、2025年12月1日に設立された。スペインにおける事業の完全な支配権を取り戻すため、取締役会は、パートナーのLorcaとの共同所有会社であるMásOrangeを再統合するための様々なシナリオにも焦点を当てており、経営統括が共同株主と交渉を開始することを承認した。これらの交渉により、オレンジは、2025年12月12日に、Lorcaとの間でMásOrangeの持分50%を取得する拘束力ある契約を締結したことを発表することができた。この取引は、慣習的な規制当局の承認を受けること、及びその他の取引完了条件を満たすことを前提に、2026年に完了することが見込まれている。
年間を通し、数回の取締役会が、アフリカにおける当グループの状況の議論に特化して開催された。当該地域の財務実績及び全般的な地政学的状況の監視に加え、取締役会は、当グループにとって重要なこの地域における成長メカニズムを把握することにも焦点を当てた。取締役会は、セネガル並びにマリ、ギニア、ギニア・ビサウ及びシエラレオネにおける事業から成るソナテル・クラスターに関する学習を目的とした視察のために、ダカール(セネガル)を訪れた。コンゴ民主共和国では東部で武力紛争が進行中であるが、取締役会は、その状況について定期的に報告を受けた。
また、取締役会は、従業員株主を代表する取締役を任命する手続に特に注目した。2024年5月にナンテール商業裁判所により、選挙において求められる倫理及びロイヤルティの原則が尊重されていなかったとする判決が言い渡されたことを受けて、この手続は中断された。同判決は、2024年12月に、ベルサイユ控訴裁判所により支持された。同手続は、2025年5月21日のオレンジ株主総会に対して、従業員株主を代表する取締役の選任を認める新しい決議を提案することを目的として、取締役会の決定により再開された。新たな協議が2025年3月31日から4月4日に開催され、これにより、Nadia Zak-Calvet氏とMarc Maouche氏の2人の候補者の指名が認められた。しかしながら、投票が行われてから6週間が経過した、株主総会(2025年5月21日開催)の数営業日前に、CFE-CGCオレンジ労働組合がこの投票に異議を申し立てる決定を下した。同組合は、本件の本案に関して判断を下す裁判官がこの投票に関する最終決定を出すまで、オレンジの株主総会による決議の審議を延期するよう命じる目的で、オレンジを相手取って緊急の略式判決を求めて提訴する認可を得た。同認可は2025年5月19日付の命令により付与され、2025年5月21日、ナンテール商業裁判所は、この決議の審議を延期するよう命じた。オレンジはこの決定を不服として控訴し、2026年3月26日、ベルサイユ控訴裁判所はこの仮命令を覆した。これを受けて、取締役会は、2026年4月1日の会合で、2026年5月19日の株主総会にて従業員株主を代表する取締役の任命に関する決議案をオレンジの株主に再提出すること、及び従業員株主を代表する取締役としてZak-Calvet氏を、そして同氏の代理としてMaouche氏を任命することを提案した。しかしながら、本件に関する手続は保留中のままである。
これに関連して、様々な紛争が依然として未解決であり、当該状況を定期的に監視している取締役会は、2024年5月以降、従業員株主を代表する取締役がいないことを遺憾に思っている。
取締役会は、2025年5月21日の株主総会に提出された第18号及び第19号議案(株主の優先引受権を伴わない増資の権限の委任)に関する賛成票が80%を若干下回ったことにも留意した。この結果は、2倍の議決権を有する株式の保有及び76.86%の定足数を考慮すると、特に、当該株主総会において約16%の議決権を代表していた従業員持株基金のオレンジ・アクションによる反対票により説明することができる。
当事業年度において、取締役会は、激しい競争を特徴とするフランスの市況にも注目しており、Bouygues Telecom及びFree-iliadグループと共にAlticeのフランス事業の大部分を取得するための拘束力を持たない共同提案を、2025年10月14日に提出することにつながった取組についてもモニタリングした。但し、この提案はAlticeグループにより拒否された。
また、同取締役会は、当社の従業員関連のニュース(契約の締結)について定期的に報告を受け、雇用及びキャリア・パス・プラン(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する交渉を監督することに重点を置いた特別委員会の活動をモニタリングした。
また、例年通り、当グループの戦略的指針は経営統括から企業社会経済委員会(CSEC)に提示され、同委員会は当該戦略的指針に関して一連の質問を取締役会に提出した。取締役会は、2026年4月22日に開催予定の会合において、これらの質問への対応を検討する予定である。
取締役会は、役員及びオレンジ・グループの一部従業員のための業績連動株式報酬制度(LTIP)の更新を提案した。この制度に基づく付与は、財務業績及び非財務業績の条件の達成を前提とする。この制度は、2026年5月19日の株主総会の投票にかけられる予定である(「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」「1 役員に支払われた報酬及び給付に関する取締役会報告」を参照のこと。)。役員の任命、報酬及び評価に関連する項目の取締役会のレビューは、利害関係者が出席していない状況下で実施される。
2025年10月22日の取締役会会議では、取締役会は、内部統制並びに財務及び非財務リスク管理体制の効果の有無と監視についても検証した。この検証は、特別会議にて監査委員会委員長が同委員会の作業を説明する形でなされた。
取締役会は、当グループの警戒プラン及びサステナビリティ情報報告書(持続可能性報告書)の更新について説明を受けた。取締役会は、株主総会に提出する取締役会報告書に記載された当グループの企業、社会及び環境上の問題に関する情報並びに現代の奴隷と人身取引に関する宣言についても承認した。
経営機関におけるジェンダー・バランスのポリシーに関連するAfep-Medefコードの規定に従い、取締役会は、経営機関の(特に当グループのエグゼクティブ及びリーダーの経営陣ネットワーク内の)女性の数を増やすという当社自ら設定した目標に関する経過報告書を提供された。取締役会は、事前に当該内容を審査していたGCSERCの勧告に基づき、男女間の業務及び給与の平等性のポリシーに関する例年の決議を承認した(「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照のこと。)。取締役会は、「Women on Boards」欧州指令の規定の実施とそれらがオレンジに与える影響に関して、GCSERC委員長による報告を受けた。
2026年2月18日の会合において、取締役会は、最高経営責任者が、全ての取締役同様に、GCSERCによる通常の審査を受けた後に、独立取締役としてSanofiの監査委員会に加入することを要請されたという報告を受けた。最高経営責任者は、同氏がこの提案を受け入れ、Canal+の取締役の地位を退く意向であることを取締役会に伝えた。また、取締役会は、当該最高経営責任者が、オレンジSAの非独立取締役の職以外に社外の職を有していないことも指摘した。
取締役会は、特に株主総会の準備の際に、株主及び投資家が適切な情報を入手できるようにした。取締役会議長は、特に当グループの戦略、事業モデル、重要な非財務問題、及び長期見通しに関して彼らと交わした議論について報告を行った。
最後に、取締役会は、業務の自己評価も実施し、その結論は、GCSERC委員長によって2026年2月18日のその会合で発表された(「取締役会及びその委員会の業務の定期評価」を参照のこと。)。
戦略セミナー
取締役会の全構成員は、2025年4月1日及び2日、2026年1月27日及び28日に、年次戦略セミナーのために会合した。直近の会合では、2023年2月に発表されたLead the Future戦略プランの実行を見直す機会を取締役に与えた。同じセミナーにて、取締役会は、特に、フランス、スペイン及び欧州並びにアフリカ大陸における事業活動及び市場、並びにオレンジ・ビジネス及びOrange Cyberdefenseのビジネス・モデル、人的及び財務的課題に関連するトピックに関して、2026年2月18日の会議で新たな「Trust the Future」戦略計画を採択するため、同計画の枠組み内における戦略的展望について議論した。
GCSER委員会
GCSERCは2025年に6回開催された。その会議の総出席率は96.7%であった。
取締役及び役員の報酬
2025年初旬、同委員会は、2025年の最高経営責任者報酬の変動報酬部分に関して提案された目標及び計算方法について決定した。2026年の役員報酬に関して提案された報酬及び目標は、2025年下半期に複数の会議にわたりレビューと議論が行われ、2026年2月に最終決定された(「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」を参照のこと。)。
複数年の変動報酬に関して、同委員会は業績連動株式制度(LTIP)の実施(特にLTIPの2023年から2025年の結果)についても監視した。同委員会は、最高経営責任者及び報奨の受益者たるエグゼクティブ(経営委員会メンバーを含む。)のLTIP 2025~2027の規制案をレビューし、さらに2026年から2028年の期間の新しいLTIPの条件全般(その指針については2026年5月19日の株主総会で投票にかけられる予定である。)についてもレビューした(「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」「1 役員に支払われた報酬及び給付に関する取締役会報告」を参照のこと。)。
最後に、同委員会は、2025事業年度に取締役に配分された報酬(出席報酬等)の明細を作成し、2026事業年度の当該取締役の任期に関する報酬方針を変更しないことを提言した。この点について、GCSERCは、2024年に、取締役会とその各委員会の構成員によりなされた大量の作業及び本トピックに関するベンチマーキングから得た教訓を考慮に入れるため、その基準を一定の間隔で再評価する権利を留保することを決定した。2026年については、当該基準を再評価しないことが提案された(「(2) 役員の状況」「(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬」「2 取締役の報酬に関する取締役会報告」を参照のこと。)。
取締役会のガバナンス及び運営
同委員会は、経営報告書に添付されている取締役会のコーポレート・ガバナンス報告書をレビューした。
同委員会は、例年通り、Afep-Medefコードに定められた独立性基準に関する各独立取締役の状況についても検討した(「独立取締役」を参照のこと。)。
2026年2月11日の会議で、同委員会は、オレンジの取締役及び役員が作成した年次申告書(同申告書では、保有されるオレンジ株の数及び関連当事者取引、2025年の任期及び役職、個人的状況、潜在的な利益相反などの一定の情報が要求される。)を了承した。
GCSERCのメンバーは、取締役及び役員が作成した年次申告書を踏まえ、特定の利益相反は一切確認されなかったと述べた。このレビューは、同委員会が実施したその他の作業と併せて、7人の取締役をAfep-Medefコードの意味において独立しているとみなす、2026年2月18日の取締役会会議への提案につながった(「独立取締役」を参照のこと。)。
2025年を通じて行われた徹底的なレビューと広範な議論を経て、同委員会は、2026年初頭に、欧州指令「Women on Boards」を国内法化する2024年10月15日付政府命令第2024-934号並びにその実施に関する規則の明確化を目的とする2025年7月30日付施行政令第2025-744号の施行を考慮して、オレンジの定款を改訂するよう取締役会に勧告した。
GCSERCは、当該文章を解釈する際に多数の困難が存在することを認識した上で、適用可能かつ永続的な枠組みを提案するため法律の専門家の意見に依拠することとした。
GCSERCは、例年同様に、取締役会及びその委員会の運営を評価する方法についても議論した。GCSERCは、取締役会が各取締役に対する個々の面談を外部コンサルタントに外部委託し、一方で、経営統括に個々のアンケートを管理する任務を委任するという、複合的アプローチの利用を提案した。
同時に、GCSERCは、取締役会の研修を反復したいと考え、経営統括に対し、サイバー・セキュリティに関する社内研修コースを準備し、2026年にこれを実施するよう要請した。
最後に、2024年の場合と同様、GCSERCは、従業員株主を代表する取締役の任命に関する継続中の紛争に関連する動向をモニタリングし(「取締役会の活動」を参照のこと。)、2025年11月の従業員を代表する取締役の選任を実施する承認の準備を行ったが、それもまた訴訟の対象になっている。
指名
当事業年度にわたり、同委員会は、取締役会のニーズに応えることのできる取締役プロフィールのリストを保持することができ、ひいては取締役会が必要なメンバー交代に備えることができるよう、監視作業を続けた。同委員会は、取締役会の運営評価中に定期的に行われた勧告に従い、特に国際的なイノベーション及び技術の分野で専門知識を持つプロフィール、並びに経営統括に携わっている又は携わってきたプロフィールに特別な注意を払い続けている。同委員会は、取締役が各委員会に任命された場合、Afep-Medefコードで推奨される独立取締役の割合が遵守されるよう組織的に徹底している。
2025年5月21日の株主総会の閉会に当たり、GCSERCは、Thierry Sommelet氏が代表する法人であるBpifrance Participationsが投票総数の97.60%の賛成を得て、再任されたことを確認した。
同委員会は、取締役会の委員会のメンバーシップについてレビューした後、2025年12月に、2025年11月に選任された従業員を代表する取締役であるPierre Chaussoneaux氏、Sébastien Crozier氏、及びVincent Gimeno氏(彼らの任期は2025年12月3日に発効した。)を、それぞれ、GCSERC、監査委員会、及び戦略及び技術委員会のメンバーとして任命するよう取締役会に勧告した。また、同委員会は、2026年2月に、独立取締役であるValérie Beaulieu氏が2022年5月19日の株主総会で初めて選任されて以来、取締役会の活動に対して、また監査委員会メンバーとして、一貫して関与し、質の高い貢献を行ってきたことを踏まえて、同氏を再任することも取締役会に勧告した。
最後に、GCSERC委員長は、関連する利害関係者とともに、後継者育成計画の準備が整っていることを確認した。
(ⅰ) オレンジの最高経営責任者(後継者計画が存在しており、取締役会会長とGCSERC委員長の支援を受けて策定済みである。)。
(ⅱ) 当社の取締役(特にヘッドハンターの支援を受けて、候補者のプロフィールの特定、及び株主総会にて退任する取締役の後任者の提案がなされている。)。
(ⅲ) オレンジの経営統括メンバー(GCSERCに定期的にレビューされている計画のおかげで、例えば、Jean-François Fallacher氏が2025年5月にEutelsatの会長兼最高経営責任者に任命された後、同氏の後継者計画案に従い、その当時オレンジのMEA部門(アフリカ及び中東地域)を率いていたJérôme Hénique氏が即時に後任に就くことができた。)。
GCSERCは、2025年7月に、内規第5条に従い、2026年5月19日の株主総会終了時に任期切れとなる取締役会会長の後継者準備を担当する特別委員会を設置することも取締役会に勧告した。GCSERC委員長はこの特別委員会を率いる任務を負い、同委員会の作業について、まずGCSERCに対して、次いで2026年3月20日に取締役会に対して定期的に報告を行った。これにより、2026年5月19日の株主総会終了時をもってFrédéric Sanchez氏を取締役会会長に任命する提案につながり、また、同株主総会にてJacques Aschenbroich氏の取締役任期の更新を提案することにもつながった。
CSR
同委員会は、企業の社会及び環境ポリシーに関連する当グループの戦略及び重要課題をレビューした。同委員会は、当該分野における2025年の主要成果、当グループの警戒プランの実施状況、及びCSRDに基づく持続可能性報告書を審査し、特に、ダブル・マテリアリティ・マトリックス及びその分析について再検討した。同委員会は、この主題に関する作業について取締役会に報告した。
運営及び戦略の両面におけるサステナビリティの考慮について、GCSERCは取締役会メンバーのスキルを強化したいと考え、当該メンバーに対して欧州CS3D指令の内容に関する研修を実施することを提案した。
2025年上半期に、GCSERCは、特に、スクリーンの前で費やされる時間、サイバーハラスメント、子供が接するおそれのある不適切なコンテンツ、並びに子供が最初のスマートフォンを入手する年齢に関して、国民的な議論の主題となっている児童保護に関するオレンジの方針をレビューした。また、GCSERCは、サステナビリティ報告枠組みの変更を定める「Omnibus」指令案に関連する項目についても検討した。
当年度下半期中に、GCSERCは、ハイパーコネクティビティに関する課題に直面している親と子供を支援する#ForGoodConnectionsと呼ばれる、オレンジが開始したイニシアチブに焦点を合わせた説明を受けた。オレンジの人権方針に関して、経営統括は、講じられた主要な措置の概要について説明し、現地当局からの要請に応じる際に、表現の自由及びプライバシーを保護することを強調した。GCSERCは、オレンジのサステナブル・ファイナンス・プログラムに基づき調達された資金に関する年次の配分及び影響報告についてもレビューした。
倫理及びコンプライアンス
GCSERCは、特に、透明性、汚職との闘い及び経済生活の近代化に関する2016年12月9日付法律第2016-1691号(「サパンII法」)、及び非財務情報の開示に関する2017年7月19日付の政府命令第2017-1180号に基づく措置の文脈において、当グループの汚職防止プログラムの展開の進捗状況を監視した。特に、同委員会は、行動規定(「当グループの倫理規定」)の展開をレビューした。また、同委員会は、倫理及びコンプライアンスに関する年次報告書を検討し、倫理及びコンプライアンス・プログラムの実施につながる当グループ全体の行動を調査した(「活動及びリスク管理枠組み」を参照のこと。)。
GCSERCは、オレンジの倫理及びコンプライアンスに関する報告書、並びに新しい企業モデル(NCM)の一部としての継続的な行動及び変革プロジェクトの概観についても説明を受けた。GCSERCは、2024年報告の概要の提供を受けた。「オレンジ・ビジネス・サービス」及び「Orange Cyberdefense」の事業をカバーしている2021年に開始された調査を踏まえたAFA(Agence française anticorruption、フランス汚職防止機構)による報告書の結果(2023年に受領)に従った、AFAの勧告に沿った手法が導入済みであり、また、これらのリスクをより適切に管理するため行動計画も更新済みである。経営統括は、この手法がAFAの勧告に合致すると確信している旨をGCSERCに説明した。
社会
同委員会は、従業員満足度の年次調査における指標の変更について監視した。2025年11月19日の会議で、同委員会は、特に、全従業員に占める女性の割合、賃金格差の分析、並びに2025年に実施された意識向上及び研修イニシアチブをカバーしている、オレンジの職場のジェンダー平等及び同一賃金に関する詳細な年次報告書を提供された。同委員会は、関連する取締役会決議の準備を行い、本ポリシーが全てのグループ事業体に一様に適用されるよう徹底する必要性を経営統括に強調した。統治機関内のジェンダー・バランス・ポリシーがGCSERCにレビューされ、取締役会への提言の対象となった。この提言では、Afep-Medefコードの規定に従い当該機関内のジェンダー・バランス目標を決定することが提言されている。本ポリシーは、当グループ子会社の取締役会及び経営委員会直属の特別委員会における女性の割合に特別の注意を払うことで補完されている。
2025年7月に、GCSERCは、従業員を代表する取締役を選任する内部投票の実施に関する取締役会の決定を準備し、従業員株主を代表する取締役の任命に関する継続中の紛争に関連する動向も引き続きモニタリングした(「取締役会の活動」を参照のこと。)。
また、GCSERCは、人事変革方針、オレンジ・ビジネスの組織モデルの変更計画に関する進捗、フランスにおける雇用及びキャリア・パス・プランに関する契約(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)の実施に伴う当グループ従業員の変化、及びオレンジSAの主たる社会的指標、並びに署名済みの契約及び現在進行中の交渉を含むいくつかのトピックに焦点を当てた、当グループ内の特定の従業員関連ニュースの最新情報の提供を受けた。最後に、GCSERCは、オレンジにおける職場上のリスク・マッピング及び欠勤に関しても説明を受けた。
(2)【役員の状況】
男性の取締役、役員及び上級管理職の構成員の人数は15人であり、女性の取締役、役員及び上級管理職の構成員の人数は11人である(女性が占める割合は約42%である。)。
(i) 取締役会
取締役会がコーポレート・ガバナンスに関する報告書を承認した2026年2月18日現在、取締役会は個別に任命された14人で構成されており、その内訳は、オレンジの株主総会で選任された独立取締役7人であり、取締役会会長、非独立取締役かつ取締役会唯一の執行役員である最高経営責任者、公共部門を代表する取締役3人(そのうちの1人は省令により任命された。)、従業員によって選任された取締役3人で構成される。
2026年5月19日、取締役会は、2026年3月20日付の取締役会決議を受けて、Frédéric Sanchez氏を取締役会会長に選定した。
取締役会会長
| 生年月日 | 当初就任日 | 任期満了日 | |
| Frédéric Sanchez氏 | 1960年3月13日 | 2026年5月19日 | 2028年6月30日 |
(1) Jacques Aschenbroich氏の後任者として、2026年5月19日に取締役会により非業務執行会長に選定された。
Frédéric Sanchez氏(1960年生)は、Fivesグループの会長である。同氏は、1985年にメキシコ及び米国のルノーにおいてキャリアをスタートさせ、その後、1987年後半にシニア・マネージャーとしてErnst & Youngに入社した。1990年、同氏は、Fives-Lilleグループに入社し、そこで様々な地位に就き、1994年に最高財務責任者、その後1997年に最高経営責任者、最終的に2002年に経営委員会委員長になった。Fives(2007年以降のCompagnie de Fives-Lilleの新名称である。)は、2018年に単純型株式会社(société par actions simplifiée-SAS)になり、Frédéric Sanchez氏が会長を務めた。同氏のリーダーシップの下、Fivesは、アジア、ラテン・アメリカ及び中東における大規模な企業買収及び地方事務所の開設を通じて、その国際的なプレゼンス及び事業ポートフォリオを強化することにより、成長を促進した。また、Frédéric Sanchez氏は、MEDEFインターナショナルの会長、並びにMEDEFインターナショナルのフランス・アラブ首長国連邦及びフランス・日本ビジネス協会の会長である。同氏はまた、STMicroelectronics NV及びThéa Holding SASの監査役会の構成員、並びにBureau Veritas SAの取締役である。最後に、同氏は、Conseil national de l’industrie(全国産業評議会(CNI))のAlliance Industrie du Futur(未来の産業連盟)の名誉会長であり、CCI France International-CCI FI(在外フランス商工会議所ネットワーク)の会長である。Frédéric Sanchez氏は、経営大学院(HEC、1983年)及びパリ政治学院(1985年)を卒業しており、パリ・ドフィーヌ大学で経済学の大学院ディプロマ(1984年)を有している。同氏はフランス国民である。2026年5月19日、取締役会は、2028年6月30日までの任期で、Frédéric Sanchez氏を正式に取締役会会長に選定した。
最高経営責任者兼非独立取締役
| 生年月日 | 当初就任日 | 任期満了日 | |
| Christel Heydemann氏 | 1974年10月9日 | 2017年7月26日(1) | 2028年株主総会 終了時 |
(1) 2017年7月26日に、José-Luis Durán氏の後任として取締役会により取締役に選出された。任期は、2018年5月4日の株主総会によって承認され、2020年5月19日及び2024年5月22日の株主総会において更新された。Afep-Medefコードの第10.5条に規定する基準に加え、GCSERCの勧告に基づき、取締役会は2022年2月16日の会合において、2022年4月4日付で最高経営責任者に任命されるChristel Heydemann氏は、独立取締役とみなすことはもはやできないと判断した。
Christel Heydemann氏(1974年生)は、2022年4月4日にオレンジ・グループの最高経営責任者に任命された。同氏は、1999年にAlcatelでキャリアをスタートさせ、同社で様々な管理職を務めた。2011年には人事・変革担当取締役兼経営委員会の構成員に昇進した。同氏は、2014年にSchneider Electricに入社した。2017年に同氏は、Schneider Electricのフランス事業担当の執行取締役兼Schneider Electric経営委員会の構成員に就任した。2021年、同氏は欧州事業担当の取締役に任命され、2022年初めまでその職位に留まった後に、オレンジ・グループの最高経営責任者に就任した。同氏は2017年以降オレンジ・グループの取締役会構成員を務めていた。同氏は、エコール・ポリテクニーク及びÉcole Nationale des Ponts et Chausséesを卒業している。Christel Heydemann氏はレジオン・ドヌール勲章のナイト、フランスの国家功労勲章のオフィシエを受勲している。同氏はフランス国民である。
独立取締役
| 生年月日 | 当初就任日 | 任期満了日 | ||
| Jacques Aschenbroich氏 | 後日いずれかの委員会へ選任予定 | 1954年6月3日 | 2022年5月19日(1) | 2030年株主総会 終了時 |
| Valérie Beaulieu氏 | 監査委員会構成員 | 1967年5月10日 | 2022年5月19日 | 2030年株主総会 終了時 |
| Alexandre Bompard氏 | 戦略及び技術委員会構成員 | 1972年10月4日 | 2016年12月7日(2) | 2027年株主総会 終了時 |
| Gilles Grapinet氏 | 監査委員会委員長 | 1963年7月3日 | 2023年5月23日 | 2027年株主総会 終了時 |
| Anne-Gabrielle Heilbronner氏 | GCSERC委員長 | 1969年1月7日 | 2019年5月21日(3) | 2027年株主総会 終了時 |
| Momar Nguer氏 | GCSERC構成員 | 1956年7月3日 | 2023年5月23日 | 2027年株主総会 終了時 |
| Frédéric Sanchez氏 | 取締役会会長(4) | 1960年3月13日 | 2020年5月19日 | 2028年株主総会 終了時 |
(1) 2022年5月19日の株主総会によって取締役に任命され、2022年5月19日の株主総会終了時に開催された取締役会で取締役会会長に任命された。
(2) 2016年12月7日に、Bernard Dufau氏の後任として取締役会により選出された。任期は、2017年6月1日の株主総会により承認され、2019年5月21日及び2023年5月23日の株主総会により更新された。
(3) 任期は、2023年5月23日の株主総会により更新された。
(4) 2026年5月19日、取締役会は、2026年3月20日付の取締役会決議を受けて、Frédéric Sanchez氏を取締役会会長に選定した。
Jacques Aschenbroich氏(1954年生)は、2022年5月19日から2026年5月19までのオレンジの取締役会会長である。同氏は、2009年3月20日から2016年2月18日までValeoグループの取締役兼最高経営責任者であり、その後2022年1月26日まで会長兼最高経営責任者であった。その後、2022年1月27日から2022年12月31日までValeo取締役会の会長であった。同氏は現在Valeoの名誉会長である。Valeo入社前は、フランス政府において複数の地位に就き、1987年及び1988年は首相府に勤めていた。その後、同氏は1988年から2008年までSaint-Gobainグループでビジネス・キャリアを積んだ。ブラジル及びドイツにおいて子会社を管理した後、同氏は、Compagnie de Saint-Gobainの板ガラス部門のマネージング・ディレクターになり、1996年にSaint-Gobain Vitrageの会長になった。2001年10月から2008年12月まで、Compagnie de Saint-Gobainの最高経営責任者代理として、同氏は、2007年1月から板ガラス及び高性能材料部門を管理し、Saint-Gobain Corporationの取締役並びに米国及びカナダの総代行として、2007年9月1日より米国において当グループの運営を指示した。同氏はまた、BNP Paribasの取締役兼ガバナンス委員会会長、TotalEnergiesの筆頭独立取締役及びFrench-American Foundation Franceの社長である。Jacques Aschenbroich氏は、Corps des Minesの認定エンジニアである。Jacques Aschenbroich氏は、フランスのレジオン・ドヌール勲章のコマンドゥール、フランスの国家功労勲章のオフィシエを受勲している。同氏はフランス国民である。
Valérie Beaulieu氏(1967年生)は、2025年8月1日以来、ManpowerGroupの最高成長・革新責任者を務めている。Valérie Beaulieu氏は、30年超携わった米国、欧州及びアジアの技術産業でキャリアを築いた。同氏は、1991年、Société Généraleの子会社で大型情報システムのリースを専門とするECSでキャリアをスタートし、1996年まで同社に勤務した。経営委員会の構成員として、同氏は、1995年にビジネス・コンピューティングで欧州のリーダーとなった、ECS及びAgenaの合併で戦略的な役割を果たした。その後、同氏はマイクロソフト社で20年を超えて勤務し、欧州におけるマーケティング部門を率い、中小企業及び全てのパートナー向けの販売を管理した後、2012年に米国の広告部門の最高執行責任者に就任した。この役割において、同氏は運営を担当し、Yahoo及びAOLとのパートナーシップの主な立案者であった。消費者部門での7年間を経て、同氏はアジア太平洋地域のSmall and Midmarket Solutions and Partnersのジェネラル・マネージャーに就任した。その後、2018年から2020年まではマイクロソフトの米国子会社の最高マーケティング責任者を務め、その対象は、当該グループの世界中の収益の50%を占めていた。2020年末、同氏は、営業及びマーケティング担当最高責任者として、人事ソリューションにおける世界的リーダーであるAdeccoグループの経営委員会に加わった。同氏は、米国を拠点とする同グループの子会社である Pontoon Solutionsのプレジデントでもある。同氏は、重要顧客の再生及び同グループ初の生成AIパートナーシップの主要な設計者となる。2025年夏、パリを拠点に最高成長・革新責任者としてManpowerGroupに入社し、生成AIをグループの戦略と事業モデルの開発に組み入れるなど、世界的な商業開発と変革を主導している。Valérie Beaulieu氏は、2015年からフランスの外国貿易アドバイザー及びスイス、シアトル及びシンガポールのイノベーション担当取締役を務めた。同氏は、フレンチテック諮問委員会の構成員でもある。2022年まで、同氏は、施設管理の世界的リーダーの1社であるISS A/Sの取締役兼監査及びリスク委員会の構成員であった。同氏は、オート・ブリュターニュ大学の英語学の修士号、国際取引のディプロマ、ロンドン・ビジネス・スクールでのビジネス・リーダーシップの修了証書、及びハーバード・ビジネス・スクールでのプライベート・エクイティ/ベンチャー・キャピタルの修了証書を有している。同氏はフランス国民である。
Alexandre Bompard氏(1972年生)は、パリ政治学院の卒業生である。国立行政学院(ENA)で公法の修士号と経済学の大学院学位を取得し、「シラノ・ド・ベルジュラック」クラスに所属していた。国立行政学院(ENA)卒業後、財務調査局長(1999年から2002年)に就任した。その後、François Fillon、社会労働連帯大臣の技術顧問を務めた(2003年4月から12月まで)。2004年から2008年まで、Canal+グループにおいていくつかの職務に従事した。Bertrand Meheut会長の主席補佐官を務め(2004年から2005年)、スポーツ及び広報担当取締役(2005年6月から2008年6月)を務めた。2008年6月、Europe 1及びEurope 1 Sportの会長兼最高経営責任者に任命された。2011年1月、会長兼最高経営責任者としてFnacグループに入社した。2013年6月20日、Alexandre Bompard氏はFnacの新規株式公開も牽引した。2015年秋、FnacはDartyグループの株式公開買付を行い、同氏は、2016年7月20日、Fnac及びDartyを統合した新会社の会長兼最高経営責任者に就任した。Alexandre Bompard氏は2017年7月18日以降、Carrefourの会長兼最高経営責任者を務めている。さらに2017年9月8日以降、Carrefour企業財団の会長を務めている。同氏は2021年から政治学財団(Fondation des Sciences Politiques)の理事を、2022年からフランス私企業協会(Association Française des Entreprises Privées - AFEP)の理事を務めている。2023年8月からフランス商業・流通業連盟(Fédération Française du Commerce et de la Distribution - FCD)の会長を務めている。Alexandre Bompard氏はまた、フランスのレジオン・ドヌール勲章、国家功労勲章及び芸術文化勲章のナイトを受勲している。同氏はフランス国民である。
Gilles Grapinet氏(1963年生)は、国立行政学院(ENA)を卒業後、1992年に財政監察総局に入局した。1996年に、同氏は、税務総局(DGI)に入局し、経営管理及び変革部門の責任者を務めた後、情報システム及び戦略担当の取締役に任命され、特にフランスのコペルニクス・プログラム(税管理のデジタル変革及びDGIの情報及び支払システムの見直し)の責任者であった。2003年から2004年末に、同氏は、首相の経済及び財務アドバイザーであり、その後、2005年から2007年5月まで経済・財務・産業大臣の首席補佐官を務めた。2007年9月、同氏は、国際的な銀行グループであるCrédit Agricole SAの経営委員会に入り、初めは戦略担当取締役、その後は支払システム及びサービス担当の責任者を務めた。2008年に、同氏は、国際的なITサービスグループであるAtosに入社し、国際機能、国際販売及びコンサルティング担当のシニア・エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントに任命された。同氏は、2013年から2024年まで、Worldlineの最高経営責任者を務め、当該Atosグループの子会社の時価総額が約20億ユーロであった2014年6月に、その一部の上場の成功を監督した。それ以降、Worldlineは、野心的な拡大を行い、2016年にEquens、2018年にSIX Payment Services及び2020年にIngenicoを買収した。2019年5月3日にAtosから完全に独立したWorldlineは、欧州有数の電子決済サービス企業としての地位を確立し、2024年までCAC 40指数に含まれていた。2022年6月まで、Gilles Grapinet氏は、欧州の主要決済サービス企業を代表する団体である欧州デジタル支払産業協会(EDPIA)の初代会長及び創設メンバーでもあった。同氏は、ACPRによって承認された「フィンテック」銀行であり、デジタル消費者信用を専門とするYounitedが2024年12月にIris Financialsに売却されるまで、その監査委員会の委員長を務めた。同氏は、現在、その独立取締役を務めている。Gilles Grapinet氏は、フランスのレジオン・ドヌール勲章のナイトを受勲している。同氏はフランス国民である。
Anne-Gabrielle Heilbronner氏(1969年生)は、Publicis Groupeのセクレタリー・ジェネラルである。同氏は人事、調達、法務、コンプライアンス及びガバナンス、保険、内部監査及び統制機能並びにリスク管理を担当している。同氏は当グループの変革に関する全ての戦略的決定に参加している。同氏は財政監察官としてキャリアをスタートさせ、その後、社会住宅融資のマネージャー代理として経済財務省に入省した。2000年から2004年にかけては、Euris及びCasinoの全ての財務業務を監督するコーポレート・ファイナンス責任者としてEurisで勤務した。EDFの株式公開戦略に寄与した後は、フランス国家改革大臣の首席補佐官(2004年から2005年)及び外務省の特別顧問(2005年から2007年)の地位に就いた。SNCFの内部監査・リスク管理のディレクター時代(2007年から2010年)には、監査及びコンプライアンス機能(倫理、不正の防止等)の役割を発展・強化させ、その後、Société Générale Corporate and Investment Bankingのシニア・バンカー及びマネージング・ディレクターとなり、上場企業のポートフォリオを担当した。同氏は、2012年にPublicis Groupeに入社した。Anne-Gabrielle Heilbronner氏は財政監察官であり、フランス国立行政学院(ENA)、ESCP欧州及びパリ政治学院を卒業している。また同氏は、公法の修士号及び税法・財政学の大学院ディプロマを取得している。2024年11月以来、Anne-Gabrielle Heilbronner氏は、フランスのAspen Instituteの社長を務めている。Anne-Gabrielle Heilbronner氏は、フランスのレジオン・ドヌール勲章のナイトを受勲している。同氏はフランス国民である。
Momar Nguer氏(1956年生)は、TotalEnergiesの監査委員会の以前の構成員であり、Mnguer Advisory SASの最高経営責任者である。Hewlett Packard Franceの財務部門でキャリアをスタートした後、同氏は、1984年にTotalグループに入社し、複数の役職に就いた。同氏は、1985年から1990年までTotal Raffinage Marketing Senegalのセールス・ディレクターであり、その後、1991年から1995年にTotal Raffinage Marketing Africaのネットワーク及び消費者担当ディレクターになり、その後、2000年までカメルーン及びケニアでTotal Raffinage Marketingのマネージング・ディレクターになった。同氏は、フランスに戻り、東アフリカ及びインド洋のディレクター、その後、Total Refining Marketingの航空機産業担当のマネージング・ディレクターに任命された。2012年に、同氏は、アフリカ及び中東担当のディレクター、Totalグループの経営委員会の構成員、その後、業績委員会の構成員になり、マーケティング及びサービス支店のマネージング・ディレクターとして経営委員会に加わった。Momar Nguer氏は、Lafarge Holcim Moroccoの取締役会の構成員兼監査委員会委員長及びMedef Internationalのアフリカ委員会委員長を務めている。同氏は、ケニアのフランス・ビジネス・クラブの創業社長でもあった。Momar Nguer氏はEssecを卒業し、国際法の修士号を保有しており、フランスのレジオン・ドヌール勲章のナイトを受勲している。同氏はセネガル及びフランスの二重国籍を有している。
公共部門を代表する取締役
| 生年月日 | 当初就任日 | 任期満了日 | ||
| Bpifrance Participations(1) 代表:Thierry Sommelet氏(2) | 戦略及び技術委員会構成員 | N/A | 2013年5月28日 | 2029年株主総会 終了時 |
| Anne Lange氏(3) | GCSERC構成員 | 1968年5月22日 | 2015年5月27日 | 2027年株主総会 終了時 |
| Guillemette Kreis氏(4) | N/A(本報告書提出日現在) | 1980年8月(5) | 2023年3月24日 | 2027年3月24日 |
(1) OSEO、CDC Entreprises、FSI及びFSI Régionsが合併してできた、企業向け公的金融及び投資グループであり、株主総会により選任された。
(2) Nicolas Dufourcq氏の後任として、2021年1月10日から常任代表として選任された。
(3) フランス政府及び取締役会の提言に基づき、株主総会により選任された。任期は、2023年5月23日の株主総会により更新された。
(4) Céline Fornaro氏の後任として、2026年6月2日付の省令により、Guillemette Kreis氏がフランス政府の代表としてオレンジの取締役会の構成員に選任された。
(5) 日付は本報告書提出日現在不明。
Thierry Sommelet氏(1969年生)は、Bpifranceの取締役、経営委員会構成員及び成長資本部門の技術、メディア及び通信事業責任者である。Thierry Sommelet氏は、技術、メディア及び電気通信事業セクターへの民間及び公共投資において20年近い経験を持っている。同氏は、1992年にパリとその後ニューヨークのCrédit Commercial de Franceにおいてキャリアをスタートさせた。米国のロスアルトスでRenaissance Software(SunGardグループ)の金融エンジニア・チームを率い、2001年にInfosCEの最高経営責任者代理を務めた後、2002年に預金供託公庫のデジタル投資及び資本部門に入社し、2007年にはこの部門の責任者となった。2009年にFonds Stratégique d’Investissementに入社した後、Thierry Sommelet氏は、2013年にBpifrance Investissementが設立されると同時に同チームに入社した。同氏は、Worldline Group SA及びVantiva SA(両社ともユーロネクスト・パリに上場)の取締役会又は監査役会、並びにIdemia SASの監査役会において、Bpifranceを代表している。Thierry Sommelet氏は、パリのÉcole Nationale des Ponts et Chausséesを卒業し、INSEADでMBAを取得している。同氏はフランス国民である。
Anne Lange氏は、新技術セクターの起業家及び投資家、並びに大企業の取締役である。同氏は、1994年に首相府の公共放送国家統制担当の行政部門の責任者としてキャリアをスタートさせた。1998年、戦略計画の責任者としてThomsonに入社し、その後、2000年に欧州eビジネス部門の責任者を務めた。2003年4月、同氏は首相府傘下機関のインターネット権利フォーラムのジェネラル・セクレタリーに任命された。2004年から2014年までの間、欧州公共部門ヴァイス・プレジデント、グローバル公共部門及びメディア業務担当シニア・エグゼクティブ・ディレクター(米国を拠点)、シスコのインターネット・ビジネス・ソリューションズ・グループのイノベーション担当シニア・エグゼクティブ・ディレクターを歴任した。同氏は、IoT、クラウド及びビッグ・データの分野で技術革新を行う新興企業のソフトウェア会社、Mentisを自ら立ち上げるため、シスコを退社することを決めた。同氏は、2018年までMentisの最高経営責任者を務めた。それ以降、Anne Lange氏は、自身の専門的な活動を、大規模グループ(Pernod-Ricard、Peugeot-Invest、オレンジ)での取締役の職、技術投資活動(彼女の功績として、複数のユニコーン企業と1社のデカコーン企業がある。)、事業変革の分野におけるシニア・マネージャーへのコンサルタント・サービスとに分けている。同氏は国立行政学院(ENA)及びパリ政治学院を卒業している。同氏はフランス国民である。
Guillemette Kreis氏の経歴は、本報告書提出日現在不明。
| 従業員により選出された取締役 | ||||
| 生年月日 | 選任日 | 任期満了日 | ||
| Vincent Gimeno氏 | 戦略及び技術委員会構成員 | 1966年3月24日 | 2021年12月3日 | 2029年12月2日 |
| Pierre Chaussoneaux氏 | GCSERC構成員 | 1972年1月20日 | 2025年12月3日 | 2029年12月2日 |
| Hélène Marcy氏 | N/A | 1987年6月19日 | 2026年5月19日 | 2029年12日2日 |
Pierre Chaussoneaux氏(1987年生)は、電気通信業界における10年を超える経験を有する。オレンジの店舗販売コンサルタントを数年間務め、現在もストラスブールのOrange Kleberでの業務に従事している。2015年にオレンジに正社員契約で入社し、流通経路での販売コンサルタントとしてキャリアをスタートさせた。人間的な価値観、相互支援と連帯意識、環境へのコミットメントによって、2019年に労働組合に関与するようになった。こうした状況の下、2019年にはCGT(Confédération générale du travail - 労働総連盟)の選出代表としてOrange Grand Nord Estの企業社会経済委員会に所属し、そこで労働組合代表にも任命され、Agence Distributionの健康、安全及び労働条件委員会のメンバーを務めた。同氏は、フランス労使協議会のメンバーでもある。様々な役割は同氏の決意と献身的な資質を実証している。同氏はオレンジの企業社会経済委員会の選出代表を務め、2025年12月3日にオレンジ取締役会に選出されるまで企業社会経済委員会の経済委員会のメンバーであった。同氏はフランス国民である。
Vincent Gimeno氏(1966年生)は、戦略的側面の強い技術プロジェクトのイノベーション及び管理の専門家である。同氏は水中工学の専門修士号を取得しており、専攻はロボット工学及び通信である。同氏はフランス テレコムの研究開発部門(Centre National d’Etudes des Télécommunications-国立電気通信研究センター(CNET))でキャリアをスタートさせ、2000年問題に対処した。その後同氏はカーン、レンヌ及びグルノーブルのオレンジ研究開発拠点のIT及び技術責任者を引き継いだ。2006年、同氏はオープン・イノベーションにおける経験を強化し、オレンジ・ラボにおいてMachine to Machineコミュニケーション及びモノのインターネットの分野で複数の共同プロジェクトを立ち上げ、研究開発ユニットの責任者を務めた。その思いやりのあるアプローチ及び献身により、同氏は情報システム技術部門のユーザー満足度及び人間工学プロジェクト・ディレクターとしてキャリアを継続した。2015年、同氏は中央労働組合副代表(雇用及びスキル計画(ESP)、デジタル転換及び国際問題担当)に任命された。同職において、同氏はワールドワイド・ワークス・カウンシルの副書記(2015年から2019年まで)及び欧州ワークス・カウンシルの正規メンバーを務めた後、2021年12月3日にオレンジの取締役に選出された。同氏は2023年に、IFA/SciencesPoから取締役資格を取得した。同氏はフランス国民である。
Hélène Marcy氏(1959年生)は、1997年にオレンジに入社し、当グループにおいて営業及びマーケティングに関するさまざまな職務を歴任した後、自身が加入する労働組合のコミュニケーションを担当し、さらにその後、オレンジ・グループにおける従業員貯蓄及び従業員株主の促進及び発展により重点的に取り組むようになった。同氏は、オレンジのマーケティング部門及び研究開発部門と連携して、子会社Sofrecomにおいてインターナショナル・マーケティング・インテリジェンス及びフォーサイトのチームを率い、また、社内スタートアップとして、オクシタニー地域(フランス南西部)の企業及び地方自治体向けに新たなウェブサービスの開発を統括した。それ以前は、マーケティング及びコミュニケーションのコンサルタントとして、特にPublicis Group傘下のエージェンシーにおいて勤務していた。同氏は、10年間にわたり、インターネット及び移動体通信の先駆けとなるサービスの商業的立ち上げに関してオレンジを支援した。Hélène Marcy氏は、オレンジの中央社会経済委員会に係る経済委員会及び欧州ワークス・カウンシルのメンバーを務めた。現在は、従業員株式保有ファンド「オレンジ・アクション」の監査委員会メンバーであり、労働組合「CFE-CGC Orange」の副会長を務めている。また、TBS Education Toulouseの修士号を取得しており、継続的職業能力開発として同プログラムを修了した。
さらに、オレンジの企業社会経済委員会(CSEC)の構成員の1人及びワールドワイド・ワークス協議会の代表者1人が、取締役会会合の参加者として招待されている。
| 株主総会により選任された、従業員株主を代表する取締役 | ||||
| 生年月日 | 選任日 | 任期満了日 | ||
| Nadia Zak Calvet氏 | N/A | 1960年11月6日 | 2026年5月19日 | 2030年6日30日 |
Nadia Zak Calvet氏(1960年生)は、2018年以来、オレンジ・アクション従業員投資ファンドの監査委員会会長を務めている。同氏は、これまで、当グループの経理及び財務部門においてキャリアを積んできた。2019年以降、CFDTの中央労働組合の副代表を務め、従業員貯蓄及び従業員株式保有、並びに価値分配に関する社会対話を担当している。また、オレンジのグループ貯蓄制度及び集団退職貯蓄制度の監査委員会メンバーを務めてきた。同氏は、オレンジ・グローバル・グループ委員会の副書記として、国際同盟組織UNI Orangeのメンバーでもある。Sciences Po認定の会社役員資格を有し、フランス取締役協会(IFA)の会員である。同氏はフランス国民である。
取締役会の構成における異動
2024年5月22日の株主総会で、Christel Heydemann氏は取締役に、Frédéric Sanchez氏は独立取締役に再任された。任期はそれぞれ4年間であり、すなわち2027年12月31日に終了する事業年度の財務書類を承認するために招集される株主総会の終了時までである。
2026年3月26日付の裁判所判断を受け、オレンジの取締役会は、2026年5月19日開催の株主総会において、従業員株主を代表する取締役としてNadia Zak-Calvet氏を、その補欠としてMarc Maouche氏を選任することを内容とする第23号議案を付議することが可能となった。両名はいずれも、オレンジの従業員株主による事前の協議の結果として選出された者である。
さらに、従業員を代表する取締役の構成における男女多様性要件を満たすため、取締役会は、従業員を代表する取締役3人(全て男性)のうち1人の任期を終了させることを認める法的規定を適用し、女性の就任を可能とした。その結果、取締役の解任に関する3件の議案が株主に付議され、そのうちSébastien Crozier氏の解任を内容とする議案が承認された。これを受け、同氏の代理者であるHélène Marcy氏が同氏に代わって取締役に就任した。
| 本報告書提出日現在 | 性別 | 国籍 | 株式数 | その他の上場会社において有している地位 の数 | 当初就任日 | 任期 満了日 | 取締役会における 年功権 | 取締役の 委員会の 構成資格 |
| 非独立取締役 | ||||||||
| Christel Heydemann氏(1) | 女性 | フランス | 71,000 | 1 | 2017年 7月26日 | 2028年 株主総会 | 8年 | 非公表 |
| 独立取締役 | ||||||||
| Jacques Aschenbroich氏 | 男性 | フランス | 8,000 | 3 | 2022年 5月19日 | 2030年 株主総会 | 4年 | 追って決定する。 |
| Valérie Beaulieu氏 | 女性 | フランス | 1,000 | 0 | 2022年 5月19日 | 2030年 株主総会 | 4年 | 監査 委員会 |
| Alexandre Bompard氏 | 男性 | フランス | 1,000 | 1 | 2016年 12月7日 | 2027年 株主総会 | 10年 | STC |
| Gilles Grapinet氏 | 男性 | フランス | 2,000 | 1 | 2023年 5月23日 | 2027年 株主総会 | 3年 | 監査 委員会 (委員長) |
| Anne-Gabrielle Heilbronner氏 | 女性 | フランス | 1,000 | 1 | 2019年 5月21日 | 2027年 株主総会 | 7年 | GCSERC (委員長) |
| Momar Nguer氏 | 男性 | フランス及び セネガル | 1,000 | 0 | 2023年 5月23日 | 2027年 株主総会 | 3年 | GCSERC |
| Frédéric Sanchez氏(2) | 男性 | フランス | 1,000 | 2 | 2020年 5月19日 | 2028年 株主総会 | 6年 | (取締役会会長) |
| 公共部門を代表する取締役 | ||||||||
| Bpifrance Participations 代表:Thierry Sommelet氏(3) | 男性 | フランス | 254,219,602 | 2 | 2013年 5月28日 | 2029年 株主総会 | 12年 | STC |
| Guillemette Kreis氏 | 女性 | フランス及び英国 | 0 | 3 | 2026年 6月2日 | 1年未満 | 本報告書提出日現在 不明 | |
| Anne Lange氏 | 女性 | フランス | 0 | 2 | 2015年 5月27日 | 2027年 株主総会 | 11年 | GCSERC |
| 従業員を代表する取締役 | ||||||||
| Pierre Chaussoneaux氏 | 男性 | フランス | 294 | 0 | 2025年 12月3日 | 2029年 12月2日 | 1年未満 | GCSERC |
| Vincent Gimeno氏 | 男性 | フランス | 635 | 0 | 2021年 12月3日 | 2029年 12月2日 | 4年 | STC |
| Hélène Marcy氏 | 女性 | フランス | 本報告書提出日現在 不明 | 2026年 5月19日 | 2029年 12月2日 | 1年未満 | 本報告書提出日現在 不明 | |
| 従業員株主を代表する取締役 | ||||||||
| Nadia Zak Calvet氏 | 女性 | フランス | 2,417 | 2026年 5月19日 | 2026年 6月30日 | 1年未満 | 本報告書提出日現在 不明 | |
(1) 2022年1月28日の取締役会会議においては、Christel Heydemann氏をオレンジの最高経営責任者として2022年4月4日付で任命した。2022年2月16日、Afep-Medefコード第10.5条に規定する基準を越えて、GCSERCの勧告に基づき、取締役会は、本事例において、同氏は、独立取締役としてみなすことはもはやできないと宣言した。
(2) 2026年5月19日の株主総会終了後の会合で、取締役会はFrédéric Sanchez氏を取締役会会長に任命した。
(3) 同氏は2021年1月10日から常任代表として選任された。Thierry Sommelet氏はオレンジ株式を個人的に400株保有している。
(ii) 役 員
取締役会会長
2026年5月19日の株主総会終了後の取締役会で、Frédéric Sanchez氏は取締役会会長に任命された。同氏は、その取締役としての任期を在任期間として、すなわち2027年12月31日に終了する事業年度の財務書類を承認するために招集される2028年の株主総会の終了時まで会長職を務める。
Frédéric Sanchez氏の略歴は、「(i) 取締役会」で見ることができる。
最高経営責任者
2022年1月28日の取締役会会議において、取締役会会長の任期に相当する期間を在任期間として、Christel Heydemann氏が2022年4月4日以降の最高経営責任者に任命され、2022年5月19日に同職への就任が確認された。同氏は、非独立取締役でもある。
(iii) 経営委員会
ジェンダーの多様性を奨励するため、オレンジは経営委員会の女性代表者に関して細心の注意を払っている。
本報告書提出日現在、13人の経営委員会の構成員のうち、5人、すなわち38.5%が女性である(Christel Heydemann氏を含む。)。
| Christel Heydemann氏 | 1974年10月9日生 | 最高経営責任者 |
| Hugues Foulon氏 | 1968年12月14日生 | オレンジ・グループのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント、Orange Cyberdefenseの最高経営責任者 |
| Nicolas Guérin氏 | 1968年8月19日生 | グループ・セクレタリー・ジェネラル兼 取締役会秘書官 |
| Caroline Guillaumin氏 | 1965年12月25日生 | コミュニケーション担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント |
| Jérôme Hénique氏 | 1969年11月27日生 | オレンジ・フランス担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者 |
| Mari-Noëlle Jégo-Laveissière氏 | 1968年3月13日生 | オレンジの(フランス以外の)欧州地域担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者 |
| Vincent Lecerf氏 | 1964年7月12日生 | 当グループの人事担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント |
| Laurent Martinez氏 | 1968年6月23日生 | 財務、業績及び開発担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント |
| Aliette Mousnier-Lompré氏 | 1982年10月9日生 | オレンジ・ビジネスのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント |
| Yasser Shaker氏 | 1974年8月24日生 | オレンジ中東及びアフリカ担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者 |
| Elizabeth Tchoungui氏 | 1974年2月6日生 | オレンジのCSR担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント |
| Michaël Trabbia氏 | 1976年1月31日生 | Orange Wholesale担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者 |
| Bruno Zerbib氏 | 1971年9月28日生 | オレンジ・イノベーションのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント |
Christel Heydemann氏の略歴は、「(i) 取締役会」で見ることができる。
Hugues Foulon氏は、2018年以来、オレンジ・グループのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント及びOrange Cyberdefenseの最高経営責任者である。1994年にGénérale des Eaux(Veoliaグループ)でキャリアを開始し、同社では飲料水プラント担当取締役、後にMonégasque de Télédistribution及びMonégasque des Eauxの取締役に任命された。2000年にVivendi GroupのMonaco Telecomに業務部門を担当する最高経営責任者代理として入社し、電気通信業界に初めて進出した。2005年に移動体通信向けのB2C商業金融の取締役として当グループに入社した。同氏は、2年間当該役職を務めた後、北アフリカへ移り、マロック・テレコムの財務管理担当取締役に就任した。2007年、同氏はオレンジへ復帰し、マーケティング及びイノベーション部門の財務管理担当取締役、財務責任者である取締役兼当グループの最高経営責任者代行、その後、アフリカ及び中東部門の最高財務責任者の役割を担った。その後、オレンジの会長及び最高経営責任者のオフィス室長、当グループの経営委員会秘書官に任命された。同氏はエコール・ポリテクニークとÉcole Nationale Supérieure de Techniques Avancées(ENSTA)を卒業した。Institut des Hautes Études de Défense Nationale(IHEDN)の第66回「防衛政策」セッションの監査役でもある。
Nicolas Guérin氏は、2018年3月1日よりグループ・セクレタリー・ジェネラル兼取締役会秘書官を務めている。同氏は、デジタル・インフラ・セクター戦略委員会の会長であり、2023年7月から2024年12月までフランステレコム連盟の会長を務めた後は、同連盟の副会長も務めており、Cercle Montesquieuの名誉会長であり、パリ第11大学で国際宇宙通信法研究所の評価・指導委員会委員長も務めている。同氏はSFRで一定期間務めた後、1998年に当グループの競争及び規制法務問題担当部門に加わった。Nicolas Guérin氏が加わった時期は当該セクターの規制緩和がまさに実施されている最中であった。2003年に部門の責任者に就任し、その後2009年に取締役会のジェネラル・カウンセル兼秘書官に就任した。この職において、同氏は、Freeとのローミング・サービス契約を含む当グループの多くの革新的な訴訟事件、アフリカ及び欧州での当グループの実績を拡大するためのM&A取引並びに多角化に対する主要な貢献者である。同氏はまた、フランス・テレコムの社会的危機を受けて、評価及び報酬委員会の設立に関与し、その作業に参画した。同氏は、B2B市場における規制要件の実施、移動体通信事業者とフランス政府との間で締結された移動体通信契約及びその結果、ARCEPによる固定回線市場の分析に対して不可欠なサポートを行っている。同氏は、Institut de Droit des Affaires(IDA)を卒業しており、パリ第2大学(パンテオン-アサス)におけるビジネス法及び税制の特別修士号も有する。Nicolas Guérin氏は、フランスのレジオン・ドヌール勲章のナイトを受勲している。
Caroline Guillaumin氏は、2023年1月2日以降コミュニケーション担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントを務めている。同氏は、Orange and Cité des Télécoms Foundationsのアソシエート・チェアウーマン、Philharmonie de Paris Foundationの会長及びCANAL+ Foundationの取締役でもある。Caroline Guillaumin氏は、1989年にハイテク・セクターでキャリアをスタートし、フランス及び米国の新興企業で勤務した。同氏は、1997年に、当時インターネット・サーチエンジンの最大手であったVerityに、欧州のマーケティング及びコミュニケーション担当取締役として入社した。1999年から2009年の間、同氏はAlcatel、SFR、その後Alcatel-Lucentのコミュニケーション及び持続可能な開発担当の取締役として勤務した。同氏は2010年1月にSociété Généraleのコミュニケーション責任者の役職に就き、2017年6月には当グループの人事責任者にもなった。Caroline Guillaumin氏は、ボルドー政治学院の卒業生であり、ボストン大学の国際関係論の修士号を有している。
Jérôme Hénique氏は、2025年6月1日以降、オレンジ・フランスのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者を務め、また、2025年10月30日以降、子会社であるオレンジ中東及びアフリカ(オレンジMEA)の取締役会会長を務めている。同氏はコンサルタントとしてキャリアを開始し、2000年から2009年までの間に、スペインでマーケティング・ディレクター、フランスで住宅市場ディレクターを歴任した後、オレンジ・グループのグループ最高マーケティング責任者を務めた。2010年にはソナテル・グループの最高経営責任者代理として、アフリカ及び中東でのキャリアを開始し、2015年にオレンジ・ヨルダンの最高経営責任者に就任した。同氏は、2018年以降、18ヶ国にわたり161百万人超の顧客を擁するオレンジ中東及びアフリカの最高経営責任者代理及び最高執行責任者を務め、2022年には最高経営責任者に就任した。OMEAの責任者として、同氏は、接続性とモバイル・マネーのサービスを基盤とする収益性の高い成長モデル、及びオペレーションの大陸全体でのプーリングのためのモデルを開発した。同氏はパリのÉcole Nationale Supérieure des Postes et Télécommunications(ENSPTT)及びパリ政治学院を卒業している。
Mari-Noëlle Jégo-Laveissière氏は、2020年9月1日よりオレンジの(フランス以外の)欧州地域担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントである。同氏は、2014年に技術及びグローバル・イノベーション部門担当のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとして当グループの経営委員会に加わり、2018年5月に同部門担当の最高経営責任者代理になった。オレンジ・グループに1996年に入社して以来、同氏は、複数の管理職の地位に就いた。すなわち、International&Backbone Network Factoryの取締役、グループ研究開発の責任者、オレンジ・フランスの家庭向けマーケティング担当取締役及び地域マネージャー、並びにワナドゥーの戦略担当の責任者。Mari-Noëlle Jégo-Laveissière氏は、高等師範学校及びパリ国立高等鉱業学校を卒業している。同氏はまた、パリ第11大学(ウォータールー)における量子化学の博士号も有する。
Vincent Lecerf氏は、2022年10月17日以降、当グループの人事担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントを務めている。当グループに入社する前の2017年1月に、Vincent Lecerf氏は、工業鉱物を専門に取り扱うフランスの大手グループであるImerysのグループ最高人事責任者に任命された。それ以前は、同氏は9年間、Tarkettの人事担当取締役及び執行役会の構成員だった。同氏はまた、Valeo、Poclain Hydraulics、Rhodia及びNorbert Dentressangleグループの様々な人事管理職を務めた。同氏は、EDHEC Business Schoolの卒業生であり、パリ第9大学-ドフィーヌの組織社会学の修士号を有している。
Laurent Martinez氏は、2023年9月1日以降、財務・業績及び開発担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントを務めている。同氏は、1996年に、Airbusの防衛及び宇宙専門の子会社であるAstriumでキャリアをスタートさせ、その管理部門において複数の上級職を務めた。2004年に、同氏は財務担当の取締役に昇任し、その後2009年にAirbusグループの運営、業績及び会計担当の取締役に任命された。同氏は、2015年にAirbusサービス・ビジネス・ユニットのマネージング・ディレクターを引き継いだ。2018年7月に、Laurent Martinez氏は、Alstomの最高財務責任者及び経営委員会構成員に任命された。当該期間中、鉄道輸送における世界のリーダーの誕生に貢献した2021年2月のBombardier Transportationの買収をはじめとして、同氏はAlstomの変革において重要な役割を担った。Laurent Martinez氏は、電子工学及び電気通信のエンジニアとしての教育を受け、財務及び会計の修士号を有する。
Aliette Mousnier-Lompré氏は、2022年5月24日以降オレンジ・ビジネスのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者を務めている。2006年にオレンジに入社して以来、同氏は当グループのB2B、卸売及びイノベーション部門において様々な管理職の地位に就いていた。それらは、モバイル・データ責任者、海外通信事業者の価格設定の責任者、企業の世界的な音声・会議に関する事業開発担当の取締役、イノベーション及びリサーチに関するエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントの首席補佐官及びグローバル・エンタープライズ・ネットワークのヴァイス・プレジデントであった。2019年7月以降、同氏は、オレンジ・ビジネス・サービスにおけるカスタマー・サービス及びオペレーションのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントであり、全ての地域をカバーする24x7モデルを通じて幅広い種類のビジネス・ソリューションをシームレスに策定、構築及び運営する8,600人の多文化チームを率いる責任を有していた。同氏は、2022年1月にオレンジ・ビジネス・サービスの臨時最高経営責任者に任命され、その後2022年5月に現在の地位が確定された。パリ・サンジェルマン・サッカー・クラブのセミプロの元選手として、Aliette Mousnier-Lompré氏は、今日、団体競技における同氏の経験をチームを率いるための真の資産にしている。同氏は、パリ政治学院の国際ビジネスの修士号を有しており、またカリフォルニア大学バークレー校でも学んだ。
Yasser Shaker氏は、2025年7月1日以降、オレンジ中東及びアフリカのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者である。同氏は特に困難な期間中の2018年にオレンジ・エジプト(OEG)の最高経営責任者に就任し、大規模な転換を成功裏に主導して成長を再活性化し、収益性を回復し、現在33百万超の顧客に対応するOEGの市場での地位を強化した。同氏は、電気通信分野で28年に及ぶ経験を有し、多国籍レベルと国レベルの経営に関する専門知識を持つ。オレンジ中東及びアフリカのCTIOも務め、当グループのデジタル戦略の実行において重要な役割を果たした。同氏は、若者の育成に情熱を持ち、現在はいくつかの大学及び機関の理事長及び理事を務めている。MBAを取得した電気通信エンジニアであり、4つの言語を話す。
Elizabeth Tchoungui氏は、オレンジのCSR担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントである。同氏は、Lead the Future戦略計画の目標に従って、当グループの社会及び環境責任の方針を監督している。同氏は、フランス人及びカメルーン人の両親の間に米国で生まれ、カメルーン、ベルギー及びイタリアで育った。ジャーナリストとして教育を受け、France Télévisions、France 24、TV5 Mondeといった主要な国内外メディアで要職を務めてきた。同氏はまた、以下をはじめとする数冊の本を執筆している。同氏の自閉症のある子息を描いたLe jour où tu es né une deuxième fois(Flammarion)、イタリア語に翻訳され、カメルーンの中等学校及び大学で教えられているJe vous souhaite la pluie(Plon)、及びサヘル地域におけるテロリズムを背景とした小説であるBamako Climax(Plon)などがある。同氏は、2021年からCapital Fillesの会長を務めている。この協会は、労働者階級地域及び農村地域出身の若い女性のキャリア選択及びビジネス社会との出会いを支援するために、オレンジが2012年に設立した。同氏は、MEDEFインターナショナルの国際金融機関部門の共同チェアー、オレンジ及びCité des Télécomsの財団並びにThéâtre du Châteletの理事でもある。Elizabeth Tchoungui氏は、リールのÉcole Supérieure de Journalismeの卒業生であり、フランスの国家功労勲章及び芸術文化勲章のシュヴァリエを受勲している。
Michaël Trabbia氏は、2023年4月3日よりOrange Wholesale担当のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼最高経営責任者を務めている。同氏は、2001年にARCEPにおいて、特に移動体通信ライセンスの配分及び管理を行うことでキャリアをスタートさせた。2004年に、同氏は、Minister for European Affairsのオフィスの技術顧問に任命され、その後2005年に、Minister for Regional PlanningのオフィスにICT及び欧州の技術顧問として入った。2007年に、同氏は、TDF(フランスにおけるネットワーク及びインフラ事業者)に入社した。そこで同氏は、戦略及び開発担当の取締役を務めた。2009年7月に、同氏は、Minister for Industryの首席補佐官及び工業セクター部門の責任者に任命された。同氏は2011年1月にオレンジ・グループに入社した。同氏は最初に、広報担当のグループ取締役を務め、その後2014年7月に、オレンジの会長兼最高経営責任者に報告を行う取締役、当グループの経営委員会秘書官に任命された。2016年9月に、同氏は、オレンジ・ベルギーの最高経営責任者に任命され、顧客中心の「大胆な挑戦者」の位置付けが功を奏して、同社を成長路線に乗せる支援をした。同氏は、2020年9月1日に当グループの経営委員会に加わり、2023年4月2日まで当グループの最高技術・イノベーション責任者を務め、オレンジ・イノベーション部門を監督していた。同氏は、エコール・ポリテクニーク及びTélécom ParisTechの卒業生で、工業経済学の大学院ディプロマを取得している。
Bruno Zerbib氏は、2023年6月1日以降、オレンジ・イノベーション事業体のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントを務めている。同氏は、1998年にシリコンバレーにおいてキャリアをスタートさせ、Hewlett Packard、次いでシスコにおいて複数の役職に就いた。同氏は、2012年にYahooに移り、月10億人以上のユーザーの対応を可能にするクラウド・ネイティブ・プラットフォームへの同社の変革を導いた。2017年、Bruno Zerbib氏は技術及びIT担当の取締役としてAlticeに入社した。同氏は、Alticeグローバル・エンジニアリング・イノベーション部門の中で、Alticeの全ての子会社のために、拡張されたテレビ経験、テクノロジー・パートナーシップ及びネットワーク変革などの重要な課題に取り組んだ。2018年に同氏は技術及びデジタル最高責任者としてSchneider Electricに入社し、Schneider Electricの顧客に対して、より効率的でサステナブルな技術ソリューションを提供した。特に、同氏はクラウド、人工知能及び産業用IoTの利用を進展させた。Bruno Zerbib氏は、TélécomSud Paris及びパリ・シテ大学の卒業生であり、同氏はコンピューター・サイエンスを専攻していた。
(iv) 取締役及び役員の役職
2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、当社が知る限りにおいて、取締役会の全ての構成員は、務める役職の数に関する、Afep-Medefコードの第20条に規定された基準を満たしている。
Jacques Aschenbroich氏
| 現在の役職 オレンジ取締役会取締役兼会長(2) BNP Paribas取締役、ガバナンス・指名・CSR委員会委員長、会計委員会構成員(2) TotalEnergies筆頭独立取締役、ガバナンス及び倫理委員会委員長、報酬委員会及び戦略委員会構成員(2) オレンジ基金会長(1) Valeo名誉会長(2) フランス=米国財団会長 過去5年間のその他の役職 Valeo取締役兼会長兼最高経営責任者(2) Veolia Environnement取締役(2)、リサーチ・イノベーション・持続可能な開発委員会委員長及び会計及び監査委員会構成員 École Nationale Supérieure Mines ParisTech取締役会会長 フランス・日本ビジネスクラブ共同会長 フランス・サステナブル・ファイナンス研究所(Institut de la Finance Durable)副所長 |
Christel Heydemann氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼最高経営責任者(2) Canal+ SAの監査役会メンバー(2) 海外 Medi Telecomの取締役会におけるオレンジの子会社(Atlas Countries Support)の常任代表(1)(モロッコ) |
| 過去5年間のその他の役職 |
| オレンジ監査委員会構成員 Schneider Electric France SAS会長兼取締役 Schneider Electric Industries SAS取締役 Schneider Electricの欧州及びフランス運営担当最高経営責任者兼経営委員会構成員(2) France Industries取締役 GIMELEC会長 Rexecode取締役 |
Valérie Beaulieu氏
| 現在の役職 オレンジ取締役兼監査委員会構成員(2) 海外 フランスの外国貿易アドバイザー(スイス、シアトル及びシンガポール・イノベーション担当取締役) フレンチテック諮問委員会(スイス)の構成員 Etraveliグループ(スウェーデン)の取締役 過去5年間のその他の役職 ISS A/C取締役兼監査及びリスク委員会構成員(2) Adeccoグループ(2)(スイス)の営業及びマーケティング担当最高責任者 Pontoon(Adeccoグループの子会社)(米国)のプレジデント |
Alexandre Bompard氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼戦略及び技術委員会構成員(2) Carrefour会長兼最高経営責任者(2) Fondation Carrefour会長 国立政治学財団理事 フランス商業・流通業連盟(Fédération Française du Commerce et de la Distribution)会長 フランス私企業協会(Association Française des Entreprises Privées)理事 過去5年間のその他の役職 該当なし |
Pierre Chaussoneaux氏
| 現在の役職 |
| オレンジの取締役兼GCSERC(2)構成員 過去5年間のその他の役職 該当なし |
Vincent Gimeno氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼戦略及び技術委員会構成員(2) |
| 過去5年間のその他の役職 |
| 該当なし |
Gilles Grapinet氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼監査委員会委員長(2) Younited SA取締役兼監査委員会委員長 Énergie Jeunes(非営利団体)理事会構成員 AlphaOmega Foundation理事会構成員 海外 Younited Financials(ルクセンブルク)独立取締役兼監査委員会委員長(2) |
| 過去5年間のその他の役職 |
| Worldline取締役会会長兼最高経営責任者、同社の戦略及び投資委員会構成員兼社会環境責任委員会構成員(2) EquensWorldline SE(オランダ)監査役会会長 Saint Louis Ré SA(ルクセンブルク)取締役 Worldline IGSA取締役会会長 Younited SA監査役会議長 Worldline Bidco 1取締役会会長 Worldline Co Ltd(中国)スーパーバイザー Worldline Payone Holding GmbH(ドイツ)の株主委員会委員長 Worldline Corporate Foundation会長 EDPIA(欧州デジタル支払産業協会)副会長 EPI Company取締役会におけるWorldlineを代表する取締役 |
Anne-Gabrielle Heilbronner氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼GCSERC委員長(2) Publicis groupセクレタリー・ジェネラル(2) Publicis Groupe Services会長 Publicis Ré取締役兼最高経営責任者及び主要株主対応機能担当 Sanef取締役兼監査委員会委員長 Somupi取締役 Régie Publicitaire des Transports Parisiens Metrobus Publicité (METROBUS)の取締役会におけるMulti Market Services France Holdings代表 Multi Market Services France Holdingsの経営委員会構成員 ユダヤ芸術歴史博物館取締役 Aspen Institute社長 海外 Publicis Foundation(米国)取締役会会長 Sapient Corporation(米国)取締役 Publicis Groupe Holdings B.V.(オランダ)取締役 Publicis Limited(英国)取締役 Publicis Live SA(スイス)取締役兼会長 過去5年間のその他の役職 JG Capital Management取締役 WEFCOS取締役会におけるMulti Market Services France Holdings代表 US International Holding Company, Inc.(米国)取締役 Publicis Groupe Investments B.V.(オランダ)取締役 Publicis Holdings B.V.(オランダ)取締役 Publicis Groupe経営委員会構成員(2) WEFCOS(経済社会女性フォーラム)会長 Chargeurs取締役(2) BBH Holdings Limited(英国)取締役 |
Anne Lange氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼GCSERC構成員(2) Pernod Ricard取締役、監査委員会及び指名及びガバナンス委員会構成員(2) Peugeot Invest取締役、投資委員会及びガバナンス・指名・報酬監査委員会構成員(2) 海外 ADARA(ベルギー)マネージング・パートナー |
| 過去5年間のその他の役職 |
| Inditex(スペイン)取締役、監査委員会、指名委員会及びCSR委員会構成員(2) |
Momar Nguer氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼GCSERC構成員(2) Emerging Capital Partners(ECP)取締役 Meridiamアドバイザリー・ボード構成員 Mnguer Advisory SAS会長 Holding Nguer会長 ERANOVE取締役 海外 Sea Invest(ベルギー)取締役 Terminal Petrolier Dakar(セネガル)取締役 Arise P&L Limited(英国)取締役 A.P. Moller Capital(デンマーク)アドバイザリー・ボード構成員 Managem(モロッコ)独立取締役 |
| 過去5年間のその他の役職 |
| TotalEnergies会長及び最高経営責任者のアドバイザー(2) Lafarge Holcim Maroc(モロッコ)取締役兼監査委員会委員長 NMA(セネガル)取締役 |
Frédéric Sanchez氏
| 現在の役職 |
| オレンジ取締役兼戦略及び技術委員会委員長(2) Fives会長(3) Bureau Veritas取締役兼監査及びリスク委員会構成員(2) Théa Holding SAS監査役会構成員 MEDEFインターナショナル会長 全国産業評議会(CNI)未来の産業連盟名誉会長 在外フランス商工会議所(CCI France International(CCI FI))会長 海外 STMicroelectronics(オランダ)の監査役会構成員(2) 過去5年間のその他の役職 Compagnie des Gaz de Pétrole Primagaz SAS取締役 未来の産業部門のためのソリューション(SIF)の名誉会長 |
Thierry Sommelet氏
| 現在の役職 |
| オレンジの取締役会におけるBpifrance Participations常任代表兼オレンジ戦略及び技術委員会構成員(2) Worldline取締役、報酬委員会、指名委員会並びに戦略及び投資委員会構成員(2) Vantiva SAの取締役会におけるBpifrance Participations常任代表、Vantiva SAガバナンス及び社会的責任委員会構成員及び監査委員会構成員(2) IDEMIA Group SASの監査役会におけるBpifrance Investissement代表 IDEMIA France SASの取締役会におけるBpifrance Investissement常任代表 Worldline Corporate Foundation理事 過去5年間のその他の役職 Technicolor Creative Studiosの取締役会におけるBpifrance Participationsの常任代表兼同社の報酬委員会構成員(2) Soitec取締役(2) Talend取締役(2) |
Hélène Marcy氏
| 現在の役職 |
| 本報告書提出日現在不明 |
| 過去5年間のその他の役職 |
| 本報告書提出日現在不明 |
Nadia Zak Calvet氏
| 現在の役職 |
| 本報告書提出日現在不明 |
| 過去5年間のその他の役職 |
| 本報告書提出日現在不明 |
Guillemette Kreis氏
| 現在の役職 |
| 本報告書提出日現在不明 |
| 過去5年間のその他の役職 |
| 本報告書提出日現在不明 |
(1) オレンジが持分を所有する会社。
(2) 上場会社における地位。
(3) FIVESグループのフランス及び海外の非上場子会社において複数の役職に就いている。
全ての取締役及び役員の勤務先住所は、各人の地位に関して、オレンジSAの本店(第2「2 沿革」「登記上の住所」を参照のこと。)である。
(v) 取締役、役員及び上級管理職の報酬
1 役員に支払われた報酬及び給付に関する取締役会報告
当社は、一般に、特に報酬に関しては、Afep-Medefの2022年12月付の上場会社コーポレート・ガバナンス・コードを参照する。
この報告は、2025年12月31日に終了した事業年度に取締役及び役員に支払われた又は同事業年度に関して、付与された全ての種類の報酬及び給付の項目別の合計額、並びにフランス商法第L.22-10-8条第1項に従い、任期を根拠とする取締役及び役員の報酬方針を示している。
この報告は、GCSERCの支援の下で作成された。
1.1 業務執行役員及び非業務執行役員の報酬の方針
業務執行役員の報酬方針は、当グループの戦略的ガイドラインに即している。これは、当社が必要とする人材の獲得、動機付け及び維持のための経営上の手段であるだけでなく、株主その他の利害関係者の期待に応えるものである。
役員報酬方針は、適用ある法律(特にフランス商法第L.22-10-8条及びL.22-10-9条)及びAfep-Medefコードの勧告を考慮し、GCSERCの提言に基づき取締役会が定める。
ガバナンス
取締役及び役員の報酬及び評価に関する一般原則及び基準については、GCSERCが立案・審査し、その後、GCSERCから提言を受けた取締役会が決定を行う。
GCSERCは、取締役及び役員の報酬の位置付けを評価するために外部のベンチマークを使用する場合がある。この点で、報酬の水準及び構成が、規模や複雑性が同等な企業に対して競争力を有するものであることを確保するために、役員報酬の専門会社の援助を受け、調査が定期的に実施される。同等な企業とは、電気通信及びデジタル転換において当グループと競合するフランス国内外に拠点を置く企業並びにフランス政府が過半数以下の資本を保有するサービス会社を含む。
GCSERCは、変動年間報酬や業績連動株式の付与に係る長期奨励給制度(LTIP)、さらにより一般的には、内部支払割合の変動の分析を用いたオレンジの報酬パッケージのバランスの観点から、当社の業務執行役員及びその他の上級管理職の報酬方針の適切な並びを確保する。
年間及び複数年変動報酬目標は、第3「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「財務目標」に記述されている財務目標に沿っており、非財務目標の場合は、新たなTrust the Future戦略計画のガイドラインに沿ったものとなっている。
役員は、自身の報酬に関しては取締役会の議論に参加できない。
業務執行役員(最高経営責任者及び最高経営責任者代行)の報酬の構成
業務執行役員の報酬の構成は、主として固定報酬、年間変動報酬、複数年変動報酬及び補完的な退職給与制度から成り立っている。
固定報酬
役員の固定報酬は以下に基づく。
・ 責任の重要性及び複雑性。
・ 当該様々な地位に就いている個人の経験及び経歴。
・ 同等の地位に対する市場分析。
年間変動報酬
年間変動報酬の目的は、取締役会がグループの戦略的ガイドラインに則して各役員に設定した年間業績目標の達成に向け、業務執行役員を動機付けることである。Afep-Medefコードに従い、可能性のある変動報酬額は固定報酬に対する比率で表示される。
変動報酬は、財務的指標及び非財務的指標(その両者によって期待される全体的業績が反映される)に適用される業績の水準によって決まる。変動報酬は全体的に非財務指標を含む量的業績評価指標に基づいている。
複数年変動報酬
オレンジは、業務執行役員に複数年変動報酬として業績連動株式制度(長期奨励給制度又はLTIP)を提供している。この制度は、財務、市場、社会及び環境面の目標の達成を条件としており、人材を定着させ、業務執行役員の報酬を当社株主と一層合致させる、市場慣行に沿ったものである。経営委員会のメンバー及び当グループで主要な地位を有するオレンジ・グループの従業員もその制度の対象である。
業績条件に加え、最終的な株式付与については、業績条件評価の完了する日において在職中の業務執行役員が対象となる。受益者は、こうして彼らに付与された株式の少なくとも50%を、登録株式の形で、任期終了まで保有しなければならない。
取締役会は、受益者の職務が終了した場合に、当該受益者が未付与の業績連動株式を保持可能か否かについて決定することができる。その場合、付与される可能性のある業績連動株式数の上限は、その従業員が当社に在籍した期間の長さに対する日割り計算による。
複数年金銭的インセンティブ変動報酬制度の利用について、将来的に、制度改正又はその他の事情により、当社が業績連動株式制度を利用することが困難又は不可能となった場合、再度検討する可能性がある。
オレンジの子会社における役職の保有
業務執行役員は、当グループの企業の役職を務めることが求められる場合がある。そのような場合、彼らはその務めた役職に関する取締役に割り当てられる報酬(例えば「出席報酬」)を受け取らない。
補足的年金制度
必須の及び補足的な年金制度のほかに、補足的年金制度が業務執行役員向けに提供されてきた。この制度の下で、当社は毎年マッチング拠出金を支払う。その半額は、確定拠出型年金制度(「第82条」制度)に基づき第三者機関に支払われる保険料で構成され、半額は、この制度への加入は即時の課税を生じるため、現金で構成される。この拠出金は、固定報酬及び変動報酬の20%を基準に算出される。第三者機関に支払われる保険料は給与とみなされるため、現物給付として扱われる。
会社都合による職務の終了又は会社都合による失職に関連する制度
当社は最高経営責任者を採用する際に、Afep-Medefコードの勧告に従って当社と雇用契約を締結していなかった前任者の報酬パッケージには同氏が失職した場合の解雇手当(失業手当に相当する所得代替手当を含む。)が含まれていなかったが、これは市場慣行と合致していないことを認識した。Christel Heydemann氏(現任)についても同様である。このため取締役会は、GCSERCの提言に基づき、解雇手当、競業避止契約並びに事業主及び役員向け補償保険(Association pour la Garantie Sociale des Chefs et Dirigeants d’Enterprise - GSCとの契約による民間失業保険)を、最高経営責任者となるChristel Heydemann氏のために制定することを決定した。
Afep-Medefコードの勧告に従って、支払われる解雇手当、競業避止報酬並びに事業主及び役員向け補償保険は、2年分の報酬(年間固定報酬及び変動報酬)を超えないこととなった。
会社都合による失職のためにGSCに支払われる保険料は給与とみなされ、人件費では現物給付として扱われることに留意すること。
当社の証券取引委員会(SEC)への登録義務が終了したことにより、オレンジは、米国の上場企業に対する米国の規制によって規定されるクローバック制度の対象外となった。その結果、同制度はもはやオレンジには適用されない。
非業務執行役員(非兼任取締役会会長)の報酬の構成
固定報酬
非兼任取締役会会長の固定報酬は、比較可能な企業の報酬水準及び委員会の構成を比較して設定される。
取締役に分配される報酬(例えば「出席報酬」)
取締役会は、業務に応じて、取締役間の報酬がどのように配分されるかを決定する(例えば「出席報酬」)。取締役会は、非兼任取締役会会長が取締役としての報酬を受領しない旨を決定することができる(「2.2 取締役の報酬の方針」を参照のこと。)。
非業務執行取締役会会長は、その他のいかなる報酬(特に変動報酬又は業績連動株式)も受領しない。
その他の事項
現物給付
役員は、希望した場合、運転手付きの社用車、並びにインターネット又は電話へのアクセス及びIT機材を含む、職務の遂行に必要な機材が提供される。
業務執行役員のための「第82条」補足的年金制度に基づき当社が支払った保険料は、GSCに支払った会社都合による失職のための保険料とともに給与とみなされ、人件費においては現物給付として扱われることに留意すること。
さらに、職務の遂行に当たり役員が負担した費用は、領収書の提示を受け次第、当社が払い戻しを行う。
そ の 他
業務執行役員は、オレンジ・グループにおいて、加入済の従業員と同様の条件の下、死亡・障がい及び補足的な健康保険制度に加入している。
1.2 2025年に役員に支払われた又は分配された報酬額
以下の表1から表11は、Afep-Medefコード別表4において推奨されている標準的な表示形式に沿っている。
各業務執行役員に分配された報酬、ストックオプション及び株式の概要(表1)
| (単位:ユーロ) | 2025年 | 2024年 |
| Christel Heydemann氏 | ||
| 当事業年度に係る分配された報酬額(内訳は表2)(1) | 2,399,681 | 2,222,547 |
| 当事業年度中に分配されたオプションの評価額 | - | - |
| 当事業年度中に分配されたLTIP業績連動株式の評価額(2) | 758,800 | 444,500 |
| 他の長期報酬制度の評価額 | N/A | N/A |
| 合計 | 3,158,481(3) | 2,667,047 |
N/A:該当なし。
(1) 該当する場合は、日割り計算された報酬。
(2) 付与された業績連動株式の同等価値は、それらの付与日におけるIFRS公正価値である(表6「当事業年度中に当社又はグループ会社によって各業務執行役員に付与された業績連動株式」を参照のこと。)。
(3) Christel Heydemann氏の報酬総額に含まれる気候関連の配慮は、二酸化炭素排出量削減目標率(スコープ1及び2)に相当し、当該報酬の8.3%となっている。これは、変動報酬及びLTIP総額の14%に相当する。
各業務執行役員に支払われた報酬の概要(表2)
| 総額 | 2025年 | 2024年 | ||
| 当事業年度に係る分配された額 | 当事業年度中の 支払額 | 当事業年度に係る分配された額 | 当事業年度中の 支払額 | |
| (単位:ユーロ) | ||||
| Christel Heydemann氏 | ||||
| 固定報酬 | 900,000 | 900,000 | 900,000 | 900,000 |
| 年間変動報酬 | 1,114,200 | 935,100 | 935,100 | 938,700 |
| 繰延べ報酬「第82条」受益者に直接支払い(50%)(2) | 183,510 | 183,510 | 183,870 | 183,870 |
| 特別報酬 | N/A | N/A | N/A | N/A |
| 出席報酬(1) | N/A | N/A | N/A | N/A |
| 現物給付(繰延べ報酬「第82条」を含む。)生命保険制度へ支払い(50%)(2) | 201,971 | 201,971 | 203,577 | 203,577 |
| 合計 | 2,399,681 | 2,220,581 | 2,222,547 | 2,226,147 |
N/A:該当なし。
(1) Christel Heydemann氏は、業務執行役員の職務に関する「出席報酬」の権利を放棄した。オレンジの最高経営責任者に任命されるまで、Christel Heydemann氏には当社の取締役としての役割に対する「出席報酬」が配分された。
(2) 確定拠出年金制度(「第82条」制度)の一部として、Christel Heydemann氏は、2022年4月4日以降、現金で給付を受けている。これは、この制度への加入によって即時の課税が生じるためである。この現金は、固定報酬及び変動報酬の20%を基準に算出される拠出金の50%に相当する(「1.1 業務執行役員及び非業務執行役員の報酬の方針」を参照のこと。)。
年間固定報酬
2025年5月21日の株主総会において、決議事項第10号(事前セイ・オン・ペイ)に従い、2025年の最高経営責任者の報酬方針が承認された。Christel Heydemann氏の年間固定報酬は900,000ユーロに設定された。
年間変動報酬
2024事業年度に関して、Christel Heydemann氏は、2025年に変動報酬935,100ユーロを受領した。2025年5月21日の株主総会においてこれらの金額が承認された(事後の「セイ・オン・ペイ」)。
2024事業年度にChristel Heydemann氏は、達成された目標に基づき年間固定報酬の100%、最大150%の変動業績関連報酬を受領した。
2025年の目標及び達成された結果
2025事業年度に、業務執行役員の年間変動報酬は、当グループの成長性(収益レベル)、収益率(通信事業及びEBITDAaLによる有機的キャッシュ・フロー)、サービスの質並びに社会及び環境パフォーマンスに焦点を合わせた5つの指標の加重平均に基づいている。期待される業績の水準は、当グループの予算に基づく財務指標を用いて取締役会により設定された。
各基準について、達成率によって、閾値、目標又は上限値に達したか否かに応じて支払われる変動報酬の金額が設定される。支払水準は、それらの限度の間の比例配分で計算される。
収益(10%)
2025年に業務執行役員に設定された収益目標(比較可能ベース)は、当グループの予算に沿っていた。予算を73百万ユーロ下回る結果となり、この指標の達成率は75.6%である。
通信事業による有機的キャッシュ・フロー(20%)
2025年に業務執行役員に設定された通信事業による有機的キャッシュ・フローの目標は、当グループの予算に沿っていた。通信事業による有機的キャッシュ・フローは3,653百万ユーロとなり、この指標の達成率は117.6%である。
EBITDAaL(20%)
2025年に業務執行役員に設定されたEBITDAaLの目標は、当グループの予算に沿っていた。EBITDAaLは12,470百万ユーロとなり、この指標の達成率は124.9%である。
B2C及びB2Bサービスの質(17%)
顧客経験の指標は2つの下位指標に分類される。1つは、大衆市場顧客経験(B2C顧客調査)で、結果の75%を占め、2つ目はグローバルB2B顧客経験(B2B顧客調査)で、結果の25%を占める。
B2C及びB2B下位指標は、顧客による平均推薦スコア(MRS)である。これらの調査は、フランス、欧州地域及びMEA地域の数ヶ国において、また、オレンジ・ビジネスのB2B顧客に対して実施されている。地理的及び機能的測定の範囲については、2024事業年度から比較的変化はない。
2025年のB2C指標の目標は83であり、実際は83.7であった。B2B指標については、目標は7.93であったが、実際は8.04であった。
B2C指標の達成率は117.5%である。B2B指標の達成率は136.7%である。
社会及び環境パフォーマンス(33%)
目標は、以下の3つのCSR要素において全般的に進展を遂げることであった。
・ Voice-up従業員エンゲージメント調査を16.50%とする。このCSRパフォーマンスの基準は、オレンジのような団体にとって、引き続き極めて需要であり、当グループはその評価のために独立した会社を引き続き利用する。調査結果は、2つのテーマにに基づいて分析される。
・ 8.25%について、目標参加率は73%、達成率は79%であった。この指標の達成率は150%であった。
・ 8.25%について、コミットメント率目標は72%、達成率は74%であった。この指標の達成率は150%であった。
・ 8.25%について、優先研修率目標は95%、達成率は96.9%であった。この指標の達成率は119%であった。
・ 8.25%について、二酸化炭素排出量目標削減率(スコープ1及び2)は-40.4%、達成率は-49%であった。この指標の達成率は150%であった。
2025年の年間変動報酬の金額
Christel Heydemann氏の達成率
| 基準 | 加重 | 2025年業績目標 | 記録 | |||
| 閾値 | 目標 | 最大 | ||||
| 達成率 | 0% | 100% | 150% | |||
| 収益 | 10.00% | 予算-300百万ユーロ | 予算 | 予算+300百万ユーロ | 7.6% | |
| 有機的キャッシュ・フロー | 20.00% | 予算-150百万ユーロ | 予算 | 予算+150百万ユーロ | 23.5% | |
| EBITDAaL | 20.00% | 予算-150百万ユーロ | 予算 | 予算+150百万ユーロ | 25.0% | |
| B2Cサービスの質 | 12.75% | 81 | 83 | 85 | 15.0% | |
| B2Bサービスの質 | 4.25% | 7.78 | 7.93 | 8.08 | 5.8% | |
| Voice-up従業員エンゲージメント調査 | ||||||
| 参加率 | 8.25% | 70% | 73% | 76% | 12.4% | |
| 従業員エンゲージメント率 | 8.25% | 70% | 72% | 74% | 12.4% | |
| 優先研修率 | 8.25% | 90% | 95% | 100% | 9.8% | |
| 二酸化炭素排出量削減率(スコープ1及び2) | 8.25% | -38.6% | -40.4% | -42.2% | 12.4% | |
| 合計 | 100.00% | 123.8% | ||||
業務執行役員のそれぞれの年間変動報酬目標にこれらの達成率を適用すると、以下の2025年の金額の通りとなる。
| 業務執行役員 | 固定報酬 (ユーロ) | 目標 (%) | 達成率 (%) | 変動報酬 支払予定 (ユーロ) | 支払率(%) |
| Christel Heydemann氏 | 900,000 | 100.0% | 123.8% | 1,114,200 | 123.8% |
業績連動株式報酬制度(LTIP)
2023年から2025年のLTIPの結果
この制度の業績条件は、以下の4つの指標を用いて測定される。
・ 制度の期間中におけるオレンジの株主総利益率(TSR)とストックス欧州600電気通信指数のTSRとの相対的変動(30%)。
・ 3事業年度にわたり蓄積される、同制度が規定する有機的キャッシュ・フロー(40%)。
・ 2015年と比較した二酸化炭素排出量の削減(20%)。
・ 当グループの経営陣ネットワークにおける女性の割合(10%)。
株主総利益率(TSR)
検討対象期間のオレンジのTSRは75%であり、同じ期間のストックス欧州600電気通信指数TSR(45%)を上回ったことから、この指標の達成率は100%(全体の30%)となる。
通信事業による有機的キャッシュ・フロー
2023年から2025年の期間の通信事業による累積有機的キャッシュ・フローは106.86億ユーロであり、目標の108.35億ユーロを下回ったものの、市場に対して公表されたガイダンスを上回ったことから、この指標の達成率は94.5%(全体の37.8%)となる。
2015年と比較した二酸化炭素排出量の削減
2015年と比較した二酸化炭素排出量の削減は、目標の30%削減に対し49%だったことから、この指標の達成率は100%(全体の20%)となる。
当グループの経営陣ネットワークにおける女性の割合
2025年12月31日現在の割合は、目標の35%に対し36%だったことから、この指標の達成率は100%(全体の10%)となる。
オレンジの株式数における2023年から2025年のLTIPの評価
4つの指数の結果を加算したことにより、結果は97.8%となった。
| 2025年12月31日時点の在職中の業務執行役員 | 目標 | 達成率 (%) | 2023年から2025年のLTIP 取得株式 |
| Christel Heydemann氏 | 70,000 | 97.8% | 68,460 |
2025年の現物給付の内訳
2025年に業務執行役員は、以下の現物給付を受けることができた。
| 現物給付 | 社用車 | インターネット/電気通信 | GSC | 補足的年金制度 (第82条) |
| Christel Heydemann氏 | × | × | × | × |
内部支払割合
2025年の内部支払割合及び過去4年の株式割合は、Afep提言に沿って公表されている。
・ 選択された組織:フランス国内での正規契約従業員の80.6%(社員66,957人)を占めるオレンジSA。
・ 範囲:全ての民間従業員又は公務員(前年度及び当年度を通して在職している国籍離脱者を除く公務員)。
・ 検討対象の報酬:報酬(パートタイム従業員のフルタイム従業員相当のもの)、総額ベースで当年度に支払われた現物給付、IFRS上に従った公正価値で評価された当年度に分配されたLTIP。
・ 関係者:会長兼最高経営責任者のStéphane Richard氏及び最高経営責任者代行のRamon Fernandez氏の2人は、2023年にはもはや取締役及び役員ではなかったが、明確にするため、両氏の計算に用いた情報は含まれている。
| 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| Stéphane Richard氏 | |||||
| 報酬における変化(%) | -4.13% | -33.00% | N/A | N/A | N/A |
| 平均値に対する割合 | 31.86 | 21.07 | N/A | N/A | N/A |
| 中央値に対する割合 | 36.01 | 23.83 | N/A | N/A | N/A |
| Christel Heydemann氏 | |||||
| 報酬における変化(%) | N/A | N/A | 81.4%* | 10.3% | 11.6% |
| 平均値に対する割合 | N/A | 23.76 | 42.81 | 44.23 | 47.99 |
| 中央値に対する割合 | N/A | 26.87 | 47.87 | 49.12 | 53.03 |
| Ramon Fernandez氏 | |||||
| 報酬における変化(%) | -4.83% | 24.16% | N/A | N/A | N/A |
| 平均値に対する割合 | 17.37 | 21.17 | N/A | N/A | N/A |
| 中央値に対する割合 | 19.64 | 23.93 | N/A | N/A | N/A |
N/A:該当なし。
* 2022年と2023年の報酬及び割合の比較には意味がない。実際、Christel Heydemann氏は2022年4月4日に就任したため、2022年には、固定年間報酬の約12分の9のみを受け取り、変動報酬は受け取らなかった。
業績における変化
| IFRSに基づく数値 (単位:百万ユーロ) | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
| (実績ベース) | |||||
| 収益 | 42,522 | 43,471 | 44,122 | 40,260 | 40,396 |
| 増減率(%) | 0.6% | 2.23% | 1.50% | (8.75)% | 0.34% |
| EBITDAaL | 12,566 | 12,963 | 13,035 | 12,109 | 12,470 |
| 増減率(%) | (0.9)% | 3.16% | 0.55% | (7.10)% | 2.98% |
| 営業利益(損失) | 2,521 | 4,801 | 4,969 | 5,116 | 3,422 |
| 増減率(%) | (54.3)% | 90.44% | 3.49% | 2.95% | (33.11)% |
各非業務執行役員に支払われた報酬の概要(表3)
会長兼最高経営責任者の役職は2022年4月4日以降分離され、その時点で、Christel Heydemann氏が最高経営責任者(業務執行役員)に任命され、Stéphane Richard氏が分離された取締役会会長(非業務執行役員)に就いた。その後2022年5月19日の株主総会終了時に、Jacques Aschenbroich氏が取締役会会長(非業務執行役員)に任命された。
| 総額 (単位:ユーロ) | 2025年 | 2024年 | ||
| 当事業年度に係る 支払 予定額 | 当事業年度中の 支払額 | 当事業年度に係る 支払 予定額 | 当事業年度中の 支払額 | |
| Jacques Aschenbroich氏 | ||||
| 報酬(固定及び変動)(1) | 450,000 | 450,000 | 450,000 | 450,000 |
| その他の報酬(2) | - | - | - | - |
| 現物給付 | 9,369 | 9,369 | 9,031 | 9,031 |
| 合計 | 459,369 | 459,369 | 459,031 | 459,031 |
(1) 非業務執行取締役役会会長(非兼任職務)の職務には年間固定報酬のみが支払われる(該当する場合は日割り計算)。
(2) Jacques Aschenbroich氏は、取締役としての「出席報酬」は受け取らない。
年間固定報酬
2025年5月21日の株主総会でなされた決定に従い、取締役会会長(非業務執行役員)としてのJacques Aschenbroich氏に対する報酬の支払いは変わらず450,000ユーロのままであった。
年間変動報酬
Jacques Aschenbroich氏は、非業務執行役員として年間又は複数年変動報酬を受給する資格はない。
取締役会会長は、当社が提供する社用車を利用することができる(「1.1 業務執行役員及び非業務執行役員の報酬の方針」を参照のこと。)。
当事業年度中に当社又はグループ会社によって各業務執行役員に付与されたストックオプション(表4)
2025事業年度中、オレンジSAその他のいずれの当グループの会社も、ストックオプションを当社の業務執行役員に付与していない。
当事業年度中に各業務執行役員により行使されたストックオプション(表5)
該当事項なし。
当事業年度中に当社又はグループ会社によって各業務執行役員に付与された業績連動株式(表6)
当社の業務執行役員は、オレンジSAが付与する業績連動株式のみを受け取ることができる(そのような報奨が該当する場合)。
| 業務執行役員 | 付与日 | 付与された株式数 | 付与の価値 (ユーロ) (IFRS公正 価値) | 株式の 付与日 | 一部の処分が可能となる最初の日(1) | 業績 条件 |
| Christel Heydemann氏 | 2025年7月28日 | 70,000 | 758,800 | 2028年3月31日 | 50% 2028年4月1日時点 | あり |
(1) Afep-Medefコードの勧告及び彼らに適用される制度の規則に従い、業務執行役員は、最後に付与された株式の少なくとも50%を任期満了まで保有しなければならない。
注意:2025事業年度中にChristel Heydemann氏に付与される業績連動株式の割合は株式資本の0.0026%を占める。
当事業年度中に各役員に付与された業績連動株式(表7)
| 業務執行役員 | 制度 | 取得可能となる株式数(1) |
| Christel Heydemann氏 | 2022年から2024年のLTIP | 70,000 |
N/A:該当なし。
(1) Afep-Medefコードの勧告及び彼らに適用される制度の規則に従い、業務執行役員は、これらの取得可能な株式の少なくとも50%を任期満了まで保有しなければならない。
過去のストックオプションの付与(表8)
最後のオレンジSAストックオプション・プランは、2017年5月21日に満期を迎えた。
過去の業績連動株式の付与(表9)
| 2021年から 2023年のLTIP | 2022年から 2024年のLTIP | 2023年から 2025年のLTIP | 2024年から 2026年のLTIP | 2025年から 2027年のLTIP | |
| 株主総会開催日 | 2021年5月18日 | 2022年5月19日 | 2023年5月23日 | 2024年5月22日 | 2025年5月21日 |
| 取締役会開催日 | 2021年7月28日 | 2022年7月27日 | 2023年7月25日 | 2024年7月23日 | 2025年7月28日 |
| 付与された無償株式の総数 | 1,813,000 | 1,835,000 | 1,938,850 | 2,738,000 | 2,866,117 |
| うち、Christel Heydemann氏分 | N/A | 70,000 | 70,000 | 70,000 | 70,000 |
| 取得日 | 2024年3月31日 | 2025年3月31日 | 2026年3月31日 | 2027年3月31日 | 2028年3月31日 |
| Christel Heydemann氏(業務執行役員)による処分が可能となる最初の日 | N/A | 50% 2025年4月1日時点 | 50% 2026年4月1日時点 | 50% 2027年4月1日時点 | 50% 2028年4月1日時点 |
| 業績条件 | あり | あり | あり | あり | あり |
| 取得した株式の数(受渡済) | 1,544,944 | 1,562,111 | 1,666,168 | N/A | N/A |
| 消却された株式の数 | 210,000 | 216,000 | 175,750 | ||
| 残余株式数(1) | 1,603,000 | 1,619,000 | 1,763,100 |
N/A:該当なし。
(1) 受益者の一部は、特定の出来事(退職又は非連結グループ企業への転職)により、日割り計算ベースで算出された株式数を受領した。
各業務執行役員に支払われた複数年変動報酬の概要(表10)
| 金額(ユーロ) | 2021年から 2023年のLTIP(1) | 2022年から 2024年のLTIP(1) | 2023年から 2025年のLTIP(1) | 2024年から 2026年のLTIP(1) | 2025年から 2027年のLTIP(1) |
| 表9「過去の業績連動株式の付与」を参照のこと | 表9「過去の業績連動株式の付与」を参照のこと | 表9「過去の業績連動株式の付与」を参照のこと | 表6「当事業年度中に当社又はグループ会社によって各業務執行役員に付与された業績連動株式」を参照のこと | 表6「当事業年度中に当社又はグループ会社によって各業務執行役員に付与された業績連動株式」を参照のこと | |
| Christel Heydemann氏 | N/A | 527,100ユーロ | 581,700ユーロ | 444,500ユーロ | 758,800ユーロ |
N/A:該当なし。
(1) 同等の価値は当初付与された業績連動株式数を掛け合わせたIFRS付与日公正価値である。
業務執行役員に支給されたその他の給付(表11)
| 業務執行役員 | 雇用契約 | 補足的年金制度 | 任期終了又は役職変更により 支払われるか又は支払われる 可能性の高い報酬又は給付 | 競業避止条項に 基づき 支払われる報酬 |
| Christel Heydemann氏 | なし | あり | あり | あり |
最高経営責任者であるChristel Heydemann氏は、当社と雇用契約を結ばない。
1.3 2026年の業務執行役員及び非業務執行役員の報酬の構成
役員報酬の方針の原則は、「1.1 業務執行役員及び非業務執行役員の報酬の方針」に記載されている。
取締役会は以下の内容を考慮した。
・ 役員報酬に関する決議は、2025年5月21日の株主総会においてどの程度の差で承認されたか。
・ 投資家の意見及び要望。
取締役会は、取締役会会長に対する報酬の構成の変更は行わなかった。
最高経営責任者の報酬条件は、2022年4月4日に同氏が任命されて以来、変更されておらず、取締役会は最高経営責任者の報酬について任期中のいずれかの日に見直す権利を留保していることを示唆していた。取締役会は、就任から4年を経た2026年より、特に以下を勘案してこの条件を見直すことが適切と判断した。
・ 独立系企業によって策定されたベンチマークにより、電気通信セクターの直接競合他社(ブイグ、ブリティッシュ・テレコム、ドイツ・テレコム、テレコム・イタリア、テレフォニカ、テルストラ、ボーダフォン)、デジタル・セクターの競合他社(アトス、キャップジェミニ、エリクソン、SAP)、及び公共部門が株式を保有する企業(エールフランスKLM、ENGIE、ルノー、サフラン、タレス、ヴェオリア)を含む17社で構成する比較可能なグループの第1四分位を下回る水準に報酬総額が位置付けられていること。この位置付けは以下の2つの要因によって説明される。
・ 基本給(比較可能なグループの第1四分位を下回り、かつCAC 40の第1四分位を下回る。)の控えめな位置付けに連動して、目標とする現金報酬が市場基準を下回っていること。
・ 長期奨励給の水準が比較可能なグループにおける最低水準にあること。
・ 当グループの過去4年間の成果及び特に欧州における位置付けの強化。
・ 意欲的な新企業モデル(NCM)の実施を含むLead the Future戦略計画の成功。
・ 当グループの社会的及び環境的責任への模範的なコミットメント。
・ フランスにおける当グループ従業員の固定報酬の変動との整合性の原則。
・ 株主の利害との継続的一致を目指した、業績と長期変動報酬を含む報酬との連動性の強化。
したがって、2026年5月19日の株主総会による承認を条件として、取締役会は最高経営責任者の固定報酬の引き上げ、年間変動報酬の算定について2025年の計算方法の据え置き、業績連動株式(LTIP)の配分の拡大を提案している。提案された報酬は、2028年の同氏のオレンジ取締役の任期満了日まで適用されるものとなる。
取締役会はまた、最高経営責任者の複数年変動報酬(LTIP)に対して選定された指標について以下の変更を提案している。
・ より段階的な推移を実現するためにTSR指標の尺度に110%の中間レベルを追加すること。
・ 合成指標において、中期目標である当グループのスコープ3二酸化炭素排出量削減目標を支えるために2つの環境サブ指標を追加すること。
・ ネット・ゼロ・カーボンへのパートナー・プログラムの一環としてのサプライヤーとの間の改善計画への署名。
・ IT及びネットワーク領域内におけるスコープ3二酸化炭素排出量の削減。
年間固定報酬
取締役会は、取締役会会長の年間固定報酬を変更することを望まず、450,000ユーロで据え置いた。
取締役会はまた、上記の理由により、2026年5月19日の株主総会による承認を条件として、2022年に決定された最高経営責任者の固定報酬の11%の引き上げを決定した。最高経営責任者の年間固定報酬は1,000,000ユーロとなり、2026年1月1日に遡って適用される。
フランス商法第L.22-10-8第2項の規定に従い、役員に対するこの固定報酬水準は、2026年5月19日の株主総会で採決が提出される決議の対象となる(事前の「セイ・オン・ペイ」)。
年間変動報酬
取締役会は、2026年の最高経営責任者の年間変動報酬を計算する手順を以下の通り決定した(2025年から変更なし。)。
・ 目標達成を条件とする変動報酬の目標額:固定報酬の100%。
・ 業績超過によって、この金額は固定報酬の最大150%まで増加しうる。
| 業務執行役員 | 固定報酬 (ユーロ) | 目標 (%) | 目標額 (ユーロ) | 最小 (%) | 最大 (%) | 達成可能な 最大の額 (ユーロ) |
| Christel Heydemann氏 | 1,000,000 | 100% | 1,000,000 | 0.00% | 150% | 1,500,000 |
取締役会会長は、年間変動報酬を受領する資格がないことが明示されている。
最高経営責任者の年間変動報酬の構成
・ 財務指標は年間変動報酬の50%を占め、有効な予算に基づき計算されており、以下を含む。
・ 収益の成長を10%とする。
・ 有機的キャッシュ・フロー(通信事業)を20%とする。
・ EBITDAaLを20%とする。
・ 非財務指標は年間変動報酬の50%を占め、以下を含む。
・ サービスの質/顧客経験を17%とする。
・ B2C顧客経験(構成比率75%)。
・ B2B顧客経験(構成比率25%)。
・ 社会及び環境パフォーマンスを33%とし、その内訳は以下の通りである。
・ 50%については、Voice-up従業員エンゲージメント調査に基づくものとし、参加率及びエンゲージメント率の2つの同等の比重で評価される基準を考慮する。この調査は独立企業によって実施される。
・ 50%については、当グループの優先研修率及びスコープ1及び2二酸化炭素排出量削減率(2020年と比較したもの)の、2つの同等の比重で評価される人事及びCSR指標とする。
非財務指標は、顧客サービスの質、当社事業の著しい変革を背景とした人事、及び環境責任に関する、戦略計画の柱を反映している。Voice-up従業員エンゲージメント調査は、これらの意欲に沿ったものであり、当グループの戦略が共有されているという感覚を保証すること、及び、業務プロセス、職場での幸福、キャリア見通し、及びスキル開発の面において改善すべき分野を特定することに役立っている。
最高経営責任者に関する年間変動報酬の目標
| 基準 | 加重 | 2026年業績目標 | 幅 | ||||
| 閾値 | 目標 | 最大 | |||||
| 達成率 | 0% | 100% | 150% | ||||
| 収益 | 10.00% | 目標-300百万ユーロ | 目標 | 目標+300百万ユーロ | 0-15.00% | ||
| 有機的キャッシュ・フロー | 20.00% | 目標-150百万ユーロ | 目標 | 目標+150百万ユーロ | 0-30.00% | ||
| EBITDAaL | 20.00% | 目標-150百万ユーロ | 目標 | 目標+150百万ユーロ | 0-30.00% | ||
| B2Cサービスの質 | 12.75% | 8.37 | 8.42 | 8.47 | 0-19.125% | ||
| B2Bサービスの質 | 4.25% | 8.04 | 8.12 | 8.20 | 0-6.375% | ||
| Voice-up従業員エンゲージメント調査 | |||||||
| 参加率 | 8.25% | 79% | 80% | 82% | 0-12.375% | ||
| 従業員エンゲージメント率 | 8.25% | 74% | 75% | 77% | 0-12.375% | ||
| 優先研修率 | 8.25% | 93% | 95% | 97% | 0-12.375% | ||
| 二酸化炭素排出量(スコープ1及び2)削減 | 8.25% | -32.6% | -35.8% | -39.0% | 0-12.375% | ||
| 加重合計 | 100.00% | 0-150% | |||||
表の説明:達成率は、各基準の下で閾値、目標又は上限値の達成に応じて支払われる変動報酬の水準を示している。支払水準は、それらの限度の間の比例配分で計算される。
これらの目標は、当グループの戦略的優先事項及び2026年について伝えられたガイダンスに沿っている。目標は、当グループの部門及び事業体の中で適用される。2026年について設定された目標は、各基準の具体的な文脈を反映した業績目標に対応している。取締役会は、GCSER委員会の提案に基づき、取引の完了時に(2026年4月2日のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在では日付は不明)MásOrangeがオレンジの財務書類にて完全な期間按分連結対象となることを考慮し、2026年中に財務指標の目標及び対象範囲を引き上げる可能性がある。
退任
当グループを退職する際、最高経営責任者の年間変動報酬はその在職期間に応じて按分計算する。
複数年変動報酬(2026年から2028年のLTIP)
取締役会は、2026年から2028年の期間を対象に、先行制度に沿った新たな長期奨励給制度(LTIP)を実行することを決定した。2026年から2028年のLTIPに基づき最高経営責任者に付与される業績連動型無償株式の総数は120,000株となる。
このLTIPは、当社又は当社に関連する会社若しくはグループの業務執行役員及び一定の従業員に対して、無償株式を付与する権限を取締役会に認めることを目的とした決議案の議題である。本議案は、2026年5月19日開催の株主総会に承認を求めて提出される。無償で付与される株式の総数は、資本の0.15%を上回ることはなく、最高経営責任者に無償で付与される株式の総数は120,000株となることが明示される。
2026年5月19日の株主総会において決議事項第15号が承認されない場合、取締役会は2026年から2028年のLTIPを現金にて付与することを決定する可能性がある。
業績条件
最終的な株式の付与には、業績条件の達成を要する。取締役会は2026年から2028年のLTIPについて以下の指標を選択した。
・ 3事業年度にわたる株主に対するトータルリターンの相対パフォーマンスに基づく、比率30%の株主総利益率(TSR)(ストックス欧州600電気通信基準指数に含まれる電気通信セクターの欧州グループの銘柄群と比較)。TSR評価期間は、2025年の第3の4ヶ月期(この制度の直前の最後の4ヶ月期)及び2028年第3の4ヶ月期(この制度の最後の4ヶ月期)における、それぞれの指標の値を比較する。
・ 同制度の期間の数年間にわたり推移が測定される、比率40%の通信事業による有機的キャッシュ・フロー。
・ 以下の指標から成る比率30%のCSR複合指標。
・ 以下の3つのサブ指標からなる比率20%の環境複合指標。
・ 電力消費における再生可能エネルギーのシェア(6.67%)。
・ ネット・ゼロ・カーボンへのパートナー・プログラムの一環としてのサプライヤーとの間の改善計画への署名(6.67%)。
・ IT及びネットワーク領域内におけるスコープ3二酸化炭素排出量の削減(6.67%)。
・ 経営陣ネットワークにおける女性の割合は10%とする。
各指標の業績閾値
各指標の業績閾値は、2026年から2028年のLTIPの下での最終的な株式付与比率を定義する。
・ 株主総利益率(TSR):
・ オレンジのTSRが、電気通信セクターにおける欧州グループの銘柄群の中央値より低い場合:取得なし。
・ オレンジのTSRが、電気通信セクターにおける欧州グループの銘柄群の第6位と第8位の間にある場合:100%の取得。
・ オレンジのTSRが、電気通信セクターにおける欧州グループの銘柄群の第4位又は第5位にある場合:110%の取得。
・ オレンジのTSRが、電気通信セクターにおける欧州グループの銘柄群の第1位と第3位の間にある場合:120%の取得。
・ 但し、オレンジのTSRが銘柄群の中央値に達したがマイナスである場合は、結果は取締役会の承認を要する。
・ 通信事業による有機的キャッシュ・フローは、取締役会が設定した目標に関して評価される。
・ 結果が目標を450百万ユーロ超下回る場合:取得なし。
・ 結果が目標を450百万ユーロ下回る場合:80%の取得。
・ 結果が目標と同等の場合:100%の取得。
・ 結果が目標を450百万ユーロ上回る場合:120%の取得。
・ 取得割合は、結果の限度間の線形変動に従う。
・ CSR複合指標:
・ 電力消費における再生可能エネルギーのシェアは、取締役会が設定する目標と比較して評価される。
・ 結果が目標の96.5%を下回る場合:取得なし。
・ 結果が目標の96.5%と等しい場合:80%の取得。
・ 結果が目標と同等又は上回る場合:100%の取得。
・ 取得割合は、結果の限度間の線形変動に従う。
・ ネット・ゼロ・カーボンへのパートナー・プログラムの下で署名した改善計画の数は、取締役会が設定する目標と比較して評価される。
・ 結果が目標の83.3%を下回る場合:取得なし。
・ 結果が目標の83.3%に等しい場合:80%の取得。
・ 結果が目標と同等か上回る場合:100%の取得。
・ 取得割合は、結果の限度間の線形変動に従う。
・ IT及びネットワーク領域内におけるスコープ3二酸化炭素排出量の削減は、取締役会が設定する目標と比較して評価される。
・ 結果が目標の84.2%を下回る場合:取得なし。
・ 結果が目標の84.2%に等しい場合:80%の取得。
・ 結果が目標と同等か上回る場合:100%の取得。
・ 取得割合は、結果の限度間の線形変動に従う。
・ 経営陣ネットワークにおける女性の割合は、取締役会が設定する目標と比較して評価される。
・ 結果が目標の98.7%を下回った場合:取得なし。
・ 結果が目標の98.7%に等しい場合:80%の取得。
・ 結果が目標と同等か上回る場合:100%の取得。
・ 取得割合は、結果の限度間の線形変動に従う。
オレンジにおけるLTIPの目的は、フランス又は海外において重要な役職を占め、当グループの目標達成への貢献が認められる従業員を長期的に定着させることである。
その従業員受益者に関しては、2026年から2028年のLTIPは、最高経営責任者と同じ条件及び業績閾値を利用する。これには、同業他社グループと比較したTSRに関する高業績、通信事業による有機的キャッシュ・フローの継続的成長など、オレンジの主導的地位の継続的な拡大へと従業員受益者が積極的に貢献するようにしたい、との意図がある。
これらの目標に沿って、取締役会は、目標を上回る実績をあげた場合に、目標超過の結果として最大120%までの株式の取得を許容することを決定した。これは、TSR又は通信事業による有機的キャッシュ・フローの目標が超過達成される場合に当てはまるが、この固定された目標超過の水準によって、全ての受益者にとってインセンティブになる一方、他の閾値が達成されなかった場合の相殺の効果が、もしあったとしても、制限されることに留意すべきである。
上記の全ての指標のべスティング率は、いかなる場合も100%が上限となり、最高経営責任者に関しては、それは最大120,000株の業績連動株式数に相当する。
継続雇用条件
最終的な株式付与については、業績条件の評価日において、受益者である業務執行役員が在職中であることが条件となる。
但し、受益者の職務が3年間のLTIP適用期間の満了前に終了した場合、取締役会は、以下の条件に基づき未取得の業績連動株式制度の維持を決定することができる。
・ 受益者の職務の終了が死亡又は障がいによるものである場合、TSR、有機的キャッシュ・フロー及びCSR指標の目標は3年間の期間に達成されたものとみなす。
・ 受益者の職務の終了が、失職で結果的にグループを離れることによるものである場合。
・ 業績条件は当該制度が終了するまでの各年度に承認された変更を考慮に入れて評価されるものとする。すなわち、業績条件の修正はない。
・ 株式の分配は、業務執行役員として当社における実際の在籍に基づいた期間に比例して行う。
LTIPの期間中に受益者が業務執行役員でなくなったが当グループに在籍したままの場合は、制度に基づいた株式分配に対する権利を維持することが必要に応じて明示される。
同業他社グループ
2025年から2027年のLTIPに関して考慮される同業他社グループは、現在ストックス欧州600電気通信指数に含まれている、オレンジSA以外の以下の14社で構成される。BTグループ、Cellnex Telecom、ドイツ テレコム、Elisa Corp、Freenet、Inwit(Infrastrutture Wireless Italiane SpA)、KPN、スイスコム、Tele2、テレコム・イタリア、テレフォニカ、Telenor ASA、Telia Co. AB及びボーダフォン・グループ。
支給の上限
2026年から2028年のLTIPに基づいて最高経営責任者のChristel Heydemann氏に付与される業績連動株式数は120,000株である。これは、業績及び継続雇用条件に基づき付与されうる上限である。
売買禁止期間
株主総会が業績連動株式の付与を承認したとき、業務執行役員は、任期が終了するまで、記名株券として受領する株式の50%以上を維持しなければならない。さらに、役員は、任期終了までこれらの証券についてヘッジ商品を利用しないことを公式に約束している。
職務の終了又は失職に関する制度
2022年5月19日の株主総会において、職務の終了又は失職(解雇手当、競業避止契約並びに事業主及び役員向け補償保険)に関連する措置を含む、業務執行役員の報酬方針が承認された。これらの措置は、それ以降見直されていないこと、またフランス商法第L.22-10-8条第2項の意味における重要な変更もなかったことから、最高経営責任者に関して引き続き有効である。
解雇手当
同氏の役職が取り消された場合又は更新されない場合、かつ、それが重大な違法行為又は重大な過失によるものではない場合、当社は最高経営責任者に、12ヶ月分の固定報酬、及び、直近の固定報酬に加え支払われた年間変動報酬(後者は、退社前の直近24ヶ月間に支払われた平均年間変動報酬を基に算定。)を基に算定された年間変動報酬に相当する解雇総手当を支払う。この報酬は、退社前2年間の年間変動報酬の業績条件が、平均で少なくとも90%達成した場合にのみ支払われる。Afep-Medefコードの勧告に従って、支払われる解雇手当、競業避止報酬並びに事業主及び役員向け補償保険の総額は、2年分の報酬(年間固定報酬及び変動報酬)を超えないこととなった。
競業避止契約
当グループの正当な利益を保護するため、そして最高経営責任者の職務及び最高経営責任者として入手できる戦略情報を考慮し、同氏は、自身の職務を遂行しなくなった日から起算して1年間、欧州連合内の通信事業者に直接的又は間接的に、自ら又は第三者を通じて、いかなる方法又は目的を問わず、同氏又は第三者を代表する形で、勤務又は経営しないことを約束した。
競業避止報酬の総額は12ヶ月分の固定報酬及び年間変動報酬(変動報酬は当社退社前の直近24ヶ月間に支払われた平均年間変動報酬を基に算定。)に相当する。取締役会の承認に従って、当社はその独自の裁量により、最高経営責任者に対し、当該約束を免除することを決定することができる。
失職
オレンジは最高経営責任者のために、事業主及び役員向け補償保険に加入した。この契約は、当社が同氏の職務を取り消すことがあった場合、(契約の約款に従って)最高経営責任者に代替所得を提供する。オレンジは拠出金を全額支払っており、これは現物給付として扱われる。
この失業保険は、会社都合により失職した場合、役員のそれまでの報酬に比例した補償の支払いを提供する。
最高経営責任者が会社都合で失職した場合、同氏は、この保険への加入発効日から12ヶ月が経過して初めて補償を受け取る。これは待機期間として知られている。
補足的年金制度
取締役会は2022年に、「第82条」(確定拠出)補足的年金制度と呼ばれる制度を業務執行役員のために設立した。この制度の下で、当社は毎年マッチング拠出金を支払う。その半分は、確定拠出型年金制度(「第82条」制度)に基づき第三者機関に支払われる保険料で構成され、半分は、この制度への加入は即時の課税を生じるため、現金で構成される。この拠出金は、固定報酬及び変動報酬の20%を基準に算出される。第三者機関に支払われる保険料は給与とみなされるため、現物給付として扱われる。
現物給付
最高経営責任者向けの事業主及び役員向け補償保険の拠出金及び補足的年金制度の保険料支払(上記を参照のこと。)に加え、同氏は、希望した場合、運転手付きの社用車、その職務に関連する個人的な法律上の支援、年次健康診断、インターネット又は電話アクセス及びIT機器を含むその職務を遂行するために必要な機器が提供される。
2 取締役の報酬に関する取締役会報告
2.1 2025年の活動に対して支払われた又は割り当てられた報酬額
2026年2月18日付取締役会は、2025年5月21日の株主総会で承認された報酬方針に従い、2025事業年度の取締役報酬の付与を決定した。
本方針に従って、2025事業年度の取締役の役職に対して分配された報酬金額合計は953,000ユーロであり、取締役会会長は年間固定報酬も受け取り、最高経営責任者は、取締役としての職に関して同氏に分配される当該報酬を受け取る権利を放棄した。取締役会及びその委員会の業務に参加・出席したことに関連するこの報酬の変動部分は、2025事業年度に関しては支払総額の79.5%を占めている。
役員ではない取締役の報酬は、2026年5月19日の株主総会の翌月に、その承認を条件として、支払われる。フランス国家を代表する取締役に割り当てられた報酬は、国家予算に支払われる。また、従業員により選任された取締役は、彼らの職務に対する報酬を労働組合に支払うよう申し出ている。
| 活動に対する報酬 (単位:ユーロ) | 2026年支払総額 (2025事業年度分) | 2025年支払総額 (2024事業年度分) | 2024年支払総額 (2023事業年度分) |
| 取締役 | |||
| Jacques Aschenbroich氏 | N/A | N/A | N/A |
| Valérie Beaulieu氏 | 81,000 | 78,000 | 58,000 |
| Alexandre Bompard氏 | 70,000 | 60,000 | 46,000 |
| Bpifrance Participations | 63,000 | 63,000 | 48,000 |
| Pierre Chaussoneaux氏(1) | 7,167 | N/A | N/A |
| Sébastien Crozier氏(1) | 81,000 | 78,000 | 58,000 |
| Céline Fornaro氏 (3) | 95,000 | 72,000 | 41,694 |
| Vincent Gimeno氏(1) | 63,000 | 66,000 | 48,000 |
| Gilles Grapinet氏 | 116,000 | 101,000 | 41,056 |
| Anne-Gabrielle Heilbronner氏 | 90,000 | 81,000 | 68,000 |
| Christel Heydemann氏 | N/A | N/A | N/A |
| Momar Nguer氏 | 66,000 | 66,000 | 29,056 |
| Anne Lange氏(2) | 69,000 | 60,000 | 54,000 |
| Frédéric Sanchez氏 | 90,000 | 78,000 | 56,000 |
| 前取締役 | |||
| Magali Vallée氏(1) | 61,833 | 60,000 | 49,000 |
| Stéphanie Besnier氏(3) | N/A | N/A | 10,306 |
| Thierry Chatelier氏(1)(4) | N/A | 29,875 | 48,000 |
| Bernard Ramanantsoa氏 | N/A | N/A | 34,944 |
| Jean-Michel Severino氏 | N/A | N/A | 24,944 |
| 合計 | 953,000 | 892,875 | 715,000 |
N/A:該当なし。
(1) 所属する労働組合に報酬を直接支払うよう要請した取締役。
(2) フランス国家の提言により、報酬の15%がフランス国家予算に支払われる取締役。
(3) フランス国家を代表し、報酬がフランス国家予算に支払われる取締役。
(4) 従業員株主構成員を代表する取締役Thierry Chatelier氏の任期は、2024年5月22日に開催されたオレンジ株主総会の閉会をもって終了した。
2.2 取締役の報酬の方針
法律に従い、毎年取締役に配分される報酬の最高額は株主総会により定められる。株主総会において新しい決定がされるまでは、従前の決議が効力を有する。この合計額は2022年5月19日の株主総会において1,050,000ユーロと決定された。
毎年始め、取締役会は、株主総会で決定された上限額の範囲内で、その事業年度の職務に基づき、またGCSER委員会の提案に従い、取締役報酬方針を定める。その後、株主総会で採決にかけられる(事前の「セイ・オン・ペイ」)。
取締役会は、2024年2月14日の会議において、取締役の報酬方針を決定した。当該方針に変更はなく、取締役会は、2026事業年度の規模について以下の要素を決定した。
・ 1取締役当たり1年につき15,000ユーロの固定額、該当する場合は在職期間に応じて按分計算。
・ 各委員会の委員長には、年間5,000ユーロの固定額の上乗せがあり、該当する場合は在職期間に応じて按分計算。
・ 以下の通りである、取締役会及びその委員会の執務の出席率及び参加率に直接関連する額。
・ 取締役会の会合及び戦略セミナー1回当たり3,000ユーロ。
・ 監査委員会、GCSERC並びに戦略及び技術委員会の会合1回当たり3,000ユーロ。
・ 委員会の議長を務めるに当たり、委員会会合1回当たり追加で2,000ユーロ。
確定配分総額は、株主総会で設定された上限を超えることはできないが、その額はいったん承認されても掛け合わせた後に減額される可能性がある。
取締役たる役員は、この報酬を受給する資格はない。
また、取締役会内規で、以下が規定された。
・ 取締役会が1人若しくは複数人の取締役会構成員又は1人若しくは複数人の第三者に対し、特別にある任務を割り当てる決定を下し、取締役会が当該任務の主な性質を決定している場合、特別委員会を設置する(第5条)。
・ GCSERCの提案に応じて、独立取締役の中から筆頭独立取締役を任命する取締役会の権限(同一の人物が取締役会会長兼最高経営責任者である場合は、そのような任命は必須となる。)(第10条)。
これに関連して、以下の規格を採用することが提言されている。
・ 取締役会内規第5条に従って、取締役会は、特別委員会の任命のみならず、その報酬についても、該当する場合、任務の種類及び継続期間、並びに完了するのに必要な時間を考慮して決定する。
・ 同任務を担当する筆頭独立取締役が指名されていれば、その任務に対して年間固定金額。特別委員会構成員(該当する場合)又は筆頭独立取締役の報酬は、取締役に分配された報酬と同じ形態で支払うことができ、また、双方のケースでは、役員ではない取締役の報酬に基づき分配された総額に適用している最大額及び減額に関する同一の条件に従い支払うことができると明示されている。
従業員により選出された取締役及び従業員株主を代表する取締役は、その他全ての役員ではない取締役と同じ条件及び同じ方法によって、その活動についての報酬が支払われる。
オレンジの子会社に役員として在職:Afep-Medefコードで規定された独立性の基準のひとつに、取締役は当社の連結子会社の従業員、業務執行役員又は取締役であってはならないとされている。当該コードの下で独立とみなされない取締役に関して、2016年にオレンジは、内部の「オレンジ取締役」プログラムの下で、オレンジの「ガバナンス方針」及び「取締役憲章」を発行した。その結果、フランス商法の第L.233-16条の意味における連結範囲に含まれる、当グループの子会社の役員の地位を有する最高経営責任者/取締役及び従業員取締役は、この場合は報酬を受け取らない。
2.3 その他の報酬
以下の表は、当事業年度の在任期間に、従業員により選出された取締役及び従業員株主を代表する取締役に支払われた日割り報酬を示したものである。役員ではない取締役としての活動に対する報酬(上記に記載済)は除く。
| 総額 | 2025年支払額 | 2024年支払額 |
| (単位:ユーロ) | ||
| Thierry Chatelier氏(1) | N/A | 65,811 |
| Sébastien Crozier氏 | 248,212 | 244,886 |
| Vincent Gimeno氏 | 138,301 | 131,157 |
| Magali Vallée氏(2) | 43,289 | 37,007 |
| Pierre Chaussoneaux氏(3) | 3,249 | N/A |
N/A:該当なし。
(1) 従業員株主構成員を代表する取締役Thierry Chatelier氏の任期は、2024年5月22日に開催されたオレンジ株主総会の閉会をもって終了した。
(2) 従業員を代表する取締役であるMagali Vallée氏の任期は2025年12月2日に満了した。
(3) 従業員を代表する取締役であるPierre Chaussoneaux氏の任期は2025年12月3日に開始した。
かかる額は、2025事業年度に支払われた全ての報酬を含む(給与総額、特別手当(年間変動報酬を含む。)、現物給付、利益分配及びインセンティブ(最後の2つの項目に関してはいずれの雇用者マッチング拠出分も除く。)、並びに、該当する場合、LTIPの支給額)。
従業員により選任された取締役及び従業員株主を代表する取締役は、契約上、フランス通信団体労働協約の対象となる公務員又は民間企業従業員として、オレンジSAに雇用される。
当該報酬を除いて、役員ではない取締役は、業務に対して支払われた報酬以外の報酬を受領していない。
さらに、オレンジSA又はその子会社のいずれの取締役会の構成員に関しても、かかる取締役の任期終了時の給付を規定する取り決めはなされていない。
3 経営委員会の構成員の報酬
経営委員会構成員は、「(iii) 経営委員会」に記載されている。
2025事業年度について、雇用者社会保障負担額を除き、オレンジSA及びその支配下にある会社から、オレンジの経営委員会の全ての構成員に対して支払わなくてはならない報酬総額は、18.7百万ユーロであった。
かかる額は、2025事業年度に関して支払予定の全ての報酬を含む(具体的には、給与総額、特別手当(年間変動報酬を含む。)、現物給付、利益分配及びインセンティブ(最後の2つの項目に関しては雇用者マッチング拠出分を除く。)、並びに付与されたLTIP株式)。
2025年通年では経営委員会の一員ではなかった構成員については、比較可能性の観点から、報酬は日割り計算で算出される。
経営委員会の構成員(取締役及び役員は除く。)に関して算入されている年間変動報酬は、2026年に支払予定の2025年分の目標金額である。取締役及び役員について、含まれている年間変動報酬は、2025年の支払分であって、2026年に支払予定のものである。
2015年1月1日付で署名された、経営委員会の構成員(役員を除く。)の雇用契約には、1年の税込報酬額総額に基づく15ヶ月分を超えない給与を契約上の退職手当(契約上の合意により規定された解雇手当を含む。)として規定する条項が含まれていた。
経営委員会の構成員のいずれも、オレンジ・グループの子会社において務める職務に対するいかなる報酬も受領しない。
2025事業年度には、いかなるストックオプションの受け取りもなかった。オレンジSAが従業員又は執行役員に対しストックオプションを付与しなかったためである。
経営委員会の構成員も、業績連動株式制度(LTIP)の恩恵を受ける。
2026年から2028年のLTIPに基づく無償株式の付与を要求されている取締役会は、経営委員会の各構成員に付与される最大株式数を決定する予定である。2026年5月19日の株主総会で採決予定の第15号議案の議題になっており、かかる議案が承認されることが条件である。但し、事前の「セイ・オン・ペイ」制度のもとで、上限株式数が株主総会で評決される最高経営責任者は除く。
4 株式所有
当社が把握している限り、本報告書提出日現在、各取締役及び最高経営責任者が保有するオレンジ株式の数は以下の表の通りである。
上位10人の従業員に付与されたストックオプション及びかかる者により行使されたオプション
2025事業年度中、オレンジSAその他のいずれの当グループの会社も、ストックオプションを従業員に付与していない。
最後にオレンジSAのストックオプション制度が満期を迎えた2017年以降、ストックオプション制度は実施されていない。したがって、本事業年度中に行使されたストックオプションはない。
| 本報告書提出日現在 | 株式数 | |
| 取締役会会長、独立取締役 | Frédéric Sanchez氏 | 1,000 |
| 最高経営責任者、非独立取締役 | Christel Heydemann氏 | 71,000 |
| 独立取締役 | Jacques Aschenbroich氏 | 8,000 |
| Valérie Beaulieu氏 | 1,000 | |
| Alexandre Bompard氏 | 1,000 | |
| Gilles Grapinet氏 | 2,000 | |
| Anne-Gabrielle Heilbronner氏 | 1,000 | |
| Momar Nguer氏 | 1,000 | |
| 公共部門を代表する取締役 | Bpifrance Participations (Bpifrance Participationsの常任代表であるThierry Sommelet氏は、オレンジ株式を400株個人的に保有している。) | 254,219,602 |
| Guillemette Kreis氏 | 0 | |
| Anne Lange氏 | 0 | |
| 従業員株主を代表する取締役 | Nadia Zak Calvet氏 | 2,417 |
| 従業員により選任された取締役 | Pierre Chaussoneaux氏 | 294 |
| Vincent Gimeno氏 | 635 | |
| 従業員を代表する取締役 | Hélène Marcy氏 | N/A |
(3)【監査の状況】
監査委員会による監査の状況については、「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「監査委員会」及び「監査委員会内における財務についての専門的知識」を参照のこと。
内部監査の状況等については、「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「グループ内部監査」を参照のこと。
a) 監査委員会の活動
監査委員会
監査委員会は2025年に10回会合を行った。その会議の全体の出席率は97.5%であった。
監査委員会は、オレンジの上級管理職及び当グループの財務部門の主要なマネージャー並びに当グループの監査、統制及びリスク管理部門の責任者、その後任者及び法定監査人と各行動計画をレビューし、これらの計画を実行に移すために、彼らと定期的に会合を行った。
2025事業年度には、監査委員会はオレンジの株価をモニタリングし、当グループの地理的地域における税務的貢献及び関連する課題の説明を受けた。
経営統括は、CSRDの要件に従い、当グループの保険方針について説明し、当グループのサステナビリティ情報レポートの作成に関する進捗の報告を行った。
当年を通し、監査委員会は、スペインに関連する資料をレビューし、取締役会の準備を行った(ネットワークに焦点を当てたMásOrangeとボーダフォン・スペインの間のジョイント・ベンチャーであるPremiumFiberの設立、パートナーであるLorcaと共同で行ったMásOrangeの再統合、スペイン・サッカーの2025年から2026年シーズンのテレビ配信権の取得)。
より一般的には、提案されたアフリカと欧州における複数のM&A取引を検討した。
ある会合においては、特に地政学及び規制状況(NIS2、DORAなど)の急速な変化を踏まえ、当グループが現在直面しているサイバーセキュリティ・リスクを防止するためのプログラム、並びに2024年パリ・オリンピックで特に示されたオレンジのセキュリティ・エコシステムに関する最新の成果及び進捗状況について確認した。具体的な行動計画、特に、オレンジのセキュリティ及びレジリエンスを強化し、セキュリティ戦略を当グループの事業上の優先事項と整合させ、セキュリティを市場におけるオレンジの差別化要因として位置付けるために、当グループのセキュリティ・チャネルを変革するプロジェクトの詳細について説明を受けた。
2025年において、監査委員会は、オレンジの資本構成に変化が生じた場合には、保有閾値超過に関するメカニズム、特に、会社及びAMFに対して上方又は下方の閾値超過の報告を要する「法定」閾値について、同委員会に説明がなされるように要請した。
監査委員会は、2025年12月15日にライセンスが撤回された旨の通知をACPRから受けるまでの間、フランス及びスペインにおける小売銀行事業からの段階的撤退に向けた構造化された計画の実施を監督した。同委員会は、2026年初頭には、当該事業の縮小に関連する、これまでに講じられた措置の概要、このプロセスに伴う費用、及び残存リスクについて、最終的なアップデートを受けた。
2024年以降毎年そうであるように、監査委員会は、半期締め及び年度締めについて作業するために、社外取締役会議において2回会合した。監査委員会の構成員によるこれらの会合には法定監査人が出席するが、経営統括は出席しない。
財務報告
2025年、監査委員会は、2024事業年度及び2025年上半期について、2025年の第1四半期及び第3四半期の業績とともに、法定財務書類及び連結財務書類を分析した。その2026年2月16日の会議において、監査委員会は、2025年第4四半期の業績並びに2025事業年度の法定財務書類及び連結財務書類をレビューした。監査委員会は、会計情報及び財務情報を作成するプロセスが特に内部統制の点において規制要件及び法的要件を遵守していたことを確認した。この点において、監査委員会は経営報告書案をレビューし、法定監査人の報告を聞いた。監査委員会はまた、2026年の予算をレビューした。重要なリスク、オフ・バランスシートの誓約及びその会計への影響、並びに資産減損テストも協議された。
さらに委員会は、公表前に全ての財務コミュニケーションをレビューした。これには、2026年2月16日の会合において、新たなTrust the Future戦略計画の提示に関する内容をレビューしたことが含まれる。
内部統制及びリスク管理、倫理
各一連の財務書類を承認する前に、監査委員会は当グループが関与している重要な訴訟のレビューを行った。
さらに、監査委員会は、当グループの内部統制が監査委員会に提示した財務内部統制システムの年次評価の結果を見直し、当該システムが有効であると結論付けた(「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「財務内部統制に関連する作業」を参照のこと。)。
監査委員会はまた、特にそのリスク・マッピングに照らして、当社がその事業、財政状態又は利益に重大な悪影響を与える可能性があると考える主なリスクをレビューした。監査委員会はまた、当グループの監査、統制及びリスク管理が内部監査職務後に策定した勧告が、正確に実施されることを確保した。監査職務の結果及び今後の監査職務のスケジュールは、四半期ベースで提示される。2025年10月6日の会合において、監査委員会は、当社のリスク・マッピング、特にリスク管理システムの有効性、当グループが直面している主要なリスク、並びに不正の防止及び検出メカニズムに関して、経営統括による説明を受けた。本年度、この会合は、サイバー・セキュリティ・リスク、ITリスク及びサプライ・チェーン・リスクの3つの特定の重点分野に特化したものであった。このレビューはその後取締役会に報告され、取締役会ではかかるリスクについて議論を行い、改善分野と計画のフォローアップ・スケジュールが提案された。重大なリスクは、第3「3 事業等のリスク」に記載されている。
負債及びキャッシュの管理
監査委員会は、特にスペインにおける大規模な取引を考慮して、当グループの負債の借換え及びキャッシュ・マネジメントの方針を定期的にレビューした。また、監査委員会は、当グループのデリバティブのカウンターパーティ及び現金投資制限の年次更新に関する説明を受けた。
開発プロジェクト及び戦略計画
監査委員会は、欧州、アフリカ及び中東における一部の当グループの株式持分のポジションについて通知され、2026年の予算並びに地政学的変化及びマクロ経済の変化を考慮するために、事業体の更新された戦略計画に基づき、当グループの主要な子会社及び持株会社において2025年末に行われた資産減損テスト及び株式持分をレビューした。
法定監査人
監査委員会は、2025年の法定監査人の報酬及び当該年度中のその業務の財務面をレビューした。2025年6月23日の監査委員会の会議において、法定監査人は、外部監査計画を提示した。
さらに、2026年12月31日に終了する会計年度の財務書類を承認するために招集される、2027年の定時株主総会終了時をもって法定監査人の任期が終了することを踏まえ、経営統括は、監査委員会が取締役会に勧告を提出する際に用いるための準備作業を同委員会に提示した。法定監査人との協議及び監査委員会内での審議を経て、経営統括は、監査委員会が現任の法定監査人によって提案された条件を受け入れ、次回の任期満了時にその再任を確認することを提案した。監査委員会は、7月28日の会合において、取締役会に対して賛同する旨の勧告を行った。また、非監査業務の金額に関するアップデートについても、これらの業務が勧告に沿っており、承認された上限レベル以内にあることを確認するため、監査委員会に提示された。
2025年末、法定監査人はオレンジの環境が生むデータが大量であることから、デジタル・ツール及びAIを活用した監査の変革について、監査委員会に説明を行った。これらのツールは、データの包括的な分析、並びにリスク及び虚偽表示のより的確な特定を可能にし、チームが実行する分析をサポートしている。
b) 法定監査人の身元
常任法定監査人
カーペーエムジェー エス ア
Jacques Pierre氏及びGrégoire Menou氏が代表を務め、フランス共和国 92066 パリ・ラ・デファンス セデックス ガンベッタ通り2 CS 60055 トゥールEqhoに所在地を有する。
カーペーエムジェー エス アは2015年5月27日の定時・臨時共同株主総会によって選任された。その任期は、2021年5月18日の定時・臨時共同株主総会によって、6年更新された。
デロイト・エ・アソシエ
Christophe Patrier氏及びAmbroise Depouilly氏が代表を務め、フランス共和国 92908 パリ・ラ・デファンス プラス・デ・ラ・ピラミッド 6に所在地を有する。
デロイト・エ・アソシエは、2021年5月18日の定時・臨時共同株主総会によって選任された。任期は6年間に及ぶ。
予備法定監査人
Salustro Reydel
フランス共和国 92066 パリ・ラ・デファンス・セデックス ガンベッタ通り2に所在地を有する。
Salustro Reydelは2015年5月27日の定時・臨時共同株主総会によって選任された。その任期は、2021年5月18日の定時・臨時共同株主総会によって、6年更新された。
BEAS
フランス共和国 92908 パリ・ラ・デファンス セデックス プラス・デ・ラ・ピラミッド 6に所在地を有する。
BEASは、2021年5月18日の定時・臨時共同株主総会によって選任された。任期は6年間に及ぶ。
| 2026年12月31日に終了する事業年度の財務書類を承認するために招集された定時株主総会の後、全ての法定監査人の任期が満了する。 |
c) 監査報酬の内容等
(a) 外国監査公認会計士等に対する報酬の内容
(百万ユーロ)
| 区 分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務 に基づく報酬* (百万円) | 非監査業務 に基づく報酬 (百万円) | 監査証明業務 に基づく報酬* (百万円) | 非監査業務 に基づく報酬 (百万円) | |
| 提出会社 | 12.3 (2,266) | 0 (0) | 7.9 (1,455) | 0.7 (129) |
| 連結子会社 | 13.7 (2,524) | 1.5 (276) | 9.8 (1,805) | 1 (184) |
| 計 | 26.0 (4,790) | 1.5 (276) | 17.7 (3,261) | 1.7 (313) |
* 証明業務には、法律で義務付けられている業務が含まれ、これには法律で義務付けられているその他の保証業務、特にサステナビリティ情報認証業務が含まれる。
(b) その他重要な報酬の内容
他に重要な報酬の支払いはなかった。
(c) 外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
2024年において、提供されたその他のサービスには、その他の提供可能サービス(特に証明業務及び合意された手続)が含まれる。
2025年において、非監査業務に係る報酬は、主として規制当局向けの証明又は第三者向けのその他の認証に関するものである。
監査人の報酬に関する詳細は、連結財務書類に対する注記21「監査人の報酬」を参照のこと。
(4)【役員の報酬等】
該当事項なし
(5)【株式の保有状況】
該当事項なし
第6【経理の状況】
以下に記載されている連結財務書類の原文及び親会社個別財務書類の原文は、オレンジの2025事業年度の年次財務報告書(2026年4月2日にAutorité des Marchés Financiers(フランスの金融監督官庁)にオレンジにより提出されたユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントに含まれる。)に記載されたものと同一である。以下に記載されている連結財務書類の原文は、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成されている。また、以下に記載されている親会社個別財務書類の原文は、フランスにおいて一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して作成されている。
オレンジがその財務書類において採用している会計原則、会計慣行及び表示方法と日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の原則、会計慣行及び表示方法との主要な相違点に関しては、「4 フランスと日本の会計原則及び会計慣行の相違」に記載されている。
以下に記載されているオレンジの財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)(以下「財務諸表等規則」という。)第328条第1項の規定の適用を受けている。
以下に記載されているオレンジの財務書類は、フランスの法定監査人であり、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規定される外国監査法人等をいう。)であるカーペーエムジェー エス ア及びデロイト・エ・アソシエの監査を受けている。本有価証券報告書に金融商品取引法第193条の2第1項第1号に規定される監査証明に相当すると認められる証明に係るその法定監査人の監査報告書を添付している。
オレンジの連結財務書類及び親会社個別財務書類の原文はユーロで表示されている。以下の財務書類で表示された円貨額は、利用者の便宜のためであり、財務諸表等規則第331条の規定に従って、主要な計数について、2026年5月1日現在の株式会社三菱UFJ銀行が公表した対顧客電信直物売・買相場の仲値である1ユーロ=184.23円の為替レートで換算されたものであり、百万円単位(四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
財務書類の円換算額並びに「2 主な資産・負債及び収支の内容」、「3 その他」及び「4 フランスと日本の会計原則及び会計慣行の相違」は、オレンジの連結財務書類及び親会社個別財務書類の原文には含まれておらず、したがって、法定監査人であるカーペーエムジェー エス ア及びデロイト・エ・アソシエの監査の対象から除かれている。
1【財務書類】
1. 連結財務書類
(1) 連結損益計算書
| 2025事業年度 | 2024事業年度(1) | |||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | ||||
| 収益 | 4.1 | 40,396 | 7,442,155 | 40,260 | 7,417,100 | |||
| 外部購入費 | 5.1 | (16,388) | (3,019,161) | (16,649) | (3,067,245) | |||
| その他の営業収益 | 4.2 | 930 | 171,334 | 970 | 178,703 | |||
| その他の営業費用 | 5.2 | (517) | (95,247) | (519) | (95,615) | |||
| 人件費(2) | 6.1 | (9,840) | (1,812,823) | (8,458) | (1,558,217) | |||
| 営業税及び賦課金 | 10.1.1 | (1,868) | (344,142) | (1,771) | (326,271) | |||
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | 3.1 | 184 | 33,898 | (279) | (51,400) | |||
| 事業再編費用(2) | 5.3 | (327) | (60,243) | (134) | (24,687) | |||
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | 8.2 | (7,005) | (1,290,531) | (6,348) | (1,169,492) | |||
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | 8.5 | (116) | (21,371) | (160) | (29,477) | |||
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | 9.1 | (1,428) | (263,080) | (1,383) | (254,790) | |||
| 企業結合から生じる影響 | - | - | (2) | (368) | ||||
| のれんの減損 | 7.1 | (332) | (61,164) | - | - | |||
| 固定資産の減損 | 8.3 | (1) | (184) | (14) | (2,579) | |||
| 使用権資産の減損 | 9.1 | (65) | (11,975) | (48) | (8,843) | |||
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | 11.1 | (202) | (37,214) | (348) | (64,112) | |||
| 営業利益 | 3,422 | 630,435 | 5,116 | 942,521 | ||||
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | (1,087) | (200,258) | (1,043) | (192,152) | ||||
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息 | (11) | (2,027) | (17) | (3,132) | ||||
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | 271 | 49,926 | 375 | 69,086 | ||||
| 為替差(損)益 | (3) | (553) | (43) | (7,922) | ||||
| リース負債に係る利息 | (243) | (44,768) | (252) | (46,426) | ||||
| その他金融費用(純額) | (181) | (33,346) | (87) | (16,028) | ||||
| 金融費用(純額)(2) | 13.2 | (1,254) | (231,024) | (1,066) | (196,389) | |||
| 法人税(2) | 10.2.1 | (1,070) | (197,126) | (1,355) | (249,632) | |||
| 継続事業の連結当期純利益 | 1,097 | 202,100 | 2,695 | 496,500 | ||||
| 非継続事業の連結当期純利益(3) | 42 | 7,738 | 207 | 38,136 | ||||
| 連結当期純利益 | 1,139 | 209,838 | 2,902 | 534,635 | ||||
| 親会社の株主に帰属する当期純利益 | 538 | 99,116 | 2,350 | 432,941 | ||||
| 非支配持分 | 15.6 | 601 | 110,722 | 552 | 101,695 | |||
(1) 2024年12月31日の数値は、オレンジ・スペインとMásMóvilの事業統合に関連してIFRS第5号を適用したことを反映している(注記3参照)。
(2) 2025年度には、2025年2月10日に締結された雇用及びキャリアパス計画(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels、以下「GEPP」という)に関する協定の影響額合計(1,244)百万ユーロが含まれており、内訳は人件費(1,541)百万ユーロ、事業再編費用(91)百万ユーロ、金融損益(44)百万ユーロ、及び法人税433百万ユーロである(注記5.3及び6参照)。
(3) 2025年度の42百万ユーロは決算後価格調整額(税引後)であり、オレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失により生じた2024年度の純損失が減額されている。
(1) 連結損益計算書(続き)
| 2025事業年度 | 2024事業年度 | |||||||
| 注記 | ユーロ | 円 | ユーロ | 円 | ||||
| 親会社の株主に帰属する1株当たり当期純利益 | 15.7 | |||||||
| 継続事業の当期純利益 | ||||||||
| - 基本的 | 0.12 | 22 | 0.74 | 136 | ||||
| - 希薄化後 | 0.12 | 22 | 0.74 | 136 | ||||
| 非継続事業の当期純利益 | ||||||||
| - 基本的 | 0.02 | 4 | 0.08 | 15 | ||||
| - 希薄化後 | 0.02 | 4 | 0.08 | 15 | ||||
| 当期純利益(1) | ||||||||
| - 基本的 | 0.14 | 26 | 0.82 | 151 | ||||
| - 希薄化後 | 0.14 | 26 | 0.82 | 151 | ||||
(1) 2025年度にGEPPを導入していない場合の1株当たり基本的利益及び希薄化後利益は0.61ユーロ(うち、0.59ユーロは継続事業に、0.02ユーロは非継続事業に関係している)である。
(2) 連結包括利益計算書
| 2025事業年度 | 2024事業年度 | |||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | ||||
| 連結当期純利益 | 1,139 | 209,838 | 2,902 | 534,635 | ||||
| 確定給付純債務の再測定 | 6.1 | 48 | 8,843 | (39) | (7,185) | |||
| 公正価値で測定する資産 | 13.2-17.2 | 1 | 184 | 7 | 1,290 | |||
| 組替えられることのない項目に係る法人税 | 10.2.2 | (18) | (3,316) | 4 | 737 | |||
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに帰属する組替えられることのないその他の包括利益持分 | 1 | 184 | 0 | 0 | ||||
| 純損益に組替えられることのない項目(a) | 32 | 5,895 | (28) | (5,158) | ||||
| 公正価値で測定する資産 | 13.2-17.2 | 1 | 184 | (1) | (184) | |||
| キャッシュ・フロー・ヘッジ | 13.8.2 | 240 | 44,215 | (329) | (60,612) | |||
| 為替換算調整額 | 15.5 | (296) | (54,532) | (34) | (6,264) | |||
| その後に組替えられる又は組替の可能性のある項目に係る法人税 | 10.2.2 | (66) | (12,159) | 84 | 15,475 | |||
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに帰属する、その後に組替えられる又は組替の可能性のあるその他の包括利益持分 | 11.1 | (25) | (4,606) | (35) | (6,448) | |||
| 純損益にその後に組替えられる又は組替の可能性のある項目(b) | (146) | (26,898) | (315) | (58,032) | ||||
| 継続事業の当期その他の包括利益(a)+(b) | (114) | (21,002) | (343) | (63,191) | ||||
| 非継続事業の当期その他の包括利益(c) | - | - | - | - | ||||
| 当期その他の連結包括利益(a)+(b)+(c) | (114) | (21,002) | (343) | (63,191) | ||||
| 当期連結包括利益 | 1,025 | 188,836 | 2,558 | 471,260 | ||||
| 親会社の株主に帰属する包括利益 | 522 | 96,168 | 1,956 | 360,354 | ||||
| 非支配持分に帰属する包括利益 | 503 | 92,668 | 602 | 110,906 | ||||
関連会社及びジョイント・ベンチャー:持分法を用いて会計処理される事業体であり、為替換算調整額考慮前の金額で表示されている。
(3) 連結財政状態計算書
| 2025年12月31日現在 | 2024年12月31日現在 | |||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | ||||
| 資産 | ||||||||
| のれん | 7.2 | 20,758 | 3,824,246 | 21,100 | 3,887,253 | |||
| その他の無形資産 | 8.4 | 12,510 | 2,304,717 | 12,456 | 2,294,769 | |||
| 有形固定資産 | 8.5 | 31,903 | 5,877,490 | 30,421 | 5,604,461 | |||
| 使用権資産 | 9.1 | 7,231 | 1,332,167 | 7,096 | 1,307,296 | |||
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分 | 11.1 | 3,564 | 656,596 | 3,979 | 733,051 | |||
| モバイル・ファイナンシャル・サービシズ事業に関連する長期金融資産 | 17.2 | 3 | 553 | 245 | 45,136 | |||
| 長期金融資産 | 13.1 | 1,305 | 240,420 | 1,270 | 233,972 | |||
| 長期デリバティブ資産 | 13.1 | 517 | 95,247 | 917 | 168,939 | |||
| その他の非流動資産 | 4.5 | 176 | 32,424 | 172 | 31,688 | |||
| 繰延税金資産 | 10.2.3 | 552 | 101,695 | 522 | 96,168 | |||
| 非流動資産合計 | 78,518 | 14,465,371 | 78,179 | 14,402,917 | ||||
| 棚卸資産 | 5.4 | 743 | 136,883 | 791 | 145,726 | |||
| 売掛金 | 4.3 | 5,165 | 951,548 | 5,838 | 1,075,535 | |||
| その他の顧客との契約資産 | 4.4 | 1,723 | 317,428 | 1,630 | 300,295 | |||
| モバイル・ファイナンシャル・サービシズ事業に関連する短期金融資産 | 17.2 | 3 | 553 | 343 | 63,191 | |||
| 短期金融資産 | 13.1 | 3,118 | 574,429 | 3,063 | 564,296 | |||
| 短期デリバティブ資産 | 13.1 | 35 | 6,448 | 109 | 20,081 | |||
| その他の流動資産 | 4.5 | 3,788 | 697,863 | 3,199 | 589,352 | |||
| 未収営業税及び賦課金 | 10.1.2 | 1,294 | 238,394 | 1,261 | 232,314 | |||
| 未収還付税金 | 10.2.3 | 180 | 33,161 | 188 | 34,635 | |||
| 前払費用 | 5.5 | 682 | 125,645 | 507 | 93,405 | |||
| 現金及び現金同等物 | 13.1 | 12,167 | 2,241,526 | 8,766 | 1,614,960 | |||
| 流動資産合計 | 28,898 | 5,323,879 | 25,695 | 4,733,790 | ||||
| 資産合計 | 107,415 | 19,789,065 | 103,874 | 19,136,707 | ||||
(3) 連結財政状態計算書(続き)
| 2025年12月31日現在 | 2024年12月31日現在 | |||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | ||||
| 資本及び負債 | ||||||||
| 株式資本 | 10,640 | 1,960,207 | 10,640 | 1,960,207 | ||||
| 資本剰余金及び法定準備金 | 16,859 | 3,105,934 | 16,859 | 3,105,934 | ||||
| 劣後債 | 4,500 | 829,035 | 4,950 | 911,939 | ||||
| 利益剰余金 | (2,261) | (416,544) | (676) | (124,539) | ||||
| 親会社の株主に帰属する資本 | 29,739 | 5,478,816 | 31,773 | 5,853,540 | ||||
| 非支配持分 | 3,416 | 629,330 | 3,388 | 624,171 | ||||
| 資本合計 | 15 | 33,154 | 6,107,961 | 35,162 | 6,477,895 | |||
| 長期金融負債 | 13.1 | 33,457 | 6,163,783 | 28,981 | 5,339,170 | |||
| 長期デリバティブ負債 | 13.1 | 201 | 37,030 | 231 | 42,557 | |||
| 長期リース負債 | 9.2 | 6,089 | 1,121,776 | 5,992 | 1,103,906 | |||
| 長期固定資産未払金 | 8.6 | 1,077 | 198,416 | 1,084 | 199,705 | |||
| モバイル・ファイナンシャル・サービシズ事業に関連する長期金融負債 | 17.1 | - | - | 12 | 2,211 | |||
| 長期従業員給付 | 6.2 | 3,424 | 630,804 | 2,274 | 418,939 | |||
| 解体に対する長期引当金 | 8.7 | 2,564 | 472,366 | 767 | 141,304 | |||
| 事業再編に対する長期引当金 | 5.3 | 152 | 28,003 | 99 | 18,239 | |||
| その他の非流動負債 | 5.7 | 336 | 61,901 | 333 | 61,349 | |||
| 繰延税金負債 | 10.2.3 | 1,023 | 188,467 | 1,032 | 190,125 | |||
| 非流動負債合計 | 48,323 | 8,902,546 | 40,805 | 7,517,505 | ||||
| 短期金融負債 | 13.1 | 4,538 | 836,036 | 6,033 | 1,111,460 | |||
| 短期デリバティブ負債 | 13.1 | 62 | 11,422 | 55 | 10,133 | |||
| 短期リース負債 | 9.2 | 1,433 | 264,002 | 1,374 | 253,132 | |||
| 短期固定資産未払金 | 8.6 | 2,287 | 421,334 | 2,373 | 437,178 | |||
| 買掛金 | 5.6 | 6,375 | 1,174,466 | 6,448 | 1,187,915 | |||
| 顧客との契約負債 | 4.4 | 2,485 | 457,812 | 2,426 | 446,942 | |||
| モバイル・ファイナンシャル・サービシズ事業に関連する短期金融負債 | 17.1 | - | - | 625 | 115,144 | |||
| 短期従業員給付 | 6.2 | 2,339 | 430,914 | 2,475 | 455,969 | |||
| 解体に対する短期引当金 | 8.7 | 115 | 21,186 | 33 | 6,080 | |||
| 事業再編に対する短期引当金 | 5.3 | 190 | 35,004 | 231 | 42,557 | |||
| その他の流動負債 | 5.7 | 3,891 | 716,839 | 3,725 | 686,257 | |||
| 未払営業税及び賦課金 | 10.1.2 | 1,541 | 283,898 | 1,444 | 266,028 | |||
| 未払税金 | 10.2.3 | 576 | 106,116 | 555 | 102,248 | |||
| 繰延収益 | 105 | 19,344 | 110 | 20,265 | ||||
| 流動負債合計 | 25,938 | 4,778,558 | 27,908 | 5,141,491 | ||||
| 資本及び負債合計 | 107,415 | 19,789,065 | 103,874 | 19,136,707 | ||||
(4) 連結株主持分変動計算書
| (単位:百万ユーロ) | ||||||||
| 親会社の株主に帰属 | ||||||||
| 注記 | 発行済株式数 | 株式資本 | 資本剰余金及び法定準備金 | 劣後債 | 剰余金 | その他の包括利益 | 合計 | |
| 2024年1月1日現在残高 | 2,660,056,599 | 10,640 | 16,859 | 4,950 | 61 | (686) | 31,825 | |
| 連結包括利益 | - | - | - | - | 2,350 | (394) | 1,956 | |
| 株式報酬 | 6.3 | - | - | - | - | 14 | - | 14 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | - | (8) | - | (8) |
| 配当金 | 15.3 | - | - | - | - | (1,915) | - | (1,915) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | 0 | (4) | - | (4) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | - | (164) | - | (164) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | - | - | - | - | 76 | - | 76 |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | - | - | - | - | 1 | - | 1 |
| その他の変動 | - | - | - | - | (7) | - | (7) | |
| 2024年12月31日現在残高 | 2,660,056,599 | 10,640 | 16,859 | 4,950 | 403 | (1,079) | 31,773 | |
| 連結包括利益 | - | - | - | - | 538 | (16) | 522 | |
| 株式報酬 | 6.3 | - | - | - | - | 15 | - | 15 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | - | (11) | - | (11) |
| 配当金 | 15.3 | - | - | - | - | (1,994) | - | (1,994) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | (450) | (26) | - | (476) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | - | (169) | - | (169) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動(1) | 3.2 | - | - | - | - | 69 | 1 | 71 |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | - | - | - | - | (1) | 0 | (1) |
| その他の変動 | - | - | - | - | 9 | (0) | 9 | |
| 2025年12月31日現在残高 | 2,660,056,599 | 10,640 | 16,859 | 4,500 | (1,167) | (1,094) | 29,739 | |
(4) 連結株主持分変動計算書(続き)
| (単位:百万ユーロ) | |||||
| 非支配持分に帰属 | |||||
| 注記 | 剰余金 | その他の包括利益 | 合計 | 資本合計 | |
| 2024年1月1日現在残高 | 3,043 | 230 | 3,274 | 35,098 | |
| 連結包括利益 | 552 | 51 | 602 | 2,558 | |
| 株式報酬 | 6.3 | 4 | - | 4 | 18 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | (8) |
| 配当金 | 15.3 | (396) | - | (396) | (2,310) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | (4) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | (164) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | (97) | - | (97) | (21) |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | (0) | - | (0) | 1 |
| その他の変動 | 1 | - | 1 | (6) | |
| 2024年12月31日現在残高 | 3,107 | 280 | 3,388 | 35,162 | |
| 連結包括利益 | 601 | (98) | 503 | 1,025 | |
| 株式報酬 | 6.3 | 3 | - | 3 | 18 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | (11) |
| 配当金 | 15.3 | (427) | - | (427) | (2,421) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | (476) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | (169) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | (65) | 0 | (65) | 6 |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | 1 | (0) | 1 | (0) |
| その他の変動 | 12 | (0) | 12 | 20 | |
| 2025年12月31日現在残高 | 3,233 | 183 | 3,416 | 33,154 | |
(4) 連結株主持分変動計算書(続き)
| (単位:百万円) | ||||||||
| 親会社の株主に帰属 | ||||||||
| 注記 | 発行済株式数 | 株式資本 | 資本剰余金及び法定準備金 | 劣後債 | 剰余金 | その他の包括利益 | 合計 | |
| 2024年1月1日現在残高 | 2,660,056,599 | 1,960,207 | 3,105,934 | 911,939 | 11,238 | (126,382) | 5,863,120 | |
| 連結包括利益 | - | - | - | - | 432,941 | (72,587) | 360,354 | |
| 株式報酬 | 6.3 | - | - | - | - | 2,579 | - | 2,579 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | - | (1,474) | - | (1,474) |
| 配当金 | 15.3 | - | - | - | - | (352,800) | - | (352,800) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | 0 | (737) | - | (737) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | - | (30,214) | - | (30,214) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | - | - | - | - | 14,001 | - | 14,001 |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | - | - | - | - | 184 | - | 184 |
| その他の変動 | - | - | - | - | (1,290) | - | (1,290) | |
| 2024年12月31日現在残高 | 2,660,056,599 | 1,960,207 | 3,105,934 | 911,939 | 74,245 | (198,784) | 5,853,540 | |
| 連結包括利益 | - | - | - | - | 99,116 | (2,948) | 96,168 | |
| 株式報酬 | 6.3 | - | - | - | - | 2,763 | - | 2,763 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | - | (2,027) | - | (2,027) |
| 配当金 | 15.3 | - | - | - | - | (367,355) | - | (367,355) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | (82,904) | (4,790) | - | (87,693) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | - | (31,135) | - | (31,135) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動(1) | 3.2 | - | - | - | - | 12,712 | 184 | 13,080 |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | - | - | - | - | (184) | 0 | (184) |
| その他の変動 | - | - | - | - | 1,658 | (0) | 1,658 | |
| 2025年12月31日現在残高 | 2,660,056,599 | 1,960,207 | 3,105,934 | 829,035 | (214,996) | (201,548) | 5,478,816 | |
(4) 連結株主持分変動計算書(続き)
| (単位:百万円) | |||||
| 非支配持分に帰属 | |||||
| 注記 | 剰余金 | その他の包括利益 | 合計 | 資本合計 | |
| 2024年1月1日現在残高 | 560,612 | 42,373 | 603,169 | 6,466,105 | |
| 連結包括利益 | 101,695 | 9,396 | 110,906 | 471,260 | |
| 株式報酬 | 6.3 | 737 | - | 737 | 3,316 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | (1,474) |
| 配当金 | 15.3 | (72,955) | - | (72,955) | (425,571) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | (737) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | (30,214) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | (17,870) | - | (17,870) | (3,869) |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | (0) | - | (0) | 184 |
| その他の変動 | 184 | - | 184 | (1,105) | |
| 2024年12月31日現在残高 | 572,403 | 51,584 | 624,171 | 6,477,895 | |
| 連結包括利益 | 110,722 | (18,055) | 92,668 | 188,836 | |
| 株式報酬 | 6.3 | 553 | - | 553 | 3,316 |
| 自己株式の購入 | 15.2 | - | - | - | (2,027) |
| 配当金 | 15.3 | (78,666) | - | (78,666) | (446,021) |
| 劣後債の発行及び償還 | 15.4 | - | - | - | (87,693) |
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | - | - | - | (31,135) |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | (11,975) | 0 | (11,975) | 1,105 |
| 支配の獲得・消滅を伴う所有持分の変動 | 3.2 | 184 | (0) | 184 | (0) |
| その他の変動 | 2,211 | (0) | 2,211 | 3,685 | |
| 2025年12月31日現在残高 | 595,616 | 33,714 | 629,330 | 6,107,961 | |
(1) オレンジ・ベルギーに対するNethysの持分に係るプット・オプションの一部行使による影響を含む(注記3.2参照)。
その他の包括利益の構成要素に関連した株主持分の変動分析
| (単位:百万ユーロ) | |||||||
| 親会社の株主に帰属 | |||||||
| 公正価値で測定する資産 | ヘッジ手段 | 為替換算調整額 | 数理計算上の差異 | 繰延税金 | 関連会社及びジョイント・ベンチャーのその他の包括利益 | 合計 | |
| 2024年1月1日現在残高 | (28) | 233 | (526) | (426) | 65 | (3) | (686) |
| 変動(1) | 7 | (324) | (89) | (37) | 86 | (36) | (394) |
| 2024年12月31日現在残高 | (21) | (91) | (615) | (463) | 152 | (39) | (1,079) |
| 変動(1) | 2 | 242 | (210) | 48 | (83) | (14) | (16) |
| 2025年12月31日現在残高 | (20) | 151 | (826) | (415) | 68 | (51) | (1,094) |
| (単位:百万ユーロ) | ||||||||
| 非支配持分に帰属 | その他の包括利益合計 | |||||||
| 公正価値で測定する資産 | ヘッジ手段 | 為替換算調整額 | 数理計算上の差異 | 繰延税金 | 関連会社及びジョイント・ベンチャーのその他の包括利益 | 合計 | ||
| 2024年1月1日現在残高 | (4) | 10 | 240 | (21) | 1 | 3 | 230 | (456) |
| 変動(1) | (0) | (5) | 55 | (2) | 2 | 1 | 51 | (343) |
| 2024年12月31日現在残高 | (4) | 5 | 296 | (24) | 3 | 4 | 280 | (799) |
| 変動(1) | 1 | (2) | (86) | 0 | (0) | (10) | (98) | (114) |
| 2025年12月31日現在残高 | (4) | 3 | 210 | (23) | 3 | (6) | 183 | (912) |
その他の包括利益の構成要素に関連した株主持分の変動分析(続き)
| (単位:百万円) | |||||||
| 親会社の株主に帰属 | |||||||
| 公正価値で測定する資産 | ヘッジ手段 | 為替換算調整額 | 数理計算上の差異 | 繰延税金 | 関連会社及びジョイント・ベンチャーのその他の包括利益 | 合計 | |
| 2024年1月1日現在残高 | (5,158) | 42,926 | (96,905) | (78,482) | 11,975 | (553) | (126,382) |
| 変動(1) | 1,290 | (59,691) | (16,396) | (6,817) | 15,844 | (6,632) | (72,587) |
| 2024年12月31日現在残高 | (3,869) | (16,765) | (113,301) | (85,298) | 28,003 | (7,185) | (198,784) |
| 変動(1) | 368 | 44,584 | (38,688) | 8,843 | (15,291) | (2,579) | (2,948) |
| 2025年12月31日現在残高 | (3,685) | 27,819 | (152,174) | (76,455) | 12,528 | (9,396) | (201,548) |
| (単位:百万円) | ||||||||
| 非支配持分に帰属 | その他の包括利益合計 | |||||||
| 公正価値で測定する資産 | ヘッジ手段 | 為替換算調整額 | 数理計算上の差異 | 繰延税金 | 関連会社及びジョイント・ベンチャーのその他の包括利益 | 合計 | ||
| 2024年1月1日現在残高 | (737) | 1,842 | 44,215 | (3,869) | 184 | 553 | 42,373 | (84,009) |
| 変動(1) | (0) | (921) | 10,133 | (368) | 368 | 184 | 9,396 | (63,191) |
| 2024年12月31日現在残高 | (737) | 921 | 54,532 | (4,422) | 553 | 737 | 51,584 | (147,200) |
| 変動(1) | 184 | (368) | (15,844) | 0 | (0) | (1,842) | (18,055) | (21,002) |
| 2025年12月31日現在残高 | (737) | 553 | 38,688 | (4,237) | 553 | (1,105) | 33,714 | (168,018) |
関連会社及びジョイント・ベンチャー:持分法を用いて会計処理される事業体であり、為替換算調整額考慮前の金額で表示されている。
(1) 2025年度の変動(114)百万ユーロには、以下が含まれている。
-主に米ドル、ギニアフラン及びヨルダンディナールの下落に伴う為替換算調整額(296)百万ユーロ
-ヘッジ手段に関連する変動240百万ユーロ(オレンジSAが保有する英ポンドのヘッジ135百万ユーロ及び米ドルのヘッジ108百万ユーロを含む)
2024年度の変動(343)百万ユーロには、以下が含まれている。
-ヘッジ手段に関連する変動(329)百万ユーロ(オレンジSAが保有する米ドル及び英ポンドのヘッジ(318)百万ユーロを含む)
-特に割引率の低下に伴う数理計算上の差異(39)百万ユーロ
-主にエジプトポンドの下落に伴う為替換算調整額(34)百万ユーロ
(5) 連結キャッシュ・フロー計算書
| 2025事業年度 | 2024事業年度 | ||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |||
| 営業活動 | |||||||
| 連結当期純利益 | 1,139 | 209,838 | 2,902 | 534,635 | |||
| 非資金項目及び表示目的で再分類した項目 | 14,096 | 2,596,906 | 12,382 | 2,281,136 | |||
| 営業税及び賦課金 | 10.1.1 | 1,868 | 344,142 | 1,563 | 287,951 | ||
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | 3.1 | (184) | (33,898) | 415 | 76,455 | ||
| その他の損益 | (69) | (12,712) | (48) | (8,843) | |||
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | 8.2 | 7,005 | 1,290,531 | 6,519 | 1,200,995 | ||
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | 8.5 | 116 | 21,371 | 160 | 29,477 | ||
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | 9.1 | 1,428 | 263,080 | 1,414 | 260,501 | ||
| 引当金の変動 | 4-5-6-8 | 1,004 | 184,967 | (535) | (98,563) | ||
| 企業結合から生じる影響 | - | - | 2 | 368 | |||
| のれんの減損 | 7.1 | 332 | 61,164 | - | - | ||
| 固定資産の減損 | 8.3 | 1 | 184 | 14 | 2,579 | ||
| 使用権資産の減損 | 9.1 | 65 | 11,975 | 48 | 8,843 | ||
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | 11 | 202 | 37,214 | 348 | 64,112 | ||
| 事業上の為替差損益(純額)及びデリバティブ | (13) | (2,395) | 2 | 368 | |||
| 金融費用(純額) | 13.2 | 1,254 | 231,024 | 1,081 | 199,153 | ||
| 法人税 | 10.2.1 | 1,070 | 197,126 | 1,381 | 254,422 | ||
| 株式報酬 | 18 | 3,316 | 18 | 3,316 | |||
| 運転資本及び営業活動に含まれる銀行業務に係る変動(1) | (526) | (96,905) | (1,311) | (241,526) | |||
| 棚卸資産の減少(増加)(総額) | 35 | 6,448 | 200 | 36,846 | |||
| 売掛金の減少(増加)(総額) | 332 | 61,164 | (251) | (46,242) | |||
| 買掛金の増加(減少) | 60 | 11,054 | 152 | 28,003 | |||
| その他の顧客との契約資産及び負債の変動 | (52) | (9,580) | (117) | (21,555) | |||
| その他の資産及び負債の変動(2) | (901) | (165,991) | (1,296) | (238,762) | |||
| その他キャッシュ・アウト(純額) | (3,930) | (724,024) | (3,777) | (695,837) | |||
| 営業税及び賦課金支払額 | 10.1.2 | (1,797) | (331,061) | (1,779) | (327,745) | ||
| 配当金受取額 | 27 | 4,974 | 15 | 2,763 | |||
| 利息支払額及びデリバティブに対する金利の影響(純額)(3) | (1,021) | (188,099) | (1,026) | (189,020) | |||
| 法人税支払額 | 10.2.3 | (1,138) | (209,654) | (988) | (182,019) | ||
| 営業活動により生じたキャッシュ純額(a) | 10,780 | 1,985,999 | 10,195 | 1,878,225 | |||
| うち、非継続事業 | - | - | 105 | 19,344 | |||
(5) 連結キャッシュ・フロー計算書(続き)
| 2025事業年度 | 2024事業年度 | ||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |||
| 投資活動 | |||||||
| 有形固定資産及び無形資産の購入及び売却(4) | (7,002) | (1,289,978) | (6,733) | (1,240,421) | |||
| 有形固定資産及び無形資産の購入(5) | 8.4-8.5 | (7,322) | (1,348,932) | (6,710) | (1,236,183) | ||
| 固定資産未払金の増加(減少) | (145) | (26,713) | (318) | (58,585) | |||
| 投資助成金の前受け | (19) | (3,500) | 24 | 4,422 | |||
| 有形固定資産及び無形資産の売却 | 485 | 89,352 | 270 | 49,742 | |||
| 投資有価証券に対する現金支払額(取得現金控除後) | 3.2 | (82) | (15,107) | (35) | (6,448) | ||
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資 | (17) | (3,132) | (61) | (11,238) | |||
| 公正価値で測定する投資有価証券の購入 | (29) | (5,343) | (19) | (3,500) | |||
| 投資有価証券の売却による収入(譲渡現金控除後) | 3.2 | 48 | 8,843 | 4,391 | 808,954 | ||
| オレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失 | 15 | 2,763 | 4,423 | 814,849 | |||
| OCS及びオレンジ・スタジオの売却 | (4) | (737) | (67) | (12,343) | |||
| その他 | 37 | 6,817 | 35 | 6,448 | |||
| 公正価値で測定する投資有価証券の売却による収入 | 56 | 10,317 | 104 | 19,160 | |||
| 有価証券及びその他の金融資産のその他の減少(増加) | 584 | 107,590 | 892 | 164,333 | |||
| 公正価値による投資(現金同等物を除く) | 186 | 34,267 | (1,213) | (223,471) | |||
| オレンジ・バンクの信用ポートフォリオの売却 | - | - | 1,808 | 333,088 | |||
| オレンジ・バンクの投資ポートフォリオの売却 | 17.1 | 198 | 36,478 | - | - | ||
| Orange Concessionsの資本剰余金の一部払い戻し | 216 | 39,794 | - | - | |||
| その他(6) | (16) | (2,948) | 297 | 54,716 | |||
| 投資活動に使用したキャッシュ純額(b) | (6,442) | (1,186,810) | (1,460) | (268,976) | |||
| うち、非継続事業 | - | - | (166) | (30,582) | |||
(5) 連結キャッシュ・フロー計算書(続き)
| 2025事業年度 | 2024事業年度 | ||||||
| 注記 | 百万ユーロ | 百万円 | 百万ユーロ | 百万円 | |||
| 財務活動 | |||||||
| 中長期債務の発行 | 13.5-13.6 | 7,783 | 1,433,862 | 1,243 | 228,998 | ||
| 中長期債務の償還及び返済(7) | 13.5-13.6 | (3,414) | (628,961) | (2,437) | (448,969) | ||
| リース負債の返済 | 9.2 | (1,496) | (275,608) | (1,499) | (276,161) | ||
| 当座借越及び短期借入金の増加(減少) | (115) | (21,186) | (566) | (104,274) | |||
| ファイナンスアセットに関連する債務の減少(増加) | (424) | (78,114) | 36 | 6,632 | |||
| うち、現金担保預金の減少(増加) | (413) | (76,087) | 60 | 11,054 | |||
| デリバティブに係る為替レートの影響(純額) | 33 | 6,080 | (6) | (1,105) | |||
| 劣後債の発行(償還)及びその他の関連手数料 | 15.4 | (476) | (87,693) | (4) | (737) | ||
| 劣後債の支払利息 | 15.4 | (169) | (31,135) | (175) | (32,240) | ||
| 自己株式からの収入(の購入) | 15.2 | (11) | (2,027) | (8) | (1,474) | ||
| 資本の増加(減少)-非支配持分 | 2 | 368 | 3 | 553 | |||
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | 3.2 | (161) | (29,661) | (24) | (4,422) | ||
| 親会社の株主への配当金支払額 | 15.3 | (1,994) | (367,355) | (1,915) | (352,800) | ||
| 非支配持分への配当金支払額 | 15.6 | (433) | (79,772) | (375) | (69,086) | ||
| 財務活動に使用したキャッシュ純額(c) | (875) | (161,201) | (5,726) | (1,054,901) | |||
| うち、非継続事業 | - | - | 26 | 4,790 | |||
| 現金及び現金同等物の変動額(純額)(a)+(b)+(c) | 3,463 | 637,988 | 3,009 | 554,348 | |||
| 現金及び現金同等物の変動額(純額) | |||||||
| 現金及び現金同等物期首残高 | 8,766 | 1,614,960 | 5,618 | 1,035,004 | |||
| うち、継続事業の現金及び現金同等物 | 8,766 | 1,614,960 | 5,582 | 1,028,372 | |||
| うち、非継続事業の現金及び現金同等物 | - | - | 35 | 6,448 | |||
| 現金及び現金同等物の変動額 | 3,463 | 637,988 | 3,009 | 554,348 | |||
| 現金及び現金同等物の非資金的変動額 | (62) | (11,422) | 139 | 25,608 | |||
| 現金及び現金同等物期末残高 | 12,167 | 2,241,526 | 8,766 | 1,614,960 | |||
| うち、継続事業の現金及び現金同等物 | 12,167 | 2,241,526 | 8,766 | 1,614,960 | |||
| うち、非継続事業の現金及び現金同等物 | - | - | - | - | |||
(1) 営業活動に含まれる銀行業務には、主に顧客及び信用機関との取引が含まれる。これらは、その他の資産及び負債の変動に表示される。
(2) 未収及び未払営業税を除く。
(3) リース負債に係る支払利息が2025年度には(244)百万ユーロ及び2024年度には(255)百万ユーロ、またファイナンスアセットに関連する債務に係る支払利息が2025年度には(11)百万ユーロ及び2024年度には(17)百万ユーロ含まれている。
(4) 通信ライセンスに係る支払額が2025年度には(640)百万ユーロ及び2024年度には(263)百万ユーロ含まれている。
(5) ファイナンスアセットに対する投資が2025年度には21百万ユーロ及び2024年度には120百万ユーロ生じているが、取得時におけるキャッシュ・フロー計算書への影響はない。
(6) デジタルサービスに対するVATに関連する税務紛争が2024年度に(312)百万ユーロ含まれている(注記10.3参照)。
(7) ファイナンスアセットに関連する債務の返済額が2025年度には(98)百万ユーロ及び2024年度には(136)百万ユーロ含まれている。
(6) 連結財務書類に対する注記
注記 1 セグメント情報
1.1 セグメント情報の作成基準
2024年度以降のセグメント情報の表示
2024年度において、オレンジ・スペインとMásMóvilの事業統合を受け、IFRS第5号に従ってスペイン・セグメントを非継続事業として表示したことにより、セグメント情報におけるスペイン・セグメントの表示は以下のように変更されている。
- 損益計算書において、2024年1月1日から3月25日までのスペイン・セグメントの当グループの利益への寄与額は個別に表示され、「非継続事業の連結当期純利益」において集計されている。
・ 事業セグメント間(スペイン・セグメントと当グループのその他の事業セグメントとの間)の取引、特にTotem Spainとオレンジ・スペイン及びその子会社との間の取引は、2024年度において消去されていない。
・ IFRS第5号の基準を満たした2024年2月20日(欧州委員会による取引の承認日)をもって、オレンジ・スペイン及びその子会社の有形固定資産及び無形資産の減価償却及び償却を停止した。
- 2024年1月1日から2024年3月25日までのスペイン・セグメントの投資は、当該期間のセグメント投資に含まれている。
- スペイン・セグメントを構成していたオレンジ・スペイン及びその子会社は、2024年3月26日付で、全部連結の対象外になった。そのため、当該事業体の資産及び負債は同日から当グループの連結財政状態計算書に表示されなくなり、2024年度よりスペイン・セグメントは表示されなくなった。
ヨーロッパ・セグメントには、主にポーランド、ベルギー、ルーマニア及びスロバキアといったその他全てのヨーロッパ諸国が含まれている。ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分及び損益持分も、2024年3月26日から持分法を適用し、ヨーロッパ・セグメントで開示されている。
2026年1月1日からのセグメント情報の変更
欧州における銀行業務からの撤退計画に従い、また、オレンジ・バンク(2025年12月15日の銀行ライセンスの返上後にオレンジOBKに改称された)の業務終了に伴い、2026年1月1日よりセグメント情報が変更され、「モバイル・ファイナンシャル・サービシズ」セグメントが削除される(注記17.1参照)。
さらに、MasOrangeの株式50%の取得に係る拘束力のある契約をLorcaと締結したことを受けて、MasOrangeは2026年度に全部連結される予定であり、これに伴い、スペイン・セグメントを含めるようにセグメント情報も変更される可能性がある。
1.2 セグメント収益
| 継続事業 | ||||||
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ | アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス(1) | Totem(2) | 海外通信事業及びシェアード・サービス(3) |
| 2025年12月31日 | ||||||
| 収益 | 17,473 | 7,263 | 8,427 | 7,325 | 728 | 1,219 |
| コンバージェンス・サービス | 5,394 | 1,516 | - | - | - | - |
| 移動体通信のみのサービス | 2,286 | 2,176 | 6,508 | 687 | - | - |
| 固定回線のみのサービス | 3,570(4) | 977 | 1,067 | 2,715(5) | - | - |
| IT及び統合サービス | - | 600 | 105 | 3,698 | - | - |
| 卸売 | 4,103 | 831 | 606 | 17 | 728 | 797 |
| 機器の販売 | 1,416 | 1,068 | 97 | 209 | - | - |
| その他の収益 | 704 | 95 | 43 | - | - | 422 |
| 外部 | 16,811 | 7,193 | 8,331 | 7,021 | 310 | 730 |
| セグメント間 | 661 | 71 | 96 | 305 | 418 | 488 |
| 2024年12月31日 | ||||||
| 収益 | 17,798 | 7,101 | 7,683 | 7,777 | 709 | 1,292 |
| コンバージェンス・サービス | 5,268 | 1,423 | - | - | - | - |
| 移動体通信のみのサービス | 2,347 | 2,180 | 5,904 | 716 | - | - |
| 固定回線のみのサービス | 3,689(4) | 991 | 955 | 2,958(5) | - | - |
| IT及び統合サービス | - | 494 | 77 | 3,828 | - | - |
| 卸売 | 4,337 | 814 | 612 | 40 | 709 | 851 |
| 機器の販売 | 1,419 | 1,049 | 96 | 235 | - | - |
| その他の収益 | 738 | 150 | 39 | - | - | 441 |
| 外部 | 17,137 | 7,030 | 7,566 | 7,436 | 284 | 807 |
| セグメント間 | 661 | 71 | 116 | 341 | 425 | 484 |
| 継続事業 | 非継続事業 | |||||
| (単位:百万ユーロ) | 通信事業間消去 | 通信事業合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | オレンジ連結財務書類計上額 | スペイン |
| 2025年12月31日 | ||||||
| 収益 | (2,035) | 40,400 | - | (4) | 40,396 | - |
| コンバージェンス・サービス | - | 6,910 | - | - | 6,910 | - |
| 移動体通信のみのサービス | (24) | 11,634 | - | (0) | 11,634 | - |
| 固定回線のみのサービス | (90) | 8,240 | - | (1) | 8,239 | - |
| IT及び統合サービス | (185) | 4,218 | - | (3) | 4,215 | - |
| 卸売 | (1,415) | 5,667 | - | - | 5,667 | - |
| 機器の販売 | (6) | 2,784 | - | (0) | 2,784 | - |
| その他の収益 | (316) | 948 | - | (0) | 948 | - |
| 外部 | - | 40,396 | - | - | 40,396 | - |
| セグメント間 | (2,035) | 4 | - | (4) | - | - |
| 2024年12月31日 | ||||||
| 収益 | (2,095) | 40,264 | - | (4) | 40,260 | 1,149 |
| コンバージェンス・サービス | - | 6,691 | - | - | 6,691 | 479 |
| 移動体通信のみのサービス | (46) | 11,101 | - | 1 | 11,101 | 198 |
| 固定回線のみのサービス | (95) | 8,498 | - | (1) | 8,497 | 116 |
| IT及び統合サービス | (187) | 4,212 | - | (4) | 4,208 | 16 |
| 卸売 | (1,450) | 5,914 | - | - | 5,914 | 161 |
| 機器の販売 | (7) | 2,792 | - | (0) | 2,792 | 178 |
| その他の収益 | (311) | 1,056 | - | (0) | 1,056 | 1 |
| 外部 | - | 40,260 | - | - | 40,260 | 1,149 |
| セグメント間 | (2,095) | 4 | - | (4) | - | - |
(1) 2025年度の収益について、フランスの4,832百万ユーロ、その他のヨーロッパ諸国の1,536百万ユーロ及びその他の国の958百万ユーロが含まれている。
2024年度の収益について、フランスの5,083百万ユーロ、その他のヨーロッパ諸国の1,667百万ユーロ及びその他の国の1,026百万ユーロが含まれている。
(2) 2025年度の収益について、フランスの524百万ユーロ及びスペインの204百万ユーロが含まれている。
2024年度の収益について、フランスの509百万ユーロ及びスペインの201百万ユーロが含まれている。
(3) フランスの収益が2025年度には1,005百万ユーロ及び2024年度には1,092百万ユーロ含まれている。
(4) 2025年度には、固定ブロードバンドのみのサービスによる収益3,102百万ユーロと固定ナローバンドのみのサービスによる収益469百万ユーロが含まれている。
2024年度には、固定ブロードバンドのみのサービスによる収益3,098百万ユーロと固定ナローバンドのみのサービスによる収益590百万ユーロが含まれている。
(5) 2025年度には、データ・サービスによる収益2,042百万ユーロと音声サービスによる収益673百万ユーロが含まれている。
2024年度には、データ・サービスによる収益2,186百万ユーロと音声サービスによる収益773百万ユーロが含まれている。
1.3 2025年度のセグメント収益から連結当期純利益への調整
| 継続事業 | |||||
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ(4) | アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス | Totem |
| 収益 | 17,473 | 7,263 | 8,427 | 7,325 | 728 |
| 外部購入費 | (7,123) | (4,079) | (3,242) | (3,999) | (146) |
| その他の営業収益 | 1,126 | 360 | 219 | 239 | 1 |
| その他の営業費用 | (498) | (208) | (323) | (561) | (4) |
| 人件費 | (3,184) | (939) | (648) | (2,222) | (17) |
| 営業税及び賦課金 | (786) | (87) | (851) | (67) | (5) |
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | - | - | - | - | - |
| 事業再編費用(3) | - | - | - | - | - |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | (116) | - | - | - | - |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | (376) | (235) | (223) | (127) | (166) |
| 使用権資産の減損 | - | - | - | - | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | (11) | - | - | - | - |
| リース負債に係る利息(1) | (76) | (48) | (54) | (11) | (22) |
| EBITDAaL | 6,429 | 2,028 | 3,306 | 577 | 369 |
| 重要な訴訟 | 5 | (12) | - | - | - |
| 特定の人件費(3) | (1,052) | (0) | - | (165) | (2) |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | 51 | 48 | 1 | 52 | (0) |
| 事業再編プログラム費用 | (63) | (62) | (16) | (95) | (1) |
| 取得及び統合費用 | - | (1) | - | (0) | - |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | (3,642) | (1,403) | (1,146) | (326) | (144) |
| 企業結合から生じる影響 | - | - | - | - | - |
| のれんの減損 | - | - | - | (332) | - |
| 固定資産の減損 | (3) | 0 | (6) | 11 | - |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | (42) | (163) | 17 | (10) | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1) | 11 | - | - | - | - |
| リース負債に係る利息の消去(1) | 76 | 48 | 54 | 11 | 22 |
| 営業利益 | 1,769 | 483 | 2,209 | (277) | 245 |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | |||||
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | |||||
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | |||||
| 為替差(損)益 | |||||
| リース負債に係る利息(1) | |||||
| その他金融費用(純額) | |||||
| 金融費用(純額) | |||||
| 法人税 | |||||
| 継続事業の連結当期純利益 | |||||
| 非継続事業の連結当期純利益 | |||||
| 連結当期純利益 | |||||
| 継続事業 | ||||||
| (単位:百万ユーロ) | 海外通信事業及びシェアード・サービス | 通信事業間消去 | 通信事業合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | 合計 |
| 収益 | 1,219 | (2,035) | 40,400 | - | (4) | 40,396 |
| 外部購入費 | (1,621) | 3,845 | (16,365) | (29) | 5 | (16,389) |
| その他の営業収益 | 2,031 | (3,059) | 918 | 14 | (2) | 930 |
| その他の営業費用 | (134) | 1,249 | (479) | (8) | 0 | (488) |
| 人件費 | (1,265) | - | (8,274) | (28) | - | (8,302) |
| 営業税及び賦課金 | (75) | - | (1,872) | (1) | - | (1,873) |
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | - | - | - | - | - | - |
| 事業再編費用(3) | - | - | - | - | - | - |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | - | - | (116) | - | - | (116) |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | (306) | - | (1,432) | 2 | - | (1,430) |
| 使用権資産の減損 | (4) | - | (4) | - | - | (4) |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | - | - | (11) | - | - | (11) |
| リース負債に係る利息(1) | (32) | - | (243) | (0) | - | (243) |
| EBITDAaL | (187) | - | 12,522 | (51) | (1) | 12,470 |
| 重要な訴訟 | - | - | (7) | - | - | (7) |
| 特定の人件費(3) | (322) | - | (1,541) | 1 | - | (1,540) |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | 37 | - | 188 | (5) | - | 183 |
| 事業再編プログラム費用 | (127) | - | (364) | (18) | - | (382) |
| 取得及び統合費用 | (16) | - | (18) | - | - | (18) |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | (337) | - | (6,997) | (8) | - | (7,005) |
| 企業結合から生じる影響 | - | - | - | - | - | - |
| のれんの減損 | - | - | (332) | - | - | (332) |
| 固定資産の減損 | (2) | - | (1) | - | - | (1) |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | (3) | - | (202) | - | - | (202) |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1) | - | - | 11 | - | - | 11 |
| リース負債に係る利息の消去(1) | 32 | - | 243 | 0 | - | 243 |
| 営業利益 | (927) | - | 3,503 | (80) | (1) | 3,422 |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | ||||||
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | ||||||
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | ||||||
| 為替差(損)益 | ||||||
| リース負債に係る利息(1) | ||||||
| その他金融費用(純額) | ||||||
| 金融費用(純額) | (1,255) | 1 | 1 | (1,254) | ||
| 法人税 | (1,054) | (16) | - | (1,070) | ||
| 継続事業の連結当期純利益 | 1,193 | (96) | - | 1,097 | ||
| 非継続事業の連結当期純利益 | 42 | - | - | 42 | ||
| 連結当期純利益 | 1,235 | (96) | - | 1,139 | ||
| 継続事業 | 非継続事業 | ||
| (単位:百万ユーロ) | 表示調整(1) | オレンジ連結財務書類計上額 | スペイン |
| 収益 | - | 40,396 | - |
| 外部購入費 | 1 | (16,388) | - |
| その他の営業収益 | - | 930 | - |
| その他の営業費用 | (29) | (517) | - |
| 人件費 | (1,538) | (9,840) | - |
| 営業税及び賦課金 | 5 | (1,868) | - |
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | 184 | 184 | - |
| 事業再編費用(3) | (327) | (327) | - |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | - | (116) | - |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | 2 | (1,428) | - |
| 使用権資産の減損 | (61) | (65) | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | 11 | N/A | - |
| リース負債に係る利息(1) | 243 | N/A | - |
| EBITDAaL | (1,509) | N/A | - |
| 重要な訴訟 | 7 | N/A | - |
| 特定の人件費(3) | 1,540 | N/A | - |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | (183) | N/A | - |
| 事業再編プログラム費用 | 382 | N/A | - |
| 取得及び統合費用 | 18 | N/A | - |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | - | (7,005) | - |
| 企業結合から生じる影響 | - | - | - |
| のれんの減損 | - | (332) | - |
| 固定資産の減損 | - | (1) | - |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | - | (202) | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1) | (11) | N/A | - |
| リース負債に係る利息の消去(1) | (243) | N/A | - |
| 営業利益 | - | 3,422 | - |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | (1,087) | - | |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | (11) | - | |
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | 271 | - | |
| 為替差(損)益 | (3) | - | |
| リース負債に係る利息(1) | (243) | - | |
| その他金融費用(純額) | (181) | - | |
| 金融費用(純額) | (1,254) | - | |
| 法人税 | (1,070) | - | |
| 継続事業の連結当期純利益 | 1,097 | N/A | |
| 非継続事業の連結当期純利益 | - | 42 | - |
| 連結当期純利益 | 1,139 | ||
(1) 表示調整により、セグメント情報において識別されている特定の項目を、連結損益計算書に表示されている営業収益及び費用に組替えている。セグメントEBITDAaLには、ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息及びリース負債に係る利息が含まれている。これらは、セグメント営業利益からは除外され、連結財務書類に表示されている金融費用(純額)に含まれている。
(2) 2025年度の42百万ユーロは決算後価格調整額であり、オレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失により生じた2024年度の純損失が減額されている。
(3) 2025年度には、2025年2月10日に締結された雇用及びキャリアパス計画(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する協定の影響額(1,633)百万ユーロが含まれている(注記5.3及び6参照)。
(4) ヨーロッパ・セグメントには、主にポーランド、ベルギー、ルーマニア及びスロバキアといったその他全てのヨーロッパ諸国が含まれている。ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分及び損益持分も、2024年3月26日から持分法を適用し、ヨーロッパ・セグメントで開示されている。
1.4 2024年度のセグメント収益から連結当期純利益への調整
| 継続事業 | |||||
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ(2) | アフリカ及び中東 | オレンジ・ビジネス | Totem |
| 収益 | 17,798 | 7,101 | 7,683 | 7,777 | 709 |
| 外部購入費 | (7,396) | (4,013) | (2,976) | (4,267) | (146) |
| その他の営業収益 | 1,158 | 361 | 150 | 232 | 0 |
| その他の営業費用 | (550) | (204) | (264) | (584) | (2) |
| 人件費 | (3,266) | (905) | (609) | (2,308) | (17) |
| 営業税及び賦課金 | (788) | (108) | (740) | (66) | (5) |
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | - | - | - | - | - |
| 事業再編費用 | - | - | - | - | - |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | (160) | - | - | - | - |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | (309) | (231) | (209) | (148) | (156) |
| 使用権資産の減損 | - | - | - | 1 | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | (17) | - | - | - | - |
| リース負債に係る利息(1) | (78) | (50) | (56) | (13) | (18) |
| EBITDAaL | 6,393 | 1,950 | 2,979 | 624 | 367 |
| 重要な訴訟 | (24) | - | - | - | - |
| 特定の人件費 | (27) | - | - | (5) | (0) |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | 28 | 28 | 7 | 2 | 0 |
| 事業再編プログラム費用 | (2) | (27) | (4) | 21 | - |
| 取得及び統合費用 | - | (7) | - | - | - |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | (3,084) | (1,354) | (1,088) | (340) | (135) |
| 企業結合から生じる影響 | - | - | - | (2) | - |
| のれんの減損 | - | - | - | - | - |
| 固定資産の減損 | (5) | (5) | 0 | (1) | - |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | (83) | (267) | 16 | (9) | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1) | 17 | - | - | - | - |
| リース負債に係る利息の消去(1) | 78 | 50 | 56 | 13 | 18 |
| 営業利益 | 3,289 | 369 | 1,966 | 303 | 250 |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | |||||
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | |||||
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | |||||
| 為替差(損)益 | |||||
| リース負債に係る利息(1) | |||||
| その他金融費用(純額) | |||||
| 金融費用(純額) | |||||
| 法人税 | |||||
| 継続事業の連結当期純利益 | |||||
| 非継続事業の連結当期純利益 | |||||
| 連結当期純利益 | |||||
| 継続事業 | ||||||
| (単位:百万ユーロ) | 海外通信事業及びシェアード・サービス | 通信事業間消去 | 通信事業合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業・モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | 合計 |
| 収益 | 1,292 | (2,095) | 40,264 | - | (4) | 40,260 |
| 外部購入費 | (1,752) | 3,991 | (16,560) | (89) | 5 | (16,644) |
| その他の営業収益 | 2,119 | (3,128) | 893 | 51 | 0 | 944 |
| その他の営業費用 | (71) | 1,232 | (443) | (10) | 0 | (453) |
| 人件費 | (1,247) | - | (8,352) | (65) | - | (8,417) |
| 営業税及び賦課金 | (62) | - | (1,769) | (2) | - | (1,770) |
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | - | - | - | - | - | - |
| 事業再編費用 | - | - | - | - | - | - |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | - | - | (160) | - | - | (160) |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | (326) | - | (1,380) | (4) | - | (1,383) |
| 使用権資産の減損 | - | - | 1 | - | - | 1 |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | - | - | (17) | - | - | (17) |
| リース負債に係る利息(1) | (37) | - | (251) | (0) | - | (252) |
| EBITDAaL | (85) | - | 12,227 | (119) | 1 | 12,109 |
| 重要な訴訟 | - | - | (24) | - | - | (24) |
| 特定の人件費 | (9) | - | (41) | 1 | - | (40) |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | (150) | - | (86) | (194) | - | (279) |
| 事業再編プログラム費用 | (118) | - | (130) | (63) | - | (193) |
| 取得及び統合費用 | (6) | - | (13) | - | - | (13) |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | (328) | - | (6,330) | (18) | - | (6,348) |
| 企業結合から生じる影響 | - | - | (2) | - | - | (2) |
| のれんの減損 | - | - | - | - | - | - |
| 固定資産の減損 | 0 | - | (10) | (4) | - | (14) |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | (6) | - | (348) | - | - | (348) |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1) | - | - | 17 | - | - | 17 |
| リース負債に係る利息の消去(1) | 37 | - | 251 | 0 | - | 252 |
| 営業利益 | (666) | - | 5,511 | (396) | 1 | 5,116 |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | ||||||
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | ||||||
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | ||||||
| 為替差(損)益 | ||||||
| リース負債に係る利息(1) | ||||||
| その他金融費用(純額) | ||||||
| 金融費用(純額) | (1,065) | (0) | (1) | (1,066) | ||
| 法人税 | (1,385) | 30 | - | (1,355) | ||
| 継続事業の連結当期純利益 | 3,060 | (365) | - | 2,695 | ||
| 非継続事業の連結当期純利益 | (135) | - | - | (135) | ||
| 連結当期純利益 | 2,926 | (365) | - | 2,560 | ||
| 継続事業 | 非継続事業 | ||
| (単位:百万ユーロ) | 表示調整(1) | オレンジ連結財務書類計上額 | スペイン |
| 収益 | - | 40,260 | 1,149 |
| 外部購入費 | (5) | (16,649) | (683) |
| その他の営業収益 | 26 | 970 | 21 |
| その他の営業費用 | (67) | (519) | (37) |
| 人件費 | (40) | (8,458) | (71) |
| 営業税及び賦課金 | (1) | (1,771) | (31) |
| 固定資産、投資及び事業売却(損)益 | (279) | (279) | (0) |
| 事業再編費用 | (134) | (134) | - |
| ファイナンスアセットの減価償却費及び償却費 | - | (160) | - |
| 使用権資産の減価償却費及び償却費 | (0) | (1,383) | (31) |
| 使用権資産の減損 | (49) | (48) | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | 17 | N/A | - |
| リース負債に係る利息(1) | 252 | N/A | (12) |
| EBITDAaL | (281) | N/A | 305 |
| 重要な訴訟 | 24 | N/A | 239 |
| 特定の人件費 | 40 | N/A | - |
| 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し | 279 | N/A | (0) |
| 事業再編プログラム費用 | 193 | N/A | (2) |
| 取得及び統合費用 | 13 | N/A | - |
| 固定資産の減価償却費及び償却費 | - | (6,348) | (172) |
| 企業結合から生じる影響 | - | (2) | - |
| のれんの減損 | - | - | - |
| 固定資産の減損 | - | (14) | - |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失) | - | (348) | - |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息の消去(1) | (17) | N/A | - |
| リース負債に係る利息の消去(1) | (252) | N/A | 12 |
| 営業利益 | - | 5,116 | 383 |
| 総金融債務のコスト(ファイナンスアセットを除く) | (1,043) | (2) | |
| ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息(1) | (17) | - | |
| 正味金融債務に支出する資産の(損)益 | 375 | - | |
| 為替差(損)益 | (43) | - | |
| リース負債に係る利息(1) | (252) | (12) | |
| その他金融費用(純額) | (87) | (0) | |
| 金融費用(純額) | (1,066) | (15) | |
| 法人税 | (1,355) | (26) | |
| 継続事業の連結当期純利益 | 2,695 | N/A | |
| 非継続事業の連結当期純利益 | 342 | 207 | 342 |
| 連結当期純利益 | 342 | 2,902 | |
(1) 表示調整により、セグメント情報において識別されている特定の項目を、連結損益計算書に表示されている営業収益及び費用に組替えている。セグメントEBITDAaLには、ファイナンスアセットに関連する債務に係る利息及びリース負債に係る利息が含まれている。これらは、セグメント営業利益からは除外され、連結財務書類に表示されている金融費用(純額)に含まれている。オレンジ・スペイン及びその子会社による連結当期純利益への寄与額は342百万ユーロで、「非継続事業の連結当期純利益」の行に表示されており、その詳細は「非継続事業」の列に記載されている(注記3.2参照)。
(2) ヨーロッパ・セグメントには、主にポーランド、ベルギー、ルーマニア及びスロバキアといったその他全てのヨーロッパ諸国が含まれている。ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分及び損益持分も、2024年3月26日から持分法を適用し、ヨーロッパ・セグメントで開示されている。
1.5 セグメント投資
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ | アフリカ及び中東 | |||
| スペイン(1) | その他のヨーロッパ諸国 | ヨーロッパ間消去 | 合計 | |||
| 2025年12月31日現在 | ||||||
| eCAPEX | 3,077 | N/A | 1,142 | - | 1,142 | 1,428 |
| 有形固定資産及び無形資産の売却による収入の消去 | 278 | N/A | 66 | - | 66 | 6 |
| 通信ライセンス | 30 | N/A | 350 | - | 350 | 212 |
| ファイナンスアセット | 21 | N/A | - | - | - | - |
| 投資合計 | 3,406 | N/A | 1,559 | - | 1,559 | 1,645 |
| その他の無形資産を含む | ||||||
| 有形固定資産を含む | ||||||
| 2024年12月31日現在 | ||||||
| eCAPEX | 3,101 | 166 | 1,170 | - | 1,336 | 1,324 |
| 有形固定資産及び無形資産の売却による収入の消去 | 144 | - | 58 | - | 58 | 14 |
| 通信ライセンス | 0 | 2 | 7 | - | 9 | 25 |
| ファイナンスアセット | 120 | - | - | - | - | - |
| 投資合計 | 3,365 | 168 | 1,236 | - | 1,404 | 1,363 |
| その他の無形資産を含む | ||||||
| 有形固定資産を含む | ||||||
| (単位:百万ユーロ) | オレンジ・ビジネス(2) | Totem(3) | 海外通信事業及びシェアード・サービス(4) | 通信事業間消去及び未配分項目 | 通信事業合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業・モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | オレンジ連結財務書類計上額 |
| 2025年12月31日現在 | ||||||||
| eCAPEX | 279 | 165 | 115 | - | 6,206 | 2 | - | 6,208 |
| 有形固定資産及び無形資産の売却による収入の消去 | 104 | - | 69 | - | 522 | 0 | - | 522 |
| 通信ライセンス | - | - | - | - | 593 | - | - | 593 |
| ファイナンスアセット | - | - | - | - | 21 | - | - | 21 |
| 投資合計 | 383 | 165 | 184 | - | 7,341 | 2 | - | 7,343 |
| その他の無形資産を含む | 2,100 | |||||||
| 有形固定資産を含む | 5,243 | |||||||
| 2024年12月31日現在 | ||||||||
| eCAPEX | 323 | 157 | 183 | - | 6,423 | 1 | - | 6,425 |
| 有形固定資産及び無形資産の売却による収入の消去 | 3 | 0 | 32 | - | 251 | - | - | 251 |
| 通信ライセンス | - | - | - | - | 35 | - | - | 35 |
| ファイナンスアセット | - | - | - | - | 120 | - | - | 120 |
| 投資合計 | 326 | 157 | 215 | - | 6,829 | 1 | - | 6,830 |
| その他の無形資産を含む | 1,468 | |||||||
| 有形固定資産を含む | 5,362 |
(1) 2024年3月25日までのオレンジ・スペイン及びその子会社の寄与額を含んでいる。
(2) フランスにおける無形資産及び有形固定資産への投資が2025年度には314百万ユーロ及び2024年度には250百万ユーロ含まれている。
(3) フランスにおける無形資産及び有形固定資産への投資が2025年度には130百万ユーロ及び2024年度には124百万ユーロ含まれている。
(4) フランスにおける無形資産及び有形固定資産への投資が2025年度には177百万ユーロ及び2024年度には209百万ユーロ含まれている。
1.6 セグメント資産
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ(5) | アフリカ 及び中東 | オレンジ・ ビジネス | Totem |
| 2025年12月31日現在 | |||||
| のれん | 13,176 | 2,567 | 1,390 | 1,990 | 1,624 |
| その他の無形資産 | 3,523 | 2,884 | 1,685 | 730(2) | 9(3) |
| 有形固定資産 | 18,781 | 5,787 | 5,074 | 277(2) | 1,107(3) |
| 使用権資産 | 2,806 | 1,051 | 711 | 269 | 840 |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分 | 676 | 2,753 | 77 | 27 | - |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動資産 | 1 | - | - | - | - |
| その他 | 8 | 47 | 23 | 39 | 5 |
| 非流動資産合計 | 38,971 | 15,089 | 8,961 | 3,333 | 3,584 |
| 棚卸資産 | 400 | 154 | 135 | 46 | - |
| 売掛金 | 1,411 | 1,430 | 1,098 | 1,310 | 175 |
| その他の顧客との契約資産 | 402 | 522 | 6 | 792 | - |
| 前払費用 | 59 | 94 | 217 | 229 | 42 |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動資産 | (1) | - | - | - | - |
| その他 | 726 | 186 | 3,516(1) | 299 | 28 |
| 流動資産合計 | 2,998 | 2,386 | 4,972 | 2,676 | 245 |
| 資産合計 | 41,969 | 17,475 | 13,933 | 6,009 | 3,829 |
| (単位:百万ユーロ) | 海外通信事業及びシェアード・サービス | 通信事業間消去及び 未配分項目 | 通信事業 合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | オレンジ 連結財務 書類計上額 |
| 2025年12月31日現在 | ||||||
| のれん | 11 | - | 20,758 | - | - | 20,758 |
| その他の無形資産 | 3,677(4) | - | 12,507 | 3 | - | 12,510 |
| 有形固定資産 | 875(4) | (0) | 31,903 | (0) | - | 31,903 |
| 使用権資産 | 1,554 | - | 7,231 | - | - | 7,231 |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分 | 32 | - | 3,564 | - | - | 3,564 |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動資産 | - | 553 | 554 | - | - | 554 |
| その他 | 16 | 1,864 | 2,002 | 24 | (27) | 1,998 |
| 非流動資産合計 | 6,165 | 2,417 | 78,519 | 26 | (27) | 78,518 |
| 棚卸資産 | 8 | - | 743 | 0 | - | 743 |
| 売掛金 | 933 | (1,193) | 5,165 | 0 | (0) | 5,165 |
| その他の顧客との契約資産 | - | - | 1,723 | - | - | 1,723 |
| 前払費用 | 57 | (17) | 682 | 0 | (0) | 682 |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動資産 | - | 15,231 | 15,230 | - | - | 15,230 |
| その他 | 392 | 160 | 5,305 | 227 | (178) | 5,354 |
| 流動資産合計 | 1,390 | 14,182 | 28,849 | 227 | (179) | 28,898 |
| 資産合計 | 7,556 | 16,598 | 107,368 | 254 | (206) | 107,415 |
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ(5) | アフリカ 及び中東 | オレンジ・ ビジネス | Totem |
| 2024年12月31日現在 | |||||
| のれん | 13,176 | 2,568 | 1,431 | 2,292 | 1,624 |
| その他の無形資産 | 3,730 | 2,704 | 1,715 | 593(2) | 9(3) |
| 有形固定資産 | 17,444 | 5,710 | 4,869 | 358(2) | 1,045(3) |
| 使用権資産 | 2,468 | 1,031 | 719 | 354 | 766 |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分 | 943 | 2,930 | 90 | 12 | - |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動資産 | - | - | - | - | - |
| その他 | 10 | 38 | 28 | 34 | 5 |
| 非流動資産合計 | 37,771 | 14,981 | 8,851 | 3,642 | 3,449 |
| 棚卸資産 | 403 | 181 | 129 | 50 | - |
| 売掛金 | 1,857 | 1,420 | 1,134 | 1,239 | 175 |
| その他の顧客との契約資産 | 368 | 489 | 9 | 763 | - |
| 前払費用 | 65 | 100 | 180 | 108 | 37 |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動資産 | - | - | - | - | - |
| その他 | 974 | 128 | 2,617(1) | 265 | 39 |
| 流動資産合計 | 3,667 | 2,318 | 4,070 | 2,425 | 250 |
| 資産合計 | 41,438 | 17,299 | 12,921 | 6,067 | 3,699 |
| (単位:百万ユーロ) | 海外通信事業及びシェアード・サービス | 通信事業間消去及び 未配分項目 | 通信事業 合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | オレンジ 連結財務 書類計上額 |
| 2024年12月31日現在 | ||||||
| のれん | 11 | - | 21,100 | - | - | 21,100 |
| その他の無形資産 | 3,702(4) | - | 12,454 | 3 | - | 12,456 |
| 有形固定資産 | 991(4) | (0) | 30,417 | 5 | - | 30,421 |
| 使用権資産 | 1,746 | - | 7,084 | 12 | - | 7,096 |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分 | 4 | - | 3,979 | - | - | 3,979 |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動資産 | - | 942 | 942 | - | - | 942 |
| その他 | 19 | 1,781 | 1,914 | 298 | (27) | 2,185 |
| 非流動資産合計 | 6,473 | 2,722 | 77,889 | 317 | (27) | 78,179 |
| 棚卸資産 | 28 | - | 791 | 0 | - | 791 |
| 売掛金 | 1,268 | (1,262) | 5,831 | 8 | 0 | 5,838 |
| その他の顧客との契約資産 | - | - | 1,630 | - | - | 1,630 |
| 前払費用 | 36 | (21) | 504 | 3 | (0) | 507 |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動資産 | - | 11,580 | 11,580 | - | - | 11,580 |
| その他 | 447 | 174 | 4,644 | 815 | (109) | 5,349 |
| 流動資産合計 | 1,779 | 10,471 | 24,979 | 825 | (109) | 25,695 |
| 資産合計 | 8,251 | 13,193 | 102,868 | 1,142 | (136) | 103,874 |
(1) 電子マネーに関する分別金に関連する短期金融資産が2025年度には2,557百万ユーロ及び2024年度には1,923百万ユーロ含まれている。
(2) フランスの無形資産及び有形固定資産が2025年度には730百万ユーロ及び2024年度には586百万ユーロ含まれている。
(3) フランスの無形資産及び有形固定資産が2025年度には927百万ユーロ及び2024年度には859百万ユーロ含まれている。
(4) フランスの無形資産及び有形固定資産が2025年度には1,382百万ユーロ及び2024年度には1,525百万ユーロ含まれている。無形資産にはオレンジ・ブランドが3,133百万ユーロ含まれている。
(5) ヨーロッパ・セグメントには、主にポーランド、ベルギー、ルーマニア及びスロバキアといったその他全てのヨーロッパ諸国が含まれている。ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分及び損益持分も、2024年3月26日から持分法を適用し、ヨーロッパ・セグメントで開示されている。
1.7 セグメント資本及び負債
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ | アフリカ 及び中東 | オレンジ・ビジネス | Totem |
| 2025年12月31日現在 | |||||
| 資本 | - | - | - | - | - |
| 長期リース負債 | 2,491 | 887 | 581 | 187 | 638 |
| 長期固定資産未払金 | 505 | 441 | 132 | - | - |
| 長期従業員給付 | 1,988 | 24 | 115 | 288 | 4 |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動負債 | - | - | - | - | - |
| その他 | 2,122 | 438 | 136 | 8 | 220 |
| 非流動負債合計 | 7,106 | 1,790 | 964 | 483 | 862 |
| 短期リース負債 | 391 | 231 | 207 | 97 | 163 |
| 短期固定資産未払金 | 1,112 | 446 | 560 | 91 | 24 |
| 買掛金 | 2,716 | 1,074 | 1,718 | 1,054 | 304 |
| 顧客との契約負債 | 611 | 526 | 95 | 1,053 | 10 |
| 短期従業員給付 | 1,075 | 187 | 124 | 473 | 7 |
| 繰延収益 | - | 22 | 62 | 9 | - |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動負債 | (1) | - | - | - | - |
| その他 | 855 | 393 | 3,573(1) | 425 | 9 |
| 流動負債合計 | 6,760 | 2,878 | 6,339 | 3,202 | 516 |
| 資本及び負債合計 | 13,866 | 4,669 | 7,303 | 3,685 | 1,378 |
| (単位:百万ユーロ) | 海外通信 事業及びシェアード・サービス | 通信事業間消去及び 未配分項目 | 通信事業 合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ消去 | オレンジ 連結財務 書類計上額 |
| 2025年12月31日現在 | ||||||
| 資本 | - | 34,529 | 34,529 | (1,375) | - | 33,154 |
| 長期リース負債 | 1,306 | - | 6,089 | - | - | 6,089 |
| 長期固定資産未払金 | - | - | 1,077 | - | - | 1,077 |
| 長期従業員給付 | 1,001 | 0 | 3,421 | 3 | - | 3,424 |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動負債 | - | 33,657 | 33,657 | - | - | 33,657 |
| その他 | 45 | 1,102 | 4,071 | 32 | (27) | 4,075 |
| 非流動負債合計 | 2,352 | 34,759 | 48,316 | 35 | (27) | 48,323 |
| 短期リース負債 | 344 | - | 1,433 | - | - | 1,433 |
| 短期固定資産未払金 | 54 | (0) | 2,287 | - | - | 2,287 |
| 買掛金 | 699 | (1,193) | 6,373 | 3 | (0) | 6,375 |
| 顧客との契約負債 | 206 | (17) | 2,485 | 0 | (0) | 2,485 |
| 短期従業員給付 | 464 | (0) | 2,330 | 9 | - | 2,339 |
| 繰延収益 | 12 | (0) | 105 | - | - | 105 |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動負債 | - | 4,777 | 4,776 | - | (177) | 4,599 |
| その他 | 479 | (1,000) | 4,733 | 1,582 | (1) | 6,313 |
| 流動負債合計 | 2,260 | 2,567 | 24,523 | 1,594 | (179) | 25,938 |
| 資本及び負債合計 | 4,612 | 71,856 | 107,368 | 254 | (206) | 107,415 |
| (単位:百万ユーロ) | フランス | ヨーロッパ | アフリカ 及び中東 | オレンジ・ビジネス | Totem |
| 2024年12月31日現在 | |||||
| 資本 | - | - | - | - | - |
| 長期リース負債 | 2,223 | 870 | 556 | 260 | 573 |
| 長期固定資産未払金 | 558 | 405 | 121 | - | - |
| 長期従業員給付 | 1,223 | 24 | 105 | 193 | 3 |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動負債 | - | - | - | - | - |
| その他 | 316 | 335 | 169 | 12 | 177 |
| 非流動負債合計 | 4,319 | 1,635 | 951 | 465 | 753 |
| 短期リース負債 | 297 | 217 | 239 | 118 | 156 |
| 短期固定資産未払金 | 1,155 | 462 | 620 | 56 | 25 |
| 買掛金 | 2,874 | 1,057 | 1,677 | 982 | 312 |
| 顧客との契約負債 | 647 | 529 | 78 | 970 | 14 |
| 短期従業員給付 | 1,268 | 167 | 112 | 491 | 6 |
| 繰延収益 | (0) | 23 | 63 | 9 | - |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動負債 | - | - | - | - | - |
| その他 | 1,121 | 401 | 2,859(1) | 381 | 10 |
| 流動負債合計 | 7,362 | 2,856 | 5,649 | 3,007 | 523 |
| 資本及び負債合計 | 11,681 | 4,491 | 6,601 | 3,472 | 1,276 |
| (単位:百万ユーロ) | 海外通信事業及びシェアード・サービス | 通信事業間消去及び未配分項目 | 通信事業合計 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ消去 | オレンジ連結財務書類計上額 |
| 2024年12月31日現在 | ||||||
| 資本 | - | 36,440 | 36,440 | (1,279) | - | 35,162 |
| 長期リース負債 | 1,496 | - | 5,978 | 14 | - | 5,992 |
| 長期固定資産未払金 | - | - | 1,084 | - | - | 1,084 |
| 長期従業員給付 | 721 | - | 2,270 | 5 | - | 2,274 |
| 正味金融債務の算定に含まれる非流動負債 | - | 29,207 | 29,207 | - | - | 29,207 |
| その他 | 51 | 1,121 | 2,181 | 94 | (27) | 2,248 |
| 非流動負債合計 | 2,268 | 30,328 | 40,720 | 113 | (27) | 40,805 |
| 短期リース負債 | 342 | - | 1,370 | 4 | - | 1,374 |
| 短期固定資産未払金 | 55 | (0) | 2,373 | - | - | 2,373 |
| 買掛金 | 769 | (1,262) | 6,408 | 40 | 0 | 6,448 |
| 顧客との契約負債 | 208 | (21) | 2,425 | 1 | (0) | 2,426 |
| 短期従業員給付 | 412 | (0) | 2,457 | 18 | - | 2,475 |
| 繰延収益 | 14 | (0) | 110 | 1 | - | 110 |
| 正味金融債務の算定に含まれる流動負債 | - | 6,197 | 6,197 | - | (109) | 6,089 |
| その他 | 606 | (1,008) | 4,369 | 2,245 | (0) | 6,613 |
| 流動負債合計 | 2,405 | 3,906 | 25,709 | 2,308 | (109) | 27,908 |
| 資本及び負債合計 | 4,674 | 70,674 | 102,869 | 1,142 | (136) | 103,874 |
(1) 電子マネーに関する分別金に関連する短期金融負債が2025年度には2,557百万ユーロ及び2024年度には1,923百万ユーロ含まれている。
1.8 通信及びモバイル・ファイナンシャル・サービシズ事業に係るキャッシュ・フロー計算書(簡易版)
| (単位:百万ユーロ) | 2025年 | |||
| 通信事業 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | オレンジ連結財務書類計上額 | |
| 営業活動 | ||||
| 連結当期純利益 | 1,235 | (96) | - | 1,139 |
| 非資金項目及び表示目的で再分類した項目 | 14,136 | (39) | (1) | 14,096 |
| 運転資本及び営業活動に含まれる銀行業務に係る変動 | 113 | (639) | - | (526) |
| 棚卸資産の減少(増加)(総額) | 35 | (0) | - | 35 |
| 売掛金の減少(増加)(総額) | 324 | 7 | 0 | 332 |
| 買掛金の増加(減少) | 98 | (37) | (0) | 60 |
| その他の顧客との契約資産及び負債の変動 | (51) | (1) | (0) | (52) |
| その他の資産及び負債の変動 | (293) | (609) | 0 | (901) |
| その他キャッシュ・アウト(純額) | (3,932) | 1 | 1 | (3,930) |
| 営業税及び賦課金支払額 | (1,798) | 1 | - | (1,797) |
| 配当金受取額 | 27 | - | - | 27 |
| 利息支払額及びデリバティブに対する金利の影響(純額) | (1,023)(1) | 0 | 1 | (1,021) |
| 法人税支払額 | (1,138) | 0 | - | (1,138) |
| 営業活動により生じたキャッシュ純額(a) | 11,553(2) | (773) | - | 10,780 |
| 投資活動 | ||||
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却) | (7,000)(3) | (2) | - | (7,002) |
| 有形固定資産及び無形資産の購入 | (7,320)(4) | (2) | - | (7,322) |
| 固定資産未払金の増加(減少) | (145) | - | - | (145) |
| 投資助成金の前受け | (19) | - | - | (19) |
| 有形固定資産及び無形資産の売却 | 485 | 0 | - | 485 |
| 投資有価証券に対する現金支払額(取得現金控除後) | (82) | - | - | (82) |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資 | (17) | - | - | (17) |
| 公正価値で測定する投資有価証券の購入 | (29) | - | - | (29) |
| 投資有価証券の売却による収入(譲渡現金控除後) | 48 | - | - | 48 |
| 公正価値で測定する投資有価証券の売却による収入 | 55 | 1 | - | 56 |
| 有価証券及びその他の金融資産のその他の減少(増加) | 20 | 495 | 68 | 584 |
| 投資活動に使用したキャッシュ純額(b) | (7,004) | 494 | 68 | (6,442) |
| 財務活動 | ||||
| 財務活動からのキャッシュ・フロー | ||||
| 中長期債務の発行 | 7,783 | - | - | 7,783 |
| 中長期債務の償還及び返済 | (3,414)(5) | 1 | - | (3,414) |
| 当座借越及び短期借入金の増加(減少) | (36) | (11) | (68) | (115) |
| ファイナンスアセットに関連する債務の減少(増加) | (426) | 1 | - | (424) |
| デリバティブに係る為替レートの影響(純額) | 33 | - | - | 33 |
| その他のキャッシュ・フロー | ||||
| リース負債の返済 | (1,493) | (3) | - | (1,496) |
| 劣後債の発行(償還)及び関連手数料 | (476) | - | - | (476) |
| 劣後債の支払利息 | (169) | - | - | (169) |
| 自己株式の売却(購入) | (11) | - | - | (11) |
| 資本の増加(減少)-非支配持分 | 2 | - | - | 2 |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | (161) | - | - | (161) |
| 親会社の株主への配当金支払額 | (1,994) | - | - | (1,994) |
| 非支配持分への配当金支払額 | (433) | - | - | (433) |
| 財務活動に使用したキャッシュ純額(c) | (795) | (11) | (68) | (875) |
| 現金及び現金同等物の変動額(a)+(b)+(c) | 3,753 | (290) | - | 3,463 |
| 現金及び現金同等物の純変動 | ||||
| 現金及び現金同等物期首残高 | 8,434 | 331 | - | 8,766 |
| 現金及び現金同等物の変動額(a)+(b)+(c) | 3,753 | (290) | - | 3,463 |
| 現金及び現金同等物の非資金的変動額 | (62) | - | - | (62) |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 12,125 | 42 | - | 12,167 |
| (単位:百万ユーロ) | 2024年 | |||
| 通信事業 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ間消去 | オレンジ連結財務書類計上額 | |
| 営業活動 | ||||
| 連結当期純利益 | 3,267 | (365) | - | 2,902 |
| 非資金項目及び表示目的で再分類した項目 | 12,156 | 226 | 0 | 12,382 |
| 運転資本及び営業活動に含まれる銀行業務に係る変動 | (243) | (1,069) | 0 | (1,311) |
| 棚卸資産の減少(増加)(総額) | 200 | (0) | - | 200 |
| 売掛金の減少(増加)(総額) | (213) | 31 | (69) | (251) |
| 買掛金の増加(減少) | 91 | (8) | 69 | 152 |
| その他の顧客との契約資産及び負債の変動 | (117) | (0) | 0 | (117) |
| その他の資産及び負債の変動 | (205) | (1,091) | - | (1,296) |
| その他キャッシュ・アウト(純額) | (3,770) | (6) | (0) | (3,777) |
| 営業税及び賦課金支払額 | (1,775) | (4) | - | (1,779) |
| 配当金受取額 | 15 | - | - | 15 |
| 利息支払額及びデリバティブに対する金利の影響(純額) | (1,023)(1) | (2) | (0) | (1,026) |
| 法人税支払額 | (988) | (0) | - | (988) |
| 営業活動により生じたキャッシュ純額(a) | 11,410(2) | (1,215) | - | 10,195 |
| 投資活動 | ||||
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却) | (6,729)(3) | (4) | - | (6,733) |
| 有形固定資産及び無形資産の購入 | (6,709)(4) | (1) | - | (6,710) |
| 固定資産未払金の増加(減少) | (315) | (3) | - | (318) |
| 投資助成金の前受け | 24 | - | - | 24 |
| 有形固定資産及び無形資産の売却 | 270 | - | - | 270 |
| 投資有価証券に対する現金支払額(取得現金控除後) | (34) | (1) | - | (35) |
| 関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資 | (61) | - | - | (61) |
| 公正価値で測定する投資有価証券の購入 | (19) | - | - | (19) |
| 投資有価証券の売却による収入(譲渡現金控除後) | 4,391 | - | - | 4,391 |
| 公正価値で測定する投資有価証券の売却による収入 | 104 | - | - | 104 |
| 有価証券及びその他の金融資産のその他の減少(増加) | (654)(6) | 1,445 | 102 | 892 |
| 投資活動により生じたキャッシュ純額(b) | (3,001) | 1,440 | 102 | (1,460) |
| 財務活動 | ||||
| 財務活動からのキャッシュ・フロー | ||||
| 中長期債務の発行 | 1,244 | (1) | - | 1,243 |
| 中長期債務の償還及び返済 | (2,437)(5) | - | - | (2,437) |
| 当座借越及び短期借入金の増加(減少) | (258) | (207) | (102) | (566) |
| ファイナンスアセットに関連する債務の減少(増加) | 81 | (45) | - | 36 |
| デリバティブに係る為替レートの影響(純額) | (6) | - | - | (6) |
| その他のキャッシュ・フロー | ||||
| リース負債の返済 | (1,494) | (4) | - | (1,499) |
| 劣後債の発行(償還)及び関連手数料 | (4) | - | - | (4) |
| 劣後債の支払利息 | (175) | - | - | (175) |
| 自己株式の売却(購入) | (8) | - | - | (8) |
| 資本の増加(減少)-非支配持分 | 3 | - | - | 3 |
| 資本の増加(減少)-通信事業/モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | (250)(7) | 250(7) | - | - |
| 支配の獲得・消滅を伴わない所有持分の変動 | (24) | - | - | (24) |
| 親会社の株主への配当金支払額 | (1,915) | - | - | (1,915) |
| 非支配持分への配当金支払額 | (375) | - | - | (375) |
| 財務活動に使用したキャッシュ純額(c) | (5,618) | (7) | (102) | (5,726) |
| 現金及び現金同等物の変動額(a)+(b)+(c) | 2,791 | 218 | - | 3,009 |
| 現金及び現金同等物の純変動 | ||||
| 現金及び現金同等物期首残高 | 5,504 | 113 | - | 5,618 |
| 現金及び現金同等物の変動額(a)+(b)+(c) | 2,791 | 218 | - | 3,009 |
| 現金及び現金同等物の非資金的変動額 | 139 | (0) | - | 139 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 8,434 | 331 | - | 8,766 |
(1) リース負債に係る支払利息が2025年度には(244)百万ユーロ及び2024年度には(254)百万ユーロ、またファイナンスアセットに関連する債務に係る支払利息が2025年度には(11)百万ユーロ及び2024年度には(17)百万ユーロ含まれている。
(2) 重要な訴訟に係る(支払額)及び受領額が2025年度には(50)百万ユーロ及び2024年度には54百万ユーロ含まれている。
(3) 通信ライセンスに係る支払額が2025年度には(640)百万ユーロ及び2024年度には(263)百万ユーロ含まれている。
(4) ファイナンスアセットに対する投資が2025年度には21百万ユーロ及び2024年度には120百万ユーロ生じているが、取得時におけるキャッシュ・フロー計算書への影響はない。
(5) ファイナンスアセットに関連する債務の返済額が2025年度には(98)百万ユーロ及び2024年度には(136)百万ユーロ含まれている。
(6) デジタルサービスに対するVATに関連する税務紛争が2024年度に(312)百万ユーロ含まれている(注記10.3参照)。
(7) オレンジ・グループが投資したオレンジ・バンクの株式資本が2024年度において250百万ユーロ含まれている。
以下の表では、キャッシュ・フロー計算書(簡易版)に表示されている営業活動により生じたキャッシュ純額(通信事業)から通信事業から生じた本業によるキャッシュ・フローへの調整を行っている。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 営業活動により生じたキャッシュ純額(通信事業) | 11,553 | 11,410 |
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却額控除後) | (7,000) | (6,729) |
| リース負債の返済 | (1,493) | (1,494) |
| ファイナンスアセットに関連する債務の返済 | (98) | (136) |
| 通信ライセンスに係る支払額の消去 | 640 | 263 |
| 重要な訴訟に係る支払額(受領額)の消去 | 50 | (54) |
| 通信事業から生じた本業によるキャッシュ・フロー | 3,653 | 3,259 |
以下の表では、キャッシュ・フロー計算書(簡易版)に表示されている営業活動により生じたキャッシュ純額(通信事業)から通信事業から生じた包括的なフリー・キャッシュ・フローへの調整を行っている。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 営業活動により生じたキャッシュ純額(通信事業)(1) | 11,553 | 11,410 |
| 有形固定資産及び無形資産の購入(売却額控除後) | (7,000) | (6,729) |
| うち、通信ライセンスに係る支払額(2) | (640) | (263) |
| リース負債の返済 | (1,493) | (1,494) |
| ファイナンスアセットに関連する債務の返済 | (98) | (136) |
| 劣後債の支払利息(3) | (169) | (175) |
| 通信事業から生じた包括的なフリー・キャッシュ・フロー | 2,793 | 2,875 |
(1) 営業活動により生じたキャッシュ純額(通信事業)には、重要な訴訟に係る支払額が2025年度には(50)百万ユーロ及び2024年度には54百万ユーロ含まれている。
(2) ポーランド、エジプト、ルーマニア及びスロバキアにおける通信ライセンスの支払額が2025年度においてそれぞれ(176)百万ユーロ、(159)百万ユーロ、(85)百万ユーロ及び(69)百万ユーロ、また、ポーランド及びヨルダンにおける通信ライセンスの支払額が2024年度においてそれぞれ(78)百万ユーロ及び(72)百万ユーロ含まれている。
(3) 注記15.4参照。
1.9 事業セグメント及び業績評価指標の定義
会計方針
セグメント情報
オレンジ(以下「当グループ」という)の資源配分や業績評価に関する決定は、最高経営責任者(最高経営意思決定者)が事業セグメントレベルで行っているが、これは主に地理上の設立地に基づき編成される。
事業セグメントは以下の通りとなる。
− フランス(オレンジ・ビジネスを除く)
− スペイン(2024年3月25日まで)及びその他のヨーロッパ諸国(ポーランド、ベルギー及びルクセンブルグ、並びに中央ヨーロッパ各国を含む)(ヨーロッパの数値は当該地域の事業セグメントの総計である)
− サブグループのソナテル(セネガルにおけるソナテル、オレンジ・マリ、オレンジ・ビサウ、ギニアにおけるオレンジ及びシエラレオネにおけるオレンジを合わせたグループ)、サブグループのコートジボワール(オレンジ・コートジボワール、ブルキナファソにおけるオレンジ及びリベリアにおけるオレンジを含むグループ)、並びにアフリカ及び中東におけるその他各国(アフリカ及び中東の数値は当該地域の事業セグメントの総計である)
− オレンジ・ビジネス(フランス国内外の事業向けのコミュニケーション・ソリューション及びサービス並びにIT及び統合サービスを提供している。(サイバーセキュリティを含む))
− Totem(欧州でTowerCo事業を展開し、フランスとスペインにおいて約27,000サイトを運営している)
− 海外通信事業及びシェアード・サービス(以下「IC&SS」という)(主としてネットワーク、情報システム、研究開発及びその他の当グループの共通の活動の分野における一部の資源並びにオレンジ・ブランドを含む)
− モバイル・ファイナンシャル・サービシズ(オレンジ・バンク(2025年12月15日の銀行ライセンスの返上後にオレンジOBKに改称された)を含む)
共有資源(主として海外通信事業及びシェアード・サービスにより提供されている)の使用は、法人間の契約条件、又は外部のベンチマークのいずれかに基づき、あるいはセグメント間で費用を再配分することにより、セグメントの業績に反映される。共有資源の提供は、サービス提供者のその他収益に含まれており、この資源の使用はサービス使用者の費用に含まれている。共有資源の取得原価は契約関係や組織の変更による影響を受ける可能性があり、そのため、毎事業年度開示されるセグメント業績に影響を及ぼす可能性がある。
業績評価指標
EBITDAaL及びeCAPEXは、下記の目的で当グループが使用している主要な業績評価指標である。
− 当グループの業績及び事業セグメントの業績の管理及び評価
− 当グループの投資及び資源配分戦略の実施
当グループの経営陣は、これらの指標を表示することは、経営陣が内部で使用している指標と同じ指標を読者に提供することになるため、適切であると考えている。
EBITDAaLは、固定資産の減価償却費及び償却費、取得による影響、のれん及び固定資産の減損、並びに関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資利益(損失)控除前の営業利益からリース負債及びファイナンスアセットに関連する債務に係る利息を控除し、以下に関する調整を加えた額に関するものである。
− 重要な訴訟の影響
− 特定の人件費
− 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し
− 事業再編プログラム費用
− 取得及び統合費用
− 該当がある場合、その他の特定の項目
この測定指標は、以下に関連する特定の要因が繰返し発生するものであるか否か及び収益又は費用の種類に関係なく、その影響額を分離することを可能にしている。
− 重要な訴訟:重要な訴訟関連費用は、様々な訴訟に関するリスクの再査定に関するものである。関連する手続は第三者(規制機関、裁判所等)による決定の結果として生じるものであり、訴訟の原因となる活動があった期間とは異なる期間にわたり生じる。費用はその性質上、原因、金額及び期間といった観点から予想が困難である。
− 特定の人件費:事業再編プログラムに含まれる退職プランに関わらず、従業員の勤務時間の特定の調整プログラムは、それが合意されかつ実施された期間にネガティブな影響を及ぼす。特定の人件費は、フランスのいくつかの高齢従業員非常勤雇用制度における仮定の変更及び老齢化の影響にも関連している。
− 固定資産、投資及び事業ポートフォリオの見直し:当グループは固定資産、投資及び事業ポートフォリオを継続的に見直している。これに伴い、処分又は売却の決定が実施されると、その性質上、実施された期間に影響を与える。
− 事業再編プログラム費用:当グループの事業を環境変化に適応させるために、事業の停止又は大規模な改革に関する費用が生じる可能性がある。このような事業の停止又は大規模な改革に関する費用は、主に従業員の退職プラン、契約の終了及び契約上の追加負担に関する費用から成る。
− 取得及び統合費用:当グループでは、事業体の取得及び取得後の数ヶ月間に生じる統合に直接関連する費用が発生している。これらの費用は主に、手数料、登録料及びアーンアウト条項付対価である。
− 該当がある場合、その他の特定の項目は、収益及び/又は費用に関連して体系的に特定される。
EBITDAaLは、IFRSが定める財務指標ではなく、他社が使用する同様の名称の指標と比較できない場合がある。これは、追加情報としてのみ提示され、営業利益又は営業活動により生じたキャッシュ・フローに代わるものとみなされるべきではない。
eCAPEXは有形固定資産及び無形資産(通信ライセンス、解体対象資産、ファイナンスアセット及び事業買収により取得した資産を除く)の取得に係るもので、固定資産の処分価格が控除されている。これは、資源配分のための指標として内部的に使用されている。eCAPEXは、IFRSが定める財務指標ではなく、他社が使用する同様の名称の指標と比較できない場合がある。
当グループは、通信事業から生じた本業によるキャッシュ・フローを通信事業全体の業績評価指標として使用している。通信事業から生じた本業によるキャッシュ・フローは、通信事業から生じたキャッシュ・フロー純額に、(ⅰ)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の返済額、(ⅱ)有形固定資産及び無形資産の購入及び処分額(固定資産未払金の変動額控除後)、(ⅲ)通信ライセンスの支払い及び重要な訴訟に係る支払い及び受領による影響を調整した金額に関するものである。本業によるキャッシュ・フローは、IFRSが定める財務指標ではなく、他社が使用する同様の名称の指標と比較できない場合がある。
当グループは、通信事業から生じた包括的なフリー・キャッシュ・フローを通信事業全体の業績評価指標として使用している。通信事業から生じた包括的なフリー・キャッシュ・フローは、通信事業から生じたキャッシュ・フロー純額に、(ⅰ)リース負債及びファイナンスアセットに関連する債務の返済額、(ⅱ)有形固定資産及び無形資産の購入及び処分額(固定資産未払金の変動額控除後)、(ⅲ)劣後債の支払利息を調整した金額に関するものである。通信事業から生じた包括的なフリー・キャッシュ・フローは、IFRSが定める財務指標ではなく、他社が使用する同様の名称の指標と比較できない場合がある。
資産及び負債
セグメント間資産及び負債は事業セグメントごとに報告される。
通信事業における未配分の資産及び負債には主に、外部の金融債務、外部の現金及び現金同等物、当期及び繰延税金資産及び負債、並びに資本が含まれる。これらのセグメント間の金融債務及び投資は未配分の構成要素として表示される。
モバイル・ファイナンシャル・サービシズについて、「その他」の項目には、上記の資産及び負債並びにモバイル・ファイナンシャル・サービシズの取引に関連する貸付金及び債権債務が含まれている。
その他の会計方針は、関連する注記にてそれぞれ表示されている。
注記 2 事業内容及び連結財務書類の作成基準
2.1 事業内容
オレンジは、B2C及びB2Bの顧客並びにその他の通信事業者に対して、固定電話通信、移動体通信、データ伝送並びにその他の付加価値サービス(モバイル・ファイナンシャル・サービシズ等)を含む幅広いコネクティビティ・サービスを提供している。当グループは、コネクティビティ・サプライヤーとしての役割に加え、主にデジタル業務、セキュリティ及び事業ライン・プロセス向上の分野におけるソリューションといった事業向けサービスを提供している。
通信事業者の活動は規制を受け、ライセンス取得により左右されるものであり、モバイル・ファイナンシャル・サービシズ事業にも独自の規制がある。
2.2 財務書類の作成基準
連結財務書類は、2026年2月18日に取締役会において承認され、株主承認を得るため2026年5月19日開催の株主総会に提出の予定である。
2025年度連結財務書類は、欧州連合で承認された国際財務報告基準(以下「IFRS」という)に準拠して作成されている。比較数値は同一の作成基準を用いた2024年度の数値である。
当グループの連結財務書類は百万ユーロ単位で表示しており、百万の位未満を四捨五入している。百万の位に四捨五入したことで、表示されている合計及び小計には軽微な差異が生じている場合がある。
2025年度の財務データを作成するために適用された原則は、以下に基づいている。
− 2025年12月31日時点で強制適用されている欧州連合が承認した全ての基準及び解釈指針
− 初度適用の日付及び方法に関して採用されたオプション(下記2.3参照)
− IFRSにより認められる認識及び測定の選択肢:
| 基準 | 使用された選択肢 | |
| IAS第1号 | 営業負債(従業員給付、環境負債及びライセンス)の増加費用 | 金融費用として分類する。 |
| IAS第2号 | 棚卸資産 | 加重平均個別原価法を用いて棚卸資産を測定する。 |
| IAS第7号 | 支払利息及び受取利息並びに受取配当金 | 営業活動により生じたキャッシュ純額に分類する。 |
| IAS第16号 | 有形固定資産 | 償却原価で測定する。 |
| IAS第38号 | 無形資産 | 償却原価で測定する。 |
| IFRS第3号 | 非支配持分 | 取得日現在において、公正価値又は被取得企業の識別可能な純資産の一部のいずれかで測定する。 |
− IAS第8号の第10項から第12項に準拠して、当グループにより適用された会計上のポジション:
| トピック | 注記 |
| 連結財務書類の表示 | 財務書類及びセグメント情報 |
| 営業税及び賦課金 | 10.1 |
| 法人税 | 10.2 |
| 非支配持分:非支配持分を取得するコミットメント及び被支配事業体の株主との取引 | 3及び15.6 |
特定の取引又は事象に適用すべき会計基準又は解釈指針が存在しない場合、当グループの経営陣は、関連性があり、信頼性のある情報をもたらす会計方針を規定し、適用するための判断を行う。その結果、財務書類は以下のようになる。
− 当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの真実かつ公正な概観を示している。
− 取引の経済的実体を反映している。
− 中立である。
− 慎重に作成される。
− 全ての重要な点を網羅している。
2.3 2025年1月1日より適用されている新基準及び解釈指針
当グループが適用すべき2025年1月1日を発効日とする基準の修正についてのみ以下に記載している。
2.3.1 IAS第21号の修正:交換可能性の欠如
本基準の修正は、通貨が交換可能である状況を特定し、交換可能性が欠如している場合の為替レートの決定方法を明確化している。本修正は2025年1月1日より適用されているが、当グループの連結財務書類に対する重要な影響はなかった。
2.4 早期適用はしていないが2025年12月31日より後に強制適用される基準及び解釈指針
2.4.1 IFRS第18号:財務諸表における表示及び開示
2024年4月に公表されたIFRS第18号は、IAS第1号及び関連する解釈指針を置き換えるものである。本基準の目的は、財務業績の表示に関して、投資家がより詳細で比較可能な情報を入手できるようにすることであり、特に以下に関連している。
− 新たな収益及び費用のカテゴリー(営業、投資、財務)と定義された小計の追加により、損益計算書の比較可能性を改善
− 業績指標に関する提供情報の拡充
− 投資家が必要とする情報が提供されていることを確認にするために、財務書類又は注記で開示された情報の批判的な検討
IFRS第18号は、2027年1月1日より遡及的に適用され、2026年1月1日より早期適用が可能となる。当グループは、連結財務書類の作成に使用されるツールの必要な変更を考慮しつつ、当グループの連結財務書類に対する予想される影響を分析するための作業部会を発足させた。当グループは、当該基準の早期適用を選択しなかった。
2.4.2 IFRS第7号及びIFRS第9号の修正:金融商品の分類及び測定
両基準の修正は、電子送金システムを通じて決済される金融負債の認識の中止に関する詳細を規定し、金融資産又は金融負債の認識が中止される時点を明確化している。また、本修正は、特定の金融資産(ESG指数連動ローン、ノンリコースローン、契約上リンクされた証券化持分)に対する管理判断基準の適用を明確化し、契約条件によりキャッシュ・フローが変動する可能性がある金融商品に関する新たな開示を要求している。また、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品についても新たな開示を要求している。本修正は、金融資産及び金融負債の認識中止日の再評価により、適用時にキャッシュ・フローに特有の影響を及ぼす可能性がある。本修正は、2026年1月1日より適用される。
2.4.3 IFRS会計基準の年次改善
IASBは、IFRS会計基準の年次改善の第11集を公表し、5つの基準(IFRS第1号、IFRS第7号、IFRS第9号、IFRS第10号及びIAS第7号)を明確化した。これらの改善は、基準の原則を変更しない補正又は明確化である。当グループは、これらの改善の適用による影響はないと考えている。これらの改善は、2026年1月1日より適用される。
2.4.4 IFRS第7号及びIFRS第9号の修正:自然依存再生可能電力購入契約
本修正は、再生可能エネルギー由来の電力購入契約の財務書類の表示の改善を目的としている。本修正は、フィジカルエネルギー供給契約に対する「自己使用」の免除がどのように適用されるかを明確化している。また、本修正により、ヘッジ契約で定められた量を参照してヘッジ対象のエネルギー量を適格とすることにより、キャッシュ・フロー・ヘッジ手段として使用される仮想エネルギー購入契約に対するヘッジ会計の適用が簡素化される。さらに、財務書類に対する注記における新たな開示は、これらの契約が企業の財務業績及びキャッシュ・フローに与える影響について、より理解を深められるようにすることを目的としている。本修正は、2026年1月1日から適用される。
2.5 会計方針、判断及び見積の使用
会計方針は、関連する各注記内に表示されている。概要は以下の通りである。
| 注記 | トピック | 会計方針 | 判断及び見積り(1) |
| 1 | セグメント情報 | X | |
| 3 | 連結範囲の変更、取得(企業結合)、連結株式のグループ内での譲渡、売却目的で保有する資産 | X | X |
| 4.1 | 収益 | X | X |
| 4.3 | 売掛金 | X | X |
| 4.4 | 顧客との契約資産及び負債純額、契約獲得コスト及び契約履行コスト、未履行義務 | X | X |
| 4.5 | 海底ケーブル・コンソーシアム、オレンジ・マネー | X | |
| 5.1 | 広告費、販売促進費、スポンサー料、情報提供及びブランドマーケティング費用 | X | |
| 5.2 | 訴訟、取得及び統合費用 | X | X |
| 5.3 | 事業再編費用 | X | X |
| 5.4 | 機器の棚卸資産及び放映権 | X | |
| 5.6 | 買掛金(財及びサービス) | X | X |
| 6.2 | 従業員給付 | X | X |
| 6.3 | 従業員株式報酬 | X | |
| 7 | のれん、のれんの減損 | X | X |
| 8.2 | 減価償却費及び償却費 | X | |
| 8.3 | 固定資産の減損 | X | X |
| 8.4 | その他の無形資産 | X | X |
| 8.5 | 有形固定資産 | X | X |
| 8.6 | 固定資産未払金 | X | X |
| 8.7 | 解体に対する引当金 | X | X |
| 9 | リース契約 | X | X |
| 9.1 | 使用権資産 | X | |
| 9.2 | リース負債 | X | X |
| 10.1 | 営業税及び賦課金 | X | X |
| 10.2 | 法人税 | X | X |
| 11 | 関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分 | X | X |
| 12 | 関連当事者間取引 | X | |
| 13.3 | 正味金融債務 | X | X |
| 13.3 | 現金及び現金同等物、社債、銀行借入金及び国際金融機関からの借入金 | X | |
| 13.4 | 株式に転換可能な永久債(TDIRA) | X | X |
| 13.7 | 金融資産(通信事業) | X | X |
| 13.8 | デリバティブ(通信事業) | X | |
| 14.9 | 金融資産及び金融負債の公正価値(通信事業) | X | X |
| 15.2 | 自己株式 | X | |
| 15.4 | 劣後債、株式に転換可能な永久債(TDIRA)の資本構成要素 | X | X |
| 15.5 | 為替換算調整額 | X | |
| 15.6 | 非支配持分 | X | |
| 15.7 | 1株当たり利益 | X | |
| 17.2 | モバイル・ファイナンシャル・サービシズの金融資産及び負債 | X | |
| 17.2.1 | オレンジ・バンクの取引に関連する金融資産 | X | X |
| 17.2.3 | オレンジ・バンクの金融資産及び金融負債の公正価値 | X | |
| 18 | 訴訟 | X | |
| 20 | 連結範囲 | X |
(1) 注記2.5.1及び注記2.5.2を参照。
2.5.1 判断の使用
上記2.2の代替案又は会計上のポジションに加えて、経営陣は、一部の取引について、会計方針を定義するための判断を行う。
| トピック | 会計上の判断の性質 | |
| 注記3及び注記20 | 支配 | 特定の状況下での支配の有無に係る判断の行使 支配の継続的評価は連結の範囲に影響する可能性がある。例えば、株主の合意が修正される若しくは終了した場合、又は防御権が実体的権利になった場合がある。 |
| 注記4 | 売上高 | 取引価格を移動体通信とサービスとに配分 履行義務と区別可能か否かを識別 |
| 注記5、注記10及び注記18 | 購入費及びその他の費用、税金及び訴訟 | 訴訟(税務紛争及び監査を含む):解釈及び法的ポジションのテクニカルメリットの測定、並びに事実及び状況の特定 不利なサプライヤー契約:要因となる事象、不可避費用の性質 |
| 注記5 | 購入費及びその他の費用 | リバース・ファクタリング:営業負債と金融負債の分類 |
| 注記8 | 固定資産 | 共同支配事業者間で共同使用する適格なネットワーク、サイト又は施設 解体義務の対象となる資産の範囲を決定し、規制上の義務を満たすために必要と思われる除去及びリサイクル作業を定義するための判断の行使 |
| 注記9 | リース契約 | 解約不能リースの期間の決定、並びに解約、延長及び購入オプションの有無の評価 リースにおけるサービス要素とリース要素の分離 「TowerCos」(電波塔事業者)契約:取引単位(タワー又は占有されるスペース)の選定、及びリースが含まれているかを判断するための契約の分析 |
| 注記13及び注記15 | 金融資産、負債及び金融損益(通信事業) 資本 | 資本と負債の区別:個別の契約条項の評価 |
2.5.2 見積りの使用
当グループの財務書類を作成するにあたり、オレンジの経営陣は、財務書類に含まれている多数の要素を正確に測定できない場合、見積りを行っている。その基礎となる状況が変化した場合、又は新しい情報やより多くの実績を考慮して、経営陣は見積りを見直している。したがって、2025年12月31日現在で行われた見積りも今後変更される可能性がある。
| トピック | 将来の利益及び/又はキャッシュ・フローの見積りに影響を与える主な要素 | |
| 注記4、注記14及び注記17 | 売上高 | 法的拘束力のある権利及び義務の期間を決定 |
| 注記5、注記10及び注記18 | 訴訟(税務紛争及び監査を含む)に関連する資源流出のリスク 不利な契約 | 法制上のポジション及び税務ポジションの評価の基礎となる仮定 不確実な法制上及び税務上のポジションの識別及び解消 評価の基礎となる仮定 |
| 注記7.3、注記7.4、注記8.3、注記8.4、注記8.5及び注記11 | 減損テストにおける回収可能価額の測定(のれん、有形固定資産、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分) | 割引率、永久成長率及び予想キャッシュ・フロー(収益、EBITDAaL及び投資)に影響する事業計画の仮定に対する感応度 当グループが事業を行っている国々における競争、経済、財政環境の評価 |
| 注記10.2 | 繰延税金資産の回収可能価額の測定 | 課税対象企業が収益性を回復する場合、又は税法が繰越欠損金の利用を制限する場合の、繰延税金資産の回収に係るスケジューリングの評価 |
| 注記8 | 固定資産 | 技術、規制及び経済環境の変化に従った資産の耐用年数の評価(特に、銅線ローカル・ループからファイバーやその他のより広い帯域の技術、無線技術への移行) 解体及び原状回復のための引当金:解体の期間とスケジュール、割引率、インフレ率、見積費用 |
| 注記9 | リース契約 | リースの計算利子率が識別不能な場合、リースの追加借入利子率の決定 特定のリース期間の決定 |
| 注記6.2 | 従業員給付 | 割引率に対する感応度 2025年度におけるフランスの高齢従業員非常勤雇用制度への加入率に対する感応度 |
| 注記14及び注記17 | 金融資産及び金融負債の公正価値 | モデル、指標の選択、公正価値のヒエラルキー、債務不履行リスク評価 |
さらに、活動水準に連動する要素に加えて、利益及び将来キャッシュ・フローは金融市場リスク(特に金利リスク及び為替リスク)の変動の影響を受ける(注記14参照)。
2.5.3 気候変動リスクの考慮
当グループは、その資産や事業に影響を及ぼす可能性がある物理的リスク及び移行リスクの観点で、気候変動に関連する特定の課題に直面している。
自然災害や、火災などの気候変動に関連するその他の予想外の事象により、オレンジ・グループの施設が著しく破壊され、サービスの中断と高額な修理費用の両方が発生する可能性がある。気候変動に関連する気象事象(洪水、暴風雨、熱波など)の頻度と激しさは増大し続けているため、関連する損害が増加し、保険請求の状況が増加する可能性がある。中期的には、海面上昇により海岸近くにあるサイトや施設が影響を受ける頻度が増す可能性がある。保険会社による補償範囲が更に縮小される可能性がある中で、大規模な災害に起因する損害によりオレンジに多額の費用が発生する可能性があり、その一部はオレンジ・グループが負担する費用であり、その財政状態と見通しに影響を及ぼす可能性がある。
したがって、当グループは、気候変動に伴う物理的リスクをより計画的にその活動に組み込もうとしている。識別されている物理的リスクのほとんどは将来的に発生する可能性があるものの、引当金認識の条件を満たしていない。これは主に、減価償却スケジュールを通じた一部資産の評価額に対する当該リスクの影響の評価に、又は減損損失の兆候の識別につながり得る事象として、又は資金調達の将来の可能性に反映され得る。
気候変動が事業に及ぼす影響を理解するために、当グループでは、様々なプロジェクトを開始している。このため当グループは、気候変動に関連する多様な影響シナリオの研究に基づいて、様々な地理的地域の気候リスクへのエクスポージャーを診断するための分析プロセスを開始した。これらのプロジェクトの結果として、当グループは特定の会計処理、判断又は財務リスクの見積りを見直す可能性がある。気候変動に対する当グループの回復力と適応力は、現在策定中の新たな戦略計画の一部として、対象を絞った形で分析されており、当グループの気候リスク適応計画の中で正式に策定される予定である。しかし、2025年12月31日現在、当グループは、進行中のプロジェクトの進捗状況を考慮し、財務書類に対して信頼性をもって見積ることができる重要性のある影響を識別していない。
移行リスクに関しては、オレンジはカーボン・フットプリントを削減することを優先事項とし、2040年までにネットゼロカーボンを達成することをコミットしている。このコミットメントにより、活動に関連する特定の投資の選択が変更されている。当グループの活動が気候変動に及ぼす影響を制限するための取り組みも進行中である。その他の移行リスク(エネルギー市場の緊張、紛争、並びにインフラ及び活動を気候変動に適応させる難しさに伴うオペレーショナル・リスク)を管理するために、オレンジは主に責任ある購買方針を策定し、ロジスティクス・チェーンの確保に努めている。
オレンジはエネルギー供給の脱炭素化に積極的に取り組んでおり、主にフランス及び一部の欧州諸国において再生可能エネルギー供給契約を利用している(注記14.6参照)。
ネットゼロカーボンを達成するには、削減策だけでは十分ではない。そのため、オレンジは、基準年である2020年の排出量の10%を上限として、残余排出量を吸収する炭素吸収プログラムを策定した。過去4年間に開始された進行中のプロジェクトでは、まだカーボンクレジットの引渡しは行われていない。これらのプロジェクトに割り当てられた資金は、カーボンクレジットの前払金として認識され、IFRS第9号の「自己使用」の例外に該当する先物購入に相当する。これらの炭素吸収源に特化した会計規定がないため、現時点では、カーボンクレジットが引渡された時点で棚卸資産に計上し、相殺された時点で営業費用に計上される予定である。
2.5.4 マクロ経済環境の変化
当グループによる判断及び見積りは、現在のマクロ経済環境の複雑性に関する特定のデータの変動性も考慮に入れ、当グループは以下に特に注意を払った。
− 市場データ(割引率、インフレ率)の変化や使用されるフローに及ぼす影響等、減損テストに及ぼす潜在的影響。
− 市場データの変化が当グループの特定の資産及び負債の評価に及ぼす影響。
− ハイパーインフレ下にある国のリストの変更と、IAS第29号が要求する修正再表示の重要性。
注記 3 売却損益及び主な連結範囲の変更
3.1 固定資産、投資及び事業売却益(損)
| (単位:百万ユーロ) | 注記 | 2025年度 | 2024年度 |
| 固定資産売却益(損) | 8.1 | 176 | 87 |
| うち、固定資産の売却による収入 | 522 | 251 | |
| うち、売却された固定資産の正味簿価 | (346) | (164) | |
| 投資及び事業売却益(損) | 8 | (366) | |
| うち、フランス及びスペインにおけるオレンジ・バンクの信用ポートフォリオの売却に係る損失 | 0 | (196) | |
| うち、OCS及びオレンジ・スタジオの売却損 | 3.2 | (4) | (173) |
| 固定資産、投資及び事業売却益(損) | 184 | (279) |
3.2 主な連結範囲の変更及び株主間の取引
2025年12月31日現在、連結範囲に重要な変更はない。
2025年度における株主間の取引
Nethysのオレンジ・ベルギーに対する持分に係るプット・オプションの一部行使
ベルギーにおいて2023年6月2日に完了したオレンジ・ベルギーによるVOOグループ取得の一環として、NethysのVOOに対する非支配持分(25%+1株)をオレンジ・ベルギー株式に2025年6月まで転換できるオプションが付与された。
2024年5月2日、オレンジ・ベルギーの株主総会は、Nethysによるオレンジ・ベルギーに対する約11%の資本持分の取得を承認した。Nethysによるオレンジ・ベルギーへの資本参加は、Nethysが保有していた全てのVOO株式の現物出資による増資を通して実施された。
Nethysは、オレンジがオレンジ・ベルギー株式の全部又は一部について付与した最低価格279百万ユーロのプット・オプション(利息を除く)を保有しており、このオプションは2026年3月まで、事前に定められたスケジュールに従って行使可能である。
2025年9月1日、Nethysの取締役会は、オレンジ・ベルギー株式に係るプット・オプションを170百万ユーロ(利息を含む)で一部行使した。当該取引は2025年10月6日に完了し、支払いが行われた。当該取引後の当グループのオレンジ・ベルギーに対する資本持分比率は69.64%から76.29%に上昇した。
Nethysは、オレンジ・ベルギーにおける残りの持分約4%に係るプット・オプションを、同様の条件により、最低価格112百万ユーロ(利息を除く)で保持している。
株主間における当該取引は資本勘定で会計処理され、親会社の所有者に帰属する資本と非支配持分に帰属する資本との間の変動が生じた。
2025年12月31日現在において進行中の取引
Lorcaが保有するMasOrangeに対する持分50%を取得し、このスペインの事業者の完全所有権を取得するための拘束力のある契約の締結
2025年10月31日、オレンジは、オレンジ・スペインとMásMóvilの事業統合に伴い、当グループが既に50%を保有するジョイント・ベンチャーMasOrangeの全資本を取得する意向を発表した。
2025年12月12日、オレンジはLorcaとの間で、MasOrangeの企業価値を85億ユーロと評価した上で、Lorcaが保有するMasOrangeに対する持分50%を現金42.5億ユーロで取得するための拘束力のある契約を締結した。
当該取引は、オレンジの戦略計画であるLead the futureを加速させるものであり、当グループにとって欧州で2番目に大きな市場であるスペインにおけるオレンジのポジションを強化することを目的としている。
当該取引は、慣例的な規制当局による承認を得ることが必要になるが、2026年度上半期に完了する見込みである。
オレンジ・ポルスカとAPGグループによるNexera Holdingの取得に関する仮契約の締結
2025年12月19日、オレンジ・ポルスカとAPGグループは、ポーランドの大手FTTHネットワーク事業者であるNexeraの共同取得に関する仮契約を締結した。
この取得は、オレンジ・ポルスカとAPGグループが50%ずつの資本持分を保有するジョイント・ベンチャーŚwiatłowód InwestycjeにNexeraを統合し、約80万世帯の接続契約中のネットワークを追加することで事業構造を強化するものである。
企業価値は約15億ズウォティ(2025年12月31日現在において約4億ユーロに相当)と評価されており、当該取得は慣例的な規制当局による承認を得ることが必要になる。
2024年度における連結範囲の変更
スペインにおけるオレンジとMásMóvilの事業統合の完了及びオレンジ・グループとMásMóvil株主が共同支配するジョイント・ベンチャーの設立
2024年3月26日、オレンジとMásMóvilは、スペインにおける両社の事業を統合するための取引を完了させ(Totem Spain及びMásMóvil Portugalを除く)、同日に、オレンジとMásMóvil株主がそれぞれ50%ずつの資本持分を保有する新たなジョイント・ベンチャーMasOrangeの設立を発表した。当該パートナーシップの運営においては全員一致の意思決定が必要である。
この新たなジョイント・ベンチャーは、37百万超の固定及びモバイルのブロードバンド回線を有し、顧客数でスペインの通信市場をリードする存在となり、大きなシナジー効果が期待される。
当該取引により、2024年3月26日付でオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権は失われた。同日以降、ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分は持分法を用いて連結されている。当該取引日現在、オレンジ・グループが保有する残りの持分の公正価値(MasOrangeの公正価値の50%に相当)は2,839百万ユーロであった。
IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従い、オレンジ・スペイン及びその子会社の寄与額は、損益計算書上、1つの科目にまとめられ、2024年度の支配権喪失日までの期間及び表示されている比較期間について、「非継続事業の連結当期純利益」として報告されている。
支配権の喪失につながった当該取引によりキャピタル・ロス(135)百万ユーロが発生しており、当グループの連結財務書類において、損益計算書の「非継続事業の連結当期純利益」に報告されている。このキャピタル・ロスの内訳は以下の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 取引日現在 |
| ジョイント・ベンチャーMasOrangeの公正価値 | 5,678 |
| ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分の割合 | 50% |
| ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分の公正価値(a) | 2,839 |
| オレンジ・スペイン及びその子会社の正味簿価(b) | (2,946) |
| 取引費用(c) | (28) |
| 独占的支配権の喪失による純損失(a)+(b)+(c) | (135) |
当該取引によるキャッシュ・フロー計算書に対する影響は以下の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 取引日現在 |
| オレンジ・スペイン株式の公正価値(a) | 7,301 |
| ジョイント・ベンチャーMasOrangeに対するオレンジの持分の公正価値(b) | 2,839 |
| 当該取引によりオレンジが受領した現金収入(a)-(b) | 4,461 |
| オレンジ・スペイン及びその子会社の譲渡現金 | (10) |
| 取引費用 | (28) |
| 投資有価証券の売却(譲渡現金控除後) | 4,423 |
オレンジ・スペイン及びその子会社の資産及び負債は、ジョイント・ベンチャー設立日をもって認識中止となった。
| (単位:百万ユーロ) | 取引日現在 |
| 資産 | 11,571 |
| のれん | 2,734 |
| 無形資産及び有形資産 | 5,377 |
| 使用権資産 | 1,232 |
| 繰延税金資産 | 417 |
| 売掛金 | 715 |
| その他の顧客との契約資産 | 236 |
| 金融資産 | 1 |
| その他の資産 | 849 |
| 現金及び現金同等物 | 10 |
| 負債 | 11,571 |
| 正味資本 | 2,946 |
| リース負債 | 1,321 |
| 繰延税金負債 | 611 |
| 買掛金 | 1,684 |
| 顧客との契約負債 | 210 |
| 金融負債 | 4,463 |
| その他の負債 | 336 |
2024年1月1日から3月25日までのオレンジ・スペイン及びその子会社の損益への寄与額は、「非継続事業の連結当期純利益」として表示されている。
| (単位:百万ユーロ) | |
| 損益計算書 | |
| 収益 | 1,149 |
| 営業利益 | 383 |
| 金融費用(純額) | (15) |
| 法人税 | (26) |
| 当期純利益 | 342 |
OCS及びオレンジ・スタジオのCanal+グループへの売却
2024年1月31日、競争当局の承認を受け、オレンジ・グループはOCS、オレンジ・スタジオ及びその子会社のCanal+グループへの売却を完了した。
当該取引により、Canal+グループは、両社の単独株主となった。
OCS、オレンジ・スタジオ及びその子会社に対する支配権の喪失に関連するキャピタル・ロスは(173)百万ユーロで、その内訳は以下の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 取引日現在 |
| Canal+への補償金支払額(a) | (54) |
| 売却された事業体の正味簿価(b) | (117) |
| 取引費用(c) | (2) |
| OCS及びオレンジ・スタジオの売却による純損失(a)+(b)+(c) | (173) |
当該取引によるキャッシュ・フロー計算書に対する影響は以下の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 取引日現在 |
| Canal+への補償金支払額(a) | (54) |
| 譲渡現金(b) | (11) |
| 取引費用(c) | (2) |
| 投資有価証券の売却(譲渡現金控除後)(a)+(b)+(c) | (67) |
オレンジ・ルーマニア・コミュニケーションズのオレンジ・ルーマニアへの合併
2023年12月6日、ルーマニア政府との間で、オレンジ・ルーマニアとオレンジ・ルーマニア・コミュニケーションズ(オレンジ・ルーマニア(54%)とルーマニア政府(46%)が共同で保有)の合併に関する主要原則を定めた契約が締結された。当該取引後のルーマニア政府のオレンジ・ルーマニアに対する持分は20%である。
オレンジ・ルーマニア・コミュニケーションズのオレンジ・ルーマニアへの合併は2024年6月1日付けで効力が生じた。株主間における当該取引は資本勘定で会計処理され、親会社の所有者に帰属する資本と非支配持分に帰属する資本との間の変動が生じた。
会計方針
連結範囲の変更
当グループが以下を有する場合、事業体は全部連結の対象となる。
− 被投資事業体に及ぼすパワー
− 被投資事業体への関与から生じる変動リターンに係るエクスポージャー又は権利
− リターン金額に影響を及ぼすため、被投資事業体に対してパワーを使用する能力
IFRS第10号では、支配状況に関する判断の行使及び継続的な評価を要求している。
所有持分が事実上の推定を示さない場合については、注記20(主な連結会社を列挙)において記載されている。
当グループが重要な影響力を行使しているジョイント・ベンチャー及び会社(一般的に20%から50%の所有持分に相当する)は、持分法を用いて会計処理されている。
子会社又は関連会社に対して行使された支配若しくは重要な影響の度合いを評価する場合は、期末日における行使可能又は転換可能な潜在的議決権の存在及び影響を考慮している。
取得(企業結合)
企業結合は以下の取得法を用いて会計処理されている。
− 取得原価は、全ての条件付対価を含む、取得日時点の譲渡対価の公正価値で測定されている。条件付対価の公正価値の事後的な変動は、適切な基準、事実及び状況に従い、純損益又は資本のいずれかを通じて会計処理される。
− のれんは譲渡対価に非支配持分を加えた金額と取得日時点の識別可能な取得資産及び引受負債の公正価値との差額で、財政状態計算書において資産として認識される。当グループの活動を考慮すると、識別可能資産の公正価値測定は主にライセンス、顧客基盤及びブランド(自己創設時には資産計上できないもの)に関連するもので、関連する繰延税金を生じさせる。これら資産の公正価値は、観察可能でない場合、収益又は費用を基準にする方法のように、一般的に採用されている方法を用いて算定している(例えば、ライセンスの評価には「Greenfield」法を、ブランドの評価にはロイヤルティ免除法を、並びに顧客基盤には超過収益法を適用)。
− 譲渡対価に非支配持分を加えた金額が、取得日現在の識別可能な取得資産及び引受負債の公正価値を下回る場合、負ののれんが、損益計算書の「企業結合から生じる影響」の項目で当期損益として認識される。
所有持分が100%を下回る取得について、取得されない持分(非支配持分)は以下のいずれかで測定される。
− 公正価値:この場合、のれんは非支配持分に関する部分について認識される、又は
− 被取得企業の識別可能な純資産における非支配持分の所有割合:この場合、のれんは取得持分についてのみ認識される。
取得に直接帰属するコストはその発生する期間において営業費用に直接認識される。
取得が段階的に実施されている場合、以前所有していた株式持分は取得日に営業利益を通じて公正価値で再測定される。関連するその他の包括利益があれば純損益に全額組替えられる。以前所有していた持分がその他の包括利益を通じて公正価値で測定されていた場合には、再測定はその他の包括利益を通じて認識される。
連結株式の部分的売却による独占的支配権の喪失
当グループによる子会社の1つに対する独占的支配権の喪失時には、売却によるキャピタル・ゲイン又はロスが損益に認識され、支配権の喪失時に適用されるIFRS第10号の要件に従い、残余持分の公正価値での再測定が実施される。
残余持分保有を伴った持分法適用中止につながる重要な影響力又は共同支配の喪失
残余持分保有を伴った関連会社又はジョイント・ベンチャーの1つに対する当グループの重要な影響力又は共同支配の喪失時には、株式の売却によるキャピタル・ゲイン又はロスが純損益に認識され、IAS第28号の条項に従い、残余持分の公正価値での再測定が実施される。残余持分の公正価値は、IFRS第9号で定義される金融資産の入口価格を構成する。
連結株式のグループ内での譲渡
IFRSは、所有持分の変動をもたらす当グループ内の連結会社株式の譲渡の会計処理については規定していない。当グループは以下の会計方針を適用している。
− 譲渡された株式は取得原価で計上され、譲渡損益は取得事業体の勘定から全額消去される。
− 非支配持分は、当グループの利益剰余金に対して資本における持分の変動を反映するよう修正されているため、純損益にも資本にも影響がない。
売却目的で保有する資産
当グループは以下の場合、個々の資産又は資産グループが「売却目的で保有する資産」であるとみなしている。
− 経営陣が売却計画の実行を確約している。
− 当該資産が、現状のままで即時売却可能な状態である(このような売却において慣例となっている条件に従う)。
− 当該売却が12ヶ月以内に実施される可能性が非常に高い。
それゆえ、当グループは、その資産の1つに対する支配又は重要な影響力の喪失を伴う売却計画の実行を確約する場合、関連する事業体の全ての資産及び負債を「売却目的で保有する資産/負債」に分類し、正味簿価又は売却コスト控除後の公正価値のどちらか低い価額で財政状態計算書に独立掲記する。
さらに、売却目的で保有する個々の資産又は資産グループが事業セグメントの主要な構成要素である場合、その損益計算書への影響は「継続事業の当期純利益」の下に別掲され、キャッシュ・フローへの影響もキャッシュ・フロー計算書に別掲される。
注記 4 売上高
4.1 収益
収益は、注記1においてカテゴリー別及びセグメント別に表示されている。収益の種類別の内訳は以下の通りである。
− コンバージェンス・サービス:これらには、B2Cマーケット向けのコンバージェンス・サービス(インターネットと移動体通信オファー)による収益が含まれる。
− 移動体通信のみのサービス:移動体通信のみのサービスの収益は、送受信(音声、SMS及びデータ)から発生するが、主として送信から発生する。ただし、コンバージェント・サービス(下記参照)は除く。
− 固定回線のみのサービス:固定回線のみのサービスの収益には、リテール向けの固定ブロードバンド・サービス及び固定ナローバンド・サービスによるものが含まれる。ただし、コンバージェント・サービス(下記参照)及びB2B固定ソリューション及びネットワーク・サービス(音声及びデータサービスを含む)は除く。
− IT及び統合サービス:これらのサービスには、一体型コミュニケーション及び連携サービス(LAN及び電話通信、コンサルティング、統合、プロジェクト管理)、ホスティング及びインフラ・サービス(クラウド・コンピューティングを含む)、アプリケーション・サービス(顧客関係の管理及びその他のアプリケーション・サービス)、セキュリティ・サービス、ビデオ会議サービスの提供並びに上記の製品及びサービスに関連した機器の販売が含まれる。
− 通信事業者向けサービス(卸売):卸売の収益には、他のネットワークの顧客からのローミング収益(国内及び海外ローミング)、仮想移動体通信事業者(以下「MVNO」という)、ネットワーク・シェアリング及び事業者への機器の販売による収益が含まれる。
− 機器の販売:全ての機器(携帯端末、ブロードバンド機器、接続機器及びアクセサリ)の販売を含む機器の販売。ただし、IT及び統合サービスに関連する機器の販売(「IT及び統合サービス」に表示)、オレンジ・ビジネス・セグメントの音声及びデータサービスの運営に関連するネットワーク機器の販売(「固定回線のみのサービス」に表示)、外部の販売業者及び仲介業者への機器販売(「その他の収益」に表示)並びに事業者への機器の販売は除く。
− その他の収益:これらの収益には特に、外部の販売業者及び仲介業者への機器の売上、ポータル、オンライン広告及び当グループの機能横断型業務からの収益、銅線ケーブルの廃止による収益、並びにその他の収益が含まれる。
会計方針
大部分の収益は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の適用範囲に含まれる。オレンジの製品及びサービスは、サービス限定契約及びサービスにアクセスするために使用される機器及び/又はその他サービスの提供を組み合わせた契約に基づき、顧客に提供される。収益は、政府に代わり徴収するVAT(付加価値税)及びその他の税金を控除して認識される。
− 独立したサービスの提供(移動体通信のみのサービス、固定回線のみのサービス、コンバージェント・サービス)
オレンジは、B2C及びB2B顧客に対し、固定及び携帯電話に係る広範なサービス、固定回線及び移動体通信によるインターネット・アクセス及びコンテンツ(テレビ、ビデオ、メディア、付加価値のあるオーディオ・サービス等)を提供している。契約は、固定期間(一般的に12ヶ月又は24ヶ月)のものもあれば、直前の通知で終了可能なものもある(すなわち、月次契約又はサービス使用分)。
サービス収益は、使用量(例えば、トラフィックの時間数又は処理されたデータバイト数)又は期間(例えば、月次のサービスコスト)に基づいて、サービスが提供された時点で認識される。
一部のコンテンツ・サービスにおいては、オレンジは本人としてコンテンツを供給するのではなく、第三者が顧客に財又はサービスを供給できるよう代理人としてのみ行動する場合がある。このような場合、収益は第三者への譲渡額を差し引いて認識される。
顧客との契約には、一般的に重要な権利は含まれていない。これは、加入契約の請求額と、既定範囲を超えて顧客が購入し消費するサービス(例えば、追加的な消費やオプション等)に係る請求額には、通常それぞれの独立販売価格が反映されているからである。この種のサービス契約について、契約変更による重要な影響はない。同じペースで顧客に移転されるサービスの履行義務は、単一の義務として扱われる。
契約に、商業割引(契約締結時の当初の値引き又は消費閾値達成を条件とする値引き)や無料提供(例えば、3ヶ月間無料)といった契約条項が含まれる場合、当グループは、これらの割引又は無料提供を、契約期間(当グループ及び顧客の確約期間)にわたり繰り延べる。該当する場合、顧客への支払対価は、各契約の特定の条項に従い、収益からの控除として認識される。
履行義務が別個のものとして分類されない場合、サービス提供に伴う収益は契約期間にわたり定額法で認識される。この方法が主に適用されているものの1つが、加入契約に関連したサービスへの初期接続と通信の提供である。通常、加入契約と通信の提供は別個にすることができないため、請求額は契約関係の予想平均期間にわたり収益として認識される。
− 独立した機器の販売
オレンジは、B2C及びB2B顧客に対し、自社の機器(主に携帯端末)を購入するためのいくつかの方法を提供している。機器の販売は、サービスの提供とは別個である場合もセットである場合もある。サービスの提供とは別個にする場合、請求額は引渡時に収益として認識され、売掛金が直ちに、又は割賦金が最長24ヶ月間にわたり認識される。割賦支払で受領する場合は、割賦販売の提供に金融要素が含まれるため、利息が算定され、請求額から控除後、支払期間にわたり金融費用(純額)に認識される。
オレンジが間接的チャネルに対して機器を売買する場合、当グループは通常、所有権が販売業者に移転された場合でも、最終顧客に転売されるまでオレンジが支配権を保持している(販売業者が代理人として行動している)とみなしている。したがって、販売代金は、最終顧客が機器を占有(起動)した時点で認識される。
− 機器とサービス提供のセット販売
オレンジは、B2C及びB2B顧客に対し、機器(例えば、携帯端末)とサービス(例えば、通話及びテキストプラン)から構成される、非常に多くのセット販売を提供している。
機器からの収益は、2つの構成要素が別個のものである場合(すなわち、顧客がサービスを別個に受けられる場合)、サービス収益とは別個に認識される。提供される構成要素の1つが独立販売価格でない場合、収益は独立販売価格に比例して各構成要素に配分される。これは特に、携帯電話の低価販売を合わせて提供する場合が当てはまり、携帯電話の独立販売価格は、購入原価及び物流コストに、市場慣行に基づく商取引マージンを加えたものに等しいとみなされる。機器の販売に配分された金額は契約対象資産の引渡時に収益として認識され、サービスに配分された金額はサービス契約の期間にわたって認識される。
Livebox®(プロプライエタリ・インターネット・ボックス)の提供は、オレンジがボックスの支配権を保持しているため、インターネット・アクセス・サービスの別個の構成要素でも、リースでもない。
− 構築及び運用の両フェーズを含むサービス
B2B顧客向けの一部の契約には、構築自体と、顧客に引き渡された構築資産の管理(運用及び保守)という2つのフェーズが含まれる。収益認識では、別個の履行義務が存在するか否かの決定に各契約の事実及び状況を分析することが求められる。当該契約において、構築フェーズが別個に分類される場合、当グループは進捗率に従ってこのフェーズの収益を認識する。しかし、当グループが請求に対する特定の権利を有さない場合及び/又は構築中の資産の支配権が継続的に移転されない場合、このフェーズの収益は完成時に認識される。当該契約は一般的に複数年にわたり、提供内容は測定可能である。契約が変更される度に当グループは変更の範囲や契約価格への影響を評価し、当該変更を既存契約が終了して新契約が締結されたかのように別個の契約として扱うべきか否か、又は当該変更が既存契約の変更としてみなされるべきか否かを判断している。
− 通信事業者へのサービス提供(卸売)
国内卸売事業や海外通信事業を行う卸売顧客とは3種類の商取引上の契約を締結している。
- 「都度払い」モデル:一般的に「従来型」規制対象事業に適用される契約(ビットストリーム・コールの終了、ローカル・ループへのアクセス、ローミング及び特定のデータ・ソリューション契約)で、契約されたサービスは固定通信量契約の対象外である。収益は、契約期間にわたってサービスの提供とともに認識される(支配権の移転に関連する)。
- 「センド・オア・ペイ」モデル:契約で価格、通信量、期間が定まっているものである。顧客は、実際消費したトラフィックにかかわらず、契約期間にわたり契約で示された金額を支払う義務がある。この契約区分には特に、特定のMVNO(仮想移動体通信事業者)、IDD(国際ダイヤル通話)又はハビング(コール・フリー・フローティング)契約が含まれる。関連する収益は、顧客への支配権の移転を反映するために、期間中の実際のトラフィックに基づいて徐々に認識される。
- 混合モデル:「都度払い」モデルと「センド・オア・ペイ」モデルを組み合わせた混合契約で、顧客が支払う固定エントリー料金にて一定の通信量を優遇価格で提供するもの(「センド・オア・ペイ」の構成要素)で構成される。このエントリー料金の他に、トラフィックの消費(「都度払い」の構成要素)に基づく金額が請求される。この種の商取引上の契約に含まれるエントリー料金の請求金額は、実際のトラフィックに基づいて、契約期間にわたり徐々に収益に認識される。
トランジットの大手通信事業者間の現在の契約では、請求又は相互請求が発生しない(free peering)ため、収益は認識されない。
− サービス・クオリティ契約の条項
当グループと顧客の間で締結される契約には、注文処理、納品及びアフター・サポート(納期、パフォーマンス、サービス復旧時間)に関するサービス・レベル契約が含まれている。当グループがこれら契約のうち1つでも順守できない場合、通常値引きの形で顧客に補償が支払われる。契約が履行されないことが予想される場合には、当該違約金の見積額を収益から控除して認識する。
− 官から民へのサービス委譲契約
当グループは、人口密度の低い地域で光ファイバー・ネットワークを展開するためにフランスにおいて実施された公的機関主導のネットワークなど、サービス委譲契約の下で特定のネットワークを展開及び/又は運営している。一部の契約は、IFRIC第12号「サービス委譲契約」に基づく分析が行われている。当グループがネットワークを構築する場合、工事収益は公共事業体又は公共サービスの利用者のいずれかから対価を受ける権利に鑑みて認識される。この権利は以下のように会計処理される。
- 公共サービスの利用者からの支払いを受ける権利は無形資産として、関連するインフラストラクチャーの公正価値で評価され、契約期間にわたって償却される。
- 公共事業体からロイヤルティの支払いを受ける無条件の権利に関しては、公共事業体からの予想対価の公正価値で金融債権として会計処理される。この債権は償却原価で認識される。
− リース契約
オレンジのリース収益は、技術設備を競合他社にリースする規制上の義務、B2B顧客との特定の契約に基づく機器の供給、ネットワーク設備のリースの基準を満たす使用権の付与又は特定の建物の余剰スペースの第三者への一時的なリースのいずれかに関連している。
リース収益は契約期間にわたり定額法で認識される。ただし、B2B顧客に対する一部機器のリースについては、ファイナンス・リースとして分類され、当該機器が信用販売されたものとみなされる。
4.2 その他の営業収益
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 銀行業務収益純額(NBI) | 37 | 71 |
| 顧客からの回収収益 | 35 | 37 |
| サイトレンタル及びフランチャイズ収益 | 13 | 18 |
| 税額控除及び補助金 | 47 | 49 |
| その他の収益 | 798 | 795 |
| 合計 | 930 | 970 |
銀行業務収益純額に係る変動については、注記17.1「オレンジ・バンクの事業終了計画に関連する事象」参照。
顧客からの回収収益には主に、支払遅延に対して顧客に請求された利息及び過年度に損失として認識された売掛金の回収が含まれる。
その他の収益は主に、ネットワーク共有コストの再請求、訴訟により受領した収益及び回線障害に関連する収益から成る。
4.3 売掛金
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 売掛金簿価総額 | 6,210 | 6,875 |
| 売掛金に対する貸倒引当金 | (1,045) | (1,036) |
| 売掛金正味簿価 | 5,165 | 5,838 |
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 売掛金正味簿価-期首残高 | 5,838 | 6,013 |
| 事業に関連する変動 | (589) | 463 |
| 連結範囲の変更(1) | (2) | (724) |
| 為替換算調整額 | (54) | (19) |
| 組替及びその他の項目 | (29) | 105 |
| 売掛金正味簿価-期末残高 | 5,165 | 5,838 |
(1) 2024年度において、主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に伴い(715)百万ユーロが連結範囲の変更に含まれていた(注記3.2参照)。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 | ||
| 総額 | 引当金 | 純額 | 純額 | |
| 支払期日が到来していない売掛金 | 3,838 | (118) | 3,720 | 3,935 |
| 支払期日を経過した売掛金 | 2,372 | (927) | 1,445 | 1,903 |
| 年数により償却された売掛金 | 1,966 | (776) | 1,190 | 1,460 |
| その他の基準により償却された売掛金 | 407 | (152) | 255 | 443 |
| 売掛金 | 6,210 | (1,045) | 5,165 | 5,838 |
| うち、短期売掛金 | 5,817 | (1,034) | 4,783 | 5,492 |
| うち、長期売掛金(1) | 393 | (11) | 382 | 347 |
(1) 携帯機器販売による割賦支払で12ヶ月を超えて支払いを受ける売掛金及び事業向け機器のファイナンス・リースによる債権を含む。
以下の表は、減損した売掛金(純額)の満期別残高を示している。
以下の表は、財政状態計算書における売掛金に対する貸倒引当金の変動に関する分析である。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 売掛金に対する貸倒引当金-期首残高 | (1,036) | (1,058) |
| 損益計算書に影響を及ぼす純増加(1) | (300) | (254) |
| 売掛金の貸倒損失 | 274 | 218 |
| 連結範囲の変更 | 5 | 57 |
| 為替換算調整額 | 11 | (0) |
| 組替及びその他の項目 | 0 | (0) |
| 売掛金に対する貸倒引当金-期末残高 | (1,045) | (1,036) |
(1) 2024年度において、増加額には、非継続事業の当期純利益に(11)百万ユーロが計上されているオレンジ・スペイン及びその子会社からの増加額が含まれていた。
債権売却プログラム
オレンジは、一部の国(主にポーランドとルーマニア)において割賦支払の債権に係るノンリコース型のファクタリング・プログラムを設定している。当該債権は財政状態計算書には計上されなくなった。2025年度において、債権売却により約230百万ユーロを受領したが、そのうち約210百万ユーロはポーランドに関連していた。
この金額は、2024年度は約430百万ユーロであり、主にポーランド(244百万ユーロ)と、2024年3月26日付の独占的支配権の喪失までは主要な寄与国であったスペイン(162百万ユーロ)に関連するものであった。
会計方針
売掛金は主に金利が発生しない短期のもので、IFRS第15号に従って、財政状態計算書に売掛金の額面で計上される。携帯電話を購入した顧客のために支払期間を12ヶ月間又は24ヶ月間にわたり繰延べた売掛金は、割引計算を行ったうえで財政状態計算書の流動項目に分類される。B2B機器に係るファイナンス・リースによる債権は、通常の事業において取得されるため、短期営業債権として認識される。
IFRS第9号の要求事項を満たすために、売掛金の減損は、以下の3つの方法に基づいている。
− 集合統計的方法:当方法は過去の損失に基づき、各年齢別残高カテゴリーについて個別の減損率がもたらされる。この分析は、顧客カテゴリー(B2C、職業的専門家)に属するために同様の信用性質を有する売掛金の同種のグループを対象に行われる。
− 単独法:減損の可能性の評価及びその金額は、関連する定性的要因(支払遅延状況、契約相手とのその他の残高、独立機関による格付、地理的分野)に基づいている。この方法は主に、通信事業者顧客(国内及び海外)、行政当局及び公共機関並びに法人向けサービスの主要アカウントに使用される。
− 予想損失に基づく引当手法:IFRS第9号は、金融商品の認識後直ちに受取債権の予想損失を認識することを義務付けている。当グループは、現行の引当金制度に加え、資産認識時における早期の減損について簡便法を適用している。適用される率は、最大収益回収不能率によるものである。
1つの受取債権グループに対する減損の認識は、個々の受取債権に対する減損の識別の前の段階を示している。情報(破産した又は裁判所による解散命令を受けた顧客)が入手でき次第、これらの受取債権は統計的減損データベースから除外され、個別に減損される。
売掛金は、ノンリコース型のプログラムの一部になることがある。売掛金が連結対象の証券化ミューチュアル・ファンドへ割当てられる場合には、財政状態計算書に引き続き計上される。金融機関へのその他の売却は、IFRS第9号が定める通り、当該債権の法的所有権並びにリスク及び利益のほとんど全てが移転される場合、債権の認識が中止されることがある。
4.4 顧客との契約資産及び負債純額
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| 顧客との契約資産純額(1) | 664 | 657 |
| 契約履行コスト | 787 | 750 |
| 契約獲得コスト | 272 | 223 |
| 顧客との契約資産純額合計 | 1,723 | 1,630 |
| 電話のプリペイドカード | (150) | (147) |
| 接続料金 | (293) | (365) |
| ロイヤルティ・プログラム | (11) | (9) |
| その他の繰延収益(2) | (2,012) | (1,886) |
| その他の顧客との契約負債 | (19) | (19) |
| 顧客契約に関連する繰延収益合計 | (2,485) | (2,426) |
| 顧客との契約資産及び負債純額合計 | (762) | (796) |
(1) 履行義務控除後の資産。
(2) 特に加入契約を含む。その他の繰延収益の変動の詳細は以下に記載されている。
以下の表は、財政状態計算書上の顧客との契約資産純額残高、契約獲得コスト及び契約履行コストの分析である。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 顧客との契約資産純額-期首残高 | 657 | 786 |
| 事業に関連する変動(1) | 8 | (12) |
| 連結範囲の変更(2) | - | (118) |
| 為替換算調整額 | (1) | 1 |
| 組替及びその他の項目 | (0) | (0) |
| 顧客との契約資産純額-期末残高 | 664 | 657 |
(1) 主に新規顧客との契約資産(関連負債控除後)、契約資産純額の売掛金への直接組替え、及び当期の減損が含まれる。
(2) 2024年度における連結範囲の変更は、主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に関係している(注記3.2参照)。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 契約獲得コスト-期首残高 | 223 | 322 |
| 事業に関連する変動 | 52 | 16 |
| 連結範囲の変更(1) | (4) | (117) |
| 為替換算調整額 | 1 | 2 |
| 組替及びその他の項目 | - | - |
| 契約獲得コスト-期末残高 | 272 | 223 |
(1) 2024年度における連結範囲の変更は、主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に関係している(注記3.2参照)。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 契約履行コスト-期首残高 | 750 | 687 |
| 事業に関連する変動 | 50 | 59 |
| 連結範囲の変更 | - | - |
| 為替換算調整額 | (13) | 6 |
| 組替及びその他の項目 | - | (2) |
| 契約履行コスト-期末残高 | 787 | 750 |
以下の表は、財政状態計算書における顧客との契約に関する繰延収益(プリペイド・テレホンカード、接続料金、ロイヤルティ・プログラム、及びその他の未収収益)の変動を示している。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 顧客との契約に関連する繰延収益-期首残高 | 2,426 | 2,717 |
| 事業に関連する変動 | 56 | (54) |
| 連結範囲の変更(1) | (1) | (209) |
| 為替換算調整額 | (13) | 8 |
| 組替及びその他の項目 | 17 | (35) |
| 顧客との契約に関連する繰延収益-期末残高 | 2,485 | 2,426 |
(1) 2024年度において、これは主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に関係している(注記3.2参照)。
会計方針
顧客との契約資産及び負債純額
収益認識のタイミングは、顧客請求のタイミングと異なる可能性がある。
連結財政状態計算書に表示される売掛金は、対価(主に現金)を受領する無条件の権利を表し、すなわち、顧客と約束したサービス及び財は提供されていることを意味する。
一方、契約資産は主に、顧客に提供された財及びサービスの対価としてIFRS第15号に基づき配分される金額を指すが、支払いを回収する権利は、同一契約(又は契約グループ)の下で行われる他の財又はサービスの提供が条件となっている。これは、携帯電話の販売と一定期間の移動体通信の通信サービスを組み合わせたセット販売が当てはまり、携帯電話が低価で請求されるため、通信サービスの請求額の一部は携帯電話の供給額に再配分されることになる。携帯電話に配分された金額のうち携帯電話の請求額を超過する部分は契約資産として認識され、通信サービスの請求が行われる時点で売掛金に振替えられる。
契約資産は、売掛金と同様に、信用リスクに関して減損の対象となる。契約が中断された場合の減損のリスクをカバーする等の目的で、契約資産の回収可能性も検証される。回収可能性はまた、販売を規制する法的環境の変化によっても影響を受ける可能性がある。
契約負債は、契約で約束された財及び/又はサービスを受ける前に顧客がオレンジに支払った金額を表す。これは通常、顧客から受領した前受金、若しくはまだ提供していない財又はサービスについて請求及び受取が行われた金額、例えば加入契約前払金や契約前払金等が当てはまる。
顧客との契約資産及び負債は、当グループの通常の営業過程において発生するため、それぞれ流動資産と流動負債に表示される。
契約獲得コスト
通信サービス契約が第三者である販売業者を通じて締結される場合、当該販売業者は、一般的には各加入契約又は請求書に基づいて手数料の形で支払われる、業務報酬を受け取る可能性がある。当グループが手数料を増分コストとみなし、顧客契約がなければ支払われなかったであろうと考える場合には、当該手数料コストが見積られ、財政状態計算書に資産計上される。なお、当グループはIFRS第15号で認められている簡便法を適用し、当グループが当該手数料について認識するはずの資産の償却期間が1年を超えない場合は、契約獲得コストを発生時に費用として認識している。
一定期間の移動体通信サービス契約の獲得コストは、一般的に一定期間を顧客が更新する毎に発生するため、資産計上され、契約が強制可能な期間にわたり比例配分によって認識される。B2C市場の顧客向けの予め定められた期間の固定サービス契約の獲得コストは、顧客関係の見積期間にわたり比例配分によって費用計上される。B2B及び通信事業者のソリューションに関する契約の獲得コストに重要性はない。
契約履行コスト
契約履行コストは、契約上の1つ以上の履行義務を履行するために必要な当初の契約コスト全てから構成される。当該コストは、契約に直接関連する場合は資産計上され、契約が強制可能な期間にわたり比例配分によって認識される。
グループ・レベルにおいて、契約履行コストは主にB2B顧客向けの契約に関するものであり、例えば、契約の将来履行義務に関連する設計、敷設、接続、移行コスト等が含まれる。
契約履行コストが費用化される期間の基礎となる仮定は定期的に見直され、所見と整合するように調整される。顧客との契約関係が終了した場合、残りの繰延コストは直ちに費用計上される。繰延コストの簿価が、当グループが関連する財又はサービスの移転に対して受領すると見込む対価の残額(今後発生が見込まれる当該財又はサービスの移転に直接関連する予想コストを控除後)を超過する場合、当該超過額も同様に直ちに費用計上される。
以下の表は、2025年12月31日現在の未履行義務に配分された取引価格を示している。未履行義務は、残りの固定契約期間に当グループが顧客に提供することを義務付けられているサービスである。IFRS第15号の簡便手続によって認められる通り、それらの開示は、当初期間が1年超の履行義務にのみ関係する。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 |
| 1年未満 | 4,457 |
| 1-2年 | 2,196 |
| 2-3年 | 776 |
| 3-4年 | 375 |
| 4-5年 | 215 |
| 5年超 | 168 |
| 残存する履行義務合計 | 8,187 |
会計方針
未履行義務
識別されている履行義務への契約取引価格合計の配分にあたって、取引価格合計の一部は、事業年度末時点で未履行又は一部履行済の履行義務に配分することができる。当グループは、未履行義務を開示する場合、当初の予想期間が1年以下の契約の未履行義務から生じる予想収益を除外するなど、利用可能な一定の簡便法を適用することを選択した。それらの契約は、主に月次サービス契約である。
また、一部の契約では、顧客は追加のサービスを購入することができる。それら追加のサービスは、取引価格に含まれず、顧客がオプションを(通常月次ベースで)行使したときに認識される。したがって、追加のサービスは未履行義務に含まれていない。
B2B顧客及び事業者顧客との複数年サービス契約の一部には、月次固定費用及び変動利用料金が含まれている。それら変動利用料金は未履行義務の表から除外されている。
4.5 その他の資産
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| オレンジ・マネー-電子マネーに関する分別金(1) | 2,563 | 1,923 |
| 海底ケーブル・コンソーシアム | 214 | 281 |
| 前払金及び頭金 | 315 | 471 |
| 保証金 | 88 | 96 |
| その他 | 784 | 601 |
| その他の資産合計 | 3,964 | 3,371 |
(1) これらの債権は同額の負債と相殺される(下記の会計方針及び注記5.7参照)。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| その他の資産-期首残高 | 3,370 | 2,579 |
| 事業に関連する変動 | 589 | 812 |
| うち、オレンジ・マネー-電子マネーに関する分別金 | 707 | 465 |
| 連結範囲の変更 | (2) | (25) |
| 為替換算調整額 | (86) | 23 |
| 組替及びその他の項目 | 93 | (18) |
| その他の資産-期末残高 | 3,964 | 3,370 |
| うち、その他の非流動資産 | 176 | 172 |
| うち、その他の流動資産 | 3,788 | 3,199 |
会計方針
オレンジ・マネーは、オレンジの携帯電話番号にリンクされた電子マネー口座を通じて提供される送金、支払い及び金融サービスのソリューションである。
2016年度以降、オレンジ・グループは、事業を行っている一部の国において専用の承認を受けたグループ内の子会社を通じて、電子マネー発行者(以下「EMI」という)となっている。規制により、電子マネー保有者の払い戻しの最終的な保証人であるEMIは、電子マネーの発行と引き換えに受け取った資金を分離することが義務付けられている(保有者を保護する義務)。この電子マネー流通モデルは、オレンジの子会社及び第三者の販売店に依拠している。EMIは、これらの販売店の要求に応じて、そこから受け取った資金と引き換えに、電子マネー(又は単位価額、以下「UV」という)を発行する。販売店は、その後電子マネーを最終保有者に送金する。
オレンジ・グループ内では、この分別は第三者保有者(販売店及び顧客)の保護が含まれる。
これらの取引は、当グループの正味金融債務に影響を及ぼさず、以下の項目に計上される。
− オレンジ・グループの外部で流通中の電子マネー(又は流通中のUV)に等しい金額の分別資産
− 第三者の保有者(顧客及び第三者の販売店)への払い戻し義務に相当する、負債勘定に含まれている流通中のUV
オレンジが海底ケーブルの敷設及び保守を行う機器サプライヤーに対する支払いの一元管理を担当している場合、「海底ケーブル・コンソーシアム」に関するその他の資産は海底ケーブル・コンソーシアムのメンバーからの受取債権である。これらの受取債権は同額の負債と相殺される(注記5.7参照)。
これらの2つの項目は、「その他の資産」及び「その他の負債」として表示され、また営業活動における「運転資本の変動」として表示されている。
注記 5 購入費及びその他の費用
5.1 外部購入費
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 | |
| 営業費、機器費用及びコンテンツ権費用 | (6,766) | (6,586) | |
| うち、携帯端末及びその他の機器の売上原価 | (4,177) | (4,054) | |
| うち、広告費、販売促進費、スポンサー料及びブランド変更費用 | (661) | (710) | |
| サービス手数料及びオペレーター間費用 | (3,194) | (3,206) | |
| うち、相互接続費用 | (1,692) | (1,852) | |
| その他のネットワーク費用及びIT費用 | (3,841) | (3,934) | |
| その他の外部購入費 | (2,587) | (2,924) | |
| うち、転売目的のネットワーク構築費用 | (1,015) | (1,066) | |
| うち、間接費 | (1,220) | (1,289) | |
| うち、賃借費用 | (85) | (100) | |
| 外部購入費合計(1) | (16,388) | (16,649) | |
(1) エネルギーの購入は主に電力から成り、2025年度には(820)百万ユーロ、2024年度には(951)百万ユーロであった。
会計方針
確定購入契約は、未認識の契約コミットメントとして開示されている(注記16参照)。
広告費、販売促進費、スポンサー料、情報提供及びブランド開発費用は、発生した期間において費用計上されている。
IFRS第16号に従って、賃借費用には、強制可能な期間があり延長オプションのない12ヶ月以内のリース及び原資産の新品時の価値が約5,000ユーロ未満のリースに係る支払リース料、及びリース負債の測定に含まれなかった変動リース料が含まれている(注記9参照)。
5.2 その他の営業費用
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 訴訟(1) | (35) | (162) |
| 売掛金に対する貸倒引当金及び貸倒損失-通信事業 | (300) | (247) |
| 銀行の信用リスクに係る費用 | (7) | (17) |
| ユニバーサル・サービス費用 | (51) | (29) |
| 営業為替差益(損) | 7 | 3 |
| 取得及び統合費用 | (18) | (15) |
| その他の費用 | (113) | (52) |
| その他の営業費用合計 | (517) | (519) |
(1) 2024年度は、CNIL*(Commission nationale de l'informatique et des libertés)*により課された(50)百万ユーロの罰金に主に関連している(注記18参照)。
通信事業による売掛金に対する貸倒引当金及び貸倒損失の詳細は、注記4.3に記載されている。
銀行の信用リスクに係る費用の変動については、17.1「オレンジ・バンクの事業終了計画に関連する事象」参照。
訴訟関連費用の一部は、その他の営業費用に直接計上される。
訴訟関連費用の一部は営業費用に直接計上され、以下の引当金の増減には含まれていない。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 訴訟に対する引当金-期首残高 | 305 | 283 |
| 損益計算書に対する影響を伴った増加 | 40 | 109 |
| 損益計算書に対する影響を伴った戻入 | (46) | (20) |
| 損益計算書に対する影響を伴った割引 | 1 | 1 |
| 損益計算書に対する影響がない利用 | (13) | (64) |
| 連結範囲の変更 | (1) | (7) |
| 組替及びその他の項目 | 7 | 1 |
| 訴訟に対する引当金-期末残高 | 294 | 305 |
| うち、長期引当金 | 42 | 45 |
| うち、短期引当金 | 251 | 261 |
当グループの重要な訴訟については注記18に記載されている。
会計方針
訴訟
通常の事業において、当グループは注記18に示す通り、多数の法的手続、仲裁手続及び行政措置に関与している。
これらの手続から発生する可能性のある費用は、当グループが第三者に対して過去の事象から発生する現在の債務を負い、この債務を清算するために経済的便益を具現化する資源の流出が必要となる可能性が高く、かかる負債の金額が合理的な範囲内において定量化又は見積りが可能な場合に、報告日において引当計上される。計上される引当金の金額は、リスク・レベルの個別評価に基づき、法的手続の過程において発生する事象によりリスクの再評価が要求される可能性がある。訴訟事案は必要に応じて下記に対応する偶発債務として分析される可能性がある。
− 当社の完全な支配下にない1つ又は複数の不確定な将来の事象が発生する又は発生しないことによってのみその存在が確認されるために認識されない、過去の事象から発生する予想債務
− 債務を清算するために経済的便益を具現化する資源の流出が必要となる可能性が低いために、又は債務の金額が十分な信頼性を持って測定できないために認識されない過去の事象から発生する現在の債務
取得及び統合費用
取得及び統合費用は事業体の取得時に発生する(事業体の取得、コンサルタント報酬、新規従業員のトレーニング費用、顧客業務に関連する移行費用、移行に伴う人件費に関連する費用)。これらは取得日から最長12ヶ月間にわたり発生する。
5.3 事業再編費用
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 雇用及びキャリアパス計画費用(モビリティ休暇) | (91) | - |
| オレンジ・バンク事業終了計画費用 | (20) | (59) |
| オレンジ・ビジネス計画費用(1) | (108) | 14 |
| うち、退職制度 | (14) | 39 |
| うち、事業終了関連 | (64) | (26) |
| その他の事業再編費用 | (108) | (89) |
| 退職制度(2) | (67) | (34) |
| リース資産再編 | (23) | (31) |
| 販売チャネル | (0) | (6) |
| その他 | (18) | (18) |
| 事業再編費用合計 | (327) | (134) |
(1) 2024年度は、主にフランスにおけるオレンジ・ビジネスの退職制度に係る引当金の戻入60百万ユーロ、並びにその他のオレンジ・ビジネスの退職制度に係る費用及び引当金(17)百万ユーロに関連している。
(2) 2025年度には、オレンジ・ポルスカのバイタリティ・プログラムの退職制度に係る費用及び引当金(34)百万ユーロが含まれる。
雇用及びキャリアパス計画(GEPP)に関する協定
オレンジ・グループは、雇用及びキャリアパス計画*(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels*、以下「GEPP」という*)*に関する協定を2025年2月10日に締結した。この協定は、フランスにおけるグループ内の職業とスキルの進化を支援することを目的としている。これには、モビリティ休暇と、高齢従業員非常勤雇用制度(*Temps Partiel Seniors、*以下「TPS」という)の更新が含まれる。
モビリティ休暇制度により、事業再編費用として91百万ユーロの引当金が2025年度において認識されており、その受益者数は約400名である。当該引当金は、対象者数と当該制度への加入率(推定値約4%)により算定されている。
当該制度は、役割が減少している従業員で外部キャリアプランを有する者を支援する目的で、オレンジが提供するものである。加入は任意で、当グループ内での勤続年数10年以上、定年退職までの期間5年超の無期雇用(Contrat à durée indéterminée)民間従業員が対象である。休暇中の補償は80%で、期間は最短12ヶ月、最長15ヶ月である。
オレンジ・バンクの事業終了
フランス及びスペインにおけるリテール・バンキング業務からの撤退計画に基づき、2023年度に退職制度が開始され、これに対して122百万ユーロの引当金が計上された。また、2024年度初頭にオレンジ・バンクと従業員代表は合意書に署名したが、この合意書による2023年度末に計上された引当金の額に対する重要な影響はなかった。
2025年度には、当該退職制度の影響を受ける従業員の大部分がオレンジ・バンクを退職するか、又は場合によっては、この制度の一環として、他のグループ事業部門内での社内異動の恩恵を受けることができた。残りの従業員は2026年度上半期に退職が見込まれている(注記17.1参照)。
2025年12月31日現在、引当金の額は71百万ユーロである(2024年12月31日現在は118百万ユーロ)。
その他の事業再編費用には主に、オレンジ・バンク事業終了計画の実施に関連する費用と、契約の早期終了に関連する費用が含まれる。
オレンジ・ビジネスの事業再編計画
2023年度において、オレンジ・ビジネスは、戦略計画であるLead the futureの枠組みにおける戦略的優先事項の運用の実施について発表した。この計画には、約150の製品及びサービスの販売中止、並びにフランス国内の約650人の希望退職が含まれていた。事業再編費用は2023年12月31日現在において176百万ユーロと見積られ、引き当てられており、これには当初2025年度まで実施とされた従業員退職制度に対する132百万ユーロが含まれる。
オレンジ・ビジネスは2024年度も変革を継続し、退職制度に係る引当金が見直された。その結果、74百万ユーロの引当金の戻入が計上されたが、そのうち60百万ユーロは、当該制度の対象となる従業員数の下方修正(社内異動の恩恵として当初引当計上された人数よりも外部退職者が少なかったことによる)に関連している。
2026年度に見込まれている退職に対応する2025年12月31日現在の残りの引当金は34百万ユーロであり、従業員の実際の退職に対して計上された引当金勘定の減額(23)百万ユーロにより減少した。
オレンジ・ビジネスの事業再編計画の実施により、2025年度に(108)百万ユーロの費用が発生した。これには、オファーと設備の段階的な廃止、及び影響を受ける活動に関連する用地の閉鎖に関連する、従業員退職制度からの(96)百万ユーロが含まれている。
この事業再編計画には、オレンジ・ビジネスが事業を展開しているいくつかの国における従業員の退職及び事業再編といった海外の要素も含まれている。
事業再編費用の一部は営業費用に直接計上され、以下の引当金の増減には含まれていない。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 事業再編に対する引当金-期首残高 | 330 | 477 |
| 損益計算書に対する影響を伴った増加(1) | 189 | 66 |
| 損益計算書に対する影響を伴った戻入 | (41) | (76) |
| 損益計算書に対する影響を伴った割引 | (3) | 1 |
| 損益計算書に対する影響がない利用 | (132) | (92) |
| 連結範囲の変更(2) | - | (47) |
| 為替換算調整額 | (1) | 0 |
| 組替及びその他の項目 | 0 | 0 |
| 事業再編に対する引当金-期末残高 | 343 | 330 |
| うち、長期引当金 | 152 | 99 |
| うち、短期引当金 | 190 | 231 |
(1) 2025年度は、2025年2月10日に締結されたGEPP協定に基づく91百万ユーロの増加に主に関連している。
(2) 2024年度における連結範囲の変更は、主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に関連している(注記3.2参照)。
会計方針
事業再編費用
事業環境の変化に伴う当グループの事業の調整は、事業の停止又は大規模な変革に関連する費用を発生させる可能性がある。これらの活動は、それが発表又は実施された期間に、ネガティブな影響を及ぼす可能性がある。例として、内部ガバナンス機関による承認を受けた一部の変革プランが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
引当金は、報告期間末日前に事業再編が発表され、当グループが正式な詳細計画を策定又は実施し始めた場合にのみ認識される。
当グループが事業再編費用として承認した費用の種類は、主に以下から構成される。
− 従業員退職制度
− 事業の抜本的な再編に伴う契約の終了(契約を終了するためにサプライヤーに支払われる補償等)
− 占有されていない建物の費用(IFRS第16号の適用範囲外)
− コミュニケーション・ネットワーク・インフラストラクチャーの抜本的変革プラン
− 事業の終了又は抜本的な事業再編に関連した不利な契約:契約の過程において、当初の経済状況が変化した場合、サプライヤー向けの複数のコミットメントが不利となることがある。すなわち、契約上の義務を充足するための不可避のコストが、その状況下において受領すると見込まれる経済的便益を上回る。
5.4 機器の棚卸資産
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| 端末の棚卸資産(1) | 524 | 562 |
| その他の販売製品/サービス | 114 | 83 |
| その他の供給物 | 169 | 202 |
| 総額 | 806 | 847 |
| 減価償却費 | (63) | (55) |
| 棚卸資産の正味簿価 | 743 | 791 |
(1) うち、販売業者との委任契約により取り扱われる棚卸資産は、2025年12月31日現在35百万ユーロ、2024年12月31日現在46百万ユーロである。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 棚卸資産-期首残高(純額) | 791 | 1,152 |
| 事業に関連する変動 | (42) | (188) |
| 連結範囲の変更(1) | (2) | (160) |
| 為替換算調整額 | (5) | (0) |
| 組替及びその他の項目 | (0) | (12) |
| 棚卸資産-期末残高(純額) | 743 | 791 |
(1) 2024年度において、2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に伴い(87)百万ユーロが、またOCS及びオレンジ・スタジオの売却に伴い(73)百万ユーロが連結範囲の変更に含まれている(注記3.2参照)。
会計方針
ネットワークの保守機器及び顧客へ販売する機器は、取得原価と予想実現可能正味価額のいずれか低い方で測定される。購入又は製造による取得原価は加重平均原価法により決定される。
携帯端末の棚卸資産には、販売業者が会計上は当グループから購入した携帯端末販売の代理人として認められる場合、当該販売業者との委任契約として取り扱われる携帯端末の棚卸資産が含まれる。
5.5 前払費用
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 前払費用-期首残高 | 507 | 868 |
| 事業に関連する変動 | 190 | 162 |
| 連結範囲の変更(1) | - | (482) |
| 為替換算調整額 | (11) | (34) |
| 組替及びその他の項目 | (4) | (7) |
| 前払費用-期末残高 | 682 | 507 |
(1) 2024年度において、2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に伴い(482)百万ユーロが連結範囲の変更に含まれている(注記3.2参照)。
5.6 買掛金(財及びサービス)
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 買掛金-期首残高 | 6,448 | 7,042 |
| 事業に関連する変動 | 60 | 135 |
| 連結範囲の変更(1) | (9) | (891) |
| 為替換算調整額 | (83) | (11) |
| 組替及びその他の項目 | (41) | 172 |
| 買掛金-期末残高 | 6,375 | 6,448 |
| うち、通信事業による買掛金 | 6,373 | 6,408 |
| うち、モバイル・ファイナンシャル・サービシズによる買掛金 | 3 | 40 |
(1) 2024年度において、主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に伴い(873)百万ユーロが連結範囲の変更に含まれている(注記3.2参照)。
オレンジ・グループは、債権を外部金融機関に譲渡するリバース・ファクタリング・プログラムを実施している。この三者間プログラムでは、以下の機会を提供している。
− 関連するサプライヤーは、割引と引き換えに前払いを受けられる
− オレンジ・グループは、金融機関が認める支払期間延長(契約期間を最長120日間に延長)の恩恵を受ける
リバース・ファクタリング・プログラム
2025年12月31日現在、当グループは複数のリバース・ファクタリング・プログラムに参加している。
主なプログラムは、フランスにおけるソシエテ・ジェネラル・ファクタリング・バンクとのパートナーシップによるもので、サプライヤーは請求書に基づく早期支払を受け取ることができ、及び/又はオレンジ・グループはサプライヤーに対する通常の支払期間である45日から60日を延長することができる(契約期間を最長120日間に延長することにより)。このリバース・ファクタリング・プログラムの未払残高の上限は、2025年12月31日現在は700百万ユーロである。2025年12月31日現在のオレンジ・グループ向けの支払延長プログラムの利用額は317百万ユーロ(2024年12月31日現在は317百万ユーロ)であり、また、前払いプログラムの利用額は64百万ユーロ(2024年12月31日現在は61百万ユーロ)であり、オレンジの必要な運転資本への影響はない。
会計方針
売買取引から生じ、通常の営業サイクルにおいて決済される買掛金は、流動項目として分類される。これらには、サプライヤーがダイレクト又はリバース・ファクタリングとして割り当てたもの(金融機関への譲渡通知の有無にかかわらず)、及びサプライヤーがオレンジに対して支払期間の延長を提案しオレンジが合意した条件に基づく支払契約を確認したものが含まれている。オレンジは、これらの金融負債が特に継続的な取引関係による場合には買掛金の性質を持つと考えており、支払スケジュールは、特に主要インフラストラクチャーの購入において、最終的に通信事業者の営業サイクルに一致し、サプライヤーは予想される関係において自主決定権を有し、オレンジが負担する金融費用は、合意された延長支払スケジュールに係るサプライヤーに対する補償に相当する。
特に利息の記載がない買掛金につき利息の部分が極めて僅少な金額の場合には、額面価額で測定される。利付買掛金は償却原価で測定される。
5.7 その他の負債
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| オレンジ・マネー-電子マネーに関する分別金(1) | 2,563 | 1,923 |
| 訴訟に対する引当金(2) | 293 | 305 |
| 海底ケーブル・コンソーシアム(1) | 214 | 281 |
| 保証金 | 79 | 89 |
| その他 | 1,078 | 1,461 |
| その他の負債合計 | 4,227 | 4,058 |
| うち、その他の非流動負債 | 336 | 333 |
| うち、その他の流動負債 | 3,891 | 3,725 |
(1) これらの負債は同額の債権と相殺される(注記4.5参照)。
(2) 注記5.2及び注記18参照。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| その他の負債-期首残高 | 4,058 | 3,078 |
| 事業に関連する変動 | 258 | 1,014 |
| うち、オレンジ・マネー-電子マネーに関する分別金 | 707 | 465 |
| 連結範囲の変更(1) | (5) | (42) |
| 為替換算調整額 | (83) | 34 |
| 組替及びその他の項目 | (1) | (27) |
| その他の負債-期末残高 | 4,227 | 4,058 |
(1) 2024年度において、主に2024年3月26日付のオレンジ・スペイン及びその子会社に対する独占的支配権の喪失に伴い(43)百万ユーロが連結範囲の変更に含まれている(注記3.2参照)。
注記 6 従業員給付
フランスの高齢従業員非常勤雇用制度の更新
オレンジ・グループは、雇用及びキャリアパス計画(Gestion des Emplois et des Parcours Professionnels - GEPP)に関する協定を2025年2月10日に締結した。この協定は、フランスにおけるグループ内の職業とスキルの進化を支援することを目的としている。これには、特に、高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)の更新と、モビリティ休暇を活用した外部での再雇用活性化が含まれる(注記5.3参照)。
2025年度には、この新たなTPS計画により、以下の金額が認識された。
− 損益計算書に認識された人件費(当該期間の勤務費用を含む)(1,549)百万ユーロ
− 確定給付純債務に係る純利息(44)百万ユーロ
将来の見積受益者数は約6,200名である。フランスにおける高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)の引当金は、対象者数と制度への加入率(推定値約70%)により算出されている。
このフランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)は、2034年1月1日までに満額の給付金を受領する権利を有し、15年間以上当グループにて勤務する公務員及びフランス企業の民間従業員が利用できる制度である。当該制度へは2025年1月1日から2029年1月1日までの間に加入でき、期間は最短18ヶ月、最長5年間である。
当該制度により、従業員は以下を受給するかたわら、常勤の50%で勤務する機会を得る。
− 基本給の70%、その後常勤の給与の65%
− 常勤していた期間に権利を得た退職給付(雇用者及び従業員の拠出金)
− 最低給与水準
また、受益者は基本給与の一部(10%又は15%)を定期預金口座(Compte Epargne Temps、以下「CET」という)に投資することができ、これには当グループが追加拠出する。CETは、勤務時間の短縮を考慮している。
フランスの年金改革の一時停止による影響
フランスでは、2023年に最初に成立した年金改革法が2025年12月16日に一時停止された。この一時停止は、2026年の社会保障財政法の一部として承認された。
2025年度には、この一時停止の影響により、2021年及び2025年に署名された2つのフランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)に関して引当金の戻入が発生した。制度の修正として表示されている損益計算書への引当金の戻入の影響は53百万ユーロであり、主に2021年に締結された契約に関連している。
6.1 人件費
| (単位:百万ユーロ) | 注記 | 2025年度 | 2024年度 |
| 平均従業員数(常勤換算)(1) | 116,734 | 119,270 | |
| 賃金及び従業員給付費用 | (9,685) | (8,298) | |
| うち、賃金及び給与 | (6,130) | (6,197) | |
| うち、社会保障費 | (2,030) | (2,011) | |
| うち、フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(2) | 6.2 | (1,536) | (23) |
| うち、資産計上コスト(3) | 769 | 752 | |
| うち、その他の人件費(4) | (758) | (819) | |
| 従業員利益分配 | (119) | (137) | |
| 株式報酬 | (36) | (22) | |
| うち、無償株式報奨制度 | 6.3 | (23) | (14) |
| 営業利益に計上された人件費合計額 | (9,840) | (8,458) | |
| 金融費用に計上された確定給付純債務に係る純利息 | (106) | (80) | |
| その他の包括利益に計上された数理計算上の差異 | 48 | (39) | |
| 包括利益に計上された人件費合計額 | (9,898) | (8,577) |
(1) うち、2025年12月31日現在においては19%がオレンジSAに雇用されている公務員であった(2024年12月31日現在:23%)。
(2) 2025年度には、2025年2月10日に締結されたGEPP協定の影響が含まれている。
(3) 資産計上コストは、当グループが生産した資産の原価に含まれる人件費に相当する(注記8.4及び注記8.5参照)。
(4) その他の人件費は、その他の短期引当金及び給付、給与に係る税、雇用後給付並びにその他の長期給付から成る(フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)を除く)。
6.2 従業員給付
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| 雇用後給付(1) | 913 | 908 |
| その他の長期給付 | 2,892 | 1,854 |
| うち、フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(2) | 2,320 | 1,225 |
| 従業員退職手当に対する引当金 | 0 | 0 |
| その他の従業員関連未払金及び給与に係る税金 | 1,912 | 1,942 |
| 社会的リスク及び訴訟に対する引当金 | 44 | 45 |
| 従業員給付合計 | 5,763 | 4,750 |
| うち、長期従業員給付 | 3,424 | 2,274 |
| うち、短期従業員給付 | 2,339 | 2,475 |
(1) 確定拠出型制度は含まない。
(2) 2025年度には、2025年2月10日に締結されたGEPP協定の影響が含まれている。
雇用後給付及びその他の長期給付に関連する支払見込額が以下に示されている。これらは2025年12月31日現在の当グループの従業員数に基づいて見積られているが、この中には、確定済みの権利及び2025年12月31日現在においては未だ確定していないものの、2050年頃までに確定すると推定される権利も含まれる。
| (単位:百万ユーロ) | 割引前給付見込額のスケジュール | |||||
| 2026年 | 2027年 | 2028年 | 2029年 | 2030年 | 2031年以降 | |
| 雇用後給付 | 58 | 90 | 113 | 71 | 71 | 3,096 |
| その他の長期給付(1) | 567 | 512 | 390 | 395 | 374 | 607 |
| うち、フランスの高齢従業員非常勤雇用制度 | 504 | 461 | 371 | 379 | 363 | 585 |
| 合計 | 625 | 601 | 503 | 466 | 445 | 3,703 |
(1) 定期預金口座*(Compte Epargne Temps (CET))*、長期傷病休暇及び長期休暇に係る引当金は含まれていない。
6.2.1 雇用後給付及びその他の長期給付の種類
事業を行っている各国において効力のある法令及び慣習に従って、当グループは従業員給付に関して義務を負っている。
− 退職に関しては、従業員の大半は、法令又は国の協定で定められた確定拠出型年金制度の対象となっている。フランスでは、オレンジSAに雇用されている公務員は、フランス国営の文民年金及び軍人恩給により保証されている。この制度に基づくオレンジSAの債務は、年間の拠出金の支払いに限られている(1996年7月26日付のフランス法第96-660号)。そのためオレンジSAは、同社の公務員である従業員が対象となっている年金制度、又はその他のいかなる公務員年金制度における将来の不足額の資金も提供する債務を有していない。確定拠出型年金制度に基づき認識された費用は2025年度には(620)百万ユーロ、2024年度には(638)百万ユーロであった。
− 当グループは、いくつかの年金に基づく確定給付型年金制度にコミットしており、特に英国のイクアント制度(Equant plans)は2025年度に198百万ユーロ、フランスの上級管理職向け制度には2025年度に185百万ユーロに及ぶ。制度資産は、英国及びフランスのこれらの制度をカバーするために設定されている。数年前にこれらの制度は新規加入者の受付を締切り、また英国では権利確定に関しても終了している。
− また、当グループは、資本に基づく確定給付型年金制度にもコミットしている。当該制度においては、従業員は、法令又は契約上の合意に従い、従業員の勤続年数及び退職時の給与に応じて退職時に特別手当を受け取る権利を有している。これは、特に民間従業員(オレンジSAについては2025年度は696百万ユーロ、資本に基づく制度の77%に相当)及び公務員(2025年度は10百万ユーロ、資本に基づく制度の1%に相当)に対するフランスでの退職に伴う特別手当に基本的に関連する。
− その他の雇用後給付も退職従業員に付与される。これらは確定給付型年金制度及び確定拠出型年金制度以外の給付である。
− また、その他の長期給付として、年功報奨、長期有給休暇、及び以下で詳述するフランスにおける高齢従業員非常勤雇用制度*(Temps Partiel Seniors* (TPS)*)*等が付与される場合がある。
英国における確定給付型年金制度に関して、オレンジは英国高等法院で審理されたVirgin Media Limitedの判例に留意した。この判例では、制度変更が行われる場合に、その変更が法的基準に準拠していることを証明する証明書の提出が要求された。この証明書がなければ、これらの変更は適用されない。
2025年に、英国下院は、特定の基準を満たした場合に、制度のコンプライアンスを証明する保険数理証明書を遡及的に発行することを可能にする法案を提出した。下院で現在審議中の議論の結果は、英国における確定給付型退職年金制度の認識方法に影響を及ぼす可能性がある。当グループは引き続き英国法制の動向を注視しており、最終的な立法決定がない限り、2025年12月31日現在における潜在的な影響を見積ることはできない。
6.2.2 債務額の算定に使用された主な仮定
雇用後給付及びその他の長期給付の評価は、特に退職年齢に基づき、各制度に適用される規定及び年金の全額の受給資格を確保するために必要な条件に従って算定されており、これらはいずれも法改正の対象となることが多い。
フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)の債務の評価は、潜在的な適格従業員数の見積り及び当制度に加入する従業員の割合の見積り(平均で70%と見積られている)並びに受益者が提示された様々な制度間で最終的に行うトレードオフによる影響を受ける。
フランス企業(2025年12月31日現在、オレンジの年金及びその他の長期従業員給付純債務の97%に相当)で用いられた割引率は、以下の通りである。
| 2025年12月31日 | 2024年12月31日 | |
| 10年超 | 3.85%から4.20% | 3.35%から3.45% |
| 10年未満(1) | 2.10%から3.60% | 2.75%から3.40% |
(1) 2018年、2021年及び2025年のフランスの高齢従業員非常勤雇用制度に関するコミットメントの評価には、2.55%、2.35%及び3.05%の率がそれぞれ使用された(2024年12月31日現在は、2018年及び2021年のフランスの高齢従業員非常勤雇用制度に関するコミットメントについてそれぞれ2.80%及び2.75%)。
ユーロ圏で用いた割引率は、格付がAAで債務のデュレーションと同じデュレーションの社債に基づいている。
英国におけるイクアント制度の年金の再評価は上限を5%とするインフレに基づいている(3%を使用)。
主要な資本に基づく確定給付型年金制度(フランスの民間従業員の退職金)は、主に雇用政策の仮定(従来、オレンジは退職年齢である従業員数が多かった)、給与の再評価及び長期インフレ率2%による影響を受ける。
主な仮定の変更が年金給付債務に与える影響は、以下の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 割引率が50ポイント上昇 | 割引率が50ポイント低下 |
| 割引率(1) | (95) | 100 |
| 加入率が5%低下 | 加入率が5%上昇 | |
| フランスの高齢従業員非常勤雇用制度の加入率 | (98) | 99 |
(1) フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)に係るそれぞれ(33)百万ユーロ及び33百万ユーロを含む(短期デュレーション)。
6.2.3 コミットメント及び制度資産
| (単位:百万ユーロ) | 雇用後給付 | 長期給付 | 2025年度 | 2024年度 | |||
| 年金に基づく制度 | 資本に基づく制度 | その他 | フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS) | その他 | |||
| 給付債務合計-期首残高 | 401 | 914 | 2 | 1,225 | 629 | 3,171 | 3,625 |
| 勤務費用 | 0 | 65 | 0 | 1,640 | 27 | 1,732 | 105 |
| 制度の変更(1) | - | - | - | (53) | - | (53) | - |
| 確定給付債務に係る純利息 | 16 | 40 | 0 | 71 | 1 | 128 | 95 |
| 仮定の変動から生じる数理計算上の差異 | (2) | (56) | (0) | (8) | 0 | (67) | 20 |
| うち、割引率の変更により生じる差異 | (1) | (80) | (0) | 1 | (0) | (81) | (15) |
| 実績から生じる数理計算上の差異(2) | 5 | (9) | (0) | (42) | 0 | (46) | 21 |
| 給付支払額 | (19) | (39) | (0) | (512) | (84) | (654) | (690) |
| 為替換算調整額及びその他 | (11) | 150(3) | - | (1) | (0) | 138 | (5) |
| 給付債務合計-期末残高(a) | 390 | 1,065 | 2 | 2,320 | 572 | 4,349 | 3,171 |
| うち、全額又は一部積立型の従業員給付制度に関する給付債務 | 389 | 205 | - | - | - | 594 | 450 |
| うち、非積立型の従業員給付制度に関する給付債務 | 1 | 859 | 2 | 2,320 | 572 | 3,754 | 2,721 |
| 制度の加重平均期間(年数) | 6 | 11 | 13 | 3 | 0 | 6 | 4 |
(1) 2025年度においては、2025年12月16日に承認された年金改革法の一時停止による影響に相当する。
(2) 2024年度は、主に給与の再評価による影響を含んでいた。
(3) 2025年度においては、ベルギーの年金制度の純額処理の中止に関連する151百万ユーロが含まれる。
| (単位:百万ユーロ) | 雇用後給付 | 長期給付 | 2025年度 | 2024年度 | |||
| 年金に基づく制度 | 資本に基づく制度 | その他 | フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS) | その他 | |||
| 制度資産の公正価値-期首残高 | 390 | 19 | - | - | - | 409 | 399 |
| 確定給付債務に係る純利息 | 16 | 6 | - | - | - | 22 | 17 |
| 実績から生じる数理計算上の差異 | (2) | (16) | - | - | - | (19) | (10) |
| 雇用者拠出 | 7 | 8 | - | - | - | 14 | 12 |
| ファンドによる給付支払額 | (20) | (6) | - | - | - | (26) | (20) |
| 為替換算調整額及びその他 | (11) | 154(1) | - | - | - | 143 | 10 |
| 制度資産の公正価値-期末残高(b) | 379 | 165 | - | - | - | 544 | 409 |
(1) 2025年度においては、ベルギーの年金制度の純額処理の中止に関連する153百万ユーロが含まれる。
積立型の年金に基づく制度は、当グループの社会的コミットメントの9%に相当する。
積立型の年金に基づく制度は、主に英国(38%)、フランス(31%)及びベルギー(30%)に位置し、当該資産の内訳は以下の通りである。
財政状態計算書における従業員給付は、コミットメントから制度資産を差し引いた額に一致する。これらは、表示期間において資産上限額の重要性がある調整の対象ではなかった。
| (単位:百万ユーロ) | 雇用後給付 | 長期給付 | 2025年度 | 2024年度 | |||
| 年金に基づく制度 | 資本に基づく制度 | その他 | フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS) | その他 | |||
| 従業員給付-期首残高-未積立額純額 | 10 | 895 | 2 | 1,225 | 629 | 2,762 | 3,226 |
| 期間費用純額 | 0 | 99 | 0 | 1,608 | 28 | 1,735 | 193 |
| 雇用者拠出 | (7) | (8) | - | - | - | (14) | (12) |
| 雇用者が直接支払う給付 | 1 | (34) | (0) | (512) | (84) | (629) | (670) |
| その他の包括利益を通じて当年度中に生じた数理計算上の差異 | 5 | (53) | (0) | - | - | (48) | 39 |
| その他 | 0 | 1 | - | (1) | (0) | (0) | (15) |
| 従業員給付-期末残高-未積立額純額(a)-(b) | 11 | 901 | 2 | 2,320 | 572 | 3,806 | 2,762 |
| うち、長期 | 10 | 866 | 2 | 1,816 | 571 | 3,265 | 2,154 |
| うち、短期 | 1 | 35 | 0 | 504 | 1 | 542 | 608 |
費用純額は、以下の表の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 雇用後給付 | 長期給付 | 2025年度 | 2024年度 | |||
| 年金に基づく制度 | 資本に基づく制度 | その他 | フランスの高齢従業員非常勤雇用制度(TPS) | その他 | |||
| 勤務費用 | - | (64) | (0) | (1,588) | (27) | (1,679) | (105) |
| 純利息 | (0) | (34) | (0) | (71) | (1) | (106) | (79) |
| 数理計算上の差異 | - | 0 | - | 51 | (0) | 50 | (10) |
| 従業員給付費用合計(1) | (0) | (98) | (0) | (1,608) | (28) | (1,735) | (194) |
| うち、営業費用 | (0) | (64) | (0) | (1,537) | (27) | (1,628) | (115) |
| うち、金融費用に計上された確定給付純債務に係る純利息 | (0) | (34) | (0) | (71) | (1) | (106) | (79) |
(1) 2025年度には、2025年2月10日に締結されたGEPP協定に基づく新たなTPSに関連する影響が含まれており、そのうち(1,549)百万ユーロは営業費用に、(44)百万ユーロは確定給付純債務に係る純利息に計上されている。
会計方針
雇用後給付は、以下のいずれかにより提供されている。
− 確定拠出型年金制度:拠出額は事務及び財務管理を担当する独立機関に払い込み、役務が提供される年度に認識される。
− 確定給付型年金制度:当制度上の将来の債務の合計は、数理計算上の仮定に基づき、予測単位積増法を用いている。
・ この計算は、関連する個別の事業体レベルで設定される、人口統計(従業員離職率、死亡率、性別間の平等等)及び財務上の仮定(昇給率、インフレ率等)に基づいている。
・ 割引率は国又は地域により、また優良社債(又は活発な市場がない場合には国債)の市場利回りを参考にして設定される。算定は、ユーロ圏で参考として一般的に用いられる外部の指標に基づいている。
・ 雇用後給付に係る数理計算上の差異は全額、その他の包括利益に計上される。
・ 当グループの確定給付型年金制度は、通常非積立型である。積立型の場合には、雇用者及び従業員の拠出金により制度資産が設定され別法人が管理する。別法人による投資は金融市場の変動の影響を受けることになる。かかる法人は通常、当グループ及び受益者の代表者で構成される共同委員会で管理される。各委員会は、外部専門家による特定の調査に基づき資産及び負債が適合するよう最適に設計された独自の投資戦略を採用する。戦略は通常、委員会が選出したファンド・マネージャーが実施にあたり、市場機会の影響を受ける。資産はほとんどが上場証券(主に株式及び債券)に投資され、その他の資産クラスの使用は限定的であるため、相場価格を参照して算定された公正価値で測定される。
その他の長期従業員給付として、年功報奨、長期有給休暇及びフランスにおける高齢従業員非常勤雇用制度(TPS)契約等が付与される場合がある。関連するコミットメントの算定は、雇用後給付に関連する仮定と類似している人口統計上、財務上及び割引率に係る仮定を含む数理計算上の仮定に基づいている。これに関連する数理計算上の差異は発生時に純損益に認識される。
解雇給付は引当計上の対象である(関連する債務を上限として)。解雇給付の支払いを生じさせる全てのコミットメントについて、数理計算上の差異は、変更が行われた期間の純損益に認識される。
6.3 株式報酬
2025年12月31日現在実施されている無償株式報奨制度
取締役会は、役員、執行委員会及び上級管理職向けの無償株式報奨制度(長期インセンティブ制度、以下「LTIP」という)の導入を承認した。
主要な特性
| LTIP 2025-2027 | LTIP 2024-2026 | LTIP 2023-2025 | |
| 取締役会による導入日 | 2025年7月28日 | 2024年7月23日 | 2023年7月25日 |
| 無償株式最大ユニット数(1) | 2.9百万ユニット | 2.7百万ユニット | 1.9百万ユニット |
| 受益者見積数 | 1,400名 | 1,300名 | 1,200名 |
| 受益者による権利確定日 | 2028年3月31日 | 2027年3月31日 | 2026年3月31日 |
| 受益者への株式交付日 | 2028年3月31日 | 2027年3月31日 | 2026年3月31日 |
(1) 規制上、税務上又は労働法上の制約により株式報奨が認められない国においては、当該制度の受益者は、株式交付日現在のオレンジ株式の市場価格を基準に算定される金額の現金を受領する。
継続雇用条件
受益者への権利の付与は、継続雇用条件を満たすことが条件である。
| LTIP 2025-2027 | LTIP 2024-2026 | LTIP 2023-2025 | |
| 雇用継続の評価 | 2025年9月1日から2028年3月31日 | 2024年7月23日から2027年3月31日 | 2023年7月25日から2026年3月31日 |
業績条件
制度ごとに、受益者への権利の付与は、内部及び外部の業績条件の達成を条件としており、具体的には以下の通りである。
− 制度規則において定義されている通信事業からの本業によるキャッシュ・フロー(内部業績条件)に関しては、LTIP 2023-2025、LTIP 2024-2026及びLTIP 2025-2027については、当該制度の3年間の終了時に、取締役会が設定した目標と比較して評価される。
− 企業の社会的責任(以下「CSR」という)(内部業績条件)に関しては、LTIP 2024-2026及びLTIP 2025-2027については、業績条件の3分の2が電力消費のうち再生可能エネルギーが占める割合で構成され、3分の1は当グループの管理職ネットワークにおける女性割合で構成されている。LTIP 2023-2025については、業績条件の3分の2がCO2排出量の削減、3分の1は当グループの管理職ネットワークにおける女性割合に基づいている。
− 株主総利回り(以下「TSR」という)(外部業績条件)は、LTIP 2025-2027及びLTIP 2024-2026については、3年間のオレンジ株主に対するトータルリターンの相対的パフォーマンスに基づくオレンジのTSRの変動と、「ストックス欧州600通信」指標の構成企業の平均値に基づき算出されたTSRの変動との比較によって評価される。LTIP 2023-2025については、TSR業績条件は、オレンジのTSRの変動と、「ストックス欧州600通信」指標(又は目的が同じで当該制度の期間中にその代わりとなるその他の指標)の平均値に基づき算出されたTSRの変動との比較によって評価される。
業績条件達成を条件とする権利(権利全体に対する比率)
| LTIP 2025-2027 | LTIP 2024-2026 | LTIP 2023-2025 | |
| 通信事業からの本業によるキャッシュ・フロー | 40% | 40% | 40% |
| 株主総利回り(TSR) | 30% | 30% | 30% |
| 企業の社会的責任(CSR) | 30% | 30% | 30% |
2025年12月31日現在、LTIP 2025-2027、LTIP 2024-2026及びLTIP 2023-2025については、全ての業績条件が当該制度の3年間の終了時に満たされると予想されている。
評価の仮定
| LTIP 2025-2027 | LTIP 2024-2026 | LTIP 2023-2025 | |
| 測定日 | 2025年7月28日 | 2024年7月23日 | 2023年7月25日 |
| 権利確定日 | 2028年3月31日 | 2027年3月31日 | 2026年3月31日 |
| 測定日現在の基礎となる金融商品の価格 | 13.045ユーロ | 10.08ユーロ | 10.73ユーロ |
| 期末日現在の基礎となる金融商品の価格 | 14.20ユーロ | 14.20ユーロ | 14.20ユーロ |
| 予想配当(株価に対する割合) | 5.7% | 7.4% | 6.7% |
| 無リスク・イールド | 2.22% | 2.89% | 3.09% |
| 従業員に付与される便益の1株当たりの公正価値 | 10.84ユーロ | 6.35ユーロ | 8.31ユーロ |
| うち、内部業績条件の公正価値 | 11.11ユーロ | 8.17ユーロ | 8.86ユーロ |
| うち、外部業績条件の公正価値 | 10.21ユーロ | 2.09ユーロ | 7.02ユーロ |
株式発行される部分の制度の公正価値は、付与日のオレンジ株式の市場価格及び予想配当に基づき算定された。公正価値は、市場の業績条件の達成可能性も考慮して、モンテ・カルロ法を用いたモデルに基づき算定されている。現金で支払われる部分の制度の公正価値は、オレンジ株式の市場価格に基づき算定された。
会計上の影響
2025年度には、(23)百万ユーロの費用(社会保障支払額を含む)が認識され、それに対応して、15百万ユーロが資本に、8百万ユーロが従業員給付債務に認識された。
2024年度には、(14)百万ユーロの費用(社会保障支払額を含む)が認識され、それに対応して、12百万ユーロが資本に、2百万ユーロが従業員給付債務に認識された。
無償株式報奨制度LTIP 2022-2024の閉鎖
2022年度に、取締役会は、役員、執行委員会及び上級管理職向けの無償株式報奨制度(LTIP)の導入を承認した。
株式は、2025年3月31日に受益者に交付された。
主要な特性
| LTIP 2022-2024 | ||
| 取締役会による導入日 | 2022年7月27日 | |
| 無償株式最大ユニット数(1) | 1.8百万ユニット | |
| 当初の受益者見積数 | 1,300名 | |
| 交付日に交付された無償株式ユニット数(1) | 1.6百万ユニット | |
| 受益者数 | 1,214名 | |
| 受益者による権利確定日 | 2024年12月31日 | |
| 受益者への株式交付日 | 2025年3月31日 |
(1) 規制上、税務上又は労働法上の制約により株式報奨が認められない国においては、当該制度の受益者は、株式交付日である2025年3月31日現在のオレンジ株式の市場価格を基準に算定される金額の現金を受領する。
継続雇用条件
受益者への権利の付与は、継続雇用条件を満たすことが条件であった。
| LTIP 2022-2024 | ||
| 雇用継続の評価 | 2022年7月27日から2024年12月31日 |
業績条件
制度ごとに、受益者への権利の付与は、内部及び外部の業績条件の達成を条件としており、具体的には以下の通りである。
− 制度規則において定義されている通信事業からの本業によるキャッシュ・フロー(内部業績条件)
− 企業の社会的責任(CSR)(内部業績条件)は、業績条件の半分が顧客によるCO2排出量の削減、残り半分は当グループの管理職ネットワークにおける女性割合に基づいている。
− 株主総利回り(TSR)(外部業績条件)。TSRのパフォーマンスは、3年間のオレンジ株主に対するトータルリターンの相対的パフォーマンスに基づくオレンジのTSRの変動と、「ストックス欧州600通信」指標(又は目的が同じで当該制度の期間中にその代わりとなるその他の指標)の平均値に基づき算出されるTSRの変動との比較によって評価される。
業績条件達成を条件とする権利(権利全体に対する比率)
| LTIP 2022-2024 | ||
| 通信事業からの本業によるキャッシュ・フロー | 50% | |
| 株主総利回り(TSR) | 30% | |
| 企業の社会的責任(CSR) | 20% |
業績は、2022年度、2023年度及び2024年度について、事前に取締役会で承認された3年間の各年度の予算との比較で評価された。通信事業からの本業によるキャッシュ・フロー及び企業の社会的責任に関連する内部業績条件は満たされている。当該期間については、TSRに関連する外部業績条件も満たされている。
評価の仮定
| LTIP 2022-2024 | ||
| 測定日 | 2022年7月27日 | |
| 権利確定日 | 2024年12月31日 | |
| 測定日現在の基礎となる金融商品の価格 | 10.16ユーロ | |
| 権利確定日現在の基礎となる金融商品の価格 | 9.63ユーロ | |
| 交付日現在の基礎となる金融商品の価格 | 11.99ユーロ | |
| 予想配当(株価に対する割合) | 6.9% | |
| 無リスク・イールド | 0.59% | |
| 従業員に付与される便益の1株当たりの公正価値 | 7.53ユーロ | |
| うち、内部業績条件の公正価値 | 8.30ユーロ | |
| うち、外部業績条件の公正価値 | 5.74ユーロ |
株式発行される部分の無償株式報奨制度の公正価値は、付与日のオレンジ株式の市場価格及び予想配当に基づき算定された。公正価値は、市場の業績条件の達成可能性も考慮して、モンテ・カルロ法を用いたモデルに基づき算定された。現金で支払われる部分の制度の公正価値は、オレンジ株式の価格に基づき算定された。
会計上の影響
社会保障支払額を含む制度のコストは以下の通りである。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 |
| LTIP 2022-2024(1) | (2) | (6) | (6) | (3) |
(1) 2025年度の株式交付時に、対応する(13)百万ユーロの資本及び(4)百万ユーロの従業員関連債務とともに決済された。
その他の制度
オレンジ・グループで実施されているその他の株式報酬制度及び類似の制度は、グループ・レベルでは重要性はない。
会計方針
従業員株式報酬:ストックオプション及び無償株式の公正価値は、行使価格、オプション期間、付与日の対象となる株式の時価、株価の予想ボラティリティ、予想配当及びオプション期間にわたる無リスク金利を参考に算定される。市場条件以外の権利確定条件は、公正価値評価の一部ではなく付与の仮定の一部である(従業員退職率、業績基準に達する確率)。
このように算定された金額は、権利確定期間にわたって定額法で人件費として認識され、同時に以下が計上される。
− 各期末に純損益を通じて再測定される現金決済制度の場合は従業員給付債務
− 持分決済制度の場合は資本
損益計算書で認識されている株式報酬には、対価が資本に計上されない社会保障支払額が含まれている。
6.4 執行役報酬
以下の表には、年度末又は当事業年度のいずれかの期間においてオレンジSAの取締役会又は執行委員会のメンバーであった個人に対するオレンジSA及びオレンジSAが支配する会社による報酬が示されている。
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| 雇用者の社会保障支払額を除く短期給付(1) | (16) | (15) |
| 短期給付:雇用者社会保障支払額 | (5) | (5) |
| 雇用後給付(2) | (0) | (0) |
| 株式報酬(3) | (4) | (3) |
(1) 全ての報酬(給与総額、変動要素、賞与及び給付(退職手当を除く)、現物給付、インセンティブ及び利益供与、出勤手当及び2024年12月31日に期日を迎え2025年度に支払われた株式に基づく長期インセンティブ制度(LTIP))が含まれている。
(2) 勤務費用。
(3) 施行中の従業員持株制度及び株式に基づく長期インセンティブ制度(LTIP)を含む。
年度末に取締役会又は執行委員会のメンバーであった個人に関して引当計上された退職給付総額(契約上の退職金及び確定給付補足年金制度)は、2025年度は1百万ユーロ(2024年度は2百万ユーロ)であった。
2022年4月4日に任命された最高経営責任者は、雇用契約を締結していない。
役員の解雇又は契約の非更新が重大な違法行為や重大な過失を理由としたものでない場合、オレンジは最高経営責任者に、12ヶ月分の固定報酬と年間変動報酬に相当する退職金を支払うことになっており、後者は退職前24ヶ月間に当社が支払った平均年間変動報酬に基づき計算される。当該退職金は、退職前2年間の年間変動報酬の業績条件が平均90%以上達成された場合にのみ支払われる。
Afep-Medefコードに従い、最高経営責任者に支払われる退職金と競業避止報酬の合計額は、24ヶ月分の固定報酬と年間変動報酬を超えてはならない。
執行委員会メンバーの契約には、年間報酬総額の15ヶ月分(契約上の退職給付を含む)を超過しない契約上の退職清算を規定する条項が含まれている。
オレンジは、年度末においてオレンジSAの取締役会又は執行委員会のメンバー(又はそれに関係する当事者)であった個人から、その他の財又はサービスを取得していない。
注記 7 減損損失及びのれん
7.1 減損損失
| (単位:百万ユーロ) | 2025年度 | 2024年度 |
| 企業向け | (332) | - |
| のれんの減損合計 | (332) | - |
資金生成単位(以下「CGU」という)の減損テストにより、のれん(注記7.2参照)及び固定資産(注記8.3参照)が減損となる可能性がある。
2025年12月31日現在
企業向け
企業向けCGUについて計上されたのれんの減損(332)百万ユーロは、主に以下を反映していた。
− 割引率の増加
− 競争圧力の増大
− 2024年12月31日現在で使用された事業計画からの下方修正
企業向けCGUにおけるのれんの減損を受けて、当該CGUの資産の正味簿価は、2025年12月31日現在の流動資産及び長期資産の使用価値の100%、つまり26億ユーロに減額された。
2024年12月31日現在
2024年12月31日現在、減損テストの結果、当グループはいかなる減損損失も認識しなかった。
7.2 のれん
| (単位:百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 | ||||
| 総額 | 減損累計額 | 正味簿価 | 正味簿価 | |||
| フランス | 13,189 | (13) | 13,176 | 13,176 | ||
| ヨーロッパ | 7,396 | (4,829) | 2,567 | 2,568 | ||
| ベルギー | 1,733 | (713) | 1,020 | 1,020 | ||
| スロバキア | 806 | - | 806 | 806 | ||
| ルーマニア | 1,806 | (1,359) | 447 | 447 | ||
| ポーランド | 2,902 | (2,739) | 163 | 161 | ||
| モルドバ | 81 | - | 81 | 84 | ||
| ルクセンブルグ | 68 | (19) | 50 | 50 | ||
| アフリカ及び中東 | 2,090 | (700) | 1,390 | 1,431 | ||
| ブルキナファソ | 428 | - | 428 | 428 | ||
| コートジボワール | 417 | (42) | 375 | 375 | ||
| モロッコ | 260 | - | 260 | 266 | ||
| ヨルダン | 268 | (160) | 107 | 122 | ||
| リベリア | 83 | - | 83 | 93 | ||
| シエラレオネ | 54 | - | 54 | 62 | ||
| カメルーン | 134 | (90) | 44 | 44 | ||
| その他 | 448 | (408) | 39 | 41 | ||
| オレンジ・ビジネス | 2,970 | (980) | 1,990 | 2,292 | ||
| Totem | 1,624 | - | 1,624 | 1,624 | ||
| モバイル・ファイナンシャル・サービシズ | 28 | (28) | - | - | ||
| 海外通信事業者及びシェアード・サービス | 11 | - | 11 | 11 | ||
| のれん | 27,309 | (6,551) | 20,758 | 21,100 | ||
| (単位:百万ユーロ) | 注記 | 2025年度 | 2024年度 |
| 総額-期首残高 | 27,349 | 33,886 | |
| 取得 | 39 | 39 | |
| 売却(1) | 3.2 | - | (6,557) |
| 為替換算調整額 | (80) | (19) | |
| 総額-期末残高 | 27,309 | 27,349 | |
| 減損累計額-期首残高 | (6,249) | (10,112) | |
| 減損 | 7.1 | (332) | - |
| 売却(1) | 3.2 | - | 3,816 |
| 為替換算調整額 | 30 | 46 | |
| 減損累計額-期末残高 | (6,551) | (6,249) | |
| のれんの正味簿価 | 20,758 | 21,100 |
(1) 2024年度は、主にオレンジ・スペインに対する独占的支配権の喪失に伴うのれん及び減損累計額の認識中止に関連している(注記3.2参照)。
7.3 回収可能価額の算定に使用される主な仮定
主な事業の仮定は、過去の実績や想定される傾向を反映している。過去の予期しない変化がこの予測に影響を及ぼし、また重要な影響を及ぼし続ける可能性がある。この点に関して、予測の見直しにより、減損テスト後の簿価を上回る回収可能価額のマージンに影響を及ぼし(注記7.4参照)、のれん及び固定資産に減損損失が生じる可能性がある。
2025年度において、当グループは全てのCGUについて2025年度下半期の戦略計画を更新した。
使用価値の算定に使用される割引率及び永久成長率は、2025年12月末現在で、以下の通り変更された。
− 割引率の変更によるもの:変更は地域により異なっていた(各国固有の状況の変化により、セクター・リスクエクスポージャー及びカントリー・リスク・プレミアムは一部のCGUでは増加し、他のCGUでは減少した)
− 当グループの新たな戦略計画の更新後も全ての地域において永久成長率が維持されたことによるもの
2025年12月31日現在、事業計画及び主要な事業の仮定は、以下の項目の影響を受けている。
− インフレ(特にエネルギー価格の上昇)と、料金を調整しコストと投資を最適化することで利益を確保する能力(特に変革プランの実施を通じて)
− 当グループが事業を行っている市場の激しい競争環境、特に実際又は想定される新規参入者がある場合の価格圧力
− 事業投資の奨励に関する規制当局及び競争当局による決定、並びに5Gライセンスの付与及び市場集中に関する規則
− 特に中東及びマグレブ(ヨルダン、エジプト、チュニジア)、並びに一部のアフリカ諸国(セネガル、ギニア、マリ、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、シエラレオネ、ブルキナファソ)において事業環境全般にマイナスの経済的影響を及ぼす政治情勢及び治安の変化
主な連結事業又は減損テストの仮定に対する感応度が非常に高い事業の回収可能価額の算定に使用されているパラメータは、以下の通りである。
| 2025年12月31日現在 | 回収可能価額の基準 | 使用されるソース | 手法 | 割引率 | 永久成長率 | |
| 税引前 | 税引後 | |||||
| フランス | 使用価値 | 社内計画 | 割引キャッシュ・フロー | 5.9% | 8.1% | 0.8% |
| ポーランド | 7.2% | 8.5% | 2.0% | |||
| 企業向け | 7.3% | 9.7% | 0.5% | |||
| ルーマニア | 8.5% | 9.4% | 2.5% | |||
| ベルギー | 6.1% | 7.6% | 0.8% | |||
| 2024年12月31日現在 | 回収可能価額の基準 | 使用されるソース | 手法 | 割引率 | 永久成長率 | |
| 税引前 | 税引後 | |||||
| フランス | 使用価値 | 社内計画 | 割引キャッシュ・フロー | 5.8% | 7.4% | 0.8% |
| ポーランド | 7.2% | 8.5% | 2.0% | |||
| 企業向け | 7.1% | 9.2% | 0.5% | |||
| ルーマニア | 8.6% | 9.2% | 2.5% | |||
| ベルギー | 6.7% | 8.1% | 0.8% | |||
7.4 回収可能価額の感応度
営業活動におけるキャッシュ・フローと投資力との間に相関関係があることから、正味キャッシュ・フローの感応度が用いられる。最終年度におけるキャッシュ・フローは回収可能価額の重要な部分を示しており、このキャッシュ・フローが10%増減する場合の変化が感応度分析として表示される。
キャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得及び売却を控除後の営業活動により提供される現金(標準税率での税金、リース負債の返済及びファイナンスアセットに関連する債務の返済、関連する支払利息を含み、その他の支払利息を除く)である。
主な連結事業又は減損テストの仮定に対する感応度が非常に高い事業について感応度分析が実施されており、財務書類の利用者が各自の見積りにおいてその影響を見積ることができるよう以下に表示している。過去においては、表示された感応度の水準を上回るキャッシュ・フロー、永久成長率及び割引率の変動が観察されている。
| 回収可能価額が正味簿価と同じになる割引率の上昇(ベーシス・ポイント) | 回収可能価額が正味簿価と同じになる永久成長率の低下(ベーシス・ポイント) | 回収可能価額が正味簿価と同じになる最終年度の割引キャッシュ・フローの減少(%) | |
| 2025年12月31日 | |||
| フランス | +132 bp | (142)bp | -24% |
| ポーランド | +543 bp | (626)bp | -54% |
| ベルギー | +190 bp | (211)bp | -30% |
| ルーマニア | +104 bp | (116)bp | -16% |
| 2024年12月31日 | |||
| フランス | +203bp | (197)bp | -35% |
| ポーランド | +280bp | (266)bp | -36% |
| ベルギー | +97bp | (110)bp | -16% |
| ルーマニア | +36bp | (40)bp | -6% |
| 企業向け | +180bp | (224)bp | -28% |
企業向け
2025年度において、企業向けCGUの使用価値は、当該CGUのガバナンス及び当グループによって定められた主要な評価の仮定に基づき変更された。この仮定の変更により、のれんの減損(332)百万ユーロが生じた。
2025年12月31日現在、以下の各基準について、個別に感応度分析が実施された。
− 割引率の1%上昇
- 永久成長率の1%低下
− 最終年度のキャッシュ・フローの10%減少
この感応度分析の結果、2025年12月31日現在において認識された減損損失の最大120%に相当する追加的な減損リスクが推定された。
会計方針
財政状態計算書において資産として認識されるのれんは、以下のいずれかに基づき算定される超過部分から成る。
− 取得した株式持分基準(2010年1月1日より後の企業結合については、非支配持分の追加取得につき、その後の変更を伴わない)、又は
− 非支配持分ののれんの認識をもたらす100%基準
のれんは償却されない。のれんは、少なくとも年に1度及び減損の兆候が見られる場合はそれ以上の頻度で減損テストが行われる。したがって、減損テストを年に1度以上実施すべきか否かを評価するために、当グループは内部的な業績評価指標とともに、以下の外部的な減損の兆候について分析する。全体的な経済及び財政動向の変化、現地経済環境の悪化との関連による通信事業者の様々な回復力レベル、通信事業体の市場資本価値の変化並びに市場の期待値との比較による財務業績。
これらの減損テストは、各資金生成単位(CGU)又はCGUグループのレベルで行われる。これらは通常、事業セグメント又はアフリカ及び中東並びにヨーロッパの各国が該当する。当グループは、CGU又はCGUグループを定期的にレビューし、IAS第36号により要求されている最も詳細なレベルで減損テストが実施されるようにしている。
減損損失を認識すべきかどうかを決定するには、CGU若しくはCGUグループの資産及び負債の簿価をその回収可能価額と比較するが、オレンジはほとんどの場合において使用価値を用いている。
使用価値は、予想される将来のキャッシュ・フローの現在価値として見積られる。キャッシュ・フロー予測は、経済的及び規制上の仮定、ライセンス更新に係る仮定、並びに当グループの経営陣が作成する以下の販売活動及び投資の予測に基づいている。
− キャッシュ・フロー予測は3年から5年の事業計画に基づき、法定税率を乗じてEBIT(営業利益)として算出される税金のキャッシュ・フロー(評価日現在の繰延税金及び未認識の繰越欠損金の影響を除く)を含む。最近の買収の場合、より長期的な事業計画が使用されることがある。
− この期間を超える税引後のキャッシュ・フロー予測は、翌年に関しては逓減成長率又は均一成長率を適用して推定され、その後については、市場の長期期待成長率を反映した永久成長率が適用される。
− 税引後キャッシュ・フローは、一部の事業計画の実施又はカントリー・リスクに対するリスク評価を反映した関連プレミアムを含んだ税引後割引率を用いて割り引かれる。これらの計算から導き出された使用価値と、税引前の割引率で税引前キャッシュ・フローを割り引いて算定された使用価値は一致する。
使用価値の算定に使用される主な事業の仮定は、当グループの全事業セグメントで共通である。ほとんどのCGUについての主要な仮定には以下が含まれる。
− 主要な収益の仮定、これは市場レベル、提供サービスの普及率及び市場シェア、競合他社の提供サービスのポジション及び市場価格水準に与える潜在的影響及び当グループの提供サービス基盤への移転、顧客サービスの価格並びに内部オペレーター・サービスの利用と料金に関する規制当局の決定、ネットワーク技術のマイグレーション(例えば、銅線ローカル・ループの廃止)、並びにケーブル等の隣接したセクターの集中又は規制に関する競争当局の決定を反映する。
− 主要な費用の仮定、これは製品ラインの更新及び競争におけるポジショニングに対応するために必要な販売費用の水準、収益の潜在的な変動に対する費用の調整能力、又は人員の自然減及び進行中の従業員退職制度の影響に関するものである。
− 資本的支出の水準に係る仮定、これは新技術の展開、ライセンス及び周波数の割り当てに関する規制当局の決定、ファイバー・ネットワークの整備、移動体通信ネットワークの受信可能範囲、ネットワーク構成要素の共有、又は競合他社へネットワークを広げるための義務によって、影響を受ける可能性がある。
− 主要な気候リスクに係る仮定、これによる影響の予想又は見積額をCGUの使用価値を算定する際に使用される仮定に織り込む必要がある。
減損テスト後の正味簿価には、のれん及び耐用年数が有限の土地及び資産(グループ内残高を含む、有形固定資産、無形資産及び正味必要運転資本)が含まれている。耐用年数が確定できない資産であるオレンジ・ブランドは特定のテストの対象となる。注記8.3を参照のこと。
当グループが一部保有する事業体が非支配持分に帰属するのれんを含む場合、減損損失は純損益を分配するのと同じ基準(すなわち所有割合)によりオレンジSA株主と非支配持分の間で分配される。
のれんの減損損失は、最終的に営業利益に計上される。
2【主な資産・負債及び収支の内容】
上記の連結財務書類に対する注記を参照のこと。
3【その他】
(1) 後発事象
2025年12月31日から2026年2月18日(2025年度の財務書類が取締役会により承認された日)までの間に生じた重要な事象については、連結財務書類に対する注記19「後発事象」を参照のこと。
2026年2月18日以降、以下の事象が発生した。
ガバナンス
オレンジの取締役会は、2026年5月19日開催予定の年次株主総会の終了時をもって、2020年以来オレンジの独立取締役であり、戦略及び技術委員会の委員長を務めるFrédéric Sanchez氏を、オレンジの取締役会会長に任命することを決定した。この決定は、GCSER委員会、及びオレンジの会長としての法定年齢制限に達したJacques Aschenbroich氏の任期満了を見越して設置された臨時委員会の勧告に基づいている。
株主総会後、2026年3月20日の決定に基づき、取締役会は、Frédéric Sanchez氏が、その取締役としての残任期につき、取締役会会長を務めることを確認した。同氏の取締役の任期は、2027年12月31日に終了する事業年度の計算書類を承認する株主総会の終了時までである。Frédéric Sanchez氏は、引き続き非上場のFivesグループの会長を務めている。
従業員代表取締役に関する「Women on Boards」指令の実施について、株主総会はSébastien Crozier氏の任期終了に賛成し、その結果として、同氏の地位に欠員が生じ、その補欠であったHélène Marcy氏が従業員代表取締役として後任に就任した。また、独立取締役であるJacques Aschenbroich 氏及びValérie Beaulieu氏の任期の更新が、4年間の期間で承認された。
MasOrangeの資本の残り50%の取得(以下を参照のこと。)に続き、Meinrad Spenger氏が、オレンジ・グループの経営委員会に加わる。この選任は、当グループにおけるスペインの戦略的重要性を反映するものであり、また、同氏の電子通信市場における広く認められている経験及びMasOrangeの発展を推進する上でのリーダーシップを一層活用するものである。
イラン戦争の影響
オレンジは、子会社、特にヨルダン及びエジプトを含む18ヶ国に広がるアフリカ及び中東地域の通信事業者である子会社を通じて、マルチサービス・モデルを展開している。これらの2ヶ国は、中東の出来事の直接的な影響を受けておらず、通信インフラが特定の攻撃を受けていないものの、当グループは、現地当局の勧告に従い、オレンジ・チームの安全を優先しながら、これらの出来事の余波について警戒を続けている。オレンジは、中央危機対策本部を設置し、これらの国における従業員の働き方を見直し、さらに、インフラ(陸上・海上・衛星)の冗長性を活用して、顧客への接続性の提供、並びに固定、インターネット、及び移動体通信のサービスの提供を継続する。
Scorefit株式購入オプションの行使
2026年3月24日、オレンジは、BNP Paribasグループが100%所有するScorefitの全株式を再取得する意向を、BNP Paribasに通知した。Scorefitは、ブロードバンド・ローカル・ループへのアクセス権及び関連手段の所有者であり、フランスのより人口密度の低い地域における公共主導のブロードバンド・ローカル・ループ・アクセス向けに、ネットワーク及び光ファイバー回線(FTTH)のレンタルを行っている。2026年6月11日に、本取引は競争当局による事前承認を受けた。
資本コストを最適化するため、オレンジは2026年4月28日に、CaixaBank及びBNP Paribasとの間で、総額13億ユーロの5年間の融資契約を、極めて有利な財務条件の下で締結したことを発表した。
Verdosoとの間で、グローブキャスト売却の可能性を視野に入れた排他的な参加協定に調印
2026年3月25日、オレンジ及び投資ファンドであるVerdosoは、グローブキャストの売却の可能性を視野に入れた独占契約を締結したことを発表した。グローブキャストは、オレンジのメディア・サービス事業であり、現在、TVチャンネル、権利保有者及びプラットフォーム運営者を含む数千の顧客に対し、視聴覚コンテンツの世界的な配信及び放送を支援している。同社は、年中無休で運用されている、全世界に及ぶテレポート及びオペレーション・センターのネットワークに依存している。想定されているVerdosoによる買収によって、グローブキャストは、次世代サービスの展開を支援し、構造的に変化しつつある市場においてその地位を強化することが可能な、基準となる株主を得ることになる。オレンジの従業員代表機関は、2026年末までに本取引が完了する可能性を視野に入れ、意見を求められる。
SFRの買収
オレンジは、Bouygues Telecom及びFree-iliad Group(これらを一体として「本コンソーシアム」という。)とともに、2026年6月6日、フランス第2位の電子通信事業者であるSFRの買収(1)に関して、Altice Franceとの間で了解覚書を締結したことを公表した。
(1) 本取引の対象範囲は、Altice France-SFRの資産に対応しており、ACS/Intelcia、XP Fibre、UltraEdge及びAltice Technical Servicesにおける持分並びにフランスの海外県及び海外地域におけるAltice Franceグループの事業を除外している。
本買収は、欧州におけるオレンジの統合戦略に合致するものであり、フランス市場における当グループのリーダー的地位を一層強化することが見込まれる。この取引は、完了次第、当グループの利害関係者に対する価値創出を加速させ、デジタル・インフラ及びサービスへの投資能力の強化につながるものである。
この変革的な取引は、高度に競争的なエコシステムを維持し、セクターの長期的な投資能力、イノベーション能力及び主要な技術変化を予見する能力を強化するものである。本取引は、各事業者の規模を拡大し、その投資能力を高めることを可能にすることにより、フランスにおける、より強靭で主権的かつ高性能なデジタル及び電子通信サービス及びインフラの発展を支援することを目的としている。
本コンソーシアムは、本取引の社会的影響に特に留意している。この規模のプロジェクトの成功は、何よりもまず、ネットワーク、システム、顧客及び地域を熟知している人材に依拠している。数百万の加入者、インフラ及びシステムの移行は、複数年にわたる産業プログラムである。加入者のためのサービス継続は、SFRのチームのスキルに直接依存しており、本コンソーシアムが可能な限り最良の条件でこの変革を成功裏に完了させるためには、同チームの専門的知見が必要となる。さらに、本コンソーシアムは、2029年の初めまで、取得対象範囲の全ての従業員について、現在の職位での継続勤務を認めるか、又は職の機会を提供することにより、その雇用を確保する。3つの事業者はいずれも、SFRの従業員代表機関と建設的な対話を行うことに尽力している。
この契約の一環として、総企業価値(203.5億ユーロ(2))に係るオレンジの持分は、約27%(3)、すなわち56億ユーロに相当し、クロージング時の調整に服する。これらの調整は、取引のクロージングまでの期間におけるSFRの財務業績に左右されるものであり、以下を含む。
・ オレンジに対する最大約2億ユーロのアーンアウト条項による補完的価格調整の可能性。
・ 本コンソーシアムの構成員及びAlticeの双方に適用可能なセーフティ条項に基づく下方の価格調整及びイグジット条項の可能性。
・ クロージング時の計算書類に基づく純負債の慣行的な調整メカニズム。
・ クロージングまでの間における売主による全ての関連する誓約(規制及び投資)の遵守に関する価格調整メカニズム。
(2) 最終的な法的文書の締結時にオレンジにより支払われる1億ユーロを含む。
(3) クロージング時においては、顧客基盤の変動に応じて、この割合は変動する可能性がある。
クロージング前に契約が終了する場合には、ブレークアップ・フィーは、売主の主導により終了する一定の状況を含め、本コンソーシアムの構成員により均等に負担されるものとする。オレンジにとって、これらの手数料は、契約終了の申出当事者、その時期及び終了理由に応じ、約0.3億ユーロから、契約が締結された場合には最大約7億ユーロの範囲となり得る。本コンソーシアムはまた、慣行的な表明及び保証の利益を享受する。
本取引により、オレンジは重要な資産ポートフォリオを取得(4)することができる。これには、以下が含まれる。
・ 約400万の移動体通信顧客(フランスにおけるオレンジの顧客基盤に対する18%の増加)及び約100万の固定回線ブロードバンド顧客(フランスにおけるオレンジの顧客基盤に対する8%の増加)。これには、SFRブランドによるコンバージェント・サービス顧客及び非コンバージェント・サービス顧客の一部、SFRの全てのプリペイド顧客、並びにCoriolis、Syma及びRégloブランドの全ての顧客が含まれる。これらの顧客は、2025年における約17億ユーロの収益、及び約6億ユーロのEBITDAaL(5)を構成した。
・ 47MHz分の追加周波数帯域(SFRのポートフォリオの31%)。合計221MHzの周波数帯域の保有は、周波数資産の構成面において、フランスにおける有数の通信事業者としてのオレンジの地位を裏付けるものである。これは、当グループが全国で高品質な5Gネットワークの展開を継続する上での重要な資産である。
(4) 2025年末に関しAlticeにより提供されたデータに基づく。
(5) Alticeにより提供された計算書類に基づくものであり、調整前の数値(非経常項目を含む。)である。
取得対象資産に係るコスト・シナジーは、クロージングの5年後以降、ランレート・ベースで、年間5億ユーロを超えると予想される。これらのシナジーは、以下のとおり内訳することができる。
・ ~60%:インフラ及びネットワークの最適化。
・ ~20%:IT及び支援機能における効率化。
・ ~20%:流通資産の最適化。
かかるシナジーは、特に顧客を単一インフラへ移行することにより創出されるものであり、営業費用に係るシナジーが80%、資本的支出に係るシナジーが20%を占める。
統合費用は、総額13億ユーロとして、5年間にわたり分散して発生すると見込まれている。
シナジーが実現した後には、取得対象資産からのEBITDAaLは、オレンジ・フランスの業績に対して、年間約9億ユーロのプラスの寄与をもたらす見込みである。
本取引は負債により資金調達される。当グループは、IFRSベースのレバレッジを約2倍に維持するという中期目標及び資本配分方針を再確認しており、2028年に1株当たり0.85ユーロを下限とする配当(2029年支払い)への段階的な引上げを予定している。
関係する従業員代表機関との間で、責任ある建設的な対話を行い、当事者全員にとっての好結果となるよう、協議期間が開始される。
本取引は、依然として権限ある規制当局の承認を受けることを条件としている。最終的な法的文書の締結は2026年下半期に見込まれている。本取引の完了は、競争当局からの承認を含む必要な承認が取得され次第、2027年下半期に実現する可能性がある。
現時点において、本取引が完了するか否かについては、確実ではない。
共同株主Lorcaが保有するMasOrangeの残余50%資本の取得
オレンジは、2026年6月8日に、スペインにおける合弁パートナーであるLorcaが保有するMasOrangeの50%持分の取得を完了したことを発表した。当グループは現在、当該事業者の資本の100%を保有しており、2026年6月1日以降、その業績を財務書類において完全に連結する予定である。
本取引は、2025年12月12日にLorcaとの間で締結された拘束力のある契約を踏まえたものであり、当該契約に基づき、オレンジは42.5億ユーロの現金対価によりMasOrangeの完全所有権を取得することに合意した。その後、オレンジは、本取引の完了に必要な全ての承認(欧州委員会による承認を含む。)を取得した。
クロージング後、当グループは、MasOrangeの財務上の負債を段階的にリファイナンスしていく意向である。
未償還のハイブリッド債に対する公開買付け
2026年6月23日、オレンジは、2026年6月15日に開始した、未償還の満期償還の永久超劣後固定債の2つのシリーズの一部を買い戻すための公開買付けの結果を、以下のとおり公表した。
2026年10月1日が最初の金利調整日であり、ユーロネクスト・パリで売買することを許可された1.25十億ユーロの12年満期償還の永久超劣後固定債(ISIN XS1115498260。そのうち現在の残高は約500百万ユーロ。「NC 2026既発債」)に関しては、
a)有効に応募されたNC 2026既発債の元本総額は254,041,000ユーロである。
b)NC 2026既発債のシリーズ受入額は254,041,000ユーロである。
c)NC 2026既発債の公開買付価格は100.650%である。
d)公開買付けの決済後におけるNC 2026既発債の未償還元本残高は245,957,000ユーロとなる予定である。
2027年3月19日が最初の金利調整日であり、ユーロネクスト・パリで売買することを許可された500百万ユーロの7.5年満期償還の永久超劣後固定債(ISIN FR0013447877。そのうち現在の残高は350百万ユーロ。「NC 2027既発債」)。に関しては、
a)有効に応募されたNC 2027既発債の元本総額は102,600,000ユーロである。
b)NC 2027既発債のシリーズ受入額は102,600,000ユーロである。
c)NC 2027既発債の公開買付価格は99.150%である。
d)公開買付けの決済後におけるNC 2027既発債の未償還元本残高は247,400,000ユーロとなる予定である。
(2) 訴訟
オレンジの財政状態に重要な影響を与えうる訴訟及び申立ては、連結財務書類に対する注記10「税金」及び注記18「訴訟」に記載されている。
2026年2月18日(2025年度の財務諸表が取締役会により承認された日)以降、重要な事象は発生していない。
4【フランスと日本の会計原則及び会計慣行の相違】
(a) 国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)と日本における会計原則及び会計慣行(以下「日本の会計原則」という。)の主要な相違
本報告書記載の連結財務書類は、IFRSに準拠して作成されている。これらは日本における会計原則と特定の項目において相違している。これらの相違は、主として次の項目に関連している。
(1) 連結
IFRSでは、パワー、リターンの変動性及びパワーとリターンの関連性の概念に基づき、全ての事業体に関する連結の要否を単一のアプローチにより判断している。事業体への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ事業体に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合、当該事業体を支配しているため連結する。連結財務書類は、類似の状況における同様の取引及びその他の事象について統一された会計方針を用いて、連結財務書類を作成しなければならない。
日本では、実質支配力基準により連結範囲が決定され、被支配会社の財務諸表は連結される。特定目的会社のうち適正な価額で譲り受けた資産から生じる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立されている特別目的会社は子会社には該当しないと推定される。親会社及び子会社が連結財務諸表を作成するために採用する会計原則は、原則として統一されなければならない。ただし、子会社等の財務諸表がIFRS又は米国会計基準に準拠して作成されている場合は、のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理並びに投資不動産の時価評価及び固定資産の再評価等の一定の項目の修正を除き、これを連結決算手続上利用できる。
(2) 企業結合及びのれん
IFRSでは、企業結合は取得法で会計処理されている。企業結合により取得されたのれんは、当初、譲渡対価の公正価値が取得資産及び引受負債の正味認識額を上回る額として認識され、その後はこの金額から減損損失累計額を控除して計上されている。のれんについては年に一回、及び減損の兆候がある場合にはいつでも、減損テストが実施される。
日本では、企業結合は原則としてパーチェス法により会計処理される。また、のれんは20年以内の期間にわたり定額法その他の合理的方法により規則的に償却され、減損の兆候が認められた場合に減損テストの対象となる。
(3) 非支配持分の評価方法
IFRSでは、取得企業は、特定の場合を除き、企業結合取引ごとに非支配持分を公正価値(全部のれん)、若しくは被取得企業の識別可能な純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分(購入のれん)のいずれかの方法を選択して測定する。(IFRS第3号「企業結合」)
日本では、購入のれんを採用しており、全部のれんは計上できない。
(4) 従業員給付
IFRSでは、確定給付制度の退職後給付に関して、数理上の仮定の調整及び変更により生じた数理計算上の差異は、発生した事業年度においてその他の包括利益に認識される。これらの再測定額は、その後の期間に純損益に組み替えられることはない。
日本では、未認識過去勤務費用及び未認識数理計算上の差異は発生した事業年度においてその他の包括利益に認識されたうえで、その後の期間に純損益に組み替えられる。
(5) 固定資産の減損
IAS第36号「資産の減損」では、長期性資産が減損している可能性を示す兆候がある場合は減損テストを行うことが要求されている。期中に生じた事象や状況により有形固定資産又は無形固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回るといった一時的ではない価値の下落が見られる場合、減損損失を認識する。資産の回収可能価額とは、当該資産の売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか大きいほうの金額である。減損損失計上後、一定の条件が満たされた場合、のれんに対して認識された減損を除き、減損損失の戻入が要求される。
日本では、資産又は資産グループの減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ると見積もられた場合に、当該帳簿価額と回収可能価額(資産又は資産グループの正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額)の差額が減損損失として計上される。減損損失の戻入は認められない。
(6) 株式発行費用
IFRSにおいては、株式発行に直接関連する外部費用は、税額控除後の金額で資本から控除される。その他の株式発行費用は費用計上される。
日本では、株式発行費用は原則として支出時に費用処理を行うよう要求されているが、企業規模の拡大のためにする資金調達などの財務活動に係わる株式発行費用については、資産計上して3年を上限とする期間でこれを償却することも認められる。
(7) 金融資産及び金融負債の分類及び測定
IFRSにおいては、金融資産の分類及び測定は、それらの管理方法(企業の事業モデル)及び契約上のキャッシュ・フローの特性により異なる。これらの要因により、償却原価、その他包括利益を通じた公正価値(「FVOCI」)または損益を通じた公正価値(「FVPL」)のいずれにより金融商品が測定されるかが決定される。金融負債は、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(売買目的負債及び公正価値オプション)または償却原価で測定する金融負債に分類される。
日本では、金融資産は、原則として法的形態をベースに、有価証券、債権、金銭の信託、デリバティブなどに分類されている。さらに、有価証券については、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社及び関連会社株式、その他有価証券に分類される。支払手形、買掛金などの金融負債は、債務額をもって貸借対照表価額とし、社債については社債金額より低いまたは高い価額で発行した場合に償却原価で評価する必要がある。
(8) 金融資産の減損
IFRSにおいては、減損に関する規定は償却原価及びFVOCIで測定された金融資産、リース債権及び一部の貸付コミットメント並びに金融保証契約に適用される。当初認識時、予想信用損失(「ECL」)で翌12ヶ月間に発生する可能性のある債務不履行事象から生じるもの(「12ヶ月ECL」)に対する減損引当金(またはコミットメント及び金融保証の場合は負債性引当金)の計上が要求される。信用リスクが著しく増加した場合、金融商品の予測残存期間にわたり可能性のあるすべての債務不履行事象から生じるECL(「残存期間ECL」)に対して評価性引当金(またはコミットメント及び金融保証の場合は負債性引当金)の計上が求められる。
また、売掛金等の営業債権は、単純化されたアプローチを適用し、常に全期間の予想信用損失を測定することができる。
日本では、貸倒引当金の対象となる金融商品は、法的形式が債権であるもの(売掛金、受取手形、貸付金、リース債権等)である。貸倒引当金の算定は、以下①~③の区分に応じて測定する。
① 一般債権
過去の貸倒実績率等合理的な基準により貸倒見積高を算定する。貸倒損失の過去のデータから貸倒実績率を算定する期間は、一般には、債権の平均回収期間が妥当とされている。
② 貸倒懸念債権
以下のいずれかの方法による。
・ 債権額から担保の処分見込額及び保証による回収見込額を減額し、その残額について債務者の財政状態及び経営成績を考慮して貸倒見積高を算定する方法
・ 債権の元本及び利息に係るキャッシュ・フローを合理的に見積り、当期末まで当初の約定利子率で割り引いた金額の総額と債権の帳簿価額との差額を貸倒見積高とする方法
③ 破産更生債権等
債権額から担保の処分見込額及び保証による回収見込額を減額し、その残額を貸倒見積高とする方法
(9) ヘッジ会計
IFRS第9号「金融商品」に従って、一般に、以下のヘッジ会計が認められている。
① 公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジは、特定の金利及び/又は通貨リスクに帰属し、純損益に影響を及ぼす可能性があると認識された資産・負債(又は資産・負債の識別部分)の公正価値の変動に対するエクスポージャーのヘッジである。当該ヘッジ対象は、財政状態計算書において公正価値で再測定される。この公正価値の変動は損益計算書に認識され、ヘッジの有効性の範囲内でヘッジ手段の公正価値の対称的な変動によって相殺される。
② キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、認識された資産・負債又は可能性がかなり高いと考えられる取引(将来の購入又は売却等)に関する特定の金利及び/又は通貨リスクに帰属し、純損益に影響を及ぼす可能性のあるキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーのヘッジである。ヘッジ対象が財政状態計算書において認識されないため、ヘッジ手段の公正価値変動の有効部分は、その他の包括利益に認識される。当該認識額は、ヘッジ対象(金融資産又は負債)が純損益に影響を与える時点で純損益に振替えられるか、非金融資産の取得原価のヘッジに関連する場合には、ヘッジ対象の当初費用に振替えられる。
③ 純投資ヘッジ
純投資ヘッジは、海外事業への純投資の為替リスクに帰属する公正価値の変動に対するエクスポージャーのヘッジであり、海外事業の処分時に純損益に影響を及ぼす場合がある。純投資ヘッジの有効部分は、その他の包括利益に計上される。計上額は、純投資の処分時に純損益に振替えられる。
日本においては、ヘッジの目的は、相場変動リスクの減少とキャッシュ・フロー変動リスクの減少であり、ヘッジ会計の処理方法としては、繰延ヘッジを原則とし、時価ヘッジを例外的に認めている。
① 繰延ヘッジ
ヘッジ手段に係る損益は発生時に認識せず、純資産の部に表示し、ヘッジ対象に係る損益が認識された段階で、損益に振り替える。
② 時価ヘッジ
ヘッジ対象とヘッジ手段ともに公正価値評価して損益計上する方法で、現行の規定ではその他有価証券に対して認められている。
在外子会社・関連会社に対する持分への投資の為替変動リスクをヘッジ対象とした場合、ヘッジ手段から生じた為替換算差額は為替換算調整勘定に含めて処理する。
(10) 有給休暇
IFRSでは、IAS第19号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求されている。
日本においては特に規定はなく、日本の実務慣行において有給休暇引当金が計上されるケースはほとんどない。
(11) 賦課金
IFRSでは、IFRIC解釈指針第21号「賦課金」により、賦課金を支払う負債を生じさせる債務発生事象は、法規制により定められた、賦課金を支払う原因となる活動であると定義されている。また、当該解釈指針は、賦課金を支払う負債の認識について以下のとおり定めている。
・ 賦課金を支払う負債は、債務発生事象が一定期間にわたって生じる場合には、徐々に認識されること。
・ 最低限の閾値のある賦課金を支払う債務を、閾値に達した時点で認識すること。
・ 負債は、報告期間の末日現在で現在の債務が存在する場合には全額を認識すること。
日本においては賦課金について特に明確な規定はない。
(12) リース
IFRSでは、IFRS第16号「リース」に基づき、借手のリース取引は、リース資産が利用可能になった日に使用権資産及びリース負債として認識される。リース料はそれぞれ負債と財務コストに配分される。財務コストは、リース負債の残高に対して毎期一定の率の金利が生じるよう、リース期間にわたり純損益に計上される。使用権資産は、耐用年数またはリース期間のうち、いずれか短い方の期間にわたり定額法で減価償却される。
日本では、IFRSとは異なり、借手のリース取引を契約条件によってファイナンス・リースとオペレーティング・リースとに区別する必要がある。ファイナンス・リースはIFRSに類似した方法で会計処理される。オペレーティング・リースはオフバランスの取引であるため、リース資産及び負債は、通常は財政状態計算書に認識されない。リース費用はリース期間にわたってリース料の支払期日到来時に認識される。なお、日本においては、2024年9月13日に企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」が公表された。当該基準では、IFRSと同様に、借手のリース取引をファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類するのではなく、借手のすべてのリース取引について使用権資産およびリース負債が計上され、使用権資産から減価償却費が、リース負債から利息費用が計上されることになる。当該基準は、2027年4月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められている。
(13) 財務諸表における表示及び開示
国際会計基準審議会(IASB)は、損益計算書の改善に焦点を当てた、財務諸表の表示および開示に関する新たな基準であるIFRS第18号を公表した。
IFRS第18号では、以下に関連する主要な新しい概念が導入されている。
・ 損益計算書の構造
・ 財務諸表外で報告される特定の損益に関連する業績指標(すなわち、経営者が定義した業績指標)について、財務諸表において要求される開示
・ 基本財務諸表または注記に適用される集約および分解に関する原則の改善
当該基準は、2027年1月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められている。
日本では、業種により差異があるが一般原則としては、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益を段階利益として表示する。
(b) フランスにおける会計原則及び会計慣行(以下「フランスの会計原則」という。)と日本の会計原則の主要な相違
個別財務書類は、フランスの会計原則に従って作成されている。これらは日本における会計原則と特定の項目において相違している。これらの相違は、主として次の項目に関連している。
(1) 貸借対照表の固定性配列法表示
フランスの会計原則では、貸借対照表科目の配列は一般的に固定性配列法を採用している。日本においては、一般的に流動性配列法が採用されている。
(2) 長期資産の減損
フランスの会計原則では、資産に著しい減損が生じたかもしれない兆候がある場合で、かつ、資産の回収可能価額(資産又は資金生成単位の公正価値から処分費用を控除した金額とその使用価値のいずれか高い金額と定義されている)が帳簿価額より低い場合に、資産の減損損失が認識される。
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産又は資産グループの減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ると見積られた場合に、当該帳簿価額と回収可能価額(資産又は資産グループの正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額)の差額が減損損失として計上される。減損損失の戻入は認められない。
(3) 市場性のある有価証券
フランスの会計原則では、市場性のある有価証券は取得価額で当初認識される。一般的には、未実現損失がある場合は、未実現利益と相殺することなく、当該損失の全額について引当金が計上される。
日本の会計原則では、有価証券は経営者の保有目的及びその能力により以下のように分類及び会計処理される。
① 売買目的有価証券
短期間の価格変動により利益を得ることを目的として保有する売買目的有価証券は、時価で計上され、評価差額は当期の損益として計上される。
② 満期保有目的の債券
満期まで保有する明確な意思とその能力に基づいて、満期までの保有が見込まれる債券であり、取得原価または償却原価法に基づいて算定された価額で計上される。
③ 子会社株式および関連会社株式
子会社株式および関連会社株式は、個別財務諸表では取得原価で計上される。
④ その他有価証券
上記のいずれにも分類されない有価証券であり、時価で計上され、評価差額は、税効果を調整の上、純資産の部において個別に計上される。その他有価証券で市場価格のない株式等については取得原価で計上される。一時的でない著しい時価の下落が生じた場合には、有価証券の帳簿価額は時価まで減額され、かかる評価差額は当期の損失として処理される。
(4) 自己株式
フランスにおいては、自己株式は資産として計上され、必要に応じて引当金の設定対象となる。従業員割当を目的として取得された自己株式は、市場価格に基づく減損の対象とはならない。
日本の会計原則では、自己株式は取得原価により、純資産の部の株主資本の末尾に自己株式として一括して控除する形式で表示される。
(5) 年金その他の雇用後給付
フランスにおいては、法定財務書類上に年金及びその他の雇用後給付を認識することは義務付けられていない。しかし、CNC緊急委員会意見書2000-A及びプランコンタブルジェネラル第355-1条の適用により、雇用後給付を法定財務書類上に認識することを選択することができる。
日本の会計原則では、個別財務諸表と連結財務諸表の両方において、退職給付の認識が義務付けられている。
(6) 法人所得税の会計処理
フランスの会計原則では、個別財務書類上では繰延税金の認識を義務付けられていない。
日本の会計原則では、個別財務諸表と連結財務諸表の両方において、繰延税金の計上が行われる。
第7【外国為替相場の推移】
本項目の記述は、ユーロと日本円との間の為替相場が、日本において時事に関する事項を掲載する2以上の日刊新聞紙に最近5年間の事業年度において掲載されているため省略する。
第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
1 日本における株式事務等の概要
本株式を取得する者(以下「実質株主」という。)と、その取得窓口となった証券会社(以下「窓口証券会社」という。)との間の外国証券取引口座約款により、実質株主の名義で外国証券取引口座(以下「取引口座」という。)が開設される。売買の執行、売買代金の決済、証券の保管及びその他本株式の取引に関する事項は全てこの取引口座を通じて処理される。
以下は、日本証券業協会が定める参考様式としての外国証券取引口座約款に従った、日本における本株式に関する標準的な事務手続の概要である。
(1) 証券の保管
本株式は、窓口証券会社のためにフランスの保管機関(以下「保管機関」という。)又はその名義人名義で登録される。実質株主については、窓口証券会社の帳簿上に所有者として記載され、実質株主には窓口証券会社から取引残高報告書が交付される。
(2) 本株式の譲渡に関する手続
実質株主は、その持株の保管替え又は売却注文をなすことができる。実質株主と窓口証券会社との間の決済は、円貨又は窓口証券会社が応じうる範囲内で実質株主が指定した外貨による。
(3) 実質株主に対する諸通知報告
当社が株主に対して行い、窓口証券会社が受領した通知及び通信は、窓口証券会社が保管し、実質株主の閲覧に供される。実質株主がかかる通知及び通信の送付を希望する場合は、窓口証券会社はかかる実質株主にそれらを送付し、実費は当該実質株主に請求される。
(4) 実質株主の議決権行使
議決権の行使は、実質株主が窓口証券会社を通じて行う指示に基づき、保管機関又はその名義人が行う。実質株主の指示がない限り、保管機関又はその名義人は実質株主のために議決権を行使しない。但し、実質株主と窓口証券会社間で別途合意した場合を除く。
(5) 配当金の支払い等
外国証券取引口座約款に従い、配当金は、窓口証券会社が保管機関又はその名義人から一括受領し、取引口座を通じて実質株主に交付される。
2 実質株主に対する株式事務
(1) 名義書換代理人及び名義書換取扱場所の作成
本邦には当社の名義書換代理人又は名義書換取扱場所はない。
(2) 基準日
取締役会は配当の支払い及び新株引受権の付与のため基準日を定めることができる。取引明細書作成のための基準日は、通常、当社が定める基準日と同じ暦日とする。
(3) 事業年度の終了
当社の事業年度は毎年12月31日に終了する。
(4) 公告
日本においては当社株式に関する公告は行わない。
(5) 実質株主に対する株式事務に関する手数料
実質株主は、通常、取引口座を開設・維持するための年間管理料を支払う。この管理料には現地保管機関の手数料その他の費用を含む。
(6) 当社株式の譲渡制限
当社株式の実質的所有権の移転については、第1「2 外国為替管理制度」において述べる制約を除き、何ら制限はない。
(7) 株主に対する特典
該当事項なし
(8) 本邦における配当等に関する課税上の取扱い
本邦における課税上の取扱いの概要は以下の通りである。
(i) 配当
日本の居住者たる個人又は内国法人が支払いを受ける配当金については、フランスにおいて当該配当の支払いの際に徴収された源泉税があるときは、当該配当額から源泉税を控除した金額に対して、個人株主の場合は20%(所得税15%、住民税5%)、法人株主の場合は15%(所得税)の税率が適用され、国内の支払者によって、原則として源泉徴収が行われる。
これに加えて、復興特別所得税が適用され、2026年12月31日までに支払われる配当については、所得税の額に2.1%の税率、2047年12月31日までに支払われる配当については、所得税の額に1.1%の税率がそれぞれ適用される。
これに加えて、当分の間、防衛特別所得税が適用され、2027年1月1日以降に支払われる配当については、所得税の額に1%の税率が適用される。したがって、個人株主の場合は、2026年12月31日までに支払われる配当については、所得税、住民税及び復興特別所得税の20.315%の税率が適用され、2027年1月1日以降に支払われる配当については、所得税、住民税、復興特別所得税及び防衛特別所得税の20.315%の税率が適用される。法人株主の場合は、2026年12月31日までに支払われる配当については、所得税及び復興特別所得税の15.315%の税率が適用され、2027年1月1日以降に支払われる配当については、所得税、復興特別所得税及び防衛特別所得税の15.315%の税率が適用される。個人株主の場合には、かかる配当に関しては、適用ある法令に従い、原則として総合課税の対象となるが、上場株式等の配当に関する課税を源泉徴収のみで完了させ、確定申告をしないことを選択することができる。
確定申告を選択する場合には、申告分離課税を選択することも可能である。申告分離課税の場合には、20%(所得税15%、住民税5%)の税率が適用される。
これに加えて、復興特別所得税が適用され、2026年12月31日までに支払われる配当については、所得税の額に2.1%の税率、2047年12月31日までに支払われる配当については、所得税の額に1.1%の税率がそれぞれ適用される。
これに加えて、当分の間、防衛特別所得税が適用され、2027年1月1日以降に支払われる配当については、所得税の額に1%の税率が適用される。したがって、2026年12月31日までに支払われる配当については、所得税、住民税及び復興特別所得税の20.315%の税率が適用され、2027年1月1日以降に支払われる配当については、所得税、住民税、復興特別所得税及び防衛特別所得税の20.315%の税率が適用される。
なお、源泉徴収のみで課税関係を終了させない場合、フランスにおいて源泉徴収された所得税額がある場合には、外国税額控除が利用できる場合がある。
法人株主の場合には、原則として、益金として通常の法人税率により課税がなされる。これに加えて、防衛特別法人税が適用され、2026年4月1日以後に開始する各事業年度においては、法人株主の各課税事業年度の課税標準法人税額に4%の税率が適用される。
なお、フランスにおいて源泉徴収された所得税額については、外国税額控除が利用できる場合があり、また、日本において課せられた上記源泉徴収税額は、適用ある法令に従い、所得税額控除の対象とすることができる。
(ii) 当社株式の売買損益等
当社株式の日本における売買に基づく損益についての課税は、日本の内国法人の上場株式の売買損益課税と原則として同様である。
日本の居住者たる個人株主において、当社株式に係る売却損益は、申告分離課税により確定申告を行う必要がある。譲渡所得の算定にあたっては、他の上場株式等の譲渡損益と相殺することができる。また、当該相殺後の譲渡損失は、一定の要件を満たす場合には、各年分の上場株式等に係る配当所得(申告分離課税を選択したものに限る。)と損益通算を行うことができる。なおも譲渡損失が上回る場合には、3年間繰越すことができる。当該相殺後の譲渡益は、20%(所得税15%、住民税5%)の税率で課税される。これに加えて、復興特別所得税が適用され、2026年12月31日までに生じた譲渡益については、所得税の額に2.1%の税率、2047年12月31日までに生じた譲渡益については、所得税の額に1.1%の税率がそれぞれ適用される。これに加えて、当分の間、防衛特別所得税が適用され、2027年1月1日以降に生じた譲渡益については、所得税の額に1%の税率が適用される。したがって、2026年12月31日までに生じた譲渡益については、所得税、住民税及び復興特別所得税の20.315%の税率が適用され、2027年1月1日以降に生じた譲渡益については、所得税、住民税、復興特別所得税及び防衛特別所得税の20.315%の税率が適用される。法人株主の場合には、原則として、益金又は損金として通常の法人税率により課税がなされる。これに加えて、防衛特別法人税が適用され、2026年4月1日以後に開始する各事業年度においては、法人株主の各課税事業年度の課税標準法人税額に4%の税率が適用される。
(iii) 相続税
当社株式を相続し又は遺贈を受けた日本の実質株主(個人)には、日本の相続税法に基づき相続税が課せられるが、外国税額控除が認められる場合がある。
フランスにおける課税上の取扱いについては、第1「3 課税上の取扱い」を参照のこと。株式に関してフランスで必要とされる全ての手続(日仏租税条約上の報告等、必要な行為を含む。)は、現地保管機関によって行われる。
第9【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等は存在しない。
2【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から本報告書提出日までの間に、次の書類を提出している。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類を2025年6月26日に関東財務局長に提出。
(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(2) 半期報告書を2025年9月26日に関東財務局長に提出。
(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)
(3) 臨時報告書
該当事項なし
(4) 訂正報告書
該当事項なし
(5) 発行登録書及びその添付書類、発行登録追補書類及びその添付書類並びにこれらの訂正発行登録書
該当事項なし
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし
| (訳文※) 連結財務書類に対する法定監査人の監査報告書 2025年12月31日に終了した事業年度 |
オレンジSAの年次株主総会御中
監査
年次株主総会により委任された職務に基づき、私どもは2025年12月31日に終了した事業年度に係る添付のオレンジSA(以下「グループ」という)の連結財務書類の監査を行った。
私どもの意見では、当該連結財務書類は、欧州連合で承認された国際財務報告基準に準拠して、グループの2025年12月31日現在の資産及び負債、財政状態並びに同日をもって終了した事業年度の経営成績を、真実かつ公正に表示している。
上記の監査意見は、私どもの監査委員会への報告内容と一致している。
監査意見の基礎
監査の枠組み
私どもは、フランスで適用されている職業的専門家の基準に基づいて監査を実施した。私どもは、入手した監査証拠が私どもの監査意見の基礎を提供するのに十分かつ適切であると考えている。
当該基準に基づく私どもの責任は、本報告書の「連結財務書類監査に対する法定監査人の責任」に詳述されている。
独立性
私どもは、2025年1月1日から監査報告書日までの期間に私どもに適用されるフランス商法(Code de commerce)の独立性の規則及びフランスにおける法定監査人の倫理規定(Code de déontologie)に準拠して監査を実施した。特に、私どもは、規則(EU)第537/2014号の第5条第1項により禁じられている非監査サービスは提供していない。
判断の根拠:監査上の主要な検討事項
私どもの評価の説明に関連するフランス商法(Code de commerce)第L.821-53条及び第R.821-180条の規定に従って、職業的専門家として当期の連結財務書類監査で特に重要であると判断した重要な虚偽表示リスクに関する監査上の主要な検討事項、並びに私どもの当該リスクへの対応を記載するものである。
監査上の主要な検討事項は、連結財務書類全体の監査についての私どもの監査の一環として、また監査意見の形成において対応した事項である。私どもは、当該事項に対して個別の監査意見を表明するものではない。
| 監査上の主要な検討事項 | 監査上の対応 |
| 通信事業に関する収益認識 (連結財務書類に対する注記4.1及び4.4) グループは2025年12月31日に終了した事業年度の連結損益計算書において40,396百万ユーロの収益を認識した。 グループの通信事業には、頻繁に変化する幅広いサービス、及び大量のデータ処理が含まれる。このため、販売される製品又はサービスの種類に基づく様々な収益認識の方法、及び収益認識のための複雑なITシステムが必要とされる。 収益認識の原則は、連結財務書類に対する注記4.1に開示されている。 私どもは、通信事業に関する収益認識は、関連するITシステムが複雑であるため、監査上の主要な検討事項であると考えた。 | 通信事業について、私どもは様々な収益源の認識に用いられる会計プロセス(契約の署名及び通信の開始から、請求書の発行及び支払いの受領まで)について理解した。 私どもは監査チームにITの専門家を関与させ、収益認識に影響を及ぼす自動化されたシステム統制の設計、実施及び有効性のテストを行うことにより、収益認識に関わる様々なITシステムのハイレベルな統合を考慮した。 私どもは作業の一環として、以下を実施した。 ・オレンジが設定した主な統制で、私どもの監査に関連するものを識別した。 ・会計及び財務情報の作成に用いられる業務用アプリケーション及び商用アプリケーションの機能、並びに会計システムの設定及びインターフェースをテストした。 ・内部データ及び公開外部データに基づき私どもが見積った収益と、計上された収益とを比較することにより、分析的手続を実施し、年度末に手入力された会計仕訳の一部をテストした。 私どもはまた、連結財務書類に対する注記4.1及び4.4に記載されている情報の適切性を評価した。 |
| 特定の資金生成単位ののれんの減損評価 (連結財務書類に対する注記7) 2025年12月31日現在、連結財政状態計算書上ののれんの金額は、総額27,309百万ユーロ、純額では20,758百万ユーロであった。 連結財務書類に対する注記7の「会計方針」に開示されている通り、のれんは、減損の兆候がある場合、及び少なくとも年に1度、減損テストが実施される。これらのテストは、各資金生成単位(CGU)又はCGUグループのレベルで実施されるが、多くの場合、事業セグメント、又はアフリカ、中東及びヨーロッパの各国レベルで対応する。CGUの資産及び負債の回収可能価額がその簿価を下回った場合、減損損失が認識される。回収可能価額はオレンジ・グループによって算定され、ほとんどの場合は、将来予想キャッシュ・フローの現在価値として見積られる使用価値に相当する。 使用価値の算定には、連結財務書類に対する注記2.5.2及び7に記載されているように、特に、グループが事業を展開する国の競争、政治、経済及び財政の環境、事業計画から営業キャッシュ・フローを実現する能力、計画投資、並びに回収可能価額の算定に用いられる割引率や永久成長率に関して、経営陣による様々な見積り及び判断が必要とされている。注記7.3に開示されているように、2025年12月31日現在、グループが下半期中に戦略計画を修正したことを受けて、事業計画が更新された。 重要なのれんを含む、ベルギー、企業向け及びルーマニアの各CGUの回収可能価額の算定は特に感応度が高く、テスト対象であるこれらの回収可能価額と簿価の差異は、経営陣が使用する以下の仮定に影響されやすい。 ・事業計画で使用される将来予想キャッシュ・フロー(特に、収益成長率、EBITDAaLマージンレート及び投資) ・将来予想キャッシュ・フローに適用される割引率及び永久成長率 そのため私どもは、これらのCGUののれんの評価が監査上の主要な検討事項であると考えた。 | 私どもは、オレンジ・グループが減損テストを実施する際の手続、特にベルギー、企業向け及びルーマニアの各CGUの回収可能価額の算定に使用されるキャッシュ・フローの見積りについて理解した。上記のCGUについて、私どもは、グループの減損テストのプロセス、キャッシュ・フローの算定、並びに割引率と永久成長率の見積りに係る特定の内部統制の設計を評価し、有効性をテストした。これらのCGUの回収可能価額の算定に使用された事業計画のデータの信頼性を評価するため、私どもは、私どもの評価専門家の協力を得て、特に以下を実施した。 ・2025年度に策定された事業計画を、過年度に策定された事業計画と比較した。 ・過年度に策定された事業計画を、対象年度の実績と比較した。 ・事業計画に使用された主要な仮定について理解するためにオレンジ・グループの財務担当マネージャー及びオペレーション担当マネージャーに質問し、入手した説明と比較した。 ・オレンジ・グループによる予測キャッシュ・フローの基礎となる収益成長率、EBITDAaLマージンレート及び計画投資を、グループの同業他社のアナリスト・レポート及び市場調査報告書と比較分析した。 ・使用されたデータと、取締役会に提示された事業計画とを照合した。 回収可能価額の算定に使用されたモデルに関して、私どもは私どもの評価専門家を関与させており、割引率及び永久成長率の決定に使用された方法を、当該レートと入手可能な市場データ及び私ども独自のデータソースに基づき再計算したレートを比較することで分析した。特に、各CGUの加重平均資本コストに基づく割引率の仮定の決定方法と整合性、並びに経営陣が使用したリスクフリー・レート及びリスク・プレミアムの合理性について、基礎となる市場データとの比較を通じて検証した。 さらに、私どもは、オレンジ・グループが実施した感応度分析を検証し、主要な仮定(予測キャッシュ・フロー、割引率及び永久成長率)について、私ども独自に感応度分析を実施して、これらの仮定の変動が減損テストの結論に及ぼす潜在的影響を評価した。私どもはまた、連結財務書類に対する注記7に開示されている情報の適切性を評価した。 |
| フランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金の評価 (連結財務書類に対する注記5.2、5.7、10.3及び18) グループは、多くの法的紛争(電気通信事業における競争上、規制上又は商業上の紛争に関連する紛争、行政手続及び訴訟を含む)と税金の修正(特に付加価値税、営業税及び賦課金に関するもの)に関与している。 当該手続により、グループは、第三者に対して過去の事象から発生する現在の債務を負い、この債務を清算するために経済的便益を伴った資源の流出が必要となる可能性が高く、その金額が合理的な範囲で測定又は見積りが可能な場合には引当金を計上する。 連結財務書類に対する注記18に記載されている通り、グループの全ての紛争(注記6.2及び10.3に記載されている社会福祉管理局及び税務当局との不一致に関連するものを除く)に対して認識されているリスクに対する引当金は、2025年12月31日現在、294百万ユーロであり、主にフランスにおいてグループが関与している法的紛争に関連しており、その主なものは、フランスの移動体通信サービス、固定回線サービス及びその他の訴訟の項目で個別に記載されている。 また、連結財務書類に対する注記10.3に記載されている通り、オレンジSAは、2021年度から2022年度に係る税金の修正の対象となっており、現在までに通知されている修正額の合計は約81百万ユーロである。また、2011年度から2020年度に係る進行中の訴訟の対象となっており、請求額の合計は662百万ユーロである。 注記10.3ではまた、当該修正に係るリスクについてグループは最善の見積りを行っており、グループの経営陣の評価によるとその影響に重要性はない旨も記載されている。 フランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金の評価は、将来の事象及びその結果に関するものを含め、それらがどのように解決されるかについて本質的に不確実であることから、使用する見積り及び仮定の性質上、大部分が経営陣の判断に基づく。私どもは、グループのエクスポージャーを考慮して、またフランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に関連するリスクの見積りには経営陣の高度な判断が伴うことを考慮して、本事項を監査上の主要な検討事項と考えた。 | フランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金に関連するリスクの範囲及び見積りを評価するために、私どもは特に以下を含む作業を実施した。 ・経営陣が財務リスクを特定及び一覧化し、必要に応じて引当金を計上し、リスクエクスポージャーに関する財務書類上の開示を作成するために実施したプロセスについて理解した。 ・私どもの監査に最も関連すると考えた経営陣によって整備された主要な統制(グループの法務部、税務部及び外部弁護士によって提供された情報に基づくリスク評価に関連する統制を含む)の設計を評価し、有効性をテストした。 ・経営陣が実施したリスク分析を理解した。 ・主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金の算定に使用された仮定を評価するために、グループの法務部、税務部及びセクレタリー・ジェネラルに質問し、入手可能な文書(裁判所の審理の議事録等)を分析した。 ・私どもの質問に対する回答、当該手続についてのグループの外部弁護士の意見、発生する可能性が高い財務上の影響を含む主要な関連情報について分析した。 ・後発事象が、引当金の見積りに考慮され、2025年12月31日に終了した事業年度の連結財務書類に記載された情報に含まれているかどうかを評価した。 ・過去の引当金の見積りを実際の資源の流出額と比較した。 また、フランスにおける税金の修正及び法的紛争については、税務専門家を関与させ、当該専門家の協力を得て経営陣のリスク評価の適切性を評価した。 私どもはまた、連結財務書類に対する注記5.2、5.7、10.3及び18に開示された情報の適切性も評価した。 |
| フランスの銅線ネットワークの解体に対する引当金の初度測定 (連結財務書類に対する注記2.5.1、2.5.2及び8) 2025年度において、フランスの銅線ネットワークの解体義務に関連する引当金として1,676百万ユーロが計上された。対応する解体対象資産は、銅線ネットワークの残存耐用年数、すなわち2030年までに短縮され減価償却される。 この引当金の測定は、特に以下に関するオレンジ・グループによる多くの判断及び見積りを伴うものであり、これらは連結財務書類に対する注記8に記載されている。 ・対象となる資産の範囲の特定。 ・解体作業のスケジュールと性質の決定。 ・使用される単位当たり費用の決定方法(ただし、まだ全ての単位当たり費用が契約に明記されているわけではない)。 ・適用されるインフレ率及び割引率。 私どもは、関係する金額の重要性、プロジェクトの運用上の複雑さ、基礎となる仮定を決定する際に経営陣が行う判断の度合い、及びこれらの仮定に対する引当金の感応度の大きさといった理由から、本事項を監査上の主要な検討事項と考えた。 | フランスの銅線ネットワークの解体に対する引当金に関連する債務の範囲及び見積りを評価するために、私どもは特に以下を含む作業を実施した。 ・銅線ネットワークに関連する解体義務を特定し、対応する引当金の額を決定するために経営陣が実施した手続をレビューした。 ・引当金の根拠となる解体対象資産の量と性質の決定に使用された方法論の適切性を、私どものデータ分析専門家の支援を受けて評価した。 ・費用予測と支出スケジュールが、選択された産業シナリオ、及び最近の入札プロセスから推定された過去の費用又は目標価格と整合しているかどうかを評価した。 ・適用された会計処理(対象となる資産の減価償却方法を含む)が、適用された会計原則に準拠しているかどうかを評価した。 ・経営陣が使用した計算モデルの完全性を検証し、適用された財務上の仮定(割引率及びインフレ率)が関連する経済指標と整合しているかどうかを評価した。 私どもはまた、連結財務書類に対する注記2.5.1、2.5.2及び8に記載された情報の適切性も評価した。 |
特定の検証
私どもはまた、フランスで適用されている職業的専門家の基準に基づいて、グループの取締役会のマネジメント・レポートに示された情報について法令により要求される特定の検証を実施した。
重要な点において適切に表示されているか及び連結財務書類と不整合がないかについて私どもが報告すべき事項はない。
その他の法的及び規制上の要件に関する報告
年次財務報告書に含まれる連結財務書類の表示フォーマット
また、私どもは、欧州単一電子フォーマットで表示される年次及び連結財務書類に関して法定監査人が実施する手続に関連してフランスで適用される職業的専門家の基準に従い、フランス通貨金融法典(Code monétaire et financier)第L.451-1-2条Iに記載され、最高経営責任者の責任の下で作成される年次財務報告書に含まれる連結財務書類の表示が、2018年12月17日付欧州委任規則第2019/815号にて定義される単一電子フォーマットに準拠していることを検証した。連結財務書類に関する私どもの作業には、これらの連結財務書類のタグ付けが上記の委任規則で定義されたフォーマットに準拠していることを検証する作業が含まれている。
私どもは、実施した作業に基づき、年次財務報告書に含まれる連結財務書類の表示は、全ての重要な点において、欧州単一電子フォーマットに準拠していると結論付けた。
私どもは、AMFに提出される年次財務報告書に最終的に会社が含める連結財務書類が、私どもが作業を実施したものと一致していることを検証する責任は負わない。
法定監査人の任命
オレンジSAの法定監査人として、カーペーエムジェー エス アについては2015年5月27日に開催された年次株主総会において、デロイト・エ・アソシエについては2021年5月18日に開催された年次株主総会において、任命された。
2025年12月31日現在、それぞれの継続関与期間は、カーペーエムジェー エス アは11年目、デロイト・エ・アソシエは5年目である。
連結財務書類に対する経営陣及びガバナンス責任者の責任
経営陣は、欧州連合で承認された国際財務報告基準に準拠した連結財務書類を作成し適正に表示する責任を有しており、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務書類を作成するために経営陣が必要と判断した内部統制についても責任を有している。
連結財務書類を作成するにあたり、経営陣は、会社が継続企業として存続する能力があるかどうかを評価し、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示し、また、会社の清算若しくは事業停止が見込まれる場合を除き、継続企業の前提に基づいて財務書類を作成する責任を有している。
監査委員会は、財務報告プロセス、内部統制及びリスク管理システムの有効性の監視、該当がある場合は会計処理及び財務報告手続に関する内部監査について責任を有する。
連結財務書類は、取締役会により承認されている。
連結財務書類監査に対する法定監査人の責任
目的及び監査アプローチ
私どもの役割は、連結財務書類に関する監査報告書を発行することである。私どもの目的は、全体としての連結財務書類に、重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ることにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるが、職業的専門家の基準に準拠して行った監査が、重要な虚偽表示を常に発見することを保証(guarantee)するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬から発生する可能性があり、個別に又は集計すると、当該連結財務書類の利用者が行う経済的な意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
フランス商法(Code de commerce)第L.821-55条に記載されている通り、私どもの法定監査には、会社の健全性の保証又は会社の運営管理に関する品質保証は含まれていない。
フランスで適用されている職業的専門家の基準に基づいて実施した監査を通じて、法定監査人は職業的専門家としての判断を行い、さらに以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による連結財務書類の重要な虚偽表示リスクを識別、評価し、当該リスクに対応した監査手続を立案、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、取引等の記録からの除外、虚偽の陳述、又は内部統制の無効化が伴うためである。
・ 状況に応じて適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を理解する。ただし、これは、内部統制の有効性に対する意見を表明するためではない。
・ 連結財務書類において経営陣が採用した会計方針の適切性、並びに経営陣によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する開示の妥当性を評価する。
・ 経営陣が継続企業を前提として財務書類を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、会社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうかを評価する。この評価は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいている。ただし、将来の事象や状況により、会社は継続企業として存続できなくなる可能性がある。法定監査人が重要な不確実性が認められると結論づける場合は、監査報告書において連結財務書類の関連する開示に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務書類の開示が提供されない若しくは不十分である場合は、連結財務書類に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
・ 連結財務書類の全体としての表示を評価すること、また、当該財務書類が基礎となる取引や事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ グループ内の事業体及び事業活動の財務情報について、連結財務書類に対する意見を表明するのに十分かつ適切な監査証拠を入手する。法定監査人は、連結財務書類監査の管理、監督及び実施、並びに連結財務書類に対する監査意見について責任を有する。
監査委員会への報告
私どもは、特に監査範囲及び実施した監査プログラムの内容、並びに監査結果を記載した報告書を監査委員会に提出する。私どもはまた、私どもが識別した会計処理及び財務報告手続に関する内部統制の重要な不備があれば、それも報告する。
私どもが監査委員会に提出する報告書には、私ども職業的専門家としての判断により、当期の連結財務書類監査の最も重要な事項であることから監査上の主要な検討事項とした、重要な虚偽表示のリスクが含まれている。私どもにはこれらの事項について本報告書に記載する義務がある。
私どもはまた、規則(EU)第537/2014号の第6条に規定されている宣誓書も監査委員会に提出している。この宣誓書は、フランス商法(Code de commerce)第L.821-27条から第L.821-34条及びフランスにおける法定監査の倫理規定(Code de déontologie)に規定されているフランスで適用される規則の意味における私どもの独立性を確認するものである。私どもは、必要に応じて、私どもの独立性に影響を与えると合理的に考えうるリスク及びその防止措置について監査委員会と協議を行う。
| パリ・ラ・デファンスにおいて、2026年3月4日 | |||
| 法定監査人 | |||
| カーペーエムジェー エス ア | デロイト・エ・アソシエ | ||
| ジャック・ピエール | グレゴワール・メヌー | クリストファー・パトリエール | アンブロワーズ・デプイイ |
| パートナー | パートナー | パートナー | パートナー |
| (※)上記は、フランス語で作成された監査報告書の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解又は意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。 |
| (訳文※) 財務書類に対する法定監査人の監査報告書 2025年12月31日に終了した事業年度 |
オレンジSAの年次株主総会御中
監査意見
年次株主総会により委任された職務に基づき、私どもは2025年12月31日に終了した事業年度に係る添付のオレンジSA(以下「会社」という)の財務書類の監査を行った。
私どもの意見では、当該財務書類は、フランスの会計原則に準拠して、会社の2025年12月31日現在の資産及び負債、財政状態並びに同日をもって終了した事業年度の経営成績を真実かつ公正に表示している。
上記の監査意見は、私どもの監査委員会に対する報告と一致している。
監査意見の基礎
監査の枠組み
私どもは、フランスで適用されている職業的専門家の基準に基づいて監査を実施した。私どもは、入手した監査証拠が私どもの監査意見の基礎を提供するのに十分かつ適切であると考えている。
当該基準に基づく私どもの責任は、本報告書の「財務書類監査に対する法定監査人の責任」に詳述されている。
独立性
私どもは、2025年1月1日から監査報告書日までの期間に私どもに適用されるフランス商法(Code de commerce)の独立性の規則及びフランスにおける法定監査人の倫理規定(Code de déontologie)に準拠して監査を実施した。特に、私どもは、規則(EU)第537/2014号の第5条第1項により禁じられている非監査サービスは提供していない。
強調事項
年次財務書類に対する注記2に記載のとおり、ANC規則第2022-06号の初度適用に伴い会計処理方法が変更されている。当該事項は、上記の監査意見に影響を及ぼすものではない。
判断の根拠:監査上の主要な検討事項
私どもの評価の説明に関連するフランス商法(Code de commerce)第L.821-53条及び第R.821-180条の規定に従って、職業的専門家として当期の財務書類監査で特に重要であると判断した重要な虚偽表示リスクに関する監査上の主要な検討事項、並びに私どもの当該リスクへの対応を記載するものである。
監査上の主要な検討事項は、財務書類全体の監査についての私どもの監査の一環として、また監査意見の形成において対応した事項である。私どもは、当該事項に対して個別の監査意見を表明するものではない。
| 監査上の主要な検討事項 | 監査上の対応 |
| 通信事業に関する収益認識 (財務書類に対する注記4.1、6.7及び12.1.2) 2025年12月31日に終了した事業年度の収益合計は21,409百万ユーロであった。 会社の通信事業には、頻繁に変化する幅広いサービス、及び大量のデータ処理が含まれる。このため、販売される製品又はサービスの種類に基づく様々な収益認識の方法、及び収益認識に係る複雑なITシステムが必要とされる。 収益認識の原則は、年次財務書類に対する注記12.1.2に開示されている。 私どもは、通信事業に関する収益認識は、関連するITシステムが複雑であるため、監査上の主要な検討事項であると考えた。 | 通信事業について、私どもは様々な収益源の認識に用いられる会計プロセス(契約の署名及び通信の開始から、請求書の発行及び支払いの受領まで)について理解した。 私どもは監査チームにITの専門家を関与させ、収益認識に影響を及ぼす主要な自動化されたシステム統制の設計、実施及び有効性のテストを行うことにより、収益認識に関わる様々なITシステムのハイレベルな統合を考慮した。 私どもは作業の一環として、以下を実施した。 ・会社が設定した主な統制で、私どもの監査に関連するものを識別した。 ・会計及び財務情報の作成に用いられる業務用アプリケーション及び商用アプリケーションの機能、並びに会計システムの設定及びインターフェースをテストした。 ・内部データ及び公開外部データに基づき私どもが見積った収益と、計上された収益とを比較することにより、分析的手続を実施し、年度末に手入力された会計仕訳の一部をテストした。 私どもはまた、財務書類に対する注記4.1、6.7及び12.1.2に記載されている情報の適切性を評価した。 |
| 持分法投資及びのれんの評価 (財務書類に対する注記5.1.1、5.2、12.1.5及び12.1.6) 2025年12月31日現在、貸借対照表に認識された持分法投資及びのれんの簿価はそれぞれ43,362百万ユーロ及び22,082百万ユーロであった。 持分法投資は、取得日の取得原価に、企業結合における会計上の損失(Mali de fusion)を考慮した額で認識される。減損は、簿価が公正価値(戦略的投資の使用価値)を上回る場合に計上される。 年次財務書類に対する注記12.1.5及び12.1.6に記載されている通り、 ・持分法投資の使用価値は、事業体の見積企業価値(正味負債を控除後又は正味流動資産を加算後)であり、これは、持分法投資の現地通貨建で算定され、報告日の為替レートでユーロに換算される。 ・のれんは取得原価で認識される。減損は、簿価が公正価値(通常は使用価値に基づく)を上回る場合に計上される。 短期的な市場価値のボラティリティがあること、また投資の戦略的な性質により、オレンジSAは企業価値(銀行事業を除く)の評価に割引キャッシュ・フロー法を用いている。割引キャッシュ・フローは、経営陣による経済及び規制上の仮定、ライセンス更新の仮定並びに事業予測に基づいている。 市場価値、成長及び収益性の見通し、親会社の資本、投資の比例持分(取得原価ベース)等のその他の基準については、投資の種類によって公正価値を算定する際に、個別に又は使用価値と合わせて考慮することができる。 私どもは、貸借対照表上で重要性があること、使用されるモデルが複雑であること、また、それらが見積りの基礎となるデータや仮定の変動に対して感応度が高いことから、持分法投資及びのれんの評価は監査上の主要な検討事項であると考えている。 | 私どもは、持分法投資及びのれんの減損テストにおいてグループが実施する手続を理解した。 持分法投資の使用価値及びのれんの使用価値の見積りを評価するため、私どもは、私どもの評価専門家の協力を得て以下を実施した。 ・キャッシュ・フロー予測の基となった事業計画の策定及び承認手続を分析した。 ・2025年度のキャッシュ・フロー予測を、過年度の事業計画と比較した。 ・過年度の事業計画を、対象年度の実績と比較した。 ・オレンジSAのオペレーション担当マネージャー及び財務担当マネージャーに質問し、事業計画に使用された主要な仮定に関する洞察を得、入手した説明に基づいて仮定を評価した。 ・グループの予測収益成長率、営業費用及び投資額を、グループの同業他社のアナリスト・レポート及び市場調査報告書と比較して評価した。 ・会社が回収可能価額の算定において使用した評価モデルに含まれるデータと、ガバナンス責任者に提出された計画とを照合した。 私どもは、企業価値の算定に使用されたモデルに関して、評価専門家を関与させており、当該専門家は割引率及び永久成長率の決定に使用された方法について、当該レートと入手可能な市場データ及び私ども独自のデータソースに基づき再計算したレートを比較することで私どもの評価を支援した。 さらに、私どもは、モデルの計算の信頼性をサンプルベースでテストし、オレンジにより算定された使用価値を再計算し、対象となる各事業体の正味負債調整後の予測キャッシュ・フローによる企業価値について分析した。 私どもはまた、年次財務書類に対する注記5.1.1、5.2、12.1.5及び12.1.6に表示されている情報の適切性も評価した。 |
| フランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金の評価 (年次財務書類に対する注記4.6、6.3、9及び12.1.14) オレンジSAは、多くの法的紛争(電気通信事業における競争上、規制上又は商業上の紛争に関連する紛争、行政手続及び訴訟を含む)と税金の修正(特に付加価値税、営業税及び賦課金に関するもの)に関与している。 年次財務書類に対する注記12.1.14に記載されている通り、当該手続により、オレンジSAは、第三者に対して過去の事象から発生する現在の債務を負い、この債務を清算するために経済的便益を伴った資源の流出が必要となる可能性が高く、その金額が信頼性をもって見積り可能な場合には引当金を計上する。 年次財務書類に対する注記9に記載されている通り、オレンジSAの全ての紛争(注記4.6及び6.3に記載されている社会福祉管理局及び税務当局との不一致に関連するものを除く)に対して認識されているリスクに対する引当金は、2025年12月31日現在、190百万ユーロであり、その主なものは、移動体通信サービス、固定回線サービス及びその他の訴訟の項目で個別に記載されている。 また、年次財務書類に対する注記4.6に記載されている通り、オレンジSAは、2021年度から2022年度に係る税金の修正の対象となっており、現在までに通知されている修正額の合計は約81百万ユーロである。また、2011年度から2020年度に係る進行中の訴訟の対象となっており、請求額の合計は662百万ユーロである。注記4.6ではまた、当該修正に係るリスクについてオレンジSAは最善の見積りを行っており、会社の経営陣の評価によるとその影響に重要性はない旨も記載されている。 フランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金の測定は、将来の事象及びその結果に関するものを含め、それらがどのように解決されるかについて本質的に不確実であることから、使用する見積り及び仮定の性質上、大部分が経営陣の判断に基づく。 私どもは、オレンジSAのエクスポージャーを考慮して、また主な法的紛争及び税金の修正に関連するリスクの見積りには経営陣の高度な判断が伴うことを考慮して、本事項を監査上の主要な検討事項と考えた。 | フランスにおける主な法的紛争及び税金の修正に対する引当金に関連するリスクの範囲及び見積りを評価するために、私どもは以下を含む作業を実施した。 ・経営陣がリスクを特定及び一覧化し、必要に応じて引当金を計上し、リスクエクスポージャーに関する財務書類上の開示を作成するために実施したプロセスについて理解した。 ・私どもの監査に最も関連すると考えた経営陣によって整備された主要な統制(会社の法務部、税務部及び外部弁護士によって提供された情報に基づくリスク評価に関連する統制を含む)の設計を評価し、有効性をテストした。 ・経営陣が実施したリスク分析を理解した。 ・引当金の算定に使用された仮定を評価するために、会社の法務部、税務部及びオレンジSAのセクレタリー・ジェネラルに質問し、入手可能な文書(裁判所の審理の議事録等)を分析した。 ・私どもの質問に対する回答、当該手続についてのオレンジSAの外部弁護士の意見、発生する可能性が高い財務上の影響を含む主要な関連情報について分析した。 ・後発事象が、引当金の見積りに考慮され、2025年12月31日に終了した事業年度の年次財務書類に記載された情報に含まれているかどうかを評価した。 ・過去の引当金の見積りを実際の資源の流出額と比較した。 また、フランスにおける税金の修正及び法的紛争については、税務専門家を関与させ、当該専門家の協力を得て経営陣のリスク評価の適切性を評価した。 私どもはまた、年次財務書類に対する注記4.6、6.3、9及び12.1.14に開示された情報の適切性も評価した。 |
| フランスの銅線ネットワークの解体に対する引当金の初度測定 (年次財務書類に対する注記3.1、5.1.2及び6.3) 2025年度において、フランスの銅線ネットワークの解体義務に関連する引当金として1,676百万ユーロが計上された。対応する解体対象資産は銅線ネットワークの残存耐用年数、すなわち2030年まで減価償却される。 この引当金の測定は、特に以下に関するオレンジ・グループによる多くの判断及び見積りを伴うものであり、これらは年次財務書類に対する注記5.1.2に記載されている。 ・対象となる資産の範囲の特定。 ・解体作業のスケジュールと性質の決定。 ・使用される単位当たり費用の決定方法(ただし、まだ全ての単位当たり費用が契約に明記されているわけではない)。 ・適用されるインフレ率及び割引率。 私どもは、関係する金額の重要性、プロジェクトの運用上の複雑さ、基礎となる仮定を決定する際に経営陣が行う判断の度合い、及びこれらの仮定に対する引当金の感応度の大きさといった理由から、本事項を監査上の主要な検討事項と考えた。 | フランスの銅線ネットワークの解体に対する引当金に関連する債務の範囲及び見積りを評価するために、私どもは特に以下を含む作業を実施した。 ・銅線ネットワークに関連する解体義務を特定し、対応する引当金の額を決定するために経営陣が実施した手続をレビューした。 ・引当金の根拠となる解体対象資産の量と性質の決定に使用された方法論の適切性を、私どものデータ分析専門家の支援を受けて評価した。 ・費用予測と支出スケジュールが、選択された産業シナリオ、及び最近の入札プロセスから推定された過去の費用又は目標価格と整合しているかどうかを評価した。 ・適用された会計処理(対象となる資産の償却パターンを含む)が、適用された会計原則に準拠しているかどうかを評価した。 ・経営陣が使用した計算モデルの完全性を検証し、適用された財務上の仮定(割引率及びインフレ率)が関連する経済指標と整合しているかどうかを評価した。 私どもはまた、年次財務書類に対する注記3.1、5.1.2及び6.3に記載された情報の適切性も評価した。 |
特定の検証
私どもはまた、フランスで適用されている職業的専門家の基準に基づいて、法令により要求される特定の検証を実施した。
マネジメント・レポート及び株主に提供されたその他の文書に記載された財務状態及び財務書類の情報
取締役会のマネジメント・レポート及び株主に提供されたその他の文書における財政状態及び財務書類の情報が、重要な点において適切に表示されているか、財務書類と不整合性がないかについて私どもが報告すべき事項はない。
私どもは、フランス商法(Code de commerce)第D.441-6条に規定されている支払条件に関する情報が、適切に表示されており、かつ年次財務書類と整合していることを証明する。
コーポレートガバナンスに関する報告
私どもは、フランス商法第L.225-37-4条、L.22-10-10条及びL.22-10-9条に基づき要求される情報が、コーポレートガバナンスに関する取締役会の報告書に記載されていることを証明する。
私どもは、フランス商法(Code de commerce)第L.22-10-9条の規定に基づき提供される、取締役が受領する報酬及び給付並びに取締役に有利なその他のコミットメントに関する情報について、財務書類との整合性及び財務書類作成に使用した情報との整合性、並びに該当する場合、会社の連結範囲内の被支配企業から入手した情報との整合性を検証した。この手続に基づき、私どもはこの情報が正確かつ公正な表示であることを証明する。
フランス商法第L.22-10-11条に基づき提供された、公開買付又はエクスチェンジオファーが行われた場合に影響を及ぼす可能性があると会社が考える事項に関する情報については、私どもは、当該情報を伝達されたソース文書と照合した。これらの手続に基づき、この情報に関して私どもが指摘する事項はない。
その他の情報
フランス法に従い、私どもは、株主及び議決権保有者の身元に関する必要な情報が、マネジメント・レポートで適切に開示されていることを検証した。
その他の法的及び規制上の要件に関する報告
年次財務報告書に含まれる財務書類の表示フォーマット
また、私どもは、欧州単一電子フォーマットで表示される年次及び連結財務書類に関して法定監査人が実施する手続に関連してフランスで適用される職業的専門家の基準に従い、フランス通貨金融法典(Code monétaire et financier)第L.451-1-2条Iに記載され、最高経営責任者の責任の下で作成される年次財務報告書に含まれる財務書類の表示が、2018年12月17日付欧州委任規則第2019/815号にて定義される単一電子フォーマットに準拠していることを検証した。
私どもは、実施した作業に基づき、年次財務報告書に含まれる財務書類の表示は、全ての重要な点において、欧州単一電子フォーマットに準拠していると結論付けた。
私どもは、AMFに提出される年次財務報告書に最終的に会社が含める財務書類が、私どもが作業を実施したものと一致していることを検証する責任は負わない。
法定監査人の任命
オレンジSAの法定監査人として、カーペーエムジェー エス アについては2015年5月27日に開催された年次株主総会において、デロイト・エ・アソシエについては2021年5月18日に開催された年次株主総会において、任命された。
2025年12月31日現在、それぞれの継続関与期間は、カーペーエムジェー エス アは11年目、デロイト・エ・アソシエは5年目である。
財務書類に対する経営陣及びガバナンス責任者の責任
経営陣は、フランスの会計原則に準拠した財務書類を作成し適正に表示する責任を有し、また、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために経営陣が必要と判断した内部統制についても責任を有している。
財務書類を作成するにあたり、経営陣は、会社が継続企業として存続する能力があるかどうかを評価し、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示し、また、会社の清算若しくは事業停止が見込まれる場合を除き、継続企業の前提に基づいて財務書類を作成する責任を有している。
監査委員会は、財務報告プロセス、内部統制及びリスク管理システムの有効性の監視、該当がある場合は会計処理及び財務報告手続に関する内部監査について責任を有する。
財務書類は、取締役会により承認されている。
財務書類監査に対する法定監査人の責任
目的及び監査アプローチ
私どもの役割は、財務書類に関する監査報告書を発行することである。私どもの目的は、全体としての財務書類に、重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ることにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるが、職業的専門家の基準に準拠して行った監査が、重要な虚偽表示を常に発見することを保証(guarantee)するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬から発生する可能性があり、個別に又は集計すると、当該財務書類の利用者が行う経済的な意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
フランス商法(Code de commerce)第L.821-55条に記載されている通り、私どもの法定監査には、会社の健全性の保証又は会社の運営管理に関する品質保証は含まれていない。
フランスで適用されている職業的専門家の基準に基づいて実施した監査を通じて、法定監査人は職業的専門家としての判断を行い、さらに以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による財務書類の重要な虚偽表示リスクを識別、評価し、当該リスクに対応した監査手続を立案、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、取引等の記録からの除外、虚偽の陳述、又は内部統制の無効化が伴うためである。
・ 状況に応じて適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を理解する。ただし、これは、内部統制の有効性に対する意見を表明するためではない。
・ 財務書類において経営陣が採用した会計方針の適切性、並びに経営陣によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する開示の妥当性を評価する。
・ 経営陣が継続企業を前提として財務書類を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、会社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうかを評価する。この評価は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいている。ただし、将来の事象や状況により、会社は継続企業として存続できなくなる可能性がある。法定監査人が重要な不確実性が認められると結論づける場合は、監査報告書において財務書類の関連する開示に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務書類の開示が提供されない若しくは不十分である場合は、財務書類に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
・ 財務書類の全体としての表示を評価すること、また、当該財務書類が基礎となる取引や事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査委員会への報告
私どもは、特に監査範囲及び実施した監査プログラムの内容、並びに監査結果を記載した報告書を監査委員会に提出する。私どもはまた、私どもが識別した会計処理及び財務報告手続に関する内部統制の重要な不備があれば、当該事項も報告する。
私どもが監査委員会に提出する報告書には、私ども職業的専門家としての判断により、当期の財務書類監査の最も重要な事項であることから監査上の主要な検討事項とした、重要な虚偽表示のリスクが含まれている。私どもにはこれらの事項について本報告書に記載する義務がある。
私どもはまた、規則(EU)第537/2014号の第6条に規定されている宣誓書も監査委員会に提出している。この宣誓書は特にフランス商法(Code de commerce)第L.821-27条から第L.821-34条及びフランスにおける法定監査人の倫理規定(Code de déontologie)に規定されているフランスで適用される規則の意味における私どもの独立性を確認するものである。私どもは、必要に応じて、私どもの独立性に影響を与えると合理的に考えうるリスク及びその防止措置について監査委員会と協議を行う。
| パリ・ラ・デファンスにおいて、2026年3月4日 | |||
| 法定監査人 | |||
| カーペーエムジェー エス ア | デロイト・エ・アソシエ | ||
| ジャック・ピエール | グレゴワール・メヌー | クリストファー・パトリエール | アンブロワーズ・デプイイ |
| パートナー | パートナー | パートナー | パートナー |
| (※)上記は、フランス語で作成された監査報告書の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解又は意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。 |