| 【表紙】 | |
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| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2020年6月23日 |
| 【事業年度】 | 2019年度 (自 2018年12月1日 至 2019年11月30日) |
| 【会社名】 | ゴールドマン・サックス・インターナショナル (Goldman Sachs International) |
| 【代表者の役職氏名】 | マネージング・ディレクター マリリン・ステファニー・ジュリエット・メルツ (Maryline Stephanie Juliette Mertz, Managing Director) |
| 【本店の所在の場所】 | 英国 EC4A 4AU ロンドン シューレーン 25 プラムツリー・コート (Plumtree Court, 25 Shoe Lane, London EC4A 4AU, United Kingdom) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁 護 士 庭 野 議 隆 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03(6775)1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁 護 士 福 田 淳 同 柴 田 育 尚 同 梶 谷 裕 紀 同 須 藤 綾 太 同 髙 山 大 輝 同 宮 崎 太 郎 同 垣 下 沙 織 同 原 口 恵 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03(6775)1000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当なし |
(注1) 本書における「GSI」、「当社」、「発行会社」および「我々」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ゴールドマン・サックス・インターナショナルを指す。本書における「ゴールドマン・サックス」および「GSグループ」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)およびその連結子会社を指す。
(注2) 本書において、別段の記載がある場合または文脈により別意に解すべき場合を除き、「米ドル」、「ドル」または「$」とはアメリカ合衆国の法定通貨である米ドルを意味し、「円」または「¥」とは日本の法定通貨である日本円を意味する。
(注3) 本書において便宜上、一部の財務データは米ドルから日本円へと換算されている。別段の記載がある場合を除き、それらの換算は、2020年4月10日現在の株式会社三菱UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=108.61円の換算率で計算されている。当該換算は、当該日において当該換算率もしくはその他の換算率で米ドルが換算できた可能性があるか、または当該換算率が当該日以降変更されていないという表明ではない。
(注4) 本書中の表において計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社に適用される主な法的枠組は、2006年英国会社法(「2006年会社法」)である。2006年会社法は、2006年11月8日に国王の裁可を取得し、段階的に発効した。2006年会社法は、2009年10月1日から全面施行され、同法は1985年英国会社法(「1985年法」)に代わるものである。2009年10月1日より前に設立された会社については、一定の経過規定が設けられており、これらの会社に対しては、2006年会社法は異なる態様で適用される。
以下は、当社のような会社に適用される2006年会社法の一部の規定を要約したものである。本項は、英国において当社に適用されるその他の主な法律(たとえば、1986年倒産法、金融サービス法およびコモンロー等)については検討しておらず、また、2006年会社法の規定に関する包括的な説明を行うことを意図するものでもない。
会社の種類
英国の会社法は、他の形態の法人も認めているが、2006年会社法に基づき設立可能な会社の主な形態は以下のとおりである:(a)公開株式会社(public companies limited by shares)、(b)非公開株式会社(private companies limited by shares)、(c)非公開保証有限会社(private companies limited by guarantee)、および(d)無限責任会社(unlimited companies)。無限責任会社の会社形態は非公開のみが認められている。
当社は、1988年6月2日に、1985年法に基づく非公開株式会社として設立された。当社は、1994年2月25日、無限責任会社として再登記された。
1986年倒産法の重要な非適用事項に従うことを条件として、当社(無限責任会社である)が清算する場合、現存する株主および清算開始前の1年以内に株主であった人はすべて、当社の債務および負債ならびに清算の経費の支払、ならびに出資者間での権利の調整に十分な金額を当社の資産に出資する義務がある。
基本定款(Memorandum of Association)
各会社は、基本定款を制定しなければならない。2006年会社法においては、基本定款には、引受人が2006年会社法に基づき会社を設立することを希望し、そして会社の株主になること(株主資本を有する会社の場合は、少なくとも1株を引き受けること)に同意する旨が記載される。
2009年10月1日より前に設立された会社については、それらの基本定款の規定のうち、上記に該当しない商号、会社の責任、会社の目的、登録事務所が所在する国および株式資本の内容といった事項は、通常定款の規定として扱われている。2011年5月17日の書面による決議により、当社はその通常定款から、2006年会社法の効力発生以降、2011年5月17日まで通常定款の規定として扱われてきたすべての不必要な基本定款の規定を削除した。
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通常定款(Articles of Association)
各会社は、通常定款を制定しなければならない。2006年会社法の要件に従い、通常定款には、会社の社内的事項を規律する規則、およびその他広範にわたる事項について定める規則が含まれる。これらには、通常以下が含まれる。
(a)会社の株式に付随する権利および義務に関する事項(株主総会における議決権の行使および株主総会の開催に関する事項を含む)
(b)取締役に関する事項(取締役の員数、権限および職務(借入権限を含む)、報酬、費用および利益、利益相反の宣言および承認に係る手続、選任および解任の手続ならびにそれらの手続に関する事項を含む)
(c)配当の宣言および支払
定款は、会社とその各株主の間の契約を構成し、これらの変更は、株主の特別決議によってのみ行うことができる(2006年会社法、または定款中で固定化(entrenchment)について特別に規定している場合、それらを条件とする)。
2006年会社法に基づき制定された規則である、英国2008年モデル定款会社規則(SI 2008/3229)は、非公開株式会社、非公開保証有限会社および公開会社の通常定款のモデル様式を3つ定めている。これらは、2006年会社法に基づき設立されたこれらの形態の会社の通常定款の標準様式となるが、これらを全く採用せずに独自に策定した定款を使ってもよく、またはこれらに変更を加えて採用することもできる。無限責任会社についてはモデル定款は制定されていない。
報告書および財務書類
会社は、有限責任会社であるか無限責任会社であるかを問わず、会社の取引を表示および説明し、いかなる時にも会社の財政状態を合理的な正確さをもって開示し、かつ、作成を要求されるすべての財務書類が2006年会社法を遵守するものであることを取締役会が確保する上で、十分な会計帳簿を保持することを2006年会社法によって義務づけられている。会社の取締役会は、事業年度毎に、2006年会社法の規定に従って、貸借対照表、損益計算書および注記から成る財務書類を作成しなければならない。
会社の取締役会は、事業年度毎に、取締役報告書(directors' report)を作成しなければならない。かかる報告書の内容は、とりわけ、2006年会社法の規定により定められている。2006年会社法の2013年戦略報告書(strategic report)および取締役報告書規則(SI 2013/1970)により、2013年9月30日以降に終了する事業年度に関して会社の取締役報告書の内容変更が導入された。その結果、事業に関する報告の作成の要件は同規則により廃止され、小会社を除く会社は、(取締役報告書だけでなく)単体で戦略報告書を作成することが必要となった。取締役報告書の内容もまた、会社の規模によって異なる。たとえば、小会社は、上場しているか否かを問わず、取締役報告書に関する小会社の免除の利益を受けることができる。2018年会社(諸報告)規則の制定により、法定基準を満たす大会社は、2020年度の取締役報告書に以下を含む新規の報告を盛り込むことが求められる。
(a)当該事業年度において、取締役による主要な決定が供給者、顧客およびその他の主要な利害関係者と当該会社との取引関係を発展させる必要性を考慮してどのように行われたかを詳細に記載した、取引関係の発展についての報告。
(b)当該事業年度において、取締役がどのようにして社員と関与したか、および取締役が行った主要な決定において、どのように社員の利益が考慮されたかを詳細に記載した、社員エンゲージメントについての報告。
戦略報告書については、会社、パートナーシップおよびグループ(会計および非財務的報告)規制2016により、非財務的情報に関する報告を盛り込むことが義務づけられた。これには、環境、会社の社員、社会、人権の尊重ならびに腐敗防止および贈収賄防止に関連する情報が含まれる。法定基準を満たす大会社は、2020年度の戦略報告書に以下の報告を盛り込むことも求められる。
(a)取締役が決定を行うにあたってどのように利害関係者の利益を考慮したか、およびかかる決定の長期的結果についてどのように検討したかを詳細に記載した、利害関係者の利益および意思決定についての報告。
(b)いかなるコーポレート・ガバナンス・コードがどのようにして適用されたか、およびかかるコードの特定の部分に準拠しなかった理由(もしあれば)を詳細に記載した、コーポレート・ガバナンスについての報告。当該会社がガバナンス・コードを適用していない場合、報告にはガバナンス・コードを適用しない理由および当該会社における所定のガバナンスに関する取決めの説明を詳細に記載するものとする。
会社の監査人は、とりわけ2006年会社法に従った、会社の株主に対する会社の年次財務書類に関する報告書を作成しなければならない。監査人は、年次財務書類が、当該事業年度末現在の会社の(または(該当する場合)グループの)状況および当該事業年度の損益について真実かつ公正な概観を与えているかどうか、当該財務書類が関連する財務報告に係る枠組に従って適正に作成されているかどうか、ならびに2006年会社法の要件に従って作成されているかどうかについての自己の意見を同報告書に明確に記載しなければならない。監査人は、当該事業年度に係る取締役報告書に記載の情報が当該事業年度に係る財務書類と整合しているかどうかを検討し、その点に関する自己の意見をその報告書に記載しなければならない。
年次財務書類は、戦略報告書、取締役報告書、取締役報酬報告書(ただし、上場会社の場合であり、当社は該当しない)および当該財務書類に対する監査人の報告書と共に、株主総会において会社に提出されなければならず、当該財務書類等が会社に提出される株主総会の21日前までに、とりわけ会社の各株主に送付されなければならない。公開会社の場合(当社は該当しない)、財務書類は株主総会において会社に提出されなければならず、当該事業年度末から6ヶ月以内に会社登記官に送達されなければならない。発行する有価証券がロンドン証券取引所のメインマーケットまたは欧州経済領域(「EEA」)の他の規制市場において取引可能な会社の場合、財務書類は当該事業年度末から4ヶ月以内に公表されなければならない。
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株式資本および種類株式
会社の発行済株式資本は、会社が発行し、実際に引き受けられた株式数である。たとえば保証有限会社のように、すべての会社が株式資本を有するとは限らない。会社の各種類株式に付随する権利は、会社の通常定款に規定される。種類株式の権利については制限はなく、無限の異なる形態をとることができる。慣例上の種類分けおよび通常使用される株式の種類は:(a)普通株式、(b)優先株式、(c)償還株式、(d)転換株式、および(e)後配株式である。会社の株式に付随する議決権は、通常、株主総会でその権利を行使する方法と共に、会社の通常定款に定められている。
株式の発行および新株引受権
株式資本の種類が1種類のみの非公開会社の取締役会は、同種の株式の割当を行うにあたり、株主による授権を必要としない。しかし、2種類以上の株式を発行している非公開会社および公開会社においては、取締役会は、2006年会社法に基づき、新株発行に関して会社の通常定款の規定または株主の通常決議により授権されていなければならない。2006年会社法はまた、現金の払い込みに対する新株発行に際し、株主の新株引受権を定めている(ただし、株式等その他の対価に対する新株発行の場合は認められない)。会社が現金と引き換えの新株割当を予定する場合、会社はまず第一に既存の株主に対して、それら株主が保有する株式数の割合に応じてこれら新株の割当を受ける権利を与えなければならない。しかし、新株引受権は、会社の株主の特別決議によって適用を排除することができ、非公開会社の場合には、通常定款の規定により適用を排除することができる。
株主:年次株主総会
公開会社は、その事業年度終了から6ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されている非公開会社(すなわち、EEAの規制市場においてその株式の取引が認められている会社)は、その各事業年度終了の翌日から起算して9ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されていない非公開会社については、当該会社の通常定款に別段の定めがない限り、年次株主総会の開催を義務づける法律上の要件はない。2006年会社法は、年次株主総会で取り扱われるべき議題を特定しておらず、また議題の制限もしてない。
年次株主総会の招集通知は、送達の日と総会の日の間が少なくとも中21日間となるように行われなければならないが、同総会に出席し、議決権を行使する権利を有する者全員がこれより短い期間の通知に同意する場合は、この限りではない。
株主:株主総会
年次株主総会を除くすべての株主の総会は、株主総会である。通常、株主総会の法定の最短の通知期間は、中14日間である。
株主総会に参加し、議決権を行使する権利が付与された全株式の額面価額の90パーセント以上(非公開会社の場合)または95パーセント以上(公開会社の場合)を保有する株主の同意があれば、株主総会の通知期間をさらに短くすることができる。通常定款によって、より長い通知期間を定めることもできる(ただし、通常定款によって、より短い通知期間を定めることはできない)。
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株主:株主総会における議事の進行および議決権の行使
株主総会の定足数は、会社の通常定款において定められる。定足数を満たすためには各種類株式の株主の出席を必要とする特別の種類株式に関する権利が存在していない限り、あるいは会社が一人会社でない限り、通常、定足数は株主2名である。
2006年会社法の下では、株主総会に出席し議決権を行使する権限を有する株主はいずれも代理人(株主である必要はない)を選任し、当該代理人に当該株主に代わり株主総会において出席、発言および議決権の行使を行わせることができる。株主は、代理人を選任できる権限について知らされていなければならない。会社による総会の招集通知の発送と併せて、株主に対して委任状が提供される。委任状が有効となるためには、該当する総会(またはその延会)の少なくとも48時間前までに委任状が返送されていなければならない。
投票(すなわち投票用紙による投票であり、通常本人がまたは代理人により出席している各株主が保有株式1株につき1つの議決権を有する)が要求されていない限り、株主総会における決議に対する議決権の行使は、挙手により行われる。定款に別段の定めがない限り、本人が出席している各株主および株主が適式に選任した各出席代理人は、出席株主または委任した株主が保有している持分にかかわらず、挙手により1つの議決権を行使できる。
株主:株主による承認
2006年会社法が規定する決議方法は、出席株主(本人または代理人による)の過半数の同意および議決権行使を必要とする通常決議、ならびに出席株主(本人または代理人による)の75パーセント以上の同意および議決権行使を必要とする特別決議の2種類である。
2006年会社法は、株主総会開催に代わるものとして、非公開会社による書面による決議の手続について定めている。2006年会社法は、書面による決議は、通常決議の場合は株主の過半数が同意した場合、特別決議の場合は株主の75パーセント以上が同意した場合可決が可能であると定めている。書面による決議は、可決された場合、株主総会で可決された決議と同じ効力を有する。
2006年会社法は、公開会社が書面による決議を行うことを認めていない。
配当
配当とは、会社の税引後利益の株主への分配である。会社が行う配当支払のうち、最も一般的なものは、最終および中間配当である。最終配当は、1年に1度支払われ、年次財務書類が作成された後に計算される。一方、中間配当は年度を通じていつでも支払うことができ、会社の年次収益が確定される前に計算される。定款には会社による配当の宣言と支払に関する明確な規定が通常含まれているが、2006年会社法は配当の宣言は誰が行うのか規定しておらず、特に株主総会において株主が宣言する配当(最終および中間いずれについても)について要件を定めていない。したがって、会社の定款にこの点の定めがない場合、取締役会は、配当の宣言について株主総会で株主の承認を受けることなく、すべての配当(最終および中間)を宣言する権利を有することとなる。しかしながら、標準的な慣習においては、取締役会は中間配当を宣言し、支払うことができる一方で、最終配当については取締役会が提言を行うが、配当宣言は株主が株主総会において行うこととなっている。
配当の支払を提言または宣言するにあたり、取締役は、それらのコモンローおよび衡平法上の義務ならびに2006年会社法に基づく法令上の義務を考慮しなければならず、とりわけ、その権限の範囲で行為する義務、会社の成功を推進する義務ならびに相当な注意、能力発揮および努力を行う義務を考慮しなければならない。取締役は、会社の最善の利益を全般的に考慮しなければならず、仮に慎重さに欠けた方法で配当の支払を行った場合、責任を問われる可能性がある。取締役会は、収益の一部を準備金として(たとえば将来の収益が少なかった年度の配当に充てるために)確保しておくことができる。さらに、配当を宣言するためには、会社は分配可能な準備金を有していなければならず、会社の分配可能な利益を上回る額の配当といった、2006年会社法に反する配当の支払を取締役が承認した場合、当該取締役は法律上およびコモンロー上の義務に違反している可能性があり、当該取締役が株主でなくても、会社に対して個人的に補填を行う義務を負う場合がある。
経営および運営
2006年会社法の下においては、非公開会社は少なくとも1名、公開会社は少なくとも2名の取締役を置かなければならない。この規定に従うことを条件として、定款には、取締役の最大または最低員数を定めることができる。取締役は業務執行取締役(任用契約に基づく)または非業務執行取締役のいずれかであり、様々な役務および義務を果たす。法人取締役も認められているが、取締役のうち少なくとも1名は個人でなくてはならない。会社の取締役の年齢の下限は16歳である。年齢の上限は定められていない。外国人取締役に関する制限は設けられていない。
取締役の義務
2006年会社法は、取締役が会社に対して負う義務に関する法定の規定をすべて列挙している。取締役の法定の義務は以下のとおりである。
(a)会社の設立憲章により付与された権限の範囲内で行為する義務
(b)株主全体の利益のために会社の成功を推進する義務
(c)独立して判断する義務
(d)相当の注意、能力発揮および努力を行う義務
(e)利益相反を回避する義務
(f)第三者から利益の供与を受けない義務
(g)予定されている会社との取引に対する利害関係を開示する義務
これらの義務は、会社の取締役全員に適用される。ただし、ここに列挙された法定の義務は、会社の取締役として取締役が負う可能性があるすべての義務を網羅してはいない。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
下記は、本書の日付現在において効力を有している当社の通常定款の規定の一部の要約である。下記は通常定款の一部の規定の要約にすぎず、詳細については当社の2019年10月16日付通常定款に定められている。
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取締役
当社の取締役は、当社の日々の事業経営について責任を負っている。この目的のため、取締役は当社のすべての権能を行使することができる。取締役は、自らに付与された権能を、取締役が適切と考える人または委員会に対して、取締役が適切と考えるあらゆる方法(委任状によるものを含む)および条件で委任することができる。取締役または取締役の授権に基づき行為する人は随時、取締役が随時決定する期間中、取締役が随時決定する条件で、取締役が随時決定する権能を付与して、1名または複数の当社の代表者を選任して当社の事業またはその1つまたは複数の部門の経営を支援させることができる。取締役会の決議または取締役会の授権に基づき行為する人の決定によって、付与された肩書きを有する人をいつでも解任することができる。
当社が株主総会において(通常決議により)別段の決定を下さない限り、取締役の員数は、1名以上とし、上限は設けない。いずれの取締役も、取締役に通知を行うことにより、または会社の秘書役(該当する場合)にかかる通知を行う権限を付与することにより、取締役会を招集することができる。取締役は、いずれの取締役会または取締役の委員会においても、そしていずれの決議に際しても議決権を行使することができると共に、定足数に参入され、いずれの意思決定にも参加することができる。これは、かかる意思決定に当該取締役が(直接・間接を問わず)利害または責務(種類を問わず、また、当社の利益に反するか否かにかかわらず)を有する事項に(形式を問わず)関係または関連するかどうかにかかわらない。取締役がかかる決議に際して議決権を行使する(またはかかる意思決定を行い、もしくは意思決定に参加する)場合、当該取締役の議決権は算入され、当該取締役は定足数に算入されるものとする。取締役会の決定により別段の定めがなされない限り、取締役会の定足数は1名とする。
取締役が自己の利害関係の性質および範囲を開示していることを条件として、またはかかる利害関係が定款に従い開示されたとみなされたことを条件として、取締役は、
(a)当社が当事者となるか、当社がその他の方法により利害関係を有する取引または取決めの当事者となるか、その他の方法により利害関係を有すること、
(b)当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人の取締役、その他の役員もしくは従業員となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人との間の取引もしくは取決めの当事者となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人に対してその他の方法により利害関係を有すること、
(c)自ら、または自己が利害関係を有する企業を通じて、当社、グループ会社またはグループ会社が利害関係を有する法人のために、その専門能力において行為すること(ただし、監査人としての行為を除く)、ならびに
(d)取締役会が決定するところにより、取締役と兼務して当社における他の役職(監査人を除く)に就くこと
ができる。また、(ⅰ)当該取締役は、自己の役職またはそれによって生じた信認関係を理由として、当該取締役またはその他の人が、かかる役職もしくは雇用関係によって、かかる取引もしくは取決めによって、専門能力において行為することによって、またはかかる事業もしくは法人に対する利害関係によって得る報酬またはその他の利益について、当社に対し責任を負わないものとし、(ⅱ)かかる取引または取決めはいずれも、かかる利害関係または報酬もしくはその他の利益を理由として回避されなくてはならないものではなく、さらに(ⅲ)かかる報酬またはその他の利益を受領することは、2006年会社法第176条に基づく義務違反を構成しないものとする。
株式および分配
取締役会は、新株引受権を付与しない形(すなわち、下記の割り当て等において既存株主にその持株数に応じて比例案分した株式先買権を付与しない形)で当社の株式を割り当て、またはそれらの株式を引き受ける権利を付与し、もしくはいずれかの有価証券をそれらの株式に転換する権利を付与するために、当社のあらゆる権限を行使することができる。定款の定めに従うことを条件として、ただし、既存の株式に付与された権利をさらに損なうことなく、当社は、当社の通常決議により決定される権利または制限を付した追加の種類株式を発行することができる。かかる決議が可決されていない場合、またはかかる決議によって特別の規定が設けられない場合は、取締役会の決定による。当社は、当社または保有者の選択により償還可能なまたは償還義務がある株式を発行することができる。取締役会は、かかる株式の償還の条件および方法を決定することができる。
取締役会は、以下のいずれかの条件が満たされない場合にのみ、当社における株式の譲渡の登録を拒否する裁量を有するものとする。
(a)当該譲渡が、関連する株券および譲渡人が当該譲渡を行う権利を有することを証明するための取締役会が合理的に要求することのある他の証拠と共に、当社の登録事務所または取締役会が指定する他の場所に申し出られること
(b)当該譲渡が1種類の株式のみに関すること
(c)当該譲渡が4名以内の譲受人に対するものであること
配当および分配
当社は、通常決議により配当を宣言することができる。取締役会は、自らが判断した場合、中間または最終配当を宣言し、支払う権限を有しており、かかる配当は、当該配当の宣言または支払の決議または決定がなされた日現在の各株主の保有株式を基準に支払われる。
支払期限後12年間請求されなかった配当の権利は失効し、当社に返還される。
定款の定めに従うことを条件とし、かつ、当社の通常決議により承認された場合、取締役会は、当社の利益のうち、優先配当の支払に使用しなくてもよい金額または当社の資本剰余金もしくは資本償還準備金の残高を資本化することができ、当該金額を、配当によって分配されていたとしたら受け取る権利を有していたであろう者に割り当てることができる。
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株主および総会
年次株主総会は、中21日間以上の通知期間を設けて招集される。その他すべての総会は、中14日間以上の通知期間を設けて招集される。当該招集通知には、総会が開催される場所、日時、および議題を記載するものとする。年次株主総会の招集通知には、年次株主総会である旨を記載するものとし、特別決議を行うための総会の招集通知には、当該決議を提案する意図および決議の文言を記載しなければならない。
2【外国為替管理制度】
随時効力を有する一定の経済的制裁および2009年英国銀行法(「銀行法」)(および銀行法に基づく二次的法律)の規定を除き、現在、当社の債務証券の英国非居住者である保有者に対する利息および元本の支払を制限するような英国の外国為替管理制度は存在しない。
3【課税上の取扱い】
(1)【英国の租税制度】
以下は、(ⅰ)当社のシリーズBプログラムまたは(ⅱ)当社のシリーズKプログラムのいずれかに係る一般社債要項に基づき社債として当社が発行する有価証券(あわせて「本プログラム社債」)の元利金の支払に関する本書の日付現在の英国の源泉徴収課税制度の概要である。以下においては、本プログラム社債の取得、保有、処分または放棄に係るその他の英国税務上の側面については触れておらず、また本プログラム社債以外の有価証券の取扱いについても触れていない。本プログラム社債の発行および引受、本プログラム社債の購入、処分または決済等の本プログラム社債に関する取引は、購入予定者に対して、英国税務上の影響(譲渡税および本プログラム社債についてなされる支払からの英国の租税のためのまたは英国の租税を理由として行われる可能性のある源泉徴収または控除を含むが、これらに限定されない)を及ぼす可能性がある。かかる税務上の影響は、特に投資予定者の地位や、価格決定追補書類に定める特定の本社債に係る条件等に左右される。本項は、英国歳入関税庁(「歳入関税庁」)の現行の法律および実務に基づいており、これらは場合により遡及的効力をもって変更される可能性がある。以下の記述はもっぱら本プログラム社債の絶対的な受益権者である者の税務ポジションに関するものである。関連価格決定追補書類に定めるあるシリーズの本プログラム社債の特定の発行条件は、当該シリーズのまたはその他のシリーズの本プログラム社債の税務上の取扱いに影響を及ぼす可能性がある。以下の記述は一般的な指針であり、慎重な取扱いを要する。また、税務上の助言として記載されたものではなく、購入予定者に関係する可能性のある税務上の考慮事項を網羅することを意図したものでもない。
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A. 社債-発行会社による利払いに対する英国源泉徴収税
1. 1年未満の満期期間にて発行された(かつ、本プログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき発行されたのではない)本プログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能である。
2. 1年以上の満期期間にて(または、本プログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき)発行された本プログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能であるが、当社が2000年金融サービス市場法の趣旨において認可されており、今後も認可を維持し、当社の事業の全部または主要部分が、現在および今後も、本人として金融商品(2007年所得税法第885条に定めるところによる)を取引することによって構成され、かつ、当該支払がかかる事業の通常の営業過程において行われることを条件とする。歳入関税庁公表のガイダンスに基づき、利息は、当該利息を生じる取引の特性が主に英国の租税を回避することを目的としている場合を除き、一般に通常の営業過程において支払われたものと認められると理解されている。
3. 他のすべての場合においては、本プログラム社債に係る利息は、基本税率(現在20パーセント)の英国所得税を控除した上で支払われることとなるが、適用ある二重課税防止条約の規定に基づき歳入関税庁の指示に従い利用可能な減税措置または適用されるその他の免税措置に従うことを前提とする。
B. 捺印証書に基づく支払
当社が捺印証書に基づき行う支払は、上記の英国源泉徴収税の免除を受けることはできない。
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**
C. 英国源泉徴収税に関するその他の規則
1. 本プログラム社債が、プレミアムを上乗せした価格で償還されるか、またはその可能性がある場合、かかるプレミアム部分は利息の支払を構成する可能性がある。利息の支払は上記の英国源泉徴収税の適用を受ける。
2. 利息が英国所得税を控除された上で支払われた場合、英国の居住者でない社債権者は、適用ある二重課税防止条約に該当する規定がある場合、控除された租税の全部または一部の還付を受けることができる場合がある。
3. 本英国税制セクションにおいて「利息」という場合、英国税法上の理解に基づく「利息」を意味する(一定の場合は割引を含む)。上記の記述は、その他の法律に基づく「利息」もしくは「元本」の異なる定義または本プログラム社債もしくは関連書類の条件により定められる異なる定義を考慮していない。本社債に係る支払が、英国の税務上利息を構成しない場合(または利息として取り扱われない場合)において、支払が英国を源泉とするときは、かかる支払が英国の税務上、たとえば年次支払金、マニュファクチャード・ペイメント、貸料または使用料を構成する(またはそのように取り扱われる)のであれば、かかる支払は英国源泉徴収税を課される可能性がある。ただし、上記Aに記載の免除はこの場合は適用されない可能性がある。かかる支払が英国源泉徴収税の課税対象である場合(特に本プログラム社債の価格決定追補書類に定める条件等によって判断される)、かかる支払は、英国の租税の控除(源泉徴収税率は、支払の性質によって異なる)を受けた上でなされる可能性がある。ただし、適用される源泉徴収税の免税措置および適用ある二重課税防止条約の規定に基づき利用可能な減税措置に従うことを前提とする。
4. 上記の英国源泉徴収税の課税見解に関する記述は、当社の代位が行われないことを前提としており、かかる代位による税務上の影響については考慮していない。
(2)【日本の租税制度】
日本の租税
(a) 社債の利息に対する課税
日本国の居住者または日本国の法人が支払を受ける社債の利息は、日本国の租税に関する現行法令の定めるところにより一般的に課税対象となる。
日本の居住者が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の居住者の源泉徴収税率 | |
|---|---|---|
| 2016年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* + 地方税5% | |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% + 地方税5% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
さらに、日本国の居住者は、申告不要制度または申告分離課税を選択することができ、申告分離課税を選択した場合には以下の税率が適用される(ただし、外国で徴収された税額がある場合には、その金額は一定の範囲内で日本における課税額から控除される)。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の居住者に対する課税率 | |
|---|---|---|
| 2013年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* + 地方税5% | |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% + 地方税5% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
日本国の法人が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の法人の源泉徴収税率 |
|---|---|
| 2016年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
日本国の法人の場合、源泉徴収された所得税の額は、それぞれ、当該年度にかかる法人税の額から控除することができる。
(b) 一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益に対する非課税措置
一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益については、一定の要件を満たす場合に、日本国の所得税および法人税が非課税とされる。
(c) 社債の譲渡によって生じる所得
社債の譲渡によって生じる所得については、その譲渡人が日本の法人である場合は益金となる。譲渡人が日本の居住者である場合には、社債の譲渡によって生じる所得については20.315パーセント(2038年1月1日以降は20パーセント)の税率による申告分離課税の対象となる。
4【法律意見】
当社の法律顧問であるアシャースト・LLPは、法律意見書記載の日付時点における次の趣旨の法律意見書を2020年6月23日付で提出している。
(1) 当社は、1985年英国会社法に基づき適法に設立され1994年2月25日に無限責任会社として再登記されている。
(2) 彼らの知りかつ信ずるところによれば、本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「1 会社制度等の概要」および「2 外国為替管理制度」と題する項の内容は、イングランド法に関する記述を構成する限り、すべての重要な点において真実かつ正確である。
(3) 本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「3 課税上の取扱い (1)英国の租税制度」と題する項の内容は、それらの記述が英国の税法に関する事項の概要を述べる意図である限りにおいて、当該事項の適正な概略である。彼らは、本有価証券報告書の上記の項目に明確に記されているものを除き、いずれの英国の課税上の影響についても、いかなる意見も申し述べることを依頼されておらず、またいかなる意見も表明していない。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
| (単位:百万ドル) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 2019年11月30日に 終了した期間 | 2018年11月30日に 終了した期間 | 2017年12月31日に 終了した期間 | 2016年12月31日に 終了した期間 | 2015年12月31日に 終了した期間 | |
| 営業利益 | 2,656 | 3,259 | 2,389 | 2,280 | 2,939 |
| 税引前利益 | 2,426 | 3,030 | 2,091 | 1,943 | 2,661 |
| 当期純利益 | 1,802 | 2,198 | 1,557 | 1,456 | 2,308 |
| 2019年11月30日現在 | 2018年11月30日現在 | 2017年12月31日現在 | 2016年12月31日現在 | 2015年12月31日現在 | |
| 固定資産 | 409 | 315 | 210 | 140 | 12 |
| 流動資産 | 1,040,845 | 886,652 | 939,863 | 934,129 | 850,219 |
| 株主持分合計 | 34,248 | 33,917 | 31,701 | 27,533 | 26,353 |
2【沿革】
沿革および発展
正式名称、登記地、登記番号および設立日
GSIは、「トラシェルフコー・リミテッド(Trushelfco Limited)」(番号1266)の商号で1988年6月2日に設立された英国会社である。GSIは、1988年9月21日に「ゴールドマン・サックス・インターナショナル・リミテッド(Goldman Sachs International Limited)」に商号変更し、1994年2月25日、イングランドおよびウェールズの非公開の無限責任会社として英国の会社登記官に対して再登記された(登記番号02263951)。これ以前は、「ゴールドマン・サックス・インターナショナル・リミテッド(Goldman Sachs International Limited)」の商号で有限責任会社として登記されていた。GSIは、英国の健全性監督機構(「PRA」)により認可され、英国の金融行為監督機構(「FCA」)およびPRAの規制対象となっており、また、英国の2000年金融サービス市場法(「FSMA」)に基づく認可業者(authorised person)であり、それらの規則に従わなくてはならない。GSIおよびその関係会社の一部は、様々な取引所の会員であり、ロンドン証券取引所およびロンドン国際金融先物取引所の規則等、それら取引所の規則に従わなくてはならない。GSIの関係会社の一部もまた、FCAおよびPRAの規制対象となっている。
登記上の事務所
GSIの登記上の事務所の所在地は英国 EC4A 4AU ロンドン シューレーン 25 プラムツリー・コート(Plumtree Court, 25 Shoe Lane, London EC4A 4AU, United Kingdom)であり、電話番号は+44 (0)20 7774 1000である。
正式名称および商号
GSIの正式名称および商号は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International)である。
3【事業の内容】
以下は、当社の2019年11月期アニュアル・レポートの抄訳である。
はじめに
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」または「当社」)は、世界中の顧客に対して幅広い金融サービスを提供している。当社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(「EMEA」)の顧客に金融サービスを提供するために、これらの地域全体にわたり数多くの支店および駐在員事務所を有している。
当社の主要な規制機関は、健全性監督機構(「PRA」)および金融行為監督機構(「FCA」)である。
当社の最終親会社かつ支配事業体は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)である。グループ・インクは、米国の連邦準備制度理事会(「FRB」)の規制対象である銀行持株会社であり、金融持株会社である。当社に関して、「グループ会社」とは、グループ・インクまたはその子会社のいずれをも意味する。グループ・インクは、その連結子会社と共に「GSグループ」を形成している。GSグループは、法人、金融機関、政府および個人を含む広範かつ多様な顧客層に対して幅広い金融サービスを提供している一流のグローバル投資銀行であり、証券会社であり、また投資運用会社でもある。GSグループの目的は、持続可能な経済成長および経済的機会を増進することである。GSグループの目標は、*ワン・ゴールドマン・サックス(One Goldman Sachs)*イニシアティブに反映されているとおり、GSグループの顧客を、事業分野および商品分野全般にわたり、よりアクセスが容易で包括的かつ効率的な方法で支援するために、GSグループの幅広いサービスおよび専門知識を提供することである。GSグループは、GSIを含む数多くの子会社を通じてEMEAにおけるプレゼンスを有している。
当社は、その顧客が選任するアドバイザーとなること、およびグローバル金融市場の主要な参加者となることを目指している。当社はまた、GSグループの一員として、日常的な業務の過程において、そのマーケット・メイキング業務および通常業務の一部として、関連会社との取引を行っている。当社は、その事業活動を4つの事業セグメントにより報告している。それらの事業セグメントは、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務ならびに投資運用業務である。
当社は、社員のプロ意識、卓越性、多様性、連携および高水準の商業倫理を育む労働環境を維持すべく努力している。当社は、顧客に対して素晴らしい成果をもたらすためには、最も能力が高い人員が必要であると認識している。性別、民族性、性的指向、バックグラウンド、文化および教育の観点から多様な労働力を有することにより、より良いアイディア、商品およびサービスの開発が確保される。ゴールドマン・サックスの人員、文化および多様性へのコミットメントに関する詳細については、当社のウェブサイトwww.goldmansachs.com/our-firm/people-and-culture参照。
「財務書類」への参照は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類」に記載されている監査済財務書類および取締役報告書への参照を意味する。
本アニュアル・レポートは、2019年11月30日に終了した12ヶ月間について作成されたものである。2018年に、当社は会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更し、2018年11月30日に終了した11ヶ月間についてアニュアル・レポートを作成した。そのため、本アニュアル・レポートに記載されている金額は、直接比較可能ではない。「2019年11月」への言及はいずれも、2019年11月30日に終了した12ヶ月間または文脈により当該決算日を指す。「2018年11月」への言及はいずれも、2018年11月30日に終了した11ヶ月間または文脈により当該決算日を指す。
別段の記載がない限り、本書に記載されているすべての金額は、英国において一般に公正妥当と認められている会計慣行(「英国会計基準」)に準拠している。当社は、米国において一般に公正妥当と認められている会計原則(「米国会計基準」)に準拠した決算書類も作成しており、これは、GSグループの連結財務書類に含まれている。
当社の金融リスク管理および資本管理に関して英国会計基準により要求される一定の開示は、2019年11月期アニュアル・レポートの戦略報告書におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されている。かかる開示は、監査済みとして特定されている。2019年11月期アニュアル・レポートの戦略報告書中のその他すべての情報は、未監査である。
GSIの業務は、(ⅰ)有価証券の引受・販売業務、(ⅱ)社債および株式ならびに米国以外のソブリン債およびモーゲージ証券の取引、(ⅲ)スワップおよびデリバティブ商品の締結、(ⅳ)M&A、(ⅴ)再編、私募ならびにリースおよびプロジェクト・ファイナンスに対するファイナンシャル・アドバイザリー・サービス、(ⅵ)不動産仲介および融資、ならびに(ⅶ)マーチャント・バンキングおよび株式仲介ならびにリサーチを含み、かつ、その収益はこれらに関して発生する。法人、金融機関、政府および個人投資家を含む世界中の広範かつ多様な顧客層に対して金融サービスが提供されている。
以下は、当社の2019年11月期アニュアル・レポートの抄訳である。
自己資本管理および規制上の自己資本
自己資本比率は、当社にとって非常に重要である。当社は、通常の業務状況とストレス下の状況の双方において、自己資本の適切な水準および構成を維持する上で有用となる枠組を示し、目的を定め、指針を示す総合的な資本管理方針を定めている。
自己資本管理(監査済)
当社は、現在および将来における当社の規制上の自己資本要件、当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスの結果、破綻処理資金モデルの結果、ならびに格付機関のガイドライン、事業環境および金融市況等のその他の要因を含む複数の要因を考慮した上で、当社の適正な自己資本の額および構成を決定する。
当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスには、社内で策定されたストレス・テスト、およびPRAの内部自己資本充実度評価プロセス(「ICAAP」)に基づき要求されるストレス・テストが組み込まれている。かかるプロセスは、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスクおよびその他のリスクを含む事業活動に関連する重大なリスクを特定および計測するようにも設計されている。当社は、強いストレス事由が生じた後でも当社の自己資本比率が適正な水準に保たれるように、十分な資本を維持することを目標としている。当社の自己資本比率の評価は、流動性比率の評価と共に検討され、当社の全社的なリスク管理の体制、ガバナンスおよび方針の枠組に統合される。
また、当社の総合的な資本管理方針の一環として、緊急時資本計画が維持されている。この緊急時資本計画は、認識された、または実際の資本不足を分析し、これに対処するための枠組を定めている。これには、資本不足の原因を特定することのほか、その緩和策および実行可能な方策を見極めることが含まれるが、これらに限定されない。緊急時資本計画は、危機発生期間中に従うべき適切なコミュニケーション手続(社内の情報伝達を含む)のほか、外部の利害関係者に対する適時のコミュニケーションについての概要も定めている。
規制上の自己資本(監査済)
当社は、EU資本要求指令(「CRD」)およびEU自己資本規制(「CRR」)において規定されている、EUの規制下にある金融機関に関する自己資本規制の枠組に服している。これらの資本規制は、概ねバーゼル銀行監督委員会(「バーゼル委員会」)による国際的な自己資本比率水準を強化した自己資本規制の枠組(「バーゼル3」)に基づいている。バーゼル委員会は、健全な銀行規制に係るグローバルな基準を設定する主要な機関であり、その加盟法域においては、同委員会の基準およびガイドラインに基づく規制が実施されている。英国によるEU脱退(「ブレグジット」)の移行期間中は、健全性規制に関するEUの現行の規則が引き続き当社に適用される。英国政府は、現行の健全性規則が2021年1月1日以降も引き続き適用されることを確保するための法律を採択している。
リスク・ベースの自己資本要件は、規制上の自己資本指標とリスク・ウェイト資産(「RWA」)を比較した自己資本比率である。普通株式等Tier1(「CET1」)資本比率とは、CET1資本をRWAで除した値である。Tier1資本比率は、Tier1資本をRWAで除した値である。総自己資本比率は、総自己資本をRWAで除した値である。
CET1資本、Tier1資本および総自己資本比率の要件(総称して「Pillar 1資本要件」)は、以下により補完される。
・CET1資本として認められる資本のみで構成される、RWAの2.5パーセントにあたる資本保全バッファー。同バッファーは、2019年1月1日までに段階的導入が完了した。
・過度の信用拡大に対抗することを目的とする最大2.5パーセントの(同じくCET1資本のみで構成される)カウンターシクリカル資本バッファー。同バッファーは、カウンターシクリカルバッファーを通知した法域に拠点を置く特定の種類の取引先に対する当社のエクスポージャーにのみ適用される。同バッファーは、2019年11月現在の当社のCET1資本比率要件に対し0.32パーセントの上乗せとなっている。当社に適用されるカウンターシクリカル資本バッファーは将来変更される可能性があり、その結果、当社のリスク・ベースの自己資本要件が変更される可能性がある。
・Pillar 2Aに基づく個別資本要件(Pillar 1では十分に把握できないリスクをカバーするための追加額)。PRAは、監督当局として当社のICAAPを定期的に審査し、それに基づきPRAはPillar 2Aに基づく個別資本要件に関する最終決定を下す。同個別資本要件は、会社が保持しているべきとPRAが考える資本の最低額に関する基準点における評価である。
2020年3月11日に、イングランド銀行は、英国のカウンターシクリカル資本バッファーを、2020年3月11日付で英国内の債務者と取引先に対する銀行のエクスポージャーの1パーセントから0パーセントに引き下げた旨を発表した。この料率は、最低2年間当社に適用される見込みであり、これにより当社のCET1資本比率要件は約0.20パーセント減少することとなる。
規制上のリスク・ベースの自己資本比率
下表は、当社のリスク・ベースの自己資本要件に関する情報を示したものである。
| 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |||
| CET1資本比率 | 8.8 | % | 8.1 | % |
| Tier1資本比率 | 10.7 | % | 10.1 | % |
| 総自己資本比率 | 13.4 | % | 12.7 | % |
上表において、リスク・ベースの自己資本要件は、PRAから受領したPillar 2A資本要件を組み込んだものであり、将来的に変更される場合がある。
PRAは、Pillar 2A資本要件に加え、ストレス下の市況において損失を吸収するために当社に必要であるとPRAがみなす自己資本を示す、フォワード・ルッキングな自己資本要件も定義している。同要件は、Pillar 2Bまたは「PRAバッファー」として知られており、上記の要件には反映されていない。
下表は、当社のリスク・ベースの自己資本比率に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | ||
| リスク・ベースの自己資本およびRWA | ||||
| CET1資本 | 24,082 | 23,899 | ||
| その他Tier1債 | 8,300 | 8,300 | ||
| Tier1資本 | 32,382 | 32,199 | ||
| Tier2資本 | 5,377 | 5,377 | ||
| 総自己資本 | 37,759 | 37,576 | ||
| RWA | 206,768 | 206,007 | ||
| リスク・ベースの自己資本比率 | ||||
| CET1資本比率 | 11.6 | % | 11.6 | % |
| Tier1資本比率 | 15.7 | % | 15.6 | % |
| 総自己資本比率 | 18.3 | % | 18.2 | % |
当社は、2019年11月期中および2018年11月期中、PRAにより設定された自己資本要件を満たしていた。
一定の健全性規則は、当社の監督当局により公表される追加のガイダンスおよび解説の対象となる。すべての資本、RWAおよび自己資本比率の見積りは、適用される規則についての現時点における解釈、予測および理解に基づいており、同規則の解釈および適用に関する当社の規制当局との協議次第で変更される可能性がある。
リスク・ベースの資本(監査済)
下表は、当社のリスク・ベースの資本に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 払込資本金 | 590 | 582 | ||
| 資本剰余金 | 5,196 | 4,864 | ||
| 利益剰余金 | 20,330 | 20,070 | ||
| その他の包括利益累計額 | (168 | ) | 101 | |
| 控除項目 | (1,866 | ) | (1,718 | ) |
| CET1資本 | 24,082 | 23,899 | ||
| その他Tier1債 | 8,300 | 8,300 | ||
| Tier1資本 | 32,382 | 32,199 | ||
| Tier2および総自己資本 | ||||
| 長期劣後ローン | 5,377 | 5,377 | ||
| Tier2資本 | 5,377 | 5,377 | ||
| 総自己資本 | 37,759 | 37,576 |
リスク・ウェイト資産
下表は、当社のRWAに関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 |
|---|---|---|
| 信用RWA | 106,329 | 107,554 |
| 市場RWA | 85,031 | 84,349 |
| オペレーションRWA | 15,408 | 14,104 |
| 合計 | 206,768 | 206,007 |
信用リスク
信用RWAは、エクスポージャー指標に基づき計算されており、その後リスク加重される。エクスポージャー額は、一般に以下に基づいている。
・オンバランスシート資産については、帳簿価額。
・オフバランスシート・エクスポージャー(コミットメントおよび保証を含む)については、信用相当値のエクスポージャー額は、各エクスポージャーの名目上の金額に信用換算係数を乗じて得られた値に基づき計算される。
取引先信用リスクは、信用リスク合計の構成要素であり、デリバティブ、証券金融取引および信用貸から生じる信用エクスポージャーを含んでいる。
市場リスク
トレーディング勘定のポジションは、市場リスクに係る自己資本要件を満たさなければならない。この要件は、規制当局により予め設定された水準か、または内部モデルのうちいずれかに基づいたものとなる。市場リスクに関する規制上の自己資本ルールは、会社がそのリスク・ベースの自己資本要件を算出するためにどの内部モデルを使用する場合であっても、事前にその規制当局から書面による承認を受けなければならないと定めている。
市場リスクに係るRWAは、エクスポージャー指標に基づき算出される。これには以下の内部モデルが含まれる。すなわち、バリュー・アット・リスク(「VaR」)、ストレス下におけるVaR(「SVaR」)、追加的リスク、および包括的リスク指標(PRAにおける全価格リスク指標に該当し、フロアが設定されている)である。VaRに関する情報については、本書第一部第3 3(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-市場リスク管理-リスク指標(監査済)」参照。また、CRRに基づく標準ルールも、一定の証券化・非証券化ポジションに関する市場リスクに係るRWAを算定するために、適用あるネッティング後のかかるポジションに対し規制当局により予め設定されたリスク加重要素を適用する方法で用いられる。市場リスクに係るRWAは、これらの各指標の合計に12.5を乗じた値である。
オペレーションリスク
当社のオペレーションリスクに係る自己資本要件は、現在、標準的手法に基づき計算されている。この標準的手法により、該当する会社はその業務を定められた8つの事業ラインまたは分類に分けることを要求されている。各事業ラインには、当該事業ラインの3年間の平均収益(ただし、特別利益といった一部の所定の項目は除外される)に適用されるベータ因子が割り当てられる。費用は計算に含まれない。個々の事業ラインの要件の合計に12.5を乗じることにより、オペレーションRWAの値が得られる。
集中リスク
CRRの下では、機関は、自らの大口エクスポージャーを監視・監督することが要求される。大口エクスポージャーの枠組は、単独の取引先または連結しているグループの取引先に対して過度に依存するリスクを制限するよう設計されている。すべての機関に適用される、単独の取引先または連結しているグループの取引先へのエクスポージャーに関する一般的な限度額が存在し、それは適格資本の25パーセントに設定されている。かかる枠組には、報告義務、ハード・リミットおよびトレーディング勘定の大口エクスポージャーに対する付加的な集中資本費用が含まれる。2019年11月現在および2018年11月現在、当社は集中リスク自己資本要件を有していない。
レバレッジ比率
当社は、CRRの定義によるエクスポージャーを用いてそのレバレッジ比率をモニターおよび開示することを要求されている。CRRは、当社を含む一定のEU金融機関について3パーセントの最低レバレッジ比率要件を設定している。当社は、ブレグジットの移行期間が終了するまでには、この要件が英国法に組み込まれると見込んでいる。この要件は、2021年6月より適用が開始される予定である。このレバレッジ比率は、CRRの定義によるTier1資本を、レバレッジ・エクスポージャー(一定の資産と、一定のオフバランスシート・エクスポージャー(デリバティブの指標、証券金融取引、コミットメントおよび保証を含む)の合計額から、Tier1資本の控除項目を減じた額と定義される)の指標と比較するものである。
下表は、当社のレバレッジ比率に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | ||
| Tier1資本 | 32,382 | 32,199 | ||
| レバレッジ・エクスポージャー | 740,306 | 771,438 | ||
| レバレッジ比率 | 4.4 | % | 4.2 | % |
上表において、2019年11月現在のレバレッジ比率は、主として当社のレバレッジ・エクスポージャーの減少により、2018年11月現在と比較して増加した。
このレバレッジ比率は、同規則についての当社の現時点における解釈および理解に基づいており、同規則の解釈および適用に関する当社の規制当局との協議次第で変更される可能性がある。
自己資本および適格債務の最低基準
当社は、関係会社向けに発行される自己資本および適格債務の最低基準(「MREL」)の対象となっている。この要件は、2019年1月1日から段階的に導入が開始された移行期間を経て、2022年1月1日付で完全に発効する予定である。当社の規制上の自己資本および当社の関係会社間借入金の一部は、劣後要件および満期要件を満たすために修正されており、当社のMRELの要件を満たす助けとなっている。
2019年11月現在、当社のMRELは510.5億ドルで、当社の移行期間中の最低要件を超過しており、その内訳は当社の規制上の総自己資本が377.6億ドル、適格優先関係会社間借入金が132.9億ドルであった。
4【関係会社の状況】
(1) 親会社
ゴールドマン・サックスの概要
デラウェア法人であるザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)は、連結子会社と共に、法人、金融機関、政府機関および個人を含む広範かつ多様な顧客基盤に対して幅広い金融サービスを提供している一流のグローバル投資銀行であり、証券会社であり、また投資運用会社でもある。グループ・インクは1869年に設立され、本社をニューヨークに置き、営業所を世界中のあらゆる主要な金融中心地区に有している。
グループ・インクの修正基本定款に基づくその授権株式資本は、1株当たり額面0.01ドルの4,350,000,000株から成り、その内訳は以下のとおりである。
(a)優先株式に指定された株式150,000,000株。うち、2020年3月現在420,282株が発行済であり、420,280株が社外流通している。
(b)普通株式に指定された株式4,000,000,000株。うち、2020年3月現在901,409,000株が発行済であり、343,856,654株が社外流通している。
(c)無議決権普通株式に指定された株式200,000,000株。2020年3月現在これらは全株が未発行であり、社外流通していない。
グループ・インク取締役会の事務所住所および電話番号は、グループ・インクの本店の住所および電話番号と同じ、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(The Goldman Sachs Group, Inc.)、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州ニューヨーク、ウェスト・ストリート200(200 West Street, New York, New York 10282, U.S.A.)、電話番号:+1(212)902-1000である。
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グループ・インクは、デラウェア州法に基づき設立され、また下図に示されるとおり、GSIの持分の100パーセントを間接的に保有している。
ゴールドマン・サックス・グループの持株構造
(2) 重要な子会社および関連会社
本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「固定資産」参照。
5【従業員の状況】
人件費の分析については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記7「人件費」参照。2019年11月30日現在、従業員数合計は、4,230名であった。
社員の関与
すべての社員と効果的なコミュニケーションを行うべきであり、社員には、実務的および商業的な条件の下ではあるが、当社の業績に影響を及ぼす財務的および経済的要因を認識させるべきであり、また現在の職務または将来の見通しに影響を及ぼす決定について相談と関与をさせるべきである、というのが当社の方針である。社員は、業績連動型インセンティブ制度に加わっている。
障害者の雇用
障害者による採用への応募については、各応募者の適性および能力に関して十分かつ公平な検討が行われる。雇用中に障害者となった社員については、GSグループ内でキャリアを継続できるよう努めている。障害者の研修、キャリア開発および昇進は、障害のない他の社員とできる限り同一としている。
第3【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針・経営戦略等
本書第一部第2 3「事業の内容」ならびに下記3(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」および本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理」参照。
(2)経営環境及び対処すべき課題
下記2「事業等のリスク」および3(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
2【事業等のリスク】
以下は、当社の2019年11月期アニュアル・レポートの抄訳である。
主なリスクおよび不確実性
当社は、市場リスク、流動性リスク、信用リスク、オペレーションリスク、モデルリスク、法務リスク、規制上のリスクおよび評判リスクならびに不確実性等、当社の事業にとって本質的であり、また当社の事業に内在する様々なリスクにさらされている。以下は、当社の事業に影響を及ぼすおそれがある、より重要な要因の一部である。
経済情勢および市況
当社の事業からの利益は、その性質上、予測不可能である。当社の事業は、一般的に、グローバル金融市況および経済情勢によって直接的に、かつ、それらが顧客取引水準および信用力に及ぼす影響を通じて重大な影響を受ける。これらの状況は急速に変化し、そして悪化する場合がある。
当社の財務成績は、当社が事業を行う環境に大きく左右される。有利な事業環境は、通常、とりわけ次のような特徴を備えている。それらは、世界的に国内総生産が大きく成長していること、規制状況および市況が資本市場の透明性、流動性および効率性をもたらしていること、インフレ率が低いこと、企業および投資家の景況感が良好なこと、地政学的情勢が安定していること、規制が明確であることならびに企業収益が堅調なこと等である。
経済情勢および市況の不利または不確実な状態は、①経済成長、事業活動、または投資家、企業もしくは消費者の景況感の悪化、②信用および資本の利用の制約またはコストの増加、③非流動的な市場、④インフレ率、金利、為替レート、もしくは基本的コモディティ価格のボラティリティまたは債務不履行率の上昇、⑤ソブリン債不履行の懸念、⑥財政政策または金融政策に関する不透明感、⑦税金およびその他の規制の変更の範囲ならびにそれらに関する不透明感、⑧国際貿易および渡航に対する関税の賦課またはその他の制限、⑨国内外の関係の緊張もしくは紛争、テロ、核拡散、サイバーセキュリティに対する脅威もしくは攻撃およびグローバル通信、エネルギー伝送もしくは運輸網へのその他の形の断絶もしくは縮小の勃発、または投資家の資本市場に対する信頼を損なうような企業、政治もしくはその他の不祥事等その他の地政学的な不安定性もしくは不確実性、⑩異常気象もしくはその他の自然災害またはパンデミック、あるいは⑪これらまたはその他の要因の組合せにより発生する場合がある。
金融サービス業界ならびに証券市場およびその他の金融市場は、過去に、ほぼすべての資産クラスにおける価値の大幅な下落、深刻な流動性の欠如および債務者による高水準の不履行により、重大な悪影響を被った。また、欧州ソブリン債リスクおよびその欧州銀行システムに対する影響、英国によるEU脱退(「ブレグジット」)の影響、関税の賦課およびそれを受けたその他の国々による措置、ならびに金利およびその他の市況の変動への懸念または実際の金利およびその他の市況の変動の結果は、時に著しいボラティリティをもたらし、顧客取引水準に悪影響を及ぼした。
経済、政治および市場活動ならびに規制改革の範囲、時期およびその影響に関する全般的な不透明感のほか、主にそのような不透明感がもたらす消費者、投資家および首席経営執行役員の景況感の冷え込みは、過去において顧客取引に悪影響を及ぼしており、これは当社の事業の多くに悪影響を及ぼす場合がある。ボラティリティが低い期間およびボラティリティの高い期間は、流動性の欠如と相まって、時折、当社のマーケット・メイキング事業に悪影響を及ぼしてきた。
多くの国の金融機関の利益率は、将来的な金融危機時においてかかる金融機関に対して行われることが予想される政府援助の欠如を一因とする資金調達費用の増加により、政府援助が維持される国々における金融機関と比較した場合、悪影響を受ける可能性がある。また、金融市場内の流動性も、市場参加者ならびに市場慣行および構成が新たな規制に適合し続けることにより悪影響を受けてきた。
当社および競合他社の収益および収益性は、これまで資本、付加的な損失吸収能力、レバレッジ、最低流動性水準および長期的資金調達水準に関連した要件、破綻処理・再建計画に関連した要件、デリバティブ決済規則および委託保証金規則、ならびに規制上の監視水準のほか、金融機関により実施される一定の事業活動の制限、および許容される場合はその実施方法の制限の影響を受けてきており、それは今後も引き続き同様となるだろう。
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規制
当社は金融サービス業界の一員であり、そしてシステム上重要な金融機関の子会社であるため、主に英国において、そしてより全般的にEUにおいて、加えてゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)の子会社として米国において、さらに一定のその他の法域において、広範囲に及ぶ規制の対象となっている。当社は、当社が事業を行っているすべての法域における法執行機関、規制当局および税務当局ならびに民事訴訟による大幅な介入を受けるリスクにさらされている。多くの場合、当社の活動は、これまで異なる法域において重複または相違する規制の対象となっており、今後も引き続き同様となる可能性がある。とりわけ、法執行機関、規制当局または民間の当事者が当社の法令遵守に疑いを掛けた場合、当社または当社の社員は、これまで罰金を科されたり、刑事責任を問われるかもしくは刑事制裁を受けたり、一定の事業活動を行うことを禁止されたり、当社の事業活動に、自己資本要件の強化を含む、制限もしくは条件を付されたり、または当社の業務もしくは社員に関して新規のもしくは大幅に増額された税もしくは政府によるその他の賦課金を課されており、今後も同様となるおそれがある。これらの制限または条件は、事業活動を制限し、当社の収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社の事業活動の範囲および収益性への影響に加えて、法令の日常的な遵守には、これまで膨大な時間を要しており、そしてこれらの法令の一部が変更またはその他の形で廃止されない限り、今後も引き続き同様となるだろう。かかる時間には、当社のシニア・リーダーの時間ならびに多くのコンプライアンスおよびその他の報告・オペレーションの専門スタッフの時間が含まれる。これらすべては、当社の収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
資本、流動性、レバレッジ、長期債務、総損失吸収能力(「TLAC」)および委託証拠金に係る要件、その他の商慣行に対する制限、報告要件、EU銀行再建・破綻処理指令の施行に関連した要件、税負担ならびに報酬制限を含む、当社または当社の顧客の事業に適用される新しい法令または既存の法令の執行に係る変更が(それが規模、資金調達の方法、活動、地域またはその他の基準に基づくものであるかにかかわらず)当社またはグループ・インクおよびその連結子会社(「GSグループ」)を含む可能性がある限定された一部の金融機関に課された場合、それらの新しい法令または既存の法令の執行に係る変更を遵守することにより、同様の影響を受けていないその他の機関と当社が効果的に競争する能力に悪影響が及ぶおそれがある。また、金融取引税のような金融機関または市場参加者一般に課される規制は、市場活動の水準により広範に悪影響を及ぼし、それにより当社の事業にも影響が及ぶおそれがある。
これらの展開により、その影響を受ける法域において当社の収益性に影響が及ぶおそれがあり、さらにはそれらの法域において事業の全部もしくは一部を継続することが非経済的となるおそれがあり、あるいは、商慣行の変更、事業の再編、事業および社員の全部もしくは一部を他の場所に移動すること、または、当社がその資金調達費用を不利に増加させるか、もしくは当社の株主および債権者に悪影響を及ぼすその他の方法での資産の流動化もしくは資金の調達等適用ある自己資本要件を満たすことに関連して、当社が多額の費用負担を要する結果となるおそれがある。
自己資本要件の強化、流動性カバレッジ比率、安定調達比率、長期債務およびTLACに関連した要件、ならびにボルカー・ルールによる自己勘定取引の禁止およびカバード・ファンドのスポンサーシップまたはそれらへの投資の禁止の実施は、とりわけかかる要件が当社の競合他社に適用されない、もしくは平等に適用されない場合、または法域を越えて一律に実施されない場合は、当社の収益性および競争力に悪影響を及ぼし続ける可能性がある。
当社は、顧客、社員またはその他の者の情報のプライバシーに関する法令の対象ともなっており、これらの法令を遵守しない場合、当社は責任の負担および/または評判被害にさらされるおそれがある。プライバシー関連の新たな法令が施行されるにつれ、当社のかかる法令の遵守に必要な時間および資源ならびにデータ漏洩が発生した場合の違反および報告義務に対する潜在的責務は大きく増加する可能性がある。
また、当社の事業は、以前にも増して当社が事業を行う法域内における監視、暗号化およびデータのオンショア化に関する法令の対象となっている。これらの法令の遵守により、当社の情報セキュリティに関する方針、手続および技術の変更が必要となる可能性があり、これにより当社は、とりわけサイバー攻撃および不正流用、破損または情報もしくは技術の損失による被害に遭いやすくなるおそれがある。
規制当局および裁判所は以前にも増して、金融機関の顧客による違法行為の責任を当該金融機関に負わせるようになっており、かかる規制当局および裁判所が、当該金融機関は顧客が不正行為を行っていることを見抜くべきであったと判断する場合は、当該金融機関が顧客の関係している取引に関する直接的な知識を有していなかった場合にも当該責任が問われている。規制当局および裁判所はまた、以前にも増して、金融機関または金融機関により支配されたファンドが投資しているが積極的に管理していない事業体の活動の「コントロール・パーソン」の責任をより重くしている。また、規制当局および裁判所は引き続き「信認」義務を、かかる義務の存在が従前は想定されていなかった取引先との関係で生じさせようとしている。かかる取組がうまく機能する限り、仲介、決済、マーケット・メイキング、プライム・ブローカレッジ、投資およびその他同様の業務の費用ならびに関係する債務は、大幅に増加するおそれがある。当社が、顧客である個人、機関、政府または投資ファンドのファイナンシャル・アドバイザーもしくは投資アドバイザーまたはその他の役割に関連して信認義務を負っている場合、かかる義務の違反または違反の疑いでさえ、法律、規制および評判に関する重大な悪影響をもたらすおそれがある。
当社の事業に関連する規制上の進展に関する情報については、本書第一部第3 3(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-規制関連事項およびその他の展開-規制関連事項」参照。
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ブレグジット
2020年1月31日に、英国はEUを脱退した。本書第一部第3 3(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-規制関連事項およびその他の展開-その他の展開」に記載されているとおり、当社は、EUにおける当社による取引および事業に対して適用される規制上の枠組の大幅な変更を予測している。その結果、当社は、当社の事業の遂行、当社の収益性および当社の流動性に悪影響を及ぼすおそれのある様々なリスクにさらされている。さらに、英国の金融サービス会社が2020年12月31日にEU市場へのアクセスを失うというシナリオ(「ハード」・ブレグジット)を見越して第三国において支店を設立することにより、当社はそれらの法域における追加的な規制および監督の対象となることとなる。
当社は、英国において設立され、英国内に本店を有しており、現在、クロス・ボーダーの「パスポーティング(passporting)」やEUにおける支店開設に係る協定を含む、EU条約およびEU法に基づくEUの顧客およびインフラに対する非差別的アクセスによる恩恵を受けている。EU議会および英国議会は、英国とEUが両者の将来の関係に関する枠組について交渉し合意するための移行期間を定める離脱協定を批准した。この移行期間は現在のところ2020年12月31日に終了することが予定されており、当該日以降の英国とEUとの関係性は不確実である。移行期間の終了時に、英国に拠点を置く会社は、EU市場へのアクセスに係る既存の協定を失うことが予測されている。
必要が生じた場合、当社が現在有している一定の顧客関係および行っている一定の活動は、EU内のグループ・インクの他の子会社に移行される可能性があり、その場合、当社の純収益および収益性の減少につながる可能性があり、そして当社の事業および流動性に悪影響が及ぶおそれがある。
また、ブレグジットにより、英国内において不確実な政治的および経済的環境が生み出されており、またこのような環境が現在のEU加盟国においても生み出される可能性がある。過去においては、政治的および経済的不確実性により、市場の流動性および取引水準の低下、不安定な市況、信用枠の縮小、金利または為替相場の変動、経済成長の鈍化ならびに企業の景況感の低下がもたらされたが、ブレグジットの影響によってもこのような状況につながるおそれがあり、またこれらすべてが、当社の事業に悪影響を及ぼすおそれがある。
市場のボラティリティ
当社の事業は、これまで資産価値の下落による悪影響を受けてきており、今後も同様となる可能性がある。これは、当社がネットの「ロング」ポジションをとっている業務や、当社が運用している資産の価値に基づく報酬を受領する業務、または担保を受領したり差し入れたりする業務においてとりわけあてはまる。当社の事業の多くは、債券、ローン、デリバティブ、モーゲージ、持分証券(プライベート・エクイティを含む)およびその他の大部分の資産クラスにおいて、ネットの「ロング」ポジションをとっている。これらには、取引所におけるマーケット・メイキング活動を含む、当社が顧客取引を円滑にするために行う自己勘定での取引の際に、または当社が金利およびクレジット商品、ならびに為替、コモディティ、株式およびモーゲージ関連取引におけるポジションを維持するために多額の資金を投入する際にとるポジションが含まれる。また、当社は類似する資産クラスに対して投資を行っている。当社の投資およびマーケット・メイキング・ポジションの実質的にすべては、毎日時価評価されており、資産価値の下落は、当社がそれらの下落に対するエクスポージャーを効果的に「ヘッジ」できていない場合、直接そして直ちに利益に影響を及ぼす。
一定の状況下においては(特に、自由に取引できず、または確立され流動性のある取引市場が存在しないクレジット商品およびプライベート・エクイティまたはその他の有価証券の場合)、当社のエクスポージャーをヘッジすることができないまたは不経済となる可能性があり、ヘッジを行った場合でもその範囲においてヘッジが効果的でない可能性や、資産価値の上昇から当社が利益を得る能力が大きく低下する可能性がある。資産価格の急激な下落および高いボラティリティは、過去において一定の資産の取引市場を大幅に縮小しまたは廃止させており、将来も同様となる可能性があり、これにより、それらの資産を売却、ヘッジ、または評価することが困難になる可能性がある。資産を売却しまたは効果的にヘッジすることができない場合、それらのポジションにおける損失を抑える当社の能力が低下し、また、資産の評価が困難な場合、当社の自己資本比率、流動性比率またはレバレッジ比率に悪影響を及ぼし、当社の資金調達費用を増大させ、さらに、一般論として追加の資本を維持することが要求される可能性がある。
当社の取引所におけるマーケット・メイキング活動においては、当社は証券取引所の規則に基づき市場の秩序を保つ義務を課されており、それには下落しつつある市場において有価証券を購入することも含まれている。資産価値が下落している市場および不安定な市場においては、このことにより損失が生じ流動性の必要性が増す。
顧客取引執行業務に関連して、当社の債務を裏付けるために担保の差入れが行われ、また顧客および取引先の債務を裏付けるために担保が受領される。担保として差し入れられた資産の価値またはかかる担保を差し入れた当事者の信用格付が下落した場合、かかる担保を差し入れた当事者は、追加担保を提供しなければならない可能性があり、また、可能な場合、そのトレーディング・ポジションを減少させなければならない可能性がある。このような状況の一例として、委託売買口座に関する「追い証の請求」がある。したがって、担保として利用されている資産クラスの価値の下落は、ポジションの資金調達費用の上昇か、ポジションの規模の縮小を意味する。
当社が担保を提供している当事者である場合、この状況は費用を増加させ、収益性を低下させる場合がある。また、当社が担保を受領している当事者である場合でも、顧客および取引先との事業活動水準の低下により収益性が低下する場合がある。また、不安定なまたは流動性が低い市場は資産の評価をより困難にし、これにより資産価値および必要な担保の水準をめぐって多額の費用と時間を要する紛争が起こる場合があるほか、適切な担保を受領することの遅延による、担保の受領者に係る信用リスクを増大させる場合がある。当社が担保権を実行する場合、当社は、担保の価値または流動性の突然の低下により、信用のモニタリングを行い、超過担保を有し、追加担保を請求する能力または原債務の返済を強制する能力を有しているにもかかわらず、とりわけその債務を裏付ける担保が一種類である場合、大幅な損失を被る可能性がある。また、当社は、かかる担保権の実行が法律文書上許容されていなかった、不適切に行われた、または顧客もしくは取引先を倒産させた等の訴えを受ける可能性がある。
流動性
流動性は当社の事業に不可欠なものである。金融機関の破綻の大部分は、主として流動性の不足により生じたものであるため、当社にとって流動性は極めて重要である。担保付および/もしくは無担保債券市場を利用できない場合、グループ・インクもしくはその他の関係会社から資金を調達できない場合、資産を売却できない場合もしくは投資を償還できない場合、または予測不可能な現金支出もしくは担保の流出を被った場合には、当社の流動性が損なわれる可能性がある。第三者、当社もしくはその関係会社に影響する全般的な市場の混乱やオペレーション上の問題等の当社の支配が及ばない可能性がある事由によって、または当社もしくはその他の市場参加者の流動性リスクが高まっているという認識が市場参加者の間に広まることによってでさえ、かかる事態が生じる可能性がある。
当社は、当社の顧客に利益をもたらし、当社自身のリスクをヘッジするために仕組商品を用いている。当社が保有している金融商品および当社が当事者となっている契約はしばしば複雑であり、これらの複雑な仕組商品は、しばしば流動性ストレス下においてすぐに利用できる市場を有していない。当社の投資および財務活動により、それらの活動による持分が特定の市場のかなりの部分を占めるという状況につながる可能性があり、これにより、当社のポジションの流動性が制限されるおそれがある。
さらに、かかる資産に対して一般的に流動性のある市場が存在しない場合のほか、他の市場参加者が当社と同時に同種の資産を売却しようとした場合(流動性やその他の市場の危機の際または規則もしくは規制の変更に反応して生じる可能性が高い)にも、当社の資産売却能力が損なわれる可能性がある。また、当社がやり取りを行っている金融機関は、厳しい市況においても、相殺権または追加担保を要求する権利を行使する可能性があり、これにより当社の流動性がさらに損なわれるおそれがある。
当社は、グループ・インクの間接完全所有事業子会社であり、資本および資金調達についてグループ・インクに依存している。当社およびグループ・インクの信用格付は、当社の流動性に大きな影響を及ぼす。当社および/またはグループ・インクの信用格付が低下した場合には、当社の流動性や競争力に悪影響が及び、借入コストが増加し、資本市場の利用もしくはグループ・インクからの資金調達を制限され、または一部のトレーディング契約や担保付融資契約の一定の規定上、義務を負う結果となるおそれがある。これらの規定に基づき、取引先に当社もしくはグループ・インクとの契約を解除する権利または追加担保を要求する権利が生じるおそれがある。トレーディング契約や担保付融資契約を解除された場合には、グループ・インクもしくは当社が他の資金調達源を確保する必要に迫られるまたは多額の現金支払や有価証券の譲渡を要求されることとなり、その結果、損失が発生し、流動性が損なわれるおそれがある。
当社が長期かつ無担保の資金調達を行うための費用は、当社とグループ・インクの双方のクレジット・スプレッドに直接関連している。当社および/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドの拡大は、この方法での資金調達の費用を大幅に増加させる場合がある。クレジット・スプレッドの変動は継続的で、市況に左右され、時に予測不可能かつ極めて不安定な動向に左右される。当社および/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドは、当社および/またはグループ・インクの信用力に関する市場認識ならびにグループ・インクの長期債務を参照するクレジット・デフォルト・スワップの購入者の費用の変動による影響も受ける。クレジット・デフォルト・スワップの市場は、非常に不安定で、時折高度な透明性や流動性を有していない場合があることが分かっている。
流動性に関係する規制上の変更も、当社の経営成績および競争力に悪影響を及ぼす可能性がある。大手金融機関に対しより厳格な流動性要件を導入するための数多くの規制が採用または提案されている。これらの規制は、とりわけ流動性ストレス・テスト、最低流動性要件、ホールセール資金調達、最上位の持株会社により発行される短期債務および仕組債に対する制限、ならびに特定のクロス・デフォルトの対象である親会社保証の禁止に向けられたものである。新たな、そして将来の流動性関連の規制は、大手金融機関に適用される最低長期債務要件およびTLAC、ならびに資本、レバレッジおよび破綻処理・再建枠組に関連する規則を含む、その他の規制上の変更と重複する可能性があり、かつ、それらの影響を受ける可能性がある。これらの新たな、そして将来の規制との間の重複および複雑な相互作用を考慮した場合、それらは意図せぬ累積的影響を生じさせる可能性があり、そして、規制改革の採用が進められ、市場慣行が発展していく中、それらによる影響の全貌は依然として不透明である。
破綻処理・再建計画
破綻処理当局が、破綻した事業体の無担保債券の評価切下げまたは無担保債券を株式に転換することにより、かかる事業体に資本注入を行う「ベイル・イン」権限を行使する状況は、不明確である。これらの権限が当社に関して行使される場合(またはそれらが行使され得るとの示唆がある場合)、かかる行使は、当社の債券の投資価値に重大な悪影響(かかる投資の一部または全部の潜在的損失を含む)を及ぼす可能性が高いだろう。
クレジット市場
当社またはグループ・インクのクレジット・スプレッドの拡大のほか、信用枠の大幅な縮小は、過去において当社が担保付または無担保で借入を行う能力に悪影響を及ぼしており、将来も同様となる可能性がある。当社は、その無担保の資金調達の大部分をグループ・インクから間接的に得ている。グループ・インクは、長期債務の発行、その銀行子会社での預金受入、ハイブリッド金融商品の発行または銀行ローンや貸出限度額からの融資により無担保ベースで資金を調達している。当社は、資産調達についても多くは担保付ベースで行うよう努めている。クレジット市場の混乱時には、事業のための資金を調達することがより困難になり、またその費用も増大する可能性がある。当社が利用可能な資金調達が限定されている場合、または当社が営業活動のための資金調達をより多額の費用で行わなければならない場合は、これらの状況により事業活動を縮小し、資金調達費用を増加させなければならない可能性がある。どちらの状況も、特に、投資およびマーケット・メイキングに関連する事業における収益性を低下させるおそれがある。
M&Aおよびその他の種類の戦略的取引を行う顧客は、しばしばそれらの取引の資金を調達するために担保付および無担保のクレジット市場の利用に頼っている。利用可能な信用枠がないこと、または信用コストの増加は、顧客によるM&A取引の規模、取引高および時期に悪影響を及ぼす場合があり、それはとりわけ大規模な取引で顕著となり、また当社のファイナンシャル・アドバイザリーおよび引受業務に悪影響を及ぼす場合がある。
当社の信用事業は、信用市場の流動性の欠如による悪影響をこれまで受けてきており、将来も同様となる可能性がある。流動性の欠如は、価格の透明性を低下させ、価格のボラティリティを引き上げ、さらに取引の量および規模を縮小させる。これらすべては、かかる事業の取引リスクを増加させ、または収益性を低下させる場合がある。
リスクの集中
リスクの集中は、マーケット・メイキング、引受、投資および財務活動に対する重大な損失の可能性を増加させる。これらの取引の件数および規模は、一定期間内で当社の経営成績に影響を及ぼしてきており、また将来も及ぼす可能性がある。さらに、リスクが集中していることが原因で、当社は、経済情勢および市況が競合他社にとっては一般に有利な場合であっても損失を被る可能性がある。クレジット市場の混乱は、これらの信用エクスポージャーを効果的または経済的にヘッジすることを困難にする場合がある。
通常の業務過程において、当社は特定の取引先、債務者、発行体(ソブリン発行体を含む)または地理的地域もしくはEU等の関連国のグループに対する信用リスクの集中にさらされる可能性がある。そのような事業体に破綻もしくは格下げまたは債務不履行が生じた場合、当社の事業に(おそらく重大な)悪影響が及ぶおそれがあり、個々の事業体、業界、国および地域に対する当社の信用エクスポージャーの水準の上限を設け、モニターしているシステムが、予測していたようには機能しない可能性がある。欧州市場インフラ規則ならびに米国ドッド・フランク・ウォール街改革および消費者保護法を含む規制改革によって、特定の決済機関、中央機関または取引所を通じての取引活動への集中の増大が生じており、このことは、これらの事業体に関する当社のリスクの集中を著しく増大させた。当社の活動により、当社は多くの異なる業界、取引先および国家と関わっている一方、当社は、ブローカーおよびディーラー、商業銀行、決済機関ならびに取引所を含む金融サービス活動に従事する取引先と定期的に大量の取引を行っている。これにより、これらの取引先に関して著しい信用集中が起きている。
信用の質
当社は、金銭、有価証券またはその他の資産を借りている第三者が債務を履行しないリスクにさらされている。これらの当事者は、破産、流動性の欠如、オペレーション障害またはその他の理由により、当社に対する債務を履行しない可能性がある。重要な市場参加者による債務不履行、またはそのような当事者が債務不履行を起こす懸念のみでさえ、他の機関の流動性に関わる重大な問題、損失または債務不履行の発生につながり、その結果、当社に悪影響が及ぶおそれがある。
当社は、いかなる状況下においても第三者に対する権利を行使できるとは限らないというリスクも有している。さらに、当社がその発行する有価証券を保有している、または当社に対し債務を負う第三者の信用の質が低下した場合(第三者が当社に対する債務を保証するためにデリバティブ契約およびローン契約に基づき当社に差し入れた担保の価値の低下を含む)、損失が発生するおそれがあり、および/または、当社が流動性を維持する目的でこれらの有価証券もしくは債務を再担保に供するか、その他の方法で利用する能力に悪影響が及ぶおそれがある。
当社の取引先の信用格付が大幅に引き下げられた場合も、当社の業績に悪影響が及ぶおそれがある。多くの場合において当社は、財政難に直面している取引先に追加担保を要求することを認められているものの、当社が受領する権利を有している担保の額および担保資産の価額について紛争が生じる可能性がある。契約の解除および担保物件の差押により、当社は、当社の権利を不適切に行使したとの主張を受ける可能性がある。債務不履行率、格下げ、および担保物件の査定に関する取引先との紛争は、概して、市場ストレスが発生している時、ボラティリティが上昇している時または流動性が低下している時において大幅に増加する。
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顧客基盤の構成
当社の顧客基盤は、当社の主要な競合他社の顧客基盤と同一ではない。当社の事業は、一定の業界または市場において、当社の一部もしくはすべての競合他社よりも高い、または低い割合の顧客を有している可能性がある。したがって、一定の業界または市場に影響を及ぼす好ましくない業界の進展、または好ましくない市況の結果、仮に当該業界または市場に当社の事業の顧客がより集中している場合においては、当社の事業が競合他社の類似の事業と比較して採算が下回ったことが過去にあり、また将来においても同様となる可能性がある。
同様に、ある事業において、当社の顧客集中度が低い業界もしくは市場に関する有利な、または単により不利ではない進展もしくは市況も、当該業界または市場に顧客がより集中している競合他社の類似の事業と比較してより低い事業成績につながったことが過去にあり、また将来においてもこのような成績につながる可能性がある。たとえば、当社はマーケット・メイキング事業において多くの同業他社よりも小さい顧客基盤を有しており、そのため、当社の競合他社は企業顧客による活動の増加によって当社より多くの利益を享受する可能性がある。
デリバティブ取引
当社は、信用デリバティブを含む大量のデリバティブ取引の当事者である。これらのデリバティブ商品の多くは、個別に交渉が行われ、標準化されていないものであるため、解約、譲渡またはポジションを決済することが困難となる場合がある。多くの信用デリバティブにおいては、支払を受けるためには、当社は相手方に対して、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を提供しなければならない。多くの場合において、当社は、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を保有しておらず、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を得ることができない可能性がある。このことにより、これらの契約に基づき当社が期限の到来した支払を受ける権利を喪失するおそれがあり、または、決済の遅延やそれらに付随した信用・オペレーションリスクにさらされるおそれがあるほか、当社の費用が増大するおそれがある。
国際スワップ・デリバティブ協会ユニバーサル・レゾリューション・ステイ・プロトコル(「ISDAユニバーサル・プロトコル」)および国際スワップ・デリバティブ協会2018年米国レゾリューション・ステイ・プロトコル(総称して「ISDAプロトコルズ」)の締約者として、当社は取引先に対する解除権およびその他の是正措置を行使できない可能性があり、またこの新たな制度はいまだ検証されていないため、当社は、解約事由が発生した際に直ちに取引を終了できれば被ることが想定されなかったであろうリスクまたは損失を被る可能性がある。多様な米国以外の規制当局も、ISDAユニバーサル・プロトコルにより検討された規制を提案しており、これにより、取引先に対する是正措置を行使する当社の能力にさらなる制限が課せられる可能性もある。ISDAプロトコルズおよびこれらの規則と規制は、買戻条件付契約(買戻条件付有価証券)およびデリバティブ契約ではないその他の商品にまで及ぶものであり、その影響は、市場慣行および市場構造の発展に左右される。
第三者と締結したデリバティブ契約やその他の取引は、必ずしも相手方により適時に約定確認または決済がされているわけではない。取引が約定確認未了または決済が少しでも遅延した状態の間は、当社の信用リスクおよびオペレーションリスクは増大し、債務不履行があった場合、当社の権利を行使することがより困難となる可能性がある。
また、広範な対象となるクレジットおよびその他の商品をカバーする、新しい複雑なデリバティブ商品が作られるにつれ、対象となる契約の条件に関する紛争が生じるおそれがある。かかる紛争は、当社がこれらの商品によるリスク・エクスポージャーを有効に管理する能力を損なわせ、当社にコスト増を生じさせるおそれがある。信用デリバティブおよびその他の店頭デリバティブの中央決済を要求する法律の規定や、標準化されたデリバティブへ市場がシフトした場合は、これらの取引に関連したリスクの軽減につながる可能性があるが、一定の状況下では、顧客のニーズに最も合致するデリバティブを開発する当社の能力および当社自身のリスクをヘッジする当社の能力を制限し、当社の収益性に悪影響を及ぼし、中央決済プラットフォームに対する信用エクスポージャーを増大させるおそれもある。
オペレーション・インフラストラクチャー
当社の事業は、多数かつ多様な市場で様々な通貨による、多くの場合高度に複雑であり非常に大きな規模で頻繁に行われる大量の取引を日常的に処理およびモニターする能力によって大きく左右される。これらの取引のほか、顧客に提供されているITサービスは、多くの場合、法律上および規制上の基準ならびに顧客毎の固有のガイドラインを遵守したものでなければならない。
世界中の多数の規則および規制は、当社の取引を執行する義務ならびに規制当局、取引所および投資家に当該取引およびその他の情報を報告する義務を規定している。これらの法的要件および報告要件の遵守は難しい場合もあり、当社はこれまで、これらの規則を遵守しなかったことによる、または、これらの規則に従い正確かつ完全な情報を適時に報告しなかったことによる規制上の罰金および罰則の対象となったことがあり、また将来も同様に対象となる可能性がある。かかる要件が拡大するに伴い、これらの規則および規制を遵守することはより一層難しくなっている。
計算装置および電話の使用は当社の社員の業務ならびに当社、当社の顧客、第三者サービス・プロバイダーおよびベンダーのシステムおよび事業のオペレーションに不可欠である。コンピューターおよびコンピューター・ネットワークは、特に、サイバー攻撃、内在する技術上の欠陥、システム障害および人間のオペレーターによるエラーを含む様々なリスクにさらされている。たとえば、過去には、これらの計算装置および電話の多くに使用されているコンピューターチップにおける根本的なセキュリティ欠陥が報告されており、将来もそれらが発見される可能性がある。クラウド技術もまた、当社のシステムおよびプラットフォームのオペレーションに不可欠であり、当社のクラウド技術への依存は高まっている。サービスの途絶は、当社の事業にとって重要なデータへのアクセス遅延やその喪失につながる可能性があり、当社の顧客による当社のプラットフォームへのアクセスを阻害する可能性がある。これらの問題および類似した問題への対応には多くの費用がかかるおそれがあり、これらの事業およびシステムのパフォーマンスに影響を及ぼすおそれがある。修正を行う場合にはオペレーションリスクを招く可能性があり、またセキュリティリスクの残存の可能性も依然としてある。
加えて、分散型台帳技術および類似技術の普及および適用の範囲が広がっているとはいえ、かかる技術もまだ初期段階にすぎず、サイバー攻撃への脆弱性やその他の固有の脆弱性を有している可能性がある。当社は、ブロックチェーンまたは暗号通貨等の分散型台帳技術と関連する金融商品を伴う顧客取引の当社による円滑化、分散型台帳技術に基づくプラットフォームの開発を目指す会社への当社による投資、ならびに第三者ベンダー、顧客、取引先、決済機関およびその他の金融仲介機関による分散型台帳技術の使用を通じて、分散型台帳技術に関連するリスクにさらされている、または将来さらされる可能性がある。
また、当社は、有価証券およびデリバティブの取引を円滑に行うために利用している決済代理機関、取引所、決済機関またはその他の金融仲介機関のいずれかのオペレーション障害もしくは著しいオペレーション遅延、機能停止または容量制約のリスクに直面している。顧客との相互接続性が拡大するにつれ、当社が直面する、顧客のシステムに関連するオペレーション障害または著しいオペレーション遅延のリスクはますます増大することとなる。
当社のレジリエンス計画およびそのための設備にもかかわらず、当社の事業やその所在地の地域社会を支えるインフラに不具合が生じた結果、当社が事業を遂行する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。これには、当社、当社の社員またはその取引先である第三者(クラウドサービス・プロバイダーを含む)が使用する電気、衛星、海底ケーブル、またはその他の通信、インターネット、輸送もしくはその他の設備の途絶があった場合が含まれる。これらの途絶は、当社の社屋やシステムもしくはかかる第三者の社屋やシステムのみに影響を及ぼす事象の結果として生じるか、または、世界、地域規模で、もしくは当社やかかる第三者の社屋やシステムが位置する都市に対して影響を及ぼすより広範に及ぶ事象(自然災害、戦争、社会不安、テロ、経済的もしくは政治的進展、パンデミックおよび気象事象を含むがこれらに限定されない)の結果として生じる可能性がある。
また、当社は自らのレジリエンスを向上させるために第三者ベンダーの多様化に努めているものの、当社のベンダーに共通するサービス・プロバイダーにおける不具合またはその他のIT関連の事象により、かかるベンダーの当社へ商品またはサービスを提供する能力に支障が生じるリスクにもさらされている。当社は、当社のベンダーが共通するサービス・プロバイダーを使用することに関連するオペレーションリスクを効果的にモニターし、または軽減することができない可能性がある。
サイバーセキュリティ
当社は、日常的にサービス妨害攻撃を含むサイバー攻撃の標的とされており、当社の技術インフラの完全性および機能性ならびに当社のデータへのアクセスおよびそのセキュリティを保護するため、継続的に当社のシステムをモニターし開発しなければならない。当社における通信が当社の提供するデバイスから社員の所有するデバイスへより一層移行するにつれ、さらなるサイバー攻撃のリスクが発生している。また、当社と第三者ベンダー(および各第三者ベンダーのサービス・プロバイダー)、中央機関、取引所、決済機関およびその他の金融機関との間に相互接続性があるため、これらのいずれかがサイバー攻撃を受けそれが成功してしまった場合、またはいずれかにその他の情報セキュリティ上の事象が生じた場合、当社は悪影響を受けるおそれがある。これらの影響には、サイバー攻撃を受けたまたはその他の情報セキュリティ上の事象が生じた第三者の情報またはサービスへのアクセスの喪失が含まれるおそれがあり、これにより、当社の業務の一部が妨害されるおそれがある。
当社は、当社のシステムおよび情報の完全性を確保するため努力を払っているが、あらゆるサイバー攻撃の脅威を予測もしくは検出しまたはそれらに対する有効な防止手段を講じることはできない可能性がある。これは、特に、使用される技術がますます洗練され、頻繁に変更され、また多くの場合攻撃が開始されるまで認識されることがないことを理由とする。サイバー攻撃は、様々な出所から発生する場合があり、これには、外国政府と関係しているかもしくはそれに資金提供を受けている、または組織犯罪もしくはテロリスト組織に関係している第三者が含まれる。さらに、第三者は、当社の営業所内に個人を送り込むことを試みたり、または社員、顧客もしくはその他の当社システムの利用者に対し、機密情報を開示させ、もしくは当社もしくは当社の顧客のデータへのアクセスを提供させようとしたりする可能性があるが、これらの種類のリスクは、検出または防止が困難である可能性がある。
当社は、積極的に保護対策を講じており、状況に応じてそれらを変更するよう努力しているが、当社のコンピューター・システム、ソフトウェアおよびネットワークは、不正アクセス、不正使用、コンピューター・ウイルスまたはその他の悪質なコード、当社のベンダーに対するサイバー攻撃およびセキュリティに影響を及ぼすおそれのあるその他の事象に対して脆弱である可能性がある。当社のシステムの複雑さと相互接続性により、保護対策を強化する過程そのものがシステムの混乱およびセキュリティ上の問題を引き起こす場合がある。また、当社がそのデータを区分化するために講じる保護対策は、サイバー脅威および当社のシステムにおける問題に対する当社の可視性を低下させ、それらに対処する当社の能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
このような事象が1つまたは複数生じた場合、当社のコンピューター・システムおよびネットワーク上で処理・保存され、またはそこから送信される当社または当社の顧客もしくは取引先の機密情報およびその他の情報を危険にさらすおそれ、あるいは、当社、当社の顧客、当社の取引先、または第三者のオペレーションに障害をもたらすか、それらの機能を損なうおそれが潜在的にあり、その結果、それらが当社と取引を行う能力に影響が及ぶおそれ、あるいは法的措置もしくは規制措置の対象となる、多大な損失を被る、または評判被害を受けるおそれがある。さらに、かかる事象は、発見されるまで長期間にわたり持続するおそれがあり、また、発見の後、流出した情報の範囲、分量および種類に関する完全かつ信頼のおける情報を当社が取得するためには多大な時間を要するおそれがある。調査の過程において、かかる事象の影響の全貌およびそれを是正する方法を当社が認識できない可能性があり、また、採られた措置、下された判断および生じた誤りにより、かかる事象が当社の事業、経営成績および社会的評価に及ぼす悪影響がさらに増大する可能性がある。
当社の保護対策を変更するため、および脆弱性またはその他のエクスポージャーを調査し修正するために、当社はこれまで多大な資源を継続的に費やしてきており、今後も引き続きそうする予定であるが、これらの措置は効果的でない可能性があり、また、当社が、保険の対象となっていないか、当社が掛けている保険によっては完全に保護されない法的措置または規制措置の対象となるほか、財務的損失を被る可能性がある。
当社の機密情報はまた、顧客個人の電子機器のセキュリティ危殆化によるか、または無関係の会社におけるデータセキュリティ侵害によりリスクにさらされる可能性がある。アカウントの不正使用による損失は、当社の社会的評価を損なうおそれがあり、当社の事業、財政状況および経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
モバイルおよびクラウド技術の利用増加は、これらおよびその他のオペレーションリスクを高める場合がある。かかる技術のセキュリティの一定の側面は、予測不可能または当社の制御が及ばず、モバイル技術およびクラウドサービス・プロバイダーが適切にそのシステムを保護し、サイバー攻撃を防止できない場合、当社のオペレーションに支障を来し、機密情報およびその他の情報の不正流用、破壊または喪失につながるおそれがある。また、暗号化およびその他の保護対策には、高度なものであるにもかかわらず、とりわけ新たなコンピューティング技術により利用可能なスピードおよびコンピューティング能力が大幅に向上する限り、打破されるリスクがある。
当社は電子メールおよびその他の電子的手段により、日常的に個人情報、機密情報および専有情報を送受信している。当社はこれまで、顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者と協議し、共同して安全な伝送能力を確立しサイバー攻撃に対する防御を行おうとしてきているが、当社の顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者すべてとの間では、安全な能力を確立できてはおらず、これを確立することができない可能性がある。また当社は、これらの第三者が情報の機密を保持するための適切な統制を設けることを確保できない可能性がある。顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先もしくはその他の第三者に送信し、またはそれらから受信した個人情報、機密情報もしくは専有情報の傍受、不正利用または取扱いミスは、法的責任および規制措置の対象となるおそれがあり、また、それらにより評判が損なわれる結果となるおそれがある。
リスク管理
当社は、様々な、別個の、しかし相互補完的な財務、信用、オペレーション、コンプライアンスおよび法務に関する報告体系、内部統制、経営監査プロセス、ならびにその他の手段を網羅するリスクおよびコントロールの枠組により、当社のリスク・エクスポージャーをモニターし、コントロールするよう努めている。当社のリスク管理プロセスは、潜在的な損失に対する当社のエクスポージャーを、当社のマーケット・メイキング・ポジションおよび引受業務により利益を得る能力で埋め合わせをしようとするものである。当社は、リスクのモニタリングおよびリスクの軽減に関わる幅広く多様な手法を採用しているが、これらの手法と、その適用に伴う判断によっても、すべての経済的および財務上の結果を予想することはできず、また、それらの結果についての詳細および時期も予想できない。このため、当社はこれまで、その活動の過程において損失を被ってきており、将来においても同様となる可能性がある。近年の市況は、未曾有の混乱状態にあり、リスクを管理する際にヒストリカルデータを利用することに内在する限界を浮き彫りにした。
当社がリスク・エクスポージャーを評価し管理するために利用しているモデルは、様々な資産クラスの価格またはその他の市場の指標の間のコリレーションの程度や有無に関する仮定を反映したものとなっている。市場ストレス時やその他の予測不可能な状況下では、従前にはコリレーションがなかった指標の間にコリレーションが生じる可能性があり、また逆に、従前にはコリレーションが存在していた指標が、異なる方向に進展する可能性がある。このような形の市場の変動は、時に当社のヘッジ戦略の有効性を制限し、当社に多大な損害を負わせてきており、そして、これらは将来も起こる可能性がある。これらのコリレーションの変化は、これまで、他の市場参加者が当社と同様の仮定またはアルゴリズムを伴うリスクまたは取引モデルを使用している場合には悪化しており、将来においても同様となる可能性がある。このような場合およびその他の場合においても、他の市場参加者の活動や、資産価値が大幅に減少し、または一部の資産に関して市場が存在しないといった状況を含む広範囲に及ぶ市場の混乱により、当社のリスク・ポジションを削減することが難しくなる可能性がある。
また、リスク管理およびその他の数多くの重要な活動に関連してモデルを用いることには、不十分な設計、効果的でないテスト、または不適切もしくは欠陥のある入力データにより、ならびに当該モデルが無許可で利用された結果当該モデルまたは入力データに未承認のまたは悪意ある変更が生じることにより、かかるモデルが効果を発揮しない可能性があるというリスクが伴う。
当社がそのマーケット・メイキングまたは組成業務を通じたポジションをとる範囲において、あるいは確立された流動的な取引市場を持たないか、またはその他の理由で売却もしくはヘッジについて制限が課されているプライベート・エクイティを含む当社の投資活動により当社が直接投資を行う範囲においては、当社はそのポジションを縮小できない可能性があり、そのためそれらのポジションに関連したリスクを削減できない可能性がある。また、適用ある法令により認められる範囲内において、当社は、当社の自己資本を当社が運用するプライベート・エクイティ、クレジット、不動産およびヘッジファンドに投資しており、当社がこれらのファンドに対する投資の一部またはすべてを引き揚げることが、法律上の理由、評判に関わる理由、またはその他の理由により制限された場合には、当社がこれらの投資に関するリスク・エクスポージャーを管理することがより困難になる可能性がある。
適切なリスク管理のほか、規制上の制限により、当社の取引先、地理的地域または市場に対するエクスポージャーが制限される可能性があり、これにより当社の事業機会が制限され、資金調達またはヘッジ活動の費用が増加する可能性がある。
新規の事業イニシアティブ
新規の事業イニシアティブにより、当社はより多岐にわたる顧客および取引先と取引を行い、また新しい資産クラスおよび新しい市場にさらされることとなり、その結果当社はより多くのリスクに直面している。当社の最近の、そして計画されている事業イニシアティブの多くおよび既存の事業の拡大により、当社は、当社の伝統的な顧客および取引先基盤に属していなかった個人および事業体に直接または間接的に関わっていき、新規の資産クラスや新規の市場にさらされることとなる可能性がある。たとえば、当社は、幅広い新興および成長市場を含めた新しい分野において、事業活動および投資を継続している。
新規の事業イニシアティブは、政府事業体と取引を行うことに関連したリスク、異なる種類の顧客、取引先および投資家と取引を行うことによる評判低下の懸念、これらの活動に対する規制当局による監視の強化、信用関連、市場、ソブリンおよびオペレーションリスクの増大、事故またはテロ行為に起因するリスク、ならびに一定の資産を運用もしくは所有する方法または当社がこれらの取引先と接触する方法に関する評判低下の懸念を含む、新しい、さらなるリスクに当社をさらしている。新たな商品または市場を伴う事業活動および取引に関連して、規制上の不確実性が存在する場合、または当該規制機関もしくは法域により異なるもしくは相反する規制が存在する場合、とりわけ当該商品の取引が複数の法域において行われる場合にも、法務リスク、規制上のリスクおよび評判リスクが存在する可能性がある。
複数の法域における営業活動
当社が事業を遂行し、また当社の世界中での営業活動を維持および支援するにあたり、当社は、国有化、収用、価格統制、資本規制、為替管理およびその他の政府による制限的措置の可能性、ならびに敵対行為またはテロ行為の発生等のリスクにさらされている。たとえば、米国およびEUによって、ロシアおよびベネズエラ国内の一定の個人および企業に対し制裁措置が課されている。多くの国では、証券および金融サービス業界ならびに当社が関与している多くの取引に適用される法令は不確定で変化を続けており、すべての市場において現地の法律の要件を厳密に判断することは困難である可能性がある。当社が、ある特定の市場において現地の法律の適用を遵守していないと現地の規制当局に判断された場合、または現地の規制当局と効果的な業務上の関係を築けなかった場合、その市場における当社の事業のみならず、当社の全般的な社会的評価に多大な悪影響が及ぶおそれがある。さらに、一部の法域においては、法令を遵守しない場合、または遵守していないと申し立てられた場合、当社および従業員に対し民事手続のみならず刑事手続が開始されており、また将来においても開始される可能性がある。当社は、当社が仕組を組成した取引が、すべての場合において法的に執行可能であるとは限らないというリスクの増大にもさらされている。
全世界で様々な事業およびその他の慣行が存在するが、当社は、その全世界における営業活動について、贈賄、不正支出、雇用慣行およびマネーロンダリングに関連する規則および規制、ならびに一定の個人、集団および国と事業を行うことに関する法律の対象となっている。それらの法律には、米国海外腐敗行為防止法、2001年米国愛国者法および英国贈収賄防止法が含まれる。当社は、研修およびコンプライアンスのモニタリングに対して多額の資源を投資してきており、今後もかかる投資を続ける予定であるが、当社の営業活動、社員および顧客の地理的な多様性、ならびに当社が取引を行うベンダーおよびその他の第三者の地理的な多様性は、当社が当該規則または規制に違反したとされるリスクを大きく増加させる可能性があり、それらの違反により、当社に多額の罰金が科されるおそれがあり、または当社の社会的評価に悪影響が及ぶおそれがある。
また、近年、金融サービス業界における社員による詐欺やその他の不正行為(実際に起きたものまたは申し立てられているもの)に関わる多数の事件が世界中で大きく報道されており、さらに、当社の社員による不正行為がこれまでに発生しており、また将来においても発生する可能性がある。このような不正行為には、適用ある方針、規則もしくは手続を意図的に無視もしくは回避しようとすること、または資金の不正支出、および専有ソフトウェアを含む専有情報の窃盗が含まれており、今後もそのような行為が含まれる可能性がある。社員の不正行為を抑止または防止することは必ずしも可能ではなく、このような行為を防止し、発見するために取られている予防措置は、すべての場合において効果的であったとは言えず、将来においても同様となる可能性がある。例として、本書第一部第6 1「財務書類- A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6) 財務書類に対する注記」注記26「財務上のコミットメントおよび偶発債務-訴訟事件等-1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)関連事項」参照。
利益相反
潜在的な利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処できなかった場合、当社の事業に悪影響が及ぶおそれがある。GSグループの事業および顧客基盤は広範囲であるため、当社は潜在的な利益相反に定期的に対処している。そうした潜在的な利益相反には、特定の顧客に対する当社のサービスの提供もしくはGSグループの自己勘定による投資またはその他の利益が当該顧客または別の顧客の利益と相反しているか、または相反すると認識される状況、ならびに当社の1つまたは複数の事業が、GSグループ内のその他の事業とは共有してはならない重要な非公開の情報にアクセスできる状況、およびGSグループが顧問またはその他の関係にある事業体の債権者でもある状況等が含まれる。
利益相反を特定し、かつそれに対処するための広範囲にわたる手続および統制が設けられている。それらには、当社の事業間での不適切な情報の共有を防止するために設計されたものも含まれる。しかしながら、利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処することは、複雑かつ困難であり、当社が利益相反を適切に特定・開示できず、かつ適切にそれに対処できなかった場合、またはできなかったように見える場合、当社の最も重要な資産の1つである社会的評価が傷つくおそれがあり、また顧客の、当社との取引に参加しようとする意欲に影響が及ぶ可能性がある。また、潜在的な利益相反または利益相反と認識される事象により訴訟が提起されたり、規制上の強制措置が課されたりするおそれがある。さらに、GSグループの*ワン・ゴールドマン・サックス(One Goldman Sachs)*イニシアティブは、GSグループの事業間の協力を強化することを目的としており、これにより実際の利益相反もしくは利益相反と認識される事象、または不適切な情報共有が発生するおそれが高まる可能性がある。
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競争
当社が新規の事業分野および新規の地理的地域へと拡大していく範囲において、当社は、より多くの経験を持ち、関連市場における顧客、規制当局および市場参加者と、より確立された関係を持つ競合他社と対峙することとなり、このことにより、当社の事業拡大能力に悪影響が及ぶおそれがある。
政府および規制当局は、最近、一部またはすべての法域において費用効果の高い方法で一定の事業を行う当社の能力、または一定の事業を行う当社の能力そのものに影響を及ぼしたか、及ぼす可能性がある規制を導入し、税を課し、報酬制限を導入し、またはその他の様々な提案を行った。それらには、金融機関が行うことを認められる活動の種別に対する制限に関する提案が含まれている。これらの規則またはその他同様の規則の多くは、当社の競合他社すべてには適用されず、当社が効果的に競争する能力に影響を及ぼすおそれがある。
当社の事業における価格圧力およびその他の競争圧力は、引き続き増大している。これは、競合他社の一部が価格を引き下げることで市場シェアを拡大しようとする場合に特に顕著となっている。たとえば、当社は、投資銀行案件等に関連して、当社が受けてきた競争圧力に応じて、当社が引き受けるリスクに必ずしも完全に見合うとは言えない水準の信用の供与や価格の設定を行った。
金融サービス業界は、取引量の相当部分が業界内の限られた数の成員間で発生するため、高度に相関している。取引の多くは他の金融機関にシンジケートされており、金融機関がしばしば取引の相手方となる。この結果として、その他の市場参加者および規制当局により、かかる機関が市場または市場価格を操作するために共謀したとの訴えを起こされており、この訴えには反トラスト法に違反したとの主張が含まれる。当社は、かかる活動を特定し、防止するための広範囲にわたる手続および統制を設けているものの、とりわけ規制当局によるかかる活動に対する申立てにより、当社に評判上マイナスの影響が及ぶ場合や当社に巨額の罰金や和解金が課され、3倍損害賠償を含む非常に高額の損害賠償が課される場合がある。
原資産の変動
一定の当社の事業および資金調達は、当社が提供する商品もしくは当社が行う資金調達に関連する指標金利、通貨、指数、バスケット、上場ファンド(「ETF」)またはその他の財務指標(「原資産」)の変動、とりわけ銀行間取引金利(「IBOR」)の変動もしくは廃止により悪影響を受ける可能性がある。
仕組債、ワラント、スワップもしくは有価証券ベースのスワップ等の当社が所有し、または提供する商品の多くが、レートまたは別の原資産を参照して金利の支払を行い、あるいは満期または債務不履行となった場合において支払われる元本額を決定している。当該原資産に適用される規則を参照することその他の方法により原資産の構成に大幅な変更が生じた場合、原資産が存在しなくなった場合(たとえば、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)が廃止され、ユーロから加盟国が脱退し、または自国通貨を他の通貨もしくはベンチマークと連動させ、またはかかる連動を解除し、あるいは指数またはETFのスポンサーが指数またはETFの構成を大幅に変更した場合)、または原資産が受入可能な市場ベンチマークとして認識されなくなった場合、当社は、価格設定ボラティリティ、一定の商品に係る市場シェアの喪失、税務または会計上の悪影響、コンプライアンス・コスト、法務コストおよびオペレーション・コスト、ならびに顧客による情報開示に関連するリスクのほか、システム障害、モデル障害およびその他の事業継続性に関する問題に直面する可能性がある。また、IBORに関する不確実性は、潜在的な取引高の減少、流動性の欠如、またはIBORもしくはその後継となる新たなレートに関連するエクスポージャーに係る観測可能性の制限、ならびにIBORの変動および廃止に関連する営業活動上のインシデントを考慮すると、当社に対する自己資本要件の増加につながるおそれがある。
金融サービス業界が契約書および金融商品における指定レートの廃止に対して、または当該指定レートが受入可能な指標金利ではなくなった場合にどのように対応するかは、不確実なものとなっている。この不確実性は、最終的に、当社のIBORに基づく契約書および金融商品の適切な解釈に関する顧客による紛争および訴訟につながるおそれがある。
さらに、IBORの廃止、IBORの変動または市場において指標金利として受け入れられるIBORの変更も、当社が保有するローンもしくは有価証券の利回り、当社が発行した有価証券について支払われた金額、当社が契約を締結したデリバティブ商品について受領され、支払われた金額、当該ローン、有価証券もしくはデリバティブ商品の価値、有価証券の流通市場、異なるもしくは修正された指標金利を用いて行われた新規ローンの条件、デリバティブ商品をリスク管理に効率的に利用するための当社の能力、または当社の変動利付資金調達の利用可能性もしくはコスト、および金利変動に対する当社のエクスポージャーに対しても悪影響を及ぼす可能性がある。
人員
当社が能力のある社員を採用し、確保することができなかった場合、当社の事業に悪影響が及ぶ可能性がある。当社の業績は、高い能力を持つ人材の素質と努力に大きく依存している。したがって、当社が継続して、その事業遂行において効果的に競争し、当社の事業を効果的に運営し、新規の事業分野および新規の地理的地域に拡大することができるかどうかは、能力が高く多様な新しい社員を惹き付け、既存の社員を確保し、意欲を上げる当社の能力に左右される。そのような社員を惹き付け、確保する当社の能力に影響を及ぼす要因には、人件費の水準および構成、ならびに当社の事業が成功しており、能力のある社員の公正な採用、研修、および昇進を行う文化を当社が有しているという評判が含まれる。当社が社員に支払う報酬の大部分は、年度末裁量報酬の形態で支払われるものであり、その大部分は、繰延株式関連報奨の形態で支払われるため、GSグループの収益性の低下またはGSグループの将来的な収益性の見通しの低下のほか、報酬水準および条件に対する規制上の制限は、能力の高い社員を採用し、確保する当社の能力に悪影響を及ぼす場合がある。
金融サービス業界および金融サービス業界以外の業界(テクノロジー業界を含む)における、能力のある社員を獲得するための競争はしばしば熾烈である。当社は新たな規制上の要件による要請および当社の技術イニシアティブに対応するための社員を採用し、確保するための競争の激化を経験している。新興および成長市場においてもこれは同様であり、当社は、当該市場において当社よりもはるかに大きなプレゼンスを有し、またはより幅広い経験を有している事業体との間で、しばしば能力のある社員の獲得を争っている。
当社が営業活動を行っている法域における法令の変更が当社の社員の収入に対する課税または報酬額もしくは報酬の構成に影響を及ぼす場合においても、それらの法域で能力のある社員を採用し確保する当社の能力に悪影響が及ぶ可能性がある。
当社の報酬慣行は、健全性監督機構(「PRA」)および金融行為監督機構(「FCA」)による審査および基準の対象となっている。大手金融機関として、当社はPRAおよびFCA、ならびにその他の世界中の規制当局による、報酬慣行に対する制限(競合他社に影響を及ぼすものとなるか否かは不明である)の対象となっている。これらの制限(今後制定される法律もしくは規制により、またはその結果として課されるすべての制限を含む)により、能力が高い社員を惹き付け、確保する当社の能力に悪影響が及ぶ形で、当社が報酬慣行を変更しなければならなくなる可能性がある。
ネガティブな報道
金融サービス業界全般およびとりわけ当社の事業は、ネガティブな報道の対象となっている。当社の社会的評価および事業は、それが正確であるかまたは真実であるか否かを問わず、ソーシャルメディアもしくはその他のインターネット上の掲示板に投稿され、または報道機関により公表される可能性のある、当社の事業および人員に関するネガティブな報道または情報により悪影響を受ける可能性がある。これらのチャネル、とりわけソーシャルメディアを通じた情報伝達のスピードおよび広汎性は、ネガティブな報道に関連するリスクを拡大させる可能性がある。
法的責任
当社に多大な民事上もしくは刑事上の責任の負担が発生した場合または当社が重要な規制措置の対象とされた場合には、当社の財務に重大な悪影響が及び、または社会的評価が著しく悪化するおそれがあり、その結果、事業の見通しに重大な支障が生じるおそれがある。当社はその事業において著しい法務リスクに直面しており、金融機関を相手方とする訴訟や規制手続の請求件数および賠償請求額や罰金の額は依然として高水準となっている。当社は、随時、当社の事業および営業活動の様々な点に関して、様々な政府機関、規制機関および自主規制機関による、その他の数多くの調査および審査の対象となっており、一部の例においては、それらの機関から文書および情報提供の要請を受けている。経験に基づくと、顧客による法的請求は、市場の低迷時に増加し、また雇用関係の請求は、従業員数削減時期の後に増加する。さらに、政府事業体は、これまでも現在も、当社が関わっている一定の訴訟の原告であり、当社は将来同一またはその他の政府事業体による民事上もしくは刑事上の訴訟または請求のほか、しばしば規制当局との和解後に開始される後続民事訴訟に直面する可能性がある。
いくつかの大手金融機関が政府事業体と大規模な和解を行ったことが公表された。政府事業体との大規模な和解の傾向は、他の金融機関に対する類似訴訟の結果に悪影響を及ぼす可能性があり、大規模な和解がその他の和解の根拠またはひな形として利用されると政府関係者が発表している場合は、とりわけその可能性が高い。不確実な規制執行環境により、見積損失額を推定することが困難となり、その結果として、法定準備金が、その後実際に生じた和解金または制裁金と大幅に異なるものとなる場合がある。
当社は、世界中で政府関係者その他の買収およびこれらへの違法支出、ならびに政府関係者その他に関する雇用慣行に関連する法令に服しており、かかる法令には米国海外腐敗行為防止法および英国贈収賄防止法が含まれる。これらの法令または類似の法令に違反した場合、多額の罰金が生じ、当社の事業活動に対して厳しい規制が課せられ、および当社の社会的評価が悪化するおそれがある。
当社または当社の社員に関連する刑事事件の解決は、これにより民事訴訟に対するエクスポージャーが高まり、当社の社会的評価に悪影響を及ぼし、当社が一般にまたは一定の状況において業務を行う上で制裁金もしくは事業制限を課される結果となり、またその他の悪影響を及ぼすおそれがある。
予見できない事象または大災害
コロナウイルスのようなパンデミックまたはその他の広範囲にわたる保健衛生上の緊急事態(またはそのような緊急事態が発生する可能性に関する懸念)、テロ攻撃、地球上もしくは太陽に関係する異常気象またはその他の自然災害を含む、予見できない事象あるいは大災害が発生した場合、経済および金融の混乱が発生するおそれがあり、それにより当社がその事業を運営する能力が損なわれ、損失を被り得る営業活動上の問題(移動の制限を含む)が発生するおそれがある。
気候変動
気候変動に対する懸念は、当社の事業を中断させ、顧客取引水準および顧客の信用力に影響を及ぼし、また当社の社会的評価を悪化させるおそれがある。気候変動は、当社のいずれかまたは複数の主たる所在地における営業活動を中断させる異常気象を引き起こす可能性があり、これにより、当社が顧客に対してサービスを提供し、顧客と関わり合う能力に悪影響が及ぶ可能性がある。気候変動は、当社の顧客の財務状態に対して悪影響を及ぼす可能性もあり、これにより、これらの顧客からの収益が減少し、かつ、これらの顧客に対するローンおよびその他の信用エクスポージャーに関する信用リスクが増大する可能性がある。さらに、当社が、または当社の顧客が、気候変動に関係する一定の業界またはプロジェクトに関与した結果として、当社の社会的評価が悪化する可能性がある。
以下は、2020年2月29日に終了した四半期に係る当社の未監査四半期財務報告書10~11ページの抄訳である。
新型コロナウイルス感染症(「COVID-19」)
COVID-19パンデミックの世界的拡大の発生により経済および財務上の混乱が生じており、それにより当社の事業、財務状態、流動性および業績に悪影響が及んでおり、また今後も引き続き同様となる可能性が高い。COVID-19パンデミックがどの程度当社の事業、財務状態、流動性および業績に対して継続的に悪影響を及ぼすかは、将来の展開に左右されるが、これは不確実性が高く、予測することができない。
COVID-19パンデミックは、(ⅰ)株式、債券およびコモディティ市場における評価額の急激かつ大幅な下落、ならびにこれらの市場のボラティリティの大幅な上昇、(ⅱ)一定の政府証券の相場および利回りの低下(場合によってはゼロを下回る下落)、(ⅲ)M&A活動の大幅な減少、および従前に発表された取引が完了するか、または条件変更が行われるかどうかについての著しい不確実性、(ⅳ)株式新規発行活動の大幅な減少、(ⅴ)債券新規発行市場におけるより一層困難な状況、(ⅵ)顧客が流動性の増加を希望していることによる貸出限度額(シンジケート方式による貸出限度額を含む)における多額の引出し、(ⅶ)ヘッジの有効性が低下するリスク(たとえば、政府証券およびヘッジ対象資産におけるショートおよびロングポジションの変動によるものを含む)、(ⅷ)デリバティブ・ポジションの評価および(場合によっては)担保がより困難なものになったことによる増担保請求および紛争の大幅な増加、(ⅸ)石油・ガス、賭博・宿泊、および航空業界を含む、多くの業界における格付けの引下げ、信用力の低下および債務不履行、ならびに(ⅹ)在宅勤務体制導入の結果によるサイバーセキュリティリスク、情報セキュリティリスクおよびオペレーションリスクの増大をもたらした。
COVID-19パンデミックによる経済情勢および市況への影響は、それが顧客のニーズを満たすことになるため、当社の流動性需要も増大させた。同様に、これらの不利な展開は、当社の自己資本比率およびレバレッジ比率に対して影響を及ぼした。
世界中の政府当局が、2020年3月以降、市場の安定化および経済成長支援のための対策の強化を実施している。これらの対策が成功するかどうかは不明であり、またこれらの対策は、市場の混乱に対応する、または深刻かつ長引く経済活動の低下を回避するのに十分ではない可能性がある。当社はまた、COVID-19による経済情勢および市況への影響により、顧客との紛争、訴訟、ならびに政府および関連規制当局による監視に係るリスクの増大に直面している。
パンデミックの継続期間およびこれに対応するために導入されている臨時対策の有効性は不明である。当社は、パンデミックが収束するまでは、投資銀行業務の取引水準が低下し、投資運用業務の収益が減少し、顧客による債務不履行が増加するものと予想している。パンデミックの収束後であっても、大半の主要な経済圏は引き続き不況に陥る可能性があり、当社は、当社の事業が主要な市場における長引く不況により重大な悪影響を受けるだろうと予測している。
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績等の概要
下記(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
(2)生産、受注及び販売の状況
該当なし。
(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
以下は、当社の2019年11月期アニュアル・レポートの抄訳である。
概況
損益計算書
損益計算書は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類」に記載されている。2019年11月期における当社の利益は18.0億ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント減少した。
2019年11月期の純収益は81.0億ドルであり、2018年11月期と比較して3パーセント増加した。これは、主として、機関投資家向けクライアント・サービスにおける純収益の増加によるものであったが、投資運用業務における純収益の大幅な減少、投資銀行業務における純収益の微減、ならびに投資および貸付業務における純収益の減少により部分的に相殺された。
2019年11月期の一般管理費は54.4億ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント増加した。これは、主として、直接的従業員費用の大幅な増加、仲介、決済、取引所費および販売手数料の増加、ならびに(これらよりは影響が少なかったものの)グループ会社(ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)またはその子会社をいう)から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払い、事務所関連費用ならびに減価償却費および無形資産償却費の大幅な増加によるものであった。
当社の純収益、セグメント別の報告および一般管理費に関する情報については、後記「業績」参照。
自己資本比率
2019年11月現在の当社の普通株式等Tier1(「CET1」)自己資本比率は、EU資本要求指令(「CRD」)に基づくと11.6パーセントであった。
貸借対照表
貸借対照表は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類」に記載されている。下記において、資産合計は、「固定資産」、「流動資産」および「年金制度の積立余剰額」の合計である。負債合計は、「短期債務:1年以内に期日の到来する金額」、「長期債務:1年を超えて期日の到来する金額」および「負債性引当金」の合計である。
2019年11月現在の資産合計は1.04兆ドルであり、2018年11月現在と比較して1,541.5億ドル増加した。これは、主として、保有金融商品が1,942.8億ドル増加したことを反映しているが、担保付契約が469.9億ドル減少したことにより部分的に相殺された。保有金融商品は、主として、金利デリバティブの増加を主因としてデリバティブ商品が増加したこと、および現物商品が増加したことにより増加した。担保付契約は、主として、当社の活動および顧客取引の変動により減少した。
2019年11月現在の負債合計は1.01兆ドルであり、2018年11月現在と比較して1,538.1億ドル増加した。これは、売却済未購入金融商品が1,686.5億ドル増加したことを反映しているが、担保付借入金が220.6億ドル減少したことにより部分的に相殺された。売却済未購入金融商品は、主として、金利デリバティブの増加を主因としてデリバティブ商品が増加したことにより増加したが、現物商品が減少したことにより部分的に相殺された。担保付借入金は、主として、当社の活動および顧客取引の変動により減少した。
2019年11月現在の株主持分合計は342.5億ドルであり、2018年11月現在と比較して331百万ドル増加した。これは、主として、2019年11月期における当社の利益18.0億ドルおよび株式の発行340百万ドルを反映しているが、配当金10.0億ドルの支払およびその他Tier1債(「AT1債」)に係る利息(税引後)542百万ドルにより部分的に相殺された。
2019年11月現在および2018年11月現在のレベル3の金融資産は、それぞれ合計で53.3億ドルおよび53.1億ドルであった。レベル3の金融資産の推移およびこれに関連する公正価値の測定を含むレベル3の金融資産に関する詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
米国において一般に公正妥当と認められている会計原則(「米国会計基準」)に基づくと、2019年11月現在で、資産合計は3,936.1億ドル、負債合計は3,674.3億ドルであった。当社の米国会計基準に基づく資産合計および負債合計は、英国において一般に公正妥当と認められている会計慣行(「英国会計基準」)に基づくものとは異なっている。これは、主として、当社がデリバティブの残高について、それらが通常の業務の過程において差金決済されなかった場合に、当該残高について法的に強制力のある相殺権を有している場合であっても、英国会計基準に基づき総額で表示しているからである。
今後の見通し
取締役会は、当社の当期末の財務状況は満足のいくものであったと考えている。当社の主な事業活動に関する重大な変更は、現在のところ予測されていないが、取締役会は、英国によるEU脱退(「ブレグジット」)の決定および新型コロナウイルス感染症(「COVID-19」)の世界的拡大の当社への影響を継続して評価している。
2020年12月末まで継続する予定のブレグジットの移行期間中、当社は、EUの顧客およびインフラに対する非差別的アクセスによる恩恵を引き続き受ける見込みである。当社が2020年12月31日にEU市場へのアクセスを失った場合、当社は、当社のEU顧客基盤の一部が、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの他のEU子会社からサービスの提供を受けるようになると予測している。このような状況がどの程度まで発生するかは、移行期間終了時点で適用される枠組、ならびに当社がその顧客に対して第三国の支店を通じてどの程度まで今後もサービスを提供できるか、および当社が英国内のクロス・ボーダーのアクセス体制にどの程度まで今後も依拠することができるかに左右される。詳細については、後記「規制関連事項およびその他の展開-その他の展開」参照。
2019年11月期アニュアル・レポート公表時点において、COVID-19の世界的拡大の結果、各国政府が人の動きに関する制限を導入することとなり、また英国を含む世界中の金融市場および通常の事業活動の様式に混乱が広がった。このことが、著しい市場のボラティリティおよび世界規模での中央銀行による緩和的な金融政策の実施につながっており、また当社は、従業員の健康、重要な機能の継続的運営、および当社の顧客のサポートを維持するために事業継続計画(「BCP」)戦略を始動させた。当社の営業成績および財務成績に対してCOVID-19がどの程度の影響を及ぼすかは、当該状況の継続期間および継続的な拡大感染を含む将来の展開に左右される。
事業環境
2019年11月期中、世界の経済活動は、2018年11月期と比較して減少したように思われた。これは、新興市場と米国を含む先進経済国の双方における成長率の低下を反映している。将来のグローバル成長についての懸念および強弱まちまちのマクロ経済的環境により、世界各国の中央銀行が、緩和的な金融政策を実施した。かかる金融政策には、2019年11月期中に米国連邦準備制度理事会がフェデラルファンドの金利引下げを3回実施し、目標レンジを1.5パーセントから1.75パーセントに設定したことが含まれる。2019年11月期中の市場の景気感も、米中間の貿易に関する継続的懸念およびブレグジットに関する複数の期限延長を含む、地政学的不確実性による影響を受けた。
業績
純収益
純収益には、第三者と関係会社の双方との有価証券、外国為替およびその他の金融商品の取引から生じる純利益、ならびに委託手数料が含まれる。これには、関連する利息および配当金が含まれる。詳細については、下記「セグメント別の報告」参照。
セグメント別の報告
下表は、当社の各セグメントの純収益を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月期 | 2018年11月期 |
|---|---|---|
| 投資銀行業務 | ||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | 742 | 693 |
| 引受業務 | 775 | 871 |
| 投資銀行業務合計 | 1,517 | 1,564 |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | ||
| 顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ(「FICC」)取引 | 2,768 | 2,353 |
| 株式関連業務 | 2,739 | 2,640 |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | 5,507 | 4,993 |
| 投資および貸付業務 | 501 | 532 |
| 投資運用業務 | 571 | 777 |
| 純収益合計 | 8,096 | 7,866 |
当社は、純収益に計上される資金調達費用の各セグメントへの分配手法を更新した。その結果、上表の比較数値は当期の表示に合わせて修正されているが、純収益合計への影響はない。
当社のセグメント構成は、下記の各項記載のとおりである。かかる記載には、当社の重要なセグメントである投資銀行業務および機関投資家向けクライアント・サービスについて設定された差異についての説明が添えられている。
投資銀行業務
投資銀行業務は、以下の業務から成る。
ファイナンシャル・アドバイザリー業務
M&A、事業部門の売却、企業防衛、リストラクチャリング、スピンオフおよびリスク管理に関する戦略的アドバイザリー案件、ならびにこれらの顧客アドバイザリー案件に直接関連するデリバティブ取引を含む。
引受業務
幅広い有価証券およびその他の金融商品(ローンを含む)の公募・私募等(国内・海外取引および買収ファイナンスを含む)に係る株式および債券の引受、ならびにこれらの顧客向け引受業務に直接関連するデリバティブ取引を含む。
2019年11月期と2018年11月期の比較
2019年11月期の投資銀行業務の純収益は15.2億ドルで、2018年11月期と比較して3パーセント減少した。これは、引受業務の純収益の減少を反映しているが、ファイナンシャル・アドバイザリー業務の純収益の増加により部分的に相殺された。
引受業務の純収益の減少は、株式引受業務の純収益が大幅に減少したことを反映していたが、債券引受業務の純収益が増加したことにより部分的に相殺された。ファイナンシャル・アドバイザリー業務の純収益の増加は、M&A取引完了案件の増加を反映していた。
2019年11月現在の当社の投資銀行取引の受注残高は、2018年11月現在と比較して減少した。これは、主として、潜在的なアドバイザリー取引の純収益の見積りの減少によるものであった。この減少は、潜在的な株式引受取引と潜在的な債券引受取引の双方の純収益の見積りの増加により部分的に相殺された。
当社の投資銀行取引の受注残高は、将来の収益が実現する可能性が比較的高いと当社が考える投資銀行取引による将来の純収益の見積りを示している。当社は、当社の投資銀行取引の受注残高の変動が、純収益に対して長期にわたって影響を及ぼす顧客取引水準についての有益な指標になるだろうと考えている。
機関投資家向けクライアント・サービス
機関投資家向けクライアント・サービスは、以下の方法により収益を生み出している。
・当社は、大規模で流動性が高い市場において、顧客のために大量の取引を執行している。
・当社は、流動性が低い市場において、より流動性の高い市場で請求されるものよりも一般的にやや高めのスプレッドおよび手数料により顧客のために取引を執行している。
・当社は、顧客のリスク・エクスポージャー、投資目的、またはその他の複雑なニーズに対応するカスタマイズもしくはオーダーメイド商品を伴う取引も構築および執行している。
・当社は、当社の顧客に対して、顧客の証券取引活動に対する融資を行うほか、証券貸借およびその他のプライム・ブローカレッジ・サービスを提供している。
当社は、そのマーケット・メイキング活動に関連して、顧客の要望に応えて、または顧客の要望を見込んで、通常は短期間にわたりトレーディング商品を維持している。当社はまた、これらのマーケット・メイキング活動より生じる当社のリスク・エクスポージャーを積極的に管理するためにトレーディング商品を保有している。当社は、そのトレーディング商品を公正価値で保有しており、その評価額の変動を純収益に反映させている。
機関投資家向けクライアント・サービスは、以下の業務から成る。
顧客取引執行のためのFICC取引
金利商品、クレジット商品、モーゲージ、為替およびコモディティの現物とデリバティブ商品の双方によるマーケット・メイキングに関連する顧客取引執行業務を含む。
・金利商品
様々な満期の国債(インフレ連動証券を含む)、その他の政府保証証券、買戻条件付有価証券(「買戻条件付契約」)、ならびに金利スワップ、オプションおよびその他のデリバティブ
・クレジット商品
投資適格社債、ハイイールド証券、信用デリバティブ、上場ファンド(「ETF」)、銀行ローンおよびブリッジ・ローン、地方自治体証券、新興市場債および不良債権、ならびに倒産企業に対する債権
・モーゲージ
商業用モーゲージ関連証券、ローンおよびデリバティブ、住宅用モーゲージ関連証券、ローンおよびデリバティブ、ならびにその他の資産担保証券、ローンおよびデリバティブ
・為替
通貨オプション、直物・先物、ならびにG10通貨および新興市場商品に対するその他のデリバティブ
・コモディティ
コモディティ・デリバティブ、ならびに(これよりは影響が少ないものの)原油および石油製品、天然ガス、卑金属、貴金属およびその他の金属、電力、石炭、農産物ならびにその他のコモディティ商品を含む現物コモディティ
株式関連業務
株式商品のマーケット・メイキングに関連する顧客取引執行業務、ならびに株式、オプションおよび先物を扱う世界各地の主要取引所で機関投資家の取引を執行・決済することによる委託手数料のほか、店頭取引を含む。株式関連業務には、ヘッジファンド、ミューチュアル・ファンド、年金ファンドおよび財団を含む機関投資家に対する金融サービス、証券貸借サービスおよびその他のプライム・ブローカレッジ・サービスを提供する証券関連サービス事業も含まれており、主に金利スプレッドまたは手数料の形で収益が生み出されている。
当社の業績は、(ⅰ)顧客取引水準および取引上のビッド/オファーのスプレッド、ならびに(ⅱ)当社のトレーディング商品の公正価値の変動、ならびに当社のトレーディング商品の保有、ヘッジおよび資金調達に関連する受取利息および支払利息を含む、互いに関連し合う様々な要因の組合せによる影響を受ける。
2019年11月期と2018年11月期の比較
2019年11月期の機関投資家向けクライアント・サービスの純収益は55.1億ドルで、2018年11月期と比較して10パーセント増加した。
2019年11月期の顧客取引執行のためのFICC取引の純収益は27.7億ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント増加した。これは、金利商品および為替の純収益の増加、コモディティの純収益の大幅な増加、ならびに(これらよりは影響が少なかったものの)クレジット商品およびモーゲージの純収益の増加によるものであった。
2019年11月期の株式関連業務の純収益は27.4億ドルであり、2018年11月期と比較して4パーセント増加した。これは、委託手数料および顧客取引執行のための株式取引の純収益の増加によるものであったが、証券関連サービスの純収益の減少により部分的に相殺された。
投資および貸付業務
投資および貸付業務には、当社による直接投資が含まれ、これは通常長期的な性質である。また、他のGSグループ(グループ・インクおよびその連結子会社をいう)事業体に対する投資サービスの提供に関連した純収益も含まれる。
投資運用業務
投資運用業務は、投資運用サービスおよびウェルス・アドバイザリー・サービス(ポートフォリオ管理および財務カウンセリングを含む)ならびに富裕層の個人および家族に対する委託売買業務およびその他の取引サービスを提供している。投資運用業務には、GSグループが運用するファンドに対する投資サービスの提供に関連した純収益も含まれる。
地域別データ
地域別の当社の純収益の概要については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記5参照。
一般管理費
一般管理費は、主に人件費(グループ・インクの株価が株式報酬に及ぼす影響を含む)、従業員数および事業活動の水準の影響を受ける。直接的従業員費用には、給与、手当、裁量報酬の見積り、株式報酬の償却および時価評価、ならびに手当等のその他の項目が含まれる。裁量報酬は、とりわけ純収益の水準、財務成績全般、労働市場の実勢、事業構成、株式報酬制度の内容および外部環境等により著しい影響を受ける。
下表は、当社の一般管理費および従業員数合計を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月期 | 2018年11月期 | ||
| 直接的従業員費用 | 2,394 | 1,945 | ||
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 907 | 767 | ||
| 市場開拓費 | 94 | 81 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 122 | 112 | ||
| 減価償却費および無形資産償却費 | 116 | 58 | ||
| 事務所関連費用 | 226 | 157 | ||
| 専門家報酬等 | 186 | 203 | ||
| グループ会社から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払い | 919 | 802 | ||
| グループ会社に対して提供したサービスに対するマネジメント費用の請求 | (370 | ) | (387 | ) |
| その他費用 | 846 | 869 | ||
| 一般管理費合計 | 5,440 | 4,607 | ||
| 期末現在の従業員数合計 | 4,230 | 4,210 | ||
上表において、直接的従業員費用には、株式報酬の時価評価に関連して、2019年11月期には175百万ドルの費用および2018年11月期には184百万ドルの控除が含まれていた。
2019年11月期と2018年11月期の比較
2019年11月期の一般管理費は54.4億ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント増加した。
2019年11月期の直接的従業員費用は23.9億ドルで、2018年11月期と比較して23パーセント増加した。両期間につき株式報酬の時価評価を除くと、2019年11月期の直接的従業員費用は22.2億ドルで、2018年11月期と比較して4パーセント増加した。
2019年11月期の仲介、決済、取引所費および販売手数料は907百万ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント増加した。これは、取引水準の上昇を反映している。
2019年11月期の減価償却費および無形資産償却費は116百万ドルで、2018年11月期と比較して58百万ドル増加した。これは、主として、無形固定資産(コンピューター・ソフトウェア)が増加したことによる。
2019年11月期の事務所関連費用およびグループ会社から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払いは合わせて11.5億ドルであり、2018年11月期と比較して19パーセント増加した。これは、主として、当社がそのロンドンにおける業務をプラムツリー・コートにおける当社の新たなヨーロッパ本社に統合した結果として生じた経常外費用による。
2019年11月現在の従業員数合計は、2018年11月現在と比較して実質的に増減なしであった。
支払利息等
支払利息等は、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに対する利息から成る。
2019年11月期と2018年11月期の比較
2019年11月期の支払利息等は243百万ドルであり、2018年11月期と比較して3パーセント増加した。
法人税等
2019年11月期の実効税率は25.7パーセントであり、これに対して当社に適用される英国の法人税率は27.0パーセントであった。実効税率は、当社の法人税等を税引前利益で除した値を示している。
貸借対照表および資金調達源
貸借対照表管理
当社のリスク管理上の課題の1つとして、当社の貸借対照表の規模および構成を管理できるようにすることが挙げられる。当社は、GSグループのレベルで行われている全社的な貸借対照表管理のプロセスを、これらの要素の管理に利用している。当社の資産基盤は、顧客取引、相場の変動および事業機会によって変動するが、当社の貸借対照表の規模および構成は、特に、(ⅰ)全体的なリスク許容度、(ⅱ)保有する自己資本の額、および(ⅲ)当社の資金調達プロファイルを含む要素も反映している。当社の自己資本の管理プロセスに関する情報については、本書第一部第2 3「事業の内容-自己資本管理および規制上の自己資本-自己資本管理(監査済)」参照。
当社は、適切なリスク管理を確保するため、十分に流動性の高い貸借対照表の維持に努めており、またGSグループの資産および負債の積極的な管理のため、以下を含めたGSグループの手続を活用している。
(ⅰ)貸借対照表計画
(ⅱ)貸借対照表上の限度額
(ⅲ)主要指標のモニタリング
(ⅳ)シナリオ分析
貸借対照表計画
GSグループは、資産合計および資産構成の見積りと、3年間の計測期間において予定される資金調達源とを組み合わせた貸借対照表計画を作成している。この計画は四半期ごとに見直され、事業上の必要性や市況の変化に応じて調整されることがある。
貸借対照表上の限度額
限度額は、GSグループの収益創出部門、トレジャリーおよびGSグループの独立したリスク監督・管理部門の間の迅速な上申および協議を日常的に確保するために、GSグループの最大リスク選好度を反映したレベルではなく、実際の運用レベルに近い水準に設定されている。GSグループのファームワイド資産・負債委員会およびGSグループのリスク・ガバナンス委員会は、貸借対照表上の限度額の検討および承認を行っている。さらに、GSグループのリスク・ガバナンス委員会は、一定の金融商品について、当該ポジションのより長期の保有を防ぐため、長期保有限度額を定めている。限度額の変更要請は、GSグループの主要指標に及ぼす影響を考慮して判断される。限度額の遵守状況は、収益創出部門およびトレジャリー、ならびに独立したリスク監督・管理部門によってモニターされている。
主要指標のモニタリング
資産および負債の規模および構成、限度額の利用状況ならびにリスク指標を含む主要な貸借対照表指標は、事業別とGSグループ・ベースの双方でモニターされている。資産は各事業に配分され、新たな事業活動により生じた動きのほか、相場の変動が検討および分析されている。
シナリオ分析
GSグループは、貸借対照表の規模および構成の管理をいかにして行うかを判断するため、グループ・インクおよびその子会社のシナリオ分析を行っている。これらのシナリオは、多岐にわたる経済シナリオに基づき、様々なマクロ経済的な仮定およびGSグループ固有の仮定を用いて短期および長期の計測期間を対象としている。
資金調達源
当社は、担保付借入金、関係会社間無担保借入金、外部無担保借入金および株主持分を主な資金調達源としている。当社は、以下を含む多数の様々な商品を通じて、この資金調達を行っている。
・買戻条件付契約および貸付有価証券担保金
・グループ・インクおよびその他の関係会社からの関係会社間ローン
・発行社債(ノート、証書およびワラントを含む)
・その他借入金(資金の手当のあるデリバティブ商品および売却ではなく資金調達として会計処理される資産の移転を含む)
下表は、当社の資金調達源に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | ||||
| 担保付借入金 | 130,087 | 52 | % | 152,145 | 56 | % |
| 関係会社間無担保借入金 | 64,311 | 25 | % | 61,493 | 23 | % |
| 外部無担保借入金 | 23,139 | 9 | % | 25,197 | 9 | % |
| 株主持分合計 | 34,248 | 14 | % | 33,917 | 12 | % |
| 資金調達源合計 | 251,785 | 100 | % | 272,752 | 100 | % |
一般に当社は、様々なグローバル市場において、資金調達のための商品を多数の多様な債権者の基盤に対して、当社自身の販売員および第三者販売者を通じて販売している。当社は、外部債権者との関係は当社の流動性に重要な意味を持つと考えている。これらの債権者には、銀行、借入有価証券の貸付人、企業、年金ファンド、保険会社、ミューチュアル・ファンドおよび個人が含まれる。当社は、当社の外部資金調達プログラム全般にわたる債権者の集中をモニターするため、様々な社内ガイドラインを設定している。
担保付資金調達
当社は、トレーディング商品の相当な部分について、外部の取引先のほか関係会社から必要な資金を担保付で調達する。担保付資金調達には、貸借対照表上の担保付借入金が含まれる。
当社はまた、証券貸借契約に基づき借り入れた有価証券の担保として、当社のトレーディング商品を差し入れることがある。当社は、当社のまたは顧客による売却済未購入の有価証券の売建て取引をカバーするためにも、自社のトレーディング商品を用いる。担保付資金調達は、貸し手に担保を提供するため、無担保資金調達の場合よりグループ・インクおよび/または当社の信用度の変化による影響を受けにくい。とはいうものの、当社は、取引期間、満期の構成、取引先の集中、担保の適格性および取引先のロールオーバーの可能性を考慮して、当社の担保付資金調達活動の借換リスクを分析している。当社は、満期が分散化した期間取引、取引先の分散化、余剰の担保付資金調達、およびグローバル・コア流動資産(「GCLA」)を通じた残余リスクへの事前の資金調達の実施により、借換リスクの軽減に努めている。
当社は、資金調達の対象である資産の流動化のために適切な期間が設定された担保付資金調達の実行に努めており、とりわけ市場ストレス時には担保付での資金調達がより困難となり得る資産クラスを担保とする担保付資金調達の場合には、長めの満期を設定することに努めている。
GCLAに含めることができない有価証券を担保とする当社の担保付資金調達の大半は、短期買戻条件付契約および貸付有価証券担保金取引を通じて実行している。当社は、発行社債、その他借入金および関係会社間ローンを通じた担保付資金調達も行っている。
貸借対照表上の担保付借入金に含まれる当社の外部からの担保付資金調達(流動性の高い政府債および政府機関債のみを担保とし得る資金調達を除く)の加重平均満期は、2019年11月現在、120日間を超えていた。
関係会社間無担保借入金
当社は、主として、その直接親会社であるゴールドマン・サックス・グループUKリミテッドと、ゴールドマン・サックス・ファンディング・エルエルシー(「ファンディングIHC」)からの関係会社間無担保借入金を通じて資金調達を行っている。
ファンディングIHCは、グループ・インクの全額出資直接子会社であり、GSグループの優先的破綻処理戦略の実行を促進している。GSグループの無担保での資金調達の大半はグループ・インクが行っており、同社は、ファンディングIHCおよび当社を含むその他の子会社に対し、それぞれの資産担保融資需要、流動性要件および自己資本要件を満たすために必要な資金を貸し付けている。このような子会社の資金調達方法には、管理が強化され、当社およびその他の子会社の資金需要に、より柔軟に対応できるという利点がある。関係会社間無担保借入金には、ローン、劣後ローンおよびその他借入金が含まれる。
外部無担保借入金
外部無担保借入金には、発行社債、その他借入金、銀行ローンおよび当座貸越が含まれる。
株主持分
株主持分は、安定的かつ永続的な資金調達源である。詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記21および22参照。
規制関連事項およびその他の展開
規制関連事項
当社の事業は、世界中の広範囲にわたる規制および監督の対象となっている。規制当局および政策立案当局は、規制を導入済みまたは検討中である。規制改革により当社に対して影響が及ぶ主な分野は、規制上の自己資本要件の引上げと、一定の業務に対する規制および制限の拡大になるものと予想されている。しかし、新規則および規則案の多くは非常に複雑であるため、当該規制改革の影響の全容は、規則が実施され、EUおよび/または英国の最終的な規制の下で市場慣行が発展するまでは不明であろう。
当社は、ブレグジットの結果として、当社が行う取引および事業に対して適用される規制上の枠組に大幅な変更が生じるものと予想している。
リスク・ベースの自己資本比率
2019年6月、EU官報においてEU自己資本規制(「CRR」)およびCRDの改正が公表された。
CRRの改正には、レバレッジ比率、安定調達比率、自己資本および適格債務の最低基準(「MREL」)、カウンターパーティー信用リスク、市場リスク、セントラル・カウンターパーティーに対するエクスポージャー、集合投資事業に対するエクスポージャー、大規模エクスポージャー、ならびに報告および開示に係る要件に関する規則の変更が含まれる。CRRの改正の大半は、2021年6月28日より適用される予定である。MRELの改正は、既に効力が生じている。市場リスク改訂の実施時期は技術的基準次第であるが、かかる基準はまだ成立していない。当社は、拘束力のある市場リスク規則は2023年までは適用されないだろうと予想している。
CRDの改正には、金融持株会社、報酬、金利リスク管理、監督権限およびマクロ・プルーデンスな自己資本要件に関する規定が含まれる。英国は、EU官報での改正公表時点でEU加盟国であったため、CRDの改正を採用することを要求されている。CRDの改正は時間をかけて段階的に導入され、大半の変更が2021年6月28日より適用される予定であるが、一部のマクロ・プルーデンスな措置は、2022年1月1日より適用される予定であり、EUに中間持株親会社を置く旨の要件は、2023年12月30日より適用される予定である。
2017年12月、バーゼル銀行監督委員会(「バーゼル委員会」)は、バーゼル委員会による国際的な自己資本比率水準を強化した自己資本規制の枠組(「バーゼル3」)金融危機後の規制改革の最終化と称する基準を公表した。かかる基準は、社内で策定された自己資本要件に、標準的手法に基づく自己資本要件に対する一定の割合でフロアを設定するものである。かかる基準は、信用リスクに対するバーゼル委員会の標準的手法およびモデルに基づく手法を改訂し、オペレーションリスク資本に対する新たな標準的手法を定めるものでもある。2019年11月、バーゼル委員会は、信用評価調整(「CVA」)リスクの枠組について追加の改訂を提案した。バーゼル委員会は、各国の規制当局に対し、2022年1月1日からこれらの基準を実施し、また2027年1月1日まで段階的に新たなフロアを設定するよう提案した。
バーゼル委員会の基準は、かかる基準を実施するための規則を各法域内の該当する規制当局が実施して初めて、当該法域において効力を生じる。
最新のバーゼル委員会の動向による当社への影響(リスク・ウェイト資産および規制上の自己資本比率を含む)は、対応する規制が実施されるまでは不確実なものとなっている。
報酬慣行
EUにおいては、CRRおよびCRDには、金融安定理事会の報酬基準を導入するために策定された報酬規定が含まれる。これらの規則は、EU加盟国により実施されており、とりわけ、当社を含むEU規制対象事業体のリスク・プロファイルに重大な影響を及ぼすとみなされる社員を含む一定の社員への固定報酬に対する変動報酬の比率を制限するものである。CRRおよびCRDの改正により、これらの規則の一定の側面が変更された。かかる変更には、とりわけ、報酬の最低繰延期間が引き延ばされたことが含まれる。
その他の展開
ブレグジット
EUおよび英国が合意した離脱協定(「離脱協定」)は、2020年1月31日付で発効し、英国は、同日をもってEU加盟国ではなくなった。離脱協定の下での移行期間は、EUおよび英国が将来の貿易協定について交渉できるよう2020年12月末まで継続する。離脱協定は、移行期間をあと1年間または2年間延長することが可能である旨を規定している。しかし、英国は、2020年12月31日を超える移行期間の延長は行わないことを誓約している。移行期間中、英国はEU加盟国と同様に扱われるため、当社は、EUの顧客およびインフラに対する非差別的アクセスによる恩恵を依然として受けるだろう。移行期間の終了時に、当社を含む英国において設立された企業は、そのEU全土における「パスポート(passports)」を失い、概してEU外の国における事業体と同様に扱われることが予測されている。そのため、これらの企業のEUへのアクセスは、EUおよび国内法に準拠することとなり、また自由貿易協定等のその他の協定に服することを条件として、EUの同等性の決定、またはこれらの企業が国内の体制に基づき免許もしくは適用除外を得られるかどうかに左右される可能性がある。移行期間終了後は、また当該期間経過後も存続する協定に服することを条件として、英国は、EUの金融サービス法を引き続き適用する義務を負わない可能性があり、EU法に相当する規則のうち当該時点で英国において運用開始されていない規則(2019年EU自己資本規制の一部等)を採用しない可能性がある。
既存の非EU加盟国に関する同等性に係る体制に基づき、EUおよび英国は、2020年6月末までにそれぞれの同等性評価を完了することに合意した。これらの評価の結果が移行期間終了までに公表されるかどうか、および英国会社がそれぞれの移行期間後の計画において同等性の利用に依拠できるかどうかは著しく不確実である。GSグループは引き続き、英国の金融サービス会社が2020年12月31日にEU市場へのアクセスを失うというシナリオ(「ハード」・ブレグジット)に向けて準備する一方で、当社の顧客があらゆるより有利なシナリオからの恩恵を受けられるような柔軟性や好位置を当社が保つことを確保している。移行期間終了後、一定の法域においては、各国内のクロス・ボーダー・アクセス体制に基づき(たとえば、特定の免許または適用除外に基づき)、GSグループがその英国事業体によるある程度の継続的なアクセスを見込めることも、GSグループの計画において認識されている。
ハード・ブレグジットのシナリオを管理するためのGSグループの計画は、現在当社が行っている一定の活動を新たな法人および/または異なる法人に移行すること、顧客および取引先と協力し、これらの者がGSグループのEU法人のいずれかを取引相手とするように取引書類を改定すること、GSグループのインフラを変更すること、新たな不動産を取得し開発すること、ならびに(場合によっては)当社の従業員をEU内のオフィスに異動させることを含んでいる。
当社の機関投資家向けクライアント・サービスおよび投資銀行業務の顧客のうち重要なものは、特定の法域において専門家または適格カウンターパーティーに分類されており、個々の加盟国が定める国内の取決め(免許または適用除外)に基づき、引き続き英国のサービス・プロバイダーおよび事業体からサービスを受け、また引き続きこれらと取引することを選択する可能性がある。当社は、顧客がかかる取扱いを希望し、かつそうすることが可能である限りにおいて、このような形での商品およびサービスの提供を継続する予定である。それらの顧客は、引き続き当社を取引相手とすることができ、当社は、利用可能な場合には適用あるクロス・ボーダー免許および適用除外の申請を行っている。当社はまた、認可を受けた第三国支店をEU内に設立する予定であり、かかる支店は、機関投資家向けクライアント・サービスによって、それらの支店が認可を受けた法域の国内顧客との取引のために利用されることとなる。
ロンドン銀行間取引金利(「LIBOR」)を含む銀行間取引金利(「IBOR」)の置換
いくつかの主要法域(たとえば、米国、英国、EU、スイスおよび日本)における中央銀行および規制当局は、IBORに代わる適切な指標を選定し、かかる指標への移行を実施するため、ワーキング・グループを招集している。LIBORの規制機関である金融行為監督機構(「FCA」)は、2021年以降はパネル銀行に対してLIBORへの貢献を強制しない旨を表明した。
上記の主要法域における市場主導型のワーキング・グループは、それらにとっての好ましい代替的リスクフリー指標金利を既に選択し、これらの問題に関する協議内容(IBORに連動する契約および金融商品におけるフォールバック条項の方法論ならびに代替的リスクフリー指標金利の期間構造の導出を含む)を公表しており、今後も引き続き公表する見込みである。このことは、金融市場がIBORに代わる代替的リスクフリー指標金利の利用へと移行する上で非常に重要となる。
当社は、2021年以降に満期が到来する金融商品および契約を含め、IBORに対するエクスポージャーを有している。当社のエクスポージャーは、当社がマーケット・メイキング活動に関連して保有する有価証券から生じるほか、当社が、当社の顧客のためにマーケット・メイキングを行うため、また当社のリスクのヘッジを行うために締結するデリバティブ取引からも生じる。当社は、当社が発行する変動金利証券およびその他の資金調達のための商品におけるIBORに対してもエクスポージャーを有している。
GSグループおよび当社は、自らおよびその顧客がIBORから代替的リスクフリー指標金利への秩序ある移行を円滑に行うことができるように努めている。そのためGSグループ(当社を含む)は、以下の事項に主眼を置いたプログラムを策定した。
・自らの事業(取引および商品を含む)全体にわたる影響の評価およびモニタリング
・影響を被る可能性のある既存の金融商品および契約の範囲、ならびにこれらの金融商品および契約に適切なフォールバック条項がどの程度既に含まれているか、または二者間の交渉による修正もしくはプロトコル等の業界共通のツールを用いた修正がどの程度必要であるかの特定および評価
・代替的リスクフリー指標金利への円滑な移行に備えるためのインフラ(たとえば、モデルおよびシステム)の強化
・中央銀行や業界のワーキング・グループへの積極的な参加(業界の協議に応じることを含む)
・顧客の啓発および顧客とのコミュニケーション
GSグループは、このプログラムの一環として、この移行に内在するリスクをシステマティックに特定することを試みている。これらのリスクには、財務リスク(たとえば、スワップ・スプレッドの拡大に起因するストレス下の利益のボラティリティや、取引先がそのポジション移行への参加に難色を示したことによる資金調達源の喪失)ならびに非財務リスク(たとえば、顧客および/または取引先とのフォールバックに関する交渉不能、フォールバック条項の解釈および導入に関連した紛争の可能性、ならびに移行に係る営業活動上の障害)が含まれる。GSグループは、代替的リスクフリー指標金利への秩序ある移行を円滑に行うため、幅広い業界や規制当局のワーキング・グループ(たとえば、国際スワップ・デリバティブ協会、イングランド銀行のポンドリスクフリー指標金利に関するワーキング・グループおよび連邦準備制度理事会の代替的指標金利委員会)に関与しており、また当社は引き続き当社の顧客および取引先と関わっていく。
代替的リスクフリー指標金利の市場は引き続き発展しており、当社はそれらの発展に従いかかる代替的リスクフリー指標金利に移行する見込みである。流動性に基づき可能な範囲で、当社はかかる移行を開始している。これには、マーケット・メイキングおよび顧客取引の円滑化のためのポンド翌日物平均金利に基づくデリバティブ契約の締結が含まれる。
リスク管理
リスクは、当社の事業に内在するものであり、これには流動性リスク、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスク、モデルリスク、法務リスク、コンプライアンスリスク、コンダクトリスク、規制上のリスクおよび評判リスクが含まれる。当社のリスクには、当社のリスクの種類、地域または世界中の事業全般にわたるリスク、ならびに不確実な結果をもたらし、当社の財務成績、流動性および社会的評価に対して重大な影響を及ぼす可能性があるリスクが含まれている。当社のリスク管理プロセスに関する詳細については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。また、当社のリスク分野に関する情報については、下記「流動性リスク管理」、「市場リスク管理」、「信用リスク管理」、「オペレーションリスク管理」および「モデルリスク管理」ならびに本書第一部第3 2「事業等のリスク」参照。
流動性リスク管理
概要(監査済)
流動性リスクは、当社固有の、広く業界全体の、または市場全体の流動性ストレス事由が生じた場合に当社が資金調達をできなくなり、または当社の流動性に対するニーズを満たすことができなくなるリスクである。当社は、流動性および資金調達に関する包括的かつ保守的な一連の方針を策定している。当社の主たる目的は、逆境下にあっても、当社の資金需要を満たすと共に、当社の中核事業が顧客にサービスを提供し、収益を生み出し続けることができるようにすることにある。
トレジャリーは、GSグループの首席財務執行役員に報告を行っている。トレジャリーは、GSグループのリスク選好度の範囲内で、GSグループの流動性および資金調達戦略を策定、管理および執行することについて主たる責任を負っている。
流動性リスク部門は、収益創出部門およびトレジャリーから独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。流動性リスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたる監督ならびにストレス・テストおよび限度額の枠組の構築を通じて、GSグループの流動性リスクを評価、モニターおよび管理することについて主たる責任を負っている。当社の流動性リスク管理の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。
流動性リスク管理原則(監査済)
当社は、(ⅰ)ストレス時における流出を補填するためのGCLAの形での十分な超過流動性の保持、(ⅱ)適切な資産・負債管理の維持、および(ⅲ)実行可能な緊急時資金調達計画の維持という3つの原則に従い、流動性リスクを管理している。
GCLA
GCLAは、ストレス環境下で現金支出および担保提供が必要となる様々な可能性に対応するために当社が維持している流動性である。流動性の一次的原則とは、流動性危機に陥った場合に必要と予想される当社の潜在的現金および担保提供の必要性に対して事前に資金手当を行い、その流動性を、非担保対象であり流動性の高い有価証券および現金の形で保持することである。当社は、買戻条件付契約の締結により、または売戻条件付有価証券(「売戻条件付契約」)の満期により、流動化を通じて、当社のGCLA上で保有する有価証券を数日以内に現金に換金することができるほか、当該現金により、当座の債務履行に際し、その他の資産を売却したり、または信用リスクに敏感な市場から追加融資を受けたりすることなく対応できると考えている。
当社のGCLAは、資金調達が困難な環境下でも、すべての主要な市場において適時決済を確保する上で十分な営業上の流動性を提供するために、複数の資産の種類、発行体および清算機関にわたり配分されている。
資産・負債管理
当社の流動性リスクの管理方針は、資金調達市場が長期的なストレスにさらされている場合であっても、十分な資金調達が確実に行えるよう構築されている。当社は、複数の市場、商品および取引先にわたる資金調達について、その満期および多様性を管理するほか、その資産の特徴および流動性プロファイルを考慮して、適切な期間の多様な外部資金調達プロファイルを維持するよう努めている。
当社の目標は、平常時のみならず市場ストレス時にも当社の資産のための資金調達を行い、契約債務および偶発債務を履行するための十分な流動性を確保することである。積極的な貸借対照表管理プロセスを通じて、実際の資産残高およびその予測を用いて担保付または無担保での資金調達の必要性が判断される。流動性危機が生じた場合には、資産の売却(当社のGCLAを除く)に依存しないようにするため、当社はGCLAをまず利用する。しかしながら、当社は、流動性危機が重大である場合または長期に及ぶ場合には、秩序ある方法で資産を売却することが賢明または必要な方法であると認識している。
緊急時資金調達計画
GSグループは、流動性危機や市場ストレス期間を分析し、それらに対応するための枠組を定めるために緊急時資金調達計画(GSI固有の補遺を含む)を整備している。緊急時資金調達計画は、流動性危機および/または市場混乱の深刻さの評価ならびにそれらの管理を助けるために継続的に検討される一連の潜在的リスク要因、主要な報告および数的指標について概説している。緊急時資金調達計画には、当社が流動性危機に直面していると評価される場合に当社がとることのできる方策(これには、当社の潜在的現金需要および担保提供の必要性の見積りに対する事前の資金調達、ならびに流動性の二次的源泉の利用が含まれる)についても記載されている。当該計画には、発生する可能性のある特定のリスクに対する軽減策および取組事項についても記載され、これらの実行責任者が定められている。
ストレス・テスト
当社のGCLAの適切な規模を決定するため、当社は、幅広いシナリオおよび計測期間にわたる流動性の流出についてモデルを作成している。流動性流出モデルと称される当社の主要な社内的流動性リスクモデルの1つは、当社の流動性リスクを30日間のストレス・シナリオで数値化する。その他の要因についても検討が行われている。これには、日中流動性モデルと称される追加の社内的流動性リスクモデルを通じた日中流動性に対する潜在的ニーズの評価、当社の長期ストレス・テスト・モデルの結果、破綻処理流動性モデル、およびその他の適用ある規制上の要件、ならびに当社の状態のほか金融市況に対する定性的評価が含まれるが、これらに限定されない。流動性流出モデル、日中流動性モデルおよび長期ストレス・テスト・モデルの結果は、幹部経営陣に対して定期的に報告される。GSグループおよび当社は、ストレス・テストも実施している。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
流動性流出モデル
流動性流出モデルは、市場全体に及ぶストレスおよびGSグループ固有のストレスの組合せを含む複数シナリオの実施に基づくものである。これらのシナリオは、以下の定性的要素を特徴としている。
・消費者および企業の景況感の冷込み、金融および政治の不安定性、ならびに市場価値の悪化(株式市場の潜在的な落込みおよびクレジット・スプレッドの拡大を含む)をはじめとする深刻で厳しい市場環境。
・重大な損失、評判被害、訴訟、および/または格付の引下げによってもたらされる可能性のあるGSグループ固有の危機。
以下は、当社の流動性流出モデルにおいてモデル化された要素のうち主要なものである。
・30日間のシナリオにおける流動性に対するニーズ。
・グループ・インクおよびその格付対象子会社(GSIを含む)の長期的な優先無担保信用格付の2段階引下げ。
・資金調達市場における市況の変化による、当社の無担保資金調達および担保付資金調達の利用の制限。
・無担保債券の満期到来等の契約上の流出および偶発的な流出(当社のプライム・ブローカレッジ業務における顧客預金残高の引出しまたは当社の上場および店頭決済デリバティブの価値が悪化することにより必要となる変動証拠金の増額を含むが、これらに限定されない)の組合せ。
日中流動性モデル
当社の日中流動性モデルは、流動性流出モデルと同じ定性的要素を特徴とするシナリオ分析を用いて当社の日中流動性に対するニーズを測定するものである。同モデルは、日中流動性の源泉の利用が制限されるというシナリオにおいて増加した日中流動性要件のリスクの評価を行うものである。
長期ストレス・テスト
当社は、当社が厳しい流動性ストレスにさらされ、その後も困難な状況が継続する環境の中で回復を図る長期ストレス期間における当社の流動性ポジションを見通すために、長期ストレス・テストを活用している。
破綻処理流動性モデル
GSグループの破綻処理計画に対する取組に関連して、GSグループは、ストレス環境下におけるGSグループの主要な子会社(GSIを含む)の流動性に対するニーズを見積もる破綻処理流動性の充実・調整の枠組を設定した。GSグループは、破綻処理流動性執行ニーズの枠組も設定しており、かかる枠組は、GSグループの優先的破綻処理戦略に基づいたグループ・インクの破産申請後、GSグループの主要な子会社(GSIを含む)が安定化し縮小するために必要とする、流動性に対するニーズを測定するものである。
また、GSグループは、グループ・インクの破産手続開始の是非およびその時期について詳細な情報に基づいた判断を下すために必要となる情報をGSグループの取締役会に対して提供するよう設計された、トリガーおよびアラートの枠組も設定している。
限度額
当社は、様々なレベルおよび各種の流動性リスクにわたり流動性リスク限度額を使用し、当社の流動性エクスポージャーの規模を管理している。限度額は、当社の流動性リスク許容度を踏まえた許容可能なリスクのレベルと比較して計測される。これらの限度額を設定する目的は、幹部経営陣による当社全体の流動性プロファイルのモニタリングおよび管理を支援することである。
GSI取締役会のリスク委員会およびGSIのリスク委員会は、当社の限度額を承認する。限度額は頻繁に検討され、必要な承認を取得した上で、変遷する市況または事業状況を反映するために恒久的または臨時的のうちいずれか該当する形式で変更される。
限度額は、当社のトレジャリーおよび流動性リスク部門によってモニターされる。流動性リスク部門は、限度額を超過した事象を適時に認識し、かつその旨を幹部経営陣および/または適切なリスク関連の委員会へ上申する責任を負っている。
GCLAおよび非担保対象指標
GCLA
上記の当社の社内的流動性リスクモデルの結果のほか、その他の要因(当社の状態のみならず金融市況に対する定性的評価を含むが、これらに限定されない)の検討に基づき、当社は、2019年11月現在および2018年11月現在の当社の流動性ポジションが共に適切であったと考えている。当社はごく限られた有価証券および現金のみに当社のGCLAの範囲を限定しているが、資金調達が困難な環境下でもそれらの流動性が高いことがその理由である。非担保対象有価証券の中でも流動性の低いものや約定済のクレジット・ファシリティー等も超過流動性の源泉となり得るが、当社はこれらをGCLAに含めていない。
下表は、当社のGCLAについての情報を資産クラスごとに示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月期 の平均値 | 2018年11月期 の平均値 |
|---|---|---|
| 翌日物現金預金 | 13,583 | 22,037 |
| 米国政府債 | 19,747 | 18,710 |
| 英国政府債 | 11,708 | 9,938 |
| フランス政府債 | 7,784 | 6,760 |
| ドイツ政府債 | 6,315 | 6,678 |
| 日本政府債 | 2,317 | 2,410 |
| 合計 | 61,454 | 66,533 |
最低所要GCLAは、当社が直接的に保有しているものであり、当社が流動性要件を満たすためにのみ利用することが意図されているものであって、グループ・インクまたはファンディングIHCは、これを利用することができないと想定されている。当社において保有しているGCLAに加え、GSグループがグループ・インクまたはファンディングIHCにおいてグローバルGCLAの一部を直接保有している。これは、場合によっては当社またはその他の主要な子会社に対して追加で提供されることがある。
その他の非担保対象資産
当社のGCLAに加えて、当社はその他の非担保対象である現金および金融商品も大量に保有している。これらの資産には、当社のGCLAに含まれていないその他の政府債、マネー・マーケット優良証券、社債、証拠金取引可能な株式、ローンおよび現金預金が含まれる。当社のその他の非担保対象資産の公正価値の平均値は、2019年11月期において330.0億ドル、および2018年11月期において261.1億ドルであった。
規制上の流動性枠組
バーゼル委員会による流動性リスクの管理、基準およびモニタリングの国際的な枠組の実施により、流動性カバレッジ比率(「LCR」)および安定調達比率(「NSFR」)の使用が要求されている。
当社は、英国規制当局および欧州委員会が承認したLCR規則に基づき、最低100パーセントのLCRを満たす必要がある。2019年11月に終了した直近の12ヶ月間における当社の平均月間LCRは、最低要件を上回っていた。
NSFRは、1年間の計測期間にわたり、金融機関の資産およびオフバランスシート取引に対する中長期的かつ安定した資金調達を促進することを目的とするものである。2019年6月、欧州委員会は、当社を含むEUの一定の金融機関に対してNSFRを実施する旨のCRRを改正する規則を成立させた。当社は、ブレグジットの移行期間が終了するまでには、この要件が英国法に組み込まれると見込んでいる。NSFRが当社に対して適用されるのは、2021年6月28日になる見込みである。当社は、NSFRが適用された場合その時点において、当社がその要件を遵守していると見込んでいる。
当該規則の実施および規制当局が採択する改正は、今後、当社の流動性ならびに資金調達に係る要件および体制に影響を及ぼすおそれがある。
信用格付
当社は、日常業務における資金需要の一部について、債券発行市場での資金調達に依拠しており、債券による資金調達の費用および当社がこの調達手段を利用できるか否かは、当社およびグループ・インクの信用格付によって影響される。信用格付は当社にとって、一定の市場での競争上(店頭デリバティブ取引等)、そして比較的長期にわたる取引を実行しようとする場合にも重要となる。当社および/またはグループ・インクの信用格付が引き下げられた場合のリスクに関する情報については、本書第一部第3 2「事業等のリスク-主なリスクおよび不確実性-流動性」参照。
下表は、フィッチ・インク(「フィッチ」)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(「ムーディーズ」)およびスタンダード・アンド・プアーズ・レーティングズ・サービシズ(「S&P」)による当社およびグループ・インクの無担保信用格付および今後の見通しを示したものである。
| 2019年11月現在 | |||
| フィッチ | ムーディーズ | S&P | |
| GSI | |||
| 短期債務 | F1 | P-1 | A-1 |
| 長期債務 | A | A1 | A+ |
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
| グループ・インク | |||
| 短期債務 | F1 | P-2 | A-2 |
| 長期債務 | A | A3 | BBB+ |
| 劣後債 | A- | Baa2 | BBB- |
| 信託優先証券 | BBB- | Baa3 | BB |
| 優先株式 | BB+ | Ba1 | BB |
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
当社の一定のデリバティブは、当社および/またはグループ・インクの信用格付の変動に基づいて当社に担保の差入れまたは取引の終了を求めることができる取引先との間の双務契約の下で取引されている。当社は、すべての格付機関がグループ・インクおよび当社の格付を双方同時にまたはそれぞれの格付を別々に引き下げた場合に生じるであろう担保または取引終了に伴う支払額を決定することにより、これらの双務契約による影響を査定している。
下表は、グループ・インクおよび/または当社の信用格付が1段階または2段階引き下げられた場合に取引先により要求される可能性のある双務契約における当社のデリバティブ純負債に関係した追加担保または取引終了に伴う支払額を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 |
|---|---|---|
| 追加担保または取引終了に伴う支払額: | ||
| 信用格付が1段階引き下げられた場合 | 166 | 96 |
| 信用格付が2段階引き下げられた場合 | 594 | 252 |
キャッシュ・フロー
グローバル金融機関である当社のキャッシュ・フローは複雑であり、当社の収益性や純資産との関連性は薄い。そのため、当社はその流動性ポジションを評価する方法として、伝統的なキャッシュ・フロー分析は、上記の流動性や資産・負債管理方針ほど意味のあるものではないと考えている。しかし、キャッシュ・フロー分析は、当社事業における一定のマクロトレンドや戦略的取組を際立たせるために有用な場合もある。
キャッシュ・フロー計算書は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類」に記載されている。
2019年11月期
2019年11月末現在の当社の現金および現金同等物は、15.5億ドル減の223.6億ドルであった。当社は、営業活動による純キャッシュ362百万ドルを生み出した。当社は、純キャッシュ16.9億ドルを財務活動に使用したが、これは、当社による配当金10.0億ドルの支払ならびにAT1債および長期劣後ローンに対する金利の支払によるものであった。これらは、当社による株式資本340百万ドルの発行により部分的に相殺された。
2018年11月期
2018年11月末現在の当社の現金および現金同等物は、50.0億ドル増の242.4億ドルであった。当社は、営業活動による純キャッシュ57.3億ドルを生み出した。当社は、純キャッシュ557百万ドルを財務活動に使用したが、これは、AT1債および長期劣後ローンに対する金利の支払によるものであった。また、当期中に当社はAT1債25.0億ドルを発行し、配当金25.0億ドルを支払った。
金融負債の満期
当社の金融負債の満期分析については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
市場リスク管理
概要(監査済)
市場リスクとは、市況の変動により、公正価値で会計処理される当社のトレーディング商品ならびにその他の金融資産および負債の価値に損失が生じるリスクをいう。当社は、市場リスクをモニターするために、下記の各項に記載されている様々なリスク指標を用いている。市場リスクの種類には、以下が含まれる。
・金利リスク:イールド・カーブの水準、勾配および曲率、金利のボラティリティ、期限前返済速度ならびにクレジット・スプレッドの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
・株価リスク:個別株式、株式バスケットおよび株式指標の価格およびボラティリティの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
・為替レートリスク:為替レートの直物価格、先物価格およびボラティリティの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
・コモディティ価格リスク:原油および金属等のコモディティの直物価格、先物価格およびボラティリティの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
市場リスク部門は、収益創出部門から独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。市場リスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたる監督を通じて、GSグループの市場リスクを評価、モニターおよび管理することについて主たる責任を負っている。
収益創出部門のマネージャーおよび市場リスク部門は、市場の情報、ポジションおよび想定される損失シナリオについて、継続的に協議している。収益創出部門のマネージャーは、GSグループと当社の双方のレベルにおいて、予め定められた限度額にリスクを限定するよう管理する責任を負っている。
市場リスク管理プロセス(監査済)
当社の市場リスクを管理するプロセスには、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」に記載されているリスクの枠組に不可欠な要素のほか、以下が含まれる。
・設定された市場リスク限度額の遵守に対するモニタリングおよび当社のエクスポージャーの報告
・エクスポージャーの分散化
・ポジション規模の管理
・軽減策(関連する有価証券またはデリバティブの経済的ヘッジ等)の評価
当社の市場リスク管理の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。そのため、結果の分析は、GSグループのレベルと当社のレベルの双方において事業ごとおよび全体について行われる。
リスク指標(監査済)
当社は、リスク指標を作成し、これらを設定された市場リスク限度額に照らしてモニターしている。これらの指標は、広範囲にわたるシナリオを反映しており、その結果は商品、事業および全社レベルで集約される。
様々なリスク指標を使用し、緩やかな市場の変動とより急激な市場の変動の双方について、短期および長期双方の計測期間における潜在的な損失の規模の見積りが行われている。主要なリスク指標は、比較的短期間の測定に使用されるバリュー・アット・リスク(「VaR」)と、ストレス・テストである。当社のリスク報告は、各事業に関する主なリスク、その要因および変化の詳細を記載しており、収益創出部門と独立したリスク監督・管理部門の双方の幹部経営陣に日々配布される。
VaR
VaRとは、特定の信頼水準の下で一定の計測期間中に市場が不利に推移した場合に生じる潜在的な価値の損失を示すものである。通常、計測期間を1日とし、95パーセントの信頼水準が用いられる。VaRモデルは、金利、株価、為替レートおよびコモディティ価格を含むリスクを把握する単一のモデルである。そのため、VaRは、異なるリスクの特徴を有するポートフォリオ間の比較を容易にする。VaRは、当社全体にわたって集約されたリスクの分散化も把握する。VaRモデルは、当社を含むGSグループ全体にわたり一貫して適用されている。
VaRは、当社レベルで分析されており、また、リスクの種類および事業を含む、様々な、かつ、より詳細なレベルでも分析されている。VaRに内在する限界には、以下が含まれる。
・VaRは、極端な変動の可能性がある比較的長期の計測期間における潜在的な損失を見積もることはできない。
・VaRは、異なるリスク・ポジションの相対的な流動性は考慮しない。
・市場リスク要因のそれまでの変動によって、将来における市場のすべての変動の正確な予測ができるとは限らない。
VaRの算定において、当社のエクスポージャーおよび関連するリスクを包括的に把握するため、ポジション・レベルにおける市場要素を完全に評価した過去の類似シミュレーションが、当該ポジションに関連した市場要素に同時にショックを与えることにより利用される。これらの市場要素には直物価格、クレジット・スプレッド、資金調達スプレッド、イールド・カーブ、ボラティリティおよびコリレーションが含まれ、ポジションの構成における変化のほか、市況の変動に基づき定期的にアップデートされる。5年分のヒストリカルデータをサンプルとし、VaRの算定に用いるシナリオが作成される。ヒストリカルデータには加重値が与えられ、データの相対的な重要性が時間の経過と共に減少するようになっている。これにより、より最近の計測がさらに重視され、現時点における資産価値のボラティリティが反映されるようになり、潜在的な損失の見積りの正確性が増す。そのため、VaRに含まれるポジションに変動がなくても、市場のボラティリティが上昇すればVaRは上昇する場合があり、また逆の場合もある。
ヒストリカルデータに依拠しているため、VaRは、市況に突然の根本的変化またはシフトが発生していない場合において、市場におけるリスク・エクスポージャーを見積もるのに最も効果的な方法である。
VaR指標には、以下は含まれない。
・感応度指標により最適な測定およびモニタリングができるポジション
・デリバティブに関する相手方ならびにGSグループおよび/または当社のクレジット・スプレッドの変動、ならびに損益を通じて公正価値で評価するものに指定される無担保借入金に関するGSグループおよび/または当社のクレジット・スプレッドの変動の影響
GSグループおよび当社レベルで、またGSグループの各事業について、VaRモデルのバックテスト(すなわち、1日のトレーディング純収益を、その前営業日に算出されたVaR指標と比較すること)が日々行われている。
ストレス・テスト
ストレス・テストは、様々な仮定上のストレス・シナリオがGSグループに及ぼす影響を判断する手法である。GSグループは、特定のポートフォリオのリスクのほか、GSグループ全体にわたる重大なリスク・エクスポージャーの潜在的な影響および当社への個別の影響を検証するためにストレス・テストを利用している。広範にわたる市場変動による当社のポートフォリオにおける潜在的な損失を算出するために、様々なストレス・テスト技術が利用されている。これらの技術には、全社的なストレス・テスト、感応度分析およびシナリオ分析が含まれる。様々なストレス・テストの結果は、リスク管理のために総合して分析される。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
特定の信頼水準で算定されるため、確率の要素を含んでいるVaR指標とは異なり、GSグループのストレス・テストのシナリオには、当該シナリオに該当する事象が発生する確率の要素は含まれていない可能性がある。その代わり、ストレス・テストは、市場に内在する要素の緩やかな変化とより急激な変化の双方のモデル化に使用される。潜在的な損失を見積もるにあたり、通常、(経験に基づけば当社にとって通常可能であるにもかかわらず)ポジションが削減またはヘッジできないと仮定される。
限度額
当社は、様々なレベルにおいて市場リスク限度額を使用し、当社の市場エクスポージャーの規模を管理している。これらの限度額は、VaRおよび当社のエクスポージャーに関連する様々なストレス・テストに基づき定められる。
GSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会は、事業体、事業および商品のレベルで、当社のリスク選好度と一致する当社の市場リスク限度額を設定している。
市場リスク部門は、これらの限度額をモニターし、限度額を超過した事例(たとえば、ボラティリティの上昇またはコリレーションの変化等、ポジションの変化または市況の変化によるもの)を適時に特定し、幹部経営陣および/または適切なリスク関連の委員会に適時に上申する責任を負っている。それらの状況は、当社が保有するポジションの削減、および/または限度額の一時的もしくは恒久的な引上げによって解消される。
指標(監査済)
VaRは、当社レベルで分析されており、また、リスクの種類および事業を含む、様々な、かつ、より詳細なレベルでも分析されている。下表それぞれの分散化の影響は、VaRの合計と4種類のリスク別VaRの合計の差額を示している。この影響は、4種類の市場リスクが完全には相関しないために生じるものである。
下表は、当社の1日の平均VaRを示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月期 | 2018年11月期 | ||
|---|---|---|---|---|
| 項目 | ||||
| 金利 | 24 | 22 | ||
| 株価 | 18 | 20 | ||
| 為替レート | 8 | 10 | ||
| コモディティ価格 | 1 | 1 | ||
| 分散化の影響 | (19 | ) | (21 | ) |
| 合計 | 32 | 32 |
2019年11月期における当社の1日の平均VaRは、2018年11月期と比較して増減なしであった。
下表は、当社の各期末現在のVaRを示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 項目 | ||||
| 金利 | 23 | 25 | ||
| 株価 | 18 | 19 | ||
| 為替レート | 6 | 10 | ||
| コモディティ価格 | 1 | 1 | ||
| 分散化の影響 | (17 | ) | (24 | ) |
| 合計 | 31 | 31 |
2019年11月期における当社の期末現在のVaRは、2018年11月期と比較して増減なしであった。
下表は、当社の最高・最低VaRを示したものである。
| 2019年11月期 | 2018年11月期 | |||
| (単位:百万ドル) | 最高 | 最低 | 最高 | 最低 |
| 項目 | ||||
| 金利 | 34 | 18 | 37 | 18 |
| 株価 | 37 | 13 | 33 | 16 |
| 為替レート | 16 | 4 | 20 | 6 |
| コモディティ価格 | 2 | - | 5 | - |
| 全社 | ||||
| VaR | 49 | 25 | 41 | 25 |
感応度指標(監査済)
一定のポートフォリオおよび個別のポジションは、VaRがそれらのポジションの最適なリスク指標とはいえないため、VaRの対象外となる。
10%感応度指標
公正価値で会計処理されたVaR対象外のポジションに伴う市場リスクは、当該ポジションの価値が10パーセント下落した場合に純収益が減少する潜在的可能性を見積もる方法で計測している。これらのポジションの市場リスクは、2019年11月現在で31.6百万ドルおよび2018年11月現在で33.2百万ドルであった。
信用リスク管理
概要(監査済)
信用リスクは、相手方(たとえば、店頭デリバティブの相手方または借主)または当社が保有する有価証券もしくはその他の商品の発行体が債務不履行に陥り、あるいはその信用度が悪化した場合に当社が被るおそれのある潜在的な損失を示すものである。信用リスクに対する当社のエクスポージャーは、大部分が店頭デリバティブにおける顧客取引において発生する。信用リスクは、銀行預金、証券金融取引(すなわち、売戻条件付契約・買戻条件付契約および有価証券の借入・貸付活動)および未収金からも発生する。また、当社は、信用リスクを発生させるその他のポジション(たとえば、債券)を保有している。これらの信用リスクは、市場リスクの指標の一部として把握され、市場リスク部門がモニターおよび管理している。
信用リスク部門は、収益創出部門から独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。信用リスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたる監督を通じて、GSグループの信用リスクを評価、モニターおよび管理することについて主たる責任を負っている。当社の信用リスク管理の枠組は、GSグループのリスク・ガバナンス委員会によって策定されたGSグループの同枠組に沿ったものである。
信用リスク管理プロセス(監査済)
信用リスクを管理するプロセスには、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」に記載されている当社のリスク管理の枠組に不可欠な要素のほか、以下が含まれる。
・設定された信用リスク限度額の遵守に対するモニタリングならびに当社の信用エクスポージャーおよび信用の集中の報告
・相手方がその支払義務の不履行に陥る可能性の評価
・当社の現在の信用エクスポージャーおよび潜在的信用エクスポージャーならびに取引先の不履行により生じる損失の測定
・担保およびヘッジを含む信用リスク軽減策の利用
・積極的なワークアウトおよび債権の再構成を通じた回収額の最大化
当社はまた、当社取引先の初期分析および継続的分析を含む信用審査を行っている。信用審査は、取引先がその金融債務を履行する能力および意欲を有しているか否かについての独自の分析であり、かかる分析が社内信用格付となる。社内信用格付を決定する際には、取引先の業界の性質および見通し、ならびに経済的環境に関する想定も加味される。幹部スタッフは、特定の業界に関する専門知識を駆使し、信用審査および社内信用格付を検査し、承認する。
信用リスク管理システムは、個々の取引先ならびに取引先およびその子会社全体に対する信用エクスポージャーを把握している。これらのシステムは、商品別、社内信用格付別、業界別、国別および地域別の総合的な信用リスクに関する包括的な情報も、経営陣に対して提供している。
リスク指標
取引先が支払不能に陥った場合における潜在的な損失に基づき、現在のエクスポージャーおよび潜在的エクスポージャーを用いて信用リスクが測定されている。デリバティブおよび証券金融取引について、現在のエクスポージャーとは、適用あるネッティングおよび担保に関する契約を考慮後の当社に対する現在の債務額をいい、潜在的エクスポージャーとは、特定の信頼水準の下で市場の推移に基づき取引期間中に発生する可能性のある、将来のエクスポージャーの当社における見積りである。潜在的エクスポージャーは、ネッティングおよび担保に関する契約も考慮したものとなっている。
ストレス・テスト
当社は、取引先の信用格付または信用リスク要因(たとえば、為替レート、金利、株価)にショックを与えることにより発生し得る潜在的集中を含む信用エクスポージャーを算定するために、定期的なストレス・テストを行っている。かかるショックは、緩やかな市場の変動から、より急激な市場の変動までを幅広く対象とし、市場または経済における深刻な事象の発生に合致した形での、複数のリスク要因に対するショックを含んでいる。ソブリン債の不履行の場合については、当社は、不履行が当社のソブリン信用エクスポージャーに及ぼす直接的影響、不履行に反応した市場の潜在的な動向から生じる当社の信用エクスポージャーの変動、ならびにソブリン債の不履行により生じ得るクレジット市場の悪化が法人債務者および取引先に及ぼす影響を見積もっている。特定の信頼水準の下で算定される潜在的エクスポージャーとは異なり、ストレス・テストは通常、かかる事象が発生する確率を想定していない。当社はまた、全社的なストレス・テストを行っている。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
限度額
信用限度額は、当社の信用エクスポージャーの規模および性質を管理するため、様々なレベルで使用されている。GSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会は、全社レベル、事業レベルおよび商品レベルで、当社のリスク選好度と一致する信用リスク限度額を承認する。さらに、GSIリスク委員会は、当社レベルで信用リスクの二次的限度額の設定を行うための枠組を承認するが、この権限は、(GSグループのリスク・ガバナンス委員会より委譲された権限を通じて)信用リスク部門に対して委譲されている。
信用リスク部門は、これらの限度額をモニターし、限度額を超過した事例を適時に特定し、幹部経営陣および/または適切なリスク関連の委員会に適時に上申する責任を負っている。
リスク軽減策
当社は、デリバティブおよび証券金融取引に関する信用エクスポージャーを軽減するため、取引先との間で、当社が当該取引先との間の債権債務を相殺できるネッティング契約を締結することがある。当社は、取引先から事前に、または条件付で担保を徴求し、かつ/または当該取引先の信用格付が一定水準を下回った場合に取引を終了させることのできる契約を締結することにより、取引先との間で発生する信用リスクを軽減することもある。当社は、担保の公正価値をモニターすることにより、信用エクスポージャーに対して適切な担保が付されていることを確保する。当社は、取引先の信用度と受取担保の市場価値の間に顕著な正のコリレーションが存在する場合のエクスポージャーを最小化するよう努めている。
当社が相手方の財務能力を十分に見通すことができない場合、または相手方が親会社からの支援を必要としていると当社が判断する場合は、当社は当該相手方の債務について第三者の保証を受けることがある。当社は、信用デリバティブを利用して当社の信用リスクを軽減することもある。
信用エクスポージャー(監査済)
当社の信用エクスポージャーについては、下記で詳述する。
保有金融商品
保有金融商品には、現物商品およびデリバティブが含まれる。下表ではそれぞれ、現物商品はエクスポージャー総額に含まれているが、市場リスクに含まれている範囲内において、エクスポージャー総額から除外されて正味信用エクスポージャーに含まれている。現在有効な相殺の法的権利が存在せず、かつ純額ベースで決済を行う意図がない限り、デリバティブは当社の財務書類において取引相手先別の公正価値の総額ベースで計上される。店頭デリバティブは、上記のリスク・プロセス、指標および限度額を用いてリスク管理されている。
担保付契約
当社は、取引先に対して前貸しされた現金が受取担保の価額を超える範囲内においてのみ、担保付契約に関連する信用リスクを負っている。したがって、これらの取引に関する当社の信用エクスポージャーは、受取担保を考慮前の公正価値または約定価値である貸借対照表に計上されている金額よりも大幅に少ない。当社は、これらの取引のために取引先に対して差し入れた担保の価額が受取現金または受取担保の価額を超える範囲内において、その貸借対照表上負債となっている担保付借入金に対する信用エクスポージャーも有している。
未収金
当社は、ブローカー/ディーラーおよび顧客からの受取債権、ならびに親会社およびグループ会社からの受取債権を通じた、その未収金に起因する信用リスクにさらされている。これらの未収金は、主として、デリバティブ金融商品負債に関連して取引先および決済機関に支払われた現金担保に関連した受取債権から成る。未収金には、顧客との有価証券取引に係る担保付受取債権も含まれる。かかる受取債権に関する信用リスクは、一般に、受取担保の価額とこれらの受取債権は短期のものが多いことの双方から、最低限に抑えられている。
現金・預金
現金・預金には、利付預金と無利息預金の双方が含まれる。信用損失のリスクを軽減するため、当社は、その預金のほぼすべてを高格付の銀行および中央銀行に預け入れている。
下表はそれぞれ、経営陣が信用リスクを判断する際に考慮する、当社の金融資産に係る信用エクスポージャー総額と、当社のリスク管理プロセスにおいて市場リスクに含まれる資産、取引相手先との相殺(すなわち、ある取引相手先に関し、法的効力のあるネッティング契約に基づき相殺の法的権利が存在する場合に金融資産および負債を相殺すること)ならびに信用補完契約に基づいて受け取った現金担保・有価証券担保および信用補完契約に基づいて差し入れた現金担保を考慮後の正味信用エクスポージャーを示したものである。
下表は、当社の信用エクスポージャー総額および正味信用エクスポージャーの概要を、金融資産クラス別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 保有金融商品 | 担保付契約 | 未収金 | 現金・預金 | 合計 | |||||
| 2019年11月現在 | ||||||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 788,407 | 156,348 | 73,256 | 22,397 | 1,040,408 | |||||
| 市場リスクに含まれる資産 | (101,104 | ) | - | - | - | (101,104 | ) | |||
| 取引相手先との相殺 | (611,789 | ) | (65,240 | ) | (4,199 | ) | - | (681,228 | ) | |
| 現金担保 | (40,382 | ) | - | (39,222 | ) | - | (79,604 | ) | ||
| 受取有価証券担保 | (15,939 | ) | (88,933 | ) | (10,159 | ) | - | (115,031 | ) | |
| 正味信用エクスポージャー | 19,193 | 2,175 | 19,676 | 22,397 | 63,441 | |||||
| 2018年11月現在 | ||||||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 594,129 | 203,334 | 64,487 | 24,396 | 886,346 | |||||
| 市場リスクに含まれる資産 | (76,093 | ) | - | - | - | (76,093 | ) | |||
| 取引相手先との相殺 | (449,860 | ) | (83,336 | ) | (5,450 | ) | - | (538,646 | ) | |
| 現金担保 | (35,148 | ) | - | (32,439 | ) | - | (67,587 | ) | ||
| 受取有価証券担保 | (14,459 | ) | (116,837 | ) | (7,415 | ) | - | (138,711 | ) | |
| 正味信用エクスポージャー | 18,569 | 3,161 | 19,183 | 24,396 | 65,309 | |||||
下表はそれぞれ、当社の信用エクスポージャー総額および正味信用エクスポージャーを、当社内部で決定された格付機関の公表格付に相当する値別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 投資適格 | 非投資適格/格付なし | 合計 | |||
| 2019年11月現在 | ||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 888,440 | 151,968 | 1,040,408 | |||
| 市場リスクに含まれる資産 | - | (101,104 | ) | (101,104 | ) | |
| 取引相手先との相殺 | (665,664 | ) | (15,564 | ) | (681,228 | ) |
| 現金担保 | (70,607 | ) | (8,997 | ) | (79,604 | ) |
| 受取有価証券担保 | (95,424 | ) | (19,607 | ) | (115,031 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 56,745 | 6,696 | 63,441 | |||
| 2018年11月現在 | ||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 762,094 | 124,252 | 886,346 | |||
| 市場リスクに含まれる資産 | - | (76,093 | ) | (76,093 | ) | |
| 取引相手先との相殺 | (522,194 | ) | (16,452 | ) | (538,646 | ) |
| 現金担保 | (59,579 | ) | (8,008 | ) | (67,587 | ) |
| 受取有価証券担保 | (122,421 | ) | (16,290 | ) | (138,711 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 57,900 | 7,409 | 65,309 | |||
| 投資適格 | ||||||||||
| (単位:百万ドル) | AAA | AA | A | BBB | 合計 | |||||
| 2019年11月現在 | ||||||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 30,513 | 83,355 | 677,734 | 96,838 | 888,440 | |||||
| 取引相手先との相殺 | (3,525 | ) | (42,927 | ) | (572,147 | ) | (47,065 | ) | (665,664 | ) |
| 現金担保 | (9,529 | ) | (13,099 | ) | (30,812 | ) | (17,167 | ) | (70,607 | ) |
| 受取有価証券担保 | (571 | ) | (15,343 | ) | (57,495 | ) | (22,015 | ) | (95,424 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 16,888 | 11,986 | 17,280 | 10,591 | 56,745 | |||||
| 2018年11月現在 | ||||||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 28,353 | 78,956 | 561,437 | 93,348 | 762,094 | |||||
| 取引相手先との相殺 | (2,630 | ) | (33,438 | ) | (439,612 | ) | (46,514 | ) | (522,194 | ) |
| 現金担保 | (6,305 | ) | (10,846 | ) | (25,695 | ) | (16,733 | ) | (59,579 | ) |
| 受取有価証券担保 | (746 | ) | (22,588 | ) | (78,793 | ) | (20,294 | ) | (122,421 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 18,672 | 12,084 | 17,337 | 9,807 | 57,900 | |||||
| 非投資適格/格付なし | ||||||
| (単位:百万ドル) | BB以下 | 格付なし | 合計 | |||
| 2019年11月現在 | ||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 47,813 | 104,155 | 151,968 | |||
| 市場リスクに含まれる資産 | - | (101,104 | ) | (101,104 | ) | |
| 取引相手先との相殺 | (15,547 | ) | (17 | ) | (15,564 | ) |
| 現金担保 | (8,916 | ) | (81 | ) | (8,997 | ) |
| 受取有価証券担保 | (18,041 | ) | (1,566 | ) | (19,607 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 5,309 | 1,387 | 6,696 | |||
| 2018年11月現在 | ||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 46,412 | 77,840 | 124,252 | |||
| 市場リスクに含まれる資産 | - | (76,093 | ) | (76,093 | ) | |
| 取引相手先との相殺 | (16,423 | ) | (29 | ) | (16,452 | ) |
| 現金担保 | (7,993 | ) | (15 | ) | (8,008 | ) |
| 受取有価証券担保 | (16,158 | ) | (132 | ) | (16,290 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 5,838 | 1,571 | 7,409 | |||
上表において、2019年11月現在で13.9億ドルおよび2018年11月現在で15.7億ドルの格付なしの正味信用エクスポージャーが、当社内部で決定された格付機関の公表格付に相当する値を付していない金融資産に関連していた。
金融資産に係る信用リスクに加え、当社は、条件付およびフォワード・スタート担保付契約における信用エクスポージャーも有している。これらの取引に関係する当社の信用エクスポージャー総額は、2019年11月現在で632.9億ドルおよび2018年11月現在で605.3億ドルであった。しかし、これらのコミットメントが履行された場合、かかるエクスポージャーは、2019年11月現在で約626.9億ドルおよび2018年11月現在で約600.6億ドルの担保により軽減される。その結果、これらのコミットメントに対する当社の正味信用エクスポージャーは、2019年11月現在で約601百万ドルおよび2018年11月現在で約473百万ドルとなった。
減損(監査済)
当社の償却原価で測定する金融資産は、2019年11月現在で1,604.2億ドルおよび2018年11月現在で1,446.6億ドルである。これらはすべて、当社の減損モデルにおけるステージ1、すなわち、当初認識時に信用減損が生じておらず、当初認識以降に信用リスクの著しい増大が認められないものとして分類されている。2019年11月現在および2018年11月現在で共に、これらの金融商品に関する予想信用損失(ECL)は重大なものではなかった。報告期間中、見積技術または重要な仮定について、重大な変更はなかった。
信用の集中(監査済)
当社の信用リスクの集中は、そのマーケット・メイキング、顧客取引の円滑化、投資、引受、貸付および担保付取引、ならびに現金管理活動から生じ、また、経済、業界または政治的な要因の変動による影響を受ける可能性がある。これらの活動によって、当社は数多くの異なる業界および取引先に関与しており、また、これらの活動によって当社が特定の中央銀行、相手方、借主もしくは発行体(ソブリン発行体を含む)、または特定の清算機関もしくは取引所に対する信用リスクの集中にさらされる可能性もある。当社は、個々の事業体およびそれらの連結グループならびに各国および各業界に対する限度額に照らしてエクスポージャー総額を積極的にモニターし、適切と判断した場合は取引先から担保を徴求することにより、信用リスクの軽減に努めている。
当社は、経営陣が信用リスクを判断する上で検討するリスク軽減策を考慮の上、当社に対する債務額に基づきその信用エクスポージャーを測定し、モニターしている。かかるリスク軽減策には、ネッティングおよび担保に関する契約、ならびに信用デリバティブ、先物契約および先渡契約等の経済的ヘッジが含まれる。ネッティングおよび担保付契約により、当社は当該取引先との間で債権債務を相殺することができ、かつ/または事前にもしくは条件付で担保を徴求することが可能となる。
下表は、正味信用エクスポージャーを業界および地域別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 |
|---|---|---|
| 業界別信用エクスポージャー | ||
| ファンド | 7,429 | 8,038 |
| 金融機関 | 29,535 | 25,703 |
| ソブリン | 21,896 | 26,033 |
| 天然資源および公益事業 | 738 | 1,883 |
| 多角事業 | 1,178 | 1,230 |
| その他(特別目的事業体を含む) | 2,665 | 2,422 |
| 合計 | 63,441 | 65,309 |
| 地域別信用エクスポージャー | ||
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ(「EMEA」) | 41,042 | 43,486 |
| 南北アメリカ | 15,070 | 14,407 |
| アジア | 7,329 | 7,416 |
| 合計 | 63,441 | 65,309 |
デリバティブ資産に関連して当社が徴求する担保は主に現金で、当社または第三者保管機関により保管される。担保付契約取引に関連して当社が徴求する担保は、主に政府債および政府機関債ならびに株式である。
オペレーションリスク管理
概要(監査済)
オペレーションリスクとは、社内の手続、人員およびシステムの不足もしくは不備または社外の事象により、有害な結果が生じるリスクをいう。オペレーションリスクに対する当社のエクスポージャーは、日常的な手続上の過誤、ならびに大規模システム障害または法的および規制に関連する事由といった非日常的な事由から発生する。
社内外のオペレーションリスクに関連する損失を発生させ得る事由の潜在的な種類には、以下が含まれる。
・顧客、商品および商慣行
・執行、引渡および処理の管理
・事業の混乱およびシステム障害
・雇用慣行および職場の安全
・有形資産への損害
・社内不正行為
・社外不正行為
オペレーションリスク部門は、収益創出部門から独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。オペレーションリスク部門は、GSグループのリスク選好度の範囲内の水準でオペレーションリスクに対するGSグループのエクスポージャーを維持することを目標として、オペレーションリスクの評価、モニタリングおよび管理のための定式化された枠組を策定し、実施することについて主たる責任を負っている。当社のオペレーションリスク管理の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。
オペレーションリスク管理プロセス(監査済)
当社のオペレーションリスクを管理するプロセスには、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」に記載されている当社のリスク管理の枠組に不可欠な要素が含まれる。これらの要素には、オペレーションリスク事由に関する包括的なデータ収集プロセスならびに全社的な方針および手続が含まれる。
トップダウン・アプローチおよびボトムアップ・アプローチを組み合わせて、オペレーションリスクの管理および測定が行われている。トップダウンの視点からは、幹部経営陣が、全社的および事業レベルのオペレーションリスク・プロファイルを評価している。ボトムアップの視点からは、第1および第2の防衛線が、オペレーションリスクの幹部経営陣への上申を含む日常的なリスク特定およびリスク管理の責任を負っている。
当社は、オペレーションリスクを最小限に抑えるため、管理の行き届いた環境を提供すべく策定された包括的な管理の枠組を有している。当社においては、EMEAオペレーションリスク委員会が、当社のオペレーションリスクを管理するための枠組、方針、パラメーター、限度額および基準について、継続的承認およびモニタリングを行う責任を負っている。
オペレーションリスク管理の枠組は、一部がバーゼル3に基づくオペレーションリスク測定規則を遵守すべく策定されており、常に変化している当社の事業上のニーズおよび規制上のガイダンスに応じて発展してきた。
オペレーションリスク事由を報告および上申することを、全社員に対して義務付ける方針が定められている。かかる方針では、オペレーションリスク事由が特定された場合、将来発生する事由のリスクをさらに軽減するために制度および/またはプロセスを変更する必要性を判断するために、当該事由について書面化し、これを分析することを義務付けている。
オペレーションリスク管理アプリケーションを用いて、オペレーションリスク事由データおよび主要指標が把握および整理されている。当社の主要なリスクの特定および評価手段の1つは、当社のマネージャーによって実施される、オペレーションリスクおよび統制の自己評価プロセスである。かかるプロセスは、フォワード・ルッキングな視点に基づくオペレーションリスクの特定および評定、ならびに関連する統制から成る。かかるプロセスの結果は、オペレーションリスク・エクスポージャーの評価、およびオペレーションリスクの水準が高まっている事業、業務または商品の特定を行うために分析される。
リスクの測定
当社の各事業について、社内外のオペレーションリスク事由データ、事業環境および内部統制に係る要因に関する定性評価および定量評価を含む統計的モデリングとシナリオ分析の双方を行うことにより、当社のオペレーションリスク・エクスポージャーが測定されている。
かかるシナリオ分析の結果は、オペレーションリスクの変化のモニタリングおよびオペレーションリスクに対するエクスポージャーが高まっている可能性のある事業ラインの特定に利用される。当該分析結果は、保有すべきオペレーションリスク資本の適切な水準の決定に利用される。当社は、全社的なストレス・テストも実施している。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
オペレーションリスクの種類
技術および第三者との関係に対する依存度が高くなった結果、情報セキュリティおよびサイバーセキュリティリスク、サードパーティーリスクならびにビジネスレジリエンスリスク等のオペレーションリスクが増大している。当社は、これらのリスクを以下のとおり管理している。
情報セキュリティおよびサイバーセキュリティリスク
情報セキュリティおよびサイバーセキュリティリスクとは、当社、当社の社会的評価、当社の顧客および/または、より広範囲の金融システムに悪影響を及ぼすことにつながる当社のデータおよびシステムの機密性、完全性または利用可能性の危殆化リスクをいう。当社は、情報および/もしくは情報システムへの不正アクセス、不正妨害またはその不正使用の発生や、それらによる影響を最小限に抑えるよう努めている。当社は、新たな、そして変化を続ける情報セキュリティおよびサイバーセキュリティに対する脅威を軽減するため、予防的および発見的な統制ならびにプロセスの活用および運用を行っている。かかる統制およびプロセスには、当社のデータおよびシステムにおける既知の脆弱性ならびにそれらに対する不正アクセスの試みの兆候について当社のネットワークをモニターすることが含まれる。クラウドで提供またはホストされる様々なサービスおよびアプリケーションの使用を含む、当社のデータを複数の外部サービス・プロバイダーに分散化させることにより、情報リスクが増大している。情報セキュリティおよびサイバーセキュリティリスクに関する詳細については、本書第一部第3 2「事業等のリスク」参照。
サードパーティーリスク
ベンダーリスクを含むサードパーティーリスクとは、当社に代わりサービスまたは業務を提供する第三者への依存により悪影響が生じるリスクをいう。これらのリスクには、法務リスク、規制上のリスク、情報セキュリティリスク、評判リスク、オペレーションリスク、または第三者を起用することに内在するその他のリスクが含まれる可能性がある。当社は、主要なサードパーティーリスクを特定、管理および報告し、情報セキュリティおよびサイバーセキュリティ、レジリエンスならびにさらなる第三者への依存を含む複数のリスク領域にわたるデューディリジェンスを行っている。GSグループのサードパーティーリスクプログラムは、サードパーティーリスクを継続的にモニターし、検討し、再評価する。サードパーティーリスクに関する詳細については、本書第一部第3 2「事業等のリスク」参照。
ビジネスレジリエンスリスク
ビジネスレジリエンスリスクとは、当社の重要なプロセスが途絶するリスクをいう。当社は、脅威のモニタリングおよびリスクの評価を行い、重要な施設、システム、第三者、データおよび/または人員といった、当社の重要な機能またはそれらに付随するものの通常の営業活動に著しいオペレーション途絶が起きた場合に対して、備えができている状態を確保するよう努めている。当社のBCPへの取組は、ビジネスおよびオペレーションレジリエンスの観点から行われる。レジリエンスの枠組は、BCPおよび危機管理の基本原則を定めており、これにより重要な機能の途絶があった場合にも確実にオペレーションが継続できるようにしている。事業継続プログラムは包括的であり、GSグループ全体にわたり一貫しており、かつ最新のものであり、新たな情報、手法および技術をそれらが入手可能となり次第組み込んだものとなっている。また、当社のレジリエンス復旧計画は、ローカルマーケットのベストプラクティスおよび規制上の要件に従った、そして、特定のシナリオに基づいた、特定の測定可能な復旧時間の目標を組み込んでおり、かつ、それをテストするものである。
モデルリスク管理
概要(監査済)
モデルリスクとは、不正確である可能性または不適切に使用された可能性のあるモデルの出力結果に基づいてなされた判断により、悪影響が生じる潜在的な可能性をいう。当社は、一定の金融資産および負債の査定、当社のリスクのモニタリングおよび管理、ならびに当社の規制上の自己資本の計測およびモニタリングを主な目的として、当社の事業活動全般にわたり定量的モデルに依拠している。
モデルリスク部門は、収益創出部門、モデル開発者、モデルオーナーおよびモデルユーザーから独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。モデルリスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたる監督を通じて、GSグループのモデルリスクを評価、モニターおよび管理することについて主たる責任を負っており、かつ幹部経営陣、リスク関連の諸委員会およびGSグループの取締役会のリスク委員会に定期的な報告を行っている。当社のモデルリスク管理の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。
GSグループのモデルリスク管理の枠組は、ガバナンス体制およびリスク管理統制を通じて管理されており、これは、リスク評価および分類、健全なモデル開発実務、独自の検討ならびにモデル別の使用統制を含む、包括的なモデル構造をGSグループが維持していることを確保するために策定された基準を網羅している。GSグループのファームワイド・モデルリスクコントロール委員会は、モデルリスク管理の枠組を監督している。
モデルの検討および検証プロセス
モデルリスク部門は、モデルを独自に検討、検証および承認する定量化業務の専門家職員で構成されている。当該検討には、モデル文書の分析、独自のテスト、使用された方法の適切性に関する評価、およびモデルの開発・実施基準の遵守の検証が含まれる。
当社は、市況または経済状況および当社の事業構成の変化を反映させるために、定期的にそのモデルを改良し、強化している。すべてのモデルは年に1回検討され、新規モデルを策定する場合、または既存モデルおよびそれらの仮定に重要な変更を行う場合は、その実施前に承認を受けることとなっている。
モデル検証プロセスは、モデルの理論上の健全性、計算手法の適切性、関連する商品の特徴およびその重大なリスクを正確に反映しているか否か、入力されたパラメーターおよび仮定事項に対する感応度、ならびにモデル開発者により実施されるテストの範囲を批判的観点から評価および検証するために、広範なシナリオ(極限の状況を含む)にわたるモデルならびに取引およびリスクパラメーターの検討を組み込んだものとなっている。
当該分野における当社によるモデルの使用に関する詳細については、上記「流動性リスク管理」、「市場リスク管理」、「信用リスク管理」および「オペレーションリスク管理」参照。
4【経営上の重要な契約等】
該当なし。
5【研究開発活動】
該当なし。
第4【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「固定資産」参照。
2【主要な設備の状況】
本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「固定資産-有形固定資産」参照。
3【設備の新設、除却等の計画】
該当なし。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| (2019年11月30日現在) | |||||
| 株式数 | |||||
| 授権株数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) | |||
| 米ドル普通株式 (1株当たり額面1米ドル) | - | 589,608,046株 | - | ||
| 株式合計数 | - | 589,608,046株 | - | ||
②【発行済株式】
| (2019年11月30日現在) | ||||
| 記名・無記名の別 及び 額面・無額面の別 | 種類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 1株当たり額面1米ドルの 記名式普通株式 | 米ドル普通株式 | 589,608,046株 | 該当なし | 各米ドル普通株式は、その種類株式内で1議決権を有する。米ドル普通株式は、種類株式全体として株主総会における議決権の100%を有する。 |
| 計 | - | 589,608,046株 | - | - |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
普通株式
| 年月日 | 発行済株式 総数増減数(株) | 発行済株式 総数残高 (株) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル)および追加払込済資本金増減額 (単位:米ドルおよび円) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル) および追加払込済資本金残高 (単位:米ドルおよび円) | ||
| 2015年12月31日 | 48,517,011 | 581,964,161 | 49百万 米ドル | (53億円) | 582.0百万 米ドル | (632億円) |
| 2016年12月31日 | - | 581,964,161 | - | - | 582.0百万 米ドル | (632億円) |
| 2017年12月31日 | - | 581,964,161 | - | - | 582.0百万 米ドル | (632億円) |
| 2018年11月30日 | - | 581,964,161 | - | - | 582.0百万 米ドル | (632億円) |
| 2019年11月30日 | 7,643,885 | 589,608,046 | 8百万 米ドル | (9億円) | 590.0百万 米ドル | (641億円) |
(注)2019年1月21日、1株当たり額面1米ドルの普通株式7,643,885株が、ゴールドマン・サックス・グループUKリミテッドに対し44.48米ドルで割り当てられた。受領した対価の合計は、332,356,115米ドルの資本剰余金を含めて、現金で340,000,000米ドルであった。
(4)【所有者別状況】
下記(5)「大株主の状況」参照。
(5)【大株主の状況】
| (2019年11月30日現在) | ||||
| 株式の種類 | 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数(株) | 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(各種類株式におけるもの)(%) |
| 米ドル普通株式 | ゴールドマン・サックス・グループUKリミテッド | 英国 EC4A 4AU ロンドン シューレーン 25 プラムツリー・コート | 589,608,046株 | 100% |
2【配当政策】
2019年11月期の配当に関する情報については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記23「配当金」参照。
当社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの間接完全所有子会社であり、英国の健全性監督機構(「PRA」)により権限を付与され、PRAおよび英国の金融行為監督機構(「FCA」)の規制対象となっている。当社による当社株主に対する配当金の支払は、当社取締役会の裁量に基づき決定され、また、PRAおよびFCAの監督の対象となっている。
3【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① 取締役会
当社におけるリスクの最終的な監督責任は、当社の取締役会が負っている。取締役会は、直接的に、また諸委員会への権限委譲を通じて、リスクを監督している。当社の事業の重要な側面について特定のリスク管理権限を有する一連の社内委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負っている。
② 監査人
監査人
2007年10月1日に先立ち、当社は1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。これにより、プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー(PricewaterhouseCoopers LLP)は、2006年英国会社法セクション487(2)および2007年の2006年英国会社法スケジュール3、パラグラフ44(施行3、事後改正、経過規定および留保事項)命令に基づき引き続き当社の監査人を務めることとなった。
GSIの取締役会の監査委員会は、マザーエルエルピー(Mazars LLP)を2020年12月1日以降に開始する会計期間の当社の法定監査人として選任することを承認した。
GSIの2019年11月期および2018年11月期アニュアル・レポートは、イングランドおよびウェールズの登録監査人事務所かつ勅許会計士協会会員事務所であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピーによる監査を受けている。
③ 監査委員会
GSI****取締役会の監査委員会
以下は、GSI取締役会の監査委員会(「監査委員会」)の委員である。
ナイジェル・ハーマン(委員長)
アンソニー・S・グラビナー卿
テレス・ミラー
クララ・ゴンザレス・マーティン(カウンセル)
クレア・グッドイヴ(秘書役)
以下は、監査委員会の職務および職責をまとめたものである。
(a) 財務管理:GSIの財務書類ならびに財務報告プロセスおよび統制の統合性についてのモニタリングおよび監督、ならびにこれらに関するGSI取締役会への報告。
(b) システムおよび統制:経営陣がシステムおよび統制の適切性および有効性を確保するためのプロセスの妥当性についての監督および評価。
(c) コンプライアンス:コンプライアンス部門の統合性および独立性の保護、ならびにコンプライアンス部門の業務遂行の監督。
(d) コンダクトリスク:ゴールドマン・サックス・グループのGSIに関連するコンダクトリスクの枠組の監督、ならびにEMEAコンダクトリスク委員会の委員長からの報告の受領。
(e) 内部監査:内部監査部門の統合性および独立性の保護、ならびに内部監査部門の業務遂行の監督。
(f) 外部監査:GSIの外部監査人の任命、再任もしくは交代に係るプロセスの監督、外部監査人の独立性および客観性の審査および監督、関連規制当局のすべての知見および結論を踏まえた年次財務書類の法定監査の監督、ならびにGSIの取締役会への法定監査の結果(財務報告の統合性に対する外部監査人の寄与、および当該プロセスにおける監査委員会の役割を含む)の報告。
(g) 内部告発:GSIの内部告発方針および手続(懸念を提起した従業員を不利益な扱いから保護するための手続を含む)の独立性、自主性および有効性の監督。
④ リスク管理
以下は、GSIの2019年11月期アニュアル・レポートの抄訳である。
リスク管理の概要および体制
概要
当社は、当社が成功するためには、効果的なリスク管理が重要であると考えている。そのため当社は、リスク管理に対し包括的かつ統合的なアプローチを用い、業務遂行に伴うリスクの特定、評価、モニタリングおよび管理を行うための包括的なリスク管理プロセスを実現できるように設計されているエンタープライズリスク管理の枠組を設定した。
当社のリスク・ガバナンス体制および中核的なリスク管理プロセスの実施は、エンタープライズリスク部門により監督される。エンタープライズリスク部門は、当社の首席リスク担当役員に報告を行い、当社のエンタープライズリスク管理の枠組によって、様々なリスクを当社のリスク選好度と一致した方法で管理するための一貫性のある統合的アプローチを、当社の取締役会、当社のリスク関連の諸委員会および幹部経営陣に対して確実に提供する責任を負っている。
当社の幹部経営陣から選ばれた者が委員を務める広範囲にわたる部門横断型の委員会の体制が、当社の取締役会と共に、当社全体にわたるリスク管理の文化の鍵となっている。当社のリスク管理の体制は、GSグループの体制に沿ったものであり、ガバナンス、プロセスおよび人員の3つの核となる要素を中心に構築されている。
ガバナンス
リスク管理ガバナンスは、当社の取締役会を出発点としている。当社の取締役会は、直接的に、またGSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会を含む諸委員会を通じて、エンタープライズリスク管理の枠組を通じて実施される当社のリスク管理の方針および実務を監督している。
当社の収益創出部門のほか、トレジャリー、エンジニアリング部門、人材管理部門、オペレーション部門およびサービス部門は、第1の防衛線とみなされている。これらは、当社のリスクを伴う活動の結果ならびに当社のリスク選好度の範囲内におけるかかるリスクの評価および管理について責任を負っている。
当社の独立したリスク監督・管理部門は、第2の防衛線とみなされ、当社の第1の防衛線が捕捉したリスクの独立した評価、監督および調査を行うほか、リスク関連の諸委員会を率い、これらに参画している。独立したリスク監督・管理部門には、コンプライアンス部門、利益相反解決部門、コントローラーズ、信用リスク部門、エンタープライズリスク部門、法務部門、流動性リスク部門、市場リスク部門、モデルリスク部門、オペレーションリスク部門および税務部門が含まれている。
内部監査部門は第3の防衛線とみなされ、GSI取締役会の監査委員会および管理上GSグループの首席経営執行役員に報告を行っている。内部監査部門には、リスク管理に関する専門知識をはじめとする、広範な監査および業界における経験を有する専門家職員が含まれている。内部監査部門は、リスク管理の枠組内のものを含む主要な統制の有効性を独自に評価および検証し、GSI取締役会の監査委員会、幹部経営陣および規制当局に対して適時に報告を行う責任を負っている。
3つの防衛線による体制は、第1線のリスク・テイカーの説明責任を強化し、第2線による効果的な調査のための枠組を提供し、第3線による独立した審査を可能とするものである。
プロセス
当社は、(ⅰ)リスクの特定および評価、(ⅱ)リスク選好度、限度額および基準の設定、(ⅲ)リスクの報告およびモニタリング、ならびに(ⅳ)リスクに関する意思決定を含む、当社のリスク管理の枠組に不可欠な要素である様々なプロセスを維持している。
当社は、包括的なデータ収集プロセスを備えており、これには全社員に対してリスク事由を報告および上申することを義務付ける全社的な方針および手続が含まれている。当社によるリスクの特定および評価の手法は、包括的にあらゆるリスクの種類にわたったものであり、当社の変化し続けるリスク・プロファイルおよび事業環境を反映しつつそれに適合する動的かつフォワード・ルッキングなものであり、対象事項に係る専門家を活用しており、かつ、当社にとって最も重要性が高いリスクの優先順位付けを可能とするものである。当社はまた、気候変動は当社の事業にとって挑戦と機会の双方を与える新興リスクであると認識している。リスク管理部門は、気候変動から生じる当社の資産および取引先へのリスクを特定および管理する方法を継続して発展させている。
当社のリスクの効果的な評価およびモニタリングのため、当社は、当社のトレーディング商品の実質的にすべてについての日々の値洗い作業を持続的に行っている。
ストレス・テストは、当社のリスク管理プロセスの重要な一部である。ストレス・テストにより、当社がテールリスクに対する当社のエクスポージャーを定量化し、潜在的な損失の集中に着目し、リスク・リターン分析を行い、そして当社のリスク・ポジションを評価し、軽減することが可能となる。ストレス・テストは、定期的に実施されており、財務および非財務リスク(信用リスク、市場リスク、流動性リスクおよび資金調達リスク、オペレーションリスクおよびコンプライアンスリスク、戦略的リスク、システミックリスクならびに新興リスクを含むが、これらに限定されない)を組み合わせて1つの結合シナリオとし、当社の脆弱性および当社特有のリスクの包括的分析を確実に行えるよう設計されている。市場での事象または市況を見込んで、臨時のストレス・テストも実施されている。ストレス・テストは、資本計画およびストレス・テスト・プロセスの一環として自己資本比率を評価するためにも用いられる。詳細については、本書第一部第2 3「事業の内容-自己資本管理および規制上の自己資本-自己資本管理(監査済)」参照。
当社のリスクの報告およびモニタリングのプロセスは、既存のリスクと新興リスクの双方に関する情報を考慮するよう設計されており、これにより当社のリスク関連の諸委員会および幹部経営陣は、リスク・エクスポージャーに対する適切な水準の知見をもってその責務を果たすことが可能となっている。さらには、限度額および基準違反に関する当社のプロセスは、適時に上申を行うための手段を提供している。当社は、事業構成および当社が営業活動を行う法域の変化を含む、当社のリスク・プロファイルおよび事業の変化を、全社レベルでリスク要因をモニターすることにより評価している。
人員
当社の専門家職員の経験および各リスクの指標の微妙な差異や限界についての理解は、当社がエクスポージャーを評価し、これを健全な水準に維持する上での指針となっている。
体制
当社におけるリスクの最終的な監督責任は、当社の取締役会が負っている。取締役会は、直接的に、また諸委員会への権限委譲を通じて、リスクを監督している。当社の事業の重要な側面について特定のリスク管理権限を有する一連の社内委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負っている。当社の活動を監督する主要な委員会は、以下のとおりである。
GSI取締役会の監査委員会
GSI取締役会の監査委員会は、地域における当社の体制および統制が適切かつ有効であることを確保するためのプロセスの検討を行うにあたり、当社の取締役会を支援している。同委員会はまた、外部監査の取決めを監督し、内部監査活動の検討を行う責任も有している。同委員会の委員には、当社の非業務執行取締役が含まれる。GSI取締役会の監査委員会は、当社の取締役会に報告を行っている。
GSI取締役会のリスク委員会
GSI取締役会のリスク委員会は、当社の取締役会に対し、当社の現在および将来の全般的なリスク選好度について助言し、かかるリスク選好度および戦略の幹部経営陣による実施を監督する当社の取締役会の支援を行う責任を負っている。かかる責任には、当社の資本、流動性および資金調達ポジションに関するリスク戦略および監督の検討および助言が含まれる。同委員会の委員には、当社の非業務執行取締役が含まれる。GSI取締役会のリスク委員会は、当社の取締役会に報告を行っている。
ヨーロッパ経営委員会(「EMC」)
EMCは、この地域における当社の全活動を監督している。同委員会の委員長は、当社の首席経営執行役員が務めており、委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。EMCは、当社の取締役会に報告を行っている。
GSIリスク委員会
GSIリスク委員会は、管理を行う委員会であり、当社の活動に関係するすべての財務および非財務リスクを継続的にモニターし、管理する責任を負っている。これには、損益、自己資本(自己資本充実度内部評価プロセス(「ICAAP」)を含む)、資金調達、流動性、信用リスク、市場リスク、オペレーションリスク、価格検証およびストレス・テストを含むがこれらに限定されない、主要な財務・リスク指標の検討が含まれる。GSIリスク委員会は、市場リスク、信用リスク、流動性および規制上の自己資本に関する限度額を承認する。同委員会の委員には、収益創出部門および独立したリスク監督・管理部門の幹部経営陣が含まれる。GSIリスク委員会は、GSI取締役会のリスク委員会および当社の取締役会に報告を行っている。
GSI資産・負債委員会
GSI資産・負債委員会は、自己資本、流動性、資金調達および貸借対照表を含む当社の財源の戦略的方向性について、審査および承認を行う。同委員会は、金利リスクや為替リスク、ファンド・トランスファー・プライシング、資本の配分およびインセンティブ、ならびに信用格付を含む資産・負債管理について監督責任を負っている。同委員会は、その時点の事象、リスク、エクスポージャーおよび規制上の要件に照らした資産・負債管理および財源配分の調整のすべてについて提言を行い、関連する方針を承認する。同委員会の委員には、収益創出部門および独立したリスク監督・管理部門の幹部経営陣が含まれる。GSI資産・負債委員会は、GSグループのファームワイド資産・負債委員会およびEMCに報告を行っている。
EMEAカルチャーおよびコンダクトリスク委員会
EMEAカルチャーおよびコンダクトリスク委員会は、カルチャーおよびコンダクトリスク、ならびにビジネス・スタンダードおよび商慣行を監督する責任を負っている。同委員会の委員には、収益創出部門および独立したリスク監督・管理部門の幹部経営陣が含まれる。EMEAカルチャーおよびコンダクトリスク委員会は、EMC、GSグループのファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会ならびに必要に応じて当社の取締役会またはその諸委員会に報告を行っている。
GSグループのリスク・ガバナンス
GSグループのレベルでの包括的かつ世界規模のリスク・ガバナンスの枠組は、当社のリスク管理プロセスの重要な部分となっている。GSグループは、特定のリスク管理権限を有する一連の委員会を設置している。当社に関連する事項の監督を行う委員会においては、当社の幹部経営陣から選ばれた者も委員を務めている。GSグループの主要なリスク・監督関連委員会は、以下のとおりである。
経営委員会
経営委員会は、GSグループの世界各国での活動を監督している。同委員会は、GSグループの最上級幹部で構成されており、委員長はGSグループの首席経営執行役員が務めている。当社の首席経営執行役員は、同委員会の委員を務めている。
ファームワイド・エンタープライズリスク委員会
ファームワイド・エンタープライズリスク委員会は、GSグループのあらゆる財務リスクおよび非財務リスクの監督について責任を負っている。同委員会は、かかる監督の一環として、GSグループのエンタープライズリスク管理の枠組のほか、当社のリスク限度額の枠組の継続的検討、承認およびモニタリングについて責任を負っている。同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により委員長に任命された、GSグループの首席財務執行役員および首席リスク担当役員が共同で務めており、同委員会は、GSグループの経営委員会に報告を行っている。同委員会の委員には、当社の幹部経営陣から選ばれた者が含まれる。
ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会
ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会は、顧客との関係、顧客サービスおよび顧客体験、ならびに関連する業務上の基準のほか、顧客関連の評判に係る事項の監督について責任を負っている。同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により委員長に任命されたGSグループの社長兼首席業務執行役員が務めており、同委員会は、GSグループの経営委員会に報告を行っている。同委員会の委員には、当社の幹部経営陣から選ばれた者が含まれる。
ファームワイド資産・負債委員会
ファームワイド資産・負債委員会は、自己資本、流動性、資金調達および貸借対照表を含むGSグループの財源の戦略的方向性について、審査および承認を行う。同委員会は、金利リスクや為替リスク、ファンド・トランスファー・プライシング、資本の配分およびインセンティブ、ならびに信用格付を含む資産・負債管理について監督責任を負っている。同委員会は、その時点の事象、リスク、エクスポージャーおよび規制上の要件に照らした資産・負債管理および財源配分の調整のすべてについて提言を行い、関連する方針を承認する。同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により委員長に任命された、GSグループの首席財務執行役員およびグローバル・トレジャラーが共同で務めており、同委員会は、GSグループの経営委員会に報告を行っている。同委員会の委員には、当社の幹部経営陣から選ばれた者が含まれる。
利益相反管理
GSグループの幹部経営陣は、利益相反解決に関する方針を監督しており、また、利益相反解決部門、法務部門およびコンプライアンス部門、GSグループのファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会、ならびにその他の内部委員会と共に、方針・基準・原則を構築し、また特定の利益相反についての適切な解決法に関する判断を支援している。GSグループの方針および手続を遵守する責任のほか、潜在的な利益相反を特定する責任は、GSグループの全社員で共有されている。
一般に、利益相反解決部門は、投資銀行業務における金融およびアドバイザリー業務、ならびにGSグループの一定の投資、貸付およびその他の活動の審査を行う。また、GSグループは、新規の引受、ローン、投資および仕組商品の審査を行う様々な取引監視委員会も有している。これらのグループおよび委員会は、社内外のカウンセルおよびコンプライアンス部門と連携して、実在する、または潜在的な利益相反の評価および対応にあたっている。利益相反解決部門は、GSグループの社長兼首席業務執行役員に報告を行っている。GSグループは、最高の倫理水準に従い、また適用され得るあらゆる法律、規則および規制を遵守して事業を運営することを目指して、利益相反に対応するための方針および手続を定期的に評価している。当社の利益相反解決の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。
コンプライアンスリスク管理
GSグループのコンプライアンスリスク管理プログラムは、コンプライアンス部門により管理され、コンプライアンス上、規制上および評判上のリスクを評価し、新しいまたは改正された法律、規則および規制への遵守をモニターし、統制、方針、手続およびトレーニングを設計・実施し、独自のテストを実施し、コンプライアンスリスクおよびコンプライアンスの違反を調査・監視・モニターし、規制機関による検査、監査および照会へのGSグループの対応を主導するものである。GSグループは、商慣行について、それがGSグループが事業を行っている市場および法域すべてにおける規制上および法律上の最低基準を満たしているかまたは上回っているかどうかの評価を行うため、それをモニターし検討している。当社のコンプライアンスリスク管理の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。
(2)【役員の状況】
| (下表記載の情報は、2020年6月23日現在の情報である) | |||
| 役職 | 氏名および生年月日 | 所有株式数(注) | 任期 |
| 首席経営執行役員 | リチャード・J・ノッド (1960年3月31日生) | 0株 | 自2006年10月23日 至現在 |
| 会長兼非業務執行取締役 | ジョゼ・マヌエル・バローゾ (1956年3月23日生) | 0株 | 自2016年7月8日 至現在 |
| 非業務執行取締役(独立) | アンソニー・グラビナー (1945年3月21日生) | 0株 | 自2015年6月24日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | マーク・ウィンケルマン (1946年5月21日生) | 0株 | 自2016年6月10日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | ナイジェル・ハーマン (1959年4月4日生) | 0株 | 自2016年12月16日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | ダーモット・W・マクドナー (1964年12月1日生) | 0株 | 自2016年12月1日 至現在 |
| 業務執行取締役 | サリー・A・ボイル (1961年7月25日生) | 0株 | 自2018年7月20日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | エスタ・E・ステッチャー (1957年4月3日生) | 0株 | 自2018年7月31日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | テレス・L・ミラー大英帝国勲章第4等勲爵士(OBE) (1951年11月11日生) | 0株 | 自2018年7月31日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | キャサリン・クリップス (1965年12月30日生) | 0株 | 自2019年4月1日 至現在 |
(注)いずれのGSI取締役も、GSI株式に対する直接的、間接的、実質的または経済的な持分を有していない。
男性の取締役および役員の数:6名
女性の取締役および役員の数:4名
(女性の取締役および役員の割合:40パーセント)
リチャード・J・ノッド
ノッド氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの首席経営執行役員であり、投資銀行部門(「IBD」)の共同ヘッドである。同氏は2003年から経営委員会の一員である。ノッド氏はまた、ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会の委員およびヨーロッパ経営委員会の共同委員長を務めている。同氏は、1999年から2004年まで当社のパートナーシップ委員会の委員を務めた。
ノッド氏は1987年にロンドンのゴールドマン・サックスに入社し、当社のヨーロッパでのM&Aフランチャイズ構築を支援し、最終的に英国における投資銀行業務の取組を率いた。1997年に同氏は日本のIBDの共同ヘッドに任命された。ノッド氏は、1999年に香港に移ってゴールドマン・サックス(アジア)LLCの社長に就任する前に、同年ゴールドマン・サックス(シンガポール)Pte.の社長およびアジアにおける投資銀行業務の共同ヘッドに就任した。同氏は、中国における証券市場へのアクセスの確保を含めた当社のアジア全体での活動範囲の拡大において指導的な役割を果たした。2005年、ノッド氏は副会長としてロンドンに戻り、2006年にゴールドマン・サックス・インターナショナルの共同首席経営執行役員となった。2011年に同氏はIBDの共同ヘッドに就任した。ノッド氏は1996年にマネージング・ディレクターに任命され、1998年にパートナーに任命された。
ノッド氏は、ケープ・タウン大学トラストおよびザ・ファウンデーション・アンド・フレンズ・オブ・ザ・ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ、キューの理事を務めている。同氏はまた、コーポレート・アドバイザリー・グループ・オブ・ザ・テートの会員である。
ノッド氏は、ケープ・タウン大学で学士号を、ケンブリッジ大学で修士号を取得した。
ジョゼ・マヌエル・バローゾ
バローゾ氏は、欧州委員会の元委員長(2004年から2014年)である。同氏は任期5年の同地位を2期務め、この間にリスボン条約の採択、気候変動に関する法律制定の提案、金融危機への対処、および欧州連合への新加盟国の迎え入れ(2004年から2014年の間に、欧州連合加盟国は15ヶ国から28ヶ国へと増加した)において重要な役割を果たした。
バローゾ氏は、ポルトガルの元首相(2002年から2004年)である。同氏は1985年に政府機関で政治経歴を開始し、内務副大臣、外務・協力担当副大臣および外務大臣を務めた。直近では、同氏は2016年にロンドンのゴールドマン・サックスに入社し、ゴールドマン・サックス・インターナショナルの会長兼非業務執行取締役に任命され、また同社のアドバイザーに任命されている。
バローゾ氏は、2012年に欧州連合を代表してノーベル平和賞を受賞し、欧州理事会議長と共同で受賞スピーチを行った。同氏の学術分野における経歴には、ジョージタウン大学客員教授、ならびにプリンストン大学ウッドロー・ウィルソン・スクールのリヒテンシュタイン研究所における国際経済政策の客員教授および政策特別研究員が含まれる。同氏は現在、ポルトガル・カトリック大学、ジュネーヴ大学および同市の国際・開発研究大学院の客員教授である。
バローゾ氏は多数の名誉学位を授与されており、ポルトガルのキリスト騎士団大十字勲章およびエンリケ航海王子勲章大綬章を含む60を超える勲章、賞および名誉賞を授与されている。
バローゾ氏はリスボン大学法学部を卒業し、ジュネーヴ大学において政治学修士号およびヨーロッパ研究の学位記を取得した。
アンソニー・グラビナー卿
勅撰弁護士であるグラビナー卿は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」)の非業務執行取締役である。同卿は、2015年にGSIの取締役会に加わった。
グラビナー卿は、注目を浴びる商業訴訟に40年以上も関わってきた一流の法廷弁護士である。同卿は、英国高等法院代理裁判官を務めており、テンプルのワン・エセックス・コートの法廷弁護士事務室の最高責任者を務めている。同卿は、1969年に弁護士資格を取得し、1981年に勅撰弁護士となった。
グラビナー卿は、1999年に一代貴族となった。同卿は、アルカディア・グループ・リミテッドの非業務執行会長を務めており、ケンブリッジ大学クレア・カレッジの学長である。
グラビナー卿は、1967年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンスで法学修士号を取得した。
マーク・ウィンケルマン
ウィンケルマン氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。同氏は、2014年からザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの取締役を務め、監査委員会およびリスク委員会の委員である。
ウィンケルマン氏は2004年から2015年までアンハイザー・ブッシュ・インベブの取締役であった。同氏は2006年から2008年までJ・C・フラワーズ・アンド・カンパニーの業務執行パートナーを務めた。
それ以前は、1994年に当社を退職する前に、ウィンケルマン氏は経営委員会委員、債券部門の共同ヘッドおよびJ・アロン部門のヘッドを含むゴールドマン・サックスの様々な主導的な役職に就いた。
1978年にゴールドマン・サックスへ入社する前、ウィンケルマン氏は1974年から世界銀行で上級投資責任者を務めた。
ウィンケルマン氏は、ペンシルベニア大学理事会の会員であり、ペン・メディシンの役員会会長を務めている。
ナイジェル・ハーマン
ハーマン氏は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」)およびゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンク(「GSIB」)の非業務執行取締役である。同氏は2016年12月にGSIおよびGSIBの取締役会に加わった。同氏は以前、KPMGのパートナーを20年以上務め、自身の経歴全体を通じて金融サービス業に関わってきた。
2003年まで、ハーマン氏はKPMGによる大手銀行監査の一部ならびに関連する助言および調査業務を主導する監査担当パートナーであった。2003年以降、同氏はKPMGの最大の金融サービス顧客の一部への助言業務を主導するアドバイザリーパートナーを務めた。同氏はまた、金融危機の前および最中における重要な助言業務、ならびに特に取引における違法行為および規制の遵守についての大規模な調査業務も主導した。
ハーマン氏は、以前、KPMG英国銀行業務の会長であった。同氏はまた、銀行業務担当ヘッド、金融リスク管理担当ヘッドならびにKPMGの英国金融サービスおよび英国助言慣行担当の中核的経営陣の一員も務めた。
ハーマン氏は、ブリストル大学において経済・会計学理学士号(優等学位)を取得した。同氏は、英国勅許会計士の会員でもある。
ダーモット・W・マクドナー
マクドナー氏は、当社のインターナショナル・コントローラー、EMEA担当首席財務役員およびゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンクの首席経営執行役員である。同氏はヨーロッパ経営委員会、ファームワイド・リスク委員会、仕組商品委員会およびヨーロッパ監査委員会の委員である。また、同氏は、ヨーロッパの連合部門の共同ヘッドにも任命されている。
マクドナー氏は1994年にゴールドマン・サックスに入社し、2003年にマネージング・ディレクターに任命され、2010年にパートナーに任命された。
マクドナー氏は、アイルランドのリムリック大学において学位を取得した。
サリー・A・ボイル
ボイル氏は、GSIの業務執行取締役である。ボイル氏は、2018年7月にGSI取締役会に加わった。ボイル氏は、ヨーロッパ、中東およびアフリカにおける人材管理部門担当ヘッドであり、全世界におけるHCM担当マネージャーの経験部門について責任を負っている。ボイル氏は、ヨーロッパ経営委員会、ファームワイド・コンダクトおよびオペレーションリスク委員会、EMEAカルチャーおよびコンダクトリスク委員会ならびにベンダー・マネジメント・オペレーティング委員会の一員である。
当社に入社する前は、ボイル氏はミルズ・アンド・リーブ・ソリシターズでパートナーを務めていた。ボイル氏は、1999年にゴールドマン・サックスに入社した。
エスタ・E・ステッチャー
ステッチャー氏は、GSIの非業務執行取締役である。ステッチャー氏は、2018年7月にGSI取締役会に加わり、GSI取締役会の報酬委員会の一員である。同氏はまた、ゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンクの取締役会会長、ゴールドマン・サックス・バンクUSAの取締役会会長およびゴールドマン・サックスAG監査役会の副会長を務めている。同氏は、ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会および懲罰小委員会ならびにファームワイド評判リスク委員会の一員であり、以前はファームワイド経営委員会の一員であった。
ステッチャー氏は、1994年にゴールドマン・サックスに入社し、それ以前はサリバン・アンド・クロムウェル法律事務所でパートナーを務めていた。
テレス・L・ミラー大英帝国勲章第4等勲爵士(OBE)
ミラー氏は、GSIの非業務執行取締役である。ミラー氏は、2018年7月にGSI取締役会に加わった。同氏はまた、ゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンクの非業務執行取締役兼取締役会のリスク委員会委員長である。
同氏は、2006年から2013年まで、ロンドンオリンピック・パラリンピック組織委員会(「LOCOG」)のゼネラル・カウンセルを務めた。LOCOG参加以前は、同氏はGSIのインターナショナル・ゼネラル・カウンセルを務めていた。同氏は、ロスシー・ライフ・ピーエルシーおよびロスシー・ホールドコーUKリミテッドの非業務執行取締役、ガリフォード・トライ・ピーエルシーの上席独立取締役兼報酬委員会委員長、ならびにインビクタス・ゲームズ・ファウンデーションの理事を務めている。
キャサリン・クリップス
クリップス氏は、ゴールドマン・サックス・インターナショナルおよびゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンクの非業務執行取締役である。
クリップス氏はまた、ニュークリア・ライアビリティーズ・ファンド・リミテッド、CQSマネジメント・リミテッドおよびメーリアン・グローバル・インベスターズの非業務執行取締役を務めている。ニュークリア・ライアビリティーズ・ファンド・リミテッドでの役割と並行して、クリップス氏はザ・ニュークリア・トラストの理事も務めている。
クリップス氏は、2006年から2011年までGAMで投資ディレクターを務めており、同氏はマルチ・マネージャー・チームのリサーチのヘッドおよび分離口座ビジネスのヘッドであった。GAMの前は、クリップス氏は、アイーダ・キャピタル・リミテッドというヘッジファンド・マネージャーのマルチ戦略ファンドのCEOであり、同氏はその2001年の創設直後から参加した。それ以前は、同氏はクレディ・スイスおよびバンカーズ・トラストを含む様々な投資銀行において、エクイティ・デリバティブ取引、リスク管理および商品管理に関する様々な役職に就いていた。
1995年から1998年の間、クリップス氏は、香港およびシンガポールと、アジアに拠点を置いていた。
クリップス氏は、オックスフォード大学で物理学のMAを取得し、また、公認会計士の資格を有している。クリップス氏はまた、現在、インペリアル・カレッジ・ロンドンの大学院において量子物理学の研究をしている。
取締役の報酬総額の情報については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記8「取締役に対する報酬」参照。
(3)【監査の状況】
① 監査委員会および内部監査
上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-③監査委員会」参照。
② 会計監査
以下の記載に加えて、上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-②監査人」参照。
(i) 外国監査公認会計士等
GSIの財務書類は、プライスウォーターハウスクーパースエルエルピーの監査を受けている。プライスウォーターハウスクーパースエルエルピーは、31年にわたってゴールドマン・サックス・インターナショナルの独立監査人を務めている。2007年10月1日に先立ち、当社は1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。
(ii) 外国監査公認会計士等に対する報酬の内容
| (単位:百万ドル) | 2019年11月30日に 終了した期間 | 2018年11月30日に 終了した期間 |
|---|---|---|
| 当社の監査に支払う報酬 | 6.0 (652百万円) | 6.1 (663百万円) |
| 当社の子会社の監査 | 0 (0百万円) | 0 (0百万円) |
| 監査以外の業務への報酬総額 | 5.5 (597百万円) | 5.9 (641百万円) |
(iii) その他重要な報酬の内容
上記(ii)「外国監査公認会計士等に対する報酬の内容」参照。
(iv) 外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
| (単位:百万ドル) | 2019年11月30日に 終了した期間 | 2018年11月30日に 終了した期間 |
|---|---|---|
| 監査関連保証業務 | 4.1 (445百万円) | 4.2 (456百万円) |
| その他保証業務 | 1.1 (119百万円) | 1.5 (163百万円) |
| 税務コンプライアンス業務 | 0.2 (22百万円) | 0.1 (11百万円) |
| その他監査以外の業務 | 0.1 (11百万円) | 0.1 (11百万円) |
(v) 監査報酬の決定方針
GSI取締役会の監査委員会については、上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-③監査委員会」参照。同監査委員会は、とりわけ、GSIの外部監査人の任命、再任もしくは交代に係るプロセスの監督、外部監査人の独立性および客観性の審査および監督、関連規制当局のすべての知見および結論を踏まえた年次財務書類の法定監査の監督、ならびにGSIの取締役会への法定監査の結果(財務報告の統合性に対する外部監査人の寄与、および当該プロセスにおける監査委員会の役割を含む)の報告について責任を負っている。
(4)【役員の報酬等】
上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(2)役員の状況」参照。
(5)【株式の保有状況】
該当なし
第6【経理の状況】
1 本書記載の当社の財務書類は、英国において適用される法令および英国会計基準(英国において一般に公正妥当と認められている会計慣行)に従って作成されている。当社の採用した会計原則、会計手続および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則、会計手続および表示方法との間の主な相違点に関しては、4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
当社の財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第131条第1項の規定の適用を受けている。
2 本書記載の当社の2019年11月30日および2018年11月30日に終了した事業年度の損益計算書、包括利益計算書、貸借対照表、持分変動計算書、キャッシュ・フロー計算書および関連する注記から成る財務書類は、公認会計士法第1条の3第7項に規定する外国監査法人等であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピー(英国における勅許会計士および法定監査人)の監査を受けている。本書に金融商品取引法第193条の2第1項第1号に規定される監査証明に相当すると認められるその独立監査人の監査報告書を添付している。
前期中に、当社は会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更した。そのため、本書記載の当社の2019年11月30日に終了した事業年度の財務書類は2019年11月30日に終了した12ヵ月について作成されており、比較情報は2018年11月30日に終了した11ヵ月について表示されている。
3 当社の原文の財務書類は、当社の2019年度および2018年度のアニュアル・レポート中のものと同一であり、日本文は原文(英文)を翻訳したものである。
4 原文の財務書類は米ドルで表示されている。「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第134条の規定に基づき表示され、2020年4月10日現在の株式会社三菱UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=108.61円の換算率で換算された金額である。金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。なお、円表示額は単に便宜上の表示のためであり、米ドル額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。
5 円換算額および2「主な資産・負債及び収支の内容」から4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」までに記載されている事項は、当社の原文の財務書類には含まれておらず、当該事項における財務書類への参照事項を除き、上記2の会計監査の対象にもなっていない。
1【財務書類】
A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類
(1)損益計算書
| 以下で終了した期間 | ||||||
| 2019年11月 | 2018年11月 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 純収益 | 4, 5 | $ 8,096 | \ 879,307 | $ 7,866 | \ 854,326 | |
| 一般管理費 | 6 | (5,440) | (590,838) | (4,607) | (500,366) | |
| 営業利益 | 2,656 | 288,468 | 3,259 | 353,960 | ||
| 支払利息等 | 9 | (243) | (26,392) | (237) | (25,741) | |
| 金融収益純額 | 10 | 13 | 1,412 | 8 | 869 | |
| 税引前利益 | 2,426 | 263,488 | 3,030 | 329,088 | ||
| 法人税等 | 12 | (624) | (67,773) | (832) | (90,364) | |
| 当期純利益 | $ 1,802 | \ 195,715 | $ 2,198 | \ 238,725 | ||
当社の純収益および営業利益は、当期および過去の期間の継続事業から生じたものである。
(2)包括利益計算書
| 以下で終了した期間 | ||||||
| 2019年11月 | 2018年11月 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 当期純利益 | $ 1,802 | \ 195,715 | $ 2,198 | \ 238,725 | ||
| その他の包括利益 | ||||||
| 純損益にその後に振替えられることのない項目 | ||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益/(損失) | 10 | (159) | (17,269) | 61 | 6,625 | |
| 債務評価調整 | (201) | (21,831) | 465 | 50,504 | ||
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国繰延税金 | 17 | 90 | 9,775 | (137) | (14,880) | |
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国当期税金 | 1 | 109 | 1 | 109 | ||
| 当期その他の包括利益/ (損失) (税引後) | (269) | (29,216) | 390 | 42,358 | ||
| 当期包括利益合計 | $ 1,533 | \ 166,499 | $ 2,588 | \ 281,083 | ||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 固定資産 | 13 | $ 409 | \ 44,421 | $ 315 | \ 34,212 | |
| 流動資産 | ||||||
| 保有金融商品(2019年11月および2018年11月現在、担保として差入れた保有金融商品それぞれ35,335百万米ドルおよび20,550百万米ドルを含む) | 14 | 788,407 | 85,628,884 | 594,129 | 64,528,351 | |
| 担保付契約 | 15 | 156,348 | 16,980,956 | 203,334 | 22,084,106 | |
| 未収金 | 16 | 73,693 | 8,003,797 | 64,793 | 7,037,168 | |
| 現金・預金 | 24 | 22,397 | 2,432,538 | 24,396 | 2,649,650 | |
| 1,040,845 | 113,046,175 | 886,652 | 96,299,274 | |||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 14 | (714,640) | (77,617,050) | (545,987) | (59,299,648) | |
| 担保付借入金 | 18 | (124,740) | (13,548,011) | (141,840) | (15,405,242) | |
| その他未払金 | 19 | (93,476) | (10,152,428) | (97,151) | (10,551,570) | |
| (932,856) | (101,317,490) | (784,978) | (85,256,461) | |||
| 純流動資産 | 107,989 | 11,728,685 | 101,674 | 11,042,813 | ||
| 流動負債控除後資産合計 | 108,398 | 11,773,107 | 101,989 | 11,077,025 | ||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||
| 担保付借入金 | 18 | (5,347) | (580,738) | (10,305) | (1,119,226) | |
| その他未払金 | 19 | (69,066) | (7,501,258) | (58,095) | (6,309,698) | |
| (74,413) | (8,081,996) | (68,400) | (7,428,924) | |||
| 負債性引当金 | 20 | (1) | (109) | (78) | (8,472) | |
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 33,984 | 3,691,002 | 33,511 | 3,639,630 | ||
| 年金制度の積立余剰額 | 10 | 264 | 28,673 | 406 | 44,096 | |
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | $ 34,248 | \ 3,719,675 | $ 33,917 | \ 3,683,725 | ||
| 資本金および剰余金 | ||||||
| 払込資本金 | 21 | $ 590 | \ 64,080 | $ 582 | \ 63,211 | |
| 資本剰余金 | 5,196 | 564,338 | 4,864 | 528,279 | ||
| 利益剰余金 | 20,330 | 2,208,041 | 20,070 | 2,179,803 | ||
| その他の包括利益累計額 | (168) | (18,246) | 101 | 10,970 | ||
| その他資本性金融商品 | 22 | 8,300 | 901,463 | 8,300 | 901,463 | |
| 株主持分合計 | $ 34,248 | \ 3,719,675 | $ 33,917 | \ 3,683,725 | ||
財務書類は2020年3月11日に取締役会で承認された。
D.W. マクドナー 取締役 2020年3月23日
添付の注記は財務書類の一部である。
(4)持分変動計算書
| 以下で終了した期間 | ||||||
| 2019年11月 | 2018年11月 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 払込資本金 | ||||||
| 期首残高 | $ 582 | \ 63,211 | $ 582 | \ 63,211 | ||
| 株式の発行 | 21 | 8 | 869 | 17 | 1,846 | |
| 株式の消却 | 21 | – | – | (17) | (1,846) | |
| 期末残高 | 590 | 64,080 | 582 | 63,211 | ||
| 資本剰余金 | ||||||
| 期首残高 | 4,864 | 528,279 | 4,864 | 528,279 | ||
| 株式の発行 | 21 | 332 | 36,059 | – | – | |
| 期末残高 | 5,196 | 564,338 | 4,864 | 528,279 | ||
| 資本準備金(配当不能) | ||||||
| 期首残高 | – | – | 17 | 1,846 | ||
| 株式の引受け | 21 | – | – | (17) | (1,846) | |
| 期末残高 | – | – | – | – | ||
| 利益剰余金 | ||||||
| 期首残高 | 20,070 | 2,179,803 | 20,727 | 2,251,159 | ||
| IFRS第15号の適用による利益剰余金への累積影響額(税引後) | – | – | (5) | (543) | ||
| 当期純利益 | 1,802 | 195,715 | 2,198 | 238,725 | ||
| 株式の消却 | 21 | – | – | 17 | 1,846 | |
| 中間配当 | 23 | (1,000) | (108,610) | (2,500) | (271,525) | |
| その他Tier1債に係る利息(税引後) | 22 | (542) | (58,867) | (367) | (39,860) | |
| 株式報酬 | 452 | 49,092 | 405 | 43,987 | ||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | (452) | (49,092) | (405) | (43,987) | ||
| 期末残高 | 20,330 | 2,208,041 | 20,070 | 2,179,803 | ||
| その他の包括利益累計額 | ||||||
| 期首残高 | 101 | 10,970 | (289) | (31,388) | ||
| その他の包括利益/(損失) | (269) | (29,216) | 390 | 42,358 | ||
| 期末残高 | (168) | (18,246) | 101 | 10,970 | ||
| その他資本性金融商品 | ||||||
| 期首残高 | 8,300 | 901,463 | 5,800 | 629,938 | ||
| その他Tier1債の発行 | 22 | – | – | 2,500 | 271,525 | |
| 期末残高 | 8,300 | 901,463 | 8,300 | 901,463 | ||
| 株主持分合計 | $ 34,248 | \3,719,675 | $ 33,917 | \3,683,725 | ||
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)キャッシュ・フロー計算書
| 以下で終了した期間 | |||||||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | |||||||
| 営業活動から生じたキャッシュ | 25 | $ 510 | \ 55,391 | $ 5,980 | \ 649,488 | ||
| 税金還付額 | 3 | 326 | 1 | 109 | |||
| 税金支払額 | (151) | (16,400) | (252) | (27,370) | |||
| 営業活動による純キャッシュ | 362 | 39,317 | 5,729 | 622,227 | |||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | |||||||
| 固定資産に係る資本的支出 | (223) | (24,220) | (172) | (18,681) | |||
| 投資活動に使用された純キャッシュ | (223) | (24,220) | (172) | (18,681) | |||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | |||||||
| その他Tier1債の発行による収入 | 22 | – | – | 2,500 | 271,525 | ||
| 普通株主からの払込みによる収入 | 21 | 340 | 36,927 | – | – | ||
| 中間配当 | 23 | (1,000) | (108,610) | (2,500) | (271,525) | ||
| その他Tier1債に係る利息支払額 | 22 | (742) | (80,589) | (503) | (54,631) | ||
| 長期劣後ローンの利息支払額 | 19 | (289) | (31,388) | (54) | (5,865) | ||
| 財務活動に使用された純キャッシュ | (1,691) | (183,660) | (557) | (60,496) | |||
| 現金および現金同等物純増加/(減少)額 | (1,552) | (168,563) | 5,000 | 543,050 | |||
| 現金および現金同等物期首残高 | 24,243 | 2,633,032 | 20,654 | 2,243,231 | |||
| 現金および現金同等物に係る為替差損 | (332) | (36,059) | (1,411) | (153,249) | |||
| 現金および現金同等物期末残高 | 24 | $ 22,359 | \2,428,411 | $ 24,243 | \2,633,032 | ||
非資金活動に関する詳細は注記21を参照のこと。
添付の注記は財務書類の一部である。
(6)財務書類に対する注記
注記1
一般情報
当社は非上場無限責任会社であり、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている。登記した事務所の所在地は、英国 EC4A 4AU ロンドン市シュー・レーン25、プラムツリー・コートである。
当社の直接の親会社は、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(以下「GSG UK」という。)である。GSG UKおよびその連結子会社を「GSG UKグループ」という。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最小および最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)である。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)ならびにその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州 ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/investor-relationsから入手することができる。
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、EU自己資本規制(以下「CRR」という。)により要求されるとおり、GSG UKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSG UKの2019年11月に終了した期間における第3の柱は、連結財務情報の公表に合わせてwww.goldmansachs.com/disclosuresにて開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSG UKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSG UKの2019年11月に終了した期間における国別開示は、2020年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosuresにて行われる予定である。
注記2
重要な会計方針の要約
作成基準
当社は英国会計基準に従って財務書類を作成している。本財務書類は、FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」(以下「FRS第101号」という。)に従って作成された。
本財務書類は、継続企業の前提および取得原価主義(以下の「年金制度」ならびに「金融資産および負債」に示した修正後)に基づいて、2006年会社法に従って作成されている。
2018年に、当社は会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更した。そのため、本財務書類は2019年11月30日に終了した12ヵ月について作成されており、比較情報は2018年11月30日に終了した11ヵ月について表示されている。結果として、本財務書類に表示されている金額は、直接比較可能ではない。
本財務書類の作成に際して、EUが採択した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)の開示要件について、FRS第101号に従い以下の例外が適用されている。
・IFRS第2号「株式報酬」第45項(b)および第46項から第52項。これらは、グループ・インクの連結財務書類に開示されている。
・IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(以下「IFRS第15号」という。)の第110項第2文、第113項(a)、第114項、第115項、第118項、第119項(a)から(c)、第120項から第127項および129項
・IAS第1号「財務書類の表示」第38項における、以下についての比較情報の表示
・IAS第1号「財務書類の表示」第79項(a)(ⅳ)
・IAS第16号「有形固定資産」第73項(e)
・IAS第1号「財務書類の表示」第10項(f)、第16項および第40項AからD
・IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更および誤謬」第30項および第31項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」第17項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」における、GSグループ内で同様に100%所有されている会社との取引の開示要件
連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法第402項で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。
本財務書類は個別財務書類である。
新会計基準、会計基準の改訂および解釈指針
IFRS****第16号「リース」 2016年1月、国際会計基準審議会は、IFRS第16号「リース」(以下「IFRS第16号」という。)を公表した。当該基準はIAS第17号「リース」、IFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」およびSIC第15号「オペレーティング・リース-インセンティブ」に置き換わるもので、2019年1月1日以降に開始する事業年度に適用され、早期適用が認められる。2017年11月、EUはIFRS第16号を承認した。
IFRS第16号は、短期および少額資産以外のリースについて、原資産をリース期間にわたって使用する権利を表す使用権資産と支払リース料に対する債務を表すリース債務を借手が貸借対照表に認識することを要求している。借手はまた、リース債務に係る利息と使用権資産に係る減価償却費を損益計算書に認識することが要求されている。さらに、当該基準は、リース契約の性質および条件に関する詳細を含め、リースが借手の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローに及ぼす影響まで開示を拡大することを要求している。
当社は当該基準を2019年12月1日から適用した。当該基準の適用が当社の貸借対照表、包括利益またはキャッシュ・フローに及ぼす影響に重要性はなかった。
会計方針
収益認識 純収益には、デリバティブ、有価証券およびその他の金融商品の第三者および関連会社の双方との取引から生じた純利益、ならびに報酬および手数料が含まれる。これには関連する利息や配当も含まれる。当社の活動の性質と業績をより有意義に開示に反映させるために、売上高ではなく純収益が開示されている。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債は公正価値で認識され、実現および未実現の損益は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。ただし、債務評価調整(以下「DVA」という。)の場合は、損益において会計上のミスマッチが創出されるか拡大する場合を除き、その他の包括利益で認識される。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債の公正価値の変動に関連する未実現の損益は、純収益に、またはDVAの場合はその他の包括利益に、約定日から認識される。
IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)のDVA関連の規定の適用にあたり、当社は、金融商品の公正価値の変動の損益計算書における認識に関連するSI 2008/410のスケジュール1第40項の要求事項から逸脱している。取締役会は、本財務書類を真実かつ公正な概観を示すものとするために、この逸脱は必要であると判断している。当社のDVAの累積的影響の詳細については、注記19を参照のこと。
顧客との契約から生じる収益
投資銀行業務、投資運用業務ならびに執行および決済等のサービスに関する顧客との契約(以下「顧客との契約」という。)から得た収益は、原取引に関連する履行義務が完了した時点で認識される。
当社が取引の本人である場合には、履行義務の一部または全部の充足に係る費用の総額として顧客との契約による収益を認識している。当社が顧客へのサービスを提供する主たる義務を有する場合、当社は取引の本人である。当社は、自ら履行義務を充足するか、または履行義務の一部または全部をその他のGSグループ事業体に代わりに充足させる。こうした収益は純収益に認識され、発生した費用は一般管理費に認識される。
純収益は以下のとおり認識される。
・投資銀行業務
ファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務からの報酬は、契約条件に基づいて原取引に関連するサービスが完了した時点で、損益で認識される。
・投資運用業務
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出される。すべての運用報酬は関連サービスが提供される期間において認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。
・手数料および報酬
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬は、売買の執行日に純収益に認識される。当社は、ソフトダラー取引に関連して、顧客に第三者によるリサーチ・サービスも提供している。
オペレーティング・リース 当社は借手としてオペレーティング・リース契約を締結している。リース資産は貸借対照表には認識されない。オペレーティング・リースに関する費用(貸手により付与されるインセンティブを調整後)は、リース期間にわたって定額法で費用計上され、一般管理費に含まれる。
短期従業員給付 賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間において未払費用として計上される。グループの方針および過去の慣習に基づき貸借対照表日に推定的債務が存在している場合に、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
株式報酬 グループ・インクは、当社の従業員に対して、役務と引き換えに、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)およびストックオプションの形式で、株式報奨を発行している。報奨は持分決済型に分類されるため、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、即時に費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、関連する役務提供期間にわたり償却される。予想される失効は従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。
グループ・インクは、通常、株式報奨の交付の際に普通株式の新規発行を行っている。規制により禁止されていない限りは、発行済みのRSUについて配当金相当額を支払っている。当社は、グループ・インクとチャージバック契約も締結しており、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。このため、株式報酬取引およびチャージバック契約により、当該報奨の付与日現在の公正価値(当該報奨の交付までの公正価値の変動額調整後)に基づく費用合計が損益計算書に計上される。
配当金 最終株式配当金は会社の株主が配当金の承認を行った期において負債として認識され、資本から控除される。中間株式配当金は支払時に認識され、資本から控除される。
年金制度 当社は一部の従業員のために確定拠出型年金制度および複合年金制度に資金を拠出している。複合年金制度は確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の双方を有しており、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当期に拠出すべき額は、営業利益に計上される。当期に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業利益に計上される金額は、過去勤務費用、管理費用ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は直接的従業員費用に含められる。利息純額は、金融収益純額に含まれる。保険数理上の損益は即時にその他の包括利益に認識される。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理を基礎として予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当制度負債に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割引かれる。完全な保険数理評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日に更新される。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
固定資産
有形固定資産
有形固定資産は、取得価額から減価償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。工具器具備品は、3年から7年の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計算されている。減価償却費は一般管理費に含められている。
賃借物件附属設備は、資産の経済的耐用年数または資産が使用されてからの残余リース期間のいずれか短い期間にわたって減価償却されている。減価償却方針は毎年見直される。
無形固定資産
無形固定資産は、取得価額から償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。IAS第38号「無形資産」の認識基準を満たす場合、当期に発生した新しい業務アプリケーション・ソフトウェアの開発または改良に直接帰属する費用は、ソフトウェア仮勘定として資産計上される。ソフトウェア仮勘定は、完成し意図する目的での使用が可能となった時点でコンピューター・ソフトウェアに振り替えられる。
コンピューター・ソフトウェアは、3年の見積耐用年数にわたり、定額法で償却される。ソフトウェア仮勘定については無形資産償却費は計上されない。無形資産償却費は一般管理費に含められ、償却方針は毎年見直される。
無形固定資産については、資産または資産グループの帳簿価額を全額回収できないことを示す事象または状況の変化がある場合に減損テストが実施される。
固定資産投資
固定資産投資は、取得価額または償却原価から減損引当金を控除した金額で計上されている。償却費は一般管理費に含められている。
現金・預金 現金・預金および通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金がこれに含まれる。
外貨 当社の財務書類は、当社の機能通貨でもある米ドルで表示されている。
外国通貨建ての取引は、取引日の為替レートによって米ドルに換算される。外国通貨建ての貨幣性資産および負債ならびに公正価値で測定される非貨幣性資産および負債は、貸借対照表日現在の為替レートによって米ドルに換算される。為替差損益は、営業利益に含まれる。
金融資産および負債
認識および認識の中止
金融資産および負債は、通常の方法の取引による現物商品の売買を除き、当社が当該金融商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または当社が金融資産を移転し、かつその移転が認識中止の要件を満たしている時に、当該金融資産の認識の中止が行われる。当社が当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合、または当社が当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しておらず保持してもいないが、当該金融資産に対する支配を保持していない場合、移転された金融資産は認識中止の要件を満たしている。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
通常の方法の取引による現物商品の売買は、決済日に認識および認識の中止が行われる。
分類および測定:金融資産
当社は金融資産の管理に係る当社の事業モデルおよび当該金融資産の契約上のキャッシュ・フロー特性の双方に基づき、その後に償却原価で測定するもの、または損益を通じて公正価値で測定するものに分類している。事業モデルは、将来のキャッシュ・フローを生み出すために、当社が特定の資産グループをどのように管理しているかを反映している。当社の事業モデルが契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有するものである場合、当社はその後、金融資産のキャッシュ・フローが元本および利息の支払のみを表しているかどうかを評価する。原契約から区分処理されていない組込デリバティブを伴う金融資産(ハイブリッド金融商品)も、同じ評価の対象となる。
・償却原価で測定する金融資産 契約上のキャッシュ・フローの回収のために保有され、元本および利息の支払のみを表すキャッシュ・フローを有する金融資産は、償却原価で測定される。当社はキャッシュ・フローが基本的な貸付契約であるかどうかを検討し、契約条件により、基本的な貸付契約と整合しないリスクやボラティリティにさらされる場合には、当該金融資産を損益を通じて公正価値で測定するよう義務付けている(以下を参照のこと)。
償却原価で測定する金融資産は取引費用を含む公正価値で当初測定され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される。実効金利法は、金融商品の償却原価を計算し、受取利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融資産の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の受取を、金融資産の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融資産のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積もりを行うが、将来の信用損失は考慮しない。金融収益は純収益に計上される。償却原価で測定する金融資産には以下が含まれる。
・特定の売戻条件付契約およびほぼすべての借入有価証券担保金から成る特定の担保付契約
・ほぼすべての未収金
・現金・預金
・損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産 契約上のキャッシュ・フローの回収のために保有されておらず、および(または)元本および利息の支払のみを表すキャッシュ・フローを有していない金融資産は、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている。損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産は、公正価値で当初測定され、取引費用は損益計算書において費用計上される。当該金融資産はその後は公正価値で測定され、それにより生じた損益は純収益に認識される。公正価値での測定が義務付けられている金融資産には、以下が含まれる。
・現物商品およびデリバティブから成る保有金融商品
・ほぼすべての売戻条件付契約および特定の借入有価証券担保金から成る特定の担保付契約
・購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産の譲渡および前払コモディティ契約から成る一部の未収金
分類および測定:金融負債
当社は金融負債を、当該金融負債が購入された、または組成された目的によって以下の区分に分類している。
・トレーディング目的で保有する金融負債 トレーディング目的で保有する金融負債は、公正価値で当初測定され、その後は損益を通じて公正価値で測定され、それにより生じた損益は純収益に認識される。トレーディング目的で保有する金融負債には、以下から成る売却済未購入金融商品が含まれる。
・現物商品
・デリバティブ商品
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債 当社は、一部の金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものに指定している。損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債は、公正価値で当初測定され、その後は損益を通じて公正価値で測定されるが、DVAの場合は、会計上のミスマッチが創出されるか拡大する場合を除き、その他の包括利益で認識され、公正価値のそれ以外の変動は純収益に認識される。自己のクレジット・スプレッドに帰属するその他の包括利益で認識された金額は、金融負債の認識が中止された場合でも、その後損益に振り替えられることはない。当該金融負債を公正価値で評価するものに指定する主な理由は、以下のとおりである。
・指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
・金融負債グループ、または金融資産および負債が公正価値ベースで管理され、業績評価されている
損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債には、以下が含まれる。
・ほぼすべての買戻条件付契約
・顧客取引執行のためのFICCに含まれる貸付有価証券担保金
・ハイブリッド金融商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡から成る担保付発行社債、関係会社間ローンおよびその他借入金
・ハイブリッド金融商品から成る一部の無担保発行社債およびその他借入金
・特定の関係会社間ローンおよび前払コモディティ契約から成る一部のその他未払金
ハイブリッド金融商品とは、区分処理可能な組込デリバティブを含む金融商品である。当社が組込デリバティブを関連する債務から区分処理することを選択した場合、当該デリバティブは公正価値で会計処理され、原契約は公正価値ヘッジの有効部分について調整した償却原価で会計処理される。当社が区分処理を選択しない場合、ハイブリッド金融商品全体が損益を通じて公正価値で評価するものに指定される。
・償却原価で測定する金融負債 償却原価で測定する金融負債は取引費用を含む公正価値で当初測定され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される。実効金利法に関する詳細は、上記の「償却原価で測定する金融資産」を参照のこと。発行時に認められた割引を含む金融費用は純収益に計上される。ただし、長期劣後ローンの金利は支払利息等に計上される。償却原価で測定する金融負債には、以下が含まれる。
・特定の買戻条件付契約およびほぼすべての貸付有価証券担保金
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定されていない特定のその他未払金
減損
当社はIFRS第9号の規定に従い、償却原価で測定する金融資産に伴う予想信用損失を、フォワード・ルッキングな視点で評価している。予想信用損失の測定は、起こり得る事象の結果、貨幣の時間的価値、ならびに不当なコストや労力をかけることなく報告日において入手可能な過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測に関する合理的かつ裏付可能な情報を評価することによって決定される、偏りのない確率加重された金額を反映している。予想信用損失は、純収益に計上される。
当社の減損モデルは、償却原価で測定する金融資産の当初認識以降の信用の質の変化に基づいており、以下の3つのステージを組み込んでいる。
・ステージ1 償却原価で測定する金融資産のうち、当初認識時に信用減損が生じておらず、当初認識以降に信用リスクの著しい増大が認められないもの。ECLは、今後12ヵ月以内に起こり得るデフォルト事象から生じる予想信用損失に等しい金額で測定される。
・ステージ2 償却原価で測定する金融資産のうち、当初認識以降に信用リスクが著しく増大しているものの、信用に減損が生じているとはみなされないもの。ECLは残存期間ベースで予想信用損失に基づいて測定される。
・ステージ3 償却原価で測定する金融資産のうち、デフォルト状態にあるか、信用に減損が生じていると定義されるもの。ECLは残存期間ベースで予想信用損失に基づいて測定される。
各金融資産の該当するステージ分類の決定は、「信用リスクの著しい増大」(ステージ1からステージ2)の定義と「信用に減損が生じている」(ステージ3)の定義に依存する。当社では、特定の定量的または定性的条件が満たされた場合に、金融資産の信用リスクが著しく増大したとみなしている。定量的な基準値には、投資適格金融資産のデフォルト基準値の絶対的確率と、投資不適格金融資産のデフォルト基準値の相対的確率が含まれる。また、30日超の期日経過をバックストップとみなすことを含め、当社の信用リスク管理プロセスの一環として定性的レビューも実施している。当社は、信用リスクのデフォルトの定義を満たす場合、金融資産に信用の減損が生じているとみなしている。デフォルトは、当社による有価証券の実現(保有されている場合)等の行為への遡求なしに債務者がGSグループへの債務を全額返済する見込みがないと当社が判断した場合、または債務者が支払を履行できなかった、および(または)支払が90日超の期日経過となっている場合のいずれかとして定義されている。
ECLは、個々のエクスポージャーごとにデフォルト確率、デフォルト時損失率およびデフォルト時エクスポージャーを予測することによって決定される。予想信用損失を計算するには、これら3つの要素を掛け合わせ、報告日まで割り引く。ECLの計算に使用される割引率は、当初の実効金利である。デフォルト確率は、借手が金融債務を履行できない可能性を表す。デフォルト時損失率は、デフォルト・エクスポージャーの損失額に対する当社の予想であり、とりわけ金融資産の担保を考慮している。デフォルト時エクスポージャーは、金融債務が不履行となった場合に当社が負うと予想される金額である。当社は、取引相手先ごとのデフォルト率の評価を反映した内部の信用リスク格付を利用している。ECLの計算では複数のマクロ経済シナリオを使用しており、そのウェイトは継続的に内部レビューと承認の対象となっている。
信用リスクおよび予想信用損失に影響を及ぼす主要な経済変数などのフォワード・ルッキングな情報は、ステージ分類の評価とECLの計算の両方に組み込まれている。経済変数は、内部で生成した予測を用いて予測されており、今後9四半期の経済に関する予想を提供している。9四半期の経過後には平均回帰アプローチが用いられているが、これは、経済変数が長期平均レートまたは長期成長率のいずれかになる傾向があることを意味する。
当社は、回収可能性が合理的に予想できないと判断した場合には、金融資産の全部または一部を償却している。金融資産が回収不能とみなされた場合には、これを回収可能性が合理的に予想できないことを示す指標であると判断している。当社は、全額が回収されるとの合理的な予想ができないために全額または一部を償却しているが、法的な権利がある金額については、全額回収することを引き続き目指している。
金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。金融負債は、他の事業体に現金またはその他の金融資産を引き渡す、あるいはその事業体に潜在的に好まれない条件で金融資産と金融負債を交換する契約債務のある負債である。資本投資とは、事業体のすべての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。ハイブリッド金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
金融資産と負債の相殺
金融資産と負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・法的に強制力のある相殺権を有する場合。
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合。
条件が満たされない場合には、金融資産および負債は総額で貸借対照表に表示される。
公正価値測定
当社の金融資産および負債の公正価値による測定の詳細は、注記28を参照のこと。
公正価値ヘッジ
当社は、一部の固定金利が付された無担保長期借入金および無担保短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いられる一部の金利スワップについて、IAS第39号「金融商品:認識および測定」に基づくヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたり継続的に非常に有効であることを確認するために、ヘッジ関係のテストを行わなければならない。
流動資産投資
保有金融商品は、流動資産投資として分類することも、そのような証券を上場か非上場かで分析することも適切ではないというのが取締役の考えである。
担保付契約および担保付借入金 担保付契約には、売戻条件付契約および借入有価証券担保金が含まれる。担保付借入金には、買戻条件付契約、貸付有価証券担保金、担保付発行社債、関係会社間ローンおよびその他借入金が含まれる。当該商品の分類および測定に関する詳細は、上記の「分類および測定:金融資産」ならびに「分類および測定:金融負債」を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保を後に売却した場合には、担保返却義務および受領した現金が貸借対照表に認識される。
当期法人税および繰延税金 当期法人税等は、当期法人税および繰延税金から成る。税金は、その他の包括利益にて認識される項目に関するものを除き、損益計算書にて認識される。
当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、当該日において解消していない、以下を除いたすべての一時差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の一時差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高いと取締役が考える範囲内で認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、一時差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
繰延税金は、繰延税金が帰属している関連する損益の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、その他の包括利益に直接認識される。
引当金、偶発債務および偶発資産 引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積もることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合にのみ債務として認識される。
偶発債務とは、過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。もしくは、過去の事象により発生した現在の債務であるが、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、認識されないものである。
偶発資産とは、過去の事象により発生する可能性のある資産で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。
偶発債務および偶発資産は財務書類には認識されない。しかし、決済の可能性がほとんどないような場合を除いて開示は行われる。
注記3
重要な会計上の見積りおよび判断
財務書類の作成において、経営者は本財務書類での認識額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定を行うことが要求される。見積りの性質上、実際の結果が当該見積りと異なる可能性がある。以下の判断は本財務書類での認識額に最も重要な影響を与えたものである。
公正価値測定
当社の一部の金融資産および負債には、重要な観察不能なインプット(すなわち、レベル3)が含まれる。帳簿価額、評価方法および重要なインプットについては、注記28を参照のこと。
訴訟および規制上の手続き
当社は、訴訟および規制上の手続きで発生する可能性のある潜在的損失について、かかる損失が生じる可能性が高く、合理的に見積もることができる範囲において、見積りを行い、引当金を計上している。これらの見積りを行う場合には重要な判断が要求され、最終的に当社の確定負債額が大きく異なる可能性がある。当社の負債性引当金の詳細は注記20、当社が関与している訴訟事件等の詳細については注記26を参照のこと。
確定給付年金
当制度の費用および当制度の負債の価値は、数理的評価を使用して決定される。これには、割引率、将来の昇給、死亡率および将来の年金増加についての仮定が含まれる。当該評価の複雑性のために、かかる見積りは著しい不確実性にさらされる。当社の制度の詳細については、注記10を参照のこと。
注記4
純収益
純収益には、支払利息純額と利息外収益が含まれる。支払利息純額には、公正価値で測定する金融資産および負債ならびに償却原価で測定する金融資産および負債に係る利息および配当金が含まれている。利息外収益には以下が含まれる。
・損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および負債(トレーディング目的で保有する金融負債を含む)に係る損益は主に、保有金融商品、売却済未購入金融商品および一部の担保付契約に係る利息外損益に関連している。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債に係る損益は主に、特定のその他未払金および担保付借入金に係る利息外損益に関連している。
・手数料および報酬は主に、特定のファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務、顧客取引の執行および決済、ならびに特定の投資運用サービスからの純収益に関連している。
当社の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 受取利息 | |||
| 外部取引相手先からの受取利息 | $ 5,914 | $ 5,014 | |
| 親会社およびグループ会社からの受取利息 | 1,595 | 1,566 | |
| 受取利息合計 | 7,509 | 6,580 | |
| 支払利息 | |||
| 外部取引相手先への支払利息 | (3,314) | (3,212) | |
| 親会社およびグループ会社への支払利息 | (4,391) | (3,563) | |
| 支払利息合計 | (7,705) | (6,775) | |
| 支払利息純額 | (196) | (195) | |
| 損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および負債 | 8,138 | 4,416 | |
| 損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および負債 | (1,586) | 1,875 | |
| 手数料および報酬 | 1,740 | 1,770 | |
| 利息外収益 | 8,292 | 8,061 | |
| 純収益 | $ 8,096 | $ 7,866 | |
上記の表において、
・受取利息には、償却原価で測定する金融資産および負債からの収益が、2019年11月に終了した期間において25.5億米ドルおよび2018年11月に終了した期間において24.1億米ドル含まれている。
・支払利息には、償却原価で測定する金融資産および負債から生じた費用が、2019年11月に終了した期間において34.0億米ドルおよび2018年11月に終了した期間において33.7億米ドル含まれている。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債については、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および負債との経済的ヘッジが行われることが多い。したがって、損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および負債に計上されている損益は、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および負債に計上されている損益と一部相殺することができる。
注記5
セグメント報告
当社は、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務、ならびに投資運用業務の4つの事業セグメントで事業活動の報告を行っている。当社のセグメントの詳細については、本アニュアル・レポートのパートⅠ「業績-セグメント報告」(訳者注:原文の該当箇所をいう。)を参照のこと。
作成基準
セグメント報告において、当社の事業ラインのうち、類似した経済的特徴を持ち、(ⅰ) 提供するサービスの性質、(ⅱ) 分配方法、(ⅲ) 顧客タイプ、および(ⅳ) 事業における規制環境の各分野において類似しているものについては、まとめて表示されている。
当社の全体としての費用発生要因(報酬、従業員数および事業活動の水準)は当社の各事業セグメントのものとほぼ同様である。当社のセグメント内の直接的従業員費用は、特に当社全体の業績および各事業の業績を反映している。そのため、当社の事業の1セグメントにおける営業利益の利幅は、当社の他の事業セグメントの業績によって重要な影響を受ける可能性がある。
当社は、資産(GCLAおよび現金、顧客向け担保付ローンならびにその他資産を含む)、収益および費用を4つのセグメントに配分している。事業セグメントの統合的な性質上、一部の資産、収益および費用を配分する際に見積りや判断が行われる。
配分のプロセスは、セグメントの業績に対する経営陣の現在の見解に基づいている。セグメント間の取引は特定の条件または第三者と同等の相場に基づいている。一般管理費合計には、各事業セグメントに配分されていない株式報酬の時価評価が含まれる。
第三者と行う取引に加え、当社は通常の営業活動の過程において、マーケット・メイキング活動および通常の業務の一環として関連会社との取引を行っている。かかる取引について、当該関連会社に収益が割り当てられ、また、当該関連会社から収益が受け取られる。
以下の情報は、純収益、営業利益および資産合計に対する各セグメントの割合を合理的に示していると経営陣が判断したものである。営業利益は、当社の重要なセグメントである投資銀行業務および機関投資家向けクライアント・サービスについてのみ表示されている。
以下の「セグメント別純収益」および「セグメント別営業利益」に関するセグメント情報は、以下の手法に従って作成されている。
・各セグメントに直接関連する収益および費用は営業利益の算定に含まれる。
・当社のセグメントの純収益には、特定の有価証券およびその様な原資産から生じた現金または資金需要に関連するその他のポジションに係る受取利息および支払利息の配分が含まれる。ただし、長期劣後ローンに係る利息は、支払利息等に表示される(注記9を参照のこと)。受取利息純額は、経営陣がセグメント業績を評価する方法と整合するように、セグメント別純収益に含まれる。
・特定のセグメントに直接配分できない間接費は、セグメントの直接費に基づき比例配分される。
セグメント別純収益
当社のセグメント別の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | $ 742 | $ 693 | |
| 引受業務 | 775 | 871 | |
| 投資銀行業務合計 | $1,517 | $1,564 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 顧客取引執行のためのFICC | $2,768 | $2,353 | |
| 株式 | 2,739 | 2,640 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | $5,507 | $4,993 | |
| 投資および貸付業務 | $ 501 | $ 532 | |
| 投資運用業務 | $ 571 | $ 777 | |
| 純収益合計 | $8,096 | $7,866 | |
当社は純収益に計上される資金調達費用のセグメントへの分配手法を更新した。その結果、上記の表の比較数値は当期の表示に合わせて修正されているが、純収益合計への影響はない。
純収益で認識するほぼすべての受取利息および支払利息は、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
セグメント別営業利益
当社の重要なセグメントの営業利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| 純収益 | $ 1,517 | $ 1,564 | |
| 一般管理費 | (1,046) | (1,076) | |
| 営業利益 | $ 471 | $ 488 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 純収益 | $ 5,507 | $ 4,993 | |
| 一般管理費 | (3,330) | (2,910) | |
| 営業利益 | $ 2,177 | $ 2,083 | |
| 純収益合計 | $ 8,096 | $ 7,866 | |
| 一般管理費合計 | (5,440) | (4,607) | |
| 営業利益合計 | $ 2,656 | $ 3,259 | |
上記の表において、
・純収益合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務のセグメントに関連する純収益が、2019年11月に終了した期間において10.7億米ドルおよび2018年11月に終了した期間において13.1億米ドル含まれている。
・一般管理費合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務のセグメントに関連する一般管理費が、2019年11月に終了した期間において889百万米ドルおよび2018年11月に終了した期間において805百万米ドル含まれている。
・当社のセグメントに配分されていない株式報酬の時価評価に関連して、2019年11月に終了した期間において一般管理費合計に175百万米ドルが計上されており、2018年11月に終了した期間においては一般管理費合計から184百万米ドルが控除されている。
セグメント資産
当社の資産のほとんどすべては、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
地域別情報
国際金融市場は密接に関連しているため、当社では業務を全社的な収益性に基づいて管理している。収益性を地域別に配分する方法は、見積りおよび経営陣の判断に左右される。
地域別の業績は通常、以下のように配分される。
・投資銀行業務:顧客、投資銀行チームおよび潜在リスクの所在地
・機関投資家向けクライアント・サービス:マーケット・メイキング・デスクまたは対象証券の発行市場の所在地
・投資および貸付業務:投資および貸付業務チームの所在地
・投資運用業務:投資運用チームの所在地
上記の方法に基づき地域別に配分された当社の純収益合計は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」という。) | $5,768 | $5,674 | |
| 南北アメリカ | 1,460 | 1,352 | |
| アジア | 868 | 840 | |
| 純収益合計 | $8,096 | $7,866 | |
注記6
一般管理費
当社の一般管理費は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 直接的従業員費用 | $2,394 | $1,945 | |
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 907 | 767 | |
| 市場開拓費 | 94 | 81 | |
| 通信およびテクノロジー費用 | 122 | 112 | |
| 減価償却費および無形資産償却費 | 116 | 58 | |
| 事務所関連費用 | 226 | 157 | |
| 専門家報酬等 | 186 | 203 | |
| グループ会社から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払い | 919 | 802 | |
| グループ会社に対して提供したサービスに対するマネジメント費用の請求 | (370) | (387) | |
| その他費用 | 846 | 869 | |
| 一般管理費合計 | $5,440 | $4,607 | |
上記の表において、
・事務所関連費用には、土地および建物の純オペレーティング・リース料が2019年11月に終了した期間において76百万米ドルおよび2018年11月に終了した期間において69百万米ドル含まれている。
・その他費用には主に、IFRS第15号の要求事項に基づき当社が本人である取引において履行義務を充足するために発生した費用、租税公課、負債引当金および寄付金が含まれている。
・マネジメント費用には、当社がグループ会社から受けた、もしくは当社がグループ会社に提供した業務運営上および管理上のサポートならびにマネジメント・サービスに関連するサービス料が含まれる。
専門家報酬等に含まれている当社の監査人に対する支払報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 当社の監査に係る報酬 | $ 6.0 | $ 6.1 | |
| 監査関連アシュアランス・サービス | 4.1 | 4.2 | |
| その他のアシュアランス・サービス | 1.1 | 1.5 | |
| 税務コンプライアンス・サービス | 0.2 | 0.1 | |
| その他の非監査サービス | 0.1 | 0.1 | |
| 非監査サービス報酬合計 | 5.5 | 5.9 | |
| 合計 | $11.5 | $12.0 | |
上記の表において、
・監査関連アシュアランス・サービスには、当社の財務情報に対する監査およびGSグループ監査のためにGSグループの監査人に行う監査報告に係る報酬が含まれている。
・その他のアシュアランス・サービスには、当社の監査人のネットワーク・ファームが複数のGSグループ事業体に提供した特定のサービスに係る報酬の当社負担分が含まれている。これらの報酬は、各事業体の資産規模に応じて、当社を含む複数のGSグループ事業体に配分された。
注記7
人件費
取締役を含む当社の月間平均従業員数は、以下の表のとおりである。
| (単位:人) | 以下で終了した期間の平均 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 投資銀行業務 | 819 | 782 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 1,649 | 1,571 | |
| 投資および貸付業務 | 205 | 198 | |
| 投資運用業務 | 581 | 555 | |
| サポート部門 | 924 | 961 | |
| 平均従業員数合計 | 4,178 | 4,067 | |
従業員数合計は、2019年11月現在において4,230名および2018年11月現在において4,210名である。
取締役に関するものも含め、当社が負担する従業員費用は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 賃金および給与 | $2,075 | $1,659 | |
| 社会保障費 | 268 | 237 | |
| 年金費用: | |||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 51 | 45 | |
| 複合年金制度の確定給付部分 | – | 4 | |
| 直接的従業員費用合計 | $2,394 | $1,945 | |
上記の表において、株式報酬の時価評価に関連して、2019年11月に終了した期間において直接的従業員費用合計に175百万米ドルが計上されており、2018年11月に終了した期間においては直接的従業員費用合計から184百万米ドルが控除されている。
注記8
取締役に対する報酬
当社の取締役に対する報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 報酬総額 | $7 | $5 | |
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | – | – | |
| 取締役に対する報酬合計 | $7 | $5 | |
最高報酬額を受取った取締役は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 報酬総額 | $4 | $3 | |
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | – | – | |
| 期末における未払年間年金費用 | – | – | |
2006年会社法に従って、上記の取締役に対する報酬は、適格業務のみに関する支払済または未払の報酬合計額を表示している。この合計額は現物支給される現金および給付の価額のみを含んでおり、SI 2008年/410号の第5附則に従った株式報酬の価額は含まれていない。取締役は、この他に非適格業務に関する報酬も受取るが、別途開示は要求されていない。
3名の取締役が確定拠出型制度に加入していた。当期において、最高報酬額を受取った取締役を含む3名の取締役が長期報奨制度に関するグループ・インクの株式を受け取ったか、または受け取る予定である。当期において、ストックオプションを行使した取締役はいなかった。
2019年11月に終了した期間を通じて、または一定期間のみ取締役会メンバーであった7名の非業務執行取締役に対する報酬総額は、約1.8百万米ドルであった。一部の非業務執行取締役は、2019年11月に終了した期間に提供したアドバイザリー・サービスに関する追加の継続報酬を受け取ったか、または受け取る予定であり、その総額は約2.3百万米ドルである。
注記9
支払利息等
支払利息等は親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに係る利息から成り、2019年11月に終了した期間において243百万米ドルおよび2018年11月に終了した期間において237百万米ドルである。詳細は、注記19を参照のこと。
注記10
年金制度
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持った年金制度に資金を拠出している。当制度は、加入者の最終給与に基づき退職給付を提供しており、通常の退職年齢は65歳である場合がほとんどである。当制度は積み立てが行われており、当制度の資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。
当制度は2008年4月1日以降新規加入者の受付けをしておらず、確定拠出型制度に置き換わった。当制度は2016年3月31日をもって、既存の加入者に対する将来の給付金の積み立てを終了した。
当制度は信託法に基づき運営しており、信託証書の条項および関連法に従い加入者の代理としてゴールドマン・サックスUKリタイアメント・プラン・トラスティー・リミテッド(以下「トラスティー」という。)により管理運用されている。当制度の資産はトラストが保有している。
資格を有する独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価は、予測単位積増方式を用いて2019年7月31日現在で実施され、2019年11月30日現在に更新されている。2019年11月現在における当制度の負債は、将来の受益者96%および現在の受益者4%から構成されている。
当制度のリスク
当制度の主なリスクは以下のとおりである。
・積立不足 給付金の支払いに対して投資利回りが不足する場合、追加拠出金が要求される。資本利益率の水準が全体的な投資利回りの主要な決定因子となる。投資ポートフォリオは、特に社債の金利リスクやインフレ・リスクなど、保有する資産クラスの特徴を示すようなその他の様々なリスクにも影響を受ける。
・資産のボラティリティ 当制度の投資戦略では、株式およびその他の高利回り商品への投資の比率が大きいため、当制度の資産と負債の差が変動しやすい。
・当制度の負債の感応度 当制度の負債は、将来のインフレおよび平均余命に関する仮定に対する感応度が高い。また、割引率(英ポンド建てAA格社債の市場イールドに依拠する)に対する感応度も高い。
財務上の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する重要な財務上の仮定は、以下の表のとおりである。
| 年率(単位:%) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 割引率 | 1.99 | 3.14 | |
| 物価インフレ率-RPI | 3.02 | 3.50 | |
| 物価インフレ率-CPI | 2.27 | 2.50 | |
| 支払年金増加率 | |||
| (1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.82 | 3.30 | |
| 繰延年金増加率 | |||
| (1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.27 | 2.50 | |
| 繰延年金増加率 | |||
| (2009年4月5日より後の期間における増加) | 2.27 | 2.50 | |
死亡率の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する死亡率の仮定は、以下の表のとおりである。
| (単位:年) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 現在65歳の加入者の65歳時点の平均余命 | |||
| 男性 | 24.1 | 23.5 | |
| 女性 | 25.3 | 24.7 | |
| 現在45歳の加入者の65歳時点の平均余命 | |||
| 男性 | 25.3 | 24.8 | |
| 女性 | 26.6 | 26.2 | |
上記の表では、2019年11月に終了した期間の死亡率の仮定には「SAPS S3ベリー・ライト(オールペンショナーズ)シリーズ」の基礎表を適用し、2013年以降の将来の改善についてはCMI 2018の基本予測に従って長期の改善率を年率1.25%、初期追加の死亡率改善パラメータを年率0.50%とする補整を計上している。
**
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確定給付費用
当社の損益計算書およびその他の包括利益に認識されている当制度に関する確定給付利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 損益計算書 | |||
| 過去勤務費用 | $ – | $ 4 | |
| 金融収益純額 | (13) | (8) | |
| 損益計算書への計上額合計 | (13) | (4) | |
| その他の包括利益 | |||
| 割引率を下回る/(上回る)当制度の資産の運用収益 | (393) | 368 | |
| 保険数理上の利益-負債の実績 | (21) | (7) | |
| 保険数理上の損失/(利益)-財務上の仮定 | 560 | (408) | |
| 保険数理上の損失/(利益)-人口統計上の仮定 | 13 | (14) | |
| その他の包括利益に認識された損失/(利益)合計 | 159 | (61) | |
| 確定給付損失/(利益)合計 | $ 146 | $ (65) | |
年金制度の積立余剰額の調整
当制度の資産、当制度の負債および年金制度の積立余剰額純額の調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 当制度の資産 | 当制度の負債 | 年金制度の積立余剰額 純額 |
|---|---|---|---|
| 2019年11月に終了した期間 | |||
| 12月1日現在 | $2,222 | $(1,816) | $ 406 |
| 過去勤務費用 | – | – | – |
| 金融収益純額 | 69 | (56) | 13 |
| 割引率を上回る/(下回る)当制度の資産の運用収益 | 393 | – | 393 |
| 保険数理上の利益/(損失)-負債の実績 | – | 21 | 21 |
| 保険数理上の利益/(損失)-財務上の仮定 | – | (560) | (560) |
| 保険数理上の利益/(損失)-人口統計上の仮定 | – | (13) | (13) |
| 雇用主の拠出額 | – | – | – |
| 給付額 | (44) | 44 | – |
| 為替差益/(損) | 42 | (38) | 4 |
| 11月30日現在 | $2,682 | $(2,418) | $ 264 |
| 2018年11月に終了した期間 | |||
| 1月1日現在 | $2,663 | $(2,342) | $ 321 |
| 過去勤務費用 | – | (4) | (4) |
| 金融収益純額 | 58 | (50) | 8 |
| 割引率を上回る/(下回る)当制度の資産の運用収益 | (368) | – | (368) |
| 保険数理上の利益/(損失)-負債の実績 | – | 7 | 7 |
| 保険数理上の利益/(損失)-財務上の仮定 | – | 408 | 408 |
| 保険数理上の利益/(損失)-人口統計上の仮定 | – | 14 | 14 |
| 雇用主の拠出額 | 47 | – | 47 |
| 給付額 | (34) | 34 | – |
| 為替差益/(損) | (144) | 117 | (27) |
| 11月30日現在 | $2,222 | $(1,816) | $ 406 |
当制度の資産の公正価値
当制度のトラスティーは、長期資産配分戦略として資産の50%を高利回り商品(株式など)および50%を負債適合資産(国債など)に投資している。当制度では、金利およびインフレへのエクスポージャーを削減するため、スワップおよびその他のデリバティブに投資するヘッジ・プログラムを有している。
当制度の資産の公正価値は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 市場価格が引用される商品 | 市場価格が引用されない商品 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2019年11月現在 | |||
| 株式 | $1,400 | $ – | $1,400 |
| 国債 | 351 | – | 351 |
| スワップ | – | 665 | 665 |
| 現金および現金同等物 | 177 | – | 177 |
| その他 | – | 89 | 89 |
| 合計 | $1,928 | $ 754 | $2,682 |
| 2018年11月現在 | |||
| 株式 | $1,126 | $ – | $1,126 |
| 国債 | 497 | – | 497 |
| スワップ | – | 395 | 395 |
| 現金および現金同等物 | 108 | – | 108 |
| その他 | – | 96 | 96 |
| 合計 | $1,731 | $ 491 | $2,222 |
感応度分析
重要な各保険数理上の仮定に対する当制度の負債の感応度分析は、以下の表のとおりである。
| 本制度の負債の影響 | |||||
| 仮定の増加 | 仮定の減少 | ||||
| 百万米ドル | % | 百万米ドル | % | ||
| 2019年11月現在 | |||||
| 割引率の0.25%の変動 | $(189) | (7.8) | $ 206 | 8.5 | |
| 物価インフレの0.25%の変動 | 184 | 7.6 | (173) | (7.2) | |
| 平均余命の1年の変動 | 89 | 3.7 | (89) | (3.7) | |
| 2018年11月現在 | |||||
| 割引率の0.25%の変動 | $(138) | (7.6) | $ 151 | 8.3 | |
| 物価インフレの0.25%の変動 | 109 | 6.0 | (127) | (7.0) | |
| 平均余命の1年の変動 | 75 | 4.1 | (75) | (4.1) | |
上記の表において、感応度は、その他すべての仮定を一定とした場合の各仮定の変動に基づく。
この感応度分析には、特異な変動が起こる可能性が低いなど、固有の限界がある。感応度の計算に使用する手法は、上記の表に示す2期間において同一である。
将来キャッシュ・フローの性質
当制度は2016年3月31日より将来の積立を終了したため、当社は当制度に対する通常の拠出は実施していないが、引き続きトラスティーとともに当制度の積立要件を定期的に評価する。
3年に一度、トラスティーによる当制度の積立要否の評価のため、当制度の正式な積立評価が実施される。この評価は異なる仮定を用いるため、会計上求められる保険数理上の評価とは異なる。
資格を有する独立した保険数理士による当制度の直近の積立評価は2018年12月31日現在で実施され、これにより当制度は287百万米ドルの積立超過であると判明した。このため、当社は現状、当制度への追加拠出は見込んでいない。
当社は2019年11月以降の12ヵ月間において、当制度から加入者への給付20百万米ドルを行う予定である。
2019年11月現在における当制度の負債の加重平均デュレーションは、33年であった。
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注記11
株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、RSU、制限付株式、配当金相当権利および報奨型ストックオプションなどを提供する株式報奨制度である2018年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2018年度SIP」という。)に資金を拠出している。2018年5月2日に、グループ・インクの株主は2018年度SIPを承認した。2018年度SIPは、これまで有効であった2015年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度を置き換えるものであり、承認日以降に付与された報奨に適用される。
当社は付与された株式報奨の償却に関連して、失効分控除後の株式報酬を2019年11月に終了した期間において452百万米ドル、2018年11月に終了した期間において405百万米ドル計上した。グループ・インクとのチャージバック契約に従って、対応する資本計上額が負債に振り替えられ、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、2018年度SIPに基づき、当社の従業員に対してRSUを付与した。これは通常、権利確定および交付後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した、対象となる株式の付与日の終値で評価される。RSUは通常、該当する報奨契約に記載されている方法で権利が確定し、対象となる普通株式が交付される(必要な源泉税控除後)。従業員報奨契約では通常、退職、死亡、障害および利害が対立している従業員などの特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。
ストックオプション
ストックオプションは通常、該当するストックオプション契約に記載されている方法で権利が確定する。通常、オプションは付与日から10年目に期間が終了するが、該当するストックオプション契約および付与時に効力を有するザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度の条項に従い、特定の状況においては早期終了や取消しとなる可能性もある。
未行使オプションは以下の表のとおりである。2019年11月現在、未行使オプションはなかった。2018年11月現在のすべての未行使オプションは、2008年度に付与されたものである。
| 行使価格 | 未行使オプション | 加重平均行使価格 | 加重平均残存年数(年) |
|---|---|---|---|
| 2018年11月現在 | |||
| $ 75.00-$ 89.99 | 249,813 | $78.78 | 0.08 |
| 残高合計 | 249,813 | $78.78 | 0.08 |
当期に行使されたオプションに係る、行使日現在の加重平均株価は、2019年11月に終了した期間において171.32米ドルおよび2018年11月に終了した期間において253.52米ドルであった。
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注記12
法人税等
当社の法人税等の分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 当期法人税 | |||
| 英国の税額 | $360 | $430 | |
| 過去の期間に係る調整額 | 5 | 37 | |
| 外国税額 | 246 | 182 | |
| 当期法人税合計 | 611 | 649 | |
| 繰延税金 | |||
| 一時差異の発生および解消 | 13 | 180 | |
| 過去の期間に係る調整額 | – | 3 | |
| 繰延税金合計 | 13 | 183 | |
| 法人税等合計 | $624 | $832 | |
法人税等と、2019年11月に終了した期間において適用される加重平均英国法人税率27.0%(2018年11月に終了した期間:27.0%)を当社の税引前利益に掛けて算出した金額との調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2019年11月 | 2018年11月 | ||
| 税引前利益 | $2,426 | $3,030 | |
| 27.0%(2018年11月に終了した期間:27.0%)の英国法人税率を掛けた利益 | 655 | 818 | |
| 繰延税金資産の認識および測定の変動 | 15 | 6 | |
| 永久差異 | (10) | (32) | |
| 対価なしでグループ会社から譲り受けた税務上の損失 | (40) | – | |
| 外国所得に対する税額増加の影響 | 3 | 4 | |
| 換算差額およびその他 | (4) | (4) | |
| 過去の期間に係る調整額 | 5 | 40 | |
| 法人税等合計 | $ 624 | $ 832 | |
英国政府は、2020年3月11日の予算において、2020年4月1日より19.0%から17.0%に引き下げられる予定だった英国の通常法人税率が19.0%から変更されないことを発表した。これにより、当社に適用される英国法人税率は、2020年4月1日からも27.0%に留まることになる。この税率が2019年11月の時点で実質的に施行されていたと仮定した場合、当社の繰延税金資産は22百万米ドル増加し、そのうち19百万米ドルは損益計算書に、3百万米ドルはその他の包括利益に認識されていたことになる。
注記13
固定資産
固定資産は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 有形固定資産 | $ 13 | $ 20 | |
| 無形固定資産 | 392 | 294 | |
| 固定資産投資 | 4 | 1 | |
| 固定資産合計 | $409 | $315 |
**
**
有形固定資産
当期中の有形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 賃借物件附属設備 | 工具器具備品 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 取得価額 | |||
| 12月1日現在 | $ 51 | $10 | $ 61 |
| 取得 | 9 | – | 9 |
| 処分 | (31) | (1) | (32) |
| 11月30日現在 | 29 | 9 | 38 |
| 減価償却累計額 | |||
| 12月1日現在 | 35 | 6 | 41 |
| 当期計上額(注記6参照) | 7 | – | 7 |
| 処分 | (22) | (1) | (23) |
| 11月30日現在 | 20 | 5 | 25 |
| 正味帳簿価額 | |||
| 2019年11月現在 | $ 9 | $ 4 | $ 13 |
| 2018年11月現在 | $ 16 | $ 4 | $ 20 |
無形固定資産
当期中の無形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | コンピューター・ ソフトウェア | ソフトウェア仮勘定 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 取得価額 | |||
| 12月1日現在 | $191 | $183 | $374 |
| 取得/振替 | 200 | 11 | 211 |
| 処分 | (10) | – | (10) |
| 11月30日現在 | 381 | 194 | 575 |
| 減価償却累計額 | |||
| 12月1日現在 | 80 | – | 80 |
| 当期計上額(注記6参照) | 109 | – | 109 |
| 処分 | (6) | – | (6) |
| 11月30日現在 | 183 | – | 183 |
| 正味帳簿価額 | |||
| 2019年11月現在 | $198 | $194 | $392 |
| 2018年11月現在 | $111 | $183 | $294 |
固定資産投資
固定資産投資に含まれる貸付以外の投資は2019年11月現在において4百万米ドル、2018年11月現在において1百万米ドルであり、子会社株式は2019年11月および2018年11月現在においていずれもなかった。
2019年11月現在において当社が支配を有する子会社は以下の表のとおりである。
| 会社名 | 設立国 | 持分比率および 議決権割合 | 保有株式の種類 | 保有株式数 | 事業の内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 | 100% | 普通株式 | 250 | 金融サービス |
ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッドの登記事務所の所在地は、メイプルズ・コーポレート・サービシズ・リミテッドの事務所(ケイマン諸島 KY1-1104 グランドケイマン PO Box 309 ウグランドハウス)である。
当社は複数の特別目的事業体および元本保証ファンドに対する持分を有しており、これらは法的には子会社の定義を満たさないが、実質的に法的な子会社である場合と変わらないリスクおよび便益を生じさせている。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドの活動は、リパッケージ・プログラムに基づく借入証券の発行から成る。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドはグループ・インクの連結財務書類に含まれている。
注記14
保有金融商品および売却済未購入金融商品
保有金融商品および売却済未購入金融商品は、当社の営業活動における金融商品および投資から成る。保有金融商品には、担保として差入れた保有金融商品が含まれる。詳細は、注記28を参照のこと。
保有金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 現物商品 | |||
| マネー・マーケット商品 | $ 672 | $ 428 | |
| 政府債および政府機関債 | 39,561 | 33,516 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 234 | 485 | |
| 企業債務商品 | 21,389 | 17,514 | |
| 持分証券 | 45,101 | 29,535 | |
| コモディティ | 25 | 88 | |
| 現物商品合計 | 106,982 | 81,566 | |
| デリバティブ商品 | |||
| 金利 | 491,471 | 294,986 | |
| 信用 | 33,564 | 28,463 | |
| 為替 | 89,323 | 111,791 | |
| コモディティ | 8,054 | 12,644 | |
| 株式 | 59,013 | 64,679 | |
| デリバティブ商品合計 | 681,425 | 512,563 | |
| 保有金融商品合計 | $788,407 | $594,129 |
当社の売却済未購入金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |||
| 現物商品 | |||||
| 政府債および政府機関債 | $ 16,955 | $ 21,700 | |||
| 企業債務商品 | 3,883 | 3,545 | |||
| 持分証券 | 23,292 | 22,353 | |||
| コモディティ | 20 | 2 | |||
| 現物商品合計 | 44,150 | 47,600 | |||
| デリバティブ商品 | |||||
| 金利 | 481,797 | 287,789 | |||
| 信用 | 31,371 | 26,080 | |||
| 為替 | 91,522 | 111,863 | |||
| コモディティ | 7,853 | 12,758 | |||
| 株式 | 57,947 | 59,897 | |||
| デリバティブ商品合計 | 670,490 | 498,387 | |||
| 売却済未購入金融商品合計 | $714,640 | $545,987 | |||
上記の表において、
・企業債務商品には、コーポレート・ローン、社債、転換社債およびその他の債券が含まれている。
・持分証券には、上場株式、プライベート・エクイティおよび上場ファンドが含まれている。
・これまで持分証券に含まれていた転換社債は、企業債務商品に振り替えられた。比較数値は、当期の表示に合わせて修正されている。
注記15
担保付契約
担保付契約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |||
| 売戻条件付契約 | $ 72,770 | $127,474 | |||
| 借入有価証券担保金 | 83,578 | 75,860 | |||
| 担保付契約合計 | $156,348 | $203,334 | |||
上記の表において、
・担保付契約合計には、グループ会社に対する債権が、2019年11月現在において884.3億米ドルおよび2018年11月現在において1,297.5億米ドル含まれている。
・担保付契約合計には、1年を超えて期日の到来するものが、2019年11月現在において17.2億米ドルおよび2018年11月現在において11.6億米ドル含まれている。
注記16
未収金
未収金残高は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権 | $59,102 | $52,084 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債権 | 14,142 | 12,391 | |
| 繰延税金(注記17参照) | 333 | 256 | |
| その他未収金 | 88 | 29 | |
| 前払金および未収収益 | 28 | 33 | |
| 未収金合計 | $73,693 | $64,793 |
上記の表において、
・親会社およびグループ会社に対する債権には、関係会社間ローンに係る1年を超えて期日の到来するものの残高が、2019年11月現在において527百万米ドルおよび2018年11月現在において134百万米ドル含まれている。その他未収金はすべて、貸借対照表日から1年以内に期日が到来する。
・ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権ならびに親会社およびグループ会社に対する債権には、顧客との契約による債権が2019年11月現在において203百万米ドルおよび2018年11月現在において338百万米ドル含まれている。
・未収金合計には、金融資産が2019年11月現在において732.6億米ドルおよび2018年11月現在において644.9億米ドル、ならびに非金融資産が2019年11月現在において437百万米ドルおよび2018年11月現在において306百万米ドル含まれている。
**
**
注記17
繰延税金
当社の繰延税金資産の構成要素は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 繰延報酬 | $453 | $431 | |
| 退職後給付 | (63) | (95) | |
| 固定資産に関連する一時差異 | (93) | (68) | |
| 債務評価調整 | 38 | (12) | |
| その他の一時差異 | (2) | – | |
| 繰延税金合計 | $333 | $256 |
当社の繰延税金資産の各構成要素の変動は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 繰延報酬 | |||
| 期首残高 | $ 431 | $ 577 | |
| 損益計算書への振替額 | 22 | (146) | |
| 期末残高 | $ 453 | $ 431 | |
| 退職後給付 | |||
| 期首残高 | $ (95) | $ (72) | |
| 損益計算書への振替額 | (8) | (9) | |
| その他の包括利益への振替額 | 40 | (14) | |
| 期末残高 | $ (63) | $ (95) | |
| 固定資産に関連する一時差異 | |||
| 期首残高 | $ (68) | $ (41) | |
| 損益計算書への振替額 | (25) | (27) | |
| 期末残高 | $ (93) | $ (68) | |
| 債務評価調整 | |||
| 期首残高 | $ (12) | $ 111 | |
| その他の包括利益への振替額 | 50 | (123) | |
| 期末残高 | $ 38 | $ (12) | |
| その他の一時差異 | |||
| 期首残高 | $ – | $ – | |
| IFRS第15号移行調整 | – | 1 | |
| 損益計算書への振替額 | (2) | (1) | |
| 期末残高 | $ (2) | $ – | |
| 合計 | |||
| 期首残高 | $ 256 | $ 575 | |
| IFRS第15号移行調整 | – | 1 | |
| 損益計算書への振替額 | |||
| (注記12参照) | (13) | (183) | |
| その他の包括利益への振替額 | 90 | (137) | |
| 期末残高 | $ 333 | $ 256 |
上記の表において、繰延報酬は主に株式報酬に関するものである。
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注記18
担保付借入金
担保付借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | $ 50,988 | $ 79,521 | |
| 貸付有価証券担保金 | 66,373 | 56,122 | |
| 関係会社間ローン | 722 | – | |
| 発行社債 | 3,420 | 2,672 | |
| その他借入金 | 3,237 | 3,525 | |
| 合計 | $124,740 | $141,840 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | $ 2,146 | $ 5,709 | |
| 貸付有価証券担保金 | – | 227 | |
| 発行社債 | 47 | 261 | |
| その他借入金 | 3,154 | 4,108 | |
| 合計 | $ 5,347 | $ 10,305 | |
| 担保付借入金合計 | $130,087 | $152,145 |
上記の表において、
・1年を超えて期日の到来する買戻条件付契約には、5年を超えて期日の到来するものが2019年11月現在において77百万米ドルおよび2018年11月現在において74百万米ドル含まれており、期日は2030年である。
・1年を超えて期日の到来する発行社債およびその他借入金には、5年を超えて期日の到来するものが2019年11月現在において16.6億米ドルおよび2018年11月現在において22.1億米ドル含まれている。2019年11月現在、当該商品の期日は2025年から2050年の間である。当該商品に関する支払いは、通常、主に信用、金利および株式関連の原金融資産を参照して行われる。
・担保付借入金合計には、グループ会社に対する債務が2019年11月現在において870.8億米ドルおよび2018年11月現在において988.0億米ドル含まれており、そのうち1年以内に期日の到来する金額は、2019年11月現在において859.9億米ドルおよび2018年11月現在において959.0億米ドルである。
・関係会社間ローン、発行社債およびその他借入金は、担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は「保有金融商品」または担保付契約によるもののいずれかとして認識されている。
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注記19
その他未払金
その他未払金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 無担保借入金 | $ 19,193 | $ 29,229 | |
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債務 | 62,254 | 53,647 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務: | |||
| その他の無担保債務 | 10,274 | 12,465 | |
| 株式報酬 | 404 | 418 | |
| 未払法人税 | 42 | 127 | |
| 租税公課 | 305 | 338 | |
| その他未払金および未払費用 | 1,004 | 927 | |
| 合計 | $ 93,476 | $ 97,151 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 無担保借入金 | $ 68,257 | $ 57,461 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務: | |||
| 株式報酬 | 719 | 575 | |
| その他未払金および未払費用 | 90 | 59 | |
| 合計 | $ 69,066 | $ 58,095 | |
| その他未払金合計 | $162,542 | $155,246 |
上記の表において、
・1年以内に期日の到来する金額には、金融負債が2019年11月現在において931.3億米ドルおよび2018年11月現在において966.9億米ドル、ならびに非金融負債が2019年11月現在において347百万米ドルおよび2018年11月現在において465百万米ドル含まれている。
・2019年11月および2018年11月現在の双方において、1年を超えて期日の到来する金額はすべて金融負債である。
無担保借入金
無担保借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 関係会社間 | |||
| ローン | $10,493 | $21,232 | |
| その他借入金 | 1,054 | 892 | |
| 1年以内に期日の到来する金額 | 11,547 | 22,124 | |
| ローン | 46,021 | 32,453 | |
| 劣後ローン | 5,377 | 5,377 | |
| その他借入金 | 1,366 | 1,539 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | 52,764 | 39,369 | |
| 関係会社間無担保借入金合計 | $64,311 | $61,493 | |
| 外部 | |||
| 銀行ローン | $ 66 | $ 164 | |
| 当座借越 | 38 | 153 | |
| 発行社債 | 7,127 | 6,483 | |
| その他借入金 | 415 | 305 | |
| 1年以内に期日の到来する金額 | 7,646 | 7,105 | |
| 銀行ローン | 20 | 6 | |
| 発行社債 | 15,258 | 17,854 | |
| その他借入金 | 215 | 232 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | 15,493 | 18,092 | |
| 外部無担保借入金合計 | $23,139 | $25,197 | |
| 無担保借入金合計 | $87,450 | $86,690 |
上記の表において、
・1年を超えて期日の到来する発行社債およびその他借入金には、5年を超えて期日の到来するものが2019年11月現在において96.3億米ドルおよび2018年11月現在において109.7億米ドル含まれている。2019年11月現在、当該商品の期日は2024年から2057年の間である。当該商品に関する支払いは、通常、主に金利、株式および為替に関連する原金融資産を参照して行われる。
・1年を超えて期日の到来する関係会社間ローンには、5年を超えて期日の到来するローンが含まれている。2019年11月現在、当社には2024年12月1日から2028年4月7日の間に期日が到来する833百万米ドルの変動利付借入金があった。2018年11月現在、当社には2024年4月8日から2028年4月7日の間に期日が到来する10.3億米ドルの変動利付借入金があった。
・2019年11月および2018年11月現在のいずれにおいても53.8億米ドルの劣後ローンは、親会社およびグループ会社からの長期ローンから成る。当該債務に対する担保設定はなされておらず、米国連邦準備制度理事会のフェデラル・ファンド・レートに一定のマージンを加えた利率で利息が生じる。マージンは、GSグループの加重平均債務コストの変動を反映して定期的に再設定される。これらのローンは、健全性監督機構(以下「PRA」という。)より承認された自己資本規制上の自己資本(規制による自己資本からの控除項目があればそれに従う)を構成しており、PRAの承認を条件として返済可能である。これらのローンは、2024年12月26日から2025年9月9日までの期間において返済可能である。
債務評価調整
当社は、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定された発行社債の公正価値を、GSグループのクレジット・スプレッドを考慮した率で将来キャッシュ・フローを割引くことにより算定している。
その他の包括利益累計額に含まれる累積DVA利益/(損失)純額に関する情報は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| DVA (税引前) | $(147) | $54 |
財務活動によるキャッシュ・フロー
「キャッシュ・フロー計算書」において、財務活動によるキャッシュ・フローには当社の長期劣後ローンおよび関連する未払利息に関連するキャッシュ・フローが含まれている。2019年11月に終了した期間において、その他未払金に含まれる当社の長期劣後ローンに係る未払利息は、289百万米ドルの利息支払額が243百万米ドルの利息発生額に相殺され、46百万米ドル減少した。2018年11月に終了した期間において、その他未払金に含まれる当社の長期劣後ローンに係る未払利息は、237百万米ドルの利息発生額が54百万米ドルの利息支払額に相殺され、183百万米ドル増加した。
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注記20
負債性引当金
当社が関与する法律上および規制上の手続きに関する負債性引当金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |
|---|---|
| 2018年12月1日現在 | $78 |
| 当期の繰入 | 3 |
| 引当金の減少 | (24) |
| 当期の取崩 | (56) |
| 2019年11月30日現在 | $ 1 |
上記の表において、当期に取り崩された負債性引当金には、取引報告に関連して2019年3月に金融行為規制機構(以下「FCA」という。)が科した罰金に係る45百万米ドルが含まれている。当該罰金は2019年4月に支払われた。
注記21
払込資本金
払込資本金は、以下の表のとおりである。
| 割当済、請求済および払込済株式 | 額面1米ドル普通株式(単位:株) | (単位:百万米ドル) |
|---|---|---|
| 2018年12月1日現在 | 581,964,161 | $582 |
| 当期の割当 | 7,643,885 | 8 |
| 2019年11月30日現在 | 589,608,046 | $590 |
2019年1月21日に、額面1米ドルの普通株式7,643,885株がGSG UKに1株当たり44.48米ドルで割り当てられた。受領した対価の合計は現金340,000,000米ドルであり、これには資本剰余金332,356,115米ドルが含まれる。
2018年5月10日、当社の資本構成を簡素化するため、当社はGSG UKに額面1米ドルの普通株式17.3百万株を無償で割り当てた。その後、当社は無償で普通株式17.3百万株を消却した。この結果、当社の配当不能資本準備金が17.3百万米ドル減少し、株主持分の利益剰余金が17.3百万米ドル増加した。
注記22
その他資本性金融商品
当社の無担保のAT1債の情報は、以下のとおりである。
| 発行月 | AT1債の単位数 | (単位:百万米ドル) | 金利 |
|---|---|---|---|
| 2017年6月 | 5,800 | $5,800 | 年利9.00% |
| 2018年11月 | 2,500 | 2,500 | 年利8.67% |
| 2019年11月30日現在 | 8,300 | $8,300 |
当社の1単位当たり1百万米ドルのAT1債が、GSG UKに対して発行されている。これらには償還期限がなく、償還要求不能である。
当社またはGSG UKグループのCET1自己資本比率が7%を下回った場合、AT1債は取消不能な元本削減が行われる。
AT1債に係る利息支払額の情報は、以下のとおりである。利息支払額(税引後)は株主持分に認識されている。非累積固定金利の支払いは、一定の支払能力および規制に関する要件に従って当社の裁量により決めることができる。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月 | 2018年11月 | |
| 利息支払額(税引前) | $742 | $503 | |
| 利息支払額(税引後) | $542 | $367 | |
注記23
配当金
取締役は、GSG UKに対し2019年11月26日に1株当たり1.70米ドルで合計10.0億米ドルの中間配当を宣言し支払った。
取締役は、GSG UKに対し2018年11月30日に1株当たり4.30米ドルで合計25.0億米ドルの中間配当を宣言し支払った。
注記24
現金および現金同等物
キャッシュ・フロー計算書上の現金および現金同等物は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 現金・預金 | $22,397 | $24,396 | |
| 当座借越(注記19参照) | (38) | (153) | |
| 現金および現金同等物合計 | $22,359 | $24,243 |
上記の表において、現金・預金には、当社が利用できない現金が2019年11月現在において42.2億米ドルおよび2018年11月現在において34.4億米ドル含まれている。
**
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注記25
営業活動によるキャッシュ・フローの調整
営業活動によるキャッシュ・フローの調整は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月 | 2018年11月 | |
| 税引前利益 | $ 2,426 | $ 3,030 | |
| 以下の項目に対する調整 | |||
| 減価償却費および無形資産償却費(注記6および13参照) | 116 | 58 | |
| 固定資産処分損 | 6 | 9 | |
| 確定給付制度の収益(注記10参照) | (13) | (4) | |
| 為替差損 | 328 | 1,432 | |
| 株式報酬費用 | 601 | 249 | |
| IFRS第15号移行調整 | – | (7) | |
| 負債性引当金 | (21) | 68 | |
| 支払利息等(注記9参照) | 243 | 237 | |
| 営業資産負債の増減前に生じたキャッシュ | 3,686 | 5,072 | |
| 営業資産の増減 | |||
| 保有金融商品の減少/(増加) | (194,278) | 46,135 | |
| 担保付契約の減少 | 46,986 | 1,486 | |
| 未収金の減少/(増加) | (8,816) | 8,944 | |
| 営業資産の増減 | (156,108) | 56,565 | |
| 営業負債の増減 | |||
| 売却済未購入金融商品の増加/(減少) | 168,653 | (43,935) | |
| 担保付借入金の減少 | (22,058) | (23,302) | |
| その他未払金の増加 | 6,393 | 11,627 | |
| 負債性引当金の減少 | (56) | – | |
| 営業負債の増減 | 152,932 | (55,610) | |
| 確定給付制度への拠出金支払額 | |||
| (注記10参照) | – | (47) | |
| 営業活動から生じたキャッシュ | $ 510 | $ 5,980 | |
上記の表において、営業活動から生じたキャッシュには、利息支払額が2019年11月に終了した期間において70.2億米ドルおよび2018年11月に終了した期間において67.6億米ドル、ならびに利息受取額が2019年11月に終了した期間において76.0億米ドルおよび2018年11月に終了した期間において63.6億米ドル含まれている。
注記26
財務上のコミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 担保付契約 | $63,292 | $60,530 | |
| 担保付借入金 | 28,006 | 27,155 | |
| その他 | 2,906 | 2,400 | |
| 合計 | $94,204 | $90,085 |
コミットメントおよび偶発債務には、グループ会社に対する残高が、2019年11月現在において417.3億米ドルおよび2018年11月現在において231.3億米ドル含まれている。
担保付契約に係るコミットメントにはフォワード・スタート売戻条件付有価証券借入契約が含まれ、担保付借入金に係るコミットメントには将来の日付(通常は3営業日以内)において決済されるフォワード・スタート買戻条件付貸付契約が含まれる。また、担保付契約に係るコミットメントには、当社が売戻条件付契約を通じて顧客および取引相手先に条件付融資契約を締結する取引が含まれる。これらのコミットメントに基づく当社の融資は、売戻条件付契約のすべての条件を満たすことが前提となっており、実行されないままコミットメントが満期を迎える可能性もある。
その他のコミットメントは、主に担保付コミットメントに関するものである。
また、通常の営業活動から生じた当社の資産には担保登録されたものが存在する。
リース
当社は、解約不能リース契約によりいくつかの建物を賃借している。リースは、契約で定める一定期間後に再交渉の対象となるもので、当社は契約に基づいて、これらの不動産に対するすべての保険料、維持および修理に関する費用の支払いを行っている。
以下の表は、各期間における解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低支払リース料総額を示している。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1年未満 | $18 | $ 82 | |
| 1年から5年 | 24 | 113 | |
| 5年超 | 4 | 6 | |
| 合計 | $46 | $201 |
解約不能サブリースに基づき、受け取ることが予想される将来の最低支払リース料総額は、2019年11月現在において9百万米ドルおよび2018年11月現在において21百万米ドルであった。
訴訟事件等
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの当社に対する財務上の影響について信頼性をもって見積ることは、注記20に開示されたものを除き実務上困難である。
1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)関連事項 GSグループは、マレーシアの政府系投資ファンドである1MDBが関与する資金調達取引およびその他の事項に関連した調査および検査の一環として、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関より召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けている。当社を含むグループ・インクの子会社は、約65億米ドルの1MDBの債券のアレンジャーまたは購入者としての役務を担った。
2018年11月1日、米国司法省(以下「DOJ」という。)は、GSグループの元常務取締役のティム・ライスナーによる犯罪情報および有罪答弁、ならびにGSグループの元常務取締役のウン・チョンファおよびロー・テック・ジョーに対する起訴について開示した。ライスナーは、共謀してマネーロンダリングを行い、共謀して米国海外腐敗行為防止法(以下「FCPA」という。)の贈収賄防止規定および会計・内部統制規定に違反したとして告発する2件の犯罪情報に対して、有罪を認めた。ローおよびウンは、共謀してマネーロンダリングを行い、共謀してFCPAの贈収賄防止規定に違反したとして、3件の容疑で起訴された。2018年8月28日、ライスナーの有罪答弁は、ニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所によって受入れられ、ライスナーは両方の件について有罪判決を受けた。ウンもまた、この起訴において、共謀してFCPAの会計・内部統制規定に違反したとして告発された。起訴状では特に、ライスナーとウンが共謀して、1MDBの募集または売出しによる収入を自身のために不正流用し、GSグループのために1MDBのビジネスを獲得、維持することを目的として様々な政府官僚に賄賂を支払ったことが述べられている。答弁書および起訴状は、ライスナーとウンがGSグループの内部会計統制システムを意識的かつ故意に回避したことを示しており、こうした回避は、一部では、これらの募集または売出しのレビューを行った担当者および内部の委員会を繰り返し欺くことによって行われていた。ウンおよびローの起訴状では、GSグループの内部会計統制システムが容易に回避可能なものであること、またGSグループのビジネス・カルチャーは、特に東南アジアにおいて、時にはコンプライアンス機能の適切な運用よりも取引の成果を優先したとの主張がなされている。2019年5月6日、ウンはDOJの刑事責任に関する起訴に対し無罪を主張した。
2020年2月4日、DOJにより起訴されていない共謀者とされたGSグループの元常務取締役のアンドレア・ベラが、彼が銀行業に従事することを禁じる同意命令に、FRBの申立を是認または否認することなく同意したことをFRBが公表した。同意命令によりその他の罰則は科されなかった。
2018年12月17日、マレーシア司法長官は、元本総額約65億米ドルの1MDB債券の3件の募集または売出しのアレンジャーとしての当社およびグループ・インクのその他の子会社2社に対し、とりわけ債券収入の用途に関連して、募集または売出しに関する勧誘書類における開示に欠陥があったとして、マレーシアにおいて刑事訴訟を提起した。また、ライスナー、ロー、ウンおよびジャスミン・ルー・アイ・スワンに対しても刑事訴訟が提起されている。関連する報道発表において、マレーシア司法長官は、マレーシアの検察は被告に対して27億米ドルに債券の募集または売出しに関連して受領した600百万米ドルの手数料を加算した金額を上回る刑事上の罰金を科すことを求めることを示した。2019年8月9日、マレーシア司法長官は、当社の最高経営責任者を含む当社の5名の現職および元の取締役、ならびにその他の子会社2社の現職および元の取締役12名に対しても刑事訴訟が提起されていることを公表した。
マレーシア証券委員会は、2018年12月および2019年3月、グループ・インクの子会社に対して、(ⅰ) マレーシア証券法の違反の可能性を主張し、(ⅱ) マレーシア証券委員会が、当該子会社がマレーシアでコーポレート・ファイナンスおよびファンド管理活動を行うためのライセンスの取消しを検討していることを示す、理由提示通知を発行した。
GSグループは、2018年11月以降、とりわけ1MDBへのGSグループの関与およびGSグループのコンプライアンス手続に関連して、会計帳簿に関するデラウェア州一般会社法第220条に基づき、株主を主張する者から複数の請求を受領している。2019年12月13日、グループ・インクの株主を主張する者が、とりわけ1MDBへのGSグループの関与およびGSグループのコンプライアンス手続に関連する会計帳簿の開示を求める訴訟をデラウェア州衡平法裁判所に提起した。
2019年2月19日、グループ・インクならびにGSグループの当時の取締役および元会長兼最高経営責任者を相手取り、1MDBに関連する株主代表訴訟を意図した訴訟がニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提起された。2019年7月12日に提出された修正訴状は、金額を特定しない損害賠償、不当利得の返還および宣言的救済を求めており、一部の現職および元の取締役がインサイダー取引を行ったとする申立に関連したものを含む信任義務違反、不当利得、ならびにグループ・インクの普通株式の買い戻しおよび委任状勧誘に関連するものを含む証券取引法の詐欺防止規定の違反が行われたとの訴えがなされている。2019年9月12日、被告は当該訴訟の却下を求める申立を行った。
また、2019年3月以降、GSグループは、株主を主張する者から、1MDBおよび関連する内部統制に対する監視と公開開示に基づいて、グループ・インクの一部の現職および元の取締役および執行役員に対する調査および責任追及を行うよう求められている。
2018年11月21日、1MDBおよびその子会社であるアーバー・インベストメンツPJSが発行した特定の債券を保証しているインターナショナル・ペトロリアム・インベストメント・カンパニーによって、召喚状がニューヨーク郡のニューヨーク州上位裁判所に提出された。召喚状では、1MDBに関連して金額を特定しない請求がなされており、グループ・インクおよび当社を含むグループ・インクの多数の子会社、ライスナー、ウンおよびベラ、ならびに原告らと以前に関係があった個人(GSグループの現従業員または元従業員ではない)に対して、金額を特定しない補償的および懲罰的損害賠償ならびにその他の救済を求めている。
2018年12月20日、グループ・インクならびにGSグループの一部の元役員を相手取り、1MDBについてのグループ・インクの開示に関して証券取引法の詐欺防止規定に違反したとして、金額を特定しない損害賠償を求め、集団訴訟を意図した訴訟がニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起された。2019年10月28日、原告は第2修正訴状を提出し、これに対し被告は2020年1月9日に却下を求める申立を行った。
GSグループは、DOJならびにその他の政府および規制当局による1MDBに関連する調査に協力している。GSグループはまた、特定の政府および規制当局による調査および手続の解決の可能性について話し合いを行っている。話し合いによりこれらの事項が解決されるという保証はない。このような解決やDOJまたはその他の政府もしくは規制当局による手続によっては、GSグループの業務に対する制限を含め、GSグループに対して重大な罰金、罰則およびその他の制裁が科される可能性がある。最終の親会社であるグループ・インクが引当金を計上した損失は、グループ・インクが負担するものとされる。1MDBに関連する当社に対するその他の法律上および規制上の手続きが当社に及ぼす財務上の影響について信頼性をもって見積ることは、実務上困難である。
金利スワップ反トラスト訴訟 当社は、2015年11月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当社はまた、スワップ執行ファシリティの3名の運営者およびその一部の関連会社によって、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所においてそれぞれ2016年4月および2018年6月に開始された金利スワップ取引に関する2件の反トラスト訴訟の被告となっている。公判前手続きのため、これらの訴訟は併合されている。これらの訴状は概ね、被告らが共謀して金利スワップの取引所取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦反トラスト法および州のコモンローの違反を主張するものである。個別訴訟の訴状では、州反トラスト法に基づく訴えもなされている。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。被告らは集団訴訟および第一の個別訴訟の却下を求める申立を行い、地方裁判所は、第一の個別訴訟において原告らが主張した州のコモンローに基づく請求を否認し、集団訴訟を意図した訴訟における州コモンローに基づく請求および両訴訟における反トラスト法に基づく請求を2013年から2016年の期間に限定した。2018年11月20日、裁判所は、第二の個別訴訟の却下を求める被告らの申立を一部認め、一部否認し、不当利得および不法な妨害に対する州コモンローに基づく請求を却下したが、連邦および州の反トラスト法に基づく請求の却下を否認した。2019年3月13日、裁判所は、2008年から2012年の行為に関連する申立を追加するよう訴状の修正を求める集団訴訟を意図した訴訟の原告らの申立を否認したが、2013年から2016年に関連する限定的な申立の追加は認めた。申立は、原告らにより、2019年3月22日に提出された第4併合修正訴状に追加された。2019年3月7日、集団訴訟を意図した訴訟の原告らは、集団認定の申立を行った。
コモディティ関連訴訟 当社は、2014年11月25日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され、直近では2017年5月15日に修正された、プラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当該修正訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年7月21日、被告は第3併合修正訴状の却下を求める申立を行った。
当社は、2013年8月1日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、集団および個別訴訟を意図した多数の訴訟の被告に含まれている。これらの訴状は概ね、アルミニウムの貯蔵およびアルミニウムの取引に関連して連邦反トラスト法および州法の違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済、差止による救済および衡平法上の救済、ならびに3倍損害賠償を含む金額を特定しない金銭的損害賠償が求められている。2016年12月、地方裁判所は、残りすべての請求の却下を求める被告の申立を認めた。2016年12月、一部の原告はこれに対して控訴した。2019年8月27日、第2巡回区連邦控訴裁判所は地方裁判所の却下の判決を退け、さらなる手続のために本件を地方裁判所に差し戻した。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(当社を含む)は、以下のGSグループの事業および業務に関する様々な事項について、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関による多数のその他の調査および検査の対象となっており、いくつかの案件では、召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けており、また訴訟対象にもなっている。
・公募のプロセス
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関連する資金調達およびその他の事項
・社債、国債、為替、コモディティおよびその他の金融商品の募集または売出し、オークション、販売、取引および決済ならびに関連する販売ならびにその他の連絡および活動、ならびに、かかる活動に対するGSグループの監督と統制(これには、空売りに関して適用される規則の遵守、アルゴリズム、高頻度および定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引報告、テクノロジー・システムおよび統制、証券貸付の実務慣行、信用デリバティブおよび金利スワップの取引および決済、コモディティ取引および金属の貯蔵、私募の実務慣行、有価証券の割当および取引、ならびに為替レートなどのベンチマーク金利の設定に関する取引業務および連絡が含まれる)
・英国贈収賄防止法およびFCPAの遵守
・雇用および報酬の実務慣行
・リスク管理統制システム
・インサイダー取引、会社および政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用および流布の可能性、ならびにインサイダー取引統制および情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社およびかかる関連会社の事業および業務に関する調査、検査および訴訟(上記の様々な事項を含むが、他の事項も含む)は、当社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある。
注記27
金融リスク管理および資本管理
当社の金融リスク管理および資本管理に関する特定の開示は、本アニュアル・レポートのパートⅠ(訳者注:原文の該当箇所をいう。)におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されており、監査済みである場合には、そのように特定されている。
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注記28
金融資産および負債
区分別金融資産および負債
当社の金融資産および負債の区分別の帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| 金融資産 | |||
| (単位:百万米ドル) | 公正価値での測定が義務付けられている | 償却原価 | 合計 |
| 2019年11月現在 | |||
| 保有金融商品 | $ 788,407 | $ – | $ 788,407 |
| 担保付契約 | 91,586 | 64,762 | 156,348 |
| 未収金 | – | 73,256 | 73,256 |
| 現金・預金 | – | 22,397 | 22,397 |
| 金融資産合計 | $ 879,993 | $160,415 | $1,040,408 |
| 2018年11月現在 | |||
| 保有金融商品 | $594,129 | $ – | $ 594,129 |
| 担保付契約 | 146,767 | 56,567 | 203,334 |
| 未収金 | 790 | 63,697 | 64,487 |
| 現金・預金 | – | 24,396 | 24,396 |
| 金融資産合計 | $ 741,686 | $144,660 | $ 886,346 |
| 金融負債 | ||||
| (単位:百万米ドル) | トレーディング 目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | 償却原価 | 合計 |
| 2019年11月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 売却済未購入金融商品 | $714,640 | $ – | $ – | $ 714,640 |
| 担保付借入金 | – | 68,456 | 56,284 | 124,740 |
| その他未払金 | – | 8,888 | 84,241 | 93,129 |
| 合計 | 714,640 | 77,344 | 140,525 | 932,509 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 5,347 | – | 5,347 |
| その他未払金 | – | 40,351 | 28,715 | 69,066 |
| 合計 | – | 45,698 | 28,715 | 74,413 |
| 金融負債合計 | $714,640 | $123,042 | $169,240 | $1,006,922 |
| 2018年11月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 売却済未購入金融商品 | $545,987 | $ – | $ – | $ 545,987 |
| 担保付借入金 | – | 97,865 | 43,975 | 141,840 |
| その他未払金 | – | 8,694 | 87,992 | 96,686 |
| 合計 | 545,987 | 106,559 | 131,967 | 784,513 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 10,305 | – | 10,305 |
| その他未払金 | – | 42,236 | 15,859 | 58,095 |
| 合計 | – | 52,541 | 15,859 | 68,400 |
| 金融負債合計 | $545,987 | $159,100 | $147,826 | $ 852,913 |
上記の表において、保有金融商品には、ヘッジに指定されているデリバティブ商品が、2019年11月現在において18百万米ドルおよび2018年11月現在において26百万米ドル含まれている。
公正価値の階層
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者間の通常取引で、資産の売却により受取る、または負債の移転により支払われると考えられる金額である。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
英国会計基準は、公正価値測定の開示について3つのレベルの階層を設定している。この階層は、公正価値の測定に使用される評価手法へのインプットの優先順位を定めており、レベル1のインプットを最も優先順位が高く、レベル3のインプットを最も優先順位が低いとしている。階層における金融商品のレベルは、公正価値測定に重要なインプットのうち最も低いレベルに基づいている。
公正価値の階層は以下のとおりである。
レベル1 インプットは、同一の非制限資産または負債について、測定日において当社がアクセスできた活発な市場における無調整の市場価格である。
レベル2 評価手法へのインプットは直接または間接的に観察可能である。
レベル3 評価手法へのインプットの1つ以上が重要かつ観察不能である。
経常的に公正価値で評価される当社の金融資産および負債のほぼすべての公正価値は、観察可能な価格およびインプットに基づいており、公正価値の階層のレベル1およびレベル2に分類されている。レベル2およびレベル3の金融資産および負債の一部については、取引相手先ならびに当社およびGSグループの信用度、資金調達リスク、譲渡制限、流動性ならびにビッド/オファーのスプレッドなどの要素に関して、市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられる適切な評価調整を行う場合がある。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
評価手法および重要なインプット
現物商品 現物商品には、政府債および政府機関債、企業債務商品、持分証券、ならびにデリバティブ以外のその他の保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要なインプットには、以下が含まれる。
レベル1の現物商品
レベル1の現物商品は、活発な市場における同一の非制限商品の市場価格を用いて評価される。当社は、絶対的な観点と、当該商品の時価総額との相対的な観点の両方による日次平均トレーディング量に基づき、資本性金融商品の活発な市場を定義している。当社は、日次平均トレーディング量と売買取引日数の両方に基づき、債務商品の活発な市場を定義している。
レベル2の現物商品
レベル2の現物商品は、市場価格、同一または類似商品についての最近の売買取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にある代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
一般的に(ⅰ) 現物商品の譲渡が制限されている場合、および(または)(ⅱ) 市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられるその他のプレミアムおよび流動性割引に関して、レベル2の現物商品に対して評価調整が行われる。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
レベル3の現物商品
レベル3の現物商品には、評価における重要なインプットに観察不能なものが1つ以上含まれる。反証がない限り、レベル3の現物商品は取引価格で当初評価されるが、これは公正価値の当初見積りの最善のものと考えられるからである。その後、当社は公正価値の算定に他の方法を用いるが、これは商品の種類によって異なる。評価におけるインプットおよび仮定は、金融資産の売却時実現価値を含めた実体のある観察可能な証拠に裏付けられる場合に変更される。
レベル3の現物商品の評価手法は商品ごとに異なるが、通常は割引キャッシュ・フロー法に基づいている。レベル3の現物商品の各タイプの公正価値の算定に使用される評価手法および重要なインプットの性質は以下のとおりである。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 重要なインプットは通常、相対価値分析に基づき決定されており、以下が含まれる。
・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
・裏付担保と、同一または類似する裏付担保が付されている商品の両方の取引価格
・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
・予想将来キャッシュ・フローの時期(デュレーション)。これは、その他の観察不能なインプットの影響を組み込むことがある(期限前償還率など)。
・企業債務商品ならびに政府債および政府機関債 重要なインプットは通常、相対価値分析に基づき決定されており、同一または類似する対象商品または企業を参照するクレジット・デフォルト・スワップの価格との比較と、同一または類似する発行体が発行する、観察可能な価格またはブローカーの呼び値が入手可能なその他の債務商品との比較の両方を組み込んでいる。重要なインプットには以下が含まれる。
・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
・iTraxxおよびCDX(企業の信用度のパフォーマンスをトラッキングする指数)などの市場指数の現在のレベルおよび変動
・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
・商品の満期およびクーポンの情報
・転換または資本参加オプションが付された企業債務商品の市場および取引の評価倍率
・持分証券 持分証券は、プライベート・エクイティから成る。最近の第三者による完了済または進行中の取引(合併の提案、公開買付、債務の再編など)が公正価値の変動の最良の証拠とみなされる。これらが入手できない場合には、以下の評価手法が適宜使用される。
・業界の評価倍率および上場会社との比較
・類似商品の取引
・割引キャッシュ・フロー法
デリバティブ商品 デリバティブは、取引所で取引される(上場)場合もあれば、店頭デリバティブとして相対取引により契約が締結される場合もある。当社の店頭デリバティブの一部は、中央清算機関を通じて清算および決済される(清算対象の店頭取引)が、一部は両取引相手間の双務契約(二者間の店頭取引)となっている。
当社のレベル2およびレベル3のデリバティブは、デリバティブ価格決定モデル(割引キャッシュ・フロー・モデル、相関モデル、およびモンテ・カルロ法等のオプション価格決定法を組み込むモデルなど)を用いて評価される。デリバティブの価格の透明性は通常、商品タイプ別に以下のとおり特徴が分類できる。
・金利 一般的に金利デリバティブの評価に使用される主要なインプットは、長期契約であってもほとんどの場合透明性がある。主要先進国の通貨建の金利スワップおよびオプションの特徴は、取引量が多いことおよびビッド/オファーのスプレッドが小さいことである。インフレ指数などの指数またはイールド・カーブの形(10年物スワップのレートと2年物スワップのレートの比較など)を参照する金利デリバティブはより複雑であるが、主要なインプットは一般的に観察可能である。
・信用 個別銘柄とバスケット型の両方を含め、クレジット・デフォルト・スワップの価格の透明性は、市場および対象となる参照企業または参照債務により様々に異なる。指数、大企業および主要ソブリンを参照するクレジット・デフォルト・スワップは、一般的に最も価格の透明性が高い。それ以外の原資産を有するクレジット・デフォルト・スワップについては、価格の透明性は信用格付、対象となる参照債務の借入コスト、および発行体のデフォルト時に引渡される対象となる参照債務の入手可能性に基づき様々に異なる。ローン、資産担保証券および新興市場の債務商品を参照するクレジット・デフォルト・スワップは、社債を参照するクレジット・デフォルト・スワップより価格の透明性が低い傾向にある。また、複数の対象となる参照債務のコリレーションまたは担保付資金調達スプレッドに感応するものなど、より複雑な信用デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
・為替 比較的長期間のものを含め、主要先進国の為替レートに基づく為替デリバティブは一般的に価格の透明性が高い。先進国市場と新興市場における為替デリバティブの価格の透明性の主な相違点は、新興市場においては比較的短期間の契約についてのみ観察可能な傾向にあるということである。
・株式 株式デリバティブの価格の透明性は、市場および原資産により様々に異なる。指数および主要な株式指数に含まれる企業の普通株式に係るオプションは、最も高い透明性を示している。長期間の契約または現在の市場価格から大幅に異なる参照価格が付されている契約を除き、株式デリバティブには通常、観察可能な市場価格がある。複数の個別株式銘柄のコリレーションに感応するものなど、より複雑な株式デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
あらゆる商品タイプの観察可能性に対して、流動性は必要不可欠である。取引量が減少した場合、以前には透明性の高かった価格およびその他のインプットが観察不能になる可能性がある。反対に、きわめて複雑な構造の商品でも、十分な取引量があれば、価格およびその他のインプットが観察可能となる可能性がある。
レベル1のデリバティブ
レベル1のデリバティブには、将来において有価証券の受渡しを行う短期契約で、対象となる有価証券がレベル1の金融商品であるもの、および活発な取引があり、市場価格で評価される上場デリバティブが含まれる。
レベル2のデリバティブ
レベル2のデリバティブには、評価における重要なインプットのすべてが市場のデータによって裏付けられる店頭デリバティブ、ならびに活発な取引のない上場デリバティブおよび(または)店頭デリバティブの市場清算レベルへの較正を行うモデルで評価される上場デリバティブが含まれる。評価におけるインプットの重要性を判断するに際し、当社はとりわけ当該インプットに対するポートフォリオの正味リスク・エクスポージャーを考慮している。
デリバティブを評価する特定のモデルの選択は、商品の契約条件、内在する特定のリスクおよび市場における価格決定情報の入手可能性によって異なる。流動性の高い市場で取引されているデリバティブについては、モデルから導き出された情報が市場清算レベルと較正できるため、モデルの選択に重要な経営者の判断を伴わない。
評価モデルには、契約条件、市場価格、イールド・カーブ、割引率(担保付デリバティブに係る信用補完契約の規定による受取および差入担保に係る利息によるものを含む)、クレジット・カーブ、ボラティリティ指標およびそれぞれのインプットのコリレーションなど、様々なインプットが必要である。レベル2のデリバティブを評価するための重要なインプットは、市場取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にあるその他の代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
レベル3のデリバティブ
レベル3のデリバティブは、観察可能なレベル1および(または)レベル2のインプットとともに、観察不能なレベル3のインプットを使用するモデルで評価される。観察不能なインプットには、一部のコリレーション、流動性の乏しいクレジットおよび担保付資金調達スプレッド、回収率ならびに一部の株式および金利ボラティリティが含まれる。
当社はレベル3のデリバティブを当初評価した後に、レベル1およびレベル2のインプットを更新して観察可能な市場の変動を反映しており、それによる損益はレベル3に分類される。レベル3のインプットは、類似する市場取引、第三者の価格提供サービスおよび(または)ブローカーやディーラーによる呼び値、あるいはその他の過去の市場データなどの証拠に裏付けられる場合に変更される。当社が市場取引を参照してモデルの評価額を検証できない場合には、別の評価モデルによって大幅に異なる公正価値の見積りが算出される可能性がある。レベル3のデリバティブの評価に使用された重要かつ観察不能なインプットの詳細は、以下を参照のこと。
当初の取引価格と内部開発のモデルにより算出された公正価値との間に差異がある場合、市場参加者が価格設定において考慮するであろう要素(時間の要素を含む)の変化から生じたものに限り、損益が認識される。
評価調整
評価調整は、デリバティブ・ポートフォリオの公正価値の算定に必要不可欠なものであり、デリバティブ価格決定モデルによって算出された中間市場の評価額を出口価格の評価額に調整するために用いられる。これらの調整には、ビッド/オファーのスプレッド、流動性コスト、CVAおよび資金調達の評価調整が組み込まれており、デリバティブ・ポートフォリオの担保が付されない部分に固有の信用リスクおよび資金調達リスクを加味している。当社はまた、契約条件により当社が受取担保を引渡すまたは再担保に供することができない場合の担保付デリバティブの資金調達の評価調整も行っている。市場に基づくインプットは通常、評価調整を市場清算レベルまで測定する場合に使用される。
さらに、重要かつ観察不能なインプットを含むデリバティブについては、当社は取引に含まれる評価の不確実性を考慮に入れるためにモデルまたは出口価格の調整を行っている。
その他の金融資産および負債 その他の金融資産および負債の評価手法および重要なインプットには以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金 売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金の評価において重要なインプットは、資金調達スプレッド、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに金利である。
・未収金 公正価値で測定する未収金は主に担保付貸付契約および前払コモディティ契約から成る。そのような債権の評価にとって重要なインプットは、コモディティの価格、金利、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに資金調達スプレッドである。
・その他担保付借入金 公正価値で測定する担保付の発行社債、関係会社間ローンおよびその他借入金の評価にとって重要なインプットは、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、資金調達スプレッド、当社が差入れた担保の公正価値(予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、市場価格、市場利回りならびに回収の仮定を用いて算定される)ならびに追加担保の差入要求の頻度である。
・その他未払金 公正価値で測定する無担保のその他未払金の評価にとって重要なインプットは、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、GSグループのクレジット・スプレッド、ならびに前払コモディティ契約の場合はコモディティの価格である。ハイブリッド金融商品に組込まれたデリバティブの評価に使用されたインプットは、当社のその他のデリバティブ商品の評価に使用されたインプットと整合性がある。
金融資産および負債の公正価値のレベル別内訳
経常的に公正価値で測定される金融資産および負債の公正価値の階層のレベル別内訳は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年11月現在 | ||||
| 金融資産 | ||||
| 現物商品 | $76,946 | $ 29,248 | $ 788 | $106,982 |
| デリバティブ商品 | 13 | 676,875 | 4,537 | 681,425 |
| 保有金融商品 | 76,959 | 706,123 | 5,325 | 788,407 |
| 担保付契約 | – | 91,586 | – | 91,586 |
| 未収金 | – | – | – | – |
| 金融資産合計 | $76,959 | $797,709 | $ 5,325 | $879,993 |
| 金融負債 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 現物商品 | $38,594 | $ 5,337 | $ 219 | $ 44,150 |
| デリバティブ商品 | 15 | 667,680 | 2,795 | 670,490 |
| 売却済未購入金融商品 | 38,609 | 673,017 | 3,014 | 714,640 |
| 担保付借入金 | – | 67,345 | 1,111 | 68,456 |
| その他未払金 | – | 6,120 | 2,768 | 8,888 |
| 合計 | 38,609 | 746,482 | 6,893 | 791,984 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 5,347 | – | 5,347 |
| その他未払金 | – | 34,938 | 5,413 | 40,351 |
| 合計 | – | 40,285 | 5,413 | 45,698 |
| 金融負債合計 | $38,609 | $786,767 | $12,306 | $837,682 |
| デリバティブ商品純額 | $ (2) | $ 9,195 | $ 1,742 | $ 10,935 |
| 2018年11月現在 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 金融資産 | ||||
| 現物商品 | $53,205 | $ 27,278 | $ 1,083 | $ 81,566 |
| デリバティブ商品 | 17 | 508,315 | 4,231 | 512,563 |
| 保有金融商品 | 53,222 | 535,593 | 5,314 | 594,129 |
| 担保付契約 | – | 146,767 | – | 146,767 |
| 未収金 | – | 790 | – | 790 |
| 金融資産合計 | $53,222 | $683,150 | $ 5,314 | $741,686 |
| 金融負債 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 現物商品 | $42,951 | $ 4,637 | $ 12 | $ 47,600 |
| デリバティブ商品 | 21 | 495,993 | 2,373 | 498,387 |
| 売却済未購入金融商品 | 42,972 | 500,630 | 2,385 | 545,987 |
| 担保付借入金 | – | 96,948 | 917 | 97,865 |
| その他未払金 | – | 6,272 | 2,422 | 8,694 |
| 合計 | 42,972 | 603,850 | 5,724 | 652,546 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 10,286 | 19 | 10,305 |
| その他未払金 | – | 35,105 | 7,131 | 42,236 |
| 合計 | – | 45,391 | 7,150 | 52,541 |
| 金融負債合計 | $42,972 | $649,241 | $12,874 | $705,087 |
| デリバティブ商品純額 | $ (4) | $ 12,322 | $ 1,858 | $ 14,176 |
レベル3の公正価値の測定に使用される重要かつ観察不能なインプット
現物商品 当社は、レベル3の現物商品資産を、2019年11月現在において788百万米ドルおよび2018年11月現在において10.8億米ドル保有していた。レベル3の現物商品負債は重要ではなかった。
レベル3の現物商品資産の金額、ならびにレベル3の現物商品資産の評価に使用される重要かつ観察不能なインプットの範囲および加重平均は以下の表のとおりである。
| レベル3の現物商品資産および重要かつ観察不能なインプットの範囲(加重平均) | ||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | ||
| レベル3資産 | $126 | $171 |
| 利回り | 1.2%から18.6%(7.2%) | 2.4%から16.5%(6.5%) |
| 回収率 | 48.3%から75.0%(61.6%) | 19.0%から75.0%(50.0%) |
| デュレーション(年) | 0.5から10.6(4.3) | 0.5から13.4(5.1) |
| 企業債務商品ならびに政府債および政府機関債 | ||
| レベル3資産 | $602 | $867 |
| 利回り | 1.8%から13.2%(5.4%) | 0.7%から28.2%(5.9%) |
| 回収率 | 0.0%から69.5%(42.1%) | 0.0%から78.0%(51.7%) |
| デュレーション(年) | 2.6から16.5(7.5) | 0.5から13.2(2.6) |
| 持分証券 | ||
| レベル3資産 | $60 | $45 |
| 評価倍率 | 4.1倍から11.0倍(5.4倍) | 4.1倍から11.0倍(5.4倍) |
上記の表において、
・これまで持分証券に含まれていた転換社債は、企業債務商品ならびに政府債および政府機関債に振り替えられている。比較数値は、当期の表示に合わせて修正されている。
・範囲は、現物商品の各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能なインプットの範囲を表している。
・加重平均は、各インプットを現物商品の相対的公正価値で加重することにより算定される。
・これらのインプットの範囲および加重平均は、ある現物商品の公正価値を算定する際に使用される適切なインプットの代表的なものということではない。例えば、モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券の利回りの最大値は、特定のモーゲージの評価に適切であるが、他のモーゲージの評価には適切でない可能性がある。したがって、インプットの範囲は、レベル3の現物商品の公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・2019年11月および2018年11月現在の双方において、レベル3の現物商品の評価に使用される利回りまたはデュレーションが上昇すると、公正価値測定の結果が低下し、回収率または評価倍率が上昇すると、公正価値測定の結果が上昇した。レベル3の現物商品はそれぞれ特徴ある性質のため、インプットの相互関係は各商品タイプ内で必ずしも同じではない。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券、また企業債務商品ならびに政府債および政府機関債は割引キャッシュ・フローを用いて評価され、持分証券は類似市場取引および割引キャッシュ・フローを用いて評価される。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、類似市場取引と割引キャッシュ・フローが同時に公正価値の算定に使用されることがある。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
デリバティブ商品 当社は、レベル3のデリバティブ商品純額を、2019年11月現在において17.4億米ドルおよび2018年11月現在において18.6億米ドル保有している。
当社は、コモディティ・デリバティブに関するレベル3の金融商品純額を、2019年11月現在において8百万米ドルおよび2018年11月現在において2百万米ドル保有しているが、金額に重要性がないため、重要かつ観察不能なインプットの範囲は開示されていない。
レベル3のデリバティブ商品純額、ならびに金利、信用、為替および株式デリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能なインプットの範囲、平均値および中央値は以下の表のとおりである。
| レベル3のデリバティブ商品純額および重要かつ観察不能なインプットの範囲(平均値/中央値) | ||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 |
| 金利 | $202 | $76 |
| コリレーション | (42)%から16%((5)%/2%) | 71%から72%(72%/72%) |
| ボラティリティ(bps) | 50から70(62/62) | 64から143(84/78) |
| 信用 | $2,344 | $2,003 |
| クレジット・スプレッド(bps) | 2から1,321(122/83) | 2から589(141/104) |
| アップフロント・クレジット・ポイント | 76から82(80/81) | 1から46(22/22) |
| 回収率 | 10%から41%(27%/25%) | 25%から45%(37%/40%) |
| 為替 | $50 | $(115) |
| コリレーション | 20%から23%(22%/22%) | 5%から32%(18%/15%) |
| 株式 | $(862) | $(108) |
| コリレーション | (70)%から97%(43%/45%) | (63)%から98%(47%/53%) |
| ボラティリティ | 2%から70%(12%/6%) | 4%から81%(17%/13%) |
上記の表において、
・デリバティブ資産純額はプラスの額で、デリバティブ負債純額はマイナスの額で表示されている。
・範囲は、デリバティブの各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能なインプットの範囲を表している。
・平均値はインプットの算術平均を表しており、各金融商品の相対的公正価値または想定元本により加重されていない。中央値を上回る平均値は、インプットの大部分が平均値を下回っていることを示している。
・これらのインプットの範囲、平均値および中央値は、あるデリバティブの公正価値の算定に使用する適切なインプットの代表的なものということではない。例えば、金利デリバティブのコリレーションの最大値は、特定の金利デリバティブの評価に適切であるが、他の金利デリバティブの評価には適切でない可能性がある。したがって、インプットの範囲は、レベル3のデリバティブの公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・金利、為替および株式デリバティブは、オプション価格決定モデルを用いて評価され、信用デリバティブは、オプション価格決定モデル、相関モデルおよび割引キャッシュ・フロー・モデルを用いて評価される。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、オプション価格決定モデルと割引キャッシュ・フロー・モデルは通常、同時に公正価値の算定に使用される。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
・為替および株式デリバティブのコリレーションは、クロスプロダクト・コリレーションを含んでいる。
重要かつ観察不能なインプットの範囲
レベル3のデリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能なインプットの範囲に関する情報は、以下のとおりである。
・コリレーション コリレーションの範囲は、同一商品タイプ(株価指数や個別株式銘柄など)、商品タイプ間(金利と為替のコリレーションなど)、地域間などにおける様々な原資産をカバーしている。
・ボラティリティ ボラティリティの範囲は、様々な市場にわたる多数の原資産、満期および権利行使価格をカバーしている。例えば、株価指数のボラティリティは一般的に個別株式のボラティリティを下回る。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率の範囲は、様々な原資産(指数および個別銘柄)、地域、部門、満期および信用度(高利回りおよび投資適格)をカバーし、また担保付資金調達スプレッドを含んでいる。この幅広い母集団により、重要かつ観察不能なインプットの範囲に幅が生じる。
重要かつ観察不能なインプットの変動に対する公正価値測定の感応度
各期間末現在における、重要かつ観察不能なインプットの個別の変動に対する当社のレベル3の公正価値測定の方向感応度の詳細は、以下のとおりである。
・コリレーション 一般的に保有者が対象となる原資産または指数の価格(金利、クレジット・スプレッド、為替レート、インフレ率および株価など)の一貫した方向のパフォーマンスから利益を得る契約については、コリレーションが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・ボラティリティ 一般的に買建オプションについては、ボラティリティが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 一般的にクレジット・スプレッドまたはアップフロント・クレジット・ポイントの増加または回収率の低下により、買建信用プロテクションの公正価値が増加し、担保付資金調達スプレッドの拡大により、担保付資金調達力の公正価値が増加する。クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率は、対象となる参照債務の特徴的なリスク要因と強い関連性がある。これらのリスク要因には、レバレッジ、ボラティリティおよび業界などの参照企業特有の要因、対象となる参照債務の借入コストまたは流動性などの市場ベースの要因、ならびにマクロ経済の状況が含まれる。
当社のレベル3のデリバティブはそれぞれ特徴があるため、各商品タイプ内でのインプットの相互関係は必ずしも同じではない。
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その他の金融資産および負債 その他の金融資産および負債の重要かつ観察不能なインプットには以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金 2019年11月および2018年11月現在の双方において、レベル3の売戻条件付契約、借入有価証券担保金または貸付有価証券担保金はなかった。2019年11月および2018年11月現在の双方において、レベル3の買戻条件付契約に重要性はなかった。
・未収金 2019年11月および2018年11月現在の双方において、当社はレベル3の未収金を有していなかった。
・その他担保付借入金 2019年11月および2018年11月現在の双方において、レベル3のその他担保付借入金を評価する際に使用される重要かつ観察不能なインプットは、観察不能なインプットに関するデリバティブ商品および現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」および「デリバティブ商品」を参照のこと。
・その他未払金 2019年11月および2018年11月現在の双方において、レベル3のその他未払金を評価する際に使用される重要かつ観察不能なインプットは、観察不能なインプットに関するデリバティブ商品および現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」および「デリバティブ商品」を参照のこと。
公正価値の階層のレベル1とレベル2の間での振替
2019年11月に終了した期間および2018年11月に終了した期間において、経常的に公正価値で測定する金融資産および負債につき、レベル1とレベル2の間での重要な振替はなかった。
観察不能なインプットを用いた評価手法を用いて評価される金融資産および負債の公正価値
金融資産および負債の公正価値は、同一の金融商品の観察可能な現在の市場取引による価格の裏付けがない仮定、または利用可能かつ観察可能な市場データに基づいて、評価手法を全面的にまたは部分的に使用して算定しており、これらの仮定を変更すると、それを用いて算定される公正価値の見積りも変動する。重要かつ観察不能なインプットを用いた評価において、合理的に代替可能な仮定を使用したことによる潜在的影響は、有利な変動が2019年11月現在において約295百万米ドルおよび2018年11月現在において356百万米ドル、不利な変動が2019年11月現在において237百万米ドルおよび2018年11月現在において240百万米ドルであった。合理的に可能性のある不利な代替的仮定の決定においては、潜在的な不確実性が存在する事例を識別し定量化するため、詳細な事業およびポジション・レベルのレビューが実施されている。ここでは、利用可能な市場情報の範囲に照らしたポジションの公正価値が考慮されている。2019年11月および2018年11月現在において、有利な変動に係る影響は、主に担保付資金調達スプレッドならびに株式および債券デリバティブの評価調整の仮定の変更によるものであり、不利な変動に係る影響は、主に担保付資金調達スプレッド、ボラティリティおよびコリレーションのインプットの仮定の変更によるものである。
損益を通じて公正価値で評価する金融資産および負債の当初認識時の公正価値(取引価額)と評価手法を用いて算定された価額の差額(取引初日の損益)に関連して損益計算書に認識されていない金額は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月 | 2018年11月 | |
| 期首残高 | $146 | $161 | |
| 新規取引 | 90 | 92 | |
| 当期の損益計算書に認識された金額 | (83) | (107) | |
| 期末残高 | $153 | $146 | |
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レベル3の推移
経常的に公正価値で測定するすべてのレベル3の金融資産および負債の公正価値の変動の要約は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月 | 2018年11月 | |
| 金融資産合計 | |||
| 期首残高 | $ 5,314 | $ 4,044 | |
| 利益/(損失) | 942 | 688 | |
| 購入 | 659 | 647 | |
| 売却 | (249) | (223) | |
| 決済 | (1,039) | (620) | |
| レベル3への振替 | 445 | 974 | |
| レベル3からの振替 | (747) | (196) | |
| 期末残高 | $ 5,325 | $ 5,314 | |
| 金融負債合計 | |||
| 期首残高 | $ (12,874) | $(10,807) | |
| 利益/(損失) | (1,745) | 468 | |
| 購入 | 7 | 16 | |
| 売却 | (418) | (424) | |
| 発行 | (6,352) | (7,735) | |
| 決済 | 8,710 | 5,838 | |
| レベル3への振替 | (852) | (641) | |
| レベル3からの振替 | 1,218 | 411 | |
| 期末残高 | $ (12,306) | $ (12,874) | |
上記の表において、
・金融資産は、保有金融商品に関連する。
・金融資産または金融負債が報告年度中にレベル3へ振替えられた場合、当該年度における損益は全額レベル3に分類される。レベル3の金融資産の増加はプラスの額で、減少はマイナスの額で表示されている。レベル3の金融負債の増加はマイナスの額で、減少はプラスの額で表示されている。
・公正価値の階層のレベル間の振替は、振替が生じた報告期間の期首に認識される。従って、レベル3の金融資産および負債のうち、当期末までの期間にレベル3から振替えられたものの損益は、この表には含まれていない。
・レベル3の金融資産および負債は、レベル1およびレベル2の金融資産および負債で経済的にヘッジされることが多い。このため、金融資産または金融負債の特定の種類について報告されているレベル3の損益は、同じ種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1もしくはレベル2に帰属する損益、または異なる種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1、レベル2もしくはレベル3に帰属する損益で一部相殺することができる。その結果、レベル3の推移に含まれる損益は、必ずしも当社の経営成績、流動性または資金に対する全体的な影響を表すものではない。
・2019年11月に終了した期間および2018年11月に終了した期間におけるレベル3の金融資産に係る純利益は損益計算書の「純収益」に計上されている。
・2019年11月に終了した期間におけるレベル3の金融負債に係る純損失17.5億米ドルは、損益計算書の「純収益」に損失として16.3億米ドルが、また、包括利益計算書の「債務評価調整」に損失として120百万米ドルが計上されている。2018年11月に終了した期間におけるレベル3の金融負債に係る純利益468百万米ドルは、損益計算書の「純収益」に利益として339百万米ドルが、また、包括利益計算書の「債務評価調整」に利益として129百万米ドルが計上されている。
以下の表は、上記の要約表に含まれる金融負債に関する情報を、貸借対照表の勘定科目別に示したものである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月 | 2018年11月 | |
| 売却済未購入金融商品 | |||
| 期首残高 | $ (2,385) | $ (2,281) | |
| 利益/(損失) | (918) | (275) | |
| 購入 | 7 | 16 | |
| 売却 | (418) | (424) | |
| 決済 | 645 | 665 | |
| レベル3への振替 | (294) | (244) | |
| レベル3からの振替 | 349 | 158 | |
| 期末残高 | $ (3,014) | $ (2,385) | |
| 担保付借入金 | |||
| 期首残高 | $ (936) | $ (642) | |
| 利益/(損失) | 68 | 82 | |
| 発行 | (263) | (393) | |
| 決済 | 1 | 17 | |
| レベル3からの振替 | 19 | – | |
| 期末残高 | $ (1,111) | $ (936) | |
| その他未払金 | |||
| 期首残高 | $ (9,553) | $ (7,884) | |
| 利益/(損失) | (895) | 661 | |
| 発行 | (6,089) | (7,342) | |
| 決済 | 8,064 | 5,156 | |
| レベル3への振替 | (558) | (397) | |
| レベル3からの振替 | 850 | 253 | |
| 期末残高 | $ (8,181) | $ (9,553) | |
公正価値の階層のレベル2とレベル3の間での振替
レベル2とレベル3の間での振替は通常、レベル3のインプットの透明性の変動により生じる。市場データの不足により透明性が低下し、市場データの入手が容易になることにより透明性が向上する。
金融資産
2019年11月に終了した期間
保有金融商品のレベル3への振替は、主に一部のクレジット・スプレッドのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2から振替えたこと、また主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。
保有金融商品のレベル3からの振替は、主に一部のクレジット・スプレッドのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2へ振替えたこと、また主に一部の利回りのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の現物商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。
2018年11月に終了した期間
保有金融商品のレベル3への振替は、主に一部のクレジット・スプレッドのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2から振替えたこと、主に一部の利回りのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部の現物商品をレベル2から振替えたこと、また主に一部のモデリングにおける仮定の透明性が低下したことに伴い、一部の為替デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。
保有金融商品のレベル3からの振替は、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2へ振替えたこと、また主に一部の利回りのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の現物商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。
金融負債
2019年11月に終了した期間
売却済未購入金融商品のレベル3への振替は、主に一部のクレジット・スプレッドのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2から振替えたこと、また主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。その他未払金のレベル3への振替は、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部のハイブリッド金融商品をレベル2から振替えたことを主に反映している。
売却済未購入金融商品のレベル3からの振替は、主に一部のクレジット・スプレッドのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと、また主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2へ振替えたことを主に反映している。その他未払金のレベル3からの振替は、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部のハイブリッド金融商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。
2018年11月に終了した期間
売却済未購入金融商品のレベル3への振替は、主に一部のモデリングにおける仮定の透明性が低下したことに伴い、一部の為替デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。その他未払金のレベル3への振替は、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部のハイブリッド金融商品をレベル2から振替えたことを主に反映している。
売却済未購入金融商品のレベル3からの振替は、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2へ振替えたことを主に反映している。その他未払金のレベル3からの振替は、主に一部のボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部のハイブリッド金融商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。
公正価値で測定されない金融資産および負債の公正価値
当社は、公正価値で測定されない流動金融資産を、2019年11月現在において1,604.2億米ドルおよび2018年11月現在において1,446.6億米ドル保有していた。これらの残高のほぼすべてがその性質上短期であるため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
当社は、公正価値で測定されない流動金融負債を、2019年11月現在において1,405.3億米ドルおよび2018年11月現在において1,319.7億米ドル保有していた。これらの商品はその性質上短期であるため、貸借対照表上の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。当社は、1年を超えて期日の到来する、公正価値で測定されない金融負債を2019年11月現在において287.2億米ドルおよび2018年11月現在において158.6億米ドル保有しており、これは主に関係会社間の長期ローンに関するものである。当該ローンの金利は変動的な性格のものであり、類似する条件および特徴の商品の実勢市場金利に近似している。そのため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
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金融負債の満期
当社の金融負債(トレーディング目的/要求払に分類されている売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フローの要約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| トレーディング目的/要求払 | $ 838,683 | $662,378 | |
| 1ヵ月間未満 | 96,100 | 112,088 | |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 30,811 | 26,951 | |
| 3ヵ月間超1年未満 | 33,897 | 47,289 | |
| 1年超5年未満 | 59,080 | 50,389 | |
| 5年超 | 17,848 | 20,483 | |
| 合計 | $1,076,419 | $919,578 |
当社の金融負債(トレーディング目的/要求払に分類されている売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フローの分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 売却済未購入 金融商品 | 担保付借入金 | その他 未払金 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年11月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $714,640 | $ 46,348 | $ 74,945 | $ 835,933 |
| 1ヵ月間未満 | – | 36,404 | 1,351 | 37,755 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | 25,350 | 2,872 | 28,222 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | 16,652 | 14,039 | 30,691 |
| 1年超5年未満 | – | – | – | – |
| 5年超 | – | – | – | – |
| 合計 | $714,640 | $124,754 | $ 93,207 | $ 932,601 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ – | $ – |
| 1ヵ月間未満 | – | – | 90 | 90 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | 1 | 179 | 180 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | – | 900 | 900 |
| 1年超5年未満 | – | 3,608 | 54,952 | 58,560 |
| 5年超 | – | 1,739 | 16,105 | 17,844 |
| 合計 | $ – | $ 5,348 | $ 72,226 | $ 77,574 |
| 合計-貸借対照表計上額 | $714,640 | $130,102 | $165,433 | $1,010,175 |
| (単位:百万米ドル) | 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | オペレーティング・リース | その他 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年11月現在 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ 2,750 | $ 2,750 |
| 1ヵ月間未満 | 58,253 | 2 | – | 58,255 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 2,285 | 3 | 121 | 2,409 |
| 3ヵ月間超1年未満 | 2,258 | 13 | 35 | 2,306 |
| 1年超5年未満 | 496 | 24 | – | 520 |
| 5年超 | – | 4 | – | 4 |
| 合計-オフ・バランスシート額 | $ 63,292 | $ 46 | $ 2,906 | $ 66,244 |
| (単位:百万米ドル) | 売却済未購入 金融商品 | 担保付借入金 | その他 未払金 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2018年11月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $545,987 | $ 45,078 | $ 69,014 | $660,079 |
| 1ヵ月間未満 | – | 50,016 | 1,652 | 51,668 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | 23,778 | 2,799 | 26,577 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | 22,974 | 23,394 | 46,368 |
| 1年超5年未満 | – | – | – | – |
| 5年超 | – | – | – | – |
| 合計 | $545,987 | $141,846 | $ 96,859 | $784,692 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ – | $ – |
| 1ヵ月間未満 | – | 1 | 80 | 81 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | – | 162 | 162 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | – | 860 | 860 |
| 1年超5年未満 | – | 8,026 | 42,149 | 50,175 |
| 5年超 | – | 2,281 | 18,196 | 20,477 |
| 合計 | $ – | $ 10,308 | $ 61,447 | $ 71,755 |
| 合計-貸借対照表計上額 | $545,987 | $152,154 | $158,306 | $856,447 |
| (単位:百万米ドル) | 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | オペレーティング・リース | その他 | 合計 |
| 2018年11月現在 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ 2,299 | $ 2,299 |
| 1ヵ月間未満 | 60,332 | 7 | – | 60,339 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 198 | 14 | – | 212 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | 61 | – | 61 |
| 1年超5年未満 | – | 113 | 101 | 214 |
| 5年超 | – | 6 | – | 6 |
| 合計-オフ・バランスシート額 | $ 60,530 | $ 201 | $ 2,400 | $ 63,131 |
上記の表において、
・契約満期別のキャッシュ・フローには、金融負債に対する利息が含まれる。
・金融負債は、トレーディング目的で保有するものまたは損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する場合を除き、割引前キャッシュ・フローで開示されている。トレーディング目的で保有する金融負債および損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融負債は公正価値で開示されているが、これは当該商品の流動性リスク管理に使用する価値と一致しているためである。
・デリバティブの流動性リスクは、マスター・ネッティング契約および現金担保付契約により軽減されている。
担保の受入れおよび差入れ
当社は、主に売戻条件付契約、借入有価証券担保金、デリバティブ取引および顧客信用貸に関連して、現金および有価証券(政府債および政府機関債、社債、持分証券など)を担保として受入れている。当社は、個別の取引相手先に対する信用エクスポージャーを軽減するために、デリバティブおよび担保付契約について、前払いで、または条件付で、現金および有価証券を担保として受入れている。
多くの場合、当社は、主にクライアントの担保付貸付取引に関連して買戻条件付契約および有価証券貸付契約を締結する際に、担保として受入れた金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。当社はまた、その他担保付借入金、デリバティブ契約の担保差入れ、および当社または顧客の決済需要への対応に関連して、これらの金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。
当社が担保として受入れた金融商品のうち、引渡しまたは再担保に利用可能なもの、および引渡しまたは再担保に供したものは、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 引渡しまたは再担保に利用可能な担保 | $468,465 | $484,249 | |
| 引渡しまたは再担保に供された担保 | $419,742 | $429,161 |
当社はまた、買戻条件付契約、有価証券貸付契約およびその他担保付借入金に関連して一部の保有金融商品を取引相手先に差入れているが、当該資産を引渡しまたは再担保に供する権利を取引相手先が有する場合も有さない場合もある。
差入資産の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 取引相手先に対し差入れた保有金融商品: | |||
| 引渡しまたは再担保に供する権利があるもの | $35,335 | $20,550 | |
| 引渡しまたは再担保に供する権利がないもの | $34,072 | $30,177 |
当社は、現金担保を2019年11月現在において587.1億米ドルおよび2018年11月現在において541.0億米ドル受取り、現金担保を2019年11月現在において488.3億米ドルおよび2018年11月現在において449.7億米ドル差入れていた。受入額および差入額は、主に保有金融商品および売却済未購入金融商品に関するものである。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引の他に、当社はその他担保付借入金の利用により一部の資産の資金を調達し、当該取引において金融商品を担保として差入れている。これらのその他担保付借入金は特別目的事業体に関する負債、売却ではなく借入として会計処理される金融資産の譲渡およびその他のストラクチャード・ファイナンス契約から成る。その他担保付借入金には、ノン・リコースの契約が含まれる。
ヘッジ会計
当社は、一部の金利スワップを、一部の固定金利が付された無担保長期債務および無担保短期債務の金利エクスポージャーの管理に使用する公正価値ヘッジに指定している。これらの金利スワップは、関連するベンチマーク金利(例えば、LIBOR)に起因する公正価値の変動をヘッジし、固定利付債務を変動利付債務に効果的に転換している。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジ対象リスク(金利リスクなど)の変動を相殺する公正価値ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。これらのヘッジの非有効部分の要因としては、以下が考えられる。
・ヘッジ対象およびヘッジ手段のキャッシュ・フロー時期の差異
・ヘッジ対象およびヘッジ手段の割引の差異。現金担保デリバティブは、翌日物インデックス・スワップの割引カーブを用いて割引かれるが、翌日物インデックス・スワップの割引カーブはヘッジ対象には一貫して適用されないため。
・取引相手先の信用リスクは、無担保金利スワップの公正価値の変動に影響を与えるが、該当のヘッジ対象には影響を及ぼさない。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
ヘッジ手段の契約上の満期日別の想定元本は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1ヵ月間未満 | $ – | $ – | |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 2 | – | |
| 3ヵ月間超1年未満 | 6 | 93 | |
| 1年超5年未満 | 125 | 14 | |
| 5年超 | 2,804 | 2,728 | |
| 合計 | $2,937 | $2,835 |
当社のヘッジ手段の平均固定金利は2019年11月に終了した期間において1.25%、2018年11月に終了した期間において1.19%であった。
デリバティブ商品に分類されたヘッジ手段の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| 資産の帳簿価額 | $ 18 | $ 26 | |
| 負債の帳簿価額 | $ – | $ – |
ヘッジ関係に現在指定されているヘッジ対象の帳簿価額、ならびに当該帳簿価額に含まれる当期および過去のヘッジ関係から生じる累積ヘッジ調整(増加/(減少))は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 帳簿価額 | 累積ヘッジ調整 | |
|---|---|---|---|
| 2019年11月現在 | |||
| 無担保短期借入金 | $ 8 | $ – | |
| 無担保長期借入金 | $2,841 | $ 133 | |
| 2018年11月現在 | |||
| 無担保短期借入金 | $ 85 | $ – | |
| 無担保長期借入金 | $2,582 | $ 28 |
純収益に認識された、ヘッジとして会計処理された金利デリバティブから生じた利益/(損失)、関連するヘッジ対象の借入金およびこれらのデリバティブのヘッジの非有効部分は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月 | 2018年11月 | |
| 金利ヘッジ | $ 108 | $ 16 | |
| ヘッジ対象の借入金 | (108) | (22) | |
| ヘッジの非有効部分 | $ – | $ (6) | |
非連結ストラクチャード・エンティティ
当社は、支配権を有していないストラクチャード・エンティティ(以下「非連結ストラクチャード・エンティティ」という。)に対する持分を有しており、これには主に、シニア債および劣後債、デリバティブならびに保証が含まれる。
ストラクチャード・エンティティは通常、ストラクチャード・エンティティが保有する資産を担保とする、または当該資産に連動する債券の発行により、資産の購入資金を調達する。ストラクチャード・エンティティが発行する債券には、様々な劣後レベルのトランシェが含まれることがある。当社のストラクチャード・エンティティへの関与には、主に金融資産の証券化が含まれる。
特定の状況において、当社は非連結ストラクチャード・エンティティまたは非連結ストラクチャード・エンティティの持分保有者にデリバティブ保証を含む保証を提供する。
当社が持分を有する非連結ストラクチャード・エンティティの要約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| ストラクチャード・エンティティの資産 | $5,563 | $6,467 | |
| 持分の帳簿価額-資産 | $ 308 | $ 419 | |
| 持分の帳簿価額-負債 | $ (27) | $ (6) | |
| 最大損失リスク | $3,787 | $3,816 |
上記の表において、
・当社の持分の帳簿価額は、貸借対照表の「保有金融商品」または「売却済未購入金融商品」に含まれている。
・当社の最大損失リスクはデリバティブ、コミットメントおよび保証であり、その最大損失リスクは、想定元本額であり、予測損失を表すものではなく、また既に計上されている未実現損失によっても減額されない。その結果、最大損失リスクはデリバティブ、コミットメントおよび保証について計上された負債を超過する。
譲渡された資産
引き続き全額認識されている資産 当期において、当社は一部の金融資産を譲渡したが、この譲渡はIFRS第9号に定められる認識の中止の要件を満たさなかったため、当社は貸借対照表において引き続き当該資産を全額認識している。
当社は、買戻条件付契約およびその他の有価証券貸付取引を担保するため、通常の営業活動において保有資産を取引相手先に譲渡している。当該取引においては、当社は契約満期日に金融商品を買戻す必要があり、引き続き当該商品の価格、信用および金利変動リスクにさらされているため、譲渡された資産は会計上引き続き認識する。当社が資産の譲渡による現金を受け取った際は、受取対価に対する金融負債が認識され、「担保付借入金」に計上される。当社が非現金担保を(証券の形式で)受け取った場合は、負債は当初認識されない。受取担保がその後売却された場合は、担保の返還義務が負債として「売却済未購入金融商品」に認識される。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引に加えて、当社は、認識の中止の要件を満たさないその他の契約により資金を調達している。例えば、トータル・リターン・スワップなどの関連デリバティブを伴う有価証券の売却があり、当社は当該取引を通じて譲渡された資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持している。このような場合、受け取った手取金に対して金融負債が認識される。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に認識されているその他の金融資産は、主にデリバティブ取引について差入れた有価証券の担保に関するものである。このようなデリバティブによる債務は、「売却済未購入金融商品」に計上されている。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に計上されている金融資産は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | 2018年11月現在 | |
|---|---|---|---|
| マネー・マーケット商品 | $ 2 | $ – | |
| 政府債および政府機関債 | 27,626 | 22,951 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 147 | – | |
| 企業債務商品 | 9,180 | 7,316 | |
| 持分証券 | 32,453 | 20,460 | |
| 合計 | $69,408 | $50,727 |
上記の表において、
・関連する金融負債の帳簿価額は、通常は譲渡された資産の帳簿価額に近似している。
・これまで持分証券に含まれていた転換社債は、企業債務商品に振り替えられた。比較数値は、当期の表示に合わせて修正されている。
認識の中止をしたが継続的なエクスポージャーのある資産 当社は、当社が金融資産を譲渡した一部の非連結ストラクチャード・エンティティに、デリバティブ取引および保証の形で継続的に関与している。これらのデリバティブは、譲渡された資産にクレジット・リンクされていることがあり、これにより当社は譲渡された資産における特定のリスクを保持するか、あるいは何らかの偶発事象が発生した場合には資産の損失を補てんするため、ストラクチャード・エンティティに支払いを行う必要がある。
さらに、当社は金融資産を証券化ビークルに譲渡する。当社は通常、譲渡された資産と引き換えに現金を受取るが、主に債務商品の形式で証券化された金融資産における受益持分を所有するなど、譲渡された資産に継続的に関与する場合もある。当社はまた、流通市場におけるマーケット・メイキング取引に関連して、証券化ビークルが発行した優先証券または劣後証券を購入する可能性がある。
当社が譲渡された資産にデリバティブまたは保証を通じて継続的に関与する場合、最大損失リスクはデリバティブまたは保証の想定元本である。証券化資産の留保持分または購入持分について、当社の損失リスクはこれら持分の公正価値までに限定されている。いずれの場合も、留保持分は公正価値で計上されている。
当社は譲渡前の資産を公正価値で会計処理しているため、一般的に資産の譲渡時に重要な損益を認識しない。なお当社は、認識が中止された金融資産を買戻す必要があるような継続的関与は行っていない。
当社が継続的に関与することによる当社のエクスポージャーの詳細およびこれらの取引による損益は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 帳簿価額 | 最大損失リスク |
|---|---|---|
| 2019年11月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ 1 | $ 46 |
| デリバティブ商品 | 85 | 693 |
| 保有金融商品 | 86 | 739 |
| 合計 | $ 86 | $ 739 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ (20) | $ 245 |
| 売却済未購入金融商品 | (20) | 245 |
| 合計 | $ (20) | $ 245 |
| 2018年11月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ – | $ – |
| デリバティブ商品 | 63 | 802 |
| 保有金融商品 | 63 | 802 |
| 合計 | $ 63 | $ 802 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ (1) | $ 111 |
| 売却済未購入金融商品 | (1) | 111 |
| 合計 | $ (1) | $ 111 |
| (単位:百万米ドル) | 期間利益/(費用) | 累積利益/(費用) |
|---|---|---|
| 2019年11月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ 1 | $ 133 |
| デリバティブ商品 | 68 | 189 |
| 保有金融商品 | 69 | 322 |
| 合計 | $ 69 | $ 322 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ 34 | $ (1) |
| 売却済未購入金融商品 | 34 | (1) |
| その他未払金 | – | (1) |
| 合計 | $ 34 | $ (2) |
| 2018年11月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ – | $ 132 |
| デリバティブ商品 | (3) | 121 |
| 保有金融商品 | (3) | 253 |
| 合計 | $ (3) | $ 253 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ – | $ (35) |
| 売却済未購入金融商品 | – | (35) |
| その他未払金 | – | (1) |
| 合計 | $ – | $ (36) |
注記29
金融資産および負債の相殺
強制力のあるネッティング契約および相殺の対象になる当社の金融資産および負債は、以下の表のとおりである。当社が現在、認識額を相殺する法的に強制力のある権利を有する場合で、かつ純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意図がある場合のみ、貸借対照表において相殺される。以下の表において、
・総額は取引相手先とのネッティングおよび担保の双方の影響を含んでいないため、当社の経済的エクスポージャーを表すものではない。
・貸借対照表において相殺されない金額には、取引相手先とのネッティング(すなわち、強制力のあるネッティング契約に基づく相殺の法的権利が存在する場合に行われる当該取引相手先との金融資産および負債のネッティング)、ならびに強制力のある信用補完契約に基づき受入れまたは差入れた現金担保および有価証券担保で、英国会計基準の相殺要件を満たさないものが含まれる。
・当社が信用補完契約に基づき担保を受入れまたは差入れたが、まだその契約に強制力があるかどうかを判断していない場合、関連する担保は、以下の表の貸借対照表において相殺されない金額に含まれていない。
・総額には、2019年11月現在において、強制力のあるネッティング契約の対象ではないか、または強制力の有無を当社がまだ判断していないネッティング契約の対象であるデリバティブ資産が46.5億米ドルおよび同デリバティブ負債が49.6億米ドル、また2018年11月現在において同デリバティブ資産が61.5億米ドルおよび同デリバティブ負債が51.0億米ドル含まれる。
・2019年11月および2018年11月現在、担保付契約における売戻条件付契約および借入有価証券担保金ならびに担保付借入金における買戻条件付契約および貸付有価証券担保金のほぼすべてが強制力のあるネッティング契約の対象である。
| (単位:百万米ドル) | 2019年11月現在 | ||||||
| 総額 | 貸借対照表において 相殺される 金額 | 貸借対照表において 表示される 純額 | 貸借対照表で相殺されない金額 | 純額 | |||
| 取引 相手先 との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | |||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | $ 18,712 | $ (12,834) | $ 5,878 | $ (1,108) | $ – | $ (4,450) | $ 320 |
| デリバティブ商品 | 692,404 | (10,979) | 681,425 | (610,681) | (40,336) | (11,283) | 19,125 |
| 保有金融商品 | 711,116 | (23,813) | 687,303 | (611,789) | (40,336) | (15,733) | 19,445 |
| 担保付契約 | 216,916 | (60,568) | 156,348 | (65,240) | – | (88,735) | 2,373 |
| 未収金 | 83,400 | (23,902) | 59,498 | (4,199) | (39,222) | (10,159) | 5,918 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 1,011,432 | (108,283) | 903,149 | (681,228) | (79,558) | (114,627) | 27,736 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 137,259 | – | 137,259 | – | – | – | 137,259 |
| 金融資産合計 | $1,148,691 | $(108,283) | $1,040,408 | $(681,228) | $(79,558) | $(114,627) | $164,995 |
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | $ 1,423 | $ (1,218) | $ 205 | $ – | $ – | $ – | $ 205 |
| デリバティブ商品 | 681,774 | (11,284) | 670,490 | (610,920) | (38,186) | (8,188) | 13,196 |
| 売却済未購入金融商品 | 683,197 | (12,502) | 670,695 | (610,920) | (38,186) | (8,188) | 13,401 |
| 担保付借入金 | 203,558 | (85,466) | 118,092 | (65,278) | (404) | (51,068) | 1,342 |
| その他未払金 | 67,918 | (2,545) | 65,373 | (4,839) | (40,392) | – | 20,142 |
| 合計 | 954,673 | (100,513) | 854,160 | (681,037) | (78,982) | (59,256) | 34,885 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | 9,639 | (6,046) | 3,593 | (132) | (500) | (2,452) | 509 |
| その他未払金 | 3,090 | (1,724) | 1,366 | (59) | (76) | – | 1,231 |
| 合計 | 12,729 | (7,770) | 4,959 | (191) | (576) | (2,452) | 1,740 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 967,402 | (108,283) | 859,119 | (681,228) | (79,558) | (61,708) | 36,625 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 147,803 | – | 147,803 | – | – | – | 147,803 |
| 金融負債合計 | $1,115,205 | $(108,283) | $1,006,922 | $(681,228) | $(79,558) | $ (61,708) | $184,428 |
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | ||||||
| 総額 | 貸借対照表 において 相殺される 金額 | 貸借対照表 において 表示される 純額 | 貸借対照表で相殺されない金額 | 純額 | |||
| 取引相手先 との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | |||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | $ 18,880 | $ (13,407) | $ 5,473 | $ (1,595) | $ (43) | $ (3,448) | $ 387 |
| デリバティブ商品 | 523,283 | (10,720) | 512,563 | (448,264) | (34,886) | (10,769) | 18,644 |
| 保有金融商品 | 542,163 | (24,127) | 518,036 | (449,859) | (34,929) | (14,217) | 19,031 |
| 担保付契約 | 270,215 | (66,881) | 203,334 | (83,337) | – | (116,825) | 3,172 |
| 未収金 | 69,213 | (15,727) | 53,486 | (5,450) | (32,439) | (7,415) | 8,182 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 881,591 | (106,735) | 774,856 | (538,646) | (67,368) | (138,457) | 30,385 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 111,490 | – | 111,490 | – | – | – | 111,490 |
| 金融資産合計 | $ 993,081 | $(106,735) | $ 886,346 | $(538,646) | $(67,368) | $(138,457) | $141,875 |
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | $ 730 | $ (709) | $ 21 | $ – | $ – | $ – | $ 21 |
| デリバティブ商品 | 509,108 | (10,720) | 498,388 | (448,348) | (30,815) | (5,867) | 13,358 |
| 売却済未購入金融商品 | 509,838 | (11,429) | 498,409 | (448,348) | (30,815) | (5,867) | 13,379 |
| 担保付借入金 | 219,104 | (82,614) | 136,490 | (83,130) | (1,181) | (50,782) | 1,397 |
| その他未払金 | 66,083 | (3,862) | 62,221 | (6,552) | (34,944) | – | 20,725 |
| 合計 | 795,025 | (97,905) | 697,120 | (538,030) | (66,940) | (56,649) | 35,501 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | 14,456 | (7,105) | 7,351 | (245) | (428) | (6,070) | 608 |
| その他未払金 | 3,264 | (1,725) | 1,539 | (371) | – | – | 1,168 |
| 合計 | 17,720 | (8,830) | 8,890 | (616) | (428) | (6,070) | 1,776 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 812,745 | (106,735) | 706,010 | (538,646) | (67,368) | (62,719) | 37,277 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 146,903 | – | 146,903 | – | – | – | 146,903 |
| 金融負債合計 | $ 959,648 | $(106,735) | $ 852,913 | $(538,646) | $(67,368) | $ (62,719) | $184,180 |
注記30
開示後発事象
貸借対照表日以降、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が世界各地で発生し、英国を含む各国の金融市場や通常の事業活動に対して広範囲にわたる混乱を引き起こしている。状況が日々変化していることを考慮すると、現状、COVID-19による当社への財務上の影響を見積もることはできない。詳細は、戦略報告書の「将来の見通し」および「主要なリスクおよび不確実性-予測不能な事象または災害事象」を参照のこと。
2【主な資産・負債及び収支の内容】
以下は、当社の2019年11月期アニュアル・レポートの抜粋であり、主な貸借対照表上の数値を示している。
貸借対照表
貸借対照表は、上記1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類」に記載されている。下記において、資産合計は、「固定資産」、「流動資産」および「年金制度の積立余剰額」の合計である。負債合計は、「短期債務:1年以内に期日の到来する金額」、「長期債務:1年を超えて期日の到来する金額」および「負債性引当金」の合計である。
2019年11月現在の資産合計は1.04兆ドルであり、2018年11月現在と比較して1,541.5億ドル増加した。これは、主として、保有金融商品が1,942.8億ドル増加したことを反映しているが、担保付契約が469.9億ドル減少したことにより部分的に相殺された。保有金融商品は、主として、金利デリバティブの増加を主因としてデリバティブ商品が増加したこと、および現物商品が増加したことにより増加した。担保付契約は、主として、当社の活動および顧客取引の変動により減少した。
2019年11月現在の負債合計は1.01兆ドルであり、2018年11月現在と比較して1,538.1億ドル増加した。これは、売却済未購入金融商品が1,686.5億ドル増加したことを反映しているが、担保付借入金が220.6億ドル減少したことにより部分的に相殺された。売却済未購入金融商品は、主として、金利デリバティブの増加を主因としてデリバティブ商品が増加したことにより増加したが、現物商品が減少したことにより部分的に相殺された。担保付借入金は、主として、当社の活動および顧客取引の変動により減少した。
2019年11月現在の株主持分合計は342.5億ドルであり、2018年11月現在と比較して331百万ドル増加した。これは、主として、2019年11月期における当社の利益18.0億ドルおよび株式の発行340百万ドルを反映しているが、配当金10.0億ドルの支払およびその他Tier1債(「AT1債」)に係る利息(税引後)542百万ドルにより部分的に相殺された。
2019年11月現在および2018年11月現在のレベル3の金融資産は、それぞれ合計で53.3億ドルおよび53.1億ドルであった。レベル3の金融資産の推移およびこれに関連する公正価値の測定を含むレベル3の金融資産に関する詳細については、上記1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
米国において一般に公正妥当と認められている会計原則(「米国会計基準」)に基づくと、2019年11月現在で、資産合計は3,936.1億ドル、負債合計は3,674.3億ドルであった。当社の米国会計基準に基づく資産合計および負債合計は、英国において一般に公正妥当と認められている会計慣行(「英国会計基準」)に基づくものとは異なっている。これは、主として、当社がデリバティブの残高について、それらが通常の業務の過程において差金決済されなかった場合に、当該残高について法的に強制力のある相殺権を有している場合であっても、英国会計基準に基づき総額で表示しているからである。
2019年11月30日現在の流動資産および流動負債の詳細については、以下の、当社の2019年11月期財務書類からの抜粋参照。
| 注記 | (単位:百万ドル) | ||
| 流動資産 | |||
| 保有金融商品(担保として差入れた保有金融商品35,335百万ドルを含む) | 14 | 788,407 | |
| 担保付契約 | 15 | 156,348 | |
| 未収金 | 16 | 73,693 | |
| 現金・預金 | 24 | 22,397 | |
| 1,040,845 | |||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 14 | (714,640 | ) |
| 担保付借入金 | 18 | (124,740 | ) |
| その他未払金 | 19 | (93,476 | ) |
| (932,856 | ) | ||
| 純流動資産 | 107,989 | ||
未決算勘定残高および清算勘定残高はない。
以下は、当社の2019年11月期アニュアル・レポートの抜粋であり、主な損益計算書上の数値を示している。
損益計算書
損益計算書は、上記1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類」に記載されている。2019年11月期における当社の利益は18.0億ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント減少した。
2019年11月期の純収益は81.0億ドルであり、2018年11月期と比較して3パーセント増加した。これは、主として、機関投資家向けクライアント・サービスにおける純収益の増加によるものであったが、投資運用業務における純収益の大幅な減少、投資銀行業務における純収益の微減、ならびに投資および貸付業務における純収益の減少により部分的に相殺された。
2019年11月期の一般管理費は54.4億ドルで、2018年11月期と比較して18パーセント増加した。これは、主として、直接的従業員費用の大幅な増加、仲介、決済、取引所費および販売手数料の増加、ならびに(これらよりは影響が少なかったものの)グループ会社(ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)またはその子会社をいう)から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払い、事務所関連費用ならびに減価償却費および無形資産償却費の大幅な増加によるものであった。
当社の純収益、セグメント別の報告および一般管理費に関する情報については、本書第一部第3 3(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-業績」参照。
3【その他】
(1) 決算日後の状況
以下は、2020年2月29日に終了した四半期に係る当社の未監査四半期財務報告書3ページおよび39ページの抄訳である。
事業環境
2020年2月に終了した3ヶ月中、世界的な経済成長は、2019年11月に終了した3ヶ月と比較して低迷した。経済活動は、先進経済圏では概して増加していたにもかかわらず、中国における新型コロナウイルス感染症(「COVID-19」)の拡大により広範に及ぶ経済縮小が発生したため、1月下旬から2月末にかけて新興市場の経済活動は激減した。2月にCOVID-19の拡大が加速すると、2月最終週には世界中の株式市場が低迷し、ボラティリティが増加した。米中第1段階の貿易合意の締結を受けて、米中間の貿易摩擦が緩和されたことで、市場の景況感は好影響を受けた。英国では、12月に総選挙が開催され、保守党が勝利する結果となった。英国およびEUはその後、英国によるEU脱退(「ブレグジット」)に関する離脱協定を批准し、その結果、1月に英国はEUを離脱した。
3月以降、世界各地におけるCOVID-19の拡大およびこれを封じ込めるために講じられた徹底的な措置(不要不急の事業の一時休業および在宅要請を含む)により、世界的な経済活動の急速な縮小、大部分の金融資産および世界市場全般にわたる高レベルのボラティリティ、世界的な株価の下落、ならびにクレジット・スプレッドの大幅な拡大が生じた。世界の中央銀行は、政策金利の引下げおよび大規模な資産買入を増加させることで金融緩和政策を実施すること、ならびに市場の機能をサポートし、市場に流動性をもたらすための融資枠を数多く創設することで、迅速な対応を行った。また、世界各国の政府は、影響を軽減するため、事業者および個人に経済的救済措置を提供することを目的として、財政政策に介入を行っている。また、コモディティ市場は、純供給量が異例の過剰となったことに起因して石油価格が大幅に下落したため、大混乱に陥った。
COVID-19パンデミックによる影響
2020年2月29日に終了した四半期に係る当社の未監査四半期財務の貸借対照表基準日以降、COVID-19の世界各地における拡大が、当社が営業を行う事業環境に重大な影響を及ぼしている。詳細については、上記「事業環境」参照。
COVID-19パンデミックへの対応として、当社は、事業継続計画(「BCP」)戦略を始動し、これを成功裏に実施した。当社の優先順位は、当社の従業員を保護することおよび当社の顧客のために事業運営の継続を確保することである。当社のBCP計画の結果、当社の社員のほぼ全員がリモート勤務を行っている。当社のシステムおよびインフラにより、増加する取引件数が引き続きサポートされた。さらに当社は、事業継続性に関する当社の基準をベンダーが引き続き満たしていることを確保するため、定期的かつ積極的にベンダーと連絡を取り合っている。
(2) 訴訟
(a) 2019年11月期の概況
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続に関与している。これらの手続に関する情報については、上記1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記26「財務上のコミットメントおよび偶発債務-訴訟事件等」参照。
(b) 以下は、2020年2月29日に終了した四半期に係る当社の未監査四半期財務報告書27~29ページの抄訳であり、上記1「財務書類-A.2019年11月30日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記26「財務上のコミットメントおよび偶発債務-訴訟事件等」に記載の事項を補完し修正するものである。
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの当社に対する財務上の影響について信頼性をもって見積ることは、下記(注)に開示されたものを除き実務上困難である。
1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)関連事項 GSグループは、マレーシアの政府系投資ファンドである1MDBが関与する資金調達取引およびその他の事項に関連した調査および検査の一環として、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関より召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けている。当社を含むグループ・インクの子会社は、約65億米ドルの1MDBの債券のアレンジャーまたは購入者としての役務を担った。
2018年11月1日、米国司法省(以下「DOJ」という。)は、GSグループの元常務取締役のティム・ライスナーによる犯罪情報および有罪答弁、ならびにGSグループの元常務取締役のウン・チョンファおよびロー・テック・ジョーに対する起訴について開示した。ライスナーは、共謀してマネーロンダリングを行い、共謀して米国海外腐敗行為防止法(以下「FCPA」という。)の贈収賄防止規定および会計・内部統制規定に違反したとして告発する2件の犯罪情報に対して、有罪を認めた。ローおよびウンは、共謀してマネーロンダリングを行い、共謀してFCPAの贈収賄防止規定に違反したとして、3件の容疑で起訴された。2018年8月28日、ライスナーの有罪答弁は、ニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所によって受入れられ、ライスナーは両方の件について有罪判決を受けた。ウンもまた、この起訴において、共謀してFCPAの会計・内部統制規定に違反したとして告発された。起訴状では特に、ライスナーとウンが共謀して、1MDBの募集または売出しによる収入を自身のために不正流用し、GSグループのために1MDBのビジネスを獲得、維持することを目的として様々な政府官僚に賄賂を支払ったことが述べられている。答弁書および起訴状は、ライスナーとウンがGSグループの内部会計統制システムを意識的かつ故意に回避したことを示しており、こうした回避は、一部では、これらの募集または売出しのレビューを行った担当者および内部の委員会を繰り返し欺くことによって行われていた。ウンおよびローの起訴状では、GSグループの内部会計統制システムが容易に回避可能なものであること、またGSグループのビジネス・カルチャーは、特に東南アジアにおいて、時にはコンプライアンス機能の適切な運用よりも取引の成果を優先したとの主張がなされている。2019年5月6日、ウンはDOJの刑事責任に関する起訴に対し無罪を主張した。
2020年2月4日、DOJにより起訴されていない共謀者とされたGSグループの元常務取締役のアンドレア・ベラが、彼が銀行業に従事することを禁じる同意命令に、FRBの申立を是認または否認することなく同意したことをFRBが公表した。同意命令によりその他の罰則は科されなかった。
2018年12月17日、マレーシア司法長官は、元本総額約65億米ドルの1MDB債券の3件の募集または売出しのアレンジャーとしての当社およびグループ・インクのその他の子会社2社に対し、とりわけ債券収入の用途に関連して、募集または売出しに関する勧誘書類における開示に欠陥があったとして、マレーシアにおいて刑事訴訟を提起した。また、ライスナー、ロー、ウンおよびジャスミン・ルー・アイ・スワンに対しても刑事訴訟が提起されている。関連する報道発表において、マレーシア司法長官は、マレーシアの検察は被告に対して27億米ドルに債券の募集または売出しに関連して受領した600百万米ドルの手数料を加算した金額を上回る刑事上の罰金を科すことを求めることを示した。2019年8月9日、マレーシア司法長官は、当社の最高経営責任者を含む当社の5名の現職および元の取締役、ならびにその他の子会社2社の現職および元の取締役12名に対しても刑事訴訟が提起されていることを公表した。
マレーシア証券委員会は、2018年12月および2019年3月、グループ・インクの子会社に対して、(ⅰ)マレーシア証券法の違反の可能性を主張し、(ⅱ)マレーシア証券委員会が、当該子会社がマレーシアでコーポレート・ファイナンスおよびファンド管理活動を行うためのライセンスの取消しを検討していることを示す、理由提示通知を発行した。
GSグループは、2018年11月以降、とりわけ1MDBへのGSグループの関与およびGSグループのコンプライアンス手続に関連して、会計帳簿に関するデラウェア州一般会社法第220条に基づき、株主を主張する者から複数の請求を受領している。2019年12月13日、グループ・インクの株主を主張する者が、とりわけ1MDBへのGSグループの関与およびGSグループのコンプライアンス手続に関連する会計帳簿の開示を求める訴訟をデラウェア州衡平法裁判所に提起した。当事者らは、会計帳簿に係る請求が解決するまで、訴訟手続を停止することに合意した。
2019年2月19日、グループ・インクならびにGSグループの当時の取締役および元会長兼最高経営責任者を相手取り、1MDBに関連する株主代表訴訟を意図した訴訟がニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提起された。2019年7月12日に提出された修正訴状は、金額を特定しない損害賠償、不当利得の返還および宣言的救済を求めており、一部の現職および元の取締役がインサイダー取引を行ったとする申立に関連したものを含む信任義務違反、不当利得、ならびにグループ・インクの普通株式の買い戻しおよび委任状勧誘に関連するものを含む証券取引法の詐欺防止規定の違反が行われたとの訴えがなされている。2019年9月12日、被告は当該訴訟の却下を求める申立を行った。
また、2019年3月以降、GSグループは、株主を主張する者から、1MDBおよび関連する内部統制に対する監視と公開開示に基づいて、グループ・インクの一部の現職および元の取締役および執行役員に対する調査および責任追及を行うよう求められている。
2018年11月21日、1MDBおよびその子会社であるアーバー・インベストメンツPJSが発行した特定の債券を保証しているインターナショナル・ペトロリアム・インベストメント・カンパニーによって、召喚状がニューヨーク郡のニューヨーク州上位裁判所に提出された。召喚状では、1MDBに関連して金額を特定しない請求がなされており、グループ・インクおよび当社を含むグループ・インクの多数の子会社、ライスナー、ウンおよびベラ、ならびに原告らと以前に関係があった個人(GSグループの現従業員または元従業員ではない)に対して、金額を特定しない補償的および懲罰的損害賠償ならびにその他の救済を求めている。
2018年12月20日、グループ・インクならびにGSグループの一部の元役員を相手取り、1MDBについてのグループ・インクの開示に関して証券取引法の詐欺防止規定に違反したとして、金額を特定しない損害賠償を求め、集団訴訟を意図した訴訟がニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起された。2019年10月28日、原告は第2修正訴状を提出し、これに対し被告は2020年1月9日に却下を求める申立を行った。
GSグループは、DOJならびにその他の政府および規制当局による1MDBに関連する調査に協力している。GSグループはまた、特定の政府および規制当局による調査および手続の解決の可能性について話し合いを行っている。話し合いによりこれらの事項が解決されるという保証はない。このような解決やDOJまたはその他の政府もしくは規制当局による手続によっては、GSグループの業務に対する制限を含め、GSグループに対して重大な罰金、罰則およびその他の制裁が科される可能性がある。最終の親会社であるグループ・インクが引当金を計上した損失は、グループ・インクが負担するものとされる。1MDBに関連する当社に対するその他の法律上および規制上の手続きが当社に及ぼす財務上の影響について信頼性をもって見積ることは、実務上困難である。
金利スワップ反トラスト訴訟 当社は、2015年11月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当社はまた、スワップ執行ファシリティの3名の運営者およびその一部の関連会社によって、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所においてそれぞれ2016年4月および2018年6月に開始された金利スワップ取引に関する2件の反トラスト訴訟の被告となっている。公判前手続きのため、これらの訴訟は併合されている。これらの訴状は概ね、被告らが共謀して金利スワップの取引所取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦反トラスト法および州のコモンローの違反を主張するものである。個別訴訟の訴状では、州反トラスト法に基づく訴えもなされている。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。被告らは集団訴訟および第一の個別訴訟の却下を求める申立を行い、地方裁判所は、第一の個別訴訟において原告らが主張した州のコモンローに基づく請求を否認し、集団訴訟を意図した訴訟における州コモンローに基づく請求および両訴訟における反トラスト法に基づく請求を2013年から2016年の期間に限定した。2018年11月20日、裁判所は、第二の個別訴訟の却下を求める被告らの申立を一部認め、一部否認し、不当利得および不法な妨害に対する州コモンローに基づく請求を却下したが、連邦および州の反トラスト法に基づく請求の却下を否認した。2019年3月13日、裁判所は、2008年から2012年の行為に関連する申立を追加するよう訴状の修正を求める集団訴訟を意図した訴訟の原告らの申立を否認したが、2013年から2016年に関連する限定的な申立の追加は認めた。申立は、原告らにより、2019年3月22日に提出された第4併合修正訴状に追加された。2019年3月7日、集団訴訟を意図した訴訟の原告らは、集団認定の申立を行った。
コモディティ関連訴訟 当社は、2014年11月25日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され、直近では2017年5月15日に修正された、プラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当該修正訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2020年3月29日、裁判所は、被告による却下および再審の申立てを認め、その結果、すべての請求が却下された。原告は、再訴答の権利を与えられた。
当社は、2013年8月1日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、集団および個別訴訟を意図した多数の訴訟の被告に含まれている。これらの訴状は概ね、アルミニウムの貯蔵およびアルミニウムの取引に関連して連邦反トラスト法および州法の違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済、差止による救済および衡平法上の救済、ならびに3倍損害賠償を含む金額を特定しない金銭的損害賠償が求められている。2016年12月、地方裁判所は、残りすべての請求の却下を求める被告の申立を認めた。2016年12月、一部の原告はこれに対して控訴した。2019年8月27日、第2巡回区連邦控訴裁判所は地方裁判所の却下の判決を退け、さらなる手続のために本件を地方裁判所に差し戻した。
当社は、2020年2月27日にイングランド・ウェールズ高等法院のビジネス財産裁判所に提起された訴訟の被告に含まれている。請求内容は、アルミニウムの貯蔵および取引に関連して英国およびEUの競争法に違反したとして、金額を特定しない補償的損害賠償および懲罰的損害賠償を求めるものである。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(当社を含む)は、以下のGSグループの事業および業務に関する様々な事項について、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関による多数のその他の調査および検査の対象となっており、いくつかの案件では、召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けており、また訴訟対象にもなっている。
・公募のプロセス
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関連する資金調達およびその他の事項
・社債、国債、為替、コモディティおよびその他の金融商品の募集または売出し、オークション、販売、取引および決済ならびに関連する販売ならびにその他の連絡および活動、ならびに、かかる活動に対するGSグループの監督と統制(これには、空売りに関して適用される規則の遵守、アルゴリズム、高頻度および定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引報告、テクノロジー・システムおよび統制、証券貸付の実務慣行、信用デリバティブおよび金利スワップの取引および決済、コモディティ取引および金属の貯蔵、私募の実務慣行、有価証券の割当および取引、ならびに為替レートなどのベンチマーク金利の設定に関する取引業務および連絡が含まれる)
・英国贈収賄防止法およびFCPAの遵守
・雇用および報酬の実務慣行
・リスク管理統制システム
・インサイダー取引、会社および政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用および流布の可能性、ならびにインサイダー取引統制および情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社およびかかる関連会社の事業および業務に関する調査、検査および訴訟(上記の様々な事項を含むが、他の事項も含む)は、当社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある。
(注)負債性引当金
当社が関与する法律上および規制上の手続きに関する負債性引当金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |
|---|---|
| 2019年12月1日現在 | $ 1 |
| 2020年2月29日現在 | $ 1 |
4【英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
本書記載の財務書類は英国において一般に公正妥当と認められている会計原則(英国会計基準)に準拠して作成されている。従って、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則(日本会計基準)と相違する場合がある。2019年11月30日時点における、主たる相違点は次のとおりである。
(a) デリバティブを除く金融商品の分類及び測定
英国会計基準においては、負債性金融商品については金融資産の管理に関する事業モデルと契約上のキャッシュ・フローの特徴に基づいて、原則として償却原価、その他包括利益を通じて公正価値で測定する区分、純損益を通じて公正価値を測定する区分の3つに分類される。資本性金融商品については、原則として純損益を通じて公正価値で測定するが、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する指定を行うことも認められる。
日本会計基準においては、有価証券について、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式、その他有価証券、という保有目的による分類が求められる。
(b) 金融商品の公正価値
英国会計基準においてその他包括利益を通じて、または純損益を通じて公正価値で測定される資産および負債、および日本会計基準における売買目的の資産および負債並びにその他有価証券は公正価値に基づき計上される。
英国会計基準においては、金融商品の公正価値とは、市場参加者が通常の取引において測定日時点で資産を売却することにより受領する金額、あるいは負債の移転により支払われた金額(即ち、出口価格)である。
日本会計基準においては、時価は、市場において形成されている取引価格、気配もしくは指標その他の相場(以下「市場価格」という。)に基づく公正な評価額と定義されている。市場価格がない場合には合理的に算定された価額を公正な評価額とする。
英国会計基準においては、当初取引価格と内部モデルにより算定された公正価値との差額を表す取引初日の損益は、市場の変数もしくは類似の商品価格に基づいて公正価値が観察可能になった時か、当該金融商品の認識が中止された時のいずれか早い時点で利益もしくは損失に認識される。
日本会計基準においては、取引初日の損益について特段の定めはない。
(c) 公正価値オプション
英国会計基準においては、上記の原則的分類の例外として、償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値を測定する区分に分類される負債性金融商品や金融負債を、純損益を通じて公正価値で測定する区分に指定でき、自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動を除き、公正価値の変動を純損益を通じて認識する。自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動は、その他の包括利益として別に表示される。
日本会計基準において公正価値オプションという概念はない。
(d) 金融資産の減損
英国会計基準においては、償却原価で測定される金融資産は、予測信用損失モデルにより減損損失を認識する。当該資産に対する予想信用損失の測定には、将来の経済状況及び与信行動に関する重要な見積もりが必要となる。
日本会計基準においては、貸付金等の債権の評価は、債務者区分により貸倒見積高を算定し、有価証券については時価または実質価額が著しく下落した場合に、減損損失が認識される。
(e) 金融資産および金融負債の相殺
英国会計基準においては、貸借対照表に認識されている金額を相殺できる法的強制力のある権利を現在有しており、かつ資産と負債を純額決済するかまたは資産の実現および負債の決済を同時に行う意図を有している場合には、金融資産および金融負債は相殺して貸借対照表において純額表示されなければならない。
日本会計基準において、公正価値で取引された同じカウンターパーティー間でのデリバティブ取引から生じた金融資産および金融負債は、法的に有効な相殺契約がある場合に相殺が許容される。
(f) 繰延税金資産
英国会計基準においては、繰延税金資産は将来において一時差異の解消を控除することができる課税所得が生じる可能性が生じない可能性より高い場合のみに認識される。
日本会計基準においては、繰延税金資産は将来回収可能な場合のみに認識される。
(g) 年金費用
英国会計基準の確定給付年金において収益および費用に計上される額は、当期の勤務費用、過去勤務費用、および、縮小および清算に伴う利得および損失、ならびに、期首の年金資産および退職給付債務の純額に割引率を乗じて計算される純額利息費用である。保険数理上の差異は、繰延税金を控除した上で包括利益計算書に認識される。年金資産は時価により評価され、退職給付債務は数理計算による予測退職給付を、当該予測退職給付と同通貨および同期間である高格付け社債の利率に等しい割引率で割り引いて評価される。退職給付債務を超過もしくは不足する年金資産および負債は、貸借対照表において資産(超過)もしくは負債(不足)として計上される。
確定拠出年金において、利益または費用に計上される額は、当年度の支払うべき掛け金である。年度の支払うべき掛け金と実際に支払った額との差額は未払費用もしくは前払金として貸借対照表に計上される。
日本会計基準においては、企業は確定給付債務と年金資産の公正価値の差額を退職給付に係る負債として認識し、未認識の数理計算上の差異および未認識過去勤務費用は税効果を調整の上、退職給付に係る調整累計額として純資産に認識する。未認識数理計算上差異と未認識過去勤務費用は年金に加入している者の平均残存勤務期間以内の期間にわたり償却される。
また、確定拠出型年金制度については、当期に支払われた掛け金は費用として認識される。
第7【外国為替相場の推移】
最近5年間の事業年度および最近6ヶ月間の日本円と米ドルの為替相場は日本国内において時事に関する事項を掲載する2紙以上の日刊新聞に掲載されているため本項の記載は省略する。
第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当なし。
第9【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社が発行している有価証券は日本の金融商品取引所に上場されていないため、該当なし。
2【その他の参考情報】
当事業年度開始日から本有価証券報告書提出日までの間に、下記の書類が関東財務局長に提出された。
(1) 発行登録書およびその添付書類(2019年1月16日提出)
(2) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年3月29日提出)
(3) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する発行登録追補書類(2019年4月16日提出)
(4) 有価証券報告書およびその添付書類(2019年5月31日提出)
(5) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年5月31日提出)
(6) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年5月31日提出)
(7) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する発行登録追補書類(2019年6月25日提出)
(8) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年6月28日提出)
(9) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年7月1日提出)
(10) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する発行登録追補書類(2019年7月22日提出)
(11) 半期報告書およびその添付書類(2019年8月30日提出)
(12) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年8月30日提出)
(13) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2019年11月21日提出)
(14) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する発行登録追補書類(2019年12月12日提出)
(15) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2020年2月3日提出)
(16) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する発行登録追補書類(2020年2月17日提出)
(17) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する訂正発行登録書(2020年3月31日提出)
(18) 2019年1月16日提出の発行登録書およびその添付書類に対する発行登録追補書類(2020年4月17日提出)
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第1【保証会社情報】
該当なし。
第2【保証会社以外の会社の情報】
該当なし。
第3【指数等の情報】
1【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】
(1)【理由】
下記に記載の各社債は、利息計算期間に適用される利率、満期償還金額および自動期限前償還事由の有無が日経平均株価およびS&P500指数の水準により決定されるため、日経平均株価およびS&P500指数についての開示を必要とする。
| 有価証券の名称 | 発行年月日 | 売出価額の総額 | 上場金融商品取引所名 又は登録認可 金融商品取引業協会名 | |
| 1) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2021年10月29日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2018年10月29日 | 3,858,000,000円 | 該当なし |
| 2) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2022年4月25日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2019年4月23日 | 3,200,000,000円 | 該当なし |
| 3) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2022年7月29日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2019年7月29日 | 2,900,000,000円 | 該当なし |
| 4) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2023年2月28日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2020年2月27日 | 12,775,000,000円 | 該当なし |
| 5) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2023年4月28日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2020年4月27日 | 4,100,000,000円 | 該当なし |
(2)【内容】
① 日経平均株価
日経225平均株価、すなわち株式会社日本経済新聞社が計算している東京証券取引所第一部に上場されている225銘柄の株価指数をいう。
② S&P500指数
スタンダード&プアーズ・ダウ・ジョーンズ・インデックス・エル・エル・シーが計算し、S&P500指数として公表している値をいう。
2【当該指数等の推移】
日経平均株価の過去の推移(日経平均株価終値ベース)
| (単位:円) | |||||||||||
| 最近5年間の年別最高・最低値 | 年度 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年(注1) | 2019年(注2) | |||||
| 最高 | 20868.03 | 19494.53 | 22939.18 | 24270.62 | 23520.01 | ||||||
| 最低 | 16795.96 | 14952.02 | 18335.63 | 20617.86 | 19561.96 | ||||||
| 最近6ヶ月の月別最高・最低値 | 年度 | 2019年 6月 | 2019年 7月 | 2019年 8月 | 2019年 9月 | 2019年 10月 | 2019年 11月 | ||||
| 最高 | 21462.86 | 21756.55 | 21540.99 | 22098.84 | 22974.13 | 23520.01 | |||||
| 最低 | 20408.54 | 21046.24 | 20261.04 | 20620.19 | 21341.74 | 22850.77 | |||||
出典:ブルームバーグ
日経平均株価の過去の推移は日経平均株価の将来の動向を示唆するものではなく、上記に記載の各社債の時価の動向を示すものでもない。過去の上記の期間において日経平均株価が上記のように変動したことによって、日経平均株価および当該社債の時価が当該社債の償還まで同様に推移することも示唆するものではない。
(注1)同期中に、当社は会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更した。そのため、2018年の最高・最低値は、2018年1月から同年11月までの11ヶ月の情報に基づいている。
(注2)当社は上記のとおり会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更したため、2019年の最高・最低値は、2018年12月から2019年11月までの12ヶ月の情報に基づいている。
S&P500指数の過去の推移(S&P500指数終値ベース)
| (単位:ポイント) | |||||||||||
| 最近5年間の年別最高・最低値 | 年度 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年(注1) | 2019年(注2) | |||||
| 最高 | 2130.820068 | 2271.719971 | 2690.159912 | 2930.75 | 3153.629883 | ||||||
| 最低 | 1867.609985 | 1829.079956 | 2257.830078 | 2581 | 2447.889893 | ||||||
| 最近6ヶ月の月別最高・最低値 | 年度 | 2019年 6月 | 2019年 7月 | 2019年 8月 | 2019年 9月 | 2019年 10月 | 2019年 11月 | ||||
| 最高 | 2954.179932 | 3025.860107 | 2953.560059 | 3009.570068 | 3046.77002 | 3153.629883 | |||||
| 最低 | 2744.449951 | 2964.330078 | 2840.600098 | 2906.27002 | 2887.610107 | 3066.909912 | |||||
出典:ブルームバーグ
S&P500指数の過去の推移はS&P500指数の将来の動向を示唆するものではなく、上記に記載の各社債の時価の動向を示すものでもない。過去の上記の期間においてS&P500指数が上記のように変動したことによって、S&P500指数および当該社債の時価が当該社債の償還まで同様に推移することも示唆するものではない。
(注1)同期中に、当社は会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更した。そのため、2018年の最高・最低値は、2018年1月から同年11月までの11ヶ月の情報に基づいている。
(注2)当社は上記のとおり会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更したため、2019年の最高・最低値は、2018年12月から2019年11月までの12ヶ月の情報に基づいている。
取締役報告書
取締役は、2019年11月期の取締役報告書および監査済財務書類を提示している。
はじめに
2006年英国会社法セクション414Aに従い、取締役は戦略報告書を作成した。この戦略報告書はアニュアル・レポートのパートⅠに含まれており、当社の事業の総括、ならびに当社が直面する主要なリスクおよび不確実性の記述を含んでいる。取締役は、2006年英国会社法セクション414C(11)に従って、市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクに対するエクスポージャーを含む当社のリスク管理の目的および方針、ならびに当社の将来の見通しを戦略報告書に開示することを選択した。
配当金
取締役は、2019年11月26日に、10.0億米ドルの中間配当金を宣言し、支払った。
取締役は、2018年11月30日に、25.0億米ドルの中間配当金を宣言し、支払った。
為替レート
2019年11月現在の英ポンド/米ドル為替レートは、1ポンド/1.2932米ドル、2018年11月現在は1ポンド/1.2743米ドルである。当該期間の平均レートは、2019年11月期は 1ポンド/1.2748米ドル、2018年11月期は 1ポンド/1.3347米ドルであった。
障がい者の雇用
障がい者による採用への応募については、各応募者の適性および能力面に関して十分かつ公平な検討が行われる。雇用中に障がい者となった従業員については、GSグループ内でキャリアを継続できるように努めている。障がい者の研修、キャリア開発および昇進は、障がいのない他の従業員とできる限り同一としている。
寄付金
当社は、2019年11月期は28百万米ドル、2018年11月期は22百万米ドルの寄付を行った。これには、イングランドおよびウェールズにおける一般慈善目的の登録慈善団体であるゴールドマン・サックス・ギブズ(英国)に対する2019年11月期において26百万米ドルおよび2018年11月期において20百万米ドルの寄付が含まれる。
従業員の関与
すべての従業員と効果的なコミュニケーションを行うべきというのが当社の方針であり、従業員には、実務的および商業的な条件のもとではあるが、当社の業績に影響を及ぼす財務的および経済的要因を認識させるべきであり、また現在の職務または将来の見通しに影響を及ぼす決定について相談と関与をさせるべきである。従業員は業績連動型インセンティブ制度に加わっている。
財務報告に係る内部統制に関連するコーポレート・ガバナンスの報告書
当社の経営者は、財務報告に係る適切な内部統制の整備および維持に責任を負う。当社の財務報告に係る内部統制は、財務報告の信頼性、および英国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した外部報告目的の財務書類の作成に関し、合理的な保証を提供することを目的として整備されている。
当社の財務報告に係る内部統制には、取引および資産の処分を合理的に詳細、正確かつ公正に反映する記録の維持、英国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した財務書類の作成に必要な取引が記録されていることについての、また収入および支出が当社の経営者および取締役の承認に基づいてのみ発生していることに対する合理的な保証の提供、ならびに財務書類に重要な影響を及ぼす可能性のある当社の資産の未承認の取得、利用または処分の防止または適時の発見に関する合理的な保証の提供などについての方針および手続きが含まれている。
監査人への情報開示
取締役報告書の承認日において在任している各取締役については、以下のとおりである。
・ 各取締役が認識している限りにおいて、当社の監査人が認識していない関連する監査情報はない。
・ 各取締役は、取締役として取るべきあらゆる措置を講じて、関連する監査情報を自身で認識し、当社の監査人が当該情報を認識していると考えている。
独立監査人
2007年10月1日に先立ち、当社は、1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。これにより、プライスウォーターハウスクーパース エルエルピーは、2006年英国会社法セクション487(2)および2007年の2006年英国会社法スケジュール3、パラグラフ44(施行3、事後改正、経過規定および留保事項)命令に基づき、引き続き当社の監査人を務めることとなった。
GSI取締役会の監査委員会は、2020年12月1日以降に開始する会計期間の当社の法定監査人としてマザー・エルエルピーを選任することを承認した。
取締役の責任に関する報告
取締役は、適用される法令に従って、戦略報告書、取締役報告書および財務書類を作成する責任を負う。英国会社法は、取締役に対し、各会計期間末現在の当社の状況および当該会計期間の当社の損益について真実かつ公正な概観を与える各会計期間の決算書類を作成することを要求している。当該決算書類の作成にあたり、取締役は以下を要求されている。
・ 適切な会計方針を選択し、一貫して適用する。
・ 合理的かつ慎重な判断および見積りを行う。
・ 適用すべき会計基準が遵守されており、重要性のある逸脱が財務書類において開示および説明されているか否かを記述する。
・ 当社が存続すると仮定することが適切でない場合を除き、継続企業の前提に基づいて決算書類を作成する。
取締役は、当社の財政状態をいつでも合理的な正確性をもって開示し、決算書類が2006年英国会社法に適合することを確実にするための適切な会計記録を保持する責任を負う。また、当社の資産を守る責任も負っており、このため不正やその他の不法行為の予防や発見に向けた合理的な措置を講じる責任を負う。
取締役は、ゴールドマン・サックスのウェブサイトに掲載される当社の財務書類の維持と完全性に責任を負う。財務書類の作成と配布に関する英国の法律は、他の法域の法律とは異なる場合がある。
取締役は、自らの知識を最大限に活用して以下を確認する。
・ 適用される一連の会計基準に従って作成された財務書類は、当社の資産、負債、財政状態および損益について真実かつ公正な概観を与えている。
・ 戦略報告書には、当社が直面する主要なリスクおよび不確実性に関する記述とともに、当社の経営成績および財政状態に関する公正な総括が含まれている。
取締役
別途記載のない限り、当会計期間を通じて、また本報告書作成日まで在任していた当社の取締役は、以下のとおりである。
| 氏名 |
|---|
| J.M.D. バローゾ、会長 |
| S.A. ボイル |
| C. クリップス(2019年4月1日就任) |
| R.J. グノーデ、最高経営責任者 |
| グラビナー卿 QC |
| N. ハーマン |
| S.S. キルスビー(2018年12月31日退任) |
| D.W. マクドナー |
| T.L. ミラーOBE |
| E.E. ステッチャー |
| M.O. ウィンケルマン |
期末時点で、本稿に注記を要する利害関係を有する取締役はいなかった。
発行承認日
この財務書類は、2020年3月11日に取締役会によって発行が承認された。
取締役会の命により
D.W. マクドナー
取締役
2020****年3月23日
B.2018年11月30日に終了した期間の財務書類
(1)損益計算書
| 以下で終了した期間 | ||||||
| 2018年11月 | 2017年12月 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 純収益 | 4, 5 | $ 7,866 | \ 854,326 | $ 6,508 | \ 706,834 | |
| 一般管理費 | 6 | (4,607) | (500,366) | (4,119) | (447,365) | |
| 営業利益 | 3,259 | 353,960 | 2,389 | 259,469 | ||
| 支払利息等 | 9 | (237) | (25,741) | (301) | (32,692) | |
| 金融収益純額 | 10 | 8 | 869 | 3 | 326 | |
| 税引前利益 | 3,030 | 329,088 | 2,091 | 227,104 | ||
| 法人税等 | 12 | (832) | (90,364) | (534) | (57,998) | |
| 当期純利益 | $ 2,198 | \ 238,725 | $ 1,557 | \ 169,106 | ||
当社の純収益および営業利益は、当期および過去の期間の継続事業から生じたものである。
(2)包括利益計算書
| 以下で終了した期間 | ||||||
| 2018年11月 | 2017年12月 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 当期純利益 | $ 2,198 | \ 238,725 | $ 1,557 | \ 169,106 | ||
| その他の包括利益 | ||||||
| 純損益にその後に振替えられることのない項目 | ||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益 | 10 | 61 | 6,625 | 198 | 21,505 | |
| 債務評価調整 | 19 | 465 | 50,504 | (259) | (28,130) | |
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国繰延税金 | 17 | (137) | (14,880) | 16 | 1,738 | |
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国当期税金 | 1 | 109 | 2 | 217 | ||
| 当期その他の包括利益/ (損失) (税引後) | 390 | 42,358 | (43) | (4,670) | ||
| 当期包括利益合計 | $ 2,588 | \ 281,083 | $ 1,514 | \ 164,436 | ||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 固定資産 | 13 | $ 315 | \ 34,212 | $ 210 | \ 22,808 | |
| 流動資産 | ||||||
| 保有金融商品(2018年11月および2017年12月現在、担保として差入れた保有金融商品それぞれ20,550百万米ドルおよび24,178百万米ドルを含む) | 14 | 594,129 | 64,528,351 | 640,264 | 69,539,073 | |
| 担保付契約 | 15 | 203,334 | 22,084,106 | 204,820 | 22,245,500 | |
| 未収金 | 16 | 64,793 | 7,037,168 | 74,052 | 8,042,788 | |
| 現金・預金 | 24 | 24,396 | 2,649,650 | 20,727 | 2,251,159 | |
| 886,652 | 96,299,274 | 939,863 | 102,078,520 | |||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 14 | (545,987) | (59,299,648) | (589,922) | (64,071,428) | |
| 担保付借入金 | 18 | (141,840) | (15,405,242) | (158,069) | (17,167,874) | |
| その他未払金 | 19 | (97,151) | (10,551,570) | (103,584) | (11,250,258) | |
| (784,978) | (85,256,461) | (851,575) | (92,489,561) | |||
| 純流動資産 | 101,674 | 11,042,813 | 88,288 | 9,588,960 | ||
| 流動負債控除後資産合計 | 101,989 | 11,077,025 | 88,498 | 9,611,768 | ||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||
| 担保付借入金 | 18 | (10,305) | (1,119,226) | (17,378) | (1,887,425) | |
| その他未払金 | 19 | (58,095) | (6,309,698) | (39,730) | (4,315,075) | |
| (68,400) | (7,428,924) | (57,108) | (6,202,500) | |||
| 負債性引当金 | 20 | (78) | (8,472) | (10) | (1,086) | |
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 33,511 | 3,639,630 | 31,380 | 3,408,182 | ||
| 年金制度の積立余剰額 | 10 | 406 | 44,096 | 321 | 34,864 | |
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | $33,917 | \ 3,683,725 | $ 31,701 | \ 3,443,046 | ||
| 資本金および剰余金 | ||||||
| 払込資本金 | 21 | $ 582 | \ 63,211 | $ 582 | \ 63,211 | |
| 資本剰余金 | 4,864 | 528,279 | 4,864 | 528,279 | ||
| 資本準備金(配当不能) | – | – | 17 | 1,846 | ||
| 利益剰余金 | 20,070 | 2,179,803 | 20,727 | 2,251,159 | ||
| その他の包括利益累計額 | 101 | 10,970 | (289) | (31,388) | ||
| その他資本性金融商品 | 22 | 8,300 | 901,463 | 5,800 | 629,938 | |
| 株主持分合計 | $ 33,917 | \ 3,683,725 | $ 31,701 | \ 3,443,046 | ||
財務書類は2019年3月15日に取締役会で承認され、取締役会を代表して以下の取締役により署名された。
D.W.マクドナー 取締役
添付の注記は財務書類の一部である。
(4)持分変動計算書
| 以下で終了した期間 | ||||||
| 2018年11月 | 2017年12月 | |||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||
| 払込資本金 | ||||||
| 期首残高 | $ 582 | \ 63,211 | $ 582 | \ 63,211 | ||
| 株式の発行 | 17 | 1,846 | – | – | ||
| 株式の消却 | (17) | (1,846) | – | – | ||
| 期末残高 | 582 | 63,211 | 582 | 63,211 | ||
| 資本剰余金 | ||||||
| 期首残高 | 4,864 | 528,279 | 4,864 | 528,279 | ||
| 期末残高 | 4,864 | 528,279 | 4,864 | 528,279 | ||
| 資本準備金(配当不能) | ||||||
| 期首残高 | 17 | 1,846 | 17 | 1,846 | ||
| 株式の引受け | (17) | (1,846) | – | – | ||
| 期末残高 | – | – | 17 | 1,846 | ||
| 利益剰余金 | ||||||
| 期首残高 | 20,727 | 2,251,159 | 22,316 | 2,423,741 | ||
| IFRS第15号の適用による利益剰余金への累積影響額(税引後) | 2 | (5) | (543) | – | – | |
| 当期純利益 | 2,198 | 238,725 | 1,557 | 169,106 | ||
| 株式の消却 | 17 | 1,846 | – | – | ||
| 中間配当 | 23 | (2,500) | (271,525) | (3,000) | (325,830) | |
| その他Tier1債に係る利息(税引後) | 22 | (367) | (39,860) | (146) | (15,857) | |
| 株式報酬 | 405 | 43,987 | 405 | 43,987 | ||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | (405) | (43,987) | (405) | (43,987) | ||
| 期末残高 | 20,070 | 2,179,803 | 20,727 | 2,251,159 | ||
| その他の包括利益累計額 | ||||||
| 期首残高 | (289) | (31,388) | (246) | (26,718) | ||
| その他の包括利益/ (損失) | 390 | 42,358 | (43) | (4,670) | ||
| 期末残高 | 101 | 10,970 | (289) | (31,388) | ||
| その他資本性金融商品 | ||||||
| 期首残高 | 5,800 | 629,938 | – | – | ||
| その他Tier1債の発行 | 22 | 2,500 | 271,525 | 5,800 | 629,938 | |
| 期末残高 | 8,300 | 901,463 | 5,800 | 629,938 | ||
| 株主持分合計 | $33,917 | \3,683,725 | $31,701 | \3,443,046 | ||
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)キャッシュ・フロー計算書
| 以下で終了した期間 | |||||||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | |||||||
| 営業活動から生じたキャッシュ | 25 | $ 5,980 | \ 649,488 | $ 3,928 | \ 426,620 | ||
| 税金還付額 | 1 | 109 | 1 | 109 | |||
| 税金支払額 | (252) | (27,370) | (406) | (44,096) | |||
| 営業活動による純キャッシュ | 5,729 | 622,227 | 3,523 | 382,633 | |||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | |||||||
| 固定資産に係る資本的支出 | (172) | (18,681) | (109) | (11,838) | |||
| 投資活動に使用された純キャッシュ | (172) | (18,681) | (109) | (11,838) | |||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | |||||||
| その他Tier1債の発行による収入 | 22 | 2,500 | 271,525 | 5,800 | 629,938 | ||
| 中間配当 | 23 | (2,500) | (271,525) | (3,000) | (325,830) | ||
| 長期劣後ローンの返済 | – | – | (3,581) | (388,932) | |||
| その他Tier1債に係る利息支払額 | 22 | (503) | (54,631) | (201) | (21,831) | ||
| 長期劣後ローンの利息支払額 | 19 | (54) | (5,865) | (587) | (63,754) | ||
| 財務活動に使用された純キャッシュ | (557) | (60,496) | (1,569) | (170,409) | |||
| 現金および現金同等物純増加額 | 5,000 | 543,050 | 1,845 | 200,385 | |||
| 現金および現金同等物期首残高 | 20,654 | 2,243,231 | 16,881 | 1,833,445 | |||
| 現金および現金同等物に係る為替差益/ (損) | (1,411) | (153,249) | 1,928 | 209,400 | |||
| 現金および現金同等物期末残高 | 24 | $24,243 | \ 2,633,032 | $20,654 | \ 2,243,231 | ||
2018年11**月に終了した期間における非資金活動
・ 当社は、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッドに額面1米ドルの普通株式17.3百万株を割り当て、その後、17.3百万株の普通株式を消却した。いずれの取引も無償取引であった。詳細は注記21を参照のこと。
添付の注記は財務書類の一部である。
(6)財務書類に対する注記
注記1
一般情報
当社は非上場無限責任会社であり、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている。登記した事務所の所在地は、英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コートである。
当社の直接の親会社および連結財務書類が作成される最小単位のグループの親会社は、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(以下「GSG UK」という。)である。連結財務書類の写しは、英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コートに所在するGSG UKの総務部長への要請により、入手することができる。GSG UKおよびその連結子会社を「GSG UKグループ」という。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)である。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)ならびにその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州 ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/shareholders/から入手することができる。
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、EU自己資本規制(以下「CRR」という。)により要求されるとおり、GSG UKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSG UKの2018年11月に終了した期間における第3の柱は、連結財務情報の公表に合わせてwww.goldmansachs.com/disclosures/にて開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSG UKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSG UKの2018年11月に終了した期間における国別開示は、2019年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosures/にて行われる予定である。
注記2
重要な会計方針の要約
作成基準
当社は英国会計基準に従って財務書類を作成している。本財務書類は、FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」(以下「FRS第101号」という。)に従って作成された。
本財務書類は、継続企業の前提および取得原価主義(以下の「年金制度」ならびに「金融資産および金融負債」に示した修正後)に基づいて、2006年会社法に従って作成されている。
当期中に、当社は米国の税務申告上使用している期間に合わせるため、会計上の基準日を12月31日から11月30日に変更した。そのため、本財務書類は2018年11月30日に終了した11ヵ月について作成されており、比較情報は2017年12月31日に終了した12ヵ月について表示されている。結果として、本アニュアル・レポートに表示されている金額は、直接比較可能ではない。
本財務書類の作成に際して、EUが採択した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)の開示要件について、FRS第101号に従い以下の例外が適用されている。
・IFRS第2号「株式報酬」第45項(b)および第46項から第52項。これらは、グループ・インクの連結財務書類に開示されている。
・IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の第110項第2文、第113項(a)、第114項、第115項、第118項、第119項(a)から(c)、第120項から第127項および129項
・IAS第1号「財務書類の表示」第38項における、以下についての比較情報の表示
・IAS第1号「財務書類の表示」第79項(a)(iv)
・IAS第16号「有形固定資産」第73項(e)
・IAS第1号「財務書類の表示」第10項(f)、第16項および第40項AからD
・IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更および誤謬」第30項および第31項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」第17項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」における、GSグループ内で同様に100%所有されている会社との取引の開示要件
連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法第402項で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。
本財務書類は個別財務書類である。
新会計基準、会計基準の改訂および解釈指針
IFRS****第9号「金融商品」 当社は、2018年1月1日よりIFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)のこれまで適用していなかった規定を適用した。自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動(債務評価調整、以下「DVA」という。)に関する要求事項は2016年1月1日より早期適用している。IFRS第9号で認められているとおり、当社はIAS第39号「金融商品:認識と測定」(以下「IAS第39号」という。)におけるヘッジ会計の要求事項を引き続き適用している。
当社が適用したIFRS第9号の残りの規定は、分類および測定ならびに減損に関するものである。当社は、IFRS第9号の経過規定に従い、比較数値を修正再表示しないことを選択している。移行日における当社の金融資産および金融負債の帳簿価額に変更はない。
分類および測定
IFRS第9号は金融資産の分類に対して原則主義アプローチを導入している。その結果、損益を通じて公正価値で測定するもの、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するもの、および償却原価で測定するものという区分に分類される。
IFRS第9号により、負債性資産は、当社のビジネスモデルおよび資産のキャッシュ・フローの性質の組合せに基づき分類することが求められる。
IFRS第9号を適用した結果、当社は2018年1月1日現在、18.2億米ドルの担保契約を、損益を通じて公正価値で測定するものから償却原価で測定するものに振り替えた。
2018年1月1日現在のIFRS第9号およびIAS第39号に基づく金融資産の測定区分および帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | IFRS第9号 | ||
| 公正価値での測定が義務付けられている | 償却原価 | 合計 | |
| 2018年1月1日現在 | |||
| 保有金融商品 | $640,264 | $ – | $640,264 |
| 担保付契約 | 138,545 | 66,275 | 204,820 |
| 未収金 | 653 | 72,725 | 73,378 |
| 現金・預金 | – | 20,727 | 20,727 |
| 金融資産合計 | $779,462 | $159,727 | $939,189 |
| (単位:百万米ドル) | IAS第39号 | |||
| トレーディング 目的で保有 | 公正価値で評価 するものに指定 | ローンおよび 債権 | 合計 | |
| 2018年1月1日現在 | ||||
| 保有金融商品 | $640,264 | $ – | $ – | $640,264 |
| 担保付契約 | – | 140,360 | 64,460 | 204,820 |
| 未収金 | – | 653 | 72,725 | 73,378 |
| 現金・預金 | – | – | 20,727 | 20,727 |
| 金融資産合計 | $640,264 | $141,013 | $157,912 | $939,189 |
当社の金融負債の分類および測定について、IFRS第9号の適用による変更はない。
減損
IFRS第9号は、償却原価で測定する金融資産の減損に係る手法を変更し、IAS第39号の発生損失モデルをフォワード・ルッキングな予想信用損失(以下「ECL」という。)アプローチに置き換えるものである。
当社は、今後12ヵ月のデフォルト率に基づき予想損失を見積もることが求められる。ただし、組成以降、信用リスクが著しく増大している場合には、予想信用損失は資産の残存期間にわたるデフォルト率に基づく。
当社は、IFRS第9号の主要な要件に準拠する減損モデルを開発および検証した。2018年1月1日現在、IFRS第9号の適用に係る信用損失は重要ではなかった。
IFRS****第15号「顧客との契約から生じる収益」 2018年1月1日より、当社はIFRS第15号を累積影響額を調整する移行アプローチを用いて適用している。本基準(修正後)は、財およびサービスの移転から生じる顧客との契約から得た収益の認識に係る包括的な指針、特定の契約費用の会計処理に係る指針、ならびに新たな開示要件を定めている。
2018年1月1日より本基準を適用した結果、当社は、ファイナンシャル・アドバイザリー業務に係る返金不要のマイルストーン・ペイメントの認識を業務の完了まで延期している。この基準の適用による2018年1月1日の累積影響額は、利益剰余金5百万米ドル(税引後)の減少であった。
当社はまた、特定の費用の表示を将来の期にわたり変更して純収益における純額ベースから総額ベースとし、その結果、2018年11月に終了した期間の純収益および一般管理費は、当社の過去の表示と比べて609百万米ドル増加した。
会計方針
収益認識 純収益には、デリバティブ、有価証券およびその他の金融商品の第三者および関連会社の双方との取引から生じた純利益、ならびに報酬および手数料が含まれる。これには関連する利息や配当も含まれる。当社の活動の性質と業績をより有効に反映させるために、売上高ではなく純収益が開示されている。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債は公正価値で認識され、実現および未実現の損益は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。ただし、DVAの場合は、損益において会計上のミスマッチが創出されるか拡大する場合を除き、その他の包括利益で認識される。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および金融負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債の公正価値の変動に関連する未実現の損益は、純収益に、またはDVAの場合はその他の包括利益に、約定日から認識される。
IFRS第9号のDVA関連の規定の適用にあたり、当社は、金融商品の公正価値の変動の損益計算書における認識に関連するSI 2008/410のスケジュール1第40項の要求事項から逸脱している。取締役会は、本財務書類を真実かつ公正な概観を示すものとするために、この逸脱は必要であると判断している。詳細は注記19を参照のこと。
顧客との契約から生じる収益
2018年1月1日より、当社は、投資銀行業務、投資運用業務ならびに執行および決済等のサービスに関する顧客との契約(以下「顧客との契約」という。)から得た収益を、IFRS第15号に基づき会計処理している。そのため、こうしたサービスからの収益は、原取引に関連する履行義務が完了した時点で認識している。
また、2018年1月1日より、当社が取引の本人である場合には、履行義務の一部または全部の充足に係る費用の総額と顧客との契約による収益を総額で認識している。当社が顧客へのサービスを提供する主たる義務を有する場合、当社は取引の本人である。当社は、自ら履行義務を充足するか、または履行義務の一部または全部をその他のGSグループ事業体に代わりに充足させる。こうした収益は純収益に認識され、発生した費用は一般管理費に認識される。2018年1月1日より前は、顧客との契約から生じる収益は、履行義務の一部または全部の充足に係る特定の費用を控除して表示していた。IFRS第15号の適用による影響の詳細は、「新会計基準、会計基準の改訂および解釈指針-IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」」を参照のこと。
純収益は以下のとおり認識される。
・投資銀行業務
ファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務からの報酬は、契約条件に基づいて原取引に関連するサービスが完了した時点で、損益で認識される。
・投資運用業務
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出される。すべての運用報酬は関連サービスが提供される期間において認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。
・手数料および報酬
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬は、売買の執行日に純収益に認識される。当社は、ソフトダラー取引に関連して、顧客に第三者によるリサーチ・サービスも提供している。
オペレーティング・リース 当社は借手としてオペレーティング・リース契約を締結している。リース資産は貸借対照表には認識されない。オペレーティング・リースに関する費用(貸手により付与されるインセンティブを調整後)は、リース期間にわたって定額法で費用計上され、一般管理費に含まれる。
短期従業員給付 賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間において未払費用として計上される。グループの方針および過去の慣習に基づき貸借対照表日に推定的債務が存在している場合に、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
株式報酬 グループ・インクは、当社の従業員に対して、役務と引き換えに、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)およびストックオプションの形式で、株式報奨を発行している。報奨は持分決済型に分類されるため、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、即時に費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、関連する役務提供期間にわたり償却される。予想される失効は従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。
グループ・インクは、通常、株式報奨の交付の際に普通株式の新規発行を行っている。規制により禁止されていない限りは、発行済みのRSUについて配当金相当額を支払っている。当社は、グループ・インクとチャージバック契約も締結しており、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。このため、株式報酬取引およびチャージバック契約により、当該報奨の付与日現在の公正価値(当該報奨の交付までの公正価値の変動額調整後)に基づく費用合計が損益計算書に計上される。
配当金 最終株式配当金は会社の株主が配当金の承認を行った期において負債として認識され、資本から控除される。中間株式配当金は支払時に認識され、資本から控除される。
年金制度 当社は一部の従業員のために確定拠出型年金制度および複合年金制度に資金を拠出している。複合年金制度は確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の双方を有しており、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当期に拠出すべき額は、営業利益に計上される。当期に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業利益に計上される金額は、過去勤務費用、管理費用ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は直接的従業員費用として含められる。利息純額は、金融収益純額に含まれる。保険数理上の損益は即時にその他の包括利益に認識される。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理を基礎として予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当制度負債に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割引かれる。完全な保険数理評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日にアップデートされる。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
固定資産
有形固定資産
有形固定資産は、取得価額から減価償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。工具器具備品は、3年から7年の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計算されている。減価償却費は一般管理費に含められている。
賃借物件附属設備は、資産の経済的耐用年数または資産が使用されてからの残余リース期間のいずれか短い期間にわたって減価償却されている。減価償却方針は毎年見直される。
無形固定資産
無形固定資産は、取得価額から償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。IAS第38号「無形資産」の認識基準を満たす場合、当期に発生した新しい業務アプリケーション・ソフトウエアの開発または改良に直接帰属する費用は、ソフトウェア仮勘定として資産計上される。ソフトウェア仮勘定は、完成し意図する目的での使用が可能となった時点でコンピューター・ソフトウエアに振り替えられる。
コンピューター・ソフトウエアは、3年の見積耐用年数にわたり、定額法で償却される。ソフトウェア仮勘定については無形資産償却費は計上されない。無形資産償却費は一般管理費に含められ、償却方針は毎年見直される。
無形固定資産については、資産または資産グループの帳簿価額を全額回収できないことを示す事象または状況の変化がある場合に減損テストが実施される。
固定資産投資
固定資産投資は、取得価額または償却原価から減損引当金を控除した金額で計上されている。償却費は一般管理費に含められている。
現金・預金 現金・預金および通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金がこれに含まれる。
外貨 当社の財務書類は、当社の機能通貨でもある米ドルで表示されている。
外国通貨建ての取引は、取引日の為替レートによって米ドルに換算される。外国通貨建ての貨幣性資産および負債ならびに公正価値で測定される非貨幣性資産および負債は、貸借対照表日現在の為替レートによって米ドルに換算される。為替差損益は、営業利益に含まれる。
金融資産および金融負債
認識および認識の中止
金融資産および金融負債は、通常の方法の取引による現物商品の売買を除き、当社が当該金融商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または当社が金融資産を移転し、かつその移転が認識中止の要件を満たしている時に、当該金融資産の認識の中止が行われる。当社が当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合、もしくは支配を有していない場合、移転された金融資産は認識中止の要件を満たしている。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
通常の方法の取引による現物商品の売買は、決済日に認識および認識の中止が行われる。
分類および測定:金融資産
当社は2018年1月1日よりIFRS第9号の金融資産の分類および測定に関する規定を適用しており、金融資産の管理に係る当社の事業モデルおよび当該金融資産の契約上のキャッシュ・フロー特性の双方に基づき、その後に償却原価で測定するもの、または損益を通じて公正価値で測定するものに分類している。事業モデルは、将来のキャッシュ・フローを生み出すために、当社が特定の資産グループをどのように管理しているかを反映している。当社の事業モデルが契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有するものである場合、当社はその後、金融資産のキャッシュ・フローが元本および利息の支払のみを表しているかどうかを評価する。原契約から区分処理されていない組込デリバティブを伴う金融資産(ハイブリッド金融商品)も、同じ評価の対象となる。IFRS第9号の適用による影響の詳細は、「新会計基準、会計基準の改訂および解釈指針-IFRS第9号「金融商品」」を参照のこと。
**
**
・償却原価で測定する金融資産 契約上のキャッシュ・フローの回収のために保有され、元本および利息の支払のみを表すキャッシュ・フローを有する金融資産は、損益を通じて公正価値で評価するものに指定されない限り、償却原価で測定される。当社はキャッシュ・フローが基本的な貸付契約であるかどうかを検討し、契約条件により、基本的な貸付契約と整合しないリスクやボラティリティにさらされる場合には、当該金融資産を損益を通じて公正価値で測定するよう義務付けている(以下を参照のこと)。
償却原価で測定する金融資産は取引費用を含む公正価値で当初測定され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される。実効金利法は、金融商品の償却原価を計算し、受取利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融資産の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の受取を、金融資産の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融資産のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積もりを行うが、将来の信用損失は考慮しない。金融収益は純収益に計上される。償却原価で測定する金融資産には以下が含まれる。
・売戻条件付契約および借入有価証券担保金から成る特定の担保付契約
・ほぼすべての未収金
・現金・預金
・損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産 契約上のキャッシュ・フローの回収のために保有されておらず、および(または)元本および利息の支払のみを表すキャッシュ・フローを有していない金融資産は、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている。損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産は、公正価値で当初測定され、取引費用は損益計算書において費用計上される。当該金融資産はその後は公正価値で測定され、それにより生じた損益は純収益に認識される。公正価値での測定が義務付けられている金融資産には、以下が含まれる。
・現物商品およびデリバティブから成る保有金融商品
・売戻条件付契約および借入有価証券担保金から成る特定の担保付契約
・購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産の譲渡および前払コモディティ契約から成る一部の未収金
2018年1月1日より前においては、当社は金融資産をIAS第39号による以下の区分に分類していた。
・トレーディング目的で保有する金融資産 トレーディング目的で保有する金融資産には、現物商品およびデリバティブから成る保有金融商品が含まれていた。保有金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上された。当該金融資産はその後は公正価値で測定され、損益はすべて純収益に認識された。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産 当社は、一部の金融資産を、損益を通じて公正価値で評価するものに指定していた。これには、売戻条件付契約、顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引(以下「FICC」という。)に含まれる借入有価証券担保金、ならびに購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産の譲渡および前払コモディティ契約から成る一部の未収金が含まれていた。損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上された。当該金融資産はその後は公正価値で測定され、損益はすべて純収益に認識された。
・ローンおよび債権 ローンおよび債権は、支払額が固定または決定可能であり、活発な市場における相場価格がない非デリバティブ金融資産であった。これには、一部の担保付契約、ほぼすべての未収金ならびに現金・預金が含まれていた。当該金融資産は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定された。金融収益は純収益に計上された。
分類および測定:金融負債
当社は金融負債を、当該金融負債が購入された、または組成された目的によって以下の区分に分類している。
・トレーディング目的で保有する金融負債 トレーディング目的で保有する金融負債は、公正価値で当初測定され、その後は損益を通じて公正価値で測定され、それにより生じた損益は純収益に認識される。トレーディング目的で保有する金融負債には、現物商品およびデリバティブから成る売却済未購入金融商品が含まれる。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債 当社は、一部の金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものに指定している。損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債は、公正価値で当初測定され、その後は損益を通じて公正価値で測定されるが、DVAの場合は、会計上のミスマッチが創出されるか拡大する場合を除き、その他の包括利益で認識され、公正価値のそれ以外の変動は純収益に認識される。自己のクレジット・スプレッドに帰属するその他の包括利益で認識された金額は、金融負債の認識が中止された場合でも、その後損益に振り替えられることはない。当該金融負債を公正価値で評価するものに指定する主な理由は、以下のとおりである。
**・**指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
**・**金融負債グループ、または金融資産および金融負債が公正価値ベースで管理され、業績評価されている
損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債には、以下が含まれる。
・買戻条件付契約
・顧客取引執行のためのFICCに含まれる貸付有価証券担保金
・ハイブリッド金融商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡から成る担保付発行社債およびその他借入金
・ハイブリッド金融商品から成る一部の無担保発行社債およびその他借入金
・特定の関係会社間ローンおよび前払コモディティ契約から成る一部のその他未払金
ハイブリッド金融商品とは、区分処理可能な組込デリバティブを含む金融商品である。当社が組込デリバティブを関連する債務から区分処理することを選択した場合、デリバティブは公正価値で会計処理され、原契約は公正価値ヘッジの有効部分について調整した償却原価で会計処理される。当社が区分処理を選択しない場合、ハイブリッド金融商品全体が損益を通じて公正価値で評価するものに指定される。
・償却原価で測定する金融負債 償却原価で測定する金融負債は取引費用を含む公正価値で当初測定され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される。実効金利法に関する詳細は、上記の「償却原価で測定する金融資産」を参照のこと。発行時に認められた割引を含む金融費用は純収益に計上される。ただし、長期劣後ローンの金利は支払利息等に計上される。償却原価で測定する金融負債には、以下が含まれる。
**・**特定の買戻条件付契約および貸付有価証券担保金
**・**損益を通じて公正価値で評価するものに指定されていない特定のその他未払金
減損
当社は2018年1月1日よりIFRS第9号を適用しており、償却原価で測定する金融資産に伴う予想信用損失を、フォワード・ルッキングな視点で評価している。予想信用損失の測定は、起こり得る事象の結果、貨幣の時間的価値、ならびに不当なコストや労力をかけることなく報告日において入手可能な過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測に関する合理的かつ裏付可能な情報を評価することによって決定される、偏りのない確率加重された金額を反映している。予想信用損失は、純収益に計上される。IFRS第9号の適用による影響の詳細は、「新会計基準、会計基準の改訂および解釈指針-IFRS第9号「金融商品」」を参照のこと。
当社の減損モデルは、償却原価で測定する金融資産の当初認識以降の信用の質の変化に基づいており、以下の3つのステージを組み込んでいる。
・ステージ1 償却原価で測定する金融資産のうち、当初認識時に信用減損が生じておらず、当初認識以降に信用リスクの著しい増大が認められないもの。ECLは、今後12ヵ月以内に起こり得るデフォルト事象から生じる予想信用損失に等しい金額で測定される。
・ステージ2 償却原価で測定する金融資産のうち、当初認識以降に信用リスクが著しく増大しているものの、信用に減損が生じているとはみなされないもの。ECLは残存期間ベースで予想信用損失に基づいて測定される。
・ステージ3 償却原価で測定する金融資産のうち、デフォルト状態にあるか、信用に減損が生じていると定義されるもの。ECLは残存期間ベースで予想信用損失に基づいて測定される。
各金融資産の該当するステージ分類の決定は、「信用リスクの著しい増大」(ステージ1からステージ2)の定義と「信用に減損が生じている」(ステージ2からステージ3)の定義に依存する。当社では、特定の定量的または定性的条件が満たされた場合に、金融資産の信用リスクが著しく増大したとみなしている。定量的な基準値には、投資適格金融資産のデフォルト基準値の絶対的確率と、投資不適格金融資産のデフォルト基準値の相対的確率が含まれる。また、30日超の期日経過をバックストップとみなすことを含め、当社の信用リスク管理プロセスの一環として定性的レビューも実施している。当社は、信用リスク管理のデフォルトの定義を満たす場合、金融資産に信用の減損が生じているとみなしている。デフォルトは、当社による有価証券の実現(保有されている場合)等の行為への遡求なしに債務者がGSグループへの債務を全額返済する見込みがないと当社が判断した場合、または債務者が支払を履行できなかった、および(または)支払が90日超の期日経過となっている場合のいずれかとして定義されている。
ECLは、個々のエクスポージャーごとにデフォルト確率、デフォルト時損失率およびデフォルト時エクスポージャーを予測することによって決定される。予想信用損失を計算するには、これら3つの要素を掛け合わせ、報告日まで割り引く。ECLの計算に使用される割引率は、当初の実効金利である。デフォルト確率は、借手が金融債務を履行できない可能性を表す。デフォルト時損失率は、デフォルト・エクスポージャーの損失額に対する当社の予想であり、とりわけ金融資産の担保を考慮している。デフォルト時エクスポージャーは、金融債務が不履行となった場合に当社が負うと予想される金額である。当社は、取引相手先ごとのデフォルト率の評価を反映した内部の信用リスク格付を利用している。ECLの計算では複数のマクロ経済シナリオを使用しており、そのウェイトは継続的に内部レビューと承認の対象となっている。
信用リスクおよび予想信用損失に影響を及ぼす主要な経済変数などのフォワード・ルッキングな情報は、ステージ分類の評価とECLの計算の両方に組み込まれている。経済変数は、内部で生成した予測を用いて予測されており、今後9四半期の経済に関する予想を提供している。9四半期の経過後には平均回帰アプローチが用いられているが、これは、経済変数が長期平均レートまたは長期成長率のいずれかになる傾向があることを意味する。
当社は、回収可能性が合理的に予想できないと判断した場合には、金融資産の全部または一部を償却している。金融資産が回収不能とみなされた場合には、これを回収可能性が合理的に予想できないことを示す指標であると判断している。当社は、全額が回収されるとの合理的な予想ができないために全額または一部を償却しているが、法的な権利がある金額については、全額回収することを引き続き目指している。
2018年1月1日より前においては、当社はIAS第39号の減損の要件を適用しており、各貸借対照表日においてローンおよび債権に減損の客観的証拠がないか評価していた。減損損失が生じているという客観的証拠が存在しない場合、損失額は、金融資産の帳簿価額と、金融資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定された。損失額は、トレーディング関連であれば純収益に含められ、トレーディング関連以外は一般管理費に含められた。
金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。金融負債は、他の事業体に現金またはその他の金融資産を引き渡す、あるいはその事業体に潜在的に好まれない条件で金融資産と金融負債を交換する契約債務のある負債である。資本投資とは、事業体のすべての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。複合金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・法的に強制力のある相殺権を有する場合。
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合。
条件が満たされない場合には、金融資産および金融負債は総額で貸借対照表に表示される。
公正価値測定
当社の金融資産および金融負債の公正価値による測定の詳細は、注記28を参照のこと。
公正価値ヘッジ
当社は、一部の固定金利が付された無担保長期借入金および無担保短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いられる一部の金利スワップについて、IAS第39号に基づくヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたり継続的に非常に有効であることを確認するために、ヘッジ関係のテストを行わなければならない。
流動資産投資
保有金融商品は、流動資産投資として分類することも、そのような証券を上場か非上場かで分析することも適切ではないというのが取締役の考えである。
担保付契約および担保付借入金 担保付契約には、売戻条件付契約および借入有価証券担保金が含まれる。担保付借入金には、買戻条件付契約、貸付有価証券担保金、担保付発行社債およびその他借入金が含まれる。当該商品の分類および測定に関する詳細は、上記の「分類および測定:金融資産」ならびに「分類および測定:金融負債」を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保を後に売却した場合には、担保返却義務および受領した現金が貸借対照表に認識される。
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当期法人税および繰延税金 当期法人税等は、当期法人税および繰延税金から成る。税金は、その他の包括利益にて認識される項目に関するものを除き、損益計算書にて認識される。
当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、当該日において解消していない、以下を除いたすべての一時差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の一時差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高いと取締役が考える範囲内で認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、一時差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
繰延税金は、繰延税金が帰属している関連する損益の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、その他の包括利益に直接認識される。
引当金、偶発債務および偶発資産 引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積もることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合にのみ債務として認識される。
偶発債務とは、過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。もしくは、過去の事象により発生した現在の債務であるが、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、認識されないものである。
偶発資産とは、過去の事象により発生する可能性のある資産で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。
偶発債務および偶発資産は財務書類には認識されない。しかし、決済の可能性がほとんどないような場合を除いて開示は行われる。
注記3
重要な会計上の見積りおよび判断
財務書類の作成において、経営者は本財務書類での認識額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定を行うことが要求される。見積りの性質上、実際の結果が当該見積りと異なる可能性がある。以下の判断は本財務書類での認識額に最も重要な影響を与えたものである。
公正価値測定
当社の一部の金融資産および金融負債には、重要な観察不能なインプット(すなわち、レベル3)が含まれる。帳簿価額、評価方法および重要なインプットについては、注記28を参照のこと。
**
**
訴訟および規制上の手続き
当社は、訴訟および規制上の手続きで発生する可能性のある潜在的損失について、かかる損失が生じる可能性が高く、合理的に見積もることができる範囲において、見積りを行い、引当金を計上している。これらの見積りを行う場合には重要な判断が要求され、最終的に当社の確定負債額が大きく異なる可能性がある。当社の負債性引当金の詳細は注記20、当社が関与している訴訟事件等の詳細については注記26を参照のこと。
確定給付年金
当制度の費用および当制度の負債の価値は、数理的評価を使用して決定される。これには、割引率、将来の昇給、死亡率および将来の年金増加についての仮定が含まれる。当該評価の複雑性のために、かかる見積りは著しい不確実性にさらされる。当社の制度の詳細については、注記10を参照のこと。
注記4
純収益
純収益には、受取利息純額と利息外収益が含まれる。受取利息純額には、公正価値で測定する金融資産および金融負債ならびに償却原価で測定する金融資産および金融負債に係る利息および配当金が含まれている。利息外収益には主に以下が含まれる。
・損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および金融負債(トレーディング目的で保有する金融負債を含む)に係る損益は主に、保有金融商品および売却済未購入金融商品に係る利息外損益に関連している。これには、IFRS第9号により損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている、2018年1月1日以降の特定の担保付契約に係る損益も含まれる。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債に係る損益は、主に、特定のその他未払金および担保付借入金に係る利息外損益に関連している。これには、IAS第39号により損益を通じて公正価値で評価するものに指定されていた、2018年1月1日より前の特定の担保付契約に係る損益も含まれる。
・手数料および報酬には主に、特定のファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務、顧客取引の執行および決済、ならびに特定の投資運用サービスからの純収益が含まれる。
当社の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 受取利息 | |||
| 外部取引相手先からの受取利息 | $ 5,014 | $ 3,248 | |
| 親会社およびグループ会社からの受取利息 | 1,566 | 1,227 | |
| 受取利息合計 | 6,580 | 4,475 | |
| 支払利息 | |||
| 外部取引相手先への支払利息 | (3,212) | (2,192) | |
| 親会社およびグループ会社への支払利息 | (3,563) | (2,087) | |
| 支払利息合計 | (6,775) | (4,279) | |
| 受取/(支払)利息純額 | (195) | 196 | |
| 損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および金融負債 | 4,416 | 7,230 | |
| 損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債 | 1,875 | (2,442) | |
| 手数料および報酬 | 1,770 | 1,530 | |
| その他 | – | (6) | |
| 利息外収益 | 8,061 | 6,312 | |
| 純収益 | $ 7,866 | $ 6,508 | |
上記の表において、
・受取利息には、償却原価で測定する金融資産および金融負債からの収益が、2018年11月に終了した期間において24.1億米ドルおよび2017年12月に終了した期間において11.6億米ドル含まれている。
・支払利息には、償却原価で測定する金融資産および金融負債から生じた費用が、2018年11月に終了した期間において33.7億米ドルおよび2017年12月に終了した期間において19.6億米ドル含まれている。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債については、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および金融負債との経済的ヘッジが行われることが多い。したがって、損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債に計上されている損益は、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産および金融負債に計上されている損益と一部相殺することができる。
・当社は2017年12月に終了した期間において、以下のとおり表示上の変更を行った。
・受取利息および支払利息を、当期の表示に合わせていずれも14.5億米ドル増加させた。これは主に、特定の金融商品について、マイナスの受取利息を支払利息に、マイナスの支払利息を受取利息に再分類すること、および特定の為替管理商品に係る収益を支払利息から受取利息に再分類することを目的としている。
・手数料および報酬を、特定のファイナンシャル・アドバイザリー業務、引受業務および投資運用業務からの純収益を含めることにより、当期の表示に合わせて952百万米ドル増加させた。利息外合計に変更はなかった。
注記5
セグメント報告
当社は、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務、ならびに投資運用業務の4つの事業セグメントで事業活動の報告を行っている。当社のセグメントの詳細については、本アニュアル・レポートのパートⅠ「業績-セグメント報告」(訳者注:原文の該当箇所をいう。)を参照のこと。
作成基準
セグメント報告において、当社の事業ラインのうち、類似した経済的特徴を持ち、(ⅰ) 提供するサービスの性質、(ⅱ) 分配方法、(ⅲ) 顧客タイプ、および(ⅳ) 事業における規制環境の各分野において類似しているものについては、まとめて表示されている。
当社の全体としての費用発生要因(報酬、従業員数および事業活動の水準)は当社の各事業セグメントのものとほぼ同様である。当社のセグメント内の直接的従業員費用は、特に当社全体の業績および各事業の業績を反映している。そのため、当社の事業の1セグメントにおける営業利益の利幅は、当社の他の事業セグメントの業績によって重要な影響を受ける可能性がある。
当社は、資産(GCLAおよび現金、顧客向け担保付ローンならびにその他資産を含む)、収益および費用を4つのセグメントに配分している。事業セグメントの統合的な性質上、一部の資産、収益および費用を配分する際に見積りや判断が行われる。
配分のプロセスは、セグメントの業績に対する経営陣の現在の見解に基づいている。セグメント間の取引は特定の条件または第三者と同等の相場に基づいている。一般管理費合計には、寄付金および各事業セグメントに配分されていない株式に基づく報酬の時価評価が含まれる。
第三者と行う取引に加え、当社は通常の営業活動の過程において、マーケット・メイキング活動および一般的な業務の一環として関連会社との取引を行っている。かかる取引について、当該関連会社に収益が割り当てられ、また、当該関連会社から収益が受け取られる。
以下の情報は、純収益、営業利益および資産合計に対する各セグメントの割合を合理的に示していると経営陣が判断したものである。営業利益は、当社の重要なセグメントである投資銀行業務および機関投資家向けクライアント・サービスについてのみ表示されている。
以下の「セグメントの純収益」および「セグメントの営業利益」に関するセグメント情報は、以下の手法に従って作成されている。
・各セグメントに直接関連する収益および費用は営業利益の算定に含まれる。
・当社のセグメントの純収益には、特定の有価証券およびその様な原資産から生じた現金または資金需要に関連するその他のポジションに係る受取利息および支払利息の配分が含まれる。ただし、長期劣後ローンに係る利息は、支払利息等に表示される(注記9を参照のこと)。受取利息純額は、経営陣がセグメント業績を評価する方法と整合するように、セグメントの純収益に含まれる。
・特定のセグメントに直接配分できない間接費は、セグメントの直接費に基づき比例配分される。
セグメント別純収益
当社のセグメント別の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | $ 693 | $ 514 | |
| 引受業務 | 871 | 662 | |
| 投資銀行業務合計 | $ 1,564 | $ 1,176 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 顧客取引執行のためのFICC | $ 2,203 | $ 2,117 | |
| 株式 | 2,812 | 2,365 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | $ 5,015 | $ 4,482 | |
| 投資および貸付業務 | $ 494 | $ 318 | |
| 投資運用業務 | $ 793 | $ 532 | |
| 純収益合計 | $ 7,866 | $ 6,508 | |
純収益で認識するほぼすべての受取利息および支払利息は、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
**
**
セグメント別営業利益
当社の重要なセグメントの営業利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| 純収益 | $ 1,564 | $ 1,176 | |
| 一般管理費 | (1,067) | (748) | |
| 営業利益 | $ 497 | $ 428 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 純収益 | $ 5,015 | $ 4,482 | |
| 一般管理費 | (2,901) | (2,627) | |
| 営業利益 | $ 2,114 | $ 1,855 | |
| 純収益合計 | $ 7,866 | $ 6,508 | |
| 一般管理費合計 | (4,607) | (4,119) | |
| 営業利益合計 | $ 3,259 | $ 2,389 | |
上記の表において、
・純収益合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務のセグメントに関連する純収益が、2018年11月に終了した期間において12.9億米ドルおよび2017年12月に終了した期間において850百万米ドル含まれている。
・一般管理費合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務のセグメントに関連する一般管理費が、2018年11月に終了した期間において801百万米ドルおよび2017年12月に終了した期間において575百万米ドル含まれている。
・当社のセグメントに配分されていない株式に基づく報酬の時価評価に関連して、2018年11月に終了した期間において一般管理費合計から184百万米ドルが控除されており、2017年12月に終了した期間においては一般管理費合計に144百万米ドルが計上されている。
・当社のセグメントに配分されていない寄付金に関連して、2018年11月に終了した期間において22百万米ドルおよび2017年12月に終了した期間において25百万米ドルが一般管理費合計に計上されている。
セグメント資産
当社の資産のほとんどすべては、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
地域別情報
国際金融市場は密接に関連しているため、当社では業務を全社的な収益性に基づいて管理している。収益性を地域別に配分する方法は、見積りおよび経営陣の判断に左右される。
地域別の業績は通常、以下のように配分される。
・投資銀行業務:顧客、投資銀行チームおよび潜在リスクの所在地
・機関投資家向けクライアント・サービス:マーケット・メイキング・デスクおよび対象証券の発行市場の所在地
・投資および貸付業務:投資および貸付業務チームの所在地
・投資運用業務:投資運用チームの所在地
上記の方法に基づき地域別に配分された当社の純収益合計は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」という。) | $5,674 | $4,897 | |
| 南北アメリカ | 1,352 | 1,185 | |
| アジア | 840 | 426 | |
| 純収益合計 | $7,866 | $6,508 | |
注記6
一般管理費
当社の一般管理費は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 直接的従業員費用 | $1,945 | $2,395 | |
| グループ会社からの/に対する人件費の振替え | 205 | 56 | |
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 767 | 702 | |
| 市場開拓費 | 81 | 80 | |
| 通信およびテクノロジー費用 | 112 | 97 | |
| 減価償却費および無形資産償却費 | 58 | 39 | |
| 事務所関連費用 | 157 | 156 | |
| 専門家報酬等 | 203 | 193 | |
| グループ会社からの/に対するその他サービス料の振替え | 210 | 189 | |
| その他費用 | 869 | 212 | |
| 一般管理費合計 | $4,607 | $4,119 | |
上記の表において、
・当社は、2017年12月に終了した期間のコンサルタントおよび派遣従業員の人件費57百万米ドルを、当期の表示に合わせて、直接的従業員費用から専門家報酬等に振り替えている。
・当社は、その他費用から取引所に支払われた2017年12月に終了した期間の取引およびその他の報酬85百万米ドルを、当期の表示に合わせて、仲介、決済、取引所費および販売手数料に振り替えている。
・事務所関連費用には、土地および建物の純オペレーティング・リース料が2018年11月に終了した期間において69百万米ドルおよび2017年12月に終了した期間において72百万米ドル含まれている。
・その他費用には、IFRS第15号の適用による影響額、負債引当金、租税公課および寄付金が含まれている。
・グループ会社からの/に対する費用の振替えには、グループ会社から受けた、もしくは提供した運用上および管理上のサポートならびに管理サービスに関連するサービス料が含まれる。
以下の表は、グループ会社からの/に対する人件費およびその他サービス料の両方の振替えを示している。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| グループ会社からの振替え | $ 460 | $ 345 | |
| グループ会社に対する振替え | (255) | (289) | |
| グループ会社からの/に対する人件費の振替え | 205 | 56 | |
| グループ会社からの振替え | 341 | 292 | |
| グループ会社に対する振替え | (131) | (103) | |
| グループ会社からの/に対するその他サービス料の振替え | 210 | 189 | |
| 合計 | $ 415 | $ 245 | |
専門家報酬等に含まれている当社の監査人に対する支払報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 当社の監査に係る報酬 | $ 6.1 | $ 4.1 | |
| 監査関連アシュアランス・サービス | 4.2 | 2.0 | |
| その他のアシュアランス・サービス | 1.5 | 0.1 | |
| 税務コンプライアンス・サービス | 0.1 | 0.2 | |
| その他の非監査サービス | 0.1 | 0.1 | |
| 非監査サービス報酬合計 | 5.9 | 2.4 | |
| 合計 | $12.0 | $ 6.5 | |
上記の表において、
・2018年11月に終了した期間における当社の監査に係る報酬は、2017年12月に終了した期間から2.0百万米ドル増加しており、2018年11月に終了した期間における監査関連アシュアランス・サービスに係る報酬は、2017年12月に終了した期間から2.2百万米ドル増加している。これらは主に当社が会計基準日を変更したことに起因している。
・2018年11月に終了した期間におけるその他のアシュアランス・サービスには、当社の監査人のネットワーク・ファームが複数のGSグループ事業体に提供した特定のサービスに係る報酬の当社負担分が含まれている。これらの報酬は、各事業体の資産規模に応じて、当社を含む複数のGSグループ事業体に配分された。
注記7
人件費
当社の月間平均従業員数は、以下の表のとおりである。
| (単位:人) | 以下で終了した期間の平均 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 取締役を含む従業員 | |||
| 投資銀行業務 | 754 | 714 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 1,495 | 1,449 | |
| 投資および貸付業務 | 193 | 149 | |
| 投資運用業務 | 546 | 563 | |
| サポート部門 | 1,079 | 1,451 | |
| 平均従業員数合計 | 4,067 | 4,326 | |
従業員数合計は、2018年11月現在において4,210名および2017年12月現在において4,031名である。
2017年12月に終了した期間における当社の月間平均従業員数および2017年12月現在の従業員数合計は、コンサルタントおよび派遣従業員を除外している当期の表示に合わせたことにより、それぞれ362名および436名減少している。
取締役に関するものも含め、当社が負担する従業員費用は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 賃金および給与 | $1,659 | $2,049 | |
| 社会保障費 | 237 | 278 | |
| 年金費用: | |||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 45 | 67 | |
| 複合年金制度の確定給付部分 | 4 | 1 | |
| 直接的従業員費用合計 | $1,945 | $2,395 | |
上記の表において、
・株式に基づく報酬の時価評価に関連して、2018年11月に終了した期間において直接的従業員費用合計から184百万米ドルが控除されており、2017年12月に終了した期間においては直接的従業員費用合計に144百万米ドルが計上されている。
・当社は、2017年12月に終了した期間のコンサルタントおよび派遣従業員の人件費57百万米ドルを、当期の表示に合わせて、賃金および給与の総額から一般管理費の専門家報酬等に振り替えている。
注記8
取締役に対する報酬
当社の取締役に対する報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 報酬総額 | $5 | $6 | |
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | – | – | |
| 取締役に対する報酬合計 | $5 | $6 | |
最高報酬額を受取った取締役は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 報酬総額 | $3 | $3 | |
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | – | – | |
| 期末における未払年間年金費用 | – | – | |
2006年会社法に従って、上記の取締役に対する報酬は、適格業務のみに関する支払済または未払の報酬合計額を表示している。この合計額は現物支給される現金および給付の価額のみを含んでおり、SI 2008年/410号の第5附則に従った株式報酬の価額は含まれていない。取締役は、この他に非適格業務に関する報酬も受取るが、別途開示は要求されていない。
4名の取締役が確定拠出型制度に加入していた。当期において、最高報酬額を受取った取締役を含む4名の取締役が長期報奨制度に関するグループ・インクの株式を受け取ったか、または受け取る予定である。当期において、取締役1名がストックオプションを行使した。
2018年11月に終了した期間を通じて、または一定期間のみ取締役会メンバーであった8名の非業務執行取締役に対する報酬総額は、約1.6百万米ドルであった。一部の非業務執行取締役は、2018年11月に終了した期間に提供したアドバイザリー・サービスに関する追加の継続報酬を受け取ったか、または受け取る予定であり、その総額は約2.4百万米ドルである。
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注記9
支払利息等
支払利息等は親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに係る利息から成り、2018年11月に終了した期間において237百万米ドルおよび2017年12月に終了した期間において301百万米ドルである。詳細は、注記19を参照のこと。
注記10
年金制度
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持った年金制度に資金を拠出している。当制度は、加入者の最終給与に基づき退職給付を提供しており、通常の退職年齢は65歳である場合がほとんどである。当制度は積み立てが行われており、当制度の資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。
当制度は2008年4月1日をもって新規加入者の受付けを終了し、確定拠出型制度に置換わった。当制度は2016年3月31日をもって、既存の加入者に対する将来の給付金の積み立てを終了した。
当制度は信託法に基づき運営しており、信託証書の条項および関連法に従い加入者の代理としてゴールドマン・サックスUKリタイアメント・プラン・トラスティー・リミテッド(以下「トラスティー」という。)により管理運用されている。当制度の資産はトラストが保有している。
資格を有する独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価は、予測単位積増方式を用いて2018年7月31日現在で実施され、2018年11月30日現在にアップデートされている。2018年11月現在における当制度の負債は、将来の受益者96%および現在の受益者4%から構成されている。
当制度のリスク
当制度の主なリスクは以下のとおりである。
・積立不足 給付金の支払いに対して投資利回りが不足する場合、追加拠出金が要求される。資本利益率の水準が全体的な投資利回りの主要な決定因子となる。投資ポートフォリオは、特に社債の金利リスクやインフレ・リスクなど、保有する資産クラスの特徴を示すようなその他の様々なリスクにも影響を受ける。
・資産のボラティリティ 当制度の投資戦略では、株式およびその他の高利回り商品への投資の比率が大きいため、当制度の資産と負債の差が変動しやすい。
・当制度の負債の感応度 当制度の負債は、将来のインフレおよび平均余命に関する仮定に対する感応度が高い。また、割引率(英ポンド建て高格付社債の市場イールドに依拠する)に対する感応度も高い。
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財務上の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する重要な財務上の仮定は、以下の表のとおりである。
| 年率(単位:%) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 割引率 | 3.14 | 2.40 | |
| 物価インフレ率-RPI | 3.50 | 3.35 | |
| 物価インフレ率-CPI | 2.50 | 2.35 | |
| 支払年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 3.30 | 3.15 | |
| 繰延年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.50 | 2.35 | |
| 繰延年金増加率(2009年4月5日より後の期間における増加) | 2.50 | 2.35 | |
死亡率の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する死亡率の仮定は、以下の表のとおりである。
| (単位:年) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 現在65歳の加入者の65歳時点の平均余命 | |||
| 男性 | 23.5 | 23.6 | |
| 女性 | 24.7 | 24.7 | |
| 現在45歳の加入者の65歳時点の平均余命 | |||
| 男性 | 24.8 | 25.0 | |
| 女性 | 26.2 | 26.2 | |
上記の表では、2018年11月に終了した期間の死亡率の仮定には「S1シリーズ・オールペンショナー・ライト」の基礎表を適用し、2002年以降の将来の改善についてはCMI 2017の基本予測に従って長期の改善率を年率1.25%とする引当金を計上している。
確定給付費用
当社の損益計算書およびその他の包括利益に認識されている当制度に関する確定給付利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 損益計算書 | |||
| 過去勤務費用 | $ 4 | $ – | |
| 管理費用 | – | 1 | |
| 金融収益純額 | (8) | (3) | |
| 損益計算書への計上額合計 | (4) | (2) | |
| その他の包括利益 | |||
| 割引率を下回る/(上回る)当制度の資産の運用収益 | 368 | (184) | |
| 保険数理上の損失/(利益)-負債の実績 | (7) | 5 | |
| 保険数理上の損失/(利益)-財務上の仮定 | (408) | 48 | |
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | (14) | (67) | |
| その他の包括利益に認識された利益合計 | (61) | (198) | |
| 確定給付利益合計 | $ (65) | $ (200) | |
**
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年金制度の積立余剰額の調整
当制度の資産、当制度の負債および年金制度の積立余剰額純額の調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 当制度の資産 | 当制度の負債 | 年金制度の積立余剰額 純額 |
|---|---|---|---|
| 2018年11月に終了した期間 | |||
| 1月1日現在 | $2,663 | $(2,342) | $ 321 |
| 過去勤務費用 | – | (4) | (4) |
| 管理費用 | – | – | – |
| 金融収益純額 | 58 | (50) | 8 |
| 割引率を上回る/(下回る)当制度の資産の運用収益 | (368) | – | (368) |
| 保険数理上の利益/(損失)-負債の実績 | – | 7 | 7 |
| 保険数理上の利益/(損失)-財務上の仮定 | – | 408 | 408 |
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | – | 14 | 14 |
| 雇用主の拠出額 | 47 | – | 47 |
| 給付額 | (34) | 34 | – |
| 為替差益/(損) | (144) | 117 | (27) |
| 11月30日現在 | $2,222 | $(1,816) | $ 406 |
| 2017年12月に終了した期間 | |||
| 1月1日現在 | $2,159 | $(2,106) | $53 |
| 過去勤務費用 | – | – | – |
| 管理費用 | – | (1) | (1) |
| 金融収益純額 | 59 | (56) | 3 |
| 割引率を上回る/(下回る)当制度の資産の運用収益 | 184 | – | 184 |
| 保険数理上の利益/(損失)-負債の実績 | – | (5) | (5) |
| 保険数理上の利益/(損失)-財務上の仮定 | – | (48) | (48) |
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | – | 67 | 67 |
| 雇用主の拠出額 | 50 | – | 50 |
| 給付額 | (12) | 12 | – |
| 為替差益/(損) | 223 | (205) | 18 |
| 12月31日現在 | $2,663 | $(2,342) | $ 321 |
当制度の資産の公正価値
当制度のトラスティーは、長期資産配分戦略として資産の50%を高利回り商品(株式など)および50%を負債適合資産(国債など)に投資している。当制度では、金利およびインフレへのエクスポージャーを削減するため、スワップおよびその他のデリバティブに投資するヘッジ・プログラムを有している。
当制度の資産の公正価値は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 公正価値が引用 される商品 | 公正価値が引用 されない商品 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2018年11月現在 | |||
| 株式 | $1,126 | $ – | $1,126 |
| 国債 | 497 | – | 497 |
| スワップ | – | 395 | 395 |
| 現金および現金同等物 | 108 | – | 108 |
| その他 | – | 96 | 96 |
| 合計 | $1,731 | $491 | $2,222 |
| 2017年12月現在 | |||
| 株式 | $1,042 | $ – | $1,042 |
| 国債 | 638 | – | 638 |
| スワップ | – | 615 | 615 |
| 現金および現金同等物 | 133 | – | 133 |
| その他 | 172 | 63 | 235 |
| 合計 | $1,985 | $678 | $2,663 |
**
**
感応度分析
重要な各保険数理上の仮定に対する当制度の負債の感応度分析は、以下の表のとおりである。
| 本制度の負債の影響 | |||||
| 仮定の増加 | 仮定の減少 | ||||
| 百万米ドル | % | 百万米ドル | % | ||
| 2018年11月現在 | |||||
| 割引率の0.25%の変動 | $(138) | (7.6) | $ 151 | 8.3 | |
| 物価インフレの0.25%の変動 | 109 | 6.0 | (127) | (7.0) | |
| 平均余命の1年の変動 | 75 | 4.1 | (75) | (4.1) | |
| 2017年12月現在 | |||||
| 割引率の0.25%の変動 | $(192) | (8.2) | $ 209 | 8.9 | |
| 物価インフレの0.25%の変動 | 171 | 7.3 | (172) | (7.3) | |
| 平均余命の1年の変動 | 104 | 4.4 | (103) | (4.4) | |
上記の表において、感応度は、その他すべての仮定を一定とした場合の各仮定の変動に基づく。
この感応度分析には、特異な変動が起こる可能性が低いなど、固有の限界がある。感応度の計算に使用する手法は、上記の表に示す2期間において同一である。
将来キャッシュ・フローの性質
当制度は2016年3月31日より将来の積立を終了したため、当社は当制度に対する通常の拠出は実施していないが、引き続きトラスティーとともに当制度の積立要件を定期的に評価する。
3年に一度、トラスティーによる当制度の積立要否の評価のため、当制度の正式な積立評価が実施される。この評価は異なる仮定を用いるため、会計上求められる保険数理上の評価とは異なる。
資格を有する独立した保険数理士による直近の積立評価は2015年12月31日現在で実施され、これにより当制度は66.3百万ポンドの積立不足であると判明した。2016年12月31日現在、当社は当制度に73.3百万ポンドを2回に分けて拠出することでトラスティーと合意した。1回目は2017年1月に40.0百万ポンド(50百万米ドル)が、2回目は2018年1月に33.3百万ポンド(47百万米ドル)が拠出された。次回の3年に一度の正式評価の2018年12月現在における予備的結果は、2019年度第3四半期に発表される見込みである。
当社は2018年11月に終了した期間以降の12ヵ月間において、当制度から加入者への給付37百万米ドルを行う予定である。
2018年11月現在における当制度の負債の加重平均デュレーションは、33年であった。
**
**
注記11
株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、RSU、制限付株式、配当金相当権利および報奨型ストックオプションなどを提供する株式報奨制度である2018年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2018年度SIP」という。)に資金を拠出している。2018年5月2日に、グループ・インクの株主は2018年度SIPを承認した。2018年度SIPは、これまで有効であった2015年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度を置き換えるものであり、承認日以降に付与された報奨に適用される。
当社は付与された株式報奨の償却に関連して、失効分控除後の株式に基づく報酬を2018年11月に終了した期間および2017年12月に終了した期間において405百万米ドル計上した。グループ・インクとのチャージバック契約に従って、対応する資本計上額が負債に振り替えられ、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、2018年度SIPに基づき、当社の従業員に対してRSUを付与した。これは通常、権利確定および交付後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した、対象となる株式の付与日の終値で評価される。RSUは通常、該当する報奨契約に記載されている方法で権利が確定し、対象となる普通株式が交付される(必要な源泉税控除後)。従業員報奨契約では通常、退職、死亡、障害および利害が対立している従業員などの特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。
ストックオプション
ストックオプションは通常、該当するストックオプション契約に記載されている方法で権利が確定する。通常、オプションは付与日から10年目に期間が終了するが、該当するストックオプション契約および付与時に効力を有するザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度の条項に従い、特定の状況においては早期終了や取消しとなる可能性もある。
未行使オプションは以下の表のとおりである。2018年11月現在のすべての未行使オプションは、2008年度に付与されたものである。
| 行使価格 | 未行使オプション (単位:数) | 加重平均行使価格 (単位:米ドル) | 加重平均残存年数 (単位:年) |
|---|---|---|---|
| 2018年11月現在 | |||
| $ 75.00-$ 89.99 | 249,813 | $78.78 | 0.08 |
| 残高合計 | 249,813 | $78.78 | 0.08 |
| 2017年12月現在 | |||
| $ 75.00-$ 89.99 | 625,556 | $78.78 | 1.00 |
| 残高合計 | 625,556 | $78.78 | 1.00 |
当期に行使されたオプションに係る、行使日現在の加重平均株価は、2018年11月に終了した期間において253.52米ドルおよび2017年12月に終了した期間において239.34米ドルであった。
**
**
注記12
法人税等
当社の法人税等の分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 当期法人税 | |||
| 英国の税額 | $430 | $267 | |
| 過去の期間に係る調整額 | 37 | (25) | |
| 外国税額 | 182 | 147 | |
| 当期法人税合計 | 649 | 389 | |
| 繰延税金 | |||
| 一時差異の発生および解消 | 180 | 119 | |
| 過去の期間に係る調整額 | 3 | 26 | |
| 繰延税金合計 | 183 | 145 | |
| 法人税等合計 | $832 | $534 | |
法人税等と、2018年11月に終了した期間において適用される加重平均英国法人税率27.0%(2017年12月に終了した期間:27.25%)を当社の税引前利益に掛けて算出した金額との調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 以下で終了した期間 | ||
| 2018年11月 | 2017年12月 | ||
| 税引前利益 | $ 3,030 | $ 2,091 | |
| 27.0%(2017年12月に終了した期間:27.25%)の英国法人税率を掛けた利益 | 818 | 570 | |
| 繰延税金資産の認識および測定の変動 | 6 | 8 | |
| 永久差異 | (32) | 2 | |
| 対価なしでグループ会社から譲り受けた税務上の損失 | – | (50) | |
| 外国所得に対する税額増加の影響 | 4 | 5 | |
| 換算差額およびその他 | (4) | (2) | |
| 過去の期間に係る調整額 | 40 | 1 | |
| 法人税等合計 | $ 832 | $ 534 | |
注記13
固定資産
固定資産は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 有形固定資産 | $ 20 | $ 27 | |
| 無形固定資産 | 294 | 182 | |
| 固定資産投資 | 1 | 1 | |
| 固定資産合計 | $315 | $210 |
**
**
有形固定資産
当期中の有形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 賃借物件付属設備 | 工具器具備品 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 取得価額 | |||
| 1月1日現在 | 54 | 10 | 64 |
| 取得 | 1 | – | 1 |
| 処分 | (4) | – | (4) |
| 11月30日現在 | 51 | 10 | 61 |
| 減価償却累計額 | |||
| 1月1日現在 | 31 | 6 | 37 |
| 当期計上額(注記6参照) | 6 | – | 6 |
| 処分 | (2) | – | (2) |
| 11月30日現在 | 35 | 6 | 41 |
| 正味帳簿価額 | |||
| 2018年11月現在 | $16 | $4 | $20 |
| 2017年12月現在 | $23 | $4 | $27 |
無形固定資産
当期中の無形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | コンピュータ・ ソフトウェア | ソフトウェア仮勘定 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 取得価額 | |||
| 1月1日現在 | 113 | 101 | 214 |
| 取得/振替 | 89 | 82 | 171 |
| 処分 | (11) | – | (11) |
| 11月30日現在 | 191 | 183 | 374 |
| 減価償却累計額 | |||
| 1月1日現在 | 32 | – | 32 |
| 当期計上額(注記6参照) | 52 | – | 52 |
| 処分 | (4) | – | (4) |
| 11月30日現在 | 80 | – | 80 |
| 正味帳簿価額 | |||
| 2018年11月現在 | $111 | $183 | $294 |
| 2017年12月現在 | $ 81 | $101 | $182 |
固定資産投資
固定資産投資に含まれる貸付以外の投資は2018年11月および2017年12月現在においていずれも1百万米ドルであり、子会社株式は2018年11月および2017年12月現在においていずれもなかった。
2018年11月現在において当社が支配を有する子会社は以下の表のとおりである。
| 会社名 | 設立国 | 持分比率および議決権の割合 | 保有株式の種類 | 保有株式数 (単位:株) | 事業の内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 | 100% | 普通株式 | 250 | 金融サービス |
ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッドの登記事務所の所在地は、メイプルズ・コーポレート・サービシズ・リミテッドの事務所(ケイマン諸島 KY1-1104 グランドケイマン PO Box 309 ウグランドハウス)である。
当社は複数の特別目的事業体および元本保証ファンドの持分を有しており、これらは法的には子会社の定義を満たさないが、実質的に法的な子会社である場合と変わらないリスクおよび便益を生じさせている。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドの活動は、リパッケージ・プログラムに基づく借入証券の発行から成る。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドは、グループ・インクの財務書類において連結されている。
注記14
保有金融商品および売却済未購入金融商品
保有金融商品および売却済未購入金融商品は、当社の営業活動における金融商品および投資から成る。保有金融商品には、担保として差入れた保有金融商品が含まれる。詳細は注記28を参照のこと。
保有金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 現物商品 | |||
| マネー・マーケット商品 | $ 428 | $ 434 | |
| 政府債および政府機関債 | 33,516 | 21,095 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 485 | 641 | |
| 企業債務商品 | 16,482 | 15,535 | |
| 持分証券 | 30,567 | 35,944 | |
| コモディティ | 88 | 406 | |
| 現物商品合計 | 81,566 | 74,055 | |
| デリバティブ商品 | |||
| 金利 | 294,986 | 356,901 | |
| 信用 | 28,463 | 30,158 | |
| 為替 | 111,791 | 108,600 | |
| コモディティ | 12,644 | 11,222 | |
| 株式 | 64,679 | 59,328 | |
| デリバティブ商品合計 | 512,563 | 566,209 | |
| 保有金融商品合計 | $594,129 | $640,264 |
当社の売却済未購入金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |||
| 現物商品 | |||||
| 政府債および政府機関債 | $ 21,700 | $ 13,055 | |||
| 企業債務商品 | 3,486 | 2,406 | |||
| 持分証券 | 22,412 | 18,335 | |||
| コモディティ | 2 | 3 | |||
| 現物商品合計 | 47,600 | 33,799 | |||
| デリバティブ商品 | |||||
| 金利 | 287,789 | 348,980 | |||
| 信用 | 26,080 | 28,106 | |||
| 為替 | 111,863 | 110,955 | |||
| コモディティ | 12,758 | 11,218 | |||
| 株式 | 59,897 | 56,864 | |||
| デリバティブ商品合計 | 498,387 | 556,123 | |||
| 売却済未購入金融商品合計 | $545,987 | $589,922 | |||
上記の表において、
・企業債務商品には、コーポレート・ローン、社債およびその他の債券が含まれている。
・持分証券には、上場株式、プライベート・エクイティ、上場ファンドおよび転換社債が含まれている。
**
**
注記15
担保付契約
担保付契約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |||
| 売戻条件付契約 | $127,474 | $122,539 | |||
| 借入有価証券担保金 | 75,860 | 82,281 | |||
| 担保付契約合計 | $203,334 | $204,820 | |||
上記の表において、
・担保付契約合計には、グループ会社に対する債権が、2018年11月現在において1,297.5億米ドルおよび2017年12月現在において1,195.1億米ドル含まれている。
・担保付契約合計には、1年を超えて期日の到来するものが、2018年11月現在において11.6億米ドルおよび2017年12月現在において522百万米ドル含まれている。
注記16
未収金
未収金残高は、以下の表のとおりである。以下に注記されているものを除き、未収金はすべて、貸借対照表日から1年以内に期日が到来する。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権 | $52,084 | $62,988 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債権 | 12,391 | 10,386 | |
| 繰延税金(注記17参照) | 256 | 575 | |
| その他未収金 | 29 | 34 | |
| 前払金および未収収益 | 33 | 69 | |
| 未収金合計 | $64,793 | $74,052 |
上記の表において、
・ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権には、前払コモディティ契約に係る1年を超えて期日の到来するものの残高が、2018年11月現在においてゼロ米ドルおよび2017年12月現在において44百万米ドル含まれている。
・親会社およびグループ会社に対する債権には、関係会社間ローンに係る1年を超えて期日の到来するものの残高が、2018年11月現在において134百万米ドルおよび2017年12月現在において95百万米ドル含まれている。
・ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権ならびに親会社およびグループ会社に対する債権には、顧客との契約による債権が2018年11月現在において338百万米ドルおよび2017年12月現在において160百万米ドル含まれている。
・未収金合計には、金融資産が2018年11月現在において644.9億米ドルおよび2017年12月現在において733.8億米ドル、ならびに非金融資産が2018年11月現在において306百万米ドルおよび2017年12月現在において674百万米ドル含まれている。
注記17
繰延税金
当社の繰延税金資産の構成要素は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 繰延報酬 | $431 | $577 | |
| 退職後給付 | (95) | (72) | |
| 固定資産に関連する期間差異 | (68) | (41) | |
| 債務評価調整 | (12) | 111 | |
| 繰延税金合計 | $256 | $575 |
当社の繰延税金資産の各構成要素の変動は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 繰延報酬 | |||
| 期首残高 | $ 577 | $ 672 | |
| 損益計算書への振替額 | (146) | (95) | |
| 期末残高 | $ 431 | $ 577 | |
| 退職後給付 | |||
| 期首残高 | $ (72) | $ (13) | |
| 損益計算書への振替額 | (9) | (9) | |
| その他の包括利益への振替額 | (14) | (50) | |
| 期末残高 | $ (95) | $ (72) | |
| 固定資産に関連する期間差異 | |||
| 期首残高 | $ (41) | $ – | |
| 損益計算書への振替額 | (27) | (41) | |
| 期末残高 | $ (68) | $ (41) | |
| 債務評価調整 | |||
| 期首残高 | $ 111 | $ 45 | |
| その他の包括利益への振替額 | (123) | 66 | |
| 期末残高 | $ (12) | $ 111 | |
| IFRS第15号移行調整 | |||
| 期首残高 | $ – | $ – | |
| IFRS第15号移行調整 | 1 | – | |
| 損益計算書への振替額 | (1) | – | |
| 期末残高 | $ – | $ – | |
| 合計 | |||
| 期首残高 | $ 575 | $ 704 | |
| IFRS第15号移行調整 | 1 | – | |
| 損益計算書への振替額(注記12参照) | (183) | (145) | |
| その他の包括利益への振替額 | (137) | 16 | |
| 期末残高 | $ 256 | $ 575 |
上記の表において、繰延報酬は主に株式に基づく報酬に関するものである。
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注記18
担保付借入金
担保付借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | $ 79,521 | $ 98,892 | |
| 貸付有価証券担保金 | 56,122 | 56,038 | |
| 発行社債 | 2,672 | 1,253 | |
| その他借入金 | 3,525 | 1,886 | |
| 合計 | $141,840 | $158,069 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | $ 5,709 | $ 11,226 | |
| 貸付有価証券担保金 | 227 | 2,063 | |
| 発行社債 | 261 | 405 | |
| その他借入金 | 4,108 | 3,684 | |
| 合計 | $ 10,305 | $ 17,378 | |
| 担保付借入金合計 | $152,145 | $175,447 |
上記の表において、
・1年を超えて期日の到来する買戻条件付契約には、5年を超えて期日の到来するものが2018年11月現在において74百万米ドルおよび2017年12月現在において83百万米ドル含まれており、期日は2030年である。
・1年を超えて期日の到来する発行社債およびその他借入金には、5年を超えて期日の到来するものが2018年11月現在において22.1億米ドルおよび2017年12月現在において13.0億米ドル含まれている。2018年11月現在、当該商品の期日は2023年から2050年の間である。当該商品に関する支払いは、通常、主に信用や株式関連の原金融資産を参照して行われる。
・担保付借入金合計には、グループ会社に対する債務が2018年11月現在において988.0億米ドルおよび2017年12月現在において1,203.6億米ドル含まれており、そのうち1年以内に期日の到来する金額は、2018年11月現在において959.0億米ドルおよび2017年12月現在において1,164.0億米ドルである。
・発行社債およびその他借入金は、担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は保有金融商品または担保付契約によるもののいずれかとして認識されている。
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注記19
その他未払金
その他未払金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 無担保借入金 | $ 29,229 | $ 27,544 | |
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債務 | 53,647 | 57,675 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務: | |||
| その他の無担保債務 | 12,465 | 16,210 | |
| 株式に基づく報酬 | 418 | 702 | |
| 未払法人税 | 127 | 66 | |
| 租税公課 | 338 | 301 | |
| その他未払金および未払費用 | 927 | 1,086 | |
| 合計 | $ 97,151 | $103,584 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 無担保借入金 | $ 57,461 | $ 38,924 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務: | |||
| その他の無担保債務 | – | 44 | |
| 株式に基づく報酬 | 575 | 697 | |
| その他未払金 | 59 | 65 | |
| 合計 | $ 58,095 | $ 39,730 | |
| その他未払金合計 | $155,246 | $143,314 |
上記の表において、
・1年以内に期日の到来する金額には、金融負債が2018年11月現在において966.9億米ドルおよび2017年12月現在において1,032.2億米ドル、ならびに非金融負債が2018年11月現在において465百万米ドルおよび2017年12月現在において367百万米ドル含まれている。
・2018年11月および2017年12月現在の双方において、1年を超えて期日の到来する金額はすべて金融負債である。
無担保借入金
無担保借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 関係会社間 | |||
| ローン | $21,232 | $20,276 | |
| その他借入金 | 892 | 779 | |
| 短期関係会社間無担保借入金 | 22,124 | 21,055 | |
| ローン | 32,453 | 14,920 | |
| 劣後ローン | 5,377 | 5,377 | |
| その他借入金 | 1,539 | 1,800 | |
| 長期関係会社間無担保借入金 | 39,369 | 22,097 | |
| 関係会社間無担保借入金合計 | $61,493 | $43,152 | |
| 外部 | |||
| 銀行ローン | $ 164 | $ – | |
| 当座借越 | 153 | 73 | |
| 発行社債 | 6,483 | 5,329 | |
| その他借入金 | 305 | 1,087 | |
| 短期外部無担保借入金 | 7,105 | 6,489 | |
| 銀行ローン | 6 | 170 | |
| 発行社債 | 17,854 | 16,411 | |
| その他借入金 | 232 | 246 | |
| 長期外部無担保借入金 | 18,092 | 16,827 | |
| 外部無担保借入金合計 | $25,197 | $23,316 | |
| 無担保借入金合計 | $86,690 | $66,468 |
上記の表において、
・1年を超えて期日の到来する発行社債およびその他借入金には、5年を超えて期日の到来するものが2018年11月現在において109.7億米ドルおよび2017年12月現在において94.6億米ドル含まれている。2018年11月現在、当該商品の期日は2023年から2057年の間である。当該商品に関する支払いは、通常、主に金利、株式および為替に関連する原金融資産を参照して行われる。
・1年を超えて期日の到来する関係会社間ローンには、5年を超えて期日の到来するローンが含まれている。2018年11月現在、当社には2024年4月8日から2028年4月7日の間に期日が到来する10.3億米ドルの変動利付借入金があった。2017年12月現在、当社には2023年2月8日から2027年12月22日の間に期日が到来する12.1億米ドルの変動利付借入金があった。
債務評価調整
当社は、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定された金融負債の公正価値を、GSグループのクレジット・スプレッドを考慮した率で将来キャッシュ・フローを割引くことにより算定している。
損益を通じて公正価値で評価するものとして指定され、その他の包括利益の債務評価調整に含まれている当該金融負債に係るDVA利益/(損失)純額に関する情報は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月 | 2017年12月 | |
| DVA (税引前) | $465 | $(259) | |
持分変動計算書のその他の包括利益累計額に含まれる累積DVA利益/(損失)純額に関する情報は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| DVA (税引前) | $54 | $(411) |
長期劣後ローン
長期劣後ローンは、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンから成る。当該債務に対する担保設定はなされておらず、米国連邦準備制度理事会のフェデラル・ファンド・レートに一定のマージンを加えた利率で利息が生じる。マージンは、GSグループの加重平均債務コストの変動を反映して定期的に再設定される。長期劣後ローンは、健全性監督機構(以下「PRA」という。)より承認された規制資本(規制による資本減額があればそれに従う)を構成しており、PRAの承認を条件として返済可能である。
2018年11月および2017年12月現在の双方において、53.8億米ドルの長期劣後ローンが、2024年12月26日から2025年9月9日までの期間において返済可能である。当社は2017年6月に、債権者との合意に基づき35.8億米ドルの長期劣後ローンを返済した。
財務活動による負債
財務活動による負債は、当社の長期劣後ローンおよび関連する未払利息から成る。当社の長期劣後ローンの変動については「キャッシュ・フロー計算書」を参照のこと。2018年11月に終了した期間において、当社の長期劣後ローンに係る未払利息は、54百万米ドルの利息支払額が237百万米ドルの利息発生額に相殺され、183百万米ドル減少した。2017年12月に終了した期間において、当社の長期劣後ローンに係る未払利息は、587百万米ドルの利息支払額が301百万米ドルの利息発生額に相殺され、286百万米ドル減少した。
**
**
注記20
負債性引当金
当社が関与する法律上および規制上の手続きに関する負債性引当金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年 |
|---|---|
| 1月1日現在 | $10 |
| 引当金繰入額 | 68 |
| 11月30日現在 | $78 |
当該引当金に関する詳細は商業上および機密上の理由により重大な不利益となるため、IAS第37号「引当金、偶発債務および偶発資産」で認められているとおり、開示されていない。
注記21
払込資本金
払込資本金は、以下の表のとおりである。
| 額面1米ドル普通株式(単位:株) | (単位:百万米ドル) | |
| 割当済、請求済および払込済株式 | ||
| 2018年1月1日現在 | 581,964,161 | $582 |
| 当期の割当 | 17,300,000 | 17 |
| 当期の消却 | (17,300,000) | (17) |
| 2018年11月30日現在 | 581,964,161 | $582 |
当社の資本構成を簡素化するため、2018年5月10日に当社はGSG UKに額面1米ドルの普通株式17.3百万株を無償で割り当てた。その後、当社は無償で普通株式17.3百万株を消却した。この結果、当社の配当不能資本準備金が17.3百万米ドル減少し、株主持分の利益剰余金が17.3百万米ドル増加した。
注記22
その他資本性金融商品
その他資本性金融商品は、1単位当たり1百万米ドルの無担保のその他Tier1債(以下「AT1債」という。)8,300単位を合計対価83.0億米ドルでGSG UKに発行したものである。これらは、2つのトランシェとして発行された。すなわち、2017年6月に年利8.55%の非累積固定金利が付されたAT1債5,800単位が発行され、2018年11月に年利8.67%の非累積固定金利が付されたAT1債2,500単位が発行された。非累積固定金利の支払いは、一定の支払能力および規制に関する要件に従って当社の裁量により決めることができる。AT1債には償還期限がなく、償還要求不能である。
当社またはGSG UKグループのCET1比率が7%を下回った場合、AT1債は取消不能な元本削減が行われる。
当社は、適用される支払能力および規制に関する要件を評価後、2018年11月20日にAT1債に係る利息503百万米ドルを支払った。2018年11月に終了した期間において株主持分に認識された金額は、税引後で367百万米ドルであった。
当社は、適用される支払能力および規制に関する要件を評価後、2017年11月20日にAT1債に係る利息201百万米ドルを支払った。2017年12月に終了した期間において株主持分に認識された金額は、税引後で146百万米ドルであった。
注記23
配当
取締役は、GSG UKに対し2018年11月30日に1株当たり4.30米ドルで合計25.0億米ドルの中間配当を宣言し支払った。
取締役は、GSG UKに対し2017年6月27日に1株当たり0.86米ドルで合計500百万米ドルの、2017年6月28日に1株当たり4.30米ドルで合計25.0億米ドルの中間配当を宣言し支払った。
注記24
現金および現金同等物
キャッシュ・フロー計算書上の現金および現金同等物は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 現金・預金 | $24,396 | $20,727 | |
| 当座借越(注記19参照) | (153) | (73) | |
| 現金および現金同等物合計 | $24,243 | $20,654 |
上記の表において、現金・預金には、当社が利用できない現金が2018年11月現在において34.4億米ドルおよび2017年12月現在において32.0億米ドル含まれている。
**
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注記25
営業活動によるキャッシュ・フローの調整
営業活動によるキャッシュ・フローの調整は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月 | 2017年12月 | |
| 税引前利益 | $ 3,030 | $ 2,091 | |
| 以下の項目に対する調整 | |||
| 減価償却費および無形資産償却費(注記6および13参照) | 58 | 39 | |
| 固定資産処分損 | 9 | – | |
| 確定給付制度の収益(注記10参照) | (4) | (2) | |
| 為替差損/ (益) | 1,432 | (1,938) | |
| 株式報酬費用 | 249 | 574 | |
| IFRS15号移行調整 | (7) | – | |
| 負債性引当金 | 68 | 10 | |
| 支払利息等(注記9参照) | 237 | 301 | |
| 営業資産負債の増減前に生じたキャッシュ | 5,072 | 1,075 | |
| 営業資産の増減 | |||
| 保有金融商品の減少 | 46,135 | 22,681 | |
| 担保付契約の減少/(増加) | 1,486 | (20,220) | |
| 未収金の減少/(増加) | 8,944 | (4,505) | |
| 営業資産の増減 | 56,565 | (2,044) | |
| 営業負債の増減 | |||
| 売却済未購入金融商品の減少 | (43,935) | (23,989) | |
| 担保付借入金の増加/(減少) | (23,302) | 27,259 | |
| その他未払金の増加 | 11,627 | 1,677 | |
| 営業負債の増減 | (55,610) | 4,947 | |
| 確定給付制度への拠出金支払額(注記10参照) | (47) | (50) | |
| 営業活動から生じたキャッシュ | $ 5,980 | $ 3,928 | |
上記の表において、営業活動から生じたキャッシュには、利息支払額が2018年11月に終了した期間において67.6億米ドルおよび2017年12月に終了した期間において40.2億米ドル、ならびに利息受取額が2018年11月に終了した期間において63.6億米ドルおよび2017年12月に終了した期間において45.9億米ドル含まれている。2017年12月に終了した期間における利息支払額および利息受取額は、当期の表示に合わせて14.5億米ドル増加した。詳細は注記4を参照のこと。
注記26
財務上のコミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | $60,530 | $58,756 | |
| フォワード・スタート担保付借入金 | 27,155 | 20,511 | |
| その他 | 2,400 | 3,691 | |
| 合計 | $90,085 | $82,958 |
コミットメントおよび偶発債務には、グループ会社に対する残高が、2018年11月現在において231.3億米ドルおよび2017年12月現在において511.3億米ドル含まれている。
フォワード・スタート担保付契約には売戻条件付契約および有価証券借入契約が含まれ、フォワード・スタート担保付借入金には、将来の日付(通常は3営業日以内)において決済される買戻条件付契約および担保付貸付契約が含まれる。また当社には売戻条件付契約を通じて顧客および取引相手先に条件付融資を行うコミットメントがある。これらのコミットメントに基づく当社の融資は、売戻条件付契約のすべての条件を満たすことが前提となっており、実行されないままコミットメントが満期を迎える可能性もある。
その他のコミットメントは、主に担保付コミットメントに関するものである。
また、通常の営業活動から生じた当社の資産には担保登録されたものが存在する。
リース
当社は、解約不能長期リース契約によりいくつかの建物を賃借している。リースは、契約で定める一定期間後に再交渉の対象となるもので、当社は契約に基づいて、これらの不動産に対するすべての保険料、維持および修理に関する費用の支払いを行っている。
以下の表は、各期間における解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低支払リース料総額を示している。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 1年未満 | $ 82 | $ 89 | |
| 1年から5年 | 113 | 177 | |
| 5年超 | 6 | 5 | |
| 合計 | $201 | $271 |
解約不能サブリースに基づき、受け取ることが予想される将来の最低支払リース料総額は、2018年11月現在において21百万米ドルおよび2017年12月現在において36百万米ドルであった。
訴訟事件等
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの当社に対する財務上の影響について信頼性をもって見積ることは、注記20に開示されたものを除き実務上困難である。
1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)関連事項 GSグループは、マレーシアの政府系投資ファンドである1MDBが関与する資金調達取引およびその他の事項に関連した調査および検査の一環として、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関より召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けている。当社を含むグループ・インクの子会社は、約65億米ドルの1MDBの債券のアレンジャーまたは購入者としての役務を担った。
2018年11月1日、米国司法省(以下「DOJ」という。)は、GSグループの元常務取締役のティム・ライスナーによる犯罪情報および有罪答弁、ならびにGSグループの元常務取締役のウン・チョンファおよびロー・テック・ジョーに対する起訴について開示した。ライスナーは、共謀してマネーロンダリングを行い、共謀して米国海外腐敗行為防止法(以下「FCPA」という。)の贈収賄防止規定および会計・内部統制規定に違反したとして告発する2件の犯罪情報に対して、有罪を認めた。ローおよびウンは、共謀してマネーロンダリングを行い、共謀してFCPAの贈収賄防止規定に違反したとして、3件の容疑で起訴された。2018年8月28日、ライスナーの有罪答弁は、ニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所によって受入れられ、ライスナーは両方の件について有罪判決を受けた。ウンもまた、この起訴において、共謀してFCPAの会計・内部統制規定に違反したとして告発された。起訴状では特に、ライスナーとウンが共謀して、1MDBの募集または売出しによる収入を自身のために不正流用し、GSグループのために1MDBのビジネスを獲得、維持することを目的として様々な政府官僚に賄賂を支払ったことが述べられている。答弁書および起訴状は、ライスナーとウンがGSグループの内部会計統制システムを意識的かつ故意に回避したことを示しており、こうした回避は、一部では、これらの募集または売出しのレビューを行った担当者および内部の委員会を繰り返し欺くことによって行われていた。ウンおよびローの起訴状では、GSグループの内部会計統制システムが容易に回避可能なものであること、またGSグループのビジネス・カルチャーは、特に東南アジアにおいて、時にはコンプライアンス機能の適切な運用よりも取引の成果を優先したとの主張がなされている。さらに、氏名を明らかにされていないGSグループの常務取締役が、贈収賄スキームについて認識しており、この情報をGSグループのコンプライアンスおよび統制の担当者に開示しないことに同意したと主張されている。共同共謀者と識別された当該従業員は休職とされた。
2018年12月17日、マレーシア司法長官は、(ⅰ)元本総額約65億米ドルの1MDB債券の3件の募集または売出しのアレンジャーとしての当社に対し、とりわけ債券収入の用途に関連して、募集または売出しに関する勧誘書類における開示に欠陥があったとして、マレーシアにおいて刑事訴訟が提起されていること、(ⅱ)グループ・インクのその他の子会社2社、ライスナー、ローおよびジャスミン・ルー・アイ・スワンはマレーシアにおいて刑事責任が問われており、ウンが近く刑事責任が問われることになること、ならびに(ⅲ)マレーシアの検察官は被告に対して27億米ドルに債券の募集または売出しに関連して受領した600百万米ドルの手数料を加算した金額を上回る刑事上の罰金を科す予定であるとの記者声明を発表した。
GSグループは、2018年11月以降、とりわけ1MDBへのGSグループの関与およびGSグループのコンプライアンス手続に関連して、会計帳簿に関するデラウェア州一般会社法第220条に基づき、株主を主張する者から複数の請求を受領している。
2019年2月19日、グループ・インクならびにGSグループの現職の取締役および元会長兼最高経営責任者を相手取り、1MDBに関連する株主代表訴訟を意図した訴訟がニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提起された。訴状は、金額を特定しない損害賠償および不当利得の返還を求めており、一部の現職および元の取締役がインサイダー取引を行ったとする申立に関連したものを含む信任義務違反、不当利得、重要な不適切経営、ならびにグループ・インクの普通株式の買い戻しおよび委任状勧誘に関連するものを含む証券取引法の詐欺防止規定の違反が行われたとの訴えがなされている。
2018年11月21日、1MDBおよびその子会社であるアーバー・インベストメンツPJSが発行した特定の債券を保証しているインターナショナル・ペトロリアム・インベスト・カンパニーによって、召喚状がニューヨーク郡のニューヨーク州上位裁判所に提出された。召喚状では、1MDBに関連して金額を特定しない請求がなされており、グループ・インクおよび当社を含むグループ・インクの多数の子会社、ライスナー、ウンおよびGSグループの従業員、ならびに原告らと以前に関係があった個人(GSグループ従業員ではない)に対して、金額を特定しない補償的および懲罰的損害賠償ならびにその他の救済を求めている。
2018年12月20日、グループ・インクならびにGSグループの一部の現職および元の役員を相手取り、1MDBについてのグループ・インクの開示に関して証券取引法の詐欺防止規定に違反したとして、金額を特定しない損害賠償を求め、集団訴訟を意図した訴訟がニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起された。
GSグループは、DOJならびにその他の政府および規制当局による1MDBに関連する調査に協力している。DOJまたはその他の政府もしくは規制当局による手続によっては、GSグループの業務に対する制限を含め、GSグループに対して重大な罰金、罰則およびその他の制裁が科される可能性がある。
金利スワップ反トラスト訴訟 当社は、2015年11月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当社はまた、スワップ執行ファシリティの3名の運営者およびその一部の関連会社によって、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において、それぞれ2016年4月および2018年6月に開始された金利スワップ取引に関する2件の反トラスト訴訟の被告となっている。公判前手続きのため、これらの訴訟は併合されている。これらの訴状は概ね、被告らが共謀して金利スワップの取引所取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦反トラスト法および州のコモンローの違反を主張するものである。個別訴訟の訴状では、州反トラスト法に基づく訴えもなされている。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償を求めている。
2017年1月20日、被告らは集団訴訟および個別訴訟のうちの第一の訴訟の却下を求める申立を行った。2017年7月28日、地方裁判所は、第一の個別訴訟において原告らが主張した州コモンローに基づく請求を否認し、その他に集団訴訟を意図した訴訟における州コモンローに基づく請求および両訴訟における反トラスト法に基づく請求を2013年から2016年の期間に限定する決定を公表した。2018年5月30日、集団訴訟を意図した訴訟の原告らは第3併合修正訴状を提出し、存続している請求に関する申立を追加した。2018年10月26日、集団訴訟を意図した訴訟の原告らは第4併合修正訴状提出の許可を求める申立を行った。2018年11月20日、裁判所は、第二の個別訴訟の却下を求める被告らの申立を一部認め、一部否認し、不当利得および不法な妨害に対する州コモンローに基づく請求を却下したが、連邦および州の反トラスト法に基づく請求の却下を否認した。
クレジット・デフォルト・スワップ反トラスト訴訟 当社は、スワップ執行ファシリティの運営会社およびその一部の関連会社により、2017年6月8日にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、クレジット・デフォルト・スワップ取引に関連する反トラスト法訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、被告らが共謀して原告のスワップ執行ファシリティ上のクレジット・デフォルト・スワップの取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦および州の反トラスト法ならびに州のコモンローの違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年9月11日、被告は却下を求める申立を行った。
コモディティ関連訴訟 当社は、2014年11月25日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され、直近では2017年5月15日に修正された、プラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当該修正訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年7月21日、被告は第3併合修正訴状の却下を求める申立を行った。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(当社を含む)は、以下のGSグループの事業および業務に関する様々な事項について、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関による多数のその他の調査および検査の対象となっており、いくつかの案件では、召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けており、また訴訟対象にもなっている。
・2008年の金融危機
・公募のプロセス
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関連する資金調達およびその他の事項
・社債、国債、為替、コモディティおよびその他の金融商品の募集または売出し、オークション、販売、取引および決済ならびに関連する販売ならびにその他の連絡および活動、ならびに、かかる活動に対するGSグループの監督と統制(これには、空売りに関して適用される規則の遵守、アルゴリズム、高頻度および定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引報告、テクノロジー・システムおよび統制、証券貸付の実務慣行、信用デリバティブおよび金利スワップの取引および決済、コモディティ取引および金属の貯蔵、私募の実務慣行、有価証券の割当および取引、ならびに為替レートなどのベンチマーク金利の設定に関する取引業務および連絡が含まれる)
・英国贈収賄防止法およびFCPAの遵守
・雇用および報酬の実務慣行
・リスク管理統制システム
・インサイダー取引、会社および政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用および流布の可能性、ならびにインサイダー取引統制および情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社およびかかる関連会社の事業および業務に関する調査、検査および訴訟(上記の様々な事項を含むが、他の事項も含む)は、当社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある。
注記27
金融リスク管理および資本管理
当社の金融リスク管理および資本管理に関する特定の開示は、本アニュアル・レポートのパートⅠ(訳者注:原文の該当箇所をいう。)におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されており、監査済みである場合には、そのように特定されている。
注記28
金融資産および金融負債
区分別金融資産および金融負債
金融資産および金融負債の区分別の帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| 金融資産 | |||
| (単位:百万米ドル) | 公正価値での測定が義務付けられている | 償却原価 | 合計 |
| 2018年11月現在 | |||
| 保有金融商品 | $594,129 | $ – | $594,129 |
| 担保付契約 | 146,767 | 56,567 | 203,334 |
| 未収金 | 790 | 63,697 | 64,487 |
| 現金・預金 | – | 24,396 | 24,396 |
| 金融資産合計 | $741,686 | $144,660 | $886,346 |
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 合計 | |
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月現在 | ||||
| 保有金融商品 | $640,264 | $ – | $ – | $640,264 |
| 担保付契約 | – | 140,360 | 64,460 | 204,820 |
| 未収金 | – | 653 | 72,725 | 73,378 |
| 現金・預金 | – | – | 20,727 | 20,727 |
| 金融資産合計 | $640,264 | $141,013 | $157,912 | $939,189 |
| 金融負債 | ||||
| (単位:百万米ドル) | トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | 償却原価 | 合計 |
| 2018年11月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 売却済未購入金融商品 | $545,987 | $ – | $ – | $545,987 |
| 担保付借入金 | – | 97,865 | 43,975 | 141,840 |
| その他未払金 | – | 8,694 | 87,992 | 96,686 |
| 合計 | 545,987 | 106,559 | 131,967 | 784,513 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 10,305 | – | 10,305 |
| その他未払金 | – | 42,236 | 15,859 | 58,095 |
| 合計 | – | 52,541 | 15,859 | 68,400 |
| 金融負債合計 | $545,987 | $159,100 | $147,826 | $852,913 |
| 2017年12月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 売却済未購入金融商品 | $589,922 | $ – | $ – | $589,922 |
| 担保付借入金 | – | 113,947 | 44,122 | 158,069 |
| その他未払金 | – | 7,784 | 95,433 | 103,217 |
| 合計 | 589,922 | 121,731 | 139,555 | 851,208 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 17,378 | – | 17,378 |
| その他未払金 | – | 21,046 | 18,684 | 39,730 |
| 合計 | – | 38,424 | 18,684 | 57,108 |
| 金融負債合計 | $589,922 | $160,155 | $158,239 | $908,316 |
上記の表において、
・金融資産は、2018年11月現在においてIFRS第9号および2017年12月現在においてIAS第39号に基づき計上されている。詳細は注記2を参照のこと。
・保有金融商品には、ヘッジに指定されているデリバティブ商品が、2018年11月現在において26百万米ドルおよび2017年12月現在において38百万米ドル含まれている。
公正価値の階層
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者間の通常取引で、資産の売却により受取る、または負債の移転により支払われると考えられる金額である。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および金融負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
英国会計基準は、公正価値測定の開示について3つのレベルの階層を設定している。この階層は、公正価値の測定に使用される評価手法へのインプットの優先順位を定めており、レベル1のインプットを最も優先順位が高く、レベル3のインプットを最も優先順位が低いとしている。階層における金融商品のレベルは、公正価値測定に重要なインプットのうち最も低いレベルに基づいている。
公正価値の階層は以下のとおりである。
レベル1 インプットは、同一の非制限資産または負債について、測定日において当社がアクセスできた活発な市場における無調整の市場価格である。
レベル2 評価手法へのインプットは直接または間接的に観察可能である。
レベル3 評価手法へのインプットの1つ以上が重要かつ観察不能である。
経常的に公正価値で評価される当社の金融資産および金融負債のほぼすべての公正価値は、観察可能な価格およびインプットに基づいており、公正価値の階層のレベル1およびレベル2に分類されている。レベル2およびレベル3の金融資産および金融負債の一部については、取引相手先ならびに当社およびGSグループの信用度、資金調達リスク、譲渡制限、流動性ならびにビッド/オファーのスプレッドなどの要素に関して、市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられる適切な評価調整を行う場合がある。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
評価手法および重要なインプット
現物商品 現物商品には、政府債および政府機関債、企業債務商品、持分証券、ならびにデリバティブ以外のその他の保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要なインプットには、以下が含まれる。
レベル1の現物商品
レベル1の現物商品は、活発な市場における同一の非制限商品の市場価格を用いて評価される。当社は、絶対的な観点と、当該商品の時価総額との相対的な観点の両方による日次平均トレーディング量に基づき、資本性金融商品の活発な市場を定義している。当社は、日次平均トレーディング量と売買取引日数の両方に基づき、債務商品の活発な市場を定義している。
レベル2の現物商品
レベル2の現物商品は、市場価格、同一または類似商品についての最近の売買取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にある代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
一般的に(ⅰ)現物商品の譲渡が制限されている場合、および(または)(ⅱ)市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられるその他のプレミアムおよび流動性割引に関して、レベル2の現物商品に対して評価調整が行われる。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
レベル3の現物商品
レベル3の現物商品には、評価における重要なインプットに観察不能なものが1つ以上含まれる。反証がない限り、レベル3の現物商品は取引価格で当初評価されるが、これは公正価値の当初見積りの最善のものと考えられる。その後、当社は公正価値の算定に他の方法を用いるが、これは商品の種類によって異なる。評価におけるインプットおよび仮定は、金融資産の売却時実現価値を含めた実体のある観察可能な証拠に裏付けられる場合に変更される。
レベル3の現物商品の評価手法は商品ごとに異なるが、通常は割引キャッシュ・フロー法に基づいている。レベル3の現物商品の各タイプの公正価値の算定に使用される評価手法および重要なインプットの性質は以下のとおりである。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 重要なインプットは通常、相対価値分析に基づき決定されており、以下が含まれる。
**・**類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
**・**裏付担保と、同一または類似する裏付担保が付されている商品の両方の取引価格
**・**借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
**・**予想将来キャッシュ・フローの時期(デュレーション)。これは、その他の観察不能なインプットの影響を組み込むことがある(期限前償還率など)。
・企業債務商品ならびに政府債および政府機関債 重要なインプットは通常、相対価値分析に基づき決定されており、同一または類似する対象商品または企業を参照するクレジット・デフォルト・スワップの価格との比較と、同一の発行体が発行する、観察可能な価格またはブローカーの呼び値が入手可能なその他の債務商品との比較の両方を組み込んでいる。重要なインプットには以下が含まれる。
**・**類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
**・**iTraxxおよびCDX(企業の信用度のパフォーマンスをトラッキングする指数)などの市場指数の現在のレベルおよび変動
**・**借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
**・**商品の満期およびクーポンの情報
**・**持分証券 持分証券は、プライベート・エクイティおよび転換社債を含んでいる。最近の第三者による完了済または進行中の取引(合併の提案、公開買付、債務の再編など)が公正価値の変動の最良の証拠とみなされる。これらが入手できない場合には、以下の評価手法が適宜使用される。
**・**業界の評価倍率および上場会社との比較
**・**類似商品の取引
**・**割引キャッシュ・フロー法
デリバティブ商品 デリバティブは、取引所で取引される(上場)場合もあれば、店頭デリバティブとして相対取引により契約が締結される場合もある。当社の店頭デリバティブの一部は、中央清算機関を通じて清算および決済される(清算対象の店頭取引)が、一部は両取引相手間の双務契約(二者間の店頭取引)となっている。
当社のレベル2およびレベル3のデリバティブは、デリバティブ価格決定モデル(割引キャッシュ・フロー・モデル、相関モデル、およびモンテ・カルロ法等のオプション価格決定法を組み込むモデルなど)を用いて評価される。デリバティブの価格の透明性は通常、商品タイプ別に以下のとおり特徴が分類できる。
・金利 一般的に金利デリバティブの評価に使用される主要なインプットは、長期契約であってもほとんどの場合透明性がある。主要先進国の通貨建の金利スワップおよびオプションの特徴は、取引量が多いことおよびビッド/オファーのスプレッドが小さいことである。インフレ指数などの指数またはイールド・カーブの形(10年物スワップのレートと2年物スワップのレートの比較など)を参照する金利デリバティブはより複雑であるが、主要なインプットは一般的に観察可能である。
**・**信用 個別銘柄とバスケット型の両方を含め、クレジット・デフォルト・スワップの価格の透明性は、市場および対象となる参照企業または参照債務により様々に異なる。指数、大企業および主要ソブリンを参照するクレジット・デフォルト・スワップは、一般的に最も価格の透明性が高い。それ以外の原資産を有するクレジット・デフォルト・スワップについては、価格の透明性は信用格付、対象となる参照債務の借入コスト、および発行体のデフォルト時に引渡される対象となる参照債務の入手可能性に基づき様々に異なる。ローン、資産担保証券および新興市場の債務商品を参照するクレジット・デフォルト・スワップは、社債を参照するクレジット・デフォルト・スワップより価格の透明性が低い傾向にある。また、複数の対象となる参照債務のコリレーションまたは担保付資金調達スプレッドに感応するものなど、より複雑な信用デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
**・**為替 比較的長期間のものを含め、主要先進国の為替レートに基づく為替デリバティブは一般的に価格の透明性が高い。先進国市場と新興市場における為替デリバティブの価格の透明性の主な相違点は、新興市場においては比較的短期間の契約について観察可能な傾向にあるということである。
・株式 株式デリバティブの価格の透明性は、市場および原資産により様々に異なる。指数および主要な株式指数に含まれる企業の普通株式に係るオプションは、最も高い透明性を示している。長期間の契約または現在の市場価格から大幅に異なる参照価格が付されている契約を除き、株式デリバティブには通常、観察可能な市場価格がある。複数の個別株式銘柄のコリレーションに感応するものなど、より複雑な株式デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
あらゆる商品タイプの観察可能性に対して、流動性は必要不可欠である。取引量が減少した場合、以前には透明性の高かった価格およびその他のインプットが観察不能になる可能性がある。反対に、きわめて複雑な構造の商品でも、十分な取引量があれば、価格およびその他のインプットが観察可能となる可能性がある。
レベル1のデリバティブ
レベル1のデリバティブには、将来において有価証券の受渡しを行う短期契約で、対象となる有価証券がレベル1の金融商品であるもの、および活発な取引があり、市場価格で評価される上場デリバティブが含まれる。
レベル2のデリバティブ
レベル2のデリバティブには、評価における重要なインプットのすべてが市場のデータによって裏付けられる店頭デリバティブ、ならびに活発な取引のない上場デリバティブおよび(または)店頭デリバティブの市場清算レベルへの較正を行うモデルで評価される上場デリバティブが含まれる。評価におけるインプットの重要性を判断するに際し、当社はとりわけ当該インプットに対するポートフォリオの正味リスク・エクスポージャーを考慮している。
デリバティブを評価する特定のモデルの選択は、商品の契約条件、内在する特定のリスクおよび市場における価格決定情報の入手可能性によって異なる。流動性の高い市場で取引されているデリバティブについては、モデルから導き出された情報が市場清算レベルと較正できるため、モデルの選択に重要な経営者の判断を伴わない。
評価モデルには、契約条件、市場価格、イールド・カーブ、割引率(担保付デリバティブに係る信用補完契約の規定による受取および差入担保に係る利息によるものを含む)、クレジット・カーブ、ボラティリティ指標およびそれぞれのインプットのコリレーションなど、様々なインプットが必要である。レベル2のデリバティブを評価するための重要なインプットは、市場取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にあるその他の代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
レベル3のデリバティブ
レベル3のデリバティブは、観察可能なレベル1および(または)レベル2のインプットとともに、観察不能なレベル3のインプットを使用するモデルで評価される。観察不能なインプットには、一部のコリレーション、流動性の乏しいクレジットおよび担保付資金調達スプレッド、回収率ならびに一部の株式および金利ボラティリティが含まれる。
当社はレベル3のデリバティブを当初評価した後に、レベル1およびレベル2のインプットをアップデートして観察可能な市場の変動を反映しており、それによる損益はレベル3に分類される。レベル3のインプットは、類似する市場取引、第三者の価格提供サービスおよび(または)ブローカーやディーラーによる呼び値、あるいはその他の過去の市場データなどの証拠に裏付けられる場合に変更される。当社が市場取引を参照してモデルの評価額を検証できない場合には、別の評価モデルによって大幅に異なる公正価値の見積りが算出される可能性がある。レベル3のデリバティブの評価に使用された重要かつ観察不能なインプットの詳細は、以下を参照のこと。
当初の取引価格と内部開発のモデルにより算出された公正価値との間に差異がある場合、市場参加者が価格設定において考慮するであろう要素(時間の要素を含む)の変化から生じたものに限り、損益が認識される。
評価調整
評価調整は、デリバティブ・ポートフォリオの公正価値の算定に必要不可欠なものであり、デリバティブ価格決定モデルによって算出された中間市場の評価額を適切な出口価格の評価額に調整するために用いられる。これらの調整には、ビッド/オファーのスプレッド、流動性コスト、信用評価調整および資金調達の評価調整が組み込まれており、デリバティブ・ポートフォリオの担保が付されない部分に固有の信用リスクおよび資金調達リスクを加味している。当社はまた、契約条件により当社が受取担保を引渡すまたは再担保に供することができない場合の担保付デリバティブの資金調達の評価調整も行っている。市場に基づくインプットは通常、評価調整を市場清算レベルまで測定する場合に使用される。
さらに、重要かつ観察不能なインプットを含むデリバティブについては、当社は取引に含まれる評価の不確実性を会計処理するためにモデルまたは出口価格の調整を行っている。
その他の金融資産および金融負債 その他の金融資産および金融負債の評価手法および重要なインプットには以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金 売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金の評価において重要なインプットは、資金調達スプレッド、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに金利である。
・未収金 公正価値で測定する未収金は主に担保付貸付契約および前払コモディティ契約から成る。そのような債権の評価にとって重要なインプットは、コモディティの価格、金利、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに資金調達スプレッドである。
・その他担保付借入金 公正価値で測定する担保付の発行社債およびその他借入金の評価にとって重要なインプットは、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、資金調達スプレッド、当社が差入れた担保の公正価値(予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、市場価格、市場利回りならびに回収の仮定を用いて算定される)ならびに追加担保の差入要求の頻度である。
・その他未払金 公正価値で測定する無担保のその他未払金の評価にとって重要なインプットは、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、GSグループのクレジット・スプレッド、ならびに前払コモディティ契約の場合はコモディティの価格である。ハイブリッド金融商品に組込まれたデリバティブの評価に使用されたインプットは、当社のその他のデリバティブ商品の評価に使用されたインプットと整合性がある。
**
**
金融資産および金融負債の公正価値のレベル別内訳
経常的に公正価値で測定される金融資産および金融負債の公正価値の階層のレベル別内訳は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2018年11月現在 | ||||
| 金融資産 | ||||
| 現物商品 | $53,205 | $ 27,278 | $ 1,083 | $ 81,566 |
| デリバティブ商品 | 17 | 508,315 | 4,231 | 512,563 |
| 保有金融商品 | 53,222 | 535,593 | 5,314 | 594,129 |
| 担保付契約 | – | 146,767 | – | 146,767 |
| 未収金 | – | 790 | – | 790 |
| 金融資産合計 | $53,222 | $683,150 | $ 5,314 | $741,686 |
| 金融負債 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 現物商品 | $42,951 | $ 4,637 | $ 12 | $ 47,600 |
| デリバティブ商品 | 21 | 495,993 | 2,373 | 498,387 |
| 売却済未購入金融商品 | 42,972 | 500,630 | 2,385 | 545,987 |
| 担保付借入金 | – | 96,948 | 917 | 97,865 |
| その他未払金 | – | 6,272 | 2,422 | 8,694 |
| 合計 | 42,972 | 603,850 | 5,724 | 652,546 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 10,286 | 19 | 10,305 |
| その他未払金 | – | 35,105 | 7,131 | 42,236 |
| 合計 | – | 45,391 | 7,150 | 52,541 |
| 金融負債合計 | $42,972 | $649,241 | $12,874 | $705,087 |
| デリバティブ商品純額 | $ (4) | $ 12,322 | $ 1,858 | $ 14,176 |
| 2017年12月現在 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 金融資産 | ||||
| 現物商品 | $51,047 | $ 22,437 | $ 571 | $ 74,055 |
| デリバティブ商品 | 5 | 562,731 | 3,473 | 566,209 |
| 保有金融商品 | 51,052 | 585,168 | 4,044 | 640,264 |
| 担保付契約 | – | 140,360 | – | 140,360 |
| 未収金 | – | 653 | – | 653 |
| 金融資産合計 | $51,052 | $726,181 | $ 4,044 | $781,277 |
| 金融負債 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 現物商品 | $30,201 | $ 3,588 | $ 10 | $ 33,799 |
| デリバティブ商品 | 22 | 553,830 | 2,271 | 556,123 |
| 売却済未購入金融商品 | 30,223 | 557,418 | 2,281 | 589,922 |
| 担保付借入金 | – | 113,314 | 633 | 113,947 |
| その他未払金 | – | 5,896 | 1,888 | 7,784 |
| 合計 | 30,223 | 676,628 | 4,802 | 711,653 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 担保付借入金 | – | 17,369 | 9 | 17,378 |
| その他未払金 | – | 15,050 | 5,996 | 21,046 |
| 合計 | – | 32,419 | 6,005 | 38,424 |
| 金融負債合計 | $30,223 | $709,047 | $10,807 | $750,077 |
| デリバティブ商品純額 | $ (17) | $ 8,901 | $ 1,202 | $ 10,086 |
レベル3の公正価値の評価に使用される重要かつ観察不能なインプット
現物商品 当社は、レベル3の現物商品資産を、2018年11月現在において10.8億米ドルおよび2017年12月現在において571百万米ドル保有していた。レベル3の現物商品負債は重要ではなかった。
レベル3の現物商品資産の金額、ならびにレベル3の現物商品資産の評価に使用される重要かつ観察不能なインプットの範囲および加重平均は以下の表のとおりである。
| レベル3の現物商品資産および 重要かつ観察不能なインプットの範囲 (加重平均) | ||
| 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
| (単位:百万米ドル) | ||
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | ||
| レベル3資産 | $171 | $144 |
| 利回り | 2.4%から16.5%(6.5%) | 2.3%から19.4%(6.9%) |
| 回収率 | 19.0%から75.0%(50.0%) | 37.9%から89.0%(76.9%) |
| デュレーション(年) | 0.5から13.4(5.1) | 0.7から14.0(4.2) |
| 企業債務商品ならびに政府債および政府機関債 | ||
| レベル3資産 | $841 | $365 |
| 利回り | 0.7%から10.5%(5.2%) | 3.6%から13.9%(7.1%) |
| 回収率 | 0.0%から78.0%(51.8%) | 0.0%から74.0%(44.5%) |
| デュレーション(年) | 0.5から13.2(2.6) | 0.5から5.4(2.3) |
| 持分証券 | ||
| レベル3資産 | $71 | $62 |
| 評価倍率 | 4.1倍から11.0倍(5.4倍) | 3.0倍から3.0倍(3.0倍) |
上記の表において、
・範囲は、現物商品の各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能なインプットの範囲を表している。
・加重平均は、各インプットを現物商品の相対的公正価値で加重することにより算定される。
・これらのインプットの範囲および加重平均は、ある現物商品の公正価値を算定する際に使用される適切なインプットの代表的なものということではない。例えば、モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券の利回りの最大値は、特定のモーゲージの評価に適切であるが、他のモーゲージの評価には適切でない可能性がある。したがって、インプットの範囲は、レベル3の現物商品の公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・2018年11月および2017年12月現在の双方において、レベル3の現物商品の評価に使用される利回りまたはデュレーションが上昇すると、公正価値測定の結果が低下し、回収率または評価倍率が上昇すると、公正価値測定の結果が上昇した。レベル3の現物商品はそれぞれ特徴ある性質のため、インプットの相互関係は各商品タイプ内で必ずしも同じではない。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券、また企業債務商品ならびに政府債および政府機関債は割引キャッシュ・フローを用いて評価され、持分証券は類似市場取引および割引キャッシュ・フローを用いて評価される。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、類似市場取引と割引キャッシュ・フローが同時に公正価値の算定に使用されることがある。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
デリバティブ商品 当社は、レベル3のデリバティブ商品純額を、2018年11月現在において18.6億米ドルおよび2017年12月現在において12.0億米ドル保有している。
レベル3のデリバティブ商品純額、ならびに金利、信用、為替および株式デリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能なインプットの範囲、平均値および中央値は以下の表のとおりである。
当社は、コモディティ・デリバティブに関するレベル3の金融商品純額を、2018年11月現在において2百万米ドルおよび2017年12月現在においてゼロ米ドル保有しているが、金額に重要性がないため、重要かつ観察不能なインプットの範囲は開示されていない。
| レベル3のデリバティブ商品純額および 重要かつ観察不能なインプットの範囲 (平均値/中間値) | ||
| 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
| (単位:百万米ドル) | ||
| 金利 | $76 | $51 |
| コリレーション | 71%から72%(72%/72%) | 79%から95%(87%/87%) |
| ボラティリティ(bps) | 64から143(84/78) | 75から138(107/107) |
| 信用 | $2,003 | $1,794 |
| コリレーション | 該当なし | 28%から84%(61%/60%) |
| クレジット・スプレッド(bps) | 2から589(141/104) | 1から505(87/56) |
| アップフロント・クレジット・ポイント | 1から46(22/22) | 2から55(36/53) |
| 回収率 | 25%から45%(37%/40%) | 22%から73%(70%/73%) |
| 為替 | $(115) | $(110) |
| コリレーション | 5%から32%(18%/15%) | 10%から33%(22%/21%) |
| 株式 | $(108) | $(533) |
| コリレーション | (63)%から98%(47%/53%) | (36)%から94%(53%/65%) |
| ボラティリティ | 4%から81%(17%/13%) | 4%から63%(20%/20%) |
上記の表において、
・デリバティブ資産純額はプラスの額で、デリバティブ負債純額はマイナスの額で表示されている。
・範囲は、デリバティブの各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能なインプットの範囲を表している。
・平均値はインプットの算術平均を表しており、各金融商品の相対的公正価値または想定元本により加重されていない。中央値を上回る平均値は、インプットの大部分が平均値を下回っていることを示している。
・これらのインプットの範囲、平均値および中央値は、あるデリバティブの公正価値の算定に使用する適切なインプットの代表的なものということではない。例えば、金利デリバティブのコリレーションの最大値は、特定の金利デリバティブの評価に適切であるが、他の金利デリバティブの評価には適切でない可能性がある。したがって、インプットの範囲は、レベル3のデリバティブの公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・金利、為替および株式デリバティブは、オプション価格決定モデルを用いて評価され、信用デリバティブは、オプション価格決定モデル、相関モデルおよび割引キャッシュ・フロー・モデルを用いて評価される。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、オプション価格決定モデルと割引キャッシュ・フロー・モデルは通常、同時に公正価値の算定に使用される。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
・コリレーションは、2018年11月現在のレベル3の信用デリバティブの評価において重要ではなかった。
・為替および株式デリバティブのコリレーションは、クロスプロダクト・コリレーションを含んでいる。
重要かつ観察不能なインプットの範囲
レベル3のデリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能なインプットの範囲に関する情報は、以下のとおりである。
・コリレーション コリレーションの範囲は、同一商品タイプ(株価指数や個別株式銘柄など)、商品タイプ間(株式と為替のコリレーションなど)、地域間などにおける様々な原資産をカバーしている。
・ボラティリティ ボラティリティの範囲は、様々な市場にわたる多数の原資産、満期および権利行使価格をカバーしている。例えば、株価指数のボラティリティは一般的に個別株式のボラティリティを下回る。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率の範囲は、様々な原資産(指数および個別銘柄)、地域、部門、満期および信用度(高利回りおよび投資適格)をカバーし、また担保付資金調達スプレッドを含んでいる。この幅広い母集団により、重要かつ観察不能なインプットの範囲に幅が生じる。
重要かつ観察不能なインプットの変動に対する公正価値測定の感応度
2018年11月および2017年12月現在の双方における、重要かつ観察不能なインプットの個別の変動に対する当社のレベル3の公正価値測定の方向感応度の詳細は、以下のとおりである。
・コリレーション 一般的に保有者が対象となる原資産または指数の価格(金利、クレジット・スプレッド、為替レート、インフレ率および株価など)の一貫した方向のパフォーマンスから利益を得る契約については、コリレーションが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・ボラティリティ 一般的に買建オプションについては、ボラティリティが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 一般的にクレジット・スプレッドまたはアップフロント・クレジット・ポイントの増加または回収率の低下により、買建信用プロテクションの公正価値が増加し、担保付資金調達スプレッドの拡大により、担保付資金調達力の公正価値が増加する。クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率は、対象となる参照債務の特徴的なリスク要因と強い関連性がある。これらのリスク要因には、レバレッジ、ボラティリティおよび業界などの参照企業特有の要因、対象となる参照債務の借入コストまたは流動性などの市場ベースの要因、ならびにマクロ経済の状況が含まれる。
当社のレベル3のデリバティブはそれぞれ特徴があるため、各商品タイプ内でのインプットの相互関係は必ずしも同じではない。
その他の金融資産および金融負債 その他の金融資産および金融負債の重要かつ観察不能なインプットには以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金 2018年11月および2017年12月現在の双方において、レベル3の売戻条件付契約、借入有価証券担保金または貸付有価証券担保金はなかった。2018年11月および2017年12月現在の双方において、レベル3の買戻条件付契約に重要性はなかった。
・未収金 2018年11月および2017年12月現在の双方において、レベル3の未収金を有していなかった。
・その他担保付借入金 2018年11月および2017年12月現在の双方において、レベル3のその他担保付借入金を評価する際に使用される重要かつ観察不能なインプットは、観察不能なインプットに関するデリバティブ商品および現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」および「デリバティブ商品」を参照のこと。
・その他未払金 2018年11月および2017年12月現在の双方において、レベル3のその他未払金を評価する際に使用される重要かつ観察不能なインプットは、観察不能なインプットに関するデリバティブ商品および現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」および「デリバティブ商品」を参照のこと。
公正価値の階層のレベル1とレベル2の間での振替
2018年11月に終了した期間および2017年12月に終了した期間において、経常的に公正価値で測定する金融資産および金融負債につき、レベル1とレベル2の間での重要な振替はなかった。
**
**
観察不能なインプットを用いた評価手法を用いて評価される金融資産および金融負債の公正価値
金融資産および金融負債の公正価値は、同一の金融商品の観察可能な現在の市場取引による価格の裏付けがない仮定、または利用可能かつ観察可能な市場データに基づいて、評価手法を全面的にまたは部分的に使用して算定しており、これらの仮定を変更すると、それを用いて算定される公正価値の見積りも変動する。重要かつ観察不能なインプットを用いた評価において、合理的に代替可能な仮定を使用したことによる潜在的影響は、有利な変動が2018年11月現在において約356百万米ドルおよび2017年12月現在において259百万米ドル、不利な変動が2018年11月現在において240百万米ドルおよび2017年12月現在において230百万米ドルであった。合理的に可能性のある不利な代替的仮定の決定においては、潜在的な不確実性が存在する事例を識別し定量化するため、詳細な事業およびポジション・レベルのレビューが実施されている。ここでは、利用可能な市場情報の範囲に照らしたポジションの公正価値が考慮されている。2018年11月および2017年12月現在において、有利な変動に係る影響は、主に担保付資金調達スプレッドならびに株式および債券デリバティブの評価調整の仮定の変更によるものであり、不利な変動に係る影響は、主に担保付資金調達スプレッド、ボラティリティおよびコリレーションのインプットの仮定の変更によるものである。
損益を通じて公正価値で評価する金融資産および金融負債の当初認識時の公正価値(取引価額)と評価手法を用いて算定された価額の差額(取引初日の損益)に関連して損益計算書に認識されていない金額は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月 | 2017年12月 | |
| 期首残高 | $161 | $149 | |
| 新規取引 | 92 | 92 | |
| 当期の損益計算書に認識された金額 | (107) | (80) | |
| 期末残高 | $146 | $161 | |
レベル3の推移
経常的に公正価値で測定するすべてのレベル3の金融資産および金融負債の公正価値の変動の要約は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月 | 2017年12月 | |
| 金融資産合計 | |||
| 期首残高 | $ 4,044 | $ 5,152 | |
| 利益/(損失) | 688 | 594 | |
| 購入 | 647 | 383 | |
| 売却 | (223) | (520) | |
| 決済 | (620) | (1,223) | |
| レベル3への振替 | 974 | 188 | |
| レベル3からの振替 | (196) | (530) | |
| 期末残高 | $ 5,314 | $ 4,044 | |
| 金融負債合計 | |||
| 期首残高 | $ (10,807) | $ (9,628) | |
| 利益/(損失) | 468 | (1,439) | |
| 購入 | 16 | 6 | |
| 売却 | (8,159) | (5,285) | |
| 決済 | 5,838 | 4,483 | |
| レベル3への振替 | (641) | (39) | |
| レベル3からの振替 | 411 | 1,095 | |
| 期末残高 | $ (12,874) | $(10,807) | |
上記の表において、
・金融資産は、保有金融商品に関連する。
・金融資産または金融負債が報告年度中にレベル3へ振替えられた場合、当該年度における損益は全額レベル3に分類される。レベル3の金融資産の増加はプラスの額で、減少はマイナスの額で表示されている。レベル3の金融負債の増加はマイナスの額で、減少はプラスの額で表示されている。
・公正価値の階層のレベル間の振替は、振替が生じた報告期間の期首に認識される。従って、レベル3の金融資産および金融負債のうち、当期末までの期間にレベル3から振替えられたものの損益は、この表には含まれていない。
・レベル3の金融資産および金融負債は、レベル1およびレベル2の金融資産および金融負債で経済的にヘッジされることが多い。このため、金融資産または金融負債の特定の種類について報告されているレベル3の損益は、同じ種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1もしくはレベル2に帰属する損益、または異なる種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1、レベル2もしくはレベル3に帰属する損益で一部相殺することができる。その結果、レベル3の推移に含まれる損益は、必ずしも当社の経営成績、流動性または資金に対する全体的な影響を表すものではない。
・2018年11月に終了した期間および2017年12月に終了した期間におけるレベル3の金融資産に係る純利益は損益計算書の「純収益」に計上されている。
・2018年11月に終了した期間におけるレベル3の金融負債に係る純利益468百万米ドルは、損益計算書の「純収益」に利益として339百万米ドルが、また、包括利益計算書の「債務評価調整」に利益として129百万米ドルが計上されている。2017年12月に終了した期間におけるレベル3の金融負債に係る純損失14.4億米ドルは、損益計算書の「純収益」に損失として13.4億米ドルが、また、包括利益計算書の「債務評価調整」に損失として100百万米ドルが計上されている。
以下の表は、上記の要約表に含まれる金融負債に関する情報を、貸借対照表の勘定科目別に示したものである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月 | 2017年12月 | |
| 売却済未購入金融商品 | |||
| 期首残高 | $ (2,281) | $ (2,228) | |
| 利益/(損失) | (275) | (653) | |
| 購入 | 16 | 6 | |
| 売却 | (424) | (237) | |
| 決済 | 665 | 465 | |
| レベル3への振替 | (244) | (18) | |
| レベル3からの振替 | 158 | 384 | |
| 期末残高 | $ (2,385) | $ (2,281) | |
| 担保付借入金 | |||
| 期首残高 | $ (642) | $ (536) | |
| 利益/(損失) | 82 | (26) | |
| 売却 | (393) | (147) | |
| 決済 | 17 | 67 | |
| 期末残高 | $ (936) | $ (642) | |
| その他未払金 | |||
| 期首残高 | $ (7,884) | $(6,864) | |
| 利益/(損失) | 661 | (760) | |
| 売却 | (7,342) | (4,901) | |
| 決済 | 5,156 | 3,951 | |
| レベル3への振替 | (397) | (21) | |
| レベル3からの振替 | 253 | 711 | |
| 期末残高 | $ (9,553) | $ (7,884) | |
**
**
公正価値の階層のレベル2とレベル3の間での振替
2018****年11月に終了した期間 金融資産および負債のレベル3への振替は、主に一部のモデリングにおける仮定の透明性が低下したことに伴い、一部の為替商品をレベル2から振替えたこと、および主に一部のクレジット・スプレッドおよび利回りのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部のクレジット商品をレベル2から振替えたことを主に反映している。透明性が低下したのは、市場データが不足したためである。
レベル3からの振替は、主に一部の株価ボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の株式商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。透明性の向上は市場のデータの入手が容易になったことによるものであった。
2017****年12月に終了した期間 金融資産および負債のレベル3への振替は、主に市場データの不足により一部のクレジット・スプレッドおよび利回りのインプットの透明性が低下したことに伴い、一部のクレジット商品をレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に一部のスプレッドおよび利回りのインプットの透明性が増したことに伴い、一部のクレジット商品をレベル2へ振替えたこと、また主に一部の株価ボラティリティおよびコリレーションのインプットの透明性が増したことに伴い、一部の株式商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。透明性の向上は市場のデータの入手が容易になったことによるものであった。
公正価値で測定されない金融資産および金融負債の公正価値
当社は、公正価値で測定されない流動金融資産を、2018年11月現在において1,446.6億米ドルおよび2017年12月現在において1,579.1億米ドル、ならびに同金融負債を2018年11月現在において1,319.7億米ドルおよび2017年12月現在において1,395.6億米ドル保有していた。これらの商品はその性質上短期であるため、貸借対照表上の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
2018年11月および2017年12月現在、当社は、1年を超えて期日の到来する、公正価値で測定されない金融負債それぞれ158.6億米ドルおよび186.8億米ドルを保有しており、これは主に関係会社間の長期借入金に関するものである。当該借入金の金利は変動的な性格のものであり、類似する条件および特徴の商品の実勢市場金利に近似している。そのため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
金融負債の満期
当社の金融負債(トレーディング目的/要求払に分類されている売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フローの要約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| トレーディング目的/要求払 | $662,378 | $762,281 | |
| 1ヵ月間未満 | 112,088 | 91,555 | |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 26,951 | 20,888 | |
| 3ヵ月間超1年未満 | 47,289 | 39,779 | |
| 1年超5年未満 | 50,389 | 41,071 | |
| 5年超 | 20,483 | 18,396 | |
| 合計 | $919,578 | $973,970 |
当社の金融負債(トレーディング目的/要求払に分類されている売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フローの分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 売却済未購入金融商品 | 担保付借入金 | その他 未払金 | 合計 |
| 2018年11月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $545,987 | $ 45,078 | $ 69,014 | $660,079 |
| 1ヵ月間未満 | – | 50,016 | 1,652 | 51,668 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | 23,778 | 2,799 | 26,577 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | 22,974 | 23,394 | 46,368 |
| 1年超5年未満 | – | – | – | – |
| 5年超 | – | – | – | – |
| 合計 | 545,987 | $141,846 | $ 96,859 | $784,692 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ – | $ – |
| 1ヵ月間未満 | – | 1 | 80 | 81 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | – | 162 | 162 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | – | 860 | 860 |
| 1年超5年未満 | – | 8,026 | 42,149 | 50,175 |
| 5年超 | – | 2,281 | 18,196 | 20,477 |
| 合計 | – | $ 10,308 | $ 61,447 | $ 71,755 |
| 合計-貸借対照表計上額 | $545,987 | $152,154 | $158,306 | $856,447 |
| (単位:百万米ドル) | 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | オペレーティング・リース | その他 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2018年11月現在 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ 2,299 | $ 2,299 |
| 1ヵ月間未満 | 60,332 | 7 | – | 60,339 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 198 | 14 | – | 212 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | 61 | – | 61 |
| 1年超5年未満 | – | 113 | 101 | 214 |
| 5年超 | – | 6 | – | 6 |
| 合計-オフ・バランスシート額 | $ 60,530 | $ 201 | $ 2,400 | $ 63,131 |
| (単位:百万米ドル) | 売却済未購入金融商品 | 担保付借入金 | その他 未払金 | 合計 |
| 2017年12月現在 | ||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $589,922 | $ 91,724 | $ 76,361 | $758,007 |
| 1ヵ月間未満 | – | 30,915 | 2,768 | 33,683 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | 19,306 | 1,186 | 20,492 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | 16,134 | 23,139 | 39,273 |
| 1年超5年未満 | – | – | – | – |
| 5年超 | – | – | – | – |
| 合計 | $589,922 | $158,079 | $103,454 | $851,455 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ – | $ – | $ – | $ – |
| 1ヵ月間未満 | – | – | 2 | 2 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – | – | 72 | 72 |
| 3ヵ月間超1年未満 | – | – | 438 | 438 |
| 1年超5年未満 | – | 15,999 | 24,895 | 40,894 |
| 5年超 | – | 1,379 | 17,012 | 18,391 |
| 合計 | $ – | $ 17,378 | $ 42,419 | $ 59,797 |
| 合計-貸借対照表計上額 | $589,922 | $175,457 | $145,873 | $911,252 |
| (単位:百万米ドル) | 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | オペレーティング・リース | その他 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | ||||
| トレーディング目的/要求払 | $ 882 | $ – | $ 3,392 | $ 4,274 |
| 1ヵ月間未満 | 57,863 | 7 | – | 57,870 |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 10 | 15 | 299 | 324 |
| 3ヵ月間超1年未満 | 1 | 67 | – | 68 |
| 1年超5年未満 | – | 177 | – | 177 |
| 5年超 | – | 5 | – | 5 |
| 合計-オフ・バランスシート額 | $ 58,756 | $ 271 | $ 3,691 | $ 62,718 |
上記の表において、
・契約満期別のキャッシュ・フローには、金融負債に対する利息が含まれる。
・金融負債は、トレーディング目的で保有するものまたは損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する場合を除き、割引前キャッシュ・フローで開示されている。トレーディング目的で保有する金融負債および損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融負債は公正価値で開示されているが、これは当該商品の流動性リスク管理に使用する価値と一致しているためである。
・デリバティブの流動性リスクは、マスター・ネッティング契約および現金担保付契約により軽減されている。
担保の受入れおよび差入れ
当社は、主に売戻条件付契約、借入有価証券担保金、デリバティブ取引および顧客信用貸に関連して、現金および有価証券(政府債および政府機関債、社債、持分証券など)を担保として受入れている。当社は、個別の取引相手先に対する信用エクスポージャーを軽減するために、デリバティブおよび担保付契約について、前払いで、または条件付で、現金および有価証券を担保として受入れている。
多くの場合、当社は、主にクライアントの担保付貸付取引に関連して買戻条件付契約および有価証券貸付契約を締結する際に、担保として受入れた金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。当社はまた、その他担保付借入金、デリバティブ契約の担保差入れ、および当社または顧客の決済需要への対応に関連して、これらの金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。
当社が担保として受入れた金融商品のうち、引渡しまたは再担保に利用可能なもの、および引渡しまたは再担保に供したものは、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 引渡しまたは再担保に利用可能な担保 | $484,249 | $491,634 | |
| 引渡しまたは再担保に供された担保 | $429,161 | $444,650 |
当社はまた、買戻条件付契約、有価証券貸付契約およびその他担保付借入金に関連して一部の保有金融商品を取引相手先に差入れているが、当該資産を引渡しまたは再担保に供する権利を取引相手先が有する場合も有さない場合もある。
差入資産の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 取引相手先に対し差入れた保有金融商品: | |||
| 引渡しまたは再担保に供する権利があるもの | $20,550 | $24,178 | |
| 引渡しまたは再担保に供する権利がないもの | $30,177 | $23,358 |
当社は、現金担保を2018年11月現在において541.0億米ドルおよび2017年12月現在において591.0億米ドル受取り、現金担保を2018年11月現在において449.7億米ドルおよび2017年12月現在において500.7億米ドル差入れた。受入額および差入額は、主に保有金融商品および売却済未購入金融商品に関するものである。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引の他に、当社はその他担保付借入金の利用により一部の資産の資金を調達し、当該取引において金融商品を担保として差入れている。これらのその他担保付借入金は特別目的事業体に関する負債、売却ではなく借入として会計処理される金融資産の譲渡およびその他のストラクチャード・ファイナンス契約から成る。その他担保付借入金には、ノン・リコースの契約が含まれる。
ヘッジ会計
当社は、一部の金利スワップを、一部の固定金利が付された無担保長期債務および無担保短期債務の金利エクスポージャーの管理に使用する公正価値ヘッジに指定している。これらの金利スワップは、関連するベンチマーク金利(例えば、LIBOR)に起因する公正価値の変動をヘッジし、固定利付債務を変動利付債務に効果的に転換している。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジ対象リスク(金利リスクなど)の変動を相殺する公正価値ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。これらのヘッジの非有効部分の要因としては、以下が考えられる。
・ヘッジ対象およびヘッジ手段のキャッシュ・フロー時期の差異
・ヘッジ対象およびヘッジ手段の割引の差異。現金担保デリバティブは、翌日物インデックス・スワップ(以下「OIS」という。)の割引カーブを用いて割引かれるが、OISの割引カーブはヘッジ対象には一貫して適用されないため。
・取引相手先の信用リスクは、無担保金利スワップの公正価値の変動に影響を与えるが、該当のヘッジ対象には影響を及ぼさない。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
ヘッジ手段の契約上の満期日別の想定元本は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 |
|---|---|
| 1ヵ月間未満 | $ – |
| 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | – |
| 3ヵ月間超1年未満 | 93 |
| 1年超5年未満 | 14 |
| 5年超 | 2,728 |
| 合計 | $2,835 |
2018年11月に終了した期間における当社のヘッジ手段の平均固定金利は1.19%であった。
デリバティブ商品に分類されたヘッジ手段の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 資産の帳簿価額 | $ 26 | $ 38 | |
| 負債の帳簿価額 | $ – | $ – |
ヘッジ関係に現在指定されているヘッジ対象の帳簿価額、ならびに当該帳簿価額に含まれる当期および過去のヘッジ関係から生じる累積ヘッジ調整(増加/(減少))は、以下のとおりである。
| 2018年11月現在 | |||
| (単位:百万米ドル) | 帳簿価額 | 累積ヘッジ調整 | |
| 無担保短期借入金 | $ 85 | $ – | |
| 無担保長期借入金 | $2,582 | $28 | |
純収益に認識された、ヘッジとして会計処理された金利デリバティブから生じた利益/(損失)、関連するヘッジ対象の借入金およびこれらのデリバティブのヘッジの非有効部分は、以下の表のとおりである。
| 以下で終了した期間 | |||
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月 | 2017年12月 | |
| 金利ヘッジ | $ 16 | $(35) | |
| ヘッジ対象の借入金 | (22) | 16 | |
| ヘッジの非有効部分 | $ (6) | $(19) | |
非連結ストラクチャード・エンティティ
当社は、支配権を有していないストラクチャード・エンティティ(以下「非連結ストラクチャード・エンティティ」という。)に対する持分を有しており、これには主に、シニア債および劣後債、デリバティブならびに保証が含まれる。
ストラクチャード・エンティティは通常、ストラクチャード・エンティティが保有する資産を担保とする、または当該資産に連動する債券の発行により、資産の購入資金を調達する。ストラクチャード・エンティティが発行する債券には、様々な劣後レベルのトランシェが含まれることがある。当社のストラクチャード・エンティティへの関与には、主に金融資産の証券化が含まれる。
特定の状況において、当社は非連結ストラクチャード・エンティティまたは非連結ストラクチャード・エンティティの持分保有者にデリバティブ保証を含む保証を提供する。
当社が持分を有する非連結ストラクチャード・エンティティの要約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| ストラクチャード・エンティティの資産 | $6,467 | $7,643 | |
| 持分の帳簿価額-資産 | $ 419 | $ 538 | |
| 持分の帳簿価額-負債 | $ (6) | $ (34) | |
| 最大損失リスク | $3,816 | $4,119 |
上記の表において、
・当社の金利の帳簿価額は、貸借対照表の「保有金融商品」または「売却済未購入金融商品」に含まれている。
・当社の最大損失リスクはデリバティブ、コミットメントおよび保証であり、その最大損失リスクは、想定元本額であり、予測損失を表すものではなく、また既に計上されている未実現損失によっても減額されない。その結果、最大損失リスクはデリバティブ、コミットメントおよび保証について計上された負債を超過する。
**
**
譲渡された資産
引き続き全額認識されている資産 当期において、当社は一部の金融資産を譲渡したが、この譲渡はIFRS第9号に定められる認識の中止の要件を満たさなかったため、当社は貸借対照表において引き続き当該資産を全額認識している。
当社は、買戻条件付契約およびその他の有価証券貸付取引を担保するため、通常の営業活動において保有資産を取引相手先に譲渡している。当該取引においては、当社は契約満期日に金融商品を買戻す必要があり、引き続き当該商品の価格、信用および金利変動リスクにさらされているため、譲渡された資産は会計上引き続き認識する。当社が資産の譲渡による現金を受け取った際は、受取対価に対する金融負債が認識され、「担保付借入金」に計上される。当社が非現金担保を(証券の形式で)受け取った場合は、負債は当初認識されない。受取担保がその後売却された場合は、担保の返還義務が負債として「売却済未購入金融商品」に認識される。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引に加えて、当社は、認識の中止の要件を満たさないその他の契約により資金を調達している。例えば、トータル・リターン・スワップなどの関連デリバティブを伴う有価証券の売却があり、当社は当該取引を通じて譲渡された資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持している。このような場合、受取った手取金に対して金融負債が認識される。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に認識されているその他の金融資産は、主にデリバティブ取引について差入れた有価証券の担保に関するものである。このようなデリバティブによる債務は、「売却済未購入金融商品」に計上されている。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に計上されている金融資産は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | 2017年12月現在 | |
|---|---|---|---|
| 政府債および政府機関債 | $22,951 | $14,629 | |
| 企業債務商品 | 6,434 | 5,766 | |
| 持分証券 | 21,342 | 27,141 | |
| 合計 | $50,727 | $47,536 |
上記の表において、これに伴う金融負債の帳簿価額は、通常は譲渡された資産の帳簿価額に近似している。
認識の中止をしたが継続的なエクスポージャーのある資産 当社は、当社が金融資産を譲渡した一部の非連結ストラクチャード・エンティティに、デリバティブ取引および保証の形で継続的に関与している。これらのデリバティブは、譲渡された資産にクレジット・リンクされていることがあり、これにより当社は譲渡された資産における特定のリスクを保持するか、あるいは何らかの偶発事象が発生した場合には資産の損失を補てんするため、ストラクチャード・エンティティに支払いを行う必要がある。
さらに、当社は金融資産を証券化ビークルに譲渡する。当社は通常、譲渡された資産と引き換えに現金を受取るが、主に債務商品の形式で証券化された金融資産における受益持分を所有するなど、譲渡された資産に継続的に関与する場合もある。当社はまた、流通市場におけるマーケット・メイキング取引に関連して、証券化ビークルが発行した優先証券または劣後証券を購入する可能性がある。
当社が譲渡された資産にデリバティブまたは保証を通じて継続的に関与する場合、最大損失リスクはデリバティブまたは保証の想定元本である。証券化資産の留保持分または購入持分について、当社の損失リスクはこれら持分の公正価値までに限定されている。いずれの場合も、留保持分は公正価値で計上されている。
当社は譲渡前の資産を公正価値で会計処理しているため、一般的に資産の譲渡時に重要な損益を認識しない。なお当社は、認識が中止された金融資産を買戻す必要があるような継続的関与は行っていない。
当社が継続的に関与することによる当社のエクスポージャーの詳細およびこれらの取引による損益は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | 帳簿価額 | 最大損失リスク |
|---|---|---|
| 2018年11月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ – | $ – |
| デリバティブ商品 | 63 | 802 |
| 保有金融商品 | 63 | 802 |
| 合計 | $ 63 | $ 802 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ (1) | $ 111 |
| 売却済未購入金融商品 | (1) | 111 |
| 合計 | $ (1) | $111 |
| 2017年12月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ 10 | $ 21 |
| デリバティブ商品 | 85 | 902 |
| 保有金融商品 | 95 | 923 |
| 合計 | $ 95 | $ 923 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ (2) | $ 112 |
| 売却済未購入金融商品 | (2) | 112 |
| 合計 | $ (2) | $ 112 |
| (単位:百万米ドル) | 期間利益/(費用) | 累積利益/(費用) |
|---|---|---|
| 2018年11月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ – | $ 132 |
| デリバティブ商品 | (3) | 121 |
| 保有金融商品 | (3) | 253 |
| 合計 | $ (3) | $ 253 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ – | $ (35) |
| 売却済未購入金融商品 | – | (35) |
| その他未払金 | – | (1) |
| 合計 | $ – | $ (36) |
| 2017年12月現在 | ||
| 資産 | ||
| 現物商品 | $ 1 | $ 132 |
| デリバティブ商品 | 1 | 124 |
| 保有金融商品 | 2 | 256 |
| 合計 | $ 2 | $ 256 |
| 負債 | ||
| デリバティブ商品 | $ – | $ (35) |
| 売却済未購入金融商品 | – | (35) |
| その他未払金 | – | (1) |
| 合計 | $ – | $ (36) |
注記29
金融資産および金融負債の相殺
強制力のあるネッティング契約および相殺の対象になる当社の金融資産および金融負債は、以下の表のとおりである。当社が現在、認識額を相殺する法的に強制力のある権利を有する場合で、かつ純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意図がある場合のみ、貸借対照表において相殺される。以下の表において、
・総額は取引相手先とのネッティングおよび担保の双方の影響を含んでいないため、当社の経済的エクスポージャーを表すものではない。
・貸借対照表において相殺されない金額には、取引相手先とのネッティング(すなわち、強制力のあるネッティング契約に基づく相殺の法的権利が存在する場合に行われる当該取引相手先との金融資産および金融負債のネッティング)、ならびに強制力のある信用補完契約に基づき受入れまたは差入れた現金担保および有価証券担保で、英国会計基準の相殺要件を満たさないものが含まれる。
・当社が信用補完契約に基づき担保を受入れまたは差入れたが、まだその契約に強制力があるかどうかを判断していない場合、関連する担保は、以下の表の貸借対照表において相殺されない金額に含まれていない。
・総額には、2018年11月現在において、強制力のあるネッティング契約の対象ではないか、または強制力の有無を当社がまだ判断していないネッティング契約の対象であるデリバティブ資産が61.5億米ドルおよび同デリバティブ負債が51.0億米ドル、また2017年12月現在において同デリバティブ資産が56.9億米ドルおよび同デリバティブ負債が62.7億米ドル含まれる。
・2018年11月および2017年12月現在、担保付契約における売戻条件付契約および借入有価証券担保金ならびに担保付借入金における買戻条件付契約および貸付有価証券担保金のほぼすべてが強制力のあるネッティング契約の対象である。
| (単位:百万米ドル) | 2018年11月現在 | ||||||
| 総額 | 貸借対照表において 相殺される 金額 | 貸借対照表において 表示される 純額 | 貸借対照表で相殺されない金額 | 純額 | |||
| 取引 相手先 との相殺 | 現金担保 | 有価証券 担保 | |||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | $ 18,880 | $ (13,407) | $ 5,473 | $ (1,595) | $ (43) | $ (3,448) | $ 387 |
| デリバティブ商品 | 523,283 | (10,720) | 512,563 | (448,264) | (34,886) | (10,769) | 18,644 |
| 保有金融商品 | 542,163 | (24,127) | 518,036 | (449,859) | (34,929) | (14,217) | 19,031 |
| 担保付契約 | 270,215 | (66,881) | 203,334 | (83,337) | – | (116,825) | 3,172 |
| 未収金 | 69,213 | (15,727) | 53,486 | (5,450) | (32,439) | (7,415) | 8,182 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 881,591 | (106,735) | 774,856 | (538,646) | (67,368) | (138,457) | 30,385 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 111,490 | – | 111,490 | – | – | – | 111,490 |
| 金融資産合計 | $ 993,081 | $(106,735) | $886,346 | $(538,646) | $(67,368) | $(138,457) | $141,875 |
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | $730 | $ (709) | $ 21 | $ – | $ – | $ – | $ 21 |
| デリバティブ商品 | 509,108 | (10,720) | 498,388 | (448,348) | (30,815) | (5,867) | 13,358 |
| 売却済未購入金融商品 | 509,838 | (11,429) | 498,409 | (448,348) | (30,815) | (5,867) | 13,379 |
| 担保付借入金 | 219,104 | (82,614) | 136,490 | (83,130) | (1,181) | (50,782) | 1,397 |
| その他未払金 | 66,083 | (3,862) | 62,221 | (6,552) | (34,944) | – | 20,725 |
| 合計 | 795,025 | (97,905) | 697,120 | (538,030) | (66,940) | (56,649) | 35,501 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | 14,456 | (7,105) | 7,351 | (245) | (428) | (6,070) | 608 |
| その他未払金 | 3,264 | (1,725) | 1,539 | (371) | – | – | 1,168 |
| 合計 | 17,720 | (8,830) | 8,890 | (616) | (428) | (6,070) | 1,776 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 812,745 | (106,735) | 706,010 | (538,646) | (67,368) | (62,719) | 37,277 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 146,903 | – | 146,903 | – | – | – | 146,903 |
| 金融負債合計 | $ 959,648 | $(106,735) | $852,913 | $(538,646) | $(67,368) | $ (62,719) | $184,180 |
| (単位:百万米ドル) | 2017年12月現在 | ||||||
| 総額 | 貸借対照表 において 相殺される 金額 | 貸借対照表 において 表示される 純額 | 貸借対照表で相殺されない金額 | 純額 | |||
| 取引相手先 との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | |||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | $ 17,333 | $(13,570) | $ 3,763 | $ (523) | $ (368) | $ (2,230) | $ 642 |
| デリバティブ商品 | 580,749 | (14,540) | 566,209 | (496,655) | (37,222) | (12,206) | 20,126 |
| 保有金融商品 | 598,082 | (28,110) | 569,972 | (497,178) | (37,590) | (14,436) | 20,768 |
| 担保付契約 | 267,424 | (62,604) | 204,820 | (83,213) | – | (117,657) | 3,950 |
| 未収金 | 68,567 | (9,013) | 59,554 | (5,803) | (36,896) | (7,673) | 9,182 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 934,073 | (99,727) | 834,346 | (586,194) | (74,486) | (139,766) | 33,900 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 104,843 | – | 104,843 | – | – | – | 104,843 |
| 金融資産合計 | $1,038,916 | $(99,727) | $939,189 | $(586,194) | $(74,486) | $(139,766) | $138,743 |
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | $ 768 | $ (718) | $ 50 | $ – | $ – | $ – | $ 50 |
| デリバティブ商品 | 570,661 | (14,538) | 556,123 | (496,609) | (35,821) | (6,833) | 16,860 |
| 売却済未購入金融商品 | 571,429 | (15,256) | 556,173 | (496,609) | (35,821) | (6,833) | 16,910 |
| 担保付借入金 | 227,069 | (71,560) | 155,509 | (81,610) | (440) | (70,660) | 2,799 |
| その他未払金 | 70,730 | (3,482) | 67,248 | (6,250) | (37,699) | – | 23,299 |
| 合計 | 869,228 | (90,298) | 778,930 | (584,469) | (73,960) | (77,493) | 43,008 |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | 22,294 | (7,553) | 14,741 | (1,646) | (446) | (11,679) | 970 |
| その他未払金 | 3,720 | (1,876) | 1,844 | (79) | (80) | – | 1,685 |
| 合計 | 26,014 | (9,429) | 16,585 | (1,725) | (526) | (11,679) | 2,655 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 895,242 | (99,727) | 795,515 | (586,194) | (74,486) | (89,172) | 45,663 |
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 112,801 | – | 112,801 | – | – | – | 112,801 |
| 金融負債合計 | $1,008,043 | $(99,727) | $908,316 | $(586,194) | $(74,486) | $(89,172) | $158,464 |
注記30
貸借対照表後の事象
2019年1月21日に、額面1米ドルの普通株式7,643,885株がGSG UKに44.48米ドルで割り当てられた。受取対価合計は現金340,000,000米ドルであり、資本剰余金332,356,115米ドルを含んでいる。
取締役報告書
取締役は、2018年11月期の取締役報告書および監査済財務書類を提示している。
はじめに
2006年英国会社法セクション414Aに従い、取締役は戦略報告書を作成した。この戦略報告書はアニュアル・レポートのパートⅠに含まれており、当社の事業の総括、ならびに当社が直面する主要なリスクおよび不確実性の記述を含んでいる。取締役は、2006年英国会社法セクション414C(11)に従って、市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクに対するエクスポージャーを含む当社のリスク管理の目的および方針、ならびに当社の将来の見通しを戦略報告書に開示することを選択した。
配当金
取締役は、2018年11月30日に、25.0億米ドルの中間配当金を宣言し、支払った。
取締役は、2017年6月27日に500百万米ドル、2017年6月28日に25.0億米ドルの中間配当金を宣言し、支払った。
為替レート
2018年11月現在の英ポンド/米ドル為替レートは、1ポンド/1.2743米ドル、2017年12月現在は1ポンド/1.3524米ドルである。当該期間の平均レートは、2018年11月期は 1ポンド/1.3347米ドル、2017年12月期は1ポンド/1.3020米ドルであった。
障がい者の雇用
障がい者による採用への応募については、各応募者の適性および能力面に関して十分かつ公平な検討が行われる。雇用中に障がい者となった従業員については、GSグループ内でキャリアを継続できるように努めている。障がい者の研修、キャリア開発および昇進は、障がいのない他の従業員とできる限り同一としている。
寄付金
当社は、2018年11月期は22百万米ドル、2017年12月期は25百万米ドルの寄付を行った。これには、イングランドおよびウェールズにおける一般慈善目的の登録慈善団体であるゴールドマン・サックス・ギブズ(英国)に対する2018年11月期において20百万米ドルおよび2017年12月期において22百万米ドルの寄付が含まれる。
従業員の関与
すべての従業員と効果的なコミュニケーションを行うべきというのが当社の方針であり、従業員には、実務的および商業的な条件のもとではあるが、当社の業績に影響を及ぼす財務的および経済的要因を認識させるべきであり、また現在の職務または将来の見通しに影響を及ぼす決定について相談と関与をさせるべきである。従業員は業績連動型インセンティブ制度に加わっている。
後発事象
2019年1月21日、当社はゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッドに対し、1株当たり1米ドルの普通株式7,643,885株を44.48米ドルで割り当てた。受領した対価の合計は340,000,000米ドルであり、これには資本剰余金332,356,115米ドルが含まれる。
財務報告に係る内部統制に関連するコーポレート・ガバナンスの報告書
当社の経営者は、財務報告に係る適切な内部統制の整備および維持に責任を負う。当社の財務報告に係る内部統制は、財務報告の信頼性、および英国において一般に公正妥当と認められている会計慣行に準拠した外部報告目的の財務書類の作成に関し、合理的な保証を提供することを目的として整備されている。
当社の財務報告に係る内部統制には、取引および資産の処分を合理的に詳細、正確かつ公正に反映する記録の維持、英国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した財務書類の作成に必要な取引が記録されていることについての、また収入および支出が当社の経営者および取締役の承認に基づいてのみ発生していることに対する合理的な保証の提供、ならびに財務書類に重要な影響を及ぼす可能性のある当社の資産の未承認の取得、利用または処分の防止または適時の発見に関する合理的な保証の提供などについての方針および手続きが含まれている。
監査人への情報開示
取締役報告書の承認日において在任している各取締役については、以下のとおりである。
・ 各取締役が認識している限りにおいて、当社の監査人が認識していない関連する監査情報はない。
・ 各取締役は、取締役として取るべきあらゆる措置を講じて、関連する監査情報を自身で認識し、当社の監査人が当該情報を認識していると考えている。
独立監査人
2007年10月1日に先立ち、当社は、1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。これにより、プライスウォーターハウスクーパース エルエルピーは、2006年英国会社法セクション487(2)および2007年の2006年英国会社法スケジュール3、パラグラフ44(施行3、事後改正、経過規定および留保事項)命令に基づき、引き続き当社の監査人を務めることとなった。
GSI取締役会の監査委員会は、現在、2016年法定監査および第三国監査人規則の要求事項を満たすため、2020年6月17日より後に始まる会計期間について、新しい法定監査人を任命する過程にある。
取締役の責任に関する報告
取締役は、適用される法令に従って、戦略報告書、取締役報告書および財務書類を作成する責任を負う。英国会社法は、取締役に対し、各会計期間末現在の当社の状況および当該会計期間の当社の損益について真実かつ公正な概観を与える各会計期間の決算書類を作成することを要求している。当該決算書類の作成にあたり、取締役は以下を要求されている。
・ 適切な会計方針を選択し、一貫して適用する。
・ 合理的かつ慎重な判断および見積りを行う。
・ 適用すべき会計基準が遵守されており、重要性のある逸脱が財務書類において開示および説明されているか否かを記述する。
・ 当社が存続すると仮定することが適切でない場合を除き、継続企業の前提に基づいて決算書類を作成する。
取締役は、当社の財政状態をいつでも合理的な正確性をもって開示し、決算書類が2006年英国会社法に適合することを確実にするための適切な会計記録を保持する責任を負う。また、当社の資産を守る責任も負っており、このため不正やその他の不法行為の予防や発見に向けた合理的な措置を講じる責任を負う。
取締役は、ゴールドマン・サックスのウェブサイトに掲載される当社の財務書類の維持と完全性に責任を負う。財務書類の作成と配布に関する英国の法律は、他の法域の法律とは異なる場合がある。
取締役は、自らの知識を最大限に活用して以下を確認する。
・ 適用される一連の会計基準に従って作成された財務書類は、当社の資産、負債、財政状態および損益について真実かつ公正な概観を与えている。
・ 戦略報告書には、当社が直面する主要なリスクおよび不確実性に関する記述とともに、当社の経営成績および財政状態に関する公正な総括が含まれている。
取締役
別途記載のない限り、当会計期間を通じて、また本報告書作成日まで在任していた当社の取締役は、以下のとおりである。
| 氏名 |
|---|
| J.M.D. バローゾ、会長 |
| S.A. ボイル(2018年7月20日就任) |
| C. クリップス(2019年3月15日就任の提案。規制当局への通知を要する) |
| I. イーレット(2018年6月20日退任) |
| R.J. グノーデ、最高経営責任者 |
| グラビナー卿 QC |
| N. ハーマン |
| S.S. キルスビー(2018年12月31日退任) |
| D.W. マクドナー |
| T.L. ミラーOBE(2018年7月31日就任) |
| K. パンタゾブロス(2018年7月31日就任、2018年11月15日退任) |
| E.E. ステッチャー(2018年7月31日就任) |
| M.O. ウィンケルマン |
期末時点で、本稿に注記を要する利害関係を有する取締役はいなかった。
発行承認日
この財務書類は、2019年3月15日に取締役会によって発行が承認された。
取締役会の命により
D.W. マクドナー
取締役
2019****年3月20日
(訳文)
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類の監査に係る報告
意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「会社」という。)の財務書類に係る私どもの意見は以下のとおりである。
・2018年11月30日現在の会社の財政状況ならびに同日に終了した11ヵ月間(以下「期間」という。)における利益およびキャッシュ・フローについて真実かつ公正な概観を与え、
・英国において一般に公正妥当と認められている会計実務(FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」により構成される英国会計基準および適用される法令)に準拠して適正に作成され、
・2006年会社法の要件に準拠して作成されている。
私どもは、アニュアル・レポートに含まれる財務書類を監査しており、当該財務書類は、2018年11月30日現在の貸借対照表、同日に終了した期間における損益計算書、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書、持分変動計算書、および財務書類に対する注記(重要な会計方針に関する記載およびその他の説明情報を含む。)により構成されている。
必要とされる一部の開示については、財務書類に対する注記ではなく、アニュアル・レポートの戦略報告書で行われている。戦略報告書において監査済として特定されている開示は、財務書類の一部である。
私どもの意見は会社の取締役会の監査委員会に対する私どもの報告と一致している。
意見の基礎
私どもは、国際監査基準(英国)(以下「ISA(英国)」という。)および適用される法令に準拠して監査を行った。ISA(英国)のもとでの私どもの責任は、本報告書の「財務書類の監査に対する監査人の責任」区分に詳述されている。私どもは、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
独立性
私どもは、英国における財務書類の私どもの監査に関連する倫理要件(上場している社会的影響度の高い事業体に適用される英国財務報告評議会(以下「FRC」という。)による倫理基準を含む。)に準拠して会社からの独立性を維持しており、当該要件に準拠してその他の倫理的責任を全うしている。
私どもは、私どもが把握し信じる限り、FRCの倫理基準で禁止されている非監査業務が会社に提供された事実はないと言明する。
私どもは、財務書類に対する注記6「一般管理費」に開示されているものを除き、2018年1月1日から2018年11月30日までの期間において会社に非監査業務を提供していない。
本監査のアプローチ
概要
・全体的な重要性の基準値:規制上の総自己資本資源の0.5%に基づき、183百万米ドル(2017年度:180百万米ドル)
・監査範囲:単一の構成単位としての会社の財務書類全体に対しフルスコープの監査を実施した。監査手続の性質、実施時期および範囲は、私どものリスク評価、財務書類項目の財務上の重要性ならびに定性的要因(不正または誤謬による過去の虚偽表示を含む。)により決定された。
・監査上の主要な事項:監査において最も重要な重点項目とした主要領域は、デリバティブ金融商品の評価であり、特に公正価値の階層のレベル3に含まれているものであった。
・私どもは、2018年7月および2018年11月に、会社の取締役会の監査委員会と私どもの監査計画について議論した。監査終了時に、レベル3のデリバティブの評価が監査上の主要な事項として議論された。
監査の範囲
本監査計画の一環として、私どもは重要性の基準値を決定し、財務書類における重要な虚偽表示リスクを評価した。私どもは特に、仮定の決定や本質的に不確実な将来事象の検討を伴う重要な会計上の見積りに関するものなど、取締役が主観的判断を行った分野に注目した。
不正を含む不法行為の検出に対する監査の機能
私どもは、銀行業界および規制環境に関する私どもの理解に基づき、英国健全性監督機構(以下「PRA」という。)および英国金融行為規制機構(以下「FCA」という。)の規則に関連する法規制への違反行為による主要なリスクを識別し、その違反行為が財務書類に重要な影響を及ぼし得る範囲について検討した。また、2006年会社法など、財務書類に直接影響を及ぼす法規制についても検討した。
私どもは、経営者の財務書類に対する不正操作のインセンティブ及び機会(統制の無効化のリスクを含む。)を評価し、主要なリスクは、公正価値で保有する金融商品の評価の操作による不適切な仕訳入力や経営者のバイアスに関連していると判断した。
監査チームは、このリスク評価を監査を支援するPwCネットワークファームと共有し、これらのリスクに対応するための監査手続を計画した。実施された監査手続には以下が含まれる。
・既知の、または、疑義のある法規制への違反行為および不正について、経営者およびガバナンス担当者と討議する。
・財務報告に係る不正の防止および発見のために設計された経営者による統制の運用状況の有効性を評価し、検証する。
・会社の内部通報窓口に通報された事項および経営者による当該事項の調査結果を評価する。
・法令遵守および規制上の手続に関する規制当局(PRAおよびFCA)との主なやり取りをレビューする。
・特に上級管理職が入力した仕訳を識別するなど、仕訳を識別し、検証する。
・金融商品の公正価値測定に関連して経営者が行った仮定および判断を批判的に検討する。私どもの手続には、金融商品の公正価値に対する経営者による統制の有効性を検証すること、ならびに期末時点で金融商品のサンプルについて独立した評価を実施することが含まれていた。公正価値で保有するレベル3のデリバティブ金融商品に関連して実施した監査手続は、以下の「監査上の主要な事項」の区分に記載している。
上記の監査手続には固有の限界があり、法令違反行為が財務書類に反映された事象および取引から切り離されているほど、当該違反行為を発見する可能性は低くなる。また、不正は(偽造、意図的な虚偽の陳述、共謀などにより)意図的に隠蔽されている可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
監査上の主要な事項
監査上の主要な事項とは、監査人の職業的専門家としての判断において、当期の財務書類監査で最も重要な事項である。また、監査上の主要な事項は、監査人が識別した重要な虚偽表示リスク(不正によるかどうかを問わない。)のうち最も重要であると評価されたものを含んでおり、これには、全体的な監査戦略、監査資源の配分および監査チームへの指示に最も大きな影響を与えるものが含まれている。これらの項目、および私どもがこれらの項目について実施した手続の結果に関する私どものコメントは、財務書類全体に対する監査の観点から、私どもの意見を形成するにあたり対応されたものである。私どもは、これらの項目に対しては個別の意見を表明しない。これは、私どもの監査で識別されたすべてのリスクを完全に網羅したものではない。
| 監査上の主要な事項 | 監査上の主要な事項に対する監査上の対応手続 | |
|---|---|---|
| 公正価値で保有するデリバティブ金融商品の評価 財務書類に対する注記28「金融資産および金融負債」参照 財務書類に対する注記2「重要な会計方針の要約」に記載の会計方針に従い、デリバティブ金融商品は公正価値で貸借対照表に計上されており、公正価値の変動は純収益に計上される。 デリバティブ金融商品の評価は、さまざまな入力情報を用いる金融モデルにより行われる。会社のデリバティブの大部分は活発な市場で取引され、経営者の評価を裏付ける外部の観察可能な入力情報が入手可能である。当該デリバティブは公正価値の階層のレベル2に分類される(注記28参照)。会社はまた、限られた活発な市場しか存在しない、または活発な市場が全く存在しない、複雑かつより流動性の低いデリバティブ金融商品取引を行う。この場合、評価を裏付ける観察可能な証拠がより少なくなり、見積りの不確実性は増大する。評価における入力情報に観察不能かつ重要なものが1つ以上含まれる場合、金融商品は公正価値の階層のレベル3に分類される。2018年11月30日現在、デリバティブ金融資産およびデリバティブ金融負債合計はそれぞれ5,125.6億米ドルおよび4,983.9億米ドルであり、そのうち、レベル3のデリバティブ金融資産およびデリバティブ金融負債はそれぞれ42.3億米ドルおよび23.7億米ドルであった。 私どもは、私どもの業界経験や会社の事業に関する知識を用いて、会社が保有するデリバティブ金融商品のリスク評価を実施した。私どもは、経営者による重要な判断を要する領域および私どもの監査重点項目を特定するためにこの分析を利用した。 私どもは、レベル3に分類された特定の信用デリバティブ金融商品および株式デリバティブ金融商品の評価に関連する重要な虚偽表示リスクは高いと結論付けた。監査上の主要な事項は、当該デリバティブ金融商品の評価に関連している。信用デリバティブに関する重点項目には、担保付資金調達スプレッドに感応する金融商品ポートフォリオの評価や主要な判断を伴う手法が含まれ、株式デリバティブに関する重点項目には、観察不能なコリレーションに感応する金融商品ポートフォリオが含まれていた。 | 私どもは、金融商品の評価に係る主要な統制の整備状況を理解および評価し、その運用状況の有効性を評価した。当該統制には以下が含まれる。 ・リスク管理担当の専門家チームによる新規および既存のモデルの検証、ならびに使用するモデルに関するアクセスおよび変更に係る管理統制。 ・第三者から提供される価格および評価モデルへの入力情報を用いてコントローラーが実施する月次の価格検証プロセス。 ・主要な評価調整の算定および承認。 私どもは、当該統制の整備状況または運用状況の有効性について重大な例外事項を検出しておらず、私どもの監査の目的において当該統制に依拠できると判断した。また、私どもは下記の実証手続を実施した。 私どもは内部の評価専門家を利用して、レベル3のデリバティブ金融商品の独立した再評価をサンプルベースで実施した。いずれの場合においても、独立したモデルを用いた。私どもは信用デリバティブの評価をサンプルベースで実施し、経営者による担保付資金調達スプレッドの算定手法を評価した。また、評価時の入力情報を外部の情報源に照らして検証した。私どもはさらに、株式デリバティブの評価をサンプルベースで実施しており、その評価は可能な範囲で入手した独立した入力情報(コリレーションを含む。)を用いて行われた。当該商品の再評価に経営者の入力情報を用いたサンプルについて、私どもはその入力情報の妥当性を評価した。 私どもは評価調整の算定に使用された手法および仮定を評価した。私どもは期末日現在の評価調整をサンプルベースで検証した。 私たちは、実施した作業に基づき、デリバティブ金融商品の評価に関連する経営者による判断を裏付ける証拠が得られたと判断した。 私どもは、経営者が既存の方針に従いデリバティブ金融商品を公正価値の階層における適切なレベルに分類しており、また、分類に関する当該方針が適切であったことを確認するための検証を実施した。 私どもは、注記28「金融資産および金融負債」に記載される重要な観察不能な入力情報および公正価値の階層に関する開示を通読および評価し、それらが適切であると判断した。 |
監査範囲の構成方法
私どもは、財務書類全体に対する意見を提供するための十分な手続が実施されるように、会社の構造、会計処理プロセスおよび統制、ならびに会社が事業を行っている業界を考慮して監査範囲を決定した。
会社は、世界中の顧客を対象として幅広い金融サービスを提供している。会社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」という。)地域の顧客に金融サービスを提供するために、これら地域全体にわたり数多くの支店および駐在事務所を有している。私どもは、監査上、会社を単一の構成単位とみなしている。
海外拠点のトレーダーは、会社の代理として取引を実施している。このような状況において、財務報告に関連する一定の内部統制が当該拠点において運用されている。また、最終的な親会社のザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクにより米国において、もしくは会社の監査に関連するその他の拠点のグループ・シェアード・サービス・センターにおいて、集約されている機能も数多くある。私どもは、これら各拠点において必要な監査業務の範囲を決定し、PwCネットワークファームに指示書を発行した。私どもは、監査業務の責任を有するファームと監査の過程を通じて定期的に意見交換を行った。これには、主要な調書のレビューおよび高リスク監査領域における作業結果についての討議が含まれる。私どもは、私どもに代わって実施された手続は、私どもが監査意見を表明する上で十分であったと考えている。
重要性
私どもの監査範囲は適用される重要性により影響される。私どもは、重要性に関して特定の定量的な基準値を定めた。これらは定性的な検討と合わせて、私どもの監査の対象範囲や個々の財務書類項目および開示内容に対する監査手続の性質、実施時期および範囲を決定する際、ならびに虚偽表示が個別にまたは集計して財務書類全体に及ぼす影響を評価する際に用いられた。
職業的専門家としての判断に基づき、私どもは財務書類全体に関する重要性の基準値を以下のとおり決定した。
| 全体的な重要性の基準値 | 183百万米ドル(2017年度:180百万米ドル) |
|---|---|
| 決定方法 | アニュアル・レポートの11ページ(訳者注:原文のページ)に記載の規制上の総自己資本資源の0.5%(2017年度:0.5%) |
| 適用されたベンチマークの根拠 | 直接および最終的な親会社、経営者ならびに会社の規制当局が、財務書類の主な利用者である。これら利用者が重要視するのは規制上の総自己資本資源の水準である。 |
私どもは、監査中に識別した9百万米ドル(2017年度:9百万米ドル)を超える虚偽表示のほか、私どもとして定性的な理由から報告が必要と考えたこれより少額の虚偽表示についても、会社の取締役会の監査委員会に報告することを同委員会と合意した。
継続企業の前提に関連する結論
私どもはISA(英国)により、以下のいずれかに該当する場合に報告を義務付けられている。
・継続企業を前提として取締役が財務書類を作成することが適切でない場合。
・会社が財務書類の発行承認日から少なくとも12ヵ月間にわたって継続企業の前提による会計処理の適用を継続できることについて重要な疑義を生じさせるような重要な不確実性が識別されている場合で、取締役が財務書類においてそれを開示していない場合。
上記の事項に関して報告すべきことはない。
しかしながら、将来のすべての事象または状況を予測することはできないため、この記述は、継続企業としての会社の存続能力に関して保証するものではない。例えば、現時点では2019年3月29日に予定されている英国の欧州連合からの離脱の条件が明確ではなく、会社の事業、顧客、サプライヤーおよび経済全般に及ぼす潜在的な影響をすべて評価することは困難である。
その他の情報に係る報告
その他の情報は、アニュアル・レポートに含まれる、財務書類(先述の定義同様)およびそれに対する私どもの監査報告書以外のすべての情報から成る。取締役はその他の情報についての責任を有する。財務書類に対する私どもの意見はその他の情報を対象としておらず、したがって、私どもはその他の情報に対し、監査意見、または本報告書に明示的に記載されている場合を除いていかなる形式の保証も表明しない。
財務書類監査に関連する私どもの責任は、その他の情報を通読すること、およびその際に、その他の情報に財務書類または監査中に入手した知識との重要な不整合があるか、もしくは重要な虚偽表示があるかを検討することである。明らかな重要な不整合または重要な虚偽表示を識別した場合、私どもは、財務書類の重要な虚偽表示またはその他の情報の重要な虚偽表示があるかどうかを結論付けるための手続を実施する必要がある。私どもが実施した作業に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があると結論付けた場合、私どもはその事実を報告しなければならない。これらの責任に基づき報告すべきことはない。
戦略報告書および取締役報告書に関して、私どもは2006年会社法により義務付けられている開示内容が含まれているかどうかも検討した。
2006年会社法およびISA(英国)は、上記の責任および私どもが監査において実施した作業に基づき、特定の意見および下記の事項についても報告するよう要求している(別途記載のない場合はISA(英国)により要求されている)。
戦略報告書および取締役報告書
監査の過程で実施した手続に基づく私どもの意見では、2018年11月30日に終了した期間における戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は、財務書類と一貫しており、適用される法的要求事項(2006年会社法)に準拠して作成されている。
私どもは、会社およびそれを取り巻く環境について監査の過程で入手した知識および理解に照らし、戦略報告書および取締役報告書(2006年会社法)において重要な虚偽表示は識別していない。
財務書類および監査に関する責任
財務書類に対する取締役の責任
43ページ(訳者注:原文のページ)に記載の取締役の責任に関する報告書に詳述のとおり、取締役は、適用されるフレームワークに従って当該財務書類を作成する責任、またその財務書類が真実かつ公正な概観を与えるものであることを確認する責任を有している。取締役は、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために取締役が必要と判断する内部統制についても責任を有している。
財務書類の作成において、取締役は、継続企業としての会社の存続能力の評価、継続企業の前提に関連する事項の開示(該当する場合)、ならびに継続企業の前提による会計処理の使用に責任を有している。ただし、取締役が会社を清算または業務を停止する意図を有する場合、あるいはそうするより他に現実的な代替案がない場合はこの限りではない。
財務書類の監査に対する監査人の責任
私どもの目的は、不正または誤謬によるかを問わず、全体として財務書類に重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ること、ならびに私どもの意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証は、高い水準の保証ではあるが、ISA(英国)に従って実施された監査が、重要な虚偽表示が存在している場合にそれをすべて発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計すると、当該財務書類の利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
財務書類の監査に対する私どもの責任に関する詳しい説明は、FRCのウェブサイト(www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities)に記載されている。この説明は、この監査報告書の一部を構成している。
本報告書の使用
本報告書(意見を含む。)は、2006年会社法第16部第3章に準拠した機関である会社の株主のためにのみ作成されるものであり、その他の目的のためではない。私どもは意見を表明するにあたり、事前に書面で明確に同意している場合を除き、その他の目的に対して責任を負わず、本報告書を読むその他の者または報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
要求されているその他の報告
2006年会社法に基づく除外事項の報告
2006年会社法に基づいて、以下の場合、私どもの監査意見において報告が求められている。
・私どもの監査に必要なすべての情報および説明が提供されていない場合、
・会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは私どもが訪問しなかった支店から私どもの監査に対する適切な返答が得られなかった場合、
・法律で定められた取締役報酬に関する特定の開示がなされていない場合、
・財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
任命
私どもは、1988年9月22日に取締役により、1989年11月24日に終了した期間およびその後の会計期間に係る財務書類の監査人に任命された。中断なく監査人を務めている合計期間は、1989年11月24日に終了した会計期間から2018年11月30日に終了した会計期間までの30年間である。
ジョナサン・ホロウェイ(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
ロンドン
2019年3月20****日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
(訳文)
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類の監査に係る報告
意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「会社」という。)の財務書類に係る私どもの意見は以下のとおりである。
・2019年11月30日現在の会社の財政状況ならびに同日に終了した事業年度における利益およびキャッシュ・フローについて真実かつ公正な概観を与え、
・英国において一般に公正妥当と認められている会計実務(FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」により構成される英国会計基準および適用される法令)に準拠して適正に作成され、
・2006年会社法の要件に準拠して作成されている。
私どもは、アニュアル・レポートに含まれる財務書類を監査しており、当該財務書類は、2019年11月30日現在の貸借対照表、同日に終了した事業年度における損益計算書、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書、持分変動計算書、および財務書類に対する注記(重要な会計方針に関する記載およびその他の説明情報を含む。)により構成されている。
必要とされる一部の開示については、財務書類に対する注記ではなく、アニュアル・レポートの戦略報告書で行われている。戦略報告書において監査済として特定されている開示は、財務書類の一部である。
私どもの意見は会社の取締役会の監査委員会に対する私どもの報告と一致している。
意見の基礎
私どもは、国際監査基準(英国)(以下「ISA(英国)」という。)および適用される法令に準拠して監査を行った。ISA(英国)のもとでの私どもの責任は、本報告書の「財務書類の監査に対する監査人の責任」区分に詳述されている。私どもは、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
**独立性**
私どもは、英国における財務書類の私どもの監査に関連する倫理要件(上場している社会的影響度の高い事業体に適用される英国財務報告評議会(以下「FRC」という。)による倫理基準を含む。)に準拠して会社からの独立性を維持しており、当該要件に準拠してその他の倫理的責任を全うしている。
私どもは、私どもが把握し信じる限り、FRCの倫理基準で禁止されている非監査業務が会社に提供された事実はないと言明する。
私どもは、財務書類に対する注記6「一般管理費」に開示されているものを除き、2018年12月1日から2019年11月30日までの事業年度において会社に非監査業務を提供していない。
本監査のアプローチ
背景
当該財務書類において開示されている比較期間は、2018年11月30日に終了した11ヵ月間である。
**概要**
・全体的な重要性の基準値:アニュアル・レポートの10ページ(訳者注:原文のページ)に記載のTier1自己資本資源合計の0.75%(2018年度:規制上の総自己資本資源の0.5%)に基づき、240百万米ドル(2018年度:183百万米ドル)
・監査範囲:単一の構成単位としての会社の財務書類全体に対しフルスコープの監査を実施した。監査手続の性質、実施時期および範囲は、私どものリスク評価、財務書類項目の財務上の重要性ならびに定性的要因(不正または誤謬による過去の虚偽表示を含む。)により決定された。
・監査上の主要な事項:監査において最も重要な重点項目とした主要領域は、公正価値の階層のレベル3に含まれているものを含む金融資産および負債の評価であった。また、新型コロナウイルス(以下「COVID-19」という。)の発生による会社への影響についても検討した。
・私どもは、2019年7月および2019年11月に会社の取締役会の監査委員会と、監査上の主要な事項の特定を含め、私どもの監査計画について議論した。
監査の範囲
本監査計画の一環として、私どもは重要性の基準値を決定し、財務書類における重要な虚偽表示リスクを評価した。私どもは特に、仮定の決定や本質的に不確実な将来事象の検討を伴う重要な会計上の見積りに関するものなど、取締役が主観的判断を行った分野に注目した。
不正を含む不法行為の検出に対する監査の機能
私どもは、会社および業界に関する私どもの理解に基づき、英国金融行為規制機構(以下「FCA」という。)および英国健全性監督機構(以下「PRA」という。)の規則に関連する法規制への違反行為による主要なリスクを識別し、その違反行為が財務書類に重要な影響を及ぼし得る範囲について検討した。また、2006年会社法ならびに2008年会社計算書類およびグループ計算書類規則など、財務書類の作成に直接影響を及ぼす法規制についても検討した。
私どもは、経営者の財務書類に対する不正操作のインセンティブおよび機会(統制の無効化のリスクを含む。)を評価し、主要なリスクは、金融資産および負債の公正価値の操作による不適切な仕訳入力や経営者のバイアスに関連していると判断した。
監査チームは、このリスク評価を監査を支援するPwCネットワークファームと共有し、これらのリスクに対応するための監査手続を計画した。監査チームおよび(または)他の監査人により実施された監査手続には以下が含まれる。
・既知の、または、疑義のある法規制への違反行為および不正について、経営者およびガバナンス担当者と討議する。
・不法行為の防止および発見のために設計された経営者による全社レベル統制(特に行動規範や内部通報手続など)の運用状況の有効性を評価し、検証する。
・会社の内部通報窓口に通報された事項および経営者による当該事項の調査結果を評価する。
・法令遵守および規制上の手続に関する規制当局(FCAおよびPRA)との主なやり取りをレビューする。
・特に上級管理職が入力した仕訳など、仕訳を識別し、検証する。
・金融資産および負債の公正価値測定に関連して経営者が行った仮定および判断を批判的に検討する。私どもの手続には、金融資産および負債の公正価値に対する経営者による統制の有効性を検証すること、ならびに期末時点でかかる項目のサンプルについて独立した評価を実施することが含まれていた。
・また、私どもの実施するテストの性質、時期および(または)範囲において予測不能性を組み込んだ。
上記の監査手続には固有の限界があり、法令違反行為が財務書類に反映された事象および取引から切り離されているほど、当該違反行為を発見する可能性は低くなる。また、不正は(偽造、意図的な虚偽の陳述、共謀などにより)意図的に隠蔽されている可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
**監査上の主要な事項**
監査上の主要な事項とは、監査人の職業的専門家としての判断において、当期の財務書類監査で最も重要な事項である。また、監査上の主要な事項は、監査人が識別した重要な虚偽表示リスク(不正によるかどうかを問わない。)のうち最も重要であると評価されたものを含んでおり、これには、全体的な監査戦略、監査資源の配分および監査チームへの指示に最も大きな影響を与えるものが含まれている。これらの項目、および私どもがこれらの項目について実施した手続の結果に関する私どものコメントは、財務書類全体に対する監査の観点から、私どもの意見を形成するにあたり対応されたものである。私どもは、これらの項目に対しては個別の意見を表明しない。これは、私どもの監査で識別されたすべてのリスクを完全に網羅したものではない。
| 監査上の主要な事項 | 監査上の主要な事項に対する監査上の対応手続 | |
|---|---|---|
| 公正価値で保有する金融資産および負債の評価 財務書類に対する注記28「金融資産および負債」参照 財務書類に対する注記2「重要な会計方針の要約」に記載の会計方針に従い、金融資産および負債の大部分は公正価値で貸借対照表に計上されており、公正価値の変動は純収益に計上される。2019年11月30日現在、公正価値で測定する金融資産および負債の合計はそれぞれ8,799.9億米ドルおよび8,376.8億米ドルであった。金融資産および負債の評価の監査には多大な監査資源が必要であり、最も重要な虚偽表示リスクも含んでいたため、これは監査上の主要な事項に該当する。 注記28「金融資産および負債」に詳述されている、公正価値で測定する会社のほぼすべての金融資産および負債の公正価値は、観察可能な価格およびインプットに基づいており、公正価値ヒエラルキーのレベル1および2に分類されている。デリバティブ金融商品の評価は、さまざまなインプットを用いる金融モデルにより算定される。会社のデリバティブの大部分は活発な市場で取引され、経営者の評価を裏付ける外部の観察可能なインプットが入手可能である。 会社はまた、限られた活発な市場しか存在しない、または活発な市場が全く存在しない、複雑かつより流動性の低い現物商品およびデリバティブ金融商品の取引を行う。この場合、評価を裏付ける観察可能な証拠がより少なくなり、見積りの不確実性は増大する。評価におけるインプットに観察不能かつ重要なものが1つ以上含まれる場合、金融商品は公正価値の階層のレベル3に分類される。2019年11月30日現在、公正価値で測定するレベル3の金融資産および負債はそれぞれ53.3億米ドルおよび123.1億米ドルであった。 私どもは、私どもの業界経験や会社の事業に関する知識を用いて、会社が保有する金融商品のリスク評価を実施した。私どもは、より多くの判断を要する領域および私どもの監査重点項目を特定するためにこの分析を利用した。 私どもは、レベル3に分類された特定の信用デリバティブ金融商品および株式デリバティブ金融商品の評価に関連する重要な虚偽表示リスクは高いと結論付けた。信用デリバティブに関する重点項目には、担保付資金調達スプレッドに感応する金融商品ポートフォリオの評価や主要な判断を伴う手法が含まれ、株式デリバティブに関する重点項目には、観察不能なコリレーションに感応する金融商品ポートフォリオが含まれていた。 | 私どもは、金融資産および負債の評価に係る主要な統制の整備状況を理解および評価し、その運用状況の有効性を評価した。当該統制には以下が含まれる。 ・リスク管理担当の専門家チームによる新規および既存のモデルの検証、ならびに使用するモデルに関するアクセスおよび変更に係る管理統制。 ・第三者から提供される価格および評価モデルへのインプットを用いてコントローラーが実施する月次の価格検証プロセス。 ・主要な評価調整の算定および承認。 私どもは、当該統制の整備状況または運用状況の有効性について重大な例外事項を検出しておらず、私どもの監査の目的において当該統制に依拠できると判断した。また、私どもは下記の実証手続を実施した。 私どもは、現物商品のサンプルの評価を第三者から提供された情報に照らしてテストした。私どもは内部の評価専門家を利用して、デリバティブ金融商品および現物商品(レベル3の金融商品を含む。)の再評価を、独立したモデルを用いてサンプルベースで実施した。 レベル3の信用デリバティブのポートフォリオに関しては、経営者による担保付資金調達スプレッドの算定手法を評価し、関連する評価時のインプットを外部の情報源に照らして検証し、また、当該評価をサンプルベースで再実施した。私どもはさらに、レベル3の株式デリバティブの評価をサンプルベースで実施しており、その評価は可能な範囲で入手した独立したインプット(コリレーションを含む。)を用いて行われた。関連するコリレーションについて独立したインプットが入手できない場合には、当該コリレーションの独立した見積りを行った。 私どもは評価調整の算定に使用された手法および仮定を評価した。私どもは期末日現在の評価調整をサンプルベースで検証した。 私どもは、実施した作業に基づき、経営者による金融資産および負債の公正価値の見積りを裏付ける証拠が得られたと判断した。 私どもは、経営者が既存の方針に従いデリバティブ金融商品を公正価値の階層における適切なレベルに分類しており、また、分類に関する当該方針が適切であったことを確認するための検証を実施した。 私どもは、注記28「金融資産および負債」に記載される重要な観察不能なインプットおよび公正価値の階層に関する開示を通読および評価し、それらが適切であると判断した。 | |
| COVID-19の発生による財務書類への影響 財務書類に対する注記30「開示後発事象」参照 貸借対照表日以降、COVID-19の発生により、世界規模でパンデミックが起きている。財務書類の作成の最終段階において、COVID-19による潜在的影響が大きくなり、英国を含む各国の金融市場や通常の事業活動に対して広範囲にわたる混乱が引き起こされている。 取締役は財務書類への影響を検討した結果、当該事項は開示後発事象であり、現段階では財務上の影響を信頼性をもって見積ることができず、継続企業の前提で作成することが適切であるとの結論に至った。 | 私どもは、当該事項は開示後発事象として扱うべきであり、現段階では財務上の影響を信頼性をもって見積ることができないとした取締役の結論を批判的に検討した。私どもが検討した点は以下のとおりである。 ・世界中および英国において感染が拡大する時期。 ・この混乱が会社の財務書類および業務に及ぼし得る影響。 私どもは、実施した作業に基づき、当該事項が適切に評価され、財務書類に反映されていると考えている。 継続企業の前提に関する結論を出すにあたり、私どもは、経営者による継続企業の評価にCOVID-19から生じる影響が考慮されているかどうかを評価した。継続企業の前提に関して私どもが実施した手続きには、以下が含まれる。 ・私どもは、経営者が行った継続企業の評価をレビューした。私どもは、COVID-19が会社の業績、業務、規制上の自己資本比率および流動性比率に及ぼす潜在的な影響を理解するために、経営者に質問を行った。 ・私どもは、会社が実施した直近のストレステストの結果が盛り込まれている「自己資本比率内部評価プロセス」および「流動性比率内部評価プロセス」をレビューした。 継続企業に関する私どもの報告事項は、以下に記載している。 |
監査範囲の構成方法
私どもは、財務書類全体に対する意見を提供するための十分な手続が実施されるように、会社の構造、会計処理プロセスおよび統制、ならびに会社が事業を行っている業界を考慮して監査範囲を決定した。
会社は、世界中の顧客を対象として様々な金融サービスを提供している。会社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域の顧客に金融サービスを提供するために、これら地域全体にわたり数多くの支店および駐在事務所を有している。私どもは、監査上、会社およびその支店を単一の構成単位を表すものとみなしている。
グループの海外拠点のトレーダーは、会社の代理として取引を実施している。このような状況において、財務報告に関連する一定の内部統制が当該拠点において運用されている。また、最終的な親会社のザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクにより米国において、もしくは会社の監査に関連するその他の拠点のグループ・シェアード・サービス・センターにおいて、集約されている機能も数多くある。私どもは、これら各拠点において必要な監査業務の範囲を決定し、PwCネットワークファームに指示書を発行した。私どもは、監査業務の責任を有するファームと監査の過程を通じて定期的に意見交換を行った。これには、主要な調書のレビュー、ならびに高リスク監査領域における作業結果についての討議および検証が含まれる。私どもは、私どもに代わって実施された手続は、私どもが監査意見を表明する上で十分であったと考えている。
**重要性**
私どもの監査範囲は適用される重要性により影響される。私どもは、重要性に関して特定の定量的な基準値を定めた。これらは定性的な検討と合わせて、私どもの監査の対象範囲や個々の財務書類項目および開示内容に対する監査手続の性質、実施時期および範囲を決定する際、ならびに虚偽表示が個別にまたは集計して財務書類全体に及ぼす影響を評価する際に用いられた。
職業的専門家としての判断に基づき、私どもは財務書類全体に関する重要性の基準値を以下のとおり決定した。
| 全体的な重要性の基準値 | 240百万米ドル(2018年度:183百万米ドル) |
|---|---|
| 決定方法 | アニュアル・レポートの10ページ(訳者注:原文のページ)に記載のTier1自己資本資源合計の0.75%(2018年度:規制上の総自己資本資源の0.5%) |
| 適用されたベンチマークの根拠 | 直接および最終的な親会社、経営者、一部の債権者(社債保有者等)ならびに会社の規制当局が、財務書類の主な利用者である。これら利用者が重要視する領域はTier1自己資本資源の水準である。 |
私どもは、監査中に識別した12百万米ドル(2018年度:9百万米ドル)を超える虚偽表示のほか、私どもとして定性的な理由から報告が必要と考えたこれより少額の虚偽表示についても、会社の取締役会の監査委員会に報告することを同委員会と合意した。
継続企業の前提に関連する結論
私どもはISA(英国)により、以下のいずれかに該当する場合に報告を義務付けられている。
・継続企業を前提として取締役が財務書類を作成することが適切でない場合。
・会社が財務書類の発行承認日から少なくとも12ヵ月間にわたって継続企業の前提による会計処理の適用を継続できることについて重要な疑義を生じさせるような重要な不確実性が識別されている場合で、取締役が財務書類においてそれを開示していない場合。
上記の事項に関して報告すべきことはない。
しかしながら、将来のすべての事象または状況を予測することはできないため、この記述は、継続企業としての会社の存続能力に関して保証するものではない。
その他の情報に係る報告
その他の情報は、アニュアル・レポートに含まれる、財務書類およびそれに対する私どもの監査報告書以外のすべての情報から成る。その他の情報についての責任は取締役が有している。財務書類に対する私どもの意見はその他の情報を対象としておらず、私どもはその他の情報に対し、監査意見、または本報告書に明示的に記載されている場合を除いていかなる形式の保証も表明しない。
財務書類監査に関連する私どもの責任は、その他の情報を通読すること、およびその際に、その他の情報に財務書類または監査中に入手した知識との重要な不整合があるか、もしくは重要な虚偽表示があるかを検討することである。明らかな重要な不整合または重要な虚偽表示を識別した場合、私どもは、財務書類の重要な虚偽表示またはその他の情報の重要な虚偽表示があるかどうかを結論付けるための手続を実施する必要がある。私どもが実施した作業に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があると結論付けた場合、私どもはその事実を報告しなければならない。これらの責任に基づき報告すべきことはない。
戦略報告書および取締役報告書に関して、私どもは英国の2006年会社法により義務付けられている開示内容が含まれているかどうかも検討した。
ISA(英国)は、上記の責任および私どもが監査において実施した作業に基づき、特定の意見および下記の事項についても報告するよう要求している。
**戦略報告書および取締役報告書**
監査の過程で実施した手続に基づく私どもの意見では、2019年11月30日に終了した事業年度における戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は、財務書類と一貫しており、適用される法的要求事項に準拠して作成されている。
私どもは、会社およびそれを取り巻く環境について監査の過程で入手した知識および理解に照らし、戦略報告書および取締役報告書において重要な虚偽表示は識別していない。
**
**
財務書類および監査に関する責任
**財務書類に対する取締役の責任**
43ページ(訳者注:原文のページ)に記載の取締役の責任に関する報告書に詳述のとおり、取締役は、適用されるフレームワークに従って当該財務書類を作成する責任、またその財務書類が真実かつ公正な概観を与えるものであることを確認する責任を有している。取締役は、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために取締役が必要と判断する内部統制についても責任を有している。
財務書類の作成において、取締役は、継続企業としての会社の存続能力の評価、継続企業の前提に関連する事項の開示(該当する場合)、ならびに継続企業の前提による会計処理の使用に責任を有している。ただし、取締役が会社を清算または業務を停止する意図を有する場合、あるいはそうするより他に現実的な代替案がない場合はこの限りではない。
**財務書類の監査に対する監査人の責任**
私どもの目的は、不正または誤謬によるかを問わず、全体として財務書類に重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ること、ならびに私どもの意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証は、高い水準の保証ではあるが、ISA(英国)に従って実施された監査が、重要な虚偽表示が存在している場合にそれをすべて発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計すると、当該財務書類の利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
財務書類の監査に対する私どもの責任に関する詳しい説明は、FRCのウェブサイト(www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities)に記載されている。この説明は、この監査報告書の一部を構成している。
**本報告書の使用**
本報告書(意見を含む。)は、2006年会社法第16部第3章に準拠した機関である会社の株主のためにのみ作成されるものであり、その他の目的のためではない。私どもは意見を表明するにあたり、事前に書面で明確に同意している場合を除き、その他の目的に対して責任を負わず、本報告書を読むその他の者または報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
要求されているその他の報告
2006****年会社法に基づく除外事項の報告
2006年会社法に基づいて、以下の場合、私どもの監査意見において報告が求められている。
・私どもの監査に必要なすべての情報および説明が提供されていない場合、
・会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは私どもが訪問しなかった支店から私どもの監査に対する適切な返答が得られなかった場合、
・法律で定められた取締役報酬に関する特定の開示がなされていない場合、
・財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
任命
私どもは、1988年9月22日に取締役により、1989年11月24日に終了した事業年度およびその後の会計期間に係る財務書類の監査人に任命された。中断なく監査人を務めている合計期間は、1989年11月24日に終了した事業年度から2019年11月30日に終了した事業年度までの31年間である。
ジョナサン・ホロウェイ(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
ロンドン
2020年3月23日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
Independent auditors’ report to the members of Goldman Sachs International (unlimited company)
Report on the audit of the financial statements
Opinion
In our opinion, Goldman Sachs International’s (“the company”) financial statements:
・ give a true and fair view of the state of the company’s affairs as of November 30, 2018 and of its profit and cash flows for the eleven month period (the “period”) then ended;
・ have been properly prepared in accordance with United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice (United Kingdom Accounting Standards, comprising FRS 101 “Reduced Disclosure Framework”, and applicable law); and
・ have been prepared in accordance with the requirements of the Companies Act 2006 (“CA06”).
We have audited the financial statements, included within the Annual Report, which comprise: the Balance Sheet as of November 30, 2018; the Profit and Loss Account, the Statements of Comprehensive Income, the Statements of Cash Flows, the Statements of Changes in Equity for the period then ended; and the Notes to the Financial Statements, which include a description of the significant accounting policies and other explanatory information.
Certain required disclosures have been presented in the Strategic Report in the Annual Report rather than in the Notes to the Financial Statements. The disclosures identified as audited within the Strategic Report form an integral part of the financial statements.
Our opinion is consistent with our reporting to the GSI Board Audit Committee.
Basis for opinion
We conducted our audit in accordance with International Standards on Auditing (UK) (“ISAs (UK)”) and applicable law. Our responsibilities under ISAs (UK) are further described in the Auditors’ responsibilities for the audit of the financial statements section of our report. We believe that the audit evidence we have obtained is sufficient and appropriate to provide a basis for our opinion.
Independence
We remained independent of the company in accordance with the ethical requirements that are relevant to our audit of the financial statements in the U.K., which includes the Financial Reporting Council’s (“FRC”) Ethical Standard as applicable to listed public interest entities, and we have fulfilled our other ethical responsibilities in accordance with these requirements.
To the best of our knowledge and belief, we declare that non-audit services prohibited by the FRC’s Ethical Standard were not provided to the company.
Other than those disclosed in Note 6 ‘Administrative Expenses’ to the financial statements, we have provided no other non-audit services to the company in the period from January 1, 2018 to November 30, 2018.
Our audit approach
Overview
・ Overall materiality: $183 million (2017: $180 million), based on 0.5% of total regulatory capital resources.
・ Audit scope: We perform a full scope audit of the financial statements of the company as a whole as a single component. The scope of the audit and the nature, timing and extent of audit procedures were determined by our risk assessment, the financial significance of financial statement line items and qualitative factors (including history of misstatement through fraud or error).
・ Key audit matters: The key area of focus which was of the most significance in the audit was the valuation of derivative financial instruments, specifically those which are included within level 3 in the fair value hierarchy.
・ We discussed our plan with the GSI Board Audit Committee in July 2018 and November 2018. The valuation of level 3 derivatives was the key audit matter for discussion at the conclusion of the audit.
The scope of our audit
As part of designing our audit, we determined materiality and assessed the risks of material misstatement in the financial statements. In particular, we looked at where the directors made subjective judgements, for example in respect of significant accounting estimates that involved making assumptions and considering future events that are inherently uncertain.
Capability of the audit in detecting irregularities, including fraud
Based on our understanding of the banking industry and regulatory environment, we identified that the principal risks of non-compliance with laws and regulations related to rules of the Prudential Regulation Authority (“PRA”) and the Financial Conduct Authority (“FCA”), and we considered the extent to which non-compliance might have a material effect on the financial statements. We also considered those laws and regulations that have a direct impact on the financial statements such as the CA06.
We evaluated management’s incentives and opportunities for fraudulent manipulation of the financial statements (including the risk of override of controls) and determined that the principal risks were related to the posting of inappropriate journal entries and management bias through the manipulation of the valuation of financial instruments held at fair value.
The engagement team shared this risk assessment with PwC network firms supporting the audit and designed audit procedures to address these risks. Audit procedures performed included:
・ Discussing with management and those charged with governance in relation to known or suspected instances of non-compliance with laws and regulation and fraud;
・ Evaluating and testing of the operating effectiveness of management’s controls designed to prevent and detect fraud in financial reporting;
・ Assessing matters reported on the company’s whistleblowing helpline and the results of management’s investigation of such matters;
・ Reviewing key correspondence with regulatory authorities (the PRA and the FCA) in relation to compliance and regulatory proceedings;
・ Identifying and testing journal entries, in particular identifying any journal entries posted by senior management; and
・ Challenging assumptions and judgements made by management in relation to the fair value measurement of financial instruments. Our procedures included testing the effectiveness of management’s controls over the fair value of financial instruments and performing an independent valuation of a sample of instruments at the period end. Audit procedures performed in relation to level 3 derivative financial instruments held at fair value can be found in the Key Audit Matter below.
There are inherent limitations in the audit procedures described above and the further removed non-compliance with laws and regulations is from the events and transactions reflected in the financial statements, the less likely we would become aware of it. Also, the risk of not detecting a material misstatement due to fraud is higher than the risk of not detecting one resulting from error, as fraud may involve deliberate concealment by, for example, forgery or intentional misrepresentations, or through collusion.
Key audit matters
Key audit matters are those matters that, in the auditors’ professional judgement, were of most significance in the audit of the financial statements of the current period and include the most significant assessed risks of material misstatement (whether or not due to fraud) identified by the auditors, including those which had the greatest effect on: the overall audit strategy; the allocation of resources in the audit; and directing the efforts of the engagement team. These matters, and any comments we make on the results of our procedures thereon, were addressed in the context of our audit of the financial statements as a whole, and in forming our opinion thereon, and we do not provide a separate opinion on these matters. This is not a complete list of all risks identified by our audit.
| Key audit matter | How our audit addressed the key audit matter | |
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| Valuation of derivative financial instruments held at fair value Refer to Note 28 ‘Financial Assets and Financial Liabilities’ in the financial statements. In accordance with the accounting policies set out in Note 2 ‘Summary of Significant Accounting Policies’ to the financial statements, derivative financial instruments are recorded in the balance sheet at fair value and changes in fair value are recorded in net revenues. The valuations of derivative financial instruments are produced by financial models using a variety of inputs. Most of the company’s derivatives are traded in active markets and external observable inputs are available to support management’s valuations. Such derivatives are classified as level 2 in the valuation hierarchy (see Note 28). The company also enters into complex and less liquid derivative financial instruments where a limited or no active market exists. In these instances, there is less observable evidence to support the valuations and hence there is greater estimation uncertainty. When one or more valuation inputs are unobservable and significant, the financial instrument is classified as level 3 in the valuation hierarchy. Total derivative financial assets and derivative financial liabilities were $512.56 billion and $498.39 billion, respectively, as of November 30, 2018, of which level 3 derivative financial assets and derivative financial liabilities were $4.23 billion and $2.37 billion, respectively. We performed a risk assessment of the derivative financial instruments held by the company using our industry experience and knowledge of the company’s business. We used this analysis to identify areas of significant management judgement and focus our testing. We concluded that the higher assessed risks of material misstatement relate to the valuation of certain credit and equity derivative financial instruments classified as level 3. This key audit matter relates to the valuation of such derivative financial instruments. Within credit derivatives, this included the valuation of a portfolio of financial instruments sensitive to secured funding spreads, the methodology for which involves a key judgement, and within equity derivatives, a portfolio of instruments sensitive to correlations which are unobservable. | We understood and evaluated the design and tested the operational effectiveness of key controls over the valuation of financial instruments. These controls included: ・ Validation of new and existing models by a specialist team within the risk function, as well as access and change management controls in respect of models in use. ・ The monthly price verification process performed by the Controller’s function using prices and model valuation inputs sourced from third parties. ・ Calculation and approval of key valuation adjustments. We noted no significant exceptions in the design or operating effectiveness of these controls and we determined we could rely on these controls for the purposes of our audit. In addition, we performed the substantive testing described below. We utilised internal valuation experts to independently revalue a sample of level 3 derivative financial instruments. In each case, we used independent models. We valued a sample of credit derivatives and evaluated management’s methodology for determining secured funding spreads. We also tested the valuation inputs to external sources. Additionally, we valued a sample of equity derivatives and, to the extent available, independently sourced inputs such as correlation. For samples where we utilised management’s inputs to revalue the instrument, we assessed the reasonableness of the inputs used. We evaluated the methodology and underlying assumptions used to determine valuation adjustments. We tested a sample of valuation adjustments at the period end. Based on the work performed, we found management’s judgements in relation to the valuation of derivative financial instruments to be supported by the evidence obtained. We performed testing to validate that management had allocated derivative financial instruments to the appropriate level within the fair value hierarchy in line with the established policy, and that the policy classifications were appropriate. We read and assessed the disclosures in Note 28 ‘Financial Assets and Financial Liabilities’ regarding significant unobservable inputs and the fair value hierarchy and found them to be appropriate. |
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How we tailored the audit scope
We tailored the scope of our audit to ensure that we performed enough work to be able to give an opinion on the financial statements as a whole, taking into account the structure of the company, the accounting processes and controls, and the industry in which it operates.
The company provides a wide range of financial services to clients located worldwide. The company also operates a number of branches and representative offices across Europe, the Middle East and Africa (EMEA) to provide financial services to clients in those regions. We consider that the company is a single audit component.
Traders based in overseas locations enter into transactions on behalf of the company. In these circumstances, certain internal controls relevant to financial reporting operate in those locations. In addition, there are a number of centralised functions operated by the ultimate parent company, The Goldman Sachs Group, Inc., in the U.S. or in group shared service centres in other locations which are relevant to the audit of the company. We determined the scope of the work required in each of these locations and we issued instructions to PwC network firms. We interacted regularly with the firms responsible for the work throughout the course of the audit. This included reviewing key working papers and discussing the results of work in higher risk areas of the audit. We concluded that the procedures performed on our behalf were sufficient for the purposes of issuing our opinion.
Materiality
The scope of our audit was influenced by our application of materiality. We set certain quantitative thresholds for materiality. These, together with qualitative considerations, helped us to determine the scope of our audit and the nature, timing and extent of our audit procedures on the individual financial statement line items and disclosures and in evaluating the effect of misstatements, both individually and in aggregate on the financial statements as a whole.
Based on our professional judgement, we determined materiality for the financial statements as a whole as follows:
| Overall materiality | $183 million (2017: $180 million). |
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| How we determined it | 0.5% of total regulatory capital resources (2017: 0.5%) as set out on page 11 of the Annual Report. |
| Rationale for benchmark applied | The immediate and ultimate parent companies, management and the company’s regulators are the primary users of the financial statements. The level of total regulatory capital resources is a key focus of these users. |
We agreed with the GSI Board Audit Committee that we would report to them misstatements identified during our audit above $9 million (2017: $9 million) as well as misstatements below that amount that, in our view, warranted reporting for qualitative reasons.
Conclusions relating to going concern
ISAs (UK) require us to report to you when:
・ the directors’ use of the going concern basis of accounting in the preparation of the financial statements is not appropriate; or
・ the directors have not disclosed in the financial statements any identified material uncertainties that may cast significant doubt about the company’s ability to continue to adopt the going concern basis of accounting for a period of at least twelve months from the date when the financial statements are authorised for issue.
We have nothing to report in respect of the above matters.
However, because not all future events or conditions can be predicted, this statement is not a guarantee as to the company’s ability to continue as a going concern. For example, the terms on which the United Kingdom may withdraw from the European Union, which is currently due to occur on March 29, 2019 are not clear, and it is difficult to evaluate all of the potential implications on the company’s operations, customers, suppliers and the wider economy.
Reporting on other information
The other information comprises all of the information in the Annual Report other than the financial statements (as defined earlier) and our auditors’ report thereon. The directors are responsible for the other information. Our opinion on the financial statements does not cover the other information and, accordingly, we do not express an audit opinion or, except to the extent otherwise explicitly stated in this report, any form of assurance thereon.
In connection with our audit of the financial statements, our responsibility is to read the other information and, in doing so, consider whether the other information is materially inconsistent with the financial statements or our knowledge obtained in the audit, or otherwise appears to be materially misstated. If we identify an apparent material inconsistency or material misstatement, we are required to perform procedures to conclude whether there is a material misstatement of the financial statements or a material misstatement of the other information. If, based on the work we have performed, we conclude that there is a material misstatement of this other information, we are required to report that fact. We have nothing to report based on these responsibilities.
With respect to the Strategic Report and Directors’ Report, we also considered whether the disclosures required by the CA06 have been included.
Based on the responsibilities described above and our work undertaken in the course of the audit, the CA06 and ISAs (UK) require us also to report certain opinions and matters as described below (required by ISAs (UK) unless otherwise stated).
Strategic Report and Directors’ Report
In our opinion, based on the work undertaken in the course of the audit, the information given in the Strategic Report and Directors’ Report for the period ended November 30, 2018 is consistent with the financial statements and has been prepared in accordance with applicable legal requirements (CA06).
In light of the knowledge and understanding of the company and its environment obtained in the course of the audit, we did not identify any material misstatements in the Strategic Report and Directors’ Report (CA06).
Responsibilities for the financial statements and the audit
Responsibilities of the directors for the financial statements
As explained more fully in the Statement of Directors’ Responsibilities set out on page 43, the directors are responsible for the preparation of the financial statements in accordance with the applicable framework and for being satisfied that they give a true and fair view. The directors are also responsible for such internal controls as they determine is necessary to enable the preparation of financial statements that are free from material misstatement, whether due to fraud or error.
In preparing the financial statements, the directors are responsible for assessing the company’s ability to continue as a going concern, disclosing as applicable, matters related to going concern and using the going concern basis of accounting unless the directors either intend to liquidate the company or to cease operations, or have no realistic alternative but to do so.
Auditors’ responsibilities for the audit of the financial statements
Our objectives are to obtain reasonable assurance about whether the financial statements as a whole are free from material misstatement, whether due to fraud or error, and to issue an auditors’ report that includes our opinion. Reasonable assurance is a high level of assurance, but is not a guarantee that an audit conducted in accordance with ISAs (UK) will always detect a material misstatement when it exists. Misstatements can arise from fraud or error and are considered material if, individually or in the aggregate, they could reasonably be expected to influence the economic decisions of users taken on the basis of these financial statements.
A further description of our responsibilities for the audit of the financial statements is located on the FRC’s website at: www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities. This description forms part of our auditors’ report.
Use of this report
This report, including the opinions, has been prepared for and only for the company’s member as a body in accordance with Chapter 3 of Part 16 of the CA06 and for no other purpose. We do not, in giving these opinions, accept or assume responsibility for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands it may come save where expressly agreed by our prior consent in writing.
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Other required reporting
Companies Act 2006 exception reporting
Under the CA06 we are required to report to you if, in our opinion:
・ we have not received all the information and explanations we require for our audit; or
・ adequate accounting records have not been kept by the company, or returns adequate for our audit have not been received from branches not visited by us; or
・ certain disclosures of directors’ remuneration specified by law are not made; or
・ the financial statements are not in agreement with the accounting records and returns.
We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Appointment
We were appointed by the directors on September 22, 1988 to audit the financial statements for the period ended November 24, 1989 and subsequent financial periods. The period of total uninterrupted engagement is 30 years, covering the periods ended November 24, 1989 to November 30, 2018.
Jonathan Holloway (Senior Statutory Auditor)
for and on behalf of PricewaterhouseCoopers LLP
Chartered Accountants and Statutory Auditors
London
March 20, 2019
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。
Independent auditors’ report to the members of Goldman Sachs International (unlimited company)
Report on the audit of the financial statements
Opinion
In our opinion, Goldman Sachs International’s (“the company”) financial statements:
・ give a true and fair view of the state of the company’s affairs as of November 30, 2019 and of its profit and cash flows for the year then ended;
・ have been properly prepared in accordance with United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice (United Kingdom Accounting Standards, comprising FRS 101 “Reduced Disclosure Framework”, and applicable law); and
・ have been prepared in accordance with the requirements of the Companies Act 2006.
We have audited the financial statements, included within the Annual Report, which comprise: the Balance Sheet as of November 30, 2019; the Profit and Loss Account, the Statements of Comprehensive Income, the Statements of Cash Flows, the Statements of Changes in Equity for the year then ended; and the Notes to the Financial Statements, which include a description of the significant accounting policies and other explanatory information.
Certain required disclosures have been presented in the Strategic Report in the Annual Report rather than in the Notes to the Financial Statements. The disclosures identified as audited within the Strategic Report form an integral part of the financial statements.
Our opinion is consistent with our reporting to the GSI Board Audit Committee.
Basis for opinion
We conducted our audit in accordance with International Standards on Auditing (UK) (“ISAs (UK)”) and applicable law. Our responsibilities under ISAs (UK) are further described in the Auditors’ responsibilities for the audit of the financial statements section of our report. We believe that the audit evidence we have obtained is sufficient and appropriate to provide a basis for our opinion.
Independence
We remained independent of the company in accordance with the ethical requirements that are relevant to our audit of the financial statements in the U.K., which includes the Financial Reporting Council’s (“FRC”) Ethical Standard as applicable to listed public interest entities, and we have fulfilled our other ethical responsibilities in accordance with these requirements.
To the best of our knowledge and belief, we declare that non-audit services prohibited by the FRC’s Ethical Standard were not provided to the company.
Other than those disclosed in Note 6 ‘Administrative Expenses’ to the financial statements, we have provided no other non-audit services to the company in the year from December 1, 2018 to November 30, 2019.
Our audit approach
Context
The comparative period disclosed in these financial statements is the eleven month period ended November 30, 2018.
Overview
・ Overall materiality: $240 million (2018: $183 million) based on 0.75% of total Tier 1 capital resources (2018: 0.5% of total regulatory capital resources) as set out on page 10 of the Annual Report.
・ Audit scope: We perform a full scope audit of the financial statements of the company as a whole as a single component. The scope of the audit and the nature, timing and extent of audit procedures were determined by our risk assessment, the financial significance of financial statement line items and qualitative factors (including history of misstatement through fraud or error).
・ Key audit matters: The key area of focus which was of the most significance in the audit was the valuation of financial assets and liabilities, including those which are included within level 3 of the fair value hierarchy. We also considered the impact of the outbreak of a novel strain of coronavirus (COVID-19) on the company.
・ We discussed our plan including, the identification of key audit matters, with the GSI Board Audit Committee in July 2019 and November 2019.
The scope of our audit
As part of designing our audit, we determined materiality and assessed the risks of material misstatement in the financial statements. In particular, we looked at where the directors made subjective judgements, for example in respect of significant accounting estimates that involved making assumptions and considering future events that are inherently uncertain.
Capability of the audit in detecting irregularities, including fraud
Based on our understanding of the company and industry, we identified that the principal risks of non-compliance with laws and regulations related to rules of the Financial Conduct Authority (“FCA”) and the Prudential Regulation Authority (“PRA”), and we considered the extent to which non-compliance might have a material effect on the financial statements. We also considered those laws and regulations that have a direct impact on the preparation of the financial statements such as the Companies Act 2006 and the Companies and Group Accounts Regulations 2008.
We evaluated management’s incentives and opportunities for fraudulent manipulation of the financial statements (including the risk of override of controls) and determined that the principal risks were related to the posting of inappropriate journal entries and management bias through the manipulation of the fair value of financial assets and liabilities.
The engagement team shared this risk assessment with PwC network firms supporting the audit and designed audit procedures to address these risks. Audit procedures performed by the engagement team and/or other auditors included:
・ Discussions with management and those charged with governance in relation to known or suspected instances of non-compliance with laws and regulation and fraud;
・ Evaluating and testing of the operating effectiveness of management’s entity level controls designed to prevent and detect irregularities, in particular their Code of Conduct and Whistleblowing procedures;
・ Assessing matters reported on the company’s whistleblowing helpline and the results of management’s investigation of such matters;
・ Reviewing key correspondence with regulatory authorities (the FCA and the PRA) in relation to compliance and any regulatory proceedings;
・ Identifying and testing journal entries, in particular any journal entries posted by senior management;
・ Challenging assumptions and judgements made by management in relation to the fair value measurement of financial assets and liabilities. Our procedures included testing the effectiveness of management’s controls over the fair value of financial assets and liabilities and performing an independent valuation of a sample of such items at the year-end; and
・ Incorporated unpredictability into the nature, timing and/or extent of our testing.
There are inherent limitations in the audit procedures described above and the further removed non-compliance with laws and regulations is from the events and transactions reflected in the financial statements, the less likely we would become aware of it. Also, the risk of not detecting a material misstatement due to fraud is higher than the risk of not detecting one resulting from error, as fraud may involve deliberate concealment by, for example, forgery or intentional misrepresentations, or through collusion.
Key audit matters
Key audit matters are those matters that, in the auditors’ professional judgement, were of most significance in the audit of the financial statements of the current period and include the most significant assessed risks of material misstatement (whether or not due to fraud) identified by the auditors, including those which had the greatest effect on: the overall audit strategy; the allocation of resources in the audit; and directing the efforts of the engagement team. These matters, and any comments we make on the results of our procedures thereon, were addressed in the context of our audit of the financial statements as a whole, and in forming our opinion thereon, and we do not provide a separate opinion on these matters. This is not a complete list of all risks identified by our audit.
| Key audit matter | How our audit addressed the key audit matter | |
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| Valuation of financial assets and liabilities held at fair value Refer to Note 28 ‘Financial Assets and Liabilities’ in the financial statements. In accordance with the accounting policies set out in Note 2 ‘Summary of Significant Accounting Policies’ to the financial statements, the majority of the financial assets and liabilities are recorded in the balance sheet at fair value and changes in fair value are recorded in net revenues. Total financial assets and liabilities at fair value were $879.99 billion and $837.68 billion, respectively, as of November 30, 2019. The audit of the valuation of financial assets and liabilities required significant audit resources and involved the most significant assessed risks of material misstatement and therefore represents a key audit matter. The fair values for substantially all of the company’s financial assets and liabilities measured at fair value detailed in Note 28 ‘Financial Assets and Liabilities’ are based on observable prices and inputs and are classified in levels 1 and 2 of the fair value hierarchy. The valuations of derivative financial instruments are calculated by financial models using a variety of inputs. Most of the company’s derivatives are traded in active markets and external observable inputs are available to support management’s valuations. The company also enters into complex and less liquid cash and derivative financial instruments where a limited or no active market exists. In these instances, there is less observable evidence to support the valuations and hence there is greater estimation uncertainty. When one or more valuation inputs are unobservable and significant, the financial instrument is classified as level 3 in the valuation hierarchy. Level 3 financial assets and liabilities measured at fair value were $5.33 billion and $12.31 billion, respectively, as of November 30, 2019. We performed a risk assessment of the financial instruments held by the company using our industry experience and knowledge of the company’s business. We used this analysis to identify areas of greater judgement and focus our testing. We concluded that the higher assessed risks of material misstatement relate to the valuation of certain credit and equity derivative financial instruments classified as level 3. Within credit derivatives, this included the valuation of a portfolio of financial instruments sensitive to secured funding spreads, the methodology for which involves a key judgement, and within equity derivatives, a portfolio of financial instruments sensitive to correlations which are unobservable. | We understood and evaluated the design and tested the operational effectiveness of key controls over the valuation of financial assets and liabilities. These controls included: ・ Validation of new and existing models by a specialist team within the risk function, as well as access and change management controls in respect of models in use; ・ The monthly price verification process performed by the Controller’s function using prices and model valuation inputs sourced from third parties; and ・ Calculation and approval of key valuation adjustments. We noted no significant exceptions in the design or operating effectiveness of these controls and we determined we could rely on these controls for the purposes of our audit. In addition, we performed the substantive testing described below. We tested the valuation of a sample of cash instruments to third party sources. We utilised internal valuation experts to revalue a sample of derivative and cash financial instruments, including level 3 instruments, using independent models. In relation to a portfolio of credit derivatives in level 3, we evaluated management’s methodology for determining secured funding spreads, tested the associated valuation inputs to external sources and reperformed the valuation of a sample. Additionally, we valued a sample of level 3 equity derivatives and, to the extent available, independently sourced inputs, such as correlation. Where independent inputs are not available for the relevant correlations, we independently estimated the correlation. We evaluated the methodology and underlying assumptions used to determine valuation adjustments. We tested a sample of valuation adjustments as at the year-end. Based on the work performed, we found management’s estimates of the fair value of financial assets and liabilities to be supported by the evidence obtained. We performed testing to validate that management had allocated derivative financial instruments to the appropriate level within the fair value hierarchy in line with the established policy, and that the policy classifications were appropriate. We read and assessed the disclosures in Note 28 ‘Financial Assets and Liabilities’ regarding significant unobservable inputs and the fair value hierarchy and found them to be appropriate. |
| Key audit matter | How our audit addressed the key audit matter | |
|---|---|---|
| Impact of the outbreak of COVID-19 on the financial statements Refer to Note 30 ‘Non-Adjusting Post Balance Sheet Events’ in the financial statements. Since the balance sheet date there has been a global pandemic from the outbreak of COVID-19. During the latter stages of finalising the financial statements, the potential impact of COVID-19 became significant and is causing widespread disruption to financial markets and normal patterns of business activity across the world, including the U.K. The directors have considered the impact on the financial statements and have concluded that the matter is a non-adjusting post balance sheet event, the financial impact of which cannot be reliably estimated at this stage, and that the going concern basis of preparation is appropriate. | We critically assessed directors’ conclusion that the matter be treated as a non-adjusting post balance sheet event and that the financial impact cannot be reliably estimated at this stage. We considered: ・ The timing of the development of the outbreak across the world and in the U.K.; and ・ How the financial statements and business operations of the company might be impacted by the disruption. Based on the work performed, we are satisfied that the matter has been appropriately evaluated and reflected in the financial statements. In forming our conclusions over going concern, we evaluated whether management’s going concern assessment considered impacts arising from COVID-19. Our procedures in respect of going concern included: ・ We reviewed management’s going concern assessment. We made enquiries of management to understand the potential impact of the COVID-19 on the company’s financial performance, business operations and regulatory capital and liquidity ratios. ・ We reviewed the company’s most recent Internal Capital Adequacy Assessment Process and Internal Liquidity Adequacy Assessment Process which contain the results of the company’s latest stress tests. Our reporting on going concern is set out below. |
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How we tailored the audit scope
We tailored the scope of our audit to ensure that we performed enough work to be able to give an opinion on the financial statements as a whole, considering the structure of the company, the accounting processes and controls, and the industry in which it operates.
The company provides a variety of financial services to clients located worldwide. The company also operates a number of branches and representative offices across Europe, the Middle East and Africa to provide financial services to clients in those regions. We consider the company and its branches to represent a single audit component.
Traders based in overseas group locations enter into transactions on behalf of the company. In these circumstances, certain internal controls relevant to financial reporting operate in those locations. In addition, there are a number of centralised functions operated by the ultimate parent company, The Goldman Sachs Group, Inc., in the U.S. or in group shared service centres in other locations that are relevant to the audit of the company. We determined the scope of the work required in each of these locations and issued instructions to PwC network firms. We interacted regularly with the firms responsible for the work throughout the course of the audit. This included reviewing key working papers and discussing and challenging the results of work in higher risk areas of the audit. We concluded that the procedures performed on our behalf were sufficient for the purposes of issuing our opinion.
Materiality
The scope of our audit was influenced by our application of materiality. We set certain quantitative thresholds for materiality. These, together with qualitative considerations, helped us to determine the scope of our audit and the nature, timing and extent of our audit procedures on the individual financial statement line items and disclosures and in evaluating the effect of misstatements, both individually and in aggregate on the financial statements as a whole.
Based on our professional judgement, we determined materiality for the financial statements as a whole as follows:
| Overall materiality | $240 million (2018: $183 million). |
|---|---|
| How we determined it | 0.75% of total Tier 1 capital resources (2018: 0.5% of total regulatory capital resources) as set out on page 10 of the Annual Report. |
| Rationale for benchmark applied | The immediate and ultimate parent companies, management, certain creditors (e.g. note holders) and the company’s regulators are the primary users of the financial statements. The level of Tier 1 capital resources is a key area of focus for these users. |
We agreed with the GSI Board Audit Committee that we would report to them misstatements identified during our audit above $12 million (2018: $9 million) as well as misstatements below that amount that, in our view, warranted reporting for qualitative reasons.
Conclusions relating to going concern
ISAs (UK) require us to report to you when:
・ the directors’ use of the going concern basis of accounting in the preparation of the financial statements is not appropriate; or
・ the directors have not disclosed in the financial statements any identified material uncertainties that may cast significant doubt about the company’s ability to continue to adopt the going concern basis of accounting for a period of at least twelve months from the date when the financial statements are authorised for issue.
We have nothing to report in respect to the above matters.
However, because not all future events or conditions can be predicted, this statement is not a guarantee as to the company’s ability to continue as a going concern.
Reporting on other information
The other information comprises all of the information in the Annual Report other than the financial statements and our auditors’ report thereon. The directors are responsible for the other information. Our opinion on the financial statements does not cover the other information and, accordingly, we do not express an audit opinion or, except to the extent otherwise explicitly stated in this report, any form of assurance thereon.
In connection with our audit of the financial statements, our responsibility is to read the other information and, in doing so, consider whether the other information is materially inconsistent with the financial statements or our knowledge obtained in the audit, or otherwise appears to be materially misstated. If we identify an apparent material inconsistency or material misstatement, we are required to perform procedures to conclude whether there is a material misstatement of the financial statements or a material misstatement of the other information. If, based on the work we have performed, we conclude that there is a material misstatement of this other information, we are required to report that fact. We have nothing to report based on these responsibilities.
With respect to the Strategic Report and Directors’ Report, we also considered whether the disclosures required by the U.K. Companies Act 2006 have been included.
Based on the responsibilities described above and our work undertaken in the course of the audit and ISAs (UK) require us also to report certain opinions and matters as described below.
Strategic Report and Directors’ Report
In our opinion, based on the work undertaken in the course of the audit, the information given in the Strategic Report and Directors’ Report for the year ended November 30, 2019 is consistent with the financial statements and has been prepared in accordance with applicable legal requirements.
In light of the knowledge and understanding of the company and its environment obtained in the course of the audit, we did not identify any material misstatements in the Strategic Report and Directors’ Report.
Responsibilities for the financial statements and the audit
Responsibilities of the directors for the financial statements
As explained more fully in the Statement of Directors’ Responsibilities set out on page 43, the directors are responsible for the preparation of the financial statements in accordance with the applicable framework and for being satisfied that they give a true and fair view. The directors are also responsible for such internal control as they determine is necessary to enable the preparation of financial statements that are free from material misstatement, whether due to fraud or error.
In preparing the financial statements, the directors are responsible for assessing the company’s ability to continue as a going concern, disclosing as applicable, matters related to going concern and using the going concern basis of accounting unless the directors either intend to liquidate the company or to cease operations, or have no realistic alternative but to do so.
Auditors’ responsibilities for the audit of the financial statements
Our objectives are to obtain reasonable assurance about whether the financial statements as a whole are free from material misstatement, whether due to fraud or error, and to issue an auditors’ report that includes our opinion. Reasonable assurance is a high level of assurance, but is not a guarantee that an audit conducted in accordance with ISAs (UK) will always detect a material misstatement when it exists. Misstatements can arise from fraud or error and are considered material if, individually or in the aggregate, they could reasonably be expected to influence the economic decisions of users taken on the basis of these financial statements.
A further description of our responsibilities for the audit of the financial statements is located on the FRC’s website at: www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities. This description forms part of our auditors’ report.
Use of this report
This report, including the opinions, has been prepared for and only for the company’s members as a body in accordance with Chapter 3 of Part 16 of the Companies Act 2006 and for no other purpose. We do not, in giving these opinions, accept or assume responsibility for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands it may come save where expressly agreed by our prior consent in writing.
Other required reporting
Companies Act 2006 exception reporting
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion:
・ we have not received all the information and explanations we require for our audit; or
・ adequate accounting records have not been kept by the company, or returns adequate for our audit have not been received from branches not visited by us; or
・ certain disclosures of directors’ remuneration specified by law are not made; or
・ the financial statements are not in agreement with the accounting records and returns.
We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Appointment
We were appointed by the directors on September 22, 1988 to audit the financial statements for the year ended November 24, 1989 and subsequent financial periods. The period of total uninterrupted engagement is 31 years, covering the years ended November 24, 1989 to November 30, 2019.
Jonathan Holloway (Senior Statutory Auditor)
for and on behalf of PricewaterhouseCoopers LLP
Chartered Accountants and Statutory Auditors
London
March 23, 2020
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。