【表紙】
| 【提出書類】 | 四半期報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条の4の7第2項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 平成29年2月2日 |
| 【四半期会計期間】 | 第2期第3四半期(自 平成28年10月1日 至 平成28年12月31日) |
| 【会社名】 | 東京電力パワーグリッド株式会社 (旧会社名 東京電力送配電事業分割準備株式会社) |
| 【英訳名】 | TEPCO Power Grid, Incorporated (旧英訳名 Tokyo Electric Power Transmission & Distribution Business Split Preparation Company, Incorporated) (注)平成28年3月31日開催の臨時株主総会の決議により、平成 28年4月1日から会社名及び英訳名を上記の通り変更 している。 |
| 【代表者の役職氏名】 | 代表取締役社長 武部 俊郎 |
| 【本店の所在の場所】 | 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 |
| 【電話番号】 | 03(6373)1111(大代表) |
| 【事務連絡者氏名】 | 業務統括室経理グループマネージャー 白駒 亘祐 |
| 【最寄りの連絡場所】 | 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 |
| 【電話番号】 | 03(6373)1111(大代表) |
| 【事務連絡者氏名】 | 業務統括室経理グループマネージャー 白駒 亘祐 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当事項なし。 |
第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
| 回次 | 第2期 第3四半期 連結累計期間 | |
| 会計期間 | 平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで | |
| 売上高 | (百万円) | 1,222,537 |
| 経常利益 | (百万円) | 59,919 |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | (百万円) | 41,748 |
| 四半期包括利益 | (百万円) | 39,464 |
| 純資産額 | (百万円) | 899,320 |
| 総資産額 | (百万円) | 5,319,697 |
| 1株当たり四半期純利益 | (円) | 895.89 |
| 潜在株式調整後1株当たり四半期純利益 | (円) | 887.76 |
| 自己資本比率 | (%) | 16.9 |
| 回次 | 第2期 第3四半期 連結会計期間 | |
| 会計期間 | 平成28年10月1日から 平成28年12月31日まで | |
| 1株当たり四半期純利益 | (円) | 420.65 |
(注)1.当社は四半期連結財務諸表を作成しているので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載していない。
2.売上高には、消費税等は含まれていない。
3.当社は第1四半期連結累計期間から四半期連結財務諸表を作成しているため、前第3四半期連結累計期間及び前連結会計年度の主要な経営指標等の推移については記載していない。
2【事業の内容】
当社は、平成28年4月1日に、東京電力ホールディングス株式会社の一般送配電事業、不動産賃貸事業及び離島における発電事業を会社分割の方法によって承継した。
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社5社及び関連会社8社(平成28年12月31日現在)で構成され、電気事業を中心とする事業を行っており、主要な関係会社は、以下のとおりである。
(主な関係会社)
東京電設サービス㈱、東電タウンプランニング㈱、東電用地㈱、東電物流㈱、㈱関電工、㈱東光高岳、㈱アット東京
第2【事業の状況】
1【事業等のリスク】
当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクは次のとおりである。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はない。
本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は提出日現在において判断したものである。
(1)東京電力改革・1F問題委員会(東電委員会)
平成28年7月に東京電力ホールディングス株式会社が公表した「激変する環境下における経営方針」等を踏まえ、同年9月に経済産業省は「東京電力改革・1F問題委員会」(以下「東電委員会」)の設置を公表した。東電委員会は、同年10月から集中的に検討を行い、同年12月20日に東電改革の大きな方向を「東電改革提言」として取りまとめた。本提言では、廃炉、賠償、除染・中間貯蔵など福島第一原子力発電所事故に関連して確保すべき資金の金額や、これらの資金確保に向けて東京電力ホールディングスグループが実施すべき原子力事業や送配電事業の再編・統合等の経営改革の具体が示されており、東電委員会は、その内容を「新・総合特別事業計画」の改訂に反映するよう国に要請している。
また、同時期に経済産業省が設置した「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」(貫徹小委)において、原子力事故の賠償や廃炉費用に関する制度措置が議論されており、これを踏まえて、今後、法令の制定、改正がなされる予定である。
東京電力ホールディングス株式会社は、今後、これらの状況を踏まえて「新・総合特別事業計画」の改訂を行うことから、当社グループの業績、財政状態及び事業運営に影響を及ぼす可能性がある。
(参考)[東電改革提言](東電改革提言は、経済産業省のホームページ上で閲覧することができる)
はじめに
2011年、福島原発事故発生直後の対応
・2011年、東京電力は国の一時的支援を得て、福島への責任を果たすためにその存続が許された。
・当時も、東京電力を破たん処理すべしという議論もあったが、賠償や廃炉事業、そして電力の安定供給が損なわれることのないよう、あくまで福島の責任は東京電力が負うことを基本とし、国は原子力損害賠償支援機構(現原子力損害賠償・廃炉等支援機構。以下、「原賠機構」という。)を設立、東京電力に出資(1兆円)と賠償の一時的援助(5兆円)を行うこととした。
・国は、実施した一時的支援をある程度時間をかけて回収する中で、東京電力は廃炉や負担金の納付について、自らの経営改革で資金を捻出し、その責任を全うすることとなった。当時、東京電力は、経営陣を交代し、給与をカットし、不要な資産を売却するなどの事業変革を実行した。
2013年、福島原発の事故収束を進める中で国と東京電力の役割を再定義
・2013年の段階で、除染が本格化し、中間貯蔵事業も具体化、廃炉事業も抜本的な汚染水対策を講ずることとした。賠償・除染に関する原賠機構による一時的支援総額は5兆円から9兆円に拡大し、廃炉・汚染水対策に要する資金見込みも1兆円から2兆円にその規模が拡大した。
・国は、福島復興に国も前面に立つとの方針を掲げ、中間貯蔵施設や除染、廃炉に関連した予算を措置し、また、原賠機構が保有する東京電力株式の売却益は、除染に関する国からの一時的支援の回収に充当することを決定した。
・これに呼応し、東京電力は、経営改革を加速、2014年1月にはホールディング制への移行を表明、同年10月には、燃料・火力事業の再編・統合について中部電力との協議を開始、2015年4月にはJERAが誕生し、2016年4月にホールディング制に移行した。
そして今回、新たな局面に
・そして今回、震災から6年が経過しようとする中、廃炉事業は、燃料デブリの取り出しという新工程を視野にいれた検討に移る。このためには、従来の2兆円とは別に、追加の資金を準備するステージが到来する。賠償や除染に関しては、営業損害や風評被害の継続、作業費用の増大などを背景に、確保すべき資金が増大している。
・2016年4月から全面自由化が始まる中で、東京電力は電力市場の構造的な変化に直面しており、現状のままでは福島復興や事故収束への歩みが滞りかねない状況にある。
・こうした状況の中、本委員会は、福島の被災者の方々が安心し、国民が納得し、現場が気概を持って働けるような東電改革を具体化するよう、経済産業大臣から検討を依頼された。
・これを受け、本委員会は、本年10月から集中して検討し、東電改革の大きな方向に関して、その結果を以下の通りとりまとめたので、ここに報告する。
1.福島の長期展望と電力市場の構造変化を見据えた持続可能な仕組みの構築
~国の事故対応制度の整備、東京電力の抜本改革
(1)福島事業を長い目で展望した上での必要な資金規模
① 廃炉、その進展
・東京電力福島第一原子力発電所(以下、「1F」という。)の廃炉に関しては、1Fの環境改善などの準備工程を終えて、燃料デブリ取り出しという未踏の工程に入る。現状、東京電力は、廃炉に要する資金として見込んだ2兆円を事故収束対応に充当しているが、有識者へのヒアリングにより得られた見解の一例に基づけば、燃料デブリ工程を実行する過程で、追加で最大6兆円程度の資金が必要であり、合計すれば最大8兆円程度の資金を要する状況となっている。[参考1]
・廃炉に要する資金は、これまで通り、国民負担増や国から東京電力への出資を拡大することで対処するのではなく、東京電力が責任を持って対処する。東京電力は、30年程度を要する廃炉事業を自らの経営改革によりやり遂げるため、収益力を上げ、年間平均3,000億円程度の資金を準備する。国は、事故炉廃炉事業を適正かつ着実に実施するための事故炉廃炉管理型積立金制度の創設等を行うとともに、規制分野である送配電事業の合理化分を優先的に充当する。
・なお、燃料デブリの取り出しは、新たな技術的チャレンジであり、東京電力は、原賠機構の監督・支援の下、世界の叡智を結集してイノベーションを進め、事業の効率化、そして工期の短縮を目指す。
② 賠償、避難指示解除と自立支援への局面に
・賠償に関しては、営業損害や風評被害が続く中で、現在の5.4兆円から約8兆円の支援枠が必要となっている。
・賠償に要する資金は、これまで通り、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(以下、「原賠機構法」という。)に基づき、東京電力と原子力事業者である大手電力会社が納付する負担金によって、ある程度の時間をかけて充当していく。東京電力は、30年程度を要する賠償を自らの経営改革によりやり遂げるため、収益力を上げ、年間平均2,000億円程度の資金を準備する。
・ただし、今回、国は、国民全体で福島を支える、需要家間の公平性を確保するといった観点から、原発事故への対応に関する制度不備を反省しつつ、福島原発事故の前には確保されていなかった賠償の備え不足についてのみ、託送制度を活用して広く新電力の需要家も含めて負担を求めることとしている。国は、この託送制度を活用して回収する金額について、その上限を閣議決定で定め(2.4兆円。新電力のシェア10%を前提とすれば新電力負担の上限は総額で2,400億円、年間で60億円、標準家庭で月額18円)、消費者への電気料金明細票等でこの額を明示し、かつ、消費者庁からの意見も聞き、独立した電力・ガス取引監視等委員会による第三者的チェックを受け、決定するとしている。また、送配電部門の合理化などにより総じて託送料金の値上げを回避し、加えて、大手電力会社から新電力への安価な電力を提供する仕組み(ベースロード電源市場)を整備し、新電力の競争力強化を支援するとしている。(新電力の販売電力量の3割について調達コストがkWh当たり1円下がった場合、年間250億円程度削減のコスト削減効果)。
・本委員会は、賠償については、原賠機構法に基づいて原子力事業者による負担金で対応するということを基本としつつ、新電力及びその消費者に関しては、上限の設定、透明性の確保、新電力の競争力強化措置を講じることが、本委員会が提示する東電改革の全体に関する国民の納得感を得るためにも極めて重要であると考える。国が、わかりやすい説明を徹底し、新電力やその消費者に理解を求めていくことを、強く要請する。
・なお、国は、避難指示が解除され復興が進展していく中で、福島相双復興官民合同チームの法定化などを始め、被災者や被災事業者の自立支援策を充実していくことで、対処していく。
③ 除染・中間貯蔵、復興事業とともに
・除染・中間貯蔵に関しては、現在3.6兆円の支援枠を見込んでいるが、事業に要する費用の上振れなどにより、約6兆円の支援枠が必要となっている。
・除染・中間貯蔵に要する資金に関しても、これまで通り、原賠機構が保有する東京電力株式の売却益の拡大や国の予算で対応する。
・なお、除染や中間貯蔵の事業実施に当たっては、福島復興を加速する観点から、全体工程の効率化・加速化の取組に、国は協力して連絡調整等の態勢を整える。
(2)新たな局面に対応するための東京電力と国の役割分担、東電改革の必要性
・廃炉、賠償、除染・中間貯蔵等の福島原発事故に関連して確保すべき資金の総額は、約22兆円と見込まれる。
・今回を契機に、以下のように、国の事故対応制度と事故事業者の抜本的改革で対処するという原則を確立し、対処する。
・国の事故対応制度は、①一時的支援と改革実現のモニタリング、②福島復興加速化や賠償等の必要な事業の実施、③事故炉廃炉のための制度(管理型積立金制度及び送配電合理化分の事故炉廃炉への充当制度)の整備の3点となる。今回は、国民全体で福島を支える観点から、原発事故への対応に関する制度不備を反省しつつ、福島原発事故の前には確保されていなかった賠償の備え不足についてのみ、広く需要家に負担を求めることとしたが、今後は、基本的にこの3点で対処する。[参考2]
・この事故対応制度の中で、事故事業者である東京電力が主たる対応を果たす原則は変わらず、総額約22兆円のうち、東京電力が捻出する資金は約16兆円と試算される。東京電力は、数十年単位で対処する賠償・廃炉については、その所要資金として年間5,000億円規模の資金を確保し、除染に関しては、より長い時間軸の中で、企業価値向上による株式売却益4兆円相当を実現する経営改革を実現することが必須となる。[参考3]
・今後、東京電力は、賠償・廃炉に係る資金確保や経営改革による収益拡大に注力していく必要があり、緊張感を持ってこれらを実現していくべきであるが、その実現のためには円滑な資金調達などが求められることも想定される。かかる場合には、例えば関係金融機関が資金調達面で必要に応じて協力するなど、東京電力の各種のステークホルダーが何らかの形で支援に参画することも期待したい。
・また、今回の措置を消費者の視点で整理すれば、
1)1F廃炉は東京電力の改革努力で対応し、
2)賠償は、原発事故への対応に関する制度不備を反省しつつ、託送制度を活用した備え不足分の回収はするものの、託送料金の合理化等を同時に実施し、新電力への安価な電力提供を行う、
3)除染・中間貯蔵は、東京電力株式の売却益の拡大と国の予算措置によって対応する、
ことから、今回の措置により、総じて、電力料金は値上げとはならないようにする。また、本提言で提示する東電改革は、福島への責任を果たすために、今までにないコスト合理化や収益拡大を目指すものである。東京電力の試みが契機となり、これが電力産業全体に広がることで、さらに大きな消費者利益が実現する。東電改革の実現が福島の安定と国民利益の拡大を同時に達成する鍵となる。[参考4]
以下、こうした問題意識も踏まえて、電力市場の環境変化を明らかにし(「2.電力市場を巡る環境変化」)、東電改革の内容を明示し(「3.東電改革、2011年の緊急体制から本格的体制を築く」)、かつ、これを実行に移すための方策を提示する(「4.実行体制を早期に確立、早期着手を」)。
2.電力市場を巡る環境変化
(1)国内電力市場の成熟と全面自由化の開始
・福島事業の規模拡大の一方で、電力産業を取り巻く環境は大きく変化している。
・一つは電力自由化の進展である。電力自由化の下、異業種が参入し、競争も進む。電力技術の側面でも、発電技術の変化やデジタル化など、今まで以上のスピードで現状を破壊する可能性を秘めた動きが見え始めている。設備・研究開発・人材への投資を国内市場縮小下で実行しない限り、東京電力は競争力を維持できず収益力も減退、福島への責任を果たすことはできない。
・福島原発事故を契機に、原子力への安全要請は益々高まっている。他方で、原発依存度が低減する中で、コストを抑制しながらも、安全・防災投資や人材・技術を維持するためには、個社を超えた連携が不可欠となる。
・送配電事業も、国内需要が構造的に減少する中で、再生可能エネルギーの導入拡大やIT技術革新の進展を背景として、ネットワーク投資を拡大せねばならない。需要減少下で、託送コストを抑えつつ、ネットワーク投資を拡充し、また、デジタル化対応をしていくには、やはり個社での対応のみでは展望は開けない。
(2)成長する世界市場を視野に入れた改革が必須
・海外に目を転じれば、世界のエネルギー需要や電力需要は着実に増加する。経済的で安全、高品質の電気を供給できる電力産業は、世界的にみれば成長産業である。例えば、欧州の電力会社は、自国マーケットを手堅く押さえ、スケールメリットを活かして新興国等、世界市場で収益を上げるというビジネスモデルを採用している。この結果、公益事業者であった電力会社も、グローバル・プレーヤーとして、競争力ある成長企業へと躍進している。[参考5]
・燃料・火力事業で先行して共同事業体を設立したJERAの完全統合は、必要不可欠である。これが実現すれば、世界最大級のLNG調達会社・火力発電会社となる。海外市場での事業展開も十分可能なグローバル・プレーヤーになる可能性がある。
・送配電事業も原子力事業も、再編・統合を目指すことにより事業規模を拡大すれば、これを基礎に海外市場への展開が可能になる潜在力がある。
・東京電力は、成長する世界のエネルギー市場への展開を狙うことで、福島への責任を安定的、長期的に果たすことが可能になる。
(3)エネルギーの大きな潮流変化をとらえた長期的戦略の必要性
・長期の時間軸に立てば、電力産業を取り囲むエネルギーの潮流は大きく変わる。
・2030年を見据えたエネルギー政策の基本方針であるエネルギー基本計画は、徹底した省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限導入、火力発電の高効率化、安全性の確認された原子力発電所の再稼働を掲げているが、現状から見れば、大きなエネルギー構成の変革を要請していることにほかならない。
・2050年にまで視野を広げれば、世界が参加するパリ協定により、我が国は地球温暖化ガス80%削減を目指し、多くの国も同様の抜本的な削減目標を掲げている。このことは、既存のエネルギー技術の改良ではなく、より安全な原子力技術を活用しながら、革新的な技術開発を実現できたエネルギー事業者が電力の安定を担っていくことを意味する。こうした大きな流れの中で、非連続な技術革新とこれを可能とする異業種との連携を、今から実行する企業に東京電力は変わらねばならない。
3.東電改革、2011年の緊急体制から本格的体制を築く
~課題解決に向けた共同事業体を設立、再編・統合を目指す
(1)経済事業
~他電力と共同事業体を設け、再編・統合を目指しグローバル企業へ
・国内市場が構造的に縮小する中で、ローカル市場を前提とした発送電一貫の今までの体制での対応には限界がある。先行する燃料・火力分野の共同事業体であるJERAの事例に倣い、送配電事業・原子力事業についても、課題解決に向けた共同事業体を他の電力会社の信頼と協力を得て早期に設立し、再編・統合を目指す。再編・統合を目指す以上は、各事業の性格に応じて時間軸を設定し、ステップ・バイ・ステップで進める。
・東京電力の経済事業は、電力の低廉かつ安定的な供給を実現しつつ、世界市場を狙うグローバル企業を目指す。こうした試みは、電力産業が共通して抱える危機感を克服する上での先駆的な取組である。東京電力の取組が電力産業全体に広がれば、大きな国民利益につながる。
・経済事業の理念は、「世界市場で勝ち抜くことで、福島への責任を果たす」とする。
[共同事業体を設けて解決すべき課題例]
燃料・火力 ・共同調達による燃料価格の抑制
・価格変動の激しい資源の市場化への対応
・海外展開(上流権益獲得、発電ビジネスの拡大)
・CO2抑制技術の確立
小売 ・異業種連携による需要減少下での事業領域の拡大
・膨大な顧客データの活用
・デジタル化に伴う新ビジネスの展開
送配電 ・広域運用による調整力効率化
・連系線投資(再生可能エネルギーの導入拡大に対応した増強)
・国際連系線調査・検討
・経年設備の更新、保守高度化、設備スリム化との両立
・共同調達によるコスト効率化
・海外展開
・配電事業のデジタル化とビジネスモデルの転換
(IoTやAIを使った分散型グリッド等)
原子力 ・人材や技術の維持
・安全投資や防災対応の共同化
・共同調達によるコスト効率化
・共同研究開発
・海外展開
・廃炉事業
(2)原子力事業
~発災事業者としての自覚の下、地元本位と安全最優先で信頼回復を
・原子力発電所の再稼働は、確実に収益の拡大をもたらし、福島事業の安定にも貢献する。
・しかしながら、東京電力は原発事故を起こした発災事業者である。単に規制基準をクリアするだけでは国民からの理解は到底得られない。福島原発事故の検証に基づき、自主的なバックフィット(最新知見の取り入れ)に対する躊躇やメルトダウン隠蔽問題を生んだ過去の企業文化と決別し、現状に満足せず、外部からの意見に耳を傾け、安全性を絶えず問い続ける企業文化、責任感を確立する必要がある。
・このため、先進的な他の電力会社の協力を躊躇なく要請し、海外の先進的原子力事業者のチェックも受け入れ、自社技術力の強化等により、安全性向上と効率化を実現する。地元との対話を重ね、地元本位・安全最優先の事業運営体制を確立する。地元本位確立のための行動計画を早急に地元に提示し、真摯な対話を開始する。こうした過程で根本的な改革を実行、原子力発電所の再稼働を実現する。
・また、東京電力の原子力事業も重要な経済事業であり、安全最優先での信頼回復を前提にすれば、電力コストの低減、エネルギー安全保障や地球温暖化対策の確保にも貢献する。原発依存度低減の中で、安全防災を支える技術と人材を確保し、継続的な安全投資を行いつつ、海外市場や廃炉ビジネスへの展開を図るためには個社での努力では限界がある。こうした共通課題の解決に向けて、他の原子力事業者との共同事業体を設け、再編・統合を目指す。これにより、企業価値向上に貢献する。
・東京電力の原子力事業と福島事業は多くの分野において技術・人材を共有する。新たな事業形態を実現していく中でも、人的一体性を確保することは重要である。
・原子力事業の理念は、「地元本位、安全最優先」とする。
(3)福島事業
~まずは廃炉・賠償の貫徹、そして国際的なテクノロジー企業へ
・東京電力存続の原点は福島事業にある。廃炉事業は、長期間、相当な規模の資金を投入して行う国家的事業であり、福島復興事業は、東京電力が国と共同で行うべき責任事業である。
・廃炉事業は、国と原賠機構が関与することで、東京電力が、無人ロボット開発技術等も含む幅広い技術について、グローバルレベルのエンジニアリング能力を強化し、事業を貫徹する。廃炉事業の過程で生まれる技術は、内外の廃炉事業を支える可能性がある。福島復興事業を展開する過程で、多様な産業や国際的なプロジェクトの誘致も進む。こうした環境の中で、福島事業は国際的なテクノロジー企業(福島での国際コンソーシアム)を目指す。
・廃炉事業は、長期にわたり、かつ、東京電力の1Fに多様な主体(他の電力会社はもとより、メーカー、ゼネコン、エンジニアリング企業、さらには内外の研究機関)が参画・協力して実行する事業である。多様な主体が関わり、数多くの工程がある廃炉事業を実行する上で、リスクを下げ、リソースを最適化し、工程通りに仕事を仕上げていくことは容易ではない。リスク・リソース・時間の3つの要素を最適化する事業体制を、東京電力は原賠機構の監督と支援の下に築き上げる。その際、関係子会社や協力会社との関係を抜本的に見直し、現場技術者・管理者の訓練・育成を通じて、強い技術的基礎を確立する。
・福島事業の理念は、「福島事業が東京電力存続の原点、国と協力しながら世界最先端の技術を集積、福島への責任を果たす」とする。
(4)経済事業と福島事業とのブリッジ
・東京電力存続の原点である福島事業を支えるためには、まずは廃炉と賠償のため当面の資金を確保することが重要である。これは、主として送配電事業や原子力事業が担う。除染のための企業価値向上は、腰を据えてより長い時間軸の中で対応する。再編・統合が先行する燃料・火力事業、異業種連携に着手した小売事業が貢献する。加えて、送配電事業や原子力事業も、海外展開なども視野に入れ、将来的な企業価値向上に貢献する。[参考6]
・JERAの先行例を参考に、共同事業体を設立する過程で、経済事業による福島事業への貢献ルール(資金面、人材面)を開発する。
・経済事業においては「稼ぐことが福島事業への貢献」、福島事業においては「福島事業が東京電力存続の原点」。この考え方をトップの姿勢で社内に徹底する。
・なお、上記(3)の福島事業における国の参画と制度支援は、人材の士気、福島事業の安定性を生み、再編パートナーの安心にもつながる。
4.実行体制を早期に確立、早期着手を
(1)東京電力は、次世代への早期権限移譲を実現[参考7]
・福島事業も、原子力事業も、経済事業も、かつてない大改革と言える。
・特に原子力事業、経済事業は、過去と決別した新たな発想が必要である。また、改革初期は相当なエネルギーを要し、改革が実現するまでには相当な時間を要する。このため、腰を据えてより長い時間軸の中で粘り強く取り組むことができる体制が必要であり、その担い手は次代を担う世代が中心となる。こうした世代に対する思い切った権限移譲を実現し、過去の発想としがらみにとらわれず、大胆に実行できる体制を早急に構築し、非連続の東電改革を早期に着手することを求める。
・特に経済事業を束ねるホールディングスや、新たな試みを行う原子力事業と送配電事業、改革着手済みの燃料・火力事業や小売事業については、これら事業の担い手として、次世代人材を思い切って登用すべきである。若手の採用や外部人材の招請を通じて、その刺激の中で、「福島事業が東京電力存続の原点、経済事業こそ福島への責任の基礎」という全く新しい東電文化を生むことが必要である。
・東京電力は、JERAの先行例を参考に、再編・統合を目指した共同事業体の提案を受け付ける公正なプロセスを開始する。このプロセスを通じて、東京電力が、他の電力会社から事業に対等に取り組みうるパートナーであるとの信頼を勝ち得るよう努力することで、東電改革を電力産業の構造変化につなげていく。
・これらの改革を進めるため、本委員会は、東京電力において、指名委員会等設置会社のガバナンスの下、社外取締役を中心とした取締役会と執行陣が密接に連携して改革初動を全うすることを期待する。
(2)国は、改革実行という視点で関与し、福島事業の安定と経済事業の早期自立を促す
・国は、東京電力の筆頭株主であり、福島への責任を果たすための改革を後押しする立場にある。このため、東電改革の基本(経済事業はグローバル企業へ、原子力事業は地元本位と安全最優先の事業体へ、福島事業は国の協力を得て世界的なテクノロジー企業へ)を実行できる東京電力の経営体制を国は求めるべきである。国は、この視点に合致する限り、外部の人材が過半を占める指名委員会等設置会社の仕組みを最大限活用し、東京電力の意思決定を尊重する。
・国は、福島事業の安定と、経済事業の早期自立を求める。[参考8]
・国は、2016年度末に予定されている経営評価も経て、2019年度に国の関与の基本的な考え方についてレビューを行い、判断する。それまでに、経済事業、原子力事業、福島事業の各々の改革の進捗を確認しながら、自立の可能性を見極める。
・また、東京電力による一連の改革の取組を確実なものとするため、東京電力が、経営レベル、事業会社レベル、事業所レベルの各層において、ベンチマークを達成目標として設定し、厳格に進捗管理を行い、その評価結果を責任とリンクさせることを要請する。国は、その進捗を上記レビューにおいて確認する。[参考9]
(3)東電委員会の今後の対応
・本委員会は、本提言が、国が認定する東京電力の新・総合特別事業計画の改訂に反映され、東京電力の手で実行に移されるよう、国に要請する。
・また、これから半年は改革初動の時期であり、今後の改革の成否を左右する。福島事業、経済事業、原子力事業とも、次世代を中核とした新たな改革実行の体制が立ち上がり、他の電力会社などと真剣な協議も始まる極めて重要な時期となる。
・そこで、本委員会は、国から要請を受けて、新・総合特別事業計画の改訂内容と東電改革の実行体制が、この提言内容に沿ったものであるかどうかを確認する。
おわりに
(1)東京電力に対する要請
・今回提示する東電改革は、経済産業大臣の要請に応じてとりまとめたが、その内容は、東京電力に対する要請にほかならない。
・先にも述べたとおり、東京電力は、福島への責任と、電力の低廉かつ安定的な供給を果たすために存続を許されている。この原点に今一度立ち帰り、福島の責任を全うするために自ら何をなすべきか。他の電力会社や全国の消費者からの協力を得る中で、こうした協力に対してどう応えていくべきなのか。この問いかけに対して、東京電力が、自ら回答を見出し、主体的に行動する。重要なことは、ここにあると本委員会は考える。
・本委員会は、検討過程で、東京電力自身が改革への意思を表明し、その具体案を提示した点を評価する。提言内容を、東京電力自身の言葉で表明し、東京電力が一丸となって、福島のために、そして国民還元実現のために、早期に行動を起こすことを期待する。
(2)国に対する要請
・本委員会は、国に対して、福島への責任を果たすための改革を確実に実行に移すよう、東京電力に働きかけることを要請する。
・また、信頼回復の上での原子力発電所の再稼動が重要な課題であることに鑑み、国としても、国民理解の向上に向けて、主体的に取り組むことを求める。
・一方で、東電改革は、原発事故対応制度や安全確保体制の確立の一翼を担う。福島の復興の基礎となる。国内から世界へと電力産業がその構造を大きく変えていくきっかけともなる。これが実現する過程で、国民利益の拡大も可能となる。
・したがって、本委員会は、改革提案を契機に、国が、東電改革を、事故対応制度の整備につなげ、福島復興につなげ、電力改革につなげ、国民利益につなげることも要請する。
(3)最前線を支える現場に対するメッセージ
・福島事業はテクノロジー企業へ。経済事業はグローバル企業へ。福島事業こそ東京電力存続の原点である。安定供給を支える現場の力と技術を結集して世界市場を切り開き、福島への責任を果たす。
・これが東電改革を担う現場へのメッセージである。東電改革の実行は、現場の一人一人の行動と努力にかかっている。東京電力が、現場の一人一人の営みを積み重ねていけば、福島の責任を全うし、その中で、未来の電力産業の糧となる技術や人材が生まれてくる。
・責任を自覚し行動する先に、未来が見えてくる。東京電力を支える現場の一人一人が気概を持って挑戦・行動することを期待する。
(4)福島に対するメッセージ
・今回提示する東電改革は、福島という原点に立ち返り、国と東京電力は何をなすべきかについて、議論をとりまとめたものである。
・経済事業は他の電力会社や異業種と共同して収益力を上げ、これをもって福島への責任を果たす。福島事業は、国と協力して技術と人材を維持・拡大、開発しながら、廃炉と復興事業を成し遂げていく。福島事業には国は関与を続け、経済事業は早期自立を促す。
・本委員会は、この東電改革が、福島復興の礎にもつながるものと考える。本提言では、2019年に東電改革を、福島事業の進捗という視点からもレビューするよう国に求めている。これにより、福島の方々の安心につながっていくことを期待する。
(5)国民に対するメッセージ
・福島への責任を果たすために東京電力は何をなすべきか。国からの支援を受けて存続している以上、東京電力はどのように国民への還元を実現していくのか。この問いかけに対する回答が、今回提示する東電改革である。
・福島への責任、そして国民還元の双方を目指すものであるだけに、改革の内容は、今までにないコスト改革や世界市場開拓をも視野に入れている。その実現に当たっては、東京電力自身の自己改革はもとより、他の電力会社やメーカー、国との協力が不可欠となる。このため、東電改革は、我が国にとって意義のある新しい電力産業全体の改革を呼ぶきっかけとなるものである。これにより、東京電力の管内を超えて、広く国民への還元につながると本委員会は考える。
・改めて、東京電力の改革が、福島復興の基礎となり、国民にとって意義のある新しい電力産業を築いていく礎になることを本委員会は期待する。
参考資料
[参考1]廃炉に向けた行程
[参考2]東京電力と国の役割
[参考3]確保すべき資金の全体像
[参考4]消費者の視点から見た全体像
[参考5]世界と日本の電力市場
[参考6]東京電力の改革ステップと収益拡大目標
[参考7]トップ及び次世代を担うリーダーに必要な資質
[参考8]国の関与のあり方
[参考9]責任とリンクしたベンチマーク(BM)
(以下、参考資料は省略。)
2【経営上の重要な契約等】
該当事項なし。
3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況
収入面では、託送収入は1兆916億円となった。これに電気事業雑収益などを加えた売上高は1兆2,225億円、経常収益は1兆2,356億円となった。
一方、支出面では、経常費用は1兆1,757億円となった。
この結果、経常利益は599億円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、417億円となった。
第1四半期連結累計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期との比較分析を行っていない。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間においては、第1四半期連結会計期間に発生した電気使用量の確定通知遅延の解消に向け、追加施策を含めた改善計画の進捗管理・検証を進めると共に現地対策本部を増強する等の取り組みを実施した結果、通知遅延をほぼ解消することができた。しかしながら、一部の電気使用量データについては標準営業日での通知ができていないことから、これまで実施してきた対策の精度を上げるとともに更なる追加対策の実施により一日でも早く標準営業日での通知が実現できるよう全社を挙げて取り組んでいく。
また、当第3四半期連結会計期間に新たに発生した新座洞道火災事故に対しては、再発防止策の策定に向け、社外有識者を交えた「新座洞道火災事故検証委員会」を設置し、事故原因の究明と対策、情報発信体制について検証を進めている。
なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した課題について重要な変更はない。
(3)研究開発活動
当社グループの研究開発活動は、主として「コスト削減のためのイノベーション」、「リスク対応の強化」及び「次世代に向けたシーズ技術の開拓」を注力領域として実施している。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、2,520百万円である。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
(4)従業員の状況
① 連結会社の状況
連結会社の従業員数は23,002名である(平成28年12月31日現在)。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
② 提出会社の状況
当第3四半期累計期間において、当社の従業員数は前事業年度末から19,449名増加し、19,452名となっている(平成28年12月31日現在)。これは、平成28年4月1日に、当社が東京電力ホールディングス株式会社の一般送配電事業、不動産賃貸事業及び離島における発電事業を会社分割の方法によって承継したことにより増加したものである。
(5)生産及び販売の状況
当社グループは、主に送配電に関する電気事業が連結会社の事業の大半を占めており、また、電気事業以外の製品・サービスは多種多様であり、受注生産形態をとらない製品も少なくないため、生産及び販売の状況については、電気事業のみを記載している。
なお、送配電に関する電気事業については、当社供給区域需要を四半期ごとに比較すると、冷暖房需要によって増加する第2四半期・第4四半期と比べて、第1四半期・第3四半期は相対的に低水準となる特徴がある。
① 託送収入実績
| 種別 | 平成28年度第3四半期累計 (百万円) |
| 託送収益 | 1,091,679 |
② 当社供給区域使用端電力量実績
| 種別 | 平成28年度第3四半期累計 (百万kWh) |
| 使用端電力量 | 198,590 |
(6)設備の状況
平成28年4月1日に、当社が東京電力ホールディングス株式会社の一般送配電事業、不動産賃貸事業及び離島における発電事業を会社分割の方法によって承継したことにより、同社の設備が当社の設備となった。その設備の状況は、以下のとおりである。
① 提出会社の主要な設備概況
| 平成28年4月1日現在 |
| 区分 | 帳簿価額(百万円) | |||
| 土地 | 建物 | 機械装置その他 | 計 | |
| 送電設備 | 150,020 | 11,990 | 1,598,554 | 1,760,564 |
| 変電設備 | 155,116 | 92,209 | 465,728 | 713,054 |
| 配電設備 | 3,039 | 3,558 | 2,047,673 | 2,054,271 |
② 提出会社の主要な設備
主要送電設備
| 平成28年4月1日現在 |
| 線路名 | 種別 | 電圧(kV) | 亘長(km) |
| 西群馬幹線 | 架空 | 500 (一部1,000kV設計) | 167.99 |
| 南新潟幹線 | 架空 | 500 (一部1,000kV設計) | 110.77 |
| 南いわき幹線 | 架空 | 500 (一部1,000kV設計) | 195.40 |
| 福島幹線 | 架空 | 500 | 181.64 |
| 福島東幹線 | 架空 | 500 | 171.35 |
| 新豊洲線 | 地中 | 500 | 39.50 |
| 葛南世田谷線 | 地中 | 275 | 32.50 |
| 千葉葛南線 | 地中 | 275 | 30.38 |
主要変電設備
| 平成28年4月1日現在 |
| 変電所名 | 所在地 | 最高電圧(kV) | 出力(kVA) | 土地面積(千㎡) |
| 新野田 | 千葉県野田市 | 500 | 8,020,000 | 288 |
| 新坂戸 | 埼玉県坂戸市 | 500 | 6,900,000 | 65 |
| 新京葉 | 千葉県船橋市 | 500 | 6,750,000 | 373 |
| 房総 | 千葉県市原市 | 500 | 6,690,000 | 239 |
| 新富士 | 静岡県駿東郡小山町 | 500 | 6,650,000 | 324 |
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、除却等について、当第3四半期連結累計期間に重要な変更はない。また、当第3四半期連結累計期間に新たに確定した主要な設備の新設、除却等の計画はない。
なお、前連結会計年度末における設備の新設等の計画の当第3四半期連結累計期間の完了分は、次のとおりである。
(送電設備)
| 件名 | 電圧(kV) | 亘長(km) | 着工 | 運転開始 |
| 大井ふ頭線新設 | 275 | 0.1 | 平成26/11 | 平成28/12 |
第3【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| 種類 | 発行可能株式総数(株) |
| 普通株式 | 46,600,100 |
| 計 | 46,600,100 |
②【発行済株式】
| 種類 | 第3四半期会計期間 末現在発行数(株) (平成28年12月31日) | 提出日現在発行数(株) (平成29年2月2日) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 普通株式 | 46,600,100 | 46,600,100 | 非上場 | (注1、2) |
| 計 | 46,600,100 | 46,600,100 | - | - |
(注)1.当社の株式を譲渡により取得するには、株主総会の承認を要する旨定款に定めている。
2.当社は、単元株制度は採用していない。
(2)【新株予約権等の状況】
該当事項なし。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(4)【ライツプランの内容】
該当事項なし。
(5)【発行済株式総数、資本金等の推移】
| 年月日 | 発行済株式 総数増減数 (株) | 発行済株式 総数残高 (株) | 資本金増減額(百万円) | 資本金残高(百万円) | 資本準備金 増減額 (百万円) | 資本準備金残高(百万円) |
| 平成28年10月1日~ 平成28年12月31日 | - | 46,600,100 | - | 80,000 | - | 20,000 |
(6)【大株主の状況】
当四半期会計期間は第3四半期会計期間であるため、記載事項はない。
(7)【議決権の状況】
①【発行済株式】
| 平成28年12月31日現在 |
| 区分 | 株式数(株) | 議決権の数(個) | 内容 |
| 無議決権株式 | - | - | - |
| 議決権制限株式(自己株式等) | - | - | - |
| 議決権制限株式(その他) | - | - | - |
| 完全議決権株式(自己株式等) | - | - | - |
| 完全議決権株式(その他) | 普通株式 46,600,100 | 46,600,100 | - |
| 単元未満株式 | - | - | - |
| 発行済株式総数 | 46,600,100 | - | - |
| 総株主の議決権 | - | 46,600,100 | - |
②【自己株式等】
該当事項なし。
2【役員の状況】
前事業年度の有価証券報告書提出日後、当四半期累計期間における役員の異動は、次のとおりである。
取締役の役職の異動は次のとおりである。
| 役名 | 新職名 | 旧職名 | 氏名 | 異動年月日 |
| 常務取締役 | 最高情報責任者(CIO)兼IoT担当兼技術・業務革新推進室長 | 最高情報責任者(CIO)兼IoT担当 | 三野 治紀 | 平成28年8月1日 |
第4【経理の状況】
1.四半期連結財務諸表の作成方法について
当社の四半期連結財務諸表は「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内閣府令第64号)に準拠し「電気事業会計規則」(昭和40年通商産業省令第57号)に準じて作成している。
なお、第1四半期連結累計期間から四半期連結財務諸表を作成しているため、比較情報は記載していない。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、第3四半期連結会計期間(平成28年10月1日から平成28年12月31日まで)及び第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)に係る四半期連結財務諸表について、新日本有限責任監査法人による四半期レビューを受けている。
1【四半期連結財務諸表】
(1)【四半期連結貸借対照表】
| (単位:百万円) | |
| 当第3四半期連結会計期間 (平成28年12月31日) | |
| 資産の部 | |
| 固定資産 | 4,879,053 |
| 電気事業固定資産 | 4,500,127 |
| 送電設備 | 1,681,395 |
| 変電設備 | 689,254 |
| 配電設備 | 2,008,202 |
| 業務設備 | 109,014 |
| その他の電気事業固定資産 | 12,260 |
| その他の固定資産 | 39,043 |
| 固定資産仮勘定 | 64,957 |
| 建設仮勘定及び除却仮勘定 | 64,957 |
| 投資その他の資産 | 274,924 |
| 長期投資 | 27,725 |
| 退職給付に係る資産 | 68,097 |
| その他 | 180,418 |
| 貸倒引当金(貸方) | △1,316 |
| 流動資産 | 440,644 |
| 現金及び預金 | 17,011 |
| 受取手形及び売掛金 | 235,254 |
| たな卸資産 | 34,638 |
| その他 | 162,130 |
| 貸倒引当金(貸方) | △8,391 |
| 合計 | 5,319,697 |
| 負債及び純資産の部 | |
| 固定負債 | 2,476,939 |
| 社債 | 1,772,085 |
| 関係会社長期債務 | 339,838 |
| 退職給付に係る負債 | 218,093 |
| その他 | 146,922 |
| 流動負債 | 1,943,438 |
| 1年以内に期限到来の固定負債 | 1,383,059 |
| 支払手形及び買掛金 | 145,556 |
| 未払税金 | 87,400 |
| その他 | 327,422 |
| 負債合計 | 4,420,377 |
| 株主資本 | 898,079 |
| 資本金 | 80,000 |
| 資本剰余金 | 700,655 |
| 利益剰余金 | 117,424 |
| その他の包括利益累計額 | △306 |
| その他有価証券評価差額金 | 6,337 |
| 土地再評価差額金 | △2,522 |
| 退職給付に係る調整累計額 | △4,122 |
| 非支配株主持分 | 1,547 |
| 純資産合計 | 899,320 |
| 合計 | 5,319,697 |
(2)【四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書】
【四半期連結損益計算書】
【第3四半期連結累計期間】
| (単位:百万円) | |
| 当第3四半期連結累計期間 (平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで) | |
| 営業収益 | 1,222,537 |
| 電気事業営業収益 | 1,199,402 |
| その他事業営業収益 | 23,134 |
| 営業費用 | 1,129,789 |
| 電気事業営業費用 | 1,111,842 |
| その他事業営業費用 | 17,946 |
| 営業利益 | 92,747 |
| 営業外収益 | 13,103 |
| 受取配当金 | 0 |
| 受取利息 | 466 |
| 固定資産売却益 | 3,819 |
| 持分法による投資利益 | 6,765 |
| その他 | 2,051 |
| 営業外費用 | 45,931 |
| 支払利息 | 42,472 |
| その他 | 3,458 |
| 四半期経常収益合計 | 1,235,640 |
| 四半期経常費用合計 | 1,175,721 |
| 経常利益 | 59,919 |
| 税金等調整前四半期純利益 | 59,919 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 18,252 |
| 法人税等調整額 | △146 |
| 法人税等合計 | 18,106 |
| 四半期純利益 | 41,813 |
| 非支配株主に帰属する四半期純利益 | 65 |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 41,748 |
【四半期連結包括利益計算書】
【第3四半期連結累計期間】
| (単位:百万円) | |
| 当第3四半期連結累計期間 (平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで) | |
| 四半期純利益 | 41,813 |
| その他の包括利益 | |
| その他有価証券評価差額金 | 1,256 |
| 退職給付に係る調整額 | △4,311 |
| 持分法適用会社に対する持分相当額 | 705 |
| その他の包括利益合計 | △2,349 |
| 四半期包括利益 | 39,464 |
| (内訳) | |
| 親会社株主に係る四半期包括利益 | 39,399 |
| 非支配株主に係る四半期包括利益 | 65 |
【注記事項】
(四半期連結貸借対照表関係)
1.偶発債務
保証債務
| 当第3四半期連結会計期間 (平成28年12月31日) | |
| イ 関係会社の金融機関からの借入金に対する保証債務 | 900,000百万円 |
| ロ 関係会社が発行している社債に対する保証債務 | 34,263 |
| ハ 従業員の持ち家財形融資等による金融機関からの借入金に対する保証債務 | 100,590 |
| うち、99,059百万円は当社以外 にも連帯保証人がいる保証債務で ある。 | |
| 計 | 1,034,853 |
(四半期連結損益計算書関係)
1.季節的変動
当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)
送配電に関する電気事業については、売上高において当社供給区域需要を四半期ごとに比較すると、冷暖房需要によって増加する第2四半期・第4四半期と比べて、第1四半期・第3四半期は相対的に低水準となる特徴がある。
(四半期連結キャッシュ・フロー計算書関係)
当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成していない。なお、第3四半期連結累計期間に係る減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)は、次のとおりである。
| 当第3四半期連結累計期間 (平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで) | |
| 減価償却費 | 230,024百万円 |
(株主資本等関係)
当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)
配当金支払額
| (決議) | 株式の種類 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり 配当額(千円) (注) | 基準日 | 効力発生日 | 配当の原資 |
| 平成28年3月31日臨時株主総会 | 普通株式 | 3,952,535 | 39,525,352 | 平成28年3月31日 | 平成28年4月1日 | 資本剰余金 |
(注) 1株当たり配当額については、基準日(平成28年3月31日)における発行済株式総数 100株に基づき算出している。なお、配当財産の割当は、平成28年4月1日に東京電力ホールディングス株式会社との吸収分割に際し発行した新株を含めた46,600,100株に対して行っている。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)
当社グループは、単一セグメントであるため、記載を省略している。
(企業結合等関係)
1.共通支配下の取引等
当社は、平成28年4月1日付けで、東京電力ホールディングス株式会社(平成28年4月1日付けで東京電力株式会社から商号変更)の一般送配電事業、不動産賃貸事業及び離島における発電事業を会社分割の方法により承継し、商号を東京電力パワーグリッド株式会社に変更した。
(1)取引の概要
①対象となった事業の名称及び当該事業の内容
一般送配電事業、不動産賃貸事業及び離島における発電事業
②企業結合日
平成28年4月1日
③企業結合の法的形式
東京電力ホールディングス株式会社(平成28年4月1日付けで東京電力株式会社から商号変更)を分割会社とし、当社を承継会社とする吸収分割
④結合後企業の名称
東京電力パワーグリッド株式会社
⑤取引の目的を含む取引の概要
電力小売市場の全面自由化後の新たな事業環境に柔軟かつ迅速に適応することを目的として、会社分割の方法により、本件事業を分割会社より承継した。
(2)実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 平成25年9月13日)に基づき、共通支配下の取引として処理している。
(1株当たり情報)
| 当第3四半期連結累計期間 (平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで) | |
| 1株当たり四半期純利益 | 895円89銭 |
| 潜在株式調整後1株当たり四半期純利益 | 887円76銭 |
(注)1.1株当たり四半期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりである。
| 当第3四半期連結累計期間 (平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで) | |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益(百万円) | 41,748 |
| 普通株主に帰属しない金額(百万円) | - |
| 普通株式に係る親会社株主に帰属する四半期純利益(百万円) | 41,748 |
| 普通株式の期中平均株式数(千株) | 46,600 |
2.潜在株式調整後1株当たり四半期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりである。
| 当第3四半期連結累計期間 (平成28年4月1日から 平成28年12月31日まで) | |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益調整額(百万円) | △379 |
| (うち持分法適用関連会社の潜在株式による調整額(百万円)) | (△379) |
| 普通株式増加数(千株) | - |
2【その他】
該当事項なし。
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし。
| 独立監査人の四半期レビュー報告書 |
| 平成29年2月2日 |
| 東京電力パワーグリッド株式会社 |
| 取締役会 御中 |
| 新日本有限責任監査法人 |
| 指定有限責任社員 業務執行社員 | 公認会計士 | 湯川 喜雄 印 |
| 指定有限責任社員 業務執行社員 | 公認会計士 | 清水 幹雄 印 |
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられている東京電力パワーグリッド株式会社の平成28年4月1日から平成29年3月31日までの連結会計年度の第3四半期連結会計期間(平成28年10月1日から平成28年12月31日まで)及び第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)に係る四半期連結財務諸表、すなわち、四半期連結貸借対照表、四半期連結損益計算書、四半期連結包括利益計算書及び注記について四半期レビューを行った。
四半期連結財務諸表に対する経営者の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる四半期連結財務諸表の作成基準に準拠して四半期連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない四半期連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
監査人の責任
当監査法人の責任は、当監査法人が実施した四半期レビューに基づいて、独立の立場から四半期連結財務諸表に対する結論を表明することにある。当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる四半期レビューの基準に準拠して四半期レビューを行った。
四半期レビューにおいては、主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対して実施される質問、分析的手続その他の四半期レビュー手続が実施される。四半期レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続である。
当監査法人は、結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断している。
監査人の結論
当監査法人が実施した四半期レビューにおいて、上記の四半期連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる四半期連結財務諸表の作成基準に準拠して、東京電力パワーグリッド株式会社及び連結子会社の平成28年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する第3四半期連結累計期間の経営成績を適正に表示していないと信じさせる事項がすべての重要な点において認められなかった。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
| (注)1.上記は四半期レビュー報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(四半期報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは四半期レビューの対象には含まれていません。 |