| 【表紙】 | |
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| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 平成28年6月28日 |
| 【事業年度】 | 2015年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
| 【会社名】 | ゴールドマン・サックス・インターナショナル (Goldman Sachs International) |
| 【代表者の役職氏名】 | マネージング・ディレクター ステファン・ボリンジャー (Stefan Bollinger, Managing Director) |
| 【本店の所在の場所】 | 英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コート (Peterborough Court, 133 Fleet Street, London EC4A 2BB United Kingdom) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁 護 士 平 川 修 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 赤坂Kタワー アンダーソン・毛利・友常法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03(6888)1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁 護 士 栗 田 聡 同 中 井 崇一朗 同 牧 野 達 彦 同 柴 田 育 尚 |
| 【連絡場所】 | 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 赤坂Kタワー アンダーソン・毛利・友常法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03(6888)1000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当なし |
(注1) 本書における「GSI」、「当社」、「発行会社」および「我々」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ゴールドマン・サックス・インターナショナルを指す。本書における「ゴールドマン・サックス」および「GSグループ」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社を指す。
(注2) 本書において、別段の記載がある場合または文脈により別意に解すべき場合を除き、「米ドル」、「ドル」または「$」とはアメリカ合衆国の法定通貨である米ドルを意味し、「円」または「¥」とは日本の法定通貨である日本円を意味する。
(注3) 本書において便宜上、一部の財務データは米ドルから日本円へと換算されている。別段の記載がある場合を除き、それらの換算は、2016年5月27日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である、それぞれ1ドル=109.79円換算率で計算されている。当該換算は、当該日においてこれらの換算率またはその他の換算率で米ドルが換算できた可能性があるか、または当該換算率が当該日以降変更されていないという表明ではない。
(注4) 本書中の表において計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
本書の提出日現在、当社に適用される主な法的枠組みは、2006年英国会社法(「2006年会社法」)である。2006年会社法は、2006年11月8日に国王の裁可を取得し、段階的に発効した。2006年会社法は、2009年10月1日から全面施行され、同法は1985年英国会社法(「1985年法」)に代わるものである。2009年10月1日より前に設立された会社については、一定の経過措置が設けられており、これらの会社に対しては、2006年会社法は異なる態様で適用される。
以下は、当社のような会社に適用される2006年会社法の一部の規定を要約したものである。本項は、英国において当社に適用されるその他の主な法律(例えば、1986年倒産法、金融サービス法およびコモンロー等)については検討しておらず、また、2006年会社法の規定に関する包括的な説明を行うことを意図するものでもない。
会社の種類
英国の会社法は、他の形態の法人も認めているが、2006年会社法に基づき設立可能な会社の主な形態は以下の通りである:(a)公開株式会社(public companies limited by shares)、(b)非公開株式会社(private companies limited by shares)、(c)非公開保証有限会社(private companies limited by guarantee)、および(d)無限責任会社(unlimited companies)。無限責任会社の会社形態は非公開のみが認められている。
当社は、1988年6月2日に、1985年法に基づく非公開株式会社として設立された。当社は、1994年2月25日、無限責任会社として再登記された。
1986年倒産法の重要な非適用事項に従うことを条件として、当社(無限責任会社である)が清算する場合、現存する株主および清算開始前の1年以内に株主であった人はすべて、当社の債務および負債ならびに清算の経費の支払、ならびに出資者間での権利の調整に十分な金額を当社の資産に出資する義務がある。
基本定款(Memorandum of Association)
各会社は、基本定款を制定しなければならない。2006年会社法においては、基本定款には、引受人が2006年会社法に基づき会社を設立することを希望し、そして会社の株主になること(株主資本を有する会社の場合は、少なくとも1株を引き受けること)に同意する旨が記載される。
2009年10月1日より前に設立された会社については、それらの基本定款の規定のうち、上記に該当しない商号、会社の責任、会社の目的、登録事務所が所在する国および株式資本の内容といった事項は、通常定款の規定として扱われている。2011年5月17日の書面による決議により、当社はその通常定款から、2006年会社法の効力発生以降、2011年5月17日まで通常定款の規定として扱われてきたすべての不必要な基本定款の規定を削除した。
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通常定款(Articles of Association)
各会社は、通常定款を制定しなければならない。2006年会社法の要件に従い、通常定款には、会社の社内的事項を規律する規則、およびその他広範にわたる事項について定める規則が含まれる。これらには、通常以下が含まれる。
(a)会社の株式に付随する権利および義務に関する事項(株主総会における議決権の行使および活動に関する事項を含む)
(b)取締役に関する事項(取締役の員数、権限および職務(借入権限を含む)、報酬、費用および利益、利益相反の宣言および承認に係る手続、選任および解任の手続ならびにそれらの手続に関する事項を含む)
(c)配当の宣言および支払
定款は、会社とその各株主の間の契約を構成し、これらの変更は、株主の特別決議によってのみ行うことができる(2006年会社法、または定款中で固定化(entrenchment)について特別に規定している場合、それらを条件とする)。
2006年会社法に基づき制定された規則である、英国2008年モデル定款会社規則(SI 2008/3229)は、非公開株式会社、非公開保証有限会社および公開会社の通常定款のモデル様式を3つ定めている。これらは、2006年会社法に基づき設立されたこれらの形態の会社の通常定款の標準様式となるが、これらを全く採用せずに独自に策定した定款を使ってもよく、またはこれらに変更を加えて採用することもできる。無限責任会社についてはモデル定款は制定されていない。
報告書および財務書類
会社は、有限責任会社であるか無限責任会社であるかを問わず、会社の取引を表示および説明し、いかなる時にも会社の財政状態を合理的な正確さをもって開示し、かつ、作成を要求されるすべての財務書類が2006年会社法を遵守するものであることを取締役会が確保する上で、十分な会計帳簿を保持することを2006年会社法によって義務づけられている。会社の取締役会は、事業年度毎に、2006年会社法の規定に従って、貸借対照表、損益計算書および注記からなる財務書類を作成しなければならない。
会社の取締役会は、事業年度毎に、取締役報告書(directors’ report)を作成しなければならない。かかる報告書の内容は、とりわけ、2006年会社法の規定により定められている。2006年会社法の2013年戦略報告書(strategic report)および取締役報告書規則(SI 2013/1970)により、2013年9月30日以降に終了する事業年度に関して会社の取締役報告書の内容変更が導入された。その結果、事業に関する報告の作成の要件は同規則により廃止され、小会社を除く会社は、(取締役報告書だけでなく)単体で戦略報告書を作成することが必要となった。取締役報告書の内容もまた、会社の規模によって異なる。例えば、小会社は、上場しているか否かを問わず、取締役報告書に関する小会社の免除の利益を受けることができる。
会社の監査人は、とりわけ2006年会社法に従った、会社の株主に対する会社の年次財務書類に関する報告書を作成しなければならない。監査人は、年次財務書類が、当該事業年度末現在の会社の(または(該当する場合)グループの)状況および当該事業年度の損益について真実かつ公正な概観を与えているかどうか、当該財務書類が関連する財務報告に係るフレームワーク従って適正に作成されているかどうか、ならびに2006年会社法の要件に従って作成されているかどうかについての自己の意見を同報告書に明確に記載しなければならない。監査人は、当該事業年度に係る取締役報告書に記載の情報が当該事業年度に係る財務書類と整合しているかどうかを検討し、その点に関する自己の意見をその報告書に記載しなければならない。
年次財務書類は、戦略報告書、取締役報告書、取締役報酬報告書(ただし、上場会社の場合であり、当社は該当しない)および当該財務書類に対する監査人の報告書とともに、株主総会において会社に提出されなければならず、当該財務書類等が会社に提出される株主総会の21日前までに、特に会社の各株主に送付されなければならない。公開会社の場合(当社は該当しない)、財務書類は株主総会において会社に提出されなければならず、当該事業年度末から6ヶ月以内に会社登記官に送達されなければならない。発行する有価証券がロンドン証券取引所のメインマーケットまたは欧州経済領域(「EEA」)の他の規制市場において取引可能な会社の場合、財務書類は当該事業年度末から4ヶ月以内に公表されなければならない。
株式資本および種類株式
会社の発行済株式資本は、会社が発行し、実際に引き受けられた株式数である。例えば保証有限会社のように、すべての会社が株式資本を有するとは限らない。会社の各種類株式に付随する権利は、会社の通常定款に規定される。種類株式の権利については制限はなく、無限の異なる形態をとることができる。慣例上の種類分けおよび通常使用される株式の種類は:(a)普通株式、(b)優先株式、(c)償還株式、(d)転換株式、および(e)後配株式である。会社の株式に付随する議決権は、通常、株主総会でその権利を行使する方法とともに、会社の通常定款に定められている。
株式の発行および新株引受権
株式資本の種類が1種類のみの非公開会社の取締役会は、同種の株式の割当を行うに当たり、株主による授権を必要としない。しかし、2種類以上の株式を発行している非公開会社および公開会社においては、取締役会は、2006年会社法に基づき、新株発行に関して会社の通常定款の規定または株主の通常決議により授権されていなければならない。2006年会社法はまた、現金の払い込みに対する新株発行に際し、株主の新株引受権を定めている(ただし、株式等その他の対価に対する新株発行の場合は認められない)。会社が現金と引き換えの新株割当を予定する場合、会社はまず第一に既存の株主に対して、それら株主が保有する株式数の割合に応じてこれら新株の割当を受ける権利を与えなければならない。しかし、新株引受権は、会社の株主の特別決議によって適用を排除することができ、非公開会社の場合には、通常定款の規定により適用を排除することができる。
株主:年次株主総会
公開会社は、その事業年度終了から6ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されている非公開会社(すなわち、EEAの規制市場においてその株式の取引が認められている会社)は、その各事業年度終了の翌日から起算して9ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されていない非公開会社については、当該会社の通常定款に別段の定めがない限り、年次株主総会の開催を義務づける法律上の要件はない。2006年会社法は、年次株主総会で取り扱われるべき議題を特定しておらず、また議題の制限もしてない。
年次株主総会の招集通知は、送達の日と総会の日の間が少なくとも中21日間となるように行われなければならないが、同総会に出席し、議決権を行使する権利を有する者全員がこれより短い期間の通知に同意する場合は、この限りではない。
株主:株主総会
年次株主総会を除くすべての株主の総会は、株主総会である。通常、株主総会の法定の最短の通知期間は、中14日間である。
株主総会に参加し、議決権を行使する権利が付与された全株式の額面価額の90パーセント以上(非公開会社の場合)または95パーセント以上(公開会社の場合)を保有する株主の同意があれば、株主総会の通知期間をさらに短くすることができる。通常定款によって、より長い通知期間を定めることもできる(ただし、通常定款によって、より短い通知期間を定めることはできない)。
株主:株主総会における議事の進行および議決権の行使
株主総会の定足数は、会社の通常定款において定められる。定足数を満たすためには各種類株式の株主の出席を必要とする特別の種類株式に関する権利が存在していない限り、あるいは会社が一人会社でない限り、通常、定足数は株主2人である。
2006年会社法の下では、株主総会に出席し議決権を行使する権限を有する株主はいずれも代理人(株主である必要はない)を選任し、当該代理人に当該株主に代わり株主総会において出席、発言および議決権の行使を行わせることができる。株主は、代理人を選任できる権限について知らされていなければならない。会社による総会の招集通知の発送と併せて、株主に対して委任状が提供される。委任状が有効となるためには、該当する総会(またはその延会)の少なくとも48時間前までに委任状が返送されていなければならない。
投票(すなわち投票用紙による投票であり、通常本人がまたは代理人により出席している各株主が保有株式1株につき1つの議決権を有する)が要求されていない限り、株主総会における決議に対する議決権の行使は、挙手により行われる。定款に別段の定めがない限り、本人が出席している各株主および株主が適式に選任した各出席代理人は、出席株主または委任した株主が保有している持分にかかわらず、挙手により1つの議決権を行使できる。
株主:株主による承認
2006年会社法が規定する決議方法は、出席株主(本人または代理人による)の過半数の同意および議決権行使を必要とする通常決議、ならびに出席株主(本人または代理人による)の75パーセント以上の同意および議決権行使を必要とする特別決議の2種類である。
2006年会社法は、株主総会開催に代わるものとして、非公開会社による書面による決議の手続について定めている。
2006年会社法は、書面による決議は、通常決議の場合は株主の50パーセント超が同意した場合、特別決議の場合は株主の75パーセント以上が同意した場合可決が可能であると定めている。書面による決議は、可決された場合、株主総会で可決された決議と同じ効力を有する。
2006年会社法は、公開会社が書面による決議を行うことを認めていない。
配当
配当とは、会社の税引後利益の株主への分配である。会社が行う配当支払のうち、最も一般的なものは、最終および中間配当である。最終配当は、1年に1度支払われ、年次財務書類が作成された後に計算される。一方、中間配当は年度を通じていつでも支払うことができ、会社の年次収益が確定される前に計算される。定款には会社による配当の宣言と支払に関する明確な規定が通常含まれているが、2006年会社法は配当の宣言は誰が行うのか規定しておらず、特に株主総会において株主が宣言する配当(最終および中間いずれについても)について要件を定めていない。従って、会社の定款にこの点の定めがない場合、取締役会は、配当の宣言について株主総会で株主の承認を受けることなく、すべての配当(最終および中間)を宣言する権利を有することとなる。しかしながら、標準的な慣習においては、取締役会は中間配当を宣言し、支払うことができる一方で、最終配当については取締役会が提言を行うが、配当宣言は株主が株主総会において行うこととなっている。
配当の支払を提言または宣言するに当たり、取締役は、それらのコモンローおよび衡平法上の義務ならびに2006年会社法に基づく法令上の義務を考慮しなければならず、とりわけ、その権限の範囲で行為する義務、会社の成功を推進する義務ならびに相当な注意、能力発揮および努力を行う義務を考慮しなければならない。取締役は、会社の最善の利益を全般的に考慮しなければならず、仮に慎重さに欠けた方法で配当の支払を行った場合、責任を問われる可能性がある。取締役会は、将来の収益が少なかった年度の配当に充てるため、例として収益の一部を準備金として確保しておくことができる。さらに、配当を宣言するためには、会社は分配可能な準備金を有していなければならず、会社の分配可能な利益を上回る額の配当といった、2006年会社法に反する配当の支払を取締役が承認した場合、当該取締役は法律上およびコモンロー上の義務に違反している可能性があり、当該取締役が株主でなくても、会社に対して個人的に補填を行う義務を負う場合がある。
経営および運営
2006年会社法の下においては、非公開会社は少なくとも1名、公開会社は少なくとも2名の取締役を置かなければならない。この規定に従うことを条件として、定款には、取締役の最大または最低員数を定めることができる。取締役は業務執行取締役(任用契約に基づく)または非業務執行取締役のいずれかであり、様々な役務および義務を果たす。法人取締役も認められているが、取締役のうち少なくとも1名は個人でなくてはならない。会社の取締役の年齢の下限は16歳である。年齢の上限は定められていない。外国人取締役に関する制限は設けられていない。
取締役の義務
2006年会社法は、取締役が会社に対して負う義務に関する法定の規定をすべて列挙している。取締役の法定の義務は以下の通りである。
(a)会社の設立憲章により付与された権限の範囲内で行為する義務
(b)株主全体の利益のために会社の成功を推進する義務
(c)独立して判断する義務
(d)相当の注意、能力発揮および努力を行う義務
(e)利益相反を回避する義務
(f)第三者から利益の供与を受けない義務
(g)予定されている会社との取引に対する利害関係を開示する義務
これらの義務は、会社の取締役全員に適用される。ただし、ここに列挙された法定の義務は、会社の取締役として取締役が負う可能性があるすべての義務を網羅してはいない。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
下記は、本書の日付現在において効力を有している当社の通常定款の規定の一部の要約である。下記は通常定款の一部の規定の要約にすぎず、詳細については当社の通常定款に定められている。
取締役
当社の取締役は、当社の日々の事業経営に責任を負う。この目的のため、取締役は当社のすべての権能を行使することができる。取締役は、自らに付与された権能を、取締役が適切と考える人または委員会に対して、取締役が適切と考えるあらゆる方法(委任状によるものを含む)および条件で委任することができる。取締役または取締役の授権に基づき行為する人は随時、取締役が随時決定する期間中、取締役が随時決定する条件で、取締役が随時決定する権能を付与して、1人または複数の当社の代表者を選任して当社の事業またはその1つまたは複数の部門の経営を支援させることができる。取締役会の決議または取締役会の授権に基づき行為する人の決定によって、付与された肩書きを有する人をいつでも解任することができる。
当社が株主総会において(通常決議により)別段の決定を下さない限り、取締役の員数は、1人以上とし、上限は設けない。いずれの取締役も、取締役に通知を行うことにより、または会社の秘書役(該当する場合)にかかる通知を行う権限を付与することにより、取締役会を招集することができる。取締役は、いずれの取締役会または取締役の委員会においても、そしていずれの決議に際しても議決権を行使することができるとともに、定足数に参入され、いずれの意思決定にも参加することができる。これは、かかる意思決定に当該取締役が(直接・間接を問わず)利害または責務(種類を問わず、また、当社の利益に反するか否かにかかわらず)を有する事項に(形式を問わず)関係または関連するかどうかにかかわらない。取締役がかかる決議に際して議決権を行使する(またはかかる意思決定を行い、もしくは意思決定に参加する)場合、当該取締役の議決権は算入され、当該取締役は定足数に算入されるものとする。取締役会の決定により別段の定めがなされない限り、取締役会の定足数は1人とする。
取締役が自己の利害関係の性質および範囲を開示していることを条件として、またはかかる利害関係が定款に従い開示されたとみなされたことを条件として、取締役は、
(a)当社が当事者となるか、当社がその他の方法により利害関係を有する取引または取決めの当事者となるか、その他の方法により利害関係を有すること、
(b)当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人の取締役、その他の役員もしくは従業員となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人との間の取引もしくは取決めの当事者となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人に対してその他の方法により利害関係を有すること、
(c)自ら、または自己が利害関係を有する企業を通じて、当社、グループ会社またはグループ会社が利害関係を有する法人のために、その専門能力において行為すること(ただし、監査人としての行為を除く)、ならびに
(d)取締役会が決定するところにより、取締役と兼務して当社における他の役職(監査人を除く)に就くこと
ができる。また、(ⅰ)当該取締役は、自己の役職またはそれによって生じた信認関係を理由として、当該取締役またはその他の人が、かかる役職もしくは雇用関係によって、かかる取引もしくは取決めによって、専門能力において行為することによって、またはかかる事業もしくは法人に対する利害関係によって得る報酬またはその他の利益について、当社に対し責任を負わないものとし、(ⅱ)かかる取引または取決めはいずれも、かかる利害関係または報酬もしくはその他の利益を理由として回避されなくてはならないものではなく、さらに(ⅲ)かかる報酬またはその他の利益を受領することは、2006年会社法第176条に基づく義務違反を構成しないものとする。
株式および分配
取締役会は、新株引受権を付与しない形(すなわち、下記の割り当て等において既存株主にその持株数に応じて比例案分した株式先買権を付与しない形)で当社の株式を割り当て、またはそれらの株式を引き受ける権利を付与し、もしくはいずれかの有価証券をそれらの株式に転換する権利を付与するために、当社のあらゆる権限を行使することができる。定款の定めに従うことを条件として、ただし、既存の株式に付与された権利をさらに損なうことなく、当社は、当社の通常決議により決定される権利または制限を付した追加の種類株式を発行することができる。かかる決議が可決されていない場合、またはかかる決議によって特別の規定が設けられない場合は、取締役会の決定による。当社は、当社または保有者の選択により償還可能なまたは償還義務がある株式を発行することができる。取締役会は、かかる株式の償還の条件および方法を決定することができる。
取締役会は、以下のいずれかの条件が満たされない場合にのみ、当社における株式の譲渡の登録を拒否する裁量を有するものとする。
(a)当該譲渡が、関連する株券および譲渡人が当該譲渡を行う権利を有することを証明するための取締役会が合理的に要求することのある他の証拠とともに、当社の登録事務所または取締役会が指定する他の場所に申し出られること
(b)当該譲渡が1種類の株式のみに関すること
(c)当該譲渡が4人以内の譲受人に対するものであること
配当および分配
当社は、通常決議により配当を宣言することができる。取締役会は、自らが判断した場合、中間または最終配当を宣言し、支払う権限を有しており、かかる配当は、当該配当の宣言または支払の決議または決定がなされた日現在の各株主の保有株式を基準に支払われる。
取締役会は、当社の株主総会における通常決議により認められた場合、当社の株主に対して、いずれかの配当の一部または全部に係る現金に代えて当社の新株(全額払込済とされたもの)で受領することを選択できる権利を付与することができる。
支払期限後12年間請求されなかった配当の権利は失効し、当社に返還される。
定款の定めに従うことを条件とし、かつ、当社の通常決議により承認された場合、取締役会は、当社の利益のうち、優先配当の支払に使用しなくてもよい金額、または当社の資本剰余金勘定もしくは資本償還準備金の残高を資本化することができ、当該金額を、配当によって分配されていたとしたら受け取る権利を有していたであろう者に割り当てることができる。
株主および総会
年次株主総会は、中21日間以上の通知期間を設けて招集される。その他すべての総会は、中14日間以上の通知期間を設けて招集される。当該招集通知には、総会が開催される場所、日時、および議題を記載するものとする。年次株主総会の招集通知には、年次株主総会である旨を記載するものとし、特別決議を行うための総会の招集通知には、当該決議を提案する意図および決議の文言を記載しなければならない。
2【外国為替管理制度】
随時効力を有する一定の経済的制裁および2009年英国銀行法(以下「銀行法」という)(および銀行法に基づく二次的法律)の規定を除き、現在、当社の債務証券の英国非居住者である保有者に対する利息および元本の支払を制限するような英国の外国為替管理制度は存在しない。
3【課税上の取扱い】
(1)【英国の租税制度】
以下は、当社のシリーズBプログラムに基づき発行される社債(「シリーズBプログラム社債」)の元利金の支払に関する本書の日付現在の英国の源泉徴収課税制度の概要である。以下においては、シリーズBプログラム社債の取得、保有、処分または放棄に係るその他の英国税務上の側面については触れていない。シリーズBプログラム社債の発行および引受け、シリーズBプログラム社債の購入、処分または決済等のシリーズBプログラム社債に関する取引は、購入予定者に対して、英国税務上の影響(譲渡税およびシリーズBプログラム社債についてなされる支払からの英国の租税のためのまたは英国の租税を理由として行われる可能性のある源泉徴収または控除を含むが、これらに限定されない)を及ぼす可能性がある。かかる税務上の影響は、特に投資予定者の地位や、価格決定追補書類に定める特定の本社債に係る条件等に左右される。本項は、英国歳入関税庁(「歳入関税庁」)の現行の法律および実務に基づいており、これらは場合により遡及的効力をもって変更される可能性がある。以下の記述はもっぱらシリーズBプログラム社債の絶対的な受益権者である者の税務ポジションに関するものである。関連価格決定追補書類に定めるあるシリーズのシリーズBプログラム社債の特定の発行条件は、当該シリーズのまたはその他のシリーズのシリーズBプログラム社債の税務上の取扱いに影響を及ぼす可能性がある。以下の記述は一般的な指針であり、慎重な取扱いを要する。また、税務上の助言として記載されたものではなく、購入予定者に関係する可能性のある税務上の考慮事項を網羅することを意図したものでもない。
A. 社債-発行会社による利払いに対する英国源泉徴収税
1. 1年未満の満期期間にて発行された(かつ、シリーズBプログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき発行されたのではない)シリーズBプログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能である。
2. 1年以上の満期期間にて(または、シリーズBプログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき)発行されたシリーズBプログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能であるが、当社が2000年金融サービス市場法の趣旨において認可されており、今後も認可を維持し、当社の事業の全部または主要部分が、現在および今後も、本人として金融商品(2007年所得税法第885条に定めるところによる)を取引することによって構成され、かつ、当該支払がかかる事業の通常の営業過程において行われることを条件とする。同様の規定の文脈において歳入関税庁が公表した実務に基づき(かつ、歳入関税庁がかかる実務が本件にも適用されるべきであると認めることを前提として)、利息は、当該利息を生じる取引の特性が主に英国の租税を回避することを目的としている場合を除き、通常の営業過程において支払われたものと認められる。当該シリーズBプログラム社債が、英国の自己資本比率の特定のクラスとして認められるまたは認められている場合、第855条は不適用となる。ただし、そのような場合には、当該規則(SI 2013/3209)の下にある者に対して英国における税優遇措置を受けることが当該社債の発行の主要な目的またはその1つではない限り、源泉徴収義務の代替免税策が通常存在する。
3. 他のすべての場合においては、シリーズBプログラム社債に係る利息は、基本税率(現在20%)の英国所得税を控除したうえで支払われることとなるが、適用ある二重課税防止条約の規定に基づき歳入関税庁の指示に従い利用可能な減税措置または適用されるその他の免税措置に従うことを前提とする。
B. 捺印証書に基づく支払
当社が捺印証書に基づき行う支払は、上記の英国源泉徴収税の免除を受けることはできない。
C. 英国源泉徴収税に関するその他の規則
1. シリーズBプログラム社債が、プレミアムを上乗せした価格で償還されるか、またはその可能性がある場合、かかるプレミアム部分は利息の支払を構成する可能性がある。利息の支払は上記の英国源泉徴収税の適用を受ける。
2. 利息が英国所得税を控除されたうえで支払われた場合、英国の居住者でない社債権者は、適用ある二重課税防止条約に該当する規定がある場合、控除された租税の全部または一部の還付を受けることができる場合がある。
3. 本英国税制セクションにおいて「利息」という場合、英国税法上の理解に基づく「利息」を意味する(一定の場合は割引を含む)。上記の記述は、その他の法律に基づく「利息」もしくは「元本」の異なる定義またはシリーズBプログラム社債もしくは関連書類の条件により定められる異なる定義を考慮していない。本社債に係る支払が、英国の税務上利息を構成しない場合(または利息として取り扱われない場合)において、支払が英国を源泉とするときは、かかる支払が英国の税務上、例えば年次支払金、マニュファクチャード・ペイメント、貸料または使用料を構成する(またはそのように取り扱われる)のであれば、かかる支払は英国源泉徴収税を課される可能性がある。ただし、上記A2およびA3に記載の免除はこの場合は適用されない。かかる支払が英国源泉徴収税の課税対象である場合、(特にプログラム証券の価格決定追補書類に定める条件等によって判断される)、かかる支払は、英国の租税の控除(源泉徴収税率は、支払の性質によって異なる)を受けたうえでなされる可能性がある。ただし、適用される源泉徴収税の免税措置および適用ある二重課税防止条約の規定に基づき利用可能な減税措置に従うことを前提とする。
4. 上記の英国源泉徴収税の課税見解に関する記述は、当社の代位が行われないことを前提としており、かかる代位による税務上の影響については考慮していない。
(2)【日本の租税制度】
日本の租税
(a) 社債の利息に対する課税
日本国の居住者または日本国の法人が支払を受ける社債の利息は、日本国の租税に関する現行法令の定めるところにより一般的に課税対象となる。
日本の居住者が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の居住者に対する課税率 | |
|---|---|---|
| 2016年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* | |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
さらに、日本国の居住者は、申告不要制度または申告分離課税を選択することができ、申告分離課税を選択した場合には以下の税率が適用される(但し、外国で徴収された税額がある場合には、その金額は一定の範囲内で日本における課税額から控除される)。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の法人の源泉徴収税率 | |
|---|---|---|
| 2013年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* + 地方税5% | |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% + 地方税5% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
日本国の法人が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の法人の源泉徴収税率 |
|---|---|
| 2016年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
日本国の法人の場合、源泉徴収された所得税の額は、それぞれ、当該年度にかかる法人税の額から控除することができる。
(b) 一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益に対する非課税措置
一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益については、一定の要件を満たす場合に、日本国の所得税および法人税が非課税とされる。
(c) 社債の譲渡によって生じる所得
社債の譲渡によって生じる所得については、その譲渡人が日本の法人である場合は益金となる。譲渡人が日本の居住者である場合には、社債の譲渡によって生じる所得については20.315%(2038年1月1日以降は20%)の税率による申告分離課税の対象となる。
4【法律意見】
当社の法律顧問であるアシャースト・ホンコンは、次の趣旨の法律意見書を提出している。
(1) 当社は、1985年英国会社法に基づき適法に設立され1994年2月25日に無限責任会社として再登記されています。
(2) 彼らの知りかつ信ずるところによれば、本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「1 会社制度等の概要」および「2 外国為替管理制度」と題する項の内容は、イングランド法に関する記述を構成する限り、すべての重要な点において真実かつ正確です。
(3) 本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「3 課税上の取扱い (1) 英国の租税制度」と題する項の内容は、それらの記述が英国の税法に関する事項の概要を述べる意図である限りにおいて、当該事項の適正な概略です。彼らは、本有価証券報告書の上記の項目に明確に記されているものを除き、いずれの英国の課税上の影響についても、いかなる意見も申し述べることを依頼されておらず、またいかなる意見も表明していません。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
| (単位:百万ドル) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 2015年12月31日に 終了した 事業年度 | 2014年12月31日に 終了した 事業年度 | 2013年12月31日に 終了した 事業年度 | 2012年12月31日に 終了した 事業年度 | 2011年12月31日に 終了した 事業年度 | |
| 営業利益 | 2,939 | 2,275 | 618 | 1,112 | 3,072 |
| 税引前経常利益 | 2,661 | 2,060 | 298 | 828 | 3,109 |
| 税引後経常利益 | 2,308 | 1,608 | 169 | 684 | 2,425 |
| 2015年12月31日現在 | 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | 2012年12月31日現在 | 2011年12月31日現在 | |
| 固定資産 | 12 | 14 | 16 | 517 | 13 |
| 流動資産 | 850,219 | 967,411 | 816,203 | 891,300 | 942,126 |
| 株主資本合計 | 26,353 | 21,997 | 20,300 | 20,193 | 19,463 |
2【沿革】
沿革および発展
正式名称、登記地、登記番号および設立日
GSIは、1988年6月2日に設立された英国会社である。GSIは、1994年2月25日、イングランドおよびウェールズの非公開の無限責任会社として英国の会社登記官に対して再登記された(登記番号02263951)。これ以前は、「ゴールドマン・サックス・インターナショナル・リミテッド(Goldman Sachs International Limited)」の商号で有限責任会社として登記されていた。GSIは、英国の健全性規制機構(「PRA」)により権限を付与され、英国の金融行為監督機構(「FCA」)およびPRAの規制対象となっており、また、英国の2000年金融サービス市場法(「FSMA」)に基づく認可業者(authorised person)であり、それらの規則に従わなくてはならない。GSIおよびその関係会社の一部は、様々な取引所の会員であり、ロンドン証券取引所およびロンドン国際金融先物取引所の規則等、それら取引所の規則に従わなくてはならない。GSIの関係会社の一部もまた、FCAおよびPRAの規制対象となっている。
登記上の事務所
GSIの登記上の事務所の所在地は英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コート(Peterborough Court, 133 Fleet Street, London EC4A 2BB United Kingdom)、電話番号:+44 20 7774 1000である。
正式名称および商号
GSIの正式名称および商号は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International)である。
3【事業の内容】
以下は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」)の2015年度アニュアル・レポートの抄訳である。
はじめに
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」または「当社」)は、世界中の顧客を対象として幅広い金融サービスを提供している。当社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(「EMEA」)地域の顧客に金融サービスを提供するために、これらの地域全体にわたり数多くの支店を有している。
当社の主要な規制機関は、健全性規制機構(「PRA」)および金融行為監督機構(「FCA」)である。
当社の支配事業体である最終親会社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)である。グループ・インクは、米国の連邦準備制度理事会(「連邦準備制度理事会」)の規制対象である銀行持株会社であり、金融持株会社である。グループ・インクは、その連結子会社と共に「GSグループ」または「グループ」を形成している。GSグループは、法人、金融機関、政府機関および個人等の広範かつ多様な顧客層を対象として幅広い金融サービスを提供している一流のグローバル投資銀行であり、証券会社であり、また投資運用会社でもある。
GSグループは、GSIを含む数多くの子会社を通じてEMEAにおけるプレゼンスを有している。
GSIは、その顧客が選任するアドバイザーとなること、およびグローバル金融市場の主要な参加者となることを目指している。GSIはまた、GSグループの一員として、日常的な業務の過程において、そのマーケット・メイキング業務および通常業務の一部として関係会社との取引を行う。GSIは、GSグループと同様に、その業績を4つの事業セグメントにより報告している。それらの事業セグメントは、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務ならびに投資運用業務である。
GSIの活動および収益源は、有価証券の引受・販売業務、社債および株式ならびに米国以外のソブリン債およびモーゲージ証券の取引、スワップおよびデリバティブ商品の締結、M&A、再編、私募およびリースならびにプロジェクト・ファイナンスに対するファイナンシャル・アドバイザリー・サービス、不動産仲介および融資、ならびにマーチャント・バンキングおよび株式仲介およびリサーチを含み、これらに関して発生する。法人、金融機関、政府および個人投資家等世界中の広範かつ多様な顧客層を対象として金融サービスが提供されている。
自己資本管理および規制
資本適正度は、当社にとって非常に重要な意味を持っている。当社は、通常のビジネスおよびストレス下における条件双方において適切な資本の水準および構成を当社が維持する上で有用となる枠組みを提供し、目標を定め、指針を確立する総合的な資本管理方針を定めている。
自己資本管理(監査済)
当社は、当社の現在および将来における規制上の資本要件、当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスの結果を含む複数の要因、さらに格付機関のガイドライン、事業環境や金融市況等その他の要因を考慮した上で、適正なその自己資本の水準および構成を決定する。
当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスには、社内で策定されたストレス・テスト、およびPRAの自己資本充実度内部評価プロセス(「ICAAP」)に基づき要求されるストレス・テストが組み込まれており、さらに、同プロセスは、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスクおよびその他のリスクを含む事業活動に関連する重大なリスクを特定および計測できるよう策定されている。当社の目標は、厳しいストレス事象を経験した後も十分な自己資本を確実に維持することである。当社の自己資本充実度評価は、流動性適性度と合わせて検討され、その全体的なリスク管理構造、ガバナンスおよび方針枠組みに組み込まれている。
また、当社の総合的な資本管理方針の一環として、認識された、あるいは実際の資本不足を分析し、これに対処するための枠組みを定めた緊急時資本計画が維持されている。これには、資本不足の原因を特定することや、その緩和策および実行可能な方策を見極めることが含まれるが、これらに限定されない。また、同計画は、危機発生期間中に従うべき適切な連絡手続(社内の情報伝達のほか、外部の利害関係者に対する適時の連絡の確保等を含む)の概要も定めている。
破綻処理・再建計画
GSグループは、連邦準備制度理事会および連邦預金保険公社により、重大な財務上の危機または破綻が発生した場合の迅速かつ秩序ある破綻処理のための年間計画(「破綻処理計画」)を提出することを要求されている。GSIは、GSグループが作成した年間破綻処理計画の目的上主要な事業体とみなされている。GSグループは、2015年6月30日にその2015年の破綻処理計画を提出し、GSIは、2015年7月に、その2015年の破綻処理計画をPRAに提出した。GSグループはまた、連邦準備制度理事会により、長引くストレス時にリスクを削減し、十分な流動性を維持し、資本を保全するために経営者が取ることが可能な手段を概観する世界的な再建計画を年次ベースで提出することを求められており、提出した。グローバル破綻処理計画は、GSグループにより取られるより広範な行動として当社の経営者が取ることが可能な行動の概要を定めている。
規制上の自己資本(監査済)
当社は、EUの規制対象である金融機関向けの改訂後の資本枠組み(EU資本要求指令IVおよびEU資本要求規則-併せて「CRD Ⅳ」と呼ばれている)の対象である。これらの自己資本規制の大部分は、バーゼル委員会による国際的な自己資本基準を強化するための最終的な自己資本枠組み(「バーゼルⅢ」)に基づいている。
リスク・ベースの自己資本要件は、規制上の自己資本のリスク・ウェイト資産(「RWA」)に対する指標を比較する自己資本比率として表される。CET 1比率とは、CET 1をRWAで除した値である。Tier 1自己資本比率は、Tier 1資本をRWAで除した値である。総自己資本比率は、総自己資本をRWAで除した値である。
CRD IVに基づき、最低CET 1、Tier 1自己資本および総自己資本比率(総称して「Pillar 1自己資本要件」)は、以下のものにより補完される。
・資本保全バッファーは、CET 1として認められる資本のみで構成され、2016年1月1日に段階的に導入を開始し、2019年1月1日にRWAの2.5パーセントに到達するまで年率0.625パーセントずつ増加する。
・過度の信用増加に対抗するための2.5%までの循環的な資本バッファー(また、CET 1のみで構成される)。バッファーは、循環的なバッファーを告知した法域における特定の種類の相手方に対する当社のエクスポージャーにのみ適用する。これらのエクスポージャーは現在重大ではないことから、バッファーは自己資本比率に0.01%未満を追加し、当社の自己資本に重大な影響はない。当社に適用する循環的な資本バッファーは将来変更する可能性があり、その結果、当社の最低比率は、増加する可能性がある。
・Pillar 2Aに基づく個々の自己資本の指針(Pillar 1において十分にとらえられないリスクを担保する追加額)。PRAは、Pillar 2Aに基づく個々の自己資本の指針についてのPRAによる最終決定へとつながる当社のICAAPの定期的な監督調査を行う。これは、PRAの銀行が保有すべきだと考える自己資本の最低額の時間評価において重要な点である。
下表は、当社の2015年12月現在の最低必要自己資本比率および2016年1月に有効となった最低必要自己資本比率を示す。
| 2015年12月 最低自己資本比率 | 2016年1月 最低自己資本比率 (注1) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 普通株式等Tier 1 (「CET 1」)比率 | 6.15% | 6.6% | |||
| Tier 1 自己資本比率 | 8.2% | 8.5% | |||
| 総自己資本比率 | 10.9% | 11.2% |
(注1)上記の資本保全バッファーの0.625%を含む。
これらの最低比率は、PRAから受領したPillar 2A自己資本の指針を組み込んでおり、将来変更する可能性がある。Pillar 2A自己資本の指針に加えて、PRAは、ストレス下における市場条件において当社は損失を吸収することを必要とするというPRAの自己資本の見解を示す前向きな自己資本の指針を定める。これは、Pillar 2Bまたは「PRAバッファー」として知られている。PRAバッファーは、最低自己資本要件に対して追加的ではなく、当社に追加資金を保有することを要求せず、市場のストレス期間中、使用されることができる。上記のように資本保全バッファーが段階的に導入を開始されるうちに、PRAバッファーの全部または一部に取って代わる。
GSIは、2015年度および2014年度中、PRAにより定められた自己資本要件を遵守している。
規制上の自己資本比率
以下の表は、CRD IVに基づくGSIの自己資本比率を示すものである。
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
|---|---|---|---|---|
| CET 1比率 | 12.9% | 9.7% | ||
| 総自己資本比率 | 17.6% | 12.7% |
2015年12月現在および2014年12月現在、GSIは追加Tier 1自己資本として認められる金融商品を保有しておらず、Tier 1自己資本比率は、上記のCET 1比率と同一であった。CRD IV規則の一部は、最終的な技術標準および明確化による変更を受けるが、これらの変更は、欧州銀行監督局(「EBA」)が発行し、欧州委員会およびPRAにより採用される。すべての資本、RWAおよび自己資本比率の見積りは、現在のCRD IVの解釈、予測および理解に基づくものであり、当社の担当規制当局と解釈および適用について検討を行う中で変化する可能性がある。
資本資源(監査済)
以下の表は、CRD IVに基づくGSIの自己資本構成を示すものである。
| (単位:百万米ドル) | 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 払込済株式資本 | 582 | 533 | ||
| 資本剰余金勘定 | 4,881 | 2,880 | ||
| 監査済利益剰余金 | 20,890 | 18,584 | ||
| 株主の総資金 | 26,353 | 21,997 | ||
| 控除額 | (1,412) | (906) | ||
| CET 1 | 24,941 | 21,091 | ||
| Tier 2自己資本(長期劣後債) | 8,958 | 6,458 | ||
| 総資本資源(控除額考慮前) | 33,899 | 27,549 |
リスク・ウェイト資産
以下の表は、CRD IVに基づくGSIの規制上の自己資本比率の内RWAの構成要素を示したものである。
| (単位:百万米ドル) | 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| RWA | ||||
| 信用RWA | 104,695 | 127,346 | ||
| 集中(大口エクスポージャー)RWA | - | 2,114 | ||
| 市場RWA | 75,795 | 75,958 | ||
| オペレーションRWA | 12,303 | 11,804 | ||
| RWA合計 | 192,793 | 217,222 |
信用リスク
信用RWAは、エクスポージャー指標に基づき計算されており、その後リスク加重される。エクスポージャー額は、一般に以下に基づく。
・オンバランスシート資産については、帳簿価額
・オフバランスシート・エクスポージャー(コミットメントおよび保証を含む)については、信用相当値のエクスポージャー額は、各エクスポージャーの名目上の金額と信用換算係数の乗に基づき計算される。
取引先信用リスクは、信用リスク合計の構成要素であり、デリバティブ、証券金融取引およびマージン・ローンから生じる信用エクスポージャーを含む。
PRAにより、GSIは、デリバティブ、証券金融取引およびマージン・ローンのエクスポージャーの測定に関しては内部モデル方式を使用することを認められている。これらの商品から生じるほぼすべての取引先信用リスクについて、デフォルト時エクスポージャー(「EAD」)を計算するため、内部モデルが使用される。EADとは、債務不履行時に当社が負担する可能性がある金額の見積りである。EADは、ネッティングおよび担保の影響を考慮に入れるが、経済的ヘッジの影響は含まれない。
すべてのエクスポージャーは、その後リスク加重を割り当てられる。PRAにより、GSIは、一部のエクスポージャーに関しては、先進的内部格付手法(「AIRB」)を使用してリスク加重を算出することが認められている。これには、相手方ごとの信用力の内部査定を使用する。
RWAは、EADと取引先リスク加重を乗ずることにより計算される。CRD IVのAIRB手法の下では、取引先のリスク加重は、デフォルト確率(「PD」)、デフォルト時損失率(「LGD」)および取引または取引のポートフォリオの満期からなる関数である。ここでいう、
・PDとは、1年間の期間中に債務者が不履行を引き起こす可能性の見積りである。PDは、外部の信用評価格付に相当する内部で決定された値を使用して算出される。
・LGDとは、不況時に不履行が発生した場合に被る可能性のある経済的損失率の見積りである。LGDは、業界データに基づき算出される。
誤方向リスクは、同一の取引先に関するEADとPDの間に正の相関関係が予測される場合に生じる。当社は、担保またはその他の軽減策によりかかるリスクを回避するかまたは適切に軽減するよう努めている。既存のポートフォリオにおける誤方向リスクを特定するためストレス・テストが用いられ、誤方向リスクが存在する場合、それに対応してリスク軽減策の実行および資本に対する調整が行われることがある。
以下の表は、信用リスクに係るRWAの構成要素に関する情報を示したものである。
| (単位:百万米ドル) | 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 信用RWA | ||||
| デリバティブ | 88,282 | 105,071 | ||
| コミットメント、保証およびローン | 1,338 | 2,413 | ||
| 証券金融取引 | 4,735 | 8,211 | ||
| エクイティ投資 | 1,515 | 2,481 | ||
| その他 | 8,825 | 9,170 | ||
| 信用RWA合計 | 104,695 | 127,346 |
集中リスク
CRD IVの下では、金融機関は、大口エクスポージャーを監視・監督することが要求される。大口エクスポージャーの枠組みは、単一の取引先または連結しているグループの取引先に過度の依存をするリスクを制限するよう設計されている。すべての金融機関に適用される、単一の取引先または連結しているグループの取引先へのエクスポージャーに関する一般的な限度額が存在し、それは適格資本の25%に設定されている。枠組みには、報告義務、ハード・リミットおよびトレーディング勘定の大口エクスポージャーに対する付加的な集中資本コストが含まれる。2015年12月現在、当社は集中リスク自己資本要件を有さない。
市場リスク
トレーディング勘定のポジションは、市場リスクに関する資本水準の要件を満たさなければならない。この要件は、規制当局により予め設定された水準か、または内部モデルに基づくもののうちいずれかに基づいたものとなる。市場リスクに関する規制上の資本ルールは、会社がそのリスク・ベースの資本要件を算出するために内部モデルを使用する場合は、事前にその規制当局から書面による承認を受けなければならない、と定めている。
市場リスクに係るRWAは、以下の内部モデルを利用して算出される:すなわち、バリュー・アット・リスク(「VaR」)、ストレス下におけるVaR(「SVaR」)、追加的リスクおよび包括的リスク指標(PRAにおける全価格リスク指標に該当し、最低水準が設定されている)である。加えて、CRD IVに基づく標準ルールも、一定の証券化・非証券化ポジションに関する市場リスクに係るRWAを決定するために、適用あるネッティング後のかかるポジションに対し規制当局による所定のリスク加重要素を適用する方法で用いられる。市場リスクに係るRWAは、これら各指標の合計を12.5で乗じた値である。
・VaRは、特定の信頼水準のもとで一定期間中に市場が不利に推移した場合に、トレーディング商品のポジションならびにその他の特定の金融資産および金融負債に生じる潜在的な価値の損失を示すものである。当社は、リスク管理および規制上の資本の算出の両目的のために、金利、株価、為替相場およびコモディティ価格に関連するリスクを含むリスクを捉える単一のVaRモデルを使用する。しかし、規制上の資本要件のために使用されるVaR(「規制上のVaR」)は、対象期間と信頼水準の相違(規制上のVaRの場合は10日および99パーセントであり、リスク管理上のVaRの場合は1日および95パーセントである)、ならびにVaRが算出されるポジションの範囲の相違により、リスク管理上のVaRとは異なる。
・SVaRは、重大な市場ストレス時のトレーディング商品のポジションの価値の潜在的な損失である。
・追加的リスクは、1年間の観測期間中の金融商品発行体のデフォルトまたは格付遷移を原因とする非証券化トレーディング商品のポジションの価値の潜在的な損失である。
・全価格リスクは、価格リスクおよびデフォルトを原因とする、当社のクレジット相関トレーディングポジションの価値の潜在的な損失である。
以下の表は、市場リスクに係るRWAの構成要素に関する情報を示したものである。
| (単位:百万米ドル) | 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 市場RWA | ||||
| VaRベースの資本要件 | 16,287 | 15,236 | ||
| ストレス下におけるVaR | 13,259 | 13,625 | ||
| 追加的リスク | 8,119 | 7,675 | ||
| 全価格リスク指標 | 2,725 | 4,350 | ||
| 標準化ルール | 20,747 | 19,858 | ||
| 証券化 | 14,658 | 15,214 | ||
| 市場RWA合計 | 75,795 | 75,958 |
オペレーションリスク
GSIのオペレーションリスクに係る資本要件は、現在、標準的手法に基づき計算されている。この標準的手法により、該当する会社はそれらの活動を予め定められた8つの事業ラインまたは分類に分けることを要求されている。各事業ラインには、当該事業ラインの3年間の平均収益(ただし、特別利益といった一定の所定の項目は除外される)に適用されるベータ因子が割り当てられる。計算において、費用は含めない。個々の事業ラインの要件の合計を12.5で乗じることにより、オペレーションリスクに係るRWAの値が得られる。
レバレッジ比率
欧州委員会委任法(「委任法」)により改訂されるCRD IVは、新しいレバレッジ比率を導入した。この新しいレバレッジ比率は、Tier 1自己資本のCRD IVの定義をレバレッジ・エクスポージャーの指標に対して比較しており、資産の合計からTier 1資本控除を引き、特定のオフバランスシート・エクスポージャーを足したものとして定義され、デリバティブ・エクスポージャー、証券金融取引およびコミットメントの指標を含む。委任法は、現在最低レバレッジ比率要件を含まないが、バーゼル委員会は、3%の最低要件を提案した。いかなる要求された最低比率も2018年1月1日にGSIについて有効となる見込みである。2015年12月現在、当社のレバレッジ比率は3.6%であった。このレバレッジ比率は、当社の現在のこの規則の解釈および理解に基づくものであり、GSIの担当規制当局と解釈および適用について検討を行う中で変化する可能性がある。
4【関係会社の状況】
(1) 親会社
ゴールドマン・サックスの概要
ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「GSG」)は、世界有数の投資銀行・証券・投資顧問会社であり、企業、金融機関、政府および個人富裕層を含む大規模かつ多様な顧客層に金融サービスを提供している。1869年に設立されたGSGは、ニューヨーク州に本拠地を置いており、全世界の主要な金融中心地すべてに事務所を有している。GSGは、基本定款の原本を1998年7月21日にデラウェア州の州務長官に提出した。
GSGの修正基本定款に基づくその授権株式資本は、1株当たり額面0.01ドルの4,350,000,000株から成り、その内訳は以下のとおりである。
(a)優先株式に指定された株式150,000,000株。うち、2016年3月現在483,250株が発行済であり、407,500株が社外流通している。
(b)普通株式に指定された株式4,000,000,000株。うち、2016年3月現在872,016,591株が発行済であり、417,572,204株が社外流通している。
(c)無議決権普通株式に指定された株式200,000,000株。これらは全株が未発行である。
GSG取締役の事務所住所および電話番号は、GSGの本店の住所および電話番号と同じ、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(The Goldman Sachs Group, Inc.)、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州ニューヨーク、ウェスト・ストリート200(200 West Street, New York, New York 10282, U.S.A.)、電話番号:+1(212)902-1000である。
下記の図表に示されるとおり、GSGは、デラウェア州法に基づき設立され、GSIの持分の100パーセントを間接的に保有している。
**
**
ゴールドマン・サックス・グループの持株構造
(2) 重要な子会社および関連会社
本書第一部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記14を参照のこと。
5【従業員の状況】
人件費の分析については、本書第一部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記8を参照のこと。2015年12月31日現在、従業員数合計は、6,458名であった。
障害者の雇用
障害者による採用への応募については、十分かつ公平な検討が各応募者の適性および能力面に関して行われる。雇用中に障害者となった社員については、同人らがGSグループ内で職務を継続できるよう努力が払われる。障害者の研修、キャリア開発および昇進は、可能な限り、障害を持たない他の社員と同一のものとなる。
社員の関与
当社の方針は、全社員と効果的な意思疎通を行うこと、そして、全社員が、実務的および商業的な事情を考慮された上で、現在の職務または将来の展望に関する決定に際して助言を求められ、それらの決定に関与することである。社員は、業績ベースの報奨制度に参加している。
第3【事業の状況】
1【業績等の概要】
下記7 「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
2【生産、受注及び販売の状況】
該当なし。
3【対処すべき課題】
下記4 「事業等のリスク」の項を参照。
4【事業等のリスク】
以下は、GSIの2015年度アニュアル・レポートの抄訳である。
リスク要因
主なリスクおよび不確実性
GSIは、市況、流動性、信用、オペレーション、モデル、法規、評判および不確実性等、その事業にとって本質的であり、またその事業に内在する様々なリスクにさらされている。以下は、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性がある、より重要な要因の一部である。
経済情勢および市況
GSIの事業からの利益は、その性質上、予測不可能である。当社の事業は、一般的に、グローバル金融市況および経済情勢によって直接的に、かつ、それらが顧客活動の水準に及ぼす影響を通じて重大な影響を受ける。これらの状況は急速かつマイナス方向に変化する可能性がある。
当社の財務成績は、当社が事業を行う環境に大きく左右される。有利な事業環境は、通常、とりわけ以下のような特徴を備えている。それらは、世界的に国内総生産が大きく成長していること、規制状況および市況が資本市場の透明性、流動性および効率性をもたらしていること、インフレ率が低いこと、企業および投資家の景況感が良好なこと、地政学的情勢が安定していること、明確な規制ならびに企業収益が大きいこと等である。そして、①ソブリン債不履行の懸念、②米国連邦およびEUの財政政策および金融政策に関する不透明感、③規制改革の時期および内容の範囲ならびにそれらに関する不透明感、④経済成長、事業活動、投資家もしくはビジネスにおける景況感の悪化、⑤信用もしくは資本の利用の制約もしくはコストの増加、⑥非流動的な市場、⑦インフレ率、金利、為替レートもしくは日用品価格の変動性、もしくは債務不履行率、⑧紛争の勃発もしくはその他の地政学的な不安定性、⑨投資家の資本市場に対する信頼を損なうような企業、政治もしくはその他の不祥事、⑩異常気象もしくはその他の自然災害もしくは流行病、または⑪これらもしくはその他の要因の組み合わせにより、経済および市場が不利または不確実な状態となる可能性がある。
2008年から2009年初めにかけて、金融サービス業界および証券市場は、全般的に、ほぼすべての資産の種類における価値の大幅な下落および深刻な流動性の欠如により、重大な悪影響を被った。2011年以降、ヨーロッパのソブリン債リスクおよびそのヨーロッパの銀行システムに対する影響、ならびに金利およびその他の市況の変動への懸念または中国の市況を含む実際の金利およびその他の市況の変動の結果、時に著しい不安定がもたらされ、顧客の活動レベルに悪影響を与えた。
経済、政治および市場活動全般ならびに規制改革の範囲、時期およびその最終的な実施に関する不透明感、加えて主にそのような不透明感がもたらす消費者、投資家およびCEOの景況感の冷え込みは、引き続き顧客の活動に悪影響を与えており、当社の事業の多くに悪影響を与えている。ボラティリティが低い期間およびボラティリティの高い期間に加え、流動性の欠如は時折、当社のマーケット・メイキング事業に悪影響を与えている。
当社および競合他社の収益および収益性は、引き続き自己資本に関連した要件、付加的な損失吸収能力、レバレッジ、最低流動性水準および長期的資金調達水準、破綻処理・再建計画に関連した要件、デリバティブ決済および委託保証金規則および規制上の監視水準に加え、金融機関により実施される一定の事業活動の如何およびその方法の制限の影響を受けており、それは今後も持続する。金利が歴史的に低い水準にあるまたはそれに近い状態とはいえ、金融機関の利益率も、将来的な金融危機時にかかる金融機関に対して行われることが予想される政府援助の中止を一因とする資金調達コストの増加により悪影響を受けている。加えて、金融市場内の流動性は、市場参加者ならびに市場慣行および構成が新たな規制に適合することにより悪影響を受けている。
金融危機によるこれらおよびその他の変化が、金融機関の収益性に長期的に与える影響の程度は、新たな規制の最終的な解釈および実施、市場、市場参加者および金融機関が新たな状況に対する適応の仕方、ならびに全般的な経済および金融市場の状況に依ることとなる。しかし、少なくとも短期的には、かかる変更が当社およびその他の金融機関の収益、収益性および株主資本利益率の絶対水準に引き続き悪影響を与えるリスクが存在する。
英国がヨーロッパ連合を脱退するまたはその関係性を大きく変更するかについての決定は、当社がどのように事業を行うかに影響を与える可能性がある。
規制
当社は金融サービス業界の一員であり、そしてシステム上重要な金融機関の子会社であるため、主に英国およびEU全般、加えてGSグループの子会社として米国、そして一定のその他の法域において広範囲に及ぶ規制の対象となっている。当社は、当社が事業を行っているすべての法域における規制当局および課税機関による大幅な介入を受けるリスクにさらされている。多くの場合、当社の活動は異なる法域における重複または相違する規制の対象である。とりわけ、規制当局または民間当事者が当社の法規制遵守に疑いを掛けた場合、当社には、罰金を課されたり、当社の一定の事業活動を行うことを禁止されたり、当社の事業活動に制限もしくは条件を付されたり、または当社の事業の遂行に関してもしくは社員に関して新規もしくは大幅に増額された税もしくは政府によるその他の課金を課されたりする可能性がある。かかる制限または条件は、当社の利益率に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社の事業活動の範囲および利益率とは別に、法令、とりわけ2008年以降に採択された法令の日常的な遵守には、これまでも、これからも膨大な時間を要する。これには、当社の幹部経営陣の時間ならびに増加中のコンプライアンスおよびその他の報告およびオペレーションの専門スタッフの時間が含まれる。これらすべては、当社の利益率に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、資本、流動性、レバレッジ、長期債、総損失吸収能力および委託証拠金要件、その他の事業慣行の制限、報告要件、BRRDの実行に関連した要件、税負担ならびに報酬に対する制限を含む、当社または当社の顧客の事業に適用される新しい法律もしくは規制または既存の法律もしくは規制の実施の変更が当社またはグループ・インクを含む可能性がある(規模、活動、地域またはその他の基準に基づいて)金融機関の一部に限定して課された場合、それらの新しい法律および規制または既存の法律もしくは規制の実施の変更の遵守により同様の影響を受けていないその他の機関と当社が効果的に競争する能力に悪影響が及ぶリスクもある。加えて、金融取引税のような金融機関または市場参加者一般に課される規制は、市場活動のレベルに、より広範な悪影響を及ぼし、それにより当社の事業にも影響が及ぶ可能性がある。
これらの展開により、対象となる法域における当社の収益性が影響を受ける可能性があり、さらにはかかる法域において事業の全部または一部を継続することが非経済的となる可能性があり、また、事業慣行の変更、事業の再編、事業および社員の一部を他の場所に移動すること、または、当社がその資金調達費用を不利に増加させるか、もしくはその他の形で株主および債権者に悪影響を与える方法で、資産を整理したり資金を調達すること等により適用される最低資本要件を満たすことに関連して、当社が多額の費用負担を要することになる可能性がある。
規制の進展、特にMiFID II、バーゼルⅢおよびドッド・フランク法は、当社が事業を行うに際しての規制枠組みを顕著に改変しており、当社の競争力および収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
EUおよび国の金融立法当局および規制当局は、当社の事業に影響を与え、引き続き与える可能性がある数多くの市場改革を提案または採択した。これらは、GSIに適用されるバーゼルⅢ資本要件を施行するための法律(「CRD IV」のかたち)を含む、より厳格な資本および流動性要件を包含する。加えて、EUは2018年1月に効力を生じる予定であるMiFID IIを最終決定した。
追加の市場改革には、EU金融機関の再建および破綻処理に関する規則、特定の取引活動の預金集めからの分離に関する規則、欧州経済地域外の国からのクロス・ボーダーのサービス提供に関する規則、規制当局がポジション制限を課すための承認、特定の取引を特定の規制取引場所のみで執行するための要件、報告義務(取引に関する情報を公表する要件を含む)、空売りおよびクレジット・デフォルト・スワップに関する制限、EUにおけるファンドの運用・マーケティングに関する追加的義務および制限、規定違反に対する制裁措置、ならびに一層修正された組織および市場構造、業務遂行基準および市場における不正行為に関する規則も含まれる。これらの改革の実施は、かかる要件が当社の競合他社に適用されない、または平等に適用されない場合、もしくは法域を越えて一律に実施されない場合は特に、当社の収益性および競争力に悪影響を及ぼす可能性がある。当社は、顧客、従業員またはその他の者の情報のプライバシーに関する法令および規制の対象であり、これらの規制を遵守しない場合、当社は法的責任または評判被害に晒される可能性がある。また、当社の事業は、監視、暗号化および当社が事業を行う法域内におけるデータのオンショア化に関する法令および規制のより一層の対象となっている。これらの法令および規制の遵守により、当社の情報セキュリティに対する方針、手続および技術の変更が必要となる可能性があり、これにより当社は、サイバー攻撃および不正使用、汚職または情報もしくは技術の紛失に対する対象となりやすくなる。
規制当局および裁判所は、以前にも増して、金融機関の顧客による違法行為の責任を当該金融機関に負わせるようになっており、かかる規制当局および裁判所が、当該金融機関は顧客が不正行為を行っていると見抜くべきであったとみなす場合は、当該金融機関が顧客の関係している取引に関する直接的な知識を有していなかった場合にも責任が問われている。規制当局および裁判所はまた、以前にも増して、金融機関または金融機関により支配されたファンドが投資しているが積極的に管理していない事業体の活動の「コントロール・パーソン」の責任をより重くしている。さらに、規制当局および裁判所は引き続き、「信認」義務を、かかる義務の存在が想定されていなかった取引先との関係で生じさせようとしている。かかる取組みが成功する限度において、仲介、決済、マーケット・メイキング、プライム・ブローカレッジ、投資およびその他同様の業務の費用ならびに関係する債務は、大幅に増加する可能性がある。当社が、顧客である個人、機関、政府または投資ファンドに対する信任義務を有していた、またはそれらのファイナンシャル・アドバイザー、投資アドバイザーまたはその他の役割を担っていた場合にのみ、かかる義務の違反もしくは違反の疑いでさえ、法律、規制および評判に関する重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
市場のボラティリティ
マーケット・メイキング活動の一部は、トレーディングおよび裁定取引の機会を顧客に提供する市場のボラティリティに左右されており、そのためボラティリティの低下は、これらの機会を減少させる可能性があり、これらの活動の成績に悪影響を与える可能性がある。一方、ボラティリティの上昇は、取引高の増加およびスプレッドの拡大をもたらす可能性があるが、VaRにより測定したリスクも増大させ、マーケット・メイキング活動に関連したリスクの増大に当社をさらす可能性があり、またVaR値の上昇を避けるため、マーケット・メイキングのポジションを減少させる可能性がある。これらのマーケット・メイキングのポジションの規模を限定することは、当社の収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。ボラティリティが上昇しているが、資産価値が大幅に下落している時期には、資産をまったく売却できない可能性があり、または大幅な割引を行わない限り売却できない可能性がある。このような状況において、当社は、追加のリスクをとるか、または当社のVaR値を低下させるために損失を実現させるかどちらかを行う必要に迫られる可能性がある。また、ボラティリティ水準の上昇は、当社のRWAの水準を上昇させ、それにより当社の必要資本が増大する。
当社の事業は、資産価値の下落による悪影響を受けてきた。今後も同様の悪影響を受ける可能性がある。これは、当社がネットベースでロングポジションをとっている業務や、運用している資産の価値に基づく手数料を受領する業務、または担保を受領したり差し入れたりする業務においてとりわけ顕著となる可能性がある。当社の業務の多くは、債券、ローン、デリバティブ、モーゲージ、株式(プライベート・エクイティおよび不動産を含む)ならびにその他の大部分の資産の種類において、ネットベースでロングポジションをとっている。これらには、取引所におけるマーケット・メイキング活動を含む、当社が顧客の取引を円滑にするために行う自己勘定での取引、または当社が金利およびクレジット商品、そして為替、コモディティ、株式およびモーゲージ関連取引におけるポジションを維持するために、多額の資金を投入する際にとるポジションが含まれる。これらの投資およびマーケット・メイキング・ポジションの実質すべては、毎日時価評価されているため、資産価値の下落は、かかる下落のリスクが効果的にヘッジされていない場合、直接そして直ちに利益に影響を与える。
一定の状況下においては(特に、自由に取引できず、または確立され流動性のある取引市場を有しないクレジット商品およびプライベート・エクイティまたはその他の有価証券の場合)、リスクをヘッジすることが不可能または不経済な場合があり、ヘッジを行った場合でもその範囲においてヘッジが効果的でない場合や、資産価値の上昇から当社が利益を得る能力が大きく制限される可能性がある。資産価値の急激な下落および高い不安定性は、一定の資産の取引市場を大幅に縮小しまたは廃止させる可能性があり、これにより、それらの資産を売却、ヘッジ、または評価することが困難になる可能性がある。資産を売却しまたは効果的にヘッジすることができない場合、それらのポジションにおける損失を限定する能力が制限され、また、資産の評価が困難な場合、当社の自己資本比率、流動性比率またはレバレッジ率に悪影響を与え、当社の資金調達費用を増大させ、さらに、一般論として追加の資本の保持が要求される可能性がある。
当社の取引所におけるマーケット・メイキング活動においては、当社は証券取引所の規則に基づき市場の秩序を保つ義務を課されており、それには下落しつつある市場における有価証券の購入も含まれている。資産価値が下落している市場および不安定な市場においては、このことにより損失および流動性の必要性が増す。
当社が運用している顧客のポートフォリオの価値に基づき資産ベースの運用手数料が受領されており、場合によっては、かかる投資の価値の上昇に基づく成功報酬も受領されている。資産価値の減少は、顧客のポートフォリオの価値を減少させ、その結果かかる資産を運用して得る運用手数料が減少する。
顧客取引執行業務に関連して、債務を裏付けるために担保の差入れが行われ、また顧客および取引先の債務を裏付ける担保が受領される。担保として差し入れられた資産の価値またはかかる担保を差し入れた当事者の信用格付が下落した場合、かかる担保を差し入れた当事者は、追加の担保を提供しなければならない場合があり、また、可能な場合、そのトレーディング・ポジションを減少させなければならない場合がある。このような状況の典型的な例は、委託売買口座に関する追い証の請求である。したがって、担保として利用されている資産の種類の価値の下落は、ポジションの資金調達費用の上昇か、ポジションの規模の縮小を意味する。当社が担保を提供している当事者である場合、この状況は、費用を増加させ、収益性を低下させる可能性がある。また、当社が担保を受領している当事者である場合でも、顧客および相手方との事業活動水準の低下により、収益性が低下する可能性がある。また、不安定または流動性が低い市場は、資産の評価をより困難にし、これにより資産価値および必要な担保の水準に関する多額の費用と時間を要する紛争が起こる可能性があり、また、適切な担保を受領することの遅延による、受領者に係る信用リスクを増大させる可能性がある。
流動性
流動性は当社の事業に不可欠なものである。担保付・無担保債券市場にアクセスできない場合、グループ・インクまたはその他の関係会社から資金を調達できない場合、資産を売却できない場合、投資を償還できない場合、または予測不可能な現金支出もしくは担保の流出を被った場合には、当社の流動性が損なわれるおそれがある。全般的な市場の混乱や第三者もしくは当社もしくはその関係会社に影響するオペレーション上の問題等の当社の支配が及ばない事由、または当社もしくはその他の市場参加者の流動性リスクが高まっているという認識が市場参加者の間に広まった場合でさえも、この状況の原因ともなる可能性がある。
当社は、当社の顧客に利益をもたらし、当社自身のリスクをヘッジするよう仕組み商品を用いている。当社が保有している金融商品および当社が当事者となっている契約は複雑であることが多い。これらの複雑な仕組商品は、多くの場合、流動性が低い時期に、すぐにアクセスできる市場を有しない。当社の投資活動により、それらの活動による持分が特定の市場の大部分を占めるという状況につながる可能性があり、これにより、当社のポジションの流動性が制限されるおそれがある。
さらに、他の市場参加者が当社と同時に同種の資産を売却しようとした場合(流動性やその他の市場の危機の際にまたは規則もしくは規制の変化に対応して生じる可能性が高い)にも、当社の資産売却に支障が生じるおそれがある。また、当社がやり取りを行っている金融機関は、相殺権または追加担保を要求する権利を行使する可能性があり、これらは厳しい市況において行使される可能性もあり、これにより当社の流動性へのアクセスにさらなる支障が生じるおそれがある。
当社は、グループ・インクの間接完全所有事業子会社あり、資本および資金調達についてグループ・インクに依存している。
GSIおよびグループ・インクの信用格付は当社の流動性に重要な意味を持っている。GSIおよび/またはグループ・インクの信用格付が低下した場合には、当社の流動性や競争力に悪影響が及び、借入コストが増加し、資本市場へのアクセスもしくはグループ・インクからの資金提供を制限され、または一部のトレーディングや担保付資金調達に関する契約の規定上、何らかの義務を負う結果となる可能性がある。また、これらの規定に基づき、相手方にGSIもしくはグループ・インクとの契約を解除する権利または追加担保の差入れを要求する権利が生じる場合もあり得る。トレーディングや担保付資金調達に関する契約を解除された場合には、グループ・インクもしくはGSIが他の資金調達源を確保する必要に迫られ、または多額の現金支払や有価証券の譲渡を要求される結果、損失が発生し、流動性が低下するおそれがある。
GSIおよびグループ・インクの長期かつ無担保の資金調達を行うための費用は、当社およびグループ・インク両方のクレジット・スプレッドに直接関連している。GSIおよび/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドの拡大は、この方法での資金調達の費用を大幅に増加させる可能性がある。クレジット・スプレッドの変動は継続的で、市況に左右され、時に予測不可能かつ極めて不安定な動向に左右される。GSIおよび/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドは、GSIおよび/またはグループ・インクの信用力に関する市場認識にも影響される。また、GSIおよび/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドは、グループ・インクの長期債を参照するクレジット・デフォルト・スワップの購入者の費用の変動の影響を受ける可能性がある。クレジット・デフォルト・スワップの市場は、非常に不安定で、時折高度な透明性や流動性を有していない場合があったことが分かっている。
流動性に関係する規制上の変更も、当社の営業成績および競争力に悪影響を及ぼすことがある。最近、数多くの規制が提案または採用されており、大手金融機関に対しより厳格な流動性要件を導入するための追加規制が検討されている。これらの規制およびその他検討中の規則は、とりわけ流動性ストレス・テスト、最低流動性要件、ホールセール資金調達、大手の持株会社による短期債券の発行に対する制限および仕組債ならびにクロス・デフォルトの対象である親会社保証の禁止を対象とする。これらは、その他の規制上の変更と重複していること、およびそれらの影響を受けることがある。その他の規制上の変更には、ブローカー預金の取扱いに関する新たなガイダンス、大手金融機関に適用される資本、レバレッジおよび破綻処理・再建枠組み、ならびに最低長期債券要件および総損失吸収能力が含まれる。これらの新たな規制ならびに見込まれる規制間の重複および複雑な相互作用を前提とすると、意図せぬ累積的影響が生じることがあり、その全影響は、金融危機以降の規制改革が完了するまで不明確である。
破綻処理・再建計画
破綻処理当局が破綻した事業体の無担保債券の額面を引き下げるまたは無担保債券を株式に転換することにより資本注入を行う「ベイル・イン」権限を行使する状況は、不明確である。これらの権限が行使される場合(またはそれらが行使されうるとの示唆がある場合)、かかる行使は、GSIの債券価値に重大な悪影響(かかる投資の一部またはすべての潜在的損失を含む)を与えることが予想される。さらに、かかる権限が行使されるとの示唆も、かかる投資に悪影響を与える可能性がある。
クレジット市場
当社またはグループ・インクのクレジット・スプレッドの拡大および信用枠の大幅な縮小は、過去において当社が担保付または無担保で借入を行う能力に悪影響を与えた。今後もそれらによる悪影響を受ける可能性がある。GSIは、その無担保の資金調達の大部分をグループ・インクから得ている。グループ・インクは、長期債の発行、その銀行子会社での預金の受入れ、ハイブリッド金融商品の発行または銀行ローンやクレジット・ラインからの融資により無担保ベースでその資金を調達している。当社は、担保付ベースで、当社の資産の多くを借入するよう努めている。クレジット市場の混乱時には、事業のための資金を調達することがより困難になり、またその費用も増大する可能性がある。当社が利用可能な資金調達が限定されている場合、または当社がその事業のための資金調達をより多額の費用で行わなければならない場合、当社はその事業活動を縮小し、資金調達費用を増加させなければならない可能性がある。どちらの場合も、特に、投資およびマーケット・メイキングに関連する事業の収益性を低下させる可能性がある。
M&Aを行う顧客はしばしば、それらの取引の資金を調達するために担保付および無担保のクレジット市場の利用に頼っている。利用可能な信用枠がないこと、または信用コストの増加は、顧客によるM&A取引の規模、件数および時期に悪影響を与える可能性があり、それはとりわけ大規模な取引で顕著となり、また当社のファイナンシャル・アドバイザリーおよび引受業務に悪影響を与える可能性がある。
当社の信用事業は、信用市場の流動性の欠如により、悪影響をこれまでも受けており、将来的にも受ける可能性がある。流動性の欠如は、価格の透明性を損ない、価格の変動性を引上げさらに取引量および規模を引下げる。これら全ては、かかる事業の取引リスクを増加させ、利益率を引き下げる。
MRELまたはTLACに関係した最終規則が、当社またはグループ・インクに多額の追加適格損失吸収債務を発行するよう、または当社の既存債務の大部分を借り換えるよう当社に義務付ける場合にのみ、かかる義務は、少なくとも短期的には、当社の借入コストをおそらく著しく引上げ、債券発行市場に悪影響を及ぼす可能性がある。
リスクの集中
リスクの集中は、マーケット・メイキング、引受および投資活動における重大な損失の可能性を増加させる。当該取引の件数および規模は、一定期間内での業績に影響を及ぼす可能性がある。さらに、リスクが集中していることが原因で、当社は、経済情勢および市況が競合他社にとって一般に有利な場合であっても損失を被る可能性がある。クレジット市場の混乱は、これらの信用リスクを効果的または経済的にヘッジすることを困難にする可能性がある。
ドッド・フランク法に基づき採用された規則により、資産担保証券の発行体ならびに資産担保証券取引を組成および開始する者に対して資産に係る経済的リスクの保持が要求される。このことにより、当社が証券化の活動に従事するためのコストが大幅に増加することが見込まれる。市場ストレス時を含めて、これらのポジションを売却、シンジケート、または証券化することによって信用リスクを削減することができない場合、借主の支払不能または破産による減少を含む、これらのポジションの公正価値の減少および当該有価証券または貸付の売却に関連する収益の損失により、業績に悪影響が及ぶおそれがある。
通常の業務過程において、当社は特定の取引先、借主またはソブリン発行体または地理的地域もしくはEU等の関連国のグループを含む発行体に関する信用集中のリスクにさらされる可能性がある。そのような事業体に不履行もしくは格下げまたは債務不履行が生じた場合、おそらく当社の事業に重大な悪影響が及び、個々の事業体、業界および国に対する当社の信用リスクの水準の上限を設け、監視を行っているシステムが、当社が予測していたように機能しない可能性がある。当社の活動により、当社は多くの異なる業界、取引先および国々と係わっているが、一方で当社は、ブローカー・ディーラー、商業銀行、決済機関および取引所を含む金融サービス活動に従事する取引先と定期的に大量の取引を行っている。これにより、これらの取引先に関して高度な信用集中が起きている。欧州市場インフラ規則の条項およびドッド・フランク法の規定により特定の決裁機関、中央機関または取引所を通じての取引活動への集中の強化が生じ、このことは、これらの事業体に関する当社のリスクの集中を著しく増大させた。
信用の質
当社は、金銭または有価証券等の資産を借りている第三者が債務を履行しない可能性のリスクにさらされている。当社に対する債務のかかる不履行の発生原因としては、破産、流動性の欠如またはオペレーション上の不備等が考えられる。重要な市場参加者による債務不履行、またはそのような当事者が債務不履行を起こす懸念のみでさえ、他の機関の流動性に関わる重大な問題、損失または債務不履行の発生につながり、その結果、当社に悪影響が及ぶおそれがある。
当社はまた、あらゆる状況下でも第三者に対する権利を実行できるとは限らないというリスクも有している。さらに、当社がそれらにより発行された債権または有価証券を保有している第三者の信用の質が低下した場合(第三者が当社に対する債務を保証するためにデリバティブ契約およびローン契約に基づき差し入れた担保の価値の低下を含む)、損失が発生する可能性があり、また、再担保に供するか、その他の方法で当社がそれらの有価証券または債権を、流動性を維持する目的で利用する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。
また、当社の取引先の信用格付が大幅に引き下げられた場合も、当社の営業成績に悪影響が及ぶ可能性がある。多くの場合において当社は、財政難に直面している取引先に追加担保を要求することを認められているものの、当社が受領することのできる担保の額および差し入れられた担保資産の価額について紛争が生じる可能性がある。契約の解除および担保物件の差押により、当社は、当社の権利の不適切な行使としての主張を受ける可能性がある。債務不履行率、格下げ、および担保物件の査定に関する取引先との紛争は、市場ストレスが発生している時や流動性が低下している時においては大幅に増加する。
デリバティブ取引
当社はクレジット・デリバティブを含む大量のデリバティブ取引の当事者である。これらデリバティブ商品の多くは、個別に交渉が行われ、標準化されていないものであるため、解約、譲渡またはポジションを決済することが困難となる場合がある。当社は、多くのクレジット・デリバティブにおいて、支払を受けるためには、他方当事者に対して、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を提供しなければならない。多くの場合、当社は対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を保有しておらず、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を得ることが困難である可能性がある。このことにより、これらの契約に基づき当社が支払を受ける権利が喪失する可能性があり、また、決済の遅延やそれらに付随した信用・オペレーションリスクにさらされる可能性があり、そして当社の費用が増大する可能性がある。
デリバティブ取引はまた、書類が適正に締結されていない、締結された契約が相手方に対して執行可能でない、またはかかる契約に基づく債務がかかる相手方のその他の債務と相殺されない可能性があるといったリスクを含んでいる可能性がある。さらに、相手方がかかる取引は適切でないまたは相手方に権限がなかったと主張する可能性がある。
ISDAプロトコルの締約国として、当社は相手方に是正措置を行使できない可能性があり、この制度は未だ検証されていないため、当社は、解約事由が発生した際に直ちに取引を手じまいすることが可能であれば予想しないであろうリスクまたは損失を被ることがある。ISDAプロトコルは、多様な米国および米国以外の規制当局による施行規則の導入が検討されており、ISDAプロトコルの影響は、とりわけそれがどのように施行されるかにかかっている。
第三者と締結したデリバティブ契約やその他の取引は、常に時宜を得て他方当事者により約定確認または決済がされているわけではない。取引が約定確認未了または決済が遅延した状態であり続けると、当社の信用リスクおよびオペレーションリスクは増大し、債務不履行があった場合、当社の権利を行使することがより困難となる可能性がある。さらに、一連の広範な対象となるクレジットおよびその他の商品をカバーする、新しく、複雑なデリバティブ商品が作られるにつれ、対象となる契約の条件に関する紛争が生じるおそれがある。かかる紛争は、当社がこれらの商品によるリスク・エクスポージャーを有効に管理する能力を損ない、当社にコスト増を生じさせるおそれがある。クレジット・デリバティブおよびその他の店頭デリバティブの、中央決済を要求する法律の規定が制定された場合や、標準化されたデリバティブへ市場がシフトした場合、これらの取引に関連したリスクの軽減につながる可能性があるが、一定の状況下では、顧客のニーズに最も合致し、当社のリスクをヘッジするデリバティブを開発する当社の能力を制限し、当社の収益性に悪影響を与え、そのようなプラットフォームに対する信用エクスポージャーを増大させる可能性がある。
執行・決済の基準の導入、店頭デリバティブのための証拠金の預託および報告要件を含む、デリバティブ市場および取引に対する規制および制限を大幅に強化する規制が、様々な法域において提案または採択されている。EUは、欧州市場インフラ規制に基づき店頭デリバティブ取引に規制上の要件を確立した。これには、すでに効力を発しているポートフォリオの調整および報告に関する要件に加え、現在2016年中に最終決定が予想される未清算デリバティブの清算および証拠金手続に関する要件を包含するものである。加えて、ドッド・フランク法に基づき、米商品先物取引委員会はスワップ、スワップ・ディーラーおよび主なスワップ取引参加者に関する規則を提案または採択し、また、米国証券取引委員会は有価証券ベースのスワップ、有価証券ベースのスワップ・ディーラーおよび主な有価証券ベースのスワップ取引参加者に関する規則を提案または採択した。
オペレーション・インフラストラクチャー
当社の事業は、多数かつ多様な市場で様々な通貨による、多くの場合非常に複雑であり大きな規模で頻繁に発生する、大量の取引を日常的に処理および監視できるか否かによって大きく左右される。これらの取引は、顧客に提供されているITサービスと同様に、法律や規則に基づく基準および顧客ごとの固有のガイドラインに従わなければならないことが多い。
世界中の多数の規則および規制は、当社の規制当局、取引所および投資家に取引を報告する義務を監督している。これらの法的要件および報告要件の遵守は困難となり得、当社および他の金融機関は、適時、正確かつ完全な情報を報告しなかったことにより規制による罰金及び賠償の適用を受けている。報告義務が拡大するに伴い、これらの規則および規制を遵守することはより一層困難となっている。
当社の顧客基盤および地理的範囲が拡大するにつれ、さらに、取引高、その速度、頻度および複雑性がとりわけ電子取引(かかる取引を顧客、規制当局および取引所に対して即時ベースで報告するようにとの要件も含む)において増すにつれ、オペレーション・システムおよびインフラの開発・維持は、より困難なものとなり、かかる取引に関連したシステム上のまたは人為的なエラーのリスクは増加し、さらに関係する取引のスピードおよび量によるかかるエラーの潜在的な影響ならびに生じる影響を留めるために十分な早さでかかるエラーを発見することに付随する潜在的困難さも増大する。
財務、会計、データ処理またはその他のオペレーション・システムおよび設備は、全体または一部について当社が制御できる範囲を超える事態(取引高の急上昇等)が生じた場合、正しく機能しなかったり、障害が生じたりする可能性がある。その場合、当社のそれらの取引を処理する能力またはこれらのサービスを提供する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。当社は、当社のオペレーションおよび成長を支援するため、また規制の変更および市場の変化に対応するために、これらのシステムを継続的に更新しなければならず、かかる取引が適用ある規則に違反することがないよう、およびかかる取引のプロセス中のエラーにより市場、顧客および相手方または当社自身に悪影響が及ぶことがないよう、システム上の統制およびトレーニングに重点的に投資しなければならない。
システム強化およびアップデートに加え、必要不可欠なトレーニング(新規事業の統合に関連したものを含む)には、多額の費用がかかり、また、新しいシステムを導入すること、そして既存のシステムと統合することに付随したリスクが生じる。
技術および技術ベースのリスク・管理システムが多様化したとはいえ、当社の事業は、最終的には最重要な資源として人間に依拠している。時折間違いは犯され、それらは常に当社の技術プロセスまたはかかる間違いを予防し検出することを目的とするその他の手順により、直ちに発見されるわけではない。これらの間違いには、計算ミス、電子メールアドレスの宛先間違い、ソフトウェア開発または実装のエラー、単純な判断間違いが含まれる。当社は、トレーニング、監督、技術および二重のまたは重複するプロセス・管理によりかかる人的ミスを削減するよう努める。人的ミスは、速やかに発見され是正された場合でさえ、当社に重大な損失および責任をもたらす可能性がある。
加えて、当社はまた、有価証券およびデリバティブの取引を円滑に行うために利用している決済代理機関、取引所、清算機関またはその他の金融仲介機関のいずれかのオペレーションの不具合、終了または容量制約のリスクに直面している。顧客との相互の連結が拡大するに従い、顧客のシステムにオペレーション上の不具合が生じたことに起因するリスクに当社がさらされる可能性は増大している。
近年、決済代理機関、取引所および清算機関の大規模な統合が行われ、より多くのデリバティブ取引が、現在または近い将来取引所で決済されることとなるだろう。これにより、当社が利用している特定の金融仲介機関のオペレーションの不具合、終了または容量制約のリスクに対するエクスポージャーが増大した。また、そのため、これらの不具合、終了または制約が起きた場合に、当社が適切で費用効率が高い代替機関を見つける能力に影響が及ぶ可能性がある。市場の参加者同士または金融仲介機関同士いずれかにかかわらず、業界集約は、異なる複雑なシステムをしばしば急ぎで統合させなければならないため、オペレーション上の失敗が生じるリスクを増大させる。
さらに、複数の金融機関の中央機関、取引所および決済機関との相互接続性、ならびにこれら機関の中心性の拡大は、1つの機関または事業体でのオペレーション上の不具合が、業界全体のオペレーション上の不具合を引き起こすリスクを増大させ、当社の事業遂行能力に著しい影響を与える可能性がある。このような不具合、終了または制約は、取引を達成し、顧客にサービスを提供し、リスクに対するエクスポージャーを管理し、また当社の事業を拡大する能力に対して悪影響を及ぼす可能性があり、または当社に財務上の損失が生じ、当社の顧客に対する負債が生じ、当社の流動性が損なわれ、業務が滞り、規制当局による介入が行われ、もしくは評判の悪化が生じる結果となるおそれがある。
弾力性対策を講じ、そしてそのための設備を設置していたにもかかわらず、当社の事業やその所在地の地域社会を支えるインフラストラクチャーに不具合が生じた結果、当社が事業を遂行する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。例えば、当社やその取引先である第三者が使用する電気、衛星、海底、またはその他の通信、インターネット、輸送等のサービス・ファシリティ(クラウドサービス・プロバイダーを含む)の提供に支障が生じた場合等がこれにあたる。これらの途絶は、当社の社屋もしくはシステムまたはかかる第三者の社屋もしくはシステムのみに影響を与える事象の結果として生じるか、または、世界、地域規模で、またはそれらの社屋もしくはシステムが位置する都市に対して影響を与えるより広範に及ぶ事象(自然災害、戦争、社会不安、テロリズム、経済的または政治的進展、流行病および天気事象を含むがこれに限定されない)の結果として生じる可能性がある。
テクノロジー
技術は、当社および当社が営業を行っている業界の事業の基礎となるものである。電子商取引の発展や新しい技術の導入は、これらの事業を変化させており、当社に対して新たな課題を提供している。証券、先物、そしてオプション取引は、日増しに電子的な方法で、当社自身のシステムと、その他の代替的取引システム両方を通じて行われるようになってきており、代替的取引システムの利用の増加傾向は、継続するように見受けられる。これらの代替的取引システムの一部は、当社の事業、特に当社の取引所におけるマーケット・メイキング活動と競合しており、当社は、これらの分野およびその他の分野で引き続き競争圧力にさらされる可能性がある。さらに、顧客がより費用の低い電子取引の利用を増加させていること、そして取引市場へ電子的な方法で直接アクセスするようになっていることは、当社の収受する手数料およびスプレッドの減少につながる可能性がある。顧客が市場において直接取引を行うためにますます当社のシステムを利用するようになるにつれて、当社は、顧客が当社システムの発注および実行機能を利用した結果、債務を負う可能性がある。電子取引システムの開発に対しては、多額の資源が投資されてきており、今後も当社は同様の投資を行っていく予定である。しかし、とりわけ、電子取引から生じる手数料が一般的に低額であることから、これらのシステムがもたらす収益が、この投資に対して十分な利益を生み出せるかについての保証はない。
サイバー・セキュリティー
当社のオペレーションは、当社のコンピュータ・システムおよびネットワークに入っている機密およびその他の情報の安全な処理、保存および送信に依存している。近年いくつかの最近広く報道された金融機関および大手の消費者ベースの企業が顧客情報の不正開示を報告した事例、ならびに企業情報の流布、窃盗および損壊を伴うその他のサイバー攻撃があり、これらは従業員または請負業者が手続に従わなかった結果、または第三者の行為(外国政府の行為を含む)の結果である。
当社は、日常的に企画されたサービス妨害を含むサイバー攻撃の標的とされており、当社の技術インフラおよびデータを不正利用や改変から保護するため、継続的にシステムを監視し開発することが不可欠である。また、当社が第三者ベンダー、中央代行機関、証券取引所、決済機関およびその他の金融機関と相互接続性があるため、それらが巧みなサイバー攻撃またはその他の情報セキュリティ事由の対象となった場合、当社は悪影響を受ける可能性がある。
当社は、当社のシステムおよび情報の完全性を確保するため努力を払っているが、あらゆるサイバー攻撃を予測、検出またはそれらに対する有効な防止手段を講じることができない可能性がある。これは、特に、使用される技術がさらなる洗練化され、頻繁に変更され、また多くの場合開始されるまで認識されていないことを理由とする。サイバー攻撃は、様々な出所から発生する可能性があり、これには、外国政府と関係しているまたは組織犯罪もしくはテロリスト組織に関係している第三者が含まれる。第三者は、機密情報の開示または当社もしくは当社の顧客のデータへのアクセスを提供するため、当社内に個人を配置するまたは従業員、顧客またはその他の当社システムの利用者を勧誘する可能性があるが、これらの種類のリスクは、検出または予防が困難である場合がある。
当社は、保護対策を講じており、状況に応じてそれらを変更するよう努力しているが、当社のコンピュータ・システム、ソフトウェアおよびネットワークは、不正アクセス、不正使用、コンピュータ・ウイルスまたはその他の悪質なコードおよびセキュリティに影響を与えるその他の事象に対して脆弱である可能性がある。このような事象が1つまたは2つ以上生じた場合、当社のコンピュータ・システムおよびネットワークにおいて処理され、そこに保存され、そこから送信される当社の、または当社の顧客もしくは取引相手の機密その他の情報を危険にさらす可能性があり、または、当社、当社の顧客、当社の取引相手、もしくは第三者のオペレーションに障害をもたらすか、それらの機能を損なう可能性があり、その結果、彼らが当社と取引を行う能力に影響を及ぼす、または当社が多大な損失を被り、当社の評判が悪化する可能性がある。
モバイルおよびクラウド技術の利用増加は、これらおよびその他のオペレーションリスクを高める可能性がある。当社の保護対策を変更するため、および脆弱性または起こりうるその他の障害を調査し修正するために多大な追加の資源を継続的に費やす予定であるが、これらの措置は有効でない場合があり、また、当社が、保険の対象となっていないか、当社が掛けている保険によっては完全に保護されない訴訟の対象となったり、財務的損失を被ったりする可能性がある。かかる技術のセキュリティの特定分野は、予測不可能または当社の制御が及ばず、モバイル技術およびクラウドサービス・プロバイダーが適切にシステムを保護し、サイバー攻撃を防止できない場合、機密情報およびその他の情報の不正流用、破壊または喪失につながりかねない。また、暗号化およびその他の保護手段が洗練化されているものの、とりわけ新たなコンピューティング技術により利用可能なスピードおよびコンピューティング能力が大幅に向上する範囲において、打破されることがある。
当社は電子メールおよびその他の電子的手段により、日常的に個人および機密情報を発信し受信している。当社は、顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者と協議し、共同して安全な伝送能力を確立しサイバー攻撃から保護しようとしてきているが、当社の顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者すべてとの間では、安全な能力を確立できてはおらず、これを確立することができない可能性がある。そして、これらの第三者が、情報を機密に保つために適切な管理体制を設置することを当社が確保できない可能性がある。顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者に送信し、またはそれらから受信した個人もしくは機密情報の傍受、悪用または取扱いミスは、法的責任および規制措置の対象となる可能性があり、また、評判が損なわれる結果となるおそれがある。
リスク管理
当社は、様々な、別個の、しかし互いに補い合う財務、信用、オペレーション、コンプライアンスおよび法務に関する報告体系、内部統制、経営陣による検査プロセス、ならびにその他の手段を網羅するリスク統制の枠組みにより、リスクに対するエクスポージャーをモニターし、管理しようと努めている。当社のリスク管理に関するプロセスは、マーケット・メイキング・ポジションから利益を得るその能力をもってその潜在的な損失に対するエクスポージャーの埋め合わせをしようとするものである。当社は、リスクのモニタリングおよびリスクの軽減に関わる幅広く多様な手法を採用しているが、これらの手法と、その適用により得られた判断によっても、すべての経済的および財務上の結果を予想することはできず、また、それらの結果についての詳細および時期も予想できない。したがって、当社は、その活動において損失を被る可能性がある。近年の市況は、予測されなかった混乱の状態にあり、リスクを管理する際にヒストリカルデータを利用することに内在する限界を浮き彫りにした。
当社がそのリスクに対するエクスポージャーを評価し抑止するために利用しているモデルは、様々な資産の種類の価格間またはその他の市場の指標間の相関関係の程度や有無に関する仮定を反映としたものとなっており、2008年中および2009年初めに、そして2011年以降にはある程度発生したような市場ストレス時やその他の予測不可能な状況下では、従前には相関関係がなかった指標の間に相関関係が生じる可能性があり、また逆に、従前には相関関係が存在していた指標が、異なる方向に進展する可能性がある。このような形の市場の動きは、時に当社のヘッジ戦略の有効性を制限し、多大な損害を負わせており、そして、これらは、将来も起こる可能性がある。これらの相関関係の変化は、他の市場参加者が当社と同様の仮定またはアルゴリズムを伴うリスクまたは取引モデルを使用している場合には悪化する可能性がある。このような場合およびその他の場合、他の市場参加者の活動や、資産価値が大幅に減少し、あるいは一部の資産に関して市場が存在しないといった状況を含む広範囲に及ぶ市場の混乱により、当社のリスクポジションを削減することが難しくなる可能性がある。
当社がそのマーケット・メイキングまたはオリジーネーション活動を通じたポジションをとる範囲において、あるいは確立された流動的な取引市場を持たないか、またはその他の理由で売却もしくはヘッジについて制限が課されているプライベート・エクイティを含む当社の投資活動により当社が直接投資を行う範囲においては、当社はそのポジションを縮小できない可能性があり、そのためかかるポジションに関連したリスクを縮小できない可能性がある。さらに、適用ある法令が許す範囲内において、当社は、当社の自己資本を当社が運用するプライベート・エクイティ、信用取引、不動産およびヘッジファンドに投資しており、当社がこれらのファンドに対する投資の一部またはすべてから引き揚げることが、法律上、評判上、またはその他の理由により困難となった場合には、当社がこれらの投資に関するリスク・エクスポージャーを管理することをより困難にする可能性がある。
適切なリスク管理および規制上の制限により、当社がその取引先、地域または市場に対するエクスポージャーを制限することとなる可能性があり、これにより当社の事業機会が制限され、当社の資金調達またはヘッジ活動の費用が増加する可能性がある。
新規の事業イニシアティブ
新規の事業イニシアティブにより、当社はより多岐にわたる顧客および相手方と取引を行い、また新しい資産の種類および新しい市場にさらされることとなり、その結果当社はより多くのリスクにさらされている。当社の最近の、そして計画されている事業イニシアティブの多くおよび既存の事業の拡大により、当社は、当社の伝統的な顧客および相手方基盤に属していなかった個人および事業体に直接または間接的に係わっていき、そして新規の資産の種類や新規の市場にさらされる可能性がある。例えば、当社は、(幅広い新興および成長市場を含めて)新規の分野での事業活動および投資を継続している。市況が悪化した場合、不良資産の取得機会が増える可能性があり、当社は、これらの資産に対するリスクを機会を見て増加させる可能性がある。
業務上の新しい取り組みは、政府事業体と取引を行うことに関連したリスク、専門知識の少ない取引先および投資家と取引を行うことによる評判低下の懸念、これらの活動に対する規制当局による監視の強化、信用関連、市場、ソブリンおよびオペレーションリスクの増大、事故またはテロリスト活動に起因するリスク、ならびにこれらの資産が運営もしくは所有されるまたは当社が取引先と接触する方法に関する評判低下の懸念を含む、新しい、さらなるリスクに当社をさらしている。
複数の法域における営業
GSIの事業を行うに際し、また、その世界中での営業活動を維持し支援するにあたり、当社は、国有化、収用、価格統制、資本規制、為替管理およびその他の政府による制限的措置の可能性、ならびに敵対行為またはテロ行為の発生等のリスクにさらされている。例えば、近年のロシアとウクライナ間での深刻な衝突の結果、米国およびEUからロシア内の特定の個人および企業に対し制裁措置が課されている。多くの国では、証券および金融サービス業界ならびに当社が関与している多くの取引に適用される法律および規則は不確定で変化を続けており、すべての市場において現地の法律の要件を厳密に判断することは困難である可能性がある。当社が、ある特定の市場において現地の法律を遵守していないと現地の規制当局に判断された場合、または現地の規制当局と有効な関係を築けなかった場合、その市場におけるGSIの事業だけではなく、その全般的な評判に多大な悪影響が及ぶ可能性がある。当社はまた、当社が仕組を組成した取引が、すべての場合においては法的に実施可能であるとは限らないという、別途のリスクにもさらされている。
当社の事業および営業は、日増しに新興および成長市場を含む世界中に拡大していっており、今後もこの傾向は続くと予測されている。様々な新興および成長市場諸国が経済および金融の大きな混乱に直面してきた。それらには、それらの国々の通貨の大幅な切り下げ、政府債の不履行またはそのおそれ、資本規制および為替管理、ならびにそれらの国々の経済の成長率の低下またはマイナス成長そして軍事活動、社会不安またはテロ行為等が含まれる。これらの状況のいずれかが与え得る影響には、当社の事業への悪影響および全般的な金融市場におけるボラティリティの上昇が含まれる。
全世界の事業およびその他の慣行は異なっているが、当社は、その全世界における営業について、贈賄、不正支出、雇用慣行およびマネー・ロンダリングに関連する規則および規制、ならびに特定の個人、集団および国々と事業を行うことに関する法律の対象となっている。それらの法律には、米国海外汚職行為防止法、2001年米国愛国者法および英国贈収賄法が含まれる。当社は研修および法令遵守のモニタリングに対して多額の資源を投資しており、今後も続ける予定であるが、事業、従業員および顧客の地理的な多様性、ならびに当社が取引を行うベンダーおよびその他の第三者の地理的多様性は、該当する規則または規制に違反しているとされる当社のリスクを大きく増加させる可能性があり、それらの違反により、当社に多額の罰金が課される可能性があり、また当社の評判に悪影響が及ぶ可能性がある。
加えて、近年、金融サービス業界における社員による詐欺やその他の不正行為(事実またはそのような主張をされているもの)に関わる多数の事件が世界中で大きく報道されており、当社は社員による不正行為が発生する可能性があるというリスクを負っている。不正行為には、当社が保有するソフトウェアを含む当社が保有する情報の窃盗が含まれ、今後もそのような行為が発生する可能性がある。社員の不正行為を抑制・防止することは必ずしも可能ではなく、このような行為を防止し、発見するためにとられている予防措置はすべての場合において効果的であるとは限らず、過去においても同様であった。
利益相反
潜在的な利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処できなかった場合、当社の事業に悪影響が及ぶ可能性がある。GSグループの事業および顧客基盤が広範囲であるため、当社は定期的に潜在的な利益相反に対処している。それらには、特定の顧客に対する当社のサービスの提供またはGSグループ自身の投資またはその他の利益がさらに別の顧客の利益と相反するか、または相反すると思われる状況、当社の1つまたは2つ以上の事業が、GSグループ内のその他の事業とは共有してはならない重要な非公開の情報にアクセスできる状況、および当社が、GSグループもまたそれらとアドバイサリーまたはその他の関係にある事業体の債権者である状況等が含まれる。
利益相反の問題を特定し、かつそれに対処するために、広範囲に及ぶ手続および統制が設けられている。それらには、複数の事業間での不適切な情報の共有を防止するために組み立てられたものも含まれる。しかし、利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処することは、複雑かつ困難であり、当社が利益相反を適切に特定・開示できず、かつ適切にそれに対処できなかった場合、または適切に特定・開示できず、かつ適切にそれに対処できなかったように見えた場合、当社の最も重要な資産の1つである評判が傷つく可能性があり、また顧客が、当社との取引に参加しようとする意欲に影響を与える可能性がある。加えて、潜在的な利益相反または利益相反と受け取られる事項により訴訟が提起されたり、規制上の強制措置が課されたりする可能性がある。
競争
金融サービス業界、そして当社のすべての事業は、激しい競争にさらされており、また今後もそうであろうと予測される。当社は多くの要素をもって競争に挑んでいる。それらには、取引の実行、商品およびサービス、革新、評判、信用力ならびに価格が含まれる。金融サービス業界の会社間では、多くの合併や統合が行われてきた。この合併や統合はまた、証券およびその他の金融サービス市場のグローバル化を加速してきた。
その結果、当社の国際的な営業を支援し、また大規模なグローバル取引を実行するため、当社は資本を注入する必要に見舞われた。当社が新規の事業分野および新規の地理的地域へと拡大していく範囲において、当社は、より多くの経験を持ち、関連市場における顧客、規制当局、業界関係者と、より確立した関係を持つ競争相手と対峙することとなり、このことにより、当社の事業拡大能力に悪影響が及ぶ可能性がある。政府および規制当局は、最近、一部またはすべての法域において費用効果の高い方法で当社が一定の事業を行う能力、あるいは当社が一定の事業を行う能力そのものに影響を与えたか、与える可能性がある規制を導入し、税を課し、報酬制限を導入し、または様々な提案を行った。それらには、金融機関が行うことを認められる活動に対する制限に関する提案が含まれている。これらの規定または同様の規定の多くは、当社の競争相手すべてには適用されず、当社が効果的に競争する能力に影響を与える可能性がある。
当社の業務に対する価格圧力およびその他の競争圧力は、引き続き増大している。これは、競合他社の一部が価格を引き下げることで市場シェアを拡大しようとする場合に顕著となっている。例えば、当社は、投資銀行案件等について、当社が引き受けるリスクに常に完全に見合うとはいえない水準の信用の供与や価格の設定を求める圧力を受けている。
金融サービス業界は、取引量の相当部分が業界内の限られた数の成員間で発生するため、高度に相関している。取引の多くは他の金融機関にシンジケートされており、金融機関はしばしば取引の相手方である。この結果として、その他の市場参加者および規制当局により、かかる機関は市場または市場価格を操作するために共謀を行ったとの訴えを起こされ、この訴えには反トラスト法に違反したとの申立てを含んでいる。当社は、かかる活動を特定し防止するための広範囲にわたる手続および統制を有しているものの、とりわけ規制当局によるかかる活動に対する申立ては、当社に評判上非常にマイナスの影響を与える可能性およびうる。また、当社がかかる活動を行ったと認められた場合、当社に巨額の罰金や和解金が課され、3倍損害賠償を含む非常に高額の損害賠償を課される可能性がある。
人員
当社が能力のある社員を採用し、保持することができなかった場合、当社の事業に悪影響が及ぶ可能性がある。当社の業績は、高い能力を持つ人材の素質と努力に大きく依存している。したがって、当社が、その事業を行う際に引き続き効果的に競争し、事業を効果的に運営し、新規の事業分野および新規の地理的地域に拡大することができるかどうかは、能力が高く多様な新しい社員を惹き付け、既存の社員をつなぎ留め、意欲を上げる当社の能力に左右される。そのような社員を惹き付け、つなぎ留める当社の能力に影響を与える要因には、報酬および手当、ならびに当社の事業が成功しており、有能な社員の公正な採用、研修、そして昇進を行う文化を当社が有しているという評判が含まれる。当社が従業員に支払う報酬の大部分は、年度末の自由裁量報酬の形態で支払われ、その大部分は、繰延株式関連報奨の形態で支払われるため、当社の利益率または当社の将来的な利益率の低下に加え、報酬水準および条件の規制上の制限は、当社が能力の高い社員を採用し、つなぎ留める能力に影響を与える可能性がある。
金融サービス業界における、そして加えて、金融サービス業界以外の業界の、能力ある社員を獲得するための競争はしばしば熾烈である。近年、当社は新たな規制上の要件の需要に対応するための従業員を採用し、つなぎ留めるための競争の激化を経験している。新興および成長市場においてもこれは顕著であり、当社は、当該地域において当社よりもはるかに大きなプレゼンスを有し、またはより幅広い経験を有している事業体との間で、しばしば能力ある社員の獲得争いをしている。
当社の事業が位置する法域における法令の変更が当社従業員の収入に対する課税または報酬額もしくは報酬の構成に影響を与える場合、当社がそれらの法域で優秀な社員を採用し保持する当社の能力に悪影響が及ぶ可能性がある。
当社の報酬慣行は、英国の健全性規制機構(「PRA」)および金融行為監督機構(「FCA」)による審査の対象であり、かつ、当社はそれらによる基準に従わなくてはならない。大手金融機関である当社の報酬慣行は、PRAおよびFCAならびに世界中のその他の規制当局による制限(これらは、競合他社に影響を及ぼす場合とそうでない場合がある)の対象となっている。将来の法律または規則により課されるか、またはその結果として課される制限を含むこれらの制限により、当社が報酬慣行を優秀な社員を惹き付け保持するその能力に悪影響を与え得るような方法で変更する必要が生じる可能性がある。
法的責任
当社に多大な法的責任の負担が発生した場合または当社が重要な規制措置の対象とされた場合には、財務に重大な悪影響が及び、または評判が著しく悪化するおそれがあり、その結果、事業の見通しに重大な支障が生じるおそれがある。当社の事業をめぐる法的リスクは大きく、金融機関を相手方とする訴訟や規制手続の請求件数、賠償請求額や罰金の額は依然として高水準となっている。GSIは、随時、当社の事業および運営の様々な点に関して、様々な政府機関、規制機関および自主規制機関による、その他の数多くの調査および審査の対象となっており、一部の例においては、それらの機関から文書および情報提供の要請を受けている。当社の経験に基づくと、お客様および顧客による法的請求は、市場の低迷時に増加する。また、雇用関係の請求は、従業員を削減した時期の後に増加する。加えて、政府事業体は、当社が関わっている訴訟の一部の原告であり、当社は同一またはその他の政府事業体による今後の措置または訴訟に直面する可能性がある。
最近、いくつかの大手金融機関が政府事業体と大規模な和解を行ったことが公表された。政府事業体との大規模な和解の傾向は、類似訴訟に関係する他の金融機関の結果に悪影響を及ぼす可能性があり、政府当局が大規模な和解がその他の和解の根拠またはひな形として利用されると発表している場合はとりわけその可能性が高い。未確定の規制執行環境により、見積損失額を推定することが困難となり、その結果として、法定準備金と事後の実際決算値または制裁金に大幅な不一致が生じる可能性がある。
予見不可能な大災害
当社は、エボラ出血熱やジカ熱のような世界的流行病の発生もしくはその他の広範囲にわたる保健衛生上の緊急事態(またはそのような緊急事態が発生する可能性に関する懸念)、テロ攻撃、異常気象またはその他の自然災害の発生を含む、予見できない事象あるいは大災害により損失を被る可能性がある。世界的流行病もしくはその他の広範囲にわたる保健衛生上の緊急事態(もしくはそのような緊急事態が発生する可能性に関する懸念)、テロ攻撃または地球上もしくは太陽に関係する異常気象もしくはその他の自然災害を含む、予見できない大災害が発生した場合、経済および金融の混乱が発生する可能性があり、それにより当社がその事業を運営する能力が損なわれ、損失をもたらす可能性があるオペレーション上の問題(移動の制限を含む)が発生する可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
該当なし。
6【研究開発活動】
該当なし。
7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
以下は、GSIの2015年度アニュアル・レポートの抄訳である。
概況
損益計算書
損益計算書は本書第二部第6「経理の状況-財務書類」に記載されている。2015年度の利益は23.1億ドルであり、2014年度と比較し44%の増加であった。
2015年度の純収益は70.2億ドルであり、2014年度より9%の増加であったが、この増加は主に機関投資家向けクライアント・サービスにおける純収益の増加を反映しており、これにはより少ない割合で投資および貸付業務の大幅な増加も含まれる。これらの増加は、投資銀行業務および投資運用業務の収益減により一部相殺された。
一般管理費は、2015年度は40.8億ドルであり、直接人件費の減少により2014年度と比較し2%の減少であった。これは、非報酬支出における増加により一部相殺された。
当社の純収益、一般管理費およびセグメント別の報告の詳細については、後記「業績」を参照のこと。
自己資本比率
当社は、好調な自己資本比率を引き続き維持している。2015年12月現在、当社の普通株式 Tier 1比率は、12.9%であった。
流動性
当社は、好調な流動性を引き続き維持している。2015年12月現在、当社のグローバル・コア流動資産は、594.2億ドルであった。当社のグローバル・コア流動資産の詳細については、後記「流動性リスク管理」を参照のこと。
貸借対照表
損益計算書は本書第二部第6「経理の状況-財務書類」に記載されている。以下の段落において、資産合計は、「固定資産」、「流動資産」および当社の「年金制度の積立余剰金」の合計として定義されている。債務合計は、「短期債務:1年以内に期日の到来する金額」、「長期債務:1年を超えて期日の到来する金額」および「負債性引当金」の合計として定義されている。
2015年12月現在のGSIの資産合計は、8,504.9億ドルであり、2014年12月と比較して1,171.9億ドルの減少である。この減少は、776.9億ドルの保有金融商品の減少および398.1億ドルの担保付契約を反映している。保有金融商品は、デリバティブ商品の公正価値における下落を主因として減少した。担保付契約は、貸借対照表の規模を削減するという当社の取組み(詳細については、後記「貸借対照表および資金調達源-資金調達源」を参照のこと)により減少したが、顧客の活動増加により一部相殺された。
2015年12月現在、債務合計は、8,241.4億ドルであり、2014年12月と比較して1,215.5億ドル減少した。この減少は、857.6億ドルの売却済未購入金融商品、217.6億ドルの担保付借入金および140.1億ドルのその他未払金の減少を反映している。売却済未購入金融商品は、デリバティブ商品の公正価値における下落を主因として減少した。担保付借入金およびその他未払金は、貸借対照表の規模を削減するという当社の取組み(詳細については、後記「貸借対照表および資金調達源-資金調達源」を参照のこと)により減少したが、顧客の活動増加により一部相殺された。
米国GAAPの業績
当社は、米国で一般に公正妥当と認められている会計原則(「米国GAAP」)に基づく業績も作成しており、これはGSグループの連結財務書類に含まれている。
米国GAAPに基づく当社の利益は、英国GAAPに基づくものとは異なる。これは、主として、一定の収益および費用の認識時期の差異による。米国GAAPに基づく当社の2015年度の利益と、英国GAAPに基づき報告されたものとに大きな差異はなかった。
米国GAAPに基づく当社の資産合計および負債合計は、英国GAAPに基づくものと異なる。これは、英国GAAPに基づき、当社はデリバティブの残高について、それらが通常の業務の過程において決済されなかった場合は、それらの残高を相殺することができる法的に強制可能な権利を有している場合であっても、グロスで表示しているためである。米国GAAPの下では、2015年12月現在、資産合計は、3,378.5億ドルであり、2014年12月と比較して384.1億ドルの減少であった。負債合計は、3,114.1億ドルであり、2014年12月と比較して427.4億ドルの減少であった。資産合計および負債合計におけるこの減少は、貸借対照表の規模を削減するという当社の取組み(詳細については、後記「貸借対照表および資金調達源-資金調達源」を参照のこと)に主に牽引されていた。
今後の見通し
当社取締役会は、当社の年度末の財務状況は満足のいくものであったと考えている。当社の主な事業活動に関する重大な変更は現時点で予測されていない。
事業環境
グローバル
2015年度中、実質国内総生産(「GDP」)成長率は、大半の先進経済圏においては安定的だが低迷しており、新興市場経済圏では2014年度と比較して鈍化したことが判明した。先進経済圏において、この経済成長は、ユーロ圏および日本において好調であったが、英国における拡大は鈍化し、米国における成長は横ばいであった。新興市場において、多くの経済圏はコモディティ価格の低下に苦しみ、ラテンアメリカはとりわけ鈍化し2015年度における総成長はマイナスだった。金融政策は、2015年度に分岐し、米国連邦準備理事会が目標金利を引上げたが、ユーロ圏および日本における政策は緩和基調を続けた。また、石油価格は、30%低下し、当年度の初めにギリシャの国債をめぐる情勢および当年度後半の中国の成長見通しについての懸念が生じた。投資銀行業務では、M&A案件数は堅調であったものの、債権および株式の双方で業界全体の引受取引は2014年度と比較して減少した。
ヨーロッパ
2015年度のユーロ圏における実質GDPは、設備投資、消費者支出および政府消費がすべて増加したため、2014年度は0.9パーセントの増加であったのに対して、1.5パーセントの増加となった。インフレ指標は引き続き低水準であり、これにより欧州中央銀行(「ECB」)は2015年1月における拡大された資産買取制度の形態による量的緩和を発表するに至った。中央銀行は、第2四半期および第3四半期を通じて資産買取制度を継続し、第4四半期には、預金金利を(0.30)%へと10ベーシス・ポイント引下げ、2017年3月まで買取を拡大するとの追加措置を発表した。ECBは、2015年度の主要借換えオペレーション比率を0.05%に据え置いた。ユーロの対ドル相場は、10%下落した。英国の実質GDPは、2014年度の2.9%の増加に対し、2015年度には2.2%増加した。イングランド銀行は、公定歩合を0.50%に据え置き、英ポンドの対ドル相場は、5%下落した。当該地域における10年物政府債の利回りは当年度中総じて微増した。株式市場では、DAX指数、CAC40指数およびユーロストックス50指数が、当年度にそれぞれ10%、9%および4%上昇したが、FTSE100指数は、2015年度に5パーセント下落した。
FRS 101の採択
財務報告審議会は、2015年1月1日以後開始する会計年度の英国およびアイルランド共和国における財務報告基準の改訂を行った。改定は、英国GAAPを根本的に改革し、従前の基準(従前の英国GAAP)を置換するものである。2015年1月1日以降、当社は従前の英国GAAPからFRS 101へと移行したが、これはヨーロッパ連合(「EU」)により採択された国際財務報告基準(「IFRS」)の認識および測定規定を適用するものである。本報告書に記載された全会計年度は、FRS 101に従い作成されている。FRS 101を採択する影響および結果として生じる会計方針の変更の詳細については、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記2および注記4に記載されており、以下の通り要約される。
・担保付契約および担保付資金調達は、IAS第32号「金融商品:表示」の採択により2014年12月現在157.2億ドル減少した。
・受取債権およびその他買掛金は、2014年12月現在にそれぞれ110.8億ドルおよび95.7億ドル減少し、保有金融商品および売却済未購入金融商品は、2014年12月現在それぞれ15.2億ドルおよび9百万ドル増加した。これは、IAS第39号「金融商品:認識および測定」により認められる普通取引での現金商品の売買に関する決済日基準会計の採択によるものである。
・2014年12月現在の短期債務:1年以内に期日の到来する金額は、25.1億ドル減少し、長期債務:1年を超えて期日の到来する金額はこれに伴い増加したが、これは1年を超える契約満期日を有する担保付契約の再分類によるものである。
・マーケット・メイキング関連費用(すなわち、仲介、決済、取引および販売手数料)は、IAS第1号「財務諸表の表示」および第18号「収益」の認めに従い、純収益から一般管理費へ再分類されている。これにより、2014年度の純収益および一般管理費は、共に531百万ドル増加し、当社の営業利益に変更はなかった。
・IAS第19号「従業員給付(2011年改訂)」の採択により、2014会計年度の利益は17百万ドル減少した。これは、これに伴うその他包括的利益の増加により相殺された。
・レベル3の金融資産および金融負債は、IFRS第13号「公正価値測定」の採択により、2014年12月現在73.6億ドル減少した。
また、FRS 101により、当社は金融資産および金融負債に関連して、IFRS第7号「金融商品:開示」およびIFRS第13号「公正価値測定」に従い付加的な開示を提供することになった。
重要な会計方針
公正価値
公正価値の階層
保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、トレーディング商品)、ならびにその他の一部の金融資産および金融負債は、公正価値にて貸借対照表に反映されており(すなわち、値洗いされており)、関連する損益は損益計算書上にて認識されている。金融商品の測定に公正価値を用いることは当社のリスク管理上の基本的な要素であるとともに、当社の最も重要な会計方針である。
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者の秩序ある取引で、資産の売却により受領するあるいは負債の移転により支払われるであろう価額を表している。一定の金融資産および金融負債はポートフォリオとして(すなわち、市場および/または信用リスクに対する正味エクスポージャーを基準として)測定されている。公正価値の算定上、英国GAAPに基づく階層によれば、(ⅰ)同一の、制限のない資産または負債を対象とする活発な市場での未調整の取引価格は最も優先順位が高く(レベル1入力情報)、(ⅱ)レベル1入力情報以外の入力情報のうち直接または間接的に観測可能であるものは次に優先順位が高く(レベル2入力情報)、(ⅲ)市場活動において観測不能な入力情報は優先順位が最も低い(レベル3入力情報)。資産および負債の分類は全体的に、公正価値の測定に重要な意味を持つ優先順位の最も低い入力情報に基づいている。
実質上すべての定期的に公正価値で評価されている当社の金融資産および金融負債の公正価値は、観測可能な価格および入力情報に基づいており、公正価値の階層上、レベル1およびレベル2に分類されている。レベル2およびレベル3の金融資産および金融負債の一部は、相手先およびGSグループの信用力、資金調達リスク、譲渡制限、流動性および呼び値スプレッド等の要因については、市場参加者が公正価値に到達するために必要とする適切な評価調整を要求する場合がある。
公正価値の階層でレベル3に分類される商品は、1つ以上の観測不能な重要な入力情報を要する商品である。2015年12月31日現在および2014年12月31日現在、当社のレベル3金融資産は、それぞれ60.4億ドルおよび77.9億ドルであった。レベル3金融資産および関連する公正価値の測定の変更を含むレベル3金融資産の詳細については、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記27を参照のこと。相反する証拠が存在する場合を除き、公正価値の階層でレベル3に分類される商品は、当初は取引価格で評価される。これは、当初における最善の公正価値の見積りと考えられている。取引日以降は、公正価値を決定するためにはその他の方法が使用される。これらの方法は、商品の種類によって異なる。レベル3金融商品の公正価値の見積りには、決定を行う必要がある。
それらの決定には以下が含まれる。
・各種のレベル3の金融商品について適切な評価方法および/またはモデルの決定
・すべての関連する経験的市場データ(市場取引価格、金利、クレジット・スプレッド、ボラティリティおよび相関関係を含む)の評価に基づくモデルの入力情報の決定
・適切な評価調整(非流動性または相手方当事者の信用度に関するものを含む)の決定
方法にかかわらず、評価のための入力情報および仮定は、実質的な証拠に裏付けられている場合にのみ変更される。
金融商品評価の管理
当社の収益創出部門のマーケット・メイカーおよび投資専門家職員は、当社の金融商品の価格決定につき責任を負っている。当社の管理体制は、収益創出部門から独立しており、当社のすべての金融商品が市場決済水準で適切に評価されるための基礎となっている。金融商品の公正価値の見積りに判断力を要する状況(例えば、下記の類似市場取引に基づく調整、または取引の比較)において意見の相違があった場合、最終的な評価の決定は、管理・サポート部門を担当する幹部経営陣により行われる。この独立した価格検証は、当社の金融商品の適正な評価を確保するために非常に重要である。
価格検証
公正価値の階層でレベル1、レベル2およびレベル3のすべての金融商品(公正価値)は、当社独自の価格検証手続を経ることとなる。価格検証の目的は、検討対象となる金融商品の評価について豊富な情報に基づく独立した意見を得ることである。1つ以上の重要な入力情報を有する商品で、外部の市場データによる裏付けを得ることができないものは、公正価値の階層でレベル3に分類される。独立した管理・サポート部門が価格検証のために用いる戦略は、以下のとおりである。
・取引の比較:最適な価格の入力情報および評価を決定するために取引データ(入手可能な社内外データ)の分析を行う。
・社外価格との比較:第三者(例えば、ブローカーまたはディーラー、マークイット、ブルームバーグ)から入手した価格決定データと評価結果および価格とを比較する。一貫性および有効性を確保するために、様々な入手元からのデータを比較する。ブローカーもしくはディーラーの呼び値または第三者の価格決定ベンダーが評価または価格検証に利用された場合、通常、実行可能な呼び値に対して高い優先順位が与えられる。
・類似市場取引に基づく調整:類似の性質、リスクおよび構成要素を有するポジションの評価を裏付けるために市場取引が利用される。
・相対価値分析:1つの商品と別の商品とを比較して、または1つの商品につきその満期別に比較して、リスク・流動性・利益率の類似性を判断するために市場取引が分析される。
・担保の分析:評価を確証するために用いられる内在価値を判断するためにデリバティブに係る追加証拠金請求を分析する。
・取引の実行:トレーディング・デスクは、適切な場合に、市場決済水準に対する証拠を提供するために取引を実行するよう指示を受ける。
・バックテスト:売却による実現利益と比較することにより、評価を裏付ける。
公正価値の測定の詳細については、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記27を参照のこと。
純収益の審査
独立した管理・サポート部門は、日常業務手続の組み合わせを通じて当社の価格決定方針の遵守を確保する。これら日常業務手続には、純収益が生み出された要因を考察し、説明することが含まれる。この手続を通じて、当社は、純収益の正当性を独自に確認し、公正価値または取引ブッキングに関する潜在的な問題を適時に特定および解決し、さらにリスクが適切に分類および定量化されていることを確保するよう努める。
評価モデルの検討
モデル開発者とは別の定量化業務の専門家職員から構成されるGSグループの独立したモデルリスク管理グループ(モデルリスク管理部門)は、GSグループの評価モデルに関して、独立したモデル確認および検証手続を行う。
新規モデルまたは改定モデルは、実際に使用される前に検討の上承認される。商品の変更または市場の変動および市場の発展が価格決定理論に与える影響を査定するために、モデルは毎年評価され、再承認される。評価モデルの確認および検証の詳細については、後記「リスク管理-モデルリスク管理」を参照のこと。
業績
当社の純収益の構成は、長期的に見ると金融市場の推移と当社の事業範囲の変更に伴い変化している。経済情勢および市況の変動により、純収益の構成に短期的な変化が生じる場合もある。第三者との取引に加えて、当社はその通常の業務の過程において、マーケット・メイキング活動および一般業務の一部として関係会社との取引も行う。
純収益
純収益には、第三者双方および関係会社との有価証券、外国為替およびその他の金融商品の取引から生じる純利益ならびに手数料が含まれる。これには、関係する利息および配当が含まれる。
詳細については、後記「セグメント別の報告」を参照のこと。
一般管理費
一般管理費は主に報酬(グループ・インクの株価が株式報酬に与える影響を含む)、従業員数および事業活動の水準の影響を受ける。直接人件費には、給与、手当、裁量報酬、株式報酬の償却および時価評価ならびに福利厚生といったその他の項目が含まれる。裁量報酬は、とりわけ純収益の水準、全般的な財政上の成績、労働市場の実勢、事業の構成、株式報酬制度の内容および外部環境等により著しい影響を受ける。
下記の表は、当社の一般管理費および従業員(取締役、顧問および派遣従業員を含む社員)の一般管理費および平均数を示す。
| (単位:百万ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 直接的従業員費用(注1) | 2,834 | 3,042 | ||
| 仲介、決済、取引および販売手数料 | 550 | 531 | ||
| 市場開拓費 | 95 | 100 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 88 | 85 | ||
| 有形固定資産の減価償却費 | 4 | 4 | ||
| 事務所関連費用 | 173 | 180 | ||
| 専門家報酬等 | 147 | 120 | ||
| その他費用 | 186 | 93 | ||
| 非報酬支出合計 | 1,243 | 1,113 | ||
| 一般管理費合計 | 4,077 | 4,155 | ||
| 平均従業員数 | 6,149 | 5,582 |
(注1)2015年度は6百万ドルおよび2014年度は83百万ドルの株式報酬の時価評価に関連した引当金を含む。
2015年度と2014年度の比較
2015年度の一般管理費は40.8億ドルであり、2014年度と比較して2%減少した。2015年度の直接的従業員費用は28.3億ドルであり、2014年度と比較して7%減少した。両年度の株式報酬の時価評価の影響を除いた直接的従業員費用は、2015年度は28.3億ドルであり、2014年度と比較して4%減少した。2015年度の当社の平均従業員数は6,149人であり、一部の事業における活動水準および規制改革の実施への継続的な投資ゆえに2014年度と比較して10%増加した。
2015年度の非報酬支出は12.4億ドルであり、2014年度と比較して12%増加した。
支払利息および類似の費用
支払利息および類似の費用は、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに対する利息から成る。
2015年度と2014年度の比較
2015年度の支払利息および類似の費用は285百万ドルであり、長期劣後ローンの平均残高における増加を反映して2014年度と比較して28%増加した。
経常利益に対する課税
2015年度の実効税率は13.3パーセントであり、2014年度から21.9%下落した。この実効税率の下落は、主として、2015年度第4四半期中に制定された2015年金融(第二)法の結果として、臨時繰延税金資産の再評価に対し155百万ドルの臨時税費用戻入を認識したことによる。この臨時税費用戻入を除いた実効税率は、2015年度は19.1%であった。2015年金融(第二)法により、(i)2016年度に発効する銀行業務利益に対する8%の付加税、(ii)2017年度に発効する法人税の1%引下げ、および(iii)2020年度に発効する法人税のさらなる1%の引き下げが導入された。2016年度以降、銀行業務利益に対する8%の付加税は、当社の実効税率を引き上げることが予想されている。
セグメント別の報告
下記の表は、セグメント別の当社の純収益を示す。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月 終了年度 | 2014年12月 終了年度 | |
|---|---|---|---|
| 投資銀行業務 | |||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | 590 | 452 | |
| 引受業務 | 689 | 939 | |
| 投資銀行業務合計 | 1,279 | 1,391 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引 | 2,549 | 2,387 | |
| 株式関連業務 | 2,353 | 1,893 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | 4,902 | 4,280 | |
| 投資および貸付業務 | 360 | 266 | |
| 投資運用業務 | 475 | 493 | |
| 純収益合計 | 7,016 | 6,430 |
投資銀行業務
投資銀行業務は以下の業務から構成されている。
ファイナンシャル・アドバイザリー業務
M&A、事業部門の売却、企業防衛、リストラクチャリング、スピンオフおよびリスク管理に関する戦略的アドバイザリー案件、ならびにこれらの顧客アドバイザリー案件に直接関連するデリバティブ取引等。
引受業務
ローカル取引およびクロスボーダー取引ならびに買収資金調達を含む幅広い有価証券、ローンおよびその他の金融商品に係る株式および債券の公募・私募の引受ならびに当該顧客向け引受業務に直接関連するデリバティブ取引等。
2015年度と2014年度の比較
2015年度の投資銀行業務の純収益は12.8億ドルで、2014年度と比較して8パーセント減少した。
ファイナンシャル・アドバイザリー業務の純収益は590百万ドルであり、業界全体の完了済M&A案件数が増加したことを反映して、2014年度と比較して31%増加した。引受業務の純収益は689百万ドルで、2014年度と比較して27パーセント減少した。これは、主として、欧州における新規株式公開の減少を反映して株式引受業務の純収益が大幅に減少したことによる。債権引受業務の純収益は、レバレッジド・ファイナンスおよび投資適格活動の大幅な減少を反映し、低下した。
2015年度中、投資銀行業務の事業は、M&A案件活動の堅調さより特徴付けられた環境下で行われた。株式引受業務および債券引受業務における業界全体の業界全体の活動は、2014年度と比較して減少した。
2015年12月現在、当社の投資銀行取引の受注残高は、潜在的な資金調達取引の純収益の予測が増加したことにより、2014年度末と比較して増加した。潜在的なレバレッジド・ファイナンス引受取引からの純収益は、2014年度末と比較して増加し、潜在的な株式引受取引の純収益の予測もまた、主に売出および私募に関連して増加した。アドバイザリー取引の受注残高は、引き続き高水準で推移し、実質的に変動はなかった。
投資銀行取引の受注残高は、将来の収益実現が有望であると当社が考える投資銀行取引による将来の純収益の予想を示している。当社は、投資銀行取引の受注残高の変動が、純収益に対して長期にわたって影響を及ぼす顧客の活動水準についての有益な指標になるだろうと考えている。しかしながら、受注残高に係る取引の完結および対応する収益の認識までの概算時間は、一部の取引が長期にわたり受注残高に留まる一方、その他の取引が同一報告期間中に締結・解消される可能性があるため、案件の性質によって異なる。また、当社の取引受注残高は、将来において個々の顧客取引が生じる可能性についての仮定等の一定の制限に服している。取引は、中止または修正される可能性があり、また予想に含まれていない取引が生じる可能性もある。
機関投資家向けクライアント・サービス
機関投資家向けクライアント・サービスは次の4通りの方法で収益を生み出している。
・大規模で流動性が高い市場において、当社は、顧客のために大量取引を執行している。
・流動性が低い市場において、当社は、一般により流動性の高い市場において請求されるよりもやや高めのスプレッドおよび手数料により顧客のために取引を執行している。
・当社は、顧客のリスク・エクスポージャー、投資目的、またはその他の複雑なニーズに対応するカスタマイズもしくはオーダーメイド商品を伴う取引も構築および執行している。
・当社は、顧客の証券取引活動への資金提供を行うことに加え、証券貸借サービスおよびその他のプライム・ブローカレッジ・サービスを提供している。
機関投資家向けクライアント・サービスは次の業務から構成されている。
顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引
金利商品、クレジット商品、モーゲージ、為替およびコモディティのマーケット・メイキングに関連する顧客取引執行業務等を含む。
・金利商品。政府債、割引短期国債、買戻条件付の契約に基づき売却される有価証券(「買戻条件付証券」)およびその他の流動性の高い証券・商品等のマネー・マーケット商品、さらに金利スワップ、オプションおよびその他のデリバティブ。
・クレジット商品。投資適格社債、高利回り債、クレジット・デリバティブ、銀行・ブリッジローン、地方債、新興市場債・不良債権および倒産企業に対する債権。
・モーゲージ。商業用モーゲージ関連証券、ローンおよびデリバティブ、住宅用モーゲージ関連証券ローンおよびデリバティブ、ならびにその他の資産担保証券、ローンおよびデリバティブ。
・為替。成長市場の為替を含む大多数の為替。
・コモディティ。原油および石油商品、天然ガス、卑金属、貴金属およびその他の金属、電力、石炭、農業およびその他のコモディティ商品
株式関連業務
株式商品を対象とするマーケット・メイキングに関連した顧客取引執行業務、ならびに株式、オプションおよび先物を扱う世界各地の主要取引所で機関投資家の取引を執行・決済することによる委託手数料、ならびに店頭取引等を含む。また、株式関連業務は、ヘッジファンド、ミューチュアル・ファンド、年金ファンドおよび財団を含む機関投資家を対象とした金融サービス、証券貸借サービスおよびその他のプライム・ブローカレッジ・サービスを提供する証券関連サービスを含んでおり、収益は主に金利スプレッドまたは手数料の形をとる。
2015年度と2014年度の比較
2015年度における機関投資家向けクライアント・サービスの純収益は49.0億ドルで、2014年度と比較して15%の増加であった。
2015年度における顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引の純収益は25.5億ドルで、2014年度と比較して7%の増加であった。これは、ボラティリティ水準の上昇が顧客活動の水準を引き上げたことを反映し、金利商品および為替における純収益が大幅に増加したことによる。これらの増加は、モーゲージ、クレジット商品およびコモディティにおける純収益の大幅な減少により一部相殺された。モーゲージおよびクレジット商品における減少は、困難なマーケット・メイキング環境および2015年度中に総じて低調であった活動水準を反映していた。コモディティの下落は、主に2014年度(好調な2014年度第1四半期が含まれる)と比較して不利なマーケット・メイキング環境を反映したものであった。
2015年度中の株式関連業務の純収益は、23.5億ドルで、2014年度から24%増加した。この増加は、株式顧客取引執行における純収益が著しく増加したことによる。これは、デリバティブ商品および現金商品の双方における業績の大幅な増加を反映したものである。
2015年度中、機関投資家向けクライアント・サービスの事業環境は、第1四半期における米国およびユーロ圏の多様化した中央銀行の金融政策によるプラスの影響を受け、ボラティリティ水準の増加は為替、金利商品および株式商品の堅調な顧客取引水準に寄与し、マーケット・メイキング環境は改善した。ただし、当該年度の残存期間において、世界的な成長に関する懸念および米国連邦準備制度の金利政策に関する不透明感ならびに世界的な株価の低下、高利回りクレジット・スプレッドの拡大およびコモディティ価格の下落による影響を受け、とりわけモーゲージおよびクレジットにおける顧客取引活動水準の低下ならびにより困難なマーケット・メイキング環境がもたらされた。
投資および貸付業務
投資および貸付業務には、通常長期的な性質である当社による直接投資および他のGSグループ企業への投資サービスの提供に関係した純収益が含まれる。
2015年度と2014年度の比較
2015年度における投資および貸付業務の純収益は360百万ドルで、これに対して2014年度と比較して35%の増加であった。これは、主として他のGSグループ企業への投資サービスの提供による純収益が増加したためであった。
投資運用業務
投資運用業務は、投資運用サービスおよびウェルス・アドバイザリー・サービス(ポートフォリオ管理および財務相談を含む)ならびに富裕層の個人および家族を対象とした委託売買業務その他の取引サービスを提供している。投資運用業務は、GSグループが運用するファンドに対する投資サービスの提供に関連した収益も含む。
2015年度と2014年度の比較
2015年度における投資運用業務の純収益は475百万ドルで、2014年度と比較して4%減少した。これは、資産運用手数料等が減少したことを反映している。この減少は、GSグループが運用するファンドに対する投資サービスの提供による純収益の減少による。
地理的データ
地理上の地域別の当社の純収益の概要については、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記5を参照のこと。
貸借対照表および資金調達源
貸借対照表管理
当社のリスク管理統制上の最重要課題の1つとして、貸借対照表の規模および構成を管理できるようにすることが挙げられる。GSIは、GSグループのレベルで行われている全社的な貸借対照表管理のプロセスをこれらの要素の管理に利用している。グループ・インクおよびその子会社の資産基盤は、顧客の活動、相場の変動および事業機会によって変動するが、当社の貸借対照表の規模および構成は、(ⅰ)GSグループの全体的なリスク許容度、(ⅱ)安定した資金調達源の利用能力および(ⅲ)GSグループの自己資本の額を反映する。当社の株式管理プロセスの詳細については、本書第二部第2 3「自己資本管理および規制-自己資本管理」を参照のこと。
GSIは、適切なリスク管理を行うため、流動性の高い貸借対照表の維持に努め、GSグループの資産および負債の積極的な管理のための手続を利用しており、これには(i) 四半期計画、(ii) 事業別限度額、(iii) 主要指標のモニタリングおよび(iv) シナリオ分析が含まれる。
四半期計画
GSグループは、資産合計および資産構成の見積りと、次の四半期に予定される資金調達源とを組み合わせた四半期貸借対照表計画を作成する。この四半期計画手続の目的は、以下のとおりである。
・金融市場の概況および事業取引の予想される水準、さらに現行の規制上の要件を考慮に入れて、当面の貸借対照表見積りを作成すること。
・見積資産および予測満期に基づき、調達資金の目標金額、期間および種類を決定すること。
・ビジネス・リスク・マネージャーおよび独立した管理・サポート部門のマネージャーが、GSグループの負債構成および自己資本の水準ならびに主要な指標を含む全体的な貸借対照表の制約の中で、貸借対照表上の限度額に関するビジネス・マネージャーからの要請を客観的に評価できるようにすること。限度額は、最大のリスク選好度を反映する水準ではなく、定期的に上回る水準で設定されている。
GSグループの四半期毎の貸借対照表計画を作成するため、ビジネス・リスク・マネージャーおよび独立した管理・サポート部門のマネージャーは、ビジネス・マネージャーと会合を持ち、当四半期および過去の四半期の情報を見直し、翌四半期の期待値を検討する。見直しの対象となる個々の情報には、資産および負債の規模および構成、長期保有しているトレーディング商品、限度額の利用状況、リスク指標ならびに資本の利用状況が含まれる。
事業別の貸借対照表計画、資金調達の見積り、ならびに主要指標の見積り等の連結四半期計画は、GSグループのファームワイド財務委員会(GSグループのファームワイド・リスク委員会の小委員会である)によって検討および承認される。GSグループおよび当社のリスク管理体制の概要については、本書第二部第5 5(1)二「リスク管理-リスク管理の概要および体制」を参照のこと。
事業別限度額
GSグループのファームワイド財務委員会は、各事業について資産および負債の限度額を定め、また一定の金融商品については、トレーディング商品のより長期の保有を防ぐため、長期保有トレーディング商品限度額を定めている。これらの限度額は、ビジネス・マネージャーと、独立した管理・サポート部門のマネージャーの間の迅速な上申および協議が日常的に確保されるように、実際の運用レベルに近い水準に設定されている。GSグループのファームワイド財務委員会は、四半期ごとに貸借対照表上の限度額の検討および承認を行う。また事業上の必要性や市況の変化に応じて、臨時に限度額の変更を承認する場合がある。限度額の変更の要請は、主要なGSグループの指標に対する影響を考慮した後に評価される。限度額の遵守はビジネス・リスク・マネージャーおよび、独立した管理・サポート部門のマネージャーによりモニターされている。
主要指標のモニタリング
資産および負債の規模および構成、長期保有しているトレーディング商品、限度額の利用状況ならびにリスク指標等の主な貸借対照表指標は、事業別に、またGSグループ・ベースでも日々モニターされている。資産は、各事業に配分され、新たな事業活動や相場変動により生じた動きが検討および分析されている。
シナリオ分析
GSグループは、様々な状況において、貸借対照表の規模および構成の管理をいかにして行うかを判断するため、グループ・インクおよびその子会社のシナリオ分析を行う。これらのシナリオは、広範な経済上のシナリオに基づく様々なマクロ経済的な仮定およびGSグループ特有の仮定を用いて、短期および長期の対象期間を想定する。これらの分析は、長期の賃借対照表の管理戦略を策定する際に活用される。管理戦略には、資産の水準および構成、資金調達ならびに株式資本が含まれる。加えて、これらの分析は、厳しいストレス環境を含む種々の状況において適切な資金調達、流動性および資本を維持するための手法を考案する際にも役立つ。
流動性および現金
当社は、ストレス環境下で現金支出および担保提供が必要となる様々な可能性に対応するために、グローバル・コア流動性資産(「GCLA」)と呼ばれる流動性を維持している。当社のGCLAの構成および規模の詳細については後記「リスク管理-流動性リスク管理-グローバル・コア流動資産」を参照のこと。
資金調達源
当社の主たる資金調達限は、担保付資金調達、会社間無担保借入および外部無担保借入である。
GSIは、以下を始めとする多様な商品を通じてこの資金を調達している。
・担保付借入金。これはすなわち、買戻条件付証券および及び貸付有価証券担保金である。
・グループ・インクおよびその他の関係会社からの会社間無担保ローン
・外部の取引先および関係会社双方に発行された債券。これには、担保付デリバティブ商品(ノート、証書およびワラントを含む)、およびバニラ債、さらに売却ではなく資金調達として計上されていた資産の移転が含まれる
一般にGSIは、様々なグローバル市場において、資金調達のための商品を多数の多様な債権者に対して、当社自身の販売員および第三者販売業者を通じて販売している。当社は、外部債権者との関係は当社の流動性に重要な意味を持つと考えている。これらの債権者は、銀行、借入有価証券の貸付人、年金ファンド、保険会社、ミューチュアル・ファンドおよび個人等である。GSIは、その外部資金調達プログラムにおける債権者の集中をモニタリングするため、様々な社内ガイドラインを設定している。
当年度中、当社は規制の進展に対応し、貸借対照表の全体的な効率性を改善するため貸借対照表の規模を縮小する取組みを実行した。この取組みは、主として関係会社からの担保付契約および担保付借入金の減少をもたらし、ついで会社間無担保借入の減少をもたらした。これらの関係会社からの担保付契約および担保付借入金の減少は、顧客取引における増加により一部相殺された。
担保付資金調達
当社は、トレーディング商品の相当な部分について必要な資金を、外部の取引先および関係会社から担保付で調達する。担保付の資金調達は、貸し手に担保を提供するため、無担保資金調達の場合よりグループ・インクおよび/またはGSIの信用の質の変化の影響を受けにくい。とはいうものの、GSIは、取引満期、満期の構成、取引先の集中、担保の適格性および取引先のロールオーバーの可能性を考慮して、当社の担保付資金調達の借換リスクを継続的に分析する。GSIは、借換リスクの軽減を図るために、満期が分散化したターム取引、取引先の分散化、余剰の担保付資金調達、およびGCLAを通じた残余リスクへの事前積立を実施している。
GSIは、資金調達源である資産の流動化に対して適切な期間が設定された担保付資金調達の実行に努めており、とりわけ市場ストレス時には担保付での資金調達がより困難となり得る種類の資産(モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券、非投資適格社債、株式および転換社債ならびに新興市場証券に区分される一部の金融商品等)を担保とする担保付資金調達の場合に、長めの満期を設定することに努めている。GSIの外部からの担保付資金調達は、流動性のある政府債を担保とする資金調達を除くほぼすべての場合において1ヶ月以上の期間を設定している。
GCLAに含めることができない有価証券を担保とする当社の担保付資金調達の過半は、短期買戻条件付契約および証券貸借取引を通じて実行している。当社は、債権も利用して資金を調達している。以下の表は、GSIの担保付資金調達を示している。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月 現在 | 2014年12月 現在 | |
|---|---|---|---|
| 買戻条件付証券 | 38,578 | 44,287 | |
| 貸付有価証券担保金 | 77,807 | 94,850 | |
| 発行済債務証券 | 2,350 | 2,602 | |
| 短期の担保付資金調達 | 118,735 | 141,739 | |
| 買戻条件付証券 | 3,502 | 2,514 | |
| 発行済債務証券 | 1,908 | 2,840 | |
| 長期の担保付資金調達 | 5,410 | 5,354 | |
| 合計(注1) | 124,145 | 147,093 |
(注1) 外部当事者からの担保付資金調達は、2015年12月現在および2014年12月現在、それぞれ合計398.4億ドルおよび420.9億ドルであった。関係会社からの担保付資金調達は、2015年12月現在および2014年12月現在、それぞれ合計843.1億ドルおよび1,050.0億ドルであった。
当社の外部からの担保付資金調達(GCLAに含めることのできる、流動性の高い有価証券により担保された資金調達を除く)の加重平均満期は、2015年12月31日現在、120日間を超えていた。
会社間での無担保借入金
GSIは、グループ・インクおよびその他の関係会社から、会社間での無担保借入を通じて資金調達を行っている。GSグループの無担保での資金調達の過半は、グループ・インクが行っており、これにより、調達した資金の中からGSIを含む各子会社に対し、それぞれの資産担保融資需要、流動性または必要資本を満たす資金が供給される。このような子会社の資金調達方法には、GSIおよびその他の子会社の資金需要の管理を強化し、かかる需要により柔軟に対応できるという利点がある。また、会社間での無担保借入は、債券の発行も含む。以下の表は、GSIの会社間での無担保借入金を示している。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月 現在 | 2014年12月 現在 | |
|---|---|---|---|
| 親会社およびグループ会社からの借入金 | 27,195 | 49,464 | |
| 発行済債務証券 | 1,778 | 3,807 | |
| 短期の会社間無担保借入金 | 28,973 | 53,271 | |
| 長期劣後ローン | 8,958 | 6,458 | |
| 親会社およびグループ会社からの借入金(注1) | 14,316 | 2,702 | |
| 発行済債務証券 | 671 | 471 | |
| 長期の会社間無担保借入金 | 23,945 | 9,631 | |
| 合計 | 52,918 | 62,902 |
(注1) 親会社およびグループ会社からの長期借入金は、当年度中における短期ローンが長期ローンへと延長されたことを主因として、116.1億ドル増加した。
外部からの無担保借入金
外部からの無担保借入金は、発行済債務証券および銀行ローンならびに当座貸越を含む。以下の表は、GSIの外部からの無担保借入金を示している。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月 現在 | 2014年12月 現在 | |
|---|---|---|---|
| 銀行ローン | 63 | 111 | |
| 当座貸越 | 4 | 9 | |
| 発行済債務証券 | 9,722 | 9,136 | |
| 短期の外部からの無担保借入金 | 9,789 | 9,256 | |
| 銀行ローン | 100 | - | |
| 発行済債務証券 | 5,317 | 3,076 | |
| 長期の外部からの無担保借入金 | 5,417 | 3,076 | |
| 合計 | 15,206 | 12,332 |
株主資本合計
2015年12月現在および2014年12月現在、GSIの株主資本合計は、それぞれ263.5億ドルおよび220.0億ドルであった。GSIの資本に関する詳細については、本書第二部第2 3「事業の内容」の「規制-規制上の自己資本」を参照のこと。
流動性リスク管理
概要(監査済)
流動性リスクは、当社が会社特有、業界全体または市場における流動性ストレス事象が発生した場合に、資金調達または流動性需要を満たすことが不可能となるリスクである。金融機関が破綻するケースの大半は、流動性の不足を主な理由とするものであるため、流動性は当社にとって極めて重要な意味を持つ。そのため、当社は、流動性および資金調達に関する包括的かつ保守的な方針を策定している。その主な目的は、当社の資金需要を満たすとともに、中核事業が不利な状況下でも顧客に応え、収益力を維持できるようにすることにある。
トレジャリー部門は、流動性および資金調達戦略を評価、監視および管理する主要な責任を担う。トレジャリー部門は、収益獲得部門から独立しており、GSグループの主席財務責任者の監督下にある。
GSグループの流動性リスク管理部門は、ストレス・テストおよび限度額のガバナンスを含むGSグループの流動性リスク管理枠組みの管理および監督の責任を負う独立リスク管理部門である。流動性リスク管理部門は、収益獲得部門およびトレジャリー部門から独立しており、GSグループの主席リスク責任者の監督下にある。
流動性リスク管理原則(監査済)
GSIは、(i)ストレス期間中の流出を補填するため充分な超過流動性をGCLAの形態で有する、(ii)適切な資産・負債管理方針を維持する、および(iii) 実行可能な緊急時資金調達計画を維持するとの3つの原則に従い流動性リスクを管理している。
グローバル・コア流動資産
GCLAとは、ストレス下で現金支出が必要となる様々な可能性および担保需要に対応するために当社が維持する流動性をいう。流動性について当社が最も重視している方針は、流動性危機に陥った場合に必要と予想される当社の潜在的な現金および担保需要に対して事前に資金手当を行い、その流動性を、非担保対象であり流動性の高い有価証券および現金の形で保持することである。当社は、買戻条件付契約の締結により、または売戻条件付契約に基づき購入された証券(「売戻条件付証券」)の満期により、流動化を通じて、当社のGCLAに含まれる有価証券を数日以内に現金に換金することができるほか、当該現金により、当座の債務履行に際し、その他の資産を売却したり、または信用リスクに敏感な市場から追加融資を受けたりすることなく対応できると考えている。
GSIのGCLAは、以下の原則を反映している。
・流動性危機に陥った場合に当社がこれを克服できるか否かは、最初の数日または数週間にかかっている。
・資金調達に支障が生じた場合のみならず、発生する可能性のあるあらゆる現金支出および担保流出に留意しなければならない。当社の事業は多角的であり、市場の動向、担保需要および顧客とのコミットメントを含む多くの要因が流動性需要を決定し、これらの要因はいずれも資金調達が困難な環境下では著しく変動する場合がある。
・流動性危機に陥った場合には、無担保社債および一部の担保付融資契約等の信用リスクに敏感な資金調達手段を利用できなくなり、その他の担保付融資契約についても条件(例えば、金利、担保条項および期間)が変更されたり、その利用可能度が変化したりする可能性がある。
・当社は危機発生時に必要となる可能性があると判断した流動性を確保するための資金を事前に調達する方針をとっているため、GSIは非担保対象有価証券の保有高および社債の残高を当社が本来必要な水準以上に維持している。GSIは、流動性の高い非担保対象有価証券の保有残高を引き上げることにより、たとえその結果、総資産および資金調達費用が増加するとしても、流動性を強化する効果が現れていると判断している。
当社のGCLAは、資金調達が困難な環境下でも、すべての主要な市場において適時決済を確保する上で十分な営業上の流動性を提供するために、資産タイプ、発行体および清算機関にわたり配分されている。
当社は、GCLAにより、発生する可能性のある現金支出および担保の流出について事前に手当可能な弾力性のある資金源を確保することができ、資金難に直面した場合でも柔軟に対応できると考えている。
資産・負債管理
当社の流動性リスクの管理方針は、資金調達市場が長期的なストレスにさらされている場合であっても、十分な資金調達が確実に行えるよう構築されている。当社は、複数の市場、商品および相手先にわたる満期ならびに資金調達の多様性を管理するほか、その資産の特徴および流動性プロファイルを考慮して、長期的かつ多様な外部資金調達プロファイルを維持するよう努めている。
GSIの資産・負債管理アプローチには以下が含まれる。
・現行の需要を上回る長期的で多様な資金の源泉を維持することに注力し、当社の資金調達のポートフォリオの全般的特徴について保守的な管理を行う。詳細については、上記「5.貸借対照表および資金調達源-資金調達源」を参照のこと。
・流動性、保有期間および担保付ベースで資産を借入れる当社の能力に特に注力し、当社の資産基盤を積極的に管理および監督する。当社は、ストレス下における資金調達要件および資産流動化しつつリスクを適切に管理する能力を査定する。これにより、当社は、最も適切な資金調達のための商品および期間を決定することができる。貸借対照表管理プロセスの詳細については、上記「5.貸借対照表および資金調達源-貸借対照表管理」を参照のこと。また、担保付ベースで資金を調達することが難しい資産クラスの詳細については、上記「5.貸借対照表および資金調達源-資金調達源-担保付資金調達」を参照のこと。
・当社資産の流動性プロファイルに比して満期までの期間が長い担保付および無担保の資金調達を行う。これにより、当社が資産の売却から流動性を生じさせる以前に債務の償還期限が到来するリスクを低下させることができる。GSIは流動性の高い貸借対照表を維持しているため、一部の資産の保有期間は、その契約上の満期日までの期間よりも実質的に短い可能性がある。
当社の目標は、平常時のみならず市場ストレス期にもその資産のための資金調達を行い、契約債務および偶発債務を履行するための十分な流動性を当社が確保することである。動的な貸借対照表管理プロセスを通じて、実際の資産残高およびその予測を用いて担保付または無担保での資金調達の必要性が決定される。流動性危機が生じた場合には、資産の売却(当社のGCLAを除く)に依存しないようにするため、当社はGCLAをまず利用する。しかしながら、流動性危機が重大である場合または長期に及ぶ場合には、所定の方法で資産を売却することが賢明または必要な方法であると認識している。
緊急時資金調達計画
GSグループは、流動性危機や市場ストレス期間を分析し、これらに対応するための枠組みを提供するため、GSIのための個別の付属文書を有する緊急時資金調達計画を設定している。緊急時資金調達計画は、流動性危機および/または市場混乱の深刻さの評価およびそれらの管理を助けるために継続的に検討される一連の潜在的リスク要因、主要な報告や数的指標について概説している。また、緊急時資金調達計画には、当社が流動性危機に直面していると評価される場合に当社がとることのできる方策(これには、当社が潜在的現金需要および担保需要であると推定する金額の事前積立ならびに流動性の二次的源泉の利用が含まれる)についても記載されている。また、当該計画には、発生する可能性のある特定のリスクに対する緩和策および取り組み事項についても記載され、これらの実行責任者が定められている。
緊急時資金調達計画は、効率的な連携、管理および情報の流通を促進する人員の主要グループについて定めており、これらすべては危機発生時または市場ストレス下の管理において極めて重要である。また、緊急時資金調達計画は、これらのグループおよび人員の責任についても詳細に記載している。かかる責任には、重要な決断の実行および伝達、危機発生時または市場ストレス下における緊急時のあらゆる取り組みの調整、流動性維持のための取り組みの実施ならびに社内および社外とのコミュニケーションの管理が含まれる。
流動性ストレス・テスト
当社のGCLAの適切な規模を決定するため、当社の流動性リスクを認識し数値化する流動性流出モデルと称される社内的な流動性モデルが使用されている。その他の要因についても検討が行われている(日中流動性モデルと称される追加の社内的な流動性モデルを通じた日中流動性に対する潜在的ニーズの評価、当社の長期的ストレス・テスト・モデルの結果、適用ある規制要件および金融市況や当社の経営状態に対する定性的評価を含むがこれらに限定されない)。流動性流出モデル、日中流動性モデルおよび長期的ストレス・テスト・モデルの成果は、定期的に幹部経営陣へ報告される。
流動性流出モデル
流動性流出モデルは、市場全体に及ぶストレスおよびGSグループに特有のストレスの組合せを含む複数のシナリオに基づくものである。このシナリオは、以下の定性的要素に特徴づけられる。
・消費者および企業の景況感の冷え込み、金融および政治の不安定性ならびに市場価格の悪化(株式市場における潜在的な落ち込みおよびクレジット・スプレッドの拡大を含む)をはじめとする深刻で厳しい市場環境。
・重大な損失、風評被害、訴訟、幹部の辞任、および/または格付の引下げによってもたらされる可能性のあるGSグループに特有の危機。
以下は、流動性流出モデルにおいてモデル化されたパラメーターのうち重要なものである。
・30日間のシナリオにおける流動性需要。
・グループ・インクおよびGSIを含むその格付対象子会社の長期的な優先無担保信用格付の2段階低下。
・無担保借入の満期到来等の契約上の流出および偶発的な流出(契約上要求されていないが、危機下において必要と考えられる行為等)の組み合わせ-GSIは、偶発的な流出の大部分は危機発生直後の数日または数週間以内に発生すると想定している。
・株式または無担保債券の不発行。
・GCLA以外の資産の不整理
流動性流出モデルが対象とする契約上および偶発的な現金支出および担保流出の可能性には以下が含まれる。
外部からの無担保資金調達
・契約上の流出:無担保長期債務およびその他の無担保資金調達商品すべての満期到来。GSIは、新たな無担保債券を発行できない事態や満期到来債券をロールオーバーできない事態を想定している。
・偶発的な流出:マーケット・メイカーとして通常の事業の枠内で行われる、未償還の長期債務およびハイブリッド金融商品の買戻し。
担保付資金調達
・契約上の流出:リファイナンスが不可能であるか、またはより広範囲のヘアカット(すなわち、当社にさらなる担保提供を要求する条件)によってのみリファイナンスが可能となるかのいずれかの要因のために、担保付資金調達取引の契約上の満期の一部が到来すること。これらの想定は、様々な要因の中で特に原担保の質、相手先との借換の可能性(相手先が取引満期時において担保付ベースで引き続き資金を提供するかどうかについての当社による評価)および相手先の集中を反映している。
・偶発的な流出:資金調達取引のための担保として差し出された金融資産価値の悪化。これは、当該金融取引に基づく追加担保の提供を必要とする。
店頭デリバティブ
・偶発的な流出:当社の店頭デリバティブ価値が悪化することによる相手方に対する担保の提供(セントラル・カウンターパーティーを通じて決済および清算されたもの(「店頭決済」)を除く)。
・偶発的な流出:取引終了、担保の置換、担保に関する紛争、再担保権の喪失、有担保コールまたはグループ・インクおよびGSIの信用格付が2段階下がったことにより必要となる契約終了時支払金、ならびに相手方にコールされていないが相手方が利用することのできる担保等、店頭デリバティブに関連する現金または担保のその他の流出(店頭決済を除く)。
上場および店頭決済デリバティブ
・偶発的な流出:発行済上場および店頭決済デリバティブの価値が悪化することにより必要となる追加証拠金の差入れ。
・偶発的な流出:デリバティブ決済機関により要求される当初証拠金および保証金の増加。
顧客の現金および有価証券
・偶発的な流出:当社のプライム・ブローカレッジ業務に関連する流動性流出(顧客預金残高の引出しを含む)およびロングポジションの資金源となる可能性のある顧客のショートポジションの減少。
企業の証券
・偶発的な流出:ロングポジションの資金源となる可能性のある企業のショートポジションの削減または構成変更に関連する流動性流出。
未積立コミットメント
・偶発的な流出:当社の未積立コミットメントからの引出し。引出し想定には、とりわけコミットメントの種類および相手方が反映される。
その他
・納税等の多額の現金支出の必要性。
日中流動性モデル
当社の日中流動性モデルは、流動性流出モデルと同様の定性的要素に特徴づけられるシナリオ分析を用いて当社の日中流動性ニーズを測定する。当モデルは、日中流動性の資金源へのアクセスが制限されるシナリオにおける日中流動性要件の増加リスクを評価する。
以下が日中流動性モデルの主要なモデル要素である。
・翌日決済における期間中の流動性需要
・相手方からの現金支払の受領遅延
・当社の第三者決済機関における日中与信枠の利用可能額の減少
・取引増加による決済高の増加
当社のモデルは、市況、事業構成および業務プロセスの変動を反映するよう定期的に改善されている。
長期的ストレス・テスト
当社は、当社が深刻な流動性ストレスを経験し、引き続き挑戦的である環境において回復を遂げる長引くストレス期間を通じて流動性ポジションに対する将来的な判断を行うため、長期的なストレス・テストを活用している。当社は、長引く予想ストレス期間に備えるため保守的な資産・負債管理の確立に注力しており、その資産の特徴および流動性プロファイルを考慮して、長期的かつ多様な資金調達プロファイルを維持するよう努めている。
当社は、定形リスク管理プロセスの一環としても、定期的にストレス・テストを実施しており、市場の動向に応じてカスタマイズされたストレス・テストを臨時または製品別に実施している。
モデルの見直しおよび検証
トレジャリー部門は、当社の流動性流出モデル、日中流動性モデルおよびストレス・テスト・モデルが市況もしくは景気または当社の事業構成を反映するよう定期的に改良している。モデルの推定を含むあらゆる変化は、GSグループの流動性リスク管理部門による査定および承認を受ける。
モデルリスク管理部門は、当社の流動性モデルの独立した見直しおよび検証の責任を担う。これらのモデルの見直しおよび検証の詳細については、後記「リスク管理-モデルリスク管理」を参照のこと。
限度額
当社は、流動性限度額を様々な水準および種類の流動性リスクで利用することにより、流動性エクスポージャーの規模を管理している。限度額は、当社の流動性リスク許容度を前提とし、許容可能リスクと比較して測定される。これらの限度額の目的は、幹部経営陣による当社の全体的な流動性特性のモニターおよび管理を援助することである。
GSIリスク委員会は、当社の流動性リスク限度額を承認する。限度額は、頻繁に見直され、市況および景気の変動を反映するため、所定の承認により恒久的または一時的に(必要に応じ)改定される。
当社の流動性リスク限度額は、トレジャリー部門およびGSグループの流動性リスク管理部門によりモニターされている。トレジャリー部門は、限度額を超過する事態が発生した場合、適時に特定し上部へ報告を行う責任を負う。
GCLAおよび非担保対象指標
GCLA
上記の当社の内部流動性リスクモデルの結果およびその他の要因(当社の想定日中流動性需要ならびに金融市場および当社の状況の定性的評価が含まれるがこれらに限定されない)に基づき、当社は2015年12月現在および2014年12月現在の流動性ポジションは適切であったと考える。2015年12月現在および2014年12月現在、GSIのGCLAに含まれる有価証券および一定の翌日物現金預金の公正価値の総額は、それぞれ594.2億ドルおよび542.0億ドルであり、これらの資産の平均公正価値は、2015年度は572.2億ドルであり、2014年度は499.0億ドルであった。
次表は、GSIのGCLAの日次平均公正価値を資産の種類別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月 終了年度平均値 | 2014年12月 終了年度平均値 |
|---|---|---|
| 翌日物現金預金 | 3,412 | 906 |
| 米国政府債 | 19,308 | 15,322 |
| フランス政府債 | 10,769 | 9,073 |
| 英国政府債 | 13,425 | 15,614 |
| ドイツ政府債 | 7,488 | 6,896 |
| 日本政府債 | 2,813 | 2,086 |
| 合計 | 57,215 | 49,897 |
当社は、超過GCLAの範囲を、調達が困難な環境下でも流動性が高い以下に挙げる有価証券および現金のみに厳密に限定している。GCLAに含めることができる有価証券および現金残高は、以下の通りである:(ⅰ)非担保対象の米国政府債、(ⅱ)ドイツ、フランス、日本および英国の非担保対象政府債、ならびに(ⅲ)一定の翌日物米国ドル現金預金およびその他の流動性の高い通貨による一定の翌日物現金預金。非担保対象有価証券の中でも流動性の低いものや約定済のクレジット・ファシリティーなども流動性の源泉となり得るが、当社はこれらをGCLAに含めていない。
当社は、現在および潜在的な流動性需要に対応できるよう、GCLAを維持している。流動性流出モデルおよび日中流動性モデルにより算出される最低所要GCLAは当社が直接保有し、GSIが自身の流動性需要を満たすためにのみ利用することが意図されているものであって、グループ・インクは当該流動性を利用することができないものと想定されている。GSIが保有するGCLAに加えて、GSグループはグループ・インクにおいてグローバルGCLAの一部を直接保有している。これは、一部の状況下では、GSIまたはその他の主要な子会社に追加的に提供される場合がある。
その他非担保対象資産
GCLAに加えて、当社はその他の非担保対象現金および「保有金融商品」も大量に保有している。これらの資産には、その他の政府債、マネー・マーケット優良証券、社債、マージン取引ができる株式、借入金および現金預金が含まれる。これらはGCLAに含まれていない。これらの資産の公正価値の平均値は、2015年度および2014年度において、それぞれ259.5億ドルおよび305.4億ドルであった。GSIは、これらの資産が、GCLAに含められるほどの十分な流動性を有しているとは考えていない。
規制上の流動性枠組み
バーゼル委員会による流動性リスクの管理、水準およびモニタリングの国際的な枠組みの実施は、流動性カバレッジ比率(「LCR」)および安定調達比率(「NSFR」)を要求している。これらの規則の実施および適用ある規制当局により採択された訂正が当社の将来における流動性および資金調達の要件および慣行に影響を及ぼす可能性がある。
信用格付
GSIは日常業務における資金需要の一部について、債券発行市場での資金調達に依拠しており、債券による資金調達の費用と当社がこの調達手段を利用できるか否かは、当社およびグループ・インクの信用格付によって影響される。信用格付はGSIにとって、一部市場での競争上(例えば、店頭デリバティブ取引)、そして比較的長期にわたる取引を実行しようとする場合にも重要となる。
2015年度の第4四半期中に、スタンダード・アンド・プアーズ・レーティング・サービシズ(「S&P」)は、グループ・インクの長期債格付けをA-からBBB+へと、また劣後債格付けをBBB+からBBB-へと引下げ、グループ・インクの見通しをネガティブから安定的に引き上げ、GSIの見通しをポジティブからウォッチ・ポジティブへと変更した。
以下の表は、フィッチ・インク(「フィッチ」)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(「ムーディーズ」)およびS&PによるGSIおよびグループ・インクの無担保信用格付および今後の見通しを示したものである。
| 2015年12月現在 | |||||
| フィッチ | ムーディーズ | S&P | |||
| GSI | |||||
| 短期債 | F1 | P-1 | A-1 | ||
| 長期債 | A | A1 | A | ||
| 格付見通し | ポジティブ | 安定的 | ウォッチ・ポジティブ | ||
| グループ・インク | |||||
| 短期債 | F1 | P-2 | A-2 | ||
| 長期債 | A | A3 | BBB+ | ||
| 劣後債 | A- | Baa2 | BBB- | ||
| 信託優先証券 | BBB- | Baa3 | BB | ||
| 優先株式 | BB+ | Ba1 | BB | ||
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 | ||
当社は、信用格付機関が当社の格付を決定する際には主に、以下の事項が考慮されていると考えている。
・当社の流動性、市場リスク、信用リスクおよびオペレーションリスクの管理体制
・当社の利益の水準および可変性
・当社の資本基盤
・GSグループのフランチャイズ、社会的評価および経営
・当社のコーポレート・ガバナンス
・外部的な営業環境(場合によっては、予想される政府またはその他の体系的な支援の水準を含む)
・GSグループにおけるGSIの重要性
当社のデリバティブの一部は、GSIおよびグループ・インク/またはこれらいずれかの格付変動に基づいてGSIに担保の差入れを要求するか、または取引を中止することがある相手方との間の二者間契約の下で取引されている。当社は、すべての格付機関がグループ・インクおよびGSIの格付を両方同時にならびにそれぞれの格付を別々に引き下げた場合に生じるであろう担保の額または解約金を決定することにより、これらの二者間契約の影響を査定している。いずれか1つの格付機関による引下げも、引下げ時点における該当格付機関のグループ・インクおよびGSIに対する相対的格付によっては、すべての格付機関による引下げに匹敵する影響をもたらす可能性がある。当社は、取引先から追加の担保差入れを要求されていなくとも、取引先がその権利を有する担保の額のほか、グループ・インクおよび/またはGSIの長期信用格付が2段階低下した場合に要求され得る追加担保の差入れまたは解約金の支払を確保できるよう、当社のGCLAの一部を分配している。
次表は、グループ・インクおよび/またはGSIの信用格付が1段階および2段階低下した場合に報告日において二者間契約に基づく当社の正味デリバティブ負債に関連して取引先により要求される可能性のある追加担保の差入れまたは解約金の支払額を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月現在 | 2014年12月現在 |
|---|---|---|
| 信用格付が1段階低下した場合に要求され得る 追加担保の差入れまたは解約金の支払額 | 401 | 294 |
| 信用格付が2段階低下した場合に要求され得る 追加担保の差入れまたは解約金の支払額 | 1,457 | 1,295 |
キャッシュ・フロー
当社は金融機関なので、当社のキャッシュ・フローは複雑であり、当社の収益性および純資産とはほぼ無関係である。よって、伝統的なキャッシュ・フロー分析は、当社の流動性ポジションの評価において、資産・負債管理方針よりも意味を有しないと当社は考える。詳細については、後記「6.流動性リスク管理-超過流動性」を参照のこと。しかし、キャッシュ・フロー分析は、当社の事業における特定のマクロ動向および戦略的イニシアティブを強調する際に役立つ。
キャッシュ・フロー計算書は、本書第二部第6「経理の状況-財務書類」に記載されている。
2015年12月終了年度
当社の現金および現金等価物は、2015年度末時点において68.2億ドル増加し、99.7億ドルであった。当社は、営業活動により24.9億ドルの正味現金を獲得し、長期劣後債および普通株式資本の発行による資金調達活動に起因して43.3億ドルを獲得した。
2014年12月終了年度
当社の現金および現金等価物は、2014年度末時点において235百万ドル減少し、35.8億ドルであった。
金融負債の満期
当社の金融負債の満期分析については、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記27を参照のこと。
市場リスク管理
概説(監査済)
市況の変動により、当社のトレーディング商品ならびにその他の一部の金融資産および金融負債の価値に損失が生じるリスクを市場リスクという。当社は、市場リスクをモニターするために様々なリスク指標を用いている。これらの指標の詳細は、下記の各項に記載されている。当社は、主として、顧客のためのマーケット・メイキングのためにトレーディング商品を保有している。そのため、トレーディング商品は、顧客の需要に基づき変動する。当社のトレーディング商品は公正価値にて計上されるため、日ごとに変動し、関連する利益および損失は純収益の項目に計上される。市場リスクの種類には、以下が含まれる。
・金利リスクは、イールドカーブの水準、勾配および曲率、金利のボラティリティ、モーゲージの期限前返済速度ならびにクレジット・スプレッドの変動によって発生する。
・株価リスクは、個別株式、株式バスケットおよび株式指標の価格やボラティリティの変動に伴うリスクである。
・為替リスクは、為替相場の直物価格、先物価格およびボラティリティの変動によって発生する。
・コモディティ価格リスクは、原油および金属等のコモディティの直物価格、先物価格およびボラティリティの変動に伴うリスクである。
収益創出部門のマネージャーは、GSグループのレベルおよびGSIのレベル両方について予め定められた限度額にリスクを限定するよう管理する責任を負う。これらのマネージャーは、ポジション、市場およびリスクヘッジに利用できる商品について熟知している。
市場リスク管理部門は、収益創出部門からは独立しており、GSグループの主席リスク担当役員に直属する。市場リスク管理・分析部門は、市場リスクを評価、モニターおよび管理する主たる責任を負っている。強力な監督およびグローバル事業全体にわたる独立した管理・サポート部門を通じて、リスクのモニタリングおよび管理が行われている。
収益創出部門と市場リスク管理部門のマネージャーは、市場の情報、ポジションならびに想定されるリスクおよび損失シナリオについて、継続的に協議する。
市場リスク管理プロセス(監査済)
当社は、エクスポージャーの多様化、ポジション規模の管理および関連する有価証券またはデリバティブの経済的ヘッジを通じて、市場リスクの管理に努めている。このプロセスには、以下が含まれる。
・複数のリスク指標を組み込んだ、正確かつ適時なエクスポージャーに関する情報
・動的な限度額設定の枠組み
・収益創出部門、リスク・マネージャーおよび幹部経営陣間で常に連絡を取り合うこと
GSIの市場リスク管理の枠組みは、GSグループの枠組みに沿ったものであり、かつその一部である。そのため、業績の分析は事業ごとおよび全体について、GSグループのレベルおよびGSIのレベル両方について行われる。
リスク指標
市場リスク管理部門は、リスク指標を作成し、GSIリスク委員会が設定した市場リスク限度額に照らしてそれらをモニターしている。これらの指標は、広範囲にわたるシナリオを反映しており、結果は事業ごとに会社レベルで集約される。
様々なリスク指標が、中程度のものとより大きな市場の動き両方について、短期および長期的両方の潜在的な損失の規模を予測するために使用される。主要なリスク指標は、短期の測定に使用されるVaRおよびストレス・テストである。GSIのリスク報告は、各事業に関する主なリスク、その要因および変化の詳細を記載しており、毎日収益創出部門と独立した管理・サポート部門両方の幹部経営陣に配布される。
バリュー・アット・リスク(想定最大損失額)
VaRは、特定の信頼水準のもとで一定期間中に市場が不利に推移した場合に生じる金融商品の潜在的な価値の損失を示すものである。通常、保有期間を1日とし、片側95パーセントの信頼区間が用いられる。VaRモデルは、金利、株価、為替およびコモディティ価格を含むリスクを捉える唯一のモデルである。そのため、VaRは、異なるリスクの特徴を有するポートフォリオにわたる比較を容易にする。VaRはまた、GSI全体にわたり集約されたリスクの分散化も捉える。
VaRには内在的な限界があるため、市場リスク管理プロセス上、様々なリスク指標が用いられる。VaRに内在する限界には、以下が含まれる。
・VaRは、極端な変動がある可能性がある長期間にわたる潜在的な損失を予測することはできない。
・VaRは、異なるリスク・ポジションの相対的な流動性は考慮しない。
・市場リスク要因のそれまでの変動によって、将来におけるすべての市場の動きの正確な予測ができるとは限らない。
VaRの算定には、約70,000に及ぶ市場要素を完全に評価した過去の類似シミュレーションが利用される。VaRは1つのポジションのレベルで、当該ポジションに関連した市場リスク要素に同時にショックを与えることにより算定される。5年分のヒストリカルデータをサンプルとし、VaRの算定に用いるシナリオが作成される。ヒストリカルデータには加重値が与えられ、データの相対的な重要性が時間の経過とともに減少するようになっている。これにより、より最近の測定値が重視され、現時点における資産価値のボラティリティが反映されるようになり、潜在的な損失の見積りの正確性が増す。そのため、VaRに含まれるポジションに変動がなくても、市場のボラティリティが上昇すればVaRは上昇し、また逆の場合もある。
ヒストリカルデータに依拠しているため、VaRは、市況に突然の根本的変化またはシフトが発生していない場合において、市場におけるリスクの見積りに最も効果的な方法である。
VaR指標には、以下は含まれない。
・感応度指標により最適な測定およびモニタリングができるようなポジション
・デリバティブに関する相手方およびGSグループのクレジット・スプレッドの変動ならびに損益を通じて公正価値で指定された無担保借入金に関するそのクレジット・スプレッドの変動の影響
VaRモデルは、GSIを含むGSグループ全体にわたり一貫して適用されている。VaRモデルのデイリー・バックテストは、GSグループおよびGSIレベルで、ならびにGSグループの各事業について(すなわち、1日のトレーディング純収益を、その前営業日に算出されたVaR指標と比較することにより)実施されている。
ストレス・テスト
ストレス・テストは、様々な仮定上のストレス・シナリオがGSグループに与える影響を測定する手法である。GSグループは、特定のポートフォリオのリスクならびにGSグループ全体にわたる重大なリスクの潜在的な影響およびGSIへの個別的な影響を検証するためにストレス・テストを利用する。広範にわたる市場変動によるGSIのポートフォリオにおける潜在的な損失を算出するために様々なストレス・テスト技術が利用されている。これらの技術には、感応度分析、シナリオ分析およびGSIストレス・テストが含まれる。様々なストレス・テストの結果は総合して分析され、リスク管理に利用される。
感応度分析は、市場における1つのリスク要素の変化がすべてのポジション(例えば、株価またはクレジット・スプレッド)にわたり及ぼす影響を定量化するために用いられる。このために、感応度分析は、1日の時間軸中に予想されるものから何ヶ月もかかって発生するものにまでわたる、予め定められた様々な市場ショックを用いる。1法人によるデフォルトの影響を定量化するためにも感応度分析が用いられる。このことにより、大規模なエクスポージャーまたはエクスポージャーの集中を捉えることができる。
シナリオ分析は、特定の事象の影響を定量化するために用いられ、これにはかかる事象がどのように複数のリスク要素に同時に影響を与えるかも含まれる。例えば、ソブリンのストレス・テストとして、GSIは、そのソブリン・トレーディング商品に関連した潜在的かつ直接的なエクスポージャーならびにソブリン危機による影響を被る可能性があるその非ソブリン・トレーディング商品に関連した対応する債券、株式および通貨エクスポージャーを算出する。シナリオ分析を行う場合、通常、各シナリオについて起こりうる複数の結果が検されるが、これには緩やかなものから非常に不利なものまでにわたる市場への影響が含まれる。加えて、これらのストレス・テストは、過去の事象および予測的仮説に基づいたシナリオ両方を用いて構築される。
GSグループおよびGSI全体におけるストレス・テストでは、市場、信用、オペレーションおよび流動性リスクを組み合わせ、1つのシナリオとしており、潜在的な影響を検討する。ストレス・テストは、主に資本計画およびストレス・テスト・プロセスの一環として自己資本適正度を評価するために用いられるが、同時に、ストレス・テストはリスク・ガバナンスの枠組みに確実に組み込まれるようにもされている。これには、資本計画およびストレス・テスト・プロセスに用いるのに適切なシナリオを選択することが含まれる。
VaRは特定の信頼水準で算定されるため、シナリオに該当する事象が発生する確率の要素を含んでいる。これに対して、GSグループのストレス・テストのシナリオには、通常、当該シナリオに該当する事象が発生する確率の要素は含まれていない。その代わり、ストレス・テストは、市場に内在する要因における中程度の変化およびより極端な変化の両方のモデル化に使用される。潜在的な損失を見積もるにあたり、通常、当社は経験に基づくと概して可能であるにもかかわらず、ポジションが削減またはヘッジできないと仮定される。
ストレス・テストのシナリオは、定例のリスク管理プロセスの一環として定期的に、そして市場での事象または懸念に従い随時行われている。ストレス・テストは、リスク管理プロセスにとって重要である。なぜなら、それにより、当社がテールリスクに対する当社のエクスポージャーを定量化し、潜在的な損失の集中に着目し、リスク・リターン分析を行い、そして当社のリスク・ポジションを評価し最小限に抑えることができるからである。
限度額
GSグループの様々なレベル(事業体、事業および商品を含む)においてリスク限度額が使用され、GSグループがさらされる可能性がある市場リスクの規模を管理することを通じてリスク選好度が調整されている。GSIに関する限度額はVaRおよび当社のエクスポージャーに関連する様々な範囲のストレス・テストに基づき定められる。それらの限度額は、頻繁に再検討され、変化を続ける市況、事業の状況またはリスク許容度を反映するため、恒久的または臨時的に変更される。
GSIリスク委員会は、全体レベル、事業レベルおよび商品レベルでの当社に対する市場リスク限度額を設定している。限度額設定の目的は、幹部経営陣による全体的なリスクプロファイルの管理の支援である。事業レベルの限度額は、特定の事業について、幹部経営陣の追加の承認を得ることなく管理できる日々のリスクについて望ましい最大値を設定し、事実上個々のデスク・マネージャーおよびトレーダーに日々のトレーディング関連の意思決定をゆだねるよう策定されている。このように、事業レベルの限度額は、最大リスク許容度を設定することよりも、上層部への適切な報告態勢を確保するために設計された管理ツールである。事業レベルの限度額はまた、様々な事業にわたり、それらの活動水準や顧客の需要に合致した形で、そして各分野における相対的なパフォーマンスを考慮してリスクを分散化する。
市場リスク限度額は、市場リスク管理部門により毎日モニターされており、同部門は、限度額を超過した事象を適時に認識し、上層部への報告を行うことについて責任を負う。GSIリスク委員会により設定された限度額は、GSグループの限度額と同様の調査および上層部への報告対象となる。
リスク限度額の超過があった場合(例えば、ボラティリティの上昇またはリスク・ファクターの相関変化等、市況の変化によるもの)、その状況はGSIリスク委員会に報告され、トレーディン商品の削減および/またはリスク限度額の一時的もしくは恒久的な引上げにより修正される。
モデルの見直しおよび検証
VaRおよびストレス・テスト・モデルは、市場リスク指標に含まれるポジションの構成における変化および市況の変化を組み込むために定期的に市場リスク管理部門により再検討・強化されている。仮定および/またはモデルに重要な変更を行う場合は、それに先立ちモデルリスク管理部門がモデルの検証およびテスト運転を実施する。VaRモデルおよびストレス・テスト・モデルに対する重要な変更は、GSグループの主席リスク担当役員および首席財務執行役員による再検討を経て、GSグループのファームワイド・リスク委員会および必要に応じてGSIリスク委員会による承認を受ける。
これらのモデルの見直しおよび検証の詳細については、後記「リスク管理-モデルリスク管理」を参照のこと。
システム
GSグループは、市場リスクをモニターするために、以下のような多額の技術投資を行った。
・VaRおよびストレス指標の独立した算定
・リスク指標の個々のポジション・レベルでの算定
・各ポジションの個々のリスク要因とリスク指標の結びつけ
・リスク指標について多くの異なる見解を(例えば、デスク、事業、商品の種別または法人ごとに)報告する能力
・適時に臨時の分析を提供する能力
指標
次表は、リスクの種類別に、1日の平均VaRおよび年度末現在のVaR、加えて年度中の最高・最低VaRを示したものである。次表の分散化の影響は、VaRの合計と4種類のリスク別VaRの合計の差額を示している。この影響は、市場リスクの4つの種類が正の完全相関にないために生じるものである。
下記の表は、1日の平均VaRを示している。
| (単位:百万ドル) | ||
|---|---|---|
| リスクの種類 | 2015年12月 終了年度 | 2014年12月 終了年度 |
| 金利 | 22 | 19 |
| 株価 | 17 | 18 |
| 為替 | 8 | 5 |
| コモディティ価格 | 1 | - |
| 分散化の影響 | (17) | (12) |
| 合計 | 31 | 30 |
当社の1日の平均VaRは、2015年度において2014年度の30百万ドルから31百万ドルに増加した。これは主として、市場変動の増加を要因による金利における増加およびエクスポージャーの増加による為替における増加を反映している。これらの増加は、リスクの種類全般における分散化の恩恵により一部相殺された。
下記の表は、年度末現在のVaRおよび最高・最低VaRを示している。
| (単位:百万ドル) | 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | 2015年12月終了年度 | ||
| リスクの種類 | 最高 | 最低 | |||
| 金利 | 23 | 27 | 28 | 17 | |
| 株価 | 14 | 11 | 45 | 10 | |
| 為替 | 13 | 4 | 32 | 3 | |
| コモディティ価格 | 1 | 1 | 2 | - | |
| 分散化の影響 | (23) | (15) | |||
| 合計 | 28 | 28 | 48 | 22 | |
当社の1日の平均VaRは、2014年12月現在と比較して横ばいであり、2015年12月現在は28百万ドルであった。これは、主として、エクスポージャーの増加を要因とする為替における増加がリスクの種類全般における分散化の恩恵により相殺されたことを反映している。
2015年度中、当社のVaRリスク限度額は、顧客の取引を円滑化するため、一時的に1回引上げられた。これとは別に、2015年6月に、当社のVaRリスク限度額は、前年度の低いリスク利用状況を反映し、引下げられた。
2014年度中、当社のVaRリスク限度額に、超過、引上げまたは引下げは発生しなかった。
感応度指標
一部のポートフォリオおよび個々のポジションは、VaRがそれらのポジションの最適なリスク指標とはいえないため、VaRの対象外となっている。
10%感応度指標
下記の表は、VaRに含まれていないトレーディン商品のポジションに対する市場リスクを示している。それらのポジションに伴う市場リスクは、対象となる資産価値が10パーセント下落した場合に純収益が減少する潜在的可能性を見積もる方法で計測している。
| (単位:百万ドル) | ||
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |
| 資産の種類 | ||
| 持分証券 | 10.8 | 16.0 |
| 債務証券 | 0.3 | 0.3 |
| 合計 | 11.1 | 16.3 |
当社の10%感応度指標は、2014年12月現在の16.3百万ドルから2015年12月現在の11.1百万ドルに減少した。これは、主として、プライベート・エクイティの減少を主因とする持分証券資産における減少を反映している。
信用リスク管理
概要(監査済)
信用リスクは、取引先(例えば、店頭デリバティブの相手方もしくは借主)または当社が保有する有価証券等の商品の発行体が債務不履行に陥り、あるいはその信用状態が悪化した場合に当社が被るおそれのある損失を示すものである。信用リスクに対する当社のエクスポージャーは、主に店頭デリバティブにおける顧客取引において発生する。また、銀行預金、証券金融取引(売戻条件付契約・買戻条件付契約および有価証券の借入・貸付)ならびに借方勘定からも信用リスクは発生する。
信用リスク管理部門は、収益創出部門から独立した、GSグループの主席リスク担当役員直属の部門であり、信用リスクの評価、監視および管理について主要な責任を負う。GSIの信用リスク管理の枠組みは、GSグループの同枠組みに沿ったものである。GSグループの与信方針委員会およびファームワイド・リスク委員会は、GSグループ全体の与信の方針およびパラメーターを設定し、審査する。当社はまた、信用リスクを発生させるその他のポジション(例えば、トレーディング商品として保有する債券)も保有している。かかる信用リスクは、市場リスクの一部として捉えられ、市場リスク管理部門が他のトレーディング商品の状況と併せてこれを監視および管理する。また当社は、市場リスク・エクスポージャーを管理するため、デリバティブを利用する。かかるデリバティブもまた、信用リスク管理部門により監視および管理される信用リスクを発生させる。
信用リスク管理プロセス(監査済)
信用リスクを効率的に管理するためには、正確かつ適時な情報ならびに顧客、国、業界および商品ごとの高水準のコミュニケーションおよび知識が必要とされる。信用リスクを管理するためのプロセスには、以下が含まれる。
・取引の承認ならびに信用エクスポージャー限度額の設定および伝達
・設定されたエクスポージャー限度額が遵守されているかの監視
・取引先が支払義務の不履行に陥るおそれがあるかの評価
・当社の現在の信用エクスポージャーおよび潜在的信用エクスポージャーならびに取引先の不履行により生じる損失の測定
・幹部経営陣、GSI取締役会および規制当局への信用エクスポージャーの報告
・担保、ヘッジ等の信用リスク軽減策の利用
・他の独立した管理・サポート部門(オペレーション、法務およびコンプライアンス等)との連絡および協力
信用リスク管理部門は、リスク評価プロセスの一環として、当社取引先の初期分析および継続的分析を含む信用審査を行っている。当社の信用エクスポージャーの大部分については、年次の取引先信用審査が主要なプロセスとなる。信用審査は、取引先がその金融債務を履行する能力および意欲を有しているかを独自に分析し、当社内で格付を行うものである。内部格付を決定する際には、取引先の業界の性質および見通し、ならびに経済情勢に関する予測も加味される。信用リスク管理部門の幹部スタッフは、特定の業界に関する専門知識を駆使し、信用審査および社内信用格付を検査し、承認する。
グローバル信用リスク管理システムは、個々の取引先のみならず取引先とその子会社全体(経済グループ)に対する信用エクスポージャーも捉えている。このシステムはさらに、商品別、内部格付別、業界別、国別および地域別の総合的な信用リスクに関する包括的な情報を管理する役割を果たしている。
リスク指標および限度額
取引先が支払不能に陥った場合に発生するおそれのある損失に基づいて、既存および潜在的なエクスポージャーを用いて信用リスクの測定が行われる。デリバティブおよび証券金融取引については、既存のエクスポージャーは、適用あるネッティングおよび担保に関する契約を考慮後の当社に対する債務の金額を表し、潜在的エクスポージャーは、一定の信頼水準のもとで、市場の推移に基づき取引期間中に発生する可能性のある将来のエクスポージャーの予測を表す。潜在的エクスポージャーは、ネッティングおよび担保に関する契約も考慮したものとなっている。
当社の信用エクスポージャーの規模を管理するため、様々なレベル(取引先別、経済グループ別、業界別、国別)で信用限度額が設定されている。取引先および経済グループに関する限度額は定期的に審査され、当該取引先または取引先グループに対するリスク選好度の変化を反映する形で修正される。業界および国に関する限度額は、当社のリスク許容度に基づいており、信用リスク集中の定期的な監視、審査、報告および管理を見越して設定されている。GSグループの取締役会のリスク委員会およびファームワイド・リスク委員会は、GSグループおよび事業のレベルで信用リスク限度額の承認を行う。GSIのリスク委員会は、GSIのレベルでの信用リスク限度額の設定を監督する枠組みを承認しており、これはGSIの信用委員会に委任されている。信用リスク管理部門は、個々の相手方、経済グループ、業界および国への信用限度額を設定する。GSグループのファームワイド・リスク委員会および与信方針委員会に認められた方針は、適用あるネッティング条項、担保またはその他の信用リスク軽減策を考慮の上、GSグループが取引先に対する信用エクスポージャーを負担する際に必要とする全商品分野を通じた正式な承認のレベルを定めている。
ストレス・テスト
取引先の信用格付または信用リスク要因(為替、金利、株価等)にショックが及ぶことにより発生し得る潜在的集中等の信用エクスポージャーを算定するために、定期的なストレス・テストが実施されている。かかるショックには、緩やかな、またはより急激な市場の動きも幅広く含まれる。ストレス・テストには、市場または経済において深刻な事象が発生した場合に合わせて、複数のリスク要因にショックが及ぶよう設計されたものもある。ソブリン債の不履行の場合については、信用リスク管理部門が、不履行が当社の信用エクスポージャーに与える直接的影響、不履行に反応した市場の潜在的な動向から生じる当社の信用エクスポージャーの変動、ならびにソブリン債の不履行により生じ得るクレジット市場の悪化が融資先企業および取引先に与える影響を見積もっている。一定の信頼水準のもとで算定される潜在的エクスポージャーとは異なり、ストレス・テストに関しては、かかる事象が発生する確率に関して特に仮定を設けていない。
当社の日常的なリスク管理プロセスの一環として、定期的にストレス・テストが実施されており、また、当社は市場の動向に応じて状況に合わせた臨時のストレス・テストを行う。ストレス・テストは、当社の市場リスク部門および流動性リスク部門と合同で定期的に行われる。
モデルの見直しおよび検証
当社の潜在的信用エクスポージャーおよびストレス・テスト・モデルならびにかかるモデルまたは仮定の変更は、モデルリスク管理部門による見直しおよび独立した検証を受ける。これらのモデルの見直しおよび検証については、後記「リスク管理-モデルリスク管理」を参照のこと。
リスク軽減策
当社は、デリバティブおよび証券金融取引に関する信用エクスポージャーを軽減するため、取引先との間で債権債務を相殺できるネッティング契約を締結する場合がある。また当社は、取引先から事前に、もしくは条件付で担保を徴求し、かつ/または当該取引先の信用格付が一定水準を下回った場合に取引を終了させることのできる契約を締結することにより、取引先との間で発生する信用リスクを軽減することができる。当社は、信用エクスポージャーは適切に担保されていることを確保するため、担保の公正価値を毎日モニターする。当社は、取引先の信用度と受領担保の市価が有意な正の相関関係にある場合、エクスポージャーを最小限にするよう努める。
取引先の財務能力を十分に見通すことができない場合、または相手方が親会社からの支援を必要としていると当社が判断する場合は、当社は当該取引先の債務について第三者の保証を受けることがある。当社はまた、クレジット・デリバティブを活用して信用リスクを軽減する可能性がある。
信用エクスポージャー(監査済)
GSIの信用エクスポージャーについては、下記でさらに詳述する。
保有金融商品
保有金融商品には、現金商品およびデリバティブが含まれる。当社のデリバティブに対する信用エクスポージャーは、主として、マーケット・メイキング活動から発生している。マーケット・メイカーとして、顧客に流動性を提供し、顧客のリスクを移転およびヘッジするため、当社はデリバティブ取引を実行する。当社はまた、市場リスク・エクスポージャーを管理するためにもデリバティブを実行する。下記の表では、現金商品は、総額エクスポージャーに含まれているが、市場リスクに含まれている限り、正味信用エクスポージャーからは除外されている。適法な相殺権が存在している場合で、かつ純額ベースで決済を行う意図ではない限り、デリバティブは当社の財務書類において取引先別の公正価値の総額ベースで計上される。店頭デリバティブは、上記のリスク・プロセス、指標および限度額を用いて管理されている。
担保付契約
当社は、取引先に対して前貸しされた現金が受領担保の価額を超える範囲内においてのみ、担保付契約に関連する信用リスクを負っている。したがって、これらの取引に関する当社の信用エクスポージャーは、受領担保を考慮する前の公正価値または約定価値である貸借対照表に計上されている金額よりも大幅に少ない。当社はまた、これらの取引のために取引先に対して設定した担保権の価額が受取現金または受取担保の価額を超える範囲内において、貸借対照表上負債となっている担保付貸付金に対する信用エクスポージャーも有している。
借方勘定
当社は、ブローカー/ディーラーおよび顧客ならびに親会社およびグループ会社からの受取債権を通じた、その借方勘定に起因する信用リスクにもさらされている。これらの借方勘定は、主に、デリバティブ金融商品負債に関連して取引先および決済機関に支払われた現金担保に関連した受取債権から成る。借方勘定には、顧客との有価証券取引に係る担保付受取債権も含まれるが、これは、一般に、受領担保の価額、また受取債権は短期のものが多いことから、最低限に抑えられている。
銀行預金および手持ち現金
銀行預金および手持ち現金には、利付預金および無利息預金両方が含まれる。貸倒損失のリスクを軽減するため、当社はその預金の大部分を高格付の銀行および中央銀行に預け入れている。
下記の表は、当社のリスク管理プロセスにおいて市場リスクに含まれる資産、取引先別ネッティング(すなわち、法的な相殺権が法的に強制可能なネッティング契約に基づき存在する場合の特定の取引先に関する、金融資産および金融負債に対するネッティング)ならびに現金および有価証券の受領担保および現金補強契約に基づき差入れられた現金担保(信用リスクを決定する際に経営陣による考慮対象となる)を考慮後の当社の金融資産信用エクスポージャーの総額および正味信用リスク・エクスポージャーを示している。同表は、金融資産クラス別および信用格付相当値(内部で決定された格付機関の公表格付に相当する値)別に表示されている。
下記の表においては、現金担保および有価証券担保は、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記28に記載された金額を僅かに上回るが、これは下記の開示情報には経営陣が信用リスクを決定する際に考慮される追加の現金担保および有価証券が含まれるためである。
| 2015年12月現在 | ||||||
| (単位:百万ドル) | エクスポージャー総額 | 市場リスクに 含まれる資産 | ネッティング 原契約 | 現金担保 | 受領有価証券担保 | 正味信用エク スポージャー |
| 金融資産の種類 | ||||||
| 保有金融商品 | 616,054 | (62,850) | (474,519) | (43,121) | (13,946) | 21,618 |
| 担保付契約 | 163,703 | - | (48,219) | - | (112,523) | 2,961 |
| 借方勘定 | 59,874 | - | (542) | (32,202) | (7,900) | 19,230 |
| 銀行預金および手持ち現金 | 9,974 | - | - | - | - | 9,974 |
| 合計 | 849,605 | (62,850) | (523,280) | (75,323) | (134,369) | 53,783 |
| 2014年12月現在 | ||||||
| (単位:百万ドル) | エクスポージャー総額 | 市場リスクに 含まれる資産 | ネッティング 原契約 | 現金担保 | 受領有価証券担保 | 正味信用エク スポージャー |
| 金融資産の種類 | ||||||
| 保有金融商品 | 693,748 | (63,024) | (549,166) | (43,040) | (10,970) | 27,548 |
| 担保付契約 | 203,516 | - | (88,761) | - | (109,490) | 5,265 |
| 借方勘定 | 66,060 | - | (602) | (28,928) | (8,903) | 27,627 |
| 銀行預金および手持ち現金 | 3,586 | - | - | - | - | 3,586 |
| 合計(注1) | 966,910 | (63,024) | (638,529) | (71,968) | (129,363) | 64,026 |
| 2015年12月現在 | ||||||
| (単位:百万ドル) | エクスポージャー総額 | 市場リスクに 含まれる資産 | ネッティング 原契約 | 現金担保 | 受領有価証券担保 | 正味信用エク スポージャー |
| 信用格付相当値 | ||||||
| AAA/Aaa | 15,024 | - | (2,944) | (2,385) | (2,195) | 7,500 |
| AA/Aa2 | 120,851 | - | (53,752) | (18,425) | (33,236) | 15,438 |
| A/A2 | 530,383 | - | (415,540) | (30,443) | (69,077) | 15,323 |
| BBB/Baa2 | 77,943 | - | (41,552) | (15,834) | (11,334) | 9,223 |
| BB/Ba2以下 | 38,302 | - | (9,386) | (8,140) | (17,536) | 3,240 |
| 格付なし | 67,102 | (62,850) | (106) | (96) | (991) | 3,059 |
| 合計 | 849,605 | (62,850) | (523,280) | (75,323) | (134,369) | 53,783 |
| 2014年12月現在 | ||||||
| (単位:百万ドル) | エクスポージャー総額 | 市場リスクに 含まれる資産 | ネッティング 原契約 | 現金担保 | 受領有価証券担保 | 正味信用エク スポージャー |
| 信用格付相当値 | ||||||
| AAA/Aaa | 7,632 | - | (3,392) | (1,790) | (287) | 2,163 |
| AA/Aa2 | 123,147 | - | (57,999) | (17,350) | (33,321) | 14,477 |
| A/A2 | 636,730 | - | (514,027) | (28,606) | (67,402) | 26,695 |
| BBB/Baa2 | 90,441 | - | (50,961) | (15,706) | (13,050) | 10,724 |
| BB/Ba2以下 | 40,000 | - | (12,045) | (8,407) | (13,830) | 5,718 |
| 格付なし | 68,960 | (63,024) | (105) | (109) | (1,473) | 4,249 |
| 合計(注1) | 966,910 | (63,024) | (638,529) | (71,968) | (129,363) | 64,026 |
(注1)当年度、当社は、当年度および昨年度の信用リスク低減要素の開示方法が、経営陣の当社の金融資産にかかる信用リスクに対する見方により近づくよう、担保付契約の見込まれる強制執行可能性を考慮するよう改訂した。
2015年12月現在および2014年12月現在の格付なしの正味信用エクスポージャーは、それぞれ30.6億ドルおよび42.5億ドルであり、それらは当社が内部で決定された格付機関の公表格付に相当する値を割り当てていない金融資産に関連する。
金融資産の信用リスクに加え、当社は、偶発的かつ先スタート条件付きの売戻および証券貸借取引における信用エクスポージャーも有している。当社の、これらの取引に関係する信用エクスポージャー総額は、2015年12月現在および2014年12月現在、それぞれ292.8億ドルおよび345.7億ドルであった。ただし、これらのコミットメントが履行された場合、この数値は、2015年12月現在および2014年12月現在、それぞれ292.1億ドルおよび337.7億ドルの担保により軽減される。それにより、これらのコミットメントに対する当社の正味信用エクスポージャーは、2015年12月現在および2014年12月現在、それぞれ64百万ドルおよび804百万ドルであった。
2015年12月現在および2014年12月現在において、期日超過金融資産または減損金融資産は、わずかであった。
オペレーションリスク管理
概要
オペレーションリスクは、社内の手続、人員およびシステムの不足や不備または社外での事象に伴い損失が発生するリスクに関するものである。オペレーションリスクへのエクスポージャーは、日常的な手続上の過誤および大規模システム障害のような突発的な事由から発生する。社内外のオペレーションリスクに関連する損失を発生させ得る事由には、以下のような種類がある。
・顧客、商品および商慣行
・執行、引渡および処理の管理
・業務の混乱およびシステム障害
・雇用慣行および職場の安全
・有形資産への損害
・内部不正行為
・外部不正行為
GSIのオペレーションリスク管理の枠組みは、GSグループの、オペレーションリスクを最小限に抑えるため、管理の行き届いた環境を提供すべく策定された包括的な管理の枠組みに完全に統合されている。GSIにおいては、EMEAオペレーションリスク委員会が、この地域のオペレーションリスクの枠組みの構築および実施の経過ならびに健全かつ全体的な統制環境を監視している。オペレーションリスク管理部門は、リスク管理のための組織であり、収益創出部門からは独立しており、GSグループの主席リスク担当役員に対して報告を行い、オペレーションリスクに対するエクスポージャーを最小化することを目標として、オペレーションリスク管理のための方針、方法および定式化された枠組みを策定し、実施する責任を負う。
オペレーションリスク管理プロセス(監査済)
オペレーションリスクの管理には、適時かつ正確な情報とともに、強固な管理風土が必要とされる。オペレーションリスクは、以下の方法で管理されている。
・従業員の研修、監督および啓発
・主要なオペレーションリスクの特定および軽減への幹部経営陣の積極的な参加
・日常的にオペレーションリスクをモニターする独立した管理・サポート部門、ならびにオペレーションリスク事由の発生を防止するための幅広い方針および手続の導入ならびに管理
・収益創出部門と、独立した管理・サポート部門との活発なコミュニケーション
・オペレーションリスク・エクスポージャーを分析および評価するためのデータを円滑に回収することを目的とした、GSIを含むGSグループ全体にわたるネットワーク・システム
トップダウン・アプローチおよびボトムアップ・アプローチを組み合わせることにより、オペレーションリスクの管理および測定が行われている。トップダウンの視点からは、幹部経営陣が全社的かつ事業レベルのオペレーションリスク・プロファイルを評価している。ボトムアップの視点からは、収益創出部門および独立した管理・サポート部門が、オペレーションリスクの特定、軽減および幹部経営陣への報告を含む日常的なリスク管理の責任を負っている。
オペレーションリスク管理の枠組みは、バーゼルⅡに基づくオペレーションリスク測定規則を遵守すべく策定された部分もあり、常に変化している業務上および規制上の要件に応じて進化している。かかる枠組みは、下記の手続から成る。
・リスクの特定および報告
・リスクの測定
・リスクのモニタリング
内部監査部門は、主要な管理、プロセスおよびアプリケーションを含むオペレーションリスク管理の枠組みについて、その有効性を評価するため年に1度独立した審査を実施している。
リスクの特定および報告
オペレーションリスク管理の枠組みの核となるのは、リスクの特定および報告である。オペレーションリスク事由に関して、全社的な方針および手続を含む包括的なデータ回収プロセスが構築されている。
収益創出部門および独立した管理・サポート部門のマネージャーに対して、オペレーションリスク事由を上層部に報告することを求める方針が定められている。オペレーションリスク事由が特定された場合、当該事由について書面化し、これを分析した上で、将来の事由の発生リスクをさらに軽減するために制度および/またはプロセスを変更する必要性を判断することが、方針上求められる。
単発損失事象および12か月間における累積損失を含むオペレーションリスク事由の影響をモニターするための基準に加え報告プロトコルが設定されている。問題が報告基準を超えた場合、各オペレーションリスクの報告が幹部経営陣、EMEAリスク委員会およびGSグループの取締役会リスク委員会へ提出される。
さらに全社的制度により、社内のオペレーションリスク事由データ、取引規模等の主要指標、および業績の推移等の統計情報を把握している。社内で開発されたオペレーションリスク管理アプリケーションを用いて、かかる情報が統合され整理される。収益創出部門および独立した管理・サポート部門両方のマネージャーが当該情報を分析し、オペレーションリスク・エクスポージャーの評価、およびオペレーションリスクのレベルが高まっている事業、活動または商品の特定を行う。定期的なオペレーションリスク報告が幹部経営陣、GSIリスク委員会およびGSIの取締役会に対して提出される。
リスクの測定
GSIの各事業について、潜在的なオペレーションリスクにより発生し得る損失の潜在的な発生頻度および程度に関する定性分析を伴う統計的モデリングおよびシナリオ分析の双方が行われ、12ヶ月間の対象期間にわたりGSIのオペレーションリスク・エクスポージャーが測定される。オペレーションリスクの測定にあたっては、下記を含む要因の定性的および定量的な評価が実施される。
・社内および社外のオペレーションリスク事由のデータ
・GSIの内部統制の評価
・GSIの事業活動の複雑性の評価
・GSIのプロセスの自動化の度合いおよび可能性
・新商品情報
・法律および規制の環境
・GSIの商品およびサービスに関する市場の変動(GSIの顧客および取引先の多様性および高度化を含む)
・資本市場の流動性および資本市場を支えるインフラストラクチャーの信頼性
かかるシナリオ分析の結果は、オペレーションリスクの変化のモニタリングおよびオペレーションリスクに対するエクスポージャーが高まっている可能性のある事業ラインの特定に使用される。最終的には、当該分析結果は、保有すべきオペレーションリスク資本の適切な水準の決定に利用される。
リスクのモニタリング
事業の組み合わせまたはGSIが事業活動を行う法域の変化等、GSIのオペレーションリスク・プロファイルの変化は、会社レベルで上記の要素をモニターすることにより評価されている。GSIは、探知目的および防止目的いずれの内部統制も実施しており、当該内部統制はオペレーションリスクによる損失の頻度および重度ならびにオペレーションリスク事由の発生する可能性を軽減することを目的としている。当社は、かかる内部統制の評価および独立内部監査の結果をモニターしている。
モデルの見直しおよび検証
オペレーションリスク管理部門が利用する統計モデルは、モデルリスク管理部門による独立した見直しおよび検証を受ける。これらのモデルの見直しおよび検証については、後記「リスク管理-モデルリスク管理」を参照のこと。
モデルリスク管理
概要
モデルリスクとは、不正確または不適切に使用されたモデルの算出結果に基づいた決定による不利な影響の可能性をいう。GSグループは、事業活動における特定の金融資産および負債の評価のため、リスクのモニターおよび管理のため、さらに規制に基づく自己資本の計測およびモニターのため定量モデルに依拠している。
モデルリスクの管理のためのGSIの枠組みは、GSグループの枠組みと一致しており、その一環を成している。GSグループのモデルリスク管理枠組みは、特定のガバナンス構造およびリスク管理制御を通じて管理されており、これらは包括的なモデルのトレーディン商品を維持することを保証するよう設計された基準を包含している。これらの基準には、リスク評価および分類、健全性モデル開発活動、独立した審査および各モデル固有の利用管理が含まれる。GSグループのファームワイド・リスク委員会およびGSグループのファームワイド・モデルリスク管理委員会は、モデルリスク管理枠組みの監督を行う。モデルリスク管理部門は、モデル開発者、モデル所有者およびモデル・ユーザーから独立しており、GSグループの主席リスク担当役員の監督下にあるが、その責務は、モデルに関係する重要なリスクを特定し報告すること、およびモデルリスクに関する定期アップデートを幹部経営陣、リスク委員会およびGSグループの取締役会リスク委員会に提出することである。
モデルの見直しおよび検証
モデルリスク管理部門は、独立したモデルの見直し、検証および承認を実施する定量化業務の専門家職員により構成される。この見直しには、モデル文書の分析、独立テスト、利用手法の適性度審査およびモデル開発および実施基準遵守の確認が含まれる。モデルリスク管理部門は、すべての既存モデルの年に一度の見直しに加え、新規モデルまたはモデルに対する大幅な変更の見直しも行う。
モデル検証プロセスは、以下を批判的観点から評価するために、広範な価値幅(極限条件を含む)における多岐にわたるモデルおよび取引およびリスクのパラメーターを採用している。
・モデルの仮定の合理性を含むモデルの概念上の健全性および使用目的の適切性
・モデルが意図された通り機能することを保証するため、モデル開発者が利用したテストの進め方
・モデルに組み込まれている計算手法の適切性
・関連する商品の特徴および重大なリスクをモデルが正確に反映しているか否か
・あるモデルについて、類似の商品に対するモデルとの一貫性
・入力パラメーターおよび仮定に対するモデルの感応度
これらの分野における当社のモデルの利用については、上記「重要な会計方針-公正価値-評価モデルの検討」、「流動性リスク管理」、「市場リスク管理」、「信用リスク管理」および「オペレーションリスク管理」を参照のこと。
第4【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
本書第一部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記14「長期投資」を参照。
2【主要な設備の状況】
本書第一部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記13「有形固定資産」を参照。
3【設備の新設、除却等の計画】
該当なし。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| (2015年12月31日現在) | |||||
| 株式数 | |||||
| 授権株数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) | |||
| 米ドル普通株式 (1株当たり額面1米ドル) | - | 581,964,161株 | - | ||
| 株式合計数 | - | 581,964,161株 | - | ||
(注)2006年英国会社法は、新規会社に授権株式資本を保有することを義務づけていたが、かかる要件は2009年10月1日をもって廃止された。2011年5月に当社が新しい通常定款を制定するまでは、授権資本による上限が定められていたが、新しい通常定款は、もはや授権資本の要件を含んでおらず、よって授権資本への参照はいずれも過去のものである。現在、当社は発行済株式資本を新株の割当により増加させることができる。上表において、「授権株数」は該当がない旨記している。
②【発行済株式】
| (2015年12月31日現在) | ||||
| 記名・無記名の別 及び 額面・無額面の別 | 種類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 1株当たり額面1米ドルの 記名式普通株式 | 米ドル普通株式 | 581,964,161株 | 該当なし | 各米ドル普通株式は、その種類株式内で1議決権を有する。米ドル普通株式は、種類株式全体として株主総会における議決権の100%を有する。 |
| 計 | - | 581,964,161株 | - | - |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
① 普通株式
| 年月日 | 発行済株式 総数増減数(株) | 発行済株式 総数残高 (株) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル)および追加払込済資本金増減額 (単位:米ドルおよび円) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル) および追加払込済資本金残高 (単位:米ドルおよび円) | ||
| 2011年12月31日 | - | 499,257,654 | - | - | 499.3百万 米ドル | (548億円) |
| 2012年12月31日 | 34,189,496 (注) | 533,447,150 | 34百万 米ドル | (37億円) | 533.4百万 米ドル | (586億円) |
| 2013年12月31日 | - | 533,447,150 | - | - | 533.4百万 米ドル | (586億円) |
| 2014年12月31日 | - | 533,447,150 | - | - | 533.4百万 米ドル | (586億円) |
| 2015年12月31日 | 48,517,011 | 581,964,161 | 49百万 米ドル | (54億円) | 582.0百万 米ドル | (639億円) |
(注) 2012年12月4日に、当社は11.9百万ドル(株式のプレミアムを含まない。)で優先株式(クラスAおよびB)を償還し、34.1百万ドル(株式のプレミアムを含まない。)で普通株式を発行した。
② 優先株式
| 年月日 | 発行済株式 総数増減数(株) | 発行済株式 総数残高 (株) | 優先株式(クラスAおよびクラスB)額面総額 (1株当たり額面0.01ドル) 増減額 (単位:米ドル及び円) | 優先株式(クラスAおよびクラスB)額面総額 (1株当たり額面0.01ドル) 残高 (単位:米ドル及び円) | ||
| 2011年12月31日 | - | 958,659,363 (クラスA優先株式) 227,906,977 (クラスB優先株式) | - | - | 9.6百万米ドル (クラスA優先株式) 2.3百万米ドル (クラスB優先株式) | (11億円) (クラスA優先株式) (3億円) (クラスB優先株式) |
| 2012年12月31日 | (1,186,566,340) (注) | - | (9.6百万 米ドル) (クラスA 優先株式) (2.3百万 米ドル) (クラスB 優先株式) | ((11)億円) (クラスA 優先株式) ((3)億円) (クラスB 優先株式) | - | - |
| 2013年12月31日 | - | - | - | - | - | - |
| 2014年12月31日 | - | - | - | - | - | - |
| 2015年12月31日 | - | - | - | - | - | - |
(注) 2012年12月、当社はその資本構成を整備し、優先株式を普通株式に転換した。以降、当社の運営は普通株式のみで行われている。
(4)【所有者別状況】
以下「(5) 大株主の状況」を参照。
(5)【大株主の状況】
| (2015年12月31日現在) | ||||
| 種類株式 | 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数(株) | 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(各種類株式におけるもの)(%) |
| 米ドル普通株式 | ゴールドマン・サックス・グループ (U.K.)リミテッド | 英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コート | 581,964,161株 | 100% |
2【配当政策】
取締役会は、当年度に関して普通配当の支払を行わないことを提言している。当社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの間接完全所有子会社であり、英国の健全性規制機構(「PRA」)により権限を付与され、PRAおよび英国の金融行為監督機構(「FCA」)の規制対象となっている。当社による当社株主に対する配当の支払は、当社取締役会の判断に基づき決定され、また、PRAおよびFCAの監督の対象となっている。
3【株価の推移】
該当なし。
4【役員の状況】
| (下表記載の情報は、2016年6月20日現在の情報である) | |||
| 役職 | 氏名及び生年月日 | 所有株式数(注) | 任期 |
| 業務執行取締役兼共同首席 経営執行役員 | リチャード・J・ノッド (1960年3月31日生) | 0株 | 自2006年10月23日 至現在 |
| 業務執行取締役兼共同首席 経営執行役員 | マイケル・S・シャーウッド (1965年7月29日生) | 0株 | 自2001年6月22日 至現在 |
| 非業務執行取締役兼会長代理 | C・ダールバック (1947年6月6日生) | 0株 | 自2012年6月26日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | ブライアン・グリフィス (1941年12月27日生) | 0株 | 自2007年6月26日 至現在 |
| 非業務執行取締役(独立) | アンソニー・グラビナー (1945年3月21日) | 0株 | 自2015年6月24日 至現在 |
| 非業務執行取締役(独立) | スーザン・キルスビー (1958年9月25日生) | 0株 | 自2016年5月5日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | マーク・ウィンケルマン (1946年5月21日生) | 0株 | 自2016年6月10日 至現在 |
(注)いずれのGSI取締役も、GSI株式に対する直接的、間接的、実質的または経済的な持分を有していない。
リチャード・J・ノッド
ノッド氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの共同首席経営執行役員であり、投資銀行部門(「IBD」)の共同ヘッドである。同氏は2003年から経営委員会の一員である。ノッド氏はまた、ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会の委員およびヨーロッパ経営委員会の共同委員長を務めている。同氏は、1999年から2004年まで当社のパートナーシップ委員会の委員を務めた。
ノッド氏は1987年にロンドンのゴールドマン・サックスに入社し、当社のヨーロッパでのM&Aフランチャイズ構築を援助し、最終的に英国における投資銀行業務の取り組みを率いた。1997年に同氏は日本のIBDの共同ヘッドに任命された。ノッド氏は、同年ゴールドマン・サックス(アジア)L.L.C.の社長に就任するため香港に移る前、1999年にゴールドマン・サックス(シンガポール)PTEの社長およびアジアにおける投資銀行業務の共同ヘッドに就任した。同氏は、中国における証券市場へのアクセスの確保を含めた当社のアジアでの活動範囲全体の拡大に大きな役割を果たした。2005年、ノッド氏は副会長としてロンドンに戻り、2006年にゴールドマン・サックス・インターナショナルの共同首席経営執行役員となった。2011年に同氏はIBDの共同ヘッドに就任した。ノッド氏は1996年にマネージング・ディレクターに任命され、1998年にパートナーに任命された。
ノッド氏は、ケープ・タウン・トラスト大学およびザ・ファウンデーション・アンド・フレンズ・オブ・ザ・ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ、キューの理事を務める。同氏はまた、コーポレート・アドバイザリー・グループ・オブ・ザ・テイトの会員である。
ノッド氏は、ケープ・タウン大学で学士号を、ケンブリッジ大学で修士号を取得した。
マイケル・S・シャーウッド
シャーウッド氏はザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの副会長であり、ゴールドマン・サックス・インターナショナルの共同首席経営執行役員である。同氏はまた、成長市場における当社の事業および活動を取りまとめる責任を負っている。シャーウッド氏は経営委員会の委員、ヨーロッパ経営委員会の共同委員長および成長市場執行委員会の委員長である。同氏は1986年にゴールドマン・サックスに入社し1994年にパートナーとなった。
シャーウッド氏はウェストミンスター寺院キャンペーン展開理事会の会員、ヘアフィールド・アカデミーのスポンサーであり、グリーンハウスおよびサーペンタイン・ギャラリーの理事である。
シャーウッド氏は1986年にマンチェスター大学で文学士を取得した。
クラエス・ダールバック
クラエス・ダールバック氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。
ダールバック氏は2003年から2015年までザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの取締役を務め、取締役会の常設委員会全ての委員であった。
ダールバック氏のインベスターABでのキャリアハイライトは次のものを含む:上級顧問(2005年4月から現在);会長(2002年4月から2005年4月);副会長(1999年4月から2002年4月);および社長兼首席経営執行役員(1978年から1999年)。ダールバック氏は2007年11月から3つのヴァレンベリ・ファウンデーションに所有されるファウンデーション・アセット・マネジメントの上級顧問を務めており、それらのファウンデーションに対して保有する株式に関する顧問を務める。
同氏のその他の職務経験およびコミュニティーとの関わりは次のもの含む:スウェーデン王立科学アカデミー工学およびスウェーデン王立海軍会の会員;ストックホルム商科大学、名誉博士および理事;ストックホルム商科大学ファウンデーションの会長;リーダー・オブ・ザ・イヤー賞の会長;フィンランド白薔薇勲章コマンダー章;およびセラフィムリボン付スウェーデン王・トゥウェルス・ナイトメダル受賞者。
インベスターABにおける30年以上の間、ダールバック氏は投資銀行業務(インベスターABにおける彼の数々のM&Aの関与を通じて)および投資管理の幅広い経験を積んだ。ダールバック氏の国際的なビジネスでの多くの経験とともに彼のこれらの分野における決定的な洞察力は、当社取締役会による当社のグローバル投資銀行業務および資産管理事業の監督を援助する。現在および以前の取締役会ならびにその他公開会社および非営利団体での委員の務めを通じて、ダールバック氏はコーポレート・ガバナンスの経験も積んだ。
ブライアン・グリフィス
フォレストバハ公グリフィス卿は、1991年に国際顧問としてゴールドマン・サックスに加わった。
同卿は、ゴールドマン・サックス・インターナショナルおよびゴールドマン・サックス・バンクの取締役を務めており、両取締役会のヨーロッパ、中東およびアフリカ監査、事業慣行およびコンプライアンス委員会委員長を務めている。グリフィス卿は、学問の世界で経歴を開始し、1965年から1976年までロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで教え、シティ大学において1976年に銀行事業および国際金融の教授に就任した。同卿はシティ大学経営学大学院で1982年から1985年まで学部長を務めた。グリフィス卿は、1982年から1985年までイングランド銀行のディレクターを務めた。
1985年から1990年まで、グリフィス卿はダウニング街10番地で英国首相政策室の室長として勤務した。同卿は、マーガレット・サッチャーの特別顧問として国内政策立案の責任を負い、英国政府の民営化および規制緩和綱領の主任立案者であった。
同卿は、タイムズ・ニュースペーパー・ホールディングス・リミテッドの非業務執行役員であり、サービスマスター、英国、ウェールズおよびスコットランド鉄道、ランド・セキュリティーズ・トリリウム、ウェストミンスター・ヘルスケアならびにハーマン・ミラー・インクの取締役会のメンバーを務めた。
同卿は、学校試験・評価審議会、政策研究センターおよび英国貴族院の多数の特別委員会の委員も務めた。同卿は、現在経済特別委員会の委員である。
グリフィス卿は、カンタベリー大主教のランベス基金の会長を長年務めている。同卿は、経済問題およびキリスト教徒の信仰と政治・ビジネスの関係について著作および講義を行っており、金融政策およびキリスト教倫理についての本を多数出版している。
スウォンジーのフォレストバハに1941年に生まれたグリフィス卿は、ダインバー・グラマースクールおよびロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで教育を受けた。
アンソニー・グラビナー
アンソニー・グラビナー勅撰弁護士は、ゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。同卿は、2015年にGSIの取締役会に加わった。
グラビナー卿は、40年以上も有名な商業訴訟に関わってきた一流の法廷弁護士である。同卿は、英国高等法院代理裁判官を務めており、テンプルのワン・エセックス・コートの法廷弁護士事務室の最高責任者を務めている。同卿は、1969年に弁護士資格を取得し、1981年に勅撰弁護士となった。
グラビナー卿は、1999年に一代貴族となった。同卿は、アルカディア・グループ・リミテッドの非業務執行会長を務めており、ケンブリッジ大学クレア・カレッジの学長である。
グラビナー卿は、1967年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンスで法学修士を取得した。
スーザン・キルスビー
キルスビー氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。
キルスビー氏はグローバル生物医薬品会社、シャイアーplcの会長を務める。同氏はこの役職に2014年に就任し、2011年から当社の独立非業務執行取締役を務めた。
同氏はBBAアビエーションplcおよびフォルチューン・ブランズ・ホーム・アンド・セキュリティInc.の非業務執行取締役であり、キューリグ・グリーン・マウンテンInc.、ロクシタン・インターナショナルS.A.およびコカコーラHBC AGの元取締役である。
キルスビー氏は以前ザ・ファースト・ボストン・コーポレーション、バンカーズ・トラスト、バークレイズ・デ・ズーテ・ウェッドにて上級職に就いており、直近ではクレディ・スイスで2009年までEMEA M&Aチームの会長であり、2014年まで非常任上級顧問であった。
キルスビー氏は経済学の学士および経営学修士を有する。
マーク・ウィンケルマン
ウィンケルマン氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。同氏は、2014年からザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの取締役を務め、監査およびリスク委員会の会員である。
2004年から2015年までウィンケルマン氏はアンハイザー・ブッシュ・インベブの取締役であった。同氏は2006年から2008年までJ・C・フラワーズ・アンド・カンパニーの業務執行パートナーを務めた。
以前、1994年に当社を引退する前、ウィンケルマン氏は経営委員会委員、債券部門の共同ヘッドおよびJ・アロン部門のヘッドを含むゴールドマン・サックスの様々な主導的な役職に就いた。
1978年にゴールドマン・サックスへ入社する前、ウィンケルマン氏は1974年から世界銀行で上級投資責任者を務めた。
ウィンケルマン氏は、ペンシルベニア大学理事会の会員であり、ペンシルベニア大学医学大学院総長を務める。
取締役の報酬総額の情報については、本書第二部第6「経理の状況-財務書類に対する注記」注記7「取締役に対する報酬」を参照のこと。
5【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
① 取締役会
当社におけるリスクの最終的な監督責任は、当社の取締役会が負う。取締役会は、直接ないしその諸委員会を通じてリスクを監督している。当社の事業の重要な側面について特定のリスク管理権限を有する一連の社内委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負う。
② 監査人
監査人
2007年10月1日に先立ち、当社は1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。これにより、プライスウォーターハウスクーパース エルエルピーは、2006年英国会社法セクション487(2)および2007年の2006年英国会社法スケジュール3、パラグラフ44(施行3、事後改正、経過規定および留保事項)命令に基づき引き続き当社の監査人を務めることとなった。
2015年12月31日および2014年12月31日に終了した事業年度に関するGSIのアニュアル・レポートは、イングランドおよびウェールズの登録監査人事務所かつ勅許会計士協会会員事務所であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピーによる監査を受けている。
③ 監査委員会
委員会の活動
ヨーロッパ監査・ビジネス・スタンダードおよびコンプライアンス委員会(「EABSCC」)は、2016年にEMEAコンダクトリスク委員会により継承されており、当該委員会は、ビジネス・スタンダードおよびコンダクトリスク、ならびに新たに設立されたGSI取締役会の監査委員会の監督に焦点を当てる。
EMEA****コンダクトリスク委員会
以下は、GSIのEMEAコンダクトリスク委員会(「ECRC」)の委員である。
ダーモット・マクドナー(共同会長)
ロバート・マス(共同会長)
イザベル・イーレット(参加者)
クリス・フレンチ(参加者)
アンドリュー・ウィルソン(参加者)
フランシスコ・ザビエル・デ・マルマン(参加者)
サリー・ボイル(参加者)
フォレスト=バハのグリフィス卿(参加者)
アンドリュー・バグリー(カウンセル)
ECRCの役割は、コンダクトリスクおよびビジネス・スタンダードの監督について、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域においてGSIの幹部経営陣を支援することである。コンダクトリスクとは顧客および/または金融市場の機能に悪影響を与える可能性がある活動に関与するリスクである。
ECRCは、その役割の範囲内で、評判に係るリスク(下記に定義されている)を含むビジネス・スタンダードおよび慣行に対して責任を有する。
以下はECRCの職務または責務である:
1.コンダクトリスクの枠組みの監督:
・コンダクトリスクを特定するためのプロセスの検討。
・コンダクトリスクに関して受領した管理情報の有効性の検討。
・コンダクトリスクをとりまくガバナンス・プロセスの効果の検討。
・コンダクトリスク管理における改善策の提言を行うこと。
2.ビジネス・スタンダードおよびコンダクトリスクに対応する選ばれた方針および手続の検討。
3.部門を超えた事業慣行および事業選択に関する事項の解決。
4.他の社内委員会が上申したものを含む事業慣行、適切性および評判に係る事項に対応すること。
5.顧客の懸案事項および事故に対応すること。
6.コンダクトリスクに重大な影響を及ぼす内部および外部インシデントの検討。
7.一部の小委員会の監督。
8.必要に応じて、ヨーロッパ経営委員会、ファームワイド顧客ならびにビジネス・スタンダード委員会およびその地域における重要な組織の取締役会または取締役会の委員会に定期的に十分な報告を行うこと。
9.ECRCに対して随時委任されるその他の職務または責務を遂行すること。
ECRCは、その職務および責務を果たすにあたり、とりわけ、かつECRCの活動に適切な範囲で、事業機会、取引、新たな活動、買収、処分、投資、またはその他の類似する事項(「取引または案件」)がGSIの評判に与えうる潜在的影響を考慮しなければならない。
取引または案件を検討する際は、GSIに対して適用される評判に係るリスクを具体的に評価しなければならない。GSIは、「ある機関の事業慣行に関する悪い評判が、その真偽は別として、顧客ベースの減少、高額な訴訟または収入の減少をもたらす可能性」という連邦準備理事会の評判に係るリスクの定義を採用した。ECRCの取引または案件の承認に関係する覚書は、評判に係るリスクおよび関係する軽減策を包括的に記載する「評判に係るリスク」と表題を付けられたセクションを含まなければならない。
高まる評判に係るリスクを示していると認められ、特定された取引または案件は、ファームワイド評判リスク委員会に上申されなければならない。以下の特徴は、単独でまたは組み合わさってGSIに対して「高まる」評判に係るリスクを示している可能性がある。特に:
i)GSIの参加がネガティブまたは非常に大きなメディア、国家または規制による監視を引き起こす(例えば、統治者が関与する取引または案件)可能性があり、かつ/または効果的な軽減策がない。
ii)取引または案件が高度に複雑であるかストラクチャーされている。
iii)GSIが多数の役割を担っている。
iv)GSIの評判を損なう大きな可能性がある。
さらに、その職務および責務の遂行においてECRCは、GSIの取引および投資活動が(i)重大な利益相反に関与しない、またそれをもたらさない、(ii)GSIが重大な財務損失を負う可能性を著しく増加させるかもしれない、リスクの高い資産またはリスクの高い取引戦略への重大なエクスポージャーをもたらさない(iii)GSIの安全性および健全性または米国もしくはその他GSIが事業を行う国の金融安定に脅威を与えない、という全般的な政策の検討も必要に応じて、考慮する。
ECRCは、取引または案件の承認に対してECRCが責任をもつ範囲において、GSIの取締役会のリスク委員会により承認されたGSIのリスク・アペタイト・ステートメントで規定される原則および選好を考慮しなければならない。
ECRCは、ゴールドマン・サックス・バンクUSA(「バンク」)の代わりに取引および事項を検討しており、ECRCは、その最優先事項はバンクの利益であることを確保する。
④ リスク管理 リスク管理の概要および体制
以下は、GSIの2015年度アニュアル・レポートの抄訳である。
概要
当社は、当社が成功するためには、効果的なリスク管理が極めて重要であると考えている。GSIは、当社の事業に伴うリスクのモニタリング、評価および管理を行うための包括的なリスク管理プロセスを整備している。これらのリスクには、市場リスク、信用リスク、流動性リスク、オペレーションリスク、モデルリスク、法務リスク、規制上のリスクおよび評判リスクのエクスポージャーが含まれる。GSIの取締役会と共に、GSIの幹部経営陣から選ばれた者が委員を務める広範囲にわたる部門横断型の委員会の体制が、当社全体にわたるリスク管理の文化の鍵となっている。
GSIのリスク管理の枠組みは、GSグループのものに沿っており、ガバナンス、プロセスおよび人員の3つの核となる要素を中心に構築されている。
ガバナンス
当社の収益創出部門および独立した管理・サポート部門における幹部経営陣は、リスク指向の諸委員会を率い、これに参画している。独立した管理・サポート部門には、事業選択および利益相反解決グループ、コンプライアンス、コントローラーズ、信用リスク管理およびアドバイザリー部門(信用リスク管理部門)、人材管理、法務、流動性リスク管理および分析部門(流動性リスク管理部門)、市場リスク管理および分析部門(市場リスク管理部門)、モデルリスク管理、オペレーション、オペレーションリスク管理および分析部門(オペレーションリスク管理部門)、税務、テクノロジーおよびトレジャリーが含まれている。
当社は、リスクに関して緊密な連絡を継続しており、収益創出部門、独立した管理・サポート部門、諸委員会および幹部経営陣が協力して意思決定を行う風土を有している。当社は、リスク管理の第一次的な防衛線については収益創出部門のマネージャーらが責任を負うと考えているが、強力な監視体制および業務の適切な分離を確保するため、独立した管理・サポート部門にも多大な資源を投入している。当社は、あらゆる部門にわたる上申および説明責任の強固な文化を定期的に補強している。
プロセス
当社は、リスク管理の不可欠な要素である様々なプロセスおよび手続を維持している。最も重要なのは、当社のトレーディング商品の実質的に全部についての日々の値洗い作業である。当社は、そのトレーディング商品を公正価値で記録しており、評価額の変動は当社のリスク管理システムおよび純収益に直ちに反映される。これは、この値洗い作業は、リスクの評価および管理の最も効果的な手段の1つであり、当社の財務エクスポージャーを明確かつ現実的に捉えることを可能にすると当社では考えているためである。
人員
どんなに高度なテクノロジーも、当社がとるリスクに関して十分な情報を得た上で決断を下すための補助手段としかならない。最終的には、効果的なリスク管理のためには、当社の人員が継続的かつ適時にリスクに関するデータを解釈し、それに応じてリスク・ポジションの調整を行うことが必要となる。収益創出部門および独立した管理・サポート部門のいずれにおいても、GSIの専門家職員の経験および各リスク指標の微妙な差異や限界についての理解は、当社がエクスポージャーを評価し、これを健全な水準の範囲内に維持する上での指針となっている。
当社は、有効なリスク管理の文化を、教育・開発プログラムおよび業績を査定し、そして人員を評価し報奨を与える方法において強化している。GSグループおよびGSIの最上級幹部主導の一定のセッションを含む教育・開発プログラムは、リスク管理の重要性、顧客との関係および卓越した社会的評価に重点を置いている。年間業績検討プロセスの一環として、従業員がどのように優れたリスク管理および評判の判断を行い、また行動規範およびコンプライアンス方針に従っているかを含む社会的評価面での卓越性が評価される。検討および報奨プロセスは、振る舞いと人々がどのように評価されるかという点との関連、顧客および社会的評価に重点を置く必要性、ならびに常にGSグループの最高基準に従い行動することの必要性を当社の専門家職員に伝え、かつこれらを強化するように設計されている。
体制
GSIの最終的なリスクの監督責任は、GSIの取締役会が負う。取締役会は、直接ないしその諸委員会を通じてリスクを監督している。当社の事業の重要な点に関して特定のリスク管理権限を有するGSI内部の一連の委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負う。GSIの活動を監督する主要な委員会は、以下に記載されている。
ヨーロッパ経営委員会(「EMC」)
EMCは、この地域におけるGSIの全活動を監督する。GSIの共同CEOが委員長を努めており、委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。EMCは、GSIの取締役会に報告を行う。
EMEA監査・ビジネス・スタンダードおよびコンプライアンス委員会(「EABSCC」)
EABSCCは、地域におけるビジネス・スタンダード、コンプライアンス、オペレーションおよび評判に係るリスクの監督ならびに当社の体制および統制が適切かつ有効であることを確保するためのプロセスの検討を行うにあたり、当社の取締役および幹部経営陣を支援する。委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。EABSCCはまた、外部監査の取決めを監督し、内部監査活動の検討を行う責任も有している。EABSCCは、EMCおよびGSIの取締役会に報告を行う。EABSCCは、2016年にEMEAコンダクトリスク委員会により継承されており、当該委員会は、ビジネス・スタンダードおよびコンダクトリスク、ならびに新たに設立されたGSI取締役会の監査委員会の監督に焦点を当てる。
GSIリスク委員会
GSIリスク委員会は、GSIの活動に関係するすべての財務リスクを継続的にモニターし、管理する責任を負う。これには、損益、VaR、自己資本(ICAAPを含む)、資金調達、流動性、信用リスク、市場リスク、事業リスク、価格検証およびストレス・テストを含むがこれらに限定されない、主要な財務・リスク指標の検討が含まれる。GSIリスク委員会は、VaR、信用、流動性および規制上の資本に関する限度額を承認する。委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。GSIリスク委員会は、GSIの取締役会に報告を行う。
GSグループのリスク・ガバナンス
GSグループのレベルでの包括的かつグローバルなリスク・ガバナンスの枠組みは、GSIのリスク管理プロセスの重要な部分となっている。GSグループは、特定のリスク管理権限を有する一連の委員会を設置している。GSIに関連する事項の監督を行う委員会においては、GSIの幹部経営陣から選ばれた者も委員を務めている。GSグループの主要なリスク・監視関連委員会は、以下に詳述されている。
経営委員会
経営委員会は、GSグループのグローバルな活動を監督しており、かかる活動にはグループの独立した管理・サポート部門の業務も含まれる。同委員会は、GSグループの最上級のリーダーから構成されており、委員長はグループの首席経営執行役員が務めている。GSIの共同首席経営執行役員は共に、同委員会の委員を務めている。
ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会
ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会は、ビジネス・スタンダードや慣行、評判リスク管理、顧客との関係および顧客サービスについて評価および決定を行う。同委員会の委員長は、グループの社長兼首席業務執行役員が務める。同委員会は、経営委員会に報告を行う。GSIの幹部経営陣から選ばれた者も同委員会の委員を務めている。
ファームワイド・リスク委員会
ファームワイド・リスク委員会は、GSグループの財務リスクを継続的にモニターし、管理する全体的な責任を負う。直接権限または委任権限を通じて、ファームワイド・リスク委員会は、全社レベルおよび事業レベルの市場リスクおよび信用リスク双方の限度額を承認し、ソブリン信用リスクの限度額を承認し、ストレス・テストおよびシナリオ分析の結果を検討し、さらにモデルリスクの監督を行う。GSIの幹部経営陣から選ばれた者も同委員会の委員を務めている。
(2)【監査報酬の内容等】
①【外国監査公認会計士等に対する報酬の内容】
| (単位:百万米ドル) | 2014年12月31日に 終了した事業年度 | 2015年12月31日に 終了した事業年度 |
|---|---|---|
| 当社の年次財務書類の監査に対して当社の監査人およびその関係者に支払う報酬 | 5.0 (549.0百万円) | 5.0 (549.0百万円) |
| 当社の子会社の監査 | 0 (0百万円) | 0 (0百万円) |
| その他の業務 | 0.6 (65.9百万円) | 4.0 (439.2百万円) |
②【その他重要な報酬の内容】
ゴールドマン・サックス・グループUKリミテッドの連結財務書類上で連結ベースの該当情報の開示が義務づけられているため、当社は、非監査業務に対して監査人およびその関係者に支払う報酬の開示義務の免除を受けている。
③【外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】
該当なし。
④【監査報酬の決定方針】
該当なし。
第6【経理の状況】
1 本書記載の当社の財務書類は、英国において適用される法令および英国会計基準(英国において一般に公正妥当と認められている会計実務)に従って作成されている。当社の採用した会計原則、会計手続および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則、会計手続および表示方法との間の主な相違点に関しては、4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
当社の財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第131条第1項の規定の適用を受けている。
2 本書記載の当社の2015年12月31日に終了した事業年度の損益計算書、包括利益計算書、貸借対照表、持分変動計算書、キャッシュ・フロー計算書および関連する注記から成る財務書類ならびに2014年12月31日に終了した事業年度の損益計算書、総認識利得損失計算書、貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書および関連する注記から成る財務書類は、公認会計士法第1条の3第7項に規定する外国監査法人等であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピー(英国における勅許会計士および法定監査人)の監査を受けている。本書に金融商品取引法第193条の2第1項第1号に規定される監査証明に相当すると認められるその独立監査人の監査報告書を添付している。
3 当社の原文の財務書類は、当社の2015年度および2014年度のアニュアル・レポート中のものと同一であり、日本文は原文(英文)を翻訳したものである。
4 原文の財務書類は米ドルで表示されている。「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第134条の規定に基づき表示され、2016年5月27日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=109.79円の換算率で換算された金額である。金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。なお、円表示額は単に便宜上の表示のためであり、米ドル額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。
5 円換算額および2「主な資産・負債及び収支の内容」から4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」までに記載されている事項は、当社の原文の財務書類には含まれておらず、当該事項における財務書類への参照事項を除き、上記2の会計監査の対象にもなっていない。
1【財務書類】
A.2015年12月31日に終了した事業年度の財務書類
(1)損益計算書
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 純収益 | 5 | 7,016 | 770,287 | 6,430 | 705,950 | ||||
| 一般管理費 | 6 | (4,077) | (447,614) | (4,155) | (456,177) | ||||
| 営業利益 | 2,939 | 322,673 | 2,275 | 249,772 | |||||
| 支払利息等 | 9 | (285) | (31,290) | (222) | (24,373) | ||||
| 金融収益純額 | 10 | 7 | 769 | 7 | 769 | ||||
| 税引前経常利益 | 2,661 | 292,151 | 2,060 | 226,167 | |||||
| 経常利益に係る法人税等 | 12 | (353) | (38,756) | (452) | (49,625) | ||||
| 当期経常利益 | 2,308 | 253,395 | 1,608 | 176,542 | |||||
当社の純収益および営業利益は、当期および過去の期間の継続事業から生じたものである。
(2)包括利益計算書
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||||||||
| 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||||||
| 当期純利益 | 2,308 | 253,395 | 1,608 | 176,542 | |||||
| その他の包括利益/(損失) | |||||||||
| 純損益にその後に振り替えられることのない項目 | |||||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益/(損失) | 10 | (3) | (329) | 111 | 12,187 | ||||
| 保険数理上の利益/(損失)に帰属する英国繰延税金 | 18 | 1 | 110 | (22) | (2,415) | ||||
| 当期その他の包括利益/(損失)(税引後) | (2) | (220) | 89 | 9,771 | |||||
| 当期包括利益合計 | 2,306 | 253,176 | 1,697 | 186,314 | |||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 固定資産 | |||||||||
| 有形固定資産 | 13 | 11 | 1,208 | 12 | 1,317 | ||||
| 投資 | 14 | 1 | 110 | 2 | 220 | ||||
| 12 | 1,317 | 14 | 1,537 | ||||||
| 流動資産 | |||||||||
| 保有金融商品(2015年12月および2014年12月現在、担保として差入れた保有金融商品それぞれ22,036百万米ドルおよび24,404百万米ドルを含む) | 15 | 616,054 | 67,636,569 | 693,748 | 76,166,593 | ||||
| 担保付契約 | 16 | 163,703 | 17,972,952 | 203,516 | 22,344,022 | ||||
| 未収金 | 17 | 60,488 | 6,640,978 | 66,561 | 7,307,732 | ||||
| 現金・預金 | 23 | 9,974 | 1,095,045 | 3,586 | 393,707 | ||||
| 850,219 | 93,345,544 | 967,411 | 106,212,054 | ||||||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 15 | (555,654) | (61,005,253) | (641,413) | (70,420,733) | ||||
| 担保付借入金 | 19 | (116,385) | (12,777,909) | (139,137) | (15,275,851) | ||||
| その他未払金 | 20 | (116,300) | (12,768,577) | (145,904) | (16,018,800) | ||||
| (788,339) | (86,551,739) | (926,454) | (101,715,385) | ||||||
| 純流動資産 | 61,880 | 6,793,805 | 40,957 | 4,496,669 | |||||
| 流動負債控除後資産合計 | 61,892 | 6,795,123 | 40,971 | 4,498,206 | |||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||
| 担保付借入金 | 19 | (3,502) | (384,485) | (2,514) | (276,012) | ||||
| その他未払金 | 20 | (32,298) | (3,545,997) | (16,700) | (1,833,493) | ||||
| (35,800) | (3,930,482) | (19,214) | (2,109,505) | ||||||
| 負債性引当金 | 21 | ― | ― | (17) | (1,866) | ||||
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 26,092 | 2,864,641 | 21,740 | 2,386,835 | |||||
| 年金制度の積立余剰額 | 10 | 261 | 28,655 | 257 | 28,216 | ||||
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | 26,353 | 2,893,296 | 21,997 | 2,415,051 | |||||
| 資本金および剰余金 | |||||||||
| 払込資本金 | 22 | 582 | 63,898 | 533 | 58,518 | ||||
| 資本剰余金 | 4,864 | 534,019 | 2,863 | 314,329 | |||||
| 資本準備金(配当不可) | 17 | 1,866 | 17 | 1,866 | |||||
| 損益計算書 | 20,890 | 2,293,513 | 18,584 | 2,040,337 | |||||
| 株主持分合計 | 26,353 | 2,893,296 | 21,997 | 2,415,051 | |||||
財務書類は2016年3月14日に取締役会で承認され、取締役会を代表して以下の取締役により署名された。
M.S.シャーウッド
取締役
添付の注記は財務書類の一部である。
(4) 持分変動計算書
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||||||
| 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 払込資本金 | ||||||||
| 期首残高 | 533 | 58,518 | 533 | 58,518 | ||||
| 株式の発行 | 49 | 5,380 | ― | ― | ||||
| 期末残高 | 582 | 63,898 | 533 | 58,518 | ||||
| 資本剰余金 | ||||||||
| 期首残高 | 2,863 | 314,329 | 2,863 | 314,329 | ||||
| 株式の発行 | 2,001 | 219,690 | ― | ― | ||||
| 期末残高 | 4,864 | 534,019 | 2,863 | 314,329 | ||||
| 資本準備金(配当不可) | ||||||||
| 期首残高 | 17 | 1,866 | 17 | 1,866 | ||||
| 期末残高 | 17 | 1,866 | 17 | 1,866 | ||||
| 損益計算書 | ||||||||
| 期首残高 | 18,584 | 2,040,337 | 16,887 | 1,854,024 | ||||
| 当期純利益 | 2,308 | 253,395 | 1,608 | 176,542 | ||||
| その他の包括利益/(損失) | (2) | (220) | 89 | 9,771 | ||||
| 株式報酬 | 630 | 69,168 | 529 | 58,079 | ||||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | (630) | (69,168) | (529) | (58,079) | ||||
| 期末残高 | 20,890 | 2,293,513 | 18,584 | 2,040,337 | ||||
| 株主持分合計 | 26,353 | 2,893,296 | 21,997 | 2,415,051 | ||||
2015年度および2014年度に配当金の支払いはなかった。
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)キャッシュ・フロー計算書
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 営業活動から生じたキャッシュ | 24 | 2,889 | 317,183 | 88 | 9,662 | ||||
| 税金還付額 | 3 | 329 | 14 | 1,537 | |||||
| 税金支払額 | (403) | (44,245) | (169) | (18,555) | |||||
| 営業活動による/(使用された)純キャッシュ | 2,489 | 273,267 | (67) | (7,356) | |||||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 有形固定資産の取得にかかる支払 | (3) | (329) | (2) | (220) | |||||
| 投資活動に使用された純キャッシュ | (3) | (329) | (2) | (220) | |||||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 普通株式資本の発行による収入 | 2,050 | 225,070 | ― | ― | |||||
| 長期劣後ローンの利息支払額 | (217) | (23,824) | (166) | (18,225) | |||||
| 長期劣後ローンの発行による収入 | 2,500 | 274,475 | ― | ― | |||||
| 財務活動による/(使用された)純キャッシュ | 4,333 | 475,720 | (166) | (18,225) | |||||
| 現金および現金同等物純増加/(減少)額 | 6,819 | 748,658 | (235) | (25,801) | |||||
| 現金および現金同等物期首残高 | 3,577 | 392,719 | 4,004 | 439,599 | |||||
| 現金および現金同等物に係る為替差損 | (426) | (46,771) | (192) | (21,080) | |||||
| 現金および現金同等物期末残高 | 23 | 9,970 | 1,094,606 | 3,577 | 392,719 | ||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(6)財務書類に対する注記
注記1 一般情報
当社は非上場無限責任会社であり、英国およびウェールズで設立され、同国に本社を置いている。登記した事務所の所在地は、英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コートである。
当社の直接の親会社は、英国およびウェールズで設立され、同国に本社を置いている、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(GSGUK)である。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最小および最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクである。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)ならびにその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州 ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/shareholders/から入手することができる。
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、EU自己資本規制により要求されるとおり、GSGUKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSGUKの2015年度における第3の柱は、財務書類の公表にあわせてwww.goldmansachs.com/disclosures/にて開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSGUKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSGUKの2015年度国別開示は、2016年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosures/にて行われる予定である。
注記2 重要な会計方針の要約
表示基準
2014年12月に終了した事業年度までの全期間について、当社は従前の英国基準に従って財務書類を作成した。2015年1月1日以降、当社は従前の英国基準からFRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」(以下「FRS第101号」という。)に移行した。本財務書類は、FRS第101号が完全に適用される初年度に係るものである。本財務書類で表示されている全期間が、FRS第101号に従って作成された。FRS第101号の適用による当社の財務書類への影響は、注記4に記述されている。
当該財務書類は、継続企業の前提および取得原価主義(以下の「年金制度」および「金融資産および金融負債」に示した修正後)に基づいて、2006年会社法に従って作成されている。
本財務書類の作成に際して、EUが採択したIFRSの開示要件について、FRS第101号に従い以下の例外が適用されている。
・IFRS第2号「株式報酬」第45項(b)および第46項から第52項。これらは、グループ・インクの連結財務書類に開示されている。
・IAS第1号「財務書類の表示」第38項における、以下についての比較情報の表示
・IAS第1号「財務書類の表示」第79項(a)(iv)および
・IAS第16号「有形固定資産」第73項(e)
・IAS第1号「財務書類の表示」第10項(f)、第16項および第40項AからD
・IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更および誤謬」第30項および第31項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」第17項および
・IAS第24号「関連当事者についての開示」における、GSグループ内で同様に100%所有されている会社との取引の開示要件
連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法第402項で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。
本財務書類は個別財務書類である。
会計方針
収益認識 当社の活動の性質と業績をより有効に反映させるために、売上高ではなく純収益が開示されている。純収益には、有価証券、為替およびその他の金融商品の第三者および関連会社の双方との取引から生じた純利益、ならびに報酬および手数料が含まれる。これには関連する利息や配当も含まれる。
損益を**通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債または損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および金融負債は公正価値で認識され、実現および未実現の損益は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。金融資産はビッドで評価され、金融負債はオファーで評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。
デリバティブ以外の保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、現物商品)は決済日に認識が行われる。詳細は、以下の「金融資産および金融負債―認識および認識の中止」を参照のこと。当該商品の約定日と決済日の公正価値の変動に関連する未実現の損益は純収益に認識される。
投資銀行**業務
ファイナンシャル・アドバイザリー案件からの報酬および引受手数料は、関連する当事者間で契約が締結され、契約に基づく活動が進展した時点で損益に認識されるが、重大事象が発生するまで報酬に対する権利が発生しない契約の場合は、重大事象発生後に収益が認識される。
当該案件に関連する費用は、関連する収益が認識されるか、または当該案件が終了するまで繰延べられる。ファイナンシャル・アドバイザリー案件に関連する費用は、一般管理費として、顧客からの払戻額控除後の金額で計上される。引受手数料は関連費用控除後の金額で表示される。
投資運用**業務
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出される。すべての運用報酬は関連サービスが提供される期間において認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。成功報酬は、すべての重要な成功条件が満たされた場合にのみ認識される。
手数料および**報酬
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬は、売買の執行日に純収益に認識される。
オペレーティング・リース 当社は借手としてオペレーティング・リース契約を締結している。リース資産は貸借対照表には認識されない。オペレーティング・リースに関する費用(貸手により付与されるインセンティブを調整後)は、リース期間にわたって定額法で費用計上され、損益計算書の一般管理費に含まれる。
短期従業員給付 賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間において未払費用として計上される。グループの方針および過去の慣習に基づき貸借対照表日に推定的債務が存在している場合に、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
株式報酬 ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)は、当社の従業員が当社に提供した役務に対して、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)およびストックオプションの形式で、株式報奨を発行している。報奨は持分決済型に分類されるため、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、即時に費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、関連する役務提供期間にわたり償却される。予想される失効は従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。
グループ・インクは、普通株式の交付により株式報奨を決済している。グループ・インクは、RSUについて配当金相当額を支払っている。当社は、グループ・インクとチャージバック契約も締結しており、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
配当金 最終株式配当金は会社の株主が配当金の承認を行った期において負債として認識され、資本から控除される。中間株式配当金は支払時に認識され、資本から控除される。
年金制度 当社は一部の従業員のために確定拠出型年金制度および複合年金制度に資金を拠出している。複合年金制度は確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の双方を有しており、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当年度に拠出すべき額は、営業利益に計上される。当年度に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業利益に計上される金額は、当期勤務費用、過去勤務費用、ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は人件費として含められる。利息純額は、金融収益純額に含まれる。保険数理上の損益は即時にその他の包括利益に認識される。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理を基礎として予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当制度負債に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割引かれる。完全な保険数理評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日にアップデートされる。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
有形固定資産 有形固定資産は、取得価額から減価償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。工具器具備品は、3年から7年の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計算されている。減価償却費は一般管理費に含められている。
賃借物件附属設備は、資産の経済的耐用年数または資産が使用されてからの残余リース期間のいずれか短い期間にわたって減価償却されている。減価償却方針は毎年見直される。
固定資産投資 固定資産投資は、取得価額または償却原価から減損引当金を控除した金額で計上されている。償却費は一般管理費に含められている。
現金・預金 現金・預金は、通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金である。
外貨 当社の財務書類は、当社の機能通貨でもある米ドルで表示されている。
外国通貨建ての取引は、取引日の為替レートによって米ドルに換算される。外国通貨建ての貨幣性資産および負債は、貸借対照表日の為替レートによって米ドルに換算される。為替差損益は、営業利益に含まれる。
金融資産および金融負債
認識および認識の中止
通常の方法の取引によるデリバティブ以外の保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、現物商品)の売買は、決済日に認識および認識の中止が行われる。
その他の金融資産および金融負債は、当社が当該商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または当社が金融資産ならびにその所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合に、当該金融資産の認識の中止が行われる。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
分類および測定
当社は金融資産および金融負債を以下の区分に分類している。当初認識時に決定された分類は、当該金融資産および金融負債が購入された、または組成された目的によって異なる。
・トレーディング目的で保有するものに分類される金融資産および金融負債 トレーディング目的で保有するものに分類される金融資産および金融負債には、保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。保有金融商品および売却済未購入金融商品には、現物商品およびデリバティブが含まれる。両金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。これらの金融商品は貸借対照表にて公正価値で計上され、その後の損益はすべて純収益に認識される。
流動資産投資として分類することも、そのような証券を上場か非上場かで分析することも適切ではないというのが取締役の考えである。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債 当社は、一部のその他の金融資産および金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定している。損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。それらは貸借対照表にて公正価値で計上され、その後の損益はすべて純収益に認識される。当該金融資産および金融負債を公正価値で評価するものとして指定する主な理由は、以下のとおりである。
・金融資産グループまたは金融負債グループあるいはその両方が公正価値ベースで管理され、業績評価されている
・指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融資産および金融負債には、以下が含まれる。
・売戻条件付契約およびほぼすべての買戻条件付契約
・顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引に含まれる借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金
・一部のハイブリッド金融商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡を含む、ほぼすべての担保付発行社債
・一部のハイブリッド金融商品を含む一部の無担保発行社債
・購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産を含む、一部の未収金
ハイブリッド金融商品とは、分離処理可能な組込デリバティブを含む金融商品である。当社が組込デリバティブを関連する債務から分離処理することを選択した場合、デリバティブは公正価値で会計処理され、原契約は公正価値ヘッジの有効部分について調整後の償却原価で会計処理される。当社が分離処理を選択しない場合、ハイブリッド金融商品全体が損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される。
公正価値で測定するこれらの金融資産および金融負債は通常、割引キャッシュ・フロー法に基づき評価され、価格の透明性が合理的な水準にある入力情報を組み込んでおり、入力情報が観測可能なため、通常、レベル2に分類される。流動性ならびに取引相手先およびGSグループの信用度について評価調整が行われることがある。
・ローンおよび債権ならびに償却原価で測定する金融負債 ローンおよび債権は、支払額が固定または決定可能であり、活発な市場における相場価格がない非デリバティブ金融資産である。これには、一部の担保付契約、ほぼすべての未収金ならびに現金・預金が含まれる。当該金融資産は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。金融収益は純収益に計上される。
償却原価で測定する金融負債には、一部の担保付借入金およびほぼすべてのその他未払金が含まれる。当該金融負債は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。発行時に認められた割引を含む金融費用は純収益に計上される。ただし長期劣後ローンの金利は支払利息等に計上される。
実効金利法は、金融資産または金融負債(あるいは金融資産グループまたは金融負債グループ)の償却原価を計算し、受取利息または支払利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融資産または金融負債の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の支払または受取を、金融資産または金融負債の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融資産または金融負債のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積もりを行うが、予想信用損失は考慮しない。この計算には、実効金利の不可分な一部であるすべての授受される手数料およびポイント、取引コスト、および他のすべてのプレミアムまたは割引が含まれる。
当社は、各貸借対照表日においてローンおよび債権に減損の客観的証拠がないか評価している。減損損失が生じているという客観的証拠が存在する場合、損失額は、金融資産の帳簿価額と、金融資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定される。損失額は、トレーディング関連であれば純収益に含められ、トレーディング関連以外は一般管理費に含められる。
金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。金融負債は、他の事業体に現金またはその他の金融資産を引き渡す、あるいはその事業体に潜在的に好まれない条件で金融資産と金融負債を交換する契約債務のある負債である。資本投資とは、事業体のすべての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。複合金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
金融資産と金融**負債の相殺
金融資産と金融負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・法的に強制力のある相殺権を有する場合。
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合。
条件が満たされない場合には、金融資産および金融負債は総額で貸借対照表に表示される。
公正価値測定
当社の金融資産および金融負債の公正価値による測定の詳細は、注記27を参照のこと。
ヘッジ会計
当社は、一部の固定金利が付された無担保長期借入金および無担保短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いられる一部の金利スワップについて、ヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたり継続的に非常に有効であることを確認するために、ヘッジ関係のテストを行わなければならない。
担保付契約および担保付借入金 担保付契約には、売戻条件付契約および借入有価証券担保金が含まれる。担保付借入金には、買戻条件付契約および貸付有価証券担保金が含まれる。当該商品の分類および測定に関する詳細は、上記の「分類および測定」を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保を後に売却した場合には、担保返却義務および受領した現金が貸借対照表に認識される。
当期法人税および繰延税金 当期法人税等は、当期法人税および繰延税金から成る。税金は、その他の包括利益計算書にて認識される項目に関するものを除き、損益計算書にて認識される。
当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、当該日において解消していない、以下を除いたすべての期間差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の期間差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高いと取締役が考える範囲内で認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、期間差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
繰延税金は、繰延税金が帰属している関連する損益の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、その他の包括利益計算書に直接認識される。
引当金、偶発債務および偶発資産 引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積もることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合にのみ債務として認識される。
偶発債務とは、過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。もしくは、過去の事象により発生した現在の債務であるが、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、認識されないものである。
偶発資産とは、過去の事象により発生する可能性のある資産で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。
偶発債務および偶発資産は財務書類には認識されない。しかし、決済の可能性がほとんどないような場合を除いて開示は行われる。
注記3 重要な会計上の見積りおよび判断
財務書類の作成において、経営者は本財務書類での認識額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定を行うことが要求される。見積りの性質上、実際の結果が当該見積りと異なる可能性がある。以下の判断は本財務書類での認識額に最も重要な影響を与えたものである。
公正価値測定
当社の一部の金融資産および金融負債には、重要な観測不能な入力情報(即ち、レベル3)が含まれる。帳簿価額、評価方法および重要な入力情報については、注記27を参照のこと。
訴訟および規制上の手続き
当社は、訴訟および規制上の手続きで発生する可能性のある潜在的損失について、かかる損失が生じる可能性が高く、合理的に見積もることができる範囲において、見積りを行い、引当金を計上している。これらの見積りを行う場合には重要な判断が要求され、最終的に当社の確定負債額が大きく異なる可能性がある。当社の負債性引当金および当社が関わる法的手続きで影響を見積もることが実務上困難であるものについての詳細は、それぞれ注記21および注記25を参照のこと。
確定給付年金
当制度の費用および当制度の負債の価値は、数理的評価を使用して決定される。これには、割引率、将来の昇給、死亡率および将来の年金増加についての仮定が含まれる。当該評価の複雑性のために、かかる見積りは著しい不確実性にさらされる。
注記4 FRS第101号の初度適用
注記2に記載のとおり、本財務書類はFRS第101号が完全に適用される初年度に係るものである。
注記2に記載された会計方針は、本財務書類における全期間の作成に際して使用されている。
以下は、FRS第101号の適用およびそれに伴う会計方針の変更による当社の財務書類への影響を記載している。
資本の調整
FRS第101号の適用による、当社の資本への影響はなかった。2014年1月1日(当社の期首の貸借対照表)および2014年12月現在における、従前の英国基準およびFRS第101号に基づく当社の貸借対照表の比較は以下の表のとおりである。それぞれの移行に伴う調整については、以下の「FRS第101号の調整に関する注記」を参照のこと。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||||||
| 2014年1月1日現在 | 2014年12月現在 | |||||||||||||
| 注記 | 従前の英国基準 | 移行時の調整 | FRS第101号 | 従前の英国基準 | 移行時の調整 | FRS第101号 | ||||||||
| 固定資産 | ||||||||||||||
| 有形固定資産 | 15 | ― | 15 | 12 | ― | 12 | ||||||||
| 投資 | 1 | ― | 1 | 2 | ― | 2 | ||||||||
| 16 | ― | 16 | 14 | ― | 14 | |||||||||
| 流動資産 | ||||||||||||||
| 保有金融商品 | A | 516,105 | (371) | 515,734 | 692,227 | 1,521 | 693,748 | |||||||
| 担保付契約 | B | 225,854 | (14,376) | 211,478 | 219,234 | (15,718) | 203,516 | |||||||
| 未収金 | A | 70,212 | (11,813) | 58,399 | 77,643 | (11,082) | 66,561 | |||||||
| 現金・預金 | 4,032 | ― | 4,032 | 3,586 | ― | 3,586 | ||||||||
| 816,203 | (26,560) | 789,643 | 992,690 | (25,279) | 967,411 | |||||||||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | A | (457,164) | 703 | (456,461) | (641,404) | (9) | (641,413) | |||||||
| 担保付借入金 | B/C | (190,211) | 17,025 | (173,186) | (157,369) | 18,232 | (139,137) | |||||||
| その他未払金 | A | (133,350) | 11,481 | (121,869) | (155,474) | 9,570 | (145,904) | |||||||
| (780,725) | 29,209 | (751,516) | (954,247) | 27,793 | (926,454) | |||||||||
| 純流動資産 | 35,478 | 2,649 | 38,127 | 38,443 | 2,514 | 40,957 | ||||||||
| 流動負債控除後資産合計 | 35,494 | 2,649 | 38,143 | 38,457 | 2,514 | 40,971 | ||||||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | C | ― | (2,649) | (2,649) | ― | (2,514) | (2,514) | |||||||
| その他未払金 | (15,332) | ― | (15,332) | (16,700) | ― | (16,700) | ||||||||
| (15,332) | (2,649) | (17,981) | (16,700) | (2,514) | (19,214) | |||||||||
| 負債性引当金 | (18) | ― | (18) | (17) | ― | (17) | ||||||||
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 20,144 | ― | 20,144 | 21,740 | ― | 21,740 | ||||||||
| 年金制度の積立余剰額 | 156 | ― | 156 | 257 | ― | 257 | ||||||||
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | 20,300 | ― | 20,300 | 21,997 | ― | 21,997 | ||||||||
| 資本金および剰余金 | ||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 払込資本金 | 533 | ― | 533 | 533 | ― | 533 | ||||||||
| 資本剰余金 | 2,863 | ― | 2,863 | 2,863 | ― | 2,863 | ||||||||
| 資本準備金(配当不可) | 17 | ― | 17 | 17 | ― | 17 | ||||||||
| 損益計算書 | 16,887 | ― | 16,887 | 18,584 | ― | 18,584 | ||||||||
| 株主持分合計 | 20,300 | ― | 20,300 | 21,997 | ― | 21,997 |
包括利益合計の調整
従前の英国基準およびFRS第101号に基づく当社の包括利益合計の比較は、以下の表のとおりである。それぞれの移行に伴う調整については、以下の「FRS第101号の調整に関する注記」を参照のこと。
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2014年12月終了年度 | |||||||
| 注記 | 従前の英国基準 | 移行時の調整 | FRS第101号 | ||||
| 純収益 | D | 5,899 | 531 | 6,430 | |||
| 一般管理費 | D | (3,624) | (531) | (4,155) | |||
| 営業利益 | 2,275 | ― | 2,275 | ||||
| 支払利息等 | (222) | ― | (222) | ||||
| 金融収益純額 | E | 28 | (21) | 7 | |||
| 税引前経常利益 | 2,081 | (21) | 2,060 | ||||
| 経常利益に係る法人税等 | E | (456) | 4 | (452) | |||
| 当期経常利益 | 1,625 | (17) | 1,608 | ||||
| その他の包括利益 | |||||||
| 純損益にその後に振り替えられることのない項目 | |||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益 | E | 90 | 21 | 111 | |||
| 保険数理上の利益に帰属する英国繰延税金 | E | (18) | (4) | (22) | |||
| 当期その他の包括利益(税引後) | 72 | 17 | 89 | ||||
| 当期包括利益合計 | 1,697 | ― | 1,697 | ||||
FRS第101号の調整に関する注記
A.取引日会計から決済日会計への変更 当社は、FRS第101号への移行に伴い会計方針を詳細に見直した結果、トレーディング目的で保有する非デリバティブ金融商品の通常の売買の会計方針について、取引日会計から決済日会計へ変更した。従前の英国基準および2015年度の中間期間について作成した財務書類においては、トレーディング目的で保有する非デリバティブ金融商品の通常の売買は、取引日基準で計上されていた。
当社は、トレーディング目的で保有する非デリバティブ金融商品の認識および認識の中止を決済日に行うことで、当社の財政状態について、特に以下の点においてより関連性かつ信頼性のある表示を行うことができると考えている。
・未決済の債権債務の認識を除去する。これにより、これらの残高に内在する、大部分の通常取引の信用リスクのほとんどを除去するDVP決済制度のために最小である決済リスクをより適切に表すことができる。
・残高に対する経営者の観点とより整合性があり、貸借対照表の表示がGSグループの米国GAAPによる財務書類により類似する。
なお、公正価値の変動は取引日と決済日の間に引き続き計上されるため、当該金融商品を決済日基準にて認識および認識中止するという会計方針の変更により、損益計算書に認識される商品の損益の金額または時期に変更はなかった。この変更による影響は以下のとおりである。
・2014年1月1日現在、保有金融商品および売却済未購入金融商品はそれぞれ371百万米ドルおよび703百万米ドル減少した。未収金およびその他未払金は、それぞれ118.1億米ドルおよび114.8億米ドル減少した。
・2014年12月現在、保有金融商品および売却済未購入金融商品はそれぞれ15.2億米ドルおよび9百万米ドル増加した。未収金およびその他未払金は、それぞれ110.8億米ドルおよび95.7億米ドル減少した。
B.IAS第32号「金融商品:表示」の適用 当社は、「金融資産および金融負債の相殺(IAS第32号の修正)」を含む、IAS第32号「金融商品:表示」(以下「IAS第32号」という。)を適用した。この修正には、従前の英国基準には含まれなかった指針が追加されており、「現在法的に強制力のある相殺権を有している」ことの意味が明確化されるとともに、一部のグロス決済システムがネット決済と同等であるとみなされている。これにより当社は、従前の英国GAAPでは総額表示されていた担保付契約と担保付借入金をFRS第101号に従い相殺した。この変更による影響は以下のとおりである。
・2014年1月1日現在、担保付契約と担保付借入金が143.8億米ドル減少した。
・2014年12月現在、担保付契約と担保付借入金が157.2億米ドル減少した。
C.担保付借入金の表示の変更 当社は、1年を超えて期日の到来する担保付借入金の表示を変更し、1年を超えて期日の到来する長期債務に含めることで、これらの勘定の固有の性質をより適切に反映させている。過年度において、当社は当該商品を1年以内に期日の到来する短期債務に含めていた。この変更による影響は以下のとおりである。
・2014年1月1日現在、短期債務:1年以内に期日の到来する金額が26.5億米ドル減少し、1年を超えて期日の到来する商品が同額増加した。
・2014年12月現在、短期債務:1年以内に期日の到来する金額が25.1億米ドル減少し、1年を超えて期日の到来する商品が同額増加した。
D.マーケット・メイキング関連費用の表示の変更 当社は、マーケット・メイキング関連費用(即ち、仲介、決済、取引所費および販売手数料)の表示を変更し、IAS第1号「財務書類の表示」およびIAS第18号「収益」で認められているとおり、これらを一般管理費に含めることで、これらの勘定の固有の性質をより適切に反映させている。過年度において、当社はマーケット・メイキング関連費用を純収益に含めていた。この結果、2014年度の純収益および一般管理費はそれぞれ531百万米ドル増加したが、当社の営業利益に変更はなかった。
E.IAS第19号「従業員給付(2011年修正)」 当社は、IAS第19号「従業員給付(2011年修正)」(以下「IAS第19号」という。)を適用した。これは、従前の英国GAAPとは損益計算書およびその他の包括利益において認識する金額が異なる。従前の英国基準では、損益計算書に認識される純金融収益は、期首時点における当制度の資産の期待収益および当制度の負債の利息見積額の合計であった。年度中の再測定は、その他の包括利益に認識されていた。IAS第19号においては、当制度の資産の期待収益は受取利息に置き換えられ、期首時点の当制度の資産に割引率を適用し計算される。年度中の再測定はその他の包括利益に認識される。
IAS第19号を適用した結果、2014年度の当社の金融収益純額および経常利益に係る法人税等は、それぞれ21百万米ドルおよび4百万米ドル減少した。これは、当社のその他の包括利益の増加により相殺された。この結果、包括利益合計に影響はなかった。この適用により、当社の年金制度の積立余剰額の価額への影響はなかった。
キャッシュ・フロー計算書
当社はIAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」を適用し、当社の営業活動からのキャッシュ・フローの調整について、一部の表示の変更を行ったが、2014年12月現在の当社の現金および現金同等物に変更はなかった。
さらに、上記の「資本の調整」にある決済日会計およびIAS第32号の適用により、当社の営業活動からのキャッシュ・フローの調整において、運転資本の変動の大きさにも影響を与えたが、営業活動からの正味キャッシュ・フローに変動はなかった。
開示
FRS第101号の適用により、当社は財務書類の注記において一部の開示を修正した。これには以下が含まれる。
・レベル3金融資産および負債 当社は、レベル3の金融資産および金融負債の分類に影響を与える、IFRS第13号「公正価値測定」を適用した。当社は現在、レベル3の入力情報に重要な純リスクがない場合、公正価値ヒエラルキーにおいて一部の金融資産および金融負債をレベル2(レベル3ではなく)に分類している。この変更による影響は以下のとおりである。
・2014年1月1日現在、レベル3金融資産および金融負債は53.6億米ドル減少し、レベル2が同額増加した。
・2014年12月現在、レベル3金融資産および金融負債は73.6億米ドル減少し、レベル2が同額増加した。
・経常利益に係る法人税等 従前の英国基準では、当期法人税および税引前経常利益に適用税率を掛けた金額との差異の調整が必要とされた。IAS第12号「法人所得税」の適用により、当社は、法人税等合計および税引前経常利益に適用税率を掛けた金額の差異の調整を表示することが新たに求められる。
・オペレーティング・リース 従前の英国基準では、当社がオペレーティング・リースについて翌年度に支払う義務のある賃料が開示されていた。これらはリースの満期日により分類されていた。IAS第17号「リース」の適用により、当社は、将来の最低リース料総額を年別に開示することが新たに求められる。
さらにFRS第101号により、当社はIFRS第7号「金融商品:開示」およびIFRS第13号「公正価値測定」を適用したため、金融資産および金融負債に関する追加開示を行った。
注記5 セグメント報告
当社は、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務、ならびに投資運用業務の4つの事業セグメントで事業活動の報告を行っている。当社のセグメントの詳細については、本アニュアル・レポートのパートI「業績-セグメント報告」(訳者注:原文の該当箇所をいう。)を参照のこと。
表示基準
セグメント報告において、当社の事業ラインのうち、類似した経済的特徴を持ち、(ⅰ) 提供するサービスの性質、(ⅱ) 分配方法、(ⅲ) 顧客タイプ、および(ⅳ) 事業における規制環境の各分野において類似しているものについては、まとめて表示されている。
当社の全体としての費用発生要因(報酬、従業員数および事業活動の水準)は当社の各事業セグメントのものとほぼ同様である。当社のセグメント内の直接的従業員費用は、特に当社全体の業績および各事業の業績を反映している。そのため、当社の事業の1セグメントにおける営業利益の利幅は、当社の他の事業セグメントの業績によって重要な影響を受ける可能性がある。
当社は、資産(GCLAおよび現金、顧客向け担保付ローンならびにその他資産を含む)、収益および費用を4つのセグメントに配分している。事業セグメントの統合的な性質上、一部の資産、収益および費用を配分する際に見積りや判断が行われる。配分のプロセスは、セグメントの業績に対する経営陣の現在の見解に基づいている。セグメント間の取引は特定の条件または第三者と同等の相場に基づいている。一般管理費合計には、寄付金および各事業セグメントに配分されていない株式に基づく報酬の時価評価が含まれる。
第三者と行う取引に加え、当社は通常の営業活動の過程において、マーケット・メイキング活動および一般的な業務の一環として関連会社との取引を行っている。かかる取引について、当該関連会社に収益が割り当てられ、また、当該関連会社から収益が受け取られる。
下表の情報は、純収益、営業利益および資産合計に対する各セグメントの割合を合理的に示していると経営陣が判断したものである。営業利益は、当社の重要なセグメントである投資銀行業務および機関投資家向けクライアント・サービスについてのみ表示されている。
以下の「セグメントの純収益」および「セグメントの営業利益」に関するセグメント情報は、以下の手法に従って作成されている。
・各セグメントに直接関連する収益および費用は営業利益の算定に含まれる。
・当社のセグメントの純収益には、特定の有価証券およびその様な原資産から生じた現金または資金需要に関連するその他のポジションに係る受取利息および支払利息の配分が含まれる。ただし、長期劣後ローンに係る利息は、支払利息等に表示される(注記9を参照のこと)。受取利息純額は、経営陣がセグメント業績を評価する方法と整合するように、セグメントの純収益に含まれる。
・特定のセグメントに直接配分できない間接費は、セグメントの直接費に基づき比例配分される。
セグメント別純収益
当社のセグメント別の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | 590 | 452 | |
| 引受業務 | 689 | 939 | |
| 投資銀行業務合計 | 1,279 | 1,391 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引 | 2,549 | 2,387 | |
| 株式 | 2,353 | 1,893 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | 4,902 | 4,280 | |
| 投資および貸付 | 360 | 266 | |
| 投資運用業務 | 475 | 493 | |
| 純収益合計 | 7,016 | 6,430 | |
純収益において認識するほぼすべての受取利息および支払利息は、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
セグメント別営業利益
当社の重要なセグメント別の営業利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| 純収益 | 1,279 | 1,391 | |
| 一般管理費 | 812 | 828 | |
| 営業利益 | 467 | 563 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 純収益 | 4,902 | 4,280 | |
| 一般管理費 | 2,644 | 2,761 | |
| 営業利益 | 2,258 | 1,519 | |
| 純収益合計1 | 7,016 | 6,430 | |
| 一般管理費合計2 | 4,077 | 4,155 | |
| 営業利益合計 | 2,939 | 2,275 | |
1 投資および貸付ならびに投資運用に関連する純収益が、2015年度および2014年度においてそれぞれ835百万米ドルおよび759百万米ドル含まれる。
2 投資および貸付ならびに投資運用のセグメントに関連する一般管理費が、2015年度および2014年度においてそれぞれ579百万米ドルおよび458百万米ドル含まれている。また当社のセグメントに配分されていない特定の間接費が、2015年度および2014年度においてそれぞれ42百万米ドルおよび108百万米ドル含まれており、これは寄付金および株式に基づく報酬の時価評価を示している。
セグメント資産
当社の資産のほとんどすべては、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
地域別分析
国際金融市場は密接に関連しているため、当社では業務を全社的な収益性に基づいて管理している。収益性を地域別に配分する方法は、見積りおよび経営陣の判断に左右される。地域別の業績は通常、以下のように配分される。
・投資銀行業務:顧客、投資銀行チームおよび潜在リスクの所在地
・機関投資家向けクライアント・サービス:マーケット・メイキング・デスクおよび対象証券の発行市場の所在地
・投資および貸付業務:投資および貸付業務チームの所在地
・投資運用業務:投資運用チームの所在地
上記の方法に基づき地域別に配分された当社の純収益合計は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||
| 純収益 | |||
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ | 5,252 | 4,827 | |
| 南北アメリカ | 1,010 | 928 | |
| アジア | 754 | 675 | |
| 純収益合計 | 7,016 | 6,430 | |
注記6 一般管理費
当社の一般管理費は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 直接的従業員費用 | 2,834 | 3,042 | ||
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 550 | 531 | ||
| 市場開拓費 | 95 | 100 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 88 | 85 | ||
| 有形固定資産の減価償却費 | 4 | 4 | ||
| 事務所関連費用1 | 173 | 180 | ||
| 専門家報酬等2 | 147 | 120 | ||
| その他費用3 | 186 | 93 | ||
| 非報酬費用合計 | 1,243 | 1,113 | ||
| 一般管理費合計 | 4,077 | 4,155 | ||
1 事務所関連費用には、土地および建物のオペレーティング・リース料が2015年度および2014年度においてそれぞれ81百万米ドルおよび87百万米ドル含まれており、またサブ・リース料による収入が2015年度および2014年度においてそれぞれ16百万米ドルおよび12百万米ドル含まれる。
2 専門家報酬等には、当社の監査人に対する当社の年次財務書類監査についての支払報酬が2015年度および2014年度においていずれも5百万米ドル含まれており、また当社の監査人に対するその他のサービスについての支払報酬が2015年度および2014年度においてそれぞれ4百万米ドルおよび0.6百万米ドル含まれる。
3 その他費用には、租税公課、寄付金、業務管理支援に関するグループ会社からの支払管理費および受取管理費、関連会社からの受取管理サービス費および支払管理サービス費、ならびに有形固定資産処分損が含まれる。有形固定資産処分損は、2015年度および2014年度においてそれぞれ0.4百万米ドルおよび0.5百万米ドルであった。
注記7 取締役に対する報酬
当社の取締役に対する報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 報酬総額 | 8 | 6 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | ― | ― | ||
| 取締役に対する報酬合計 | 8 | 6 | ||
最高報酬額を受取った取締役は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 報酬総額 | 3 | 2 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | ― | ― | ||
| 期末における未払年間年金費用 | ― | ― | ||
2006年会社法に従って、上記の取締役に対する報酬は、適格業務のみに関する支払済または未払の報酬合計額を表示している。この合計額は現物支給される現金および給付の価額のみを含んでおり、行政委任立法(以下「SI」という。)2008年/410号の第5附則に従った株式報酬の価額は含まれていない。取締役は、この他に非適格業務に関する報酬も受取るが、別途開示は要求されていない。
1名の取締役が確定拠出型年金制度に加入しており、1名の取締役が複合年金制度(確定給付部分および確定拠出部分を含む)に加入している。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む3名の取締役が長期報奨制度に関するグループ・インクの株式を付与されている。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む3名の取締役がオプションを行使した。
注記8 人件費
取締役、顧問および派遣従業員を含む当社の平均従業員数は以下の表のとおりである。
| (単位:人) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月終了年度の平均 | 2014年12月終了年度の平均 | |||
| 取締役を含む従業員 | ||||
| 投資銀行業務 | 721 | 696 | ||
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 1,407 | 1,400 | ||
| 投資および貸付業務 | 146 | 111 | ||
| 投資運用業務 | 593 | 534 | ||
| サポート部門 | 2,755 | 2,503 | ||
| 5,622 | 5,244 | |||
| 顧問および派遣従業員 | 527 | 338 | ||
| 平均従業員数合計 | 6,149 | 5,582 |
当社は、関連事業体に雇用され当社に出向している多くの者による勤務を利用している。出向者は従業員数および関連する人件費の開示に含められている。顧問および派遣従業員に係る費用は、下記の直接的従業員費用合計に含められている。2015年12月および2014年12月現在の従業員数合計はそれぞれ6,458名および5,730名である。
取締役に関するものも含め、当社が負担する従業員費用は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 総賃金および給与の総額 | 2,454 | 2,621 | ||
| 国民保険制度の事業主負担 | 295 | 314 | ||
| 以下の制度の年金費用、雇用主負担: | ||||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 62 | 61 | ||
| 複合年金制度の確定給付部分 | 23 | 46 | ||
| 直接的従業員費用合計1 | 2,834 | 3,042 | ||
1 株式に基づく報酬の時価評価に関連する費用が、2015年度に6百万米ドルおよび2014年度に83百万米ドル含まれている。
注記9 支払利息等
支払利息等は親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに係る利息から成り、2015年度および2014年度においてそれぞれ285百万米ドルおよび222百万米ドルである。詳細は、注記20を参照のこと。
注記10 年金制度
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持ったオープン型年金制度に資金を拠出している。当制度は、加入者の最終給与に基づき退職給付を提供しており、通常の退職年齢は65歳である場合がほとんどである。当制度は積み立てが行われており、当制度の資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。
当制度は2008年4月1日をもって新規加入者の受付けを終了し、確定拠出型制度に置換わった。2015年度に当社は、当制度では2016年3月31日より後は将来の給付金の積み立てはないことを制度加入者に通知した。これにより、当社は制度縮小利益24百万米ドルを認識した。既存の加入者は当制度の終了まで引き続き給付金を積み立てる。
当制度は信託法に基づき運営しており、信託証書の条項および関連法に従い加入者の代理としてゴールドマン・サックスUKリタイアメント・プラン・トラスティー・リミテッド(以下「トラスティー」という。)により管理運用されている。当制度の資産はトラストが保有している。
資格を有する独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価は、予測単位積増方式を用いて2012年12月31日現在で実施され、2015年12月31日現在にアップデートされている。2015年12月現在における当制度の負債は、現役従業員28%、繰延加入者69%および現役の受益者3%から構成されている。
当制度のリスク
当制度のリスクは以下のとおりである。
・積立不足 給付金の支払いに対して投資利回りが不足する場合、追加拠出金が要求される。資本利益率の水準が全体的な投資利回りの主要な決定因子となる。投資ポートフォリオは、特に社債の金利リスクやインフレ・リスクなど、保有する資産クラスの特徴を示すようなその他の様々なリスクにも影響を受ける。
・資産のボラティリティ 当制度の投資戦略では、株式およびその他の高利回り商品への投資の比率が大きいため、当制度の資産と負債の差が変動しやすい。
・当制度の負債の感応度 当制度の負債および当期勤務費用は、将来のインフレおよび平均余命に関する仮定に対する感応度が高い。また、割引率(これは英ポンド建AA社債の市場イールドに依拠する)に対する感応度も高い。
財務上の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する重要な財務上の仮定は、以下の表のとおりである。
| (単位:%) | ||||
| 2015年12月終了年度 年率 | 2014年12月終了年度 年率 | |||
| 割引率 | 3.80 | 3.80 | ||
| 昇給率 | 4.00 | 4.00 | ||
| 物価インフレ率-RPI | 3.40 | 3.30 | ||
| 物価インフレ率-CPI | 2.40 | 2.30 | ||
| 支払年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 3.20 | 3.10 | ||
| 繰延年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.40 | 2.30 | ||
| 繰延年金増加率(2009年4月5日より後の期間における増加) | 2.40 | 2.30 | ||
死亡率の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する死亡率の仮定は、以下の表のとおりである。死亡率の仮定には「S1シリーズ・オールペンショナー・ライト」の基礎表を適用し、2002年以降の将来の改善についてはCMI2012の基本予測に従って長期の改善率を年率1%とする引当金を計上している。
| (単位:年) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 現在65歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||||
| 男性 | 24.0 | 23.9 | ||
| 女性 | 25.3 | 25.2 | ||
| 現在45歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||||
| 男性 | 25.3 | 25.3 | ||
| 女性 | 26.8 | 26.7 | ||
確定給付費用
当社の損益計算書およびその他包括利益計算書に認識されている当制度に関する確定給付費用は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 損益計算書 | ||||
| 当期勤務費用 | 47 | 46 | ||
| 縮小利益 | (24) | ― | ||
| 金融収益純額 | (7) | (7) | ||
| 損益計算書への計上額合計 | 16 | 39 | ||
| その他の包括利益 | ||||
| 割引率を上回る当制度の資産の期待運用収益 | (28) | (319) | ||
| 保険数理上の利益-負債の実績 | (13) | (19) | ||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | 44 | 227 | ||
| その他の包括利益に認識された損失/(利益)合計 | 3 | (111) | ||
| 確定給付費用/(利益)合計 | 19 | (72) | ||
年金制度の積立余剰額の調整
当制度の資産、当制度の負債および年金制度の積立余剰額純額の調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 当制度の資産 | 当制度の負債 | 年金制度の積立余剰額純額 | ||||
| 2015年12月終了年度 | ||||||
| 1月1日現在 | 1,817 | (1,560) | 257 | |||
| 当期勤務費用 | ― | (47) | (47) | |||
| 縮小利益 | ― | 24 | 24 | |||
| 金融収益純額 | 68 | (61) | 7 | |||
| 割引率を上回る当制度の資産の運用収益 | 28 | ― | 28 | |||
| 保険数理上の利益-負債の実績 | ― | 13 | 13 | |||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | ― | (44) | (44) | |||
| 雇用主の拠出額 | 37 | ― | 37 | |||
| 給付額 | (10) | 10 | ― | |||
| 為替差益/(損) | (103) | 89 | (14) | |||
| 12月31日現在 | 1,837 | (1,576) | 261 | |||
| 2014年12月終了年度 | ||||||
| 1月1日現在 | 1,509 | (1,353) | 156 | |||
| 当期勤務費用 | ― | (46) | (46) | |||
| 縮小利益 | ― | ― | ― | |||
| 金融収益純額 | 67 | (60) | 7 | |||
| 割引率を上回る当制度の資産の運用収益 | 319 | ― | 319 | |||
| 保険数理上の利益-負債の実績 | ― | 19 | 19 | |||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | ― | (227) | (227) | |||
| 雇用主の拠出額 | 44 | ― | 44 | |||
| 給付額 | (9) | 9 | ― | |||
| 為替差益/(損) | (113) | 98 | (15) | |||
| 12月31日現在 | 1,817 | (1,560) | 257 |
当制度の資産の公正価値
当制度のトラスティーは、長期資産配分戦略として資産の65%を高利回り商品(株式など)および35%を負債適合資産(ギルト債など)に投資している。当制度では、金利およびインフレへのエクスポージャーを削減するため、スワップおよびその他のデリバティブに投資するヘッジ・プログラムを有している。当制度の資産の公正価値は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 公正価値が引用される商品 | 公正価値が引用されない商品 | 合計 | ||||
| 2015年12月終了年度 | ||||||
| 株式 | 873 | ― | 873 | |||
| ギルト債 | 534 | ― | 534 | |||
| スワップ | 250 | ― | 250 | |||
| 現金および現金同等物 | 56 | ― | 56 | |||
| その他 | 73 | 51 | 124 | |||
| 合計 | 1,786 | 51 | 1,837 | |||
| 2014年12月終了年度 | ||||||
| 株式 | 992 | ― | 992 | |||
| ギルト債 | 478 | ― | 478 | |||
| スワップ | 206 | ― | 206 | |||
| 現金および現金同等物 | 118 | ― | 118 | |||
| その他 | ― | 23 | 23 | |||
| 合計 | 1,794 | 23 | 1,817 |
感応度分析
重要な各保険数理上の仮定に対する当制度の負債の感応度分析は、以下の表のとおりである。感応度は、その他すべての仮定を一定とした場合の各仮定の変動に基づく。
この分析には、特異な変動が起こる可能性が低いなど、固有の限界がある。感応度の計算に使用する手法は、以下の表に示す2期間において同一である。
| 本制度の負債の影響 | ||||||||
| 仮定の増加 | 仮定の減少 | |||||||
| (単位:百万米ドル) | (単位:%) | (単位:百万米ドル) | (単位:%) | |||||
| 2015年12月現在 | ||||||||
| 割引率の0.25%の変動 | (123) | (7.8) | 142 | 9.0 | ||||
| 物価インフレの0.25%の変動 | 112 | 7.1 | (105) | (6.7) | ||||
| 平均余命の1年の変動 | 54 | 3.4 | (52) | (3.3) | ||||
| 2014年12月現在 | ||||||||
| 割引率の0.25%の変動 | (124) | (7.9) | 143 | 9.2 | ||||
| 物価インフレの0.25%の変動 | 117 | 7.5 | (109) | (7.0) | ||||
| 平均余命の1年の変動 | 53 | 3.4 | (51) | (3.3) | ||||
将来キャッシュ・フローの性質
トラスティーのために資格を有する独立した保険数理士が実施した直近の当制度の正式な積立評価は、2012年12月31日現在のものであり、これによると当制度の資産は、同日現在までの加入者による積立確定給付の現在価値を上回っていた(すなわち積立余剰である)。2015年12月現在における次回の正式な3年に1度の評価の予備結果は、2016年度第3四半期に明らかとなる見込みである。
2014年年金法に従い、当社およびトラスティーは制度固有の積立目標、積立基準書および拠出金スケジュールについて合意した。
当制度は2016年3月31日より将来の積立を中止しているため、当社は同時点以降の当制度に対する通常の年次拠出は実施しない予定であり、それに代えて、トラスティーとともに当制度の積立要件を定期的に評価する予定である。当社は2016年度において、当制度への拠出8百万米ドルおよび当制度から加入者への給付8百万米ドルを行う予定である。
2015年12月現在における当制度の負債の加重平均デュレーションは、35年であった。
注記11 株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、RSUおよび報奨型ストックオプションなどを提供する株式報奨制度である2015年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2015年度SIP」という。)に資金を拠出している。
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「GSI」という。)は付与された株式報奨の償却に関連して、失効分控除後の株式に基づく報酬を2015年度および2014年度においてそれぞれ630百万米ドルおよび529百万米ドル計上した。グループ・インクとのチャージバック契約に従って、対応する資本計上額が負債に振替えられ、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、2015年度SIPに基づき、GSIの従業員に対してRSUを付与した。これは、権利確定および交付後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した、対象となる株式の付与日の終値で評価される。RSUは通常、該当するRSU契約に記載されている方法で権利が確定し、対象となる普通株式が交付される。従業員RSU契約では通常、退職、死亡、障害および利害が対立している従業員などの特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。
ストックオプション
従業員に付与されたストックオプションは通常、該当するストックオプション契約に記載されている方法で権利が確定する。通常、オプションは付与日から10年目に期間が終了するが、該当するストックオプション契約および付与時に効力を有するザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度の条項に従い、特定の状況においては早期終了や取消しとなる可能性もある。
未行使オプションは以下の表のとおりである。2015年12月現在のすべての未行使オプションは、2006年度から2008年度に付与されたものである。
| 未行使オプション (単位:数) | 加重平均行使価格 (単位:米ドル) | 加重平均残存年数 (単位:年) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 行使価格 | ||||||
| 75.00-89.99米ドル | 2,154,052 | 78.78 | 3.00 | |||
| 90.00-119.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 120.00-134.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 135.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | 847,310 | 202.40 | 1.51 | |||
| 2015年12月現在の未行使残高 | 3,001,362 | 113.68 | 2.58 | |||
| 行使価格 | ||||||
| 75.00-89.99米ドル | 3,383,700 | 78.78 | 4.00 | |||
| 90.00-119.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 120.00-134.99米ドル | 271,481 | 131.64 | 0.92 | |||
| 135.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | 847,310 | 202.40 | 2.51 | |||
| 2014年12月現在の未行使残高 | 4,502,491 | 105.23 | 3.53 |
当年度に行使されたオプションに係る、行使日現在の加重平均株価は、2015年度および2014年度においてそれぞれ196.28米ドルおよび169.82米ドルであった。
注記12 経常利益に係る法人税等
当社の経常利益に係る法人税等の分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 当期法人税 | ||||
| 英国法人税 | 372 | 243 | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 18 | 39 | ||
| 外国税額 | 77 | 62 | ||
| 当期法人税合計 | 467 | 344 | ||
| 繰延税金 | ||||
| 期間差異の発生および解消 | 54 | 101 | ||
| 英国法人税率の増加による影響額 | (155) | ― | ||
| 過去の期間に係る調整額 | (13) | 7 | ||
| 繰延税金合計 | (114) | 108 | ||
| 経常利益に係る法人税等合計 | 353 | 452 | ||
2015年財政法(第2号)が2015年度第4四半期に施行され、(i)2016年に、銀行業務利益に対し8パーセント・ポイントの追加税を課すこと、(ⅱ)2017年に法人税率を1パーセント・ポイント削減すること、(ⅲ)2020年に法人税率をさらに1パーセント・ポイント削減することが導入された。結果として、当社は繰延税金資産の再評価に関連する155百万米ドルの非経常的な税務上の効果を認識した。
経常利益に係る法人税等と、当年度において適用される加重平均英国法人税率20.25%(2014年度:21.5%)を当社の税引前経常利益に掛けて算出した金額との調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 税引前経常利益 | 2,661 | 2,060 | ||
| 20.25%(2014年度:21.5%)の英国法人税率を掛けた経常利益 | 539 | 443 | ||
| 繰延税金資産の認識および測定の変動 | (8) | 7 | ||
| 永久差異 | (4) | (21) | ||
| 対価なしでグループ会社から譲り受けた税務上の損失 | (29) | (29) | ||
| 外国所得に対する税額増加の影響 | 8 | 12 | ||
| 換算差額およびその他 | (3) | (6) | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 5 | 46 | ||
| 英国法人税率の増加による影響額 | (155) | ― | ||
| 経常利益に係る法人税等合計 | 353 | 452 | ||
注記13 有形固定資産
当年度中の有形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 賃借物件付属設備 | 工具器具備品 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | 24 | 10 | 34 | ||
| 取得 | 1 | 2 | 3 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | 25 | 11 | 36 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | 17 | 5 | 22 | ||
| 当期計上額(注記6参照) | 2 | 2 | 4 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | 19 | 6 | 25 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2015年12月現在 | 6 | 5 | 11 | ||
| 2014年12月現在 | 7 | 5 | 12 | ||
注記14 長期投資
当年度中の長期投資の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 子会社株式 | ローン以外のその他投資 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | ― | 2 | 2 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | ― | 1 | 1 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | ― | ― | ― | ||
| 12月31日現在 | ― | ― | ― | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2015年12月現在 | ― | 1 | 1 | ||
| 2014年12月現在 | ― | 2 | 2 | ||
2015年12月現在において当社が支配を有する子会社は以下の表のとおりである。
| 会社名 | 設立国 | 持分比率および議決権の割合 | 保有株式の種類 | 保有株式数 (単位:株) | 事業の内容 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 | 100% | 普通株式 | 250 | 金融サービス | |||||
| イポペマ80ファンダス・インベスティシニ・ザムクニエチ | ポーランド | 100% | * | * | 投資ファンド |
* この子会社は、株式に付随する議決権以外により支配されている。
当社は複数の特別目的事業体および元本保証ファンドの持分を有しており、これらは法的には子会社の定義を満たさないが、実質的に法的な子会社である場合と変わらないリスクおよび便益を生じる子会社である。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドの活動は、リパッケージ・プログラムに基づく借入証券の発行から成る。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドはグループ・インクの連結財務書類に含まれている。
注記15 保有金融商品および売却済未購入金融商品
保有金融商品および売却済未購入金融商品は、当社の営業活動における金融商品および投資から成る。保有金融商品は、担保として差入れた保有金融商品が含まれる。これらは、引渡しまたは再担保に供する権利がある取引相手先に対し差入れた保有金融商品を表している。詳細は注記27を参照のこと。
当社の保有金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 現物商品 | ||||
| コマーシャル・ペーパー、譲渡性預金証書、定期預金およびその他のマネー・マーケット商品 | 454 | 1,225 | ||
| 政府債および政府機関債 | 16,654 | 16,910 | ||
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 1,094 | 2,004 | ||
| 銀行ローンおよびブリッジ・ローン | 2,128 | 1,689 | ||
| 社債およびその他の債券 | 10,240 | 12,236 | ||
| 株式および転換社債 | 36,358 | 32,187 | ||
| コモディティ | 9 | ― | ||
| 現物商品合計 | 66,937 | 66,251 | ||
| デリバティブ商品 | ||||
| 金利 | 321,915 | 367,156 | ||
| クレジット | 48,094 | 64,636 | ||
| 為替 | 113,522 | 112,717 | ||
| コモディティ | 12,926 | 15,964 | ||
| 株式 | 52,660 | 67,024 | ||
| デリバティブ商品合計 | 549,117 | 627,497 | ||
| 保有金融商品合計 | 616,054 | 693,748 | ||
当社の売却済未購入金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 現物商品 | ||||
| 政府債および政府機関債 | 7,433 | 10,831 | ||
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | ― | 6 | ||
| 社債およびその他の債券 | 2,417 | 2,298 | ||
| 株式および転換社債 | 14,834 | 14,515 | ||
| 現物商品合計 | 24,684 | 27,650 | ||
| デリバティブ商品 | ||||
| 金利 | 312,222 | 359,428 | ||
| クレジット | 43,944 | 59,748 | ||
| 為替 | 112,892 | 113,264 | ||
| コモディティ | 12,897 | 15,892 | ||
| 株式 | 49,015 | 65,431 | ||
| デリバティブ商品合計 | 530,970 | 613,763 | ||
| 売却済未購入金融商品合計 | 555,654 | 641,413 | ||
注記16 担保付契約
当社の担保付契約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 売戻条件付契約 | 110,318 | 116,140 | ||
| 借入有価証券担保金 | 53,385 | 87,376 | ||
| 担保付契約合計1,2 | 163,703 | 203,516 | ||
1 グループ会社に対する債権が、2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ918.4億米ドルおよび1,349.2億米ドル含まれる。
2 1年を超えて期日の到来するものが、2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ18.7億米ドルおよび21.5億米ドル含まれる。
注記17 未収金
当社の未収金残高は、以下の表のとおりである。以下に注記されているものを除き、すべて、貸借対照表日から1年以内に期日が到来する。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権1 | 53,047 | 56,392 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債権 | 6,768 | 9,641 | ||
| 繰延税金(注記18参照) | 569 | 454 | ||
| その他未収金 | 44 | 35 | ||
| 前払金および未収収益 | 60 | 39 | ||
| 未収金合計2 | 60,488 | 66,561 |
1 担保付貸付契約および前払コモディティ契約に係る1年を超えて期日の到来するものの残高が、2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ887百万米ドルおよび981百万米ドル含まれる。
2 金融資産が2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ598.7億米ドルおよび660.6億米ドル、ならびに非金融資産が2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ614百万米ドルおよび501百万米ドル含まれる。
注記18 繰延税金
当社の繰延税金資産の構成要素は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 減価償却費のキャピタル・アローワンス超過額 | 3 | 3 | ||
| 退職後給付 | (68) | (51) | ||
| 繰延報酬1 | 634 | 502 | ||
| 繰延税金合計 | 569 | 454 |
1 繰延報酬は主に株式に基づく報酬に関するものである。
当社の繰延税金資産の各構成要素の変動は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 減価償却費のキャピタル・アローワンス超過額 | ||||
| 1月1日現在 | 3 | 3 | ||
| 12月31日現在 | 3 | 3 | ||
| 退職後給付 | ||||
| 1月1日現在 | (51) | (31) | ||
| 損益計算書への振替額 | (18) | 2 | ||
| その他の包括利益への振替額 | 1 | (22) | ||
| 12月31日現在 | (68) | (51) | ||
| 繰延報酬 | ||||
| 1月1日現在 | 502 | 612 | ||
| 損益計算書への振替額 | 132 | (110) | ||
| 12月31日現在 | 634 | 502 | ||
| 合計 | ||||
| 1月1日現在 | 454 | 584 | ||
| 損益計算書への振替額(注記12参照) | 114 | (108) | ||
| その他の包括利益への振替額 | 1 | (22) | ||
| 12月31日現在 | 569 | 454 |
注記19 担保付借入金
当社の担保付借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 買戻条件付契約 | 38,578 | 44,287 | ||
| 貸付有価証券担保金 | 77,807 | 94,850 | ||
| 合計 | 116,385 | 139,137 | ||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 買戻条件付契約 | 3,502 | 2,514 | ||
| 合計 | 3,502 | 2,514 | ||
| 担保付借入金合計1 | 119,887 | 141,651 |
1 グループ会社に対する債務が、2015年12月および2014年12月現在それぞれ826.7億米ドルおよび1,031.5億米ドル含まれており、そのうち1年以内に期日の到来する金額は、2015年12月および2014年12月現在それぞれ825.5億米ドルおよび1,025.6億米ドルである。
注記20 その他未払金
当社のその他未払金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 銀行ローン | 63 | 111 | ||
| 当座借越 | 4 | 9 | ||
| 発行社債 | 13,850 | 15,545 | ||
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債務 | 54,544 | 61,419 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-無担保借入 | 27,195 | 49,464 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-その他の無担保債務 | 18,316 | 17,076 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する未払報酬1 | 834 | 1,077 | ||
| 未払法人税 | 134 | 78 | ||
| 租税公課 | 230 | 250 | ||
| その他未払金および未払費用 | 1,130 | 875 | ||
| 合計2 | 116,300 | 145,904 | ||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 銀行ローン | 100 | ― | ||
| 長期劣後ローン | 8,958 | 6,458 | ||
| 発行社債 | 7,896 | 6,387 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-無担保借入 | 14,316 | 2,702 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-その他の無担保債務 | 344 | 379 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する未払報酬 1 | 684 | 774 | ||
| 合計3 | 32,298 | 16,700 | ||
| その他未払金合計 | 148,598 | 162,604 |
1 親会社およびグループ会社に対する未払報酬は株式に基づく報酬に関するものである。
2 金融負債が2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ1,159.4億米ドルおよび1,455.8億米ドル、ならびに非金融負債が2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ364百万米ドルおよび328百万米ドル含まれる。
3 2015年12月および2014年12月現在において、1年を超えて期日の到来する金額はすべて金融負債である。
発行社債
当社の発行社債は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||
| 関連会社との無担保発行社債 | 1,778 | 3,807 | ||
| 外部取引相手先との無担保発行社債 | 9,722 | 9,136 | ||
| 関連会社との担保付発行社債1 | 493 | 672 | ||
| 外部取引相手先との担保付発行社債1 | 1,857 | 1,930 | ||
| 合計 | 13,850 | 15,545 | ||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||
| 関連会社との無担保発行社債 | 671 | 471 | ||
| 外部取引相手先との無担保発行社債 | 5,317 | 3,076 | ||
| 関連会社との担保付発行社債1 | 1,148 | 1,190 | ||
| 外部取引相手先との担保付発行社債1 | 760 | 1,650 | ||
| 合計 | 7,896 | 6,387 | ||
| 発行社債合計 | 21,746 | 21,932 |
1 担保付発行社債は担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は「保有金融商品」または担保付契約によるものとして認識されている。
当社の長期発行社債の期日は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 1年から2年 | 2,554 | 1,637 | ||
| 2年から5年 | 2,074 | 3,059 | ||
| 5年超 | 3,268 | 1,691 | ||
| 合計 | 7,896 | 6,387 |
5年を超えて期日の到来する債務は、主に満期が2021年度から2046年度の間に到来する仕組債券に関連している。これらの債券に関する支払いは主に金利や株式関連の原金融資産を参照して行われる。
長期劣後ローン
長期劣後ローンは、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンから成る。当該債務に対する担保設定はなされておらず、米国連邦準備制度理事会のフェデラル・ファンド・レートに一定のマージンを加えた利息が生じる。マージンは、GSグループの加重平均債務コストの変動を反映して定期的に再設定される。長期劣後ローンは、プルーデンス規制機構(以下「PRA」という。)より承認された規制資本を構成しており、親会社またはグループ会社に対する、あるいは親会社またはグループ会社からの最低5年の事前通知により、PRAの承認を条件として返済が可能である。
注記21 負債性引当金
当社の負債性引当金は当社に対する訴訟に関するものであり、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||
|---|---|---|
| 2015年 | ||
| 1月1日現在 | 17 | |
| 引当金繰入額 | 8 | |
| 引当金の減少 | (7) | |
| 当年度取崩額 | (17) | |
| 為替差益 | (1) | |
| 12月31日現在 | ― |
当該引当金に関する詳細を開示することは重大な不利益となるため、IAS第37号「引当金、偶発債務および偶発資産」で認められているとおり、詳細については開示されていない。
注記22 払込資本金
当社の払込資本金は、以下の表のとおりである。
| 割当済、請求済および払込済株式 | 額面1米ドル普通株式 (単位:株) | 単位:百万米ドル | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 2015年1月1日現在 | 533,447,150 | 533 | |||
| 当年度割当済 | 48,517,011 | 49 | |||
| 2015年12月31日現在 | 581,964,161 | 582 |
当年度において、当社の役員および株主はGSIの資本要件を見直し、当社の規制上の自己資本を増加し継続的な事業活動をさらに支援するため普通株式を新規発行した。
2015年6月10日に、1株当たり額面1米ドルの普通株式36,088,475株がGSGUKに42.95米ドルで割り当てられた。受取対価合計は、資本剰余金1,513,911,525米ドルを含む、1,550,000,000米ドルであった。
2015年6月29日に、1株当たり額面1米ドルの普通株式12,428,536株がGSGUKに40.23米ドルで割り当てられた。受取対価合計は、資本剰余金487,571,464米ドルを含む、500,000,000米ドルであった。
注記23 現金および現金同等物
キャッシュ・フロー計算書の目的上、当社の現金および現金同等物は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 現金・預金 | 9,974 | 3,586 | ||
| 当座借越(注記20参照) | (4) | (9) | ||
| 現金および現金同等物合計 | 9,970 | 3,577 |
注記24 営業活動によるキャッシュ・フローの調整
当社の営業活動によるキャッシュ・フローの調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | ||
| 税引前経常利益 | 2,661 | 2,060 | |
| 以下の項目に対する調整 | |||
| 有形固定資産の減価償却費(注記6および13参照) | 4 | 4 | |
| 固定資産売却損(注記6参照) | ― | 1 | |
| 確定給付制度の費用(注記10参照) | 16 | 39 | |
| 為替差損 | 433 | 208 | |
| 株式報酬費用 | 502 | 770 | |
| 負債性引当金 | 1 | (10) | |
| 支払利息等(注記9参照) | 285 | 222 | |
| 営業資産負債の増減前に生じたキャッシュ | 3,902 | 3,294 | |
| 営業資産の増減 | |||
| 保有金融商品の減少/(増加) | 77,694 | (178,014) | |
| 担保付契約の減少 | 39,813 | 7,962 | |
| 未収金の減少/(増加) | 6,194 | (8,390) | |
| 123,701 | (178,442) | ||
| 営業負債の増減 | |||
| 売却済未購入金融商品の増加/(減少) | (85,759) | 184,952 | |
| 担保付借入金の減少 | (21,764) | (34,184) | |
| その他未払金の増加/(減少) | (17,137) | 24,502 | |
| 負債性引当金の増加/(減少) | (17) | 10 | |
| (124,677) | 175,280 | ||
| 確定給付制度への拠出金支払額(注記10参照) | (37) | (44) | |
| 営業活動から生じたキャッシュ | 2,889 | 88 |
営業活動から生じたキャッシュには、利息支払額が2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ21.6億米ドルおよび20.3億米ドル、ならびに利息受取額が2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ22.2億米ドルおよび24.5億米ドルが含まれる。
注記25 財務上のコミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務
当社のコミットメントおよび偶発債務は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | 29,276 | 34,572 | ||
| フォワード・スタート買戻条件付契約および担保付貸付契約 | 11,483 | 14,760 | ||
| その他 | 4,137 | 4,001 | ||
| 合計 | 44,896 | 53,333 |
当社は、将来の日付(通常は3営業日以内)において決算される売戻条件付契約および有価証券借入契約ならびに買戻条件付契約および担保付貸付契約を締結している。また当社には売戻条件付契約を通じて顧客および取引相手先に条件付融資を行うコミットメントがある。これらのコミットメントに基づく当社の融資は、売戻条件付契約のすべての条件を満たすことが前提となっており、実行されないままコミットメントが満期を迎える可能性もある。
その他のコミットメントは、主に担保付コミットメントに関するものである。
また、通常の営業活動から生じた当社の資産には担保登録されたものが存在する。
リース
当社は、長期リース契約によりいくつかの建物を賃借している。リースは、契約で定める一定期間後に再交渉の対象となるもので、当社は契約に基づいて、これらの不動産に対する全ての保険料、維持および修理に関する費用の支払いを行っている。将来の最低支払リース料は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 1年未満 | 95 | 98 | ||
| 1年から5年 | 347 | 385 | ||
| 5年超 | 16 | 80 | ||
| 合計 | 458 | 563 |
解約不能サブリースに基づき、受け取ることが予想される将来の最低支払リース料総額は、2015年12月および2014年12月現在においてそれぞれ70百万米ドルおよび90百万米ドルであった。
法的手続
当社は以下の法的手続に関与しているが、これらについての影響を見積もることは実務上困難である。
信用デリバティブ反トラスト法案件 2015年12月4日、欧州委員会は、クレジット・デフォルト・スワップに関するデータ提供に関連して、また、反競争的な慣行である可能性のあるものを含むクレジット・デフォルト・スワップの決済に関する利益配分および手数料の取決めに関連して、2011年4月に公表された多数の金融サービス会社に対する欧州委員会の調査に関する、GSIを含むすべての銀行に対する反トラスト訴訟を終了したことを発表した。
モーゲージ関連案件 モーゲージ・パススルー証券、債務担保証券およびその他のモーゲージ関連商品を購入したとされる様々な購入者および当該関連取引に関与した取引相手先(株式会社あおぞら銀行、ベイシス・イールド・アルファ・ファンド(マスター)およびIKBドイチェ・インダストリーバンクAGを含む)は、当社および一部の関連会社を相手取り、米国において訴訟を提起した。当該訴訟では概ね、彼らが購入した有価証券の募集または売出しに関する勧誘書類に重要な事実の不実記載が含まれており、また、重要な記載が欠如していたとの主張がなされており、証券売買契約の取消および(または)損害賠償が求められている。当該訴状の一部では、不正行為が主張されており、懲罰的損害賠償が求められている。
リビア関連訴訟 GSIは、2014年1月21日にロンドン高等法院において提起されたリビア投資庁による訴訟において被告となっている。当該訴訟は原告およびGSIとの間でなされた9つのデリバティブ取引に関するものであり、原告はとりわけ、証券売買契約の取消および衡平法上の不特定の救済ならびに10億米ドルを超える損害賠償を求めている。2014年12月4日、リビア投資庁は修正訴状を提出した。
金利スワップ反トラスト訴訟 GSIは、2015年11月25日にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、ディーラーとブローカーとが共謀して少なくとも2008年1月1日以降に金利スワップの取引所での取引を妨害したと主張するものである。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。
コモディティ関連訴訟 GSIは、2013年8月1日に開始され、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に併合された数多くの暫定的集団訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、アルミニウムの貯蔵およびアルミニウムの取引に関する連邦反トラスト法および州法の違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済、差止およびその他の衡平法上の救済、ならびに3倍損害賠償を含む金額を特定しない損害賠償が求められている。2014年8月29日、裁判所は被告であるゴールドマン・サックスによる却下を求める申立を認めた。原告の一部は2014年9月24日に控訴し、残りの原告は2014年10月に訴状の修正を求めた。2015年3月26日、裁判所は原告による訴状修正の申立の一部を認め、一部を却下し、これにより独占およびほとんどの州法違反に関する主張を却下したが、反トラスト法による共謀の主張ならびに一部の州法および不当利得に関する並行する主張の継続を認めた。また裁判所は残りの原告に修正訴状を提出するよう指示し、原告は2015年4月9日に当該訴状を提出した。
GSIは、2014年5月23日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、亜鉛の貯蔵設備の管理に関する連邦反トラスト法の違反を主張する集団訴訟を意図した訴訟の被告となっている。訴状では、宣言的救済、差止およびその他の衡平法上の救済、ならびに3倍損害賠償を含む金額を特定しない損害賠償が求められている。2016年1月7日、裁判所は被告による却下の申立を認めた。
GSIは、2014年11月25日以降ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起されたプラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2015年7月27日、原告らは第2併合修正訴状を提出し、2015年9月21日、被告は却下を求める申立を行った。
注記26 金融リスク管理および資本管理
当社の金融リスク管理および資本管理に関する特定の開示は、本アニュアル・レポートのパートI(訳者注:原文の該当箇所をいう。) におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されている。
注記27 金融資産および金融負債
区分別金融資産および金融負債
当社の金融資産および金融負債の区分別の帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 金融資産 | ||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 合計 | |||||
| 2015年12月現在 | ||||||||
| 保有金融商品 | 616,054 | ― | ― | 616,054 | ||||
| 担保付契約 | ― | 132,933 | 30,770 | 163,703 | ||||
| 未収金 | ― | 1,368 | 58,506 | 59,874 | ||||
| 現金・預金 | ― | ― | 9,974 | 9,974 | ||||
| 金融資産合計 | 616,054 | 134,301 | 99,250 | 849,605 | ||||
| 2014年12月現在 | ||||||||
| 保有金融商品 | 693,748 | ― | ― | 693,748 | ||||
| 担保付契約 | ― | 158,809 | 44,707 | 203,516 | ||||
| 未収金 | ― | 1,780 | 64,280 | 66,060 | ||||
| 現金・預金 | ― | ― | 3,586 | 3,586 | ||||
| 金融資産合計 | 693,748 | 160,589 | 112,573 | 966,910 | ||||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 金融負債 | ||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 合計 | |||||
| 2015年12月現在 | ||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 555,654 | ― | ― | 555,654 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 72,913 | 43,472 | 116,385 | ||||
| その他未払金 | ― | 14,194 | 101,742 | 115,936 | ||||
| 合計 | 555,654 | 87,107 | 145,214 | 787,975 | ||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||
| 担保付借入金 | ― | 3,502 | ― | 3,502 | ||||
| その他未払金 | ― | 7,446 | 24,852 | 32,298 | ||||
| 合計 | ― | 10,948 | 24,852 | 35,800 | ||||
| 金融負債合計 | 555,654 | 98,055 | 170,066 | 823,775 | ||||
| 2014年12月現在 | ||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 641,413 | ― | ― | 641,413 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 85,846 | 53,291 | 139,137 | ||||
| その他未払金 | ― | 16,149 | 129,427 | 145,576 | ||||
| 合計 | 641,413 | 101,995 | 182,718 | 926,126 | ||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||
| 担保付借入金 | ― | 1,928 | 586 | 2,514 | ||||
| その他未払金 | ― | 5,899 | 10,801 | 16,700 | ||||
| 合計 | ― | 7,827 | 11,387 | 19,214 | ||||
| 金融負債合計 | 641,413 | 109,822 | 194,105 | 945,340 | ||||
公正価値の階層
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者間の通常取引で、資産の売却により受取る、または負債の移転により支払われると考えられる金額である。金融資産はビッドで評価され、金融負債はオファーで評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および金融負債をポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
FRS第101号は、公正価値測定の開示について3つのレベルの公正価値の階層を設定している。公正価値の階層は、公正価値の測定に使用される評価手法への入力情報の優先順位を定めており、レベル1の入力情報を最も優先順位が高く、レベル3の入力情報を最も優先順位が低いとしている。公正価値の階層における金融資産および金融負債のレベルは、公正価値測定に重要な入力情報のうち最も低いレベルに基づいている。
公正価値の階層は以下のとおりである。
レベル1 入力情報は、同一の非制限資産または負債について、測定日において当社がアクセスできた活発な市場における未調整の市場価格である。
レベル2 評価手法への入力情報は直接または間接的に観測可能である。
レベル3 評価手法への入力情報の1つ以上が重要かつ観測不能である。
経常的に公正価値で評価される当社の金融資産および金融負債のほぼすべての公正価値は、観測可能な価格および入力情報に基づいており、公正価値の階層のレベル1およびレベル2に分類されている。レベル2およびレベル3の金融資産および金融負債の一部については、取引相手先、ならびにGSグループの信用度、資金調達リスク、譲渡制限、流動性ならびにビッド/オファーのスプレッドなどの要素に関して、市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられる適切な評価調整を行う場合がある。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
評価手法および重要な入力情報
現物商品
現物商品には、政府債および政府機関債、銀行ローン、ブリッジ・ローン、社債およびその他の債権、株式および転換社債、ならびにデリバティブ以外のその他の保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要な入力情報には、以下が含まれる。
・レベル1の現物商品―活発な市場における同一の非制限商品の市場価格を用いて評価されるもの。当社は、絶対的な観点と、当該商品の時価総額との相対的な観点の両方による日次平均トレーディング量に基づき、持分商品の活発な市場を定義している。当社は、日次平均トレーディング量と売買取引日数の両方に基づき、債務商品の活発な市場を定義している。
・レベル2の現物商品―評価額が、市場価格、同一または類似商品についての最近の売買取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にある代替的な価格情報源により検証可能であるもの。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
一般的に(ⅰ)現物商品の譲渡が制限されている場合、および(または)(ⅱ)市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられるその他のプレミアムおよび流動性割引に関して、レベル2の現物商品に対して評価調整が行われる。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
・レベル3の現物商品―評価における重要な入力情報に観測不能なものが1つ以上含まれるもの。反証がない限り、レベル3の現物商品は取引価格で当初評価されるが、これは公正価値の当初見積りの最善のものと考えられる。その後、当社は公正価値の算定に他の方法を用いるが、これは商品の種類によって異なる。評価における入力情報および仮定は、金融資産の売却時実現価値を含めた実体のある観測可能な証拠に裏付けられる場合に変更される。
評価手法および重要な入力情報の性質は、以下の表のとおりである。これらの評価手法および重要な入力情報はレベル3の現物商品の各タイプの公正価値の算定に通常使用される。
| レベル3の現物商品 | 評価手法および重要な入力情報 |
|---|---|
| モーゲージおよびその他の資産に裏付けられたローンおよび有価証券 銀行ローンおよびブリッジ・ローン | 評価手法は商品ごとに異なるが、通常は割引キャッシュ・フロー法に基づいている。 重要な入力情報は通常、相対価値分析に基づき決定されており、以下が含まれる。 ・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り ・iTraxx、CDXおよびLCDX(企業の信用度およびローンのパフォーマンスをそれぞれトラッキングする指数)などの市場指数の現在のレベルおよび変動 ・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定 ・予想将来キャッシュ・フローの時期(デュレーション)。これは、その他の観測不能な入力情報の影響を組み込むことがある(期限前償還率など) |
| 社債およびその他の債券 | 評価手法は商品ごとに異なるが、通常は割引キャッシュ・フロー法に基づいている。 重要な入力情報は通常、相対価値分析に基づき決定されており、同一または類似する対象商品または企業を参照するクレジット・デフォルト・スワップの価格との比較と、同一の発行体が発行する、観測可能な価格またはブローカーの呼び値が入手可能なその他の債務商品との比較の両方を組み込んでいる。重要な入力情報には以下が含まれる。 ・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り ・iTraxx、CDXおよびLCDXなどの市場指数の現在のレベルおよび変動 ・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定 ・商品の満期およびクーポンの情報 |
| 株式および転換社債(プライベート・エクイティ投資および不動産事業体に対する投資を含む) | 最近の第三者による完了済または進行中の取引(合併の提案、公開買付または債務の再編など)が公正価値の変動の最良の証拠とみなされる。これらが入手できない場合には、以下の評価手法が適宜使用される。 ・業界の評価倍率および上場会社との比較 ・類似商品の取引 ・割引キャッシュ・フロー法 |
デリバティブ商品 デリバティブは、取引所で取引される(上場)場合もあれば、店頭デリバティブとして相対取引により契約が締結される場合もある。当社の店頭デリバティブの一部は、中央清算機関を通じて清算および決済される(清算対象の店頭取引)が、一部は両取引相手間の双務契約(二者間の店頭取引)となっている。
当社のレベル2およびレベル3のデリバティブは、デリバティブ価格決定モデル(割引キャッシュ・フロー・モデル、相関モデル、およびモンテ・カルロ法等のオプション価格決定法を組み込むモデル)を用いて評価される。デリバティブの価格の透明性は通常、商品タイプ別に以下のとおり特徴が分類できる。
・金利 一般的に金利デリバティブの評価に使用される主要な入力情報は、長期契約であってもほとんどの場合透明性がある。主要先進国の通貨建の金利スワップおよびオプションの特徴は、取引量が多いことおよびビッド/オファーのスプレッドが小さいことである。インフレ指数などの指数またはイールド・カーブの形(10年物スワップのレートと2年物スワップのレートの比較など)を参照する金利デリバティブはより複雑であるが、主要な入力情報は一般的に観測可能である。
・信用 個別銘柄とバスケット型の両方を含め、クレジット・デフォルト・スワップの価格の透明性は、市場および対象となる参照企業または参照債務によりさまざまである。指数、大企業および主要ソブリンを参照するクレジット・デフォルト・スワップは、一般的に最も価格の透明性が高いことを示している。それ以外の原資産を有するクレジット・デフォルト・スワップについては、価格の透明性は信用格付、対象となる参照債務の借入コスト、および発行体のデフォルト時に引渡される対象となる参照債務の入手可能性に基づきさまざまである。ローン、資産担保証券および新興市場の債務商品を参照するクレジット・デフォルト・スワップは、社債を参照するクレジット・デフォルト・スワップより価格の透明性が低い傾向にある。また、複数の対象となる参照債務のコリレーションに感応するものなど、より複雑な信用デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
・為替 比較的長期間のものを含め、主要先進国の為替レートに基づく為替デリバティブは一般的に価格の透明性が高い。先進国市場と新興市場における為替デリバティブの価格の透明性の主な相違点は、新興市場においては比較的短期間の契約について観測可能な傾向にあるということである。
・株式 株式デリバティブの価格の透明性は、市場および原資産によりさまざまである。指数および主要な株式指数に含まれる企業の普通株式に係るオプションは、最も高い透明性を示している。長期間の契約または現在の市場価格から大幅に異なる参照価格が付されている契約を除き、株式デリバティブには通常、観測可能な市場価格がある。複数の個別株式銘柄のコリレーションに感応するものなど、より複雑な株式デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
あらゆる商品タイプの観測可能性に対して、流動性は必要不可欠である。取引量が減少した場合、以前には透明性の高かった価格およびその他の入力情報が観測不能になる可能性がある。反対に、きわめて複雑な構造の商品でも、十分な取引量があれば、価格およびその他の入力情報が観測可能となる可能性がある。
レベル1のデリバティブ
レベル1のデリバティブには、将来において有価証券の受渡しを行う短期契約で、対象となる有価証券がレベル1の金融商品であるもの、および活発な取引があり、市場価格で評価される上場デリバティブが含まれる。
レベル2のデリバティブ
レベル2のデリバティブには、評価における重要な入力情報のすべてが市場のデータによって裏付けられる店頭デリバティブならびに活発な取引のないおよび(または)店頭デリバティブの市場清算レベルを測定するモデルで評価される上場デリバティブが含まれる。評価における入力情報の重要性を判断するに際し、当社はとりわけ当該入力情報に対するポートフォリオの正味リスク・エクスポージャーを考慮している。
デリバティブを評価する特定のモデルの選択は、商品の契約条件、内在する特定のリスクおよび市場における価格決定情報の入手可能性によって異なる。流動性の高い市場で取引されているデリバティブについては、モデルから導き出された情報が市場清算レベルと較正できるため、モデルの選択に重要な経営者の判断を伴わない。
評価モデルには、契約条件、市場価格、イールド・カーブ、割引率(担保付デリバティブに係る信用補完契約の規定による受取および差入担保に係る利息によるものを含む)、クレジット・カーブ、ボラティリティ指標およびそれぞれの入力情報のコリレーションなど、様々な入力情報が必要である。レベル2のデリバティブを評価するための重要な入力情報は、市場取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にあるその他の代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場取引と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
レベル3のデリバティブ
レベル3のデリバティブは、観測可能なレベル1および(または)レベル2の入力情報とともに、観測不能なレベル3の入力情報を使用するモデルで評価される。観測不能な入力情報には、一部のコリレーションと、クレジット・スプレッドおよび株価ボラティリティの入力情報が含まれる。
当社はレベル3のデリバティブを当初評価した後に、レベル1およびレベル2の入力情報をアップデートして観測可能な市場の変動を反映しており、それによる損益はレベル3に計上される。レベル3の入力情報は、類似する市場取引、第三者の価格提供サービスおよび(または)ブローカーやディーラーによる呼び値、あるいはその他の過去の市場データなどの証拠に裏付けられる場合に変更される。当社が市場取引を参照してモデルの評価額を検証できない場合には、別の評価モデルによって大幅に異なる公正価値の見積りが算出される可能性がある。レベル3のデリバティブの評価に使用された重要かつ観測不能な入力情報の詳細は、以下を参照のこと。
当初の取引価格と内部開発のモデルにより算出された公正価値との間に差異がある場合、損益は、市場参加者が価格設定において考慮するであろう要素(時間の要素を含む)の変化から生じたものに限り、認識される。
評価調整
評価調整は、デリバティブ・ポートフォリオの公正価値の算定に必要不可欠なものであり、デリバティブ価格決定モデルによって算出された中間市場の評価額を適切な出口価格の評価額に調整するために用いられる。これらの調整には、ビッド/オファーのスプレッド、流動性コスト、信用評価調整および資金調達の評価調整が組み込まれており、デリバティブ・ポートフォリオの担保が付されない部分に固有の信用リスクおよび資金調達リスクを会計処理している。当社はまた、契約条件により当社が受取担保を引渡すまたは再担保に供することができない場合の担保付デリバティブの資金調達の評価調整も行っている。市場に基づく入力情報は通常、評価調整を市場清算レベルまで測定する場合に使用される。
さらに、重要かつ観測不能な入力情報を含むデリバティブについては、当社は取引に含まれる評価の不確実性を会計処理するためにモデルまたは出口価格の調整を行っている。
担保付契約および担保付借入金 売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券および貸付有価証券の評価において重要な入力情報は、資金調達スプレッド、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに金利である。
未収金 公正価値で測定する未収金は主に担保付貸付契約および前払コモディティ契約から成る。そのような債権の評価にとって重要な入力情報は、コモディティの価格、金利、将来の予測キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに資金調達スプレッドである。
その他未払金 その他未払金は、主にハイブリッド金融商品および前払コモディティ契約から成る。
公正価値で測定する担保付その他未払金の評価にとって重要な入力情報は、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、資金調達スプレッド、当社が差入れた担保の公正価値(予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、市場価格、市場利回りおよび回収の仮定を用いて算定される)ならびに追加担保の差入要求の頻度である。
公正価値で測定する無担保のその他未払金の評価にとって重要な入力情報は、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、GSグループのクレジット・スプレッド、ならびに前払コモディティ契約の場合はコモディティの価格である。ハイブリッド金融商品に組込まれたデリバティブの評価に使用された入力情報は、当社のその他のデリバティブ商品の評価に使用された入力情報と整合性がある。
レベル3の公正価値の評価に使用される重要かつ観測不能な入力情報
現物商品 2015年12月および2014年12月現在、当社はレベル3資産の現物商品それぞれ12.4億米ドルおよび19.8億米ドルを保有していた。2015年12月および2014年12月現在の双方において、レベル3負債の現物商品は重要ではなかった。当社のレベル3資産の現物商品の評価に使用される重要かつ観測不能な入力情報の範囲および関連する加重平均は以下の表のとおりである。以下の表においては、下記の項目を前提としている。
・範囲は、現物商品の各タイプの評価に使用された重要かつ観測不能な入力情報の範囲を表している。
・加重平均は、各入力情報を各金融商品の相対的公正価値で加重することにより算定される。
・これらの入力情報の範囲および加重平均は、ある現物商品の公正価値を算定する際に使用される適切な入力情報の代表的なものということではない。例えば、銀行ローンおよびブリッジ・ローンの表に表示されている利回りの最大値は、特定の銀行ローンの評価に適切であるが、他の銀行ローンの評価には適切でない可能性がある。したがって、以下に表示されている入力情報の範囲は、当社のレベル3の現物商品の公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・当社のレベル3の現物商品の評価に使用される利回り、割引率、またはデュレーションが上昇すると、公正価値測定の結果が低下し、回収率、ベーシス、または評価倍率が上昇すると、公正価値測定の結果が上昇する。当社のレベル3の現物商品はそれぞれ特徴ある性質のため、入力情報の相互関係は各商品タイプ内で必ずしも同じではない。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定される場合がある。例えば、類似市場取引および割引キャッシュ・フローは同時に公正価値の算定に使用されることがある。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
| レベル3の現物商品 | 評価手法および重要かつ観測不能な入力情報 | 重要かつ観測不能な入力情報の範囲(加重平均) | |
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||
| 銀行ローンおよびブリッジ・ローン モーゲージおよびその他の資産に裏付けられたローンおよび有価証券 (2015年12月および2014年12月現在のレベル3資産それぞれ642百万米ドルおよび758百万米ドル) | 割引キャッシュ・フロー: | ||
| ・利回り | 3.2%から19.7%(6.2%) | 1.9%から17.0%(3.8%) | |
| ・回収率 | 18.0%から70.0%(33.7%) | 57.1%から57.1%(57.1%) | |
| ・デュレーション | 0.7年から11.8年 (5.4年) | 1.3年から12.7年 (3.7年) | |
| 社債およびその他の債権 コマーシャル・ペーパー、譲渡性預金証書、定期預金およびその他のマネー・マーケット商品 政府債および政府機関債 (2015年12月および2014年12月現在のレベル3資産それぞれ444百万米ドルおよび10.3億米ドル) | 割引キャッシュ・フロー: | ||
| ・利回り | 2.9%から14.3%(5.7%) | 1.6%から24.4%(5.5%) | |
| ・回収率 | 0.0%から70.0%(58.8%) | 0.0%から70.0%(37.4%) | |
| ・デュレーション | 1.9年から5.5年 (3.1年) | 0.7年から6.4年 (3.0年) | |
| 株式および転換社債(プライベート・エクイティ投資および不動産事業体に対する投資を含む) (2015年12月および2014年12月現在のレベル3資産それぞれ152百万米ドルおよび187百万米ドル) | 類似市場取引および割引キャッシュ・フロー: | ||
| ・評価倍率 | 0.9倍から14.5倍 (2.4倍) | 0.9倍から6.3倍 (1.5倍) | |
| ・割引率/利回り | 8.6%から13.3%(11.4%) | 15.8%から15.8%(15.8%) | |
デリバティブ商品
2015年12月および2014年12月現在、当社はレベル3のデリバティブ商品純額それぞれ21.4億米ドルおよび31.2億米ドルを保有している。当社の信用および株式デリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観測不能な入力情報の範囲、平均値および中央値は以下の表のとおりである。2015年12月および2014年12月現在、当社は金利、通貨およびコモディティに関するレベル3資産純額それぞれ136百万米ドルおよび242百万米ドルを保有しているが、金額に重要性がないため、重要かつ観測不能な入力情報の範囲は開示されていない。以下の表においては、下記の項目を前提としている。
・範囲は、デリバティブの各タイプの評価に使用された重要かつ観測不能な入力情報の範囲を表している。
・平均値は入力情報の算術平均を表しており、各金融商品の相対的公正価値または想定元本により加重されていない。中央値を上回る平均値は、入力情報の大部分が平均値を下回っていることを示している。
・これらの入力情報の範囲、平均値および中央値は、あるデリバティブの公正価値の算定に使用する適切な入力情報の代表的なものということではない。例えば、以下の信用デリバティブの表に表示されているコリレーションの最大値は、特定の信用デリバティブの評価に適切であるが、他の信用デリバティブの評価には適切でない可能性がある。したがって、以下に表示されている入力情報の範囲は、当社のレベル3のデリバティブの公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・どの金融商品の公正価値も複数の評価手法を用いて決定されることがある。例えば、公正価値を決定するためにオプション価格決定モデルおよび割引キャッシュ・フロー・モデルは通常、合わせて用いられる。したがって、レベル3の残高はこの両方の手法を含んでいる。
| レベル3のデリバティブ商品タイプ | 評価手法および重要かつ観測不能な入力情報 | 重要かつ観測不能な入力情報の範囲 (平均値/中央値) | |
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | ||
| 信用(2015年12月および2014年12月現在、レベル3のデリバティブ商品純額それぞれ22.8億米ドルおよび33.6億米ドルから成る) | オプション価格決定モデル、相関モデルおよび割引キャッシュ・フロー・モデル: | ||
| ・コリレーション | 46%から99% (68%/66%) | 57%から99% (77%/75%) | |
| ・クレジット・スプレッド | 1ベーシス・ポイント(bps)から952bps (174bps/131bps) | 1ベーシス・ポイント(bps)から700bps (143bps/107bps) | |
| ・アップフロント・クレジット・ポイント | 0ポイントから88ポイント (24ポイント/20ポイント) | 1ポイントから84ポイント (35ポイント/16ポイント) | |
| ・回収率 | 2%から55% (34%/40%) | 14%から60% (30%/25%) | |
| 株式(2015年12月および2014年12月現在、レベル3のデリバティブ商品純額それぞれ(276)百万米ドルおよび(484)百万米ドル) | オプション価格決定モデル: | ||
| ・コリレーション(クロスプロダクト・コリレーションを含む) | (65)%から94% (38%/45%) | (34)%から91% (46%/42%) | |
| ・ボラティリティ | 14%から59% (26%/26%) | 5%から68% (21%/21%) | |
重要かつ観測不能な入力情報の範囲
当社のレベル3のデリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観測不能な入力情報の範囲に関する情報は、以下のとおりである。
・コリレーション コリレーションの範囲は、同一市場(株価指数および個別株式銘柄など)、市場間(株価指数と為替レートのコリレーションなど)、地域間などにおける様々な原資産をカバーしている。
・ボラティリティ ボラティリティの範囲は、さまざまな市場にわたる多数の原資産、満期および権利行使価格をカバーしている。例えば、株価指数のボラティリティは一般的に個別株式のボラティリティを下回る。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率の範囲は、さまざまな原資産(指数および個別銘柄)、地域、部門、満期および信用度(高利回りおよび投資適格)をカバーしている。この幅広い母集団により、重要かつ観測不能な入力情報の範囲に幅が生じる。
重要かつ観測不能な入力情報の変動に対する公正価値測定の感応度
重要かつ観測不能な入力情報の個別の変動に対する当社のレベル3の公正価値測定の方向感応度の詳細は、以下のとおりである。
・コリレーション 一般的に保有者が対象となる原資産または指数の価格(金利、クレジット・スプレッド、為替レート、インフレ率および株価など)の一貫した方向のパフォーマンスから利益を得る契約については、コリレーションが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・ボラティリティ 一般的に買建オプションについては、ボラティリティが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 一般的にクレジット・スプレッドまたはアップフロント・クレジット・ポイントの増加または回収率の低下により、買建信用プロテクションの公正価値が増加する。クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率は、対象となる参照債務の特徴的なリスク要因と強い関連性がある。これらのリスク要因には、レバレッジ、ボラティリティおよび業界などの参照企業特有の要因、対象となる参照債務の借入コストまたは流動性などの市場ベースの要因、ならびにマクロ経済の状況が含まれる。
当社のレベル3のデリバティブはそれぞれ特徴があるため、各商品タイプ内での入力情報の相互関係は必ずしも同じではない。
担保付契約および担保付借入金 2015年12月および2014年12月現在の双方において、レベル3の売戻条件付契約、借入有価証券担保金または貸付有価証券担保金はなかった。2015年12月および2014年12月現在の双方において、当社のレベル3の買戻条件付契約に重要性はなかった。
未収金 2015年12月および2014年12月現在の双方において、当社のレベル3の未収金はなかった。
その他未払金 2015年12月および2014年12月現在の双方において、当社の担保付のレベル3のその他未払金を評価する際に使用される重要かつ観測不能な入力情報は、観測不能な入力情報に関する当社の現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」を参照のこと。
2015年12月および2014年12月現在の双方において、当社の無担保のレベル3のその他未払金のほぼすべてが、ハイブリッド金融商品である。ハイブリッド金融商品の評価に使用された重要かつ観測不能な入力情報は、主にこれらの借入金の組込デリバティブの部分に関連しているため、これらの入力情報は、観測不能な入力情報に関する当社のデリバティブの開示に含まれている。上記「デリバティブ商品」を参照のこと。
金融資産および金融負債の公正価値のレベル別内訳
経常的に公正価値で測定される金融資産および金融負債の公正価値の階層のレベル別内訳は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2015年12月現在の金融資産および金融負債(公正価値) | |||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | 48,198 | 17,501 | 1,238 | 66,937 | |||
| デリバティブ商品 | 14 | 544,300 | 4,803 | 549,117 | |||
| 保有金融商品 | 48,212 | 561,801 | 6,041 | 616,054 | |||
| 担保付契約 | ― | 132,933 | ― | 132,933 | |||
| 未収金 | ― | 1,368 | ― | 1,368 | |||
| 金融資産合計 | 48,212 | 696,102 | 6,041 | 750,355 | |||
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | 21,038 | 3,584 | 62 | 24,684 | |||
| デリバティブ商品 | 28 | 528,277 | 2,665 | 530,970 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 21,066 | 531,861 | 2,727 | 555,654 | |||
| 担保付借入金 | ― | 72,842 | 71 | 72,913 | |||
| その他未払金 | ― | 10,715 | 3,479 | 14,194 | |||
| 合計 | 21,066 | 615,418 | 6,277 | 642,761 | |||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | ― | 3,502 | ― | 3,502 | |||
| その他未払金 | ― | 5,322 | 2,124 | 7,446 | |||
| 合計 | ― | 8,824 | 2,124 | 10,948 | |||
| 金融負債合計 | 21,066 | 624,242 | 8,401 | 653,709 | |||
| デリバティブ商品純額 | (14) | 16,023 | 2,138 | 18,147 | |||
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2014年12月現在の金融資産および金融負債(公正価値) | |||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | 40,292 | 23,983 | 1,976 | 66,251 | |||
| デリバティブ商品 | 17 | 621,663 | 5,817 | 627,497 | |||
| 保有金融商品 | 40,309 | 645,646 | 7,793 | 693,748 | |||
| 担保付契約 | ― | 158,809 | ― | 158,809 | |||
| 未収金 | ― | 1,780 | ― | 1,780 | |||
| 金融資産合計 | 40,309 | 806,235 | 7,793 | 854,337 | |||
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | 22,740 | 4,889 | 21 | 27,650 | |||
| デリバティブ商品 | 34 | 611,032 | 2,697 | 613,763 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 22,774 | 615,921 | 2,718 | 641,413 | |||
| 担保付借入金 | ― | 85,722 | 124 | 85,846 | |||
| その他未払金 | ― | 13,412 | 2,737 | 16,149 | |||
| 合計 | 22,774 | 715,055 | 5,579 | 743,408 | |||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | ― | 1,928 | ― | 1,928 | |||
| その他未払金 | ― | 5,056 | 843 | 5,899 | |||
| 合計 | ― | 6,984 | 843 | 7,827 | |||
| 金融負債合計 | 22,774 | 722,039 | 6,422 | 751,235 | |||
| デリバティブ商品純額 | (17) | 10,631 | 3,120 | 13,734 | |||
公正価値の階層のレベル1とレベル2の間での振替
2015年度および2014年度において、レベル1とレベル2の間での経常的に公正価値で測定する金融資産および金融負債の重要な振替はなかった。
レベル3の推移
経常的に公正価値で測定するすべてのレベル3の金融資産および金融負債の公正価値の変動は、以下の表のとおりである。レベル3の資産から生じる損益は、損益計算書の純収益に認識される。以下の表において、
・金融資産または金融負債が報告年度中にレベル3へ振替えられた場合、当該年度における損益は全額レベル3に含まれる。レベル3の金融資産の増加はプラスの額で、減少はマイナスの額で表示されている。レベル3の金融負債の増加はマイナスの額で、減少はプラスの額で表示されている。
・レベル間の振替は、振替が生じた報告期間の期首に認識される。従って、レベル3の金融資産および金融負債のうち、当期末までの期間にレベル3から振替えられたものの損益は、この表には含まれていない。
・レベル3の金融資産および金融負債は、レベル1およびレベル2の金融資産および金融負債で経済的にヘッジされることが多い。このため、金融資産または金融負債の特定の種類について以下の表で報告されているレベル3の損益は、同じ種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1もしくはレベル2に帰属する損益、または異なる種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1、レベル2もしくはレベル3に帰属する損益で一部相殺することができる。その結果、以下のレベル3の推移に含まれる損益は、必ずしも当社の経営成績、流動性または資金に対する全体的な影響を表すものではない。
・レベル3へのおよびレベル3からの振替の説明については、下記の「レベル3の推移に関する説明」を参照のこと。
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||||
| レベル3の金融資産および負債(公正価値) | |||||||||||||||
| 期首 残高 | 利益/ (損失) | 購入 | 売却 | 決済 | レベル 3への 振替 | レベル 3から の振替 | 期末 残高 | ||||||||
| 2015年12月終了年度 | |||||||||||||||
| 保有金融商品 | 7,793 | 646 | 680 | (401) | (1,399) | 934 | (2,212) | 6,041 | |||||||
| 未収金 | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | |||||||
| レベル3の金融資産合計 | 7,793 | 646 | 680 | (401) | (1,399) | 934 | (2,212) | 6,041 | |||||||
| 売却済未購入金融商品 | (2,718) | (8) | 99 | (383) | 324 | (424) | 383 | (2,727) | |||||||
| 担保付借入金 | (124) | (2) | ― | ― | 55 | ― | ― | (71) | |||||||
| その他未払金 | (3,580) | 538 | ― | (4,811) | 2,422 | (549) | 377 | (5,603) | |||||||
| レベル3の金融負債合計 | (6,422) | 528 | 99 | (5,194) | 2,801 | (973) | 760 | (8,401) | |||||||
| 2014年12月終了年度 | |||||||||||||||
| 保有金融商品 | 8,055 | 2,509 | 1,700 | (765) | (3,089) | 712 | (1,329) | 7,793 | |||||||
| 未収金 | 180 | ― | ― | ― | ― | ― | (180) | ― | |||||||
| レベル3の金融資産合計 | 8,235 | 2,509 | 1,700 | (765) | (3,089) | 712 | (1,509) | 7,793 | |||||||
| 売却済未購入金融商品 | (3,835) | (423) | (1) | (655) | 1,173 | (245) | 1,268 | (2,718) | |||||||
| 担保付借入金 | (1,010) | ― | ― | ― | 886 | ― | ― | (124) | |||||||
| その他未払金 | (2,668) | 132 | (2) | (2,954) | 1,773 | (447) | 586 | (3,580) | |||||||
| レベル3の金融負債合計 | (7,513) | (291) | (3) | (3,609) | 3,832 | (692) | 1,854 | (6,422) | |||||||
レベル3の推移に関する説明
2015年12月終了年度 レベル3への振替は、主に一部の信用デリバティブの評価にとって観測不能なクレジット・スプレッドの入力情報が重要になったことに伴い、当該商品をレベル2から振替えたこと、また主に一部の株式デリバティブにとって観測不能なボラティリティおよびコリレーションの入力情報が重要になったことに伴い、当該デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に観測不能なクレジット・スプレッドの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたことを主に反映している。
2014年12月終了年度 レベル3への振替は、主に一部の信用デリバティブの評価にとって観測不能なクレジット・スプレッドの入力情報が重要になったことや当該商品に利用できる市場のデータが減少したことに伴い、当該商品をレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に観測不能なクレジット・スプレッドの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと、また観測不能なコリレーションが一部の株式デリバティブの評価に対し重要でなくなったことに伴い、当該商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。
観測不能な入力情報を用いた評価手法を用いて評価される金融資産および金融負債の公正価値
金融資産および金融負債の公正価値は、同一の金融商品の観測可能な現在の市場取引による価格の裏付けがない仮定、または利用可能かつ観測可能な市場データに基づいて、評価手法を全面的にまたは部分的に使用して算定しており、これらの仮定を変更すると、それを用いて算定される公正価値の見積りも変動する。重要かつ観測不能な入力情報を用いた評価において、合理的に代替可能な仮定を使用したことによる潜在的影響は、2015年12月および2014年12月現在、有利な変動がそれぞれ約261百万米ドルおよび約179百万米ドル、不利な変動がそれぞれ238百万米ドルおよび146百万米ドルであった。合理的に可能性のある不利な代替的仮定の決定においては、潜在的な不確実性が存在する事例を識別し定量化するため、詳細な事業およびポジション・レベルのレビューが実施されている。ここでは、利用可能な市場情報の範囲に照らしたポジションの公正価値が考慮されている。
損益計算書に認識されていない、トレーディング目的で保有する金融商品の当初認識時の価額(取引価額)と評価手法を用いて算定された価額の公正価値の差額(取引初日の損益)は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 1月1日現在 | 136 | 80 | ||
| 新取引 | 93 | 118 | ||
| 当期の損益計算書に認識された金額 | (90) | (62) | ||
| 12月31日現在 | 139 | 136 |
公正価値で測定されない金融資産および金融負債の公正価値
2015年12月および2014年12月現在、当社は、公正価値で測定されない流動金融資産それぞれ992.5億米ドルおよび1,125.7億米ドルならびに同金融負債それぞれ1,452.1億米ドルおよび1,827.2億米ドルを保有していた。これらの商品はその性質上短期であるため、貸借対照表上の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
2015年12月および2014年12月現在、当社は、1年を超えて期日の到来する、公正価値で測定されない金融負債248.5億米ドルおよび113.9億米ドルを保有しており、これは主に関係会社間の長期借入金に関するものである。当該借入金の金利は変動的な性格のものであり、類似する条件および特徴の商品の実勢市場金利に近似している。そのため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
損益項目
純損益に表示される当社の金融資産および金融負債に関連する損益項目は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 利息外収益1,2 | 6,778 | 6,015 | ||
| 受取利息 | ||||
| 外部取引相手先からの受取利息 | 1,804 | 2,510 | ||
| 親会社およびグループ会社からの受取利息 | 235 | 22 | ||
| 受取利息合計 | 2,039 | 2,532 | ||
| 支払利息 | ||||
| 外部取引相手先への支払利息 | 1,050 | 1,265 | ||
| 親会社およびグループ会社への支払利息 | 751 | 852 | ||
| 支払利息合計 | 1,801 | 2,117 | ||
| 受取利息純額 | 238 | 415 | ||
| 純収益合計 | 7,016 | 6,430 |
1 利息外収益には、手数料および報酬が、2015年度および2014年度においてそれぞれ532百万米ドルおよび657百万米ドル含まれる。これは、機関投資家向けクライアント・サービスおよび投資運用業務において認識されている。
2 利息外収益には、公正価値で測定するものとして指定した当社の金融資産および金融負債に関する2015年度の純利益625百万米ドルおよび2014年度の純損失489百万米ドルが含まれる。これは、機関投資家向けクライアント・サービスにおいて認識されている。機関投資家向けクライアント・サービスにおける残りの純収益は主に、トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債からの純利益に関するものである。
金融負債の満期
当社の金融負債(売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フロー(将来発生する金利を含む)の詳細は、以下の表のとおりである。売却済未購入金融商品は、トレーディング目的/要求払に分類されている。金融負債は、トレーディング目的で保有するものまたは損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する場合を除き、割引前キャッシュ・フローで開示されている。
トレーディング目的で保有する金融負債および損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融負債は公正価値で開示されているが、これは当該商品の流動性リスク管理に使用する価値と一致しているためである。デリバティブの流動性リスクは、マスター・ネッティング契約および現金担保付契約により軽減されている。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||||||
| 金融負債 | ||||||||||||||
| トレーディング目的/要求払 | 1ヵ月間未満 | 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 3ヵ月間超1年未満 | 1年超5年未満 | 5年超 | 合計 | ||||||||
| 2015年12月現在 | ||||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 555,654 | ― | ― | ― | ― | ― | 555,654 | |||||||
| 担保付借入金 | 60,086 | 41,900 | 3,378 | 11,021 | ― | ― | 116,385 | |||||||
| その他未払金 | 86,050 | 2,267 | 688 | 27,367 | ― | ― | 116,372 | |||||||
| 合計 | 701,790 | 44,167 | 4,066 | 38,388 | ― | ― | 788,411 | |||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | ― | ― | ― | ― | 3,413 | 89 | 3,502 | |||||||
| その他未払金 | ― | 1 | 6 | 19 | 21,111 | 12,591 | 33,728 | |||||||
| 合計 | ― | 1 | 6 | 19 | 24,524 | 12,680 | 37,230 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 701,790 | 44,168 | 4,072 | 38,407 | 24,524 | 12,680 | 825,641 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | ― | 29,276 | ― | ― | ― | ― | 29,276 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 8 | 16 | 72 | 347 | 15 | 458 | |||||||
| その他 | 4,137 | ― | ― | ― | ― | ― | 4,137 | |||||||
| 合計-オフ・バランスシート額 | 4,137 | 29,284 | 16 | 72 | 347 | 15 | 33,871 | |||||||
| 金融負債合計 | 705,927 | 73,452 | 4,088 | 38,479 | 24,871 | 12,695 | 859,512 | |||||||
| 2014年12月現在 | ||||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 641,413 | ― | ― | ― | ― | ― | 641,413 | |||||||
| 担保付借入金 | 74,056 | 49,908 | 5,273 | 9,900 | ― | ― | 139,137 | |||||||
| その他未払金 | 91,919 | 3,626 | 439 | 50,068 | ― | ― | 146,052 | |||||||
| 合計 | 807,388 | 53,534 | 5,712 | 59,968 | ― | ― | 926,602 | |||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | ― | ― | ― | ― | 2,418 | 96 | 2,514 | |||||||
| その他未払金 | ― | 2 | 4 | 26 | 9,110 | 8,675 | 17,817 | |||||||
| 合計 | ― | 2 | 4 | 26 | 11,528 | 8,771 | 20,331 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 807,388 | 53,536 | 5,716 | 59,994 | 11,528 | 8,771 | 946,933 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | ― | 34,572 | ― | ― | ― | ― | 34,572 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 8 | 16 | 74 | 385 | 80 | 563 | |||||||
| その他 | 4,001 | ― | ― | ― | ― | ― | 4,001 | |||||||
| 合計-オフ・バランスシート額 | 4,001 | 34,580 | 16 | 74 | 385 | 80 | 39,136 | |||||||
| 金融負債合計 | 811,389 | 88,116 | 5,732 | 60,068 | 11,913 | 8,851 | 986,069 | |||||||
担保の受入れおよび差入れ
当社は、主に売戻条件付契約、借入有価証券担保金、デリバティブ取引および顧客信用貸に関連して、金融商品(政府債および政府機関債、社債、株式および転換社債など)を担保として受入れている。当社は、個別の取引相手先に対する信用エクスポージャーを軽減するために、デリバティブおよび担保付契約について、前払いで、または条件付で、現金および有価証券を担保として受入れている。
多くの場合、当社は、主にクライアントの担保付貸付取引に関連して買戻条件付契約および有価証券貸付契約を締結する際に、担保として受入れた金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。当社はまた、その他担保付借入金、デリバティブ契約の担保差入れ、および当社または顧客の決済需要への対応に関連して、これらの金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。
当社はまた、買戻条件付契約、有価証券貸付契約およびその他担保付借入金に関連して一部の保有金融商品を取引相手先に差入れているが、当該資産を引渡しまたは再担保に供する権利を取引相手先が有する場合も有さない場合もある。
当社が担保として受入れた金融商品のうち、引渡しまたは再担保に利用可能なもの、および引渡しまたは再担保に供したものは、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 引渡しまたは再担保に利用可能な担保 | 379,594 | 369,545 | ||
| 引渡しまたは再担保に供された担保 | 307,759 | 294,994 |
差入資産の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| 取引相手先に対し差入れた保有金融商品: | ||||
| 引渡しまたは再担保に供する権利があるもの | 22,036 | 24,404 | ||
| 引渡しまたは再担保に供する権利がないもの | 20,146 | 17,656 |
当社は、保有金融商品に関して現金担保を2015年12月および2014年12月現在それぞれ576.4億米ドルおよび575.4億米ドル受取り、売却済未購入金融商品に関して現金担保を2015年12月および2014年12月現在それぞれ387.1億米ドルおよび354.6億米ドル差入れた。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引の他に、当社はその他担保付借入金の利用により一部の資産の資金を調達し、当該取引において金融商品を担保として差入れている。これらのその他担保付借入金は特別目的事業体に関する負債、売却ではなく借入として会計処理される金融資産の譲渡およびその他のストラクチャード・ファイナンス契約から成る。その他担保付借入金には、ノン・リコースの契約が含まれる。
ヘッジ会計
当社は、一部の金利スワップを公正価値ヘッジに指定している。これらの金利スワップは、関連するベンチマーク金利(例えば、ロンドン銀行間出し手金利(以下「LIBOR」という。)に起因する公正価値の変動をヘッジし、固定利付債務を変動利付債務に効果的に転換している。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジ対象リスク(金利リスクなど)の変動を相殺する公正価値ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
ヘッジとして会計処理された金利デリバティブから生じた利益/(損失)、関連するヘッジ対象の借入金およびこれらのデリバティブのヘッジの非有効部分は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月終了年度 | 2014年12月終了年度 | |||
| 金利ヘッジ | (22) | 85 | ||
| ヘッジ対象の借入金 | 18 | (80) | ||
| ヘッジの非有効部分 | (4) | 5 |
2015年12月現在、ヘッジに指定されているデリバティブ商品である資産および負債の公正価値は、それぞれ158百万米ドルおよび24百万米ドルであった。
2014年12月現在、ヘッジに指定されているデリバティブ商品である資産および負債の公正価値は、それぞれ188百万米ドルおよび10百万米ドルであった。
譲渡された資産
引き続き全額認識されている資産 当年度において、当社は一部の金融資産を譲渡したが、この譲渡はIAS第39号「金融商品:認識および測定」に定められる認識の中止の要件を満たさなかったため、当社は貸借対照表において引き続き当該資産を全額認識している。
当社は、買戻条件付契約およびその他の有価証券貸付取引を担保するため、通常の営業活動において保有資産を取引相手先に譲渡している。当該取引においては、当社は契約満期日に金融商品を買戻す必要があり、引き続き当該商品の価格、信用および金利変動リスクにさらされているため、譲渡された資産は会計上引き続き認識する。当社が資産の譲渡による現金を受け取った際は、受取対価に対する金融負債が認識され、「担保付借入金」に計上される。当社が非現金担保を(証券の形式で)受け取った場合は、負債は当初認識されない。受取担保がその後売却された場合は、担保の返還義務が負債として「売却済未購入金融商品」に認識される。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引に加えて、当社は、認識の中止の要件を満たさないその他の契約により資金を調達している。例えば、トータル・リターン・スワップなどの関連デリバティブを伴う有価証券の売却があり、当社は当該取引を通じて譲渡された資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持している。このような場合、受取った手取金に対して金融負債が認識される。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に認識されているその他の金融資産は、主にデリバティブ取引について差入れた有価証券の担保に関するものである。このようなデリバティブによる債務は、「売却済未購入金融商品」に計上されている。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に計上されている金融資産は、以下の表のとおりである。これに伴う金融負債の帳簿価額は、通常は譲渡された資産の帳簿価額に近似している。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2015年12月現在 | 2014年12月現在 | |||
| コマーシャル・ペーパー、譲渡性預金証書、定期預金およびその他のマネー・マーケット商品 | 221 | 1,047 | ||
| 政府債および政府機関債 | 10,036 | 11,095 | ||
| 社債およびその他の債券 | 5,300 | 6,248 | ||
| 株式および転換社債 | 26,625 | 23,670 | ||
| 合計 | 42,182 | 42,060 |
認識の中止をしたが継続的なエクスポージャーのある資産 当社は、当社が金融資産を譲渡した一部の非連結ストラクチャード・エンティティに、デリバティブ取引および保証の形で継続的に関与している。これらのデリバティブは、譲渡された資産にクレジット・リンクされていることがあり、これにより当社は譲渡された資産における特定のリスクを保持するか、あるいは何らかの偶発事象が発生した場合には資産の損失を補てんするため、ストラクチャード・エンティティに支払いを行う必要がある。
さらに、当社は金融資産を証券化ビークルに譲渡する。当社は通常、譲渡された資産と引き換えに現金を受取るが、証券化における受益持分の所有権を含め、譲渡された資産に継続的に関与する場合もある。当社はまた、流通市場におけるマーケット・メイキング取引に関連して、証券化ビークルが発行した優先証券または劣後証券を購入する可能性がある。
当社が譲渡された資産にデリバティブまたは保証を通じて継続的に関与する場合、最大損失リスクはデリバティブまたは保証の想定元本である。証券化資産の留保持分または購入持分について、当社の損失リスクはこれら持分の公正価値までに限定されている。いずれの場合も、留保持分は公正価値で計上されている。
当社は譲渡前の資産を公正価値で会計処理しているため、一般的に資産の譲渡時に重大な損益を認識しない。なお当社は、認識が中止された金融資産を買戻す必要があるような継続的関与は行っていない。
当社が継続的に関与することによる当社のエクスポージャーの詳細は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 帳簿価額 | 最大損失リスク | |||
| 2015年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 76 | 93 | ||
| デリバティブ商品 | 99 | 1,160 | ||
| 保有金融商品 | 175 | 1,253 | ||
| 合計 | 175 | 1,253 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (2) | (101) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (2) | (101) | ||
| その他未払金 | ― | ― | ||
| 合計 | (2) | (101) | ||
| 2014年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 64 | 64 | ||
| デリバティブ商品 | 120 | 1,308 | ||
| 保有金融商品 | 184 | 1,372 | ||
| 合計 | 184 | 1,372 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (2) | (92) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (2) | (92) | ||
| その他未払金 | ― | ― | ||
| 合計 | (2) | (92) |
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 年度利益/(損失) | 累積利益/(損失) | |||
| 2015年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 2 | 120 | ||
| デリバティブ商品 | 6 | 150 | ||
| 保有金融商品 | 8 | 270 | ||
| 合計 | 8 | 270 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (1) | (32) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (1) | (32) | ||
| その他未払金 | ― | (1) | ||
| 合計 | (1) | (33) | ||
| 2014年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 27 | 119 | ||
| デリバティブ商品 | 66 | 144 | ||
| 保有金融商品 | 93 | 263 | ||
| 合計 | 93 | 263 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | 2 | (31) | ||
| 売却済未購入金融商品 | 2 | (31) | ||
| その他未払金 | ― | (1) | ||
| 合計 | 2 | (32) |
注記28 金融資産および金融負債の相殺
当社の強制力のあるネッティング契約および相殺の対象になる当社の金融資産および金融負債は、以下の表のとおりである。総額は取引相手先とのネッティングおよび担保の双方の影響を含んでいないため、当社の経済的エクスポージャーを表すものではない。当社が現在、認識額を相殺する法的に強制力のある権利を有する場合で、かつ純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意図がある場合のみ、貸借対照表において相殺される。
また、以下の表は、取引相手先とのネッティング(すなわち、強制力のあるネッティング契約に基づく相殺の法的権利が存在する場合に行われる当該取引相手先との金融資産および金融負債のネッティング)、ならびに強制力のある信用補完契約に基づき受入れた、または差入れた現金担保および有価証券で、英国基準の相殺要件を満たさないために貸借対照表において相殺されない金額についても表示している。当社が信用保管契約に基づき担保を受入れまたは差入れたが、まだその契約に強制力があるかどうかが判断されていない場合、関連する担保は、以下の表の貸借対照表において相殺されない金額に含まれていない。
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||
| 2015年12月現在 | |||||||||||||
| 貸借対照表で相殺されない金額 | |||||||||||||
| 総額1,2 | 貸借対照表において相殺される金額 | 貸借対照表において表示される純額 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | 純額 | |||||||
| 金融資産 | |||||||||||||
| 現物商品 | 15,662 | (11,579) | 4,083 | (21) | (726) | (1,993) | 1,343 | ||||||
| デリバティブ商品 | 608,906 | (59,789) | 549,117 | (474,498) | (42,162) | (11,095) | 21,362 | ||||||
| 保有金融商品 | 624,568 | (71,368) | 553,200 | (474,519) | (42,888) | (13,088) | 22,705 | ||||||
| 担保付契約 | 191,094 | (27,391) | 163,703 | (48,219) | ― | (112,475) | 3,009 | ||||||
| 未収金 | 55,187 | (6,758) | 48,429 | (542) | (32,202) | (7,900) | 7,785 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象である金融資産 | 870,849 | (105,517) | 765,332 | (523,280) | (75,090) | (133,463) | 33,499 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象でない金融資産 | 84,273 | ― | 84,273 | ― | ― | ― | 84,273 | ||||||
| 金融資産合計 | 955,122 | (105,517) | 849,605 | (523,280) | (75,090) | (133,463) | 117,772 | ||||||
| 金融負債 | |||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 現物商品 | 1,164 | (1,164) | ― | ― | ― | ― | ― | ||||||
| デリバティブ商品 | 589,450 | (58,480) | 530,970 | (474,498) | (32,203) | (8,617) | 15,652 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 590,614 | (59,644) | 530,970 | (474,498) | (32,203) | (8,617) | 15,652 | ||||||
| 担保付借入金 | 150,534 | (34,149) | 116,385 | (48,130) | ― | (52,066) | 16,189 | ||||||
| その他未払金 | 67,453 | (5,027) | 62,426 | (21) | (42,162) | ― | 20,243 | ||||||
| 合計 | 808,601 | (98,820) | 709,781 | (522,649) | (74,365) | (60,683) | 52,084 | ||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 担保付借入金 | 3,502 | ― | 3,502 | (89) | ― | (3,343) | 70 | ||||||
| その他未払金 | 8,694 | (6,697) | 1,997 | (542) | ― | ― | 1,455 | ||||||
| 合計 | 12,196 | (6,697) | 5,499 | (631) | ― | (3,343) | 1,525 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象である金融負債 | 820,797 | (105,517) | 715,280 | (523,280) | (74,365) | (64,026) | 53,609 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象でない金融負債 | 108,495 | ― | 108,495 | ― | ― | ― | 108,495 | ||||||
| 金融負債合計 | 929,292 | (105,517) | 823,775 | (523,280) | (74,365) | (64,026) | 162,104 | ||||||
1 デリバティブ資産およびデリバティブ負債は、強制力のあるネッティング契約の対象ではないか、または強制力の有無を当社がまだ判断していないネッティング契約の対象である金額をそれぞれ83.4億米ドルおよび74.9億米ドル含んでいる。
2 担保付契約および担保付借入金のほぼすべてが強制力のあるネッティング契約の対象である。
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||
| 2014年12月現在 | |||||||||||||
| 貸借対照表で相殺されない金額 | |||||||||||||
| 総額1,2 | 貸借対照表において相殺される金額 | 貸借対照表において表示される純額 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | 純額 | |||||||
| 金融資産 | |||||||||||||
| 現物商品 | 17,460 | (14,453) | 3,007 | (161) | ― | ― | 2,846 | ||||||
| デリバティブ商品 | 759,612 | (132,115) | 627,497 | (549,005) | (42,710) | (10,215) | 25,567 | ||||||
| 保有金融商品 | 777,072 | (146,568) | 630,504 | (549,166) | (42,710) | (10,215) | 28,413 | ||||||
| 担保付契約 | 219,234 | (15,718) | 203,516 | (88,761) | ― | (109,488) | 5,267 | ||||||
| 未収金 | 58,046 | (9,975) | 48,071 | (602) | (28,928) | (8,903) | 9,638 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象である金融資産 | 1,054,352 | (172,261) | 882,091 | (638,529) | (71,638) | (128,606) | 43,318 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象でない金融資産 | 84,819 | ― | 84,819 | ― | ― | ― | 84,819 | ||||||
| 金融資産合計 | 1,139,171 | (172,261) | 966,910 | (638,529) | (71,638) | (128,606) | 128,137 | ||||||
| 金融負債 | |||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 現物商品 | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ||||||
| デリバティブ商品 | 744,162 | (130,399) | 613,763 | (549,005) | (28,928) | (16,091) | 19,739 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 744,162 | (130,399) | 613,763 | (549,005) | (28,928) | (16,091) | 19,739 | ||||||
| 担保付借入金 | 164,830 | (25,693) | 139,137 | (88,665) | ― | (35,933) | 14,539 | ||||||
| その他未払金 | 72,453 | (8,601) | 63,852 | (161) | (42,710) | ― | 20,981 | ||||||
| 合計 | 981,445 | (164,693) | 816,752 | (637,831) | (71,638) | (52,024) | 55,259 | ||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 担保付借入金 | 2,514 | ― | 2,514 | (96) | ― | (2,418) | ― | ||||||
| その他未払金 | 9,603 | (7,568) | 2,035 | (602) | ― | ― | 1,433 | ||||||
| 合計 | 12,117 | (7,568) | 4,549 | (698) | ― | (2,418) | 1,433 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象である金融負債 | 993,562 | (172,261) | 821,301 | (638,529) | (71,638) | (54,442) | 56,692 | ||||||
| 強制力があるネッティング契約の対象でない金融負債 | 124,039 | ― | 124,039 | ― | ― | ― | 124,039 | ||||||
| 金融負債合計 | 1,117,601 | (172,261) | 945,340 | (638,529) | (71,638) | (54,442) | 180,731 | ||||||
1 デリバティブ資産およびデリバティブ負債は、強制力のあるネッティング契約の対象ではないか、または強制力の有無を当社がまだ判断していないネッティング契約の対象である金額をそれぞれ125.2億米ドルおよび105.0億米ドル含んでいる。
2 担保付契約および担保付借入金のほぼすべてが強制力のあるネッティング契約の対象である。
2【主な資産・負債及び収支の内容】
以下は、当社の2015年12月31日に終了した事業年度に関するアニュアル・レポートの抜粋であり、主な貸借対照表上の数値を示している。
貸借対照表
貸借対照表は、本書第一部第6「経理の状況-財務書類」に記載されている。以下の記述においては、総資産額は、「固定資産」、「流動資産」および当社の「年金剰余金」の合計額として定義されている。総負債額は、「1年以内に期限の到来する負債額」、「1年後以降に期限の到来する負債額」および「負債引当額」の合計額として定義されている。
2015年12月現在、総資産は8,504.9億ドルであり、2014年12月から1,171.9億ドル減少した。この減少は、保有金融商品が776.9億ドルおよび担保付契約が398.1億ドル減少したことによる。保有金融商品は、デリバティブ商品の公正価値の下落を主因として減少した。担保付契約は、当社の貸借対照表の規模縮小に向けた取り組みにより減少した(詳細については、本書第一部第3の7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項の「貸借対照表および資金調達源-資金調達源」を参照)が、顧客の活動増加により一部相殺された。
2015年12月現在、総負債は8,241.4億ドルであり、2014年12月から1,215.5億ドル減少した。この減少は、売却済未購入金融商品が857.6億ドル、担保付借入金が217.6億ドルおよびその他債務の140.1億ドルが減少したことによる。売却済未購入金融商品は、デリバティブ商品の公正価値の下落を主因として減少した。担保付借入金およびその他債務は、当社の貸借対照表の規模縮小に向けた取り組みにより減少した(詳細については、本書第一部第3の7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項の「貸借対照表および資金調達源-資金調達源」を参照)が、顧客の活動増加により一部相殺された。
2015年12月31日現在の流動資産および流動負債の詳細については、以下の、当社の2015年12月31日現在の年度末財務書類からの抜粋を参照のこと。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 流動資産 | |||
| 保有金融商品(2015年12月および2014年12月現在に担保として差入れた22,036米ドルおよび24,404米ドルを含む) | 15 | 616,054 | |
| 担保付契約 | 16 | 163,703 | |
| 未収金 | 17 | 60,488 | |
| 現金・預金 | 23 | 9,974 | |
| 850,219 | |||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 15 | (555,654) | |
| 担保付借入金契約 | 19 | (116,385) | |
| その他未払金 | 20 | (116,300) | |
| (788,339) | |||
| 純流動資産 | 61,880 |
未決算勘定残高および清算勘定残高はない。
以下は、GSIの2015年12月31日に終了した事業年度に関するアニュアル・レポートの抜粋であり、主な損益計算書上の数値を示している。
損益計算書
損益計算書は本書第一部第6「経理の状況-財務書類」に記載されている。当社の2015年度の収益は23.1億米ドルであり、2014年度と比較して44%の増加であった。
2015年度の純収益は、70.2億ドルであり、機関投資家クライアント・サービスにおける純収益の増加を主に、また投資および貸付業務における純収益の大幅な増加もより少ない程度に反映し2014年度より9%増加した。この増加は、投資銀行業務および投資運用業務における純収益の減少により、一部相殺された。
一般管理費は、2015年度は40.8億米ドルであり、雇用に関する直接費の減少により、2014年度より2%減少した。これは、非報酬支出における増加により、一部相殺された。
当社の純収益、一般管理費およびセグメント別の報告の詳細については、本書第一部第3の7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-業績」を参照のこと。
3【その他】
(1) 決算日後の状況
該当なし。
(2) 訴訟
当社は以下の法的手続に関与しているが、これらについての影響を見積もることは実務上困難である。
モーゲージ関連案件 モーゲージ・パススルー証券、債務担保証券およびその他のモーゲージ関連商品を購入したとされる様々な購入者および当該関連取引に関与した取引相手先(株式会社あおぞら銀行、ベイシス・イールド・アルファ・ファンド(マスター)およびIKBドイチェ・インダストリーバンクAGを含む)は、当社および一部の関連会社を相手取り、米国において訴訟を提起した。当該訴訟では概ね、彼らが購入した有価証券の募集または売出しに関する勧誘書類に重要な事実の不実記載が含まれており、また、重要な記載が欠如していたとの主張がなされており、証券売買契約の取消および(または)損害賠償が求められている。当該訴状の一部では、不正行為が主張されており、懲罰的損害賠償が求められている。
リビア関連訴訟 GSIは、2014年1月21日にロンドン高等法院において提起されたリビア投資庁による訴訟において被告となっている。当該訴訟は原告およびGSIとの間でなされた9つのデリバティブ取引に関するものであり、原告はとりわけ、証券売買契約の取消および衡平法上の不特定の救済ならびに10億米ドルを超える損害賠償を求めている。2014年12月4日、リビア投資庁は修正訴状を提出した。
金利スワップ反トラスト訴訟 GSIは、2015年11月25日からニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所およびイリノイ州北部地区連邦地方裁判所に提起された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、ディーラーとブローカーとが共謀して少なくとも2007年1月1日以降に金利スワップの取引所での取引を妨害したと主張するものである。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2016年2月25日、ニューヨーク州地方裁判所における一部の原告は、修正訴状を提出し当該裁判所において係属中の全訴訟を統合するよう申立てを行った。
GSIは、2016年4月18日にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、スワップ実行機能およびその一部の関係会社による金利スワップ取引に関する連邦反トラスト法の訴訟の被告となっている。訴状は、原告のスワップ実行機能における金利スワップ取引を除外するよう被告間で陰謀を行ったとの疑いに関連して、連邦および州による反トラスト法ならびに州のコモンローに基づき請求を主張しており、宣言的救済、差止および3倍損害賠償を含む金額を特定しない損害賠償が求められている。
コモディティ関連訴訟 GSIは、2013年8月1日に開始され、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に併合された数多くの暫定的集団訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、アルミニウムの貯蔵およびアルミニウムの取引に関する連邦反トラスト法および州法の違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済、差止およびその他の衡平法上の救済、ならびに3倍損害賠償を含む金額を特定しない損害賠償が求められている。2014年8月29日、裁判所は被告であるゴールドマン・サックスによる却下を求める申立を認めた。原告の一部は2014年9月24日に控訴し、残りの原告は2014年10月に訴状の修正を求めた。2015年3月26日、裁判所は原告による訴状修正の申立の一部を認め、一部を却下し、これにより独占およびほとんどの州法違反に関する主張を却下したが、反トラスト法による共謀の主張ならびに一部の州法および不当利得に関する並行する主張の継続を認めた。また裁判所は残りの原告に修正訴状を提出するよう指示し、原告は2015年4月9日に当該訴状を提出した。原告は後に州法に基づく請求を自発的に取り下げた。2016年3月25日、原告は集団認定の動議を提出した。2016年4月25日、裁判所は原告のさらなる訴状修正の許可申立を却下した。
GSIは、2014年11月25日以降ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起されたプラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2015年7月27日、原告らは第2併合修正訴状を提出し、2015年9月21日、被告は却下を求める申立を行った。
4【英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
本書記載の財務書類は英国で一般に公正妥当と認められている会計原則(英国基準)に準拠して作成されている。従って、日本で一般に公正妥当と認められている会計原則と相違する場合がある。主たる相違点は次のとおりである。
(a) 金融商品
英国基準および日本基準では売買目的の資産および負債は公正価値に基づき計上される。
英国基準においては、金融商品の公正価値とは、市場参加者が通常の取引において測定日時点で資産を売却することにより受領する金額、あるいは負債の移転により支払われた金額(即ち、出口価格)である。
日本基準においては、時価は、市場において形成されている取引価格、気配もしくは指標その他の相場(以下「市場価格」という。)に基づく公正な評価額と定義されている。市場価格がない場合には合理的に算定された価額を公正な評価額とする。
英国基準においては、当初取引価格と内部モデルにより算定された公正価値との差額を表す取引初日の損益は、市場の変数もしくは類似の商品価格に基づいて公正価値が観測可能になった時か、当該金融商品の認識が中止された時のいずれか早い時点で利益もしくは損失に認識される。
日本基準においては、取引初日の損益について特段の定めはない。
(b) 公正価値オプション
英国基準においては、その他の金融資産および金融負債は、損益を通じて公正価値で測定する区分に指定できる。GSIは、売戻条件付契約およびほぼすべての買戻条件付契約、借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金、ほぼすべての担保付発行社債、一部の無担保発行社債、購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産の譲渡を含む一部の未収金を指定している。
日本基準において公正価値オプションという概念はない。
(c) 金融資産および金融負債の相殺
英国基準においては、金融資産および金融負債が貸借対照表において相殺して表示されるのは、認識されている金額を相殺できる法的強制力のある権利を現在有しており、かつ資産と負債を純額決済するかまたは資産の実現および負債の決済を同時に行う意図を有している場合である。
日本基準において、公正価値で取引された同じカウンターパーティ間でのデリバティブ取引から生じた金融資産および金融負債は、法的に有効な相殺契約がある場合に相殺が許容される。
(d) 繰延税金
英国基準においては、繰延税金資産は将来において一時差異の解消を控除することができる課税所得が生じる可能性が生じない可能性より高い場合のみに認識される。
日本基準においては、繰延税金資産は将来回収可能な場合のみに認識される。
(e) 年金費用
英国基準の確定給付年金において収益および費用に計上される額は、当期の勤務費用および過去勤務費用ならびに縮小および清算に伴う利得および損失、退職給付債務にかかる金利費用、年金資産にかかる期待運用収益である。保険数理上の差異は、繰延税金を控除した上で包括利益計算書に認識される。年金資産は時価により評価され、退職給付債務は数理計算による予測給付および、当該債務と同通貨および同期間である高格付け社債の利率に等しい割引率に基づき評価される。退職給付債務を超過もしくは不足する年金資産および負債は、貸借対照表において資産(超過)もしくは負債(不足)として計上される。
確定拠出年金において、利益または損失に計上される額は、当年度の支払うべき掛け金である。年度の支払うべき掛け金と実際に支払った額との差額は未払費用もしくは前払金として貸借対照表に計上される。
日本基準においては、企業は確定給付債務と年金資産の公正価値の差額を退職給付に係る負債として認識し、未認識の数理計算上の差異および未認識過去勤務費用は税効果を調整の上、退職給付に係る調整累計額として純資産に認識する。未認識数理計算上差異と未認識過去勤務費用は年金に加入している者の平均残存勤務期間以内の期間にわたり償却される。
また、確定拠出型年金制度については、当期に支払われた掛け金は費用として認識される。
第7【外国為替相場の推移】
最近5年間の事業年度および最近6ヶ月間の日本円と米ドルの為替相場は日本国内において時事に関する事項を掲載する2紙以上の日刊新聞に掲載されているため本項の記載は省略する。
第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当なし。
第9【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社が発行している有価証券は日本の金融商品取引所に上場されていないため、該当なし。
2【その他の参考情報】
当事業年度開始日から本半期報告書提出日までの間に下記の書類が、関東財務局長に提出された。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類(2015年6月29日提出)
(2) 半期報告書およびその添付書類(2015年9月29日提出)
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当なし。
B.2014年12月31日に終了した事業年度の財務書類
(1)損益計算書
| 12月31日に終了した事業年度 | |||||||||
| 2014年 | 2013年 | ||||||||
| 注記 | 千米ドル | 百万円 | 千米ドル | 百万円 | |||||
| 純収益 | 3 | 5,898,602 | 647,608 | 5,156,688 | 566,153 | ||||
| 一般管理費 | 4 | (3,624,470) | (397,931) | (4,538,515) | (498,284) | ||||
| 営業利益 | 2,274,132 | 249,677 | 618,173 | 67,869 | |||||
| 子会社売却損失 | 12 | ― | ― | (36,238) | (3,979) | ||||
| 支払利息等 | 5 | (222,124) | (24,387) | (305,837) | (33,578) | ||||
| 金融収益純額 | 8 | 28,467 | 3,125 | 21,468 | 2,357 | ||||
| 税引前経常利益 | 2,080,475 | 228,415 | 297,566 | 32,670 | |||||
| 経常利益に係る法人税等 | 10 | (456,004) | (50,065) | (128,902) | (14,152) | ||||
| 税引後当期経常利益 | 22 | 1,624,471 | 178,351 | 168,664 | 18,518 | ||||
当社の純収益および営業利益は、当年度および過年度の継続事業から生じたものである。
(2)総認識利得損失計算書
| 12月31日に終了した事業年度 | |||||||||
| 2014年 | 2013年 | ||||||||
| 注記 | 千米ドル | 百万円 | 千米ドル | 百万円 | |||||
| 当期純利益 | 1,624,471 | 178,351 | 168,664 | 18,518 | |||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益/(損失) | 8 | 90,173 | 9,900 | (70,358) | (7,725) | ||||
| 保険数理上の利益/(損失)に帰属する英国繰延税金 | 17 | (18,035) | (1,980) | 8,712 | 956 | ||||
| 当期および前期末以降の総認識利得損失 | 1,696,609 | 186,271 | 107,018 | 11,750 | |||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | ||||||||
| 注記 | 千米ドル | 百万円 | 千米ドル | 百万円 | |||||
| 固定資産 | |||||||||
| 有形固定資産 | 11 | 12,216 | 1,341 | 14,339 | 1,574 | ||||
| 投資 | 12 | 1,660 | 182 | 1,198 | 132 | ||||
| 13,876 | 1,523 | 15,537 | 1,706 | ||||||
| 流動資産 | |||||||||
| 保有金融商品 | 13 | 667,823,041 | 73,320,292 | 489,841,270 | 53,779,673 | ||||
| 担保として差入れた保有金融商品 | 13 | 24,404,391 | 2,679,358 | 26,263,531 | 2,883,473 | ||||
| 担保付契約 | 14 | 219,233,902 | 24,069,690 | 225,854,255 | 24,796,539 | ||||
| 未収金 | 15 | 77,642,208 | 8,524,338 | 70,211,487 | 7,708,519 | ||||
| 現金・預金 | 26 | 3,586,142 | 393,723 | 4,032,081 | 442,682 | ||||
| 992,689,684 | 108,987,400 | 816,202,624 | 89,610,886 | ||||||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 13 | (641,404,313) | (70,419,780) | (457,164,133) | (50,192,050) | ||||
| 担保付借入金 | 16 | (157,368,695) | (17,277,509) | (190,210,848) | (20,883,249) | ||||
| その他未払金 | 18 | (155,474,005) | (17,069,491) | (133,349,677) | (14,640,461) | ||||
| (954,247,013) | (104,766,780) | (780,724,658) | (85,715,760) | ||||||
| 純流動資産 | 38,442,671 | 4,220,621 | 35,477,966 | 3,895,126 | |||||
| 流動負債控除後資産合計 | 38,456,547 | 4,222,144 | 35,493,503 | 3,896,832 | |||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | 19 | (16,700,042) | (1,833,498) | (15,331,681) | (1,683,265) | ||||
| 負債性引当金 | 20 | (16,792) | (1,844) | (17,740) | (1,948) | ||||
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 21,739,713 | 2,386,803 | 20,144,082 | 2,211,619 | |||||
| 年金制度の積立余剰額 | 8,22 | 257,367 | 28,256 | 156,389 | 17,170 | ||||
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | 21,997,080 | 2,415,059 | 20,300,471 | 2,228,789 | |||||
| 資本金および剰余金 | |||||||||
| 払込資本金 | 21,22 | 533,447 | 58,567 | 533,447 | 58,567 | ||||
| 資本剰余金 | 22 | 2,862,936 | 314,322 | 2,862,936 | 314,322 | ||||
| 資本準備金(配当不可) | 22 | 17,286 | 1,898 | 17,286 | 1,898 | ||||
| 損益計算書 | 22 | 18,583,411 | 2,040,273 | 16,886,802 | 1,854,002 | ||||
| 株主持分合計 | 22 | 21,997,080 | 2,415,059 | 20,300,471 | 2,228,789 | ||||
財務書類は2015年3月25日に取締役会で承認され、取締役会を代表して以下の取締役により署名された。
R.A.ヴィンス
取締役
添付の注記は財務書類の一部である。
(4)キャッシュ・フロー計算書
| 12月31日に終了した事業年度 | |||||||||
| 2014年 | 2013年 | ||||||||
| 注記 | 千米ドル | 百万円 | 千米ドル | 百万円 | |||||
| 営業活動による正味キャッシュ・インフロー | 24 | 87,369 | 9,592 | 4,278,692 | 469,758 | ||||
| 投資および金融サービスによる収入 | |||||||||
| 利息支払額 | (165,607) | (18,182) | (473,081) | (51,940) | |||||
| (165,607) | (18,182) | (473,081) | (51,940) | ||||||
| 税金(支払)/還付 | |||||||||
| 税金還付額 | 14,481 | 1,590 | 1,575 | 173 | |||||
| 税金支払額 | (168,945) | (18,548) | (120,280) | (13,206) | |||||
| (154,464) | (16,959) | (118,705) | (13,033) | ||||||
| 資本的支出および財務投資 | |||||||||
| 有形固定資産の取得にかかる支払 | (2,059) | (226) | (1,669) | (183) | |||||
| (2,059) | (226) | (1,669) | (183) | ||||||
| 取得および処分 | |||||||||
| 子会社のユニットの取得 | ― | ― | (296,162) | (32,516) | |||||
| 子会社のユニットの償還 | ― | ― | 566,418 | 62,187 | |||||
| ― | ― | 270,256 | 29,671 | ||||||
| 財務活動を除くキャッシュ・(アウトフロー)/インフロー | (234,761) | (25,774) | 3,955,493 | 434,274 | |||||
| 財務活動 | |||||||||
| 長期劣後債の発行による収入 | ― | ― | 1,950,000 | 214,091 | |||||
| 長期劣後債の返済 | ― | ― | (5,000,000) | (548,950) | |||||
| ― | ― | (3,050,000) | (334,860) | ||||||
| 現金の(減少)/増加 | 25,26 | (234,761) | (25,774) | 905,493 | 99,414 | ||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)財務書類に対する注記
注記1 会計方針
a. 会計公準
当該財務書類は、継続企業の前提および取得原価主義(注記1iおよび1mに示した修正後)に基づいて、2006年会社法および英国において適用すべき会計基準に従って作成されている。主要な会計方針は以下に記載のとおりであり、事業年度を通じて一貫して適用されている。
b. 連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法第402項で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。
c. 収益認識
当社の活動の性質と業績をより有効に反映させるために、売上高ではなく純収益が開示されている。関連費用控除後の純収益には、有価証券、為替およびその他の金融商品の取引から生じた純利益、ならびに稼得した報酬および手数料が含まれる。関連費用には、トレーディングに係る支払利息および支払配当金からトレーディングに係る受取利息および受取配当金を控除した金額が含まれる。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債または損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および金融負債は公正価値で認識され、実現および未実現の利益および損失は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。金融資産はビッドで評価され、金融負債はオファーで評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。
投資銀行業務
ファイナンシャル・アドバイザリー案件からの報酬および引受手数料は、関連する当事者間で契約が締結され、契約に基づく活動が進展した時点で損益に認識されるが、重大事象が発生するまで報酬に対する権利が発生しない契約の場合は、重大事象発生後に収益が認識される。
当該案件に関連する費用は、関連する収益が認識されるか、または当該案件が終了するまで繰延べられる。ファイナンシャル・アドバイザリー案件に関連する費用は、一般管理費として、顧客からの払戻額控除後の金額で計上される。引受手数料は関連費用控除後の金額で表示される。
投資運用業務
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出され、関連サービスが提供される期間において認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。成功報酬は、全ての重要な成功条件が満たされた場合にのみ認識される。
手数料および報酬
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬は、売買の執行日に純収益に認識される。
d. オペレーティング・リース
当社は借手としてオペレーティング・リース契約を締結している。リース資産は貸借対照表には認識されない。オペレーティング・リースに関する費用(貸手により付与されるインセンティブを調整後)は、リース期間にわたって定額法で費用計上され、損益計算書の一般管理費に含まれる。
e. 短期従業員給付
賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間において未払費用として計上される。グループの方針および過去の慣習に基づき貸借対照表日に推定的債務が存在している場合に、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
f. 株式報酬
ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)は、当社の従業員が当社に提供した役務に対して、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)およびストックオプションの形式で、株式報奨を発行している。報奨は持分決済型に分類されるため、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、即時に費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、関連する役務提供期間にわたり償却される。予想される失効は従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。
グループ・インクは、普通株式の交付により株式報奨を決済している。グループ・インクは、RSUについて配当金相当額を支払っている。当社は、グループ・インクとチャージバック契約も締結しており、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
g. 外貨
外国通貨建ての取引は、取引日の為替レートによって米ドルに換算される。外国通貨建ての貨幣性資産および負債は、貸借対照表日の為替レートによって米ドルに換算される。為替差損益は、営業利益に含まれる。
h. 配当金
最終株式配当金は会社の株主が配当金の承認を行った期において負債として認識され、資本から控除される。中間株式配当金は支払時に認識され、資本から控除される。
i. 年金費用
当社は一部の従業員のために確定拠出型年金制度および複合年金制度に資金を拠出している。複合年金制度は確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の双方を有しており、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当年度に拠出すべき額は、営業利益に計上される。当年度に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業利益に計上される金額は、当期勤務費用、過去勤務費用、ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は人件費の一部として含められる。利息費用および資産の期待運用収益は、その純額が、金融収益純額として表示される。保険数理上の損益は即時に総認識利得損失計算書に認識される。当制度は積み立てが行われており、制度資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理士によって予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当該債務に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割引かれる。保険数理士による完全な評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日にアップデートされる。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
j. 有形固定資産
有形固定資産は、取得価額から減価償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。減価償却費は一般管理費に含められており、以下の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計算されている。
工具器具備品 3年から7年
賃借物件附属設備は、資産の経済的耐用年数または資産が使用されてからの残余リース期間のいずれか短い期間にわたって減価償却されている。減価償却方針は毎年見直される。
k. 固定資産投資
固定資産投資は、取得価額または償却原価から減損引当金を控除した金額で計上されている。償却費は一般管理費に含められている。
l. 現金・預金
現金・預金は、通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金である。
m. 金融商品
ⅰ. 認識および認識の中止
金融資産および金融負債は、当社が当該商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。通常の方法による現物商品の売買は約定日に認識および認識の中止が行われる。
当社は、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または金融資産ならびにその所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合に、当該金融資産の認識を中止する。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
ⅱ. 分類および測定
当社は金融商品を以下の区分に分類している。分類は、金融商品が購入された、または組成された目的によって異なる。当社は、当初認識時に金融商品の分類を決定する。
トレーディング目的で保有するものに分類される金融商品
トレーディング目的で保有するものに分類される金融商品には、保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。これには、デリバティブおよび現物商品が含まれる。トレーディング目的で保有するものに分類される金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。これらの金融商品は貸借対照表にて公正価値で計上され、その後の損益はすべて純収益に認識される。トレーディング目的で保有するものに分類される金融商品の測定に関する詳細は、以下のv. 公正価値測定を参照のこと。
流動資産投資として分類することも、そのような証券を上場か非上場かで分析することも適切ではないというのが取締役の考えである。
損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債
当社は、一部のその他の金融資産および金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定している。損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。これらの金融商品は貸借対照表にて公正価値で計上され、その後の損益はすべて純収益に認識される。当該金融資産および金融負債を公正価値で評価するものとして指定する主な理由は、以下のとおりである。
・金融資産グループまたは金融負債グループあるいはその両方が公正価値ベースで管理され、業績評価されている
・指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
ハイブリッド金融商品とは、分離処理可能な組込デリバティブを含む金融商品である。当社が組込デリバティブを関連する債務から分離処理することを選択した場合、デリバティブは公正価値で会計処理され、原契約は公正価値ヘッジの有効部分について調整後の償却原価で会計処理される。当社が分離処理を選択しない場合、ハイブリッド金融商品全体が損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される。
損益を通じて公正価値で評価するものとして指定するその他の金融資産および金融負債には、以下が含まれる。
・売戻条件付契約およびほぼすべての買戻条件付契約
・顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引に含まれる借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金
・一部のハイブリッド金融商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡を含む、ほぼすべての担保付発行社債
・一部のハイブリッド金融商品を含む一部の無担保発行社債
・購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産を含む、一部の未収金
公正価値で測定するこれらの金融資産および金融負債は通常、割引キャッシュ・フロー法に基づき評価され、価格の透明性が合理的な水準にある入力情報を組み込んでおり、入力情報が観測可能なため、通常、レベル2に分類される。流動性ならびに取引相手先およびGSグループの信用度について評価調整が行われることがある。
ローンおよび債権ならびに償却原価で測定する金融負債
ローンおよび債権は、支払額が固定または決定可能であり、活発な市場における相場価格がない非デリバティブ金融資産である。これには、一部の担保付契約、ほぼすべての未収金ならびに現金・預金が含まれる。当該金融資産は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。金融収益は純収益に計上される。
償却原価で測定する金融負債には、一部の担保付借入金およびほぼすべてのその他未払金が含まれる。当該金融負債は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。発行時に認められた割引を含む金融費用は純収益に計上される。ただし長期劣後ローンの金利は支払利息等に計上される。
実効金利法は、金融資産または金融負債(あるいは金融資産グループまたは金融負債グループ)の償却原価を計算し、受取利息または支払利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融商品の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の支払または受取を、金融資産または金融負債の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融商品のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積もりを行うが、予想信用損失は考慮しない。この計算には、実効金利の不可分な一部であるすべての授受される手数料およびポイント、取引コスト、および他のすべてのプレミアムまたは割引が含まれる。
当社は、各貸借対照表日においてローンおよび債権に減損の客観的証拠がないか評価している。減損損失が生じているという客観的証拠が存在する場合、損失額は、金融資産の帳簿価額と、金融資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定される。損失額は、トレーディング関連であれば純収益に含められ、トレーディング関連以外は一般管理費に含められる。
ⅲ. 金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。資本投資とは、事業体の全ての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。複合金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
ⅳ. 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・法的に強制力のある相殺権を有する場合。
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合。
条件が満たされない場合には、金融資産および金融負債は総額で貸借対照表に表示される。
ⅴ. 公正価値測定
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者間の通常取引で、資産の売却により受取る、または負債の移転により支払われると考えられる金額、すなわち出口価格である。金融資産はビッドで評価され、金融負債はオファーで評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。公正価値の損益は純収益に含まれる。一部の金融資産および金融負債はポートフォリオとして測定される(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定される)。
公正価値の最良の証拠は、活発な市場における市場価格である。活発な市場における市場価格を入手できない場合には、類似商品の価格、さほど活発ではない市場における市場価格または最近の取引、あるいは金利、ボラティリティ、株式または債券の価格、為替レート、コモディティの価格、クレジット・スプレッドおよび資金調達スプレッド(すなわち、借手が特定の金融商品による資金調達を行うことができる金利と、ベンチマークとする金利とのスプレッド(差異))などを含む、市場に基づくまたは独立した情報源の価格決定変数を入力情報として主に使用する内部開発のモデルを参照して公正価値が算定される。
英国基準では、公正価値測定の開示について3つのレベルの公正価値の階層を設定している。公正価値の階層は、公正価値の測定に使用される評価手法への入力情報の優先順位を定めており、レベル1の入力情報を最も優先順位が高く、レベル3の入力情報を最も優先順位が低いとしている。公正価値の階層における金融商品のレベルは、公正価値測定に重要な入力情報のうち最も低いレベルに基づいている。公正価値の階層は以下のとおりである。
レベル1 入力情報は、同一の非制限資産または負債について、測定日において当社がアクセスできた活発な市場における未調整の市場価格である。
レベル2 評価手法への入力情報は直接または間接的に観測可能である。
レベル3 評価手法への入力情報の1つ以上が重要かつ観測不能である。
レベル2およびレベル3の金融資産および金融負債の一部については、取引相手先、ならびにグループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)の信用度、資金調達リスク、譲渡制限、流動性ならびにビッド/オファーのスプレッドなどの要素に関して、市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられる適切な評価調整を行う場合がある。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
現物商品
現物商品には、政府債および政府機関債、銀行ローン、ブリッジ・ローン、社債、株式および転換社債、ならびにデリバティブ以外のその他の保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要な入力情報には、以下が含まれる。
・レベル1の現物商品―活発な市場における同一の非制限商品の市場価格を用いて評価されるもの。
・レベル2の現物商品―評価額が、市場価格、同一または類似商品についての最近の売買取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にある代替的な価格情報源により検証可能であるもの。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
一般的に(ⅰ) 現物商品の譲渡が制限されている場合、および(または)(ⅱ) 市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられるその他のプレミアムおよび流動性割引に関して、レベル2の現物商品に対して評価調整が行われる。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
・レベル3の現物商品―評価における重要な入力情報に観測不能なものが1つまたは複数含まれるもの。反証がない限り、レベル3の現物商品は取引価格で当初評価されるが、これは公正価値の当初見積りの最善のものと考えられる。その後、当社は公正価値の算定に他の方法を用いるが、これは商品の種類によって異なる。評価における入力情報および仮定は、金融資産の売却時に実現される価値を含め、実体のある観測可能な証拠に裏付けられる場合に変更される。
デリバティブ
デリバティブは、取引所で取引される(上場)場合もあれば、店頭デリバティブとして相対取引により契約が締結される場合もある。当社の店頭デリバティブの一部は、中央清算機関を通じて清算および決済される(以下「清算対象の店頭取引」という。)が、一部は両取引相手間の双務契約(以下「二者間の店頭取引」という。)となっている。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要な入力情報には、以下が含まれる。
・レベル1のデリバティブには、将来において有価証券の受渡しを行う短期契約で、対象となる有価証券がレベル1の金融商品であるもの、および活発な取引があり、市場価格で評価される上場デリバティブが含まれる。
・レベル2のデリバティブには、評価における重要な入力情報のすべてが市場のデータによって裏付けられる店頭デリバティブならびに活発な取引のないおよび(または)店頭デリバティブの市場清算レベルまで測定するモデルで評価される上場デリバティブが含まれる。評価における入力情報の重要性を判断するに際し、当社はとりわけ当該入力情報に対するポートフォリオの正味リスク・エクスポージャーを考慮している。
店頭デリバティブを評価する特定のモデルの選択は、商品の契約条件、内在する特定のリスクおよび市場における価格決定情報の入手可能性によって異なる。流動性の高い市場で取引されているデリバティブについては、モデルから導き出された情報が市場清算レベルまで測定できるため、モデルの選択に重要な経営陣の判断を伴わない。
評価モデルには、契約条件、市場価格、イールド・カーブ、割引率(担保付デリバティブに係る信用補完契約の規定による受取および差入担保に係る利息によるものを含む)、クレジット・カーブ、ボラティリティ指標、期限前償還率、損失の重大度およびそれぞれの入力情報の相関関係など、様々な入力情報が必要である。レベル2のデリバティブを評価するための重要な入力情報は、市場取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にあるその他の代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場取引と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
・レベル3のデリバティブは、観測可能なレベル1および(または)レベル2の入力情報とともに、観測不能なレベル3の入力情報を使用するモデルで評価される。観測不能な入力情報には、一部の相関関係と、クレジット・スプレッド、株価ボラティリティの入力情報、コモディティの価格およびコモディティ・ボラティリティが含まれる。
当社はレベル3のデリバティブを当初評価した後に、レベル1およびレベル2の入力情報をアップデートして観測可能な市場の変動を反映しており、それによる損益はレベル3に計上される。レベル3の入力情報は、類似する市場取引、第三者の価格提供サービスおよび(または)ブローカーやディーラーによる呼び値、あるいはその他の過去の市場データなどの証拠に裏付けられる場合に変更される。当社が市場取引を参照してモデルの評価額を検証できない場合には、別の評価モデルによって大幅に異なる公正価値の見積りが算出される可能性がある。
当初の取引価格と内部開発のモデルにより算出された公正価値との間に差異がある場合、損益は、市場参加者が価格設定において考慮するであろう要素(時間の要素を含む)の変化から生じたものに限り、認識される。
ⅵ. ヘッジ会計
当社は、一部の固定金利が付された無担保長期借入金および無担保短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いられる一部の金利スワップについて、ヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたり継続的に非常に有効であることを確認するために、ヘッジ関係のテストを行わなければならない。
n. 担保付契約および担保付借入金
担保付契約は、売戻条件付契約および借入有価証券担保金である。担保付借入金は、買戻条件付契約および貸付有価証券担保金である。当該金融商品の分類および測定に関する詳細は、上記のm. 金融商品を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保を後に売却した場合には、担保返却義務および受領した現金が貸借対照表に認識される。
o. 当期法人税および繰延税金
当期法人税等は、当期法人税および繰延税金から成る。税金は、総認識利得損失計算書にて認識される項目に関するものを除き、損益計算書にて認識される。
当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。
繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、当該日において解消していない、以下を除いた全ての期間差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の期間差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高いと取締役が考える範囲内で認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、期間差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
繰延税金は、繰延税金が帰属している関連する利益または損失の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、総認識利得損失計算書に直接認識される。
p. 引当金および偶発債務
引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積もることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合にのみ債務として認識される。
偶発債務とは、以下のような債務である。
・過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認される。
・過去の事象により発生した現在の債務であるが、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、認識されていない。
偶発債務は財務書類には認識されない。しかし、決済の可能性がほとんどないような場合を除いて開示は行われる。
注記2 報告および開示の免除
a. FRS第8号「関連当事者に関する情報の開示」
当社は、グループ・インクの完全所有子会社であり、当社を連結対象とした連結財務書類が公表されている。このため、FRS第8号「関連当事者に関する情報の開示」第3項(c)の条項に基づき、当社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの他の完全所有子会社との取引については開示を免除されている。
注記3 純収益
当社の純収益は以下の事業セグメントに分類される。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 投資銀行業務 | 1,379,681 | 1,097,931 | ||
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 3,762,428 | 3,715,380 | ||
| 投資および貸付業務 1 | 266,853 | 14,740 | ||
| 投資運用業務 1 | 489,640 | 328,637 | ||
| 5,898,602 | 5,156,688 |
1 当社は、GSグループが管理するファンドに対する投資サービスの提供に関し、2013年度の純収益150百万米ドルを投資および貸付業務から投資運用業務に振替えた。純収益合計に対する影響はない。
第三者と行う取引に加え、当社は通常の営業活動の過程において、マーケット・メイキング活動および一般的な業務の一環として関連会社との取引を行っている。かかる取引について、当該関連会社に収益が割り当てられ、また、当該関連会社から収益が受け取られる。
上記の事業セグメントの純収益には、現物商品、担保付契約およびその様な原資産から生じた現金または資金需要に関連するその他のポジションに係る受取利息および支払利息が含まれる。ただし、長期劣後ローンに係る利息は、支払利息等に表示される(財務書類に対する注記5を参照のこと)。
当社のセグメントの詳細および分析については、本年次報告書パート1アイテム5*(業績-セグメント報告)*(訳者注:原文の該当箇所をいう。)を参照のこと。
純収益には、受取利息純額415百万米ドル(2013年:106百万米ドル)および利息外収益55億米ドル(2013年:51億米ドル)が含まれる。
受取利息純額には、受取利息25億米ドル(2013年:26億米ドル)および支払利息21億米ドル(2013年:25億米ドル)が含まれる。受取利息のうち22百万米ドル(2013年:147百万米ドル)が親会社およびグループ会社に関するものであり、支払利息のうち852百万米ドル(2013年:959百万米ドル)が親会社およびグループ会社に関するものである。
利息外収益には、2014年度の手数料および報酬657百万米ドル(2013年:596百万米ドル)が含まれ、これは機関投資家向けクライアント・サービスおよび投資運用業務のセグメントに含まれる。機関投資家向けクライアント・サービスにおける純収益には、公正価値で測定するものとして指定した当社の金融資産および金融負債に関する純損失489百万米ドル(2013年:84百万米ドル)が含まれる。機関投資家向けクライアント・サービスにおける残りの純収益は主に、トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債からの純利益に関するものである。
地域別分析
国際金融市場は密接に関連しているため、当社は1つの世界市場で事業を運営しているというのが取締役の考えである。従って業績の地域別セグメント情報は開示されていない。
注記4 一般管理費
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 直接的従業員費用(注記7参照) | 3,042,037 | 3,800,742 | ||
| 市場開拓費 | 100,007 | 95,769 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 84,812 | 80,845 | ||
| 有形固定資産の減価償却費(注記11参照) | 3,660 | 3,394 | ||
| 事務所関連費用(脚注a参照) | 180,472 | 166,665 | ||
| 専門家報酬等(脚注b参照) | 119,833 | 110,136 | ||
| その他費用(脚注c参照) | 93,649 | 280,964 | ||
| 3,624,470 | 4,538,515 |
a. 事務所関連費用には、土地および建物のオペレーティング・リース料87百万米ドル(2013年:84百万米ドル)が含まれる。
b. 専門家報酬等には、当社の監査人に対する当社の年次財務書類監査についての支払報酬5.3百万米ドル(2013年:5.0百万米ドル)および当社の監査人に対するその他のサービスについての支払報酬0.6百万米ドル(2013年:0.4百万米ドル)が含まれる。
c. その他の費用には、租税公課、寄付金、業務管理支援に関するグループ会社からの支払管理費および受取管理費、関連会社からの受取管理サービス費および支払管理サービス費、ならびに有形固定資産処分損522千米ドル(2013年:なし)が含まれる。
注記5 支払利息等
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| グループ会社に対する支払額 | 222,124 | 305,837 |
グループ会社に対する支払利息等は長期劣後ローンにより生じたものである(注記19aを参照のこと)。
注記6 取締役に対する報酬
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 報酬総額 | 5,856 | 4,737 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | 7 | 7 | ||
| 5,863 | 4,744 | |||
| 最高報酬額を受取った取締役: | ||||
| 報酬および給付の総額 | 1,930 | 1,400 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | 3 | 3 | ||
| 期末における未払年間年金費用 | 8 | 7 |
2006年会社法に従って、上記の取締役に対する報酬は、適格業務のみに関する支払済または未払の報酬合計額を表示している。この合計額は現物支給される現金および給付の価額のみを含んでおり、行政委任立法(以下「SI」という。)2008年/410号の第5附則に従った株式報酬の価額は含まれていない。取締役は、この他に非適格業務に関する報酬も受取るが、別途開示は要求されていない。
1名の取締役が確定拠出型年金制度に加入しており、1名の取締役が複合年金制度(確定給付部分および確定拠出部分を含む)に加入している。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む4名の取締役が長期報奨制度に関するグループ・インクの株式を付与されている。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む2名の取締役がオプションを行使した。
注記7 人件費
取締役、顧問および派遣従業員を含む当社の平均従業員数は以下のとおりである。
| (単位:人) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 取締役を含む従業員: | ||||
| 投資銀行業務 | 696 | 674 | ||
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 1,400 | 1,388 | ||
| 投資および貸付業務 | 111 | 98 | ||
| 投資運用業務 | 534 | 503 | ||
| サポート部門 | 2,503 | 2,479 | ||
| 5,244 | 5,142 | |||
| 顧問および派遣従業員 | 338 | 320 | ||
| 5,582 | 5,462 |
関連事業体に雇用され当社に出向している者も多く勤務している。出向者は従業員数および関連する人件費の開示に含められている。顧問および派遣従業員に係る費用は、下記の直接的従業員費用合計に含められている。2014年12月31日現在の従業員数合計は5,730名(2013年:5,555名)である。
取締役に関するものも含め、当社が負担する従業員費用は次のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 総賃金および給与の総額 | 2,621,155 | 3,331,710 | ||
| 国民保険制度の事業主負担 | 314,384 | 373,016 | ||
| 以下の制度の年金費用、雇用主負担: | ||||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 60,753 | 55,587 | ||
| 複合年金制度の確定給付部分 | 45,745 | 40,429 | ||
| 直接的従業員費用合計 | 3,042,037 | 3,800,742 |
直接的従業員費用には株式に基づく報酬の時価評価に関連する費用83百万米ドル(2013年:費用10億米ドル)が含まれている。
注記8 年金契約
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持ったオープン型年金制度に資金を拠出している。この制度は2008年4月1日をもって新規加入者の受付けを終了し、確定拠出型制度に置換わった。当制度では、現加入者は引き続き給付金の積み立てが可能である。2014年度に、当社は当制度を終了し2016年3月31日より後は将来の給付金の積み立てはないことを制度加入者に通知した。
資格を有する独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価は、予測単位積増方式を用いて2012年12月31日現在で実施され、2014年12月31日現在にアップデートされている。
当制度の積立の前提となる保険数理士により利用された主要な財務上の仮定で、年金制度費用に重要な影響を及ぼしたものは以下のとおりである。
| 2014年12月31日終了年度 年率(%) | 2013年12月31日終了年度 年率(%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 割引率 | 3.80 | 4.50 | ||
| 昇給率 | 4.00 | 4.00 | ||
| 支払年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 3.10 | 3.40 | ||
| 繰延年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.30 | 2.60 | ||
| 物価上昇率 | 3.30 | 3.60 |
当社に帰属する当制度の資産および期待運用収益率は以下のとおりである。
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||||||
| 期待運用収益率年率(%) | 市場価額 (百万米ドル) | 期待運用収益率 年率(%) | 市場価額 (百万米ドル) | |||||
| 株式 | 6.8 | 991.6 | 7.1 | 969.1 | ||||
| 債券 | 2.5 | 707.3 | 4.0 | 404.9 | ||||
| 現金および再投資現金 | 2.7 | 118.1 | 2.9 | 134.7 | ||||
| 資産の市場価額合計 | 1,817.0 | 1,508.7 | ||||||
貸借対照表の推移:
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | 2012年12月31日現在 | 2011年12月31日現在 | 2010年12月31日現在 | ||||||
| 当制度の資産の市場価額 | 1,817.0 | 1,508.7 | 1,266.6 | 1,059.6 | 1,053.6 | |||||
| 当制度の負債の保険数理評価額 | 1,559.6 | 1,352.3 | 1,054.1 | 927.4 | 889.6 | |||||
| 貸借対照表に認識された繰延税金考慮前の当制度の余剰額および年金資産 | 257.4 | 156.4 | 212.5 | 132.2 | 164.0 | |||||
確定給付費用の構成要素は以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 営業利益に借方計上された金額の分析: | ||||
| 当期勤務費用 | 45.7 | 40.4 | ||
| 営業利益への借方計上額合計 | 45.7 | 40.4 | ||
| 金融収益純額に貸方計上された金額の分析: | ||||
| 当制度の負債に係る利息 | 60.2 | 49.6 | ||
| 当制度の資産の期待運用収益 | (88.7) | (71.1) | ||
| 金融収益純額への貸方計上額合計 | (28.5) | (21.5) | ||
| 税引前損益への借方計上額合計 | 17.2 | 18.9 | ||
| 総認識利得損失計算書に認識された金額の分析: | ||||
| 資産に係る期待利益控除後の実際利益 | 297.8 | 111.1 | ||
| 負債に係る実績利益 | 19.1 | 11.0 | ||
| 仮定の変更に係る損失(財務上および人口統計的) | (226.7) | (192.5) | ||
| 税引前の総認識利得損失計算書に認識された利益/(損失)合計 | 90.2 | (70.4) |
実績損益の推移は以下のとおりである。
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | 2012年12月31日現在 | 2011年12月31日現在 | 2010年12月31日現在 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 当制度の資産に係る期待利益控除後の実際利益(損失): | ||||||||||
| 金額(百万米ドル) | 297.8 | 111.1 | 57.2 | (101.1) | 14.0 | |||||
| 当制度の期末資産に占める割合 | 16.4% | 7.4% | 4.5% | 9.5% | 1.3% | |||||
| 当制度の負債に係る実績利益: | ||||||||||
| 金額(百万米ドル) | 19.1 | 11.0 | 17.5 | 28.5 | 48.6 | |||||
| 当制度の期末負債に占める割合 | 1.2% | 0.8% | 1.7% | 3.1% | 5.5% | |||||
| 総認識利得損失計算書に認識された保険数理上の利益/(損失)合計: | ||||||||||
| 金額(百万米ドル) | 90.2 | (70.4) | 60.4 | (51.9) | 88.2 | |||||
| 当制度の期末負債に占める割合 | 5.8% | 5.2% | 5.7% | 5.6% | 9.9% |
当年度における当制度の資産の変動に関する分析:
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 当制度の期首資産 | 1,508.7 | 1,266.6 | ||
| 当制度の資産の期待運用収益 | 88.7 | 71.1 | ||
| 資産に係る期待利益控除後の実際利益 | 297.8 | 111.1 | ||
| 拠出額-雇用主 | 43.6 | 32.3 | ||
| 給付額 | (9.4) | (9.2) | ||
| 当制度の資産の換算による為替差(損)/益 | (112.4) | 36.8 | ||
| 当制度の期末資産 | 1,817.0 | 1,508.7 |
当年度における当制度の負債の変動に関する分析:
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 当制度の期首負債 | 1,352.3 | 1,054.1 | ||
| 当期勤務費用 | 45.7 | 40.4 | ||
| 当制度の負債に係る利息 | 60.2 | 49.6 | ||
| 仮定の変更による損失 | 226.7 | 192.5 | ||
| 負債に係る実績利益 | (19.1) | (11.0) | ||
| 給付額 | (9.4) | (9.2) | ||
| 当制度の負債の換算による為替差(益)/損 | (96.8) | 35.9 | ||
| 当制度の期末負債 | 1,559.6 | 1,352.3 |
当年度における当制度の余剰額の変動に関する分析:
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 当制度の期首における余剰額 | 156.4 | 212.5 | ||
| 拠出額-雇用主 | 43.6 | 32.3 | ||
| 当期勤務費用 | (45.7) | (40.4) | ||
| 金融収益純額 | 28.5 | 21.5 | ||
| 保険数理上の利益/(損失) | 90.2 | (70.4) | ||
| 余剰額の換算による為替差(損)/益 | (15.6) | 0.9 | ||
| 当制度の期末における余剰額 | 257.4 | 156.4 |
追加開示:
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 当年度の予想に基づく 2015年12月31日/2014年12月31日までの将来の給付額 | 11.4 | 11.8 | ||
| 当年度の予想に基づく 2015年12月31日/2014年12月31日までの拠出額-雇用主 | 40.9 | 41.9 | ||
| 2014年12月31日/2013年12月31日終了年度における当制度の資産の実際収益 | ||||
| 当制度の資産の期待運用収益 | 88.7 | 71.1 | ||
| 資産に係る期待利益控除後の実際利益 | 297.8 | 111.1 | ||
| 当制度の資産の実際収益 | 386.5 | 182.2 |
FRS第17号「退職給付」の適用後に総認識利得損失計算書に認識された累計額:
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 年金制度に関連する保険数理上の損失 | (11.1) | (101.3) | ||
| 保険数理上の損失に帰属する英国繰延税金 | 2.2 | 20.2 | ||
| 総認識利得損失計算書に認識された正味累計額 | (8.9) | (81.1) |
注記9 株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)および報奨型ストックオプションなどを提供する株式報奨制度である2013年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2013年度SIP」という。)に資金を拠出している。
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「GSI」という。)は付与された株式報奨の償却に関連して、失効分控除後の株式に基づく報酬529百万米ドルを2014年度に計上した(2013年:525百万米ドル)。グループ・インクとのグループ会社間契約の条項に従って、対応する資本計上額が負債に振替えられた。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、2013年度SIPに基づき、主に年度末報酬に関連して、GSIの従業員に対してRSUを付与した。これは、権利確定後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した、対象となる株式の付与日の終値で評価される。RSUは通常、該当するRSU契約に記載されている方法で権利が確定し、対象となる普通株式が交付される。従業員RSU契約では通常、退職、死亡、障害および利害が対立している従業員などの特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。RSUに関連する増減は以下の表のとおりである。
| (単位:RSU数) | ||||||||
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||||||
| 将来の役務提供が不要 | 将来の役務提供が 必要 | 将来の役務提供が不要 | 将来の役務提供が 必要 | |||||
| 期首残高 | 4,237,913 | 2,214,358 | 5,000,853 | 2,533,081 | ||||
| 付与 | 2,267,175 | 1,307,601 | 2,949,686 | 1,741,276 | ||||
| 失効 | (77,373) | (288,394) | (35,652) | (219,059) | ||||
| 交付 | (3,817,768) | ― | (5,505,642) | ― | ||||
| 移行による増加/(減少) | 18,953 | 28,640 | 7,171 | (19,443) | ||||
| 権利確定 | 1,463,485 | (1,463,485) | 1,821,497 | (1,821,497) | ||||
| 期末残高 | 4,092,385 | 1,798,720 | 4,237,913 | 2,214,358 | ||||
2014年度における付与されたRSUの付与日の加重平均公正価値は153.80米ドル(2013年:126.38米ドル)であった。2014年12月31日終了年度および2013年12月31日終了年度に付与されたRSUの公正価値には、最長4年の権利確定後の譲渡制限を反映して、それぞれ12.5%および11.6%の流動性割引が含まれている。
2015年度第1四半期において、グループ・インクは当社の従業員に年度末のRSU3.7百万ユニットを付与し、そのうち0.8百万ユニットのRSUについては、交付の条件として将来の役務提供が必要とされている。これらの報奨には、報奨契約に記載のとおり、追加条件が付されている。通常、これらの報奨の対象となる株式は、必要な源泉徴収税控除後で、3年間にわたり交付されるが、2020年1月までは権利確定後の譲渡制限の対象となっている。これらの付与は、上記の表に含まれていない。
ストックオプション
従業員に付与されたストックオプションは通常、該当するストックオプション契約に記載されている方法で権利が確定する。2010年度以降、付与されたオプションはない。通常、オプションは付与日から10年目に期間が終了するが、該当するストックオプション契約および付与時に効力を有するザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度の条項に従い、特定の状況においては早期終了や取消しとなる可能性もある。ストックオプションに関連する増減は以下の表のとおりである。
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | ||||||
| ストックオプション数 | 加重平均行使価格 (単位:米ドル) | ストックオプション数 | 加重平均行使価格 (単位:米ドル) | ||||
| 期首残高 | 10,214,739 | 90.53 | 10,256,821 | 90.55 | |||
| 行使 | (5,712,248) | 78.94 | (41,542) | 96.08 | |||
| 期間終了 | ― | ― | (540) | 96.08 | |||
| 期末残高 | 4,502,491 | 105.23 | 10,214,739 | 90.53 | |||
| 期末行使可能 | 4,502,491 | 105.23 | 10,214,739 | 90.53 | |||
当年度に行使されたオプションに係る、行使日現在の加重平均株価は169.82米ドルであった(2013年:153.08米ドル)。未行使オプションは以下の表のとおりである。
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | ||||||
| 未行使ストックオプション数 | 加重平均残存年数 | 未行使ストックオプション数 | 加重平均残存年数 | ||||
| 行使価格 | |||||||
| 75.00-89.99米ドル | 3,383,700 | 4.00 | 9,078,709 | 5.00年 | |||
| 90.00-119.99米ドル | ― | ― | ― | ― | |||
| 120.00-134.99米ドル | 271,481 | 0.92 | 288,720 | 1.92年 | |||
| 135.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | 847,310 | 2.51 | 847,310 | 3.51年 | |||
| 期末未行使残高 | 4,502,491 | 10,214,739 | |||||
注記10 経常利益に係る法人税等
a. 当期法人税等の分析:
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 当期法人税: | ||||
| 英国法人税 | 243,315 | 151,241 | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 39,264 | 2,275 | ||
| 外国税額 | 61,980 | 59,153 | ||
| 当期法人税合計(注記10b参照) | 344,559 | 212,669 | ||
| 繰延税金: | ||||
| 引当金およびその他の期間差異 | 104,801 | (117,580) | ||
| 期首資産に係る低減税率による影響額 | ― | 38,317 | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 6,644 | (4,504) | ||
| 繰延税金合計(注記17参照) | 111,445 | (83,767) | ||
| 経常利益に係る法人税等 | 456,004 | 128,902 |
b. 当期法人税等に影響を及ぼす要因:
上記に示した当期法人税合計と、当年度において当社の税引前経常利益に適用される加重平均英国法人税率21.5%(2013年:23.25%)を掛けて算出した金額との差異は、以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日終了年度 | 2013年12月31日終了年度 | |||
| 税引前経常利益 | 2,080,475 | 297,566 | ||
| 21.5%(2013年:23.25%)の英国法人税の標準税率を掛けた経常利益 | 447,302 | 69,184 | ||
| 株式に基づく報酬に関連する期間差異 | (93,503) | 178,608 | ||
| 年金拠出控除に関する期間差異 | (6,534) | (1,831) | ||
| 加速キャピタル・アローワンスおよびその他の期間差異 | 3,064 | (10,529) | ||
| 永久差異 | (23,798) | (29,230) | ||
| 損金不算入額 | 2,501 | 30,764 | ||
| 対価なしでグループ会社から譲り受けた税務上の損失 | (29,101) | (30,018) | ||
| 外国所得に対する税額増加の影響 | 11,894 | 4,441 | ||
| 換算差額およびその他 | (6,530) | (995) | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 39,264 | 2,275 | ||
| 当期法人税合計 | 344,559 | 212,669 |
株式に基づく報酬に関連する期間差異は、当年度中に損益計算書に計上された金額の税務上の影響額純額および当年度中に従業員に交付された報奨により構成されている。
注記11 有形固定資産
当年度中の有形固定資産の増減は以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 賃借物件付属設備 | 工具器具備品 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 2014年1月1日現在 | 25,000 | 7,921 | 32,921 | ||
| 取得 | 361 | 1,698 | 2,059 | ||
| 処分 | (776) | (17) | (793) | ||
| 2014年12月31日現在 | 24,585 | 9,602 | 34,187 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 2014年1月1日現在 | 14,211 | 4,371 | 18,582 | ||
| 当期計上額(注記4参照) | 2,692 | 968 | 3,660 | ||
| 処分 | (254) | (17) | (271) | ||
| 2014年12月31日現在 | 16,649 | 5,322 | 21,971 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2014年12月31日現在 | 7,936 | 4,280 | 12,216 | ||
| 2013年12月31日現在 | 10,789 | 3,550 | 14,339 |
注記12 長期投資
| (単位:千米ドル) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 子会社株式 | ローン以外のその他投資 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 2014年1月1日現在 | ― | 1,267 | 1,267 | ||
| 取得 | ― | 462 | 462 | ||
| 2014年12月31日現在 | ― | 1,729 | 1,729 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 2014年1月1日現在 | ― | 69 | 69 | ||
| 当期計上額 | ― | ― | ― | ||
| 2014年12月31日現在 | ― | 69 | 69 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2014年12月31日現在 | ― | 1,660 | 1,660 | ||
| 2013年12月31日現在 | ― | 1,198 | 1,198 |
ローン以外のその他投資は取引所会員権である。取締役は、子会社に対する投資および貸付金以外のその他投資の公正価値は帳簿価額を下回っていないと考えている。
当年度末において当社が支配を有する子会社は以下のとおりである。
| 会社名 | 設立国 | 持分比率および議決権の割合 | 保有株式の種類 | 保有株式数 (株) | 事業の内容 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 | 100% | 普通株式 | 250 | 金融サービス | |||||
| イポペマ80ファンダス・インベスティシニ・ザムクニエチ | ポーランド | 100% | * | * | 投資ファンド |
* この子会社は、株式に付随する議決権以外により得た支配力を基準に財務書類に含まれている。
2014年度において、当社は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル・インベストメンツ・リミテッドが発行した全株式資本にあたる1株当たり額面1米ドルの普通株式2株を、2014年8月29日付で当社の直接親会社であるゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(以下「GSGUK」という)に対価合計2米ドルで売却した。
過年度において、当社はスフェア・ファンド・デ・インベスティメント・マルチメルカード・インベスティメント・ノ・エクステリオ・クレディト・プリヴァード(以下「スフェア・ファンド」という。)におけるユニットを595百万ブラジル・レアル(296百万米ドル)で追加取得し、12億ブラジル・レアル(569百万米ドル)を償還した。当社はその後、スフェア・ファンドの残るユニットを当社の直接親会社であるGSGUKに譲渡した。191百万米ドルの対価は短期ローンの形で充当された。米ドルに対するブラジル・レアル安により、当社では投資期間にわたり36百万米ドルの実現純損失が生じた。2014年度において、短期ローン191百万米ドルは全額当社に返済された。
当社は複数の特別目的事業体および元本保証ファンドの持分を有しており、これらは法的には子会社の定義を満たさないが、実質的に法的な子会社である場合と変わらないリスクおよび便益を生じる子会社である。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドの活動は、リパッケージ・プログラムに基づく借入証券の発行からなる。これらの事業体はGSGUKの連結財務書類に含まれている。
注記13 保有金融商品および売却済未購入金融商品
保有金融商品および売却済未購入金融商品は、当社の営業活動における金融商品および投資からなる。担保として差入れた保有金融商品は、引渡しまたは再担保に供する権利がある取引相手先に対し差入れた保有金融商品を表している。
担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品の構成は以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 現物商品1: | ||||
| コマーシャル・ペーパー、譲渡性預金証書、定期預金およびその他のマネー・マーケット商品 | 1,225,282 | 3,391,803 | ||
| 政府債および政府機関債 | 16,920,118 | 20,892,333 | ||
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 1,998,385 | 2,170,894 | ||
| 銀行ローンおよびブリッジ・ローン | 1,693,905 | 556,233 | ||
| 社債およびその他の債券 | 12,217,297 | 11,440,795 | ||
| 株式および転換社債 | 30,675,005 | 34,740,279 | ||
| 64,729,992 | 73,192,337 | |||
| デリバティブ商品1: | ||||
| 金利 | 367,155,116 | 236,325,613 | ||
| クレジット | 64,636,465 | 76,662,753 | ||
| 為替 | 112,717,413 | 57,229,166 | ||
| コモディティ | 15,964,183 | 5,446,429 | ||
| 株式 | 67,024,263 | 67,248,503 | ||
| 627,497,440 | 442,912,464 | |||
| 692,227,432 | 516,104,801 | |||
| 保有金融商品 | 667,823,041 | 489,841,270 | ||
| 担保として差入れた保有金融商品 | 24,404,391 | 26,263,531 | ||
| 692,227,432 | 516,104,801 |
売却済未購入金融商品の内訳は、以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 現物商品: | ||||
| 政府債および政府機関債 | 10,735,033 | 10,325,775 | ||
| 社債およびその他の債券 | 2,279,658 | 2,663,618 | ||
| 株式および転換社債 | 14,626,885 | 13,775,194 | ||
| 27,641,576 | 26,764,587 | |||
| デリバティブ商品: | ||||
| 金利 | 359,427,770 | 231,757,981 | ||
| クレジット | 59,747,636 | 70,760,557 | ||
| 為替 | 113,264,254 | 57,063,641 | ||
| コモディティ | 15,892,208 | 5,403,872 | ||
| 株式 | 65,430,869 | 65,413,495 | ||
| 613,762,737 | 430,399,546 | |||
| 641,404,313 | 457,164,133 |
1 2013年12月31日現在、当社は金融商品23億米ドルをデリバティブ商品から現物商品に振替え、現物商品をより多くの区分で表示していた。これによる、担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品合計への影響はない。
注記14 担保付契約
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 売戻条件付契約 | 131,734,812 | 136,100,718 | ||
| 借入有価証券担保金 | 87,499,090 | 89,753,537 | ||
| 219,233,902 | 225,854,255 |
担保付契約のうち、1,369億米ドル(2013年:1,333億米ドル)がグループ会社に関するものである。
注記15 未収金
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権 | 63,403,728 | 54,460,372 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債権 | 13,710,892 | 15,025,954 | ||
| 繰延税金(注記17参照) | 453,676 | 583,535 | ||
| その他未収金 | 34,529 | 44,250 | ||
| 前払金および未収収益 | 39,383 | 22,221 | ||
| 法人税の還付金 | ― | 75,155 | ||
| 77,642,208 | 70,211,487 |
未収金には、金融資産771億米ドル(2013年:695億米ドル)および非金融資産500百万米ドル(2013年:701百万米ドル)が含まれる。
ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権のうち、981百万米ドル(2013年:180百万米ドル)は、1年を超えて期日の到来するものである。当該残高は担保付貸付契約および(または)前払コモディティ契約に係るものである。
残りの未収金はすべて、貸借対照表日から1年以内に期日の到来するものである。
注記16 担保付借入金
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 買戻条件付契約 | 62,395,909 | 104,989,680 | ||
| 貸付有価証券担保金 | 94,972,786 | 85,221,168 | ||
| 157,368,695 | 190,210,848 |
担保付借入金のうち、1,051億米ドル(2013年:1,010億米ドル)はグループ会社に関するものである。
注記17 繰延税金
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 繰延税金残高の構成は以下のとおりである(注記15参照): | ||||
| 減価償却費のキャピタル・アローワンス超過額 | 3,036 | 2,960 | ||
| 退職後給付 | (51,473) | (31,278) | ||
| その他の期間差異 | 502,113 | 611,853 | ||
| 453,676 | 583,535 |
(単位:千米ドル)
| 繰延税金残高の推移は以下のとおりである: | |||
|---|---|---|---|
| 2014年1月1日現在 | 583,535 | ||
| 当期損益計算書への振替額(注記10a参照) | (111,445) | ||
| 当期総認識利得損失計算書への振替額 | (18,035) | ||
| 為替差損 | (379) | ||
| 2014年12月31日現在 | 453,676 |
その他の期間差異は、主に株式に基づく報酬に関する繰延税金に関連している。
注記18 その他未払金
その他未払金は、すべて貸借対照表日から1年以内に期日が到来し、構成は以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 銀行ローン | 110,509 | 42,560 | ||
| 当座借越(注記26) | 8,637 | 28,245 | ||
| 発行社債(脚注a参照) | 15,544,508 | 18,960,736 | ||
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債務 | 67,073,244 | 58,457,370 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-無担保借入 | 49,463,853 | 37,856,952 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-その他の無担保債務 | 20,992,555 | 15,273,841 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する未払運用報酬(注記19d参照) | 1,076,675 | 1,523,525 | ||
| 未払法人税 | 78,033 | ― | ||
| 租税公課 | 250,466 | 234,419 | ||
| その他未払金および未払費用 | 875,525 | 972,029 | ||
| 155,474,005 | 133,349,677 |
その他未払金には、金融負債1,551億米ドル(2013年:1,331億米ドル)および非金融負債328百万米ドル(2013年:234百万米ドル)が含まれる。
a. 短期社債の分類は、以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 関連会社との無担保社債 | 3,807,021 | 3,819,734 | ||
| 外部取引相手先との無担保社債 | 9,135,409 | 8,417,081 | ||
| 関連会社との担保付社債 | 671,961 | 437,242 | ||
| 外部取引相手先との担保付社債 | 1,930,117 | 6,286,679 | ||
| 15,544,508 | 18,960,736 |
担保付社債は担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は受入金融商品または担保付契約による保有として認識されている。
注記19 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 長期劣後ローン(脚注a参照) | 6,458,000 | 6,458,000 | ||
| 発行社債(脚注b参照) | 6,386,954 | 4,205,847 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-無担保借入 (脚注c参照) | 2,702,345 | 3,549,630 | ||
| 親会社およびグループ会社に対する債務-その他の無担保債務 | 378,547 | ― | ||
| 親会社およびグループ会社に対する未払運用報酬(脚注d) | 774,196 | 1,118,204 | ||
| 16,700,042 | 15,331,681 |
2014年12月31日および2013年12月31日現在、すべての「長期債務:1年を超えて期日の到来する金額」は金融負債である。
a. 2014年12月31日および2013年12月31日現在における残高は、グループ会社に対する長期劣後ローンから成る。当該債務に対する担保設定はなされておらず、米国連邦準備制度理事会のフェデラル・ファンド・レートに一定のマージンを加えた利息が生じる。マージンは、GSグループの加重平均債務コストの変動を反映して定期的に再設定される。65億米ドル(2013年:65億米ドル)の長期劣後ローンは、プルーデンス規制機構(以下「PRA」という。)より承認された規制資本を構成しており、グループ会社に対するまたはグループ会社からの最低5年の事前通知により、PRAの承認を条件として返済が可能である。
b. 長期社債の分類は、以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 関連会社との無担保社債 | 471,317 | 101,325 | ||
| 外部取引相手先との無担保社債 | 3,076,081 | 2,054,357 | ||
| 関連会社との担保付社債 | 1,189,828 | 545,494 | ||
| 外部取引相手先との担保付社債 | 1,649,728 | 1,504,671 | ||
| 6,386,954 | 4,205,847 |
担保付社債は、担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は受入金融商品または担保付契約による保有として認識されている。
1年を超えて期日の到来する発行社債の期日は以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 1年超2年以下 | 1,636,681 | 967,877 | ||
| 2年超5年以下 | 3,058,997 | 1,990,917 | ||
| 5年超 | 1,691,276 | 1,247,053 | ||
| 6,386,954 | 4,205,847 |
5年を超えて期日の到来する債務は、主に満期が2020年度から2040年度に到来する仕組債券に関連している。これらの債券に関する支払いについては、原金融資産に関する金利動向に応じて行われるものが大半である。
c. 親会社およびグループ会社に対する債務は関連会社からの長期無担保借入金に関連している。2014年12月31日現在、これには、2012年6月26日の非コミット借入枠に基づき兄弟会社であるリスタムーブ・アイルランド・リミテッドから受けた5年を超えて期日の到来する400百万米ドル(2013年:400百万米ドル)の借入金1件を含んでいる。当該借入枠は無担保であり、変動利率による金利が付され、満期は2022年7月1日である。
d. 上記および注記18の未払運用報酬は、株式報酬に関連するものである。
注記20 負債性引当金
| (単位:千米ドル) | ||
|---|---|---|
| 2014年1月1日現在 | 17,740 | |
| 引当金繰入額 | 10,000 | |
| 引当金の減少 | (10,000) | |
| 為替差益 | (948) | |
| 2014年12月31日現在 | 16,792 |
当社に対する訴訟に関連して17百万米ドルの引当金が計上されている。当該引当金に関する詳細を開示することは重大な不利益となるため、FRS第12号「引当金、偶発債務および偶発資産」で認められているとおり、詳細については開示されていない。
注記21 払込資本金
2014年12月31日および2013年12月31日現在の払込資本金の構成は以下のとおりである。
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | ||||||||
| (株) | (千米ドル) | (株) | (千米ドル) | ||||||
| 割当済、請求済および払込済株式 | |||||||||
| 額面1米ドル普通株式 | 533,447,150 | 533,447 | 533,447,150 | 533,447 | |||||
| 533,447 | 533,447 | ||||||||
注記22 株主持分合計の変動および剰余金変動調整表
| (単位:千米ドル) | |||||||||
| 払込資本金 | 資本剰余金 | 資本準備金(配当不可) | 損益計算書 | 株主持分 合計 | |||||
| 2013年1月1日現在 | 533,447 | 2,862,936 | 17,286 | 16,779,784 | 20,193,453 | ||||
| 当期純利益 | ― | ― | ― | 168,664 | 168,664 | ||||
| 当期その他の認識損失 | ― | ― | ― | (61,646) | (61,646) | ||||
| 株式報酬(注記9参照) | ― | ― | ― | 524,935 | 524,935 | ||||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | ― | ― | ― | (524,935) | (524,935) | ||||
| 2014年1月1日現在 | 533,447 | 2,862,936 | 17,286 | 16,886,802 | 20,300,471 | ||||
| 当期純利益 | ― | ― | ― | 1,624,471 | 1,624,471 | ||||
| 当期その他の認識利益 | ― | ― | ― | 72,138 | 72,138 | ||||
| 株式報酬(注記9参照) | ― | ― | ― | 528,918 | 528,918 | ||||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | ― | ― | ― | (528,918) | (528,918) | ||||
| 2014年12月31日現在 | 533,447 | 2,862,936 | 17,286 | 18,583,411 | 21,997,080 | ||||
退職給付引当金
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 年金制度の積立余剰額を除く損益計算書計上額 | 18,326,044 | 16,730,413 | ||
| 年金制度の積立余剰額(注記8参照) | 257,367 | 156,389 | ||
| 損益計算書計上額 | 18,583,411 | 16,886,802 |
注記23 配当金支払額
取締役は当年度に関する普通株式配当金の支払いを提言していない(2013年:なし)。
注記24 営業利益から営業活動による正味キャッシュ・インフローへの調整
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 営業利益 | 2,274,132 | 618,173 | ||
| 減価償却費(注記4および11参照) | 3,660 | 3,394 | ||
| 固定資産売却損(注記4参照) | 522 | ― | ||
| 子会社のユニットの償還に関する源泉徴収税 | ― | 2,133 | ||
| 現金拠出額控除後の年金費用 | 2,139 | 8,148 | ||
| 為替損/(益)の調整 | 207,606 | (189,192) | ||
| 未収金の増加 | (7,657,549) | (7,169,552) | ||
| その他未払金の増加/(減少) | 21,993,697 | (4,181,309) | ||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額の増加 | 1,368,361 | 3,413,093 | ||
| 負債性引当金の(減少)/増加 | (948) | 2,435 | ||
| 担保付契約の減少/(増加) | 6,620,353 | (4,326,700) | ||
| 担保付借入金の(減少)/増加 | (32,842,153) | 8,733,465 | ||
| 担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品の(増加)/減少 | (176,122,631) | 70,374,922 | ||
| 売却済未購入金融商品の増加/(減少) | 184,240,180 | (63,010,318) | ||
| 営業活動からの正味キャッシュ・インフロー | 87,369 | 4,278,692 |
注記25 正味キャッシュ・フローから純負債への調整
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 純現金期首残高 | 4,003,836 | 12,777,368 | ||
| 現金の(減少)/増加 | (234,761) | 905,493 | ||
| 顧客資金調整(脚注a参照) | ― | (9,867,224) | ||
| 為替レートの変動 | (191,570) | 188,199 | ||
| 現金合計(注記26参照) | 3,577,505 | 4,003,836 | ||
| 借入金期首残高 | (6,458,000) | (9,508,000) | ||
| 長期劣後ローンの純減少 | ― | 3,050,000 | ||
| 借入金期末残高(注記19参照) | (6,458,000) | (6,458,000) | ||
| 純負債(注記26参照) | (2,880,495) | (2,454,164) |
a. 2013年度に、顧客資金の処理に関する業界慣行の変更に伴い、FCAのCASS第7章に基づき保有する顧客資金の会計処理が変更された。2013年12月31日現在、現金・預金99億米ドルを当社の資産として取り扱うことが中止され、対応する金額が負債としてその他未払金に計上された。
注記26 純負債の変動の分析
| (単位:千米ドル) | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2013年12月31日現在 | キャッシュ・フロー | 為替の変動 | 2014年12月31日現在 | |||||
| 現金・預金 | 4,032,081 | (254,369) | (191,570) | 3,586,142 | ||||
| 当座借越 | (28,245) | 19,608 | ― | (8,637) | ||||
| 現金合計 | 4,003,836 | (234,761) | (191,570) | 3,577,505 | ||||
| 長期劣後ローン(注記19参照) | (6,458,000) | ― | ― | (6,458,000) | ||||
| 純借入金 | (6,458,000) | ― | ― | (6,458,000) | ||||
| 純負債(注記25参照) | (2,454,164) | (234,761) | (191,570) | (2,880,495) |
注記27 財務上のコミットメントおよび偶発債務
a. 当社のコミットメントは以下の表のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | 34,571,820 | 39,828,253 | ||
| フォワード・スタート買戻条件付契約および担保付貸付契約 | 14,760,347 | 20,820,153 | ||
| その他 | 4,000,528 | 2,739,920 | ||
| 53,332,695 | 63,388,326 |
当社は、将来の日付(通常は3営業日以内)において決算される売戻条件付契約および有価証券借入契約ならびに買戻条件付契約および担保付貸付契約を締結している。また当社には売戻条件付契約を通じて顧客および取引相手先に条件付融資を行うコミットメントがある。これらのコミットメントに基づく当社の融資は、売戻条件付契約のすべての条件を満たすことが前提となっており、実行されないままコミットメントが満期を迎える可能性もある。
その他のコミットメントは、主に担保付コミットメントに関するものである。
また、通常の営業活動から生じた当社の資産に対し、登録料が発生する。
b. 当社は、長期リース契約によりいくつかの建物を賃借している。リースは、契約で定める一定期間後に再交渉の対象となるもので、当社は契約に基づいて、これらの不動産に対する全ての保険料、維持および修理に関する費用の支払いを行っている。当社が翌年度に支払う義務のある賃料は以下のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| リース契約期間: | ||||
| 1年未満 | 107 | 909 | ||
| 1年後以降2年未満 | 1,497 | 221 | ||
| 2年後以降5年未満 | 6,957 | 1,274 | ||
| 5年後以降 | 90,252 | 101,824 | ||
| 98,813 | 104,228 |
c. 当社は以下の法的手続に関与しているが、これらについての影響を見積もることは不可能である。
i.2011年4月、欧州委員会は、クレジット・デフォルト・スワップに関するデータ提供に関連して、また、反競争的な慣行である可能性のあるものを含むクレジット・デフォルト・スワップの決済に関する利益配分および手数料の取決めに関連して、GSIを含むさらに多数の金融サービス会社の調査手続を開始したと発表した。2013年7月1日、欧州委員会は、金融サービス会社が共謀し、資金の払込みを伴わない上場クレジット・デリバティブおよびより広範にはクレジット・デフォルト・スワップの取引所における取引に際して競争を制限したとして、罰金およびその他の措置を決定する手続を開始した旨、これらの会社に異議告知書を発行した。GSIでは現在、クレジット・デフォルト・スワップの決済に関する利益配分および手数料の取決めに関連する調査は無期限に停止された状態であると理解している。
ⅱ.モーゲージ・パススルー証券、CDOおよびその他のモーゲージ関連商品を購入したとされる様々な購入者および当該関連取引に関与した取引相手先(株式会社あおぞら銀行、ベイシス・イールド・アルファ・ファンド(マスター)、ドイチェ・ツェントラルゲノッセンシャフトバンクおよびIKBドイチェ・インダストリーバンクAGを含む)は、当社および一部の関連会社を相手取り、米国において訴訟を提起した。当該訴訟では概ね、彼らが購入した有価証券の募集または売出しに関する勧誘書類に重要な事実の不実記載が含まれており、また、重要な記載が欠如していたとの主張がなされており、証券売買契約の取消および(または)損害賠償が求められている。当該訴状の一部では、不正行為が主張されており、懲罰的損害賠償が求められている。
ⅲ.GSIは、2014年1月21日にロンドン高等法院において提起されたリビア投資庁による訴訟において被告となっている。当該訴訟は原告およびGSIとの間でなされた9つのデリバティブ取引に関するものであり、原告はとりわけ、証券売買契約の取消および衡平法上の不特定の救済ならびに10億米ドルを超える損害賠償を求めている。2014年8月4日、GSIは2014年4月10日付のサマリー・ジャッジメントを求める申立を取り下げ、2014年12月4日、リビア投資庁は修正訴状を提出した。
ⅳ.GSIは、2014年5月23日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、亜鉛の貯蔵設備の管理に関する連邦反トラスト法の違反を主張する集団訴訟を意図した訴訟の被告となっている。訴状では、宣言的救済、差止およびその他の衡平法上の救済、ならびに3倍損害賠償を含む金額を特定しない損害賠償が求められている。
ⅴ.GSIは、2014年11月25日以降ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起されたプラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。
注記28 金融リスク管理および資本管理
当社の金融リスク管理および資本管理に関して英国基準で求められる特定の開示は、本年次報告書パート1(訳者注:原文の該当箇所をいう。)におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されている。
注記29 金融商品
a. 区分別金融商品
当社の金融資産および金融負債の区分別の帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||
| 2014年12月31日現在 | ||||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 償却原価 | 帳簿価額合計 | ||||||
| 金融資産: | ||||||||||
| 保有金融商品 | 667,823 | ― | ― | ― | 667,823 | |||||
| 担保として差入れた保有金融商品 | 24,404 | ― | ― | ― | 24,404 | |||||
| 担保付契約 | ― | 174,527 | 44,707 | ― | 219,234 | |||||
| 未収金 | ― | 1,780 | 75,362 | ― | 77,142 | |||||
| 現金・預金 | ― | ― | 3,586 | ― | 3,586 | |||||
| 金融資産合計 | 692,227 | 176,307 | 123,655 | ― | 992,189 | |||||
| 金融負債: | ||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 641,404 | ― | ― | ― | 641,404 | |||||
| 担保付借入金 | ― | 103,492 | ― | 53,877 | 157,369 | |||||
| その他未払金 | ― | 16,149 | ― | 138,997 | 155,146 | |||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ― | 5,899 | ― | 10,801 | 16,700 | |||||
| 金融負債合計 | 641,404 | 125,540 | ― | 203,675 | 970,619 | |||||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||
| 2013年12月31日現在 | ||||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 償却原価 | 帳簿価額合計 | ||||||
| 金融資産: | ||||||||||
| 保有金融商品 | 489,841 | ― | ― | ― | 489,841 | |||||
| 担保として差入れた保有金融商品 | 26,264 | ― | ― | ― | 26,264 | |||||
| 担保付契約 | ― | 173,448 | 52,406 | ― | 225,854 | |||||
| 未収金 | ― | 1,087 | 68,424 | ― | 69,511 | |||||
| 現金・預金 | ― | ― | 4,032 | ― | 4,032 | |||||
| 金融資産合計 | 516,105 | 174,535 | 124,862 | ― | 815,502 | |||||
| 金融負債: | ||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 457,164 | ― | ― | ― | 457,164 | |||||
| 担保付借入金 | ― | 134,795 | ― | 55,416 | 190,211 | |||||
| その他未払金 | ― | 18,946 | ― | 114,170 | 133,116 | |||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ― | 3,181 | ― | 12,151 | 15,332 | |||||
| 金融負債合計 | 457,164 | 156,922 | ― | 181,737 | 795,823 | |||||
b. 公正価値の階層
以下の表は、公正価値で測定する金融資産および金融負債を公正価値の階層のレベル別に示したものである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 2014年12月31日現在 | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |||||
| 公正価値で測定する金融資産: | ||||||||
| 担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品 | 38,836 | 638,233 | 15,158 | 692,227 | ||||
| 担保付契約 | ― | 174,527 | ― | 174,527 | ||||
| 未収金 | ― | 1,780 | ― | 1,780 | ||||
| 公正価値で測定する金融資産合計 | 38,836 | 814,540 | 15,158 | 868,534 | ||||
| 公正価値で測定する金融負債: | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 22,785 | 608,536 | 10,083 | 641,404 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 103,368 | 124 | 103,492 | ||||
| その他未払金 | ― | 13,412 | 2,737 | 16,149 | ||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ― | 5,056 | 843 | 5,899 | ||||
| 公正価値で測定する金融負債合計 | 22,785 | 730,372 | 13,787 | 766,944 | ||||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 2013年12月31日現在 | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |||||
| 公正価値で測定する金融資産: | ||||||||
| 担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品 | 45,123 | 457,568 | 13,414 | 516,105 | ||||
| 担保付契約 | ― | 173,448 | ― | 173,448 | ||||
| 未収金 | ― | 907 | 180 | 1,087 | ||||
| 公正価値で測定する金融資産合計 | 45,123 | 631,923 | 13,594 | 690,640 | ||||
| 公正価値で測定する金融負債: | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 22,580 | 425,390 | 9,194 | 457,164 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 133,785 | 1,010 | 134,795 | ||||
| その他未払金 | ― | 16,765 | 2,181 | 18,946 | ||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ― | 2,694 | 487 | 3,181 | ||||
| 公正価値で測定する金融負債合計 | 22,580 | 578,634 | 12,872 | 614,086 | ||||
2014年度および2013年度において、金融資産および金融負債にレベル1および2の間の重要な振替はなかった。レベル3に分類されるすべての金融資産および金融負債の公正価値の変動は以下の表のとおりである。レベル3の資産から生じる損益は、損益計算書の純収益に認識される。
金融資産または金融負債が報告年度中にレベル3に振替えられた場合、当該年度における損益は全額レベル3に含まれる。レベル間の振替は、振替が生じた報告年度の期首に認識される。従って、前年度にレベル3として報告された金融資産および金融負債のうち、当期末までの期間にレベル3から振替えられたものの損益は、この表には含まれていない。
レベル3の金融商品は、レベル1、レベル2またはレベル3の金融商品で経済的にヘッジされることが多い。このため、レベル3に報告されている損益は、レベル1、レベル2またはレベル3の金融商品に帰属する損益で一部相殺することができる。その結果、以下のレベル3の繰越に含まれる損益は、必ずしも当社の経営成績、流動性または資金に対する全体的な影響を表すものではない。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品 | 未収金 | 公正価値で測定する金融資産合計 | |||
| 公正価値で測定するレベル3金融資産の調整: | |||||
| 2014年1月1日現在 | 13,414 | 180 | 13,594 | ||
| 当期純利益 | 4,423 | ― | 4,423 | ||
| 購入 | 2,028 | ― | 2,028 | ||
| 売却 | (771) | ― | (771) | ||
| 決済 | (5,096) | ― | (5,096) | ||
| レベル3への振替 | 2,759 | ― | 2,759 | ||
| レベル3からの振替 | (1,599) | (180) | (1,779) | ||
| 2014年12月31日現在 | 15,158 | ― | 15,158 | ||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 売却済未購入金融商品 | 担保付借入金 | その他未払金および長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | 公正価値で測定する金融負債合計 | |||||
| 公正価値で測定するレベル3金融負債の調整: | ||||||||
| 2014年1月1日現在 | 9,194 | 1,010 | 2,668 | 12,872 | ||||
| 当期純利益 | 2,336 | ― | (132) | 2,204 | ||||
| 購入 | (5) | ― | 2 | (3) | ||||
| 売却 | 982 | ― | 2,954 | 3,936 | ||||
| 決済 | (3,180) | (886) | (1,773) | (5,839) | ||||
| レベル3への振替 | 2,293 | ― | 447 | 2,740 | ||||
| レベル3からの振替 | (1,537) | ― | (586) | (2,123) | ||||
| 2014年12月31日現在 | 10,083 | 124 | 3,580 | 13,787 |
2014年度における金融資産28億米ドルおよび金融負債27億米ドルのレベル3への振替は、トレーディング活動の観測可能性が低下した結果として主に一部の信用デリバティブの評価に使用される相関関係の入力情報の透明性が低下したことに伴い、当該信用デリバティブをレベル2から振替えたこと、また主に観測不能な信用スプレッドの入力情報が一部のその他の信用デリバティブの評価にとって重要になったことに伴い、当該商品をレベル2から振替えたことを主として反映している。
2014年度における金融資産18億米ドルおよび金融負債21億米ドルのレベル3からの振替は、主に観測不能な相関関係の入力情報が一部の信用デリバティブの評価にとって重要でなくなったことに伴い、当該信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと、また主に観測不能な信用スプレッドの入力情報が一部のポートフォリオの純リスクにとって重要でなくなったことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたことを主として反映している。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 担保として差入れた保有金融商品を含む保有金融商品 | 未収金 | 公正価値で測定する金融資産合計 | |||
| 公正価値で測定するレベル3金融資産の調整: | |||||
| 2013年1月1日現在 | 16,075 | 166 | 16,241 | ||
| 当期純利益 | 996 | 14 | 1,010 | ||
| 購入 | 1,601 | ― | 1,601 | ||
| 売却 | (1,307) | ― | (1,307) | ||
| 決済 | (4,482) | ― | (4,482) | ||
| レベル3への振替 | 2,463 | ― | 2,463 | ||
| レベル3からの振替 | (1,932) | ― | (1,932) | ||
| 2013年12月31日現在 | 13,414 | 180 | 13,594 | ||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 売却済未購入金融商品 | 担保付借入金 | その他未払金および長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | 公正価値で測定する金融負債合計 | |||||
| 公正価値で測定するレベル3金融負債の調整: | ||||||||
| 2013年1月1日現在 | 9,915 | 1,927 | 2,390 | 14,232 | ||||
| 当期純利益 | 1,272 | ― | 99 | 1,371 | ||||
| 購入 | (8) | ― | (3) | (11) | ||||
| 売却 | 581 | ― | 1,694 | 2,275 | ||||
| 決済 | (3,136) | (917) | (1,540) | (5,593) | ||||
| レベル3への振替 | 1,937 | ― | 315 | 2,252 | ||||
| レベル3からの振替 | (1,367) | ― | (287) | (1,654) | ||||
| 2013年12月31日現在 | 9,194 | 1,010 | 2,668 | 12,872 |
2013年度における金融資産25億米ドルおよび金融負債23億米ドルのレベル3への振替は、主に一部の信用デリバティブの評価に使用されるアップフロント・クレジット・ポイントおよび相関関係の入力情報の透明性が低下したことに伴い、当該信用デリバティブをレベル2から振替えたことを主として反映している。
2013年度における金融資産19億米ドルおよび金融負債17億米ドルのレベル3からの振替は、主に観測不能な信用スプレッドおよび相関関係の入力情報が一部の信用デリバティブの評価にとって重要でなくなったこと、ならびに観測不能な入力情報が一部のポートフォリオの純リスクにとって重要でなくなったことに伴い、当該信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと主として反映している。
c. 観測不能な入力情報を用いた評価手法を用いて評価する金融商品の公正価値
金融商品の公正価値は、同一の金融商品の観測可能な現在の市場取引による価格の裏付けがない仮定、または利用可能かつ観測可能な市場データに基づいて、評価手法を全面的にまたは部分的に使用して算定しており、これらの仮定を変更すると、それを用いて算定される公正価値の見積りも変動する。2014年12月31日現在、重要かつ観測不能な入力情報用いた評価において、合理的な可能性のある代替的仮定を使用したことによる潜在的影響は、有利な変動が約179百万米ドル(2013年:113百万米ドル)、不利な変動が146百万米ドル(2013年:127百万米ドル)であった。合理的に可能性のある不利な代替的仮定の決定においては、潜在的な不確実性が存在する事例を識別し定量化するため、詳細な事業およびポジション・レベルのレビューが実施されている。ここでは、利用可能な市場情報の範囲に照らしたポジションの現在価値が考慮されている。
損益計算書に認識されていない、トレーディング目的で保有する金融商品の当初認識時の価額(取引価額)と評価手法を用いて算定された価額の公正価値の差額(以下「取引初日の損益」という)は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年 | 2013年 | |||
| 1月1日現在 | 80 | 104 | ||
| 新取引 | 118 | 44 | ||
| 当年度の損益計算書に認識された金額 | (62) | (68) | ||
| 12月31日現在 | 136 | 80 |
d. 公正価値で測定しない金融商品の公正価値
当社は、公正価値で測定しない流動金融資産1,237億米ドル(2013年:1,249億米ドル)および同金融負債1,929億米ドル(2013年:1,696億米ドル)を保有している。これらの商品はその性質上短期であるため、貸借対照表上の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
当社は、1年を超えて期日の到来する、公正価値で測定しない金融負債108億米ドル(2013年:122億米ドル)を保有しており、これは主に関係会社間の長期借入金に関するものである。当該借入金の金利は変動的な性格のものであり、類似する条件および特徴の商品の実勢市場金利に近似している。そのため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
e. 金融負債の満期
当社の金融負債(売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フロー(将来発生する金利を含む)の詳細は、以下の表のとおりである。売却済未購入金融商品は、トレーディング目的/要求払に分類されている。金融負債は、トレーディング目的で保有するものまたは損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する場合を除き、割引前キャッシュ・フローで開示されている。トレーディング目的で保有する金融負債および損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融負債は公正価値で開示されているが、これは当該商品の流動性リスク管理に使用する価値と一致しているためである。デリバティブの流動性リスクは、マスター・ネッティング契約および現金担保付契約により軽減されている。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||||||
| 2014年12月31日現在 | ||||||||||||||
| トレーディング目的/要求払 | 1ヵ月間未満 | 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 3ヵ月間超1年未満 | 1年超5年未満 | 5年超 | 合計 | ||||||||
| 金融負債: | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 641,404 | ― | ― | ― | ― | ― | 641,404 | |||||||
| 担保付借入金 | 74,056 | 63,446 | 7,071 | 10,282 | 2,418 | 96 | 157,369 | |||||||
| その他未払金 | 91,919 | 13,196 | 439 | 50,068 | ― | ― | 155,622 | |||||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ― | 2 | 4 | 26 | 9,110 | 8,675 | 17,817 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 807,379 | 76,644 | 7,514 | 60,376 | 11,528 | 8,771 | 972,212 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | ― | 34,572 | ― | ― | ― | ― | 34,572 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 8 | 16 | 74 | 385 | 80 | 563 | |||||||
| その他 | 4,001 | ― | ― | ― | ― | ― | 4,001 | |||||||
| 合計-コミットメント | 4,001 | 34,580 | 16 | 74 | 385 | 80 | 39,136 | |||||||
| 合計 | 811,380 | 111,224 | 7,530 | 60,450 | 11,913 | 8,851 | 1,011,348 | |||||||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||||||
| 2013年12月31日現在 | ||||||||||||||
| トレーディング目的/要求払 | 1ヵ月間未満 | 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 3ヵ月間超1年未満 | 1年超5年未満 | 5年超 | 合計 | ||||||||
| 金融負債: | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 457,164 | ― | ― | ― | ― | ― | 457,164 | |||||||
| 担保付借入金 | 84,331 | 71,878 | 13,645 | 17,708 | 1,000 | 1,649 | 190,211 | |||||||
| その他未払金 | 75,934 | 14,126 | 2,331 | 41,173 | ― | ― | 133,564 | |||||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | ― | 2 | 4 | 28 | 7,770 | 8,719 | 16,523 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 617,429 | 86,006 | 15,980 | 58,909 | 8,770 | 10,368 | 797,462 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | ― | 39,828 | ― | ― | ― | ― | 39,828 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 9 | 17 | 78 | 409 | 184 | 697 | |||||||
| その他 | 2,740 | ― | ― | ― | ― | ― | 2,740 | |||||||
| 合計-コミットメント | 2,740 | 39,837 | 17 | 78 | 409 | 184 | 43,265 | |||||||
| 合計 | 620,169 | 125,843 | 15,997 | 58,987 | 9,179 | 10,552 | 840,727 | |||||||
f. 担保
当社は、主に売戻条件付契約、借入有価証券担保金、デリバティブ取引および顧客信用貸に関連して、金融商品(政府債および政府機関債、社債、株式および転換社債など)を担保として受入れている。当社は、個別の取引相手先に対する信用エクスポージャーを軽減するために、デリバティブおよび担保付契約について、前払いで、または条件付で、現金および有価証券を担保として受入れている。
多くの場合、当社は、主にクライアントの担保付貸付取引に関連して買戻条件付契約および有価証券貸付契約を締結する際に、担保として受入れた金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。当社はまた、その他担保付借入金、デリバティブ契約の担保差入れ、および当社または顧客の決済需要への対応に関連して、これらの金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。
当社が担保として受入れた金融商品のうち、引渡しまたは再担保に利用可能なもの、および引渡しまたは再担保に供したものは、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 引渡しまたは再担保に利用可能な担保 | 369,545 | 342,641 | ||
| 引渡しまたは再担保に供された担保 | 294,994 | 279,698 |
当社はまた、買戻条件付契約、有価証券貸付契約およびその他担保付借入金に関連して一部の保有金融商品を取引相手先に差入れているが、当該資産を引渡しまたは再担保に供する権利を取引相手先が有する場合も有さない場合もある。引渡しまたは再担保に供する権利を有する取引相手先に対し差入れた保有金融商品は、貸借対照表において「担保として差入れた保有金融商品」に、また、売却または担保に供する権利がない取引相手先に対し差入れた保有金融商品は、貸借対照表において「保有金融商品」に計上されている。当社が取引相手先に対し差入れた金融商品は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 引渡しまたは再担保に供する権利がある | 24,404 | 26,264 | ||
| 引渡しまたは再担保に供する権利がない | 17,656 | 22,360 |
当社は、保有金融商品に関して現金担保575億米ドル(2013年:458億米ドル)を受取り、売却済未購入金融商品に関して現金担保355億米ドル(2013年:286億米ドル)を差入れた。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引の他に、当社はその他担保付借入金の利用により一部の資産の資金を調達し、当該取引において金融商品を担保として差入れている。これらのその他担保付借入金は特別目的事業体に関する負債、売却ではなく借入として会計処理される金融資産の譲渡およびその他のストラクチャード・ファイナンス契約から成る。その他担保付借入金には、ノン・リコースの契約が含まれる。
g. 譲渡された資産
引き続き全額認識されている資産
当年度において、当社は一部の金融資産を譲渡したが、この譲渡はFRS第26号(IAS第39号)「金融商品:認識および測定」に定められる認識の中止の要件を満たさなかったため、当社は貸借対照表において引き続き当該資産を全額認識している。
当社は、買戻条件付契約およびその他の有価証券貸付取引を担保するため、通常の営業活動において保有資産を取引相手先に譲渡している。当該取引においては、当社は契約満期日に金融商品を買戻す必要があり、引き続き当該商品の価格、信用および金利変動リスクにさらされているため、譲渡された資産は会計上引き続き認識する。当社が資産の譲渡による現金を受け取った際は、受取対価に対する金融負債が認識され、「担保付借入金」に計上される。当社が非現金担保を(証券の形式で)受け取った場合は、負債は当初認識されない。受取担保がその後売却された場合は、担保の返還義務が負債として「売却済未購入金融商品」に認識される。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引に加えて、当社は、認識の中止の要件を満たさないその他の契約により資金を調達している。例えば、トータル・リターン・スワップなどの関連デリバティブを伴う有価証券の売却があり、当社は当該取引を通じて譲渡された資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持している。このような場合、受取った手取金に対して金融負債が認識される。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に認識されているその他の金融資産は、主にデリバティブ取引について差入れた有価証券の担保に関するものである。このようなデリバティブによる債務は、「売却済未購入金融商品」に計上されている。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に計上されている金融資産は、以下の表のとおりである。これに伴う金融負債の帳簿価額は、通常は譲渡された資産の帳簿価額に近似している。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 帳簿価額 | 帳簿価額 | |||
| コマーシャル・ペーパー、譲渡性預金証書、定期預金およびその他のマネー・マーケット商品 | 1,047 | 1,940 | ||
| 政府債および政府機関債 | 11,095 | 10,518 | ||
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | ― | 95 | ||
| 社債およびその他の債券 | 6,248 | 7,326 | ||
| 株式および転換社債 | 23,670 | 28,745 | ||
| 42,060 | 48,624 |
認識の中止をしたが継続的なエクスポージャーのある資産
当社は、当社が金融資産を譲渡した一部の非連結ストラクチャード・エンティティに、デリバティブ取引および保証の形で継続的に関与している。これらのデリバティブは、譲渡された資産にクレジット・リンクされていることがあり、これにより当社は譲渡された資産における特定のリスクを保持するか、あるいは何らかの偶発事象が発生した場合には資産の損失を補てんするため、ストラクチャード・エンティティに支払いを行う必要がある。
さらに、当社は金融資産を証券化ビークルに譲渡する。当社は通常、譲渡された資産と引き換えに現金を受取るが、証券化における受益持分の所有権を含め、譲渡された資産に継続的に関与する場合もある。当社はまた、流通市場におけるマーケット・メイキング取引に関連して、証券化ビークルが発行した優先証券または劣後証券を購入する可能性がある。
当社が継続的に関与することによる当社のエクスポージャーの詳細は、以下のとおりである。いずれの場合も、留保持分は公正価値で計上されている。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||||||
| 帳簿価額 | 最大損失リスク | 帳簿価額 | 最大損失リスク | |||||
| 保有金融商品: | ||||||||
| デリバティブ商品 | 120 | 1,308 | 62 | 1,395 | ||||
| 現物商品 | 64 | 64 | 142 | 142 | ||||
| 売却済未購入金融商品: | ||||||||
| デリバティブ商品 | (2) | (92) | (31) | (235) | ||||
| その他の負債 | ― | ― | ― | ― | ||||
当社が譲渡された資産にデリバティブまたは保証を通じて継続的に関与する場合、最大損失リスクはデリバティブまたは保証の想定元本である。証券化資産の留保持分または購入持分について、当社の損失リスクはこれら持分の公正価値までに限定されている。
継続的に関与する取引による損益の情報は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||||||
| 年度利益/(損失) | 累積利益/(損失) | 年度利益/(損失) | 累積利益/(損失) | |||||
| 保有金融商品: | ||||||||
| デリバティブ商品 | 66 | 144 | 2 | 78 | ||||
| 現物商品 | 27 | 119 | 63 | 92 | ||||
| 売却済未購入金融商品: | ||||||||
| デリバティブ商品 | 2 | (31) | (5) | (33) | ||||
| その他の負債 | ― | (1) | ― | (1) | ||||
当社は譲渡前の資産を公正価値で会計処理しているため、一般的に資産の譲渡時に重大な損益を認識しない。なお当社は、認識が中止された金融資産を買戻す必要があるような継続的関与は行っていない。
h. ヘッジ会計
当社は、一部の金利スワップを公正価値ヘッジに指定している。これらの金利スワップは、関連するベンチマーク金利(例えば、ロンドン銀行間出し手金利(以下「LIBOR」という。)に起因する公正価値の変動をヘッジし、固定利付債務を変動利付債務に効果的に転換している。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジ対象リスク(金利リスクなど)の変動を相殺する公正価値ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
ヘッジとして会計処理された金利デリバティブから生じた利益/(損失)、関連するヘッジ対象の借入金およびこれらのデリバティブのヘッジの非有効部分は、以下の表のとおりである。
| (単位:千米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |||
| 金利ヘッジ | 84,870 | (20,367) | ||
| ヘッジ対象の借入金 | (79,931) | 18,119 | ||
| ヘッジの非有効部分 | 4,939 | (2,248) |
2014年12月31日現在ヘッジに指定されているデリバティブ商品である資産および負債の公正価値は、それぞれ188百万米ドルおよび10百万米ドル(2013年:資産113百万米ドルおよび負債40百万米ドル)であった。
注記30 その他の項目
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、EU自己資本規制により要求されるとおり、GSGUKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSGUKの2014年度における第3の柱は、財務書類の公表にあわせてwww.goldmansachs.com/disclosures/にて開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSGUKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSGUKの2014年度国別開示は、2015年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosures/にて行われる予定である。
注記31 最終親会社および直接親会社
直接の親会社および連結財務書類が作成される最小単位のグループの親会社は、イングランドおよびウェールズにおいて設立、登記されたゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッドである。ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッドの連結財務書類は、英国、EC4A 2BB ロンドン、フリート・ストリート133、ピーターボロー・コート、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッドのカンパニー・セクレタリーに請求することで入手可能である。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクである。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてGSグループおよびその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/shareholders/から入手することができる。
(訳文)
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類に係る報告
財務書類に対する意見
以下に定義されている財務書類に係る私どもの意見は以下のとおりである。
・ 2014年12月31日現在の会社の状態ならびに同日に終了した事業年度における利益およびキャッシュ・フローについて真実かつ公正な概観を与え、
・ 英国において一般に公正妥当と認められている会計実務に準拠して適正に作成され、
・ 2006年会社法の要件に準拠して作成されている。
この意見は、この報告書の残りの部分において私どもが言及している事項との関連で読むべきである。
私どもが監査した事項
ゴールドマン・サックス・インターナショナルが作成した財務書類は、以下により構成されている。
・ 2014年12月31日現在の貸借対照表、
・ 同日に終了した事業年度における損益計算書および総認識利得損失計算書、
・ 同日に終了した事業年度におけるキャッシュ・フロー計算書、および
・ 財務書類に対する注記(その他の説明情報を含む)。
必要とされる一部の開示については、財務書類に対する注記ではなく、年次報告書の他の箇所で行われている。これらは財務書類と相互参照の上、監査済みとして識別される。
当該財務書類の作成に適用されている財務報告の枠組は、適用される法令および英国会計基準(英国において一般に公正妥当と認められている会計実務)である。
財務報告の枠組を適用するに際し、取締役は、重要な会計上の見積りなど複数の主観的な判断を行っている。かかる見積りを行うに際し、取締役は仮定を置き、将来の事象を検討した。
2006****年会社法に規定されているその他の事項に対する意見
私どもの意見では、当該財務書類が作成された事業年度の取締役報告書および戦略報告書に記載されている情報は、財務書類と一貫している。
**
**
例外的に私どもが報告を要するその他の事項
受領した会計報告ならびに情報および説明の適切性
2006年会社法に基づいて、以下の場合、私どもの監査意見において報告が求められている。
・ 私どもの監査に必要な全ての情報および説明が提供されていない場合、
・ 会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは私どもが訪問しなかった支店から私どもの監査に対する適切な返答が得られなかった場合、または
・ 財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
取締役報酬
2006年会社法に基づき、法律により規定されている取締役の報酬の特定の開示がなされていないというのが私どもの意見である場合は、私どもはその報告を要求されている。私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
財務書類および監査に関する責任
私どもの責任および取締役の責任
57ページ(訳者注:原文のページ)に記載されている取締役の責任に詳述されているとおり、取締役は、財務書類を作成し、当該財務書類が真実かつ公正な概観を与えることの確信を得る責任を有する。
私どもの責任は、適用される法令およびISA(英国およびアイルランド)に従って財務書類を監査し意見を表明することである。これらの基準は、私どもに監査実務審議会の倫理基準に準拠することを要求している。
意見を含む本報告書は、2006年会社法第16部第3章に準拠して機関としての会社の株主のためにのみ作成されるものであり、その他の目的に対しては責任を負わない。私どもは、意見を述べるにあたり、他の目的に対し責任を負うものではなく、私どもが事前に同意書で明確に同意している場合を除き、本報告書を読むその他の者もしくは本報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
財務書類監査に含まれる事項
私どもは国際監査基準(英国およびアイルランド)(以下「ISA(英国およびアイルランド)」という。)に従って監査を実施した。監査には、財務書類における金額および開示について、財務書類に詐欺行為または誤謬によってもたらされる重要な虚偽記載がないことに合理的な保証を与えるに十分な証拠を入手することが含まれる。これには、以下に関する評価が含まれる。
・ 会計方針が会社の現況に対して適当であり、継続的に適用され、かつ適切に開示されているか否か、
・ 取締役による重要な会計上の見積りの合理性、および
・ 全体的な財務書類の表示。
これらの領域における私どもの主な業務は、入手可能な証拠に照らして取締役の判断を評価し、私ども独自の判断を形成し、財務書類における開示を評価することである。
私どもは、サンプリングやその他の監査手法を用いて、結論を形成するための合理的根拠の提供に必要であると私どもが判断する範囲で、情報をテストおよび検討する。私どもは、統制の有効性テスト、実証的手続またはその両方の組み合わせを通じて監査証拠を入手する。
また、私どもは監査済みの財務書類との重要な不一致を識別するため、また監査実施の過程で私どもが得た知識に基づき著しく不正確であるか当該知識との重要な不整合があることが明白な情報を識別するために、アニュアル・レポートにおける財務情報および非財務情報を全て通読した。明白な重要性のある虚偽記載または不一致を私どもが認識する場合、私どもは本報告書への含意を検討する。
ダンカン・マクナブ(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
SE1 2RT ロンドン、モア・ロンドン・リバーサイド7
2015年3月26日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
(訳文)
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類に係る報告
財務書類に対する意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナルの財務書類(以下「財務書類」という。)に係る私どもの意見は以下のとおりである。
・ 2015年12月31日現在の会社の状態ならびに同日に終了した事業年度における利益およびキャッシュ・フローについて真実かつ公正な概観を与え、
・ 英国において一般に公正妥当と認められている会計実務に準拠して適正に作成され、
・ 2006年会社法の要件に準拠して作成されている。
私どもが監査した事項
アニュアル・レポートに含まれる財務書類は、以下により構成されている。
・ 2015年12月31日現在の貸借対照表、
・ 同日に終了した事業年度における損益計算書および包括利益計算書、
・ 同日に終了した事業年度におけるキャッシュ・フロー計算書、
・ 同日に終了した事業年度における持分変動計算書、および
・ 財務書類に対する注記(重要な会計方針の要約およびその他の説明情報を含む)。
必要とされる一部の開示については、財務書類に対する注記ではなく、アニュアル・レポートの他の箇所で行われている。これらは財務書類と相互参照の上、監査済みとして識別される。
当該財務書類の作成に適用されている財務報告の枠組は、FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」により構成される英国会計基準および適用される法令(英国において一般に公正妥当と認められている会計実務)である。
財務報告の枠組を適用するに際し、取締役は、重要な会計上の見積りなど複数の主観的な判断を行っている。かかる見積りを行うに際し、取締役は仮定を置き、将来の事象を検討した。
2006****年会社法に規定されているその他の事項に対する意見
私どもの意見では、当該財務書類が作成された事業年度の戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は、財務書類と一貫している。
例外的に私どもが報告を要するその他の事項
受領した会計報告ならびに情報および説明の適切性
2006年会社法に基づいて、以下の場合、私どもの監査意見において報告が求められている。
・ 私どもの監査に必要な全ての情報および説明が提供されていない場合、
・ 会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは私どもが訪問しなかった支店から私どもの監査に対する適切な返答が得られなかった場合、または
・ 財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
取締役報酬
2006年会社法に基づき、法律により規定されている取締役の報酬の特定の開示がなされていないというのが私どもの意見である場合は、私どもはその報告を要求されている。私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
財務書類および監査に関する責任
私どもの責任および取締役の責任
50ページ(訳者注:原文のページ)に記載されている取締役の責任に詳述されているとおり、取締役は、財務書類を作成し、当該財務書類が真実かつ公正な概観を与えることの確信を得る責任を有する。
私どもの責任は、適用される法令および国際監査基準(英国およびアイルランド)(以下「ISA(英国およびアイルランド)」という。)に従って財務書類を監査し意見を表明することである。これらの基準は、私どもに監査実務審議会の倫理基準に準拠することを要求している。
意見を含む本報告書は、2006年会社法第16部第3章に準拠して機関としての会社の株主のためにのみ作成されるものであり、その他の目的に対しては責任を負わない。私どもは、意見を述べるにあたり、他の目的に対し責任を負うものではなく、私どもが事前に同意書で明確に同意している場合を除き、本報告書を読むその他の者もしくは本報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
財務書類監査に含まれる事項
私どもはISA(英国およびアイルランド)に従って監査を実施した。監査には、財務書類における金額および開示について、財務書類に詐欺行為または誤謬によってもたらされる重要な虚偽記載がないことに合理的な保証を与えるに十分な証拠を入手することが含まれる。これには、以下に関する評価が含まれる。
・ 会計方針が会社の現況に対して適当であり、継続的に適用され、かつ適切に開示されているか否か、
・ 取締役による重要な会計上の見積りの合理性、および
・ 全体的な財務書類の表示。
これらの領域における私どもの主な業務は、入手可能な証拠に照らして取締役の判断を評価し、私ども独自の判断を形成し、財務書類における開示を評価することである。
私どもは、サンプリングやその他の監査手法を用いて、結論を形成するための合理的根拠の提供に必要であると私どもが判断する範囲で、情報をテストおよび検討する。私どもは、統制の有効性テスト、実証的手続またはその両方の組み合わせを通じて監査証拠を入手する。
また、私どもは監査済みの財務書類との重要な不一致を識別するため、また監査実施の過程で私どもが得た知識に基づき著しく不正確であるか当該知識との重要な不整合があることが明白な情報を識別するために、アニュアル・レポートにおける財務情報および非財務情報を全て通読した。明白な重要性のある虚偽記載または不一致を私どもが認識する場合、私どもは本報告書への含意を検討する。
ダンカン・マクナブ(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
SE1 2RT ロンドン、モア・ロンドン・リバーサイド7
2016年3月14日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
Independent auditors’ report to the members of
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL
(unlimited company)
Report on the financial statements
Our opinion
In our opinion the financial statements, defined below:
• give a true and fair view of the state of the company’s affairs as at 31 December 2014 and of its profit and cash flows for the year then ended;
• have been properly prepared in accordance with United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice; and
• have been prepared in accordance with the requirements of the Companies Act 2006.
This opinion is to be read in the context of what we say in the remainder of this report.
What we have audited
The financial statements, which are prepared by Goldman Sachs International, comprise:
• the balance sheet as at 31 December 2014;
• the profit and loss account and statement of total recognised gains and losses for the year then ended;
• the statement of cash flows for the year then ended; and
• the notes to the financial statements, which include other explanatory information.
Certain required disclosures have been presented elsewhere in the Annual Report, rather than in the notes to the financial statements. These are cross-referenced from the financial statements and are identified as audited.
The financial reporting framework that has been applied in the preparation is applicable law and United Kingdom Accounting Standards (United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice).
In applying the financial reporting framework, the directors have made a number of subjective judgements, for example in respect of significant accounting estimates. In making such estimates, they have made assumptions and considered future events.
Opinion on other matter prescribed by the Companies Act 2006
In our opinion the information given in the Directors’ Report and Strategic Report for the financial year for which the financial statements are prepared is consistent with the financial statements.
Other matters on which we are required to report by exception
Adequacy of accounting records and information and explanations received
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion:
• we have not received all the information and explanations we require for our audit; or
• adequate accounting records have not been kept, or returns adequate for our audit have not been received from branches not visited by us; or
• the financial statements are not in agreement with the accounting records and returns.
We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Directors’ remuneration
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion, certain disclosures of directors’ remuneration specified by law are not made. We have no exceptions to report arising from this responsibility.
**
**
Responsibilities for the financial statements and the audit
Our responsibilities and those of the directors
As explained more fully in the Statement of Directors’ Responsibilities set out on page 57, the directors are responsible for the preparation of the financial statements and for being satisfied that they give a true and fair view.
Our responsibility is to audit and express an opinion on the financial statements in accordance with applicable law and ISAs (UK & Ireland). Those standards require us to comply with the Auditing Practices Board’s Ethical Standards for Auditors.
This report, including the opinions, has been prepared for and only for the company’s members as a body in accordance with Chapter 3 of Part 16 of the Companies Act 2006 and for no other purpose. We do not, in giving these opinions, accept or assume responsibility for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands it may come save where expressly agreed by our prior consent in writing.
What an audit of financial statements involves
We conducted our audit in accordance with International Standards on Auditing (UK and Ireland) (‘ISAs (UK & Ireland)’). An audit involves obtaining evidence about the amounts and disclosures in the financial statements sufficient to give reasonable assurance that the financial statements are free from material misstatement, whether caused by fraud or error. This includes an assessment of:
• whether the accounting policies are appropriate to the company’s circumstances and have been consistently applied and adequately disclosed;
• the reasonableness of significant accounting estimates made by the directors; and
• the overall presentation of the financial statements.
We primarily focus our work in these areas by assessing the directors’ judgements against available evidence, forming our own judgements, and evaluating the disclosures in the financial statements.
We test and examine information, using sampling and other auditing techniques, to the extent we consider necessary to provide a reasonable basis for us to draw conclusions. We obtain audit evidence through testing the effectiveness of controls, substantive procedures or a combination of both.
In addition, we read all the financial and non-financial information in the Annual Report to identify material inconsistencies with the audited financial statements and to identify any information that is apparently materially incorrect based on, or materially inconsistent with, the knowledge acquired by us in the course of performing the audit. If we become aware of any apparent material misstatements or inconsistencies we consider the implications for our report.
Duncan McNab (Senior Statutory Auditor)
For and on behalf of PricewaterhouseCoopers LLP
Chartered Accountants and Statutory Auditors
7 More London Riverside
London
SE1 2RT
26 March 2015
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。
Independent Auditor’s Report to the Members of
Goldman Sachs International (unlimited company)
Report on the financial statements
Our opinion
In our opinion, Goldman Sachs International’s financial statements (the “financial statements”):
• give a true and fair view of the state of the company’s affairs as of December 31, 2015 and of its profit and cash flows for the year then ended;
• have been properly prepared in accordance with United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice; and
• have been prepared in accordance with the requirements of the Companies Act 2006.
What we have audited
The financial statements, included within the Annual Report, comprise:
• the Balance Sheet as of December 31, 2015;
• the Profit and Loss Account and the Statements of Comprehensive Income for the year then ended;
• the Statements of Cash Flows for the year then ended;
• the Statements of Changes in Equity for the year then ended; and
• the notes to the financial statements, which include a summary of significant accounting policies and other explanatory information.
Certain required disclosures have been presented elsewhere in the Annual Report, rather than in the notes to the financial statements. These are cross-referenced from the financial statements and are identified as audited.
The financial reporting framework that has been applied in the preparation of the financial statements is United Kingdom Accounting Standards, comprising FRS 101 “Reduced Disclosure Framework”, and applicable law (United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice).
In applying the financial reporting framework, the directors have made a number of subjective judgements, for example in respect of significant accounting estimates. In making such estimates, they have made assumptions and considered future events.
Opinion on other matter prescribed by the Companies Act 2006
In our opinion the information given in the Strategic Report and Directors’ Report for the financial year for which the financial statements are prepared is consistent with the financial statements.
Other matters on which we are required to report by exception
Adequacy of accounting records and information and explanations received
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion:
• we have not received all the information and explanations we require for our audit; or
• adequate accounting records have not been kept, or returns adequate for our audit have not been received from branches not visited by us; or
• the financial statements are not in agreement with the accounting records and returns.
We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Directors’ remuneration
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion, certain disclosures of directors’ remuneration specified by law are not made. We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Responsibilities for the financial statements and the audit
Our responsibilities and those of the directors
As explained more fully in the Statement of Directors’ Responsibilities set out on page 50, the directors are responsible for the preparation of the financial statements and for being satisfied that they give a true and fair view.
Our responsibility is to audit and express an opinion on the financial statements in accordance with applicable law and International Standards on Auditing (UK and Ireland) (“ISAs (UK & Ireland)”). Those standards require us to comply with the Auditing Practices Board’s Ethical Standards for Auditors.
This report, including the opinions, has been prepared for and only for the company’s members as a body in accordance with Chapter 3 of Part 16 of the Companies Act 2006 and for no other purpose. We do not, in giving these opinions, accept or assume responsibility for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands it may come save where expressly agreed by our prior consent in writing.
What an audit of financial statements involves
We conducted our audit in accordance with ISAs (UK & Ireland). An audit involves obtaining evidence about the amounts and disclosures in the financial statements sufficient to give reasonable assurance that the financial statements are free from material misstatement, whether caused by fraud or error. This includes an assessment of:
• whether the accounting policies are appropriate to the company’s circumstances and have been consistently applied and adequately disclosed;
• the reasonableness of significant accounting estimates made by the directors; and
• the overall presentation of the financial statements.
We primarily focus our work in these areas by assessing the directors’ judgements against available evidence, forming our own judgements, and evaluating the disclosures in the financial statements.
We test and examine information, using sampling and other auditing techniques, to the extent we consider necessary to provide a reasonable basis for us to draw conclusions. We obtain audit evidence through testing the effectiveness of controls, substantive procedures or a combination of both.
In addition, we read all the financial and non-financial information in the Annual Report to identify material inconsistencies with the audited financial statements and to identify any information that is apparently materially incorrect based on, or materially inconsistent with, the knowledge acquired by us in the course of performing the audit. If we become aware of any apparent material misstatements or inconsistencies we consider the implications for our report.
Duncan McNab (Senior Statutory Auditor)
for and on behalf of PricewaterhouseCoopers LLP
Chartered Accountants and Statutory Auditors
7 More London Riverside
London
SE1 2RT
March 14, 2016
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。